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2012年6月1日 第34回 厚生科学審議会地域保健健康増進栄養部会 議事録

健康局がん対策・健康増進課

○日時

平成24年6月1日(金) 10:00〜12:00


○場所

厚生労働省 専用18〜20会議室(17階)


○出席者

委員(50音順・敬称略)

飯山 幸雄 (国民健康保険中央会理事)
磯部  哲 (慶應義塾大学大学院法務研究科准教授)
市原 健一 (全国市長会理事・茨城県つくば市長)
井部 俊子 (聖路加看護大学学長)
春日 雅人 (独立行政法人国立国際医療研究センター研究所長)
坂本 雅子 (福岡市専門員(子供施策担当)・こども総合相談センター名誉館長)
佐藤  保 (社団法人日本歯科医師会常務理事)
澁谷 いづみ (愛知県豊川保健所長)
武見 ゆかり (女子栄養大学教授)
多田羅 浩三 (財団法人日本公衆衛生協会会長)
田畑  泉 (立命館大学スポーツ健康科学部教授)
辻  一郎 (東北大学大学院医学系研究科教授)
徳留 信寛 (独立行政法人国立健康・栄養研究所理事長)
永井 良三 (自治医科大学長)
樋口  進 (独立行政法人国立病院機構久里浜医療センター院長)
樋口 輝彦 (独立行政法人国立精神・神経医療研究センター理事長)
藤原 英憲 (社団法人日本薬剤師会常務理事)
古木 哲夫 (全国町村会行政委員会副委員長・山口県和木町長)
三浦 宏子 (国立保健医療科学院統括研究官)
宮下  暁 (健康保険組合連合会常任理事)

事務局

(健康局)
 外山 健康局長
 木村 がん対策・健康増進課長
 堀江 生活衛生課長
 河野 栄養・食育指導官
 政田 地域保険室長
 岡田 地域保健室長補佐
(医政局)
 上條 歯科保健課長
 小椋 歯科口腔保健推進室長

○議題

(1)国民の健康の増進の総合的な推進を図るための基本的な方針の改正案について
(2)健康日本21(第2次)の推進に関する報告書(案)について
(3)歯科口腔保健の推進に関する基本的事項(案)について
(4)地域保健対策の推進に関する基本的な指針(案)について
(5)その他

○配布資料

資料1次期国民健康づくり運動プラン策定専門委員会報告
資料2「国民の健康の増進の総合的な推進を図るための基本的な方針」(案)の修正案
資料3健康日本21(第2次)パブリックコメント結果(概要)
資料4「歯科口腔保健の推進に関する基本的事項」(案)
資料5「歯科口腔保健の推進に関する基本的事項」に関する目標等について(案)
資料6地域保健対策の推進に関する基本的な指針改正(案)のポイント
資料7地域保健対策の推進に関する基本的な指針の改正の概要(案)
参考資料1国民の健康の増進の総合的な推進を図るための基本的な方針
参考資料2国民の健康の増進の総合的な推進を図るための基本的な方針について
参考資料3地域保健対策の推進に関する基本的な指針
参考資料4地域保健対策検討会報告書

○議事

○がん対策・健康増進課長 それでは、定刻になりましたので、ただいまから「第34回厚生労働科学審議会地域保健健康増進栄養部会」を開催させていただきたいと思います。
 委員の皆様方におかれましては、誠に多忙の折、お集まりいただきまして御礼申し上げます。
 まず初めに、このたび委員の改選がございましたので、新しく当部会に御就任いただきました委員を御紹介させていただきたいと思います。
 まず初めに、国民健康保険中央理事の飯山幸雄委員でございます。
○飯山委員 飯山でございます。よろしくお願いいたします。
○がん対策・健康増進課長 次に、社団法人日本医師会常任理事の道永麻里委員でございます。
○道永委員 よろしくお願いいたします。
○がん対策・健康増進課長 そして、本日は欠席されておりますけれども、全国保健師長会
会長の加藤静子委員、そして、健康日本一推進全国連絡協議会会長の下光輝一委員の四方が新しく就任されております。
 また、本日は加藤委員、下光委員のほかに、上谷委員、中村委員、橋本委員、福田委員、宮下委員から欠席されるとの御連絡を受けております。
 したがいまして、本日の出欠状況について御報告させていただきます。委員定数は28名でございますが、現在21名の委員の御出席を得ておりまして、出席委員は過半数に達しておりますので、その旨御報告しますとともに、会議は成立していることにつきまして、改めて御報告申し上げます。
 それでは、次に配付資料の確認をいたしたいと思います。お手元の資料をごらんいただきたいと思います。
 まず、議事次第、部会員名簿、座席表のほかに、資料1としまして「次期国民健康づくり運動プラン策定委員会報告」。
 資料2としまして「国民の健康の増進の総合的な推進を図るための基本的な方針(案)の修正案」。
 資料3としまして「健康日本21(第2次)パブリックコメント結果(概要)。
 資料4としまして「歯科口腔保健の推進に関する基本的事項(案)」。
 資料5としまして「『歯科口腔保健の推進に関する基本的事項』に関する目標等について(案)」。 
 資料6としまして「地域保健対策の推進に関する基本的指針改正(案)のポイント」。
 資料7としまして「地域保健対策の推進に関する基本的な指針の改正案の概要」を配付してございます。
 また、参考資料につきましても、参考資料1〜4までを添付してございますが、もし万一抜けている場合には事務局に申し付ければと思いますが、いかがでしょうか。ございませんでしょうか。
 それでは、以後の議事進行につきまして、永井部会長によろしくお願い申し上げます。
○永井部会長 では、早速議事に入ります。
 まず議題1、次期国民健康づくり運動プラン策定専門委員会報告についてでございます。これにつきましては、次期国民健康づくり運動プラン策定専門委員会の委員長、辻委員から御報告をいただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
○辻委員 それでは、資料に沿ってお話したいと思います。資料1、その綴じ込みの後半に「参考」といたしまして、健康日本21(第2次)の推進に関する参考資料(案)というのがございますので、この2つをごらんいただきながらお話を聞いていただきたいと思います。
 まず、参考資料の方からごらんいただきたいのですが、全体総論的なことが書いてございまして、そこで「健康日本21」として何を目指すのかというところなのですが、19ページをごらんいただきたいのですが、「10年後を見据えた『目指す姿』」ということが書いてございます。日本における近年の社会経済変化とともに、急激な少子・高齢化が進む中で10年後の事項動態を見据え、目指す姿を明らかにするのだということで、この10年後に目指す姿といたしましては下に書いていますが、「すべての国民が共に支え合い、健康で幸せに暮らせる社会」等々のことが書いてございます。
 その前提に立ちまして、資料1で国民の健康の増進の総合的な推進を図るための基本的な方針(案)ということで書いてありますけれども、ポイントといたしましては資料1の1ページ、第1として、国民の健康の増進の推進に関する基本的な方向を5点挙げてございます。
 この関係で参考資料の20ページをごらんいただきたいのですが、「健康日本21(第2次)」の概念図といたしまして、すべての国民が共に支え合い、健やかで心豊かに生活できる活力ある社会を実現するのだということで、そのための最終目標といたしまして、健康寿命の延伸、それから健康格差の縮小ということがあります。そして、それを達成するために生活の質の向上と社会環境の質の向上ということになっておりますが、これは第1次のときは生活の質の向上が主だったのですが、今回、新たにこの社会環境の質の向上というものを正面から見据えたということが大きな特徴としてあります。
 更に、それを達成するために生活習慣病の発症予防に加えまして、重症化の予防を充実させる。
 3つ目として、社会生活機能低下を軽減する。そして社会参加の機会を増加するということ。
 4つ目として、健康のための資源に対するアクセス改善と公平性の確保ということを挙げております。
 そして、これらを達成するために生活習慣の改善、特にリスクファクターの低減、それから社会環境の改善、そのようなものを図るということが今回の「健康日本21」の第2次計画の概念であります。
 そのようなことが資料1の1ページ、2ページで書いてございます。国民の健康の増進の推進に関する基本的な方向ということで、1、2、3、4、5というふうに書いています。
 そして、資料1の2ページ、第二といたしまして「国民の健康の増進の目標に関する事項」ということをごらんいただきますが、どのようなスタンスで目標を決めたのかということで、3ページの「二 目標設定の考え方」といたしまして、「健康寿命の延伸と健康格差の縮小」。
 2といたしまして、「主要な生活習慣病の発症予防と重症化予防」。
 3といたしまして、「社会生活を営むために必要な機能の維持及び向上」。
 4といたしまして、「健康を支え、守るための社会環境の整備」。
 5といたしまして、「栄養・食生活、身体活動・運動、休養、飲酒、喫煙及び歯・口腔の健康に関する生活習慣及び社会環境の改善」ということで目標が書いてございます。
 これにつきまして、文章だけですとわかりづらいですので、参考資料をもとにかいつまんで御紹介したいと思うのですが、まず、27ページをごらんいただきたいと思います。
 27ページでは具体的な目標といたしまして、「(1)健康寿命の延伸と健康格差の縮小」というということがございます。これは、もともとの「健康日本21」では健康寿命を延ばすということだけが掲げられておりまして、具体的な数字が出ていなかったのですが、今回、新たに出したということであります。
 28ページをごらんいただきますと、図1といたしまして、現状が書いてございます。これは平成22年の平均寿命と健康寿命の差であります。平均寿命は、生命表によって得られるものです。健康寿命は、国民生活基礎調査で3年に一度の大規模調査を行うときに「日常生活に制限があるか」ということを聞いているわけですけれども、日常生活に制限のない期間ということで測定しております。
 そうしますと、男性では平均寿命79.64年、そして健康寿命が70.42年ですので、その差、日常生活で何らかの制限のある期間、これが9.22年ということになります。女性も同様に平均寿命86.39年、健康寿命73.62年ですので、平均寿命と健康寿命の差、日常生活に制限のある期間は12.77年ということで、男性に比べて女性の方が3年ほど長いことがわかります。
 そして、29ページをごらんいただきますと、平均寿命と健康寿命の推移が掲げてあります。これをごらんいただきますと、男性では平成13年と平成22年を比べていきますと、平均寿命が78.07から79.64へと1.57年延びております。一方、健康寿命は69.40から70.42で、1.02年延びております。したがいまして、この両者の差、すなわち日常生活に制限のある期間は、平成13年の8.67年から平成22年は9.22年ということで、0.55年延びたわけであります。
 一方、女性を見ていきますと、平均寿命は平成13年〜平成22年までの間で平均寿命は1.46年延びまして、健康寿命も0.97年延びているのですが、平均寿命の延びほどには健康寿命が延びていない。その結果、両者の差、制限のある期間が12.28年から12.77年へ、0.49年延びている。男性も女性もほぼ半年分、この10年間で日常生活に制限のある期間が延びているということがあります。
 それに対して、今回の目標は28ページに掲げていますが、平均寿命の増加分を上回る健康寿命とすることが書かれております。もう少しかみくだいた言い方をいたしますと、今後10年間の平均寿命の延び以上に健康寿命を延ばす。その結果として、この両者の差、すなわち日常生活に制限のある期間を短縮させることを目指そうということです。
 それが短縮されますと、実はこの日常生活に制限のある期間といいますのは、基本的には医療費あるいは介護給付費を多く要する時期でもありますので、その期間が短縮されるということは、個人の生活の質が改善されることに加えまして、社会保障に対する負担も軽減することになる。そういった意味で、これを最終的な目標にしていこうとしたわけであります。
 更にもう一つ、30ページをごらんいただきますと、健康格差の縮小ということがございます。31ページの図4をごらんいただきますと、男性、女性別に各47都道府県で健康寿命を比較しておりますけれども、男性では一番長いところは愛知県、71.74年。2位が静岡県、71.68年に対しまして、最も短いのが青森県68.95年ということで、この最長と最短の格差が2.79年ございます。また、女性でも最長の静岡県と最短の滋賀県では2.95年の差がある。
 したがいまして、今後10年間かけてこの格差を縮小していくことが目標です。その際の考え方といたしまして、最も健康寿命が長いところ、愛知県でありますとか静岡県の健康寿命、男性71.7年、女性75.3年というものは、日本で暮らしている以上は到達可能な目標なのだということを他の46都道府県には考えていただきたいわけです。ですから、最も長い県、ベストケースに向けて、その他の46都道府県が追いつこうとすることを通じて全体の底上げを図る。それによって10年間で健康寿命を更に延ばしていくことを目指したいということでございます。
 それから、次のページをごらんいただきますと、参考といたしまして、健康寿命の2つ指標、日常生活に制限のない期間と、もう一つは自分が健康であると自覚している期間の算定方法、そして実数値が、33ページの表で書いてございます。
 今回、健康寿命を延ばすということについては、日常生活に制限のない期間だけにしたということの理由を説明したいと思うのですが、身体機能というのは客観的なところを反映しているため、自分が健康であると自覚しているという主観的なものに比べて、客観性、信頼性が高いのではないかと考えられること。もう一つは、この間の伸びを見ていただきますと、日常生活に制限のない期間は、先ほど申し上げたとおり1年程度延びているわけですけれども、自分が健康であると自覚している期間は、この10年間でも0.4年ぐらいしか延びておりません。ですので、この期間を平均寿命の延び以上に伸ばすということは、現実においてその目標の妥当性として無理があるのではないかということで、主指標と副指標というような形で多少色分けをさせていただいたという事情があります。
 それから、各論に移りますと、主な生活習慣病の発症予防と重症化予防ということになってまいりますけれども、36ページをごらんいただきますとがんの状況が書いてございます。そして、40ページに目標が書いています。75歳未満のがんの年齢調整死亡率を減らす、それからがん検診受診率の向上ということですが、これは基本的にはがん対策推進基本計画との整合性をもとに設定させていただいたものであります。
 それから飛びまして44ページをごらんいただきますと、循環器疾患の目標設定の考え方というのが書いてあります。循環器疾患につきましては、大きな目標は脳血管疾患の死亡率の減少、虚血性心疾患の死亡率の減少ということですが、そのために危険因子をこのように減らすのだ、高血圧、脂質代謝異常、そらから喫煙、糖尿病であります。そしてまた、高血圧につきましては栄養食生活等々の4つの指標があるわけですけれども、これを指標として、それぞれその下の4つ、それから真ん中の4つを目標どおりに達成することができれば、最終的にはどれくらい死亡率が減るかということですが、脳血管疾患では男性15.7%、女性8.3%減るであろう。虚血性心疾患でも、男性13.78%、女性10.4%減るだろうということで目標が設定されております。
 それから糖尿病の方をごらんいただきたいのですが56ページをごらんいただきますと、これは糖尿病の目標設定の考え方があります。一次予防につきましては発症予防ということで有病者を減らしていく。そのための生活習慣は多々あるわけです。そして二次予防として今回新たに出しましたのが重症化予防、つまり、治療継続者の割合を増やす。それから、コントロール不良者の割合を減らすということも掲げました。
 更に三次予防といたしましては、合併症による臓器障害の予防ということで具体的には糖尿病腎症による年間の新規透析導入患者を減らすということを目標として掲げたという整理でございます。それ以降の具体的な目標設定の根拠につきましては、57ページ以降の動向を踏まえた数字的なモデルで設定しているということでございます。
 それから、63ページをごらんいただきたいのですが、COPD対策でございます。これは今回新しく入ったのですが、COPDは国際的にも、急増しておりまして、日本でもこれから増えるのではないかということが心配されているわけであります。
 一方、63ページの一番下のところ、基本的な考え方というところをごらんいただきたいのですが、現状と治療状況に相当のギャップがあります。資料を読み上げますと2000年の日本における40歳以上のCOPD有病率は8.6%、患者数は530万人と推定されておりまして、これは疫学調査によるデータでありますけれども、先進諸国における有病率とほぼ匹敵しております。
 ところが、2008年の患者調査によりますと、COPDで治療を受けている患者数というのは17万3,000人にすぎないわけであります。ですから、530万人いるはずなのに17万人しか治療を受けていない。このことは大多数の患者が未診断、未治療の状況に置かれているということで、その問題を大変懸念しているわけであります。64ページの図5で、治療を受けている方は氷山の一角なのだ、95%以上が未診断あるいはほかの疾患と誤って診断されているのだということがありますので、この認知度を向上するというところを健康づくり運動の中では考えていきまして、それ以降のCOPDとして認知されて治療に向かう方につきましては、また別のガイドライン等々がございますので、そちらの方で進めていただきたいと考えております。
 それから、心の健康の方をごらんいただきますと、67ページ、社会生活を営むために必要な機能の維持、向上ということで、心の健康、それから次世代の健康、それから高齢者の健康という3つのくくりで考えてあります。
 具体的には、70ページをごらんいただきたいのですが、心の健康では自殺者を減らす。それから気分障害、不安障害に相当する心理的苦痛を感じている人を減らすということで、これは下に囲みで参考がありますが、K6という調査票を使いまして、これは国民生活基礎調査で3年に一度やっておりますので、このデータを基にパーセンテージを減らしていこうということであります。
 それから、次世代の健康のところで特に申し上げたいところは74ページでありまして、次世代の健康の目標の考え方ということで、妊娠前から妊娠、出産、そして子ども、成人に至るまでの生涯を通じた健康づくりの中で次世代の健康づくりを考えていこうということです。
 特に懸念しておりますのが、76ページをごらんいただきますと、低出生体重児が増えているという現状でございます。その原因は、77ページに書いているように、医療の進歩、多胎妊娠、妊娠前の母親のやせ、低栄養、妊娠中の体重増加抑制、喫煙等であります。これは、「健康日本21」第二次計画で掲げるさまざまな生活習慣の改善とも重なるところがありますので、これらの生活習慣リスクを減らしていこうということなのですが、目標は「減少傾向へ」ということで具体的な数値目標を出さなかった理由といたしましては、ここにも書いていますが、予防が可能な要因の寄与度ですとか、具体的な介入方法が現状では明らかになっていないということで、現状ではなかなか数値を明示することができませんでしたので、減少傾向へというような形にさせていただいたということでございます。
 それから80ページをごらんいただきますと、高齢者の健康について、個人の行動変容と良好な社会環境の実現の2本立て進めていって、そして上から2つ目をごらんいただきますと、高齢者の要介護状態の予防または先送り、それから高齢者の社会参加と社会貢献を増進することを通じまして、健康寿命の延伸、生活の質の向上、活力ある長寿社会の実現ということを目指していこうということであります。
 特に、82ページの図3をごらんいただきますと、これから認知症高齢者がこのような勢いで増えていきますので、認知症予防を何とかしなければいけないということで、具体的には認知機能低下のハイリスク高齢者の把握、これがまだ十分進んでおりませんので、これを大きく増やしていこうということです。
 それから84ページをごらんいただきますと、図4といたしまして、高齢者の訴えとして、腰痛ですとか手足の関節が痛むといったところが多くなっていますので、足腰に痛みのある高齢者の割合を減らしていくということも目標に掲げたということであります。
 87ページでは、就業または何らかの地域活動をしている高齢者の割合を増やすということで、現状の男性64%、女性55%から、目標値として80%まで上げていこうということです。
 91ページをごらんいただきますと、健康を支え守るための社会環境の整備ということがあります。この目標設定の考え方といたしましては、ソーシャルキャピタルを向上していく、多様な活動主体による自発的な取組みを推進していく、そして健康格差を縮小していくということで掲げております。
 具体的にはその5項目について目標を掲げているわけですけれども、特に幾つか御紹介しますと、93ページですが、健康づくりに関する活動に取り組み、自発的に情報発信を行う企業数ということで、これは厚労省がやっておりますスマートライフプロジェクトに参画している企業が現在420社に対して、それを10年後には3,000まで増やそうということです。
 95ページをごらんいただきますと、健康格差の対策に取り組む自治体を増やしていくということで、具体的には課題となる健康格差の要因、実態を把握して、その健康づくりが不利な集団に対する対策を実施している都道府県を増やすということで挙げております。
 97ページに移っていただきますと、これは個々の生活習慣に関することでございまして、「食生活、運動、休養、飲酒、喫煙及び歯・口腔の健康に関する生活習慣及び社会環境の改善に関する目標」ということであります。
 すみません、大分時間が押しておりますけれども、99ページから食生活が書いておりまして、100ページをごらんいただきますと、栄養食生活の目標設定の考え方ということで、左側、生活の質の向上では個人のレベルといたしまして、食行動レベルの改善、健康な生活習慣の獲得、3食食べる、共食の増加、それから食物摂取、適正な量と質、それから栄養状態、アウトプットとして適正体重の維持、低栄養の低減ということがあります。
 そして社会環境といたしましては、食品中の食塩や脂肪の低減に取り組む企業を増やす、あるいは飲食店を増やす。あるいは、利用者に応じた栄養管理を実施している給食施設を増やす、そういったところを掲げております。
 少し飛びまして117ページをごらんいただきますと、身体活動・運動の目標に関するものであります。これは、個人レベルと社会レベルで考えていきますと、まず一つは、個人レベルで言いますと歩数を1日1,500歩増やしていきたいということを大きな目標に掲げてしていこう、それができますと、メタボもロコモも体力も低減されてきますし、循環器疾患、幾つかの部位のがんの発症、死亡率も減っていきますし、また最近では高齢者においては歩くということが転倒骨折の予防だけではなくて、認知機能の低下も予防できるということが注目されておりますので、そのようなことを通じて生活の質の向上、健康寿命の延伸に役立つのではないか。
 更にまた社会環境といたしましては運動指導者を増やすとか、あるいは歩道とか公園とか、そういった社会環境を変えていくことを通じて運動しやすいような環境を増やしていくということを考えております。
 それから、睡眠関係、休養に関しましては123ページで、睡眠による休養を十分とれていない人を減らす。それから過重労働、週労働時間60時間以上している方の割合を減らすということで、これは新成長戦略との調和を図ったということであります。
 127ページ辺りにお酒の話が書いてありまして、目標といたしましては、生活習慣病のリスクを高める量の飲酒者の割合を減らす。それから未成年の飲酒をなくす。妊娠中の飲酒をなくすというところが目標として掲げられております。
 たばこについては135ページに書いていますが、たばこが原因で亡くなっている方が、今、日本全体で毎年12万8,900人に及んでいるということでありますので、たばこ対策というのはまだ、大分よくなってはきていますが、更に強めていく必要があるということで、137ページ以降に目標があります。今回、成人の喫煙率の低下ということで数値目標を示すことができました。現状19.5%のところを平成34年度には12%というのが目標です。この根拠といたしましては、平成22年度の国民健康栄養調査におきまして、喫煙者の中でやめたい方の割合ということを調査しまして、その方々がきっちりやめれば19.5%から12%へと喫煙率は下がっていくであろうということで決めたわけでございます。
 それから、未成年者の喫煙をなくす、妊娠中の喫煙をなくす。受動喫煙の機会を有する者の割合を減らすということで、現状が行政機関、医療機関、職場、家庭と書いていますが、これを目標といたしましては139ページに書いていますが、行政機関と医療機関ではゼロパーセントにすることを明示いたしまして、更には職場では、受動喫煙のない職場を実現するということを掲げている。それから、飲食店におきましても15%を目標にすることを掲げております。
 それから、歯・口腔の健康になりますけれども、1つ御注目いただきたいのは、143ページのグラフをごらんいただきたいのですが、この図1、図2をごらんいただきますと、相当な都道府県の格差があるということであります。3歳児のう蝕有病者率が一番低いのは愛知県、岐阜県でありまして、15%ちょっとですね。最も高いのが青森県、佐賀県、沖縄県ということで、37%〜38%ということで2倍以上の格差がある。また、12歳児の一人当たり平均のう歯数を見ていきますと、最も少ないのが新潟県、約0.8本。それに対して最も多いのが沖縄県で2.6本以上ありますので、同じ日本でも平均う歯数が少ないところと多いところで3倍も違うという現状があるわけであります。こういった地域格差も減らしていくということを通じまして、144ページに書いてございますけれども、目標設定の考え方といたしましては、歯・口腔の健康な歯の基盤的行動として、歯科検診の受診者を増やしていく、更に疾患予防としてう蝕予防と歯周病の予防。そして、最終的には生涯にわたる健全な口腔保健の確立ということで、歯の喪失の予防、そして口腔機能の維持・向上ということで、健康寿命を目指していくということであります。
 あとごらんいただきたいのは、153ページ以降です。前回の反省に立ちまして、さまざまなデータを基に定期的にモニタリングしていく必要があるということを思うわけです。ただ、そのために新たに何か調査を立てるということになりますと経費も時間もかかりますので、行政サイドには負担が大きいので、それは避けたい。できる限り行政的に通常とられているデータを基に、既存の統計調査を基にモニタリングしていこうということで、1つの例といたしまして、このようなデータが使えるのではないかということを参考としてお出ししております。
 そしてまた、154ページ、155ページをごらんいただきますと、これは地方自治体におきましてもさまざまなデータを基にモニタリングができるだろうということで、特に155ページをごらんいただきますと、循環器疾患、糖尿病あたりにつきましては、特定健診の結果を基にいろいろなモニタリングをしてもよいのではないかということを提案しております。できるだけ手間をかけずに、費用をかけずに定期的に健康づくり運動の進捗状況をモニタリングして、そして今後の健康づくりを議論できるような体制をつくっていただきたいという提言をしたわけであります。
 そして第5章で次期の国民健康づくり運動の推進に向けてということで、地方自治体における役割が書いております。
 159ページをごらんいただきますと、健康増進を担う人材ということで幅広く連携していこうということが書いております。
 160ページ以降では、多様な分野における連携ということで地域のかかわり、それから(2)として企業など多様な主体ともかかわっていく。(3)として、その他の健康関連の対策ということで、これは厚生労働行政だけではなくて、他省庁も含まれまして、たとえば学校保健や総合型地域スポーツクラブは文部科学省になりますし、あるいは森林等の豊かな自然環境の利用促進は環境省になるわけですけれども、他省庁とも連携して幅広く議論していく必要がある。そしてまた、162ページ以降で周知広報戦略につきましてどのような展開をしていくかということについての少しのイメージを出させていただいたということでございます。
○永井部会長 よろしいでしょうか。
○辻委員 もう少しだけ。あと数分だけいただければと思います。
 そこで、素案の6ページ〜11ページを開いていただきまして、第三以降のところなのですが、都道府県においては健康増進計画をつくって目標の設定と評価をしていただきたいということが書いてあります。
 そして7ページには計画策定の際の留意事項といたしまして、さまざまな法律との調和ですとか保健所の果たすべき役割、それから市町村の果たすべき役割が7ページに書いております。
 それから、第四といたしまして、調査研究の充実ということで、国民健康栄養調査等の公的な統計を更に活用するということが書いてあります。
 それから9ページには健康増進事業、実社会における連携ということで、各保険事業者が共同してするようにというようなことがいろいろ書いてございます。
 それから、地域職域連携推進協議会のさらなる活用について書いております。
 第六といたしまして、食生活、運動、休養、飲酒、喫煙、歯の健康の保持等に関する正しい知識の普及ということでICTを含むマスメディアですとか、あるいは健康増進に関するボランティア団体、産業界、学校教育、そういったところと非常に幅広い連携ネットワークをつくってやっていこうということと、10ページになりますと健康増進普及月間ということで9月をその月間にしようということが具体的に書かれております。
 第七といたしまして、その他の事項といたしまして推進体制、それから二の方に書いていますが、多様な主体で自発的な取組みや連携を推進していこう。それから、最後になりますけれども、三として健康増進を担う人材につきまして、幅広く国、地方公共団体が研修を行って人材を育成していく。更にはそういった人材をいかに活用していくかということについての提言が書いております。
 すみません、伸びてしまいました。以上であります。
○永井部会長 どうもありがとうございました。
 それでは、ただいまの御説明に御質問、御意見をお願いいたします。いかがでしょうか。
 ただいまの報告に基づいて、事務局からパブコメなど踏まえた追加変更案があるということでございます。専門委員会の報告書を御議論いただく前に追加案、パブコメの結果について御説明をいただいて御議論いただくことにいたします。よろしくお願いいたします。
○栄養・食育指導官 それでは、引き続きまして、資料2に基づきまして御説明させていただきます。
 ただいま専門委員会から報告いただきました基本方針の案に、パブリックコメントや関係省庁との調整等でいただいた御意見を基に修正を加えました案について、御説明させていただきます。該当箇所につきましては下線でお示しをしております。
 まず、1ページをおめくりいただきまして、2ページ、「四 健康を支え守るための社会環境の整備」の3行目になりますが、広く国民の健康づくりを支援する民間団体等は民間団体だけではなくて企業も重要であるという観点から、「企業」を追記しております。
 また、その後の「また」以下の文章になりますが、「時間的または精神的にゆとりのある生活の確保が困難な者」につきましては、「生活を確保できない者」という表現から、変更をしております。
 
 その下の五の、栄養・食生活、身体活動、運動等に関する生活習慣及び社会環境の改善につきましては、2段目の段落「その上で」というところになりますが、超高齢社会の中で高齢者を迎える青壮年期の世代の働きかけが重要であるとの観点から、下線部分になりますが、「総人口に占める高齢者の割合が最も高くなる時期に高齢期を迎える現在の青壮年期への世代」という部分を追記しております。
 続きまして、5ページに移らせていただきます。
 関係府省や関係機関との連携の協働が重要との観点から、何点か追加を行っております。(1)の栄養・食生活の2つ目の段落の2行目の部分につきまして、「関係行政機関の連携による食生活に関する国民運動の推進」という箇所を追記しております。
 また、(2)の身体活動・運動の2つ目の段落の末尾のところに「企業や民間団体との協働による体制整備等」という部分が追記になっております。
 更に7ページに移りまして、二の計画策定の留意事項の1につきましても、産業保健関係者の後に「健康づくりに取り組む企業、民間団体」と、また併せて、その下、2行目のところに医療機関の後に「企業の代表者」という文言を加えております。
 続きまして、8ページにおきましても、五の項目の上から4行目のところにつきましても、産業保健関係者の後に「企業」という文言を加えております。
 また、9ページに移らせていただきますが、二の健康の増進に関する研究の推進については、新たな知見を活かしていくことを実践までつなげていくことが重要との観点から、3行目になりますが、「また新たな研究の成果については健康増進に関する基準や指針に反映させるなど、効果的な健康増進の実践につながるよう支援を行っていくことが必要である」という文章の追加を行っております。
 最後、11ページになりますが、健康増進には民間サービスも活用していくことが重要との観点から、11ページ、上から5行目になりますが、「健康増進の取組としては、健診・検診の実施主体と民間の健康増進サービスを実施する事業者が連携し、対象者に対して効果的かつ効率的に健康増進サービスを提供することも考えられる」という一文が追記になっております。
 修正案については以上でございます。
 併せて資料3に、今回、健康日本21の第2次パブリックコメントを行った結果の概要をお示ししておりますので、簡潔に御説明させていただきます。
 平成24年4月14日〜5月13日の1か月間、パブリックコメントを実施いたしました結果、902件の御意見をいただきました。主な御意見の概要を下に表で示しておりますが、喫煙についてが最も多く766件。その主な意見としましては、たばこ対策を推進すべき82件、喫煙率の数値目標設定に賛成39件がある一方、数値目標は国の介入により特定の数値に誘導するものという御意見も205件ありました。
 また、歯・口腔の健康については34件ございまして、集団応用フッ化物洗口の普及を推進すべき12件といった意見が見られました。
 また、飲酒については27件ありまして、アルコールは個人の嗜好品であり、数値目標の設定に反対という11件の意見と、一方で飲酒の害に対し国が普及・啓発を行うべきという3件の御意見もありました。
 主要な生活習慣病の発症予防、重症化予防については12件で、がん健診を推進すべき4件といった意見もございました。このほか、10件を下回る分野としましては、運動・身体活動について9件、栄養・食生活について5件、心の休養について5件ありました。
 その他としましては、東日本大震災に伴う放射性物質への対策を行うべき7件など44件の御意見をいただきました。
 以上でございます。
○永井部会長 ありがとうございました。
 それでは、ただいまの御説明を含めて一括して御議論いただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
○多田羅委員 非常に立派にまとめていただいたことは、心から評価をして敬意を表したいと思います。
 ただ一つ、私は国の特定健診・保健指導の検討会の座長を務めさせていただいている関係で御質問したいのですけれども、つまりこの間の日本における保健事業の推進に対して保険者の役割というのが大きく登場してきたというところがあるかと思うのです。そして、それは特定健診、保健指導を通じて、特に保健指導を通じて、生活改善の普及を図り生活習慣病の改善を図るという大きな役割を保険者が課せられている。これは法律で義務として課せられているということから関連して、この全体の、特に修正案、資料2の方でいいますと、6ページから7ページに、都道府県はとか、保健所はとか、市町村はというのは歴史的にこれらの機関が国民の健康増進の大きな役割を果たしていることは明らかでありますが、高齢者医療確保法以降、特定健診・保健指導が保険者によって担われることになったということは保険者の役割も極めて大きいものがあるという認識をせざるを得ないと思うのですけれども、保険者という言葉が一度も出てこないのですね。民間企業というのはちょっと入れていただいていますが、それはどのように理解したらよいのか、ちょっと大きな課題なので、質問するのもちゅうちょしたのですけれども。
○永井部会長 どうぞ。
○健康局長 この会で何度も説明しておりますけれども、各保険者というのは健康増進法の中で責務があって、健康増進事業実施者ということで、健康増進法の第6条に定めてありまして、そういった観点から今回の基本方針につきましても、例えば7ページの2番の計画策定の留意事項ということで、1ポツで都道府県は市町村医療保険者ということで、保険者と書いてございますし。
○多田羅委員 どこに書いてありますか。
○健康局長 もっと前にも書いてあるかもしれませんけれども、7ページの2の計画策定の留意事項ということで都道府県は市町村、医療保険者等との一体的な取組みについて書いてありますし、それから9ページの第五、健康増進事業実施者間における連携及び協力に関する基本的な事項ということで、先ほど申し上げましたように、既に法律で各保険者というのは健康増進事業実施者として書いてありますので、各保険事業者の特定健康診査及び特定保健指導のことについてもきちんと連携について書いてあるところでございます。
○多田羅委員 局長のおっしゃることもわかりますけれども、国民はこの文章を見てそういうふうには理解できないですからね。局長はそういうような説明は上からできるでしょうけれども、国民から見ると保険者がどのような役割を期待されているのか、あるいは法律によってどのようなことを担わなければならないかというのは国民から見たらわかりません。これはやはり国民が見る文章なのです。だから、そういう点からすると保険者の役割というのはもう少しわかりやすく書いていただいたら保険者も喜ぶし国民も保険者に期待するところがあると思うのです。
 それは法律の局長の御説明はそうかもわかりませんけれども、国民から見たら保険者がどういう役割をするのかというのは、医療保険者というのは7ページの上から6行目ですか、たしかありますけれども、もっと大きい役割を現実に果たしているわけですね。だから、そこはちょっとわかりにくいということはそうかと思いますが。どんなものでしょうか。
○健康局長 国民がとおっしゃいますけれども、そもそもこの健康増進法というのは健康増進事業実施者について保険者はそのうちの一人、重要な構成要員だという前提でずっと事業をやってきておりまして、各保険者がそういうふうに国民に映らないというのはまた保険局等ともよく相談しますけれども、我が方といたしましては、まさに重要な構成要員であるということで前提でさまざま事業を行ってきております。それから9ページの第五にも書いてありますけれども、この特定保険事業のことにつきましても別途検討会で健康局でも設けておりまして、特定健診の見直しを保険局もやっていらっしゃいますけれども、全体の標準的な健診等、在り方はどうだということで健康局の方で標準的な健診のメニューというものを検討して、それを踏まえて保険局の方でも特定健診の見直しについて検討してもらっているという形で、ずっと両局の方で連携しながらやってきておりますので、努力しているつもりではございます。
 しかし、更にまたここで識者の立場でここの文章を変えろということであれば御指導賜りたいと思います。
○永井部会長 よろしいでしょうか。
 ほかに御意見ございますか。
○徳留委員 別の案件でもよろしいでしょうか。
 大変よくまとめていただいてありがとうございます。
 3点ほどお願いいたします。
 参考資料の27ページに、健康づくりというのは持続可能な社会保障制度あるいは医療費の適正化という目的があるという記述があります。勿論、その前にQOLの向上あるいは格差の縮小ということがあるわけでございますが、資料2の修正案の中に、今、申し上げました持続可能な社会保障制度あるいは医療費の適正化というような言葉を入れていただいた方がよろしいのではないかと思います。それが第1点目でございます。
 それから、第2点目は、生活習慣の中で休養という形で出てくるわけでございますが、私どもは3分の1は寝ている、睡眠をとっているということでございます。勿論、休養の項目のところで睡眠というのが最初に出てきて、休養の中に睡眠が含まれるというのはわかるわけでございますが、休養・睡眠という表現がよろしいのではないかと個人的には思います。
 それから、先ほど修正案の御説明にありましたとおり、企業というのが明記されて大変結構だと思います。つまり前回の「健康日本21」の際に企業との連携というのがうまくいっていなかった部分があったかと思います。そういう意味では、企業というのを明記していただいて大変結構なことです。私どもは1日の中で3分の1は働いているわけですね。ですから、労働・職業というのを生活習慣の中に、あるいは生活習慣及び社会環境の中に入れてはどうかと思います。それが第2点目でございます。
 それから、参考資料に移りますが、がんのところでございます。
 39ページでございます。特に図の9についてコメントしたいのですが、この図は日本人のがんの約40%(男性約53%、女性約28%)の罹患に関するデータでございます。そういう意味で単一でクリアーな要因が挙がってきておるわけです。つまり、喫煙とかあるいは感染要因、それから飲酒ですね。現在、増えつつあるアメリカ型のがんとかあるいは欧米型のがん、つまり食生活あるいは身体活動に関するがんがこの図では過小評価されている可能性がございます。サイエンティフィックには勿論立派な論文でございますけれども、先ほど多田羅先生から御指摘になったとおり、この資料を国民が読んだ場合にがんの予防は喫煙と感染要因と飲酒だけというような誤解を招く可能性があります。そういう意味ではこの図の取扱いは慎重であるべきではないかと思います。
 勿論、先ほど御説明がありましたとおり、参考資料の11ページ、それから104ページ、135ページに食生活とか身体活動の重要な点が図として挙がっており、栄養とか食生活あるいは身体活動が重要であるということを示唆しておるわけでございます。そういう意味から、39ページでしたか、図9の取扱いを勘案していただければありがたいと考えます。
 以上でございます。
○永井部会長 辻委員、いかがでしょうか。
○健康局長 ちょっと前に。
 今の徳留先生の御指摘について、後で辻先生からご説明いただきますけれども、我が方のまず資料1と資料2の関係なのですけれども、今、ここで時間の関係でまとめて御議論いただいているのですが、あくまで資料1は専門委員会からこの部会の方に報告があったということでありまして、我が方はそれに加えてパブコメ上の観点から修正案を出したということでございますので、今の徳留先生の御議論は、本来、専門委員会及び部会でのとりまとめをどうするかという話なので、そちらの方に振りたいと思います。
 ただ一点だけ、柱立ての話で、例えば2ページの五に休養とありますけれども、そういったところを休養・睡眠と入れてやるのかという話なのですが、これは前回もお話ししましたけれども、ここら辺の柱立てが健康増進法の方で、例えばこの柱は食生活、運動、休養、飲酒、喫煙云々というふうに、決められてありますので、そこのところの修文は今回は勘弁してもらいたいと思っております。ということで、辻先生、よろしくお願いします。
○辻委員 39ページの図9の扱いなのですが、これは事実としては事実なのですね。ただ、これは徳留先生が御心配していらっしゃるように、既に出版された論文に基づくものでありまして、既に出版された論文というのは10年前、15年前ぐらいにベースライン調査が行われて、その後10年、15年にわたって追跡をしているコホート研究に基づくデータですので、現実にはそれは、今、10年前、20年近く前のリスクを言っているのではないのかといわれると、確かにそうかもしれないと思います。
 ただ、現実はどうなのかということについては、今、信頼性に足るデータは現実にありませんので出せないわけですが、その辺はわかっていましたので、その隣に図8という形でバランスをとるように、酒、たばこだけではないのだということで、食事を偏らずとるとか身体活動とか、幾つか併記していますので、それで御理解いただきたいということなのですが、国民が読んで誤解しないように、先生がおっしゃったみたいに、これは過去のデータであって、もう少し食事とか身体不活発の影響が出るかもしれないということは若干補足させていただきたいと思います。
 どうもありがとうございます。
○徳留委員 辻先生、ありがとうございました。
 図9については、先ほど申し上げたとおり、日本人のがんで日本人を対象としたペーパーということでかなり制約がある。そしてIARCのグループ1で確実ながんの要因である。それからWCRF/AICRで確実とほぼ確実 なものを取り上げたというところで、そういう制約もある。すぐれた科学論文ではあるのですが、日本人のがんの原因と書いてあるので、そこがちょっと気懸かりです。図9と比較をしながら読んでいただければ理解できるかと思うのですけれども、日本人のがんのほぼ40%のリスク要因ということでありますから、そういう意味では慎重に図9をみ、そして図8を参照して理解すべきではないかと思います。
○永井部会長 ほかにいかがでしょうか。
 どうぞ。
○武見委員 本当に全体として非常によくわかりやすくまとめていただいたことに感謝したいと思います。
 一つお願いに近いかもしれないのですけれども、資料1の後ろの方の資料の20ページのところに全体の概念図というのがあって、これはこの部会でも何度も出てきたものだと思いますけれども、この概念図にのっとってそれぞれのところの目標項目の位置づけなどが整理されてきていると思います。
 そういう意味で、各分野の中で、例えば74ページ、次世代の健康のところに目標設定の考え方ということで図が入っていて、言いたいことは各分野にこういう1枚の図があるととてもわかりやすく、細々と読まなくても全体がわかる。それがあるところとないところがありますので、もし可能であればできるだけこういう形でこの分野の全体を示すものが1枚あると、恐らくこれからいろいろな都道府県や各現場でこういうものを理解するときにとても助かるかと思います。
 本当によく考えられていると思いますのは、この次世代の目標の設定はまさに子どもから先にどうつながるか、つまりその分野だけではなくてほかとの関連がわかるように示されている点もとてもすばらしいと思いますし、例えば44ページには循環器の目標設定の考え方があるのです。これも具体的な目標設定、循環器の中での項目と、あとは栄養・食生活とかほかとの関連がありますが、20ページの図と比べていただくと、これはカラーでなければだめなのですけれども、実はここで扱っているものは左側の生活習慣の改善、つまりブルーの部分だということがとてもわかりやすくなっていて、逆に91ページの社会環境の整備を見ると全体の図の整理は黄色になっている。この統一感がある全体の説明をできればすべての分野でうまくしていただくと本当にわかりやすいかと思いますので、是非お願いしたいと思っております。
○辻委員 ありがとうございます。できるだけそのようにしたいと思います。
 ただ、COPDのところ、心の健康とかになりますと、そのような図の作成はちょっと難しいかなと思います。たばこの辺りは、もう少し整理して絵を出した方がよいのかと思います。あと91ページと74ページの色感覚の違いにつきましては、そういった目でもう一回見直してみて、各部会の先生に振ってみたいと思います。ありがとうございます。
○永井部会長 ほかにいかがでしょうか。
○道永委員 どうもありがとうございました。
 ちょっと今、御説明のないところで恐縮なのですけれども、資料2の別表第1というところにそれぞれの数値目標がございます。13ページですが、脂質異常症の減少というところで、総コレステロールを男女、特に分けずに記載してございますけれども、これはできれば男女で分けていただいた方がよろしいのかと思うのですが、いかがでしょうか。
 あと、もう一つついでに言ってしまいますけれども、内容についてですが、文章の方には肥満とやせというのがBMIでちゃんと表現しているのですが、この数値目標のところにもやはりこれで判断しておりますということを記入された方が、この表としてわかりやすいのかと思いますので、いかがでしょうか。
○辻委員 2つ目の方はそのようにしたいと思います。
 コレステロールの目標値、男女別、確かにそうですね。ちょっと検討させていただけますか。
○永井部会長 はい。
○田畑委員 健康日本21の歩数の目標が男性9200歩、女性8300歩でしたが、実際は平成21年度の国民健康・栄養調査で男性7214歩、女性6352歩と目標に及ばない値となっています。私は健康運動指導士等に、国の施策を担っていると言うことを自覚してもらうために、このように歩数に表される身体活動量が目標に届かないのは小生を含め健康運動に関連する資格者の力不足であると言っております。したがって、健康日本21の目標値は、健康運動に関連する資格者にとって、自分たちの活動の評価指標の1つとも考えてもおります。したがって、実現が難しい目標を次期の健康日本21に提示されますと、健康運動に関わる指導者は自らの活動を正しく評価できない可能性があります。この目標値は実現可能性をお考えの上で、策定されたと考えて良いですか?
○辻委員 基本的には目標の実現可能性は勿論考えた上で決めております。
 ただ、先生が懸念していらっしゃるように、運動の部分というのは、特に歩数の部分はなかなか厳しい状況があります。しかし現状の減少傾向をそのまま黙認していたのではやはりどんどん悪くなりますので、むしろこういった形で歩数を増やす目標を出しております。私もそれぞれの目標を見ておりまして、これの達成は大丈夫そうだとか、これは厳しいだろうとか、やはり濃淡は勿論あるわけですけれども、その中で率直な話、歩数についてはかなりアンビシャスな部分はあるかと思うのですが、ただやはりそれに向けてやらなければこの国は厳しくなってくるということで、いろいろな意味での社会環境づくりも含めて、あるいはいろいろな健康づくりの中で国民が歩数を増やす、あるいは身体活動をもっともっとやっていくような運動をステップアップする必要があるという強いメッセージも込めた上での数値というふうに御理解いただきたいと思います。
○永井部会長 ほかにいかがでしょうか。
 どうぞ。
○樋口(輝)委員 今の資料でいいますと、資料1の27ページ以下の健康寿命のところで、ちょっと御質問させていただきたいのですが、健康寿命の算定というのは32ページに書かれておりまして、これまでの自覚的なものから客観的なものへということで、日常生活に制限のない期間というのを取り上げられた、これは大変よいことだと思うのですけれども、この中でこの自覚的な「あなたは現在健康上の問題、日常生活に何か影響がありますか」というのは、これは御本人に対してそれを問うてありなしということで答えられていることなのか。あるいは家族を含めてそれを確認しているかというところを質問したいのです。
 なぜかといいますと、例えば認知症の方であるとか、あるいは知的障害を持った方であるとか、あるいは場合によってはうつ病でほとんど返答ができなくなってしまっている人だとかということになると、なかなかこの回答は難しいのではないかと思って、そういう場合には、例えば家族がサポーティブにこれの回答をしているということなのかどうかという辺りでございます。
 ここにある、日常生活に何らかの影響というのは身体的な影響だけではなくて、そういうメンタルな部分も含めて問うているのかということも併せてお知らせいただきたい。
 それからもう一つは、この調査は国際的な基準でいいますと、例えばWHOではDALYを扱っているのが一般的だと思うのですが、これはDALYに変換できるのか、相当するものなのか。やはり、今後は国際比較というのもの当然行われることになるのだろうと思うのですが、その辺りのことについてお教えいただきたいと思います。
○辻委員 ありがとうございます。
 まず、この調査の方法でございますけれども、これは国民生活基礎調査というもので、毎年やっているのですが、3年に1度大規模調査という形で行われているもので使われている質問表であります。この大規模調査というのは、全国から無作為抽出された国勢調査区を基にやるのですが、対象は29万世帯の世帯員全員ということですね。75万人ぐらいの方が調査の客体になるのです。そこで調査員の方がアンケート表をお渡しして答えを記入してくださいということになりますので、現実には記入の仕方はかなりばらばらといいますか、ケースバイケースだと思うのですが、基本的には御本人に答えてくださいというふうにはインストラクションされておりまして、ただ、実際答えられない場合は御家族の方がお答えになっているケースも多いのだろうと思うのですが、それがどれくらいなのかということについての具体的な記入はないわけです。ですので、それも含めた上での数値とお考えいただきたいと思います。
 ただ、そのときの考え方としては、例えば年次推移を見ていくときにどうかというと、自己記入の方の割合が年次で大きく変わったというようなことがあれば年次推移はなかなか正確に見られないと思うのですが、恐らくそういうことはなかろうという前提を考えてもそんなに無理はないのかと考えておりますので、そういった範囲で年次推移あるいは都道府県間を比較することは許されているのかという理解であります。
 それからDALY、国際データとの比較でありますが、DALYは現在もWHOでは計算されていますけれども、幾つか問題があります。まず一つは、今回は日常生活に制限がないということで、ディサビリティーフリーな期間を測ったのに対して、DALYというのはディサビリティーのある期間のQOLを換算して生存期間に重みづけするわけです。では、その重み付けを国際的に統一された値で適用してよいのかということにつきましては、一定のレベルのディサビリティーのQOL的な効用値といいますか、それが本当にインターナショナルに一緒なのだろうかということを考えると、ちょっと無理があるのではないかという議論もあります。
 また、米国のヘルシーピープル2010や2020では、ディサビリティーフリーの方の健康寿命を主要指標にしておりまして、日常生活に制限のない平均期間、健康と自覚している平均期間、慢性疾患のない平均期間という3つの指標を測定しています。前2者は健康日本21(第2次)とも共通するものです。
 今、国際的なネットワークといたしましては、EUを中心といたしまして、これは民間の学会としてやっているのですが、EU加盟国のすべての国でこのディサビリティーフリーの方の健康寿命をはかる研究グループ(European Health & Life Expectancy Information System; EHLEIS)がありまして、その中に我々日本の研究者も招かれておりますし、アメリカですとかアジア、台湾ですとか中国の人たちも入っていますので、いずれこの辺がワールドワイドにはなっていくのではないか。そういった面で見ますと、この国民生活基礎調査の日常生活に制限のない期間というものはほぼ、9割以上の確実性をもって欧米各国との間で比較可能・対応可能なデータというように私どもは考えておりまして、ヨーロッパのグループもそのように考えてくれているという状況です。
○樋口(輝)委員 ありがとうございました。
○永井部会長 どうぞ。では、手短にお願いします。
○佐藤委員 ありがとうございます。
 資料2の6ページでございますが、歯・口腔の健康の中で、今回はいわゆる従来の歯周病とか虫歯、う蝕といったものから、新たに食べる、話す等の機能の点に着目した取り組みというのは非常に重要だと思っておりますし、今後、機能やリスクを含めた対応が必要だと思っておりますので、大変ありがたいと感謝申し上げたいと思います。
 一方で、同じ6ページの中で、この歯科・口腔保健に関する知識の普及等に関して、従来の国民運動と位置づけられる8020運動のさらなる推進というふうな記載がございますが、今回、機能の部分が新たに加わった意味からすると、今後の8020運動の展開に向けて何か変更や追加のお考えがあるのかどうか、その点をお聞かせいただきたいと思います。
○永井部会長 では、春日委員どうぞ。
○春日委員 糖尿病の合併症の評価なのですが、これに関しては専門委員会の方でも十分おわかりと思うのですが、糖尿病性腎症では高血糖がかなり長く続いて例えば20年とかそれ以上続かないとなかなか透析導入というところにはいかないので、血糖値がよくなったのをもう少し早く反映するような、そういう合併症、例えば網膜症なんかが合併症の評価としてはよりよいのではないかと思います。
 今後は例え糖尿病の患者さんは増えたとしても糖尿病に関する周知、早期発見、治療法の進歩などから重症な方は減る可能性は高いと思うので、できたらもう少しきめの細かい合併症の評価ができたらと思うのです。ずっといつまでも人工透析への導入の数だけで糖尿病の合併症を評価しているとやはり少し問題があると思うので、何か厚生労働省の方で音頭をとっていただいて、網膜症の全国調査とか、そういうのができたら非常によいのではないかと感じました。
○永井部会長 辻委員。
○辻委員 今日の参考資料の15ページに書いてございますが、これは「健康日本21」の第1次計画、オリジナルの方の指標の達成状況のまとめ図が15ページに書いてありまして、この表の下から5つ目、糖尿病の有病者の増加の抑制ということがAということで目標に達しているのです。
 ただ、一方で、合併症を有する方が増えているという状況がありましたので、今回は先生おっしゃったみたいに、前回では糖尿病患者の増加には抑制がかかってきたので、この傾向を続けていければ合併症を持つ人も減らせるのかというステージにようやく達したということです。
 更に先生がおっしゃったのは、もっと早い合併症としては網膜症があるのだけれども、そのデータがないので何とかならないかという話ですが、私も全くそのとおりだと思います。これは、今後「健康日本21」第二次をどう推進していくかということともかかわってくると思うのですが、資料の最後の方に健康増進にかかわる調査研究の推進ということも書いてありまして、その中でやはり、例えば一次予防をうたっている以上はがんの罹患を減らすということが一義的な指標であり、そのためにはがん登録も必要ではないかという議論が策定委員会でもあったのですが、現実にはなかなか難しい、うまくいっていないところも多いという現状ですので、そういったことも更に充実することも必要なのではないかという議論がありました。それと同じように、先生が今、おっしゃったような網膜症に関する全国統計あるいは登録が必要であるということも、それぞれの立場で訴えていきたいと思っております。よろしくお願いします。
○永井部会長 ちょっと私、循環器の立場から、全体にNCDという概念が導入されて、いわゆる1次予防だけではなくて重症化予防、臓器障害の方に目が向けられたという、非常に大きな前進ではないかと思います。
 日本の場合、NCDの中に余り慢性心不全というのが入ってきていないのです。欧米ですとNCDの循環器疾患というと慢性心不全、特に高血圧の合併症としての慢性心不全というのがかなり重要です。200万人〜300万人はいると思うのですが、一言、慢性心不全というのをどこかに入れられないでしょうか。高血圧も単に血圧を下げるということだけが目標ではなくて、高血圧の合併症を予防する。これは脳血管疾患もそうですし虚血性心疾患もそうなのですが、もう一つやはり血圧がよくても高齢になってくると心不全を繰り返して起こしてきますので、慢性心不全という言葉をどこかに入れていただければありがたいと思うのですが。
○辻委員 わかりました。
 この合併症予防、あるいは重症化の予防ということでは非常に重要な課題になってきますので、循環器疾患の特に高血圧の辺りはほとんどその辺の重篤化予防はないので、少しその辺もまとめて数行ですけれども出させていただきたいと思います。
○健康局長 先生、今、おっしゃっているのは参考資料の方ですか、それとも本文の方ですか。
○永井部会長 参考資料です。参考資料の43ページ辺りのことを。
○健康局長 ちょっと僭越なのですけれども、この文章のもらい方にも、意味なのですが、この資料2、あるいは資料1の基本方針部分につきましては、これは役所の方で大臣告示にするということでありますし、それから、今回非常に御努力いただいた参考資料の方は、逆にこれがないと基本的な方針の意味もよくわからないということで、非常に重要なものだと思っているのですが、細部にわたりますといろいろな学問的なといいますか、対立とまでは言いませんけれども、やはりいろいろな議論が分かれるようなところも一部あると思います。したがいまして、我が方としては行政の大臣告示としてはこの資料2を基本にして、これはきちっとやるけれども、この参考資料の方は今後また座長とよく相談いたしますけれども、例えば部会のクレジットのものを全国に周知するような形で、行政の文書とは別に参考にしてもらうといった形で、意味に差をつけてやっていきたいと思っております。
○永井部会長 当然、そういうことですね。
 これは資料の2が一番重いわけですね。ですが、一応概念としてそういうことを周知しておいた方がよろしいのではないかということであります。
 ほかにいかがでしょうか。どうぞ。
○松田委員 今回のこの案には間に合わないと思うのですけれども、今、アメリカやヨーロッパ等で、いわゆる糖の摂取、砂糖の摂取、特に糖分を付加した飲料の健康に対する影響ということで、指針の開発が進んでいるところですけれども、今後、そのようなことについても検討する予定はあるのでしょうか。
○永井部会長 いかがでしょうか。
○辻委員 非常に重要なお話だと思います。ただ委員会としての議論や計画策定はほぼ終了なので、これには盛り込めるものではないと思います。ただ、今後どうするかということについてはまた御議論いただければと思いますが。
○健康局長 そういった更に追加、先ほど調査研究すべき事項があれば、今、おっしゃっていただいたことを踏まえて我が方で今後どうするか、また検討してみたいと思っております。
○永井部会長 よろしいでしょうか。
 どうぞ。
○藤原委員 すごく立派なものができまして、先ほど局長さんからもお話がありましたように、基本的な方針がまず主になって、その後、参考資料としてこれを活用してもらう。具体的な目標値とするということで、非常にありがたいことなのですが、特に地方に行きますとこういうものが十分理解されずに進んでいくことがよくあります。ですから、一部一部その地方の実情の合わせた部分だけを取り出して、そこを中心にやってしまう部分がありますので、国の方から是非この参考資料につきましては積極的に活用してもらうといったことを周知をお願いしたいと思います。お願いでございます。
○永井部会長 よろしいでしょうか。
 まだ御意見おありかと思いますけれども、この基本的な方針案に対する修正につきましては、次回、諮問答申が行われますので、その中で対応を検討させていただきたいと思いますが、事務局はそれでよろしいでしょうか。
○がん対策・健康増進課長 結構でございます。
○永井部会長 ありがとうございます。
 なお、参考資料につきましては辻委員長と相談して、また皆様方、御意見おありかと思いますので、お寄せいただいた上でその対応について検討したいと思います。
 どうもありがとうございました。では、次の議題にまいります。
 議題3、歯科・口腔保健の推進に関する基本的な事項(案)についてでございます。
 事務局から資料の説明をお願いいたします。
○歯科口腔保健推進室長 それでは、歯科口腔保健推進室長の小倉でございます。よろしくお願いいたします。
 資料の4をごらんください。
 こちらの方は、昨年8月に成立いたしました歯科口腔保健の推進に関する法律というようなものに基づいて作成した基本的事項でございます。
 前回、この部会の中にも、2月28日の部会でございますが、専門委員会の方で作成していただいた骨子案というようなものを御提示させていただきました。それらと、あとまた専門員会とその専門委員会の中の作業委員会というようなことを、専門委員会2回、作業委員会4回を経まして、その専門委員会の中で最終的に決定していただいたものがこの資料4という形のものになってございます。
 前回お示しいたしました骨子案と大きく変わっているところだけをちょっと御提示したいと思います。ただ、その骨子案につきまして、大分肉づけとかもしておりますので、その文言とかは結構変わっておりますけれども、大きく変わっているところにつきましては、6ページでございますけれども、この6ページの第5というところがございますが、こちらのその他歯科口腔保健の推進に関する重要事項というようなところで、第5の2、歯科口腔保健を担う人材というようなものは、骨子案のときにはこのタイトル自体もございませんでしたが、一応、こういうようなものをつけ加えてございます。
 それと、あと7ページでございますが、この7ページから下から5行、このなお書きのところです。これは昨年の東日本大震災を受けてだと思うのですけれども、こういうような災害時の対応というようなものについても少しプラスをして記載をしてございます。
 それと、あと8ページ目以降でございますが、8ページ目以降に目標と計画というようなものを、前回、骨子案でお示ししたときには文章の中に入れ込んでおりましたが、この目標と計画というようなものにつきましては、別表という形でつけさせていただいてございます。
 あとは、この別表の中に現状値でありますとか目標値でありますとか、それぞれの項目で記載してございますが、先ほどの「健康日本21」の中にも、歯・口腔の健康という項目がございまして、そちらの方に目標値は10項目ございました。
 今回、我が方といたしましては19項目ございます。この19項目のうち10項目は、先ほどの歯・口腔の健康という目標値とオーバーラップしているというような現状となってございます。
 それと、こちらの表の方には現状値と目標値しかございませんが、これらを説明する資料といたしまして、資料5を用意してございます。こちらの方の資料5は、専門委員会の中で御検討いただいた資料ではございませんで、現状値と目標値につきましては、専門委員会でお諮りいたしましたが、この資料5につきましては、厚生労働科学研究費の中で目標値と現状値の考え方、データソースが何であるかとか、そういうものをおつくりいただいた資料として参考までに提出させていただいております。
 今後のタイムスケジュールにつきましても、今後は「健康日本21」の方とまた調和をとりつつ進めさせていただけたらと考えております。
 また、今、こちらの方の資料4に基づきましてパブリックコメントを行っている最中でございます。このパブリックコメントにつきましては5月12日から始まっておりまして、6月10日までをパブリックコメントの期間としてございます。今後、このパブリックコメントの内容でございますとか、あるいは本日いただいた意見の内容でございますとか、その他のものも含めまして修正をした上で最終的には大臣告示としたいと考えているところです。
 以上です。
○永井部会長 ありがとうございます。
 それでは、ただいまの御説明に御質問、御意見。
 どうぞ。
○澁谷委員 この基本的事項の最後のところ、資料4の最後の12ページのところに、歯科口腔保健の推進に関する条例を制定している都道府県の増加ということで、現状26、目標39ということが書かれています。
 それから、先ほどの資料5の方の18ページにその説明ということで載せられているのですが、確かに条例を制定している都道府県については健康格差に効果的だろうと思いますし、それを否定するものではありませんけれども、10年経っても47都道府県すべてにできない目標というのはかえって都道府県の格差を生じるのではないかという感じを持っております。
 それで、ここは例えば条例ということに限定せずに都道府県レベルの計画というようなもの、医療計画でもそれから単独の計画でもいいかと思うのですが、そういったような計画の整備も含めて評価をするという、そういう指標の考え方はできないのでしょうか。その方が現実的で全国的な体制整備は進むのではないかというふうには思うのですが、いかがなのでしょうかということの意見です。
○永井部会長 いかがでしょうか。
○歯科口腔保健推進室長 ありがとうございます。
 条例の策定に関してはどういった、目標値としてふさわしいかどうかというような御意見も、やはりその他の団体とか、あるいは専門委員会の中でも御議論いただいたところでございます。
 それと、専門委員会の中で、昔あった目標値の案といたしまして、歯科口腔保健の推進に関する条例を策定している都道府県の数というようなものと、あとは、今、先生のおっしゃったような各都道府県で計画を策定している都道府県の割合とか数とかというようなものも目標値の案としてはございました。ただ、その専門委員会の意見の中で、やはり条例にすべきではないかというような意見が多々ございまして、そちらの方で、各都道府県の計画というよりはその条例を策定している都道府県の数というような形で、今、案の段階ではまとめさせていただいております。
○佐藤委員 まず、100%の目標が今後すべての次期「健康日本21」の目標になっていくのかというようなことについてはいろいろ御議論があるところだと思います。
 それから、今日は辻先生の方から都道府県のむし歯の格差が年代によっては2倍、場合によっては3倍という格差をお示しいただきましたが、実は都道府県ごとに市町村格差というふうな問題を見ていきますと、同じ都道府県行政の中で2倍3倍という格差が一方で挙げられております。
 したがいまして、高みを上げるとすそ野が広がるのか、上がった高みが格差を生むのかという、そんな見方もあると思いますが、今までさまざまな御議論の中でできるだけベストケースに近づくのだという方向性はやはり重要だと思いますので、そのどちらが実効性があるかという御議論はともかくとしても、より高みを目指したいというという、私は条例に対しての意見は持っております。
 以上です。
○永井部会長 どうぞ。
○樋口(進)委員 3ページの2のところに、歯科疾患の予防における目標計画という項目がありますけれども、これはライフステージごとに分けてあってわかりやすくできていると思うのですが、例えば私の関係しているようなところだと、喫煙とか、それから大量飲酒とか精神的な疾患を持った方々というのは非常に歯の衛生なんかが悪いと思うのです。ですから、ライフステージごとに分けるのもとても大事だと思うのですけれども、例えばリスクの高い方と低い方に分けて、それぞれに対するコメントとか意見が入ってもよいのではないかと思いますが、いかがでございましょうか。
○歯科口腔保健推進室長 歯周病の関係と糖尿病でありますとか喫煙とか、あるいはその他全身に関することにつきましても、一応その議論の中には出ておりまして、例えば9ページでございますけれども、9ページの(3)成人期、こちらの方は成人期の中の計画といたしまして、普及啓発の中に歯周病と糖尿病、禁煙、早産との関係、口腔がん等に関する知識とか、このように口腔と全身の関係に関するものも一応記載はしているつもりでございます。
 それとまたちょっとページが変わっていただきますが、7ページでございます。こちらの方は第3パラ「特に」と書いてあるところですが、特に口腔、顎、顔面の発育不全を有する者、糖尿病を有する者、禁煙を希望する者、妊産婦、手術期の管理が必要な者等に対して医科歯科連携を積極的に今後図っていった方がよいのではないかというようなことと、その結果として歯科口腔保健が推進されるのではないかというようなことも一応記載はしてございますので、全くそのような観点を無視しているということではございません。
○樋口(進)委員 勿論そうだと思いますけれども、繰り返し出てくるのが糖尿病と、それからあと喫煙と妊産婦なのですけれども、それ以外に国民に何か周知するような、そういうたぐいのリスク要因というのはないのでしょうか。
○歯科口腔保健推進室長 現段階でその御議論があったのがこういうような項目でございますけれども、今後はその第4といたしまして、5ページ目でございますが、今後、研究の推進ということで、5ページ目の第4の中の2番目、研究の推進。その中にも、やはり今後、口腔の状態と全身の健康と、より詳細に関係については調べていった方がよいのではないか。あるいはまた、歯科疾患と生活習慣との関係というものについても、今後、効果的な予防治療方法についての研究を推進すべきではないかというようなことも議論ございましたので、こちらの方にも反映はしてございます。こちらの方の結果を踏まえた上で、もし何か追加すべきものがあれば、今後、追加をしていきたいというふうには考えております。
○三浦委員 この専門委員会にかかわっていたというところでの議論の内容も踏まえて、補足をさせていただきたいと思います。
 今、御説明がありましたとおり、ここではリスク要因として糖尿病、そして妊産婦等、幾つか繰り返して出てくる用語がございますけれども、エビデンスがあったものを特に重点的に出してきたというところでございまして、それ以外のリスク要因を無視しているわけではありません。ただ、目標値等を設定するに当たってエビデンスに基づく施策づくりということを考えますと、既存の研究で多く報告例があるものをある程度強く意識して設定したというところで、それ以上でもそれ以下でもないというようなところでございます。
 以上でございます。
○永井部会長 よろしいでしょうか。
 そのほか。どうぞ。
○坂本委員 2ページの5番です。必要な社会環境の整備というところで、2行目の「また、地方公共団体に口腔保健支援センターを設置することが望ましい」ということが書いてありますが、この目的、イメージがちょっと上についていないので、一体どういうものをイメージしておられるのだろうかという感じがいたします。
○歯科口腔保健推進室長 歯科口腔保健の推進に関する法律の中に、法律の第15条といたしまして、その中に口腔保健支援センターを設けることができるというような条文がございます。この口腔保健支援センターにつきましては、その条文の第2項といたしまして、施策の実施のために歯科医療と業務に従事する者とかに対して情報の提供、研修の実施、その他の支援を行う機関とするというような記載がございますので、これ以上のブレークダウンしたものはございませんで、これが今、現段階での口腔保健支援センターの定義というか解釈という形になってございます。
 恐らく、今後はどういった形になるのかわかりませんが、行政としてもどういったものが口腔保健支援センターに該当するのかというようなことはある程度、御提示しないといけないと思っておりますので、そこについてはちょっと今後の課題とさせていただきたいと思います。
 あと、現状だけをお話しいたしますと、都道府県の中で、この法律ができてから口腔保健支援センターを設置したというようなところは、今、2県あると伺っておりまして、広島県とあとは秋田県では口腔保健支援センターを設置していると伺っております。もしかしたらまた更に増えているかもしれないですけれども、今、私たちにあるのはそういう状況を把握しているところでございます。
○永井部会長 よろしいでしょうか。ちょっと時間の関係で先に進ませていただきますが、この件はまだ議論することはできるわけですね。よろしいでしょうか。
○歯科口腔保健推進室長 できたらこちらの方も次回のときには完成したいというふうには考えております。
○永井部会長 では、最後、手短にお願いします。
○井部委員 先ほどから出ております歯科疾患の予防に妊産婦とか乳幼児が示されておりますけれども、ちょっと私も気になりましたのは、6ページの歯科口腔保健を担う人材の中に、2行目ですけれども、医師、看護師、保健師、薬剤師になっているのですが、助産師があえて除かれているのか忘れられたのかわかりませんけれども、助産師も入れておいていただくとよろしいと思います。
○歯科口腔保健推進室長 そこは意図的に外したわけではございませんので、入れたいと思います。
○永井部会長 それでは、ちょっと時間の関係で次に移りたいと思います。
 議題4、地域保健対策の推進に関する基本的な指針案でございます。事務局から説明をお願いします。
○地域保健室長 地域保健室長の政田でございます。
 資料は6と7、参考資料の3と4ということで、今回、提示させていただいております。
 時間の都合もございますので、資料6の今回の改正のポイントで御説明をさせていただきたいと思います。
 地域保健法でございますが、この中に地域保健を総合的に推進するために地域保健に関する指針を厚労大臣が定めることとなっております。
 今回の改正でございますけれども、平成22年7月に設置された地域保健検討会で、足掛け3年にわたりまして御検討いただきました。本年の27日に検討会の報告書がとりまとめられております。これを基に、今回、指針の改正を行うというものでございます。
 この指針の中身に入ります前に、検討会での提言がございますので、それについて御説明をいたしたいと思います。
 参考資料4でございます。4の3ページ目をお開きいただければと思います。よろしいでしょうか。
 今回の地域保健対策検討会でございますが、平成15年に改正されて、しばらく大幅な改正を行っておりませんが、今回、少子・高齢化の進展とか人口構造の急激な変化と住民生活スタイルも非正規労働者の増加、共働き世帯が増えているということで、かなりニーズが多様化してきている状況。
 それと、健康危機管理、ユッケの問題もございますけれども、いろいろな経済活動の関係で健康リスクはかなり拡大してきているという状況、それと今回「健康日本21」でも議題になっておりますけれども、NCD対策への対応。それと、関連する各制度の動きがございます。
 この辺を踏まえて今回、検討会で御検討いただいたということでございまして、真ん中ほどにございますけれども、従来の地域保健の方向性ということで2点の政策でやっておりました。平成6年に定められておりますが、従前は保健と福祉サービスの一体的な提供というような柱立て。それと、個人を対象とした公助ということで中心に行ってきておりました。自治体の方は財政的な状況、あと人的な状況も含めて非常に困難な状況となっておりまして、今回ソーシャルキャピタルと書いてございますが、これは検討会の方で議題になったのは、アメリカの政治学者のロバート・パットナムの提言でございますけれども、信頼と規範とネットワークといった社会組織の1つの特徴でございます。これを活性化して住民活動、健康活動を活発化していくということが重要ではないかということで、今回、新たにソーシャルキャピタルの活用という概念を保健の中に取り入れて今後活動していくということを提言いただいております。
 その中で、今まで学校とか企業、これについてなかなか自治体の方で取組みが遅れているわけでございますけれども、この辺を重点的に広げていくということと、自助と共助を支援していく公助ということを加えていきたいということでございまして、先ほどもお話がございました、けれども、学校は生活習慣の形成の場でございます。それと、企業はほとんどの方が8時間過ごししています。今までは個人でなかなかそこはコントロールできない分野でもございます。そういう意味で、地域と学校、企業と連携をした上で政策を進めていくべきではないかという御議論がございました。
 そういう趣旨で、今回の改正のポイントといたしましては、下の右肩にございますけれども、地域資本と書いてございますが、公的も民間も地域の人的資源、物的資源含めて連携した取組みを推進していくというのと、個別事業の活用の在り方も、介護、福祉それぞれでなくて、保健がしっかりしないと医療に結びつく。医療がしっかりしないと介護に結びつくということで、その連携体制をきちっと強化をしていかなければいけないという視点。組織も役割分担組織になっていまして、横の連携をとった上での重層的な連携を強化をしていかなければいけないという視点。あと、情報の在り方も御指摘いただいておりまして、情報をきちっと評価、公表して、一般住民に可視化をしていく。それによって市町村の取組み、県の取組みの目標が共有化できて、住民の意識も高まるのであろうということで、PDCAサイクルの確立、これを推進していく。
 もう一点が、今、市町村の方にはいろいろな事業が地方分権によって下りております。非常に現場の声は事業をこなすが精一杯だというような状況がございまして、これではなかなか達成できないものですから、目標達成型の手法を取り入れてやっていこうというふうなことを御提言いただいております。
 これらを踏まえて、今回、地域保健の指針の見直しを作成しておりますけれども、ポイントの方に戻っていただきまして、基本指針の性格でございます。今、お話ししたのですが、地域保健というのは母子保健とか健康増進法、感染症と、いろいろな地域保健関連法がございます。これの集合体を地域保健といっておりまして、それを地域で受けて、地域の方でいかに総合的に推進していくかというようなものを、取り組むべき方向性として示すもので市町村、都道府県、国、それぞれがどう対処していくかという部分を基本的な方向として示すものでございます。
 先ほど申しました報告書を受けた改正点でございますが、?の今回の指針の改正の主なものでございます。これは今回、この事項、基本の指針の方に追加をしていくというようなものでございます。
 1つ目がソーシャルキャピタルを活用した自助、共助の支援の推進ということで、やはり地域に根ざした信頼とか社会規範といったソーシャルキャピタルを活性化なり醸成をして活用をし、住民への共助の態勢をとっていくということと、これによって今後多様化するであろう地域の保健活動のサービスを円滑にしていくというようなことで1つ目の丸でございます。
 もう一つが、今、申し上げましたソーシャルキャピタル、これの核となるような人材の育成を地域で進めていくというのと、学校と企業、こういうような場を活用していく流れをつくっていくこと。
 もう一つが、やはりそのソーシャルキャピタルを活用してNPOなどのソーシャルキャピタルで組織された団体の参画を得て、地域で一体的にやっていこうというようなことでございます。
 もう一つが健康なまちづくり。これは地域だけではなかなか対応できませんので、国としても健康なまちづくりを全国的に推進するという視点でソーシャルキャピタルの核となる人材育成への支援に努めることというようなことにしております。
 2つ目でございますけれども、健康なまちづくりの推進というのを、従来は保健と福祉のまちづくりということでございますけれども、健康なまちづくりというキーワードを、今回、追加をして、この中で市町村の今後の在り方として、学校と企業などと幅広い連携を進めて、住民と協働の健康なまちづくりを推進するというような方針を打ち出しておりまして、住民だれしもが健康づくりにいそしむことができる環境整備を目指していこうというようなねらいでございます。
 この中で保健所の機能として、広域的な拠点でございますので、地域の課題をしっかり把握をして、生涯を通じて保健、医療、福祉サービスが提供できるような連携体制を強化していくというようなこと。
 それと、3つ目でございますけれども、先ほど申しましたように、保健、医療、福祉、介護の連携強化は非常に重要でございます。そういう趣旨で連携強化をうたっております。
 2つ目で、医療連携体制の構築もございますが、保健所、地域医師会一体となって連携してその辺の機能を発揮していただくということをいたします。保健所の役割といたしましては、管内の健康課題の把握と評価、分析、公表を行って、市町村と県域全体の情報の共有化を図るということと、他の施策とも連携をした上で調整をして、積極的な役割を担うということにしております。
 それと、4番目でございますが、これは今回の東北大震災の教訓も踏まえて、健康危機管理の在り方が議論されまして、その中で都道府県、市町村は大規模災害を想定して、自治体、国と連携した情報収集体制、保健活動の調整機能、それと応援体制、これを整備するということを記載してございます。
 もう一つでございますけれども、健康危機管理の発生時に住民にきちっと情報を的確に認識した上で住民が行動できるようにリスコミをやっていくというようなことでございます。
 もう一点が、大規模災害に備えて、自治体間での保健活動、情報共有、連携体制、これを構築していくということと、国は人材育成、保健師等のあっせん調整機能、これを迅速にできるような体制づくりをすることということにしております。
 それと、今回のインフルエンザ特措法がございましたので、行動計画の策定の趣旨を入れています。
 5番目が学校保健との連携でございますけれども、従前はこちら、産業保健との連携だけを記載してございましたけれども、今回は学校保健の連携ということを追加してございます。
 6つ目でございますけれども、先ほど申しましたPDCAサイクルをきちっとやっていくという趣旨で今回、こういうような情報の評価、公表までを一体的にやって取組みを推進していくというようなことを記載してございます。
 7番目に、保健所機能の部分でございますけれども、従前は市町村の求めに応じ行うということの表記でございましたけれども、市町村との関係が非常に不鮮明でございますので、保健所の機能としては本則に立ち返った形で積極的な支援という形の表記に変えさせていただいております。
 それと、地衛研の強化でございますが、地方衛生研究所は、やはり新型インフルエンザ等ございますので、サーベランス機能の強化、それと迅速な検査体制の確立ということが非常に重要でございますので、今回は事項立てをしまして、地衛研の機能強化というのを挙げさせていただいております。
 9番目でございますけれども、生活環境の確保ということでございますが、食中毒の関係。あと生活衛生関係営の活性化という視点を入れてございます。
 10番目につきましては、今回の健康増進計画の見直しも含めて連携体制の強化というのを盛り込んだということと、法律が制定されていますので地域のがん対策、肝炎対策、口腔保健対策、それぞれの施策を講じる旨を記載したということでございます。
 以上でございます。よろしくお願いいたします。
○永井部会長 ありがとうございます。
○健康局長 一言追加しますけれども、先生方、わかりにくかったと思いますが、「健康日本21」というのは健康増進法に基づいてやって、健康づくりの中身を大臣告示するという形になっています。この地域保健の基本指針も、これも大臣告示なのですが、地域保健法というのは地域保健の地域における推進体制に主軸を置いた法律でございまして、保健所とか市町村保健センターとか、そういうものを通じてどういうサービスを提供するかという提供体制そのものの在り方を定めている法律なのでございまして、こちらの指針の方は健康局長の私的諮問機関の方で検討していたのですけれども、「健康日本21」の方もこの地域保健・健康増進栄養部会の方でお諮りするのであれば、ちょっと遅ればせながらなのですけれども、この地域保健の指針の方も一度見てもらって、歩調を合わせるように最終的には諮問答申をお願いしよう、こういう趣旨でやってきたということでございます。
○永井部会長 ありがとうございます。
 ただいまの趣旨を踏まえまして御発言を。
 どうぞ、澁谷委員。
○澁谷委員 ありがとうございました。
 健康なまちづくりという大きな視点や、それからソーシャルキャピタルの重要性をかんがみて人材の育成に市町村も都道府県も、そして国もその役割があるということを書き込んでいただいたことや、それから保健所の運営、あるいは地方衛生研究所の機能強化ということを盛り込んでいただいた点は大変評価ができると思っております。
 それで、7の保健所の運営及び人材確保に関する事項の関連でございますが、資料7の方の5ページの(2)のところに「人材の確保に次の事項を追加する」というのがございまして、「医師である専任の保健所長の確保が著しく困難である場合には」と書かれております。臨時にこれこれの職員を保健所長として配置するよう努めることと書かれておりますが、これはこの文言だけを見ますと著しく困難という判断はかなり難しいと思いますけれども、わざわざこの一文を書き込むことで安易に兼務の解消を優先して、兼務の解消の手段として医師以外の所長を置くことを助長することにはならないかということで、そのことを危惧をしております。医師確保ができるように、国はその助言とか、あるは確保対策の進行管理とか、そういう役割があるのではないかと思っております。確保よりも兼務の解消が優先されるのかどうかということもありますけれども、わざわざこれを書き込む意図を御説明いただけますでしょうか。
○健康局長 それは医者であれば一番よくて、ところがなかなか努力しても医師確保できないところもあって、そういうところについてはということで政令改正があってこういうことになったので、こういう政令で規定されるということであれば、それをまず利用してもらったらよいのではないかという趣旨で書いてあります。
 逆に、こういうふうなものがあるにもかかわらず、そういった医師以外の方で実力あるにもかかわらず、あるいは研修をちゃんと受けたにもかかわらず保健所長にしないということになりますと、むしろ専属ありきの議論になるというか、保健所長は医者ではなくてもよいのではないかということにもなりかねないので、そういった意味でちゃんとその政令の要件を満たす人がいれば、実際いるようでございますので、そういったところはちゃんと正当な人事で、人事まで国が介入するわけにはいきませんけれども、やっていただいた上で地域の公衆衛生をちゃんとやってもらえばよいのではないか、こういう趣旨で書いておりまして、逆にこう書いたからといって医師たる保健所長の確保を怠るということではありません。
○澁谷委員 そうしますと、やはり医師の確保ができるように国は助言ですとか、あるいは臨時的にこういった置いた場合はその対策についての進行管理をするとか、そういう役割はどこかに明確にされるのでしょうか。
○健康局長 地域の保健所長の任用の進行管理はしません。それは地方自治体のやることだと思います。そうではなくて、まさに地域保健法の定める趣旨、それがちゃんと全うされるようにきちっと法律を所管するという立場でやっていきたいと思っております。
○澁谷委員 法律そのものが変わったわけではないので、医師を確保することは最優先でやってほしいという、そういう御趣旨でよろしいでしょうか。
○永井部会長 よろしいでしょうか。
○市原委員 資料6の4番ですが、地域における健康危機管理体制の確保ということで、最初の項目のところ、都道府県及び市町村は大規模災害時を想定し、自治体や国と連携したというふうに書いてあるのですが、これは私は、都道府県と市町村が自分たちでこういう情報収集であるとかそういうものをすべてやるというようなことで、そのときに自治体というのは他自治体ですか、各自治体ですか。ただ自治体と書いてあるのですが。
○地域保健室長 これは各自治体です。
○市原委員 各自治体。よその自治体ですか。
○地域保健室長 その災害が起きた自治体以外です。他の自治体です。
○市原委員 他の自治体。災害が起きた自治体ですか。都道府県、市町村は自治体ですけれども、自治体がどこの自治体と連携をとるのですか。他の自治体ですか。
○岡田補佐 他の自治体を想定しております。
○市原委員 そうすると、大規模災害ということなので、今回の東日本大震災を見ていただいてもわかりますけれども、これは最終的にはやはり国がもっとしっかりリーダーシップをとって他自治体との連携を推進していただかないと、自治体同士が自分たちでそういう連携を模索する。結局は今回の震災のときでも国がきちんとリーダーシップをとっていただかなかったということで、各自治体が自分たちでおのずからそういうネットワークをつくって支援などをやったわけです。本来であればこれは国がきちんとリーダーシップをとってやらなければいけないことだと、私は自分の市でやはりかなりの災害を受けたわけです。
 今回は、先月、つくばでかなり大規模な竜巻被害が起こった。そのときはつくばだけだったので近隣の自治体の方やなんかが物資の補給であるとかいろいろな人を出していただいたりすることができました。でも、広範囲な災害のときには、これは現実問題、ほとんど無理ですから。常日ごろ、いろいろ協定を結んだり何かして、ある程度のそういうものは期待はできますけれども、これは義務ではありませんので、やはり基本的には国がきちんとリーダーシップをとって支援、推進をするということに明確にしていただかないと、これは自治体自らがまずやりなさいと言われても現実的にまず無理です。
 それともう一つは、実際活動していくときに、例えば安否確認や何かをしなければいけない、そういうことも起こり得るわけですけれども、安否確認などをするときに一番問題になるのは個人情報保護法です。この法律があって現場で動く人間は全く機能しない。どこにだれがいるのかもわからない。これはどこの自治体でも大変大きな問題になっています。ということで、これは個人情報保護法の解釈であるとかそういうものを議論するためには国が率先してリーダーシップを発揮して議論をしていただかないと、この4番にある大規模災害を想定してというようなときには、やはりこれは各自治体ではどうしようもない課題がたくさんあるのではないかと感じています。
○健康局長 資料6だとちょっと言葉が足らなかったのですが、資料7、今の改正で、これでもまだ概要なのですけれども、3ページを見ていただきますと、4の地域における健康危機管理体制の確保の(3)のことが、今、問題になっておりますけれども、下、2つポツがありますが、その一番下のポツを見ていただきますと、都道府県、市町村が地方自治体間で連携体制を構築するとともにというのが、今、資料6の方で抜粋で書いてありますけれども、国は広域的な災害保健活動に資する人材の育成の支援や保健師等について迅速に派遣のあっせん、調整を行う仕組みの構築を行うことと書いてございまして、そういった意味では、今、先生、御指摘の点については当然しっかりやる、今回の東日本もそうでしたけれども、きちっとやるということでございます。
 ただ、参考のためにちょっと申し上げますと、我が方の所管ではございませんけれども、今回の東日本の大震災等を踏まえて、国はこういうふうな形でDMATも含めて、保健師の派遣も含めて災害対策基本法に基づいて調整を行いましたけれども、一方で現実に自治体間での協力体制というのがあったわけでありまして、そういった形で国が介入するルートと同時に国を介さずに広域の、地方の間で基づいてやるべきだ、そういうルートも法律上、担保すべきだという2つの方向が出ておりまして、国を介さないルートにつきましても、先週、閣議決定されまして、今、法案として出ているところでございます。
 ただ、今回のここの支援はそこまで考えたのではなくて、地方もあるけれどもちゃんと国もあるという立場で書いておりまして、国の立場もちゃんと書いているつもりでございます。
○市原委員 またお言葉を返すようですが、この文面を読む限りは、要するに都道府県と市町村が自分たちで連携をとりなさいというようにどうしても読みとれてしまうのですが。
 私は、先ほど言ったように、基本的にはそういう自治体間の連携であるとか、そういうものは当然必要だと思いますし、今回の震災のときの連携は、これはそういうことではなくて自然発生的に出てきたのですね。それは何かというと、やはり国の対応だけでは非常に遅いというようなことで、各市町村が常日ごろのお付き合いだとか、そういうものの中で皆さんが積極的に出向いていって連携をした。だから、それを各都道府県や市町村はそういう連携をつくりなさいと。これをつくることは本当に必要だと思うのです。ただ、やはりそれをきちんとリーダーシップをとるのは国の努めではないかと私は思うのですが。ですから、あくまでも国は、やはりそういう活動を支援、推進、そういうことを積極的に推奨してもらいたいと思うのですけれども。
○健康局長 資料6の抜粋の仕方がちょっとまずかったと思いまして、資料7にきちっと書いたつもりですけれども、よくよく本文の方でもちゃんと今の御意見を踏まえてやります。
 東日本大震災の関係で、健康局は特に保健師の派遣をかなり長期的に全国調整してやりましたけれども、そのほかも補正で現地の情報をちゃんとクラウドといいますか、確保すべきであるとか、あるいは今後、こういうふうなことがあったときの地域の、都道府県の、あるいは市町村のそういった人材をきっとある程度養成してこないといけませんから、そういったものに対する震災を踏まえた研修事業も予算要求しているところでございまして、そういうふうな形で国が責任をちゃんと果たしていきたいと思っております。
○市原委員 それと、先ほどお話ししましたように、災害時の現場で一番困るのは、例えば民生委員が入ったとしても個人情報の関係でどこにだれがどういう状況でいるかというのは全くつかめないのです。これは安否確認の大きな妨げになったりしているわけなので、やはりそういうことも含めて、先ほどお話ししましたように、国がきちんとリーダーシップをとって、何が問題になっているのか。ただ連携だけとればよいという問題ではなくて、やはり大規模災害を想定してということになりますと、今、言ったような非常に大きな問題が出ますので、くれぐれも個人情報保護の問題に関しても十分御検討いただくようにお願いしたいと思います。
○永井部会長 その点、よろしくお願いいたします。
 ちょっと時間が過ぎてしまいましたので、また御意見おありの場合にはメール等でお寄せいただきたいと思います。
 事務局では、今日の意見を踏まえましてまた追加の意見がありましたらそれぞれの案について更に整理をいただきたいと思います。
 「健康日本21」第2次の告示案と地域保健対策の推進に関する基本的な指針案につきましては、次回の部会までに厚生審議会への諮問を予定していると伺っておりますので、適宜、準備を進めていただきたいと思います。
 そのほか、特に内容でしたら、次回の日程につきまして事務局より説明お願いします。
○がん対策・健康増進課長 次回の日程につきましては、6月20日水曜日を予定してございますけれども、詳細につきましては、また委員の皆様方と調整させていただきまして、速やかに御連絡させていただきたいと思います。
 事務局からは以上でございます。
○永井部会長 ありがとうございます。
 では、これで本日は閉会させていただきます。長時間ありがとうございました。


(了)

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