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2012年3月7日 第9回レセプト情報等の提供に関する有識者会議議事録

○日時

平成24年3月7日(水)9時30分〜11時30分


○場所

全国都市会館 第1会議室
千代田区平河町2−4−2


○議題

1.基本データセットについて
2.今後のデータ提供の在り方について
3.DPCのデータ提供について
4.承諾申出についての報告事項

○議事

○山本副座長 それでは、数十秒早いのですけれども、時間に来られる委員の方々は全員おそろいということで、ただいまより「第9回レセプト情報等の提供に関する有識者会議」を開催したいと思います。
 委員の皆様には、本日は御多忙の折、お集まりいただき大変ありがとうございます。御礼申し上げます。
 会議に先立ちまして、本日の委員の出欠状況等について、事務局から確認をお願いいたします。
○北澤室長 それでは、本日の委員の出欠状況を確認させていただきます。
 猪口委員、田中委員、府川委員、武藤委員が御欠席との御連絡をいただいております。
 松田委員におかれましては、後ほどいらっしゃると御連絡をいただいております。
 また、前回の会議に引き続まして、本日は議題3の関係で、保険局医療課迫井企画官が出席しております。後ほど議題3について御説明させていただきます。
 ここで、事務局から提案がございます。昨年1月にこの有識者会議の座長でいらっしゃった開原先生が御逝去されましてから、山本副座長に議事の運営をお願いしておりましたが、今回、正式に山本副座長に新しく座長として就任していただくことについて御提案させていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
(「異議なし」と声あり)
○北澤室長 ありがとうございます。それでは、本日より、山本先生におかれましては、座長として議事運営をお願いしたく存じます。よろしくお願いします。
 次に、本日の会議の議事運営でありますが、本日は第1回の審査において承諾された申出についての報告事項がございますので、議題4として非公開で検討したいと考えております。
 事務局からは以上でございます。
○山本座長 ありがとうございます。開原先生のお手伝いをすればいいと思っていたのが、随分大役を引き受けることになりました。皆様方の御協力をどうぞよろしくお願いいたします。
 先ほど事務局から議事の提案、議事4に関して非公開とするという提案がございましたけれども、御異議ございませんでしょうか。
(「異議なし」と声あり)
○山本座長 ありがとうございます。それでは、そのように進めさせていただきます。
 では、早速、議事次第に従いまして議事に入らせていただきたいと思います。まず、本日の議題1の「基本データセットについて」を事務局より説明をお願いいたします。
○北澤室長 それでは、資料1に基づきまして御説明をさせていただきます。
 2ページをごらんいただきたいと存じます。これは、基本データセット整備の概要ということでお示ししておりますが、早期に整備するデータセットといたしまして、以下の2つを考えております。
 1つは、本日の議題でありますサンプリングデータセット。これは、探索的研究へのニーズに対応して、安全性に十分配慮したデータセットを、今後改善していくことを前提として試行的に提供するという趣旨でございます。それから、次回の申出受付では、第1回の申出で不承諾となった申出者に限定しまして、審査の上で提供を決定したいと考えております。
 また、練習用データセットとありますが、これは申出予定者などが実際に格納されたレセプト情報等を、その構造などの把握に役立ちますよう、架空のデータセットとして作成するものでございます。これは、3月21日に予定しております第2回の事前説明会での提供を目指していきたいと考えております。
 その他のデータセットでございますが、来年度の厚生労働科学研究の成果などを踏まえまして、整備を進めていく予定としております。
 次のページをごらんください。サンプリングデータセットの対象、抽出方法でございますが、まず対象となるレセプトにつきましては、平成23年10月の診療分、この単月のレセプト情報としたいと考えております。10月とした理由でございますが、年末年始など、祝日の多い月などを回避して、このようなことにしたいと考えております。
 また、医科入院、DPC、調剤の3つにつきましては、それぞれ単月のみの情報としたいと思います。また、医科入院外につきましては、月をまたいで医療機関で処方して、その次の月に処方薬を入手する事例もありますので、同一月及び翌月の調剤レセプトをハッシュ値を用いてひも付けて提供したいと考えております。なお、ハッシュ値によるひも付けのために、100%捕捉はできないと考えております。
 抽出方法ですけれども、レセプトの種類ごとに次のように抽出を行いたいと考えております。入院と入院外に分かれておりますが、医科入院であれば全レセプト数が単月140万ございますが、抽出率を10%にして、抽出後のレセプト数は約14万、そして抽出後のデータ容量は1.2GB。これは、可搬媒体に納まる程度の容量を念頭に、このような抽出率。つまり、入院については、この2つは10%、それから入院外については1%という形で抽出を行いたいと考えております。
 なお、性別、それから5歳刻みの年齢別には、母集団とその構成比率が変化しないように抽出したいと考えております。
 次のページをごらんください。
 基本的な匿名化処理の方針でございますけれども、傷病名といった、患者さんに関する情報で、レセプトに出現する回数が少ないコードがそのまま記載されてしまいますと、患者の特定可能性に留意する必要が生じます。一方で、出現回数が少ないコードを含むレセプトをすべて削除してしまうことになってしまいますと、母集団の性質が反映されないサンプルになるおそれがございます。こういったことから、出現回数の少ないコードの情報を特定のコードで代替、ダミー化することによりまして、匿名化の処理を行いたいと考えております。
 これは、後ろの方の資料にも、その考え方、手法については添付しておりますので、後ほど御参照いただければと思います。
 それから、匿名化処理の対象ですけれども、マスターのあるコード分類のうち、患者の特定の可能性を下げるという観点から、以下の3つのマスターについて匿名化を行いたいと考えております。つまり、傷病名、医科診療行為、医薬品マスターでございます。
 それから、マスターには特定器材、あるいはコメント、調剤行為、修飾語のそれぞれのマスターがございますが、これは匿名化を行わないことでいきたいと考えております。
 それから、匿名化処理の基準ですけれども、各レセプトにおきまして、マスターごとに何回そのコードが出現しているかを算出して、これをすべてのレセプトで出現している回数を合計しまして、それを総出現回数とします。この出現回数の少ないコードの順番から、総出現回数の0.1%に達するまで匿名化を行いたいと考えております。以降、これを0.1%ルールと称したいと思います。
 また、DPCにつきましても、詳細をそこに書いてありますとおり、この0.1%ルールを適用して匿名化を行いたいと考えております。
 次のページをごらんください。
 この匿名化の処理に当たりまして、例外的な扱いとして医科診療行為マスターについて考えたいと思いますが、このマスターについては以下のような論点がございます。
 医科診療行為マスターでは、再診あるいは処方せん料など、その出現回数が数千万単位で出てくる入院外の診療行為がございますが、これに一律に0.1%ルールを適用しますと、レセプトの出てくる回数が2,000程度といった診療行為、例えば往診(深夜)加算とか胃洗浄といった診療行為についても匿名化されてしまうといった課題がございます。相対的に見ますと、入院中に実施される診療行為、特に手術の多くが匿名化されてしまうといった課題がございます。
 一方、0.1%ルールが適用された場合、ほかの傷病名などのマスターを見てみますと、レセプト出現回数がおおよそ100から200程度のコードまでが匿名化されるといった状況にございます。
 このようなことから、医科診療行為のマスターにつきましては、0.1%ルールを緩和しまして、その1段下の0.01%以下、レセプト出現回数が100から200程度までのコードが匿名化される水準ですが、その医科診療行為コードについて匿名化をしてはどうかと考えております。
 次のページをごらんください。これは、それぞれのマスターごとにどのように匿名化されるかということを帯グラフで示しております。
 見方といたしましては、かなり黒く塗っているところが、レセプト出現回数を0.1%未満にした場合に、いわば匿名化されるカテゴリーでございまして、医科傷病名で言えば、0.1%未満を匿名化することになれば、そのカテゴリー数の比率で言いますと59%の匿名化がされることになります。
 以下、同じように、0.1%ですと、30から50%くらいまでが匿名化されることになるのですけれども、医科の診療行為だけが75%ということで、かなりのカテゴリー数が匿名化されてしまうということから、先ほど申し上げたとおり、医科診療行為については0.1%でなくて、0.01%のルールを適用したいということでございます。
 7ページは、対象レセプトの情報、基礎情報を参考までにおつけしております。
 8ページ、その他の処理といたしまして、まず匿名化したコードの点数情報です。医科診療行為マスターあるいは医薬品マスターは、それぞれ診療行為とか医薬品には、そのコードに付随してと申しますか、点数の情報も入っていますけれども、その付随するコードの点数情報についても匿名化したいと考えております。ただし、他の行で合算されている場合については、そのままとしたいと思います。
 なお、記録されている点数から匿名化したコードを推定してはならないということにつきましても、紳士協定的ですけれども、明記させていただきたいと考えております。
 それから、高額レセプトの扱いでございますけれども、これは保険局で行っております医療給付実態調査で、その結果表の点数階級分布で使用しております、入院診療で言いますと70万点以上、それから入院外診療でありますと5万点以上に該当するレセプトを、まずデータから削除した上で抽出を行う。すなわち、該当レセプトは母集団から削除したいと考えております。
 この理由ですけれども、医薬品などの点数情報が別の行で合算されている場合については、点数情報をすべて匿名化することは難しいということがあります。その点数情報が残りますので、高額のレセプトの点数が他の点数を合算してしまうと、そのレセプトの総点数のようなものが算出できてしまう、推定できてしまうおそれがあるということから、最初から高額のレセプトについては削除した上で抽出していきたいと考えております。
 それから、そのほか削除した項目でございますけれども、公費レセプトにつきましては、公費医療であることを確認できる情報については、すべて除いた上で抽出を行いたいと思います。生活保護の情報などにつきましては、レセプト数が多いことから、レセプトそのものにつきましては、抽出前に削除は行わない予定でございます。
 それから、医科とDPCレセプトにつきましては、移植医療を受けた患者のレセプトに含まれる臓器提供者、ドナーの方の関連情報については、匿名性の観点からすべて削除したいと考えております。
 それから、以下の3つの情報、保険者に関する情報、医療機関コード、都道府県情報につきましては、今回につきましては削除して提供したいと考えております。
 それから、ちょっと細かい話ですけれども、各種マスターにないコードの扱いということです。いずれのレセプトにおきましても、データとしてマスターにはなくて、古いマスターを使っていますとデータが残ってしまう場合がございます。ある時期のマスターでは確認できない事例がございますので、これにつきましては抽出を予定しています平成23年10月時点のマスターと照合しまして、このマスターにないコードの情報については削除したいと考えております。
 以上、事務局からの説明でございます。
○山本座長 ありがとうございました。ただいまの御説明に関しまして、御質問、御意見がございましたら、どうぞよろしくお願いいたします。どうぞ、石川先生。
○石川委員 サンプリングデータセットにつきましては、今までのデータを提供するときには、例えば1回ぐらいしか読まないで、あと返していただくとか、そういう手順がありましたね。これについては、何回もやりとりするということを想定しているのでしょうか。データをお渡しした切りになるのですか。
○石井補佐 現時点では、基本的には探索的な研究ということで、第1回申出で一律に不承諾とさせていただいた研究を対象として提供することを考えておりまして、それ以外の点については個票の情報でありますので、基本的には同じルールにのっとって提供の手続をすると、現状考えております。
 ただ、探索的研究を対象としておりますので、前回の会議のときに若干言及させていただきましたけれども、例えば事前に公表形式を特定するということに関しては、もう少し緩やかに考えて審査するということで、現状は考えております。
○山本座長 ほかにいかがでしょうか。前回もその話題になったと思いますけれども、かなり安全に振った方式をとっていて、まずこれでやってみようということですので、その点をお含みいただいて御意見いただければと思いますけれども、いかがでしょうか。どうぞ。
○三浦委員 研究する側からの質問です。高額レセプトでかなり高い点数のものを削除するという点ですが、出現頻度としては非常に低いと思うのですが、総医療費に占める割合としてはある程度のものになると思われます。総医療費という形で分析するときに、影響が大きくなることが懸念されますので、ある程度丸めたもので削除せずに入れておくなどの工夫をすることも考えたらどうかと思います。
○山本座長 どうぞ、加藤補佐。
○加藤補佐 御指摘ありがとうございます。少し時期はずれるのですが、平成21年度概算で、こちらで本日御提案させていただきました70万点以上、5万点以上という基準で、医療費としてはどの程度を占めるかを出しております。
 資料9ページに出現頻度がございまして、この表ですと左側が入院関連の出現頻度、DPC、医科入院とありまして、どちらも70万点以上というレセプトが、1万例のうち医科入院だと1例未満、DPCだと約2例程度ということです。外来部分につきましては、入院外で1万人中で約4人、調剤で1人少々となっております。これが医療費で21年度で見ましたところ、概算にはなりますが、入院医療費で約0.4%、それから入院外で約2%、調剤で約1%ということになっております。
 この数値を大きいととるか、小さいととるかは御意見があろうかと思いますし、第2回以降のサンプリングデータセット提供において、この辺りの改善が必要であれば、是非第1回でお使いいただいた方々からの意見も参考にさせていただいて、反映していきたいなと考えております。
○山本座長 いかがでしょうか。はい。
○三浦委員 今、実際のデータをお聞きして、この程度だったら研究面で余り大きな影響はないのではないかと思いますが、ほかの委員の御意見もお聞きできればと思います。
○山本座長 高額の場合で金額だけ消しても、中身が全部残っていると足し算すれば出てしまうのですね。それをわからないようにする処理は不可能ではないと思いますが、現状、年度内に間に合わせるという大きな目標から言うと、ちょっとその時間がないのが多分実情で、これで本当にどれぐらいの不具合があるかというのは、使っていただき御批判をいただいた上で次回に検討させていただければというのが、先ほどの事務局からの御説明だと思うのですけれども、いかがでございましょうか。ほかに御意見、御質問。どうぞ。
○森委員 3ページですけれども、抽出方法のところで5歳刻みということなのですが、上はどこか丸めるのですか。
○加藤補佐 御指摘ありがとうございます。これにつきましても、従来どおり、85歳以上はトップコーディング、すなわち一くくりにして提供しようと考えております。
○山本座長 どうぞ。
○森委員 もう一点、これは多分落ちているのだと思います。8ページですけれども、その他の削除した項目で、当然、薬局コードも匿名化するわけですね。
○加藤補佐 大変失礼いたしました。医療機関コード並びに薬局コードということです。御指摘ありがとうございます。
○山本座長 ほか、ありませんでしょうか。どうぞ。
○三浦委員 8ページで削除する項目に保険者に関する情報が書いてあるのですが、例えば特定健診、特定保健指導に関する分析をするときなどは、その保険者の種類が国保か協会けんぽかといったことで、大きな違いが出てきますので、その保険者の種類程度の情報がありますと、健診の分析が可能になるので、そういったカテゴリーで情報を入れていただいた方がいいと思います。
○山本座長 今回は、特定健診の情報は提供を考えていないということですので、いずれこういうサンプリングセットが必要になるという御議論が多分出ると思いますので、その時点で考えるということでよろしいでしょうか。
○三浦委員 了解しました。
○山本座長 どうぞ。
○大久保委員 3ページ目の確認なのですが、医科の入院外のレセプトと調剤レセプトは、ハッシュ値でひも付けするとすると、調剤のレセプトというのは、必ず入院外の情報がついているということでよろしいですか。
○加藤補佐 御指摘の点は、入院外で2つ行がありまして、調剤の行と医科入院外の行があります。先生、御指摘いただいたのは調剤の行ということになるのでしょうか。
○大久保委員 はい。
○加藤補佐 いわゆる医薬品に関する研究に焦点を当てて分析される方もおられると思いますので、調剤は調剤単独で御用意しようと考えております。それとは別に、医科入院外の方でひも付けられるものについて調剤はひも付ける。ですので、どちらも比較的オープンに調剤の情報は入るのですが、抽出率といったところで入院外の方にひも付けられている調剤というのは、あくまでもベースは入院外の抽出を基にして、それにひも付くもののみということなので、ひも付けのパーセンテージ、100%にならないおそれもあります。医薬品に関する研究で、調剤だけでというニーズもあろうかと考え、御用意しようと現在は考えております。
○大久保委員 この表を見ると、入院外、プラス調剤というのが7,700万枚ぐらいあって、調剤のみというのは4,800万枚ですね。この差3,000万というのは、調剤レセが出ていない、例えば院内処方であるとか、薬が出ない入院外の方ということでいいのですか。
○加藤補佐 その辺りの詳細な分析はできていないのですけれども、恐らくそういったことになるかと思っております。
○大久保委員 ありがとうございます。
○山本座長 基本的には、入院外の医科レセプトは1か月分で、それに結び付く2か月枠の調剤レセになりますので、実際にやってみると、翌月分の調剤では、その月の医科レセと結び付いているものは外れてくる話になります。ですから、多分単純に上の2倍には絶対ならないのではないかと思います。ほか、いかがでしょうか。どうぞ。
○大久保委員 確認です。公費に関する情報は全部除くということですので、どのレセプトが公費か否かということすらもわからないわけですね。
○加藤補佐 御指摘ありがとうございます。今のところ、当初は公費のレセプトは削除した上で抽出を図ろうということも検討していたのですが、公費のレセプトは生活保護を差し引いてもかなりたくさんありまして、こちらの方では削除と書いているのですが、公費かどうかをすべて削除するというのは、今のところ公費ということだけは残すかもしれません。その辺りのところは御指摘のとおり、完全には検討が進んでおりません。
○北澤室長 ちょっと補足いたしますと、公費についての問題というのは、ある公費によっては非常に出現する回数が少ないものがございますので、匿名可能性の観点から、そういった情報については匿名化すべきじゃないかというところから発想しておりますので、レセプトが公費かどうかということ自体を消す必要性があるかどうかという議論もあります。
 そういったことが技術的にどこまで可能かということも含めて、最終的に決めて提供したい。使われる方のニーズからすれば、確かに公費かどうかというところだけ必要だとすれば、技術的に可能であれば、そういったところは提供できるような形で考えたいと思っております。
○大久保委員 とりあえず今の案では、例えば生活保護のレセプトとそうでないものを比較する研究をしようと思った場合は、無理だということですね。
○北澤室長 そうです。公費全体を消してしまえば、ちょっと難しいです。
○山本座長 どうぞ。
○石川委員 ちょっと教えていただきたい。4ページ目のサンプリングデータセットの匿名化処理ですけれども、匿名化というのを私などはいつもうるさく言って大変申しわけないのですけれども、この中で総出現回数の0.1%に達するまでといいますと、大体1,000に1つということで考えるわけですね。そうしますと、これは公衆衛生のデータとかでいきますと、2,000人に1人とか3,000人に1人という病名というのは、結構必要になってくるのではないかと思うのです。
 例えば風疹の脳症とかは3,000、4,000に1人の確率で出てきますので、0.1%という形で区切った場合には、これは研究者の方にお聞きしたいのですけれども、逆に大丈夫なのかなと思うのですけれども、いかがでしょうか。
○山本座長 いかがでしょうか。勿論、上を見れば切りがないとは思いますが、どうぞ、加藤補佐。
○加藤補佐 0.1%の今の御指摘の基準なのですが、傷病名ベースで考えますと、全国で100から200程度の出現回数になります。それは、都道府県47で普通に割ってしまいますと、各都道府県に3人から4人ということになります。さっき申しました医科診療行為につきましては、2,000人程度、一月に全国で出現していても、その診療行為は0.1%だと消される。だから、0.01にした場合、全国で見た場合には100から200程度の診療行為が消える。
 大体こういう基準になっておりますので、これに関しましては、研究者の方々からも使いにくいという声が非常にたくさん集まりました場合には、第2回以降、別の形でのパーセントの提示であるとか、ほかの匿名化とかも検討していく必要はあると考えております。
○石川委員 だから、診療行為じゃなくて、病名ということで言っているのです。私などは小児科だからそういうことを言うのですけれども、3,000に1人、2,000に1人というのもすごく大事なのです。それで、私が関係しているセンチネル・プロジェクトという、これは副作用チェックなどがありますけれども、この副作用チェックの発現などを見ますと、3,000分の1とかの率で珍しい病名が来ます。ですから、そういう点で全部切られてしまうと、そういうところには使えないのかなという心配を私はしているわけです。研究者の方たちが余り心配でないというのだったら、それでいいと思います。
○山本座長 頭金委員、どうぞ。
○頭金委員 前回の会議のときにも申しましたけれども、今回のサンプリングデータセットを用いる場合、使い方はかなり限定されると思います。今回につきましては、先ほど座長もおっしゃられましたように、かなりコンサバティブなルールで、とりあえずこれでやってみるという形と理解しておりますので、先ほど石川委員がおっしゃったようなケース、希少疾患あるいは非常に頻度の低い副作用等に関しましては、現状ではフルパッケージの方への申請ということで考えざるを得ないのかなと思います。
 ただ、このサンプリングデータセットの有用性を高めるという観点から、第1回目の審査で、ここぐらいは許容してもいいのではないかというということが明らかになれば、第2回目以降で是非御配慮いただきたいと考えております。
 以上です。
○山本座長 ありがとうございます。今、0.1%ルールで病名をダミー化すると、1,000に1つというのは入ってくるのですけれども、2,000に1つは削られるという感じなのです。これは、個人が特定できるリスクと研究の有用性の兼ね合いがありまして、今回は少しコンサバティブにこの辺りで行ってみようということです。
 それから、10万人に1人の副作用の発現というのも多分あり得るわけで、そういうものはこういう方法でのデータ提供は多分難しいので別の方法を考えないといけないだろうと思います。それは、来年度実施される研究の中で御検討いただいて、例えば全部情報を知らない状態のままで統計値だけ出す手法みたいなものも、数学的にはあるのですね。そういう手法を使えば、全くだれかを特定せずに、その比率だけを出すことも不可能ではないので、それは今後のデータ提供の検討にゆだねていただくことにしていければと、私個人的には思っています。
 確かにもう少し頻度の低い疾患が非常に重要になる分野があることは勿論ですし、それには公益性を考えた上で対応していかなくてはいけないと思いますが、この方式の中ではちょっと難しいかなと考えております。どうぞ。
○松田委員 傷病名の匿名化の問題は、基本的には傷病名マスターを使ってしまっていることが問題でして、そうすると流感とか普通感冒とか、それぞれ全部別の病名で挙がってきてしまう。それをまとめないといけないと思うのですね。それは、DPCの上6けたでまとめるところもありますし、社会保険表章用の分類でまとめるところもありますし、あるいはICD10でまとめる方法もあるだろうと思います。同じ病気だけれども、日本語病名として異なっているものをまとめるという作業をやらないと、多分この問題は解決しないと思います。そのルールも含めて検討が必要だろうと思います。
○山本座長 ありがとうございます。それも重要な御指摘だと思いますので、今後の検討とさせていただきたいと思います。今、まとめてしまうと、もっと削られてしまうことになってしまいますので、今後、検討していくとさせていただければと思います。ほか、いかがでしょうか。よろしゅうございますでしょうか。
 それでは、調剤薬局コードとか、そういう問題は若干ございますけれども、一応、期間も迫っているということで、おおむねこの方式でサンプリングデータの制作にとりかかりたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
 それでは、次の議題に移りたいと思います。事務局から「次回以降のデータ提供について」に関して御説明をお願いいたします。
○北澤室長 それでは、資料2の1ページをごらんください。次回の提供に向けたスケジュールをお示しさせていただいております。
 まず、3月21日に、先ほども少し申し上げましたが、事前説明会を予定しております。これは2つございまして、1つは基本データセットに関する事前説明会、サンプリングデータセットですね。それから、次回レセプト情報等提供に関する事前説明会の2つを予定しております。
 その内容につきましては、この試行期間におけるレセプト情報等の提供の枠組みがどういうものか。それから、前回申出でデータ形式がなかなか御理解いただいていないのではないかと思われる事例もありましたので、レセプト情報等の情報のデータ形式についても詳しく御説明したいと思っております。
 それから、このレセプト情報等を使った分析の経験がおありの講師の先生方にもお願いいたしまして、レセプト情報等の利用方法についても御説明したいと思っております。
 ※にありますとおり、今回の基本データセットの提供につきましては、第1回申出で不承諾となった方を対象としております。それから、基本データセットを希望する場合には、(1)に参加する必要があるということです。なお、(2)につきましては、昨年5月の説明会に参加した方については、全体像については一度御説明を聞いていただいているということで、参加は必須としない予定でございます。
 それから、4月上旬から4月下旬にかけまして、それぞれの事前相談、申出を受け付けたいと思っております。なお、※にありますとおり、全数データの方ですけれども、今回は事前相談期間における相談を必須としたいと考えております。詳細は、別途公表したいと思っております。
 それから、5月から審査に入りまして、まず基本データセットの審査を先行させます。その後、7月に全数データの方の審査を行いたいと考えております。
 次のページですけれども、次回の申出に当たっての留意事項を、前回の議論も踏まえてまとめております。
 第1回申出で一律に不承諾となった「探索的研究」へのニーズに対応するために、「サンプリングデータセット」の提供を次回から開始する。
 先ほど申し上げたとおり、「サンプリングデータセット」の利用申出については、第1回申出で不承諾となった者のみが行うことができるとしたいと思います。
 それから、これは前回御議論いただきましたが、1人の申出者・利用者に対して同時に提供することができるレセプトの情報等は、1件まで。それから、募集期間内に申出が非常に多かった場合については、有識者会議での議論を経まして、優先順位の高い申出に対してデータ提供を行いたいと考えております。
 次のページをごらんください。審査基準の明確化ということですが、まず優先順位でございます。
 今後、データ提供の申出が増加していくことも考えられますけれども、申出が非常に多くなってセキュリティー要件などの面で審査を了する申出が増えた場合には、すべての申出についてデータ抽出を行うことは困難ではないかと考えております。参考に書いてありますが、第1回の申出で承諾されましたデータ抽出の例を見てみますと、その抽出時間に約200時間を要しております。これは、営業日で言いますと2週間程度になります。ですので、こういったものが10、20となってきますと、1年のほとんどがこの抽出の作業になってしまうこともございます。
 こういったことから、審査の基準は前回明確化していただきましたので、それとは別に各申出データ提供の優先順位をつけまして、順位の高いものから順番に対応できるものまでデータ提供を行いたいという御提案でございます。その評価方法ですが、有識者会議の委員の皆様にも御協力いただきまして、有識者の先生方の評価の部分と、それから事務局において行う部分に分けまして事前に点数化いたしまして、最終的には有識者会議で審査を行ってはどうかと考えております。
 その評価項目につきましては、下の1から5にあるとおりですが、具体的には4ページもあわせてごらんいただきたいと思います。点数付けの考え方ということです。
 例えば事務的な作業が膨大であっても、極めて学術的に有益な研究であれば、そのデータ提供の優先順位については考慮する必要がございますので、有識者委員の学術面での評価点数と事務局による実務面での評価点については、同点数にしております。この点数のみではなくて、両者の点数を勘案して総合評価のもとにデータの提供の可否を決定していきたいと考えております。
 その評価項目につきましては、1の学術的な期待度、2の研究内容の簡潔さ、明解さが有識者委員の評価項目。それから、3の具体的な政策への反映を想定しているか、していないか。それから、研究地域の範囲が、ナショナルデータベースにつきましては、全国ベースのデータであることを勘案して、全国のデータの申出を優先してはどうか。あるいは、活用するデータ量については、先ほど少し申し上げた抽出の処理時間を考慮して、より少ないものを優先的に提供してはどうかといった観点で評価を行っていただければということでございます。
 続きまして、5ページの公表形式でございます。
 現在の成果物の公表におきましては、1、2にございますとおり、公表形式の一応の基準というものを設けております。一方で、医療提供体制の集計を行う場合には、地域の中核病院などに限られると、集計単位が極めて小さくなる可能性が高いといった課題もございます。このようなことから、公益性の高い研究等を目的とするものについては、できる限り柔軟に対応することが考えられますが、一方で、個別医療機関等に予想外の影響と申しますか、データの質としては必ずしもプラスではない情報が含まれる場合もありますので、慎重な対応が必要ではないかと考えております。
 このようなことから、公表前の事前報告につきましてはきちんとさせていただいて、公表の可否について判断が必要と考えられるものについて、有識者会議にも諮ることといたしまして、個別に判断していければと考えております。
 次の6ページ、集計表情報についてでございます。これは、前回、その定義については御議論いただいて、方向性については了解いただいたところですが、若干加えて、統計法における例を参考に、少し考えてはどうかと思っている点がございます。
 統計法のオーダーメイド集計におきましては、集計対象となる項目についてはあらかじめ限定しております。加えて、集計方法についても、その対象項目というのは2次元または3次元までの集計といった縛りが設けられております。これは、単純なクロス集計でも、集計単位が複層化していきますと、複雑さが増すという観点と、それから個人の特定可能性が高まるといったことが懸念されます。ですので、レセプト情報等についても一定の明確な基準が必要ではないかと考えております。
 御提案といたしましては、例えば集計対象項目はレセプトごとの傷病名、診療行為、医薬品コード、特定器材コード等に限定しまして、集計方法については、性別、年齢階級別、都道府県別の集計、これが集計の形態として多いと思いますけれども、こういったことを念頭に置いて、原則3次元までとすることとしてはどうかと考えております。3次元と厳しく規定してしまいますと、学術的に非常に有用であるということで、どうしても3次元を超えて必要な場合も想定されますので、ここでは原則として3次元までといった御提案をさせていただいております。
 続きまして、7ページ、法的枠組みの整備ということでございますけれども、現在、この情報の提供については、24年度までを試行期間としております。また、将来的に法的仕組みの整備を検討するということで、以前からも御説明申し上げております。
 現時点で法整備が考えられる事項については、下の枠に書いてあります6点ほどを考えておりますけれども、この中で罰則とか手数料の規定の設定に当たりましては、提供するレセプト情報等のデータについて、抽出作業とかデータ形式について一定の標準化がされることが前提ではないかと考えております。
 ですので、今後、予定しております基本データセットによる提供データ形式の標準化などを進めるなどの取組みを進めまして、そういった進捗状況等を見きわめた上で検討する必要があると考えております。
 具体的には、次の8ページに統計法の罰則の例をお示ししております。
 統計法の例で言いますと、個人情報の保護の観点などから、統計データの匿名性の違いなどに着目して罰則に差を設けております。この観点で言えば、現行の全数データの個別抽出によるレセプト情報等については、調査票情報に準じて考えられると思います。また、基本データセットについては、匿名化がされていますので、匿名データに準じることが考えられますけれども、学術的研究というのは、まだ厳密な意味でしておりませんので、その匿名性が担保されないうちについては、調査票情報に準ずることも考えられます。
 こういった観点から、基本データセットの標準化を進めていく中で判断していきたいと考えております。
 次のページで手数料の例を挙げておりますが、統計法におきましては、オーダーメイド集計と匿名データの提供について手数料を設定しております。この設定に当たりましては、過去の数年次にわたる実証研究における実績を考慮した標準処理時間などを参考に設定されていると聞いております。こういったことを考えますと、レセプト情報等においては、その実績を積み重ねることによりまして、ファイルの標準化とか匿名性の確保、あるいは標準的なデータ抽出作業工程の確立などを行った上で、こうした事項について検討する必要があろうかと考えております。
 事務局からの説明は以上でございます。
○山本座長 ありがとうございました。ただいまの御説明に関しまして、御意見、御質問があれば、よろしくお願いいたします。どうぞ。
○森委員 審査基準の明確化、3ページ目、4ページ目ですけれども、今後、申出が増えて、ある程度の要件を満たすものが増えたときに、きちんと優先順位をつけようというのはいいと思います。それには、選ぶ上できちんと評価軸というか、基準を決めなければいけない。
 その中で、4ページ目、1の学術的な期待度のところで、そもそも低いというのを入れるかどうかということ。かつ期待度が低いものに1点がついていますので、この考え方はどうなのかと思います。
○山本座長 はい。
○石井補佐 この考え方は、まず上の方の通常審査部分というところがございます。これは、通常の研究内容の公益性というところであるのですが、いわゆる革新的な、非常に目新しい研究が期待できるものなのかどうかといったところに関しては、事務局においてはなかなか判断しづらいところもございます。
 その点については、一定の公益性が担保されているということと、実際の成果というところは別の軸ではなかろうかと考えておりまして、そういう研究内容の公益性が担保されている中において、また更にその中で、成果としてはどれぐらい期待度が高いものかどうかということがあるので、それは一定の公益性があるという前提のもとで、更にその中で順位をつけるという考え方でございます。ですので、配点は確かに違うところはあるのですけれども、一応の基準としてはこういう配点を考えさせていただいております。
○森委員 わかったような、わからないような、なかなか理解しにくいことだと思います。
○山本座長 研究目的などは非常に公益性が高くても、実際にナショナル・レセプト・データベースを使って、この研究が可能なのか、不可能ではといった話が多分出てくると思うのです。それは、事務的な審査ではなかなかわからないので、専門の方に見ていただいて、評価すべきであろうという意味で、この項目があるのではないかと思います。配点が1から5の5段階になっていますけれども、最低でも1点というのは、確かに工夫の余地はあるかと思います。ほかいかがでしょうか。どうぞ。
○冨山委員 1ページに次回の提供に向けたスケジュールと書いてある。その中で、4月上旬から全数データの事前相談開始、そして7月には全数データの提供申出の審査ということなのですが、今までの話だと、今回は基本データセットに関するということですが、全数データというのは、例えば歯科のレセプトも含めるのか、この扱いというのはどういうふうになっているのでしょうか。
○石井補佐 全数データというのは、サンプリングデータセットとの関係で、そう呼ばせていただいているのですけれども、第1回の申出で対象としたやり方で、当然、歯科レセプトも含めて、抽出したデータではない、データベースの中に入っているデータをすべて対象とした中で、研究に必要なものを抽出して提供していくものです。それも基本データセットと同じタイムトラックで全説明会を開催して、申出受付もすることを想定しております。
○山本座長 どうぞ。
○石川委員 7ページ目、法的な枠組みの整備ということで、24年度までを試行期間ということで、法的仕組みの整備ということを言われているわけですけれども、これは大変期待しております。今まで私たちがやった作業というのは、日本の中では、このレセプト利用ということで、いろいろ研究される方にとっては大変重要な会議だったと思っているのですけれども、試行期間の後にきちんと個人情報保護といった権利が守られるようなことが、ちゃんと仕上がるかどうかということになると思います。
 それが、25年から番号法も含めてきちんと整備されていけるどうかということだと思うのです。もしいけない場合はどうなるか。このまま試行期間として続くのかどうかということが1つ。
 それから、内閣府のタスクフォースの会議でレセプトの利活用の議論をしております。これについては、第三者利用ということじゃなくて、自治体の方たちも含めた利用についてやっているわけですね。この有識者会議での議論が、自治体の人たちの利用のところにも反映するような、厚生労働省の中で横のつながりとかをきちんとやっていただきたいという強い要望があります。
 それと、是非とも法的な枠組みについては、例えば8ページの現状の罰則の規定では、国民としてはとても安心できない内容だと思うのです。正直言いまして、私たちはレセプトのレセコンも含めた発出者として、あるいはレセコンを使っている者として、現実にこういう利用がもっと巨額なお金で動いているということを知っております。だから、国民が自分たちと言ってもいいレセプトデータを使われるときに、もっと罰則を厳重にしていくことも含めて、是非進展をお願いしたい。あと1年しかないわけです。大変お忙しい状況になると思うのですけれども、よろしくお願いしたいと思います。
○山本座長 事務局から。
○石井補佐 まず、法的仕組みの整備と試行期間ですけれども、24年度までを一応試行期間と位置付けさせていただいて、実績を踏まえて法的な仕組みの整備などについて検討するということであります。本日の御説明でも少しさせていただいておりますが、例えば罰則規定の問題もそうですし、手数料の話もそうですけれども、提供するデータの標準化というのを両にらみで進めていかなければならないだろうと考えております。
 実際に法的な仕組みの整備というものを、どのタイミングで行うかというのは、24年度までというのを一応の目安として私どもとしても考えておりますけれども、現実問題としては、そういったところの進捗も踏まえながら考えざるを得ないかと、現状考えております。場合によって、そういったところの整備をもう少し進める必要があるということであれば、試行期間を、現状の枠組みを続けていくということは考えられるかなと想定しております。
 それから、内閣府等で議論されております、自治体とか医療機関といった主体でレセプト情報を扱うようなお話に関しましても、これは第三者利用と、実際に保険者とか自治体がそれぞれの本来の業務として使うものというのを分けなければいけないと思っております。当然第三者利用ということであれば、同じ情報を扱うのに、それぞれ別のルールというのはないと思います。
 必要があれば、我々の方もタスクフォースに、この現状の第三者提供についての進捗状況を定期的に御報告するような機会をいただいておりますので、そういった中で運用ルールを私どもの方から内閣府の方に御説明していきたいと考えております。
○石川委員 どうもありがとうございます。7ページ目の現時点での法整備が考えられる事項の3番目の丸ですけれども、有識者会議の位置付けについてということが私は非常に興味があるところなのです。ですから、後者の自治体の利用、それから保険者の利用について、そこがどうやって一定の整備ができるかということについては、この有識者会議をそちらの方にも影響力があるような形にすることが大事かなと考えておりますので、是非御検討いただきたいと思います。
 正直言いまして、研究者の方たちは、私もちらちらと0.1%条項のことについて言いましたけれども、ここで余り縛りをやっていますと、例えば医療整備の問題といったことでは、自治体のデータの方が使いやすいという動きが出てくるのではないかと思うのです。それから、保険者の方から直接データをもらった方が、私たちは研究しやすいという発想も出てきてしまうと思うのです。そこで危険なのは、私は個人情報といったもののきちんとした守りができるかどうかということだと思います。
 以上です。
○山本座長 ありがとうございます。どうぞ。
○冨山委員 今の石川先生に関連しまして、保険者というのは一定のルールの中でレセプト情報の保護があるのは当然存じているのですけれども、保険者にしても市町村にしても、今後、そこから第三者の組織に研究を委託する形が当然あるわけですから、その部分ではここと形が似ているわけです。やはりセキュリティーとか罰則の部分を十分考えていただかないと、そこから個人情報が漏れる可能性もあるわけです。その辺も懸念しているところなので、よろしくお願いしたいと思います。
○山本座長 ありがとうございます。どうぞ、宮島先生。
○宮島委員 関連して私も同じ点がすごく気になっていたのですけれども、この法的な仕組みの整備の検討を、今の段階で、どこでどういうふうにやるのかというところが、余りきちんと定まっていないと思いますが、かなりかぎになるところだと思います。この会議でもある程度私たちも意見を言えるのかもしれませんが、石川委員が今おっしゃったように、調査票情報に対する罰則にしましても、私たち素人が想像しただけでも、100万円ぐらいだったら払ってでもやってしまおうという人は幾らでもいるのではないかという心配があります。
 今、日本にあるシステムとの比較だけではなくて、これまでもいろいろな例で出てきた、海外の制度はそのリスクに関して、どのような罰則を設けているかということや、かなり多面的な議論が必要なのだと思います。それから、今おっしゃったような横の制度・情報とのつながりとか、提供の仕方との整合性も必要だと思います。
 ですから、どこかの段階で法的枠組みの整備を、どういう形でちゃんと議論していくかということが定まらないと、その辺の部分の安心感につながらないと思いますし、残されている時間はそんなに長くはないのかなと思いますので、ここはきっちりお願いしたいと思います。
○山本座長 ありがとうございます。どうぞ、新保先生。
○新保委員 慶応大の新保です。法整備について、3つほど意見を述べさせていただきたいと思います。
 まず1つ目に、今回、このような形で情報提供を行うに当たって、次の点について注意をしておかなければならないと思います。
 秘密の保持なのか、個人情報の保護なのかということについて、両者には異なる側面があるという問題です。例えば統計法に基づく罰則については、従来どおりの秘密保持義務と図利目的、利益を図る目的による不正利用に関する罰則になります。そうしますと、これはあくまでも秘密に該当する情報についての罰則適用ということになりますから、例えば氏名等については秘密には当たらないことから、秘密には該当しない個人情報はその対象外になってしまうという点がございます。
 一方、個人情報となりますと、これは非常に広い範囲の情報が射程範囲になるわけですけれども、そうなりますとレセプトの情報に限定して考えるのかどうかということも含めて、検討が必要になってくるわけであります。具体的には、そもそも一般法としての個人情報保護法の問題が大きく関わってくる部分と、それから現在、検討が行われている特別法としてのマイナンバー法や医療情報保護法の問題が関わってくることになります。
 とりわけマイナンバー法との関係において、非常に広い範囲で、今後は単なる個人情報ではなく、番号との関係における問題も出てまいりますので、この件について、今後、場合によっては一般法としての個人情報保護法の改正も含めて、検討が必要な部分が出てくると予想しております。
 二つ目につきましては、その法整備の検討に当たって、そもそもどのように検討を行うのかということが課題になるわけであります。具体的には、本有識者会議で検討を行うということについては、非常に難しい状況かと思います。具体的には、今後、例えばマイナンバーについては、国家行政組織法3条に基づく番号情報保護委員会が設置されることとなっておりますが、当該委員会で具体的な検討が行われることになります。したがって、本有識者会議でその点についてまで検討を行うということは、現状ではかなり荷が重いのではないかと思います。ですから、法整備の検討について、そもそもどのように検討を行うのかということを考えておかなければ、一般法としての個人情報保護法、それに関連するマイナンバー法などの特別法との関係も含めて、他の法整備との関係における問題について検討を行う際に、どのように行うのかということが課題として非常に大きいと考えます。
 最後に3つ目ですけれども、せっかくこのようなレセプト情報が研究目的で活用できるということで、非常に有意義な情報提供の取組みが行われている段階において、この法整備ということについて、罰則ということをまず最初に考えますと、結果的に萎縮効果とか、本来可能な研究を行うことができないといった、従来から指摘されている萎縮効果が発生する可能性があるということも考えられます。
 ですから、罰則を検討するに当たっては、適正な利用を確保する上で必要な罰則の検討を行うことが必要であって、先ほど申し上げた点も含めて、今後どのような検討を行うのかについては、私も非常に関心を持っている次第であります。
○山本座長 ありがとうございます。事務局から何かありますか。
○石井補佐 法的枠組みの検討の件に関しましては、新保委員おっしゃられましたように、現在、番号法案の関係とか、まさに個人情報という観点で着目すれば、ほかの法令とかなり広範なところに影響する話でもありますので、政府全体の方針などもよく見ながら、どういう仕組みで、方向で検討していくかというのも、必要に応じて、この有識者会議にもその進め方について御相談しながら、今後どういう道筋をつけていくかということは検討していきたいと思っております。
○山本座長 ありがとうございます。番号法というのか、番号法に関連して、個人情報保護法の医療・介護分野の個別法の検討をすることになっていて、それを検討する体制もほぼ決まりつつあるところで、そこと関係を持たない限り、この法制度の整備は恐らく難しいのではないかと思います。そちらの方は1年間で結論を出す予定になっているようです。私もそうですし、ここにいらっしゃる何人かの方がその検討のところに入ってくることになろうかと思いますので、そこはちょっと連携を持ちながらということで進めていかざるを得ない。
 先ほどのこのNRDBじゃないレセプト情報の問題まで扱うというのは、現在の有識者会議の設置目的からすると、ちょっと目的外になってしまいますけれども、これは非常に重要な問題ですので、そこも含めて検討するとなると、少し枠組みを広げて考えていかざるを得ないかなと考えております。これは、貴重な御意見をたくさんいただきましたけれども、このことに関しては事務局の方でも、この有識者会議だけではなくて、厚労省内での検討に連絡していただければと思います。
○山本座長 正式にはもっと長い名前で、通称がマイナンバー法ですね。
ほか、いかがでしょうか。どうぞ。
○石川委員 新保先生の大変整理された御意見でよくわかったのですけれども、勿論ここでそういう法について検討するということはないわけですけれども、私たちとしては、今回、やっている作業に対して大変期待しているわけです。それは、今まで日本の中できちんとしたエビデンスに基づいた医療がやれるようなデータが少なかったわけですね。それができるような可能性を秘めているということで、きちんと法整備して、それから利用もちゃんと一定のルールですることによって、日本の医療はますます発展できるだろうと考えているわけです。
 そういった点では、私たちはこのレセプトデータというものの発出者として協力する用意は、勿論あるわけですね。ところが、そこで医療というのは患者さんと医療従事者がいて、患者さんの秘密か、個人情報かわかりませんけれども、秘密も個人情報も含めて守り切れないとか、我々がやっている医療ということのいろいろな環境も守れないということじゃ困るということですね。ですから、そこをきちんとやってもらう。
 これは、高確法、それから医療費適正化計画というものでやられているほかの分野についても、ここの範疇だけじゃなくて、そこはきちんと適用していただきたい。そうすると、レセプトのいろいろな整備というものを私たちも自信を持って進めることができる。迫井企画官、ここにいらっしゃいますけれども、レセプトを発出するときの整備というのも求められているわけだけれども、我々はそれは安心したものでないと、なかなかその整備に着手できないこともありますので、是非それはお願いしたいということです。
○山本座長 ありがとうございます。ほか、いかがでしょうか。どうぞ。
○松田委員 視点が違う話なのですけれども、データを提出するときの審査基準の明確化とかあるわけですが、4ページです。研究内容の簡潔さ・明解さのところで、内容だけでなくて、5の活用するデータ量にも関係してくるのですけれども、そのデータの切り出し方というのがかなり明確になっていないと、後負荷が非常に大きくなります。
 ですから、申請される方がきちんとレセプトの構造を理解されて、どの項目をどういうふうに引っ張ってくるのか、どういうふうに結び付けるのかということを、そのまま切り出しのロジックの方に反映できる形で書いていただくことが、多分申請の条件にあるべきだろうと思います。それがないと、申請を受けて切り出したけれども、申請者が要求したものと全然違うものが出てくるということが起こってきかねませんので、そういう意味で、申請される方はデータの内容・構造をきちんと理解した上で、切り出しに直接反映できるようなロジックを、記述をちゃんとできるように。それをこの中に入れていただいた方がいいのではないかと思います。
 もう一点、先の話になりますけれども、諸外国のいろいろな運用を見ていても、個別のデータが個々の研究者のところに渡されてしまうと、私は少し危ないのかなと思っています。アメリカがやっているように、オンサイトで、だれが、どのようにそれを切り出し、どういうふうに集計したのかというログがちゃんと残る形で、将来的には運用をすべきではないか。
 今、試行期間ですけれども、そういうふうにしていかないと、先ほどいろいろと御意見があったようなセキュリティーの問題とか、個人情報の保護の問題がきちんと担保できませんので、そういう運用体制のハードのところもきちんと考えていただきたいと思います。
○山本座長 ありがとうございます。今後の課題として、是非検討していきたいと思います。
 今は結構難しくて、普通には触れないような形式になっているので、オンサイトでやるとしても何らかの整備が必要になるだろうと思います。
○松田委員 それで、アメリカの仕組みでは、オンサイトのところにはきちんと補助する人がいて、いろいろトレーニングもしているわけです。多分、そういう枠組みをつくっていくべきじゃないかと思います。
○山本座長 台湾もオンサイトでやれますね。ありがとうございました。
 それでは、法制化、それからこの評価基準に関しましては、御意見を伺うチャンスが若干あろうかと思いますけれども、一応、この3月からのスケジュールは、ほぼこのような形で進めさせていただきたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
 それでは、次の議事に進みたいと思います。「DPCデータの提供について」に関して説明をお願いいたします。
○迫井企画官 それでは、保険局の企画官、迫井でございますが、前回、DPCのデータ提供に関します、今後のさまざまな取り扱いにつきまして、当有識者会議に御相談させていただきたいということで御説明させていただきました。
 そのときの御説明の中で、あるいは質疑の中で、今そもそも取り扱っておられるレセプトデータとの違いでございますとか、何が特徴なのかということを、御指摘を踏まえてもう一回整理させていただいた上で、今後、御検討いただくに当たっての最終的な論点でございますとか特徴をもう一回まとめさせていただきたいと思って、今回、御説明させていただきます。
 お手元の資料3をめくっていただきまして、3枚にまとめさせていただきました。
 まず1枚目ですが、前回、DPCデータ自体は御説明させていただいたのですが、そもそもレセプト、特にナショナルデータベースとの関係がどうなのかということが少しわかりにくかったように思います。そういった御指摘もございましたので、簡単な模式的なまとめをさせていただきました。
 まず、一見してわかっていただけると思うのですが、かなりの情報内容は基本的に重複しています。特にナショナルデータベースで記載されております重立ったものは、もともとDPCデータは診療報酬の支払いに使用していくものでもございますので、かなり重複しています。
 その一方で、前回も御説明させていただきましたけれども、E、F、Dといった報酬関係以外の様式1と言われています診療録情報の内容は、一部重複はしておりますけれども、特に下の方にございます赤い枠がかかっていない診療情報の、例えば患者さん個人の身長とか体重というさまざまな診療上の情報が付記されておりますので、ここは明らかにレセプト上にはないものでございます。
 それから、様式3、様式4というのは、それ以外の付加情報がございますけれども、これはどちらかといいますと、施設とか保険上の関係の情報でございますので、主な論点としては、この診療情報が内容的には大きく違うということでございます。
 次に、その下の2ページ目でございます。
 もう一つの大きな相違点は、匿名化に係るデータ収集時の相違でございます。レセプトデータに関します匿名化処理の方法は、既に御案内、整理されておりますけれども、資料のほぼ下半分に参考という形で書かせていただいております。
 このような視点で、DPCデータはどういう流れで処理しているのかを見ていただきますと、明らかな違いを上半分の※で書かせていただいております。DPCデータは、医療機関から厚生労働省に直接データ提出を求めております。その際、医療機関を出た時点で、患者さんの氏名は含まれておりません。ただ、これは突合して、さまざまな統計処理をする関係で、医療機関ごとに同一の患者さんがわかるようなIDを付記することを求めております。
 それ以外のものにつきましては、例として書いてございますが、性別とか生年月日、それから受療行動を把握する意味も特にございますので、郵便番号を住所の代表的な情報として付記していただいております。こういったものについては、そのままデータベースに収集されているという違いがございます。
 以上のような相違点を頭に置いていただきまして、3枚目でございます。
 前回、大ざっぱな論点と課題みたいなものはお示しさせていただいているのですけれども、改めまして、こういったことが今後、御検討いただくに当たっての論点になるのかなということで、3つまとめさせていただいております。
 まず1点目ですが、内容的には重複している部分が多いわけですから、なぜDPCデータを使うのだという話に当然なるわけで、そこについて、特にメリットの面ではどういったことがあるのか。前回、実際御議論いただきましたけれども、4つに整理させていただいております。
 1つ目の白丸ですけれども、基本的に生い立ちが急性期の入院医療というものを分析したり、評価するということでございますので、逆に言いますと、急性期入院医療の分析については非常にすぐれた特徴があります。
 例えばデータの項目とかデータセット、それからDPCデータフォーマットと言われておりますけれども、フォーマット自体がそもそも急性期の医療を分析する、研究するということで、さまざまな問題提起や御意見を踏まえて開発され、改良されてきたという側面が1点目の特徴でございます。したがいまして、急性期入院医療を分析したいという話になりますと、DPCデータを使いたいとなってくるということでございます。
 2点目ですが、これは先ほどの特徴とも重複すると言いますか、関連するのですけれども、その一つの大きな理由が時系列的な日付情報があるということでございます。ただ、これはレセプトの様式の見直しの中で、今回の改定以降、通常のレセプトについても日付の情報が入りますので、この点の優位性については必ずしも普遍的なものではないので、※をつけております。
 プロセスの情報がこれでかなり明快にわかりますので、括弧書きで例えばということですけれども、医療の質的な評価においては、タイムフレームが重要でございますし、例えばクリニカルパスとかさまざまなガイドラインが実態とどう違うのか、どう適用しているのかという研究については、こういった日付情報、タイムフレームの情報は不可欠なので、そういったことが非常に有効だということでございます。
 3点目ですが、先ほど見ていただきましたデータセットとの違いによるものですけれども、レセプトにはないデータによる分析が可能です。例として書いておりますのは、さっき見ていただきましたけれども、居住地を代表する郵便番号の情報。これはもともと受療行動を把握したいという趣旨で付記されておりますけれども、例えば地域医療計画で各自治体がさまざまな医療の実態・動態を検討する際に非常に有効ではなかろうか。あるいは、がんの病期の分類がございますけれども、これはがん対策、がん医療の分析において非常に有効であると考えられます。こういったものはレセプトにはございません。
 最後、4点目ですが、これは前回、松田委員にも御説明いただきましたけれども、DPCデータとレセプトデータは、主傷病と副傷病、特にDPCデータは請求に基づく形で、こういった違いを明確にして記載を求めておりますので、主傷病を明確に区別した分析が当然可能になるという点で、圧倒的な違いがあるということでございます。
 2点目、黒ポツですけれども、ほかにどういった論点があり得るのかということで、ある意味逆の部分があります。やや慎重に検討する必要があるとすれば、先ほどの特に簡易診療録情報、様式1の中には、個人情報としてよりセンシティブな内容が入っていますので、この取り扱いについて留意が必要でございます。
 それから、先ほど見ていただきました匿名化に関わる話ですけれども、複数の情報を組み合わせると、より個人が特定されやすくなるということは当然発生しますので、この点について留意が必要である。
 最後、3点目でございますが、そもそもこのDPCデータの前提といたしまして、DPCという支払い調査を含めてですが、この枠組みに入っていただいていることが前提になるのですが、これはレセプトと違いまして、すべての医療機関を網羅しているわけではない。普遍性と言いますか、悉皆性については少し劣る点がある。この点は、当然留意する必要があるといった特徴を踏まえていただいた上で、今後、さまざまな手順とか提供に係る取り扱いについて御相談させていただきたいと考えております。
 私の方からは以上でございます。
○山本座長 ありがとうございました。御説明に関しまして、御質問、御意見、ございましたら、どうぞよろしくお願いいたします。
 この厚生労働省に提出しているデータというのは、何か法律に基づいて医療機関に出すことになっていて、厚労省が法律に基づいて分析することになっているのですか。
○迫井企画官 前回も整理させていただいておりますけれども、直接法的な枠組みということではございません。広い意味では、健康保険法に基づく診療報酬支払いでございますけれども、その根拠となるデータ提出を求めているということです。高確法とかと違いまして、明確な根拠規定というものはありません。
○山本座長 ありがとうございます。ほかにいかがでしょうか。今回は、これから先、議論していただく上で認識を一つにしようということで御説明いただいたところで、これは今後、DPCデータの提供に当たっては、レセプトと同じガイドラインというわけにはいかないと思いますけれども、どのように考えていくかの御議論をお願いしなければいけないと思うところです。御説明に関しましては、特にございませんでしょうか。どうぞ、石川先生。
○石川委員 急性期病院の約半数ぐらいがもうDPC病院ですので、例えば心筋梗塞だとか重篤な疾患については、これで十分足りると思いますけれども、3番目に言われた、これが急性期病院のすべてではないというところで、研究者の方たちに統計を出すときに注意していただきたいと思います。半数のDPCじゃないところがあるというのは、例えば田舎の方へ行きますと、急性期病院と慢性期の流れが一つの病院の中でできているところもありますので、そういった点の注意が大事かなと思います。
 それと、これはプロセスベンチマークは、DPCについてはすごくよく出ると思います。内閣府のやっているタスクフォースでは、レセプトからプロセスベンチマークを診療所や介護でやろうという検討を今、しております。私たち発出側としましては、これは大変無理があるということを言っているのも、ちょっとつけ加えておきたいと思います。
○山本座長 ありがとうございます。ほか。どうぞ、宮島さん。
○宮島委員 前回の御質問に丁寧に答えていただいて、どうもありがとうございます。
 私が気にしているのは、一般の人がどのように受けとめるかです。研究者の方とか医療関係の方というのは、DPCに関しても、レセプトに関してもかなりよくわかっていると思うのですけれども、今回のデータ利用というのは、一般の人が一定程度の安心感と、このシステムに対する信頼を持ってでないとスタートできないと思うのです。
 もしも一般の人がDPCというものがよくわからなくて、しかもいろいろな情報が入っていて、すごく心配だということを強く思ってしまいますと、もともとの情報の利用という、私たちがこれは医療に役立つだろうと思って考えていることに対しても、一つのハードルになってしまうのではないかとすごく心配です。
 ですから、今回、御説明していただいたようにというか、もしかしたら一般の人にはもっとわかりやすく、今日の御説明はかなりわかりやすいのですけれども、更にDPCというものが新たな、細かな情報がわかってしまう脅威ではないということとか、おっしゃったようにデメリット、心配は、レセプトデータとは別の部分にもあるわけですから、その一つひとつについて、どんな形でデメリットの部分を抑えていくのかということをきっちりと提示していくことで、このよさを生かせるのではないかと思います。
 今後の議論では、DPCが全体の障害にならないような形で、DPCをうまく利用できるといいと思います。
○山本座長 ありがとうございました。是非そのように議論を進めていきたいと思います。どうぞ。
○石川委員 済みません、もう一つ質問なのですけれども、DPCもこれだけ皆さん、利用するようになってきますと、このところ、例えば入院日数の問題とか再入院の数、それから本当に病期として治ってきているかということについての、あるデータを見ると、病院群によっては再入院率が高くなっているとか、それから1回の入院で病気が本当によくなっているかどうか。この評価はなかなか難しいということを見たりしているのですけれども、その辺のところはどうでしょうか。
○迫井企画官 重要な御指摘、ありがとうございます。
 DPCの制度導入の診療内容に対する影響は、基本的には非常に重要な課題ですので、継続的にこのデータを使って評価を続けていただいています。まず、今の時点で得られている一定の結論と言いますか、我々の認識、その評価の結果ですけれども、御指摘のとおり、再入院の割合が、導入当初から比べますと、数字的には少し上がってきているのは事実です。
 ただ、これについては分析、つまり、なぜなのかという評価を試みております。今の時点でわかってきていることは、特にがんの化学療法がかなり広範に実施されるようになりまして、つまり診療して完結したつもりが、結果が悪くて再入院しましたというケースと、あらかじめ退院した時点でもう一回来ていただきますからねということで、予定されている再入院とを分けて分析しますと、明らかに予定されている再入院が増えていて、予期しない再入院については、数字的に余り変わっていないという御指摘がありました。
 ですから、マクロというか、オーバーオールで再入院の割合は確かに高くなっているが、そういった側面があるので、現時点で少なくともこの制度自体が悪さをして悪影響を及ぼして、再入院が増えているということではないのではないか、ということがまず1点でございます。
 それから、転機、特に治癒とか軽快の区別の仕方によって、数字が幾分動いている部分もございます。これは、診療報酬上の評価と連動している部分もございまして、治癒・軽快の区別をもししない形で評価しますと、全体的に余り傾向が変わらないのです。これらの部分は引き続き検討しなければいけないということで、継続して検討することになっているということでございます。
 もし、松田委員、何か補足していただける点があれば、御紹介いただければ幸いでございます。
○松田委員 石川委員が言われたことは、非常に大切だと思います。DPCみたいな仕組みが入ったことによって、不適切な医療が行われないようにするために、医療の質を評価する枠組みというのを別途つくらなければいけないのだろうと思います。現在、医政局が中心になってやられています臨床指標の作成と公開に関する事業で、国立病院機構が特に先進的にやられておりますけれども、DPCのレセプト情報を使って臨床指標を作成して、それを公開するということをやっています。
 そういうプロセスのところできちんとした医療をやられているという指標を、これから開発していって、それを作成して、それを公開していく。多分、それを第三者の方に評価していただく枠組みをつくることによって、急性期入院において適切な医療がやられているということを評価していく枠組みをつくっていくべきだろうと思います。多分、その両方をあわせてやっていくことで、いろいろと懸念されているような問題点というのが発生することを予防できるのではないかと考えております。
○山本座長 ありがとうございました。よろしいですか。ほかにいかがでしょうか。
 それでは、これに関しましては、次回以降、この有識者会議で御検討いただいて進めてまいりたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。
 次は、議題4ですけれども、非公開で「承諾申出についての報告事項」を議題としますので、ここで5分間休憩させていただきたいと思います。


(了)
<照会先>

保険局総務課保険システム高度化推進室
 TEL:03(5253)1111
    (内線3267,3269)

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