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2012年7月4日 ホームレスの実態に関する全国調査検討会(第4回)議事録

社会・援護局地域福祉課生活困窮者自立支援室

○日時

平成24年7月4日(水)


○場所

厚生労働省 省議室


○出席者

座長

岩田 正美 (日本女子大学人間社会学部教授)

委員

水内 俊雄 (大阪市立大学都市研究プラザ教授)
森田 洋司 (学校法人樟蔭学園常任理事)
奥田 知志 (NPO法人ホームレス支援全国ネットワーク理事長)
沖野 充彦 (NPO法人釜ヶ崎支援機構副理事長)
佐久間 裕章 (NPO法人自立支援センターふるさとの会代表理事)
森川すいめい (世界の医療団東京プロジェクト代表医師)
木原 弘子 (東京都福祉保健局生活福祉部山谷対策・自立支援担当課長)
蔵野 和男 (大阪市福祉局生活福祉部ホームレス自立支援担当課長)

○議題

ホームレスの実態に関する全国調査(平成24年1月実施)について

○配布資料

資料1−1調査結果の分析・検証にかかるデータクリーニング等について
資料1−2ホームレスの実態に関する全国調査(生活実態調査)の結果(概要版)
資料2−1調査結果の分析・検証のポイント
資料2−2諸症状・疾患(問20〜22)に関する分析・検証について
資料3「ホームレスの自立の支援等に関する基本方針」の見直しに向けたスケジュール(案)
参考資料1−1「その他」の記入内容について
参考資料1−2事由意見(問44)の記入内容について
参考資料2−1生活実態調査のクロス集計表
参考資料2−2生活実態調査・地方都市調査のクロス集計表
参考資料3平成23年度自治体ホームレス対策状況調査の単純集計結果(速報値)
参考資料4平成23年度ホームレス対策事業運営状況調査集計結果

○議事

○岩田座長 それでは、定刻となりましたので、ただいまから「第4回ホームレスの実態に関する全国調査検討会」を開催いたします。
 皆様、お忙しい中どうもありがとうございます。
 初めに、委員の出席状況について事務局よりお願いします。
○金子地域福祉課長補佐 本日は、佐久間委員、森川委員が業務の御都合により欠席との連絡をいただいております。代理として、それぞれ滝脇様、中村様に御出席をいただいております。
 それから、奥田委員が若干遅れているようですので、このまま進めていただきたいと思います。
 人事異動によりまして委員の異動がございました。御紹介をさせていただきます。
 大阪市福祉局生活福祉部のホームレス自立支援担当課長である蔵野委員に変更になっておりますので、よろしくお願いいたします。
 本検討会につきましては、原則公表とさせていただきます。資料ですとか、議事内容等につきましては、後日ホームページへの掲載を予定しておりますので御承知おき願います。
 それでは、カメラの冒頭撮りはこれで終了になりますので、これ以後はよろしくお願いいたします。
 次に配付資料の確認をさせていただきます。
 まず、「議事次第」「座席表」、資料1-1ということで「調査結果の分析・検証にかかるデータクリーニング等について」、資料1-2ということで「ホームレスの実態に関する全国調査(生活実態調査)の結果(概要版)」。それから、「調査結果の分析・検証のポイント」という資料2-1、資料2-2として「諸症状・疾患(問20〜22)に関する分析・検証について」、これは、森川委員提出資料となっております。それから、資料3として、「ホームレスの自立の支援等に関する基本方針」の見直しに向けたスケジュール(案)。
 それから、委員の皆様の机上にパイプファイルにとじているものがございます。これが参考資料ということになっています。中を開いていただきまして、黄色い仕切り紙を入れておりますけれども、参考資料1-1として「その他」の記入内容について、参考資料1-2として、「自由意見(問44)の記入内容について」、参考資料2-1として、「ホームレス生活実態調査のクロス集計表」、参考資料2-2として、「ホームレス生活実態調査・地方都市調査のクロス集計表」、参考資料3として、「平成23年度自治体ホームレス対策状況調査の単純集計結果(速報値)」、参考資料4として、「平成23年度ホームレス対策事業運営状況調査集計結果」というものを入れております。最後に、生活実態調査の公表した版を、一応念のため、調査票とともにつけております。
 なお、このパイプファイルでとじた資料につきましては、委員限りの資料とさせていただきたいと思っておりますので、大変申し訳ありませんけれども、本検討会終了後に一旦回収をさせていただきますので、よろしくお願いいたします。
 資料については以上でございます。不足などがございましたら、お知らせいただきたいと思います。
 それでは、議事に入ります前に、地域福祉課長の矢田の方から一言ごあいさつをさせていただきます。
○矢田地域福祉課長 皆さん、おはようございます。
 本日は、お忙しい中を御出席いただきましてありがとうございます。
 まず、皆様には御報告がございます。
 ホームレスの自立支援特別措置法の延長について、まず御報告をさせていただきたいと思います。皆様には、大変に御心配をいただいておりましたが、この6月27日でございますが、国会の方で5年間の単純延長、要するに、法律の内容は今回は変えないということで、期限のみ延長の改正が行われております。全会一致で可決成立をいたしております。
 これを受けまして、6月27日でありますが、この延長法につきまして公布・施行をし、平成29年8月6日までこの法律が延長されるということになりました。改めまして、皆様に御礼を申し上げたいと思います。厚生労働省といたしましても、引き続きホームレス対策にしっかりと取り組んでまいりたいと思っております。
 それから、このホームレス対策の基礎となりますのが、この検討会で現在分析を進めていただいております実態調査でございます。法延長に伴いまして、検討会の重要性が更に高まったものと認識をしております。引き続き、よろしくお願いいたします。
 社会保障と税の一体改革大綱、これは2月に発表されておりますが、これに盛り込まれております生活支援戦略、この策定につきましては、生活困窮者の自立促進の観点から、1つは生活困窮者支援策を策定をする。もう一つは、生活保護制度の見直しを行うということで、こういった2つのことを総合的に取り組むための戦略を、今後策定をしていくというふうに盛り込まれております。
 これにつきましては、先般骨格が示されておりますが、近々更にこれを細かくした中間のまとめというものが国家戦略会議に提出されて、これを受けて更に制度設計などを含めて秋ごろまでに最終とりまとめを行うということで、現在検討が進められております。今後この検討を進めていく中で、ホームレスの対策も含めた生活困窮者に対する既存施策のあり方、こういったものについても併せて検討されていくものと思っております。
 皆様方には、こういった動きもきめ細かく情報提供させていただきたいと思います。今後とも御協力賜りますようお願い申し上げまして、あいさつといたします。
 本日、どうぞよろしくお願いをいたします。
○岩田座長 ありがとうございました。
 懸案の延長が決まりましたので、こちらの検討も意味あるものにしたいと思います。
 それでは、本日の議事に入りたいと思います。
 まず、資料1-1及び資料1-2について事務局から御説明をお願いします。
○金子地域福祉課長補佐 説明に入ります前にお断りをさせていただきますけれども、3月の第3回の検討会の際にお話がありましたけれども、本日の検討会を開催するに当たりましては、事前に作業部会を設けさせていただいております。
 座長とともに3月の検討会の際に是非参加したいということで、水内委員の方からもお申し出いただきましたので御出席をいただきまして、前回の検討会を踏まえて、具体的にどのような分析をしていったらいいのか等のアドバイスをいただきながら、事務局において下作業を進めてまいりました。また今回、疾病等の設問関係については、別途森川委員の方にも分析をお願いしておりました。
 これらの結果を踏まえて、検討会での議論のたたき台として本日の資料を御用意させていただいております。
 それでは、資料1-1をごらんいただきたいと思います。
 これは事務局の方で、データクリーニング等をさせていただきました。その際、どういう考え方、どういう点について処理をしたかということをまとめております。
 1つは、一言で言いますと、生活保護受給者からの回答というのが入っておりまして、これについて集計対象から外したというものでございます。
 具体的には、調査の問7-1というところで、仕事以外の収入源というのを聞いている問がありましたけれども、そこで「その他」という選択肢を選ばれて、自由回答の中で生活保護を挙げていた回答がありましたので、それについて除外をしております。
 資料の見方も含めて御紹介させていただきますけれども、参考資料の1-1というパイプファイルの方を見ていただきたいと思います。
 1ページ目の問7-1というのがありますけれども、ここで最近3か月の仕事以外の収入源についての設問があって、「その他」を御回答された方の自由記載の内容の分類作業を行った過程で、この生活保護という回答が出てきておりました。
 具体的に言いますと、同じく17ページを見ていただきたいのですが、左側の方は「その他」という部分に自由記載をしていただいた内容をそのまま抜き出しているものなのですけれども、それを右側の方でそれぞれ類似の回答ということでカテゴリー分けをしております。
 17ページに載っている生活保護と回答を書かれている部分を、「6.生活保護」というカテゴリーでくくりまして、これが全部で15件あったわけなのですけれども、これを集計から外したということでございます。
 それから2つ目の作業が、これまでの検討会でも御説明をさせていただいておりましたけれども、選択肢の中でその他を選ばれて自由回答で記載されている部分の取扱いの関係ですけれども、これは作業部会を通じて回答数が一定件数、おおむね100件以上あった問ですとか、あるいは「その他」と回答した割合が高かった問、17%以上の問を目安に、全部の問ではないですけれども、その他の中身を自由記述部分について幾つかのカテゴリー分けをして、既存の選択肢に分類できるものについては分類し直しております。
 これについても、資料の見方も含めて例示をさせていただきますと、参考資料1-1の9ページをごらんいただきたいのですが、わかりやすい例で言いますと、問1-1で具体的な寝場所についての回答、自由記述が左側の方に書いてあるのですけれども、真ん中の少し上の辺りに「いろは通り」と回答されているものがあるのですけれども、これについては、右側の方を見ていただくとわかると思いますけれども、「2.道路」と再分類をしております。
 この道路というのはもともと選択肢にあるものなので、「その他」の中にカウントされていたこの1件を、既存の選択肢である「2.道路」の方にカウントし直したという、このような作業を繰り返しております。
 このような作業をしておりますので、既存の選択肢以外に、事務局で新たにつくったカテゴリーが右側の方に新規ということで出てきている形になります。
 7ページのところで見ていただくと、頭のところで「既存」と「新規」と黒塗りで書いている部分がありますけれども、これがもともとの調査票では、こういったくくりがなかったもの、選択肢がなかったものをこのような形で事務局の方で整理をして、新規にまとめたというものをあらわしたものです。
 ちょっと話が戻りまして、1ページを見ていただきたいと思いますけれども、この1ページの見方ですけれども、一番左が既存の選択肢プラス事務局でつくった、「新」とついている新たなカテゴリー、問1-1でいうと「公共施設等」というのは事務局の方で新たにつくったカテゴリーです。1の欄がもともとの生活実態調査だけのデータの数、2の欄は、それに地方都市に調査をした分を合わせたデータになります。3の欄は、それを再コード化した後のデータ。4は地方都市の調査を含めて再コード化した後のデータ、以上4つに一応整理をしております。
 資料1-1のデータクリーニングの方の話に戻りますけれども、3つ目として最後、「その他」というのがありますけれども、これがデータクリーニングの過程で、「仕事による収入月額」という、生活実態調査の問6-2ですけれども、金額の区分けの部分で齟齬があることがわかりましたので、その箇所を訂正しております。
 その結果、仕事をしている者の平均収入月額、直近3か月分については、約0.4万円としていた部分を、約3.5万円と訂正をしております。これらが、本日これから分析の御議論をしていただくに当たっての前提と言いますか、データクリーニング等を行った結果になります。
 それから、御紹介するところがないのでここで併せて説明をしておきますけれども、参考資料1-2というところを見ていただきたいのですが、問44という、完全な自由回答の問を、今と同じようにカテゴリー分けして整理をしたものであります。
 これについては、参考程度に目を通していただいて、お気づきの点があればまた言っていただければと思います。
 それから、資料1-2になります。
 生活実態調査の概要版ということで、4月27日に、3月の検討会で皆様に確認をいただいて公表させていただいたものですけれども、今回のデータクリーニング等の結果、生保の受給者の分の人数等が減ったことなどによりまして、数値が若干変動しております。この変更があった部分については、アンダーラインを引いております。こちらの資料については、参考までにおつけをしているものであります。
 以上です。
○岩田座長 どうもありがとうございました。
 最初に、今、御説明がありましたように資料1-1と1-2。1-2はいいのですね。
○金子地域福祉課長補佐 1-2は結構です。
○岩田座長 そうですね。特に有効票の絞り込みということと、その他の再分類。それから、これは水内委員がどうしても変だということでわかったわけですけれども、仕事をしている人の平均収入月額に単純集計の時点で間違いがあったということがわかりまして、それを修正したということですが、これらの点について、何か御意見・御質問ございますでしょうか。
 どうぞ。
○木原委員 「いろは」が道路というふうに再分類されたということなのですけれども、「いろは」は商店街なので、その辺はどうなのですか。
○金子地域福祉課長補佐 必ずしも正確にではないかもしれませんが、一応ある程度のくくりというか、グルーピングができるものについてまとめていると御理解いただければと思います。
○岩田座長 今のような点というのは多分あると思うのですけれども、それぞれの地域の特徴といいますか、そうすると、ある程度ここに書いてあるように、道路とは何かという、例えば、その商店街も含むというような何か解説をどこかにつけるか、ここにあるような一覧照合表というか、「道路等」というような感じで書くかですね。
 やはり、細目が書かれているので見るといろいろなことがわかるわけですけれども、きれいに分けてしまうと、逆に見えるものも見えなくなってしまうということが、ほかの点でもあるかもしれませんので、その辺は、どのようにまとめたかというものをつけておくというようなことは必要かもしれません。
 今の点について、いかがでしょうか。
○木原委員 ほかの商店街も全部道路に入れているということですか。
○金子地域福祉課長補佐 今のような商店街というか、ある程度推測がつくものはいいのですけれども、全く字面だけを見て判断している部分もありますので、そこはある程度事務局の方での判断で、同様のグルーピングということで整理をさせていただいたものであります。
○岩田座長 例えば、今の11ページの方に、その再分類がないのがありますね。これは全く「その他」になってしまうという意味でしょうか。今の参考資料1-1の11ページなのですけれども。
○金子地域福祉課長補佐 右側が空欄になっているものは、その他のまさにその他、残ってしまったものです。
○岩田座長 この辺りはちょっと難しいかもしれません。例えば、地下というのがこっちにも出てきたり、商店街の中というのもあるのですね。仲見世だとか、松坂屋前とか、商店街というのは出てくるので。
 あと、ビルのどこかとか。一番街とかいうのも、これは多分商店街になると思うので、もう一回どうくくるのを考えてみたらいいと思います。
○金子地域福祉課長補佐 そうですね、もう少しそこを詰めて見ていきたいと思います。
○岩田座長 そのほか、今の資料の1-1のクリーニング等についていかがでしょうか。
○森田委員 これは、私、ちょっと聞き漏らしたかもしれませんが、今、その他の再分類をされて、新規に立てられた項目があります。これは、どういうぐあいにこれから扱っていかれるのですか。
 例えば、路上生活の中で困っていること、新規で9番で「仕事・お金がなくて困っている」という項目が新たに立てられています。これが当初からクエスチョン内に入っている場合と、後で「その他」分類で入れていますので、大きく傾向が変わってくると思うのです。
 もともと本来は、入れておいても、クエスチョンの中に当然あっていいだろうという項目なのですが、それをわざわざ後で立てられているということになりますと、この辺りの扱いをどういうぐあいにすればいいのか。今後、ほかの新規もみんな同じような問題が出てくるのです。また、今おっしゃったように概念が少しずれている、かぶっているという面がありますので、その扱いをどうするかということについても、一つ御検討いただきたいと思います。
○岩田座長 そうしますと、「その他」の中に既存の選択肢にあったものはそちらに吸収するというのはよしということで、「その他」の中で比較的多く出てきて、新規カテゴリーが立てられそうだということで立てたものについて、並列で並べていくか、それとも一応その他として、その他の中身というブレイクダウンするような方法にするか。
○金子地域福祉課長補佐 そこは考えていきたいと思います。
○岩田座長 そうですね。多分ブレイクダウンする方がいいと思います。
○森田委員 消してしまうのはもったいないと思いますし、非常にあやが出てくるところですので、大事にはしたいと思っております。
○岩田座長 今日は皆様方には初めてこれがお示しされたわけなので、この後全体の説明をいただきますので、それも併せて少し見ていただきながら、また御意見をちょうだいしたいと思います。
 次に資料2-1について説明をしていただきながら、また戻って、資料1-1について御意見があればお願いしたいと思います。
 それでは、事務局の方よろしくお願いします。
○金子地域福祉課長補佐 資料2-1になりますが、一応表紙の方に「データ精査中のため今後変動がありうる」ということで注意書を入れておりますけれども、一部暫定値を使用しているもの等もございまして、今後の分析過程で変動する可能性もありますので、取扱いにちょっと注意をしていただければと思っております。
 この資料は、大きくは2部構成でつくっております。1部は、回答項目に地域ですとか年齢等の基本的なクロスをかけたものをまとめたものであります。それから、第2部として、運営状況調査と比較・検証を行ったものとなっております。
 それから、本編に入る前に「路上生活をとりまく周辺環境」というイメージの図をおつけしております。これは、これまでの検討会の議論の中で、この生活実態調査の結果が必ずしもホームレスの実態をすべてあらわしていないのではないかというような趣旨の御意見もいただいた経緯もございまして、そういった点も踏まえまして、路上生活を取り巻くイメージということで、図をお示ししております。
 御承知のように、生活実態調査としてはこの中心の部分のところが対象となっているということであります。これについても、何かございましたら御意見等いただければと思います。
 では、2ページ目をごらんいただきたいと思います。
 これは地域ごとの年齢分布を見たものでありまして、生活実態調査と地方都市調査を合わせたものとを対比させております。いずれも、高齢者の割合が大きいということは、19年調査のときから指摘されておりますけれども、今回も引き続きこういう傾向があるということ。それから、特に東京23区ではその傾向が大きくなっているということであります。
 ちなみにこれは、参考資料の2-1、パイプファイルの方を見ていただくと、参考資料の2-1と2-2がそれぞれ生活実態調査のクロス表、2-2の方がそれに地方都市を含めて、合算してのクロス表となっておりますので、これでいくと、左側の生活実態調査のみの方は、この2-1の方のクロス表を見ていただくということになります。
 右側の方の実態調査プラス地方都市調査の方は2-2の方で数値を拾っております。それぞれクロス表の4ページと5ページになります。
 次に3ページです。
 これは、年齢ごとの路上生活の期間について考察したものでありまして、60歳以上では、生活期間が10年以上の割合が3割を超えており、年齢が高くなればなるほど長期化するという傾向が見られるというものであります。
 次に4ページです。
 4ページは地域ごとの路上生活の期間というものを考察したものでありまして、ここを見ると、東京都23区では、路上生活の期間が長い方に比較的偏っています。一方で、大阪市の方は短期間の方に偏っている傾向が見受けられます。地方都市では、路上生活期間が短い傾向にあるのではないかと見られます。
 次に5ページになりますが、5ページは年齢層ごとの路上生活の拠点について考察したものでして、これを見ていただくと40歳を境にずっと路上生活をしていた割合が大きくなっております。逆にこの年齢未満ですと、「ときどきドヤ・飯場・ホテル等にも泊まっていた」の割合が大きくなっているという傾向がございます。
 次の6ページですが、これは地域ごとの路上生活の拠点ということで、大阪市で見ますと、大阪市は「ときどきドヤ・飯場・ホテル等にも泊まっていた」の割合が、全国平均と比べて大きくなっている。横浜市は、「自立支援センターに一時的に入ったことがある」という割合が、一方名古屋市では、「シェルターに一時的に入ったことがある」の割合が、それぞれ全国平均よりも大きくなっているという結果になっております。
 7ページですが、年齢・路上生活期間ごとの寝場所についてということなのですが、年齢別で見てみると、40歳未満のところ、若年層ほど「寝場所はつくらない」割合が大きい傾向が見られるということと、路上生活期間別に見ると、テントや小屋、これを常設する割合が、路上生活期間が長くなればなるほど大きくなって、短いほど小さいという傾向があります。
 8ページですが、「路上生活で困っていること」を路上生活期間ごとに見たものでありますけれども、これを見てみますと、路上生活期間が短いほど困っていることを挙げる割合が大きくなるということであります。
 9ページの方が、「仕事と収入の状況」について、路上生活期間ごとでの考察ですけれども、路上生活期間が長いほど、収入のある仕事をしている人の割合が大きいという傾向があるということと、仕事以外の収入がある場合について見ると、収入のある仕事をしていない人の方が仕事以外の収入がある割合が大きい、、このような結果になっております。
 10ページですけれども、「地域ごとの収入のある仕事の有無」についてです。
 地方都市では収入のある仕事がない路上生活者が比較的多いのでは
ないかということが言えるのではないかということであります。
 それから11ページにいきますと、年齢ごとの収入月額を見たものであります。年齢が若いほど、ほかの年齢層よりも収入額の高い人の割合が大きくなっている。高齢層になるほど、収入額が低い人の割合が大きくなる傾向が見られるというものであります。
 12ページ、地域ごとの収入月額ですが、これを見てみますと、東京都23区と自立支援センター実施自治体では収入額が高い人の割合が大きくなっている。一方でシェルター事業の実施自治体では収入額が低い人の割合が大きい傾向が見られるということであります。
13ページに行きますが、「年齢・路上期間ごとの仕事の内容」ということで、これを見てみますと、高年齢層、あるいは路上生活期間が長い人ほど、仕事として廃品回収の割合が大きくなる傾向になっている。
 逆に、若年層、あるいは路上生活期間が短い人ほど、建設日雇という割合が大きくなっております。
 14ページですが、仕事の内容ごとの収入月額ということです。
 清掃のところを見ていただくと、清掃を仕事としている人については、収入額が分散をしているという傾向が見られます。廃品回収の収入の状況を見ると、前の方になりますが、12ページの図表13-1の一番上の全体のところになりますけれども、ここと近い形になっています。
 それから15ページに行きますが、「年齢層ごとの収入の有無」です。
 年齢が高くなるほど収入がある割合が大きくなる傾向があります。65歳以上の層が最も多くなっております。
 16ページですけれども、地域ごとの収入の有無を見たものでありまして、仕事以外の収入のある者については、名古屋市と自立支援センター実施自治体でその割合が多くなっている。これは地方都市調査を含めてもその傾向は変わっておりません。
 17ページになりますが、「年齢・路上生活期間ごとの収入源」ということについての考察です。仕事以外の収入限としては、全体として年金が多くなっています。それから、路上生活期間が3年以上では、年金を除くと「友人・知人からの支援」の割合が大きい。逆に、路上生活期間が3か月未満と短くなると、「拾う・もらう」の割合が大きい傾向が見られます。
 18ページになりますが、地域ごとの収入源ということで、「拾う・もらう」という回答については、自立支援センター実施自治体で回答の割合が大きい傾向が見られます。大阪市では、「家族からの仕送り」の割合が大きくなっているということであります。
 19ページですが、「年金受給者の収入月額と今後の希望する生活に」についてです。仕事以外の収入の収入額「5万〜10万円」の方の多くが年金受給者と思われます。それから、今後希望する生活のうち、就職することはできないので、何らかの福祉を利用して生活したいという割合が19%となっております。
 20ページに行きますが、「路上生活の理由と直前に住んでいた所」ということで、路上生活に至った理由を見ますと、「アパート等の家賃が払えなくなった」という方が16.8%となっていることを併せて見ると、仕事の減少ですとか失業等によって収入が減少して家賃が払えなくなったり、失業で社宅等にいられなくなった結果路上生活に至ったという経緯が大部分を占めていると言えるのではないかということであります。
 21ページですけれども、「年齢ごとの前に住んでいた所」についてであります。「飯場・作業員宿舎」という回答は高年齢層になるほどその割合が高くなっている。一方で、「勤め先の社宅や寮」あるいは「親戚・知人宅」という回答については、若年層の方ほど高い傾向になっているということであります。
 22ページですが、「路上生活期間・野宿経験ごとの利用状況」ということで、これについては、路上生活期間が短いほど生活保護を利用したことがある人の割合が大きい傾向が見られるということであります。
 23ページに行きます。「地域ごとの利用状況」ですが、都市と地方で生活保護の利用方法に大きな差は見られなかったということであります。地域ごとに利用の特徴が異なっているということだろうと思われます。
 24ページ、年齢層ごとの生活保護を利用しない理由についてであります。若年層は自分では利用ができないと思っている割合が大きくなっておりまして、高齢層になればなるほど、「生活保護制度を利用したくない」と回答する割合が大きい傾向があります。
 25ページ、地域ごとの生活保護を利用しない理由ですけれども、これは生活実態調査、地方都市調査ともに、「生活保護制度を利用したくない」と考える人が多いという結果になっております。
 26ページ、「地域ごとの現在の場所に来る前の場所」ですが、これについては、全体としては同じ市内を移動しているのではないか、そして東京都23区でいうと、23区内を移動しているのではないかと考えられるというものであります。
 27ページですが、「地域ごとの現在の場所に来た理由」です。都市によって、仕事の状況やボランティア、民間支援団体等の特徴がありますけれども、全体的にいうと、なじみのある土地に行く人の割合が大きいということであります。
 28ページは、シェルターの認知度と利用の有無を地域・野宿経験ごとに整理をしたものです。四大都市において、シェルターについては認知度・利用状況も高いということであります。
 29ページになりますが、「自立支援センターの認知度と利用の有無」についてであります。これについても、当然でありますけれども、自立支援センター実施自治体において自立支援センターの認知度が高くなっているということであります。
 30ページ、「巡回相談員の認知度」についてですが、自立支援センターの実施自治体では、巡回相談員と接する機会が多いが、地方都市では逆に少ないということが想定されるのではないかということであります。
 31ページ、「民間支援団体の支援の利用状況」についてでありまして、これについては、自立支援センターの実施自治体では他の自治体と比較して民間支援団体による支援が充実していますが、地方都市では民間支援団体による生活相談や支援が多く利用されているという結果が見られます。
 32ページになりますが、「路上生活期間ごとの今後の生活の意向」についてということで、路上生活期間が短くなるほど自活したいという希望が多くなりまして、長くなるほど今のままでいいという意向を持つ割合が大きくなっているという結果になっています。
 2部の方に行きます。
 34ページになります。生活実態調査と運営状況調査との比較で見たものでありますけれども、自立支援センターと緊急一時宿泊(シェルター)事業のいずれも49歳未満、若中年層の利用者の比率が大きくなっているということであります。路上生活者全体で49歳未満については、全体の15.4%となっておりまして、自立支援センターやシェルター事業のいずれも、路上生活者以外の利用者も一定程度あるのではないかということであります。
 35ページ、「路上生活の期間」についてでありますけれども、自立支援センター、シェルター事業のいずれも、路上生活期間については短い傾向になっております。それから、自立支援センター退所後、約半数が半年以内で再路上ということになっております。
 36ページになります。「路上生活に至った理由」というものでありまして、いずれの調査を見ても、生活に至った理由としては、仕事関連の理由が最も多くなっているということがわかります。
 以上です。
○岩田座長 どうもありがとうございました。
 大変内容がいっぱいあって、しかも、今回の生活実態調査以外の調査、最初の方では、地域区分から見たということでしょうか、地方調査を含む方と今回の路上生活者実態調査の自治体区分別という、ちょっと込み入っていますけれども、そういう区分で見ています。そして、幾つか途中にそれとは別のクロスが含まれているということです。
 2部の方が関連調査との比較・分析で、今おっしゃっていただいたような自立支援センターと緊急一時宿泊事業の利用者層と路上にいる人たちにどういう差違があるかを見ていただいたということです。
 たくさんありまして、いろいろ御意見があると思いますが、いかがでしょうか。
 どうぞ。
○木原委員 23ページの生活保護の地域ごとの利用状況というところですけれども、上の「・」の3つ目に、「都市と地方で生活保護の利用方法に大きな差は見られないが、地域ごとに利用の特徴が異なっている」と書かれているのですけれども、むしろこれは、東京23区は医療単給というか、医療のために生活保護を受けられている方が多いのかと。基本的には、健康であれば野宿なりホームレスをして過ごす方がいいみたいな感じがあって、やはり病気になったら困るから生活保護を受けるという方が多いのかなと思うのです。
 そのすぐ下の大阪市などは逆に、福祉アパートで、生活扶助自体も生活保護で賄う的なところになっているのかなということで、むしろ利用方法に大きな違いがあるのではないかと思うのですけれども、いかがでしょうか。
○岩田座長 生活保護の利用形態といいますか、利用の仕方ということになりますね。
 どうぞ。
○沖野委員 多分それは、利用方法というよりも各自治体の運用方法の違いかと思うのです。東京の例は何とも私もわかりませんけれども、大阪は、アパート等で単身で生活保護を受けた割合が大きいというのは、それと同時に保護施設等の福祉施設に入所して生活保護を受けたという割合も、結構多くなっているのですけれども、東京とか横浜との違いというのは、大阪市の場合、宿泊所とか、あるいは簡易宿泊所のままでは生活保護はだめですよということで、基本的には生活保護施設で、あるいは幾ら簡易宿泊所からの転用アパートであっても、一応アパートという区分の中で生活保護をかけるという形になっているのでこういう割合が大きくなる。
 逆に横浜とかでしたら、簡易宿泊所、あるいは無料・低額宿泊所というところでの生活保護が多くなるというようなところでの運用方法の各自治体での違いとして見てもらったらいいのかというふうに感じています。
 もう一つ、全然別の項目でもいいですか。
○岩田座長 今の点について、利用方法というのは、利用する方から見た方法なのだけれども、今の御意見はそうではなくて、行政の方のホームレスの人たちに対する生活保護の適用方法と言いますか、それに差があるのではないかという御意見ですね。
○水内委員 これは、作業部会での検討においても見事に都市の運用の違いが出たなと分析していた点であったので、まとめ方の表現はこのへん配慮する必要があると思います。
 それから木原委員、これは医療単給ではないかと言われましたけれども、ここでの公表数値は入院で医療単給は入っていないと思います。
○木原委員 そういうことですね。わかりました。
○水内委員 入院については、「その他の自治体」というところで、典型的に地方都市の実態が出ていると思いますけれども、病院へ入院してしか脱ホームレスできないというような実態が出ているかと思いますので。
○木原委員 お答えになる人がお答えになるときにそこら辺のことをわかってこれを書いているのかどうかというのは、非常に難しいです。「生活保護をもらったことがありますか」と聞いたときに、どういうふうに思ってこれを書かれているのか、医療単給だけでももらえばもらったということになるので、そこら辺の精度というのはどうなのか、それもちょっと疑問にはあります。
○水内委員 聞き取りの受託団体の、対象者との信頼関係や制度の悉知の違いに影響されているとは思うのですが、それほど外れていないという実感はあります。
○岩田座長 選択肢の中に路上で医療扶助だけ受けたというものがあれば、よりはっきりしたかもしれませんけれども、ただ、そういう医療単給のあり方自体も、多分かなり議論が分かれるところで、本来の医療単給というのは逆に、医療費を出すと生活扶助のところまで下がってしまうという場合に当初は考えられていたわけですから、路上で医療単給をするということ自体も、行政のやはり判断と言いますか、福祉事務所の判断が相当かかっていると思うのです。
 ですから、この辺どう表現するかというのは微妙なところだとは思いますけれども、いずれにしても、調査の考察ですので、余り踏み込んだ書き方はできないにしても、この差はどういうことでしょうということについては、ちょっとしたコメントは必要かと思います。
○水内委員 補足でいうと青い方の参考資料の3-15というところで、いわゆる補足調査、全国の福祉事務所回答事例の中で15ページというのは、ホームレス状況の人への生活保護の適用状況調査の結果があって、この中に開始の件数で医療機関というのが出てきているのですけれども、これは前回やったときに、新宿区さんがたしか医療単給を全部挙げてきてすごい数になったというのがあったのです。今回やはり医療単給とかそういうのは含めずに、いわゆる入院保護という件数で挙がっているのか、ちょっと検討していただいて考えてもいいのではないかとは思うのです。
○木原委員 23区の場合は通院を入れるというのが、何か普通になっているのかなという気もします。
○水内委員 でも、今回東京都さんの出てきているのが割とマイルドな値に下がっているので、こんなのかなという感じがしているのです。
○岩田座長 いずれにしても、かなり地域別に違うということだけは少なくともはっきり出ましたので、それがホームレスと生活保護受給、あるいはホームレスまで行かないちょっと前の生活保護の具体的な運用状況、そこに地域差があるということは、どこがどうだということは別として、言わざるを得ないところかと思います。
 それでは、もう一つの点ということで。
○沖野委員 もう一つの点も大阪にかかわるところで、例えば、2ページの年齢区分で、大阪市は若年層の割合が多く、6ページの大阪市では野宿の短期層が結構多い、8ページで大阪市ではときどきドヤ・飯場・ホテルに泊まっていた人が多いと。
 それと関連して、18ページで家族からの仕送りの割合が大きいというところで出ていることなのですけれども、もしかするとこれは、大阪だけが突出しているというよりも、今回のその調査の手法にそれぞれ若干の違いがあったのではないかというような推測もできるかと思うのです。
 というのは、自立支援センターであるとか緊急一時宿泊事業の結果、入所者の傾向を見ていると、若年で野宿期間が短期という人が多いという傾向が出ているので、例えば、河川敷・公園とかでテントを張っている人を主に調査をした、あるいは路上で段ボールを敷いて囲いをして寝ている人を主な対象にしたという形でしている場合と、それにプラスして、ある程度流動層に対して調査もしたという場合と若干傾向が変わってくるかと思うのです。特に大阪市がそれが突出しているというよりも、ほかの東京とかの調査の中にはそういう自立支援センターなどに主に入所する人たちが今回の調査の中に入っていなくて、大阪市の場合はそこに入所するような人たちも含めて入っているというふうに理解した方がいいのではないかと思いました。
 それと、18ページの家族からの仕送りが大きいというのは、余りこれは表に出さなくてもいいのではないか。というのは、母数が33で、10%違ったとしても、多分3人違ったら10%変わってくる。これが先ほど言った傾向の中で、ある程度若年で路上期間が短いですという人たちであれば、3か月の収入の中で、例えば親からの仕送りがあった人が何人かいたということで変わってくるので、多分その辺の違いかという気もするのです。もしこれが年齢でクロスがかけられるようでしたら、そこで見ていただいて、誤差であれば誤差の範囲で解決していてもいいのではないかと思いました。
○岩田座長 地域区分別の、例えば大阪だけが多くなるというのは、そもそも調査方法に違いがあったのではないかということを明らかにしようとすれば、寝場所をどういうふうにつくっているというのはこの表では地域区分別にないので、こちらはあると思いますけれども、本当にそうかということになりますね。
 それは、もう今回はしようがない。そうだと言うしかなくて、もしかしたら調査方法に、大阪だけがより長期層をつかまえてしまったというようなことはあるかもしれませんけれども、何か前に見たときその辺がどうだったか、こちらを見ればわかると思いますが、どうでしょうか、今の仕送りとか。
 今回、年金が結構あったというのは、前回の調査でも年金は私たちが思っていた以上にあったのです。それは非常に重要な点でして、つまり逆に言えば、住宅があって、あとちょっと何かがあれば別に路上でなくてもいいんだという層がこのぐらいいるのだということは、非常に重要な点だと私は思っています。
 家族の仕送りについても、別にそんなにそのことを心配しなくてもいいのではないでしょうか。つまり、家族との関係がある人がいて、だから逆に言うと、勿論すごい仕送りではないにしても、私も前に調査したときに、兄弟でお姉さんだけとはちょっとつながりがあって、ちょっと会ったときにお小遣いをもらう、そういう話を聞いたことがあるのです。
 だからそうだとすると、そういう人たちもちょっとはいるんだというような、いずれにしても、収入が路上生活を脱出ほど大きいわけではないので、仕事の収入の問題と、仕事以外の収入に今回はフォーカスして、主に年金のところですね。高齢層が長期に路上にいて、しかも年金があるというような場合に、丸ごとの支援ではなくても、路上を脱出する可能性があるという点は、もうちょっと言えるかという感じがします。
○水内委員 ちょっと関連して今の収入の面で、作業部会であがっていた収入の値が今まで収入があったらおかしいおかしいと思っていたので、今回直していただいたのでやっと納得できたのですけれども、年齢別の収入のところが11ページにあるのですけれども、これは結構すごい値が出ているのかと思うのです。
 見ますと、路上の生活をいろいろお聞きしていると大体3万円ぐらいでしっかりがっつり稼いで、日々の生活を維持する額で過ごしておられるのですけれども、70〜74歳までは、やはり3万ぐらい行っているのです。ですから、超高齢化している中で、75歳までは路上で頑張って生きておられる、そこへずどんと値が落ちてしまうので、75歳〜79歳でも3万円近くいく人もいるのですけれども、これは生活保護取れなくてもまだ頑張る路上生活者がいるのだなということをつくづくと感じた。
 それが結構、12のところで地域別に分けてもある種そんなに収入が変わらないということに関して、もうちょっと差が出るのかなと思っていたのですけれども、地方でもそういう方が一定程度稼いでいるという実態が出たのかというふうに思います。
 なので、かなり高齢化して大変だというよりも、高齢化しても頑張って働いて生きておられるという側面がちょっと見えたかと思います。
○岩田座長 そうですね。前も若い人よりも長期にいる高齢者の方が、変な言い方ですが強いというか、そういう意味でいろいろな方法で生きている、それはそうだろうと思います。
 しかし、それでいいとも言えないので。
○水内委員 政策的関与をどう書くのかというのが、ちょっと微妙だなということを言いたかったのです。
○岩田座長 そうですね。ですから、例えば、仕事を取り上げるのではなくて、それも続けながら地域で生活、路上ではないところで生活するにはどうしたらいいかというのは、そういう発想が一つできていくと。年金層、あるいは年金プラス仕事層、あるいは仕事層と。
 今のところは、年齢区分が非常に細かいことがとてもよくわかるわけですが、全体的にこの年齢区分、5歳刻みというのは、ややちょっと繁雑な気がしなくもないのですが、やった方がいいところと、やらなくてもいいところもあるかと。どうでしょうか。
 それと、地方都市調査を含めた場合も、真ん中は関係ないので、全体と下の3つの区分ところだけが比較対照になるのですけれども、どうでしょう。こういうふうに比較した方がわかりやすいか、あるいは何か違う手法で示すか。これは表示の仕方の問題です。
○水内委員 私ばかりしゃべって申し訳ないのですけれども、追加で独自に行った地方都市調査の結果を入れていただいて本当にありがたかったのですけれども、この緊急一時宿泊事業実施自治体というのは、シェルターという政策効果がどれだけ出るかというとき見るべき地方都市なのですが、生活実態調査のみの場合は、この緊急一時宿泊事業実施自治体はたしか札幌、さいたま、那覇だったでしたか。かなり性格の違う都市が集められていて、今回地方都市調査が入った場合は、あとはどこが入ったのでしょうか。
 せっかく地方で始まった緊急一時宿泊事業というのが、どれだけ現場の方の人に影響を及ぼしているかというのは、その他の自治体、地方都市と比べていろいろ見てみたいなと思ったのですが、ちょっと見えにくい結果になっているので、この辺、地方区分の緊急一時宿泊事業実施自治体名はわかりますでしょうか。
○金子地域福祉課長補佐 下関市と熊本市だったと思います。
○水内委員 下関と熊本が追加になった。
○金子地域福祉課長補佐 はい。地方都市ということで。
○水内委員 生活実態では、那覇、さいたま、札幌ですか。
○金子地域福祉課長補佐 那覇市、さいたま市、札幌市、千葉市、岡山市、新潟市です。
○岩田座長 今の点に関してでも結構ですし、ほかの点でも構いませんので御質問。
 どうぞ。
○蔵野委員 先ほど、沖野委員が発言された18ページですが、家族の仕送りが突出していて21%ですけれども、状況は、先ほど沖野委員がおっしゃったとおりです。ただ、大阪市としまして、表現として「突出」というのは、33人のうちの6〜7人ということになってくるかと思いますので、表現の話ですけれども、「多くなっている」というような形で表現を検討していただけたらと。
 ここに御出席の方はおわかりですけれども、これだけパッと資料として外に出てしまいましたら、大阪市だけ仕送りをもらっているホームレスの方が何かたくさんいらっしゃるのだというような誤解を招くのもどうかと思いまして、よろしくお願いします。
○森田委員 沖野委員、大阪市さんのおっしゃることはわかります。その場合、、「突出」という表現とか、分析している表の中のある特定のところ、クロス集計ならセルですけれども、これを特徴づけるときには、何か有意分析、有意性の検定、とりわけセルの中ですと残差分析などをやらないとなかなか浮かび上がってこないです。
 全体の傾向としての有意性というのと、セルの中を特定化して、ここが全体の有意差に効いているというのとは違います。後者では、この統計手法を用いないと恐らく不可能です。勿論、有意性分析をする場合には前提がいろいろありますので、このサンプルに適合性があるかどうかは検討しなければいけないのですが、それは最初の議論から我々は標本調査という考え方をしないで、このデータだけをデータとして扱っていく。だから、母集団との関係というものはとれないということが前提になっています。
 しかし、さはさりながら、これをマスターサンプルとしたとしても、そのマスターサンプルの中のどの特徴を突出しているとか、ここが有意に効いているというセルを決めるときには、やはりその検定は一応やっておかなければいけないだろう。
 先ほど沖野委員がおっしゃったように、非常にパーセンテージの少ないところで、たかだか2人か3人でぽーんと出てしまうようなものは、絶対検定にかけたら出ないはずです。それを恐らくはおやりになっているかどうかというところが、ちょっと私、疑問だと思っておりますが、いかがでございますか。
○岩田座長 検定は、母集団それ自体が確かでありませんから、今のところしていませんよね。
○金子地域福祉課長補佐 していません。もともと全体の調査数も前回と比べると減っていますので、細かくしていけばしていくほど、どうしてもNが小さくなってしまうということがございます。
 先ほどの大阪市のケースも、Nは確かに小さいですけれども、御議論いただく材料ということで、あえてそのまま、このような結果が出ていますということで御提案をしていますので、これはちょっと違うのではないかという検討会の御意見があるようであれば、これを必ず報告書に入れるということではございませんので、そこについては御議論いただければと思っております。
○岩田座長 特にグラフにすると数がわからなくなってしまうので、むしろ表のままで出して、Nがわかっているということで、数が少ないということで、余りパーセントだけで見るようにしないというやり方を、その場合はした方がいいと思います。
 ですから、年齢も5歳刻みだとすごく若いところなどは3とかで非常に小さいので、先ほどの、だーっと見ていくときの高齢者のところのやり方などだとうまくそこが効いているのですけれども、ある程度まとめてしまってもいいのではないかという気はします。その場所場所で使い方を考えられたらいかがでしょうか。
 ちなみに、今、見たのですけれども、大阪は逆に、寝ている場所が決まっていないとか、固定していないのが今回東京より多いのです。
○沖野委員 多分自立支援センターなど見たら、もう明らかに年齢層の若い人と高齢者と、野宿期間も非常に短い人と長い人と二極化してきているから、その二極化の中のどの辺までをどう取るかによって、かなり統計上の数値に変動が来るのではないか、そこを1つ押さえておけばいいのかという気がしたのです。
○岩田座長 仕事の種類も、例えば、建設日雇と運輸など一緒にしてしまうとか、少ないので何か一緒にしない表と、特に円グラフとか折れ線とか帯グラフとかつくるときは、ある程度の数がないと怖いかもしれないです。
 それは少しテクニカルなことだと思いますけれども、ちょっとそれを見てコメントを書くと、先ほど森田先生が言われたような感じになってしまうので。
 そのほか、いかがでしょうか。
 それから、まだ勿論全部が反映されているわけではないので、今後もっとこういうところをハイライトした方がいいとか、こういうクロスをかけた方がいいということがあれば。
 どうぞ。
○奥田委員 本体の方の調査でなくて、2部の関連の方でもいいですか。
 これが、自立支援センターといわゆるシェルターのところの調査だと思うのですけれども、自立支援センターは数自体は十数か所しかないわけです。ですから、例えば、35ページで、自立支援センター利用者で退所後半年以内で再路上が半数という。だけど、これは実際には先ほどの生活保護の運用が地域によって違うというのと同じように、センターの仕様も実際には違うのです。
 例えば、退所後のアフターケアまでやっているセンターもあれば、そうでないところもあるという、サービスメニュー自体が違っている。もっと言うと入所の仕方も違っているのです。例えば、横浜みたいに同じセンターの中でシェルター的にやった上でセンターに入るという2段階の方式をされているところもあれば、いろいろですから。ちょっと私が心配するのは、大ざっぱに大くくりにこうやってしまうと、やはり実態というか、何が言いたいのか、これは結局、幾ら支援しても半年経ったらみんな路上に戻っていますみたいな、そういうところだけの印象付けに終わるのではなくて、もう少し分析をして、こういうサービスというか、こういうサポートをしているところは、退所後の再野宿率はこれぐらいになっている、しかしここで終わるとこうなっているという、そういう意味では、数値が厳しいセンターが数値が出るというのは嫌がるかもしれませんけれども、その辺まで出さないと、余りに大ざっぱ過ぎて今後の政策上の論点にならないのではないか。
 それと、一般の人から見るところの、やはり野宿とかホームレスに対する差別偏見はまだあるので、結局だめではないかという印象しか残らないということをちょっと心配するのです。だから、自立支援センターはデータが取れるところだと思うので、せっかくデータを取れるところを今回出すのですから、この辺り、もう少し丁寧に分析していただければと思いますけれども、どうでしょうか。
○岩田座長 これはそうしますと、個別というか、地域別で出してみる。
○奥田委員 そうですね。地域別とか、もしくはセンターでどういうことをやっているのかということぐらい、大ざっぱに傾向分けして。
○岩田座長 何かくくる。
○奥田委員 そうですね、例えば、Aタイプ、Bタイプ、Cタイプぐらいに分かれますよと。Aタイプでやっているところは退所後の回帰率はこれぐらいに抑えられる、けれどもBタイプになるとこうなっている、やはりAタイプの方がいいのではないかみたいな、そういうふうな次の政策に橋渡しできるような分析をした方がいいのではないかという意味です。
○水内委員 これは分析の掲載場所が悪いです。作業部会でも、これは貴重なデータなので、きっちり分析しようと言ったのですけれども、まさかここに出てくるとは思わなかったのです。これは生活実態調査の方の例なので、たまたま路上にいてホームレスと自立支援センターとを経験した人が母集団なので、ここに出てくるとまずいのです。
 逆に言うと、これはホームレス自立支援センターにいたけれども、なぜ失敗したのかということをきっちりするためのデータとして分析したかったのですが、ここに出ると、母数が全然違うので、ちょっとこの位置はまずいと思います。
○奥田委員 そこが私、理解できていませんでした。そういう意味ですか、これは。
○水内委員 これは掲載場所が悪いです。
○奥田委員 母数が違うのですか。
○水内委員 これは生活実態調査で、今回路上で聞いた人でセンター利用者なのです。
○奥田委員 それはそうなりますね。
○水内委員 それで初めてわかった貴重なデータなのできっちり分析しましょうということは作業部会で言ったのですけれども、ここで使われると非常に誤解を招く。
○奥田委員 私は完全にその誤解を招いていたのですね。
○水内委員 専門家でも誤解を招いた。
○奥田委員 これだけ見るとセンター調査したとしか見えないです。これは路上のセンター経験者だとは、この流れで来ると読めないです。ちょっとそこは何とかしてもらわないといけないですね。
○岩田委員 今の35ページの図表46というのは、実は22ページのところに、これは生活保護の利用なのですけれども、図表30というのがありまして、むしろこういうのと一緒に置いた方がいい。制度利用に至ったのだけれども、今、路上にいますという人たちなのです。これは、前回やったのと同じ方法でやると、要するに再利用層、つまり割合繰り返し野宿をしているタイプの人たちがいるということがわかるのです。これは233いるのですけれども、だから、こういう層の性格、年齢とか仕事の点とか、何かそういう性格、あるいは地域とか、それを見るということを、生活保護の方と、今の自立支援センターあるいはシェルター利用というのをやって、その人たちの属性とか地域を見てみるというのはいいかもしれません。
○奥田委員 そうなると、参考として、これはもう生活実態調査の結果だから、それは路上で聞いた人が母数だというのがはっきりした上で、できたらやはり参考として、せめて13か所か14か所のセンター利用者たちがその後どういう傾向になっているのかぐらいは、だってそもそも路上で聞いているということは、全員路上に戻っている人に聞いているわけですから、あとはどれだけもちこたえたかということだけ答えているわけですから、結果的には100%路上回帰者に聞いているわけですから、ですから、その前にやはりセンター利用者の実態を参考としてでもちょっと触れないと、ますますセンターに対する評価に関して、ちょっと誤解を招く可能性が高いです。
○水内委員 この参考資料集の4に出ているのですが11ページ、退所者の状況というのがあって、ここに貴重なデータが出ているので、これをきっちりと、これは合算で出ていますけれども、これは合算だけですか。各センター別の退所者割合とかは出ていないと思うのですが、これでしたか。これは緊急一時ですか。幾つか退所のやつは出ていると思うので、きっちりとそれは書き込んでいったらいいのではないかと思うのです。
 これは緊急宿泊ですね。自立支援センターは6ページですね。参考資料の4の6ページにホームレス自立支援センターの退所先、それから11はシェルター事業の退所先ですね。
 多分大阪市がこれに出ていないというのは異質な施設なので。15の方で大阪市が、一応退所後の話は出ていますので、その辺をきっちりと書くことかと思います。
○岩田座長 いずれにしても、そちらは参考なので、そこにまぜないと言いますか、まぜるときは誤解を受けないようにやるということがありますけれども、今ちょっといろいろな話が出ていたように、少なくとも中心は、それでも路上にいる方たちの数は減っているけれども、まだ問題が解決していないわけで、その問題をどうするかというときに何にフォーカスしていくかというので、先ほど収入の話で、年金と仕事と2つの話が出たと思うのです。
 この後まだ医療の方もありますので、その話もしていただかなければならないのですけれども、もう一つは制度です。制度利用の経験ということで、経験者の中に、むしろ路上に再参入する層が多いとすると、そういう人たちが一体どういう人たちなのか、あるいはどういう地域にいるか。
 この場合、地域別が今回の特徴になっていますけれども、これは前に議論したときに、この地域区分というのは制度支援の差異を反映しているということを前提にしていますから、そこがもう一つのハイライトになる。
 そして、関連調査との比較というのは、一番効くのは、要するにどういう層を押さえているかというのが、制度の場合は比較的路上の期間が短くて年齢の若い層が今、押さえているというか、勿論それだけではないにしても、それは経験的にもずっとわかっていることですけれども、数字ではっきりさせると。
 これはこれで、その効果というのは当然あるわけですから、いいとか悪いとかということではなくて、そうすると、若くない層、先ほどの70代でも働いているというような路上生活、仕事はさまざまですけれども、やはり廃品回収のところに集中していますから、そういう何かイメージをはっきりさせて、今後の対策がどのような層にどう対応するかという点をはっきり出すというような感じでまとめていったらと思うのです。
 それでは、まだ後で御意見いただきたいと思いますけれども、もう一つは、今、言いました病気の点について、森川委員の方にどういうふうに分析したらいいかということをお願いしていました。
 今日は、代理で御出席いただいている中村委員の方から説明をお願いしたいと思います。
○中村様(森川委員代理) 資料の2-2に森川が分析して検証しました資料がございます。こちらをごらんいただければと思います。
 私からは、森川から伺ってきたことをお話しさせていただきます。
 1ページ目に「総合的には次のことが考察されました」とあります。ここに概要が記載されておりまして、続きますページに具体的内容についてや各項目ごとの検証がされております。これに関しては、生活実態調査の問20〜22に関してです。
 問20は諸症状について、めまいとか、しびれとか、自覚症状について聞いているもので、問21が路上生活をしてからの病気について、問22が路上生活する前の病気について聞いています。
 1)からまいります。調査対象者は、60歳以上の方が1,326人中724人、54.6%ということで、高年齢層であるということから、何らかの疾患を有する人が多いと考えられた。高年齢層による健康状態の脆弱性が示唆されて、医療的支援が必要であるということが考察されたということです。
 2)について、これは問20と21から来ました考察ですけれども、重篤な疾患(がんや心臓疾患など)を持っていて、すぐにでも医療受診が必要な人が少なくなかったと推定されています。
 3)循環器内科、呼吸器内科、整形外科、眼科、歯科、精神科といった専門家の受診が必要であるということです。こちらについては、資料の3ページを見ていただきたいと思います。併せまして、資料の2ページに諸症状の全体、パーセンテ―ジであるとか、参考資料の単純集計結果の方の38ページ、39ページの方に問20のパーセンテージでるとか、続きます40、41ページに疾患名等が書いてあります。
 こちらから考察されたものなのですけれども、パーセンテージから最も割合が多かったのは歯科に関する疾患でありまして、歯科受診が必要。歯科の問題であっても、ケアを受けられないと重篤な感染症に至り、命の危険性があるということです。
 そして、「ひどくだるい」「急激にやせた」「食欲不振」という方、これらを重複して持っている方もいらっしゃるのですけれども、これらの方々は病状が重いと考えられ、1日も早い医療受診が必要ということです。
 「2週間以上毎日落ち込んでいた」という方が、6.9%いるということですが、この方たちにはうつ病の可能性があり、適切なケアが受けられないと自死リスクが高い。特に、この割合は若い世代で多いということです。
 「よく眠れない日が続いた」という方が17.8%いらっしゃいまして、不眠が心身を不調にする原因となりますので、支援が必要であるということです。
 「目やにが出る・目がかすむ」という症状に関する項目があって、この方たちも一定の割合いらっしゃったのですけれども、もう少し具体的な項目を増やせば、視力等の訴えがあったかもしれませんということです。
 腰痛の方の割合が25.3%で、路上生活者の方で肉体労働等に従事していた方にとって、腰痛は仕事を失う原因となり得るということで、就労支援を検討するときに、体の痛みのケアが必要と考えられるということです。
 そして、めまいの方が14%いらっしゃいますが、これは心臓疾患など重症疾患が原因でめまいを訴える人がいるかもしれないということで、重症疾患が示唆されているということです。
 これら、いずれの質問項目に関する症状について、適切なケアが受けられなければ人命に関わる可能性があるということです。
 1ページに戻りまして、4)になります。先ほどの考察から来ることなのですけれども、医療従事者によるアウトリーチ活動が必要である。更に、重症と思われる方が路上に少なくない割合でいらっしゃることであるとか、2週間以上落ち込んでいるであるとか、意欲の低下とか、愁訴がある人たちが少なくない割合でいらっしゃるので、その人たちが自ら相談に来ることができていない状況が考えられまして、アウトリーチが必要なのではないかという考察がされています。
 5)に参ります。「疾患や障害が原因で路上生活化した可能性が示唆」と書いてあるのですけれども、こちらを、「疾患や障害が原因で生活困窮状態に至った可能性が示唆」とさせていただきたいと思います。
 これは問22の路上生活となる前の疾患についての回答からなのですけれども、「路上生活に至った原因は何ですか」という質問項目がこれとは別にあったと思うのですけれども、そちらに、病気やけがや高齢のために路上生活に至ったという選択項目がございまして、そちらを選んでいる方もいらっしゃるのですけれども、直接路上生活化した原因となっていなくても、疾患が原因となって路上生活化した方がいらっしゃるのではないかということです。
 これに関しましては、10ページの方に「路上生活をする前の病気について」で、パーセンテージとその他項目の記載があります。こちらに書かれています疾患であるとか、その他の疾患名を考察しますと、路上生活をしている現在の症状に比べると、かなり重症の疾患が挙げられています。こういうことから、こういう重症な疾患が原因で生活困窮に至り、結果として路上生活化に至った可能性があるのではないかということです。
 6)「その他」に記載されたものは、考察がなされれば、問いに組み込む必要はないのではないか。これはどういう質問をつくるかということに関してではあるのですけれども、その考察の案としまして、4ページを見ていただきますと、その他の分類についての森川の考察が提示されています。
 その他の分類につきまして、1)「痛み」に分類される人が多いということです。
 2)風邪症状という項目をつくってもいいくらい、回答が多かったということです。これが結核を意味している可能性も示唆されるということです。
 3)としまして、その他項目の中で幻覚や強い不安など、精神症状を訴える人たちがいました。具体的な精神疾患名を診断される方もいました。問いの仕方を変えると出てくる、数が増えるとは思いますけれども、このような回答数の多さから見ますと、自殺のリスクが高いであるとか、適切な医療的な介入が急務であることが示唆されるということです。
 また、安心できる居住空間も必要だということです。
 4)として、「問21か22に書くべきだった人」と書いてあるのですが、諸症状の中に血圧が高いというような回答をしている方がいまして、これは疾患の方に書くべきだったのではないかと森川が言っておりました。
 5)としまして、「心臓疾患の可能性」。これは自覚症状の中なのですけれども、立ちくらみ、めまい、意識消失、動悸、胸痛、息切れを訴える人たちが少なくなく、これらの項目が合致した人は、循環器内科、呼吸器内科受診が緊急に必要であるということです。
 6)としまして、身体障がいがある方が多いかもしれないということです。脳梗塞の後遺症や視力障害、体のしびれ、肝硬変などを訴える方がおり、このような方たちには身体的な障がいを持つ人として適切なケアを受ける必要があるということです。
 また、その他の項目に、便通に関する症状を訴える人が少なくなく、このような便通に関する便秘症などはさまざまな疾患にかかわるため、重要な質問項目であるということです。
 続きまして、1ページの7)、8)は、これに関するものなので割愛したいのですけれども、8)の「質問項目をもっと洗練させたい」という中で、5ページ目の10)の「問20の質問の仕方」ということで森川の案が書かれています。なぜこのような問いをするのかということで、そういう視点に立ちまして、具体的な支援方法が検討できるような調査項目の整理をしてみてはいかがであろうかということで、例が挙げられています。
 就労にかかわる痛みに関して聞いてみるであるとか、心臓疾患など緊急な医療介入が必要であると考えられる人たちを洗い出すための質問項目、身体障がいを明らかにする質問項目、希死念慮や精神症状を洗い出す項目など、どのような支援につなげたいかとか、疾患や障害を持った方がどうしたら路上生活を脱することができて、適切なケアが受けられるのかという視点に立った質問項目をしてみるのもいいかもしれないという案でございます。
 9)は、既に委員の皆さんや座長からもお話がありましたが、問20〜22に関しても、調査対象者の選択に偏りがあるため、この調査結果であるとか考察は路上生活者全体を代表するものではなくて、この割合が大きい小さいということで疫学的な考察を言うことはできないということです。
 一方で、早期に医療介入すべき人が少なくないことは明らかとなったという考察です。○岩田座長 どうもありがとうございました。
 今の御説明に対して質問ないしは御意見ございましたらどうぞ。
 質問の仕方がちょっとよくなかったのではないかという御指摘が幾つかあるわけですけれども、これは次回また調査をするときの参考にさせていただくことにして、今回は少なくともこういう質問に対する回答から見える特徴といいますか、そういう形でまとめることになるかと思います。
 その他に出てくる症状と病名があります。これは勿論その他でまたブレイクダウンするような形になると思うのですけれども、あるいは、はっきり元の病気がわかればそちらに入れるということになると思うのですが、それは事務局の方でやって、それを確認していただくというような感じでよろしいでしょうか。
○中村様(森川委員代理) よろしくお願いいたします。
○森田委員 2ページはクラスター分析だろうと思うのですが、字が小さいので見えにくいのですが、デンドロで一応クラスターをつくってらっしゃいます。ホームレスの場合に、やはり従来から力点を置いてきた感染症、とりわけ結核についてこれまでいろいろ取組みもされていますが、このその他で風邪症状に関連して出てきているだけでありまして、本体分析の方では全く触れられていないのですが、デンドロから見ると出てくるのです。この点に関しての扱いをどういうぐあいにされておられるのか、ちょっと御説明いただければと思います。
 結核症状というか、可能性ですから、肺炎であるのか、風邪であるのか、その辺の区別は非常につきにくいところはあるのですけれども、これはどうなっているのでしょう。とりわけ、公衆衛生上、あるいは当人の勿論生命身体にかかわる事柄ですけれども、非常に重要な項目として我々注意してきたところですので。
○金子地域福祉課長補佐 デンドログラムという図は、森川委員の提供資料を踏まえて、事務局の方で機械的につくっているものです。
○森田委員 ただ、特定の疾患の症状として重複している項目を抽出すれば、今のような形で出てくると思うのです。例えば「4.微熱が続く」「3.咳が続く」「10.ひどくだるい」とか、こういうような症状をつなぎ合わせていきますと、結核の可能性というのは出てくるわけです。余り私、医学の専門ではないものですから、そう思うのですが、前回の私どもの大阪市の調査では、その辺りを1つの可能性群として取り扱ったという経緯がありましたから、ちょっと申し上げた次第です。
○岩田座長 この症状については、勿論そのことが織り込まれているのですけれども、何かそういうふうに出す予定でクラスターしたのだけれども、余りそうでもないみたいな話なのか、その辺どうですか。
○森田委員 クラスターと性格が違うのですね、症候群をまとめて一括りにすることと、クラスターのようにホームレスの人たちの症候の中から似たものを集めてタイプを作っていくという手法とでは全く違ってくるような感じがしますけれども。その辺り、全くではないのですけれども、勿論関連はありますけれども。
○岩田座長 むしろ例えば、典型的な結核、風邪かもしれないけれども結核も疑われるような症状を幾つか取り上げて、それに複数○をつけて、医療の人がどのぐらいいるかとか、そんな感じでやってみるということですね。
○水内委員 作業部会的には、健康のところが独立してしばらく動いていましたので、まだそれが本体の中でどう組み込むかというのはこれからの話かと思うので、今、森田先生の御意見をくんで、医療から見たクロスというのをやっていくことになるのではないかと思います。
○岩田座長 同じ症状、うつとか、何かそういう場合もありますので、幾つかの症状のグループをつくったらいいかもしれません。
 そうしたら、何か事務局でまず案をつくって、森川先生の方で見ていただいて、そういうグループにどれぐらいの人が複数つけているか。一つひとつはこれでわかる。
○水内委員 結核の経験は聞いていますので、単純集計の方で。それとこの結果を併せてやると、かなり有機的につながっていくのではないかと思います。
○岩田座長 そうですね。
 結構結核で今、病院から出てきたばかりだという人に、私も会ったことありますけれども、本人が心配していましたから、いいのかなみたいな。そういうので、病気のところは大変大事だと思うので。そうしましたら、病気の点はこの全体の中に同じように組み込むような形で、少し作業をしていただくということにしたいと思います。また、それを見ていただくということで、中村さん、よろしいでしょうか。
○中村様(森川委員代理) よろしくお願いいたします。
○岩田座長 そうしましたら、何か全体に今日の議論で落としてしまったところなどあれば、2〜3お聞きしたいと思いますが、今後更にどういうふうに。
 どうぞ。
○滝脇様(佐久間委員代理) 今のところで質問したいことが1点あるのですけれども、よろしいですか。
 1ページ目の考察の冒頭で、「60歳以上が724人であり、何らかの疾患を有する人が多いと考えられた」というところに関連してなのですけれども、次のページの年齢別のところを見ますと、30歳〜39歳の方々で、ほかの年齢よりもパーセンテージだけ見れば健康状態が悪いというところが結構多いような、特に精神に関するところなどは目立つと思いまして、これも数が39人ということで、ほかの年齢に比べて全く数字上の比較とはならないところがあるかもしれないのですけれども、意味深でないかと思いまして。そうしますと、3ページのところで生活保護の相談窓口はこれらの症状を丁寧に聞きという、適切な医療支援も勿論そうだと思うのですが、これがいわゆるその他の世帯というところに窓口に行ったときには分類されていく可能性があるので、高齢の方に限らず、健康問題に対する症状を丁寧に聞く必要が出てくるということにつながってくると思いますし、もう一点ですけれども、次の4ページのところでの集団生活に対する合わないという問題から、適切な住む場所を支援しなければいけないということにもつながってくるような気がいたしましたので、御検討いただければと思いました。
○中村様(森川委員代理) 私としては、本当に誠にそのとおりだと思います。
 1)は、60歳以上であるから疾患を有する人が多いと考えられるというのは、一般的な議論から言っておりまして、森川は、この調査から疾患の割合について言うことは不可能であるということからこういう表現をしたのかと思うのですけれども、滝脇先生がおっしゃったとおりに、ここで回答される方たち、若い方の特に疾患の割合が多いということは本当に注目すべき点だと思いますので、是非それも私としても考察として入れていただきたいと思います。
○岩田座長 全体にやはり、病気については年齢とのクロスをやったらいいと思います。
 そうしましたら、今日の御議論では、1つは、地域区分といいますか、それで今回かなりやっているわけですけれども、例えば、生活保護の利用とか、自立支援センターやシェルターの運用の仕方とか、そういうことでまた地域差があるので、そこまで織り込んで少し見てみましょうというようなことがあったのと、それから、収入の問題です。年金あるいは仕事との関係で、高齢であっても路上で頑張ってしまうというか、そういう場合にどういう支援があればいいかということが示唆されるような、何かそういうものを1つはやっていこうということで、今の病気についても、年齢、あるいは地域というのはどうかわかりませんけれども、路上の期間というのは少し効くかもしれませんので、クロスを考えるというようなこともしてみたいと思います。
 そのほか、何か、この点は落とさないようにということ、あるいは先ほど申し上げたフォーカスするところなどは少し丁寧に、別のクロスをかけてみるということもしてみることと、カラムに非常に小さい数、調査数が少ない場合の表現を十分注意するということ。そういうような方向で、こうだこうだということは一応単純集計でもう言われていますので、なるべく問題をクリアーにするような方向でやっていければと思います。
 そうしましたら、今後のスケジュール、あるいは具体的な報告書をつくっていくやり方について、事務局の方でご説明をお願いしたい。
○金子地域福祉課長補佐 それでは、資料の3をご覧いただきたいと思います。
 今年度、この検討会については本日を含めまして全3回を予定しております。次回の検討会については、8月の下旬ごろを予定しておりますけれども、そこで本日御指摘をいただいた点などについて、またお示しをするとともに、本検討会の最終的な目標であります報告書(案)を御確認いただければと考えております。
 その報告書(案)については、その後修正作業などを経て、10月ごろを目途に最終報告書のとりまとめという形で行う予定にしております。
 また、これからの検討会の開催とは別に、必要に応じて作業部会といったものを設けていくことを予定しております。御出席を希望されるような場合には、事務局の方までお願いいたします。
 報告書の作成、執筆の関係になりますが、次回お示しをするという方向で今、考えておりますけれども、どのように作成していくかということについては、今後また座長とも相談をさせていただきながら進めていこうと考えております。
 それから、スケジュールについて、現時点での話でありますけれども、この報告書がまとまった後は、行政内の手続といたしまして政策評価を行って、その結果を踏まえて基本方針の見直しの検討をするという流れになります。
 以上でございます。
○岩田座長 今の進め方について何か御意見あるいは御質問ございますでしょうか。
 どうぞ。
○奥田委員 調査の報告のとりまとめはよくわかるのですけれども、我々がもう関わるところではないとは思いますけれども、政策評価のところです。これは、路上実態調査から見えてきたことでの政策評価につながる部分と、あと、もともとの政策目玉でいうと自立支援センターなり、就労支援なりいろいろあったと思うのですけれども、その辺りは、この委員会はノータッチですか。
○金子地域福祉課長補佐 基本的には、直接にはそうです。ただ、最終的に基本方針の見直しに当たっては、この検討会等で出た御意見等を盛り込んでいくということは当然あり得ると考えております。
○奥田委員 先ほども言ったのですけれども、この10年間、自立支援センターが地域差が物すごくあって、やっているところとやっていないところの差が激しい。十数か所かしかなかったわけですから激しいのですけれども、やはりそれは目玉だったので、その辺の確定データもあるはずなので、本当はこの委員会のプラスアルファでそこまで踏み込んだ方が、私はいいのではないかと思うのですけれども、もともと調査設計をやったときから路上実態調査ではわからないことが多過ぎるというのが、10年目の調査の中身だったと思うのですけれども、ただ、統計の一貫性とか、連続性の問題があって今回これをマイナーチェンジはしましょうということだったのですが、自立支援法も一応区切りを迎えて延長になったので、やはり今回の政策評価は非常に大きいと思うのですけれども、特にリーマンショック以降で路上層も変わってきているということもあるのです。ですから、私は、この委員会でその辺りまでどこか踏み込まないといけないのではないかという気はしているのですが、ちょっと検討いただければと思うのです。
○木原委員 東京都も、今の奥田委員の意見に賛成でございまして、東京都については、生活実態調査も、本当に目に見えるホームレスの方たちというのは、長期化・固定化しているというふうに私たちは思っておりまして、むしろリーマンショック以降ホームレスの恐れのある人たちというのは、今、自立支援センターの方で利用していただいて、ホームレスにならないようにしているというのが実態なのかと思っております。
 特にリーマンショック以降は自立支援センターの若年化と路上期間の短期化というのは顕著に出ていますので、そこら辺の状況をきちんと検証していただけると大変ありがたいと思っております。
○水内委員 全国自治体への調査でも、緊急一時宿泊事業実施自治体は、データを見ているとどうもかなり短期の人が見える化しているのです。それがどうもシェルターとか何かの背景にあるかもしれないので、もうちょっと自立支援センターの1歩手前のシェルターをやっているところの効果というのも見ながらなるべく、類推になったらだめなのですけれども、出てくるデータをもうちょっとちゃんと見てみたいと思います。
 結構緊急一時宿泊事業をやっているところの母集団がかなり違うので、その辺何か効果があるのか何か、ちゃんと見てみたいなと思っています。
○岩田座長 いずれにしても、路上調査というのはやり方の問題も勿論あるのですけれども、ともかく路上にいる人の調査なので、その背後に政策的なインプリケーションは勿論あるわけですけれども、関連調査の方はダイレクトに政策対象になった層の調査なので、政策が誰をターゲットにしたかとか、どういう効果を持ったかというのは非常にはっきりそこから出てきます。
 だから、この2つは、ちょっとそういう意味で意味が違うということをはっきりしつつ、しかし、路上調査からも政策効果というのもやはり見えるわけです。ですから、どういうところにその政策が効果を持って、どういう層は近づかないか、あるいは行ったり来たりするかという、やはりそこを解かないと、このホームレス問題というのはなかなか解決しない。また第2部ですが、関連とやるか、もうちょっと気の利いたタイトルをつけたいですね。
 どうぞ。
○矢田地域福祉課長 一応事務局の方でも、最初のあいさつの中でも少し触れましたけれども、今後このホームレスの対策については、生活支援戦略という大きな政策展開の中で検討していくということも必要性が非常に高くなっています。
 そういった意味で、通常の政策評価よりももっと細かい分析なり政策評価を準備しておく必要があると思っています。とりあえずここには11月と書いてございますが、この辺少し時間がかかったとしても、この5年、10年でかなり政策が変わっております、今後の大きな政策の検討の元にもなるということから、少し重点的にやってみようと思っています。
 そのやり方については、また御相談させていただきたいと思っております。
○岩田座長 そうしましたら、今回のものについてはできるだけそういう方向でということでやってみたいと思います。
 それでは、もう時間になりましたけれども、事務局の方、よろしいですか。
○金子地域福祉課長補佐 結構です。
 資料につきましては、パイプファイルの分については回収をさせていただきますので、申し訳ありませんけれども、そのまま置いてお帰りいただければと思います。
○岩田座長 では、ファイルの方だけは置いていってください。
 それでは、本日はこれで終了です。
 どうもありがとうございました。


(了)
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社会・援護局地域福祉課
生活困窮者自立支援室

ホームレス自立支援係: 03(5253)1111

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