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2012年5月10日 第6回義肢等補装具専門家会議

労働基準局労災補償部補償課

○日時

平成24年5月10日(木)15:30〜17:30


○場所

厚生労働省共用第9会議室(中央合同庁舎5号館19階) (東京都千代田区霞が関1丁目2番2号)


○出席者

(参集者:五十音順、敬称略)

赤居正美、樫本修、木村彰男、住田幹男、高見健二、徳弘昭博

(厚生労働省:事務局)

鈴木幸雄、若生正之、倉持清子、河西直人、藤原毅

○議事

○藤原労災医療専門官 ただいまから、第6回義肢等補装具専門家会議を開催いたします。傍聴される方におかれましては、別途配付している留意事項をよくお読みの上、会議の間はこれらの事項を守って傍聴していただくようにお願いを申し上げます。
 それでは、事前に資料の確認をさせていただきます。頭に次第があります。資料1「義肢等補装具専門家会議報告書(案)」です。ホチキスは分けていますが、いまの報告書(案)の添付資料になります報告資料1からの「筋電電動義手の研究用支給 研究結果の概要」という資料編が付いております。次に、1枚物の資料2「筋電電動義手の研究用支給協力医療機関別実施状況」、資料3「労災保険における筋電電動義手の装着について」です。よろしいですか。今回もパソコンの要約筆記の用意をしております。ご発言をいただく際には必ずお一方ずつ、また、筆記の速度にご配慮いただきますようお願いいたします。
 4月1日付で、事務局のほうで人事異動がございました。補償課長の若生、課長補佐の倉持です。
 それでは、住田座長にお譲りしたいと思います。よろしくお願いいたします。
○住田座長 ただいまから第6回義肢等補装具専門家会議を開催します。まず、本日の議題について確認します。一つ目は「報告書(案)の検討について」、二つ目は「その他」です。今回をもちまして、義肢等補装具専門家会議の報告書の検討を終了したいと考えています。それについては、皆様からも本日をもってということで、よろしくお願いしたいと思います。
 早速、一つ目の議題の報告書(案)について非常に膨大ですが、適宜間を入れながら説明を事務局からお願いします。
○藤原労災医療専門官 お配りしている資料1「義肢等補装具専門家会議報告書(案)」について、事務局から説明をさせていただきます。1頁は、ここに至る経過について記述をしています。1点こちらの注意ミスですが、2行目の「障害者福祉施策」というものを、従前「障害者保健福祉施設」と記入をしておりました。関係部局に確認をいたしまして、「障害福祉施策」というのがこの場合は適切であるということになりましたので、そちらに改めさせていただいております。
 目次です。大きく筋電電動義手の件、能動式義手に係る装着訓練の件、筋電電動義手と能動式義手の件、基準外支給の件、労災独自種目、その他の検討項目、全体のその他という形にさせていただいております。資料については後ほどご説明いたしますが、研究結果の概要、開催要綱、参集者の名簿を添付する構成になっております。
 3頁の本体に入ります。1「筋電電動義手について」、(1)検討の背景です。ここには、平成19年度の検討結果の状況を書いています。これについては、初回の会議の際に説明をした内容をまとめさせていただきました。
 4頁は、(2)研究用支給の概要です。前回の検討結果を踏まえまして、平成20年度から行っている研究用支給の概要をここに記述しています。これが5頁の中ほどまでです。
 (3)は研究結果の概要です。平成20年度から平成23年度まで、研究用として70人を支給対象としております。この70人の支給時の申請状況は、就労中が48人、休職中が12人、無職(就職活動中)が10人です。今回、装着訓練を経て筋電電動義手が支給され、調査対象だった平成23年10月の時点で支給後1年以上を経過した30人に対してアンケート調査を実施をし、そのうち調査票の回収ができた27人について状況等を基に検討を行っていただきました。
 6頁のアは主な分析結果です。1年以上が経過した27人中、就労している者は24人でした。この24人のうち、職場において活用している方は22人、日常生活において活用している方は22人、職場でも日常生活でも活用している方は17人。職場、日常生活いずれでも活用していない方はおりませんでした。
 (ア)から、一定の条件ごとに分析をしております。こちらの数字は、会議の際にお出ししている個別の表から要件ごとにクロスの集計になっていますが、検討会の際には、こういった数字は直接お出ししているものではありませんが、別添の資料編の中でもこの具体的な数字を網羅しています。(ア)は、装着訓練期間別に分析をしたものです。中身の説明は割愛させていただきます。
 (イ)は、切断部位別による分析です。こちらについては、第2回で前腕、上腕のそれぞれの切断ということで、一定の資料をお出ししました。(ウ)は、装着訓練の際の入院・通院の別による分析です。
 8頁の(エ)は、能動式義手の装着訓練の有り、無しの分析を載せています。
 9頁の(オ)は、非切断肢の状態による分析で、健常である方と健常でない方の状況を必要な項目について分析をしたものです。9頁の下の「特徴的な回答」では、(ア)筋電電動義手が重い。(イ)装着訓練における医療機関において苦労した点で、ソケットの適合・修正に時間を多く要した。ソケットに関する問題が多いという声をいただきました。いまの数値については、最終的に報告書の添付を予定しておりますが、研究結果の概要のほうに具体的に数字を載せています。
 10頁の(4)検討の方針です。前回開催の会議のポイントに戻りますが、前回の専門家会議においては「健側上肢で日常生活が自立し、筋電電動義手の使用を継続しない者も少なくない」ことから、「筋電電動義手を必要とし、継続使用をする者を判断することは非常に困難」です。また、「筋電電動義手を継続使用し、筋電電動義手により社会復帰が可能となるということを判断できない」ことから、当面、研究用支給を行うこととしたところです。
今回の研究結果においても、この「継続使用」と「社会復帰」という点について、対象要件により、これを確実に整理することは難しいという意見に集約されたと理解しております。
 検討対象とした27人中、支給後1年においても、すべての者が職場又は日常生活において、継続的に使用されていることは確認されております。また、ほとんどの者が筋電電動義手の装着により、職場や日常生活における行動等に自信を持っており、社会復帰に寄与していることが認められます。このため、より確実に継続使用を担保するためには、装着訓練後に一定の試用期間を設け、使用継続をしている者に限り本支給を行うことが考えられるなど、制度運用面での取扱いが望ましいというご意見を頂戴したところです。
 以上により、試用期間を設けた上で、筋電電動義手の継続使用が見込まれ、かつ、その装着効果が見込まれる者に限って支給すべきであるという結論に達し、以降、具体的な検討を行っていただきました。
 11頁は、(5)具体的な支給要件についてです。まず対象者要件ということで、社会復帰の促進を図るという観点から、就労を前提にしている者であって、筋電電動義手の装着により、就労時の作業の質の向上や作業の種類の拡大。質の向上というのは、いまできる作業の質がより向上するという意味です。作業の種類の拡大というのは、いままでできなかったものも、できるようになるということです。そういったことが見込まれる者を対象とすべきである。この際、現在、未就労であっても筋電電動義手の装着により、就労機会の拡大が期待できることも考慮しなければならない。ここまでは非切断肢側が健常な場合を想定しています。
 非切断肢側に一定の障害を有する場合には、筋電電動義手を使用しなければ日常生活ができないため、就労していなくても、一定の場合には支給対象とする必要があるというご意見を頂戴しました。具体的には(ア)就労している方について、筋電電動義手の装着により、就労時の作業の質の向上や作業の種類の拡大が見込まれる者。(イ)は現在就労していない方ですが、装着後に就労が予定されている方です。この場合は、ハローワークへの求職申込みが考えられます。あとは(ア)と同じです。(ウ)は、非切断肢側に一定の障害を残す方という対象になっております。
 続いて、アの対象者要件に並ぶ二つ目の要件として、装着訓練等の要件です。協力医療機関における装着訓練を修了し、試用装着の期間を経過した方について対象の要件にするということです。今回ご意見がありました試用装着ですが、これまでの医療機関に入院又は通院をして装着訓練をすることに加えて、日常生活や職場において装着訓練をする。この装着訓練の期間については、各申請者の習熟度に応じて1カ月から6カ月程度がいいのではないかというご意見を頂戴しました。
 支給要件の三つ目は、適合判定要件です。これらを実施した上で、筋電電動義手の使用により就労又は日常生活が可能となり、かつ、継続的に使用することが可能であると協力医療機関において適合判定された方。この適合判定については、訓練を行った協力医療機関において引き続き行うことということです。この三つの要件をすべて満たした者に対して、筋電電動義手を支給すべきというご意見をいただきました。なお、先ほどの対象者のうち、非切断肢側に一定の障害がある方については、現在の両上肢の切断者に対する取扱いの範囲において支給対象とすることも考えられるというご意見もありました。
 (6)装着訓練期間です。今回、協力医療機関の調査の結果、各協力医療機関が訓練を行う際の標準的な期間として前腕切断者については3〜8週、上腕切断者については4〜10週を設定していることが確認されております。これを踏まえて、アは通常の装着訓練です。以下に記す場合を除きまして、現行の原則4週、担当医の判断により、最大4週間延長という取扱いを継続ということです。
 13頁です。イはソケット適合期間等です。先ほども、医療機関からソケット適合に時間を要したという意見があったという説明をしましたが、断端部の形状等によってはソケット適合に相当日数を要するため、担当医の判断で2週間程度の延長を可能とすべきということです。また、訓練時のソケットの費用については、現在の取扱いに準じて引き続き支給対象とすべきということです。
 ウの上腕切断者の特例です。協力医療機関においては、上腕切断者の訓練に対しては肘の継手の訓練を加える必要があることから、前腕の切断者に比べて訓練期間を2週間多く設定している場合があることが確認されております。このため、上腕切断者に対する訓練期間については、アで申し上げました、原則4週間を原則6週間に拡大をすべきというご意見を頂戴しております。
 エは、試用装着の期間です。先ほど説明したとおり、日常生活や職場での実地の試用装着の期間については、習熟度に応じて1〜6カ月程度です。また、試用装着の訓練については定期的に協力医療機関を受診し、必要な指導等を行う必要がありますので、これまでの装着訓練の一環として費用を国が負担すべき。また、この間の筋電電動義手の費用の負担について、申請者及び協力医療機関のいずれの負担にもならないことが望ましいというご意見です。
 オの装着訓練の最大延長期間の徹底です。いまご説明をしたとおり、ソケット適合のための期間延長と上腕切断者の特例により、医師の判断により最大4週間の延長と合わせれば、前腕の切断者は最大10週、上腕の切断者は最大12週の訓練が可能となります。また、試用装着の期間を設けるということもありますので、これまででの装着訓練期間では必ずしも十分な習熟度に達していない場合でも、より確実な使用が期待されます。このため、上記の装着訓練期間内に確実に訓練を行うように、各協力医療機関が努めるべきであるというご意見です。
 カは装着訓練の実施形態です。協力医療機関の一部からは、訓練の実施にあたっては入院を原則とすべきという声もありました。今般の研究結果によれば、ADLや就労時の装着状況等において、入院、通院の別による優位性は特に見られておりません。また、申請時点で就労中の者が7割程度いらっしゃった。今後、一定の就労要件を課すことを踏まえれば、入院によるか、通院によるかは申請者の状況で判断すべきであり、いずれからの形態に限定すべきではないということで、従来どおりの取扱いという意見です。
 (7)は支給後のフォローアップです。この装着状況について、将来の制度設計の見直しに資するために支給を行った以降も、3〜5年程度はアンケート調査を行い、就労状況、使用状況を把握すべきであるというご意見でした。
 (8)の再支給については、当初支給時の要件。この場合の装着訓練は必要ありませんが、これを満たしている場合について認めるべきということです。
 (9)は、義肢の種目に関する基本的考え方の整理です。前回の専門家会議において、三つの原則を整理していただきました。一つ目は、障害の程度に応じて装着又は使用するもの。二つ目は、就労又は社会生活を送るために必要不可欠なもの。三つ目は、必要な医療機関等が全国に存在し、かつ、著しく高額ではないという三原則です。この三原則のうち、二つ目に「就労又は社会生活を送るために必要不可欠なもの」ということがあります。「又は」ということなので、必ずしも就労でなくても社会生活を送る上で必要であればということについてご意見がありまして、今回、就労要件を課すことについて念のため検討を行っていただきました。この結論としては、非切断肢が健常である場合には、日常生活や社会生活において支障が生じていない場合もある。この場合でも筋電電動義手の装着により、就労時の作業の質の向上や作業の種類の拡大等が見込まれる場合については支給対象とするものであるので、三原則の考えに則ったものと認められるという整理をいただきました。なお、三つ目の要件、必要な医療機関等が全国に存在し、かつ、著しく高額ではない点については満たしておりませんので、現在の両上肢切断者に関する取扱いと同様に、基準外の種目として整理をすべきというまとめをいただきました。以下は、前回の報告書の関係部分の抜粋です。
○住田座長 ここで区切りましょう。いまの時点で問題点等がありましたら、各委員から何かありますか。
○樫本先生 些細なことですが、文言のところでまた気づいたのですが、11頁のアの対象者要件の下から3行目の、「就労していなくても、一定の場合には」という「一定の場合には」というのは要らないのかなと思いました。「就労していなくても支給対象とする必要がある」というふうに思いますが、いかがですか。
○住田座長 事務局は何かありますか。
○藤原労災医療専門官 もともと文章がわかりづらいのは、ご指摘のとおりでした。ここは、その前半で「筋電電動義手を使用しなければ日常生活ができない」という条件設定がされておりますので、いまのご意見のとおり修正をしたいと考えます。
○住田座長 ほかは異議ありますか。
○高見先生 いま時こういうことを言うのはおかしいのかもしれませんが、能動式義手の訓練をして、そのあと筋電を支給しますよね。そのときには、治療を打ち切らなければいけないという要件があるのではないでしょうか。
○藤原労災医療専門官 ご質問の趣旨は、いま現在、まだ症状固定の前の方でいらっしゃいますか。
○高見先生 そうです。
○藤原労災医療専門官 ここは先生方に確認も含めてですが、まず能動式義手については治療用装具として、症状固定の前からお使いになる例のほうが従来は典型的でしたが、最近そうではなくて、症状固定後にも申請も一定ございます。ですので、このあとまた説明をしますが、能動式について症状固定後に請求があった場合の訓練のあり方についてもご検討をいただいたところです。一方、筋電電動義手についてはその機能等から、症状固定前にその訓練を行っていただくということはないと理解をしておりますが、そこは先生方はいかがでしょうか。
○赤居先生 症状固定というのは、一定の医学的根拠があるというのではありません。私たちは脊髄損傷でかなり上の高位度でやられた人たちには、4カ月から6カ月で症状固定にします。それは別にリハが仕上がったからではなくて、早くケアハウスに入れてもらうためです。ですから、全く違う条件で症状固定が行われているのが実際の運用だと思います。逆に労災とで2年近くまで症状固定を延ばしたほうが有利な人がいるということもあるので、医療的に何か基準があるという感じで運用はされていないと思っています。「あなたは、どちらが有利ですか」という感じなので、社会的な背景のほうがずっと効いているのではないかと思います。
○住田座長 症状固定に関して、いろいろ。どうですか。
○徳弘先生 我々の所はリハビリテーションのゴールを設定する場合に、職業復帰がゴールとなって、その方が筋電義手が使える場合に職業復帰に有利になる場合は症状固定前に能動義手の訓練と一緒にやりたい場合もあると思います。ただ、本人が能動義手だけでいいと言われて帰られる場合もありますし、いろいろの場合があると思います。
○赤居先生 本人の全体的機能を見た上で、社会的背景からどの時点で更生医療のほうに移るのがいいのかが基本的な症状固定の考え方なので、非常にいろいろな要素が絡んでいることだけは理解してください。つまり、局所の状況がどうのとの議論ではないところで概ね決まっているというのが私の印象ですが、樫本先生がいちばん詳しいのではないかな。
○住田座長 樫本先生、その辺はどうですか。障害者自立支援法の関係でいえば。
○樫本先生 症状が固定しているから、例えば能動式とか筋電ということではなくて、まだ治療の、訓練の段階でもリハビリテーションの段階でも、症状固定後でも必要な方には必要なものと考えますので、どちらだということを特に決める必要もないのかなと思います。答えになっているかどうか。
○住田座長 賛否両論というか、かなりアバウトな形になってしまっていますが、もう一度事務局はどうですか。
○藤原労災医療専門官 お叱りを承知で、もう一度いまご質問をいただく前までの事務局の理解ということで、一旦説明をします。能動式義手については、断端部の筋力の回復とか関節部分の可動域の拡大ということで、従前から治療用装具としてお使いいただく機会が多かった。そこで一旦断端部が安定、可動域が回復した段階で、これは労災の手続的なことになりますが一旦症状固定とし、その後、改めて筋電電動義手の装着にトライをしていただくことをイメージしておったのが先ほどまでの事務局としての考えです。しかしながら、「症状固定前に、治療用装具として能動式の訓練を行うのに連続して、もしくは並行して筋電電動義手の訓練を行う場合もあり、 途中に症状固定のプロセスを挟んで、2つを分けてやるというよりは、連続ないしは並行で行うことの検討をすべし」というご意見を頂戴したということでよろしいでしょうか。
○赤居先生 先ほどは極端な例を出してしまったのですが、同じせき髄損傷でも、ある人は4カ月、ある人は2年間やるというのは、結局医学的にはなかなか説明つかないですよね。しかし、その方が40歳でお母さんが要介護の70歳といったら、その方をどこかの施設に収容することのほうが、すべてに優先するような大事な話になってしまうのです。ですから、ケアハウスに入る待機リストに早く載ることのほうが、ほかのすべてに優先する課題となってくるのが多くて、労災のときには特にそういう運用があると理解しています。だから、その方の今後の生活のことなどの社会的な背景のほうから来ることが多くて、別に医学的にどうこうという議論はしていないのではないかと思います。そこにこの種の考え方を持ち込むと、切断の話だったらまだ少しは医学的な要素を入れるのはいいかもしれないけれども、ほかにいろいろなご病気を抱えているとか何とかになってくると、非常に難しい話になると思います。
○住田座長 いまの案件に関しては、必ず症状固定にしてからというよりは、むしろいままでの討論の筋からいえばいろいろなメニューを提示して、能動とか筋電とかが実際にリハビリテーションの過程で使えるようにして、その中から選択をするという形を考えれば、必ずしも症状固定で打ち切ってからでないとできないという話ではないという理解でいいのではないかと思います。
○藤原労災医療専門官 このあとの項目にも関係してくるところですが、にわかに修正の方法が見当たりませんので、またそこは改めてご相談をさせていただくということで。
○住田座長 次の項目は能動義手に関することですので、それについていまの案件は一応保留にした上で進めたいと思いますが、いいですか。
○藤原労災医療専門官 続きまして、17頁2の「能動式義手に係る装着訓練について」の説明に入ります。まず、検討の背景です。いまほどの説明と重複しますが、能動式義手によっても一定程度の機能回復を図ることが可能であり、能動式義手の装着機会の拡大を図りつつ、個々の被災労働者に適した義手が支給されるようにすべきであるということで、なるべく選択の幅が広がるようにということも含めてご意見を頂戴いたしました。
 能動式義手については医師の判断により、療養中に治療用補装具として仮義手が支給される場合があります。この場合、装着訓練費用は療養中のリハビリテーションの一環として、労災保険給付により支給対象となっております。一方、症状固定後においては義手の費用については支給対象となっていますが、訓練費用については支給対象外となっており、不均衡が生じております。このため、装着訓練についてその費用負担のあり方と併せて検討を行っていただきました。
 検討の結果です。装着訓練については、装着にあたっては訓練を必須とすべきである。次に、装着訓練費用について療養中の場合と不均衡の解消をするため、労災保険における社会復帰事業の中で支給対象とすべき。装着訓練期間については、協力医療機関の設定期間を参考として、具体的には18頁。まず、通常の装着訓練期間として原則4週間で、さらに最大4週間延長。(イ)ソケットの適合期間についても、2週間程度の延長可能とすべき。また、費用は現在のとおり支給対象とすべき。上腕切断者についても、2週間多く設定をすべきということのまとめをいただいたところです。
 次も関係しますので、19頁までいきます。3の「筋電電動義手と能動式義手について」です。筋電電動義手と能動式義手のいずれを装着するかについては、単に申請者の希望によることなく、協力医療機関において事前相談での十分な説明を行った上で、ニーズ等をしっかりと把握し、装着すべき義手の選定を行う必要がある。また、最終的にいずれの義手を装着するかの判断をするためには、十分な装着訓練の確保が必要です。このため、筋電電動義手、能動式義手の両方の装着訓練を受けることを可能とすべき。なお、上腕切断者については筋電電動義手を装着する際には、既に能動式義手を装着していることが望ましい。能動式義手の装着経験がない場合については、能動式義手と筋電電動義手の両方の装着訓練を併せて実施することが望ましい。この結果、適合判定結果によっては筋電電動義手と能動式義手の併給も可能とすべきであるということです。現在、義肢については1障害部位において2本を限度として支給されております。この基本に則り、今回の研究用支給においても1障害部位について、筋電電動義手と併せて腕2本ですので筋電電動義手プラス1本という取扱いをしております。これについても、今後、筋電電動義手が本支給に移行した場合でも、この取扱いを継続すべきというまとめをいただいております。ここで義手の関係が一通りですので、またご意見を頂戴できればと思います。
○住田座長 いまの時点で繰り返しになりますが、能動と筋電電動義手の装着に当たって、どこで支給するかについて何か議論はありますか。一応ここの文章では、労災保険給付になっていますね。
○徳弘先生 これは実際に、我々のところで症例がありました。一度装飾用の義手だけを処方されて、症状固定となり、かなり早期に社会復帰された方で、仕事の上で必要だというので能動式の訓練をやったほうがいいという方がいらっしゃいました。そういう方が増えてきているというのは正しい認識ではないかと思います。訓練して、それを用いてお仕事に復帰されたという経緯がありますので、そういうニーズがある場合には、してあげることは非常に大切なことではないかと思います。
○住田座長 いま具体的な例が徳弘先生からありましたが、何かありますか。木村先生、何かありますか。
○木村先生 ないです。
○住田座長 ただ、望むらくは能動義手については早期からしっかりと訓練をすべきという形で、ここにも書いてありますが、そういうことが前提になるような状況を作らないといけないということがありますよね。だから、最初から装飾用を作ってしまうのではなくて、しっかりと訓練をする段階で、そういうものを支給していただく形でやってもらうと同時に、そのときに、願わくば筋電義手についてもしっかりと話をしていただくことができるようにということですが、17頁に関してはそういう理解でいいですか。労災保険における社会復帰促進事業の中で、「支給対象とすべき」と明記されていますのでそれで理解して、同時に19頁で「筋電電動義手と能動式義手のいずれかを装着する」云々については、訓練の確保が必要という形で言われていますので、その装着訓練をどう位置づけるかに関してはここでは述べていませんが、支給、維持とありますが、訓練期間については扱いとしてはどういう形になりますか。
○藤原労災医療専門官 これはケアレスミスです。前回ご議論をいただきまして、両方を訓練をした場合についても一定の目安の期間をご検討いただいていますので、ここについては訓練期間のことも追記をさせていただきます。具体的には、前腕の方については原則8週。上腕の方については原則10週。また、ソケットの適合の関係とか医師の判断での延長期間も、他のものと同様に設定するというご意見を頂戴しておりますので、その分のことをここには追加をさせていただきます。
○住田座長 17頁のイとウがここに入るということですね。
○藤原労災医療専門官 そうです。
○徳弘先生 その17頁の(2)検討の結果、アの装着訓練について。装着にあたっては訓練を必須とすべきである。実際は簡潔に書かれてありますが、実生活や就労の場で有効に使用できるようになるには、医学的な適合と医学的な訓練が必要であるという意味ですよね。適合と訓練という。
○住田座長 そのとおりだと思います。確かに訓練だけがそのとおりではなくて、具体的に適合とそれに対する装着訓練。
○徳弘先生 そういうふうに書いていただけると、日頃そういう場に携わっている者としては嬉しいと思います。
○住田座長 事務局のほうは、いまの文言いいですか。
○藤原労災医療専門官 また後ほど、文言をはっきり確認をさせていただいて、いま徳弘先生がおっしゃった内容での修正ということで。
○住田座長 19頁まで行った形で理解してよろしいですか。20頁からは少し項目が変わりますが、いいですか。
○徳弘先生 19頁の能動式義手の装着経験がない場合には一緒にするということに関してですが、聞いてみると、仕事の内容というのは一つではないですよね。機械の操作もありますし、フォークリフトを運転しなくてはいけないような場合もあるし、あるいは事務もする。車の運転もする。重い物を運ぶ。いろいろな作業が組み合わさってくるわけです。したがって、筋電義手だけで対応できる仕事をしている方ばかりではないので、能動と筋電の良いところを利用して就業していくことがこの言葉の中には入っていると思います。これで正しいと私は考えています。
○住田座長 いま、一つコメントとして併用について少し言葉足らずではないかという指摘だと思いますが、具体的にはニーズの問題をしっかり把握してという形で書いてあるところで両者を併用する場合もあるし、そういうことも考えると、いずれの義手を装着するか、ないしはいずれの義手も使うということもあり得るのでということですね。そういう理解をしたらいいかということですが、事務局のほうはいいですか。
○藤原労災医療専門官 はい。
○住田座長 そういう理解の下に、もう少しニュアンスを膨らませて書いてもらったほうがいいのではないかという指摘です。
○藤原労災医療専門官 後ほど修文させていただきます。
○住田座長 これで、懸案の片側筋電義手についてよろしいですか。一応、筋電義手についてはこれで一件ということで、次の基準外支給に入ります。
○藤原労災医療専門官 続いて20頁の4番、「基準外支給事例」です。まず、(1)の検討の背景として、要綱に定める支給基準等では、支給対象とならない事案について、都道府県労働局長が必要と認める場合は、厚生労働本省との協議を行った上で支給決定をするものとされております。本省との協議をするということで、全国斉一の運用を担保するという点ではメリットがありますが、本省との協議により支給対象事案となったもののうち、今後とも一定の申請が見込まれ、かつ類型化や要件化が可能なものについては、迅速な支給の観点から協議を行わずに承認が可能となるよう、要綱に基準を示す必要がないかという観点でご検討いただいたところです。検討の結果、この間、協議を行った31の事例について、内容的に支給に至った判断は妥当なものという評価をいただきました。その中で「車椅子」「電動車椅子」「松葉つえ」については一定の申請が見込まれるので、整備を行うべきというまとめをいただいております。
 ここで形式的な説明をいたします。前回、「車いす」「電動車いす」という表記について、漢字の表記ではないかというご指摘がありました。前回は私が個人的に失念しておりましたが、形式的な要綱の改正がこの4月にありました。その際、要綱の表記も含めて漢字に直しています。この「報告書(案)」についても以降、漢字での整理とさせていただいております。
 アの車椅子については、現在の要件に満たない方でも片下肢の全廃又は亡失で、上肢の障害によって義足や下肢装具の装着が困難で、車椅子でなければ移動が困難な方については支給対象とすべき、その際は本省との協議を行わずに支給決定が行えるよう、要綱に示すべきというご意見でした。
 イの電動車椅子も類似で、現在は両下肢、両上肢のすべてに著しい障害を残すというのが要件になっておりますが、それ以外にも片下肢は全廃だけれども、他方の下肢や上肢の障害によって同様の方については支給対象とし、要綱にきちんと示して迅速支給をすべきというご意見をいただきました。
 ウの松葉つえについては、現在は1本運用になっているものを要綱上明記し、2本運用とすべきというご意見でした。
 次の項目が「労災独自種目について」です。検討の背景として、労災保険の義肢の制度については、障害者自立支援法の補装具支給制度を参考にしつつも、労災独自の制度です。このため要綱にある種目のうち、自立支援法に定めのある13種目と、自立支援法に定めのない10種目とに分かれております。また、補装具の購入に要した費用については、各支給種目ごとに基準が設定されており、申請者が希望するデザイン、素材等を選択することにより、基準価格を超えるものは差額を申請者が負担するという仕組みになっております。基準価格の設定にあたって、自立支援法に定めのある種目については同法の取扱いに準拠していますが、他方、労災独自種目については独自に設定する必要があり、今回、確認の上検討をいただいたところです。
 (2)が検討の結果です。まず、購入価格の把握をしております。(ア)として、労働局に対する請求実態による購入価格の確認、(イ)として、関係業者を通じた販売価格、出荷数の確認、(ウ)として、福祉用具情報システムによる確認、(エ)として、主要自治体の日常生活用具給付等事業の運用状況の4点から確認しました。
 労災独自種目については、先ほど10種目と申し上げましたが、この10種目のうち、「かつら」は一律の価格設定がなじまないことから労働局長が必要と認める額とされておりますし、「浣腸器付排便剤」は薬価基準において定めることになっております。したがって、この2つについては特段、金額の検討をしていただく必要はなく、残りの8種目について検討いただきました。
 (ア)の点字器、(イ)の人工喉頭、(ウ)の収尿器、(エ)のストマ用装具、(オ)の歩行補助つえ、ここまでについての価格は概ね基準価格の範囲内で、見直しの必要はないという結論をいただきました。そのうち(ウ)の収尿器は、引き続き市場調査の上、実態に即した運用を行うようにというご指摘を頂戴しております。
 (カ)の床ずれ防止用ふとんは、要綱に定める素材以外にも多くの素材の製品が市販されております。また、同一の素材であっても機能の差等により、価格に大きな幅がありました。この結果、自己負担額を含む購入金額は、基準価格を上回っております。このため、対象とする素材については市場の動向を考慮した選定を行うとともに、これに応じた基準価格を設定する必要があるというまとめをいただきました。
 (キ)の介助用リフターは、現行の基準価格は「手動式」を前提とした設定ですが、都道府県労働局に対する請求はいずれも「電動式」でした。ただ、金額は手動式の範囲内であり、見直しの必要はないということです。しかし、現在流通している製品もすべて電動式であることを踏まえて、電動式も支給対象とすべきというご意見を頂戴したところです。(ク)のギャッジベッドも、価格の見直しは必要ないという結論を頂戴しました。
 今後、基準価格の設定に関する基本的な考え方についてです。価格の検討を行うにあたっては、労働局に対する請求実態について十分な確認を行うこと、労災独自種目については、一般施策である地方公共団体が実施する日常生活用具給付等事業と類する関係にあるため、この事業の運用状況を考慮する必要があるということです。
 上記イの結果、価格を見直す場合は、次の留意を行うこととなりました。労災保険において、義肢等補装具の制度の趣旨からして、本来は自己負担が生じないよう基準価格の設定が行われるべきものである。しかしながら、対象種目によっては、市販価格に大きな幅が生じており、高額製品については、いわゆる贅沢品の範疇に属するものがあるため、労働局への請求状況から実績の購入額の分布を確認し、概ね8割程度の製品が購入できるような価格設定、あるいは申請者の概ね8割が自己負担を要しない価格の設定が望ましいというまとめをいただきました。
 続いて26頁の6「その他の検討項目」です。まず、耐用年数の取扱いについては、耐用年数が経過したことをもって、直ちに再支給される事案が相当程度存在することは認められておりませんでした。今後とも耐用年数と再支給の状況について、継続的に把握する必要があるというまとめをいただきました。
 (2)は修理基準です。労災保険において、修理基準の定めのない修理については先ほどの基準外と同様に、本省協議をという流れになっています。このため、決定までに時間を要した場合には、申請者に不利益となる可能性があるという問題意識の下にご検討いただきました。本省協議があった4例について処理状況を確認したところ、1カ月以上の長期を要した事案はありませんでした。しかしながら、本省協議を行わずに迅速に修理の費用の支給を決定するよう、自立支援法の取扱いを参考に、他の類似種目の修理部品等を参考とし、又は原価計算による見積りもしくは市場価格に基づき、個々の申請について適切な額を労働局で決定できるようにすべきというまとめをいただきました。
 (3)が購入又は修理に対する旅費の支給です。義肢等補装具の支給制度においては、義肢等の採型もしくは装着のために旅行する場合に、旅費が支給されております。平成22年度は全体で200万円超の旅費の支給がありました。このうち、居住地域の都道府県を越えて遠方まで旅費の支給があったのは18人、隣接県を越えて旅費の支給があったのはそのうちの8人でした。この8人の中には筋電電動義手の装着をするために、遠方に行った方が5人いらっしゃって、残りは義手と義足の方でした。
 確認の結果、筋電電動義手と義眼以外の種目を取り扱う業者は、すべての都道府県に所在していることが確認されており、同一県内の業者でも購入・修理が可能と思われることから、隣接県以外に赴いている3人について、その理由を確認しました。一つ目が、精巧な義手を希望したため、県内に取り扱える業者がいなかった方です。二つ目が、評判のいい業者を申請者が希望した、三つ目が、装着後に遠隔地に転居したが、引き続き前居住地の業者に赴いて修理を行っているということかと思います。今回の調査により、修理及び県外への旅費の請求件数が顕著に多い事案が確認されたことから、事案に応じて修理の必要性、県外旅行の必要性等を適正に判断する必要がある、ついては労働局長が必要と認める場合は、その必要性について採型指導医等に確認できるよう措置すべきである、というまとめをいただきました。
 「報告書(案)」の最後の頁が、7番の「その他」です。まず、筋電電動義手支給後のフォローアップについてです。将来の検討の際に具体的な問題点が明らかになるよう、また、その分析が容易となるよう、フォローアップ項目のあり方、フォローアップの仕方は、事前に入念な検討を行った上で実施すべきであると。(2)が義肢等補装具専門家会議の開催です。今回、労災独自種目の調査結果にも表われているとおり、現状に即してない状況も見受けられます。前回の報告書でも取りまとめられたとおり、今後は概ね3年ごとに1回程度は、専門家会議の開催を行うことが望まれます。(3)が「その他」です。今回の検討結果を基に支給制度の運用をするためには、必要に応じて専門家からの意見を聴取する必要があるということです。
○住田座長 以上、「報告書(案)」について説明してもらいましたが、いまの項目について何かありますか。大体いままでの会議で討論した内容を踏襲していると思いますので、よろしいですか。
 一応いまの内容でよければ、議論のあった点を少しまとめてもらえますか。どういう点に議論があったかについて、事務局のほうではどういう理解をされているのか。
○藤原労災医療専門官 文言修正ですが、まず11頁では対象者要件の所で、「就労していなくても、一定の場合には支給対象とする必要がある」は、「一定の場合には」が不要ということで直します。続いて、これは横断的な話になりますが、能動式義手と並行又は連続して行われる筋電電動義手の訓練については、労災の取扱いにおける症状固定の前後にかかわらず検討すべきであるというご意見を頂戴しましたので、それについては再度、整理させていただきたいと思います。
 具体的な内容としては、17頁の能動式義手の装着訓練について、「装着訓練が必要」という所に、もう少し具体的な内容を含めた必要性を付記すべきということで、徳弘先生からコメントを頂戴しております。同様に19頁についても、筋電電動義手と能動式義手の両方の訓練を行うことについての説明が不足しているので、それも追加するようにという指示がありました。さらに、筋電電動義手と能動式義手の訓練を行った場合の訓練期間について、ご議論を頂戴したものが漏れておりますので、そちらも追加させていただきます。ご意見を頂戴したのは以上です。
○住田座長 皆さんから指摘していただいた意見について、いま事務局がまとめたのですけれども、これでよろしいですか。細かい点については、文言等で少し問題があるかもしれませんけれども、前回も座長と事務局で整理いたしましたので、今回も座長の確認の下に事務局と修正をして、最終報告としてまとめさせていただきますが、よろしいですか。異議がなければ、これでさせていただきたいと思います。
 次に、資料2と資料3について、私のほうから検討したいということで追加させていただきました。1つは資料2です。11の機関で、あらかじめどれぐらいの筋電電動義手が研究用支給として支給実施されたかという資料です。これについて事務局から説明を付け加えてくれますか。
○藤原労災医療専門官 お配りした資料のとおり、全国11の協力医療機関において、この間の研究用支給を実施していただいたところです。そのうち6番の新潟中央病院については、平成23年度から協力医療機関となっていただきましたので、いまだ実績はありませんが、他の医療機関においては、ご覧いただいたとおりの研究用支給の実績があります。こちらは支給対象となった70件の実績です。これは研究用支給の当初からですが、地域的にも内容的にも実施していただける医療機関は限られており、全国的な偏在が認められます。なお、この資料にはありませんが、他に岩手県のほうで両側の筋電電動義手の訓練適合判定を行っていただけるということで、2つの医療機関が存在していることを補足させていただきます。
○住田座長 これは今までの討議の過程で出てきた問題です。研究用支給の協力医療機関の質の問題と言いますか、設備も含めて本当にちゃんとした形でできているのかということも含めて、討論しなくてはならない形ではあったのですけれども、あらかじめアンケート調査等を行った限りでは、そんなにひどくレベルが落ちているということはなかったという報告を受けております。北海道がなくて、少し偏在しております。11機関、後で12機関になるかもしれませんけれども、協力医療機関に関しては継続して本省のほうで判断していただきながら、医学的にきちんと仕上げ訓練ができることを見込んで、指定していただくという形で考えていってよろしいですか。ほかに「こういう所がありますよ」というのはありますか。どこかあれば挙げていただいて、ここにまたと思うのですが。学会報告等では、もっとほかにもいろいろな施設があるのですけれども、今回の労災に関して手を挙げていただいた所は、大体こういう状況であったという了解でよろしいですか。
 もう1つは、資料3として付け加えさせていただきました。これはアンケート調査ということで、事務局でご苦労いただいて、現在も進行中です。いろいろな集計のやり方も含めて、これでいいのかというところもあって、ここに資料を配らせていただいています。ADL調査も含めて、インペアメントの問題から個人情報も含めて、こういう資料で実際にアンケート調査をやっているということで、効果判定も含めていろいろやられています。我々は「クロス集計」と言っていますが、統計学的な手法に関しては専門職ではないので、事務局もかなり苦労されて、いままで出していただいたのです。このアンケートについて、事務局から何かありますか。
○藤原労災医療専門官 我々事務局の分析が若干不十分なところがあり、先生方にご迷惑をおかけしたところです。分析の仕方というのはこの機会に、後に我々がまたきちんとした手法を取ればいいかと思いますが、アンケートそのものの項目のあり方、もしくは過不足がありましたら、この場でご意見を頂戴できれば、以降のものに反映させたいと考えております。
○住田座長 皆さん、これを見られてちょっと分かりにくいとか、書きづらいのではないかとか、何かありますか。
○高見先生 このアンケート調査の様式は、病院での面接調査ですか。そうではないのですか。例えば現地へ赴いて、使っている状況を関係者が把握するということは、特に筋電に関しては必要だろうと思っておりますので、その辺の内容を記入するべき部分は要るのではないかと思います。
○住田座長 いま高見委員から、単にADLチェックだけではなくて、具体的に使っている状況などもできたら、実際の就労状況の中でどういう形で使われているかということを、きちんと取っておく必要がないかというご提案がありました。いかがですか。
○藤原労災医療専門官 まず現状のご説明をします。装着訓練をする際の心証とか、した後の事実関係については、ご指摘がありましたとおり、協力医療機関の現場において確認していただいております。ただ、その後の追跡として3カ月、半年、1年としているものについては、通信で直接しておりますので、必ずしも1年後の実態について、医療機関が確認した内容とはなっておりません。今後、フォローアップをしていく中で、継続的に就労しているのかという確認もあろうかと思いますが、これは協力医療機関との今後の相談の範疇になります。一旦訓練も終わった中で、実際に使用した後で協力医療機関に赴いていただいて、協力医療機関のほうで一定の医師や作業療法士にお時間を頂戴することになろうかと思います。そういった方向で検討するということでよろしいでしょうか。
○住田座長 いまはグローバルに縦断的な調査がかなり重要視されていて、薬でも何でもかんでもそうですけれども、かなり縦断的に5年、10年とフォローアップされていることが多いですね。確かに今回の調査でも、3年間にわたってきちんと取られていますので、そういうところの重要性というのは、非常によかったと思います。ただ内容に関しては、本当にそれが医療機関でやるべき問題なのかどうかというのもあるのです。また、アンケート調査でもいいのかどうか。勝手にちょろちょろと書くだけで終わってしまうこともありますし。項目に当たっては大体書いてくれているのですか。
○藤原労災医療専門官 項目については書いていただいていますが、どうしてもそういう状況ですので、項目の漏れがあったりということは、いくつかの事例としてありました。ですから統計資料の中で一部、27では分母がないものもありました。一般的なアンケート調査という部類からすれば、概ね内容的にはよく書いていただいています。
○木村先生 このアンケートは今回検討してきた一連のもので使ったものと、基本的に同じと考えていいですか。それとも今後これを使うということでの提示でしょうか。また、この基はどなたがどういうように作られたものなのか。
○藤原労災医療専門官 まず、これをどうやって作ったかということに関しては、前回、平成19年の検討会が終わった後に、座長を含めて何人かの先生にご相談して作ったものです。いま提出したものは、この研究を支給としてアンケートを実施したものの様式です。今後、今回の報告を頂戴して支給内容が変わった際にフォローアップするものと同一とは、いまの段階では考えておりません。フォローアップの仕方について、この場でご議論いただく、もしくは今後改めてご相談をさせていただく中で、もう少し精査をする必要があると考えております。
○木村先生 基本的にはこれをベースに使いたいということですか。
○藤原労災医療専門官 ベースという意味ではそうですが、これでそのままという意味ではありません。
○木村先生 それから、このアンケートそのものではないのですけれども、いまの時代、協力してくださるとはいえ説明と同意というか、インフォームドコンセントというか、倫理面の問題で、このアンケートに答えないからフェアでないとか、そういうことを含めた上で、文書でやるという手続は、調査研究になるから、やられたほうがいいのではないかと思います。皆様のご意見によると思いますが。
○住田座長 最近はインフォームドコンセントの問題がかなり重要視されていて、いろいろな情報に関しても個人情報が飛び交うので、そこら辺でこういう調査はどうですか。実際に支給と利益には相反関係があるわけです。
○木村先生 いわゆるランダムに番号化して、わからなくなればいいのですけれども、これだけの人数で場所が云々というと、その方の特定ができてしまうと思います。そういう方においては、あらかじめ説明しておいて、やられる。今後も報告書とか、また次のときとかなっていくのでしょうから、やられておいたほうがいいと思います。
○住田座長 いま、木村委員から出ておりますけれども、事務局のほうはどうですか。
○藤原労災医療専門官 ご趣旨は承知いたしましたので、その方向で検討いたします。
○住田座長 このアンケートについて、例えばこういう所が少しとか、ほかに何かありますか。先ほど言われたのは、リハビリテーションセンターやいろいろな病院などの実際の作業現場でそこまでやるかというと、費用面などでかなりしんどいところもあるということです。高見委員から、具体的にこういう形でやるとしたら、こういう案があるという何かいい案はありますか。
○高見先生 いま言ったのは、筋電電動義手の有用性を確認できると同時に、医療機関へも使われ方、その他がフィードバックされるわけです。研究用支給を続けていくとなれば、このデータが今後の本支給のベースになるだろうと思います。そういう意味ではセラピストと製作者、POは、現場へ行って見てきたほうがいいのではないかというのが私の意見です。
○住田座長 いまのことに関して、ほかにはどうですか。
○樫本先生 アンケートをする場合に、対象者も少ないですし、個人情報もあると思いますけれども、やはりどなたが答えたかというのは、はっきり分かったほうがいいと思います。自立支援法でもアンケートをやったことがありますが、皆さん協力的で、「答えたくない」と言う方はいないと私は思います。筋電電動義手の試験支給も同意があって試験支給しているわけですから、アンケートの細かいことに対して、答えることに協力してくれる方たちがやっているのではないかと思います。ですから、あまりランダムにしないで、個別にしっかりアンケートを取ったほうが私はいいと思います。
○木村先生 誤解されているかと思います。ランダム化するということでは全くありません。あらかじめ説明と同意を取って、その患者さんに協力してもらうということを、きちんと文章で了解してもらう。先生が「皆さん協力してくれる」とおっしゃることを、きちんと文章化してやっておいたほうがいいという意見で、ランダム化するということでは全くありません。この方のデータを公表してもいいとか、そういう合意をもらっておいたほうがいいという意味での先ほどの発言です。
○住田座長 基本的には母数も少ないですから、個人情報に関してはほかに利用しませんという同意を得た上で、今後もしっかりと確保していくという形でやってもらうということで押さえておきたいと思います。もう一つの問題は、研究用支給でさまざまな形で応用されている例に関するフィードバックという意味では、学会等報告でするだけではなくて、事務局としても具体的にどういう事例で、どう使われているかということを把握しておくことが本来必要かどうかですね。先ほども具体案が出ているわけですけれども、実際に赴いてやらなくてはいけなくなりますので、費用の発生とか、時間とか、そこら辺は具体的にいかがですか。
○藤原労災医療専門官 まず高見先生からあった協力医療機関については、今後、その取扱いを拡大していくことも協力医療機関に説明をした上で、各医療機関の実施の状況について説明をし、把握する必要があると考えております。そうした中でフォローアップのあり方についても、協力医療機関の意見を聞いた上で実施する必要があるのかなと。こちらだけで一方的に、こうしなさいということを義務づけするのは、この段階では決められないのかなと考えますので、そこは今後の協力医療機関との調整の中で検討していきたいと考えます。
○住田座長 例えば、リハビリの中での家の改修などの場合も、ちゃんと費用は出ているのです。訪問も何キロ以内だったらいくらという形で、家を見に行って改修指導をする。指導の結果や費用などは関係ないのですけれども、実際に訓練として、そういうものを見に行くというのは入っているのです。そういう意味ではあながち想定外というわけではなくて、費用の面でも全く関係ない分野ではないと思います。そういう意味では協力を求めるという一つのアプローチがあってもいいと思うのです。ただ、初めから「しなさい」という話では、おそらく全部は全部、かなり負担になるので難しいと思います。
 議論として、ほかに何かありますか。かなりいろいろ突っ込んだ議論が出てきましたけれども、今日の案に関しては私と事務局で、少ない時間をお互いに取り合ってやってきたものですから、いろいろ問題があったり、最後もまだ取りまとめができていない所もあったりしました。一応今日の最後のところでインフォームドコンセントに関しては、やはりしっかり取っていこうということです。母集団も少ないですから、アンケートをする場合に「この情報は漏らしません」ということと、事務局としても個人情報として大事に扱っていきたいということを出していただくことは確認したいと思います。
 2番目のアンケートについては、各専門委員もいますので、その委員も含めて、ないし筋電電動義手に関連するところでどういうアンケートをやったらいいか、調査がやりやすいかということに関して、資料3からもう少し踏み込んで事務局のほうでやっていただくという形でよろしいですか。
○藤原労災医療専門官 そうさせていただきます。また必要なときには、先生方にご相談させていただきますので、よろしくお願い申し上げます。
○住田座長 6回にわたり、長い時間を取って片側の筋電電動義手を中心とした支給の問題について討論をしてきました。本日の議論ですべて終了ということで締めにしたいと思います。ただ、改めて今日も指摘された問題についての修正は、座長である私に一任していただいて、報告書を取りまとめたいと思います。その点は皆さんもいいですか。
 よろしければ、最終的な案については事務局と私のほうで取りまとめたいと思います。本専門家会議に当たられた方については、結論を得られたのではないかというように理解させていただきます。それでは最後に、事務局からお願いします。
○藤原労災医療専門官 ご議論、ありがとうございました。本専門家会議の報告書については、この後座長の指示の下に、事務局のほうで整理させていただきたいと思います。また、最終的にご報告いただいた報告書を基に、義肢等補装具の支給要綱の見直しを行っていきたいと思います。
 まとめの途中ですが、29頁からの報告資料1は説明を割愛いたしましたので、簡単に概要だけを説明いたします。まず、この資料は「専門家会議報告書」の文章に、資料編として添付するものです。内容は1回目、2回目に整理して出していただいたものに加えて、1回目に個票をたくさん付けましたので、それを一定の要件ごとに分析するとこうなるということで、表として改めて作ったものもあります。
 29頁の大きいローマ数字の「研究の概要」の1「支給状況」は、具体的な申請者の数を2回目に出しておりますので、それを加えているとともに、申請があった95人の申請時の就労状況も加えております。
 30頁は95人の申請があった年度と、症状固定があった時期の関係を示しております。顕著な例としては、当初の平成20年度、21年度はわりと症状固定が過去の方もいらっしゃいましたが、申請までの間は概ね2、3年に多く分布しているという傾向が見られております。
 31頁からの「研究結果(概要)」は、これまで報告した資料の体裁を整えたものです。
 35頁からが一定の条件ごとです。先ほどの報告書の中でいくつか引用しておりますが、アが切断部位からいくつかの項目について、その状況を見たものです。37頁は装着訓練の期間です。何週間行っていただいたかということに着目して分析というか、整理したものです。38頁は装着訓練を入院でしていただいた属と、通院でしていただいた属の整理です。39頁は、能動式義手の装着の経験がある方とない方という整理です。40頁は、非切断肢の状態が健常である方と健常でない方の整理です。
 41頁からは1回目、2回目でお出ししたものの体裁を整えたものです。45-1頁は前回、訓練の期間をご議論いただく際に使ったものです。ここで赤居先生にご了解いただきたいのは、前回に使用した国立リハビリテーションセンターの訓練の状況についても、報告書の中に載せたいと思いますが、よろしいでしょうか。(赤居先生 了解)ありがとうございます。
 46頁に報告書に付ける資料2として開催要綱、最後に参集者名簿を添付するという体裁にしております。本文等も含めて、これから若干の整理をさせていただきます。なお、この報告書が取りまとまりましたら、報道発表をすることにしております。さらにホームページへの掲載公表を予定しております。
事務局からの説明は以上です。最後に、鈴木労災補償部長よりご挨拶申し上げます。
○鈴木労災補償部長 このたびの専門家会議の一旦の終了に当たりまして、一言お礼の挨拶をさせていただきます。本年1月から6回にわたり、先生方におかれましては、精力的にご議論をいただきました。今回の会議では片側上肢切断者に対する筋電電動義手の支給や、能動式義手の装着訓練費用、基準外支給事案についての要件化による本省協議を廃止することなどについて取りまとめをいただきました。それぞれ支給を拡大する方向性、あるいは訓練の利便性を図る、また、支給の迅速性を図ることから、非常に貴重なご意見をいただいたと考えております。
 被災労働者が失った機能を可能な限り回復して、就労機会の拡大を図ることは、労災保険における社会復帰等促進事業として、極めて有用なことです。また、皆様方のご意見を最終的に調整して報告書をいただいた後には、速やかに支給要件の見直し作業に入り、この内容が現場で速やかに実施できるよう、重要な制度設計となるよう作業をしていきたいと考えております。また、後半でご議論いただきましたように、さらに評価を行い、改善の必要があるかどうかについても、定期的に検討を行う必要があります。これに関連して協力医療機関のあり方やアンケート内容、その実施方法についてもご意見をいただきました。このような形での検討はいたしませんが、十分に皆様方のご意見を聞いてご了解をいただいた形で、評価などについても進めていきたいと考えております。そういった観点から、引き続きご協力いただくようお願い申し上げまして、簡単ではございますが、お礼のご挨拶とさせていただきます。どうもありがとうございました。
○藤原労災医療専門官 それでは、本日をもちまして本専門家会議を終了したいと存じます。先生方におかれましては非常にご多忙のところ、ご参集いただきましてありがとうございました。


(了)
<照会先>

労働基準局労災補償部
補償課

電話: 03(5253)1111(内線5566)

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