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2012年3月23日 薬事・食品衛生審議会 医薬品等安全対策部会 議事録

医薬食品局

○日時

平成24年3月23日(金)15:00〜


○場所

厚生労働省 専用第15・16会議室


○出席者

出席委員(19名):五十音順 敬省略

◎五十嵐   隆、 石 井 則 久、 猪 熊 茂 子、  遠 藤 一 司、

 生 出 泉太郎、 大 野 泰 雄、 加 藤 進 昌、 國 頭 英 夫、

 倉 田 雅 子、 高 杉  敬 久、  新 見 伸 吾、  林   邦 彦、

 日 野 治 子、  槇 田 浩 史、 ○松 本 和 則、 三 谷 絹 子、

 三 宅 良 彦、  村 島 温 子、 渡 邉 治 雄

(注) ◎部会長 ○部会長代理

欠席委員(3名)五十音順 敬省略

  金 澤   實、 倉 山 英 昭、 平 原 史 樹

行政機関出席者

 平 山 佳 伸 (大臣官房審議官)

 俵 木 登美子 (安全対策課長)

 渡 邊 伸 一 (安全使用推進室長)

 森   和 彦 (独立行政法人医薬品医療機器総合機構安全管理監)

○議事

○事務局 定刻になりましたので、平成23年度第3回薬事・食品衛生審議会医薬品等安全対策部会を開催させていただきます。
本日の部会は公開で行いますが、カメラ撮りは議事に入る前までとさせていただいておりますので、御理解、御協力のほどお願いいたします。
また、傍聴の方々におかれましては、静粛を旨とし喧噪にわたる行為はしないこと、座長及び座長の命を受けた事務局職員の指示に従うことなど、留意事項の厳守をお願いいたします。
 本日御出席の委員の先生方におかれましては、お忙しい中、また足元の悪い中お集まりいただきましてありがとうございます。
また、本日の会議は、金澤委員、倉山委員、平原委員より欠席との御連絡をいただいております。猪熊委員、渡邉委員におかれましては、若干遅れると御連絡をいただいておりますが、現在17名の委員に御出席いただいており、本部会の定員は22名ですので、定足数に達しておりますことを御報告いたします。
それでは、議事に入りますので、カメラ撮りはここまでとさせていただきます。以降の議事進行は五十嵐部会長にお願いいたします。
○五十嵐部会長 お忙しいところ、また雨の中をお集まりいただきまして、ありがとうございます。初めに、事務局から審議参加に関する遵守事項について、報告をお願いいたします。
○事務局 薬事分科会審議参加規程について御説明させていただきます。詳細は、配付いたしました競合品目及び企業の一覧を御確認ください。本日の部会においては、審議事項の議題1「一般用医薬品のリスク区分について」が対象となります。
トラネキサム酸配合剤については、製造販売業者であるダイト株式会社及びその競合企業2社の計3社です。
ニコチン貼付剤については、製造販売業者であるグラクソ・スミスクライン株式会社、ノバルティスファーマ株式会社、ジョンソン・エンド・ジョンソン株式会社の計3社です。
フラボキサートについては、製造販売業者である興和株式会社及びその競合企業3社の計4社です。
ミコナゾール膣錠については、製造販売業者である大正製薬株式会社及びその競合企業の3社の計4社です。
ジクロルボス(DDVP)樹脂蒸散剤については、製造販売業者であるアース製薬株式会社、国際衛生株式会社、中山工業株式会社、日産化学工業株式会社、株式会社バイロンの計5社です。以上の企業からの過去3年度における寄附金等の受取りについて申告いただきました。
 それでは、委員からの申出状況について御報告いたします。
五十嵐委員より、エーザイ株式会社より50万円以下の受取、グラクソ・スミスクライン株式会社より50万円を超えて500万円以下の受取、ノバルティスファーマ株式会社より50万円以下の受取、田辺三菱製薬株式会社より50万円以下の受取との申告です。
石井委員より、田辺三菱製薬株式会社より50万円以下の受取との申告です。
猪熊委員より、エーザイ株式会社より50万円以下の受取、グラクソ・スミスクライン株式会社より50万円以下の受取、大正製薬株式会社より50万円以下の受取、田辺三菱製薬株式会社より50万円以下の受取との申告です。
遠藤委員より、ダイト株式会社より50万円以下の受取、ノバルティスファーマ株式会社より50万円以下の受取、大鵬薬品株式会社より50万円以下の受取との申告です。
加藤委員より、グラクソ・スミスクライン株式会社より50万円以下の受取、ジョンソン・エンド・ジョンソン株式会社より50万円以下の受取との申告です。
國頭委員より、ノバルティスファーマ株式会社より50万円以下の受取、ジョンソン・エンド・ジョンソン株式会社より50万円を超えて500万円以下の受取、大鵬薬品株式会社より50万円を超えて500万円以下の受取との申告です。
林委員より、興和株式会社より50万円以下の受取、大正製薬株式会社より50万円を超えて500万円以下の受取、田辺三菱製薬株式会社より50万円を超えて500万円以下の受取との申告です。
日野委員より、エーザイ株式会社より50万円以下の受取、グラクソ・スミスクライン株式会社より50万円以下の受取、田辺三菱製薬株式会社より50万円以下の受取との申告です。
三谷委員より、エーザイ株式会社より50万円以下の受取、ノバルティスファーマ株式会社より50万円を超えて500万円以下の受取、大鵬薬品株式会社より50万円以下の受取との申告です。
三宅委員より、エーザイ株式会社より50万円以下の受取、グラクソ・スミスクライン株式会社より50万円以下の受取、ノバルティスファーマ株式会社より50万円以下の受取、興和株式会社より50万円以下の受取、大正製薬株式会社より50万円以下の受取、田辺三菱製薬株式会社より50万円以下の受取との申告です。
村島委員より、エーザイ株式会社より50万円以下の受取、ノバルティスファーマ株式会社より50万円以下の受取、田辺三菱製薬株式会社より50万円を超えて500万円以下の受取との申告です。以上の申告がありましたので、お知らせいたします。
 ニコチン貼付剤について審議する間は、五十嵐委員、國頭委員、三谷委員におかれましては、出席し、意見を述べることができますが、議決には加わらないことといたします。
フラボキサートについて審議をする間は、國頭委員におかれましては、出席し、意見を述べることができますが、議決には加わらないことといたします。
ミコナゾール膣錠について審議する間は、林委員、村島委員におかれましては、出席し、意見を述べることができますが、議決には加わらないことといたします。
その他の審議については、審議又は議決への不参加の委員はいらっしゃいませんでした。
○五十嵐部会長 ただ今、事務局から説明がありました、審議参加に関する遵守事項についてはよろしいでしょうか。
特に御意見が無いようですので、競合品目、競合企業の妥当性を含めて御了解いただいたものと判断いたします。
事務局から、本日の配付資料の確認をお願いいたします。
○事務局 各委員の先生方には、事前に資料を送付させていただいておりますが、お手元の資料の御確認をお願いいたします。
資料1は、一般用医薬品のリスク区分等に関する資料です。資料1「製造販売後調査の終了等に伴うリスク区分の変更について」、資料1-1「トラネキサム酸配合剤のリスク区分について」、資料1-2「ニコチン貼付剤のリスク区分について」、資料1-3「フラボキサートのリスク区分について」、資料1-4「ミコナゾール膣錠のリスク区分について」、資料1-5「ジクロルボス(DDVP)樹脂蒸散剤のリスク区分について」です。参考資料1「リスク区分変更に係るパブリック・コメントに寄せられたご意見」です。
資料2は、医薬品等の市販後安全対策についての資料です。資料2-1「医薬品等の使用上の注意の改訂について」、資料2-2「インフルエンザワクチン及び子宮頸がん等ワクチンの副反応報告状況について」です。
資料3は、医薬品等の副作用等報告の状況についてです。資料3-1「薬事法第77条の4の4の規定に基づく薬事・食品衛生審議会への副作用・感染症報告等について」、資料3-2「国内副作用報告の状況(医療用医薬品)」、参考資料3-2「薬効分類表」、資料3-3「国内副作用報告の状況(一般用医薬品)」、資料3-4「国内感染症報告の状況」、資料3-5「外国における新たな措置の報告状況」、資料3-6「研究報告の報告状況」です。
資料4は医薬品の感染症定期報告の状況についての資料です。資料4-1「感染症定期報告感染症別文献一覧表」、資料4-2「感染症定期報告の報告状況」です。
資料5は、その他の関係の資料です。資料5-1「抗インフルエンザウイルス薬の安全性に係る調査結果について」、資料5-2「ヨード造影剤の安全性に係る調査結果について」、資料5-3「小麦加水分解物を含有する医薬部外品・化粧品の使用者に発生した全身性アレルギーに係る報告について」、資料5-4-1「市販直後等安全性情報収集事業結果(バイエッタ皮下注)について」、資料5-4-2「市販直後等安全性情報収集事業の実施について」、資料5-5「一般用医薬品の販売経路別副作用発生状況について」、資料5-6「適正使用情報提供状況確認等事業について」、資料5-7「患者からの副作用報告システムの試行的開始について」、資料5-8「ゲフィチニブ服用後の急性肺障害・間質性肺炎等に係る副作用報告の報告件数等について」、資料5-9「PMDAメディナビの登録件数について」です。
また、当日配付資料として、社団法人日本薬剤師会から提出された「薬局での一般用医薬品の相談対応等に関する調査結果について」を配布しております。
資料に不足等がございましたら、事務局までお申し付けください。
○五十嵐部会長 議題1に入ります。この審議については、審議参加規程の関係から、松本部会長代理に進行をお願いいたします。
○松本部会長代理 議題1の審議に入ります。議題1の「一般用医薬品のリスク区分について」事務局から概要の説明をお願いいたします。
○事務局 審議事項の議題1について御説明させていただきます。
資料1の1枚目を御覧ください。現在第1類医薬品であるこれら5成分について、製造販売後調査の終了等に伴い、リスク区分の変更の検討をお願いするものです。
 資料の3ページで、一般用医薬品のリスク区分の変更等については、医薬品等安全対策調査会において、専門家の方々や関係各界等の御意見も踏まえ、事前整理をした上で、その事前整理の結果とパブリック・コメントの結果を踏まえて、安全対策部会で調査審議を行い、指定変更の要否について答申を得るものとされております。1ページにある5成分について、本年1月11日に開催された安全対策調査会で検討されたので、その整理結果を御報告し、御審議をお願いするものです。
 各成分について、資料1の1枚目を用いて御説明させていただきます。一つ目は、肝斑に限るしみに使用する「トラネキサム酸とその配合剤」です。資料1-1にトランシーノの製造販売後調査報告書と添付文書を示しております。こちらは、安全対策調査会において、トラネキサム酸とビタミンCを主とした配合剤であり、副作用の報告状況から安全性は高いと考えられる。また、風邪薬等に配合されているトラネキサム酸と違い、少なくとも1か月若しくは2か月ぐらい継続して服用させるものなので、抗プラスミン作用があり、長期投与した時に塞栓症のリスクの程度が、未だよく分かっていないところがあり、注意が必要である。風邪薬等に配合されているトラネキサム酸は、現在第3類医薬品に区分されているが、肝斑に使用するトラネキサム酸及びその配合剤は第2類医薬品とすることが適当であるとの御意見をいただき、第2類医薬品とすることが適当とされ、その後1か月間パブリック・コメントを行いました。
 パブリック・コメントの結果については、参考資料1にまとめてあります。トラネキサム酸については、1ページの最初にあるとおり3件の意見が寄せられております。意見の内容としては、引き続き第1類医薬品とすることが妥当との御意見をいただいております。また、トラネキサム酸配合剤は、資料1-1にある新一般用医薬品製造販売後調査報告書ですが、調査会後、内容の一部に集計等の不備がありましたので差し替えがありました。差し替え後の一般用医薬品製造販売後調査報告書については、調査会委員及び皮膚科・薬学の参考人の先生方に御確認いただき、調査会での整理結果に影響を与えるものではない旨の御意見をいただきましたので、医薬品等安全対策部会では、差し替え後の新一般用医薬品製造販売後調査報告書を使用としております。
 続いて、ニコチン貼付剤について御説明させていただきます。こちらは、禁煙補助剤のニコチンの貼付剤です。資料1-2にシガノン、ニコチネル、ニコレット等の製造販売後調査報告書と添付文書をお示ししております。安全対策調査会において、他の薬剤は一般的に疾病を治すために投与するが、本剤は毒物であるニコチンを投与するので注意が必要な薬剤である。全体に副作用の発現頻度が多く、本剤を貼付したままタバコを吸ってニコチン中毒様症状があったという報告もあり、使用に際し注意が必要である。また、本剤を漫然と使用する可能性もあり、使用法も漸減しながら使用するなど単純でないため注意が必要になる。本剤は、引き続き第1類医薬品とすることが適当であるといった御意見をいただき、調査会で引き続き第1類医薬品とすることが適当とされ、その後1か月のパブリック・コメントを行いました。
 パブリック・コメントの結果については、参考資料1にまとめてあります。ニコチン貼付剤については、1ページと2ページの上にありますとおり、4件の御意見が寄せられております。意見の内容については、引き続き第1類医薬品とすることが妥当との御意見、第2類医薬品に変更すべきとの御意見、今後区分再検討の可能性についてなどの御意見が寄せられております。
 続いて、フラボキサートについて御説明させていただきます。こちらは女性における頻尿・残尿感に使用する薬です。資料1-3にレディガードコーワの製造販売後調査報告書と添付文書を示しております。安全対策調査会において、本薬は抗コリン剤であるが、臨床においても副作用は少ない薬であり、製造販売後調査報告書でも、副作用の報告は非常に少ないが、男性、妊婦に対して禁忌となっており、指定第2類医薬品が適当であるとの御意見をいただき、指定第2類医薬品とすることが適当とされました。その後1か月間パブリック・コメントを行いましたが、その結果については参考資料1にまとめてあります。2ページ目にありますとおり、2件の御意見があります。内容としては、引き続き第1類医薬品とすべきであるという御意見をいただいております。
 続いて、ミコナゾールについて御説明させていただきます。こちらは、膣カンジダの再発に使用する膣錠です。資料1-4にメディトリートの製造販売後調査報告書と添付文書を示しております。安全対策調査会において、膣カンジダ症の再発を繰り返している人などに対しては使用してはいけないなど、対面により受診を勧奨する患者を判断する必要がある医薬品であり、引き続き第1類医薬品とすることが適当であるという御意見をいただき、調査会で引き続き第1類医薬品とすることが適当とされ、その後パブリック・コメントを1か月間行っております。
 パブリック・コメントの結果については、参考資料1のとおり3件の御意見が寄せられております。内容としては、引き続き第1類医薬品とすることが適当である。第2類医薬品以下に変更すべきといった内容の御意見が寄せられました。
 最後にジクロルボスの樹脂蒸散剤の御説明をさせていただきます。資料1-5の「1.現行のリスク区分」については、ハエ・カなどの防除を目的として、ヒトの身体に直接使用してはいけない殺虫剤については、毒薬・劇薬に該当するものは第1類医薬品、該当しないものは第2類医薬品とされております。ジクロルボスのリスク区分については、既に劇薬から除外されている5%以下を含有する殺虫剤1枚中0.5g以下を含有する紙又はフェルトに吸着された殺虫剤は劇薬から外れておりますので、第2類医薬品とされております。これら以外は劇薬のため、第1類医薬品という区分になっております。
 具体的には2つ目の○にあるように、一般用医薬品として製造販売されているジクロルボス含有製剤の1プレート中にジクロルボス21.39g以下を含有する蒸散性の殺虫剤は劇薬に相当し、リスク区分は第1類医薬品となっております。
 次に、「2.劇薬の範囲の見直し」です。先般、薬事・食品衛生審議会医薬品第一部会において、ジクロルボスの劇薬指定の範囲について見直しが行われ、ジクロルボス蒸散剤について、1プレート中にジクロルボス21.39g以下を含有する製剤については、急性毒性試験において劇薬指定基準に該当しないことが確認され、劇薬指定から除外されることが適当とされております。
 次に、「3.ジクロルボス樹脂蒸散剤の安全対策」についてです。ジクロルボスについては、次ページの別紙にあるとおり、平成16年11月に、ジクロルボス殺虫剤安全性検討会において検討が行われ、吊り下げタイプの蒸散剤は、高い室内濃度で毎日24時間曝露した場合、安全許容を上回るおそれがあることから、念のため、本剤の使用場所を人が長時間留まらない場所に限定すること。殺虫機使用タイプについては、使用後に十分な換気を行うことになっており、安全性上問題は無いが、使用上の注意をより徹底させることとしています。また、併せて薬剤師等の専門家が、購入者に適正使用情報を十分に説明できるようにすることが必要とされ、関連企業、日本薬剤師会等の関係団体に指示及び協力の依頼を行っております。
 以上のことから4.にございますとおり、安全対策調査会の議論で、劇薬指定が外れても、安全性の面から引き続き第1類医薬品とすることが適当とされました。その後1か月間パブリック・コメントを行い、その結果については参考資料1にまとめております。2ページの下〜3ページにわたって記載がありますが、合計5件の御意見が寄せられています。意見の内容については、引き続き第1類医薬品とすることが適当である旨、第2類医薬品以下に変更すべき、劇薬解除のパブリック・コメントを公示すべきであり、劇薬解除後にリスク区分を検討すべきであるといった意見が寄せられております。
 資料の説明は以上でございます。御審議のほど、よろしくお願いいたします。
○松本部会長代理 ただ今の事務局からの説明に対し、御意見、御質問等がありましたらお願いいたします。
○生出委員 パブリック・コメントでも、日本薬剤師会としてトラネキサム酸の2番目とフラボキサートの1番目で意見を出させていただきました。後ほど説明があるかと思いますが、資料3-3に、国内副作用報告の状況(一般用医薬品)とあり、一番後ろのページの上から3番目に「その他のビタミン剤」として副作用名が「脳血栓症」という事例があります。そのようなことを考えると、ダイレクトOTCとして、しみに対して承認された新たな薬効区分であるということと、長期間にわたるというところから、薬剤師が情報提供・販売を行って直接関与する第1類医薬品に留めるべきであるという意見を出させていただきました。
 フラボキサート塩酸塩についても、副作用の発生頻度はさほど高くはないものの、例えば男性に対して販売してしまったとか、妊婦に販売してしまったということの無いよう、症状の鑑別を行うためにも、薬剤師による情報提供等が必要だと考えております。
○松本部会長代理 ただ今の生出先生からの御質問に対し、事務局からお答えはありますか。
○安全対策課長 トラネキサム酸については、調査会でもいろいろな御意見、御審議がありました。特に長期にわたって服用されるということで、使用上の注意のところにも記載がありますが、2か月以上の服用はしないようにということです。中止後に再発して、再度服用する場合にも2か月の間を空けて服用を再開するようにという記載があります。2か月を超えて長期にわたる使用が行われないように、十分な注意を喚起する必要があるだろうということで御議論がありました。
 その点について、現在の添付文書では、むしろ長期服用した方がより良いという誤解を与える点もあるので、その点については注意喚起を徹底する必要があるということで、事務局としては注意喚起のやり方をもう少し分かりやすくすることが必要だと思っております。そのような資材も使いながら、第2類医薬品として情報提供に努めていただければよろしいのではないかと考えております。
 フラボキサートについても、調査会でいろいろな御議論がありました。効能・効果的には、女性における頻尿ということで、対象としては明確ですが、最終的には男性又は妊婦に対しては禁忌となっておりますので、第2類医薬品ではありますが、指定第2類医薬品とすることで注意喚起は図れるのではないかということになったと理解しております。
○生出委員 いずれにしても、区分がこのようにされたとしても、安全性を保つような対応が図れるように、製造・販売会社に指導をお願いいたします。
○松本部会長代理 この2剤については、調査会でも同じような議論がありまして、先ほどのようなことで了承を得たのですが、それでよろしいでしょうか。
○生出委員 はい。
○日野委員 トラネキサム酸に関してですが、長期に投与した場合でも、短期に投与した場合であっても、投与の方法は違っても注射でやった場合はアナフィラキシーの報告があります。今回のように経口の場合、長期・短期にかかわらずアレルギーの面から見ても、これは第1類医薬品に置くべきではないかと思っておりますが、いかがでしょうか。
○松本部会長代理 先ほど、事務局並びに資料1で長期に投与した場合、そのようなことが起こることがあり得るということに関して、情報提供をするということで、現在の第2類医薬品で様子を見ようということになったのですが。
○日野委員 それは伺いましたけれども、使うのは一般の人であるわけですから、分かるようにするべきだと思います。
○松本部会長代理 そうですね。
○日野委員 もう1点は、同じ薬でこの調査会における議論ということで、第2類医薬品と第3類医薬品で分かれておりますが、同じ薬で第2類医薬品と第3類医薬品と二つの類に分けておいていいのでしょうか。同じリスクではないかと思うので、同じ薬剤であったらどちらかに分類されるのではないかと思うのです。もちろん一般的に用いられる方法が違うかもしれませんけれども、二つに分けられるべきではなく、一つに分類されるべきではないかと思うのですが、いかがでしょうか。
○松本部会長代理 その第3類医薬品というのは。
○日野委員 風邪薬に配合されているトラネキサム酸は、現在は単体では第3類医薬品に属されているのですけれども、これはすべて第2類医薬品になるのでしょうか。
○松本部会長代理 単独ではないわけです。それは、事務局から説明をお願いいたします。
○日野委員 薬剤の場合は、例えそれが少量であっても、アレルギーを起こすには変わりないので、同じ薬剤に入っていても起こすリスクは変わらないと思うのです。
○松本部会長代理 調査会においても、個々の配合剤は全部第3類医薬品、実際の内容は第3類医薬品なので、このもの自体も第3類医薬品ではないかという意見も無いことはなかったのですが、先ほどのような問題で、一応第2類医薬品で様子を見ようということでした。第2類医薬品以上という意見が多かったのですが、第2類医薬品で様子を見ようということになりました。
○安全対策課長 風邪薬等に長く使われてきている成分で、その点で今は第3類医薬品に分類されています。今回、長期に投与されるということで、成分としては単純に第3類医薬品ではなくて、長期投与の場合には第2類医薬品で注意をするべきだということで御議論がありました。成分によって適用や処方が違うので、そのような意味では第2類医薬品又は第3類医薬品というように、同じ成分が適用によってリスク区分が変わることについて、事務局としてはよろしいのかと考えております。
 今回のトラネキサム酸が第2類医薬品となるのは、この肝斑に対する適用の製剤に限ってで、風邪薬に配合されるものについて、トラネキサム酸全体が第2類医薬品になるということではないです。
○松本部会長代理 日野先生、そのような整理ですがよろしいですか。
○日野委員 私たちは、薬疹が出た場合に成分パッチテストなどをして成分的にアレルゲンが何かを調べるのですが、薬剤に関してはリスクが同じだと思うので申し上げたのです。
○安全対策課長 アレルギーの問題については、先生がおっしゃるように量の問題や投与期間の問題ということではないと思います。ただ、リスク区分の元々の考え方においては、第1類医薬品にする、第2類医薬品にする、第3類医薬品にすると区分を考える時に、アレルギーが起こるか否かという観点では区分していないものと承知しています。現在第2類医薬品に分類されている薬が、第1類医薬品又は第3類医薬品に比べて多いのですが、第2類医薬品に分類されているものには、いわゆる解熱鎮痛剤のようなものであるとか、風邪薬も分類されておりますように、スティーブンス・ジョンソン症候群が発症するようなものがあり、アレルギーがあることをもって、厳しいリスク区分の第1類にするという形にはなっておりません。
 リスク区分の考え方自体については、全体を見直そうということで、平成24年度から、化学薬品を配合したものについてのリスク区分の考え方の見直しを行う予定ですが、少なくとも当初の考え方はそういうことで、アレルギーがあることをもって、リスクが高いとするという形では分類してきておりません。現在の分類の考え方からすると、アレルギーがあることをもって第1類医薬品にするということは、他とのバランスを考えても難しいのではないかと考えております。
○國頭委員 トラネキサム酸は止血剤で使います。作用機序からして血栓症が起こっても、まあ起こるだろうという感じですね。どのぐらい起こるのかは私もデータをよく知らないのですけれども、長期にわたって使ったら、どの程度血栓症が起こるのかというデータは実際にあるのですか。ただ、生物学的には極めて可能性が高いものであります。そうすると、リスクからすると、やはりいかがなものかと思うのです。
 この間、外科の先生から聞いたのですけれども、20〜30年前は手術の後、日本の外科医は出血が怖いから普通に止血剤を出していました。当時、アメリカの外科医は血栓症が怖いため、ヘパリンを要するに抗凝固剤を流し入れていました。今は、日本でも肥満が多くなったかどうかいろいろあるのでしょうけれども、抗凝固剤の方を先にするようになりました。要するに、そのような意味でもリスクの形が変わってきたのです。血栓症は、実際に患者さんを診ていると、やたらに増えているような気がするのです。第2類医薬品にして、それで特別な注意をと言うぐらいであれば、第1類医薬品のままにしておいた方が話は簡単ではないですか。分類しておいて、この中でこれはいけないので少し余分に注意というぐらいだったら、初めから変えなければいいのではないかと私は思ってしまうのです。
○松本部会長代理 第1類医薬品にするだけの副作用等のものが無いということが一つの理由かと思うのです。調査会でも先生がおっしゃるように、血栓形成のリスクをどうするかというのが一つ問題になりました。先ほどの十分に注意喚起する、情報提供をするということから第2類医薬品で様子を見ようということですね。
○國頭委員 相手は肝斑ですね。
○松本部会長代理 そうです。
○國頭委員 肝斑というのは、要するに女性の見た目の問題ですね。うちの家内もこのようなものを飲んでいるみたいなのですが、やはりズルズル飲むのではないかと思うのは良くないですか。
○松本部会長代理 これは、肝斑に対して効果はあるのですね。
○日野委員 個人的な意見を言わせていただくと、効果はどうかとは思いますが、文献的には効果ありとされています。
○國頭委員 すごくよく効くか、全然効かないということであれば話は簡単なのですけれども、効果はどうでしょうというぐらいだったら、やはりひいき目が入ります。少し良くなっているのではないかと思うと、やはりもう少し飲みたくなるのが人情ではないかと思うのです。
○日野委員 全く無いとは言えないと思いますけれども、私は非常にあるとは思っていません。恐らく、皮膚科の医師は使用する側はそう思っているのではないかと思います。
○國頭委員 そうすると、長期投与したくなるものなのではないのですか。
○日野委員 患者さん側から言うと、続けたくなると思います。
○松本部会長代理 現時点で血栓症が起こったという報告は無いのですね。
○安全対策課長 市販後調査のところで1例、因果関係がよく分からないのですけれどもありました。先ほど先生から御指摘がありましたように、資料3-3の4ページのところに1例あります。
○松本部会長代理 ただ、因果関係がはっきりしないという一つのあれですね。
○三谷委員 私も、國頭先生と同じ印象を持ちます。基本的に、これは病気というものを対象にはしていませんし、コスメティックな問題だけです。薬理学的に血栓のリスクが想定されるし、事実脳血栓の人がいたのだということ自体が少し衝撃なのです。第2類医薬品にされると、情報提供は努力義務になります。そうすると、薬局等ではそれを販売する時に2か月間しか服用してはいけません等、血栓のリスクが高まりますということは一切おっしゃらなくてもよくなるわけです。
 かつ好発年齢はよく知りませんけれども、例えば閉経に近い女性がこれを服用された場合、より血栓のリスクが高まるのではないかと思います。この薬剤を第1類医薬品から第2類医薬品に下げるというのは、少しリスクがあるのではないかと個人的には思います。
○松本部会長代理 配合されている成分がすべて第3類医薬品であるということから、元々このままいけば第3類医薬品になるのが、第3類医薬品では少し問題があるということで、第1類医薬品か第2類医薬品以上ということで議論がいったわけです。先ほどの副作用の程度をどう判断するかとか、これから起こるべきことをどうするかによって決まるかと思うのです。その辺は、調査会で議論したことが、今ここで議論されているようなもので、そのためのパブリック・コメントを得て本日の議論になっているわけです。
○石井委員 私も10何年前まで皮膚科をやっていました。1〜2か月ぐらいというのがあるのですが、肝斑というと40代、50代、60代ぐらいの女性が主ですし、ビタミンCも入っているからちょうど飲みやすいのです。そうすると数か月、半年、1年ぐらい飲む場合も結構あります。そういう意味でこの1〜2か月というのは少し無理だと思うのです。安心して飲んでしまって長期になることもあると思うので、私としても第1類医薬品に置いておいた方がいいかと思います。
○松本部会長代理 一応これは2か月を限度に使用することを条件にしているわけですから、それで第2類医薬品ということになっていますので、個人的にそれ以上飲むかどうかを予想して議論したら結論が出てこないかと思うのです。2か月で、できるだけ長期にならないようにする注意喚起をすることによって、調査会での判断のように第2類医薬品にしておくことに関してはいかがでしょうか。
○日野委員 くどいようですけれども、やはり第1類医薬品に置くべきだと思います。先ほどおっしゃいましたように、2か月ぐらい飲んで、恐らく2か月間休薬しなくてはいけなかったかと思います。2か月間やめてくださいと薬剤師が言ってくれない限り、飲む側は分からないのではないかと思うのです。2か月間飲んで、2か月間やめてくださいというのを誰が言うことになるのでしょうか。
○松本部会長代理 その辺に関しては事務局からお願いいたします。
○安全対策課長 先生方の今の御議論をお伺いしておりますと、かなり強く薬剤師からの服薬指導をするべきだということだと思いますので、本日の御議論をお聞きしていますと、調査会でも第2類医薬品以上ということで厳しい御意見もありましたので、第1類医薬品に引き続き置くことが適当という御意見だと理解いたしました。
○松本部会長代理 その場合にどういたしますか、本日第1類医薬品にしておくという結論になってもいいわけですか。
○安全対策課長 はい。
○松本部会長代理 62ページの症例報告のようにチェックシートでチェックしたらどうかという意見もあります。それぐらいの意見があるようですので、かなり慎重に投与する必要があると思います。事務局から、第1類医薬品のままでも良いということですのでそれでよろしいですか。今度は、こちらの方に関して御意見をということになるのですが、これに関してほかに御意見はありませんでしょうか。特に無いようでしたら、これ以外の薬剤に関しての御意見はありますか。無いようでしたら、結構御議論いただきましたので、ここで議決を取りたいと思います。
一般用医薬品のリスク区分について、各医薬品ごとに議決を行います。
 最初に、肝斑に使用するトラネキサム酸及びその配合剤については、先ほどの御議論から第1類医薬品のままにすることに関してはいかがでしょうか。
御異論は無いようですので、トラネキサム酸はこれまでどおり第1類医薬品のままとさせていただきます。
 ニコチン貼付剤については、引き続き第1類医薬品のままとするということでよろしいでしょうか。なお、申出に基づき、五十嵐委員、國頭委員及び三谷委員におかれましては、議決への参加を御遠慮いただきます。これに関してはいかがでしょうか。
御意見が無いようですので、御異議無しとさせていただきます。
 フラボキサートについても、先ほど御意見がありましたが、第1類医薬品から指定第2類医薬品に変更するということでよろしいでしょうか。なお申出に基づき、國頭委員におかれましては、議決への参加を御遠慮いただきます。これに関してはいかがでしょうか。
御異議無しとさせていただきます。
 ミコナゾール硝酸塩膣錠については、引き続き第1類医薬品のままとするということでよろしいでしょうか。なお申出に基づき、林委員、村島委員におかれましては、議決への参加を御遠慮いただきます。この件に関してはいかがでしょうか。
御異議無しとさせていただきます。
 現在第1類医薬品のジクロルボス樹脂蒸散剤については、今後、劇薬指定から解除された場合も引き続き第1類医薬品のままとすることでよろしいでしょうか。
御異議無しとさせていただきます。
 それでは、ただ今御審議いただきました5品目のリスク区分案について、今後の予定を事務局から説明お願いいたします。
○事務局 御審議いただきました結果に基づき、リスク区分を変更するということで、これらの変更に係る告示改正を進めさせていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。
○松本部会長代理 ありがとうございました。議題1の審議は以上となります。五十嵐部会長お願いいたします。
○五十嵐部会長 議題2に入ります。議題2「医薬品等の市販後安全対策について」事務局から資料の説明をお願いいたします。
○事務局 報告事項議題2、資料2-1、2-2「医薬品等の市販後安全対策について」事務局より報告いたします。
資料2-1について御説明させていただきます。医薬品等の使用上の注意の改訂についてです。昨年11月14日に開催されました前回の医薬品等安全対策部会以降に改訂したものの一覧です。11月に9件、1月に15件、2月に8件、3月に26件の改訂を行いました。これらの使用上の改訂については、本部会の先生方には事前に御確認をいただいたものであり、またこれらの改訂は医薬品医療機器総合機構の情報提供ホームページに掲載すると共に、毎月発行しております医薬品・医療機器等安全性情報にも掲載しておりますので、詳細な御説明は省略させていただきますが、3点だけ御紹介させていただきます。
 資料2-1の7ページの通し番号11-118にあります「リン酸二水素ナトリウム一水和物・無水リン酸水素二ナトリウム」について、急性腎不全、急性リン酸腎症に関する注意喚起を行うため、「警告」、「慎重投与」、「高齢者への投与」の項が改訂されております。「高齢者」と「高血圧症あり」の二つの因子が重なることで、急性腎不全の発現のリスクが高まることが示唆されたことから、高血圧症の高齢者が禁忌に追記されております。
 13ページにあります、通し番号11-133以降の「メトホルミン塩酸塩、ブホルミン塩酸塩を含有する製剤」について、乳酸アシドーシスに関する注意喚起を行っております。ビグアナイド製剤において、透析患者を含む腎機能障害患者、過度のアルコール摂取、シックデイ、脱水症状が懸念される患者、心血管・肺機能障害、手術前後、肝機能障害等の患者、高齢者といった、禁忌に該当する患者での乳酸アシドーシスが報告されていることを受け、この度「警告」、「重要な基本的注意」、「重大な副作用」、「高齢者への投与」の項を改訂し、更なる注意喚起を行ったものです。医療従事者に対し、患者の年齢・状態等に注意し、本剤の投与の適否を慎重に判断すること。過度のアルコール摂取、シックデイ、脱水状態について注意するよう、患者及びその家族に十分指導すること等が注意喚起されております。
 16ページ、通し番号11-136の「フィンゴリモド塩酸塩」について、投与後の心拍数の低下についての注意を喚起するため、「警告」覧の追記を行うと共に、初回投与後24時間は心電図をモニターすることが望ましいとする「重要な基本的注意」を追加しております。以上です。
○事務局 続いて資料2-2について御説明させていただきます。インフルエンザワクチン及び子宮頸がん等ワクチンの副反応報告状況についてです。本年1月16日に開催された安全対策調査会において、インフルエンザワクチン及び子宮頸がん予防ワクチン等3ワクチンの副反応報告状況について御評価をいただきました。
 インフルエンザワクチンについては、昨年10月1日〜11月30日までの推定接種人数は5,130万人で、副反応の報告人数は、医療機関から328人で、100万回接種当たり6.4人、うち重篤症例が46人で、100万回接種当たり0.9人でした。また、製造販売業者からの報告では36人で、100万回接種当たり0.7人です。
資料の下の方の「参考情報」を御覧ください。平成22年10月〜平成23年5月まで、昨シーズンの副反応報告数が参考として載っております。これと比較して、副反応の報告頻度の傾向は高くありませんでした。
 死亡症例は7人報告されておりますが、専門家の評価では、死亡とワクチンの直接的な因果関係は認められておりません。注目する副反応として、化血研のインフルエンザワクチンで、アナフィラキシーが昨シーズンに比べて多く報告されておりますが、新型インフルエンザワクチンにおける発生率と比較して高い数値ではありませんでした。このワクチンについては、企業からの注意喚起を行うと共に、原因について現在調査しています。
 裏面の子宮頸がん等ワクチンの副反応報告状況については、昨年8月23日〜11月末まで、子宮頸がん予防ワクチンのサーバリックスが医療機関から389人、製造販売業者から257人報告されております。同じく昨年8月から製造販売が開始された、子宮頸がん予防ワクチンのガーダシルについては医療機関から47人、製造販売業者から6人報告されております。Hibワクチンについては医療機関から61人、製造販売業者から18人報告されております。小児用肺炎球菌ワクチンについては医療機関から78人、製造販売業者から36人報告されております。
 これらの副反応の報告頻度については、下の表の発売当初からの報告頻度と特に変化はありません。注目する副反応として、子宮頸がん予防ワクチンについては、接種後に失神するという報告があることから、失神後の転倒等による被害防止のために、失神に備えて接種後の移動の際には医療従事者、あるいは保護者等が付き添うこと、接種後30分程度は体重を預けられるような場所で、なるべく立ち上がることを避けて待つように注意喚起をしております。
Hibワクチン及び小児用肺炎球菌ワクチンの接種後の死亡症例は4例ありましたが、ワクチン接種との直接的な明確な因果関係は認められないとされております。本報告事項については以上です。
○五十嵐部会長 ただ今の事務局からの説明に対して御質問、御意見がありましたらお願いいたします。よろしいでしょうか。
特に無いようですので、次の議題3に進みます。事務局から議題3「医薬品等の副作用等報告の状況について」資料の説明をお願いします。
○事務局 報告事項議題3、資料3-1〜3-6、参考資料3-2「医薬品等の副作用等報告の状況について」報告させていただきます。
薬事法第77条の4の4の規定に基づく、薬事・食品衛生審議会への副作用・感染症等報告についてです。今回は、平成23年8月1日〜平成23年11月30日までの4か月間に受け付けた副作用・感染症等報告に関する状況を御報告するものです。
 資料3-1〜3-6までありますが、まず資料3-1を用いて、この期間の報告状況の概要を御説明させていただきます。すみません、配付資料に誤りがあるようです。後ほど用意してお配りするということで、感染症定期報告を先に御説明させていただきます。準備が整い次第、資料3の説明に移らせていただきます。
 報告事項議題4、資料4-1、4-2「医薬品の感染症定期報告の状況について」報告いたします。
資料に基づき、薬事法第68条の8に基づく医薬品の感染症定期報告について御報告させていただきます。今回は、平成23年8月1日〜平成23年11月末日までに報告された感染症定期報告について取りまとめたものです。合計で、個別の報告単位では390件の報告がありました。資料が二つありまして、資料4-2が感染症定期報告ごとの整理、調査結果になります。これについては医薬品、原材料ごとの報告となっていて、感染症の単位でまとまっているものではありませんので、同一文献が重複して何度も出てくること、また前回までの部会に御説明済みのものもありますので、それらを整理して新規の文献について、感染症ごとに整理をした資料4-1を用いて御説明させていただきます。
 資料4-1は平成23年8月1日〜平成23年11月末日までに報告された新規文献及び報道記事等114件をまとめております。今回比較的報告が多かった感染症は、インフルエンザ関係が、インフルエンザについて10件と、鳥インフルエンザについて1件の計11件で最も多く、次いでプリオン関係がクロイツフェルト・ヤコブ病の2件、異型クロイツフェルト・ヤコブ病の5件の計7件、また結核について6件の報告がありました。
 今回も、事前に渡邉先生、石井先生、新見先生にも御確認いただき、コメントをいただいておりますが、献血・輸血の関係については石井先生からシャーガス病についての報告についてのコメントをいただけると伺っております。該当する文献はID番号100番と101番についてです。プリオン関係の報告で、新見先生から白血球除去による異型クロイツフェルト・ヤコブ病のリスク低減の報告について、コメントをいただけると伺っておりますので、よろしくお願いいたします。新見先生からコメントをいただける文献はIDが68番の文献です。今回も、事前に渡邉先生、石井先生、新見先生に御確認いただいておりますが、特段直ちに安全対策措置を講ずるべきという報告は無かったということです。
○五十嵐部会長 それでは、石井先生からコメントをお願いいたします。
○石井委員 資料4-1の13ページ、ID番号の100番と101番についてです。これはアメリカ・トリパノソーマ症、いわゆるシャーガス病について書かれておりますので、それについてコメントさせていただきます。アメリカ南部から中南米で、昆虫のサシガメによって媒介される原虫が原因の感染症です。心臓障害や肝臓が腫れる病気で、患者さんの血中に原虫が存在することがあります。日本に在住する中南米出身者は、今30〜40万人ぐらいいると言われていますけれども、その方たちの中から年間約数千人の方が献血を行っているようです。抗体の検査や献血への対応を今後考慮する、あるいは対応すべきものかと考えております。
○五十嵐部会長 石井先生のコメントに御質問はありますか。よろしいでしょうか。
特に無いようですので、新見先生からコメントをお願いいたします。
○新見委員 9ページの68番のvCJD感染防止について、白血球除去が有効かどうかというレビューについて紹介させていただきます。現在、輸血時のvCJD感染防止の観点から、欧州及びカナダで白血球の除去処理が導入されており、アメリカでも導入が検討されています。齧歯類のモデルからでは、残存血漿にも60%の感染性があり、白血球除去処理によって感染は完全には阻止できないということが示唆されています。
 一方、ヒツジモデルでは、白血球除去処理後の輸血による感染は認められておりません。また、ヒトでも処理前には赤血球輸血による感染報告の例はありますが、処理後では感染報告は無いということです。これらの結果は、ヒツジとヒトで白血球除去によって、無症状の患者の血液の感染性を消失させるか、あるいは病気の発症を顕著に遅らせる可能性を示唆しているものです。最終的にこの論文は、白血球除去の効果を否定するものではなくて、白血球除去は引き続き継続すべきであるという報告です。
○五十嵐部会長 お二人のコメントに対して御質問はありますか。よろしいでしょうか。
特に無いようです。資料4-1、 4-2全体について御質問、御意見はありますか。よろしいでしょうか。
特に無いようでございますので、報告事項議題3に戻ります。資料3-1が、平成23年4月1日〜平成23年7月31日までの報告受付分というのが先に配られていたのですが、ただ今平成23年8月1日〜平成23年11月30日までの報告受付分に差し替えたものをお配りいたします。準備が整いましたら議題3、資料の説明をお願いいたします。
○事務局 報告事項議題3、資料3-1〜3-6、参考資料3-2「医薬品等の副作用等報告の状況について」報告させていただきます。事務局の不手際で御迷惑をおかけいたしました。
平成23年8月1日〜平成23年11月30日までの報告受付分ということで資料3-1を配付させていただきましたが、御確認をお願いいたします。資料3のシリーズは、薬事法第77条の4の4の規定に基づく、薬事・食品衛生審議会への副作用・感染症等報告についての資料です。資料3-1に全体の概要となる数字が集計してあり、資料3-2以降に外国症例のもの以外については、ラインリスト等の形でお示ししております。資料3-1を用いて全体の概略を御説明させていただきます。報告事項が大きく二つあります。1点目として、「1.製造業者等からの医薬品等の副作用・感染症等報告」、2点目として「2.医薬関係者からの医薬品の副作用・感染症報告」になっております。
 1.の「(1)国内症例の報告状況」についてです。表の左側が副作用報告の内訳になっていて、医療用医薬品の報告件数として副作用報告が1万8,805件、副作用についての一般用医薬品の報告件数が90件、合計1万8,895件の報告を受け付けております。表の右側が感染症報告で、医療用医薬品で30件の報告を受け付けております。「(2)外国症例の報告状況」についてです。この4か月間で副作用報告が7万70件、感染症報告が34件ありました。「(3)外国での新たな措置の報告状況」についてです。4か月で430件の報告を受け付けております。「(4)研究報告の報告状況」についてです。この4か月で352件の報告を受け付けております。
 2.は、医薬関係者からの医薬品の副作用・感染症報告です。副作用・感染症報告例数としては1,091例。下の二つがワクチンの関係で、「新型インフルエンザ」と「新型」が付いていますが、新型インフルエンザとしての対応は終了しておりますので、後ほど資料は「新型」を取った形に修正いたします。今シーズンも、昨シーズンまでと同様に、インフルエンザワクチンについての報告をファックス等で受け付けておりますが、インフルエンザ予防接種後の副反応報告例数は328例でした。また、ワクチンの関係では、子宮頸がん等3疾病のワクチンについて、国費による助成を行っておりますが、これに関する副反応報告が694例ありました。
 以上が概要になりますが、詳細な内容については、資料3-2〜3-6が対応しており、資料3-2が国内副作用報告(医療用医薬品)、資料3-3が国内副作用報告(一般用医薬品)、資料3-4が国内感染症報告、資料3-5が外国での新たな措置の報告状況、資料3-6が研究報告の報告状況となります。概略を御説明させていただきます。
 資料3-2が、4か月間に報告された医療用医薬品の国内副作用報告について医薬品別、副作用名別の件数を整理したものです。順番は薬効分類別に並べてありますが、薬効分類については、参考資料に表でお示ししておりますので適宜御参照ください。表については、いくつか留意点がありますので、御注意いただきたい点を説明いたします。1番目として、これらの副作用報告は医薬品ごとの副作用との因果関係が不明なものを含めており、製造販売業者から報告されたものです。個々に医薬品との関連性を評価したものではありません。
 2番目は、副作用報告の件数については、平成23年8月1日〜平成23年11月30日までに報告されたものですが、同一症例には複数の被疑薬が存在し、同じ症例が複数の企業から、それぞれの製造販売業者から報告された場合には重複してカウントされますので、ここで報告された件数がそのまま症例数、要は患者の人数につながるものではありません。
 3番目として、副作用報告の件数は、本報告期間中に報告されたものであっても、報告期間中に追加情報により因果関係が否定された場合や重篤性が変更になり、報告対象外となった場合には報告件数から除外しております。
 4番目として、報告件数は副作用名別の件数で示したものであり、1症例で先ほどと同様に複数の副作用が発現する場合がありますので、報告件数を合計した数が、直ちに報告症例数になるわけではありません。資料3-2についての注意点は以上です。
 資料3-3は、先ほど話題に挙がりましたが、一般用医薬品の国内副作用報告についてです。一般用医薬品についても、一番左のカラムに薬効分類の名称を示していますので、こちらを参考に御確認いただければと思います。
資料3-4は、感染症報告ですが、多くが輸血用の血液製剤に関する感染症の報告です。
資料3-5は、外国での新たな措置の報告状況です。
資料3-6は、研究報告の報告状況です。大部な資料ではありますが、簡単な御説明になってしまいましたが、副作用・感染症等の報告についての御説明は以上です。
○五十嵐部会長 御意見、御質問がありましたらお願いいたします。
○國頭委員 今更なのですが、資料3-2の分厚い資料というのは、とにかく何でも載っているのですか。要するに、重篤度がグレード3や重篤と判定されたもの等には一切関係なく、とにかくグレード1であっても、何であっても出たものが全部載っているのですか。
○安全対策課長 企業報告が大部分なのですが、企業報告については先生又は企業が重篤と判断したものが報告されますので、基本的には重篤症例だと考えていただければいいと思いますが、必ずしもグレードの評価はしておりませんし、先ほどの注意書きのところにありましたように、因果関係の評価についても反映したものではありません。
○國頭委員 因果関係の判定ができていないのは仕方がないと思うのです。重症度についてものすごく軽いものまで全部含めているというわけではないのですね。
○安全対策課長 そうではないです。
○五十嵐部会長 1人の方が、いろいろと複数の項目で出ることもあるので、これイコール数ではないわけです。ほかによろしいでしょうか。
それでは、議題5に移ります。議題5「その他」について資料の説明を事務局からお願いいたします。
○事務局 報告事項議題5、資料5-1〜5-9「その他」について報告いたします。
資料5-1「抗インフルエンザウイルス薬の安全性に係る調査結果について」御説明いたします。昨シーズンの抗インフルエンザ薬の副作用の状況や研究報告については、昨年11月の安全対策部会において報告を行っています。今回、昨年10月より本年1月までに報告された、タミフルの副作用報告及び研究報告について、医薬品医療機器総合機構が検討を行いました。本資料の2ページを御覧ください。「1.副作用報告状況について」です。昨年10月より本年1月までの4か月間で報告されたタミフルの副作用は16例、17件でした。その内訳は異常行動、肝障害及び悪性症候群が各2例でした。異常行動の内容については、性格の凶暴化と這いずりでした。報告された16例のうち、2例の転帰が死亡となっておりますが、死因は劇症肝炎及び気管支炎でした。報告員の意見では、副作用と死亡との因果関係は不明とされております。今回報告された副作用は、これまで報告されているものと変化は無いと判断されております。
 3ページの「2.研究報告について」を御覧ください。昨年10月より本年1月までの4か月間で、5報が報告されております。総説を除く4報告の概要ですが、1.がL.Huillierらの報告です。これは小児に対するABCB1遺伝子多型の精神神経系症状に対する影響を調べる目的で、スイスの医療機関を受診したインフルエンザ様患者の0〜18歳までを対象としたコホート研究です。解析の結果、36%で精神神経系症状が発現し、ABCB1遺伝子型を検討したところ、変異型性ホモ接合体で高率、3例中2例に発現しており、精神神経系症状の発現と変異型ホモ接合体が関連している可能性が示唆されたとするものです。
 2.はUrushiharaらの報告で、日本における10歳代患者のタミフル使用制限の効果について評価する目的で、薬局のデータベース及びPMDAが公表している副作用報告を利用した後ろ向きの調査研究です。解析の結果、2007年3月の10歳代のタミフルの使用制限により、同程度のインフルエンザの流行が認められた2006年と比較して、2008年では10歳代の処方数及び異常行動報告件数が、タミフルでは減少しました。一方、ザナミビルの調剤件数及び異常行動件数が増加しました。また、タミフルによる10歳未満の患者の異常行動の報告件数が増加しました。
 4ページを御覧ください。3.がHamaらの報告です。タミフル使用と死亡に至った突然重篤化との関係を検討することを目的として、相対死亡率研究による疫学的検討を行ったものです。厚生労働省がWebで公表している2009A/H1N1新型インフルエンザの死亡例198例の自治体発表内容を用いて、初回診察から12時間以内に重篤化した症例は、タミフルが119例中38例、ザナミビルが15例中0例、抗インフルエンザ薬が処方されていないものが31例中4例ということで、特にタミフルが処方後12時間以内に重篤化を誘発する可能性を示唆するものです。
 5ページを御覧ください。4.がTom Jeffersonらの報告です。2011年4月12日までに入手可能な資料のうち、不適切としたものを除いた25試験を解析して、有効性と危害を評価したものです。その結果、本薬はインフルエンザ様症状を改善することは示唆されたが、合併症予防や患者接触後予防への影響などには、解析が不十分であったとするものです。
 6ページにこれらの報告に対する機構の意見、7〜9ページの上の部分までに、専門委員からのコメントが記載されております。これらの報告について専門委員からの御意見も踏まえて検討した結果、Huillierらの報告については、日本人においてもスイス人と同様の傾向が認められるか否かについて、今後も類似の報告に留意し、情報収集並びに評価を行う必要がある。Urushiharaらの報告については、現状把握している情報との相違がない。Hamaらの報告については、異なるデータソースを用いて解析するなど、解析方法に様々な問題があり評価が困難である。Tom Jeffersonらの報告については、本薬が抗体産生抑制作用について述べられており、今後もさらなる関連情報を収集して評価していく必要があるとされております。
 以上のことから、この期間に報告された情報により、さらなる安全対策が必要との積極的な根拠は無く、引き続き関連情報を収集していくこととしております。本報告事項については以上です。
○事務局 続いて資料5-2「ヨード造影剤の安全性に係る調査結果について」御説明いたします。
本件は、厚生労働省難治性疾患克服研究事業難治性膵疾患に関する調査研究班、財団法人日本消化器病学会及び日本膵臓学会からの要望を踏まえて、ヨード造影剤において急性膵炎の患者への投与を原則禁忌としていることについて、検討を行ったものです。資料5-2は厚生労働省からの依頼に基づき、急性膵炎の患者へのCT検査における造影剤投与に関して、医薬品医療機器総合機構が取りまとめた調査結果報告書です。国内で販売されている造影剤のうち、急性膵炎の患者が原則禁忌とされているものは17ページ以降にお示しするヨード造影剤であることから、これらのうち先発品を調査対象としました。35ページ以降には、難治性膵疾患研究班及び2学会から提出された連名の要望書があります。
 2ページに戻ってください。機構は国内外の状況、難治性膵疾患研究班における研究結果、ガイドライン、副作用報告などの集積状況等の調査を行い、さらに専門協議による専門委員の意見を踏まえ、急性膵炎の患者について原則禁忌を慎重に投与すべき旨の注意喚起に変更することが妥当と判断したと報告されています。ただし、急性膵炎の診断目的での内視鏡的逆行性膵胆管撮影でのヨード造影剤の使用については、国内ガイドラインでも適用しないこととされていることから、効能・効果に関連する使用上の注意の項で、施行しないよう注意喚起を行うこととされています。また、一部の品目で原則禁忌とされている慢性膵炎の増悪期については、急性膵炎の患者に含めることとし、胆道感染症のある患者(内視鏡的逆行性膵胆管撮影時)については、急性膵炎の患者と同様に慎重投与とすることが妥当と判断したとされています。
 11ページ以降が、この調査結果に基づく改訂案です。先日、既に本部会委員の先生方から、改訂案のとおり使用上の注意の改訂を行うことについて、差し支えない旨の御意見をいただき、製造販売業者に対してその旨を連絡しております。
 続いて、資料5-3「小麦加水分解物を含有する医薬部外品・化粧品の使用者に発生した全身性アレルギーに係る報告について」を御説明いたします。
資料を御覧ください。小麦を加水分解した成分を含有した製品の使用者において、小麦含有製品を摂取して、その後に運動した際に全身性のアレルギーを発症した事例が報告されたことを受け、平成22年10月以降、小麦加水分解物を含有する医薬部外品・化粧品について、小麦アレルギーに関する注意喚起、副作用報告の徹底、さらに製品の自主回収及び使用者に対する注意喚起等の安全対策を実施してきております。なお、ここまでの経緯については昨年11月、平成23年度第2回の本部会において御報告したところです。
 このような医薬部外品や化粧品の使用により感作されたことによるアレルギーの発症は、これまでほとんど報告が無く、いまだ十分な知見が得られていないことから、この度厚生労働科学研究において、小麦加水分解物の感作性の検討やアレルギー症例の詳細調査が開始されましたので、御報告いたします。調査はアレルギー発症症例を御経験された先生から、Web上で登録をいただいて行うもので、日本アレルギー学会のホームページにこの調査に関するサイトが開かれております。
 続いて、副作用の集積状況を御報告いたします。2ページの別紙1の表でお示ししているとおり、茶のしずく石鹸の使用者に発症したアレルギーについては、平成24年2月29日までに医療機関から219例、製造販売業者から1,567例の報告を受けております。報告された副作用名を基に、食物依存性・運動誘発性アレルギーと思われる症例を集計したところ、医療機関の報告が122例ありました。このうち救急受診や入院が必要となったとされている症例が、重篤としてお示ししている26例です。この26例のうち、専門家の評価により因果関係が否定できないとされたものが14例です。その他のアレルギーの副作用名で報告された医療機関報告は、97例ありました。そのうち28例が、救急受診や入院が必要となったとされた症例であり、このうち8例は因果関係が否定できないと評価できた症例です。
 製造販売業者からの報告は全1,567報告中、食物依存性・運動誘発性アレルギーの報告が1,291件、うち救急受診や入院が必要となったとされているものが139件です。因果関係については報告から得られる情報が十分ではなく、評価の難しい事例が多いですが、救急受診や入院が必要となったとされる139例のうち、因果関係が否定できないと専門家に評価された症例は19例です。その他のアレルギーについては276報告中、救急受診や入院が必要となったとされている症例が33例、このうち因果関係が否定できないと評価できたものが2例です。また、茶のしずく石鹸以外の小麦加水分解物を含有する医薬部外品・化粧品については、昨年11月の平成23年度第2回部会で報告して以降、新たなアレルギー症例の報告はありませんでした。今後も引き続き副作用の発現状況等を注視すると共に、厚生労働科学研究の研究結果等の情報を基に、必要な安全対策を実施していくこととしております。
 続いて、資料5-4-1、 5-4-2を御説明いたします。まず、資料5-4-2「市販直後等安全性情報収集事業の実施について」を御覧ください。
こちらは、平成20年度第1回部会において御報告しておりますが、本事業の運用における一部変更に伴い、改訂を行ったため、改めて御報告いたします。本事業は新たに承認された医薬品のうち、新規性が高いものや国内外において使用経験が少ないものなど、特に市販直後の安全性確保が必要と判断されているものについて、原則として6か月間、当該医薬品の使用状況や副作用の発現状況、臨床現場への製造販売業者による安全性情報の提供状況などの情報を毎月医療機関より提供していただき、必要な対策を図ることを目的とした事業です。
 運用上の主な変更点としては、国内で初めて承認される医薬品だけでなく、一部変更承認についてもその新規性が高い場合、本事業の対象となることを明記しました。また、これまでは同一の医療機関から医師及び薬剤師を各1名選出していたところ、薬剤師が所属していない診療所や調剤薬局も選定可能としました。さらに、これまで本事業の調査開始前に協力医師・薬剤師に対し、本事業の内容を説明し、実施方法を検討する会議を開催していたところを調査終了後に意見交換会を開催することとし、調査期間中の状況や調査を経験した上での意見を協力医師・薬剤師から直接聴取することができるようにしました。
 それでは、資料5-4-1「市販直後等安全性情報収集事業結果(バイエッタ皮下注)について」を御覧ください。
事業が終了したバイエッタ皮下注、一般名エキセナチドについて御報告いたします。製造販売元は、日本イーライリリー株式会社です。効能・効果は2型糖尿病、ただし、食事療法・運動療法に加えてスルホニルウレア剤(ビグアナイド系薬剤又はチアゾリジン系薬剤との併用を含む)を使用しても十分な効果が得られない場合に限ります。調査に御協力いただいた医療機関は市立札幌病院、日本赤十字社医療センター、長野県厚生農業協同組合連合会安曇総合病院、兵庫医科大学病院、独立行政法人国立病院機構呉医療センター・中国がんセンター、医療法人陣内会陣内病院の6医療機関です。
 これらの医療機関における当該医薬品の使用状況や副作用の発生状況、また製造販売業者による安全性情報の収集・提供状況などについては、平成22年12月17日の販売開始以降、各医療機関での採用から6か月間、毎月1回御報告いただきました。使用状況については、すべての医療機関で採用され、約66名の患者さんに使用されました。副作用などの発現状況については調査実施期間中、悪心・嘔吐・便秘等の消化器症状、しゃっくり、皮疹・掻痒感が認められたとの報告がありましたが、重篤な副作用の発現はありませんでした。
 製造販売業者の活動状況については、定期的な医療機関への訪問により安全性情報の提供が行われていたとの報告がある反面、調査期間中、MRの訪問がほとんど無かったとの報告や医師への訪問は行われていたが、薬剤師への情報提供は不十分であったとの報告もありました。このため調査期間終了後、製造販売業者へ医療機関訪問状況について聴取りを行ったところ、MRの訪問が無かったと報告された医療機関については、MRによる訪問が実施されていた旨の記録があるものの、訪問時の活動内容の詳細は不明であり、当該医療機関を訪問してはいたものの、本剤の安全性情報の収集や提供を行っていたと認識されていない可能性が考えられました。製造販売業者への聴取りにおいても、安全性情報収集のため、医師を訪問する機会は多いものの、薬剤師への訪問が少ない傾向にある医療機関も認められました。これらの結果から、製造販売業者より今後、情報収集・情報提供のさらなる適正化を推進し、さらに医療機関における医局へのアクセス制限の強化や医薬連携等の昨今の現状を踏まえたMR活動を検討していくとの見解が示されました。
 続いて2ページです。医療機関においては、製造販売業者からの安全性情報について院内に周知するなど、適切に活動した旨の報告がありました。また、調査終了後の意見交換会において、規模の小さい医療機関等も調査実施機関として選定してはどうかとの意見があり、今後、対象品目の特徴に応じ、様々な規模の医療機関も選定の対象として、積極的に考慮していくこととしました。以上です。
○事務局 続いて資料5-5「一般用医薬品の販売経路別副作用報告状況について」を説明します。
本資料は、薬事法第77条の4の2の規定に基づき報告された、一般用医薬品に係る副作用について、平成22年7月29日〜平成23年11月30日までの期間に受け付けられたものを販売経路別に集計したものです。一般用医薬品の副作用等の報告については、平成22年7月に被疑薬の販売経路も報告いただけるよう、副作用発生の様式等を変更しており、その後の報告分について、販売経路別の状況を取りまとめたものです。
 まず2、3ページは経路別の副作用報告数について、薬効分類順に一覧にしたものです。4、5ページは、同じものをリスク区分の順番にまとめたもので、少し見せ方を変えた表になっております。6ページからは販売経路の報告のあったものについて、薬効分類順に報告内容をまとめたものです。
 それでは2、3ページに戻ってください。製造販売業者からの副作用報告については、店舗販売が68症例、配置販売が14症例、ネット販売が0症例、通信販売が1症例、その他が1症例、不明・記載無しが合わせて216症例ということで、不明・記載無しで3分の2を占めるような状況でした。また、店舗販売での副作用の報告数が相対的に多い状況ですが、1ページの注意事項の6)を御覧ください。後ほど資料5-6で御報告します一般用医薬品についての調査結果から、一般用医薬品の経路別の販売数量には大きな差があることと、販売される医薬品の種類も異なることが考えられ、販売経路別の副作用報告数を単純に比較することには、留意が必要であると考えております。
 続いて資料5-6「適正使用情報提供状況確認等事業について」御説明いたします。
資料を御用意ください。平成22年度に行った、適正使用情報提供状況確認等事業について御報告します。まず1ページです。本事業は、一般用医薬品の適正使用を図るため、必要な情報が適切に入手されているかを把握することを目的に、一般用医薬品の適正使用に関する情報の入手状況や副作用が発生した場合の対応等について、購入経路の違いによって差異が無いかを確認するため、三菱総合研究所に委託し、調査を実施しました。調査方法は、一般消費者を対象に、1万人規模のWebサイトを用いたインターネットによる調査を行い、インターネットによる調査でも購入経路にバイアスが無いことを確認するため、並行して小規模な郵便による調査も行いました。アンケート調査の項目、調査対象については、1ページの右側を御参照ください。インターネット調査と郵便調査について、回答の属性、一般用医薬品の購入経路に大きな差は認められませんでしたので、インターネット調査の結果を基に、本事業の分析を行っております。
 続いて2ページを御覧ください。結果として一般用医薬品の購入経路は、薬局・薬店が88.5%と多く、薬局・薬店では第2類医薬品の風邪薬、インターネットでは第3類医薬品のビタミン剤などを購入している傾向があります。購入時の情報源については、購入経路により異なっておりました。また、情報に対する理解度、満足度については、販売経路による大きな差はありませんでした。調査結果の4.ですが、副作用が起きた場合の相談先として、店頭での購入者、インターネットでの購入者共に、医療機関が最も多く、次いで薬局・薬店という順番で、共に大きな差はありませんでした。
 次に、3ページを御覧ください。本調査結果のまとめです。購入経路によって、購入する一般用医薬品の種類や傾向に差があり、購入時に取得した適正使用情報の内容は異なっていた。購入経路の特性を生かした適切な情報提供ができるよう、その伝達方法のあり方を検討していくことが求められます。3番目として、副作用発生時には医療機関、薬局・薬店での相談を求める人が多く、今後、相談窓口としての薬局・薬店の機能をより強化していくことも重要と考えられます。最後に、PMDAでも相談窓口を設けていますが、こちらの周知徹底も必要があるとまとめられています。なお、本事業の報告書については、厚生労働省のホームページに掲載することとしております。適正使用情報提供状況確認等事業については以上です。
○事務局 続いて資料5-7「患者からの副作用報告システムの試行的開始について」を御説明します。
まず、こちらの背景ですが、医薬品の副作用報告については、患者が行政機関に直接報告する仕組みは設けられていません。平成22年4月に取りまとめられた薬害肝炎事件の検証及び再発防止のための医薬品行政のあり方検討委員会の最終提言において、「『患者からの副作用報告制度』(患者からの副作用に関する情報を活かせる仕組み)を創設すべきである」との指摘がなされ、「2.厚生労働科学研究による検討」にありますように、研究班において平成21年度から3年間にわたって調査を行っております。研究班においては入力が必要な項目の特定、プロトタイプとなるWeb入力様式の検討、平成23年1〜12月までのパイロットスタディの実施などの検討が進められてきたところです。
 「3.厚生科学審議会医薬品等制度改正検討部会における検討」にもありますように、この制度改正検討部会においても、患者から得られた副作用情報を安全対策に活用すべきとされているところです。
 厚生労働科学研究の結果を踏まえて、「4.副作用報告システムの構築と試行的運用の開始」にありますように、独立行政法人医薬品医療機器総合機構(PMDA)において、Web経由での報告システムの構築が進められてきました。資料には日付を明示しておりませんが、3月26日に試行的な報告の受付を開始すると聞いておりますので、御報告申し上げます。
○事務局 続いて資料5-8「ゲフィチニブ服用後の急性肺障害・間質性肺炎等に係る副作用報告の報告件数及び死亡例数」について報告いたします。
ゲフィチニブ服用後の急性肺障害・間質性肺炎等に係る副作用の報告の件数等については、これまでも安全対策部会や安全対策調査会の機会に、定期的に御報告しておりますが、今回は平成23年12月末までの状況について、アストラゼネカ株式会社よりデータが提出されましたので御報告いたします。
 資料5-8の1〜3ページに、本年度12月末までのゲフィチニブ服用後の急性肺障害・間質性肺炎等に係る副作用報告の報告症例数及び死亡例数の推移を月ごとにお示ししております。1ページにグラフを、2ページにそれを数値にまとめた表をお示ししております。報告例数は累積で総数2,292、そのうち死亡例数は843となっております。3ページにゲフィチニブに係る新規処方患者数及び継続投与患者数等について、四半期ごとに整理した表をお示ししております。新規投与の患者が2,000人程度、継続投与が8,000人程度で推移しているところです。
○事務局 続いて資料5-9「PMDAメディナビの登録件数について」を御説明します。
資料を御覧ください。PMDAメディナビについては、医薬品・医療機器の安全性等に関する特に重要な情報が発出された際に、その情報をあらかじめ御登録いただいたメールアドレス宛に、タイムリーに配信するサービスです。メールアドレスの登録については無料で、いち早く重要な情報を入手することができます。
 このメールにより配信される情報については、1ページ上段の「メール配信項目」の表にお示ししたような、例えば緊急安全性情報・安全性速報等、回収情報(クラスI)などです。また、資料5-9の下段には、実際に配信されているメールの内容を例示しております。これは厚生労働省が発出している医薬品・医療機器等安全性情報が出た際の配信事例です。1.にありますように、まず詳細情報へのリンク先、2.のようにその具体的な情報の概要などを記載しております。
 次のページでPMDAメディナビの登録状況をお示ししております。資料には、3月13日現在の登録件数をお示ししております。昨日3月22日現在で5万3,339件と聞いております。このPMDAメディナビは平成24年度の診療報酬改定で、基準調剤加算の施設基準と医科診療報酬の病棟薬剤業務実施加算の留意事項に、情報収集の手段として記載されています。具体的に基準調剤加算の施設基準では、薬局内にコンピューターを設置し、医薬品・医療機器情報配信サービス(PMDAメディナビによる)など、インターネットを通じて常に最新の医薬品緊急安全性情報、医薬品・医療機器等安全情報などの医薬品情報の収集を行い、保険薬剤師に周知していること、また、病棟薬剤業務実施加算の留意事項には、医薬品・医療機器情報配信サービス(PMDAメディナビによる)など、インターネットを通じて常に最新の医薬品緊急安全性情報、医薬品・医療機器等安全性情報などの医薬品情報の収集を行うと共に、重要な医薬品情報については、医療従事者へ周知することと記載されております。厚生労働省としても、なお一層の登録の推進が図られることを願っているところです。
○五十嵐部会長 9件の御報告をいただきましたけれども、御質問、御意見はありますか。
○生出委員 まず一つはお願いです。資料5-4-2「市販直後等安全性情報収集事業の実施について」ですが、その2ページの「4.調査実施機関等の選定の考え方及び選定方法」の5行目に、「当該医療機関の医師1名及び同一地域の調剤薬局の薬剤師1名」とあります。薬局は調剤のできる唯一の場所ですので、あえて「調剤」という言葉を削除していただきたいと思っております。
 それから資料5-5で、販売経路別副作用発生状況の御説明をいただいたのですが、この6)で「販売数量に大きな差があること」と謳っております。そもそも販売数量に対する頻度なども載せていただけるのであれば結構だと思うのですが、一瞬見た感じでは、ネットの方は全く副作用が無いような誤解を受けると思います。元々、第3類医薬品しか認められておりませんし、そもそも安全性が危惧される第1類医薬品は、基本的に店頭でしか販売されていないわけですから、何か発表の仕方に工夫をしていただきたいと思っております。
○五十嵐部会長 2点御指摘いただきましたけれども、いかがでしょうか。
○安全対策課長 資料5-4-2については修正させていただきます。資料5-5については、注書きの6)で記載して、先ほど資料5-6で御報告した一般用医薬品の購入についての調査結果も、併せて公表していきます。6)でその参考として記載しておりますように、薬局・薬店での購入は、風邪薬等の第2類医薬品が多く、インターネット等では第3類医薬品、ビタミン剤が多いということも付記します。先生も御指摘のように、販売量が大きく違うこと、又はそもそも販売される医薬品の種類が違うことがあるので、これを見ていただかなければならないことは注意喚起をしているつもりです。
○高杉委員 資料5-5に店頭で販売する薬として、いろいろな成分が書いてあるのですけれども、何が副作用を起こしているのか、何の薬か全く分かりません。何か工夫が無いのかなと思いますが、いかがでしょうか。
○安全対策課長 販売名は記載していないのですけれども、それぞれの配合成分を記載した上で、薬効分類の所に解熱鎮痛剤や総合感冒剤ということで、どのような薬であるかは分かるようにしたつもりです。特定の販売名は、その販売名の薬だけが危ないわけでもないので、例えば、解熱鎮痛剤のこのような配合の成分で、このような副作用が起こっているということを知っていただくことが必要かと思っており、このような取りまとめになっております。
○高杉委員 取りまとめるのは結構ですが、いわゆるコマーシャルベースでどんどんと宣伝されている。この危険性というのは、やはりどこかで伝えなければいけないと私は思うのです。コマーシャルベースで流される「風邪にはこれ」という薬の中に、危険性が入っているわけですから、飲む時には気を付けましょうというのをやはり何か出さなければいけないだろうと思います。簡単に飲める、よく効くということですが、一度ひどい目に遭うと、その人はその薬は飲まないと思うのですけれども、似た薬でまた同じ目に遭うことになります。わからないですから薬局で相談するということをきちんと流していかないといけないだろうと思うのです。
○倉田委員 資料5-5のことです。ネット販売の所を見ますと全く上がっていなくて、ネット販売はよくできているのではないかというのは、かなりの誤解だと思っています。というのは、厚生労働省が販売制度の定着状況を、平成22年度も調査してくださっていますが、ネット販売で本当は売ってはいけないはずの第2類医薬品も、これを調査してみたら、実際は67%ぐらい買えてしまったという事実があります。ですからネット販売でゼロというのは、少し納得いかないと思って私は拝見しました。
 それから資料5-7のことです。このシステムの中を見ますと、これは一般用医薬品の対象のようですね。特に3ページに、一般用医薬品の対象のことが書いてありますが、医療用医薬品もこれを始めるのでしょうか。それを教えていただきたいと思いました。
 それから資料5-3の小麦加水分解物のことです。前回の部会の時に私は報道機関の方に、こういうことを一般の人に分かってもらうためにも宣伝してほしいという話をしました。その後、新聞やテレビで随分何回かに分けて報道されたので、一般の人たちもよく分かってくれたと思っています。最近ですと、アレルギー学会がこの調査を始めるというのも報道で出ていました。私は、リウマチアレルギー情報センターのWebを見てみました。一般の人向け用にも大変よく書かれていて、この関連の医療機関の一覧表も出ていたのですが、前回の部会の時よりも医療機関の数が増えたような気がします。どなたか知っていらしたら教えてください。
○安全対策課長 まず、資料5-5の一般用医薬品の経路別の副作用発生状況についてです。この調査を見ていただきますと、不明又は記載無しということで、販売経路の分からない症例もまだまだ多く、平成22年7月から販売経路を書いて御報告いただくようにお願いしているのですが、まだまだその点の徹底ができておりませんので、今後も引き続き傾向を見ていきたいと思います。先ほどの6)で注意喚起をしているつもりですが、書いてありますように、副作用の数が少ないことをもって、その販売経路の医薬品が安全であるということをお示ししたものでもございません。そこはこの注意喚起事項を添えて、情報を出していきたいと思います。
 資料5-7の一般の方々、患者さんからの副作用報告システムについてですけれども、これは当然ながら、医療用の医薬品による副作用も集めるシステムとなっており、一般薬に限るものではありません。
 それから、小麦アレルギーの件ですけれども、診療施設をリストにしていただけるようアレルギー学会等にお願いして、あのような形でWebに掲載していただいております。徐々に増えてはおりますが、いくつ増えたか、今日、事務局としては把握しておりませんので、確認をして、また先生に御報告させていただければと思います。
○猪熊委員 茶のしずくのことです。別紙1の上の段が食物依存性・運動誘発性アレルギーで、その他というのが何かが分からなかったのですけれども、下を見ると、注4、5で、「専門家の評価の結果、食物依存性・運動誘発性アレルギーとして」云々と書いてあります。ということは、その他の中にも上の副作用であるものが大変多いと想定していいのでしょうか。あるいは、さらにほかのアレルギーが出てきているのでしょうか。
○安全対策課長 食物依存性・運動誘発性アレルギーの欄になるか、その他の欄になるかは、まず御報告いただいた記載によって単純に分けております。御報告いただく中身に「食物依存性・運動誘発性アレルギー」と書いてなければ、その他の所に入ってしまいます。その他のうち、重篤で入院したという記載のあるものについては、因果関係について専門家に見ていただいています。その中で8例は因果関係が否定できないのですが、注4にありますように、そのうちの4例について、報告いただいた先生は、「食物依存性・運動誘発性アレルギー」とはおっしゃっていませんが、経過を見ると食物依存性・運動誘発性アレルギーではないかと思われるものが4例あるということです。
 まず二つに大きく分けるのは、御報告いただいた先生の報告の中身によって単純に分けております。その後、重篤なものについて中身を見ると、こういうことになっているということです。ほかのものについては、食物依存性・運動誘発性等がよく分からないアレルギーを起こしたものも入っております。中には接触皮膚炎のようなものが入っている場合もあります。
○猪熊委員 この専門家というのはどなたですか。
○安全対策課長 複数の先生に見ていただいております。
○猪熊委員 厚生労働省の班会議というわけではないのですね。
○安全対策課長 はい。機構の専門委員の複数の先生にお願いして見ていただいております。
○加藤委員 患者からの副作用報告システムで気付いたのですが、「不法」とまでは言えないのか、「脱法」と言うのですか。要するに、患者が海外から購入した薬での副作用、若しくは極端な効果について、ここでは全然対象にしないのですか。私が知っているもので言うと、いわゆる痩せ薬で極端な羸痩をきたしたものがあります。因果関係は分からないのですが、幻覚を起こしたので、これは完全に覚醒剤かと思った例があったのです。
○安全対策課長 個人輸入されている薬については、基本的にここには入ってきていないと思います。
○加藤委員 ここでそういうものを受けるようなシステムにはなっていないわけですね。
○安全対策課長 医療機関から御報告が入ってくるものが、もしかしたら中にはあるかもしれません。
○加藤委員 いや、患者からのというのは。
○安全対策課長 患者からの副作用を受け付けるかどうかということですか。
○加藤委員 そうです。
○安全対策課長 患者からの副作用については、特にそのような限定をしておりませんので、入ってくる可能性はあると思います。
○五十嵐部会長 確かに、想定外のことがあるかもしれないということですね。
○高杉委員 日本医師会には、国民生活安全対策委員会というのがあります。そこではどんなことをやっているかというと、ものすごくいろいろな薬もどき、サプリメントを服用しているらしい人が診療に来た時に、病院や診療所で、とにかく何を飲んでいるかをきちんと聞こうという運動をしています。中には、薬とサプリメントで逆に副作用が起こることもあるでしょうから、とにかくキャッチしようということです。今日は薬剤師会の先生が調査されていますね。調剤薬局の先生、あるいは薬局でもチェックしてほしいと思います。これを我々が背景として頭に入れていく、副作用もそれが重なって出てくることもあるのではないかと、そんな思いがしています。医師会で取り組んでいますので、御紹介も兼ねて申し上げました。
○五十嵐部会長 貴重な御指摘、ありがとうございました。ほかにいかがでしょうか。
○猪熊委員 患者からの副作用報告ということですけれども、そうすると、医療機関からとメーカーからと患者からと、3ルートできるというように理解していいですね。3ルートだと、まずは現行の2ルートでダブっているかどうかは確認できないですね。
○安全対策課長 必ずしも、確認はできません。
○猪熊委員 細かくて中までは分かりませんけれども、すると3ルート目も医療機関は書かないつもりですか。
○安全対策課長 必須の項目にはしておりませんけれども、この副作用を診た医療機関がある場合には、できるだけ書いていただきたいということでお願いしております。場合によっては、その医療機関に連絡を取らせていただいて、医学的にどうなのかということを確認させていただくことも、やっていかなければいけない事例もあるのではないかと考えております。
○猪熊委員 広く拾い上げるという意味では、ルートが多くあった方がエフェクティブだとは思うのですけれども、3番目のルートだと、いろいろなものが来てしまうだろうと思います。多分、三つあるルートで、今はメーカーからPMDAに上がってくるものが数としても一番多く、情報としても一番豊かで、ここが一番メジャーに得られているのではないかと思うのです。今後、この三つをどんなイメージで、どのような情報が上がってくるのか、一義的にここを中心にということはないと思いますけれども、どのような傾向がそれぞれ出そうかという予測などはあるのでしょうか。
○安全対策課長 正確な予想があるわけではないのですけれども、この資料にありますように、試行的に開始する予定にしております。望月先生に行っていただいた厚生労働科学研究の結果を踏まえて、入力項目等も作っております。医療機関名等も必須項目ではないけれども、記載をいただく項目にしたりしているのです。どのような情報が入ってくるかも見ながら、入ってきた情報をどのように活用していけるか考えていくということも含めて、まずは試行で開始する予定にしております。いくつものルートで御報告をもらうことで全く新しいこととして、患者さんが早く自覚症状的に見つけられるような副作用をキャッチするとか、何かシグナルみたいなものが発見できるのか、私たちとしても試行的に行っていきながら、活用の方法も探っていきたいと考えております。
○五十嵐部会長 情報をいただくだけではなくて、きちんと目を見張ってセンシティブに、場合によっては速やかに対応するようなことも大変大事ですね。それを口で言うのは簡単ですが、やるのは大変だと思いますので、是非よろしくお願いしたいと思います。ほかには、よろしいでしょうか。
 最後に生出委員から、薬局での一般用医薬品の相談対応に関する調査結果についての資料を御提出いただいておりますので、最後の当日配付資料の御説明をお願いします。
○生出委員 当日配布資料「薬局での一般用医薬品の相談対応等に関する調査結果について」御説明いたします。
このような機会を与えていただきまして、ありがとうございます。前々から第1類医薬品等々の副作用が余り発生しないのは、薬局での相談事例で販売しなかった事例や医療機関を受診するよう勧奨した結果ではないかと申し上げてきました。この調査を昨年の7月28日〜8月31日までの約1か月の間、平成20年度に創設したサポート薬局、全国の薬局から1,000薬局を案分比例して募ったところ、953が登録になっているという制度です。そのうち、回答のあった薬局数が618で、64.8%の回収率です。
 調査の対象は、一般用医薬品の購入や相談を目的として来局した顧客から相談を受けた結果、現在使用中の一般用医薬品の使用中止の進言をした事例、販売を行わなかった事例、医療機関への受診を勧めた事例、製品名や成分名を指名してきたが、相談応需の後に変更した事例等々、平成22年9月1日〜平成23年の8月31日までの過去1年間の事例で、なるべく記憶が鮮明なものを報告いただきました。8番目に「調査結果概要」とあります。433の薬局から1,192例、うち1,184の事例が有効回答となっております。
 次のページに薬効群別の相談数がいろいろ書いてあります。事例の1番目は、吐き気があったので吐き気止めを買いに来たが、腹部の張りがあるので今まで便秘をしないのでおかしいということで腸閉塞を疑い、病院を受診するよう勧めたら、翌日手術が行われたということです。2番目は、胃痛を訴えたのでいろいろ聞いてみると、医療用医薬品の鎮痛剤を複数服用しているということで、内科を受診していただいて検査の結果、H2ブロッカーの処方となったということです。3番目も、便が出ないということで腸閉塞などの器質的なものを疑い、かかりつけ医を紹介したら、基幹病院を紹介され、検査の結果、癌であったということです。4番目は、腹痛だったけれども、ただ単に腹痛ではないということと、元々心臓が弱いということを聞いていたために、すぐに受診を勧めたら心筋梗塞だったということでした。5番目は、80代の男性が咳止めを買いに来たが、肺炎の可能性を疑ったということであったり、ほかにも病院嫌いでOTCの咳止めを指名買いに来たけれども、喘息症状のために受診を勧奨した等々ございました。このようなことはほんの一部ですが、一応紹介したいと思います。
 4ページが、薬局でこれらの事例をどう判断したかということですが、1番目は、一般用医薬品では対応が困難あるいは不適切と判断したものが約40%、使用中の医薬品の使用は不適切と判断したものが約10%、指名医薬品の使用は不適切としたものが20%です。これをなぜ不適切と判断したかと言いますと、指名医薬品の使用がそもそも継続使用だったけれども、これは合わないだろうということでした。副作用などの有害事象が発現したからとか、症状が全然改善されていなかったから等々、このようなことと併せて、不適切な使用であったり、目的外使用であったり、誤った使用の疑いがあったりしたものが2割程度ありました。
 5ページは、薬局ではどのような対応をしたかということですが、そのような方々から相談を受けた時に46.1%の薬剤師は、医薬品を販売しなかったということになります。販売しなかった場合の薬局の対応は、かかりつけ医の受診を勧めたとか、医療機関への受診を紹介したというのが9割近い回答となっています。販売した場合は、最後のページにありますように、指名した医薬品以外の推奨品を購入していただいたり、医療機関を受診するまでのつなぎ目的に購入していただいたりしたという結果が出ております。まだ、ほんの一部ではありますが、このような形で薬局の薬剤師が副作用や様々な重篤な症状になるのを防いでいるという一例を紹介できたのではないかと思っています。
○五十嵐部会長 どうもありがとうございました。何か御質問、御意見はありますか。薬局で薬剤師が購入者に重要なアドバイスをしていただいていることを知り、大変有意義と思います。御意見等は、よろしいでしょうか。
それでは、議題5については終了したいと思います。予定された議題は以上ですけれども、事務局から何かありますか。
○事務局 特にございません。
本日は、資料の準備に不手際がございまして申し訳ございませんでした。
○五十嵐部会長 それでは、本日の部会を閉会とさせていただきます。長い間、どうもありがとうございました。


(了)

備考
本部会は、公開で開催された。

連絡先:医薬食品局 安全対策課 課長補佐 広瀬(内線2752)

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