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2011年10月31日 薬事・食品衛生審議会食品衛生分科会及び薬事・食品衛生審議会食品衛生分科会・放射性物質対策部会合同会議議事録

医薬食品局食品安全部企画情報課

○日時

平成23年10月31日(月) 10:00〜12:00


○場所

全日通霞ヶ関ビルディング 8F 大会議室 〒100-0013 東京都千代田区霞が関3−3−3


○出席者

食品衛生分科会委員

阿 南    久 大 野 泰 雄 大 前 和 幸
春 日 雅 人 岸    玲 子 栗 山 真理子
鈴 木    豊 寺 本 民 生 徳 留 信 寛
西 内   岳 西 島 正 弘 毛 利 資 郎
山 内 明 子 山 本 茂 貴 若 林 敬 二
渡 邉 治 雄 (敬称略)

放射性物質対策部会委員

青 野 辰 雄 明 石 真 言 浅 見 真 理
阿 南   久 角 美 奈 子 高 橋 知 之
田 上 恵 子 松 田 り え 子 山 口 一 郎
山 本 茂 貴 (敬称略)

(事務局)

三浦食品安全部長 篠田大臣官房審議官 木村大臣官房参事官
吉岡企画情報課長 森口基準審査課長 滝本監視安全課長
道野輸入食品安全対策室長 温泉川食中毒被害情報管理室長 山本課長補佐

○議題

 議題
 (1)食品中の放射性物質に係る食品健康影響評価結果と今後の検討課題について
 (2)BSE対策の再評価について

 報告事項
 (1)平成22年度食品からのダイオキシン類一日摂取量調査等の調査結果について

  ※議題1は、薬事・食品衛生審議会食品衛生分科会・放射性物質対策部会合同会議、議題2以降は、薬事・食品衛生審議会食品衛生分科会とします。

○議事

○山本補佐 それでは、定刻より少し早いですけれども、委員の先生方はおそろいになられておられますので、ただいまから「薬事・食品衛生審議会食品衛生分科会及び薬事食品衛生審議会食品衛生分科会・放射性物質対策部会合同会議」を開催させていただきます。
 本日は御多忙のところ、御参集いただき、誠にありがとうございました。
 本日の議題「(1)食品中の放射性物質に係る食品健康影響評価結果と今後の検討課題について」は、分科会の先生方からもあらかじめ御意見をいただいた上で、放射性物質対策部会において更に御検討いただくために、分科会と部会の合同開催とさせていただいております。
 それでは、本日の出欠状況について御報告させていただきます。
 分科会におきましては、本日、安藤委員、石川委員、伊藤委員、大澤委員から御欠席との御連絡をいただいております。
 現在の分科会委員総数20名のうち、現時点で16名の御出席をいただいており、出席委員が過半数に達しております。
 また、現在の放射性物質対策部会総数11名のうち、現時点で10名の御出席をいただいており、部会も出席委員が過半数に達しております。
 したがいまして、本日の合同会議が成立しておりますことを御報告申し上げます。
 また、本日は設備の都合上、ワイヤレスマイクを使用させていただければと考えておりますので、お手数でございますけれども、御発言される際は挙手をしていただきますようお願い申し上げます。
 本日の議題につきましては、お手元の議事次第にございますように「(1)食品中の放射性物質に係る食品健康影響評価結果と今後の検討課題について」と「(2)BSE対策の再評価について」の2題について御審議いただき、その後、1点事務局からの御報告を申し上げます。
 なお、議題(2)以降につきましては、合同会議ではなく、食品衛生分科会としての審議をお願いいたします。
 続きまして、資料の確認をさせていただきます。
 議事次第、座席表のほかに、資料1といたしまして「食品安全委員会委員長談話〜食品中に含まれる放射性物質の食品健康影響評価について〜」。
 資料2といたしまして「評価書 食品中に含まれる放射性物質」。
 資料3といたしまして「食品中に含まれる放射性物質に係る食品健康影響評価に関する審議結果(案)についての御意見・情報の募集結果について(抜粋)」。
 資料4といたしまして「実際の被ばく線量の推計について」。
 資料5といたしまして「主な論点と対応の方向」。
 資料6といたしまして「牛海綿状脳症(BSE)対策に関する経緯及び現状について」。
 資料7といたしまして「平成22年度食品からのダイオキシン類一日摂取量調査等の調査結果について」を準備させていただいております。
 また、分科会の委員の先生方には、分科会の基礎資料のハードファイルをお配りさせていただいております。
 資料の不足や落丁等がございましたら、事務局までお申し付けいただきますようお願い申し上げます。
 それでは、頭撮りにつきましては、ここまでとさせていただきますので、よろしくお願いいたします。
(報道関係者退室)
○山本補佐 それでは、以後の進行につきましては、岸分科会長にお願い申し上げます。
○岸分科会長 それでは「(1)食品中の放射性物質に係る食品健康影響評価結果と今後の検討課題について」審議を始めさせていただきます。
 まず最初に事務局から御説明をお願いいたします。
○森口課長 それでは、事務局から資料1から資料5まで通しで説明させていただきたいと思います。
 食品中の放射性物質の規制につきましては、3月の原発事故を受けまして、3月17日に暫定規制値を設定したところでございますけれども、本来、食品安全委員会の評価を受けてから正式な規制値設定ということで、これは食品安全基本法に基づき、こういう手続になるわけですが、いとまがないということで、評価を受けずに暫定規制値という形で規制を開始しております。
 そのため、3月20日に食品安全委員会に対して評価をお願いいたしましたところ、10月27日に食品健康影響評価が返ってまいりました。それが資料2の評価書でございます。
 大変分厚い資料になりますけれども、資料を見ていただきますと、5ページに食品安全委員会での評価の経緯がまとめられております。
 3月20日に厚生労働大臣より評価の依頼をしたということで、その後、先方では委員会、ワーキンググループを重ねまして、7月26日に委員会(報告)とございますが、これで評価書(案)というものが取りまとめられまして、7月29日からパブリック・コメントを1か月間開始いたしまして、8月27日まで募集をいたしました。パブリック・コメントの意見を踏まえて、10月27日、評価結果が取りまとめられて、厚生労働省に報告されたというものでございます。
 この評価書は大変分厚いものですから、全部を御説明するわけにはいきません。1ページから「目次」がございますけれども、評価書の構成ですが「要約」の次に「?.要請の経緯」「?.知見の整理について」ということで「?.放射性ヨウ素」から核種ごとに「?.放射性セシウム」「?.ウラン」「?.プルトニウム」「?.アメリシウム」「?.キュリウム」「?.放射性ストロンチウム」等についての知見の整理を行った上で「Ⅺ.低線量及び乳幼児・胎児への影響」「Ⅻ.国際機関の評価等」とございます。最終的に「X?.食品健康影響評価」として、こういう評価をしているということがまとめられておりますけれども、概略は「要約」にまとめられておりますので「要約」について御説明させていただきたいと思います。
 資料の8ページをお願いいたします。
 最初のパラグラフは経緯でございまして「今回」からのパラグラフですけれども、各機関等が公表している資料その他文献等を幅広く検討の対象とした。ただ、経口摂取による放射性物質の健康影響に関する文献は限られているということで、内部被曝の報告に限らず広く知見を収集した。また、化学物質としての毒性に関する報告も収集したということでございます。
 個別の核種としては、検討を行った中で、経口摂取による健康影響に関するデータはいずれも乏しかったということ。
 それから、放射線による影響よりも化学物質としての毒性がより鋭敏に出ると判断されたウランについては、TDI、耐容一日摂取量を設定することとしたとしております。
 ウラン以外の核種については、甲状腺への影響が大きく、甲状腺がんが懸念される放射性ヨウ素及び食品中からの放射性物質の検出状況等を勘案すると、現状では食品からの放射性物質の摂取に関して最も重要な核種と考えられた放射性セシウムを含め、個別に評価結果を示すに足る情報は得られなかったという、個別核種ごとの評価は非常に難しかったということが書かれております。
 以上のことを踏まえ、低線量放射線の健康影響に関する検討を疫学データを中心に行い、その結果を取りまとめたということです。
 疫学データとしては、8ページから9ページにかけて、大規模な疫学データとして3つ例示がされております。
 1つ目はインドのケララ地方での高線量地域でのデータでございますけれども、生涯の累積線量は500mGy強において発がんリスクの増加が見られなかったということ。
 9ページですけれども、広島・長崎の被爆者における固形がんによる死亡の過剰相対リスクについて、0〜125mSvの範囲で線量反応関係において有意な直線性が認められたということ。
 それから、広島・長崎の被爆者における白血病による死亡の推定相対リスクについては、0.2Gy以上で統計学的に有意に上昇したという文献が、評価として重要な文献になっていると思います。
 以上から、食品安全委員会では、通常の一般生活において受ける放射線量を除いた生涯における累積の実効線量として、おおよそ100mSv以上を放射線による影響が見出されると判断しております。
 また、小児の期間については、感受性が成人より高い可能性があるとしております。
 100mSv未満の線量では、疫学研究で健康影響が見られたとの報告はあるが、信頼のおけるデータと判断することは困難であったということで、100mSv未満の健康影響について言及することは、現在の知見からは困難という評価結果になっております。
 最後のパラグラフは、ウランの化学物質としての毒性に関する知見でございますが、腎への毒性でTDIが0.2μg/kg体重/日という設定をしたという評価内容になってございます。
 この評価書とともに資料1の委員長談話が厚生労働省に対して送付されてきております。評価書についての委員会としての考え方は、この談話のとおりということで送られてきたものでございます。
 1枚目は、経緯等が書いてあるものでございます。
 2で、今回の食品健康影響評価は、委員会として、現時点の科学的知見に基づき客観的かつ中立公正に評価を行った。食品に関して何ミリシーベルトまで安全といった明確な線を引いたものにはなりませんでした。現在の科学では、ここまでの知見しかないということで書かれておりまして、概略は別紙のとおりですということで2ページ以降でございます。
 4で、3,000通を超える御意見、情報がパブコメで食品安全委員会に寄せられており、国民の皆様の非常に強い関心、不安の表れということで、できるだけ丁寧なリスクコミュニケーション、科学的な情報を提供していくことが必要だと書かれております。
 2ページ目から別紙でございますけれども「1 今回の評価の経緯」につきましては、経緯でございますので、割愛させていただきます。
 「2 食品健康影響評価の基本的な考え方」でございますけれども、食安委としての考え方は次のとおりということで、(1)食品健康影響評価、リスク評価というものは、緊急時であるか、平時であるかによって科学的な評価の基準などが変わる性格のものではない。絶対的なリスクは変わるものではない。
 (2)食品分野のリスク分析の考え方として、リスク評価と管理の分離、科学的知見の確実性や健康影響が出る可能性のある指標のうち、最も厳しいものを重要視するという立場に立って、安全側の立場に立って実施する。
 こういう2つの基本的な考え方に基づいて、今回の評価書は取りまとめられているということが書かれています。
 「3 今回の評価の概要」ですが、これは先ほど資料2の概要にありました内容の繰り返しになりますけれども、科学的知見に基づき検討した結果、食品からの追加的な被曝については、健康影響が見出されるのは、通常の一般生活において受ける放射線量を除いた生涯における追加の累積線量として、おおよそ100mSv以上と判断。小児の期間については、甲状腺がんや白血病といった点で感受性が高い可能性がある。また、100mSv未満の健康影響について言及することは困難としております。
 3ページ目にまいりまして、この値はあくまで食品のみから追加的な被曝を受けたことを前提としているということ。
 また、4行目ぐらいから、外部被曝を含んだデータも用いて検討しているけれども、これは外部被曝自体の評価をしたものではない。内部と外部を合計して生涯100mSvでリスクがあると評価したわけではなく、外部被曝などの食品以外からの被曝については、しかるべき機関において適切な措置を講ずるべきものと考えているとされております。
 「4 今回の評価に当たっての判断根拠等について」ということで、先ほど申しましたインドのデータ、広島・長崎のデータは下の※の1つ目、2つ目等に書いてありますけれども、こういったものを基に評価した。
 (1)の4行目ぐらいから、科学的には瞬間的な被曝をした場合に比較して、慢性的・低線量の被曝をした場合は、影響が小さいとする知見の存在も承知しているが、さまざまな知見が混在している中、食品健康影響評価に採用し得る知見がなかった。低線量で被曝していきますと、影響は出にくい。トータルで同じ線量でも出にくい。これは線量率効果というものでございますけれども、それをどのぐらいの割合で見積もったらいいかという正確な文献がなく、判断ができないということで、その点は考慮せずに評価を行ったとまとめられております。
 3ページの一番下の※にも、定量的な知見が乏しかったため、その点を捨てたということが書かれています。
 4ページ、おおよそ100mSvの意味について解説がされております。
 ?でございますけれども、おおよその値であって、閾値ではない。100mSv未満の健康影響について書いてありますけれども、影響があるともないとも言えず、言及は困難とまとめられております。つまりおおよそ100mSvとは、健康への影響が必ず生じるという数値ではなく、食品についてリスク管理機関が適切な管理を行うために考慮すべき値です。判断に困るような表現でございますが、介入なり規制を行うに当たって、これを目安にやりなさいということが書かれていると思っております。
 ?につきましては、緊急時、平時を問わない値である。
 ?につきまして、この値は食品からの被曝を軽減するための行政上の規制値、介入線量を設けるレベルではなくて、放射性物質を含む食品の摂取に関するモニタリングデータに基づく追加的な実際の被曝量について適用される。実際に被曝している量がおおよその100mSvを超えないことが重要と書かれているわけでございます。
 5はいろいろ書かれておりますけれども、特に(2)でリスク管理機関が、緊急時や平時の判断を行い、実行可能性や国際機関における対応その他の事情を勘案して、適切なリスク管理を行えば、生涯の累積線量としておおよそ100mSvを超える措置を講ずることも想定されるが、そのような管理は今回の評価結果と矛盾するものではないと書かれております。
 こういった内容で、評価結果、評価結果についての食品安全委員会としてのコメントが10月27日に厚生労働大臣に対して答申されたものでございます。
 続きまして、資料3をお願いいたします。
 資料3は、今回、食品安全委員会の食品健康影響評価が7月26日に案が取りまとめられて、パブコメが1か月間行われましたけれども、それに対して提出された約3,000件の意見のうち、リスク管理に関する御意見、情報ということで、全部で405件該当するものがございます。非常にたくさんあるので、説明は割愛させていただきますけれども、規制値をもっと厳しくするべきとか、消費者が選択できるように表示をしっかりするべき、学校給食は特に厳しく配慮すべきではないかとか、いろいろな意見が出されております。
 最後のページでございますけれども、食品安全委員会としては、リスク管理に関する御意見については、厚生労働省等のリスク管理機関にお伝えします、今後のリスクコミュニケーションの参考にさせていただきますとされております。
 表示とか学校給食であれば、消費者庁、文部科学省もございますので、全部が厚生労働省に対する意見というわけではございませんが、中を見ますと、規制値をもっと厳しくすべきという意見が厚生労働省関係では多いと思われます。
 こういったことも参考に、今後、規制値の検討を厚労省ではしていかないといけないと思っております。
 続きまして、資料4をお願いいたします。
 先ほどの食安委の委員長談話にもございましたが、実際の被曝量が重要である。それが生涯100mSvを超えないように管理していくことが重要であるということで、実際の被曝量の推計を分科会の下の放射性物質対策部会において行っております。今回それを報告させていただくものでございます。
 食品中の放射性物質の流通監視、実際に行っているモニタリング検査で得られた8月31日までの測定データ、食品の摂取量データ等を使いまして、年齢階層ごとに流通食品由来の被曝線量の推計を行っております。
 年齢階層、推計方法としては、決定論的な方法と確率論的な方法の両方を行っております。
 要約としては、8月末までのデータを基に推計した結果、放射性カリウムなどの自然放射性物質の摂取による年間実効線量が0.4mSv程度であるのに対し、いずれの推計であっても、中央値で0.1mSv程度という数字でございました。
 ※3で、ただ、推計にはいろんな変動要因を含むということで、過大評価要因、過小評価要因があり得るけれども、現在のところ、こういった推計結果になっていることを御報告させていただいているものでございます。
 2ページ以降に放射性物質対策部会の作業グループで推計した方法、結果の詳細を付けてございます。
 5ページに結果を表で示しておりますけれども、3月から8月までのデータにつきまして、中央値の汚染濃度の食品を食べたとして、毎月の推計をしております。3月から8月までで0.05mSv、8月の状態が以後半年、2月まで続くとして、0.099mSvという結果になっております。90パーセンタイル値、高い方の濃度、上から10%の濃度のものを食べ続けることは非常に想定しにくいことでございますけれども、もしそういう仮定で計算しても、年間で0.244mSvという結果になってございます。これが決定論的な線量推計でございます。
 確率論的な線量推計も6ページに付けておりますが、中央値で計算すれば、各年代とも大体0.1mSv前後という推計結果になっているものでございます。今後大きな放出がなければ、実際の被曝量、経口からの被曝量はだんだん減っていく方向と推定されますけれども、生涯で100mSvにいくことはほとんど考えられないのではないかと考えております。
 以上が今回きた報告書、現在の食品からの暴露量の推計でございますけれども、これから薬食審、また分科会の下の放射性物質対策部会におきまして、実際に暫定規制値をどうしていくのか、正式な規制値はどうするのかという御議論をしていただくことになるわけでございますが、部会で正式な議論を開始するに当たりまして、どういうふうに規制値の在り方を考えていくべきかについて、本日は御意見をいただきたいということで、資料5を用意させていただいております。
 論点として4つほど掲げさせていただいております。許容できる線量レベル、規制値設定対象核種、食品区分、子どもへの影響の配慮という4点を掲げております。
 介入線量レベルでございますけれども、以下の点を考慮して、年間1mSvとしてはいかがかと考えているところでございます。食品の国際規格を作成しているコーデックス委員会の現在の指標では、年間1mSvを超えないようにということで指標値が設定されています。
 モニタリング検査の結果を確認すると、食品中の放射性セシウムの検出濃度は、多くの食品で時間の経過とともに相当程度低下傾向にあります。ただ、これはキノコですとか、福島県沖の水産物等については、いまだにかなり高い濃度のものが出ておりますので、全部が大丈夫にはなっておりませんが、かなりのもの、例えば野菜類などについては十分に低い数値になってきておりますし、今回の米の収穫結果を見ますと、ほとんど問題がない状況になっております。
 3ページ目に、先週28日の閣僚懇談会、各閣僚が官邸で集まってやるものでございますが、そこで厚生労働大臣がこういう発言をしております。
 現在の暫定規制値は、食品から許容することのできる線量を、放射性セシウムでは、年間5mSvとした上で設定している。この暫定規制値に適合している食品は、健康への影響がないと一般的に評価され、安全は確保されているが、厚生労働省としては、より一層、食品の安全と安心を確保するため、来年4月を目途に、一定の経過措置を設けた上で、許容できる線量を年間1mSvに引き下げることを基本として、薬事・食品衛生審議会において規制値設定のための検討を進めていく。
 大臣からはこういう方向で検討を進めたい、規制値案をつくっていきたいという考えは示しておりますが、これが審議会を縛るものではなくて、審議会でこの考え方でいいのかしっかり御議論をいただきたいということで、述べられたものでございます。理由は先ほど説明したような2つの点を挙げています。
 今後こうした考え方を基本として、子どもへの影響、食品カテゴリー、放射性セシウム以外の元素の取扱い等について検討していくとしているものでございます。
 1ページ目に戻りまして、規制値設定対象核種でございますが、検査の実効性の観点から、規制値は放射性セシウムを中心として設定するという方向で、今、放射性物質対策部会では検討をしているところでございます。
 その他の放射性核種による影響は、放射性セシウムとの比、スケーリングファクタを用いて考慮したい。
 また、放射性ヨウ素の検出は既になくなっているので、現在の状況が継続するならば必要ないのではないかという議論が、今、部会の方ではされているところでございます。
 食品区分でございます。現在の暫定規制値は、ここにあります5つの区分ごとに限度値を算出して、最終的には2つの数値にまとめられていますけれども、この区分の在り方をどうするか。
 特に濃縮、除去、乾燥等、例えばお茶とか干しシイタケといった食品、濃度変化するものについて、実際に規制を行う状態をどういうふうに考えるのかということについて検討していく必要があると考えております。
 5ページ目を御覧いただきたいと思いますけれども、ここにコーデックス、EU、米国の各規制値を並べてございます。
 表の一番下段「規制値の適用」の欄でございますけれども、コーデックス、EU、米国とも実際に食する段階のものに対して規制値を適用という考え方になっております。ただ、食品衛生法は流通規制、販売される食品の規制でございますので、流通監視の段階でどういうふうにするかということを考えていかないといけない。飲食時規制というわけにはなかなかいかないと考えております。
 子どもへの影響でございますけれども、食品健康影響評価でも小児の期間については、感受性が成人より高い可能性とされておりますので、これについても検討が必要と考えております。
 先ほどの5ページの表を見ますと、セシウムにつきまして、コーデックスは乳児用食品という区分がつくられておりますが、一般食品と同じ数値になっております。
 EUは一般食品と比べて小さい乳幼児食品という区分がつくられております。
 どういった対策がとれるのか、今後しっかり検討していく必要があると考えているところでございます。
 駆け足で資料の概略を説明させていただきました。
 最後の6ページ目は、クレジットが入っていなくて申し訳ございませんが、7月12日に放射性物質対策部会で新たな規制値の在り方をどういうふうに考えていくかということで、規制値設定対象核種と食品カテゴリーについて、検討状況を概略メモでまとめさせていただいたものでございます。
 規制値設定対象核種については、先ほど申しましたように、セシウムを中心、ほかのものについては、スケーリングファクタでできるのかどうかよく考える。海産物については、海洋に対する放出状況、どんな核種がどれだけ出たかという情報が少ないこと、海洋中の挙動が核種によってさまざまであることから、現在、研究班で実測調査をしていまして、これが12月までにはまとまる予定になっていますので、そういう状況も見ながら、実際に規制値設定対象核種をどうするかという検討をしたいとしているところでございます。
 カテゴリーにつきましては、先ほど申したようなことを検討しているということで、進めているところでございます。
 以上で私からの説明は終わらせていただきます。
○岸分科会長 御苦労様でございました。
 それでは、本件につきまして、委員の皆様から質問や御意見等がございましたら、お受けしたいと思います。いかがでしょうか。
 西島委員、どうぞ。
○西島委員 1点質問なんですけれども、評価書の9ページの?に広島・長崎の被曝者における影響が出ていますけれども、この中で125mSvまでは線量反応関係にあるけれども、100mSvになると、有意な相関が認められなかったということですが、これは125mSvだと相関があるけれども、100mSvだと相関がないという非常に微妙なことのようですが、この辺はもうちょっとデータに基づいて解説していただければと思います。
○岸分科会長 ただいまの御質問は要約ですので、本文の方で、事務局からお願いできますか。
○森口課長 評価書の198ページに本文がございますが、Prestonらの文献を要約しているものだと思います。下段の「また」以下の文章になりますけれども、47年間の追跡調査を行った結果、固形がん死亡者の約440名及び非がん性死亡者の250名が関係していると評価し、被曝線量については125mSvの範囲の線量に対して線量直線性があるように見えたが、有意な相関は認められなかったという形になっておりまして、それ以上の詳細は元文献を当たっても、多分これぐらいしかないのではないかと思います。
○西島委員 多分100〜125までは一応直線性があるけれども、ばらついていると聞いたこともあります。しかし、100mSv以下だとまた相関がないと言われている。その辺の判断が私には理解できなくて、質問させていただきました。
○岸分科会長 Prestonの論文は、この後、後ろの方にもつながっています。199ページです。西島先生がおっしゃるように、食品安全委員会の評価書も微妙なんですが、原典があるとわかりやすいです。
 そのほかにございますでしょうか。大前委員、どうぞ。
○大前委員 今のところにも関連するんですけれども、もともと疫学調査で、100mSv以下では有意差が出てこないということで100という数字が出されたと思うんですが、疫学調査自体はもともとの線源がありまして、低い濃度ではなかなか有意差が出てこない。乳児の問題もありますが、それは当然なんです。したがって、100と125を議論しても余り意味がないと思います。
 それから、ここの100というのは、疫学調査から持ってきていますけれども、今までの遺伝毒性のある有害性の要因の場合は、疫学ではそういう意味で検出できないので、低濃の暴露を外挿するときに、一般的に閾値のない直線外挿をやるのが約束事みたいなことになっています。それが正しいかどうかは科学的には証明されていませんけれども、一応約束事みたいなことをやっているわけです。食品安全委員会からはそのデータが出ていないので、それは食品安全委員会のデータの不足分だと思います。直線外挿としてこのレベルだったらどれぐらいのリスクがあるかということは、残念ながらこれではわからない。
 それから、濃度とリスクの問題で、どれぐらいのリスクの受容するんだったら、それぐらいがいいかというところがないので、今日の一番最初の論点に許容できる線量とありますけれども、許容できる線量を決めるためには、どれぐらいリスクを受容するかということがわからないと決まらないと思います。したがって、そこの部分が抜けているのではないかと思います。
 もう一点は、今回残念ながら過剰の暴露が不可避な状態になっているので、こういう話になっていると思います。したがって、この文章は全部そうですけれども、推定の線量なりリスクなりに、過剰リスクあるいは過剰線量という「過剰」という言葉を付けていただきたいと思います。そうでないと、バックグラウンドも含めて話をしてしまうと、誤解が生じると思います。あくまでもバックグラウンドに達した分に対するリスクの大きさという考え方をしないといけないと思いますので、ここでは追加リスクと書いてありますけれども、過剰リスクの方がいいと思います。そういう形に書き直していただきたいと思います。
○岸分科会長 大前委員、ありがとうございました。
 おっしゃる点は、私も同感するところもありますが、食品安全委員会、またここの食品衛生分科会、放射性物質対策部会にはそれぞれの専門家がおられますので、いろんな意見が出ます。分科会としての意見としては、本日の意見をおまとめいただければありがたく思っております。
 そのほかにございますでしょうか。阿南委員、どうぞ。
○阿南委員 私は年間1mSvとしてどうかという提案に賛成です。その上で、食品安全委員会の今回の評価は、あくまでも食品摂取による内部被曝という観点からということで、外部被曝については何も言っていないということなんです。けれども、この分科会には専門家もいらっしゃると思いますので、お教えいただきたいんですが、自然放射線と内部被曝からの放射線以外に、具体的に外部被曝というのはどのようなものが考えられるのか。現状ではどの程度が考えられているのか。その影響の程度というのは、どういうものなのかということを少しお聞かせいただきたいと思います。
○岸分科会長 ただいまの阿南委員の御質問に対しましては、事務局あるいはこの場に専門の方がおられるであろうからということで質問されていますので、両方からお答えといいますか、御意見があれば承りたいと思います。いかがでしょうか。
 山口委員、お願いいたします。
○山口委員 山口でございます。
 外部被曝といたしましては、大地から受けるものと、あとは宇宙から入ってくるものがございます。
 大地から受けるものに関しましては、評価書の中でもインドの地方が書かれておりましたけれども、それは内部被曝も入るんですが、外部被曝も含んでおります。
 宇宙からのものは、航空機乗務員の方ですとか、宇宙飛行士の方が受けることがあるんですけれども、そういった方が対象の疫学研究が行われております。たくさん被曝した場合には健康影響があるということが知られています。
○岸分科会長 ありがとうございました。
 阿南委員が質問されたのは、日本国内の現時点での外部被曝のことだと思うんですが、この点についてはいかがでしょうか。
○山口委員 場所によって線量率は異なりますけれども、こういった場所での線量率というのは、大体0.1μSv/hぐらい、それより小さいぐらいの時間で被曝しておりますので、それを年間被曝しております。1mSvに近い暴露を受けています。
○岸分科会長 阿南委員、追加で御質問ございますか。どうぞ。
○阿南委員 大体わかりました。今の自然放射線以外では、現状でいえば、年間でおおよそ1mSvぐらいということですね。
○山口委員 自然放射線以外というのは、どういうことですか。医療関係をおっしゃられているんでしょうか。
○阿南委員 違います。環境です。3.11以降の環境でどうなんでしょうかということです。地域によって違うことはわかるんですけれども、およそどのようなことが考えられるかということです。
○山口委員 3.11以降ということは、福島の原発の寄与を考慮したものでございますね。それに関しましては、線量評価としては、線量率から推計することが可能だと思いますけれども、今のところ、初期のすべての線量に関して、線量再構築はまだ行われていないと認識しています。
○岸分科会長 明石委員、どうぞ。
○明石委員 放医研の明石です。
 今、御質問されたのは、事故によって住民の方がどれぐらいの被曝線量になっているんでしょうかという御質問と受け止めてよろしいんでしょうか。
○阿南委員 そうです。
○明石委員 住民の線量については、今、我々も県と協力してやっておりますが、まだ外部評価については答えが出ていません。ですから、現在、わかるところは、今、山口委員のおっしゃられた線量率で、そこにどれぐらいいたかということでしか評価ができないという状況であります。皆さん1mSv以下で済んでいるかというと、福島では1mSv未満では済まないだろうという予想はつきますが、個々の線量については、まだどなたも出ていない。
 内部被曝については、JAEAの調査では、一番高い人で内部被曝3mSvという人が公表されていますが、我々の研究所で百七十何名やったのは、すべて内部被曝は1mSv未満という数字が出ています。
○岸分科会長 ありがとうございました。
 徳留委員、どうぞ。
○徳留委員 評価書要約の8ページから9ページにかけての記述に関する質問なんですけれども、勿論先ほどからディスカッションがありますとおり、低放射線、長期曝露の健康影響評価といいますか、調査はかなり限られておるわけです。そういう意味で、1つはインドのケララ地方のデータだと思いますが、2つ目、3つ目は、広島・長崎の放射線被爆の影響を調べたものです。
 私のナイーブな質問としては、今回の福島第一原発事故と類似の事故として、チェルノブイリの事故があるわけです。チェルノブイリの事故の評価につきましては、本文の75ページから78ページ、194ページから197ページに記載があります。個人的な意見としては、低レベル、長期曝露の健康影響評価をするたるためには、チェルノブイリの事故を私どもは最大限詳細に評価して、それをこの評価書あるいは要約に必ず記述すべきではないかと思うんですが、なぜチェルノブイリのデータを要約に挙げておられないのか。あるいは具体的な曝露レベルのデータがないのかどうか、その辺りについて教えていただければと思います。
○岸分科会長 ただいまの徳留委員の御指摘は非常に重要だと思いますが、いかがでしょうか。事務局あるいは専門で携わった方がおられましたら、御発言いただきたいと思います。
 明石委員、お願いいたします。
○明石委員 放医研の明石でございます。
 推測するしかないんですが、チェルノブイリの事故の場合は線量についてあいまいさが残っているという意見がかなりあるということと、評価書の78ページに「スウェーデン人について全がんリスクのわずかな上昇が観察されたという報告があるが、線量推定における不確実性及び個人レベルの曝露や交絡要因を把握していないという限界があった」と書かれているので、恐らくここでそれだけの評価が取り上げられていないのではないかと思います。
○森口課長 食品安全委員会がなぜ要約にチェルノブイリのことを挙げていないかというのは、私どもも確認しておりませんので、わかりません。今後確認して御報告させていただきたいと思います。
 確かに195ページなど見ると「0.2Gyを超えると、線量の増加に伴う統計学的に有意なリスク増加がみられた」となっておりますけれども、ヨウ素であれば、放射線荷重係数が1ですから200mSvということになります。ただ、先ほど推計暴露量を出しましたけれども、あれはセシウムとヨウ素の両方の推計の合計になります。それが日本では0.1mSv程度という年間暴露推計になっていますので、それと比べると、チェルノブイリの数字よりはぐっと小さいとは言えると思っております。
 食品安全委員会の考え方については、確認して御報告させていただきます。
○岸分科会長 ありがとうございました。
 ほかにいかがでしょうか。大野委員、どうぞ。
○大野委員 これは今すぐには回答がでないと思うんですが、今回の文章とか報告は、小児に対する影響について、感受性が成人より高い可能性があるという表現になっています。そういうところから、更に規制を厳しくしなくてはいけないことが背景にあるように見えるんですけれども、今回の評価で最も重要だと皆さんが指摘しているのではないかと思います。
 Prestonらの2003年の報告ですが、207ページのPrestonのタイトルを見ますと、in uteroとかyoung childrenで暴露された人に対する調査結果と読めるんです。タイトルだけ見ると、小児に対する影響を見た結果の報告として読めます。これについてこれから部会でいろいろ検討すると思いますので、なぜ今回の報告書の中で、小児に対してはこのレベルだという形で表現できなかったのか検討していただければ、ありがたいと思います。
○岸分科会長 大野先生、ありがとうございます。
 この御意見に関しまして、いかがでしょうか。
 若林委員、どうぞ。
○若林委員 私のコメントでもいいですか。
○岸分科会長 大野先生の御意見に関連するわけではないんですね。
○若林委員 違います。
○岸分科会長 大野先生がおっしゃられました小児の評価というのは、本当に重要だと思います。
 先生、Prestonは何編か論文を書いているんですけれども、先生がおっしゃられた207ページのものは、どれですか。
○大野委員 2008年です。タイトルがSolid cancer incidence in atomic bomb survivors exposed in utero or as young childrenです。
○岸分科会長 たしか最初のところで引用しているのは、2003年の方だったように思ったんですが、違いますか。
 大野委員のおっしゃることは理解しているんですけれども、Prestonは結構論文を書いていまして、先生がおっしゃるように、小児あるいは胎児期暴露について、もう少し整理が必要ではないかというのは、私も評価書全体を読んで思ってはおります。
 この点につきましては、事務局から何か御意見ございますか。
○森口課長 小児についてどの程度配慮すべきというリスク評価結果として、例えば半分以下に抑えればいいとか、はっきり書いていただければありがたかったんですが、こういう形になっていますので、今、大野先生から御指摘がありましたけれども、元文献の辺は重要なことだと思いますので、部会でしっかり検討していきたいと思っています。
○岸分科会長 どうぞよろしくお願いいたします。
 大野委員の件は、大野先生、これでよろしゅうございますか。
○大野委員 結構です。
○岸分科会長 それでは、若林委員から御意見がおありのようですので、お願いいたします。
○若林委員 山口委員から御説明がありましたけれども、自然放射線量を我々は年間大体1mSv浴びています。今度、食品から許容することのできる線量を年間1mSvとした場合、自然放射線量と今度出ている1mSvは非常に値が近いですから、区分けが今後できなくなって、混乱を招くことがないのか少し心配します。その点について、どういうように考えているのかを教えていただければと思います。
○岸分科会長 ありがとうございました。
 若林委員の御質問も非常に重要だと思いますが、事務局あるいは御専門の方から何かございますか。
○森口課長 自然放射線源からの平均被曝量は、資料2の評価書の10ページにあります。表?−1として、日本人では1.5mSvぐらいとまとめられています。
 1mSvというのは、今回、食品からの規制値と考えたときに、規制値の設定のベースにしてはどうかということで、介入線量レベルとして1mSv。実被曝量としては、現在例えばセシウム5mSvで、ヨウ素2mSvで暫定規制値を設定しておりますけれども、それでも年間推計で0.1mSv程度という状況でございますので、1.5と比べれば1割以下ぐらいで、例えば世界の平均は2.4mSv程度とされておりますので、個人間の誤差とか、そういったものと比べれば十分に小さい数字に収まるのではないかと思っております。
○若林委員 わかりました。
○岸分科会長 そのほかに御意見ございますでしょうか。山内委員、どうぞ。
○山内委員 本日提案されました「主な論点と対応の方向」に関しまして、今後の規制値の方向について意見を申し上げます。
 国際的な基準からみても、また先ほど示していただいた現在までのデータを基にした推計内部被ばく線量の数値からいっても、今後の方向が1mSvと設定することについては、よいのではないかと思っております。
 資料5の4ページを拝見すると、今までの暫定規制値超過割合が出ています。今までの介入線量レベルが5でしたからこれが1になるとして、単純計算で規制値も5分の1に厳しくなると仮定すると、100Bq/kgを超えたものは、今後、市場から除かれなければならないと理解していいと思います。
 この規制値の水準になれば福島県では魚などで超過分が多いので、合計10%が超えそうです。それ以外の地域は合計で6.1%ということになります。これが管理可能なレベルとして適切なのかを、これから部会、分科会で検討していく必要があると思っています。
 あわせて、小児の対象の規制値ですけれども、これも管理可能な食品、例えば乳幼児食品に限定してより厳しいものを設定することは可能だと思いますので、その方向で検討してはいかがでしょうか。
 乾燥食品ですが、これも他の国の状況を見ても、実際に食べるときの状況で適用するということですから、それからさかのぼって、生食の検査ができる段階ではどれぐらいであればいいのかということを判断して考えていけばいいのではないかと思います。
 以上でございます。
○岸分科会長 ありがとうございました。
 ただいまの山内委員の御発言につきまして、委員の皆様あるいは事務局から何かコメント等はございますでしょうか。
 どうぞ。
○山内委員 今後、普通の食事からの暴露について調査が可能だと思いますので、どんどんやっていただきたいと思います。国民の皆さんに実情を示すことは重要であり、こういった調査や情報提供に限られた資源(資金や人材)を投入していただきたいというのが希望です。
○岸分科会長 ありがとうございました。
 ただいまの御発言に事務局から何かコメントございますか。
○森口課長 摂取量ですけれども、今回、資料4で示しましたのは、あくまで推計でございます。今、添加物や農薬についてはマーケット・バスケット方式による摂取量調査をやっております。今回放射能の問題が生じましたので、現在、第三次補正予算で要求しております。今年度の第三次補正予算は来月から国会審議が始まるわけですけれども、それから、来年度予算にも要求しようと思っておりますが、放射能の摂取量調査、摂取というとおかしいですが、食品からの暴露調査を予算要求しておりまして、マーケット・バスケット方式の内容については、今、専門家の先生方と相談をしながら、計画を練っているところでございます。
 あと、研究班でも先行して調査をしているところでございます。そういうものがまとまれば、御報告させていただきたいと思っております。
 それから、先ほど4ページ目に規制超過割合の数字がございましたけれども、福島ではかなり厳しいところもあるかに思いますが、その他福島県以外のもの、例えば一番下の右端は100Bq超のものが6.1%、1万4,000件ほど検査して887件出ております。そのうち663件は牛肉でございまして、7月から汚染稲ワラを食べた牛肉の問題が出まして、件数がたくさん出たということで、稲ワラ問題が終われば、これはほとんど出なくなると考えているところでございます。
○岸分科会長 福島の割合が高いことにつきまして、山内委員も言われましたが、現在の暫定規制値を超えたものにつきましては、市場には出ていないわけです。ですから、地産地消で、福島はできるだけ地元のものをとお考えの方も多いと思うんですが、少なくとも市場のものを食べている限りは、超過しているものについては、暴露がないと考えてよろしいわけでしょうか。自家生産したりしていれば別ですがね。
 お願いいたします。
○道野室長 自治体で実施しているモニタリング計画につきましては、国からガイドラインを示してやっているということで、基本的には出荷時期の直前に検査することを原則にしております。ただ、周年的に出荷しているものに関しては、実際には出荷をしているプロセスの中で検査をするものもございます。そういった中で規制値を超えるものが発見されて、回収等の措置をとることも現実としてはございます。
 例えば牛肉の例であるとか、週末に判明しました菌床生産されたシイタケなどは、継続的に出荷されていることもございまして、判明後に直ちに回収という対応をとっているものもございます。
○岸分科会長 ありがとうございました。
 そのほかにございますか。阿南委員の手が挙がっていますので、どうぞ。
○阿南委員 何度も済みません。
 今後、消費者が自分で被曝の度合いをコントロールしていく時代に入っていくと思います。そうしますと、今の自然放射線がどのぐらいなんだ、医療で自分はこれぐらい受ける、住んでいる地域はどれぐらいなんだということをきちんと把握して、食べ物もちゃんと把握して、自分自身がコントロールしていくことが必要だと思います。ですので、今の被曝線量を一人ひとりの住民が把握していく、国民が把握していく必要があると思っていますし、情報提供も大変重要だと思っています。
 国民が、今、自分がどのぐらいかを測定してもらったり、相談したいというときの体制の整備ですとか、また治療機関の体制整備は、今後同時並行で進められる必要があると思うんですけれども、厚生労働省として、今後その体制を整備していくという方向性を出せないものなのかどうかということなんです。私は是非そういう方向性でやっていただきたいと思っております。
○岸分科会長 ありがとうございました。
 チェルノブイリの事故の後、ヨーロッパ全体がかなり震撼しましたので、いろいろな工夫があったようには聞いておりますが、ただいまの阿南委員の御意見に関しまして、今後の方向につきまして、事務局からよろしくお願いいたします。
○吉岡課長 企画情報課長でございます。
 今の阿南委員の御指摘の点は、食品に限らず、外部被曝の問題も含めて、国民の健康をどう守るのかという大変重要な御指摘でございます。これは厚生労働省だけで対応できる問題ではございませんけれども、内閣官房に放射性物質汚染対策室というセクションができまして、細野大臣の下で、放射性物質の問題に総合的に内閣全体として対応する体制ができているところでございます。頻繁に各省庁の連絡会議も開催されておりますので、そういった視点から政府としてどういうことができるのか、問題提起もしながら、考えていきたいと思っております。
○岸分科会長 ありがとうございました。
 大事な点が委員から大分指摘されましたけれども、そのほかにございますでしょうか。どうぞ。
○浅見委員 時間があれば、資料4の「実際の被ばく線量の推計について」お伺いしたいんですけれども、こちらで今回中央値と90パーセンタイル値を出していただいているんですが、中央値の方は今回測定されたデータを用いて推計をしていらっしゃるんですが、例えばお茶などは、そのまま乾燥したもので計られたデータが出ていると思うんですけれども、それをその状態のままで推計していらっしゃるのかどうか。そうだとすると、ちょっと高目に推計をされているのではないかと思います。
 もう一つ、逆に90パーセンタイル値を使われているんですけれども、たまたま高いものを食べてしまったときですとか、高い場合が何パーセントに当たるかとか、そういうことは一般的にといいますか、市場に出ているものを全部安心して食べるという観点からいきますと、もうちょっと高いものを食べても、このぐらいの線量で収まるので十分な値なんだということを周知していくことが必要なのではないかと思っております。
 後半は今後の解析の意見のようなものですけれども、是非お願いいたします。
○岸分科会長 ただいまの浅見の委員の御意見に関しまして、何かございますか。山口委員、どうぞ。
○山口委員 山口でございます。
 最初の御質問ですけれども、濃度データをそのまま使ったらどうかということでございますが、すべてのデータをそのまま使ったわけではございません。お茶に関しましては、お茶の葉っぱをそのまま食べるという想定ではなくて、抽出して飲むという想定にしております。
 後半の方の御指摘は重要で、線量分布を得るということが恐らく重要だと思うんですけれども、それは課題であろうと思います。特に考慮しないといけないのは、高い濃度の存在ですとか、今、議論がありましたように、出荷制限の施策の不完全性をどう考えるのかというところが課題だろうと思います。
 初期に関しましては、核種の問題がございますけれども、今のところ、核種も考えて、線量再構築はまだ行っておりませんけれども、こちらが進んできた場合には、それも考慮して、いろんな核種に関しての線量の寄与も考慮していきたいと思っております。
 以上です。
○岸分科会長 浅見委員はよろしゅうございますか。
○浅見委員 いいです。
○岸分科会長 そのほかにございますでしょうか。
 本日は食品衛生分科会と放射性物質対策部会の合同会議後でございますので、大体意見が出尽くしたと思われるところで、山本部会長から何か御発言がございましたら、お願いしたいと思います。いかがでしょうか。
○山本部会長 山本でございます。
 食品安全委員会からの評価が返ってきたわけですけれども、それを判断基準として使うには難しい評価結果が返ってきていると思います。ですから、今回、皆様方からいただいております御意見を基にして、それとの整合性も考えつつではありますけれども、基本的には安全側に立った規制ができるように、今後部会の中で議論をしていきたいと、今の段階では思っております。
○岸分科会長 ありがとうございました。
 食品衛生分科会・放射性物質対策部会の合同会議ということで、このように途中の段階ですが、食品衛生分科会の委員も放射性物質対策部会の委員と一緒にこの報告を聞きまして、大変ありがたい場面の設定をしていただいたと、事務局に感謝しておる次第でございます。
 もし格別の御意見等がないようでしたら、一応合同会議の方はこれで終わらせていただきたいと思いますが、よろしいでしょうか。
 今、山本部会長がおっしゃいましたように、国民の関心あるいは心配が非常に大きいことが3,000を超える意見に表われていると思いますので、是非とも慎重で国民が納得できるような方向性を出していただきたいし、私の方もその方向に意見を申し上げたいと思っております。
 それでは、今日はどうもありがとうございました。これで合同会議を終わらせていただきます。
 放射性物質対策部会の委員の先生方、ありがとうございました。
○森口課長 それでは、分科会の先生は残っていただきまして、部会だけの先生はここで退席になります。
(放射性物質対策部会委員退室)
○岸分科会長 追加資料があるようですが、全部配られましたね。
 次に「(2)BSE対策の再評価について」審議を行いたいと思います。
 まず最初に事務局から御説明をよろしくお願いいたします。
○道野室長 それでは、資料6に基づいて御説明をさせていただきます。
 BSE対策を開始しまして、今年で10年になります。平成13年10月に前月の国内発生を踏まえまして、と畜場での食用に供される牛の全頭検査を開始したわけでございます。過去10年間のBSE対策の取組みであるとか国際的な状況、具体的には後ほど御説明いたしますが、国際的に見てもBSEのリスクというのは非常に低下してきている。いろいろなBSEに関する研究が進んできている。特に欧州を中心にいたしまして、こういった変化、経過してきているBSEリスクに応じた規制の見直し等々が行われている。
 そういった状況を踏まえまして、私どもとしても、国内の検査体制、輸入条件といった食品安全上の対策全般について、最新の科学的知見に基づいて再評価を行うことが必要と考えております。勿論そのプロセスの中では、先々になりますけれども、食品安全委員会への諮問であるとか、そういった必要な手続もとって進めていきたいと考えておるわけでございます。
 それでは、資料に基づきまして、経緯と現状につきまして、御説明をさせていただきます。
 1番目の資料でございますけれども、かつて社会的にも話題になったBSE問題でございますが「1.原因(病原体)」は、異常プリオンタンパクということで、プリオンタンパク質が異常化したものでございます。
 「2.感受性動物」は、牛とか水牛に対して通常は感染します。
 「3.症状」につきましては、潜伏期間が非常に長いということがこの病気の特徴であるとともに、治療方法がないということで、神経症状を呈して死に至るものでございます。
 「4.診断法」は、異常プリオンタンパク質をさまざまな方法で検出するということでございまして、一般的に使用できる生前診断法はございません。
 「5.感染経路」につきましては、感染牛を原材料にした肉骨粉です。肉骨粉というのは、と畜残渣といいますか、食肉処理の過程で出てきたくず肉とか、皮とか、骨といったものを加熱して得られる、ちょうど脂の成分を除いた飼料原材料でございます。こういったものを牛に給与することにより、感染が広がっていったということでございました。
 「6.ヒトへの感染」ですが、変異型クロイツフェルト・ヤコブ病(vCJD)という病気は、BSEの異常プリオンタンパク質の摂取が原因と考えられております。vCJDの患者数につきましては、世界全体で222人、うちイギリスが174人でございます。1999年、2000年がピークでございます。
 2番目の資料は「国内BSE対策の概要」でございますけれども、特に今回見直しを考えておりますのは、厚生労働省部分とお考えになっていただいて結構かと思います。
 厚生労働省の対策というのは、牛がと畜される段階から以降、フードチェーンの規制になるわけでございますけれども、特定危険部位につきましては、と畜場法で除去と焼却を義務づけております。
 牛海綿状脳症対策特別措置法についても、同様でございます。
 BSEの検査につきましても、食用に供される牛に対して、一定の月齢以上の検査を義務づける。具体的には21か月齢以上という規制にしております。
 と畜場から搬出される関係で感染性があり得る部位としましては、脊柱、背骨がございます。と畜場外に出るということで、これにつきましては、食品衛生法での規制にしております。
 3番目の資料は「国産牛のBSE対策の経緯」でございます。
 先ほど申し上げましたとおり、今から10年前の9月に国内発生がありまして、10月から全頭検査を開始してございます。
 その後、平成16年10月15日に食品安全委員会に全頭検査を含む国内対策の見直しについて諮問しまして、平成18年8月1日に検査月齢を見直しまして、21か月齢未満の牛については検査不要、21か月齢以上について義務的に全頭検査をするという規制に変更してございます。
 その後、平成21年5月にOIE総会、OIEというのは国際獣疫事務局と申しまして、こういった動物の疾病の国際機関でございますけれども、そこで日本のBSEステータスの程度が管理されたリスクの国と認定をされてございます。この内容につきましては、また後ほど詳しく説明いたします。
 小さい字で恐縮なんですけれども、平成25年2月には、もう一つ上の段階であります、無視できるリスクの国の要件を日本は満たすという見通しになってございます。
 4番目の資料は「と畜場におけるBSE対策?」ということで、現行の規制を少し詳しく書いてございます。
 頭部、脊髄、回腸遠位部につきましては、月齢を問わずに特定危険部位ということで、と畜場内で除去、焼却するという規制をかけてございます。
 脊柱につきましては、消費者に提供する前に除くことについて、食品衛生法で規制をしてございます。脊柱につきましては、理論上、外国から輸入されるものも想定されるので、BSE発生国の脊柱については、食品衛生法上すべて規制ということになっております。
 5つ目のスライドですけれども、特定危険部位の分布でございます。感染性もこういった形で検出されているということでございまして、これは欧州食品安全機関のデータでございます。特に中枢神経系と回腸に限定して、異常プリオンタンパクが分布するということでございます。
 6番目の資料でございます。検査につきましては、義務的には21か月齢以上の牛について検査を実施する。ただ、皆さん御案内のとおりでございますけれども、実際には20か月齢以下につきましては、いまだにすべての自治体において自主的な検査が継続しているという状況にございます。
 仕組みですが、スクリーニング検査ということで、対象の牛についてはELISAで、特に延髄のかんぬき部分を採取して検査をしまして、陽性のものにつきまして確認検査をして、確定診断をしているというプロセスでございます。
 7番目の資料でございますけれども「BSE検査頭数(と畜場)とBSE感染確認頭数」ということで、国内の状況でございます。
 10年間の合計で1,200万頭以上の検査が実施されてございます。その中で、と畜場で見つかったものについては、次のカラムのところですが、括弧内の21。このほかに農林水産省の方で、農場で死亡した牛の検査もしておりまして、そこで見つかったものが15頭ございますので、合計で36頭というのが国内の発生数でございます。
 ちなみに、21年度以降につきましては、国内ではBSEの感染牛というのは確認されておりません。
 8番目の資料でございますけれども「国内のBSE検査陽性牛の出生年分布」でございます。基本的にBSE対策というのは、飼料規制をきちっと実施することで、だんだんリスクが下がってくるものでございまして、2001年10月に農林水産省で法的措置を講じたという経緯があるわけでございますけれども、国内でも検査陽性牛となった牛は、最後に生まれたものが2002年1月ということでございます。したがいまして、2003年以降、出生したものにつきましては、検査陽性のものはない、すべて陰性であったという状況でございます。
 9番目でございますけれども「国内のBSE検査陽性牛の発症月齢分布」ということでございまして、先ほど申し上げましたとおり、3〜5年が潜伏期間と言われています。通常、出生後しばらくの間に汚染された肉骨粉を摂取して感染すると考えられております。そういったことで、発症月齢につきましては、高いところでというのが一般的に考えられております。
 国内では21か月齢と23か月齢の2例の報告がございます。これにつきましては、※にありますように、高い感度を示すマウスを用いた感染実験、牛のプリオン遺伝子を組み込んだマウスにおいて、感染性は確認できなかったという結果が出ております。
 10番目でございます。次は「輸入牛のBSE対策の経緯」でございます。
 平成12年12月に、EU諸国、BSE発生国からの牛肉・牛肉加工品について輸入をストップしたということでございます。
 平成15年5月にカナダ、12月に米国においても、BSEの感染牛が確認をされました。勿論発生の確認に伴いまして、輸入を禁止したということでございます。
 平成17年12月でございますけれども、食品安全委員会のリスク評価結果に基づきまして、米国及びカナダ産牛の輸入を再開しております。ただし、条件といたしましては、牛肉については20か月齢以下と証明される牛由来のものであること、特定危険部位はあらゆる月齢から除去するという輸入条件を付しての再開でございます。
 その後、平成19年でございますけれども、OIE総会におきまして、米国、カナダいずれもBSEのステータスが管理されたリスクの国という認定を受けました。国際基準では管理されたリスクの国に対して、月齢制限というのは基本的に求めないことになっておりますので、カナダ、アメリカそれぞれから輸入条件の見直しの協議の要請がされたわけでございます。
 「世界のBSE発生件数の推移」については、11番目の資料を御覧いただきたいと思います。
 1992年当時、世界で3万7,316頭という非常に多くの例数が報告されてございます。
 その後、各国の飼料規制の効果がございまして、例えば2010年では世界中で45頭、2011年につきましては、9月までのデータでございますけれども、世界で12頭という報告数になってきております。
 特にイギリスが劇的に減ったということが一番大きいわけでございますけれども、イギリス以外のヨーロッパにおいても、頭数としてはかなり減ってきている状況でございます。
 アメリカにつきましては、15年に報告されたものについては、カナダから輸入された牛ということで、アメリカのカウントに入っておりませんけれども、その後、2例が報告されております。
 カナダにつきましては、合計で20頭。
 日本につきましては、先ほど御説明したとおり36頭報告されている。しかし、過去3年度間においては発生がないという状況でございます。
 12番目の資料でございますけれども、OIE基準につきまして、簡単に載せてございます。3つのステータスに区分をされておりまして、無視できる、管理された、不明という区分でございます。
 要件については省略させていただきますけれども、無視できるリスクの国としては、オーストラリア、ニュージーランドなどの未発生国以外にデンマークも認定をされております。
 管理されたリスクの国としては、日本、米国、カナダ、フランス、オランダなどでございまして、こういった国に求める貿易条件として、右の欄に載っているような形で国際基準では示されております。先ほど申し上げたとおり、一律の月齢制限というのは、ここの中には記載されていない状況でございます。
 「各国のBSE検査体制」ということで、13番目の資料を載せてございます。御案内かと思いますけれども、食用に供する牛の検査ということで、食肉検査と書いてございますが、実際にそういった牛を検査しているのは日本とEUでございます。北米においては、そういった検査はされておりません。また、OIE基準でも求めていないというのが現状でございます。
 特にEUに関しましては、順次検査月齢を見直してきておりまして、2000年のときには30か月齢以上であったわけですけれども、その後、48か月、72か月というふうに見直しをしております。現行では非常にたくさん牛の出たイギリスにおいても、72か月を超える牛のみが全頭検査の対象になっているという状況でございます。
 次は、「各国のSRMの範囲」でございます。
 日本はいずれの部位につきましても、全月齢の牛を対象としております。
 その後、感染実験等のデータが出てきたということで、順次EUなどでは見直しが図られておりまして、脊柱に関しては12か月から24か月、現在は30か月齢超というのがEUの規制になってございます。
 カナダ、米国は、いずれも中枢神経系の危険部位につきましては、30か月齢を超えるものという規制になっております。
 以上のように、現状、国際的に見てもBSEリスクが低下してきているということ、それから、種々の研究、科学的知見の基づいて、欧州等については規制が見直しをされているという状況もございます。
 そういったことで、私どもとしては、国内の検査体制、輸入条件といった食品安全上の対策全般について再評価を行うということで、今後、食品安全委員会に諮問する準備をしていきたいと考えております。
 以上でございます。
○岸分科会長 ありがとうございました。
 BSEの現況について御説明いただきましたが、ただいまの御報告につきまして、委員の皆様から御意見ですとか、御質問がございましたら、お受けしたいと思いますが、いかがでしょうか。
 阿南委員、どうぞ。
○阿南委員 確認させていただきたいのですけれども、SRMの範囲ですが、日本の今の食品衛生法で規制をされていますのは、全月齢というのは、脊柱だけなんですか。脊髄もほかの国とちょっと違いますけれども、ここは食品衛生法では対象になっていないのでしょうか。
○岸分科会長 お願いします。
○道野室長 4番目の資料を御覧いただくと、頭部、脊髄、回腸遠位部につきましては、月齢を問わず除去して焼却する。これはと畜場法で規定しております。それはどうしてかというと、基本的にと畜場で対応ができるということで、この3つの部位については、と畜場での規制という整理をしてございます。
 脊柱につきましては、背骨で枝肉になって流通するということでございますので、と畜場よりも後のフードチェーンの段階での規制になりますので、食品衛生法での規制としてございます。
 したがって、食品衛生法では脊柱についてのみ規制してございます。脊髄については、と畜場内で枝肉にした段階で、と畜解体工程で除去ができますので、と畜場での規制となっております。
○阿南委員 食品としては出回らないということですね。
○道野室長 そうです。
○岸分科会長 そのほかにございますか。栗山委員、どうぞ。
○栗山委員 多分BSEで私たちが心配しているのは、1枚目の資料にございます、変異型クロイツフェルト・ヤコブ病であると思います。全体で222人、うち英国174人となっておりますが、例えば日本ではどうでしょうかということと、経年の発症数がわかれば教えていただきたいと思います。
 英国に旅行していた方たちは献血ができない状態になっている。この分科会の直接のあれではないのかもしれないんですが、それとの関わりもあると思いますので、教えていただければと思います。
○岸分科会長 お願いいたします。
○道野室長 手元にイギリスでの発生状況ということで、174人の発生時期についてのデータを持ち合わせていますので、簡単に御紹介いたします。発症でいうと、1999年の29名というのがピークでございます。2000年に24名、2004年には9名ということで1桁に下がりまして、2009年に3名、2010年は0ということで、単独のピークで、1999年から2000年にかけてでございます。
 日本国内につきましては、英国滞在歴のある方が1名という報告がございます。
○岸分科会長 栗山委員、よろしゅうございますか。
○栗山委員 ありがとうございます。
 今後の予想といったらあれですが、日本で発生しない、あるいは世界で発生しないという予想というか、見方とか、そういうふうに思っていらっしゃるのでしょうか。
○岸分科会長 今後の発生予測ですが、いかがですか。
○道野室長 そういったことも含めて、食品安全委員会に諮問して、科学的な議論をしていただきたいと思っているんですけれども、感受性の高いと言われている遺伝子型の方のピークが今のものです。それに準ずるというか、もう少し低い感受性のピークがあるのではないかと当初言われていたんですけれども、現時点でまだそれは観察されていないというのが現状でございます。
 ただ、いずれにしても、流通している牛肉のBSEリスクの問題ですので、これから実際に発生したとしても、それは流通していた時点でのリスクの問題ですので、今後のリスク管理措置を考えるという意味では、現状どうなのかということを御検討、御評価いただくと考えております。
○岸分科会長 ありがとうございました。
 栗山委員、よろしいですか。
○栗山委員 確実にこうやって数が減っていることもあり、直結しての不安はなくなっていくと思っています。
 できるだけ献血ができないという状況が減っていくことを望んでいます。そうはいっても、BSEに対して、現状では問題ないとは思っております。
○岸分科会長 そのほかに御意見ございますか。西島委員、どうぞ。
○西島委員 漠然とした質問になってしまいますが、今回、牛のいろいろな状況を御報告いただいたんですが、そのほかの動物について、スクレイピーも含めて、その発生状況なども考慮する必要があると思うので、そのようなところの情報も含めて検討していただくのがいいかと思いますが、いかがでしょうか。
○岸分科会長 事務局はいかがでしょうか。
○道野室長 プリオン病の代表的な病気であるスクレイピーにつきましては、過去、疫学的に見ても長い歴史があるわけでございますけれども、ヒトへの感染性はないとみなされておるわけでございます。ただ、ほかにもプリオン病につきましては、各種がございますし、特にBSEにつきましては、ある程度種の壁を越えて感染した例も過去にあるということでございますので、勿論そういったことも含めて、食品安全委員会で検討されるものと考えております。
○岸分科会長 西島委員、よろしゅうございますか。
○西島委員 はい。
○岸分科会長 ほかにございませんか。阿南委員、どうぞ。
○阿南委員 OIEの基準をどう日本の基準として採用できるかどうかということが、今後の課題になっていくのではないかと思います。一部のマスコミの報道などでは、現在の20か月齢以下にしている輸入条件を緩和するためにと言われていますけれども、そうではなくて、今でも日本国内では全自治体が全頭検査をやっているわけですから、国内措置をどうするのか。科学的な知見でもって1つの措置がなされていくような、そうしたコンセンサスづくりを重視してやる必要があると思います。そこに厚生労働省はもっと力を入れていただきたいと思いますし、そのためにOIEの基準が果たして日本に導入できるものなのかどうなのかということを、徹底して議論するといいますか、科学的に確かめるということを、これからやっていく必要があると思います。
○岸分科会長 阿南委員、ありがとうございました。
 事務局もよろしゅうございますね。おっしゃるとおりだと思います。
 山内委員、どうぞ。
○山内委員 本日の資料は、世界規模で実施した管理施策により発生件数が大きく減ってきていることを示すわかりやすいものになっておりますので、今後論議を進める際には、リスクコミュニケーションの場をつくったり資料を提供したりして、積極的に国民に情報を伝えていただきたいと思います。要望です。
○岸分科会長 今日の議論との関係で、今後の食品安全委員会への諮問の関係はどんなふうになりますでしょうか。
○道野室長 本日この分科会で御説明させていただきましたので、今後の予定といたしましては、国内の諮問の内容について食品安全委員会と調整をするとか、一方で、対策全般の再評価でございますので、輸入の問題もこれありということがございまして、関係国との調整も今後進めていきたいと考えてございます。
○岸分科会長 それでは、格別の意見がないようでしたら、BSE対策は国民が非常に心配をされていたところですが、今後の再評価といいますか、現状を踏まえて、どのように対策をとっていくべきか、やはり科学的なデータと国内、国外を見ながらの対策になるかと思いますが、食品安全委員会への諮問に向けまして、更に事務局で検討を進めていただきまして、その後の状況につきましても、次回以降の本分科会で御報告をお願いするということにいたしたいと思います。
 ありがとうございました。
 最後に報告事項がございます。「(1)平成22年度食品からのダイオキシン類一日摂取量調査等の調査結果について」事務局から御説明をよろしくお願いいたします。
○事務局(竹内専門官) それでは、資料7に基づきまして、御報告させていただきます。資料7を御覧下さい。
 食品からのダイオキシン類一日摂取量調査につきましては、例年、当分科会におきまして御報告させていただいているところでございます。
 このたび厚生労働科学研究費補助金の成果といたしまして、平成22年度分が取りまとめられておりますので、御報告申し上げす。
 本調査の目的でございますが、1ページ1にございますように、大きく2つございまして、1つ目は平均的な食生活をしているときにダイオキシンをどの程度摂取しているかということの推計、2点目といたしまして、個別食品のダイオキシン類の汚染実態を把握することでございます。
 方法でございますが、2にございますように、例年この方法でやらせていただいておりまして、本年は全国7地域の8機関で、それぞれ120品目の食品を購入いたしまして、国民健康栄養調査の食品別摂取量表に基づきまして、14の食品群の試料といたしまして、こちらのダイオキシン類を測定し、一日摂取量に基づき算出しているものでございます。
 その際に、ダイオキシン類摂取量への寄与率が高い食品群でございます魚介類の群、肉類、卵類の群及び乳、乳製品の群につきましては、各試験機関におきまして、3セットずつ試料を調製しまして、測定しております。
 もう一つの個別食品中のダイオキシン類濃度に関する調査でございますが、本年度、魚介類40試料及び魚介類を含むお弁当30試料につきまして、分析をさせていただいております。
 分析対象しておりますダイオキシン類につきましては、3にございますように、WHOが毒性等価係数を定めております合計29種類について実施しております。
 結果でございますが、4にお示ししております。
 一日摂取量調査の結果でございますが、1ページ表1にございます右下のカラムを御覧下さい。1日当たり体重1kgの一日摂取量は、0.81pgということになっておりまして、日本における耐用一日摂取量が4pgでございますので、大幅に下回っているという結果になってございます。
 2ページにつきましては、各地域別の摂取量になっております。
 平成22年度の結果につきましては、表2の一番下の列3つ分のところが結果となっております。こちらは3つの数値がございますけれども、先ほど方法のところで御説明させていただきましたように、寄与率が大きい3つの食品群を3セットずつ御用意させていただいておりまして、それらの測定結果のうち、各群の最小値を組み合わせたものが一番上のカラム、中央値の組み合わせをしたものが真ん中のカラム、最大値の組み合わせをしたものが一番下のカラムになっております。
 こちらを御覧いただければおわかりいただけますとおり、特に魚介類におけるダイオキシン類の濃度が広い範囲で分布しておりますので、最小値と最大値の幅があるという現状になっております。
 続きまして、3ページと4ページを御覧いただければと思います。3ページと4ページにつきましては、個別食品の結果ということで、3ページには魚介類の結果、4ページは魚介類を含む弁当中ダイオキシン類の濃度をそれぞれお示ししております。
 トータルの量といたしましては、3ページですと一番右のカラム、4ページの弁当の方ですと、ちょうど真ん中の方に書かれておりますトータルの欄になっております。
 また、弁当類に関しましては、御飯を除いての評価となりますが、弁当1食を食した場合に摂取するダイオキシン類を評価して、一番右のところにダイオキシン類の摂取量とTDIに対する割合をお示ししております。
 4ページの表3−2でございますが、真ん中ぐらいに焼き魚弁当がございまして、焼き魚弁当の上から2つ目のみがTDIの約3倍という結果が得られております。こちらにつきましては、先ほど御説明いたしましたように、魚の個体差の影響が大きいこと、当該弁当からのダイオキシン摂取量が毎回TDIを超える可能性は低いと結論づけられているところでございます。
 したがいまして、本日の御報告を踏まえまして、一部の食品を過度に摂取することなく、バランスのよい食生活を行うことを推奨する旨のコメントを付させていただきまして、例年と同様にホームページ上で公表させていただきたいと考えております。
 説明につきましては、以上でございます。
○岸分科会長 ありがとうございました。
 ただいまの御報告に関しまして、委員の皆様から御質問等がございましたら、受けたいと思います。意見でも結構ですが、いかがでしょうか。
 日本の場合、ダイオキシンの摂取の暴露源というのは、ほとんど魚介類だと言われていますし、ほかとの比較ではありませんが、今回のデータもそのようになっております。
 私も知らなくて、こういう細かいデータは今日見させていただいたんですが、例えばウナギのPCDDはほかの魚介よりずっと多いんです。表3−2の押し寿司とか、先ほどの焼き魚弁当でTDIに対する割合が318%、あるいは煮魚弁当でTDIに対して92%とか、魚は栄養価が高いですので、むしろ食べることを栄養学的には推奨したいところだと思うんですが、こういうことはどんなふうに考えたらよろしいですか。
○事務局(竹内専門官)3ページの表3−1でもございますように、同じ魚でもかなりばらつきがある中で、先ほど先生から御指摘いただきましたように、ウナギが若干高い値になっているとか、焼き魚弁当の方でもさまざまな値になっていて、今回2つ目の弁当の方が高目の値になっているところでございますので、基本的には先生がおっしゃられましたように、バランスよく栄養的なことを考えて摂っていただく。例えば魚でもウナギばかり摂らないとか、そういうバランスのいい食生活を行っていただくことが重要だと考えております。
○岸分科会長 申し忘れましたが、本調査が実施された国立医薬品食品衛生研究所食品部の松田りえ子先生、もしよろしかったら、御発言をお願いできますでしょうか。
○松田研究官 ダイオキシン類濃度調査は10年ほど継続してやっておりますけれども、その間にどんどん摂取量は下がっています。魚の群が、今、摂取量全体の90%以上を占めるという状態になっておりまして、平均値を出すといたしましても、個別の魚での分布が広いということで、数をたくさんやって、平均値も信頼性を高めていこうということと、今は平均値を出しているんですけれども、今年度はモンテカルロ法でパーセンタイル値を出していこうと考えています。
○岸分科会長 ありがとうございました。
 大前委員、どうぞ。
○大前委員 1つ教えていただきたいんですが、母乳のダイオキシンを一番飲食しているのは乳児ですので心配なんですが、この継続的なデータというのはあるんでしょうか。
○岸分科会長 いかがでしょうか。
○松田研究官 母乳に関しては、本研究班では扱っておりません。昔、大阪府の方で継続的な調査をされていたと思います。今でも継続されていると思います。
○山本補佐 継続的にやっています。対象等は若干変わっておりますけれども、今でもやられている調査はございます。結果は公表されております。先生に御連絡させていただければと思います。
○岸分科会長 若林委員、どうぞ。
○若林委員 参考のために教えて下さい。食品中のダイオキシンに加えて、たばこの主流煙、副流煙もダイオキシンの発生源になっているかと思いますが、その点についてのデータはございますでしょうか。
○山本補佐 ここにはありませんので、もしあれば、先生に御連絡させていただければと思います。
 以上でございます。
○岸分科会長 若林先生の御心配のとおり、たばこは4,000種類もの化学物質がありますし、ダイオキシン類を含むと言われていますので、資料を後で若林委員あるいは全委員にいただけますでしょうか。ありがとうございます。
 今日は食品からのダイオキシン類一日摂取量の22年度の結果でございますが、ほかに御質問等はございますか。
 阿南委員、どうぞ。
○阿南委員 これはどのように情報提供していくのでしょうか。
○岸分科会長 今後の情報提供につきまして、御説明をお願いいたします。
○事務局(竹内専門官) 今回、御報告をさせていただきました内容につきまして、ホームページで今回お示ししております資料のような形で、御報告させていただく予定にしております。
○阿南委員 これだとわかりにくいので、もう少し易しい言葉で、うまく解説したものでお願いしたいと思います。
○事務局(竹内専門官) 御指摘につきましては、こちらで検討させていただいて、修正等をさせていただきます。
○岸分科会長 厚生労働科学研究の成果とは別に、厚生労働省のホームページに出すということですね。ちょっと説明が加わると、とてもわかりやすくなると思いますので、よろしくお願いいたします。
 そのほかに御意見あるいは御質問等はございますか。よろしいでしょうか。ありがとうございました。
 これで予定されていた議題は終わりますが、最後に事務局から何か伝達事項はございますでしょうか。
○山本補佐 次回の分科会の日程等につきましては、後日、先生方に御連絡をさせていただければと考えております。
 以上でございます。
○岸分科会長 それでは、今日は長時間非常に重要な御審議をありがとうございました。これをもちまして、本日の分科会を終了させていただきます。


(了)
<照会先>

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TEL: 03−5253−1111(2449)

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