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2012年5月23日 第3回技能検定等技能振興の在り方に関する検討会議事録

職業能力開発局能力評価課

○日時

平成24年5月23日(水)13:00〜15:00


○場所

中央労働委員会 労働委員会会館講堂(7階) 
(東京都港区芝公園1丁目5番32号)


○議題

(1)技能検定等技能振興制度の在り方について
(2)都道府県・都道府県職業能力開発協会に対するアンケート(案)について
(3)その他

○議事

○今野座長 それでは時間になりましたので、ただいまから第3回「技能検定等技能振興の在り方に関する検討会」を開催いたします。本日は塩田委員と大関委員が欠席です。井出委員は少し遅れて参加されるとのことです。
 前回、いろいろと議論していただきましたが、主に技能振興に関して議論していただき、多くの意見をいただきました。その結果、技能検定については少し時間がなく、議論が切れてしまいましたので、本日は特に技能検定について議論を深めていただければと思っています。
 それでは、まず事務局から資料の説明をお願いします。
○原田調査官 資料1は前回までの意見の確認です。
 下線の部分が第2回にご議論いただいた内容です。技能振興関係の下から2つ目に、「検討会の議論はものづくりを中心に議論すべき」というご意見がありまして、全体の共通の理解になったものと受けとめています。
 技能検定関係ですが、イの「費用の効率化」関係で次頁に「作業試験が中心となっているが」ということで、実技試験の実施方法についてのご意見です。1つ飛んで下線のあるところですが、都道府県ごとに実施費用が異なることについての意見をいただきました。下から2つ目で、「費用の効率化はアイデアコンテストなので、良い取組はどんどんやれば良い」など。その次ですが、「都道府県間の差について、業界団体の有形・無形の協力が寄与している」とのことですが、「やはり本来かかるべき費用との比較を定式的に行うべき」ということでした。それから「手数料の在り方」についての中での2つ目で、「技能振興策とも関連するが、今でも若年者には低廉な手数料を設定している」というご意見がありました。以下、ご覧のとおりです。
 資料2ですが、座長からもお話がございました技能検定試験関係についての「技能検定試験の効率的な実施について」です。
 1は「試験実施費用の見直し」で、1つ目の○は、「使用する材料・設備について」で、例として、「支給材料の抑制」、「試験方法を作業試験から要素試験への変更」など、前回もご議論があったところです。これは試験の実施方法を統一的に見直すということです。
 2つ目の○は、「材料・設備の調達について」で、これは都道府県協会ごとにやっている具体的なやり方について、見直しがあり得るかということです。3〜6頁に材料費と試験実施に要する費用、一人当たりの費用の都道府県ごとの金額について前回御説明したものに作業を追加して示しています。
 3頁は建築塗装作業(1・2級)で、グラフは都道府県ごとに費用がかかっている順で並べたものです。4頁はその内訳で、いちばんかかっている県と中位の県、それからいちばん費用がかかっていない県です。材料費等で各県ごとに大きな差が見られ、それが全体の差につながっている傾向があります。5頁は同様に、大工工事作業(1・2級)について、都道府県ごとの差を見たもので、全体の費用のグラフです。6頁はその内訳で、同様に材料費での差が各県ごとにあるという実状です。それを踏まえて、1頁の1の2つ目の○、「材料・設備の調達」ですが、例として、中央協会で標準費用についての情報等、安価に調達できる情報の提供をする、都道府県協会間で情報交換等をして好事例を共有、それから競争入札等によって調達先を見直すという方向ではどうかということです。
 それから「その他」として、試験の実施日や回数等の見直し、試験会場や実施体制についての見直しは可能かということです。
 以上が実施費用です。
 2は「管理費の見直し」です。7頁に資料がありまして、都道府県協会ごとに大きく3つに分けてあります。これは受検申請者の規模別にいちばん上の四角枠が1で6.5〜7.5千人規模、中央が2で2.5〜3.5千人規模、いちばん下が3で1〜2千人規模と分けています。
 同じぐらいの数の受検申請者がいるA・B・Cの3県について比較をしたところ、人件費と一般管理運営費が、例えば、いちばん上のA県では7,568万円の人件費、903万円の一般管理運営費がかかっています。同じ申請者規模の6.5〜7.5千人の中でも、右端にありますが、A県ではトータルで8,471万円、C県では5,331万円がかかっています。
 人件費ですので、各県ごとに物価水準も異なりますし、標準的な生計費も異なりますので、このような差は、さまざまな事情の結果ではあります。しかし、同じぐらいの受検申請者の規模でかかっている費用に、これだけ差があるということです。また規模を横断的に見ますと、B県が6,703万円ですが、2のD県も規模が違うとは言え、ほぼ同額がかかっています。3のG県も同様に6,786万円で、規模が違う中でも人件費、一般管理運営費が、ほぼ同額がかかっているということですので、何らかの見直しの余地があるのではないかと受けとめているところです。
 これらを踏まえて、1頁の2の「管理費の見直し」のところですが、職員数や給与について、規模に見合ったものになっているかという点、あるいは雇用形態の見直し、土地借料等の見直し等々、一般管理費、人件費を含めて、さらなる見直しが可能かということです。
 これらの見直しを進めていくに当りまして、3の「実効性の確保」で、若干繰り返しになりますが、中央協会で材料・設備の標準的費用の設定・提示をいただき、情報等の提供も併せて行う。それからいちばん下ですが、都道府県協会間での情報交換もしていただく。併せて、これらの取組をした状況について、継続的にフォローアップをしていく体制も整えてはどうか。
 それから、都道府県協会の取組に対して、国としては補助金によってどのような対応をしていくかですが、国の補助金に係る取組ということで記載をしています。これについては8頁に資料がありまして、これは第1回の資料にもありましたが、黒い網かけになっているところを今回新しくご説明させていただきます。
 左側の交付段階と右側の確定段階があります。交付段階では、下から2つ目の吹出しに書いてありますが、上限額として、管理費に相当する部分は「過去3か年度平均の技能検定実技試験受検申請者数等を基礎とした区分に応じた額」としています。いま申し上げました「受検申請者数等を基礎とした区分に応じた額」ということで、受検申請者数と合わせて、現行では、現在の協会の組織規模等も含めて金額を設定していますが、そうすると、従来の組織の規模などを前提にした金額ということで、必ずしも組織の見直しなどを反映した額にする仕組みになっていないということであり、それを見直すとして、下の黒い網かけの枠ですが、管理費については、「原則として、受検申請者数のみを基準に算定」する仕組みに変えていきたいということです。
 それから事業費です。上の枠の第2段落に書いてありますが、受検申請者数、試験実施作業数等を基準に現行は算定していますが、作業や職種別を勘案せずに、全体の合計人数や合計作業数を基準に算定しています。しかし、いままでにもご説明しましたように、材料費等を含めて、職種・作業でかかる費用もかなりの差があることを踏まえますと、下の四角にあるように、「職種・作業別の受検申請者数、試験実施作業数等を基準に算定」することとしたほうが、より実際に要する費用等を反映した交付額になるのではないかということで見直しとして考えているものです。
 次に、そのような形で交付したあとに年度末、あるいは翌年度当初に「補助金の確定」ということで、右側の段階ですが、現行ではA・B・Cでいちばん低い額を確定するということですが、見直しとして、右上端のDに、「交付時の算定基準に実績を反映して再計算した補助金の額」ということで、先ほど申し上げました形で、管理費については受検申請者数、それから事業費については、職種・作業別で申請者数と実施作業数を基準として算定した額がありますので、これを実際に、このような人数なり作業数を実施した場合にかかった費用を算定して、それによって出てきた補助金の額をさらに比較の対象に加えることで、実際の交付時と同じ算定方法で計算した場合に、要したはずの費用を基にした額も比較の中に入れた上で、その中で、いちばん低い額を補助金の額として確定するという仕組みを導入してはどうかということです。
 2頁には、いま申し上げたことが書いてありますが、補助金に関してもこのような取組を加えることにより、効率的な試験実施方法につなげていきたいということです。説明としては、以上でございます。
○今野座長 ありがとうございました。それでは、ただいまの説明についてご意見をお願いします。
○陳委員 本日は技能検定を中心にという座長のお話でしたが、その話に入る前に、私から、全体的な話になりますが3点ほど申し上げたいと思います。1点目は、改めてこの検討会のスタンスを確認させていただきたいということです。第1回の検討会でも私から、そもそも技能振興があった上での技能検定ではないかということを申し上げたところです。前回の検討会においては、技能の順番を入れ替えていただきましたし、今回の資料1も、技能振興関係についての記載が先になりましたので、この点については感謝申し上げたいと思います。
 その上で1点目ですが、日本の労働行政における技能振興の位置づけと、その具体的内容を今後どのようにしていくのかという点がはっきりしないまま、技能検定の在り方、具体的には受検者をどうすれば増やせるのか、効率的な運営はどうすればいいのか、受検手数料はいくらが適当か、などの議論をしても、技能検定制度の存続を補強する根拠が非常に乏しいものになってしまうのではないかと思いました。
 2点目は、私どもも技能検定制度の存続自体を否定するつもりは全くないのですが、受検者数の拡大、効率的な運営、受検手数料などについて議論するには、そもそも技能検定が技能振興にどの程度貢献しているのかという点が前提になるのではないかと思いました。技能検定が技能継承に果たしている役割の具体的事例として、例えば高校生が技能修得のためにどの程度目標になっているのか、あるいは大企業と中小企業それぞれにおける技能検定の位置づけと取扱いの現状などを具体的に検討していって、その結果に基づいて受検者の拡大につながるような対策や効率的な運営と受検手数料についての検討につながるという流れで考えるべきではないかと思いました。
 3点目は、技能振興施策における技能検定制度の位置づけについてです。ご案内の方も多いかと思いますが、2009年11月の行政刷新会議ワーキングチームでの議論において、補助金ありの検定制度の意義について、疑問を投げかけられています。これに対して、この検討会は、技能検定が有意義な検定制度であり、補助金を出して継続していくべき検定制度であることを、具体的に理由付けしていく必要があるのではないかと思います。これは技能振興施策において、技能検定がどのような位置づけかということにもかかわってくるのではないかと思います。
 本日、「技能検定試験の効率的な実施について」という資料が添付されていますが、これを拝見しますと、これまでの議論の整理のためにリスト化したものであるようですが、これと同様のものを、次々回以降の検討会で技能振興策についても改めて議論する際に、その技能振興という大括りのものについて体系化したものを、ビジュアルな図表などを含めて作成して、お示ししていただけるとありがたいと思います。以上です。
○星能力評価課長 ただいまご指摘いただいた点については、私どもも同じような思いでやっている訳であります。まず、技能検定を議論する上で、その前提として技能振興の位置づけをきちんとということですので、次回の検討会4回目は、ヒアリングという予定になっておりますので、5回目の検討会に向けて、我々労働行政としてといいますか、技能振興をどのように位置づけ、またその中で技能検定をどのように考えているのかということを、資料として整理してお示ししたいと考えております。また、技能検定は現場でどんな役割を果たしているのかといった検証も大事だということで、まさにそのために次回の検討会ではヒアリングも用意しておりますので、そういった中で併せてご議論いただいて、技能振興、あるいは技能検定の在り方について議論がさらに深まるように我々も事務局として進めていきたいと思います。よろしくお願い申し上げます。
○松井委員 先回、仕事で来られなくてすみませんでした。今回は私にとりまして、かなりわかりやすい数字が出てきたのですが、そもそも今回の技能検定というのが収支という観点からすれば、収入という観点は無形です。これが日本のブランド力を形成している、ものづくりのアキレス腱であるという観点から、到底これは金額では把握できないものですから、基本的に収支の支出のほうを測定する。その場合には、基本的に技能検定の測定方法というのは、実際原価のやり方です。実際原価というのは、嘘偽りなく、これだけかかりましたという金額をきちんと打ち出すものですが、時々その実際原価も、放っておいていいかどうかということもあります。受検料アップのほうも、Aに分ける、Bに分けるとか、いろいろと議論があると思います。しかし、決してアップするのがいいかどうかというのは甚だ疑問でありまして、下げたところはいままでどおり、上げたところは減りましたということでは非常に良くないわけです。そういったこともいろいろヒアリングをして、あるいは受検者からのアンケートで、もっともっと詰めていく必要があると思います。
 今日のこのデータのコストの分析、私が言いたいのは、ここでここが問題だというのではなくて、こういうことにかかわっている我々としては、こういったデータが実際原価としてかかっているわけですから、こういう状況であるというデータを確認する作業、情報を共有する作業というのは、大変大事なことだと思っています。そういうことを捨象しておいてやっていくというのは、検討会としてここは、一歩過程として踏まえておくべきプロセスだろうと思っています。
 そこで、今日見たこの図では2つほど感じたのですが、技能検定は標準原価ではできない。つまり、これはこのぐらいの原価で望ましいコストですというものではないことは明白ですが、4頁を見ますと、1人受けた所の材料費は3万2,697円、その下の23人受けた所は1万9,807円。これは材料費だけ見ると、2分の1ぐらいになっています。普通の企業ですと、例えば上のほうのケースが東京で、下のほうのケースが埼玉だとしますと、当然東京の方も埼玉から仕入れてくれば、材料費を安くできるのではないのということも言える。これはあくまでも全く単純化した、この図から見ただけの話で、中身はいろいろエクスキューズされると思いますが、例えばそういったことは、いままで考えたことがあるのかどうか。いままでの付合いがあれで、そういったサプライに関することは見ていなかったのかどうか。
 2つ目で見ますと、7頁の受検者数の図を見ても、1、2、3、スケール的には大・中・小としますと、大のスケールの中でもA、B、Cに分けてみますと、このぐらいの大きな規模の中でも、8,000万円と5,000万円と、同じような規模でも人件費がこのぐらい違ってくることを意識することが、私は大事だと言っているのですよ。どっちが標準的な人件費だというのを決して言っているわけではなくて、こういう情報を各部署の方、あるいは関係者は、やはり自分はこの辺にポジショニングしているのだというデータをこうやって出して、データというのは出すべきデータと、出してよいデータ、聞かれれば答えられるデータ、あるいは内部のデータ、さまざまあると思いますが、こういうデータは出してよい、皆さんが共有してやっていくべきデータかと思います。今回はこういうデータが出たので、こうなのかということが私もわかるわけです。
 もちろん7頁の図にしても、受検者の申請数と作業数、例えば1個当たりの製品という形でやるのか、それとも他種の製品を作っているからというように、製造する製品の種類数などといったことは吟味していませんので、単純にこれは製品数でやっていますので、単純なものでなくて、おそらく中身を説明していくと、いろいろな説明、形成要因が出てくると思います。それは置いておきまして、少なくともこれは1つのデータとして捉える必要があるだろうということです。
 この議論を進めていっても、ここは協会の運営にかかる議論をする場ではありませんので、それはしないということは何度も言いますが、しかしこういう情報を私たちは共有していく。そして場合によっては、もしかするとこういうところに着目すると、もう少しその辺は合理的にできるのではないかというヒントがそこに隠されていることを知るということが、私は大事なことだと思っています。以上です。
○今野座長 いまおっしゃられた中で、最初のポイントで4頁の1とか23というのは県の番号で、括弧が受検申請者数なのですが、ちょっと誤解されているかなと思ってお聞きしているのですが。ただ、おっしゃられている趣旨は、それとは関係ないでいいですよね。上が東京で、下が埼玉と考えればいいということですね。
○松井委員 そういうことです。
○今野座長 いまご意見をいただきましたが、事務局から何かありますか。
○星能力評価課長 事務局としましても、この間の御議論から材料費などについてはもう少し定式的な整理ができないかといった方向で、現在作業も進めておりますので、そうした中で技能検定にかかる費用なり収支構造を、どのような形で今後、安定的な運営につなげていくのか議論を深めていければと思っております。
 また、同様に本日、管理経費についても同程度の規模の受検者に対して、管理経費のかかり具合が違う。単純化した数字だけで、一律に比較はできないというのはご指摘のとおりだと思いますが、ここにも今後の安定的な運営を考える上で、私どもがもう少し工夫なり整理をしていくべきヒントがあるのだろうと思いますので、もう少し議論を深められるような形で何か考えられればと思います。
○今野座長 いまのご意見で、具体的に4頁の上の棒グラフは東京で、真ん中が埼玉だとしたら、材料をお互いに融通し合ったりということはしていないのか、どうなのですかという質問があったものですから、この辺についてはいかがですか。
○星能力評価課長 私ども厚生労働省では、そういった融通がどこまでできているかということは、具体的に把握できておりませんので、今日おいでの協会なり県のほうで、把握されている部分があれば、ご紹介いただければと思います。
○大石委員 1点、補足的なお話になるかもしれないですが、よろしいでしょうか。実技試験費用ということで、いま4頁の所が話題になっているのですが、事務局のほうでまた原材料費についても、少し精査をお願いしたいとは思っております。というのはどういうことかと言いますと、前回も申し上げましたが、これはあくまで1人当たりの実技費用ということになっております。塗装ですと、ペンキなどをお使いになりますね。そうすると、例えば1人1リットルお使いになるとすれば、5人いれば5リットル、12人いれば12リットルが必要だという形になるのですが、お店で買うときにそのように小分けで売っているかというと、そういうわけでもないわけです。例えば10リットル単位で売っているとか、そういう形になりますと、12リットルしか必要ないのですが、20リットル買わなければいけないということもあります。やはり単純に1人当たりの実技費用という形で割るのではなくて、販売単位などといったことも勘案した上で、こちらの費用を定める必要があるのではないか。その上で比べる必要があるのではないかと考えております。
 もう1点は、こういった形でグラフを並べてしまうと、どうしても人間としては真ん中が標準的で上が高くて下が低いというように見えてしまうのですが、実は標準価格は、いま3万2,000円で出ていますが、もしかすると4万円かもしれないし、また逆にもっと安いかもしれないしというところがあります。ここのところは先生がおっしゃいましたように、単純にこういう数字があるなというだけであって、どれが高い、低いというのは、少し置いてから見るのが必要かと考えております。
 あと1点、補足として申し上げたいと思っておりますが、先ほど技能検定はどのように役立っているのだというご意見がありましたので、私ども都道府県の立場から、現場のほうから申し上げますと、各企業が技能検定をお受けになっております。その中で、大企業ですと、社内で能力検定の評価制度があるのですが、中小企業になりますと、なかなかそういった社内での評価制度を作るのは難しいということがありまして、技能検定を受けることによって、どの程度の技術レベルなのか、こういったものを測るということで、会社が人材育成。もちろん、受けることによって能力が高まりますので、人材育成とか、社員のレベル間を見るという意味で、非常にお使いになっているということは、現場でよく聞く話です。それゆえに、会社持ちで技能検定を受けられているということを聞いております。したがって、ここでも1つ申し上げておきたいのは、技能検定そのものは単純に個人的な資格というものではなくて、そういった意味では、ものづくりを支える資格だろうと考えます。
 もう1点ですが、私どもは職業訓練校を運営しております。その中で、いろいろ訓練をやっているのですが、技能検定の合格というのも、1つの目標にしているところです。それはなぜかといいますと、技能検定の課題というのはよくできておりまして、例えば1つの部品を作るに当たって、いろいろな技術がそこに詰まっていると。その部品を課題で作ることによって、いろいろな技術が習得できるということがあります。技能検定を能力開発という意味で使わせていただいておりまして、検定合格を目標として訓練をするといった面もあります。
 もう1点は、会社によっては、技能士がいないとお仕事がもらえないという業種もあるようです。そうしますと、そういった会社に就職するに当たっては、私どもも技能検定に合格させて就職させるということがありますので、現場のほうですが、そういった意味で技能検定を使われているということをちょっとご報告させていただきたいと思います。ありがとうございました。
○原田調査官 費用については、前回説明させていただいた部分もありますし、ご意見をいただいた部分もあります。材料費について、各企業、あるいは団体の有形・無形のご協力、ご負担が非常に大きな部分を占めているというお話がありました。材料費が、いちばんかかっていない所というのは、おそらくはそういういろいろな無償の形でのご協力をいただいた結果ではないかと考えています。他方、材料費が多くかかっている協会の事情等をお伺いすると、これまでのいろいろなお付合いの中で、必ずしも十分吟味をしないで調達してきているということもあるやに聞いております。前回まででも座長をはじめとして、いろいろな方から定性的な説明ではなくて定式化した標準額がないのかというお話をいただいております。いま中央協会にもご協力いただきながら、各作業・職種等の、材料費等について標準的な額を出せないかということで、準備しております。
 それから、管理費、人件費についても、各県、各協会ごとにいろいろな事情がありますので、受検申請者数に応じた額が必ずしも同じ金額になるとは思っていませんが、補助金額の確定、手数料額の水準等の話につながっていくことになりますので、人件費等も含めて、実際にかかっている費用とともに、本来標準的にかかるべき費用がどのぐらいかということも勘案して考えていきたいと思っています。次回以降、ある程度資料を準備して説明した上で、今後の議論を進めさせていただくことを予定しております。
○大石委員 いま費用の件について、有形・無形のご協力をいただいていると、これは私どもが従前から申し上げてきたとおりです。価格の中で、高い所は必ずしも材料費を云々という話もあったかと思うのですが、私どもから考えますと、今回こういう形で費用についてご議論いただくことについては、根本的には各業界団体などといったところに、有形・無形のいろいろなご協力をいただいてきたと、しかしながら、経済情勢の変化、産業構造の変化、いま、ものづくり企業が海外に出ていくとか、いろいろな厳しい状況にあります。そういった経済産業構造の変化の中で、いままで無形な形で表面化しなかったものが顕在化せざるを得なくなってきた部分があって、そういった意味で、産業構造の変化などに伴って顕在化してくる部分について、費用という面でどのように考えるのかと、そういうご議論かと私どもは考えているのです。ですから、単純に調達方法などといったことではないのかとは考えております。以上です。
○北浦委員 今回の資料は大変良いものが出てきたのではないかと思います。今日、たまたま新聞を見ていましたらスカイツリーのビジネスのバランスシートが出ていました。例えばこれも経営というわけではありませんが、1つのバランスシートみたいに収入の部分をどう上げていくのか、支出をどう押さえていくのか、そして安定的な制度をどう運営するのかという議論は、やはり同じように成り立っていくのだろうと思います。その前提としてこういう資料があるわけですが、お話にもあったように、各団体によって、あるいは試験科目によっての事情は相当ありますから、そういったものはやはり十分加味しないといけないのですが、まずその前段として、先ほどのバランスシートではありませんけれども、合理的に考えていく手立てとして、このように単純化していくことは1つ意義があるのではないかと思います。その上で、いろいろな事情を加味していくことがあるのではないか。これらの資料を見て感想ですが、実技試験費用の中で出てくるのは材料費問題が非常に大きいということがありますので、ここはもう少し中身を精査していただくことが必要かなと。
 管理費の問題は人件費の問題で、やはり地域の賃金差がありますし、その団体の運営状況はあります。ただ、これは逆にこれをここの場で決めるというよりは、こういう状況の下において、いかに各団体が経営努力をしていただくかというのが問題のほうなのかという感じがいたします。ですから、管理費の問題と実施費用の問題とでは、議論としては最終的には違ってくるかというのは1点、これは感想として持っております。
 その上で実技試験は、今日、論点の中で整理されていますが、いかに費用を効率化していくか。そういう議論がないと、やはり収入のほうの道ですね。例えば手数料などの問題も議論もできないわけで、まずはそういった大きなウエイトを占めているような費目についての合理化・効率化というのは可能かと。そういった意味で、単純化できない面はあると思いますが、まず標準化の作業はやっていただき、その上でいろいろな特殊事情を加味していくと、こういう議論がいいのではないかと思っています。以上です。
○今野座長 この資料は、当然もう公開ですよね。そうすると、いま北浦さんがおっしゃられたのですが、7頁目の管理費の人件費は、種々の事情によってこうなるといったときに、外部の人が「種々の事情というのは何だ」と言ったときに、やはり説明できなければいけませんよね。ですから、それは本当は材料費と同じで、「何ですか、種々の事情は」ということは検討しておかないといけないのではないですかね。ほかにいかがでしょうか。
○八幡委員 企業の立場から一言コメントさせていただくとすると、実は私どもの所は茨城県に多数事業所があって、ものづくりに携わっている人間も多くて、この技能検定は若手社員のみならず、社員の目標という形で、極めて有効に活用させていただいております。したがって、是非良い形で存続といいますか、発展していただきたいと思っております一方で、グローバルな競争の中に晒されているのも事実です。例えば技能五輪の国際大会などですと、韓国という国が相当力をつけていますし、中国も参戦してきたということもあって、これから我が国の産業をどう伸ばしていくのかというときに、当然、国際競争は無視できないというか、考えなければいけないことなのです。そういった視点で考えたときに、また限られた財源を効率よく使っていかなければいけないという命題が与えられているとするならば、メニューをどうしていくのかと、この議論はたぶん避けて通れないのではないのかと。これから5年先、10年先の姿として、この100何十職種というものを、引き続きもっていくべきなのか、あるいはそこで見直しをしていくのかというのは必要な議論ではないかと私は思うのです。そこについては、もうこの検討会のスコープにはないと思っていいのでしょうか。
○星能力評価課長 最後の部分ですが、職種の統廃合については別途、過去6年間のその職種にかかる平均受検者の数が100名を切っているような職種については、見直しの俎上に上げて、それぞれ関係の業界団体とも話をしながら、国家検定として存続させるのかどうかを検討するということで、別途検討の場を設けて、検討を行っております。
○今野座長 座長としては、いま事務局が言ったように、こうなったら潰しますという、現行職種の統廃合の手順は決まっているのです。ただ、それは手順の話なので、ここは一応、技能振興については何でもオーケーなので、議論していただくのは全く構わないと私は思います。最終的にそれが報告書にどういう形で載るかは別にして、そこは妨げないと思っています。事務局は気になるかもしれないですが、いいですよ。
○八幡委員 そういった意味では、この議論を盛り上げようというつもりではなくて申し上げますが、最初の資料で職種数の推移があったときに、現状は都道府県方式129、ピークがたしか昭和61年ごろの142、昭和60年のこのころというと、やはり日本のいろいろな産業が世界的にも強かったころなのかと想像しますと、そこからの見直しは必ずしも十分ではないのではないかと、これは個人的な感想ですが、そういう感じがしましたので、申し上げました。
○今野座長 1つご理解いただきたいのは、この職種は国際競争からしたら要らない職種であるということを、100%、すべての人が納得するような判断基準を出して決めることは、極めて難しい。つまり、「この職種はいま競争力がないけれども、10年後ちゃんとやっていけるかもしれないではないか」とかいう話もいろいろあるので、実際にはなかなか難しいということだけはご理解いただければと思います。ほかにいかがでしょうか。
○宮本委員 私どもは機械・金属産業ですが、技能は国際競争力の源泉であろうと思っております。ただ、技能検定で高い等級に合格した方が作った物が高く売れて、そうでない人は安くなるということではなくて、やはり高い技能が作って、こういう機能なり価値を作るから高く売れるのであって、そういう意味では単純に検定だけが大事かというと、なかなかそう言い切れるところでもないとは思うのです。
 今日の資料でも、前回、前々回でもご意見もありましたが、作業試験から要素試験で効率化を図るというお話があります。機械・金属産業の金属加工などから見れば、非常に微々たる差が商品の大きな差につながるということもありまして、やはりこれは作業試験できっちり確認していくことは、重要なことだと思います。すべて作業試験でやらなければいけないとは思いませんが、職種・作業によって、そういう点については検討していただくべきではないかと思います。
 手数料の関係です。前回もご紹介しましたが、私どもは工業高校に熟練技能の方を派遣して、指導いただいている関係もありまして、全国工業高校校長会という団体と意見交換するようなことがあるのですが、技能検定、とりわけ高校生が受けられる3級については非常に有効で、「中学時代、偏差値とか試験の点数が悪かった子も、こういう新たな目標を持って取り組むことによって、この3年間で非常に伸びる子がいるんです」というお話をいただいています。非常に意味があるなと思うのですが、一方で、この受検手数料のいまの状況だと、「受検をどうしても躊躇せざるを得ないご家庭も結構あるんです」というお話も聞いております。職種、あるいは作業別で手数料を変えたらどうかという議論もあるやに伺っていますが、等級によっても採算を度外視してでもやるべき等級があるのではないかと思っておりますので、ご報告させていただきます。
○今野座長 でも、効率化しないと大変なのですけれども。一般論で言うと、日本の政府の職業訓練費用は世界で最も小さい国ですので、それを増やせという議論をしているのだったら簡単ですが、現実は増やせない。そうすると、片方では技能検定は非常に有効な施策なので維持・発展させたい。でも、効率化しないとあぶなくなる。そうすると、どうやってとりあえず効率化の方法を考えようかということも、1つは重要なポイントであるのです。お金が無限にあるのでしたら、また違う方法も考えればいいと思うのですが、そこが非常に難しいところかとは思うのです。事務局からはいろいろ言っていますが、これは言ってみれば標準原価を決めたいみたいなことなのですね。標準コストと言ってもいいですが、それを1つのベンチマークにして、北浦さんの言い方をすると、個々の事情を勘案しながらということだと思うのですが、一応このような提案があったので、その辺についてもご議論があったらいただければと思うのですが。
○宮下委員 前回も申し上げましたが、団塊世代が大量に退職された以降で、技術・技能の継承をどうするかということが、企業はもちろんのこと、各都道府県、協会も同じだと思うのですが、いま大きな課題になっています。そういう意味では、技能振興策を至急検討しろというのが、1つの課題になっているかと思っております。しつこいようですが、長野県の場合には技能五輪があるということで、技能の振興をどう図るかということ。大会の成果はもちろんなのですが、その後の振興をどう図るかというのが1つの課題になっております中で、私どもとしては企業に行っても、従来、自然に受け継がれた技術・技能の継承がなかなかうまくいっていないという意味で、この技能検定制度はそういう意味を図る意味でも、私は非常に有効策かと思っております。費用対効果の面を考えるのは別としても、これは絶対存続すべきですし、有効に活用すべき検定制度かと思っております。
 先ほどありましたように、材料費の削減、材料費については、もっと精査をしていただきたいと。あまり言うと言い訳とかそのようになってしまいますので、例えばの話、純然たる材料費なのか、検定に向けた課題を作るとか、検定に向けた土台作りみたいなものがありますよね。それを材料費として含んでいる場合もありますので、そういう意味も含めて、材料費の高い、低いの精査はもう一度必要なのかと思っています。
 もう1点、協会さんもお見えになっておりますが、国の予算も厳しいのですが、都道府県の予算も大変厳しい状況になっております。毎年のように管理費5%、人件費5%削減のような形で、数字的に言えば50%削減が、例えば平成9年以降、非常に厳しくなってきています。平成18年度以降で言えば、単純に5%を5年やっていれば、もう25%の削減ということで、協会の数字を見させていただいてもかなり経費を節減してきているなという意味で、それを生み出すには材料費をどうするかとか、いろいろな事業に取り組んでいると思いますが、かなり削減をしているのかと思います。
 もう1点、各都道府県協会の管理費の比較が出ておりますが、これもちょっと言い訳に聞こえるかもしれませんが、私どもの職能協会は昭和54年にできています。そのときに初めてプロパー職員が採用されて、それからもう20何年経っておりますが、ようやくその職員が、いま45から50歳の中堅になってきて、当然、人件費は上がってくるのかなと。一概にそれだけをもって比較するというのは、年齢構成とかそういうのも含めて比較するならば、この表も有効になるかと思いますが、単純に管理費云々ということで比較するには、若干問題があるのかと、ちょっとご意見だけは言わせていただきたいと思います。
○今野座長 いま管理費について、宮下さんから職員の年齢構成の影響がすごくあるのだというご意見があったわけです。たぶんここで重要なことは、最終的に事務局が言うように標準原価的なものを考えるにしても、何を変数にしなくてはいけないかということが非常に重要です。そういう点ではいまおっしゃられた管理費については、年齢構成も考えろというのも1つの変数。ですから、事実としては、県によってすごく違うという事実はあるので、それがいかに合理的で、説明できる部分はどの部分なのか。その際にはどういう変数を考えなければいけないかという意見をいただけると、たぶん事務局は大変参考になると。そういう点で、いまおっしゃられた年齢構成というのも1つの変数かとお聞きしました。
 それにしても、これは違いすぎますよね。この管理費というのは、この業務にかかわる人件費なのですね。たぶん配付しているのですよね。ほかの事業をやっていれば、ほかにも人件費と、この事業にかかわる費用として配付した金額ですよね。
○星能力評価課長 はい、そうです。
○今野座長 その辺が適当ということもあるかな。
○松井委員 もうちょっと会計的に言うと、材料費というのは、たぶんPLで言うと営業費みたいなものです。たぶんこの中には原材料費とか消耗品費とか、いろいろな勘定科目が入って、それを言っているのだと思うのです。ですから、試験で使っている直接的な材料費は、そんなには違っていないのかもしれない。それは勘定科目が出ていないのでわからないので、そういうことですね。
○今野座長 どうですか。いまの話はこの統計のベースの数字が、結局、実はそんなにベースがしっかりしているわけではないのではないかというお話ですね。もう1つ言うと、データを出している方たちにあまりこういう意識はなくマネージメントをやっていて、そういう統計というか、会計をやっていなかったとすれば、それはどうですか。
○原田調査官 管理費について、補足で説明いたしますと、7頁でお示ししている資料は、補助対象事業として実際に各県、協会で支出されている人件費から、補助対象事業というのは検定試験とその他の技能振興事業とあるわけですが、それから技能検定にかかる分を按分して数字を出しています。
 さらに、ここの「人件費」には法定福利の事業主負担分も含まれていますので、必ずしも本人の手取り分、あるいは経常的にかかる費用がそのまま数字となっているものではありません。
○北浦委員 管理費の問題で、ちょっと私も言葉が足りなかったのですが、別に見直しをしなくていいというわけではなくて、見直しをしないといけないことは、もちろんだと思うのです。ただ、重要なのが人件費の問題で、いま言ったようにある程度按分で決まるとか、そのような実態ですので、そこのところをもう少し掘り下げてよく見てみないと、これはなかなか比較ができないだろうと思います。そのときにちょっと考えるのは、人数ですよね。大体何人でという、そういうところも見ないと、よくわからないのではないかと思うので、その辺も含めてもう少しデータを出していただきながらというところがあります。ただ、これはそれぞれの協会の経緯もあるでしょうが、運営努力によって、逆に限られた中でやっていくような話ですね。材料費は、もうちょっと知恵を出して、いろいろ良いアイデアで勝負すると。その辺の違いがあるかというのが、私の先ほどの発言の趣旨ですので、見直しをしなくていいというわけではありません。
 もう1点、全然違う角度なのですが、これは費用の収入にかかっていく話というか、外の援助なのかもしれませんが、受検費用を援助することについての実態は、どのようになっているのでしょうか。そういうものの援助は、どこからというのは特別にないのですが、その辺の実態を教えていただければと思います。
○吉田課長補佐 前回、委員の方からも若干ご発言がありましたが、特に若年者を中心に、各都道府県のほうで検定手数料の割引といいますか、定例な額を設定しております。制度の仕組みを第1回で説明した中で、この制度は本来、自治事務ということで、検定手数料は国が標準を政令で定めると。それに基づいて、各都道府県で条例ということで議会を通した形で決めていると。そこで、地域の実情に応じて割引をやっておられるという実情があります。細かい数字はいま手元にないのですが、おそらく大部分の県で、若年者については、例えば標準額1万6,500円、これは政令で決まっておりますが、それを大幅に下回る1万円程度の料金、あるいはもう少し安い何千円という程度の料金で、在校生の方は受けられると。そのような形の援助というか、支援をしていると承知しております。
○北浦委員 国の助成制度の中で、そういったものに類するものはないと見ていいですか。
○星能力評価課長 国の助成制度の中では、キャリア形成促進助成金の中で、事業主が事業内の職業能力開発計画に基づいて実施する訓練の一環として、技能検定でもって最終の仕上がり像を確認するなど、それが訓練計画の一環として定められているようなものについては、受検費用等について助成金を支給すると、そういった制度もございます。
○大石委員 事務局にお聞きしたいのです。資料2ですが、1「試験実施費用の見直し」のいちばん最後の「その他」の中で、実施回数等の見直しを通じて効率化という項目があるのですが、これはいま前期・後期と2回やっているわけですが、これを例えば年間1回にするとか、そういうことを想定されての資料なのでしょうか。
○吉田課長補佐 このあとのアンケートにも出てまいりますが、あと前回、大石委員のほうからも訓練のカリキュラムなりスケジュールに合わせて試験回数をというお話がある一方で、宮下委員だったと思いますが、県の状況によって、試験会場をいろいろ分けているという実情があります。そうしたいろいろな実情を反映させる中で、効率化という観点から集約化なり、そういうことが各都道府県協会のご努力の中で考えられるのではないかということで、「その他」ということで、論点として可能かという形で取り上げたものです。
○大石委員 そうしますと、例えば先ほども3級の受検者層の拡大というお話が出ていたのですが、そういった意味で3級の受検回数を増やす、試験実施を増やすというのは、1つ有効な手段だとは思っていたのですが、それとは矛盾することはないということで、よろしいでしょうか。
○吉田課長補佐 いろいろなニーズの中で、最大限これを使っていただくというのが、先ほどの技能振興ということから言えば、それがまず第一優先のことだと思います。そうした前提の中であっても、いろいろな効率化なりがご努力いただけるのではないかということで可能かということですので、いまのご指摘のとおりだと思っております。
○今野座長 事務局が1つの考え方として出されている標準原価方式です。ここでは標準原価という言葉は使っていないが。つまり標準的な費用を算出している。このときに、それを大きく超えている県があったときに、「やめた」という選択肢はあるのですか。それはどうなのですか。「もう、うちはできない、やめた」というのはどうなのですか。
○星能力評価課長 仕組みとしては、確かに都道府県単位で受検公示ということで、当該年度に技能検定試験を実施する職種を定めるということになっておりますので、そういった事態も起こり得る仕組みです。ただ、我々としては、職種間のそういった意味でも、費用の格差をできるだけ是正するようなことを考えて、地域の技能が後退しないようにといいますか、必要な試験がそれぞれバランスよく地域で実施されるようなことも、併せて考えていく必要があると考えております。
○今野座長 私の知識不足なのですが、いまちょっと聞こえなかったのですが、要するに「やめた」ということはできないということですか。
○星能力評価課長 いや、仕組みとしてはできます。
○今野座長 できるということですね。
○星能力評価課長 はい。ただ、そうならないようにしなくてはいけないと。
○今野座長 だいぶ意見もいただきましたので、今日はもう1つ、次回以降のヒアリングと、これから実施していただくアンケートについての検討もしたいと思いますので、次にそちらに移りたいと思います。まず、事務局から説明をお願いできますか。
○原田調査官 ヒアリング項目(案)とアンケート(案)について説明いたします。次回は6月21日を予定しておりますが、ヒアリングとアンケート集計結果の報告をすることとしております。ヒアリングについては、企業、都道府県、都道府県協会から各2者程度ずつ、計6者ぐらいからお伺いする場としたいと考えております。
ヒアリング項目として企業に関しては、「技能振興施策について」ということで、「技能・技術の承継や若手技能者の育成に向けた取組について」、「各種技能競技大会等の活用について」、「採用時や採用後の能力開発における技能検定の活用について」、「技能振興に向けて、今後どのような施策が重要と考えるか」、「行政への要望」といったことをお伺いしたいということです。また、「技能検定制度について」として、「受検の状況及びねらい」、「受検に当たっての制約等」、「行政への要望」といった事柄をお伺いしてはどうか。
 2頁ですが、都道府県・都道府県協会からお越しいただく方に対して、1の「技能振興施策について」はそれぞれの「都道府県における取組やその効果について」、「技能振興に向けての今後の施策」、「国への要望」、また、「技能検定制度について」は、受検者数の関係、費用の関係、手数料の関係、国の補助金関係、国への要望について伺ってはどうかということです。
 次に「アンケート」については、本日の検討会で議論していただいた後、全都道府県、全協会に対して実施し、それを次回までに回収、集計し、ご報告することとしたいと考えております。資料4の1頁以降がアンケート(案)です。各県、協会に対してこれまでの検討会の資料等はお送りしておりますけれども、必ずしも詳しくは説明しておりませんので、今回のアンケート、検討の趣旨について、5段落ほどで説明をしています。
 具体的なアンケート、伺う中身はその下から始まりますが、「技能振興施策の充実・強化について」の、1ではそれぞれの県における若年者に対する技能振興の取組について、教育関係部局や産業施策所管部局との連携における現状での取組を伺うということです。次は、1以外に特に技能検定、技能士を活用した取組についてお伺いするということです。
 2頁の3では、熟練技能士や高度な技術・技能を有する方に対する表彰制度や認定制度について、各県ごとに独自のものがあれば教えていただくものです。4として、これまで実施してきた事柄等について選択肢を設けておりますが、実際に効果的であったかどうか、効果的であったと考えられるものについて○を付けていただき、効果的であったことについて具体的なことがわかるような資料も、合わせて提供していただきたいというものです。
 次頁の5は、今後の取組で効果的と思われるものについて○を付けていただくこととしております。(1)(2)(3)(4)はこの検討会でも検討項目として項目立てしたものですが、これに沿った形で順番に伺う予定です。(1)は「技能士等の周知・広報の充実」、(2)は「業界における技能士の活用促進」、(3)は「企業内における人材育成支援の強化」、(4)が「若年技能者の支援育成」となっております。
 4頁はその関連で、「その他」「国・中央協会に対する要望」をお伺いいたします。
全体に関する事柄として、アンケートについては都道府県と都道府県協会にそれぞれお伺いしますけれども、共通する項目のほかに、県のみ、協会のみに伺うという項目もあります。それぞれの項目ごとに《都道府県》とか《都道府県協会》と書いてあるところにお伺いしますが、実際には都道府県向けのものが一まとまりと、都道府県協会向けのものが一まとまりになっており、2つに分けた形で発送して伺うことを予定しております。
 4頁からの続きですが、2は「技能検定制度関係」です。1の「受検者数の拡大方策」として、(1)は現状のそれぞれの県においての最近の受検者の増減傾向について、職種あるいは等級で現状とその要因の分析を伺うこととしております。それを前提として、(2)以降で受検者数拡大のための取組等について、現状分析を踏まえた形でのお尋ねとして、必ずしも拡大などが進んでいないとすれば、その理由等についてはどのような事柄を把握しているか。それからロとハはこれまでの取組、また今後予定されている取組です。ニは今後の取組として有効なものとして、1から6まで選択肢、7は自由記述となっております。制度的な見直しと、実施面での運用上の見直しがありますが、今後の取組として有効と考えているものについてお伺いするということです。
 6頁も同様で実施回数や時期についてのご意見、ご要望をお伺いします。2は「費用の効率化」で、(1)のイでは、関連する業界、企業からの協力・支援についてその実態をお伺いするということです。ロでは、これまで協力・支援いただいているのが、以前と比較して、どういった変化が見られるかということで、いままでと同様なのか、以前と比べて難しくなっているのかといったことについて伺いたいということです。(2)以降は費用の節減関係ですが、まず中央協会が予定している実技試験の見直しについてどう考えるかということです。ロは、同一職種、作業であっても都道府県毎に実施費用が異なるということで、中央協会等から情報提供、あるいは各都道府県協会間での情報交換を進めた上で、材料設備の変更・見直し、調達方法の見直し等をすることについてどう考えるか。
 7頁のハについては、これまでそれぞれの協会ではどういった取組を講じてきたか。ニは今後の取組予定です。(3)は管理費についてです。
 3は「手数料の在り方」で、(1)は現行の手数料水準についての考え方を伺います。(2)は費用に大きな差がある一方で、手数料水準は一律を標準としておりますので、今後の在り方について、8頁のいちばん上の行から始まりますけれども、現行のような形で職種間で差を設けず、同一の手数料を徴収するという考え方と、職種別の費用差を勘案して、今後は職種別の手数料を導入するという考え方とがありますが、どのように考えるかということです。(3)は今後の手数料について、職種別を導入するという考えに立った場合についてのお尋ねですが、イがどういった基準で定めるべきか、ロがどういった区分で定めるべきか、職種ごとに一つひとつか、ある程度グループ化するかということです。ハはグループ化して手数料に差を設けた場合、幅としてはどれぐらいの金額差が妥当かということです。ニはその他留意すべきことで、先ほどご発言もありましたが、等級に関しても留意すべき点があるということも含めて、そういった事柄があればここで記載していただいてはどうかということで、このような工夫をしたところです。
 9頁の4は補助金についてです。国の補助金の交付・確定について見直すこととした場合、どのように考えるかを伺います。(1)のイでは、管理費について、「原則として、受検申請者数を基準に算定する」ことについて、どのように考えるか。ロでは事業費について、職種・作業別を基準に入れた場合です。(2)は補助金の確定段階ですが、「交付時の算定基準に実績を反映して再計算した額を確定の要素に加える」という取組を行った場合に対する考え方です。5はその他全般的に技能検定制度について、国または中央協会に対しての要望を伺うというものです。
 11頁以降はこれまであるいは本日も含めて検討会に提出した資料ですが、この検討会に参加されていない都道府県、協会に対して、現状をお知らせした上で、それを踏まえて、いま説明したようなアンケート項目にお答えいただくための資料として添付する予定です。
○今野座長 たぶん、ヒアリング項目のほうが簡単でしょうから、まず、これについてご意見をいただければと思います。資料3について、これは聞いておくべきだということがありましたら、追加していただければと思います。これは企業が2社、協会が2つですね。あとは中央協会ですか。
○星能力評価課長 さらに、都道府県からも2者ということです。
○河村委員 確認したいのですが、2社というのは、1回目のときにお願いした生業系も含むという理解でよろしいでしょうか。もう1つ、企業という形でいくと、どちらかと言うと大きな企業を想定したような項目にも取れるのですが、その辺りは中小の何か拾えるような、何がというのは、いま答えを持ってはおりませんけれども、そのような部分を入れていただくといいかなということと、さらに技能検定について、今回の検討会は当然技能検定ありきで議論しているのですけれども、例えば2の技能士の活用と技能振興策についてのウぐらいで、技能検定以外に、社内にいろいろな評価制度などを持っていますから、その辺りを拾うような項目があるといいかなと思います。以上、2点です。
○小林委員 企業のヒアリングについて、河村委員からお話があったように、中小企業の声を聞くといっても、中小企業の中から1社を探すのも大変だと思うのです。できれば協会の会員団体で結構ですから、協会の試験や実技の運営の手伝いをしているような団体からの意見を聞かせていただきたい。全国団体ではわからないと思うので、地域、現場のどこかの県の団体などから、業界団体、企業として技能振興施策のお手伝いとして、このようなことができるからやっているのだという意見、技能検定制度についても、会社の若年者はこのぐらいは受検するのだということは大体把握していると思いますから、業界団体にも聞いていただくことは可能かどうか、お伺いしたいのです。
○今野座長 最後の件についてはどうですか。いまのところ、予定はしていないのですよね。
○星能力評価課長 ヒアリングについてはそれぞれ2社ということで、先ほどの河村委員のご質問にお答えするという意味では、生業系の業種のところと、できれば中小企業の代表の方を招聘し、ヒアリングを考えておりますので、小林委員からご指摘があったよう業界団体の状況は、お越しいただいた方々が属しておられる団体等の状況なども併せてご披露いただくことも、私どものほうで注文しつつ進められればと思います。
○小林委員 呼んでいただけるということなのでしょうか。先ほど大石委員からお話がありましたが、いろいろな業界団体が、手弁当で結構やっているはずなのです。その声というのもちょっと聞きたいということです。材料の関係でいけば、業界団体としても無償でやっているなどといったこともあると思うのです。そのような意味からも全国団体に聞いても、あまり理解していないところもありますので、上部団体というのではなくて、現場で実際に協会の実技試験のお手伝いをしている、何々協同組合とか何々協会というのがあるはずですから、そこにヒアリングをかける。1団体でも結構ですから呼んでいただけないかというお願いです。
○今野座長 いまのところ予定しているのは、企業2社、都道府県2カ所、協会2カ所の全部で6カ所ですね。
○星能力評価課長 そうです。
○今野座長 時間からいくと、呼べるのは6カ所と考えていいですか。
○星能力評価課長 今ちょっと厳しいかなと考えております。
○今野座長 あとは配分の問題ですね。
○星能力評価課長 はい。企業のメンバーの中で、いま小林さんが指摘されたような、技能検定などにもいろいろご協力いただいているところもありますし、あるいは業界としてのご協力をいただいているところもありますので、そういった実情なども合わせて聞くことができるようであれば、そのようなところを選定してお話を伺うと。
○今野座長 いずれにしても、スロットは6つしかないのですから。
○星能力評価課長 その中でいかに拾えるか、検討してみたいと思います。
○今野座長 少し検討してみてください。
○星能力評価課長 わかりました。
○今野座長 もしかしたら企業1、業界団体1という選択肢もあるかもしれないですし、いま星さんが言われたように企業2社で、その企業の中の業界団体でリーディングカンパニーになっているところがあれば、業界のことも話せるでしょうからとか、そのようにいろいろな選択肢があると思いますので、それを検討していただくということにしていただければと思います。
○五十嵐委員 企業のヒアリング対象が2社ということですから、項目をあまり云々してもしようがないかもしれませんが、補助金が減る中でコスト削減をするにしても、手数料はどうしても上げざるを得ないという議論が仮にあるとすれば、ここでそれを聞くことによって方向づけみたいなところが出てしまうと困るから聞けないのかもしれませんけれども、手数料が上がっても必要なものは受けなければいけないから受けるのだという意思が企業側にあるのかどうか、そのことは聞いていただきたいと思います。
○今野座長 いかがですか。
○星能力評価課長 いただいたご意見も踏まえて、ヒアリング項目の中にうまく入れて行ければと思います。
○今野座長 もう少し一般論として、技能検定の中の検定料をどう思いますかというぐらいにしておけばいいのでしょう。そのような項目が少しあればいい。上げるというのは生々しいですから。その他何かあればお願いいいたします。いまヒアリングについてはご意見をいただきましたので、それを踏まえて修正をしていただくということで、次はアンケートについてです。しかし、これは答える人は大変ですね。丸1日かかります、ご苦労様です。まず、項目についてご意見をいただければと思います。
○陳委員 意見を1つと質問を2つほど申し上げたいと思います。意見は、アンケートの2頁の3を見ると、答えていただく対象が都道府県だけになっているのですけれども、これはなぜでしょうか。と言いますのは、前回の検討会で、長野県の取組として「信州ものづくりマイスター」とか、今回はチラシで東京都の東京マイスターの取組などもご紹介いただいているわけですが、東京都の職業能力開発協会でも今年度から技能検定試験の合格者表彰制度を創設したというご紹介がありましたので、都道府県協会に対しても回答を求めてはどうかと思いました。
 2点目、3点目は質問です。同じくアンケートの3頁の5の(1)ですが、1に情報の一元的提供とありますけれども、具体的にはどのようなイメージをお考えなのかをお聞きしたいと思います。と言いますのは、本日はご欠席ですが、大関委員がいらっしゃる全国技能士会連合会のホームページに、「技能士のいるお店」の一覧表を掲載しているのを拝見したものですから、これに類似するものをイメージしていらっしゃるのかどうかをお聞きしたいと思います。
 3点目は、同じくアンケートの8頁の(3)のロです。ここでは「見解をご回答ください」とありますけれども、聞き方が自由記述式ですから、上がってくる回答の中身が複雑になることが考えられます。その内容の集約の仕方はどのようにお考えなのか、現時点で何かあればお答えいただきたいと思います。
○原田調査官 2頁の3の熟練技能者等についてですが、都道府県協会向けにもお伺いすることにしたいと思います。また、3頁の5の(1)の1で「情報の一元的提供」についてですが、言葉として説明が足りていないということかもしれませんが、イメージとしてはポータルサイトのような形で、技能士の制度はどのようなものかといったことから、受検のためにはどういった手続が必要か、どのような方々がどういった活躍をしているのかといった技能士、技能検定制度について1つのホームページから入っていけば、すべて一覧できるようなものを作るということです。
 8頁のロで職種別手数料とする場合の事柄についてお伺いしております。どのような形で集計するかということですが、どのような回答が返ってくるかにもよりますけれども、私どもとしてはある程度類型化できるのではないかと思っております。類似の回答を集約し、「こういった考え方が、いくつかの県からあった」という形になることを想定しております。
○今野座長 いま言われた2点目、3頁の情報の一元的提供のところは、わかりやすくするために何らかの例示を加えるということですか。
○原田調査官 そうです。
○今野座長 これではちょっと分かりにくいですね。
○原田調査官 工夫させていただきたいと思います。
○小林委員 いまの質問に関連して、2頁の協会に聞くというのも確かだと思うのですが、政令指定都市などでもやっているのではないかと思うのです。例えば、私が住んでいる神奈川県では横浜マイスターとか、川崎マイスターみたいな制度があるのです。それは県のほうでも把握していると思うので、都道府県の認定主体だけではなくて、傘下の市町村でもそのようなものがあるか、といったような聞き方にできればありがたい。
 先ほどの議論の中に、工業高校生の受検料を減額する制度というのがありましたけれども、これも若年者の養成ということで条例で決めるという話があったと思います。これについては厚生労働省のほうで47都道府県で減額している所を把握しているのですか。把握していないのであれば、工業高校などの受検料について減額しているかどうかを聞く項目を追加できないか、というのが1点です。
 ついでにもう1つ。9頁ですが、1回読んでも分からなかったのです。都道府県が回答するに当たって、技能向上対策費補助金という形で都道府県と国とで一体的に出しているので、いままでの補助金の制度はわかっているとは思うのですが、管理費については原則として受検申請者数を基準に算定する、このことについてどうかという質問だと思うのですけれども、このままの聞き方ですと、このような考え方に変えることについて、どのように思うかという聞き方でわかるかどうか疑問に思いました。以上、3点です。
○原田調査官 政令指定都市などについてですが、政令指定都市に個別にお伺いするのはちょっと難しいと思いますので、質問を工夫して、都道府県で把握している事柄について伺えるようにしたいと思います。また、3級あるいは3級の在校生についての受検手数料の設定については、都道府県から既に個別に報告を受け、把握しておりますので、今回のアンケートでは聞かないことにさせていただきたいと思います。最後の補助金に関するアンケートの仕方については、若干、端折った部分もありますので、具体的な聞き方についてはもう少し工夫したいと思います。
○今野座長 その他何かあればお願いいたします。
○宮川委員 かなりご苦労されてまとめられたアンケートだとは思うのです。確かに自由記述が多く、まとめる側も本当に大変だと思うのですが、書く側もかなり大変だと思います。我々協会には、それぞれの都道府県から経由して送られてくるのだろうと思いますので、やるならできるだけ早くお配りいただきたいというのが1点目、まず要望です。
 もう1点、7頁から8頁にかけての手数料についてですが、7頁下の3の(2)で職種別の手数料の導入について、(3)以下でもいろいろな考え方について問われているわけですけれども、確かに今後職種別に手数料を設定することになると、仮にグループ化するにしても、かかる費用はより正確に手数料に反映されることになるわけですから、我々にとっては経営上、大変ありがたいというか歓迎したいところです。しかしながら、仮に業界がそういうことをやった場合、本当に納得をしてもらえるのかなという疑問があります。
 1つ質問したいのは、この導入について、もし都道府県や協会の大方の意向として、強い求めがあったとした場合、これを本当に導入するというお考えなのかどうかということです。冒頭に申し上げたこととの関係で意見も述べさせていただくと、業界においては、一律で標準金額を政令で定めるという現行方式が広く定着しておりまして、これはまずいという意見は、私の知る限りはありません。また、手数料を職種別にするということになれば、今よりより高くなるところと、ぐっと安くなるところが出てくるわけです。もちろん、その設定の仕方もいろいろあるとは思うのですが、高くなったところはどうなのかと言えば、先ほどもお話があったように、中小企業などは受検を奨励し、手数料を負担しているところも事実たくさんあって、技能検定を人材の育成と、それぞれ個々の企業に定着するための手段として活用してきているところも多いわけですから、分野によってかなり高額に変わってしまうとなると、経済的にも心理的にも、かなり大きな痛手になるのではないかという不安があります。一方、安くなるところでは、この前の検討会資料の経費で見てみると、あくまでも予想の範囲ですが、極端に安くなるところも当然出てくるだろうと。そうなると、これまで支払ってきた手数料というのは、大きな金額の過払いだったのではないかということで、改めて強く意識させられることになりかねない、何か無用な混乱も生じてしまうのではないかという危惧もあります。
 いずれにしても、職人の世界というのは一人ひとりが身に付けた技能を、いかに次につないでいくかで、一生懸命継承する方法を考えながら、そして技能検定なども使ってやっているわけですので、職人の理屈を越えた地道な世界というものがあることも忘れてはいけないと思います。協会の経営を預かっている立場からすると、見直していただくということは本当にありがたいですし、そのように真剣に考えていただきたいとは思うのですけれども、その結果、失うものが大きくなるのであれば、あえて採用すべきではないのではないかと思うわけです。
 かつて、職種別の料金制から現行の標準金額方式に改められたわけですけれども、その際に意図されたことは一体何だったのか、いまの段階では意味が薄れてしまったのかどうか。仮に、国の考えとして方針転換をするということであれば、この際その辺もしっかりと検証して、丁寧に説明がなされるべきだろうと思います。いずれにしても、職種別の料金制導入の議論に当たっては、これらの点も十分に考慮していただきたい。調査することそのものも駄目とかという意味ではなくて、ここまでいろいろと選択肢も考えられた設問を見ますと、それらについて強いお考えがあるのかなという感じもしたものですからお話させていただきました。
○今野座長 いま言われたような意見を集約したいのでアンケートをするということだと思いますので、ご意見をお伺いしておこうと思います。その他、いかがでしょうか。
○畑中委員 アンケートの関係で1つだけお願いがあります。アンケートの6頁の(2)の実技試験の費用節減のイで、中央協会の実技試験の見直しの例示の出し方の表現をちょっと変えていただければと思っております。と申しますのは、私どもが実技試験の見直しで今いちばん力を入れているのが、材料を減らすためには課題を改正しないといけない、実技試験の課題を改正しないといけないということなのです。この課題改正というのは、やはり手間がかかります。そのために特別に検定委員会を何回かやらないといけないということがありまして、これにいちばん手間がかかっております。今年は例年の1.5倍ぐらいの委員会の開催回数になります。やはり、例示としては「課題改正をして、支給材料コストを減らす等」といった形に、もし替えていただけるのであればありがたいと思っております。
○今野座長 私がこの設問について感じたのは、中央職業能力開発協会が行っている実技試験の見直しの詳細について、回答者はご存じなのかということです。知っていることを前提に質問しているのですか。それは大丈夫ですか。
○畑中委員 一応、技能検定の担当課長会議で、いま大体こんな状況だということはある程度説明はしてあります。
○今野座長 それでは、今だったらいいですね。そのような形で修正していただいたほうがいいですね。その他何かあればお願いいたします。
○井手委員 アンケートの撒き方そのものなのですけれども、先ほど言外に難色を示されたので答は大体想定できるのですが、実際に受け手は企業ですし、かねがね申し上げているように技能振興の困難さ、大変さに直面されているのは企業なので、そこに対して何らかのアンケートをさせてもらうことができればいいのではないかと思っているのです。ただ、こんなに仔細な、詳細な話はとてもできないので、先ほど少し出ていましたが、技能振興を進める上の工夫とか、そのような簡単なものでもいいと思うので、何らかのアンケートをすることができないかなというのが率直なところです。ただ、あまりにも数が多過ぎると集計も大変なので、ある業種のサンプリングをいくつかして、そこに特定して撒くとか、そんな工夫もできればと思っております。言わんとするところは、たぶんいろいろな知恵が出てくるのではないかという思いもありますし、いずれ取りまとめをする段階で、かねがね申し上げているように、ものづくりや技能振興の大切さというものの全文に肉盛りができる、そのためにも活用できるのではないかと思いまして、このような提案をさせていただいております。
○今野座長 私の印象は、スケジュール的になかなか難しそうなご提案だということですが、いかがですか。
○星能力評価課長 私どもも非常にタイトなスケジュールの中で進めさせていただいており、産業界の代表の方にもお見えいただいているので、日ごろ耳にされているようなことを含めて、この場でご披露いただきながら、井手委員が言われるように、最終的な取りまとめの段階で盛り込んでいくことができればと考えております。また先般も、そもそも技能検定そのものの基礎的なデータなどについて、もう少しきちっと検証する必要があるのではないかといったご指摘もいただいております。企業側の技能振興に向けての考え方の調査について、そうした調査と併せて行う必要があるのではないかと事務局としては考えております。
○今野座長 いまのご提案で、できるかどうかわからないですけれども、対応できる手としては、ヒアリングの企業数を少し増やすぐらいでしょうか。ただ、そうしますと、スロットは6カ所と決まっていましたから、企業を増やすと、どこかを減らさなければいけないことになります。可能であるとしたら、そこで増やすということですが、そうすると今度は県などの情報が減ることになりますので、その辺も含めてちょっと考えさせていただけますか。できる手としては、企業を呼ぶぐらいかなということです。
○井手委員 先ほどご提案があった、手数料を上げる、上げないということをヒアリングの中で質問されるという話だったので、そこで仮に2つの企業が上げてもいいと言ったときに、それではその方向でいきますということになってしまうのを危惧したのです。
○今野座長 わかりました。
○大石委員 いま手数料の話が出ましたので、現場のほうから意見を申し上げたいと思います。手数料については、やはり議会のほうに条例を提案してという形になろうかと思います。いろいろな産業構造の変化の中で、今回費用や手数料について検討する必要性については十分理解しているのですが、さて、いざ値上げとなれば、いまの経済情勢、雇用情勢の中で値上げを議会に提案したときに、皆様のご理解を得ることができるのかどうか、これを非常に危惧しております。そのような状況ですので、仮に値上げということになれば、国においても、是非そのような環境を整えていただきたいと思っております。ましてや、職種別になると、さらに理解を得るのは難しいかなと考えているのが実情でして、お宅の職種だけは値上げするよというのはなかなか難しいかなと思っております。以上、意見です。
○今野座長 先ほども同じ趣旨のことを申し上げましたが、いま言われたような意見を集約するためにアンケートをするということですので。
○宮下委員 技能検定の4以降で、4の(1)から(3)について、都道府県なり、都道府県協会と回答項目を分けてあります。各都道府県の認知度、このような質問をされても非常に苦しい回答も求められておりますけれども、国から県が委託を受けて、技能検定を協会に委託してやっています。私どもも協会の協力がなければ、絶対無理な制度だと思っております。協会と県というように区分けをしておりますが、協会に預けたとしても、例えば6頁の2の(1)は関係団体との連携について協会だけに伺っておりまして、協会は当然回答できると思いますけれども、都道府県もこのようなことについてどのように考えて実態を把握しているかということは、逆に必要ではないかと思います。なるべく都道府県も入れたほうがいいのではないかと思っております。当然、都道府県も協会も、協会に聞かないと回答できない面はあるかもしれませんが、各都道府県がどうなのかということを注視しておりますので、あまり細かく都道府県、県というように分けないほうがいいかなと思います。これは意見です。
 7頁の(3)の管理経費の節減で、どのように進める考えですかというのは、こうしなさいというような受け止め方ができると思います。ここの設問については、今後どのような取組が必要であると考えますかという設問にしていただいたほうが。
○今野座長 ソフトにということですね。
○宮下委員 そうです。管理費を節減しろという、当然しなければいけないのですけれども、しなさいというような受け止め方をされるかなと思いますので、若干ソフトにしていただきたいと思います。できれば、あまり都道府県、県というように分けないで設問していってもいいのではないかと思います。お任せいたしますが、そのように思います。
○今野座長 当然、事務局としても、本当は広いところからたくさん情報を取ったほうがいいわけですから、原則としては、できる限り都道府県と協会は分けないようにするということで設問を作りましょうということを確認していただいて、その原則に従ってもう一度見直していただくということで、よろしいですか。それから、ワーディングは少しソフトにして。そろそろ時間ですが、ほかに何かあればお願いいたします。
○小林委員 時間が過ぎているところ申し訳ありませんが、1つだけ、技能士の付与の特典についてお伺いします。第1回目の委員会のときに、技能士に付与される特典として、国家試験が免除されるものがいくつかありました。技能士を取れば、他の国家資格の受験資格を得るとか、免除されるものがあります。次回までに教えていただきたいのですけれども、いろいろな国家資格があると思いますが、技能士の試験を合格すると、他の国家資格の試験が免除されるようなものがあるのかどうか。なぜ、このようなことを言うかと申しますと、受検者数が減っているからで、技能士の試験を受けていただいたら、何らかの国家資格が取れることが増えればいいでしょうし、そのような部分で試験科目の免除につながるとか、そういうことをもっと広げることができるかどうか。厚生労働省は各省庁の国家資格等の折衝でいろいろと頑張っているとは思うのですが、さらに広げられるものがあるのかどうか、ちょっと調べていただけるとありがたいというお願いです。
○星能力評価課長 この50頁の資料の中で、いま我々の検定試験合格者に与えられる特典というのは、一通り拾い出したものでして、残念ながらこれ以外のものはないとご理解いただければと思います。さらに、加えて何かできないかということですけれども、実は何かないか我々なりにだいぶ検討してみたのですが、新しい糸口はなかなか見えてこない。アイデアというか、我々が見過ごしているようなものがあれば、ご提案いただいてとも思いますが、そのような状況です。
○今野座長 アンケートの件ですが、いろいろ意見をいただきましたので、それに従ってヒアリング項目も修正していただき、それを私が見させていただいて、実施させていただくということにいたします。最後の小林さんの意見については、残念でしたということですが、何かあるようでしたら、アイディアを言っていただければ事務局も大変助かると思います。それでは、本日はこのぐらいにさせていただきます。次回について、事務局からお願いいたします。
○吉田課長補佐 次回は6月21日(金)15時から、再びこの中央労働委員会講堂でお願いしたいと思います。議題については、アンケートの結果、ヒアリングということでお願いいたします。
○今野座長 本日は原則、全部公開ということで、資料等はよろしいですね。それでは、以上で終了いたします。ありがとうございました。


(了)

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