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2011年12月20日 第8回安心生活創造事業推進検討会議事録

社会・援護局地域福祉課

○日時

平成23年12月20日(火)10:00〜12:00


○場所

中央合同庁舎5号館 厚生労働省専用21会議室(17階)


○出席者

委員

永田 久美子 (認知症介護研究・研修東京センター副部長)
林 芳繁 (全国地域包括・在宅介護支援センター協議会会長)
宮城 孝 (法政大学現代福祉学部教授)
森 貞述 (介護相談・地域づくり連絡会代表)
中村 美安子 (神奈川県立保健福祉大学社会福祉学科准教授)
村田 幸子 (福祉ジャーナリスト)
和田 敏明 (ルーテル学院大学大学院教授)

発表者

齋藤 修一 (東京都品川区社会福祉協議会 品川成年後見センター所長)
津田 顕克 (三重県伊賀市健康福祉部介護高齢福祉課地域福祉係主任)
田邊 寿 (社会福祉法人伊賀市社会福祉協議会地域福祉部権利擁護課長)

○議題

1 安心生活創造事業における「権利擁護」について
  (東京都品川区)(三重県伊賀市)
2 安心生活創造事業成果報告書のまとめ方(案)について
3 その他

○配布資料

資料1安心生活創造事業と権利擁護の関係について
資料2東京都品川区資料
資料3三重県伊賀市資料
資料4安心生活創造事業成果報告書のまとめ方(案)について
参考資料1安心生活創造事業推進検討会出席者について
参考資料2安心生活創造事業推進検討会の今後のスケジュールについて(案)
参考資料3地域コミュニティ復興支援事業(第3次補正予算)

○議事

○西尾課長補佐 定刻となりましたので、ただいまから、第8回「安心生活創造事業推進検討会」を開催させていただきます。
本日お越しの皆様におかれましては、お忙しい中お集まりいただきまして、誠にありがとうございます。
なお、本日は、土屋委員、小田切委員、野中委員、前田委員、井上委員、そして、オブザーバーの中央共募の島村部長につきましては、所用のため欠席されるということで連絡をいただいておりますので、御紹介いたします。
カメラ撮りは、ここまででお願いいたします。
それでは、ここからの進行は座長にお願いいたします。
○和田座長 皆さん、おはようございます。暮れのお忙しい中、御出席いただきまして、ありがとうございました。
 それでは、議事次第に従いまして議事を進めさせていただきます。本日は、権利擁護関係の事例報告が予定されていますので、まず初めに、事例報告をしていただく方の御紹介を事務局からお願いいたします。
○西尾課長補佐 それでは、座って御紹介させていただきます。本日、事例報告をしていただく方を御紹介いたします。
 まず、東京都品川区社会福祉協議会品川成年後見センター所長、齋藤修一様でございます。
 続きまして、三重県伊賀市健康福祉部介護高齢福祉課地域福祉係主任、津田顕克様でございます。
 続きまして、伊賀市社会福祉協議会地域福祉部権利擁護課長の田邊寿様でございます。
 以上でございます。
○和田座長 それでは、続いて、事務局より資料の確認をお願いいたします。
○西尾課長補佐 資料を確認させていただきます。
 議事次第、座席表が一枚紙でございます。
 資料1、安心生活創造事業と権利擁護の関係について
 資料2、東京都品川区資料
 資料3、三重県伊賀市資料
 資料4、報告書のまとめ方(案)
 参考資料1、安心生活創造事業推進検討会出席者
 参考資料2、安心生活創造事業推進検討会の今後のスケジュール(案)
 参考資料3、地域コミュニティ復興支援事業(社会的包摂「絆」再生事業の一部)これは今回の第三次補正予算で認めていただいたものでございます。
 それから、伊賀地域福祉後見サポートセンターさんのリーフレットというか、チラシを1枚と、伊賀市社会福祉協議会様がつくっていらっしゃいます「地域福祉あんしん保証推進プロジェクト」、リーフレット1部、そして、同じく伊賀市社協さんですけれども、「地域で保証機能を担う仕組みづくりに向けて」、21年、厚生労働省社会福祉推進事業で取り組んでいただきました報告書を1冊お配りさせていただいております。
 そして、机上に新聞記事をお配りさせていただいておりますが、これは品川区さんと伊賀市さんで併せて印刷されております。
 以上でございます。
○和田座長 ありがとうございました。
それでは、議事次第に沿って進めてまいりたいと思います。今回は、権利擁護について事例発表していただくことになりますけれども、まずは、確認の意味で、安心生活創造事業と権利擁護の関係について、事務局から簡単に説明をお願いいたします。
○中島地域福祉専門官 それでは、私から説明させていただきたいと思います。資料1を御用意いただけますでしょうか。
 おめくりいただきますと、「安心生活創造事業と関連した日常生活自立支援事業をめぐる動向」ということで書かせていただいております。安心生活創造事業を進めていくに当たって、判断能力が不十分な方の支援というのは大変重要であると考えております。その中で、日常生活自立支援事業を身近なところで御相談いただくということで、基幹的社協というのをずっと増やしてまいりました。これが平成23年度、845という数になりまして、これは全国の市、それから東京23区を合わせた数を予算上上回るという形で、予算上は地区レベルで権利擁護に関する相談ができる体制になってきたところでございます。
また、安心生活創造事業を始めるに当たりまして、併せて、全国社会福祉協議会の地域福祉部に御協力をいただきまして、そちらにありますような成年後見制度の冊子を検討いただきまして、地域福祉権利擁護に関する検討委員会・地域における成年後見支援等在り方検討小委員会というところで御検討いただきまして、「社会福祉協議会における地域福祉を基盤とする成年後見制度への取組みの基本的考え方と実務〜地域社会が支える成年後見推進事業」報告書を作成いただいたところでございます。これは、社会福祉協議会において法人後見をどのように進めていくかですとか、あるいは、もっと広い観点から成年後見制度をどのように進めていくかということでの報告書としてまとめていただいたものでございます。
また、3点目でございますが、安心生活創造事業を始めました平成21年度でございますけれども、地域福祉部の調べによりますと、34市区町村社協が法人後見に取り組んでおられたわけでございますが、この間、3倍から4倍近くの増で、119市区町村社協で法人後見を取り組むような状況に発展してきているということでございます。
次に、近年の動向を見ますと、老人福祉法の改正がございまして、後見等にかかわる体制の整備等ということで、市町村に努力義務が課されるということに変わってまいりました。更には、今年度から、老健局で「市民後見推進事業」が推進されておりまして、安心生活創造事業の地域福祉推進市町村も6市町村がこの「市民後見推進事業」にかかわって、市民後見人の養成等に取り組んでいるという状況でございます。
また、障害者自立支援法の改正によりまして、「成年後見制度利用支援事業」が必須事業化されるというような状況にもなってきております。また、昨年は、成年後見法の世界会議が横浜で開かれるということもございました。
また、本年3月11日に発生しました東日本大震災に伴いまして、老健局の認知症対策室、障害保健福祉部地域移行・障害児支援室と連名で、「被災された高齢者及び障害者における成年後見制度の利用等について」という事務連絡を発出させていただきまして、地域福祉課としましても、こういった支援ということの周知を呼びかけてきたところでございます。
次の資料は第1回目の安心生活創造事業推進検討会で既に配付しているものでございますが、このようなイメージで継続的な支援を行っていきたいと考えておるものでございます。
見方としましては、一番左下が、判断能力もあって、法的な専門性というのもそれほど必要ないという状況でございます。図の左下で、早期に発見しました状態から、判断能力が低下していっても、継続的に、矢印のように、支援を続けていけるような体制をつくっていきたいということで示した図でございます。安心生活創造事業で早期に発見をして、継続的に支援をしていきたいというイメージを整理させていただいたところでございます。
このように、安心生活創造事業を進めていくに当たっても、権利擁護事業が非常に重要であるということで、今回、特に先進的な事例ということで、2つの地域から御報告をいただくということでございます。どうぞよろしくお願いいたします。
以上でございます。
○和田座長 ありがとうございました。
それでは、事例報告をお願いいたします。初めに、東京都品川区から事例報告をお願いいたします。
○品川区(齋藤) 資料2をごらんいただきたいと思います。私ども品川区の状況につきましては、資料2の1に掲げてございますように、総人口35万人余の人口になっておりまして、成年後見を必要とする人たちの把握に努めているところですが、極めて潜在的な利用者が多いということを実感しております。
ちなみに、品川区社協では、平成7年度から、高齢者を中心に財産保全管理サービスを開始いたしまして、法人としてサービスを提供してまいりました。また、利用者が認知症などで契約能力を失った後も、あらかじめ特約を結んでおくことで、引き続きサービスを受けられるようにしてまいりました。これが今日の成年後見制度における任意後見制度や法人後見という考え方の参考にされたと聞いておりまして、そうした区社協の取組みの実績と経緯を踏まえまして、品川区では、区社協で12年11月に、「品川区権利擁護のしくみづくりに関する検討委員会」を設置いたしまして、これまで進めてまいりました財産保全管理サービス、あるいは平成12年の成年後見制度の施行など、あるいは、公正証書遺言などの仕組みを視野に入れた新しい権利擁護に関する事業を専門的に行う機関として、品川区社会福祉協議会に品川成年後見センターを設置したものでございます。
現在の区社協における成年後見センターの法人後見の実施状況でございます。まず、スタッフ数から申し上げますと、総勢75名、うち常勤職員が10名、非常勤職員が65名です。非常勤職員は区民から支援員となっていただき法人後見活動を実施しております。
活動の内容ですけれども、品川区では、後見ニーズが極めて多いということを早期から把握しておりましたので、社協が法人後見をしっかりと努めるという当初からの方針に基づいて今日までやってまいりました。つまり、首長申し立てである、区長申し立てをしっかりと行うことによって、身寄りのない方についての支援をしっかりと視野に入れて、その際に、品川区社協が法人後見をやるということで、地域のセーフティネットを張り、住民の皆さんの安心を高めるという仕組みを貫いてまいりました。
私どもの方で資料1と2を用意してございます。今、アウトラインだけしか申し上げておりませんけれども、品川の仕組みですが、資料1をごらんいただきたいと思います。品川区では、お元気な方から、判断能力が低下した方々に対して切れ目のない支援をするということを踏まえまして、成年後見制度の2つの制度を、つまり法定後見制度と任意後見制度を活用しています。まず、法定後見制度をきちっと据えて、既に判断能力がなくなった方については、速やかに法定後見の申し立て手続が行われるように支援しています。先ほど申しましたように、身寄りのない方などについては、区長申し立てをし、そして社協が法人後見を務めるというような仕組みをつくってまいりました。
次に、御案内のとおり、単身世帯が極めて増えていくという状況を平成12年度からしっかりと予測をしておりまして、なおかつ、その予備軍と言われる高齢者のみ世帯が極めて増加していることも含めて、判断能力のある方について、しっかりと支援ができる日常生活自立支援事業を応用した新しいあんしんサービスを提供しています。その方が判断能力が低下した際に、あらかじめ区社協が受任者とする任意後見契約などの仕組みをつくり、加えて、単身者、あるいは高齢世帯の方の非常に心配の多いところの死後にかかわる部分について、公正証書、遺言の作成支援をしながら、依頼に基づいて遺言執行者などを務めるというような仕組みをつくったものでございます。
ちなみに、資料2でごらんいただけますように、品川がこれまで住民の皆さんの御理解も踏まえて、順調にといいましょうか、それなりに実績を上げてこられた秘訣が、この「ケース発見から成年後見制度利用までの流れ」に示しております。地域の中で、例えばひとり暮らしの高齢者が急に、20年前に嫁いだ娘さんの名前をつぶやきながら、人形を抱いて徘徊しているなど、そういった状況が、地域の皆さん、あるいは民生委員さんなどから発見・相談されたときに、行政と社協はタッグを組んで、その方の情報収集に当たりまして、なおかつ、行政と区社協によるケース会議、これは月2回、定例日を設けてやっているわけですけれども、行政の持つ調査権、あるいは情報収集力を駆使して、社協と情報を共有しながらケースの調査・検討をいたしまして、第三者機関である運営委員会を途中に絡めながら、いち早く、発見・相談から、家裁への申し立て、発見・相談から3か月以内で申し立てができる仕組みをつくっております。
その間、2つの工夫がございまして、とりわけ、ひとり暮らしの方が判断能力なくなって困っているという事態については、例えば医療面、福祉の面などで困っているような場合には、老人福祉法の措置権を速やかに行使して、かつ、生活における財産の管理などにつきましては、本来ですと、後見の審判がおりた後に権限が生ずるわけですけれども、緊急時対応ということで、私有財産についての一定の保全を社協が行うというような福祉的対応の仕組みをつくってまいりました。
そして、今般、市民後見人の養成が盛んになっておりますけれども、レジュメの方でもお示ししておきましたように、品川区では、平成17年、実質18年から市民後見の養成活用を図ってまいりまして、地域の新しい社会資源の発掘とともに、既存の職業的な専門家とも連携をして、仮に身寄りのない方ということで発見された際に、親族との調整がうまくいった際には、いち早くそういった方々に結びつけられるような仕組みも、地域の中で区社協が中心となって進めてまいりました。
以上のような状況の中で、レジュメに戻らせていただきますけれども、活動状況としては、法人後見受任総数、178件、受任してまいりました。法定後見が173件ですけれども、当初、お元気で「あんしんサービス」などを結んでいた方が、認知症などになりまして、任意後見契約を結んでいた結果として、私どもが任意後見の受任者になっている件も5件ございまして、総数、このようになっております。
余談ですが、ひとり暮らしの方がいよいよという時期になりましたときに、現実的な問題としては、間際の医療同意、あるいは遺体引き取り、あるいはその直後の火葬など、現実的には、そういった方々、法定相続人がいても大変困難な事態になっているというところが現状でございます。
2ページにまいりまして、先ほど御案内させていただきました市民後見人の養成・活用につきましては、17年の後半に、東京家裁本庁の裁判官の方とお話し合いをすることができまして、社会福祉協議会が身近な立場で後見監督人に就いてくれれば、市民後見人を選任できる2つのメリットがあるといわれました。身近な社協が、一定の実績のある社協が監督人につくことによって、本人サイドの方から見ると、市民が他の市民による財産管理に対する不安が相当程度低減されるだろうと。
加えて、後見する市民後見人のサイドに立ちましても、成年後見制度に関する座学を終えたといっても、さまざまな後見実務のノウハウなど持ち合わせていないということも踏まえますと、身近な社協が監督人を務めることによって、随時の相談・助言、さまざまな支援が期待できるといったメリットが生ずるので、東京家裁としては、そういった仕組みの中で市民後見人を生み出せるのではないかというような示唆をいただいて今日に至っております。
私どもでは現在、市民後見人が受任している件数は40件でございます。いずれも区社協が後見監督人になっているといった状況でございます。
最後に、4番目に「地域福祉の課題解決に役立つ資金調達等」ということで、新聞記事をお示ししておきました。東京新聞の見出しで、「低所得者に独自助成 品川社協全国初」というタイトルで報道されたものですけれども、そもそも地域の課題は多岐にわたりまして、地域の課題を解決するためには、やはり一定程度財源などが求められているわけです。社協独自に、地域の皆さんに、こういった課題がある。そのことについて資金援助があればなどという話をしている中で、ひとり住まいのお二人の方が、亡くなった後に、住んでいたマンションを、品川成年後見センターで、とりわけお金がなくて後見の申し立てなどができない、あるいは第三者後見がつけられないという人のために使ってほしいというような趣旨で、公正証書遺言にそういった寄附の一文を書いていただいた、いわゆる遺贈というものでございます。それを活用して、品川区社協独自で、6,500万は、マンションを売却しまして、そのまま申し立て費用、第三者後見の報酬費用などに充てたものでございます。
雑駁ではございますけれども、品川区及び品川区社協の取組みを御紹介させていただきました。
以上でございます。
○和田座長 どうもありがとうございました。
今日は、時間の関係で、報告に対する確認、質問は意見交換のときに併せて、2つの報告が終わってから行いたいと思いますので、御了解いただきたいと思います。
 それでは、続きまして、三重県伊賀市から御報告をお願いいたします。
○伊賀市(津田) では、三重県伊賀市は、行政の方と社協の方と一緒に発表させていただきます。
 前のスクリーンをごらんいただきまして、伊賀市は、松尾芭蕉や伊賀流忍者のふるさととしても知られているのですが、大阪と名古屋のちょうど間にあるような土地でございまして、自然環境に大変恵まれた場所でございます。
お手元の資料に、日付だけ間違っておりましたので、修正をお願いします。23年11月30日現在ですが、先ほどの地図でも見ていただきました、とても広い土地に人口10万人、そして高齢化率がもう既に26.79%となっている、地域ごとには30%を超えるようなところがほとんどであるというところでございます。
 この安心生活創造事業を取り組みさせていただくに当たって、地域福祉計画をどれだけ実践することができるかということに力を入れて取組みをさせていただきました。3年間の安心生活創造事業の年度の間に、第2次計画の策定が控えていることもわかっておりましたので、安心生活創造事業のノウハウを持って第2次計画をどのように策定していくのかということにも力を入れていきました。
 伊賀市の中でも、38の住民自治協議会のエリアがあります。住民自治協議会というのは、小学校区と考えておいていただいたら結構ですけれども、地域の住民の自治組織としまして、一定の権限なりまちづくり計画を持ちながら自発的な活動をすることのできる組織でございます。その住民自治協議会の中でも、高齢化率が特に高い、そして中心市街地型の上野西部と中山間地型の矢持ということで、伊賀市の中でも、地域福祉計画、市街地であっても、中山間地であっても使えるような計画にしていきたいということで、モデル地域を2か所選ばせていただきました。
 伊賀市の地域福祉計画でも、勿論、圏域というのを定めておりまして、市と社協と、そして住民自治協議会が共同で取り組むということで、まずは、最初の2年間は、この第3層から、より身近な地域の5層まで、この5層のことを住民自治協議会と三者共同で取り組むという形をとってまいりました。
 最初の2年間は、申し上げましたとおり、第3層より身近な地域での見守り支援体制を構築しまして、そして、23年度、本年度については、住民自治協議会さんのそれぞれの基盤の構築、完全に自主事業化をしていくための移行期間とさせていただくと同時に、2年間で学ばせていただいたことを、行政・社協内部の施策等の連携強化ということで、社協と行政が一緒に地域の中に入っていかせていただきまして、私が市役所の方を、そして社会福祉協議会に主任チーフ、社会福祉士を1人選任いただいておりましたので、その主任チーフが社会福祉協議会の内部の連携というところに取り組むことにいたしました。
また、地域の中の見守りが進むと、内部の連携がより求められるということがわかってまいりましたので、本年度はそれに取り組んでおります。
一番最初にこの事業を始めたときは、第5層の見守り希望者というのは、福祉を使うのが恥ずかしいだとか、家族は、もうほうっておいてくれというようなことを、第4層の地域会議では、私ら、もうちゃんと見守りできているから、そんな、かまわんといてくれということ、そして第3層の住民自治協議会に至っては、福祉のことまで取り組んでいる暇はないということで、いろいろな反発は確かにありました。それでも、ふだんから、見守りが必要と感じていらっしゃる方をキーマンといたしまして、時間をかけてアンケート調査を実施したり、第4層の自治会ごとで、民生委員さんを中心とした地域会議で、見守り、どうしていこうという話をしていったり、戸別訪問することでご家族の誤解を解いていったり、そして、住民自治協議会では地域ケアネットワーク会議というものを設置していただくように呼びかけいたしまして、それぞれの住民自治協議会で取り組まなければならない必要性というのを説いていきました。
この辺りが2つのモデル地域ではある程度定着してまいりました。それと同時に、見守りのネットワークとして、生活介護支援サポーター養成事業を活用させていただきながら、いが見守り支援員だとか、ご近所みまもり隊というような、それぞれの圏域に合った専門的な知識を持ったサポーターも養成していきまして、既存の民生委員や住民自治協議会の健康福祉部会員などと連携しながらの見守りネットワークというのを構築していくようにいたしました。
いが見守り支援員というのが、先ほどの生活介護支援サポーターを使って、伊賀流の見守り、福祉的な専門知識を持つように養成された方です。現在は400人以上の方がもう既に登録されているかと思います。
専門講座としましては、既に社会福祉協議会が取り組んでいたこのような事業を基礎として、これに基礎講座を受けていただきながらということで実施してまいりました。
「住民同士の支え合い活動と権利擁護施策」の関連としましては、住民同士の支え合い活動がより活発になってくると本当にいろんなことが発見できるようになりました。市民の困りごとは、住民同士の支え合い活動だけでカバーしていける部分もたくさんあったのですけれども、一番最初から言っていただいたとおり、住民同士の支え合い活動だけではやはり解決していかない部分もたくさん見えてきましたし、現在はケースとしてはなくても、それが予防していかなければならない予備軍であるという方が大変いらっしゃる。住民同士の支え合い活動が活発になるにつれて、よりそれが見えてくるということもわかりました。
特に権利擁護施策の部分というのは、住民同士の支え合いだけでは何ともできない部分というのが大変多くございましたので、本年度は、社協さんとより連携を密にしながら、権利擁護施策と安心生活創造事業の取組みを、主任チーフを中心にさせていただいているところです。
勿論、住民の支え合いと権利擁護以外にも、住民の困りごとはありますので、地域福祉計画が全体的にカバーできるような体制をとっていきたいということで取組みもさせていただいております。
ここからは権利擁護の具体的なことを報告いただきますので、社会福祉協議会の田邊の方とかわります。
○伊賀市(田邊) 失礼いたします。それでは、私の方から後半のものをお話しさせていただきたいと思います。
権利擁護の状況につきましては、もう御周知のところでございますので省かせていただきたいと思いますが、いずれにいたしましても、権利擁護を必要とされる方はますます増加するのではないかということは、現状の相談からも明らかであるかと思われます。
「権利擁護支援の必要性」というところでございますが、その必要性については、特に金銭管理、あるいは金銭授受が伴う場合に、幾ら親しい知人等であっても、そのことによってトラブルになる可能性は非常に高いなというのが、今までの相談の実績から挙がってきているようなところです。
その中で、支援の必要性の中に、消費者トラブルでありますとか、債務の問題でありますとか、生活の困窮という問題もございまして、支援をしていかなければいけないことが事例の中に含まれていると。具体的な支援施策として、消費者トラブル、あるいは日常生活自立支援事業、成年後見制度等の適用が必要になるだろうと言われているものが含まれてくるかと思われます。
更には、予防的権利擁護支援、この言葉は私が勝手につけさせていただいたものですが、将来、判断能力が低下する可能性のある方というのはほぼ全員ということになってくるだろうと思うわけですが、その中で将来的なリスクがある方をピックアップしていく必要性があるのではないかと、今回の安心生活創造事業の中では特に思わせていただいております。
特には、親族や家族に将来にわたって頼める方がいるのかいないのか、あるいは、お見えになる場合でも、何らかの理由で親族に頼めない方というのも一定お見えになります。そういった方を、まだお元気なうちに、介護が必要な状況になっていない段階のうちに把握して、そのことを支援していく必要性というのがどうもあるような気がしております。
支援の例といたしましては、先ほど品川区社協さんがおっしゃっていただきましたように、任意後見制度でありますとか、あるいは遺言の問題だとか、死後事務契約の締結であり、ここまでできている案件というのは決して多くないわけですが、問題が悪化して、判断能力低下後では手続は非常に困難であります。私も、何人もの方にそういう働きかけをしていきましたが、「今は無理や」とおっしゃられて、そのまま亡くなったという方がお見えになります。その後の手続というのは大変なことになってまいりますので、そういったことからしますと、判断能力低下後、年齢を重ねれば重ねられるほど非常に働きかけは困難となってきます。
更には、自己決定をする、自分で決めるということがいかに難しいことか。年代的に、今、高齢になられている方、特に80歳代以上の方につきましては、言葉は悪いかもしれませんが、法律的な意味での自己決定ということに対してほとんど接点がない方が、お見えになると思います。例えば女性の方等がそうですが、夫が決め、子どもが決めるという形で、(法的に必要なことを)自分で決めるということに慣れておられない方というのがお見えになるような気がいたします。実際にはそういった場面での自己決定支援というのは、非常に難しいなあというのを現時点で考えているところです。
具体的な施策のところでございますが、今回はビデオを用意させていただきましたので、まずこれを見ていただいて、残りのところでその部分の御説明をさせていただきたいと思っております。こちらの方は、後から御紹介させていただきます保証機能の問題の部分と、市民後見の部分も出てまいりますので、ごらんいただきたいと思います。
(ビデオ上映)
最後に、いろいろな取組みをさせていただいております、先ほど申しました市民後見、成年後見の関係もさせていただいているわけですが、特に保証の問題を取り上げます。地域の仕組みとしての保証機能という部分で、私ども、いろいろ調べさせていただいたのですが、法律的なことに関する債務的な問題等については本来一定法的な責任があるわけですが、それ以外の問題についてはほとんど規定部分がないということから見れば、いかに保証を求める側を安心させるのかということがポイントになってくるのかなと思います。
今回、安心生活創造事業ということで整理しますと、見守りであったり、いわゆる支え合いみたいな部分がかなり大きい。そうしますと、既存のいろんな仕組みを整えることによって、かなりの部分、解決できるのではないか。勿論、それだけで不可能なものもあるだろうと思いますが、そういうことを考えたところです。
 資料の方、飛ばさせていただいて申し訳ございません。
 地域福祉あんしん保証事業につきましては、私どもが保証人になるということを目指すのではなくて、保証人にならなくても済むように、保証人を確保しなくても、入所、入居、就労等ができるように目指すような対策を御本人さんとともに提案させていただき、対応させていただくということを目指すものであって、私どもが保証人になることによって解決するというものを目指したものではないということで御理解いただきたいと思っております。
特に本人の安心生活を進めていく際の壁として保証の問題があるわけですが、次の部分でもありますように、この問題が現にもう既に保証人が必要だという壁となってあらわれている方だけではなくて、先ほどビデオの前に申し上げましたように、もしかすると、これから保証人等が必要となる、保証人等が必要となるかもしれない方というのはある程度予見できます。更には、例えば精神科の長期入院の方だとか、施設入所の方などで自立支援が保証人がいないためにできない等の問題もございますので、そういった部分も含めて積極的な対応をしていくことが必要ではないかなと考えたところです。
更には、地域づくりが大事であるということであれば、安心生活創造事業におけるコミュニティソーシャルワークとの連携が不可欠となってくるというところです。これは早期発見の問題もそうですし、支援体制の構築の場面でも、お互いが、だれもが保証人が必要となる可能性がある、あるいは保証人以外でもいろんな課題を地域のそれぞれの方が抱える可能性があるということを地域の方に御理解いただくことによって、助け合い、支え合いをより促していこうということを考えております。
そのことによって、地域福祉の推進とコミュニティソーシャルワークの向上に寄与できるのではないかと考えているところです。
最後に、地域の課題というのは、地域にこそ解決の手だてがあるのではないかということを考え、我々、更にまた努力を重ねていきたいと考えております。これからは「福祉でまちづくり」ということをモットーに是非進めていきたいと思っておりますので、今後ともよろしくお願い申し上げます。
以上でございます。ありがとうございました。
○和田座長 ありがとうございました。2つの事例発表をいただきましたけれども、大変感心するとともに、刺激的な内容を含んだ発表だったかと思います。
それでは、2つの事例発表についての質疑や意見交換をしたいと思います。どうぞ。
○森委員 どうもありがとうございました。品川の齋藤さんに是非お聞きしたいのでございますけれども、実はこれからいろんなところで市民後見人の育成ということが国の事業としてもなってきます。
問題は、育成の後、ここにも活用という、それは、いろんな意味で、ソーシャルワークを含めてやっていく、ある面では研修、あるいは実習をずうっと通じていく、その仕組みというのですか、仕掛けというのは区社協の方でいろいろとお取り組みしている。どうしたら活用が積極的にできるのかどうか、その辺のお考えと、もう一つ、俗に言いますと、運協といいますか、運営委員会、ここの役割というのが、適正な判断をして、ここにも適否とかいろんなことが書いてあるのですけれども、専門職の方が多い運営委員会ですので、その辺の運営の仕方というか、注意というか、そういうことがありましたら御教示いただければと思います。
○品川区(齋藤) 御質問ありがとうございます。まず、御質問の1点目です。市民後見人を実際に活用するに当たっての課題だとか問題点についての関連のお話だったのですが、基本的に、今、潜在化している多くの後見ニーズに対して、公的な機関が当事者意識を問われているという認識をしっかり持つことが必要だと思うのですね。先ほど御紹介ありましたように、厚労省が32条の2を新設しまして、行政にきちっとした責任をひとつ自覚してもらう、単に自覚だけでなくて実践してもらうということは、やはり行政、社協が市民後見人を実際に家庭裁判所で選任されるような道筋をきちっと示す必要があるだろうと思っているのですね。
そのためには、さまざまな大学、NPO法人、あるいは自治体などで養成した市民後見人が実際に活動できる、要は実務的な更なる支援やら、あるいはそのバックアップ体制をしっかり社協が中心となって市民後見人を支えるというものがない限りは、単に市民後見人に丸投げするような仕組みの中で、市民後見人を、大事な市民の生活を守るその担い手として地域に出してはいけないと思っているわけです。
 ですから、行政が、あるいは社協が、市民後見人を養成するその先には、きちっとリードして、結果として、市民後見人がさほどの負担感なく、しかし、しっかりと法的な責任も果たせるようなバックアップ体制が必要なのだろうと思います。
 それから、2点目の運営協議会の審議、審査です。私どもも、百何十件ほどの受任をしてきておりまして、そういった意味では、職業的な後見人になりかねない状況です。運営協議会でさまざまな識者、あるいは関係者から、恣意的な後見活動にならないように、やはり常に透明性を持った指摘を受ける、審議を受けるということが必要です。
それから、成年後見制度というのは、御案内のとおり、さまざまな課題を抱えたまま今日に至っているわけですから、非常に現実的な後見活動するときには実際に幾つかの壁にぶち当たりまして、その際に、さまざまな識者、関係者からのアドバイス、指導などが必要だということで、成年後見制度を更なる底上げをして、地域の中で安心して、この制度が定着するためには、やはり運営協議会などの存在は必須のものだと考えております。
 以上です。
○和田座長 ありがとうございました。どうぞ。
○森委員 もう一つ、いわゆる安心生活創造の方ですけれども、財源の問題というのは必ず、やはりここでも問題になってきました。特に今回、遺贈によってということです。6,500万、新聞だとそう書いてありますけれども、問題は、地域で市民後見の人たちが活動するには一定の財源がどうしても必要になってくる。区社協を含めて、あるいは市町村社協も、こういう財源をどうしてつくっていったらいいか、この辺のお考え方というのは、たまたま遺贈があったということで一つの大きな財源ができたということは承知しましたけれども、何かお考えはまだ持っていらっしゃるでしょうか。
○品川区(齋藤) 先ほど、遺贈によって地域の課題の一つを解決するということで御紹介させてもらいましたけれども、今、御質問にございましたように、やはり公的な財源にも限度があります。説明を要するまでもなく、何でもかんでも税金を投入する時代でないことはだれしも否定できないわけですから、その中で地域の課題を解決するために、このお金の問題をどうするかという点に立つと、1つは、地域の皆さんの力をかりる必要がある。端的にいうと、これまで一方的に、あるいは恩恵的にという言葉がふさわしいかどうかわかりませんが、受けてきた寄附ではなくて、そういった受動的なものではなくて、ひとつ寄附文化を変えていく必要があるだろうと思っているのです。3.11では、以前にも増して、国民のかなりの人たちが寄附行為をした。中には継続して寄附されている方も大勢いらっしゃると報道されております。
 私どもの地域の中でも、地域の課題を、例えばこの成年後見制度の中で、資力のない人、あるいはこれから多くの連携が必要になってくるNPOの運営なども含めて、こういった活動を支援するものとして、きちっと公的なところが説明を果たして、そして寄附をいただいて、どういった成果が得られたのか、そういったことをきめ細かく報告、説明などをしながら、引き続き、寄附をいただけるといった風土といいますか、環境づくりも、発想も必要なのではないかと考えておりまして、私どもとしても、第二弾、第三弾を考えております。
 こんなところですが、よろしいでしょうか。
○和田座長 ありがとうございました。ほかにいかがでしょうか。
○村田委員 品川区さんも伊賀市さんも、大変地域住民の力を掘り起こして、非常に上手に使っておられるということに非常に感銘を覚えるのですが、特に伊賀市さんの方で、地域住民の支え合いが活発になればなるほど、地域に埋もれている問題というものが浮かび上がってくるというようなことをおっしゃって、本当にそうだと思うのですね。
 私、以前、悪徳商法を撃退する悪徳バスターズを取材させていただいたのですが、あそこにもとにかく住民の方が物すごく活動しておられる。そのように活発になれば、問題が挙がってくると同時に、見守りとかが非常にネットワークがきめ細かく広がっていく。実際目の当たりにしたのですが、どうしてあれだけたくさんの方々が、地域住民の力をかりると言うのはやさしいですが、大変難しいことだと思うのですね。実現するためには、相当な努力やら工夫やら、あの手この手があったと思うのですけれども、どのようにしてあんなにたくさんの人たちを巻き込んでこられたのでしょうか。その辺りのことをお教えいただければと思います。
○和田座長 ではお願いします。
○伊賀市(田邊) なぜこれだけ御関心があったのかというのは、正直、わからないところもあります。ただ、1つは、私たちの投げかけがよかったのと、それから、これではまずいと思っておられる市民の方もお見えになったのも事実だろうと思います。当然ながら、地域の住民の一人ひとり、すべての方がそのような関心を持っていただいているわけではありません。こういう活動に参加されている方というのは、100人なり200人なり、全市民の数からしますと、当然、一定の割合ということになります。ですから、市民の中ですべての方が関心を持っていただけるわけではない。だけれども、だれも関心を持ってもらえないわけではない。
そこのところに、例えば悪徳商法の問題もそうでございますし、後見の問題もそうでございますし、見守りの問題も、それぞれが御関心を持っているところに対して、何か協力できることはないかと思っていただいているところも一方であるだろうと思います。関心を持って頂いている方々が、それぞれのお時間やいろんな経験を生かしていただいて、御活躍いただける場をこちらから1つきっかけをつくらせていただいた、それだけにすぎないのではないか。
 実際に、本当に私たちが想像している以上に自主的ないろんな活動をしていただいています。悪徳バスターズでも、最近は劇団をつくっていただいて、地域のお年寄りの集いとかに出向いて啓発もしていただいているわけですが、そういった活動を私たちからお願いしたわけではなくて、自分たちの中から、そういったものがあった方がいいのではないかということで自主的につくられたものであります。新聞記事にも入れさせていただいてありますけれども、やはり問題意識を持っておられる方というのは決して少ないわけではなくて、必ずお見えになる。ただ、そこと我々の部分がつないでいかに連携を図っていくかというところ、やはり仕掛けが若干要るのかなと思ったところであります。御説明になっていますでしょうか。
○村田委員 私たちの方の投げかけがよかったと、今、最初におっしゃいましたけれども、それは、住民が何となく潜在的に持っている問題意識を非常にとらえて、活動できる場を自分たち社協の方でつくっていったということが、投げかけがよかったとおっしゃったということなのでしょうか。
○伊賀市(田邊) はい。いわゆる市民の困りごとというのは多数あります。私ども社協の場合でも、伊賀市さんもそうですけれども、一人の困りごとが一人の困りごとではなくて、もしかすると同じことを持っている方はいるのではないかということで、そういった部分に対して取り組みをしていきました。ですから、今まで取り組んできたものというのは、私たちがゼロからつくったものではなくて、必ず、何かの御相談とか、そういうお困りごとがあって、だけれども、それはその方だけの問題ではなくて、ほかにも、Aさん、Bさん、Cさんという形であるものである。それが問題として解決を、その御本人さんだけの問題ではなくて、地域的な問題としても考えていかないといけないということで広げさせていただいた結果なのかなと思っているところであります。
○和田座長 ほかにいかがでしょうか。
○宮城委員 品川区さん、伊賀市さん、大変貴重な御報告、ありがとうございました。両機関に共通しているかと思いますけれども、潜在的なニーズといいましょうか、いち早くニーズをキャッチして対応するシステムも精力的に知恵を絞ってつくられたというところは大変共通しているかなと思いました。
それぞれちょっと御質問させていただければと思いますが、私自身、日常生活自立支援事業と成年後見制度に関して、どうせこれは超高齢社会になっていけばニーズは増えていくと。ただ、そのニーズが一体どのぐらいなのか、需要がなかなか見えないということ。これは今日、大変興味深く聞かせていただきましたけれども、品川区社協さんでは、資料2のところで、潜在的利用者は7,200名という推計値を出していらっしゃいます。これはどういう数値といいましょうか、出し方をしたのか。意思判断能力の件であるとか、親族との関係性があるかなと思いますけれども、これは他の地区にも大変参考になる潜在的な利用者数の推計値でありますので、1つは是非これを教えていただきたいということであります。
 伊賀市社協さんの方に伺いたいのですけれども、地域福祉あんしん保証事業、大変これも時代のニーズに合った事業かなあと思いますけれども、日本における保証人のシステムということで、私も非常に考えておりましたけれども、例えばひとり暮らしのお年寄りで身寄りのない方が入院する、病院はもう100%、データありますように、保証人を求めるという状況があるかと思います。
 また、伊賀でさえそうですので、東京で、先ほどもありましたけれども、お年寄りの方、身寄りのない方が賃貸住宅を借りる場合の保証人、これは大都市部ではもっと深刻化しているかなと思います。この事業者と保証人が必要でないような方向性ということも大変重要な流れではあるかなと思いますが、なかなかそう簡単には変わらないだろうと。そうしますと、別に保証人を探すという機能、社協が重要なのか、社協そのものが保証人になっていくのか、事業の実績が出てないものですから、その辺りの実績も含めて、今後の方向性、課題等に関しても御報告いただければと思います。
 以上です。
○品川区(齋藤) 潜在的利用者の把握の仕方でございますけれども、御案内のとおり、成年後見制度は、世界的な基準として、人口の1%ぐらいが利用者として望まれると言われているわけです。私ども、実感としましては、この出し方は、区内の、推計値ですが、要介護度2以上の方の約50%ぐらいが認知症だろうという見込みを立てておりまして、あと、障害者につきましては、現実に障害者所管課や保健所等などに手帳交付をした方ですので、結果としては、潜在的利用者とはいえ、むしろ固い数字として7,200名といった区内の後見のニーズの内訳になっているわけです。1つ懸念しているのは、ここから漏れているまさに潜在的な利用者が相当数いるということですね。とりわけ精神障害者につきましては、手帳交付などの申請をしてない方がいる。
品川区内では、民生委員さんとか、あるいは地域包括の職員たちが、行政も含めてですが、域に大変精力的に入っておりますけれども、いかんせん、この後見のニーズを持っている方というのは、自分で申請をするという、自分でこの制度を求めるということがどうしてもできないそうですので、その辺につきましては、今、御指摘いただいたように、このアウトリーチにいかに敏感になって、精力的になっていくかということが、やはり公的なところが問われているだろうという理解でおります。
 以上でございます。
○和田座長 ありがとうございました。それでは、伊賀市さん、お願いします。
○伊賀市(田邊) 御質問ありがとうございます。私どもの部分は、確かにおっしゃっていただいたとおり、どちらかというと解決策は、保証人にならない方が難しいだろうと思っています。ただ、本当に保証人が必要であるならば、制度的に対応が必要であるならば、社会福祉協議会として考えないといけない部分もあるわけですが、今、求められている保証人の在り方、例えば入院の問題でも、医療同意の問題もそうでございますし、ほかの身元引き受け、死亡時の対応もそうですが、すべてが法律的な根拠を持っているものではないということからしますと、保証を手助けするということが本当に解決策としていいのかというところから、この話を始めさせていただきました。
 ですから、この事業が、事業という形はとっておりますけれども、保証人にならなくて済むように働きかけていくという取り組みでございますので、なかなか実績としての出し方が正直言って難しいところもございます。
ただ、ここで一言申し上げさせていただくと、この伊賀の地域だけでこの問題が解決できるわけではないことは重々わかっているところでございますので、例えば医療同意の問題、あるいは本当に保証人が、今の現状として必要で、対策としてこれしかないのだろうかというところは常に感じております。これから本当に保証人が得られない方が日本全国で増えていく中で、それぞれの取扱い、個人努力だけで問題解決していくのは極めて困難ではないかと思いますので、勝手な意見でございますが、是非こういった部分でも御検討いただけたらありがたいなと、質問というか、答えになっているのかわかりませんが、お答えさせていただきます。
○品川区(齋藤) 私も、ちょっとその件につきましてよろしいでしょうか。
○和田座長 どうぞ。
○品川区(齋藤) 品川も大都市の一角を、下町ではありますけれども、占めておりまして、先ほど御質問にございましたように、品川で、いわゆる保証人制度、あるいは保証的な機能をどのように果たしているかにつきましては、法定後見で、成年後見人等になったときには全く問題がないわけですね。この保証人という問題は、確かに一部、施設で保証人を求められますけれども、後見人が財産管理権限を持っていることの説明をすると、大概、問題なくおさまってしまうということなのですね。
問題は、そういった法定後見を使ってない、私どもで言えば、判断能力があるひとり暮らしの方などの入院だとか、あるいは賃貸住宅での場面です。私どもが、そういった方に対してどのように実践行動しているかというと、入院につきましては、医療相談員ないし経理の担当の方と話し合いをもちます。私どもの利用者とは、委任契約を結んでいて、それで、支払いなどについては、例えば病院の方で、入院保証金のほかに、どうしても入院費用の支払いが心配だということなら、そういったあらかじめ預託金などを確保していきたいというものについて要望を出していただき、そのことについてきちっと私どもが支援できるという、本人を通じてということですけれども、そういったことをしております。
 それから、賃貸の住宅、アパート、マンションなどにつきましては、利用者さんにつきましては、まず、伊賀市さんもおっしゃっていたように、問題の多くは、賃料未払い、あるいは損害賠償など発生させた場合、あるいは、亡くなったときの、あるいは残置処分だとかがあるわけです。そういった部分を切り分けて、つまり、亡くなったときの緊急時の連絡だとか、遺体の問題だとか、残置処理だとかについては私どもがかかわれるということですね。
それから、賃料未払いの取扱いですけれども、2つの方法を大家さん、オーナーさんと話をしておりまして、1つは、御存じのように、やはり保証協会を使うのですけれども、最近、保証協会のトラブルが多いのですね。ですから、オーナーさんには、私どもと利用者さんとは、あんしんサービスを契約していること、その利用者についての一定の財産管理権を持っていますというようなことを説明して、品川区内ではだんだん、私ども社協がついていると、賃料未払いの分についての心配は要らないというような機運が高まっております。また、最近の動きの中では、品川の宅建協会と話し合いをしまして、オーナーさんはひとり暮らし高齢者に貸すのはやはりためらいがある、つまり保証人の問題、そして、いざというときの問題についてです。宅建協会も、区内でのひとり暮らしの保証人の問題、あるいは残置処分などの問題について社協と一緒に応援をしていきたいと。つまり、オーナーさんに協会としても働きかけたいということで、今、私ども、品川成年後見センターと宅建協会で話し合いをしているところでございます。
 以上です。
○和田座長 ありがとうございました。どうぞ。
○林委員 今、品川区と伊賀市の方の御説明をいろいろお伺いいたしましたが、ちょっと具体的な内容でお聞きしたいと思います。ちょうど品川区の方でお答えがあったのですけれども、品川区は、市民後見人養成事業、あるいは伊賀市さんは地域福祉あんしん保証事業ということで、一般市民を募ってこういう事業を展開されているわけですけれども、そんな中で、今も少しお話がありましたが、法定後見人のような、いろんな金銭的な問題点も出ようかと思うのです。そういうときに、いわゆる市民の後見人、あるいは、市民から募った保証人と、大きな問題点とかトラブルが発生した場合、伊賀市、あるいは品川区さんの具体的な内容の後方支援ですかね、そういう中身を、ちょっと具体的なあれで教えていただけたらと思います。
○品川区(齋藤) 後方支援のバックアップの御質問でした。品川では、法定後見制度につきましては、先ほど、ほんのわずかですけれども、御紹介しましたように、品川が、市民後見人が選任される際には、セットとして、社会福祉協議会が後見監督になるということなのですね。それで、先ほど、2点のメリットが生ずると申し上げましたけれども、もっと細かい点で言いますと、市民が他の市民によって財産を管理される、後見人は全面的な財産管理権を法的に有しているわけですから、そのことに対して、どうもまだ心配な向き、懸念される本人、あるいは家族の意向があるわけですね。
このことについて、どうしたらそういった懸念感だとか、あるいは現実のリスク軽減を図れるかというところで、品川社協が1つ工夫しているのは、市民後見人さんがいわば本人の財産を管理するときに、自宅で管理するのはやめてもらいたいと。幾ら耐火金庫に入れるとしても、自宅で管理するのは、後見を受ける側からするとやはり心配だと。それで、社会福祉協議会が金融機関と契約をした貸し金庫に納めてもらいたい。これは1つリスク軽減ですね。
 それから、市民後見人が過失などで御本人に損害を発生させた場合、こういったことも後見活動で起きないとは限らないわけですから、そういった際に、従来の保険とは違った市民後見人用の保険というのが、都社協の方で保険会社とそういったメニューをつくりましたので、その保険料を全額社協が市民後見人さんに助成するということで、つまり、問題が発生したときに、少なくとも金銭的な面では全く御本人に大きなダメージを与えないようなバックアップ体制を1つつくっているということですね。
ソフトの件につきましては、緊密な監督業務をしておりますので、助言、アドバイスなどは定期的に、3か月ごとにしております。このような具体的な支援方法は、バックアップ体制をしているということでございます。
○和田座長 実際に今まで何かトラブルが起こったということはあったのですか。
○品川区(齋藤) 品川社協の方では、トラブルが現実に起きたということではないのですけれども、御存じのとおり、認知症高齢者など、あるいは一部の障害を持った方の症状に「とられ妄想」ということは頻繁に生ずるわけですから、それに対する対応は、今申しましたようなハードの面でがっちり支えることと同時に、市民という後見人であったとしても、やはり適切な距離感を持って、場合によっては複数対応などの、つまり、社協としてできる側面支援なども意識しております。そういったところで、事件性といったものは今のところ生じておりません。
○和田座長 ありがとうございます。伊賀の方、いかがでしょうか。
○伊賀市(田邊) 市民後見の方は、先ほどビデオを見ていただいたように、現在、1件でございますが、こちらに関しましては、品川区社協さんと同じように、法人後見監督を社会福祉協議会として、おこなっております。勿論、そういう部分での市民後見のサポートもあるわけですが、チラシにも入れさせていただいておりますように、私どもの伊賀地域福祉後見サポートセンターは、もともと後見人全体のサポートということも主眼に置いております。これは市民後見にとどまらず、専門職後見であっても、親族後見であっても、要するに、後見人として実務を行う際に関しては非常に不安をお持ちです。裁判所にも勿論御相談をしていく場面はあるわけですが、やはりそれだけでは不安であるとおっしゃられる方もお見えになります。
 ですから、そういった裁判所の機能だけではなくて、私どもは福祉的なアプローチというのは得意分野でございますので、その辺をうまく生かしたところの体制を整えていくというのを、伊賀市と、サポートセンターに関しましては名張市からの委託に基づいて行わせていただいている一環で市民後見もサポートさせていただいていると御理解いただければと思います。
 それから、保証の部分につきましても、社会福祉協議会というのが、先ほど、品川区社協さんおっしゃいましたように、日常生活自立支援事業を初めとして、既存の行ってきた事業に関する実績というか、ありがたい話ですが、社協という名前が理解をいただいておりますので、社協がついてくれているのであればというお言葉というのはかなりいただいております。
そういったことで、この保証の部分も、地域で生活されておられる方々等をお助けさせていただくという部分で、社協が何らかの役目を果たせればというところで取り組ませていただいているところでございますし、その源としましては、行政の方でのセーフティネットの役割とか、あるいは、この保証機能も日常生活自立支援事業も後見サポートセンターも市地域福祉計画に位置づけをいただいておりますので、そういった行政の施策の一部としての扱いで私どもの事業活動を応援していただいているという部分もあるだろうと思いますので、そういった部分を生かしていきたいなと思っているところです。
○和田座長 よろしいですか。
ほかにありますか。
○中村委員 ありがとうございました。こういう取り組みが進んでくると、本当に地域の中で安心感が支えられるなと思いました。初めの森委員の財源の話にちょっと関連して話が戻るのですけれども、私の関心としては、こういったことが、つまり、保証機能を地域で支えるとか、あるいは成年後見の仕事を支えていくとか、そういうことは、市民の寄附、財源が、多分、苦しい事業かなと思うのですが、こういった取り組みは、市民からの寄附を呼びこめるテーマとなりうるものなのかどうかということが1つあります。
というのは、先ほどもありましたけれども、お世話になったからということで遺贈されるというのはごく自然にありそうなことだと思うのですけれども、この事業の利用者の場合は、その時点では判断能力を失っていらっしゃるわけですから、お世話になったからといって、寄附をなさるということはちょっと現実的ではないルートかなあとも思うので、そのことについて、あと、それ以外の一般の人というか、幅広い多くの人たちが、こういった財産管理や金銭管理ができない比較的資力の低い人の権利を守るために寄附しようと思ってもらえるものなのかどうかというところが、ちょっと私はよくわからなくて。つまり、こういったとりくみはみんなの寄附心をそそる、促進するテーマになるのかどうかということなのですが、その点について想像も含むのかもしれないですけれども、経験の中から何か教えていただければと思います。
○和田座長 では、まず品川さんから。
○品川区(齋藤) 寄附を受けるということに関してですけれども、御指摘のように、判断能力が低下した方から寄附を受けるというのは、これはやはりタブー視しなくてはならないし、それは積極的に求めてはいけないということだと思います。しかし、そういった判断能力のない方に後見人として選任されますと、後見報酬が御本人の資産から支払われることになりますので、そういった意味では、これまでの社協の福祉関連事業の中ではちょっと珍しいぐらいに、収入としては入ってくる。それも結構な額が入ってくる。法律行為をすれば、例えば御本人が施設入所をするために、御本人の住んでいる不動産などを売却すれば、裁判所の方で相当加算してくれまして、相当な報酬額になるという部分もあるのですね。勿論、御本人に資産あればということです。
 それから、それ以外の一般の方による寄附をという点ですけれども、私どもはこのように考えているのですね。福祉というこれまで社協が行っていた事業の中では、いわゆるお金について発信するということが余りにも消極的だったのではないかと思うのですね。ですから、私どもが地域の中で抱えている課題について、例えばこのぐらいの財源などがあれば解決できるということも含めた課題解決に向けた視点で発信していく必要があるだろうと思っているのですね。私ども、先ほど遺贈の御紹介をさせてもらいましたけれども、利用者さんとか地域の方と話をしていく中で、こんな例があったのです。
 相続で相当な額になったので、税金で持っていかれてしまうと。そういうことであるので、社協でやりたい事業についての話を聞かせてくれということを持ちかけられた例もあります。また、お手元の新聞記事に出た結果として、社協がこういった具体的な事業にお金を使うのだったら、私も遺贈するよということで、弁護士さんや遺言の作成依頼をされた方から連絡がありました。御本人があの記事を見て、こういった具体的な透明性のあるものに使うということであれば一部を遺贈するとかいうことなのですね。
 ですから、今後は、地域の課題解決のためにご寄付などをつのるという積極的な視点が必要なのではないかと私どもは思っております。
○和田座長 ありがとうございました。伊賀の方からお願いします。
○伊賀市(津田) 伊賀の方では、寄附、答えから言うと、ちょっとまだ難しいのかなとは実感しています。安心生活創造事業自体が、地域の住民の方々がどうやって見守りの体制を築いていくかというところだとか、行政や社協内部を云々ということで、お金がどうやったらかからずに、ふだんの活動を整理整頓していくことで安心生活が実現していくのか取り組みを進めているところだとか、あとは、住民の方々が、同じ地域に住んでいる方が困っているのだから私らが何とかしようということで、自分たちのマンパワーを奮起していくという部分がとても伊賀の特徴なのかなと思っているところからすると、今ちょっと寄附を呼びかけるというところにも至っていけないというところが現状ですが、第3層の地域ケアネットワーク会議をさせていただいているときに、そこの住民自治協議会エリアにある企業だとかにも入っていただくようにはしていただいています。
そうすると、企業の方で何かできることがというときに、昔から、お金が必要であるとかいうときには企業の方が御寄附くださっていたとかいうところがありますので、権利擁護の部分でも、各企業さんにこれから御説明させていただくことが必要かとは思っています。何ぶん、この地域福祉計画の5か年、本年度が2次計画の初年度ですが、そういう企業さんだとか事業者の役割というところも、今回の地域福祉計画でははっきりとうたわせていただいているので、可能性があるとしたらそういうところを一生懸命開拓していく必要があるのかなとは実感しております。
以上です。
○和田座長 ありがとうございました。どうぞ。
○永田委員 どちらの報告もありがとうございました。障害の方とか、特に認知症の方で後見が必要になるということも、何らかの形で医療とか介護とのつながりもあって、そことの連携とか、地域としての検討会ではなくて、個別の検討ということもケースとしては積み重ねられていると思うのですが、実情としては、介護保険サービスを担っている職員たちと後見人の方との一緒の話し合いの場がほとんどない。まさに後見が最終目的ではなくて、御本人が自分の権利が守られながらよりよく暮らすということについては、後見活動の方についても、介護サービスの方としても、後見がついたとしても、まだ本人は語る力があったり、それぞれのコミュニケーションが必要だったり、御本人の情報とか、かなり後見活動と介護サービス側の情報で共有の部分、それぞれが共通情報を持っていたり、本人にとって何が必要かということの検討なんかは相当共通の活動部分があるのですが、後見活動というのと介護のケアプラン作成とか介護活動、特にまた医療も入れたりすると、そういう専門職同士が法律の関係者と介護、医療側のところがきちんと、その後見を受けている人についての検討をしたり情報共有したりということがまだこれからの大きな課題だと思いますが、そういう協働についてそれぞれの地域でお取り組まれたり仕組み化されているものがあったら是非ちょっと教えていただきたいと思います。
○和田座長 では、品川さん、お願いします。
○品川区(齋藤) 医療、介護、福祉の方々との連携の問題ですけれども、先ほど私どもの資料2で御説明をして、時間の関係で丁寧に御説明できなかったのですけれども、私ども、品川区では、御本人について、後見が必要と思われる方について、発見・相談があると、このケース会議というものを開くのですけれども、ここに掲げてありますように、この時点から、行政の職員、介護支援センター・地域包括支援センターの職員、民生委員さん、社協職員とで一緒になってケースの分析をする。
しかし、これでおしまいでなくて、ここから発展して、例えば後見人候補の時点、あるいは現実に後見人として選任された後にも、折々、ケースカンファレンスを開きまして、介護のスタッフ、それから地域の方、そして後見人ということで、一緒になって御本人を支える確認の場を設けているのですね。後見人は確かに法的な権限を持つわけですけれども、全体として見れば、御本人にとって一支援者でしかないという認識をしっかり持つ必要があるわけで、そのためには、介護、医療にかかわる人、近隣の方などとの連携がないと本人を支援するということにはならないので、ケースカンファなどを開きながら、あるいは、折々カンファレンスをして相互の連携を図り、本人のために効果的な支援はどう展開していくかということを、私どもが中に入ってセッティングしているところでございます。
○和田座長 ありがとうございます。伊賀の方、お願いします。
○伊賀市(田邊) 私どもの方でも、個別の部分で、できるだけケースの検討会の方は開催していただくようにお願いしております。サポートセンターの方で御相談あった案件については、就任当初等も含めて、そういう場つなぎというか、関係者がまず集まっていただくというところから始めないといけない場合もございますので、それは市民後見であっても、専門職後見であっても特に必要だろうと思います。法律の先生方には福祉の関係が余り御存じないという方もございますので、そういった場合は、御依頼いただければ私どもが間に入らせていただくこともございます。また、相談の部門から、ケース検討の部分で、例えば後見人をつけるかどうか、申し立てをするべきかどうかというところも含めてケース検討会等で検討してから、その部分を進めていくという形をしております。
更には、今はまだこれからの取り組みでございますけれども、医療、福祉、保健の関係者等での検討を伊賀市地域福祉計画の中で検討組織を立ち上げ、できるだけ連携を図っていけるように、組織間を超えた伊賀市内での取り組みができるように伊賀市が中心となり働きかけをしているというところです。
○永田委員 ありがとうございました。今の品川区さんと伊賀市さんのそういうケース検討を通じて、日々、本人を支えている人との情報交換をしっかりしながら、どのような方向性とか、どのような後見をしていくとか、そういうことの日々支えている人との情報共有をしっかりしている仕組みづくりというのが、今回のこの安心生活創造事業とかの中でもきちんとしていく必要があるのではないかなと思います。
これはもう当たり前なのかもしれませんが、現状では、後見人が使われたときも、今も出てきたスムーズな連携というのが、在宅からスムーズな入所、在宅からスムーズな精神病院の入院というように、連携の形としてはスムーズなようなのだけれども、本当に本人の今の状態とか望む暮らしからしたら、それが本人にとっての権利の最善の望む生活なのかということで言うと、本人の望みとか現状ではなく、連携のための連携で入所、入院の手続を進めるとかの後見になっているケースも、特に認知症の方の場合、しばしば散見されて、今、現場でも課題になっています。
そういうときに、時には現場側との話し合いがなされ、情報も聞かれていないとか、意見を伝える場もなく手続としては進んでしまって、まだまだ支えられていると思っていたのが、いつの間にか、本人が場所移動されていってしまうということも一方ではやはり起きがちな面だと思いますので、そうした、だれのための後見で、後見という権利擁護が本当に本人にとっての後見になるための協働としての検討会をしっかりと進めるという仕組みとして、今、お二方の事例等は非常に重要なものだと思います。
○品川区(齋藤) 一言よろしいでしょうか。
○和田座長 どうぞ。
○品川区(齋藤) 今、御指摘いただいた点に関してですけれども、成年後見制度というのは権利擁護を目指すべきはずが、後見人の判断次第では権利侵害になるということをやはり肝に銘ずべきであって、今、永田委員からお話ありましたように、だれのための支援なのだというしっかりした視点が必要だし、そのためにはやはりあくまでも御本人の主観的な意思を、何らの評価を加えることなくしっかり見極めて、それに対して一定の保護をするときに、その保護が、だれが見ても、客観的であって、社会的に許されるものだといった保護でない限りは、やはり権利擁護とは別な方向にいくのだろうと、感じています。そのつもりで今後もやっていきたいと思っております。
○和田座長 ありがとうございました。まだいろいろ御意見があるかと思いますけれども、もう一つ、今日は課題が残っていますので、この辺りで議論としては終わりにしたいと思いますが、私の方で今日の2つの事例の中から感じた点をお話ししたいと思います。
第1は、安心生活をどう実現するのかということで、今まで定期的な見守りを必要とする人をいかに発見し、適切な支援の仕組みをつくっていくか、いろいろすぐれた取り組みのお話を伺ってきたのですけれども、権利擁護の取り組みをしっかりつくっていくことが本当の安心生活につながるのだということが、今日、御報告を伺ってわかったという感じがいたしました。
2つの報告に共通しているのは、後見制度や、地域福祉権利擁護事業、日常生活自立支援事業をただやっているというよりも、ニーズにこたえて、総合的にその人たちの生活が地域で安心して成り立つような支援の仕組みを考えていらっしゃるということが大事な点なのではないかと思いました。
そういう活動をしていただく上で、1つは、市民の方々の力を引き出している。社会福祉協議会や行政だけでやっているというのではなくて、市民後見人をしてくださる方とか、あるいは安心生活創造事業の中でのさまざまなこの活動に参画していただく方々を増やして、そういう方に支えられてできている。
もう一方で、社会福祉協議会が、そういう方々が活動できるような支援をしっかりつくられている。だから、裁判所も安心して市民後見人の方をちゃんとお願いをするという仕組みができている。市民後見人ができても、実際に受任してないというところがありますけれども、そこは恐らく、裁判所から見て、こういう仕組みがないから安心できないということなのではないかと思うのです。そこまできちんとできて、市民の力が引き出されて、安心できる仕組みができているという点も、今日は非常にいいことを教えていただいたなと感じました。
第2は、保証機能を地域でつくるという事。これが社協で保証人を紹介するとか、あるいは社協が保証人になるという発想のように見えますけれども、実はそうではない。保証人が求められている中身を分解して、現行の仕組みの中できちんとそれにこたえられるのではないかと考え、それを行っていられる。そのことによって、保証人を求められている方々が安心できる。それだったら保証人がいなくてもそれでいいですよと、このようにされているという点は非常に大事なことではないか。医療であれ、介護であれ、住宅であれ、そういう方々は、不安だから保証人を求めていらっしゃるのですけれども、保証人に代わる中身でどうするかということをきちんと組み立てられて、それが保証機能ということだと思いますけれども、この考え方は、これから地域福祉をつくっていく上で非常に重要なのではないかと思いました。
品川の場合も、お話を後で伺ったところでも、ほぼ同じ考えですね。入院の場合にはどういうことが問題になるのかとか、アパート借りる場合にはどういうことが問題になるのか、それについてきちっとした対応を細かくつくられていることで相手の方が安心されるという仕組みができているということで、この両方の取り組みが同じだなということを感じさせられました。こういうところまで安心生活の中身がつくられていけば、まさに地域での保証機能を地域でつくるということになっていくのだなと思いました。
第3は、お金、財源の問題についてです。これは今までも議論がありましたけれども、どうもお金については、受け身でいただくというのではなくて、こういう事業、活動がこの地域にとって本当に必要なのだ。こういうことがそれによってできているんだということをお知らせし、発信をして、積極的に応援してやろうという人たちを確保していくということが非常に大事なのではないかというお話が、今までもありました。今日も、必ずしもすべての人の関心が今あるということではない問題でも、関心を持っていただける方がいらっしゃる。それだったら応援しようという方がいらっしゃる。
そういう意味では、すべての人に浸透して、そして、その結果として支援が受けられると必ずしも考えなくても、発信し続けると、それに関心を持っていただける人が出てきて、応援しようという人が出てくる、そこが大事なのではないかというお話がありました。活動の種類、あるいは事業の種類が増えてくれば、これには余り関心ないけれども、この問題には、関心あるという方々も増えていくのではないか。
その意味で、お金は、本当にそれを応援しようという気持ちが固まった一つの結果にもなりますので、お金をいただけるようにするところまでちゃんとやるということは非常に大事なのではないかと思いました。
第4は、従来、後見制度や、日常生活自立支援事業などの場合に、今日お話があったように、その対象の方をめぐってケースカンファレンスをするという発想は余りなかったと思うのです。これが実際に行われている。後見制度もその人の生活を守っていく上での一つだという考え方と実践が地域で広がっていけば、地域生活が継続できる、安心できるということになっていくのではないか。それを見ている市民の方、住民の方も、あのようにつくられていくのだったら、我々の生活も安心できるのではないか、もうちょっと応援しようかとか参加しようかというところにもつながるのではないかと思いました。
この安心生活創造事業を進めていく上での一つの大きなポイントになるところを今日はお話をいただけたのではないかと思います。2か所からのそれぞれの非常に貴重な事例についてはお礼を申し上げたいと思います。
次の議題に移らせていただきますが、報告書のまとめ方(案)について審議したいと思いますので、事務局からまず説明をお願いいたします。
○中島地域福祉専門官 それでは、資料4をごらんいただければと思います。
これまで、この本検討会で議論していただきましたものを、まず課題を可視化するといいますか、見えるようにするということで、このような座標軸におろしてみました。縦軸が単身化、共同化、横軸が都市化、過疎化ということでございます。例えば非常に単身化が進んで、孤立化が深刻化しているということの指摘がございます。そういった観点について落とし込んだもの等ございます。
まず、整理としましては、この間、地域特性別に当初議論していただきましたので、以前は限界集落型と言っておりましたが、最近は小規模高齢化集落という言い方が多くなってきておりますので、そのような表現に変えさせていただいております。それから、集合住宅・旧ニュータウン型、都市コミュニティ再生型をこのようにそれぞれ置かせていただいておりますが、それぞれの課題、テーマにつきまして、このように見えるような形にしまして、共通に必要なもの、見守りシステムの確立ですとか財源のこと、コーディネーターのことは真ん中に置かせていただいているということでございます。
今日御議論いただきました権利擁護につきましても、重要であるということで、このように置かせていただいているところでございます。後で参考にごらんいただければと思っているところでございます。時間の関係で、次の資料に移らせていただきたいと思います。
このような、今まで御議論いただいた課題につきまして少し整理させていただきました上で、まとめ方の御提案ということで御意見を賜りたいと思います。まず最初に、問題提起としまして、今回、安心生活創造事業を取り組むに当たっての課題の可視化をしっかりしたいと思っておりまして、「2015年の高齢者介護」の報告書でもしっかりとそういったところが出ておりますけれども、孤立の問題ですとか単身化のことですとか、あるいは買物支援のこともかなり御議論いただきました。今回、非常に大事な権利擁護ということについても御議論いただきましたので、こういったことをしっかりと見えるように最初に提示できたらと考えております。その上で、今回の事業のねらい、この検討会の目的等を整理させていただくということでございます。
次に、「安心生活創造事業の概要」ということで、内容に入っていく前に、3原則について、その考え方、それから地域福祉推進市町村の取組みについて、そのポイントをまず整理して、こういうところが非常に重要であるということを、まず読む方におわかりいただけるような整理ができたらと思っております。
続いて3番目に、安心生活創造事業に取り組んでいる58か所の地域福祉推進市町村のうちの成功事例をここに書かせていただいて、それは原則ごと、あるいは地域特性ごと、テーマごとにわかりやすいような形で記載できたらと考えております。
次に4番目でございますが、この事業から見えてきた事業の成果、例えばもれない把握のシステムというのが先進地域では確立してきておりますし、名簿の更新等も行われる仕組みができつつあります。それから、新しい公共の観点から、民間事業者の御協力や、あるいは団地自治会等のNPO化による支え合い等が進んできておりますし、あるいは総合相談窓口をつくって取り組んでいただく自治体も増えてまいりました。自主財源についての関心も高まっております。こういうことを改めて整理させていただきたいと思いますし、一方で課題もございますので、そういったこともここで記載させていただきたいと思います。
そういう中で、5番目としましては、この事業から見えてきた、全国発信できるようなモデルの提示、あるいはその方法について提示できればと思っております。
最後の「おわりに」でございますが、こういったことを継続的に取り組んでいくという視点から、最近の地域主権という大きな動きをとらえることと、総合相談体制の確立、あるいは、今日、伊賀の事例でも大変たくさん名前が出てまいりましたが、地域福祉計画に位置づけていただくということで継続的な取組みになっていくということかと思いますし、また、改めて残された課題も整理させていただけたらということでございます。
まずは、まとめ方の(案)ということで、こういう枠組みで進めていってよろしいかということで御意見をいただければと思っているところでございます。よろしくお願いいたします。
○和田座長 ただいま説明がありました報告のまとめ方について議論したいと思いますが、御意見、あるいは御質問ございましたらどうぞ。
○村田委員 4番の「安心生活創造事業を実施する中で見えてきたこと」という中に、先ほどから出ている保証の在り方の問題ですけれども、これは別に保証人とか身元引受人というのがどこでも、特に住まいと医療の分野で必ず求められるということが現実ありますね。それはまるでそうせねばならないように私たちはみんな思っているのですけれども、何の法的根拠もなくて、ただ、家賃払ってもらえるか、医療費払ってもらえるかという事業主側の心配が今こういう結果になって出てきているわけですね。
だけれども、世の中一般は、ねばならないとみんな思っている。特にこれからひとり暮らしの人が物すごく増えていく中で、今までのように、保証人、身元引受人が必ずいなければならないというような一般的な考え方のまま、この事業の報告書をまとめるのか、それとも、それは何の法的根拠もなくて、現実問題として、今、伊賀の一つの方法論として、現行の中からいろいろ保証のあり方を見ていくみたいな方法論が示されましたけれども、これから、ひとり暮らしや高齢者だけの世帯が増える中で、この保証人、身元引受人に対する、新しい時代に沿った考え方みたいなものも、課題、見えてきた中に1つ入れた方がいいのではないかという気がしました。
○中島地域福祉専門官 ありがとうございました。大変重要な御指摘だと、我々もそのような認識でおりますので、また、文章化したときに御意見を賜れればと思っておりますので、よろしくお願いいたします。
○和田座長 ほかにいかがでしょうか。
○森委員 今の村田委員のお話ですけれども、これは例えば厚労省の中だけの問題ではなくて、恐らく法務省を含めた、契約ということに対するいろんな法的なそういう問題があるから、ある面では大きな課題としてこれから研究していくとか、そのような位置づけにしないと。やり方は、今回教えていただいたやり方もあるかもしれないけれども、一般的に考えたら、いわゆる法律の大きな壁があると思います。こういうことは、例えば報告書の中で書き込むことによって次の展開ができるのではないかということ。
それから、これは全然違いますけれども、まとめ方の案のところで、上から2つ目の大きなかごの中に、「善意の支え合いの限界」とあります。実は今回、私は、善意の支え合いというのは互助と解釈したのですけれども、互助というものがすごく大きな。3.11を含めて。そうすると、こういうことに対してはこれからもっといろんな意味で、新しい公共を含めたそういう中で伸ばしていかなければいけない、もう一回取り戻さなければいけない、そういうことではないだろうかと。私、「限界」という、ちょっとその辺の言葉がひっかかったものですから。
○中島地域福祉専門官 これは、例えば今回のような権利擁護のことですとか金銭管理のことですとか、このような課題を、従来のように、民生委員や自治会長の方にお任せしていくということでは難しいのではないかと考えて整理しております。つまり、「善意の支え合いの限界」を、新しいニーズが出てきているということの意味合いで使っておりまして、決して絆の重要性というのを否定しているわけではございませんので、その辺は書くときに注意をして書きたいと思いますし、最初の御意見につきましても、どこまで書けるのか、書けない部分は残された課題というところで書くということにもなろうかと思います。ありがとうございました。
○和田座長 ありがとうございました。ほかにいかがでしょうか。
○中村委員 4の「安心生活創造事業を実施する中で見えてきたこと」というところに、是非、この事業を通して見えたひとり暮らし等の方々のニーズ、生活課題という項目を入れていただきたいと思います。それから、できるならば、そのシステムの中で大事な役割を果たすであろう、一定のエリアを見守る職員の役割というようなことについても是非書き込んでいただければと思います。よろしくお願いします。
○中島地域福祉専門官 ありがとうございました。参考にさせていただきます。
○和田座長 ほかにいかがでしょうか。
○宮城委員 報告書といいましょうか、この安心生活創造事業、まず1つ、名称が大変広いわけですね。これからの時代で、不安感、不安をもたらす要素というのはいっぱいあるわけで、その中で、少し射程といいましょうか、絞らないとなかなか一般化というのは難しいかなあと。安心生活創造事業に関してどういう効果を持つのかということは少し絞りながら考えていく必要があるかなということが1点であります。
 それと、後で地域コミュニティ復興支援事業、御説明あるのかもしれませんが、私も、東日本大震災の現地でいろんな支援、調査活動をしておりますけれども、改めて、日本でこの災害の多発化といいましょうか、かなり今、一般市民の方の不安もありますし、意識が高まっているなというのを実感しております。個人情報の問題も含めてですけれども、そういう意味での災害とこの安心生活創造事業の関係性といいましょうか、これは、ちょっと言葉が不適切かもしれませんが、一つの好機ではないかなと。一般市民であるとか、関係者を巻き込むという。
そういう意味では、震災だけでない、今日もありました犯罪であるとか、風水害も含めたということがありますので、そういう要素を入れ込んだ、この事業が持つ意味というものを是非入れ込んでいただくといいのではないかと思います。
○中島地域福祉専門官 ありがとうございました。今年の6月に、仙台で「被災者の孤立防止に関する有識者会議」が開催されました際に、安心生活創造事業の好事例5事例と孤立防止のポイントにつきまして御報告させていただいたところでございます。それから、今、58か所の地域福祉推進市町村でも、災害時要援護者の名簿づくり、こういったものと漏れない把握というものを関連させたような取組みも進んでおりますので、そういったところも含めて、安心生活創造事業との関係性ということで何かまとめられるところがございましたら整理させていただければと考えております。御意見、参考にさせていただければと思います。ありがとうございました。
○和田座長 ほかにいかがでしょうか。
○村田委員 ちょっと私もどう考えていいかわからないことなのですけれども、成年後見、権利擁護で、市民後見人を増やしていこうというのはこれからの大きな流れで、絶対に必要とされている分野なのですが、その人たちが担うのは主として身上監護の部分に期待されている。一方で、最高裁判所が、これはたしか2月から、信託制度を導入すると。あれは一定の金額の制限があったのでしたか。そうすると、市民後見人とのかかわりはそんなにないのですかね。まるで、要するに身上監護をさせないような制度ですね。信託って、財産だけ守ればいいみたいな。
そうなってきたときに、後見人の、成年後見制度全体の、財産を守るだけでなくて、身上監護をしっかりやっていこうというこの新しい考え方がここに来てちょっとトーンダウンしてしまうという、そういう国の大きな流れというのを、私は、今、非常に危惧するのですけれども、それを権利擁護の中でどうとらえていったらいいのかちょっとわからなくて、どのようにするか。全然方向が違うのですね。
○品川区(齋藤) 私がコメントする立場でないのですが、今、委員の方からお話ありました信託制度の件は、実務者の間でも余りはっきりしてない部分が多いのですね。最高裁、法務省のおっしゃっている点は、基本的には親族後見人の横領背任などが非常に目立つと。たまに、いわゆる職業的にやっている方のそういった報道事例もありますが、方向としては、とりあえず、親族後見人については公私の区別がきかない可能性が高いので、一定の財産、2,000〜3,000万以上が目安になっているようですけれども、当面使わないまとまった財産を信託銀行に預けるという線が出ているのですが、一部では、よりよい身上監護を目指して、本人の資産が、スムースに本人のために使われるべきものを信託方式にすると手間がかかるという問題などが出てこないかとの指摘もあるようです。
それから、御本人が地域で、とりわけ信用金庫だとか信用組合だとか、そういった金融機関の支えで生活されていたものを、例えば特定の信託会社にほとんどの財産を寄せることはいかがなものかとか、また地方に行きますと、身近に信託銀行がないところもありますので。財産の安全・確実な保護が期待できるものの、危惧されるところもあるといったところでございます。
 済みません。私がこういうことを言うのも変かもしれませんが。
○和田座長 ありがとうございました。ほかにいかがでしょうか。
 そうしますと、大きなまとめの方向ということでは、地域特性と課題を構造化すると。これは最初からこういうことでやってきましたので、地域特性と課題の構造化ということを踏まえた上で、報告書のまとめ方というところでは、「問題提起・課題の可視化」「安心生活創造事業の概要」「地域福祉推進市町村の成功事例」「実施する中で見えてきたこと」「提言・提案」「おわりに」となっております。
恐らく、さっきお話がありましたように、4番、あるいは5番のところでは、実際に皆様方、恐らく、もっとこういう視点があるのではないかとか、これが大事なのではないかという御意見がいろいろ出てくるのではないかと思います。それが非常に大事な議論になるのではないかと思いますが、大きなまとめ方という柱立てについては大体こういうことで了解をいただいたと考えてよろしいでしょうか。
(「異議なし」と声あり)
○和田座長 では、今後まだこれに基づいての作業が始まっていく中でいろいろ御意見いただきたいと思いますけれども、基本的には報告書の骨子(案)で、この内容で進めていくということにさせていただきたいと思います。
 それでは、本日のスケジュール、最後になりますが、「その他」で何か事務局からありますでしょうか。
○西尾課長補佐 では、事務局の方からお伝えいたします。次回の会議ですけれども、皆様の出席状況が一番よろしい2月21日、火曜日の午前10時から予定しておりますので、よろしくお願いいたします。
 今までの議論を踏まえまして報告書の骨子(案)をつくらせていただきまして、それを御議論いただければと思っております。できれば事前に皆様にお送りした上で会議を開催したいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。
○和田座長 ありがとうございました。予定しておりました議事はすべて終了いたしました。
閉会に当たりまして、厚生労働省地域福祉課長の矢田課長から一言お願いいたします。
○矢田地域福祉課長 本日は、品川区、伊賀市の皆さんにすばらしい取組みを御紹介いただきました。皆様の熱意がひしひしと伝わってまいりました。ありがとうございました。それから、委員の皆様には本当に熱心に御議論をいただきまして、ありがとうございました。本日は本当に多くの示唆であるとかヒントをいただいたと、そのように深く感じております。
昨年5月に、この会議、スタートしたわけですけれども、本日で無事8回目を終了いたしました。この間、多くの事例であるとか課題の整理、それから方向性など、いろんな観点なり視点から御議論をいただきました。そして、本日は、報告書のまとめ方についても一定の方向性をお決めいただきました。今後、事務局としても、この方向に沿いましてしっかりととりまとめに力を尽くしてまいりたいと思いますので、皆様方、今後とも一層の御協力をお願いしたいと思います。
 本日は、長い間どうもありがとうございました。
○和田座長 ありがとうございました。
それでは、これをもちまして、本日の会議は終了といたします。お疲れさまでした。


(了)
<照会先>

社会・援護局地域福祉課

地域福祉係: 03(5253)1111

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