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2011年11月24日 第49回社会保障審議会医療保険部会議事録

○日時

平成23年11月24日(木)15:58〜18:21


○場所

全国都市会館大ホール


○議題

1.平成24年度診療報酬改定の基本方針(案)について
2.市町村国保の財政基盤の安定化・強化・広域化について
(国民健康保険制度の基盤強化に関する国と地方の協議における検討状況の報告)
3.国保組合の国庫補助の見直しについて
4.高齢者医療制度の見直しについて
5.協会けんぽの財政健全化の取組について

○議事

○遠藤部会長 定刻まで少し時間がございますけれども、委員の皆様、既に御着席ですので、ただいまより第49回「社会保障審議会医療保険部会」を開催したいと思います。本日は、お忙しい中、ありがとうございました。
 まず、本日の委員の出欠状況でございますが、本日は、岩本委員、大谷委員、岡崎委員、川尻委員、福田委員より御欠席の連絡をいただいております。
 続きまして、欠席委員の代わりに出席される方について、お諮りしたいと思います。
 大谷委員の代理として黒川参考人。
 岡崎委員の代理として舛田参考人。
 福田委員の代理として名越参考人の御出席につきまして、御承認いただければと思います。よろしゅうございますでしょうか。
(「はい」と声あり)
○遠藤部会長 ありがとうございます。それでは、議事に入らせていただきます。
 最初は「平成24年度診療報酬改定の基本方針(案)について」を議題といたします。
 これまで基本方針に盛り込むべき論点につきまして、御議論をいただいたわけでありますけれども、本日は、これまでの議論を踏まえた基本方針のとりまとめの案を提出していただいております。
 本日の議論にもよりますけれども、そろそろ予算編成の本格化する時期を迎えるということもありますので、でき得れば、部会としてのおおむねのとりまとめをしたいと考えております。
 それでは、事務局より、説明をお願いしたいと思います。医療課長、お願いします。
○鈴木課長 医療課長でございます。私の方から資料1、資料2、資料3について御説明をいたします。
 基本的には、資料1で御説明をいたします。資料2は、前回でもお示しをいたしましたけれども、平成18年度以降に社会保障審議会の医療保険部会、医療部会で基本方針をお定めいただいて、それに基づいて、中央社会保険医療協議会で診療報酬を改定するということになっておりますが、4つの視点、それから、上側が1つないし2つの重点課題というものについて何があったかという過去の整理表でございます。
 資料3は、前回までの社会保障審議会の医療保険部会、それから医療部会の御議論の要旨でございますので、必要に応じて御参照いただければと思います。
 それでは、資料1にお戻りいただきまして、御説明をさせていただきます。
 まず、全体的な構造だけ先にざっと御説明いたしますと、1ページ目のところで基本認識を書いてございます。
 それから、重点課題として何を取り上げるか、改定の視点として、何を取り上げるかというのが2ページ目までに書いてございます。
 その重点課題、それから改定の視点の中で具体的に何をというところを3、4ページから5ページの頭まで書いてございまして、最後の5ページのところで将来を見据えた課題という整理になっておりますので、御了解願いたいと思います。
 それでは、冒頭から説明をさせていただきたいと思います。お時間の関係がありますので、要点に限って説明をさせていただきます。
 1ページ目の1の基本認識のところをごらんいただきます。
 まず、1つ目のポツのところは、持続可能な医療保険制度を堅持する、効率的かつ効果的な医療資源の配分を目指すというところを第1に挙げてございます。
 2つ目の○のところは、社会保障と税の一体改革成案が6月にできましたので、これに沿って、病院・病床機能の分化・強化と連携、在宅医療の充実、重点化、効率化等を着実に実施していく。そして、2025年のイメージを見据えつつ、計画的な対応を段階的に実施するということで、今回の改定をあるべき医療の実現に向けて、第一歩とするという位置づけでございます。
 3つ目は、今回の改定というのは、介護報酬との同時改定でございますので、地域包括ケアシステムの構築を推進すること、医療と介護を切れ目なく提供するとともに、その役割分担と連携をこれまで以上に進めるということでございます。
 4つ目、これは医療関係、行政、保険者の努力というのはもちろんですけれども、患者や国民の方にも適切な受診を始めとした意識を持っていただいて、それぞれの立場で取組みを進めることが大事だということでございます。
 最後は、中長期的な視点も含めて、医療計画や医療法、それから補助金といった医療提供体制、こういう議論と組んだ形であらゆる手段を総合的に用いることが必要だということになっております。
 2つ目でございます。重点課題として、前回の改定は2つございましたけれども、今回はいくつ挙げるべきか、ということで次のページをおめくりいただきますと、2つ挙げさせていただいてはどうだろうということでございます。
 1つ目、救急、産科、小児、外科等の急性期医療を適切に提供していくという観点から、病院勤務医等の負担の大きな医療従事者の負担軽減ということを重点課題とするべきだと。
 もう一つ、先ほどもございましたが、今回は介護との同時改定でございますので、医療と介護の役割分担の明確化と、地域における連携体制の強化の推進、そして地域医療生活を支える在宅医療の充実、この2つを重点課題とさせていただいてはどうだろうということでございます。
 次の3の改定の視点です。これは、18年改定から3回、ほぼ4つの点、大きくは変わっておりません。今までの御議論でも、この大きな4つの点というのは、進めるべきではないかということでございましたので、ここで黒字で書いてございますけれども、1つ目が、充実が求められる分野を適切に評価していく視点。
 2つ目が、患者等から見てわかりやすく納得でき、安心・安全で生活の質にも配慮した医療を実現する視点。
 3つ目は、医療機能の分化と連携等を通じて、質が高く効率的な医療を実現する視点。
 最後の4つ目が、効率化余地があると思われる領域を適正化する視点。この4つではいかがかということでございます。
 それでは、2つの重点課題、それから4つの視点について、それぞれ具体的にはどのようなことをということを書いてございますのが、3ページ以下でございます。
 まず、2つの重点課題、1の(1)のところでございますけれども、病院勤務等の負担の大きな医療従事者の負担軽減についてです。
 特に、2つ目をごらんいただきますと、勤務体制の改善等の取組み、外来の機能分化の推進、病棟薬剤師や歯科等を含むチーム医療の推進、こういうことなどを中心に適切な評価を検討すべきであるということでございます。
 2つ目、医療と介護の役割分担の明確化と地域における連携体制の強化の推進及び地域生活を支える在宅医療等の充実というところに具体的に何がということでございますが、特に、これも2つ目の○をごらんいただきます。
 在宅医療を担う医療機関の役割分担や連携の推進。そして、看取りに至るまでの医療の充実。早期の在宅療養への移行や地域生活への復帰への取組み。それから、療養の質向上に向けた在宅歯科、在宅薬剤管理の充実。退院直後の医療ニーズの高い者への重点化を含んだ訪問看護の充実。そして、維持期のリハビリテーション等というものを例示として挙げてございます。
 次に、2の4つの視点、4つございましたけれども、まず、その1の充実が認められる分野を適切に評価していく視点ということですが、これも2つ目の○をごらんいただきますと、緩和ケアを含むがん医療の充実、生活習慣病対策の推進、身体疾患を合併するような精神疾患緊急患者への対応を含む精神疾患に対する医療の充実。次は、早期に診断する、それから重度の周辺症状への適切な対応といった認知症対策、さらには感染症対策、リハビリテーションの充実。そして、生活の質に配慮した歯科医療の推進などということが、1つ目の充実を認められる分野ではないかということでございます。
 また、次の4ページになりますけれども、手術等の医療技術の適切な評価。更には医薬品、医療材料におけるイノベーションの適切な評価というものがあるのではないかということでございます。
 2つ目の(2)患者等から見てわかりやすく納得でき、安心・安全で生活の質にも配慮した医療を実現する視点。これも2つ目をごらんいただきますと、特に医療安全対策の推進、退院支援の充実等相談支援体制の適切な評価、明細書無料発行の促進、さらには診療報酬点数表における用語。技術の平易化、簡素化などということでございます。
 3つ目の(3)医療機能の分化と連携を通じて質が高く効率的な医療を実現する視点でございますけれども、これは、急性期や亜急性期、慢性期等の病院機能に合わせた効率的な入院医療の提供、そして慢性期入院医療の適正な評価、さらには入院医療の提供が困難な地域に配慮した医療提供体制の評価、そして診療所の機能に着目した評価、それから医療機関間の連携に対する評価等が挙げられるのではないかと思います。
 4つ目、効率化があると思われる領域を適正化する視点ということでございます。これも2つ目をごらんいただきますと、後発医薬品の使用促進、平均在院日数の減少や社会的入院の是正といった取組みの推進などが必要ではないかということでございます。
 次の5ページ目にお進みいただきまして、さらには医薬品、医療機器検査につきましては、市場実勢価格を踏まえた適正な評価をする、技術についても相対的に治療効果が低くなった技術については、新しい技術に置き換えが進むように適正な評価についても検討を行うべきであるというところでございます。
 以上が4つの視点についての中身でございまして、最後にIII、将来を見据えた課題ということがございます。これも一部重複がございますけれども、1つ目のところでは、社会保障と税の一体改革成案にあるような病院病床機能の分化と強化、そして連携、在宅医療の充実、重点化、効率化等々に取り組んでいく必要がある。
 具体的にいいますと、急性期や亜急性期、慢性期等の病院の病床機能の分化と強化、また、これに併せて地域に密着した、そうした機能を一貫して一体的に提供した場合の評価、それから、外来診療の役割分担、在宅医療の充実などについては、取り組んでいくべきではないか。
 その際、医療計画や補助金、保険者の取組み、医療法といったさまざまな手段を相補い合いながら、診療報酬の在り方について引き続き検討を行うべきである。
 最後から2つ目でございますけれども、今までの評価手法というのは、どちらかというと、何人配置したというようなストラクチャーに着目した評価が多かったわけですけれども、それ限らず、もう少しアウトカムの評価等も含めて、評価方法や基準の軸についてよりよい手法の確立について検討を行うべきであると。
 最後でございますけれども、将来的には、さまざまな医療技術について、イノベーションの評価、それから開発インセンティブを確保しながら費用と効果を勘案した評価方法を導入することについて検討を行っていくべきではないかということでございます。
 以上でございます。
○遠藤部会長 ありがとうございました。これまでの議論あるいは医療部会での御発言なども盛り込んだ形でこれができているという状況であります。
 私も一言コメントいたしますと、この基本方針は、22年度と大きくは変わらないんですけれども、幾つか変わっているところがございまして、例えば重点課題の1、2の2の方に、3ページでございますけれども、医療と介護の役割分担と連携ということがありましたけれども、これは22年度では、4つの視点というのがあります。その中の1つだったわけですが、それが格上げになっているということで、これは、一体改革ということが反映されているんだろうと思います。
 4つの視点の中で、1つ抜けたわけですけれども、その代わりに入ってきたのは、4ページの(3)の医療機能の分化と連携という、医療機能ですね、医療と介護の連携というのではなくて、医療機能の分化と連携ということで、ここが新しく入ってきたということで、これは社会保障一体改革の中で医療機関の機能分化と連携ということがあるので、その多分布石なのかなと思いますけれども、そんな構造が変わっていると。
 中身を見ますと、医療の提供が困難な地域に配慮した医療提供体制の評価といったような、これは今までなかったような、こういうようなものが幾つか入っているということだと思います。
 それから、将来を見据えた課題というのは、今回初めて出てきたものであるということですが、ただいま細かなお話を鈴木課長からお話しいただきました。これについて、御意見、御質問はございますでしょうか。御自由にどうぞ。
 それでは、齊藤正憲委員、どうぞ。
○齊藤正憲委員 そうしましたら、4ページの(3)で、今、委員長がおっしゃいました医療の提供が困難な地域に配慮した医療提供体制の評価というのが新たに入ったとおっしゃいましたけれども、少ない医療資源の下で頑張っておられる医療機関を評価するのが想定ではないかと、こういうふうに思います。
 しかし、人材確保が難しい状況を考慮して、要件を満たさなくてもかさ上げして評価するというような考え方は取るべきではないのではないかと思います。患者視点に立てば、質の低い医療しか受けていないのに、結果として高い負担を求められることにもなりかねません。このように医療の提供が困難な場合への対応は、本来保険でやるのではなくて、地方税などできちんと対処すべき案件ではないかと、こういうふうに考えます。
 以上です。
○遠藤部会長 ありがとうございます。基本的にここでは、こういうような状況についてどのように評価をするかということを中医協で検討してくださいということを書いてあるわけでありますので、この中身については、中医協での議論に任せるということでございますので、こういうような問題意識があるということで、検討してくださいと、こういうことだと思います。
 それでは、武久委員、どうぞ。
○武久委員 5ページの3のところのポツの4番目ですけれども、この報告書の全体の流れでございますが、効率的かつ効果的な医療資源の配分を行うためとなっております。
 この文章の中で、急性期や亜急性期、慢性期という言葉が頻繁に使われておりますけれども、まず、急性期や亜急性期、慢性期の定義がはっきりわからなければなりません。多分、この急性期、亜急性期、慢性期の方へ流れていくに従って、診療報酬は低くなるだろうし、また、医療資源、すなわち医師や看護師の数も少なくていいというふうになるだろうと思うんですけれども、この定義をまず教えていただきたいということと、それから、回復期という言葉がどこにもないんですけれども、回復期というのは、どこに入るのかと。
 それで、亜急性期という名前があるんですけれども、亜急性期病床という入院基本料がありまして、また、回復期リハビリテーション入院基本料とあるんですけれども、実は、回復期リハビリテーション基本料は6万3,000くらいベッドがありまして、亜急性期は1万5,000くらいしかないんですけれども、数の少ない亜急性期病床の方が代表的に急性期、亜急性期、慢性期として取り上げられている理由。
 それから、医療部会でしたか、急性期病床群ということが一般病床の中で話しが出ておりましたけれども、これは、ここに書いてあるのは、急性期、亜急性期、慢性期と書いてあって、一般病床、療養病床とは一切書いていないわけですけれども、実際のベッドの枠は一般病床、療養病床というふうに法律で分かれていると。それで、急性期、亜急性期、慢性期というふうに法律上のベッドが分かれているわけではないと。ここのところをこのように書いてあるということは、今後、このような病床の分け方をしていくんだというふうに、私は取ったわけですけれども、そうなってくると、一般病床と療養病床との、いわゆる大枠の違いと、このフェーズによる分け方の定義をはっきりしないと、そういう意味では、あいまいになってしまうので、医療部会で行われた急性期病床群というものとの整合性とかを含めて御説明いただけたらと思います。
○遠藤部会長 よろしいですか、要するに診療報酬の施設基準でもってタイプを分けている医療機能と、あと法律で決めている医療機能のタイプがあって、ここで書いてあるのは、亜急性という言葉が出てきているので、これが将来的に法律で定めるとおっしゃったんですが、医療法で定めるものにつながっていくのではないかという御懸念の下で御質問されているということだと思いますけれども、鈴木課長、お願いします。
○鈴木課長 医療課長でございます。御指摘のように、今、医療法においては、一般的な病床でいうと、一般病床と療養病床ということになっています。そのほかにも、精神なり、結核という病床がございます。
 一般病床の決め方というのは、いわば療養病床でもなく、精神でもなく、結核でもないその他の病床ということで決めて、それで一般という名前が付いているわけですけれども、社会保障と税の一体改革の中では、そういう法律上の決め方としては、現在あるにしても、もう少し将来的に病床の分配を考えるときには、病気の時期、病期に応じた全体的な配分をやはり考えるべきではないかということで、急性期、それから亜急性期、それから慢性期ということになっています。
 急性期の中でも、ある意味で言うと非常に高度なものを提供する場合と、それほど高度ではない場合という2つに分かれていることになります。
 これは、現在、具体的に厳格な定義があるというよりは、考え方の整理として、例えば平均在院日数であるとか、例えば人員の配置の厚さであるとか、まさに今、武久委員がおっしゃったようなことを念頭に置いて、少しずつピラミッドを構成していったらいいのではないかということです。
 その中で、今、御質問の中にもありました亜急性期について、回復期病棟と亜急性病床の支払いとの整合性はどうなっているかということがございました。これは、今この中で議論させていただいているのは、具体的な回復期病棟の支払いであるとか、亜急性期病床の支払いのことをいっているわけではなくて、いわば病気の時期としての亜急性期に当たる人たちというのがどのぐらいいて、それをどこで見るべきかという議論をしていますので、結果としては必要な病床がこのぐらい、もしくは見る人がこのぐらいということになれば、それに該当する支払いとしては最終的には、それではどのようなものを目指すのかという議論になってくるということになりますので、繰り返しになりますけれども、私どもとしては2025年に大枠として高度の急性期から慢性期、さらにはその下に介護関係の施設や在宅というのを置いた上で、それぞれに大体どのぐらいの数が必要で、そのためには少しずつどういうふうにかじを切っていったらいいのかということを議論させていただきたいということでございます。
○遠藤部会長 ありがとうございます。
 それでは、武久委員、どうぞ。
○武久委員 亜急性期と回復期というのは同じ、イーコールと考えていいのでしょうか。名前を決めるときに、先に名前があって、一般というあいまいな名前を付けたために、実際の病気のフェーズによって分けなければいけない状況が、現在こんがらがっている状況ですから、そこを今の課長は正していこうという気持ちが非常に正しいのではないかと思いますが、回復期というフェーズと亜急性期というフェーズは、ポスト急性という意味ではほとんど一緒ではないかと思いますし、リハビリテーションが必要だということも一緒ではないかと思うのですけれども、ここを急性期、回復期、慢性期というネーミングにしてはいけないのでしょうか。その辺がよくわからないで、すべて急性期、亜急性期、慢性期となっておりますので、言葉を選択された理由、どちらかに統一していただいた方が我々一般の人はわかりやすいと思うのですけれども、いかがでしょうか。
○遠藤部会長 医療課長、お願いします。
○鈴木課長 医療課長でございます。
 私どもとして、回復期という言葉がいけないといっているわけではなくて、概念としては急性期、それから急性期の後、さらには慢性期という3つぐらいに分かれるだろうということで、その2つ目を何と呼ぶかというのは、まさにこれから御議論いただいて、具体的に名称を付けていただければいいと思いますけれども、現在のところ亜急性期と仮称として入れさせていただいているということでございます。それが最終的にそういう名称に必ずなるというわけではございません。
○遠藤部会長 ありがとうございます。そういうことでありますので、よろしくお願いいたします。
 それでは、和田委員、お願いいたします。
○和田委員 先ほど遠藤部会長もおっしゃっていましたように、4次改定ということで、まさに急性期の医療から、今、出ていました慢性期、介護、あるいは在宅医療という全体のシステムの連携強化ということが、非常に重点として浮かび上がっているような方向だと思います。非常に適切な方向だと思います。
 ただ、今の武久委員のお話と少し関わるかと思うのですが、患者側から見たときに、例えば急性期の病院から、機能的には非常に適合的であるのかもしれませんが、慢性期の病院に移ってくださいと、あるいはもう在宅に戻ってくださいと言われたときに、患者さん側が、言わば病院から見捨てられたという感覚を持ってしまうとか、あるいはそれが場合によっては結構大きなトラブルになって、病院側も苦慮しているということを多々伺います。
 患者側の視点から見れば、適切な形で流れていっているのか、あるいはそうでないのかというところがよくわからない。恐らく全体としては適切なのだと思うのですけれども、その辺りをきちんと理解していただくために、ここの視点の中でも退院支援の相談の体制ということがございますので、こういう辺りを中医協での議論でもう少しきめ細かに、結局は人間が動かしていくものですので、その辺りを検討していただければというふうに、これは要望でございますので、一言申し上げました。
○遠藤部会長 ありがとうございます。非常に重要な御指摘をいただいたと思います。
 鈴木委員、どうぞ。
○鈴木委員 今の件とも関連するかもしれませんけれども、病棟、病床を細かく分けていくと、例えば救急患者が搬送される場合、この人はどこに該当するのか、それがわからないと、今、高齢者の施設の方が大学病院に運ばれるような、救命センターに運ばれるようなことがあるわけですので、搬送先を分けていく必要があるわけですけれども、そういったものをどのように分けていくのか。救急外来も1次急、2次急、3次急という言葉もありますが、ERのように全部受けるようなところもあるわけですね。高齢化率が上がってくれば、当然その中に高齢者の割合も増えてくるわけで、これが高度救急医療に相当するのか、一般救急医療に相当するのかというのは、なかなか搬送の時点ではわかりにくいのではないかと思うのですけれども、どういう仕組みを考えているのか。
 それがはっきりしないと、結局みんな同じような人が高度急性期にたまたま入ったり、一般急性期に入ったりということになってしまって、機能分化がうやむやになってしまうのではないかという気がしますが、その辺はどのように考えてらっしゃるのでしょうか。
○遠藤部会長 医療課長、お願いできますか。
○鈴木課長 医療課長でございます。
 今、御指摘があったように、特に救急等において、過去10年間ぐらい救急患者さんの伸びを拝見しますと、特に高齢者の軽度・中度の方が多いということになっておりますので、そういう方に一番適した入院施設なり救急を配置するところがどこなのかという議論があると思うのです。
 私どもとしては、救急の窓口は今、御指摘があったように3次、2次、それから1次というのがありますけれども、非常に高度で重武装の3次のところに必ずしも全員行くのがいいわけではないと思っていますので、今のような御指摘も踏まえて、例えば療養病床で非常に医療機能の高いところ、もしくは一般病床でもそういった対応ができるところ、必ずしも救急は3次ではないというところで、そういう高齢者の肺炎等が多いと思いますけれども、そういう状況にも対応できるような手立てをどう考えたらいいのかというのを中医協等で検討させていただければと思っています。
○遠藤部会長 ありがとうございます。
 鈴木委員、どうぞ。
○鈴木委員 そうすると、例えば高齢者の肺炎とか、そういったものは、例えば高度急性期の病院には行けないようにする。そういうことですか。
○遠藤部会長 その細かいところは、まさに中医協での議論でありまして、鈴木委員は中医協の委員でもありますから、そこで十分御意見をおっしゃっていただければと思います。
 白川委員、どうぞ。
○白川委員 今回示されました基本方針(案)については、おおむねよろしいかなと賛成をしております。ただ1点だけ要望でございますが、3ページの重点課題の(1)、引き続き、救急、産科、小児、外科等を適切に評価していくという考え方は勿論大賛成なのですけれども、前回の改定からまだ1年半ぐらいしか経っておりません。前回の改定で同じようにこうした部門の評価をし、看護補助のような、負担を軽減する仕組みも入れたのですけれども、残念ながら勤務医の方々のアンケート結果などを見ると、余り大きな効果が出てないという印象を持っております。
 皆さんおわかりのとおり、最大の問題はこういった診療科で医師が不足しているということから、負担軽減を診療報酬でやろうとしても限界があるということだと思います。確かに、例えば外科医を育てるということが1年、2年でできないというのは十分わかっておりますけれども、国全体としてこういう、今、医師が不足している診療科について、計画的に人員を増やしていくような仕組みを今もやってらっしゃると思いますが、これからも更に力を入れてやっていただきたいということを強く要望いたします。
○遠藤部会長 ありがとうございます。御意見として承りました。
 ほかによろしゅうございますか。
 齋藤訓子委員、どうぞ。
○齋藤訓子委員 私も今回の基本方針等々につきましては、おおよそこの方向でいいのではないかと思うのですが、1つ重点課題、今、白川委員からも御指摘があった医療従事者の負担軽減につきましては、やはり道半ばということで、もう少し続けていかなければならないと思っています。
 この勤務医等の「等」のところには、当然看護職員というのが入っているかと思っております。と言いますのも、22年度の改定の際に、中医協そのものの付帯意見の中に看護職員等の負担の軽減についてという宿題事項として挙げられた経緯もございますし、それから、なぜこういう負担が大きくなっているかということも、そもそもの話も考えないといけないのではないかと思っております。
 と言いますのは、今、看護基準等々を決める際の計算は、労働基準法にのっとった時間でやっておりますけれども、労働基準法が制定されて以降、介護休暇ができ、子どもの看護休暇ができ、それから、育児短時間正規雇用の制度もできといったようなことで、女性がうんと働きやすくする仕組みを社会全体で整えてきたという経緯がございます。
 ですが、結局、産休、育休等の休暇を取った人たちに対しては、雇用保険の方からの保証がございますけれども、病院サイドとしてはそういった休暇を取った方々の、ほかのだれかをまた採用するなり何なりして、きちんと提供していかなければいけないのですが、そもそも代替えを雇用するという原資がないのではないかと思っております。
 ですので、今回の改定を機に、こういったいろいろな母性保護の観点等の休暇が増えてきたということを考えていきますと、いろいろな計算方法なり何なりが今のままでいいのかということについては、いささか修正をしていかなければいけないのではないかと思っております。
 このことが解決されれば、恐らく女性医師の問題、それから、女性の薬剤師の問題、こういったことがすべて解決していくのではないかと思っておりますので、前回からの課題をきちんと行っていくとともに、もう少し配置を決める際のいろいろな計算等の基準につきましても、見直しが必要ではないかと考えます。
○遠藤部会長 ありがとうございました。配置基準について、少し検討を加えられたらどうかということの御意見だと思います。
 小林委員、どうぞ。
○小林委員 基本方針(案)については大枠この方向でよいのではないかと思います。ただ、保険者はどこも大変厳しい財政状況にあり、特に協会けんぽは巨額の累積赤字を返済するため、毎年保険料率を上げてきており、24年度は10%を超えようという大変な状況にあります。協会けんぽの被保険者1人当たりの平均標準報酬月額、すなわち賃金はここ10年ほぼ一貫して、継続して低下しております。こうした厳しい経済状況を踏まえますと、賃金の低下に見合うよう現役世代の保険料負担を少しでも軽減しなければなりません。また同時に、患者負担を緩和させる必要があります。
 こうしたことを考えますと、診療報酬の改定率は引き下げるべきものと考えますので、その旨、意見として申し上げます。
 以上です。
○遠藤部会長 ありがとうございます。
 そうなると鈴木委員が一言ということになりますが、改定率の件に余り時間を取らないように。
○鈴木委員 でもそう言われた以上は、やはりここで何も出なかったというと認めたことになりますので。それは今回の実調のデータ上だけの話で、それでは一定の改善が出たと言われておりますけれども、あれを見ると確かに大病院は、実際それにプラスいろいろな運営交付金やら、補助金やらありますから、大幅に改善をしていることは事実かもしれませんけれども、中小病院とか診療所は非常に厳しい。あの中から税金を払い、借金の元金を返し、中医協で言いましたけれども、退職金引き当てもできないような、非常に貧しい経営を強いられている状況なので、前回10年ぶりに、わずか0.19%上がったからといって、もういいでしょうということでは、日本の医療が本当に崩壊してしまうと思いますので、是非次回改定もプラス改定でということをお願いしたいと思います。
 それと私がさっきの話をしたのは、要するにこれから高齢化が進み、人口が減少し、特に若い人が減ってきますね。そうすると、救急の在り方も変わってくると思うんです。ですから、今だに高度急性期の充実のみが中心というのは、日本で言えば高度経済成長の路線が続いているような議論の気がするのですけれども、これから実際日本に必要になるのは、議論の中で言えば地域に密着した病院とか、在宅療養支援病院とか、あるいは有床診のベッドを活用するとか、そういった方向が重要になるのだと思うのです。そういう視点をもう少し強調していただいて、地域で診られるものは診るということにすれば高度救急医療の医療機関の従事者の負担軽減にもなるということだと思いますので、よろしくお願いします。
○遠藤部会長 是非中医協で御発言いただいて、その方向になるように御努力いただければと思います。
 それでは、横尾委員、どうぞ。
○横尾委員 ありがとうございます。横尾です。
 今年は3月11日の大震災、津波災害がありましたので、今年ほど命や絆の尊さを感じさせられた年は多分ないと思います。多くの方々も健康の大切さを非常に痛切に感じておられると思いますので、そういった観点から3点感じている意見を述べます。
 1つは、基本認識のところなのですけれども、でき得れば次の短い幾つかの言葉を入れていただけないかと思っています。
 冒頭部分ですが、「医療は国民の安心の基盤」なのですけれども、その前に国民にとって「健康はすべての基本」であり、「医療は国民の安心の基盤」であると思いますので、そういった加筆ができないかと個人的には思っています。これは提案です。
 それと、将来を見据えた課題、最終ページでございますけれども、ここに出ております最初の項目のところにある超高齢化社会のあるべき医療の姿、実はこれが最も重要ではないかと思われます。今の税と社会保障の議論を見ましても、先々どのような医療や福祉体制が叶うのか。そのために会費として「国民負担はどのようなところまでだったら国民として了解ができるのか」という議論ができれば、いろいろな負担の議論が前に進むと思いますので、是非厚生労働省を中心とした政府におかれましては、この超高齢化社会のあるべき姿について、わかりやすく提示をしていただく、そのことは2025年の姿というビジョンなのかもしれませんけれども、多くの方々にとってはもっと先まで実は欲しがっておられると思います。
 厚生労働省所管ですか、人口問題研究所のデータに基づく分析等を見ていきますと、これから先、20年先、30年先、これまでの、はるかに予想を超える勢いで高齢化が進んでいきますし、65歳、70歳以上の方々の人口も急激に増えていく、要するに支えなければいけない方々が増えていきますので、そういったことも含めて、どのような医療を我々はつくるべきなのかということを是非お示しいただくことが急務だと思います。
 最後、3点目は、何度かの会議で申し上げておりますけれども、やはり検診率はもっと早く高められないかということを痛切に感じています。がんのことが話題になり、国民の2人に1人が罹患し、3人に1人の死因になっていますが、そのがん検診率はいまだになかなか上がらない。このことを向上させるべきですし、健診受診率の向上も急務だと思います。こういったことはすぐには、診療報酬には関わりありませんけれども、将来を見据える課題の中で極めて重要な、基本的なことではないかなと思いますので、中医協の議論や今後の厚生労働省の行政の中の議論で是非しっかりととらえていただいて、国家戦略として位置づけていただきたいという強い願いを持っています。
 よろしくお願いします。
○遠藤部会長 ありがとうございます。
 最後の2つにつきましては御意見ということと理解させていただきます。初めの1つ目は文言の修正の御依頼ということです。
 基本方針につきましては、大体よろしゅうございますか。
 それでは、山下委員どうぞ。
○山下委員 企業の経営環境が非常に厳しい中での今回の制度改正ですが、やはり診療報酬については少なくとも現状維持という形を是非お願いしたい。現在の診療報酬制度内での対応を第一義としていただいて、機能強化についてはあくまでも新たな財源が確保された上に行われるべきだと思いますので、効率化による原資、重点化による原資という新たな財源の範囲内でのいわゆる財源強化をお願いしたいと思っております。
 それから、医療と介護の役割分担の明確化と地域連携体制の強化という中で、やはり在宅における医療というものはまだ十分だと言える状況にはないので、是非この点を充実させていただきたいと考えております。
 基本方針については、おおむね私も賛成でございます。
○遠藤部会長 ありがとうございました。
 それでは、初めての方で、樋口委員どうぞ。
○樋口委員 ありがとうございます。
 基本的には賛成でございますけれども、「2.四つの視点」の中の(2)で、せっかく4つの視点の中の一つに特設していただいている、「患者等から見て分かりやすく納得でき」、「患者等」というのは患者及び家族などだと思うのですけれども、○の2つ目は非常に具体的なことですからわかりいいんですが、○は恐らく、私はこの審議会は大変新入りでございますので、恐らくずっと継続してこういうものがあったと思うんですけれども、何かちょっとわかりにくいといいますか、せっかくお書きになるんだったらもうちょっと書き込んでいただきたい。
 例えば、「安心・安全で生活の質にも配慮した医療に向けた取組を継続させていくことが必要である」とお書きになるのだったら、どういう取組みを今までなさってきたのかということが、これだけを見たのでは国民の側は余り、この委員会に継続的にいた人でもない限りわからないのではないですか。「など」という例示でもよろしいですから、わかるように、あるいは目玉になるようなことを、こういうことなのかとわかるようなことをおっしゃっていただきたい。これは要望でございます。
○遠藤部会長 ありがとうございます。
 従来からこのような書き方だったものですから、もっとわかりやすくという御要望だと思います。
 武久委員、どうぞ。
○武久委員 済みません、先ほど和田委員から、急性期病院でいて、そろそろ慢性期に移りなさいと言いますと見捨てられたような気がするというふうな御発言がありましたけれども、確かに家族側からするとそういう感じがすると思うんですが、2025年には亡くなる方が1.5倍になりまして、2回入院して亡くなると、入院患者数は3倍になるわけです。結局、そういうふうな患者さんを1か月、2か月、3か月とずっと急性期病院で診てあげたいのはやまやまなんですけれども、そういうことをすると、3倍になれば結局、3分の2の患者さんを急性期病院で診られないという状況になってくると思うので、そういう情緒的なことではなしに、実需的にこの10年間で大幅に変わる。
 そういうことから考えますと、この中に書いてはありませんけれども、樋口委員がおっしゃったように、やはり急性期から早く、私は回復期と言うんですが、回復期または慢性期、そして介護期に移行していただくための何か手法をお持ちなのかどうかということを1つお聞きしたい。
 もう一つ、やはり外来が問題だと思うんです。外来はさらっと書いてありますけれども、外来の患者さんの大病院嗜好というものは非常に強うございまして、どうしてかといいますと、私、現場で診ておりますと、いざというときに入院するのは、そこの病院の外来にかかっていると、そこへ入院できる。かかっていないと、なかなか入院できない。こういうことが背景にあるということを私なりに感じているわけですけれども、これはやはり一般診療所の方に長期の慢性期の患者さんは診察を受けるということを大前提として、高度急性期病院なり急性期病院はそういう病院で、外来からの、診療所からの紹介で診るというふうなことをある程度徹底していかないといけないと思うんですが、そういうような具体例は書いていないんです。
 やはり診療所で通院している人も、いざというときには、いつも高度急性期病院で受けていただけるということは、高度急性期病院に空きベッドが常にないと不可能なことですから、逆に言いますと、治療が終わった人は次々と回復期なり慢性期に移っていただかないとこれは仕方がないのであって、そういう仕組みを何か考えていらっしゃるでしょうかということも含めてお聞きしたいと思います。
○遠藤部会長 これはあくまでも基本方針ですので、個別具体的な仕組みや点数について、事務局案も含めて、それは中医協での議論ということになりますので、どこまでお答えになるかわかりませんが、事務局、何か御回答できることがあればお願いします。
○鈴木課長 医療課長でございます。
 今、武久委員がおっしゃっていただいた、例えば病院から他の病院へ、もしくは病院から在宅へというようなことですけれども、まず病院から他の病院へというところですと、4ページ目の(3)の2つ目の○のところに「医療機関間の連携」というものを書いてございます。ここがまさに、入った病院でも、入院の比較的早期から退院に向けて、御本人なり御家族なり、それから、退院後に担当される医療機関とを交えて退院支援計画をつくるということも大事ですし、その際には当然、情報のやりとりがございますので、そういう情報のやりとりが過不足なく評価できるようにしなければいけないというようなことがやはりあろうかと思います。
 また、2番目に御指摘いただいた外来ですけれども、確かにおっしゃるように、例えば大きな病院の外来がすべての患者さんを抱えるということになってしまいますと、それは外来の、ある意味でいいますと、大きな病院の提供できる機能と実際に診てもらう患者さんのミスマッチが生じてしまうということにもなりますので、最初の診断確定のところは大病院で診てもらう場合があるでしょうが、その後、きちんと地域の中小病院なり診療所にいわば逆紹介をしていただくというようなところを、紹介のところと逆紹介のところ、ここをどのようにきちんと位置づけるかというような手法が診療報酬的にはあり得るんだと思います。それはまた今後、中医協の中で議論をしていただきます。
○遠藤部会長 ありがとうございました。
 よろしゅうございますか。
 それでは、大体時間になったと思いますが、ただいまいろいろな御意見をいただきました。それで、いただきました御意見を踏まえまして、また同時に医療部会の方でもこれは同じような議論がされますので、最終的にそれらを交えまして全体的な文章をつくる必要があるかと思いますけれども、それにつきまして、いかがでございましょうか、時間の関係もございますので、もしよろしければ私に文案を一任いただければそれでつくらせていただきまして、最終案という形でどこかの段階でここで御披露するという形にさせていただきたいと思いますけれども、そういう段取りでよろしゅうございますか。
(「異議なし」と声あり)
○遠藤部会長 ありがとうございます。
 それでは、そのようにさせていただきます。
 引き続きまして、次の議題でございますが、「2.市町村国保の財政基盤の安定化・強化・広域化について」及び「3.国保組合の国庫補助の見直しについて」、これをまとめて審議したいと思います。事務局より資料の説明をお願いいたします。
○濱谷課長 国保課長でございます。それでは、私から資料4の市町村国保の関係、それから、資料5の国保組合の関係について御説明申し上げます。
 まず資料4で、1枚めくっていただきまして、目次で、国と地方の協議の状況、2つ目でございますけれども、先週、国と地方の協議で事務レベルのワーキンググループがありまして、そこに提出した資料について御紹介したいと存じます。
 2ページで、国保制度の基盤強化に関する国と地方の協議の開催ということでございます。
 「1.趣旨」にございますけれども、国保の基盤強化につきまして、構造問題の分析、基盤強化策等について検討するために、今年2月から事務レベルの協議を開催してまいりました。その後、6月30日に社会保障・税一体改革成案におきまして、法案提出ということが掲げられておりますので、その具体化に向けまして、政務レベルの協議を開催しておるということでございます。
 政務レベルの協議につきましては、辻副大臣、藤田政務官、それから、知事会、市長会、町村会からそれぞれ代表の方々に参加いただきまして、構造問題への対応について協議をしているということでございます。
 「4.開催経過」にありますように、政務レベルの協議につきましては去る10月24日に第1回、事務レベルにつきましてはその前に5回、その後、11月17日に第6回を開催しているという状況でございます。
 3ページで、主な論点につきましては、後ほどの事務レベルの協議の資料と重なりますので、割愛させていただきます。
 4ページでございます。10月24日の政務レベルの協議におきまして地方3団体からいただいているペーパーの御意見でございます。
 まず知事会につきましては、真ん中辺りにございますが、1の(1)で、「まずは真に財政基盤の強化を図るための議論をすべき」ということで、財政運営の都道府県単位化の前に、その基盤強化策についてまず議論すべきであるという御意見をいただいております。
 5ページの(4)でございますが、財政運営の都道府県単位化についても具体的な策を示すべきであるという御意見をいただいております。
 後期高齢者医療制度についても御意見をいただいておりますが、これは次の議題でまた御紹介しますので、割愛させていただきます。
 次の6ページで、市長会からは、1つ目の○に「市町村国保は危機的状況」とございますけれども、この3つ目のパラグラフに「今後、将来にわたり持続可能な制度とするためには、国の責任を明確にしたうえで、財政基盤の拡充・強化を図るとともに、都道府県を主体とする広域化が不可欠です」という御意見をいただいております。
 町村会でございますが、8ページでございます。町村会からも基本的には市長会と同様の御意見をいただいておりまして、国保財政の基盤強化を図ること。
 それから、財政運営の都道府県単位化で、「市町村国保を都道府県単位に広域化し、制度運営の責任は都道府県が担うこと」といった御意見をいただいております。
 9ページは、一体改革における市町村国保の位置づけで、赤字でございますが、一体改革の中では市町村国保の財政運営の都道府県単位化・財政基盤の強化ということが掲げられておりまして、例示といたしまして、低所得者保険料の軽減の拡充などを2,200億円程度ということが掲げられております。
 11ページからでございますけれども、こういった構造問題への対応の方向性につきまして、11月17日の事務レベルワーキンググループにおいて提出した資料でございます。
 まず現状でございますけれども、市町村国保につきましては、次の7つの構造問題ということで一応整理をしております。
 年齢構成が高く、医療費水準が高いということ。
 一方で、所得水準が低いということ。
 その結果として、保険料負担が重いということ。数字で書いておりますが、市町村国保については、保険料を加入者1人当たりの所得で割り返した、言わば保険料負担率というべきものについて見ますと、国保は9.1%、健保組合が4.6%ということで、ほぼ倍ぐらいの水準ということでございます。こういった状況。
 それから、経済状況が悪い中で保険料収納率も低下してきておりまして、直近の平成21年度では88%ということで、90%を割っている状況でございます。
 また、こういった厳しい状況の中で一般会計繰入、それから、翌年度の保険料を先充てする、いわゆる繰上充用というものでございますけれども、こういったものが決算補てん目的の一般会計繰入に約3,100億円、繰上充用が約1,800億円、約5,000億円程度の言わば赤字があるということでございます。こういった構造問題。
 それから、財政運営が不安定になる小規模保険者が多い。約4分の1が3,000人未満の保険者。
 それから、市町村の中で、都道府県内で見ましても、医療費、所得、保険料、それぞれ最大3倍あるいは7倍ぐらいの格差があるといった状況でございます。
 12ページでございます。こういった構造問題への対応といたしまして、対応の方向性としては、言わば3つの課題に整理し、対応の方向性を考えてみてはどうかということでございます。
 まず年齢構成につきましては、既に平成18年の改正によりまして、前期高齢者の数に応じた財政調整がなされているということでございます。
 財政基盤が脆弱、弱いということに関しまして、まさに今回、財政基盤の強化を図る必要があるということ。
 それから、財政の安定性あるいは市町村格差の問題につきまして、財政運営の都道府県単位化によって解消する方向で考えてはどうかというのが基本的なコンセプトでございます。
 13ページからが具体的な方向性でございます。
 まず「(1)低所得者の保険料軽減」でございますけれども、現在は3人世帯で所得総額が138万円、年収が223万円以下の低所得者につきまして、7割から5割、2割までの軽減を行っているということでございますけれども、近年の経済の低迷等によりまして、それより少し高い所得層の保険料の負担感が大きくなっているという状況でございます。
 こういったことを踏まえまして、14ページでございますけれども、現在では軽減の対象にならない比較的所得水準の高い低所得層の保険料負担の軽減を図ることが必要ではないかというのが1点目でございます。
 2つ目に、15ページで、現状でございますけれども、現行制度では、暫定措置でございますけれども、保険料の7割・5割軽減対象者の数に応じまして、保険者に対して公費支援するというような仕組みを行っておりまして、これによりまして、中間所得層の保険料負担の軽減を図っているということでございます。
 近年の経済の低迷等によりまして、低所得世帯の割合が次第に増加しておりまして、平成21年度におきまして、加入世帯の22.8%が所得なし、23.9%が100万円未満という状況でございます。
 こういった状況を踏まえまして、16ページでございますけれども、低所得者が多い保険者に対する財政支援を強化することが必要ではないかということでございます。
 下の図の丸囲いでありますけれども、現在は7割・5割軽減対象者の数に応じて、それぞれ保険料収納額の12%、6%という比率で公費支援しておりますけれども、こういった公費支援の比率を引き上げる、あるいは2割軽減の分まで拡大するなどの措置を考えてはどうかということでございます。
 また、こういった措置は、現在、暫定措置でございますけれども、これを恒久化すべきではないかということでございます。
 17ページ、3点目でございます。財政調整機能の強化でございます。現在、国の調整交付金と県の調整交付金、2つ財政調整機能の交付金がございますけれども、暫定措置として高額医療費共同事業に対しまして国庫負担をしております。また、いわゆるリストラされた失業者の所得割保険料の軽減分について、国の財政調整交付金の一部を充てているということでございます。言わば財政調整機能という意味では、ほかの目的のためにこの交付金が充てられているという現状がございます。
 18ページ、県の調整交付金でございます。全国レベルでの保険者間の財政調整は国の調整交付金、都道府県内の保険者間の財政力の格差につきまして、県の調整交付金で調整しておりますけれども、調整交付金の現在のガイドラインにおきましては、保険者の医療費の給付水準、所得水準等に応じて調整する方法のほか、定率で配分する方法なども示されておりまして、実際には47県のうち36県が定率、言わば医療費に応じて配分しておりまして、保険者間の財政力に応じた調整機能という意味では、やや不十分ではないかという現状がございます。
 19ページ、こういったことを踏まえまして、国の調整交付金におきましては言わば別目的で使用されている部分につきまして、別途国庫負担額等を確保し、暫定措置を恒久化することによりまして、財政調整機能を強化することが必要ではないかということ。それから、都道府県の調整交付金については現状の運用でございますけれども、より財政調整機能を発揮する形で運用することが必要ではないかということでございます。
 20ページ、現状の制度的な財政措置で、現在は地方財政措置によりまして保険料の負担能力あるいは過剰病床、年齢構成差といったものに着目した地方財政措置を行っております。
 21ページ、こういった地方財政措置、1,000億程度の財政措置を行っておりますけれども、今回の財政基盤の強化策あるいは財政運営の都道府県単位化を踏まえまして、その内容の見直しを検討することが必要ではないかということでございます。
 22ページ、これは法定外一般繰入など先ほど約5,000億あると申しましたけれども、この実情でございます。現在下の表でございますけれども、一般会計繰入あるいは繰上充用を行っている保険者が953、いずれも行っていない保険者が770ございます。そういった区分別に保険料調定額や所得水準や、それを割り返しました保険料負担率を見てみますと、一般会計繰入などを行っている保険者については、保険料の負担率が11.4%、いずれも行っていない保険者については13.7%ということで、一般会計繰入を行っている保険者の方がやや保険料負担率が低い状況がございます。
 23ページ、それを県別で見ますと1人当たりの繰入金が1万円を超える県は埼玉、東京など6県ございますけれども、そのうち4県については保険料負担率が低い状況でございます。言わば少し財政的には余裕がある状況があるということでございます。
 24ページ、こういった現状を踏まえまして対応の方向性でございますけれども、所得水準が高く、一般会計繰入などを行う財政的余裕がある市町村、それと、そういった余裕がないことから一般会計繰入等を抑制している市町村がございますので、保険者間の公平に留意することが必要ではないか。
 一般会計繰入、繰上充用を先ほど県別で見ていただきましたけれども、実態は地域差がありますので、これは地域の実情に応じて解消を目指すことが必要ではないかということでございます。
 25ページ、財政運営の都道府県単位化でございます。
 現状でございますけれども、高額な医療費(一件80万超)の発生による国保財政の急激な影響の緩和を図るために、現在、市町村による共同事業を実施しまして、市町村が負担を共有しているということでございます。
 また、下の図でございますけれども、レセプト1件当たり30万円超の医療費につきましても、保険料の平準化あるいは財政の安定化、特に小規模保険者、急に医療費が高い者が出ますと保険料に急激に跳ね返りますので、そういった安定化のために都道府県単位の共同事業を行っている状況でございます。
 この共同事業でございますけれども、25ページの一番下に四角囲いでございますが、都道府県がこういった支援方針ということで方針を定めることによりまして、30万から引き下げて共同事業の範囲を拡大することが可能。あるいは拠出金の出し方につきまして、現在は医療費の実績割が半分、頭割が半分でございますけれども、こういった割合を変えることも可能になっております。
 現状でございますけれども、26ページでございますが、埼玉、滋賀、佐賀の3県におきましては30万円超の医療費、共同事業の対象を引き下げて、共同事業の範囲を拡大いたしております。また、ここに掲げられておる7県につきましては、拠出割合の仕方を変更しております。
 こういった対象医療費の拡大や拠出割合を変更いたしますと、急激に拠出金が増える市町村などもございますので、右から2つ目の箱でございますけれども、都道府県の調整交付金をそういったところに重点配分することによりまして、言わば激変緩和を講じているというのが現状でございます。
 27ページ、共同事業という形での都道府県単位化という意味では、現状でございますけれども、下に図がございますが、現状は30万超が共同事業の対象でございますので、医療費の約4割を共同事業の対象にしているということでございますけれども、この対象事業を拡大する、基本的にはレセプト1円以上まで、全医療費を対象に拡大することによりまして、都道府県単位の財政運営を制度化することができるのではないか、必要ではないかということでございます。
 また、こういった財政運営の都道府県単位化を進めるに当たりまして、先ほど見ていただきましたように調整交付金によりまして、これを有効活用することによりまして緩和措置を講ずることが可能ではないかということでございます。
 市町村国保については以上でございます。
 続きまして、資料5でございます。これは国保組合の国庫補助の見直しについてでございます。これはこれまでの議論の経過を御説明する資料でございます。
 1枚めくっていただきまして、国保組合の概要でございます。現在3医師会あるいは建設、一般業種合わせまして165組合、343万人が加入している状況でございます。
 2ページ、国保組合に対する平成23年度時点での国庫補助の概要でございますけれども、まずは定率分といたしまして医療給付費に応じた32%の定率の国庫補助がございます。それから、普通調整補助金、特別調整補助金ということで、財政力に応じた形での補助金あるいは保険事業等に対応した補助金がある状況でございます。
 3ページ、国保組合の国庫補助の見直しに関するこれまでの議論でございますけれども、まず昨年5月の厚生労働省の行政事業レビューにおきましては、結論といたしましては事業は継続するが、さらなる見直しが必要ということでございました。また、昨年10月27日の本部会での議論におきましては、一気に補助率を引き下げるのは困難かもしれないので、段階的実施などの配慮をしつつ、基本的な考え方に沿って見直すべき。あるいは一方で医師国保は財政力があるように思われるけれども、実際には赤字であり、積立金を取り崩して運営しているなどの御意見があったところでございます。
 4ページ、そういった議論を経まして、昨年11月16日の行政刷新会議の事業仕分けにおいては、事務局から2案を提示いたしております。
 A案は協会けんぽの補助率をベースにしながら16.4%、24.2%、32%と3段階の補助にする案、B案はゼロから32%までで5段階に定率補助を見直す案という2案を示したわけでございますけれども、5ページ、行政刷新会議の事業仕分けの結果といたしましては、見直しを行う、所得水準の高い国保組合に対する定率補助の廃止という結論でございました。
 コメントでございますけれども、所得の低い皆さんの集団である国保組合については、従前どおりのしっかりした補助。その代わり、所得の高い人たちで集まっている国保組合については、ゼロも含めて厚生労働省B案で進んでいただきたいという結論でございました。
 これを受けまして6ページでございますが、昨年12月17日の平成23年度予算折衝における三大臣合意におきましては、事業仕分けの結論に沿って見直しを行う。見直しの時期につきましては、法改正が必要な事項については24年4月からの実施を念頭に、所要の法律改正案を次期通常国会に提出することを目指すとされたわけでございます。
しかしながら、法案につきましては併せて提出することを検討しておりました高齢者医療制度の見直しが成案が得られなかったことから、前国会には提出をしなかったという状況でございますけれども、最後のページでございますが、昨年6月の社会保障と税の一体改革成案の中で重点化、効率化策の一環として、国保組合の国庫補助の見直しも位置づけられているというのが現状でございます。
 事務局からの説明は以上でございます。
○遠藤部会長 ありがとうございました。
 審議すべき課題は2つではありますけれども、相互に関係してなくもありませんので、どちらからでも結構でございます。当部会としての意見を聴取したいと思いますので、どなたでも結構でございます。
○斎藤正寧委員 市町村国保の財政基盤の安定化については、8ページに国民健康保険の基盤強化に関する国と地方の協議・政務レベル会合で出した意見が紹介されておりますけれども、市長会も町村会もほとんど共通して基盤安定をきちんと恒久化すべきだと主張しております。構造的な問題も改めて私どもが申し上げる必要なく、共通の認識になっておりまして、広域化も避けて通れない問題です。そこが知事会と意見が違うところですが、知事会が言うのはすべてきちんとした財源の裏付けがなければできないという言い方もありますけれども、そうした問題が解決されれば責任を持ってやってもいいという発言も実はあったわけであります。非常に心強いと思っておりますが、100%これを対応するというのは現実的には無理な話で、今、説明されたような方向で是非、具体的に1歩でも2歩でも前進していくという方向で努力を是非願いたいと思います。
 一体改革では2,200億円という数字が出ております。これをやると被用者保険の保険料負担率はどの程度近づくのかという計算があれば、もっと説得力が増すのではないか。この辺りももしできればお示し願いたいものだと思います。
 2割軽減の拡大も一部お話があったとおりでありますけれども、実際に私の町の7割、5割、2割の軽減対象は、通常の年であれば7〜8割ぐらい対象になっています。更に2割負担を若干300万ぐらいのところまで拡大したにしても、実は効果はないとは言いませんが、かなりその分が全体としてかかってきて、それを下げるわけです。対象拡大したにしても、言わば構造的な問題にこれだけでは対応できないだろうという推測が私の頭の中でできております。ですから、もう少し公費を増やす取組みを是非続けてほしいということを要望したいと思います。
 こういった問題についても市町村は逃げるつもりはございません。我々がやるべきことはきっちり果たす。知事会の言うことも、聞くとまさにそのとおりだとも思うわけで、これはやはり財政運営に不安が残るから、あるいは将来相当拡大していく。それはだれがどうやって負担するのか。ここが明確でないために都道府県が財政運営に当たるのは嫌だと言っているのと同じでありますので、その辺はもっと充実して、お互いにできることを役割分担しながら協力していく。これが国保制度を持続性のあるもの、あるいはうまく医療保障できるという部分になると思いますので、是非ひとつ具体的な方向をしっかりかためてほしいと思います。
 ここで言うべきことではないかもしれませんけれども、先ほど基本方針の中で医療提供体制の困難なところを診療報酬で対応しようではないか。隣の齊藤委員からは、それは患者にとってたくさん負担するという不都合が出るではないかということもありますけれども、実際は機能の分化も連携も大事な話で、私も総論ではいいと思いますが、今、地方も地域から医者がどんどんいなくなっていっております。私立のお医者さんも一生懸命あちこち頭を下げて頼まなければ医療を担保できないけれども、こういう状況になっているところは実はたくさんございます。
 統計をとれば、二次医療圏の中で医師が偏在しているということが出てきますけれども、同じ二次医療圏の中でも病院がなくなり、開業医もほとんどいません。
○遠藤部会長 斎藤委員、時間がかなり限られておりますので。
○斎藤正寧委員 病院がなくなると、開業医も責任を持てず、どんどん医者がいなくなっています。きちんと医師を供給していかないと、基本方針あるいは税と社会保障の一体改革の成案に描いていることも、絵に描いたもちだということをきちんとわきまえた上で、遠藤部会長にまとめをお任せしたわけでありますから、ここでやるべき問題でないということなのかもしれませんけれども、是非そういうことも含めて、ひとつ案をまとめてほしいと思います。
 以上です。
○遠藤部会長 ありがとうございます。
 1つ宿題が国保課長に出たような記憶がありますが、いかがでございましょうか。
○濱谷課長 数字の点でございますけれども、一体改革で最大2,200億円ということでございますけれども、まさにどの程度の財源を投入するかということにつきましては、税制の方の抜本改革の議論の状況を踏まえてということでございますので、その状況を踏まえながら、国と地方の協議の場で適宜、そういった数字についてもまた御議論いただければと思います。
 現段階では数字はなかなか出せる状況にないということでございます。
○遠藤部会長 ありがとうございます。
 ほかに御意見はございますか。
 それでは、初めての方を。舛田参考人、どうぞ。
○舛田参考人 全国市長会の代理でございますけれども、大前提といたしまして、現場を担う者としての心配もございまして、この国保の抱える構造的問題を解消しないと、いわゆる3,900万人という国民皆保険制度としての国保のとりでというものが崩壊するのではないかという懸念を持っています。
 今回の構造問題への対応として、年齢構成とか財政基盤、財政の収支の安定性、市町村格差の是正をしていく方向性ということについては当然理解をしておりますし、是非進めていただきたいということです。
 ただ、先ほど2,200億円のお話がございましたけれども、少し後の資料に出てまいりますけれども、医療費の伸びを見たときに、やはりこれぐらいの額では早晩立ち行かなくなるという心配はされます。例えば高知市におきましても、現在では保険料が所得に占める割合が、この保険料負担が仮に1.6倍になったとしたら、保険料水準におきますと高知市の割合は20%になってしまうという状況もありますし、全国平均で9.1%が15%になるという、所得に対する保険料負担率ということになってくると、国保自体がもう崩壊する。国保に入らないという状況も大変心配されますので、どうかこの際に将来的な医療費の動向をきちんと見据えて、抜本的な財源投入というものを、ひとつ制度的にルール化していただきたいと要望しておきたいと思います。
 以上です。
○遠藤部会長 ありがとうございました。
 それでは、鈴木委員、お待たせしました。
○鈴木委員 国保組合の国庫補助の見直しについて話をさせていただきたいと思います。以前の医療保険部会でも発言させていただきましたが、国保組合に対する国庫補助は市町村国保に対する国庫補助と同様に、事業主負担に代わる国庫の補助制度として定着したものであります。国保法に基づく法的な補助であり、義務的な負担金でもあって、仕分けがあったからと言って一方的に削減できるものではありません。
 国保組合の定率補助の32%は市町村国保とのバランスによって決められたもので、その見直しに当たっては保険者間の財政調整、国庫補助の在り方、新しい高齢者医療制度の創設に伴う財政影響の見極めなど、総合的に判断すべきであり、それに基づく明確な政策目的と根拠がなければ、補助率の引き下げを容認することはできません。
 市町村国保の運営は厳しく、国保組合の補助率の見直しは死活問題であります。市町村国保並みに保険料を引き上げても、公費負担がなければ赤字になってしまいます。そうなったら解散するしかありません。
 その結果、市町村国保や協会けんぽに入ることになりますが、これらに対する国保補助率は医師国保よりも高く、今まで自粛していた自家受診の際も請求するようになるため、結果的には国庫負担はかえって増えるのではないかと考えられます。財政上よい国保組合ばかりではないということで、この件は一気に懲罰的に変えるのではなく、現実的な対応をするように要請したいと思います。
○遠藤部会長 ありがとうございます。
 堀委員、どうぞ。
○堀委員 今、鈴木委員の言われたこととほとんど同じなんですが、私の方も歯科の国保組合がございます。
 この件は昨年の10月以来、ちょうどこの時期にこの医療保険部会で同じ議論をされていると認識をいたしております。12月2日の議事録、今日の資料には10月22日の議論が出ておりましたが、そこでもお話があったということで、議事録の最後によれば、当時の糠谷部会長からは、この部会の議論を念頭に置いて進めていくという話で締めくくられているんですが、結果としてどうも、その後の三大臣合意を含めて、ほとんど議論が考慮されずに至っているという認識があります。私はそこにいなかったので、もし間違っていればまた御指摘をいただきたいんですが、議事録の中では同じ、今、鈴木委員が言われたような多くの問題提起があったんですが、結果として、そのときの問題提起に答えないまま今日に至っているという印象がございます。
 端的に言うと、被保険者において保険料負担能力が高い国保組合に対しては、国庫補助を減らして保険料を上げればいいだろうといったことが、行政刷新会議の考え方で特にB案に至っていると思うんですが、実際そういった形でやると、主として取得から見ると、医師国保、歯科医師国保、薬剤師国保がこの国保補助削減の一番B案の対象になるということなんですが、歯科では千葉、埼玉、神奈川の試算では、B案によりますと、大体これを保険料に反映させますと3万、4万、5万という保険料負担が上がってくる。医師国保はもっと上がると思っておりますが、要はこの額を被保険者が負担できるかどうかではなくて、保険料が増えたときにも国保組合は任意加入ですから、安い保険料のところに動くという動態を実はシミュレーションされていないのではないかということが、去年も御指摘がありました。
 高原委員、長崎の医師国保に関わった委員からは、はっきりともう解散だという話があった。こういった加入者の動きを試算されているかどうか。この問題的に対するお答えが今日までないと思っております。
 今、流れがどのくらいかによるんですが、例えば歯科では今、言ったとおり、小規模が多いですから、市町村国保に動いた場合は、鈴木委員が言われたとおり50%の国保補助だということで、結果として国保補助を減らすつもりが、むしろ国保補助が増えるということもある。これも千葉、埼玉、神奈川の試算ですと、各県ごとにもし解散した場合、5年間の激変か何かがありますから、5年後に解散した場合は累計で3県とも3〜4億の国保負担が増えるという試算も出ています。
 それから、今、鈴木委員から御発言があったとおり、自家診療の給付の制限ということを行っております。歯科医師国保、医師国保では組合員の加入者の診療所では、従業員や家族の診療については保険請求をしない、保険給付をしないということで、組合の運営の健全化に貢献しているということで、これが仮に市町村国保や協会けんぽに動いた場合、100%これを給付するということになった場合、かなり大きな医療費になるのではないかということで、これは昨年も御指摘もありましたし、今年の9月の中医協でもお話をしていますので、何らかの確認はもうされていると思いますので、まずこの辺の認識と考え方をお聞かせ願えればと思います。
○遠藤部会長 事務局にということですね。では、お願いいたします。
○濱谷課長 まず、数字的なものでございますけれども、仕分けの際に財務省から粗い試算が出ておりますけれども、厚生労働省として正式なと言いましょうか、財政的な試算は現段階ではしておりません。
 中医協でもこれは御議論がありましたけれども、財務省が提出した財政試算自体が少し粗いのではないかという御指摘もございますので、財務省の試算については前提を含めて少し精査をさせていただき、厚労省労省としてどう考えるかということを考えてまいりたいと思います。数字的なものについては今後精査をしたいということでございます。
○遠藤部会長 堀委員、どうぞ。
○堀委員 わかりました。まだそこの辺の数字があいまいだということを今、お聞かせいただいたので、やはりこれは大きな問題として昨年から言われていることなので、1回これは精査をお願いしたいと思います。
 最後に1点だけ意見を申し上げたいんですが、保険者としては前期高齢者納付金、後期高齢者支援金、病床転換支援金等の支出があるということで、新しい高齢者医療制度がそこでもってどうなっていくか全く見えていない段階で、一方的に国保負担だけの削減を論じるというのはいかがなものかということがあります。当然、大局的にそういったものの中で総合的に議論していただきたいということから、合わせて先ほど言ったシミュレーションと含めて、是非もう一回議論を尽くして慎重な対応をお願いしたいと申し上げておきたいと思います。
 以上です。
○遠藤部会長 ただいま、お二方から御意見がありましたけれども、国保組合に関して意見を少し固めていきたいと思います。
 安部委員、どうぞ。
○安部委員 ただいま御意見にあったように、薬剤師国保につきましても規模が非常に小さいことが現状です。したがいまして、今、お二人の委員がおっしゃったように、激変的に補助金のなくなるような状態になりますと、国保組合が維持できなくなり、他の組合に入るということになろうかと思います。濱谷課長からも御説明がありましたが、さまざまな影響について丁寧に調査をしていただいて、その上でどの道をとるかということを御検討いただければと思います。
○遠藤部会長 ありがとうございます。
 それでは、部会としての御意見をできるだけ広く承りたいと思います。今はある意味で当事者のお三方からの御意見だったわけですけれども、いかがでございましょうか。
 白川委員、どうぞ。
○白川委員 当事者の方々がいらっしゃるので、なかなか発言しにくいところがあるんですけれども、そもそも保険というのは、基本的には被保険者が保険料を出し合って、お互いのリスクをカバーしましょうという制度ですから、基本的には公費はないのが理想ということだと思います。
 我々健保組合は基本的にはそういう形で運営させていただいているんですけれども、ただ、国保あるいは協会けんぽさんなんかはかなり財政的に厳しいということもあって、公費が投入されている。これは保険原理から言えばおかしいですけれども、やむを得ない措置だろうと思われます。
 ただ、今、おっしゃった3団体につきましては、どう考えても標準報酬のレベルがかなり高いレベルであることです。数字は出ていないので私は承知しておりませんけれども、一般常識でいうとかなり高いレベルにあるということを考えれば、基本的には自分たちの保険の範囲内で運営をするというのは原則であろうということです。ある意味では健保組合と同じような考え方で運営されるのが理論的には正しいんだろうと思われます。
 ただ、現実面、補助金を受けていらして、それがゼロになるというのは確かに激変ということでございましょうから、ステップを踏んで本来の形に戻していくのが筋ではないか。これはたしか、去年もこの席で申し上げたような気がしますけれども、徐々に本来の形に戻していくということを、是非とも計画いただきたいというのが私の意見でございます。
○遠藤部会長 どうもありがとうございます。
 ほかに御意見ございますか。
 菅家委員、どうぞ。
○菅家委員 この資料の6ページに三大臣合意の文章が付いているわけでありますけれども、まさに国保組合を全部一律に扱えということではなくて、所得水準の高い組合に対する補助について見直しをするという内容だと思うわけでありまして、今、白川委員がおっしゃったとおり、やはり国保補助の意義というのはまさにそこにあるわけでありますから、そういう意味で見直しを行うという内容については理解ができると考えております。
 それから、これは厚生労働大臣も含めた三大臣で合意したものがなにゆえ今日までに実行に移されていないのかということの方が、私としてはなかなか理解に苦しむと思っておりまして、それについて先ほどの厚生労働省の説明を、私は理解できなかったということを申し上げたいというふうに思います。
○遠藤部会長 ありがとうございました。
 ほかに御意見ございますでしょうか。
 岩村部会長代理、どうぞ。
○岩村部会長代理 本来は国民健康保険の市町村に加入するというのが、国民健康保険上の建前であって、その上で国民健康保険組合というのをつくることによって市町村の国民健康保険から抜けるというのが制度の枠組みだと思います。
そういう意味では、先ほどの白川委員もおっしゃったように、国民健康保険という強制加入の制度の中ではありますけれども、ある意味では自分と同一の仕事をしている同一の職業の人たちが、言わば、自分たちの団体の考え方として本来加入すべき市町村の国民健康保険から抜けて、自分たちでやるという形が国民健康保険の法律上の位置づけなのではないかというように思います。
 そうすると、特に財政力あるいは保険料の賦課ベースになる所得などの水準の高いところに国庫補助を入れるという説明というのは、確かに歴史的なものはあるのでしょうけれども、今となっては説得力に乏しくなっているのではないかというように思っております。
 いずれにしろ、ちょっとデータがないのでなかなか詰めた議論というのはしにくいものですから、是非、事務局の方で先ほどおっしゃっていたようなデータを提供していただいた上で、少しそういうデータに基づいて議論をするのが本来適切なのかなというように思います。
 ただ、所得階層などが高いところに補助をするというのは、全体としての公費の財政が非常に苦しい中でそれを正当化するというのは、今では困難なのかなというように一般論的には思っております。
○遠藤部会長 どうも、ありがとうございました。
 ほかにございますか。
 堀委員、どうぞ。
○堀委員 御議論聞いていて、何というか、業界エゴ的なとらえ方をされると非常に困るのですけれども、おっしゃっていたように、所得水準が高いところの公費はどうか。これはよく理解できるのですが、結果として、それでそこだけでなくて移動していくという、市町村国保安い方に皆行ってしまいますというふうな、その動態を精査しないと、本来の目的であったはずの国庫補助の軽減といったものには逆効果であるという、そこをしっかりと把握してもらいたいというのが意見の趣旨でありまして、ちょっと論点がかみ合っていない感じがするのですが、もともと今、お話がありましたけれども、国保組合はいわゆる市町村国保等ができる国民皆保険制度の前からあった制度でありまして、むしろ、こういった現在の皆保険制度を民間活力で支えてきた歴史があるので、そういったところを解散させてしまうようなことも含めて、もう少し論点整理して、決して所得が高いところにも公費を入れろとかそういうことを言っているのではなくて、結果として市町村国保に行ってしまう、当初の目的が損なわれるということをしっかりと議論して判断してもらいたい。それが趣旨であります。
○遠藤部会長 それでは、山下委員、どうぞ。
○山下委員 基本的には所得の高い人たちという部分が補助を受けるということは認識としては難しいと思う一方で、データ不足という部分もあると思いますので、十分データを出した上で、きちんと議論をして方向性を見出すという必要があるのではないかと思います。
 以上です。
○遠藤部会長 ありがとうございます。
 御発言をされていない方を優先したいと思いますけれども、いらっしゃいますか。
では、鈴木委員、どうぞ。
○鈴木委員 何か誤解されていると困るのですが、今、堀委員がおっしゃったのですけれども、国保組合というのは国民皆保険制度の前からあったわけですから、むしろ後から特定の業界の人が集まって国保から抜けてつくったのではなくて、逆だということが1つと、今回の目的は国庫補助を減らしたいわけですから、結果的に逆にふえてしまうということがあってもおやりになるかということです。
これはいわゆる自家診療の問題もありますから、かなりシミュレーションを緻密にしないと、本当に補助を減らせるのか見極めてからやっていただかないと何かこういう仕分けの恣意的な結果に基づいて、結果的に国庫補助が増えてしまったということがあってはそちらにとっては元も子もないと思いますので、是非、慎重にやっていただきたいということだと思います。
○遠藤部会長 ありがとうございます。
 ほかにございますか。よろしいですか。
 樋口委員、どうぞ。
○樋口委員 御関係者がいらっしゃるので、本当にやはり言いにくいのですけれども、歴史的経緯ということはよくわかります。しかし、国民健康保険、要するに国保ができ上がってからもうどのぐらい経っているでしょうか。半世紀ぐらい経っているのでしょうかね。
 その歴史的経過の中で、そしてこれだけ高齢者が増えていくというような中で、私はやはり今回の改定もできるだけ国民にとって何が公平かというのもまた、見方によって違うとは思うのですけれども、やはり公平とは何かという視点から、不公平があるとしたらできるだけ正していただきたいと思いますし、副座長がおっしゃいましたように、データに基づいてしっかり話し合わなければいけないし、確かに今、医師会の先生がおっしゃいましたように、それがまた国保に入って、今までの自家診療でやっていて見えなかったお金がどっと医療保険に出てくると一体損だか得だかわからないということはございます。
しかし、ここから先、個人的なことを申し上げるので言いにくいのですけれども、私は年をとってまいりますから、年収は年々減ってまいります。にもかかわらず、私は後期高齢者医療制度ができる前の組合健保におりますときが一番保険料が安かったです。後期高齢者医療制度になりましてぐっと3倍ぐらいに上がりました。それでかなり怒っておりましたけれども、これが今度は、もし一般の国保に戻ることがあればもっと上がる。同じ収入というよりむしろ収入が下がっているのに、所属する組合によってこんなに負担が違うという、おかしいということは、全体的なデータと同時に個別的なデータもできるだけケーススタディとしても集めていただいて、きちんと御討論をいただきたいと思っております。
私個人的に言えば、このままの方が、国庫負担いただいた方がずっと得だったと思います。でも、それはおかしいと思いますのであえて発言いたします。
○遠藤部会長 どうもありがとうございました。
 それでは、国保課長、どうぞ。
○濱谷課長 済みません、1点だけ事実関係でございます。
 先ほど来、この仕分け、国庫補助の削減が目的というようなことを御指摘ございますけれども、この仕分けの結果自体についてはあくまでも保険者間の給付と負担の公平の観点ということでございまして、必ずしも国庫補助の削減が目的ではないということは御理解いただきたいと存じます。
○遠藤部会長 それでは、時間も大分迫っております。
国保組合の国庫補助の問題以外で先ほどの市町村国保財政基盤強化、あるいは都道府県単位化。これについて何かございますか。
よろしゅうございますか。これはまだ、現在検討会で議論をされているものでございますので、意見は伺ったという形にさせていただきたいと思います。
それでは、ただいまの2つの議題につきましては当部会として御意見を承ったということにさせていただきたいと思います。
それでは、最後に、次の議題でございますが「高齢者医療制度の見直しについて」と「協会けんぽの財政健全化の取組について」併せて議題としたいと思います。
事務局から説明お願いします。
○横幕課長 高齢者医療課長でございます。
 お手元の資料6をごらんいただきたいと思います。
 後期高齢者制度、平成20年度からスタートしておりますけれども、この在り方について一昨年から改革会議で精力的に御議論をいただきました。ここにいらっしゃる多くの方にも御参加をいただいて、昨年の12月に最終まとめをいただいたところです。
 これに基づいて調整検討を進めているところでございますけれども、各方面からいろいろな御意見をいただいております。この間、国保の基盤強化につきましては、先ほど御説明がありましたとおり国と地方の協議が行われている。また、6月には一体改革成案の中で昨年いただいた最終とりまとめ等を踏まえて、見直しを行うということが言われております。
 今日は、昨年いただいた最終取りまとめを改めてごらんいただいて、御意見をいただきたいという趣旨でございます。
 2枚目に、最終まとめのポイントがついておりますけれども、この中で幾つかの点に絞って改めて御説明させていただきたいと思います。
4ページをごらんいただきますと、現行の後期高齢者医療制度が75歳という年齢に達したということをもって、保険者が一律に変わるということが問題であるということを踏まえまして、最終まとめの中ではまず、後期の制度を廃止した上で、お一人おひとりの方について国保または被用者保険に戻る、現役世代と同じ制度に加入するという形にした上で、75歳以上の方については、そのまま市町村国保ということではまた格差が出てしまいますので、都道府県単位で財政運営をしていく。同時に現役世代の方については都道府県単位の運営に向けた整備を進める。
こうした上で第2段階で国保について全年齢を対象に都道府県単位の財政運営をしていくといった形が提案されております。
この中で、第1段階の都道府県単位の財政運営の主体について、都道府県とするのが意見の大勢であったということでございます。
6ページをごらんいただきますと「後期高齢者負担率」と書いてございますが、給付費のうち、1割を高齢者の負担、4割を現役世代からの支援で賄っているわけですけれども、現行制度におきましては現役世代の人口が減少していくということに伴って、現役世代1人当たりの負担がこのままでは相対的に増加していくということを踏まえまして、現役世代人口減少分について、高齢者と現役世代で2分の1ずつ負担していくという形で、高齢者の1割分の負担が段階的に上がっていくという仕組みになっております。
しかし、これを機械的に当てはめていくと現役世代と高齢者のボリュームが相対的に違うということがあるので、徐々に高齢者の方の負担が高まっていくということになるので、これをより公平な仕組みにすべきではないかという提案を、これも昨年の取りまとめの中でいただいています。
8ページですけれども、後期高齢者支援金の按分の仕方について、4割の支援金は、各保険者に加入する方の頭割りで負担をしていただいているわけですけれども、被用者保険間では各保険者ごとの報酬の違い、所得の違いがあるために、この8ページの右下のグラフにありますとおり、頭割りで按分すると相対的に所得の低い方の方が負担の割合が高まる。所得の高い方が相対的には負担が低いということで、負担能力に応じた公平な支え合いにするという観点から、これを総報酬割にすべきだという意見をいただいております。
もともと、22年度から3年間は、支援金の3分の1の分について総報酬割に既になっているわけですけれども、これを新しい制度に移行するときには全面的に導入すべきではないかという意見が取りまとめられております。
この点については、次の資料でも改めて出ております。
10ページをごらんいただきたいと思いますが、前期高齢者、65〜74歳の方の医療費につきましては、現在、すべての保険者に同じ加入率で前期対象の方が加入しているというふうに前提を置いた上で、それより少ない場合には納付金を出していただいて、それより多い場合には交付金を受けるという形の仕組みでやっておりますが、その前期高齢者の加入率が保険者ごとに見て著しく低い場合には、この仕組みを機械的に当てはめると納付金額が過大になりすぎる、大きくなりすぎるということが起きるために、特例的に加入率の下限割合を設定しております。1%という水準を置いております。
これにつきまして、以前のこの部会で在り方を改めて検討すべきではないかという御意見がありましたので、今日、御紹介をしているわけですけれども、今、下限割合を1%と置くことで、それより前期高齢者の加入率が低い保険者の場合には、そこで言わば負担に上限がかかっているという形になっております。納付する額に上限がかかっている。そうするとその分、納付金額が不足する分が出てきますので、その部分は全保険者で共同に負担するという仕組みになっております。
この部分は改革会議のまとめの中に入っているわけではありません。先ほど申し上げたとおり、以前この部会で御指摘があったので御紹介をしているというところでございます。
最後、11ページ、12ページには70〜74歳の方の一部負担金について資料をつけております。これは前々回にも御議論をいただきましたけれども、法律では2割となっているところを毎年度の補正予算で1割に凍結しております。改革会議のまとめの中では、段階的にこれを引き上げていくと。70歳に到達する方から順次1割にしていくという形で、お一人おひとりを見ていった場合には、1割から2割に引き上げるということではなくて、3割から2割になるという形にすべきではないかと意見をいただいています。12ページには新しい資料を付けております。
 右下の表の黄色い部分がこの年齢階層で1割に負担が凍結されているということによって、お1人当たりの平均の医療費の負担が4.9万円ということで、年齢階層が上の方と比べても下の方と比べても低くなっていると。平均の年収に対する比率でも負担が低くなっているといった状況が出ております。
 こういったところが昨年、改革会議からいただいた最終まとめのポイントの中の一部であり、このほかに公費の拡充などがポイントとして入っているわけです。
 14ページ、6月の一体改革成案の中でこの部分、赤の枠で囲んだところですけれども、「改革会議のとりまとめ等を踏まえて公平で納得のいく負担の仕組み」などと記載されております。
 15ページ、改革会議のまとめの際にも、特に知事会から御意見をいただいておりますけれども、その後、今年に入って国と地方の協議、国保の基盤強化に関する協議が行われています。10月24日の政務レベルの協議、これは先ほど御説明がありましたが、そのときに3団体から出された意見書、これも先ほどの資料に付いておりましたが、その中で高齢者医療制度に関する部分だけ同じものを引っ張ってきたのがここでございます。
 知事会からいただいている意見の中では、最終まとめの提案にはいろいろな問題がある、現行の後期高齢者医療制度が定着してきているので、拙速に新制度へ移行するのではなくて、必要な改善を加えながら安定的な運営に努めるべき。市長会からは、持続可能な医療保険制度の構築。町村会からは、後期高齢者医療制度が定着しているので、拙速な導入を避けて十分協議を行う、制度をつくる際には都道府県の責任を明確にした制度にするといった御意見をいただいているというのが今の状況でございます。
 資料の説明は以上です。
○西辻課長 続きまして、資料7の説明をさせていただきます。保険課長でございます。
 「協会けんぽの財政健全化の取組について」ですが、前々回、小林委員からプレゼンテーションをいただいたときに協会けんぽの財政の状況、改善策について幾つかの御提案、御要請をいただいたわけでございますが、それに関する資料でございます。
 1ページですが、現在、協会けんぽの財政再建について3年間の特例措置を講じております。内容は、一つが国庫補助率の引き上げということで、それまで13%であったものを16.4%にしているということでございます。もう一つが、今ほども説明がございました後期高齢者支援金、これは加入者の人数割であったものに3分の1だけ総報酬割を導入したということでございます。
 三番目が単年度収支均衡原則の緩和、協会けんぽは短期保険ですので、当該年度で収支を償わなければいけないというのが原則でありますが、21年度末で非常に大きな累積債務を抱えたということで、財政再建の3年間の中でこれを解消するという特例措置を講じたわけでございます。
 これによりまして、1番下にございますが、平成21年度に8.2%であった料率が22年度には9.9%まで上がることを見込んでいたわけですけれども、9.34%でとどまった。ただ、その後23年度に9.5%になり、来年度24年度は10%を超える状況が見込まれております。
 2ページは、協会けんぽの国庫補助に関する条文の構造でございます。
 中ほど一番左側に本則と書いてございますが、本則での補助率の規定は、「16.4から20%までの範囲内において政令で定める割合」となっておりますが、この政令は制定されておりません。代わりに、法律の附則第5条で「当分の間16.4%から20%までの範囲内において政令で定める割合とあるのは13%とする」とされております。これが従来作用していたわけでございますが、この3年間に限りましては、右側の附則第5条の2というものが置かれており、「22年度からの3年間については、『13%』とあるのは『16.4%』とする。」とされております。つまり、24年度が終わる段階で特段の法改正がなければ、また附則第5条の規定に戻るということで、一番下にございますけれども、改正法附則第2条に検討規定が置かれておりまして、24年度までの間に検討を行い、必要があると認めるときは所要の措置を講じるとされているということでございます。
 3ページの資料ですが、仮に3年間の暫定措置が切れて特段の措置が講じられない場合、補助率は今申し上げたとおりですけれども、拠出金についても3分の1総報酬割がすべて元に戻ってしまいます。そして、全面加入者割に戻った場合、協会けんぽの拠出する高齢者支援金は、25年度に3分の1の総報酬割の場合と比べて約1,000億円一気に増加することになると推計しております。
 4ページは、協会けんぽと健保組合の保険料率の推移でございます。健保組合は御案内のように1,400以上ございますので、組合によりかなり幅がございますが、グラフの数字はアベレージでございます。平成14年度までは大体、協会けんぽと健保組合は同じぐらいの水準でございました。これは、ボーナスを含まない月次の給与をベースに保険料率を算定しておりましたものが、平成15年からはボーナスを含めるということになり、料率に大分差が出てきたということでございます。
 5ページは、今週の月曜日、11月21日に協会けんぽの運営委員会に提出された資料でございますが、今後の協会けんぽの料率の見通しでございます。平成24年度は10.0%とありますが、これは前のページにありました10.04%を丸めたものでございます。前提の置き方で3通りの数字が用意されておりますが、傾向としては、今後も高齢者の支援金等の増加によりまして、少しずつ上がっていくということで、平成27年度ないしは28年度には11%に到達するという数字でございます。
 6ページは、協会けんぽ対策の今後のあり方でございます。今、見ていただきましたように、財政状況が急激に悪化して、料率の引き上げ基調がなかなか止まらない状況の中で、やはり緊急の財政支援が必要だろうということが一つでございます。一方で、健保組合と協会けんぽの料率の乖離が拡大しているという状況がございます。
 先ほどの説明にもありましたように、後期高齢者の支援金につきましては、高齢者医療制度改革会議の最終とりまとめの中で、被用者保険における総報酬割、つまり負担能力に応じた負担とするということを全面的に実施するということが書かれておりますが、協会けんぽに対する緊急の財政支援の必要性と総報酬割の拡大の組み合わせが1つの論点としてあり得るのではないかということで、6ページの資料を提示させていただいた次第でございます。
 ちなみに、中ほどに全面総報酬割を導入した場合の各保険者の支援金負担額の変化という資料を付けてございますが、現行は3分の2が加入者割で、3分の1が総報酬割ということで「計(1)」が現在の各保険者の後期高齢者支援金の負担額でございますが、これを全面総報酬割にしますと「(2)」のようになります。その差額が一番下の欄でございますが、全面総報酬割にしますと、協会けんぽは約2,100億円の負担の減となり、他方、健保組合と共済組合はそれぞれ1,300億円、800億円の負担の増になるということでございます。
 右側の点線で囲ったところでございますけれども、仮に全面総報酬割を導入しますと、負担能力に応じて拠出金を負担いたしますので、当然協会けんぽには16.4%の国庫負担が入らないということで、国費が2,100億円浮くということでございます。他方、小林委員から前々回御要望いただいた、現在16.4%の国庫補助率を20%に上げるということで必要となる公費財源も、同様に大体2,100億円ぐらいになるということでございます。
 ちなみに、一番下に書いてございますとおり、総報酬割拡大によりまして健康保険組合あるいは共済組合の中でも報酬の水準の低いところについては負担減になるということで、負担増・負担減それぞれの数字につきましては、表のとおりでございます。
 資料の説明は以上でございます。
○遠藤部会長 ありがとうございました。
 それでは、これから御意見をちょうだいしたいと思います。
 2つの議題が絡んでおりますので、どちらからでも結構でございます。
 それでは、横尾委員、どうぞ。
○横尾委員 ありがとうございます。
 ほかの方も手を挙げていただいているのですけれども、直接、関係しますので、御配慮を感謝します。
 後期高齢者医療制度については、先ほど横幕課長さんからポイントをおさえて御説明がありましたし、資料も添付されたとおりですけれども、この制度につきましては、民主党のマニフェストで大きく書かれて注目を浴びました。平成25年度に新制度へ移行するという方向で、それを前提として高齢者医療制度改革会議がスタートし、昨年12月に最終とりまとめをされ、私も委員として参加をいたしたところです。
 ですけれども、現状を見ますと、75歳以上の都道府県単位の財政負担とか財政運営、また第一段階では、移行は平成25年度までの実現は難しい状況もだんだん見えてきている感じもございますし、それらの報道もあります。手元にコピーを持ってきましたけれども、「現行制度の見直しも含めて一部検討されている案がある」とある新聞には書かれているようでございます。
 このような状況において現行制度が継続される間は、被保険者の皆様がきちんと医療を受けることができるように、そのことで安心を確保できるようにということを一義において各広域連合は都道府県単位でそれぞれ頑張っているところであります。もしこのまま不透明な状況といいますか、いつどのようになるかがはっきりしない状況が続くことは余り好ましくないと感じています。
 1つは、被保険者の皆さんに「いずれどうなるのだろう」という心配を与えますし、今も御説明があった中にあるように、ほかの保険者や医療機関にも影響が出てくるものと予測されます。
 更に実務面を見てみますと、広域連合は市町村で構成をしているわけですけれども、派遣職員でそれぞれ構成しますので、人事や財政面も密接に関係してきておりまして、数年先、平成25年度に実行するなど、しっかりしていれば、そこをベースに人事関係も計画できるのですけれども、あいまいになればなるほど、数年先の人事の計画、財政計画も非常に立てにくいという状況も散見されてきています。
 こういったことを考えますと、政府におかれましては、是非明確な方針と実行を近々にも出していただく必要があるのではないかということを強く感じます。
 まずは1つ目に、「後期高齢者医療制度を廃止」と掲げられたわけですけれども、これは本当に廃止する方針に変わりがないのかどうか。また、一部報道に見られる案があるなら、それはそれで我々、特に後期高齢者医療広域連合には示してほしいのです。
 一方で見直しという案もあるように、このように報道されておりますので、その場合はどのような方向でどのような計画なのか。特に広域連合の存廃にもかかわってきますので、今後のスケジュールについては早期に示していただかないと、先ほど言いましたポイントを含め、いろいろな混乱が生じてくると感じるところであります。この場ですぐ回答はないかもしれませんけれども、是非対応をお願いしたいと思っています。特に報道に出た5つの案があって、「廃止先送り案浮上」というタイトルが、記事が出ているのですけれども、それがあるならあるで示していただかないと広域連合の現場職員は非常に頑張っておりますので、混乱ばかりしても困るという印象を強く持っております。
 後期高齢者の皆さんにとっては今後重要な医療ということですので、我々も全力を尽くしますが、政府におかれましても、特に与党政調におかれましては、しっかりした詰めをしていただいて、方向性を明示していただきたいと感じています。
○遠藤部会長 ありがとうございます。
 非常に重要な御指摘だったと思います。よろしく御対応をお願いします。
 それでは、小林委員、どうぞ。
○小林委員 まず、高齢者医療制度の見直しについて、3点申し上げたいと思います。
 第1は、後期高齢者の保険料の負担率についてです。保険料を負担する高齢者の方に配慮することは必要でありますが、現役世代の負担が過度にならないようにする必要もまたあります。後期高齢者の保険料の負担率を見直す場合には、現役世代の負担を全体として軽減するための方策を別途講ずる必要があると考えております。
 第2は、前期高齢者の医療給付費の財政調整についてです。被用者医療保険者は、高齢者医療の支援のために総支出額の約4割を占める大きな負担を行っております。このような過大な負担では、高齢者医療制度はもとより、被用者保険のセーフティネットとしての協会の役割も果たせません。国民皆保険制度を将来にわたって持続させるためにも、前期高齢者の医療給付に対する公費の投入をお願いしたいと思います。同時に、70歳〜74歳の一部負担金についても本来の状態に戻していただけたらと思います。
 また、以前に部会で指摘しました下限割合については、事務局から資料を出していただいて、御説明をいただきました。この前期高齢者の支援に関する医療保険者間の負担の公平性を確保するため、下限割合など見直すべき点は見直していただきたいと思います。
 3つ目は、高齢者医療制度の見直しについてです。本来は全体をパッケージで改革すべきでしょうが、協会けんぽの財政状況は緊急事態そのものでありますので、後期高齢者支援金についてだけでも、全面的な総報酬割にしていただきたいと思います。
 続いて、協会けんぽの財政健全化についてであります。今年の9月までの標準報酬月額のデータ等により改めて来年度の平均保険料率を試算したところ、10.04%となり、これまで経験したことのない保険料率の10%超えが見込まれる状況にあります。しかも、3年連続の保険料率の引き上げとなり、わずか3年間で8.2%から10%を超える水準になります。被用者保険の中で一番給与水準の低い中小零細企業の従業員に飛び抜けて高い保険料率による御負担をお願いすることについて、私は加入者の皆さんにどう説明していいかわかりません。
 また、今後も保険料率の上昇が避け難い推計結果になっており、ここままでは被用者保険のセーフティネットである協会けんぽは破綻し、国民皆保険は崩壊の危機に瀕します。今さら法律の本則に規定された国庫補助率の下限を下回る13%に戻るなどということがあり得ないことは言うまでもなく、現状の16.4%でも大変困難な状況になっている中、まず早急に国庫補助率を法律本則に規定された上限の20%にすることが最低限不可欠であることを強く要請したいと思います。
 以上です。
○遠藤部会長 ありがとうございました。
 それでは、齋藤委員、どうぞ。
○齊藤正憲委員 資料7の6ページの提案につきましては、協会けんぽに対する緊急の財政支援の必要性が増しているということだと思います。
 高齢者医療全体の見直しは一旦保留にして、後期高齢者支援金の総報酬割の全面導入だけを先行してはどうかという提案と理解しております。
 今回の提案は、総報酬割を全面導入することで協会けんぽへの支援金負担への国庫補助2,100億円を引き戻しまして、健康保険組合等に国庫負担分を肩代わりさせるという矮小化した提案ではないかと思います。各保険者が直面する保険財政の危機回避には何もつながらないのではないかと理解します。負担の付け替えだけでは医療保険の持続可能性は確保できないということでございます。70歳〜74歳の負担を本則に戻すというように、既に決まったことは着実に実行すべきであると思います。それとともに、前期高齢者も含めた高齢者医療への税投入割合の引き上げ等を早急に取り組むべきです。いいとこどりだけをやるということはやめていただきたいと思います。
○遠藤部会長 どうもありがとうございます。
 ほかにどうぞ。
 それでは、樋口委員、どうぞ。
○樋口委員 恐れ入ります。先に出なくてはなりませんので、申し訳ございません。後期高齢者医療制度改革会議にもおりまして、本人でございますので、意見を言わせていただきます。
 知事会などから、もう現状は定着しているので余り変えないようにという御要望が出ているようでございますし、いろいろなところからもそういう声も聞きますけれども、これはこの会議でも私は繰り返し同じようなことを申し上げておりますが、後期高齢者自身、安定して、今の問題にそう不満を持っていないことも事実ですが、それは最初の示された後期高齢者医療制度の中にありました、一番みんなびっくりし、これは困ると思いましたのは、後期高齢者のみに課せられた終末期の診断などであったと思います。
 それから、改正のプロセスに高齢者の意見が入らなかったことなどいろいろございますけれども、とにかく今のところ、確かに保険料などがぐっと上がった人などもおりますが、しかし、医療へのアクセスにおきましては、前期高齢者も、後期高齢者も、若い方々も全く同じという国民皆保険の中の一員ということで、保険料のこともさることながら、受診に関して公平性が保たれていれば、大抵の人は納得するんだと思っております。
 ですけれども、それはあるものを凍結し、あるものを軽減し、あるものを廃止し、その結果、後期高齢者医療制度が余り不満なく収まっているのでありまして、これは受診者側から収まっているのであって、実は財政的に見れば、大変軽減制度とか、前期高齢者の医療負担率の問題とか、財政的にはこれからどんどん困っていく方向にあるのではないかと思って、ただし、それは一般には見えないと思います。
 ただし、75歳以上がある程度少数派だった時代はともかく、ここにいらっしゃる方は皆様御存じのとおり、65歳以上と申しましても、75歳以上が間もなく、今はもう1割を超えておりますし、前期高齢者よりも更にボリュームとして増すということは皆様御存じで、これを何とかしなかったら、国民皆保険制度も破たんするのではないかと思っております。
 ただし、余り制度を変わるのはみんな喜びませんし、今、後期高齢者側の正直なことを言いますと、今の程度にかけ合っていられれば、それでありがたいから、うまく行けば逃げ切り勝ちできるのではないかというところだと思うんですけれども、それでは超高齢社会のビジョンというものには欠けると思いますので、やはり少し腰を据えて、後期高齢者医療制度をどうするのか。今、静まっているのはどういうわけなのか。この辺を政府としては方針をしっかり出していただきたい。
 長くなって済みませんが、もう一つだけ申し上げれば、前期高齢者の2割負担に関しては、いろんなところで方向性が決まっていることでございますし、今日の新聞に出ていましたけれども、社会保障においてOECDに言わせても、高齢者と子どもに対する負担割合が11対1だなんて言われて、繰り返し世代間対立をあおるような言い方で言われております。
今日はメディアの方もたくさん来ていらっしゃるでしょうけれども、メディアの現役の方は、基本的に現場に出ているのは50歳以下か、ほとんど60歳以下です。確かに高齢者の社会保障割合は高いかもしれないけれども、これは実は高齢者全体の生活費をそもそも負担している年金が一番多いんだということを忘れないでいただきたいと思うんです。
 ただし、こういうことが言われないように、高齢者も応分の負担をするのが当然のことだと思っておりますから、せめて前期高齢者、今日新しい資料を出していただきましたけれども、はっきり言いまして、学齢期を過ぎた子どもたちは、地域によって特例をつくっているところはありますが、財政困難な地域に住む少年たちは、親から扶養を受けながら3割を負担しているわけでございますから、私は世代間構成という意味から言いましても、年金をほとんどがもらっている前期高齢者は2割負担という、この程度のことがどうして決められないんだろうか。子どもの貧困率は、むしろ高くなっております。ということを一言申し上げたかった。
 反対の方もたくさんいらっしゃると思いますし、袋叩きにならないうちに帰ります。
○遠藤部会長 ありがとうございました。
 それでは、白川委員、山下委員の順番で行きたいと思います。
 白川委員、どうぞ。
○白川委員 ありがとうございます。
 本日は、昨年まとめられました高齢者医療制度改革会議の最終とりまとめを中心に御説明をいただきましたけれども、その改革会議のとき、委員でおられた方がこの中にも何人もいらっしゃいますが、特に高齢者医療制度を維持するためには、公費の投入の拡大が必要だという御意見が多数あったと私は記憶しております。
 それから、被用者保険4団体ということで、経団連さん、連合さん、協会けんぽさん、健保連の連名で、特に前期高齢者のところの公費投入ということで意見書を出した経緯もございます。ただ、その段階では、消費税の増税論議は始まっておりませんでしたので、財源で問題があるということで、とりまとめの中では両論併記みたいな、そういう意見があったぐらいのことで、その時点ではまとめられたと記憶しております。
 ところが、その後、一体改革の成案を見ましても、高齢者医療制度に関する公費の投入については、ほとんど記載がない。前期高齢者への公費投入に関しましては、附属資料の欄外に1行「検討が必要」としか書かれていないということで、私に言わせると、高齢者医療制度改革の議論は何だったのかと思わざるを得ないような状況でございます。
 協会けんぽさんも非常に財政的に厳しいですけれども、健保組合も非常に財政は厳しいわけですが、その大本は、高齢者医療制度に対する拠出金が40%とか、45%とか、健保組合によっては70%なんていう健保組合もあるわけでございまして、そこのところを解決しない限りは、保険者の財政安定とは言いませんが、財政の改善はあり得ない。全部保険料で上げろという御主張なのかもしれませんが、それは事業主、被保険者の関係を考えると相当難しい話でございますので、特に前々から主張しております前期高齢者への公費投入については、前向きに取り組んでいただきたいというのが1つ目の強い希望でございます。
 2つ目は、総報酬割について、協会けんぽさんの財政健全化の中で触れられておりまして、これは私どももいろんな場面で言っておりますが、総報酬割という考え方そのものを我々は否定したことはありませんし、考え方としては正しいと思っております。
 ただ、いつも厚労省から提案があるときは、国の財政が厳しいものですから、それの補てんのために提案されるという経緯がございます。
 前回、3分の1総報酬割が提案されましたときも、協会けんぽさんの若人の財政保障を13%から16.4%にする財源がないので、それを肩代わりしろという提案であったと私どもは受け止めております。今回も、あたかも健保組合と協会けんぽの保険料率の差がどんどん拡大しているから、負担の公平化を図るんだという提案のされ方をしておりますが、現実はそうではないでしょうということを申し上げたい。
そもそも協会けんぽさんに16.4%の財政保障が入っておるのは、所得差があるから16.4%を入れている。所得差が広がっているのであれば、それを国庫で埋めるというのが法の趣旨であると私どもは理解しております。そのお金がないので、総報酬割という提案であると認識をしておりまして、相変わらずその場しのぎの提案については、非常に腹立たしく思っております。これが2点目。
 3点目は、今回の提案の中で前期高齢者の納付金について1%加減というのが出ております。これは確かに功罪あるとは思っております。ただ、前期高齢者の納付金に関しましては、私どもはあと2つ大きな問題があると考えております。
 1つは、我々は水増し分と呼んでおりますけれども、前期高齢者の後期高齢者支援金の計算方式が、今までの考え方ですと全部加入者割ですから、国保さんも含めて、被保険者あるいは加入者1人につき定額を収めるという計算式のはずなんですが、前期高齢者の分については、加入率をかけるというややこしい話になっておりまして、要は被用者保険に在籍していない人の分まであたかもいるように仮定して払えという計算式になっております。この部分が、たしか協会けんぽさんと私どもと合わせて3,000億円ぐらいありまして、これは是正すべきだという意見を以前も申し上げたことがあります。
 もう一つは、前期高齢者の加入率の差に当該保険者の1人当たり医療費をかけて納付金を納めるという計算式になっておりますが、小さな規模の健保組合で非常に高額な医療が1人でも発生しますと、その分に加入率をかけることになりますので、物すごく大きな納付金の上げ下げが出てくるという実態になっております。これも特に小規模の健保組合にとっては、財政に与える影響が非常に大きいということがありまして、この辺のことも含めて、前期高齢者の納付金の計算式といいますか、拠出の在り方といいますか、この辺については、もう一度慎重に検討する必要があるのではないかと思っておりますし、やるとすれば、高齢者医療制度改革のタイミングが唯一と思っておりますので、その件についても是非とも御検討いただきたいというのが3点目でございます。
 私は以上でございます。
○遠藤部会長 ありがとうございます。
 この議題は非常に重要でございますし、時間がかなりオーバーしておりますので、もう一回ぐらい議題として取り上げたいと考えておりますけれども、本日どうしてもお話しされたいという方がいらっしゃればお願いいたします。
 それでは、山下委員、鈴木委員、横尾委員の順番でお願いします。
○山下委員 手短に申し上げたいと思います。
 まず、高齢者医療制度の見直しについて、現役世代だけでなくて、高齢者もそこの負担をすべきだという点から、法定の2割負担に戻していただきたいということが1点。
 もう一つは「協会けんぽの財政健全化の取組について」の中で、小林委員も言われたように、協会けんぽの持続可能な健康保険制度にするために、是非上限の20%に上げていただきたいと思います。
○遠藤部会長 ありがとうございます。
 鈴木委員、どうぞ。
○鈴木委員 70〜74歳の自己負担については、前回も言いましたけれども、我が国の場合、保険料率が低いところがあるのに比べて、自己負担が非常に高いので、全体は3割を最高2割に下げるべきだと言っておりますし、70〜74歳も1割ということを主張したいと思います。
 後期高齢者医療制度ですが、私は現場におりまして何が不満なのかというと、樋口委員もおっしゃいましたけれども、差別をされるというか、75歳という年齢で一律に線を引いて違う制度にされる。終末期相談支援料もそうですけれども、この15ページの資料を見ても、健康診断も人間ドックももうやらなくていいですよと、もうそろそろいいでしょうと。そのような受取り方だったんです。実際そういう制度なんです。これはやはりよくないということで、それが廃止になったことはよかったと思いますし、いろんな財政の問題もありますでしょうし、次の在り方については、じっくり検討していただきたい。一定の改善がされたという上での国民の評価だと思います。
 それと、保険制度ですから、やはり保険料率の平準化が必要だと思います。今、国保とか協会けんぽの話が出ますけれども、これらは確かに大変だと思いますが、一方では、大企業の組合健保とか、国家公務員共済、私学共済といったところは保険料率が非常に低いですから、そういうところを平準化することを是非すべきだろうと思います。日本医師会としては、最終的には保険の一本化ということも提案しておりますが、とりあえず都道府県レベルでの一本化、一元化といったものが必要ではないかと考えております。
 以上です。
○遠藤部会長 ありがとうございます。
 それでは、横尾委員、最後にお願いします。
○横尾委員 先ほどと関連して確認なのですけれども「廃止先送り案浮上」「厚労省、民主党に提示」というタイトルで記事があるのですが、5つの案を正式に民主党に示されたのかどうかを回答いただきたいと思います。
 もう一点は、いただいた資料の11ページに「70〜74歳の一部負担金の特例措置の見直し」、いわゆる3割負担から2割負担という経過措置的なことがあるのですけれども、実はこの会議に関してそういった辺りが報道されてから、すぐ翌日から、ワイドショー、その他では、今、1割負担の方々が3割負担になるのだと大騒ぎになっていまして、ほとんど誤解されている、曲解されているという印象を拭えないわけです。
 是非、政務三役の記者会見やその他で、きっちりそうではないと、段階的なものであるとか、今、3割負担の方が当座2割負担になるということとかをきちんと説明していただかないと、かなり混乱をしていると思いますので、よろしくお願いします。
○遠藤部会長 ありがとうございます。
 それでは、事務局、お答えいただけますか。
○横幕課長 今、御指摘があったのは、しばらく前の新聞に後期の制度の在り方に関して5つの案がということだと思いますけれども、制度の在り方そのものについて、与党の中でもいろいろな議論が行われていますが、非公式な議員個人の意見交換というのも行われております。その中で、求めに応じて、私どもから議論の材料としてお出ししたものはありますけれども、私どもの案だとか、正式な案だとかといったものはありません。まさしくその点について、今日この場でも御議論をいただきたいと考えております。
○横尾委員 この誤解されていることは、御説明などはされないのですか。
○横幕課長 それは、いつも我々としてはしているつもりですし、今日の先ほどの説明の中でも、あえて少し意識して説明させていただいたつもりですけれども、引き続き、そこの点はよく注意をして、丁寧な説明を心がけていきたいと思います。
○横尾委員 では、御来席の報道の皆さん、よろしくお願いします。
○遠藤部会長 ありがとうございました。
 それでは、この議論は、引き続きまた議論をいたしますので、本日は、これをもちまして部会を終了したいと思います。司会の不手際で時間が大変オーバーいたしまして、申し訳ございませんでした。
 次回の開催につきましては、追って、事務局より連絡いたします。
 本日はどうもありがとうございました。


(了)

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