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2011年12月1日 第7回社会保障審議会年金部会議事録

年金局

○日時

平成23年12月1日(木)10:00〜11:56


○場所

全国都市会館第2会議室


○出席者

神 野 直 彦 (部会長)
植 田 和 男 (部会長代理)
逢 見 直 人 (委員)
小 塩 隆 士 (委員)
柿 木 厚 司 (委員)
菊 池 馨 実 (委員)
駒 村 康 平 (委員)
小 室 淑 恵 (委員)
小 山 文 子 (委員)
佐 藤 博 樹 (委員)
武 田 洋 子 (委員)
花 井 圭 子 (委員)
藤 沢 久 美 (委員)
森 戸 英 幸 (委員)
諸 星 裕 美 (委員)
山 口  修 (委員)
山 本 たい 人  (委員)
吉 野 直 行 (委員)
米 澤 康 博 (委員)

○議題

(1)これまでの議論の整理



○議事

○神野部会長 それでは、定刻となりましたので、ただいまから第7回「社会保障審議会年金部会」を開催したいと存じます。
 今年も押し迫って師走を迎え、委員の皆様方には、何かとお忙しい日々をお過ごしかと思いますが、本日、わざわざ御参集いただきましたことに深く感謝を申し上げる次第でございます。
 本日の委員の出欠状況でございますが、逢見委員、小山委員、藤沢委員、米澤委員から御欠席との御連絡をちょうだいしております。
 また、花井委員は、追って御参加いただけると伺っておりますが、定刻でございますので、議事の方に入らせていただきたいと思います。
 それでは、議事に入らせていただきますので、カメラの皆様方には、ここで御退室いただければと思います。御協力お願いいたします。
(報道関係者退室)
○神野部会長 それでは、今回は、前回にもお話し申し上げましたように、これまでの議論の整理及び検討をお願いするように予定をいたしております。
 それでは、事務局の方から資料につきまして、御説明いただければと思います。よろしくお願いいたします。
○梶尾年金課長 おはようございます。年金課長です。
 それでは、まず、資料の確認の方をさせていただきたいと思います。式次第、座席表等のほかに、資料番号の付きましたものは、資料1、2、3、4までの薄い資料がホチキスどめで4つと、資料5、参考資料、多少集めのものが2つというので用意させていただいているかと思います。不足等ございましたら、御指摘いただければと思います。
 それでは、まず、資料1の「社会保障審議会年金部会におけるこれまでの議論の整理」という資料につきまして、あと、一番下にあります参考資料も適宜御参照いただきながら、この資料につきまして、御説明をさせていただきます。
 資料1は、この部会における第6回までの6回の議論の整理ということでございまして、これまでどのような議論をしていただいたのかということをかいつまんで整理をした資料でございます。
 1ページの「I.年金改革の基本的考え方」というところにつきましては、参考資料で申しますと、ちょうど9ページ辺りからになるわけでございますけれども、第1回の年金部会のときにお示しをしました現在の年金制度の背景ですとか、課題、あるいは今後の制度改革の方向性として、そういった方向性に沿って、新しい年金制度の創設をして、また、年金改革の目指すべき方向性に沿った当面の現行制度の改革が必要であるということを1ページ目に整理しています。
 次の資料1の2ページ目は「II.年金財政の現状」ということですけれども、これにつきましては、詳しく申し上げれば、参考資料で言えば、15ページ以降に年金財政の現状に関する資料を付けてございますけれども、以前の会議で御説明しましたとおり、国民年金・厚生年金の給付と負担の関係等につきまして、16年の年金制度改正で保険料の上限固定、あるいはマクロ経済スライド等による財政のフレームワークというのが保険料の引上げ、積立金の活用、国庫負担の2分の1への引上げ、そして、給付の自動調整ということでのフレームワークがあり、そして、5年に一度の財政検証を行って、直近のもので21年2月に行われました。
 参考資料で言えば、16ページ、17ページに21年の財政検証結果を付けておるわけですけれども、更に参考資料の18ページにありますように、財政検証の公表以降どうなっているかというと、長期の人口見通し、そして、経済前提の状況というのを、以前の会議でも、18ページ、19ページ、20ページに資料をつけておりますけれども、人口については、高位推計よりも高い数値で推移し、経済については、実際の賃金上昇率は、見込みに比べて低く推移をしているけれども、決算状況を見ますと、21年度の収支状況は、年度末積立金は見込みよりも増加し、しかし、22年度は見込みよりも若干下回ることが想定されていますけれども、現時点で財政が大幅に悪化しているわけではないということを報告いたしたことがあるかと思います。
 そして、本年10月に、本部会の下に「年金財政における経済前提と積立金運用のあり方に関する専門委員会」が設けられているということでございます。
 資料1の方で、3ページ目からは、これまでの各論点についてということになりますけれども、前回の会議の終わりの方で、12月の上旬までに一区切りということで、優先的にこの部会での御議論をお願いしたいような事項ということで、特に税財源、また、予算に関係の深い事項、また、子ども・子育て支援といったようなことに関連する事項というようなことを、まずはお願いをして、その後、その他の項目についても引き続きということを申し上げたかと思いますけれども、3ページには、さっき申し上げた優先的に検討すべき優先的な事項ということに挙げたものについて、まず、書いてございます。
 「1 税財源、予算に関連深い事項」ということで(1)は「基礎年金国庫負担1/2の維持」ということでございます。
 前のページで申し上げましたとおり、現在の年金財政フレームの大前提として基礎年金の国庫負担1/2というのがあるということで、21年、22年は臨時財源で財源を確保し、今年度については、昨日、衆議院の厚生労働委員会で可決いただきましたけれども、復興債の発行により、年金財政に入れるという形になっているところでございますけれども、24年度以降ということに関しましては、税制の抜本改革による財源というのを、税制改正を講じた上で確保していくということで、この法案の趣旨に沿いまして、各年度について国庫負担1/2のために、先送りすることなく、年金財政に確実に繰り入れることが必要ということで、これは1回目の年金部会の際に建議をいただいたところでありまして、参考資料の24ページに付けているところでございます。
 次の(2)は「受給資格期間の短縮」という論点でございまして、一体改革の成案でいいますと、最低保障機能の強化の部分に当たるわけですけれども、その項目として挙げられているものの1つでありますけれども、参考資料では26ページにその関係の資料を付けてございます。
 現在の年金制度には、40年間の保険料納付義務というのがあり、ただ、所得が低くて保険料の納付が困難な場合については、保険料の免除という仕組みもあって、そういった手続をして払わなかった期間というのも、その資格期間には加入した上で、25年の受給資格期間を設けているというようなことでございます。
 これによって、基本的には、そういった手続をした上で払わなかった免除期間も含めて25年ということにして、一定以上の年金額にはなるようにというようなことで、一定の意義はあるわけですけれども、ただ、それに満たないということで、無年金の人もいるということがあるのと、納めた保険料に応じて少しでも年金額をもらえるようにすべきではないかというような考え方もあるという中で、受給資格期間を25年から例えば10年に短縮するというようなことが考えられるわけでありますけれども、こういったことについて、どういうふうに考えていくのかということの論点をお示しして御議論をいただいたかと思っております。
 以前の議論では、本日も資料5として、前回のものを付けておりますけれども、これまでの議論では、短くする場合には、例えば10年にした場合に、その10年を納めればいいというふうに理解してもいけないし、基本的には40年の納付義務があるということが必要なわけですから、本来、40年間の納付義務があることの周知徹底及び広報というのが極めて重要だということ。
 また、保険料納付率、今、60%程度になってございますけれども、これを上げるための施策が必要ではないか。
 また、支給資格期間を短くしますと、計算式に従えば、低い年金が出るわけですけれども、こういったことをどう考えていくのかということの整理が一応要るんだろうと思っております。
 なお、この資格期間短縮ということを行う場合に、現在、無年金の人がいるということに着目して、この対策を講じると考えますと、現在の高齢者について、年金の裁定のときに期間を満たしていなかったということで無年金になっている人についても対象にはするということが必要なのではないだろうか。ただし、その方が65歳になったときからさかのぼって支給ではなくて、制度改正が行われて以降の時期の年金額に限られるんだろうと、さかのぼるということはないのではないかということが議論としてあったかということで記載をしてございます。
 次の4ページは、最低保障機能の強化のもう一つの課題で、低所得者等への加算ということで、参考資料では、32ページから51ページまで、基礎年金とはどういうものかといった資料も含めて付けてございます。
 この課題というのは、現状低年金の方または低所得の高齢者という方がおられると。公的年金の最低保障機能の強化が必要であるということとして、高齢世代あるいは現役世代にも生活保護の受給者が増えてきているということに対応して、年金制度の中でも何か考える必要があるんではないかということがあり、ただし、低所得者等に対して、年金の加算を検討するに当たりましては、年金制度で最低保障機能の強化をするということ、そして、また、高齢者の世代内での再分配という必要性というのは、どういうふうに考えていくのか。
 また、これは新しい年金制度において最低保障年金というものを設けていくことの関係で、現行制度において、低所得者等への加算をどう考えていくのかということが論点としてあるだろう。
 その際、社会保険の仕組みで行っております年金制度の中で、その保険制度のパフォーマンスを下げずに、また、モラル・ハザードを防止しながらどう行うかということについてどのような考え方が取れるか。また、その上で加算を行うという場合には、保険料の納付意欲への配慮というのが要るだろうし、具体的に低所得者というのをどういう範囲に考えるかということがあるだろうということを記載してございます。
 また、低所得者、例えば所得について、今、年金機構で高齢者の所得を把握しているわけではないわけですから、どのように入手して、どのように執行してくのか、どのような形が取れるかということは、実際の制度として導入する際には、どういうやり方が考えられるかということは、当然併せて考えなければならないということがございます。
 この辺りにつきましては、後ほど、この資料1全体についての御議論のほかに、低所得者等への加算に関して、これまでいろいろ納付状況に与える影響なども考えた制度設計が要るんじゃないかという議論もいただいていますので、別の資料も用意してございますので、そのときに、また、ここについては多少詳し目の御説明をさせていただければと思っております。
 (3)の一番下の○は、低所得の老齢基礎年金受給者に加算を行うのであれば、一定所得以下の障害基礎年金の受給者についても加算というのが要るんではないかと。
 また、遺族基礎年金の受給者というのをどう考えていくのかということも関係して考えていく必要があるだろうということを記載してございます。
 次の(4)は、最低保障機能の強化と関係して、今度は高所得の高齢者の年金額の調整ということを考えるべきではないかという論点についてでございます。参考資料の方では53ページ以下に関係の資料を付けておりますけれども、高齢者の世代内での公平の観点、また、現役世代との世代間の公平の観点ということから、この問題をどう考えていくのか。また、これにつきましても、新しい年金制度における最低保障年金との関係をどのように考えていくのかということを、この論点についても検討が要るんだろうということを記載しております。
 また、高所得者の基礎年金額を調整するという場合に、社会保険方式の下で、基礎年金の国庫負担分について、公費分について減額が許されるという、そこについての調整というのを検討できないかということが書いてあるわけですけれども、国庫負担分に限った減額が許されるという考え方をどう考えていくのかというようなことの整理。
 そして、財産権の保護の問題、また、信頼保護ということから考えて、基礎年金額を調整するとしても、一定の配慮が必要という考え方も示されておりまして、そこをどう考えていくのかということが、この論点についてあろうかと思っております。
 また、対象者の範囲については、現役世代と比較しても、相当程度高所得と考えられるような方を対象とすべきなんではないかということ、その範囲をどう考えていくのかということが論点としてあろうかと。
 5ページに進みまして、一方で、高所得の方につきましても、所得情報というのを年金機構で、現状持っているわけではありませんので、具体的な事務執行というのをどのようにできる仕組みで考えていくのかということ。
 あと、高所得者である年金受給者に負担を求めるやり方としては、年金額を減らすということのほかに、公的年金等控除など、年金課税の縮減ということも方法としてはあるんではないかという御議論もあろうかと思っております。
 次の(5)は、このグループの中では、予算に関連の深い事項という方に入るわけですけれども、特例水準の解消ということで、従来、マクロ経済スライドに関する大きな論点の中で、そのマクロ経済スライドが発動していない理由の1つに、現状、特例水準の年金が支給されていて、それが解消されていないということで、大きくマクロ経済スライドというグループでくくっておりましたけれども、まず、これまでの議論の中でも、そのマクロ経済スライド自体、人口変動していく中での給付調整の仕組みの話のほかに、過去に下げるべきときに引き下げを行わなかったことの解消というのが、まず、優先的に考えられるべきではないかという議論も前回もあったところでございますので、これを1つ項目を立てておりますけれども、現状、23年度現在、特例の水準と本来の水準の更に2.5%になっておりまして、21年度までの10年間で約5.1兆円程度の差が生じているというのは、以前の会議で資料で出しております。
 これの直近のもの、まだ決算が出ていない22年度、23年度を含めると、約7兆になるんじゃないかというような数字も存在するということでございます。
 それで、特例水準が解消されないと、マクロ経済スライドが発動しないということで、それは結果的に将来の受給者に影響を及ぼし、それが格差を広げる要因となるということ。
 ただ、この特例水準の解消につきましては、具体的にどのような解消の仕方をしていくのか、そして、その場合、どのように年金受給者への丁寧の説明をしていくのかということが課題になるということ。
 あと、平成12年から14年の法律で据え置いたのは、1.7%分だったんですけれども、その後の16年改正の法律の仕組みの中で、特例水準と本来水準の差が拡大してしまうという仕組みが内在してしまうと、これについては、これ以上拡大しないような見直しということが要るんじゃないかという議論も以前にいただいているところでございます。
 次に「2 子ども・子育て支援に関連の深い事項」ということで、産休期間中の保険料負担免除ということで、育児休業と同様に産休期間中の免除を行うということについて、これにつきまして、これまでの議論では、これはやるべきではないかと、ただ、女性の就労支援あるいは子育て世代の経済的負担という観点からやる必要があるんだろうと。
 ただ、次のページになりますと、被用者の間の支え合いという形でやるということについてどう考えていくのかということと、あと、実際にどのような財政影響になるのかということの話もあったかと思います。
 6ページで、短時間労働者に関する適用拡大については、これはもう一つの特別部会の方で、昨日もありましたけれども、御議論いただいているということであります。
 「4 被用者年金の一元化」につきましても、これも前回、若干報告いたしましたけれども、ここに記載のようなことで、現在、関係省庁との間の調整を進めている状況でございます。
 7ページ以降は、前回、12月の上旬までの一区切りの段階までに優先的に御議論いただきたいと申し上げた事項以外のことでございまして、本日は、これまでの議論の簡単な事実関係と、この資料では整理をしてございますけれども、(7)の「第3号被保険者制度の見直し」については、3号制度の導入の経過、一定の役割ということと、一方で、現状、不公平感を抱かれているということで、これまで過去に提案されてきた見直し案というのは、こういうのがあったということと、あと、見直し案として、夫婦共同負担を基本とするという考え方をこの部会で提示しましたが、その考え方については、個人単位化ということにかんがみて評価する意見というのもありましたけれども、ただ、この考え方によっても、世帯としての給付と負担の関係が変わらないことから、不公平感は解消されないのではないかという意見があったということを簡単に整理いたしております。
 (8)の「マクロ経済スライド」。これは、仕組み自体の方になりますけれども、これは、16年改正の財政フレームの1つの大きなポイントではあるわけですけれども、3行目にありますように、賃金、物価が低下傾向のときには、発動しないという名目下限を設けているために、現状、発動していないということで、この仕組みの見直しの必要があると。
 その際、基礎年金についてはどう考えるのかというような意見もあったということですとか、あと、こういったことをわかりやすくするためには、呼び方というのも考えていく必要があるんだろうという意見もあったなどの議論の経過を簡単に整理しているところでございます。
 (9)の「在職老齢年金」につきましては、これまで幾度か、就労を阻害しないようにということと、現役世代の負担に配慮するという観点の両方からの見直しがされてきて、16年の改正で一律2割の停止の仕組みは廃止したという経過を整理した上で、この会の意見としては、現在でも就労意欲を阻害する効果があるという意見、あるいは、阻害する効果があるのかどうか疑問というような意見があったということ、そういったことで、就労意欲を阻害する効果については、慎重な分析が要るんだろうという議論があったというところでございます。
 (10)で「標準報酬の上下限」の問題につきましては、特に上限を中心にここで御議論いただきましたけれども、高所得であった方の年金額が高くなり過ぎないようにという観点で上限というのがあるわけですけれども、健康保険との上限の違いがあるということだとか、あるいは高所得である方は保険料負担割合が低いという形になるということで、再分配効果が弱まっているということでの問題提起であるんですけれども、これにつきましては、2つ目の○に記載のような所得再分配効果を調べるべきとの意見、あるいは短時間労働者の適用拡大との関係も、下限の引下げとの関係の議論が要るんだろうという意見。ただし、企業負担が変わっていくことの配慮が必要ですとか、全体の平均が下がっているという中で、上限を上げるのがいいのかどうかということの整理をしてございます。
 (11)は、成案にはない事項ではあるんですけれども、前々回の会議で議論いただきました遺族年金の支給対象範囲については、これは、男女差の解消が要るだろうという意見が多かったかと思いますけれども、ただ、財源手当が必要だということと、そもそも生計維持要件の現在の仕組みについての見直しというのも併せて考える必要があるんではないかという意見があったということを整理してございます。
 (12)の「支給開始年齢」の議論につきましては、平均寿命が伸びているということですとか、諸外国の動向を念頭に一体改革の成案の中に検討課題として位置づけられたということで、御議論をお願いしましたけれども、その大前提として、この資料の2ページに記載いたしましたけれども、21年の財政検証及びその後の動向を見ても、現段階で年金財政の健全性は確認されているという前提の中での御議論ということで、それでの御議論をいただいたということで整理をしてございます。
 (13)で、ここに記載していないその他の改正項目あるいはその他の検討項目というのも併せて検討、改正必要なものは検討が要るだろうという意見があったということを整理しているところでございます。
 この資料自体は、これまでの年金部会の議論、どんな意見があったかというのは、資料5のようにあるわけですけれども、これまでの議論を簡単に整理すると、こういうようなことではなかったかということでの整理をさせていただきました。
 以上でございます。
○神野部会長 どうもありがとうございました。おまとめいただきました骨子案について御議論をちょうだいしたいと思いますが、私どもが今年度与えられました使命は、現行制度の改善ということでございますので、新しい年金制度をデザインするというデザイン的な改革を念頭に置きながらも、現行制度で生じているさまざまな問題点に対して、いかに問題解決的な対応、改正をしていくのかという御議論をこれまでちょうだいしてまいりました。それをまとめに当たっての骨組みを、今日、お示しをいただいております。最初に大きなアジェンダといいますか、基本的な考え方を述べて、それから2番目に現状を述べ、それから、これまでも御議論をちょうだいする過程でも、ほぼこのような形で進めてきたと思いますが、現行制度の改善に当たって、特に喫緊にまとめておかなければならない課題をIIIの優先的に検討すべき課題、これは、来年度の予算及び税制改正等に関係する問題点、それから、子ども・子育ての支援に関連の深い事項ということを、最初に優先的な課題としてまとめさせていただいた上で、継続的に検討すべき事項をIV番目に位置づけて構成するというような形で骨子案を御提示いただいております。
 これを前提にといいますか、これを巡って、今日は御議論をちょうだいできればと思っております。どなたからでも結構ですし、また、個々の論点でも全体の構成でも構いませんので、御議論をいただければと思います。いかがでございましょうか。
 どなたか口火を切っていただけると、どうぞ。
○佐藤委員 全体というよりかは、ちょっと途中の議論、5ページのところの子ども・子育て支援のところですけれども、そういう意味では、最初に議論するのがふさわしいかどうかわからないんですけれども、ここについては、やろうというふうな話の議論になったということですけれども、余り議論されていなかったことの確認というか、少しお話ししておきたいと思うのは、女性の就労継続、就業率を高めるというのは、1つ大きな課題になっておりますけれども、そのとき、現状で見ると、産前産後休業を取った人の中で育児休業を取る人は85%ぐらいなんですけれども、現実、妊娠、出産で65%くらい辞めてしまうと、そういう意味では、産休までいかないわけですね。
 これは、女性の継続就業率が高まって、就業率が高まると、多分、産休を取る人が増えていくということだと思うんですけれども、そのときに大事なのは、働く人のこともあるんですけれども、もう一つ、経営側の方で、現状でいうと、育児休業は1歳までで、保育園等入らないときは半年伸ばせるんですけれども、社会保険の免除の方が3歳まで免除になっているんですね。育休の労使ともに3歳まで免除なんですね。ところが、労使ともに負担があって、大事のは、経営側にとっては、ノーワーク・ノーペイの原則にかかわらず、経営側が負担しているんですね。つまり、働いてもらっていないのにかかわらず、社会保険料を負担しているというのが6週間プラス8週間のところで、ここに働く人が入ってくるのは望ましいことなんですけれども、やはり経営側の負担ということも考えると、働いてもらわないのにかかわらず、社会保険料を負担しているということで、これは6週間ブラス8週間、相当の金額になるので、やはりそのことを考える必要があるかなと。
 つまり、育児休業の方は3歳まで社会保険料免除になっていながら、その大事な前の方が免除になっていないというのは、つまり、今までの、これは大事な点なんですが、実は本来もっと早くやるべきだったことが、育休と、前の産休の方は労働基準法で、これは法律が別だったので、ここは余り議論されてこなかっただけなので、本来もっと早くやるべきことなので、そういう意味で、やはり経営側の負担が、つまり、産休を取る女性が増えていくので育休につなげるということを考えると、やはり3歳まで社会保険の免除を辞めても、極端な言い方をすれば、育児休業の1歳プラス半年にそろえても、社会保険料免除について、私は、産前産後休業中の免除をやっていくというのを、つまり一貫した政策ではないかという点で、是非、これは進めていただきたいということです。
 あと、今後の課題なんですけれども、そうすると、もう一つは、介護休業が余り議論されていなかったんですけれども、介護休業の方なんですけれども、2025年になると、団塊の世代が75歳以上になるので、そういう意味で、団塊のジュニア層が、介護の問題、50歳代層なんですけれども、今、現状でいうと、介護休業は、社会保険料免除はないんですね。そういう意味で、介護休業は権利としてあって、経営側も認めなければいけないわけですけれども、50歳代の男性が多いわけですが、男性が介護休業を取り、ここもさっきと同じように経営側の社会保険料負担だけは働いてもらわないのに、給与は払わないわけですけれども、ただし、社会保険料負担だけ残っていくということですので、これは今後の課題ですけれども、やはり同じような趣旨で考えていく必要があるだろうと思います。
 勿論、介護離職で、50歳代が離職して就業継続しなくなるということになると、また、これは年金の支えているところ、あるいはその人自身の年金の面でも非常にマイナスになるので、やはり今後介護の問題、介護休業、その辺の子育てだけではなくて、介護をしながら続けられるということも含めてのことを是非考えいただきたいというのは、今後の方です。
 あと、今、パートの方の短時間への適用拡大をやっているんですけれども、そこで、これは昔から議論されている点ですけれども、やはり労働保険と社会保険の徴収の一元化ということをやる、これは、いろいろ基準が違ったり、手続があるわけですけれども、厚生省と労働省が合併したときも議論されていたわけですけれども、やはり、今度はパートの方がどうなるかわかりませんけれども、雇用保険等々、適用基準が一緒になってくると考えると、やはり手続を一元化し、そういう意味で経営側の事務管理コストも下がり、働く人からもわかりやすく、かつ、どれかの制度で補足できれば、ほかの制度に入らないということがわかるようなことも、やはり今後考えていく必要があるかなと、これは先の話ですけれども、長期的にそういう方向にしていくというふうにしないと、やはり短時間労働者適用拡大という議論をしたときに、やはり経営側としては、いろんな事務的な管理が大変になるという議論が出てきますので、特に、これからキャリアが長く、65まで働くということを考えると、転職する人が当然増えるわけですね。今までよりも延びますから、あと事業構造が変わりますから、つまり、正社員でも多分転職する人が増え、かつ有期の人が増えますので、そういう意味で転職が増えたりするということで、経営側にとっての手続が増えると思うんです。あるいは働く人にとっても制度を切り替える。そういうことも含めて、できるだけ捕捉漏れがなく、かつ経営側の事務管理も簡単になるということを是非先を見ながらやっていただくこということが大事ではないかなと、済みません、最初の議論としてはふさわしくないことですけれども。
○神野部会長 どうもありがとうございました。そうすると、介護休業の問題と、徴収一元化の問題は、いずれ先の問題と、あと、いろいろほかにも徴収一元化、大きな問題もありますので、今後の課題ということで承っておけばよろしいですか。どうもありがとうございました。
 ほかにいかがでございましょうか。
○森戸委員 私も佐藤委員以上に、ちょっと先の話になってしまうかもしれなくて、恐縮なんですけれども、この骨子案自体は喫緊の課題がこれで、継続的に検討すべきことはこれだと、分け方がこうであるのであればいいんですが、勿論、公的年金の話をまずやらなければいけないことがいっぱいあって、それが大事だということはわかるんですけれども、ただ、最終的に公的年金を含め、全体として国民の老後所得保障システムをどう考えるかという、その全体像というか、今後どういうふうにあるべきか、ということを考える、整理するというのも、この部会の役割だと思いますので、そう考えますと、ここには、この報告、ここでの議論にも基本的に公的年金の話しか出てこないんですが、それは勿論喫緊の課題としては当然そうなんですけれども、将来に向けて、国民が老後を暮らしていくのに、公的年金で基本的にもういいんですと、足りるんですと、あとの部分は好きなようにやってくださいと、やれる人はどうぞということなのか、それとも、しかし、公的年金が余り伸びないというような方向あるいは少し高所得者の方には、少し再分配がきついような構造になっていくという方向であるならば、その部分、例えば企業年金とか、個人年金あるいは自助努力へのいろんなサポート、そういうものとの関係をどう考えるのということも将来の課題としては議論しなければいけないのではないかと、その公的年金の話だけで終わりではいけなくて、ほかの仕組みとの、大きく言えば、私的年金なり自助努力へのサポートですかね、そういうものとの関係も今後議論しないといけませんねということは、やはり何か今後への課題でしょうけれども、そういうことを是非触れてほしいと思います。
 そういうのは、何かお金に余裕がある人の話ではないかという意見もあるかもしれませんが、先ほど申し上げたように、中所得者、高所得者層について公的年金に期待する度合いが減っていくとすれば、当然そこは何かほかの手段を考えてくださいという方向になりますし、それから、必ずしも諸外国の最近の動向を見ても、イギリスとかでもドイツとかでも、そんなに低所得者向けというんですかね、そういうのでも何か私的年金的なあるいは自助努力をサポートするような仕組みというのが考えられている。諸外国ではそういう議論をしている感じがしますので、日本でも、勿論、公的年金が大事で、ここにあるようなことを先に決めて、公的年金の姿が決まらないと始まらない話なんですけれども、でも、その全体として国民の老後所得保障システムを国としてどういうふうに考えるのかと、老後はこういう感じでやっていってくださいというグランドデザインをどうするのかという議論も必要だよということを、是非、何か一言でもいいので触れるべきではないかなと、この年金部会でも、そういうふうに思いますので、ちょっと細かい、今、議論すべき事項とは違うんですけれども、一応、一言、それだけ申し上げたいと思います。
 以上です。
○神野部会長 この年金部会の議論は、一応、集中検討会議でのアジェンダといいますか、設定の仕方を前提にしておりますので、次の新しい年金制度を考えるときに、今、お話のような企業年金とか、個人年金と有機的に関連づけたり、あるいはこれは年金だけの部分ではなく、私のやっている財政問題でいけば、財政制度その他と関連づけなければならない課題が出てくると思いますが、それをどこまで、今回の現行制度の改善で触れるかということについては、余り大きく触れていくと。
○森戸委員 決してもっとやれという意味ではないんですけれども、ちょっとでも今後につながるような、さっき、佐藤先生がおっしゃったようなことも含めて、多分、将来の今後への課題みたいのがあると思うので、もし、言及していただいたらと思うので、お任せしますけれども。
○神野部会長 そういう今後の課題や方向性、その他を集中検討会議での方向性などを踏まえながら、少しそれに付け加えたりする問題があれば、ちょっと考えさせていただくということにさせていただいてよろしいですか。
○森戸委員 はい。
○神野部会長 それでは、ほかにいかがでございましょうか。
 山口委員、どうぞ。
○山口委員 済みません、所用でちょっと途中退席させていただきますので、予め意見を申し上げさせていただきたいと思います。
 今、森戸先生がおっしゃった自助努力に対する支援ということに関しましては、何らかの形で言及していただければと、私も思っております。
 それ以外の全体の話を申し上げるために確認しておきたい点といたしましては、参考資料の16ページに、先ほども御説明がございましたように、平成21年に行われた財政検証の結果が出ております。
 ここでまとめられている結果ですが、これは大体前提条件が甘いのではなかと、当時、マスコミ等で随分言われたわけです。このもしかして甘いかもしれないと言われた前提条件を用いて将来予測をした場合であっても、9つの組合せのケースのうち半分近くの4つのケースで、50%の所得代替率は維持できないという結果になっているわけです。
 ですから、現状の給付内容のままであってもある意味でぎりぎりのところで、2004年改正の枠組みが何とか維持できるといったような結果になっていたと理解しております。
 そういう中で、今回、議論されているような追加的な財源が必要なさまざまな施策を展開していくということになったときに、どのくらい財源が必要かといったようなことについては、単年度でこのくらい必要といった概算額をご説明いただいたわけです。資料としてお示しいただいたわけですが、皆さん御案内のとおり、年金というのは、終身年金でありますし、将来にわたってずっと負担が累積されていくという構造になっているわけですから、一方的に給付を増やす話だけですと、どこかで矛盾が出てきて、先程申し上げたギリギリの財政の構造が、より一層悪くなる方向になっていくわけです。したがって、財政悪化の結果、給付をもっと下げるとか、あるいは保険料を現行の予定以上に引上げるかといった話が出てくることも予想できるわけです。しかし、そういった将来の年金財政の話は、実は今回全然やっていないわけですね。ですから、我々個別のテーマで、単年度でこれ位財源が要るいうことで、これ位だったら大丈夫かなといったイメージで、漠然と議論しているのですが、最終的には長期的な財政見通しの中で保険料アップなどの形に還元されていくことになるわけです。
 したがって、今回の話でも、例えば低所得者等への加算を考える場合には、その次に出ていますけれども、高所得者の年金額の調整と合わせて、プラス方向とマイナス方向の施策をセットにして、できるだけ長期的な財政負担に影響を及ぼさないような枠組みの中で、この組み合わせでものを考えていくといったような視点がないと、年金制度の財政枠組み全体が壊れてしまうというふうに思います。是非、そういう給付増だけではなくて、給付をある程度抑えていくものと組み合わせるという視点が、非常に大事ではないかと、私は思っております。この低所得者の話は、また後で議論する機会があるんですね。
○神野部会長 少しまた詳しく御議論を、というか、補足する意味で御議論をいただく時間を設けておりますので、今の御意見は承っておいて、勿論、そういう視点が必要があるということで承っておいて、また、次の議論に続けさせていただくということでよろしいですか。
○森戸委員 はい。
○神野部会長 ほかに、吉野委員、どうぞ。
○吉野委員 済みません、今、山口委員からもお話があったんですけれども、財政は、今、ヨーロッパは物すごく大変になっていますけれども、それよりも日本の財政赤字は、GDP比率が物すごく大きいわけですから、やはり年金財政もなるべくバランスさせるようにするということは、本当に重要ではないかと思います。
 それで、幾つかあるんですけれども、3ページの一番上のIIIの1の税財源という言葉なんですけれども、これは、国庫負担の1/2のことを言っているんだとします、国債の負担も相当入っているわけですね。だから、税とか国債による負担、税財源だけと、細かいことで恐縮なんですけれども、これまでずっとそういうふうに書かれているんですけれども、国債でも発行して財源を確保しているんではないかなという気がしまして、この書き方として国庫負担という方がいいのかなと、ちょっと細かいところですけれども、それが第1点目です。
 2点目は、次の4ページのところですけれども、後で議論があるかもしれませんけれども、やはり年金財政のバランスを考えるという意味では、低所得者層への加算を考える場合には、その下の(4)のところの高齢者とのバランスをきちんと取って、そして、こちらから低所得者の方々に回していくということが必要だと思います。
 その際、4ページの(3)の3つ目の○のところにあるんですけれども、モラル・ハザードを防止するということは非常に重要だと思いまして、特に年金未納者の方に対して、その方々がみんな得してしまうというような制度だと、なかなかこの年金財政はうまくいかないと思いますから、やはりモラル・ハザードをしっかり防止しながら、それで、本当に所得が低い方で、そのほかのいろんな制度の低所得の決定の仕方がありますから、それと同じ定義でやっていただくということが必要ではないかと思います。それが、第2点目です。
 それから、5ページ目のところ、これも後で議論があるかもしれませんけれども、マクロスライドの発動というのは、前々回も議論がありましたけれども、実質で考えていただいて、それで特例水準と本来水準の差が大きいというところは、速やかに解消すべきだと思います。
 それから、8ページ目のところで、2行目から○があるんですけれども、やはり高齢者の方でもなるべく働いていただく、長く働いていただくということが非常に重要だと思いますので、どういう形で、そういう働いた方々にインセンティブを付与してあげるか。そいうことをインカレッジしない制度であると、やはり皆さんが退職してしまって、年金に頼ろうということになってしまいますから、なるべく自分で働けるところまで長く働いて、年金の負担に頼らないという、そういう制度にしていけるように、やはりいろいろここでも議論していただければと思います。
 それから、8ページの真ん中くらいの遺族年金のところですけれども、これまでは、この制度自身、夫が死んだときに妻にということだったわけですけれども、今度は、逆になった場合に、同じ制度にしてしまいますと、夫の方で残った方で、八百何十万以上の方も、そういう支給金額になってしまうとすると、相当に財政のバランスが不自然になってしまって、赤字が増えてしまうと思いますので、是非、そこでもいろいろな制度を入れるときに、どれくらい年金財政に対してプラス、マイナスが効いてくるかというのを考えながら入れる必要があるんではないかと思います。
 以上、5点です。
○神野部会長 どうもありがとうございました。最初の問題は、税財源とか、つまり、タイトルの問題については、少し考えさせていただきますが、ここで税財源、予算と並べているのは、これは税制改正という緊急な課題に関わるという意味で使っておりますので、ちょっと考えさせていただきますけれども、屁理屈を言えば、国債も税の先取りだということに財政学の原則に従って書いているんだというふうに言えば、言えないこともないですが、表現ぶりについては、ちょっと考えさせていただいて、適切な表現があれば、ほかのタイトルを含めて考えさせていただきたいと思っております。よろしいでしょうかね。
○吉野委員 はい、結構です。
○神野部会長 あとは、御意見としてちょうだいさせていただきます。
 それでは、花井委員、どうぞ。
○花井委員 幾つか意見と質問を述べさせていただきたいと思います。
 まず、3ページの、基礎年金国庫負担1/2財源の問題です。8月26日に年金部会として建議を行いましたが、1/2の財源が確実に確保できるよう、改めて強く要請したいと思います。毎年年末になると、雇用保険を含め国庫負担の話が厳しくなってきますので、そのことを強く要望します。
 2つ目は質問なのですが、4ページの(3)の下から2つ目○です。「日本年金機構において、具体的な事務執行ができる仕組みとする必要がある」との記載がありますが、内容を具体的に教えていただければと思います。
 5ページのところの「(5)特例水準の解消」ですが、これは、解消する必要があると考えております。ただし、3年間での解消は年金受給者にとって影響が大きいと思います。現在の物価の下落を勘案すると1年あたりの減額幅は1%超えると言われておりまして、そこが年金受給者にとって大きな恐怖になっているということもあります。もう少し解消年月を柔軟に考え、5年以上にするとか、解消方法は検討する必要があるのではないかと考えます。
 次に6ページです。被用者年金の一元化については、2つ目の○の最後のところですが、公的年金としての職域部分は廃止するとの記載があります。一元化にあたっての重要な問題であると思うんですが、ただ、前回廃案となった被用者年金一元化法案の中では、職域年金を廃止した後に、いわゆる民間でいう企業年金的な新3階年金をつくるとなっていたと思いますので、そのことの確認をお願いします。
 最後に8ページの標準報酬の上下限の扱いです。短時間労働者の適用拡大は、「優先的に検討すべき事項」としつつ特別部会での議論を踏まえた上で検討すると整理されていますが、とりわけ下限の取り扱いは適用拡大との関係で考える必要があると思います。
 そう考えますと、標準報酬の上限と下限を「継続的に検討すべき事項」として一緒に扱っていいのかという疑問があります。下限については、適用拡大とセットの問題として出しておく必要があるのではないかと考えておりますので、是非、御検討をお願いしたいと思います。
 以上でございます。
○神野部会長 最初に御指摘をいただきました低所得者の加算の年金機構の執行上の問題については、後でまた御説明いただく、これについては、少し議論が薄いといってはあれですが、ちょっと私どものここの部会として、この低所得者等の加算については、少し薄いこともございまして、後でもう一度議論をここで補足していただきますので、そのとき一括して御説明していただくということでよろしいですかね。最後にいただきましたことについては、少し考えさせていただきますが、ちょっと考えた上で御意見を斟酌させていただければと思っております。
 小塩委員、どうぞ。
○小塩委員 すみません、では、お先に発言させていただきます。
 私の方からは、3点申し上げます。1つ目は、特例水準の解消についてですが、これは私も直ちに進める必要がある政策だと思います。財政的にもインパクトが大きいと思います。
 ただ、5ページ目にも書いてありますように、年金受給者の方々に対する丁寧な説明が必要です。ところが、先ほどの年金課長の御説明ですと、2ページ目の年金財政の現状にも書いてあるように、人口も出生率は高めになっているなど非常にいいことが起こっているわけです。厚生年金の財政につきましても、現状で大幅に悪化しているわけではありませんという説明になっていますね。
 そうすると、一般の国民の方々、特に年金受給者の方々から見ると、どうしてわざわざ我々の年金をカットするのかという反発がやはり出てくると思うんです。それは、私も理解できます。にもかかわらず特例水準の削減が必要なことを理解していただくためには、現状の数字がどういうようになっているかを、やはり国民の方々に見せないといけないと思うんです。この点は、先般の政策仕分けでも指摘されたところですね。国民の方々に、これから我々が目指すべき改革がどうして必要なのかを理解していただくためには、今のままではちょっとまずいです。特に特例水準の撤廃は、どうしても必要ですということを言わないといけないと思うんですが、そのための材料は、是非数字で出すべきだと思います。それが1点目です。
 2点目ですけれども、低所得者への加算と高所得者の年金額の調整です。今回の改革につきましては、高齢者層の世代内の再分配にも注視するということで、非常に重要な問題提起をされていて、私は非常に結構なことだと思います。
 先ほども御意見がありましたが、低所得者向けの優遇措置と高所得者の年金給付の削減は、セットでやるべきだと私も思います。ただ、問題は、それを年金という狭い範囲でやれるかどうかということですね。既にここにも指摘されていますが、モラル・ハザードの問題があります。それから、カナダのクローバックも見ましても、これも全額税財源で行っている年金ですので、所得に応じた給付の調整というのは理解しやすいんですが、社会保険でこういうことができるかという点については、ちょっと私は疑問が残ります。せっかく社会保障と税を一体的に改革しましょうという枠組みが出ているわけですから、高齢者内部の所得再分配につきましても、是非、年金だけではなくて、税と組み合わせた改革が必要だということを提言してよいのではないかと思います。
 3点目は、これも政策仕分けで指摘された重要な点ですが、将来への負担の先送りをなるべくやめましょうということが重要になっています。今日の御説明では、そういう議論につきましては、「今すぐにはできません。中長期的に議論しましょう」というような仕分けになっています。私は、それはやむを得ないことだとも思うんですが、やはり、将来世代への先送りをなるべくやめるということは非常に重要なことだと思いますので、1番目に申し上げた将来の年金財政の数字を示すとともに、この問題は、やはり最優先に議論していくべきだろうと思います。
 その点で申しますと、マクロ経済スライドの適用や、年金支給開始年齢の引き上げは、やはり重要な政策課題として残っていると思います。
 以上です。
○神野部会長 わかりました。特例水準の解消等についても、ここでも解消の方向の意見が多かったのですが、これについては、御指摘のように、丁寧に説明していく必要かあると思いますから、これについては十分そうした点に留意するような、資料その他を含めて少し検討を、次回に出すときに事務局の方にお願いするつもりでございます。
 2番目、その他の問題については、これは、将来的に分けていく問題と少し絡んでくる話、御指摘いただいたカナダの場合では、完全に2つに分かれているわけですね。税で行われている年金と、そうではない年金と分けられていますから、その点を含めながら、現状でどういう議論を書くかということについて、ここで出た意見を踏まえてまとめるということかなというふうに思っています。何か事務局の方で、資料その他で補足していただくことはありますか、さっきの特例水準その他について、いいですかね、準備できそうということで、ある程度委員の御意見を反映するような方向は準備可能ですね。
○梶尾年金課長 御指摘は、こういうのを実施する際に、しっかり国民の皆様に御説明する際には、そういった数字でわかりやすく示すことが大事だという御指摘だと思いますので、それは十分考えていきたいと思います。
○神野部会長 どうぞ。
○柿木委員 私の方からも2点申し上げたい。第1点目は、全く小塩委員と同じ意見でして、特例水準の解消をやるべきだと思うんですけれども、2ページ目に財政が悪化しているわけではないと書いてあったので、そこが非常に気になりまして、あと内容は同じでございます。
 2点目ですけれども、この中で、やはり優先的に検討すべき事項ということで、いろいろな事項が入っているわけですけれども、先ほど山口委員からも御指摘があったとおり、やはりいろいろ定性的なものしか示されておりませんし、非常に難しいとは思うんですが、改革案を全部やったら、またはある程度実施したら、年金財政全体はどうなるんだろうかというマクロな問題について、ほとんど我々は知らされていません。
 個々の問題について実行すれば、例えば6,000億の負担ですよということは説明されているんですけれども、では、優先的に検討すべき事項について、ある前提を置かなければいけないと思うんですが、すべてやった場合、年金財政は、将来にわたってどうなるのか、やはりこういう全体を示した上で、ミクロの議論をしないと、個々の判断が誤っていくのかなと思います。
 そういう意味で、企業で言えば、何らか全体のコストということになるんですけれども、年金財政の将来についての試算を示すことについて何か考えていただけるようなことはあるのでしょうか。
○神野部会長 本体というか、報告書本体などではなく、参考的な試算とか全体像、つまり当面この提案をしている優先的検討事項が実現した暁にはどうなるかという試算を計量的に、本体というよりも、むしろ参考資料でもいいのですが、出し得ることができますか。
○梶尾年金課長 その際の公費部分といいますか、税財源部分でどのようになるのかという話と、保険料としての長期見通しはどうなるのかという部分が出てくるかと思いますけれども、そこは、以前よりそれが必要だということは御指摘いただいておりますので、それはお示しして御検討いただくということをお願いすることになるかと思っております。
○柿木委員 ありがとうございます。
○神野部会長 それでは、駒村委員。
○駒村委員 最初に全体的な話ですけれども、一当たりしていろいろ議論があったわけであります。
 部会の最初に確認した点でございますけれども、先ほど部会長からもお話がありましたように、この部会が求められている目標というか、課題、これは今日の資料1の1ページ目に、新年金制度の創設を意識しつつ、これは与党なり政府が考えてくれると思うんですけれども、年金の目指すべき方向性に従った、これは3つの方向性があって、当面の現行制度の改革と。この改革というのは、むやみやたらに改革するというよりは、今、申し上げた方向性に向かって、参考資料の方では改善すると書いてあるわけですね。
 本来は、新年金制度という、ある種意識をしつつと言われているものが示されていないと、なかなか議論しづらい部分があるわけで、これはおぼろげながら、資料の11、12に一応与党の考え方というのは整理されていると、これはある種横目で見つつという話だと思います。
 その上で、今日の資料もところによっては新年金制度における最低保障との関係についてどう考えるかと書いてあるページもあれば、書いていないページもあるというところがありまして、これは全部にかかってくるんではないかと思います。
 例えば7ページについては「継続的に検討すべき事項について」というところについても、第3号の見直しと、これとて本来は新年金制度の仕組みの中で最低保障年金を入れたときに、現行の仕組みのままではどういうことが起きるのかということを一方では意識しなければいけない。そのための年金分割というのも1個の案であるという整理だと思うんですね。
 その次のページの標準報酬の上下限というのも、ここに従う話ではないのかなと思います。年金改革は、過去の制度、それから現行の状態と未来の話をつなげなければいけないので、そういう意味では、なかなか行きつ戻りつの話もありますけれども、議論としては、必ずそれを意識して議論になるように、事務方にも資料のつくり方を工夫していただきたいと思います。
 個別のことについて、部会長、もう御指摘してもよろしいですか。
○神野部会長 はい。
○駒村委員 3ページの10年の資格年齢については、下から2つ目のところでありますけれども、10年にするということは、メリット、デメリットそれぞれありますので、まず、現行、免除がきちんと使われていないので、免除についても利用を促進するということは、これよりも納付率を上げるような政策というのは当然のことでありまして、徴収強化というのを同時にやらないと、非常にまずいことになるんではないかと思います。現状の徴収体制、納付状況のままで10年にしてしまったら、かえって未納率が高くなるという可能性がありますので、この辺は、もう少し具体的に考えていく必要があるんではないかと思います。
 4ページ、更にこれに加えた、関連する話ですけれども、低所得者加算についてですけれども、上から3番目と4番目についてですけれども、やはり現行制度ときちんとお付き合いをしてきた方について加算をしていくと、現行制度の中での整合性を意識しなければいけないという部分であろうと思いますので、いきなり全く白地というわけにはいきませんので、これはやはり免除部分に意識して、そこに対して加算をするような意味合いを持たせると。
 高所得者の年金調整については、これとも関わってくるわけですけれども、公費の性格がどう変わるのかと、現状では社会保険料と公費で払われた部分は、やはり年金の受給権として保障されるべきであって、事後的に増減するというのは、社会保険の原則上どうかという発想があり、一方で、やはりこの新しい方向性を意識すると、公費の性格がかなり変わってくるんではないか。保険料で負担した部分については、当然事後的に手を付けるのはいかがかと思いますけれども、公費についてはかなり性格が変わってくるんではないかと思いますので、この辺、一度整理をしなければいけないかなと思います。
 6ページの一元化でありますけれども、下の○の方ですけれども、平成19年の法案をベースにと、ベースという意味はどういう意味かというのはちょっと確認しなければいけないんですけれども、保険料や統合の時期や、それから共有財産の大きさも含めた、数字まで含めた話なのか、あくまでも思想という考え方という話なのか、これは少しベースの意味も確認しておかなければいけないかなと思います。
 以上です。
○神野部会長 どうもありがとうございました。最初の御指摘の件は、全体に関わってまいりますので、つまり、部分的な改革を進めるんだけれども、当然デザイン的な改革を意識しつつやるということは、そもそも全体に関わってくる問題ですが、いちいちその点を、関わる問題はこれと整理するか、それは大前提なので、行間ににじみ出るような書き方にする部分もあり得るかもしれませんので、ちょっと後で書き方は調整させていただければと思います。あと、御意見をいただいたことについては、考慮させていただければと思います。
 その後、菊池さん、どうぞ。
○菊池委員 もう個別論点に入っているようなので、私、最初2回欠席いたしまして、その分、ペーパーを出させていただいたんですが、若干この点について補足させていただきたいと思います。
 IIIの1の、3ページから4ページにかけて、(2)(3)(4)に関してですけれども、受給資格期間の短縮に関しては、ちょっと大げさな言い方をすれば、国家と個人の関係をどう考えるかということにも関わると思うんですが、実のある年金を付けさせるために25年間加入させるという考え方も、パターナリスティックな考え方としてはあったのでしょうけれども、それに至らない期間の年金保険料の納付というものを評価するということが必要であると思いますし、また、それのみで最低生活が賄われなくても、一部であっても、生活保護とは違う拠出制の年金制度の中で給付、生活が賄われるというのは、これはやはり意味合いが違うのではないかと思いますので、短縮というのは基本的に進めるべきだと思っております。
 それから、低所得者への加算でありますが、これも先ほど小塩先生、駒村先生からもお話がございましたが、やはり○の3つ目、4つ目をどう考えるかというのは非常に重要な問題であると思います。
 この点をきちんと考えるとなると、たしか資料2にありましたような、ある意味で単純な図式ではちょっと済まないんだろうなと、いろんな工夫をしないといけないんだろうと思います。
 いろんな工夫をしていきますと、政策目的である最低保障機能の強化というのをこの中だけで、低所得者加算という枠組みの中だけでやり切れるものではないという認識をきちんと持つ必要があると思います。
 ただ、その中で工夫をするとすれば、ペーパーにも書かせていただきました点に加えて、1つは、やはり年金保険は受給資格者、受給権者を対象とするものであって、受給資格を持たない人まで対象とすべきものではない。これは、加算制度ですから、当然といえば当然ですが、それに加えて、先ほど駒村先生ちらっと示唆されたかもしれませんが、全くの未納者と、それから法定免除、申請免除で、きちんと法に基づいて免除を受けた人、それは国庫負担問題が付いてきますけれども、そこを別扱いするという、この加算制度に当たっても、そういう仕組みのつくり方はあり得るかもしれないと思います。
 それから、私も(3)(4)は、やはりセットで財源の見合いをきちんと考えなければいけないというのは理解しておりますし、その意味で、(4)の最初の○は、それとの関係でいうと、世代間というよりは、世代内の公平の観点という方が強いのかなということも理解いたしますが、ただ、やはり基礎年金国庫負担分に限った減額を認めるというのは、先ほど言いましたように、例えば免除者は、国庫負担分だけ給付が付いてくるわけで、そうすると、その国庫負担分の給付というものの権利性の弱さというものを認めてしまう、今回の提案は高所得者に限ってですけれども、しかし、制度の仕組みとして、そういう国庫負担分の給付の権利性の弱さを認めてしまうという、そういう意味では、私は非常に問題があると思っています。
 財源をどういう負担割合にするかという問題と、個別の給付の性格をどう考えるかというのは、一応切り離して考えられるのではないかと思います。ですので、これは社会保険の根幹を揺るがす改正になってしまうという危惧がありますので、やはりこの政策目的を、つまり世代内の公平という目的を達するためには、給付そのものに手を付けるのではなくて、先ほど小塩先生がおっしゃったと思うんですが、税制との一体の改革の中で考えていくのが本筋ではないかと思います。
 それから、先ほど1つ言い忘れましたが、(3)のところで、加算の障害や遺族をどう考えるか、遺族基礎年金については、余り考えてこなかったので、今、ここで確たることは申し上げられないのですが、遺族年金の性格もよく考えなければいけないので、ちょっとここでは留保させていただきますが、障害基礎年金については、これは、低所得者加算ということなのか、どうなのかというのもありますが、障害という個別の特別な所得ニーズをとらえて加算をするということであれば、これはあり得る選択肢である。既に1級障害については25%割増しになっていると、2級よりも割増しになっているという面がありますので、できないことではない。
 ただ、ここで1つ申し上げたいのは、障害者政策と社会保障政策がいま非常に分断された状態になっていますので、ここで加算を付けるのであれば、今、障害者総合福祉法その他、障害者政策のところでいろいろやっていますけれども、そちらとのきちんとした整合性の取れた議論を考えていかないと、こちらは給付を上げました、他方、例えば総合障害者福祉法では自己負担はありませんといった議論でいいのか、やはりそういうきちんとした議論のための条件整備がなされることが前提ではないかと思っております。
 以上です。
○神野部会長 どうもありがとうございました。あと、御発言をいただいていない方、では、山本委員が先でよろしいですか、その後、諸星委員。
○山本委員 テレビからの情報だけですから、正確ではない情報かもしれませんが、ギリシャの例を見ていますと、公的負担そのものの重圧感がありながら、公的負担を更に増やすことを要請しながら何とか国家を運営していこうとしていたわけです。実際に公的負担が増える一方で、それに対する受益が減るあるいは増えない、また、自立的に自分たちの仕事をしていこうと思っていてもする仕事がないという状況になりました。
 これは、遠い話のようにも思われますが、ここでの議論を伺っておりますと、いわゆる年金財政をどのように維持していくかということのために国全体が動いていきますと、そういったことが看過されてしまうこともあり得るのではないかと思います。これまでも幾つかそういったことは申し上げてきましたが、年金といった公的な部分と、自立していく部分、こられの将来ビジョンのようなものを、もう一度ここで明らかにする必要があるのではないでしょうか。もし自立を強化する必要性があるということであれば、例えば経済や雇用といったことに対して積極的な政策を打っていくことも併せて考えないといけません。限られた税収や公的負担の中からだけですべてのことを解決しようとすると、無理が出てくるのではないかと思います。
 もう一点ですが、その要素の中には行政改革の問題もあると思います。ここだけの議論の中で、高所得者からそのまま原資を持ってきて、低所得者へ持っていこうという短絡的なものの考え方ですと複合的な視野を欠いてくるのではないかと思います。この部会のミッションから踏み出してはいけないのかもしれませんが、雇用の創出とか、番号制度といったことを前向きに進めることによって、初期投資はかかりますが、将来にわたって行政コストが下がっていくのであれば、そういうことも併せて盛り込んでいってはどうかと感じました。
 最後に、低所得者への加算の問題ですけれども、これについてはモラル・ハザードの問題があるので、そういった問題点も考慮して進められた方が良いと思います。
○神野部会長 議事運営で、最初に申し上げておけばよかったのですが、低所得者加算については、もう一回場を設けて御議論させていただきますので、諸星委員、どうぞ。
○諸星委員 まず、本日の中で、優先的に検討すべき事項についてのみ意見を申し上げます。
 先ほどからちょっと出ておりますけれども、4点ほどあるんですが、まず、受給資格期間の短縮の中で、いろいろ委員の方から免除制度を有効に使うべきだというお話があったんですが、私も以前に同じことを言ったと思いますが、この免除制度自体が余り周知されていないということが、まず、あります。
 それから、法定免除、申請免除、それぞれ手続が非常にわかりにくく、法定免除以外の申請免除については煩雑過ぎて、しかも世帯単位、夫婦単位で、本来、個々の収入金額での所得で見るべきですが、世帯主などの収入で判断されて、なかなか免除が受けられないという事実があるということですので、もし、この受給資格期間を短縮するのであれば、受給資格期間とは本来、保険料の納付期間、免除期間、それともう一つカラ期間の3つの期間を合わせた期間のことを指しますが、仮に免除期間を残すとすると、参考資料の30ページにありますように、10年8,216円という低額な年金しかもらえないという現実が出てきます。やはりこれらについては、もう少し免除制度について使いやすいというか、理解しやすくて、かつ利用しやすいもの、それと受給資格期間については、以前、私が主張したように、少なくとも保険料納付期間で見るべきではないかと思っております。
 2点目は、先ほど駒村委員も御指摘されていましたが、ここの中で、国民年金保険料の納付率を上げるための施策が必要ということと、あと、周知徹底及び広報が極めて重要ではないかということが書かれているんですが、今までの年金のいろんな問題から見ると、この周知徹底及び広報という行政側が行ってきた方法が、ちょっと老眼鏡が必要な方が、眼鏡を外して見なければいけないような小さな字で重要なことが書かれていたというような、これが結局できていないわけです。
 そこで、そもそもこの議論の中に、国民から信頼されるということがあるわけですから、今、私にも二十代の子どもが2人いますけれども、2人とも口をそろえて、私が説明する話はわかるけれども、同世代は全く今の日本の年金を信頼していないと、自分たちの時代に将来年金がもらえないのは間違いないねと、ほかの同年代の友人に説明しても同じ意見なので、みんな耳を貸さないということを聞いております。そこが問題ですので、ここにある周知徹底及び広報に関しても、やはり年金教育、しかも若いころからの年金教育、年金制度というものは賦課方式で、世代間の支え合いだよという基本的なことを伝える、周知をさせるということをしなければいけないと思います。
 その周知活動を過去していたということで、私は以前に調べたことがあるんですが、実は年金授業は小学校、中学校の中でやっていますと聞いたので、その講師の方はどんな方ですかと聞きましたら、定年退職された校長先生クラスが教えていたということで、それはどういう研修をされたのですかといったら、数回の研修を受けて、年金を説明していたと、これでは正しい知識が伝わるわけがありません。
 ですから、そういったところから、やはりきちんと周知活動をするんであれば、考えていただいて、かつ受給資格期間が10年あって、しかも40年納めなければ年金は満額もらえないんだよということを、やはりやるべきだと思います。
 3点目は、先ほど佐藤委員が冒頭にお話しされたように、確かに育児休業が一部では3年間あるんですけれども、中小企業で勤めている女性の方々は産休を取る前に辞める、あるいは産休がぎりぎり、それから3年なんて最大取れない、1年も取れないというのが圧倒的ですので、やはりここの部分については、私は早急に改定すべきだと思っています。
 最後、3点で終わるつもりが、4点目は、実は菊池委員がちょっと御意見をされた、先ほどの障害基礎年金の方の加算と、遺族年金の方の加算ということのお話がありましたので、私の意見としては、以前もちょっとお話し申し上げたんですが、そもそも障害基礎年金というのは、2級と1級という制度がありまして、1級については、確かに加算されます。これは、より程度が重いということで1級なんですけれども、基本的にそうであれば、2級受けていた方が障害の程度がよくなって障害に該当しなくなったら、どんとお金がもらえなくなるんですね。ですから、私は加算をするよりも、障害厚生年金の3級と同じように、2級から一回下がったときに何かそれを手当するような方法というのは考えるべきであって、先ほど菊池委員もおっしゃっていましたが、障害者雇用とか、いろいろ施策がありますから、そことの整合性を合わせる。だから、この加算をする点については、年金の中で私は議論するべきではないかなと感じております。
 それから、遺族基礎年金につきましては、これは母子年金というものが基本的なものですので、やはりもし障害基礎年金について加算をするのであれば、同じように最低保障がされている遺族基礎年金の方々、つまり母子家庭の方々は収入が低い方が多いことがわかっておりますので、その加算を行うと、もし、決めるのであれば、そこの部分についても手当をすべきだと思っています。
 以上です。
○神野部会長 どうもありがとうございました。武田委員、どうぞ。
○武田委員 前回の会合での繰り返しになりますが、やはり第一の優先事項は、特例水準の解消であると思っております。その点は、本日の皆さまの意見を伺っていても、委員の意見が一致しているところかと思いますが、次の問題は実施方法、資料の(5)の○でいうと3つ目にございますが、具体的な時期や、どう解消していくかという具体的な方法になるのではないかと思います。
 私は、前回申し上げた3つの点、すなわち1点目に年金財政の持続可能性。2点目として昨今の国際金融市場情勢。欧州債務危機の拡がりから考えると、時間的には急いだ方がいいことではないかと思っていること。3点目として、世代間格差。団塊世代が65歳以上になっていく状況で、人口動態の変化から見ても余裕はないという3点を踏まえますと、私は来年度から3年間をめどに解消に取り組む必要があるのではないかと感じています。
 ただ、それを判断するには、まずは定量的に試算を行い、それを用いて説明する必要があると考えます。その結果との兼ね合いで、いつ実施していくのか、その点も明記する方向で考えていただければと思っております。
 以上です。
○神野部会長 どうもありがとうございました。ほかに、どうぞ。
○小室委員 ちょっと風邪で声が出づらいんですが、済みません、特例水準の解消に関してと、産休中の2点について述べたいと思います。
 特例水準の解消は、今、武田委員もおっしゃったとおり、私も3年程度で行うべきと考えます。
 その際に、もし、材料として知れたらと思うことが、3年程度で行ったときと、10年程度で行ったときというのは、年月をかけることによって複雑化したり、コストがかかったりという要素はないのかなというようなところで、短く行うことのメリットというようなものもあるのかどうかということを、今後でいいんですが、教えていただけると判断しやすいのかなと思いますが、急ぐべきと考えますというのが1点。
 それから、産休中の期間の保険料免除に関しては、これは行うべきであるということと、先ほど佐藤委員がおっしゃられた、介護休業中の免除に関しても、これは長期的にだと思いますけれども、これとともに検討されていくということによって、こういった負担を支え合う、被用者同士の支え合いになることにどう思うかというようなことがあるわけですが、介護ということも念頭に置いてくると、対象はほぼすべての方になりますので、納得性も得られてくるというところで、同時に検討を進めていくべきことではないかというような視点を持っていただければと思います。
 以上、2点です。
○神野部会長 どうもありがとうございました。ちょっと私の不手際で、時間がかなりオーバーしております。それで、今日いただきました御意見に加えて、皆様のお手元に資料5として配付されている、これまで委員の皆様方からいただいた御意見を勿論踏まえて、御意見はちょうだいいたしましたけれども、ほぼ枠組みはこの程度、表題その他については考えさせていただきますが、この程度で、こういう形でまとめることについては、ほぼ御同意いただいたのではないかと思いますので、進めさせていただきます。
 なお、先ほど来申し上げておりますように、まだ、御説明いただく資料として、低所得者等への加算の資料を御説明いただいて、また、これについて少し御議論いただきますので、その際、もし仮に、これはどうしても言わなければいけなくて、言っていないということがありましたら出していただいても構いません。
 では、資料2になりますか、御説明いただければと思います。
○梶尾年金課長 それでは、資料2につきまして、ここまでの議論でいただいた御意見とか御質問がありましたので、それも含めて資料2の御説明をしたいと思います。
 おめくりいただきまして、最初のページに低所得者加算についてということで、上の方に社会保障・税一体改革成案の記載ということで、これは参考資料の6ページにもりあります一体改革の成案の工程表の中の最低保障機能の強化の部分には、この上の囲みに書いているような記載、低所得者への加算、障害基礎年金への加算、受給資格期間の短縮、これと高所得者の年金の見直しによる縮減分というのを併せて0.6兆円程度というのを記載してありまして、その際に、※印で、これは加算対象者・加算水準・資産調査の有無等によって財政規模が変動するということと、上記金額は、年収65万円未満(単身の場合)の者等に対して、月額1.6万円(7万円老齢基礎年金の平均額5.4万円の差)を加算する等の前提で、この0.6兆円程度というのを出したと、ここまで記載してございます。
 この0.6兆円程度の計算の前提は、どういう形でやったかというのにつきましては、下の箱に書いてございますけれども、年収65万円未満の者に対して、一律月額1.6万円の加算と。ただし、そうすると、65万円と84万円の人との間に逆転が生じるので、そこは逆転が生じないような措置を講じるということですとか、単身以外の場合は、夫婦の場合は年収基準を2倍にして当てはめるとか、あと資産保有による要件は設けない前提という形で計算したということで、図でいいますと、次のページにありますような形で、これは年収ですので、年金額プラスその他の収入を含めてになりますけれども、年収で65万円未満の方には1.6万円を加算し、年収84万円までのところに逆転が生じないようにするというようなイメージで試算をしています。
 これは、基となるのは、まさに高齢者についての統計でこういう分布があるというのを基に計算したと。それで、資産に関する統計はないので、それは入れていないということになります。
 そういう一定の仮定をおいて見ているわけですけれども、こういう提案につきましても、これまでこの部会でも未納者が得になるような仕組みにしては社会保険として適切ではないんではないか等々、そこは何とか工夫を考えなければならないんじゃないかというような御指摘は本日もいただいております。
 次のページに記載してございますけれども、この図について見ていきますと、どういう辺りに問題点があるかということで、この部会でもあるいはさまざま方面からも御指摘をいただいているところがあります。
 これは、今日もいただきましたが、未納者に対しても一律に加算することを考えた場合、低年金になっている理由としては、免除を受けて低年金になっている場合もありますし、保険料を納めなかったがゆえに、納付済み期間が短くて年金額が少ないという方もいるわけですけれども、そういう人たちについて、年金額が低いからということで一律に加算すると、真面目に納付した者から見て不公平感が生じるのではないか。したがって、何かやるにしても工夫が要るだろうと。
 典型的には、例えばこの図でいいますと、40年間フルに納めますと、月額約6.6万円、6万5,700円ほどになるのですが、この加算がありますと、その年金額が65万円になる、納付年数が32年間余り納めて、7年余りを納めなかったという方もこの加算を受けて同じ額に加算されるということでは、32年ぐらい納めるのが一番有利なんじゃないかとか、あるいは資格期間の短縮ということとの議論も別途あるわけですけれども、図の左の方になりますけれども、資格期間を短縮しまして、10年で受給できるということになりますと、10年間納めて月額1.6万円、年額20万に、それに月1.6万円加算ということになると、10年間納めたときが一番有利になるとか、そういうふうに見られたり、そういったような効果が出てくるというのは、大変問題があるのではないだろうかと、さまざまな点で、そういうふうに受け取られないような工夫をちゃんとしないといけない、そういうことが起きないような工夫をしなければいけないだろうということを御議論いただいているんだと思っております。
 あと、この図は、統計を基にやれば、逆転防止ということも講じた上で、こういうような形にできるという話なんですけれども、実際に、年金を受給している方が、一人ひとりがどういう所得であるかという情報は、現状、日本年金機構は持っていないわけでありまして、それはどこからかもらわないといけない。ただ、どこからかもらうにしても、例えば自治体からというのが1つ考えられるにしても、それは前年の取得あるいは前々年の取得になったりするわけで、それと併せて逆転防止というようなことがうまくできるのかどうかとか、あるいはそもそもそういう情報を入手してやるというのがうまくやれる仕組み、現状そういうことはやっていないわけですから、そういうことをうまくできるということが前提にないと、絵は描いたとしても、そうはなかなかうまくできないので、仕組みを考える際には、そこをどう考えていくのか。
 そこが、先ほど花井委員の方から年金機構において、具体的にやれる仕組みとしては、具体的にどんな話かというのがございましたけれども、一例でいうと、そういうような話があるということでございます。
 あと、そもそも低所得者に加算するということについて、低所得者の範囲ということで、ここでは老齢基礎年金の平均受給額が5.4万円なので、それより少ない人というのを低所得者というふうに考えるというふうに仮定したわけですけれども、低所得者の範囲というのが、そういう考え方でいいのか、そういったようなことも論点としてはあるんだろうというようなことがございます。
 それで、では、具体的にどのような、この図のままだと未納者に対してメリットを与えてしまうんではないかということを申し上げて、では、どのような加算方法を、いいやり方を考えていくのかということについては、以前の会議で、ちょっと資料にお書きしましたのは、例えば10年から25年の納付済みの人と、25年以上の人とは加算額を変えるようなことをしてはどうかとか、それはもっときめ細かな、4段階にするとか、そういうのも含めて、そういう段階型にしてはどうかというやり方だとか、あるいは定額ではなくて定率でやってはどうかと。ただ、定率でやると、低年金の人には少ししか増えないという形になるので、低所得者である年金受給者に加算するということの施策をどうかというようなことがあって、そこの工夫がないかというので、先ほどは、そこは免除を受けて年金額が低いという事情がある方に限った加算だったら、未納者にメリットを与えている話ではないんじゃないかという御意見をいただいたかと思っております。
 この元の案だと、いろいろ問題点があるということで、既にこの会議の中でもいろんな工夫をしてはどうかというような御意見もいただいてはいるところですけれども、この低所得者の加算というのを具体的に提案するに当たって、原案の問題点を解消しながらどういうような工夫ができるかということを御意見いただければと思っています。
 なお、障害年金、遺族年金に関してですけれども、この試算の前提の中には、その障害年金の分の加算を入れていまして、これは、この逆転防止型の中で、ちょうど老齢基礎年金の満額、約6万6,000円、年額80万をもらっている方には、月額4,000円、年額4万8,000円の加算をするというのが、老齢基礎年金満額の人について、月額4,000円加算するということになっているものですから、そうすると、障害基礎年金の2級というのは、その額なので、4,000円を加算すると、それで1級の場合は、現在、1.25倍でやっていますので、5,000円を加算するという形での計算をして、この0.6兆円の中ではそういう計算をしているということだと御紹介させていただきます。
 以上です。
○神野部会長 どうもありがとうございました。低所得者等への加算について、重ねて補足して資料を御説明いただきました。これを踏まえて、御議論をちょうだいできればと思います。
 山口委員、どうぞ。
○山口委員 もうすぐ退席させていただきますので、手短に申し上げますが、マクロ経済スライドとか、特例水準の解消といった問題は基礎年金にも及ぶわけですので、一定の低年金者対策を講じるということは必要だと思っております。
 その中で、先程来、未納とか免除に関わる問題をどうするかという点に関しては、多くの委員の方からお話があったのですが、私はもう一つ、繰上げ支給を選択したために減額になっている問題ということもあろうかと思っております。
 特に、繰上げ支給で65歳まで待たないで早期に受給を開始したために、この1万6,000円の追加給付がもらえるという状況があって、一方で、65歳まで受給を待ったという人がおられた場合について考えてみたいと思います。そういう65歳まで待った人が仮に満額の6万6,000円を受給する場合であっても7万円との差額の4,000円がもらえることになるから、少しはこの追加給付の恩典が及ぶのではないかというふうに見えるかもしれないのですが、現実の姿は違うと思います。恐らくフルペンションをもらうような人は、多分、いわゆる内部割引率が低い人であろうと想像できますので、基礎年金だけに頼らないで別途将来の備えをやっている人が多いと思うんですね。
 基礎年金だけではなくて、例えば国民年金基金だとか、そういった他の制度にも入って、実態的には、年間所得が84万円以上になるというのが現実の姿だと思います。
 そうなると、こういうフルペンションをもらうようなきちんと納付した人は全く加算されないことになります。一方で、繰上げ支給で65歳ではなくて、それ以前から受給する人がずっと死ぬまで7万円の年金をもらうというのは、私はいかにも不都合ではないかというふうに考えております。
 したがいまして、繰り上げを選択した人も例えば65歳支給の本来の年金額ベースに戻して計算し直して、追加給付額を決めるとか、そういった配慮も必要なのではないかというふうに考えております。
○神野部会長 ありがとうございます。ほかにいかがでございましょうか。新たに、どうぞ。
○柿木委員 私の方から1つお聞きしたいんですけれども、やはりこの問題の中で、低所得者の加算と受給期間の短縮を合わせて行うと、いろんな問題が起こってくると思います。社会の安定化という意味で、低所得者の加算は大事だと思うんですけれども、現役時代に収入がありながら、意図的に未納になっている人を本当に救うのかというところが一番大きな問題だと思うんですね。
 先ほど諸星委員からも免除制度は非常に使いづらい、大変だというような御指摘もありました。但し、その免除制度を、一生懸命書類を書きながら免除の手続を取られている方がいるわけで、そういった人は、本来的に救っていいんじゃないかと考えます。
 極端に言えば、加算対象を免除対象者に限るとか、自分で払った期間と免除期間を合わせて10年以上あるものとかといった基準にして、免除制度をきちんと活用してもらう方向にもっていかないといけないと思います。その逆の方向として、意図的に未納していても、最終的には加算されてもらえるというような形になってしまうと、全体の納付率が下がって、年金制度全体の基礎が壊れてしまう危険性があるんじゃないかと思いますが、その点はどうでしょうか。
○神野部会長 御意見として伺っておけばよろしいですか。可能性があるんじゃないかということについてお答えいただかなくてもいいですね。
○柿木委員 はい。
○神野部会長 ありがとうございます。では、吉野委員。
○吉野委員 先ほどからも出ていると思うので、所得の捕捉がきちんとできるかどうかという、国税庁であれば、このような所得の捕捉ができると思うんですけれども、実際の執行段階において、どの程度までできるか、現状で教えていただければと思います。
 それから、低所得の定義というのも、特別にするんではなくて、これまでの一般的な低所得の定義にすべきではないかと思います。2点でございます。
○神野部会長 これは、かなり難しい問題だけれども、いいですか。
○矢?日本年金機構理事 日本年金機構でございます。まず、制度の詳細設計がないと、どうやってオペレーションをやるか、当然決まらないわけでありますけれども、ただ、私どもの方が、これはいずれも低所得者の加算も高所得者の支給調整もそうですが、4,000万人に上る受給者に全部インカムテストをかけていくということになりますので、それを機構独自でやるというのは、多分不可能だと思います。
 あり得るとすれば、国税庁なり自治体からの税情報を私どもにいただいて、受給者の情報とぶつけて給付に加算を付けるなり、制限するなりと、そういうのを機械的にやらないと、多分実際のオペレーションはできないのではないかと思います。
 その場合に、1つ考えられますのは、これも、今、検討中の話でありますが、仮に共通番号ができて、この共通番号をキーにして、所得税の情報なり、地方税の情報なりが迅速にもらえるといったものが構築できるかどうかということになるのではないかと思います。
 そういうことが、もし、できないということであれば、例えば低所得者の加算でも御本人から所得情報を付けて申請をいただいて当方で審査する、そして、目で審査するということになれば、それなりの人員なり何なりの準備が必要ということになろうと思います。
○神野部会長 いいですかね。ここも税関係を含めて、ホットイシューになっているので、重ねてなければ、よろしいですか。
○吉野委員 余りコストがかかるような方法でこれをやると、行政ばかりのコストがすごくかかって、何のためにこういう制度を導入したかになってしまいますので、是非、それは、省庁がいろいろあるかもしれませんけれども、きちんとやっていただきたいと思います。
○神野部会長 では、山本委員、どうぞ。
○山本委員 今の行政コストの話ですが、加算によって管理コストは上がるのでしょうか。できれば下がる方向で私はもっていくべきではないかと思います。
 それと、この問題は原資をどうするのかという議論も併せてやっておく必要があるのではないかと思います。それは、税の方から入ってくる分もあれば、行政改革によって浮いた分を活用していくということもあるでしょうし、もろもろの形で補填していくやり方はあると思うので、そこのところの原資をどうするのかというところもある程度議論しておく必要があると思います。
○神野部会長 御意見として伺ってよろしいですかね。勿論、税を含めて、納税協力費最小の原則というのが基本ですから、その点を考慮して進めるということになろうかと思いますが、ほかにいかがでしょうか。よろしいですかね。
 それでは、申し訳ありません。次の議題を準備しておりまして、資料3と4について御説明をいただけませんか。
○梶尾年金課長 それでは、資料3と4、報告的なものでございますけれども、御説明をしたいと思います。
 まず、資料3、先ほど小塩委員の方から御紹介もいただきましたけれども、先週、行政刷新会議の提言型政策仕分けという場で、社会保障の1つのテーマとして年金制度ということが取り上げられまして、テーマとして安定的な年金財政運営等ということで、もう資料の説明に入ってございますけれども、1つの論点としては、物価が下落したことで、年金財政にはどのような影響が生じているのかということ。
 2つ目の論点としては、将来世代に負担を先送りすることになっていないかという論点に沿って、主に特例水準の問題等につきまして御議論がありました。
 その結果として、提言型政策仕分けにおける結論といいますか、方向性としては、まず、1つ目の特例水準の関係で、現役世代を含む次世代に負担を先送りせずに、将来も持続可能な年金制度とするためには、まずは年金特例水準を来年度から速やかに解消していくべきということが示されたと。
 また、制度を長続きさせるための取組みについて理解を求めるためにも、人口構成、賃金、金利などの前提について厚生労働省は、現実から目をそむけることなく、現状をもっと速やかにかつ的確に把握する仕組みを導入するということと、その分析過程・結果をわかりやすく国民にオープンにすること。
 このためということですけれども、この議論のときには、この年金部会の下に専門委員会を設けてそういった議論を進めていると、そういうことが行われているという前提での議論になりますけれども、年金財政計算の在り方については、この年金部会、この専門委員会があるわけですけれども、そこでの検討スケジュールを明確にして改革のロードマップをつくる。そして、行政刷新会議の中での仕分けですので、会議にもそのことを報告するということがありました。
 あと「なお」のところは、特例水準の解消との関係に出てくるわけですけれども、一体改革の成案の中で、今、御議論がありました低所得者の加算というのがあります。まず、その特例水準の解消との関係において、低所得者の年金の拡充というのも行うべきだということも併せて方向性として仕分けの報告になっているということでございまして、私どもの年金部会においてもこういったことが議論されているということを前提としながら、この場でもこういった意見をいただいたということで、御報告させていただきたいと思います。
 次の資料4は、もう一つの短時間労働者への適用拡大に関しまして、昨日、特別部会の方で資料4の表紙の後の数枚の資料というのを用いましたということの報告ですけれども、昨日の特別部会の方では、これまでの、昨日が第9回になるわけですけれども、これまでの議論の整理として、こういった議論をしてきましたということで議論の経過と、2ページ以降で、これまでの議論の概要ということで、適用拡大に関する基本的な考え方についてのヒアリングでどういう意見があったと、そして、委員の意見はどういうものであったというようなこと、労働者への影響についてのヒアリングのポイント、委員の意見のポイント、4ページでは、適用拡大についての企業経営に対する影響についてのヒアリングの概要、そして、委員の意見の概要ということを整理し、それで、5ページの下の方で、これまでの議論における論点整理ということで、社会保険の適用拡大については一定の理解が委員会の議論の中で示されたけれども、具体的にどのようにしていくのか等につきましては、まだ、意見の集約には至っていないということで、引き続き議論が要るというようなことで、昨日の会議でお示しをし、昨日の会議では、ここまでの議論の整理はこういったことだとして、ただ、十分委員の意見のポイント等では反映されていない部分の加筆が要るんではないかという御意見もいただきましたけれども、これは引き続き議論をしていくと。
 その引き続きの議論の中で、これまでの議論、平成19年の整理のときにどういう考え方であったかとか、あるいはこういった拡大を実施した場合の影響等について、もう少し資料を基にした議論をやっていく必要があるんじゃないかという意見をちょうだいして、これにつきましても、昨日時点までの議論の整理は、おおよそこんな話だとしても、引き続き議論を深めていく必要があるだろうと、昨日はそういった会議があったということで、状況を報告させていただきたいと思います。
 以上です。
○神野部会長 どうもありがとうございました。行政刷新会議及び特別部会の方の御報告をちょうだいいたしました。私どものこの年金部会と関係する会議、部会などの動きを御説明いただいたわけでございますが、何か御質問、御意見がございましたら、ちょうだいしたいと思います。
 よろしいでしょうかね。それでは、委員の皆様方には、この点について御承知置きいただければというふうに存じます。
 最初遅れていたんですが、ちょっと急ぎ過ぎて、時間にまだ少し余裕がございますけれども、最後に、先ほど時間がないので、黙っていてというふうに部会長代理に申し上げましたので、部会長代理、全体を通じて御意見をいただきたいと思います。
○植田部会長代理 皆さんの御意見を伺っていて、これまでもそうなんですけれども、今日のとりまとめ(案)みたいな紙では、IIのところですかね。「年金財政の現状」というところの書き方が、例えば一番下から2つ目の○で言えば、現時点で大幅に悪化しているわけではないと書きながら、特例水準の解消等厳しい話も出てくるということで、それはちょっといかがなものかという御意見が多かったと思います。その根っこには、やはり年金財政がどうなのかという不安を皆さんお持ちで、それがどうなのかというのがはっきりしないままいろんなことを議論することの気持ち悪さというのを皆さん感じていらっしゃるということだと思います。
 それは、私も全く同感でして、わざと極端な形で申し上げれば、昨日、夜中にインターネットを見ていて気づいたんですが、学習院大学に鈴木先生という年金の専門家がいまして、彼の試算によると、22年で年金積立金はなくなってしまうという試算になっているわけです。現在やっている正式な試算ですと100年くらいもつということで、割と大きな違いなわけですけれども、どっちが正しいだろうと見てみたんですが、私の勘ではどちらも正しい。つまり、それぞれが仮定している前提を置けば、そういう結論が出てくるということだと思うんですね。
 したがって、細かいところはわかりませんが、前提が違えば、結論も違うということだと思います。ここから先は悩ましいわけですが、1つあり得る進め方は、こういう前提を置くと20年でなくなってしまう。こういう前提なら60年である、こういう前提なら100年であるという姿を示していただいて、その上で、我々はこういう理由で100年もつような前提を、今、選んでいるんであると、これが説得的でしょうか、どうかという進め方だと思うんですが、それで進め方上悩ましいのは、その前提については、手続上は、私も入っていますが、年金財政における専門委員会というところで議論していまして、まだ、しばらくはっきりした結論が出る状況ではないんですね。ですから、さまざまな可能性がある前提のうち、どの部分がもっともらしいかということについての準公式の結論はなかなか出てこないんだと思うんですが、そういう表のようなものもあれば、皆さんの判断の1つの足しにはなるのかなと思いますが、パンドラーの箱を開けるような感じもしないでもありませんので、非常に悩ましいところであると思います。
 その上で、私は100年は、普通に前提を置くともたないような気がしますので、そこそこ厳しい方向で行かないといけないと思いますから、個人的な意見では、今日の話の中の特例水準の解消というのは、なるべく早めに進めるべきだと思います。別に3年でしなくても、1年であっても大したことはないというと怒られるかもしれませんが、2.5%ですから、そうしておいて、更にその後のマクロスライドの発動の環境を整えておくとか、そういうことで考えるべきかと思います。
 あと、御議論があった低所得者への加算と、高所得者の年金の調整、これも突き詰めて考えていきますと、複数の方から御指摘がありましたように、生活保障制度みたいな再分配の制度、これの制度がモラル・ハザードでコストが高くなってしまう可能性がある。そのコストを年金という保険の制度である程度低くするという役割分担みたいなものがそもそもあるんだと思うんですが、そこをわからなくしてしまうような方向の進め方でして、細かいところを言い出すと、物すごくいろいろな議論があるんですが、私自身も前に申し上げましたが、なるべく慎重に進めるべきではないかというのが大まかな意見でございます。
 時間もあれですので、とりあえず、その2つだけにしたいと思います。
○神野部会長 どうもありがとうございました。特に計量的な見通しその他については、前提その他をきちんとやっておかないと、大体20年前にやった経済予測が全部外れているのを、まだ、30年くらい前だと、まだソビエトが社会主義やっていたりしているのが前提になっていますから、前提そのものをどう置くのかということ自身も難しいんですけれども、そこら辺は、少し留意しながら作業を進めていきたいと思っております。
 それでは、時間でございますので、今日いただきました生産的な御議論を踏まえて、まとめ作業を、全体を含めて御意見をちょうだいして、事務局と御相談しながら、事務局に案をまとめていただきたいと思っておりますので、そういった作業にかからせていただければと思っております。
 次回の予定その他につきまして、事務局の方から御連絡事項がございましたら、お願いいたします。
○藤原総務課長 本日は、大変ありがとうございました。次回の開催日時につきましては、追って御連絡をさせていただきますので、よろしくお願い申し上げます。
○神野部会長 それでは、お忙しい中、本当にありがとうございました。重ねて御礼を申し上げます。どうもありがとうございました。


(了)

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