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2012年7月18日 第159回中央社会保険医療協議会診療報酬基本問題小委員会議事録

○日時

平成24年7月18日(水)9:58〜10:34


○場所

於 厚生労働省講堂(低層棟2階)


○出席者

森田朗小委員長 石津寿惠委員 印南一路委員 牛丸聡委員 関原健夫委員 西村万里子委員
小林剛委員 白川修二委員 花井圭子委員 花井十伍委員 
石山惠司委員 伊藤文郎委員 
安達秀樹委員 嘉山孝正委員 鈴木邦彦委員 西澤寛俊委員 
万代恭嗣委員 堀憲郎委員 三浦洋嗣委員
北村善明専門委員 福井トシ子専門委員
コスト調査分科会田中滋分科会長
<事務局>
鈴木医療課長 迫井医療課企画官
屋敷保険医療企画調査室長 吉田薬剤管理官 鳥山歯科医療管理官 他

○議題

1 診療報酬調査専門組織・医療機関のコスト調査分科会からの報告について
2 基本診療料のあり方に関する検討について

○議事

○森田小委員長
 おはようございます。定刻より少し早いのですが、全員おそろいになりましたので、ただいまより、第159回「診療報酬基本問題小委員会」を開催いたします。
 まず、委員の出席状況について報告いたします。
 本日は、田中委員、藤原専門委員が御欠席です。
 また、保険局長、審議官は公務のため欠席いたします。
 続きまして、厚生労働省におきまして、人事異動がございましたので、事務局より御紹介をお願いいたします。
○鈴木医療課長
 それでは、7月1日付けの異動がございましたので、御紹介をさせていただきます。
 鎌田真隆数理企画官でございます。
○森田会長
 よろしくお願いします。
 それでは、議事に入らせていただきます。
 初めの議題は「診療報酬調査専門組織・医療機関のコスト調査分科会からの報告について」、これを議題といたします。本日は、診療報酬調査専門組織・医療機関のコスト調査分科会の田中分科会長にお越しいただいておりますので、田中分科会長より御説明をお願いいたします。よろしくお願いいたします。
○田中分科会長
 コスト調査分科会長の田中でございます。
 本日は、去る7月4日の分科会で議論を行った病院の部門別収支に関する調査について報告いたします。
 お手元の資料診−1−1をごらんください。初めに、本調査をめぐる、これまでの経過について簡単に説明を行います。
 この調査は、病院の診療科部門別収支について統一的な計算方法の開発が目的でした。平成15年度から調査研究を開始しております。
 平成20年度には、5年間の調査研究の成果を用いた実際の調査を試行的に実施し、現行の調査方法は、精度の高いものとして確立されたとの評価をいただきました。
 一方、精度が高くなった反面、調査客体となる病院にとって、調査回答の際に負担が大きいとの声があったため、平成21年度には、本調査における負担や問題点等に関する別途のアンケート調査を実施しました。
 その上で、平成22年度調査では、アンケート結果を参考に、本調査の簡素化を図りました。
 引き続き、平成23年の調査は、22年度調査結果や事後のアンケート調査結果を参考にさらに簡素化を図った形で実施しています。
 本日は、平成23年度部門別収支に関する調査結果の報告及びアンケート結果、さらに、これらを踏まえた今年度、平成24年度調査の簡素化について報告いたします。
 本調査の具体的な手法については、診−1−2、少し後の方になると思いますが、1−2の2ページ以降に概略が示されています。厚めの大きなものですね。A3判が一緒にとじてあるものが報告書です。これの2ページ以降に概略が示されております。
 調査の対象は、主に一般病床で構成されるDPC対象病院、DPC準備病院、DPC対象以外の病院のうち、レセプトデータをレセプト電算処理フォーマットで提供できること、かつ、DPC対象病院等については、加えて、DPC導入の影響評価に係る調査のEファイル、診療明細情報ファイル、並びにDファイル、包括診療明細情報を提供できる病院に絞りました。
 また、診療科別収支の計算方法については、病院を4つの部門に分けて、中央診療部門と補助管理部門の収益費用を段階的に振り分ける階梯式配賦という方法で行いました。最終的には、入院部門、外来部門、それぞれの診療科別収支が示されております。この場合の診療科は、レセプト診療科にまとめてあります。
 なお、本年度最終的に計算を終了できた病院は、18ページから19ページに記載されているとおりです。
 調査は、2,899病院に協力依頼を行いました。うち、この大変な調査に応諾してよいと答えていただいた病院が361病院ありました。
 残念ながら、180病院は、調査の中途で辞退され、最終的には、181病院のデータが集まりました。
 また、平成22年度調査に、初めてDPC対象以外の病院からも9病院を集計しましたが、今回は、DPC対象外病院数は23に増えています。
 次に、本調査の計算結果を見るに当たっての留意事項を説明します。
 まず、平均値等が外れ値に影響を受けることを避けるために、21ページ、箱ひげ図が書いてありますが、このような方法で収益規模や収支差額比率等が極端に大きい、または極端に小さい病院は、除外しています。
 22ページに病床規模別、開設者別の病院数や、平均病床数、患者数などを記載しています。
 本調査は、これだけ難しいデータだから当然だと思いますが、比較的大きな規模の病院が、最終的に答えを出されています。
 続いて、24ページ以降に計算結果の概要が載っていますのでごらんください。24ページには、主要なレセプト診療科、これは、入院外来計の病院数で、50以上が対象となったものに限ります。主要なレセプト診療科ごとに入院、外来並びに入院外来計の医業収支差額が記載してあります。
 収支差額の医業収益に占める割合、収支差額比率と呼びますが、これは全体として、いつもそうですけれども、外来の収支に比べて、入院収支のプラスの方が大きい傾向が見られます。
 また、入院外来合計の収支差額比率では、プラスが3診療科、マイナスが9診療科で、特に皮膚科、産婦人科、放射線科が2けたのマイナスでした。
 これは、原価計算の結果、マイナスが多くなったわけではありません。もともと収支が病院の全国平均より低い病院のデータが集まってきたせいでありまして、原価計算をしたら低く出たというのとは、ちょっと違います。
 25ページには、類似するレセプト診療科をまとめた診療科群別の収支が記載してあります。入院外来計の収支差額比率を見ますと、プラスが1診療科群にとどまり、マイナスは10診療科群で、マイナスが2けたに達したものが精神科群、産婦人科群、皮膚科群、麻酔科群、放射線科という結果でした。
 26ページ以降には、全診療科を合計した、今度は開設者別の収支、病床規模別の収支が記載されています。
 医業収支の差額で見ると、開設者別では、医療法人、その他病院の方が、国公立病院に比べて若干プラスとの結果が見られました。これも、原価計算の結果、そうなったわけではなく、もともとのデータがそういうグループの法人から上がってきたためです。
 27ページには、全診療科合計のDPC対象病院、準備病院、それ以外の病院に分けた収支を示しました。
 前回調査でも、DPC対象病院の方が、それら以外の病院よりも収支が良好でしたが、今回調査でも、同様の結果となっております。
 28ページ以降は、資料編で、レセプト診療科別、診療科群別、主要なレセプト診療科別と、さらに開設者別に見たものが載っています。30ページから記載されています。
 72ページをごらんください。72ページからは、レセプト診療科と診療科群ごとの1人1日当たり医業収益、医業費用の分布を掲載しました。□印が入院、▲印が外来です。斜め45度の線より左上には、収益が費用を上回る黒字の病院、45度線より右下には、費用が収益を上回る赤字病院がプロットされています。
 診療科別に、赤字、黒字の病院のどちらが多いかに関する傾向がわかります。
 79ページからは、レセプト診療科と診療科群ごとの収支差額比率の分布を10%区切りで示してあります。
 入院外来計を見ると、おおざっぱにいって、収支差額比率0%付近の中央部分の値が多い、山型の分布になっているものが、内科群、外科群、整形外科群でした。
 一方、左側、収支差額比率の悪い方の病院が多い診療科は、小児科群、精神科群、皮膚科群、さらに両側の値が多い谷型の分布になっている診療科は、放射線科群との結果でした。
 以上が、病院の部門別収支に関する調査の結果の報告になります。
 次に、資料1−3−1をごらんください。これは、平成23年度調査の事後に、協力いただいたところにアンケート調査を行ったものです。
 このアンケートは、平成23年度調査に参加した361病院を対象に実施し、125病院から回答を得ました。時間の関係もありますので、病院で回答が困難であったところを中心に説明します。
 1ページ(1)です。医師一覧表の作成は、医師の勤務体系などの整理・把握を行う調査が目的でした。3割以上の病院が、既存データでは対応できないとの回答をいただきました。
 3ページの(5)の医師勤務調査は、医師一人ひとりの診療科別の勤務時間割合を調査する目的でした。こちらについては、さらに多く5割以上の病院が既存データでは対応できず、作成に当たっても困難を感じたと回答しています。
 また、調査全体について、調査項目が大分簡略化したとはいえ、細かく負担が大きいといった意見や負担軽減を求める意見が見られました。
 次に1−4をごらんください。平成23年度調査で行った簡素化、調査方法の改善について検証を行い、結果を1−4にまとめました。
 2ページ以降は、検証結果です。第1に職種区分の簡素化が挙げられます。技能労務員と事務員の区分、それから、薬剤師と医療技術員の区分をそれぞれまとめて回答してもよいとしましたが、約15%の病院が実際にまとめて回答しており、回答率の向上に役立ったと考えられます。
 第2に、医師の勤務時間割合の調査の簡素化です。これについては、調査が困難な場合には、診療科医師全体について、医局長などの代表者による記入も可能としました。
 しかし、実際に代表者等が記入した病院は1つだけで、この方法は、回答率向上への効果が限定的でありました。
 3ページ以降にあります、調査方法の改善について簡単に触れます。
 前回調査を踏まえて、保険外収益に関しては、正常分娩による保険外収益は、産婦人科に直課するなど、診療科ごとに把握している保険外収益は、当該診療科に直課しました。
 他方、各診療科に直課できない保険外収益については、振り分けの基準を各病院が選択する方法を取りました。
 その結果は、集計181病院のうち69病院については、直課額の記載が全くなされていなかったものの112病院は、直課額の記載がありました。
 4ページの図表4をごらんください。横軸に保険外収益に占める産婦人科、産科の割合の平均は、20%弱までで収まっています。
 縦軸は、保険外収益に占める直課額の比率を示します。上段が直課額のみ、下段が直課に記載されていない額を配賦した全額配賦後の額の割合です。大きな差はなく、正常分娩の保険外収益の直課状況は、適切な調査方法であったと考えます。
 5ページ、6ページは、簡素化全体の影響検証です。職種区分の簡素化について、i、すべての回答で職種区分の内訳の記載がなかったと仮定し計算するとどうなるか。
 ii、補助・管理部門の簡素化は、従前の6部門に計算して計算するとどうなるかを調べました。
 iii、簡素化のため、補助・管理部門の配賦を、今回、2段階にしましたが、それを以前の3段階とするとどうなるかも計算しました。
 6ページの図表5に示すとおり、どの診療科群についてもそれぞれの検証結果で大差はありません。よって総括としては、今回調査における簡素化は、部門別収支の経験結果への影響は小さく、精度を落とさずに簡素化できたと考えます。
 次に資料診−1−5を説明します。平成20年度調査、22年度調査、23年度調査の主要なレセプト診療科別の収支状況を、入院外来、入院外来計で並べてあります。
 最後のページに基礎データが載っています。病床数の平均は、20年度が342、22年度が395、23年度が303でありました。
 次に、資料診−1−1に戻っていただいて最初の資料です。これの3ページをごらんください。
 ただいま報告したアンケート調査結果等を踏まえ、本年度の調査実施を整理した内容です。簡素化については1点、調査手法の改善については2点まとめられています。
 簡素化については、医師勤務調査に関し、さらに調査負担を軽減する観点から、現在の調査では、当直、臨床研修医の研修、疾病カンファレンスなどに用務ごとに医師の勤務時間割合を記入していただいていますが、最終的には、その他にまとめて記入することも可能とする予定です。
 また、補助・管理部門における医師勤務時間割合に関しては、23年度調査で、医師勤務時間調査全体の平均0.3%にとどまっていたため、補助・管理部門の記入を省略、もしくはその他にまとめた記入を可能として簡素化を進めたいと思っています。
 次に調査方法の改善についてです。第1に医師勤務調査は、プレ調査と、勤務調査とに分けて行ってきましたが、一本化が望ましいとの回答が多かった実態を踏まえ、プレ調査に併せて医師勤務調査を実施する方向を予定しています。
 第2は、アンケート調査で、事前に依頼があれば、レセプト電算ファイルへのレセプト診療科の入力は可能あるいは前もって調査票を入手した方が負担は軽減できるといった回答が見られたので、レセプト調査票等を調査対象月以前に渡せるよう、調査対象月を10月から11月にする予定であります。
 最後に、コスト調査分科会で出た代表的な意見を紹介いたします。
 まず、集計対象病院の病床規模別、開設者別の基礎データについて、実際の我が国の病院の分布とかなり相違しているサンプルになっており、調査結果の解釈をするときには、その辺を十分に配慮する必要があるのではないかといった意見が出されました。
 また、多くの委員から、この調査全体について、ちょっと特殊な科である麻酔科は、この配賦方法でいいかなどは、そろそろ評価して検討する時期ではないかといった意見が表明され、その扱いについては、事務局と、これから前向きに相談していくつもりであります。
 以上で、私からの報告を終わります。あと、事務局から補足があれば、お願いいたします。御審議のほど、よろしくお願いいたします。
○森田小委員長
 どうもありがとうございました。それでは、事務局から補足をお願いします。
○屋敷保険医療企画調査室長
 保険医療企画調査室長でございます。お手元の資料で、中医協診−1−参考という資料を配付させていただいております。こちらをごらんいただきたいと思います。
 こちらの参考につきましては、7月4日のコスト調査分科会では、事務局から提出をしておりませんでしたが、分科会の中で、幾つか意見がございましたところ、その1つとして、ある意味、定点的な分析というものにも取り組んでみてはどうかという御意見があったところでございます。
 これを受けまして、事務局として、改めて集計をしましたものが、診−1−参考資料でございます。
 平成22年、23年度の調査とともに集計対象となった病院数ですが、57病院ございました。平成22年度調査は、全体で187、23年度は181ということでございまして、そのうち57病院が2回連続で調査に御協力いただいたということでございます。そのデータということでございます。
 全般的に見ますと、22年度、23年度、特に、今、23年度のデータというものをごらんいただきますと、入院がプラス、外来がマイナス、入院外来計でマイナス、大きな状況の変化はないということでございますが、資料の3ページ目をごらんいただきたいと思います。
 定点的な集計を行ったものと、もともとのデータの差異がどの程度出てくるのかというところで見てみますと、例えば、こちらの方の3ページ目では、入院について22年度調査、23年度調査が出ております。
 その中で、最初、例えば、内科を見ますと、収支差額がマイナス17%からプラス4%、全体としましては、21%のデータの上昇ということになっているわけでございます。
 こちらのデータにつきまして、187と181全体で比べますと、入院につきましては、同じく内科につきまして、マイナス12%からマイナス2%、プラス10%への上昇ということでございますので、定点的な集計をしてみますと、一部、このような逆に変化の幅が大きくなるといったようなものもございます。
 全般で見ますと、5ページ目でございますが、入院外来計で見ますと、57病院の集計と、もともとの187、181の集計の変化率の差を見ますと、入院外来合計では、ほぼ半々のぶれ幅の大小関係になっているというものでございます。
 このような形で、これまで3回調査・分析を行ってきているところでございますが、先ほど分科会長からのお話もありましたとおり、この調査につきましての扱いといったものにつきまして、この参考のような分析などももっと深めながら検討していく必要があるのではないかと考えている次第でございます。
 事務局からの補足は、以上でございます。よろしくお願いします。
○森田小委員長
 どうもありがとうございました。それでは、ただいまの御説明につきまして、御意見、御質問等がございましたら、どうぞ、御発言をお願いいたします。
 安達委員、どうぞ。
○安達委員
 毎年膨大な資料を御検討いただいております、田中先生には、改めて感謝を申し上げたいと思いますが、2つお伺いしたい。1つは、田中先生にお伺いすることではないかもしれないので、場合によっては、事務局にも御回答をいただければと思います。
 1番目の質問でございます。72ページ以降、縦に医業収益、横に医療費用というものを取っていただいて、45度線を引いていただいて、その45度線以下があることを、前回、私は、先生に御質問した記憶がございます。
 今回のを見させていただいて、特に45度線の下に来る、つまり、そこだけやれば赤字だということになるものの、非常に多くが、今回は、特に▲、つまり、外来部門で占められているということが顕著な傾向であろうかと思います。
 各病院が、これだけの赤字を計上しながら、なぜ外来部門を続けるか、このことの要因は何かと、どういうふうにお考えになるかと、これは、田中先生にお伺いすべきか、事務局に御回答いただくべきか、どちらか、私も迷いますけれども、御意見をいただきたいということが1つでございます。
 2番目、これは総括的な話でございますが、平成15年依頼、この調査を続けていただいて、ある程度の計算方法の結果が、今の時点で、田中先生を分科会長として、ほぼ確立されつつあるという御理解であるか、あるいは、まだ、不十分な点があるのかという御見解でやるのか、もし、不十分だとすれば、その要因は何なのでしょうかと、つまり、二千数百に出して百八十幾らしか回答が得られないという、オーバーオールでの全体の数字の不足がDPC、DPC準備病院、あるいは出来高病院というような類型分類の中で比較検討するには、不十分な数なのかどうか、その辺り、どのようにお考えなのか、その御見解をお伺いさせていただきたいと思います。
 以上でございます。
○森田小委員長
 ありがとうございました。これにつきましては、田中先生、お答えいただけますでしょうか。
○田中分科会長
 では、私が先にお答えします。外来部門が赤字であるにもかかわらず、運営している理由は、まず、もちろん、患者獲得という別な理由があるでしょう。それから、新たに発生してくる収入と、新たに発生する費用を見れば、病院の費用の多くは、固定費、人件費を含む固定費ですから、外来部門を行うことによる経済学の用語を使うと、限界的な収入は、限界的な費用よりもはるかに大きいので、その場では、外来は提供した方がいいことになります。
 ただし、1年間の費用を配賦して見ると、会計的に赤字になっている。これは、会計であって、キャッシュフロー上はプラスになっているので、それと、当然患者獲得という意味で、経営者としては外来を提供するという判断を行っても不思議はありません。
 手法として確立されているかどうかですが、手法としては、ほぼ確立できていると思います。そのための分科会でしたので、手法としては確立されています。
 ただし、これは、日本の多くの病院で、これだけのデータに回答するだけのデータの取り方や、スタッフがおられるかというと、残念ながらそうではないですね。
 したがって、ここで取っているデータは、日本の病院の平均値を表わしているかどうかという点では疑問になります。
 ただ、診療科別の傾向、診療科別ごとの差のようなことは出るのだと思いますこれが、日本の全病院よりも明らかに大きくて、かつ収支が悪かった病院に答えていただいているので、水準そのものは代表しているとはいえないけれども、相対的な比較の意味では読めるようになってきていると考えます。
○森田小委員長
 安達委員、よろしいですか。
○安達委員
 ちょっとだけ追加をさせていただきたい。
 ですから、ある意味の限界がある。それは、平均値を表わしているかどうかということが一番大きな問題であって、これは客体数の問題、先生が長年これに携わっていただいて、一言ではいい表わせないことを簡略に、今、御回答いただいたのですけれども、我々がこれを見させていただいて、同じ印象を持つわけですね。これだけの計算方法を確立して、それを実際の運用に供しようとするときに、この数字が、いわゆる全体の平均値を表わしているかという一番大きなところで、まだ、疑問を持たざるを得ない状況にある。これだけの調査をやって、田中先生御指摘のように、病院をやるのは大変ですね。専従の人をある一定期間置かないとできないくらいのものだと。
 だとすれば、閣議決定までして、これだけのことをやるのに、やはりちゃんと、ある意味では、1つのやり方としては、予算化をして、対象病院には、適切な解析検討者の人件費も含めたようなものは、ある程度カバーできるような予算化をして、この客体数を上げないと、これ以上の進展がなかなか得にくいという状況にあるのではないかとも感じるわけでございますので、ここは、やはり事務局、ぜひ、御検討をいただきたい。厚労省としてそのための予算を上げていただくということも必要なのではないか、私は、そういうふうに感じておりますので、意見として申し述べさせていただきます。
○森田小委員長
 それでは、嘉山委員、どうぞ。
○嘉山委員
 大変な仕事で、先生は長年携わってこられた御努力に、まず、敬意を表したいと思うのですが、平成15年以来、予備調査も含めて、10年間おやりになっているわけですね
 まず第1点です。
 第2点は、細かいことで申し訳ないんですが、もし、10年間もおやりになっていて、医師の勤務時間ですが、これは先生、医局長に書いてもらったと、これは、以前にも問題になりまして、あるデータでは20代が6時間しか働いていないと、ところが、実際に統計をきちんと取り直してみますと、20代が10時間であったと、ちょうど医療崩壊が叫ばれ始めたころのデータで、それだけ方法論が違うと結果が違ってくるわけですが、そういうふうな、10年間で、例えば、医師の勤務時間1つを取っても、方法としては確立したようなものができたのか、医師の勤務時間というのは、非常にナイーブな問題ですので、そこをちょっと教えていただきたいのです
 それから、これもちょっと細かいのですが、でも、これも大きいんです例えば、自治体病院あるいは国立大学、私立大学も含めますけれども、いろんな補助金が入ります。
 例えば、ある中部の大学では、ほとんど借金が、ちょうど病院が20年経って、借金を返し終わったところで計算をすると、すごい黒字になってしまうのですよ。ところが、今、東京大学でも実際は、東京大学の附属病院は六百何十億の借金を国にしているわけですね。建物を建てているので、そういうふうな病院と、つまり、補助金がこういうときに、どういう扱いになって、白川先生がお使いになる、このデータがどういう意味を持っているのかというときに、それを理解させるような工夫をされているのか、あるいは自治体病院であれば、県から5年なら5年あるいは6年なら6年という時限付きで補助金が入っています。そういうのは、どういうふうにここに反映されているのか、それもディスカッションの現場では非常に大事なわけで、それが2番目です。
 3番目は、安達先生も全く同じで、民間と同じように経営努力をしなさいということを何度も何度も、我々もそう思ってやっていますが、この調査をやるに当たって、先生が一番御苦労されているのは、返ってくる回答が非常に少ないということだと思うのです。
 ですから、例えばの話、ある業界に調査を依頼して返ってくるかといえば、何のインセンティブもなければ、返ってくるわけがないんですよ、民間のようにやれといったら、ですから、この辺は、安達先生と同じように、何らかの、閣議決定されたようなものであれば、予算化をして、例えば、事務官がこれにすごく時間を割くわけで、事務官の業務が増えると、やはり医師が事務官の業務まで、先生の学校の慶應の先生方によく聞くと、非常に事務作業が多いということを、医師の現場の若い人たちがいっていますので、そういうことも勘案してやる必要があると思うのです
 最終的には、この10年間で何がわかって、何が整備されて、やり方で、10年間でこういうやり方だったら、きちんと正確なデータが取れるということがわかった項目がどのくらいあって、1つは医師の勤務時間の測定の仕方あるいは補助金だとか借金の扱いの仕方、最後は、数が余りにも少ないので、先生が非常に御苦労されているので、予算化した方がいいのかどうかということを4点なのですけれども、先生の御感想あるいは御意見をお聞きしたいと思います。
○森田小委員長
 では、田中分科会長、お願いします。
○田中分科会長
 後で事務局から補足いただくかもしれません。まず、テクニカルな方ですが、医局長が書いてもいいとしたところ、医局長が書いたのは、実際には1つだけで、ほとんどは実際の個別の医師のデータになっています。それで、書くのが大変だったということになっています。
 2番目、補助金とか、あるいは借金の返済については、この統計には表れません。これは、あくまで収益費用の統計でありまして、キャッシュフローで資本費がどう入ってきて、利益の中から、それをどう返済したかという財務的な側面を含んでおりません。管理会計ですので、その部分はありません。利子があれば、それは出てきますけれども、元本の投下及び借入れ返済に関わるデータは載ってきません。それは、原価とは別なものになります。
 回答率を上げる方法ですが、これは、分科会長の立場を超えるので、今度は、こちらが決めていただくことですが、例えば、NHKや新聞で無作為に電話番号から1,000人に、1時間くらい電話で答えてくださいというときの答える方が、そんなに費用はかかりませんね。特に、知識も必要ないので、回答率、6割とか7割になります。
 こちらは、回答したい、したくないではなくて、たとえ回答したいと思っていてもできないのですねそのために何らかの、いわば費用をある程度補填するような方法があるかどうかというのは、それは、私の個人的な立場としては、あっていただいたらいいなと思いますが、決めるのは分科会ではなく、皆様方ですので、そうなれば、きっと少しは広がるかもしれません。
 この10年間で何がわかってきたかですが、診療科別、入院外来別にきちんと、それこそ管理会計の手法に基づいて、原価構成がわかるようになった、プラスマイナスがわかるようになったというのは、これは、今までになかったことです。おおざっぱな収入費用ではなく、本部の費用等の原価を、中央部で発生している費用をきちんと振り分けるという技法ができ上がったことによって、より病院の原価の構成がわかるようになったことが、大きな功績であったと思います。
 ただし、先生おっしゃるように、全体の傾向をつかむには、もう少し多いデータ数がほしいですね。そのための工夫、あとはお金になるのかもしれません。
○森田小委員長
 事務局、補足をお願いいたします。
○屋敷保険医療企画調査室長
 補足をさせていただきます。医師の勤務時間についてでございますが、資料でいきますと、診−1−2、A3の大きくなっているところの117ページをごらんいただきたいと思います。
 この調査では、実際、117ページにありますような形で、各医師、一人ひとりでID、医師名を入れて、その医師が病院以外の業務、病院の業務、病院の業務の中では、外来病院部門、治療診療部門、補助・管理部門、あと、次回はまとめることを予定しております、当直から疾病カンファレンスその他までといった形で時間を入れて、御回答いただくということになっております。
 ただ、この調査は、このような時間が何時間あり、その各医師に給与としてどれだけ払われているかというところまでは、調査で把握をしておりますが、例えば、これは分科会の中でも御議論がありましたが、医師1時間当たりのコストといいますのが、これは、外来も入院も同じ金額で評価をしている、そのようなことですので、果たしてそれでもいいのかというような御議論もありました。
 ただ、調査の負担といったような点から考えますと、さらに細かく勤務時間あるいは給与の配分といったものも病院の方で記載をしていただいた上で提出していただくということになりますので、その調査負担というのはどうなのかというような議論もあったところでございます。
 もう一つが、補助金等の取扱いの点でございますが、同じく診−1−2の資料でいきますと、26ページ目以降をごらんいただきたいと思います。
 26ページ目の(3)は、開設者別収支の状況で、これは、国公立、医療法人、その他の合計といったところでございます。
 収支差額で見ますと、国公立がマイナス5、医療法人がマイナス1、その他がマイナス4、合計がマイナス4ということでございますが、この医業外収益のところでは、この調査の中では、運営費補助金収益、施設整備補助金収益等も計上しているということでございますので、収支差額の3段下に総収支差額という欄がございます。こちらを見ますと、1%、マイナス1%、マイナス2%といったような形で国公立の方が上がってくる、こういうような状況が見て取れるということでございますので、御紹介をさせていただきたいと思います。
 補足は、以上です。
○森田小委員長
 ありがとうございました。嘉山委員、どうぞ。
○嘉山委員
 田中先生、大分、先生も御苦労されているということは、よくわかりましたが、私が聞きたかったのは、今の事務局の答えではなくて、何々がわかったではなくて、どういうことをデータを取るときに、注意して取らないと実態とは違うデータが出てしまうよと、だから、こういう方法で取らなければ、実態が表れないよということで、10年間で何がわかったかと、我々、実験をやるときは、実際、そういうことなのですね。
 例えば、今の医師の勤務時間を1つ取り上げますと、これは、普通の病院ですと、例えば、患者さんに接していると、ただし、その後も、その患者さんに関する勉強をさらにしなければいけないということで、医局にいると、そういう時間を勤務時間として入れるか、入れないか非常に問題、我々の中にも問題になって議論なのですね。それは、半分は入れた方がいいだろうと、でも、自分の勉強のためにもなるだろうと、それをどういうふうに扱っているかは、各自に任せるというのでは、やはり増えた、減ったと議論にならないのですよ、なぜかというと、そのときに答えた人が何パーセント、勘違いしてそれを全部入れてしまったり、何パーセント入れなかったりすれば、データは変わってきてしまいますからね。
 したがって、やはりあるルールで、それはいいか、悪いかわからないけれども、患者さんの手術している時間は、もちろん、診療時間でいいのですけれども、その後、手術の勉強をしたりするのは、全部入れる、あるいは半分入れるというルールをつくってあるかどうかなんですよそういうことをお聞きしたいのですよ、10年間で、どういう方法が一番いいのかと、1つのルールがなければ、各自に任せたような勤務時間では、いつまで経っても、10年経とうが、20年経とうがあいまいなデータしかできないので、その辺は、今後ルール化していった方が私はいいと思うんですが、その辺のお考えは、いかがでしょうか
○森田小委員長
 それでは、事務局、お願いします。
○屋敷保険医療企画調査室長
 先ほどと同じく、診−1−2の資料でいきますと、117ページのところでございます。今、御指摘のように、実際に手術をしている時間と、あと、それに備える時間でございますけれども、この中では、もう少し明確に書く必要があるかというふうにも考えられますが、研究活動といったようなところも、この時間の中では埋めていただくようにはなっておりますので、ただ、そこはちょっと明確ではないというところの御指摘はあるかと思います。一応、そのような形で、それらの時間も入れて、こちらの方の計算はされているということかと思います。
 ただ、反映の仕方が十分かどうかというのは、また、別途御議論があるところかと思います。
 以上です。
○森田小委員長
 嘉山委員、よろしいですか。
○嘉山委員
 医療の実態にいないと、やはりイメージがつかめないのかもしれませんが、例えば、我々自身もこれを勤務時間に入れていいか、いけないかというのが、非常に難しいのがあるのです。
 特に、大学だと、私が手術しています。でも、そのときに教育もしているのですね例えば、そこで材料を取れば、例えば、がんであれば、研究もしているのですねですから、それは入れないよとか、入れるよということを明確にしないと、何をもって各人が勤務時間としているかわからないので、そういうルールを決めてくれということをいっているので、こういうふうにやりましたでは、各人がこれをどうやって解釈するかで全く変わってしまうということをいっているのです。その辺がちょっとずれているので、会長、ちょっと議論を整理していただきたいのですが
○森田小委員長
 ちょっとその辺につきましては、田中部会長、コメントはございますか。
○田中分科会長
 執刀中は、すべて手術です。そこで研究的な頭の使い方をしていたり、周りにいる若いドクターを教育していたとしても、それはあくまで全部診療時間として計算しています。
 さっきちょっと出た議論ですが、印南委員なんかが御存じの、アメリカのRVS的に、それぞれの心理負担みたいなもの、研究のときに、この手術については、ずっと難しいのでと、それは反映されていません。一たび手術室の中に入ってしまった時間は、ほかに振り分けないというルールになっております。
○嘉山委員
 したがって、そういうことを明記してほしいのですよ、そういうふうな時間の取り方をしたよということを明記すれば、若手も、これでこの数字だと、これだったら実態に近いなと、だけれども、これもやはり勤務時間に入れてほしいから、次の調査では入れてほしいと、次のステップにいけるんですねところが、ルールがないと、いつまで経っても個人の解釈だけでやってしまうので、そこは、きちんと、今後、整理していただきたいと思います。
○森田小委員長
 鈴木委員、お願いします。
○鈴木委員
 まず、開設者別の収支の状況を見ますと、医業収益と費用だけを見れば、国公立よりも医療法人の方がいいように見えますが、医業外費用を入れるとそれが逆転するということで、今や、国公立病院の方が収支がよくなっているということが明らかになっているのではないかと思います。
 特に、医療法人の中でも、持分あり医療法人は、税金を通常の法人と同じように、利益の40%払っていますから、そうすると、さらに補助金ありで税金なしか、補助金なしで税金ありかということで、利子や元金の返済は、最近公的病院でも増えてきているようですけれども、法人税だけ違うということで、本当の収支は、そこまで見ないとわからないということだと思います。
 それと、診−1の参考のところなんですが、これは、同じ医療機関が2年続けて定点調査ということになったために得られたデータですけれども、これで見ると、入院と入院外の合計の収支差額率が悪化しているということですね。外来は改善しているといっても、大幅なマイナスからマイナスということなので、こういうデータが出ているということは、これは改定を挟んでいませんから、医療機関の経営が依然として厳しいということを示すと思うんですが、この入院と入院外の合計が悪化している原因としてこの数字を見ますと、費用がかかっているということなんですけれども、その中でも給与費が上がっている気がします。
 これは、どういう意味なのか、一人当たりの給与が上がっているからこういう形になったのか、人数が増えてこうなったのか、ここの人件費はどのような意味を持つのか、経営が悪化した原因について、どのように分析され、どのようなお考えか、田中先生のお考えと、それから、本当の経営を見るには、これだけでも不十分だと、先生も思われるかどうか、御意見をお聞かせいただきたいと思います。
○森田小委員長
 田中分科会長、お願いいたします。
○田中分科会長
 ほかの統計などを見ますと、やはり日本の医療で働く人の数は、すべて100床当たりで増え続けていますね。その効果は、診療報酬改定がなければ必ず出ます。医療のスタッフ数が増えていることの方が影響が強いのではないかと思います。
 この調査、原価調査というのは、部門別に、それぞれの収支がわかることが目的であって、病院全体の収益費用がどうなるかは、先生おっしゃるとおり、もう少し上のレベルでの話なので、この調査から出てくるのとは多少違います。病院の収益がどうなるかは、医療系の実態調査等を踏まえて中医協で考えるべきことであって、これは、トータルよりも部門別に切ったところに意味があるので、先生の御質問のうち、私は勝手答えることはできますが、それは、責務を離れてしまうような気がします。
○森田小委員長
 それでは、白川委員、お願いします。
○白川委員
 今回の調査結果における集計対象病院は181病院ですが、客体数を考えると、調査の結果については余りコメントすべきではないと思っています。
 一方、分科会の主目的は、診−1−1に書いてあるとおり、医療機関の診療科部門別収支の統一的な計算方法を開発することですが、田中分科会長のお話ですと、手法としては完璧ではないかもしれませんが、かなり確立されたと。
 病院経営者も、当然、この部門別収支の分析は、経営上必要だと思っていると思いますが、これだけ客体数が少なく、また途中で脱落する病院があるのは、手書きで対応する調査が多いことも1つの要因ではないかと思います。
 当然、電子カルテ等の病院のシステムは病院ごとにばらばらだと思いますが、そうした中でいろいろな数字を拾って調査に答えなければいけないのが実態ではないかと推察しています。一方、部門別収支を計算するためのパッケージソフトがあり、それを使っている病院もあると伺っていますが、全体的にばらばらであるのが現実ではないかと思います。
 したがって、分科会で統一的な計算方法が確立されたのであれば、これが国の標準的な部門別収支の計算方法だということで、パッケージソフトをつくっているシステム業者等に、この手法をベースにした開発を指示するくらいの覚悟がないと、なかなか前に進まないのではないかと感じております。こうしたことを考えてもよい時期にきたのではないかということを意見として申し上げます。
 ○森田小委員長
 ありがとうございました。本日は、御存じのように、重要な課題が、次のあれも含めまして、いろいろございますので、この議論もそろそろ整理をしたいと思いますけれども、まだ、手が挙がっていらっしゃる方が3人いらっしゃいますので、最初に堀委員からお願いいたします。
○堀委員
 ありがとうございます。私からは、事務局の方で要望でございますが、部門別の収支の表に病院歯科が入っておりませんで、これは、去年も伺ったところ、N数が少ないというふうな御説明でして、恐らく今回も最終的な客体である181の病院の中で、歯科がある病院が極めて少なかったせいだろうと思っております。それは、理解いたしますが、ただ、もし、少なくても数があるようであれば、中医協の場でなくても結構ですので、そのデータ資料を御提示頂けないかということが要望であります。
 そう申しますのは、以前も申し上げましたが、今の病院経営の中で、特に病院歯科については有用性であるとか、役割が理解されていながら採算性が悪いということで廃科をしなければいけないという状況があるということ、去年も医療部会等で病院関係者から御発言がありました。そういう実態があるのかどうか、もし、あるのであれば、何らかの対策が必要ではないかという、そういうことを把握したいという趣旨でそのようなお願いをしたいと思いますので、御検討、よろしくお願いしたいと思います。
○森田小委員長
 それでは、石津委員、お願いいたします。
○石津委員
 私もこの客体数の問題に関してなんですけれども、平成23年度で181病院で、完了率が6.2%にとどまっているということですが、これを上げる必要があると思っております。
 上げるために、これまで簡素化を図ってこられて、今年度もその予定ということですけれども、改善のための事後アンケートの調査対象について検討の必要があるかなと思います。
 つまり、現在、この対象となっていますのが、収支調査を応諾した病院ですし、また、アンケートの回収ができた病院のうち、125のうち96病院が収支調査の完了した病院ということになっております。つまり、収支調査を完了しなかった病院や応諾しなかった病院に関しましては、その理由の調査が行われていないということですので、そういった病院の方に改善点についての理由を聞くような調査をする必要があるんではないかと思います。
 そうすることによって、あるいは先ほど来出てきました経済的なインセンティブが必要とか、そういったような回答が寄せられてくるのかなと思いますけれども、いずれにしても、事後調査に完了しなかった病院を対象にしたものを行うようにしたらいかがかなと思っております。
○森田小委員長
 牛丸委員、どうぞ。
○牛丸委員
 ありがとうございます。まず、私ども検証に関わったものとして、大変な調査を行った田中分科会長及び分科会の皆様に対して敬意を表します。ありがとうございます。
 2点質問させていただきます。1つは確認です。今、石津委員から事後アンケート調査報告書のことがありましたけれども、石津委員から応諾した病院ではないところにも調査をという話がありましたが、私が1つ確認したいのは、このアンケート調査の結果というか、答えてくださった125というのは、181より少ないですが、これは、応諾した361を対象としていますので、181すべてが125に入っているのか、それとも181に入っていないけれども、361の中に入っている、その辺がどうなっているかというのを、まず、1つ確認させていただきたい。
 もう一つは、先ほどの田中分科会長の御説明の最後に、分科会としての留意事項としての御意見の紹介がありました。その中で、これは、全体的な構成比率と、実際に回収した比率の間に差があるので、これをそのまま見るわけにはいかないという懸念事項というか、留意事項をお話になりました。それに基づいて、分科会長としては、これは平均値として取れないと、それに関して、例えば、安達委員や嘉山委員から予算を付けてというような提案がありましたが、それとは別個に、現在の状況の中で、最後に御紹介のあった留意事項、そこを踏まえて、平均に近づけるような方法というか、そういうのは分科会の中で検討され得るのか、これはもうぎりぎりで、先ほどいわれたような予算化とか、そういうこと、あるいは白川委員から提案されたシステム、そういうことをやらない限りは、もうこれ以上、現在の分科会の中ではやりようがないのかどうか、その辺の、難しいでしょうけれども、もし、お考えがあれば、教えていただきたいと思います。それが、2点目です。よろしくお願いします。
○森田小委員長
 それでは、お願いいたします。
○田中分科会長
 前段の御質問は、事務局から答えていただきます。後段の回答率を上げる方法ですが、お金の話あるいは標準パッケージですね、それらは当然ありがたいですが、それ以前に、こちらで対象を選ぶときに、病院種別などを工夫して呼びかけるとか、幾つかの提案がありましたので、今後、分科会で検討する予定でおります。いきなり最後の手段であるお金もしくは標準化、それらがあれば、もちろん、助かりますけれども、それ以前に、努力の手立てはまだあるというふうに議論がこの間行われました。
○森田小委員長
 では、事務局、お願いいたします。
○屋敷保険医療企画調査室長
 事後アンケート調査の回答された医療機関の内訳でございます。全部で125の医療機関に回答をいただきました。
 そのうち、調査対象病院、すなわち181からの回収というのは96病院でございます。その他の125引く96ですから、29病院は、181に入らなかった、すなわち361にはエントリーされていますが、そのうち抜けていきました180からの回答という形になっております。
○森田小委員長
 よろしいでしょうか。
 それでは、この議論ですけれども、そろそろ整理をさせていただきたいと思います。
 では、簡潔にお願いします。
○関原委員
 これは、事務局に対してお願いです。先生から御説明があったように、10年間続けて、一応、手法は確立したということであれば、やはりこれを積極的に活用しなければと思います。それは、今の5%の比率をもっと上げる工夫は必要でが、しかし、1,800の病院にお金を払って何とかというのは、私は余り現実的ではないと思うので、例えば、国立大学病院の幾つか、私立大学病院あるいは自治体病院、特定機能病院、ベッド数で幾つかに分類した上で大都市の病院と地方の病院というふうに、病院をカテゴライズして、それで例えば200病院を選んで、そこにお金を出して、ちゃんとしてこの手法でもって調査する。どんな調査も全量調査はまずやらないです。その調査から出てきたので、代表的なものを選べば、それでどうかという評価になるか判ると思う。やはり最終的に評価につながるために、この調査をしているわけなので、ぜひとも、もう10年もやってきたわけですから、この際、これを踏まえて、新しいやり方をぜひ、御検討いただきたいと思います。
○森田小委員長
 ありがとうございました。今の関原委員の御発言にもございましたけれども、手法としては確立されていて、あとはその手法を使って分析するためのデータをどうやってきちんと集めてくるかというのが論点だと思いますし、今日は、さまざまな経済的なインセンティブから標準化からいろんな御意見が出たと思いますけれども、これにつきましては、この場で議論を進めていってもなかなか結論が出ることとは思われませんので、少し事務局の方で御検討いただきたいと思います。そして、また、回答率を上げるなり、有効な調査をする方法について、また、御提案いただきたいと思いますけれども、そうした整理でよろしいでしょうか。
 鈴木委員、どうぞ。
○鈴木委員
 こういった手法に対応できる管理会計をやっているような医療機関はいいと思うんですが、ある意味、それは選ばれた病院でして、事務に人をある程度割けるような病院です。そうではない本当の中小病院は、なかなかそこまで十分に人手が割けませんし、こういった形が取れないんですけれども、そういうところの経営とか、部門別収支とか、そういうものは全く無視してやるしかないとお考えなのでしょうか。そこは分けて考えないと、1つの方法だけを全部の病院に適用しようとしても無理だと思うのです。元々選ばれた病院にしか適用できない手法を全部に適用しろといわれても、幾らパッケージとかお金でといわれてもできないところがあると思います。限られた低い診療報酬では事務部門にお金を割けませんから、とにかく入ってきた収入で人件費をやりくりしてやっているような、そういう経営を強いられている中小病院が多いわけですから、そういうところは、どのよううに考えたらよいのでしょうか。むしろ、そういう方向に行きそうな話になっているので、田中先生のお考えをお聞きしたいと思います。
○田中分科会長
 分科会というよりも、中医協そのものみたいな御質問ですが、中小病院を医療経営上無視するつもりは全くありません。ただ、この診療科部門別収支という技法についてこられないところが出るのはあり得るので、そこは、部門をもっと大ぐくりにする、最後は入院外来別に、収益費用ではなく原価を見るということも可能で、それによって地域を支えている外来あるいは入院、もしかしたら在宅もあるかもしれませんが、そういう大きいかたまりにして地域への貢献度合いを見るということは可能かもしれません。
○森田小委員長
 ということで、では、西澤委員、どうぞ。
○西澤委員
 今までの委員の意見を聞くと、いろいろ問題があるけれども、この調査は、24年度も続けるということでは、多分一致したんではないかと。
 ただ、いろいろな問題点といいましょうか、多少、こういうことを考えていただきたいということだったと思います。
 私個人の考えでは、やはり母数はできるだけ多い方がいい。とすれば、やはり回答率を上げるための工夫をしていただきたいと思います。ほかのコンサルタントみたいなところに投げてもいいのですが、まだ、手法として確立したといっても、問題があって、例えば医師の勤務時間等々ですね、その辺りが現場で難しいところがあって、白川委員がおっしゃったようにするためには、もう少しその辺り、回答率を上げるためにとか、各病院がわかりやすいように工夫する必要があるかなと、その辺りのことは、もう何年間か、かかるのかなと思っております。
 それと、鈴木委員がいったように、中小病院は、なかなか答えられないと思いますが、23年度の報告書の19ページを見ると、私の誤解でなければ、200床未満が54病院、200床から500床が97病院、500床以上30病院ということで、結構中小病院も参加しており、そういう意識があって協力したいという病院は、本当に大変な中、頑張ってやっているなと思います。
 そうであれば、やはりそういう意識のある病院にできるだけ参加してもらえるような手法というのをこれから開発していただければと思います。
 以上です。
○森田小委員長
 それも御意見として承っておきたいと思います。
 それでは、この議題につきましては、これくらいにさせていただきたいと思いますが、よろしいでしょうか。
 一言申し上げておきますと、本日は、予定された時間が経ったんですけれども、まだ、半分しか議題を済ませておりません。その後、幾つかの総会、費用対効果の分科会がございますので、なるべく効率的に審議を進めていただきたいと思いますが、そこで1つ御提案させていただきますと、この後、総会で基本問題小委員会について、私が審議結果を報告して、もう一度御意見を伺うということがシナリオ上想定されておりますけれども、それは、省略をさせていただきたいと思いますので、さらに、御意見がある方は、この場で御発言いただきたいと思います。よろしいでしょうか。
 ありがとうございました。それでは、次のアジェンダに進みたいと思います。
 田中分科会長、どうもありがとうございました。
 それでは、次に基本診療料の在り方に関する検討について、これを議題といたします。事務局より、資料が提出されておりますので、事務局より御説明を、まず、お願いいたします。
 どうぞ。
○屋敷保険医療企画調査室長
 保険医療企画調査室長でございます。資料は診−2のシリーズです。診−2−1から診−2−5までございますが、私の方からは、診−2−1から診−2−3まで御説明したいと思います。
 この診−2−1でございますが、今回、基本小委では、基本診療料の在り方に関する検討は3回目になりますが、これは、前回の6月6日の基本診療料に関する検討についてのペーパーについて、6月6日に出されました意見を、この枠囲みの形で挿入をしているものでございます。検討の全体の進め方についてでありますとか、基本診療料本体に関する事項で入院基本料の定義の問題あるいは減額の在り方について検討してはどうかといった意見。
 2ページ目では、初再診療の持つ重みの病院と、診療所をどう考えるかといった点。あとは、基本診療料の比重をどのように考えるかといった点。また、コスト調査についての御意見といったところが出されております。
 これは、挿入をしているという形で対比をしてごらんいただければと思います。
 診−2−2は、今後の議論の進め方あるいは次期改定に向けての検討、中長期的な検討といった点で、各委員からの御意見を抜粋しているものでございますので、また、ごらんいただければと思います。
 診−2−3でございますが、こちらは嘉山委員の方からお求めのありました資料でございます。手術につきまして、病院、診療所、そしてそれぞれ外来でどのような割合で推移をしていったか、平成8年からデータとして取ったものでございます。社会医療診療行為別調査でございますが、例えば、病院の入院で見ますと、1ページ目の一番下の欄でございます。平成8年では21.7%から平成22年度では手術の割合が45%まで伸びているといった状況が見て取れる。
 また、3ページ目では、診療所の入院でございますが、ほとんど伸びてございませんが、平成8年が31.8%から平成22年が44.6%まで伸びが出ているといったデータが見て取れるということでございますので、ごらんいただきたいと思います。
 簡単ではございますが、以上でございます。よろしくお願いします。
○森田小委員長
 どうもありがとうございました。ただいまの御説明につきまして、御意見、御発言がございましたら、どうぞ、お願いいたします。いかがでしょうか。
 どうぞ。
○嘉山委員
 事務局が、非常に御努力されて資料をつくっていただいたので、また、さらに要求をして申し訳ないんですけれども、診−2−3の手術が非常に評価されて、1ページ目ですね、平成8年から平成22年には45.1%ですか、なっているんですが、この中で材料費がどのくらいかというのは、わかりますか。ちょっと誤解されるといけないので、要するに物と技術に分けるというのは、我々のあれなので、基本的な考え方なので、この中で材料費がどのくらいあるのかというのは、ほとんどが材料費ではないかと思っているんですけれども、データはお持ちですか。
○森田小委員長
 事務局、お願いいたします。
○屋敷保険医療企画調査室長
 社会医療の方のデータで取っておりますが、その中でわかるのは、特定保険医療材料のところにつきましては、整理が可能かと思います。その他の材料のところは、一緒になっているのでわからないのではないかと思います。
○森田小委員長
 嘉山委員、よろしいですか。
○嘉山委員
 要するに手術料なんですね。例えば、脳動脈瘤のくも膜下出血の手術料が13万点だとかと書いてありますけれども、その中に全部、材料とか何かも使っているんです。もちろん、8割か9割使っているので、そのものがわかれば、もうちょっと技術と物の分離ができるということをお聞きしたんですが、そのデータを取ってあるのかどうか、あるいはこれから取るつもりがあるのか、そこまで知りたかったんですよ、この前、要求したのは。
○森田小委員長
 事務局、お願いします。
○屋敷保険医療企画調査室長
 保険医療企画調査室長でございます。社会医療のデータで取っておりますので、技術料の中に包括されております材料のボリュームというところまではデータの制約上わからないということになるかと思います。
○嘉山委員
 医療の実態を、我々はどうしても知りたいんです。そうでないと、ここでのコストの議論になりませんので、今後、取っていただけたら取っていただきたいと思います。これは、意見として述べたいと思います。
○森田小委員長
 ありがとうございます。ほかに、診−2−1、2に関して御発言はございますでしょうか。
 小林委員、どうぞ。
○小林委員
 これは、前から資料として記載されておりますが、診−2−1の基本診療料のあり方の検討に係る全体像の中の、2ページの2に、基本診療料と各種加算、特掲診療料との関係について触れられております。そもそも基本診療料と特掲診療料の占めるウェイトについては、これまでの診療報酬改定の積み重ねの結果によってできてきたのではないかと思います。初めから基本診療料と特掲診療料のウェイトや全体のバランスをどう考えるかという検討項目を出して議論を進めていく考え方には、非常に違和感があります。意見として申し上げたいと思います。
 以上です。
○森田小委員長
 ありがとうございました。ほかにいかがでしょうか。
 それでは、実は、本日は前回御議論ございましたとおり、それぞれ1号側、2号側で、この件に関しまして、見解をとりまとめていただいているところでございます。それぞれでとりまとめていただきました基本的な見解について、資料を提出していただいておりますので、それについて、1号側、2号側、それぞれ簡単に御説明をお願いしたいと思います。
 それでは、まず、支払い側から、白川委員、お願いします。
○白川委員
 資料診−2−4に支払い側の意見を提示していますので、ごらんいただきたいと思います。時間の関係がありますので、ポイントのみ絞って説明をさせていただきます。
 まず、1.基本的な考え方でますが、これは読ませていただきます。
 社会保障・税の一体改革では、2025年のあるべき医療提供体制を目指し、病院・病床機能の役割分担・連携や在宅医療の充実を推進することとしている。これらの方針の実現に向け、基本診療料の検討を通じて、診療報酬上の対応を審議すべきと考える。一体改革の方向に沿った形で議論していくべきだというのが、基本的な考え方です。
 以下、26年度改定に向けた課題と、中長期的な課題に分けてまとめております。
 まず、2.の26年度改定に向けた課題。最初に入院関係でございます。入院基本料について(1)、現在、急性期対応を想定した病床、具体的には7対1、10対1のところですが、看護必要度や診療密度が低い患者が入院している可能性があると思っており、これは、附帯意見で調査することになっていますが、この分析が必要だということです。
 主な検討内容の最初のポツのところですが、現在の入院基本料は、主に看護配置に基づいて設定されておりますけが、一体改革で病院・病床機能の分化ということがいわれておりますので、こういった方法と関連づけた評価、つまり、看護配置によらない評価ということで、これは、中長期的な課題の中でも挙げているところです。
 次に、(2)初・再診料、外来診療料、各種加算のところです。まずは、1再診料と外来管理加算等の関係ですが、これは、以前から申し上げているとおり、意義づけが不明確な外来管理加算等の各種加算については、患者から見てもわかりにくいため見直すことが必要だと考えております。
 主な検討内容の最初のポツですが、これは、中長期的な課題とも関連しますが、外来管理加算は患者の病歴や生活習慣等を総合的に管理・診察することに対する評価とするために、今、厚労省でも議論されている、患者を総合的かつ計画的にみる医師の役割等を評価する方向で検討すべきだという考えです。
 2つ目のポツですが、慢性的な疾患で定期的に薬をもらうような患者さんはたくさんいらっしゃると思いますが、そうした疾患の中で医療の標準化が一定程度可能なものについては、再診料と併せて包括的な評価を行うことを検討すべきではないかという意見です。あとは、時間外加算も挙げております。
 (3)では、診療報酬の簡素・合理化の推進ということで、これは、24年度改定でも行いましたが、加算の包括化等あるいは廃止・適正化といったことを議論していくべきだという内容です。
 3.中長期的な課題ですけが、2つ挙げております。1つは、患者を総合的かつ計画的に診る役割を担う医師への診療報酬上の評価の導入に向けた検討が必要だということです。
 2つ目は、入院及び外来の新たな評価手法に向けた検討です。
 我々としては、患者にわかりやすいということからすれば、定額払いの方式あるいは包括払いの方向に進むべきだという主張で、入院、外来診療等について、できる範囲で定額払い方式を目指して、中長期的に検討を進めていくべきだという視点でまとめています。
 支払い側の意見は、以上です。
○森田小委員長
 ありがとうございました。それでは、診療側を代表いたしまして、鈴木委員より、簡潔に御説明をお願いいたします。
○鈴木委員
 基本診療料の在り方に関する中長期的な検討と、それから、次期改定までの短期的な対応と2つに分けております。余り長くありませんので、読み上げさせていただきます。
 まず、中長期的な検討でございますが、中長期的な取組みとして、入院診療の要をなす一般病棟入院基本料の定義付けに関する議論を行うことを提案する。
 入院基本料は、平成12年度に入院時医学管理料、看護料、室料・入院環境料が包括されて設定されたものであるが、現状では入院基本料の中で何をどのように評価しているかが不明確となっている。例えば、医学管理について見ると、入院基本料だけではなく、加算や特掲診療料にも医学管理を評価する項目があり、それらがどういう基準で切り分けられて評価されているのか、必ずしも明らかではない。その他の費用についても同様であり、要するに、基本診療料とそれ以外にまたがって評価されている費用について、点数設定の基本的な考え方が整理されていないのが実態である。そして、入院基本料はもっぱら看護配置基準ありきで評価される構造になっており、評価体系として適切とはいえない。
 そこで、まずは、一般病棟入院基本料について、包括化前の入院時医学管理料、看護料、室料・入院環境料という内訳に遡りながら、1基本的な医学管理に必要な費用、2基本的な医療従事者配置に必要な費用、3基本的な施設・設備及び環境の維持に必要な費用として、それぞれに含まれる内容を具体的に項目立てする形で明確に定義付けしていくことを提案したい。その上で、一般病棟入院基本料の評価体系のあり方、加算や特掲診療料による評価との関係等について検討していくこととしたい。
 これらの検討を進めるに当たっては、まずは基本問題小委員会において基本的な議論
を行った上で、技術的な内容については、基本問題小委員会の下にワーキンググループを設置し、そこで詳細な検討を行う(その際、検討状況を随時基本問題小委員会に報告し、その了承を得ながら検討を進める)ことを提案したい。なお、初・再診料やその他の入院基本料、特定入院料等については、一般病棟入院基本料に関する検討を踏まえた形で議論を進めていくこととしたい。
 次に次期改定までの短期的な対応ですが、次期改定までに検討すべき基本診療料をめぐる課題については、基本問題小委員会において、上記の中長期的な検討とは切り離して議論していくことを求める。
 具体的には、入院基本料の場合、看護師の月平均夜勤時間に関する72時間ルールや今年度診療報酬改定で包括化された栄養管理実施加算の基準を満たさない場合の診療報酬上の対応等が挙げられるが、個別の論点に関する見解については、今後の議論の中で適宜指摘していきたい。外来の初・再診料についても同様に必要な議論を行った上で、可能なものは次期改定において反映させたい。
 以上です。
○森田小委員長
 ありがとうございました。それでは、診療側、支払い側からの御意見について御議論をいただきたいと思いますけれども、初めにちょっと私の方から気が付いたことを述べさせていただきますと、この基本問題小委員会で、この基本診療料の問題を取り上げたときに、1つは、前回の答申で出しました、附帯意見にありました、そもそも基本診療料は何なのかというのが議論の立て方だったかと思います。
 本日出されております両者の御意見を見ますと、そうした論点も含まれておりますけれども、それ以外に具体的な論点、次回の改定までに何をすべきか、ということであるとか、あるいは、これからの基本診療料の考え方についての御意見というものも含まれておりまして、これは、私の誤解かもしれませんけれども、やや重点の置きどころと、方向性にばらつきがあるような気がいたしまして、そのまま議論に突入しますと、混乱も予想されるということでございますので、御発言になる場合には、その辺につきまして、少しめり張りを付けてといいましょうか、方向性を明確にして、何をきちんとここで議論するのか、どういう形で議論するのかということを明示しながら御発言をいただければと思います。
 それでは、どうぞ、どなたからでも結構ですので、御発言をお願いします。
 安達委員、どうぞ。
○安達委員
 会長御指摘の点もあるんですけれども、もう一方で議論が拡散する可能性があるもう一つの要因は、入院基本料と外来の初・再診料と、それぞれの両方が検討対象になっているということでございますから、私もかねてから申し上げておりますし、我々の提案の中にも入っているんですけれども、例えば、今日は入院基本料に特化して会長の御注意のような点を配慮しながら、まずは議論をさせていただくと、そういう考え方でいく方が時間的効率はいいのではないかと思いますけれども、それでよろしゅうございますでしょうか。1号の皆さん方も。
○森田小委員長
 1号側、いかがでしょうか。よろしいですか。
 ということでございます。どうぞ。
○安達委員
 では、その前提でお願い申し上げますということだけ、今、申し上げておきます。
○森田小委員長
 それでは、今、安達委員から御提案がございましたように、入院基本料についてどう考えるかということで御議論を進めていただきたいと思います。それぞれ御意見が出ておりますので、どうぞ、反論、御質問含めまして御発言をお願いします。
 いかがでしょうか。
 白川委員、どうぞ。そうでないと、シナリオですと、御質問もないようでしたら、本日の議論はここまでとなりますので、白川委員、どうぞ。失礼しました。
○白川委員
 双方、入院基本料については、考え方が違うところはありますが、今の看護配置をベースとする診療報酬の点数付けについては、改善すべきではないかというところでは一致していると思います。そのときに、何を基準に点数付けをしていくのかというところが、我々と2号側の先生方では違うと思っております。
 我々としては、やはり患者さんの医療の必要度や看護の必要度をベースにやるべきだと.
急性期と回復期と亜急性期では、それぞれ医療の必要度が違うでしょうから、それをベースに点数付けをしていくべきだと考えていますが、一気に移行することは、現実的には大変だと思いまし、相当混乱いたします。ただ、こうした方向を目指すべきだという考えです。一方、2号側の先生方は、入院基本料は、どういう構成になっていて、どれくらいの費用がかかるのかをベースに点数付けをすべきだというお考えで、ここは相当違っているような感じがします。従来から申し上げていることですが、病院経営上の入院基本料の位置づけという観点からの議論と、そもそも1ベッド当たりにかかるコストあるいは診療報酬点数の内訳という観点からの議論を整理しないと、議論が先に進まないのかなという感触を持っています。私としては、病院経営上の観点から議論を進めていった方が先に進むのではないかと思います。そもそも入院基本料とは何かという哲学論議を始めますと、2号側の先生がおっしゃっているとおり、膨大な調査とその分析が必要です。ですから、病院経営や病床機能の観点から議論を進めていくべきだと考えています。
○森田小委員長
 西澤委員、どうぞ。
○西澤委員
 今、白川委員が発言したことに、かなり同意できると思っております。お互い同じような項目を中長期的の方に持ってきているか、短期の方に持ってきているかで、何を調べるか当然変わると思います。
 基本的には、根底にあるのは余り変わっていないのではないのかと。当然、1号側の白川委員は、患者が医療を受ける医療必要度だとか、いろいろなものに応じて、しっかりした提供体制を取っていれば、それに点数を付けたいということで、私たちもそこはそのとおり。
 そのときに、提供体制にしっかりした点数を付けたいときには、ある患者さんがいて、こういう医療を受ける必要がある。そのためには、どのような体制を取らなければならないか、それは、人員配置もあるし、施設等もあると思います。
 評価するときには、それぞれをどれだけ評価したらいいかということが必要になると思います。
 我々が言っているのは、その辺りのデータとして、まず、基本診療料には何が入っているかと。以前は、ここにあるとおり、入院時医学管理等、看護料、室料、入院環境料等々入っていたので、このようにもう一回分けて議論すると、今、1号側がいったようなことをするためにも議論しやすいのではないかなと。これが何もないままだと、なかなか議論しづらいのではないかということで、ある意味では同じ事を言っていると思っております。
 その辺りは、今後、議論に入った中で、お互いに調整しながらやっていければと思います。
 特に、考え方によっては、我々が中長期的なと言っている中にも、一部すぐにでも対応できるようなものも多分出てくるのかなと思っていますし、恐らく1号側がいっている短期的に考える中にも、やはりもう少し時間をかけることも出てくる、その辺りは、話し合いの中でいくと思っています。
 共通しているのは、やはり今、入院基本料というと、どうも看護配置だけでなっているのはおかしいという辺りは完全に一致していますので、まず、そこから議論に入っていってもいい。看護配置だけではおかしいというのであれば、入院基本料はほかに何が入っているかというのを明らかにするとか、そういう議論が、これからできると思っています。
 少し、第一歩というか、半歩というか、ここで踏み出せたんではないかと思っております。
○森田小委員長
 ありがとうございました。ほかに、いかがでございましょうか。
 嘉山委員、どうぞ。
○嘉山委員
 ずっと中医協で、我々4年間やってきたことなんですが、外形基準で医療費を決めると、例えば、7、1にしたために、あんないびつになったわけですね。やはりどうしてもお金がそこにあると、そっちに流れる傾向がある、これは、どんな社会でもそうなんでしょうけれども、そのときの基準が看護必要度というようなことでやったんですけれども、本来、私、4年前に来たときに、なんで看護必要度なのかなと、本当は医療必要度なんではないかなと思っているんです。それで、医者の数でまた外形基準を決めてしまうと、また、医者が、先生おっしゃるような、本当は、そんなに医療が必要でないのに、医者だけはいるというようなことになりかねないので、基本的な入院基本料も、基本的には患者さん中心で、医療必要度というのを基本に考えていろんなことを考えたらいいんじゃないかなというのが、私の基本的な考えで、大体2号側は同じ考えなんですが、1号側もそういうようなお考えで構成をしていただけたらなと思いますが、いかがでしょうか。
○森田小委員長
 白川委員、どうぞ。
○白川委員
 嘉山先生のおっしゃるとおりで、我々も医療必要度で入院基本料のレベル、評価を決めるべきだと思っております。
 ただ、医療必要度だけでいいかといわれると、これは、いろいろな御意見があると思いますし、それから、ある程度標準化をしていかないと、診療報酬は全国で適用ですので標準化という視点と、100%でなくとも7割くらいはフィットする一定の基準、余り複雑な仕組みにすると、病院の方も大変でしょうし、患者さんもわかりにくくなりますので、標準化とともに簡易化という視点も必要だと考えております。
○嘉山委員
 全く先生の意見に賛成なんですが、7、1にしたというところが、非常に大きないびつの結果が出たので、外形基準を先生おっしゃるように、標準を決めるときに、よっぽどナイーブに決めておかないと、7割ではになってしまいますから、医者の数だとか、そういうので決めないで、もうちょっと何か工夫を、我々も考えますので、先生方も考えていただきたいと思います。
○森田小委員長
 ほかにいかがでしょうか。
 西村委員。
○西村委員
 入院基本料なんですけれども、患者中心として価格づけを行うということには、私も賛成でして、価格づけを行うとき、コストや収支とか経営という面が、やはり中心に出される傾向がありますけれども、やはり医療の質の視点も、その価格づけの中に取り入れていけたらと思います。
 基本的な入院サービスの部門において、典型的な医療の質の問題とは何かということを把握しながら、質の担保が図れるような形で価格づけを考えていくというところも加えていただきたいと思います。
○森田小委員長
 ありがとうございました。ほかにいかがでございましょうか。
 印南委員、どうぞ。
○印南委員
 同じラインの議論で補足させてください。入院基本料を決めるのに、外形的な基準だけでは不足しているというのは、共通の認識かもしれません。
 2号側の委員の方々は、以前、アウトカムで本来は評価すべきだとおっしゃっております。実際、アウトカムに基づく支払いは、ペイ・フォー・パフォーマンスで、理想的ではありますけれども、非常に事務コストも高くて現実的ではないと批判もあります。
 ですから、外形的な基準だけではなくて、中間のプロセス指標なり、クオリティー・インジケーターをどんどん開発して、導入できるものから順次入れていくということが、必要な医療の質を確保する上での実質的な担保にもなるのではないかと思います。
○森田小委員長
 ありがとうございます。ほかにいかがでしょうか。
 この議論は、本日、結論が出るというわけでもございませんし、また、1号側、2号側で先鋭な論点の対立があると、また、議論をしていただく必要があろうかと思いますけれども、本日のところは、まだ、緩やかではありますけれども、方向としては、かなり同じような方向を向いているのではないかと思っておりまして、特に御発言がなければ、後の予定もございますので、また、次回にそれぞれの御検討の上で御議論を進めていただきたいと思いますけれども、いかがでしょうか。よろしいですか。
 それでは、この議論は、本日は、ここまでとさせていただきます。本日の基本問題小委員会の議題は以上でございます。
 次回の日程につきまして、事務局からお願いいたします。
○鈴木医療課長
 次回でございますが、次回は8月の下旬を予定しております。
 以上です。
○森田小委員長
 ありがとうございました。それでは、本日の基本問題小委員会は、これにて閉会といたします。どうもありがとうございました。
 1時間半経ちましたので、10分ほど休憩いたしまして、私の時計で45分から総会を開会いたします。それまで休憩してください。
 どうもありがとうございました。


(了)
<照会先>

厚生労働省保険局医療課企画法令第1係

代表: 03−5253−1111(内線3288)

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