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2011年10月13日 第23回新たな地域精神保健医療体制の構築に向けた検討チーム議事録

社会・援護局障害保健福祉部精神・障害保健課

○日時

平成23年10月13日(木) 18:00〜20:00


○場所

厚生労働省 専用第18,19,20会議室(17階)


○出席者

新垣構成員、岡崎構成員、河崎構成員、佐久間構成員、田尾構成員、中島構成員、
長野構成員、西田構成員、野村構成員、広田構成員、福田構成員、堀江構成員

○議題

(1) 「障害者制度改革の推進のための基本的な方向について(平成22年6月29日閣議決定)」を踏まえた検討の状況について(一部検討中のものを含む)
(2) その他

○議事

○福田精神・障害保健課長 それでは、定刻となりましたので、ただいまより第23回新たな地域精神保健医療体制の構築に向けた検討チームを開催いたします。
 構成員の皆様方におかれましては、御多忙中のところ御参集いただきまして、誠にありがとうございます。
 それでは、議事に先立ちまして、津田厚生労働大臣政務官よりごあいさつを申し上げます。

〇津田政務官 皆さん、こんばんは。第23回の新たな地域精神保健医療体制の構築に向けた検討チームの開催に当たりまして、前回に続きましてごあいさつを申し上げたいということでございます。新米の政務官の津田弥太郎と申します。どうぞよろしくお願い申し上げます。
 皆様には、平素より精神保健医療福祉施策の推進に対し、幅広い観点から御示唆をいただいていることに感謝を申し上げたいと思います。特に昨年5月から6月にかけて、本年度から新たに予算化をしました精神障害者アウトリーチ推進事業のもとになる御議論を行っていただいたと聞いておるわけでございます。それを皮切りにして、厚生労働省では、認知症と精神科医療、精神科救急医療体制など、地域精神保健医療に関する検討を進めてきたわけでございますが、その他、昨年12月には、議員立法によりまして障害者自立支援法が改正をされ、地域生活の支援施策の充実が図られてきているわけでございます。
 本日は、厚生労働省でこれまで検討してまいりました各事項について、全体の絵として見ていただくための資料を作成しましたので、この場をおかりして公表したいということでございます。
 精神保健医療福祉については、まだまだ検討すべき課題が数多くあると認識をいたしております。厚生労働省としましては、引き続き精力的に検討を進めていくこととしておりますので、ぜひ皆様方にも専門家のお立場から様々なご意見をちょうだいをしたいと考えておりますので、ぜひ今後もと御支援と御協力をお願いを申し上げる次第であります。本日はありがとうございました。

○福田精神・障害保健課長 どうもありがとうございました。
 本検討チームは公開のため、検討チームでの審議内容は厚生労働省のホームページに議事録として掲載される予定ですので、あらかじめ御了解くださいますようお願いいたします。
 また、本日は、小川構成員、高木構成員から御欠席との御連絡をいただいております。
 それでは議事に入らせていただきたいと思いますが、本日の検討チームは、平成22年6月29日の閣議決定「障害者制度改革の推進のための基本的な考え方」を踏まえた検討状況につきまして、先ほど政務官からのごあいさつにございましたとおり御説明をさせていただきたいと思います。閣議決定から1年3か月が経っておりますが、この間、本検討チームにおきましても、先ほどお話がございましたが、第1ラウンド、皆様方でのアウトリーチに関する議論をはじめといたしまして、第2ラウンドの認知症と精神科医療、第3ラウンドの保護者制度、入院制度と、検討を進めております。本検討チーム以外にも、閣議決定を踏まえた検討を行っております。加えて、先ほどごあいさつでありました「つなぎ法」が成立するなど、閣議決定で言う地域生活の支援の部分につきましても、取り組みがまとまってまいりましたので、御説明をさせていただくものであります。
 説明につきましては、1時間程度、丁寧に御説明をさせていただければと思っております。パワーポイントも使いまして、できるだけわかりやすくということで考えておりますので、ちょっと長時間になりますけれども、御容赦をいただければと思います。
 それでは、ここで政務官は他の所用がございますので御退室されます。
 それでは、ここから、事務局の方から資料について御説明をお願いできればと思います。

〇本後課長補佐 事務局でございます。今日は、大変細かい資料もございますので、パワーポイントを使いまして説明をさせていただきたいと思います。資料は幾つかの事項に分かれておりますので、先ほど課長からもありましたけれども、ある程度お時間をちょうだいしますことを御容赦いただければと思います。
 それでは、早速ですけれども、説明に入らせていただきたいと思います。
 本日は、先ほど政務官からもごあいさつがありましたとおり、昨年の6月に障害者制度改革推進会議の議論などを踏まえまして、障害者制度改革推進のための基本的な方向について閣議決定がされております。こういった閣議決定などを踏まえまして、本検討チーム、その他の場で検討を行ってまいりまして、現在までにまとめた方向、あるいは一部検討中のものもございますけれども、そういった検討テーマごとにまとめたものでございます。
 まず、議論の経緯ということで御説明をさせていただきたいと思います。
 1ページ目でございます。平成16年の「改革ビジョン」以来、「入院医療中心から地域生活中心へ」という基本理念、これは21年9月の在り方検討会でもその理念を推進することが確認をされております。
 先ほどの昨年6月の閣議決定については、精神科医療に関しては3点、閣議決定事項がございます。1つは、強制入院、強制医療介入等について、いわゆる「保護者制度」の見直しも含め、あり方を検討し、24年内を目途に結論を得る。2番目が、「社会的入院」を解消するため、退院支援や地域生活における医療、生活面の支援に係る体制の整備について、23年内に結論を得る。3番目が、人員体制の充実のための具体的方策について、24年内を目途に結論を得る。この3点が精神科の医療に関して閣議決定をしている事項でございました。
 これを踏まえて、昨年の5月、省内に検討チームを立ち上げまして、順次検討を行っているところでございます。
 それから、昨年の12月に議員立法によりまして、障害者自立支援法が改正をされております。ここで地域生活を支えるための支援内容、法改正によりまして追加をされております。それから、同じ法改正の中で、精神保健福祉法も改正されまして、精神科救急医療体制の整備が都道府県の努力義務とされております。そういったことも踏まえまして、「精神科救急医療体制に関する検討会」を立ち上げまして検討を進めてまいりました。
 それから、医療計画に関しましては、現行の「4疾病」に精神疾患を加えることについて、社会保障審議会の医療部会の場で検討が行われてまいりました。その他の事項についても検討を進めてきたところでございます。こういった検討状況でありますので、今後の課題も含めまして、今の検討状況を御報告させていただくというものでございます。
 2ページ目は、閣議決定の本文の写しを参考として載せております。
 3ページ目からが具体的な内容になります。今、検討の経緯で御説明をさせていただいたようなテーマにつきまして、それぞれ検討を進めてきました。退院支援、地域生活の支援体制の整備について新たな取り組みをまとめております。いずれにしましても、タイトルにございますとおり、「入院医療中心から地域生活中心へ」という基本理念を実現するための取り組みというところで、これまでの様々な取り組みに加えまして、さらに取り組んでいくことということで検討し、まとめてきたものでございます。
 大きな1つ目ですけれども、「地域移行、社会的入院の解消に向けた病院からの退院に関する明確な目標値の設定」でございます。これは具体的には、平成24年度からスタートする第3期障害福祉計画の中で、病院からの退院に関する明確な目標値を設定するということでございます。これが1つ目。
 退院を促進するには、逆に地域の受け皿整備が必要になります。そういう意味で、医療面、福祉・生活面、それから認知症の方についてということで、それぞれ検討を進めてまいりました。
 「医療面での支え」につきましては、取組2ですけれども、できるだけ入院を防止しつつ、適切な支援を行うアウトリーチの充実。それから取組3、休日・夜間の精神科救急医療体制の構築。それから取組4として、医療機関の機能分化・連携を進めるための医療計画に記載すべき疾病への追加という、この3点が「医療での支え」ということでございます。
 「福祉・生活面での支え」ということに関しましては、まず大前提として、従来、平成18年から、障害者自立支援法に基づく障害福祉サービスの基盤整備が行われてきました。特に精神障害のある人にとりましては、サービスの利用が非常に伸びております。自立支援法の中で利用している精神障害の方が占める割合は年々上がっている。そういう前提に立った上で、さらにということで、取組5と6ということで進めております。取組5が、障害者自立支援法の中で盛り込まれました地域移行支援、地域定着支援という新しいサービス類型の創設でございます。それから取組6が、地域生活に向けた訓練と状態悪化時のサポートなどを合わせて実施するということで、これは障害福祉サービスの中で、特に宿泊型自立訓練というサービス類型がございます。これについて規制の緩和などを行いまして、より使いやすいサービスに変えていくということでございます。
 それから、「認知症の方に対する支え」ということで、取組7、入院を前提とせず地域での生活を支える精神科医療と、地域の受け皿整備ということで、ここに関しては、本検討チームの第2ラウンドで御議論をいただいておりまして、今取りまとめに向けて構成員の皆様の御意見を調整させていただいているところでございます。
 これが全体の姿になりますけれども、ここからは一つひとつについて若干説明を加えながら御紹介をさせていただきたいと思います。
 1つ目は「第3期障害福祉計画における病院からの退院に関する明確な目標値の設定」です。これに関しては、病院からの退院、地域移行を促進し、社会的入院の解消をさらに進めていくため、退院のさらなる促進に関係する要素をより具体化、精緻化した着眼点を設定するということにしております。これはもともと平成21年9月にまとめていただいたあり方検討会の報告書の中で、「退院可能精神障害者の数を減少させる」という、「退院可能精神障害者」というのが非常に抽象的で定義があいまいであるという御指摘を受けまして、より具体化したような目標値を検討すべきであるという御提言をいただいておりました。それを受けまして検討を進めてきたものでございます。
 着眼点として2つ挙げております。1つ目が、1年未満入院者の平均退院率。2番目が、5年以上かつ65歳以上の退院者数でございます。
 次のページに着眼点設定の考え方を書いてございます。改革ビジョンの中では2つ具体的な目標を挙げておりまして、1つが、1年未満群の平均残存率に関する目標を24%以下にすること、それから、1年以上群の退院率の目標を29%以上にすることで、1年未満の入院者に関する目標と1年以上の入院者に関する目標を分けて設定しておりました。あり方検討会の中では、この考え方は基本的に維持すべきだという御提言もあわせていただいておりましたので、今回、目標値を設定するに当たっては、この2つの考え方をベースにしながら、より具体化、精緻化する着眼点ということで設定をしております。
 1つ目が「1年未満群の平均残存率をベースにした着眼点」ということですけれども、1年未満群の平均残存率は、平成20年調査で28.8%で、着実な減少傾向にあります。これまでの取り組みを引き続き進めていくという観点から、この1年未満の平均残存率を着眼点としたいということでございます。
 「平均残存率」という言葉と「平均退院率」という言葉を混在して御説明させていただきましたけれども、改革ビジョンの中では「平均残存率」という言葉を使っておりましたが、これは患者さん、それから病院の側、いずれにも残る、残存するという形でネガティブな表現になっておりますので見直すべきではないかという御意見を多数いただいておりました。よりわかりやすい表現にするために、退院に着目した「平均退院率」という言葉を今後用いていきたいと考えております。
 「1年以上群の退院率をベースにした着眼点」ですけれども、ここは少し分析をしたところがございまして、1年以上群の中でも、65歳未満の患者数は大きく減少する一方で、65歳以上の患者数が増加している。また、その65歳以上の中でも、1年以上5年未満の患者数の増加について見ると、認知症患者の増加の影響が大きい。その一方で、5年以上の患者数の増加は、統合失調症の患者さんが退院に結びつきにくいことが影響しております。したがいまして、この1年以上の退院率を考えるときに、65歳以上の患者さんに注目し、そのうちで、これまで取り組みが必ずしも進んでいない、あるいは処遇面でも大きな課題の一つである長期・高齢の精神障害者、主として統合失調症の患者さんについて、できるだけ退院を促進していくという観点から、5年以上かつ65歳以上の退院者数を着眼点にするということにしたものでございます。
 考え方の2番目、6ページ目です。都道府県で目標値を定めていただくわけですけれども、実際に定めていただくときの目安となるものとして指標を定めております。
 1つ目の1年未満入院者の平均退院率ですけれども、これは全国平均が、今、71.2%になっております。これを目標値である76%にするためには、これは24%の逆数になりますけれども、割合比で7%相当分を増加させる必要があるということで、平成26年度、3期の計画が終わるときに7%相当分増加させることを目標設定に当たっての指標とするということにしております。
 それから、5年以上かつ65歳以上の退院者数ですけれども、これは現在の5年以上65歳以上の入院患者数あるいは退院者数の状況を踏まえて、5年以上65歳以上の入院している患者さんの数を増やさないようにするためには、退院者数を現行より約20%増やしていくことが必要となる。計算上そういった形になりますので、指標としては、平成26年度における5年以上かつ65歳以上の退院者数を直近の状況よりも20%増加させることを目標設定に当たっての指標とするということにいたしております。
 平均退院率については先ほども御説明をさせていただきましたけれども、新規入院された患者さんが入院後1年までの各月の退院者の割合を平均したものでございます。これは割合として年々上がってきているということで、目標値76%まではあと7%増やしていく必要があるということでございます。
 それから、指標2の参考資料です。年齢区分別、入院期間別の入院者数を示したものですけれども、40歳未満あるいは65歳未満の方については、年々入院者数が減少しております。特に長期5年以上の入院の方は非常に数が減っている。一方で、65歳以上の方については、1年以上5年未満の分類あるいは5年以上の分類の方、いずれも入院者数はだんだんと増えております。この中で特に5年以上の方の多くは統合失調症の患者さんになりますので、ここに着目して都道府県に目標値を設定していただきたいということでございます。
 これに関しては、平成24年度、来年度の概算要求の中で、従来の精神障害者地域移行・地域定着支援事業のメニューとして、高齢長期の入院の患者さんに対して退院に向けた取り組みを行っていくという医療機関の取り組みに対して助成をするという事業を要求しているところでございます。
 具体的には、下の図にありますけれども、病院内の多職種の方、あるいは外の相談支援専門員・ケアマネの方に入っていただいてチームをつくって、このチームが、入院している患者さんが退院してみようと思える状態まで、意欲の喚起とか環境の調整を行っていくという取り組みに対して助成をしていくという事業を要求している。退院してみようと思うようになった患者さんについては、後でお話しします地域移行支援などを活用して退院へ結びつけていく。制度としての退院のルートに乗るまでの病院の中での取り組みを進めていきたいという観点から、こういった事業を要求しているところでございます。
 障害福祉計画につきましては、来年度、各県で作成します医療計画との関係を非常に意識したものになっております。こういった着眼点を踏まえまして、医療計画の中では、地域精神保健医療体制の構築に向けた体制づくりについて記載をしていただく。具体的内容については後ほどお話ししますが、今、内容について検討を進めているところでございます。
 続きまして、取組2に関しての御説明でございます。
 できる限り入院を予防しつつ適切な支援を行うアウトリーチの充実で、これは政務官からのごあいさつにもありましたとおり、昨年、皆様方に御議論をいただいたところでございます。医療などの支援につながりにくい人に対して、住まいに支援をお届けし、本人とともに家族も含めて支える。このためにアウトリーチの充実を目指す。その際、これは昨年の御議論で、これを基本的な柱にしようということで議論いただきました。課題の解決を入院に頼らないということを前提とするということでございます。これを踏まえて、今年度の予算で「精神障害者アウトリーチ推進事業」を創設いたしましたけれども、これによりましてアウトリーチの一般制度化を目指していくということでございます。
 具体的には、12ページにございますとおり、平成23年度から新たに事業をつくっております。予算額は7億円、25か所で実施を予定しております。現在の状況でございますけれども、我々のところに既に協議が来て、もうやっていいですよというお答えをしているのが、全国で11か所ございます。その他、十数箇所程度が実施予定ありということで、今後協議を待っているということでございます。一応概算要求の中では、30か所ということで、若干の上積みを要求しているところでございます。
 具体的な取り組みについてですけれども、まず考え方については、昨年の検討チームでまとめていただいたとおり、地域で生活することを前提とした支援の体系にする。課題の解決を入院という形に頼らない。これをあくまで前提とすべきだという考え方をいただきましたので、この予算事業、アウトリーチ推進事業については、これをもとに様々な仕組みをつくってございます。
 まず都道府県さんに強調しているのは、この「課題の解決を入院という形に頼らない」というところでございます。地域生活から新たな入院を増やさないようにする。あるいは、精神科の病院から退院された方に対して再入院を防ぐといったことを目指すということでございます。一応、事業の中では、入院に至る場合もあるかもしれません。その場合には、どういう経緯で入院に至ったのか。防ぐことはできなかったのかどうか。そういったところをきちんと事業の中でレポートとして残してくださいと。特に、非同意入院になったケースについては詳細に分析をしてくださいということで、都道府県さんにはお願いをしております。
 この支援の具体的な対象になる場面ですけれども、ここの「在宅医療、外来診療等」という緑の部分については保険診療の対象でございます。精神障害のある方については、保険診療を受けるという同意をするまでに非常に時間がかかる方もいらっしゃいます。そういった方について、玄関まで行って、声だけかけて帰ってくるとか、そういったところについても、このアウトリーチの事業でやっていただく。それから、保険診療の対象になっているときでも訪問等の回数の制限などがございます。そういった制限を超えて行う場合もあるかと思いますので、そういったところを対象にしていると。この黄色の部分が主な対象になります。こういったところを補助事業の中で対象にしつつ、一般制度化を目指していくということでございます。
 取組の3番目でございますけれども、夜間・休日でも適切な医療にかかることができるための精神科救急医療体制の構築ということでございます。地域で生活を継続するためには、夜間・休日でも必要なときに適切な医療にかかることができることが重要ということで、これは本年の5月から9月にかけまして精神科救急医療体制に関する検討会を開催いたしまして、取り組みをまとめていただきました。
 1つは、各都道府県に対してということでありますけれども、24時間365日対応できる相談窓口及び救急情報センターを設置するということ。各医療機関は、継続して診療している自院の患者さんに夜間・休日も対応できる体制を確保すること。それから、身体疾患を合併する精神疾患の患者さんの受入体制を確保すること。こういった柱でおまとめをいただいております。
 具体的には、17ページになりますけれども、大きく分けて2つの論点について検討いただきました。1つ目が、都道府県が確保すべき精神科救急体制、いわゆる精神科の救急ということでございます。ここに関しては、先ほどもお話ししましたとおり、精神医療の相談窓口及び救急情報センターを設置すること。輪番ということだけではなくて、自院の患者さんからの相談に対して自院で対応できる体制、いわゆるミクロ救急体制を確保するということが提言をいただいております。
 もう一つが、身体疾患を合併する方の受入れの体制ということでございます。ここに関しましては、身体症状と精神症状の状況によっていろいろなケースが考えられるということで、分けて検討を行っていただきました。「縦列モデル」とありますけれども、身体疾患、精神疾患、それぞれ対応しなければいけない時期が異なる、分かれているという場合に、まずは身体疾患、それから精神疾患を中心に、あるいは逆に、まずは精神疾患を見ながら身体疾患の支援をしていくという、時間軸で連携体制をとっていくことを「縦列モデル」という形で表現いただきまして、精神科医療機関と連携する一般の医療機関の間で連携体制を強めていくという提言をいただいております。一方で、「並列モデル」ということで、精神科と身体科が両方必要になるという場合について、やはり総合病院ということが必要になりますので、そういったことについても提言をいただいております。こういったことに関しましては、今、予算事業で精神科救急体制の整備事業がございますので、予算の中での対応も含めて検討をしていきたいということでございます。
 19ページ、新たな取組4「医療計画に記載すべき疾病への追加」ですけれども、これは精神疾患の患者数が現行の「4疾病」の患者数よりも多くなってきていることなども踏まえまして、社会保障審議会の医療部会の中で、精神疾患を医療計画に記載すべき疾病に追加をすることが決定をされております。地域において求められる医療機能、各医療機関間の役割分担や連携体制を明確化すること。各都道府県における精神疾患に関する医療体制の整備を進める。そういった方向で検討をすることが決められております。
 具体的には、20ページですけれども、下の今後のスケジュールというところです。具体的内容について、「医療計画の見直し等に関する検討会」、これは医政局の方で検討が行われることになっており、その結果を踏まえて、平成23年内、今年中に精神疾患に関する医療提供体制の指針等を示す予定ということにしております。来年度に各都道府県で計画を策定する作業を行うという関係から、こういったスケジュールになっております。このときには、先ほどの障害福祉計画の中での着眼点なども踏まえながら示していくという形を考えております。
 以上が「地域生活を支える」という点に関して、特に医療面での支えでございます。
 ここからは、福祉生活面で2点、御紹介をさせていただきたいと思います。
 1つは、地域移行支援、地域定着支援の創設ということでございます。資料21ページでございます。改正障害者自立支援法の施行に伴い、入院中から住居の確保や新生活の準備などの支援を行う地域移行支援、それから、地域生活している方に対して24時間の連絡・相談などのサポートを行う地域定着支援が創設をされております。改正障害者自立支援法で地域生活を支える基盤の充実が図られたという一番大きな柱は、この2つのサービス類型ができたことだと考えております。
 具体的には22ページでありますけれども、地域移行支援について、この下の矢印を見ていただければと思います。この地域移行支援というサービスは、施設あるいは病院内に入所・入院している方について対象になります。施設・病院に入所・入院している段階から、退院後に住む場所を例えば一緒に不動産屋さんに探しに行く。あるいは、バスに乗る、電車に乗るといったことを一緒にやってみる。そういった同行支援あるいは一緒に準備をしていくといったことをやるというのが地域移行支援でございます。これは、上の箱に書いてありますけれども、今、精神障害者地域移行・地域定着支援事業ということで予算事業で行われているものの一番柱になる部分の地域移行推進員の活動、まさにこれが同行したり一緒に準備をしたりする方ですけれども、その活動と同様の事業を個別給付化したというものでございます。
 地域定着支援の方ですけれども、これは施設を退所したり病院から退院したりした後、地域で受ける支援ということでございます。アパートで暮らしている精神障害のある方など、夜間も含む緊急時における連絡、相談のサポート体制をとるということでございます。これは24時間といいましても、形としては、例えば電話で相談を受けるといったことも含むサポートになろうとは思いますけれども、そういった形で地域で暮らすということを支えていくサービスとして個別給付化されております。特に精神障害のある方にとっては、退院の際に住まいとか生活、様々な支援をすること、それから、地域に出てからも切れ目ないサービス支援、サポートが受けられることが非常に重要になってきますので、この2つのサービス類型が設けられたことは非常に大きいことかと思っております。
 もう一点は、地域生活に向けた訓練と状態悪化時のサポートなどを合わせて実施するということでございます。具体的に言いますと、宿泊型自立訓練という自立訓練の中でも宿泊してそういった訓練を行うサービス類型がございます。それと、日中活動のサービス、あるいはショートステイ、こういったものを組み合わせて実施しやすくするということであります。宿泊型自立訓練を使うときというのは、具体的には、退院をする際に、いきなりアパートや自宅で住むことが難しいときに、中間的な段階として2年ないし3年そこで生活訓練をした上で退院、実際に地域で生活する。自宅なり、アパートなり、グループホームなりで生活するというところに移っていく。その生活の訓練をするという際に利用するサービスであります。
 これは、24ページですけれども、現在でいきますと、そういった社会復帰に向けた訓練は、精神障害者生活訓練施設、いわゆる援護寮で行われているものでございます。こういった施設についても平成24年の3月末までに新体系移行することが必要になってまいります。この生活訓練施設で、今、行っているような支援を来年度以降も継続してできるようにする。さらに、それに加えまして、まさに地域で生活を支える拠点としてショートステイ、地域で暮らしている方が状態が悪化したときにそこに駆け込むことができる、そういったサービスを付加することで、地域で生活を支える拠点としてさらに充実を図っていくことができるのではないかということで、そのための規制の見直しなどを検討しているところでございます。
 具体的には、ここに書いてありますけれども、標準利用期間が3年の場合の報酬設定の見直しですとか、あるいは短期入所を行う場合の要件の緩和。ちょっとわかりにくいですが、宿泊型自立訓練が、例えば定員20人で実際にずっと泊まっている人が15人だとすると、5人分は部屋が空いております。今の仕組みですと、その5人分はショートステイということで自立支援法の対象にはならないわけですけれども、その空いている部屋を使ってショートステイができるようになるということでございます。こういったことで、退院から地域生活に結びつけていくというだけではなくて、地域で生活している方の支えという面も機能としては加えることができるということになります。これは生活訓練施設から移行する事業所だけの措置ということだけではなくて、一般的に認められるものとしたいと考えておりますので、その点に関しては、いろいろな事業所さんがこういったサービスに取り組んでいただけることで地域の支えが充実してくるのではないかと考えています。
 以上が「福祉に関する支え」というところでございます。
 取組7の認知症の方に関して、認知症と精神科医療につきましては、今、検討チームの第2ラウンドの方でとりまとめに向けた御議論をいただいているところですので、それがまとまったら、この資料の中に加えていきたいと思っております。
 以上が、閣議決定の中で、特に社会的入院あるいは地域生活の支援について、23年内に結論を出すというところに対応した検討の状況でございます。
 続いては、ここからがもう一つの閣議決定の事項ですけれども、「保護者に対する責務規定の削除」でございます。これは先月の8日に第3ラウンドで皆様にも御議論をいただいたテーマでございます。保護者に関しては8項目にわたる責務が課せられております。ここに関して一つひとつについて第3ラウンドの中で御検討をいただきまして、これは削除してもいいのではないかという方向性をまとめていただいております。
 保護者制度については、具体的には、一人の保護者のみが様々な義務を行うことは負担が大きいのではないか。御本人と御家族の関係が様々である中で、保護者が必ずしも本人の利益保護を行えるとは限らないのではないか。制度創設時と比較して、社会環境や家族関係が変化していることに対応しているか。そもそも義務規定自体が抽象的な表現で、ここで何かを規定しているということはないのではないか。こういった問題点が御指摘をされております。それに対応して、具体的に一つひとつの義務規定について検討をいただきました。
 1番左側ですけれども、医療関係の義務が3つございます。それから財産上の利益を保護する義務。それから措置入院患者の引取り義務。退院等の請求。このように大きく分けていきますと、医療関係の義務については、もともとこれは今から110年前につくられた精神病者監護法による私宅監置を廃止して適切に医療機関につなげる、まさに自宅で座敷牢的にしている方を医療につなげるというための規定として書かれている。
 そういう意味で考えると、精神科医療が当時に比べるとはるかに充実している現在においては、制度当初の意義が失われているのではないかということでございます。財産上の利益を保護する義務については、特に民法の先生から、利益保護の規定としては極めて不十分であるという御指摘をいただいております。措置患者の引取り義務に関しては、具体的に退院した後に保護者の家で暮らすことを規定しているものではなくて、措置入院後の責任が行政から保護者に移ることを入念的に規定しただけということですので、それがいわば引き取らないといけないということを逆に想起させているとすれば、少し制度当初の意味よりはきつく解されている可能性があるということでございます。
 こういったことを踏まえまして、これらの規定については、「原則として存置しない」という結論をいただいております。
 その際に、削除する際の論点として、問題がないかどうかということを検討いただきました。とりわけ措置入院患者の引取り義務に関しては、義務の規定としてはそうではありながらも、措置入院からの退院後の調整を実際に誰かがやらないといけないだろうという御意見もありまして、そういった体制をどうやってつくっていくかということが一つの論点になりました。議論の方向性としては、一番右の下から2番目の箱ですけれども、入院中から退院時にかけても都道府県が責任を有することを明確化する。その際に、先ほど御説明した地域移行支援事業と連携をとるということで対応をしていこうという方向性をいただいております。
 具体的には、次の30ページからになりますけれども、措置入院からの退院に関しては、現在の仕組みですと、保健所は、入院に至るときに措置診察の立ち会い、あるいは入院措置の手続きをするということで、入院時に関わることになります。それ以降は、もちろんずっと関わっておられる保健所の方もあると思いますけれども、医療機関の中で治療をしていただいて、症状の消退届が出てきたら措置の解除をするということになっておりまして、退院に向けた調整をするだとか、医療機関と一緒にどこに退院ができるだろうかという調整をすることが、様々な仕組みの中で決められているわけではありません。
 これを少し変えまして、次の31ページですけれども、措置入院をした段階で保健所の関わりがしばらく終わるということではなくて、入院したときから、入院中、状態を見ていったり、関係者と調整をしたり、そういったことで保健所が責任を持って退院に向けた様々な支援を行っていく。退院に際しても、様々な調整を保健所が中心になって行うという形に、保健所の役割をもう少し明記してはどうかということでございます。その際に、保健所がお住まいを探すとか、退院後の生活の様々な支援、サービスのコーディネートをすることは現実的には難しい状況ですので、そういったときには、御本人の希望は勿論ありますけれども、先ほど御説明をした地域移行支援ですとか、あるいは退院後には地域定着支援、こういったサービスを組み合わせて使っていくことで、退院、それから地域生活定着につながっていくことができるのではないかと考えております。こういったところについて、いわば措置から退院する方について、支えになるところを増やしていけないかということでございます。
 これは第3ラウンドの御議論の中でもかなりありましたけれども、措置入院に関わる話だけではなくて、医療保護入院とか任意入院にも言える話ではないかと。もちろん保健所の関わりということを医療保護入院とか任意入院に明確に位置づけることは、制度上できないわけですけれども、33ページにありますとおり、地域移行支援とか地域定着支援を退院のときに使っていくことは十分可能でございますので、そういったことを使って退院に結びつけていくという形になっていくといいかなと考えております。
 保護者に関しては、基本的には責務規定は削除するということに大きな方向をいただいておりまして、その場合に課題となる点については必要な措置をしていくということで方向性をまとめていただいているということでございます。
 今後は、入院形態についての御議論が残っております。特に医療保護入院に関しては多く課題が指摘されております。ここに関しまして、期間としては24年内にということですので、来年に向けて議論を進めていくということでございます。
 今、個別、一つひとつについて御説明をさせていただいたのですけれども、35ページにそういった一つひとつの新しい取り組みを一つの絵にまとめてみたものがございます。これは、ちょっと恐縮ですけれども、どこのことを話しているのか恐らくわからなくなりますので、スクリーンの方をご覧いただきながら御説明をさせていただきたいと思います。全体、地域生活をイメージしてつくっておりまして、精神科病院と地域という形にしております。
 例えばこの辺り、まさに入院から退院に結びつく辺りの支援という意味でいきますと、急性期から退院していく。ここに関しては、先ほどありました1年未満群の退院率みたいなところをさらなる短期化を図っていくという方向性。それから、同じ話で、長期・高齢の入院患者さんについて、今までであれば、退院を目指せる患者さん、退院してみようかなというところまで結びつけるのがなかなか大変だったところを、これは概算要求で要求しているという事業、高齢精神障害者地域支援事業という形で支援を行って退院を目指せる患者さんに結びつけていく。退院に向けた準備中の方については、先ほどお話しした地域移行支援ということで、同行をしたり、一緒に住まいを探したり、そういったことを一緒にやるということで退院をスムーズに進めていく。あるいは、先ほどの宿泊型自立訓練というサービスを充実させることで、中間的な施設として、まずここに退院をする。その後、自宅での生活に結びつけていくということで、この辺りのサービスの充実を図るということがまず一つでございます。
 それから、まさにここのところ、宿泊型自立訓練に加えてショートステイのサービスを組み合わせやすくするという見直しを検討しているというところでありますけれども、これをすることで、ここの退院の方の中間的な類型になると同時に、地域生活を継続している方、あるいは退院後不安定な方が、ちょっと状態が悪いときにレスパイト的にショートステイを利用することが可能になってきます。場合によっては、状態が少し悪くなると入院に至っていた患者さんが、ここショートステイを利用することで落ち着くこともあるかと思います。
 それから、実際に夜間・休日に調子が悪くなったときには、精神科の救急医療の体制ということで利用ができる。特にミクロ救急の充実ということを言っておりますので、ふだんかかっている医療機関、病院さんにかかることができるような体制をつくっていけるというように思っております。
 それから、今年度から予算事業で始めているアウトリーチチームによる支援ということでいきますと、地域で生活している方、退院後不安定な方、それから治療を中断してしまっている方、それから未治療の方、この場合は、御本人もそうですし、家族の方も大変悩んでおられる。そういった方に訪問をして支援をお届けする。あるいは認知症の方もおられますけれども、支援をお届けするということで、外来・訪問、あるいはデイケア、保険診療の中に結びつけていく。あるいは、この辺の障害福祉サービスの利用に結びつけていくことで、できるだけ入院をせずに暮らしていくことが可能になるのではないかということでございます。
 それから、右側が、第2ラウンドで検討していただいているところですけれども、認知症に関する部分でございます。認知症の方については、早く退院することで地域生活を継続することができるということで、認知症疾患医療センターで早い段階から医療の対応をする。あるいは介護保険サービスを使いながら支えていく。入院に至った場合でも、退院支援・地域連携クリティカルパスということで、入院中の患者さんを退院にスムーズに結びつけて自宅などで暮らしていけるような道筋をつくっていくということで、このクリティカルパスの開発普及をしていくということでございます。あるいは、保護者の責務規定の削除も今の検討の中に入っております。そういったことも含めて、これが勿論全てというわけではありませんけれども、地域での支えということでいきますと、医療面での支え、それから福祉生活面での支え等に関して、新たな取り組みを様々これからはやっていくということにしたいと考えております。
こうやって考えていきますと、残った課題が2点ありまして、一つは、入院が必要であるが同意困難な方が地域ではおられます。こういった方について、特に医療保護入院のあり方をどうしていくのかということが大きな検討事項の一つということでございます。
 もう一つは、精神科病院の人員体制、この中をどうしていくかという議論については、今までのここの議論ではまだ行っておりません。具体的には、閣議決定で3点ありました。保護者制度、入院制度、地域生活の支援、もう一つが、精神科の医療の現場における人員体制の整備の検討ということで3点ありましたので、まさにここの検討は、その3点目に当たっているというところでございます。
最後のスライドですけれども、今後の検討課題ということで、一つは、入院制度に関する検討ということ、もう一つが、精神科医療現場における人員体制の充実のための方策ということで、閣議決定の中で指摘をされている人員体制の充実のための具体的な方策について検討をすることにされております。
 これは、★の1つ目ですけれども、24年内を目途に結論を得ることになっております。具体的には、これはあり方検討会のときから提言をいただいているところですけれども、医療法上の人員配置基準、医師が入院患者48人に1人、看護職員が4人に1人ということで、いわゆる精神科特例というところであります。こういったところの課題は、あり方検討会でもそうですし、障害者制度改革推進会議の議論の中でも御指摘をいただいているところでございます。人員体制の検討に当たっては、患者さんの状態像や病棟の機能に応じた人員体制のあり方を検討することが必要ということでありますので、精神病床の機能の将来像も考慮しながら検討を進めることが必要と考えております。
 今まで皆様からアウトリーチのところを初めとしまして御意見をいただきながら、地域生活に関しては検討を深めてくることができたと考えております。今後、入院制度、あるいは人員体制の充実のための方策ということで引き続き議論を進めていきたいと考えておりますので、引き続きどうぞよろしくお願いしたいと考えております。
 申しわけございません。御説明の時間が長くなりましたけれども、御説明は以上でございます。

〇福田精神・障害保健課長 ありがとうございました。残り時間が大体1時間弱でございますので、これから質疑、または御意見という形でお伺いをできればと思います。ただいまの事務局からの説明、かなり多岐にわたっておりますし、構成員の皆様方直接関与していた事例もあれば、そうでないものもあることと思いますので、御質問も含めてお受けしたいと思います。後、引き続き、このラウンドの皆様方には、第3ラウンド構成員として、入院制度の部分についても御議論をいただくという観点もございますので、全体の動きがどのような形になって、関連する動きがどんな形になっているのかということも含めて十分御理解いただいた上で議論をいただくのがスムーズかなということもございます。そういったこともございますので、御意見、そして、御質問をいただければと思いますので、ここからは、いろいろ全体が大部にわたっておりますので、章ごとにいたしますとあれになりますので、できるだけ手短に御意見・御質問をいただくという形で、全員の皆様が一回は御発言できるような形も含めて御意見をいただければと思いますので、よろしくお願いいたします。
 御意見・御質問がある方はお願いをいたしたいと思います。
 西田構成員。

〇西田構成員 ありがとうございます。
 本日、私の方から提出資料としてお配りさせていただいているものがございますけれども、これは今日の資料説明ですっぽり抜けております第2ラウンドのとりまとめに関する意見書についての御説明でございます。
 その説明をさせていただく前に、事務局に1点確認をさせていただきますけれども、昨年10月21日に行われました第10回検討チームにおいて、こちらにいらっしゃる中島構成員が、第1ラウンドのチームの位置づけについて事務局に御質問をされたことがございました。その後、事務局の福田課長の方からは、第2ラウンドチームなどの検討状況について、定期的に第1ラウンドチームに報告をし、第1ラウンドチームでの議論や意見を踏まえながら協議・検討を進めていくという御回答をされたのを記憶しておりますし、また、議事録等にもその旨記録されていると思います。
 第1ラウンドチーム、今日のような機会が事務局がつくられた各検討チームの親会としての位置づけであることに関して変更がないことをまず確認させていただきますが、それでよろしいかどうか。もし、そうしたことに変更がございますと、本日の協議の意義と位置づけが大変不明瞭になると思いますけれども、あらかじめその確認をさせていただければと思います。

〇福田精神・障害保健課長 事務局から答えます。

〇本後課長補佐 今いただいた御質問のところですけれども、親会か親会でないかという位置づけはともかくといたしまして、経緯としては、昨年の閣議決定で様々な幅広い閣議決定が行われております。これに関しては、それぞれ、様々な検討テーマがありますので、それについてはそれぞれの場で検討を進めていくということで、検討を進めさせていただいております。
 本日、このような形で御説明、報告をさせていただきましたのも、まさに、今西田構成員がおっしゃられたことと同じでありますけれども、検討チームができまして、第1ラウンドということで、アウトリーチの方向性をまとめていただきまして、今の予算の事業につながる議論をまとめていただきました。こういった議論、閣議決定を踏まえた、あるいはあり方検討会での宿題を踏まえた議論を始めるに当たって、まさに第1ラウンドの皆様方に最初から議論をいただいているということでございます。
 そういったこともございますのと、もう一つは、これから入院制度の議論を行っていただく。ここに関しては、まさに第1ラウンドの皆様を中心として、法律等アドバイザー、それから、ピアスピーカーの方を含めて、皆様に御議論をいただくという形になっております。
 そういった当初から皆様の御意見をいただいて議論をスタートさせてきたという経緯。それから、今後、入院制度の検討に当たっても御議論をいただくことがございますので、まさに、本日、今まで検討してきた様々なことを御報告をいただいて、様々な御示唆をいただきながら、また、進めていきたいということで、今日こういった形で資料をまとめて報告をさせていただいたということでございます。

〇西田構成員 それでは、変更がないという前提で、質問等をさせていただきます。
 当方は、第2ラウンドと第1ラウンドの両方のチームの構成員として、第2ラウンド検討チームの事務局の取りまとめ作業のプロセスについて大変大きな問題があると考えておりまして、本日こうした意見書を、同様な懸念と危惧を持つ本検討チームの構成員の方々とともに提出をさせていただき、事務局の御回答を求め、今後の対応についても説明をいただきたく質問をさせていただくということでございます。
 第2ラウンドでは、入院を前提としない認知症・精神医療の実現を目指すことについて全構成員が合意いたしました。事務局「とりまとめ(案)」の冒頭にも書かれているように、家族がぎりぎりまで介護し、疲れ果て、限界を超えた段階で、やむを得ず精神科病院に入院させることが多いこと。そのために退院後、再度家庭で生活することが困難な状況となり、結果として、認知症の方の長期入院が発生しているという現実は、全構成員が早急に改善されなければならない課題であるとの強い思いを共有し、その点で意見が分かれたという事実はないと認識しております。
 そうした合意に基づいて、さらに、十分な議論と検討の機会が確保されていれば、事務局が提案されている2か月以内50%以上の認知症入院患者の退院促進の目標値とともに、入院に至らぬようにするための地域支援・医療体制の拡充の具体的な目標値設定に反対する意見が出るはずがないと考えております。
 しかしながら、こうした入院を前提としない地域精神医療・介護の拡充に関する目標値の設定については、第2ラウンドチームでは十分な議論の機会さえ準備されなかったことを大変遺憾に思っております。
 こうした状況を踏まえて、私ども構成員は、以下の意見書を本検討チーム事務局並びにその主管である大臣政務官にこの場を通じて提出させていただきます。
 意見書は読み上げさせていただきます。
 「(第2R):認知症と精神医療」の目標値設定に関する意見書。
 厚生労働省・新たな地域精神保健医療体制の構築に向けた検討チーム・第2ラウンド(認知症と精神医療)「とりまとめ(案)」の「認知症医療に関する目標値」の記載につきまして本検討チーム構成員、並びに検討会にて発言を求められた有識者として、以下の意見を改めて申し上げ、目標値についてのさらなる検討を求めます。
 <意見の趣旨>
 認知症に限らず全ての精神疾患の医療において、地域生活の中で治療を受けられる社会制度を十分に整え、入院による医療が最低限となることが望まれています。そうした状況の達成を評価する指標としては、(マル1)入院が減る、(マル2)入院しても短期で退院できる、この2点のいずれもが重要となります。今回の認知症と精神医療に関する厚労省とりまとめにおける「目標値設定」は(マル2)のみを述べており、議論の過程で複数の構成員や有識者から表明された(マル1)の点が触れられておらず、不十分な目標設定と言わざるをえません。
 現案の退院促進の目標値設定だけにとどまると、病床数をより増やし、短期で退院できる軽い認知症の方を多く入院させた方が目標値を達成しやすくなり、認知症による精神科入院をかえって促進する結果を招くことも危惧されます。
 そのため、入院を最低限にするための目標値(認知症による入院を最小限にする地域支援・医療体制の拡充に関する具体的な目標値)についての協議・検討を引き続き丁寧に行い、退院促進の目標値とあわせて具体的に盛り込むことを求めます。
 そもそもの<認知症を考慮した目標値の検討経緯の確認>についてですが、このたびの検討チーム第2ラウンドにおいて「認知症を考慮した目標値設定」が検討された経緯については、とりまとめの中でも明記されているように平成21年9月の「今後の精神保健医療福祉のあり方等に関する検討会」報告書において以下の課題が明記されたことにあります。(以下、あり方検討会報告書より抜粋)
 ・認知症については、現在行われている有病率等の調査を早急に進め、その結果等に基づき、精神病床や介護保険施設等の入院・入所機能のあり方とその必要量等や、介護保険施設等の生活の場のさらなる確保と介護保険サービスの機能の充実についての検討を行い、適切な目標値を定めることとする。
 ・認知症に関する目標値(例:入院患者数):平成23年度までに具体化する。
 と、宿題が明記されていました。しかし、目標値について検討の不足と言わざるをえない状況があります。
 以上の厚労省のあり方検討会における方針・趣旨に沿って、今回の検討チーム第2ラウンドでは、認知症に関する目標値の検討が行われたはずでしたが、しかしながら、実際には、平成23年9月5日に行われた第2ラウンド検討チームにおいて、朝田構成員から認知症の有病率調査の中間報告があったのみで、その結果を踏まえての入所・入院施設等の必要量、地域生活支援の拡充についての分析・協議・検討などはほとんど行われないまま、上記の退院促進のみの目標値設定が事務局から提案される結果となっております。
 その後、平成23年9月27日に事務局提案のとりまとめについて各構成員に意見を求められましたが、入院を最低限にするための目標値(認知症による入院を最小限にする地域支援・医療体制の拡充に関する具体的な目標値)についての協議・検討を求める意見が、複数の構成員から出されたものの「これまでに議論していないことは盛り込めない」という事務局からの回答があり、退院促進の目標値設定のみが、とりまとめ(案)に含まれたという形になっております。
 こうした状況を踏まえ、我々は有病率調査等の結果に基づいたサービスの必要量等に関する十分な分析とそれに基づく目標値の設定を事務局に再度求めます。
 以上、経緯を踏まえ、第2ラウンドとりまとめにおける目標値設定について、上記の元来の趣旨に沿った協議・検討のプロセスを十分に確保し、有病率調査の結果に基づいたサービスの必要量等に関する十分な分析とそれに基づく目標値の設定を行い、国民に対して透明性の高い形での目標値に関する合意形成を求めます。
 よって、我々、以下の検討チーム構成員、ならびに検討会に協力した有識者は、目標値設定についての現状のとりまとめを再度、十分に検討し直すことを求めます。
 本意見書は、構成員 岡崎、小川、柴田、田尾、高木、西田、野村、福田、堀江、前構成員 松本及び第2ラウンド第8回有識者 上野の連名で提出させていただいております。
 この意見書の提出経緯を踏まえ、事務局に2点御質問をさせていただきます。
 まず、あり方検討会報告書で、平成23年度までに認知症の入院病床数など必要サービス量の推計、これに基づく目標値設定を行うことを明記しておりますが、その宿題が今回とりまとめで検討もされず、盛り込まれもされず、一体どこに行ってしまうのかということについてお伺いしたいと思います。これは大変重要な課題であるにもかかわらず、今回これまでのところとりまとめができていないわけですから、少なくともその経緯と理由、その積み残しを責任を持っていつまでにやるのかという国民に対する明確な説明が必要かと思います。うやむやのまま退院促進の目標値設定のみで、入口対策に関する目標値設定の課題を葬り去るようなことがあれば、一歩前進どころか十歩後退かと思います。そうしたことがないように省としてしっかりと取り組んでいただきたいと思います。こうした現状の事務局(案)のとりまとめは承認されるべきではないと考えます。
 もう一点の質問です。
 本日の第1ラウンド検討会において、全く第2ラウンドの報告がございませんでした。これについて、いつの段階で第1ラウンドに報告され、協議の機会を与えられるのでしょうか。冒頭で確認しましたけれども、第1ラウンドの途中経過報告が著しく不足しており、全体像を協議していく上でも非常に大きな問題であると思っております。
 以上、親会である第1グループの構成員としての意見を申し上げます。質問の回答をお願いいたします。

〇福田精神・障害保健課長 事務局からお願いします。

〇本後課長補佐 はい、ありがとうございました。
 第2ラウンドの御議論については、先月の27日が、第2ラウンドの御議論としては一応これが最終回ですという前提でとりまとめに向けた議論をいただきまして、それに関して御意見をいただいたところでございます。その際に様々御意見をいただきました。今、西田構成員がおっしゃられた入院の目標に関しての御意見もいただいておりますし、逆に、その場ではそれに対して、それは必要ないのではないかという御意見もございました。そういったことも踏まえまして、今、事務局でとりまとめ(案)をどういうふうに修正するのかということを27日を終わりまして検討をいたしまして、一度構成員の皆様にお諮りをしたというところでございます。
 今の状況としては、それで、様々御意見をいただいておりますので、それを踏まえて、また、とりまとめ(案)の再調整(案)を今作成しているところですので、それをもう一度第2ラウンドの構成員の皆様方にお諮りをして御相談をさせていただく。そういうことで第2ラウンドの構成員の皆様にとりまとめ(案)について、こういう形でいいかということをお聞きしながら、とりまとめに向けて進めていきたいと思っているということでございます。

〇西田構成員 質問の答えになっていないと思います。質問の趣旨にお答えいただきたいのですけれども、この「あり方検討会」で、どういうふうに必要サービス量を推計するのか、それを23年度までに出すと当初は言っていたのに、それについて今のとりまとめではなんにも今後の見通しを書いていないと認識しております。これをそのままスルーすると、入口対策について目標値設定が葬り去られるという大きな問題がありますが、これについてはいつまでにどのような段取りでやるというような見通しはお持ちでないのでしょうか。

〇本後課長補佐 失礼いたしました。最初の点ですね。
 最初の点に関しては、検討チームの現在のとりまとめ(案)の中では、有病率の調査については、22年度に中間報告がまとめられております。それを踏まえて、さらに精査をする必要があるということですので、23年度から都市部などを調査対象として追加をし、調査が継続されているという状況でございます。
 そういったことも踏まえて、検討チームの第2ラウンドの中では、例えば入院している認知症の方の数という観点から目標値をつくることができるのかどうかについて資料もお出しをしながら検討をしていただいております。具体的には、精神科病床に入院している認知症の患者さんの数字を出して、それを将来どういう推計で、伸びていく、あるいはどういう状況になっていくのかについて一定の推計を置きながら、かつ、それに対して退院の目標を立てていけば、どういうふうに入院している数が減っていくのかどうかという推計の資料をお出しさせていただきました。それがとりまとめの2回前の議論でありました。その際には、ちょっと手元に資料がないままでお話しするので恐縮ですけれども、精神科病床に入院している認知症の患者さんの数、患者調査で見ますと、平成17年まではだんだんと伸びて、増えてきています。平成8年でいきますと2.8万人ぐらいだったところが、平成17年に5.2万人になっています。全体の入院患者数が30万人ぐらいですので、割合としてはかなり増えてきていることになっております。
 ただ、17年から20年にかけての調査ですと、数字が変わっていないことがございまして、検討チームの第2ラウンドの皆様からは、そういったところを踏まえて、これからこのままずっと伸びていくという推計を、足元の推計としてそういう推計を前提にして議論ができるのかどうか。まずは17年の患者調査と20年の患者調査とどういう状況になっているのかときちんと分析をしてほしいという御意見を多くいただきました。それを踏まえて検討をして、その次の回に御報告をさせていただいたのですけれども、状況としては、17年から20年といういわば2回の調査の間の変化ですので、そこの要因を分析するのは非常に困難であったということがございます。そういったこともありまして、そういった今の状況を前提に数字をずっと伸ばしていって、それをもとに、では、そこから入院している方の数がこういう条件になればここまで減る、こういう条件になったらここまで減るという目標値を落とし込んだときにどういう入院者数になるのかという推計を出すことは、逆に、足元の推計が非常に難しい中では、どれだけ伸びて、そこからどれだけ減らすかを計算するのは非常に難しいことを御説明させていただきまして、むしろ退院に関しては、今、案の中で出ておりますようなもので行ってはどうかという御議論をいただいたということでございます。

〇西田構成員 すみません。全くその意味がわからないのですけれども、有病率調査を待って、それに基づいて推計、必要サービス量を出すと書いてあったわけですけれども、有病率調査の結果が出た後、どういう段取りで、どういう地域モデルで入院のパーセンテージを推計する、そういうモデルも必要になると思うのですが、そういうものも準備されているのでしょうか。これはただただ有病率調査が出てくるのを待っていて、こういう入口の必要サービス量の推計がどんどん遅れていくと、これは退院促進の目標値だけが長くひとり歩きして、先ほど申し上げました懸念が出てくると思います。その点、非常に重要な問題ですので、先ほど申し上げたように、きちんとその点説明をしていただかないと国民がよくわからないと思いますが。

〇福田精神・障害保健課長 広田構成員。

〇広田構成員 何だか国民、国民と言っているけれど、両方の意見が全くわからなくて。もっと率直に、何が一番問題で。

〇西田構成員 今、事務局に。

〇広田構成員 西田構成員の話も事務局の話も国民にわかりません。もっとわかりやすく、何が問題で、手短に。この西田構成員の資料を読んでもよくわからないです。今、急にいただいて、あなたに読んでいただいたけど、何が一番国民に向かって問題で。私も認知症の社会的入院のことを危惧していますから。だから、両者がもっとわかりやすく論議しないと。難しくて、専門的でわからない。

〇西田構成員 第2ラウンドで検討したことを第1ラウンドに報告して、それについても協議を加えて検討をすると福田課長が10月おっしゃったわけですけれども、そういった報告が第1ラウンドに今日全く挙がってこないわけで、認知症の入院とかをこれからどうするのかについて全体像を考えるという今日の回に認知症についての議論ができないことは、全体像を話せないと思います。これについては、今日議論するのは非常に難しいと皆さんお感じになっていると思いますし、その難しい状況で、何が難しくしているかというと、先ほどの積み残しの課題を取り組む予定があるのかどうかをきちんと事務局として説明していただきたいというのが最低限の質問でございました。

〇福田精神・障害保健課長 河崎構成員。

〇河崎構成員 私も第2ラウンドに出ていて、今回、こういうような西田構成員が説明をなされた意見書が出てき、かつ、その十数回の認知症のラウンドでのいろいろな検討が今まさにどういう形になるのかわからないという状況になっていることに非常にじくじたる思いをしております。
 ただ、細かなことは別にはしたいのだけれども、ちょっと1点、先ほどから西田構成員が非常に危惧をしているとおっしゃっているところですね。つまり、病床数をより増やし、短期で退院できる軽い認知症の方を多く入院させた方が云々という、このことをすごく危惧されているわけですね。でも、今回の第2ラウンドの大前提は、入院を前提と考えるのではなく、地域での生活を支えるための精神科医療とすると。これはあなたもおっしゃったように、全ての構成員が合意をして議論をしてきたことです。そのことをまだ危惧なされているという御発言はどういうところから出てくるのか。というのは、私自身は、これまでの第2ラウンドでの議論が虚しく感じてしまうというような、非常に率直な気持ちになってしまうので、是非説明していただきたい。

〇西田構成員 はい、ありがとうございます。
 よろしいでしょうか。

〇福田精神・障害保健課長 手短に。いずれにしても、まだ第2ラウンドの議論がとりまとめに向けて調整中なんです。今、行政がこういう形でまとめておりますので、一定のコンセンサスができたものを御報告して、また、御意見をいただくと、そういうプロセスをとってきているわけですので、現時点で、今まさに西田構成員のおっしゃられたような点、また、河崎構成員が、どちらも第2ラウンドの方ですので、広田構成員もそうですけど。そういう中でいろいろお立場からいろいろな御意見があると。それはお立場の話もあるし、その検討すべき場の問題もあって、要するに、広く地域の話になれば、これはまた検討すべきよりふさわしい場もあると。そういったことも含めて、今調整中なんです。なので、そこのところで時間がかかっている。今回の議論のプロセスの中では、できれば一定の合理が得られた暁には、ここのところで議論をいたして、皆さんから改めて御意見をいただこうという形になっていたわけですけど、まだその段階に至っていないという認識ですので、そこでここから落としている。
 もう一つは、それが1つありまして、あと、とりまとめについて言うと、最後こういう形のときに結構時間がかかるのですね。この前のところでは、救急の検討会のとりまとめを9月30日に出していますけど、これも9月9日にやって、それでもやはり一定時間かかる。それを踏まえて27日にやったものをやっているので、一生懸命我々も努力している、その部分が拙速と映る部分もあるのかもしれませんけれども、そこは丁寧にやっていきたいということで、我々としては、今間に入って、皆さん方の御意見をお聴きしながらと、そういうことであります。

〇西田構成員 河崎先生へのお答えを手短に。
 河崎先生が御指摘してくださったとおり、私も全構成員の方がそれに同意して、そして、入院を前提としないことの将来について向かっていこうという、そういう非常に心強い合意があったと思っております。であればこそ、この「あり方検討会」から残されているその入口、地域での入院に至らない支援体制の拡充という目標値と退院促進についての目標値、これをセットで進めていくことについても、また、これは意見が分かれないところだと思っています。これについては、十分な構成員の議論の機会を事務局にもう少し準備していただかないと、時間不十分ですとか、議論不十分ということでまとまらないことは非常にもったいないと思っています。
 そういう観点から、本来であれば、こういった合意をもって非常にいい方向に進んでいくと思っておりますけれども、私の問題意識としては、事務局として、入口についての入院値等の目標設定を議論する機会を十分に提供すべきではないかと考えて、今日はこういった問題提起をしております。

〇福田精神・障害保健課長 河崎構成員。

〇河崎構成員 そうであるならば、こういう公の場の文章でございます。西田構成員が一番思っておられるのは、地域の支援体制、医療体制、それをどういうふうに拡充するのかという具体的な数値をはっきり出してほしいということであるわけで。その前段の文章は、私とすると、こういう場にはあまりそぐわない内容ではないかなと思います。特に、これに関してこういう形のことが出てきますと、医療のフリーアクセスに対して、それをどう考えるのかという医療提供体制そのものを大きくどう変えていくのかとも非常に関係してくる話だろうと思います。そういうことであれば、そういう場合の検討に関して、再度、そういうことをしっかりと検討をする場を別に設けないと、認知症だけの話ではないという気がいたします。

〇福田精神・障害保健課長 この部分は、いろいろと今まさに調整中なので、これ以上はあれだと思うのですが、もし、このことに関連して追加があれば一言。野村構成員。

〇野村構成員 第2ラウンドの構成員全員が一致する数値目標を出していただきたいと思います。
 それと、私が今非常に心配するのは、高齢者が増え続けている中で、認知症も多分増え続けているのだと思います。でも、データがきちんと整わないからということで、今回、目標値が退院の目標値のみになりますと、地域で暮らすことを支える体制が今非常に弱いですから、そうすると、それが暮らす場がなくなって、最後に精神科の病院に入院という形しかないかもしれない。そうすると、たくさんの方が入院してしまって、退院の目標値だけはあるけれども、地域で暮らす場がなくなった認知症の方がどんどん精神科の病院に入らないとも限らない。それはデータがないからこれからどうなるかわからないと言われては、目標値を決める決め方が非常に問題がある。それから、入院だけで治すのではない、往診とかも含めて地域で治すわけですから、あるいは対診とかいろいろな方法で認知症の入院を防ぐわけですから、その辺に関してもこれから先どのような目標値というか体制をとってきちんと実現していくのかをもう一度第2ラウンドでしっかり検討をすべきではないかと思います。

〇福田精神・障害保健課長 ありがとうございます。
 田尾構成員。

〇田尾構成員 私は第2ラウンドの構成員ではありませんので、まとめを読ませていただいたときに率直にどうしてかなと思ったことの一番大きなことは、認知症の問題を考えるときに精神医療から入っていく問題ではないのではないかと私は考えています。ちょっと私的なことになりますけれども、81になる母がひとり暮らしですが、最近物すごい物忘れがひどいのですね。たまたま担当になったケアマネージャーがとても熱心な人で、その人の熱意にほだされて、行きたくないと言っていたデイサービスへ行ってきて、結構楽しかったと言って。彼女は北海道ですけど、東京まで私に電話をくれるのですね。相談したのですね。認知症というか、こういう方向で進まないためにはどうしたらいいのだろうかと聞いたら、なるべく人の中で刺激を持たせることで進まないという確実な方法論はないけれども、なるべくそういうふうにして人の生活の中で動かしていく。それで、デイサービスをと言って、母は行き始めました。
 そういうことは介護保険の中でやられていくべき問題だと思いますし、多くの人たちがそういうふうにやってきているのだろうと思うのです。それを精神医療の中だけで考えようとすると、BPSDなどというのは突然出るものではありません。その前段階で予防をするとかいろいろなことがあるわけですから、それを話す場の設定というのか、それがこの場(精神医療保険者が中心の場)だけで話し合うのは不適切です。要するに、介護保険に向かっていろいろなメッセージを事務局の方たちが出してくださったのはわかるのですけれども、でも、構成員がこういう中だけで話し合うことは不適切ではないかなと思うのです。そうすると、熱心になればなるほど我が分野(精神医療の分野)で見ようというふうな方向性になってくるような気がするのですね。そこのところを御検討いただいた上で、適切な認知症に対する対応の場を入院者の数の設定が難しいということであれば、なおさら考えていただけたらなと思います。

〇福田精神・障害保健課長 ありがとうございます。
 堀江構成員。

〇堀江構成員 認知症に関する目標値は、介護保険導入時から差し迫った政策課題だったと僕は認識しています。それは年金財源の問題もあるけど、医療費の抑制も当然あって、ここの部分がどんどんふくらむことはまずいねという、そういうことから介護保険の方だって随分といろいろやってきて、地域で何とか認知症についてもサポートしていこうよというので、認知症のサポーター養成は400万人という、そういう規模で今広げられているわけでしょう。それが僕はベースだと思います。
 その上で、田尾さんがおっしゃったように、僕のところも、この年になりますと皆さんそうだと思うけれども、親御さんは大体生存されている方たちは皆さんちょっと大変ですよ。下のことからですね。そういう中で、僕は、娘がいるものですから、僕の母親は姉が抱えています。それでも地域の中で一生懸命になって刺激を与えてないとどんどん行っちゃうものですからね。それをやって、しょっちゅう友達を呼んだり何々したりとやっているから、何とか持っていて、それでもトイレからなかなか出て来ないと思うと、下のことを自分で一生懸命隠している。それはやっぱり誇りがあるから、プライドがあるからそうなる。そこのところを、最初からおしめなんかしちゃってやっていったらば、それは痴呆がどんどん進むに決まっているわけです。そういう意味では人手が要るなというのがあって。それでもなおかつ、精神病院に入院させなければならないとすれば、それは例えば暴力が強いとか、非常に大きな声で興奮してまいってしまうとか、そういう状態のときには、家族でもしょい切れない、地域社会でもサポートし切れない、その場合に精神病院にということが出てくる。だから、そういう意味では精神病院は非常に大変なところをしょってくれている。
 違うところは後で言ってください。僕たちの実態とその周辺の人たちはそうですから。
 そうすると、政策課題であった目標値について、これは最初から重大な問題としてあったわけでありまして。その数値を出さないで、いや、いろいろな意見がありまして、相殺ですみたいな話ではなくて、そんなことをしたら、それこそ国民がうんと言わないと言うけれども、その前に国会がうんと言わないでしょうに。国会の中でだって通らないでしょう。こういう数値も出ません、何も出ません、それで進めてくださいという話になったら、国民だって通らないけれども、国会だって通らない。そういう事態になっているので、早くちゃんとどういう人たちに対して認知症で精神医療で入院させるのか。その人たちに対するベッド数と最適臨床ケアの必要数はどうあっても、それは二十何回もやっているのだったら、そこのところで決めておかなければ先に進みませんよというのが言いたかったことです。

〇福田精神・障害保健課長 ありがとうございます。
 その他、御意見はありますでしょうか。
 では、新垣構成員。

〇新垣構成員 出ていない第2ラウンドの検討ばかりでちょっと嫌なんですけれども。私精神科の病院の運営をやっているという立場からすると、全体的にいろいろわかってきたのですけれども、例えば今の高齢者ですけれども、どちらかというと最近増えているのは、アルコールとか、かなり暴力、DVがあったりとか、賭け事など困っているような方がぼけたとか、麻痺があって、それで内科の病院に入院して、せん妄が出て、それから、どうにもならないで精神科に来て、それでどたばたしているうちに保護者が誰もいなくなって長期化すると、そういうふうなことがだんだん毎月2人ぐらいずつ入院してきていたりとかするわけです。先ほどおっしゃられたみたいに、どうにもならなくなったから精神病院だねという話だと、本当に退院する人がいないので、それは非常に困るので、そうならないようにしていくところで、治療可能性というところとかそういうところも踏まえてもらいながら、どうにか入院してもらって退院していく。それから、どちらかと言うとケースワークが主になってきて、治療をするというよりは、状態が落ち着いてきて、そこからもう一回掘り起こしてどこにつなぐのかという話で、何だかよくわからない内科の病院、外科の病院ではできないケースワークを主にさせられているような気がして、しかも、せん妄があったりとか、身体合併症、認知症があってというところで、他にはお願いできなくて、いつのまにか預かっているみたいなのが今は増えているような印象があります。

〇堀江構成員 一言だけ教えて。新垣さん、そういう方は2か月でどんどん退院させていくという、そういうモデルになりますか。動かないでしょう。

〇新垣構成員 それがたまっていく。だから、今回、数値目標をつくるのもいいのですけれども、私病院の立場からすると、そこら辺の必ずしもみんながすぐにというよりは、そういうかなり難しいケースも今どんどん増えてきていることを1つお願いしたいなということ。
 それと、もう一つ、ちょっと第2ラウンドではないのですけれども、65歳以上の統合失調症の方で長い人で新規の方が増えているのは報告したいなと思っているのです。ずっと外来というか、お母さん方がずっと頑張ってみてこられた方々が、ADL、日常生活をできない状態でお世話されてずっと来ていたのが、お母さんが倒れたということで、ちょっと入院している間ということで預けられて、帰っていくうちに、だんだん長期の入院になってきて、それで、本人たちもその間に生活訓練をしないですかということでお願いするのですけれども、元気なうちは「いや、まだいいよ」ということで、いよいよ尻に火がついたところで入院してきたら、皆さん高齢ということで、かなり難しい状態もあることは、現場の方からは、その辺が今は非常に困っているなということで、報告したかったところです。
 以上です。

〇福田精神・障害保健課長 ありがとうございます。
 では、岡崎構成員、中島構成員、あと、長野構成員。

〇岡崎構成員 今回の第1ラウンド、第2ラウンド、第3ラウンドは、重要なことを議論してきたと思うのですね。その中では、アウトリーチという片仮名で目新しいことがこの検討の中で定着してきつつあると思います。
 それから、今回9月に出た救急医療の体制の構築についても、ミクロ救急を充実させるべきだということがはっきり入っているということで、積極的な面だと思います。
 それから、認知症についても、入院を前提に考えるのではなくということが明確になっていることはすごく重要な変化で、今議論されたように、入院にならないようにする体制を充実させることが一番大切なんだということが議論されていることはすごく大事なことで、そういう前進的な面ははっきり押さえるべきだろうと思うのです。だから、認知症については、なのに、どうして退院のことだけが目標になっているということは僕は片手落ちだと思いますね。前回も言いましたけど。入院にならないようにする機能を充実させること、それと、どうしても入院を考えざるを得ないときは、その手立てを尽くした上でも入院医療が必要だということが明確になるように、基準を甘くしないことを臨床の場に要求しないといけないと思うのですね。前回までではそこのところがないのですよ。だから、あのままだと、入院はそこのところをきちんとしてないので、入院が、悪く考えれば、現実は、残念ながら悪用も生じますね。それを防止できるようにしないと。そんなことはないとおっしゃる先生もおられますけれども、現実にはやっぱりありますからね。そうでない仕組みをきちんとしておかないといけないと思うのですね。
 その点では、私自身もきちんと言わなかったのですけれども、50%退院するまでに6か月かかるというデータ自体が本当かなと思うのですね。いわゆる普通の精神病床へ入院した方と、認知症治療病棟へ入院した方では多分違うだろうし、そういったデータも示して、どういう医療にしたら長期にならないで済むのかということも、データをもう少し検討しないと結論を今は出せないなというのが正直なところですね。そういう意味では、継続してもう少しデータを得て、それで検討する必要があるのではないかというのが意見ですね。

〇福田精神・障害保健課長 ありがとうございます。
 中島構成員。

〇中島構成員 今日は認知症のことだけではないのですけれども、認知症が先行しておりますので、こちらをちょっと申し上げますけど。
 1つは、どういう人が入院するかということが本当は退院率を決めてしまうのですね。ここのところが問題だろうと思うのです。中医協の9月7日の資料です。「慢性期入院医療の包括評価調査分科会」の報告書の資料編の28ページの前後に認知症が載っております。認知症高齢者の日常生活自立度をどう見るかという表がありますが、この中でずっと見ていくと、入院に該当するような症状は1から、2、3、4、その中をA・Bに分けたりしていますが、一番下のMですね。メンタルでしょう。その中のせん妄と興奮と自傷・他害ですよ。これだけしかない。あとは、精神病院に入院しなくていいのです。ということは、BPSDと言われても、その中で、自傷・他害を中核にしたその周辺群だけをBPSDとしてきちんと定義することが僕は必要なのではないかと、ちょっと見直していて思いましたので、申し上げておきます。
 それから、最初から。この(資料)4ページの着眼点として、「1年未満入院者の平均退院率」なかなかいい発想だと思うのですけれども、できれば、ここへ「2、3か月の退院率」も入れたらいいのではないかなと私は思いました。
 次。7ページの平成12年からこの目標値に向かって68%から71.2%(平成20年)順調に上がってきておるとおっしゃいましたが、これは上昇率を見ると3%に行ってないのですよ。とても順調と言えないと言っていただけたら大変うれしかったということでございます。
 それから、11ページです。アウトリーチの今の「訪問支援の充実」でやっておられることは、民間病院を優先的にやることになっているのがちょっと気になりますので、30か所ということになれば、自治体も入ってくるのかなと、そういうふうに理解しましたが、将来的には、これを必ず診療報酬化することを考えていただきたいと思っております。
 それから、19ページです。「4疾病」から「5疾病」にしていただいたのは、我々の悲願を実現していただきまして、本当にありがとうございました。しかしながら、これは5事業を6事業にしないと。この6事業は在宅医療です。これを入れないと、精神疾患と事業との結びつきができないのですね。

〇岡崎構成員 在宅訪問。

〇中島構成員 在宅訪問。何でもいいのです。地域、在宅医療、何でもいいですから、それを是非お願いしたいなと思っております。
 あとは、細かいことですけれど、ミクロ救急を今ビル開業をしているあの診療所が一体どうやってやるんだということを一言言いたかったと、それだけでございます。ありがとうございました。

〇福田精神・障害保健課長 ありがとうございました。
 では、長野構成員、そして、広田構成員。

〇長野構成員 全体で35ページを見ながら、随時更新予定と書かれているものがとてもいいなと思っているのですが、あり方検討会から50回近い検討にずっと参加させてもらって、実は始まったときは、もう一個一個パーツの積み上げをしていくんだということで、全然全体像が見えない中で、全体がこうなったのだと思って、これがトップダウンで一個一個をこうあればいいというふうに書いたものではなくて、一個一個の積み上げの場面が全部目に浮かんできて、そういう積み上げのものであることはとてもすごいことだなと思いつつ、ただ、一個一個のパーツの検討が3年前だったり、2年前だったりするので、行ったり来たりしなければいけないだろうなと。足りないものも時代とともにあってくるので、ここでパーツを全部検討してきて全体なのですけど、今日、全体を議論する時間がもしかしてあと7分だとするととてもつらいなというか、どう組み合わせて、柱はどうするかとか、床はどうするかと考えたのですが、組み合わせが間違うとばらばらのものになってきて、全体像としてどう進めていくかという議論はもう少し時間が欲しいなというかですね。そのパーツに関しても、すぽっと議論に参加できてないところとか、振り返ったときにやっぱりこうだという、さっきの認知症の話もそうかもしれませんが、やっぱりあると思うので、行ったり来たりの議論をしながらできるととてもいいなと思いながらも、本当にここまでしらみつぶしに議論をしてきたのだなと妙に思ったりします。なかなかこの3年間長かったなという気がするのですが。
 その中で、今まで発言ができなかったところで、どうしても1点心配なことがあって、そこだけ発言させてもらおうと思います。「アウトリーチ(訪問支援)の充実」の推進事業ですね。これはアウトリーチを議論されたときに、後に事業ができて、その事業に関しての検討の場は正式にはなかったと思うのです。その中で、今、補助事業として一個一個がかなり厳密に管理されている間はまずリスクは低いのだと思うのですけど。本当に一般制度化を目指していることが明確に書かれていてとてもいいなと思っているのですが、この図の中に、本人の権利擁護のためのゲートキーパーが欠けるのですね。連携ということで保健所とかは入るんですけど、医療機関と御本人との関係だけでもこの事業は場合によっては完結をしてしまうというか、治療を受けない権利とかそういうことも含めたところの一般事業化して全体にしたときに、その入院の経緯とかも含めてきちんとした権利擁護ができると思えない。広田さんがおっしゃる、みんなが医療につながれば絶対幸せだということでは決してないので、そこの権利擁護のためのゲートキーパーに関しては、一般制度化するときに向かって補助事業の中できちんと検討されていかないと、医療機関が出ていって、言葉はとても悪いですけど、どんどんおせっかいになるところは、多職種で集まって、1:5とか1:10とかになってしまいますので、その10の方の論理でどんどんやってしまうように進んでいくのはとてもリスクが高いと思うので、外に出てやらせていただくときには、かなり慎重にやらなければいけない。その権利擁護のゲートキーパーに関してはとても大事だと思います。
 24ページの本当に使えそうな、レスパイトのところが医療と福祉の連携の中で今一番弱いので、とてもいいなと思う半面、今の医療と福祉の連携現場からいくと、これだけの事業が組み合わさったものだととても現実的に運用が難しいなと思っていて、その下のケアマネジメントの個別給付化を書かれているので、されていくことを前提にですけれども、ここを急がないと、パッケージにしないと、実際のところは現場で運用できていかないだろうと思うので、ケアマネジメント、相談支援、要望に関してはまだ確定してないと思いますが、ここの個別給付化がきちんとなされることを前提でここをしないとうまく機能していかないなと思います。
 まだいろいろありますけど、どうしても心配なところだけ。以上でございます。

〇福田精神・障害保健課長 広田構成員。

〇広田構成員 冒頭のやりとりがとても残念です。西田構成員はたしか第2ラウンドの構成員であるはずなのに、何かすごく他人事のような発言をされて、岡崎構成員は第2ラウンドで発言されてない発言を非常に元気よくされて、日本人は集団主義で、特別に精神に関心がある記者以外、大方が言うのは、「他の医療とか、いろいろな他のところに取材に行くと、すんなり気持ちよく取材ができる。
 ところが精神のところに行くと、やたら人脈とか派閥があってややこしくて関わりたくない」という話をしょっちゅうされていますよ。それが今日ここに露呈して、このメンバーが出てきた途端に岡崎構成員が元気になって。広田さんがまたいつものようにおれのことを言っているなと思うかもしれませんけど。もっと自立心を持って、どこに行っても、ちゃんと御自分の意見を言えるようにしないと臨床はどうなっているのかというふうに患者が心配します。
 まず患者の側から言わせていただければ、患者の権利法というような法律もないですよ。今、権利擁護のお話を言っていただいたけど。前にも言っていますけど、アメリカに行ったときに「あなたは治療を受ける権利がある」「あなたは治療の説明を受ける権利がある」日本はできていませんよ、インフォームドコンセント。「あなたは治療を拒否する権利がある」というふうなことがもう20年前にサンフランシスコのクリニックの看板に掲げられてあるのですね。 私は、7億円のアウトリーチはぞっとします。私の前回出した資料でも出ているように、未治療の人、医療中断、引きこもり、いっぱい相談者にいます。でも、そんなアクトではないですよ。信頼関係だったり、地域の住民の許容だったりということで、何度も言っているように、何か知らないけど「5疾病」とか何とかに入って喜んでいますけど、治せないということですよ。ここに医者がぞろっといるけど、この日本で治せない。マスコミも何人か来ていますけど、不安を煽る。日本列島はいわゆる「うつ列島」ですよ。そういう中で、入ったからって何で喜べるのか。「バングラデシュにうつはいませんよ」と昨日どこかの外国人が言っていましたけど、そういうような根幹を論じないで、こういうふうな資料を出して延々とやっていることは、私はとても不愉快です。
 わかりやすい論議で、最初から日本の精神科のベッド数を減らしたいというなら、幾つぐらいにしたいとか。私も減らしたいですよ。社会的入院を出して、ベッドを20万床ぐらいにして、マンパワーをきちんとつけて、そして、診療報酬。この間対馬の総合病院の精神科に入院して、「例えば他科に泊まったら幾らですか」と言ったら21,000円でしたよ。精神科は14,000円ですよ。そういうふうな国民にわかりやすい数字を出してやっていかないで、ごちゃごちゃ難しいことを言われて、私定時制高校卒業ですし、今日は三島から帰って来たから疲れています。わかりやすく、何が問題で、何を変えていかなければいけないか、どこから手をつけるかということですよ。
 認知症にしろ予防ですよ。2年前、東北地方に私の相談者が行きまして、私が呼ばれて行くと、鍵のかかっている家の中には誰がいると思いますか。認知症ですよ。田尾さんがお母さんがこうなった、堀江さんこうです。申しわけない、もっといっぱい勉強して出てきて言わなければ。ちょこっと自分の家族だけのことを言っているのは、いつも日本の家族なんですけど、こういう所へ出ている人はやめてほしい。もっとちゃんと勉強をして、現場を知って。この間私の区である国会議員が国政報告会をやりましたから、私手を挙げて言いました。「私、日本の精神医療の被害者の、精神医療サバイバーで出ています。国と地方自治体、委員会、今日、市会議員で何々さんと、何々君来ています。国会議員も来ている。日本の議員は本当に現場を知らない」と、そういう話をもっと詳しくしてきたんです。もっとちゃんと知ってからここに来て論議すること。自分の目の範囲だけじゃなくて、国民に向かってわかりやすい論議。西田君も延々とやってないで、もっと手短にわかりやすくやっていただきたい。2時間の枠の中で、1時間事務局が説明して、1時間がそういう抗議をやっていると、この(資料)論議はいつやるんですか。もっとわかりやすく言えば、第2ラウンドの認知症のことを第1ラウンドではいつやるんですか、今日やるんですか、次回ですかと聞けばいいだけの話なのに延々とやっているから、わけがわからなくなっているのは私だけではなくて、この議事録を読んでいる大方の国民の皆さんも同じだと思います。ですから、ここに来る人はもっといろいろなことを学んで来る。それが国の委員に出ている私は責任だと思います。お金は2万円未満だけれど、出ているということは責任を感じて、国民の代表ですから、そのぐらいの自負を持って、うちのことはこう、私はこうはいいけど、もっと広げてちゃんと見てくる。私は申しわけありませんけど、対馬の病院に泊まり、九州に泊まりですよ。本州に泊まり、泊まり歩いていますよ。それは委員をやっているからですよ。
 そういうことで、自分の立ち位置ばかりにこだわらないで。ただ、田尾さんはいいことを言いました。精神に何でも引っ張ってこないで。私はまさにそれは精神障害者福祉も言いたい。何でも持ち込んでこないで、学校の生徒を精神に持ち込んで来ないで、学校の場で元気になるような、一緒に遊んだり、踊ったり、歌ったり、今、日本はそういう時代ですよ。何度も言います。本当に鍵のかかって、家の中に人がいる家は、東北地方のある県は認知症でした。対馬も、「認知症を病院で何でみなければいけないのか」というふうな声があるし、「精神保健指定医が引き揚げてしまったら、ここの病床はなくなってしまって、病院ごとなくなって、長崎県の中にありながら、生活圏は福岡県だから、患者さんは福岡に流れる」。福岡の警察に行ったら、「警察官通報をかけても、「満床はありません」」と言うから、「神奈川だったら、満床で大変で保護室に入ったりロビーにいるけど、そうなのね。九州はベッド数が多いと叩かれているけれど、結果的に満床はないのね」という話を警察でして帰ってきましたけど。
 私は精神科救急の検討会も全部傍聴しました。自分の委員会だけではなく。医者同士は言えないのですよ。クリニックの医者がいっぱい精神保健指定医とって、診療報酬が高くて、何で義務規定にしないで、努力規定で精神科救急なんだ。私は義務規定だと思う。精神科医はすべからく病棟に泊まる。そうしないと、患者から見ても臨床の質が落ちるんですよ。もっとちゃんと、陰でごちょごちょやってないで。日精協とこころの会議が並んでいるのだからうちにいらっしゃい、という感じですよ。ちゃんと本音でやりましょう。この会議の場でオープンに、公明正大に。
 以上です。

〇福田精神・障害保健課長 ありがとうございます。
 時間過ぎていますが、福田構成員と田尾構成員が時間前に手を挙げていらっしゃいましたので、大変恐縮ですけど、簡潔な形で、まず福田構成員、そして、最後、田尾構成員という形でお願いしたいと思います。

〇福田構成員 今日は全体的な話ということですので、全体的なことについて感想といいますか、述べさせていただきます。
 今日、今まで積み上げてきたいろいろなことについて全体的なことのお話をいただいて、その総まとめが35ページにあるこのイメージ図だろうと思います。右の上の方に「暫定版(随時更新予定)」と書いてありますので、これ自身についてあれこれ言うのはあまり意味がないという御意見もあるかもしれませんけど、ある意味ではこれが、我々がこれまで取り組んできたことの総まとめという形だろうと思うのですね。そうして見ますと、タイトルに「地域生活を支える精神科医療体制の姿」と書いてありますけれども、例えばこの図の中には診療所は入っておりません。保健所も入っておりません。勿論スペースの都合で入ってないことは理解していますけれども、それにつきましても、しかし、議論の中心にならなかったからこそここに入ってないということがあるのだろうと思います。ですから、地域生活を支える場合に、例えば診療所とか保健所とか精神保健福祉センターとかそういったところは当然役割を果たすべきであると思うのですけれども、そういったことが入ってないということは、この間の議論全体が地域生活を支えるという趣旨で行ったにもかかわらず、不十分な点がかなりあると。先ほどの認知症のこともそれに含まれるかもしれませんけれども、そんなことをあらわしているのだろうと思うのですね。ですから、先ほど広田構成員からお話もありましたけれども、細かいお話ばかりだと、議事録を読んでいらっしゃる国民の方々が御理解いただけないということがありましたけれども、そういった意味では地域生活を支えるという理念に基づいて議論を進めてきたけれども、しかし、その検討の内容が必ずしもそれに沿ったものにはなってないかもしれないというのが1点目の感想であります。
 それから、もう一点は、長野構成員から御指摘がありましたけれども、アウトリーチについて、当事者の権利を守るという視点がここに入ってないというお話がありましたけれども、その点はアウトリーチだけに限らず、この全体的なイメージ図においても当事者の権利を守ることが入ってない。これは勿論スペースの都合とかはあるわけですけれども、しかし、それがこの図に盛り込まれていないという点は、この検討チームにおいての議論が必ずしも十分ではない点があったかもしれないと思いますので、そういった意味で、既に既存の地域の医療資源、あるいは医療に限らず保健・福祉の資源を十分に活用して地域生活を支えることを実現する。その上では、単にサービスを提供するというだけではなくて、当事者の権利を守るという視点を組み込んでいくことが重要であるということを、改めてこの図を拝見させていただいて感じました。

〇福田精神・障害保健課長 ありがとうございます。
 では、最後、田尾構成員お願いいたします。

〇田尾構成員 時間の配分のことですけれども、2時間のうち1時間事務局説明だとすると、それぞれみんな事前説明を受けているわけですね。なおかつ1時間はもしかしてちょっと長いかなと。もし、そうするのであれば、議論がきちんとみんなが言えたなと思うまで少し時間延長するとかということも今後考えていただけないかなと。この前みたいにどこかの会場を借りていておしりがあるとかいうときは別ですけれども、そうでないときはそういうふうにお願いできたらなということが1点。
 それから、具体的なことですけれども、取組1の明確な目標値の設定、この着眼点1とか2とかというのは、これはこれでいいと思うのですけれども、私申し上げたことがあると思いますけれども、病床率は日本全体で物すごいばらつきがあるのですね。万対20のところもあれば、万対50〜60のところもある。そのばらつきがあるところが一律こういう点からの目標値ではちょっとバランスが悪いのではないか。全体的な、要するに、どこそこの地域、どこそこの県だけが精神病発症率が高いことはあり得ないわけですから、そこが病床率が高いとすれば、それが是正できるような目標値の設定を考えていただきたいなということが1つ。
 それから、アウトリーチ支援が病床削減を前提にして医療機関がやるというやり方。先ほど、我々の議論の中で提言があったにもかかわらず、そのやり方についてはあまり議論されていなかったこともあって、そういうふうな医療機関がやるという形になってきているということ、これもある意味では病床削減が対になるのは私はいいことだと思うのですけれども、地域型のいろいろな問題があるという御指摘があるのは重々承知ですけれども、私は私で、身内が家に閉じこもってしまってどうしても困っている、御家族の方が本当につらい思いをなさっているという経験をたくさん見る中で、地域でアウトリーチをやるという方法の中に、福祉サービスの中でも、例えば地域支援活動センター1型は相談支援事業が入っていますけれども、ドロップイン機能は1型では要らないのではないか。それよりも、そうやって出ていくサービスを強化していってもいいのではないかと強く思っています。今度、基幹相談支援事業所が改正法案の中で出てきましたね。それから、今年の4月に、地域移行のための安心生活支援事業とかというような、いろいろな似たようなタイプの事業があって、それがどんなふうに事業の増え方になっているのかわかりませんが、地域でむりやり医療にかけるというのではない、もうちょっとソフト型の訪問とかそういうサービスがあってもいいのではないかなと思うのですね。そういうことを福祉サービスの中で、もしくは、本来だったら保健ですけれども、考えていただく余地はないかなということを申し上げておきたい。
 それから、先ほど中島先生もおっしゃっていましたけれども、「5疾病」になったことは非常に歓迎すべきことで、その結果、どういう実態というか、どういうサービスが。ここに書いてあるのは、各医療機関の機能分担や連携体制を明確化しというようなことぐらいで、何ができるようになったのかがよくわからないのですね。在宅医療とおっしゃっていましたけれども、そのことによって、結果こんなふうによくなることが明確になるような事業を組んでいただけたらと思います。
 以上です。

〇福田精神・障害保健課長 ありがとうございます。
 時間をちょっと過ぎてしまいました。また、運営上も、私の進め方も若干不手際がございまして、申しわけございませんでした。
 認知症の部分については、いろいろな御意見がある中で、皆さん方にラウンド2の各構成員の方がきちんと納得できるような形での合意形成を目指して、今一生懸命努力中ということでありますので、そこのところは今日御意見いただいた方々、ある意味ではラウンド2の方々が中心でございますので、引き続き御協議をさせていただきたいと思っておりますので、そこはよろしくお願いをいたしたいと思います。
 最後、今後のスケジュールについて事務局から御説明をお願いしたいと思います。

〇本後課長補佐 ありがとうございました。
 今後についてですけれども、皆様には第3ラウンドという形で、保護者制度・入院制度の検討をしていただいております。第3ラウンドは入院制度の検討に入りますので、これは前回の検討チームのときにもお話をさせていただきましたけれども、入院制度の検討に関する作業チームを数回開催した後に検討チームを開催するという形で、保護者のときと同じような形で検討を進めてまいりたいと考えております。また、それについては、作業チームの状況を受けまして、事務局より日程を調整させていただきますので、よろしくお願いいたします。

〇福田精神・障害保健課長 どうもありがとうございました。
 本日も大変お忙しい中、長時間にわたりありがとうございました。
 以上をもちまして、検討チームを閉会いたします。どうもありがとうございました。


(了)
<照会先>

社会・援護局障害保健福祉部
精神・障害保健課企画法令係

電話: 03-5253-1111(3055)

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