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2012年6月12日 薬事・食品衛生審議会食品衛生分科会議事録

医薬食品局食品安全部企画情報課

○日時

平成24年6月12日(火) 14:00〜17:00


○場所

中央合同庁舎第5号館(厚生労働省)17階 専用第21会議室(国会側) 〒100-8916 東京都千代田区霞が関1−2−2


○出席者

(委員)

阿 南    久 安 藤 言 枝 大 澤 真木子
大 野 泰 雄 大 前 和 幸 春 日 雅 人
岸    玲 子 栗 山 真理子 寺 本 民 生
徳 留 信 寛 西 内   岳 毛 利 資 郎
山 内 明 子 山 本 茂 貴 若 林 敬 二
渡 邉 治 雄 (敬称略)

(事務局)

三浦食品安全部長 篠田大臣官房審議官 木村大臣官房参事官
吉岡企画情報課長 森口基準審査課長 滝本監視安全課長
道野輸入食品安全対策室長 山内国際食品室長 林課長補佐

○議題

1 議題

(1)審議事項
?牛肝臓の基準設定について
?食品中の農薬の残留基準設定について
 ・フルチアニル(新規)
 ・メタゾスルフロン(新規)
?器具及び容器包装の規格基準の一部改正について
 ・再生紙(使用に関しての規格基準設定)
?食品添加物の指定等について
  ・trans-2-ペンテナール(新規指定)
 ・リン酸−水素マグネシウム(新規指定)

(2)報告品目
?農薬
  ・ジメタメトリン(暫定基準の見直し+魚介類)
  ・ブタクロール(魚介類)
・フラメトピル(暫定基準の見直し+適用拡大+魚介類)
 ?動物用医薬品
  ・チアンフェニコール(暫定基準の見直し)
 ・ベンジルペニシリン(暫定基準の見直し)
?飼料添加物及び動物用医薬品
 ・アビラマイシン(暫定基準の見直し)

(3)文書による報告品目
 ?農薬
  ・1−ナフタレン酢酸(適用拡大)
  ・グルホシネート(適用拡大)
・クロルフェナピル(適用拡大)
・スピロテトラマト(新規+インポートトレランス申請)
・テブコナゾール(適用拡大+インポートトレランス申請) 
  ・メトキシフェノジド(適用拡大)

?動物用医薬品
 ・カルプロフェン(暫定基準の見直し)
?農薬及び動物用医薬品
  24剤一括削除
 ?器具容器包装
  合成樹脂加工紙製容器包装(乳等省令)(使用できる合成樹脂の追加)

2 報告事項
 (1)食品安全に係るリスクコミュニケーションについての厚生労働省の取組の概要(平成23年度)
(2)食品衛生分科会における審議・報告対象品目の処理状況について

○議事

○林補佐 それでは、定刻となりましたので、ただいまから薬事・食品衛生審議会食品衛生分科会を開催いたします。
 本日は、御多忙のところ、お集まりいただき厚く御礼を申し上げます。
 まず、事務局の異動がございましたので、お知らせをさせていただきます。私、4月1日付で食品安全部企画情報課課長補佐に着任いたしました、林と申します。どうぞよろしくお願い申し上げます。
 それでは、本日の出欠状況について御報告いたします。
 本日は、石川委員、伊藤委員、大澤委員、栗山委員、寺本委員から御欠席との御連絡をいただいております。現在の分科会員総数20名のうち、現時点で15名の御出席をいただいており過半数に達しておりますので、本日の分科会が成立いたしますことを御報告申し上げます。
 本日の議題につきましては、お手元の議事次第にございますが、牛肝臓の基準設定について、食品中の農薬の残留基準設定について、器具及び容器包装の規格基準の一部改正について、食品添加物の指定等について御審議をいただき、その後、事務局から何点か御報告を申し上げます。
 次に、資料の確認をさせていただきます。
 議事次第、座席表
 資料1 審議事項に関する資料
 資料2 報告品目に関する資料
 資料3 文書による報告品目に関する資料
 資料4 報告事項に関する資料
 このほかに厚いハードファイルに参考資料1〜9までを入れております。また、分科会委員の皆様には、分科会の基礎資料のハードファイルをもう一冊おつけしております。
 資料の不足や落丁等がございましたら、お気づきの際に事務局までお申しつけくださいますよう、お願いいたします。
 それでは、冒頭のカメラ撮影等はここまでとさせていただきますので、御協力のほどお願い申し上げます。
 それでは、以後の進行につきましては、岸分科会長にお願いいたします。
○岸分科会長 それでは、牛肝臓の基準設定について審議を行います。
 まず最初に、事務局から御説明をお願いいたします。
○新谷専門官 それでは、牛肝臓の基準設定について御審議いただきたいと思います。資料1の2ページをお開きください。
 まず「1.経緯」でございます。牛の肝臓の取扱いにつきましては、昨年7月の食中毒・乳肉水産食品合同部会におきまして、牛肝臓を原因とする食中毒の発生状況等をかんがみ、食品衛生法に基づく規制等の検討の必要があるとされました。これを受けまして厚生労働省では、肝臓内部の腸管出血性大腸菌等の汚染実態調査等を行いまして、昨年12月、乳肉水産食品部会に報告いたしました。また、この部会では、関係業界団体からのヒアリング等も行っております。
 更に、本年2月、3月にも部会を開催いたしまして、農林水産省及び関係業界団体が実施した試験等についても議論を行っております。
 「2.牛肝臓の生食について」。本件にかかわりまして厚生労働省が今までやってきた主な対応を、以下のとおり記載しております。平成10年に、生食用食肉の衛生基準を設定し、こちらの中で牛の肝臓についても取り扱っております。その後、食中毒汚染実態調査や食中毒事例等を受けまして、抵抗力が弱い方に生食を食べないよう指導しておりましたが、平成18年には生食用として提供するのはなるべく控えるよう指導を行っております。
 また、平成23年7月には、生食用として提供しないよう関係事業者に対して指導を徹底しております。そのほか、政府広報や厚生労働省ホームページを通じまして、食肉の生食について注意喚起等を行っております。
 「イ)生食用牛肝臓を原因とする食中毒」。食中毒統計によりますと、平成10〜23年に生食用として提供された牛肝臓を原因とする食中毒は128件、そのうち腸管出血性大腸菌による事例は22件でございました。また、昨年7月に提供自粛を要請した後も、4件の食中毒事例が報告されております。
 (2)食品中の汚染実態調査ですが、平成11〜22年度で生食用として提供されていました牛肝臓の腸管出血性大腸菌O157及びカンピロバクターの汚染は、それぞれ0.7%、4.6%でした。
 「3.規格基準の検討について」でございます。
 (1)腸管出血性大腸菌についてでございますが、腸管出血性大腸菌は、ほ乳動物や鳥類の腸管内に生息し、ベロ毒素を産生するものでございます。特に、牛の腸管や糞便からの分離が多く報告されております。しかしながら、牛に対しては症状は示しません。
 腸管出血性大腸菌は糞便等を介して食品を汚染し、2〜9という少量の菌でも発病するとの報告がございます。また、ヒトからヒトへの感染等も報告されておりまして、感染症予防法では三類感染症として指定されております。
 食中毒の潜伏期間は平均で3〜8日とされておりまして、主な症状は腹痛や下痢でございます。また、出血性大腸炎がみられまして、場合によっては溶血性尿毒症症候群や脳症を併発し、死に至ることがございます。
 (2)厚生労働省が行いました牛肝臓内部の汚染実態調査でございます。この調査におきましては、173検体中3検体から腸管出血性大腸菌が、50検体中13検体から大腸菌が検出されております。
 また、牛胆汁中の腸管出血性大腸菌につきましては、増殖性が認められたという結果が得られております。
 更に、国内外の文献を調査したところ、牛肝臓内部及び胆汁から腸管出血性大腸菌の検出例が報告されております。
 (3)農林水産省が行いました調査の報告を受けております。
 農場とと畜場での汚染実態調査でございます。全国の農場で直腸便を検査したところ、O157が約3割弱の農場から検出されまして、個体別でみますと、約1割弱の牛から検出されております。
 と畜場で消化管内容物の調査を行いましたところ、O157は21%検出されております。また、直腸以外の消化管内容物からのみO157が検出された事例が存在したことから、直腸内容物の検査のみではO157を保有する個体を見逃す可能性があるとなっております。
 また、このと畜場の汚染実態調査では、肝臓96検体からO157は検出されませんでしたが、胆汁1検体からO157が検出されております。
 O157を添加した直腸内容物で肝臓表面を汚染させた後に、20ppmの次亜塩素酸液による洗浄を行っておりますが、肝臓表面の汚染は除去できないという結果が得られております。
 (4)業界団体による調査研究結果でございます。
 ?肝臓での腸管出血性大腸菌の逆行性汚染に関する試験でございます。と畜場で摘出された肝臓を用いまして、胆のうや胆管に毒素原性大腸菌を接種いたしまして、汚染程度を調査しましたところ、接種3日後に広範囲に汚染が認められました。また、胆のう管結紮を行った場合と行っていない場合の菌の広がりについて試験しておりますけれども、と畜後3日目の陽性率は、結紮したものが48%、結紮しないものが96%。5日目におきましては、それぞれ88%、100%という結果が出ております。
 ?塩素系消毒薬の殺菌効果の検討をされております。牛肝臓の表面に腸管出血性大腸菌等を塗布した後に、400ppm、800ppmの高濃度の塩素系消毒薬を用いて殺菌したところ、殺菌効果が認められたということでございます。
 (5)まとめですが、上記を踏まえますと、現時点では牛の肝臓を安全に生食するための有効な予防対策は見出せていません。そのため、国民の健康保護の観点から、牛肝臓の生食の安全性を確保する知見が得られるまでの間、牛肝臓を生食用として販売してはならない旨、牛肝臓を使用して食品を製造、加工又は調理する場合には、中心部を63℃で30分間加熱又は同等以上の殺菌効果のある加熱殺菌が必要である旨の規格基準を設定することが適切であるとしております。
 また、消費者庁に対しまして、安全確保策の周知等について検討を依頼しております。
 続きまして「4.食品健康影響評価」です。
 以上のような部会の意見を受けまして、厚生労働省では食品安全委員会に意見を求めております。食品安全委員会では昨年、食品安全委員会が評価を行いました生食用食肉におけます腸管出血性大腸菌及びサルモネラ菌の評価におきまして、腸管出血性大腸菌の摂食時の安全目標値を定めております。今回の牛肝臓を生食用として販売してはならないですとか、加熱殺菌をしなければならないことの規格基準が遵守されれば、ヒトの健康に及ぼす悪影響の内容及び程度は明らかであるときに該当する。平たく言いますと、以前評価した結果があるので、この件については新たな評価は必要ないということでございます。
 「5.規格基準」でございます。
 牛肝臓の生食の安全性を確保する知見が得られるまでの間、以下の趣旨の規格基準を設定することを提案させていただきます。案といたしまして「牛の肝臓は、飲食に供する際に加熱を要するものとして販売の用に供されなければならない。牛の肝臓を直接一般消費者に販売する場合は、その販売者は、飲食に供する際に牛の肝臓の中心部まで十分な加熱を要する等の必要な情報を一般消費者に提供しなければならない。販売者は、直接一般消費者に販売することを目的に、牛の肝臓を使用して、食品を製造、加工又は調理する場合は、その食品の製造、加工又は調理の工程中において、牛の肝臓の中心部の温度を63℃で30分間以上加熱するか、又はこれと同等以上の殺菌効果を有する方法で牛の肝臓を加熱殺菌しなければならない。ただし、当該一般消費者が飲食に供する際に加熱することを前提として当該食品を販売する場合については、この限りではない。その際、その販売者は、一般消費者が飲食に供する際に当該食品の中心部まで十分な加熱を要する等の必要な情報を一般消費者に提供しなければならない」。
 この規格基準を運用するために、次のような指導を行うべきとしております。
 ?牛の肝臓は、飲食に供する際に加熱を要するものであることから、飲食店で消費者が自ら調理し、飲食する場合には、飲食店は消費者に対し加熱用設備を提供しなければならない。
 ?情報提供につきましては、消費者が牛の肝臓を中心部まで十分に加熱して飲食するよう、加熱用である旨等の情報提供が必要である。さらに、飲食店におきましては、消費者が生で食べている場合等には、加熱して食べるよう注意喚起をすることが必要であるとしております。
 「6.その他」でございますけれども、牛の肝臓を生食するための有効な予防対策について、厚生労働省は調査研究を含めた新たな知見の入手に積極的に努める必要があるとしております。
 11ページを御覧ください。本件につきましては、国民からの意見募集を4月19日から5月18日まで行っております。その結果、1,532通の御意見がございました。本日は、その内容の一部、代表的なものを資料として掲載させていただいておりますが、いただいた意見の全文につきましては、後日ホームページ等で公開する予定でございます。
 下に1〜7に分類分けしておりますが、1番として、規格基準は必要でないとの意見が944件ございました。2番として、ほかの方法で規制するべきという御意見が532件ございました。3番として、規制をするべきという意見が13件でございました。4番として、規制の根拠に関する意見が67件ございました。5番として、告示案やその他の殺菌方法に関するものが64件。6番として、その他の食品に関する意見が160件。7番として、どこにも分類されなかったものが127件ございました。合計で1,907件になりますが、これは1通で複数の意見を出していただいた方もおりますので、こういった数になっております。
 まず、規格基準は必要ではないという御意見でございます。主な意見といたしまして、個人の判断と責任で食べるものであるとか、消費者の判断に委ねるべきである、食文化である、生レバーが大好きであるといった御意見がございました。
 こちらの回答につきましては、先ほど説明させていただきました部会報告書の内容をまとめた形で回答とさせていただいております。
 次に、ほかの方法で規制するべきという御意見でございます。主な意見として、衛生管理を徹底するべきであるとか、ガイドラインを設けるべき、表示を義務づけるべき、消費者に注意喚起を行えばいい、食育の徹底、誓約書にサインをすればいいのではないか。また、年齢制限やフグのように免許制度にすべきというような御意見がございました。
 回答といたしましては、生食用食肉、こちらは牛の肝臓も含むものでございますが、安全性確保については、平成10年に生食用食肉の衛生基準を策定して、都道府県を通じて指導してきたところでございますが、昨年4月の食中毒事案後、この衛生基準が遵守されていない実態が明らかになったということでございまして、こういったことで検討を進めていたのですが、現時点では牛の肝臓を安全に生食するための有効な予防対策が見出せていない。関係事業者による衛生管理や処理方法が適切に行われたとしても、腸管出血性大腸菌による食中毒が発生するおそれがあるということ。と畜場では食用に適するか検査され、問題ないものが流通できるようになっておりますが、こういったものも加熱して喫食する場合は問題ないというものでございます。
 また、消費者に対する適切な情報伝達は、こちらとしても重要と考えておりますので、規格基準におきましては情報提供を行わなければならないとしております。
 さらに、フグのように危険部位が特定されているものではないので免許制度は適さないこと。また、年齢についてですが、若年層と高齢者で有症の報告例が高くなっておりますが、ほかの年代においても感染し発症することがあるため、摂食者を限定することによって安全性を確保することは困難と考えているとしております。
 3番ですが、規制するべきとの観点からの御意見でございます。食中毒を未然に防ぐため、加熱殺菌して提供することを望むですとか、規制に踏み切るべきというような御意見が寄せられております。
 回答といたしましては、食品は安全と思えるものでも、その摂取方法や摂取量などにより危険は伴います。今回の事案はゼロリスクを求めたものではなく、リスクを低減する対策が見出させなかったためにこのような措置をとることとしたものですとしております。
 4番、規制の根拠に関する御意見でございます。十分に議論されていないのではないかですとか、根拠や妥当性が不明確である、データについて牛の肝臓内部からの検出の調査のデータは汚染の可能性が高いものをサンプリングしたので、不十分ではないかというような御意見が寄せられております。
 回答といたしまして、まず、科学的知見に基づき、食品等のリスク評価を行う食品安全委員会が生食用食肉について評価した際、腸管出血性大腸菌による食中毒を防止するためには、食品に含まれる菌数を0.04cfu(colony forming unit)/gよりも小さい値にすることが必要とされたということを記載しております。
 また、乳肉水産食品部会におきまして、厚生労働省が実施した汚染実態調査、業界団体へ農林水産省が実施した調査の結果報告と、科学的な検証を行っていることを記載しております。
 また、厚生労働省が昨年実施した汚染実態調査は、あくまでも牛の保菌率を調査するこが目的ではなくて、牛肝臓内部に腸管出血性大腸菌が存在するかどうかを調べることを目的としているもので、ある程度検出する可能性のある牛を調査する必要があった旨を記載しております。
 その後に、業界団体への農林水産省の調査も記載しておりまして、腸管出血性大腸菌による食中毒の危険性は夏に高まりますので、国民健康保護の観点から牛肝臓の生食の安全性を確保する知見が得られるまでの当面の間、生食用としての販売を禁止することが必要と考えているとしております。
 続きまして、告示案やその他の殺菌方法に関する御意見でございます。主な御意見といたしまして、業者間においては加熱殺菌せずに流通させるべきとか、逆に生肉の流通を禁止するべき、飲食店への義務は加熱調理器の提供にとどめるべき、温度測定部位を明確に規定するべき、加熱温度や時間がどのようにすれば短くできるか、ほかの殺菌方法、UV殺菌、放射線殺菌、添加物、塩素系の殺菌剤等の殺菌方法があるのではないかという意見でございます。
 回答といたしまして、今回の基準は、一般消費者に対して生食用として販売することを禁止するものでありまして、業者間の取引、流通するものについては必ず加熱しなければならないというものではない。現段階におきまして、牛の肝臓を安全に食べる方法は加熱することだけということと、測定部位について御意見がございましたので、御意見を踏まえまして、中心温度と測定部位を明確にいたしました。
 また、ほかの殺菌方法についてでございますが、殺菌に関します根拠や殺菌した際の牛肝臓の安全性や品質に与える影響等については、まだ十分なデータ、評価がなされておりませんので、今後更なる研究が必要であるということ。また、今回パブリックコメントでいただいた意見などを確認しましたが、現時点では有効な予防対策がなかったということ、今後、科学的に有効なデータがあれば、改めて検討するとしております。
 その他の食品に関する意見ですけれども、ほかの食中毒の危険性のある食品が禁止になっていないではないかとか、牛の肝臓は危険性が高い結果が出ていないとか、死亡事例がないではないかといった御意見がございました。
 回答といたしまして、食中毒統計の説明をさせていただいて、その後に、腸管出血性大腸菌に関する御説明をさせていただいております。
 ほかの動物の肉などについては、厚生労働省としては生食は推奨しておりませんということ。生食用の鮮魚・貝類や生食用のカキについては食中毒菌が異なるため、一般的には重篤な症状となる食中毒は発生しておりませんが、既に生食用食品としての一定の規格基準が定められていることを記載しております。
 その他に関する御意見でございます。裏メニューで出るのではないかとか、規制の対象とならない豚や鶏のレバーなどがいいかげんな商品として扱われるのではないか。さらに、餅やこんにゃく入りゼリーなどはどうなのか、車やたばこはどうなのかといった御意見がございます。
 回答といたしまして、牛の肝臓につきましては、その内部に腸管出血性大腸菌が存在することが認められたことから、事業者の衛生管理や消費者が気をつけても牛の肝臓を安全に生食するための有効な予防対策が見出せていないということで今回の措置をとったということと、消費者に対しての適切な情報伝達については重要ということ、規格基準では飲食店は加熱用設備を提供する必要があること。こういったことに対して、地方自治体による監視指導を行っていくこと。
 こんにゃく入りゼリーによる窒息事故につきましては、食品安全委員会の評価の後に、消費者庁において適切な指導が行われ、改善等が図られていること。また、車やたばこについては、食品の安全性と同列に扱うものではないと考えるとしております。
 最後の集団は、委員の構成が偏っているのではないか、生産者等の意見を聞いていないのではないかという御意見がございました。
 回答といたしましては、部会の委員構成につきましては適正な構成がなされている。また、部会において業界の意見を聞いておりますということ。厚生労働省としては、現時点では牛の肝臓を安全に生食するための有効な予防対策が見出せないことから、今回、生食用としての販売を禁止することにしましたとさせていただいております。
 長くなりましたが、以上でございます。
○岸分科会長 ありがとうございました。
 それでは、部会での審議の状況につきまして、部会長の山本委員からの報告をお願いしたいと思います。
○山本委員 詳しく今、報告書を説明していただきましたので、特段つけ加えることはないのですけれども、ポイントを少し御説明しておきたいと思います。
 1つは、牛の肝臓による食中毒は少なくないと考えております。13年間で128件ですけれども、年10件程度の平均で出ているということは、そんなに少ないものではないと考えます。
 もう一つは、ハザードの観点ですけれども、牛のレバーということを考えますと、カンピロバクター、サルモネラ、腸管出血性大腸菌が考えられるわけです。その場合に、単に表面の汚染であれば、何らかの措置を講ずることによって内部の安全性は確保できると考えられるわけですけれども、今回、腸管出血性大腸菌が内部から検出されているということを考えますと、確実に取り除く方法が現時点では見つかっていないことから、今回、生食で供することを禁じざるを得ないという結論に達したということです。
 以上です。
○岸分科会長 ありがとうございました。
 部会では毎回、関係団体から御意見を伺っていたとお聞きしておりますが、本分科会の審議におきましても、関係団体から御意見を伺いたいと思います。本日は、参考人として全国食肉事業協同組合連合会の小林喜一専務理事に来ていただいております。資料も御用意していただいておりますが、その御説明も含めまして5分くらいで御発言をよろしくお願いいたします。
○小林参考人 5分ということでございますので、私どもの業界では要望書を出しております。20ページにございますが、この内容を読んでいただきたいのですけれども、これにつけ加えて多少コメントいたします。
 1つは、先ほどのパブコメのことですが、我々は食肉の卸売業者、小売り業者、そして飲食店の経営者という集団でございまして、そこが十分な時間もない、したがってパブコメに対するメールを送付することもできないという業種でございますので、実は要望書に対しまして、これに賛同する方はいますかという消費者に対しても、事業者に対しても署名活動を行っております。現在のところ6万6,000ほどの署名が来ているという実態がございます。
 規制の内容は、調理まで踏み込んだ内容です。例えば、生で提供することはだめだよと。中華料理屋さんがレバニラ炒めを提供する、これはかなり高温のもので、それこそ2〜3分炒めたものを提供しているわけでございますけれども、この規制によりますと、63度で30分以上ということで、加熱調理用のものとしても非常に厳し過ぎる基準ではないか。
 もう一つ、2番目にございますように、日本には刺身の文化があります。生で食べるとリスクはありますよと、それは私どもも十分消費者の方にも、あるいは焼き肉屋さんで提供する際も情報を提供しております。それでも、リスクがわかっていながらお召し上がりになるという方が多数おられますので、生で食べることについては、どんな食品についてもゼロリスクではないのではないか。ですから、リスクの度合いをきちんと科学的に情報提供してほしい。今回の厚生労働省の調査そのものは、何回も部会で言っているのですけれども、まずはとりまとめの方法がおかしい、偏ったとりまとめになっている。厚生労働省が検査を依頼した依頼文書の中は、実はこういうことが書かれています。なるべく大腸菌の菌群が高い個体を選びなさいという調査なんです。ですから、客観的なリスク評価をして、消費者に提供することにはなっていないということでございます。
 先ほど部会長も内部から云々というお話をされていましたけれども、内部というのはどこなのですかという質問にも、はっきり答えていただいておりません。生きた牛レバーの中に初めからO157がいるのかということについては、明確なお答えはございません。
 そこで我々は、そういうものを取り除くためにいろいろ実験をしております。例えば、殺菌洗浄実験をしております。何回かそのものをお示ししていますが、ごく最近、これはまだ部会には御説明しておりませんが、例えば、次亜塩素酸ソーダの200ppmの洗浄液と、レバーを急速凍結させることによって全く菌がいないという状況を把握しております。こういう実験をもろもろやっていきたいと思いますし、私は初めて見たのですが、先ほどの食品安全委員会の答申の中にも、厚生労働省はそういうことについてちゃんとした試験を提供しなさいという話になっているのですが、厚生労働省側からこうすればよりリスクが低減できるというようなデータをいただいたことがない。
 今の段階では、そういう状況で全くリスクがないという実験結果にもなっておりますので、この辺は結論をそんなに急ぐことはないのではありませんかと。去年10月以降に始めて約9か月になろうかとしておりますけれども、この短期間で結論を出す話ではなくて、もう少し科学的なデータを集めて禁止するなり、あるいは厳しい基準を作るなりということをしていただきたい。これが要望書にある中身でございます。
 以上でございます。
○岸分科会長 小林理事、どうもありがとうございました。
 議論は後ほど行いたいと思いますが、小林様から御発言いただいた内容について、委員の皆様から質問がございましたら、お願いしたく存じます。いかがでしょうか。
○大前委員 肝臓の中にO157が検出されたということが、今回のこの規制一番のポイントだと山本先生もおっしゃったわけですけれども、先ほどのお話ですと、サンプリングが少しおかしかったのではないかとおっしゃいましたよね。もう少し詳しく教えていただけますか。どのような形でサンプリングをされたのか。要するに、サイエンティフィックなサンプリングをされたのか、あるいは意図的なといいますか、その辺をもう少し参考人の方あるいは厚生労働省の方、どちらでも構わないですけれども教えてください。
○小林参考人 データが偏っているということにつきまして、こういう例を挙げています。173例中の3例で肝臓の内部から見つかりましたという報告と同時に、一番多く発見されたのが肝臓の表面のふき取り検査によって十数件O157が発見されましたと。生きた牛の肝臓の表面にいるはずがない、これは我々も同じような生態系で生きておりますけれども、腹腔の中は無菌の状態である。これは図らずも二次汚染ではないでしょうか。いわゆると畜の段階で直腸なり食道の結紮がうまくいかなくて枝肉に飛び、あるいは内臓に飛び汚染する。あるいは、内臓を切り出すときに門脈を切断しなければいけない段階で、内容物が表面に飛び散る。あるいは、胆のうを切るときにそういうものが飛び散る。そういうものを一緒くたにしてデータとして出しておられると。ですから、少なくとも肝臓の表面にはありませんよと。あるいは肝臓の内部の胆管にありました、血管にありました、あるいは胆のうの中にありましたという事実を言っていただければよろしいのですけれども、きちんと整理された報告にはなっていない。
 動物学者が言うには、生きているうちは、いわゆる肝臓の細胞の中にそういうものは入っていることはあり得ません、入っていれば病気ですと。病気は除外できるわけですから、そういうことでございます。
○岸分科会長 ありがとうございました。
 御質問と答えが必ずしも一致しておりませんので、最初に調査のサンプリングの問題について御説明をいただけますでしょうか。
○山本委員 今きちんとしたデータはないので、記憶している限りでお答えしたいと思います。
 まず、基本的に、と畜場から出てくる肝臓は、生食用に特別に処置して出してくるものはないので、普通の形で処理されたレバーをサンプリングするしかありません。これは意図的にも何もしようがないというか、そういう状況で出てくるものを使っております。
 もう一点、サンプルの場所ですけれども、表面の汚染なのか内部の汚染なのかを当然知らなければいけませんので、まずは表面の汚染を調べて、表面をアルコールで浸した後にアルコールで表面を焼きます。そして内部のサンプリングを行うということですので、内部からとってくるときには表面の汚染を内部に持ち込むことはないと考えております。そういう状況でサンプリングしたものを検査するということで、大腸菌汚染が特別に多いものをサンプリングしなさいと書いてあるとおっしゃっていますけれども、そのようには聞いておりません。
 それから、二次汚染の問題ですけれども、当然、普通に糞便の汚染等が表面に起こって、それが流通する前の段階で胆管もしくは門脈から汚染が中に入るということはあり得ると。それから、もう一つは、胆のうの中にいるような菌が、と畜される過程で死んだ後に、いろいろと体位を変えますので、その間に胃袋に押されて上がる場合。それから、死んでからは腸管と胆管との結合部位の筋肉は緩みますから、そこから上がってくる場合。生きている間には勿論それは起こらない可能性が高いので、死んでからそれが起こるということであれば、中からそれがとれるということは、やはり流通しているものの中にいるということになりますので、非常に問題だと考えたわけです。
○岸分科会長 ほかにも御質問があるのではないかと思いますので。
○森口課長 今の山本先生の御発言ですけれども、分科会資料の参考資料1の7ページ目から岩手大学の品川先生にやっていただいた試験結果の概略をつけてございます。8ページの上にサンプリング方法を書いておりますけれども、こういう方法でやられたということで、今、先生が言われたように内部の試験については、まず肝臓表面をふき取ってサンプルをとった後、アルコール消毒、加熱殺菌等を実施して、無菌的に内部をとってくるということをやっておりますので、表面汚染を内部に巻き込んだのではないかということは多分ないのではないかと思っております。試験結果としては、こういう結果だったということでございます。
 それから、山本先生の御発言に1点だけ。今回の調査は内部に入り得るかを主眼としてやりましたので、173分の3という率を問題にして、汚染率を確定するための調査ではなくてやりましたので、できるだけO157汚染があり得る農場の牛がわかっていれば、そういう牛を選んでくださいという形で調査はやりましたけれども、現実にそういうサンプリングができたのは半分ぐらいということで伺っております。内部から菌が出た3検体は、そういうところからだけということではなくて、ランダムにとったところからも菌は出たということで調査結果を伺っております。
 以上です。
○岸分科会長 ありがとうございました。
 せっかくお見えの小林理事に、この席は消費者団体や流通業者の方もおられますので、今はある意味、学者側からの意見でしたので、そちらの方から、もし御質問がありましたら。いかがでしょうか。
○徳留委員 消費者団体ではないですが、よろしいですか。聞き漏らしたかもしれませんが、レバー内部のO157を次亜塩素酸ソーダあるいは急速凍結で殺菌できるとおっしゃったと思いますが、それは科学的なエビデンスとして、あるいは科学的に証明されておられるのかどうか、その辺りを詳しく教えてください。
○小林参考人 実は、実験は幾つかしておりまして、今回の資料の中にも入っております。これ自身は余りいい結果でなかった部分が出ています。例えば5ページの?、高濃度の次亜塩素酸を使った洗浄実験は、御指摘いただいてこういう高濃度ではとても食味に耐えないのではないかという意見も部会でいただきましたので、この後、実は大阪府大の先生にお願いして、先ほど申しましたように次亜塩素酸の濃度を200ppmに下げて、もう一つは、それと同時に冷凍すると。どちらか片方でもうまくいかなかったようです。両方やれば内部のものは皆無に近い。ただし、我々の実験の前提は、先ほど言いましたように、生きたうちには肝臓の細胞の内部にはいないのではないかということです。ですから、胆管なり血管にはいる可能性がある。できるだけと畜後早くその部分を洗浄殺菌すれば、そういうものが除けるのではないかという意図で今実験しています。今後も続けようと思っています。
 それから、次亜塩素酸ソーダだけではなくて、次亜塩素酸ソーダの微酸性のものを使えばより殺菌力が上がりますよというような意見も、ほかの業界から寄せられておりますので、そういう実験もしていきたいと思います。ただ、これは厚生労働省の末端組織の、いわゆる市町村の食肉の科学検査場が一番最初にと畜した後に検査に入りますから、そこで御協力得られれば、いろいろなやり方をトライアルできるんですね。ですから、厚生労働省にもお願いしたのですけれども、なるべくそういうデータなりを出していただけないか、あるいは実験に協力していただけないかということで、先ほどの食品安全委員会の一番最後のその他というところで、そういうことを書かれていたものですから、是非お願いしたいと思います。
 それから、最初のデータの問題ですけれども、リスク評価は1,000頭に何頭いるのか、100頭に何頭いるのかというのが一つの判断基準ではないかと我々は思います。厚生労働省の調査結果をとりまとめられた品川先生が一番最初の報告の段階で、実は、通常であればなかなかO157は発見できないので、そういうところを選んでやりましたと明言されているんですね。そのときに我々の代表が出て、そういうものがわかっているならば、どういう農場が出ていない、どういう農場が出ている、あるいはどういう加工場が出て、どういう加工場が出ていないということをはっきり把握できれば、リスクを低くすることもできると明言しているんです。厚生労働省の通達も保菌率が高いものを集めなさいと文書にはっきり書いていますから、それはおかしいのではないですかというのが私どもの言い分です。
○岸分科会長 そのほか小林理事にお聞きしたい方がおられましたら。
○大前委員 すごく基本的な質問なんですけれども、通常、病気ではない牛の場合は、どこにO157がいて、どこにはいないのでしょうか。例えば、健康な牛であれば肝臓にはいない。だけれども胆管にはいる、あるいは胆のうにはいるということですか。健康な牛の場合はどこまでO157が存在しているのか、その辺教えてください。
○小林参考人 私も獣医学の研究をやっている者ではないのであれですが、私どもが動物学者の方に聞いた話では、少なくとも生きた段階では肝臓の細胞の中にいることはありません、いたら病気ですと。
 それから、もともと牛の腸管の中には、ここにありますように、10〜二十数パーセントまで保菌しているという実態がある。これは常識的に今までもあったわけです。それから、胆のう、胆汁の中にはカンピロバクターがいるのではないかということで、一番最初、厚生労働省の生肉部会のときはそういうことが話題になって、カンピロバクターが影響して食中毒が多いのだという話だったんです。ところが、去年の11月からの調査で、肝臓の中にといっても胆管の中なのか、血管の中なのか、胆汁の中なのかはわかりませんけれども、そこにいるという結果が初めて出たんですね。それ以前は、胆のうにはいろいろな細菌がいるんだよ、だから、胆のうを触ってはいけないんだよというのが獣医学の常識だったようです。それが、初めから肝臓の細胞の中にそういうものがいることはあり得ませんと言われたものですから、ただ、生きた牛、人間もそうですけれども、いろいろなものが生きている段階の肝臓でいるかいないか、これは生体実験をやらないとわかりませんから明言できません。
○岸分科会長 ただいまの大前委員の質問はかなり専門的ですので、もし、専門家の立場であるいは厚生労働省の方から知見等の御説明がございましたら、お願いしたいのですが、いかがでしょうか。
○毛利委員 必ずしも専門家というわけではありませんけれども、食肉検査所で処理されるときに、消化管の汚染がないようにきちんと消化管の末端を縛って、つまり肉等の汚染がないようにされているというのは一般常識です。ところが、肝臓については、消化管と胆管の乳頭でつながっているわけです。これはあくまでも推測にすぎませんけれども、今の話で汚染されることがあるとしたら、生きている間は恐らく胆管乳頭の筋肉も常に消化管の微生物が入ってこないように締まって、そういう機能をしていると思うのですけれども、と殺してから肝臓を出すまでのタイムラグで死んでしまうと、恐らく胆管乳頭の本来締まっている筋肉も開くでしょうし、そういうところから胆のう内に入ってくる。もしくは胆管を通じて肝臓内に毛細胆管もしくは血管がありますから、そういうところから肝臓内に入ってくるということは、今のお話を伺っていて可能性としてあるのかなと思いましたが、御専門の方で証明されていることがあれば、むしろお伺いしたいと思います。
○森口課長 先ほどの参考資料の品川先生の調査の中で、国内外の文献調査もしていただいておりまして、11ページの下のスライドからですが、胆のう、肝臓内部等からどういうものが分離できたかできないか、検体数、菌数、血清型。12ページに国内文献の例が続いています。12ページの下から13ページにかけまして、アメリカだったと思いますけれども調査結果もこういう文献の報告があるというのはございます。いずれにせよ生きている状態での検査はできないですから、と畜後の検査だと思いますけれども、こういう状況にあるということです。
○岸分科会長 大前委員、いかがですか。
○大前委員 生きている状態のお話を伺った理由というのは、肝臓で見つかった大腸菌の一部が血行感染できているのか、あるいは単なる汚染なのかで随分判断が違うと思うんです。もし、血行感染からきていますと大変なことだと思いますけれども、今のお話を伺っていると、と畜時の汚染と考えていいということでしょうか。
○安藤委員 よろしいですか。今のお話では、胆のうに十二指腸の方から入ってくるということで、必ずしもと畜時の汚染ではなくて、胆のうと胆管で肝臓がつながっているので、そこから逆行して肝臓内にO157が入ってくる可能性があるということで、必ずしもと畜時に汚染があるからO157が肝臓にいるわけではなくて、物理的につながっているので肝臓に行く可能性は否定できないよというお話だと私は理解しております。
○岸分科会長 ありがとうございます。
 私も資料からは、そのように読み取れていましたが、御専門の立場で何か追加がございましたらお願いいたします。
○毛利委員 最初に申しましたように、スペキュレーションの域は出ません。すなわち、常に汚染される状況にあるということではなくて、恐らく何パーセントかの汚染が必ずあるという状況が起こるというのは、そのルート以外に考えられないのではないかと思った次第です。ですから、肝臓という組織そのものが、と畜後もしくはと畜時に胆管、消化管とつながった部位からの汚染というのが免れない特殊な臓器なのかなと思いました。したがって、筋肉が云々というようなことは多分今のシステムでは起こらなくて、こういうふうに特殊なつながった臓器であるからこそ起こるような状況なのかなと、今お話を伺っていて思った次第です。
○岸分科会長 ありがとうございました。
 重要なポイントで幾つか御質問がございましたが、ほかにございますか。
○阿南委員 私は、乳肉水産部会でいつも質問もさせていただいているのですけれども、同じことになるのですが、昨年のユッケによるO157の中毒で5人の方が亡くなったことは大変重く受け止めなければいけないと思っています。その後、生レバーの中にもO157が存在することがわかった以上は、生レバーを食べる消費者も増えているということですが、O157の危険性、怖さをもう一度認識してもらって、生レバーの中からO157を除去するという手段がない以上は、禁止せざるを得ないと思います。そしてそれは、被害が出ないうちに、一刻も早い方がいいと思います。
 生肉、生レバーの取扱いについては、今日の資料の2ページからもありますように、平成10年から基準を設定したり、その後、関係事業者や一般消費者に対して注意喚起をしたり、周知徹底をしたりということがずっと続けられてきています。つまり、14年前からこういうことが行われてきているということですが、それにもかかわらず被害は出続けてきました。事業者の皆さん方はちゃんと対策をとってきたのか、研究をやってきたのかということを私は言いたいと思います。
 昨年のユッケによる食中毒が起こったときに、厚生労働省が事業者を調査しました。そうしましたら、取扱いが適正に行われていない施設が48%もあったわけです。やはり、こういう努力を事業者自身がやってきたのかどうかを検証しなければいけないと思います。昨年からも4件出ているのですよね。
○岸分科会長 阿南委員、御意見ありがとうございます。実は、御意見をいただくのは小林様が退席してからと思ったのですが、私の仕切りがまずくて申し訳ございません。
 小林理事、意見はまたここでたくさん出ると思いますが、とりあえず小林理事の御説明を拝聴したということで御出席、誠にありがとうございました。
○森口課長 小林参考人の発言の中で、加熱温度について63度、30分加熱では料理に使えないのではないかという御意見がございまして、もし、30分加熱しなければいけないということになると料理も非常に困難でございます。今、告示案の方で63度、30分としていますのは、加熱用の食肉製品の加熱条件が一応これで全部統一されているためですが、同等の加熱を認めるということになっております。資料1の16ページで、パブコメでも同じような質問がございましたので、その回答もしておりますが、75度、1分以上の加熱でもということにしておりまして、通常の料理の温度であればすぐに火は通る。こういう条件については、通知なりQ&Aの形でしっかり示していきたいと思っております。
 もう一点、塩素系殺菌剤での消毒実験を業界でも3月の部会以降も引き続き続けていただいておりまして、先週水曜日に私どもの方に状況報告がございましたが、まだ幾つか疑問点がありまして照会をかけたりということを続けている状況でございます。あくまでまだサンプル数は限られた数でやっているとか、実験方法の詳細、食品安全委員会の0.04cfu/g以下を目指さなければいけないということを達成できているかどうかの確認がまだできていませんので、今日は報告させていただいておりません。
 以上でございます。
○岸分科会長 追加ありがとうございました。
 レバニラがおいしくなくなってしまっては困りますので、私も日本国民としてレバーは食べておりますので、今の説明で少し安心いたしました。ありがとうございます。
 阿南委員の御意見もございましたし、ほかの委員の皆様も御質問・御意見もいろいろあると思いますので、これからは意見交換あるいは質問が更にあっても結構ですが、お願いしたいと思います。
○大野委員 今回の報告や意見に対する回答で、カンピロバクターと腸管出血性大腸菌がごちゃ混ぜで書かれているのですけれども、16ページでは腸管出血性大腸菌は75度で1分間以上加熱で死滅すると書いてありますが、これはカンピロバクターも同じように死滅すると考えてよろしいのでしょうか。出血性大腸菌よりもカンピロバクターに汚染しているものの方が多いわけですね。カンピロバクターで食中毒を起こさないのだったらいいのですが、どういう症状が出るかは書いていないので気になるのですが。
○山本委員 通常カンピロバクターもその温度で死滅すると考えられます。
○岸分科会長 ありがとうございました。
 山内委員どうぞ。
○山内委員 私は、問題がある事柄をすべて法律によって規制すべきだとは思っていませんが、今回の問題は先ほどから御説明いただいておりますように、生産段階、流通段階、その他でリスク低減の措置をとったとしても、まだなお非常にリスクは高いということと、一旦り患すると、特に幼いお子さんやお年寄りが非常に重篤な状況になることも避け得ない状態であることから、今回は国民の皆さんにも大変大きい問題だということをお示しすることも含めて、規格を決めるのは致し方ないと考えています。したがって、今回の規格を作ることについては賛成です。
 先ほど温度について言及がありましたが、75度で1分以上加熱するというのは、具体的にどのような調理をすればいいのかわかりやすく知らせていただきたいと思います。たとえば、レバニラ炒めなら、ジューという音が出て、肉片の真ん中まで火が通り赤くないという状況なのかとか、厚めのレバーの生肉を加熱するのなら焼いてカットしたときの中が赤くないとか、そういう表現で教えてもらえるとたすかります。実際には温度は測りませんから、料理のレシピのような形で示していただくような書き方で、消費者への情報提供をしていただけると大変ありがたいと思います。御検討をお願いします。
○岸分科会長 是非よろしくお願いいたします。
 ほかにいかがでしょうか。
○安藤委員 今回パブコメの御意見で、何をどこで食べるかは自分たちで決めるべきだという御意見があったんですけれども、やはり腸管出血性大腸菌の特徴として、少量感染で二次感染が起きてしまう。食べた人が自分の責任で感染するかどうかというのは置いておいて、その人のお子さんなどにも感染を広げて、個人の責任を超えたところで事故が起きてしまうということなので、こういう形で規格基準を設定するのはやむを得ないかなと思っております。
 今、冷凍のお話もありましたので、今後こういう形にしたらきちんと食べられますよというものができたら、徐々に生食してもいいよという形にいくことが望ましいと思うのですが、現時点ではきちんと規格基準を設定した方がよいと私も思っております。
○岸分科会長 ありがとうございました。
 春日委員どうぞ。
○春日委員 先ほどから議論があった、どうして肝臓の内部で細菌が検出されたかという問題ですが、先ほどのお話を聞いていると、例えば、血液中とかあるいは胆汁の中からO157等が検出されたかということと、肝臓の中にO157が3例見つかったということですけれども、先ほどの仮説が正しいとすると、多分、胆汁内に見つかる可能性は非常に高いと思うんです。ですから、そういうリレーションがあるかどうかとか、もしそういうデータがないのであれば、今後そういうデータをとっていくことが重要ではないかと思います。
○岸分科会長 大前委員どうぞ。
○大前委員 先ほどは生きている牛から検体はとれないということでしたが、バイオプシーをやればとれるので、生きているうちの肝臓をどんどんバイオプシーをやって、本当に肝臓の中に生きている菌がいるのかどうかをやるべきだと思います。そういう調査も是非これからはお願いしたいと思います。
○岸分科会長 これは獣医学の分野で。
○山本委員 レバーの問題は、生きているときにいるかどうかという問題ではなくて、流通段階に入る前に汚染が起こって、その内部にいるということが問題だと思っています。ですから、生きているときにはいない、それは構わないんです。ただ、と畜工程において中に入ってくるとか、処理過程において内部に汚染が広がるということが起こること自体が非常に問題であって、それを防ぐ手だてがあるのであれば、その方法をちゃんと確立して提供できるような形にしたいと思いますけれども、現時点ではそれができないので、今のところ生食の提供は禁止した方がいいのではないかという考えに至ったわけです。ですから、生きているときにいるかいないかという問題は、余り私としては重要とは思っておりません。
○大前委員 今の件ですけれども、先ほどのお話で私は最初に汚染だと解釈したのですが、そうではなくて、腸管と十二指腸と胆管がつながっているから、生きているときでも逆行性に入る可能性があるとおっしゃったので、それでやってみたらどうかとお話をしたわけです。単純に汚染だったら、私が今言ったようなことをやる必要はないと思います。でも、汚染ではない可能性があるとおっしゃいましたから、では、ちゃんとやってみてはという意味です。
○岸分科会長 そういうこともやらなければいけないと思いますが、最終的にはマーケットといいますか、食卓というより今回は調理をする飲食店ですので、飲食店で入ったときにまたあるようであれば、それが一番重要というのが恐らく山本委員のおっしゃったことだと思いますが。
○山本委員 大前委員のおっしゃることはもっともで、生きている段階でもともといるものであれば手のつけようがないといいますか、手段がなくなってしまうわけです。ですから、その辺も含めて確かに調査をする必要はあるかと思いますけれども、その辺は調査としてはなかなか難しいところがあるなというのがあります。
 もう一つは、胆管と血流に乗るかどうかということと、本当にコネクションのないような部位があるかどうか、解剖学的には難しいのですけれども、そういうところからとれるようなことがあれば、今の段階では低減措置がとれないということになりますので、その辺も含めて生体、途中での汚染の状況等、かなり細かく調べていかなければいけないことがまだ残っているなということで、今後の検討は必要だと思っております。
○岸分科会長 ありがとうございました。
 では、徳留委員どうぞ。
○徳留委員 いろいろディスカッションがあって、事務局や山本部会長からお話があったとおり、牛レバーの内部にO157があるということ、それから、食中毒事例がある、そして、先ほども御指摘があったとおり二次汚染がある。つまり第三類感染症、かなりシビアな感染症が二次汚染であるということ。それから、現在のところ、まだ加熱以外に有効な除去方法がないということでございます。そういうことを考えますと、やはり国民の健康を考えるあるいは命を守るという観点から、座して無策というのは不作為になりますので、厚労省としては暫定的ではございますが、とりあえず生食は禁止すべきではないかと思います。勿論、先ほど参考人がおっしゃいましたように、除菌あるいは殺菌というのが科学的で確実な方法がエスタブリッシュした段階では、その規制を解除することを行ってはどうかと思います。
 以上です。
○岸分科会長 ありがとうございました。
 渡邉委員どうぞ。
○渡邉委員 医学的な観点から少し。先ほどからHUSの率というのがいろいろ出ていますが、一般的には患者の3〜5%と言われています。ただ昨今、ユッケの問題、O111、あとドイツのO104の場合には、HUSの頻度が非常に高くて20〜30%ということと、今まで幼小児と老人にHUSになる率が高いということでいろいろ話が出ましたけれども、O111の場合とO104の場合はむしろ成人が多いということなので、だんだんO157以外の血清型の菌で志賀トキシンを産生する大腸菌というのは、成人にも大きな被害を及ぼす状況になってきていることをかんがみると、やはりカンピロバクターとはちょっと臨床所見が違うと考えられますので、重症化及び死亡例を減らす意味においては、それなりの対策が必要なのだろうと考えます。
○岸分科会長 どうもありがとうございました。
 どうしても発言をなさりたいという委員がございましたら、よろしくお願いします。よろしゅうございますか。
 本当にいろいろな御意見をいただきました。規制に関して、すべてを規制するのがよいとは思わないという委員からの意見もございましたけれども、牛肝臓を生で食べることによる重篤な事例もございますし、今日の各委員の御意見は、規制を行うことは妥当とする御意見が多かったように思います。ただ、今後、生でレバーを食べることの安全性を確保する知見が得られる可能性もないわけではありませんので、これからも調査あるいは研究を求める御意見も多かったと思います。
 以上まとめまして、今回、部会からの審議も経て出されました規格基準を設定することが妥当であるという形でこの分科会で答申をいたしまして、併せて生食の安全性を確保する知見が得られた際には、改めて審議するということも答申書に記載したいと思いますが、いかがでしょうか。
(「異議なし」と声あり)
○岸分科会長 ありがとうございました。では、本分科会からその旨、厚生労働大臣に答申することにいたします。
 本件の今後の予定について、事務局から御説明いただけますか。
○新谷専門官 ありがとうございました。本日の御議論に基づきまして、今後の手続を進めてまいります。審議会からの答申を受けまして、大臣告示の文言を精査した上で確定し、官報に掲載することになります。
 また、自治体や業界団体に規制の具体的内容について通知いたします。さらに、リーフレットやQ&Aを作成いたしまして、自治体を通じて周知するほか、ホームページに掲載するなど規制の理由や具体的な内容について丁寧に周知を図りたいと考えております。また、具体的な時期ですけれども、食中毒が増える夏までに施行することが必要と考えておりますので、7月1日を目標に施行したいと考えております。
 以上でございます。
○岸分科会長 ありがとうございました。本当に今日はいろいろな意見が出ましたので、それを取り入れて周知徹底をよろしくお願いしたいと思います。
 それでは、続きまして、食品中の農薬の残留基準の設定について、お願いできますか。
○茂野補佐 それでは、農薬の残留基準設定について御説明いたします。資料1は22ページですが、参考資料2の3ページのフルチアニルを御覧いただければと思います。
 本剤は、農薬取締法に基づく新規の農薬登録申請がなされたことに伴い、基準値の設定を行うものです。
 概要です。本剤は、チアゾリジン環にシアノメチレン基を有する殺菌剤です。
 化学名及び構造式につきましては、記載のとおりです。
 適用の範囲及び使用方法ですけれども、キュウリ、ナス等の農産物について農薬登録申請がなされております。
 作物残留試験ですが、分析対象化合物としてフルチアニルについて分析が行われています。分析法につきましては記載のとおりです。結果につきましては、6ページの別紙1にフルチアニルの残留試験結果の一覧がございます。
 戻っていただきまして4ページですが、ADIの評価です。食品安全委員会によるADIの評価は、ラットの慢性毒性/発がん性併合試験の無毒性量249mg/kg体重/dayを根拠といたしまして、安全係数100で除しまして、ADIを2.4mg/kg体重/dayと評価されております。
 諸外国における状況ですけれども、JMPRにおける評価はなされておらず、国際基準も設定されていません。また、米国、カナダ、EU、オーストラリア及びニュージーランドのいずれにおいても基準値は設定されておりません。
 続きまして、基準値案でございます。残留の規制対象をフルチアニルと設定する案といたしております。なお、食品安全委員会におきましても、食品中の暴露評価対象物質をフルチアニルと設定しております。
 基準値案につきましては、7ページの別紙2を御覧ください。こちらに示します食品について農薬登録申請がなされておりまして、作物残留試験成績を参照し、基準値案を設定いたしました。
 別紙3ですが、先ほどの基準値案により暴露評価を行ったものです。TMDI(理論最大一日摂取量)試算によりまして、ADI占有率は一番高い幼小児で0.0%となっております。実際は0.01%でございますけれども、小数点以下1けたまで記載しているため、0.0%と記載してございます。
 10ページが答申案となります。
 以上、フルチアニルの御説明を終わらせていただきます。
 続きまして、メタゾスルフロンについて御説明させていただきます。同じく参考資料2の56ページを御覧ください。
 本剤も農薬取締法に基づく新規の農薬登録申請がなされたことに伴い、基準値設定を行うものです。
 概要です。本剤は、スルホニルウレア系除草剤です。
 化学名、構造式につきましては記載のとおりです。
 適用の範囲及び使用法です。水稲におきまして農薬登録申請がなされています。
 作物残留試験の結果ですが、分析対象の化合物としてメタゾスルフロンについて分析が行われております。分析方法につきましては記載のとおりです。結果につきましては、60ページの別紙1に記載してございます。水稲につきまして分析を行いました結果、検出限界未満の結果となってございます。
 ADIの評価は58ページに記載がございます。食品安全委員会によるADIの評価では、ラットの慢性毒性試験の無毒性量2.75mg/kg体重/dayを根拠といたしまして、安全係数100で除しまして、ADIは0.027mg/kg体重/dayと評価されております。
 なお、ラットを用いた発がん性試験におきまして、1万5,000ppm投与群のメスで子宮内膜腺がんが有意に増加いたしましたが、遺伝毒性が認められなかったことから、その発生機序は遺伝毒性メカニズムによるものとは考えがたく、評価に当たって閾値を設定することが可能であると考えられていたと結論されております。この記載につきましては、100ページの食品安全委員会の評価書に記載がございます。
 59ページ、諸外国における状況でございますが、JMPRで毒性評価はなされておらず、国際基準も設定されておりません。また、諸外国においても基準値は設定されておりません。
 基準値案でございますが、残留の規制対象をメタゾスルフロンと設定する案といたしております。なお、食品安全委員会におきましても、食品中の暴露評価対象物質をメタゾスルフロンと設定しております。
 基準値案は61ページを御覧ください。水稲の作物残留試験成績を参照し、基準値案を設定する案といたしております。
 暴露評価でございますけれども、この基準値案によりまして暴露評価を行いましたものが62ページの別紙3でございます。TMDI(理論最大一日摂取量)試算によりまして、一番高い幼小児で1.1%のADI占有率となっております。
 64ページが答申案です。
 事務局からの説明は以上です。御審議のほど、よろしくお願いいたします。
○岸分科会長 ありがとうございました。
 分科会の議論に入ります前に、部会での審議の状況について御報告をいただきたいと思います。部会長の大野委員、お願いいたします。
○大野委員 それでは、若干長くなりますけれども、部会の審議の仕方についてまず説明させていただいて、それから、具体的な審議について説明させていただきます。
 部会では食品分析の専門家、毒性、代謝、薬理、魚類での代謝、消費安全の立場といった複数の先生方にそれぞれ委員になっていただいて、審議していただいています。審議に当たりましては、今日出していただいた部会としての答申素案を先生方に送らせていただいて、その上でコメントをいただいて、修正されたものが部会に上程されて、それについて審議しております。
 そういうことで、部会の場で具体的なことについて議論することは、特別な場合を除いてそう多くはございません。一応確認という形で、それぞれの専門の先生方に段階を追って御意見をいただき、問題がなければ先に進むという形で審議しております。
 今回のフルチアニルに関しては、農産物中に残留するものに対しては親化合物だけということで、それだけを考慮すればいいのではないかということでございます。それ以外に関しては、先ほど御説明がございましたように、安全性評価の面でのADIの設定、それから、実際の暴露評価についても特に問題ないということ。それから、ADI比でも0%ということで、安全性にも特に問題ないということで了承されました。
 それから、メタゾスルフロンに関しては、暴露評価の対象として代謝物を入れるかどうかに関しては、アミノ結合が切れたKという代謝物がかなり親化合物より多く残留するのですけれども、実際に残留試験をやってみましたところ、親化合物も代謝物も含めて検出限界以下だったということで、それならば親化合物だけフォローすればいいだろうということになりました。
 ちょっとわかりにくいところが58ページに書いてあるのですけれども、ADI設定のときの無毒性量、そのときの書き方が若干わかりにくいかなと思いますが、ラットでの混餌経口投与の実験で、慢性毒性/発がん性併合試験のうちの慢性毒性試験での結果に基づいて無毒性量が設定されたという表現になっていますが、これは普通とは違ったやり方で実験しています。普通、併合試験だったら2年間やって発がん性の変化と毒性学的なパラメーターを調べて変化があるかどうかチェックするのですが、この場合は一緒にやっているのですけれども、慢性毒性のパートについては1年間、発がん性試験は2年間ということで、同じ実験ですけれども2つに分けてやっている。そのうちの慢性毒性試験のパートで変化が認められたので、それに基づいて無毒性量を設定したということです。発がん性2年間の部分での無毒性量よりも、1年間の無毒性量の方が低かったということでございます。
 それから、がんが出たということですが、先ほど御説明がありましたように、遺伝毒性試験ではすべてネガティブでしたので、特に閾値が求められないというものではなくて、閾値設定は可能であろうということで、食品安全委員会は問題ないと判断しております。基準値を設定して推定摂取量を計算したところ、一番高い幼小児でも1.1%ということで、これも問題ないだろうと判断しました。
 以上です。
○岸分科会長 詳しい御説明ありがとうございました。
 それでは、本件につきまして、分科会で審議いたします。御質問や御意見はございますか。
○大前委員 参考資料の93ページの発がん実験ですが、子宮内膜腺腫及び子宮内膜腺がんの発生頻度ということで、濃度ごとに発生頻度が書いてありますが、子宮内膜の腺腫と腺がん両方とも腫瘍ですけれども、以前、動物の発がん実験をやったときに腺腫と腺がんはまとめて計算するものだと。がんだけではなくて、まとめて計算するものだと聞いたので、その考え方でいくと、これは50ppmで4になるのではないかと。この4というのが有意差があるのかないのかを、どこかで確認していただきたいということ。
 それから、子宮内膜腺がんというのは、今までのいろいろな化学物質のリスク評価の中では余り聞いたことがないんですよね。非常に珍しいがんなので、こういうまれながんが起きたということは何らかの考察をする必要がないのかどうか。この辺も、どなたか動物発がん実験をやっていらっしゃる専門家の方に伺っていただきたいと思います。
○岸分科会長 2点御質問がございましたけれども、いかがでしょうか。
○大前委員 良性も悪性も足して計算するのが通常であると聞いていますので、そうすると4になりますから、50分の0と50分の4で有意差があるかどうかわかりませんけれども、それを確認されることと、それから、先ほども言いましたように、余り聞いたことがない腫瘍なので、こういうまれな腫瘍の場合は少し別に考えるようなことも、今まで別のリスク評価でもやってきましたので、その辺を聞いていただきたいと思います。
○岸分科会長 大野委員、いかがですか。
○大野委員 私は専門ではないのですけれども、食品安全委員会の委員の先生方には、当然のこととして発がんの専門家が入っていまして、うちの研究所の安全性生物試験研究センターのセンター長である、病理、発がん性についてもやっていた西川先生がメンバーとしておられます。それから、吉田先生は今、室長ですけれども、発がんの専門家でございます。それから、食品安全委員会の委員の廣瀬先生が発がんの専門家として参画していまして、いつも見張っていますので、その3人の先生が十分判断して食品安全委員会としての判断になったと思っていますので、特にその辺は考慮した上で判断を下したのだと私は考えておりますが。
○大前委員 了解いたしました。
○岸分科会長 ありがとうございました。私も、大前委員の2番目の質問、特に特殊ながんが出たときにというのは、本当に専門家が専門的になさっていることですので、まさに後学のためだけに後で事務局からでも教えていただければ、あるいは今教えていただければと思います。
○若林委員 よろしいでしょうか。ある種のニトロソ化合物は子宮内膜がんを誘発することが知られていますので、確かに先生が言われるようにそれほど多くはないのですが、既に発がんの分野で報告されていることは確かだと思います。
○岸分科会長 子宮内膜がんは、それほど少なくないということですか。
○若林委員 それほど多くはないのですが、ニトロソ化合物が誘発するということは報告されていると思います。
○岸分科会長 ありがとうございました。
○大野委員 追加してよろしいでしょうか。今の93ページの表29ですけれども、これについて特に問題ないと判断した理由を私なりに考えると、用量依存性がなかったというところがかなり大きなファクターではないかと思います。50ppmで出ていますけれども、1,500、7,500で少ないですから。
 それから、子宮に出るというのは、内分泌撹乱物質等では出ることがあります。それについても食品安全委員会の報告書に書いてございまして、それについてはそういう作用はないとされています。ですから、出たとすれば別のメカニズムで1万5,000ppmでの副作用が出たのではないかと思います。
○岸分科会長 ありがとうございました。
 ほかにございますか。もし、ないようでしたら、分科会としてこれで了承ということで扱いたいと思いますが、よろしゅうございますか。
(「異議なし」と声あり)
○岸分科会長 ありがとうございます。
 では、これからのWTOあるいはパブリックコメントなどの諸手続に関しましては、部会長と御相談しながら、私、分科会長に御一任いただくということでよろしいでしょうか。
(「異議なし」と声あり)
○岸分科会長 ありがとうございました。今後の経過につきましては、次回以降に御報告いたします。
 少し前の牛レバーが長引いたものですから、ちょっと切れが悪くて申し訳ないのですが、1時間半以上経っておりますので、ここで10分ほど休憩をとりまして、その後、器具・容器包装の規格基準に入らせていただきたいと思います。
○森口課長 済みません、今日の資料1の25ページに構造式の欄が書かれておりませんで、誠に申し訳ございませんでした。こちらは参考資料2の56ページにある構造式を書かなければいけなかったのですが抜けておりまして、お詫び申し上げます。
○岸分科会長 それでは、参考資料を見たということでお願いいたします。

(休  憩)

○岸分科会長 それでは、再開いたします。
 続きまして、器具及び容器包装の規格基準の一部改正につきまして始めます。事務局から御説明をお願いいたします。
○佐藤専門官 それでは、器具及び容器包装の規格基準の一部改正について御説明させていただきます。
 資料1の29ページを御覧いただけますでしょうか。「食品用器具及び容器包装における再生紙の使用について」でございます。
 まず「1.はじめに」でございますが、紙は水によって極めて容易にほぐれて分散し、それを洗浄した上ですき直すことができることから、古くから再生により繰り返して使用されてきたところでございます。食品用途におきましても、段ボール原紙、白板紙等は既に古紙原料が配合された再生紙を使用しているところでございます。
 この再生紙を食品用に使用することに関しましては、例えば、古紙につきまして食品用途ではないようなものがそもそも原料でありますので、新聞紙や雑誌等に使われた印刷インクだったり、食品用ではない製品に入っているような化学物質、添加剤が混入する可能性がございます。こういう汚染物質が再生紙を使用した器具及び容器包装に残存して食品中に移行する可能性について留意する必要がございます。
 こういった観点から、食品用器具及び容器包装における再生紙の使用につきまして、今回諮問させていただいております。
 「2.我が国の現状」といたしまして、段ボールは野菜や果物、既に包装された食品の運搬などに、板紙はケーキの箱、チョコレートの箱、鯛焼き、ピザの箱まで幅広く活用されてございます。しかし、食品衛生法におきまして再生紙を想定した規格基準が特に設定されておりませんで、業界における自主基準が働いております。
 1点目は、古紙再生促進センターの標準品質規格でございます。これは、古紙の原料はある程度品質の管理されたものを使いましょうという規格でございます。この規格は、あくまでも品質の観点から設けられているものでございまして、古紙の利用によって悪影響が出るといったものを禁忌として定めているところでございます。
 2つ目には、製紙連合会という紙の製造者の団体でございますが、こういった自主基準がございます。その規格でございますが、紙につきましては個別規格が告示370号に特にございませんので、業界の自主基準について食品用の紙でバージン品も含めて管理されているところでございます。
 自主基準の中で古紙の利用に関しまして、古紙の原料の規格、取扱い及び製造工程、更には用途など自主的に管理を行っているといった実態がございます。
 「3.欧米の規制状況」でございますが、紙につきましては、米国でもEUでも国が関与したガイドラインや強制的な規格は今のところは存在しないのが現状でございます。
 米国につきましては、再生繊維からパルプという項目の中に、いわゆる毒物や劇物、有害・有毒な物質は入れてはいけないという規定は設けられているところでございます。
 EUにつきましては、EUレベルでの規制は存在しておりませんが、一部の国、例えば、ドイツ等では独自の規制が実施されております。いずれにいたしましても、あくまでも強制的な規格ではなく、推奨基準というような扱いがされているところでございます。
 「4.食品用器具及び容器包装における再生紙の使用について」でございます。繰り返しになりますが、食品衛生法においては再生紙を想定した規格基準は特に設定されていません。先ほど述べましたように、製紙連合会や古紙の再生促進センターが独自に安全性確保に向けて製品管理を実施しております。しかしながら、自主基準でございますので強制力はございません。
 また、紙についても紙の製造業者の自主基準でございますので、それを利用して成形加工メーカーが食品用という紙を作ってくれなければ意味はございません。そういったところも一つ問題ではないかと考えております。
 この件につきまして、平成16〜18年に実施されました厚生労働科学研究における食品用器具及び容器包装への再生紙の使用に関する研究結果等を踏まえまして、再生紙の使用に関するガイドラインのワーキングを設置して、その中でガイドライン策定についての検討がなされております。こういった検討結果を踏まえまして、食品用器具及び容器包装における再生紙の使用については、当部会におきまして次の対応が適当とされたところでございます。
 「(対応案)」でございます。紙につきましては、古紙・再生紙を利用した食品用の紙が既に市場に出ております。古くから使われているといった実態がございます。特に段ボールや食品用の紙類につきましては、再生紙が使用されています。また、食品用途の再生紙につきましては、自主的に製紙連合会等の事業者による管理はされているものの、紙は特に食品用途とそれ以外の用途で明確に区別して扱われていません。食品用途に特別な管理を強制するというのは非常に難しいのが実態でございます。
 先ほどの厚労科研の結果によれば、現状ではヒトの健康に影響を及ぼすおそれのある科学的な汚染物質が高いレベルで出ているといった結果はございません。我が国では古紙原料の品質管理が広くなされているといったところに加えまして、自主管理が徹底されていることから、今のところ安全性に問題のないレベルで流通していると考えております。また、欧米でも紙については国の強制規格はなく、業界の自主基準や推奨基準による管理がなされているといった状況でございます。
 これらの点を踏まえまして、食品用途に再生紙を用いることにつきましては、関連事業者がどのように配慮すべきかにつきましてガイドラインを通知することによって、今行われている事業者による自主的な管理を更に徹底させる。なお、このガイドラインは33ページにお示ししておりますが、既にこの内容で通知を発出しております。
 ただし、紙は、その特性から水分や油分が多い食品と接触して使用したり、高温で加熱したりすると、紙の中の残存化学物質が食品中に移行しやすくなるといった特性から、用途の制限を設けることとしました。例えば、板紙中の水分中又は油分が著しく増加する用途や、電子レンジ、オーブン等の長時間の加熱を伴う用途に使用する紙製器具又は容器包装には再生紙を原材料として用いてはならないといった内容を今後、規格基準としまして告示370号の中に入れ込む形で対応を検討させていただく予定にしております。
 本日は、この用途制限につきまして御審議をよろしくお願いいたします
 以上でございます。
○岸分科会長 ありがとうございました。議論に入ります前に、部会での審議の状況について御報告いただくことがありましたら、お願いいたします。
○西島委員 特につけ加えることはありませんが、繰り返しになりますけれども、このようなことにつきましては、業界で自主基準が設けられているということが一つのポイントでございますが、しかし、外国から来るものについての安全性確保が懸念されることもありますので、今回こういった基準を考えるということで、特に32ページの(2)の用途の制限を設けることについて、このようなことを基準に含ませたらどうかということで話がまとまってきております。
 以上です。
○岸分科会長 ありがとうございました。
 ただいまの御説明につきまして、御質問や御意見がございますか。
○若林委員 32ページの(2)で、残存化学物質が食品中に移行しやすくなると書いてありますけれども、実際にはどういう化合物が移行しやすいのか、化合物の例示みたいなものがどこかに書いてあれば見せていただければと思いまして質問しました。
○岸分科会長 若林委員の御質問に対して、事務局から説明はございますか。
○佐藤専門官 例えば、古紙において健康被害を及ぼす程度のボリュームではないですが、鉛等が溶出するといった事例がございます。
○西島委員 若林委員の御質問は、38ページにあるようなものだということで御理解いただければいいかと思います。
○若林委員 わかりました。
○岸分科会長 今回の審議は、ガイドラインを通知することによって事業者の方々に自主管理を徹底させることと、紙の特性から水分や油分が多い食品と接触して使用したり、あるいは加熱するということで、用途制限を設けるということでございますが、何か格段の御質問や御意見がないようでしたら。
○毛利委員 ガイドラインは大変よろしいのですが、往々にしてガイドラインの場合、担保されているかどうかが問題になることがあるのですが、この場合にはどういうシステムが担保として働くのでしょうか。
○岸分科会長 大変重要なところだと思いますので、御説明をお願いいたします。
○佐藤専門官 基本的にこのガイドラインは先ほど御説明させていただきましたように、今現在自主的に管理を行っていただいているところを、更に徹底させるという意味でのガイドラインでございます。その中でも、板紙中の水分又は油分が著しく増加する用途や長時間の加熱を伴う用途というものは、より管理する必要があるということで、こういった規格基準を設けたいといったところがございます。ですから、あくまでもガイドライン自体は強制力は持ちませんが、その中でも一部、用途制限を設けて強制力を持たせたいと考えております。
○岸分科会長 よろしいですか。
○森口課長 済みません、再生紙の用途を考えた場合に、食品の用途というのは本当にごくわずかで、食品向けに厳しいことをやれと言っても、担保は市場原理としてなかなか難しいだろうと思います。ただ、現実問題として、再生紙由来からの溶出状況を厚生科学研究費で河村先生に調べていただいた平成16〜18年の調査では、特に健康被害が出る濃度の溶出はない、調べた限りはないという状況の中で、再生紙を使ってはいけないとか、特別コスト高になってもやらなければいけないというような要求を今するレベルにはないということで考えています。
 このガイドラインは業界の自主基準にあるものと近いのですけれども、特にその中で37ページの品質保障管理といった点、従業員の衛生環境の維持や教育面は、業界のガイドラインには余り書いていなかったので、その辺は今回つけさせていただいたということで、これを基に業界を一生懸命指導していくのかなというところで、先生がおっしゃられるように担保は確実に守られるのかと言われれば、あくまで指導レベルにしかならないと思います。
○毛利委員 特に今おっしゃったところでは、実施することが望ましいという書き方ですし、その辺が少し気になったというか、基本的に自主規制というのは間違ったことではないし、いいことなんだけれども、それが守られているかどうかについては、どこかの財団法人が定期的に検査するといったシステムが併せて必要なのかなと思います。
○森口課長 当然、紙の再生事業者というのは、直接、食品衛生法の関係業者にはならないものですから、保健所が立ち入って指導するとかそういう仕組みはできないわけですので、研究班や何らかの方法で定期的に状況の確認というのは必要だと思っています。
○岸分科会長 私から質問なのですが、紙製の器具又は包装容器というのは、海外から入ってくることもあるのですか。そういうときは、どのようにされるのですか。
○佐藤専門官 当然、輸入に関しましては、検疫所で規格基準に基づいた検査を行っておりますので、恐らく事業者に対してのこういった調査等を行うことになるかと思います。
○森口課長 輸入食品も当然包装はついていますので、それは食品衛生法の規格基準に合わなければいけないわけですけれども、現実問題として内容物がある状態で包材の試験をするというのは、なかなか難しいのが実態かなと思います。包材だけを輸入してくる場合は試験は可能なんですが、かさばるものばかりを運ぶ形になりますので、コスト的に合わないので、包材の輸入は基本的には余りないだろうと思っています。
○岸分科会長 そうすると、国としてこのようなガイドラインと用途制限があるということを各国に周知徹底することになるのでしょうか。
○森口課長 輸入業者に知らせて、こういうものに適合するものを使ってくださいということを言っていく形になります。
○岸分科会長 わかりました。
 ほかにございますか。もし、ないようでしたら、分科会といたしまして、これを了承することにしたいと思いますが、よろしゅうございますか。
(「異議なし」と声あり)
○岸分科会長 ありがとうございました。今後、WTO、パブリックコメントなどの手続に関しましては、部会長と御相談しながら私、分科会長に御一任いただくということでよろしいでしょうか。
(「異議なし」と声あり)
○岸分科会長 ありがとうございました。経過は、次回以降に御報告することになります。
 続きまして、食品添加物の指定についての説明をお願いいたします。
○高橋補佐 続きまして、食品添加物の指定等に係る2品目について御審議をお願いしたいと思います。資料の御説明をさせていただきます。
 資料1の43ページを御覧ください。まず、1品目目、trans−2−ペンテナールでございます。
 審議の対象でございますが、食品添加物としての指定の可否及び使用基準・成分規格の設定でございます。
 国際汎用香料として指定の検討を行ってきたものでございます。
 構造式は、お示ししたとおりでございます。
 用途は香料でございます。
 概要でございますが、バター、後発酵茶、グアバ、トマト、紅茶等の食品中に存在し、また、鶏肉等の加熱調理により生成する成分でございます。
 諸外国での状況でございます。欧米では焼菓子、ソフト・キャンデー類、冷凍乳製品類、ゼラチン・プリン類、アルコール飲料、清涼飲料などさまざまな加工食品に香りの再現、風味の向上等の目的で添加されております。
 食品安全委員会における食品健康影響評価結果でございます。食品の着香の目的で使用する場合、安全性に懸念がないとされております。
 摂取量の推計でございます。欧米における推定摂取量を踏まえますと、我が国における推定摂取量は、一日一人当たりおよそ0.8〜42μgになると推定されております。この推定摂取量と90日間反復投与毒性試験における無毒性量1.36mg/kg体重/日から安全マージン2,000〜7万が得られております。
 使用基準案でございます。着香の目的以外に使用してはならないとさせていただいております。
 成分規格案は別紙のとおりでございます。
 意見聴取の状況でございますが、パブリックコメント及びWTO通報手続中でございます。
 答申案は44ページでございます。trans−2−ペンテナールについては、添加物としてヒトの健康を損なうおそれはないことから指定することは差し支えない。trans−2−ペンテナールの添加物としての使用基準及び成分規格については、以下のとおり設定することが適当である。
 使用基準は、着香の目的以外に使用してはならない。
 成分規格は以下のとおりでございます。説明は省略させていただきます。
 次に、2品目目について御説明させていただきます。46ページを御覧ください。リン酸一水素マグネシウムでございます。
 こちらは、食品添加物としての指定の可否及び使用基準・成分規格の設定でございます。
 経緯は、国際汎用添加物として指定の検討を行ってきたものでございます。
 化学式は、こちらにお示ししたとおりでございます。
 用途でございますが、栄養強化剤、pH調整剤及びイーストフードでございます。
 概要でございます。必須ミネラルであるマグネシウムを供給する栄養補助食品に、また、直品のpH調整剤等として欧米諸国等で広く使用されております。
 諸外国での状況でございます。米国では、栄養強化剤、pH調整剤等として食品全般に使用が認められており、使用量の制限は設けられておりません。EUでは、リン酸一水素マグネシウムを含む栄養強化剤は、食品添加物としての規制はございませんが、乳児用調製乳について使用量の規定がございます。
 また、リン酸一水素マグネシウムは食品添加物としてポジティブリストに掲載されており、用途は限定されておりません。また、コーデックス規格では、pH調整剤等の用途が認められていることから、EUにおいてもpH調整剤等として、さまざまな食品への使用が可能と考えられます。
 済みません、誤植でございますが「用途が限定されていない」の後の「。」がございません。申し訳ございません。
 次に、食品安全委員会における食品健康影響評価結果でございます。リン酸一水素マグネシウムが添加物として適切に使用される場合、安全性に懸念がないと考えられ、一日摂取許容量(ADI)を特定する必要はないとされております。
 摂取量の推計でございます。栄養強化剤や栄養補助食品としての使用が多いと考えられ、想定される食品に本品目を最大添加率で使用した場合、推定摂取量は1.58g/人/日、マグネシウムとしては213.9mg/人/日、リンとしては270.4mg/人/日となります。
 使用基準案でございます。使用基準を設定しないという案でございます。理由は、食品安全委員会ではADIを特定する必要はない評価されていることや、本品目の最大推定一日摂取量、マグネシウムとして、リンとしてでございますが、耐容上限量を下回ること等により使用基準は設定しないこととさせていただいております。
 成分規格案は次のページ以降でございます。
 意見聴取の状況でございますが、パブリックコメント及びWTO通報手続中でございます。
 次に、48ページの答申案について御説明させていただきます。
 リン酸一水素マグネシウムについては、添加物としてヒトの健康を損なうおそれはないことから、指定することは差し支えない。リン酸一水素マグネシウムの添加物としての成分規格については、以下のとおり設定することが適当である。
 以下、成分規格を記載させていただいております。説明は省略させていただきます。
 説明は以上でございます。
○岸分科会長 ありがとうございました。
 それでは、部会での審議状況をお伺いしたいと思います。お願いします。
○若林委員 trans−2−ペンテナール、リン酸一水素マグネシウムについて審議しましたけれども、特に大きな問題点はなく了承されました。
 以上です。
○岸分科会長 ありがとうございました。
 それでは、本件につきまして御質問・御意見はございますか。もし格別御意見等がないようでしたら、分科会としてこれを了承するということでよろしゅうございますか。
(「異議なし」と声あり)
○岸分科会長 ありがとうございます。
 これも今後、WTOやパブリックコメントなどの諸手続に関しましては、部会長と御相談しながら分科会長の私に御一任いただくということで、よろしゅうございますか。
(「異議なし」と声あり)
○岸分科会長 ありがとうございました。この経過につきましては、次回以降に御報告するようにいたします。
 これで審議すべき案件が終わりまして、次は報告事項になりますので、事務局から3剤の報告をお願いいたします。
○茂野補佐 それでは、農薬につきまして報告事項3剤について御報告いたします。
 資料2の1ページを御覧ください。ジメタメトリンでございます。
 本剤は、魚介類への基準値の設定と、ポジティブリスト制度導入時に設定した暫定基準の見直しを行うものです。
 本剤は除草剤です。水稲に農薬登録がございます。
 国際基準は設定されていません。また、米国、カナダ、EU、オーストラリア及びニュージーランドにおいて基準値は設定されていません。
 食品安全委員会でADI(許容一日摂取量)を0.0094mg/kg体重/dayと設定いただきました。また、in vitro試験の一部で陽性の結果が得られていますが、in vivo小核試験では陰性の結果が得られているため、生体にとって問題となる遺伝毒性はないと評価されております。
 また、参考資料3の40ページに食安委の評価書がございます。ラットを用いた2年間慢性毒性/発がん性併合試験におきまして、オス250ppm投与群で膵外分泌腺の腺腫及びオス2,500ppm投与群で精巣間細胞の過形成及び良性腫瘍の有意な増加が認められてございます。
 食品安全委員会では、発生機序は遺伝毒性メカニズムによるものではないと考え、本剤の評価に閾値を設定することは可能であると結論しております。参考資料3の36ページに2年間慢性毒性/発がん性併合試験の記載がございます。
 資料2に戻っていただきまして、基準値案は2ページにございます。米の残留試験データ、魚介類の推定残留量に基づきまして、米、魚介類に基準値を設定する基準値案を部会で御審議いただきました。
 暴露評価でございますが、TMDI(理論最大一日摂取量)の対ADI比で一番高い幼小児で9.1%でございます。
 続きまして、資料2の4ページ、ブタクロールでございます。
 本剤は、魚介類への基準値の設定を行うものです。
 本剤も除草剤です。水稲に農薬登録がございます。
 国際基準は設定されていません。また、御覧の国々で基準値は設定されていません。
 食品安全委員会でADIを0.01と設定いただきました。また、in vitro試験の一部で陽性の結果が得られていますが、小核試験を初めin vivo試験で陰性の結果が得られているため、生体にとって問題となる遺伝毒性はないと評価されております。
 また、本剤につきましても発がん性が認められておりまして、参考資料2の104ページ、表34を御覧いただければと思います。ラットを用いた慢性毒性/発がん性併合試験におきまして、3,000ppm投与群のメスで、胃における腫瘍並びに同群オス及び1,000ppm以上の投与群のメスで甲状腺及び尾部における腫瘍の発生頻度の増加が認められてございます。
 食品安全委員会では、発生機序は遺伝毒性メカニズムによるものではないと考え、本剤の評価に閾値を設定することは可能であると結論してございます。
 資料2の5ページに基準値案がございます。推定摂取量に基づき、魚介類に基準値を設定する基準値案を部会で御審議いただきました。
 暴露評価はTMDIの対ADI比で11.6%でございます。
 続きまして、資料2の7ページ、フラメトピルでございます。
 本剤は、テンサイへの適用拡大、魚介類への基準値設定及びポジティブリスト制度導入時に設定した暫定基準の見直しを行うものです。
 本剤は殺菌剤です。稲、テンサイに農薬登録がございます。
 国際基準は設定されていません。また、御覧の国々で基準値は設定されていません。
 食品安全委員会でADIを0.007mg/kg体重/dayと設定いただきました。またin vitro試験及びマウスを用いた単回経口投与によるin vivo、小核試験で陽性の結果が得られておりますが、13週間までの混餌投与による小核試験を初め、他のin vivo試験で陰性の結果が得られているため、生体にとって問題となる遺伝毒性はないと評価されております。
 基準値案は8ページでございます。作物残留試験にデータに基づきまして、米、テンサイに基準値を設定し、推定残留量に基づき、魚介類に基準値を設定する基準値案を部会で御審議いただきました。
 7ページ、暴露評価でございますが、TMDIの対ADI比で52.6%でございます。
 以上、農薬3剤の御説明を終わらせていただきます。
○岸分科会長 ありがとうございました。
 何か御意見・御質問はございますか。もし格段の御意見・御質問がないようでしたら、次の動物用医薬品関係に進ませていただきます。では、2剤の報告をお願いいたします。
○茂野補佐 続きまして、動物用医薬品2剤につきまして御報告させていただきます。すべてポジティブリスト制度導入時に設定した暫定基準の見直しを行うものでございます。資料2の12ページを御覧ください。
 チアンフェニコールでございます。本剤は、合成抗菌剤でごす。
 豚の試料添加剤、鶏の飲水添加剤等の用途で、我が国で動物用医薬品として承認されております。
 JECFAでADIを5μg/kg体重/dayと設定されております。
 国際基準は設定されていません。EUで基準値が設定されています。
 食品安全委員会でADIを0.005mg/kg体重/dayと設定いただきました。
 基準値案につきましては、13ページにございます。
 残留試験データに基づきまして、畜産物などに基準値を設定する基準値案を部会で御審議いただきました。
 12ページ、暴露評価でございますが、TMDIの対ADI比で6.6%でございます。
 続きまして15ページ、ベンジルペニシリンでございます。
 本剤は抗生物質です。
 牛、馬、豚、鶏などの細菌感染症の治療等の用途で、我が国で動物用医薬品として承認されております。
 JECFAでADIを30μg/ヒト/day未満と設定され、国際基準が設定されております。米国、カナダ、EU、オーストラリアで基準値が設定されております。
 食品安全委員会でADIを30μg/ヒト/dayと設定いただきました。
 基準値案は16ページでございます。残留試験データに基づきまして、畜産物等に基準値を設定する基準値案を部会で御審議いただきました。
 15ページ、暴露評価でございますが、TMDIの対ADI比で45.6%でございます。
 以上、動物用医薬品2剤について御説明させていただきました。
○岸分科会長 ありがとうございました。
 何か御意見・御質問等ございますか。
○大野委員 よろしいですか。特に大きな問題になったというものではないのですが、チアンフェニコールのADI設定に際しましては、微生物学的ADIに基づいて設定しました。そのときに、微生物学的なADIの設定方法にJECFAの方法と、VICH(動物用医薬品の承認審査資料の調和に関する国際協力会議)の2つのやり方があるんです。どちらを選ぶべきかについてはコンセンサスができていませんで、一応ここではそのうちの低い値を基準値として設定しています。そういうことで、今のところどこからもこれでは困ると言ってきていないと思っているのですけれども、国民の安全を守るという立場からいくと、よりコンサバティブなものを選んでいるということでよろしいのですが、そのうちに、もしかしたらVICHの考え方の方がいいんだという意見が出る可能性もあります。
 以上です。
○岸分科会長 御説明ありがとうございました。
○若林委員 よろしいでしょうか。報告された化合物の中に2つぐらいの化合物が、発がん性はあるけれども遺伝毒性はないという報告があったと思いますが、遺伝毒性がなくて発がん性があるという判断は、各国共通した判断なのでしょうか。
○大野委員 私は資料を読んだことはないのですけれども、一応、国際的に遺伝毒性試験でポジティブと出て、しかも、in vivo試験でもポジティブと出ている場合で、がんが出た場合には遺伝毒性に基づくがんであることは否定できないという形で、閾値が設定できないという形で評価をしていると思っています。たしかJECFAでもそうだと思います。
 ただ、in vitroで出ても、in vivoで出なければいいと。そうなれば、今度は閾値があるということで、今回のようにADIが設定できるという形で評価しています。そのやり方自身については私も考えがあるのですけれども、とりあえず国際的にはそう評価されていると考えています。
○岸分科会長 ありがとうございました。
 私も一度お聞きしたいと思っていたので、若林委員が聞いてくださってよかったです。ありがとうございました。
○大野委員 ちょっと余計なことかもしれませんけれども、in vivoで遺伝毒性がないからOKだということに関しては、まだデータは不十分ではないかというところもあります。というのは、大体in vivoでネガティブと出たものに関しては小核試験で評価していますので、小核というのは骨髄なわけです。ですから、そこまで活性化されたものがいくかどうかという問題もありますので、毒性学的に若干問題があるのですが、今in vivoですべての臓器について遺伝毒性が起きるかどうかを調べるという方法も開発されてきていますので、そのうちに簡単にできるようになれば置き換わっていくのではないかと思います。
○岸分科会長 ありがとうございました。
 そのほかございますか。それでは、次に移らせていただきます。飼料添加物及び動物用医薬品でお願いいたします。
○茂野補佐 それでは、資料2の19ページ、アビラマイシンについて御説明させていただきます。
 本剤は、動物用医薬品及び飼料添加物として使用されている抗生物質です。
 日本では鶏、豚の飼料添加物等として国内で指定されております。
 JECFAでADIを2mg/kg体重/dayと設定され、国際基準が設定されております。また、EU、オーストラリアで基準値が設定されております。
 食品安全委員会でADIを1.5mg/kg体重/dayと設定いただきました。
 基準値案は20ページにございます。残留試験データに基づき、畜産物などに基準値を設定する基準値案を部会で御審議いただきました。
 19ページの暴露評価でございますが、TMDIの対ADI比で0.0%でございます。
 御説明は以上です。
○岸分科会長 ありがとうございます。
 本剤につきまして、何か質疑はございますか。
○毛利委員 別紙1を見て、先ほどのチアンフェニコールのところで気になったことがあったのですが、脂肪の基準値がチアンフェニコールは高くなっているのですけれども、これは何か要因があるのでしょうか。前に戻ってしまって済みません。
○岸分科会長 戻りまして13ページですね。
○茂野補佐 脂肪につきましては、ハードファイルの参考資料4の4〜5ページに、残留試験結果を記載してございます。牛の脂肪については、残留濃度は検出下限値未満の0.02、また、豚についても検出下限値未満の0.02となってございます。また、鶏につきましては、7日目の脂肪つき皮膚のデータ0.16を用いまして基準値を設定いたしております。脂肪つき皮膚というものは、脂肪と皮膚の分離が不可能であるため、このデータを用いて脂肪として基準値を設定してございます。
○岸分科会長 ありがとうございました。
 よろしゅうございますか。報告事項、報告品目が終わりまして、文書による報告品目に移らせていただきます。
 文書配付による報告品目に関しましては、事前に先生方のところに郵送で配付されていると思いますので、この場で格別な御意見がなければ、文書配付による報告があったということで次に移らせていただきたいと思いますが、よろしいでしょうか。
(「異議なし」と声あり)
○岸分科会長 ありがとうございました。
 続きまして、3番の報告事項で、食品安全に係るリスクコミュニケーションについての厚生労働省の取組みの概要、平成23年度ということでお聞かせいただくことになります。よろしくお願いします。
○林補佐 それでは、資料4「報告事項に関する資料」の1ページから御説明させていただきます。リスクコミュニケーションについての平成23年度についての取組み、それから、平成24年度の方針、放射性物質に関するリスクコミュニケーションの現状について、順に御報告させていただきます。
 平成23年度の取組みでございますけれども、さまざまな取組みを実施してまいりました。まず、意見交換会・説明会といたしまして、BSE対策の再評価、輸入食品の安全性確保、年の後半には食品中の放射性物質対策について意見交換会を多数開催してまいりました。そのほか、各地の見学会等を開催してまいりました。
 ホームページによる情報発信でございます。食品分野のホームページの閲覧回数を掲載しております。その領域すべての延べ数ということではなくて、領域の中のトップページ、それぞれの窓口になるページの閲覧回数でございますので、実際の各ページの閲覧回数の延べはもっと多くなると考えております。
 一番下の2つ、東日本大震災関連情報として放射性物質に関するホームページ、腸管出血性大腸菌食中毒の予防についてといったところも時事的な話題として多くの関心があったところでございます。
 このほかパンフレット、動画等の作成、政府広報を通じた普及啓発、母子健康手帳等を通じた普及啓発等を行ってまいりました。
 また、パブリックコメントにつきましても多数行いまして、2,156件の意見がございました。
 関係府省と連携して連絡会議を開催してまいりましたほか、意見交換会等の準備等を行ってきたところでございます。
 また、地方自治体とも連携して、講演、意見講演あるいは講習会といった取組みを行ってまいりました。
 そのほかの取組みについても4ページに記載しております。子ども霞が関見学デー、食品安全モニターといったものも活用してリスクコミュニケーションの充実を図っております。
 5ページが、平成24年度のリスクコミュニケーションの方針でございます。特に重要なトピックスとして、食品中の放射性物質対策、BSE対策の再評価が今年度の非常に大きなトピックスであると考えております。食品中の放射性物質の新基準につきましては、政府の重点広報のテーマの一つとして選定されたところでございまして、新聞、雑誌、ラジオ、インターネット等の媒体により幅広く広報を実施することとしております。後ほど現状について御説明させていただきます。
 情報発信に当たっては、意見交換会における質疑、厚生労働省への質問・意見等の内容から、できるだけ国民の関心・疑問等を把握して、その後の情報発信に反映させていきたいと考えております。
 ホームページ、パンフレットあるいは意見交換会といったものを活用していきたいということでございます。
 6ページから、食品中の放射性物質対策に関するリスクコミュニケーションの取組みということでまとめさせていただいております。
 ホームページにおける情報提供として、これまでの対策の経緯、新基準値の概要、Q&A、わかりやすいものや専門的なものと両方ございますけれども、そして、試験法やガイドライン、地方自治体からの検査結果、出荷制限等について掲載しております。多数の方が御覧になるページでございまして、わかりやすい部分、詳しい部分両方混在しておりますけれども、こういったものをすべてお伝えできるようにするということで考えております。
 それから、パブリックコメントを実施しまして、多数の御意見をいただきました。
 説明会につきましては、平成23年度中に7回、平成24年度はこれまでに6回開催しておりますけれども、今後更に十数か所の地方自治体と順次共催して、全国各地で行っていく予定でございます。
 また、そのほかにも講演会への講師派遣、ラジオ、リーフレット等を通じた広報を行っております。
 その例が8ページにございます。政府広報で新聞に広く掲載いたしましたので、御覧になった方もいらっしゃるかと思いますけれども、4月16〜22日の間、第一面の左下が多いと思いますが、全国紙、地方紙計70紙の第一面に小さな突き出し広告と呼んでおりますが、こういった広告を掲載いたしました。また、政府広報、オンライン、ラジオにも情報を掲載しております。
 また、5月26〜31日の間には、かなり大きな記事下広告といって、新聞の1ページの下4分の1ぐらいに大きな広告が入ったということでございますけれども、全国紙、地方紙計72紙において、このような形での広告を掲載させていただきました。
 9〜10ページが、こういった広報を行う際の基本となる情報で、このパンフレット自体もホームページに掲載いたしておりますし、また、地方自治体を通じても周知をお願いしているところでございますけれども、こういった情報を対象に応じて、また、意見交換会等の機会に応じた形で加工して提供しているところでございますし、また、今後もそのようにしていきたいと考えております。
 以上です。
○岸分科会長 ありがとうございました。
 何か御意見や御質問はございますか。
○阿南委員 放射性物質に係るリスクコミュニケーションですけれども、新基準値になってかなり消費者の方も理解が広がって落ち着いてはきているのですが、それでも小さなお子さんをお持ちのお母さんたちは、まだまだ心配というところがありますので、地方自治体の保健所などではお母さんたちを集めるセミナー等がありますので、そういうところにもわかりやすい情報をどんどん出していくとか、あるいはできるところは保健所で説明会を持つとか、そういう取組みを促進するようなことをやっていただければと思います。
○林補佐 今、食品部だけの取組みを申し上げましたけれども、放射性物質全体は食品の内部被ばくだけではなくて、外部被ばくも含めたいろいろな御心配があるということだと思いますが、そういったものについて政府で統一的なわかりやすい資料を作ろうといった取組みを今、関係省庁と考えているところでございます。そういったものも活用して、保健所等も含めたさまざまなところでの講習等の機会も、各省庁連携してということになると思いますけれども、今後は積極的に進めていきたいと考えております。
○阿南委員 済みません、もう一つ言うのを忘れていました。今日決めました牛肝臓の生食用の規制についても、消費者の中には食べたいのにどうして禁止なんだという疑問もあると思いますので、そこについての情報提供や説明を十分やるようにお願いしたいと思います。私は、嫌がらせっぽいメールをもらったりしています。ですから、消費者に食中毒の恐ろしさを理解してもらうことはとても大事だと思っておりまして、私もいろいろなところで説明はするのですけれども、是非そうしたところをバックアップしていただくような取組みをお願いしたいと思います。
○林補佐 御趣旨を踏まえて一生懸命行っていきたいと思います。
○岸分科会長 リスクコミュニケーション等につきまして、ほかに御意見ございますか。よろしいですか。
 ありがとうございました。次に、審議対象品目の処理状況についてお願いいたします。
○横田補佐 それでは、食品衛生分科会における審議対象品目の処理状況について御報告させていただきます。
 資料4の最後の11ページを御覧ください。今回報告させていただきますのは、2月24日に御審議いただきました農薬12品目、6つ目のセファロニウムという動物用医薬品1品目、下から2つ目の農薬と動物用医薬品両方に用いられるもの1品目、一番最後の添加物1品目の計15品目でございます。
 農薬及び動物用医薬品に対するパブリックコメント、ほとんどのものにありますけれども、大体が基準値の新規設定や緩和に対しての反対といった意見が出されておりますが、特に基準の設定を見直す必要のある意見等はございませんでしたので、このままということで進めたいと思います。
 WTO通報につきましては3件ほどございますけれども、いわゆる輸出国からの基準を緩めてほしいというような意見でしたが、特に緩和すべき理由は見当たらないことから、そういった旨の回答をする予定にしております。
 一番下の添加物でございますけれども、サッカリンカルシウムに対してパブリックコメントが1件ございますが、規格に対する意見がございましたので対応を検討しているという状況でございます。
 以上でございます。
○岸分科会長 ありがとうございました。
 それでは、これですべての議題を終わりましたので、最後に、事務局から連絡事項等はございますか。
○林補佐 長時間ありがとうございました。
 次回の分科会でございますけれども、開催日時、議題等につきましては、後日確定次第お知らせをいたします。どうぞよろしくお願いいたします。
○岸分科会長 それでは、本日長時間にわたりまして御審議いただきまして、ありがとうございました。
 最後に阿南委員から意見が出ましたように、今回の牛肝臓の生食につきましては、本当に国民の関心が高いところをいろいろな角度から御審議いただいてありがとうございます。業界の方にも出てきていただきまして、質疑を通しまして、少なくともこの分科会の中ではよくわかったし、納得した上での結論だと思いますが、国民に対しての説明を是非よろしくお願いいたします。やはり納得しませんと隠れて食べたりしてしまい、それでは国民の健康という点で、厚生労働省と私どもが考えていることが伝わりませんので、是非よろしくお願いいたします。
 本日は、本当に長いことありがとうございました。これで閉会とさせていただきます。


(了)
<照会先>

医薬食品局食品安全部企画情報課総務係

TEL: 03−5253−1111(2449)

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