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2012年1月20日 第216回中央社会保険医療協議会総会議事録

○日時

平成24年1月20日(金)13:00〜


○場所

津島市文化会館 大ホール


○出席者

森田朗会長 印南一路委員 石津寿惠委員 牛丸聡委員 関原健夫委員
西村万里子委員
小林剛委員 白川修二委員 花井圭子委員 花井十伍委員 北村光一委員
田中伸一委員 伊藤文郎委員
安達秀樹委員 嘉山孝正委員 鈴木邦彦委員 西澤寛俊委員 万代恭嗣委員 
堀憲郎委員 三浦洋嗣委員
北村善明専門委員 福井トシ子専門委員 佐藤田鶴子専門委員  
<事務局>
外口保険局長 鈴木医療課長 迫井医療課企画官
屋敷保険医療企画調査室長 吉田薬剤管理官 鳥山歯科医療管理官 他

○議事

○屋敷室長
 本日は「中央社会保険医療協議会 総会 公聴会」に御参加いただきまして、誠にありがとうございます。
 開会に先立ちまして、事務局より、御来場の皆様に御連絡を申し上げます。
 座席は、資料にあります座席図の一般傍聴席の中では自由席になっております。
 また、携帯電話、PHS等の機器は、音の出ないよう、あらかじめマナーモードに設定されるか、電源をお切りくださいますようお願いいたします。会場内での通話は御遠慮ください。
 また、会議進行の妨げとなる行為や発言につきましては、お控えいただきますようお願いいたします。
 その他、資料に注意事項を記載しております。御一読いただき、円滑な会議進行に御協力いただきますようお願い申し上げます。
 また、本日、アンケートをお配りしております。会議終了後、受付にて回収をいたしますので、御協力をお願いいたします。
 それでは、間もなく開会でございます。開会まで、今しばらくお待ちください。
 大変長らくお待たせいたしました。ただいまより「中央社会保険医療協議会 総会 公聴会」を始めさせていただきます。
 それでは、森田会長、よろしくお願いいたします。
 
○森田会長
 皆様、こんにちは。ただいまより第216回「中央社会保険医療協議会 総会 公聴会」を開催いたします。
 私が会長を務めております森田でございますが、開会に当たりまして、委員を代表しまして、一言ごあいさつを申し上げます。
 本日は、このような機会に御参加いただきましてありがとうございます。当協議会は、社会保険医療協議会法に基づき、診療報酬、薬価など、公的医療保険から医療機関等に支払われる公定価格を決定する権限を有する厚生労働大臣の諮問機関として設置されております。
 そして、診療報酬等に関する事項について、厚生労働大臣の諮問に応じて審議、答申することとしております。
 本日は、これらを踏まえまして、去る1月18日に厚生労働大臣より諮問されました、平成24年度診療報酬改定案の策定に係る審議に当たりまして、私ども委員が国民の皆様の声を聞く機会として公聴会を開催することとしたわけでございます。
 後ほど意見発表をお願いしております方々からの御意見をいただく場を用意しております。どうぞ、忌憚のない御意見をいただきたいと存じますので、よろしくお願いいたします。
 それでは、当協議会の委員を紹介させていただきます。お手元の資料に委員名簿がございますが、当協議会は、まず、医療保険の保険者、被保険者、事業主等を代表する委員、いわゆる支払い側委員と、医師、歯科医師、薬剤師を代表する委員、いわゆる診療側委員、そして、公益を代表する委員より構成されております。必要に応じ、専門委員を置くことができるとされております。
 本日出席の委員は、皆様方から向かいまして右側が支払い側の委員であり、前列の右から花井十伍委員、花井圭子委員、白川委員、小林委員。
 後列の右側になりますけれども、伊藤委員、田中委員、北村委員でございます。
 続きまして、皆様方からごらんになって左側が診療側の委員でございまして、前列の右から安達委員、嘉山委員、鈴木委員、西澤委員。
 後列の右から万代委員、堀委員、三浦委員でございます。
 そして、皆様方から向かって、私の左手に座っておりますのが公益委員でございまして、私の隣から牛丸委員、西村委員、印南委員、そして石津委員でございます。
 また、私の奥に座られているのが、総会に所属しております専門委員であり、右から福井専門委員、北村専門委員、佐藤専門委員でございます。
 それでは、どうぞ、よろしくお願いいたします。
 なお、厚生労働省からは保険局長が同席しております。
 それでは、紹介は、これくらいにいたしまして、議事に入らせていただきます。
 本日の議事の進め方でございますが、まず、事務局から平成24年度診療報酬改定に関する、これまでの経緯の説明。そして、本日の資料についての説明を受け、その後で、事前に意見発表をお願いしております皆様方から御意見をお聞きしたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。
 それでは、平成24年度診療報酬改定に関する、これまでの経緯につきまして、及び平成24年度診療報酬改定に関する検討状況につきまして、事務局より説明をお願いいたします。

○鈴木医療課長
 事務局の保険局医療課長の鈴木でございます。よろしくお願いいたします。座って失礼をいたします。
 私の方から改定の経緯、それから、今、お手元にあります資料の御説明をさせていただきたいと思います。資料は、少し大部でございますので、簡潔に御説明をさせていただきます。
 おめくりいただきまして、目次がございます。冒頭、非常に厚い資料、これが「平成24年度診療報酬改定に係る検討状況について」ということで、現時点の骨子ということでございます。これは、最後に説明をさせていただきたいと思います。
 経緯についてということでございますが、まず、右下にページが書いてありますけれども、51ページをごらんいただけますでしょうか。51ページから53ページまで、特に53ページをごらんいただければと思いますが、昨年の年末に、ちょうど政府予算案が決定するのと同時に、診療報酬についての、いわゆる改定率、どのくらい改定について上げるのか、下げるのかということについて決定いたしました。
 医療の診療報酬は、2年ごとに検討しております。それから、介護の介護報酬は3年ごとに検討しておりまして、ちょうど6年に1回同時に改定するというのがあるんですけれども、今回は、たまたま同時に改定するということでございます。
 実際の改定の内容でございますけれども、53ページをごらんいただければと思いますが、診療報酬改定(本体)ということと、薬価改定等とございます。
 薬価改定等は、薬価改定、それから保険医療の材料の改定、この2つを併せて、括弧内の小さい字の方をごらんいただければと思いますが、▲1.375%ということで、約5,500億円。その部分を診療報酬改定の本体として振り向けて、これも括弧内の小さいところをごらんいただきますと、+1.379%と、これも約5,500億円でございますが、都合全体改定率というところの一番上をごらんいただきますと、小数点3けたまで申し上げると、小さいところですけれども、+0.004%ということになっております。これが年末に決定した改定率でございます。
 次に、55ページ以降をごらんいただければと思います。
 平成18年の改定から、私ども中央社会保険医療協議会で検討する前に、社会保障審議会というところで、改定の基本方針を決めていただいた上で、その具体的な細目を中医協で定めるという手続になっておりまして、今回も昨年の12月の冒頭に社会保障審議会の方で基本方針をまとめていただきました。それについて若干御説明をさせていただきたいと思います。
 まず、55ページですけれども、基本認識でございますが、特に2つ目の○以降ですけれども、今回の改定は、少し先の2025年という先を見据えた形でどのように社会保障と税を一体的に改革していくかという道筋の中の第一歩として行うものであるというのが1点目。
 2つ目は、3つ目の○のところでございますけれども、先ほど申し上げましたように、今回は介護報酬と同時の改定であるということで、例えば在宅の医療をどうするか、介護との関係をどうするかというところも大きな論点になってくると思います。
 3つ目、これは、当然ながら医療は、医療に従事しておられる方、医療関係の行政の方が努力されるのが中心ですけれども、やはり患者や国民の方にも御理解を賜り、御協力をいただくのが大事ではないかと。
 最後のところは、医療の診療報酬だけではなくて、さまざまな医療に関係する手段を用いて、国民の方のための医療をすべきたということです。
 具体的に、どのような重点にするかというのが、56ページから57ページに書いてございます。
 まず、重点課題は2つありまして、3つ○が書いてありますが、2つ目と3つ目でございます。
 2つ目は、非常に負担の大きな医療従事者の方の負担の軽減を図るということが1つの重点課題。
 もう一つの重点課題は、その次ですけれども、今回は、先ほど申し上げたように、介護との同時改定でございますので、介護との役割分担、それから在宅医療をどうするかといったところが大きな論点になるのではないかということでございます。
 改定の視点ですけれども、3のところに書いてございます。4つございます。
 1つ目は、充実が求められる分野を適切に評価していく。少しわかりにくいですけれども、例えばがんの医療、認知症の医療、これは非常に必要とされておられますので、そういうところを充実していく。
 2つ目は、患者の方からごらんになって、わかりやすく、安心・安全で質の高い医療を実現するような視点という視点でございます。
 3つ目が、医療の中にもさまざまな医療の形態というのがあります。入院もあれば、外来もあるし、急性期の、急いでいる医療もあれば、慢性期という比較的長い形態の医療もあります。そういう医療機能の分化と連携を通じて効率的な医療を提供していくという視点。
 最後の4つ目が、医療の中にも効率化をする余地があると思われる分野があるということで、そういう分野を適正に評価するという視点でございます。
 以上の2つの重点課題、それから4つの基本的な改定の視点というのが中心に議論されてきたということでございます。
 少し飛んでいただいて、61ページから、これは、先ほどもありましたが、いわゆる支払い側の委員の間でまとめていただいた今回の改定に対する御意見でございます。
 この中で、特に最初の○を見ていただければと思いますが、保険者の方の財政が危機的な状況にあって、医療機関の経営がおおむね改善しているということであるために、必要の高い医療に重点的な評価を行って、財源を効率的、効果的に配分すべきだということが主な御意見と思います。
 具体的には、その後、62ページ以降、67ページまで、さまざまな観点について御意見をいただいております。
 次に69ページ以降でございます。これが、診療側の委員の方々の間でまとめていただいた、今回の改定に対する御意見ということで、基本的考え方の特に一番上をごらんいただきますと、日本の医療というのは、低水準の医療費の中で世界一の診療レベルを達成してきたと。しかしながら、長年にわたる医療費の抑制ということで、現場に負担が押し付けられてきたと。10年ぶりのプラス改定というのが、平成22年、前回の改定ではあったけれども、それでは十分ではないという御主張でございます。
 具体的には、次の70ページにあるようなさまざまな項目でございます。少し飛んでいただいて76ページ、これが、いわゆる歯科の医療についての問題。そして、79ページが調剤、薬を調剤するということで保険薬局におけるもの、それから病院、診療所における薬剤師の方の業務ということについての要望があるということでございます。
 以上が背景でございまして、ちょっとお戻りをいただきますけれども、右の下のページで1ページにお戻りいただけますでしょうか。最初のところでございます。
 頭に「平成24年度診療報酬改定に係る検討状況について(現時点の骨子)」というのがございます。
 これが、1月18日の中医協においてまとめていただいた、年末までの議論をまとめると、おおむねこういうことになるんではないかという骨子でございます。
 具体的に検討をどのようにしてきたかということが書いてございまして、1ページから2ページに書いてありますけれども、1月21日から12月21日まで、昨年の1年間で29回、そして、今年に入りまして2回検討していただきましたので、都合31回にわたって議論をしていただきました。
 その中身について、3ページ、4ページに目次が書いてございます。これをすべて御説明しますと、かなり時間がかかってしまいますので、目次のところで大体御説明をしたいと思っております。
 この目次の構成は、先ほど申し上げた重点課題の1番と2番、つまり負担の大きな医療従事者の方の負担軽減、それから医療と介護の連携や在宅医療。それからIからIVまでの改定の基本的な視点について述べております。
 少し目次の中身をごらんいただきたいと思いますが、重点課題の1の従事者の負担軽減については、特に負担が厳しいという救急・周産期医療の問題。それから、勤務体制の改善の問題、救急外来や外来診療の機能分化の問題。そして、病棟の薬剤師さん、歯科医さんを含むチーム医療の促進についてということでございます。
 重点課題の2については、在宅医療を担う医療機関の問題。看取りに至るまでの医療の問題、それから、早く病院から退院をしていただいて、地域に移行していただく問題、在宅の歯科医療、薬剤管理の問題、訪問看護の問題、それから医療と介護の連携の問題、こういうことがあると思います。
 Iについては、充実が求められる分野を適正に評価していくということ、先ほどちょっと申し上げましたけれども、がん医療、それから糖尿病等の生活習慣病、ページをおめくりいただきまして、精神医療、認知症、結核などの感染症、リハビリテーション、歯科医療、それからさまざまな医療技術の問題、イノベーションの問題、技術革新の問題ですね、ということがございます。
 IIの患者の方から見て、わかりやすく納得でき、安心・安全で生活の質にも配慮した医療を実現する視点ということについては、医療の安全対策の問題、それから患者の方に対する相談支援体制の充実の問題。
 それから、診療報酬を書いた点数表というのが複雑になっておりますので、その平易化、簡素化の問題がございます。
 IIIですけれども、医療機能の分化ということで、入院医療の効率化の問題、慢性期医療の問題。
 それから、地域の中には、非常に医療の提供が困難な地域がございますので、そういうところの地域をどうするかという問題。
 診療所の問題、医療機関の間の連携の問題、それから調剤報酬についてということでございます。
 最後が、効率化の余地があると思われる領域ということで、後発医薬品の促進の問題、平均在院日数等の取組みの問題、それから市場の実勢価格を踏まえた医薬品等の価格の問題、それから相対的に使われなくなった技術の適正な評価をどうするか。
 大きくいいますと、こういうところについて、41ページまで非常に細かい記載がございます。
 さらに、これについて参考資料の45ページから47ページをごらんいただくと、先ほど申し上げた、今年の1月13日、18日に、こうしたことについて中医協の中で支払い側、診療側から御意見をいただいて、その意見の概要を簡潔に記しております。これは、重点課題等の番号も付いておりますので、後ほど、また、これを参照していただければと思います。
 今日、これについて、さまざまな意見をお聞きするほか、パブリックコメントとして厚生労働省のホームページにこうした資料を載せて、また、全国の方からの意見もお聞きしたいと思っております。
 事務局からは、以上でございます。

○森田会長
 どうもありがとうございました。それでは、これから本日の開催の趣旨でございますが、参加者の皆様からの御意見を伺ってまいりたいと思います。
 意見発表者につきましては、今回の公聴会の傍聴申込みに合わせて、一般の方から募集いたしました。それらの方の中から意見の内容及び発言者のバランス等を考慮いたしまして、私ども公益委員の方で11名の方を選ばせていただき、そして、意見発表をお願いしております。
 意見発表に当たりましては、まず、6名の方に順番に御発言いただいたところで、各委員から御質問等をちょうだいし、その後、5名の方からの御発言と、それに対する御質問等を行っていきたいと考えております。
 なお、時間の関係上、大変恐縮ではございますが、意見発表につきましては、大体お一人4分程度、長くても5分以内に収めていただきたいと思いますので、よろしくお願いします。
 これより、まず、6名の方から順番に御発言いただきますが、御発言に当たりましては、初めに差支えない範囲でお住まい、お名前と御職業をお話しいただきたいと思います。その後、御意見をちょうだいしたいと思っております。お住まいは市町村までで結構ですし、職業は、それぞれのお立場は、例えば医療関係者であるとか、患者といった形でも結構ですので、よろしくお願いいたします。
 それでは、早速でございますが、最初の方、お願いいたします。

○発表者(奥田氏)
 私、三重県の津市からまいりました、三重大学病院に勤めております、薬剤師の奥田真弘と申します。
 本日は、このような発表の場、機会を与えていただきましてありがとうございます。私は薬剤師の立場から意見を述べさせていただきたいと思います。
 平成24年度の診療報酬改定におきましては、薬剤師の病棟業務の評価、療養病棟における栄養サポートチームの評価、在宅薬剤管理の充実に向けての評価、医療機関における後発医薬品の使用促進に向けての評価に加えて、緩和医療に向けたがん医療の推進、感染症対策の推進、医療安全対策の推進等、薬剤師が貢献できる内容について基本方針をお示しいただきましたことを厚く御礼申し上げたいと思います。
 特に、薬剤師の病棟業務の評価におきましては、平成22年度の改定の答申書における薬剤師の病棟配置の評価を含め、チーム医療に関する評価について検討を行うこととの附帯意見に基づいて、病院、医療従事者の負担軽減に関する議論でも取り上げていただきました。
 また、平成22年度の改定の結果検証に係る特別調査におきましても、薬剤師の病棟配置の状況や病棟関連業務の実施状況等について詳細に調査をいただきましたことを厚く御礼申し上げます。
 この特別調査におきましては、薬剤師が病棟で活動することにより、医師の負担軽減、医療安全の向上、薬物療法の向上、薬剤費の軽減、節減等がデータで示されました。
 また、中医協の委員の先生の方から、薬剤師が病棟にいるメリットは、計り知れないであるとか、病棟薬剤師の機能が重要で効果があることはわかった等の意見をいただきましたことは、全国の医療機関で、チーム医療に取り組む薬剤師にとっては、大変大きな励みとなるものであります。
 そこで、病院薬剤師に関する要望でございますが、現在、病院の薬剤師の業務は、急性期を主体とする一般病院から、在宅や介護とも連携する療養病床あるいは精神科領域など、さまざまな分野やステージにおいて、平成22年4月30日に提示された医政局長通知、すなわち医療スタッフの共同連携によるチーム医療の推進についてで示された内容であります、ベッドサイドでの患者さんの状態把握であるとか、医療スタッフからの相談、応受、持参薬の確認と、その情報に基づく服薬計画の提案など、多岐にわたる業務に薬剤師が責任を持つ姿勢で積極的に取り組んでいるという状況でございます。
 また、平成24年度の重点課題におきましては、急性期と慢性期における地域連携が重要視されているところでございます。
 そこで、要望でございますけれども、薬剤師が病棟において、この医政局長通知で示された業務等に一定程度以上の時間に従事し、薬の専門家としてチーム医療を行っている場合について、病院種別によらず、評価の検討を要望したいと思います。
 次に、薬局薬剤師に関してでございますけれども、現在、薬局の薬剤師も後発医薬品の普及促進や在宅医療の推進等、広く尽力を行っています。
 特に、後発医薬品の普及促進に関しましては、医療費の効率的な使用の観点から、関係者が一丸となって取り組むべき事項でございます。それで、調剤報酬においては、政府目標である、すなわち数量ベースで後発医薬品の使用割合30%以上に向けて取り組んでいるところでございますが、その結果として備蓄医薬品の種類数が増加し、管理費や廃棄、損耗費等のコストが薬局の経営を圧迫するということも懸念されているところでございます。
 中医協の議論におきましては、使用割合の算出方法の検討としまして、例えば漢方薬を分布から除外する等の変更案が提案されていると伺っております。
 つきましては、後発医薬品の普及を円滑に図るためにも、目標設定の妥当性と、使用割合の算出方法について再度検討をお願いしたいと思うわけでございます。
 以上、病院と薬局の薬剤師の立場から御意見を申し上げました。ぜひ、御検討をいただきますように、よろしくお願い申し上げます。
 ありがとうございました。

○森田会長
 どうもありがとうございました。それでは、続いて、2番目の方、お願いいたします。

○発表者(葛山氏)
 名古屋市からまいりました、中部電力健康保険組合の葛山誠と申します。
 本日は、意見発表の機会をいただきましたことを、まずもって御礼申し上げたいと思います。ありがとうございます。
 平成24年度の診療報酬改定について、保険者であります健康保険組合の立場から意見を述べさせていただきたいと思います。
 現下、非常に厳しい社会経済情勢の中で、健康保険組合は医療保険財政の安定的な運営を図るために努力しておりますけれども、保険料収入を上回る医薬品の伸びや、高齢者医療制度に対する支援金、納付金の増大などにより、健康保険組合全体では、平成22年度決算で、4,154億円の経常赤字となり、23年度予算におきましても、6,000億円を超える赤字が見込まれておりまして、2年連続の驚愕な赤字を計上しております。
 さらに、今後は高齢化等に伴います医療費の増大により、保険財政がますます悪化するということが見込まれております。
 当愛知県に所在します102の健康保険組合の、そのうち約9割が赤字となっておりまして、全国と同様に非常に厳しい財政状況にございます。
 こうした非常に厳しい社会経済情勢や国民生活、さらには、今、申し上げましたような危機的な保険者財政の中で、医療機関の経営状況を改善していることを踏まえますと、診療報酬の引き上げを行う環境にはない状況下で決定されました、平成24年度の診療報酬改定が若干とはいえ、プラス改定となったことは、誠に残念だと感じております。
 今後、具体的な点数設定等の議論が進められていくというふうに聞いておりますけれども、その際には、社会保障・税一体改革素案に基づいて、救急を始めとする急性期医療などの必要度の高い医療に対して重点的な評価を行うなど、限られた国民の貴重な財源を効率的かつ効果的に配分していただき、国民、患者が納得、理解が得られるような医療提供の体制を整備していただきますよう、お願いいたします。
 また、これまでの中医協におけます検討状況につきましては、勤務医の負担軽減や救急、産科、小児科、外科医療等の急性期を中心とした医療について、重点的な対応を講じること。また、医療の機能分化を進める観点から高度急性期、一般急性期、亜急性期などの医療機能に応じた診療報酬体系の確立や、在宅医療の充実を目指しているという点におきましては、大変評価ができると考えております。
 しかし、一方で、医療の効率化、適正化の観点から、一般病棟における特定除外患者の報酬体系の見直しなどが提案されておりますけれども、超高齢化社会を支えるための医療提供体制の確保や、医療経済の実態調査の結果を踏まえますと、まだまだ適正化の余地があると感じております。
 ここで3点ほど具体的に意見を述べさせていただきたいと思います。
 まず、1点目でございますけれども、慢性期入院医療についてでございますが、社会保障・税一体改革素案にも長期入院の是正が目標として掲げられております。すべての一般病床において、90日を超えて入院している患者の入院基本料を療養病床と同等の包括評価に改めるべきなどの見直しを行うべきだと考えております。
 また、一般病床において、90日を超えて入院している患者の9割以上が特定除外患者となっております。特定除外の要因が不透明なことが多いことから、特定除外項目を見直すとともに、その運用を改めるべきではないかと考えます。
 2点目でございますが、後発医薬品の使用促進についてでございます。医療の効率化を推進する観点から、後発医薬品の使用促進に向け、さまざまな取組みを実施することは評価できますけれども、平成24年度中に30%の目標を達成するということは、非常に難しいと思っております。我々保険者といたしましても、一層の取組みを強化していく所存ではございますが、国におきましても、目標の達成に向けて、医療機関や薬局、患者に対して、これまで以上に積極的に働きかけていただきますとともに、後発医薬品の処方に消極的な医療機関及び薬局に対する何らかの処置も御検討いただければと考えます。
 最後に3点目でございますけれども、同一診療日の複数科受診による再診料の評価についてでございますけれども、2科目の再診料の徴収する方向が示されております。仮に2科目の再診料が初診料と同等の取扱いになった場合、複数の疾患を抱える高齢者にとっては負担が多大となり、また、限りある財源を救急等の急性期医療に重点的に配分するという方針からも外れてまいりますので、2科目の再診料の評価をすべきではないのではないかと考えます。
 以上でございます。よろしく御検討のほどお願いいたします。

○森田会長
 ありがとうございました。それでは、続いて、3番目の方、お願いいたします。

○発表者(兜森氏)
 私は、愛知県の名古屋市で歯科院を開業しております、兜森と申します。歯科診療所の歯科医師の立場から、今回の診療報酬改定につきまして意見を述べさせていただきたいと思います。
 医療経済実態調査において、歯科診療所の単月での収支差額が初めて100万円を下回り、相変わらず厳しい経営状態にあります。その上、患者さん側のニーズの多様化、それは、医療安全のための新しい技術の整備、例えばレントゲンのデジタル化、それから口腔外の吸引装置などの開発が進んでおる状況であります。
 それらを速やかに提供したいと思っても、経済的事情から設備投資等が非常に難しい面が出てきていると実感しております。
 診療所の開設者としましても、歯科衛生士とか歯科助手等の従業員の数をこれ以上削減することもできません。そのような観点から基本診療料の引き上げを強くお願いしたいと思います。
 他の診療科に比べて歯科の基本診療料が低いことは御承知のとおりだと思います。歯科では、ほとんどが病院でなく、私と同じ診療所の経営者でありますので、歯科医師のすべてが基本診療料の評価を求めているといっても過言ではなく、ぜひ、御理解をお願いしたいと思います。
 次に、個別の技術についても、昨年の国会で取り上げられたとおり、長年財政的事情により評価が据え置かれている項目がたくさんあります。病院の中の歯科では、受診する患者さんが多いにもかかわらず、不採算になっているという事実があります。これは、歯科の個々の技術評価が非常に低いということを端的に示しているものではないかと思います。
 特に中医協で示されている改定の骨子には、生活の質に配慮した歯科医療の推進についての中で、歯や口腔機能を長期的に維持する技術として、修復治療、歯内療法、歯の喪失に対する治療の評価が明示されております。その視点に沿って、それらの既存の技術の引き上げをぜひとも求めていきたいと思います。
 また、我々診療所現場の歯科医師が強く感じているのは、最近の歯科における通知が余りにも細かくて、さまざまなことを規定し、かつ、その数が多いということがすごく問題になっております。厳密に通知に沿って診療力を欠いておりましたら、とても患者さんの顔を見て訴えをお聞きする時間など全くないと感じております。一度、中医協で歯科の通知の内容がどれだけ細かいかどうか検証していただきたいと思っております。患者さんには、若い方からお年寄りまでいますし、価値観も生活環境も異なります。机上でつくられた通知が、血の通った臨床医療の提供を妨げないように、特に歯科の通知の簡素化を強く求めたいと思います。
 昔は、虫歯が多過ぎて、虫歯の治療だけでへとへとになる時代がありました。歯周病の対応もほとんどなされていなかった時代から、現在、我々は長年臨床現場でブラッシング指導を始めとした啓発的な地道な指導を徹底して、今日のう蝕の歯の数の減少や歯周病に対する意識の向上が成果として示されております。
 これらの歯科の患者指導が平成20年に歯科疾患指導管理料として一本化されてから、極めて機能しにくくなっていると感じます。20年以降もいろいろな規制が加わりまして、かつてのように個々の患者さんの訴えや状態を踏まえて、必要に応じて機能的に指導を行うことが評価されなくなっていることを強く危惧します。
 このような流れは、国民にとって大きな不利益であり、見直していただきたいと思います。
 ほかにも幾つか申し上げたいことはございますけれども、時間の関係で要点だけ要望いたします。
 繰り返しにはなりますが、臨床医療において患者さんは百人百様、千差万別です。患者さんに御提供する文書1つをとっても必ずしも必要とは思えない内容や、毎回同じ内容を提供する流れになっていたり、手術同意書でもないのに、提供文書に患者さん自身が内容を記入したりとか、臨床医療には適さないような内容が少なからずあると思います。
 また、1つのガイドラインを金科玉条のように報じた結果、歯周病に罹患している患者さんの第一の訴えらが冠をかぶせることであったり、ブリッジを装着すること、義歯をつくることであったとしても、歯周病の治療が終わらない限り、そういうことができないという、患者さんの訴えを優先することを否定するような、極端な流れになっていると思います。
 患者さんの訴えを第一として、医療者として理想とする医療の兼ね合いの中で、最前の医療を提供するのが国民の立場に立った臨床医であります。机上の決め事で臨床医療の多様性を否定することのないような配慮を強く求めて発言を終わらせていただきます。
 ありがとうございました。

○森田会長
 どうもありがとうございました。それでは、4番目の方、よろしくお願いします。

○発表者(杉坂氏)
 私は、豊田市役所の医療保険年金課の課長をさせていただいております、杉坂と申します。国民健康保険ですので、地域保険の代表という形になりますが、むしろ被保険者の生の声をお伝えしたいという立場で来させていただいております。
 私どもは、基礎的自治体として、こういった医療制度、皆さん、一般の被保険者の方にわかりやすく説明するというのが使命だと思っておりますけれども、なかなか現実はうまくいっておりません。私ども、毎日お客様から300件、多いときは500件の電話をいただいております。そのほとんどがわかりにくいというおしかりを受けております。ぜひ、そういう意味で、個別の改定内容というよりは、今後の資料につきましてのつくり方や姿勢ということで要望させていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
 一般国民に医療サービスを提供する医療制度につきましては、皆様御存じのとおり、医療提供体制や医療保険制度、それから診療報酬改定制度から構成されておりますが、この診療報酬制度につきましては、年間36兆円の国民医療費の大部分を占めております。
 ところが、この費用の上昇に抑制がかからない一方、医療資源や保険財政には限りがあります。国民健康保険の運営は、もう危機的な状態にあります。
 我が国の経済情勢はデフレ、東日本大震災の影響、そして歴史的な円高の影響を受けて、不透明な状態となっております。特に、このデフレの状況下であれば、被保険者の立場としては、診療報酬の引上げということは、なかなか理解が得られておりません。引下げは十分想定されるものではないかというようなお電話をたくさんいただいております。
 したがいまして、診療報酬の改定におきましては、もたらされるべき医療の質の向上が何かということを明らかにされていないと、なかなか御理解いただけずに、負担増の印象だけが強く残ってしまいます。
 言葉を換えれば、有効な成長戦略が見出し得るような診療報酬、介護報酬の改定、そういったものが必要であるということになります。
 したがいまして、報酬改定の決定過程の透明化、この推進をぜひお願いしたいと思います。
 そして、今回の改定が国民にもたらされる医療の質の向上には何があるのかということ、これの説明につきまして、ぜひわかりやすい資料の作成をお願いしたいと思います。
 続きまして、社会保障の問題は、世代間及び世代内において、給付と負担のバランスを欠いている点に問題があります。
 しかし、社会保障と税の一体改革では、給付の効率化よりも充実の方が目立っております。そして、その財源確保のために消費税の増税議論がされておるという気配がございます。仮に5%アップが行われても、現行の財源不足をどれだけ補えるのか、甚だ不安があるということ、こちらの方もたくさんの電話をいただいております。
 長期的に社会保障を安定させることができるのか、今なお、不透明な状態でありますが、それにつきましても、さまざまな対応が必要となっておると思います。
 今回の改正では、社会保障と税の一体改革の確実な実現への最初の第一歩というふうにとらえられているということですが、この制度の安定化のためには、公平な給付の抑制、自己負担の増加ということが求められておると思います。
 確実な実現のために、医療機関の強化充実を否定するものではありませんけれども、被保険者にとって、効率化が目に見えてできておるというような資料作成の方もお願いしたいと思います。
 続きまして、医療と介護の円滑な連携の強化についてですけれども、現在、介護サービスを受けながらも、医療サービスが必要な方、たくさん見えます。いろんな相談が来ております。
 しかし、この間あったことですが、介護現場から医療機関への適切な受診誘導があるかというと、若干疑問がある場面に遭遇しました。
 具体例ですが、要介護2の方がありまして、その方がパーキンソン病とリウマチを併発しておるということですが、残念ながら医療の方への誘導の話が包括支援センターやケアマネからは一切ないということで機能が悪化しておるというような御相談がありました。
 今回の改定では、医療と介護の一体的運営が重要であるということを示されております。それぞれの制度の連携が取れていないということであれば、非常に憂慮される事態であります。治療が終わりました、しかし、その後については御自身でお探しくださいということでは、最適な環境をつくるということにはならないと思います。
 被保険者にとって、医療サービスによって機能を改善し、介護サービスによって状態を維持していく、そして、自分らしく地域で最後まで暮らしたいというのが望みとしてあるということは実感しております。
 そのためには、双方のサービスを適切に選択できる環境が保障される必要があります。医療と介護という2つの制度がありきということではなくて、1人の人間が複数のサービスを求めているという実態に制度が沿うような気持ちで、一体的な運営の推進をお願いしたいと思います。
 最後になりますが、介護報酬の改定に関わる個別の要望を述べさせていただきます。
 1点目は、介護報酬における地域区分の見直しでありますが、2区分以上の上昇となる場合、平成24年度から26年度まで、1区分の上昇とする激変緩和の経過措置があります。
 本市では、4区分以上に位置づけられているため、経過措置がなければ、27年度からは3区分の上昇となり、保険料や利用者の負担に急激な増加ということが発生します。
 したがいまして、27年度以上も、何らかの経過措置が位置づけされることを要望させていただきたいと思います。
 2点目ですが、地域包括ケアシステムの実現、このために、定期巡回、随時対応サービスや、複合型サービスの整備が行われるということですが、収支面に不安が残ると、サービス業者の参入意欲というのが低下します。
 現在、市内の類似サービスにおきまして、小規模多機能型居宅介護サービス、これは、残念ながら、まだ1か所しかありません。サービス事業者の参入が促進されるような報酬単価の設定が誘導要因になると思いますので、よろしくお願いしたいと思います。
 以上、どうもありがとうございました。

○森田会長
 どうもありがとうございました。それでは、次の方、お願いいたします。

○発表者(土肥氏)
 連合愛知の事務局長を務めております、土肥と申します。このような発言の機会をいただきましてありがとうございます。
 連合愛知を一言紹介させていただきます。愛知県内の事業所で働きます、正規、非正規の労働者52万を組織している労働組合であります。
 私たちは、費用保険に加入し、保険料を支払うとともに、家族ともに安心の医療が受けられる環境を求めております。
 本日は、保険料を拠出している被保険者、医療を受ける患者、労働者の立場から意見を申し述べたいと思っております。
 さて、愛知県の経済雇用環境は、回復の兆しは見られるものの、以前の水準への回復には、まだ至っておりません。有効求人倍率は、直近の23年の11月であれば、0.98%、完全失業率は3.3%となっておりますが、雇用を維持、支援する声があるということは事実であります。
 このような状況にあって、日々負担される保険料が引き上がることに対しては、被保険者の立場から容易に納得するものではありません。このような労働者を取り巻く環境が依然と厳しい中で、被保険者としては保険料の引上げにつながる診療報酬の引上げを行う環境にないと考えてきました。
 2012年度は、0.004%のプラスの改定が決定したと聞いておりますが、一層加速する超高齢化の下で、介護保険を維持するには、医療資源の有効活用、医療の効率化などを強力に進めていかなければならないと考えております。
 このような基本的な考えに立ち、特に強調したい3点について意見を述べさせてもらいます。
 1点目は、超高齢化に対応した医療提供体制づくりを促す診療報酬とすることであります。
 2025年には、高齢者が3割を占める世の中になりますが、高齢者がなるべく自宅で尊厳ある暮らしが求められるよう、在宅生活を支える医療提供体制を今からつくり始めることが必要です。これが、地域包括ケアシステムだと理解しております。
 そのため、在宅医療や訪問看護の充実につながる報酬にしていくことが必要と考えております。
 特に増加が見込まれる認知症に対する在宅医療は、極めて重要であります。そして、高齢者の社会的入院の解消を進めていくとも考えております。
 2点目は、より質の高い医療を診療報酬上で評価することです。医療費の負担が年々増える中で、より質の高い医療を行っている医療機関を診療報酬で評価するという考え方を強化することは、被保険者、患者双方が保険料や自己負担を払う際の納得感を高めることにつながります。
 リハビリの質は、評価が行われておりますが、そのほかには、例えば入院中に、患者に褥瘡が発生したり、精神科で多剤投薬を行っている報酬を減算するという考え方も導入すべきだと考えております。
 また、自分が受けた医療の中身がきちんと把握できるという意味で、明細書の発行などは、医療機関でも例外なく無料で発行されるようにしていただきたい。
 そのため、今回の改定では、厳格な運用や期限を区切るという、そういった見直しをぜひ行っていただきたいと考えております。
 3点目は、医療現場の負担軽減を進めることであります。県内どの地域に住んでいても、良質な医療が確実に受けられるためには、医師や看護師、その他の医療専門職がどの病院でも確保されることが大切だと考えております。
 病院では、看護師の数が十分に確保できずに、まともに休みもとれない。夜勤が多くて経験を積んできた看護師が疲弊して辞めてしまうということも聞いております。
 患者が安心して医療を受けられるという意味で、ぜひ、医療従事者の負担軽減や看護師の離職防止対策、労働条件の高質に資するよう診療報酬で評価することを強く求めたいと思っております。
 以上であります。よろしくお願いします。

○森田会長
 ありがとうございました。それでは、最後の方、お願いいたします。

○発表者(永池氏)
 名古屋市からまいりました、永池と申します。私は、事業所の中で年金委員とか、協会けんぽの方の健康保険委員で構成する愛知県の社会保険委員連合会の会長を務めております。被保険者の立場から意見を述べさせていただきます。
 4点ほどありますが、まず、1点目、従業員及びその家族の方々が安心して医療サービスを受け、その健康増進が図られることは、安定的、継続的な事業運営、日本経済の底支えという観点からも必須の社会インフラであると考えます。
 患者としては、できるだけ質のよい医療を受けたいと願うのは当然です。それぞれの病院が診療に関わるデータを自ら測定して、全体的な状況を高揚することで、病院や医療従事者が互いに切磋琢磨し、医療の質を向上させることができるという話を聞きました。まだ、研究段階かもしれませんが、ぜひ中医協で御検討いただき、少しでも医療の現場で導入してもらえるようにお願いいたします。
 2点目は、社会保障・税一体改革案や診療報酬改定の視点において、医療機能の分化、連携や在宅医療の充実等がうたわれています。限られた医療資源を有効に活用するためにも、地域の病院が機能を明確化し、診療科目だけでなく、例えば糖尿病に強いとか、リハビリテーションに注力しているなど、住民が容易に理解できるような仕組みをつくっていただきたいと思います。
 次に、診療所の夜間、休日の対応についてお願いしたいと思います。
 近年、都会ではビルの中に開業して、受付は平日の9時から6時、時間が終われば、だれもいなくなってしまうというタイプの診療所が増えています。いわば、地域密着性が薄まっているといえます。普段はかかりつけ医のように頼っていても、いざ、休日や夜間に対応してもらえないということになれば、やはり普段から病院に通っていた方がよいと考える人も出てくるでしょう、これでは夜間や休日の病院の救急外来は混雑し、勤務医の負担が増すという悪循環につながってしまいます。夜間や休日に少しかかりつけのお医者さんに診てもらいたいという住民の希望に応え、地域密着型のサービスを普及徹底いただきたいと思います。
 最後に保険料を納めている立場から一言申し上げます。医療サービスの給付を充実させる方向は、一方で、我々や患者の負担拡大と密接に結び付いています。私が加入しています協会けんぽの保険料は年々引上げられ、今年は10%を超えると聞いております。協会けんぽでは、健康づくりやジェネリック医薬品の勧奨とか進めておりますが、その効果が我々被保険者には、なかなか伝わってこないということであります。制度の支えとしては、これ以上耐えられないというぎりぎりの水準であります。我々の大切な保険料が、真に必要不可欠な医療サービスに使われるために、保険料負担者や患者が納得できるように、効率的かつ効果的に配分されることを強く望みます。
 以上です。

○森田会長
 ありがとうございました。それでは、ただいま御発言いただきました御意見に対しまして、委員の方から御質問等ありましたらお願いしたいと思います。
 なお、本日の公聴会は、御意見をお聞きすることを趣旨としております。いただいた御意見につきましては、後日とりまとめの上、それを基に御議論いただくことにしておりますので、委員の皆様方には、誠に恐縮ではございますけれども、本日は、いただいた御意見に対する確認及び質問だけにしていただきたいと思います。意見に対する委員の方からの御意見の表明であるとか、反論等につきましては、できれば控えていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
 それでは、ただいまの6名の方の御意見に対しまして、御質問等をお願いしたいと思いますけれども、大体15分くらいの時間しかございませんので、それぞれ一度の発言でお願いできればと思います。どなたからでもいかがでしょうか。
 鈴木委員、お願いします。

○鈴木委員
 御意見発表ありがとうございました。私の方からは、1番目に発表された奥田先生にお伺いしたいと思います。私は病棟での薬剤師の業務というのは重要だと思っておりますが、先生のお考えの病棟業務というのは、薬剤師さんが病棟に配置されることを意味しているのか、あるいは病院の中にいらっしゃる薬剤師さんが病棟での業務を今よりももっと行うことを、重視するということをお考えなのかということをお伺いしたいと思います。
 それと、病院の種別を問わずということをおっしゃいましたが、先生は大学病院ですから、大病院の典型みたいなところにいらっしゃるわけですが、病院には、大病院だけでなく中小病院というのもあるわけですが、そこも含めて同じようなお考えなのか、その点についての先生のお考えを確認させていただきたいと思います。

○発表者(奥田氏)
 御質問ありがとうございました。最初の御質問ですけれども、病棟に常駐するべきか、そうでなくても別居も可能なのかという視点での御質問かと思います。
 これにつきましては、私個人の意見になりますが、病院の地理的な配置による部分もかなり多いだろうと思います。すなわち、病棟と薬局の配置の状況によりましては、病棟に薬剤師が常駐することも大きなメリットになってくるというふうに思います。
 一方、小さな病院で、病棟と薬局の地理関係が近い場合に、薬局から都度必要に応じて業務をしにいくというような形で、その中で時間配分を変えて病棟業務を充実させるというようなことも現実には可能かなと思います。
 しかしながら、その病棟にいることで、どこまでの業務をするのかということにもよってきますので、私個人の意見としましては、可能な限り病棟に長く配置することで患者さんの状況把握も容易になりますし、スタッフとのコミュニケーションも容易になってきますので、できれば、そういう形が望ましいのではないかと考えております。それが、1つ目のお答えとなります。
 2つ目の御質問に関しましては、病院の種別によらずということで、大病院、それから精神科療養、いろんな病院で同様に考えるのかという御質問でございますけれども、確かに療養型の病院、精神科の病院等で薬剤師の数、医師ももちろんそうなんですが、非常に数が少ないということで、これまで望ましい形でのチーム医療が十分できていなかったのではないかということを個人的には考えております。
 したがいまして、基本的には大病院であれ、中小療養、精神病院であれ、チーム医療というのは同じだと考えますので、十分な病棟への薬剤師の業務が行える体制をつくることによって、チーム医療が充実できるということに関しては、同様の効果が期待できるのではないかと考えております。

○森田会長
 ありがとうございました。続いて三浦委員、どうぞ。

○三浦委員
 私の方から、同じく奥田さんの方に質問させていただきたいと思います。先ほどの御意見の中でも、薬剤師が病棟にいて、そして、ベッドサイドでの患者さんの状態を把握できるというお話があったかと思いますし、今、鈴木委員からの質問の中にも同様のお話があったかと思います。
 ベッドサイドでの患者さんの状態を薬剤師が把握することによって、具体的にどんなメリットがあるか、何か御経験も含めてあれば、教えてください。

○発表者(奥田氏)
 御質問ありがとうございます。病棟で薬剤師が患者さんの状態を把握することによる影響ということでの御質問かと思います。
 これは、2つほど例をお示しさせていただきますと、まず、1つは病棟で、現在、薬剤管理指導業務という形で、病棟で薬剤師が業務を行う、その流れの中で患者さんの状態を把握すると、その結果を、私のところは電子カルテでございますけれども、カルテに情報を書き込む、その情報がどのように利用されているかといいますと、やはりかなり頻繁にそのドクターに参照されて、例えば入院時の持参薬の薬に関する情報であるとか、患者さんの内服薬の服用状況であるとか、そういった患者さんの状況に基づいた情報を頻繁に参照するようなことが現実として行われています。
 もう一つは、薬局で調剤業務を行うに当たって、その病院の薬局でございますけれども、そこで非常に、例えば抗がん剤の調整であるとか、手の込んだ調剤が最近は非常に増えておりますが、その調剤を行うに当たって患者さんの状態に基づいて、その投与量が適切であるかとか、あるいはその調整をスタートしていいものかどうかといったことを患者さんの情報に基づいて判断するということを、非常に重みが増している状況でございます。
 このときに、カルテ等を参照する、あるいは疑似紹介で確認するということはもちろん可能なんでございますけれども、やはりその病棟で、常に患者さんの状態を把握している薬剤師と、その薬局で、薬剤部内で調剤業務を行っている薬剤師が連携をすることで、的確な調剤、すなわち安全と質の向上につながる業務が行えると考えております。

○森田会長
 ありがとうございました。それでは、白川委員、お願いします。

○白川委員
 御意見いただきまして、大変ありがとうございます。歯科医師の兜森様にちょっと質問をさせていただきたいんですけれども、御発言の中で、個別の技術、割と一般的な個別の技術でありながら、長年評価が据え置かれている技術がかなりあるんだという趣旨の御発言をされたと思いますが、具体的には、どういう技術のことをおっしゃっているのか、ちょっと教えていただければという質問でございます。

○発表者(兜森氏)
 昨年の国会でも取り上げられて、数はちょっと忘れましたが、かなりたくさんございまして、前回の改定で、例えばずっと据え置かれていたう蝕処置というようなことが少し上げられたんですけれども、それ以外、いろいろな処置料の部分が一番大きいんですけれども、処置に関わる部分がずっと変わっておりません。
 例えば粘膜処置のものですとか、あとは覆トウの部分ですか、それとかちょっと細かいことが、今、急にあれで、ぱっと思いつかないところもあるんですけれども、数がとにかく多いんですね。そこら辺を、基本的な技術料ですので、ぜひとも上げていただきたいと思いまして、済みません、ぱっと今いわれて、すっと思い浮かばなくて申し訳ありませんが、よろしくお願いします。済みません。

○森田会長
 それでは、堀委員、どうぞ。

○堀委員
 ありがとうございました。私も歯科のことを発表された3番の兜森さんに伺いたいんですが、1点、20年改定といわれましたので、4年前の改定から臨床現場で患者さんにアドバイスや指導を行うことがしにくくなったという御発言がございましたが、可能な限りで結構なんですが、具体的にどういったことが支障を来しているか、今の臨床現場のお考えをお聞かせいただければと思います。よろしくお願いいたします。

○発表者(兜森氏)
 ありがとうございます。先ほど、意見発表の中でも少し触れさせていただいたんですけれども、例えばう蝕、虫歯を罹患している患者さんがお見えになった場合、その方に対する再発予防とか、重症化予防ということで、指導管理料が認められているわけです。
 ただ、その患者さんが同時に歯周病を罹患していますと、そうすると、今の決めでは、歯周病の治療を開始しない限り、幾らう蝕に対する指導管理を行っても一切評価されないというような運用になっているんです。しかも、そういうような方がありまして、患者さんの訴えに基づいて、治療を始めていくと、歯科疾患管理料というのは、初診から一定期間経過しますと算定できなくなってしまいますので、患者さんの訴えに基づいた治療、それから患者さんの都合で診療期間が空いてしまった場合、そうしますと、1回目の歯科疾患管理料が算定できなくなってしまいます。そうすると、あと何度指導管理を行っても一切評価がないというような、非常に我々臨床の現場としては、理不尽な、指導管理を行っているにもかかわらず、一切評価がないというようなおかしな決め事になっております。
 そのようなことで、やはり患者さんは、まず、第一訴えに基づいたことを行わなければいけないと考えておりますし、その上で、1つの口の中全体を見て、それから歯周病等、いろんな全体像として治療を行うべきだと考えております。今の運用ですと、どうもそこら辺が、かつて20年改定前は、それぞれに見合った、患者さんそれぞれの状態がありますので、個々の患者さんの状態に応じた指導管理が行われていたと思うんですけれども、今回は、非常にそこが運用しづらい、患者さんのお訴えどおりにやろうと思うと、管理しながらも一切管理料が算定できないというような理不尽な形になっておりますので、臨床の現場の歯科医師としては、非常にそこら辺が残念に思っているところですので、強く改善を求めたいと思っております。
 以上です。ありがとうございました。

○森田会長
 続いて、御質問はいかがでしょうか。
 それでは、安達委員、どうぞ。

○安達委員
 私は誤解したかもしれませんが、永池さんにお伺いしたいんですが、質の高い医療を被保険者は受けたいと思っている、それは当然だろうと思いますし、私ども医療提供者も質の高い医療をできるだけ提供したいと考えているわけですが、その中で、患者と医療者の相互の切磋琢磨や協力で質の上がる部分があるというふうにおっしゃったかと思うんですが、具体的には、多分具体例を持っていらっしゃってお話になったことではないかと思うので、その中身、もしありましたら、教えていただけますか。

○発表者(永池氏)
 1つ、例えばがんなんかにかかりますと、例えば1つの病院にかかりますけれども、1つはセカンドオピニオンという話もありますけれども、インターネットとかいろんなもので調べていきますと、ある病院さんなんかでは、手術例とかいろんなデータを見られるところがあるんです。こういうのが頻繁に、ある部分では中医協の方のシステムなんかできちんとされてくれば、そういうのが、我々受診する側としたら安心してかかるんではなかろうかと思っておりますが、そのような視点で考えております。

○森田会長
 ほかにいかがでしょうか。よろしいですか。
 それでは、ありがとうございました。
 それでは、引き続き、後半の5名の方から御発言をお願いしたいと思います。
 それでは、最初の方、よろしくお願いします。

○発表者(小林氏)
 まず、初めに、このような貴重な発言の機会を与えられましたことを、厚く御礼申し上げたいと思います。
 私は、隣の岐阜県の各務原市、人口15、16万の町ですけれども、その中で有床診療所を開設して30年、細々とやってまいりました。もうそろそろ限界だと思っておりますけれども、昨年の暮れの30、31、それから1日、2日、3日と一応、一時救急ではありますが、一応玄関を開けておきました。大体1日50、60人の方が、当時流行し始めたインフルエンザ、発熱、高熱の方、それから大流行しておりました感染性腸炎、嘔吐、下痢を伴う方が大体50、60人まいりました。
 私たちの町には、400ベッドの中核病院が1つあるだけで、そこの救急も満杯でパンクしている状態だということを聞いております。
 そんな状態で、もし、私が有床診療所を閉鎖した場合に、本当に地域医療がさらに崩壊するんではないかと、そんな心配もしておって、ぞっとしたところであります。
 それだけに有床診療所の意義が、柔軟性があって、すばやく対応できる、そういう有床診療所の存在が少しは知られたかと、そんな感じはしております。
 有床診療所につきましては、非常に名前がわかりにくいということで、非常に認知度が低かったんですけれども、ようやく最近になりまして、日本医師会とか、全国有床診療所連絡協議会等の地道な活動によりまして、有床診療所の現状を訴え続けてまいりましたが、最近ようやくちょっと認知されるようになってきたんではないかと思っております。
 そういう有床診療所の活動の中で、もちろん、一時救急とか、それからかかりつけ医とか、在宅医療とか、あるいは眼科、皮膚科、産科等の専門医療、そういう医療もありますけれども、もう一つ私たちがやっております有床診療所の活用の1つとして、地域包括ケア体制で、我々は通称ハヤブサネットというのを構築いたしました。
 当初、有床診療所だけのお互いの支援、人員の支援とか、あるいは看護職の手配等を目標にしておりましたけれども、次第に活用が増えまして、病院関係者、それから地域包括支援センター、それから老健、特養を含めた本当の意味の包括的地域ケアネットワークがほぼ完成いたしました。
 1つの表れとしましては、ある有床臨床の先生が、このネットワークを使いまして、地域包括支援センターで、毎月第2火曜日の7時半から地域ケア会議を開催しております。
 これは、介護職、医療職、それから福祉の方、行政、特に民生員の方々に参加していただきまして、大体毎月50、60人が集まる、そういう非常にレベルの高い地域ケア会議を開催しております。
 特に、認知症の方の徘徊対策には、その地域全体が1つの会を持って共通認識を持つということに関しては、非常に効果があるんではないか、そんな感じがしております。
 こういう有床診療所は、地域医療あるいは地域福祉に関して、非常に使いやすくて、身近な医療提供の医療機関であります。
 ところが、この数年、どんどんと、私と同じように撤退をしまして、かつては全国で2万か所くらいあったと思いますけれども、今、1万か所を切るような衰退の一途をとっております。
 これは、基本的にいえば、有床診療所の入院基本料がビジネスホテル以下の安い入院基本料でずっときたわけであります。全国有床診療所とか、日本医師会からは、せめて介護施設並みの入院基本料がほしいと、これが大きな要望であります。
 もう一つは、診療所である限りは、やはり2年前に下げられました再診料を基の姿に戻してほしい。こうしないと、やはり有床診療所はどんどんと減っていくばかりで、私のような一時救急も含めた地域医療体制がますます崩れてくんではないかと、そんな感じを持っております。
 改めましてまとめますと、簡単です。有床診療所の入院基本料と再診料をしっかりと考えていただきたい。私の要望は、それだけであります。よろしくお願いいたします。

○森田会長
 ありがとうございました。それでは、続きまして、2番目の方、お願いいたします。

○発表者(真下氏)
 名古屋市で訪問看護ステーションに従事しております、愛知県看護協会立訪問看護ステーション「たかつじ」の真下と申します。今回は、発言の場をいただきましてありがとうございます。
 まず、第一に、これから地域で在宅療養、在宅看取りの体制を整えていくに当たり、訪問看護の週3日の回数制限について見直しを図っていただきたいと思います。
 医療技術の進歩や病院の在院日数短縮化に伴い、訪問看護サービスが創設された当時に比べ、在宅で療養する利用者さんの医療依存度は上がっており、頻回な訪問や特別な管理が必要な人が増えています。
 現在の制度では、14日以上の訪問看護が可能なのは、がん末期や神経難病などの一部の疾患か、もしくは急性憎悪などで、医師から特別訪問看護指示書が出た場合に限られています。
 特定の病名か特別訪問看護指示書の交付対象に該当しなければ、訪問看護は週3日までしか受けられないことになります。
 現在、膀胱留置カテーテルを留置している利用者さんへ定期的に週3日訪問しています。しかし、カテーテル閉塞などのトラブル時は、週3日の訪問回数があるため、緊急時訪問でも医療保険の訪問はできません。この場合は、自己負担での訪問または医療機関へ緊急受診をしていただくことになります。
 しかし、このような対応は、利用者さんに経済的負担をかけ、また、看護師に連絡しても週4日以上は来てもらえないという精神的不安や不満を与えています。
 退院直後の利用者さんだけではなく、毎日の医療処置や医療機器の管理を必要とする利用者さんに対し、週3日の制限に限られず、必要なときに適切に訪問看護が提供できる仕組みを整備していただきたいと思います。
 2点目は、24時間365日の在宅療養の安全を守る観点から、訪問看護ステーションや在宅療養支援診療所の24時間対応体制について評価を引き上げていただきたいということです。
 全国的に見ても、訪問看護は、看護職員5人未満の小規模ステーションが約半数を占め、在支診も約7割が医師1人体制の診療所です。
 夜間、緊急時の対応は、少人数で担うことは、精神的、身体的な負担が大きいものです。医療職が在宅医療や訪問看護で働くことを敬遠する理由として、夜間やオンコール対応の回数の多いことのつらさ、1人で対応し、判断する責任の重さが挙げられております。
 利用者さんの状況により、緊急時の連絡方法はさまざまですが、ファーストコールが訪問看護ステーションになっている場合が多いです。オンコールのために携帯電話を待つ日数は、看護職員1人当たり1か月平均13.1日と聞いていますが、看護職員が少ないステーションでは、管理者が1人で365日対応していると聞きます。オンコールを受けての緊急時訪問は時間に関係なく、もちろん、深夜に訪問することもあります。当ステーションでは、1分でも早く訪問できるように、深夜でも看護職員が車を運転し、移動しています。しかし、深夜は暗く、恐怖心を抱いたり、危険を感じることもあります。
 また、看護職員は家庭もあり、深夜に急に家を空けるため、家族にも負担をかけております。
 このような思いをしながらも看護職員は、利用者さんを24時間365日で支えています。
 今回の改定で、在支診については、複数の医師配置などで24時間体制を取れる診療所への評価が引き上げられますが、訪問看護についても同様の視点で24時間体制の評価を引き上げるべきだと思います。
 3点目は、訪問看護は在宅医療で重要な役割を果たし、今後も期待されているにもかかわらず、人員不足が大きな課題となっているため、訪問看護職員の確保が推進できるような診療報酬にしていただきたいと思います。
 訪問看護ステーションは小規模が多く、愛知県内の看護職員は平均4.8人、5人未満が35%を占めています。このような状況では、看護職員1人の欠員があると、すぐに利用者さんへの訪問が困難になり、事業運営に大きな影響が出るという訪問看護ステーション特融の不安を抱えています。看護職員の募集をしても、なかなか求職者が集まらないのが現状で、訪問看護に興味があっても、1人で訪問する不安や負担、責任の重さ、オンコールなどに加え、給与面もよくないことから、昼食を躊躇するようです。人員不足が続けば、看護職員に疲弊をもたらし、離職につながることも考えられます。
 今後は、在宅療養する利用者さんへ安心・安全の提供とともに、若い世代の方が在宅に働き続けられるよう改定を進めていただきたいと思います。よろしくお願いします。

○森田会長
 ありがとうございました。それでは、続いて、3番目の方、お願いいたします。

○発表者(松尾氏)
 私は、愛知県の名古屋市からまいりまして、現在、大学病院の管理者を務めておりますとともに、県に設置されております、地域医療連携のための有識者会議の座長も、今、務めております。この2つの立場から、今日、御意見を申し述べたいと思います。
 まず、私ども大学病院は、地域の、特に中核的な病院とは人材交流等々を通じて、非常に密接に関係を持っているわけですけれども、その中で、特に今回の診療報酬改定の中でもうたわれております、医療従事者の負担軽減、特に勤務医の負担軽減について、まず、お話をしたいと思います。
 御存じのように、地域医療の危機の大きな原因が勤務医の減少ということになっていたわけですけれども、今回の診療報酬の議論の中で、救急、周産期等々具体的な分野が挙げられて、その対策が取られていると思いまして、これは大変結構なことだと思いますが、実際の勤務医の業務の中身を見てみますと、医療の質を担保するために、医療安全、院内感染対策、その他電子カルテに移行するときには、その診療記録の管理とか、あらゆる部分でチーム医療の中心といっていいかどうかわかりませんけれども、医師が担っておりますので、相当な診療外の負担が、これは一般に余り知られていないんですが、相当な負担がかかっています。
 それで、私は、この勤務医の負担軽減をするというときに、待遇改善あるいは人員増といったこともあるんですが、こういった病院の基盤的な部分、こういったことに関する対応をぜひ診療報酬上で行ってほしい。これは、ひいては医療の質の向上に基盤的な部分の整備はつながりますので、これは、国民や社会にとって、先ほどからも医療の質という話が出ておりますけれども、非常に貢献するんではないかということが1点目であります。
 2点目ですけれども、愛知県というところは、医師も看護師も、対人口当たり、人数が全国平均を大幅に下回っているという地域であります。
 したがいまして、全国的に進行している地域医療の危機につきましても、愛知県はより一層危機感をもって臨む必要があるということで、平成20年から、先ほど申し上げました、有識者会議というのが立ち上がって、2次医療圏ごとの医療のシステムというのを、医療提供体制というのを検討してまいりました。
 その中では、個々の医療機関の機能分化、役割を明確化して、そして、県下には4つの大学がありますが、その大学が協力して、どこにどのような人材を配置するのかというふうなことを併せてやってまいりました。
 そして、そのときに、具体的にそういった対策が本当にうまくいっているのかどうかということを幾つかの指標を持っています。
 県では、我々は県下のほぼすべての医療機関の医師数、専門家別、それからどこの大学から来たかという資料を既に我々は毎年持っていて検討しております。
 また、救急医療についても、救急車に乗ってから何分で最終的な主要機関に行くのかというのを地域ごとに指標として持っております。こういったことをやりながらいっております。
 それから、中核的な医療機関の負担を軽減するために、これは医師会あるいは行政が協力をして、そして、一次救急等を中心にして、引き受けるシステムをつくってまいりました。
 それで、今日、お願いしたいことは、地域医療の再生の取組みというのは、長期にわたって行われるものでありまして、この間、地域医療再生基金というのが出ましたが、これはあくまで短期的なものであって、やはり長期的な視点からこういった取組みをぜひ評価をしていただいて、恐らく、これは医療費の軽減にもつながってくると思いますので、ぜひこれをお願いしたいということ。
 それから、これは最後の点ですが、今回の診療報酬改定が2025年という大分先のことをにらんでされているということなんですけれども、実は、2050年になると、日本の高齢化はもっとひどくなりますので、長期的な視点、ぜひグランドデザインをしっかり立てて、そして、個々の、そこで役割を果たすプレーヤー、医療機関あるいは医療従事者が希望を持ってやっていけるような診療報酬体系にしていただきたいと思います。
 ありがとうございました。

○森田会長
 どうもありがとうございました。それでは、次の方、お願いいたします。

○発表者(森氏)
 大阪よりまいりました、患者会の会長でございます。意見をまとめてまいりましたので、読ませていただきます。
 私は、今、がん治療を受けたり、原因がわからないなど、リンパ浮腫で悩んでいる経験を持つ患者約900名が入会している、リンパ浮腫患者グループあすなろ会の会長をしております、森洋子と申します。
 意見陳述の貴重な機会を与えていただき、会員を代表して心から感謝申し上げます。
 リンパ浮腫は、リンパ節切除や放射線治療など、がん治療を受けたすべての人に日常のささいなきっかけで発症する可能性があります。
 また、私のように、ある日突然発症する、原因がわからない、原発性リンパ浮腫もあります。日本脈管学会の調査によりますと、新規の患者は、年間6,000名を超えます。しばしば急性炎症などの合併症により、重篤化することもあります。
 リンパ浮腫になりますと、患者は足や腕などの体型の変化も著しく、日常の生活活動の大きな障害となりまして、社会活動への参加を避けたり、社会生活から退いていく方も多い実態があります。
 しかし、幸いに早期からの適切な診断と患者一人ひとりの状況に応じた適切な治療指導によって、これらのリスクを回避することができるようになってきました。
 特に、平成20年の診療報酬の改定において、リンパ浮腫の診断及び弾性着衣の購入について、診療報酬の点数が設定され、これが契機となって、診断と治療も進展し、医学界でも診断治療のガイドラインがつくられたと聞いています。
 さらに、リンパ浮腫発症の予防のためのリンパドレナージ療法の教育研修を受けた看護師、あんまマッサージ師、指圧師など、専門性の高いセラピストも増えてきましたのは、患者にとりまして、大きな喜びとなっております。
 しかし、こうしたセラピストによる施術そのものについては、残念ながら点数設定がなされておらず、患者にとって重い医療費の自己負担となっています。
 このために、適切な施術が受けられない患者も多い現状にありますし、適応・禁忌を把握せずに、不適切な施術が行われたり、手術、投薬等が行われたりして、患者の身体状況をかえって悪化させることもあります。
 リンパ浮腫の発症予防、患者負担の軽減の見地から、医師及び他職種とのチーム医療連携の下で、専門知識と技術を習得したセラピストによる施術が行われた場合には、保険が適用されますよう、今回の診療報酬の改定において、専門性を有するセラピストによる施術の点数評価につきまして、特段の御配慮をいただけますよう、強く要望いたします。
 適切な施術が普及するように、ぜひともお願いいたします。
 済みません、これを見てください。適切な指導が行われますと、このように改良されます。よろしくお願いいたします。

○森田会長
 ありがとうございました。それでは、最後の方、お願いいたします。

○発表者(横山氏)
 岐阜県美濃加茂市からまいりました、横山でございます。美濃加茂で臨床検査を実施いたします、衛生検査所の法人の代表をしております。
 また、臨床検査をいたします、衛生検査所の全国に協会を持っておりますので、そこの愛知県を含む中部支部の責任者もさせていただいております。
 臨床検査あるいは衛生検査所を運営する立場から御意見を申し上げたいと思います。
 まず、1点は、臨床検査が、今、診療報酬の体系の中で、医薬品あるいは医療機器などの検査に関わる物という分類をされております。臨床検査も有識者が行う技術そのものでありますので、まず、その診療報酬上の扱いを物から技術の方へ外していただきたいと思います。
 また、臨床検査は、診療報酬を設定する際に、市場の実勢価格の方で設定をされておりますけれども、先ほど申し上げた物という扱い、あるいは実勢価格という中で、医療機関との価格交渉が発生いたします。
 これは、私たちの業界の努力もさることながら、技術が入札等によって価格が下がっていくことを長い間経験しております。技術ですので、私たちが努力しなければいけない部分はありますが、価格が下がっていくことによって、私たちの精度あるいは技術の向上は必ずしも担保されなければならないと思っております。先ほど申し上げた物から外していただく、あるいは検査料が実際の技術に合った価格であるように強く望みます。
 もう一点は、検査を実施していく際に、今の診療報酬の中では、さらに確定していくために余分な検査を必要とする場合があります。今の点数の中では、その追加の検査をしていっても、それ以上点数にならないケースがあります。
 例えば、細菌検査、微生物学的な検査におきましては、実施の点数が呼吸器から何点、泌尿器から何点というふうに決まっておりますが、その菌を同定していく段階で、さらに試薬あるいはコストをかけて検査をしていく場合、一個一個の手技が点数にならないケースがよくあります。かといって、その検査は点数にならないから、今の現状の段階で、つまり同定をし切れていない段階で医療機関に結果をお返しするということは技術者としてはできませんので、今の点数、特に細菌検査に関しては点数を細分化していただいて、必要な場合に、必要な点数が取れるような仕組みをつくっていただきたいと思います。
 細菌検査だけでなく、病理、細胞診の検査でも同じようなことが発生すると思いますので、実際の技術あるいは診療の場合、必要な手順を踏んだ場合にしかるべき点数が算定できる仕組みを入れていただければと思います。
 これは、私たちだけではなくて、医療機関の実際に診療の場にいらっしゃる先生方あるいはもちろん治療を受けられる患者さんにも非常に有意義な、効果的な、効率のいい方法ではないかなと思います。
 もう一点ですが、今、申し上げたような臨床検査、なかなか国民の皆さんに広く知られていないケースがありますので、余り承知されていない臨床検査をより中医協の方でも情報を反映していただくために、臨床検査の代表あるいはしかるべき方が中医協の方に、専門委員の方にお招きいただけるような御検討もいただければ、さらによりよい、私たち業界の立場でいわせていただきますと、よりよい検査ができる仕組みになるのではないかと思います。
 以上です。ありがとうございました。

○森田会長
 どうもありがとうございました。それでは、続きまして、また、ただいまの5名の方の御意見に対しまして、御質問等ございましたら、委員の方から御発言をいただきたいと思います。
 それでは、鈴木委員、どうぞ。

○鈴木委員
 引き続き、御発表ありがとうございました。お二方に御質問をさせていただきます。
 まず、最初に発表していただいた小林先生に対してでございます。有床診療所が地域の基幹病院と並んで休日、夜間等を含めた外来の対応で非常に苦労されている、頑張られている、あるいは在宅も非常に頑張られているということはよくわかりましたが、一方で、大病院の勤務医の負担軽減ということでは、通常の外来も大病院の勤務医の先生方は、非常に負担だと感じているようなんですが、これを中小病院、有床診療所、診療所、そういったところへ患者さんに移っていただくには、今度、特定機能病院の外来について一部、そういう患者さんを減らすような方向の取組みが行われる予定ではございますが、どのような仕組みができますれば、外来が大病院から有床診療所を含む診療所等へ移行できるか、先生のお考えがあったら教えていただきたいと思います。
 それと、もう一つは、訪問看護の真下先生に対してでございます。訪問看護は、2年前の公聴会でも質問したんですが、2年経ってもさっぱり訪問看護ステーションが増えないということで、まさに、これから同時改定で在宅医療が推進されて行きますと、訪問看護の役割はますます重要になってくるのですが、なぜ増えないのか、どのようにして訪問看護を増やしていったらいいのか、報酬の問題もあると思うんですが、それだけで済むのか、どうしたらなり手を増やせるのかということです。先ほどのお話の中で、1対1の関係になることに不安があるということがありましたが、それは、私はそういう教育を系統的にするような仕組みが我が国に存在しないからではないかという気がするんですけれども、どういうふうにしたら訪問看護を増やせるのか、現場の御意見として、何が一番有効とお考えか、ちょっと教えていただけたらと思います。
 以上でございます。

○発表者(小林氏)
 まず、勤務医の先生方の負担を軽減する、これは、やはり1つは、地域ケア会合を開きまして、地域連携室から参加していただきまして、現状を、開業医の先生方にしっかりと説明していただく。それが1つの大きな流れですけれども、一番端的には、逆紹介率をしっかりと評価していただけましたら、まだまだ普通の一般診療所は、決してそんな混雑している状態ではありませんので、外来診療に関しては、逆紹介率で病院の先生方の、少なくとも外来診療の負担を減らしていく、これが一番簡単な方法ではないかと、私は考えております。
 診療所の再診料も上げていただきたいんですけれども、それよりも先に、やはり逆紹介で、こちらが紹介した患者さんを、きちんと全症例くらいに逆紹介していただけましたら、かなり効果があるんではないかと、私は考えております。

○発表者(真下氏)
 ありがとうございます。訪問看護の方では、ステーションがなかなか増えないということは課題にずっと上がっておりまして、今、おっしゃっていただいたように、看護教育の中でも看護学生の実習というのは、各ステーション受けています。その中で、訪問看護の楽しさというのは、やはりスタッフ一同、私たちもお伝えをして、やはり学生さんもいずれは在宅に行きたいということはいってくださるんですけれども、やはり就職した中で、いろんな病院の中でも課題があって、なかなか在宅に行きたいという思いが薄れてしまったり、病院の中での巡回というか、いろんな経験を積まないとできないというところのいろんな課題があるので、教育のところで訪問看護も必ず現場に出るというようなシステムがあるといいのではないかと思っております。
 あと、現場としても、先ほどもいったんですけれども、なかなか職員が増えないというところで、現場でも研修に職員を出すと、1人、看護師は1日4件ほど訪問しておりますので、そうすると、利用者さんが、現実あふれてしまうという現状があって、職場の中でも研修システムがうまくいかないので、やはり診療報酬の全体の改定の中で、経済的な安定が図れて、職員を1日1人出せるような感じで、経営と運営をしていけたら、ステーションも少しずつ伸びていくんではないかと、私個人としては思っております。

○森田会長
 ありがとうございました。続きまして、伊藤委員、お願いいたします。

○伊藤委員
 御当地、津島市長の伊藤でございます。ようこそ、お越しをいただきまして、本当にありがとうございます。
 私から松尾先生に少し御質問させていただきたいと思っております。2050年の高齢化というのは、待ったなしでございますし、また、その医療費の増大というのは、大変心配されるわけであります。もし、私ども保険者、また、一般の市民が何かで予防することによって、抑えることができる疾病または治療方法等についても、先生の私見で結構でございますので、御示唆いただければと思っております。

○発表者(松尾氏)
 大分一般的な質問なのであれなんですが、多分、2055年には、65歳以上の高齢者が40%と超えると、かつ独居世帯だとか、老老介護の世帯も物すごく増えてくるということで、人口は減っても、医療需要あるいは介護需要は物すごく増えるかもしれないということがあります。
 そうしますと、今のスキームで医療提供を考えていると、こういうのは全く成り立たないというのは、だれが考えても明らかでありまして、そうすると、今、病院あるいは診療所でしか行っていない医療もどんどん地域あるいは在宅あるいは介護施設で行えるような基本的なスキームをぜひ考えていただかないと、これはなかなか難しいんではないか。
 例えば、私の領域、腎臓内科ですが、腹膜透析というのがございます。これは、もともと在宅医療でありまして、しかし、これを介護施設でやりますと、診療報酬が取れないということがあって、どうしても医療機関に行かないといけない。これは、非常に矛盾している話であります。
 家族でありますと、何の資格がなくても家庭でやれるんですね。これは非常におかしいわけで、こういったことを1つ、それから呼吸器でもCOPDとか、いろんな慢性疾患が増えてきますので、それをぜひ中医協の方でも長期的な視点で考えていただければありがたいと思います。

○森田会長
 ありがとうございました。続いて、花井十伍委員、どうぞ。

○花井十伍委員
 御意見ありがとうございます。花井です。森さんにちょっとお伺いしたいんですが、まず、治療環境のことで、原発性の患者さんと、術後の患者さんがおられるとおっしゃっておられましたけれども、それに差があるのかということが1点。
 それから、治療費負担、早期治療によってかなり重篤化を防げるということなんですが、治療費負担というのは、どの程度のものか、ちょっとわかれば、金額負担というのが、どのくらい大きいのかということ。
 それから、最後にちょっとおっしゃり切れなかった、今、患者さんが一番困っていることというのがあれば、お聞かせ願いたいと思います。
 以上でございます。

○発表者(森氏)
 ありがとうございます。原発性の患者と、続発性の患者、手術をした患者には、病名、発症の原因が違うだけで、私の患者会にも900名の中の1割に私のような原発性の患者がおりますけれども、治療法、表情、治療した効果、全く変わりはございません。ただ、発症の違いはありますね。がんをした方とそうではない方。
 それと、今、金額とおっしゃいましたけれども、余りよくわかりませんけれども、弾性着衣に関しては平均1万5,000円から2万円くらいします。それが20年のときには、続発性に関してはすべて上限も決まりましたし、期間も半年に一度というとてもありがたい決定が下されていますけれども、私たち原発性の患者さんは、それから外れましたので、私たちは、まだ、2万円のものは2万円で買わせていただいています。
 それと、マッサージとか、ドレナージ、私たちの治療には必要なんですけれども、こちらの方が全く報酬が付いておりません。ただ、お金に関しましては、1,000円とか2,000円ではありませんので、5,000円以上、もっとするということで、これから私たちも定年後、患者さんがじゃんじゃん増えると思いますので、ぜひ診療報酬を付けていただきたいと思います。

○花井十伍委員
 ありがとうございます。

○森田会長
 では、嘉山委員、どうぞ。

○嘉山委員
 御意見、どうもありがとうございました。3人の方に質問をさせていただきます。
 まず、名古屋大学の松尾病院長に、先生は機能分化をして、愛知県の地域医療をまとめてきたと、それに対して評価をしてほしいということをおっしゃったんですが、どういう形で評価をしてほしいのかが1つ。
 あと、病院の、つまり先進医療の病院の基盤改善、それは私も病院長も学部長もやっていまして全部わかっているんですけれども、どういう形で基盤の保持をしたいのか、それもまず松尾先生。

○発表者(松尾氏)
 1点目ですけれども、私も具体的にどういう項目に付けるのかというような具体的なアイデアはないんですが、先ほどちょっと申し上げましたように、もし、超高齢社会を控えて、今から医療提供のスキームを変えるとすると、今、医療機関ごとへの診療報酬なんですが、これをもう少し見直して、地域包括的にきちんとやれているところに診療報酬を少し見直して付けるとか、そういうインセンティブがどうしても必要になるんではないかということで申し上げました。
 それから、2点目ですけれども、嘉山先生、外科なのでよく御存じだと思いますけれども、先ほどからも出ていますように、医療の質の向上のためには、どうしても最低必要なのは、患者さんの登録をして、情報をフォローして分析して、悪いところを直していくということが必要で、外科学会の方で、いわゆるKコードの付いたものについては、全部登録しなさいと。しないと、外科の教育病院としては認めませんという、かなり暴力的な決定をされたんですね。
 これを決定されますと、通常、情報を入れるのは医者なんですね。胸部外科学会、心臓外科学会では200項目以上の項目を入れることを要求されています。
 そこで、私どもの病院では、医師に負担をかけないために、そのために3名新たに職員を雇ってやっていると、これは全く病院の持ち出しです。医療安全もまともにやろうと思うと、私どもの病院で8,000件以上インシデント報告がありますが、これをすべてレビューして、再発防止までもっていくためには、1人の常勤では足りないので、今、教員を3人に増やしました。これもすべて病院の負担ということなんですが、しかし、行く行くはこういったことが医療の質の向上につながる、こういった取組みが実際はかなり勤務医の負担で行われているというのが現状で、これがまた大きな負担になっていると、この点もぜひ光を当てていただければと思います。

○嘉山委員
 どうもありがとうございました。がん登録も同じような立場にあります。
 では、会長、あと2人なんですが、森さんにちょっとお聞きしたいんですけれども。今のICD10でですね、要するに病名のコードから外れているからこういうふうな診療報酬が付いていないと、つまり、今、我々がやっている診療報酬というのは、WHOの病名コードがありまして、その中で、例えば突発性のリンパ漏出症が入っていないんですか、それをお聞きしたいんですけれども、入っていれば、診療報酬が付くようなシステムにはなっているはずなんですけれども、それはいかがなんですか。

○発表者(森氏)
 リンパ浮腫のですか、どういうことなんでしょうか、リンパ浮腫という病名はあると思います。ですから、平成20年に。

○嘉山委員
 がんの場合は付きましたね。

○発表者(森氏)
 はい、そうです。原発性リンパ浮腫という名前があるかどうかということでしたら、がんの手術をした方と、していない、私の場合は、リンパ管形成異常なんですけれども、そういったような原発性リンパ浮腫と分けていますから、ただ、なぜか平成20年に、がんだけの方に弾性着衣に対して付いてしまったというので、私もずっと活動は、2000年設立以来ずっとその活動をしていたんですけれども、20年に見てびっくりしたという感じなんです。リンパ浮腫という病気はあると思います。

○嘉山委員
 多分、厚生労働省が助けてくれると思いますから、ちゃんと訴えたらいいと思います。

○発表者(森氏)
 本当によろしくお願いいたします。

○嘉山委員
 それから、最後の3人目なんですが、横山さんにお願いしたいんですが、細菌検査で、技術をかなりいろんなことをやっているということで、あと、病理の検査もいろんなことをやっているけれども点数が付いていないと、これは質問なんですけども、それはやはり学会として、日本病理学会がとりまとめて出していないんですか、そういうルートはきちんとあるんですけれども。我々も現場で、自分でいろんなことをやっていても、それが点数になっていないことは、実はたくさんあるんですけれども、それはいかがですか。

○発表者(横山氏)
 学会の状況までは、十分は承知しておりませんけれども、我々現場の中では、少なからず、そういうことよくあることだと思います。特に、細菌検査についてはよくあることだなと思います。

○嘉山委員
 細菌検査とは、具体的にどういう技術ですか、病理に関しても。

○発表者(横山氏)
 同定をしていく際に、1つの菌を同定していく際に、オーダーとしては医療機関からのオーダーがあるんですが、そこを1つ同定していく際に、簡単にいえば、すぱっと出てしまうものもあるんですが、非常に同定を判断するときに微妙な場合があると、新しく試薬を追加していくときに、まず、1点は、そのジャッジをする技術がキャリアの少ないものでは、まず非常に難しい、つまり、そのまま流してしまえば、違うというと変ですが、必ずしも正しい結果が出ない場合もあると、ですので、技術が非常に要るという点と、そこにプラス、新たな試薬を投入していくケースがある。
 ただし、細菌検査で出ている点数は、ここから出てきたら何点という決まりになっておりますので、通常の非常にシンプルなオーダーの場合でもそういうことが発生する。ただ、お金がかかりますので、もちろん技術が要りますから、時間もかかります。そのときに、経営している者が、金がかかるからやるなというわけにももちろんまいりませんし、先生方にとっても、それは点数にならないからやらなくていいというのもない、そこら辺のところが細分化されてあるいは明確になってくれば、もっと効果的かなと思っております。

○嘉山委員
 まさに細かいことを私が聞いたようなんですが、実は、医学、医療というのは、こういうような具体性から成り立っていることを知っていただけたんではないかと思います。どうもありがとうございます。

○森田会長
 大体予定された時間がまいりましたけれども、発言は、さらにございますでしょうか。
 どうぞ。

○小林委員   
 本日は、いろいろと御意見をお伺いでき、大変ありがとうございました。前半ちょっと聞き漏らしたのですが、最初の奥田先生に御質問したいと思います。先生から、後発医薬品についてお話がありました。薬局の薬剤師さんが30%に向けて取り組んでいるというお話、大変敬意を表したいと思います。私どもも保険者として、医療費の適正化の観点から、後発医薬品に切り替えた場合に幾ら減額できるかを通知するサービスを実施したりして、後発医薬品の使用促進に取り組んでおります。
 後発医薬品の使用促進については、22年度改定でもかなりいろいろな対策が取られまして、着実に使用の促進が進んでいるのではないかと思います。
 今回の改定についても、いろいろな視点からの検討が進められておりますが、ここに来て、もう一つ足踏みしているという状況があると思います。後発医薬品の使用促進については、すべての関係者が努力しなければいけない問題だと思いますが、薬局から見て御苦労されていると、さっきちょっとお触れになりましたが、もう一つ進まない要因、あるいはこうしたらもっと進むのではないかというものがあれば、お聞かせいただけたらと思います。
 以上でございます。

○発表者(奥田氏)
 御質問ありがとうございます。私は病院に所属している関係上、先生の御質問に対して正確にお答えができないんではないかとは思うんですけれども、先ほど意見陳述させていただいた趣旨というのは、目標値の設定の方法について、30%という目標値がどのような根拠で出されたものか、私個人的には存じませんけれども、恐らく諸外国の状況とか、そういったものと比較する中で、30%あるいはその過程における値とかも低いか高いかということを、もう少し根拠を明らかにしていただくことで、その目標が納得できるものになるんではないかと、そういうふうに私自身はとらえておりますけれども、例えば先ほど申し上げた漢方薬とか生薬製剤とか、そういったものに関して、いわゆる後発品がないようなもの、あり得ないようなものも含めて、分母に持ってくることで、諸外国の事情とはまた違ってくるものですから、そういったことを含めてその値を設定することが妥当なのかどうか、そういう趣旨かなと、私はそういうふうに理解しておりますけれども、もし、間違っておりましたら、申し訳ないと思います。

○小林委員   
 済みません、ありがとうございました。

○森田会長
 どうもありがとうございました。予定した時間を少し過ぎてしまいましたけれども、以上、11名の方から大変貴重な御意見をちょうだいしたと思っております。さまざまな御意見が出ましたので、ここで全体としてまとめるというのは、大変難しいんでございますけれども、私の印象として述べさせていただきますと、まず、支払い側の委員の方から、やはり保険財政が非常に厳しい状態であるので、限られた医療費というものをできるだけ有効に、かつ効率的に使うべきであろうと。そのためには、必要なところにきちんと投入していくという形で、医療の質をわかりやすく、明確に高めるような形で配分すべきであろうという御意見があったと思います。
 さらに、その中で、中医協の議論もそうですし、医療費そのものの在り方についてですけれども、一般の方にはわかりにくいので、これをもう少しわかりやすくして説明すべきであるというような御意見もあったかと思います。
 プラス改定についても、反対であるという御意見もございましたけれども、これは中医協で決めることではございませんので、御意見として承っておきたいと思います。
 それから、診療側の方からは、薬剤師の方、今もございましたけれども、病棟における業務について評価をすべきであるとか、あるいは今もありましたように、後発品の、ジェネリックの使用拡大についての明確な目的であるとか、方法についてもう少し工夫すべきであるとか、あるいは歯科の方に関しましては、基本的な技術料について、これまできちんとした評価がされていなかったものについて評価をすべきであると、あるいは通知について、もっと簡略化すべきであるという御意見があったかと思います。
 さらに、病院の側からしましては、少し長期的な、これからの超高齢化社会に備えて、長期的なグランドデザインをきちんと持って、地域医療の在り方、診療報酬の在り方というものを検討する必要があるのではないかという御意見があったかと思います。
 また、診療所の方からは、有床診療所の評価をきちんとすべきであると、これから大変重要になるというような御指摘もあったかと思います。
 また、患者の代表の方には、チーム連携の下できちんと評価すべきところを評価してもらいたいという御意見。
 さらに衛生検査の方では、技術というものについてきちんと分類をして細かく評価をしてもらいたいと、そういう御意見が出たかと思っております。
 本日、いただきました御意見等を踏まえて、これから審議をしていくわけでございますけれども、ここで一応、支払い側と診療側それぞれの委員の方から一言感想をお願いしたいと思いますけれども、まず、支払い側、どなたかお願いいたします。
 それでは、白川委員、お願いいたします。

○白川委員
 それでは、支払側を代表いたしまして、一言、お礼のごあいさつをさせていただきます。
 本日は、11名の方に貴重な御意見を賜りまして、これからの私どもの議論に、それを反映させていきたいと考えております。大変ありがとうございました。
 支払側と診療側ということに分かれておりますけれども、新聞を読んでいますと、毎日けんかをしているように報道される感想をお持ちの方もいらっしゃるかもしれませんが、私ども支払側も診療側の先生方も思いは同じでございまして、いかによりよい医療を国民に提供できるかと、そのための診療報酬体系をつくっていこうと、こういう意識で議論をさせていただいております。もちろん、アプローチが違いますし、寄って立つところも違いますので、そのために意見が対立することもございますけれども、基本的にはそういう立場でよりよい医療を国民に提供するという使命感をもってやっているということで御理解をいただきたいと思いますし、これにかかわらず、今後もこの診療報酬の議論は続きますので、ぜひともお気づきの点がございましたら、引き続き、私どもにも御意見をちょうだい賜りますようにお願い申し上げます。
 本日は、大変ありがとうございました。

○森田会長
 それでは、続きまして、診療側を代表して安達委員、お願いします。

○安達委員
 私も同様に診療側、2号側委員を代表いたしまして、本日、御意見をいただきました皆さん方に厚く御礼を申し上げます。ありがとうございました。
 冒頭、会長が、今日は議論する日ではないといわれたのがよくわかりました。11名の方、全員と私は議論したい中身が多々ございますけれども、それをやっていると、恐らく夜中になっても終わらないだろうということで、総合的な感想だけ申し述べさせていただきます。
 まず、我々中医協委員として一番心がけることで心に残りました御指摘は、歯科の方から御指摘のあった、机上のルール設定の中で、臨床現場を窮屈にさせるなという御意見であります。
 中医協に我々就任しましてから、これで2回目の改定になります。できる限りエビデンスに基づいて議論をさせていただいてまいりました。
 白川委員がおっしゃるように、やみくもにけんかしているわけではございませんで、お互いにエビデンスの下であるべき形を追い求めているという議論でございます。
 その中で、こういったことが起こりませんようにということは、引き続き最大限の注意を払って、私どもは審議に当たらせていただきたいと思いますので、お気づきの点は、御指摘をいただきたいと思います。
 診療側の皆さんの御意見の個々のものは、基本的に納得できます。支払い側の今日いただいた御意見も、要は限られた財源を優先順位を付けて必要なところから順番に配付をという御要望で、これももっともなことでございますので、その両者を合わせたら、一体どういう点数設定になるのかということは、我々は常に心を砕かなければなりませんけれども、熟議をそれこそ積み重ねて、きちんとした形を出すという努力をさせていただきたいと思います。
 最後に申し上げるのは、特に支払い側の皆様方が、今の保険財政の厳しさを多々訴えていただきました。私ども十分それを承知しております。特に、今日のような国民所得の低下する中では、一層大変なことになっていると思います。
 一番象徴的なことが、この協会けんぽの話だろうと思います。後期高齢者医療制度の負担金の割合の3分の1を総報酬制に変えたときに、実は、政府はそれだけではなくて、協会けんぽの保険料率が10%を超えるようなら、その赤字分は全額国庫負担という過去の法的なルールをこっそりその上限を12%まで上げるというような姑息なことをやっています。医療、社会保障というものが、国民の健康を守り、国の基礎をつくるというものであるのならば、国策としての資金の出動ということはぜひあるべきだということを、これは保険者の皆さんが、あるいは我々医療者がということではなくて、全体として医療を考えるときに大きな声を上げていわなければならないことではないのかなと、改めて感じましたので、申し上げておきたいと思います。
 長々とやると、また医師会の演説みたいでございますので、この辺りで私の感想も終了させていただきます。
 本当に本日は、どうも大変ありがとうございました。

○森田会長
 両委員、ありがとうございました。続きの議論は、また、中医協で、東京でお願いしたいと思います。
 それでは、以上をもちまして「中央社会保険医療協議会 総会 公聴会」を閉会させていただきます。
 本日は、お忙しい中、御参加いただきまして大変ありがとうございました。
 なお、平成24年度診療報酬改定につきましては、現在、パブリックコメントの募集をいたしております。25日が募集期限となっておりますので、傍聴された方の中で、御意見等ございましたら、ぜひ、パブリックコメントの方へ御意見を提出していただければと存じます。
 それでは、本当にありがとうございました。どうぞ、気をつけてお帰りください。ありがとうございました。


(了)
<照会先>

厚生労働省保険局医療課企画法令第1係

代表: 03−5253−1111(内線3288)

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