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2012年7月24日 第9回障害者雇用促進制度における障害者の範囲等の在り方に関する研究会

職業安定局高齢・障害者雇用対策部障害者雇用対策課

○日時

平成24年7月24日(火)10:00〜11:40


○場所

中央合同庁舎第5号館専用第12会議室


○出席者

【委員】 今野座長、阿部委員、海東委員、川崎委員、杉山委員、田川委員、田中伸明委員、田中正博委員、野中委員、丸物委員、八木原委員


【事務局】 山田障害者雇用対策課長、田窪主任障害者雇用専門官、鈴木障害者雇用専門官、秋場地域就労支援室長補佐、安達障害者雇用対策課長補佐、西川障害者雇用対策課長補佐


○議題

1.研究会の取りまとめ
2.その他

○議事

○今野座長
 それでは、時間になりましたので、杉山委員は遅れていらっしゃいます、田中(正)委員は連絡がないので、そろそろいらっしゃると思いますので、始めたいと思います。
 ただいまから、第9回「障害者雇用促進制度における障害者の範囲等の在り方に関する研究会」を開催いたします。いつものことですが、発言される方は挙手をお願いいたします。私が指名いたしますので、氏名を名乗ってから発言をしていただきたいと思います。
 本日の議題は、お手元の議事次第にありますように、「研究会の取りまとめ」と「その他」となっています。まず、議題1の「研究会の取りまとめ」について、事務局から資料の説明をお願いします。
○地域就労支援室長補佐
 資料1をご覧ください。研究会報告書(案)についてご説明をいたします。前回第8回では、たたき台ということで出していますので、まずそこからの大きな変更点をご説明いたします。「はじめに」の部分と「おわりに」を追加したほか、ローマ数字4の3「その他の障害者について」以降の政策の方向性部分について、前回の論点ごとのご議論を踏まえて追加しました。また、それ以外の部分についても、前回いただいたご意見等を踏まえまして、加筆、修正をしています。参考資料については、前回お付けしていませんでしたが、今回はこれまでの研究会で配付した資料を最新の状況にリバイスした上で追加しています。では、最初から、たたき台からの変更点を中心に説明していきたいと思います。
 まず、1ページです。ローマ数字1「はじめに」の部分は、研究会が開始された経緯を書いています。1つ目の○は、近年障害者雇用は拡大を続けているということ、2つ目の○として、障害者権利条約の締結に必要な国内法の整備をはじめとする我が国の障害者に係る制度の集中的な改革を行うため、「障がい者制度改革推進本部」や「障がい者制度改革推進会議」が開催され、そこでの議論を踏まえて、平成22年6月に「障害者制度改革の推進のための基本的な方向について」が閣議決定されたということ、3つ目の○として、この閣議決定において、労働及び雇用分野については、「障害者雇用促進制度における「障害者」の範囲について、就労の困難さに視点を置いて見直すことについて検討し、平成24年度内を目途にその結論を得る。」とされたこと。また、「障害者雇用率制度について、ダブルカウント制度の有効性について平成22年度内に検証するとともに、精神障害者の雇用義務化を図ることを含め、積極的差別是正措置としてより実効性のある具体的法策を検討し、平成24年度内を目途にその結論を得る。」との検討事項が挙げられたことを書いています。
 こうした中、本研究会では3つの論点を大きく掲げ、障害者の範囲、また雇用率制度における障害者の範囲と雇用率制度におけるその他の論点について議論を行うこととして、平成23年11月から9回にわたって議論を重ねてきました。また、事業所に対するアンケートや関係機関に対するヒアリングなども行い、この度報告書としてまとめました。
 ローマ数字2「障害者の雇用を取り巻く状況」です。こちらの変更点としては、2ページの2つ目と3つ目の○になります。前回、八木原委員から、障害者就業・生活支援センター等地域の就労支援機関の状況も加えて欲しいというご意見をいただき、障害者就業・生活支援センターの状況と地域障害者職業センターの状況を追加しています。
 ローマ数字3「障害者雇用促進制度における障害者の範囲」です。1「障害者雇用促進制度における障害者の範囲」は、多少文言を修正しています。3ページ、2つ目の○ですが、前回、田中委員から障害者基本法の改正を踏まえ「その他の心身の機能の障害」という文言を入れてほしいといったご意見を踏まえて、修正をしています。なお、この部分は、皆様に事前にお送りした書き振りから少し変えており、正確性を期すために、条文をそのまま引用する形に変更しています。障害者雇用促進制度における障害者の規定については、「身体障害、知的障害、精神障害(発達障害を含む。)その他の心身の機能の障害」を「障害」とする等の障害者基本法の改正を踏まえた表現とすべきとの意見もあり、対象の曖昧さを排除する観点から、対象の明確化等について法制的な検討を行い、必要な見直しを行うことも考えられる、としています。
 2「就労の困難さに視点をおいた見直しの検討」です。下から3つ目の○で、下から2行目をご覧ください。「就職の段階としていた企業の職場や本人の希望職種、就職後の段階等によっても異なるものであるため」としていたところが、少しわかりにくかったので、「就職前後又は就職後の時間的経過」とするなどの文言修正をしています。
 4ページです。ローマ数字4「雇用率制度における障害者の範囲等」の部分です。1「雇用義務制度の趣旨・目的」についても、多少文言を修正しています。いちばん下の○ですが、対象範囲の検討に当たっては、「結果として望ましくない姿に陥らないためにも」としていたところが、少しわかりにくかったので、「各企業が障害者を適切に雇用管理できるようにするためにも」とするなどの文言修正を行っています。
 5ページです。2「精神障害者について」ですが、(1)は修正なしで、(2)の精神障害者の雇用状況等については、細かい文言の修正をしています。7ページの(3)の精神障害者の雇用義務化について、下から4つ目の○です。「企業の理解や支援策の充実など」という内容を少し書き加えました。次の○は、これまで研究会の中で海東委員からいただいていました企業経営のお話、タイミングなどについては慎重に検討すべきといったご意見があったことから、「一方、義務化の意味合いは非常に重く、企業の経営環境や企業総体としての納得感といった観点からは、実施時期については慎重に結論を出すことが求められる。」という文言を追加しています。3つ目の○については、前回のたたき台では2つの○に分けていたのですが、文言はそのままで1つにしたものです。4つ目の○は修正なしです。
 8ページです。3「その他の障害者について」です。(1)「その他の障害者に関するこれまでの議論」は修正はありません。(2)「その他の障害者の雇用状況等」については、いくつか事業名、支援策が出てきますが、支援策の名前だけではわかりにくかったので、説明を加えるなどの修正を行っています。
 9ページです。(3)「その他の障害者の雇用支援策の今後の在り方」は、前回ペンディングとしていたところで、新しく追加したところです。前回ご議論いただき、資料では論点ごとに二重囲みでまとめたものからの変更点としては、2つ目の○「企業の雇用環境の改善をさらに進めていく」の前段階として、まず、雇用管理のノウハウの蓄積が必要だろうということで、それを加えています。また、前回、川崎委員から、企業のみならず地域の就労支援体制やネットワークの構築が必要であるといったご意見をいただいたので、それを踏まえまして、「地域の就労支援の体制作りやネットワークの構築を進めていくことが必要である。」といった文言を加えています。
 10ページです。ローマ数字5「雇用率制度に関するその他の論点」、1「重度障害者の範囲とダブルカウント制度について」です。ダブルカウント制度については前回ペンディングとしていたところですが、(ダブルカウント制度について)の1つ目の○では、前回丸物委員から、重度障害者の雇用にあたっては、設備や配慮等がいろいろ必要なので、このダブルカウント制度は継続していくことが必要であるといったご意見がありましたので、「重度障害者の雇用にあたっては、施設、設備等の物的な負担や、現場指導等の配慮等が必要であることから、今後も重度障害者の雇用を促進していくためにも、ダブルカウント制度は継続していくことが必要である。」という文言を追加しています。2つ目の○です。これは海東委員から前回いただいたご意見ですが、「就労の困難度という捉え方が従来と異なり、重度障害者とする基準が実態と乖離する部分があるのであれば、より効果的なものにするために実態に応じた見直しを検討していくべきとの意見もあった。」としています。また、3つ目の○については、前回、前々回と、丸物委員、海東委員、田川委員等から、精神障害者の短時間労働に関するご意見を多くいただきました。そこで、それを踏まえて3つ目の○を、「また、長時間労働が難しい精神障害者を短時間で雇用し、長時間労働を目指していく過程は企業にとって労力を要するため、精神障害者の短時間労働をダブルカウントにより評価すべきとの意見もあったが、他の障害者との公平性の観点や精神障害の特性に関わらず、本人その他の事情で雇用契約が短時間である場合もあること等を考慮し、慎重な議論が必要である。」としています。
 11ページ、2「特例子会社制度について」です。(特例子会社制度について)の1つ目の○は前回と同じです。2つ目の○ですが、「ノーマライゼーションの観点も踏まえ」という文言を追加したことと、杉山委員から、特例子会社の発展型のような将来像といった姿をもっと書いた方が良いのではないかというご意見やこれまで研究会で皆様からいただいたご意見を踏まえ、「今後は、特別に配慮が必要な障害者の雇用の受け皿という機能のみならず」とした上で、「特例子会社で蓄積した障害者雇用に関するノウハウを他の企業に普及・啓発させる等の役割も期待される。また、親会社と人事交流を行う等、親会社の障害者雇用を積極化する仕組みとしても活用できるのではないかとの意見があった。」としています。
 3の「その他」の部分です。派遣労働者としての障害者雇用に関するこれまでの議論で、前回、杉山委員から派遣労働者に対する評価が入っているとのご指摘がありまして、こちらは平成16年12月の意見書の文言でしたので、そのようにわかるように修正しました。下2つの○は、派遣労働者としての障害者雇用についての部分ですが、前回皆様から派遣労働者の障害者雇用については様々なご意見がありまして、座長からもこれという1つにはまとめられないのではないかといったご意見をいただいたので、本研究会では、「派遣労働者の雇用率カウントについては、派遣先の負担が大きいことから派遣先に一定のインセンティブを与えることが考えられるのではないか、労働環境を派遣元が整備して送り出すのか、派遣先が整備するのかといった役割分担を考慮に入れて考えるべきではないかといった様々な意見があった。」「派遣労働は複雑な雇用形態であり、各企業で派遣労働者の位置づけをどう捉えるかにも関係することから、引き続き、派遣労働者としての障害者雇用のニーズの動向等を見た上で検討する必要がある。」といった形にまとめています。
 最後に、12ページはローマ数字6「おわりに」です。こちらは、2〜6番目の○で、それぞれの論点について政策の方向性部分を抽出して要約をしています。最後の○ですが、こちらは、これまでの研究会で八木原委員や田川委員等からの「企業と外部の支援機関の連携が必要である」といったご意見、また、前回、田中委員からの「障害の有無にかかわらず、結果に対しては適正な評価を」といったご意見、また、海東委員や川崎委員からの「ただ雇用するのではなくて、きちんとした雇用管理、質の担保を」といったご意見を踏まえまして、そのエッセンスを盛り込んだ形で、「近年、企業の障害者雇用への理解の進展、障害者の就労意欲の高まり等から、障害者雇用は拡大を続けている。今後とも、一人でも多くの障害者が、企業と外部の支援機関の連携の下で、適切な支援を受けながら、障害の有無にかかわらず自らの特性を生かして適正な評価の下働けるよう、量的拡大と質的担保の両方を見据えた障害者雇用の進展が求められる。本研究会においては、障害者雇用の基本的事項について議論を重ねてきたが、本報告が、今後の障害者雇用促進施策の発展に資することを期待する。」としています。
 参考資料については、基本的にこれまでの研究会で提出した資料の中で報告書に関連する物をピックアップしてお付けしています。これまでお出しした資料と少し変えたものとしては、例えば参考資料の3で、関係者からのヒアリングについては、ヒアリングでご提出いただいた資料は各団体ごとになっていたのですが、これを論点ごとに整理をしています。参考資料5は障害者雇用促進法の定義の部分ですが、参考として重度障害者の定義を加えています。参考資料7については、数字を、過去は平成18年度に揃え、最新のデータがある場合には、すべて最新のものにリバイスをしています。説明は以上です。
○今野座長
 前回の研究会での皆さんの意見を踏まえて修正をしていただいたということで、その内容について報告をいただきましたので、今回は全体で議論をしてみたいと思います。この報告文案のどこでも結構ですので、ご意見をいただければと思います。
○田川委員
 精神障害者の雇用義務化のところで、精神障害者の雇用義務化についての2番目の○の文言が前と変わっていて、「一方、義務化の意味合いは非常に重く、企業の経営環境や企業総体としての納得感といった観点から、実施時期については慎重に結論を出すことが求められる。」というふうに変わっていますが、では、どうなれば雇用義務化と考えられるのかというのが、とても曖昧な「納得感」という非常に主観的な言葉になっていますが、これについては具体的にはどんなふうに考えられているのかをお教えいただければと。
○障害者雇用対策課長
 基本的に「精神障害者の雇用義務化について」というパラグラフの最初と、いまご指摘いただいた2つ目のパラグラフは、セットで考えていただきたいと思っています。最初のパラグラフで、基本的に精神障害者を雇用義務の対象とすることが適当であるということは、はっきり書いた上で、これまでご議論があった、先ほど秋場のほうから説明があったとおり、タイミングについてはご指摘もあったということで、2パラグラフをセットしております。基本的に2パラグラフの意味を事務局側の思いとして受け止めているのは、最後の「おわりに」の部分でも出てきましたが、単に雇用するという精神障害者の雇用の義務化ということで、それは雇用するということだけではなくて、雇用した以上、精神障害者の職業能力をきちんと発揮できるような環境整備をするということが、ある意味、義務化の意味合いの重さということで、むしろ、そこにこの文章のアクセントはあるのではないかと思っています。逆に、そういったきちんとした形で精神障害者の能力を引っ張り出すことをするためには、一定の準備は必要だろうということで、実施時期がこれによって、延々と延びていくようなニュアンスではないと考えています。
○今野座長
 よろしいですか。適当であるというのが原則で、それを実際にオペレーションに落とすときに、こういうことは配慮しますという作りになっています。ですから、いま課長が言われたように延々延びますという趣旨ではないと、私も考えております。
○川崎委員
 いまのところですが、確かに延々ではないかもしれませんが、一応義務化の方向性を段階的に進めていくのに環境整備等が必要ですが、ある程度時期的なものを、3年を目処として環境整備をするとか、そういうことがないと、もしかしたら10年が経ってもまだ義務化になっていないのではないかと私なんかは非常に懸念するところです。ここは確かに慎重に結論を出す必要がありますが、ある程度の期限というのが設定できないものかなと思っています。
○障害者雇用対策課長
 この研究会の最後にお話をしようと思っていたのですが、基本的に、この研究会では冒頭の「はじめに」にあるような論点について、ご議論いただいて論点整理をしていただく。内容について意見が必ずしも一致していない部分は、ある意味そのままの形で書いている部分もありますが、最終的には、この議論を労働政策審議会の障害者雇用分科会にお諮りして、政策の方向性を位置づけることになりますので、この研究会で明確に何年ということで切ることまでは、これまで多くの議論をしてきたわけではないので、今から確定的に書くというのは難しいかなと思っています。
○田川委員
 川崎委員の言われたことはそう思います。前にこちらで取られたアンケートでもそうですが、精神障害者を雇ったことのある企業では問題があるというのは20%しかないですが、雇ったことのない所の半分ぐらいが問題があると言っているわけです。それと、雇い入れてから精神障害者に対する理解が進むということも現にあるわけですから、全部が理解できてから雇いますということではなくて、法定雇用率の義務化というのも、そこへ踏み込んでいく第1歩になると思います。そういうことを踏まえて、「延々と」というのは、私もとても危惧を持っているので、その辺をしっかりと決めていただければなと思います。
○海東委員
 私が発言させていただいていた部分を反映していただいて、この文を入れていただいたということですが、決して義務化そのものに反対しているわけではないということはずっと申し上げていたとおりで、実施時期やタイミングの部分は慎重な検討をということですので、先ほどからずっと議論になっているとおり、義務化だけが独り歩きするようなことになっては結果として、それは雇用の促進に繋がらないのではないかということを主張しているつもりです。ですので、個別のマッチングだったり支援体制だったり、そういった部分とセットものであくまで進めていくことが必要だと考えています。そこの部分の高まりが見えてきたタイミングというのが義務化のタイミングなのではないかという趣旨です。ですので、田川委員のおっしゃっている、時期が明確でないとか、ではいつになったらという点は理解する部分ではありますが、その検討だけが決して独り歩きしてはいけないのではないか、そういった観点で話をさせていただいているつもりです。
○障害者雇用対策課長
 先ほど田川委員のおっしゃられた話は、直接精神障害者のパートではないですが、4ページの雇用義務制度全体の趣旨・目的のところの下から2つ目の○の中で、「雇用義務の前提となる雇用環境の整備については、完全に整備されることを待つことは現実的ではない、障害者と一緒に働く中で障害者雇用への理解が進み、さらに雇用拡大が進むのではないかという意見もあった」ということで、おそらくセットでこれから議論されていくことになろうと思います。当然、これは精神障害者の雇用の義務化を分科会で検討するときにも、念頭に置かれる考え方になると思います。
○今野座長
 先ほど私も言いましたように、この文章は、原則は適当であるですから、義務化にするぞという気持でタイミングを考えるということです。なんとなくタイミングを考えるということではない。もう1つは、ではそれがいつになるのかについては、私はここの座長としては書きにくい。つまり書こうとすると、たぶんまとまらないことになるので、いま私が言ったような精神で書いたということにさせていただいて、あとは分科会で具体的に政策に落としていきますので、そのときにもう一度議論をしてほしい。ただ、しつこいようですが、気持は「やるぞ」ということを前提に、タイミングは考えるということでご理解いただいて、今回の報告書のまとめにしたいと思っています。
○野中委員
 ほかの項目を参照してこの項目を理解してくれということは我々にはわかるけれども、これが外へ出た場合には項目ごとに検討されますので、この項目をまともに常識的に読むとやめろということになってしまいますね。だから、もう少し項目をしっかり書くとしたら「慎重かつ早急に」とかいう表現で、実際はやるのだということを明快にしないと、このままだと「慎重に」ということでやらないという意味になってしまいます。そこのところは、はっきりしたほうがいいのではないでしょうか。
○今野座長
 そうすると、例えばここら辺の表現の仕方は、いろいろありますよね。いま野中委員が言われたのは「慎重かつ早急に」です。あるいは、実施時期については「検討する」ぐらいにしておくというのもあるだろうし、ここの表現はもう一度考えさせていただくことにして、趣旨は私が言った趣旨です。つまり、やるぞということは決めています。そういう気持でタイミングは考える。そういうことにしませんか。もう一度ここの表現だけを検討させていただくということで。課長、どうですか。
○障害者雇用対策課長
 座長とご相談させていただいて、考えさせていただきます。
○海東委員
 いま野中委員がおっしゃった「慎重かつ早急に」となると、「早急に」という部分が明確に打ち出されることになりますので、いまの「慎重かつ早急に」という表現であれば、私は厳しいかなと感じました。
○今野座長
 私が先ほど例示で言った「検討する」というのは、ニュートラルだよね。実施時期については検討することが求められるというのは、慎重も消えて早急も消えます。ですから、ニュートラルかなと思いました。例示で言ったのですが、まだもっと考えなければいけないのです。いずれにしても、結局は今日のご意見としては、片方では「慎重に」と書くべきだ、片方では「早急に」ということを入れるべきだという趣旨ですよね。そこで、どちらを取るかというとなかなかまとまりそうもないので、できることはニュートラルな表現にするぐらいを思っていたのですが、いずれにしても表現ぶりはもう一度事務局と私で相談させていただいて、皆様の合意を得なければいけませんので、それを事務局に回ってもらって皆様のご承認を得て、最終報告書にするという段取りしか取れないかなと思いますが、ほかに良いアイディアはありますか。課長、どうですか。今日決めたいですか。
○障害者雇用対策課長
 にわかにはアイディアが出てこないので、少し考えさせてください。
○今野座長
 では、そのようにさせていただけますか。ほかにいかがですか。
○丸物委員
 教えていただきたいのですが、精神障害者の雇用の義務化というのは、即、法定雇用率の変更という意味合いなのでしょうか。
○障害者雇用対策課長
 それは施行のやり方の問題かと思いますが、精神障害者の雇用の義務化ということがされれば、分子部分に精神障害者で働いている人と、働きたいけれども働けない失業者の数字が乗りますので、数式上はそうなりますが、それをどういう形にしていくのかについては施行の仕方に関わってくると思います。これまでも、知的障害者の雇用の義務化をしたときも、決めてすぐに施行したわけではありませんので、その辺りも含めて、分科会でご議論いただくことになるのかなという気がしています。
○田中(正)委員
 言葉ですが、「慎重に」のあとに「早急に」となると時間軸が早まるということで、必ずということであれば「着実に」と入れれば、「慎重に」を大事にしつつ必ずやるということで、バランスが取れるのではないかと思います。
○阿部委員
 ただいまの表現は、ここの中での議論がどうあったかということを表現することですよね。最後の言葉の「実施時期については慎重に結論を出すことが求められる」という現在形が、ほとんど大体の意見みたいに取られる可能性があるのではないかと思います。いまの議論の中身を考えるのであれば、「実施時期については真剣に結論を出す必要があるという議論もあった」では駄目なのですか。それでは弱い。
○今野座長
 また1つアイディアをいただきました。
○障害者雇用対策課長
 我々事務局のスタンスとしては、可能な限り「意見があった」という言い方をしない形で、まとまるものはまとめていきたいという思いがあります。ここをどう考えるのかはまた別ですが、全体のスタンスとしてまとまる部分については、ほかの部分もそうですがそういった意見が分かれたというよりは、複数の意見があったときもなるべくまとめて、1つの議論の流れというか、そういうことを文章化することについては工夫してきたつもりではあります。
○今野座長
 実施時期については改めて検討するということは、皆さん合意できますよね。ただ、それをいつにするかについては、慎重にという意見と早急にという意見と両方あるということですから、そういう点からすると、いま課長が言われたように、まとまった1つの合意した意見としてここに書きたいということになると、ほかに表現を考えなければいけません。検討するというような少しニュートラルな形で書く以外になさそうだなという気はしています。それではいかがですか。
○海東委員
 ここで言っているのは、結論を出すことを慎重にするということですよね。
○今野座長
 実施時期についてはの結論です。
○海東委員
 実施時期の結論を出すことを慎重に検討する。
○今野座長
 やるということは適当であるというふうにそのまま書いてありますから、この文章は実施時期について結論を出すことは慎重にという趣旨です。
○海東委員
 という理解からすると、時期そのものについてどのタイミングかということは、ここでは語っていないわけですよね。という趣旨で、うまく文言が出ればいいのかなと思います。
○今野座長
 でも、ほかの方が言っているのは「慎重に」と書いてしまうと、延々先に行ってしまうのではないかというニュアンスが入ってしまうのではないかということを皆さん心配されているわけです。そういうことですね。
○海東委員
 それは実施時期という時間軸が慎重ということに受け止められていると思いますが、結論を出すことそのものを慎重にという意味合いですよね。
○今野座長
 もう一度言ってください。
○海東委員
 言葉の綾かもしれませんが、実施時期の結論を出すことを慎重に検討する。
○今野座長
 そういうことと、海東さんは読んでいるわけですね。
○海東委員
 という捉え方かなと。というやり方をすれば、どちらの意見も反映されているのではないかなと思ったのです。
○今野座長
 そうすると、例えば実施時期の結論を来年からしますというのも実施時期の結論ですよね。5年後にしますというのも実施時期の結論ですよね。その決めることを慎重にということだということですね。
○海東委員
 そうです。
○今野座長
 でも、結局は実質一緒ではないですか。皆さんも私も考えているのは、例えば3年後にはやるぞとか4年後にはやるぞという実施時期を決めるのは、慎重にということだよね。整理しなければいけないが、同じではないですか。
○野中委員
 消費税増税と同じような議論になってきて、やらなければならないのはわかっているわけですから、それをいつやるかという話で延々と議論して10年、20年後にやっても、あまり意味がないわけですよね。その時点では日本は破綻するというか、その時点でWHOなりが日本を批判してくると思います。精神障害者だけ特別扱いにしていることが既定のものになってしまうわけです。ある程度の時期をどういう文言で言うかは別にして、ある程度固定していかないと、このままでは議論している会議そのものの意義がなくなってきます。
○今野座長
 ただ、その点については最初のパラグラフでも「適当である」ときちんと書いているので、消費税と違いますね。そこは合意ができているので、私が言ったようにやるぞということを前提に実施時期を考えましょうという趣旨で、やるぞというのは最初にあるということが、この研究会の少なくとも重要な1歩前に出ていた分だと思います。これまではやるぞということを明確にしていなかったので、1歩前進して、あとは最後の問題として実施時期をどうするかが残ったということで、そこについてはいずれにしても検討はしなければいけないのです。ここの報告書としては慎重にと早急にというふうに意見が分かれている状況だということだと思います。だから「検討する」までは一緒だけれども、検討する際に「早急に結論を出すよ」という修飾語を付けた検討か、「慎重に」という修飾語を付けた検討かということだと思います。
○野中委員
 「慎重に」という言葉が時間軸の慎重なのか、過程のプロセスに対する慎重さなのかが明快ではないのです。初めはプロセスを慎重にやれというご意見だったのが、いつの間にか時間軸を慎重にという話に読み替えられているところに、危険な部分があるのではないでしょうか。
○田中(伸)委員
 いまのご議論をお聞きしていると、時間軸を入れざるを得ないとすると真ん中を取ると「遅滞なく」とか、そういう言葉になるのかなと思います。1つのアイディアです。
○今野座長
 ほかに何か良いアイディアはありますか。ずっとアイディアをいただいて、あと事務局と相談して案を作りたいと思います。それで改めて、皆さんにご相談をするというふうにしたいと思います。それでは、いろいろ意見をいただきましたので考えさせていただいて、最終的な文案を事務局と相談をして、また改めて皆さんにご意見を聞くことにいたします。これが一応最後の研究会と考えていますので、あとはメールか事務局に回ってもらうかして、皆様のご意見をお聞きする形にさせていただければと思います。ほかの点ではいかがですか。気になったのは、ここだけですか。
○障害者雇用対策課長補佐
 いまの精神の義務化の部分について、事務局から確認をさせていただきたいのですが、いまの2つ目の○の「一方」というところの文章の実施時期については、慎重に結論を出すことが求められるとあって、海東委員からは実施の時期、タイミングについてのスピード感なのか、結論を出すこと自体のスピード感なのか。野中委員からも、消費税の議論と同じように適当であるというのは総意としてはあるけれども、副詞として掛かっているのか形容詞として掛かっているのかというようなご質問、やり取りがありました。事務局としても、この研究会では実施の時期を結論として出すのは慎重に結論を出すのだといえば、おそらく結論を出すこと自体が先送りに慎重に出していくというような話になって、ただその実施の時期自体はスピード感を持った中身になるかもわからないし、逆に速やかに結論を出すというのであれば、結論を出すこと自体は早く明日にでも出すかもしれないけれども、実施時期のタイミングについては50年後とか、もっと先なのかわからない。早い時期に実施をするのだと言いたいのであれば、例えば速やかな実施についてという形で、実施時期のほうに掛かってこないといけないはずです。皆さんのご意見が結論を出すこと自体の時期が慎重になのか速やかになのか、それとも実施をするタイミングが速やかになのか慎重になのかの4通りあって、どのように取りまとめていいのかなと。いまの文案だと、結論を出すということを慎重にと読めます。
 例えば育成会の田中委員のご意見であれば、慎重に結論を出していくけれども、その結論を出すには着実に確実に出しなさいと。ただ、実施時期のスピード感というのは文章としては出てこないのかなと。その4通りの「速やかな実施」、「慎重な実施」、「慎重に結論を出す」、「速やかに結論を出す」という内容とタイミングとがずれているのかなと思います。
○今野座長
 論理的に言うとそうなりますが、今日のこの文案に対する疑義を出された皆さんの意見は、プロセスはどうでもいいので、実施時期がいつまでも遅くなるようなことを心配されているわけです。そういうことですよね。だから、結論を早く出そうが遅く出そうが、極端なことはどうでもいいというご意見だと思います。私は、そう理解しました。ですから海東委員が先ほど言ったときも、私が結局一緒だよねと言ったのはそういう意味です。
 例えば、実施時期をすぐ決めた。でも、実施時期は10年後と50年後というような意思決定が行われたとすると、たぶんここで想定したことと話が違うではないかとおっしゃられると思います。ということは、私が先ほど言ったように実施時期をいつ決めるかどうかということは論理的に言うと関係あるけれども、少し関係が薄くて、いつ始まるかということの決定、その決定ということを非常に気にされているということだと理解しています。よろしいですか。
○障害者雇用対策課長補佐
 ありがとうございました。
○川崎委員
 ここのところの企業の納得感といった観点の納得感ですが、これは企業側だけの問題ではなくて、就労支援地域での就労支援体制がある程度充実してくるということが、この納得感にもつながるのではないかと思います。そうすると、地域での就労支援体制を大体どのくらいまでに作っていくか。それは、先ほど田川先生がおっしゃったように不十分でもいいのです。ある程度企業が納得するような就労支援体制づくりをしていく中で、義務化を施行するというような方向性があってもいいのではないかなと思っております。
○田川委員
 先ほども発言したのですが、義務化が図られれば企業さんもそれなりに努力をされるわけですから、それに対する支援というのは、しっかりやらなければいけない。そこでの支援体制は作らなければいけないと思いますが、現実的に、いま精神障害者の就職者は知的障害者を超えて、何年か後には身体障害者に近づこうというぐらいの数の方が就職されているわけです。ですから、どちらかといえば就職した方が、いかにその仕事を続けていけるかという支援体制がとても大きなことになるのではないかと思います。いま、それだけの方が就職しているということは、就職というところまでは行ける現状にあると理解しています。
○今野座長
 いずれにしても、いま川崎委員が言われたのは、次のマル2に書いてあるようなことも含めているのではないかなと思います。事務局から何かありますか。よろしいですか。
○障害者雇用対策課長補佐
 先ほどの4通りの質問の中で、結論を出すのはいつでもよくて、実施自体をスピードをもってというお話だったのですが、海東委員のお話はそれとは逆でというか、実施の時期自体は慎重に結論を出すべきだというご意見ということですよね。例えば先ほど課長が申し上げたように、座長ともよく相談をしないといけないのですが、1つ目の○というのは「適当である」ということで書かれているわけで、これについては時期的な文言は入っていませんが、平成16年度、17年度の検討では将来的にといった文言がなくなっているわけで、「適当である」という大原則の中では、それは総意としてやるべきだということは、そこに含まれていると解せます。ただ海東委員がおっしゃるように、実施するタイミングというのは慎重にやるべきではないかというのが2つ目の○で、野中委員がおっしゃるような意見というのは1つ目の○に含まれているのかなという気もして、そういう意味ではこの原案でも意味は汲み取れるのではないかと思います。
○今野座長
 だんだん混乱してきました。
○田中(正)委員
 いままでの文脈からすると、精神障害の方の雇用義務の対象とすることについては適当であると。そして、それを実施する時期を考えるためには、ほかの要因があるので慎重にすべきだというような位置づけで進んできているのだと思いますが、ほかの要因であることが、例えば消費税が上がるとか、いろいろな条件が企業の環境にあるというような、かなり含まれた条件を指しているのではないかというふうに理解しています。そうだとすると、実施時期については慎重に結論を出すというのはそこも含まれているということで、パラグラフは分かれているのでということであれば「適当であるということを捉えた上で」とここに重ねて書いてもいいような気がします。「一方」と書いてしまうので、やるという前提の中で時期を決めるには、ほかの条件が差障りになることを慎重に検討すべきであるということなのだと思いますが、いかがでしょうか。
○今野座長
 いまおっしゃられたことを文章に直すとすると、2番目の○の「一方」を、「適当であることを踏まえ」とかの文面を入れる。要するに、最初の○と2番目の○の優先順位を明確にしておいて、2番目の文章が来るようにするという案ですか。
○田中(正)委員
 そうです。
○今野座長
 たぶん海東委員は、それで問題ないですね。
○海東委員
 わからなくなってきました。
○今野座長
 私が口頭で言ったことを明確にしたということですよね。やるぞということは決めておいて、オペレーション上の実施時期については慎重に検討しますということなので、ただそれをもう少し明確な文章で書くと、2番目の○の最初の「一方」のところを「適当であることはきちんと踏まえ」というふうにする。それは、海東委員がいままでおっしゃられたことと同じだと思います。
○海東委員
 文脈が、うまく流れる。
○今野座長
 ほかの方がそれでよければ全然。
○野中委員
 1つの項目が切り張りされることはしょっちゅうあるという前提ですよね。マスコミはどう捉えるかという話とすれば、ここの項目だけが出ると、良い格好を言うけれども何も決まらないではないかと報道することは可能です。この項目そのものに実施するということは書いて、その時期の問題が慎重だというのならまだ納得できるのに、それが全然ないまま慎重に検討する。これは、どこかの国会答弁と全く一緒になってしまいます。
○今野座長
 いまおっしゃられた心配をさらに排除するには、2番目の○に「適当であることを踏まえ」という文章を先頭に入れないで、「実施時期については、適当であることを踏まえ」といったほうが、ずっと明確になる。そうすると完全に文章の中に入りますので、切り張りが難しいですよね。内容上は、海東委員もそれで問題はないだろうと思いますが。それで皆さんに納得していただければ良いですね。よろしいですか、ではそういたしましょうか。
 もう一度いきますね。2番目の○は、「一方、」は切ります。「義務化の意味合いは非常に重く、企業の経営環境や企業総体としての納得感といった観点からは、実施時期については適当であるということを踏まえ、慎重に結論を出すことが求められる。」文章はきちんと書かなければいけないですが。ですから、「実施時期については障害者を雇用義務の対象とすることが適当であることを踏まえ、慎重に結論を出すことが求められる。」これで、私が言ったことは非常に明確になったと思います。これで、もし皆さんがよろしければ。修正するときには、「実施時期については」のあとに、「精神障害者を雇用義務の対象とすることが適当である」という文章をきちんと入れたほうがいいですよね、「ことを踏まえ」と。事務局はどうですか。ここは、そうさせていただきましょう。これでどうにか。また仕事を残して委員会が終わるのではないかと思って心配していましたが、いいアイディアをいただきましてありがとうございました。
 ほかの点については、いかがでしょうか。
○野中委員
 いまの議論の結論が出たとして、何か企業側だけが納得すること、企業側に我慢してもらうという論点で私どもの委員会が終わるのではなくて、企業だけではなくてそういう支援の仕組みが全体として整っていくということが重要であって、「企業さん、納得してね」という対立構造で我々は議論したわけではありません。そこのところだけがはっきり残るような形で書いてほしい。「何か対立してこの委員会は終わったんだ」とか「妥協点はここか」という話ではなかったわけです。いろいろな、もっと総合的な支援が必要なのだと。それがない限り、企業さんも難しいのだということで議論をしたと思います。そこの辺がうまく出たほうがよろしいかなと思います。
○今野座長
 1つはどう入れるかはわかりませんが、「おわりに」の中にそういうことをきちんと入れておくことが、いまおっしゃられたことは全体に関わることですから。課長、いま言われたことは「おわりに」に入っていましたか。最後の要約とは別ですよね。
○障害者雇用対策課長
 はい。「おわりに」のいちばん最後は独自に作文したものですので。
○今野座長
 では、「おわりに」の○の1つで、そういうことを強調する文章を入れておくことではどうですか。いま問題になっている7ページに入れてしまうと、ここだけの話かという話になってしまうので、そうではなくて全体の話として、そういうことが重要なのだと。要するに、関係者みんなが協力し合いながらやらなければ駄目なのだということを、改めてどこかで強調した文章を入れる。入れ方とか文章は、流れとの関係があるのでまた検討することにして。
○川崎委員
 最後の○に「企業と外部の支援機関の連携の下で」とありますので、この辺のところで支援体制を、仕組みづくりをするという文言を入れたらどうでしょうか。
○今野座長
 野中委員が言われたのは、個別の政策というより、一種の原則というか憲法みたいなもので、みんな協力し合いながらやることが重要だということですよね。個々の細かい政策というよりか。
○野中委員
 もちろん憲法的な理念でみんなが協力して連携するというのは当然ですが、現実に金を出して政策を作らなければ援助者は誰もいないわけです。企業だけが納得して我慢してやるということを意味しているのではなくて、就労支援施策が必要なのだ、その施策の下で、企業もそのほうが有利だ、と納得して雇用するということがないと、障害者団体と企業さんとの対立構造になってしまうわけです。そうではなくて、今は就労支援の施策が必要なわけです。そこのところは見逃してしまうとおかしい話になってしまいます。
○障害者雇用対策課長
 「おわりに」の12ページのいちばん下に、「今後とも、多くの障害者がバックアップを受けながら働けるように」と書いてありますが、一方で企業自体もそういった支援機関のバックアップを受けながら嫌々雇用するという話ではなくて、きちんと雇用ができるようにする。障害者だけがバックアップを受けるという話が、殊更いま強調されていますが、企業自体も支援機関とかのバックアップを受けて、安心して雇用できる状況を産み出すというようなものを、どこかに突っ込むという話かなという気がしています。
○今野座長
 いずれにしても、入りやすいのはいちばん最後ということですね。そこの文章を修文してください。それは事務局で考えていただきます。ほかにいかがでしょうか。よろしいでしょうか。ご意見がなさそうですので、いま議論がありましたように大きい変更点は7ページの部分と、最後に野中委員が言われた「おわりに」の中のいちばん最後の○の修文をするというこの2つの点について修正をするということで、報告書は完成とさせていただきます。ちなみに一応文章を直したあとに、事務局から皆様にメールか何かで回していただいて、もう一度ご覧をいただければと思います。
○障害者雇用対策課長
 2番目の論点については、ローマ数字4までの本文の中からいまの話にも繋がるような話があれば、そちらに引き付けて書くという「おわりに」の中のどこかで入れ込むことを工夫してみたいと思います。いまは最後の「おわりに」に強引に入れ込む感じでしたが、今言った、企業がある意味納得感を持って、安心して雇用していけるというフレーズをあちこちに散りばめてありますので、入れ方については少し検討させてください。
○今野座長
 今日の第1番目の議題はこの辺にさせていただきます。研究会は今日で9回目ですね。ありがとうございました。最後に報告書を離れても結構ですので、研究会を終わるにあたってご意見とか、感想があったらお聞かせ願えればと思います。
○田川委員
 こういう研究会に初めて参加させていただいたのですが、とても勉強させていただきました。ありがとうございました。いままでも言ってきたことですが、精神障害の方の場合、今回義務化の話があって、そういう形になりましたが、やはり就職してから職業生活を継続していくのをどう支援するかというのがとても難しいし、就職をしてもすぐ辞めるとよく言われるのですが、支援のやり方でずいぶん変わってくると思っております。そのような精神障害者が長く働き続けられるような支援の形、施策を是非具体的に組んでいただければと。でないと、本当に精神障害者が勤めたけれども、すぐ辞めてしまうのではないかということが当たり前になってしまうのは絶対おかしいわけで、我々のところでも8割の方が支援の中でお仕事を続けておられるので、その支援ができるような施策をしっかり打っていただきたいということ。「社適」という制度がなくなりましたが、我々は「社適」を企業実習によく使っていたのです。なぜ使っていたかというと、非常に簡単に使えるのです。使いやすい制度です。やはりジョブコーチとかでも、初めに計画を立てていないと急なときになかなか飛んで行けないとかがありますので、使いやすい制度を是非お願いしたいなと思っております。よろしくお願いします。
○障害者雇用対策課長
 今日第1研究会、明日第2研究会、明後日第3研究会と、毎日最終回を迎えるのですが、第3研究会の地域の就労支援の在り方に関する研究会で、おそらくこの原則は最終回でも大きく揺るがないと思います。キーワードになっているのは、いまおっしゃられた定着です。これまで、ともすれば就職する瞬間にリソースが集中しているような形になっていましたが、曲がりなりにも障害者雇用が拡大してくる中で、問題はむしろ就職したあとの話ということで、もう少しそちらに予算なり、行政サービスなりのリソースを回すということが非常に強く言われておりますので、第3研究会のキーワードの1つはたぶん定着支援という話になると思います。具体的な方策としては、おそらく過去の研究会よりも、企業実習や企業見学といった場の重要性は障害者を支援する団体からも、いろいろなプレーヤーを第3研究会は集めていますが、どの方からもより強く、共通して言われている話でしたので、おそらくそこも強調されて、最終的な方向が取りまとまることになろうと思います。第1研究会、第2研究会はどちらかと言うと制度見直しの話を中心にさせていただいて、第3研究会はどちらかと言うと、具体的な企業をバックアップするいろいろな支援機関の在り方について集中的に議論したこともあって、この研究会の場では深くそこを掘り下げる時間はあまりなかったのですが、第3研究会の最終的な報告を見ていただければ、その思いはかなり強く出るものになると思いますし、我々もそれに従って予算の組み立てなり、行政サービスの在り方を考えていくことになろうと思います。
○今野座長
 ほかにいかがですか。
○八木原委員
 この会に参加させていただきまして、障害者雇用についていろいろな角度から学習させていただきました。何回かこういう研究会に参加させていただきながら思うことは、精神に障害のある方たちの雇用についての実態がエビデンスを基に、少しずつですが理解が深められてきていると感じています。また、田川委員からもいろいろな実践の提供をしていただき、障害のある方たちが少しずつですが、こういった社会の中の構成員として働く現場に参加されていることがわかってきて、いいなと思っております。知的障害の方が雇用義務化になったときは、どのような状況でなったのかわかりませんが、「いま」という時期を大事にして、障害者雇用、精神の障害のある方たちの義務化に向けて、いまここで見通しが立ったという一歩前進の段階でしょうか。是非審議会に進めていただけたらうれしいなと思います。
○今野座長
 ほかにいかがですか。
○野中委員
 私もこの委員会に出られて大変光栄でした。精神疾患は25%の有病率ですから、国民の4人に1人は精神疾患にかかる。おそらく精神障害は5%であろうし、重症の支援を必要とする人は1%です。1%の方々が、少子高齢化の中で稼がないと、日本は沈没してしまうわけです。精神障害を持っている人が働ける、働けないと言っている場合ではなくて、いろいろな方々が倒れないように、うまく働ける環境を作っていかないと将来がないという思いで私も参画していますので、小さな「精神障害」を雇用率に入れる入れない、納得する納得しないという話ではなくて、むしろ働ける世代の労働者全体が精神疾患にかからないように、陥らないようにする全体の労働環境を整えるほうが、本当は大事な話だなと改めて思います。
○今野座長
 ありがとうございました。ほかにいかがですか。先ほどから私はこちらばかり指しているのですが、こちらでもありました。
○海東委員
 私もこういった場に参加させていただくのは初めてで、いろいろ勉強させていただき、ご迷惑をおかけした分もあったかと思うのですが、ありがとうございました。企業の立場でいろいろ話をさせていただいたわけですが、以前の研究会の中で、私はダイバーシティ・マネジメントという話に少し触れたこともあったかと思うのですが、企業としても、多様な人材をいろいろな形で雇用していくことで、企業の成長力に繋げていくことを目指している企業がたくさんあると思っています。その中で、障害者も1つの位置づけになってくるのではないか、そのためにはずっと議論に出ていましたが、企業だけでできることは限界があって、精神も特にそうですが、地域の就労支援体制だったりとか、いろいろな企業以外のお力も借りながら進めていく必要があるということも、この研究会を通じて強く感じた次第です。そういった部分が当社においても、少しでも障害者の雇用の促進という部分で寄与できればなと感じました。どうもありがとうございました。
○川崎委員
 実際、私も43歳の統合失調症の子どもをかかえておりますが、未だに、いわゆる就労はできない状態であります。本人の病状もありますが、なかなか就労できる場所がないというのが現実でありまして、先ほど来から言われておりますような、精神の人は個別支援となりますので、就労支援体制が大変ではないかと思いますが、それを是非とも実行していただきたい。精神障害者の多くがなかなか現状では就労できておりません。年金だけで、それも2級の6万何某だけで生活している人がかなり多く、ほとんどだと思います。ですから、家族の支援なしでは生活していけない状況があります。ほとんどの家族が高齢化で、私もそうですが、年金生活の中から障害者の子どもを世話している状況から考えますと、やはり所得補償の1つとして、是非とも精神障害者の就労が進むことを本当に願っているところですので、よろしくお願いしたいと思います。
○今野座長
 ほかにいかがですか。
○杉山委員
 最後ということなので一言だけ述べておきたいと思います。今回、この研究会に参加させていただきまして、様々な主体のご意見を伺いまして非常に勉強になりました。いろいろな研究会がありますが、珍しく全員が同じ方向を向いて議論ができたと思っています。そういった意味では、非常に意味深い研究会だったと思っております。研究会ということで、テーマを絞った形で議論してきましたので、先ほど野中委員がおっしゃっていた働くという全体的な視点で今後どうするかということ重要となってきます。労働組合・連合としても同じ考えを持っていまして、働き続けられるということが、健常者を含めて大きな観点・論点ですので、連合・労働組合としても引き続き、しっかりと取り組んでいきたいということを最後に発言しておきたいと思います。ありがとうございました。
○今野座長
 ほかにいかがですか。
○田中(正)委員
 今回、いろいろ関わらせていただいて、非常に強く感じたことは、障害を冠のところで括るのではなくて、それぞれの特性で踏まえていくということに議論が絞り込まれていって、いま制度的には冠ごとの雇用率ということもありましたので、その流れが精神に辿り着くということで、結果としては3障害に加えて発達障害、そういった部分までが基本法でも改正されましたし、雇用の分野でも活かされてきた状況が作られて、そのように考えると、特に知的、精神のコミニュケーションに課題がある方たちは、いま用意されている様々な工夫が、例えば特例子会社であるとか、ダブルカウントであるとか、そういったことが功を奏しているということで、いままでは為し得なかった社会参加が、こういった細かなステップで刻まれていくことで、社会に立つ瀬があるような状況ができたということを評価しつつ、そこが、最終的には合理的な配慮という、たぶんそれが共生社会の実現の理想の姿だと思うのですが、そこまでいければ、こういった細かな仕組みがなくてよいという理想型に辿り着くのだと思うのですが、今回の議論では、そこの一端に少し前に進めるような状況を作れたということで、参加させていただいてありがたかったと思っております。以上です。
○阿部委員
 今回の委員会に参加させていただいて、働くという点に関して、障害の理解不足が大きいというか、理解している企業はさらに雇用に取り組んでいることがありましたので、私たちは当事者団体の1員としても、障害の理解についても我々自身も障害を理解していく。精神の方々は手帳を持っている方は、6分の1しかいなかったということも踏まえながら、障害理解、自分たち当事者も理解する、家族の方も理解する、さらに企業の中でどういう仕事ができるかという理解を広めていく必要が、当事者にも企業側にもあるのではないかということを強く感じました。さらに、雇用率に関しても、いまの現状では手帳しか基準にならないということでの手帳ではないのかなと思いました。野中委員がおっしゃいましたように、就労に関して、その必要性、支援を必要だという共通の何か物差しができるようになれば、その課程をもとに、さらに企業でも就労、雇用が進むような気がしました。ここで知ったのは、いろいろな福祉については市町村というか、様々な分野に分かれてきましたが、職業関係は全国統一の仕組みが、残っているのがいいかどうかという議論はありますが、それを活用することによって、就労に関してのニーズをもとにマッチングする仕組みを作れるのではないのかなと思いました。今回の結論はこのような結論ですが、よりよく働く環境を作るためには、マッチングを理解していてこそ、企業もですが、当事者も家族も必要だと。社会全体がそのような理解を進めていけるようになればいいなと思いました。特例子会社、ダブルカウントに関しては、ノーマライゼーションとか、人間としての価値に照らし合わせると微妙な思いを持ちましたが、現状では、そのことによって働く機会を持てるという表現でいいのかわかりませんが、そのような現状を知りました。現状においては、今回の結論になると思いますが、さらに障害があっても継続的に日常生活又は社会生活に相当な制限があるわけだから、それを少なくする中での幸せな生活の中で働くことの重要性を考えていきますと、現状では今回の研究会の結論はこうなのかもしれませんが、さらに検討が求められるのではないかと思いました。まとまりがないけれども、そのように思ったところでした。
○丸物委員
 今回の研究会の前に精神のモデル事業をやらせていただいて、障害者雇用の考え方が非常に大きく変わりました。それに伴いまして、経営のやり方もだいぶ変えました。そういう意味では、モデル事業・研究会と非常にいい経験をさせていただいたことに感謝しております。精神障害のモデル事業をやり始めてから特に感じているのは、支援機関や主治医の方々との連携が、ほかの障害とは全然比べものにならないほど大切だということを非常に感じました。ただ、形式的に連携していても、なかなかうまくいかない。主治医の方と、あるいは支援機関と私たちも、腹を割っていろいろなことを言いあえる、相談できる、それが非常に大切だと思います。もう1つ言えば、精神の方で信頼できる主治医を持っている、あるいは信頼できる支援機関を持っている方々は波が少ない。だから定着する。定着できない人は、やはり相談できる人がいない、頼れる人がいない。それが典型的なパターンだと思うのです。そういう意味では、もっともっと私たちも、支援機関の方々も、医師の方々も、一人ひとり違う精神障害の方々と、より深く関係を持っていかなくてはいけないのだということを痛感しました。以上です。
○田中(伸)委員
 私が最後ですか。冒頭の挨拶のときでも私が最後だったのですが、この研究会に参加させていただいて本当にありがとうございました。障害者権利条約でも、障害者が地域で生活する権利を実現しようということで規定が入っていますが、やはり現場の実態を十分に把握しないと、なかなか制度が作れないと思っておりまして、そういう意味では、この研究会で各委員の先生方から現場の状況をいろいろご説明いただいて、本当に勉強になりました。ありがとうございました。私も一障害者ですが、また現場で格闘しながら頑張っていきたいと思っています。研究会で非常に自由な意見を言える雰囲気を作ってくださった今野座長に感謝したいと思います。また、事務局にもいろいろ点字化でお世話になりました。本当にありがとうございました。以上です。
○今野座長
 これで研究会を終わりにさせていただきたいと思います。9回にわたって、活発な議論をしていただきましてありがとうございました。おかげさまで最終的な報告書が、たぶん99%出来上がったのではないかと思いますので、あと1%については今日残った分の修文をした上で、ご確認いただいて最終報告書にしたいと考えております。最後に研究会を終わるにあたって、障害者雇用対策課長の山田さんからご挨拶をお願いします。
○障害者雇用対策課長
 昨年の11月から今回で9回目になりますが、ご多忙の中、ほぼ1か月に1回ずつのペースでご参集いただき、毎回出席率も非常に高くて、ご熱心にご意見いただきまして本当に厚く御礼を申し上げたいと思います。先ほど、座長からもお話がありましたように、まだ若干残った部分もありますが、概ね報告書はまとめていただくことができました。最終的に報告書を取りまとめた後、明日、明後日と開かれる第2、第3研究会の報告と合わせて労働政策審議会の障害者雇用分科会に報告して、今後、審議会でご議論いただくことになります。報告書の内容については、制度見直しにかかわるものから、支援施策の充実といった様々なご提言をいただいておりますが、そういったことも含めて審議会でご議論いただき、議論の結論を得て、制度見直しや支援策の充実を具体的に結実させていきたいと思っております。
 障害者雇用については、ある意味、政府の財政支出を強力にすることによって障害者雇用を実現している欧州型のやり方、一方で差別禁止を中心としたやり方をしている米国流のやり方があります。日本はある意味、その中間をいっているわけですが、ただ、日本のこの10年の動きを見ると、雇用する企業の側、働く障害者の側、障害者と一緒に働く健常者の人たち、企業や障害者を支える支援組織、これは行政組織もありますし、社会福祉法人やNPO法人、障害者福祉施設、病院、特別支援学校等々ありますが、ある意味力を合わせる形で、日本流のやり方で障害者雇用が前進してきたと思っています。
 例えば、ADAを20年前に作ったアメリカは実はこの20年間障害者雇用が拡大していない状況にありますし、先ほど申し上げたヨーロッパは財政支出の負担の重さにいま喘いでいる状況です。日本の場合は障害者雇用を巡る各プレイヤーが、ある意味力を合わせながらやってきたということで、リーマンショックや東日本大震災があったにもかかわらず8年連続で障害者雇用が拡大を続けていると。毎年のように過去最高を更新している状況になったのだと思っております。
 実際、働きたいと考えている障害者の人たち皆が働けているわけではないですし、実際働いている障害者の人たち皆が満足しているわけではないということで、課題は多々残っていると思います。私自身の思いとして、障害者雇用対策を前進させるための基本姿勢としては、ある種、現状に対する希望と可能性をもって進めない限りは進まないだろうと思っています。20年前、30年前と比較すれば、象徴的なのは企業のスタンスが大きく変わったことです。障害者雇用を巡る状況が明らかに改善してきていると思っております。
 今回の研究会報告は、先ほど申し上げたように、雇用分科会に報告して、議論の舞台も分科会にステージが移りますけれども、おそらく今回ご議論いただいた話は、その分科会だけの議論では終わらず、いろいろな国民的な議論も含めてしていかなければいけないということで、委員の皆様には引き続きご指導、ご支援をしていただきたいと思っております。長きにわたって、この研究会に力を尽していただいたことに改めて感謝を申し上げて、私の挨拶とさせていただきます。
○今野座長
 それでは、本日はこれで終わりにいたします。本研究会の報告書ですが、他の2つの研究会と併せて記者発表が行われるということです。その日程が決まりましたら、また追って事務局から連絡をしてもらうことにいたします。それでは、これで研究会を終了いたします。長い間ありがとうございました。


(了)

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