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2012年5月23日 第48回労働政策審議会障害者雇用分科会 議事録

職業安定局高齢・障害者雇用対策部障害者雇用対策課

○日時

平成24年5月23日(水)
10時00分〜11時00分


○場所

厚生労働省職業安定局第1・2会議室(12階)


○出席者

【公益委員】今野委員、岩村委員、武石委員、松爲委員
【労働者代表】斉藤委員、杉山委員、斗内委員、南部委員
【使用者代表】栗原委員、高橋委員、中村委員、萩原委員
【障害者代表】川崎委員、竹下委員

【事務局】

中沖高齢・障害者雇用対策部長、山田障害者雇用対策課長、田窪主任障害者雇用専門官、鈴木障害者雇用専門官、安達障害者雇用対策課長補佐、西川障害者雇用対策課長補佐

○議題

(1)障害者雇用率等について(案)(諮問)
(2)ハローワークにおける障害者の職業紹介状況について(報告)
(3)その他

○議事

○今野分科会長
 時間の少し前ですが、皆様お集まりなので開始いたします。ただ今から、第48回労働政策審議会障害者雇用分科会を開催いたします。
 本日は、菊池委員、野中委員、桑原委員、安田委員、阿部委員、北原委員がご欠席です。
 会議を始める前にお願いしたいことがあります。視覚・聴覚障害をお持ちの方などへの情報保障の観点から、ご発言等をされる際には、まず挙手をしていただいて、私が指名いたしますので、指名を受けた方は氏名を名乗ってから発言していただくようお願いいたします。
 では、議事に入る前に、中沖高齢・障害者雇用対策部長からご挨拶をいただきたいと思います。よろしくお願いします。
○高齢・障害者雇用対策部長
 おはようございます。部長の中沖です。日頃から私どもの行政には大変ご支援ご協力を賜りましてありがとうございます。
 お手元にある資料3は後ほど担当からご説明申し上げるわけでございますが、ハローワークの紹介状況を見てまいりますと、就職件数が昨年度は6万件近くになりまして、2年前が4万5,000件でございましたから、2年間で3割以上増えた計算になっております。こうした雇用の伸展につきましては、当然のことながら障害者本人の働きたいという強い意欲、そして、それを支える地域の取組みがあるわけでございますが、やはり重要なのは企業のほうで、こういった障害者の思いに応えたいというご尽力があったことだと考えております。こうした雇用が伸展する中で、本日は、5年に1度の見直しが義務づけられております障害者雇用率等につきまして、ご審議をお願いする次第でございます。雇用促進法の中の最も重要な部分でございますので、十分なご意見を賜りたいと考えております。よろしくお願いいたします。
○今野分科会長
 ありがとうございました。もう1つ議事に入る前に、昨年末に開催した前回以降、委員の交代がありましたので、事務局からご紹介をいただきたいと思います。
○障害者雇用対策課長
 障害者雇用対策課長の山田です。お手元の参考資料1「労働政策審議会障害者雇用分科会委員等名簿」をご参照ください。新しく委員にご就任された方は名簿に下線を引いております。上から順にご紹介いたします。
 まず、労働者代表として石上千博委員が辞任され、後任として全日本自治団体労働組合総合政治政策局長の南部美智代様が新たにご就任されています。また、障害者代表の鈴木孝幸委員が辞任され、後任として社会福祉法人日本盲人会連合会長の竹下義樹様が新たにご就任されました。以上です。
○今野分科会長
 それでは、議事に入りたいと思います。先ほど中沖部長からお話がありましたように、本日の議題は、1つは障害者雇用率等についてです。もう1つは、ハローワークにおける障害者の職業紹介状況についてです。
 早速、議題(1)「障害者雇用率等について(案)」を議論したいと思います。まず、事務局から説明をお願いします。
○障害者雇用対策課長
 資料に沿って説明させていただきます。本日は、資料1のとおり厚生労働大臣より労働政策審議会に障害者雇用率等についての諮問をいたしましたので、諮問文を読み上げます。
 厚生労働省発職高0523第1号。労働政策審議会会長 諏訪康雄殿。別紙「障害者雇用率等について(案)」について、貴会の意見を求める。平成24年5月23日。厚生労働大臣 小宮山洋子。
 (別紙)です。「障害者雇用率等について(案)」。第1 障害者雇用率について(政令改正)。1 民間事業主については、100分の2(現行100分の1.8)にすること。2 国及び地方公共団体並びに特殊法人(障害者の雇用の促進等に関する法律施行令別表第2に掲げる法人をいう。)については、100分の2.3(現行100分の2.1)、都道府県に置かれる教育委員会その他厚生労働大臣の指定する教育委員会については、100分の2.2(現行100分の2)にすること。
 第2 障害者雇用納付金等の額について。障害者雇用調整金の単価(単位調整額)、障害者雇用納付金の単価(調整基礎額)及び報奨金の単価については、それぞれ現行のとおりとすること。
 第3 施行期日について。平成25年4月1日から施行すること。
 続きまして、諮問の内容について資料に沿って説明させていただきます。まず、諮問の第1「障害者雇用率について」です。民間事業主に関して現行の1.8%から2.0%とすることについては、資料2-1をご覧ください。1頁の数字は、障害者雇用率を決定する上での分子に当たる部分です。障害を持っていて働く意欲のある方で、実際に働いておられる方と働きたいけれども働けていない方の双方が含まれます。これらの数字は、法定雇用率の見直しの際に行っている調査に基づき算出した結果です。括弧書きは前回、平成19年、5年前の見直しの際の数字です。今回、身体障害者につきましては、常用雇用身体障害者数は37.8万人、常用雇用短時間身体障害者数は1.6万人、失業身体障害者数は19.1万人です。知的障害者は4、5、6で、常用雇用知的障害者数は9.9万人、常用雇用短時間知的障害者数は0.9万人、失業知的障害者数は6.7万人となっています。いずれの数字も重度障害者の方をダブルカウントで計上しています。すべての項目について、括弧内の5年前の数値よりも上昇しています。働いている人についても、失業している人についても、身体障害者、知的障害者とも同様の傾向が見て取れます。
 2頁です。法定雇用率の算定式を掲げています。資料2-2は、分子部分は先ほど1頁で説明した数字を当てはめたものです。分母は、健常者、障害者を引っ括めた全労働者、全失業者の数字です。従前同様、常用雇用労働者数は30時間以上の労働者、常用短時間労働者数は30〜20時間の労働者で、これらの方から除外率に相当する労働者数を差し引いた数字に失業者を加えた数字です。以前の分科会でご指摘がありましたが、平成22年7月の改正、短時間労働の算入、それと除外率の引き下げを加味したデータになっています。これらにより、法定雇用率を機械的に計算すると2.072%となり、少数点第2位以下を切り捨てると2.0%となります。以上が民間事業主の場合です。
 国及び地方公共団体、特殊法人並びに都道府県等における教育委員会について、説明いたします。これらのいわゆる公的部門については、国及び地方公共団体、特殊法人等は現行2.1%、都道府県等の教育委員会は現行2.0%の法定雇用率が設定されています。公的部門は民間事業主に比べて率先して障害者雇用に取り組むべき立場にあることから、民間事業主に比べて高い率を設定しています。今回の見直しにおきましても、その考え方を維持すべきだと考えられることから、民間事業主と同様に0.2%分をそれぞれ引き上げ、国及び地方公共団体、特殊法人は2.3%、都道府県等の教育委員会は2.2%としています。
 続きまして、諮問の第2「障害者雇用納付金等の額について」説明いたします。先ほど申し上げましたとおり、基本的にそれぞれの単価は現行どおりとしています。資料2-3、資料2-4にあたりますが、これにつきましても従前どおり実態調査を実施して、その結果について5年前と同様のやり方で算出しています。
 資料2-3は、納付金、調整金の算出方法についてです。前段で法律上の規定について説明しています。その次の段落からですが、ハローワークを通じて、全国934事業所に対して行った実態調査によって算出した調査結果を基に、達成企業と未達成企業に係る特別費用、障害者を雇用することに係る費用と、達成企業と未達成企業の格差を算出して具体的な額を求めています。具体的には、納付金額は53,840円、調整金は27,510円という結果になっていて、それぞれ概ね現行どおりであります。
 資料2-4は、報奨金についてです。こちらも同様にハローワークを通じて、障害者を雇用するに当たって係るコストについての企業に対する実態調査に基づいています。5年前と同様の算定式で算定した結果、20,713円となっていることから、納付金、調整金と同様に現行どおりとしています。
 最後に、諮問の第3「施行期日について」です。5年前に見直しを行った際に、平成20年4月より施行していることから、今回の見直しにつきましては、平成25年4月と考えています。以上です。
○今野分科会長
 ただいま説明がありましたように、本日付で厚生労働大臣から労働政策審議会に障害者雇用率等についての諮問がなされています。当分科会としては本件について議論を行った検討結果を労働政策審議会に報告したいと考えています。それでは、いまの説明に対してご質問、ご意見をお願いします。
○高橋委員
 経団連の高橋です。資料2-2の算定式について、技術的な質問をさせていただきたいと思います。分子にも分母にも係る所ですが、失業者数についてです。身体障害者の方あるいは知的障害者の方の失業者数は、いわゆる労働力調査ベースの失業者と同じ定義なのでしょうか。違うとしたら、どのようなものなのかを教えていただきたい。これが1点目です。
 2点目です。この資料の中の注1、2、4については、「労働力調査」より推計と書かれています。この「推計」の意味について教えていただきたいと思います。
○障害者雇用対策課長
 失業者数の分母については、ご指摘のように労働力調査ベースで計算しています。分子の失業者についても、調査自体は別途実態調査を行っていますが、労働力調査の失業の概念と同じ概念をそのまま引いています。実際に働いていなくて、働く意欲があって、仕事を探しているという、失業の三要件を満たす人たちを、「失業身体障害者」「失業知的障害者」としています。
 同じく2頁の、「労働力調査」より推計についてです。今回、震災があったため一部被災3県のデータが欠けている部分があります。そのままやると分母が小さくなってしまうので、そこは前年のデータから推計して補完する形でデータを入れているため、「推計」としています。
○中村委員
 中村塗装店の中村と申します。2つの意見を申し上げたいと思います。1点目です。現在の基準1.8%を達成しているのに、2.0%への引き上げによりまして未達成となってしまう企業、それから、新たに1人以上の雇用義務が生じる企業に対しましては、今回の引き上げに関する周知をしっかり行っていただきたいと思います。
 2点目は、中小企業の経営環境です。円高やデフレの長期化、原材料高などに加えまして、労働に関する規制強化、そして社会保障費の負担増大など、中小企業は厳しい経営環境に置かれています。このような中、今回の引き上げへの対応に向けた中小企業の取組みを円滑に進めるための一層の支援と、その支援策を中小企業にわかりやすく周知することについても、これまで以上に取り組んでいただきたいと思います。以上です。
○障害者雇用対策課長補佐
 課長補佐の西川です。1点目についてです。今回の引き上げで、どのぐらいの企業が未達成となるのかという影響を申し上げます。今回の引き上げをご承認いただければ2.0%になりますので、企業規模で言いますと、現行は56人以上の企業が対象となっているものが拡大しまして、50人以上が対象になります。現行で対象になっている56人以上の企業でどのぐらい未達成になるのかは、およそ4,600企業が新たに未達成になるのではないかと考えています。それから、今回新たに法定雇用義務の対象になる50人から55人の企業数は、一定程度の推計をしていますが、およそ3,470社が達成、約5,800企業が未達成になると考えています。56人以上の企業については、平成23年6月1日の状態のまま、企業が何も雇用を進展しなかった場合の、あくまでも単純に1.8%から2.0%に引き上げたときの推計で、企業行動によって雇用が進むことを加味していない数として、ご理解いただきたいと思います。
○障害者雇用対策課長
 ご意見の2点目に対してコメントさせていただきます。今回の法定雇用率の水準の設定は機械的な計算によって行われているものではありますが、企業に対する規制であることは間違いありません。現在、企業規模別に見ると、大企業が牽引する形で障害者雇用は進んでいますが、一方で、ここ2、3年を見ると、中小企業でも急速に雇用が拡大しています。今回の法定雇用率の見直しは、お認めいただければ15年振りの引き上げになりますので、きっちりと企業に対して周知ができるようにすることは当然として、さらに、ハローワーク等で行っている支援措置、助成金のような形のものもありますし、行政サービスとしてやっているものもありますが、そういったものはきちんと企業に伝わるようにということは、今まで以上に必要だと思っています。加えて、もう少しソフトな対応として、それぞれの産業、業種において実際に行われている、このような形で障害者を雇用すれば非常にうまく障害者の力を引き出せるという好事例の紹介についても、併せて各企業に対して知らせていく必要があろうかと思います。そこについては、しっかりやっていきたいと思います。
○川崎委員
 家族会の全国組織の川崎と申します。教育委員会について1つお尋ねしたいと思っています。いままでのいろいろなデータの中でも、教育委員会は現行でも未達成の所が多かったと思いますが、今回さらにこれを上げることによって、未達成がもっと増えてしまうのではないかと懸念しているのです。その辺のお考えを聞きたいと思います。
○障害者雇用対策課長
 教育委員会については、民間企業に比べればまだ実雇用率は高い水準ですが、一般の公的部門と比較すると、数字は芳しい状態ではないことはご指摘のとおりです。今回、公的機関、教育委員会についても民間企業同様のスライドをすることを予定していまして、委員のご指摘のご懸念は当然出てくるものだと思っています。教育委員会に対する対応については、我々としても、これまでしていなかった、厚生労働本省が問題のある教育委員会を呼び出して直接指導するような対応を始めています。民間企業、公的部門、教育委員会を各セクター別で比較すると、実は一番実雇用率が伸びているのは教育委員会になっています。近年、特別支援学校が障害者の就職の問題について非常に熱心になっていて、そのようなことをしている以上、教育委員会としても、自らしっかり雇用していかなければいけないという思いも、おそらくはあろうと思います。教員が全体の9割を占めるため、なかなか難しいところはあるにせよ、そのようなことを言えば、民間企業でも同じく、障害者を雇いにくいという部署でも頑張っていることが当然あります。そのような意味でも、教育委員会についても、お認めいただければ、その法定雇用率に向かって何とかキャッチアップできるように、引き続きしっかり指導していきたいと思います。
 同じく文科省でも、教員含め障害者の方をたくさん雇っているような先進的な好事例などを教育委員会に知らせるといった、ソフト的な対応もされているようです。そのような取組みを何とかうまく強化して、いまの状況を脱していけるようにしたいと思います。
○竹下委員
 日本盲人会連合の竹下です。結論的に、算定結果が2.072%になる場合に2桁以下を切り捨てること自身は、慣例からやむを得ないのかなとは思うのです。ただ、算定方法そのものに合理性が仮にあるとすれば矛盾は出てこないのかについて、お聞きしたい点が1点だけあります。私の理解が間違っていなければ、精神障害者の場合には雇用対象障害者にはされていない。したがって、今回の分子である雇用されている障害者又は求職中の方ですね、この中には含まれていない上で算定されていると思うのです。しかし、精神障害者が雇用された場合には、雇用率達成との関係ではカウントされるのではないかと思うのです。現実には、仮に雇用率が2.0%を達成している企業において、分子分母を算定する関係では、分子に含まれていない方が、法定雇用率達成との関係ではカウントされてくることになってしまう。そうすると、算定段階で少数点2桁以下は切り捨てている上に、実際の法定雇用率達成との関係でも、実質的には2.0%以下になってしまう実態になるのではないかと思うのです。その点はどのように整理されているのかについてお聞かせください。
○障害者雇用対策課長
 ご指摘の、精神障害者の方々の法定雇用率上の扱いについては、現行障害者雇用促進法においては身体障害者及び知的障害者だけが雇用義務がかかっているため、法定雇用率の算出はこのような形にさせていただいています。精神障害者の問題に関しては、ここ10年近くずっと課題として続いてきたわけですが、いまの位置づけは、将来的な精神障害者の方の雇用義務化に向けての方向づけはされてはいます。しかし、その環境がまだ整っていないとして、現行では精神障害者の方を企業が障害者としてカウントするという、ある意味で過渡的な対応となっています。精神障害者の方の問題については、いまこの分科会と並行して3つの研究会が走っており、「障害者雇用促進制度における障害者の範囲等の在り方に関する研究会」という場でご議論をいただいていて、今年の夏頃を目処に取りまとめを予定しています。その結果を分科会にご報告させていただいて、分科会として最終的にその在り方についてどう考えるのかのご議論を、また夏から秋にかけて以降、行っていただくことにしています。現在は過渡的な状況だということになります。
○今野分科会長
 よろしいですか。
○竹下委員
 私の質問とちょっと違っていましたが、結構です。
○栗原委員
 大協製作所の栗原です。2.0%の件について、この数字は前々からこうなるという話を伺っていましたので、これは「来るべきものが来たな」という感じがします。中小企業で56名から50名という数字に変わる。このようなことを言っては何ですが、やはり中小企業がかなり多くの障害者を雇用したという実績があるわけです。ただ、全部が全部雇用したわけではなくて、雇用できる所は雇用していましたけれども、そうでない所も多々ある。ですから、未達成企業が5,800社、この数字が約9,000社で、「こんなものかな」という感じがするのです。もっと多いような気もするのです。やはり、この50名ラインにあまり負荷を掛けるのもどうなのかという感じが私はします。中小企業でも100名を超えるぐらいであれば、これはある程度いいのかなと思いますが、あまりこの近辺の数字が変動するような企業、2、3名がいくらでも増減してしまうようなクラスにあまり負荷を掛けるのは、いかがなものかなという感想を持っています。
○障害者雇用対策課長
 今回の1.8%から2.0%への引き上げは、このまま2.0を掛ければ、法定雇用義務が1と立つ水準が56人からが50人になります。50人規模の企業が新たに雇用義務の1が立つ状態になってくるということで、中小企業に対する負担感は我々としてもきちんと受け止めなければいけないと思っています。従来から、例えば障害者の方を雇い入れるに際しては特定求職者雇用開発助成金というものがありまして、これは障害者だけではなく、就職困難者の方々を雇用する企業に対して支給する助成金です。就職困難者中の就職困難者である障害者については、もともと支給額を高めに設定しています。さらにその中でも、大企業よりも中小企業に対して助成額は高めに設定しています。
 それから、特定求職者雇用開発助成金よりは歴史は浅いですが、障害者初回雇用奨励金、通称ファーストステップ助成金としていますが、これはまさに中小企業だけに出している助成金であり、これまで障害者雇用をされていない中小企業に対する同じく雇い入れの支援策としてありますので、このようなものに加え、先ほど申し上げたようなソフト的な対応の形であれば、そちらの会社でも雇用ができるのではないかというアドバイスも含めて、中小企業に対しては手厚く対応していかなければいけないと思っています。
○竹下委員
 資料2-4についてお聞きします。提案として、報奨金の額は据置きと書かれているのですが、実際に支払われている報奨金の総額の変動はどうなっているのか、いまわかれば教えてください。
○今野分科会長
 調べておいてください。わかりましたら答えていただきます。ほかにいかがでしょうか。
○障害者雇用対策課長補佐
 報奨金だけの数字というのが手元にないものですからすぐにお答えできませんが、調整金と報奨金を合わせた額については、雇用の状況の進展とともに平成17年以降、その支出額は伸びておりまして、平成17年度調整金と報奨金の総支出額金が93億円が、平成23年度末、これは決算見込みですが132億円ということで、約40億円ぐらいは増えているという状況です。
○今野分科会長
 もし必要であれば、別途、これが終わったあとでもいいのでお知らせをしてください。それではほかにいかがでしょうか。
○杉山委員
 連合の杉山です。今回の提案ですが、障害者の雇用促進等に関する法律に基づいて、当該割合の推移に関して定めた政令に基づく数字の見直しが、機械的に行われるという受け止めをさせていただきたいと思っています。
 ただ、施行が平成25年4月1日ということを考えると、非常に間がないことから、周知への万全な対応、そして労使がこれからさまざまな取組み、準備をする際の最大限の支援を是非、行政として展開していただきたいとお願いを申し上げておきたいと思います。
 そのことを前提に、今回、諮問された障害者雇用率の引上げについては、労働側としてもかねてから要求しているものでもありますので、この諮問案については了承する旨を発言しておきたいと思います。
○障害者雇用対策課長
 いまご指摘の周知の件については、当然のことながら我々厚生労働省の直接的な第一線機関であるハローワークや労働局から積極的に周知をしなければいけないということは当然として、ここにお集まりいただいている経済団体の皆様、労働団体の皆様、障害者団体の皆様、そういったチャンネルも活用させていただいて、とにかく現場レベルにまで、この2.0%ということが周知できるように努めたいと思いますので、また、おそらくそういったようなことをお願いするようなことも出てくると思いますが、よろしくお願いしたいと思います。
○今野分科会長
 ほかにいかがでしょうか。よろしいでしょうか。それでは何名もの委員の方からご希望とかご懸念というご意見は出ておりましたが、強い異論ということもなかったことを踏まえまして、当分科会としては事務局から説明があった厚生労働省案を「妥当」と認めて、その旨を労働政策審議会会長に報告したいと考えております。よろしいでしょうか。
                  (異議なし)
○今野分科会長
 それではそのようにさせていただきたいと思います。事務局から案を配っていただけますか。
                 (事務局案配付)
○障害者雇用対策課長
 いまお配りした資料について読み上げさせていただきます。平成24年5月23日。労働政策審議会会長 諏訪康雄殿。障害者雇用分科会分科会長 今野浩一郎。「障害者雇用率等について(案)」について。平成24年5月23日付厚生労働省発職高0523第1号をもって、労働政策審議会に諮問のあった標記については、本分科会は下記のとおり報告する。記。厚生労働省案は「妥当」と認める。以上です。
○今野分科会長
 それではよろしいでしょうか。ありがとうございました。その文案どおりにさせていただきたいと思います。今後、この内容を労働政策審議会会長宛に報告をし、労働政策審議会会長から厚生労働大臣に答申するということになります。
 それでは1番目の議題はこれで終わりにさせていただきまして、第2番目のハローワークにおける障害者の職業紹介状況について、まず事務局から説明をお願いします。
○主任障害者雇用専門官
 事務局の主任障害者雇用専門官の田窪です。お手元にお配りしております資料3と参考資料3をお手元に準備いただければと思います。この2つの資料に基づきまして、簡単にポイントをご説明させせていただきます。まず資料3です。全体の数字を書かせていただいています。最初のところに書いてありますが、平成23年度の就職件数が5万9,367件、新規求職者数が14万8,358件ということで、それぞれ12.2%増、新規求職申込件数は数字を入れておりませんが11.8%増ということで、それぞれ平成22年度をさらに上回る状況となっております。
 ちなみに就職件数については約6万件ということで、2年連続で過去最高の数字となっています。また、新規求職申込件数について平成16年度からの数字を記載させていただいていますが、平成11年度から12年連続で増加してきています。先ほどもご説明しましたように、この新規求職申込件数にありますように、障害のある方の就労意欲という部分が、出てきているのかと考えているところです。
 参考資料3で障害別の数字について、簡単にご説明させていただきたいと思います。参考資料3でポイントとして障害別の数字を出させていただいています。それぞれ身体障害者、知的障害者、精神障害者、その他の障害者別に数字を出させていただいていますが、それぞれ新規求職申込件数、就職件数とも、対前年で増加するという状況となっています。その中で、特徴的なところを申し上げますと、実際の就職件数、新規就職申込件数の増加幅が非常に大きいものとして、精神障害者の数字が大きく伸びていることが特徴となっています。
 詳細は後ろのほうの資料でご覧いただければと思いますが、精神障害者の方の新規求職申込件数や就職件数については、ここのところ、連続して大幅に増加してきている状況にあるということで、ご理解いただければと思っております。
 産業別には、「医療・福祉」、「製造業」、「卸売業、小売業」での就職件数が多くなっており、対前年度からの伸びとしては「医療・福祉」のところが大きくなっています。
 解雇者数についても、このタイミングで公表させていただいています。平成6年度から全国集計をしていますが、その全国集計をやり始めて以降、いちばん少ない数になっています。平成22年度から比べても80人減の1,253名という状況になっています。
 なお、前回の分科会で、当時の鈴木委員から身体障害者の就職の状況について、障害部位ごとの状況についてもわかるようにすべきではないかというようなご意見をいただいて、そのとき、職業紹介のもので何らかの工夫ができないかということでお答え申し上げていたところですが、お手元の参考資料3の14頁をお開きください。竹下委員の資料にはタグを付けさせていただいています。身体障害者の障害部位別のものとして、大きく視覚障害、聴覚・言語障害、肢体不自由、内部障害ということで大きく分類して、新規求職申込件数、有効求職者数、就職件数、就職率という形で数字を出させていただいています。
 就職件数のところでの特徴を簡単に申し上げますと、就職件数では、身体障害者全体は対前年で2.6%という増加になっていますが、障害部位別に見ますと視覚障害者のところが7.5%増、内部障害のところが7.4%増ということで、この2つのところが対前年で見ると就職件数が伸びているというような状況となっています。
 簡単ではありますが事務局からの説明は以上とさせていただきます。
○障害者雇用対策課長
 資料3をご覧いただきますと、実線の折れ線グラフで書いてある新規求職申込件数は、ある意味ハローワークに登録をして仕事を探そうと新たに登録してきた障害者の数で、棒グラフが実際就職まで至った人たちがどれぐらいいるかという数字になります。
 一部求職申込件数が増えれば就職件数が上がるのは、ある意味当たり前だろうというご指摘を以前外部から受けたことがありますが、それはそんなに簡単な話ではなくて、いくら障害者の方がたくさん働きたいという意欲を持っている人がいたとしても、それを企業側がきっちり受け止めてくれない限りは、就職という形で果実にはならないということになります。
 そこは企業の雇用管理をいろいろ工夫していただいているところ、あとは企業以外の例えば企業の中に入って障害者が働き始めるころに手助けをするジョブコーチですとか、あるいは企業だけでみきれない生活面でのバックアップを働いている障害者に対してしている支援団体等、そういった力がある意味結集されて、この就職件数の伸びにつながっていると思っています。
 実際にこれは就職件数ですが雇用者数について8年連続の伸びを示している、その間、リーマンショックあり、東日本大震災があったにもかかわらず、障害者の雇用が一貫して伸び続けているという背景には、障害者自身の頑張りは当然のことながらありますが、それを囲む障害者雇用をめぐるプレーヤーの皆さんの努力があって、こういった結果が生まれてきたということは、ある意味確認しておかなければいけない話だと思います。とはいえ、法定雇用率を達成していない企業がまだ多いというのは確かですので、そちらに対する指導もしっかりしないといけないことは当然のことではありますが、一応蛇足ながら補足させていただきました。
○今野分科会長
 それではいまの説明に対してご意見を、川崎委員どうぞ。
○川崎委員
 家族会の川崎です。精神障害者が本当に雇用が進んでいるということは大変ありがたく、これはやはり企業側の精神障害者に対するご理解が進んでいるのではないかなという思いでおります。実際、精神障害者の数は323万人という3障害の中で、いちばん多くの数を占めているということと、現在いろいろと国の施策におきまして、地域移行ということで、かなり地域で生活する精神障害者が増えており、またその中でも非常に仕事をしたいという希望が出ており、こういうところがうまく企業側に理解されているのではないかと思うのですが、実は精神障害者の雇用に関しては、やはり定着支援が非常に必要ではないかと思っております。ハローワークでこのような数が出ていますが、実際に定着するための支援が何であるかと私どもは考えているのですが、これは企業側だけにお願いするのではなく、精神障害者、知的障害者にとっては、人的支援が必要であるということが言われています。さらにまだ多くの精神障害者が仕事をしたいという思いで地域で生活しております。最近、生活保護を受けているのは精神障害者がいちばん多いというようなことを言われていますが、彼らも生活保護から脱却したいという思いでおりますので、そういう精神障害者がもっと多く就労の機会、そして就労継続、定着できるような支援が必要であると思います。その点も併せて、これから研究会などでも論じられていくことと思いますが、企業に理解していただいて、定着できるような方向性を是非とも作っていただきたいと思っております。ありがとうございます。
○障害者雇用対策課長
 我々もご指摘のとおり、特に知的障害、精神障害、発達障害の方々については、入口のこの就職件数が上がったということで喜んでばかりいられない。実際にそういった障害類型の方々の離職というのは多い。何度も何度もハローワークに戻って、また就職活動をするというようなケースが多いです。おそらく10年前、20年前以上に、就職ということだけではなく定着をいかに進められるかということが、すごく重要な課題だろうと思います。
 ご指摘いただいたように、いま並行して走っている研究会のうちの第3研究会「地域の就労支援の在り方に関する研究会」については、本日の分科会の栗原委員や松爲委員にもご参加いただいておりますが、そちらのほうでは、特に精神障害者に特化した形でやっているわけではないのですが障害をもつ労働者の定着支援をどうするかということが大変重要なテーマになっていて、それぞれの支援するプレーヤーの人たちが抜けがなく対応していけるかということが重要なテーマになっております。現在、我々厚生労働者側が障害者雇用対策として予算なり人員なりを配置している資源配分については、そういったことを重視する方向に向かわせていますが、さらにそれをもっとしていかなければいけない、特に今回は法定雇用率が上がるということもありますので、そこはもう一段、次のステージに移れるようにしていきたいと思います。
 加えて第2研究会「 労働・雇用分野における障害者権利条約への対応の在り方に関する研究会」の差別禁止の議論をするにあたっても、そういった人的な支援という点が、ややもすれば差別禁止の議論で軽視されがちであるというご指摘も、第2研究会の権利条約の対応も研究会でも言われています。それもある種、定着支援の話につながっていく、とにかく就職するにあたって、いろいろその段階で手当てすればそれで終わりという話ではないということで、合理的配慮の問題ということを考えていく上でも、その視点が極めて重要だと思っておりますので、そういう視点をもって研究会のほうでもご議論いただけるようにしたいと思います。
○今野分科会長
 ほかにいかがでしょうか。
○竹下委員
 日盲連の竹下です。今回、新規就職者の障害別の数字を出していただいたことは、実態把握と今後の政策を考えていく上で有用だと思いますので、これは非常にありがたいと思っております。ありがとうございました。
 ただ、それだけに2点ご質問なのですが、既に就労中の障害者についても、障害別の数字をいずれ出す予定があるかどうかというのが1点。新規の方にせよ、産業別、職種別の障害種別ごとの数字というものが出るのかどうかについても、併せてわかれば教えてください。
○主任障害者雇用専門官
 まず、2点目のほうを答えさせていただければと思います。職業紹介状況の部分についてはシステムで集計している部分があり、機械にも限界があり、どこまでできるかという課題があるのですが、従来から視覚障害の方の部分について、産業別、職業別の状況は、我々としては手作業で集計しています。それについては引き続き、少なくとも手作業の部分で出させて、またお求めに応じて提供等させていただければと思っているところです。
 ちなみに、平成23年度の第1四半期分について手作業で計算していますが、視覚障害の方の就職が多い職種としては、あん摩・マッサージ・指圧、鍼、灸が55.2%、事務的職業が13.2%、生産工程労務の職業が10.2%というのが概要になっています。詳細等必要がありましたら、後でご説明させていただきます。
○障害者雇用対策課長
 1点目のご質問は、実際に働いている障害者についても同様にというご指摘で、これは過去にもそういったご指摘はいただいております。ハローワークについての集計は、まずは第一歩ということで、そういう形で出させていただきました。ある意味、これはハローワークが汗をかけば済む話なので、今回出させていただいたのですが、一方、就労者、実際に働いている障害者についての調査は、基本的に、毎年6月1日に企業に対してお願いしている報告の用紙から引っ張ってきているということがありまして、事業主側の負担の問題等もありますので、そういうご指摘があったということはきちんと受け止めなければいけないと思いますが、まずはハローワークの調査で詳細を新たにお示しするという形に、今回は留めた次第です。
○今野分科会長
 ほかにございますか。よろしいでしょうか。それでは先ほどから事務局からも、またほかの委員の方からもありましたが、今回は就職件数が2年連続で最高になったというのは、企業側の頑張りの貢献が大きいと私も思います。法定雇用率が2.0%になりますので、頑張っていただいた企業にはもう少し頑張ってもらう、さらに頑張っていただきたいということだろうと思います。さらに政策のほうも整備充実を図っていくということだと思っております。
 それでは第2番目の議題はこの辺で終わりにしまして、ほかに事務局で用意したことは、これでいいですか。それでは最後に部長からご挨拶をいただければと思います。
○高齢・障害者雇用対策部長
 今回の見直しに当たりまして、皆様方にお礼を申し上げます。「妥当」の答申をいただきまして、ありがとうございます。今後の日程ですが、政令改正の手続がございますので、6月の上旬から中旬にかけまして、閣議決定をし、公布をしたいと考えております。なお、先ほど中村委員、あるいは杉山委員からご指摘がございました周知、広報については厚生労働省を挙げ、当然、地方労働局、ハローワークを挙げて徹底していきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
○今野分科会長
 ありがとうございました。それでは本日の分科会はこれで終わりたいと思います。議事録の署名ですが、労働者代表は斉藤委員、使用者代表は栗原委員、障害者代表は竹下委員でお願いいたします。それでは終わります。ありがとうございました。


(了)

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