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2012年3月8日 専門医の在り方に関する検討会(第6回) 議事録

○日時

平成24年3月8日(木)14:30〜16:30


○場所

都道府県会館101大会議室(1階)
東京都千代田区平河町2−6−3


○議題

専門医の在り方に関する関係団体からのヒアリング 等

○議事

○医師臨床研修推進室長(植木)
 若干時間は早いのですが、皆さんお揃いになられましたので、専門医の在り方に関する検討会を開催いたします。本日は、先生方にはご多忙のところ、ご出席を賜り、誠にありがとうございます。
 本日は、桐野委員、高山委員、門田委員から所用によりご欠席とのご連絡をいただいています。また、本日の議題に関連して、参考人としまして日本専門医制評価・認定機構 理事の八木聰明先生にお越しいただいています。また、文部科学省医学教育課から渡辺企画官にもお越しいただいています。
 以降の議事運営につきましては、高久座長にお願いいたします。

○高久座長
 それでは議事を進めてまいりたいと思います。まず、資料の確認を事務局からお願いします。

○医師臨床研修推進室長(植木)
 お手元の配付資料です。まず、「専門医の在り方に関する検討会(第6回)議事次第」です。構成員を含めまして4枚綴りの資料です。それから、ヒアリング資料-1、八木先生ご提出の「海外の専門医制度」です。次に、ヒアリング資料-2、藤本委員ご提出の「市民から見た地域の医療」です。それから、事務局提出資料1「前回(第5回)までの主なご意見」。最後に、事務局提出資料2「これまでの検討状況と今後の予定」です。配付資料は以上です。

○高久座長
 皆さんの資料は揃っていると思いますので、議事を進めます。本日の議事は前回までの主なご意見をまとめたものと、八木先生と藤本委員のお二人からのヒアリングとなっています。よろしくお願いします。
 まず、議題1の前回までの主なご意見について、事務局から説明してください。

○医師臨床研修推進室長(植木)
 お手元の事務局提出資料1「前回(第5回)までの主なご意見」をご覧ください。これまでと同様に、それまでの主なご意見に適宜追加する形で整理させていただいています。前回の追加部分にアンダーラインを付しています。確認させていただきます。まず、4頁中ほどの○で、「総合医を目指す若い医師にとって、将来この領域の認定でやっていけると思えるような、ステータスのある総合医としての専門性が認定される制度があれば良いと思う」。次の頁の上から5つ目の○で、「総合医を目指して研修を行っている医師の中には、他の臓器別専門医を取得しているなどキャリアが複雑な医師も多いため、システムとして他の臓器別専門医を取得した後でも総合医になるためのプログラムが必要だと思う」。その下、「プライマリ・ケアを担う医師のニーズは大きいが、質的量的な確保は不十分であり、フリーアクセスの利点を損なわないような工夫や若年医師を引き付ける魅力的な研修体制の確保、既に地域医療に貢献している医師からの育成、といった観点が必要ではないか」。6頁下から2つ目の○で、「行政に対して優れた医師の情報を正確に知りたいという相談は多く、専門医制度を組み立てる中で、経験年数や症例数、治療成績等も含めてインセンティブとリンクさせた形で情報開示することが必要ではないか」。9頁上から2つ目の○で、「専門医の在り方の議論においては、急性期の病院や医育機関、学会等の医師供給側の立場だけの自律性を強調するのではなく、現実の地域と住民に役立つことを優先して診療科偏在や地域偏在にも責任を持って議論を行うべき」。下から4つ目の○で、「地域医療を維持している中小規模病院の機能不全を救うためには、臓器別専門医と協働して働く総合的な診療能力を持った医師群が必要であり、専門医制度においてこれらの医師群の在るべき姿を価値ある専門医として定義して、認定する仕組みができれば非常に有意義である」。その下、「専門研修を受けてすぐに家庭医療の道に進む医師がいても良いとは思うが、病院を支える若手医師も必要であるため、できれば10年から20年は病院で働いてから家庭医に進むような道を歩んで欲しい」。その下、「特に地域医療に関するような分野においては、専門医制度の研修プログラムなどの中に地域医療支援の考え方が少しでもあれば良いのではないか」。その下、「新たな専門医制度においては、適正配置とリンクしてインセンティブを付与するなど、地域偏在是正の具体的な仕組みを盛り込むべきではないか」。10頁下から4つ目、「医療側が地域医療の全ての問題を解決することはできないため、住民の役に立つということを優先しつつ、地域の住民と一緒になって、ネゴシエーションしながら進める医療が必要になっていくと思う」。その下、「首長や議員、行政等との良好な関係も大切であり、そのためには、地域の住民としっかり話し合って、住民に地域医療について良く理解してもらう必要があるのではないか」。その下、「地域での好事例を見た経験から、行政と医療従事者との間に信頼関係がないと、地域医療は成り立たないのではないか」。その下、「医師の教育に患者に協力してもらうために、診察室の中で患者を教育しようとしても理解は得られにくいので、診察室の外で患者としてではなく住民として考えてもらうような機会で話し合い、理解してもらうことが重要である」。以上のようなご意見をいただきました。資料1のご説明は以上です。

○高久座長
 これにつきまして、何かご意見はありますか。線を引いている部分は、この前の中の主な意見です。それまでのものは別の所に入っているのですね。

○医師臨床研修推進室長(植木)
 はい、そのとおりです。

○高久座長
 では、最初に、日本専門医制評価・認定機構理事の八木先生にお話をお伺いしたいと思います。30分ぐらいお話をしていただきまして、その後、質疑応答を少し長めに取りたいと思います。よろしくお願いします。

○八木参考人
 ご指名ですので、海外の専門医制度についてお話をさせていただきます。専門医制度をやっている我々機構では、一昨年、昨年と厚生労働省の推進事業で、国内はもとより海外の専門医制度を調査しまして、その結果を主にお話したいと思います。それぞれ特徴があるこの5カ国を選んでいますが、私自身がコントリビュートしたのは、アメリカ、韓国、フランスで、イギリスとドイツは先生方の知識プラスちょっとぐらいと認識していただければ、私としては助かります。
 次のスライドです。これは韓国のシステムです。韓国はアメリカのシステムをほとんどそのまま取り入れているのでの簡単に説明します。非常に違うところは後で強調したいと思います。ここに、政府ですね、Ministry of Health and Welfare、これが統轄して、1つは韓国の学会組織、もう1つは韓国の医師会組織といいますか病院協会という、2つの大きなシステムにそれぞれ実質的な仕事をお願いしている格好になっています。ここは、専門医の試験をやっているということで、アメリカでいうと、後に出てきますAmerican Board of Medical Specialty、ABMSと同じようなスタイルを取っています。もう1つの病院のassociationは、研修病院とかその他のものを扱っていて、アメリカでいうと、ACGMEのスタイルを真似た格好になっています。やはり、スタッフ数は、日本より圧倒的に多いのですが、アメリカと比べるとそれぞれをやっている所の人数は圧倒的に少ない。動いているお金も、当然ながら、かなり少ない、ミニチュア版といったところだと思います。
 次のスライドです。大きなところでは、医療法の中で専門医が規定されているということです。これは、ほかの国ではないとは言えませんが、非常に明確にされています。医師・歯科医師・漢方医師のうち、いま医師だけ見ていただきますと、医師として専門医になろうとする者は大統領令に定める研修を経て、長官、ここは副になっていますが、資格を認められなければならない。それと、専門医の資格を得た者でなければその専門科目を標榜できない、これを明確に法律で決めています。専門医の資格認定と専門科目に関する事項は大統領令に定められています。大統領令は日本にはありませんが日本の法律と同じと考えていただければいいものです。これは割合最近できました。2007年4月11日の規定によって大統領令で専門医を規定していますので、専門医は国が認めたもの、これが大きく違っているところです。昨年の時点で26の専門医があって、赤い所は日本にないものです。これだけが認められています。
 5つの国を30分以内にやらなければならないので駆け足になります。資料の最後のほうにはSite Visitの資料を付けてありますが、おそらくそこまでお話はいけないと思うので、そのときはその資料だけでも見ていただきたいと思います。
 次のスライドです。ご存じのようにアメリカは、卒前は別としまして卒後になるとレジデンシーが専門科目によって違いますが、最短3年、最長6年で、それを統轄してやっているのがAccreditation Council for Graduate Medical Education、ACGMEという組織です。要するに、プログラムにしろ研修病院の認定にしろその更新にしろ、卒後のすべてほとんどのことをここがやっています。ですから、フェローシップも関係しますし、後ほど全体のフローをお見せしますが、ここには猛烈にお金が使われています。信じられないぐらいの大きなお金が使われています。
 もう1つが、専門医の認定をする所です。アメリカのシステムとしては、専門医を認定する所と評価する所が同じではいけないという、根本的なアメリカの思想がありますので、別々になっています。American Board of Medical Specialty、ABMSといっていますが、これが専門医の試験とか認定をしています。
 次のスライドです。いま認定している専門医がこれだけあって、*が付いているのは、ABMSができたときの初めの組織です。私の専門である耳鼻咽喉科とか眼科は、このようなスペシャリティの初めのfoundation memberで、大体どこの国でもそうです。いまは、アメリカでは24の専門医、我々でいう基本診療領域があります。
 次のスライドです。これがフローです。組織、人とお金の流れと書いてあります。ABMSとACGMEがここにあります。これらがそれぞれ勝手にやっているのではなくて、それぞれの専門学会があって、専門学会から1つのBoard、American Board of Otolaryngologyという耳鼻咽喉科のBoardですが、American Board of Dermatologyとか、そういう所が人を供給している。もちろん、お金もここからABMSに出したりするのですが、そこに学会がサポートして試験なども担当しています。こういう組織がないと到底ここだけでは動かない。ACGMEも然りで、こういう所からスタッフが供給されています。レジデントのトレーニングのためにRRC(Resident Review Committee)という組織、ACGMEの下部組織になりますが、そこにいろいろな科、先ほどの例では皮膚科のRRCがあるという格好になっています。お金がどのようになっているかと言うと、非常に大きな国の保険の財源であるMedicareから、ACGMEの認定プログラムのレジデントに対して、給与ではなく、1人のレジデントがいる病院に対して、それを育てるために必要なお金として供給されます。2008年では年間27億ドルが供給されています。逆に言うと、こういう病院群がこの認定を取り消されると年間にどれだけ損失するかということになりますので、病院側もレジデントをちゃんと取って、きちんとしたプログラムでレジデントを育てないとどれだけの損失になるかということがありますので、猛烈に一所懸命にやります。併せて、84億ドル、円にするとご想像できるように、もう信じられないぐらいの財源が使われています。このような所のトップは一見政府とは関係ないのですが、ここのトップも常に政府とはコンタクトを取っています。こういう所のCEOは我々の機構の池田理事長とも連絡を取り合いながらやっています。こちらへ来てカンファレンスなどをやったときにも、「これから明日ワシントンに帰って話し合わなければいけない」というような、表と裏の関係があります。
 次のスライドです。これは、Sponsoring Instituteといって、主研修病院と言ったらいいのでしょうか。「主」と言っても、大きな病院が7つも8つもあって1つのプログラムができ上がっていますので、どれが大きいとは言いにくいですが、その「主」病院をSponsoring Instituteと言いますが、それがどれぐらいあるかです。いちばん多いのが赤です。次が橙といいますかカーキ色のようなところ。その次が黄色です。やはりこの辺に集まります。カリフォルニアも多いのですが、大体昔からある、ニューヨークとかペンシルバニアとかオハイオに集まっています。
 次のスライドです。これは行政としても気になるところだと思います。10万人対レジデント数がどうなっているかです。これはアメリカのデータそのものでウェブ上にも載っています。10万人対50人以上のレジデントを抱えている州は、ニューヨーク、ペンシルバニア、メリーランドなど、いわゆる東海岸の昔からIvy Universityなどがある場所です。次に多いのが、やはり東から真ん中にかけて、テキサスも比較的多いのですが、段々少なくなって、この辺はすごい過疎です。テキサスは広いのですが意外に大きなメディカルセンターなどがありますので、比較的少なくはない。アメリカも相当いろいろなことはやっているのですが、国が大きいというだけではなくて、どうしてもレジデントの数にも偏在が出てくるし、病院等に関しても、専門医に関しても偏在が出てくる。その偏在をいかに解消しようかということはいろいろやられていますが、実際にはアメリカではうまくいっていないのが現状です。
 次のスライドです。ご存じのように、イギリスはNational Health Serviceが全部取り仕切っていて、private practiceはほとんどないのです。ところが、実際には現在はprivate practiceも結構あります。それをやるためには相当なレベルがないといけないので、専門医資格を取ってConsultantになる。Consultantは病院の中で高いポジションなので、その人が辞めない限り次の人はConsultantになれない、非常に狭き門なのですが、それを取るとprivate practiceができる。実際には、いわゆる普通のGPの所へ行かないで直接ここへ行くというのが、いまはかなり多いという話を聞いています。それから、イギリスは日本式の国家医師免許証がないので、診療するためには登録をします。それを取り仕切っているのがGeneral Medical Council、GMCという所です。卒後研修コースなどもここが管理しています。
 次のスライドです。少し前までは、UKでは4つの国、日本語では4つの地域となりますが、それぞれ別個に動いていました。それではいけないというので、PMETBというのが、つい最近7年前に設立され、全部1つに統一された教育でやっていこうということになりました。実際には、各専門学会の協力の下で専門医教育が終わるとCertificate for completion of training、CCTというのが授与されて、先ほど言ったConsultantに応募できるのですが、空席がないからなかなかなれないという状況になっています。いまは数年経ってフィードバックしなくてはいけない結果も出てきたので、これに関する問題がいろいろ提起されたので、近い将来には、初期研修やConsultantを管理する組織として、GMCを補完する機構に移行するのではないかという状況です。まだ移行したとは聞いておりません。
 次のスライドです。イギリスは5〜6年が終わって2年間のFoundation Trainingの後、Specialty Trainingを2〜3年やるとGPになって開業できる。いわゆるスペシャリストになるためには、2年間のCore Medical Trainingを受けて、4〜6年のHigher Specialty Trainingを受けてスペシャリストになり、うまくいくとConsultantになる。こういうシステムを組んでいます。昔のように、患者さんは全てここに行かないと次の地域で上の病院に行けないということは、いまはなくて、かなりprivate practiceの部分がオプションとして多くなってきていると聞いています。
 次のスライドです。ご存じだと思いますが、ドイツは連邦なので、連邦医師会あるいは各州の医師会が完全にすべてを握っていまして、国という考えよりも連邦のそれぞれの医師会がすべて管理しています。連邦医師会か州の医師会が専門医の教育施設、研修指導医、教育カリキュラムに関する認定、専門医の受験資格、試験、資格更新に関するすべての権限を有しています。
 次のスライドです。この辺は省略します。日本と違って、ドイツでは医師会には全員加盟です。フランスもそうなので、医師会の先生は「こうなるといいな」と思ってお聞きになられているかもしれません。基本領域は51あります。日本やほかの国とも大きく違うのは、私もなぜこれが専門医なのかわかりませんが、基礎医学、例えば生化学とか生理学の専門医がいます。何をやるのか、私もそこまで突っ込んだ研究はしていませんが、そのようになっているということです。きっと何か歴史的なものがあるのだろうと思います。
 次のスライドです。Allgemeinmedizin(総合医)も基本領域のサブスペシャリティーの1つとして認定されていて、医師数が最も多い。ここに書いてあるように、いわゆるゲートキーパーとしての役割を果しているのですが、診療報酬が他の専門医よりやや低く設定されているために、若い人がその医師にならないという状況になってきて、リソースがなくなってきますので、いま減っている現状のようです。専門医の地域分布については、旧東ドイツのような社会基盤が十分でない地域やへき地では、ものすごく医師数が少ない。要するに、偏在があるのですが、医師会が専門医の配置の決定や数的規制を加えるといった対応は、ドイツでも行っていません。リードするような、こちらで開業する、グループで開業するとこういうインセンティブがありますよというようなものはあるのですが、規制はやっていません。
 次のスライドです。フランスはちょっと変わっています。専門医制度、これは学生のときからやっていかないとわからないので、大変申し訳ないのですが、理系一般のバカロレアの入学があって、これは第1学年5万人、薬学、看護学、歯学、医薬など全部入って1年間共通のカリキュラムを終えて、ここで選抜試験が行われます。この年は7,300人だけが医学部に進めます。医学部を希望していても、ここでなれなかった人は2回挑戦することはできないという、フランスらしいというか、すごい仕組みです。ここから共通の第二サイクル、昔のexternatといわれるものです。ここからは病院から、つまり国から、お金が出ます。2年目は年間1,536ユーロ、4年目は3,300ユーロが供給されます。ここで全国の選抜試験が終わる。少し前までは、GPはtrainingを受けなくてもGPになれた。現在は3年間のtrainingを受けないとなれなくなっています。内科系の専門医と外科系の専門医に分かれます。ここで分かれるときには、希望を取るわけではなく成績のいい人から自分の行きたい道を選ぶことになります。ですから、違ってくるわけです。国家試験があって生涯教育がある。そして、医師会に入らないと医師としての活動ができないという格好になっています。
 次のスライドです。フランスでは、全ての医学・医科大学は国立です。医学教育はEU法に基づいているので、どこでもできるのだけれども、現実にはフランスはフランスの中だけというのが多いようです。ここは説明しました。
 次のスライドです。3年目からはエックスターンになって給与が支給されます。6年間が終わると、全国選抜試験が行われて、外科系、内科系、GPと3つのコースに分かれますが、その選択は試験の成績順です。専門医になるときも、例えば耳鼻咽喉科の専門医になるとか、眼科の専門医になるとか、皮膚科の専門医になるというのも、成績順に選んでいきます。
 次のスライドです。国家試験が終わると国家免許が出されて、Post-internatとしてシェフ・ド・クリニック、これはチーフ・レジデントですね、これを2年間やらないと後で開業したときにいいお金が取れないことになります。このディプロマと医師会の登録があって初めて医師として活動できるという状況にあります。
 次のスライドです。これも先ほど述べましたが、現在GPはどのような状況なのか、やはりGPは専門医から下に見られています。これは私も吃驚したのですが、医師会の副会長の先生と重鎮の先生3人とお会いしてお話しまして、かなりシニアな先生なのですが、GPの話が出たときに、「あれは医師じゃないからな」というような、そんなことを言ってしまっていいのかということがありました。そういうことをどうやって改善するかが、いまGPをやっている人たちの目的の大きな1つになっています。
 次のスライドです。開業する場所については現在規制はありません。地域偏在については、税制優遇などのインセンティブによる誘導とか、これはドイツとも似ていますが、地方開業を推奨しているが上手くいっていないのが現状で、相当な偏在があります。内科医はGPではないので、全て病院勤務医です。GPはGate keeperであるが、GPを通さずに直接専門医にかかる患者も現在はいる。やはりこのように、イギリスもそうですが、いいかどうかは別としてなってくるようです。生涯教育については現在義務規定はありませんが、いま医師会で作ろうとしています。
 次のスライドです。フランス医師会は非常に強い力をもっているのですが、これは独立採算制で国立ではありません。国が認定している組織です。医師は全てなるので、年間300ユーロ、退職しても年間50ユーロの会費を納めているので、その会費で成り立っています。開業医は3つのセクターに分かれていて、セクター1は診療代のみで、これはGP中心、あまりいいお金ではないようです。セクター2は特別診療代を上乗せできる。これは先ほど言ったCCAの経験があるシェフ・ド・クリニックなどをやった人だとこれがある。セクター3は、相当有名な人のようですが、自由にできるというシステムになっているようです。
 次のスライドです。パリ大学の卒業生は7割が専門医になって3割がGPになるのですが、成績上位者から採っていくと眼科、放射線科など、アメリカと似てきて上位者は外科を選ばない。幸いなことに、下位の子は選ばなくてはいけないので、外科が少なくなることはあり得ない。入ってしまえばいろいろとできるので構わないと思いますが。大体8割が専門科に進むとなっています。女性医師が非常に多く、全国で60〜70%、パリ大では70〜80%が女性の医師であるという状況です。いいかどうかという話は私はしません。でも、パリ大の医学部長に聞いたところ、「こういう現状をどう思いますか」と言ったら、初めは「これはこれでいいんじゃないか」という建前でしたが、次には「できたら最低50/50になってもらいたい」とは言っていました。
 次のスライドです。ディプローマはこれだけあります。書いてある数は2010年にインターンとして専攻した人の数です。産業に関係した内科的なものというのでしょうか、Travailですから235人で、多い。専攻ですから1年ではなく、内科系だったら4年間の総合の数です。私の専門だとOto-Rhino-Laryngology、顔面、頸部のところだと5年間で206人ですから、年間40人ぐらいという感じになっています。
 次のスライドです。お手元の資料を見ていただくとわかるのですが、これは5つ全部を入れてしまっています。専門医の法的位置づけです。韓国が国家認定、フランスも国の法律で決められています。組織運営のための経済的背景については、韓国は受験料や会費、アメリカは国、研究費の形ですが、ACGMEとかMedicareからくるお金が猛烈にある。イギリスは民間の第三者組織がそういうものをやっていて、お金はGMEが1人当たり410ポンドとなっています。フランスは全部が国の事業なので、国からお金が出ている。
 専門医の配置の調整をやっているかについては、韓国ではやっていない。アメリカでも経済的インセンティブを付与することで対応しており、ある程度の効果を上げているが、それ以上ではない。イギリスは、GPの配置は国の基準なので、GPはまんべんなく行われている。ドイツは、保険医組合が制限を設けている場合がありますが、それ以外はない。フランスは行っていないというのが現状です。
 ここまででおそらく私の持ち時間が終わると思います。次のスライドは、ACGMEがどのように施設を認定しているか、これも非常に参考になる話ですが、5カ国となると次のステップの話になるので、ここまでにしたいと思います。どうもありがとうございました。

○高久座長
 ありがとうございました。早速、皆さんから八木先生にいろいろとお伺いしたいと思います。
 まず、私から。5カ国は全て、日本のような自由標榜制ではありませんね。

○八木参考人
 そうではないです。イギリスのようにGPと完全に分かれて、GPはGPで、それ以外でも、いずれにせよ自由標榜というのはどこにもありません。

○高久座長
 どこにもないですね、わかりました。ほかにどなたかありますか。

○今委員
 青森県八戸市民病院の今です。日本では消化器内科をやっていて途中から総合内科になったり、外科をやっていて途中から消化器内科になったりという人がいるのですけれども、いまのように国家資格、国で決めているフランスとか韓国では、その変更はきくのでしょうか。

○八木参考人
 GPに関しては、フランスはいまGPを確立しようとしているので、私の知る限りでは変更はないと思います。先ほど言った、医師会に申し出て審査を受けて科を変えること、例えば外科系の中で科を変えるとか、内科系の中で科を変えることは、試験を受けてできることはあるようですが、GPについてはまだ聞いていませんので、ないと思います。

○今委員
 わかりました。

○高久座長
 フランスとドイツは全員が医師会に加盟していますが、イギリスはどうなっているのですか。イギリスもそうですか。

○八木参考人
 イギリスは医師会という組織なのかどうかがちょっと。医師会として非常にはっきりしているのは、ドイツ、フランス、韓国です。

○富田委員
 名古屋医療センターの富田です。前回の議論でも、日本で総合医というのは非常に数がたくさんいるのだけれど、どうやって育てていくかが問題になっています。この5カ国では、どうやってGPの数を育てたのかを教えていただけますか。

○八木参考人
 フランスは相当前からGPという思想はあったのですが、先ほど言ったように、GPは何でもできるというのがいいほうに取られずに、「何でも屋さん」という印象があります。それで、日本でいう国家試験が終わったらそれをやっていいという話だったのですが、どうもそれではよくないので、最低3年間はきっちり研修をして、確か私の記憶では、40いくつかの大学のうち20いくつにGPのための教室ができて、主任教授も置いたスタイルで、完全なGPを育てようということが動き出しています。韓国はGPという感覚はあまりないと思います。アメリカの場合は、GPというより、Family Medicineですね。それはスペシャルティということになるので、GPという概念とは違います。

○高久座長
 違いますね。

○八木参考人
 イギリスは完全にGPですね。もう初めからGP用に育てるということです。

○高久座長
 韓国はかなりアメリカの真似をしていると言いましたが、アメリカの場合、レジデントを採るときに、成績のいい者が自分の専門を選ぶわけですね。韓国もやはりそうですか。

○八木参考人
 そこはちょっとわかりません。レジデントを採るとき、日本ですといま無制限に研修医を採るところがありますが、韓国はそういう意味では極めてストリクトです。1つは、自分たちの職業をどうやって守っていくかもあって、やたらと増やすと、例えば耳鼻咽喉科ですと、いままでSeoul Nationalなど年間5人のレジデントを採っていたとしますと、そうするとスペシャリストが多くなって、将来我々が食えなくなるというので、数年前には、みんな1人ずつレジデントの数を減らしているようなことがありました。いいか悪いかは別として、そういう意味では長期的に見ながらやっています。

○桃井委員
 自治医科大学の桃井です。大変わかりやすく5つもの国についてご説明いただきましてありがとうございました。私は専門が小児科なので、専門医、総合医、家庭医、あるいは医療提供体制を考えるときに、常に半分ぐらいは時間外診療はどうなるのだろうということを頭に思い浮べるのです。おそらくこれだけ違いますと、内科医という1つの言葉でも、フランスのように病院の医師であるという考え方とGP的なものを考えるのと随分違うと思うのです。それぞれこの5つの国でいわゆる救命救急ではなくて、時間外診療はどの医師集団によって支えられているのか、もしわかればお教えいただきたいと思います。

○八木参考人
 申し訳ありませんが、その視点からは聞いてこなかったのでわからないのです。フランスのGPは、3年間のうちにどうしてもやらなくてはいけないこととして、救急のところは必ず入っています。ですからおそらく、少なくともフランスではGPはかなり救急を含めて時間外のことなどにも対応するようになっているのだと思います。その側面から聞いていないので、申し訳ないのですがお答えできません。

○藤本委員
 「地域医療を育てる会」の藤本と申します。私は患者側というか、市民側からの視点でそれぞれの国のことをうかがっておりました。フランスとイギリスでは最初にまずGPというシステムがあったのが、患者がそのような動きをしなくなってきたというお話について、直接プライベートとかGP以外の所にかかる方たちが出てきたという、その背景をうかがいたいと思います。また、フランスではドクターの中ではGPは一段低く見られているようなところがあるというお話でしたが、患者さんはGPをどう見ているのか、ドクターの見方とリンクしているのかどうか、ご存じでしたら教えていただきたいのです。

○八木参考人
 イギリスのGPに関しては、おそらく新聞等で先生も一般の方もご存じだと思うのですが、サッチャー政権のときに猛烈に経済的に悪くなったので、GPに行くと次の病院にかかるのに緊急手術でも悪いことを言われて「半年だ」とか「1年だ」とか、そういう話が出た時期があったのです。その後、ブレア政権になって大きく変わってきたとは言いながら、GPにかかってから次に、昔よりは随分短くなったという話は聞いていますけれども、どうしても必要で日本ならすぐ、ある種の後送病院に行けるものが行けないということで、プライベートはそういう道を取っていく人がどうしても出てきて、聞くところだとその数が増えているという格好だと思います。

○高久座長
 イギリスのプライベートの診療所や病院は随分診療費が高いのでしょうね。HMSは安いのですが。

○八木参考人
 高いのだと思います。普通のGPとは全然違うのだと思います。日本の方であちらに行って病気になってというお話を聞くと、GPだと大変だったので、お金がかかったのだけれどもプライベートの所に行って、割合に早い順番でやってもらったという話も聞きます。自分が患者としてという視点で聞くのも大切なことだと思うのですが、あくまでも専門医制度のほうから入ったもので、それぞれの調査も短かかったこともあって、そこまでは十分にわかっていません。申し訳ないと思います。

○松尾委員
 日本では医師の偏在が言われています。この一覧表を見せていただきますと、国で基準を決めてかなりやっているのがイギリスで、あとの所はインセンティブを付けてやっているということで、専門医の配置について、これらの国で大きな問題が起こっているとか、あるいは非常にうまくいっているとか、そういう例はあるのでしょうか。

○八木参考人
 我々も、おそらく行政としても最も関心の高いところだと思います。イギリスは全くシステムが違うので、日本がイギリス型になるということはちょっと私としては考えにくいので難しいと思うのですが、あそこはもう国で統治して、GPを全部配置してしまうのでできるのです。それ以外では、アメリカ、韓国、フランス、ドイツそれぞれいろいろ工夫して、アメリカのACGMEとかのCEOなどにも、何かいい手立てはないかと直接お聞きしても、「いろいろやっているけれど、ないね」というのがいまのところの答えなのです。きっとそれぞれの国でいろいろな工夫をしているけれども、現実にはうまくいかないというのが現状だと思います。

○高久座長
 私の理解では、ドイツの場合には州の医師会が医師の配置も決めていると聞いたのですが。

○八木参考人
 私もそのように聞いていたのですが、どうも州の医師会は力があるのである程度のことはできても、それ以上にコントロールしているということはないようです。

○高久座長
 そうですか。

○八木参考人
 私も、もっとドイツはバチッとやっているのかと思いましたが、そうでもない。

○高久座長
 そうでもないのですね。

○八木参考人
 はい。

○福井委員
 先生が使われたスライドの23枚目、フランスの国家免許についてお尋ねします。この専門医の数は1年ごとの数でしょうか。先生は「在籍している」とおっしゃったように思います。

○八木参考人
 これはちょっと。時間がないと早口になるので大変申し訳なかったのですが、これは、例えばGPであれば3年間のaccumulationの数ですし、内科系だったら4年間、外科系だったら5年間という数ですので、割っていただかないとなりません。

○福井委員
 耳鼻科ですと、206人を5で割って。

○八木参考人
 はい。ですから、年間40人ぐらいです。

○福井委員
 何年か前に聞いた話ですが、イギリスでは脳外科のグループは23の病院にしかなく、それぐらい診療科が集約されていて、日本みたいに脳外科専門医が何百・何千もの病院や診療所に散らばっていない。こういうシステムがあってはじめて、このような少人数でやっていけるのだと思います。病院のシステム専門医制のことについて、我々が知らないような何か新しい情報がありましたら、教えていただきたいのですけれども。

○八木参考人
 福井先生が知らないことはおそらくないと思いますが。いろいろとやっていって、我々の概念をいちばん大きく変えなくてはいけないのは、1人の専門医を作るために、病院がどうのではなくて、どのようなプログラムをやって、どのような質を担保する専門医を作るのかという視点からいくと、これだけのプログラムを完成させないといけない。先ほどもアメリカのことで言いましたけれども、テキサスのメディカルセンターなどでも、いくつも大きな病院があるのですが、外科の専門医になるためには5年のうちにmajor surgeryを700やらないとなれないのです。たくさんの病院でそれだけのものをやっていかないといけない。当然、受け入れられるレジデントの数も決まってくるという格好になるのです。要するに、プログラムからどういう質の医師を作っていくのか、専門医を作っていくのかという視点から見ていくと、自ずと答えが出てくる。その方向に日本も行かないといけないのだと私は思っています。

○高久座長
 指導医の数は問題になるでしょうね。

○八木参考人
 はい、当然。我々も、どういう資格がないと指導医になれないかというのもやらないといけないし、各学会でもやっているところもありますが、やっていてもただ経験が何年というのが大部分です。そうではなくて、きちんとした指導医もどれだけいて、外科系はわかりやすいのですが、年間の手術件数が何件あってと、そういうものがいくつか集まれば、これだけのレジデントが質もよく育てられるだろうと。ところが、内科系になるとその辺のことが、私も外科系なのでどういうプログラムを組むかというところがパッとはいかないのですが、それなりにやり方があるのではないかとは思います。

○福井委員
 フランスでGPを見下す雰囲気があるとおっしゃいましたが、随分前からイギリスでもそのようです。それを是正するために給料を高くしたり、いろいろなことをやってきました。そのことについて新しい情報はありますでしょうか。

○八木参考人
 残念ながら、私自身がイギリスに行っていないのでわからないのです。フランスも、金は上げられないのだけれども、ステータスをちゃんと上げなくてはということで、いま必死になっているということです。それから、先ほど「医師会の先生が」と申し上げたのは、シニアの先生はそういう固定観念がありますが、若い先生がどこまでそうなのかは私もわかりません。

○高久座長
 森山先生、最後にしていただけますか。

○森山委員
 八木先生、ありがとうございました。もちろん医療保障制度が違うし、国家認定かどうかも違うので、一概には言えないと思うのですが、専門医の数の決め方が、需要側から決めているのか、供給サイドから決めているのかということ。
 それと、先生のお話を聞いていると、結局、総合医も含めた専門医の決め方は、何となくみんな成績順とか収入順で決まってしまうような感じになってしまう。私の聞き方が悪かったかもしれませんが。そうなると、日本で皆保険で診療報酬も同じといった場合の、そのインセンティブのつけ方はどういうところにあるのかなと思うのです。

○八木参考人
 森山先生とは同じ科なのでいつでもお話をしているのです。インセンティブの面から、それを金銭的なインセンティブという話になると、すごく難しいことになるのだろうと思っています。先ほど高久先生が言われたように、これは自由標榜ということとも絡んできます。専門医は、きちんとトレーニングを受けてそういう資格を取っていないとなれませんよという、これはマイナス・インセンティブになるのかもしれませんが、そのような方面からの考え方も必要だろうと思います。スーパー・スペシャリストにお金を付けるのは、私は必ずしも良い方法ではないと思っています。
 それから、どうやって数を決めていくか。これはものすごく難しい問題で答えはないのです。結局、我々ができることというのは、例えば、耳鼻咽喉科医のちゃんとした、金太郎飴のような専門医、どこを割っても同じ質を持った専門医を育てるためにどういうプログラムが必要で、それを日本の研修施設がちゃんとやっていくために、どれだけの数だったら教育できるのか。我々サイドからはそれしかできないのですね。ただ、そうやってサプライしたものが国にとってはどうかというのは、また違う視点で考えないといけないので、両面から考える必要があると思います。

○高久座長
 森山先生のインセンティブの中には、アメリカの場合には収入もあると思いますが、もう1つは、先ほど八木先生が言われたように、外科に人気がない。要するに、楽なほうに成績の良い先生行ってしまう様ですね。それが問題だと思います。
 いろいろとまだご質問があると思いますが、時間がきましたので、次に、藤本委員からよろしくお願いします。

○藤本委員
 千葉の東金で住民活動をしております、NPO法人「地域医療を育てる会」の藤本と申します。今日はこのような貴重な機会をいただきましてありがとうございます。
 今日私は、市民の立場から見た地域の医療について、日頃感じていることなどを交えながらお話させていただきます。今日お話させていただきたいことの1つは、私たちの会の活動について。もう1つは、活動をする中での地域医療を守る立場と、私自身が患者の家族として体験したことから見た医療の問題について、皆様にお考えいただきたいと思うことをお話させていただきます。
 私たちの地域は千葉の九十九里沿岸部にあります。医師不足、看護師不足も深刻な地域です。未受診の患者さんの重症化も大きな問題で、例えば糖尿病で下肢を切断する患者さんが本当に多い地域です。そういう患者さんの中で、医療にちゃんとかかっていない方が結構多い。かかっていても治療を中断している方がいらっしゃることが、かなり問題になっています。まず、医療側の供給不足もあるのですけれども、そういったことを地域の住民や行政がきちんと理解していなかったので、その辺のギャップを埋めたいと考えた私たちが活動を始めました。限られた医療資源を大切に使いましょうという啓発活動と、地域に必要な医療を育てる、つまり、医師を招く、医師を育てる、そのための住民にできるお手伝いをすることから始めました。
 活動地域は千葉県の山武地域です。人口20万人弱で、2つの市と4つの町からできています。私たちの会は2005年4月から任意の市民団体として活動を始めました。同じ年の12月にNPO法人格を取得しています。2011年10月現在で会員数は29名、そのうち7名の医療関係者(医師3名、看護師2名、薬剤師2名)が会員として一緒に活動してくださっています。
 私たちの会は、「対話する地域医療を育てる」というミッションを掲げています。シンポルマークはこれで、四ツ葉のクローバーです。医療と住民と行政と福祉の4つのハート、心がつながって1つになって欲しいという希望を込めました。植木鉢のような下のラインは、ひら仮名の「て」の文字を左右対称にして付けたもので、両手で四ツ葉のクローバーを大事に守って育てているイメージを図案化したものです。
 私たちの会で行っている活動は、「情報発信と対話の場作り」です。まず、情報の発信についてお話しいたします。情報を発信するときの中身は、医療、行政といったサービスの提供側が現場でこどのようなことに困っているのかをご紹介しています。その問題を解決するために住民に何ができるのか、これを一緒に提案することによって、読み手である住民に医療のサポーターといいますか、支える側に回ってもらう、つまりただ医療を受けるお客さんではなくて、支えるサポーターになってもらおうという思いを込めて情報を出しています。情報紙「CLOVER」を大体2カ月に1遍、2万枚発行しています。この3月5日で54号までまいりました。東金市内では区長さんのご協力をいただきまして1万7,000枚を回覧板で全戸配付しています。これはかなり異例なことで、行政など公の機関から発行したものは回覧板に載せることはできるのですが、私たちのような民間の団体の発行物を回覧板に載せていただくことは難しいことなのです。そこを区の方たちにご協力いただきまして、1部ずつお取りくださいという形で、例えば10軒の家がある所に回る回覧板には10枚の情報紙を挟む形で配付しています。同じような情報をホームページやブログなどの電子媒体でもアップロードしています。
 これは「CLOVER」35号です。地域の救急医療について3回連続で取り上げたときの3回目です。地域にあります千葉県立東金病院の2次救急の輪番日に、院長先生のお許しをいただきまして、私たちの会の会員が2人入りまして、夜10時から翌日の2時半までの短い時間ではあったのですが、救急外来に密着させていただきました。次から次へと来る患者さんの様子や、遠くの地域から来たけれども治療することができなくて、また転院搬送される患者さんの様子、それから、大変な、命にかかわる患者さんの治療をしているときに次の救急依頼がきて断らざるを得ない状況など、私たち会員がしっかりと目で見て肌で感じて、それを「CLOVER」に掲載しました。小見出しを3つ付けています。まず、「36時間連続勤務」というのを一般の人は知らないので、それはどういうことかを書きました。また、域外搬送や転送が常態化している厳しい地域なので、これは医療者にも患者さんにも双方にとって辛いことだということをお伝えしています。それから、午後11時は地域の夜間救急診療所が閉まる時間で、この時間帯は患者ラッシュで、やはり不安だからといって来た軽症の患者さんがかなり入っている。そのようなことも書かせていただきました。どうしたら地域で救急医療を安心して受けられるようになるのかということも書いたのですが、結局は昼間にかかれる方は昼間にかかりましょうということを申し上げるしか、いまのところ具体的な提案ができない状況です。
 これは子ども向けの情報発信です。子どもにとっても医療は大切なテーマだと思いますが、病気や治療のお話に関する絵本はあるのですが、地域医療の問題を扱った絵本には良いものがなかったので、私どもで作らせていただきました。余談になりますが、私は以前幼稚園に勤めておりました関係で絵本を作るのは自分の得意分野でしたので、「くませんせいのSOS」と「ルウとポノポノ」という絵本の絵とお話を書きました。「くませんせい」はコンビニ受診の問題点を挙げ、「ルウとポノポノ」では登場人物が死んでしまうお話なのですけれども、命の大切さ、感謝を伝えることの大切さなどを描かせていただきました。これまでは情報発信の話で、次に、対話の場作りについてお話しいたします。
 私たちはいろいろな名目でいろいろな対話の場作りをやってまいりましたが、今日は特に、東金病院のレジデント研修について少しだけ触れさせていただきます。東金病院に研修にきている後期研修医のコミュニケーションスキル研修を私どもNPO法人と東金病院が協働で行いました。1回のセッションは60分で、それを3部構成にしまして、レジデントからの病気の講話15分、集まった医師育成サポーターというボランティアの質疑応答が15分、自由討論を30分行うという構成です。これを実施した後に医師育成サポーターが研修医の説明や傾聴など20項目について5段階評価を行いまして、それを指導医の先生にお渡しします。すると、指導医の先生から研修医の先生にフィードバックがあるという形での研修です。2009年度に研修を受けられたレジデントの先生の感想の赤い文字の所をご覧ください。市民に自分が評価されることに対して、すごく緊張され抵抗を感じておられたようですが、回数を重ねるごとに「徐々に積極的にあの場にかかわりたいという気持ちが強くなってきました」ということです。診察室とはまた違う会話がそこにありますし、診察室では遠慮して普段言えないようなことを私たちがお話することで、若い先生にはたくさんの気づきがあったようです。次のスライドは、病院のプログラムなどのいろいろな取組みも交えての話ですけれども、どのようにお医者さんが増えていったかを示したものです。いちばん底だったのが平成18年9月末で、このときは院長先生を含めて内科の先生が2名にまで減りました。その後、研修プログラムを作り、また私たちの会の活動も加わる中で、平成22年4月には13名までドクターが増えました。レジデントが指導医になったり、研修医がレジデントになったりということで、研修を受けたドクターが残る病院になっている。屋根瓦方式で、次々に指導をする形が作られています。
 ここまでが私たちの活動です。地域の住民の皆さんにいちばんお伝えしてきたことは、「コンビニ受診を控えましょう」と「かかりつけ医を持ちましょう」という2点でした。私たちは、地域の医療を守るために住民がかかりつけ医を持つことは大切だと考えています。ここからは私個人の体験をお話します。東京に住んでいるおばが、体のあちこちがたまらなく痛い。それで都内の総合病院の整形外科を受診して、レントゲンを撮るけれども、レントゲンには異常の所見がない。家族にリウマチの者がおりましたので、本人が「リウマチではないでしょうか」と尋ねると、「リウマチの専門ではありませんので専門の先生を探してください」と言われて、紹介状などはいただけなかったそうです。痛いときに一所懸命病院まで行ってそういうことだったので、「もう私はどうなってもいいのだ」と、医療にかかる気力をなくしてしまった状態で私に電話がきました。私は取りあえず血液検査のデータをおばからファックスで送ってもらって、千葉県内の私のかかりつけ医に診ていただきました。そのかかりつけ医から都内のおばの家の近くにある病院を紹介していただき、診断名がついて入院、治療となりました。リウマチ性多発性筋痛症とかいう病気だったそうで、整形外科の領域ではなかったそうですけれども、近くにおばの病気を診断できるドクターはいたのに、そのお医者さんにどうやって巡り合ったらいいのか、そういうところが1つ疑問として思いました。
 続きまして、私の義理の父のかかりつけ医を病院にした経緯です。どうしてかかりつけ医を病院にしたかということです。山武の私たちの地域には、在宅支援診療所はいま2カ所しかありません。夜間に急変した時に対応してくれる開業医がいません。通院するための交通手段は、家族の運転による自家用車が頼りの地域です。義父は91歳の高齢でしたので、診療所をかかりつけ医にすると、複数の医療機関への送迎が必要になります。これは本人にとっても体力的な負担が大きいですし、また家族にとっても送迎に費やす時間と経済的な負担が大きいので、やはり1カ所で用事が済む所がいいねということが1つありました。それから、検査の結果がその日のうちにわかるのは病院です。診療所に行くと、2カ月前の検査結果を次のときに聞いても仕方がないなということがありました。また、義父には認知症がありまして、コミュニケーションが難しいので、やはり日頃から本人のことを知っている所に、何かあったときに入院させたい。ですので、かかりつけ医イコール入院ができるし看取りにも対応してくれる所と考えていくと、診療所はベットがないので無理だ、こういったことで、病院をかかりつけ医にさせていただきました。
 いままでお話しましたように、住民活動をしている市民としての自分と、患者家族としての自分との矛盾を感じています。地域の医療を守るためには医療機能の分担と連携が必要であり、患者は1次医療機関をかかりつけ医にすることが必要だと頭ではわかっているのです。さらに義父の場合、症状から言えば診療所をかかりつけ医にすることが望ましい。確かに重症ではないのです。しかし、高齢者の家族としては、アクセスの悪さ、つまり診療科の数や診療していただける時間帯、そして認知症が持っているコミュニケーションの難しさなどがネックとなって、診療所をかかりつけ医にすることができませんでした。
 最後に、市民の立場から知りたいことをお話したいと思います。今後、例えば10年後20年後に、高齢者を総合的に診療し、看取りまでできるお医者さんが、いったい何人必要になるのかというデータがあれば、知りたいなと思います。そうした医師を地域に偏りがないように配置するためにはどのようにしたらよいのでしょうか。たぶん、私たちの地域はこれからますます、お医者さんにかかりたくてもかかれない人が増えていく地域になると思いますし、これからは都市部でも高齢者が一気に増えていく中で、こういった医師不足はかなり深刻になってくると思います。私たちは活動していく中で、いまは「たらい回し」という言葉がありまして、「昔はたらい回しという言葉があったね。あのときは診てもらえる所があったのだね」という意味での死語になったら嫌だねという話を冗談で言っていますが、あながち冗談ではないのかもしれないという思いも持っています。また、お医者さんが地域に偏りなく配置されたとして、「めぐり合う」ための情報を患者はどのようにして得たらよいのかも、私たちにとってはかなり深刻な問題です。
 もう1つ、ここには書きませんでしたけれども、お願いです。やはり、総合的な診療をしてくださるドクターのお名前は「総合医」など、1つにしていただきたい。国民からしてみると、ここでまた複数の名称が挙がるのは非常にわかりにくく、総合医から専門の先生方への流れを妨げる要因になってしまうのではないかと思いますので、名称は是非ともわかりやすいもの1つに統一していただきたいというのが、私たち住民からのお願いです。以上をもちまして私のプレゼンを終わらせていただきます。ご清聴ありがとうございました。

○高久座長
 どうもありがとうございました。最後の3つの問題は難しいですね。いまの藤本委員の発表にご質問をどなたかどうぞ。

○桃井委員(自治医大)
 自治医大の桃井でございます。患者さんの立場から非常に明確なご意見をご提示いただきましてありがとうございました。いまお話を伺っていて思ったのは、先ほども専門医のところでご質問をしましたが、患者さんにとっては時間内も時間外もなく、24時間が医療のニーズであって、特に小児などはいつもそうなのですが、これから高齢化社会になると高齢者はますますそうなる。我が大学の救命救急センターのドクターに聞いても、高齢化社会になって死ぬためにと言いますか、変な言い方ですが、看取って貰うために最後の最後、死ぬために大学病院の救命救急センターに来る患者さんが少なからずおられるという地方での大学病院の実態も耳にしました。その意味で先ほど各国が家庭医、内科医、総合医を規定している中で、時間外診療は誰がどう担っているのだろうかというのは、結構大事な問題だと私は思っているのですが、これにつきまして、是非いつか厚生労働省からでも結構なのですが、各国でその規定されている専門医といいますか、家庭医といいますか、GPといいますか、どういう時間外診療に誰がどう提供しているのかということを出していただけますと、全体の医療システムの中での各国それぞれの名称の方々の動きが想像できるかなという気がいたしましたので、いつかそのデータをお示しいただけますと日本での1次時間外診療、地域救急の問題点とも噛み合わせてうまく考えられるような気がいたします。これ要望ですが、よろしくお願いしたいと思います。

○医師臨床研修推進室長
 検討させていただきます。

○高久座長
 アメリカの場合には、時間外診療はおそらくほとんどが救急が行っているのだと理解していますが、ヨーロッパのことはよく知りません。

○医師臨床研修推進室長
 事務局で調べて、まだご案内したいと思います。

○高久座長
 ほかにどなたかご質問がございますか。東金病院のNPOの方々の研修医へのインタビューは平井先生が考えられたのですか、それとも皆さん方がお考えになられたのですか。 

○藤本委員
 もともと東金病院に若手の先生が集まって来たときに、患者の受けとしては若い医者ばかりで頼りない病院だというものがあって、それを病院の指導医であられる院長先生が憂大変憂いておられたのです。私たち患者の側からすれば、ただ医療を受けるだけではなかなかその不安は払拭できない。それならば、私たちが実際に若い人たちを育てるお手伝いをすることで、その意識を変えていきませんかというご提案をさせていただきました。

○高久座長
 2万部も作られるというのは、ずいぶんお金がかかると思いますが、そのお金はどこから出ていますか。

○藤本委員
 ほとんどは年会費、会員の会費と寄付で賄わせていただいています。

○松尾委員
 私も2年くらい前でしたか、平井先生に招かれて東金病院に行ってお話をさせていただいたことがあるのですが、そのときにこの地域は開業医の先生なども含めて、「わかしおネットワーク」という本も書いておられて、いい連携を作っておられるのですが、今度、診療報酬改定など例の地域包括ケアの概念も出て、それにある程度インセンティブも付いたということで、いまのプレゼンの話は非常に深刻な事態で、たぶんああいうことは日本中そこいら中で起こっていて、これは今回の最初にも申し上げたのですが、そのときに、ある人が病気になって病院にかかって、いろいろなプロセスを経ていくときに、どのプロセスでどういう人が必要なのかという、専門家あるいは医師ですね。それはおそらく都市部と地方とでまた違うのだと思うのですが、これどの段階でやるのかわかりませんが、あるところでそういった整理を1回して、いま言われたようにどのような医者がどれぐらいどの地域に必要かというのは、将来プランを立てる必要があるかなと。特に20年もするとものすごく高齢化しますので、その辺も睨んでやるのが必要かなと、少しインプレッションだけ申し上げました。

○高久座長
 ほかにどなたかご質問ご意見がおありですか。

○三上委員
 かかりつけ医か総合医かという話が出ておりましたが、リウマチの患者の事例で、総合病院の整形外科を受診されて、結局は紹介をしていただけなかった。我々としてもそういうことがないようにということで、卒後の臨床研修であるとか、医師会活動の中での病診連携であるとか、医療機関の情報の公表の仕方であるとかやっているのですが、基本的にはすべての病院の勤務医であっても、町の診療所の先生方であっても、当然ドクターのほうが情報をたくさん持っておりますので、どこにどういう先生がいらっしゃるかを知っているということで、トリアージという形で少なくとも紹介はできると、相談にも乗れるというぐらいの力量と言いますか、そういうものを身に付けていただくようなシステムを作りたいということが、我々の望みなのです。ですから病院の勤務医の先生方の中にこういった方々がおられるというのは残念なのですが、今後、新しい臨床研修制度も出てきていますし、最近の若い方々の考え方も変わってきていますので、除々にこういったことはなくなってくるのだろうとは思います。

○藤本委員
 それに付け加えてよろしいですか。本当にそうなっていただけると有難いなと思うのですが、いろいろな病院の先生方に、「先生はどういったドクターにその患者さんを紹介しますか」とお伺いすると、やはりそのドクターを知っている、そして、この先生だったらこの患者さんをお任せしても大丈夫だということが、ある程度わかっている方でないと、紹介をする責任上、紹介できないという話をされたのです。それはもっともだなと思うと同時に、ドクターの個人的なネットワークに頼らざるを得ない紹介というシステムを、何らかの形で先生がおっしゃられたように、もう少し広げていただけるような形は取れないものかなというのが、私たち患者の願いでございます。

○高久座長
 そうですね。やはり病院と診療所と、病院も3次、2次と地域ごとのネットワークをきちんと作る。それには行政も医師会も関与する必要はあるでしょう。そういうネットワークが本来は出来ているべきだと思うのですが、高杉先生いかがですか。

○高杉委員
 医師会の高杉です。これから特に高齢者が増えていきますし、いわゆる 看取りも増えてきます。医師会としてはとにかく地域ケアという視点で介護も医療も連携していくシステムを作っていかなければいけない。確かにその辺でお粗末になっていった事実はあるだろうと思いますが、先ほどの藤本先生のお話のような試みが全国で少しずつ起こってきている。医療は勝手にやりなさい、文句だけを言いますという町ではなくなってきつつある。もちろん医師会の先生も、あるいは地域の病院の先生もそちらに手を差し伸べながら、頭に入れながらやっている。双方でまちづくりをしていかなければいけない時代にますます入るのだろう。そういう意味では我々も努力をしますし、患者さんの皆さんもご協力を願いたいと思うのです。

○池田委員
 地域医療の問題点は、非常に切実な問題があって、早急に解決しなければいけないことは、もうどなたもご存じだと思うのです。この検討会は「専門医の在り方に関する検討会」で、当然、専門医制度をそういう観点からも考え、役に立つような制度設計をしなければいけないというのは、火を見るより明らかだと思うのです。ただ、地域医療の問題は行政をはじめ、いろいろなファクターがありますので、それをすべて専門医の在り方に帰するわけにはいかないだろうと思うのです。私も最初に申し上げたと思うのですが、専門医というものを定義をして、そして、その制度設計を明らかにすることによって、どこまで地域医療の問題点、あるいは桃井先生がいつもおっしゃっている1次医療、時間外診療がどのように解決できるかということを、専門医制度の中で考えていく。それ以外のものでどのように解決していかなければいけないかということを整理して、少し議論をしていくことが必要なのではないかなと思います。専門医の定義で最初に申し上げたのは、やはり標準的な医療を患者さんに提供できる、安心・安全な医療を提供できる医師というように定義づけて、そして、そういう医師をこれからしっかり育てていこうということが、専門医制度のスタートなものですから、患者目線で言うと、先ほど藤本さんが言われたように、「それは私の専門ではないからほかに行ってくれ」という形にならないような制度設計をしていかなければいけないと思いますので、私はこの制度設計をしっかりすることによって、そういう問題が少しずつ解決できるように前向きに捉えたいと思っています。

○三上委員
 先ほどの八木先生のお話で、フランスの場合はGPの卒後、医師国家試験が終わってから3年間のGPの専門コースがあったということで、日本の場合の臨床研修制度はそういったもの、基本的には専門医になる方々にとっても、少なくともGPと言うのですか、プライマリ・ケアの能力を保持した形で専門医になっていこうと。すべての専門医がいま藤本さんがおっしゃったようなことが起こらないように、すべて総合的にある程度は診られるのだという状況の中で専門医が生まれることが、日本の臨床研修制度なので、私は現在の医学部教育も含めて当然考えないといけないと思いますが、総合医を専門医化するかどうかの話と、いわゆる総合的な能力をすべての医師が持つかという話とは、そこは少し意味合いが違っているのではないかと思います。そこの議論がフランス型のGPというのは、おそらく日本の臨床研修制度が2年間を3年間にしたような3年間の専門コースということになっていますから、基本的に日本の研修制度は2年間のGPコースとして捉えることも可能なのではないかと思うのです。

○高久座長
 それは八木先生はいかがですか。

○八木参考人
 私はちょっと違う捉え方をしているのです。というのは日本でやっている研修医の状況は、あちらで言うX3のうちの最後の5年、6年のところでこなすという言い方がいいかどうかは別として、きちんとやっているので、その上に立った3年というように私は思っています。ですから、日本でいうと、臨床研修2年終わった上の3年というのが、おそらくフランス型だと思います。

○高久座長
 そうですね。

○三上委員
 私もそのように思いますが、当然、医学部の学部教育も含めてこれを見直していく必要があると思うのです。先般、日本医師会で秋田大学の医学教育の専門家の長谷川先生に来ていただいてレクチュアを受けたわけです。学部教育のところからかなりレベルの高いことをしていただいていて、卒業の時点では現在の研修医レベルぐらいのところまでいっている。ですから、その後2年間の卒後研修をすることによって、2年終わったときには相当のレベルまでの総合的な診療能力が付くというようなお話をしていただいたので、一度ここに来ていただいて、お話を聞きたいとは思います。

○池田委員
 総合医の話が出たので一言付け加えたいのですが、確かにいまの2年間の初期研修は医師として患者さんを診る場合、最低限、患者さんの全体像を掴める医師でないと困るという、そこから始まっていると思うのです。しかし、私どもが現在考えている総合医というのは、地域医療を担当し、かかりつけ医的な役割をこなす一つのサブスペシャルティの医師として大切なトレーニングを積んだ医師という位置づけをしっかりすることが、私は大事だと思うのです。八木先生のお話にありましたように、他の国でも総合医というと専門医と比べて、何か下に見られるというような認識を持っている人たちがいると思うのですが、私はむしろ逆で、総合医というのは非常に大変なトレーニングをした結果として、ほかのサブスペシャリティよりも重要な役割りを果たしている、もっと上とは言わないですが、全く横並びというか、むしろよくトレーニングをされた医師だという認識で、1つのコースを作っていくという考え方に立って、総合医を育成していく制度設計を考えないといけないと思っています。私ども機構としては、この総合医は1つの学会が中心になって考えるのではなくて、オールジャパンでどのような医師を育てるか、どのような育成プログラムを作るかという真剣な議論を早急に始めようと計画しています。実際には救急の先生、あるいは内科、小児科の先生、あるいはプライマリ・ケアの先生方、医師会の先生方、そういう人々の英知を結集して、3年なら3年、4年なら4年の育成プログラムを作って、初めて総合医というもののステータスが上がっていくのではないでしょうか。今日の八木先生の話をお聞きしても、やはり総合医よりは専門医のほうが何か上なのではないかというような認識を持つ方が多いのかもしれないのですが、私はそれは決して正しくはない、逆に間違っているのではないかなと思います。

○高久座長
 患者さん自身もそう思っている人がいるからちょっと問題なのです。

○藤本委員
 諸外国と比べた場合、日本では医療というか医学のことだけではなくて、地域で行う包括ケアのリーダーシップをとれるようなドクターが育つ可能性があるということではないかと私は思っていすます。地域の介護、保健、いろいろなリソースも含めて包括ケアをリードしていくリーダーになれるのが、日本の地域のお医者さんではないかと私は思います。そういった視点で総合医育成というか、総合的に患者さんを診られるということと、もう1つ、地域を診るお医者さんといったコンセプトも総合医のすごく大事な働きだと思いますので、是非。

○高久座長
 私も総合診療医よりは総合医のほうが必要だと思うのは、診療だけではなくて、もっと幅広く診てもらう必要があるからです。いろいろとまだご議論があると思いますし、初期研修のことを言い出しますと、国家試験の問題とか全部出てまいりますが、先生方どうぞ。

○平林委員
 時間が押しているところ八木先生にご質問というかお教えいただきたいのですが、フランスでは、法律で専門医というのは規定されているというようなお話でありましたが、その法律で規定されている専門医というのは、23頁に挙げられているものが、法律の中に、これはロアーなのかNucleaireなのかよくわかりませんが、そこに規定されているわけですか。

○八木参考人
 ディプロマとしてはこれだけですので、いまのところ、これが規定されていると思っていただければいいと思います。

○平林委員
 そうするとその前の頁に、7割が専門医で3割がGPというような表記があった。そうすると、GPというのは専門医としては位置づけられていないのですか、それとも専門医の中の1つとして位置づけられているのですか。

○八木参考人
 その辺が私ももう1つよくわからないのですが、どうも外科系、内科系は専門医と言って、GPはGPという独立したカテゴリーというような感覚で呼んでおられるというように私は受け取っています。

○平林委員
 そうすると、微妙に違うというか。

○八木参考人
 微妙に違うというか、それは歴史がそうだったからだと思うのです。将来的にそれが同じに肩を並べるという可能性は、いまそれで必死になって努力をしているようです。

○金澤座長代理
 Medicine Generalというのはこれではないのですか、違うのですか。

○高久座長
 8,000人。そうです。

○八木参考人
 これはそうですね。すみません、そのディプロマとしては、確かにスペシャルティですから、この数からするとそうですね。入っている。ただ、感覚的には私が申し上げたようなものですが、このディプロマの中には確かに入っています。

○平林委員
 そうすると制度的には一応専門医という形になっているけれども、認識としては少しずれているのだと理解しておけばよろしいですか。

○八木参考人
 そうですね。それが正しいと思います。

○平林委員
 あと1つ2つなのですが、ほかの国で、アメリカなどはあるいはそうなのかもしれませんが、GPなりファミリードクターが専門医として明確に位置づけられている国というのは、例えばどこなのでしょうか。

○八木参考人
 私も細かいことは全部出てこないのですが、アメリカは、先ほどのボードの中の19に家庭医学科というのがありますね。これがどの程度当たるのかというのは、ファミリーメディスンというのは確かにあるのですが、例えばルーラルメディスンという言葉があったり、ほかの呼び名もあるので、これがすべていわゆるGPに当たるような、日本でいま言っている総合医あるいは家庭医というのに当たるのかどうかというのは、私にはわかりません。韓国に関してはアメリカと同じなので、家庭医があります。家庭医学科というのは3年とわざわざ書いてありますが、少し短いという意味だと思うのですが、これはアメリカ型を持ってきているのです。ドイツはAllgemeinmedizinですので、それは規定されている。イギリスは完全別個のGPという格好になっていると思います。

○福井委員
 韓国の家庭医学科は比較的最近出来たもので、人数は非常にまだ少ないと聞いています。

○高久座長
 それでは議事の3.のその他について、事務局からお願いいたします。

○医師臨床研修推進室長
 事務局提出資料2をご覧ください。1枚もののこれまでの検討状況と今後の予定という資料です。本検討会では昨年の10月13日の初会合以降、本日の第6回まで池田委員を初め委員の先生方、あるいは関係する学会、団体、病院などのヒアリングを重ねてまいりました。今後の予定ですが、来年度、4月以降に夏ごろを目途にしました中間取りまとめに向けて、論点整理を行うとともに、必要があれば追加のヒアリングを行いまして、この中間取りまとめを経て、最終的には来年度中、これは即ち平成25年3月までの間に検討会としての報告書をお取りまとめいだだければと考えています。資料の説明は以上でございます。

○高久座長
 いまの説明にありましたように、夏ごろには中間取りまとめになりますが、まだ1回ぐらいは少しヒアリングをしてもいいと思います。三上先生、先ほどおっしゃった方は。

○三上委員
 秋田大学の総合地域医療推進学の長谷川仁志教授を、是非ヒアリングにお招きいただきたいと思います。

○高久座長
 基礎の先生はいいですか。

○高杉委員
 先日、森山先生が会長されています全国医学部長・病院長会議の内容と、医師会とでいろいろ意見交換をしたのですが、大学の医学部教育で私は少しずつ流動的に変わってきているのではないか。この専門医制度は教育制度と切り離すことはとてもできません。いま、いわゆる臨床研修に出る前に相当の訓練をして、臨床に強い医者をつくろうとしています。医師の国家試験は非常に細かいことを聞くわけですが、もっと基本的な臨床的な素養を持った医者を育てようとしている、いまの医学教育の現状と、専門医の在り方の検討会と切り離しては考えられないのだろう。
 その話の中で、例えばいまの秋田大学の長谷川先生の試みというのは、育てる意味で非常に興味があります。もう1つ大学の悩みは研究者あるいは基礎に進む人がいなくなっている。これを考えずに専門医のことばかり話をしてもしようがないのではないかと、その辺で大学教育の1つの在り方というか、現状のお話を聞いて、これも我々の頭を少し直さなければいけないのではないか、そのようなことを思いますので、提案いたします。

○高久座長
 森山先生いかがですか。

○森山委員
 10年前と違って、いまは医学教育のほうは全く様変わりしていますので、そういうことは非常に大事だと思います。いま基礎というお話が出た中で、臨床研修制度と絡んでいるのは、病理が臨床研修をやったあとに専門というところなので、病理というのも基礎医学、非常に臨床に直結した基礎医学なので、病理医が少なくてかなり困っているというところもありますので、そういうフィールドの人もヒアリングをしてもいいのかなとは思います。もう1つ、医学教育学会、高久先生がご存じのように、奈良先生でもうちの福島でも、女子医大の吉岡先生でもいらっしゃいますので、その辺もお考えいただければと思います。

○高久座長
 3人に聞く時間の余裕がありますか。

○医師臨床研修推進室長
 はい。

○高久座長
 あれば。どうぞ、池田先生。

○池田委員
 医学教育学会が今年夏にあるのですが、そこで、私に、専門医制度について現在どういう議論がされているのかを話してくれと言われました。医学教育学会でもあるいは各大学の医学部でも、専門医制度と切り離した医学教育は考えられないような状況になってきたと思いますので、私もどなたかがお話しされるのはいいと思うのです。

○高久座長
 そうすると臨床研修もやらなくては。

○池田委員
 ただ1つだけお話をしますと、確かに専門医制度の話ばかりしていると、基礎研究に従事する医師が少なくなってしまうという医学部側の話がいつもあるのです。専門医の育成プログラムの中では、研究というものを取り除いて考えなければいけないということは必ずしもなくて、実際に米国などでは非常に人気のあるレジデンシープログラムあるいは、フェローシップのプログラムの中には、普通だったら4年で取れるところを6年にして、2年間は基礎研究をやるということをうたっているプログラムもあるのです。ですから、そういう形で専門医の育成プログラムのバリエーションを考えていくことによって、むしろ研究志向の医師を育てることもあり得るだろうと私は思っていますので、その辺も含め、もし医学教育の先生方にお話していただけたらと思います。

○高久座長
 ヒアリングのことについて3人ぐらいのお名前といいますか、分野が上がったと思いますので、それもお聞きして。それから、そろそろまとめの方向にいきたいと思いますので、場合によっては少し時間を延ばしてヒアリングの後に、また少しまとめということも考えさせていただきたいと思いますので、よろしくお願いしたいと思いますので、まだ少し時間がありますので、次回以降の論点整理に向けて、何かご意見があればどうぞ。

○森山委員
 いま池田先生がいみじくもおっしゃられたように、カリキュラムの話までいままで来なかったのです。でも、ほぼ煮詰まってきて、総合医なり専門医のレベルも皆さんだんだんと漠然として考えられてきて、カリキュラムも話を少し延ばしたほうがいいのかなと思います。いまの基礎の話だとか、あるいは地域医療との関わりが、内科とか外科だけではなくて、私は耳鼻科なのですが、首都圏と地域ではやはり医療の内容が全然違いますので、そういうことも含めて、そういうカリキュラムへも少し話を展開してもいい時期にきているのかなというように、個人的には思います。

○高久座長
 事務局では専門医の問題と地域の偏在の問題を絡めて議論をしていただきたいというご希望があります。その点はなかなか難しいのですが、それも少し頭の中に入れておいていただければと思います。

○池田委員
 専門医制度のことを整備するのに、地域医療の改革というか改善は避けては通れないと思いますので、専門医制度が確立したときには、地域医療がこれだけ変わったというような制度設計が、どうしても私は必要だと思っているのです。そのときに森山先生がおっしゃられたように、プログラムをどういう地域にどのように配置するかということを議論することが大事かなと思うのが1つです。
 もう1つは、検討会では委員の先生方がいろいろな立場から専門医制度について有益なご発言されていらっしゃいます。機構では毎年、専門医制度整備指針を出していて、専門医制度を作るにはこういうことを気をつけて各領域で作ってくださいとお願いしているのですが、整備指針の中にこういう視点があったらいいですねというような意見を先生方からいただけると、それが整備指針の中に組み込まれます。先ほどの地域医療の問題などについても議論できる、そういうところに頭がいくような医師を育てる方向に向かって行けば良いと思いますので、是非そういう面でのご議論をしていただけたら、まとめに向かって、論点整備に向かってよろしいのかと思います。

○高久座長
 そうですね。おそらくいまは不可能ですが、将来的には日本でも、今日、八木先生が紹介された5カ国と同じように、レジデンシーのトレーニングを受けないと専門の看板を出せないという方向に将来的には行かざるを得ないのだろうと思います。すぐには当然不可能ですが、その事も議論をする必要はありますね。よろしいでしょうか。

○池田委員
 私どもで基本領域というように18領域を決めさせていただいて、それプラス総合医というか、そういうものを基本領域に加えると19になるのです。今日、八木先生のお話だと、アメリカはいわゆるプライマリ・ボードというのは24あって、日本の基本診療領域の19はほとんどカバーしているのですが、それプラス、アメリカではコロ・レクタールとか遺伝医学みたいなものが入っていたり、少し特殊なものが入っていて24になっているのです。フランスなどはもっと多かったり国によって多少プライマリ・ボードというのが違うのですが、日本の場合は大体診療科に合わせて基本領域が設定されていますので、そういう面では、これから新しく臨床医師になる者は、として患者さんを診療する人たちが、その基本領域のどこかの専門医を取って、そしてそれが標榜科とリンクするという分かりやすい仕組みができればいいなと思いますので、その辺もこの検討会でもコンセンサスをいただければ、非常に有難いなと私自身は思っています。

○高杉委員
 総合医とかかりつけ医と総合診療医の語句をはっきりしてくれと、私たちは最初に言ったつもりなのですが、いままでかかりつけ医として存在しているのは、総合医として呼ぼうではないか。これから若い人を育てるのはきちんとやってくださって結構ですと、それは総合診療医にしてくださいとお願いしたところですが、この辺がどうしても言葉の使い方が、国保中央会の変な通達からおかしくなっているので、神経質になっていますのでよろしくお願いいたします。
 もう1つ、今日の八木先生のお話は非常に参考になったのですが、日本の医療制度、日本でこれからまた育てていこうというときに、外国のことを頭に入れながらもいいのでしょうが、いまの大学教育の真価を入れた、新しい制度に作ってほしいなと思いますし、大学の先生方はものすごく頑張っていらっしゃる。これの答えは次に若い医者をどのように専門医を育てるかに即つながってきますので、よろしくお願いします。

○松尾委員
 少し違った視点から、これは専門医制度を作っていくときに、18領域とかいろいろあって、外国でもかなり特殊なものもあるのですが、1回作るとどうしてもやはり縦割りになりがちなのです。それで先ほどのリウマチ性多発性筋痛症で、整形外科にかかって、私の専門ではないという話があったのですが、これどうやって入れるかというのは非常に難しいのですが、自分のわからない病気が来たときに、例えばその専門医のシステムをバックにして、この患者さんを中心にしてカンファレンスというか、意見交換ができるようなシステムを入れていかないと、おそらく専門医がいくらあっても細かい専門になってしまうので、そういうシステムを是非一遍考えるといいかなと。そのときには、たぶんいろいろITだとかインフラが必要になるのですが、そういうことも分からないときには、広域でカンファレンスとかディスカッションができるとか、自分の知らない医者の意見が聞けるというシステムを考える必要があるのではないかなという感じがしました。

○高久座長
 わかりました。

○山口委員
 少し違うような話なのですが、専門医のあり方を考える上でいちばんのキーは、患者さんから見てどういう専門医なのかがわかりやすいことが、いちばん大きなキーだと思うのです。それから言うと、藤本委員からご指摘があったように、いろいろな矛盾もあって、例えば高齢のおじいちゃんが倒れたときに、救急で運んだときには、誰にかかったらいいのという場合に、いろいろな専門がある病院がいいのか、総合医という1人の人が全部広く診るほうがいいのか、なかなか難しい問題があるかと思います。その意味では、やはりかかる患者さんのほうから見て、その専門医の制度がどうであって欲しいかというところを、できればもう一人方ぐらい話を聞けたらいいかなというのが1つです。もう1つはいろいろな専門医の種類についてですが、トレーニングの問題ももちろんありますが、ではどこまで専門医の種類が増えたら患者さんから見て妥当なのか、理解できるのかという点も検討が必要なことではないでしょうか。
 先ほど八木先生にもお話を聞けばよかったかと思うのですが、いま世界の中で、日本ではいろいろな学会が学会認定の専門医を作っていますが、認められる、認めらないは別として、そうういうところが世界であるのかどうか。もし学会でそういう人を養成したときに、新しい専門医として認められてゆくときに、どういうようなプロセスに各国はなっているのかというようなところも、先ほど八木先生にお伺いすればよかったかなと思います。現在日本に200以上ある学会専門医を整理をするときに、どういう視点で整理をするかという点で、八木先生のお話を聞ければと思うのです。

○高久座長
 八木先生の場合には、主に日本で言う基本領域の専門医の話ですね。

○八木参考人
 そうですね。ただ、私の知っている限りでは、最も日本の1つの手本になり得るアメリカのシステムは、例えばABMSの傘下にない人というか学会というか、まあ、人ですが2割ぐらいいるのです。ですから、その人たちは、ああいうシステムとは全然別個に自分たちが学会で専門医を認定している。アメリカは自由の国ですからそういうシステムもあるということです。フランスなどという国は全くそれ以外にはないわけです。ですから、それが日本でやるとなると、おそらく国でやらないかぎりはそういうことは十分起こり得るだろうと思います。

○山口委員
 アメリカの場合には患者さんの側から見て、その専門医をどう見分けることができるのですか。

○八木参考人
 おそらくボード、どうのこうのというのが書けるかどうかということしかないのではないでしょうか。私も実際にはわからないのですが、ABMボードサーティファイド何々とくるのか、どこどこの学会認定何々とくるのか、オフィスを持つとそのような格好しかないのではないかと思います。

○高久座長
 やはり藤本委員の最後のほうの、そのような医師に「めぐり合う」ための情報というと、少なくとも基本領域は看板をはっきり出して、それがみんなにわかるようにということですね。あれは各県でというか、地域、地域で確かにどこの専門医がどこにいるかというのは、インターネットで情報が入っているはずですね。だからインターネットで調べればすぐわかるはずなのです。

○池田委員
 現在、専門医機構では、各県に基本領域の専門医を持っている方が何人ぐらいいるかということはいま調査をして、それがおそらく厚生労働省にもデータとして行くことになっています。今日のお話は、先ほど高久先生がおっしゃられたように基本領域のプライマリ・ボードのところだけだったので、もっとサブスペシャリティになると、アメリカでも130ぐらいのサブスペシャリティがボードとしてサーティファイされているということなので、これまでの議論とは少し違うのですが、それもおいおい整理していかないと山口先生がおっしゃられたように、実際には専門医制度を持っている学会は200以上あるということなので、実際に患者さんから見て、それを全部認定していくかどうかというと、それはおそらくノーだろうと私は思いますので、その話はまたやっていかなければいけない非常に重要な問題だと思っています。

○藤本委員
 偏在の是正と言ったときに、やはり数を均等にすればいいという問題ではなくて、たぶん地域ごとにこちらは病院がとても多い所なので、病院にというのがありますね。そういう中で、病院の中で総合的な診療をされる先生と、病院が少ない地域で総合的な診療をされる先生でやっておられることが違うと思いますので、できればそういったお話をヒアリングで、病院で総合的なことをされている先生と、地域で総合医的な、本当に地域の資源を活用してやっておられるような先生のお話が聞けたら、とても参考になるかなと思うのです。

○高久座長
 前回のヒアリングのときはお2人とも病院で総合的な診療をやっておられる方だったと思うのですが、今度の秋田大学の先生も病院で総合的な診療を。

○藤本委員
 例えばですが、私個人的なつながりでしか存じ上げていないのですが、名田庄のほうで地域医療をやっておられる中村伸一先生とか、規模が小さい医療機関でどのように周りのリソースを活用しながら、総合医的な活動をされておられるかというお話を伺えたらと思います。

○高久座長
 あの人は本も書いていますね。あまりたくさんヒアリングするとまとまらなくなりますので、少し整理をさせていただきます。そろそろ時間になりましたので、一応ここで終わらせていただきまして、次回は4月以降の開催となります。

○医師臨床研修推進室長
 詳細が決まり次第、またご案内したいと思います。

○高久座長
 どうもありがとうございました。特に八木先生、藤本委員どうもありがとうございました。


(了)
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直通電話: 03−3595−2275

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