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2011年8月24日 第68回中央社会保険医療協議会薬価専門部会議事録

○日時

平成23年8月24日(水)11:11〜12:53


○場所

全国都市会館第1会議室(3階)


○出席者

西村万里子部会長 印南一路部会長代理 牛丸聡委員 関原健夫委員
小林剛委員 白川修二委員 中島圭子委員 北村光一委員
安達秀樹委員 邉見公雄委員 堀憲郎委員 三浦洋嗣委員
長野明専門委員 禰宜寛治専門委員 松谷高顕専門委員
<日本製薬団体連合会>
庄田隆意見陳述人 手代木功意見陳述人 澤井弘行意見陳述人
<欧州製薬団体連合会>
加藤益弘意見陳述人
<米国研究製薬工業協会>
梅田一郎意見陳述人
<日本医薬品卸業連合会>
別所芳樹意見陳述人 長谷川卓郎意見陳述人 村井泰介意見陳述人
<事務局>
外口保険局長 鈴木医療課長 迫井医療課企画官
吉田薬剤管理官 他

○議題

○ 関係業界からの意見聴取
○ 同一成分の新薬の価格が各国で異なる要因について

○議事

○西村部会長
 それでは、第68回「中央社会保険医療協議会 薬価専門部会」を開催いたします。
 まず、委員の出欠状況について報告いたします。
 本日、全員の方がお見えになっております。
 また、関係業界から意見聴取を行うこととしておりますので、御紹介させていただきます。
 日本製薬団体連合会から庄田隆、日本製薬団体連合会会長。
 手代木功、日本製薬工業協会会長。
 澤井弘行、日本ジェネリック製薬協会会長。
 そして、欧州製薬団体連合会EFPIAから加藤益弘、欧州製薬団体連合会会長。
 米国研究製薬工業協会PhRMAから梅田一郎、米国研究製薬工業協会在日執行委員会委員長。
 日本医薬品卸業連合会から別所芳樹、日本医薬品卸業連合会会長。
 そして、長谷川卓郎、日本医薬品卸業連合会、卸問題検討委員会委員長。
 村井泰介、日本医薬品卸業連合会、流通近代化検討委員会副委員長に御出席いただいております。
 それでは、議事に入らせていただきます。
 本日、関係業界からの意見聴取を行います。順番ですけれども、1番目、日本製薬団体連合会、2番目、欧州製薬団体連合会EFPIA、3番目、米国研究製薬工業協会PhRMA、そして、4番目に日本医薬品卸業連合会の順で行いたいと思います。
 最初の日本製薬団体連合会においては15分以内で、そして、それ以外の3団体においては8分程度でそれぞれ御説明をお願いいたします。
 そして、質疑、意見交換については、一とおり御説明いただいた後で、まとめて行うこととさせていただきます。よろしくお願いいたします。
 では、まず、日本製薬団体連合会からお願いいたします。
○日本製薬団体連合会(庄田)
 日本製薬団体連合会、日薬連会長の庄田でございます。
 薬価制度改革に関しまして、本日、業界を代表して意見を述べる機会をいただきましたこと、感謝を申し上げます。
 時間の関係もございますので、早速、御説明に入りたいと思います。
 お手元の「薬価制度改革に関する意見」と題しますA4横長の資料に沿って御説明をいたします。
 資料の2ページでございます。少し私どもの団体、日本製薬団体連合会、日薬連について御紹介をさせていただきます。
 日薬連は、14の業態別団体並びに19の地域別団体、計33団体で構成をされております。
 この資料は、そのうちの業態別の団体を模式的に示したものでございます。
 OTC医薬品、細菌製剤、臨床検査薬を別としまして、医療用医薬品については、新薬を中心とする研究開発型企業の団体でございます、日本製薬工業協会、製薬協といいますが、本日、手代木会長が同席をしております。
 後発医薬品の日本ジェネリック製薬協会、澤井会長が同席をしております。
 眼科用剤協会、外用製剤協議会、更には基礎的医薬品としての輸液製剤、漢方・生薬製剤、血液製剤などを専門とする企業団体で構成をされております。
 また、日薬連とは別に、米国に本社を持つ製薬企業の団体であるPhRMA、欧州に本社を持つ製薬企業の団体であるEFPIAがございますが、それぞれの企業としては、例えば日薬連に所属する製薬協にも個々の企業は大半が加盟されているという状況でございます。
 資料の3ページです。改めて御説明を申し上げる必要もないかもしれませんが、製薬産業に期待される貢献を3つ挙げてみました。
 1つ目は、ライフイノベーションの重要な担い手として、世界に通用する日本オリジンの革新的な新薬の創出、更にはドラッグ・ラグの解消を通じて医療の質の向上に貢献することでございます。
 2つ目は、安全・安心な医薬品を安定的に供給し続けることを通じて、人々の健康を守り、保健医療水準の維持・向上に貢献することでございます。
 3つ目は、これは医薬品の特許期間が満了した場合に、良質・廉価な後発医薬品を普及することで、患者負担、財政負担の改善をするということへの貢献であろうかと思います。
 資料の4ページ、製薬企業各社は、その競争力強化や事業効率化等のために、新薬あるいは基礎的医薬品、後発医薬品分野など、自らが得意とする事業への集約化を進めております。また、その中で、各々の役割を果たしております。
 図の左側にありますように、研究開発型製薬企業は、国際競争が大変激化する中で、場合によっては、人員の最適化、生産部門等の分社化などによる事業再構築を進めるとともに、研究開発への資源集中ということで国際競争力を強化し、世界に通用する革新的新薬の創出に努めておるわけでございます。
 一方で、右側の図にございますような基礎的医薬品に係る高い専門性と技術力を有する専業型製薬企業は、継続的な薬価低下による収益性の悪化がある中でも選択と集中による効率化は当然追求をして、必要な設備投資、原材料の調達先の確保などにより、基礎的医薬品の安定的な供給に努めております。
 また、ページの一番下にございますが、ジェネリック製薬企業は、品質の確保、供給体制の整備等を進めることで、特許満了後の良質・廉価な後発医薬品の供給に努めております。
 我が国の医療の場で、医薬品の分野で、それぞれの医薬品が重要な役割を果たすとともに、また、それぞれの企業は、それぞれの役割を担っているというふうに自負しております。
 5ページ目、日薬連として、本日、薬価制度改革に関して2つの提案をさせていただきたいと思います。
 1つ目は、新薬創出・適応外薬解消等促進加算の本格導入・恒久化でございます。
 2つ目は、基礎的医薬品に代表される保険医療上必要性の高い医薬品の薬価改定方式の見直しでございます。
 この提案、要望というのは、前回、2年前の薬価制度改革議論の際にも、要望、提案をした考え方であり、2年前にも業界代表意見陳述の機会が2度あるいは3度ございました。その際に御提出した資料についても、これから御参照いただければありがたいと思っております。
 1つ目の提案でございます、新薬創出・適応外薬解消等促進加算の本格導入・恒久化につきまして、資料の6ページから8ページまで3枚を使って御説明いたします。
 資料6ページ、2年前の薬価制度改革議論の際には、業界からは当初、薬価維持特例という制度を提案いたしました。しかし、その趣旨が盛り込まれて、今回、新薬創出加算制度が試行的に導入されている状況は、御案内のとおりでございます。
 この制度導入によりまして、喫緊の課題である未承認薬、適応外薬問題の早期解決が期待できること、中長期的には、革新的新薬の創出並びに日本におけるドラッグ・ラグの解消、これが期待できるということを2年前に申し上げました。
 実際に、試行的導入ではありましたが、既に未承認薬、適応外薬への対応が飛躍的に進むなど、大きな成果が見られていると考えております。
 具体的には、7ページを御覧いただきたいと思います。制度の試行的導入以降、医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議における検討を経て、開発や公知申請が進められているものは、186件ございます。
 下の表にございますけれども、この検討会議の前身である未承認薬使用問題検討会議の時代に取り上げられて、開発が進められた未承認薬の数は、2005年からの5年間で約45件であったということを考えますと、適応外薬等の問題は、着実に、今、解消に向かっていると考えております。
 特に企業の受け皿がない未承認薬、日本に関連する企業がない医薬品に関しても、製薬協が自主的に設立をいたしました、未承認薬等開発支援センターの支援等により、平成22年度に公募された18件については、すべて企業から開発意思の申出があり、2年前に、この中医協の専門部会の場で、本当に業界が真摯に未承認薬・適応外薬問題に取り組むのかという御指摘がございましたが、業界が一丸となって取り組んできた成果であると、胸を張って御報告をさせていただきます。
 後ほど、本件については、製薬協の手代木会長に補足いただきます。
 資料8ページでございます。革新的新薬創出とドラッグ・ラグ解消に向けた取組みについて御説明いたします。
 製薬産業は日本の経済成長の牽引役としても期待されており、世界に通用する日本オリジンの革新的新薬創出に向けた基礎面あるいは臨床研究にわたる環境整備あるいは
ドラッグ・ラグ解消に向けた国際共同治験の一層の推進など、この取組みについては、国の施策あるいは産業界の努力によって着実に進んでいるというふうに思っております。
 そうした中で、製薬各社はアンメットメディカルニーズに応える革新的新薬創出のために、継続的な研究開発投資を行っております。
 日本の製薬産業全体で年間約1兆2,000億円の研究開発投資を行っております。
 一方で、新薬の研究開発というのは、決して最初から確実に成果が出るというものではございません。成功確率が低いと言われております。そうした中で、このように莫大かつ長期にわたる投資が必要でございます。
 また、その研究開発の成果であるものがまさに新薬でございます。その新薬、イノベーションの適切な評価、これは不可欠であり、これが薬価制度の面で新薬創出等加算制度、それに当たるものでございます。
 資料9ページから11ページの3ページにかけて、2つ目の要望提案である保険医療上必要性の高い医薬品の薬価改定方式の見直し、なぜこれが必要かということについて御説明をいたします。
 医薬品は、御案内のとおり、公定価格が個々に設定されており、たとえ不採算となっても医療ニーズがある限り、企業が勝手に、安易に供給を停止するということはできません。日薬連では、2年前の薬価制度改革に関する議論の時点から、これら保険医療上必要性の高い医薬品については、その継続安定供給のためにも薬価を何とか据え置く仕組みが必要であるということをお話いたしました。
 製薬企業は、勿論、新薬が大事でございますが、新薬のみならず、古くても医療上必要性の高い医薬品についても安定的に供給する、その責任がございます。そのためのさまざまな投資を継続して行っています。
 生産設備の改良や老朽化による設備更新、薬事法GMP等の改正に伴う投資あるいは適正使用情報の収集、フィードバックなどに加えて、医療事故防止を目的とした販売名変更などの安全対策も行っております。
 一方で、循環的な薬価低下による収益性の悪化により、なかなかこのような投資を継続することが困難で、安定供給が危惧される、古くて医療上必要性の高い医薬品があるという現実がございます。
 この薬価を据え置く仕組みを導入することは、将来にわたっても、古くても医療上必要性の高い医薬品を安定的に医療現場に提供することにつながると思っております。
 資料10ページに、こうした医薬品の品質・安定供給の確保並びに安全性強化の取組みを少し具体的にまとめておりますので、また、後ほど御参照いただければと思います。
 資料11ページが、今回提案をする、具体的な薬価改定方式の新設でございます。
 既に、今年の6月22日及び7月27日の薬価専門部会において、専門委員の方から御説明をした内容ですので、詳しい説明は省略いたします。過去に不採算品再算定の対象になったものや、それに準ずる医薬品の安定供給を確保するため、不採算に陥ることを未然に防ぐ薬価上の措置としての仕組みを新設するという御提案でございます。
 最後のページは、今日、今までお話した内容をまとめたものでございます。繰り返しとなりますが、日薬連として強く要望、提案させていただきたい事項は2つでございます。
 第1に、新薬創出・適応外薬解消等促進加算の本格導入・恒久化でございます。
 第2に、保険医療上必要性の高い医薬品の薬価改定方式の見直しです。いずれも医療の質の維持向上のために欠かせないものと考えております。是非とも、その実現をお願いしたいと存じます。
 私からは、以上でございますが、引き続き、製薬協の手代木会長より未承認薬等への対応について補足をお願いしております。
 手代木会長、お願いいたします。
○日本製薬団体連合会(手代木)
 製薬協会長の手代木でございます。お時間を少し賜ります。
 私の方からは、業界といたしまして、未承認薬・適応外薬の取組みにつきまして、少し詳細にお話をさせていただきます。
 13ページ目の参考1を御覧になっていただければと思います。
 庄田会長からもお話がございましたように、医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議におきまして必要性が高いというふうに判定された186件のうち、開発が具体的に企業に要請されたものが167件、開発企業を公募されたものが19件でございます。この167件、開発要請されたものにつきましては、該当企業が工程表を提出し、公知申請、開発着手等、既に手を打たせていただいております。既に36品目が承認という状況でございます。
 また、昨年中に公募の18件につきましては、会員各社の協力もありまして、3月末までにすべての品目について開発意思の申出を受け取っております。
 また、本年4月公募された1件につきましても、前向きに検討している企業があるところでございます。
 続きまして、14ページ目でございますが、その業界としての未承認薬・適応外薬の解消に向けまして、一昨年の5月に製薬協加盟各社が会費を出し合いまして、一般社団法人、未承認薬等開発支援センターを立ち上げたところでございます。
 この支援センターでは、特に企業の受け皿のない医薬品につきまして、製品関連情報の調査等を含め、いろいろなサポートをさせていただきながら未承認薬等の効率的な開発を支援しております。これにつきましては、今後も継続をして行ってまいりたいと思っております。
 非常に駆け足でございますが、業界といたしましては、これからも医療上必要性が高い未承認薬・適応外薬の解消と併せまして、世界に通用する日本オリジンの革新的な新薬創出のために、基礎、応用、臨床のすべての開発に積極的に取り組ませていただきたいというふうに思っております。
 以上でございます。
○西村部会長
 ありがとうございました。続きまして、EFPIAから御報告をよろしくお願いいたします。
○欧州製薬団体連合会(加藤)
 ありがとうございます。欧州製薬団体連合会EFPIA Japan、会長の加藤でございます。
 早速でございますが、次期薬価制度改革に向けて、欧州製薬団体連合会EFPIA Japanから意見陳述をさせていただきます。
 EFPIAは、欧州に拠点を有する新薬開発型の企業の団体であります。EFPIA加盟企業の日本国内の売上規模では、約4分の1、24%のシェアを有し、また、新薬の承認取得数も約3分の1、30%の割合を獲得しております。
 2ページ、本日は、新薬創出等加算制度及び前回の当部会において、薬価算定組織から提示されました意見書に関しまして、EFPIAの意見を述べさせていただきます。
 まず、新薬創出等加算制度についてであります。3ページ目をお願いします。
 2年前の本加算制度の導入に向けた議論におきまして、EFPIAは当部会での意見陳述の中で、まさにこのスライドを使用し、本制度の導入により、外資系企業における日本への開発投資が促進され、革新的医薬品を世界に後れることなく、日本の患者さんへ届けられるようになるとコミットいたしました。
 その後、本制度が試行的に導入されたわけでありますけれども、その結果、実際に外資系企業による日本での新薬開発がどう変化したか、それを本日、お示ししたいと存じます。
 EFPIAは、これまで経年的に加盟企業の新薬開発への取組みに関する調査を行ってきました。今回お示しするのは、新薬開発型のEFPIA加盟企業15社に対する直近の調査結果であります。
 4ページ、まず、日本における開発プロジェクト数について御説明いたします。総プロジェクト数は、ここ数年来、増加傾向にありますが、特に2010年におきましては、293件、対前年比83プロジェクト、40%増と、顕著な伸びを示しております。
 世界同時開発プロジェクトの数、このブルーのバーで示しておりますけれども、その数も同様に2010年に前年比49プロジェクト、40%増と大幅に増加しています。いずれも2010年は明らかに過去の増加傾向から著しい変化が見られます。
 5ページ、これは各年に新規に着手された治験数の状況でございます。これを見ますと、2007年から2009年も増加傾向にありましたが、直近の2010年には151件、前年比27%、32件増と顕著な伸びを示しており、これも開発プロジェクト数と同様に明らかに2010年になって増加トレンドに変化が見られます。
 次のページ、この図は、日本国内で新たに着手したフェーズ1のプロジェクトのうち、海外においても、同じくフェーズ1のステージにあったプロジェクトの割合を示したものであります。
 ドラッグ・ラグのうち、開発着手ラグが企業側の問題として指摘されておりますが、海外とほぼ同時期に開発に着手しているプロジェクトの割合は確実に増加し、2010年には約6割に達してきております。将来のドラッグ・ラグ解消に向け、各企業において着実に取組みが進んでいるものと考えられます。
 以上、EFPIA内の調査結果を3点お示ししましたが、新薬開発は2010年に明らかに活性化しており、過去からの傾向に著しい変化が生じております。
 2007年にとりまとめられました『革新的医薬品・医療機器創出のための5か年戦略』に基づき、開発治験環境の整備や審査の迅速化が図られたことに加え、試行的ではありますが、新薬創出等加算制度が2010年に導入されたことがポジティブに影響し、外資系企業における日本への投資の優先順位が向上した結果が、このような数字として表れていると考えております。
 7ページ、この新薬創出等加算を、イノベーションを促進する仕組みとして機能させ、日本における新薬開発をより一層加速させるためには、まず、この制度を恒久化させることが必要不可欠であると考えます。
 併せて、試行導入時には、加算率を20%減算し、80%とされましたが、要求を満たす新薬のすべてが薬価を維持できるよう、満額の100%加算とすることも強く要望いたします。
 また、試行導入時には、市場拡大再算定の対象となった医薬品は、本新薬創出等加算制度の対象から除外されましたけれども、たとえ再算定の対象となっても市場で高く評価され、要件を満たしたものは、本制度の対象とすべきと考えます。
 更に、この特許期間中の薬価を維持する仕組みと併せて、新薬の最初の算定時の評価の底上げも必要と考えます。なぜならば、類似薬効比較方式で算定された品目の薬価と外国平均価格を比較した場合、日本の薬価は平均で90%と相対的に低い状況にあるため、少なくとも、有用性加算の対象となるような革新的な新薬については、外国平均価格と同水準となるよう、加算率の下限の底上げを要望いたします。
 次のページ、引き続き、前回の当部会において示されました薬価算定組織からの意見書につきまして、重要な点について、EFPIAの意見を述べさせていただきます。
 9ページ、3つございます。まず、市場拡大再算定についてでございます。EFPIAは、市場拡大再算定はイノベーションの評価と矛盾するものであり、日本市場の魅力度の低下につながるものとして、従来より、ルール自体の撤廃を訴えてきました。ましてや対象範囲の拡大につながる変更については、強く反対いたします。
 今回、年間売上に係る基準額を引き下げる提案がなされておりますが、制度導入時に比べ、現在の市場規模が拡大していることを考慮すれば、むしろ基準額を引き上げるべきであります。
 次に、市販後における医薬品の補正加算の取扱いについては、薬価算定組織の御意見に賛成であり、併算定を認めていただきたいと思います。
 最後に、外国平均価格調整について申し上げます。
 そもそも外国平均価格調整は、日本において算定される薬価が欧米主要国の価格と比べ突出して低く、あるいは高くならないように補正するためのルールであります。
 この主旨にのっとれば、外国平均価格調整の対象であるかどうかを判断する場合及び実際に調整を行うに際しては、4か国の価格の相加平均を用いるべきであります。
 しかし、突出して高い国の価格で日本の薬価を引き上げることが問題であるという考え方は、ある程度理解できるため、引き上げ調整におきましては、外国価格のばらつきを調整するルールの導入を受け入れましたが、今回の提案は、これを引き下げ調整にも拡大し、価格水準が低い国の価格のみをもって日本の薬価を引き下げようとするものであり、到底受け入れ難いと考えております。
 以上、手短でございますが、EFPIAの意見を述べさせていただきました。御清聴ありがとうございました。
○西村部会長
 ありがとうございました。それでは、続いて、PhRMAからよろしくお願いします。
○米国研究製薬工業協会(梅田)
 米国研究製薬工業協会、在日執行委員会委員長の梅田でございます。本日は、貴重なお時間をいただき、ありがとうございます。
 私からは、新薬創出等加算が新薬創出にもたらす影響について調査した結果の御報告と、市場拡大再算定、外国平均価格調整について意見を述べさせていただきます。
 3ページ、国内企業と外資系企業15社を対象に、新薬創出等加算の影響について調査いたしました。
 まず、すべての企業の経営層に対して、本制度導入が新薬創出にどのようなインパクトをもたらすか、インタビュー調査を行い、その結果を踏まえて、より具体的なアンケート調査を実施いたしました。
 各社の経営層からは、本制度の導入によって、国内における新薬開発が加速するという見解が得られました。
 4ページ、インタビューで得られた意見を大きく分類すると、新薬開発着手の早期化、開発品目数の増加、ニーズの高い新薬開発促進ということになりました。
 本制度の導入により、リスクを取って同時開発を進めることができることで、新薬開発着手の早期化につながり、これまで収益性がネックとなって開発できなかった薬剤も開発ができるようになることから、より多くの開発品目に着手できる。つまり、開発品目数の増加につながります。
 更には、日本、アジアの患者ニーズに応じた開発も可能となり、ニーズの高い新薬開発促進につながります。新薬創出等加算がもたらすこの好循環は、エンドユーザーである患者さんに大きなメリットをもたらすと確信しております。
 アンケート調査では、新薬創出等加算の試行的導入によって、既に具体的な影響が出ているという回答もありました。
 5ページ、ここに記載がありますように、同時開発への参加を決定した事例、日本独自の臨床試験実施が決定した事例、日本がグローバル開発をリードすることになった開発品目など、新薬創出を促進する動きが既に出てきております。
 次に、新薬創出等加算の導入によって改善ができるものについて、恒久化された場合の影響を確認した調査結果をお示しいたします。
 6ページ、まず、目に付くのが国内開発費ですが、既に15社中半数以上の企業で増加しており、恒久化によってさらなる改善が期待できます。グローバルスタディーへの参加や希少疾患用薬開発なども大きな改善が期待できるという回答になっております。
 先ほど、新薬創出等加算が本格導入されれば、同時開発が促進されると述べましたが、実際、どの程度進むかという調査も行いました。
 7ページ、2010年では国内開発品目数に占める世界同時開発品目数は26%でしたが、5年後の2015年には71%まで大きく伸びるという調査結果が出ております。地域独自の疾患を対象としたローカル・ドラッグ等もあり、すべてが同時開発の対象となるわけではないことを踏まえると、かなり高い割合であると言えます。新薬開発着手の早期化がこのデータから期待できます。
 それでは、国内開発への投資はどのように変化するのか、同様に、2010年度の国内開発費と、2015年度に想定される国内開発費を比較しました。
 8ページ、2010年度から22%増加する調査結果となりました。また、研究開発費の増加により、外資・バイオ企業の新規参入や国内ベンチャー企業とのアライアンスが増加するなどの波及効果が期待でき、新薬創出が加速すると考えます。
 9ページ、新薬創出等加算の試行的導入は、グローバルにおける日本市場の位置づけを高め、本制度の本格導入の是非に注目が集まっております。未承認薬・適応外薬の開発だけではなく、先ほど述べたような新薬創出を活性化する動きも既に出始めております。
 ただし、国の財政事情などにより、改定ごとに不安定な運用が行われますと、日本市場に投資するリスクが生じ、投資効果が限定的にならざるを得ません。新薬創出等加算の本格導入と、文字どおり、新薬創出を促進するという制度趣旨に沿って、加算対象となった薬剤の薬価が下がらない安定的運用を確保いただくことで、患者さんの利益に大きく貢献できると確信しております。よろしくお願いいたします。
 次に、市場拡大再算定について意見を述べさせていただきます。
 11ページ、これまでも主張してきましたが、PhRMAはイノベーションを阻害する市場拡大再算定は撤廃すべきと考えております。ドラッグ・ラグの解消を目指す新薬創出等加算とも相容れないものであると考えます。
 12ページ、そもそも市場拡大再算定には反対ですが、現行の市場拡大再算定の引き下げ幅は、原価計算方式が最大25%となっております。市場実勢価に基づかない引き下げ幅としては、余りに大きく原価計算方式により算定されたものの中には、オーファンドラッグや市場規模が小さい領域の薬剤もあることから見直しが必要であると考えます。
 次に、外国平均価格調整について意見を述べさせていただきます。
 14ページ、欧米4か国の価格の乖離が大きい場合、最高価格の除外や調整をして、平均値を算出するルールが導入されており、最高価格だけを特殊な値としてとらえる仕組みとなっております。
 しかし、医薬品の外国価格は、為替変動など、さまざまな要因で変動しており、近年では英国ポンドの大幅な下落により、イギリス価格が他国を大きく下回るなど、最低価格にも特殊な要因がある場合があることから、最高価格のみを除外、調整するような仕組みの廃止を求めます。
 以上、PhRMAの意見陳述を終わります。御清聴ありがとうございました。
○西村部会長
 ありがとうございました。それでは、卸連からよろしくお願いします。
○日本医薬品卸業連合会(別所)
 日本医薬品卸業連合会の会長を務めております別所でございます。本日は、意見を申し述べる機会を与えていただきまして誠にありがとうございます。
 医薬品卸の機能の御紹介と併せまして、医薬品流通の観点から昨年度試行的に導入されました新薬価制度についての所感を申し上げたいと存じます。
 2ページ、初めに医薬品卸の機能について申し上げます。医薬品卸が担う医薬品の流通は、我が国の国民医療の基盤を支えています。品質の面で安全な医薬品をあらゆる医療機関、薬局に安定して、正確、タイムリーに、その需要に応じて多品種少量の供給をこなしております。
 東日本大震災や新型インフルエンザのパンデミック時などにおきましても、医薬品の安定供給に努めたところであります。
 我が国の医薬品流通の特徴は、毛細血管型流通になります。医薬分業が確立している欧米では、医薬品の配送先とならない診療所も我が国では医薬品の配送先となるために、欧米に比して著しく多い配送先に対しまして、MSと呼ばれます卸の販売担当者が納入医薬品の使用状況等に関する情報を携えてお届けいたしております。
 また、医療現場での副作用情報の収集や不良医薬品の回収などの静脈機能も果たしております。
 3ページ、医薬品卸は、公的医療保険制度の下で事業展開をしております。薬価決定の基礎となる医薬品の市場価格の形成に深く関わっており、薬価基準制度の適正運営に可能な限り協力する方針です。
 具体的には、流通改善懇談会が平成19年にとりまとめました緊急提言の実現を流通改革と位置づけまして、業界を挙げて取り組んでおります。
 緊急提言の内容は、?取引の総額を交渉する総価取引を是正して、銘柄別収載の趣旨に沿うよう個別の医薬品ごとの価値に見合った市場価格の形成を図る、単品単価取引を行うこと。
 ?薬価調査の対象から漏れる未妥結仮納入の解消を図ること。
 ?メーカーと卸の川上取引の合理化を図り、卸とユーザーの間の川下取引の円滑化を図ること。
 ?国としても公的医療保険制度の適正運営を確保する観点から、医薬品流通の一層の適正化等を指導することです。このような流通改革の実現は、新薬価制度にとっても重要であると考えております。
 4ページ、医薬品卸といたしましては、新薬開発の促進、ドラッグ・ラグの解消という新薬価制度の趣旨に照らし、その恒久化を支持いたします。
 新薬価制度は、薬価改定において、個々の新薬の価値をそれぞれの市場実勢価格と薬価との乖離率の水準により判定するものですから、医薬品取引が個々の新薬の価値に見合った市場価格が形成される、単品単価取引によることが必要であると考えます。
 取引の総額については、取引の総額について交渉を行う総価取引によっては、個々の新薬の正しい価値に見合った市場価格は形成されません。新薬価制度が流通改革のより一層推進のトリガーになることを期待いたします。
 また、薬価調査の正確性、すなわち信頼性の向上を図るためには、薬価調査の対象から漏れてしまう未妥結仮納入の解消が重要です。
 なお、総価取引、未妥結仮納入の両者とも200床以上の大病院や20店舗以上の大手薬局などと医薬品卸との取引において生じている問題であり、診療所や個店の薬局等ではほとんどありません。
 5ページ、平成22年度におきましては、このような新薬価制度と表裏一体の関係にある流通改革を実現するため、特に価値に見合った市場価格形成のため、単品単価取引を推進いたしました。
 結果は、次の6ページのとおりであります。取引全体で一律値引きをする全品総価取引等は減少いたしましたけれども、単品での価格交渉は行うものの、取引全体の値引率が交渉の主要事項となる単品総価取引が増加し、単品単価取引への移行は限定的でした。
 7ページ、平成22年度の取引を踏まえ、3点申し上げたいと思います。
? 品単価取引の採用について、大規模ユーザーの理解を得ることが必要です。大規模ユーザーは、強いバイイングパワーで総価取引に応じない卸を取引の相手から除外したり、高い値引率の取引実例を示して、その水準以上の値引きを要求するケースがございます。
 取引対象の医薬品の種類が違うにもかかわらず、また、量が違うにもかかわらず、他の取引の値引率を根拠に、同水準以上の値引率を要求することは、極めて不合理です。
 ?経済合理性に基づく単品単価取引であることが重要です。昨年の中医協で指摘されましたように、新薬価制度を理由とする値上げはありませんが、取引条件などを踏まえた、経済合理性に基づく値上げや値下げがあることは御理解いただきたいと思います。
 ?昨年メーカーは中医協での指摘の後、ユーザーに対して新薬価制度の説明を自粛されました。適切な流通のためには、少なくとも自社製品については、価値に見合った価格を形成する単品単価取引により購入するよう、ユーザーに説明する活動を再開していただきたいと思います。
 最後のページです。以上のことから、行政を含め、医薬品流通関係者が一致協力して、価値に見合った価格形成のため、単品単価取引の徹底を図る必要があると考えます。
 医薬品卸といたしましても、最大の努力をいたしますが、自由市場の取引であることから、医薬品卸のみの努力には限界がございます。取引の相手方であるユーザーの協力を始め、公的医療保険制度運営の観点から流通改善懇談会等の場を通じまして、単品単価取引の原則の徹底等のため、国の適切な指導管理を強く望みます。
 この点については、中医協の委員の方々におかれましても、御理解をいただきたいと思います。
 また、薬価調査の正確性を図るために、薬価調査から漏れることになる未妥結仮納入の増加を抑えることが重要であると考えます。未妥結仮納入の解消も卸のみの努力では限界がございます。流通改善懇談会で指摘されました早期妥結インセンティブ制度など仕組みの検討をお願いしたいと考えておるところでございます。
 以上でございます。ありがとうございました。
○西村部会長
 ありがとうございました。それでは、ただいまの御説明に関して御質問、御意見があればお願いしたいと思います。
 それで、まず、御発言の冒頭で御質問か御意見なのかをおっしゃっていただいて、御質問であれば、どの団体に対する質問なのかもわかるようにお願いいたします。
 では、邉見委員。
○邉見委員
 4人の製薬団体の皆さん方、ほぼ同じことを言ったと思うんですね。1つは新薬創出、適応外解消等促進加算の本格導入ですか、あともう一つは市場拡大再算定の撤廃ですかね。4人ともほぼここが焦点だったと思うんですが、まず、庄田会長に御質問なんですけれども、スライド7で、45件、過去4年間やったのが、今回の2年間の試行によって、186件に増えたということで、これぐらいやっているんだから、もう本格的に恒久化してほしいということですが、このトライアルをやっているときに、3つ方向があると思うんですね。トライアルもやめてしまう、もう全部、それからトライアルを続ける、それから恒久化し、本格導入と、つまりこの要望どおりというのがあると思うんですが、186というのは、過去にたくさんたまっているものの大蔵ざらえ的なものであればいけないと思うので、もう一回トライアルを続けるという、PDCAサイクルであれば、今、ドゥのところだと思うんです。次にチェックという段階をもう一段階踏んでからするという考えはないでしょうか。
○西村部会長
 庄田会長、お願いします。
○日本製薬団体連合会(庄田)
 お答えをしたいと思います。まず、1つ、先生が4団体が言っていることは共通で2つに集約されるということをおっしゃられましたけれども、1つ、日薬連全体としては、古くて保険医療上必要性の高い医薬品の薬価についてもお願いをしているということがございます。
○邉見委員
 それの方には賛成です。
○日本製薬団体連合会(庄田)
 それから、2番目の御質問の未承認薬・適応外薬への取組み、資料7ページにございますけれども、これは、186件が大事ではなしに、まず、1つは、開発要請、公募があったものすべてに、業界として真摯に取り組んで全件行いましたということでございます。
 今後も恐らく開発要望がまた出てくると考えております。後ほど、手代木会長に少し補足をお願いしたいと思いますけれども、もう一点は、この新薬創出等促進加算制度そのものの目的は、決してここだけではなく、まず、新薬を開発していく企業の開発意欲を高めるための長期的な目的がまず一義的にあります。更には、日本で問題になっておりますドラッグ・ラグの解消にもつながるものです。喫緊の課題である未承認薬・適応外薬についても、この制度によって業界としてはしっかり対応してまいりますが、3つございましたうちの、今、1つについて御質問があったということですけれども、ちょっと手代木会長からお願いいたします。
○日本製薬団体連合会(手代木)
 未承認薬・適応外薬につきましては、私、少し駆け足で御説明させていただきましたが、このセンターも恒常的に運営をするつもりでございますし、現在、2回目の開発要望の募集に対して、第一段階では、500ほどの候補が学会等の御意見でいただいているということなんですが、そこも更にスクリーニングをしていただいて、公式に要望があったものについては、当然この形で取り組ませていただくというのが製薬協加盟全社の思いでございます。
 したがいまして、この薬価制度が私どもにとって非常に大きなインセンティブであるということは間違いございませんが、製薬会社としてこの取組みについてはずっと続けさせていただきたいと考えているところでございます。
○西村部会長
 続いてお願いします。
○邉見委員
 取組みとか努力とか大変理解できますし、敬意を表しますけれども、アウトカムが出てくるというか、新薬が出るまでしばらくこのままトライアルというわけにはいけないのでしょうか、それは早いほどいいと答えるでしょうけれども。
○日本製薬団体連合会(庄田)
 どのような事項を検証していただくかであるが、特に新薬創出の研究開発成果というものは、先生も御承知のとおり、新薬の研究には20年以上かかるわけですね。ですから、例えばどういうアンメットメディカルニーズに応える新薬に開発が多くなったとか、そういうことは御報告できますけれども、この制度導入がなくても製薬企業として研究開発型製薬企業は、当然ながらアンメットメディカルニーズに応える新薬創出に励んでいるわけでございますので、試行を繰り返すという考えよりも、私は、やはり恒久化としてしっかりしていただきたいということでございます。
○西村部会長
 どうぞ。
○邉見委員
 もう一点、論点が違うんですが、EFPIAの加藤さんにお聞きしたいんですが、市場拡大再算定というのは、製薬業界がいつもなくしてくれとずっと言っているわけですけれども、例えばAという値段を付けて、X人に売れると、AXという薬剤費総額見込みが、予定というのが出ますね、何年後にマックスで、だから、それが5倍売れたら5AXになるわけですね。そのときにAを5分の1に下げないで、最大限25%しか下げないわけですね。
 だから、私は、それであれば、一番初めの値決めが悪いんではないかと、初めが高止まりにし過ぎているんではないかと考えたりもするのです。Aの付け方が間違っている、もっと低く付けておけば下げなくてもよいのではないかというふうに思うんです。
 だから、そういうことから考えますと、医療費を全部薬剤費にどんどん取っていかれるというわけにはいきませんから、技術料とかいろいろありますから、この見込みよりたくさん市場で人気のあったというのは、いいことですけれども、やはり少し遠慮してもらって、下げなくてはいけないんではないかなと思うんですけれども、それにはどうでしょうか。
○欧州製薬団体連合会(加藤)
 私ども多分、皆さん同じ考えだと思いますけれども、私どもの論点の基は、医薬品が評価されて、どんどん使われるようになって、それで市場が伸びるということは、それだけ医療に貢献しているというところが、まず、基本だと思います。市場拡大再算定のような規模になるお薬が、医療的な貢献度が少ないということは考えられないわけでありまして、そういった製薬会社の努力と先生方によって効果が確認された薬がその効果を認識されて、イノベーションゆえに多く使われていると、そのことに対して使われ過ぎだから薬価を下げなさいというようなペナルティー的な、ペナルティーとは言い過ぎですけれども、今、御遠慮なさったらどうかとおっしゃいましたけれども、その部分というのは、やはりイノベーションの評価ということに関しては、概念的に相反するのではないかということが一番の大きな論点でございます。
○西村部会長
 白川委員、お願いします。
○白川委員
 別のことを聞こうと思ったのですが、今の発言は、ちょっと私としては我慢ならないと。確かに薬剤で患者さんに貢献しているというのは、そのとおりです。ただ、我々は適正な価格で売っていただきたいというお願いをしているわけでありまして、今、邉見先生がおっしゃったとおり、最初に原価計算方式のときに、想定されるマーケットで研究開発費と設備投資、材料費等を全部込みにして値段を決めている、それが邉見先生は遠慮して5倍と言いましたけれども、10倍になることだってあるわけですね。そうすると、残りの9倍分は何なんですかと、それを適正な価格にするという仕組み、私どもは25%でも低いと思っていますけれども、そういう仕組みがあってもいいと。
 ただ、例えば糖尿病のように非常に患者数の多いところの薬品というのは、マーケットを読むのは非常に難しいです。それは、どこの業界でもそうだと思うんですけれども、マーケティングに誤差があるのはしようがないと。したがって、ある範囲を決めて2倍とか、今は150億とかという基準になっているかと思いますけれども、そこでやろうという話について、何か患者さんに貢献して、それだけ価値が高いものだから、高い値段は当然だというような言い分は、私は我慢できない。適正な価格でやるべきだと思います。それが1点。
 それ以外の件で何点か、意見と質問をさせていただきたいと思います。
 最初に日薬連の庄田会長でございますが、その他、EFPIAもPhRMAも新薬創出等加算について、非常に前向きにといいますか、きちんと対応していただいて、まだ成果は一部しか出ておりませんけれども、その取組みに対しては、我々としても非常に評価しているところでございます。
 やっている最中で、例えば公知申請を簡略化する等、中医協としてもやれる範囲では改善をしてきたというふうには思っておりますけれども、質問としては、これをやる上で、何か仕組みの上で改善する必要があるのか、ないのか、その辺のことを1つお伺いしたい。
 それから、これも邉見先生がおっしゃったとおり、アウトカムが当然重要でありまして、それとスピードというのが、やはりドラッグ・ラグの解消が最大のねらいですから、スピードということも必要だと思いますので、スピードという面を考えて何か改善することがないのかといったことを中心に御質問したいと思います。
 それから、EFPIAとPhRMAの方で市場拡大再算定と同時に、外国平均価格調整についても話が出ましたけれども、たしか事務局の提案は、そんなべらぼうなことを言っているわけではなくて、数倍の外れ値があったときに、その価格をどうしましょうかという話だと思います。勿論、中医協として結論を出しているわけではないですけれども、その2団体のおっしゃっていることが、私は、ここに書かれていることがよく理解できないものですから、我々に理解できるように、なぜ問題なのかを御説明いただきたいというのが質問でございます。
 最後に1点、これは日薬連の方で、必要性の高い医薬品の薬価改定方式について御提案がございまして、1ページ目で社会貢献と言いながら、ここでは採算が合わないんだと、私に言わすと、どんな業界でも利益率というのは製品によって差があるのは当然ですし、新薬みたいなところで利益を上げ、社会に企業として果たさなければいけない部分というのは、利益が低いというのは、ごく当たり前の話だと思うんですけれども、その中で、今、おっしゃっている必要性の高い医薬品の対象になる薬品というのは、全体の医薬品の何%ぐらいのことをおっしゃっているのか、ちょっと数字をお聞かせいただきたいという質問でございます。
 以上です。
○西村部会長
 4点ほど出されましたけれども、最初の市場拡大再算定は、御意見でよろしいですかね。
 2番目の質問ですけれども、新薬創出等加算ですけれども、これは4団体に伺いますか。
○白川委員
 代表で、庄田会長で結構でございます。
○西村部会長
 では、仕組みの対応をどんなことをしたらいいかというようなことについて、お願いします。
○日本製薬団体連合会(庄田)
 制度の改善点という御質問であったかと思います。業界としては、2年前には、薬価維持特例ということを御提案申し上げました。今回は加算という形になっております。業界は、本格導入ということを申し上げていますのは、加算を100%と、まず、これが1つの要望でございます。
 それから、2年前の試行導入のときに対象となるものが、本当に業界が言っているように革新的なものになるのか、もっと広い範囲になるのではないかという御質問がございました。2年間やってみまして、やはり、例えば同じ作用機序で、競合品が非常に厳しい、たとえ特許期間中のものでも、そういうものは結果として対象となっておりません。そういう意味では、この平均乖離率をもって判定をするという仕組みそのものは、適正に働いているのではないかと考えます。
 したがって、制度の改善点という点では、私どもは本格化、恒久化ということをまずお願いをしたいということでございます。
 時間の関係がございますので、もしよろしければ、保険医療上必要性の高い医薬品についてお答えをしたいと思います。
 これは、7月のこの専門部会で専門委員の方からどういうものが対象になるかということを御説明しております。その際には、例えば例示として、基礎的な輸液、生理食塩液、注射用水、ブドウ糖注射液あるいは局方品、アスピリン等ということで、これは日薬連の資料の最初にスライドがございましたが、まさに専業的に行っている会社の問題でございます。1つの会社が新薬開発と局方品をやっているケースも勿論ございますけれども、新薬のところで利益を出して、社会貢献でこういう基礎的な医薬品を提供すべきだというような御趣旨であれば、これは販売している会社が違うということを御理解いただきたいと思います。
 以上でございます。
○西村部会長
 御回答の方から、EFPIAとPhRMAに対して、外国価格参照制度に関する質問がございましたので、お願いいたします。
○米国研究製薬工業協会(梅田)
 外国平均価格調整は、基本的に日本で算定された価格が主要国の価格から大きく乖離しないということがそのねらいにあります。ですので、当然、高い価格、幾つかの価格があれば、一番高い価格もあり、一番低い価格もあり、それぞれに、先ほど例えばイギリスの価格が最近低いことの理由の1つにポンドが大きく下がっているというようなこととかもありますということも申し上げました。
 したがいまして、高い価格があるので、これを除外する方法を考える。しかし、低い価格のところについては、特に検討はしませんというようなことではなくして、外国価格調整の趣旨に返って考えれば、高いものだけを除外するというねらいではなかったはずということで、先ほどのようなお願いをいたしました。
○西村部会長
 安達委員。
○安達委員
 幾つかあるんですけれども、先ほども一号と二号の意見は違わないとおっしゃっていただいて、拡大再算定は、私は白川委員と全く同趣旨でございます。何をおっしゃっているのかと思っています。つまり、今の薬価の国内価格の決定のときに、国内市場の大きさというものの大体の推定価格が出て、それが計算式上推計されて、その数字を入れた上で薬価が決まっている。このマーケットの大きさは、私の理解では、申請される製薬企業の方がなさるんだと思います。それがそれだけ大きく乖離するということは、そもそも最初の推計が基本的におかしいんですよ、そう言わざるを得ない。
 特に外国参照価格を見ながらやっているということは、諸外国の他の競合品とのマーケットのシェアというのはわかっているわけですから、日本人だけ特殊な人気があって、アメリカみたいなことはありません。日本人は医師が処方するわけで、基本的には同じぐらいのシェアになるはず。それが、何で市場拡大するのかということになる、あんなに大きく変わるのかということになると、言い方は悪いですけれども、最初の推計そのものが過少であるとしか言いようがない、私はそう思いますから、これは意見ですけれども、申請を受けたときに、そのマーケットの大きさについて、それを、はい、そうですかではなしに、厚労省としては他の方法できちんと確認をした上で薬価の議論をするべきだろうということを、まず、申し上げておきたいと思います。
 いっぱいあるんですけれども、時間がありますので、製薬団体連合会の方にお伺いします。この2つの御主張なんですけれども、必要性の高い医薬品のというのは、この前のプレゼンテーションでも御意見をお伺いしました。それは十分理解いたしましたが、一方で、新薬創出等加算をつくりました。前回の中医協で資料が出ておりますが、その新薬創出等加算に該当する薬剤を販売しておられて、その結果の販売利益の増進がある会社が多々ございます。
 その中に、複数、全く未承認薬・適応外薬の開発にはまだ手を染めていらっしゃらない会社がある。このことは、どう思われますか。
○西村部会長
 では、日薬連の方からお願いします。
○日本製薬団体連合会(庄田)
 私の方からお答えをいたします。1つは、この制度そのものは、まさに厚生労働省が御苦労されて名称を決められた新薬創出・適応外薬解消等促進加算でございます。したがって、未承認薬・適応外薬のみが目的でできた制度ではないということは当然御理解をいただいているという中で、加算を受けた品目を持っている会社であって、例えば該当する適応外薬を持たない会社さんは、当然ございます。1社1社が必ず対応するという関係にはないということが、まず、1つございます。
 それから、これは期間の問題がございます。今回、2年前の、あるいは試行以降に未承認薬として開発要請あるいは公募があった品目より前に、既にやっておられる会社さんもあります。
 したがって、今、先生の言われている企業については、私の知る限りにおいては、これより前の時点で未承認薬に手を染められている会社もあると、こういうことでございますので、ある一定期間を見ていただいて、その会社に加算があるから未承認薬を開発するという関係ではないと。例えば、本日、出席をしております私あるいは手代木会長の会社は、残念ながら多くの加算品目を持っているわけではございませんでした。しかし、この制度によって、よりアンメットメディカルニーズの高い医薬品の開発をやっていくぞという覚悟の下で、今後、この制度をまさに恩恵を受けて患者さんに報いていきたいと、こういう制度でございますので、ある一定期間である会社が1対1対応でないという御議論は、少し当たっていないのではないかということでございます。
○安達委員
 別にいちゃもんを付けるつもりはないんですが、これは一号、二号も皆さん一緒、日本の総医療費の枠がある中で、どうやって適正に運用するかという視点から申し上げる。
 必要性の高い、だけれども原価割れしそうな薬剤については、つくっている会社が違うんだから、それはその前に、そこへ下げるところの手前で止めてくれという御要望、新薬創出加算については業界全体で受けているんだから、そのインセンティブを上げるので、今はやっていなくても、それは評価してくれと、こう言われると多少我田引水的な御議論のように聞こえますということだけ申し上げておきたいと思います。
 あと、EFPIAの御意見の中に、日本のように、従来のように新薬の価格が下がっていくというところでは、外国企業の参入のインセンティブが働きにくいという御意見がありました。しかし、外国価格の参照を新薬の承認のときに、常に薬価部会ではやりますけれども、日本が平均値で出した薬価よりも低い薬価で現在、その価格を設定して販売している諸外国、先進国はありますよ、往々にして、フランス、ドイツにはその現象が見られる。その部分に対しても企業の側から言われると、そういうインセンティブは、現状、低いんですか。日本以上に、あるいは日本以下に。
○欧州製薬団体連合会(加藤)
 ありがとうございます。まず、欧州に関しましては、今、ほとんどが欧州全体で承認を取るシステムになっていまして、その中で中央方式という方式で欧州全体、EUの中で承認を取る方式になっていまして、その後に各国で薬価が決まっていくという現状がございます。
 しかし、先生のおっしゃるように、英国やフランスは特に非常に厳しい環境の下、我々はビジネスを続けているわけでありますけれども、現実、そういったような状況があって、企業規模の縮小、つまり人員整理等も行うようになってきております。
 このような状況があるときに、日本の戦略的な重要性は、世界企業の中でも急速に上昇しておりまして、日本を成長戦略の中心に置くグローバル企業も増えてきています。このことは、やはり私が申すことではございませんが、最近の世界の医薬品市場が新興国市場への重要性が増しているときに、日本の企業さんにおかれましても、世界戦略を下支えする日本市場の重要性というのは、ますます増していると思います。
 すなわち日本経済を支える成長産業の1つとしての責務を果たすためにも、イノベーションの適正な評価は、そういった意味でも必要ではないかと考えております。
○西村部会長
 北村委員、どうぞ。
○北村(光)委員
 4つの団体からお話を伺いまして、先だって、私ども中医協が取り上げました、この促進加算の導入、暫定的導入ですけれども、これが本来の趣旨に向かって、着々とやはり実現していただいているというところは、4団体のお話を伺って非常によく、これも中医協の皆さんもおわかりいただけたんではないかと思うんですが、私はそう感じました。
 結局、医療業界というのは、比較的、直接的な国際競争にさらされにくい業界かなと思っておりますが、ただ、流通とか薬品、それから医療機器、こういう海外と密接な関連を持つ分野というのは、この急激な円高とか為替の変動の中では、ますます国際競争の要因が増えてくるんだろうと思います。
 ですから、中医協としても、その辺についてよく目を見張っていかなければいけないことに、これからなるんではないかと思いますが、そういう意味で、適応外薬とか、未承認薬の発掘あるいはその政策以外に、促進加算の果たした役割というのは、これは私が勝手に考えていることかもしれませんけれども、比較的閉鎖的であった日本の医療業界の市場というものについて、海外の各社が比較的理解をここで持ってくれたということではないのかなというふうに、私は、個人的ですが勝手に理解しております。
 そういう中で、今のお話を伺って私は、加藤会長と梅田委員長にちょっとお聞きしたいんですけれども、今、いろいろお話が出ている拡大再算定だとか、それから外国価格の問題が出ておりますけれども、それを特に2つの団体さんは強くおっしゃっておりました。未承認薬の促進加算のところでは非常に評価をしていただいているんですけれども、もし、そこの強く言われている2つの問題が、今後とも隘路として両団体さんにとって感じるのであれば、日本の市場への参入とか、新薬の開発だとか、そういう面での協力とか対応というのが、多少我々としては鈍らざるを得ないというようなお気持ちをお持ちなのかどうかというところですね。ちょっと難しい質問なのかもしれませんけれども、ちょっとお伺いしたいと思います。どうぞ、よろしくお願いします。
○西村部会長
 EFPIAとPhRMAの回答をお願いします。
○欧州製薬団体連合会(加藤)
 先ほど、私が2010年のEFPIA団体の新薬開発の増加傾向を示しました。これは、先ほども申しましたように、治験の環境とか、そういうことプラス、今回の制度が効いているというお話をいたしました。
 それから判断しますと、勿論、我々としましては、私どもの主張した点について改善をお願いしたいと思っておりますけれども、それだけをもって日本の市場に参入することをやめるということでは当然ございません。
 ただ、イノベーションを本当に評価するという、市場というのは、本当にある意味では少ない傾向になってきておりますので、日本がそういうイノベーションを、勿論、過剰ではなくて適正に評価していただく市場になれば、より一層新薬が日本で世界に後れることなく開発できるようになるし、あるいは先ほどもどなたかおっしゃいましたけれども、日本が世界の開発のトップを切るというようなこともあり得るのではないかと考えております。
○米国研究製薬工業協会(梅田)
 PhRMAからも一言、どの企業においても、外資系企業、国内企業同じと思いますけれども、開発の意思決定をするに当たりまして、この製品が出たときに、どのような薬価になって、長い年数の間にどういうふうな売上になるか、利益になるかということは、当然検討し、その上で開発の意思決定をするわけですけれども、日本の場合は、これまでは特許期間中といえども価格が下がっていくという仕組みで、特許期間後も比較的価格は残るわけですけれども、つまり長い期間をかけて回収するという仕組みになります。企業は、どの会社でも今、いわゆる現在の価値というものに将来の利益や売上は割り戻して、今だとどれぐらいの価値があるのかということで検討するわけですけれども、当然ながら後でしか回収できないものというのは、どうしても開発の意思決定は鈍らざるを得ず、ほかの国で開発がうまくいった、発売して成功していると、そういう前提がなければなかなか難しいというのが過去であったと思います。
 そういう意味で、現在、昨年の4月から試行されておる制度は、是非これは大事なことで、恒久化していただきたいというのが1点。
 もう一つ、薬価には一面で医薬品のイノベーションに対する評価という面があると思います。発売のときの薬価も1つのイノベーションの評価ですし、発売後は、今度はその市場において、取引される中で実勢価として本当に使いたいと、そういったものは実勢価が維持されますし、比較的似たような製品もあれば、ある程度実勢価は下がっていくと、そういう意味で、我々は、今度は市場の中においても改めて、実勢価という形で医薬品のイノベーションが評価されているというふうに考えます。
 そうしますと、再算定ということで、前提が変わったから見直しをしようというような場合も、実勢価を全く見ずにして引き下げるということであるとすると、それは、最大25%というのは、余りに大きいのではないですかということを申し上げました。
 これも、特に外資系企業にとってみますと、日本でもって世界と同時発売で、そのための早い開発をしていくんだということのモチベーションには非常に影響を及ぼすというようなことで申し上げさせていただきました。
○西村部会長
 ありがとうございました。どうぞ。
○北村(光)委員
 どうもありがとうございました。伺って少し安心したところと、やはり厳しい意見をお持ちであるということもよくわかりましたが、やはり医療制度というのは、恐らく各国がそうだと思いますけれども、その国のたどってきた歴史とか文化とか、そういうものが集積された形で、現在の医療制度というのは、各国ででき上がっているんではないかと思います。
 そういう意味で、御批判もいろいろあるかもしれないけれども、私もいろんな意見はありますけれども、例えば拡大再算定だとか、海外価格差が問題だとか、こういうものも、安達先生もおっしゃいましたけれども、限られた財源の中で日本の医療制度というのは成り立っていると思うんですね。財源は幾らでもあるわけではないので、やはりスクラップ・アンド・ビルドだとか、いろんなことできちんと縮減するところは縮減しながら、つくるべきところ、改めるところは改めるというような財政状況だと思うんです。
 ですから、そういう中で、この間の加算制度というのは、1つの進歩というふうに評価していただいているようなんですが、いろんな問題があると思いますけれども、これからもいろいろ議論をさせていただかなければいけないのかなというふうに思います。
 以上です。
○西村部会長
 ほかにございますか。それでは、三浦委員。
○三浦委員
 新薬創出加算につきましては、私もおおむね北村委員と同じような考え方ではあります。ただ、今、PhRMAの梅田委員長さんからお話がありましたけれども、その資料の中の9ページ目の2つ目のポツですが、新薬開発に要する開発投資は膨大であるというのもよくわかります。これは、新薬創出加算の上限を安易に引き下げるような不安定な運用が行われるようでは、投資促進効果が限定的にならざるを得ないという記載がありますけれども、今回、薬価が全体で5.75%引き下がったにもかかわらず、この新薬創出加算については、たしか700億円くらい予算が付いていると記憶しております。
 これは、これだけ診療報酬全体も厳しい中で、ここだけプラス700億円程度ということは、かなり我々も期待をしているものだと考えています。
 その中で、例えば先ほど庄田会長もおっしゃったような、例えば対象となる品目のないメーカーであっても、業界全体でこれをフォローし合ってやっていくんだという御発言があったかと思いますが、我々としては、そういう業界全体でこれをやってくださるんだということで受けとめていますので、今は試行ではありますけれども、そこをきちんと一生懸命開発等をしていただきながら、国民が納得できるような形でもう一度要望していただければと思います。
 もう一つ、これはちょっと各論になって申し訳ないんですが、せっかくこれだけ皆様方がお集まりで、特に澤井会長さんもおいでになっていますので、後発医薬品についてちょっと、これだけ御要望をいただいたので、こちらもちょっと要望したいんですけれども、実は各論で申し訳ないんですが、後発医薬品の販売名についてなんですが、最近、後発医薬品がどんどん出てくるものに関しては、おおむねその販売名については、まず、成分名があって、そして剤型があって、含量があって屋号というようになってきております。
 ただ、かつて承認されて、そのままずっと長い間使われている後発品の中には、おおよそ成分とは想像もつかないような先発品の対象となる後発品があります。
 それで、最近はいろんな後発品がある中で、例えば現場で医師や薬剤師が、今まで飲んでいた薬、かつて飲んでいた薬をお薬手帳等で見たときに想像がつかないもの、あるいは誤解してしまうものなどがあるんですね。これは、事務局にお願いするのがいいのかもしれませんけれども、そういうものをできれば解消していただいた方が医療安全という観点からも、これは我々にとってもプラスになってくると、患者さんに最終的にはプラスになることだと思いますので、これは、要望として1つお願いしたいと思います。
 以上です。
○西村部会長
 今、2点目については、御意見、御要望ということでよろしいですか。
 御発言、では、澤井会長、お願いいたします。
○日本製薬団体連合会(澤井)
 日本ジェネリック製薬協会の澤井でございます。ただいま御指摘、御要望されたことは、まさにそのとおりだと思います。
 既に、病院を中心に一般名への要望が強く、平成20年においては、一般名が全体の20%でございました。それは、3年後の23年におきましては、現在、40%まで一般名が伸びてきております。
 我々も病院などに入るためにも、一般名でないと入れないということもありまして、できる限り一般名への変更を進めておりますが、何しろ品目が多くて、また、包装資材でも1年、2年というような在庫のものもありますので、一気に全品目を変更するということになりますと、現場も混乱し、安定供給の支障を来す場合もありますので、今、できるところから速やかに変えていっております。
 また、御指摘のように、今の新しい新製品はすべて一般名で承認になっておりますので、この問題は、いずれ一般名に改定していくと思います。
○西村部会長
 ありがとうございました。ほかにございますか。
 牛丸委員、お願いします。
○牛丸委員
 1点だけ質問させてください。時間が経って申し訳ありません。せっかくEFPIA、PhRMAからいらっしゃっているので、教えていただきたいのです。
 前々から、私は薬価が国によって大分違うということ、その理由は何であるかということを事務局にも説明してほしいということをお願いしてあります。
 先ほど外国平均価格調整の話がありましたけれども、そのルールが適用される前の価格です。それが何でそんなに違うのか、同一成分なのにそれほど違う価格がどうしてつくのか。為替レートの問題もありますけれども、例えば何回か前に出た新薬の収載に際しての価格については、同じユーロでありながら国によって大分違いました。
 先ほどの御説明の中で、承認は全体で、しかしながら薬価は各国ごとだというお話がありましたので、せっかくいらっしゃっていますので、EFPIAの加藤さんとPhRMAの梅田さんに、それぞれの国でなぜこんなに薬価が違ってくるのか、その原因といいますか、理由というか、それを教えていただきたいと思います。
○西村部会長
 では、手短にお願いいたします。
○欧州製薬団体連合会(加藤)
 本日は、総合的なお話は、事務局の方からされるように伺っていますので、それに譲るべきかとも思いますけれども、先ほどの御発言にもありましたように、やはり各国の医療制度、それぞれの歴史の反映で、国の医療保険制度、社会保険方式をどういうふうな形で取るかということによって大きく変わってきているということで、例えばドイツというのは、自由薬価制度でありますけれども、お医者さんの1年間の予算が決まっておりまして、そういったところでの制約がございますし、イギリスも自由薬価制度でありますが、PPRSというようなトータルのプロフィットの割合が決まっていたりします。
 そういったことで、なぜイギリスで低くて、ドイツで比較的高くて、フランスで低くて、アメリカで高いかということに関しましては、個々の御説明を、今、御納得いただけるようにするまでの、申し訳ありませんが、細かい知識はございませんけれども、各国の医療行政の事情により、そのように変わっていると理解しております。
○米国研究製薬工業協会(梅田)
 全くそのとおりだと思いますけれども、例えば平成22年に薬価収載された薬剤を見ますと、アメリカの価格が高い場合が74%、ドイツの価格が高いと見られた場合は26%というようなことでありますけれども、それぞれの国の発売後の薬価がどういうふうに変わるかと、価格がどういうふうに変わるかということで、これらの国々は大体物価に伴って上がっていくということがございます。
 かつては、日本で発売される製品が、どうしてもドラッグ・ラグ、タイム・ラグがありまして、発売されるときの価格というのは、どうしても開きが既に出てきてしまうということもございました。ドラッグ・ラグ解消に向かって、今、いろんな努力をされており、こうした問題も小さくなっていくものというふうに考えております。
 もう一方で、実は外資系企業の目から見たときに、こういう発売時に薬価を付けるときのことだけが議論されるわけですけれども、日本においては、これまでは特許期間中といえども、6年後、8年後、10年後、そのときの価格は、諸外国に比べて、とにかく発売時に比べて相当下がるわけですので、諸外国の価格とはかなり開いてくると、こういった問題がなぜ日本だけ起こるのかということは、本当になかなか我々にとっても、親会社に説明のつかない部分で苦労している部分もあるということを一言申し上げたいと思います。
○牛丸委員
 企業戦略としてということはないのですか。国によって対応するとか。
○米国研究製薬工業協会(梅田)
 企業戦略として。
○欧州製薬団体連合会(加藤)
 企業戦略として、わざと安くしているということはございません。
○牛丸委員
 それぞれ対応を変えているとか、あるいは逆に国による製薬会社の在り方が、先ほど文化ということがありましたけれども、そこで何か違うのか、そういう要素が働いているのかどうかということです。
○欧州製薬団体連合会(加藤)
 企業戦略として1つありますのは、やはりいかに適正な価格を付けられるように交渉する、あるいはそういったデータを更におつくりして、こういう価値があるから、これだけの保険償還はしていただいても結構なはずですというデータを示して交渉すると、むしろ、そういういかにこのデータをつくって、その薬の価値をお示しするかと、そういうことをどういうふうにこれからうまくやっていくかというようなことが、今、戦略的に非常に重要になっています。
○西村部会長
 では、安達委員。
○安達委員
 手短に申し上げます。事務局にお願いをします。次の材料部会は、私は部会委員ではありませんので、ここで言わざるを得ない。
 次の材料部会でオーストラリアの価格の研究結果というのが報告されています。オーストラリアは材料を自国でつくらない、ですから全部輸入だと、そのところで値付け、価格付け、その後の推移というのをどうしているかということの研究として、非常に端的にものがわかりやすいのでそれを入れましょうという議論だった、その結果の研究結果です。
 薬価も全く同じだろうと思います。医療材料も薬も日本でも国内メーカーもあるし、外国からの輸入もする。オーストラリアは薬についても、自国では一切つくっていません。すべて輸入だと思います。その中での値段付けがどうなり、その年次推移をどうしておられるのか、医療材料と全く同じ理由で薬価についてのオーストラリアの取扱いについても、是非、ここに資料を出していただきたいということを強く要望させていただきました。
○西村部会長
 では、これは事務局への対応で、検討してみてください。
○吉田薬剤管理官
 薬剤管理官でございます。安達委員からの御要望の件でございますけれども、材料についてのオーストラリアでの扱いにつきましては、後ほどまた御説明があるんだろうと思いますが、若干、材料と医薬品に関し、安達委員は同じだという前提での御発言でございましたけれども、違うことについて、この場で簡単に御説明させていただければと思います。
 材料に関しましては、医薬品と比較しまして、品目の数が多いとか、あるいは品目当たりの市場規模が小さいといったような特徴があり、これまで、いわゆる内外価格差の是正の対応としては、外れ値を平均値から除外するといったような方策を、対象国の追加という措置と併せて検討を行ってきたと、そういう経緯があると承知しています。
 一方で、医薬品に関しましては、材料ほどの多様性はないということもありまして、参照国は英、米、独、仏の一定としまして、外れ値をどう是正をするかという対応をとってきたと、そういうアプローチの違いがあるということがございます。
 そのうえで、医薬品について外国価格を参照する国をどう考えるかということでございますが、まずは、信頼でき、かつアクセスしやすいリストがあるかどうかということは大前提でございますが、医薬品の価格には単なる製造原価のみならず、いわゆる臨床試験にかかる費用、あるいは市販後の安全対策、そういう費用も当然考慮すべきと考えますので、医薬品をめぐる環境が我が国と似たような形になっているかどうかということが必要かと思っております。
 具体的には、それぞれの国で、自国民に対する有効性、安全性を担保するための自前の薬事制度というのがあるか、あるいは国内に研究指向型の製薬企業があるかどうかというようなこと、また、ある一定程度の市場があるかどうかということが条件となり、これに照らしますと、これまであります、英、米、独、仏が十分かつ適当な国というふうに考えているところでございます。
 そういった点に照らして、オーストラリアを考えました場合には、自国での治験あるいは市販後調査等の実施を新たに求めるかどうか、そういうような医薬品に関する薬事規制が日本と同様のレベルにあるかどうかということが確認できていないということ。あるいは産業構造として見た場合でも、国内で新薬を開発する研究指向型の企業がオーストラリアは余りないのではないかというふうに思われること等から、我が国と異なった状況にあるのではないかと思っておりまして、最終的に対象国としてどうするかという意味では、オーストラリアは必ずしも適当ではないのではないかと、現時点では考えていることは、あらかじめ申し上げたいと思います。
○安達委員
 御要望しただけで、こんなところで時間を取るつもりではなかったんですけれども、やらないとおっしゃったんですか。つまり、物事を端的にするために、自国でつくっていないという条件は極めて大事で、あと、医薬品を使うんですから、治験、やる、やらない、当然やるんだろうと思いますけれども、日本の場合は、新薬創出等加算といっても、例えばほとんど今までのところは、今後はわかりませんが、外国開発の薬剤を日本型に用量、剤型を変えて、それを新薬創出と称している。そんなところで、また薬価が乗っかっていくというややこしい仕組みなんです。自国で薬をつくらなくて、外国から輸入していて、自国の国民の安全を守るために医薬品の承認をし、国家の財政に合わせて、医療経済の中でお薬の値段をどう扱っているのかという意味では、オーストラリアの推薦は、自国に製薬企業がない分、端的にわかりやすい。そういう意味で、材料と同じだということを申し上げたんですが、つまり、それを対象国にしろと私は言っているんではなくて、参考のために、その研究は薬価についてもやるべきではないですかということを申し上げたんですが、管理官はやらないとおっしゃったんですか。
○吉田薬剤管理官
 薬剤管理官でございます。現時点ですぐにやらないということではございません。ただ、現時点での考えを少し申し上げさせていただいた、ということでございますので、今後、どういう形があり得るのか、準備できるかどうか、対応できるかどうか、少し考えさせていただければと思っております。
○西村部会長
 参考資料として出せるかどうか、少し検討してみてください。
 では、たくさん意見を出されましたけれども、ほかに、貴重な機会でございますので、時間も押しておりますが、他にはございますでしょうか。
 では、時間もありますので、このぐらいにさせていただきたいと思います。
 今後、関係業界からの御意見につきまして、当部会として審議を進めてまいります。
 日本製薬団体連合会EFPIA、PhRMA、卸連の皆様、どうもありがとうございました。
 もう一つ議題がございます。「同一成分の新薬の価格が各国で異なる要因について(案)」を議論したいと思います。
 事務局より、資料が提出されています。今の外国価格の件についての資料でございます。
○吉田薬剤管理官
 薬剤管理官でございます。手短に御説明させていただきます。
 薬−1の1枚紙でございます。もうかなり議論が進んでおりますので、簡単に申し上げたいと思っております。同一成分の新薬の各国での価格が異なる要因ということでございます。事務局の方でまとめさせていただいたものでございます。
 大きく3つの要因があるだろうということでございまして、1番の医療保険制度の違い、これは裏紙の2ページの方を御覧いただければと思います。
 医療保障制度の違い、大きくはアメリカと、イギリス、ドイツ、フランスのところで扱いに違いがあるのかなと思っております。
 その中で、医薬品に関する公的価格規制の在り方がどうかというのが、2つ目の行に記載されております。大きくフランスが公的価格であるということのほかは、基本的には自由価格、自由価格の中でも、イギリスが、先ほどありましたけれども、いわゆる企業として許容利益率を制限する中での自由価格制。
 ドイツは、基本的には自由価格ですけれども、参照価格が設定されたものは、一定の影響が出るだろうという面に違いがあるということでございます。
 新薬の価格設定の在り方でございますが、フランスについては、公的価格でございますので、ここにありますような要因、わが国と似たような要因と思いますが、それに基づいて設定されている。その他の国については、企業が、ここにあります要因を基に自由に設定しているんだろうと考えられます。
 あと、既存薬の価格の見直しでございます。これも先ほど一部ございましたが、見直しの頻度あるいはどういう見直しをするかということについて各国で、我が国とは違った形になっているというのが見て取れるかと思います。
 戻っていただきます。1ページの2.でございます。2つ目の要因としては、勿論、為替の問題が特に大きいと思います。特に、昨今では、英国ポンドの下落というのが、イギリス価格低下の要因となろうと思っております。
 その他の要因でございます。3つ書いてございますが、1つは欧米におきます市場に出てからの経過期間というのが大きな要因であるということでございます。これも先ほど一部発言がございましたが、特にアメリカの場合につきましては、後発医薬品が出るとその傾向が顕著になるんだろうと思いますが、シェアが小さくなっていくという中で、先発医薬品を望む需要なども反映した価格形成が行われるということから価格が上昇するという傾向。
 イギリス、フランスは一定の公的関与があるということもあり、下がっていく傾向があるというふうに見て取れます。その結果、上市後の時間が経つと両者の価格差が広がっていくという傾向が見られると思っております。
 2つ目の○、これは企業の各国における販売戦略ということで、これも先ほど一部御発言がございましたが、ここにあるような内容等に基づく価格設定がされるんだろうと思っています。
 その他、製造販売業者が異なるということもあれば、それも要因になるんではないかということでございます。
 これまで御説明していた内容について、事務局なりにまとめさせていただいたものでございます。
 以上でございます。
○西村部会長
 ありがとうございました。ただいまの御説明について、牛丸委員。
○牛丸委員
 お礼とお願いを申し上げます。
 まず、各国でどういうふうに価格設定が違うか、その資料を出してほしいという、私がお願いしていた、それに対してお答えいただいて、それに対してお礼を申し上げます。
 ただ、私、率直な感想としては物足りない、これだけでは何の資料にもなっていないとは言いませんけれども、もっと詳しいのが私は知りたかった。ですから、でき得れば、もう少し詳しいのがいただきたいということ。
 今日は、業界団体の皆さんのヒアリングということですから、それが重要ですから、それの中にこれを入れてくるのは、とても時間がないだろうと、だから、是非次回に回していただきたいとお願いしたわけですけれども、最後に説明だけいただきましたけれども、これに関して、私もいろいろ質問したいですから、もう一度次回にこれを挙げていただきたいという要望をいたします。
 以上です。
○西村部会長
 事務局、お願いします。
○吉田薬剤管理官
 時間のない中で、御提案させて、大変恐縮でございます。これ以上詳しいのをどれだけ出せるか、なかなか難しいところもあろうかと思いますが、どこまで出せるか、事務局なりに努力させていただき、また、この議論がこれまで提案された外国平均価格との調整方式う問題とも絡んでいる部分かとも思いますので、そういう問題とも絡めて、また御議論いただくことについては、事務局として全く問題ございませんので、機会を見て、また、御説明させていただきたいと思います。
○西村部会長
 では、本件に関わる質疑などは、次回以降、また続けてまいりたいと思います。
 それでは、本日予定された議題は以上となります。そのほか、事務局から何かございますでしょうか。
○吉田薬剤管理官
 特にございません。
○西村部会長
 それでは、本日は、業界団体の方々から御報告いただきまして、貴重な議論ができたと思います。大変ありがとうございました。
○吉田薬剤管理官
 次回の日程でございますけれども、次回につきましては、9月下旬を予定しております。
○西村部会長
 本日は、どうもありがとうございました。薬価専門部会、これにて閉会といたします。どうもありがとうございました。


(了)
<照会先>

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代表: 03−5253−1111(内線3276)

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