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2012年3月7日 第27回社会保障審議会医療部会議事録

医政局総務課

○日時

平成24年3月7日(水)11:00〜12:00


○場所

厚生労働省専用第15・16会議室(12階)


○議題

1.医療法人
2.その他

○議事

○医療政策企画官 おはようございます。ほぼ定刻となりましたので、ただいまから第27回「社会保障審議会医療部会」を開会させていただきます。
 委員の皆様方におかれましては、お忙しい中を御出席くださいまして、誠にありがとうございます。
 まず初めに、本日の御出欠について御報告申し上げます。
 本日は、代理の方に御出席いただいておりますが、花井圭子委員、日野頌三委員が御欠席でございます。また、上田清司委員、遠藤直幸委員、大西秀人委員、永井良三委員、邉見公雄委員から御欠席との連絡をいただいております。
 それでは、議事に入ります前に、お手元の資料の確認をさせていただきます。
 お手元に議事次第、座席表、委員名簿のほか、資料1及び2、参考資料は1〜4までをセットでお配りしております。不足がございましたらお知らせください。
 なお、参考資料1は、「医療情報提供のあり方等に関する検討会」の報告書本体になっております。
 参考資料2は、前回の医療部会におきましてとりまとめいただいた意見の中で、特定機能病院及び地域医療支援病院につきまして、承認要件の見直しが必要とされておりましたけれども、具体的に検討を進めていくために検討会を開催させていただくこととしております。その関連の開催要項となっております。
 参考資料3は、医政局予算案の概要になっております。
 参考資料4は、先月17日に閣議決定されました社会保障・税の一体改革大綱に関連する資料を配付させていただいております。後ほどごらんいただければと思います。
 事務局からは以上でございます。冒頭のカメラ撮りがございましたら、ここまででお願いいたします。
 以降の進行は、部会長にお願いいたします。どうぞよろしくお願いします。
○齋藤部会長 おはようございます。最初に、委員欠席の際の取扱いですが、代わりに出席される方は事前に事務局を通じて部会長に了解を得ること及び当日の部会において承認を得ることによって、参考人として参加し、発言をいただくことを認めることとしております。
 本日の会議につきましては、花井圭子委員の代理として、日本労働組合総連合会生活福祉局部長、遠藤孝一参考人。日野頌三委員の代理として、日本医療法人協会副会長、加納繁照参考人の御出席をお認めいただきたいと思いますが、よろしいでしょうか。
(「異議なし」と声あり)
○齋藤部会長 どうもありがとうございました。
 それでは、議題に移りたいと思います。
 本日は、最初に医療法人について意見交換を行いたいと思います。
 それでは、事務局から説明をお願いします。
○指導課長 医政局指導課長でございます。
 私の方からお手元の資料1に沿いまして、医療法人に対する規制の在り方について、御説明を申し上げます。このテーマにつきましては昨年9月にも一度この部会で御議論いただいたところではありますが、このたび具体的な対応案について整理いたしましたので、御議論願えればと考えております。
 資料の表紙をおめくりいただきまして、1ページをごらんください。
 「医療法人の再生支援・合併に係る閣議決定」ということで、昨年、平成23年4月8日に閣議決定が行われております。「規制・制度改革に係る方針」という閣議決定の中で、医療法人の諸規制の見直しに係る内容が盛り込まれているところでございます。
 内容ですが、国民皆保険制度を守ることを前提として以下を行うということで、???と3つの内容が掲げられておりまして、「?医療法人と他の法人の役職員を兼務して問題ないと考えられる範囲の明確化を図る。」これは平成23年度措置ということとされております。「?医療法人が他の医療法人に融資または与信を行うことを認めることの必要性について検討する。」これは平成23年度検討・結論とされております。「?法人種別の異なる場合も含めた医療法人の合併に関するルールの明確化や、医療法人が合併する場合の手続の迅速化について検討する。」これは平成23年度検討・結論とされているところでございます。
 この閣議決定が決定される経緯として、参考2というのがありますが、行政刷新会議の下にある規制・制度改革に関する分科会というところで議論が行われ、中間とりまとめが行われ、更に政府内で調整が行われた結果、最終的に一番上の閣議決定のような内容に整理したということでございます。
 この閣議決定の内容でございますが、あくまでも現在の医療法で定められております医療法人の非営利性というものに変更を加えることはしないという前提の下でどう対応していくかという課題であると受け止めまして検討を行ったところでございます。
 また、このページの真ん中辺りに参考1と書いてありますが、昨年12月、この社会保障審議会医療部会でおまとめいただいた「医療提供体制の改革に関する意見」の中でも、医療法人という項目のところで、「医療法人に対する規制の在り方について検討を行う上では、非営利の法人であるという医療法人の性格を堅持することが重要である」という御意見をいただいておるところでございまして、こういった意見を踏まえた検討をしたところでございます。
 2ページ以降が1つ目の論点「(1)医療法人の役員と営利法人の役職員の兼務について」ということでございます。この営利法人の役職員の兼務という論点については、医療法人の非営利性との関係が大きな問題になってくるわけでございます。
 3ページ目は現行の取扱いについて整理しておりまして、上の枠のところを見ていただきますと、現行の医療法におきましては、「営利を目的として病院等を開設しようとする者に対しては、開設の許可を与えないことができる」ということで、医療機関の非営利性ということに関する規定がございます。
 また、「医療法人は、剰余金の配当をしてはならない」という形で、医療法人の非営利性に関わる規定がございます。
 次の○ですが、「また、開設許可時の審査に当たっては、開設者が実質的に医療機関の開設・経営の責任主体たり得ること及び営利を目的とするものではないことなどについて確認をするように」という通知を発出しているところでございます。
 この通知というのが下の根拠規定というところの真ん中から下のところの「医療機関の開設者の確認及び非営利性の確認について」というタイトルが付いているものでございまして、この中の3つ目の○を見ていただきますと、「開設者である法人の役員が、当該医療機関の開設・経営上利害関係にある営利法人等の役職員と兼務している場合は、医療機関の開設・経営に影響を与えることがないものであること」といったことを医療機関の開設者については確認するようにという内容が通知に盛り込まれているものでございます。
 4ページ目、医療法人の役員と営利法人の役職員の兼務についての現状と課題ということで、最初の○は、今、見ていただいた通知の内容でありまして、「医療法人の役員が、当該医療機関の開設・経営上利害関係にある営利法人等の役職員と兼務している場合は、『医療機関の開設・経営に影響を与えることがないものであること』を確認する」ということに現行の運用上なっております。
 ただ、国から出している通知に書いてある内容はこういう少し抽象的な表現になっているわけでございまして、実際の都道府県における運用例を見てみますと、「商取引がある場合は兼務を認めない」でありますとか、「取引内容が適正であれば認める」などがあります。また、兼務を認める場合でも、「全役員の過半数を超えない」という要件を定めている例があるということで、都道府県によって運用にばらつきがあるという現状がございます。
 指導の透明性を確保するために兼務ができる範囲というのを明確化する必要があるのではないかという問題意識でございます。これはあくまで最初の○にあります「医療機関の開設・経営に影響を与えることがないものであること」という基本的な考え方、これを今後も変更はしないわけですけれども、これまで運用は必ずしも統一が取れていなかったということなので、具体的なルールを示して運用についてのばらつきをなくしていこうということであって、これまでの規制を緩めようとかきつくしようとか一定の意図を持ったものではなく、先ほど申したとおり、基本的な考え方を変更しないという中での今回の検討ということでございます。
 具体的な対応案としては、先ほど見ていただきました通知でございますが、それの一部を改正して、「医療法人の役員と営利法人の役職員を兼務することができる範囲の明確化を図る」ということで対応してはどうかということでございます。
 5ページ目、現行の取扱いは御説明したとおりでございまして、通知をどのように改正するかということで、改正の案を下の赤い枠の中で掲げております。
 医療機関の開設者についての確認事項をこのように改めてはどうかということでございまして、まず、「開設者である法人の役員については、原則として当該医療機関の開設・経営上、利害関係にある営利法人等の役職員を兼務していないこと」ということで、原則として兼務は認めないという大きな考え方をまず打ち出す。その後で例外としてどんなものが認められるかということをただし書きで記述するという形に整理しております。
 「ただし、次の場合(開設者である法人の役員(監事を除く)の過半数を超える場合を除く)であって、かつ医療機関の非営利性に影響を与えることがないものであるときは、例外として取り扱うことができることとする」ということでございます。この文章は大きく言うと3つの内容がありまして、1つは、「次の場合に該当する」ということで、???のどれかに該当するということであります。
 次の括弧の中、「開設者である法人の役員の過半数を超える場合を除く」ということですから、営利法人等の役員になっている人が過半数を超えてはいけないということがもう一つの条件で決まっています。「かつ医療機関の非営利性に影響を与えることがないもの」ということで、その3つの内容を満たした場合には兼務を認めることができるというような内容になっております。
 その???の内容でございますけれども、まず?です。「営利法人等から物品の購入若しくは賃貸又は役務の提供の商取引がある場合」です。?は物品ですとか役務の関係の商取引でございますが、そういう場合であって「(ア)開設者である法人の代表者でないこと」。医療法人であれば理事長ということになりますが、医療法人の理事長でないことということです。
 「(イ)営利法人等の規模が小さいことにより役職員を第三者に変更することが直ちには困難であること」、「(ウ)契約の内容が妥当であると認められること」のいずれも満たす場合ということで、こういう場合には、通常、医療機関の経営に影響を与えるということはないであろうということでこういう要件を定めております。
 (ア)で開設者である法人の代表者でないこと、医療法人の理事長でないことという要件を定めておりますけれども、理事長というのはほかの役員と比較しても法人を代表して医療法人の業務を総理する立場にあるわけですから、その立場にある理事長が営利法人の役員であるという場合には、営利法人の影響が経営に及ばないと言うことはなかなか難しいのではないかということで、(ア)の要件を入れているわけでございます。
 (ウ)の契約の内容が妥当であると認められることについては、例えば複数の者に競争参加の機会を与えているとか、契約額が相場と比べて不自然なものになっていないとか、そういったような観点から確認していくということを考えております。
 次に?でございます。?は「営利法人等から法人が必要とする土地・建物を賃借する商取引」ということで、?は物品・役務の商取引でしたけれども、これは土地・建物の関係の商取引ということでございます。こういう場合について?と違うのは、?の(ア)(イ)(ウ)のうちの(ア)がなくて、?で言うところの(イ)と(ウ)に相当するものが条件として定まっているということでございます。
 ?で言うところの「(ア)開設者は法人の代表者でないこと」という条件をここでは入れておりませんが、これは現実に医療法人の理事長の方が何がしかの営利法人の役員になっていて、その営利法人の持っている土地や建物を医療法人が賃借しているというケースは相当程度現実の例としてあるということであり、これをもって直ちに認めないということになりますと、地域における医療の確保にも支障を来すということであります。そういう場合であっても、医療機関の経営に影響を与えない、非営利性に影響を与えないということを確認することによってそういうものであれば認めるというような内容にしておりまして、「(ア)が営利法人等の規模が小さいことにより役職員を第三者に変更することが直ちに困難であること」、「(イ)は契約の内容が妥当であると認められること」ということで、特に不動産でありますので、不動産鑑定によって適正な金額の判断をすることができますので、そういった手段等を通じて、契約内容の妥当性を確認するということで非営利性の堅持というところを担保していきたいということであります。
 ?は「株式会社企業再生支援機構法又は株式会社東日本大震災事業者再生支援機構法に基づき支援を受ける場合であって、両機構等から事業の再生に関する専門家の派遣を受ける場合」ということで、これは法律に基づいて一定の公益的な目的に沿って事業者の再生を図るというものでありますので、こういった法律のスキームにのっとって専門家の派遣を受ける、その専門家が役員に入ってくるということは認めてもよいのではないか。ただし、法人の代表者とはならないこと、つまり、医療法人の理事長になるということはさすがにそういったものは認められないという整理にしております。
 また、最初のただし書き、赤枠の中の4行目から始まるただし書きのところに戻りますが、ただし書きから始まる文章は2つ目の文章がございます。「また、営利法人等との取引額が少額である場合も同様とする」ということがもう一つの条件として書かれております。
 今、???と申し上げた条件とは別に、営利法人等との取引額が少額である場合、こういったものも例外として取り扱うことができるとしております。これは例えば地方の医療法人などにおいて、役員の中にその地域の中小企業の社長さんとかそういった方が何人か入っているというケースはかなり多く見られるとのことです。
 例えば一例を挙げれば、その地域の新聞販売店の社長さんが役員に入っていたと。その新聞販売店から医療法人が新聞を毎日一部購入していたというようなものについて認めないということになるのかというと、そこまで厳しくする必要はないと考えられますので、そういう取引額が医療機関の非営利性に影響を与えないような少額である場合、こういったものについては例外として扱うことができると整理したものでございます。
 一番下のなお書きのところにまいります。もともとの通知においては、医療機関の開設者についてどんなことを確認すべきかということが書いてありまして、医療機関の開設者といった場合には、法人だけではなくて個人立の場合もございます。個人立の場合もやはり同じように「医療機関の開設・経営に影響を与えることがないものである」ということを今の通知で定めておりますので、そこのところを法人の場合との並びで直そうということでありまして、「個人立の医療機関の開設者である個人及び当該医療機関の管理者にあっては、上記?の場合及び営利法人等との取引額が少額である場合を例外として取り扱うことができる」としております。
 上記???のうち、?の場合だけをなぜ引っ張ってきているかといいますと、?は実際当てはまるような例がないだろうということで外しております。?については、(ア)で法人の代表者でないことということで、その医療機関の経営のトップでないこととなっているわけでございます。ところが、個人立の場合、開設者とか管理者というのはまさに医療機関のトップでございますので、?にはもともと該当し得ないということなので?の場合としているものでございます。
 以上が兼務についての私どもの案でございます。
 6ページ「(2)医療法人が他の医療法人に融資等を行うことについて」でございます。この融資に関しては、医療法人の剰余金の扱いとの関係というのが問題になってくるわけでございます。
 7ページに現行の取扱いを書いております。7ページの一番下のところに医療法54条(剰余金配当の禁止)の規定を載せておりますが、この規定では、「医療法人は、剰余金の配当をしてはならない」という規定があるわけでございます。この意味は、医療法人が、本来業務、附帯業務、その他業務、さまざまな業務を行って、そこで利益が生じた場合、その利益をどう扱うかということでありますが、その利益については医療機器の購入ですとか施設の整備ですとか、職員の処遇改善ですとか、自らの医療機能の維持・向上のために用いていく。より良い医療を提供できるようにということでその利益を使っていくということになっているわけでございます。
 それでも、なお剰余が出た場合には、積立金として留保して将来に備えるというような形が現行の規定になっております。したがいまして、当然、出資者への配当というのは剰余金の配当ということになりますから禁止ですし、また、他の法人への融資・貸付ということについても、これは事実上の利益分配ということにもみなせますし、医療機関の医療機能の維持・向上のために用いるという趣旨から言っても、法律の趣旨に合わないのではないかということで、これまでは医療法人が他の医療法人に融資するということは認めないという扱いにしてきたわけでございます。
 8ページ目をごらんください。上の箱が現状と課題で、1つ目の○は今申し上げたような、現行の取扱いを書いております。2つ目の○でございますけれども、このように医療法人が他の医療法人に融資をすることは認めないということなのですが、「このため、医療法人においては、地域での連携先である他の医療法人が、例えば設備投資資金を必要としているような場合、資金に余裕があっても資金援助することはできない」、しかしながら、融資をすることが、地域における医療機能の分化・連携を進めることにつながり、かつ自らの医療機関の機能を維持・向上させるような場合においては、剰余金配当禁止の趣旨に反するものではないと考えられる場合もあるのではないか、そういう場合を一定の要件の下に限定して、一部融資を認めるというようなことはできないかという方向で具体案を検討したわけでございます。
 具体的な対応案でございますけれども、まず融資を行う場合には、剰余金配当禁止の趣旨に反しないように透明性のあるルールの下で行うことが求められると考えております。
 医療法人が融資を受ける場合を見たときに、銀行から借りるとか、福祉医療機構から借りるとかいろいろありますけれども、融資を受ける手段として医療機関債の発行というのがございます。この医療機関債の発行については、適正な債券の発行が行われるように、国により発行に当たってのルールというものがガイドラインという形で定められております。この医療機関債については10ページに概要を載せてありますのでご覧いただきたいのですが、医療機関債というのは「医療法人が、民法上の消費貸借として行う金銭の借入れに際し、金銭を借入れたことを証する目的で作成する証拠証券」でございまして、金融商品取引法上の有価証券、公債とか社債とかそういうものには該当せず、あくまで民法上の通常の消費貸借といいますか、民法上の債権でありますので、例えば債権者が債権を譲渡したりするときには債務者の合意が必要とか、一般の民法のルールによることになるわけでございます。
 こういったものでございますけれども、この医療機関債発行については、厚生労働省の方からガイドラインというのを示しておりまして、これは医療関係者や病院会計の専門家等の有識者の方々との検討を経て定めたものでございますけれども、発行者としては、税引き前純損益が3年以上黒字であるなど、経営成績が堅実であることが条件になっているとか、発行目的が資産の取得であるとか、資金の調達限度額について公認会計士等の外部監査を受ければ上限なし、受けない場合は1億円未満かつ49人以下の購入者、利率についても上限の規定がある、その他、開示資料、譲渡などについてガイドラインが示されているわけでございます。
 8ページに戻っていただきまして、8ページの下の赤枠の3つ目の○のところですけれども、「このように発行に当たってのルールが明確にされている医療機関債の購入という形で、剰余金配当禁止の趣旨に反することなく、一定の条件の下で医療法人が他の医療法人に融資を行うことができる場合のルールを定める」という案にしております。
 具体的には、「医療機関債発行のガイドラインについて」という通知がありまして、その一部を改正して要件を定めていこうということであります。
 閣議決定では、与信についても認めることの必要性について検討するということになっておりますが、与信、いわゆる債務保証でございますが、「医療法人が他の医療法人に与信を行うことについては、与信の対象となる融資について、医療法人に着目したルールは定められていないこと等」にかんがみますと、従前どおり認められないものとすることとしたいと考えております。
 9ページ、通知の改正内容の具体案でございますけれども、以下の事項を定めるということで、買う側の条件となるわけですが、言わば融資する側の条件でございますが、「?保有することができる医療機関債は償還期間が10年以内であること」。著しく長期にした場合には事実上の剰余金の配当に当たるおそれもありますので10年という上限を設ける。「かつ、1つの医療法人が発行するものであること」。複数の医療法人から医療機関債を買うとなると、不特定多数に対して融資するということになって、貸金業法に抵触するおそれもあると考えられます。
 また、?で「同一の医療法人が発行する新たな医療機関債については、保有する医療機関債の償還が終了してから1年が経過するまでの間は購入することができない」ということで、1年未満の間に再び買うということは認めないということで、やはり反復継続して融資を行った場合には、貸金業に当たるおそれが生じますので、こういう条件を設けます。
 ?で「医療機関債を購入する医療法人については、発行する側の医療法人と同一の二次医療圏内に自らの医療機関がある。これらの医療機関が地域における医療機能の分化・連携に資する医療連携を行っている。かつ、この連携を継続することが自らの医療機関の機能を維持・向上する」ことにもなるという内容でございます。
 ?「医療機関債を購入する前年度の貸借対照表上の総資産額に占める純資産額の割合は20%以上」ということで、一定の経営の安定性というものを確認する要件に入れています。?「医療機関債の購入額は、?の純資産額を超えず、かつ1億円未満」というような条件も設定しております。このほか医療機関債の購入に当たっては、社団医療法人、財団医療法人、それぞれ適正な議決を経て意思決定を行うということ、さらに、保有する医療機関債に関する情報を事業報告書に記載して、これは毎年度都道府県に提出することになっておりますが、こういったものにきちんと記載するという条件の下で認めてはどうかという内容であります。
 最後に12ページ以降になりますが、「(3)医療法人の合併手続について」でございます。
 医療法人の合併手続の現行の取扱いが13ページに書いてあります。申請者が都道府県に申請して、都道府県においては都道府県医療審議会というところに諮問をいたしまして、その答申を受けて認可していくという流れになっているわけでございます。この議論では、都道府県の医療審議会にかけなければならないということが時間のかかる理由になっているのでないか、これは省略することはできないかというような議論が一部にあったわけでございます。
 14ページ、こういったことについて都道府県の意見を照会したところでありますけれども、そういう医療審議会への意見聴取義務を廃止することについては反対意見が多かったということでございます。理由としてはここに書いてあるようなことでございまして、「設立」「解散」手続との整合性が取れないとか、医療審議会の意見を聴くことは重要だとか、公平性、客観性の確保、医療審議会の運用を見直せば迅速化を図ることができるのではないかといった御意見がありました。こういった都道府県の意見も踏まえて、次の15ページでございます。
 具体的な対応でございまして、合併手続の迅速化の観点、あともう一つ、閣議決定でございました合併に関するルールの明確化の観点ということで、通知を発出して関係者に周知してはということであります。
 1が合併する場合の手続の迅速化についてでございまして、「必要に応じ、都道府県医療審議会の部会の開催を随時行う等、さらに実態に応じた適切な運営を図られたい」ということで、医療審議会の運営の改善によってさらに迅速化を心がけるようにという趣旨の内容を入れてはどうかということでございます。
 2は法人種別の異なる場合も含めた医療法人の合併のルールについて明確化するということでございますが、基本的には法律の条文にすべて書いてあるわけですけれども、ただ、都道府県の現場の人にとっては条文の意味するところがわかりにくい部分もあるので、通知でできるだけ噛み砕いて明確にしようということでございます。
 ?は社団医療法人の場合、?は財団医療法人の場合、?でございますが、「合併前の医療法人のいずれもが持分の定めのある社団医療法人である場合に限り、合併後存続する医療法人又は合併によって設立する医療法人の定款において、残余財産の帰属すべきものとして、国、地方公共団体又は医療法人その他の医療を提供するものであって、厚生労働省令で定めるもの以外の者を規定することができること」と書いてありますが、わかりにくいのですが、要は合併する前の医療法人の両方が持分ありの医療法人の場合に限って合併後の医療法人も持分ありの医療法人にすることができるという趣旨のことが書かれております。
 残余財産の帰属すべき者として国、地方公共団体、医療法人その他の医療を提供するものであって、厚生労働省令で定めるものしか規定できないというのが、いわゆる持分なしなのですが、以外のものを規定することができるというのは持分ありという意味になるわけでございます。
 こういうことでありますので、最後のところがより明確に関係者に周知したいところでございますけれども、「合併前の医療法人のいずれかに持分の定めのない医療法人がある場合においては、合併後は、持分の定めのない医療法人となること」ということで、持分ありと持分ありが合併するときだけ持分ありになれると。持分がない医療法人が入っているときは必ず合併後も持分なしの医療法人になるという趣旨、これを明確に周知したいと考えているところでございます。
 私どもの整理した具体案は以上でございます。
○齋藤部会長 ありがとうございました。
 それでは、3点あるので1つずつ御意見を伺いたいと思いますが、最初に「医療法人の役員と営利法人の役職員の兼務について」、いかがでしょうか。
 どうぞ。
○光山委員 資料の1ページ目の「規制・制度改革に関わる方針」が閣議決定に至る経緯等を読みますと、「医療法人と他の法人の役職員を兼務して問題ない範囲の明確化を図る」ということの趣旨が参考2に書いてあると思うのですけれども、この経緯を見ると、ほかの法人の役職員が医療法人の役員として参画できることを認める方向と読めるわけです。ただ、5ページの通知改正案では、原則は兼務できないということを明らかにし、例外も限定的に列挙するという方向ですので、兼務できない方向で絞ったとも見えるところもございます。そこで、まず規制改革の方針との整合という意味で、どういうところに配慮されてこのような通知改正案を示されたのか、お話しいただきたい。
 特に5ページの3項にあるように、事業再生に至るような法的整理をされるような時は例外中の例外だというようなお話だったと思いますけれども、ここまで至らない限りは外部からは例えば人的支援を受けようと思ってもなかなか受けられないということにならないか、この結果、倒産までは至らないけれども、経営難に陥った医療法人というところへの資金の調達支援、人的支援あるいは再生まで至らない手続ということは滞ってしまうのではないか、との懸念がございます。冒頭申し上げた規制改革方針のもとで、このような限定列挙になった経緯等も含めて少し提案のお考えをお聞かせいただければと思います。
 もう一点、今まで都道府県における運用に委ねてきた点について、今回の通知改正で明確化をした場合、実際にどういう影響があるのか、例えばこれまでやってきた認可の方向と違ってくるのかどうかなどもお聞かせいただければと思います。
○齋藤部会長 それでは、指導課長、どうぞ。
○指導課長 3点御質問がございました。まず1点目の規制・制度改革の議論の経緯なのですけれども、1ページ目の一番下の参考2にありますとおり、議論の途中経過といいますか、議論の中間段階においては参考2にあるような議論があったわけでございます。
 これは政府の行政刷新会議の下に置かれた規制・制度改革に関する分科会の中間とりまとめでございますけれども、この?で「持分のある医療法人」について、一定の要件を満たした再生事例であり、かつ非営利性維持を妨げない範囲において、営利法人の役職員が医療法人の役員として参画することや、譲受法人への剰余金配当等を認めるということでございますが、これは非営利性維持を妨げない範囲とは書いてあるものの、やはり営利法人の役職員が医療法人の役員として参画するとか、剰余金配当を認めるということを真正面から認めていくということは、なかなか医療法人の非営利性の堅持という今の医療法の考え方からすると問題があるのではないかという議論もその後政府の中で行われまして、最終的に政府の中で議論した結果として閣議決定が行われました。閣議決定では、「国民皆保険制度を守ることを前提として、以下を行う」という前文も付きまして、原則すべての国民が何がしかの公的医療保険制度に加入して、それで保険証1枚あれば必要な医療の保障が受けられるという体制を維持していくという前提で以下行うということでございますので、基本的には今の医療法人の非営利性という医療法の考え方というものに変更を加えない中で以下の検討を行っていくという趣旨のものであると、この閣議決定を私どもとしては受け止めています。そういった前提で検討させていただいたということであります。
 2つ目の5ページの?の企業再生支援機構法とか東日本大震災事業者再生支援機構法とか、そこまでいかないような事業者の再生ケース等における金融機関からの人的支援とかそういったものが滞ってしまうのではないかという御懸念かと理解しましたけれども、実際、現在でも金融機関から例えば事務長というような形で職員として医療機関に入っていただいて、そういう支援をいただいているようなケースはよく伺うところでありまして、職員の場合ですと役員、経営陣に入るわけではないので、それは今回の規制の枠外になってまいります。現実にはそういった形で金融機関から人的支援を受けているということは現在もございますし、今後ともそういったものは規制するという趣旨の内容にはなってございません。
 県にこういう明確化したルールを周知していくわけでございますが、現場でどういう影響があるかという3つ目の御質問でありましたけれども、これまで県によって運用にばらつきがあったということですので、これまでの運用を変更しなければいけないというケースも生じると思います。
 ただ、その際には、いきなりこう変わったから明日からこう変えますよというのではなくて、やはり相手方の医療法人に対してよく説明をして、それである程度時間をかけてでも円滑に移行ができるような配慮を、新しい通知を出すときにはそういったことも含めて伝えたいと思っています。
 以上です。
○齋藤部会長 ほかにいかがでしょうか。第1点目の役員の兼務についてはよろしいでしょうか。
 それでは、次です。「医療法人が他の医療法人に融資等を行うことについて」、御意見いかがでしょうか。
 どうぞ。
○光山委員 あわせて先ほどのものと若干関連するかもしれませんが、9ページの?項ですけれども、医療機関債を引き受ける医療法人の要件として、「同一の二次医療圏内に自らの医療機関を有しており」とあります。そのエリアにおける機能分化に資するためという趣旨はわかるのですが、二次医療圏での医療提供体制や範囲設定のあり方をめぐり、もう少し隣接の医療圏との相関を考えた方がいいのではないか等、これまで随分論議があったと思いますけれども、ここにおいて二次医療圏内と限定されたわけというのはどういうことでしょうか。例えば隣接の医療圏なども含め、もう少し柔軟にしてもいいのではないかという気がするのですけれども、いかがでしょうか。
○指導課長 お答えいたします。
 もともとこれまでは医療法人が他の医療法人に融資するということは認めていなかったのですが、それはやはり利益なり剰余金が生じたときには、そういったものは医療機関が自らの医療機能を維持したり向上させたりするために使うのだと、だから、他の法人に融資するとかというのは違うでしょうということが1つの考え方としてあったわけです。
 ただ、二次医療圏の中で連携している医療機関、例えば融資する元が急性期の医療機関で、融資される方が回復期リハビリをやっている病院だとします。リハビリの施設を改修するのにお金が要るのだけれどもということで、両者が連携しているのであればリハビリ施設を改修することによって更に連携が高まって急性期病院の機能も高まります。わかりやすい例で言うとそんなことではないかと思います。こういった医療機関同士の機能分化、連携ということについては、現行の医療計画においては二次医療圏というのを1つの単位として計画的に整備を行っていくという考え方になっておりますし、自らの医療機関の機能を維持、向上させるということにもつながるような緊密な連携ということで言うと、二次医療圏という1つの限定をかけた方がいいのではないか。いずれにしても、これまで認めていなかったところに一部例外を設けるということなので、やはりいきなり大きな範囲で認めるというのではなくて、ここだったらいいだろうというすべての方に納得していただけるようなエリアということで二次医療圏とさせていただきました。
○齋藤部会長 ほかにいかがでしょうか。
 どうぞ。
○尾形委員 1点質問なのですが、8ページの一番上の現状と課題のところで、「医療法人が他の医療法人に融資を行うことは、剰余金配当禁止の趣旨に照らして認められないものと解釈してきたところ」と書いてあるのですが、これがどうもよくわからないのが、7ページの方では一番下の四角のところで「剰余金の配当とは、損益計算上の利益金を社員に対して分配することである」と書かれています。これが常識的な剰余金配当禁止の話だろうと思うのです。ですから、上の図で言うと出資者への配当を禁止しているということだろうと思うのですが、他の法人への融資、貸付がこれで認められないというのはどういう解釈なのでしょうか。
○指導課長 お答えいたします。
 確かに文言上は剰余金の配当をしてはならないということですから、利益金を社員に配分してはならない、文理的に言えばそういうことになるわけでございますけれども、ただ、こういう規定が設けられている理由というのは、要は医療機関が利益を上げた場合には、その利益というものは医療のために使うべきであるということがこの規定の裏にあるのだろうと思います。この下にあるのはこれまでの逐条解説から引用してきたものですけれども、「結局、医療法人は、剰余金の配当を禁止される結果、収益が生じた場合には、施設の整備・改善、法人の職員に対する給与の改善等に充てるほか、すべて積立金として留保すべきこととなるわけである」ということで、剰余金配当の結果としてそういうことになるということで、言ってみればこの規定は剰余金の配当を禁止するとともに、それと裏腹なのですが、そういう利益が出た場合には、基本的には医療機能の維持・向上のために使うのだという考え方が規定にはあるのだろうということでございます。
 特に何も関係ない他の医療法人に融資貸付するというのは全く自らの医療機能を向上させることにはならないわけですけれども、今回条件で設定したような二次医療圏内で連携しているようなところに貸すというようなことであれば、自らの医療機能の維持・向上にもなるし、であるとすれば、今、申し上げたような剰余金配当禁止の規定の趣旨にも反しないと言えるのではないかというような考え方でございます。
○齋藤部会長 ほかにいかがでしょうか。
 どうぞ。
○樋口委員 この医療法人というのは、私は本当はよくわかっていなくて、ただ、今日の説明を聞いているだけでも、申し訳ないですけれども、なかなか面白いテーマですね。その第1の関係役員の方は、普通の会社であればコーポレートガバナンス、典型的な利益相反行為をどうやって防ぐかというのを会社の中でいろんな機構をつくって、監査役であれ何であれですが、そういう取締役会の義務であるとか、そういう形でやっているのを医療法でははっきり言うと、医療法人の中にはコーポレートガバナンスはない、あるいは薄い、だからこうやって包括か何かの形で細かな規定をつくっておかないといけない、少額でなければいけないとか、そういうような話なのかなと思って考えていて、本当にそういうやり方がずっと通用するものなのだろうかということです。
 しかもコーポレートガバナンスは株式会社だけではなくて公益法人だって勿論ありますから、そういう中で医療法人だからという話で、公益法人に近づけたようなコーポレートガバナンスの体制を取れよというだけでここまで細かく規制しなくてもいいのかもしれないというのが素人の感想です。
 2つ目のこのところは、今の医療機能の維持のために地域における医療機能の分化・連携を進めることにつながるようなものについては、少し認めましょうということですね。そうだとすると、また素人の発言ですけれども、10ページのところで医療法人債の発行を税引き前純損益が3年度以上黒字である、そういうところに限ってあるのはいかがなものなのでしょうか。やはりここで連携している病院が倒れてもらっては困る、この何年か成績が悪くなっている、赤字が出ている、だからむしろ助けるという、そんな立派な医療法人はないのかもしれませんが、本当に腹黒い形で何らかのことを考えているのだというのであればとにかく健全だけで助け合うという話でそれはいいと思うのですけれども、先ほど言った地域医療あるいはその中での医療連携というものも大事だと、どこかの別の会議でははっきり言っているわけですから、そうだとしたら、少なくとも医療法人が3年度以上黒字というところまで限定するところがあるのかなという気が素人としてはしますが、いかがなものでしょう。素人だよと言ってくださればいいようなものですか。
○指導課長 3年以上黒字の要件ですけれども、これはかつて田中滋先生が座長でお務めいただいた検討会で検討して定めたガイドラインでありまして、医療関係者とか病院会計の専門家の方とか、有識者の方に御議論いただいた結果、今こういうガイドラインになっているわけでございます。
 これは今回の閣議決定に基づく医療法人の規制改革の話とは関係なく、平成16年のころに定めたガイドラインで、借りる方の基準としてもう既にこうなっていますよという話なので、今日の直接的な議論のテーマではないということなので、ここは妥当かどうかというのは、またもし見直すとすればそういう有識者の意見なども聞きながら検討する必要は出てくると思いますが、これは現状の考え方としては確実に返せるというようなところに認めようという考え方があるのではないかと思いますけれども、これを見直すとなると、もう一回そういう有識者も含めた検討会が必要になってくるのかなと、今後の課題として受け止めさせていただければと思います。
○田中部会長代理 昔にさかのぼって説明します。今回の案件、相手の資金がショートしているので金が必要だという話ではなくて、これは機関債、私募債だけれども、私募債発行を通じて資金調達の道を医療法人に増やしたいとの意味です。基本的に医療法人の多くは地銀等地元の金融機関からの借り入れが主な資金調達の道です。そのほかにもう少し広げるために私募債があってもいいだろう。つまり、健全な医療法人が更に設備投資をするときの資金という意味です。今回話になっているのは、どちらかといえば今、樋口先生が言われたように、厳しくなったときに助ける話にそれを援用しているから話がごっちゃになるので、本来は強い医療機関が更に銀行借り入れ以外にもう少し地域の人たちに支援してもらって機械を買いたいときなどのためのスキームなのです。それを援用しているから今、先生の言われたような苦しいときはこのスキームを当てはめてもほとんど役に立たないとのご指摘は、本音で言うとそうです。
 本来は医療機関は地元の金融機関が助けてくれなくなったところは危ないのです。そこにほかの医療法人が貸すことはもっと危険であるとの理解が大きな理由だと思います。
 地元の金融機関が、事務長を派遣するとか、毎月の資金フロー表を見ていますから、そこが貸さなくなったところにほかの医療機関が貸すルートは、医療機関の在り方としてとても危険な道なので、限定を付ける方がよろしいと思います。
○齋藤部会長 ほかにいかがでしょうか。先ほど樋口委員の御意見であったように、これは医療法は昭和23年ですね。60年以上前の法律なので。
 よろしいでしょうか。
 それでは、3点目、合併手続です。いかがでしょうか。
○尾形委員 15ページの最後の?のところですが、まず確認なのですけれども、2行目、「合併後存続する医療法人又は合併によって設立する医療法人の定款において」と書いてありますが、この前段の方は例えばAとBという医療法人が合併してAという名前で残ったというようなケースがあると思うのですが、後段は合併によって設立する医療法人というのは、AとBが合併して新たにCができたというケースと考えていいですか。
○指導課長 そういうことです。
○尾形委員 だとすると、ここからは私の意見ですけれども、後段については適用すべきではないと思います。新たな医療法人を設立するのだとすれば、新しい医療法人についての規定に従うべきだと思います。これは意見です。
○齋藤部会長 何か事務局は意見がありますか。
○指導課長 これは通知で新たにルールを定めるというよりは、今の法律ではこうなりますということを通知で書くという趣旨なので、現行の法律を前提にするとこういうことになっているということです。
○尾形委員 現行の法律を前提とすると、新たな医療法人というのは当然新たなルールに従うことになるのではないですか。つまり、Cであれば新たな規制に入るのではないですか。
○指導課長 現行の法律と省令の規定に基づいて、合併後、設立する医療法人についても持分ありにすることができるという規定ぶりになっているところでございます。それを通知で明記するというものでございます。
○齋藤部会長 尾形委員、よろしいですか。
○尾形委員 どうもよく理解できません。
○齋藤部会長 どうぞ。
○山崎委員 今の話ちょっとおかしいのであって、新しい法人体系として登録するならば、当然新しいルールに従うわけですから、持分あり、持分ありの法人が合併して新しい法人をつくれば、当然持分のない新しい法人という新しい法律を適用しなければおかしいと思います。
○指導課長 もう一回言いますと、持分ありと持分ありが合併して新しい医療法人をつくったときには、持分ありにすることができるということですから、持分ありにすることもできるし、また持分なしの方に行くこともできるというのが今の法令に基づくルールと考えております。
○齋藤部会長 意見ですか。
 どうぞ。
○日野委員(加納参考人) 新しい医療法人は持分なししかもうできなくなっていますので、新しい法律に基づくと持分なしになってしまいますから、持分あり同士の場合を例外的にどちらかで吸収みたいな形で残すというものと理解していますが、違いますでしょうか。
○指導課長 少なくとも現行の法令に基づくということで申し上げますけれども、まず実際の合併の多くのケースは吸収合併ということで、現実の姿としてはそうだということがあります。新しい法人をつくられるという場合は非常に例としては少ないのだと思いますが、そういった場合においては、持分ありと持分ありが合併した場合で新たに医療法人をつくった場合は持分ありとすることもできるというのが、現行の省令ではそういうことを規定しているところでございまして、その内容を通知に落とすということであって、この通知で新たにルールを定めるというものではないということでございます。
○齋藤部会長 しかし、それは運用面でそういう場合でも、行政としては吸収という解釈で持分なしにしてしまえばいいわけですね。
○指導課長 持分ありが持分ありを吸収した場合は、やはり持分ありにすることができるわけです。それは通常ルールで法律に、持分ありが持分ありを吸収した場合、A持分あり法人がB持分あり法人を吸収して新たな医療法人ができたときは持分ありにできるというのは、法律上のルールです。
○中川委員 指導課長、議事録上の確認のために、ありなしの吸収合併の場合はどうなりますか。
○指導課長 それは15ページの一番下に下線が引いてあるように、持分なしになります。
○中川委員 なし、なしも勿論そうですね。
○指導課長 なし、なしも勿論そうです。
○田中部会長代理 今の例外規定の話はショッキングで、医療関係者の多くは新設の医療法人は先ほど加納先生が言われたように、これからはなしだと信じ込まされています。だから、合併もしにくいという話になるのです。実は抜け道があるとの説明はすごいことだと思うのです。これははっきりしておいていただきたい。今の省令がどうなっているかは別として、あり、ありの合併は基本的に吸収合併をもととするとしておかないと、なんだ、抜け道があるのだという方向に行くことを恐れます。余り好ましいことではないと思います。いかがでしょうか。
○横倉委員 今のところをはっきりしなければいけないので、またもう少し検討された方がいい。
○指導課長 新しい論点ですので、この場ですぐ結論は出せません。
○齋藤部会長 そうですね。その方がいいですね。この点は継続審議にしましょう。
 そうしますと、今までの医療法人に対する規制のあり方についてですが、役員と営利法人の役職員の兼務についてと、医療法人が他の医療法人に融資等を行うことについては、提案などないようでいずれも了解したということでよろしいでしょうか。
 最後の医療法人の合併手続については、今の例外的なことをどうするかという小さい部分だけ継続審議ということで、あとはお認めいただけたということでよろしいでしょうか。
(「異議なし」と声あり)
○齋藤部会長 ありがとうございました。
 それでは、次の最後の議題ですが、「医療情報の提供のあり方に関する検討会」の意見のとりまとめが行われましたので、事務局から報告をお願いします。
○総務課長 それでは、私の方から「医療情報の提供のあり方等に関する検討会」の報告の概要について御説明したいと思います。
 これは昨年10月からこの検討会で5回にわたりまして検討いただいたテーマでありますけれども、その概要について御紹介したいと思います。時間の関係もありますので手短に御説明いたします。
 資料の右肩に2とあるものが概要の1枚紙でございます。報告書本体は参考資料1ということで、19ページばかりのものが後ろの方に付いてございますが、概要に沿ってポイントを御説明したいと思います。
 この1枚紙にありますように、大きくは1、2、3と3つに分けてございます。
 最初の部分、1のところは広告規制に関する事項でございますが、この中も(1)〜(3)まで3つの論点がございます。一番上の論点でございますけれども、医療機関のホームページ、従来、医療法上広告とはみなさないという扱いに原則なっているわけでありますけれども、この取扱いについて御議論いただいたわけでございますが、結論的には引き続きホームページ一般については医療法上、広告とはみなさないということでございます。ただ、最近特に自由診療の中で、美容医療等についてややホームページの中で広告とみなさないのは無理があるのではないかと、キャンペーン中であるとか、過度に価格の安さを強調するようなものがあったりするということで、この問題については昨年、消費者委員会等からも御指摘を受けたということもありまして、こういったものについてはガイドラインという形のものを設けた上で、関係団体の実質的な取組みを促すべきではないだろうかということでおまとめいただいております。
 2点目でありますけれども、これも従来と基本的には変わっておりませんが、必要に応じて不当表示防止法とか、不正競争防止法という規制がかかりますけれども、これらについて関係省庁と連携しながら、必要な基準の明確化をするということも盛り込まれてございます。
 自由診療を中心としてガイドラインを設けるということでありますが、それによってなかなか改善が図られないという場合がもしあるとすれば、更にその上で検討が必要ということでございます。更に、現行の医療法の規制について改めて周知徹底をするということでございます。
 (2)、次の論点でありますけれども、医療法の広告規制の在り方の基本的な考え方についてでございます。この点は御案内のように現行では利用者の保護という観点から、原則的には広告を禁止しながら広告できる事項について記載するという、いわゆるポジティブリスト方式というものを取っています。この考え方について、原則自由にすべきではないかという指摘が一方にございますが、この点について御議論いただきました。
 結論的には、やはり医療に関する特殊性と、医療は極めて専門性が高いということでありますので、そういう点から原則論は引き続きポジティブ方式を維持するということになっております。その上で従来よりその中で包括規定方式という形で、できるだけ細かく規定するのではなくて、包括的に規定した上で、その中で一定の弾力的な運用も可能にするというやり方を取っておりますが、そうした方式の下で引き続き広告できる事項を拡大していくという方向でまとめていただいております。
 3点目でございますが、アウトカム指標・プロセス指標の取扱いでございますが、この点につきましても、客観性あるいは標準化ということが当面重要だということで、まずはプロセス指標を優先しながら客観性あるいは標準化の取組みを実施していくという方向を整理しております。
 大きな2点目の論点でありますけれども、医療機能情報の提供でございますが、この点につきましては、都道府県でそれぞれの県において取り組んでいただいていますが、県によって少し違いはありますが、なかなかアクセス数が伸びないということでございます。その点に関係しまして、少し使いやすいような工夫について都道府県に助言してはどうかということで、ホームページの利便性、フリーワードの検索とか、情報の階層化といったようなものを中心として、こんなふうに改善すれば少し利用が伸びるのではないかという助言をしてはどうかということが1点目でございます。
 私ども厚労省も含めて少し普及啓発、こういうものがあるということがなかなか知られていないということもありますので、PRにも努めるようにという御指摘もありましたので、取り組んでいきたいと思っています。
 医療情報の提供、医療機能情報の提供制度については、制度改正等において対象項目を追加したものについてはそれに合わせて追加して見直しをしているということでございます。
 更にこの関係では、各県においてインターネットあるいは書面において公表するとなっておりますが、できだけ都道府県の裁量に任せて、公表の方法について弾力性を持たせるべきだという規制改革の観点からの御指摘もありましたので、その方向でインターネットあるいは書面に準ずる形で都道府県が自ら適当と認める方法があれば、そういう形での公表も認めるという方向で見直すということになってございます。
 その他として、国民・患者が適切な医療を選択できるよう、引き続き知識の普及・啓発にも努力するようにという形でまとめていただいています。
 以上でございます。
○齋藤部会長 ありがとうございました。
 以上の説明について、何か御質問はありますでしょうか。
 どうぞ。
○中川委員 参考資料1をごらんいただきたいのですが、3ページの下3分の1ぐらい、今回要請のあった美容医療サービスや歯科インプラント治療のホームページの内容に関しては、何らかの対応は必要と考えられるものの、この問題は、本質的には自由診療分野に根差したものと考えられるため、公的医療保険を担う一般的な医療機関のホームページの在り方全体の議論に拡大すべきではなく、自由診療分野を念頭に対応することが適当であると書いてあるのですけれども、余り理解できないです。
○齋藤部会長 どうぞ。
○総務課長 補足的に御説明しますが、この議論はホームページの取扱いについて広告とみなして規制するかどうか、あるいは規制しないにしても一定のガイドラインというような形でその中身について一定の指針、方向性というものを設けるかどうかという議論に絡んだものでございます。
 この論点に対して医療全般についてガイドラインというのを設けるか、それとも今、実際上問題になっているものはホームページ一般というよりも、美容医療とかそういうものについて価格を過度に強調したようなものがホームページに見られるとか、こういったものについてさすがに広告とみなさないのは無理があるのではないだろうか、こういうところの御指摘、これは外部からの指摘もあったのですが、そういう問題に対してどういうふうに対処するのかということで議論すべきではないだろうかという議論がございまして、結論的にはホームページについて仮にガイドラインというものを設けるにしても、すべての医療を念頭において設けるというよりも、むしろ中心は今、問題となっている自由診療の部分について着目してそういうところを中心としたガイドラインを設けるべきではないかということで今回の報告はとりまとめられているという趣旨でございます。
○中川委員 煙に巻いたようなお答えで。
○齋藤部会長 殊更自由診療部分に限ってのみ対応すべきだという理由が分かりにくい。自由診療とともに公的医療保険をやっている医療機関に関しては必要な規制は何ら問題ないはずです。それを公的医療保険を担う一般的な医療機関にまで議論を拡大すべきではないというのは変ではないでしょうか。
○総務課長 今回の検討会の中では医療関係者の方からこういう御指摘があってこういう表現になったわけでありますけれども、1つ補足的に御説明しますと、参考資料1の14ページ、15ページ目をごらんいただきたいのですが、この検討会の中でガイドラインのイメージとして議論した議論の中でとりあえず御説明したものでございますが、ここに今申し上げた、今回、ガイドラインを設けよう、あるいはその必要性についての議論の背景となるものが若干示されておりますので、そういう観点から御説明したいと思うのです。
 例えば先ほども申し上げましたが、14ページ目の2の(4)といったところでありますが、キャンペーン中とか期間限定とか費用の安さあるいはキャンペーンといったものを過度に強調するものが現にホームページの中に見られる。こういうものについてどういうふうに対応すべきかというのが1つ問題として挙げられたわけでございますが、こういったものについては、実は公的な医療保険において果たしてこういうものがあるかというと、そこはないのだろうということで、こういう議論についてどういうふうに対応すべきかというにときには、基本的には自由診療といったものについては念頭に置いてガイドラインを設ける必要があるのではないかという議論です。それをまさに先ほどのような表現として記載しているというものであります。
○齋藤部会長 どうぞ。
○日野委員(加納参考人) 先生、私もこの検討会の委員のメンバーでしたので、鈴木日医代表の委員とともにこの件は書き加えていただくようにお願いした点でありまして、やはり問題になっているのは、今、自由診療、特に歯科のインプラント等の不正な値段の提示とか、不正な広告表示が行われていて、それを信じて受けられた患者さんの対応がこの検討会のスタートになっておりますので、我々はまだ保険診療側でやっているホームページ等は完全に健全かとかいろいろ問題はありますけれども、まだまだ努力している中ではないかなということで、問題があるところは問題があるところで徹底的に検討していただくのは大事だという形でこういう文言を我々の意見として入れていただいたところなのです。
 ということでは、自由診療に関してはやはり問題が現実的に起こっているところであれば、そこはきっちりと議論していかなければいけないけれども、保険診療に関してはホームページ等に関してもまだまだ我々の裁量権でしっかりと運営させていただきたいということを書き加えていただいたかなと思っておるのですが、先生、どうでしょうか。
○中川委員 公的医療保険のみは医療機関が健全ではないなどは全く思っていないわけです。そういう意味では、何らかの対応は全医療機関に対する対応でいいのです。その中で自由診療部分が問題であるというのならばそこでちゃんと直していただきたいと、信じてやってほしいという意味ですから、殊更公的医療保険まで拡大する必要はないなどという記述は必要ないのではないですか。
○齋藤部会長 では、事務局、どうぞ。
○医療政策企画官 済みません、補足的に申し上げますけれども、表現ぶりはそういう意味で加納先生がおっしゃった趣旨で入っているものでございますけれども、実際にこのガイドライン自体は、例えば14ページのイメージをごらんいただきますとわかりますように、つくるときの念頭にあるのは自由診療分野の問題のところを念頭につくりますけれども、対象としましては医療分野全体についてになっております。したがいまして、経緯を書いているのは自由診療分野を中心にということでございまして、実際のガイドライン自体は一応形式的には医療機関全部が対象になるということを想定しております。
○中川委員 私が心配しておりますのは、自由診療分野を念頭にというと、非常に特殊なところなのだから少しじっくり対応しましょうという、スピード感が非常に薄れるのではないか、遅れるのではないかという心配をするので、あえてこういう文章は要らないのではないかと申し上げているのです。
○山本委員 非営利の話をしている中で場違いな話かもしれませんけれども、インターネット、ホームページを全部広告としないという考え方で本当に良いのか、薬局の立場からしますといささか気になるところであります。全部を広告にしろとは申しませんが、多少弾力的に対応しませんと、とりわけ薬の世界、いわゆるネット上で売られている医薬品の中には、かなり問題化されているものもありますので、今後こうしたガイドラインをつくる中で担当部局が違うということも理解はしますが、2番目にあります医療機能公表の部分もそうですが、各都道府県では薬局の機能も公表していますので、是非医薬担当の方ともガイドラインをつくる際に、調整していただかないと、地域医療の中で薬局も機能しろと言われ、薬剤師も働けと言われ、その一方で社会への周知は別ですよということになりますとさすがに困っていますので、是非その辺りも十分な検討をお願いしたいと思います。
○近藤委員 「医療情報の提供のあり方等に関する検討会」報告書については、いま拝見させていただいて、先生方が様々なご議論を交わされたということは理解いたしますが、3ページに歯科インプラントの治療の問題が記載されております。我々から見ると「美容医療サービスや歯科インプラント治療」という併記は、馴染まないし、非常に不愉快に感じます。というのはご承知のように歯科インプラント治療の有用性、優れた効果は十分理解されております。この報告書はホームページ上の広告の問題として指摘しているとお考えいただきたいと思います。また、国民生活センターにおいてこの問題が取り上げられたこともあり、歯科では学会等を中心にこのインプラントの問題について、やはりもう少しきちんと情報提供されるべきだということで現在検討しております。
また、報告書の最後の頁に委員名簿がありますが、今回この検討会が5回開催され、7回から11回の内、最後の10回、11回の2回だけ歯科からオブザーバーとして出席し、若干発言の機会も作っていただきました。これについては感謝しておりますが、医療情報提供、特に広告のあり方等の問題については、歯科からも正式な委員として参画すべきだという考え方を我々は持っておりますので、今後こうした検討会が開催される機会があれば、是非、当初から委員に入れていただいて、こういう問題について議論をさせていただきたいと考えております。
○齋藤部会長 海辺委員、どうぞ。
○海辺委員 私も3ページ目を拝見しますと不思議に感じますのが、中川先生がおっしゃるとおり、医療は非営利性だとおっしゃっている割に自由診療の方は全く別の枠で、規制も別のというのは不思議な感じがするのと、私ががんの患者団体などをやっておりまして感じますのは、がんの患者さんのブログなどを拝見しますと、まず患者さんのブログにぼんと自由診療であったり免疫療法のものだったり、健康食品であったりというものの宣伝が出てくるようであったり、あと何かの病気に関する検索をかけると、明らかにそれはPRという段のところにそういう自由診療の病院ですとか、よくわからない治療法ですとかの宣伝が出てしまうので、むしろそういう一番目立つところにはきちんとした医療を行っている病院のホームページがむしろ出てほしいのに、きちんとした医療をむしろ行っていないところが目立つところに出てくるという矛盾があるので、そういうふうなものから考えても、まともな医療機関はここまでしていいけれども、そうではないところは割と何もしてもいいという本当に今の在り方は、クリニックとか看板を掲げているところは全部普通の医療機関と同じ傘がかかっていいのではないかなという気がいたしたものですから申し上げました。
○齋藤部会長 どうぞ。
○高智委員 資料2について簡単に意見を申し上げたいと思います。「2.医療機能情報の提供」の1つ目の○の?でございます。
 各都道府県のホームページの利便性向上と書いてありますが、裏返せば活用方法、使い勝手が悪いということだと思います。特にフリーワード検索機能もない、情報の階層化等についても多々問題があるということでございます。操作性の面からは共通項目を増やす、共通フォーマット化する。そして、この点については、国の積極的な強力な牽引が必要ではないかということを改めて感じました。これは患者の視点あるいは医療保険加入者の視点からも、是非こういう方向に引っ張っていただきたい。
 以上でございます。
○齋藤部会長 あとはよろしいでしょうか。
 それでは、そろそろ意見も出尽くしたと思いますので、今日はこのぐらいにさせていただきますが、最後に事務局から何かありますか。
○医療政策企画官 次回の医療部会につきましては、詳細が決まり次第御連絡したいと思います。よろしくお願いいたします。
 以上です。
○齋藤部会長 それでは、これで終わります。ありがとうございました。


(了)
<(照会先)>

医政局総務課

企画法令係: 2519

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