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2012年4月25日 第3回精神科医療の機能分化と質の向上等に関する検討会議事録

社会・援護局障害保健福祉部精神・障害保健課

○日時

平成24年4月25日(水) 18:00〜20:00


○場所

厚生労働省 専用第23会議室(19階)


○出席者

天賀谷構成員、伊澤構成員、小川構成員、門屋構成員、川崎構成員
佐々木構成員、千葉構成員、中沢構成員、中島構成員、長野構成員
樋口構成員、平安構成員、広田構成員、福田構成員、堀江構成員
三上構成員、武藤構成員、山崎構成員、山本構成員

○議題

1 関係職種の団体からのヒアリング
2 意見交換

○議事

○福田精神・障害保健課長
 それでは、定刻となりましたので、只今より第3回「精神科医療の機能分化と質の向上等に関する検討会」を開催いたします。
 構成員の皆様方におかれましては、御多忙中のところ御参集いただきまして、誠にありがとうございます。
 また、今回、ヒアリングに御協力いただきます2団体におかれましては、お忙しいところ、誠にありがとうございます。
 本検討会は公開のため、検討会での審議内容は、厚生労働省のホームページに議事録として掲載される予定ですので、あらかじめ御了解いただきますようお願いいたします。
 本日の構成員の出欠状況でございますけれども、全員御出席との御連絡をいただいております。
 それでは、ここからの議事は座長にお任せをしたいと思います。よろしくお願いいたします。

○武藤座長
 座長の武藤でございます。よろしくお願いしたいと思います。
 今日はおいでいただきました関係職種の2団体、日本精神保健福祉士協会、日本作業療法士協会の方からヒアリングを受けたいと思います。
 そして、引き続きまして、千葉構成員から日本精神科病院協会で作成しています、いわゆる将来ビジョンの案を説明していただいた後に意見交換に移りたいと思っております。
 本日の資料は前回の4月19日のものと同じですので、事務局からの説明は省かせていただきまして、早速ヒアリングに移りたいと思っております。
 各団体、千葉構成員ともに、持ち時間は12分になっていますので、できるだけ簡潔に御説明のほど、お願いしたいと思います。
 それでは、まず日本精神保健福祉士協会からプレゼンをお願いしたいと思います。

○木太直人氏
 日本精神保健福祉士協会常務理事の木太と申します。本日はお招きいただきまして、ありがとうございます。
 日本精神保健福祉士協会としての意見を申し上げさせていただきたいと思います。
 済みません。事前には15分とお伺いしていたんですが、12分ということで頑張りたいと思います。
 質問は後ほど大塚常務理事が一身に受けるという役割分担をしております。勝手に言っておりますが、よろしくお願いいたします。
 お手元にある資料に沿って、意見を述べさせていただきたいと思います。
 「はじめに」ですが、本協会は、精神障害者の社会的復権と福祉のための専門的・社会的活動を進めることを基本方針としております。基本方針につきましては、1982年以来、一貫してこの方針で活動を展開していることになります。逆にいいますと、この状況がなかなか達成できていない現状があるということになります。
 また、本検討会の目的が、社会的入院の解消と新たな社会的入院を生み出さないための新たな枠組みを構築することによって、すべての精神障害者が良質で安心な医療の提供を受け、本人の望む暮らしを実現するためにあるということを確認して、これから意見を申し上げます。
 3ページのスライドになりますけれども、私どもの協会では、一昨年に業務指針を策定しております。その中で、特に「医療機関における精神保健福祉士の業務」ということで、大きく7つに分けて、指針として示しているところです。
 受診前・受診初期の心理社会的評価、それに続きまして、アセスメントを行い、計画を立てて、包括的な支援を実施する。ここには当然次の指針の多職種との協働によるチーム医療が含まれております。なおかつ地域との密接な連携をとって、先ほど申しましたように、望む暮らしの実現を目標にして取り組んでいくことになります。必要に応じてグループの活用ですとか、虐待、早期介入といった積極的な介入を行うことも指針におります。
 本日は4点ほど意見を申し上げたいと思います。
 1点目からになりますが、スライドの5ページになります。「1.精神科病院の人員体制の見直しにおいて、コ・メディカルも含む基準配置を設定し、多職種チーム医療が可能となる体制整備と推進のための仕組みの構築」をしていただきたいということです。
 6ページのスライドになりますが「チーム医療の前提として」でございます。これからの精神科医療というものは、多職種によるチーム医療を基本に構成されていくことが必要であると考えております。
 その前提として、チーム医療は、健康の獲得であるとか、健康で安心な暮らしの確保のためのサービス提供のためにあるのだということを確認しておきたいと思います。
 なおかつ、そのために疾病に焦点を当てたキュアですとかケア、あるいは社会的に良好な状態の実現を目指したケアの提供が必要なんだと思います。
 7ページのスライドですが、これは調査の結果で、近年の精神科病院の職種別常勤従事者数の推移になります。看護職員の人数が1けた違うものですから、除外しておりますけれども、見ていただいておわかりのとおり、作業療法士と精神保健福祉士については、近年、相当採用が進んでいる状況がございます。
 8ページのスライドですが、2009年度現在ですが、それぞれの職種の常勤職員の人数、非常勤の人数が示されております。
 精神保健福祉士の国家資格者が誕生したのが1999年ですが、そことの比較において、作業療法士が165%、精神保健福祉士は93%、心理技術者についても46%、それぞれ増えてきております。
 各医療機関が努力をされて、コ・メディカル職種の増員が図られているということで、多職種チームによる医療提供の素地はできつつあるのだと思います。
 特に精神科においては、1年を超える長期入院者への退院支援が大きな課題となっているかと思いますが、ここについては、医療・介護・福祉の協働、連携が必要となり、コ・メディカルスタッフが参画するチーム医療が欠かせないと考えます。
 9ページのスライドですが「医療法上の人員配置標準と診療報酬の施設基準等の見直し」ということで、是非このような規定を盛り込んでいただきたいということでの提案でございます。
 「医療法上の人員配置標準の見直し」でありますが、現在、医師、薬剤師、看護職員の配置規定にとどまっておりますけれども、新たに精神保健福祉士、作業療法士、臨床心理技術者に関する規定も設けていただきたいと思います。
 その上で、診療報酬上の各病棟の入院料に関して施設基準がありますが、施設基準の見直しを行って、すべての精神科病棟単位でコ・メディカル職種の配置が規定されるような方向が望ましいと考えております。このことによって、後ほど申し上げます精神病床の規模の縮小とスタッフの再配置ができ、良質な精神科医療の提供が可能になると考えます。
 10ページのスライドですが、これは厚労省で最近よく提示をしていただいているポンチ絵になります。精神保健福祉士が病院の中であらゆる層の患者さんに対して関与することが不可欠であることを示しているものでございます。
 11ページのスライドですが、現状で精神科病院に従事する精神保健福祉士の人数ですが、2009年の時点では6,800名弱になります。
 この中で、精神科デイケアあるいは重度認知症でデイケアに従事している人は、推計になりますけれども、およそ1,500人。残りの5,500人ほどが病棟または外来部門に従事している人になります。
 12ページのスライドですが、先ほど申し上げました診療報酬上の基準の中に、是非このように精神保健福祉士の配置要件を入れていただきたいということです。真ん中でお示ししているものが望ましい配置要件ということで、必ずすべての病棟に最低1名以上の配置を提案させていただきたいと思います。現行の病棟数に照らしますと、最低でも7,200人の精神保健福祉士が必要になります。
 13ページのスライドですが「精神科病院に必要な精神保健福祉士数」でございます。先ほどの病棟専従あるいは精神科デイケア専従のPSWに加えて、すべての病院の退院支援部門あるいは外来部門にそれぞれ専従の精神保健福祉士を配置していただきたいと考えます。こうしますと、現状に照らして、最低でも1万2,000人の精神保健福祉士が必要になります。ということは、更に5,000人増員する必要があるということになります。
 14ページのスライドですが、2点目の意見でございます。病床の機能分化を考えるときに、現在、入院している患者さんの状態像に応じて、それぞれに対応する機能を持った病床を整備していくことになりますが、ここで課題となるのは、医療の必要度が中程度または低い、なおかつ福祉・介護の必要度が中程度から高度の患者さん、そういった層の患者さんたちが、今後どこで過ごしていくべきかということが大きな問題になってくるかと思います。その実態把握が是非とも必要だと考えております。
 15ページのスライドですが、その課題を整理するために、まずはこれまでの患者状態像の調査とは別の視点から実態を把握すべきと考えます。つまりこの患者さんにはどのような支援上の課題があるのかということを把握していく必要があると思います。その支援ニーズを拾い上げていくことで、地域のサービスが充実する。ひいては長期療養群の病床を準備する必要がなくなる可能性も出てくるということにつながってくるのではないかと考えております。
 3点目の意見です。入院時から計画的に退院支援を行う流れを仕組みとして講じていただきたいということです。
 17ページのスライドで患者の動態をお示ししておりますが、特にこの動態を見ていきますと、1年未満のところでの取組みの強化、あるいは既に1年を超えて入院をしている患者さんに対する支援課題を丁寧に見ていく必要があると思います。そのために入院時から退院支援に向けたクリティカルパスを作成し、手厚い地域生活支援体制を要する患者には、地域連携パスあるいはサービス利用計画を用いることで、ここはドラスティックに動態を変えることができないかと考えます。
 18ページのスライドですが「多職種チームによるクリティカル・地域連携パスの導入」でございます。患者動態では1年未満の退院先の8割は家庭です。一方で、1年を超える入院の方々の退院先は、家庭3割、転院3割ということで、残りが居宅系事業所に移行していると読み取れます。この方たちに対して退院阻害要因となっているものを、連携パスを通じて解決していくという仕組みを導入していただきたいと思います。
 19ページのスライドは「目指す『退院支援・地域連携パス』のイメージ」ということで、地域のサービス利用計画と入院中のクリティカルパスをうまくつなぎ合わせて、なおかつ共有・連携していくことで、早期の退院に結び付けることができるのではないかと考えます。
 20ページは4点目の意見ですが、長期入院患者の退院支援に関して、不足するサービスや資源の整備に関して定期的に地域自立支援協議会で協議し対応する仕組みを構築していただきたいと思います。
 21ページの図で示しておりますが、今は地域自立支援協議会において、地域に必要な資源を確認し、合意が得られれば、計画に反映して、資源をつくっていくという仕組みは既にできております。ここに是非医療機関からも支援ニーズを上げていただきたい。その中で、必要とするサービスが整備されていくということにつながっていくと思います。
 少し省略させていただいて、最後に23ページのスライド「病床削減に関連して」でございます。
 精神科医療機能分化を考えていきますと、どうしても精神病床の規模としては縮小して、手厚い体制で多職種チームによる医療の提供を考えていく必要があるかと思います。その中で論点となるのは、やはり精神療養病棟だろうと思います。現在、約10万床でございますが、精神療養病棟につきましては、基本的に廃止の方向で検討すべきと私どもは考えております。
 具体的には、現在、療養病棟にいます看護職員を再配置していただいて、急性期の部門あるいは外来、訪問部門にシフトしていただくことが必要かと思っております。後ほど補足をさせていただきたいと思います。
 一旦はこれで終わりにさせていただきます。ありがとうございます。

○武藤座長
 ありがとうございました。
 それでは、引き続きまして、日本作業療法士協会からプレゼンをお願いしたいと思います。

○香山明美氏
 皆さん、こんばんは。日本作業療法士協会の香山でございます。よろしくお願いいたします。
 うちは恐い荻原事務局長が後ろに立っておりまして、お前が一身にすべてをやれという指示が入っておりますので、頑張りたいと思います。皆さん応援していただけたらと思います。
 私どもは回復過程に沿った作業療法の役割ということで、先ほどのPSW協会の木太さんのお話と同意見であるということが基本にはあると思っております。多職種で各時期を支援し、地域につながる医療を展開すべきだろうということが基本的な前提で、作業療法士も各時期にそれぞれの役割があるということを知っていただきたいということが趣旨でございます。
 作業療法士の有資格者数は、2011年で5万7,196人まで増えてまいりました。先ほどの木太さんのデータによりますと、精神科の病院でも採用していただいております。
 3ページのスライドでございますが、これは日本作業療法士協会の会員情報です。入会率は8割を超えておりますので、組織率としては非常に高い組織になっております。そこによりますと、精神科領域で働く作業療法士は、5,617人が病院の中にいて、1,324施設に配置されていることを考えますと、平均4.2名の作業療法士が要るだろうということがあります。
 日本作業療法士協会としましては、医療も一部入ると思いますが、地域生活を支える職能団体になりたいということで、4ページのスライドは、配置を促していく動きをとっております。作業療法士の特徴をより地域生活支援に生かしていきたいという思いがありますが、医療から保健、福祉領域、介護領域へという流れで考えているものがございます。
 5枚目ですが、作業療法士の作業という言葉は非常に多くの方々に誤解を招いているし、私たちにとっては悲しい歴史もあるわけです。そういう意味では、作業を正しく知っていただきたいと思っています。私たちとしては、障害軽減の手段として、技能獲得の目標として、よりよい作業体験としての実存という意味で作業を使いたいと思っているわけで、作業イコール仕事ですとか、仕事から私益につながってきた悲しい歴史があって、その言葉を背負って、ここまでやってきているところがありますが、そこを正しく考えていただければありがたいということです。
 ICFの視点で作業療法の教育はしておりますので、障害を多面的にとらえ、そこで我々が大切にしたい活動や参加、環境調整、個人因子を大切にしながら、そこを働きかけていくということを教育背景として持っているということでございます。
 8ページのスライドでございますが、作業療法が誤解されていることもあって、作業療法も基本的な評価をして、目標を立てて介入して、一人ひとりの方をとらえて、こういう介入をしているんだということを改めて御紹介させていただきたく、この表をつくりました。どんなところに作業療法士が視点を持っているのかということで並べてみましたが、これもほかの職種と変わらないところで、きちっと一人ひとりをとらえたいと思っているということでございます。
 9ページですが、最近の『作業療法白書』の調査によりますと、作業療法士1人の取扱い人数は、1日平均50人までやれるという診療報酬上の基準がありますが、そういう時代ではなく、今は平均15〜20人ぐらいです。現実的には一人ひとりを丁寧に評価しながら対応していくことをベースにしておりますし、作業療法のプログラムということで、集団でやるプログラムもございますが、自己表現をできるような場、その方の力を発揮できるような健康的な場所を提供する、生活上でのスキル、調理ですとか、コミュニケーション、暮らしそのものの能力を高めるようなプログラム、疾病教育や疾病管理に関するようなプログラム、当事者同士の交流やピアサポートを目標にしております。
 そういったさまざまな活動を通して、自己管理能力を高めたり、自己選択をしていく力をつけるということを目標にしているわけで、プログラムだけではなくて、定期的な多職種チームによるケア会議を通して目標を設定して、そのプログラムを利用していくという考え方に立たないといけないということでございます。
 作業療法の基本的な考え方は、そういったところで御理解いただきたいと思います。
 「今後の精神医療保健福祉のイメージと作業療法士の役割」ということで、これは数年前につくっているものなんですが、今、まさにこういったことが議論されていると感じますので、改めてこの図を持ってまいりました。
 急性期、回復期、3か月の急性期のところでは退院できなかった方々を退院促進させていくような機能、そして、まだまだ残っている長期入院者の退院促進と重度の方々や合併症をお持ちの方々というふうに、4群で考えることができるだろうというのは、この検討会の中で議論されていることと同じと考えております。
 それを支援しながら、医療という枠の中、外来でできることということで、デイケアを機能的に急性期対応型で考えていった方がいいのではないかということですとか、訪問で我々は支援できるのではないかということですとか、長期入院や重度でもあきらめないで介護保健等につなげて、地域で生活できることを模索できないだろうか、最後までそれをできないだろうかという考え方で、この図をつくっております。
 11ページのスライドは同じようなことです。
 私どもは、平成19年から21年の3年間の中で、地域移行に向けての研究をさせていただきました。入院中の支援体制は多職種チームで定期的なケア会議、入院中のプログラムは退院後の生活を想定した個別のプログラム、そして、早い時期から地域のスタッフが関与することが重要だという考え方で研究を進めました。
 13ページのスライドは、その支援のイメージです。
 そこでは、精神機能、生活機能、主観的体験、満足度などを尺度にしました。
 その結果が15ページです。「三つの研究で得られた共通の結果」としましては、多職種タームによるケア会議、作業療法、心理教育、家族支援、情報提供を含む包括的な退院促進プログラムは、症状改善、生活能力改善、プログラム満足度が、初発・初回入院群、入退院群、長期入院群などでそれぞれ有効であり、客観的なBPRS、GAF、ケアアセスメントの変化は、初発・初回入院群、入退院群、長期入院群の順で大きく改善していましたし、入院中から退院後の地域支援イメージを共有することが重要であるということが再確認できました。
 16ページのスライドがそれを示しているもので、ケアアセスメントのスコアだけをここにもってきましたが、初回入院群での変化が非常に高く、どういった介入が必要かといったことは、そこでイメージできるようになりました。
 18ページのスライドは、その方々が退院後にどういうふうに地域とつながっているかということで、このような特徴があり、長期で入院されている方々の生活機能が変わらないということが結果として起こるので、直接的な支援の体制を強化していく必要があるということも見えてまいりました。
 急性期で作業療法は何をするのかということを、皆さんお感じなのかもしれませんが、早い時期から作業療法が介入することが大切です。
 21ページのスライドに出ておりますが、さまざまな御意見があるかもしれませんが、早期から生活機能レベルに着目したアプローチが重要であると言われております。
 実際にどんなことが重要かといいますと、急性期の症状を薬物療法で調整していきますが、薬物療法で一定程度の安定が図られた後に、刺激量と活動量を我々が考えていきながら、作業活動を通して現実感を体験して、感覚をフィードバックするという役割があるかと思われます。
 12分超過したということなので、早めたいと思います。
 そういったことで、急性期も重要なことだと思っております。
 それから、回復期における作業療法の役割としましても、具体的にその方の退院を想定した支援をし、日常生活を支援していけるようにできればいいと感じます。
 重度の方へもあきらめずに、残っている力を引き出す機会を提供できたらいいと思っております。
 どの時期にも作業療法士が役に立つためには、急性期から個別で関われて、チームで関与することを評価していただけるように、そして、どの病棟にも配置する。これはどれぐらいかといいますと、先ほども申しましたが、1人の1日の取扱い人数が15〜20人と考えますと、患者さん20人に対して1人ぐらいの作業療法士を配置していただけることが理想的な形だと感じるところでございます。
 以上でございます。

○武藤座長
 ありがとうございます。
 それでは、引き続きまして、千葉構成員より、日本精神科病院協会で作成しています将来ビジョンの御説明をお願いしたいと思います。

○千葉構成員
 座長、ありがとうございます。
 私は2つの立場でこの構成員になっております。1つは人口当たりの医師密度が全国で一番低い青森県で精神科病院をしています。勿論そのほかの看護要因から始まり、すべての職種が大変薄い。恐らくそういう底辺層の人員濃度で病院をやっている苦戦状況の話をちゃんとしろということと、それから、日本精神科病院協会の常務理事をしておりますので、その辺のところをいうことで、参加させていただいているものと認識しております。
 日本精神科病院協会を日精協と呼ばせていただきますが、将来ビジョンについて、少し紹介をさせていただく時間をいただきました。
 お手元の資料としては、ダイジェスト版ということで、11ページほどのものがあると思います。本当にコンパクトにまとめたつもりなんですが、大きな資料の最後の方に入れさせていただいております。
 それと、構成員の方々には、本報告書の全文版、140ページぐらいあるものをCDでお配りしております。この間パブリック・コメントでいろんなコメントをいただいたり、いろんな場に参加させていただいて、御意見をいただいたものを収録させた報告書を現在作成中です。それができておりませんので、その部分をCDに落としてまいりました。これは日精協のホームページにも掲載されておりますので、どなたでもお読みできます。傍聴の方々にはお配りできませんので、そちらを参考にしていただきたいと思います。ダイジェスト版を12分でやれと言われても、とてもできませんし、これだけでまともに話をしていると30分以上かかる話ですので、それはそれとしてお読みいただきながら、全文版の方も是非見ていただいて、後日でも御意見をいただければと思います。
 お手元の今日配付させていただきましたパワーポイントの資料で、御説明させていただきます。
 それでは、始めます。
 パワーポイントの2ページですが「日精協が将来ビジョンを策定する意義」です。そこにありますように、我々は日本最大の精神医療福祉のサービス提供者だと自負しておりますし、誇りを持って仕事をしているわけですが、我々から改革の道しるべをつくって、率先して我々が実行していくことに意味がある。また、自分たちができることと、国や施策がすべきこと、あるいはそれがしなければできないことをはっきりさせていって、各々の責務や目標を明示していくことで、それに取り組む姿勢をはっきりしようということでございます。そのことによって、実効性のある戦術、戦略を組み、実践して改革を進めたいということになります。
 開きまして、3〜6ページになります。現在、山崎会長の下で行われているものが将来ビジョン戦略会議と申しますが、それを設置する前まで、これまでの日精協がいろいろと検討し考えてきていたもの、内部検討していたものの集大成として、2010年2月に担当していた政策委員会がとりまとめをして出したものです。よく日精協は病床を死守し、将来の改革のブレーキ役だという、たくさんの御批判をいただくんですけれども、実はそんなことはなく、どうしようかということを検討してきたということでございます。
 そこにありますように、入院中心の医療から地域医療・地域ケアへとか、精神障害者の地域移行の促進とか、地域で安心・安定して生活するための基盤の整備、これからの精神科医療の在り方についての具体的な試案が載せられておりました。
 7ページのスライドになりますが、これをベースに、更に将来ビジョン戦略会議を平成22年5月から今の3月まで、2年間にわたりまして、検討してまいりました。延べ90名ほどの内外の方々に委員に入っていただきまして、その下にあります8つのテーマで検討しました。10つのテーマでスタートしましたが、途中で合体したりしたものもあります。10つのテーマで、検討を110回近く行っております。
 いわゆる社会的入院という言い方がいいのか、悪いのかはともかくといたしましても、我々側からすると、不本意な入院療養者を抱えた原因について挙げております。入院収容主義あるいは低医療費主義といったような国策、国民のニーズといいますか、無知・無理解、啓発の少なさ、教育の少なさということ、家族への支援の不足であり、それについての家族負担の重さも生じています。それから、地域の生活基盤が未整備であること、遅れていること、地域で支える福祉施策が貧困であること、それらのものを精神科病院という器の中にすべて押し込んできたことになります。一方で、この辺のところは、中島先生辺りから種々御意見をいただいているんですが、精神科医療そのものの未熟、サービス提供者である精神科病院としての怠慢・低意識もしっかり根づいていた過去があると考えております。
 ここで精神科医療の適正化を目指すということに、我々は乗り出そうと思っているわけでございます。
 10ページに絵で示させていただきました。「精神科入院医療の適正化」です。現在の精神科入院医療の中には、医療密度の高い方々、主に医療の対象となる方と、医療密度がやや減じてきておりまして、逆に介護的な対応を必要としている者、あるいは生活障害等で福祉的対象者の部分がございます。そして、最後に重度遷延患者、治療抵抗性の方々、幾ら頑張ってもちっともよくならないという方々がありまして、これは保護的に対処をしていると同時に、医療としても集中的な治療を行い続けている方々です。
 この方々を、どのように、今後の精神科入院医療の適正化を図るかというと、やはり医療対象者、医療的な対象の度合いの少ない方で、ほかの対象となる方々を、しかるべきサービスとしかるべき器の中に移行していくことが大切なんだろうと思っております。そこの部分が適正化であり、長期入院への対処にもなろうかと思います。
 そうなりますと、社会保険サービス、医療保険の医療サービスとしては、皆様すぐに御想像がつくと思いますけれども、それらに特化をしていくことになれば、右側の今後の精神科入院医療になります。
 介護的な対象者は、後ほど述べますけれども、介護保険サービスの対象となる方々が、精神科病院の中で社会保険を使って、介護保険ではなく、そちらの方に存在している。今日は幸い老健局の方々もそちらにおられるようですので、その辺は後で強調させていただきたいと思います。それはそれで移行をすべき問題の1つであると考えています。本来は介護保険サービスで処遇すべき人たちが精神科病院の中にいる。
 福祉的対象の方々は、やはり生活障害等の問題として、障害福祉サービスが合致するんだと思いますが、残念ながら、障害福祉サービスは知的障害と身体障害を基に成長してきておりますので、形がそこに器としてつくられているため、重度、中等度の精神の特性といったことには合致していない部分が数多くあり、また特性に応じた施設類型という形のものを付加する必要があると思っておりますが、それが必要だということです。
 最後に治療抵抗性の方々についてどうするのか。これは病院で見るのか、あるいはしかるべき施設を国がつくるのか、その辺がどのようになるのかというのは、今後の大きな論点かと思います。
 それによって、今後の精神科入院医療は主に医療対象者となるわけでございまして、そうなると、急性期の治療、回復期の治療、身体合併症の治療、政策的な医療として管理医療が行われない場合には、病院の中で重度遷延の治療を行っていく。目標は入院の短期化と退院促進になります。
 開いていただいて、11ページです。急性期、亜急性期治療は、現在80%近くが3か月で退院になっております。そこをもっと進められるかという問題もあるんですけれども、現状から推測すると、そのような形になります。
 12か月までのところを回復期治療といたしますが、それでも10%ほど12か月を超えて残っている。これをいかにしてニューロングステイにしないかという問題が残っている。そこにありますように、新たな長期的治療患者を入院処遇にしないシステムをどうやって構築するかということになろうかと思います。
 12ページですが、これらの治療システムの中に、新たにデイホスピタルという機能を提案させていただいております。デイホスピタルは、入院医療の外出し、通院医療側に出していこうと考えています。一定程度の濃密な通院治療システムを設けることによって、例えば朝病院に来て、夕方まで病院で治療を受けていける。それは精神療法であったり、作業療法であったり、さまざまな治療をここで行うことによって支える。あるいは夜のケア、医療的な関与が少なくなった患者さんについては、退院をしていただいて、日中にできる治療システムを外出しして、通院治療の枠組みにする。夜はおうちに帰っていただくことによりまして、入院の回避ができます。今は悪くなれば、すぐにイコール入院にならざるを得ないシステムしかないわけで、それにデイホスピタルを置けば、ぎりぎりまで入院をさせないで済む。あるいはそのまま入院しなくてよくなるというシステムが考えられることと、入院期間もきっちりとよくなって大丈夫ということではなくて、その前にある程度の見切りのところで、その後は通院でということで、入院期間の短縮が図られるということを考えているわけです。
 その辺のところが、我々が考えている新たな治療スタイルなんですが、精神科病床の中に、現在、1年を超えて長期入院になっている方々に、要介護状態の高齢者が大体10%、3万人ぐらいいます。この方々は要介護認定がしっかり取れる方々です。この方々は果たして精神科病院でいいのかということを考えておりまして、これについては、老人保健施設、転換老健をつくるべきだと考えております。65歳以上高齢者で、精神科治療を継続して必要な、重い生活障害を持つ要介護者のための施設です。これをすることによって、今まで精神科病院の中に押し込められていた介護サービスの対象者に、適切な対応を行うことができるようになるわけです。
 我々が注目しているのは、療養病床を廃止することになったとき、現在も継続中の施策ですが、転換老健の施策でございます。15ページにそれが書いてあります。医療ニーズについて、既存の老健施設の基準では対応できないので、一部機能を付加して対応するような施設が必要だということで、転換老健ができ上がっています。これをそのまま精神科版でお願いしたいということが、つらつらと載っております。その辺のところはそこにありますので、見ていただきたいと思います。
 開きまして、20ページのスライドを見ていただきたいと思います。「精神科病院における福祉的対応入院者の地域移行のイメージ」となっています。先ほどは介護の対象が大きい方々でしたが、一方で、介護状態の程度はそれほど重くないんですけれども、生活障害があったりする方々について、どういうふうに対応しているか。中等度あるいは軽い方々は既にかなりの方々が出て行かれた。退院促進が終わったというぐらいに出ていっていると思いますが、問題はもっと重い方々をどうするのかということです。先ほど申しましたように、現在の障害福祉サービスでは、対応できないあるいは対応するのに不足がある。ですから、精神の特性に応じた形でそこの部分に何を付け、どういうふうにサポートするか。特にケアホームです。ただ、グループホームとケアホームは一体化みたいな話があるので、その辺りをどのようにするかということになります。そして、その方々が高齢化してきた場合、高齢介護サービスの施設を使うことになるか、あるいは高齢者住居で訪問看護だったり、介護だったり、あるいは支援サービスで支えるかということを考えなければならないことになります。
 21ページにあるのは、医療と福祉、障害福祉サービスは両輪で行われるもので、そこそこにバランスがあるということを申し上げております。ぶち切れでこちらからこちらがということではありません。現在、医療サービスと福祉サービスがばらばらに成り立っていることが見られています。諸外国でも精神医療改革を行ったときに、これが非常に大きな溝になってしまって、今、どの国でも慌てて、そこの間のつなぎサービス、連携するサービスを一生懸命新たに創設している。ですから、医療・福祉の総合的な複合サービスが必要だということを考えています。
 22ページのスライドになりますが、以前ありました精神保健福祉法による生活訓練施設を総合支援法等の中で、地域生活支援・訓練センターとして、新たに再位置づけをして、そこが基幹的な地域生活をケアするような、バックアップ施設として機能するようにつくり上げていく必要がある。これを何とかつくっていきたいということであります。
 23ページは、しっかりしていないと、犠牲者を出すという図です。これはロンドンのMaudsley病院からいただいたスライドです。
 24ページにチェックアンドバランスという話があります。この辺のところは、隣の佐々木一先生が海外研究をよくされているので、そこにあると思いますが、WHOでもコミュニティの整備が最初のステップであって、入院施設にかわるシステムを構築し、それを実現した場合のみ入院病床の削減を行う。だから、社会の受け皿が先、病床削減は後ということです。旧システムの縮小と新しいシステムの整備をチェックしながら、バランスをとるんだ、それが必要です。
 そうしないと、25ページのようなホームレスシェルターと刑務所になってしまうということを言われています。
 認知症のところは余り大きく言いません。26ページですが、認知症についても、精神科で診るのか、何なのかと、いろんなことを言われておりますが、そこにありましたけれども、認知症の方を支えるには、医療だけでもなく、ケアだけでもなく、両方が必要であって、その部分を十分にお互いに提供し合うことが必要なわけです。片方だけでいいと言っている論理は、暴論だろうと思います。そして、それを地域福祉として、社会が認知症を支えるシステムがベースに必要なんだと我々は考えています。
 その中で、精神科医療は何ができるかを、今、考えているところです。BPSDになってからやるのではらちがあきません。やはり予防の段階からきっちりと入っていく必要があるだろうということを言っているのが27ページです。
 27ページのスライドにありますように、必要度のところでちゃんとした精神科医療が裏打ちをすることで、認知機能であったり、QOL、ADLを極端に低下させていかない、維持をしていくことに役立つと思われます。それらを行うにしても、やはり地域連携のパスあるいはクリティカルパスといったものにのっとって、それを駆使していく必要があるということで考えているわけです。
 30ページに、ベースとして、この国の国民をどうするのかということが書かれています。よく広田さんが愛だとおっしゃっているところかもしれません。細かいところでは、広田さんからもいろいろ御意見をいただいていたんですけれども、まずちゃんとしたメンタルヘルスの教育や理解を進めていく必要があると思っています。
 それから、障害者とともに共生する社会づくりということで、メンタルヘルスサポーターというものを養成する。認知症サポーターのぱくりなんですけれども、そんなもので一生懸命力を入れていく必要がある。
 それから、マスコミの報道いかんでどのようにも変わるというのは、どの国でも言われていることです。メディアにもしっかりとした見識と理解を持っていただくことも必要だろうと思います。
 31ページを見ていただきたいと思います。これが最後のスライドになりますが、財源の問題を今まで言ってこないといいますか、避けて通ってきた。それで何も変わらない。改革のスピードは財源の大きさによると我々は思っております。
 そこにありますように、なぜ精神科病院が病床削減などを一気に進められないかは、そこにあります。一方で、労働問題が一番であろうと思っていますし、いいサービスを提供するための設備云々といったような投資の問題もあります。少なくとも1床当たり、ほかの科の医療費同等以上の収入が必要なんだ。現在は2.5倍、一般の他科の方がいただいている。我々は2.5分の1でございますので、この差別を何とかしていただかなければいけないということで、ここのところは、各団体とも団結して、金をよこせと大騒ぎしないといけないのではないかと思います。
 我々は戦略ビジョンをまとめました。戦略ビジョンというのは、到達目標とプロセスをきちんとしようということでできています。
 例えばそこにエベレストが8,848mとありますが、一番上の頂上が目指すところでありまして、登頂ルート、どう登るかは、いろいろな登り方があるだろうと思います。エベレストの場合は急峻な北稜を短時間で登るのか、緩やかな南東稜を時間をかけて登るのかといったこともあります。それらはそれぞれのサービス提供者たちが選ぶルートだろうと思いますが、行くべき道はしっかりと、山の頂上は明示しようではないかと思っております。
 ただ、エベレスト・デスゾーンで、お食事がこれからの方はよくないスライドを載せていますが、8,000mを越えると、このように遭難者たちの墓場がございます。現在でも大体150名ほどの遺骸が転がっているということで、降ろそうにも降ろせないんです。ですから、そこにありますように、山の天気でございますから、いい日ばかりとは限りません。それから、いろんなものをケアしないまま山登りをしては、こういう事態が起こるということでございます。
 精神医療に関わる者たちが、死に絶えては、改革は失敗だと我々は思っていますし、一方で、患者さんや障害者にも不利益を与えてはいけない。ですから、改革の犠牲者をいかに出さないかということでやっていきたいと、ビジョンを考えているところです。
 最後のスライドです。「かわる(CHANGE)・かえる(CHALLENGE)・かける(COST)」とつけさせていただきました。コストをかけろということです。「3Cプログラム(頑張ろう精神医療改革!)」ということで考えています。
 時間を大幅に超過して済みません。

○武藤座長
 千葉構成員、どうもありがとうございます。
 それでは、ここから質疑応答、意見交換を行いたいと思いますが、それに先だって、事務局から前回の資料を参考資料として付けさせていただいておりますけれども、この最後のページ、論点(案)をお開きください。
 この検討会の目的は、ここにもございますように、患者の状態像に応じて精神病床の人員配置を考えるということであります。
 ここにありますように、前回は全部で3つの類型がございました。
 症状が重度の患者さんです。これは2つに分かれまして、急性期(3か月未満)、2つ目は重度・慢性の患者さんに関するものです。これは前回ヒアリングをさせていただいて、1に関する意見交換をさせていただきました。
 今回は2、3の類型、急性期後の患者の早期退院に必要な支援を提供するためには、どのような職種で、どのような配置が必要かということです。
 3番目、今日の論点の1つですけれども、長期高齢者入院者については、どのように対応すべきかということであります。
 議論を拡散させないためにも、この論点に沿いながら、意見交換あるいは御質疑をお願いしたいと思います。
 恐縮ですけれども、最初に私から今日プレゼンしていただいた方々に御意見をお聞きしたいと思います。
 日本精神保健福祉士協会さんからお聞きしたいんですが、この論点を見られて、どうでしょうか。先ほど作業療法士さんの数は、患者1人当たり平均15ないし20人とおっしゃいました。それから、退院支援部門には専従のPSWさんが必要だというお話でしたが、特に1番、2番に関して、どのようなPSWさんの配置が必要か。それを簡単に御意見いただけますでしょうか。

○大塚淳子氏
 ありがとうございます。
 精神保健福祉士協会としましては、先ほど木太常務からも御説明をさせていただいたんですが、いずれにしても、資料のスライド12に当たるところにございます。すべての病棟に最低1名以上の精神保健福祉士の配置をというお願いと、この表を見ていただきますと、真ん中のピンクで網がかかっているところに、各病棟の望ましい配置要件を書かせていただきました。
 作業療法士さんのようにケース労働の望ましいところの数字を出し切ってはおりませんけれども、精神科救急のところ、救急・合併症のところ等は、現行は2名なんですが、是非3名はいただきたいと思っております。急性期治療病棟、児童・思春期、認知症のところについては2名ずつ、療養と一般のところは最低でも1名と思っている次第です。これで足りるとは思いませんが、最低このぐらいが論点に応じて入院の短期化を目指していくところで必要だろうと考えております。

○武藤座長
 そうですか。1人当たり患者15ないし20人というのは、作業療法士さんの方ですね。済みません。少なくとも病棟に1名以上配置というのが御意見でした。
 作業療法士協会さんの方はいかがでしょうか。先ほど御意見もございましたが、それぞれの類型に関して、どのような配置をお考えですか。

○香山明美氏
 先ほども申しましたように、作業療法士が取り扱える人数は、今の基準上では50人までできることになっているんですが、到底そういうことではない現状がございます。OT協会の調査によりますと、平均でいえば、15〜20人ぐらいのところを取り扱っているという現実がございまして、それでも精一杯やっているということになるだろうと思います。そういうことを考えますと、20人もしくは25人に1人という考え方で、各病棟に配置していただくというのが、ありがたい配置だと思っているところです。

○武藤座長
 あと、作業療法士さんの場合、デイなどで入院の患者さん、外来の患者さんを横断的に見ていらっしゃる場合もありますけれども、そうした横断的な配置に関して何か御意見ございますでしょうか。

○香山明美氏
 急性期、療養病棟、デイケア、訪問をやっている作業療法士もおりますので、非常に幅広く配置していただいていることは、対象者の方々の回復に沿った、広い視点で関わることが可能であると思いますので、その配置は強化していただけると、チームにとっての還元にもなっていくのではないかと感じます。

○武藤座長
 千葉構成員にお聞きしたいんですけれども、先ほどの転換老健の話は大変理解できましたが、19ページの中で、人員配置に関して、作業療法士さんの人員が特に述べられていないんですが、いかがですか。

○千葉構成員
 失礼いたしました。本来的に老健で基準として入っているものは、全部入れた上でのことになりますので、現状では100名に対して1名の作業療法士という配置になっているだろうと思います。ただ、精神科として、それでいいかということになりますと、どうなのかということはありますけれども、現在の基盤の転換老健のスタイルプラス精神科として、まずPSWを置かせていただきたいということで、載せてあります。

○武藤座長 なるほど。現状の老人保健施設をベースにしてあるんですね。

○千葉構成員
 現在の案ではそれをベースにしております。

○武藤座長
 ありがとうございました。
 それでは、御意見をお願いします。堀江構成員、どうぞ。

○堀江構成員
 それぞれのヒアリングの方たちにお聞きしたいし、千葉先生にも聞きたいんですけれども、チーム医療を充実させていくという前提については大賛成なんですが、今、片一方で保護入院制度を検討していますが、その中でも院内のPSWだけで大丈夫かという話が出ています。結局、院外のPSWが地域の事情を発言し、それによって院内のPSWも活性化するという構造の中にあるということは、かなりはっきりしています。
 2つのグループの方たちに聞きたいのは、地域で暮らすというときに、ここに出てくる提案は全部専門家同士だけの話をされている。地域力とか市民力と言われる市民の関心をどうやって自分たちの仕事の中につなげるのかという視点での御説明がないのは、なぜなのかと思います。保護入院制度の検討のときには、権利擁護者の重要性があります。無資格でも、言わばプラスαのところですが、そういう議論を片一方でしているわけでして、専門家同士が院内の人を増やせばいいとか、そういう話になるのかどうかということについては、疑問に思います。チームで入ってくる場合、看護師とPSWや作業療法士の方たちはチームで一緒にやるんですか。自分たちの仕事はここからこの領域です、看護師の仕事はしませんという話なのかどうか。そういうことについての議論はどういうふうにされていたのかということを伺いたいというのが1つです。
 それから、千葉さんに伺いたいんですが、やはり19ページのところです。要は精神科特例を廃止していくという方向についての議論を、閣議決定の1つの作業としてやられていると思っているんですが、その場合、3対1の看護基準が、ここで見ると6対1になる。今度は介護者を6対1で入れるから、3対1になるんだという理屈だと思って見ているんですが、その場合、介護者と看護師はどういう共同作業の中に入るのかということについて、議論はされているのでしょうか。千葉さんの発言は短くて結構ですから、よろしくお願いします。

○武藤座長
 千葉構成員、どうぞ。

○千葉構成員
 医療保護入院のところにもあるんですけれども、ここでやっていると、別の会議をやることになるので、それはそちらにあれしますが、これは病棟ではなくて老健なので、介護を主体に考えて、全部が看護でいいということではないんです。特に介護といっても、現在、普通の老健の場合でも50%以上介護福祉士を入れていくことになっています。ですから、そういった意味で、介護の専門家、ケアの専門家をより大きくもっていくことが、ここでは特性にマッチするといいますか、対象者の状況にマッチするものだろうと思います。どちらも無制限に増やすということは、財源的には難しいので、その中で現在の老健の形がこうなっているので、そのままそれを踏襲したことになります。
 それと、蛇足ですが、例えば認知症治療病棟の話もありますが、認知症治療病棟が看護だけの人数をどうこうしていていいのか。むしろそこはケアもきちんと入れなければならないし、認知症ケア専門士あるいは介護福祉士といった介護の専門家も本来は人員基準として入れながら、看護が3対1あれば、認知症の病棟はいいというものではないと思っていて、それこそチーム医療としての役割分担をきちんとしていくことを念頭に入れてあります。
 お答えになりましたか。

○武藤座長
 前半の御質問に対しては、どうしましょうか。どうぞ。

○荻原喜茂氏
 日本作業療法士協会事務局長の荻原といいます。
 今の御質問は、医療機関のみのことしか考えていないのではないかという御質問、御意見であると思いますけれども、今日、提案された課題は、精神科医療の機能ということで、それに特化して御説明させていただいたということでございます。当然のことながら、先ほど香山からありましたけれども、私どもは医療機関だけではなくて、医療機関も地域の中にあったりするわけですので、そこをどうしていくか。
 ちなみに、スライドの4ページに図を掲げております。回復支援と地域生活支援という形で分けてありまして、高齢者も発達障害あるいは教育の部分も入っていますけれども、見てすぐに重点は地域生活支援の方にあるという図になっています。ですから、入院の精神科の対象者の方々の回復支援では、やはり退院促進になりますし、先ほど千葉先生からありましたけれども、つないでいくということでいえば、つないでいくところにOTを配置していくということを考えています。
 もう一つ、地域の方々にどのようにということですけれども、私の経験で恐縮ですが、栃木県の黒磯市というところでNPOを立ち上げまして、もう12年になります。そのコンセプトはまちづくりに参画するということで、町を巻き込んで、あるいは町の中にごく自然に入っていくということを12年やってきましたけれども、継続していくと、町の方々の理解は当然得られますし、私どもの方から医療機関に入っていくことも、地域の医療機関と私どもが連携というか、連絡をし合いますので、双方で乗り入れは可能になっていく。最後の質問の方で、町の方々、地域をどうするんだということについては、こういう地域づくりを続けていく工夫ができればいいのではないかと思います。それもチームでやっていくということだと思います。
 以上です。

○武藤座長
 ありがとうございます。
 ほかにどなたかございますか。どうぞ。

○山崎構成員
 PSWの件ですが、本日の事務局の参考資料の7ページに、診療報酬の主な条件として、精神療養病棟入院料が入っております。御指摘があったように、今、精神療養病棟は大体10万床超、精神病床の3分の1が精神療養病棟であって、長期療養の患者さんが多く入院されています。この患者さんたちをどのように地域移行していこうかと考えたときに、医師の配置のところで、指定医が病棟に常勤しているという条項が入っています。隔離・拘束のある急性期の病棟に精神保健指定医が位置づけられることは了解可能ですが、ほとんど隔離拘束がない精神療養病棟に、なぜ指定医を配置しなければならないのか理由が判りません。したがって、精神療養病棟の指定医基準は外してもいいのではないか。
 右側の要件に、病院にPSWまたは臨床心理技術者常勤と書いてありますが、地域移行を考えた場合、精神保健指定医条項をはずす代わりに精神療養病棟ごとにPSW1名を配置することによって、患者さんの地域移行が促進されると思うので、この辺の精神療養病棟の条件の見直しを早急に行っていただきたいと思います。

○武藤座長
 ありがとうございました。
 そのほかにございますでしょうか。どうぞ。

○伊澤構成員
 伊澤と申します。私は第1回目を欠席しました。失礼しました。第2回目は圧倒されまして、発言の機会を逸しております。3回目にして初めてなので、お見知りおきをお願いします。
 私は地域生活支援協議会という団体に所属しておりまして、グループホームや旧作業所、日中活動系の方々、福祉サービス系の事業所の人たちの集まり、その団体に属しておりますが、その中でいろいろと活動を重ねながら感じていることを、今、申し上げたいと思います。
 さまざまな議論の場において、地域の支援体制が乏しいから、なかなか退院促進ができないという議論がありました。先ほどもございましたけれども、確かに引き続き地域の社会資源は圧倒的な力を注ぎながら整備していく必要性もあるし、御存じのように、総合福祉部会で実質18回の議論を重ねた中で、最終的には地域社会資源の基盤整備10か年戦略というものを、骨格提言の中に随所に書き上げたという経過もございます。
 そういうことは確かにあるんですが、今後の整備を考えていったときに、あるいは現状をとらえた上で、これだけの退院促進の地域移行を考えていったときに、どこの時点でスタートを切るかというところで、いつもデッドロックに乗り上げてしまうんです。そして、鶏と卵の話のようになって、どちらが先なのか。地域基盤整備が先なのか、押し出しが先なのか、この話はいつも前に進むことができなくて、悔しいと感じております。
 第1回目の会議録を読ませていただいたときに、今日、御欠席ですけれども、野澤さんが腹をくくる、覚悟を決めて状況をつくり上げていくんだという論説をおっしゃっていました。前回の2回目には、山本深雪さんが腹をくくるという表現を用いて、スタートを切るべきであるということをおっしゃいました。私も本当にそう思います。覚悟を決めて、どんといくしかないと思います。何をもってしてスタートを切るのかというところの見極めをしっかり打ち出す必要性があるのではないかと思っております。
 木太さんのお話の中で、自立支援協議会の話がちょっと出ておりましたけれども、やりながら必要な部分は拡充していく。自立支援協議会の中にいろんな権能を持たせながら、建議を立てながら、地域活動を拡充していくような力を持たせていくことも含めて、やはりすべきだろうと思います。
 先ほど千葉先生のお話の中で、資料にもございましたけれども、WHOの勧告ではコミュニティの整備が最初のステップと規定されている。そして、社会の受け皿が先、病床の削減は後と、資料としてまとめられております。そうしますと、社会基盤整備というのは、どのぐらい進めばスタートが切れるとお考えでいらっしゃるのか。資源の充足度とか、整備率をどういうふうにお考えになっているのかも含めて、お聞きしたいと思いました。
 以上です。

○武藤座長
 千葉構成員、どうぞ。

○千葉構成員
 私のところを指摘いただきました。私はどちらがどちらだみたいな論議をしている場合ではないんだろうと思います。整備を進めながら、移行を進めていくということを両方でやっていかなければいけなくて、どちらが先だという話は、これまでの話にしていただいて、ここから先は提供できるサービスを増やし、サービスを増やしたところにどんどん出していく。行き先がなければ出先がないということはたしかですが、逆にお聞きしなければならないのは、ないところに出していって、出せるのかという話になってしまうわけですから、やはり出しながら整備を進めていく。両方が両輪できっちりと回っていただくように、我々は施策をけ飛ばさなければいけないのではないかと思っています。我々は出す気満々なので、何とか進めてくれ、出すところをつくってください、出せるような形のものをつくってくださいということになろうかと思います。
 お答えになりましたか。

○武藤座長
 この検討会の趣旨としては、病床の人員配置の問題です。今の議論に入りますと、まさしくエンドレスになりますので、病床の配置、特に人員配置に関して御議論いただきたいと思います。
 どうぞ。

○天賀谷構成員
 天賀谷です。
 千葉先生のお話なんですが、資料は19ページの「介護精神型老人保健施設(仮称)」というスライド、もう一つは、14ページの「要介護高齢入院患者の施設移行イメージ」という2つの資料について、私の聞き取り不足なのかもしれませんが、先生の御説明になられている14ページのスライドには、精神科一般病棟の中の介護対象の高齢者というものと、精神療養病棟の介護高齢者というものがあるかと思います。これらの方々を新しく介護保健精神型老人保健施設に移行するという御説明であったと思うのですが、1つはそれでよろしいのかということです。
 そうなったときに、19ページのスライドになるんですが、介護療養型老人保健施設の従来のイメージで、精神型をイメージされていると思うんですが、先ほど指摘もありましたけれども、OTが抜けているということが1つあったかと思います。私はこの図を見たときに、精神療養病棟なのかと見てとったわけです。ですから、その辺はどのような形で移行をイメージされているのか。またはその場所がどこに併設されるのかということの補足をお願いできればと思います。

○武藤座長
 千葉構成員、どうぞ。

○千葉構成員
 先ほど時間があれでしたので、15ページから18ページまでを飛ばさせていただいた関係があると思っております。病院と老健は違うわけでございまして、精神療養病棟と何が違うのかという論は、少し浅いといいますか、そうではなくて、介護状態にある方々を精神科病院の中で見ていくことが適切かという問題なんだろうと、我々は考えているんです。本来であれば、精神科病院の中に入院していなければ、普通の老人保健施設等で処遇されている方々、介護サービスを使っている方々になるわけです。実はもっと細かい調査データもあるんですが、精神疾患があるがゆえに、受け取りを拒まれる状況が全国の精神科病院の中で起こっているということがまず大きい。実際にそういった精神科医療の部分を提供できる体制に、普通の一般老健はない。これは療養病床が介護療養型老健をつくらなければならなかった理由と一緒で、医療密度が高くないとはいえ、医療が必要であるという方々を、基本的にはほとんどの医療を必要とせず、リハビリテーションを中心に行って、在宅へ復帰する中間施設という位置づけの老健になるわけですが、そこの部分ではとても賄えない。つまり既存の従来老健と療養病床との間の部分ということで、でき上がったという解釈で私らはいます。
 ですから、同じように、精神医療もきちんと提供できるような、なおかつ介護サービスを中心としたサービスを提供できるものになります。ですから、そこから通常老健へということも勿論あるんだろうと思います。18ページに入所基準というものも挙げてあります。これも療養病床が転換老健をしたときの文章を、ただ精神疾患という形、精神病院という文言を入れ換えただけでございますので、コンセプトは全く同じということで、解釈をいただければと思います。

○天賀谷構成員
 もう一つ、先ほどの最後の方の質問なんですが、19ページのスライドです。細かい話になりますけれども、精神科病院に併設しない場合は、医師は精神保健指定医とすると位置づけられているかと思います。確かに今の御説明であれば、老健施設に行けない方々の場所であるからという説明はわかる気がしますが、この位置が一体どこにあるのかというのが一番引っかかってくるわけです。

○千葉構成員
 ちょっと質問を落としました。申し訳ありません。
 基本的には病棟転換を考えております。理由はサンセットモデルだからです。この先にロングステイをつくらないということであって、ロングステイの部分について、どのように見ていくか。ロングステイの中の一部である、多分10%であろうと思っていますが、そういう介護状態にある方々を適正な処遇環境でケアしていこうということが基ですから、将来的にはその素材はなくなるわけです。新たな施設をつくった場合、単にいえば、経済的にも完璧に余る。つくることができないことになります。ですから、その分の施設とともに使命が終わればいいと考えていますので、その方法として考えられるときに、チョイスとして、その分だの移行を行うことによって、当然病棟も不要になるわけですから、そこの部分を有効利用しながら、そういうものに対応しようということを考えています。
 療養型病床群の転換老健をモデルにしたと申し上げました。療養型病床は転換をするときに、すべて病棟転換で行っております。ですから、それもそのままベースにさせていただいていることになります。
 それから、先ほどOTがありました。これは私がOTを落としているだけで、そのほか細かい老健の人の配置はさまざまあるんですけれども、大きなものだけ載せてありますから、誤解のないようにお願いいたします。決してOTをないがしろにしたつもりはありません。

○武藤座長
 できるだけたくさんの方の御発言をいただきたいと思います。
 福田構成員、どうぞ。

○福田構成員
 福田でございます。
 今日の人員配置の問題の話を伺っていて意見なのですが、この検討会自体が機能分化と質の向上をテーマとするものですから、質の向上という意味からいえば、どのような病棟、どのような機能のところであっても、医師もそれ以外のスタッフも、数が多くいた方が質は上がるという気がします。一方で各職種の数には限りがあり、財源にも限りがあります。そうすると、そんなに簡単には増やせないので、短期的にどう配置を変えていくかということと、長期的に見たときにどのぐらい必要になるかということを分けて議論した方がいいのではないかと思いました。ここではまずは短期的にどうやっていくかという点で、機能分化をして、病床の役割等を変えたときに、スタッフをどう再配置していくかが重要だと思います。今、千葉先生からもお話がありましたが、病床転換等を考えたときに、そこのスタッフを使ってやっていくとか、あるいは前回のヒアリングでも、病床を減らしてアウトリーチのところを充実させたとか、そういう事例もありましたので、そのようなことを考えた方が良いのではないかと思いました。
 もう一つ、医療経済を専門にしている立場から、そうしたときに、医療費にはどう影響するのかというところも気になります。やはり専門職の活動が重要、特に人件費が重要と考えれば、例えば今のトータルの人数をそれほど変えずに人員配置をしていくのであれば、勿論病棟ごとの単価は変わってきますけれども、トータルの医療費としてはそれほど変わっていかないかもしれないという気がします。
 一方で、日常的な運営のところは良いかもしれないですが、例えば施設の機能を変えていくとか、先ほどあったような病床転換を考える場合には、設備の費用といいますか、改築が必要な場合などがあるかもしれないと思っています。実際に人員配置を変えるのと併せて、その設備を整えて運営していくのに、ひとつは医療費がどうなるか。もうひとつは医療機関の経営がどうなっていくかという辺りを、少し計算するなり、シミュレーションするなり、そういうことも必要だと思いました。既にやられていれば、少しお話を伺えればと思います。そんな意見を持ちました。
 以上です。

○武藤座長
 今の福田構成員に関して、何か御意見ありますか。いいですか。
 どうぞ。

○川崎構成員
 家族会の川崎です。
 私は専門家でも専門職でもありませんので、人員配置等に関しましては、なかなか意見を申し上げることはできません。しかしながら、今回の論点2、急性期後の患者の早期退院に必要な支援については、私ども家族の立場としては、今日の2つの団体のお話にありましたように、多職種チームによる支援が必要ではないかと思っております。
 今まで出された資料の中で、1年未満の退院数がかなり多いです。その受け皿がどこかといいますと、家庭復帰なんです。70%が家庭に戻っているという事実は、皆様しっかりと頭に入れていただきたいと思っております。家庭に戻ることによりまして、再発して入院するということも実際に起きているわけでして、それをいかになくしたらいいかというところで、1つお話させていただきたいと思います。
 今、退院後、家庭復帰した人を支えるのは家族なんです。家族が一生懸命支えて、本当に困ったときに、入院をせざるを得ない状態にまで落ち込んで、再入院になっているわけで、入院を防ぐには、先ほど来からあります多職種チームによる在宅支援があればいいと思っています。
 今、入院している人が1年未満で退院できていることに対しては、すごくいい傾向だと思っておりまして、1年未満というのがかなりポイントだと思います。1年以上になって、いわゆる慢性になってしまうと、今、受け皿ということがありましたけれども、本人自身も地域で生活する自信がついていないのではないかと思います。1年ぐらいですと、それまでの自分の地域生活の経験がありますので、地域生活のイメージができます。やはり1年以上で慢性化することによって、地域移行は受け皿もないんですけれども、本人も地域生活する自信がない。今回の改正自立支援法によりまして、地域定着支援事業というものが24年度から始まっておりますので、支援者が入院の場所に行って、本人と話して、本人の希望する地域生活が実現できていくようにできれば、これからの長期の入院がかなり防げるのではないかと、家族の立場で申し上げさせていただきました。よろしくお願いしたいと思います。

○武藤座長
 ありがとうございます。
 どうぞ。

○長野構成員
 ありがとうございます。今日プレゼンしていただきまして、ありがとうございました。
 やはり2つに分けて考えなければいけないと思うんですが、まずニューロングステイを絶対につくり出さないという決意があちこちから出ていて、まさにここがキーだと思います。そのために揺るがないと思うのは、特例の廃止という形も含めて、人員、マンパワーをしっかり付けていくことは絶対に必要で、更にその中のスキルをきちっと変えていくことが物すごい大事だと思います。
 OT協会に出していただいた10ページの図などは、まさにこちらにいかなければいけなくて、11ページに出されている山根先生が昔つくられていた表というのは、私もよく見させていただくんですが、急性期の外来と生活支援のところが空白であることを私はとても心配していまして、急性期を地域で支えるんだという表が10ページに出てきていて、こういう中身が変わっていかなければいけないんだろうということを感想して思います。
 もう一つは、とても大事なところだと思うんですが、全病棟にPSWをという案を出していただいていると思います。すごくやるべきだろうと思いますが、そこで是非突っ込んで実践に移していっていただきたいと思うのは、病棟によってやるべきことが違うと思うんです。ニューロングステイをつくらないためのスキルを急性期でどんどん手厚くして、地域で支えるということと、もう一つは、先ほどから療養病棟のことが出ていますが、今までにつくってしまったロングステイの方々を、どう地域にソフトランディングさせるかという意味合いの2つの大きな分かれ目があると思います。ここで大事なのは、病棟全配置になりましたということです。病棟に療養を代表とするロングステイの方々の機能が要らなくなってくるという前提で、PSWの方々がそのまま病棟にはりついていたら、どうにもならなくなってくると思います。患者さんと一緒に地域に帰りながら、地域で支える側に移っていかなければいけない。そのまま配置になった、そのまま病棟にはりついていて、結局PSWが地域に出て行かないということがとても心配されていて、全病棟配置というときに、そこまで突っ込んで、ここは5年で病棟と一緒に外に出て行くんだとか、そういうビジョンまで是非具体的に立てていただきたいという感想を持ちました。
 そうしないと、先ほど労働問題とありましたけれども、病床を減らしていきながら、病棟で仕事をしている方が地域で仕事をするにはかなり時間もかかるし、財源の問題から何から、簡単に移行できることではないので、病院側にはりついたときに、そこがちゃんとビジョンを持って始めないと、結果的にそこが最後はお荷物になる可能性があると思って、突っ込んで検討いただきたいというのが、ニューロングステイをつくらないという点での発言です。
 もう一つ、長期のところで、今日、転換型の老健の話も出てきたんですけれども、やはりここを丁寧にやらないと、改革は必ず失敗すると思います。私たちは平成8年にビジョンを描いて、150床からようやく今65床まできましたけれども、一番初めにやったのは、精神科病院の中で高齢者の方々の一生を終えさせないということを原則としたい。勿論全部がそういくわけではないんですけれども、そうしたい。いわゆる寝たきりの方は精神科でなくていいのではないかというところから、老健とかいろんなところを回りながらお願いをして、カンファレンスをし、少しずつ見ていただくようになって、まず寝たきりの方がいらっしゃらなくなりました。
 その次にしたのは、身体介護はほとんど要らないけれども、やはり生活的に支援が少しいる方、介護保険が入る前からやっていますので、比較的やりやすかった部分もあるんですが、介護保険でいくと、要支援2とか、介護1ぐらいが出てしまうような方々も、お一人お一人丁寧に特養とか老健とか、また当時の養護老人ホームにはかなりお世話になる形で、少しでも普通の場所にお返しをしたいということでやってきました。
 それで全員が解決できればよかったんだと思いますが、全員はさすがに解決できなくて、やはり一部何か要るだろうということは思っています。私としては、転換型のものは、とても心配をしていまして、そういうものも過渡的に要るところもあるだろうけれども、地域偏在とこれまでの歴史の問題があって、正確にそこの地域の方だけが入院されているわけでは勿論ないので、言えないんですけれども、人口万単位で100近い病床数があるような地区があったりして、転換をするときに、もともとのベースが余りに全国でばらつきがあるんだろう。とにかく丁寧に、今の既存の資源が充実することでできないかということをやった上で考えないと、看板の書き換えがあちこちで起こってしまう可能性があります。ちゃんとやっているところは、そうはならないことはわかっているんですけれども、そうではないところもあるのではないか。一般の介護保険の中で見ていただくため、そのままごっそりでは、今の介護保険のサービスでは絶対に対応できないんですけれども、お一人お一人やっていくと、意外とできる部分はたくさんあります。
 OT学会にも呼んでいただいて、とてもよかったのは、PSW協会は残念ながら精神の方ばかりなんですけれども、OT協会になると、先ほどのOT協会の配置のところでも、介護保険の施設の中とかたくさんいらっしゃって、そういうネットワークを使うと、かなりの数の方は丁寧にソフトランディングさせていける。ただ、それでもどうしようもなく残る方に関して、何らか考える。私自身は、今、ケアホームをもうちょっと充実した形で、24時間ケア付きホームにできないかとか、検討をしている途中であります。
 そんな観点で教えていただきたいのは、看板の書き換えと言われるようにならないために、どう考えているかとか、そういうものを最小限にしていくことはとても大事なことで、2段階でやっていくことになると、あとが厳しかったりすると思うのと、やはりニューロングステイをつくらないということを決意しているわけなので、その上で移行期老健というのはどれぐらいの期間というか、限定できるものでないというのは重々承知の上で、どれぐらいをイメージされているものなのかをお教えいただけるとありがたいです。

○武藤座長
 千葉構成員、どうぞ。

○千葉構成員
 ありがとうございます。
 基本的に介護保険サービスを使うということは、要介護認定を取らないとだめなんです。要支援では入るわけではなく、要介護2ないし3といった介護状態がはっきりとそこで認定されることが必要だと思います。そこの認定がきちんとされるということは、いわゆる精神科療養病棟にいることよりは、介護保険サービスで介護サービスを受ける方がよいというラインだと思います。ですから、それが全く何もないものであれば、書き換えだという論も出てくるかと思いますけれども、明らかにそちらの方が適正なサービスなんだということは、介護度認定でかなりクリーンになるのではないかと思っています。
 それから、我々などの調査等でも、平成11年の社会的入院と言われていた人たちの年齢層が年々中でスライドしていっている。この辺の人たちがあと何年いたら全部亡くなってしまうのかということを考えると、現在、平均が60歳弱、もうすぐ60歳を超えるというところですから、30年はないと思います。それぐらいのつかみで考えているところがあります。

○武藤座長
 移行期間としては、30年ぐらいということですか。

○千葉構成員
 必要数は、多分それぐらいではないかと思っています。

○武藤座長
 どうぞ。

○長野構成員
 30年が長い、短いの議論は不毛なことだと思うんですが、これからだとできなかったはずのニューロングステイだとすると、そのまま30年経過するということではなく、積極的に解決することは物すごい大事だと思うので、一言だけ、当たり前のことですが、つけ足させていただきます。

○武藤座長 どうぞ。

○三上構成員
 この検討会は、今、座長が言われたように、精神病床における人員配置、基準を決めることが目的であり、ロングステイをつくらない、地域移行を進める、病床を削減するという課題は、新たな地域精神保健医療体制の構築に向けた検討チームの中で検討すべきものであり、ここでは限定しないと、話が非常に混乱するのではないかと思います。
 その上で、チーム医療の問題について申し上げますと、厚労省にチーム医療推進方策検討ワーキンググループ等があるわけですが、そういうところで、各関係者の話をヒアリングで聞きますと、すべて人員を増やせばいいという話が出てまいります。今回もそれぞれの病棟にPSWを3人配置するとか、病院に1人のところを病棟ごとに配置するという話がありましたけれども、先ほど福田構成員からもご発言がありましたが、そのときに財政的な影響がどれぐらいあるのかということと併せて、できるかどうかという実現性についてもデータを出していただかないと、絵に描いた餅のような話になると思います。
 それと、千葉先生のおっしゃった転換老健の話ですけれども、基本的にはそれぞれの病棟種別における患者特性をしっかりデータとして出していただかないと、高齢者が半分もいないのに、老健施設にすることは、まず難しいわけです。慶應の山内先生のデータでは、精神療養病棟の65歳以上の平均的な数というのは44%と言われていますし、入院基本料の病棟と精神療養病棟の患者特性はかなり似通っていると言われていますので、それを転換老健にするといいのではないかと思います。先ほど先生は要介護認定を受けないとだめだと言われましたけれども、受けられる人が年齢だけでも40%ぐらいしかいなくて、ADLやそういったものも含めて、要支援ではなくて、要介護と認定される方が果たしてどれぐらいいらっしゃるのかということも含めて考えないと、それを転換老健にして6対1のものにかえていくというのは、なかなか難しいのではないかと思いますので、整理をしていただきたいし、患者特性の調査も出していただきたいと思います。

○武藤座長
 広田構成員、どうぞ。

○広田構成員
 この間も言ったんですけれど、12年前、2000年8月7日参考人に出たとき、小林信子さん、山本深雪さん、広田和子が出たんですが、私は明日から始まる社会保障審議会生活困窮者の生活支援の在り方に関する特別部会の委員をやるんです。そこはここより大変だといううわさですから、通院先に休息入院を予約してきているんです。私は有名な患者らしくて、ほかの病院からも来ませんかというお誘いがありますけれど、自分の病院をなぜかえないというと、カルテの確保をしなければいけないということと、近くて、タクシーで1,000円ぐらいで行けるということです。ストレスケア病棟に入院するんです。そういう形でやっていったときに、ここでお話を聞いていると、やはり患者不在と聞こえます。
 それから、私は精神医療の被害者です。この間、精神のもう一つの検討会で、なぜこの国の医療保護入院者は14万人いますかと聞いても、医者から回答が出ない。それは安上がりの医療の中で、かぎと鉄格子の中に閉じ込めているからだと思います。いろんな病院があります。中島先生のところにも泊まらせていただきました。山崎先生のところにも泊まらせていただきました。ニュートラルに、いろいろなところへ伺って全部泊まっています。そうしますと、医療保護入院ではなくて、任意入院でいい人がいっぱいいます。そういう現状を早く改革しなければいけないと思います。
 私はなぜ委員で出ているかと言うと、神奈川県と横浜市の委員に出させていただいていても、精神科救急医療以外の委員会は傍聴人はゼロ、マスコミもゼロです。いわゆる行政と業界の密室です。そして、議事録も抜粋です。ですから、最近は、低所得だけれど、自分でテープレコーダーを持ち込んで、自分で議事録をつくっている。そういう現状なんです。
 そういう中で、千葉先生が先ほど言っていたけれど、私も平成14年3月25日、雅子様が長野の別荘に行った夜の昼間、小泉内閣総理大臣に「予算をつけて下さい」ときちんと言いました。「そうしないと、アメリカのようなホームレスを生みます」という話をしたんです。でも、自分が地域で精神医療の被害者として相談を受けたときに、30年入院していた社会的入院の仲間からどんな電話がかかってくるかというと、お昼ごろ、当時、私が起きたころですが、「今日眠れなかったらどうしよう」ということでした。私は、「今、起きたところよ。」6時ごろ「眠れなかったらどうしよう」と言うから、「夕御飯を食べてください」と言いました。8時ごろ「眠れなかったらどうしよう」と言うから、「まだ子どもの寝る時間でも早い。」10時、「どうしよう」と言うから、「布団を引いて明かりを消して寝て」と言いました。つまりベッドで寝かされて、明かりは病院が消す。案外そういう単純なことなんです。相談支援でも何でもないんです。そういう生活障害というか、施設症にされているわけです。それは勿論国の責任もあるし、今日おいでになっているマスコミもあおった。そして、日精協自身もある。
 昔、ある行政に務めていた人が、「民間病院に務めたときに、何度も肩をたたかれた。」若手のPSWが院長から、「君」と肩をたたかれた。「やたら退院させるのではなくて、次の入院患者をキープしてから退院させてください」と言われた。これは何人もの医者、PSWから聞いています。そういう実態もあった。今は時代が違うと思います。
 それから、教育の現場で精神障害者をやると言っているわけですが、これはせつないんです。精神科の現在の患者を治せないで、五大疾病に入るほど患者をあふれさせているこの国で、更に患者を呼んでくるような、マスコミが言っています。「日精協もひどいけれど、広田さん、構想会議はもっとひどい。」私はその両者のかけ橋になろうとした。けれど、早期発見、早期支援、早期治療で一致してしまうんだったら、この国は財政は1,000兆の赤字で、子どもたちは気の毒だし、子どもたちを精神医療サバイバーにしてはいけないという思いで、ある意味では困窮者の方に入るんです。子どもたちにつけを残さないということです。
 本当に腹をくくって、精神科特例を撤廃してほしい。そして、学校教育なんてのどかなことを言っていないで、現在、かぎと鉄格子に閉じ込められている社会的入院の人を解放してもらう。それには勿論地域の愛が必要です。
 私が日精協のアドバイザリーボードに入ったのは、今は民主党政権ですけれど、やがて仮に政権が交代しても、自民党政権になったとしても、日精協がまた自民党に転がり込まないように見張っていなさいという神様のお告げで、命をかけて入っています。
 今日、日精協から手紙が届きました。日本精神科病院協会将来ビジョン報告書に関する検討会の現行案の送付についてということで、27日までに、私から言わせればがらくた市のビジョンに対する座談会がアドバイザリーボードを入れて行われました。この報告書をちゃんとここに出してほしいということです。それから、1月号のマスコミの啓発も、ここに資料として出していただきたい。その中で、私が日精協に言いたいことは、踏み込んで発言しています。
 そういうことで、みんなここで本音を話し合って、自分が精神科の患者になったらどうなのかということと、病棟転換なんかとんでもない。そこに書いてありますけれど、私のうちに厚生労働省の人に来ていただいた。神奈川県も来ていただいた。横浜市も明日4人来る。日精協の会長の山崎先生も、河崎先生にも来ていただいた。千葉ちゃんもそのうちいらっしゃいということです。みんな来ればわかりますが、住宅が整わなければ地域ケアではないということです。住むうちがなくては、地域ケアではない。
 そして、PSW協会に申し上げたいのは、なかなかいいものをつくってきましたねということです。けれど、地域自立支援協議会を、事業者のいわゆるハローワークにしないでくださいということです。
 それから、OTのところは、自分がOTさんにコンシューマーとして会ったことがないので、どんな仕事をされているか余りよくわかりません。ただ、中島先生のところでお会いしたOTさんは、家を探してきて、患者さんをどんどん退院させて、そこで愛のパトロールみたいなことをやっていた。そこはすごくよかったということと、病棟の中へのPSWの配置は要らないと思います。長野先生の危惧とは別の意味で、病棟の中ではなくて、PSWの部屋できちんとお仕事をしていただいて、今日は本音が出ていませんが、盛んにもう一つのところでも出てきています。病院の中に地域の人が行って変えようと言っているけれど、私は例えば犯人だったら自首してもらいたい。『はぐれ刑事純情派』の待ちたい方です。ですから、精神科病院そのものに自浄作用を示していただくためにも、精神病院の中を改革していただきたい。OTもPSWも、勿論医者も看護師もです。そういう中で、きっちりした仕事をできるPSWであってほしい。申し訳ないけれど、どちらが患者で、どちらが関係者で、どちらが医者で、どちらが家族なんだということを多くのマスコミの関係者から伺っています。
 山崎先生、是非2つ資料をお願いします。
 以上です。

○武藤座長
 ありがとうございました。
 残り時間が10分ほどですので、是非とも手短にお願いします。中島構成員、どうぞ。

○中島構成員
 今日は全く睡眠をとっていないので、必要なことだけ申し上げます。だれも言っていないことですが、やはり精神科病院、精神科医療というのは、身体科医療とは随分異なるわけです。身体科においては、医師と看護師という形で物事がつくられてきました。しかし、精神科というのは、本当に看護師が必要になるのは急性期あるいは合併症が生じたときです。それ以外はOTあるいはPSW、国家資格化されればCPも必要になる。こういう人たちを入れて、1つの人員基準を考えていかないと、精神科にマッチした体制にはならないのではないかと思います。それが1点でございます。
 もう一つは、OTとPSWの区別が聞いていてよくわからなくなりました。
 以上です。

○武藤座長 どうぞ。

○小川構成員
 先ほど中島先生から急性期以外では看護職は要らないという話でしたけれども、特養や老健や療養もかなり平均在院日数が短縮化されているので、医療ニーズのある患者さんが多く入院、入所されています。例えば医療療養、介護療養で分けられていますけれども、結局医療ニーズの度合いとか、同じような状態像の患者さんが利用されているという実態があります。特に平均在院日数が短いので、胃瘻のある患者さんがそのまま胃瘻を外さないで来たりすると、何とか胃瘻を取るような取組みをしているわけで、そういう意味では、看護師、理学療法士、作業療法士、栄養士、調理師も含めてチームで、どうやったら口から食べられるのかという取組みをされております。
 精神科の問題について、精神科だけの世界で皆さん話をされていますけれども、精神科看護というのは、精神科病院の看護だけではなくて、一般医療の中でも精神科看護というのはベースにあるんです。これは内科、外科、小児科など、精神的なサポートが必要な方々に対して必要な看護を行うという意味では、特殊な看護ではないんです。たまたま場所が精神科であったり、対象者が精神科の患者さんであったり、利用者さんであったりするというだけです。ベースは一般病床も精神病床も同じになければならないのではないかと思っています。今すぐ直ちにというのは難しいのかもしれませんけれども、将来的に目指すべき方向性は、いわゆる内科、外科、小児科、産科、眼科、皮膚科の中で同じように精神科というのが位置づけられるべきであります。特別に精神科は一般科と違うんだとか、区別するのではなくて、一般科の中の精神科でいいのではないかと思います。
 そうした視点では、精神科の急性期はどうのということではなくて、まずナショナルミニマムとしてはこれなんだということで考えていただきたい。いわゆる一般科の療養病床については、平均在院日数の短縮化で非常に医療ニーズのある方が入ってきている。その方々をどうするのかというのが、今、看護界では課題になっているということは、是非御理解いただきたいと思います。
 以上です。

○武藤座長 ほかにございますでしょうか。どうぞ。

○佐々木構成員
 今の御意見に対してちょっとコメントしたいんですが、精神科の看護は確かに一般医療の看護の中の1つかもしれませんが、精神科ケアは精神科看護とイコールではないと思います。他科において、これほど臨床心理士ですとかPSW、そういった多々の職種が関わっている医療というのはないわけでございまして、やはりナショナルミニマムを定める上でも、精神科看護だけではなく、多職種も入れて基準をつくることが必要ではないかと思います。他国を見ましても、例えば治療の病棟でしたら、看護師はコ・メディカルの半分ぐらいしかおりません。そういった基準が日本でも必要なのではないかと思います。

○小川構成員
 賛成です。

○武藤座長
 ほかによろしいでしょうか。そろそろ時間も迫っておりますが、どなたか御発言ありますか。どうぞ。

○千葉構成員
 先ほど来、人員基準もそうですし、機能もそうなんですけれども、この先の精神科医療のシステムといいますか、対象となる方々が、果たしてこれまでとイコールなのかというところは、どこかで踏まえておいていただきたいと思います。まだデータがないのであれですが、精神科病院に新規に入院してくる患者さんの統合失調症の比率は、もしかしたら、半分以下になってきているかもしれないと思います。外来などはもっと少なくなっていると思います。ですから、このままいくと、入院している患者さんの4分の1ぐらいにしか、統合失調症はなくなってしまうかもしれないということです。対象として見ていくものが変わっていってしまう。多種化といいますか、そういうことが起こってくると思います。
 先ほど堀江さんから出ましたけれども、保護者制度の問題も実はどうなんだろうか。統合失調症でない場合の保護者制度はどうなのか。例えばうつで入院をされてくれば、自殺云々ということがあって、危険防止のために医療保護入院にする。でも、退院して、職場に戻ったら、普通の人に戻るんです。この人たちに地域支援員などが入ったら、どうなってしまうんだろうか。大分構造が変わっていくということもある。ある程度はこの流れがありますので、予測した中で、人員基準なり、配置なり、形なりを、少しは入れておく必要がないのかという疑問をこれまでの中で感じております。
 以上です。

○武藤座長
 最後にどうぞ。

○山本構成員
 誠に申し訳ないんですが、素人であれなんですけれども、千葉先生にお聞きしたいんですが、論点表の1〜3のものがありますが、日精協としては、これについては何か案をお持ちなのかどうか。それをお聞きしたいと思います。

○千葉構成員
 幾つかの中のものを恐らく60%ぐらいはしょらせていただいて、なおかつ残りの40%をすごく縮めてしまいました。ダイジェスト版の資料の中になりますと、3ページに入院治療について書いてあります。濃密・集中的に行って、早く退院できるようなシステムにしますということを、我々は考えています。そこでは勿論患者及び家族の方に入っていただいた、治療共同体でありますとか、チーム医療の問題でありますとか、クリニカルパスの問題でありますとか、そういったことも入っているんですが、人員と構造の問題としましても、明らかにはっきりどうだとは申しませんが、現在の医療観察法病棟での治療形態が、精神科医療の最高峰の急性期治療であるとすれば、それにならっての人員配置がなされるようなことを将来の目標とします。また、それだけの費用が賄えるだけの報酬を国は確保しなければなりません。病棟はほぼ個室での対応とし、1つの病棟あるいは治療ユニットの単位は、少人数、12人から16人程度として、医療密度の高い治療を行っていくことで、治療効率を高めて、入院治療の短期化を目指します。これは急性期のところについてですけれども、そういった形であれしています。
 この辺のところにつきましては、前回これがスーパーと言えるようなものかみたいな話がありましたけれども、一応、現在の中でいけば、少なくともそこを目指すべきだ。ただ、それを目指すに当たって、いきなりそんな飛び抜けて、ぽんといって、高い塀を乗り越えるわけにはいきませんので、ある意味48対1の医師配置から、32対1、24対1、16対1といった階段を、これは診療報酬の形になるのかもしれませんけれども、設けていくことも入院基本料としてはあるということを検討しております。
 以上です。

○武藤座長
 最後に樋口副座長から一言お願いします。

○樋口副座長
 感想のようなことを一言だけ申し上げたいと思います。
 今回の検討会で、人員配置の問題、機能分化の問題が取り上げられて、非常に大きな期待、希望を持っておりますのは、これまでの鶏と卵議論を延々と十数年繰り返してきたことから、どうも一歩抜け出せそうだという気配を感じて、非常に大きく期待をしております。精神科特例からの脱却をみんなの共通のスローガンとして、実現できる一歩を踏み出すということを、是非皆さんで議論していただければと思います。
 1つだけ、私が今日の議論の中で、それでも非常に厳しい問題が残ると思ったのは、千葉先生と今度また議論しなければいけないんですが、やはり10%程度残存していく重症のケースがあります。過去何十年か蓄積されてきた社会的な問題を抱えた人は解決していけるんだけれども、困難な症状である、重篤であるというケースに対して、私たちはどういうアプローチをしていくべきなのか。それを入院という形で本当に続けていっていいのかどうか。ひしひしと感じるのは、医療観察法病棟を経験して、あれだけ手厚い、非常に濃厚な治療環境でありながら、1割までいかないかもしれませんけれども、どうしても社会に戻っていけない人がいます。それはなぜかというと、やはり重篤な症状を抱えてというところがあるんです。そこのところを、どういう形で私たちは解決していくのか。人員を配置するという方策でいいのか、あるいは病院という枠組みの中で見ていくことでいいのか。本当の意味でのアウトリーチをしっかりとやって、地域の中で対応していくという方策をとるべきなのか。その辺りをいずれ議論していただければと思います。
 ありがとうございました。

○武藤座長
 ありがとうございます。
 それでは、そろそろ定刻になりました。今日を含めて、前回から2回にわたってヒアリングを行わせていただきました。事務局には、皆さん方からいただいたさまざまな御意見の論点を整理していただいて、次回からは構成員の間における議論に移っていきたいと思います。事務局におかれましては、この論点に関して、皆さん方の御意見を整理した案を次回以降出していただければと思います。
 それでは、次回以降の日程についてお願いします。

○中谷課長補佐
 次回は5月16日水曜日、時間は前回中島構成員から5時半開始にしてくれという御意見がありまして、今、構成員の皆様に確認中ですので、5時半からか、6時からか、どちらかを改めてお知らせいたします。場所は厚生労働省12階の専用第12会議室でございます。

○武藤座長
 それでは、これをもちまして、第3回「精神科医療の機能分化と質の向上等に関する検討会」を閉会いたしたいと思います。御協力どうもありがとうございました。


(了)

社会・援護局障害保健福祉部
精神・障害保健課企画法令係

電話: 03-5253-1111(3055)

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