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2012年3月19日 第2回歯科口腔保健の推進に関する専門委員会議事録

医政局歯科保健課歯科口腔保健推進室

○日時

平成24年3月19日(月)17:00〜19:00


○場所

厚生労働省専用第22会議室


○議題

○基本的事項の素案について
○その他

○議事

○医政局歯科口腔保健推進室長
 それでは定刻になりましたので、ただいまから第2回歯科口腔保健の推進に関する専門委員会を開催いたします。委員の皆様には、ご多忙の折ご参集いただきまして、お礼を申し上げます。
 本日の専門委員会ですが、安井委員、石塚委員より欠席の連絡を受けております。また、南委員は遅れて出席するという旨の連絡を受けております。
 まず、唐澤審議官よりご挨拶申し上げます。

○大臣官房審議官(医療保険・医政担当)
 本日は、委員長の林先生を始めといたしまして、委員の皆様方には、大変ご多忙のところをご出席いただきまして、ありがとうございます。ご承知のように、昨年の8月2日に成立しました「歯科口腔保健の推進に関する法律」を踏まえて、この専門委員会を昨年12月8日に設置させていただきました。それ以降、三浦先生を中心として4回のワーキンググループを開催していただきまして、精力的なご審議をいただきました。このワーキンググループで議論をされてきた基本的事項の「骨子案」を踏まえた「素案」について、本日、先生方にご議論をいただく予定です。忌憚のないご意見をいただくようお願いを申し上げまして、私のご挨拶とさせていただきます。よろしくお願いいたします。

○医政局歯科口腔保健推進室長
 ありがとうございました。これ以降の進行については、林委員長にお願いします。よろしくお願いいたします。

○林委員長
 それでは、事務局から資料の確認をお願いします。

○医政局歯科口腔保健推進室長 
資料確認をさせていただきます。議事次第、委員名簿が1枚裏表です。配席図が1枚。資料1として11頁の資料です。参考資料1として44頁の資料、参考資料2として21頁の資料が1つお配りしてあります。乱丁落丁等ありましたら、後ほどでも構いませんので事務局までお申し付けください。以上です。

○林委員長 
ありがとうございました。では、議第1の「基本的事項の素案について」ですが、本素案はワーキンググループで作成した骨子案と、専門委員会、関係団体、関係学会及び都道府県の意見等を踏まえ、事務局が取りまとめた素案について、本日ご議論いただきたいと思います。
 まず説明の順番ですが、事務局から説明いただくときに、素案について、ざっと説明いただいた後に、第一項目及び第二項目まで若干詳しく説明していただいたあと、残りの第三から五章について後半で説明していただいて、最後に別表で数値目標等が載っていますが、それについて説明及び議論をしていただきたい。そのような順番で進めさせていただきたいと思います。事務局より説明をお願いします。

○医政局歯科口腔保健推進室長
 それでは資料1をご覧ください。こちらは、前回まではワーキンググループという形で三浦委員を座長に第1から4回の計4回、ワーキンググループでご議論いただいた骨子案に基づいて、皆様方のご意見、あるいは「第2次健康日本21」の基本方針を参考として、事務局としてまとめ上げたものが資料1の素案です。
 これについては「『歯科口腔保健の推進に関する基本的事項』素案」ということで、1頁目に前文、第一「歯科口腔保健の推進のための基本的な方針」、2頁目の第二「歯科口腔保健を推進するための目標、計画に関する事項」、4頁目の第三「都道府県及び市町村の歯科口腔保健の基本的事項の策定に関する事項」、5頁目の第四「調査及び研究に関する基本的な事項」、6頁目の第五「その他歯科口腔保健の推進に関する重要事項」。8頁目以降の別表から構成されています。
 まず、前文と第一と第二です。前文は、歯科口腔保健の推進に関する法律に基づいて基本的事項を以下のように定める。基本的事項については、乳幼時期から生涯を通じた歯科疾患の予防、口腔機能の獲得・保持等により、すべての国民が身心ともに健やかで心豊かな生活ができる社会を実現することを目的として、関係者との相互連携を図り、歯科口腔保健に関する国及び地方公共団体の施策等を総合的に推進するための基本的な事項を示すものであります、ということが前文となっています。
 第一の一は「口腔の健康の保持・増進、歯科口腔保健に関する健康格差の縮小」です。こちらには、国民一人一人が行うケア。社会全体として取組を支援する。歯科専門職が行うケア。この3つを組み合わせて口腔の健康の保持・増進、歯科口腔保健に関する健康格差の縮小を実現する。それに当たっては、ライフステージごとの特性等を踏まえることが重要であること。一方、いままで推進してきた「8020運動」をさらに推進していくこととすることが、第一の一番目に記載しています。
 二番目は「歯科疾患の予防」です。これは、う蝕や歯周病等の歯科疾患がない社会を目指して、一次予防に重点を置いた対策を推進するということ。歯科疾患の発症のリスクが高い集団に対する取組や、環境の整備等により生活習慣の改善等ができるようにする取組。この2つの取組を組み合わせることにより実現していく。
 三番目は「生活の質の向上に向けた口腔機能の維持・向上」です。いままで歯科の中ではあまりこういう観点のなかった、食べる喜び、話す楽しみ等の生活の質の向上を図るために、口腔機能に着目をして新しく項立てをしているということです。
 四番目は「定期的な歯科検診又は歯科医療を受けることが困難な者に対する歯科口腔保健」です。これは、いま三浦委員が行っている厚生労働科学研究で、現状の実態把握を行っていますので、それに基づいて、今後はその状況に応じた支援をした上で健康の保持・増進を図っていく必要がある。
 五番目は「歯科口腔保健を推進するために必要な社会環境の整備」です。
 次に、第二「歯科口腔保健を推進するための目標、計画に関する事項」です。アウトカムとしての目標、そしてプロセスとしての計画を設定していくということです。
 一「目標、計画設定と評価の考え方」については、基本的事項策定後5年間を目処に中間評価を行い、10年後に最終評価を行うということ。
 二として「歯科口腔保健を推進するための目標、計画」。国が国民の歯科口腔保健について設定する具体的な目標、計画に関しては、別表に掲げるものとし、国はこれらの目標、計画に基づき、歯科口腔保健の推進に取り組むものとすることが記載してあります。次からは、第一と合わせた形で、1番目から5番目までのものが記載してあります。具体的なものは後ほど別表で記載してありますので、そちらでご議論いただければと思います。前文、第一、第二に関しては以上です。

○林委員長 
ありがとうございました。ワーキンググループの委員の方たちは、内容について既に議論をしていただいたかと思いますが、まず、参加されなかった委員の方から、なるべく意見を頂戴したいと思いますが、いかがでしょうか。

○大村委員(柴田参考人)
 大村委員の代理で出席している、愛知県の柴田です。全体的な印象で、今回これは法7条から11条に関する部分の方針、目的、計画、その他基本的な事項を定めるということですが、「健康日本21」との調和をとるということで、少しわかりにくい面があるという印象を受けます。例えば、第一の「歯科口腔保健の推進のための基本的な方針」の二「歯科疾患の予防」、これは法律の第10条の方針に当たるかと思います。それから、右のほうの四「定期的な歯科検診又は歯科医療を受けることが困難な者に対する歯科口腔保健」は、法9条の障害者等に当たるかと思いますが、ほかのところが明確に分けにくいことを感じます。調和をとるためにやむを得ないのかという気もするのですが、印象としてはそういうことを思います。以上でございます。

○林委員長 
そのほか、いかがですか。

○今村委員 
第一の「歯科口腔保健の推進のための基本的な方針」の一の部分ですが、いわゆる場所ですね。どこで行うかということで、家庭、学校、職場と書いてあります。2つありまして、地域という表現が具体的にどういうことを言っているのか、もう1点は、医療機関等の等は何を含んでいるのかを教えてください。

○林委員長 
質問が2つありましたが、そのほかにはございませんか。柴田参考人のほうから出た、法律との対比と基本指針の関係があります。私が1つ印象を持っているのは、親委員会として国民健康づくり運動の検討会がありまして、この基本指針はあの流れにかなり沿っているのではないかという印象を受けていますが、事務局のほうからお答えをいただきたいと思います。

○医政局歯科口腔保健推進室長 
ワーキンググループの中でも、やはりそういうようなご意見等はありました。ただし、「健康日本21(第2次)」と調和を保つという観点と、法律の第7条から第11条までをどこに含めるかというようなことに関しては、第7条から第11条までを一つひとつ項立てして記載するのがいちばんわかりやすいですね。ただし、ワーキンググループの先生方も含めて、事務局のほうも相談したところを全体的にちりばめた上で、最終的に第7条から第11条までを網羅していれば法的には問題がないとのことでしたので、書き振りは「健康日本21(第2次)」と調和を保つという形で、このような記載の方法にしています。

○林委員長 
ありがとうございます。いまのお答えでよろしいですか。

○大村委員(柴田参考人) 
考え方はわかりましたが、個別でどこがどこに対応しているか、まだわかりにくい印象を持っております。以上でございます。

○林委員長 
わかりました。もう1つ、今村委員からの質問ですが、「地域」とは具体的に何を指しているのか、それから、医療機関等の「等」は何を指しているのかという件についてです。いかがですか。

○医政局歯科口腔保健推進室長 
こちらのほうは、「家庭、学校、職場、地域、医療機関等」という文言ですが、こちらも健康日本21の書き振りとある程度揃えているのが現状です。こちらも、地域というのは、基本的には地域保健を指しているのだと思いますが、場所という観点からすると地域保健全体ということで、特段ここという施設を指しているものではありません。「家庭、学校、職場、地域、医療機関等」というような基本的な並びぶりは、健康日本21(第2次)との整合性、調和を保つためにこちらのほうに記載しています。

○今村委員 
どうしても健康日本21(第2次)と同じに揃えなければいけないというのならば仕方がありませんが、前文に保健医療、労働衛生、教育と、いまおっしゃった施策というか、地域保健というような保健制度のようなことが書かれているわけですね。しかしいまの説明では場所を指定していると。家庭であって、家庭も地域なわけで、非常にぼんやりとした表現になっているので、ここはもう少し明確にしたほうがいいかなという気がしました。例えば行政の取組であるとか、そういう表現のほうがよいかと感じたから申し上げました。
 もう1点、社会福祉というところで、介護みたいなものをイメージされているのだと思いますが、これからも介護を受ける人が非常に増えてくるので、等の中に含むよりももっと表に出して、介護の現場みたいなものをはっきりと、介護施設であるとか、そういう書き振りのほうが後ほどの高齢者の取組につながると思いましたから、それを確認しました。

○林委員長 
今村委員のご意見ですが、地域を行政の取組といった場合、行政の取組というのも場というわけではありませんね。

○今村委員 
そうです。

○林委員長 
保健センターとか保健所とか、そういうことと思います。

○今村委員 
そうです。行政の施設とかですね。

○林委員長 
行政の施設。そういうことですね。もう1つは介護施設と書き込んだほうがよろしいのではないですか。

○今村委員 
等に含まないで、逆に外出ししたほうがいいのではないかと感じました。

○林委員長 
という意見ですが、いかがですか。事務局のほう、お答えになりますか。

○医政局歯科口腔保健推進室長 
そこは文言をすべて向こうに揃える必要はありませんので、この委員会の中でそのようなご意見であれば、そこは修正することが可能です。例えば、家庭、学校、職場、医療機関、あるいは保健所、市町村保健センター、介護施設というものも、等を含めた「社会全体としてもその取組を支援・指導」、というような文言にすることは特に問題ないと思います。ただ、その順番については、保健所や市町村保健センターが途中に出てくるのは違和感がありますので、事務局としては検討させていただきたいと考えております。

○林委員長 
いずれにしても、具体的に書くという、いまのご意見には異存はないということですね。

○大内委員 
私もいまいただいたご意見に賛成です。ただ、先ほど言ったように、地域というのも行政をイメージしているけれども、かなり広いので、あまり具体的に、保健所、市町村保健センターというのも、なかなかそれだけでいいのかという面もありますので、例えば「地域(市町村保健センター等)」という形で入れると。あと、「介護・福祉施設等」というのは最後に加えていただければと思います。

○林委員長 
そのほかにございませんか。

○神原委員 
2頁目に「策定後5年を目途に中間評価を行う」となっていますが、これが出たときに、基本的に市町村や都道府県等でいろいろな取組をやると。それはある意味、地域格差を縮小するためにやるのだと思いますが、それとのやりとりに基づいて、もう少し短いタームで見直しをする。例えば、2年ごととか3年ごととかいうことで、その目標であり、いろいろな中身等についてやっていくことが必要ではないかと思います。それはある意味、そのエビデンスベースドで、実際の地域保健等で行っていく上で、サイエンスが現場に反映されることを考えたときに、5年タームでいいのかという感じがするわけです。ですから、その辺も少し考えていただければと思います。

○林委員長 
いまの意見についていかがですか。事務局のほう。

○医政局歯科口腔保健推進室長 
2年後、3年後に見直すというようなことですが、基本的に都道府県等の取組については、国としては、毎年ある程度はモニタリングをしていきたいと考えています。ただし、策定後5年を目途に大規模な中間評価と最終的な評価については、健康日本21(第2次)と歩調を合わせた上で、5年後と10年後というところでやらせていただければと考えております。あまり健康日本21(第2次)と歩調が変わってしまうと、たぶん都道府県のほうも混乱するかと思いますので、5年後と10年後の中間評価、最終評価については、できればご了承いただければありがたいかと考えております。

○神原委員 
社会の進歩といいますか、別にそちらと合わせる必要は何もなくて、社会の進歩にどう合わせるかが大事だと思います。言われていることはよくわかりますが、特にワーキンググループでやっていたときに、今後、研究していろいろなものをもう少し明らかにする必要があるのではないかと思います。いろいろな手段、いろいろな目標に対して、例えば、健康格差を解消するためにどういう方法があるかを考えたときに、やはり研究をして、それをフィードバックしていくと考えたときに、それが5年タームでいいのかと思います。ですから、もう少しショートに、フレキシブルに動ける、あるいは変更していくことが必要だと思われます。地方、市町村との対応によって問題が出てくるようなことを、もう少しフレキシブルに対応できるような中身にしていく、ということが大事なのではないかと思って発言しました。

○林委員長 
いまのは、2、3年ぐらいがよろしいのではないかというご意見です。どうでしょうか。

○三浦委員 
いまお話が出た、「次期国民健康づくり運動プラン策定専門委員会」でも議論がありましたが、やはり都道府県にやっていただくというところが、基本的事項が社会に受け入れられるかどうかに大きく関わるところかと思います。次期国民健康運動プランとタイミングを合わせないと、都道府県が絶えず調査とか評価をしなければいけないことにもなりかねませんので、そういった負担を考えると、大きな節目になるような中間評価は5年を目途にして、あとは適宜、毎年行われるモニタリングの項目をきっちりとアクションプランの中に定めて、全体の進行状態を見えるかすることが、具体的に現場に受け入れられやすいのではないかと考えます。

○林委員長 
研究班は、これからいろいろとできるのですね。

○医政局歯科口腔保健推進室長 
これからもできますし、いまも既に動いているものもありますので、研究に関する評価はその都度行ってきております。

○林委員長 
研究班は、たぶん一般的には3年サイクルですよね。

○医政局歯科口腔保健推進室長 
医政局のものは2年サイクルという形になっているので、2年ごとに評価を行っていますし、その2年の中での1年目には中間評価みたいなものも当然入ってきますし、2年が終わってから最終評価も行っております。

○林委員長 
そうすると、実質的に研究を通して一旦2、3年で研究成果をまとめて、それから行政として具体的に反映させていきます。若干タイムラグがあるので、研究班のサイクルを考えると4、5年ぐらいが妥当かという気がします。

○井下委員 
評価となってくると、やはり5年とか10年が必要なのですが、必要なのは適宜モニタリングをしていく、進行管理をきちんとしていくことだと思います。例えば第二の二「歯科口腔保健を推進するための目標、計画」とありますが、2行目に「計画に基づき、歯科口腔保健の推進に取り組むとともに、適宜進行管理を行うものとする」とか。その辺をきちんと明記していけば進行管理が担保できるのではないかと思います。

○林委員長 
多分ただいまのご議論は、後ほど出てくる第四の調査及び研究と話が関連してくるのではないかと思いますが、そのときにもう一度議論してよろしいでしょうか。いまのご意見以外に、ほかに何かご意見ございますか。

○大内委員 
第一の一の第2段落の3行目。これはセルフケア、コミニティケア、プロフェッショナルケアを書いていただいたのだと思いますが、そこに「ケア」という言葉が2つ出てきて、最初のほうが「国民一人一人が行うケア」となっています。このケアというのが、わかったようでわからない部分がありまして、法律のほうでも、要するに、通常の個人の行うセルフケアの中には広く、例えば、定期的に歯科の検診を受けるとか、早期に治療を受けるように努めるとか、ケアとはいえないような部分も含まれるということで、法律のほうでは「予防に向けた取組」という言葉を使っています。ですから、ここは取組のほうが適切かと。それに対して、プロフェッショナルケアのほうの専門職が行うケアというと、キュア(cure)ということを考えると少し狭くなってしまう形もありますので、ここもやはり「指導助言・管理等」とか、プロフェッショナルの部分をある程度具体的な表現にしていただいたほうが、混乱はないかと思いました。

○佐藤委員 
ただいまの大内委員の意見に賛成です。ケアが2つ並ぶことで非常に混乱を招くのではないかと思って拝見していましたが、「取組」という表現と、それから実際に「指導・管理等」という明確な分け方は、まさに混乱を招かないだけではなくて、中身が示されるものだと思います。

○林委員長 
時間の関係もあるので、後半に移りたいと思います。第三から第五までですか。事務局のほう、説明をお願いします。

○医政局歯科口腔保健推進室長 
それでは4頁、第三「都道府県及び市町村の歯科口腔保健の基本的事項の策定に関する事項」。こちらにつきましては、一として「歯科口腔保健推進に関する目標、計画の設定と評価」です。都道府県及び市町村につきましては、国が定めた目標、計画、ライフステージの区分とか、先ほど議論がありましたが、5年とか10年の設定の期間を勘案しつつ、地域の実状に応じて、独自に到達すべき目標、計画等を設定して、定期的に評価や改定を実施するよう努めるものとするとしています。
 二「目標、計画策定の留意事項」ですが、こちらのほうは、1番目として、都道府県は関係者の連携の強化について中心的な役割を果たす。また、それと情報等を広域的に収集・精査するための体制を整備し、収集した情報については市町村等へ提供するよう努めることとしています。2番目は、保健所の役割。3番目については、市町村の役割。そして4番目として、都道府県及び市町村は、その目標、計画の設定、評価において、科学的な根拠に基づいたもの。あるいは、研究機関とか大学等とも連携を図るように努めることとしています。5番目としては、関係する法律あるいは法律に関する計画について、調和を図ると記載しています。
 第四ですが「調査及び研究に関する基本的な事項」という形で、一「調査の実施及び活用」です。こちらのほうは、いままで6年ごとに行ってきた「歯科疾患実態調査」については、原則として5年ごとに企画を行い実施すると記載しています。また、国及び地方公共団体等は、国のナショナルサーベイ等を基に現状分析を行い、これらを十分評価に活用していくことを記載しています。
 二「研究の推進」です。こちらのほうは、国及び地方公共団体は、研究結果の施策への反映を図るとともに、的確かつ十分に情報提供をするものとする。その際、個人情報については留意すると。そして、次の6頁ですが、さらに、国及び地方公共団体は、情報を収集・分析して、効果的な施策を実施できる仕組みを構築するよう努めるものとすると記載しています。
 最後、第五です。「その他歯科口腔保健の推進に関する重要事項」で、一「歯科口腔保健に関する正しい知識の普及に関する事項」です。こちらのほうでは、国及び地方公共団体が行う情報提供については、さまざまな多様な経路を活用して、その内容が科学的知見に基づいたものであり、わかりやすく、今後の取組に結びつきやすい、魅力的、効果的かつ効率的なものとなるよう工夫する。そして、社会環境が生活習慣に及ぼす影響の重要性についても、その認識を高めることができるよう工夫する。なお、その情報提供に当たっては、特定の内容が強調され、誤った情報として伝わることがないよう留意する。さらに、6月4日から10日まで実施される歯の衛生週間等を活用すると記載しています。
 二「歯科口腔保健を担う人材」です。国及び地方公共団体においては、歯科口腔保健を担当する職員の確保及び資質の向上に努める必要がある。さらに、歯科口腔保健がより円滑かつ適切に実施できるように、歯科専門職の確保等に努めることが望ましい。これらの人材の資質向上を図るため、最新の科学的知見に基づく研修の充実を図ることが必要であると記載しています。
 三「歯科口腔保健を担う者の連携および協力に関する事項」です。地方公共団体においては、地方公共団体の職員だけでなく、さまざまな歯科口腔保健を担うすべての者が情報を共有して、連携・協力する体制の確保・整備に努める必要がある。そして、次の頁ですが、関係者等から構成される中核的な推進組織を設置する等、お互いに連携・協力して歯科口腔保健を推進することが望ましい。その次ですが、医科と歯科の連携を積極的に図っていくことにより、歯科口腔保健の推進が期待される。あるいは、障害者や要介護高齢者等に対する歯科口腔保健の対策の推進に当たっては、地域の病院や主治医を含む障害者福祉・介護関係機関等の関係者との緊密な連携体制を構築することが望ましいと記載しています。以上です。

○林委員長 
ありがとうございました。第三から第五は、より具体的な形で出てきているかと思います。委員の皆さんからご意見を頂戴したいと思いますが、いかがでしょう。

○森崎委員 
このところで計画と評価が出てきていまして、私が大学にいたときに評価が気になるわけですけれども、誰が誰を評価するのか、あるいは内部評価なのか。国と都道府県と市町村との評価の、どういう形で誰がどういう評価をして、それをどう施策に反映させるのかが、ここではわかりにくいように思うのですけれども。その辺、どういうことを想定されているのかご説明いただいて、考えたいと思うのですが、いかがでしょう。

○林委員長 
いまのは第三のところですよね。タイトルが都道府県及び市町村でありますけれども、これはワーキンググループでどのような議論をされたのか、三浦委員からご意見ございませんか。

○三浦委員 
ワーキンググループにおいては、都道府県の部分に関しては、まず都道府県の実状を反映した計画を作ってもらって、かつ、その目標に達することができたかどうかを統計的な手法も含めて評価をするのが良いのではという意見が出されました。そういった意味合いにおいては、内部評価に近いようなものですが、先ほど来からお話が出ている「次期国民健康づくり運動プラン」においては、すべての項目について、都道府県においては健康増進計画をマストでやらなければいけないという健康増進法の規定等がありますので、それで都道府県で行った評価に関しては国の施策に反映させられるというところです。

○林委員長 
事務局のほうから、何か追加的なコメントはございませんか。

○医政局歯科口腔保健推進室長 
基本的には三浦委員がおっしゃったとおりですが、都道府県や市町村は、定期的に自分たちの行った施策も含めて、目標の到達度とか、その計画の実施度について、自己的な評価を行う趣旨がメインです。

○林委員長 
目標値を設定して、それに絡む活動を評価するということだと思うのですけれども。

○医政局歯科口腔保健推進室長補佐 
さらに補足ですが、基本的にはやはり都道府県、自治体の中での内部評価という位置づけにはなるかと思いますが、一般的に都道府県で計画を策定する際にも、おそらく都道府県の持っている審議会とか検討会を設置してやるのが一般的ではないかと考えています。この基本的事項の中でも、第三の二の4番の中で、当然、評価に当たっても関係機関、研究機関、大学等々の連携を図るよう努めることと記載させていただいていますので、これも踏まえた上で、都道府県の中で適切に評価がなされるのではないかと考えています。

○林委員長 
基本的には、都道府県、市町村が評価の主体であると。中の形は、その中で独自に審議会とか何なりという、いろいろな形があるのかと思います。

○今村委員 
評価について、私も全く同じような感じを持ったのですけれども、これは計画も評価をするわけですよね。目標と計画を評価すると。目標は、国の別表についてはあとで説明があると思うのですけれども、数値目標が書かれていると。計画については、具体的なと書いてあるのですが、いまご説明の中で都道府県の中で計画、いわゆる方策ですよね。目標を達成するために、このような方策をとりますということについては、国はこれについて数値目標は出されていないと。それは、都道府県、市町村が自分たちで自ら数値目標を書き込んで、それが何パーセントできているかも見なさいという意味でしょうか。でないと、このあとの別表の目標と計画は、個別対応というのはないわけですよね。つながっていないから、目標が1つで計画が4つあると、ではどれが達成できたから目標の数値が達成できなかったかという評価ができないということになりますよね。それは、国は、もうそれ以上言わないということで、全部、都道府県や市町村で考えなさいという理解でよろしいのでしょうか。

○林委員長 
いかがでしょうか。あとの別表の目標というのは、全国の目標だと思うのですよね。

○今村委員 
ただそれは、都道府県が積み上がって国の数値になるわけですよね。だから当然、ここに書かれている目標と計画というのは、都道府県でも同じように考えて、もちろん地域の実状に応じて具体的に変わる項目はあったにしても、同様の考え方で計画を作るという理解ではないのですか。

○林委員長 
私もそのように認識しておりますから、それでよろしいと。事務局のほう、いまのような認識でよろしいですか。

○医政局歯科口腔保健推進室長 
基本的には国の計画等も総合的に含めて勘案しつつ、その地域で計画、あるいは目標を作っていただくのですが、その目標と計画は基本的には1対1となっていないものもありますので、目標が最終的には達成できたかどうかを評価いただければいいのではと考えているところです。ただし、計画についても、1個1個の計画が実際どれほどの達成度があったのかとか、実施状況であったのかについても評価をいただければいいと考えていますので、目標と計画が必ずしも1対1の関係であるとはこちらでは認識していません。

○今村委員 
ただ、プロセスが計画で、その計画を達成したときに目標が達成されるという構図に当然なっているわけですから、1対1ではなくても、当然、計画のある程度の達成度が目標の達成度につながってくると。だから一体的に評価するのだ、という書き振りだと理解しているのですよね。そのときに、計画に対する数値目標は国では置いてない。ただ、これを何パーセント達成できたかというのがないと、4つの項目のうち1つが不十分だったから目標が達成できなかったのか、4つできなかったから達成できなかったかという評価ができない、ということになるのではないかと思うのですよね。だから、その辺はどのように整理をされているのか、国と都道府県の考え方というのは。国は数字目標を出さないけれども、都道府県で出してくれればいいという考えでいいということですか。いい、悪いを言っているのではなくて、考え方をお聞きしたいということなのですが。

○林委員長 
ちょっと、趣旨を私も明白に把握し切れないのですけれども、国は国で目標値は定めるわけですよね。都道府県は、都道府県の目標値は設定されるわけですよね。目標はあくまでも目標であって、都道府県がどのぐらい努力したかによって、国の全体の数字が積み上がるわけですよね。そういうふうに私は理解しているのですが。

○今村委員 
そのとおりだと思うのですが、例えば国が80という数字を挙げて、都道府県が全部60と出したら、絶対80にはならないですよね。

○林委員長 
つまり、国が設定した目標の根拠が合理的かという懸念ですね。

○今村委員 
それもありますし、都道府県が当然それぞれに個別に、数字に若干の差はあっても、全体としては国の目標に到達できるように都道府県が目標を設定できなければ意味がないわけですよね。まず、そういう数値の問題ももちろんあります。
 もう1点は、私がこだわっているのは、計画がいくつか具体的に挙げられて、それが達成できたから目標ができるという構図になっていると。都道府県では、それを数値で判断しなさいと言っているのに、国では数値を出していないわけですよね。

○林委員長 
計画についてですか。

○今村委員 
計画について。

○林委員長 
計画の数値というのは、例えば具体的にどういうことですか。

○今村委員 
ここにありますように、プロセスですから、普及啓発を何パーセント実施したかとか、そういう何かがないと、計画そのものも評価できないと。ですから、本文の中に2つ評価すると書かれているので、目標を評価するというのだったら別にいいのですけれども、計画も評価すると書かれているので、では計画の評価というのはどうするのですかという話になって、それが都道府県では数値目標を評価するという話だったのならば、では国がないのはおかしいですねということ。

○林委員長 
なるほどね。

○三浦委員 
ご指摘のとおりかと思います。基本的に評価するというのは、ワーキンググループにおいては、アウトカム指標をターゲットにしていたと認識しております。具体的には、素案の2頁の第二の部分、「歯科口腔保健を推進するための目標、計画に関する事項」になりますけれども、2行目、「それぞれアウトカムとしての目標、プロセスとしての計画を設定する」というところで、実際にはダイレクトに評価をするのは、アウトカムとしての数値目標です。プロセスとしての計画を、なぜワーキンググループにて置かなかったかというと、地域によって使えるリソースやソーシャルキャピタル等がかなり大きく違ってくるというところもありましたので、国のところで一元的に計画においても細かい目標を設定することよりも、また項目数も非常に多くなってしまいますので、そうではなくて、最終的なアウトカムだけはきっちりと把握して、それ以外のところは各自治体の裁量に任せたいということで素案のようになっております。本文の記載のところで誤解を招くような書き振りになっていたので、そこは事務局でご検討いただければと思います。

○林委員長 
そうすると、ここの表現というのは、プロセスとしての中間目標という意味ですか。inter mediate outcomeという意味ですか。

○三浦委員 
どちらかというと、アクションプランに近いような意味合いで置かれている言葉かと思います。

○林委員長 
普通、一般的な行政の評価のことを考えると、PDCAサイクルに基づいてやっていく。プランからデザインですね。そうすると、普通はアウトカムの目標が到達できたかどうかを評価することによって、次のサイクルの計画を立て直すというふうに回るのが通常かと思うのですけれども、そういう考え方でよろしいでしょうか。表現の問題だと思うのです。

○三浦委員 
そうですね。プロセスという言葉を見ますと、やはり公衆衛生をやっている者とすると、プロセス評価のような形の言葉が直ぐ出てきますし、まさしく施策においてPDCAサイクルをやっていくことを考え合わせると、そのようにも取れるところなのですけれども、ここでは先ほど私がお話したように、中間評価的な意味合いではなく、具体的にアウトカムに至るまでのアクションプランを指している言葉として、ここでは置かれていると考えているところです。細かいことは、また事務局から補足があると思います。

○林委員長 
この書き方のニュアンスがわからないわけでもないのですけれども、たぶん頭の中に考えられているのは、通常、目標と言った場合に、ストラクチャーの目標、それからプロセスの目標、それからアウトカムの目標の3つがあると思うのですが、ここに書かれているのは主にアウトカムの目標であると。ストラクチャーとプロセスそれぞれの目標については、都道府県、市町村によって個別性が強いので、あえて書かなかったということになりますか。

○三浦委員 
そのとおりでございます。あえてプロセスのところで目標値を置かなかったというのは、いま委員長の説明のとおりです。

○林委員長 
事務局のほうからいかがですか。

○医政局歯科保健課長 
確かにこの辺は、おそらくいままでの「健康日本21」での歯科の位置づけ等でも見てのとおり、どちらかというと目標値として疾患自体をベースにする考え方が強いこと。それから、現状は都道府県格差が歯科の場合はかなり大きいですから、やはり実際に計画を作るにしても、計画すら作りづらいというところもあるので、ある程度の対応性はもたざるを得ないというようなことから、どうしても疾患をベースにするという考え方に先生方もなってきたような雰囲気を、ワーキングのほうの動きを見ていると感じるところです。それは、補足させていただきます。

○林委員長 
ありがとうございます。室長から何か追加はありますか。

○掘井委員 
現場からですが、私は「健康日本21」が発表され社内報に記載した内容は、21世紀における国民健康づくり運動「健康日本21」は、健康寿命の延伸等を実現するために、2010年を目途とした具体的な目標値を提示すること等により、健康に関連するすべての関係機関、団体などをはじめとして、国民が一体となった健康づくり運動を、総合的かつ効果的に推進し、国民各層の自由な意思決定に基づく健康づくりに関する意識の向上及び取組を促そうと全文を紹介するものです。
 当健康保健組合では「健康日本21」に盛り込まれている生活習慣病に関する項目のうち、被保険者、家族一人ひとりが無理なく取り組める17項目について、富山県で作成している「新県民ヘルスプラン」の目標値を採用し、2010年まで2年ごとにこのアンケート調査を実施し目標の到達度を把握することにより、被保険者、家族の健康はもとより、各健診、健康教育、その他の保健事業の効果を測定しました。国の目標値はありましたけれども、富山県は富山県の目標値を用いて、当健保の到達度を調査してみました。

○林委員長 
ありがとうございます。今村委員のおっしゃることも、私、ある意味では賛成なのですけれどもね。つまり、国がこういう目標を定めたと。都道府県はそれぞれ定めると。積み上げたら、国のとかなり懸け離れた場合に、一体整合性をどう考えるのかという意見ですけれども。そうすると、要するに国が目標値を定めたときの根拠は一体どこに置いていて、説得力のあるものなのかどうかに議論がいくわけですよね。多分、その議論が後ほど別表のところで出てくるかと思いますので、その議論はとりあえずここで置いておいて、後ほどまた議論したいと思います。そのほか、いかがでしょうか。都道府県、市町村の役割のほかに、調査研究に関する話と、それからその他、人材育成や知識の普及についてはいかがでしょうか。

○神原委員 
この法律自体が、いま歯科にある法律、例えば生まれてから死ぬまでの母子保健から学校保健等ずっとつながっていて、フォローされているという状況の中で、この法律がそれに横串を刺した、その隙間を埋めるという法律の意味をもっていると思うのです。先ほど出てきたような、各目標のところでのライフステージ別に掲げられていると。そうしたときに個々のところはそこで評価できるけれども、全体をこの法律で見ようとしているのではないのかと考えたときに、誰がそれをやるのか。やはり私は、その地方での格差も含めて、国がそのことをトータルで見ていくのだろうと思います。ライフステージの個人個人、あるいは地方の行政のあり方についても、いまの評価あるいは目標の到達度等も含めて、国がそれを全体として見ていくことの意味が、ここのどこかにもう少し書かれたほうがいいのではないかと私は思うのですけれども。

○林委員長 
なるほどね。

○神原委員 
個々に出過ぎていて、もう少しトータルでこの法律の意味のようなものをどこで反映できるか。そのことは、やはり全体をもう少しこの法律でカバーできるということを、是非どこかで成文化してほしいと思うのですけれども。

○林委員長 
モニタリング機能をもっと強化して。

○神原委員 
ああ、それでもいいですけれどもね。

○林委員長 
それにモニタリングを通して得た情報で、国が全体をまたもう1回見ていく。

○神原委員 
そうですね。

○林委員長 
その意味は、全体のどこかに込められているとは思うのですけれども、それをピシッと書いてほしいというご要望ですよね。

○神原委員 
そうです。そのほうがいいと思うのです。

○今村委員 
調査・研究のところで教えていただきたい文言があります。既に国が行っている調査とは別に、健康診査、保健指導、診療報酬明細書という3つの用語があるのですが、具体的にどういうものを想定されているのか。健康診査は、確かにさまざまな健康診断があるので、何を言っているのか、日本で行われているすべてのものを対象にという意味なのでしょうか。それから、診療報酬明細書は、歯科の診療報酬明細書なのか、あるいは何か医科のものも考えておられるのか。もしそうだとすれば、どういう活用の仕方を考えられているのかを、いまの時点でわかれば教えていただきたい。

○林委員長 
いかがでしょうか。まず、その前提として、いままでに診療報酬明細書、あるいは健康診査に関連するデータを使って、歯科保健、口腔保健に関する調査は行われたことは過去にありましたか。

○三浦委員 
はい、あります。

○林委員長 
具体的にどういう形で行われましたか。

○大内委員 
具体的に言うと、この健康診査というのは、主には当然歯科にかかる健康診査だと思いますが、先ほど別の「研究の推進」のところで、口腔状態と全身の健康の関係というのが出てきていますように、当然、市町村の住民健診等々、現状では歯科検診というのは必須でないものですから、歯科検診をやっているところでは、そういうのをマッチングしてある研究もたくさん行われています。あと、診療報酬明細書は代表的で、いま各都道府県でやられているのは、国保の医科のレセプトと歯科のレセプトを突き合わせて、歯科を受診している人と受診してない人とか、あるいは残存歯数、残っている歯の数と歯科医療費、全体の医療費の関係を見るとか、そういったレセプトを使った調査は非常に多く行われています。

○林委員長 
つまり、歯科の部分の情報プラス、全身疾患をこれから考えていく上で一般の診療情報、あるいは健診情報も併せて使っていくという考え方ですね。それでよろしいですか。

○今村委員 
いや、さまざまな健康情報を総合的に網羅して検討していくということは、それはそれで大事なことだと思うのですけれども、やはりいざ機能させるとすると、具体的に姿勢がなければいけないと。例えばいまだと、保険者が特定健診を行っている。それ以外に、事業主は労働安全衛生法の健診をすると。それを1つで済ましている場合もありますし。そのほかおっしゃったように歯科そのものの検診もあると。それから、医療保険のレセプトもあるし、歯科のレセプトもある。ただ、歯科のレセプトも、特に医科のレセプトも、要するに診療報酬を請求する際の明細書ですから、例えば糖尿病を持っている方が、その糖尿病の状態がどういう状態かはレセプトではわからない。
 今後、いま医科のレセプトもほとんど電子化されているので、今後、自治体がそういうものを活用することもできるし、研究者も一定のルールの下にそれを活用することができるようにはなっているけれども、まだまだそれで現実的に何か具体的にわかると言えるほどのものがあるのかなということがあるので、そこを確認したかったということです。医科も含めて、全部このようなことをやるのだということで書かれているのか。また、検診もぼんやりし過ぎていて、もう少し具体的に書き込んだほうがいいのではないかと思ったので申し上げたのです。

○神原委員 
この「研究の推進」のところで、歯科口腔保健と医療費との関係がありますけれども、特に口の健康な人はどんどん増えてきているわけですよね。例えば、12歳で虫歯が1本しかないというような状況になってきていると。特に、我々が目指しているヘルスと医療費の問題をもう少し明確にしていく。例えば、歯がたくさん残っている人ほど、全身疾患とか、保険点数としては少ないとかについて、このワーキングの中で提案したのです。私が特区として、今後当然プロフェッショナルケアも含めて考えないと、このパブリック、あるいはプライベートなことだけでは解決しない。今後のことを今後の10年を考えると、そこが非常に重要になると。
 それともう1つは、いま世界的にはやはりNCD、Non Communicate Diseaseの中へ歯科がどう入るかの議論がいまされているわけですね。ですから、そこへ入れてもらうためには、やはりその辺のデータが非常に大事になってくると思います。やはり、そこのところを、ここで研究等を踏まえてやっていくことになるかなと私は思いますけど。

○林委員長 
多分、両委員のおっしゃっているところは、別に違っているわけではないのですけれども。

○神原委員 
違っているわけではないですよね。

○林委員長 
資料を使ったときに、どれだけ具体性がもたせられるのか。実際、どの資料もいま突合するのが非常に難しいわけだから、1対1の関係がなかなかわからないのが確かに現実にありますが、マクロの意味での。

○神原委員 
そうですね。

○林委員長 
相関という程度は取れるのかな、実際やられてきてもいますし。いまのところは、それは限界ではという気はしますけどね。突合までは、なかなかプライバシーの話も出てきて。

○三浦委員 
少し補足致しますが、ここの表現というのは、地域で使える健康にかかわる、歯科口腔保健にかかわる情報をなるべく有効活用しようということでございます。また新たに調査をすることになりますと、非常に自治体にご負担もおかけしてしまいますし、「健康日本21」において調査ばかりしてなかなか肝腎の計画に力が入らなかったことも多かったとの反省点も含めて、可能な限り使える2次データは有効活用して、地域の実態を明らかにしましょうというところの意味合いで書かれているために、少し漠然とした表現になっているところがあると思います。ここのところの書き振りは、また事務局に検討していただければと思います。

○林委員長 
第五番のところは、まだ議論が出ていないようですけれども、いろいろなところと連携したらどうかとか、あるいは人材育成について、この件についてはいかがでしょうか。

○大内委員 
1つ戻るのですが、調査及び研究のところで1点だけ。第四の一「調査の実施及び活用」のところなのですが、そのいちばん最後のところ、「さらに、地方公共団体等は、各種統計等から得られた情報を、個人の歯科口腔保健の推進に活用できる形で地域住民に提供するように努めるものとし」、と書いてあるのです。場所が場所なので、私が少しどうしたものかなと思うのは、この中で、いわゆる個人の検診とか受診のデータの、個人による活用もこの中で読めるという理解でよろしいのでしょうか。要するに、マスのデータを扱ってフィードバックしていくのとともに、やはりせっかく受けていただいた個人の検診とか指導の経過を、きちんとフィードバックしていくことが非常に重要だと思いますので、これで読めるとするのか、また別のところにもう少し明記していただくのか。この辺は、整理していただければと思います。
 それから、最初に読んでいるときは横並びであまり気にならなかったのですが、改めて文書形になってきたときに、第五の一で下から2段落、「なお、情報提供に当たっては、特定の内容が強調され、誤った情報として伝わることがないように留意する」。これは多分、次期健康づくり運動のほうから受けてきた言葉だと思うのですが、確かに生活習慣病の疾患では、何とかが良いというと、翌日スーパーがその品物が空になるとかそういったことはあるのですが、歯科の場合に限って言うと、こういう例はそんなにあるのかなというような気がして。一段落別になってこうやって起こっていると、すごく違和感があるので、その上のほうの2行目辺で「十分かつ的確な情報」と書いているので、あえてここまで明示しなくていいのかなと思いました。
 人材のところなのですが、表現としてよくわからなかったのが、二の「歯科口腔保健を担う人材」で、5行目、「計画・施策への参画及び当該事業の企画・調整を行う歯科口腔保健を担当する人材として」という件があるのですが、この参画というのは、実際の現業に携わるというような意味で使われているのか。だとすると、なんとなくこんなに参画で1項を起こさなくても、「企画・調整、実施」という形でまとめてしまっても十分なのではないかと思いました。
 三の最後の件、7頁のところですが、これは確か井下委員から言われた内容だと思うのですが、7頁の3行目に「地方公共団体が設置する保健所、市町村保健センター、児童相談所等を含めたこれら関係機関等から構成される中核的な推進組織を設置する等」ということで、いわゆる中核的な推進組織が必要だということは謳っていただいているのですが、流れの前段が医療保険者、医療機関、教育関係機関、マスメディア、企業、ボランティア団体等は、国及び地方公共団体に協力しなさいと。それで、推進組織が出てきているので、ここの順序が整理されていないのではないかと思いますし、ここの表現だとそのまま取ると、あくまでも地方公共団体の組織だけで推進組織を作りなさいと読まれ兼ねないので、含めたこれら関係機関等からというところに、もう少し前段に書いていただいたような、いろいろな関係者が入った上での推進組織という表現に直していただければと思いました。以上です。

○林委員長 
まず1つは、例えば6頁の中段のところ、人材育成のところ、施策への参画とか。これは文書は冗長ではないかという意味で、それを取ってもいいのではないかということだと思うのですが、どうしてもこれを残したほうがいいということになりますか。

○医政局歯科口腔保健推進室長 
こちらの参画及び当該事業のというところは省いて、「計画・政策への企画・調整を行う」という書き振りにしてもここはよろしいのかなとは考えています。

○林委員長 
それと、7頁のほうはいかがでしょうか。いま、おっしゃったことは、これだと地方に丸投げの感じがするのではないかという意味ですか。

○大内委員 
一応これら関係機関となっているのですが、あまりにも地方公共団体だけが中心で、どちらかというと、主語、述語の関係に近いのです。まずは関係機関のほうに施策に協力しなさいと書いて、そのまま推進組織を作りなさいとなっていて、では誰が作るのか。これは、多分、地方公共団体だと思いますので、その順序を整理していただいた上で、推進組織がいまの書き方だとあまりにも地方公共団体の関連組織を中心にと読めてしまうので、順番をただ単純に変えただけではそう読めてしまいますので、改めていろいろな医療保険者を含めた関係機関からなる推進組織を設置することが望ましいという形に整理していただければということです。

○林委員長 
つまり、地方公共団体が推進母体を作るということを先にもってきて、それで協力機関としてさまざまこういうものがあるよ、という書き方がすっきりしているのではないか。それは、事務局として特に問題はないですよね。そのほかに、いかがでしょうか。
 座長の私が言うのは変なのですけれども、実はボランティア団体とか、いろいろな関係団体に協力していただく必要があると強調されているのですけれども、地域保健対策検討会で1つの軸として、これからの地域保健の推進というのはソーシャルキャピタルを多いに活用しなさいという流れになってきていて、多分それでまとまっていくと思います。この中でも先ほど申し上げたことは、実質的に同じことを言っているのですが、書き振りとしてソーシャルキャピタルという言葉を入れたほうがいいかどうかを皆様からご意見をいただきたいのですが。地域保健検討会のほうでも、その言葉はまだ知らない人が多いようですが、しかしながらこれからの地域保健対策として1つの目玉であるから、今後それを周知していく努力も必要ではないかという意見があったのですけれども、いかがでしょうかね。ワーキンググループの代表として、いかがですかね。

○三浦委員 
まさしく、ソーシャルキャピタルの活用推進は、いま国で課している地域保健にかかるすべての施策に共通して土台としてあるものかと考えます。現在、「第2次健康日本21」の議論が平行して進んでおりますが、こちらのほうは、資料としては参考資料25頁からがいま論議しているところで、まさしくこの委員会が始まる直前に提示された会議資料です。
 ここでも委員の多くからソーシャルキャピタルの活用が必要ではないかという意見が出されてきております。ただ、言葉としてはまだ滲透はしていないというところでしたので、ソーシャルキャピタルという言葉は使っていないのですが、実際内容を見ると、ソーシャルキャピタルの活用にほかならないというような表記をしているというところです。ですから、あえて政策論的に言葉を提示することによって注意を喚起して、ソーシャルキャピタルという用語を広げるというメリットもあろうかと思いますので、これはほかの委員の先生方の賛同を得られたら、そういったような取組で書き加えてもいいのではないかと思うところです。

○林委員長 
そのほかに五番目のところについてご意見ございませんでしょうか。もし、ないようでしたら、次の別表に議論を進めたいと思います。別表について事務局から説明していただいたほうがよろしいですか。

○医政局歯科口腔保健推進室長 
簡単に説明させていただきます。8頁から、先ほどの本文のほうに沿った形で、歯科の目標と計画という形で挙げております。
 1番目は、全体的な目標を特に設定することはしておりませんけれども、2から5に掲げる目標、計画を達成すること等により実現を目指す。2番目は、乳幼児期、学齢期、成人期、高齢期というライフステージに分けて目標、計画を設定しています。3番目もライフステージに分けておりますが、そのライフステージの分け方は、先ほどのとは若干異なっていて、ある程度オーバーラップするところはまとめようということで、乳幼児期・学齢期、成人期・高齢期という形に目標、計画を設定しております。4番目は「定期的な歯科検診、歯科医療を受けることが困難な者における目標、計画」です。こちらについては、三浦委員の厚生労働科学研究の中で、現段階では各障害者施設、高齢者施設の歯科検診の実施率というようなものについて実態を把握していただいております。5番目は「歯科口腔保健を推進するために必要な社会環境の整備における目標、計画」ということで設定しております。
 ここのところで「P」と記載しておりますのは、歯科口腔保健の推進に関する基本的事項を策定している都道府県の増加については、各都道府県の意見を基にこちらのほうを加えている状況です。ほかにも「P」と書かれているところがありますが、この「P」はペンディングの「P」で、前回ある程度議論されたものもありますが、その後に委員の先生方から意見が出てきたもの、あるいはその議論の中で省庁間とか省内の調整において、もう少し検討したほうがいいのではないかというご意見が出てきたものも含めて「P」を付けております。

○林委員長 
たくさんの目標値がありますけれども、一部分は既に「第2次健康日本21」の中で定めた目標値があります。その部分を本委員会で議論してそれをひっくり返したりすると、第2次健康日本21の委員会にまで波及して、向こうの委員会に再検討をしていただくという話になってしまって、極めて整合性という意味で難しくなってしまいます。
 いま事務局から説明のあった「P」と書いてあるところは、本委員会の中で検討した数値ですので、大いにこの部分は議論していただきたいと思います。最初の「P」の、「3歳児でのう蝕のない者の増加」95%については、90%にしたほうがいいのではないかという意見もあるようです。先ほどの話の続きで言えば、そもそも95%なり90%なり、これはどういうやり方の試算の中で出てきた数値なのか、ワーキンググループの代表として三浦委員から説明していただけますか。

○三浦委員 
ワーキンググループのときに、その委員の先生方にはご説明したのですが、この95%の数値はどのように出したかと申しますと、過去5年間のデータ、3歳児の場合は3健のデータとして、非常に良質なデータが毎年上がってきます。その5年間のデータを使って回帰分析を行いました。
 回帰分析の相関係数は非常に高く、0.9以上あったということで、35年のところで回帰分析から、予測の値を出したところ93.9%という数値が出てきました。ここから先は目標値としてちょっと高みを目指すのか、既に高率であるので、天井効果等を考えて90%にしたらいいのかということで、ワーキンググループでも非常に難しい判断でしたので、委員の皆様にご意見を伺いました。そのときに、とりあえず95%で行こうではないかということで、ここの案として「95%」と書かれています。
 先ほど説明させていただきましたとおり、ここから先はあくまでも直線回帰に基づく推計ですので、それ以外の要素や天井効果といったようなものはあまり踏まえていません。そういうことを考えると90%でもいいのかというところかと思います。

○林委員長 
そういう説明ですが、この数値の設定の仕方の悩ましいところは、直線回帰でいっているわけです。横軸を年数に取って、縦軸に3歳児でのう蝕のない者のパーセントで直線回帰を書いています。だんだん年数が経つに連れ、努力した結果、本当に真っ直ぐに行くのか、あるいはあるところまで行くと、倍の力を出さないとそうはならないから、大抵は寝てしまうと考えたほうが妥当なのか、その辺は議論の余地があろうかと思うのですが、いかがでしょうか。

○井上委員 
小児歯科の領域でここ30年ぐらいを見ますと、昭和50〜60年、そして平成初期のう蝕の減少は著しいものがありますが、そこからは少しずつ緩まっています。ですから、この5年を取って、それが直線に行くかというと、実は徐々に緩まってきているカーブだという印象を受けております。それからいくと、多少下のレベルのほうが、現実に近い値になるかと、予測値としてもそのように考えます。私は、小児歯科の領域からすると、90%ぐらいのほうが、到達目標として設定するのに妥当かと考えております。

○林委員長 
もう1つの問題は、目標値を非常に高く設定したときに、5年が経って到達できなかった場合、ひょっとしてこれは失敗だと評価されるおそれもあります。一方では、意欲的な数値を出したほうがいいのだと。それは、目標値というよりは理想値として設定しているのだ、という言い方もできるわけですが、その辺について皆さんはどのようにお考えでしょうか。

○佐藤委員 
私は、95%を主張した側です。最初の健康日本21のときに、1以下にするという、まさに直線回帰でいうと実現の可能性の高さも議論された結果、低目の数値が設定された経緯がかつてはあります。そういう目標を設定したことにより、各所で1を切るという成果が上がってきた事実があると思いますので、それは実現可能性の高さではなくて、そこに求めるべき数値ということで、ワーキンググループで主張させていただきました。これを、もう一度この中で議論することになっておりますが、ワーキンググループの中ではそのように発言させていただきました。

○井下委員 
都道府県で地域歯科保健を担当している者として考えると、う蝕のない者が77%であれば、う蝕のある者が23%いるわけです。う蝕のない者を95%にするということは、う蝕のある者を5%にしてしまうということです。これでいくとう蝕のある者を4分の1以下に減少させる、10年間で半減以上のことになるのでかなり高いハードルとなりますがそのような実績や、いわゆるエビデンスもない。基本的にはこういう普及モデルというのはシグモイドカーブを描きますから、ここからはきっと寝てくるだろうと思います。そうすると、90%でも厳しいかもしれないけれども、それならちょいとやってみようかという気がするような数字だと思います。

○林委員長 
95%か90%かということで話が進められていると思います。もう1つの話としては、都道府県から、この数値目標設定の根拠を示してもらいたいという要望がありました。先ほど今村委員が発言された話と関係するわけです。
 「ヘルスピープル2000」をアメリカが作っていたときに見た目標値の設定の仕方は、抽象論としての回帰で予想するのではなくて、全国のデータを集めて、それでどこかの郡あるいは州で、全国の中でいちばん良いプラクティスを成し遂げた所の数値を持ってきて、その数値は到達できた所があるわけだから、よそでも努力すれば、何らかの条件が整えばそこまで行くだろうということで設定していました。その条件とは何かといったときに、それをまた研究で洗い出していく。それでは、このように頑張ればできるのだというような発想で作っていました。それならば、チャレンジングしても価値があるかという気になります。

○今村委員 
いまの委員長のご発言を聞いて、私も全く同意です。先ほどからこだわっているこの計画というのが、こういうことをやると、この部分にこれだけ良くなって影響するのだと。だから、今後、具体的な方策としての計画が挙げられていると私は理解していたのです。ただ、抽象的にこういう項目を挙げたからといって、それがどのように具体的にこの数値を上げていくものに役立つのかという、具体的な研究はないわけです。アメリカでは、そこはきちんと詰めていますよと。
 どうもその目標と、それを達成するための計画の間の関係が明確ではないので、何をやったらどうして数字が上がるのかというのは、私は歯科ではないからわからないので、そこにこだわって先ほどから伺っているのです。

○林委員長 
健康日本21のときに1つ気がついたのですが、青少年の喫煙率の目標は最初から最後まで0%と設定しています。法律で青少年はタバコを吸ってはいけないと規定されているから、当然0%が目標であろうという言い方で説明されたのですが、現実とは違うわけです。いくら法律で禁じても吸っている人はいるわけですから、0%というのはあり得ないのです。そのような設定の仕方については、私も若干疑問を持っていました。ただ、感覚的に90%というのはいけそうですか。

○井上委員 
都内の区によっては、3歳児のう蝕が10%台の値が出ております。ただ、1桁というのは、なかなか達成は難しいのですが、10何%という値は出ておりますので、努力すればという状況だと思います。

○林委員長 
それに近い数値が出ているということですか。

○井上委員 
罹患率10何%という数値は出ています。

○林委員長 
井下委員、頑張ればいけそうですか。

○井下委員 
うーん、これ以上何をするか。もし目標を90%でやるのなら、90%で達成するためには何をしなければいけないか、ということをきちんと議論をしてその中からやっていくと、各都道府県、各市町村が決めていくことになるかと思います。ただ95%になってくると、議論の土台が、最初からこれでは無理だろうという数値のような気がするのです。

○林委員長 
先ほど、アメリカのヘルスピープルの話をさせていただきましたが、いくらアメリカでも何かの数値目標の根拠となるベースの調査や研究がなかったりする場合もあります。そういう場合はどのようにやっていたかというと、インスルメンタルの指標といって、仮にこの数値を設けると。この数値を設けたからには、それに対する調査・研究はこれから必要ですということを条件にしているわけです。
 今回の場合は、本日が最終回ですから、実際問題としてそこまで根拠のある数値を求めるのは難しいのではないかという気がするのです。ある意味ではインストルメンタルでとりあえず押してしまうしかないのかなという気がしています。ただ、それは委員の中でその考え方を共有していただいて、今後さらにそういう根拠について調査・研究をすることを前提にして進めたらいかがかという気がするのですが、いかがでしょうか。

○三浦委員 
先ほど来から、90%ではどうだろうかという議論になっているかと思うのです。非常に妥当性のある数字ではないかと思います。いま、3歳児でう蝕のない者の割合がいちばん多いのは愛知県で84%ぐらいまできています。そこのデータから考えると、あと一歩のところまできているのかなと考えております。あとは井上委員からお話がありましたとおり、各市区町村において、熱心にやっている所は既に90%に近いような数値になっているところもあるので、そのようなグッドプラクティスの状況を考えると、90%というのは実現可能性と、それから理想的なところと両方ある程度踏まえた数値ではないかと思います。95%は非常に高い理想値になってきますので、なかなか達成は難しい数値になろうかと思います。90%ですと、しっかりとしたう蝕予防対策を行えばできるかというところです。
 そして、う蝕予防に関してはさまざまなエビデンスがかなり確立しております。この計画の中に書いてあるとおり、フッ化物、シーラントの応用等でかなり低減していくという、全世界的に確立したエビデンスがあるので、そういうものをうまく組み合わせて、地域の実状に合わせてやっていかれればいけるかと思います。

○林委員長 
ワーキンググループ長から、95%と設定したけれども、90%でもOKだと、頑張ればいけそうだと。

○佐藤委員 
井上先生からお話のあった、実際にもうすぐ90%という地域があるということであれば、そこから学ぶべき事例があるというお話。あとは井下委員からお話のあった、95%では都道府県がやろうとする意欲が湧かないというお話も含めて、私も90%で賛成です。

○林委員長 
90%ということでよろしいでしょうか。

(異議なし)

○林委員長 
はい、それではそのようにさせていただきます。次に学齢期のところです。

○神原委員 
その前に、具体的項目のところで、普及啓発の口腔の外傷というのが、乳幼児期も学齢期も一緒になっているのがどうも気になるのです。乳幼児期で、なぜ口腔の外傷だという感じがするのです。例えば、健全な口腔の成長・発育というようなものの知識の普及というようなことにするとか、口腔の外傷というのは乳幼児期でそんなにポピュラーかという感じがするので、これは変えてもらったほうがいいのかと思います。

○林委員長 
口腔の外傷というのを、乳幼児期に設定するのは書きすぎかなという印象があるということですけれども、いかがでしょうか。

○井上委員 
小児歯科的に考えて、最近の状況では小児の口腔外傷というのは、前歯の喪失等を考えると、う蝕で喪失する子どもよりも、外傷で前歯を喪失する子どものほうが増えている現状です。そういうことから考えると、歯の外傷は1〜2歳ぐらいの子どもの外傷は決して少なくない数字です。それなので、入っても構わない、どの程度多いかという、その優先順位としては、確かに健全な口腔の発育みたいなものが先にあってもいいかとは当然思いますが、歯の外傷は学童期に目立ちますが、乳幼児期にも非常に多い状況ではあります。

○林委員長 
多い、少ないということかと思うのですけれども、入ってもおかしくはないというご意見でした。この議論はこれでよろしいようでしたら「学齢期(高等学校を含む)」に進みます。12歳でのう蝕のない者の増加、歯肉炎の率の減少については75%と15%とありますが、文科省のほうからも、この数値はちょっと厳しいのではないかというご意見があるようですので説明していただけますか。

○文部科学省 
12歳児でのう蝕のない者というのは、「学校保健統計調査」の虫歯の者の割合を100から引いた数字です。この虫歯の者の割合自体が、未処置歯のある者と、処置完了者からなっていることは先生方もご存じだと思います。処置完了者も含めて、いまあるものを75%に持っていくことになると、学校のほうもかなり努力することが要求されます。
 先ほどアウトカムとプロセスの話が出ておりましたが、教育はある意味プロセスを非常に重視しています。子どもたちが歯自体に興味・関心を持ち、問題を自分で考えてそれをより良く解決していくことを目指して、歯科保健を中心に健康教育全体に取り組んでいるという現状がある中で、あまり数値目標を高くし過ぎると、学校の取組が保健管理に偏っていくような現状が出てくるのではないかと非常に危惧しています。それらを踏まえて、歯科保健教育を通じて子どもたちに生きる力を身に付けさせるときに、現状のいちばん良いデータでは35%付近が非常に進んでいる都道府県ということになりますので、65%ぐらいが目標になると、こちらのほうは認識しています。

○林委員長 
下の歯肉炎のほうはいかがですか。

○文部科学省 
文部科学省の学校保健統計調査は、歯肉の状態で取っていて、こちらの26%というのは厚生労働省の調査だと思います。そのときに、この15%という目標値がどういう根拠で出てきているか是非教えていただきたいところです。

○林委員長 
15%の根拠について、三浦委員からお願いいたします。

○三浦委員 
歯肉炎のほうはまたあとでお答えすることにして、最初に12歳児でのう蝕のない者の増加について補足説明させていただきます。この数値の出てきた根拠です。こちらに関しては、3歳児と同様に、回帰分析を直近の3年のデータから行っております。そこで76%という数字が得られておりますので、暫定的に75%と置いております。ここから先は、目標値をどのような形で置くのかというところの論議になってくるかと思いますが、理想値に近いような形では、現状値に20%を足す値ですので、高みに置いてそこへ頑張っていくというような形でしたら、この75%でもいいかと思うところではあります。
 いまの文部科学省からのご説明を伺っていて、学校保健の中で受け入れられないと、指標として成り立たないところもあろうかと思います。そういたしますと、プロセスを評価するという意味合いも含め、より実現可能性を考えて65%というのも考え方の1つではないかと思います。
 歯肉に炎症所見を有する者の減少のところですが、ご指摘のとおり学校保健統計調査では、歯肉炎をベースとした指標を出すことが、現状の公表値においてできなかったところでありますので、こちらのほうは、「歯科疾患実態調査」を用いています。歯科疾患実態調査の中では、CPIというWHOの歯周疾患をスクリーニングする手法がありますけれども、そこでプロービングをして、それで出血があるものをコード1と置いておりますが、その値から求めています。
 目標値に関しては非常に悩ましいところであります。いままでと同様に理想値で置いた値が15%ということです。CPIのデータというのは、過去2回しかないデータで、そこの変動はあまり変わっていない、はっきり言うとほとんど横ばい状態です。その横ばいをどのように考えるかというところで、あえて厳しいデータで置いたというのは、歯肉炎に関してはセルフケアをかなり一生懸命やっていただくと、短期間でかなり劇的に良くなるというところも含めて、ちょっときつめに置いたということです。同様に目標値の考え方として、学齢期において、そういう高いところの理想値ではなくて、より実現可能性を考えると、15%ではなく20%ぐらいというのが妥当なところではないかと思います。

○林委員長 
上が65%で、下が20%ぐらいだと、文科省のほうで学校に、頑張ってくださいとはっきり言いやすいということでしょうか。

○佐藤委員 
いまお話のあったとおり、まさに生きる力を育むための学校の中の教育という、学校での教育の中で、中には実際に虫歯になった子どもたちでも、それを早期に治すことを評価するという学校の取組があると思うのです。そうであれば、逆に今回は「う蝕のない者の増加」という表現ですが、「う蝕のある者の減少」というほうが、むしろ学校現場でプロセスを評価できる。つまり、自らの行動によってそれを減らしていくのだという努力が評価できる、というふうになっていくのかと思います。むしろプロセス評価が、う蝕のない者の増加では詰めたものが入ってしまって、そのプロセス評価にならないのではないかという感じを受けました。ここは、う蝕のある者の減少という意味で、現状値と、先ほどの35%ぐらいまでの減少というような設定がされているということをむしろ評価してあげていく、というほうが正しいのではないかという気がいたします。
 ワーキンググループの中では、いわゆる学校保健指導はもちろん重要ですが、併せて教科書教育という部分での役割が大きいのではないかと。10年後の見直しだというお話で、今回これは盛り込まれていないと思いますが、今後とも学齢期に関しては、教育としての視点を是非盛り込んでいくことが重要ではないかと思っております。

○林委員長 
文科省のご意見でいけそうな感じがします。時間の関係もあるので次に進みます。10頁の4の定期的な歯科検診です。その中の(1)として「障害者・要介護高齢者」については数値が載っておりません。その理由について説明をしてください。

○三浦委員 
理由についてですが、定期的な歯科検診、歯科医療を受けることが困難な者における目標を設定するというのは、歯科口腔保健法において非常に大きなターゲットの1つでした。数値目標を設定するためには現状を把握しなくてはいけないわけですが、残念ながら私どもで一生懸命データソースを調べたのですが、我が国において、いままで全国レベルでのデータがないという状況です。
 それで、2月に特別研究が立ち上がり、取り急ぎ厚労科研の研究班の中で、ここの現状値を調べております。在宅の方まで入れると、調査期間も限られておりましたので、まず施設における障害者と要介護高齢者を対象としての目標値設定をしたほうがいいのではないかと意見がまとまりました。要介護高齢者に関しては、いちばん数が多く設定されている老人保健施設で、定期的な歯科検診を行っている所を把握するということです。
 障害者に関しても、在宅障害者の把握は非常に難しいところがありますので、こちらに関しても障害者施設をターゲットとして、定期的な歯科検診を行っているかどうか、行っている場合はどれぐらいの回数行っているかどうかの調査を現在しているところです。
 調査に関しては郵送法を用いて行っております。障害者施設に関しては、ほぼ全数カバーしています。ほぼ全数というのは、震災の地域においては、廃業してしまった施設もあります。あとはWAMnetのデータを使っているのですが、WAMnetに登録されていない施設も若干ありますが、ただ拾える所の施設情報は全部拾って、障害者施設に関してはほぼ全数を。要介護高齢者の代表として設定した老健に関しては、全国老人保健施設協会のご協力を得て、サンプル数2,400を抽出して行っております。なぜ2,400なのかということですが、老人保健施設協会に加盟している所はもうちょっと多くて3,437施設あります。抽出率は約7割ということですが、これは予算が許す限り多く設定をしたということでご理解いただきたいと思います。
 調査に関しては、3月16日(金)までに投函してくださいというお願いを各施設にしております。したがって、実際にきっちりとした実数が把握できるのは、21日以降になろうかということです。データが出次第、現状値として計上したいと思っております。

○林委員長 
つまり、現時点では集計中であると。現状値を示すことはちょっと難しいと、あと1週間ぐらいは要るということですので、これ以上議論を進めるのは難しいのですけれども、数値が出たら委員の皆さんにも連絡をしていただくとよろしいのかと思います。目標値の設定については、事務局のほうと。

○金田委員 
目標値自体はそれでいいと思うのですけれども、その具体的指標の中で、在宅とか施設も含めての現状値とか目標値と。いまのお話で、施設というとかなり違うのではないかと思うのです。個人的には、施設だとかなり定期健診率が高いのではないか。少なくとも保健所などで障害者のグループは全部健診とか、老人保健施設とか特養でも年2回の健診というのも、地域によってものすごいギャップがあるので、目標値として出すときにそこをきっちり入れておかないと誤解されるのではないかという危惧があります。

○三浦委員 
ご指摘をありがとうございます。まさしくそのとおりです。いまは細かいところは書いてありませんけれども、そこのところは在宅と施設ではかなり大きく違うところでありますので、文言には誤解のないように設定したいと思います。現状では、障害者も要介護高齢者も全部丸めて書いてあるのですが、当然、現状値も目標値も違ってきますので、2つの具体的な目標として障害者施設と、要介護高齢者施設の代表としての老健施設のデータと目標値の設定ということになろうかと思います。

○林委員長 
この障害者というのは、精神障害者も含まれるのですか。

○三浦委員 
はい、精神障害者も含んでおります。知的、身体、精神です。

○林委員長 
そのような現状ですので、委員の皆さんもまた情報提供してください。最後に、11頁の「歯科口腔保健の推進に関する基本的事項を策定している都道府県の増加」についてのところも数値が載っていないのですが。

○医政局歯科口腔保健推進室長 
こちらは各都道府県の意見から、このようなものも加えてはいかがかということがありましたので、こちらのほうを現段階で加えております。ただ現状値については、平成25年度にスタートということですから、現段階ではありません。ただ、目標値について委員の先生方のご意見をいただけたらありがたいのかと考えております。この指標を採択するかどうかということも含めて、ご議論いただけたらと思います。

○今村委員 
当然、全体の案として、都道府県の役割が明記されているわけです。本来、都道府県がやるべきことを、個別の目標の中に入れるというのはちょっと異質な感じがします。基本的にほかのものはみんな、実際に国民の歯科の状態をアウトカムとして評価しているにもかかわらず、ここだけ行政のプロセスを目標に書くというのはちょっと変です。当然100であってもらわなければ困るし、チェックもしていかなければいけないのかもしれないのですけれども、ここに書くのは違和感があります。

○林委員長 
その下のほうもそうなのです。「条例を制定している」というのも。

○今村委員 
環境ということですから、上の5番目が「社会環境の整備」ということだから、こういうことも入るのかということであれば、絶対に入れてはいけないということではありませんが、下の2つはちょっと違和感を感じました。

○佐藤委員 
ペンディングにされているほうはともかく、実際に都道府県によっては条例を作ろうか作るまいかというところがあります。作っている所はそれがうまくいっている、ところが一方ではそれがなかなか進まないということで、これを最後に入れていただくのは大変ありがたいと思います。
 ペンディングにされているほうの「基本的事項を策定している」、この違いがよくわからないのです。その違いが下から2段目と、いちばん下の違いは何なのかを教えてください。あとは具体的事項の中で、上から4つ目の「医療計画に歯科医療機関の位置付けを必要に応じて記載」というのもわかりづらいです。もう医療計画は大臣告示がされているわけで、その中身を見てみますと、歯科医療機関の役割は明確に記載されています。そういう中でこれを記載するのはどういう位置づけにあるのか。例えば、地域医療連携の中の体制として明確化する、というような中身の問題は既に告示されている。現状はこれよりも進んでいるという違いを感じてしまうのです。この2点を教えてください。

○林委員長 
医療計画における歯科医療機関の位置づけは、書かなくてもいいのではないかということですか。

○佐藤委員 
そういう意味ではないです。

○医政局歯科口腔保健推進室長 
基本的事項と条例の違いです。上のほうは第13条に基づいて策定する基本的事項についてです。その2つ目については、各都道府県の作っている条例ということで、基本的事項と条例についてここは異なりますので、2つの目標値を作ったほうがいいのではないかというお話がありました。
 医療計画についてですが、この文章を書いたときには大臣告示とか通知というものが、まだそれほど議論されているような状況ではありませんでしたので、このような書き振りになっております。ここのところは現状を踏まえると、おそらくそんなに記載しなくても、都道府県のほうはある程度医療計画の中に、歯科に関する位置づけ、歯科医療機関に関する位置づけはある程度入っていくのではないかと考えております。ここも含めて、各委員の先生方のご意見をいただければと思っております。

○今村委員 
確認させていただきたいのですが、目標はあくまで国の目標ですよね。この計画というのは、都道府県が作るときの例示として計画を国が示しているという理解でよろしいのでしょうか。すなわち国の計画ではないということですね。

○医政局歯科口腔保健推進室長 
基本的には国の計画です。ただ、最初のほうは医療計画に歯科医療機関の位置づけを、各都道府県が記載していただけるような支援とか、そのような位置づけであったと考えております。ただおっしゃるように、これは国の計画ですので、文言としては若干おかしなところがあります。

○今村委員 
国の計画ですか。

○医政局歯科口腔保健推進室長 
はい。

○今村委員 
なぜこだわっているかというと、最後に聞こうかと思ったのですが、これを雛形にして都道府県でいろいろ考えてくださいと。だから「その他」という概念もあるのですよという理解だったのです。だけど、これは極めて具体的な項目を国が挙げるのに、「その他」と言ったら何なのだという話で。全部に「その他」と入っていますよね。こだわるようですけれども、ここは国が出すのだったらちょっと変なのではないですか。
 もう1点は、「産業保健と地域保健の連携の推進」というのはものすごく大事なことで、このことそのものが国の大きな目標になっているのに、これを具体的な手法としてここに書かれても難しいのではないですか。どの分野でも「産業保健と地域保健の連携」というのは、いま大きな課題になっています。これがうまくいっていないから課題になっているので、これをこの計画の中に入れるのはちょっと難しいのではないかと思うのです。

○林委員長 
なるほど。その具体的な項目でいま2つ話が出ました。上のほうの指標項目はどうしたらよろしいですか。

○大内委員 
基本的事項についての趣旨は、今回出す基本的事項を受けて各都道府県で、実際上はすべての都道府県で健康増進計画の一部、ないしは単独の計画として47都道府県で歯科に関する計画は作られています。これは、具体的事項のほうにも、既に歯科口腔保健法に基づく基本的事項の策定評価という形で、これを都道府県で進めてもらうという趣旨であれば、こちらのほうの進行管理を国としてきちっとしていってもらえれば、あえてこのアウトプットの目標のほうに載せる必要はないのかと思います。
 それから「産業保健と地域保健の連携の推進」ということですが、私が要望したときには歯科のことで言ったのですが、歯科が外れて全体の課題になってしまっているので、それは今村委員のご指摘のとおりだと思います。歯科の場合は、特に産業保健の中でも歯科の位置づけの根拠が弱くて、それは都道府県の行政が一生懸命、歯科保健部門のほうが産業保健のほうに入っていこうといろいろな活動をやっているところですから、基本的に地域保健のほうから産業保健に働きかけてというような、こういう具体的な取組は是非残しておいていただけたらと思います。

○今村委員 
私は、大事ではないとは言っているのではなくて、先生のおっしゃることは大変よくわかります。だから、それそのものが目標なのではないですか。つまり、具体的事項というのは、これをうまくやると、こっちの目標ができるという話になっているので、それそのものが最終的な目標になり得るものかという理解だったので、こちらに書くのではないほうがいいのではないですかという意味合いです。おっしゃることはよくわかります。

○林委員長 
これをアクションプランの中に入れるには、テーマが大きすぎるということですね。いちばん上の「基本的な事項」は、委員の皆さんは100%目の前だから、わざわざ書かなくてもいいのではないかという意見ということでよろしいでしょうか。

(異議なし)

○林委員長 
はい。次の「条例を制定」についてはいかがですか。条例制定も、かなりの所でもう進んでいるかと思うのですが、佐藤委員、この80%というのはいかがですか。

○佐藤委員 
いま現在、検討されていない所がかなりあります。ですから、現状値と目標値の数値の設定は是非お願いしたいと思います。

○林委員長 
そういうことだそうです。もう既に条例の企画をしている県もだいぶ現れているようですので、80%というのはそんなに難しくはないような気がするのです。

○三浦委員 
ご指摘のとおりでございます。十分達成可能な目標値だと考えます。

○林委員長 
そういう感じですよね。

○三浦委員 
はい。

○林委員長 
これは残すと。それから、先ほど議論に出たのは、産業保健と地域保健の連携については、いちばん頭に持ってきたほうがよろしいですか。

○今村委員 
別に、どうしても取ってという意味ではないのですけれども、すごく大きな課題なので、いま先生がおっしゃった、産業保健の中における歯科の活動を活性化するという話であればいいかと思うのです。地域保健と産業保健の連携というと、あまりにも大きなテーマになってしまいます。実は、本日この会の前に厚労省の別の会でも、産業保健と地域保健の話で散々いろいろな議論をしてきたところなので、余計その困難さが理解できるので、書き振りをちょっと変えていただければいいのではないかと思います。

○三浦委員 
非常に大きな課題ですので、むしろ別表で記載するよりは、4頁の本文の5「歯科口腔保健を推進するために必要な社会環境の整備における目標・計画」のところに文言として置き、別表の計画のところからは削除するというのが良いのではないでしょうか。今村委員がおっしゃっていたのは、まさしく階層化がおかしいのではないか、より大きな目標をこの小さなところに持ってくるのは非常にシステマチックではないのではないかと違和感があるということでしたので、本文に持ってくるとその辺の解決が付いて、それで計画のところからは削除する方向性ならば階層化も図れると思います。本文に入れるときには「歯科」の文字をしっかり入れて、誤解のないようにすればいいかと思います。

○林委員長 
大内委員もそれでよろしいですか。

○大内委員 
はい。

○林委員長 
一通り議論していただき、大方の修正点の意見もいただきました。以上を修正した上で成案をまとめたいと思います。ただし、先ほど申し上げましたように、数値目標の根拠については、いますぐ具体的なものが必ずしも出せるわけではないのですが、今後ベストプラクティスを集めて、さらに説得力のあるものを提示していただきたいということで、ワーキンググループ及び事務局にお願いしたいと思います。

○大内委員 
終わりのところで大変申し訳ないのですが、2点お願いしたいのです。産業保健のこともあるのですが、前のほうに移すのであれば産業保健ではなくて、初回のこの会議でも出た、いわゆる歯科は成人の部分の対策が非常に弱いということもありますので、それを入れるときには、単に産業保健の歯科活動だけではなくて、生涯を通じた切れ目のない歯科保健対策の推進ということの流れの中で、是非謳っていただきたいということが1点です。
 2点目は、いわゆる歯科の検診の推進に関する項目があちこちにたくさん出ています。それも初回のときに言わせていただいたと思うのですが、早期発見・早期治療から、リスクを見つけて行動変容を支援する。生活習慣をというのはあちこちに出てくるのですが、そこの健診と歯科保健指導が分離して書かれているものですから、そこのつながりが見えなくなっています。いわゆる検診をリスクファインディングの機会として積極的に活用して、保健指導等を通じて行動変容を支援するのを重視していくという内容を第二の頭のほうに入れていただきたいと思います。その点だけ補足させていただきます。

○林委員長 
異論のないところかと思います。

○金澤委員 
少し細かいことで申し訳ないのですが、9頁辺りの具体的項目のところで、例えば成人期のところで、「40歳代における進行した歯周炎を有する者の減少」とか、高齢期でも「60歳代における進行した歯周炎を有する者の減少」と書いてあります。具体的項目で、歯周病予防方法の普及ということで、両方とも同じ表現になっています。進行した歯周炎を有する者を減少するためには、「歯周病予防」とともに「重症化を予防する」という文言が入っていたほうが現実的な感じがします。成人期と高齢期に関しての具体的項目の歯周病予防方法の普及のところに、「重症化予防」という言葉を付け加えていただいたほうがいいかと思います。

○林委員長 
公衆衛生の言葉で言えば、「一次予防及び二次予防」ですが、そういう内容かと思います。委員の皆様の意見を取り入れて、再度修正させていただきます。ご協力ありがとうございました。これで専門委員会を閉じさせていただきます。事務局から何かありますか。

○医政局歯科口腔保健推進室長 
本日いただいたご意見も含め、その後ご意見等がありましたらメール等でも構いませんので、3月26日(月)までに事務局までお送りください。
 今後の進め方ですが、次期国民健康づくり運動プランの状況も踏まえた上で、皆様方のご意見もいただき、それを含めて修正させていただいて、第34回厚生科学審議会地域保健健康増進栄養部会に報告させていただきたいと考えております。最終的にはその部会を経て、向こうの動向も踏まえつつ、6月を目途に大臣告示を目指したいと考えております。

○林委員長 
どうもありがとうございました。


(了)
<照会先>

医政局歯科保健課歯科口腔保健推進室
連絡先: 03-5253-1111(内線4141)

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