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2012年1月13日 遺伝子治療臨床研究作業委員会議事概要

厚生労働省大臣官房厚生科学課

○日時

平成24年1月13日(金) 13:00~16:10


○場所

厚生労働省 共用第6会議室(2階)


○出席者

(委員)

【全議題】 島田委員長、荒戸委員、小澤委員、斎藤委員、那須委員、水口委員、山口委員
【九大のみ】 大橋委員、小野寺委員、中澤委員
【成育のみ】 谷委員、野々山委員

○議事

議事概要

(概要は以下のとおり。)

 九州大学病院より申請のあった遺伝子治療臨床研究実施計画(対象疾患:網膜色素変性)について第1回の審議が行われた。
まず、実施計画について総括責任者等より説明を受けた後、委員間で実施計画の妥当性等について審議が行われた。その結果、本計画は概ね了承されたが、増殖性レンチウイルスの検出に関する事項、未提出の品質管理試験の結果等を確認した後、科学技術部会に報告することとされた。

 引き続き、独立行政法人国立成育医療研究センターより申請のあった遺伝子治療臨床研究実施計画(対象疾患:慢性肉芽腫症)について第1回の審議が行われた。
 まず、実施計画について総括責任者より説明を受けた後、委員間で実施計画の妥当性等について審議が行われた。その結果、本計画は概ね了承されたが、患者への説明文書の修正、適応・評価判定委員会の委員構成等を確認した後、科学技術部会に報告することとされた。

(各遺伝子治療臨床研究実施計画の内容は別紙1及び2参照。)


(別紙1)遺伝子治療臨床研究実施計画の内容 平成24年1月13日審議分

研究課題名 神経栄養因子(ヒト色素上皮由来因子:hPEDF)遺伝子搭載第3世代組換えアフリカミ ドリザル由来サル免疫不全ウイルスベクターの網膜下投与による網膜色素変性に対す る視細胞保護遺伝子治療臨床研究
申請年月日 平成22年9月29日
実施施設及び
総括責任者
実施施設:九州大学病院
総括責任者:九州大学病院 眼科・科長
         九州大学大学院医学研究院 眼科学 教授 
           石橋 達朗
対象疾患 網膜色素変性
導入遺伝子 神経栄養因子(ヒト色素上皮由来因子:hPEDF)遺伝子
ベクター アフリカミドリザル由来サル免疫不全ウイルス(SIV)ベクター
実施期間及び
対象症例数
厚生労働大臣による了承の日より5年間
20例(低用量5例、高用量15例)
治療研究の概要  本研究は、未だ有効な治療法が確立されていない網膜色素変性患者の片眼を対象として、神経栄養因子であるヒト色素上皮由来因子(hPEDF)遺伝子を搭載した組換えアフリカミドリザル由来サル免疫不全ウイルスベクター(SIV-hPEDF)を網膜下投与することに対する、安全性を明らかにすることを主たる目的とする臨床研究である。
その他(現在実施中の
臨床研究の状況等)
   本研究に使用されるベクターは、九州大学独自で開発されたものであり、国内外で本ベクターによる臨床試験は実施されていない。 米国では、PEDF遺伝子を導入したアデノウイルスベクターを用いた加齢黄斑変性を対象とした臨床試験が実施され、現在までに28名に施行されているが、重篤な合併症は報告されていない。

                                                             

(別紙2)遺伝子治療臨床研究実施計画の内容 平成24年1月13日審議分

研究課題名 慢性肉芽腫症に対する造血幹細胞を標的とした遺伝子治療臨床研究
申請年月日 平成23年9月29日
実施施設及び
総括責任者
実施施設:独立行政法人国立成育医療研究センター
総括責任者:国立成育医療研究センター研究所
         成育遺伝研究部 部長    
           小野寺 雅史
対象疾患 慢性肉芽腫症
導入遺伝子 ヒトチトクロームb245ベクターポリペプチド(CYBB)遺伝子
ベクター モロニーマウス白血病ウイルス由来レトロウイルスベクター
実施期間及び
対象症例数
厚生労働大臣による了承の日より5年間
5例
治療研究の概要  本研究は、造血幹細胞移植の実施が困難な重症の慢性肉芽腫症(CGD)のうち、特にCGDとしては最も症例数が多いNADPHオキシダーゼ酵素複合体の構成タンパク質gp91phoxに変異のあるX連鎖慢性肉芽腫症(X-CGD)に対して有効な治療法を確立することを目的とした臨床研究である。レトロウイルスベクターを用いてgp91phoxをコードするCYBB遺伝子を患者由来造血幹細胞に導入し、これらの細胞を再び患者に投与する造血幹細胞遺伝子治療を行い、その安全性と有効性を評価する。
その他(現在実施中の
臨床研究の状況等)
   CGDに対する遺伝子治療臨床研究は、1995年に米国で初めて報告され、その後イギリスやドイツなどでも実施されている。米国では、2006年末から本臨床研究と同一のベクターを用いた、ほぼ同一のプロトコルの臨床研究が開始されており、3名に施行されている。

                                                             

遺伝子治療臨床研究作業委員会委員名簿

【 九州大学病院 】
「神経栄養因子(ヒト色素上皮由来因子:hPEDF)遺伝子搭載第3世代組換えアフリカミドリザル由来サル免疫不全ウイルスベクターの網膜下投与による網膜色素変性に対する視細胞保護遺伝子治療臨床研究」

  氏   名         所   属

 荒戸 照世 ((独)医薬品医療機器総合機構レギュラトリーサイエンス推進部研修課長)

 大橋 十也 (東京慈恵会医科大学DNA医学研究所教授)

 小澤 敬也 (自治医科大学医学部教授)

 小野寺 雅史 ((独)国立成育医療研究センター研究所成育遺伝研究部長)

 斎藤  泉  (東京大学医科学研究所遺伝子解析施設教授)

○島田  隆  (日本医科大学医学部教授)

 中澤 満 (弘前大学医学部附属病院眼科診療科長)

 那須 保友 (岡山大学病院新医療研究開発センター教授)

 水口 裕之 (大阪大学大学院薬学研究科分子生物学分野教授)

 山口 照英 (国立医薬品食品衛生研究所生物薬品部研究員)

                                          ○委員長 (五十音順 敬称略 平成24年1月13日)
                     

遺伝子治療臨床研究作業委員会委員名簿

【 独立行政法人国立成育医療研究センター 】
「慢性肉芽腫症に対する造血幹細胞を標的とした遺伝子治療臨床研究」

  氏   名         所   属

 荒戸 照世 ((独)医薬品医療機器総合機構レギュラトリーサイエンス推進部研修課長)

 小澤 敬也 (自治医科大学医学部教授)

 斎藤  泉  (東京大学医科学研究所遺伝子解析施設教授)

○島田  隆  (日本医科大学医学部教授)

 谷 憲三朗 (九州大学生体防御医学研究所長)
  
 那須 保友 (岡山大学病院新医療研究開発センター教授)

 野々山 恵章 (防衛医科大学校小児科学講座教授)

 水口 裕之 (大阪大学大学院薬学研究科分子生物学分野教授)

 山口 照英 (国立医薬品食品衛生研究所生物薬品部研究員)

                                          ○委員長 (五十音順 敬称略 平成24年1月13日)                     


<照会先>

大臣官房厚生科学課
研究企画官          尾崎 (内線3803)
バイオテクノロジー専門官 高畑 (内線3820)

電話 03(5253)1111(代表)
    03(3595)2171(直通)

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