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2011年11月16日 第206回中央社会保険医療協議会総会議事録

○日時

平成23年11月16日(水)11:26〜12:09


○場所

厚生労働省専用第18〜20会議室(17階)


○出席者

森田朗会長 印南一路委員 石津寿惠委員 牛丸聡委員 西村万里子委員
小林剛委員 白川修二委員 花井圭子委員 花井十伍委員 北村光一委員
田中伸一委員 伊藤文郎委員
安達秀樹委員 嘉山孝正委員 鈴木邦彦委員 西澤寛俊委員 万代恭嗣委員
堀憲郎委員 三浦洋嗣委員
北村善明専門委員 福井トシ子専門委員 佐藤田鶴子専門委員 
長瀬隆英薬価算定組織委員長
<事務局>
外口保険局長 唐澤審議官 鈴木医療課長 迫井医療課企画官
屋敷保険医療企画調査室長 吉田薬剤管理官 鳥山歯科医療管理官 他

○議事

○森田会長
 それでは、ただいまより第206回「中央社会保険医療協議会 総会」を開催いたします。
 先ほど薬剤管理官からの御説明がございましたような事情で、薬価専門部会を中断しての総会でございますが、総会を終わらせた後、薬価専門部会を再開いたします。
 まず、委員の出席状況について御報告いたします。本日は、関原委員、藤原専門委員が御欠席です。
 なお、保険局長、審議官は公務のため欠席されるという連絡を受けております。
 それでは、早速ですが、議事に入ります。
 まず、医薬品の薬価収載について、これを議題としたいと思います。
 本日は、薬価算定組織の長瀬委員長にお越しいただいております。長瀬委員長は、11時50分までということでございますので、少し急がせて恐縮でございますが、御説明をお願いいたします。

○長瀬委員長
 薬価算定組織の委員長の長瀬です。私から、今回検討いたしました新医薬品等の算定結果について報告いたします。
 資料中医協総−1をごらんください。今回報告いたします品目は、資料1ページの一覧表にありますとおり、9成分、10品目であります。
 それでは、算定内容について説明いたします。
 まず、1番、イムセラカプセル、ジレニアカプセルであります。資料の2ページを御覧ください。
 本剤は、多発性硬化症の再発予防及び身体的障害の進行抑制を効能・効果とする内用薬であります。
 資料の3ページをごらんください。
 本剤は、効能・効果などが類似する「インターフェロン ベータ−1a」を最類似薬とした類似薬効比較方式(I)による算定が妥当と判断しました。
 本剤は、自己反応性リンパ球のリンパ節からの移出を抑制し、中枢神経組織への浸潤を抑制するという新規の作用機序により、既存薬であるインターフェロンβ製剤無効例に対する有効性が海外二重盲検比較試験で示されたことから、臨床上有用な新規の作用機序を有すると認められました。
 また、比較薬である「インターフェロン ベータ−1a」を対照に海外二重盲検比較試験を実施し、再発率を有意に低下させることが示されたこと、2、既存薬は、すべて注射薬であるが、本剤は内服薬であるということで、患者の負担を軽減できることなどから、治療方法の改善が認められるため、有用性加算(I)の適用が認められると判断し、加算率A=40%を適用とすることが妥当と判断しました。
 また、本剤は、希少疾病用医薬品であり、比較薬は市場性加算を受けていないことから、市場性加算(I)の適用は認められると判断し、加算率A=10%を適用することが妥当と判断しました。
 資料の2ページに戻りまして、本剤の算定薬価は0.5mg1カプセル8,172円となりました。
 次に移ります。テラビック錠であります。資料の4ページをごらんください。
 本剤は、セログループ1のC型慢性肝炎における血中HCV RNA量が高値の未治療患者、また、インターフェロン製剤単独療法またはリバビリン併用療法で無効または再燃となった患者のウイルス血症の改善を効能・効果とする内用薬です。
 資料の5ページをごらんください。
 本剤は、効能・効果などが類似するリバビリンを最類似薬とした類似薬効比較方式(I)による算定が妥当と判断しました。
 本剤は、HCVウイルス増殖を直接抑制する新規作用機序を有し、既存の標準療法への上乗せ効果により、早期にHCV RNA量の急速が減少が認められていることなどから、臨床上有用な新規の作用機序を有すると認められ、また、本剤を含む3剤併用療法は、日本人に最も多い難治性のgenotype 1b型高ウイルス量C型慢性肝炎患者に対し、既存の標準療法に比し半年から1年程度短い治療期間で高い治療効果を発現し、国内ガイドラインにおいて、本剤上市後は、本剤を含む3剤併用療法が既存の標準治療に代わる治療法として推奨されていることから、治療方法の改善が客観的に示されていると認められました。
 したがって、有用性加算(I)の適用が認められると判断し、加算率A=40%を適用することが妥当と判断いたしました。
 資料4ページに戻りまして、比較薬であるリバビリンの実使用量クール薬価と、本剤と比較薬を併用する際の国内臨床試験における本剤及び比較薬とのクール薬価合わせを行い、本剤の算定薬価は250mg1錠、1,422.10円となりました。
 次に、ホストイン静注であります。資料の6ページをごらんください。
 本剤は、てんかん重積状態などを効能・効果とする注射薬です。
 資料7ページをごらんください。
 本剤は、フェニトインナトリウムのプロドラッグであり、薬理作用、化学構造、臨床的位置づけが類似するが、フェニトインナトリウムは、薬価収載後、48年を経過しており、算定上の新薬には該当しないことなどから、新薬算定最類似薬はなく、原価計算方式による算定が妥当と判断しました。
 また、営業利益率については、2歳から5歳未満の小児への適用を有している初めての薬剤であり、また、既存薬の問題点であった注射部位への刺激性の改善が期待できることから、平均的な営業利益率プラス10%とすることが妥当と判断しました。
 この当初算定案に対して、新薬収載希望者から平均的な営業利益率プラス20%とすることを希望する旨の不服意見が提出されました。
 この不服意見につきまして、2回目の算定組織において検討しましたが、不服意見における根拠は、いずれも加算要件に該当しないと判断し、当初算定案どおりとすることとしました。
 資料の6ページに戻りまして、本剤の算定薬価は750mg10mL1瓶6,299円となりました。
 次に、プロイメンド点滴静注用であります。資料の8ページをごらんください。
 本剤は、抗悪性腫瘍剤、シスプラチンなど、投与に伴う消化器症状、悪心・嘔吐を効能・効果とする注射薬であります。
 資料の9ページをごらんください。
 本剤は、効能・効果、薬理作用などが類似するアプレピタントを最類似薬とした類似薬効比較方式(I)による算定が妥当と判断しました。
 また、補正加算については、いずれの要件にも該当しないと判断しました。
 資料8ページに戻りまして、本剤の算定薬価は、150mg1瓶14,919円となりました。
 次は、テリボン皮下注用でございます。資料の10ページをごらんください。
 本剤は、骨折の危険性の高い骨粗鬆症を効能・効果とする注射薬です。
 資料の11ページをごらんください。
 本剤は、効能・効果、薬理作用などが類似するテリパラチド(遺伝子組換え)を最類似薬とした類似薬効比較方式(I)による算定が妥当と判断しました。
 また、補正加算については、いずれの要件にも該当しないと判断しました。
 資料10ページに戻りまして、本剤の算定薬価は、56.5μg1瓶、12,971円となりました。
 なお、本剤は、同一成分の既収載品がある新薬に該当するため、既収載品との間で、含量単位薬価比がどのようになるか資料に記載してあります。
 次に、イラリス皮下注用であります。資料の12ページをごらんください。
 本剤は、家族性寒冷自己炎症症候群などのクリオピリン関連周期性症候群を効能・効果とする注射薬であります。
 資料の13ページをごらんください。
 本剤の効能・効果の疾患には、これまで有効な治療法がないなど、新薬算定最類似薬はなく、原価計算方式による算定が妥当と判断しました。
 また、営業利益率については、クリオピリン関連周期性症候群に対する十分に有効な治療法がない現状において、日本人全19症例を対象に国内臨床試験を実施し、一定の有用性を有することが認められたことなどから、平均的な営業利益率にプラス30%とすることが妥当と判断しました。
 資料12ページに戻りまして、本剤の算定薬価は、150mg1瓶、1435,880円となりました。
 次に、フェソロデックス筋注であります。資料の14ページをごらんください。
 本剤は、閉経後乳がんを効能・効果とする注射薬です。
 資料15ページをごらんください。
 本剤は、既存の抗エストロゲン剤とは、臨床的位置づけ、薬理作用及び投与形態が異なるなど、総合的に新薬算定最類似薬はなく、原価計算方式による算定が妥当と判断しました。
 既存薬と異なる作用機序を有する本剤は、既存薬に抵抗性を示した患者に対する二次内分泌療法として推奨されており、内分泌療法のさらなる継続が可能となる点が評価できることから、平均的な営業利益率にプラス10%とすることが妥当と判断しました。
 資料の14ページに戻りまして、本剤の算定薬価は、250mg5mL1筒、50,313円となりました。
 次に、ムコスタ点眼液であります。資料の16ページをごらんください。
 本剤は、ドライアイを効能・効果とする外用薬です。
 資料17ページをごらんください。
 本剤は、効能・効果などが類似するヒアルロン酸ナトリウムを最類似薬とした類似薬効比較方式(I)による算定が妥当と判断しました。
 当初、算定案に対して、新薬収載希望者からヒアルロン酸ナトリウムに対して、本剤は角膜障害及び結膜障害を有意に改善したこと。また、自覚症状の改善において、本剤は、ヒアルロン酸よりも高い有用性を示したことから、有用性加算(II)、A=15%の適用を希望する旨の不服意見が提出されました。
 不服意見を踏まえて、再度検討を行った結果、比較薬であるヒアルロン酸ナトリウムに対して結膜障害の改善が認められているといった有効性を評価しまして、有用性加算(II)、加算率A=5%とすることが妥当と判断しました。
 資料16ページに戻りまして、本剤の算定薬価は2%0.35mL1本、27.10円となりました。
 最後にタコシール組織接着用シートであります。資料の18ページをごらんください。
 本剤は、肝臓外科、肺外科、心臓血管外科、産婦人科及び泌尿器外科領域における手術時の組織の接着・閉鎖を効能・効果とする外用薬です。
 本剤は、既存の類似製品であるタココンブ組織接着用シートからウシ由来成分が除去されております。
 資料の19ページをごらんください。
 本剤は、類似の既収載品であるタココンブ組織接着用シートを最類似薬とした類似薬効比較方式(I)による算定が妥当と判断しました。
 また、補正加算については、いずれの要求にも該当しないと判断しました。
 したがいまして、資料の18ページに戻りまして、本剤に算定薬価は、9.5cm×4.8cm1枚、60,091.80円などとなりました。
 以上で、私からの報告を終わります。
 
○森田会長
 ありがとうございました。ただいまの説明につきまして、補足、事務局ございますか。

○吉田薬剤管理官
 特にございません。

○森田会長
 それでは、ただいまの説明につきまして、御意見、御質問等ございましたら、どうぞ。
 嘉山委員、どうぞ。

○嘉山委員
 まれな疾患ということで、12ページのこういうお薬を開拓されたということは、本当に敬意を、私も脳腫瘍というのは、非常にまれながんなので、なかなか製薬会社は新しい薬を開拓するという提案をしても乗ってくれないので、30人でこういう薬を開拓して、保険収載するということを分科会では認めたようなんですけれども、ここに書いてある国内臨床試験の中身を参考のために教えていただければと思うんです。我々もすごくまれな疾患の患者さんを抱えていて、その人にどういうふうにしたら、こういうふうに承認までたどりつくのかというのは非常に興味があります。
 あと、海外のような、特に米国でこういうふうな希少疾患のお薬を開拓するというのは、キャピタリズムのアメリカで、ということは海外では多い患者さんなのかということも併せて、ちょっと教えていただけませんか。

○森田会長
 関連して、ほかにございますか。
 それでは、安達委員、どうぞ。

○安達委員
 数という点では、同じことかと思うんですけれども、10ページの製品について、市場拡大再算定の議論とも関係するので、以前からお伺いしていることでございます。
 当初の使用予定患者数が2万5,000人となっているんですね。対象が極めてあいまいで、骨折の危険性の高い骨粗鬆症ということになっている。これは、臨床の現場からすると2万5,000人で本当に済むのかなという印象がするんですけれども、この基本的にはメーカー申請に基づいた2.5万人という対象者数の予測に対して、従来から市場拡大再算定との関連でお伺いをしている薬剤管理官のお答えは、薬価専門組織でも、対象人数について妥当かどうかということは検証しているというお答えでした。
 適応症が余りはっきり限定されていなくて、2.5万人というこの数値は妥当なのかどうか、どういう検証をされた結果、これで認められているのかということをお伺いしたいと思います。

○森田会長
 それでは、お答えいただきたいと思います。最初に、嘉山委員のどういう臨床試験をしたかということですが、どうぞ。

○吉田薬剤管理官
 イラリスにつきましての臨床試験でございます。ここにございますように、国内で19例、具体的にマックル・ウェルズ症候群とか、新生児期発症多臓器系炎症性疾患の患者19例、この中には、小児11例も含むようでございますが、そういった患者さんには、比較試験はなかなか難しゅうございますので、実際に使って、その効果を確認したという試験内容になってございます。
 具体的には、48週まで使っているようでございますが、その結果、24週において19例中18例あるいは48週で19例中19、100%一応寛解したと、そういうような成績が得られているという状況でございます。
 もう一点の、テリボン皮下注についての投与患者数でございますけれども、これにつきましては、骨粗鬆症の患者さんの年間患者数、これから、今回の場合は、骨折の危険性の高い骨粗鬆症患者ということでございますので、ガイドラインなどで、低骨密度、既存骨折等々で、その対象患者が全体の何割になるかという話とか、あるいは既存薬との比較で、何割になるかということで類推をしているということでございまして、そういった形で最終的に、この2.5万になっているということでございます。

○森田会長
 嘉山委員、どうぞ。

○嘉山委員
 安達先生もおっしゃったんですけれども、今、私がいいたいのは、要するにどのレベルで認めてくれるレベルを設定しているのかということなんです。
 つまり、現在の要するに治験、臨床試験にしても、世界的なお薬を、効果があるというので、やはり普通はランダマイズド・クリニカル・トライアル、つまり無作為試験をやって、それで比較して比べるんですね。19例では無理なことはわかるんですけれども、少なくとも国民が、こんなに効いたんなら、やはり保険に入れようということを具体的に教えていただきたい。今のでは、ただやって寛解、寛解というのは、何でもちょっと楽になったでも寛解ですから、そうじゃなくて、もうちょっと医学ですから、サイエンスですから、具体性を持って、この19例の国内臨床試験の結果を説明しない限り、国民は納得しないと思うんです。私は、この薬がだめだといっているわけではないです。誤解しないでほしいんですが、どのレベルで分科会は承認されているのかということを検証したいんです。

○森田会長
 薬剤管理官、お願いします。

○吉田薬剤管理官
 薬剤管理官でございます。まずは、比較臨床試験は、こういう疾患でございますので、なかなか難しいという前提でございますが、その中でマーカーといたしましては、炎症マーカー、CRPとか、あるいはAタンパクの低下というものも評価項目に入れながら、最終的に医師における判断で寛解したかどうかということで評価しているということでございます。
 今、添付文書を見ながら申し上げておりますが、その範囲ではそういった形になっているということでございます。
 そういうことで、基本的には、委員御指摘のように、比較臨床試験が望ましいわけではございますが、こういう本当にまれな疾患の場合には、今回のようにいわゆる比較試験ではない形の臨床効果でも認められるという扱いになっております。

○森田会長
 ちょっと最初に確認させていただきますが、長瀬委員長は、お時間が余りないということで、あと、実際3分ぐらいしかないんですけれども。

○嘉山委員
 わかりました。では、次回、もう少し詳しい御回答をください。

○森田会長
 それで、確認としては、嘉山委員は、このお薬を承認することについては、御異存はないわけですね。

○嘉山委員
 いや、先生、中医協で決定するんですから、それはちょっとやめてほしいんです。なぜかというと、納得していませんから、それだと、全部分科会が全部決定していることになりますよ。

○森田会長
 わかりました。では、これは御自身が納得しているわけではないということですね。
 鈴木委員、どうぞ。

○鈴木委員
 今のイラリス錠ですね、これは、一定の有用性ということで寛解ということなんですが、これは症状が取れるということですから、対症療法みたいなものだと思うんです。この病気自体は極めてまれな病気と思われますけれども、以前、月300万という薬が出たときに、あれは飲まなければ死亡するけれども、飲んでいれば、一生服用する必要があるけれども、社会生活も営めるということで、明らかに改善するという薬がありましたね。あれは患者さん400人というぐらいで、年間3,600万、医療費がかかるといっても、それだけの価値があるということで、支払い側の方も薬価を少し下げる努力をしてくださいということくらいで認めていただいて、私は日本の医療制度のいいところをそのとき実感したんですが、この薬の場合は、症状が取れるということと、生命的な予後というか、全般的な改善についてはどのような効果があるのかについてもちょっと教えていただけますでしょうか。

○森田会長
 これは、薬剤管理官、長瀬委員長の方からお答えいただけますか。

○嘉山委員
 先生、ちょっと申し訳ないんですけれども、今、私がいったように、鈴木先生はダブって質問したんですけれども、持っていないので、今いったことは、エンドポイントも何もいっていないんです。ですから、もう少し資料を持ってこないと、これ以上、無理だと思います。

○森田会長
 そういうことですか、ただいまお答えは難しいということですか。

○吉田薬剤管理官
 今、手元にある資料だけで申し上げますと、有効性の評価項目としては、先ほど申しましたような炎症マーカーの推移、それから例えば関節が腫れるような関節の変化、そういったようなものがどうなったのかということで評価をしているということでございます。
 いずれにしましても、詳細は、また、後ほどお示しすることは可能かと思います。

○森田会長
 ちょっと、今のお答えがよくわからないんですけれども、この件、もう長瀬委員長は、お時間ございませんね。しばらく大丈夫ですか。

○長瀬委員長
 この場で決めていかないと非常に困りますので、私は。

○森田会長
 わかりました。ただ、今の点につきまして、資料等はございますか。
 薬剤管理官、どうぞ。

○吉田薬剤管理官
 もう少し補足させていただきますが、例えば血清学的な寛解という意味で申し上げれば、CRPが1ミリ未満になったかどうか、あるいはSAが10マイクロ未満になったかどうかということで、その評価をしているということでございます。

○嘉山委員
 わかりました。薬剤専門官は、薬剤専門官らしくないんですけれども、今のエンドポイントは、今、鈴木先生がいったように、まず、生命が延びるかどうかなんです、エンドポイント、我々が薬を認めるときにはね。
 もう一つは、機能的によくなったかどうか、この2つなんですよ。例えば貧血がちょっとよくなったとか、そういう問題ではないんです。それはマーカーといって、セカンドエンドポイントなんです。
 ですから、お薬を認めるのにセカンドエンドポイントぐらいでも認めていいのかということを、分科会に対して注文しているんですよ。根本的なことがおわかりになっていないようなんですけれども、寛解というのは、何でも寛解するんです。お水を飲んでも寛解するんですよ、データが変わりますから、ただし、エンドポイントとしては、生命予後が長くなったか、あるいは膝の痛みがなくなったとか、何パーセントだとか、そういうことをいってほしいのに、血中の成分だけいっているから、それでは患者さんの本当の満足度も上がっていないというような心配があったのでお聞きしたんですよ。

○森田会長
 薬剤管理官、どうぞ。

○吉田薬剤管理官
 お答えになっているかあれでございますけれども、実際の評価をするときには、痛みが一旦取れたものが再燃したかどうかということも評価しますし、あと、対症療法的に、例えばステロイドとか、そういうのを使っておりますけれども、その量が減ったかどうかということも見ているということも、その評価項目の中には入ってございます。あるいは皮膚の疾患の評価ということで実際的な総合評価、皮膚の状態がどうなったかということでの評価も行っているということでございます。
 なかなか予後が非常に悪い疾患でございますので、完全に治るというのは難しいと思いますけれども、その炎症あるいは症状を取る、それが再燃しないということで薬としての評価がなされた上で承認になっているものと理解しております。

○森田会長
 ちょっと、今の事務局のお答えで、嘉山委員の質問に対する回答になっていますか。

○嘉山委員
 私は、治験の責任者をたくさんやっていますので、どっちが有効性があったかというのは、今の管理官のお答えでは、全く有効があったとは認められないお答えなので、ちょっと国民に対してこれを認めていいのかどうかというのは、私は問題だと思います。

○森田会長
 長瀬委員長、どうぞ。

○長瀬委員長
 この薬物が上がってきたということは、PMDAで当然厳正な審査を受けた上で上がってきたと思います。
 この薬剤については、非常にマイナー疾患で、私も実際に見たこともありませんし、はっきりいって聞いたこともないようなまれな疾患ですね。
 実際この薬価で、米英、独仏ですか、いずれの国でもほぼ同価格で既に販売されている。そういう意味でいうと、日本だけまた公的な保険という点では使われていないというものですね。実際、今の4か国では、実は公的な保険等の適用になっていると。米国の場合ですと、入っている保険の内容ですけれども、いずれも保険の対象となっている薬物であるということで、この薬物が日本で遅れているということですので、やはりこれは中医協で認証していただきたいと、私は強く思います。

○嘉山委員
 趣旨はよくわかるんですが、もし、そうであれば説明を十分に、これだけの特殊なものであれば、それなりにみんなが納得するような説明を用意するのは、事務局の仕事だと思いますので、そういうのはよくわからないんだけれども、米国が認めているから認めてくれでは、なかなかこの中医協として、最終的な判断をここでするわけですから、それではなかなか認められないと思います。ただ、次回からもう少し丁寧な説明をしないと、余りにも科学的じゃなさ過ぎるんですよ。

○森田会長
 これは、ある意味で、かなり重要な問題です。薬事承認を受けたものについて保険収載をするかどうかということであり、再度ここで議論するかどうかということに関わりますので、簡単に結論が出る話ではないと思います。
 安達委員、どうぞ。

○安達委員
 10ページの分についても、ちょっと確認をさせていただきたいんですが、管理官のお話だと、骨折の危険性の高いということについて、骨密度や骨塩定量等々のデータを参考にして、あるレベル以上のものが2万5,000人くらいいるからそうなんだとおっしゃったのかどうかということが1点です。
 もう一つは、2万5,000人と想定するからには、適応症について骨折の危険性が高いということについて、骨密度や骨塩定量等々のデータ条件を付加されるのかどうか、この2つをもう一度お答えいただけませんでしょうか。

○森田会長
 薬剤管理官。

○吉田薬剤管理官
 まず、骨折の危険性の高いということについては、今の低骨密度あるいは既存骨折、加齢あるいは大腿骨、頚部骨折の家族歴等の危険因子を有する患者を対象とすると、そういうような扱いになるということで、既存のフォルテオ皮下注というのがございまして、基本的には、それと同じ対象患者ということを想定しております。
 したがいまして、先ほどの推定患者数の推定におきましても、既存薬との関係も含めて、対象疾患を絞った上で、かつ既存薬があるという上で、投与患者数を最終的に推定してきていると、そういうことでございます。

○安達委員
 済みません、どうも管理官との応答は1回でいつも済まないで困るんですけれども、私がお聞きしているのは、端的にいえば、ある程度の骨塩定量あるいはある骨密度データ、それ以下のものを骨折の危険性の高い骨粗鬆症だと規定して、これは学会基準にあると思いますが、そのデータを持っていて、それに該当する日本人が2万5,000人ぐらいだと、そういう意味でこれを2万5,000人でいいとされたのですかと、そういうことなんですけれども。

○森田会長
 薬剤管理官、どうぞ。

○吉田薬剤管理官
 そういう患者さんの中で、さらに類似薬との投与割合をもって、本剤の対象患者さん推定しているということでございます。
 ですから、データといいますか、疫学的なデータという形ではないと思います。ガイドラインとか。

○安達委員
 わかりました。嘉山先生と同じような意見になります。これは、あとは見なければしようがないんですね。ですけれども、仮に対象者が2倍になっただけで、150億円以上の売上増になるわけで、たちまち再算定対象品目に該当するわけでありますから、そういう点で、最初の対象者が大事だということは、前から申し上げていることなので、再算定にならないことを願っておりますというしかないですけれども。

○嘉山委員
 一言だけ。

○森田会長
 どうぞ。

○嘉山委員
 今の分科会長も米国で認められているので、日本でも認めるというお話をされるのであれば、そういう論理展開であるならば、ドラッグ・ラグなんてなくなってしまうんですよ、そうやって今まで分科会で、そういう基準でおやりになっていたのなら、私はドラッグ・ラグのことで、こんなに発言をしなくても済むんですが、その辺のコンセプトをきちんと、常にぶれないでやっていただきたいとお願いしたいと思います。

○森田会長
 重要なことだと思います。白川委員、どうぞ。

○白川委員
 クリオピリン関連周期性症候群というのは、私ももちろん初耳で、一昨日、薬剤管理官にどんな病気ですかと聞いたんですけれども、嘉山先生等の御発言は、国民にわかりやすく、この効能というのを説明する必要があるんではないかと、科学者としてのお立場もそうでしょうけれども、そういう御主張で、私も全く同感でございます。
 要は、知りたいのは、私どもの観点からいうと、この薬を使うと痛みは取れるんですか、あるいは病気、多分進行性だと思うんですけれども、その進行は止まるんですか、遅くなるんですか、そういったことを具体的にいっていただいた方が、国民目線からいうとわかりやすいと。
 それ以外の薬剤については、大体想像がつくんですが、こういう特殊なものにつきましては、ぜひともそういう形での御説明を加えていただきたいということをお願いしたいと思います。

○森田会長
 それは、今ということではなくてですね。

○白川委員
 はい。

○森田会長
 いずれにいたしましても、この件については疑義が出ておりますので、本日のところは、これについては承認するということは、避けてよろしいでしょうか。
 残りのお薬について、どうぞ、長瀬委員長。

○長瀬委員長
 このイラリスについて承認していただけないということでしょうか。

○森田会長
 いえ、保留ですので、さらにデータを出していただいてから決定するということになろうかと思いますけれども。

○西澤委員
 今、議論では、基本的には、これを承認しない方向ではなくて、承認はしたいけれども、もう少しきっちり説明を受けたいというだけですので、一番近い直近の総会でもって、ここだけを、今、嘉山先生がいった薬剤だけを、もう一度議題に挙げてはいかがでしょうか。そんなに時間がかからないと思いますが。

○森田会長
 よろしいですか。薬剤管理官。

○吉田薬剤管理官
 時間的なことを申し上げると、かなり厳しい状況ではございますが、今度の18日にまた総会がございますので、そのときに少し完全なものをお出しすると。

○森田会長
 今、おっしゃったことがよくわからなかったんですが。

○吉田薬剤管理官
 どういった形かあれですけれども、次の総会、18日にございますので、そこで、このものについて御説明するということは可能かと思います。

○森田会長
 要するに、もう少しきちんとしたデータが必要であるという御意見だと思いますので、それがそろうならば、明後日も予定されていると思いますので、そのときにでも可能かどうかということですね。よろしいですか。

○吉田薬剤管理官
 時間的にはぎりぎり、ですけれども、そういう形で対応させていただきたいと思います。

○森田会長
 わかりました。それでは、ほかの件については、どうでしょうか。安達委員の御指摘があったところ、これは、御了解されたんでしょうか。

○安達委員
 使用予測量の話というのは、これだけに特化した話ではないですね。ですから、その議論をずっとしてきているので、現実、本当に2万5,000人で済むかというと大変疑問だと思っておりますが、この件については、その後の経緯を見るしかしようがないので、今、議論されていたほかの薬剤の話とは、ちょっと色彩の違う話ですから、それはそれで結構かと思います。

○森田会長
 わかりました。どうぞ。

○花井十伍委員
 今の件、皆さん委員の先生方のおっしゃるとおりだと思うんですけれども、ちょっと寛解がどうのというのがあったんですが、まさかこれは死命を制する医薬品ということではないんでしょうね。だとすると、やはりここで遅らすということが、30人の中の1人とか、そういうことでもちょっと責任を感じるので、これは、これで生命予後が大きく変わるということではないということかどうかは確認していただきたいなと。
 もし、これが早く手に入ることによって、もしかしたら、ぎりぎり、昔、私らはHIV治療薬がそうだったんですけれども、その1日、2日で助かるという状況がもしあるとすれば、ちょっとそれは薬剤管理官も説明を今日中に用意してもらってやるとかね、それは1日、2日であっても、そういうことはやはり気になるので、これはどうなんですかね、単純に予後として、その辺のところは、ちょっと教えてもらえますか。

○森田会長
 どなたか御専門の方、嘉山委員、どうぞ。

○嘉山委員
 これは、ダブルブラインドはやっていないので、生命予後には関係しないと思います。生命予後の延長には、この薬は関係しませんね。ただ、寛解ということは、何か症状が取れるというようなこと、でも、一切症状のことをいっていないので、それを聞いているだけなんです。これは、だめだといっているわけではなくて、こんな30例では、生命予後まで延びたとか、延びないという判定はできませんので。

○花井十伍委員
 もちろん、薬事のいわゆる有効性という意味では困難なのはわかるんですけれども、ウルトラオーファンの領域なので、例えばこの薬、現場の感覚ですね、現場の専門医の感覚として、この薬があったら助けられたのにというようなことが起こらないでしょうねと、そういうことを聞いているんです。

○森田会長
 長瀬委員長、どうぞ。

○長瀬委員長
 基本的には、皮疹あるいは炎症の寛解ということですから、症状の改善ということに役立つと私たちは認識しておりますけれども、生命予後については、それはわかりません。私たちも今回は、かなりスピードアップしてここまでもってきたつもりであります。残念ながら、ここでこの薬物が少し遅れるということは、私としては非常に遺憾であるということです。後ほど御説明があるかと思いますけれども、やはりPMDAにおける審査というものは、それなりに私たちは信じてやってきているわけでありまして、そういう意味でいうと、この薬物の認証が遅れるということは、私たちは遺憾であるということはお伝えしたいと思います。
 非常に申し訳ないんですが、ちょっと時間ですので、ここで退席させていただきます。

○森田会長
 どうもありがとうございました。
 それでは、今、対象になっているイラリス皮下注用ですが、これを除くお薬については、それでは、承認してもよろしいでしょうか。

(「異議なし」と声あり)

○森田会長
 イラリス皮下注用につきましては、保留ということで、速やかに必要な資料をそろえていただいて審査することにいたします。

○吉田薬剤管理官
 18日の次の総会で御説明させていただき、最終的な処理ができると思いますので、そのようにさせていただきたいと思います。

○森田会長
 ありがとうございました。最後に長瀬委員長がお話しになりましたけれども、薬事承認を受けたお薬について、保険収載するかどうかについてもう一度審議するということについては、前から幾つかの論点が出されておりましたけれども、これをどうするかということにつきましては、重要な問題と思います。今は時間的な問題もございますので、それについては私の方で考えさせていただきたいと思います。
 それでは、次の議題といたしまして「DPCにおける高額な新規の医薬品等への対応について」を議題としたいと思います。事務局より、資料が提出されておりますので、報告をお願いします。

○迫井医療課企画官
 医療課企画官でございます。先ほどの御議論を踏まえたという形になっておりますので、総−2の「DPCにおける高額な新規の医薬品等への対応について」ですが、今、御議論いただいた内容は、基本的には前提としての整理になります。これは、通常行っております高額医薬品の出来高への除外の御承認でございますが、総−2に従いまして、先ほどの新薬の中の6薬剤候補として掲げてございます。ですから、取扱いは、基本的には新薬の承認を前提としておりますので、これは、そういう意味では、従来余りなかったかもしれませんが、この1番から6番までについて、薬価の収載の承認が得られたという前提でこういう取扱いにさせていただきたいと、こういう趣旨でございます。
 したがいまして、具体的に申し上げますと、今日の時点ですと、総−2の6番の薬剤については、先ほどの取扱いに連動いたしますが、それ以外については、御承認をいただきたいのは1点と、それから、もし、18日の議論で、同じような内容で収載されるのであれば、基本的に連動して承認をお願いしたい。つまり、連動して出来高の取扱いにさせていただきたいと、そういう趣旨で御審議をお願いしたいと思っております。
 事務局からは、以上でございます。

○森田会長
 ありがとうございました。これにつきまして、いかがでしょうか。よろしいですか。
 それでは、御質問がないようですので、本件につきましては、中医協として承認するということでよろしいでしょうか。

(「はい」と声あり)

○森田会長
 ありがとうございました。総会で予定されている議題は、以上でございますが、ほかにございますか。
 それでは、次回の日程につきまして事務局からお願いいたします。先ほどいってしまいましたが。

○鈴木医療課長
 先ほどもございましたが、次回は、今週金曜日、11月18日にお願いしたいと思っております。議事等は、また、御相談申し上げます。

○森田会長
 それでは、本日の総会は、これにて閉会といたします。
 どうもありがとうございました。


(了)
<照会先>

厚生労働省保険局医療課企画法令第1係

代表: 03−5253−1111(内線3288)

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