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2011年12月15日 保険者による健診・保健指導等に関する検討会議事録(第6回)

保険局総務課医療費適正化対策推進室

○日時

平成23年12月15日(木)14時00分〜16時00分


○場所

厚生労働省専用第15・16会議室
東京都千代田区霞ヶ関1−2−2中央合同庁舎5号館12階


○議題

1.被扶養者の受診率向上について
2.特定健診・保健指導の効果の検証について
3.健康局の検討会の開催について
4.実務担当者による特定健診・保険指導に関するワーキンググループの開催について

○議事

○多田羅座長 定刻まで2分ほどありますが、おそろいでございますので、ただいまより、「第6回保険者による健診・保健指導に関する検討会」を始めさせていただきます。充実した会が持てますよう、御協力、よろしくお願いいたします。
 それでは、会議に先立ちまして、事務局より出席者の確認がありますので、よろしくお願いいたします。
○医療費適正化対策推進室長 出席の状況でございます。本日、御欠席が、草間委員、岡崎委員、お2人から御欠席の御連絡をいただいております。また、日本私立学校振興・共済事業団の北潟委員の代理として、五木田福祉部長に御出席いただいております。
 以上です。
○多田羅座長 ありがとうございました。それでは、早速でございますが、議事に入らせていただきます。
 最初に、議事の1でございます。「被扶養者の受診率の向上について」、事務局から説明をお願いいたします。
○医療費適正化対策推進室長 医療費適正化対策推進室長でございます。
 お手元の資料1、横長のものを準備願います。本日の議題の1つ目といたしまして、「被扶養者の受診率向上について」、資料を準備させていただきました。
 おめくりいただきまして、最初に現状なりの報告から入らせていただきます。下の方にございますけれども、まず、40歳から74歳までの被扶養者の数が全体で約900万人ということで、下に、制度別、男女別、年齢別に載っております。一番下の合計欄で、約900万人のうち約870万人が女性で、96%程度が女性と言えます。また、男性は60歳以上の範疇に大多数の方がいらっしゃる状況になっております。
 おめくりいただきまして3ページです。これは保険者の種類別の被保険者・被扶養者別の特定健診の受診率でございます。上から、協会けんぽさんの被扶養者が12.2%ということで、この中でも一番大変な状況です。健保組合さんが36.5%、国共済さんが16.1%、地共済さんが35.6%、私学共済さんが28.6%となっておりまして、いずれも被保険者と比べていただければ被扶養者対策でいろいろ苦心されていることがわかるかと思います。
 4ページは、保険者さんへのアンケートで、被扶養者の受診率向上に有効だと思った方法を挙げていただいたアンケートの結果です。多いところでは、一番上にあります「受診券の送付」、次の「年度途中の未受診者の受診勧奨」、真ん中辺りで「職域・労働組合との連携」、下の方に「広報キャンペーン」や「自己負担の無料化」、こういったところが多くなっております。
 めくっていただきまして、次のページは、被扶養者に受診券などをどのように送られているかということですけれども、左上のグラフでは、個別送付の有無ということでは、85%の保険者が個別に送られているということですけれども、右上のグラフでは、対象者としては、「対象者全員」が6割くらい。それ以外にも、「申請があった者」や「年齢等の条件に該当した者」、節目年齢などには送っているといったところがそれなりにあったということでございます。左下の「送付方法」ですけれども、多いのは、被扶養者の自宅に直接送るというものが半分弱で、それ以外に、事業主経由、被保険者の自宅に送る、こういったところもそれなりに多いということでございます。右下の「送付時期」は、「年度当初一斉通知」が多くなっておりまして、受診月の直前とか、そういう時期に送っているところは比較的少なくなっております。
 6ページは、被扶養者の未受診者に受診勧奨をしていますかという、これも保険者アンケートでございます。左上のグラフでは、約2割が未受診者の勧奨を行っていると答えています。その方法は右側ですが、文書送付が大多数になっております。それ以外に、電話案内とか個別訪問もそれなりにあるということでございます。左下の方で、未受診の理由を把握しているかという問いに対しては、16%が把握しているということで、逆に言えば、それ以外は把握されていないということでございます。
 めくっていただきまして、今まで数字的な現状をお伝えしましたけれども、このページは、これまでに既に御紹介もしたところですが、被扶養者の受診率向上について、これまでに要望をいただいております。代表例として、健保連さんや協会けんぽさんのものを挙げておりますけれども、市町村のがん検診、こういったものとの同時実施など、そういう連携をすべきではないか、こういった御要望をいただいているところでございます。
 次の下の方のポンチ絵はいつもお出ししておりますけれども、現時点におきましては、医療保険者が実施主体である特定健診と、市町村が実施主体であるがん検診などと、主体が違うという形になっているということのおさらいでございます。
 おめくりいただきまして、上の方ですけれども、こういったがん検診と特定健診の同時実施ということの御要望に対しまして、私どもの方で、平成21年10月に都道府県の方にお願いの連絡文書を出させていただいております。中身は、そこに(1)、(2)とありますけれども、がん検診と特定健診の実施機関の情報の共有化とか、(2)の方で、がん検診と特定健診の同時実施の体制づくりの支援とか、こういったことを都道府県の方にお願いしております。
 次のページにポンチ絵がありますけれども、これは実施機関情報の共有化のイメージ図です。左上に「都道府県(がん対策主管課)」とありますが、こちらの方で、市町村からがん検診の実施機関の情報を集めていただきます。併せて、右の方には保険者の流れもありますけれども、とりまとめ保険者から被用者保険の特定健診の実施機関情報をいただいて、都道府県が媒介となって、それぞれ市町村あるいは保険者に相手方の情報を伝えていただくということで、これによって、市町村、保険者において、両方の実施機関情報を一緒に周知していただく。こういった図をお示しして協力をお願いしたところでございます。
 めくっていただきまして、これは2つ目の同時実施の体制づくりということで、例1にありますが、できれば、がん検診、国保の特定健診及び被扶養者の特定健診を同じ日時・場所でできれば、住民健診のような形になるということで、こうしたことへの支援をお願いしたところでございます。また、それが難しくても、国保と被扶養者が別になってもいいですからお願いしますと、こういったことでお願いしております。
 こうしたお願いをしてきたところですが、次の12ページは、「他の検診等との同時実施の状況」で、これも保険者アンケートの結果であります。左の被用者保険の方で、がん検診について、「全ての機関で実施」「一部機関で実施」を併せると7割以上の保険者で、がん検診と特定健診を同時に行っている。こうした結果が得られております。
 めくっていただきまして、次の13ページ、これは別の問いで、市町村のがん検診との同時実施について、連携していますかという問いに対しては、被用者保険の方は、「特に連携なし」が9割近くになっております。そういう意味では、先ほど、7割ぐらいが同時実施しているということは、中身の方は、上乗せ検診なりで、被用者保険の方で独自に実施していることがうかがえるところでございます。
 なお、13ページの右の方に、市町村国保では主体が同じということで連携がそれなりに進んでいることがうかがえるかと思います。
 以上が現状編でございまして、次からが対策編でございます。めくっていただきまして、上下になっておりますけれども、「被扶養者の受診率向上のための論点」ということで、特定健診受診に至るプロセスを分けて、それごとに課題がどんなところにあるのかということを整理してみたものでございます。
 まず、「受診勧奨」のところで、「契約」が一番上に来ておりますけれども、契約については、健診を実際にどんな形で行うかということに即したものを行うということで、手段ということになりますけれども、重要なのはその次からだと思っております。「対象者の把握」という欄がありますけれども、受診勧奨に取り組む上で、被扶養者のどんな情報を把握するかということと、実際にどんな勧奨をするかということは関連性が強うございますので、そうした実施に必要な情報を把握する必要があるだろうということでございます。
 次の「対象者への案内」ですけれども、これは受診券をどのように送るか、併せてどんな情報を同封するかといったことが重要になってくると思われます。次の「周知」の欄ですが、いろいろな形で案内をしたとしても、実際に健診に足を運んでいただくとなりますと、健診がなぜ必要なのか、どういった方法でできるのかということも十分周知していかなければ受診につながらないのではないかということで、こういう広報・勧奨が必要であろうと考えております。
 続いて、「未受診者への対応」の1つ目で「未受診者の理由の把握」ですけれども、やはり受診されない理由を把握することによって具体的な対応につなげることが必要であると考えられますが、これは後ほどまた例が出てまいります。次の欄で「未受診者への対応の方法」ということで、未受診の理由、あるいは、いろいろな事情に配慮して適切な方法を工夫することが必要になってくるかと思います。
 次の16ページの「実施形態」の1つ目に「集団・個別」とありますが、これは、被扶養者が同じ場所、例えば社宅などに集まって所在されているという場合は集団健診が有効であろうとか、そうしたことで、対象者の状況に応じて、こういう健診の実施形態も選択する必要があると考えられます。次の「他検診との同時実施」は、先ほどもありましたけれども、利用者の利便性、こうした観点からは、市町村が行う検診と同じ日、同じ場所で実施するなどの方策も必要ではないかと考えております。
 次の欄の「結果の情報提供」のところですけれども、これは「継続受診への取組」ということで、毎年、健診を受診していただく。ときどきの年で受診していただくという方が意外といらっしゃるということで、毎年継続的に受診していただくという観点からは、健診結果をどのように受診者に伝えていくかということが重要であるということで、例えば、過去の経年的な変化をきちんと追っていくとか、こうしたことが重要であろうかと思います。
 それから、一番下に、こうした取組を進めていくに当たっても、被保険者あるいは被扶養者の視点が重要ではないかということで、被保険者、被扶養者への情報提供あるいは意見聴取を通じて、そうした方の実情に適合した対策とする。あるいは、被保険者、被扶養者自身が健診の必要性を認識して、主体性を持って受診していただくことが必要じゃないかということで、後で少し出てまいりますけれども、やはり保険者と被扶養者ということで一定の距離感があるということで、そこを埋めるためにも被扶養者自身の意識が大事ではないかという問題提起でございます。
 こうした全体像の中で、少し事例の紹介をしたいというふうに思います。次のページ、上下にありますけれども、上のページは文字がたくさんありますので、下のポンチ絵の方で説明させていただいて、必要に応じて上の方も御参照いただければと思います。
 取組例マル1ということで、これは広島の協会けんぽさんの情報ですけれども、協会けんぽの方で、自分のところで集団健診をお願いする、そうしたところと同じ健診機関に市町村国保の特定健診をお願いしてもらえませんかということで事前に調整をなさって、その結果、市町村国保の方で協会と同じ健診機関に集団健診という形でお願いするということで、同じ日、同じ場所で、集団健診という形で住民健診が実現できているという例でございます。一部の市町村では、衛生部門によるがん検診も一緒にできていたり、あるいは、一部の被用者保険、国保組合も参加されているという形の例でございます。
 めくっていただきまして、次の取組例マル2も、20ページのポンチ絵の方ですけれども、こちらは、先ほど私どもの方で、実施機関情報の共有化ということでお願いしたと御紹介しましたけれども、そのような形で実際に実施していただいている例でございます。20ページの絵でいきますと、県の方に市町村の衛生部門からがん検診の実施機関情報をいただいて、県の方から協会が提供を受けます。協会では、受診券と一緒に、がん検診と一緒に受診できる機関の情報を提供していただくということで、実際、幾つかある健診機関の中で、がん検診と特定健診を一緒に実施できる機関、あるいは、がん検診だけの機関、特定健診だけの機関、こうした中から受診者が選択して受診していただくというスタイルでございます。
 これにつきましては、19ページの○印の2つ目にありますけれども、私どもの方で実施したアンケートでは、22の都道府県におきまして、県あるいは協議会が中心となってこのような取組をなさっていると伺っております。
 めくっていただきまして、次に例の3つ目です。これは単一健保の例ですけれども、集合契約Aという形を使っていただいて、健診事務代行機関の方から被扶養者の住所地に受診券を送っていただいて、全国に2,100か所ほどある機関の中から、被保険者や被扶養者が選んで受診していただくという仕組みです。この組合の場合は、人間ドックを無料で行うという形で実施しているということでございまして、7割ぐらいの被扶養者の受診率が達成できている例でございます。
 めくっていただきまして、上側は、これまでの議論との関係ということで付けさせていただいております。これまでの議論で、被用者保険から市町村に健診・保健指導の実施を委託した場合に、再委託の制限があってやりにくいということがございまして、その再委託の制限の緩和をするということで、そういう方向でこの検討会で御議論いただいておりまして、これにつきましては、今、告示の改正ということで準備をさせていただいております。今回の議論との関係では、市町村の方でこれを受けることについては、いろいろな現場の方からの問題点の御意見もいただいておりますし、また、被用者保険の保険者機能との関連もありまして、この形が原則になるということは、私どもの方では全く考えていません。
 次の24ページですけれども、特定健診の未受診の理由ということで、左下が調査研究の例で、右下が協会けんぽ山形さんの調べということで、いずれも医療機関で受診をされている、何らかの形で診療機関にかかられて検査をされているということが一番多い理由になっております。また、右の協会けんぽさんのものでいきますと、3つ目のところに「パート先で受診」ということで、被扶養者でパートタイムで就労されている先の事業主健診を受けられているということで、特定健診を受けられていないという理由があることが明らかになっております。
 めくっていただきまして、25ページですけれども、これが今回の論点の提案でございます。上から、「マル1健診の受診勧奨について」ですけれども、やはり保険者さんにおいて、どの程度被扶養者の情報を把握しているかということによって、どんな計画を立てて進めるか、勧奨するか、そういったことも、そういう被扶養者さんの情報をどのように把握しているかということに左右されると考えられますので、できる限り被扶養者の情報を保険者において活用可能な状態にしておくことが必要ではないかということが1点目です。
 2つ目に「未受診者への対応」ということで、先ほどございましたように、未受診の理由としては、医療機関に受療中、パート先で受診などといったことが多くなっておりまして、その場合に、データを保険者において活用できることが望ましいと考えられますので、パートタイム先の事業主あるいは医療機関の協力を求めることが必要ではないかと。これが2点目です。
 3点目の提案として、「実施形態について」です。先ほど御紹介しましたように、市町村が行うがん検診と特定健診の同時実施といったことによって、保険者が市町村と連携をすれば、住民に対して一元的に健診の受診勧奨・広報を行うことができるということでございまして、同時実施できるかどうかはさて置き、広報・周知、こういったことに関しては、市町村と、可能であれば連携をしていただける、協力していただけることが望ましいのではないかということです。
 4点目といたしまして、「健診結果の情報提供について」ということで、経年的なデータ変化を受信者に提供することで、次年度以降も自分の過去の経緯がわかるということで動機付けになるのではないかと考えられますので、まずは標準的なプログラムでもグラフなどによって経年変化をきちんと提供するとしているところでございますので、そういったことを確実になされるように取り組むべきではないか。また、次のパラグラフでは、保険者さんが、保険者間を移動された場合に過去の健診データが引き継がれることが、この経年変化をきちんとお伝えする上では必要ですけれども、現在も制度的には被保険者データの移動、やり取りについてのルールはありますが、実際は十分に機能していないということでございまして、この点についてどういう対応が考えられるかという、ここは問題提起でございます。
 最後に5点目として、「被保険者・被扶養者の視点」としておりますけれども、やはり被保険者の方の理解や協力、あるいは、被扶養者の方が医療機関や事業主健診の情報を保険者に提出していただくとか、過去の健診データを提出していただくとか、こういったことについて御協力いただけるように促すこととしてはどうかということが今回の提案でございます。
 下の26ページは、先ほどちょっとありました健診データのやり取りのルールでございまして、現在の制度では、高齢者医療確保の27条にありますけれども、新しい保険者さんの方から前の保険者さんの方に記録の写しを求めることができるとなっております。そして、そこの3項で、求めがあれば提供しなければいけないとしております。その下に基準がありますけれども、その規則の中で、その場合には、加入者であった御本人の同意を得なければいけないというふうになっております。
 おめくりいただきまして、これは参考例の紹介でありますけれども、厚生労働省の共済組合におきます未受診者勧奨として送っている文書の例でございます。左側にいつまでにということと、「特定健診を受診しないと・・・」という形で、動機付けを図る内容がそこに記載されております。右側の上から2つ目のところで、「現在通院して治療を受けていますが、特定健診を受ける必要がありますか?」とか、あるいは、「パート先の健康診断や人間ドックを受けた場合はどうですか?」ということで、その写しを共済組合に送ってくださいとか、こういった形で周知をしているという例を御紹介いたします。
 以上でございます。
○多田羅座長 ありがとうございました。以上、御説明いただきました。
 本日の議事でございますが、議事次第にございますように、4つの議事を予定させていただいております。しかし、今回、ただいま御報告いただいたわけですが、参考資料に載っておりますように、11月25日、平成21年度特定健康診査・特定保健指導の実施状況(確保値)が発表されたわけでございます。それに基づいて、事務局から、その実績等々を最初のところで御報告をいただきました。そして、その内容が、特に被扶養者における健康診査受診率等、かなり向上を目指す必要があるという結果も出ております。そういう確保値の発表も受けまして、本日は、特に「被扶養者の受診率の向上について」を中心に本日の検討会を進めさせていただきたいと思っております。
 議事の2.3.4.については、やや報告的な事項でございますので、そのように考えておりまして、1.を中心に議論を進めたいと思います。現在、2時20分でございますが、3時20分くらいまで約1時間は1.の議題に充てさせていただきたいと思っております。そのため、できましたら、本日、この確保値など、あるいは、先ほどの事務局の御説明などを受けて、各委員の方にお一人ずつ、2〜3分でしょうか、御意見をいただきたいと思います。座長の独断ですけれども、本日の検討会を進めさせていただいて、受診率向上に向けた、この検討会の審議を本日は集中的に行わせていただきたいと思います。それでよろしいでしょうか。
(「はい」と声あり)
○多田羅座長 ありがとうございます。
 それでは、最初に特に御発言したいという方がございましたらお受けします。
 では、横尾委員。
○横尾委員 ありがとうございます。私自身も少し体調を崩したことがあって、それ以降、職員のことや家族のこと、市民のことなどについては、健康にすごく関心を持つようになりました。
 今回、資料の25ページに具体的に5つの項目があって、こうしたことで改善が図られるのではないかという提案も出ているところでありまして、ありがたいと思います。、このことは、ほかの会議でも申し上げているのですが、本当に重要なことだと思っています。日本の受診率が本当になかなか上がらない、このことを国家としてもっと強烈にアピールし、6割、7割を目指して早く実現すべきということを強烈に思っています。そうしないと健康保持ができないのではないかと思っています。
 1つは、一人ひとりにできることとして感じるのは、もうすぐお正月ですので、元旦には「自分の健診日を一年の計で決める」ということを啓発してもらいたい。私も市報に言うようにしています。
 それから、国家として取り組んでいただきたいのは、「集中強化年間」のようなものをつくっていただいて、ワールドカップは4年に1回ですから、4年ぐらいのスパンで、100%は無理ということだったら、7割でも、6割、8割でもいいですけれども、せめて「今の倍増を目指す」ということを明確に掲げて取り組んでいただけないかということを強く思っています。
 例えば、国ということになりますと、総理大臣の施政方針演説にこのことを明記していただいて、国会の壇上で訴えていただく。そして、記者会見でも、ほかの大臣の何かでも、とにかくあらゆる機会をとらえて是非アピールしていただけないかということを強く感じています。特に命を守るということが政策上も重要になり、今、社会保障制度と税の議論が活発ですけれども、その基本の基本はそれぞれの健康だと思いますから、絶好のタイミングだと思うのです。そういったことを是非期待をしたいと強く願っております。また、一方では、具体的に何かメリットがないと動かないという人もいらっしゃるかもしれませんけれども、例えば「きちんと健診を受けた方は確定申告の際に1,000円値引きします」とかいうことがあっていいという発想の仕方もありましょうし、でも次の年に値引きがないと行かないよ」となりますので、この辺は微妙ですけれども、いずれにしろ、3〜4年ぐらいのスパンを持って一気に上げるということを是非国として取り組んでいくことがとても大切だと思っています。
○多田羅座長 国を挙げて取り組む。
○横尾委員 はい。
 25ページに書いてあることに触れますと、2項目目の、「受療中」とか「パート先での受診」が一緒に合算できないというのも不思議で仕方がありませんので、是非、厚生労働省を中心に実施していただきたいです。協力要請ではなくて、政府として義務化を求めてもいいと思います。そして、早くしないと、全然カウントが上がっていかないと思います。
 3項目目に書いてあるのは、住民の体のことや健診受診のこと等についてのリンクは当然のことと思いますので、これについては、事例にも出ましたけれども、都道府県別にあります保険者協議会で議論していただく。保険者協議会を有効に活用して徹底させるということを、是非、厚生労働省がリードしていただきたいというふうに思います。
 4項目目の、健診結果や経年変化の提示は当然のことでして、これを見れば意識付けされ、自分も健診に行こうという気持ちになると思います。特に、3〜4年後には共通番号制度が動き出しますので、個別管理が極めて容易になっていきますし、個人のホームページサイトでそれを管理ができるようになっていく時代がもう目の前に来ています。それを前提として、是非、厚生労働省でより綿密なものに仕上げて計画をいただけないかと思いました。
 5点目に感じるのは、個々人というより、やはり家族で健診に行くことを新しい常識にしていく、そういう国民運動を是非起こすべきではないか。併せて、冒頭に申し上げました、国として健診受診率を上げていくということを徹底して進めていただきたいと強く思っております。
 以上です。
○多田羅座長 ありがとうございました。基本的な御意見をいただいたと思います。
 ほかにいかがでしょうか。貝谷委員、どうぞ。
○貝谷委員 ありがとうございます。被扶養者の健診実施率等々が3ページに載っております。御覧のとおり、これは被用者保険の中だけですけれども、協会けんぽが大変低い実施率になっております。特に被扶養者は大変低いということで、これは、御覧のとおり、各被用者保険とも御本人よりは低いわけですが、とりわけ私ども協会けんぽの場合は低い。これは、私どもも当然がんばるわけですけれども、全体としては1,500万人くらいいて、その中でも40歳以上になるともう少し数が少ないですけれども、全体として、地域の中に点在されている方々がほとんどです。御本人も点在しているし、御家族も点在しているという意味で、各被用者保険も似たような状況があろうかと思いますが、とりわけ私ども協会けんぽは大変厳しい環境の中で今やっているということでございます。
 先ほど御提言があったいろいろな方法についても、いずれも、苦しい中で考えられた幾つかの被扶養者対策が並んでいると思いました。その中で、私どもがこれまで運営していて一番大変だと思いましたのは、やはり市町村との連携です。先ほどのテーマでいきますと、マル3の「実施形態について」のところで、市町村に個別にお願いしながら契約をして再委託していくという方法が示されております。実は、私どもも、是非、市町村との連携という形で、こういう方向は1つ進めていくべきだと思っておりますが、ここでは、個別に市町村と連携を各保険者がとるというニュアンスで先ほどお話がありました。勿論、そういう努力は必要かと思いますが、抜本的に現状を変えていく上では、私はやはり、体系そのものを市町村はある程度組み込んだ形で、もとの形に戻せとは言いませんけれども、やはり地域住民という視点をもう少し出していただいて、保険者の責務は当然残りますから、それは当然ですが、実施する場面では、保険者が出ていく場面と、地域保険の中でやっていく場面と、制度的にできるだけ併せていく方法を是非追求していただきたいと思います。すぐに制度化はなかなか難しいと思いますけれども、抜本的に進めていく上では、そういう方向が必要ではないかと私は思っております。
 それで、1点だけ、これは事務局にお聞きしても、まだよくわからないのかもしれませんが、自治体の方からお話を聞きますと、これまでの住民健診、これは被扶養者の方を一手に引き受けておられたのですが、そこの方で、がん検診だけは残された形になっています。残りを保険者が行う形で、いわば二元化されたわけで、その後はどうですかと状況を聞きますと、がん検診の方も少し実施率が下がっているのではないかという感想を話されます。私どもも、仮に制度が分かれたことによって、保険者も苦戦をし、市町村も実施がうまくいっていないということがあるとすれば、今後体系を見直す必要があるのではないかという思いをかねがね持っていますが、それに関して、被扶養者の方の今回の制度化によってどのくらい変動があったかということが、わかるようなデータがあれば、是非教えていただきたいと思います。今日は難しいと思いますので、そういうものがあるかどうかを教えていただければありがたいと思います。
 以上です。
○多田羅座長 その連携の方法というのは、何かアイデアがございますか。
○貝谷委員 基本的に、再委託ということを原則的な形にできないかと思います。
○多田羅座長 原則ですか。ちょっと難しいと思いますね。
○貝谷委員 先ほど例がありましたが、広島では、個別に実施していくことには限界があって、制度的な対応を何らかの形で制度付けていくということがないと、今、座長は難しいとおっしゃいましたけれども、実際の現場でお話を聞いている限りではそのくらいのことをしないと難しいのではないかと思っています。
○多田羅座長 原則としてね。
 どうぞ。
○保坂委員 今の貝谷委員の御発言に全く同感でございます。先ほど横尾委員が理念的なことをおっしゃいましたけれども、理念はそうであっても、実際に現実が動かないとしようがないわけで、そのためには、今、貝谷委員がおっしゃったように、市町村が行うというような大きなシステムを、勿論、保険者が責任を持つけれども、実際の実務は市町村が行うというような大きなシステムをつくらないと、これはとうてい動いていかないと思います。協会けんぽさんだけではなくて、共済などもそういう枠組み入るかどうかは別にしまして、ある程度大きなシステムをつくるということが絶対に必要で、貝谷委員もおっしゃいましたように、実は、がん検診の方も相当苦戦しておりまして、がん検診の実施率を上げていくときにも、今、特定健診ですけれども、基本健診のような、普通の一般の健診とリンクしていかなければ、できないのではないかということが言われております。
 もう一つ、事務局が用意していただいた資料を見ると、集団健診ということが前提になっていて、集団健診でがん検診も一緒に行うといいようなふうに書いてありますが、実は、被扶養者の方はさまざまな生活を送っているので、集団健診ではなくて、さまざまな医療機関に、その方の御都合で行けることが重要ではないかと思います。
 それから、がん検診と普通の健診を同じときに行うわけではなくて、連携して受けられるシステムが大事だと思います。地域によっては、集団健診でないとなかなかできない、医療機関が少ないところもあろうかと思いますけれども、日本の多くの地域では、個別の健診を受ける方の御都合に合わせて日時を決めたりすることができる場合が多いかと思いますので、そういうことも含めて、市町村が昔していた基本健診の中の仕組みを上手にかませて実施していくことが大事ではないかと思います。
 横尾委員がおっしゃった、家族全員で健診を受けに行くというのは理想かもしれませんが、家族それぞれさまざまな生活がありますので、そうではなくて、みんなで受けようねということを1月1日に決めるという方がよろしいかと思います。
 以上です。
○横尾委員 誤解されているので。
○多田羅座長 最後にまた時間を取りますので。
○横尾委員 そうですか。私は理念的なことだけ言っているつもりはありませんから。
○多田羅座長 わかりました。
 それでは、どうぞ、山門委員。
○山門委員 山門です。25ページのまとめのマル1に戻らせていただきますけれども、これに関するデータが5ページの受診券の送付方法ということがあります。被扶養者本人に送るというものが47%、被保険者の家族に送るというものが28%。被保険者の自宅へ送付するということは、被扶養者の住所等を把握していないと理解してよろしいでしょうか。
○多田羅座長 事務局。
○医療費適正化対策推進室長 把握していても活用できる状態にないというか、システムにきちんと「被扶養者の住所」という形で、いつでも活用できるような状況として保有されていないところがかなりある、そういうことでございます。
○山門委員 今、実際に、インフルエンザのワクチンを公費の補助で行うのは65歳以上の方ですね。直接個人に来ていますので、65歳以上のおじいさん、おばあさんが、自分で受診券を持ってワクチンを打ちに来ますね。基本的に、受診券というのは本人に送付するのが一番有効ではないかと思います。
 したがって、このまとめのマル1は、保険者の方においては、被扶養者の情報をしっかり確保することがまず大前提ではないかと思います。
○多田羅座長 それがなかなか難しいということで言っているわけですね。
○山門委員 それを解決しなければいけない。
○多田羅座長 それが難しいんですね。
 どうぞ、白川委員。
○白川委員 今、山門先生の質問にお答えすると同時に、ちょっと意見も述べさせていただきたいと思います。
 被扶養者の住所は、基本的に把握しております。事務局が説明したとおり、例えば健保組合によっては、御同居されていれば全く問題ないのですが、御両親を扶養されているということで、地方にいらっしゃると。住所は把握していますが、コンピュータに登録していないというだけの問題です。ですから、手書きでよければ自宅に送ることは可能といえば可能です。ただ、現実問題として、別に手間を省いているとかいう話ではなくて、例えば、だんなさんに渡した方が、要は、特定健診といっても奥様方はよくわからないものですから、だんなさんの方は少しわかっていますので、そちらの方が効果があると考えて、事業主経由、御本人にお渡しするという健保組合、そういう工夫もしているというふうに御理解をいただきたいと思います。どちらが効果があるかというのは非常に難しい問題だと思います。
○山門委員 そうですね。今の白川委員の最後の発言でございますが、すなわち、5ページの左下の「被扶養者の自宅へ送付」の47.1%のうち何%が受診しているか、「被保険者の自宅へ送付」の28.3%のうち何%が受診しているか、この数字を是非知りたいということになります。
○白川委員 そうですね。
 今の山門先生の御発言とも関連しますが、5ページに保険者別の被扶養者の健診実施率が表になっていまして、健保組合は36.5%で微妙なレベルですけれども、先ほどの例でも出ましたが、人間ドックに対する受診の補助を実施している健保組合が半数ぐらいございますので、実はそちらで受診して、特定健診の結果だけこちらに入れるというケースがかなり占めておりまして、特定健診だけというのは、パーセンテージを押さえていないので申し訳ないのですが、むしろ少ないというのが現状でございます。
 したがいまして、我々としては、特定健診を受診しろということをお願いしても、制度としては余り魅力がない。特に女性の場合は、メタボという認識が薄いと言ったら違うかもしれませんが、保坂先生の意見を後で聞くとして、そんなに男性のように、ストレスから暴飲暴食とか、そういうケースが女性の場合は比較的少ないものですから、多分、男性より関心が低いといったようなこともありまして、むしろ、がん検診の方は非常に関心が高いので、人間ドックあるいは特定健診とがん検診を組み合わせた形で健保組合が提供している。これで36.5%まで来たということだと思います。
 貝谷委員、保坂先生も御発言されましたけれども、そういうことを考えますと、やはりこの制度発足のときに住民基本健診を二元化したということから、事務局がいろいろな御苦労をして25ページにまとめていらっしゃいますけれども、はっきり言うと、無駄とは言いませんけれども、かなり手間ひまだけかかって効果が出ないようなことを、我々保険者としてはせざるを得ない状況になってしまったと私は感じております。もとの住民基本健診と市町村が行っているがん検診を組み合わせた形で実施していただいて、費用負担は当然、各保険者の義務という法律になっておりますから、費用負担は勿論お引き受けいたしますけれども、現実面からすると、そういうやり方をメインにして、あとは各保険者がいろいろな工夫をする。あるいは、各都道府県の保険者協議会がありますので、そちらの方で弾力的なやり方も考えるというのが現実に即した今後の方策ではないかと思います。
○多田羅座長 そうすると、それは国保が担ったらいいということですか。
○白川委員 はい。ただ、国保さんもいろいろ大変だと思いますので、その運営の仕方について、保険者協議会で具体的な方法を協議していただくというのが現実的な解決先ではないかと思います。
 もう一つは、「健康日本21」で、健康に関する国民運動という仕掛けをつくったんですけれども、先ごろ発表されました成果を見ますと、目標未達の方がむしろ多い。全体として国民運動として盛り上がったかというと、個人的には若干疑問があると考えております。
 次の計画を、厚労省の健康局を中心にこれから議論され、平成25年から実施される予定と伺っておりますけれども、その中で、この特定健診・保健指導についても是非取り上げていただいて、国民運動の一つとしてこれを取り上げていただくようなことも、是非とも御検討いただきたいということをお願いいたします。
 以上でございます。
○多田羅座長 ありがとうございます。
○保坂委員 今の点で。
○多田羅座長 はい。
○保坂委員 後で御説明があると思いますけれども、健診と保健指導についての検討会は、健康局の方でも専門的な分野について始まりまして、そこに、「健康日本21」の今後の健康についての国民運動のことについてのテーマを一緒に話すということで既に始まっておりまして、健康局の方から何かありますか。あと、がんの方も、健康局の方は、がんについても、一般の健診や何かのことを、健康のことについても、保健といいますか、そういうことを一緒に組織としても取り扱うような方向で考えていらっしゃるというふうなお話なので、健康局の方から一言お話ししていただきたいと思います。
○多田羅座長 それは、議事の3.の「健康局の検討会の開催について」のところで取り上げますので、そこにさせてください。
○保坂委員 じゃ、後でお願いします。
○多田羅座長 どうぞ。
○津下委員 この件につきまして、市町村国保の担当者ともいろいろな話をしてまいりました。また、老人保健事業のときのことですけれども、そちらでは、住民を住民票ベースで同定して実施しているわけではなく、未受診率等を正確に把握できるものではなかったと思っています。ですので、特定健診によって大きく進歩したところとしては、個人をきちんと同定して、そして未受診者もしっかりと把握可能であるということであります。逆に、住民健診の方は、その地域に住んでいらっしゃるかもしれないけれども、住民票はそこにあると限っているわけではなく、特に都市部では、住民を同定すること自体が難しいというような声があります。
 そういう中で、実際に行おうとすると、国保の加入者を除いたほかの人が、どこに保険者が所属しているかということを市町村が把握しているわけでもなく、そのような個人情報の取扱いをしていこうとすると、かなり大がかりなシステムの改変が必要になる。以前のように、比較的財政事情がよくて、住民を峻別して請求するということではなかった時代と、このように保険者から支払いがあるとなると、どこに請求すればいいのかという課題がまず出てくると思います。その中で、住民の移動、パートを辞めたり、保険者が変わるという事態が起こり得るわけで、それをきちんと把握をして保険者に請求するということは、技術論として非常に大きな課題があるというような御指摘をいただいております。
ただ、いずれにしても、被扶養者900万人の方々が安心して健康確保に努めていただく仕組みづくりは必要です。そういう意味では健診受診率も大事ですが、未受診者がどうしているかということがきちんと把握できること、例えば3年間連続して未受診の人に対しては個別的なアプローチをやろう、とか、そういう健診という制度をもう少しうまく使おうことが必要ではないかと思います。その点で、保険者が個々の個人を同定して保健事業ができる仕組みを後退させるべきではないのではないかと考えています。
 そういう中で、被扶養者が受けやすい態勢について、個々の自治体に調整の負担をしてもらうというのはかなり厳しいという状況でありますので、国、県、保険者協議会で、もっと真剣にこのことを議論していく必要があると思っています。今のところ、どこに請求するのかということを考えただけで難しさが出てくるというような話でございます。
○多田羅座長 白川委員、その点、一言だけお願いします。
○白川委員 今の件に関しましては、我々も中で大分議論をしたんですけれども、例えば、受診券の送付でありますとか、会場をお知らせする等については、例えば健保組合なり協会けんぽさんが直接行う。支払いにつきましては、被用者保険の方はすべて支払基金経由ということになっておりますので、市町村の方から支払基金の方にお出しいただければ、それは事務的には勿論大変は大変かもしれませんが、負荷はそれほど多くないと私どもは結論を出しております。
○多田羅座長 ありがとうございます。議論をするには時間がかかりすぎるので、ここで一応切らせていただきます。
 吉田委員。
○吉田委員 総合健診医学会の吉田でございます。やはり被扶養者にとって魅力ある健診をつくるということであれば、特定健診以外に一番関心事はがん検診かと思いますが、それ以外に、年齢層によっては骨粗しょう検診など、いろいろなバリエーションを加えることが必要かと考えております。
 2番目に、受療中の方のデータをもっと積極的に活用するような仕組みをつくることで、検診として受診をしなくても、保険者が、現在の特定健診にかかわる関連のデータを入手できるような手段を開発していくことも必要ではないか。これは多分、医療機関の問題や受療中のデータをどのように制度的に活用できるのかというところの検討が必要かと思いますが、その辺りも考えていくべきではないかと考えます。
 最後に、やはり地域と職域の連携事業という、以前、厚労省で行った事業を考えますと、やはり保険者機能を中心としてうまくバックアップ体制をつくっていかないと、保険者だけに単体責任を負わせるというのは、現実的にかなり厳しいのではないかということでは、保険者機能の充実ということが今後課題になると考えております。
 以上でございます。
○多田羅座長 ありがとうございます。
 どうぞ。
○中村委員 今いろいろ議論をお聞きしますと、本来、保険者が行うということで法律化して進めてきたわけですが、その背景は、老人保健が40歳以上であったものがなくなり、いわゆる保険者の義務という形でされてきたので、先ほど保険者機能と言われましたが、我々組合としては、保険者機能として、本人のためにどうしていくのか、そういう視点で取り組んでいます。市町村にゆだねて実施できれば効率的になるのは間違いないのですが、そこのところを保険者はどうやっていくのか、市町村ではどうやっていくのかという連携を個別にやっていくしかないのかなという感じがしています。実績が倍くらい上がったところに聞いてみると、アンケートという形で6月か7月ころにとって、その回答が返ってくると、9月、10月、11月、12月ころ受けたいとか書いてあるわけです。そうすると、例えば9月と回答していた人に9月に督促を出すと、11月ごろに受けると答える。また11月になったら、どうしましたかという連絡をとりながら本人と接触していくと、50%を超えるような数値に上がったところもありますので。それぞれの議論として、保険者による健診・保健指導に関する検討会ですので、保険者としてどうするのかという議論もしておく必要があるのではないかと思います。
 広島と山形の協会けんぽは非常に努力されたということは今報告がありましたが、具体的に数字はどのくらい上がっているのか、それを実行したら数字が上がったのかどうか。実績がどうなのか、どのくらい実績が上がったのかがわかるのであれば教えていただきたいと思います。
○多田羅座長 それは後で答えてもらいます。
○中村委員 そうすると大体の実績がわかってきますから、それを膨らませていけば増えるというのが見えますので、その辺をお聞きしたいと思います。
○多田羅座長 わかりました。
 事務局、それはちょっと調べておいて、後で回答してください。
 どうぞ。
○中島委員 地方公務員共済組合協議会でございますけれども、御承知のとおり、私どもの協議会は地方公務員が組合員になっております。公務員というのは、職種と地域によってばらばらでございまして、中には学校の先生は公立学校共済、警察官は警察共済、市町村は市町村でそれぞれ組合をつくっています。その中で、被扶養者につきましては全部、住所等々を把握しております。私どもの協議会で64ぐらいの組合があるわけですが、今年の5月、受診率が上がっていないのは被扶養者であるということで、厚労省さんの方に陳情申し上げております。その中で、今まで話が出ていますけれども、40歳以上の被扶養者の健康診断は、従来、実施主体は市町村であったということで、これが、その間は住民として被扶養者の方は健康診断を受けていたということですが、この特定健康診査が導入されたことによって、がん検診もそうですが、受診機会が奪われたということがありまして、このデータでは36%を割っておりますけれども、共通して要望しているところは、被扶養者の利便性に併せたがん検診と特定健診を同時にできるということで、共通するのは市町村国保だろうと。そこに委託するしかないのではないかというのが共通の認識でございました。
 以上でございます。
○多田羅座長 わかりました。白川委員のお考えに少し近いお考えですね。
○中島委員 はい。
○多田羅座長 ありがとうございます。
 ほかにいかがでしょうか。伊藤委員、お願いします。
○伊藤委員 被保険者の立場から、考え方を言いたいと思います。やはり被扶養者が受診機会、受診の動機を持ちやすいということでは、がん検診と一緒に受けられるよう健診内容を充実させることは必要だろうと思っております。そういったことで、今回の提案も、それが一緒にできるような情報提供は是非行っていくべきだと思っております。
 今、議論になっていた、例えば、国保にお願いするというか、そこがむしろやるべきだというようなお話については、前にも保険者機能のことを一度言わせていただきましたが、今の仕組みとしては、保険者に被扶養者を含めて健診と保健指導を行っていくという役割があるわけですので、そこはやはりがんばっていただく必要があると思っております。
 例えば12ページでは、「がん検診」のグラフを見ると、被用者保険の方で自分で実施しているんですね。「全ての機関で実施」「一部機関で実施」というのはかなりの率があるわけで、これは付加給付で実施しているというお話だと思いますが、こうした保険者としての努力をされているところがある中では、やはりそういうものは評価されるべきだと思います。
 今回の議論ではないと思いますが、加減算の話などが出てきて、そのインセンティブはどうあるべきなのかという議論が出てくれば、保険者機能をどれだけ果たしているかということは重要な話だと思っていますので、そこはきちんと保険者の機能を意識する必要があると思っております。
○多田羅座長 「そこ」というのは、内容の充実ですか。
○伊藤委員 いえ、自らが果たすということです。
○多田羅座長 保険者自身が、ということですね。
○伊藤委員 そうです。
 その上で、連携をすることによって受診機会が拡大できるということは是非行うべきだと思うので、今回の厚労省さんから、受診機関の情報共有などの提案がありますが、それは是非行うべきだと思っています。
○多田羅座長 ありがとうございました。
 小松委員、どうぞ。
○小松委員 幾つかあると思っています。1つは、受診勧奨について、私も被保険者の立場から考えますと、扶養家族が自分たちも受けられるという仕組みを十分に知っていないのではないかと思います。被扶養者に対する直接の呼びかけも大事ですが、被用者に対して、「あなたの家族もこれを受けることはできます、大切な家族の健康のことなので知らせていただきたい」とわかりやすく働きかけることがすごく大事じゃないかなという気がします。
○多田羅座長 被用者に、自分の責任ですよと。家族のことも。
○小松委員 はい。家族を守るという意味合いで。そういうことをまず積極的に行うべきだと思います。だから、二面作戦といいますか、そういうことが必要ではないかと思います。
 それから、「健康日本21」のお話がさっき出ていましたけれども、「健康日本21」は、それなりに国民運動的にさまざまな階層の人たちが参加していますので、そういうところに情報が集まり、取り組みが行われることはすごく大事だろうと思います。
 もう一つは、市町村の組織で、国保と衛生部門とが、特に専門職は人事が兼務していたり、そういうことで情報共有をうまくすれば組織上できるのではないかという気がします。したがって、衛生部門への働きかけに対する部分を、国保の担当の専門職にも呼びかけるなりして、情報共有を活発化してもらえるような呼びかけが要るかなと思います。
 私からは以上です。
○多田羅座長 いかがでしょうか。
 どうぞ。
○吉岡委員 共済組合連盟の吉岡といいます。私の方は、会員が国家公務員共済組合等でございまして、一応20組合ございますが、方法としては、自宅へ受診券を送付します。そのときに被保険者に出して、受診券には被扶養者の名前を明記して送ります。もう一つの方法として、最近、公務員の人も定削等で厳しくなりましたので、アウトソーシングということで、一般競争で委託業者を決めて、そこから御案内というものを出してもらいます。
○多田羅座長 それは被保険者ですね。
○吉岡委員 そうです。それから被扶養者が委託業者に対して、電話やメール、郵送などで申し込み、委託業者に医療機関を指定してもらいまして、それで指定された医療機関で受診してもらっています。料金はすべて事業主が負担するという組合が多いようです。遠隔地の人は、住所を把握している組合であれば、きちんと被扶養者に送るというようなやり方をしています。
 それぞれの組合で統一的ではないのですが、それぞれの広報紙でPRしたり、あるいは、支部から直接組合にお願いしたり、未受診者に対しては、9月ごろにまた追加としてはがきでお願いするというような方法を実施していますが、何しろ、先ほど見ていただいたとおり、被扶養者は16.1%と非常に低いです。その理由をを聞きますと、近くに受診病院がないとか、時間がかかる、交通費がかかる、あるいは、場合によっては、健診データを他人に見せたくないから行かないという人もおられます。一番多いのは、私は大丈夫だと。ずっと健康に注意していると。それと、その中には、当然、受診中であるからというような意見が多いようです。
 いずれにしろ、先ほど横尾委員からもありましたように、政府広報等で、受診は義務であるというような社会的雰囲気を植えつけないと、保険者としていくら言っても限界があるのではないかということで、是非、厚生労働省から、政府広報の予算を利用していただいてテレビで放映するとか、そういうふうにみんなの機運を高めないと、被扶養者はいろいろと行きたくない理由をあげ、これからも未受信者が多数出てくるのではないかと思います。
 以上です。
○多田羅座長 地方公務員と国家公務員とでは、35.6%と16.1%と、なぜこんなに差があるんですか。
○吉岡委員 そこは、うちの方では分析しきれていません。
○多田羅座長 なぜこんなに差があるのかなと思って。ありがとうございました。
 北潟委員、どうぞ。
○五木田委員(北潟委員代理) 代理の五木田でございます。私学共済につきましては、3ページにありますとおり、被扶養者の実施率についても28.6%ということで大変厳しい状況です。私どもの取組としましては、個人を待っているだけではだめなので、会場をセットして、そこに来てもらう努力などいろいろな努力をしています。ただ、来ていただいた方の意見では、今回の特定健診を受けますと、健診項目が、前の住民健診で受けていたものよりも劣るという思いを持たれている方が多くて、たったこれだけですかということで帰られる方が多い。そうすると、その方たちは来年は来ないんですね。私は、それが実態のような気がします。
 そのために、私どもとしては、多少、オプションといいますか、付加をするようなもので、少し自己負担がかかりますけれども、がんの検診も一緒にセットにして受けてくださいというようなことなど、いろいろな努力をしています。ただ、私どもはそういう努力をして、少しずつ上げる努力をしているんですけれども、それには限界があるのではないかという気がしています。いろいろな方がおっしゃられていましたけれども、やはりもう少しシステム化していかないと、私どもは被用者保険ですが、家族を十分に把握しきれていないというのが正直なところです。私どもでは1万4,000校の学校法人を持っていまして、その家族ですから、そこをどう把握するのか、正直言って大変難しい面があります。そんな中で本当に実施率を上げるためには、そういうような何かしらのシステム化をしていかないと、ちょっと難しいのではないかという気がしています。
○多田羅座長 システム化というのは、具体的には何かありますか。
○五木田委員(北潟委員代理) 1つ出ていましたけれども、市町村への委託は難しい課題と聞いていますけれども、それも1つの方法かなという気がしております。
○多田羅座長 ありがとうございます。
 どうぞ。
○高橋委員 経団連推薦委員の高橋です。受診率の向上ということで、今いろいろな角度の議論を聞いているわけですが、職域におきましては、話を聞いていまして、比較的楽だなと思っていました。職域では安全衛生法で決まっており、扶養者である方は必ず受けなければいけないということで、大企業ですと100%近い受診率があります。
 ただ、その中で困ってしまうのは、健保と一緒に考えると問題状況が見えてきますが、被扶養者については、例えばJFE健保でも、いろいろ努力してもたかだか3割くらいです。いろいろなアプローチをしておりますが。そこを何とかしていかなければいけないということが大きな課題であると思います。
 そこで考えますのは、例えば、通知といいますか、案内や、来てもらうためにどういうモチベーションを与えるかということです。これについては職域でも反省していろいろやらなければいけないと思いますが、健保サイドからは、いろいろなメディアを使うとか、広報紙を使うとか、いろいろなアプローチがあると思いますので、そういうものを事業者と共に縦横に組み合わせて取り組んでいくという努力が必要だろうと思います。
 それと併せて必要なのが、健康教育でしょうか。健診の大事さとか、どのくらいの頻度で受けたら実際に健康維持にいいとか、そういう正しい知識をもってもらうことが大切です。、健康教育といってもいろいろと幅広い部分があると思いますので、病気の面からのアプローチであったり、健康維持の面からのアプローチであったり、そういうことを工夫する必要があると思います。
 それに付随して考えるのは、実施したことを一度評価するということです。今回も実際に行ってみてどうだったという評価を厚労省の方でしていただいていますが、必ず検証して、例えば受診した人は何が契機で受診したのか、しなかった人はどういうことが理由だったのかということを、それぞれのグループで把握すると次の手が打ちやすいと思います。
 最後に、大きなテーマとして、是非申し上げたいことがあります。25ページに今回の向上についての論点として5点示されていますが、この中のマル2、マル4、マル5はすべて、データハンドリングというか、データコントロールというか、データのやり取りがキーワードになっております。ただ、これは現実的には、システム処理してできる能力と形態を持っているところだったらいいのですが、それがないと難しいと思います。例えば、私どもには150社近いグループ会社があります。健診は実施していますが、ほとんどのデータが取り込まれないという悩みがあります。そこで、何をしているかといいますと、1枚500円で外注しましてインプットしています。ですから、経費を節減したいのにむしろ増えているという現象が起きております。そういう実態をみて考えないといけないと思います。
 そこで提案ですが、いろいろな分野の方が様々な工夫をされていると思いますので、データのやり取りについて、システム的にどうやったら効果的なのか、あるいは好事例もあると思いますので、教えていただきたいと思います。パターン化して示せば、ある程度、すぐに役立つ情報が提供できるのではないかと思います。
 そういうことを複眼的に考えていただけると、もっと向上するのではという気がいたします。
 以上です。
○多田羅委員 それでは、田中委員。
○田中委員 一言ずつ話をしろということですので、私からも。
 1点だけ質問があります。資料の3ページですが、要するに、被扶養者の健診受診率の低さは、被用者保険サイドではどのように分析されていますか。
○貝谷委員 ありがとうございます。非常に核心的な質問でございます。実は、協会けんぽは被用者保険の一角に入っておりますが、すなわち職場をバックグラウンドとしている保険者なわけですが、職場との関係というのが実態としては非常に薄いととらえています。被用者保険のセーフティネットというのが協会けんぽですからやむを得ないと思いますけれども、職域との連携がなかなかとりづらいのが最大の要因であります。
 もう一つは、先ほど言いましたけれども、40歳以上だと数字は少なくなりますけれども、恐らく、2,000万人の御本人がいらっしゃいます。大変多くの方が全国にいらっしゃって、各都道府県でも各地に点在していらっしゃる。そういう保険者構成であるということ大きな原因だろうと思っております。
○田中委員 ありがとうございました。
 それでは、3点ほど。まず、この特定健診・保健指導という事業が保険者の義務であることをきちんと認識しているわけですけれども、被用者保険は被扶養者に対する保険者責任はどの程度あるんですか。国保は全部被保険者だから、医療サービスからあらゆることについて保険者責任を感じているわけですけれども、そこは法的にはどうなんですか。
○多田羅座長 事務局、その点だけお願いします。
○医療費適正化対策推進室長 被扶養者さんも含めて医療保険者が健診を実施する責任があるということでございます。
○田中委員 そういうふうなことであろうかと思いますけれども、私は、保険者義務ということは、この特定健診・保健指導について、まず保険者が行うべきことは何なのか。それを保険者責任として、いわゆる加入者のうちの被扶養者まできちんと対応する、それは自己責任で行うことが基本的なことと思います。そのために必要なことが住所管理であれば、住所管理をきちんとするなど、いろいろなやり方があろうかと思います。
 それと併せて、医療保険も、保険者義務もあるけれども、被保険者義務が当然あるわけですね。経済行為でお互いにお金を出して実施しているわけですから。だから、私は、この特定健診について、被保険者義務というものをもっと意識した方がいいんじゃないかと思っているんです。要するに、最も家族に対して接点が多い、住所地が離れようが何をしようが、日常的に会えるのは被保険者です。だから被保険者が、健診ということについて、被扶養者に対してきちんと説明し、こういったことだと理解させることが、保険者が住所管理を徹底し、そこに一定のデータなり情報を流すよりも、はるかに効果的じゃないかと思いますね。そういった意味では、保険者が行うべきことは、被扶養者、家族に対して、いわゆる被保険者がきちんと被保険者義務という意識でとらえて家族に対して対応する。ここを欠くと何かおかしなことになるのではないかと思います。
 例えば、健保組合さんをはじめ被用者保険の方は、保健事業の一環として、かつて保養所をたくさんお持ちでした。保養所は被保険者だけが行っているかということです。そうではなくて、家族みんなが行っていますよ。だから、そうしたふうなことができるわけですから、私は、そういうことをこの特定健診については、特に被保険者の義務・役割といいますか、そこら辺りをきちんと位置付けた方がいいのではないかという気がしております。これは、我々国保も全員が被保険者ですけれども、家長がいるわけですから、家長が家族に対する一定の責任をとっていくということだと思います。
 それから、市町村行政を取り込んだ体系の確立ということで、これは貝谷委員からも、保坂委員からもございましたけれども、私は、本来、健診というものに対しては、住民対策として全住民、全国民に対して一般行政として対応する、これがあるべき姿ではないかと思います。これが、いわゆる医療保険者の義務化に降って湧いてきたところに問題があるわけであります。だから、市町村行政を取り込んだ体系の確立は、これはこれでいいんですけど、その場合に、医療保険者の義務化という視点と、市町村行政の住民対策という視点、これをきちんと位置付けて、特に市町村長は国保保険者の責任としての役割、市町村行政の住民対策としての役割、この両方がある。こういった市町村長が悩まないでいい図をどう描けるのか。そこら辺りについて大いに知恵を出さなければいけない。私は望ましい方向だと思いますが、こういう建設的な検討をしてほしいと思います。
 それから、今日は健診率の向上についての問題ですが、先ほど吉田委員もおっしゃいました、24ページにありますように、未受診の理由がいろいろある中で、服薬中の人というか、医療機関にかかっている人。こういった人たちは受けているじゃないか、そのデータを持っているだろうと。ただ、特定健診でいっている全情報があるかどうかはわからないけれども、僕の状態がわかっているじゃないかと思う人たちがたくさんいらっしゃる。こうした情報をどう活用するかというところは、非常に大事な要素だと思っております。
 日本の健診は、53年度から第一次国民健康づくりなどいろいろな健診を実施してきていますけれども、健診率が50%を超えたという話を聞いたことがないですよ。ということは、日本国民は健診に対して、健康局が全精力を挙げて取り組んできたと思いますけれども、それでも国民は50%を超えないんですよ。そうした国民の意識構造の中で、保険者の義務化だけ、60%、70%、100%にしろなんていっても、そんなむちゃな話はないわけです。であれば、いろいろな健診情報的なものを利活用していくことが大事ではなかろうかと思います。
 要するに、この義務化という法律の趣旨は医療費適正化ですね。健診を行うということではないんですよ。だから、必要な人に早く保健指導をしなければいけない。だったら、どんな情報でもいいじゃないですか。保健指導に持っていく情報というのは、腹周り、血圧、脂肪値、血糖値の4つですよ。この情報さえあれば、どういう形の健診情報であっても、自己測定であっても、要するに、健診情報を余り固定化して考えなくて、いわゆる保健指導に落とし込んでいく、早くそこへ持っていく最低必要な情報を取ることに、我々保険者は懸命になるべきであって、早く保健指導を行い、早く被保険者の45歳から70歳でしたかの人たちの状態をよりよき状況に持っていく。これこそ医療費適正化といいますか、法の趣旨にかなうと思うんです。だから、余り硬直的に、健診というものはこういう機関で実施しなければいけない、こうした項目でなければいけない、そういったことなのかとつくづく思います。早く4つの項目を教えてくれよ、早く保健指導に持っていってどんどん保健指導していきたいという感じであります。
○多田羅座長 ありがとうございます。大変貴重な御指摘でした。
 どうぞ、齋藤委員、お願いします。
○齋藤委員 田中委員がおっしゃいましたように、市町村長は保険者であると同時に、住民の健康をきちんと守っていく責任があります。先ほど来、受診率を上げるには市町村との連携が必要だというお話がありましたが、受け方はいろいろあるにしても、私どもとしては、これを受けることは全くやぶさかではありません。むしろ、保険者責任ということになって健診がばらばらになった。このことについて、私どもは悩みがあります。協会けんぽさんの実施率が悪いというのは当たり前です。一定の規模であれば、きちんと時間をとって今日は診断だからここへ行ってくださいということができますけれども、協会けんぽはなかなかそうはいきません。健診を実施してもデータは入ってきません。今年だけ行って、大抵机に放り込まれて何も役に立っていません。健診を実施した後でフォローするところに特定健診・保健指導の新しい視点があったと思いますけれども、実際は機能していません。そこをどうすべきでしょうか。このことをきちんと考えるべきですし、みんなが一律に同じ方法で行うというのは無理です。地域とか、あるいは、やり方によってかなり違わなければなりません。ですから、いつでも、だれでも、どこででも受けられるというのは、理念からいけばそうですけれども、いつでも、だれでも、どこでも受けられるような仕組みを考えていく必要があります。
 私どもは、市町村も規模によって、これはとても手に負えないというところもあるかもしれませんけれども、基本的には、健康教育をいかにきめ細かく進めていくか、あるいは、受診の機会をどのようにして受けやすくつくるか、こういうことに尽きると思います。私のところのような小さいまちは、人口が5,500人ですから全部わかります。今も健診は従来の住民健診のような形で全部無料で実施しています。ただし、がん検診だけはお金をいただきます。そういうやり方ができるところもあるし、それでも受診率が落ちたところはまた別の機会に、昔の基本健診のようにする。やはり二重、三重で対応していかないと、健診受診率はなかなか上がりません。
 そういうことで、みんなで、その地域に合った方法を考えていく必要があるのではないでしょうか。健診結果のデータは、私ども市町村長は本当に欲しいのです。これがなかなかもらえません。ここに、フォローすることを義務付けても成果が上がらない一つの大きな問題があると思います。
 以上です。
○多田羅座長 ありがとうございます。
 一応、全員から御意見をいただきましたので、まず横尾さんから一言。
○横尾委員 ありがとうございます。先ほど抽象的と言われたのですけれども、具体的に幾つか言っていまして、1つは、25ページで言ったのですが、2項目目、3項目目については、今、齋藤委員がおっしゃったことと重複するし、私も首長として全く同じ気持ちを持っています。2項目目ですが「医療機関あるいは事業主の協力を求めることが必要ではないか」と丸く書いてありますが、私は「義務化すべきである」ということを問題提起しないと進まないと思います。これについて厚生労働省はどうお考えなのか聞きたいというのが1点目。
 次は、その下の3項目ですけれども、各都道府県に保険者協議会がありますので、そこでしっかり議論して、今、いろいろな委員が出されたようなことを具体的に進めることに早く着手しないと間に合わないと思います。こうしたことについては、なぜそこまで書かれないのか、書く予定があるのか、是非確認をさせていただきたいと思っています。
 3点目ですけれども、実は、釜石では、震災があっても小学校の子どもたちの99%ぐらいが助かりました。あれは「事前の教育のおかげ」と言われていますけれども、それを教えた先生や釜石の議長さんに聞きましたら、現地の議長さんはこう言われました。「こんなに研修していていつ役に立つかと思っていたら、実はそれが役に立って子どもたちは助かった。子どもたちが助かったから、まちは希望が消えなかった」とおっしゃったのです。指導された先生に、『どうして子どもたちに注目したのですか』と聞いたら、「大人に何度言っても聞かない、『避難しましょう』と言っても動かない。だったらもう次の世代を狙おう」ということで子どもに集中したそうです。おかげでお母さんたちが啓発して広がっていった。だから、ほかの委員もおっしゃったけれども、ある意味で、健康保健教育をもっと若い時代から、いかに健診が大事かも含めて行うべきだと思いますが、そうしたことも今回入っていませんけれども、是非考慮いただいて、健診率の向上に資していただきたいと思います。
○多田羅座長 ありがとうございます。
 では、簡単にお願いします。
○津下委員 斎藤委員が言われましたように、市町村自体が特定健診に関心を持つ仕組みが必要です。愛知県ではすでに実施していますけれども、地域職域連携協議会で健保のデータも、国保、共済のデータもできるだけ全部まとめて、そしてそれを居住地別に市町村ごとに分析して地域の実態を把握するというようなデータ活用をはじめました。そうしますと、市町村も、国保だけではなくて、健保被扶養者の受診率も上げることが大事だ、市民全体の健康確保が重要だ、というふうにインセンティブが働くと思います。ですので、そのデータの活用を考えなければいけない。今、国に集まっているデータをどう活用するかということが1点。
 もう一つですけれども、早く保健事業につなげる方法として、特定健診の項目は究極のコンビニ健診です。たとえば、通常の受診のときの血液データと、喫煙しているかどうかの問診結果で、項目か何かで異常があったときに保健指導としての面接をおこなう。そのときに腹囲を測定するような形にすれば、腹囲は異常じゃないけど検査データが異常な人にも保健指導できるし、かつ、腹囲も実測値が得られます。これは一例ですが、工夫次第でまだまだ簡単に多くの人の健康データを把握し、予防につなげる方法があるので、工夫を重ねることが大事だと思います。
○多田羅座長 わかりました。
 まだありますか。簡単に。
○伊藤委員 私も、25ページのマル2とマル4の情報提供のところは極めて重要だと思っていて、田中委員がおっしゃったことに全面的に賛成です。パートタイム先で事業主健診が行われても、被扶養者という扱いでまた特定健診を受けるというのは、ある意味で重複健診ということになるわけですから、そのような場合の健診データは是非活用できるように、もし個人情報の問題があるというのであれば、事業主健診を実施する時点でデータの提供の同意を取るとか、何らかの工夫を事業主の協力も得ながら行う必要があると思います。
 それから、マル4の方の過去のデータということも、雇用の移動が多くなっている現実もあり、そういう中では、保険者を移動するということもありますので、こうしたところにデータをつなぐ必要があると思っております。
○多田羅座長 わかりました。
○山門委員 一言だけ。今の25ページのマル4ですけれども、経年的なデータ変化については、プログラムで、健康局が健診結果の成績表を提示しています。多くの健診機関、保健指導施設はそれを使っていますけれども、保険局として、経年受診を、少なくとも3回くらいの受診結果が記載できるような成績表をお示しいただくようなことができませんか。
○多田羅座長 ありがとうございました。非常に貴重な意見をいただきまして、ありがとうございます。一応、御意見は閉じさせていただきたいと思います。
○横尾委員 済みません、私、コメントが欲しいのですけが。
○多田羅座長 私にまとめさせてください。
 座長として、非常に多くの貴重な御意見をいただきましたので、事務局から、本日お答えできるところはお答えいただき、できなければ次回ということになるかと思いますけれども、これは一応座長の判断でございます。ほかの委員から、これもということがあればそれはまたお願いします。
 まず、中村委員でしたか、広島や山形の方法によって数字がどのように向上したのかということを教えてほしいということが1つありました。
 ほかは、全体として、特に横尾委員からも、国を挙げて取り組む、あるいは、社会の雰囲気をつくる必要がある、そういうものを一つのシステムとして、国民全体の課題であるという取組を具体的に行う必要があるのではないかという御意見がございました。そういう国民を挙げて取り組むという方向でのシステムといいますか、方法等について、事務局は今のところどのようにお考えなのか。
 もう一つは、具体的に、健診項目として、基本的に不十分なのではないかということ。かつての老健法などと比べても不十分ということが健診内容にあるのではないかという点。ですから、健診項目の充実という点ではどうお考えになっているのか。
 もう一つは、今もいただきましたけれども、データの活用と情報提供のシステム化というか、それを全体として一つのシステムの体系を示していかないと、それぞれの保険者に情報提供・活用システムが今のところは任されているような傾向が強い。そういうものについて、もう少し全体としての情報活用・提供のシステムのあり方を示す必要があるのではないかという御意見があったと思います。
 それから、田中委員から貴重な御指摘として、被保険者の義務というところについて、今日も、被保険者・被扶養者の視点という御説明がございましたけれども、こういうことは、最初の「国を挙げて」ということとも重なってくるかと思いますけれども、そういうものに対する認識をどのように今の段階で事務局は思っておられるのか。
 私が把握したところでは大きくそんなところではないかと思いますが、ほかに追加して、宿題になるかもわかりませんが、この機会に出していただきたいと思います。いかがでしょうか。
○保坂委員 大変現実的なこととして、今の被扶養者の健診の受診率が低いものを何とか市町村国保の、あるいは、市町村の方に全面的に委託するようなシステムをつくるということについて検討していただきたいと思います。
 さっき言い忘れたんですけれども、その場合には、加算・減算をやめるというか、そのことが大前提になると思いますので、その辺も含めて、事務局として今考えていることがあればお聞きしたいと思います。
○多田羅座長 では、その点も、市町村に担ってもらうという方向についての検討という御意見をいただきました。
 以上、私からと、また、保坂委員から加えていただいたことについて、回答をお願いいたします。
○医療費適正化対策推進室長 1つ目の広島であのシステムを入れたから効果が上がっているかということですけれども、今の時点で受診率とかそういう形で効果をどういうふうに検証したかというものは持ち合わせておりませんので、今、平成22年度の取組ですので、報告はようやくそれぞれ上がってくるところですので、今後、検証したいと思います。
 それから、国民を挙げて取り組むということで、いろいろな委員から、周知というお話もありましたので、私どもの方も、例えば政府広報など、どんな形でできるか検討したいと思います。
○多田羅座長 ちょっと待ってください。「検討」というのは一種の逃げ言葉である可能性もあるので、それはいつまでに回答をいただくのかということを併せて、「検討」ということをおっしゃるときには付け加えていただきたいと思います。
○医療費適正化対策推進室長 はい。厳しい御指摘でございますが、ただいま、広報につきましては、今も来年度に向けて、例えば政府広報でありますれば、内閣府から募集も来ておりますので、そういったところとも協力して、「検討」というのは、あらゆる機会をとらえて行うという姿勢で、どういうことが具体的に活用できるかをきちんと一つひとつ確認していきたいと思います。
 3つ目の健診項目の充実につきましては、これは健康局の検討会の方で、まずは学術的な観点から御検討をいただくものと認識しておりまして、その結果を受けて、では、保険者としてどう取り扱うかということをこちらでもう一度議論して、どうするかということを決める。そんな流れになると考えております。
 それから、データ活用の情報提供のシステム化ということで、これにつきましては、先ほどもいろいろな課題があるということのお話もございましたし、また、実務的にどうしたら円滑にいくのかということを整理すべきという御指摘もございましたので、こちらにつきましても、どういうスタイルがいいか、ワーキングにすればいいのか、あるいは、実務の人から直接聞くのか、やり方はいろいろあるかと思いますけれども、そういう実務上、どういうことであれば可能で、どういったことに障害があるのかということを明らかにして、整理したものはこちらの検討会に御報告したいと思います。
 それから、5番目の被保険者の義務についての認識ということで、まさに被保険者の方に納めていただいた保険料をもとに、この保健事業も実施されるわけでございますので、そういう意味で、医療費の財政も含めて、被保険者の方がその責任を負っているということはそのとおりでございますので、また、被扶養者の方への受診行動についても、被保険者の方にきちんと責任を果たしていただけるように、これも保険者とともにということになるでしょうけれども、努めていくべきものと思っております。
 最後に、市町村で一元的に被扶養者の健診を行うことについての考え方でございますけれども、勿論、市町村の方で住民健診という形ですべて行う形にしたい、そういう意欲もあり、実際にそういうことであれば、それは被用者保険の方から委託を受けて行えばそこは一体的にできるということで、その取組自体は大いに結構なことと思いますけれども、市町村サイドにもいろいろな事情がございますので、それをすべての市町村に当てはめるべきというふうには思っておりません。それはやはり、取り組もうという市町村はそれがしやすくなるようなことで、今回の基準の緩和ということも行いますけれども、そうではない、なかなか難しいという市町村にまでそこを原則にするということは、なかなか難しいものではないかと思っております。
 以上です。
○多田羅座長 ありがとうございました。今の御説明に対して御意見があろうかと思いますが、今日のところは時間の関係もございまして、本日いただいた意見は、事務局の方でももう一度ヒアリングいただいて、今のところは一応の御見解を承ったことにさせていただいて、最終回答は、かなり重要な御意見をいただいておりますので、事務局の方でもそう簡単に御説明いただけないところもあったと思います。ですので、宿題という部分として、座長としてはまとめさせていただいて、今日はかなり貴重な具体的な意見をいただいておりますので、できましたら、事務局から改めて具体的な回答をいただくようお願いしたいと思います。
 特に、国を挙げて取り組む雰囲気が要るのではないかというのはかなり強い御意見だったように思いますので、そういうものをどう考えていくのか、よろしくお願いしたいと思います。
 ありがとうございました。それでは、予定の時間が押しておりまして申し訳ございません。急いで次の議事に入らせていただきます。
 議事の2.でございます。「特定健診・保健指導の効果の検証について」、事務局より説明をお願いいたします。
○医療費適正化対策推進室長 資料2「特定健診・保健指導の効果の検証について」をお開き願います。めくっていただきまして1ページ目、こちらは、特定健診・保健指導の効果については、そういうエビデンスを出していくことは大変重要なことと私ども思っております。そういう中で、1ページ目は、既にいろいろな研究班で保健指導の効果について研究が順次なされておりまして、検査数値が改善したとか、そういう研究の結果が少しずつ出てきているという状況でございますけれども、これは、研究班のそれぞれの御研究の成果ですので、私ども政府といたしましてもきちんとした検証を行いたいということで、2ページ目のところに「NDB」と書いてありますのはnational databaseの略で、下の枠内にあります「レセプト・特定健診情報等データベース」に、健診・保健指導の情報とレセプトの情報を蓄積しているということでございまして、これを活用して検証をしたいということです。
 特定健診・保健指導のデータにつきましては、本日、資料もお配りしておりますけれども、平成21年度の確報値を発表しましたので、これによって、平成20年度、21年度の2年分のデータが固まりましたので、この2年間の比較ということでは、これから検証が開始できるということで、今回、こういう方向でということを御相談している次第でございます。
 めくっていただきまして、具体的には、裏の3ページのところですけれども、(1)にありますように、保健指導の前後における改善効果や、マル2にあるように、保健指導を受けた介入群と、受けなかった対象群の比較、こうした方法により行いたいと思っております。
 具体的には、(3)にありますが、マル1検査値の改善・悪化防止効果につきまして、年齢階層別、性別、リスク別など、そこに書いてあるような、保健指導を中断した方の別などを検証してはどうかということ。それから、マル2にありますように、保健指導について、積極的支援と動機付け支援の効果、特に積極的支援については、ポイント数との関連も含めまして、行動変容にどういう効果をもたらしているかということについて検証してはどうかということ。マル3につきましては、これは少しわかりにくいのですが、例えば保健指導の動機付け支援、あるいは、積極的支援の人が、その前の年はどこの層にいて、どこからどう移動してきたか。そういう人の動きも検証したいということです。マル4は、保険者の方で取り組んでいただく材料になるような集計、あるいは、マル5は、都道府県におきましては、医療費適正化計画をつくっていただくことになっておりますので、それに活用できるような検証、こうしたことを行っていきたいと思っております。
 また、(4)にありますように、検証は、やはり中長期的な視点も必要と思っておりまして、特にマル1は、まさに生活習慣病発症・重症化予防の効果、こういったことも時間をかけないといけませんでしょうし、マル2にあります医療費との関係につきましても、少し長い視点が要るのではないかということで、これから順次進めていきたいと考えております。もし、こういうこともということがございましたら、御指摘いただければと思います。
 以上です。
○多田羅座長 ありがとうございました。
 保坂委員。
○保坂委員 注文と意見です。(3)の「当面の検証作業においては、以下の点について取り組むことを想定。」のところで、経年的なこのことを見ていくときに、服薬している人は特定健診を受けないわけですね。
(「健診はやります」「健診はある」「保健指導はやらない」と声あり)
○保坂委員 そうすると、それはわかるということですね。わかりました。
 それから、これは意見ですけれども、医療費を比較していくというときに、要するに、1年間、全体の医療費の比較をしないと、非常に偏ったものになる可能性があるということが1点。それから、生活習慣病関連医療費ということを取り出してきちんと検証できるようになっているのかどうか。非常に難しいのではないかと思うんですけれども、この点は十分に客観的に評価できるような形で、生活習慣病関連の医療費だけを取り出して比較していただくことを是非お願いしたいと思います。
○多田羅座長 わかりました。ほかにいかがでしょう。
 津下委員、いかがですか。
○津下委員 特定健診データで検査の状況もわかりますし、服薬の状況もわかるということで、この保険事業がどれだけ効果があるのか、または、効果がある年齢層はどの年代か、効果的な方法は?などについてきちんと検証して、これをプログラムに反映することが、より制度の意義を高めることになると思いますので、是非行うべきと思っております。
 私たちの研究班では、今年度、3年間連続して階層化判定が可能だった方々も分析しておりまして、6万5,000人です。そうしますと、特定保健指導を受けたグループでは、2年後の服薬率が低い。受けなかった人の服薬率は14.6%ですが、受けた人では9.6%。積極的支援に該当する対象者ですから、経過中には服薬者がは出てきますが、それが抑制されたということです。それから、検査データの改善の幅がよかったことがわかりました。
○多田羅座長 出ていますか。
○津下委員 はい。これは40〜64歳の積極的支援に該当する人々について分析した結果ですけれども、保健指導を行わなかったグループでは、HbA1cは若干上がってきておりますが、保健指導を受けたグループではそれをくい止める効果がみられた、ということから保健指導の意義があると思っております。
○多田羅座長 そうですね。そういう成果を示すということは、さっきの受診率向上にも一番大事なことかもわかりませんね。よろしくお願いします。
 白川委員。
○白川委員 ここに書かれている方法については、是非よろしくお願いしたいとしか言いようがないのですが、ちょっと気になっているのは、最後の2行で、医療費低減効果として、適正化がどれぐらい効果があったかと。これは確かに、現実面では、レセプトを集めてからまだ2年で、健診結果も3年分しかないということですから、少し長期にわたって医療費節減効果を計算していかなければいけないと思いますが、一方で、第2期を始めるときに、健保組合側としてはどうしても費用対効果ということを考えざるを得ません。事業主、加入者に説明するときに、そうした観点で予算を組むということになりますので、何らかの金額的な効果を、平成24年度ぐらいには示す必要があるのではないかというふうに思っています。現実面がかなり厳しいことは十分にわかっていますけれども。あるいは、こういう形でこれから医療費の節減については分析していくとか、そういった方法論も提示する必要があるのではないかと考えておりますので、事務局の方で、具体的な方策について御検討いただけないかという要望でございます。
○多田羅座長 ありがとうございます。
 今の点について、何かございますか。平成24年度には何らかの数値を示してほしいということについて。
○医療費適正化対策推進室長 まず事実関係といたしましては、医療費のレセプトのデータが平成21年の4月分からですので、そういう状況で、今、健診の情報が平成20年度と21年度ということで、平成21年度に健診・保健指導を受けた方の、受ける前の医療費データが今の時点では持てない。したがって、平成22年度のデータがあれば、それを受ける前のデータが取れるようになるということで、今の時点で直ちに正確な分析をすることは難しいところです。
○多田羅座長 平成24年度には、ということについてはどうですか。
○医療費適正化対策推進室長 今、白川委員からもございましたので、どんなことができるかは検討させていただきたいと思います。
○多田羅座長 平成24年度に出すということは、確かに一応目安にしてほしいですね。見直しの基盤ですからね。よろしくお願いします。
○保坂委員 ちょっとお伺いします。もし、それで費用が減っていなかったら、続けるのはなかなか難しいですか。と申しますのは、一般的に考えると、こういうことをすると、初期は医療費は減らないというのが常識だと私どもは思っているものですから。そこで減らないとだめなのでしょうか。
○白川委員 いや、そんなことを言っているつもりはないんです。保坂先生がおっしゃるとおり、私ども、長期には考えておりますが、1期が終わったところで、費用的にこうだったということはやはり示さないといけない。加算・減算があるからこれをやっているわけではありませんので。そういう意味でございます。
○保坂委員 無理に下がったというデータを出す必要はない、それだけ確認させていただきたかったのです。うそではないけれども、一部を都合のいいようにデータを出すということが世の中ではありますので。ここではないと思いますけれども、一応そのことだけ、そうではなくて、正しいデータを出して、今のところはこうですよということでよろしゅうございますね。
○白川委員 勿論、結構でございます。
○保坂委員 わかりました。ありがとうございます。
○多田羅座長 どうぞ。
○中島委員 地方公務員共済組合協議会ですけれども、私ども、医療費を支払う財布と、健康診断費を払う財布と別々にあります。そうすると、受診率が上がると健康診断費用も上がります。そうすると、予防に取り組んで本当に医療費が下がるのかと、データがないということで今言い逃れしておりますけれども、そこに非常に不信感を持っている人もいないわけではございませんので、健康診断と医療費との関係について、ある程度データがまとまったら、なるべく早く医療費との関係をお示し願いたいというのが本音ですので、よろしくお願いしたいと思います。
○多田羅座長 わかりました。
 どうぞ。
○貝谷委員 これは同様の趣旨からの要望になりますので、簡単に申し上げます。協会けんぽも保健指導等に取り組んでおりまして、方向としては、一生懸命に取り組む以外にありません。ここで、今、拝見します既存研究の内容、これはいろいろな研究がありまして、いずれもいろいろなところで改善効果が見られるということが報告されております。それから、ナショナル・データ・ベースによる本格的な検証。医療費の低減効果も当然のことでありますけれども、まずは、特定健診を受けられた御本人それぞれのQOLがよくなるということが、我々はこういう研究レポートと概要を見られますけれども、そういうものを国民にわかりやすく、ここがこう改善しますよという成果がアピールできればいいと思います。恐らく、これからいろいろな研究が出てきますし、また、既存の研究もありますので、こういうものをわかりやすく、パンフレットのようなもので、エビデンスということが言えるかどうかわかりませんが、こういう研究レポートがあるということが、我々保険者でも活用できればありがたいと思っていますので、そういうものでベーシックなひな形のようなものがあればありがたいと思います。そういうものをつくっていただけると、我々、一保険者としてもありがたいと思いますので要望したいと思います。
○小松委員 評価については、健診ごとの評価という視点と、制度の評価という視点で絶対に必要なことだと思うので、是非進めるべきだと思います。もう一つは、保健指導のプログラムをより改善していくという意味合いでの評価が一方であると思います。その場合には、保健指導のスタート、初回指導時のデータ、終了時のデータといったようなものが、今、集まり方が不十分だろうと思っています。ですから、健診を受けてから初回指導まで数か月たってしまって、体重などが大きく変動しているのにスタート時のデータがないといったことがよく見られますので、その辺は健康局ともよく連携していただいて、プログラム評価もできるようにしていただければありがたいと思います。
○多田羅座長 わかりました。貴重な御意見を伺わせていただきまして、これは議事録に残しますので、事務局の方でもひとつ検討をお願いいたします。
○医療費適正化対策推進室長 はい。
○多田羅座長 それでは、次の議題に移らせていただきます。「健康局の検討会の開催について」でございます。事務局、よろしくお願いします。
○医療費適正化対策推進室長 お手元の資料3をお願いいたします。健康局の方で、「健診・保健指導の在り方に関する検討会」ということで、左肩にありますけれども、先の12月7日に第1回の検討会が開催されました。
 おめくりいただきまして、左側が構成員のメンバーになっておりまして、右に今後の検討スケジュールが載っております。先ほど保坂委員からもございましたが、こちらでは、健診・保健指導のことだけではなくて、国民健康づくり運動のプランとの関係も含めて御議論いただくということで進めていただいていると伺っております。スケジュール的には、2月ごろには、とりあえずの中間的なまとめをしていただいて、こちらの方は、これを受けて、この保険者の検討会の方でどう対応するかをまた検討するという流れになると理解しております。
 次をめくっていただいてからが、1回目の検討会での主な議論ということで、中身はもう御説明しませんが、全般のこと、腹囲基準のこと、健診制度・健診項目に関すること、右のページに行きまして、保健指導の全般的なこと、めくっていただいて保健指導の非肥満者対応のこと、それから、健康局の検討会と保険局の本検討会との関係など、こうしたことについていろいろな御意見をいただいたところでございます。
 以上です。
○多田羅座長 ありがとうございます。
 保坂委員、先ほど御意見をいただきましたが、何か追加がございますか。
○保坂委員 健康局の方で、がん検診を担当している部署が別々であったものを一緒にして行うということを、健康局長が、多分、来年の4月からそうなるだろうということをおっしゃいましたので、一応、追加させていただきます。
○多田羅座長 それはどういうことですか。別々だったものが統一されるということ。
○医療費適正化対策推進室長 組織の問題として、健康局の体制として、がんや生活習慣病の体制を一つにまとめて、きちんと課として組織立てできるようにしていきたいという話がございました。
○多田羅座長 行政の機構が変わるわけですか。
○医療費適正化対策推進室長 行政機構の問題です。
○横尾委員 がん対策推進室はなくなるのですか。
○多田羅座長 健康局。
○健康局保健指導室長 まだ予定ですが、組織を統合して、がん健康対策課という課をつくりたいというお話を局長から申し上げたところです。
○横尾委員 テレビやラジオでも出ていましたから。予定といっても、公表されています。
○多田羅座長 機構改革を含め、がんが大分強調されるということですね。ありがとうございました。
 どうぞ、田中委員。
○田中委員 1点だけ確認です。健康局でこうした検討会を開かれることは大いに結構なことですが、ちょっと気になることだけ。
 要するに、この健診・保健指導の頭に「特定」を付けると被保険者の義務化事業になるわけですけれども、そもそもこの特定健診・保健指導が始まるときには、健康局でもこの検討会があり、保険局でもあったと。こうした状況下で、特定健診・保健指導についていろいろと検討がなされてきたわけですが、今日、健康局では、私が申し上げたいのは、結局、現在、我が国の健診・保健指導の大きな流れ、これは保険者の義務化である特定健診・保健指導ですよ。総量的にも、経費的にも。こうした大きな流れの中の議論を、保険局がきちんと、いわゆる公衆衛生的な視点も含めておやりになることは大賛成ですけれども、健康局は健康局でそれ以外のことを行うことは、それはそれでいいと思います。ただ、検討事項の中に、(2)で「特定健診・保健指導の実施上の課題について」と書いてある。この課題というものに対してどう対応するかというときの課題認識を、私が申し上げたいのは、構成委員の中に医療保険関係者が一人も入っていないということを申し上げたい。医療保険関係者の課題意識を吸い上げないで、聞かないで、特定健診・保健指導の課題についての議論をどうなされるのか。そこについて、健康局にお聞きしたいです。
○多田羅座長 では、健康局から。
○健康局保健指導室長 先ほど鈴木室長からも御説明いただきましたけれども、健康局としては、国民の健康をどうしていくか、あるいは、技術的な観点から健康診査全体につきまして、その中で特定健診・保健指導につきましても議論していくという立場でございます。そういう観点から、健診・保健指導に関する有識者の方々にお集まりいただいているところですので、勿論、保険者の皆様の実務上に影響を与える部分につきましては、保険局とも御相談しながら、あるいは、結果につきましてはこちらの検討会でも必要に応じてお話しいただくこともあろうかと思っております。
○多田羅座長 今、田中委員の質問は、実施上の課題と、かなり具体的な形になっているのでね。保険局の方はどうですか、鈴木室長。今の御質問について何かありますか。
○医療費適正化対策推進室長 私どもの認識としては、例えば腹囲基準とかポイント制をどうするか、今の仕組みが柔軟さを奪っているのではないかということの検証とか、これは健康局の方で御検討いただいた標準的なプログラムに則って私どもでは実施させていただいておりますので、そうしたことの課題について、健康局の検討会の方で御検討いただくと認識しております。そういう意味では、私どもでも、前回の1回目の健康局の検討会でも、こちらで出た議論を、プログラムに関連する部分は紹介をさせていただきましたので、これからも随時、向こうであった御意見はこちらに御紹介をし、また、こちらでいただいた御意見は向こうの方でも御紹介をしということで、双方が十分に連携がとれるように私どもも努めてまいりたいと思っております。
○田中委員 一言だけ。
 それなりの役目がありますから、それはそれでいいんですけれども、国民の健康政策ということを健康局と保険局の両方で進めているわけですから、ここは、健診・保健指導というふうな中身の技術的な話だけにとどまるということだったら、それなりに、医療保険者としてそれは参考にさせてもらうということかもしれないけれども、例えばポイント制とかいう話になってくると、それは医療保険者として意見がいろいろあるわけです。要するに、セクション的に考えなくて、お互いに意見を出し合って、よりよき健診・保健指導を進めていこうということで取り組んだ方がいいのではないかという気がしています。別に、医療保険者として健康局の委員会に出たいということではないですけれども、日本国民の健診・保健指導を、医療保険者の義務ということで今取り組んでいる中で、こうした議論をされる際には、関係者全体を集めて行う方がいいという気がして仕方がないものですから、自分が受けた感じだけ申し上げました。
○多田羅座長 どうですか、ありますか。
○医療費適正化対策推進室長 では、済みません、一言だけ。
 健康局の検討会は、この特定健診・保健指導だけではなくて、ほかの全体的なことも御検討いただけると認識しております。十分、向こうの議論を踏まえて、またこちらの方で、保険者としてどう対応するかということについては十分に御議論いただけるように、私どもとしても段取りなどに十分気をつけたいと思います。
○多田羅座長 座長としても、この「特定健診・保健指導の実施上の課題について」というのは、ちょっと誤解を生むような表現であるような気がします。勿論、基本的な点は御理解いただいていると思いますけれども、表現の形として誤解を生みがちなような感じがするので、その点、御留意いただきたいと思います。
 ありがとうございました。
○中村委員 健康局に要望だけさせていただきたいと思います。平成24年1月の第3回で、歯科口腔保健が議論されるようになっております。これは必ず、糖尿病や血糖値に非常に影響するということで、特定健診ともきっと密接につながってくると思いますので、是非、検討結果やいろいろな情報を当会議にも提供していただくようにお願いしたいと思います。情報提供のお願いです。
○多田羅座長 よろしくお願いします。
 それでは、予定の時間が過ぎまして申し訳ございません。最後の議題4でございます。「実務担当者による特定健診・保健指導に関するワーキンググループの開催について」の説明をお願いいたします。
○医療費適正化対策推進室長 お手元の資料4をお願いいたします。こちらの検討会で御了解いただいてワーキンググループを設置することにしておりましたけれども、12月2日に1回目のワーキングを開催させていただきました。
 資料を開いていただきますと、左右に構成員が載っておりますけれども、本検討会の構成員の所属団体からも多数出していただきまして、第1回はヘモグロビンA1cの表記の変更について御議論をいただいたところでございます。
 1点、御報告ですけれども、めくっていただいて、次からが、12月2日のワーキングに、糖尿病学会さんから出していただいた資料があります。これを1枚めくっていただきまして、これも糖尿病学会さんが作成されたパワーポイントの資料で、それの右下が「6」となっている、「JDS値からNGSP値への換算式」ということで、従来、糖尿病学会さんの説明では、NGSP国際標準値の相当値は、現在の検査方法の値であるJDS値+0.4%ということでずっと御説明をいただいて、それを前提に本検討会でも御議論いただいておりましたが、めくっていただきまして裏側に証明書の写しがありますし、右上の「9」に日本語で書いてありますが、10月1日にReCCS(検査医学標準物質機構)という標準物質を管理している団体の方で、その関係性についてNGSPの認証を得たということで、その認証を受けた値は、NGSPのHbA1cの値は1.02×JDS+0.25ということで、この計算式が新しく認証されまして、これを計算した値は、相当値ではなくてNGSPの値であると正式に呼べるようになったということでございます。
 これと、0.4を足してきたという説明との整合ですけれども、次の下の方に、換算表を糖尿病学会さんが作成されたものが載っております。これによれば、JDSの値で5.0〜9.9まではNGSPの値との差が0.4ということで、これまでと同じということになります。また、それの下と上、4%台と10%以上は、差はそれぞれ0.5だったり0.3だったりしますけれども、これは誤差の範囲内ということで、臨床的には、今までより0.4ぐらい高くなりますということで問題ないということで、このように認証があったということで、検査機械の対応としては若干変わってきますけれども、保険者の対応としてはこれまでいただきましたとおり、平成24年度は、特定健診・保健指導絡みの報告はJDSでということについての変更はございません。
 以上、報告です。
○多田羅座長 ありがとうございました。
 よろしいでしょうか、御報告を承ったということにさせていただきたいと思います。
 ありがとうございました。少し予定時間を過ぎまして、申し訳ございません。予定された議題は御審議いただきました。
 それでは、本日の検討会はこれにて終了させていただきます。どうもありがとうございました。


(了)

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