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2011年11月2日 平成23年度第7回薬事・食品衛生審議会医薬品等安全対策部会安全対策調査会 議事録

医薬食品局安全対策課

○日時

平成23年11月2日(水)18:30〜20:00


○場所

中央合同庁舎第5号館 19階第23会議室


○議題

抗インフルエンザウイルス薬について

○議事

○事務局 定刻になりましたので、「平成23年度第7回薬事・食品衛生審議会医薬品等安全対策部会安全対策調査会」を開催させていただきます。本日の調査会は公開で行いますが、カメラ撮りは議事に入るまでといたします。マスコミ関係者の方々におかれましては、御理解と御協力をお願いいたします。傍聴者の方につきましては、傍聴に際しての留意事項、例えば静粛を旨とし、喧騒にわたる行為をしないこと、座長及び座長の命を受けた事務局職員の指示に従うことなどの遵守をお願いいたします。
 本日御出席の先生方におかれましては、お忙しい中お集まりいただきましてありがとうございます。開会に先立って、委員、参考人の先生の御紹介をします。まず、本日御出席いただいている本調査会の常任の委員の先生方を五十音順で御紹介します。東京大学医学部小児科講座教授の五十嵐先生です。明治薬科大学医薬品安全管理学講座教授の遠藤先生です。国立医薬品食品衛生研究所所長の大野先生です。獨協医科大学特任教授で本調査会の座長である松本先生です。
 続いて、本日御出席いただいている参考人の先生方を五十音順で御紹介します。多摩中央病院長の一瀬先生です。日本大学医学部精神医学科教授の内山先生は少し遅れているようです。前国立精神・神経センター国府台病院長の浦田先生です。国立感染症研究所感染症情報センター主任研究官の大日先生です。国立がん研究センターがん対策情報センターがん統計研究部長の祖父江先生です。社団法人日本医師会常任理事の保坂先生です。東京大学医学部大学院医学系研究科国際生物医科学講座教授の水口先生です。国立感染症研究所感染症情報センター主任研究官の安井先生です。東京理科大学名誉教授の吉村先生です。本日の委員、参考人の出欠席ですが、参考人の鴨下先生、宮坂先生、桃井先生、柳川先生は御欠席です。
 これ以降は議事に入りますので、カメラ撮りはここまでとさせていただきます。よろしくお願いします。それでは、以降の進行を松本先生によろしくお願いします。
○松本座長 それでは、事務局から審議参加に関する遵守事項について報告してください。
○事務局 薬事分科会審議参加規程により、本日出席をされた先生方の過去3年度における関連企業からの寄付金、契約金の受取状況を報告いたします。
 本日の議題に関して、抗インフルエンザウイルス薬の製造販売業者であるグラクソ・スミスクライン株式会社、塩野義製薬株式会社、第一三共株式会社、中外製薬株式会社、ノバルティスファーマ株式会社から、過去3年度における寄付金等の受取りについて申告いただきました。なお、品目、企業については事前に各委員に資料をお送りし、確認をいただいております。
 五十嵐先生からグラクソ・スミスクライン株式会社、中外製薬株式会社より50万円を超え500万円以下の受取り、第一三共株式会社より50万円以下の受取りとの申告がありましたので、議決には御参加いただけません。また、遠藤先生から中外製薬株式会社、ノバルティスファーマ株式会社より50万円以下の受取りとの申告がありましたのでお知らせします。参考人におきましては、内山先生から第一三共、塩野義製薬より50万円以下の受取り、祖父江先生から中外製薬株式会社より50万円以下の受取り、水口先生から塩野義製薬株式会社より50万円を超え500万円以下の受取りとの申告がありましたのでお知らせします。
○松本座長 ただ今事務局から説明がありました審議参加に関する遵守事項についてはよろしいでしょうか。
(了承)
○松本座長 特にないようですので、品目・企業の妥当性を含めて御了解いただいたものとします。ありがとうございました。
 次に、事務局から本日の資料の確認をお願いします。
○事務局 それでは、資料確認をさせていただきます。座席表、本日の議事次第、委員名簿、資料の一覧がありますので、資料一覧をお手元に置きながらお願いします。資料1-1「インフルエンザ罹患に伴う異常行動研究」、資料1-2-1「オセルタミビルリン酸塩の副作用報告状況(企業提出資料)」、資料1-2-2「ザナミビル水和物の副作用報告状況(企業提出資料)」、資料1-2-3「ペラミビル水和物の副作用報告状況(企業提出資料)」、資料1-2-4「ラニナミビルオクタン酸エステル水和物の副作用報告状況(企業提出資料)」、資料1-2-5「アマンタジン塩酸塩の副作用報告状況(企業提出資料)」、資料1-3「抗インフルエンザウイルス薬投与時の妊婦の安全性について」、資料1-4「インフルエンザ罹患後の精神神経症状と治療薬剤の関連についての薬剤疫学研究に関する調査報告書」です。
 参考資料として1-1〜1-7までありますが、参考資料1-4以降は論文の著作権の関係で、委員、参考人限りの資料としております。参考資料1-1「抗インフルエンザウイルス薬の添付文書」、参考資料1-2「リン酸オセルタミビル(タミフル)について(平成21年度第1回安全対策調査会における検討の結果)」、参考資料1-3「抗インフルエンザウイルス薬の使用状況(企業提出資料)」、参考資料1-4「インフルエンザ罹患後の精神神経症状と治療薬剤の関連についての薬剤疫学的研究」、参考資料1-5「抗インフルエンザウイルス薬リン酸オセルタミビル(タミフル)のマウスにおける体温低下作用と呼吸抑制作用」、参考資料1-6「抗インフルエンザウイルス薬リン酸オセルタミビルによる呼吸抑制作用」、参考資料1-7は英語ですが、「PETを用いたタミフルの試験」です。資料は以上です。過不足等ありましたら事務局までお申し付けください。
○松本座長 よろしいでしょうか。
 それでは、議題に移ります。議題は、抗インフルエンザウイルス薬についてです。まず、資料1-1「インフルエンザ罹患に伴う異常行動研究(2010/2011シーズン報告)」について、国立感染症研究所感染症情報センター主任研究官の安井先生、大日先生から御説明をお願いします。
○安井参考人 私からは昨シーズンのインフルエンザの発生動向についてお話をして、そのあと大日先生から異常行動の調査について説明をしていただきます。
 スライドの5、6枚目を御覧ください。5枚目の「インフルエンザ患者報告数」ですが、これはインフルエンザに関する流行曲線を表しています。見方ですが、横軸が第1週から53週まで1年間、縦軸は定点当たり報告数と言いますが、全国約5,000のインフルエンザ定点医療機関からの報告数を定点医療機関数で割った、一つの医療機関で過去1週間に何人インフルエンザの患者が受診したかを示している全国平均値です。1というのは2001年のことで、2001年から2011年までのグラフを重ねています。水色の2009年のグラフは第48週、11月の最終週にピークが来ていますが、このときは新型インフルエンザの流行で、通常の季節性インフルエンザのピークとは時期が異なっています。昨シーズンですが、赤色のグラフを見ると、第4週に現在のインフルエンザH1N1 2009の流行によるピークがあって、今シーズン珍しかったのは、東日本大震災直後、第11週にH3A香港型による小さなピークがあって、それも下がってきて、最終的に春休み明けにまた小さな山ができて、これはB型の流行であったということで、それぞれ流行の規模は違いますが、時期がずれて山ができたのが今シーズンの特徴でした。
 その下は、インフルエンザでの推計患者数で、年齢別のものを表していますが、5〜9歳が最多で26%、その次に多かったのは10代前半で15.4%、0〜4歳が14%と、14歳以下で全体の60%以上を占めるというのは例年どおりです。例年より、20代、30代の方々が10%を超えたというのは、少し多かったと思います。資料から落ちていますが、推計受診患者数は、やや過大評価のきらいがありますが、1,380万人という規模で、平均と比べるとやや多かったということになります。
 7枚目のスライドですが、これは2010年の第36週から、2010/2011シーズンの各週ごとの全国の衛生研究所のインフルエンザ患者から分離されたインフルエンザウイルスの検出数を表しています。昨シーズンの特徴ですが、ちょうど今ごろ、9〜11月は赤のA香港型の方が多く検出されていました。我々はA香港型の流行が起こるのではないかと考えていましたが、12月になったとたんに、A(H1)pdmの勢いが強くなって、一気にそれが増加して、第4週にピークを迎えています。検出数では第3週がピークですが、そのあとそれが少なくなって、今度はA(H3)の割合が増加する時期が来て、最終的に報告数は少なくなっていますが、B型が多くなって終わったということになります。次からは大日先生にお話ししていただきます。
○大日参考人 私から、異常行動に関する調査研究の報告をさせていただきます。
 スライドの9枚目になります。今シーズンは、最初の後向きの調査をしたときから数えると5シーズン目、調査研究としては4年目になります。2010/2011シーズンにおいても前向きで調査しました。調査手法に関しては例年どおりです。調査依頼対象は全ての医療機関です。報告対象は、インフルエンザ様疾患と診断され、かつ、重度の異常な行動を示した患者としております。「重度」の意味ですが、「飛び降り、急に走り出すなど、制止しなければ生命に影響が及ぶ可能性のある行動」と定義しております。報告方法は、インターネットあるいはFAXの両方で受け付けるという形になっています。「インフルエンザ様疾患」の定義ですが、これは先ほど安井先生から発生動向調査で御報告いただきましたが、そこでの定義と全く同じものです。「臨床的症状を有しており、症状や所見からインフルエンザと疑われる者のうち、下記のいずれかに該当する者」ということです。一つは次の全ての症状を満たす者ということで、突然の発現、高熱、上気道炎症状、全身倦怠感という臨床的な症状による診断。二つ目は迅速診断キットで陽性であった者です。この二つのいずれかに該当する者がインフルエンザ様疾患の患者と定義されております。今日は重度を中心に御報告します。
 スライドの13枚目になります。上に四つ小さなグラフがあって、下に少し大き目のグラフがありますが、上の四つは過去4シーズン、下の少し大き目のグラフが2010/2011年の調査期間におけるグラフとお考えいただければと思います。図4-1、図4-2においては、棒グラフは、異常行動が報告された患者の発熱を呈した日、異常行動の出現日ではなくて、インフルエンザに罹患した日を週単位で表しております。折れ線グラフは、先ほど安井先生から御紹介があったインフルエンザの発生動向調査における報告数です。例年、インフルエンザそのものの患者数と異常行動の患者数は比較的パラレルに動いておりますが、2010/2011シーズンにおいても非常に似通っているところです。棒グラフと折れ線グラフが非常に似通っております。
 左上にn数が出ておりますが、今シーズンは59例の重度の異常な行動の報告がありました。過去4シーズンを見ますと、2009/2010シーズンは272例、これは新型の影響が非常に大きかった時期ですし、その前は2008/2009シーズン、これは季節性インフルエンザの時期でしたが、179例ということで、過去4シーズンで少ない年でも77例でしたので、2010/2011シーズンの59例はこの5シーズンの中では最低の報告数となっております。ただ、発現するパターンは発生動向調査のインフルエンザそのものの患者数と非常に似通っているので、インフルエンザの流行に伴って一定の割合で出現しているということが推測されます。
 次のページですが、年齢分布です。見方としては同様です。小さなグラフが最初の4シーズン、大き目のものが2010/2011シーズンです。中央値、平均値で比較すると、2010/2011シーズンは中央値が9歳、平均値で9.19歳です。新型インフルエンザのときには、中央値が10歳と若干高かったのですが、平均値9.67歳です。さらに前の3シーズンと比較しても、中央値は8〜10歳のレンジの中に全て収まっています。平均値も同様で、いちばん低いシーズンで8.6歳、いちばん高いシーズンで10.11歳であり、2010/2011シーズンは中央値、平均値ともに真ん中ぐらいの年齢だったと判断しております。そういう意味で、異常行動が出現した年齢においては例年並みと判断しております。
 図6-1、図6-2ですが、これは性別です。青色が男性、紫色が女性です。一目で似たようなグラフが五つ並ぶことになっておりますが、2010/2011シーズンにおいても4分の3が男性、女性が4分の1という割合は、この5シーズンで非常に似通っているところかと思っております。
 次は表ですが、スライド19になります。過去4シーズンが横に並んでおり、いちばん右端が2010/2011シーズンです。これは、発熱後何日目に異常行動が出現したかを示しております。いちばん上の欄から発熱後1日以内、2日目、3日目、4日目以降となっております。非常に特徴的なのは、2日目が最も高くて、今シーズンにおいても61%、過去3シーズンにおいても49〜56%ということで、半数から半数強の割合が2日目に集中しております。1日以内がそれに続いて、今シーズンですと22%、過去でいちばん高かったシーズンで33%ということで2日目に続く形になっています。おおむね2日目以内で約8割出現しているというパターンがかねてからありましたが、2010/2011シーズンにおいても同様でした。
 下の段は、重度の中でも「走り出し、飛び降りのみ」に限定して、重度の中でもさらに対象を絞って、発熱から異常行動の発現までの期間の分布になっております。これも基本的には上の段と同じような形で、いちばん多いのが2日目、次いで1日以内で、2日以内で約8割が出現しています。これも2010/2011シーズンは例年どおりと解釈しております。
 図7-1、図7-2ですが、体温です。体温も、中央値は今シーズンは39.2度、平均も39.2度ということでした。中央値、平均値ともに、過去4シーズンと比べてもほぼ同じであると思っております。
 スライド23、24、図8になります。迅速診断キットの実施の有無ですが、これも2010/2011シーズンに関しては98%が実施、2%が実施されなかったということです。新型インフルエンザ流行の年で実施しなかった割合が高いことを例外とすると、おおむね実施しないのが1〜4%ですので、季節性インフルエンザと比較すると今シーズンはほぼ例年並みと判断しております。検査結果ですが、今シーズンは図9-2にありますようにA型、香港型の合計ですが、74%、B型が19%という形になっております。これも先ほど安井先生から御紹介のあったインフルエンザウイルス分離報告数とほぼパラレルな形になっていると理解しております。
 図10に関しては、異常行動と睡眠の関係です。小豆色の部分が「異常行動は眠りから覚めて直ちに起こった」という部分で、紫がかった青色は「異常行動は覚醒して徐々に起こった」ということです。60%ぐらいが眠りから覚めて直ちに起こったということです。2010/2011シーズンも60%が眠りから覚めて直ちに起こっています。19%が徐々に起こったとなっており、過去4シーズンと比べても20%内外ですので、ここに関しても例年並みと思っております。
 図11は薬の組み合わせです。タミフル、リレンザ、今シーズンに関してはイナビルも含め、アセトアミノフェンの四つの薬剤に関して聞いております。アマンタジンも聞いております。主要な薬剤の服用状況を尋ねております。今シーズンを見ると、最も多いのが「全て服用なし」が12件で20%、次いで「タミフルのみ」が8件、「タミフル+アセトアミノフェン」が3件、「リレンザのみ」が3件、「イナビル」が2件、「その他」が1件となっております。このパターンは、円グラフを五つ見れば明らかですが、年によって随分ばらつきがあります。2010/2011シーズンに関しては不明というのが多くて、主要な薬剤の服用状況が把握できない所が半分強あったということで、そこが51%を占めております。少なくとも、タミフルを服用した方が「タミフルのみ」と「タミフル+アセトアミノフェン」を足して19%、「リレンザのみ」と「イナビルのみ」の服用が5%と3%ですので、足すと8%ということで、このグラフから見るとタミフルの服用の割合が高いというところです。
 最後に、スライド31です。異常行動の分類、どのような異常行動だったかということです。これも例年パターンが大体似通っており、「突然走り出す」がいちばん多くて、「飛び降り」は頻度的にはそれほど多くないという形になっています。2010/2011シーズンでは「その他」がいちばん多いということです。「その他」の具体的な内容はさまざまなものがあり、集計はなかなか難しいのですが、「その他」で計上しております。「その他」が多いのが今シーズンの特徴ですが、それを除くと大体例年とほぼ同じで、「突然走り出す」がいちばん多く、「おびえ・恐慌状態」がそれに次いでおります。ちなみに、図12-2の単位が抜けておりますが、これは過去4シーズンと同様にパーセンテージで、頻度ではありませんのでご留意ください。
 引き続きまして、重度の中でも「突然走り出す」、「飛び降り」という二つの行動を取ったもののみに限定した分析を御紹介します。並びとしては先ほどの重度のものと同じで、年齢等について五つグラフが出てきます。患者の年齢で見ると、2010/2011シーズンはn数が28とガクッと減るところもありますが、中央値で8.5歳、平均値で9.07歳です。重度の異常な行動患者全体よりは年齢的には若くなるのですが、2007/2008シーズンは中央値が7歳でしたし、平均値で言うと2008/2009シーズンは9.08歳ですので、過去4シーズンと比べて若干若い方に偏っている感じもしますが、過去のレンジの中に入っていると思っております。
 性別に関しては先ほどとほぼ同じですが、4分の3から少し下回って、重度全体と比べると女性の割合が若干増えていますが、3分の2が男性で3分の1が女性という形になっています。最高体温も同様で、過去とほぼ同じような中央値、平均値です。迅速診断キットの有無も、n数が小さくなっているので、1例未実施がありましたが、頻度的には4%と少し多くなっていますが、残る27例は実施されているということです。
 スライド44になります。迅速診断の結果ですが、ここではA型の割合が若干低下して、3分の2がA型、B型が22%ということで、A型が重度の異常な行動患者全体と比べると若干少ないという印象を持っております。
 図18で、薬剤の組み合わせですが、「タミフルのみ」が3件、「リレンザのみ」が1件、「イナビル」が2件です。重度と同様に、「全て服用なし」がいちばん多いということです。「不明」が50%を超えているのも、今シーズンの特徴と思っております。
 最後のグラフですが、異常行動と睡眠の関係です。過去もそうですが、重度の異常な行動患者全体よりは「異常行動が眠りから覚めて直ちに起こった」割合が増えております。今シーズンも同様で、68%が直ちに起こったということです。
 ざっと述べましたが、まとめます。2010/2011シーズンは、安井先生からの御報告にもありましたように、決して流行が小さかったわけではありませんが、重度の異常行動の報告としては5年間でいちばん少なかったということです。ただ、報告数は少ないのですが、インフルエンザ患者そのものの発生状況とパラレルに発生しているところは確認できたと思っております。年齢や性別に関しては、従来の季節性インフルエンザとほぼ同じ、新型インフルエンザともほぼ同じと考えています。中央値は9歳で、男性が4分の3を占めたということです。薬剤の使用状況に関しては、タミフル、リレンザを服用した方はもちろん報告されていますが、今シーズンから市販されているイナビルに関しても異常行動が報告されているということです。突然の走り出し・飛び降りという最もシビアなケースに限定しますと、タミフル服用後が3名、イナビルが2名、リレンザが1名で、3種類の抗インフルエンザ薬の服用者いずれでも認められたところです。したがって、これまでと同様に、異常行動は抗インフルエンザウイルス薬の種類に関して特定の関係に限られるものではないと考えております。
 以上を踏まえて、飛び降り等による死亡といった重大な転帰の発生を抑止するために、次のようなことが重要であると考えております。まず、タミフル、リレンザ、イナビルいずれも重度な、あるいは飛び降り等の報告がありますし、また「服用なし」がいちばん多い割合を示しているところから、抗インフルエンザウイルス薬の処方の有無に関わらず、インフルエンザ発症後の異常行動に関する注意喚起は必要であろうと思っております。また、引き続きインフルエンザ罹患者における異常行動の収集・評価も継続して行っていく必要があると考えております。以上です。
○松本座長 ありがとうございました。ただいまの、安井先生、大日先生の御説明につきまして、御質問、御意見等ございますでしょうか。
○保坂参考人 直接、今日の会議に関係があるかどうか分からないのですけれど、発熱何日後に起きたとか、服薬何日後に起きたということのデータはお持ちでしょうか。
○大日参考人 発熱何日後というのは、19枚目のスライドにございまして、2日目がいちばん多く、次いで、1日以内というのが2割前後あります。服薬に関しましては、こういう形の表ではまとめておりません。
○松本座長 ほかにございませんか。
○大野委員 図5-2の値ですが、タミフルの場合には、10歳以上の未成年者にはなるべく処方しないようにという指示が書いてありますね。それなのに、結構10歳以上の未成年患者に異常行動が出ているのですけれども、この異常行動が出ている患者は、タミフルを飲んでいない人でこれだけ出ている、もしくは別の薬で出ていると、そう考えてよろしいのですか。
○大日参考人 不明な部分も、もちろんたくさんあるわけですけれども、概ねそうだということです。
○松本座長 ほかに、ございませんでしょうか。
○水口参考人 いろいろな項目に対する回答の中で、薬の組み合わせというのだけが「不明」という回答がすごく多いのですが、その理由を教えていただけますか。
○大日参考人 調査の聞き方だとは思うのですが、一つは、異常行動が出現して、それを診られたお医者さんに報告いただくわけですけれども、その方がインフルエンザの発熱時に処方されたお医者さんと同じである可能性が必ずしも高いわけではないという事情もあります。そうなりますと、詳細が分からないというのが現状と言いますか、そういう場面も多いのかなとは思っています。たまたま同じであったり、あるいは、問合わせいただいたときに関しましては明確には分かるわけですけれども、そういう背景もあるように理解しております。
○松本座長 よろしいですか。ほかにございませんでしょうか。きれいにまとめていただいたのですが、インフルエンザ罹患者においては異常行動は一定の割合で発生しているということですね。それから、男性に多いのは何かあるのですか。大体、中央値が9歳で、男性が4分の3を占めている。タミフル、リレンザ、イナビルそれぞれの服用後に異常行動が認められており、また、抗インフルエンザ薬を服用していない患者でも異常行動が発生しているということから、まとめの続きのところに書いてありますけれども、やはり、異常行動による重大な転帰の発生を抑制する、予防するためには、抗インフルエンザ薬の処方の有無にかかわらず、インフルエンザ発症後の異常行動に注意喚起を行う必要があること。それから、今後とも異常行動の収集・評価を継続して実施することが必要であるということになるかと思うのですが、このまとめに関しまして、委員の先生のご意見をお願いします。
○内山参考人 内山でございます。先ほどのいろいろな症状から見ますと、非常に夜驚症に近い症状でありまして、夜驚症自体も、これは国によって少しデータは違いますが、男児に多いことが言われています。そういったことでは、こういう年齢で夜驚症のような症状が起きやすく、男児のほうがどうも脆弱性が高いと言われておりますので、そういうことかなと思って拝見いたしました。
○松本座長 また先の問題になるかと思うのですが、やはりそういうことで男性が多い可能性もあるということですね。ありがとうございました。ということで、先ほどの「まとめに」に関しましては、委員の先生方、こういうまとめでよろしいでしょうか。
              (異議なし)
 ありがとうございます。続きまして、資料1-2-1以降について、事務局から説明をお願いします。
○事務局 まず、今までの経緯を先に説明した方がいいかと思いますので、参考資料1-2を御覧ください。3ページ目です。リン酸オセルタミビル(以下「タミフル」)につきまして、最初の○で、平成12年に承認されております。二つ目の○です。その後、平成16年に添付文書の「重大な副作用」の欄に、「精神・神経症状(意識障害、異常行動、譫妄、幻覚、妄想、痙攣等)があらわれることがあるので、異常が認められた場合には投与を中止し、観察を十分に行い、症状に応じて適切な処置を行うこと。」と追記されています。
 三つ目の○です。平成19年2月に、タミフルを服用したと見られる中学生が自宅で療養中に自宅マンションから転落死するという事例が2例報道されたことから、万が一の事故を防止するための予防的な対応としまして、特に小児・未成年については、タミフル処方の有無を問わず、異常行動のおそれがあることから、自宅において療養を行う場合、(1)異常行動の発現のおそれについて説明すること、(2)少なくとも2日間、保護者等は小児・未成年が一人にならないように配慮するよう、医療機関に注意喚起しております。
 四つ目の○です。同年3月にタミフル服用後、12歳の患者が2階から転落し、骨折したとする報告があったことから、添付文書の「警告」に追加するとともに、「緊急安全性情報」を医療機関に配布しまして、さらに医療関係者に注意喚起を行っております。
 4ページ目の一つ目の○です。同年4月の安全対策調査会におきまして、これまで報告された副作用報告についての検討が行われました。しかし、タミフルの服用と転落・飛び降り等の異常な行動や突然死などの副作用の関係について、結論は得られなかったため、基礎ワーキンググループ、臨床ワーキンググループを設置しまして、その後、各ワーキンググループでの議論を踏まえて企業に必要な試験・調査を指示しました。
 次の5ページ目の三つ目の○です。平成19年12月に行われました安全対策調査会にワーキンググループの調査結果が報告されまして、6ページ目の囲みの二つ目の○ですが、「インフルエンザによって異常行動が起こり得ることに対し、改めて医療関係者及び国民の注意を喚起する必要がある」こと、さらに、次の三つ目の○ですが、「以上を踏まえ、タミフルについて現在講じられている措置は、現在も妥当であり、引き続き医療関係者、患者・家族等に対し注意喚起を図ることが適当である」とされています。
 その資料の1ページ目に戻ります。平成21年6月の安全対策調査会に両ワーキンググループの報告がなされています。1ページ目の二つ目の○です。タミフルがインフルエンザに伴う異常行動のリスクを高めるかどうかについて、平成19年度、20年度厚生労働科学研究「インフルエンザに伴う随伴症状の発現状況に関する調査研究」、主任研究者は廣田先生ですが、報告されました。廣田班疫学研究調査の結果につきましては、重篤な異常行動を起こした10代の患者に限定して解析すると、タミフル服用者と非服用者の間に統計的な有意差は認められなかった。なお、解析方法の妥当性に関して、疫学及び統計学のそれぞれの専門家から異なる意見があり、データの収集、分析に関わるさまざまな調査の限界を踏まえると、廣田班疫学調査の解析結果のみで、タミフルと異常な行動の因果関係について明確な結論を出すのは困難である、と判断されています。
 次の三つ目の○です。岡部班疫学調査及び廣田班疫学調査の二つの疫学調査の解析により、タミフル服用の有無にかかわらず、異常行動はインフルエンザ自体に発現する場合があることがより明確になったこと、及び平成19年以降の予防的な安全対策により、それ以降、タミフルの副作用報告において、10代の転落・飛び降りによる死亡等の重篤な事例が報告されていないことからも、安全対策については一定の効果が認められる。一方、この安全対策を変更する積極的な根拠も得られていないことから、現在の安全対策を継続することが妥当、とされています。
 また、こちらの資料にはございませんが、昨年8月末の安全対策調査会に、その後の岡部班の疫学調査の結果、また、副作用報告状況等を報告いたしまして、抗ウイルス薬の処方の有無、種類等にかかわらず異常な行動が観察されており、引き続き、新規の抗インフルエンザウイルス薬も含めて、従来どおりの注意喚起を行うことが妥当、とされています。以上がこれまでの経緯です。
 続きまして、参考資料1-3を御覧ください。こちらは、企業が(株)日本医療データセンターのデータベースに基づいて作成した抗インフルエンザ薬の使用状況についての資料です。1ページ目です。2010/2011シーズンにつきましては、薬剤使用量は、下のグラフの上にありますが、926万人と推定されておりまして、その前の年に比べて減少しています。処方された薬剤の種類につきましては、タミフルが4割強、リレンザとイナビルがそれぞれ約2割などとなっております。
 2ページ目のグラフです。こちらは、タミフルを原則投与しないようにしている10歳代の推定患者数とその薬の推移です。下の表に記載されていますが、今シーズンにつきましては、10歳代は220万人が投与を受けたと見られまして、前シーズンの半分以下となっています。薬剤の割合ですが、タミフルについては10%程度、リレンザが50%程度、イナビルが30%程度となっております。
 3ページ以降は、それぞれの抗インフルエンザ薬の割合等です。
 戻りまして、資料1-2-1を御覧ください。2010年7月から本年9月までのタミフルの推定処方患者数につきましては約400万人で、企業からの重篤な副作用報告は143件で、報告症例数は109件でした。1ページ目、2ページ目は重篤な副作用の状況を表にしております。2ページ目の真ん中辺りに、「精神障害」の欄に「異常行動」がありまして、今シーズンについては14件でした。3ページ目から4ページ目はその前のシーズンの報告で、742万人に処方されまして、重篤な副作用報告は137件で、報告症例数は114件でした。異常行動につきましては、4ページ目にありますが、40件報告されております。
 5ページ目からは、異常な行動の事例の概要です。異常な行動は副作用名に関係なく、急に走り出するなど、飛び降り、転倒等に結び付くおそれのある行動をピックアップしているもので、副作用報告一覧の副作用名の「異常行動」と定義は同じではないことに御留意いただきたいと思います。今シーズンは、異常な行動はタミフルについて16件ありました。
 11ページ目は、今シーズンに企業が入手しました死亡症例です。こちらは3件ありまして、異常な行動による死亡例はありませんでした。直接的な因果関係が示されているものもありませんでした。1例目は、60歳代の男性で、インフルエンザA陽性で、右上肢麻痺のため、脳のCTを撮影しましたが異常がなかった。家族によると、タミフル服用後間もなかったということですが、死亡されたもので、死因は急性心不全とされています。専門医のコメントでは、本剤による急性心不全の証拠もなく、突然死あるいは死亡(原因不明)の方が適切に思うとされていますが、「情報不足」ということです。2例目は、50歳代の男性で、タミフル服用開始翌日下痢が出現いたしまして、2日後、下痢頻回となり、トイレ内において心肺停止状態になって死亡されたものです。専門家の意見としましても、「情報不足で評価できない」となっております。3例目は、10歳未満の男性で投与開始3日後の朝、心肺停止状態になり死亡された事例です。こちらにつきましても詳細について調査できず、「情報不足で評価できない」となっています。
 12ページ目からは、これまでのタミフルの死亡症例の集計です。12ページの右下の「副作用発現時期別?」の資料でも分かりますように、今シーズンは3例の死亡症例がありましたが、例年と比較して特に多いということはありませんでした。
 13ページ目に、死亡症例における医薬品医療機器総合機構の因果関係の評価結果が出ています。平成16年度以降の報告で評価されております71例のうち、「A評価」、即ち「被疑薬と死亡との因果関係が否定できないもの」とされている症例は4例ありましたが、多くで「C評価」、即ち「情報不足等により被疑薬と死亡との因果関係が評価できないもの」ということでした。
 続きまして、資料1-2-2です。こちらは、ザナミビル水和物、リレンザの資料です。1ページ目は、本シーズンの重篤な副作用報告です。推定使用患者数は139万人です。重篤な副作用件数は44件、報告症例は41例でした。こちらも、神経症状の異常行動については3件報告されております。2ページ目は前シーズンの重篤な副作用報告で、異常行動は33件となっており、今シーズンはそれに比べて減少しております。実際、処方数も今シーズンはその前のシーズンと比べて3分の1に減っていることも影響しているかもしれません。
 3ページ目は異常な行動の例です。こちらもタミフルと同様に、副作用報告の異常な行動とは定義が違うため、件数が異なっております。異常な行動については全部で8例あります。
 5ページ目からは、死亡症例の概要で、今シーズンでは3例の死亡症例が報告されております。1例目は、10歳代の女性です。投与開始1日後、救急受診となりまして、体温が33.1℃で、低体温の状態で心停止になったということです。2例目は、咳のような音で家人が様子を見に行くと、意識、呼吸がなく死亡された症例です。3例目につきましては、異常な行動の中の6例目と同じ症例なのですが、10歳代の男性で、投与後、変わった様子がなかったということですが、投与開始1日後、家人が不在中に首を吊って自殺された症例です。その他の情報としまして、患者さんがカウンセリング中で、ADHDらしいところがあり、突発的な行動をとることがあったらしく、多少いじめも受けていたことが記載されています。この3例につきましては、専門家の評価では、「因果関係不明」となっています。
 続きまして、資料1-2-3、ラピアクタの資料です。出荷数量に基づき推定した推定使用患者数は27万人で、投与経路が静脈投与のために、他の抗インフルエンザ薬に比較しまして使用数量は限定されているものです。1ページ目の、今シーズンの重篤な副作用報告ですが、異常行動が2例などとなっています。2ページ目は前シーズンの報告ですが、販売開始が昨年1月であったことから、ほとんど症例は認められていない状況です。3ページ目は異常な行動の事例です。10歳代の女性で、投与3時間後、つじつまの合わないことを話し始め、外に出ようとするなどの症例です。4ページ目は死亡症例の概要で、3件報告されておりますが、いずれも合併症などが多く、また情報不足などによって、因果関係は認められないと考えられる症例です。
 続きまして、資料1-2-4、イナビルの資料です。今シーズンの推定使用患者数は180万人で、重篤な副作用件数は35件、25例でした。異常行動が6例などとなっております。2ページ目は異常な行動の事例です。こちらは全部で5件ありました。
 続きまして、資料1-2-5、アマンタジン塩酸塩の資料です。今シーズンにおきましては、重篤症例は報告されておりませんので、昨シーズンの報告を参考に載せさせていただいています。
 続きまして、資料1-3、「抗インフルエンザウイルス薬投与時の妊婦の安全性について」について御説明いたします。社団法人日本産科婦人科学会から本年3月に報告書が提出されたものです。概要について御説明申し上げます。3ページ目を御覧ください。上の「調査方法」のところに記載されていますが、2009年10月以降にインフルエンザに罹患した妊婦及び抗インフルエンザ薬を予防投与された妊婦を対象に調査した結果です。今回の報告につきましては、出生時の24カ月までのフォローアップの情報が含まれておりませんので、中間報告との位置付けになっています。真ん中辺りですが、詳細を検討できた事例が887例ありまして、治療薬等が記載されていない等の除外例を除くと873例でした。このうち、778例がタミフル、77例がリレンザの投薬でした。
 その結果ですが、5ページ目を御覧ください。「?. 総括」において、タミフルが投薬された778例のうち、低出生体重児が71例、9.1%、早産が46例、5.9%、胎児発育不全が27例、3.5%が認められましたが、自然発生率とほぼ同様であったということです。心形態異常が14例、1.8%に認められましたが、16週までに処方された250例では2例、0.8%であり、スウェーデンのデータの0.9%とほぼ一致しているということですが、日本の先天異常モニタリングセンターの先天異常率より若干高いということです。これは直ちに注意喚起が必要なレベルではないが、引き続き注視していく必要があると考えられるとされています。絶対的過敏期にタミフルが投与された59例中3例、5.1%に流産が認められましたが、自然流産の15%より低く、タミフルの影響とは考えにくいということです。
 6ページ目です。リレンザ使用77例におきましては、早産4例、5.2%、低出生体重児が4例、5.2%、胎児発育不全が1例、1.3%等が認められましたが、自然発生率より低率だったということです。このため、タミフル、リレンザの妊婦に対する投与に関して、有用性が危険性を上回ると結論付けられています。
 続きまして、資料1-4を御覧ください。独立行政法人医薬品医療機器総合機構より報告された、タミフルについての調査結果です。概要を申し上げます。3ページ目を御覧ください。「?. 機構における調査」という項目がございます。ここに記載されていますとおり、機構の調査につきましては、平成21年4月から平成23年9月までに報告された副作用報告及び研究報告について取りまとめられたものです。調査期間が異なりますので、資料1-2-1の副作用の数値とは異なっておりますので、御留意をお願いいたします。同3ページ目の、国内副作用の報告についてです。タミフルについて新たに報告された副作用症例数は240例303件で、うち、異常な行動につきましては66例72件です。72件の内訳は、異常行動52件、譫妄4件、夢遊病、脳症各3件等となっております。転帰が死亡の症例は9例ありまして、急性腎不全等、心停止・下痢、心肺停止、肺炎、死亡、ライ症候群、ショック、急性心不全、自殺既遂各1例です。この自殺既遂につきましては、合併症にうつ病を有する患者で、服用終了から8日後に飛び降りにより死亡されましたが、報告医は合併症及び時間的な関係から死因、副作用とも本剤との因果関係は否定的という判断をしております。
 4ページ目の国内研究報告についてです。今回、調査対象期間に報告された研究報告は15報であり、新たな知見が記載されていると考えられた報告は4報であったとしています。
 その?です。「インフルエンザ罹患後の精神神経症状と治療薬剤の関連について」という藤田らの文献です。平成21年6月の調査会におきまして、廣田疫学研究班が平成18年/19年シーズンに収集されたデータを「インフルエンザに伴う随伴症状の発現状況に関する調査研究」として報告されていますが、藤田らによると、廣田らの報告は本薬と異常行動の解析に限定されていたこと、統計解析の方法自体に誤りがあったことから、再解析を実施したとしています。
 本文献の概要は、平成18年/19年シーズンに迅速キットによりインフルエンザと診断された18歳未満の患者11,450名の調査票に基づいた疫学研究です。医薬品はタミフル及びアセトアミノフェン、精神神経症状については、「譫妄」、「意識障害」、「熱性けいれん」に限定した解析を行っています。異常行動につきましては、回答がさまざまであったので、調査票回収後に「譫妄評価尺度」を用いることが決定されまして、「譫妄」につきましては、多変量調整解析を実施した結果、統計的な有意差は示されなかったものの、タミフルとアセトアミノフェンの服用後に譫妄のリスクが増大する傾向が認められた。また、医薬品使用開始から譫妄開始までの時間の中央値は、アセトアミノフェンが13.3時間、タミフルが6.3時間であったとされています。意識障害に関する多変量調整解析の結果、ハザード比は、アセトアミノフェン1.06、本薬1.79であり、タミフルのみ有意な関係が認められるとしています。この結果、タミフルと「譫妄」、「意識障害」の関連を疑わせるものとされています。
 次の文献は、4ページ目の下です。?として、「抗インフルエンザウイルス薬リン酸オセルタミビル(タミフル)のマウスにおける体温低下作用と呼吸抑制作用」で、小野らの報告です。マウスにタミフルを腹腔内投与しますと、体温を低下させるが、その活性体であるoseltamivir carboxylateの腹腔内投与では体温低下は認められなかった。一方、タミフル脳室内投与は用量依存的に体温を低下させたが、その活性体では体温低下作用は弱く、用量依存性は明確ではなかった。呼吸抑制につきましては、覚醒マウスではタミフル100mg/kg、腹腔内投与により、呼吸数は減少したが、300mg/kg、腹腔内投与では、著明に減少する群と増加する群に分かれたとされています。
 次の?「抗インフルエンザウイルス薬リン酸オセルタミビルによる呼吸抑制作用」、木村らの報告です。タミフルの呼吸抑制作用を確認する目的で、横隔神経遠心放電に及ぼす影響の検討結果です。その結果、タミフル30〜300mg/kg、静脈内投与では、用量依存的に横隔神経活動を抑制し、300mg/kg投与時には全例で横隔神経活動が消失し、回復しなかった。活性体の100mg/kg、静脈内投与では、横隔神経活動に影響を与えなかったとされています。
 次の?です。高島らの11C−オセルタミビルの脳への移行変化を検討する目的でアカゲザルに投与した際の脳内移行について、PETを用いた試験です。11C−オセルタミビルの脳内放射活性は、成熟群に比べ幼若齢群で高く、投与後の脳/血中濃度割合は約1.4〜1.7倍であったとするものです。
 以上の研究報告の機構の評価は、6ページ目の6行目から記載されています。藤田らの報告につきましては、著者自身も述べているように、?不明点について照会が困難であったこと、?調査票回収後に「異常行動」の解析を「譫妄」として評価する旨を定義したことなどの限界が生じていることから、現段階では本報告は本薬の安全性に新たな問題を示唆するものではないと機構は判断し、専門委員から支持を得ている。その次に専門委員の御意見がありまして、6ページ目の最終行目で、機構は、専門委員の意見も踏まえ、藤田らの報告をもって、本薬と異常行動の因果関係が明確になったという評価はできないと考えるが、本薬と異常行動の関係については引き続き情報収集並びに評価していく必要があると判断したとされています。
 次に、7ページ目です。小野ら、木村らの報告においては、呼吸抑制、低体温との関連性が示唆されているが、木村らが指摘しているとおり、呼吸抑制が認められるのはヒトの臨床用量と比べて高用量であり、本薬の投与により呼吸停止が発現するとは考え難いと機構は考える。ただし、因果関係が不明であるものの、心肺停止による死亡例の報告もあることから、今後も引き続き関連の報告に注視していくことが重要であると考える。
 高島らの報告では、本薬の脳内取り込み速度を示すパラメータは、幼若齢群では成熟齢群と比べて高く、脳/血中濃度割合も幼若齢群で成熟齢群の1.4〜1.7倍と若干高い傾向があるが大きな差はないことから、この相違をもって小児と成人の安全性プロファイルの差を説明することは困難と機構は考えるとされています。その下に専門委員の意見がありまして、まとめとして、機構は平成21年4月1日より平成23年9月30日までに得られた情報について調査を行った結果、これらの情報をもって、本薬について更なる安全対策が必要と考えられる積極的な根拠はないと判断したという結論です。長くなりましたが、説明は以上でございます。
○松本座長 ありがとうございました。ただ今の事務局からの説明につきまして御意見、御質問等ございますでしょうか。
○吉村参考人 吉村です。最後の調査結果報告書の記述で、最後のところに、従来の方針に新しい変更は必要ないような書き方になっているわけですけれども、私が気になっているのは、藤田らの研究報告の中で、年齢がもうちょっと低いところに注意した方がいいのではないかと。つまり、注意喚起は10歳以上でやったけれども、研究では6歳から11歳というような言い方をしている。岡部先生らの研究でも、わりと低い年齢のところで異常が起こっているという面もあると思います。それともう一つは、投与後の時間というのが、数時間というのが非常に大きな影響を与えているのではないかというのが、一応報告として出ているものですから、そのことに触れないでいいのだろうかというのがちょっと気になっています。
○松本座長 先生の御意見は、藤田先生らの論文が、ある程度事実を反映しているという根拠の基でおっしゃっているわけですね。
○吉村参考人 その辺は微妙なところですけれども、しかし一応。
○松本座長 統計学的にどうかというのをちょっと。
○吉村参考人 そういう報告があるということですね。
○内山参考人 統計学的には、私は非常によくできた論文だと思います。しかし、根本的なこの異常行動の同定に当たって、異なった目的の評価尺度を使っているのが気になります。Delirium Rating Scaleという評価尺度を使っている点です。子どもの夜間異常行動をせん妄に含めるべきかというと非常に微妙なところがあります。ただし、この研究をやるには他に評価する方法がなかったので、非常に苦しい選択であったのだと思います。ただ、この評価尺度は、基本的には成人で起こってくる、夜間のいろいろな身体疾患によって起こる意識障害と、あともう一つは、機能性精神疾患と呼ばれている気分障害、つまり躁うつ病やうつ病、あるいは統合失調症でみられる夜間の興奮と、せん妄を判別するために、ピッツバーグ大学の先生が作ったものであって、子どもに使うということ自体、あるいはこの睡眠時随伴症に似たような症状を呈したものに使うということは、全く前提にされていないと思います。しかも、基本的には患者さんを実際に診察して、評価をするように作られたものです。記録からこの評価尺度をどういうふうにつけたか、あるいはどのようなバリデーションが行われたかということについて、明らかにされていないため、残念ながら評価自体の正確性にはかなりの問題が生じると思います。
 あと、1万例近くあるといくらでも統計的有意差が出てきて、これが本当かを検討するのに時間がかかる場合が多いのですが、ここで傾向が出たというものは、やはり統計をやっている人はよく分かると思うのですが、やはり偶発的なものの可能性が高い場合が多いと思います。何らかの交絡要因を考えて一つ一つ丹念に偶発的関連であるかないかを検討していかないといけないと思います。
○松本座長 譫妄の診断という面において若干問題もあるわけですね。
○内山参考人 問題があるかないかが、この中からは分からないということです。
○松本座長 診て評価しているわけではなくて、記録から評価されているわけですね。
○内山参考人 はい。なぜ使っているのかちょっと分からないのですが、おそらく既に出版されたもので、こういったものを総合的に評価するものがなかったので、これを使ったということだとは思います。症状だけを評価するような評価尺度ではなくて、非常にある限定されたもので、この評価尺度を全くほかの集団に使ったという点では、問題があるかないかを言うこともなかなかできないかなと思っております。
○松本座長 後からこういうふうな評価尺度を決めて、譫妄という中に「異常行動」を入れる手法というのは、いかがなのですか。こういう手法に問題はないのですか。
○内山参考人 個人的な考えを述べさせていただきますと、この問題があるかないかということよりも、なかなかあまり見ないことです。ただ、データがあるものをどうしてもある程度、一定の形で評価しないと、このデータの意味が分からないということがあった上でやられたことなので、これは問題があるとかそういうことは後からは言えないと思います。ただ、ほかに方法はなかったのかと言うと、なかったのではないかというふうに、私も考えます。
○松本座長 祖父江先生、何か御意見はございますか。
○祖父江参考人 藤田先生の論文は元々、廣田班の報告書の解析方法に問題があるという、そういう動機でやられているので、それと比較するということがある程度必要なのだと思います。廣田班の方では異常行動と関連はないといいますか、そういう結論になっています。ただ、方法論的に若干問題かなと思うのが、発熱からの経過時間とか、あるいは服用からの経過時間という、時間という定量性を全く捨ててしまって、順序だけで解析されているので、そこのところはちょっとどうなのかなと思います。ただ、藤田先生の方は逆に、対象の選択の部分で、異常行動があった人たちについて、おそらく選択的に報告されているだろうと思われるところを全例対象にするようなことをされているので、その部分は廣田班の方が適切に除外していると思います。ですから、両方とも問題もあり、長所もありで、どっちもどっちなので、もう一回やり直した方がいいのかなという気はします。
○松本座長 やり直す方法というのは。
○祖父江参考人 やり直すというか、解析を。
○松本座長 解析の方ですか。それはまだ方法はあるわけですか。
○祖父江参考人 ですから、適切に対象者を選択するというのは、これは難しいといえば難しい。
○松本座長 それを選択するのは難しいと思うのですね。
○祖父江参考人 なので、そこのところはどこが適切なのかというのはなかなか後付けでは判断しにくいです。ただ、廣田班の方での選択基準でやった上で、その経過時間を考えるような解析方法はとれるのかなという気はします。
○内山参考人 私も、これはなかなか難しいことをやったものなので、この藤田先生の論文は非常に大変だったのだろうなということはよく分かります。何とかこれを解析していこうという熱意が感じられます。ただ、ここは学会ではないので、基本的にはインフルエンザでこういった異常行動が起こるということと、これに関する注意喚起というのが、やはりこの世の中に対するメッセージとしてはいちばん大切な部分で、これに薬が関与するかしないかというのは、これも大切なことなのですが、今回のデータからは明らかにできないというのが結論です。重要度からいくと、学会での発症メカニズムの論議ではないので、ここに拘る必要はなくて、やはりこういったものに対して大きく注意喚起するということが非常に大切な、厚生労働省のこういう委員会での役割ではないかなと思います。
○松本座長 吉村先生がおっしゃっているのは、やはり年齢を下げるということですね。年齢を下げるというのは、下の年齢もタミフルを使わないような形にするということを意味するわけですか。
○吉村参考人 いや、タミフルを使わないようにするということではなくて、もうちょっと低い年齢に関して異常行動に対する注意というものをもっと喚起しておいた方がいいのではないかと。
○松本座長 それは、今の注意喚起では足りないですか。今でもかなり注意するようには言ってあるみたいですが。
○吉村参考人 ただ、皆さんわりと10歳以上というのに拘りすぎているような気がするのですね。10歳以上、10歳以上とよく言っていて。やはりもうちょっと低い年齢の方にも大きな問題が起こり得るのではないかというのが、一つですね。
 もう一つは、投薬後の比較的短い時間というのは、特に注意が必要なのではないかと。因果関係の評価もあるかもしれませんけれども、そういう注意喚起というのをした方がいいのではないかというのが、私の印象です。
○松本座長 いずれにしても、投薬後かなり短い時間で起こっているので、その辺をまた細かく入れること自体は悪いことでは。
○内山参考人 投薬後ということは、病気というものを見ていきますと極期のところなので、いちばん大切なのは、私たちの国は湿気が比較的あるので、インフルエンザのことに関してはヨーロッパなどと比べて非常に楽観視しているところがあったという事と思います。むしろ熱を出したときに、非常に注意をして見るべきだというのは、これはどうしても必要なことであって、薬を投与する投与しないにかかわらず、インフルエンザというものは、小児とか、あるいは若年者にとって非常に重篤な疾患であるという認識の上でやっていくことを喚起する方がずっと大切ではないかと私は思います。
○松本座長 そうですね。服薬しない人も起こっているのですね。ですから全体的に注意をする必要はあるわけなので、その点についての注意喚起はしてあるわけなのですね。
○吉村参考人 はい。ただ、藤田先生の論文の中では、投薬後というのが非常に焦点化されているわけですね。投薬後数時間というのは。だから、それは注意としてあってもいいのかなという。
○内山参考人 有意差はないです、その前の段階で。
○一瀬参考人 ちょっとよろしいですか。またずれてしまうかもしれないので申し訳ないのですが、大日先生のご発表で、今の吉村先生、それから水口先生のご質問と関連があると思うのです。例えば、一般人口の中で子どもは一定程度の頻度で夜驚症を起こすと。いきなり眠りから覚めておかしくなります。これがインフルエンザにかかると、熱が出たりとか、そういうことでその率がさらに増えると。ここまではいいわけです。その上に、薬が乗っかったときに、それをもっと増やすかどうか。それを今知りたいということで、ずっと続いているのだと思うのです。
 大日先生の論理というか、いろいろな薬で抗インフルエンザ薬のいくつかの薬でもやはり出ているから、特定の薬とその因果関係を考えることはできないと。どの薬も、タミフルもリレンザも、全部の薬が有罪であるとすると、共犯者がいるというだけで、そのインフルエンザの患者の上にそれを乗っけたのでさらに増えるとか、増えないとか、そこの論議にならないのではないかという気がするのです。タミフルが無罪であることを証明するために、リレンザでも起きましたと言っても、タミフル無罪説にならないというふうに思います。先ほど、水口先生が指摘された、前の調査では薬を飲んでからの時間とか、そういうのを問題にされたけれど、大日先生はそれをなさらなかったのはどうしてですかという趣旨にとったのですが、その辺、薬と、薬の服用後の問題ということに関しては、やはり報告だけから拾うということは困難ということでしょうか。
○大日参考人 まず、タミフルが無罪という主張をしているわけでは全然なくて、重度の異常行動の場合でもそうですし、あるいは飛び降り、突然の走り出しでもそうですけれども、割合的に報告件数として多いのは、抗インフルエンザウイルス薬、アセトアミノフェンも含めて「服用なし」というのがいちばん多いのです。次いで、タミフルとかという順番になるのです。服用なしも、相当数多い。これは抗インフルエンザ薬に起因した異常行動ではないので、やはりインフルエンザそのものに起因していると解釈しています。
 それと、いつもそういう議論になりますと、要するに、分母情報といいますか、例えばその年齢の方で何人タミフルを服用しているかということに関しては、なかなかしっかりした情報が得られていないというのがこの手法の限界だと思います。本当を言いますと、タミフルの服用者が何百万人いて、その中で何人に異常行動として出現したかというパーセンテージで示せればいちばんいいわけですが、その分母のところで、ああでもない、こうでもないということで、しっかりとした統計は取れていないというのが現状でございます。
 それと、報告時間の記載がないということなのですが、一応調査項目としては時間まで取っているのですが、ただ、なかなか記載がないということですね。一つは、やはり先ほど申しましたように、「薬剤不明」というところが今シーズンに関しては半分以上、約半分ぐらい現れるというところが関係するのだと思うのです。例えば、その異常行動で受診される場合と、服用されたときの情報が、なかなか取れていないのではないかと思っております。それが背景的なことかなとは思います。
 やはり横田先生の手法の前向き調査といいますか、こういうことを聞きますというあらかじめ定めたものとは、やはり聞き方が違ってくるのかなと思っています。日にちまではたいてい入っているのですが、時間までの記載は少ないというのが現状でございます。
○松本座長 ほかに御意見ございますか。
○保坂参考人 今の藤田先生のところで、6〜11歳で多く認められたというのは、各年齢ごと全部別々に出されていて、6歳、7歳、8歳、9歳、10歳、11歳が多かったということなのか。何か年齢階層を区切って、こういうことを言われたのかということが一つお聞きしたい点です。
 それから、一般に、小児は熱を出したときにこういう症状を起こすことが大変多いわけですが、それとの比較というか、一般の熱を出す疾患との比較ということもされないと、かなり軽いものまで入っているのではないかと思うのです。いわゆる飛び降りてしまうとか、そういう行動にまで至らない非常に軽い、うわごとを言うみたいなことまで含まれているとすると、どこまで範囲に入れているかということで、いろいろバイアスがかかってしまうように思います。
 私自身の受けとめ方としては、そういう小さい年齢の方で起きていることは、インフルエンザに限らずに起きているのではないかと。それに比べて、インフルエンザが大変多いかどうかというと、臨床的、日常的な中でやや多いように受けとめていますが、そういうことの比較もしていただかないと。ただこれだけ出されても、何とも判断できないという気がします。
○松本座長 藤田先生の論文に関しては、これを読んで解釈するしかないわけで、先生、この論文を根拠に言っているみたいなのですが、この内容を解釈するしかないかと思うのですけれども。
○保坂参考人 最初の質問ですが、年齢は6〜11歳という、大きな区分けで出されているのでしょうか。
○事務局 参考資料1-4の11ページが、譫妄についての多変量解析、それから8ページをご覧いただければと思います。年齢区分はここにありますように、0〜2歳とか、6〜8歳、9〜11歳という、そういう区切りでの解析のようでございます。
○吉村参考人 今の比較という話ですが、この8ページと11ページの表の年齢において、アセトアミノフェンとか、オセルタミビルとかがハザード比で1.00をかなり大きく超えていて、そして統計的に有意差があるというのが8ページの表と11ページの表に出ています。これは、先ほど言った標準的というか、そういうものを入れてないところに比べて差があるというデータなのです。タミフルというのは、インフルエンザ症状を抑える薬ですから、タミフルを飲んでいると、必然的にインフルエンザ起因の異常行動は減ると思っています。だから、もし仮に薬がエンハンスするとしたならば、それは直後だけだと、私は思っています。それ以外のときにはむしろインフルエンザ症状を抑えますから、異常行動も抑えるに決まっていると。だから一般的に言うと、タミフルというのはインフルエンザ起因の異常行動だって抑える力はあるのだろうと思っています。ただ、もし問題があるとしたならば、問題になるのは服薬直後だけだろうと私は思っています。
○松本座長 非常に難しい問題なのですけれど、ここで結論を出すのは難しいのではないかと思います。ということで、唯一この時点で言えることは、この文献はどう解釈するかになるかと思うのです。その場合に、現時点ではいろいろと統計処理上の問題、この著者自身も検証的なケース・コホート研究ではないと述べていること、それから後から譫妄の定義を加えているとか、そういういくつかの適切でないとする意見もあり、こういうことを考慮に入れますと、機構が言っていますように、現時点で、この報告によってタミフルと異常行動との因果関係が明確になったとはちょっと言えないのではないかと思うのです。この点に関してはいかがでしょうか。ここで結論を出すのはかなり難しいので、それくらいはよろしいのでしょうか。吉村先生、いかがですか。
○吉村参考人 だから、従来のままにしておいていいかと言われると、やはりちょっとだけ引っ掛かるのですね。
○内山参考人 いろいろな、この藤田先生の論文も含めて、個人的には機構の判断はすごく妥当だというふうに考えます。資料1-4に出ておりますような形で、特に大きな変更は今のところは必要ないということでいいのではないかと、私は思います。
○松本座長 吉村先生、現時点での機構の調査報告書でありますとか、抗インフルエンザウイルスの副作用状況報告、2010/2011シーズンの抗インフルエンザウイルス薬の副作用報告状況をみていますと、藤田先生の論文の解釈が一つ残ることは残りますが、全体的に見ますと、タミフルの服用と異常な行動及び突然死との因果関係を示唆する結果は得られておりませんね、これを除けば。もう一つは、一方現在の予防的な安全対策を変更する積極的な根拠もない。比較的良い状態で保たれていることから、いわゆるインフルエンザの罹患時の注意喚起を引き続き徹底することでいいのではないかとは思うのです。
 吉村先生、やはりそれに何かを追加するというのは、服用後十分注意しろということですか。いずれにしましても、今後ともに引き続き関連情報を収集することとして、新たな情報、報告が得られた場合には得られた報告、情報に基づき適切な評価を実施することは必要だということになるのですが、この点はよろしいのではないかと思うのですが、いかがでしょうか。
 ただ、藤田先生の解釈に関しては、祖父江先生がおっしゃるように、新たな手法で分析できるのであればもう一度やってもらう、分析する分には構わないですね、新たに治験をやるわけではなければ。いかがでしょうか。
○事務局 実施可能性を探ってみたいと思いますが、廣田先生の平成21年6月の調査会でも、かなり御議論があったとお聞きしております。この調査が行われた時期も含めて、なかなかデータの質をクリアすることは難しいと言われております。再解析をすることで、どういうことが言えるのかは、実施可能性については事務局として検討してみたいと思いますが、なかなか難しいかもしれないとは思っております。
○松本座長 ということは、事務局としては、現在の段階では、新たな予防的な安全対策として、現在の安全対策を変更する積極的な根拠はないということで、よろしいわけですか。
○事務局 内山先生からも御指摘がありましたように、今回、動物実験も含めて、いろいろな新しい文献の報告もございましたが、それで何かはっきりとしたことが言えるような状況でもないので、やはり、これから来る、今年のインフルエンザの流行期に向けて、インフルエンザにかかった場合、インフルエンザでなくてもそういうことが起こるという御指摘もございましたが、インフルエンザにかかった場合には、2日間は十分に保護者の方が子どもたちを見守っていただくことを徹底することが、いちばん重要なことだと考えております。
○松本座長 ほかに御意見ございますか。よろしいですか。ということになります。
 最後に申し上げたのですが、今後も引き続き関連情報を収集することとして、新たな報告が得られた場合には新たな情報に基づき、適切な評価を実施して、新たな対応をしていくということでよろしいでしょうか。ということにさせていただきます。どうもありがとうございました。
 これで本日の議論は終了いたしました。なお、本日の会議終了後に記者向けのブリーフィングを行う予定になっておりますので、座長に御一任くださいますようお願いいたします。
 最後に、何か事務局はありましたか。
○事務局 特にございません。先生方には、本会議におきまして貴重な御意見を賜りまして、本当にありがとうございました。なお、今回の検討会の配付資料等につきましては、厚生労働省のホームページ等に掲載する予定でございます。
○松本座長 それでは本日の会議はこれで終了といたします。活発な御議論、ありがとうございました。


(了)
<照会先>

医薬食品局安全対策課
(代表電話)03−5253−1111

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