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2012年3月1日 薬事・食品衛生審議会 医療機器・体外診断薬部会議事録

医薬食品局

○日時

平成24年3月1日(木)


○場所

厚生労働省 専用第12会議室


○出席者

出席委員(16名):五十音順 敬省略

○荒 井 保 明、 荒 川 義 弘、 石 井 明 子、◎笠 貫   宏、

 川 上 正 舒、 齋 藤 知 行、 正 田 良 介、 高 橋 好 文、

 田 島 優 子、 寺 崎 浩 子、 中 谷 武 嗣、 西 田 幸 二、

 菱 田 和 己、 松 岡 厚 子、 村 上 輝 夫、 桃 井 保 子

(注) ◎部会長 ○部会長代理

 他参考人1名

欠席委員(7名):五十音順 敬省略

 今 井 聡 美、 木 村   剛、 倉 根 一 郎、 塩 川 芳 昭、

 鈴 木 邦 彦、 武 谷 雄 二、 千 葉 敏 雄

行政機関出席者

 平 山 佳 伸 (大臣官房審議官)

 浅 沼 一 成 (医療機器審査管理室長)

 俵 木 登美子 (安全対策課長)

 内 海 英 雄 (独立行政法人医薬品医療機器総合機構審査センター長)

 三 宅 真 二 (独立行政法人医薬品医療機器総合機構上席審議役)

 佐 藤 岳 幸 (独立行政法人医薬品医療機器総合機構審議役)

○議事

○医療機器審査管理室長 定刻になりましたので、ただ今から医療機器・体外診断薬部会を開会いたします。
委員の先生方におかれましては、御多忙な中御出席いただき、誠にありがとうございます。
まず始めに、委員の出欠状況について、御報告いたします。
本日は、医療機器・体外診断薬部会委員23名のうち、15名の御出席をいただいておりますので、薬事・食品衛生審議会令に基づく定足数を満たしておりますことを御報告いたします。
 続きまして、本日の議題の公開・非公開の取扱いについて、御説明いたします。
平成13年1月23日付の薬事・食品衛生審議会決議に基づき、本日の議題1〜3については、医療機器の承認審査に関する議題であり、企業情報に関する内容等が含まれるため、非公開といたします。
これより議事に入りますので、傍聴の方によるカメラ撮りはここまでといたします。御協力のほど、よろしくお願いいたします。
それでは、以後の進行について、笠貫部会長、よろしくお願い申し上げます。
○笠貫部会長 おはようございます。最初に、事務局より配付資料の確認をお願いいたします。
○医療機器審査管理室長 配付資料の御確認をお願いしたいと思います。本日の議事次第の下段に配付資料のリストを書いていますが、改めて私から確認させていただきたいと思います。
医薬品医療機器総合機構から審査報告書が皆さんに配付されていると思いますが、それに加えて資料1「医療機器『メドトロニックAdvisa MRI』及び『キャプシュアーFIX MRI リード』の生物由来製品又は特定生物由来製品の指定の要否、製造販売承認の可否及び再審査期間の指定について(諮問書)」という資料がございます。大変厚くなっています。その別添でシュアスキャンペーシングシステム症例一覧表という、これも大変厚い資料が机の上に置いてあると思います。
資料2-1「医療機器『テクノラスエキシマレーザシステム』の再審査報告について」です。
資料2-2「医療機器『アレグレットウェーブ』の再審査報告について」です。
資料3「医療機器・体外診断薬部会報告品目」、これは平成23年10月1日〜12月31日分までの報告品目です。
資料4「競合品目・競合企業リスト」で、本日御審議いただくAdvisa MRIとの競合リストです。それに関係するものとして参考資料4となっていますが、薬事分科会審議参加規程を配付しているところです。資料の不足がございましたら事務局にお申し付けください。以上です。
○笠貫部会長 ありがとうございます。資料はお揃いでしょうか。
それでは議題に入らせていただきますが、本日の審議事項に関与された委員の先生と利益相反に関する申出状況について、事務局から御報告をお願いします。
○事務局 事務局より御報告申し上げます。資料4と参考資料4になります。資料4が競合品目・競合企業リストになっていて、こちらの報告は、平成20年12月19日付薬事分科会で決定された薬事分科会の審議参加規程に基づくものになります。皆様から毎回、御報告をいただいていますので、概要は御存じかと思いますが、過去3年度にわたり寄附金・契約金等の額について、競合企業と申請企業から額の申告をしていただきまして、その結果に応じて審議不参加若しくは議決の不参加という形を審議会の規程として決めていただいております。
 資料4を御覧ください。2枚ございますが両方とも議題1関係となっていて、1枚目が申請品目はメドトロニックAdvisa MRI、申請者名は日本メドトロニック株式会社で、競合品目2品目が挙げられています。両方とも本申請品目と同様にMRIとの併用が可能であるペースメーカ及びリードであるため、市場において競合することが想定されるということで競合品目が2品目挙がっています。
次のページについても、同様の企業で競合品目2品目が挙がっています。
本日の審議事項に関する影響企業について、委員の皆様から寄附金・契約金等の受取状況を伺いましたところ、薬事分科会審議参加規程第12条「審議不参加の基準」、又は第13条「議決不参加の基準」に基づき、御退席いただく委員及び議決に御参加いただけない委員は、本日いらっしゃいません。以上、御報告いたします。
○笠貫部会長 ありがとうございます。ただ今の事務局からの御説明について、特段の御意見等はございますか。
よろしければ、議題1に入らせていただきます。議題1「メドトロニックAdvisa MRI」及び「キャプシュアーFIX MRIリード」の製造販売承認の可否等について審議を行います。本議題の審議に当たりましては、参考人として、産業技術総合研究所ヒューマンライフテクノロジー研究部門副研究部門長でいらっしゃいます、本間一弘先生に御出席いただいています。よろしくお願いいたします。
それでは、まず審議品目の概要につきまして事務局から説明をお願いいたします。
○事務局 審議事項議題1、資料1「医療機器『メドトロニックAdvisa MRI』及び『キャプシュアーFIX MRIリード』の生物由来製品又は特定生物由来製品の指定の要否、製造販売承認の可否及び再審査期間の指定について(諮問書)」事務局より説明いたします。
本日、審査報告書の説明は別に配布しております審査報告書の方で御説明いたします。こちらはページ番号を振っていて薄いので見やすくなっていますので、こちらをお手元に御準備いただければと思います。
 2ページは、一般的名称、1.植込み型心臓ペースメーカ、2.心内膜植込み型ペースメーカリード、販売名が「メドトロニックAdvisa MRI」、「キャプシュアーFIX MRIリード」、申請者は日本メドトロニック株式会社です。
 3ページは、1.メドトロニックAdvisa MRIの使用目的は、皮下の外科的に作製したポケットに植込み、心臓内に留置する電極と接続して使用する植込み型心臓ペースメーカであり、本品は、撮像可能条件に適合する場合にのみ限定的にMRI検査を行うことが可能となる機器です。「(1)適応患者」は、徐脈に基づくめまい、ふらつき、失神などの症状があり、心拍数の回復により症状の改善が期待できる患者です。「(2)適応疾患」は、房室ブロック、洞機能不全症候群、頸動脈洞症候群、神経調節性失神といったものです。
 「2.キャプシュアーFIX MRIリード」の使用目的ですが、不整脈治療を目的に植込み型心臓ペースメーカ、植込み型除細動器等のパルス発生器と接続して、体内に植込んで使用する経静脈リードであり、長時間心臓の自己脈をペースメーカに伝達し、ペースメーカの刺激電流を心筋へ伝達することによって、心臓リズムの補正に用いるものです。
なお、本品についても、撮像可能条件に適合する場合にのみ限定的にMRI検査を行うことが可能となる機器ということです。承認条件として1.〜3.の記載をしています。品目の概要については、6ページの図1、図2に写真を掲載していますので、御確認いただければと思います。詳細につきましては、機構より御説明させていただきます。
○機構 審議事項議題1、資料1「医療機器『メドトロニックAdvisa MRI』及び『キャプシュアーFIX MRIリード』の生物由来製品又は特定生物由来製品の指定の要否、製造販売承認の可否及び再審査期間の指定について(諮問書)」医薬品医療機器総合機構より御説明いたします。
諮問書の次のページを御覧ください。本審査に当たり、御覧の専門委員の先生の御意見をいただきました。
 続きまして、お手元に新たにお配りした審査報告書を御覧ください。本品目の概要について御説明いたします。審査報告書6ページを御覧ください。重ねての御説明になりますけれども、本品は、日本メドトロニック株式会社により申請された植込み型心臓ペースメーカとペースメーカリードです。日本では初めての条件付きMRI対応型のペースメーカとして申請されました。ペースメーカとしての基本的な機能は、既に承認されているペースメーカ、リードと同等の性能を有しております。
 次にMRI対応とするための変更点を御説明いたします。審査報告書8ページを御覧ください。本品は、1.5Tトンネル型のMRI装置による検査を受けられるようにするために改良が行われました。ペースメーカについては、□□□□を改良し磁場による影響を低減させました。また、MRI専用のペーシングモードに切り替える機能を追加しております。リードについては、MRIの高周波の影響を低減させる変更を行いました。なお、特定の条件下での試験により安全性が確認されておりますので、1.5T型のMRI装置以外、例えば3Tのものとか、オープン型のMRI装置を想定して設計はされておりません。MRIを実施するための条件は審査報告書9ページから、また添付文書案の警告欄に記載がございます。この条件をすべて満たす場合に限り、MRIを行うことが可能となります。
 続いて、外国における使用状況を御説明いたします。米国においては、本品1、Advisa MRIは承認されておりません。前の世代のものになりますRevo MRIというものと本品2、キャプシュアーFIX MRIリードが承認されております。欧州、オーストラリア等においては、本品1、Advisa MRIが市販されております。なお、これまでにMRI検査に関連する有害事象は確認されていないと報告されています。
 続きまして、非臨床試験成績について御説明申し上げます。審査報告書12ページから御覧ください。まず本品は、MRI検査を受けられるようにした点を除いて、既に承認されておりますペースメーカとリードと基本的な性能は同等であるということが示されており、その点につきましては問題無いと判断いたしました。MRIに対する安全性については、審査報告書14ページの「使用方法を裏付ける試験に関する資料」の項に記載いたしました試験が行われました。機構は審査の結果、特定の条件でMRI検査を行う場合における一定の安全性は確認されたと判断いたしました。
 続きまして、本申請に当たり提出された前世代品、EnRhythm MRIの臨床試験成績に関して御説明いたします。審査報告書の20ページからです。EnRhythm MRIと本品は、非臨床試験によってMRIの影響について同等であるとする結果が得られていることから、本品の評価に代えることができると説明されました。本試験は、海外の42施設で実施された無作為化比較非盲検試験で、デュアルチャンバペースメーカ植込み適応がある患者を対象に行われました。安全性に考慮して、本臨床試験においては、MRIスキャンの画像を撮る中心となるアイソセンタの位置を胸部、この場合「第1頚椎から第12胸椎の間」と定義していますが、その胸部の部位を除いております。
 登録された症例は審査報告書21ページ、図3のように、植込み後、無作為にMRI群と対照群に割り付けられました。登録は484例で、MRI群に258例、対照群に206例が割り付けられ、MRI群のうち、MRIスキャンが行われた症例は211例でした。
 安全性及び有効性の主要評価項目については、審査報告書23ページを御覧ください。安全性主要評価項目については、MRI検査中、検査後のMRI手技に関連する合併症を解析しました。MRI群のうち、MRI後1か月後のフォローアップを終了した211例を解析対象とし、その結果、MRI手技関連合併症は0件であり、合併症回避率は100%という結果でした。
 一つ目の有効性主要評価項目は、MRI検査後のペーシングへの影響を確認するため、ペーシング閾値変化とされました。心房、心室のそれぞれについて閾値上昇が0.5V以下であった被験者の割合を算出しています。結果は、心房、心室共に両群に差が無いことが示されました。
 二つ目の有効性主要評価項目は、MRI検査後のセンシングへの影響を確認するため、センシング振幅変化とされました。心房、心室のそれぞれについてセンシング振幅の低下が50%以内で、センシング振幅が心房測定で1.5mV以上、心室測定で5.0mV以上である被験者の割合を算出しています。結果は、心房、心室共に両群に差が無いことが示されました。
 そのほか、MRIとの関連性が不明の有害事象、MRI撮像後に認められた重篤な有害事象及び死亡例について、詳細な資料を要求し、審査したところ、問題となるような有害事象は無いと判断いたしました。
 以上の非臨床試験及び臨床試験成績を踏まえ、本品の審査における主要な論点について御説明申し上げます。審査報告書38ページの「5.総合評価」を御覧ください。一つ目の論点は、MRIスキャンに対する安全性です。植込み型能動型機器に対してMRIを使用する際には、非能動型機器に対する影響として知られる磁場による力の発生、電流の発生、熱の発生のほか、誘導される電流による機器の電子回路への影響を考慮しなければならず、適切な対応が取られていない場合は、これらの影響により、不適切作動、故障等が生じる恐れがあります。また、本品は心臓に直接接続される機器であることから、誘導電圧によって不適切な心刺激が生じる恐れがあります。審査の結果、非臨床試験及び臨床試験によって、特定の条件下においてこれらの安全性は確認されたと考えます。しかしながら、本品の臨床試験は限られた状況で行われたものであり、市販後には様々な状況が想定されること、本邦の医療機関において適切にMRI検査が行えることを確認し、さらなる安全性対策を講じる必要があることから、承認条件1として、市販後、一定症例数以上に達するまで全例調査を課すことが妥当と判断いたしました。
 二つ目の論点は市販後の安全対策です。これまで、本邦においては、ペースメーカ植込み患者に対するMRI検査は原則禁忌とされていて、医療従事者、患者の常識として認識されていました。MRI対応型植込み型心臓ペースメーカが市販され、MRI非対応型の製品と混在することにより、混乱が生じる恐れがあります。また、本品が市販されると、これまでペースメーカはすべて原則禁忌であると考えてきた、MRI検査に関わる多くの医療従事者が影響を受けることから、本品を植込まれた患者に携わる全ての医療従事者が、MRI検査によって起こり得る患者への健康被害を理解し、撮像可能条件を遵守しなければならないと考えます。そのため、MRI非対応型のペースメーカとMRI対応型のペースメーカが医療現場に混在すること、MRI対応型のペースメーカであっても一定の条件を満たさない限りはMRI検査を行うことができないことの2点について、正しく情報を周知し、適正に利用されるよう安全策を講じることが重要であると考えます。
 機構は、この2点について、本品を植込む医師、本品の管理指導を行う医師、MRI検査を依頼する医師、MRI検査を行う者等、本品及びMRI検査に関わるすべての医療従事者と患者が正しく理解するよう、十分周知徹底する必要があると考えておりまして、医療従事者及び患者が正しい理解を得るための研修が重要であると考え、承認条件3として研修の徹底とサポート体制の構築を課すことが妥当であると判断しました。また、MRI検査前の確認と設定変更、検査中のモニタリング、急変時の迅速な対応、検査後の再設定が必要であることから、患者の安全性を確保するために、MRI検査施設はペースメーカに詳しい医師がいて、速やかにペーシングモードを変更できる体制を有する施設である必要があると考え、承認条件2として、学会と連携して施設基準及び実施者基準を設け、安全性を確保できる施設及び十分な知識を有する医療従事者が使用することを課すことが妥当であると判断いたしました。
 以上の審査を踏まえ、機構は本品を「撮像可能条件に適合する場合にのみ限定的にMRI検査を行うことが可能となる機器」と位置付けることにより、承認して差し支えないとの結論に達し、本医療機器・体外診断薬部会で御審議いただくことが適切と判断いたしました。再審査期間は3年と判断しております。なお、薬事分科会では報告を予定しております。
 最後に、事前に川上委員、塩川委員から御意見、御質問をいただいておりますので紹介させていただきます。塩川委員は本日御欠席でございますので、事前に御説明申し上げております。
川上委員からは2点、御意見をいただいております。1点目は、MRI実施施設は患者のペースメーカの管理を行っている主治医がいる施設に限定した方が良いのではないかという御提案、2点目は市販後調査の症例数についての御質問です。
機構は、少なくともペースメーカの管理に熟練した医師がいる施設のみでMRI検査を行うべきであると考え、関連の学会において施設の基準を作成していただいております。最終的には関連学会の先生方と御相談させていただくことになると思いますが、部会においても御指摘をいただいたことをお伝えし、混乱を避けるため限定的に使用することを検討させていただきます。使用成績調査におきましては、MRI検査を受けた症例を全例調査することとしております。最低100例、可能であれば、より多くの症例データを収集する予定です。
 塩川委員からは、緊急MRIが必要な場合の本品の分かりやすい見分け方を明示されていると良い、という御意見をいただきました。
本品の特徴であるMRI使用可能であるということに関しましては、原則としては手順どおりに依頼があった時のみ限定して使用することとし、確認のために治療が遅れるということが無いよう、緊急時の対応は通常のペースメーカと同じ扱いにしたいと考えております。しかしながら、緊急時であっても、なるべくなら手順どおりに使用した方が良いとお考えの先生もおられると思いますので、その場合の識別方法ですけれども、現在、3種類ございます。一つ目は、ペースメーカ手帳及びMRI対応型専用のIDカードを発行することとしております。二つ目は、体外からペースメーカのプログラムを変更するために用いるプログラマという機器による確認、三つ目はエックス線透視により確認できるマーク、この3点でございます。残念ながら本品は体内に完全に植込まれてしまうため、目視で確認する手段は無く、これ以上の識別方法はありません。機構からの報告は以上です。御審議のほど、よろしくお願いいたします。
○笠貫部会長 ありがとうございました。それでは参考人の本間先生から付け加えることがございましたら、よろしくお願いします。
○本間参考人 私、実はMRIは、国内のみならず世界的にも初期のころから携わっていて、大体30年を経過いたしました。研究開発でハードウェア、ソフトウェアのいろいろな開発を行っていて、そんな経緯の中で安全性や性能ということも併せて評価させていただいてきております。それが私の背景でございます。
 MRIは御存じのように、非常に強い磁場の中で時間的に変動する磁場を加えると同時に、エネルギーを原子核の中に供給するために電波を加えます。ここに記載のように64MHzと書いてありましたら、そういうことで空間的に一定の強い磁場と時間的に変動する磁場と電波、その3種類を同時に加えるということになります。その各々でハザードが全部違っていて、非常に強い磁場に関しては引っ張られるというか引力が働きます。これが世界的にも事故を誘発している一番の原因ですけれども、これは磁性体に限らず金属が近づくと、当然ですけれども磁場ですから強い力を受けることになってきます。通常は生体は磁性体ではないということですので、中に入っても問題無いのですが、本品のように金属あるいは電子回路が中にあると、当然ですけれども何らかの力を受ける可能性があることがあるかと思います。
 2点目の変動磁場ですが、これは金属あるいは生体に関係無く、渦電流と称する電流を誘導するところに寄与してきます。生体に入ってもピリピリした感覚などの違和感を持つのはこれが原因で、これが強くなればなるほど誘導電流の値が大きくなってきます。当然ですけれども、本品のように電気回路や金属片が中にありますと、生体以上にそこに電流を誘導する可能性が高くなってきます。
 3点目の電波ですが、電波を加えると生体の中あるいは金属の中で熱の吸収が起こりますので、その吸収が放熱されませんとだんだん蓄熱していくことになり、だんだん熱くなるということが想定されます。この三つの点が各々に、先ほど申しましたようにいろいろ問題点を有していることがあり、これまでMRIの撮像では等しく禁忌とさせていただいてきたかと思いますが、この辺が非常に懸念されるということで、そういう意味で金属片を体内に持っている方に対するMRI撮像は禁忌とそのように判断してこられたと思います。
 それに対して本品は、まさに金属あるいは電子回路を持ったものあるいはリード線が入ったものがありますので、先ほど申しましたように引っ張られる力を受けたり、中で電流を誘導する。それから蓄熱、発熱する。その辺のところが懸念される材料です。各々の項目に関しては全く別々に作用しますので、個々にそのハザードと言いますか、どれくらいの影響があるかというのをしっかり見ていただくことが必要かと思っています。
 先ほど御説明いただいた機構からの御説明は、私の印象としては非常に的を得た解析ではないかと思っています。MRIは、今現在でも様々な撮像方法、ハードウェア、ソフトウェアの開発をいろいろと進めていますので、1.5Tの磁場の中のMRI装置は何でもいいかと言われると、ここから先の展開を考えた時に少し懸念されることがありますので、先ほど御指摘がありましたように試験をした範囲、限られた範囲内でお使いいただくのが妥当な選択だと思っています。以上です。何かありましたら御質問をお受けいたします。
○笠貫部会長 ありがとうございます。各委員の先生方から御意見はございますか。
○齋藤委員 MRIは、単回だけでなく複数回の撮像を受ける患者さんがいらっしゃると思います。このような際に複数回の撮像を受けて、この本品が耐えられるかどうか、あるいは定期的に行う場合には、どのくらいの間隔を空けた方がいいのかが問題となると思います。これらの点はいかがでしょうか。
○笠貫部会長 これは機構からお答えください。
○機構 機構より御説明申し上げます。審査報告書の19ページを御覧ください。ここの「MRI検査を行う頻度に関する考察」という項に記載していますが、本品が植込まれた患者に対し、機構としても複数回のMRIに対しては懸念がございました。そのため、試験内容等を精査して確認しました。その結果、□□□□□□□中の動物試験において、1週間ごとに5回、まず行っていたという結果がございます。それ以上の頻度について更に説明を求めました。そうしたところ、先ほど御説明しましたけれども、MRIを撮った時のハザードには引力や誘導電流、あとは熱等による影響がありますけれども、引力等による影響は蓄積するものではなく、撮るたびに影響はリセットされると考えています。一番問題となるのがリードの発熱による影響で、組織損傷が蓄積するということですが、これについては下から4行目です。繰り返し同量の熱を与えた場合のペーシング閾値は、1回目のスキャン後の閾値以上には上昇しなかったという結果が得られています。1回影響が与えられた後は、それ以上の熱が与えられない限り、問題は起こっていないという結果が得られています。そのため頻度については、1回のスキャンが許容される限りは問題が生じないと考えています。ただ、連続で短期間に、1日のうちに何度もということに関しては、十分な確認は得られていないというのが実情ですけれども、最大の熱量以上にならなければ問題は無いと考えています。
○笠貫部会長 本間先生、追加することはございますか。
○本間参考人 高頻度のMRI撮像は特に問題は無いというか、それが問題になるような事象というのは聞いたことがありません。金属のものを体内留置する時に一つ懸念されるのは、金属片が磁化するというか、磁石の中に入りますから磁化してしまうのです。そこで磁性を持ってしまうことが一つ懸念されることかと思いますが、それは、この試験結果から見れば、磁化しているか、していないか、あるいは磁化する材料を使っているかどうかというところで判断いただけるかと思います。そこが個人的には唯一、懸念されることかと思いますけれども、それは結果から見て、無いように判断します。
○笠貫部会長 よろしいですか。私が気になりましたのは、1週間置きに5回、それから後の繰り返しでは蓄積しないというお話ですが、先生がいま御懸念されている問題は、例えば1日に何回も行うデータは無いというお話でした。それと先生の懸念されている問題とは合致するのでしょうか。
○本間参考人 別の問題でございまして、短期間に使用していただいても特に不具合を生ずるということは、想定できないと思っています。不具合が出てくれば、1回の撮像でも出てくるのではないかと思っています。
○笠貫部会長 ほかにはございませんか。
○村上委員 資料に書いてあったかもしれませんが、温度上昇というのは何度ぐらいまでの上昇が考えられるのでしょうか。
○笠貫部会長 機構からお願いします。
○機構 御質問、ありがとうございます。機構より御説明いたします。温度上昇ですが、二つの発熱の試験が行われています。一つは本体の発熱で、本体の発熱に関しては審査報告書15ページにあります。15ページ下の「□□□□□□□□□試験」というところから記載していて、16ページにかけて御説明申し上げます。これについて最大温度は、□□□℃まで上昇しているという結果がグラフから得られていて、安全性を考慮して基点を□℃から取っていますので、□□□℃の上昇となっています。リードについては直接温度を測るのではなく、誘導される電流による最大の熱を考慮して、その熱量による組織への影響を見ています。
○笠貫部会長 村上委員、よろしいですか。
○村上委員 温度については、了解しました。先ほど、本間先生から1.5Tでも限定した方がいい機種があるということでしたが、どのようなところに注意したらよろしいか御説明いただけますか。
○本間参考人 基本的には、先ほど御説明がありました1.5というのは、静磁場の強さです。磁場変動は、先ほど説明があったのかもしれませんが、何mT/mという、その辺のところでやる試験を行った結果、安全だったというところで抑えましょうという範疇です。
○村上委員 その範疇を超える機種もあるということでしょうか。変動磁場の方か何か。
○本間参考人 無いということです。
○機構 機構より御説明いたします。審査報告書の32ページを御覧ください。こちらにMRIを実施するための条件と根拠を記載していますが、この中の「MRI装置及び撮像に関する項目」の2番目にMRI機器の条件が書かれています。これにつきましては、1.5Tの静磁場を有すること。1.5Tの静磁場においてRF励起周波数は64MHz、これは大体64ということなので64ですけれども、あとは1軸当たりの最大勾配スルーレートが200T/m/s以下であることとされています。この最後の条件は、あくまで最大で取っていますが、現状、これほど強いスルーレートを持った機種は無いと聞いています。
○村上委員 ありがとうございました。
○本間参考人 私が先ほど申しましたのは、MRIの安全基準というのはIEC、それからJISで規定されています。それはこの辺のスルーレート、いわゆる磁場変動の特性が良くなると撮像時間が短縮したり、画質が良くなるなど、画像診断上、いい点がいろいろ出てきます。これまでの開発の経緯から申しまして、この辺のところをだんだん強くしていくというように技術の方はずっと動いてきました。そのような意味で、今のIEC、JISのところも画像診断の側から見ると、その辺のところは安全の範囲内でできるだけ上げたいという希望が実はあります。相反して、このような体内留置機器の方は極力上げないということが前提ですので、そのような意味では装置側で上がったとしても、安全性が担保できないところまで上げて撮像しても、それは今まで試験成績表が無いということ、あるいは少し不具合が出る可能性があるのかどうかを判断できない範疇においては、それは上げて使ってはいけないのではないかという意味で申したつもりでございます。
 ですから、今回試験を行った範囲内では、このように不具合が出てこないという結果が出ていますので、その範疇で使っていただく分においては、これから臨床で使っていただいても問題は出ないのではないかと想定するのですが、ただ、MRI側でその辺のところの数値を上げると、1.5Tの装置も条件がいろいろ変わってきますので、そこになると不具合の発生は無いとか、あるいはそれが危惧できないとは断言できなくなってくる可能性があるということです。ですから、先ほど機構の方が御説明されたように、ある限られた範囲あるいは試験をやった範囲内に限定してお使いいただくのが、不具合を生じない、より安全上問題が生じる可能性が低いということで、よろしいのではないかと思っています。
○笠貫部会長 MRI画質を上げるためには条件を変えないといけないということですね。それは、それぞれの施設のMRIの放射線技師が先生方の指示で変えることが日常においてもあり得ることなのですか。
○本間参考人 今現在、技術的には、実は臨床機でお使いの範囲を超えたところまで技術はもういっているのです。ですけれども、今MRI装置を臨床で承認していただいている範疇は、ある制限の範囲内までというところで現在臨床機は動いていますので、それを超えるということはございません。先ほどありました本品に対する制限条件というのを超えないというところに設定しておられますので、今現在、臨床機で動いている範疇において不具合は想定できないということです。ただ、私が申しましたのは、これから将来を考えた時に、MRI側のパフォーマンスが上がってくる可能性がありますので、単に1.5Tの臨床用装置で本品の使用をオーケーするのは、これからの技術的発展を見た上でなければと言うとおかしいですが、発展があったとしても安全面でそれが担保できるかどうかというところは、一概に言えないということです。
○笠貫部会長 そうしますと、現在のMRI機器の条件は、現時点での臨床現場ですべて1.5Tである以上は、満たしているのだと考えてよろしいですか。
○本間参考人 それは、先ほど御説明いただいた32ページのところにあります、静磁場の強さ1.5T、15,000g、RFの周波数64MHz、最大スルーレートが200T/m/s、この条件であればということだと思っています。
○笠貫部会長 ほかに御質問、ございませんか。
○正田委員 小さい病院から来ている人間からすると、1.5T以下の機器を持っている所は、専門医がいないような所なので、行うなということになるのでしょうか。そこが気になります。これを見ると1.5Tというように決めてありますが、それ以下の機器しか持っていなくて、例えば循環器の専門医はいるけれども、機器がそうだという所は、それをしないということになるのか念のために確認しておきたいというのが1点です。
○笠貫部会長 機構、どうぞ。
○機構 機構より御説明申し上げます。この試験を行った条件というのが、1.5Tのトンネル型のMRIを想定していて、そのほかのオープンMRIについては磁場の分布が違うことや先ほどの電磁波の周波数が変わってしまうということがありますので、違った条件での安全性は確認されていません。先ほど本間先生からも御説明いただきましたが、あくまで本機器は、添付文書の警告欄にも記載していますけれども、この撮像条件に適合する範囲において使える限定的なものとして考えていますので、それを除く範囲については使用しないことにしていただきたいと思います。ただし、緊急時につきましては、これまでのペースメーカでも原則禁忌として取り扱われていましたので、同様に取り扱っていただくことと考えています。
○正田委員 それはよく分かりました。それでいいと思いますが、これを見た人が、それ以下のものは駄目であるということが分かるようにしておかないと、いろいろ判断されてしまう可能性があるかというのが、今の質問の趣旨です。
○機構 御指摘ありがとうございます。その点につきまして研修等を行う予定ですが、添付文書や何らかの形で1.5T以下のものができないということを十分に周知徹底するようにしたいと考えております。
○荒井部会長代理 今の議論とも少し絡むのですが、承認条件2は、実際に使う施設に対して研修のようなものを義務付けて、事故の発生を水際で防ぐような対応だと思います。一方、承認条件3は、MRI検査を依頼する側の人間、すなわち様々な診療科の人間を対象としていますので、これを徹底するのはかなり大変と思われます。いろいろな条件が付くようですし、更にこれから10年、15年、従来型のものとそうでないものが混在する環境を考える必要があります。多分そのためと思いますが、「安全の確保に努めること」となっています。しかしこれは、「措置を講じなさい」に比べると表現がとても弱いようです。具体的にこの文言が対象としているのは企業なのか学会なのか、そしてどの程度のことを要求していて、さらに実際にそれをどうやって検証しようとしているのか。大変難しいところと思いますが、どのように考えて承認条件3が付いているのかを御説明ください。
○機構 御指摘ありがとうございます。機構より御説明申し上げます。承認条件3は企業に対する条件として考えています。医療従事者、患者に対する研修を徹底し、十分なサポート体制を構築ということが書いていますが、現在、日本メドトロニック社から、どのような体制が得られるかについて回答を得ています。まず専用のコールセンターを用意しています。そのコールセンターに連絡することによって、本品の情報が得られることになります。それから専用のIDカードを発行することにより、そのIDカードを持っている患者さんは、植込み時に確認すべき条件、例えばMRIに対応していないリードが入っていないことを確認した患者さんであることが説明されています。あとはeラーニングのシステムが用意されていて、そのサイトにアクセスすることで情報が十分に得られるようにされています。
 なお、MRIを依頼する先生に対する情報提供ですが、現在のところ各関連学会、例えば整形外科や脳神経外科の領域が多いかと思いますけれども、そのような関連学会に対して情報提供していただくようにお願いすると、企業からは回答が得られております。
○荒井部会長代理 IDカードは、実は長期になると患者さんが持っていない、無くしてしまうということがあります。技術的には、これをレントゲンで撮ることにより、どのような型のペースメーカかなどの情報を入手できる可能性があるように思います。その辺、情報があれば、教えて頂ければ、と思います。
○機構 識別方法の一つに、エックス線の透視によるマークの確認がございますけれども、これが確実な手段とは言えないと考えています。どうしても姿勢や向きが多少変わってしまうこともありますので、それは、そのような手段もあるという一つの選択肢として考えております。基本的には患者さんのIDカードで、IDカードを紛失した方に関しては、本品についてはトラッキング医療機器ということもあり、メドトロニック社がデータベースを持っていますので、それで再発行することも可能かと考えています。あとは、プログラマを用いることによって、その機種の特定はできますので、MRI検査施設において、プログラミングを変更できる体制を有していることは、必ず必要であると考えております。
○荒井部会長代理 この製品に限らず、体内に埋め込む機器が多くなってきていますが、現在の技術では、胸やお腹の普通のエックス線写真からでも像を拡大することで、識別番号とか、場合によってはコールセンターの電話番号まで分かるようにすることも可能な段階にきています。今後の埋込み製品に関しては是非、そういう点も含め御検討いただく、あるいは、指導していただきたいと思います。IDカードというのは、最初は患者さんがとても大切に持っているのですが、5年、6年経つとなかなかその場では手に入らないことがあり、必ずしも確実性の高い手段ではありません。この製品のことに限らず、是非この点を今後の検討にしていただければと思います。
○機構 御指摘、ありがとうございます。
○笠貫部会長 ほかにはございませんか。承認条件の方が三つ挙げられているのですが、従来ペースメーカはMRI禁忌だったという大前提で、なおかつMRI対応と非対応とがまだ混在している状態の中で、医療の現場としてどう対応したらいいかという非常に難しい問題を提起されているのだと思います。
 三つ条件が出ていますが、大きく分けますと、三つの立場があります。第一は循環器、ペースメーカを植込むという側ですね。そこではペーシング閾値がどういう条件か、リードインピーダンスがどうなのか、あるいは、万が一不具合が生じた時、すぐ命にかかわるものかどうかということは、ペースメーカを入れた循環器医でなければ分からない問題があります。
 第二は、オーダーを出すという整形外科、脳外科などの側です。ペースメーカの適応が、どのような患者さんの状態で、どのような条件で入っていて、どういう問題があるかは分からないでオーダーを出します。しかも放射線の先ほどのMRIについての知識は無いという問題があります。
 第三は、放射線側の方からいきますと、MRIについては詳しい知識があるけれども、先ほど言いましたような、どのような患者さんにペースメーカが入っているのかという条件等は分かりません。なおかつ、検査時に手順があり、ペーシングモードをまず変えなければいけません。それから、検査中もモニターしないといけない、トラブルが起こったら緊急に対応しなくてはいけない、検査が終わった後もまたチェックをしなくてはいけないといったように、難しい手順を施行しなくてはいけないのですから、どのような条件を付けるかは大変難しいことだと思います。そういった画期的な医療機器が出てきたというところでの承認条件について、各委員の先生方はどういうことを懸念され、また、それに対してどのような対応をしていれば、この医療機器を承認できるだろうかについて、それぞれのお立場から御意見をいただけたらと思うのですが、いかがでしょうか。
○寺崎委員 私は、眼科の診療をしておりますが、原因不明の視力障害などでかなりの頻度でMRIを使います。他院に依頼したりすることもあるため周知というのは重要かと思います。
 ペースメーカを入れている方については、放射線科の医師に受診をさせてMRIの適応を決めてもらうなど、最終判断をどこにするか検討していただければと思います。
○笠貫部会長 オーダーする側から、この条件を周知徹底することは難しいということでした。先生のお立場から、適応があってオーダーを出すところで、どこでチェックができますかと、あるいは先ほどの手順が実行できますかについて、検討していただきたいということだと思うのです。この承認条件も二つの側、つまりペースメーカの循環器医師と放射線医師に対する承認条件を付けているということですね。
○機構 御意見いただきまして、ありがとうございます。現在の承認条件においては、MRI検査を行う施設に関して条件を課して限定していく方向で考えております。依頼する先生に関しましては、十分に情報提供できるようにしたいと思っておりますので、眼科の先生にも今御意見をいただきましたので、情報提供ができるようにはしたいと考えています。
 ただ、細かいところの条件は、先ほど荒井先生からも御指摘いただきましたが、出口といいますか、最終的なところでは確認をするということは、施設基準に入れておりますので、そこで対応できるようにはしたいと考えています。依頼をした後に必ず依頼先で確認するというシステムは、構築するようにしたいと考えております。御質問としては、どこで確認するかというように理解していたのですが。
○寺崎委員 ペースメーカを入れている人は、MRIをやってはいけないと認識している場合が現状かと思いますので一つは、MRIをやってもいいペースメーカを入れている人がいるということが、まず理解されないといけないですね。適応できる人にMRIをしなかったデメリットもあるので、できるだけ多くの人に必要ならMRIをやってあげたいわけですので、適応できるのかできないのかが即座に判断できるように希望します。
○機構 すみません、理解ができていなくて申し訳ありませんでした。患者さんがMRIを撮れるかどうかに関しましては、まずペースメーカ手帳でしたり、IDカード、それから、MRI検査を依頼する前に企業のコールセンターがございますので、そちらに御連絡いただいて確認していただくことになると思います。ただ、それを通過したとしても、MRI検査の直前にペーシングの状態が問題無いかについては確認する必要がございますので、植込み時もそうなのですが、植込み時、依頼時には、患者さんに対しては、MRIを撮ることはできないかもしれないということは、十分に情報提供できるような体制を組んでいきたいと今考えています。
○機構 1点だけ補足させていただきます。先生がおっしゃるように、裾野を広げていく時に、MRIを使えるペースメーカがあるということ、混在しているということ、そういうものが誰に入っているかよく分からないという状況は、当初はかなり多くなると私たちも想定します。
 私たちとしては、急に全部バッと広げてしまうというよりは、むしろまずは限定的に分かっている所から順番に広げていくということです。その後で裾野はどんどん広がっていくと思うので、こういったMRIを撮ってあげたいと思う先生方のお気持は非常によく理解できますので、そういう所に順番に、これは今業界団体と議論しているのですが、業界団体の方からいろいろな学会の方に、きちんと情報を周知していく手はずを整えてくださいと今お願いしています。そうですので、そういった所に順番に広げていくこと、それからマスコミ等からの情報の伝達もあると思います。そういったところで順番に広げていくことによって、まずはMRIに使えるペースメーカが入っている患者さんがいるということは、恐らく認知されていくのではないかと思います。
 そうなっていけば次にどうすればいいのかについても、順番に情報を伝えていくことによって、これはやはり広げていくしかないのだろうということです。最初の段階というのは、それが一度に全部というのはなかなか難しいので、ペースメーカを入れた施設の中において、まず完結できる状況から始めていくような限定的な運用から始めていくのが、今の時点ではそうせざるを得ないのではないかというところで、順次広げていくストーリーで学会の先生方とも議論していきたいと考えております。
○川上委員 非常にマイナーな質問なのですが、これは性能としては非対応型とペースメーカとしての性能は同じだと書いてありますね。そうすると、この会社だけではないので、世間全部これに変えてくださいというわけにはいかないと思うのですが、この会社に関しては従来型を止めても良いのではないですか。止めないとすれば、それは値段の問題なのか何なのか、混乱を避けるためには、こちらの方が性能も多くてより機能がいいとすれば、前の方はやめてしまえば、一つは混乱が避けられると思うのですが。
○機構 御質問いただきまして、ありがとうございます。現在の質問に関しましては、まず機能としましては、確かにおっしゃるように、今までのものと同等の性能を持っていて、さらにMRI対応型であるという点で、前のものは要らないというようにもなってしまうのですが。観点としましては二つございまして、一つは、本品の植込み等について、先ほども事務局から申し上げましたが、まず限定的な所から始めるというように考えておりますので、限定的な所以外については、これからも今までの非対応型のものを使用することになると思います。
 もう一つの観点としましては、今既に植込まれている患者さんがおります。今のペースメーカは、電池の寿命が大体10年ぐらい持つというのがございますので、少なくともこれから10年以上は、既に植込まれている患者さんのものと、これから植込まれるMRI対応型のペースメーカは、混在するというのがございますので、これから徐々にMRI対応型が増えていくとは考えておりますが、まだまだ時間がかかるかと思います。
○笠貫部会長 斎藤委員、どうぞ。
○齋藤委員 現場はかなり混乱するのではないかと思います。例えば、MRIは、経過を診るMRIもありますし、緊急性のあるMRIも当然あるわけです。このようにMRIは撮像するタイミングがあります。緊急性のある場合は、ペースメーカの埋め込みの有無やどのような機種かはわからないかと思います。例え、本品を埋め込んでいてもMRIの撮像は原則としては禁忌ということになるのではないでしょうか。
 言い換えますと、確認のプロセスにある程度の時間がかかるのではないかという懸念があるということです。もう一つの懸念は、本品は限定した施設で行うということですが、その限定した施設はどのように確認できるのかということです。例えば、インターネットで一般の医師も確認できるかどうかとか、周知の方法をどのように構築するかということです。この方法が確立されなければ、現場がかなり混乱するのでないかと思います。
○機構 御指摘ありがとうございます。機構としましても、現場が混乱するということには大変問題があると考えておりまして、御指摘いただきました1点目の緊急時と待機的なものに関しましては、分けて考えております。従来のものについてもそうなのですが、従来のものは緊急時、特に必要とする場合においては、やむを得ず使用することが可能であるという原則禁忌とされておりましたので、これにつきましても確認する時間が取れない場合には、同じように取り扱っていただくことになると思います。ただ、十分に確認する時間がある場合においては、きちんとステップを踏んで時間をかけて確認をして撮っていただくことになると考えております。
 ですので、添付文書を御覧いただきたいのですが、日本メドトロニックAdvisa MRIの添付文書の1ページ、右側のカラムの禁忌・禁止の下の方に原則禁忌という項がございまして、その8)に「【警告】欄に記載したMRIを実施するための条件を満たさない場合のMRI」としておりまして、この場合は原則禁忌、確認が取れない場合も含めて従来と同じように取り扱うこととしております。
 もう一つのMRIを撮れる施設に関しましては、日本メドトロニック社がすべてデータベースとして収集しておくことまでは決まっておりまして、それをどのように公開するかについては検討中です。広く使用される場合においては。
○齋藤委員 その辺が必要になるのではないかと思うのですがね。
○機構 はい。おっしゃるとおりだと思いますので、インターネット等を使用して確認がすぐに取れるような体制は構築していこうと考えております。
○川上委員 本間先生がいらっしゃるので伺いたいのです。この試験としては、かなり胸部を強調して試験が行われているようなのですが、現在の医療現場では、MRIを緊急に使うケースは、圧倒的に頭が多いわけですね。頭と胸部の危険度といいますか、問題は同じなのですか。それとも実際にかかる磁場が、シールドは掛かってないにしても、少し離れることによって、現在の装置からいうとより危険は低いのですか。
○本間参考人 基本的に磁場の強さは、マグネットの中はどこでも同じと御理解いただければと思っております。ですから、そういう意味では、3Tは今回はやめて1.5Tにしましょうというのは、そういうところに来ているかと思っています。ですから、逆にそれを3Tで使用すると、安全面で危惧されることが出てくるかと思っています。そういうことも踏まえまして、頭部だから、胸部だからということは、特に余り御懸念いただく必要は無いかと思ってございます。
 ただし、今度はMRIを撮像する時のMRIの性能面から見ますと、金属片の周辺は当然ですが、それによる影響が恐らく出てまいりますので、そのような体内留置機器の周辺の所で診断することは、それはかなり困難と思ってございますし、安易にそこで読影されても、正しい判断かどうかというところはあります。ですから、ある一定の距離という意味で、どこの範囲内までその影響を及ぼすかは定量的に解析できますので、それより外れた所での診断に御利用いただく格好になると思います。
○笠貫部会長 よろしいでしょうか。ほかにはございませんか。添付文書の中で、植込んだ側の方の問題がかなり警告に書いてありますね。一つは、3〜4か月ごとにペースメーカのチェックをきちんとしてないといけないということです。その理由としては、ペーシング閾値、これはパルス幅が0.4msで、閾値が2.0V以上では駄目ですとか、あるいはリードインピーダンスがある条件のところは駄目ということです。ペースメーカ患者さんは、植込んだ後ペーシング閾値もリードインピーダンスも変わるということです。それをチェックしている施設のペースメーカ患者さんでなければ、リスクがあるということですね。
 そうすると、先ほどのMRIを撮る側がきちんとできるということと、ペースメーカを入れた施設がきちんと患者さん管理ができているということの両方を満たさないと、リスクが高いということになると思います。具体的な実施施設基準は、これから学会と連携で詰めていくことになると思いますが、その場合にMRI検査をする施設だけに基準を設けるのかという問題ともう一つは、ペースメーカを入れた施設も基準をつくるという二つのことがあると思うのですね。
 基準としては、MRIの検査がきちんとできることとペースメーカを入れた患者さんをきちんと管理できること、という両方を満たした施設で、新しいMRI対応型のペースメーカを使うことにすると両方から安全面は担保できていくのだと思うのですが、そういうことは検討されるのですか。
○機構 機構から御説明いたします。今、先生がおっしゃった観点は非常に重要なところと私どもも考えておりまして、当初はその両面を満たすことが非常に重要だと思います。次の観点としては、同じ施設の中で、MRIの施設とペースメーカの施設がある同じ施設で全部完結する形で行うのが、恐らく一番安全なやり方ではなかろうかと思います。それは、川上先生からも御指摘いただいたところだと思います。
 もう一つは、そのような施設が複数ある時に、それをクロスして使うのはどうなのか。MRIも十分講習を受けている施設で、しかもペースメーカを入れる所の講習を受けている、施設同士で患者さんが入れ替わるのも、将来的にはそういうのも広がっていく意味ではいいかと思うのです。しかし最初の段階は、私たちは限定的に同じ施設で完結する形から順次始めていくのが妥当な線ではないかと考えているところで、今そのような案で私たちからも学会に御提案させていただいているところです。
○笠貫部会長 ペースメーカを入れる側の方の施設に対しては、テスト装置を使う時のリスクも書いてありますね。MRI対応のペースメーカが大丈夫かどうかというチェックをする時に、またその副作用、不具合も生じ、閾値の上昇やペーシング不全等いろいろな問題が起こることが書いてあるとすると、ペースメーカを入れる施設の基準もつくらないといけません。MRIをやる施設も基準をつくらなくてはいけません。
 そうすると、今のお話は、基本的には両方をできる施設にまず絞っていくということです。両方を満たした別の施設で患者さんがMRI検査を受ける時には、連携ができるということを次のステップで考えるか今のステップで考えるかは、これから検討していくと捉えてよろしいですか。
そのようなことだそうですが、この承認条件は大変難しい問題だと思うのですが、今の考え方で進めていいかどうかについての御意見は、特にございませんか。
○荒川委員 素人の発言かもしれませんが、MRI対応かどうかということをペースメーカからシグナルを取り出すことにより確認できるのであれば、また、それが各MRIの施設においてもできれば、その辺の確認ができるのではないかと思うのですが、そういったことはないのですか。
○機構 ペースメーカを入れた患者さんで、撮る前に情報をプログラマで取り出すというところの話としては、最初、施設として入る所は、もちろんきちんと1.5Tの決まったMRIが使える状況で、かつ、ペースメーカに関する熟練した経験のある施設であるという所であれば、MRIの先生がペースメーカのプログラマを用いて情報をやり取りするのは、通常難しいと思うのですが、そこの同じ病院にいるほかの科の循環器の先生が来てやるという形であれば、やること自体は恐らく可能ではないかと考えております。
○中谷委員 かなり混乱することに関して今お話されていて、1点思ったのですが、患者さん自身にどのように説明するかですが、現状では単に「ペースメーカ手帳を持っておいて下さい」と言うしかないのですが、以前結構あったのですが、人工弁置換術を行った患者さんで、例えば整形外科へ行ってMRIを撮らなくてはいけないから大丈夫か確認してほしいと言われたと、突然病院外来に電話が掛かってくることがありました。どの人工弁を用いたかまでは急に電話で言われても分からない場合が多く、「少し待ってください」として、カルテを見ないと分かりません。今は人工弁が基本的にオーケーであることが知られるようになりましたが、当初のころ、よくこのような問い合わせがありました。同じようなことが今回も起こるのではないかと思うのです。
 患者さんは単にペースメーカを装着していると理解していると思われます。また、ペースメーカ手帳を持参していないことも有り得ます。そういう面でこれは結構混乱すると思います。やはり患者さんへの教育をもう少し進める、あるいは常に手帳を持つようにする等、何らかの対策をとっておかなければ、緊急対応、特に脳血管障害で緊急対応が必要となった時の問合せや休日での対応等、結構混乱すると想定されます。その辺のところをもう少し配慮していただいておいた方がいいのではないかと思うのです。
○機構 先生の御指摘はもっともなところですので、ペースメーカ友の会という患者団体がございますので、あの団体の方に情報を提供して、そこを周知徹底していくと、そういったことも併せて行っていく予定にしております。それと、もちろん今回の承認条件の3に、ここで「患者に対する研修」というように書いている承認条件は余りないのですが、あえてここに入れさせていただいたのは、そこが非常に重要だと思っていますので、これまでの製品に無いぐらいの細かい綿密なトレーニングといいますか、指導はしていかないといけないと考えております。御指摘ありがとうございます。
○笠貫部会長 承認条件3のところで「患者に対する研修」が書いてあります。医薬品でもリスクマネジメントには、具体的に患者さんのパンフレット等が細かく書いてありますね。これは会社の方での患者さんへのパンフレットはどこかへ出ているのでしょうか。これからでしたか。
○機構 すみません、今こちらで準備できていないのですが、現在、準備中で雛型のようなものはあるのですが、まだそのような段階です。
○笠貫部会長 そうすると、これは患者さん向けのパンフレットをきちんと分かりやすく作って、それを植込んだ患者さんにドクターの方からきちんと渡すということをどこかで徹底することも、入れていただくということをお願いしたいと思います。それを研修と言うかというと、研修だけではなくて、患者教育プログラムですね。それを徹底するということでお願いできたらと思います。
 それ以外にはございますか。それから、これは何か相談ごとがあった場合には、企業側が24時間で何か相談に乗るとか、そして体制は取れるのですか。
○機構 はい。コールセンターが24時間で動いていますので、そちらに電話いただければ、すべてそのような相談は乗れるようになっています。
○笠貫部会長 そういうことも患者さんの方の教育、パンフレットでもいいのですが、きちんと書くことと、そして医療機関の方にもきちんと書き、循環器側と放射線側の両方にしていただけたらと思います。特に頭部のMRIを撮る診療科の先生方には、そういった情報をきちんと提供できるといいと思うのですが、24時間コール体制が取れるならば、それが一番早いかと思いますので、それを徹底することをお願いしたいと思います。それ以外には何かございますか。
○石井委員 品質のことで一つ教えてください。滅菌バリデーションのところ、329ページですが、エチレンオキサイドの残存量の試験結果はデータが二つありまして、そのうち一つが□ppmで日本の要求事項の25ppm未満であったとなっておりますが、かなり規格上限値に近い数値になっているかと思います。残留エチレンオキサイドは毎回分析されるのでしょうか。それとも製造工程のパラメータが一定なので大丈夫だろうということで、残存量の検査はされないのでしょうか。
○機構 機構からお答えいたします。基本的にエチレンオキサイドの分析は、バリデーションになっていますので、もちろん毎回毎回というわけではないのですが、それは製造工程で管理されている範囲で、これは、このようにやるとこの量になるというのをまずきっちり押さえた上での実測値のデータになりますので、そうではあります。通常このようなデータを定期的に取るのは、通常バリデーションの中というか、管理の中でやっている項目でもありますので、もちろんその中でも管理はされていると思います。ですので、二重といいますか、基本的にはバリデーションですので、製造工程で管理するというようにお考えいただいて結構だとは思います。
○石井委員 管理というのは、測定をしているということですか。
○機構 恐らく、測定もこの件についてどのぐらいの頻度で、どうやっているのかは、今把握していませんので、申し訳ないのですが、通常の場合はそこも含めてというように考えております。
○石井委員 測定されているのであれば、大丈夫だと思います。ありがとうございました。
○寺崎委員 ちょっとしたアイディアですが、目にガスを入れている人は、2〜3か月ですがビニールの腕輪をしています。ペースメーカは、一生だから難しいかもしれませんが、スマートフォンに入れるなど何か新しいアイディアを期待したいと思います。
○機構 先ほど荒井先生からも御意見いただきましたように、そういう今後の技術革新の中で、どのようにこういうものが簡単に判別できるようにするかは、恐らく課題になると思います。その点については、企業ともこの会社に限らずですが、いろいろな会社に対しても、そういった観点からこちらからも意見を発信するようにしていきたいと思います。
○笠貫部会長 特に無いようですので、まとめさせていただきます。最後の御質問とお答えにもあったと思うのですが、ペースメーカはこれからこの機種に限らず、ほかの企業もMRI対応という形になっていくと思います。そのような意味での安全性はより強くなるかもしれませんが、まだ従来の非対応型ペースメーカが広く使われておりますし、その患者さんも沢山おりますので、現場の混乱から健康被害が起こらないように、より慎重を期したいというのが、各先生方からの御指摘だったと思います。
 そういう意味では、MRIの現場の問題とペースメーカを植込む側についても様々な条件が付いているということで、循環器側と放射線側の両方が十分対応できる施設で、この条件をきちんと検討していただきたいという意見だったとお伺いいたしました。
 いずれにしても、これからMRIも3T等画像診断は進歩していくと思いますし、ペースメーカもMRI対応ということで、電波の共生という観点から進歩していくとしても、現時点ではこういった形での承認条件で進めていただくことになるのではないかと思います。
 従来のペースメーカというとMRIが使えないという常識が覆される、新たな技術革新ということで御議論いただいたと思います。しかし、緊急時の対応については、待機的なこととは違うということも、十分添付文書には書かれていると思うのですが、そこもきちんと対応していただきたいと思います。
 新たな問題としては、複数の医療現場での問題という話と今の常識について医師を含めた医療従事者、患者さんも変えていく過程における教育、特に患者さんの教育という問題、あるいは24時間のコール体制等々を十分検討していただくということを御指摘いただいたと思います。
 それでは、ほかに特に御意見はございますか。よろしいでしょうか。御意見は無いようですので、議決に入りたいと思います。
医療機器「メドトロニックAdvisa MRI」及び「キャプシュアーFIX MRIリード」については、本部会として、審査報告書にある条件を付した上で承認を与えて差し支えないものとし、再審査期間は3年間とし、また、生物由来製品及び特定生物由来製品への指定は不要ということでよろしいでしょうか。
 では、御異議が無いようですので、そのように議決させていただきます。
この審議結果につきましては、次の薬事分科会において報告することといたします。それでは、議題1が終了いたしましたので、参考人の本間先生におかれましては、御退室いただいても結構ですので、本当にどうもありがとうございました。
── 本間参考人退席 ──
○笠貫部会長 次に、報告事項に進めさせていただきます。議題2「医療機器の再審査結果について」事務局から説明をお願いいたします。
○事務局 報告事項議題2、資料2-1、2-2「医療機器の再審査結果について」事務局より御報告いたします。
再審査につきましては、薬事法第14条第4項に基づきまして、原則、新医療機器などについて再審査期間を定めまして、承認後の使用成績なども調査を行わせ、その資料に基づき有効性・安全性などの再確認を行うことを目的とした制度です。
 今回、資料2-1、2-2それぞれ2品目挙がっておりまして、資料2-1から説明させていただきますと、資料2-1の方、販売名がテクノラスエキシマレーザシステムで、申請者名ボシュロム・ジャパン株式会社となっております。
 こちらの品目は、2ページの総合評価、一番下の段落を見ていただきたいと思うのですが、承認はされたのですが、本邦において販売がされておらず、使用成績調査及び製造販売後臨床試験の成績が提出されておりません。また、今後も本機器を本邦で販売する予定は無いと申請者が説明しております。したがいまして、今回この品目につきましては、本部会に報告いたしまして、その後承認の整理を行うことが妥当と判断いたしております。
 続きまして、資料2-2ですが、こちらは販売名アレグレットウェーブ、申請者名が選任製販ということで日本アルコン株式会社となっておりまして、こちらにつきましても企業から販売の実績が無いと報告をいただいており、今後承認整理を行う予定との報告をいただいておりますので、こちらにつきましても本部会に報告をいただきまして、承認整理の方向で進めさせていただければと思います。以上、事務局より御報告申し上げます。
○笠貫部会長 ありがとうございました。本件につきまして、委員の先生方から御質問はございませんか。これは、いずれも承認されたのが平成20年、平成22年と新しいのですが、出た後にすぐ全然販売されてないというのは、その理由を検討はされるのでしょうか。
○事務局 こちらは、承認を取得した後に、自社でまた新しい品目の承認を取得いたしまして、そちら一本で販売するという方針で、こちらの品目は承認整理をしたいということになっております。
○笠貫部会長 医療機器のライフサイクルが非常に短いということで、再審査のところで取り下げの事例として出たというようにお考えいただけたらと思います。ほかに御質問が無ければ議題は次に移りたいと思いますが、御質問はございますか。よろしいでしょうか。
 それでは、議題3に移らせていただきます。議題3「部会報告品目について」、事務局からお願いいたします。
○事務局 報告事項議題3、資料3「部会報告品目について」になります。黄色の帯が付いているものになります。本資料は、平成23年10月1日〜平成23年12月31日までの3か月間に承認された品目のうち、本部会への報告対象となっている品目についてまとめたものです。1〜13ページまでが医療機器となっておりまして、こちらは全部合計いたしますと58品目となります。14、15ページが体外診断用医薬品となっておりまして、こちらは全部で6品目ございます。こちらの資料につきましては、事前に委員の先生方にお送りしておりますので、この場で一つひとつの品目についての詳細な説明は割愛させていただければと思います。以上、御報告いたします。
○笠貫部会長 ただ今の御報告について、御質問はございますか。これは臨床試験の資料を添付した品目と添付してない品目があるのですが、ここの差はどう考えたらよろしいのでしょうか。
○事務局 こちらは1ページが、「1.臨床試験の試験成績に関する資料を添付した品目」ということで、いわゆる治験を必要とした品目となっております。4ページ以降が、「2.臨床試験の試験成績に関する資料を添付していない品目」です。これらにつきましては、申請時に、今まで、例えば既存のものからほとんど改良点が無い医療機器につきましては、治験のデータなどを必要とせず、資料を添付していない品目ということで整理をさせていただいております。新たに臨床試験の成績を必要として、それの評価が必要な品目につきましては、1ページからの報告をさせていただいている12品目になります。
○笠貫部会長 資料を添付するかしないかは、これは申請側の問題になるか、あるいはPMDAの方の相談の所で、これは治験をした方がいいという指導でいっているものかどうかについては、分かりますか。
○機構 機構から御回答させていただきます。臨床試験の要・不要については、もちろん、今御指摘いただきましたように事前に御相談をいただいて、その対面助言の中で判断させていただいているものもありますし、また、こちらには数年前に通知を発出させていただきまして、臨床評価という考え方も入れていまして、臨床評価報告書という形で、臨床試験に加えていろいろな論文なども付けて、その総合的な評価で臨床的な性能を担保しようという、そういった報告書によって承認された品目もこの中に入っていることもあります。ですので、先生が御提示されている問題は、私たちも非常に難しい問題、こちらで判断して何らかのガイダンスを示すことが必要な問題として認識をしております。今の時点では、相談の中で解決していくことが一つの方法論としてありますが、今後はそういったところに対して、もっとこちらからも考え方を明示していくということを検討していく必要があるのではないかと考えております。
○笠貫部会長 今3トラック制は行われているのですね。新規と改良と後発医療機器について、治験、臨床試験をどこまで必要とするかということについては、これから大事な課題だと思うのですが、今回御報告いただいたのは、それぞれPMDAでの対面相談の結果で、新規でも治験を必要としたものと、しないものがあったということだと理解いたします。これについても、こういった経験を踏まえて、さらに一つの方向性といいますか、ガイドラインを出していただけたらと思います。
 ほかにはございませんか。特にございませんようでしたら、本日予定された議題はこれですべて終了といたします。事務局からほかのことがございましたら、よろしくお願いします。
○医療機器審査管理室長 次回の部会につきましては、5月25日に開催を予定しております。連絡事項は以上です。
よろしければ、これをもちまして本日の医療機器・体外診断薬部会を閉会させていただきます。本日は誠にありがとうございました。


(了)

備考
この会議は、企業の知的財産保護の観点等から非公開で開催された。

連絡先:医薬食品局 医療機器審査管理室 室長補佐 高江(内線 2912)

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