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2012年6月6日 第4回社会保障審議会生活困窮者の生活支援の在り方に関する特別部会議事録

社会・援護局総務課

○日時

平成24年6月6日


○場所

航空会館 大ホール(7階)


○出席者

委員

岩田正美委員 岩村正彦部会長代理 岡崎誠也委員(吉岡代理)
奥田知志委員 柏木克之委員 勝部麗子委員
櫛部武俊委員 小杉礼子委員 駒村康平委員
高杉敬久委員 武居敏委員 谷口仁史委員
野老真理子委員 長谷川正義委員 広田和子委員
藤田孝典委員 藤巻隆委員 堀田力委員
松井一郎委員(近森代理) 宮本太郎部会長 宮本みち子委員
山村睦委員(青木代理)

○議事

○宮本部会長
 おはようございます。お忙しい中、また足元の悪い中、お集まりいただきましてありがとうございます。時間となりましたので、ただいまから「第4回社会保障審議会生活困窮者の生活支援の在り方に関する特別部会」を開催させていただきます。1週間前にお目にかかったばかりという気もしますけれども、大変タイトなスケジュールに御協力いただきまして、ありがとうございます。
 本日は、西村厚生労働副大臣にも御出席いただいており、また津田厚生労働大臣政務官も遅れて到着すると伺っております。
 では、冒頭に西村厚生労働副大臣から一言ごあいさついただけますでしょうか。

○西村厚生労働副大臣
 おはようございます。厚生労働副大臣の西村でございます。本日も第4回目の特別部会の会合ということでお時間をとっていただき、本当にありがとうございます。
 宮本部会長のお話にもありましたとおり、これまで精力的に本当に頻度を上げて御議論いただいていることに、まず深く感謝申し上げたいと思います。私は、1回目に出席させていただいて以降、久しぶりの出席ということになりますけれども、この間、各委員の皆さんから事例の報告やら研究の御報告やら、いろいろいただいておりまして、厚生労働省としても一つひとつが大変参考になる御意見だと、本当にありがたく拝聴しております。
 今日は、資料の中にもございますとおり、おととい、国家戦略会議で小宮山洋子厚生労働大臣から生活支援戦略の骨格について報告をさせていただきました。そのことについて、今日はこの後、説明がありますけれども、これを本当にいい肉付けにして、いい中身にしていきたいと思っておりますので、皆さんの活発な御意見をいただきますように、よろしくお願い申し上げます。

○宮本部会長
 ありがとうございました。
 続きまして、事務局から委員の出席状況についてお話をいただきたいと思います。

○古都総務課長
 本日の委員の出席状況でございます。石委員、上田委員、花井委員の3名が御欠席であります。
 また、岡崎委員の代理といたしまして吉岡高知市副市長、それから松井委員の代理として近森大阪府福祉部地域福祉推進室長、山村委員の代理といたしまして青木埼玉県社会福祉士会会長に御出席いただいております。
 出席委員につきましては、委員総数の3分の1を超えておりますので、開催の要件を満たしております。

○宮本部会長
 ありがとうございました。もしカメラが入っていたら、ここまでなのですけれども、今日は大丈夫のようです。
 それでは、早速議事に入らせていただきます。先ほども副大臣からお話がございましたように、6月4日の国家戦略会議に報告された「生活支援戦略」(骨格)は、本部会が直接関与するものではございませんけれども、密接に関連することは確かでございます。事務局から説明をお願いいたします。

○熊木生活困窮者自立支援室長
 おはようございます。私の方から、資料1に即しまして御説明をさせていただきます。6月4日に行われました国家戦略会議に提出いたしました「生活支援戦略」(骨格)でございます。
 ただいま部会長からお話がございましたとおり、この骨格とこの後、これをもう少し肉付けをいたします中間まとめというものにつきましては、厚生労働省として作成して参りますので、それをこの場で御報告させていただきまして、更に秋に向けて詳細な議論をこの部会においてしていくという段取りでございます。第1回の特別部会で御説明したとおりでございます。
 では、早速ですが、中身を申し上げたいと思います。
 1つ目、基本的な方針です。まず、基本的な認識として、1つ目は、近年の経済社会環境の変化に伴う経済的困窮や社会的孤立という問題の認識でございます。とりわけ経済的困窮につきましては、2つ目でございますが、生活保護受給者は過去最高を更新して、以降、毎月増加している。稼働層の受給者が急増する一方で、高齢化に伴い、高齢者世帯も増加してございます。3つ目の社会的孤立でございますが、複合的な課題を抱えた社会的孤立状態にある人の問題も大きく指摘されているということでございます。
 こうしたことを踏まえまして、2つ目の基本的な目標ということで、経済的困窮と社会的孤立の2つの不可分な問題の脱却を目標に据え、加えて親から子への貧困の連鎖の防止というものに対応していこうということでございます。次に目標の2つ目に書いてあるものはむしろキーワードということかもしれません。「参加と自立」、それから社会的に包摂される社会、あるいは各人の能力開発といったことを行いまして、活力ある社会経済を構築していこうということでございます。生活保護につきましては、必要な方には支援するという基本的な考え方を維持しつつ、給付の適正化の推進。いわば、国民の信頼にこたえる制度の確立を果たしていきたいということでございます。
 こうした目標の中で、留意すべき視点として3つ掲げてございます。
 1つ目は、主体性と多様性。やはり御本人の就労や自立に向けた主体性、そして自己決定を重視するということがあり、その中で各人の多様性を尊重するということを基本的な視点として据えるべきだろうと考えてございます。
 もう一点、「早期対応」による「早期脱却」と「貧困の連鎖」の防止。早期に対応していこうということを視点として掲げてございます。
 3つ目、繰り返しになりますけれども、国民の信頼に応えた生活保護制度の構築ということでございます。
 改革の方向性として、次のページをご覧いただければと思います。
 大きくは2つあると思います。生活困窮者支援施策というものと、生活保護の見直しの2つを一体的にやっていこうということでございまして、まず1つ目の生活困窮者支援体系の確立につきましては、7点の項目を設けてございます。
 1つ目は、経済的困窮者・社会的孤立者の早期発見、早期把握。総合的な総合体制というものを考えていくべきではないかといったことが課題と考えております。
 2つ目として、複合的な問題を抱えた方への対応ということを考えるならば、「包括的」かつ「伴走型」の支援体制をつくっていくべきではないかということでございます。
 進め方として、3つ目、新しい公共などと言いますけれども、民間との協働を展開していくことが重要だろうと考えております。
 具体的には、「多様な就労機会」と「家計再建+居住の確保」といったモジュールといいますか、支援方策を新たに厚くしていこうということでございます。多様な就労機会ということにつきましては、就労の自立に向けた訓練的なものも必要ではないか、あるいは中間就労の場のようなものも必要ではないかという議論がございます。家計再建につきましては、貸し付けのみならず、家計指導といった人への投資ということが重要ではないかということでございます。
 5つ目でございますが、ハローワークと一体となった就労支援の抜本強化ということで、いわば社会政策と労働政策がこれまで以上に連携し、効果を高めていこうということでございます。
 6点目、「貧困の連鎖」でございますが、この部会の中で申し上げたのは、高校中退の方とか不登校の方の問題にも対応していくべきではないかということでございます。
 最後に7点目、「地域の力」を重視した基盤・人材づくりと政策の総合的展開ということを掲げてございます。
 2つ目の生活保護制度の見直しですが、ここも2つに分けてございまして、当面の対応と今後の検討でございます。
 1つ目の当面の対応でございますが、給付の適正化ということで具体的に掲げましたのは、電子レセプトを活用した点検指導といったことですとか、セカンド・オピニオンの活用ということで、いわば医療扶助の適正化が重要である。あるいは、資産調査の強化。これは金融機関の本店一括照会方式の導入と書いておりますけれども、こういったものをしていくということでございます。
 2つ目として、就労・自立支援の強化ということを掲げてございます。
 次のページになりますけれども、これらにあわせまして、以下の事項について検討を進めるとしてございます。4つ掲げてございます。
 1つ目は、生活保護基準の検証・見直しでございますが、これは一般低所得世帯の消費実態との比較検証を行いまして、今年末を目途に結論を取りまとめるということでございます。
 2つ目の指導の強化でございますが、地方自治体の調査権限や医療機関に対する指導権限の強化等。2つ目に、扶養可能な方の場合には、適切に扶養義務を果たしてもらうための仕組みの検討。3つ目として、医療機関の指定等の在り方の見直し、罰則の強化ということでございます。
 これに加えまして、3つ目、「脱却インセンティブの強化」ということで、就労・社会的自立を促進するための見直しを行う。例えば、具体的に「就労収入積立制度(仮称)」として、※印を付してございますけれども、就労収入の一部を積み立てて生活保護脱却後に還付するという制度導入を考える。3つ目として、家計・生活指導の強化。4つ目として、フォローアップの強化ということを考える。
 更に、ハローワークと自治体が一体となった就労支援体制を全国的に整備していき、早期のアプローチを徹底していくことを考えていきたいということでございます。
 大きな3つ目として、生活支援戦略の進め方と書きましたが、ここは項目だけ3つ。どのような期間で、どのような手段で、どのような展開をしていくのかということを、項目だけここでは書かせていただいておりますが、今後、中間まとめ等々におきまして若干肉付けをしていきたいということでございます。
 以上のとおりでございますが、これを今後、今月中に中間とりまとめという形でもう少し肉付けをしたいということでございまして、先ほど申し上げましたように、それをまた国家戦略会議に報告し、その後、こちらに御報告させていただきたいと思います。秋までに生活支援戦略というものを全体として取りまとめたいということでございますので、またこの部会で御議論いただきたいと思います。
 以上です。

○宮本部会長
 御説明ありがとうございました。今の御説明に委員の皆さんから何か御意見、御質問があれば、是非お願いしたいと思いますが、いかがでしょうか。どうぞ、広田委員。

○広田委員
 自殺が3万人を超えたとマスコミが大騒ぎすると、生活保護のハードルが高いという話になっていって生活保護世帯が増える。今度増えれば、増え過ぎていると大騒ぎしています。吉本の河本さん事件が起きると、また大騒ぎになって、そのたびにあっちこっちに振り子が180°振れるのが、この国のパパラッチ報道だと思っています。それに惑わされない感じで、秋、この私たちの特別部会が終わるころまでに、この中の論議を国家戦略会議に出したいということなのでしょうか。

○宮本部会長
 では、総務課長、お願いします。

○古都総務課長
 骨格と中間まとめは、第1回にご説明したように、時間も余りないことから、厚生労働省で整理させていただいて、国家戦略会議の指示でありましたから、国家戦略会議に報告します。生活支援戦略そのものについては、ここで具体的な制度設計の御議論を十分していただき、秋までに報告書をまとめていただいて、それを基に私どもで生活支援戦略をまとめるということです。したがって、国家戦略会議への対応とは別に、この部会では、専門的な議論をしていただくということで整理いたしております。

○宮本部会長
 一部報道では、この部会が秋までにまとめていく議論の原案であるみたいな報道の仕方もございましたが、それは必ずしも正確ではございません。並行してはいるわけですけれども、直接の原案というわけではない。

○広田委員
 今日は、厚生労働省から局長も、それからこちらからお見かけしたところ、タレントさんみたいな副大臣もお見えになっているけれど、本当に美しいオレンジ色で、雨が降っていますから映えていいですね。
 とにかく、この国のマスコミは、今、言ったようにパパラッチみたいですから、それに揺れないで、民主党は大風呂敷を広げて母子加算をつけてみたり、一方、自民党は生活保護に関して扶養義務者の資産を調査すると、大揺れですから、だれもが生活保護になったりする可能性もあるということを考えて、振り返ったときも、あのときはすばらしい会議だったと私たちが言われるように、普遍性、一貫性を持って論議していきたい。

○宮本部会長
 ほかにいかがでしょうか。よろしいですか。
 それでは、この骨格も大いに参考にしながら。ただ、これも報道ですけれども、罰則強化という面ばかりが報道された気配もございます。非常にバランスのとれた中身になっていると思いますので、ブリーフィングも是非丁寧にやっていただいて、全体像が伝わるようにしていただければと思います。
 それでは、ヒアリングに入っていきたいと思います。ヒアリングも回を重ねてございますけれども、着実に課題が見えてきていると思います。前回は、中間的就労の重要性が随分明らかになったということで、障害者自立支援法の就労継続支援の枠組みを使いながらの例が御報告されましたけれども、それ以外に一般の方々を相手にして、この同じような中間的就労がどう実現できるかが大きな問題として浮上したと思います。
 あるいは、中間的就労が最低賃金より低い条件で実現する場合、労働市場との関係をどう考えるかという問題。あるいは、ケースワーカーや民生委員が自立支援に関わる条件についても、また大きな議論になったと思います。こうした積み重ねを組み込みながら、是非大きな枠組みをつくっていきたいと思います。
 本日は勝部委員、高杉委員、武居委員、堀田委員、宮本みち子委員からヒアリングを行いたいと思ってございます。進め方ですけれども、5人というたくさんの方からお話を伺う。それぞれのお話も非常に大事で、重くなると思いますので、まず勝部委員、高杉委員、武居委員のお三方にお話を伺って、ここで一旦区切って質疑応答。その後、堀田委員、宮本みち子委員の順にお話いただきたいと思っております。その後、質疑応答になります。
 それでは、勝部委員の方からお話をお願いできますでしょうか。

○勝部委員
 おはようございます。御紹介いただきました大阪府豊中市社会福祉協議会の勝部と言います。よろしくお願いします。
 私の方からは、大阪独自の施策で、平成16年からスタートしています地域福祉支援計画の中で、制度の狭間の問題を、いわゆる縦割り行政ではなく、総合相談として受けるという役割をしていますコミュニティソーシャルワーカーの取組み、それは住民とともに支援していくという形なのですが、CSWの相談案件の中で、地域となかなかつながっていけない人たちに対して、昨年度からパーソナルサポートという事業を入れながら強化してきたという辺りの取組みを御説明申し上げたいと思います。
 たまたま日本テレビで、我々のそういう取組みにつきまして、少し御紹介いただきましたので、映像で普段の仕事ぶりも見ていただくということで、自己紹介を兼ねてやりたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

(ビデオ放映)
※主な内容
・80代1人暮らしの男性。介護認定を受けていないが、話し相手のない不安を抱えた人への支援。
・40代。近隣が生活困窮になった人を発見、社協CWにつなぐ。本人はサービス拒否だったが、CSWの支援を通じて心を開き、生活保護を申請。現在、仕事に就く。

 すみません、プレゼン時間がほとんど終わってしまいますので、こういう感じで今やっていますということなのですが、今日、お手元にお配りしています資料2を見ていただきます。
 豊中というのは大都市でベッドタウンですので、高齢化率はまだ平均ぐらいですけれども、自治会は5割を切っています。地域によったら2割ぐらいのところもありますし、管理組合があっても自治会がないところも増えているので、従来型の地縁型だけではなかなか救うことができない。そこを支えていくために、豊中では校区福祉委員会という小学校区単位のボランティア組織をつくって見守りをしたり、声かけをしたり、自発的にそこでいろいろと発見していく仕組みをつくっています。特に、震災以降、重点的に取り組みをさせていただきました。
 2ページに行ってください。平成16年から、更に地域福祉計画の中でコミュニティソーシャルワーカーを配置したことで、従来の地域の中で発見する力がより具体的に生きてきた。きちっと対応してくれないと、発見しても意味がなくなりますので、そこのモチベーションがなかなか上がっていかないということなのですが、どういう問題が来ても、それぞれの機関につないだり、なければ新しい支援の枠組みを生み出すことをし始めたことで、住民の方たちからの相談。例えば、「あの方は年齢が低いけれども、困っているのではないか」ということが持ち込まれるようになってきました。
 そこで、かなりの問題が解決できたことと、コミュニティソーシャルワーカーが制度にないものを支援して、いろいろな仕組みをつくることを始めましたので、5年間で20ぐらいのプロジェクトが立ち上がっていくのですが、そこでかなり見えなかった問題がいろいろ見えてくるようになります。
 しかしながら、こういう住民の方々となかなかつながっていきにくいホームレスやひきこもりの方、それから先ほど出てきたような生活困窮の若い人ですと、地域の人たちが声をかけて何とかなるかというと、なかなかそうならない面もありますので、地域とつながりにくい案件。ここをもう少しサポートしていくためにということで、平成23年度からパーソナルサポート事業を我々はやりました。就労から距離のかなり遠い人たちもおられますので、社会参加の仕組みというのをさまざまつくっています。今日は、その辺りをざっと触れたいと思います。
 3ページ、4ページ辺りに校区の活動がずっとあります。
 6ページをごらんいただきますと、各市町村に必ず社会福祉協議会があります。社会福祉協議会は見守りのネットワークは相当持っているはずです。しかしながら、見守りと解決力のところがNPOとかそれぞれの機関が余りうまくつながっていないと、地域の人たちがいろいろと気になっている人がいるのだけれども、そこの力が合わさっていなくて、相談機関はどこに困っている人がいるかわからない。こちら側としては、困っている人がいるけれども、どうつないでいいかわからない。このミスマッチをどうしていくのかということが、これから大切な部分ではないかなと思います。
 大阪の場合は、それを両方、社協で持っているところと、社会福祉法人がやっているところと、いろいろありますけれども、コミュニティソーシャルワーカーというものは、それぞれの自治体によって、行政であったり、社協であったり、社会福祉法人が受けたりというやり方をしています。この辺りは、また次回、大阪府の発表の中で、コミュニティソーシャルワーカーの制度設計につきまして御説明いただくことになっています。
 それから、住民の中でいろいろな相談を聞くということで、8ページですが、小学校区で住民が相談窓口を持つこともやっています。これは、住民自身がいろいろな問題を、自分たち自らが気付く力を高めていく取り組みとしてやっています。SOSの声が上げにくい人たちの問題や心に、住民自身が寄り添う地域力を上げていくことを大切にしてやっています。住民が年間何件の相談を拾ってくるか、あるいはそういうものを把握していけるかが地域力だと思っていますので、ここを支援していく努力をしています。
 9ページは、先ほど御紹介がありました。とは言うものの、住民力だけではなかなか難しいということで、新聞、郵便、それぞれの団体の方々、22業種500店舗に御協力いただいて、朝夕、訪問されたときにいろいろな異変などがありましたら、御連絡いただく体制もつくっています。
 10ページですが、地域福祉計画の中で我々が考えている、セーフティーネットの仕組みというものをつくっています。住民の方からいろいろな問題が上がってきたときに、コミュニティソーシャルワーカーが総合的に相談に乗りながらということになりますが、地域福祉ネットワーク会議が住民と専門職が一緒に話し合いをする場です。個人情報だからということで、専門職だけ集まってしまったり、住民だけのネットワークがあったりということがありますけれども、ここで地域課題を共有する場を持っています。
 更に問題が解決しない場合には、市の課長級のライフセーフティーネット総合調整会議というところに問題を上げていくという役割を、コミュニティソーシャルワーカーが持たせていただいていますので、地域福祉のトータルコーディネートができることが強みにはなっているかなと思います。
 11ページ、12ページは、またお目通しをいただきたいと思いますが、さまざまな問題が起きたときにいろいろなプロジェクトを立ち上げていっているということで、ごみ屋敷の処理プロジェクトをつくったり、徘回SOSプロジェクトをつくったりということで、一つの個別の問題から、まち全体に関わっていくいろいろな仕組みづくりを行っております。この後に、少し個別のことを書いていますが、時間がありませんので、またお目通しをいただきたいと思います。
 17ページ、こういうまちづくりをしていくコミュニティソーシャルワーカーの活動とあわせて、もうちょっと個に丁寧に当たっていく役割の人がいれば、救える命がたくさんあるということ。あるいは、もっとアプローチしていけるのではないかということで、パーソナルサポート事業をお引き受けすることができましたので、かなりいろいろな展開がありました。
 18ページですが、パーソナルサポーターが入って有効なケースと思っていますのが、自己判断の経験が少ない人たち。ひきこもりなどで、今まで自分で決めていくという経験が少なかった人だったり、なかなか接触ができない、何度足を運んでも出てもらえない訪問拒否と言われる方々に、住民と我々コミュニティソーシャルワーカーが時々行っているようなことではなかなか会えませんので、集中的に行くこともしています。
 サービスがない場合、あるいは障害受容ができない場合は、手帳を取るまで何もサービスが入らないことになりますと、生活ができませんので、パーソナルサポーターがサービスの代替的機能を一時的に果たしています。こんなふうにしながら、多くの人たちを救ってきています。
 22ページをごらんいただきたいと思います。このパーソナルサポートの事業につきましては、いろいろな手法をとっていますが、特に被災者支援にもこのやり方が有効であるということで、就労と住宅、それから地域、すべてを失って豊中に来られた方々に対しての支援というのも、このパーソナルサポート機能で支えていくことができるなと思った内容でもあります。
 この方の場合は、家庭訪問をしましたところ、何もすることがない。アスファルトの横に咲いている雑草を引いて暮らしている。私は農業をしていたのだというお話を聞いて、お仕事を何とかという話で、農業委員会に掛け合いまして農地を提供いただいたことで、御本人もその農地を使ってお友達ができて、お仕事にまた結び付いていったという事例もあります。
 それから、23ページですが、リストラの話は、先ほど出てきたような方々を御近所から発見いただいて、御本人を説得して仕事まで本気でつき合うということもしています。
 24ページでは、ホームレスの支援ということです。こういうものも社協でもできるということで、公園にいる、あるいは河川にいる人たちのところへ足繁く通いながら、現在、在宅で生活できるようになっている人たちがかなりいます。地域の関係をつくったり、民生委員さんたちの御協力をいただいたりしながら、地域の中でその人が暮らせるように支援していくことを目指しています。
 最後ですが、ひきこもりの問題で、我々もこの間、何十事例とやっています。去年だけでひきこもりの相談を200件聞いています。豊中には2,000人ぐらい、ひきこもりの方がいるだろうと言われているそうですが、かなりの方々から御相談を受けています。
 そういう方々の中で、出口づくりで一般就労にいきなりは難しいということで、その人のできるところから社会参加をしていこうということで、26ページにありますが、ずっと詩を書きためていた、16年間引きこもっていた彼は、詩集を今回発表しています。それで社会とつながるきっかけになりました。今日、お手元に配りました。本当は製本したものをお持ちしたかったのですけれども、漫画をかいている子もずっと引きこもっていた人です。こういうことを一つのきっかけにして、社会参加につなげていきたいということで、出版を1つの出口にしています。こういうことを一人ひとりと出会いながら支援していくことをしております。
 最後のところにお話を進めていきたいと思いますが、30ページを見ていただきたいと思います。個別の事業の質というのは、支援者の力量の質みたいなことになってきますので、一人ひとりを短期の雇用でやっていくのはなかなか難しい話ではありますけれども、事務局体制づくりをして、パーソナルサポートプランをつくっています。豊中の場合は、平成16年からのコミュニティソーシャルワーカーの積み上げがありますので、そこである程度の見立てを立てて、一人ひとりをサポートしていくということを目指しています。
 それから、最終的には、地域がその人たちを受け入れていける、あるいはそういう人たちの問題に心を寄せられることが重要と思っていますので、先ほどDVDの中でも出ましたが、排除の目ではなくて、そういう優しいまなざしの方々を、私たちの仲間として一緒に暮らしていけるような住民をつくっていく包摂の考え方が大切と思って、住民の研修会とか支援にも直接関わって、他人事ではなくて一緒に考えていくことを大切にしています。是非、こういう事業のエッセンスが全国的に展開されることを期待したいと思っています。
 31ページ、最後ですが、社会福祉協議会の代表で出ておりますので、この部会では余り評判がよくないのですけれども、社協の強みというものを言って終わりたいと思います。社会福祉協議会は、住民の暮らしそのもののところで、いろいろな住民の方々を組織していますので、制度の狭間の問題が見ようとすれば見えます。見ようとするか、見ようとしないかということは、解決できる力があるかどうかですごく変わっていくと思います。解決できる仕組みをしっかりつくることで、住民の方々に、排除ではなく支援の目をしっかりと持っていただくことが重要だと思っています。
 それと、公と民が協働で支えていくことの意味というのは、この間すごく思っています。住民が行政任せにするのではなくて、行政側も住民任せにするのではなくて、お互いに力をあわせていくことの大切さ。
 それから、支援というのは、ごみ屋敷の片付けの話はこの漫画の中にも出てきますが、その人の歴史を知ることでもありますし、その方の生活を理解していくことのとても大切な場面でありますので、そういうところにも一緒に関わることで、その人なりを知っていくということもあります。
 社会的孤立を防ぐために新たな仕組みを次々と生み出していくということも、見えなかったものを見ていくことでできることが増えていくように思っています。こういう社会的包摂をしていくさまざまな取り組みというのは、社会福祉協議会という組織を使ってもいろいろとできるのではないかなと思っておりますし、NPOの皆さんやさまざまな施設の皆さん方と連携して、こういう問題を一緒に解決していくことが我々の組織にも課せられた課題でもありますし、可能性が十分あるということを是非皆さんに御理解いただきたいと思います。
 どうもありがとうございました。

○宮本部会長
 ありがとうございました。社協は、やればここまでできるのだというお話だったかもしれません。
 次に、高杉委員の方からお願いします。

○高杉委員
 今まで建設的な、皆さんの明るい話を聞きながら、日本はまだ大丈夫かと思いながら、私は医師会ですから、医師会はどうしても負の方ばかり見てまいります。そういう意味で、負の方だけれども、最期の場面を私たちが支えるのだということをお話したいと思います。
 次、お願いします。これは、先般見せられた国の方針でございますけれども、右の方に「生活支援戦略」として3つの柱、そして左の方には、そのやり方を書いてありますけれども、これをどのように重層的にきちっとやっていくかが、この委員会の課せられた課題でありますけれども、医療的な面でどうなのかなということをちょっと御指摘したいと思います。
 次、お願いします。その最初の方には、生活保護制度の見直しで、生活保護給付の適正化。適正化というのは、日本語では非常にいい言葉なのですけれども、厳しく接するということなのだろうと思います。その中には、電子レセプトを活用した重点的な点検指導、セカンド・オピニオン制度の推進、後発医薬品の使用促進と書いてあります。生活保護制度の中で医療給付は最も重要な課題でありますが、困窮者となるきっかけは、すべて医療からであり、健康弱者となってからの立ち直りは極めて難しいものがあります。
 生活か、生きるかということが前面に出れば、自らの体は後回しになって、いろいろな生活の厳しい現実になると、医療への足がかり、敷居が高くなって受診抑制になって、また悪循環を繰り返す。この悪循環を抜け出すために、いろいろな面からの後援が要るのですけれども、私たちのもとにたどり着いてくれるのならという思いがいつもございます。
 次のスライドをお願いします。これは、先般出されている厚労省の医療機関に対する指導についてです。生活保護法の医療扶助については、指定医療機関に関する指導、被保険者に対する生活扶助が適正かつ効率的か。電子レセプトの本格的運用によって、この指導をきちんと実施する。これについては、医師会とも協議済みであると書いてあります。
 次のページをお願いします。ここにその細かいことがもう一度大きく載せてありますけれども、電子レセプトでほとんど請求するわけですから、診療内容がほとんどわかります。それを見ますと、一般の患者に比べて、被保護者のレセプトの平均点数が高い、濃厚な治療が行われている。これはどうなのだろう。これをきちんと精査して選定を行うということが書いてあります。
 医療は、すべての人に平等であることが当然でありますが、3割負担のない生活保護の請求が平均的に高いというデータは、一部負担のある人たちに比べて、検査あるいは投薬が手かげんがないということも事実だろうと思います。これらの指導に対しては日医も了解しておりますが、医療費が切迫する中で生活保護の患者だけではないわけであります。確かに山本病院に代表される、生活保護の人たちの弱点につけ込んだ不正は許されるものではありませんし、きちんと指導されていくものだろうと思います。
 次のスライドをお願いします。先ほどのスライドを少し大きくしました。医療扶助の適正化、電子レセプトを活用した重点的な点検指導。生活保護受給者の中に向精神薬の重複処方事案などが挙げられておりますけれども、当然、これは指導の対象になります。これらのデータをずっと蓄積して、医療機関を選定する基準を設けるという文言もございます。
 これは、更にセカンド・オピニオン、複数の医療機関による適正な検診結果を確保する。
 3番目には、後発医薬品の使用促進。これを医療扶助の人に適用するという文言が出ていますけれども、平均的、画一的に点数が高いことで指導の対象であるのは、これは普通の一般患者にも関わることで、生活保護患者に限ったことではございません。
 次をお願いします。その指導の強化の更に中身でありますが、地方自治体の調査権限の拡大、就労活動に関する事項の調査。医療機関に対する国の直接指導権限の導入。医療機関に対する指導に係る調査等の民間委託の導入。この民間とは何を意味しているのかは、もう一つ疑いのまなざしで見ざるを得ませんし、医療機関の指定の見直し、罰則の強化。これも生活保護法指定医療機関に限ったことではありません。ただ、生活支援の政策を論じることに、医療提供の指導強化が前面に掲げられることは、いかがなものかと考えます。
 次のスライドをお願いします。これは、都道府県・中核指定都市の民生部に出されたものでありますが、後発医薬品の使用に対する文言であります。先発品と後発品と比べたら、価格が安い。後発品をできるだけ使いましょうというのは、医療費を節約するということで厚労省も大きく打ち出して、医療機関にもしっかりと指令が来ております。これも、日本医師会、歯科医師会、薬剤師会は了解しております。ただ、この論議の中に生活保護の項目をあえて入れることに、何か差別というか、違和感があります。
 次のページをお願いします。その中で、赤字で示しました。生活保護受給者に対して、後発医薬品の効能及び安全性並びに国全体で使用促進をしている状況について理解を求めた上で、後発医薬品を一旦服用することを促し、服用終了時に再度、服用を踏まえた本人の意向を確認し、更なる使用促進を図る云々。この具体的な取組みの記載についても、これは一般患者にも向けられたものであり、先行的に後発医薬品、いわゆるジェネリックを導入した市町村もあることは、皆さん御承知のとおりであります。生活保護の取組みの中に、あえてこの項目が入ったことにも違和感があります。
 次、お願いします。ジェネリックにしようというのは国の方針でありますから、それに対して、私たちは一般の患者さんも含めて協力しているし、説明もしております。ただ、生活保護だけにということをこれだけ掲げられると、どうも差別医療と受け取られるのじゃないかという懸念があります。
 次のページをお願いします。ごらんのとおり、質問1から質問11まで、ジェネリック医薬品に対するQ&Aが出ておりますが、信頼しろと言いながらも、その主張の裏返しのような、回答のない、アンサーがないQが多いような気がします。
 次のページをお願いします。その中で、青線で囲った部分、効果効能は同じといえども、治験を経ていないジェネリック会社も多数あります。青枠のように予想外の副作用が起きることもあり、治験の集積が求められ、副作用の細かい報告が望まれています。日医は、勿論この作業については全面的に協力してまいります。
 次のスライドをお願いします。ジェネリックがなぜ問題になるかということは、先ほどのクエスチョンもありますけれども、薬の有効成分は同じなのだけれども、言ってみれば味付けのものになるのですけれども、そこに対する添加剤が原因でアレルギー反応が起こることがまれにあります。これは、一般の医薬品でもジェネリック製品でも起こりますけれども、副作用のチェックとか治験のデータは、圧倒的に先発品が多い。
 ジェネリックのときの副作用チェックをいかにきちんとするか、あるいは服薬指導をきちんとするか、あるいは副作用情報を的確に集積していくかが、医師、薬剤師に求められていることと言えます。
 次、お願いします。日本医師会としては、気をつけていかなければいけないことは、先発品、イコール後発品では決してない。添加剤の違いがある。効能・効果、用量・用法には差がございます。ましてや、高齢者では薬に敏感ですから、反応が違う場合もあります。先発医薬品と完全な代替機能ができるのかというと、多くはできますけれども、そうでない場合もあります。試用期間と差別的な扱いをしない。以上をまとめれば、上記と異なって、生活保護受給者への適用も一般の人と同じであるということであります。
 次、お願いします。医療機関を受診されて健康管理をするわけですが、我々は早期発見をし、早期対応をし、重症化・重度化を防ぎ、そして市町村の保健師さんときちんと連絡をとっていくことが大切で、早期発見、予防、重症化を防ぐことが基本であって、ジェネリック使用の文言が受診抑制にならないように考えたいと思います。
 次のページ、お願いします。これも取組みとして厚労省が掲げたものでありますけれども、日本は超高齢社会に突入する。したがって、従来の手法ではいけない。医療、介護の今回の改定も、2025年を見据えて大きくギアチェンジをいたしました。しかしながら、一方で、社会的弱者に効率よく適切に医療、介護、福祉を提供することも大切であります。
 次、お願いします。先日、私がちょっと発言しましたけれども、長期入院の精神障害者の退院モデル事業は、私は広島県三原市でモデル事業を担当いたしました。その人が社会に出るためには、ものすごく多くの人が支えなければとてもできない。長く社会から隔絶され、また家庭にも見放されて、その人たちが地域で生活するときのいろいろな支援は、机上のプランで考えることとは全く別物であります。通所支援を受けながらも病院へ帰らざるを得ない社会不適合者としないように、さまざまな手だてが必要であります。
 次のスライドをお願いします。これは、それをグラフ化したものでありますが、退院ができると仮定した場合、支援は得られない。助言・精神的な支援、物理的な支援があるかどうか。複数回のADL、IADLの支援が要るかどうか、毎日要るかどうか、必要であれば24時間を通じて見守りが要るかどうか。そういう実態を見ますと、これも地域の中でサービスを受けながらでもなかなか難しいということであります。
 次のスライドをお願いします。精神障害者、病者を病院から出しても、なかなか難しい。高齢者であれば、これはまた施設に入れますけれども、若年者の人の行き場所、若年者がどう地域で生活していくか、これは相当長い目で見ないと課題が非常に多いと思っています。
 その次、お願いします。どんな生活困窮者になっても、すべての人にその一番の基本の医療は平等に提供されなければいけません。もう一つ、社会の片隅で恵まれなくなってくると、一番怖いのは、ひそかに蔓延する結核を代表とする感染症あるいはエイズ、あるいは肝炎、がん。日本には、高齢者に対するいろいろな施策はかなりそろってきました。しかし、教育あるいは育児あるいは若者に対しての施策は、極めて貧弱であります。特に、中高校生を含めた不登校者、ニート、仕事につながらない若者たちに医療を背景とした支援が充実できないものかと考えますし、行政の縦割りだけの施策ではだめであります。
 今日も、いろいろな人がいろいろな分野でお話していますけれども、これは社会福祉の仕事ですが、ここは政策が動かなければいけません。いろいろな面で、縦割りじゃなくて、横割りでつながりを持った生活支援をしていく。そうしないと、NPOの取り組みの成果も上がらないし、いろいろな取組みを聞きながら、我々がその後ろで医療的なバックアップを、相談を受けながら支えていきたいと思います。厚労省のデータを借りながら、私たちの考えをお示ししました。ありがとうございました。

○宮本部会長
 ありがとうございます。現在の議論の骨格に沿ってコメントをいただきましたけれども、支援強化の方向でも、適正化の方向でも、医療関係者との密接な協力が不可欠であることを改めてお述べになったと思います。
 続きまして、武居委員からお願いいたします。

○武居委員
 全国社会福祉施設経営者協議会、この組織は社会福祉法人で、特に社会福祉施設を経営している法人の組織ですが、その代表ということで出てまいりました。特に、社会福祉法人の生活困窮者支援ということについて、事例を少しお話させていただきながら、生活困窮者問題の課題のようなものをお話できればと思います。資料は4−1、4−2、4−3を用意させていただきました。特に4−1を中心にしてお話をさせていただきたいと思います。
 一般論だけでお話をしていますと、なかなか具体的なところがわかりにくいと思います。かといって、私自身が直接担当していないお話もするのも、これもなかなかわかりにくいことがありますので、多少ですが、自分が関わりを持った法人の仕事について、具体的な事例のお話をしてみたいと思っております。
 1ページ目に参ります。社会福祉法人の現状が出ております。一番下に平成22年度末の状況が出ておりまして、先ほど御説明されました社会福祉協議会は左から3番目のところに出ております。私が御説明させていただきます社会福祉施設を経営している法人については、右から2番目に出ておりますように、1万6,408。前回、柏木委員が御説明の法人もこの中に入っているということでありまして、トータルで1万8,000の法人があるということでございます。
 次に参りまして、その中で社会福祉施設を経営しているということがございますので、社会福祉施設がどんなふうになっているのかが2ページです。これは後で見ていただければと思います。
 それから、社会福祉施設の経営主体が次のページに出ております。今日は生活保護の話ですので、保護施設のことに関係してお話をしてみたいと思います。社会福祉法人が経営している保護施設の話を中心にしてということでございます。
 5ページに保護施設の説明が出ております。保護施設というのは、生活保護法に基づいて設置される施設でありまして、真ん中ぐらいに5つの種類の施設があるという説明が出ております。
 私は今日、次のページの救護施設という施設を中心にしたお話をさせていただきたいと思います。救護施設というのは、左側に書いてございますように、保護施設の一つであって、身体や精神に障害があって、経済的な問題も含めて日常生活を送っていくのが困難な方々が生活するため、生活扶助を行うことを目的とする施設であります。平成22年の統計によりますと、全国に188施設で、1万7,000人余の方々が生活されているということであります。
 実態調査、右側の資料を見ていただきますと、平均年齢が63.8歳、それから、20年以上入所している方が5,000人、3割。それから、救護施設に入ってこられる方々は、在宅からと、精神科の病院から来る方が3割ぐらいずついらっしゃるということでございます。基本的に生活保護の施設ですので、100%ではないのですが、生活保護を受給される方が中心です。
 つまり、ここの施設は生活保護受給者、その中でも非常に社会生活がしにくい方々を支援するようなところでございまして、そういう方々への関わりが、これから生活困窮者への支援の在り方の参考になるのではないかと思いまして、今日お話をさせていただきたいと思います。
 少し飛びまして、11ページ、具体的な例をお話させていただければと思います。生活保護法38条に規定される救護施設を中心にして行っている、さまざまな支援の内容でございます。今日お話をさせていただきますのは、静岡県浜松市にあります社会福祉法人聖隷福祉事業団、私が多少関わった経験のある施設でございますが、聖隷厚生園という複合施設、4種類の施設がございます。その中でも3つの施設のことについて、関係した話をさせていただきます。
 下にA−1、2、3と書いてあります。1が生活保護法の救護施設、60名定員。それから、2が併設の障害者自立支援法の地域活動支援センター。それから、A−3、少し離れたところですが、障害者自立支援法の就労支援施設。この3つのところの活動についてお話させていただきます。
 歴史的なことを少しお話させていただきますと、非常に歴史の古い生活保護施設でございます。この施設は、昭和21年、1946年に、当初は生活保護法に更正施設ということででき、その後、救貧を目的にしました医療保護施設の長期入院患者、結核の回復者の受け入れ等をやってまいりました。さまざまな経過をたどって、その後、順次、生活困窮されている生活保護対象の方のニーズに応じたリニューアルを考えてやってまいりました。
 1978年、昭和53年には、2つの施設に分かれまして、生活保護法の今の救護施設と、もう一つは身体障害者の施設に分かれました。身体障害者の施設の方は、今日は対象ではありませんので、特にお話をいたしません。
 次のページに参りまして、昭和59年に救護施設10床を増床いたしまして計60になりました。そのときに、施設の内部に自立訓練室というのをつくりました。もともと救護施設は入所施設、長く入所しているということを原則としている施設であります。特にこのころ、先ほど高杉委員からもお話がございましたが、精神病院に長期入院している患者さんを在宅にという動きがございまして、精神科を退院した方々が入所されてくるようになって、その後徐々に増加してまいりました。
 平成15年、2003年には、救護施設の移転改築をしまして、それまでは大部屋、4人、6人という部屋であったものを、全室個室の部屋にし、同時に、自立支援法に関係した事業として、当時は精神障害者地域生活支援センターを併設し、5年後に就労支援施設をつくったということでございました。
 当時、制度にはない機能でございましたが、昭和59年の自立訓練室というのをつくった経過について、コメントをさせていただきます。施設の中の大部屋で生活している。そこにいる方々が結婚もしたい、地域に出て生活したいという希望が出てきたときに、どういう形で地域社会に出ていくのかということを考えたのです。従来の施設の中で食事が用意されて、ほとんど何でも施設の中でやっているという状況の中で、急に社会生活に出てもなかなかなじめないという状況があります。
 したがって、社会生活の訓練のために、アパートと同じ形式の個室を1つつくりまして、そこで炊事・洗濯を自分でやっていただいて、基本的に社会生活習慣をつけていただくことを目的としたものが自立訓練室です。
 そして、何か月かここで生活して、何とか社会で生活ができそうだという状況になって、ここを卒業して地域にアパートを借りて社会生活することになります。また、地域で生活しても、社会に入って仲間づくりとか規則正しい職業生活をするのは難しいという状況になっておりますので、仕事に行けない人は施設側に来ていいですよと、たまり場にたまって交流するとか、入所される方が作業しているのと同じ作業を少し体験しながら、急激に社会に出ていくのではなくて、少しずつ社会に向かって出ていきましょうというための場所づくりもいたしました。
 これが後でお話をします居宅生活訓練事業とか保護施設の通所の訪問事業という形になってまいりました。
 1つコメントさせていただきますと、アパートを借りるときに、地域でアパートをなかなか貸してくれません。そのときに、施設で24時間、何か問題が発生したら対応しますよ、いつでも電話をくださって結構ですよという約束によって、やっと民間のアパートを借りることができるということがございました。むしろ、公団の方がなかなか入所させていただけないケースが多かったということがございます。
 さて、14ページが現在の状況の全体像を示したものでございます。当初は、先ほどお話しましたように、左上の赤い丸の一番上にあります救護施設、入所施設の60名定員ということで出発いたしました。生活保護法による入所施設で、精神科の退院患者や刑務所の出所者、ホームレスの方など生活困難な方が居住し、生活力や作業などの訓練を行うことを通じて社会復帰しよう、ないしはそこでの生活を訓練しようということになっております。
 現在入所されているうち、80%が精神保健福祉手帳の所持者の方でございます。入所施設だけということでは、ここにずっとたまっていく、将来の展望もないということになりますので、先ほどお話したような形で、下の居宅生活訓練ということで、入所・在席のまま施設名義のアパートに住んで訓練を行うとか、その下の段に書いてございますような保護施設通所、つまり、利用者名義のアパートに一旦居住はしたのだけれども、作業や食事や生活一般の支援をするために通ってくるとか、職員が自宅に訪問するということで、地域生活を継続する。もし、どうしても危機的な状況になった場合は、その右側にありますような一時入所という形で、不調時には一時的に措置するということで生活保護の事業を展開してまいりました。
 しかし、先ほどお話しましたように、中に入っている方々は精神保健手帳を持っている方が非常に多いということから、それらの方々を自立支援法の関係の事業でもう少しバックアップできないかということが考えられてきまして、青い丸の下の3つのようなことを併設した施設でやり、更に、その少し先にナルド工房という形で、就労継続支援B型とか就労移行支援をやりながら、社会に復帰していく支援をしていこうということでございます。
 就労支援B型は、昨年度の実績から言いますと、1日平均16人の利用者です。クッキー製造とか喫茶店経営をやりながら就労支援をする。うまくいった場合に、そこから更に就労移行支援に移って、一般企業の就職に向けた就職訓練活動等をやる。昨年度は20人、一般企業に一旦就職されましたが、半年未満で離職されてしまった方がお二人、半年以上続いた方が11人、今も継続している方が7人。結局うまくいかない方は、仕方がないので、またB型のところに戻ってくるというやりとりをしながら、社会に復帰していただこうという支援をしているのでございます。
 13ページに戻っていただきまして、これらのことから考えられる課題を整理させていただきました。
 救護施設は生活保護施設でございまして、他の福祉関係法の対象となりにくい方が利用しています。他法優先ということになっております。今でも、一般には非常に長期入所で先ほど御説明した中にございましたように、20年以上いる方が3割もいらっしゃるということで、非常に社会復帰しにくい状況であります。一般的にも、一度生活保護の生活になってしまうと、次の社会復帰につなげるための動機付けになるものは非常に見つけにくい現状があると思います。
 2番目に、現行の生活保護の関係のところでは、きめ細かな制度にはまだ中々なっていないのではないか。そういう意味で、障害者自立支援法のような幾つかの選択肢があり、それを利用しながらきめ細かい支援、日常生活の具体的な訓練、住居の確保、中間就労、一般就労支援などというところを徐々に行ったり来たりしながら、社会に出ていくということが必要なのではないかと思います。
 特に、生活費の計画的な使い方とか栄養バランスのいい食事のつくり方というのは、非常に基本的な生活訓練が本当に必要なのでしょう。
 細かい話で恐縮ですが、施設にずっと入所しておりますと、冬に夜、温かい寝床に入るために、朝から晩まで電気毛布のスイッチを入れているという利用者の方もいらっしゃるわけでありまして、基本的な生活ということの認識・訓練が必要ということであります。
 そういう形でさまざまな選択肢ができてきたときに、全体を切れ目ない支援、何かのときに頼れる窓口、信頼関係を継続できるような人が必要なのではないか。つまり、施設サービスがそれぞれにあって、サービスが変わるたびに担当が変わり、それぞれに切れてしまいますとそこで終わりになってしまいまして、その方を継続的にバックアップするシステムができていかない、社会復帰、地域生活への支援ということにつながっていかないと思われます。
 その際に、現在の生活保護のケースワーカーの方々なども、社会福祉主事を持っておられる方が全員ではないわけでありまして、そういう形で支援することの問題点もあるのではないかと考えますと、現在ある社会福祉士とか精神保健福祉士などの専門職を、いま以上にもっと積極的に生かしていく必要があるのではないか。そうでないと、専門性が生かされない、専門職の働き場所がない、それらの資格を取っても仕方がないということになりますと、福祉系の学校や福祉系の職場への魅力がなくなってしまって、更に福祉人材の不足ということに進んでいってしまわないかという心配がございます。
 5番目は、私ども社会福祉法人、社会福祉施設のことでございますが、本来、社会福祉事業を行うことを目的にした施設や機能であります。まずは、本来の事業を実施していくことが必要であることはたしかでございます。しかし、本来事業をやっていますと、その周辺とか、その事業をやっている対象になる地域に、現在の事業以外の新しいニーズというものが幾つか生まれてまいります。見えてまいります。そういうものに対して、我々はどういう支援をするのかということが大事なのだろうと思います。
 社会福祉施設、社会福祉法人は、建物、専門職、その他いろいろな機能の集合体であるわけでありまして、これを使うことによって、それらの新しいニーズに対してさまざまな場面で支援することができるのではないかと思っております。したがいまして、社会福祉施設は、単に入居者のためだけということではなくて、持っている機能を生かして、積極的にこのような支援に力を入れていく必要があるのではないかと思っております。
 その具体的な例として幾つかございますのが、資料4−3に、これまで全部数え上げるということはできないわけですが、私どもの組織の中で社会福祉法人がいろいろな事業をやっている中で、関連する生活困窮者の方への支援の実践事例を少し挙げておきましたので、これはまた後でご覧いただければと思います。
 13ページの一番下には、そういうものを附属的な事業としてやっていくことの意味というのは勿論あるわけですが、いずれ何らかの財政的な裏付けがなければ、責任を持って継続していくことはなかなかできにくい。そういう意味で、一般のNPOの皆さんなどは大変苦しい状況であることは確かだろうと思います。
 社会福祉施設を中心にした生活困窮者の支援について、新しいニーズへの対応の経過ということを中心に御説明させていただきました。以上でございます。

○宮本部会長
 ありがとうございました。私たち、しばしば施設か地域社会かという二者択一図式になりがちなのですけれども、施設が行う居住に関わる自立支援。なかなか興味深いお話だったと思います。
 それでは、勝部委員、高杉委員、武居委員、三方からのお話をいただきましたけれども、この3つのお話に関わる質疑応答に入っていきたいと思います。ちょっと時間も押してございますけれども、質問、コメントを是非いただきたいと思います。いかがでしょうか。どなたからでも結構です。では、藤田委員。

○藤田委員
 藤田と申します。1点、高杉委員に質問したいなと思っているところが、例えば早期発見・早期治療が必要だということで、全く同感なのですが、非常に興味深く拝見させていただいたところが、ケースの発見をどうしていくのかというところです。例えば無料または低額で受けられる診療所という仕組みが社会福祉法の中にあると思うのですけれども、そういった無料・低額診療所で生活困窮状態にある方とか、あとは医療が必要な人にアクセスしていくことを支えていく制度が一つあると思います。
 その無料・低額診療所に登録されている病院は、私が実施している、活動している埼玉では、ずっと増え続けているのです。それは、貧困状態にある方の支援を、そこで発見しながらやっていかないといけないということの表れだと思いますけれども、こういったことは日本医師会としては広げていく見込みがあるのか。または、今どういう状況になっているのか。そういうケースの発見、特に貧困状態にある人の発見を具体的にどうしているのかというところと。
 もう一つは、医療ソーシャルワーカーが各病院に配置されていると思うのですけれども、医療と福祉の連携がずっと叫ばれていると思うのですね。医療の方は医療の支援をして、その後の地域生活の支援なり福祉的な支援はソーシャルワーカーがということになりつつあると思うのですけれども、そういったソーシャルワーカーさんとの連携は今どうなっているのかということの2つをお伺いしたいと思います。
 1つは、無料・低額診療所の現状と、2つ目がMSWと言われるようなソーシャルワーカーさんとの連携はどうなっているのか。

○高杉委員
 無料・低額診療所については、私の方は把握していません。市町村あるいは都道府県では把握されているかもしれません。ただ、私の友人が山谷で無料診療所を開いて、いわゆるホームレスの人たちの医療を支援しているということは聞いております。
 それから、市の看護師さんたちが結核の患者さんに定期的にお薬を飲んでいただく。感染させてしまうのですね。そうすると、DOTSと言って、お薬を配付する。これは、ソーシャルワーカーさんも関わっているかもしれません。
 それから、医療につなぐいろいろな職種の連携が大切です。そこが途絶えてしまうと、生活苦あるいは健康苦をもとに逆に足が医療に向けない。その辺のかかりやすい仕組みというのは、そのまち、そのまちで独自にやられなければいけないでしょうし、それに各医師会はこたえてくれるだろう。その辺で、皆さんの試みがうまくつながるように連携を、これは政治の方でも行政の方でも医師会の方でも、強固でなくても、薄いつながりを手がかりに広げていく。
 その中で人のつながりができれば、来やすくなればいいかなと、NPOの人たちのいろいろな試みを見ながら、私たちが何ができるかというのをまさに手探りでさせていただいております。

○藤田委員
 無料・低額診療所を、医師会の方としては推進して広げていこうということはないでしょうか。これは私の個人的なお願いになるのですが。

○高杉委員
 そこまでは確約できません。その人その人の考え方で、ライフワークとして考えていらっしゃる人もおられますし。組織としての仕組みはなかなか難しい。

○宮本部会長
 それでは、ほかにいかがでしょうか。では、広田委員。

○広田委員
 お金がないからお金をかけない委員会かなと思ったら、お金が増えていく話ばかりですね。
 精神の方の検討会に2つ出ていますけれども、勝部さんはとてもお話が上手でわかりやすくて、うちの方の委員に入ってもらいたいなというぐらいの気がしています。精神はわかりづらいです。そうなのだけれど、おんぶにだっこに乳母車で、孤立しているから入っていきますという形で社協がそこまで何でもかんでもやってしまっていいのですかね。豊かな地域福祉で、お子さま天国、幸せ通りとうちの前の路地につけて、最初は大人のひんしゅくを買ったりしていましたけれど、改めてそういうふうに地域を変えています。
 姜尚中さんの考え方は個人的には好きではないところはあるけれど、前にも言いましたが、悩める力は大事だし、悩ませてもらいたいし、考えてさせてもらいたい。待ってくれない社会ですよ。どんどん手を引っ張っていってしまって、当事者不在ですから。
 それから、高杉先生、私、社会保障審議会障害者部会、国で初めて精神障害者で入って、マスコミ各社も取り上げましたけれど、そのときから日本精神科病院協会と日本医師会は敵ながらあっぱれという団体ですが、今日も見事に自分たちの御利益を主張されて、ということですね。
 レセプトの件ですけれど、今、保護課から資料をいただいて、私の発表に備えて勉強しています。生活保護受給者で医療費を使った全員が明細を医療機関からもらって、収入があろうとなかろうと収入申告用紙と一緒につけるぐらいの義務的なものを私は課した方がいいと思います。
 そうすると、幾ら自分が使っているかわかるし、盛んに出てくる、向精神薬がたくさん出ている問題と、張り薬等は高齢者がたくさんもらってきて人にあげていますから、そういうことも防げるということがあります。
 それから、精神障害者のいわゆる社会的入院の問題は、今、2つの検討会で厚労省も障害保健福祉部精神・障害保健課長以下、委員も頑張ってやっていますから、これは厚生労働省、国を挙げて応援していただくということは、お金の面だけではなくて、国民の意識が、どんな人もこの国に暮らして幸せだという生活保護法の根幹である生存権と幸福権に裏付けされて、受け入れてくれるということと。
 アメリカに行ったときにサンフランシスコで、ゲイのパレードに対して住民が外国の私たちに、「そっとしておいてください」と言ったのです。そっと見守ることが大事ではないかということです。私は、ゲイのバーに行って一緒に踊っていましたが。

○宮本部会長
 広田委員、いつも申し訳ないのだけれども、ポイントを押さえて。

○広田委員
 御本人の自己決定より支援者という人達がどんどん連れていくような形の、それが果たして御本人の自己決定に裏付けされた幸福権、いわゆる幸せなのかと思う。何でもかんでも支援するという名目でやろうということではいけないというのが私の考えです。

○高杉委員
 最初の質問の、医療費がどのように使われているか、明細書を渡しなさい。これは、既に明細書はすべてお渡ししております。どのようなお薬がどのようなお値段でということも、ちゃんと書かれています。それは、お渡ししても分析されなければ、それはそれで。ただ、市町村の方がそれは分析して集計されているかもしれません。その中で使い方がおかしいところは、きちんと是正しなければいけない。
 ただ、生活保護の人たちに、差別した、あるいは格差のある医療を提供することは、私はあってはならない。それは思います。だから、一般の人と同じように、差別はしていません。ただ、統計的に生活保護の患者さんが多い病院の平均点数が高いというのは事実で、ある程度あるかもしれません。それは、負担金がないから手かげんをしないケースがあるかもしれません。その辺は指摘されて、一般の医療にも、生活保護の患者さんの指定医療機関も、私は同じように指導監督する。

○広田委員
 いえ、私が申し上げているのは、行政に出しているかもしれないけれど、生活保護制度を使っているコンシュマー、本人に渡すと、幾ら使っているかがわかるからということです。

○高杉委員
 勿論本人にも渡しています。

○広田委員
 渡しているのですか。誰からも聞いたことがないけれど、わかりました。

○宮本部会長
 では、勝部委員。

○勝部委員
 こういう議論になりますと、支援者をどんどん増やせばいいのかとか、そういう話になると思うのですね。私は、最終的には本人と本人を取り巻く地域の力ということ抜きには、こういうことを延々と、1人に1人ずつパーソナルサポーターをつけるといったら、何万人つくればいいのか、何十万人なのだという理解になっていく。これは、少し違うような気がしています。
 むしろ、はざまの問題をしっかり見ていく。見えない問題であったり、まだ可視化されていない、見える化されていないけれども、SOSが出されているのだという問題をしっかり把握していくようなソーシャルワーカーというのは、それぞれの自治体でしっかり置いていく必要性はあるのだろう。
 これまで、施設の方もそうですし、社会福祉協議会もそうですけれども、事業に対してワーカーを置いている限りは、その事業しかしないので、それ以外のものとかそれ以上のものになかなか目が向けられませんでしたから、縦割りで仕事をする人は、それなりにたくさんいるわけで、そこからこぼれる人をしっかり見るという総合生活支援的なワーカーの配置というのを是非望みたいなと思います。その人が地域づくりもするのだという視点が大事だと思います。

○宮本部会長
 ありがとうございました。ほかにいかがでしょうか。では、岩田委員。

○岩田委員
 武居委員にお伺いしたいのですけれども、救護施設と障害者の方の自立支援のさまざまなサービスを上手に組み合わせて、大変おもしろい試みをされていると思いました。
 例えば生活保護というのは大変古い制度なので、施設関係が大変マイナーで、みんな見向きも余りしないというか、そういうところがあると思うのですけれども、授産施設を障害者の方で展開されているもののように、リニューアルしていくといいますか、そういう可能性はないのでしょうか。たまたま80%、保健手帳を持っていらっしゃるので、障害者施設ということでうまいこと行ったのだと思いますが。前回も、中間就労でどうにかならないかという話があったと思いますけれども、授産施設はどういう意味で使いづらいのですか。

○武居委員
 いや、使いづらいということではないのですけれども、ここでは先ほどお話があったように、8割が精神保健福祉手帳を持っていらっしゃる方ということで、障害分野のきめ細かな制度を使う方が、今の段階ではしやすいということです。上の2つは、パンフレットがございますけれども、一番上についていますような少し離れたところに喫茶店、作業場を持っている事業をやっているということでございまして、生活保護はだめということではないですが、さまざまな種別・種類のきめ細かなものが必要なのではないかということをお話させていただきました。

○宮本部会長
 岩田委員、よろしいですか。

○岩田委員
 はい。

○宮本部会長
 では、駒村委員。

○駒村委員
 資料を出してもらいたいので、どこかに入っていればいいのですけれども、先ほど議論がありました後発医薬品の利用状況、普及状況。これは、生活保護の方と一般の方で、実際どういう状況になっているか、もし資料があれば出していただきたい。よろしくお願いします。

○古都総務課長
 どういう資料が準備できるか、精査して、また御報告します。

○宮本部会長
 資料の件もよろしくお願いいたします。
 それでは、ここで一旦、お三方の御報告に対する質疑を打ち切りまして、次のヒアリングに入っていきたいと思います。次に、堀田委員からよろしくお願いいたします。

○堀田委員
 さわやか福祉財団の堀田でございます。さわやか福祉財団は、20年間、新しいふれあい社会の創造というのを旗印にいたしまして、ボランティアの振興といいますか、共助の社会づくりという活動を展開しております。中間支援団体でございます。そういう活動の中で感じておりますこと、事例等を共助という観点からまとめました。
 支援の在り方でありますけれども、生活困窮者あるいはホームスレス等だけではなくて、障害者とか高齢者、失業者等々、いろいろとその能力を社会で十分発揮できていない方々について、その能力を社会に生かす仕組みをつくっていくという観点から、支援の在り方を統合的に考える必要があるのではないか。私どもはそういう考えで運動を展開しております。
 支援の目指す理念ということで、長々と書いておりますけれども、これは前々回申し上げました厚生労働省の「働く者の生活と社会のあり方に関する懇談会」から引用いたしております。要するに、戦略会議の中にも、参加と自立というものがキーワードあるいは理念に書かれておりますけれども、それをもう一歩先に出まして、参加させていただいて自立させていただくという、一つの社会の構造を前提にした救済の考え方じゃなくて、これからの社会はポスト工業社会になっていきます。
 そこでは、むしろ人間を主体にして、それぞれの人が持っている能力を全部社会に生かせるように。つまり、でき上がった経済社会や、いろいろな社会の方からどうすくい上げるか、包摂していくかという発想じゃなくて、それぞれの人の能力を生かすということから社会の仕組みを考えるべきではなかろうか。そういうパラダイム転換をこの報告書で言っております。
 これに私どもは賛同して、こういう理念でやっておりますが、これをまとめた人は厚生労働省でもちょっと変わった考えのお役人でありまして、こういうことはなかなか言いにくい。ですから、これが出ましてもほとんど無視されておるのでありますが、ここで復活を願いたいと思っております。それが理念であります。
 次のページで、では、だれが支援するのか。これは公助だけでなくて、まず自助の仕組みを担っております企業が自発的に支援するということも大切であります。しかし、ここで強調したいのは、共助を担っておりますNPOとか地域団体等とか、こういったインフォーマルなサービスをいろいろ展開しております団体の、さっき勝部さんがおっしゃいました、きめの細かい、手の届かないところに全部手を届かせていくという支援が必要だろうと感じております。
 では、どんな支援が共助の関係であるのか。いろいろな分類の仕方があると思いますけれども、その能力を生かすという視点からいけば、彼らの社会参加。就業であれ、非営利の活動であれ、社会活動にその能力を生かして参加して、生き生きと生きがいを持って暮らしていただくという仕組みを大きく広く作っていく必要があるだろう。
 その中には、ベンチャー企業というのも十分にあり得るわけで、障害者でありましても、ITの訓練をしてベンチャーとしてやっておられる方々もおられます。そういう自ら小さな企業、自営の分野で能力を生かしていただく。ここをもっと広げていってもいいのではなかろうか。また、そういう活動を支援するためのいろいろな基盤整備が必要です。
 1つは、彼らに必要な事業資金、生活資金も含めまして融資するという金融の柔らかなやり方が必要であろう。ただ、金融につきましては、例のサラ金の規制で金融規制が非常に強化されまして、NPO等が生活支援等、事業支援をすることについて規制がかかっておりまして、それを今、非営利金融法人ということで、これは法人じゃないのですけれども、そういう名前で法律に穴があいております。これをしっかり法律にして、そういった金融を正面から見ていこうという動きが出ております。これは、是非しっかり進めてほしいと思います。そういう事業資金を融資しております非営利、NPO等、幾つか出ておりますので、これは是非広げていきたい。
 それから、雇用・労働、働く場の開拓でありまして、これは既にいろいろと話も出ております。NPOが自ら雇用するという場も、もっと広がることを願っております。
 それから、社会貢献活動、非営利活動、共助の活動であります。これもいろいろな形で、少しずつではありますが、広がっております。各種の地域の支え合いの活動は、社会・援護局で地域支え合い体制づくり事業、安心生活創造事業(トンプラン)等々、いろいろ展開しておられます。そういった中に、生活困窮者もどんどん入っていってほしい。
 それから、地域協議会で、これは横浜、その他全国に広がりつつあります。地域で有志が協議会をつくって地域課題の解決に取り組むという中に、貧困者支援、困窮者支援あるいは孤立者支援という活動に取り組むところが幾つも出てきております。そういう地域の全く非公式な協議会に、その課題解決のお金を、使途を全く限定せずに出す。これは、名古屋の河村市長が始めて、名古屋では余り広がっていないようですけれども、東北辺りに随分飛び火して、東北・中国で行政がある程度予算をつける形が広がっております。そういう中で、困窮者支援の活動も更に広がっていけばうれしいと思っております。
 それから、地域とNPOの結合などもありまして、地域の自治会活動。これは、従来は法人格を持たない地域の自治会としてやっておったのが、自治会がNPOの法人格を取って特定の活動をするところも出ております。困窮者支援等を目指し地域でNPOをつくっていくという方策もあろうと思います。
 それから、地域通貨は全国各地で使用されておりますが、この数ははっきりしておりません。現在何百程度でありますけれども、1990年代から広がってきております。この地域通貨は、それぞれのできることを登録して、例えば子どもに勉強や昔ながらの遊びを教えるとか、子どもの通学を支えるとか、庭の手入れとか、いろいろな能力を登録し、それをこの地域通貨で頼んでやってもらうという相互扶助の仕組みであります。これである程度の生活ができますので、生活困窮者をその中に入れて、そういう目的に使われておる面もあります。
 なお、世界の発展途上国でも地域通貨は広がりつつあります。1980年代からずっと広がってきておりますが、アメリカ、イギリスは特に顕著ですけれども、貧困者、生活困窮者救済に特定した地域通貨。アメリカの場合ですとタイム・ダラー、イギリスの場合でありますとLETSなど、これはホームレス等々を救済しています。ホームレス等々が持っている能力を何らかの形で社会に生かすという活動でありまして、かなり強力に展開されております。アメリカの州によっては、この地域通貨で納税を認めるところもあらわれておりまして、社会で困っている人々の能力活用の道具として、用いられている点が注目されます。
 アメリカのタイム・ダラーの方は、エドガー・カーン博士の提言でありますが、日本語にも翻訳された本があります。「No More Throw-Away People」という英語の原題ですが、「この世の中に役に立たない人はいない」という、いい訳のタイトルで本が出されております。御参考までです。
 その次のページに参りまして、居場所であります。社会の中に居場所があるということが、孤立を防ぐ非常に重要な役割でありますので、居場所も1990年代から言われ出して、今世紀に入りまして少しずつ広がりかけております。さわやか福祉財団でも、それを広げる活動をしておりますが、お手元に「住民参加の基盤をつくっていくために」というパンフレットを配らせていただいております。働きかけの一つの道具でありますけれども、それの大きな効用の一つに、3ページですが、ひきこもり、孤独死予防につながりますということを明記してあり、明らかにそういう効果が出ております。
 2004年に設立されまして、今もやっておられます、「風まちサロン」という新宿駅西口の居場所ですけれども、ここにはホームレスあるいはホームレス状態の方がおいでになりまして、そこでいろいろ話し合ったり、ホームレスでない方といろいろ会話が弾んだりして、そこからまた新しい社会参加が開けていくということにも、この居場所は活用されております。
 これが社会参加の例でありますけれども、もう一つのタイプとして、3ページの一番下に要支援者へのアウトリーチ、支援の仕組みへのつなぎについて書かせていただきました。ホームレスの方々、自殺企図者の救済、奥田さんのところです。それから、地域内孤立者・要支援者の支援、勝部さんのところもそれをやっておられます。地域のかけこみ寺、何でも相談というのもいろいろ出ております。こちらが主体でありましょうけれども、こちらでしっかりと受け入れて、それを社会参加にうまくつなげていく仕組みが機能的に働けばうれしいと願っております。
 時間ですので、以上です。

○宮本部会長
 ありがとうございました。地域で能力を社会に生かす手当てとして、どういう手当てがとれるのか、非常にきれいに整理していただいたと思います。
 それでは、最後になりますけれども、宮本みち子委員からお願いします。

○宮本みち子委員
 たくさんすばらしい報告があって、最後ですが、私、研究者でありますので、具体的な取組みということよりも、若年者の就労支援の現場から見えてきた就職困難者の実態と、それに関わる課題について、少し整理してお話させていただきます。
 1枚目の裏面ですけれども、この間、若年者の就労支援が展開してきたわけですけれども、その中で非常に大きな課題として残り続けていますのが、就職支援をしても非常に困難で、安定した仕事につける見込みが立たない若者たちが決して少なくないという現実です。
 1つ目は、低学歴者の問題でありまして、この低学歴者の多くは、まず義務教育修了だけ、あるいは高校中退、それから高卒でも低学歴者問題を抱えているという実態があります。高度化する社会の中で、高度化についていけない。全体としてのレベルが上がっている中で、そしてまた労働市場が非常に厳しい中で、格差がより際立つという問題があります。
 2つ目ですが、高校中退問題に端的に出ていることですが、15から17歳ぐらいの年齢で、社会に出てもことごとく挫折して失敗体験ばかりを重ねることが多いという問題であります。10代の問題というのは、日本だけでなく、他の国々でも共通して指摘されている問題ですけれども、明らかにこの年齢に対して何が必要なのかということを検討する必要があると思われます。
 3つ目ですが、支援機関が抱える困難者の共通する特徴として、コミュニケーション能力が低いこと。自己表現力が低いこと。心の不安定さ。人と交わることの不安。同世代から孤立した状況にあるということであります。これは、先日報告書がまとまった内閣府の子ども・若者支援者を対象とする調査結果の中で、支援団体あるいは支援者が抱えている一番困難と感じたケースについて答えていただいた結果です。
 一般的に今の若い人のコミュニケーション能力が低いということが言われますけれども、そういう一般論ではなく、コミュニケーション能力の点で著しく問題を抱えている一定の若者たちの就労問題と言っていいかと思います。そして、その人たちが教育・訓練機会に恵まれず、キャリアを形成することができないというところにつながっているということです。
 背景はいろいろあります。しかし、ほとんどこの委員会の中で出された、年齢に関わりなくいろいろな現象に共通していると思われるのですけれども、1つは、家庭の貧困が背景にある例が少なくないこと。それから、低学力、家庭の貧困、親の離婚や家庭崩壊、いじめ、DV、精神疾患など、現代のあらゆる矛盾を背負っている若年者の問題ということが言えると思います。そして、自立するに必要な援助を親から得ることができない状況にありまして、一方、親にかわる社会的支援関係は手薄であるということ。
 それから、支援者側からしますと、家庭の情報を把握することが非常に困難な中で、内閣府の調査の中でも、一番支援が困難なケースに関しての一つの問題は、家庭の情報というのを得にくい中で支援しなければいけないということが指摘されておりました。
 2ページ目ですけれども、今、申し上げた学歴の問題に関しましては、例えばフリーターに関するデータですと、これは2002年までで終わっていますけれども、その後もつなげると大体同じ傾向です。フリーターの学歴でいいますと、中卒男性では、圧倒的に他の学歴に比べてフリーターになる比率が多いこと。
 3ページ目、学歴別無業者、いわゆるニートと言われておるわけですが、これも中卒のニート率は極めて高い。それから、40歳を超えた時期になると、その比率が高まるという問題。したがって、この無業者問題は、現在はニートという名前で若年者問題だと言われていますけれども、その先は中年問題に至るということで、既に若年者支援機関では、40歳を超えた人たちの来訪者がかなり増えていて、対象者として10代から40代までも若者問題として扱わねばならないという現実があります。
 4ページ目、困難を抱える若者の状況把握に関してですけれども、これはたびたびいろいろなところで申し上げていることです。
 1つは、高校中退者問題であります。これをなぜ中退したのかという問題に限ってでしたら、文科省・教育委員会でいろいろな調査で把握されてきましたけれども、中退した後の人たちがどういう状態なのかに関しては、ほとんど手つかずの状態で、把握も困難でありましたけれども、若年者支援機関では、中退を経験した人の来所者が目立つ。そして、就職が困難であるという実態がありまして、それを受ける形で内閣府が二度にわたる調査をやりました。実際のところ、調査は非常に厳しい中で、2010年の2回目の調査でようやく1,300名を回収したということで、報告書が出ております。
 次の5ページ、6ページ辺りを、幾つか今日のテーマに関わって御紹介しますと、中退2年目の人の実態です。本当は3年、4年、5年目くらいの人の把握が、より重要なのですけれども、把握することができないということで、2年目の方たちです。中退して約6割は働いている。そのほとんどがパート・アルバイトあるいは非正規雇用の状態。それから、仕事を探している状態の人もいますので、8割方は仕事をしているか求職状態にあるということであります。在学中は3割いますけれども、その人たちの大半はアルバイトをやっている。みんな仕事に絡んでいるけれども、圧倒的に不安定状態にあるということです。
 6ページは、その中退をして2年目の人が何を必要としているかということです。時間の点ではしょりますけれども、1つは、相談機関が欲しい。経済援助。職場実習機会。それから、仲間と出会えて活動できる場所。安い家賃。読み書き計算など基礎的学習への支援が欲しいということを言っています。
 7ページに、総じて中退問題を探っていきますと、中退者だけでなく、高卒就職者にもほぼ共通して見えますし、あるいは定時制高校や偏差値の低い普通高校にも、ほとんど共通して言えることです。不安定な就労から脱してキャリアを築く社会的に確立した道筋のない中で、社会に出ていっているという問題。それから、中退後の職業上の研鑽を積む機会がなくて、半分の人たちが職業資格を取りたい、職場実習を受けたいと言っているという実態があります。
 学校を去る時期と安定した雇用の間の橋かけが必要であるということですけれども、これは短い橋ではなく、かなり長い橋が必要だということだと思います。
 8ページ目、総じて支援機関からこの間見えてきた、就労困難な若者たちの問題というのを見てくると、幾つか共通性があると思われます。
 1つは、学力の問題です。学力という点に関しましては、その下のところに、この間、私が関わって10名の聞き取り調査をやっていますけれども、中退して最も困難で複合的な問題を抱えている人たちのケースです。したがって、かなり極端であるかもしれませんけれども、この委員会の検討は、まさにその問題だと思います。幼少から複雑で不安定な家庭環境の中にあって、勉強のできる環境でない中で、小学校の段階から学校教育にはついていけない状態にあるということ。
 それから、高校時代で言うと、アルバイト中心の学校生活ですけれども、そのアルバイトから就職を決めて学校を出るということが極めて困難で、アルバイトのまま学校から出ていっている。その後の彼らのキャリアをつくるための社会的な仕組みというのはほとんどない中で、低スキル、低賃金の単純労務市場にいるという実態があります。
 ここに書いてありませんけれども、その方たちの持っている複合的困難は、今日の御報告の中に出てきた、例えば精神的な問題、心身の病弱や慢性的な疾患の問題等々を一緒に持っているケースが非常に多いということが言えると思います。
 9ページ、10ページは、OECDのレポートです。OECD加盟国の若者の実態の中で、26か国、15、6から24歳のニート比率。ニートは、OECDは日本と違いまして失業者と不就業者、無業者をまとめてニートと言っております。この若年のニートの問題というのは、特段の注意が必要だということで、2011年にレポートが出ております。ここで書かれていることは、今の日本で就労困難と思われる若者の問題と、ほぼ共通していると思われます。
 1つは、失業リスクが高い集団として、置き去り層と労働市場への統合が不完全な新規参入者と、この2つのタイプに分けております。置き去り層に関しましては、中退、移民マイノリティ、貧困地域、農村部、過疎地の就労困難な状態にある若年層です。もう一つは、労働市場への統合が不完全で、新規参入したのだけれども、安定した技能を有していないで、単純雇用、失業、無業を絶えず繰り返す状態にある人々という状態にあります。
 この年齢の、就労が困難で、たとえ働いてもそれが長続きするとは思えない人々の持っている複合的な要因を前提にした対策が必要だということです。書いてありますけれども、時間の点で、はしょらせていただきます。
 10ページに、このレポートでは複合的なリスク要因を持ち、最も不利な状況に置かれた若年層の就労問題に関しては何が必要なのかということで、いろいろな国々の経験等を整理しているわけです。
 例えば、教育段階でのハンディキャップに対する早期対応が必要。
 2つ目、中退者に対しては、例えばパソコン技術。基本的技術資格など、労働市場で必要とされる技能の獲得の強化が必要だということ。それから、復学中心の支援というものは逆効果のこともあると書いてありまして、学校以外の訓練プログラムと労働体験、助言のセットが必要。これに関しては議論が必要なところもあるかと思われますけれども、共通していることは、彼らが労働市場で生きていけるための、もっと強化策が必要であるということです。
 3つ目、企業の積極的関与が極めて重要であります。特に中小企業との協力の中で、彼らを仕事の中に入れていくことが重要だということが書かれております。
 次のページ、課題としてですが、これはこの間、日本で経験したことを整理したものです。
 1つは、発見の課題。発見に関しては、社会に出る前の取組みが非常に重要だという問題。
 2つ目は、学校からドロップアウトさせないための支援が必要だということです。これは、教育と福祉と精神保健、就労のセットで取り組まなければいけない。これに関しては、今の日本の現実では極めて脆弱でありまして、もっと総合的な取り組みが学校教育段階から必要だということ。
 3つ目、学校から地域へとつなげる支援に関しましては、地域のどこへつなげるのかということと、中間的な場をつくらない限りは居場所がないという問題。学校と雇用という2項区分を前提にしては、この問題は解決できないということを申し上げたいと思います。
 12ページは、「学校から社会へ」の架け橋の問題です。ちょっと時間の点ではしょらせていただきますけれども、学校と家庭と労働の間を媒介するような社会を豊富につくっていかないと、就労困難な若年者問題は解決できず、実際にこの問題が深刻だということを一番感ずるのは、全国110あります地域若者サポートステーションの問題でありまして、前々回、谷口委員の御報告があったことです。
 例えば、精神・神経科の入院病棟からサポステへ大量に送られてくるという現実があり、サポートステーションは、ほとんどそこに有効な対策をとることができない状態にあるということ。サポートステーションにおける就労困難者が、このまま時間が経つと相当多くなっていく。毎年重なっていきます。今年で5年目になりますけれども、すべての団体がその問題をどうすればいいかという問題を抱えているのですけれども、そういう点で媒介する社会をつくっていかないと、非常に重要な年齢である若年者で、放置しておくと仕事にはつけない人々の問題は解決できないまま、中年問題に流れていくと感ずるということでございます。
 時間ですので、13、14はご覧いただければと思います。
 15ページをちょっとだけ触れさせていただきます。海外の取組みをいろいろと見ていきますと、就労困難な弱年層、就労困難な中年層、就労困難な初老と、それぞれにあるわけです。若年者に関しましては、どの国もその問題は認識され、職業訓練制度は勿論ありますけれども、一般的な職業訓練の中にうまく入っても、効果の上がらない若年者に関する特有のプログラムというものを、いろいろ開発して作っているように思われるわけです。例えば6か月から2年くらい、10人単位、実習中心の学びの場。そして、参加者には訓練手当を支給することによって、そのプログラムに参加しようというインセンティブを高めているということです。
 日本の場合には、その訓練手当等の支給が、特に就労困難者に関してはほとんどなく、インセンティブになるものがないので、その中で彼らを社会に出していくことには相当厳しさがあって、ほとんど親を頼りにして実際に行われているところがあります。10月から始まった求職者支援制度に関しては、この困難層に関しては適応困難という問題があって、参加することによってメリットがあるものをつくりつつ、活動の中に入れていくということが必要だと思っております。
 飛び飛びでございますが、以上でございます。

○宮本部会長
 ありがとうございました。国際的な経験も含めてお話をいただきました。
 それでは、今の堀田委員と宮本みち子委員からのお話に対して、質疑応答に入っていきたいと思います。今日は、短い時間の中で5つの非常に中身の濃いお話をいただくという、やや欲張りな構成になってございまして、残りの時間もかなり短くなっています。一人でも多くの方が議論に加えるように、一つひとつの質問やコメントをポイントを絞っていただければ大変助かります。どなたから。

○広田委員
 とてもいい発表でした。宮本みち子さんも岩田正美さんも素敵な方なのですけれど、最初に自己紹介のときに発言したら、ここに来ていたマスコミの人に、「いわゆる男女共同参画が行き過ぎて家庭の中に母性がないということが叩かれるのではないか」と言われました。いろいろな会議に出ていますと、結核なのに、咳を止めようとか、熱を下げようということで、今の宮本先生のお話を伺って、私も常々感じていますけれど、学校の問題とか家庭の問題がすべてこういうところに集約され、出てきていると実感しています。
 私は、昔も今も貧乏ですけれど、貧乏はすばらしい。つまり、餓死しなければ。素敵な家があって貧乏しているのはすばらしい。なぜならば、ハングリー精神とか、いろいろないい言葉があります。全部マイナスにとらえるのではなくて、私の甥もフリーターをやっていますけれど、生き生きと暮らしています。また、貧困の連鎖が問題ではなくて、私が危機介入の相談員として感じているのは、アダルトチルドレンの連鎖、愛されたことのない子が愛することを知らないで親になって、親になり切れていない。それが連鎖を生んでいる。
 親としてしつけをできない。そして、ちょっとたたけば児童虐待。それから、学校の教師が叱ったり、体罰をすれば、これも児童虐待。神奈川県警のおまわりさんが注意すれば、「俺たちのことはいいから、おまえたちの方こそしっかりやれよ」という社会になって、どこに教育する人がいるのという時代になっています。その影響がいろいろなところに出ている。
 フリーターとかアルバイトでもいい。私、ティッシュを配っている人に聞きに行きます。「どうやって仕事を探したの、時給は幾ら、身分は」と。昔の言葉が行き過ぎかもしれないけれども、働かざる者食うべからずという年代もありました。すべて古いものを捨てていくのではなくて、どうやったら日本が活力を持って、子どもたちも私たちも前向きに生きていけるかということで生きたいと思うことを、すごく実感しています。
 堀田先生がおっしゃったように、だれもが社会貢献できる。どんな病気を持っても、どんな障害を持っても、その人がにこっと私の方を向いてくれただけで幸せという瞬間があるじゃないですか。
 さっき言い残しましたが、高杉先生には、日本医師会として、予防をまず最初に入れていただきたい。
 それから、働く場所がなくなったら人材が不足してしまうということは、まさに支援者という人の働き口のために、障害者や困っている人がいるのではなくて、困っている人のためにそういう人が必要なのだ。それが働く場だということで、本末転倒の論議をしてはいけないと思うのですね。
 富士山から灯油は降ら湧ないし、横浜港から灯油は湧かない。愛は湧く。日本に今、欠けているのは愛。家庭の愛だし、地域の愛だし、職場の愛だし、社会の愛。金はない。1,000兆円の赤字だということを共通認識として論議していきたいと思います。このサクラの発言の後、どなたか。

○宮本部会長
 コメントだったと理解しました。
 ほかにいかがでしょうか。櫛部委員。

○櫛部委員
 今、宮本みち子先生のお話のところは、釧路の冬月荘の子どもたちの中でも実際そこが問題なのです。ですから、一部に高校に入れば貧困の連鎖がとまるかのような、一種の幻想も若干振りまかれた時期もあるのですが、それは全く違うと思います。ただ、15歳じゃ遅いかなという感じもあって、その前からつながっていないと。
 では、ケースワーカーがつながれるかというと、家庭訪問をして会えるのは、小学生ぐらいはいいのですけれども、中学・高校になるとほぼ会えない。それから、行っても、ふんと言って部屋に入って、コミュニケーションはまずとれない感じがあって、結局、親を通して何かお話をするというのが関の山なので、直接子どもに支援が届いている状況はない。そういう意味では、地域にそういう場、それは自立援助ホーム的なものかどうかわかりませんが、もう少し子供の生活を直接支える何かがないといかないのではないか。
 高校を卒業して就職しても、やめて困ったと相談が来るのです。そういうふうに戻れる場所、相談に行ける場所が長期的にないと、児童相談所とか何とか相談所という看板が突然あっても、それはなかなか難しいということを思いました。
 それから、全体を通してなのですが、これは社会福祉協議会、全社協が4月25日に困窮者支援策を出したわけなので、すごく歓迎しているのです。郡部には、そういう社協しかないのです。しかし、そうなっているとはちょっと言えないので、これは勝部さんに、こうあるべき社協として、そうなっていないところはどうしたらなるのかというところもお伺いしたいですし、武居さん、高杉さんにも、一種の地域化、あるいは施設から外れたところにどうするかということは、自己否定を含んでいるわけですから、そこはいずくないのか。そこのお考えをお聞きしたいと思っているのです。

○宮本部会長
 質問そのものは、前のお三方に戻る形になりますけれども、それも構いませんので、勝部委員と高杉委員から。

○勝部委員
 すみません、私も実は質問したかったのです。宮本先生にも質問といいますか。

○宮本部会長
 お答えになってから質問してください。

○勝部委員
 はい。社協全体をどう変えるかという話なのですけれども、地方の場合は今まで、私も東日本大震災で被災地の方にずっと行かせていただく中で、地縁型がまだ残っているような、ある意味幻想というか、そういうふうに見えていた社会というものがあって、実際残っているところもありますけれども、その中でうまく機能しているだろうということと、実際の問題の乖離が、そこまで来ていることが見えていても見えなかったのか、見ようとしなかったのかというのが、この間かなり強くなっていて、経済状況も悪くなりましたから、ここで破綻してきたことが、こういう仮設に移ったときに見えた。
 今まで問題がなかったわけではなくて、仮設に来て初めて見えたという話もありますので、そういうところから言うと、今回のことを踏まえて、今まで見ようとしなかった問題に対して、どう展開していくか。これは、それぞれの社会福祉協議会に問うていかないといけないですし、そういう体制をどうつくっていくかというのも、全社協を挙げてしっかり考えていかないといけない問題だろうと思います。
 ただ、財政的には社協も大変厳しい基盤で仕事をして、結局財源を確保するために介護保険の収益を充てるということで、そちらに人材をどんどんとられていっているというのも現状ですので、また人件費のために委託事業を行うそういう体制の中では、本来の使命である制度のはざま、本当のことを見ていくということに対しての地域づくりの体制がとれていないということもあるのかなと思います。そこは、これからの検討課題だと思います。

○宮本部会長
 ありがとうございました。社協にどう機能してもらうか、櫛部委員自身のお考えはありますか。

○櫛部委員
 私たちは、今、ハブという、当事者とパーソナルサポーターを中心にして役所や社協や。絵をかくときには、役所中心あるいは社協中心。そうじゃなくて、そこに入る形のものができないかなと考えている。そのためには、形をつくってもしようがないので、それぞれ地域の中で取り組んでいるものを、どうやって共同テーブルをつくれるかということがすごく大事で、これがなかなか実は難しくて、あそこはだめだ、ここはだめだという話がどうしても出てしまう。
 みんな、一般論の支援はいいのだけれども、そこのところをどうやって超えていくか。地域で超えていかないといけないということをすごく思っています。

○宮本部会長
 ありがとうございました。
 高杉委員、櫛部委員からの御質問、いかがでしょうか。

○高杉委員
 非常に難しい問題で、私は日本をつくり変えるとか再生をこれからしなければいけない。そういう意味でいくと、今お年寄りを見るのは、包括支援センターで地域の状況をつかんで、それぞれの職種がそれぞれに対策を立てる。あるいは、まちづくりをしながら、お年寄りだけじゃなしに、それを支える人づくりをしよう。
 今日の生活困窮者の部分は、相当広い、多岐にわたりますね。これを社会福祉協議会だけに預けられるものか。しかし、私も地方の医師会にいて、社会福祉協議会のいろいろな対象の人の会議に出ました。そういう意味では、社会福祉協議会のいろいろな人を入れて、そこでいろいろな視点で話し合いをしながら、それに政治を巻き込んで、行政を巻き込んで作っていくまちづくり。これも子どもの時代から既に始まっているわけで、幼児、小学、中学を教育委員会に任せ切りじゃなしに、学校の先生に任せ切りじゃなしに、地域で考えていかないと、こういうことになってしまった。
 したがって、縦割りにいろいろ考えなくて、横割りの連携システムを、それぞれのまちでどんなまちづくりをするかということで、その中には私たち医療も勿論参加しますし、あらゆる職種の人が、さあ、どうしようということを考えていくことが物すごくキーワードになる。そんなことを、今日これまでで勉強させていただきました。

○宮本部会長
 ありがとうございました。
 勝部委員から宮本みち子委員。

○勝部委員
 家庭の問題という話もいろいろあったのですけれども、家族支援のことで先生の方で海外のお話とかで、何かあるかなというのが1つと。
 それから、居場所の問題があると思うのですけれども、障害があるという受容もないし、本人たちも診断を受けていない人たちもたくさんいたりする中で、新たな居場所みたいなことで何か御存じのことがあったら教えてください。

○宮本みち子委員
 ありがとうございます。家族支援に関しては、日本は最も遅れていると思いますね。ほとんどの人が家族に問題ありという言い方じゃなくて、家族を含めた支援をしない限り効果が上がらないということは、おおよそ理解がありますけれども、具体的にそれはほとんど手つかず状態で、支援者も家族の情報は得られない。学校の先生も、生徒の親の状態がわかっていないとか、これはざらにある話でして、そういう意味で家族支援という言葉できちんと確立することが大変重要だと思います。
 それから、受け皿としてのよりどころとか広場とか居場所という言葉、これは今、いろいろなところで言われておりますけれども、実際のところ、例えば若者支援で、熱心な自治体の中でも、議会にこれを賛成させるのは結構難しい。就労支援だったら事業化する。でも、居場所というのは、つまり何となくそこにいて、何となくだらだらと若者たちがいるという光景を見て、ほとんどの議員はこんなものにお金を注ぎ込むのかという反応があって、そういうものがどういう機能を持っているのかということの理解が必要だと思います。
 ここで検討しているような人々にとって、この居場所機能というものがどんなに重要かということですね。そういう点では、中間的な就労という問題はこれから非常に重要であり、そこを何とかしなければいけないのですけれども、それとたまり場とか居場所というのは、もう連結したものであって、その辺りを広く理解し、そこに税金をかけるという動きが出てこないといけないのではないかと思います。

○宮本部会長
 ありがとうございました。みんな自分がだらだらしていた頃のことを忘れてしまうのですね。はい。

○奥田委員
 ありがとうございました。それぞれの発表、本当に感謝いたします。
 私、宮本先生にちょっと質問したいのです。中間的就労の話なのですけれども、2つあります。
 1つは、14ページの真ん中に生活自立から就労自立。これは多分、中間的就労という意味での就労自立だと思うのですが、その後、矢印で社会的自立と。考え方の問題なのですけれども、この順番なのかということですね。私は、確かに働かざる者食うべからずというのはあるのですけれどもね。

○広田委員
 昔のことわざでね。

○奥田委員
 昔ね。社会生活自立は、就労が前提になっていくという物の考え方とか見方というのが、果たしてどうなのかというのが1つです。
 もう一つは、中間就労という言葉なのですけれども、中間という限りは、次の目的に行く中継ぎだというイメージが非常に強いのです。私、それは必要だと思います。すぐさまハローワークレベルの一般就労に行けないところで、困窮者のための中間就労というのは今後、絶対必要。でも、一定の幅でいわゆる中間就労と言われた部分で、ある一定期間というか、相当な期間、そこで行く。だから、この辺の言葉の概念のことでもあるのですけれども、社会的就労という言い方と中間就労というのは、私はちょっと違うような感じがするのです。
 中間就労は、ステップアップするためのプロセスの中継ぎ期間。一方で、いわゆる社会的就労。これは、また賃金問題が出てくるのです。前回の連合の指摘もそのとおりだと思うのです。一方で、社会的参加型就労というか、その部分で包摂していく部分は、私はあると思います。だれしもが中間就労を得た上で一般就労に上がっていくか。そうはならないだろう。言葉遣いも含めて、中間就労と呼ばれている部分の議論と、社会的参加型就労というか、ここでの低賃金問題はまた別としても、そこのところの議論。
 もっと言うと、アンペイドワークも含めた社会参加的な労働の場面というか、そういう分けた議論をしないと、中間就労で集約すると包摂できない部分が相当数出てくるのではないかというのが現場の実感でありますが、いかがでしょうか。

○宮本みち子委員
 おっしゃっていることに私は全く異議がなくて、今日の整理はこの辺りのところの説明が足りなかったのですけれども、中間的就労に関しては、まさにステップアップの途中である場合と、そこの世界そのものが生きる場になる場合と、両方ありますね。その辺りが両方ともあるのだということを理解した取組みというのが必要だと思っております。
 それから、就労自立を真ん中に挟んだ。これも説明なしに書いたのですけれども、これを書いた理由は、実は就労自立というのは、労働施策で言いますと当然ゴールになるわけで、それを果たすために国のお金が使われるということが、若年者の支援でも当然起こるわけです。就労自立がゴールだということになると、そのゴールが果たせない場合はどういうことになるのかということが、非常に深刻な課題になっております。そういう意味では、就労自立ということが強調されるのも、広く考えると一体何なのか。
 それは、社会の中の一員として、社会の中にちゃんと自分がいられる場所を確保するということのためにあるのだという意味合いで、就労自立というものを真ん中に置いてみたものなのです。これがすべての図式ではなくて、ゴールを何に定めるかということも多様でありますし、その経路も多様であります。しかし、全体としての普遍的な目標というのは何なのかという議論の中で出てくることでありまして、今、御指摘のことは、私自身も全く異論はありません。

○宮本部会長
 それでは、以上をもちまして、本日のヒアリングは終了させていただきたいと思います。5人の委員の方々、どうもありがとうございました。
 最後になりますけれども、本日の議題あるいは以降の部会の運営等に関して、もし事務局に御要望がありましたら。はい。

○藤巻委員
 渡辺パイプの藤巻と申します。済みません、時間が押している中で、簡単に申し上げさせていただきます。
 各委員から御報告のとおり、いわゆる社会参加あるいは自立、あるいは自立から就労というところで、非常に大きな課題があるのだなということを改めて勉強させていただきました。私は民間企業の立場から、事務局にお願いが1つございます。
 まず、生活困窮者の方々の中で就労可能な方というのは、一体どのぐらいいらっしゃるのだろうか。困窮者の中に、精神的な障害を持っておられる方、あるいは勝部委員の方から発表がありました、リストラを受けたけれども、働きたいのだけれども、働けない。そういった現状の、でき得れば求職側と、あるいは逆に求人側の実態と課題の分析をお願いしたいと思います。
 私ども民間企業として、就労支援対策を立てるに当たって、どういう方を対象に、どういう形の対策を立てたら、そういう支援が可能なのかなというところに、資料を是非参考にさせていただければなと思います。
 以上です。

○宮本部会長
 ありがとうございました。今の藤巻委員の御意見、私も同感です。今、事務局の方には、そもそも生活支援の対象になる人たちのマッピングをお願いしているところでございます。これもいずれ出していただくことになるのではないかと思います。
 藤田委員。

○藤田委員
 すみません、時間が押している中で。1点だけ、私も事務局にお願いしたいことがあります。先ほどの宮本みち子先生のお話にもありましたけれども、私たち、埼玉でずっと活動を続ける中で、貧困家庭が貧困が生まれる場所なのだと定義されている学者さんもたくさんいらっしゃるのです。なので、そういった方たちを支援する、家庭に介入する、それも幼少期に家庭に介入することが必要不可欠だと思っているのです。
 その職種として、教師だけでは私は不十分だと思っておりまして、そこにスクールソーシャルワーカーとかスクールカウンセラーがどれだけ配置されているのかということと。あるいは、もう小学校就学以前の問題で、保育所とか幼稚園の段階で、福祉職なり心理職の人たちがどれだけ入っていらっしゃるのか。統計なり事例など、まとまったものがもしあればお出しいただけたらありがたいなと思っております。

○宮本部会長
 ありがとうございました。事務局の方で。

○古都総務課長
 今のお話も文部科学省と相談して、資料を整理してご報告したいと思います。

○宮本部会長
 前回、藤田委員からお話のあった、生活困窮と犯罪の関係についてのデータも、鋭意取りまとめていただいている最中です。
 はい。

○櫛部委員
 先ほど武居委員の資料の中で、社会福祉士と保健福祉士の仕事の場ということがありましたので、現在、どういうふうに輩出されていて、どこに配置されていて、あるいは在野といいますか、民間で福祉事務所を構えている福祉士さんもおられて、窮状のお話も聞いているのです。成年後見人のお仕事しかなくて食べられないという話もあるので、その辺、統計的に何か資料があればお願いしたい。

○宮本部会長
 その点も総務課長、よろしいでしょうか。

○古都総務課長
 それも含めて御報告いたします。

○宮本部会長
 ありがとうございました。私の不手際で、今日は少し時間をオーバーしてしまいましたけれども、以上をもって本日の議事を終了させていただきます。
 次回も引き続きヒアリングということになりますけれども、奥田委員、小杉委員、長谷川委員、松井委員、山村委員、広田委員、今日に輪をかけてもう一人増えてしまう。また、じっくり議論する時間がとれるかどうかということが勝負になりますけれども、どうかよろしくお願いいたします。
 それでは、次回の開催について、事務局から連絡事項をお願いします。

○古都総務課長
 本日はどうもありがとうございました。
 次回は6月15日金曜日の15時30分から予定いたしております。場所は砂防会館別館会議室の淀・信濃の間でございます。どうかよろしくお願いいたします。
 なお、先ほどの資料の件につきましては、次回、6人発表されるということもございますので、宿題の報告は次回以降という形で、ちょっとお時間をいただければと思っておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。

○宮本部会長
 いろいろな場所を渡り歩く遊牧民のような部会になっております。どうかよろしく御参集をお願いいたします。
 今日はここまでとさせていただきます。ありがとうございました。


(了)

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