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2012年2月24日 保険者による健診・保健指導等に関する検討会議事録(第7回)

保険局総務課医療費適正化対策推進室

○日時

平成24年2月24日(金)10時00分〜12時00分


○場所

全国都市会館 第2会議室
千代田区平河町2−4−2


○議題

1.特定健診・保健指導の効果検証の進捗状況について
2.後期高齢者支援金の加算・減算について
3.健康局の検討会の議論の状況
4.平成24年度におけるHbA1Cの取扱いについて

○議事

○多田羅座長 おはようございます。委員の皆様には大変お忙しい中、また、非常に寒い中、本日はお集まりいただきまして、ありがとうございます。定刻になりましたので、ただいまより「第7回保険者による健診・保健指導等に関する検討会」を開催いたします。どうぞよろしくお願いいたします。
 会議に先立ちまして、事務局より出席者の確認がありますので、よろしくお願いいたします。
○医療費適正化対策推進室長 本日の委員の出欠状況でございますけれども、御欠席の連絡をいただいておりますのが、草間委員、高橋委員のお2人でございます。
 それから、事務局の方は、本日は関係課より出席をいたしておりまして、濱谷国民健康保険課長、横幕高齢者医療課長、健康局の尾田保健指導室長ほか、担当課から出席をいたしております。
 以上です。
○多田羅座長 ありがとうございました。
 それでは、早速でございますが、議事に入らせていただきます。まず、議事の1でございます。「特定健診・保健指導の効果検証の進捗状況について」の説明をお願いいたします。
○医療費適正化対策推進室長 適正化室長でございます。
 資料1をお願いいたします。特定健診・保健指導の効果検証の進捗ということで、前回の本検討会におきまして、ナショナルデータベースを使って検証していきますということを御報告申し上げました。今後も順次御報告をしていきたいと思いますが、今日はその1回目ということで、これが全部ではありませんが、とりあえずできたものということで御報告したいと思っております。
 おめくりいただきまして、今日は2つの分析を報告いたしております。1点目が2ページのところで、20年度の特定保健指導終了者における20年度・21年度のメタボリックシンドローム判定の状況とあります。2つ目の○にありますけれども、20年度の健診結果に基づいて20年度に特定保健指導を受けられた方で、その方の20年度と21年度の健診結果に基づくメタボリックシンドローム、これは学会基準ですけれども、これの判定。腹囲と血圧、血糖、脂質のうちの2項目に該当すると基準に該当していることになります。それから、予備群該当は、腹囲と3項目のうちの1つの項目に該当している方。それから、非該当、判定不能、こういう区分別に集計を行ったものです。
 その結果が3ページにございます。グラフの見方ですが、どこに該当しているかということを20年度と21年度の両年度に健診の結果で分けていることになります。一番下の黒いところがメタボ基準に該当している方、その次の白っぽいところが予備群に該当している方、その上のグレーっぽいところが非該当の方でございまして、一番わかりやすい左下の合計のところで見ていただきますと、20年度と21年度を比べていただきますと、黒いところの基準該当の方が、20年度の保健指導を受けて、21年度の健診の結果を見ると、約3分の1近く対象者の方が減っている。それから、白っぽい予備群に該当している方も大体5分の2くらい、20年度に比べて21年度は減っているということです。これは集団としての数の分布の変化ですので、個人がどうなったかということはこの表に直接出ているわけではありません。そういう意味で、全体の数としては、特定保健指導を経た方はメタボリックシンドローム基準、予備群該当の方が減っているということが言えるのではないかと思います。
 めくっていただいて、4ページ、5ページは、それを積極的支援と動機付け支援に分けて紹介したものです。上の積極的支援の方がより改善傾向が明らかになっております。ただ、女性の40代、50代前半の方はサンプル数が若干少なくなっておりますので、そこの点だけ御留意をいただきたいと思います。
 下の方は動機付け支援ですけれども、少し特徴的なのは、例えば、男性のところで見ていただきますと、20年度から21年度にかけて動機付け支援を受けた方で、一番下の基準該当の方の数が若干増えている。細かい分析はできておりませんけれども、恐らくは、保健指導を受けられましたけれども、生活習慣の改善につながらない方が一定数いらっしゃったのではないかと、現時点では想定でありますけれども、そのように考えております。ですけれども、全体の合計のところを見ていただきますと、メタボ基準に該当している方、予備群該当者の総数としては、一部増えている層があったとしても、減っているということは言えるのではないかと思っております。
 次のページからがそれのデータで、パーセンテージの表、それから、めくっていただいて9ページからが実際の人数の表になっております。説明は省略させていただきます。
 もう一つ分析をさせていただいております12ページをお願いします。メタボリックシンドロームの該当者予備群と、そのレセプト上の平均点数の関係ということで、前回、委員の方からも、エビデンスを示してほしい、特に医療費との関係でということでありまして、現時点ではデータの取り方が大変限定的でありますので、確固たるものではありませんけれども、できる範囲でやってみたものです。
 1つ目の○にありますけれども、特定健診・保健指導のデータの結果と、同じ人のレセプトデータを結びつけて、メタボリックシンドローム基準の該当者、予備群の方、非該当の方、それぞれについて、レセプトデータの点数の年間の合計点数の平均値を集計したものでございます。
 13ページを見ていただきますと、男性と女性に分かれています。タイトルのところにありますけれども、平成21年度の健診のメタボ基準別の22年度のレセプトの総医療費点数の平均としていまして、実は21年度はレセプトの電子化率が診療所が特に急上昇している過程でしたので、21年度のレセプトデータでひもづけるというのは不適当かと思い、タイムラグが1年間生じておりますけれども、22年度のレセプトと結びつけて、その人の年間の総医療費点数、生活習慣病だけではなくて、総医療費の点数の平均を出したものです。
 こうやって見てみますと、留意事項の1つ目の○に突合率が男性9.8%、女性15.7%で、計269万人となっていますけれども、突合がなかなか難しくて率が低いということは少し留意をいただきたいと思います。このグラフを見ていただきますと、どの年齢階層におきましても、基準に該当している方と予備群に該当している方、非該当の方、こういうふうに見ますと、年間の総医療費がメタボ基準に該当している方が若干高くなっていることがわかるかと思います。先ほど総医療点数と申し上げましたので、これがどれだけメタボリックシンドロームと直結しているかという金額の多寡までは、これをもって直ちに議論することは難しいとは思いますけれども、こういう傾向があるということは出ているのではないかと思います。
 また、先ほどの保健指導の結果、メタボリックシンドローム基準に該当する方が減っているということと併せ考えますと、傾向としては、基準から保健指導を経て抜けている方があれば、こういうふうに医療費も全体的には低く抑えられることが推測できるのではないかと思っております。
 以上でございます。
○多田羅座長 ありがとうございます。
 それでは、今の説明につきまして、どうぞ。
○津下委員 3点お願いします。1つは、これまで保健指導の効果は、少人数での解析とか、モデル事業ではあったのですけれども、ナショナルデータベースでこのように示されたというのは非常に意義が大きいと感じています。特に積極的支援の集団としての抑制効果ははっきり出ていると感じております。
 また、先ほど御説明がありました動機付け支援で、一部悪化しているという話がありましたけれども、1つは、保健指導をしなかったグループと比べて悪化率が違うかという検証もしていただきたいと思います。40代から若い世代の男性は、どちらかというと体重が増えて、40から60まで異常率が上がっていく世代ですから、もしかしたら動機付け支援で抑制効果が見える可能性もあるということで、その辺りについて引き続きの分析をお願いしたいと思います。
○多田羅座長 基準該当のところ、数字が大分上がっていますね。
○津下委員 そうですね。ですから、ナチュラルコースで上がる部分がこの世代では特にありまして、経年的に健診データを見ていると右肩上がりになっていく世代ですので、この世代で動機付け支援だけで十分か、1回の支援で効果があるかという問題が考えられます。
○多田羅座長 そういう技術的なことはありますね。
○津下委員 支援の問題ですね。この世代でも積極的支援をやったらもっと効果が出たかもしれないということが1つあります。しかし、もし動機付け支援もしなかったら、もっと悪化率が高まった可能性があるのではないか。その辺りも、対照群と比較しないと、その辺りの引き続きの分析をお願いしたいというのがまず1点でございます。
 それから、2点目ですけれども、医療費についてです。突合率が低かった背景には、医療費を使っていない方々がかなり見えるのいではないかと思います。メタボ基準該当の方では、内科系だけではなく、整形外科とかさまざまな疾病によって総合的な医療費が多くかかる可能性があると思っています。ですから、予防のターゲットとしては適切なターゲットを選択したのではないか。つまり、この制度では医療費適正化効果を期待したターゲットに対して保健事業を行っているのではないかということが読み取れるかなと思います。
 そして、3点目なのですけれども、では、保健指導をして医療費がどうなったかということにつきましては、3年間追跡した私たちの研究班の結果では、積極的支援に該当する方々において、保健指導をしていないグループでは2年後には15%の方が新たに服薬に入っていますけれども、積極的支援を行っていただいたグループでは10%、要は3分の2の服薬率にとどまっていて、検査値も有意によかったというデータが、1万人の追跡なのですけれども、出ております。今回は医療費については単年度で見ておられますが、今後追跡をすることで、医療費に対しての効果も見ることができるのではないかと思います。
 以上、3点です。
○多田羅座長 ありがとうございました。
 どうぞ、保坂委員。
○保坂委員 ほとんど今の津下先生のお話と重なっているところですけれども、まず1番目の4ページ、5ページのところで出していただいたのですけれども、これが特定保健指導をしたことによるものなのかどうかは、しなかったものとの比較がないと、全く無意味とまでは言いませんけれども、データとして出すには非常に不十分で、こういうものを出すことでひとり歩きするということはやはり避けていただきたい。もし支援をすることに意味があるか、ないかということについて見たいのであれば、支援をした者としなかった者について比較したものを出していただきたいということが1つでございます。
 あと、これは1年間しかやっておりませんけれども、1回積極的支援をして、もしかするとちょっとよくなって、だけれども、やめてしまえば、またもとのもくあみなのかもしれないということが非常に心配されるわけなので、それについてもきちっとフォローしたデータを出していただきたい。
 それから、医療費のところでございますけれども、13ページは年間の医療費でございます。そういたしますと、比較対象としてふさわしいのかなと思います。津下先生たちの出されているのは年間の医療費の比較ではないので、それについては本当は言っていただいては困ると私は思っています。年間のものであれば医療費の比較は可能であると思いますけれども、そうでないと、ほかの要素がたくさん入ってしまいますので、年間で医療費の比較をされるなら、していただきたいと思います。
 それから、すべてメタボ健診ということで、医療費はみんなメタボでかかっているようなお話になりますが、医療費全体の中でメタボに関係している医療費というのは一般的にどのぐらいの割合を占めているのかということさえわからないところで、総額を見ていて比較しても余り意味がない。一般的に医療費の中でどういう項目が主に占めているか、一例一例調べなくても、そういうことのデータがあれば、一般的には医療費の中でメタボに関係がある医療費はこのぐらいのパーセントなので、こうなのではないかということも言えるのではないかと思います。比較をするときに、自分たちに都合のいいという言い方は失礼ですけれども、このことについて、肯定するようなデータの出し方をするのはやはりまずい。だれが聞いてもそうなのだなと思うようなデータの出し方を是非していただいて議論させていただきたいと思います。
○多田羅座長 山門委員。
○山門委員 では、私から2点、1つは追加でございますが、ページ5を見ますと、非該当者が増えているということが1つのポイントであります。私どもの人間ドック健診というものは1年に1回の保健指導でございます。動機付け支援とほぼ同等でございますけれども、私たちの成績でも3分の1が改善、3分の1は不変、3分の1が悪化というのが人間ドック健診の成績です。すなわち1回の保健指導ではそのような成績が得られるということで、ページ5は私どもとしては非常に納得ができる数字だと思います。
 一方、ページ4に戻りますと、数回の保健指導は極めて有用である。5ページに対して4ページは、極めて有用であることが明確に示されているものと感じました。
 それから、もう一つは、質問でございますけれども、ページ13、非該当の医療費でございます。これはメタボリックシンドロームの診断基準に基づいております。一方、特定保健指導においては、ステップ4で治療中のものは除外されます。この非該当は治療中のものを含むのか、治療中のものは含まないのか、その点、御回答いただければと思います。
○医療費適正化対策推進室長 このデータ上は学会基準でやっておりますので、服薬の方もここに入っております。
○山門委員 そうすると、非該当の医療費は比較的低いという解釈でよろしいですか。治療中のものも含まれているわけですね。
○多田羅座長 治療中のものが含まれているのですか。治療中のものは特定健診・保健指導から外れることになりますね。
○医療費適正化対策推進室長 保健指導を受けられている時点では、服薬された方は入っておりません。特定保健指導を受けられた方ですから。ただ、その後、例えば、数値が改善せずに服薬をして基準から外れられたという方は入っています。
○吉田委員 今の御質問と関連するのですけれども、非該当の方に治療費が発生しているとすれば、こちらの方が低くなるというのが納得いかないような数字だと思います。
 それから、もう一つ、保健指導の場合は、多分、治療中の方が入っていないのに、入っていない方で保険診療の治療費が、医療費が発生して、より高いという説明は、どういうふうに健康局の検討ではなされているのか伺いたいと思います。
○医療費適正化対策推進室長 済みません、私のさっきの説明がおかしかったので。前のものと混同しました。これは結局、健診結果による基準の該当と医療費の関係を結びつけているだけですので、この人たちがどういう医療を受けられているかということは総医療費の中に含まれていることになります。
○多田羅座長 この点に関してですか。
○津下委員 この点に関してです。非該当の方は、メタボではなくて、例えば、風邪を引いて医療機関にかかったとか、単発的な医療費の発生の方が含まれている可能性があると思います。
○吉田委員 でも、それはどの群でも同じように発生する事象ですので説明にならないと
思います。
○津下委員 そうなのです。どの群でも同じように発生していますけれども、基準該当の方については、繰り返し受診をされたり、重ねての医療費が発生しているのかなというふうに思うのですが。
○多田羅座長 どうぞ。
○保坂委員 今の話だと、医療費というのは、メタボの人と、それから、普通の風邪とか、そういう人の医療費しか入っていないようなことをおっしゃっていますが、病気はたくさんあって、メタボに何の関係もない病気もたくさんあるわけですね。そういうものも全部含んで出ているということなのです。ただ、メタボの基準に入るような人の方が、一般的にメタボの基準に入っていない人よりは医療費が高いという傾向はわかるけれどもということですね。
○多田羅座長 と思いますがね。
 どうぞ、横尾委員。
○横尾委員 ありがとうございます。実は、その辺と関連して思ったのですけれども、こういった統計を出すときには、グラフにしてしまうと、報道機関の方にはわかりやすいので、そのままぽーんと外へ行くのですね。場合によってはそれがまた違うイメージをつくったりしますので、是非根拠となるやり方、方法、母数、調査の比率とか、そういったことに関しても、ややこしいかもしれませんけれども、しっかり添付をして、開示していただいたほうが、いろいろな意味で混乱も避けられるし、より客観的な分析を、専門の方々、一般の方もできると思いますので、今後は是非それを希望したいと思います。
○多田羅座長 14ページには出ています。
○横尾委員 手法その他についてもという意味なのです。
○多田羅座長 これは、特定健診を受けられた方のレセプトを独立的に突合したわけですね。同じIDで。だから、特定健診を受けた、受けないということとは全く独立して、受けた人と受けていない人を分けて突合して、医療費をたまたま見たらこうだったということですね。
○横尾委員 それと併せていいですか。今後、こういった効果的な調査も考えられると思うのですけれども、そのときに一番重要なのは「行動を変える」ことだと思うのです。生活習慣を変えるというのはまさにそこですので。そういった意味では、こういった結果だけの分析ではなくて、途中で指導を受けて、ちゃんと食生活を変えたとか、体重減をやったとか、あるいは指導を受けなくても、例えば、血液数値を見て自分は決断したのだとか、そういった「きっかけになったこと」も是非どこかで調べていただいて、多くの方々により有効な方策を考えるときの参考にしていただきたいと思います。
○多田羅座長 ありがとうございます。
 よろしいでしょうか。御指摘いただきました。しかし、これはまだ始まったというところでございますので、全体的、立派なものはなかなか難しいということもございます。1つのデータとして方向をいただいたというふうに御理解いただきたいと思います。しかし、いただいた御意見は十分参酌いただいて、これからのデータをまた御報告いただきたいと思います。よろしくお願いします。
 それでは、次の議題に入らせていただきます。議事2でございます。「後期高齢者支援金の加算・減算制度について」の説明をお願いいたします。
○医療費適正化対策推進室長 それでは、資料2をお願いいたします。「後期高齢者支援金の加算・減算制度について」です。
 めくっていただきまして、最初に、加減算につきましては、8月の第4回の検討会で一度御議論いただいておりまして、その結果を簡単に私どもで要約させていただいたものを最初につけております。そのときの議論では、見出しで幾つかありますけれども、例えば、制度の趣旨等については、加減算には反対という御意見もあれば、インセンティブとしては必要という御意見もありました。また、中段から、健診・保健指導のエビデンスということで、加減算をやるのであれば、きちんとエビデンスを示すべきという御指摘もございました。
 かいつまんでいきますと、次のページで、加減算実施の前提ということで、保険者がいろいろ条件が違うので、同じ要件で並んで同時にスタートするようなことでないと加減算というのはおかしいのではないかとか、イコールフッティングの中で競争すべきではないかとか、下の方に○が幾つかありますけれども、規模とか、職場健診の有無とか、そういったことで大分違うのではないかと、こういった御指摘もございました。
 めくっていただきまして、実施時期ということで、いろいろ御意見があるようなので、当分、加減算の100分の100をもうちょっと伸ばしてはどうかという御指摘もございました。そのほか、評価の実施方法であるとか、次のページの下の方にございますが、試算をすべきだとか、そういった御指摘がございました。
 こういった御指摘を踏まえまして、めくっていただきまして、5ページからですけれども、私どもで、保険者ごとの状況の違い、いろいろ御指摘あったことについて、健診の実施率とか、保健指導の実施率との関係を検証してみたところでございます。点線の枠内に?〜?とありますけれども、例えば、保険者の種別とか、被扶養者の加入率とか、規模とか、財政、高齢者の構成割合、健診機関が多いかとか、適用事業所の規模・数、マンパワー、こういったことを検証してみました。
 その結果を後で御紹介しますが、その前に、次の6ページで、これは現行の参酌標準でございますけれども、特定健診の実施率の目標の参酌標準は、単一健保、共済で80%、総合健保、協会けんぽ、国保組合で70%、市町村国保で65%というふうに差をつけております。これは、当時の議論といたしまして、事業主健診による健診実施率の向上のやりやすさと、それから、被扶養者の割合を考慮して、こういうふうに差をつけて参酌標準を設定したということでございます。
 そういうことを頭に置いていただいた上で、次のページをめくっていただいて、7ページ、8ページで、21年度の特定健診の保険者ごとの実施率がどういうふうに分布しているかをグラフにしたものでございます。左上の全体で見ますと、二こぶラクダみたいになっておりまして、これを保険者種別で分解したのが右から次のページにわたってあります。この二こぶラクダは、左側の山が市町村国保、国保組合という国保チームの山になっている、それから、右側の山が被用者保険の山になっているということが言えると思います。
 更に、例えば、市町村国保のところを見ていただきますと、参酌標準が市町村国保の場合は65%となっておりますけれども、これと、この分布の中心値、30〜35%の間にかなりの乖離がある。同様に国保組合も乖離があるのですけれども、被用者保険の方は、全体的に見れば、例えば、共済組合は80%、次の単一健保も80%、総合は70%となっておりますけれども、参酌標準に近いところから左の方に多数が分布していると、こういう状況になっております。
 ちなみに、8ページの下の全国健康保険協会は、参酌標準70%に対して31.3%ということで、やはりかなりの乖離があると、こういうことになっております。
 めくっていただきまして、9ページはそれを数字で書いたものなので、10ページですけれども、今度は保健指導の実施率の分布を見たものでございます。全体的には、左上にありますけれども、低い方からなだらかに保健指導実施率が高いところが減っていくというような分布になっております。これも保険者ごとに見てみますと、右の市町村国保の方は、全体的に見れば、ほかの保険者よりは万遍なく分布しているような感じになっておりますけれども、それ以外の国保組合、共済組合、それから、次のページをめくっていただいて、単一健保、総合健保、いずれも左の方、特に0%とか、5%未満とか、そういう低いところに相当数の分布がしているという状況でございます。
 なお、全国健康保険協会は7.3%となっております。
 下はそれの数字で、めくっていただきまして、今度は13ページからですけれども、先ほど8項目、実施率と関係があるのではないかという指摘を抽出しまして、それについて私どもで関連性を検証してみました。このうち相関が認められるものだけを御紹介しますと、13ページは「保険者の構造的な状況」と書いてありますけれども、1つ目の○にありますように、健診受診者に占める60歳以上の方の割合と受診率の関係を相関係数と決定係数で見ている。
 右下の注のところに相関係数と決定係数の注釈がありますけれども、相関係数は、2つの変数の相関を示す−1から1までの関係で、−1に近いと負の相関がある、0に近いと相関が低い、そういう関係になっていまして、決定件数は、2つの変数の関係をあらわす回帰式がその値をどの程度説明できるかということで、1に近いほど説明がし切れていると、そういう関係になります。
 全保険者を見ていただきますと、相関係数−0.7、また決定件数が0.5ということで、右が60歳以上の割合で、縦が健診受診率ですから、年齢が高い方が健診受診率が低いというような傾向がはっきりと見て取れるのですけれども、これを保険者の種別ごとに見てみますと、市町村国保、国保組合、それから、次のページの単一健保、共済組合、こういったところではほとんど関係がありませんで、総合健保でやや関係性があるというふうに出ております。
 こういったことを鑑みますと、先ほど関係があると全保険者のところで申し上げましたけれども、年齢層が高い市町村国保の方が健診率が低くて、若年者が多い被用者保険の方が健診受診率が高いという保険者種別の違いが出ているだけではないかと考えております。
 それから、もう一つ、少し関係性がありましたのが、めくっていただいて15ページのところで「被用者保険における事業主の状況(1事業所当たりの対象者数)」と書いてありますけれども、御指摘の中で、1事業所当たりの対象者数が多いとやりやすくて、逆に小規模事業所が点在するようなところはやりにくいという御指摘があって検証してみたものです。単一健保の方はそういう傾向は見受けられませんでしたけれども、総合健保の方で決定係数が0.174ということで、17%ぐらいのそういう関係性で説明ができるような緩やかな関係が認められました。
 次のページで、それ以外の項目については、今の時点では関係は認められておりませんで、16ページに今、申し上げたことをまとめております。受診率に影響と考えられている事項ということで、先ほど来申し上げていますけれども、被用者保険の方が相対的に高くて、市町村国保、国保組合、協会が低い。?は、先ほどの年齢の違いは保険者の種別の違いをあらわしているだけではないか。総合健保の方も緩やかには1事業所当たり対象数との関係がありました。
 矢印の下の方針にありますけれども、1つ目の○で、健診の実施率につきましては、被用者保険よりも市町村国保、国保組合、協会けんぽが大きく参酌標準との関係でそれを下回っています。また、保健指導については、市町村国保とその他の保険者では関係性に違いが見受けられました。
 次の○で、加減算を実施する場合におきましては、参酌標準の達成状況だけではなくて、保険者種別ごとの実施率等の実態を勘案する必要がある。
 こういうふうにしておりまして、要するに、参酌標準で事業主健診の有無とか、被扶養者の割合を考慮しておりましたけれども、参酌標準との乖離状況を見ますと、それだけでは保険者種別の違いを十分補正できていない。逆にそういったことは個別の何が効いているかはわかりませんので、それは実際の実施状況の中に、結果の中に入っているのではないかと考えたところで、こういうふうに書かせていただいております。これが1点目です。
 次に、めくっていただきまして、17ページですけれども、これは2点目の論点でございまして、加減算の指標ということで、24年度の実績に基づく25年度加減算の1期の評価に当たりましては、表にあります健診実施率、保健指導実施率、メタボ該当者・予備群の減少率の3つで評価すると言ってきておりますけれども、この3つをどういうふうに使っていくのかということについては、健診・保健指導が始まる段階でも実績を見て考えましょうということになっておりましたので、今回、その論点を提示するものでございます。
 健診実施率と保健指導の実施率につきましては、当初の想定どおり使ってもいいのではないかと思っておりますけれども、いずれも先ほど申し上げましたように保険者種別ごとに参酌標準との乖離がありますので、そういったものを考慮する必要があるだろう。
 それから、健診の受診率が低いと、実際に保健指導対象者が少なくなりますので、その結果、保健指導の実施率が極端に高くなる場合も理論的には考えられますので、保健指導実施率単独で評価するのではなくて、健診実施率とのセットで評価しないといけないのではないかというのが3つ目の○でございます。
 課題になりますのが3つ目のメタボ該当者・予備群の減少率ということで、これは特定保健指導の対象者の減少率でやることにしております。特定保健指導の対象者の減少率は、2つ目の○にありますけれども、健診を受診した人の中に占める保健指導対象者の割合を潜在的な健診対象者の数に乗じて推計としておりまして、要は健診の受診率が増減しますと対象者の数も増減してしまいますので、発生率を潜在的な健診・受診の対象者の数に掛け戻して、全体の中で対象者がどれくらいいるかということを推計しましょう、それを20年度と24年度で比較して減少率を出しましょうということでやってきておりました。
 明朝体のところにありますけれども、20・21年度の実績でそれを見てみますと、対象者の推計値が増加するという保険者もございまして、要するに、健診の実施率が非常に低い場合は、数字の信頼性について疑義があるのではないかと考えておりまして、次の○にありますけれども、少なくとも25年度の評価では、加算の計算にこの数字を使うことは適切ではないのではないかと考えております。
 今、ばらつきがあると申し上げましたけれども、それをグラフにしたのが次の18ページです。ちょっとわかりにくいので、次の19ページの表で説明しますと、対象者の減少率なので、マイナスということは対象者の推計数が増えてしまった、逆にプラスということが達成している。この10%以上というのが達成しているということになるわけです。特に全体的に見てみますと、上の方、例えば、健保組合のところで−95%以下、わかりやすく言えば、推計数が倍増してしまったというところが17保険者ありまして、その下もずっと一定程度マイナス、要するに、対象者の推計数が増えてしまったというところが相当数ありまして、こういうふうに相当程度全体の中でばらつきがあるということは、やはり健診実施率が低いところであればあるほど、そういう推計数に信頼が置けないのではないかということが言えるのではないかと思っております。これが2つ目の論点でございます。
 次は参考資料なので、めくっていただいて22ページをお願いいたします。3つ目の論点で、加減算の実施方法でございます。1つ目の○にありますように、法律上は、目標の達成状況とか、見込み数などを勘案して、100分の90から100分の110の範囲内で政令で定めるということで、上下限が決まっているだけで、それ以外の実際の計算は政令に委ねられているという状況にございます。
 留意すべきは、次の2つ目の○にありますけれども、加算と減算は支援金の総額を変更しないようにしなければいけない。すなわち、加算額と減算額は一致しなければいけない。これを頭に入れていただきたいと思います。
 これを前提に、点線の中にありますけれども、24年度の評価に当たって、どういうふうに考えていくかという論点を掲げさせていただいています。大きな論点の1つ目が、加算・減算する対象はどのように設定するかということで、3つ黒ポチがありますけれども、1つは、制度導入時から、参酌標準を達成したところは減算すると申し上げておりますので、そういうふうに言ってきていることから見れば、減算については参酌標準の達成で判断するのがいいのではないか。一方の加算の方は、次の黒ポチにありますけれども、未達成のところは加算すなわち負担をしていただくという考え方もあれば、3つ目のポチにありますけれども、同じように参酌標準未達成という中でも実績を残しているところ、残していないところ、そういう差があるのではないかと、こういうことも言えるかと思います。
 また、2つ目の論点で、加算・減算する率をどうするかということでございまして、1つ目のポチに、加算・減算は±10%以内ということでありますけれども、少なくとも加算、負担する額については、やはり保険者の財政への影響は考慮しないといけないのではないか、過大になり過ぎてはいけないのではないかということと、次のポチにありますけれども、負担する側の加算の割合も、実績に応じて一律でいいのか、あるいは段階をつけた方がいいのかと、こういう論点もあろうかと思います。
 今、申し上げたことをポンチ絵で説明したのが23ページでございまして、一番左の一番シンプルなものがパターン1でございます。参酌標準、横線がありまして、それより上、実施率が高いということであれば、参酌標準を達成したところは減算、それに達しなかったところで広く薄く同じように負担していただく、加算するというようなパターンが?。その場合だと、未達成の人の中でも努力の差があるでしょうから、それが評価されていないということで、段階をつけようというのがパターン?で、加算の方に段階がついている。更に、努力はしたのに加算されるのはどうかという御指摘もあろうかと思いまして、そういうことを考慮すると、3つ目のパターンにありますけれども、加算・減算なしというゾーンをつくって、達成状況の悪い人が負担をする。最後に4つ目で、そういう負担をする中でも努力の差に違いがあるのではないか、全くやっていないところと同じというのはどうかということで、段階をつければパターン?。例えば、こういうような組合せがあるのではないかということで、こういったことについて、御指摘、御意見をいただければと思います。これが3つ目の論点です。
 めくっていただいて、25ページで、今の参酌標準の達成状況を書いておりまして、下が21年度になっております。メタボの減少率はとりあえずここでは除かせていただいておりますけれども、健診と保健指導の両方の目標を達成したところが下から2番目にありますけれども、全保険者3,451のうちの41保険者が21年度の時点での達成状況となっております。
 最後に、4つ目の論点といたしまして、次の26ページ、加減算の実施時期でございます。前提の1つ目の○にありますけれども、後期高齢者支援金は毎年度当初に後期高齢者医療の給付費を見積もった上で、その概算額をその年度の4月から各保険者から拠出いただきまして、2年後に実際にかかった医療給付費とか、そういうことの差を勘案して精算する。こういうふうに、概算と精算と2段階でやるとなっております。
 次の○ですけれども、法律の規定によりますと、25年度の概算の高齢者支援金の算定から加減算をやることが想定をされております。次の○にありますけれども、24年度の特定保健指導の実績は、25年の概算する時点ではないと、こういう状況がございます。
 下の考え方にありますけれども、24年度の実績で評価するとずっと申し上げておりますので、それ以前の年度の実績で加減算ということは、例え概算であってもいかがかなということがあろうかと思います。
 また、過去の実績で無理に概算をするというよりは、最後の○にありますように、24年度の実績が確定した時点で25年度の、これは確定というタイミングとちょうど合いますので、つまり、27年度からそういうのをやってはどうか。
 今、申し上げたことを絵にしてお示ししたのが次の27ページになります。25年度のところに、25年度の概算後期高齢者支援金の支払いというのがございます。この時点では、今、申し上げましたけれども、24年度の健診などの実績がないという状況であります。実際、24年度の健診・保健指導は、24年度から保健指導が年度越しでも可能ですので、25年度の半ばまでは行うことがあり得ます。それを基に、健診・保健指導は実績報告を25年11月1日までにしていただくことになっておりまして、その結果は26年度のところにありますけれども、26年の秋ごろに24年度の実績が確定する。これを反映させるには、27年度の確定後の後期高齢者支援金、25年度の確定が27年度に行われますので、これに24年度の健診・保健指導の実績を反映させてはどうかということが4つ目の論点でございます。
 後ろは参考資料なので説明は省略しますけれども、本日御欠席の高橋委員から加減算に関して御意見をいただいておりますので、御紹介いたします。5点いただいていまして、1点目が、加算・減算制度の評価は、それぞれのグループの実情を勘案すべきである。2点目が、このプログラムに載らない保健指導、メタボ以外のものに関する指導もということですけれども、それもそれぞれ取り組んでいるものがあれば評価に加えてはどうか。3点目が、加算する場合はある程度ランク分けして、相応の加算額としてはどうか。4点目が、参酌基準は各グループの実態に鑑み、多少の変更を認めてはどうか。5点目は、受診率の低いグループに対する是正措置の指導方法を別途検討してはどうかという御意見を文書でいただきましたので、御紹介させていただきます。
 以上でございます。
○多田羅座長 ありがとうございます。
 ただいま4点の論点について御説明いただきました。検討会としては、それぞれ4点、逐次御意見をいただきたいと思います。
 まず、第1点目でございます。その要約は16ページの方針の2つ目の○の中に示されておりますが、「加算・減算を実施する場合においては、保険者種別毎に当初想定していた実施状況との乖離があることから、参酌標準の達成状況だけでなく保険者種別毎の実施率等の実態を勘案する必要がある。」こういう論点でございますが、いかがでしょうか。ある程度当然のような感じもいたします。
 どうぞ。
○田中委員 国保の田中ですけれども、16ページの表記で、1点だけ、役所の御認識がこれでいいのかという点について。16ページの上の枠の中で、国保には市町村の国保と国保組合というものがあります。それと、被用者保険の中にも健保組合、協会けんぽ、共済組合がございます。それぞれ健診・保健指導をやる背景が違うのは御承知のとおりですが、?で「全保険者で見ると60歳以上の者が健診対象者に占める割合が高い保険者は受診率が低い傾向があったが、」これはこれでいいのですけれども、「保険者種別毎にはそのような傾向はなく、単に高齢者が多く加入する市町村国保の実施率が相対的に健保組合の実施率よりも低いためであると考えられる。」という表現。
 私の認識は、被用者保険の健診率が国保の健診率よりも高いことの非常に大きな理由は、事業主健診があるということ、そういった認識を持っているのです。要するに、法定義務的な事業主健診を課されている被用者保険と、それが課されていない市町村国保組合は健診率が違うというのは当たり前なのです。だから、そのことをきちっと書いておいてもらわないと、いかにも年齢構成が高い国保、国保組合はといった論調になると非常に誤解を招くと思うのです。これは加算・減算についても同じことです。加算・減算についても、そういった点をきちんと対応しないとということだと思います。
○多田羅座長 おっしゃるとおりかと思います。
 ほかに何か。どうぞ。
○村岡代理 岡崎委員の代理の村岡と申します。よろしくお願いいたします。
 市町村国保の立場から申し上げますと、先ほど田中委員からも御発言がありましたけれども、年齢構成が高いところの方が逆に市町村国保の受診率が高いという傾向がございます。60歳以降の方が比較的高い。いわゆる健康保険組合と比較をした場合には、健康保険は被用者が60歳以上が多いということでそういった傾向があらわれているのではないかと思います。
 ただ、国保の場合は、先日、国から国民健康栄養調査の結果も公表されております。その中では、所得が低いほど、肥満だとか、朝食を欠くという傾向があって、運動習慣がなかったりするなど、生活習慣に問題があることが報告もされておりまして、厚労省も、所得が低いほどバランスのいい食事が取れずに健康への配慮ができていないのではないかという分析もされていることを報道されておりましたけれども、市町村国保の場合には非常に低所得者が多いというのが現状でございます。所得のとらえ方が若干違いはあるかもしれませんが、この調査で200万未満ということで示されました所得で言いますと、市町村国保全国平均では70%ぐらいが200万以下の所得という状況になっております。
 本市が所属する高知県は、平成21年度の県民所得が沖縄県を抜いて全国最下位になったという状況でございますけれども、本市の場合は、未申告の方もおいでますから単純には言えないのですけれども、8割を超える方が200万以下の所得という世帯構成になっていますので、必然的に低所得者ほど健康に対する意識が薄いということから言えば、受診率を引き上げていくことは大変難しい課題であるというのが現状でございます。
 特に事業主健診等がなくて、個別に受診勧奨ということもしていかなくてはならないのですが、そういうことになると多大な人的労力と多額の費用もかかっていく。費用対効果の中でどこまでできるかといった問題も発生いたしますので、保険者種別ごとの実施率という問題と同時に、市町村国保については非常に格差が多い。所得における格差であったり、あるいは保険者の規模においても、100名ぐらいの保険者から、90万人ぐらいの保険者まで、1万人未満の保険者は60%ぐらいですけれども、非常に多い保険者もある。そういったさまざまな要素を考慮しないと、一律的に65%という基準で参酌標準の達成状況ということで比較されますと、市町村国保にとっては、適用されると大変な問題が発生するのではないかと考えております。
 以上です。
○多田羅座長 ありがとうございます。
 市町村国保の中にも種別があるという、種別と言うとおかしいかもわかりませんけれども、市町村国保という1つだけでは種別としてまとめにくいという御意見ですか。
○村岡代理 そうですね。そもそも被保険者自体、特定健診の対象になる世帯の方が100人から数千人のところと、本市の場合も5万人を超えるということになりますので、当然、受診率を上げるにしても、先ほど言いました低所得者も多い状況の中で、上げようと思えば一人ひとりに受診勧奨していかないといけない。相当手厚くやらない限り、なかなか上がらないという実態がございますので、そういう点で、一律的な国保で1つの基準ということでは、やはり難しいのではないかと思っております。
○多田羅座長 わかりました。ありがとうございます。
 どうぞ。
○白川委員 16ページの表現で、私もちょっとよく理解できない部分があるのです。今、国保中央会の田中委員から、そもそもの参酌標準、目標値は、国保と被用者保険の差は事業主健診の差だと、それはそのとおりだと思います。それを配慮した上で、もともと参酌標準の数値を4年前に決めたという経過があるわけです。今の国保の委員の方の話を聞いていると、参酌標準そのものがおかしいというふうに聞こえてしまうのですけれども、それを言い出すと、何でこのタイミングでそれをまた議論しなければいけないのかという疑問が私は湧くのです。少なくともいろいろな議論をして4年前に決めた目標値、それはいろいろなことを配慮して差をつけて設定をしているわけで、その中身が正しいかどうかなどという議論は今段階ではすべきではない。第2期にどうするかということはまた議論すべきだと思います。
 それから、わからないのは、ここに「当初想定していた実施状況との乖離がある」と書かれているのですけれども、公表されている数字は21年度しかないわけです。どういう加算・減算をやるかということは24年度実績でやろうという話ですから、今、こういう乖離があると断言できるのかどうか。さっきの表で見ますと、私も客観的には国保は大変だと思いますが、国保でも両基準をクリアしている保険者が1組合あるという数字が出ていました。そういう努力をされているところもあるわけです。そういったところはどうするのだということも併せて考えなければいけないと考えます。私が申し上げたかったのは、少なくとも差をつけた参酌標準という数値が合意の下にできているわけですから、今、第1期に当たっては、それを基準に達成したかどうかということで議論を進めるべきではないかと思っております。
○多田羅座長 わかりました。当初想定していた実施状況との乖離があるという前提に立てるのかということ、既に参酌標準を使うことは決まっているのではないかという基本的な点ですので、ひとつ事務局のお考えを。
○医療費適正化対策推進室長 当初は健診全体の受診率が6割くらいは上がるのではないかということを想定して参酌標準もつくったという意味では、4割を切るところから出発したというのは想定と実態はちょっと違っていたと思っております。次のページとも関連するのですけれども、第1期の評価は、どう使うかは別ですけれども、この参酌標準をもって、この3つの事項をもってやると言ってきておりますので、今、白川委員おっしゃいましたように、2期の問題は、この参酌標準そのものをどうするかという議論が、今日ではなくて、次回以降、この検討会で御議論いただこうと思っておりますけれども、1期につきましては、これをどう使っていくか、これとの関係で、あと、どれくらい当時想定したことでは補正し切れていなかったものがあるかということは、少し勘案の余地はあるのではないかと思っております。
○多田羅座長 今の白川委員の質問に対する的確な回答にはなっていないと思いますけれども、今日のところは、一応、御意見をお伺いしてほしいという事務局の御要望もございますので、御意見を出していただいて、よろしくお願いしたいと思います。
 どうぞ。
○保坂委員 以前に一応、同意して決めた参酌標準ということで、それを守ってやるべきだという白川委員の御意見は誠にもっともでございますが、とは言うものの、想定したときと比べて社会情勢がかなり変わっている等を勘案しますと、これを守りつつも守らないというか、非常に文学的な表現になってしまって申し訳ないのですけれども、そういうことが必要ではないか。現実に合わせたことをやっていく必要がある。私は本当は全部これはおかしかったと机をひっくり返したいぐらい、この制度そのものに全面的に反対ですけれども、こうして国として皆さんが合意して決めた以上は、ある程度ルールを適用しつつ、改善できるところは改善していくことが求められていると思っています。
 白川委員がおっしゃったようことは誠にもっともでございまして、そのときに参酌標準として国保と健保を決めたので、それをとりあえず基準に守ることには賛成でございますが、それをどのように適用していくかというところで、後ろの方に案が出ておりますけれども、参酌標準を達成したところについては、ちょっとだけごほうびをお出しする。それ以外のところをどうするかということについての検討の中で、先ほど岡崎委員の代理の方がおっしゃったことも勘案した方法が取れないだろうかということを決めていくことが非常に現実的ではないかと私は感じております。ですから、ごほうびはちょこっとだけ、もうちょっと頑張れよというペナルティーは、本当に小さな国保組合にもなるべく影響が及ばないように工夫してできないかなというふうに思っております。
○多田羅座長 ありがとうございます。
 どうぞ、貝谷委員。
○貝谷委員 保険者の立場から申し上げます。今、保坂委員がおっしゃったように、ペナルティーをどうしていくかというのがこの制度の根本的な問題だと思います。インセンティブをつけること自体は恐らく法の理念としては共有できると思うのです。
 ただ、繰り返し申し上げていますが、ペナルティーというのは大変なことだと思うのです。額が少ない、高いではなくて、どうしてペナルティーが科されるのかという合理的な説明が本当にできるのか。ペナルティーを科される側が納得できるかと言えば、一生懸命頑張ってきた中で、相対的に低いからペナルティーを取られると、これは納得できないのです。
 第1期ですから、いろいろなところでわからない中で制度がスタートしたということだと思いますが、極端なことを言えば、ルールがない中で、ペナルティーをつけることだけが先行してきた議論がこれまであったのだと思います。制度そのものがおかしいと私自身も言いたいと思いますが、それはさて置き、先ほど来の御説明でも、同じ土俵でペナルティーを科されるような環境が全くできていないと、正直申し上げてそのように感じております。したがいまして、少なくとも現状では、そういうものを科していくのは甚だ困難ではないかと言うことをまず申し上げたいと思います。
 その上で、各論的に少し意見を申し上げますが、今日の資料の5ページ、保険者によって実情が違うよねというのはこれまでの議論の中でも随分いろいろな委員の方からお話がありまして、ここでは8つ挙げられております。今日、事務局の御説明では、?の高齢者の状況でありますとか、?の適用事業所の状況、こういったことについての分析は関連がありそうだということでなされておりますが、私、大変大きな保険者の立場から見ますと、このほかにも、例えば、?の保険者の規模は、実際運営していて大変大きな影響があると思っています。
 特に、率でもってペナルティーを考えていこうという場合には、保険者の規模を抜きには考えられない訳です。先ほど来お話がありますように、国保の中でも、数百人の国保から、大きなところでは数百万という国保もあると思いますし、私どもはそれ以上に大きい。その中でどれだけの状況が違ってきているかということは、私は相当影響があると思うのです。たしか以前の検討会で対数表示での御説明があったように思いますけれども、そういった分析なり検証をもう少し丁寧に進めていっていただきたいと思います。
 保険者の規模のほかにも、例えば、?の事業主健診のデータの授受のしやすさも実は大変大きくて、同じ被用者保険の中でも、単一健保と、そうではないところ、それから、私どものような被用者保険でありながら、ほぼ全国に加入者が点在しているような保険者、それぞれ違うわけです。それぞれで大変困難な状況の中でやっている。これらを同じ土俵の中で本当に比べられるのかというのを検証しながら、議論を丁寧に進めていく必要があるだろうと思っています。
 そういう意味では、先ほどお話ありましたけれども、既に参酌標準をクリアしている保険者は確かにあると思いますが、一体どういう保険者なのかということを少し実証的に分析していただきたいと思うのです。ひょっとしたら、本当に小さな保険者が頑張ってできたというケースも中には相当あるのではないか。本当にそういうことがあって、それ以外は大変苦労しているのではないかというふうにも思われますので、そういった点についての実証的な検証なり分析を是非、今後お願いしたいと思います。
 それと、少し先になりますか、今日のいろいろな事務局からの御提案を聞いていますと、まずやるのだと、実施時期なり実施方法を具体的に決めていこうというのを今、議論していますが、私の立場としては、まず、先ほど言いましたような保険者ごとの違いは何の原因で、どういうところがどの程度状況が違ってきているのかを丁寧に分析していただいた上で、それを先行させた上で、しかる後に実際の実施時期なり、実施方法を決めていくべきであって、そこはそういう順番での御検討を是非お願いしたい。
○多田羅座長 そういう考えで、今日もこういうデータを出していただいているつもりではあるかと思います。不十分かもわかりませんけれども、それぞれの保険者の特徴を少しずつでも明らかにしたいという観点から、今、おっしゃっている観点からデータは出していただいていると思います。
○貝谷委員 済みません、短めに言います。そういう意味では、できるだけ個別の保険者の損得だけの議論にならないようにしなければいけないと思いますが、先ほど来、事務局の資料の御説明にありましたけれども、協会けんぽというのは3,500万人が加入する単一の保険者です。先ほど来のいろいろな保険者を比較した表の中でも、実は表入っていないのです。欄外に、協会けんぽはこうだと、単一の数字しかありません。したがって、一体これはどういう形で評価できるのかというところを是非、具体的に一つひとつ、保険者の違いというものを掘り下げて丁寧に議論していいただきたいということをお願いしたいと思います。
○多田羅座長 わかりました。
 どうぞ。
○吉田委員 保険者ではないのですけれども、総合健診医学会の吉田でございます。
 確認なのですけれども、今の議論の中では、加算・減算をやるということを前提に議論されているようですけれども、100分の100で維持するという選択肢はもう残されていないのかという点が1つです。
 それから、各論的になりますけれども、健診の実施率を見ても、多分、60歳未満ですと、労働安全衛生法によって事業主健診で受診率が高い。60歳以上ですと、多分、有病率をもって、保健サービスではなくて、医療サービスを受けている方が多いということを考えますと、それをもって健診受診率が低いことを評価に適しているのかどうかという議論をすべきかと思います。
 また、保健指導におきましても、加算・減算があるということで、この事業に特化した保健事業は行えるのですけれども、保険者によっては、非該当者に対して、例えば、高血圧、喫煙等の保健事業をやることが評価されたために、そういう保健サービスが行われない、また、行ったものを評価していただかないと、多分、適切な対象集団に対する保健サービスが行われないのではないかということを考えますと、エビデンスがまだ明確でない。それから、指標化についてもまだ議論がある。こういう段階で軽々、早々に100分の幾つという議論をするよりも、もう少し煮詰まる議論をしてから加算・減算の議論に持っていった方がよろしいのではないかということを意見として申し上げたいと思います。
○多田羅座長 ありがとうございます。
 どうぞ。
○津下委員 加算・減算についてですけれども、9ページの資料を見ておりますと、例えば、健康保険組合でも、健診受診率が10%未満とか、20%未満とかのところもあります。単一健保だったらやりやすいでしょうという議論の中でも、健診の機会すらつくっていない、そういう保険者もいるわけです。聞くところによりますと、ペナルティーを払ってでもやらない方がいいというようなことをおっしゃって、努力をしている保険者とは違う姿勢を取っておられる方々もあります。先ほど岡崎委員の代理の方もおっしゃいましたけれども、本当に一人ひとりに働きかけて一生懸命やっている、そういう国保の保険者もいます。それはお金がかかるからやらないという選択肢のところと同一でいいのかというのは、やはり考えていく必要があるのかなと思います。ただ、国保が65%が可能かということについては、以前の老人保健事業の健診受診率は、母数があいまいな状況での数字だったので、それと今回の特定健診イコールでその数字は持ってこられないという現実があります。実態も加味しつつ、努力している保険者はそれなりの評価、または、本当にやっていないということは、加入者にすれば、健診・保健指導を受ける機会がない、そういうところもあるのではないかと思いますので、丁寧な保健事業を促すような形で御検討いただく必要があるのかなと思います。
○多田羅座長 ありがとうございます。
 伊藤さん。
○伊藤委員 資料7ページの健診の受診率のグラフなどを見ますと、特に被用者保険のところは、参酌標準に近いほど高くなって、それを超えるとぱたっと減っているということから見て、明らかに保険者は健診を実施しようという努力をしてきたのだろうなということは、見て取れると思います。
 一方で保健指導の方は、10ページにありますけれども、そのようなグラフになっていなくて、ほとんどが0〜5のところがピークで、だんだん減っていく。これは多分、全く努力していないということではなくて、努力しても克服できないような要素があって、こういった現実をあらわしているのだろうと思っています。
 そういう意味で、今は実施率3つで見ているわけですけれども、克服しがたい条件ということで言えば何があるのか。所得なのか、あるいは受診機会なのか、ここにも幾つかの可能性が示されていますけれども、この辺は一つひとつデータの相関関係も示しながら検討していく必要があると思っています。また、努力をしているのか、していないのか、そういった保険者の姿勢もやはり評価の対象になり得るのではないかと思います。
 被保険者の立場からすると、今、保険者を選べない状況の中で、克服しがたいような条件で保険料の負担をしていくことになっていくと、非常に不利になるような保険者が出てくるわけです。例えば、協会けんぽなどは、被用者保険の中のセーフティネットを担っているところで、常にそういった保険者が原資を生み出していくような構造は難しいのではないかと思っていまして、何らかの適切な条件をもっと検討していかなくてはいけないのではないかと思います。こういう議論がある中で、これを財政中立で24年度1年分だけ行うということが適当なのかどうか、そういう意味では100分の100ということを含めて検討していく必要があると思います。
○多田羅座長 わかりました。
 ちょっと時間が押していますので、次の論点も関係してくると思うので。
○中村委員 いえ、待っていたので。
○多田羅座長 そうですか。大体、同じような趣旨なのですね。丁寧にやってくれという趣旨なので。
○中村委員 ちょっと資料を聞きたいので、いいですか。先ほど来、減算の方では、参酌基準を達成しているところは41組合ということですが、これらの将来の見込みなり、減算額はどのぐらいになると厚労省は見込んでおられるのか。今のような数字で持っておられるのか。あのときは目標だから、これでいこうと、保険者として頑張ろうということにしたわけですが、私は参酌基準は相当ハードルが高いと思うのです。その中で、今、41組合が達成しているのですけれども、今後、この加算・減算の対象になる組合として、減算になる組合はどのくらい見込んでいるのか、金額はどのくらいになるのか。例えば、今、支援金はたしか5.3兆円で、1人当たりが4万9,000円ちょっとなのですが、組合の加算のところで、割合ではなく、トータルでどのくらい来るのか、試算があれば教えていただきたい。
○多田羅座長 わかりました。中村委員のおっしゃっていることは、23ページのような考え方もあるのですよ。それも関係してきますので、次の議論に進ませてください。
○中村委員 その表で、どのくらいの試算があるのか。
○多田羅座長 だから、23ページの、こういう考え方もありますので、関係していますから。
○中村委員 わかりました。
○多田羅座長 それでは、基本的な、丁寧な保険者の実態を見た加算・減算の進め方をやってほしいということかと思います。それぞれ各論については議事録で確認いただいて、また当局から御返答いただきますが、大きくはそういう点だったと思います。
 次の論点としましては、17ページでございます。指標については3種類あります。25年度における評価というのは24年度実績に対する評価という意味ですけれども、少なくとも加算額の計算についてメタボリックシンドローム該当者及び予備群の減少を用いることは適切ではないということから、24年度の評価については、特定健診受診率と特定保健指導の受診率で評価するのでいかがかというのが事務局の提案でございます。いかがでしょうか。どうぞ。
○津下委員 健診受診者を掘り起こすといいますか、そういうことで対象者が集団として変わってくるという状況がありますので、現段階では3番目の指標を使うのはまだ難しいのかなと感じます。
○多田羅座長 実績でね。ありがとうございます。
 山門委員。
○山門委員 先ほどの議論とも関係しますけれども、6ページの参酌標準が協会けんぽがおっしゃるように70%ではきついということを含めまして、これを見直すということは国は考えておりますか。すなわち実施率をもう一回、各保険者ごとに参酌標準を考え直す。それから、特定保健指導の実施率は、実施率が違うのですから、保健指導の実施率も当然各保険者によって異なっていいだろうと思います。それが今までの保険者の議論だったと思います。3番目も保健指導の実施率に応じてメタボの減少率も参酌基準を変えるということで、??の参酌標準を変えていくという方向性がないと。
○多田羅座長 参酌標準の考え方は次の23ページのところの議論でさせてください。そこのところで加算・減算なしという概念も入れていますので。
○山門委員 わかりました。失礼しました。
○多田羅座長 どうぞ。
○白川委員 17ページの指標について、メタボの減少率を除くべきだという事務局の考えは私もそのとおりだと思います。ここにも若干書いておりますけれども、5年もたちますと、集団自体、人の出入りがありまして、メタボの減少率という意味で正しい数値をつかむというのは非常に難しいと思いますので、これは外すべきです。したがって、健診の受診率と保健指導の実施率、この2つでやるべきだと思っております。
 ただ、これも、例えば、特定健診実施率のところに参酌標準と実際の受診率との乖離があると、これは何回も申し上げているように、まだ21年度の実績しか出ていないところで、こういう断定的な書き方をされるのはいかがか。現在も非常に努力している保険者はたくさんいらっしゃると思うので、それはもうちょっと後で議論すべき内容ではないかと私自身は思っておりますので、あえて申し上げます。
 以上でございます。
○多田羅座長 白川委員のお考えは、目標自身についての議論はまだ早いということですか。
○白川委員 前も申し上げたとおり、目標自体は今は変えるべきではない。あと1年ありますから。
○多田羅座長 参酌標準ですね。
○白川委員 はい。参酌標準はそのままにすべきだと、それを目指してみんな頑張っていただいているわけですから。実際の受診率との乖離と書かれますと、それはまだ早過ぎるのではないか。
○多田羅座長 わかりました。
 いかがでしょうか。どうぞ。
○齋藤委員 評価の指標で、3つのうちメタボの結果は除く、まだよく出ていないからと、これはわかりますけれども、本来、その目的は、健診率とか、指導を受ける、こんなことよりも、結果として人間が健康になるためにどうすべきかと、このことを問うているのでしょう。ですから、今、この時点ですべて入れることは無理にしても、もし加算・減算をやるのであれば、結果が私は重要だと思います。ですから、私はそれ前に、先ほど来、いろいろな条件が違う、国保でも500人の組合がある、10万人の組合がある、あるいは医療機関が近くにある、こういうことによって全然違うのです。健診率とか、指導をやるとか、金かかるとか、かからないとか、そういうことではない。それを、法律で決めたからペナルティーを取る、加減算をしなければいけない、ここが私は一番の問題だと思うのです。私ども国保は加減算は反対だと、こういうことを言っていますけれども、要は、いかに健康を維持・向上させるか、これを目的としてみんなやりましょう。ただ、保険者ごとにこうやって責任を分割してやることが現状にマッチしているかというと、市町村長の立場から言えば、こんなものは論外だと思っています。ですから、後ほど、時期について、加減算やるか、やらないか、あるいは参酌基準をどうする、こういうことを議論するとすれば、今回は、厚労省のこの原案を見れば、健診率と指導の実施率でいろいろ濃淡つけているようですから、インセンティブは必要だと思いますけれども、これは今回限りと、こういうことです。もう一回最初から議論してもらわないといけないなと思います。
○多田羅座長 わかりました。
 どうぞ。
○田中委員 国保は、今、齋藤委員がおっしゃったことに尽きるわけなのです。以前も申し上げましたけれども、なぜ我々国保がこの加算・減算の廃止を訴えているかということだけ簡単に申し上げます。
 まず1つは、保険者にとって、特定健診・保健指導の義務化をやらなければならないという法律は非常に必要だと思います。我々が特定健診・保健指導をやることに対して加算・減算という措置は何が有効なのかがよくわからないのです。何なのだということが1つ。
 それから、加算・減算というもの、ペナルティー、貝谷さんが言われたとおりだと思うのだけれども、要するに、保険者が納得するような数式ができるのかということです。保険者の違いとか、いろいろな違いがスタート時にある中で、政府はいろいろなものを決めてくれていますけれども、保険者というのは、保険者単位に経営責任を持っているわけなのです。そういうことをやっている中で、本当にペナルティーを科された保険者が納得するような説明ができるのかということです。この特定健診・保健指導のさまざまな背景。それから、医療費適正化ということで、医療費との関係なのですけれども、医療費というものは、特定健診・保健指導という保健活動との相関度は必ずしも高くないのです。医者の数とか、医療機関の数とか、高齢者の数とか、そういったもので医療費は非常に多くなる。だから、医療費との相関度というものは、本当に特定健診・保健指導率とか健診率で見られるのかというところに非常に疑問を持っています。
 以上です。
○多田羅座長 わかりました。
 それでは、御意見を伺ったとして、次に行かせていただきます。次が先ほどの参酌標準とも関係してまいります。23ページでございます。一応、この場では実施するとして議論を進めさせてください。参酌標準というのは既に先ほどの表のとおり示されておりますが、その実施方策については、先ほどの御意見などもあり、加算・減算なしという部分もあってもいいのではないかということも含めて、4つのパターンが示されているわけでございます。
 ただ、この図で、減算は、「ちょっと減算」という保坂委員の言葉もございましたけれども、減算と書いているところの面積と、加算と書いているところの面積は同じでないといけません。その辺は図も正確に書いていただかないと、加算は少しで、減算はたくさんというわけにはいきません。どうぞ。
○保坂委員 再度確認ですが、これは絶対に財政中立でやらなければいけないのでしょうか。というのは、健診・保健指導をするために国がある程度補助金等を出しておられるのではないかと思います。正確なことは私は存じ上げないのですが、そこから何らかのごほうび手当をお出しになって、加算の方は、今回はさまざまな指標について、当初決めた内容が不十分であったので、しない。その代わり、特定健診・保健指導といいますか、保険者による健診・保健指導を続けるのであれば、実施率によって、もしかすると、何らかのペナルティーというか、ごほうびと、奨励するためというか、そういうものをつけることについて、もっと時間をかけて決めた上でやるということを将来に向けて考える。今回は、保険者が出すお金を財政中立にするということは引っ込めるということは、厚労省としては絶対に不可能なのでしょうか。それは検討の余地があるかどうか。皆さんのおっしゃっていることを総合すると、一生懸命やったところには少しごほうびをあげてほしい。私は実は表彰状を出せばいいのではないのと思っているのですが、保険者の方は表彰状では納得しないだろうということで、そういう方法はないでしょうか。
○多田羅座長 それは、今日、回答は無理かと思います。
○保坂委員 今のところでまず回答していただく。
○多田羅座長 そういうことを回答できる立場にはないですね。どうぞ。
○医療費適正化対策推進室長 では、簡単に。ここの加算・減算という仕組みで、片方だけを大きくするということは、加減算の仕組み上はできません。勿論、それ以外に何らかのインセンティブという議論は別途の議論としてはあると思いますけれども、加減算そのものは、プラスとマイナスは均衡しなければいけないと思っております。
○保坂委員 ですから、それは100%でずっとしばらくいく。100%でいけないとはどこにも書いていないので、ずっと100%でいくけれども、こういうことで一生懸命やってきた人たちに、何らかの奨励をする、そういうことをもしも考えらなるのであれば、それがここにいらっしゃる皆さんが一致して同意できる点なのではないかと思います。
○多田羅座長 どうぞ。
○中村委員 さっき、ちょっとフライングして先走ったのですが、今、保坂委員が言われたようなことを私も言いたかったので聞いたわけなのです。現在で見たときの減算額は大体どの位見込んでおられるのか。達成時に何億円位なのか。たくさんあるような感じに思っているけれども、金額的に見るとどの位なのかを見て、それをみんなでどう負担するか。プラスマイナスという話ですから。いずれにしても、どの位の数字であるか。
○多田羅座長 事務局、いかがですか。試算されていますか。試算していなければ次回に。
○医療費適正化対策推進室長 試算はしておりませんけれども、参考になる数値としては、25ページに21年度の参酌標準の健診と保健指導、両方達成したところが41保険者ありますと先ほど申し上げましたけれども、この41保険者の支援金をざっと簡単に計算して合計してみますと、支援金そのものの総額は百数十億円ぐらいでございました。当然、今後達成するところが増えるかとか、そういうことがありますので、直ちにそれで幾らということは申し上げられませんけれども、百数十億円の1%であれば、1億数千万とか、今の時点ではそういうオーダーになっております。
○多田羅座長 わかりました。
 どうぞ。
○北潟委員 私学共済でございます。
 保険者の立場から申しますと、先ほど保坂委員がおっしゃいました内容については、私も大変同感しております。恐らく、この場にいる皆さんが同じような意見を持っておられて、いつそのことを切り出そうかといったのが、中村委員が言われたとおり、同じだと思っております。できれば、その方向で国が前向きに検討していただくということをまず申し上げたいということが1つ。
 それから、話を変えまして、今、議論しているのが23ページのところのパターン、この内容でございます。先ほど来、各委員の方々からお話が出ていますように、この特定健診に対しては、それぞれの保険者が大なり小なり前向きに取り組んでいることは事実でございます。私どもも共済事業としてやっている中で、実際に成果を上げるための努力というのは、説明すれば1時間、2時間かかるようなお話になってしまいますので、いろいろな角度から数値を上げていこうという自助努力をやっております。しかしながら、実態的に、我々の組織の実情から言いますと、やはりなかなか成果が出てきていないというのが現状でございます。
 したがいまして、先ほど来、いろいろな委員の先生方からお話がございましたように、保険者等の実情を細かく分析していただいて、それを加味したような形でのパターンに反映させていただきたいと考えます。ざっとこの4パターンを見ますと、私は個人的には、どうしても加算・減算をせざるを得ないということであれば、ナンバー4のパターンが妥当なのかなと思いますので、意見としてもう一度述べさせていただきます。
○多田羅座長 ありがとうございます。
 田中委員。
○田中委員 さっきの保坂先生のお話と今のお話の中で、保険者はみんなそう考えているのではないかというお話があったのですが、私も国保に45年おりますので、その代表で来ていますが、このことについて内部で議論してきたわけでも何でもないのですけれども、私は、この問題で、頑張ったら何かちょうだいというふうな気持ちはさらさらありません。そういうことではなくて、頑張った結果は保険者自らが受けるわけですから、被保険者が健康になり、そして医療費に影響があるということであれば、それはそれでいいのです。だから、頑張ったら何かちょうだいというのだと、裏返せば、頑張らなかったら払わなければいけないということを肯定しているような話ではないですか。私はそうではないと思う。医療保険者はそんなさもしい根性は持っていないと思うのです。
○多田羅座長 わかりました。
 どうぞ。
○白川委員 私も今の田中委員の御意見に賛成でございます。ただ、100分の100とか、ほかのインセンティブの仕組みがないのかという御意見もあったのですけれども、私は前回申し上げたとおり、少なくともこの制度を始めるときは、加算・減算があるよということを公言してやったわけですから、今になってその制度をやめましたとか、今回やりませんなどという、国が国民をだますようなことをやってはいけないと思っておりますので、影響が非常に少なくて済む形で、やはり加算・減算はやるべきだと、やらなければいけないと申し上げたいと思います。そういう意味では、パターン別イメージの23ページの表で申し上げると、パターン?で加減算なしのところを、この絵よりは少し広げた形で考えたらいかがかと思っております。
 以上でございます。
○多田羅座長 わかりました。
 どうぞ。
○村岡代理 国保の立場から申し上げますと、それぞれの委員の皆さんから出ておりますが、現状の100分の100で継続していただきたい、加減算そのものはやめていただきたいというのが基本的な考え方ではございます。特に後期高齢者医療制度については、この4月が料率改定の時期となっておりまして、本県の場合も、所得割で高齢者の負担が10%を超えるという状況になって、医療費それ自体は非常に増えてきております。国保財政にとっても、支援金の伸び率が給付費よりも伸びているという実態がございますから、そこに対して加減算をされると、国保財政そのものが破綻をしてしまうという状況にございます。個別のいろいろなパターンについての議論ということになりますから、そうなってくると、どれを選択するかという話になってくるのですが、基本的には反対ということなのですが、後期高齢者医療制度自体が、みんなで支えていく制度ということで構成されていると思いますから、そういう点では、加減算の問題についても、みんなで支えるという立場からすれば、1番でもいいのではないかと考えています。
 参酌標準の基準の議論もございましたが、例えば、参酌標準そのものを下げろと言っているわけではないです。例えば、パターン?で参酌標準を下げると、減算されるところが増えて、加算されるところが少なくなるということで、非常に負担感が増えてくることにもなりますので、単純にそういう問題ではないのではないか。
 パターン?という形になってくると、前回にも申し上げましたように、市町村国保だとか、それぞれの保険組合によって置かれている条件に相当大きな違いがございます。そういう点では、努力をしてもなかなか受診率が上がらない、努力をしていないところとの差という問題も発生をしてまいりますので、できることに対して、やっていないからペナルティーをかけるということであれば、保険者の立場としても理解はできるのですが、相当努力をした結果で、なかなか成果につながらない、そういった状況のところに加算をされるということに対しては、なかなか無理があるのではないかという思いもありまして、パターン?という形にした場合には、相当細かに対象になる保険者の条件設定をやっていかないと、なかなか保険者の理解が得られないのではないかと考えております。
 以上です。
○多田羅座長 ありがとうございます。
 どうぞ。
○小松委員 栄養士会の小松です。
 私は直接保険者とは関係ない立場ですが、1つは、今、非常に高齢化が進んでいる中で、この仕組みは、単に現状の医療費を削減するだけではなくて、将来というか、近いところの要介護者を少しでも減らしていくという、人々のQOLにかかわっていると思っています。そういう意味で、この仕組みをどういうふうに持っていかないといけないのかというのを、もう一つ別の視点も入れながらやっていかないと、この仕組みは継続しにくいのではないかと思っています。この加算・減算という仕組みそのものは、一度決めたことであるということと、今すぐに評価に耐えるものというところまで来ていないかなという印象を議論を聞いていて思いました。
 そういう意味で、今回やるとすれば、できるだけ負担を少なくするような形にして、しっかりと将来を見据えた検討をしないといけないということと、もう一つは、この仕組みが非常に大きくなってきますと、例えば、マンパワーの問題であるとか、そういう部分もはらんでいる問題で、特定保健指導の実施率が必ずしも高くないというのは、マンパワーの不足ということも一方ではあるのではないかという気もしています。ですから、その辺りもすべて含んでこの仕組みを考えないと、その場しのぎ的な形にならざるを得ないかのなという印象を持っていますので、よろしくお願いします。
○多田羅座長 まだ議論があるかと思うのですけれども、加算・減算の基本的な意見がかなり出ておりますので、座長としての考え方を1つ提言させていただきたいと思います。といいますのは、貝谷委員から、加算・減算制度について合理的説明はできないのではないかというお話もございましたし、田中委員からも相当厳しい御意見がございましたので、その点について、座長としてこう考えているということをお話しさせていただきたいと思います。
 まず、この加算・減算制度が実施されるということの最大の基盤は、特定健診・保健指導が各保険者の義務になっているということです。義務でなくて、勝手にやっている、それぞれが意欲的にやっているというのであれば、それぞれということになると思うのです。だけれども、義務になっているということが1つの大きな背景かと思います。
 その場合、これが義務になっているということの意味がまず問われるわけで、それは田中委員からも御指摘あったわけですけれども、それについては、特定健診・保健指導というものを目標値を目指して実施していけば、医療費の抑制効果を持つという、少なくとも認識には立っているわけです。それがどこまでエビデンスを持っているかというのはあります。しかし、当時の当局としては、それは抑制効果を持っていると認識し、判断したために、これは発足しております。それが間違っているかどうかという議論はありますけれども、少なくともそういう認識に立って行われました。
 では、効果があるということの認識は何によっていたかということは、勿論、老人保健法の基本健康診査による実績でございます。これは特定健診・保健指導とはニアリーイコールではありますけれども、イコールなものではございません。あくまで基本健康診査でございます。
 そして、この検討会では、老人保健法による基本健康診査の効果については、昨年の7月、第3回の委員会で、少なくとも全国の3,000の市町村の国保の老人医療費の実績を基にした分析を報告しております。ここで、基本健康診査の受診率向上の国保の老人1人当たり診療費に対する効果がサイエンティフックに示されているということは報告しております。国も基本健康診査の実績率を基に、特定健康審査、保健指導が医療費抑制効果を持つであろうと認識して、そこから出発しております。それがまず第1点。
 更に、もう一つの特徴は、後期高齢者医療制度というものは、皆さんも御存じのとおり、1つの大きな制度として行われております。その医療費は、半分は税金で、一部患者負担がありますけれども、1割は保険料、4割は保険者の支援金によって支えられているものでございます。その支援金の算出方法は、全体の医療費、後期高齢者医療でかかっている、例えば14兆円というものを、この加入者、今のところ1,500万人ですけれども、1,500万人全数で1人の単価を算出しているわけです。ここで基本的な調整が行われていると言わないといけません。、全体で14兆かかるものを、1,500万人全員で割っているのです。そこで調整が行われていると言えます。
 といいますのは、それぞれの保険者の支援金は、割った金額に対して、全保険者の中の加入者数の割合で均等に掛け算して算出しているわけです。ですから、Aという保険者が特定健診・保健指導をやることによって医療費が下がるという前提に立った場合、これは間違いと言われたらだめなのだけれども、立っていると考えた場合に、その実施率が低いということは、全体に対して負担を増していることになります。増しているとすれば、例えば、Aという保険者は103円負担しないといけないはずなのだけれども、全体で割っていますから、支援金の分担というのは100円しか払っていないのです。
 ですから、逆に言えば、全体の後期高齢者ないしは、ほかの一生懸命やって97円で済んでいるところにも100円の負担をさせているわけです。つまり保険者に対して、実施すれば医療費が下がるという前提で、若年者の特定健診・保健指導を実施すれば、後期の医療費が下がる、そういう前提に立って保険者に実施を義務付けているのです。これがエビデンスがないという議論になれば難しいのだけれども、この制度は、ここで一生懸命健診をやれば下がるという前提に立っているのです。そうだとすると、ここで一生懸命やっていないために、こちらの負担が103円になっているとすると、3円、ほかの保険者に迷惑かけているというわけです。だから、そこのところをもしここで加算・減算しなければ、何もやっていない保険者を黙認してしまうことになるわけです。意図的にやっているのではないけれども、結果的に3円迷惑をかけている保険者について、そこのところを義務として、国として実施している以上、黙認できないという論理なのです。
 だから、Aという保険者が100円負担していることに対して、義務として実施している以上、ここで財政調整していますから、103円を100円にしていますから、これは法律でやっているわけです。ですから、103円をかけているところは、103円に対して、例えば101円、1円分ぐらい負担しなさいという訳です。だから、ペナルティーと言ったことは制度上、一度もありません。3円に対して1円を負担しなさいという概念なのです。そこは皆さんにどうしても理解していただきたい。
 だから、国家というか、政府としては、義務的にやっているところの議論は一応、今は置きます。それは成り立たないと言われたら成り立たない話なのだけれども、それは当時の我々の選んだ国会議員が認識したのですから、認めざるを得ない。そうすると、103円かかるところを100円で済ませているという調整が行われて、もう一つ、5割は税金を使っているのです。その税金も103円に対して払っている。だから、今のままだと、財政調整によって黙認してしまうことになるということに対して、103円に対して3円負担かけているのだから、1円程度の加算をして、そういうことに対する認識を持ってほしいというのが、あくまで加算・減算の合理的な説明であり、国は、こうして義務として特定健診・保健指導をお願いしている以上、当然、制度設計としては考えざるを得ない。
 ただ、その方法については、皆さんに御意見いただいているように、103円かかっているのも、いろいろな事情があって103円になっているわけですから、その事情を斟酌してやらないといけないことは事実です。しかし、3円かかっているものに対する責任については、制度設計上、一定の認識を求めるということは仕方ないと思います。これが加算・減算の基本的な、合理的な考え方です。一番原点は、それによって効果があるのか、ないのか、エビデンスがないと言われたら、これは成り立たない話です。しかしこれについては、老人保健法による基本健康診査の実績をもとにした報告は行われていますので、ご確認ください。
 どうぞ。
○保坂委員 今の先生のお話は大変よくわかりましたが、後期高齢者になる日本のお年寄りを、ある時期の保険者が責任を持つという点については、非常に私は。
○多田羅座長 だけれども、それは支援金で後期高齢者をやるという制度設計ですから。
○保坂委員 いえ、そうではなくて、制度設計は保険組合ごとに区分しているわけですね。どの保険組合にいたかということによって、後期高齢者になったときの医療費を負担しなければならないということが、今の多田羅座長のお話の中でやはり同意できないところで、こういう制度が。
○多田羅座長 だけれども、設計されてしまっているのでね。
○保坂委員 そこのところがあるので、保険者の方も疑問を持っていらっしゃるのだと思うのです。お話の趣旨はよくわかりましたが、今の座長の趣旨を生かしつつ、皆様の御不満を解決するには、田中委員は減算金は要らないとおっしゃいましたけれども、要るという組合もきっと。
○多田羅座長 だけれども、加算すれば、お金が残ってくるのです。それを使わないといけませんからね。
○保坂委員 ごほうびなどは要らない、そんなことのためにやっているのではないと、大変立派な御意見をおっしゃいましたけれども、欲しいという組合もきっとあると思うので、減算の部分については何らかの手当をするべきである。ただ、加算については、一番右の4番のところをやった方がいいという場合に、例えば、加減算なしの幅を広くすると、加算されるところが少なくなればなるほど、そこにかかってくるものが多くなるわけです。ですから、どなたかが1番のパターンがいいのではないかとおっしゃいましたけれども、1番のパターンでも4番のパターンでも、加算される額をなるべく少なくされるという工夫が一番だと思うので、減算するところのパーセンテージを限りなく少なくして、0.004%ぐらいにしていただければ。
○多田羅座長 だけれども、先生、加算と減算の金額は同じですから。パーセントは関係ないのです。
○保坂委員 いえ、減算を100から何%するかによって総額が変わりますでしょう。
○多田羅座長 総額をまず検討する。
○保坂委員 総額を下げるために、1%ではなくて、0.004%ぐらいにしていただけば、加算する方が現実的には非常に少ない負担で済むのではないでしょうかということを申し上げているのです。それで、?パターンにするのか、?パターンにするかは、試算してみて、加算される方がどのぐらい負担になるかということも考えてみた上でお決めになったらいいのではないかと思います。
○多田羅座長 わかりました。先生のお考えは、一応、パターン?ですね。大きさはまた検討するとしてね。
○保坂委員 まあ、そうですね。
○多田羅座長 どうぞ。
○津下委員 今回、本制度の第1期で、健診受診率等については保険者の方が非常に苦労されたのでけれども、では、加入者の方々が義務感を負ってとか、自分たちの健康のために健診を受けるというのは、自分たちの権利であり、義務であるという意識を持てたかという点まで踏み込めていません。制度設計上、例えば、運転免許の更新のように、3年に一度、健診をちゃんと受けないと保険証が来ないとか、加入者も健康管理に努力しなければ医療保険が成り立たないというような、そういう対策とセットでおこなう必要があるのではないでしょうか。そうすれば、保険者も受診率向上だけにエネルギーを割くのではなくて、本当の意味で保健事業にエネルギーが割けるようになると思います。次期に向けては、市町村国保とか、協会けんぽとか、いろいろなところがやりやすいしくみを導入できないか。加入者は自発的に健診を受けるのが自分たちのルーチンなことだと、医療機関にかかわっている人は検査データを持っていけばそれでよしとか、そんなような仕組みとリンクするようなことを2期では是非考えていただいて、加入者自身が、医療保険は自分たちの守っていかなければいけないものだと考えるような制度にリフォームしていかないといけないかなと思います。
○多田羅座長 わかりました。
 どうぞ。
○貝谷委員 座長の先ほどのお話は十分承りましたけれども、1点、保険者として、これだけは言わなければいけないと思いますのは、座長はペナルティーではないとおっしゃいましたが、現状として、高齢者支援金のルールは既に法律で決まっています。それを変更しようということは。
○多田羅座長 何の変更ですか。
○貝谷委員 ペナルティーで、加算・減算によって負担を変えていこうというのがこの仕組みになっておりますので。
○多田羅座長 仕組みを変えているとかはありません。結果に対する運用だと思います。
○貝谷委員 そうですね。加算・減算という結果として負担が変わるわけですね。
○多田羅座長 支援金の量が変わるわけです。
○貝谷委員 支援金の量が変わるということは、ペナルティーと呼ぶかどうかは別にして、それはやはり経済的、金銭的な負担が増すということですから、理念は私は理解できますけれども、経済的、金銭的な負担を増す、強制的に取られるということは大変なことだと思います。額の多寡ではなくて、そういう制度が本当に成り立つのかどうかということを明確なエビデンスの下に検証しなければならないと思います。ごほうびだから上げて、その分、みんなで少しずつ負担しましょうと、そういうレベルの話ではありません。
○多田羅座長 そういうことは一切ありません。
○貝谷委員 是非、そこは先ほど座長がおっしゃったような丁寧な議論を進めていただいて、仮にどの保険者が取られるにしても、納得感を持つ制度が大前提だということを繰り返し申し上げましてお願いをしたいと思います。
○多田羅座長 おっしゃるとおりです。
 今日は時間が迫ってまいりましたが、今日だけでこの検討が終わるわけではございません。とにかく事務局からは、今日は意見を聞いてくれという御要望ですので、どうぞ。
○田中委員 先生の先ほどの保健局長的な御発言、非常に感服しました。前提としての話の中で、医療費効果がありました。先生もそういった点での権威なのだけれども、これは非常に大事なことでして、私が直近で得ている情報では、保健指導をやればやるほど医療費は増えていく傾向があるのです。
○多田羅座長 現在の話ですか。
○田中委員 減っていくところもあるかもしれません。増えていくという論文も出ているのです。ここら辺り、非常に大事なところですので、前提というお話ですので。ということは、そこまでの見極めをちゃんとやってから、この問題はきちんとスタートした方がいいのではないか。そこら辺りのことですね。保険責任がある立場、市町村長さんたちもおられますけれども、共済組合もいらっしゃるし、健保組合の白川さんもいる。我々は皆保険を支えるために本当に懸命にやっているわけで、医療費効果ということも非常に考えている。これがなぜ発動するかというときに、医療費効果が見えない限りはということであれば、そこをきちんと我々に示していただくというのが大きな前提になることですね。
○多田羅座長 基本健康審査のデータはきれいに出ていると思いますけれども、今回の特定健診についてはまだ難しいですね。
○田中委員 ですから、そこがなかなか見えてこない。いつになったら見えるのか。
○多田羅座長 そうですね。何度も見切り発車のところがありますから。
○田中委員 今回は見切り発車だけはやめてもらいたい。
○多田羅座長 もう発車したのですよ。これは国会で決まりましたから。
○田中委員 そうではなくて、100を動かすということが、プラマイを動かすこと自体はこれからですのでということを申し上げました。
○多田羅座長 わかりました。
 どうぞ。
○保坂委員 もう一つだけ。多田羅先生は、基本健診のときのデータは出ているというお話でしたけれども、基本健診とこの健診は全然違う。
○多田羅座長 その議論は一応、法律で決まったので、ここでされてもね。
○保坂委員 そうすると、法律で決まったといって議論をしてしまうと、議論が進まないので、今、田中委員がおっしゃった、医療費が増えるのか、減るのかということも、本来は、直後に減るわけないのですよ。幾らいい保健指導をしても。ですから、その辺のことが全然エビデンスなしにこの法律ができて始まっているということが問題だということは共通認識をしていただいて、今、できる範囲でどうするかということについては検討していただきたいと思います。
○多田羅座長 そういうことです。
 ということで、ひとつ今日のところは御了解ください。これは切りがないので、申し訳ありません。皆さん、趣旨は十分御理解いただいていると思います。
 まだ議題が残っております。論点4の実施時期については、これは実務的なことですので御了解いただきたいと思いますので、今日のところは、こういう意見を提言いただいて、27年に支払いを行うということですね。御了解いただきたいと思います。
 最後の議事が残っております。「平成24年度におけるHbA1cの取扱いについて」をお願いいたします。
○医療費適正化対策推進室長 済みません、その前に、資料3で、健康局の検討会での検討状況の報告をさせていただきます。
○多田羅座長 それがあった。ごめんなさい。
○医療費適正化対策推進室長 資料3、よろしいですか。めくっていただきまして、2月6日に健康局の検討会がございまして、そこに書いてある3つの○について御議論をいただきました。これは私どもの検討会とも関係がありますので、御報告する次第です。
 次の2ページですけれども、1点目が、特定保健指導の対象とならない者への対応ということで、いわゆる非肥満の方への対応でございます。最初の○にありますように、非肥満でリスクを有する方については、特定保健指導の対象に含めるなど制度的な対応が必要といった意見がある一方で、エビデンスや手法を検討した上での議論が必要と、両方の御意見がございました。その下にそれぞれ具体の御意見を、私どもで要約したものを書いております。
 めくっていただいて、その裏が、今後議論が必要とする意見です。時間がないので省略します。
 次に、4ページですけれども、2つ目の論点として、高血圧、喫煙者に対する保健指導ということで、これはちょっと文脈がわかりにくいので、私どもでそしゃくする文章を下につけています。1個目の○で、保健指導の実施率が12%。2つ目の○で、理由としては、健診受診日から初回面接日までの期間が長い。3つ目で、血液検査の結果が外部委託先から来てから階層化をするということで、健診受診日に血液検査の結果がなければ、保健指導の対象になることがわかっていても、改めて出てきてもらわなければいけないという観点から、本検討会では、6月に、初回面接後に階層化を行ってはどうかという方向について議論を行っていただきました。
 これを健康局に報告しまして、それを基に健康局では、喫煙や高血圧がリスク要因ということから、これに対して早期に介入すると、こういう観点からでありますけれども、保健指導することについてどうかという議論で、血液検査の結果が出る前ということなので、十分な保健指導ができないという御意見がある一方で、円滑な実施のためには議論が必要、やってもいいではないかという御意見、これも両方ございました。
 5ページに、不適切とする意見と、議論が必要、やってもいいのではないかという意見と、両方ございました。省略します。
 もう一つの論点は、めくっていただきまして10ページですけれども、特定保健指導の課題ということで、2つ。1つは、ポイント制。2つ目の○にありますけれども、健康局の事務局からは、支援Bの励まし、20ポイントの必須を外すという提案がなされましたけれども、こういったものを踏まえて、この検討会の場では、保健指導の効果の検証や質の担保といった観点から、現時点では必要という意見が多かったところです。一方で、ポイント制を柔軟に運用すること、あるいはプロセスだけで評価するのではなくて、アウトカム、成果で評価をしてもいいのではないかという御意見もございました。
 もう一個、私どもの検討会でも議論になりましたけれども、初回面接者と6か月後評価者を同一人でなくてもよいとする件につきましては、原則は同一人とする必要があるのではないかという意見もございましたけれども、標準化して情報共有がなされれば、それはできるのではないかという御意見もございまして、これも両方ございました。
 そういうことで、経過を御報告しまして、保険者の立場などから御指摘をいただければ、本日、健康局の事務方も来ておりますので、向こうの議論に反映させていただきたいと思っております。
○多田羅座長 ありがとうございます。
 こちらで具体的なデータを基にした検討をいただいているということですかね。
 どうぞ。
○田中委員 1点だけ。健康局のこの会合に保坂先生が入っておられるのですね。保坂先生は、この間、いろいろ意見があったら、私が代表してしゃべるからとおっしゃっていたものですから、是非、健康局にお伝え願いたいのですが、私は御指摘はごもっともだと思います。いろいろな意味で、そのとおりだと思います。こういったことをやれば、いわゆる健康管理面でもいいだろう、いい結果が出るのではなかろうかということで、御指摘のとおりだと思うのだけれども、「特定」を冠にした医療保険者にこれをやれという話に持ってくるときに是非御理解いただきたいのは、全医療保険者の、これを実施するときの実施面での問題点、課題点は多々ある。ここでも非常にたくさんありました。マンパワーの問題とか、いろいろ。あとは、医療保険というのは経済ですので、やはり収支バランスを取らなければいけません。費用対効果がある。だから、費用面において医療保険者が納得するかということが1つあります。健診なり、保健指導という視点でそういったことが大事だ、やるべきだということは非常にごもっともだと思いますけれども、それを特定健診・特定保健指導の中に入れ込めという問題になると、そこは是非一考を要してもらいたい。こういった問題をやるのだったら、健康局が自ら来てここで発言してもらうと非常にいいなと思っております。
○保坂委員 ちょっといいですか。健康局でやっている私たちの立場としては、国民の健診・保健指導ということで、保険者のやる健診・保健指導とは全くイコールとは思っていなくて議論していますので、その点については御安心ください。国として責任を持ってやるべき部分についても話はしています。ですから、項目を増やしていくとか、方式を多少変えていくとかいうときには、当然それは保険者にとって、変更するのにはちょっと負担がかかるかもしれませんけれどもということでやっておりまして、委員の方もそうですし、それから、事務方の方も、必ずその視点で、健康局の事務方も委員に怒られるぐらいになりつつも、そのことをちゃんとやっています。恐らくは田中委員の御意見もお伺いしたいというお話があろうかと思っておりますので、その視点で私どもは検討しているということだけはここで申しておきたいと思います。
○田中委員 よろしくお願いします。
○多田羅座長 よろしいでしょうか。ありがとうございます。
 それから、議事の4に移ります。「平成24年度におけるHbA1cの取扱いについて」説明をお願いいたします。
○医療費適正化対策推進室長 済みません、簡単に。資料4でありますけれども、これはHbA1cの関係で事務連絡を、いろいろな都合で今日までに発出できませんでしたけれども、近々に発出するということで、12月2日にワーキンググループで御議論いただきまして、その後、関係者間でも調整をしてとりまとめたものでございまして、それを関係者に通知するものでございます。
 もう一つ、資料でQ&Aもついておりますけれども、こちらも併せて関係機関に周知をする形で、24年度の報告がうまくいくように周知をしていきたいと考えております。
 以上です。
○多田羅座長 ありがとうございます。
 これについては、具体的な形で示されておりますので、御一読いただいて御理解いただきたいと思います。
 それでは、以上で本日の議事はすべて終了いたしました。御意見はよろしいでしょうか。どうぞ。
○貝谷委員 済みません。先ほど座長の最後の締めで、実施時期についてはということで、今日の御提案は御提案として、それ自体は。
○多田羅座長 実務的にそういう格好ですね。
○貝谷委員 わかりますが、この問題は、加算・減算制度、今日は結論は出ていないと思いますが、今後どのタイミングまでに集約していくのかというスケジュール感がわからないままずるずるいくのは大変困るので、そこは是非教えていただきたいと思います。
○多田羅座長 最後に1つ、事務局から、今後のスケジュール。
○医療費適正化対策推進室長 第1期の加減算につきましては、24年度実績をもって25年度の支援金に反映させると、こういう仕組みになっております。24年度が始まってしまいますので、できるだけ早い時期に、第1期の支援金の加減算をどうするかということについては方向感を、次回、あるいはまたその次というふうに議論を重ねていく中で見出していただければ一番いいかなと思っております。併せまして、2期については、今度、参酌標準をどうするかとか、そういうこともございますので、そういったものも含めて、一緒に議論をいただく中で、来年度のそれほど遅くない時期に一定の方向性をいただきまして、健診の基本指針などに反映をさせていただいて、25年度以降の保険者の取組みにつながるようにしていきたいと思っております。
○貝谷委員 わかりました。そうすると、今日の議論は、いずれ24年度に入って、まだ続くという理解でいいのですか。
○多田羅座長 そういうことですね。
○医療費適正化対策推進室長 厳密に23年度中に終わらなければいけないということではありませんので、24年度、余り遅くなると保険者の準備にも差し支えますので、好ましくないと思いますけれども、引き続き議論していただきたいと思います。
○多田羅座長 来月、もう一回ありますね。今日のところはそういうことで、ひとつよろしくお願いします。
 それでは、どうも皆さん、ありがとうございました。


(了)

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