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2011年11月1日 第8回薬害を学び再発を防止するための教育に関する検討会  議事録

○日時

平成23年11月1日(火) 18時30分〜20時30分



○場所

厚生労働省19階 専用第23会議室
東京都千代田区霞が関1−2−2 中央合同庁舎5号館


○議事

〇衛藤座長 皆さん、こんばんは。定刻よりまだ20秒ほど前ですけれども、委員の方は全員おそろいのようですので、ただいまから、第8回「薬害を学び再発を防止するための教育に関する検討会」を開催したいと思います。
 皆様には、お忙しい中御出席いただきありがとうございます。
 本日は、残念ながら大杉委員と花井委員が、御都合がつかず御欠席となっています。
 前回7月21日の検討会での御意見を踏まえ、9月27日に検討会構成員のうちの希望者で、「国立ハンセン病資料館」の見学を行いました。
 また、本日は、検討会開催に先立ち、「はばたきライブラリー」の見学を、御都合のつく方で行っていただきました。
 これらの施設の見学を通じて、本日は、薬害に関する資料収集・公開等の仕組み」について、さらに具体的なイメージを共有できるよう、議論を深めていきたいと思います。
 議事に入ります前に、今年の7月末から8月にかけて、事務局に人事異動があったとのことですので、事務局から御紹介をいただきたいと思います。よろしくお願いします。
〇牧野調整官(医薬品副作用被害対策室) それでは、御紹介させていただきます。
 木倉医薬食品局長です。
〇木倉医薬食品局長 木倉でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
〇牧野調整官 宮本総務課長です。
〇宮本総務課長 宮本でございます。よろしくお願いいたします。
〇牧野調整官 鳥井医薬品副作用被害対策室長です。
〇鳥井医薬品副作用被害対策室長 鳥井でございます。改めまして、どうぞよろしくお願いいたします。
〇衛藤座長 それでは、続きまして、資料の確認を事務局からお願いします。
〇牧野調整官 では、お手元の資料を御確認ください。
 議事次第がございまして、それから、座席表がございます。
 資料1が論点(案)になっております。参考資料が、薬害肝炎の最終提言の抄になっております。それから、参考資料2が、御見学いただきました「ハンセン病資料館年報」の抜粋でございます。
 不足等がございましたら、お知らせください。
〇衛藤座長 資料の方はよろしいでしょうか。
 それでは、本日の議題に入ります。
 議題は「薬害等に関する情報収集・提供の仕組みのあり方について」でございます。
 本日は、前回7月21日の検討会で皆様からいただいた御意見をもとに、事務局に論点整理資料を作成していただいておりますので、これをもとに御議論をいただきたいと思います。
 それでは、まず、事務局より資料の説明をお願いいたします。
〇牧野調整官 それでは、資料1をごらんください。
 「検討すべき論点(案)」ということで事務局で整理をいたしております。論点をまとめて最初の2ページに載せておりますけれども、説明の際には、3ページ以降をごらんいただきたいと思います。
 この論点は、前回の検討会でたくさんの御意見をいただきましたので、それを整理した上で、さらに、御検討いただきたいことを事務局で整理したものになっております。順次、御説明していきたいと思います。
 まず、「仕組みの必要性、理念」について、前回いろいろ御意見をいただいたところです。意見を整理していく中で多かった御意見については、典型的には、四角の中の2「・」目で、過去の薬害の反省、それから、次世代に向けての薬害再発防止というような理念についての言及が非常に多かったというところでございます。また、1つ戻っていただいて、1「・」目の中で、歴史の負の遺産を忘れないようにしていくというような御意見。それから、飛ばしますが、最後の「・」で、薬害教育と薬品教育は違うのではないかという御意見もいただいたということでございます。
 これらのような御意見を踏まえ、さらに、本日御検討をいただきたい点として3つ掲げました。
 1つ目としては、薬害再発防止の観点から、資料収集・公開等の仕組みを設ける必要性・合理性を、改めてどう考えるかということでございます。この検討会自体は、薬害肝炎の最終提言で、こういう仕組みを設立すべきというところから始まっているわけですけれども、薬害再発防止という理念の一つの手段として、なぜこれが必要なのかを検討会としても少し深めていただければと思います。
 (※)として、同じく薬害再発防止の同じ趣旨・目的で、国の薬害教材の作成・配布を開始しているわけですけれども、この取組との関係についてもどのように考えていくかということを御整理いただければと思います。
 2点目として、資料収集・公開等の仕組みを設けるとした場合、仕組みに最も強く求められる理念としては、前回の検討会の多数意見を要約いたしますと、過去に起きた薬害の事実を学び、次世代に向けて再発防止に役立てるというようなことかなと思っておりますけれども、そのようなことでよろしいでしょうかということでございます。
 それから、3点目として、「医薬品教育の推進」という話も御意見として出てきました。また、薬害肝炎検証・検討委員会の最終提言でも出てきている理念ですけれども、これは薬害教育とは若干方向性が違う部分があると思われますけれども、どちらにどの程度の重点あるいは優先順位を置いていくべきかについても御議論いただければと思います。
 4ページにまいります。
 「仕組みが有するべき機能」でございます。これも、前回の検討会で非常にたくさんの御意見をいただきました。多かった意見としては、四角の中の1「・」目ですが、子供たちや学生、若手の医療関係者等が、実物教材を目で見て触れられる、あるいは体験できるようにするというような意見が多かったかと思います。
 それから、5「・」目になりますが、中学生等が薬害教材を契機に、学んで考えることができるような場が必要という御意見もございました。
 それから、さらに3つ下になりますが、被害者団体が集めた資料の散逸防止についての意見も出されたと。それ以外にもいろいろな御意見をいただいたところでございます。
 これを整理いたしますと、(論点)の(1)になりますが、「仕組みが有するべき機能」としては、「利用者に体験・実感を提供する機能」が1つ。それから、2番目として、薬害教材を契機に、情報を入手したり、知識を深められるような機能。それから、3点目として、現物資料等の散逸防止や、どこに何があるかというようなアクセス向上機能というようなものが挙げられたかと思っております。勿論、これら全部を追求していくこともできるかとは思うのですけれども、どういうところに重点あるいは優先順位を置いていくべきかというところを、もう少し詰めていただけると有り難いなと思っております。
 それから、これらについては、利用者にどういう方を想定するかによって、具体的な中身が違ってくることも考えられますので、主たる利用者として、どのようなものを想定するのかについても、さらに御意見をいただければと思っております。
 次、5ページでございます。
 「既存の仕組みとの関係」でございます。これは特に薬害の団体等が持っている資料をどうしていくか、全部集めていくかというところで、いろいろ御意見をいただいたと思っております。典型的には3「・」目に、資料を収集していくべき部分と個々の団体の活動の過程で集まる資料を分けて考えることが必要ではないかというような御意見をいただいているところでございます。
 これらの御意見から、(論点)としては、先ほどの機能のうち、情報入手機能あるいは資料の散逸防止機能を求める場合、既存の団体との役割分担についてどうい考えていくかということについて、もう少し御意見をいただければと思っております。
 次、6ページにまいります。
 「対象となる資料・情報」についてでございます。
 まず、「資料・情報の内容」について、これも多岐にわたる御意見をいただきました。それを踏まえて、(論点)の中では、先ほど掲げた3つの機能別に御検討をいただければ有り難いなと思って整理をしております。
 (論点)の(1)に行きますが、まず、仕組みに「利用者に体験・実感を提供する機能」を求める場合、薬害・医薬品に関する「実物教材」あるいは「目で見て触れられるもの」として、具体的にどういうものを想定していくかというところをもう少しアイデアをいただければと思っております。
参考事例として掲げさせていただきましたが、まず、1「・」目ですが、前回検討会でHIVの団体の方から、感染被害に係る血液製剤の実物とか、被害者活動の旗がありますというような話があったかと思います。
それから、2「・」目ですが、ハンセン病資料館の見学をしていただいたかと思いますが、その中では、写真や手記の抜粋等をパネル展示したり、それから、証言映像の視聴コーナーがあったり、あるいは、「語り部」活動ということで実際にお話を聴いたり、昔の療養所の大型模型展示というようなことをしていたということでございます。
それから、3「・」目は、ちょっと毛色は変わるのですが、広島平和記念資料館の例を引いておりますが、被爆者の遺品や被爆者が描いた絵も、要は、平和を考える材料として展示している例がございます。事務局でも、薬害被害者の遺品等を団体が保有している例もあるとお聞きしていますので、そういうものも考えられるかと思って例示させていただきました。
それから、次に(2)。仕組みに、「情報を入手したり、知識を深められる機能」をまとめる場合としては、特に子供たちに情報を提供するという意味では、それなりに整理された情報を提供する必要があるかと思われるのですけれども、どういう情報を集めて整理して提供していくかについても御意見をいただければと思っております。点線内の(参考事例)の、1「・」目ですが、各薬害の被害者団体のホームページ等を見ますと、それなりに各薬害事案について、その概要とか経緯とか関連データとか、参考になる資料が載っているのですけれども、これは団体によって、情報提供量や内容がばらばらでありますので、もし、統一的に提供していくことであれば、情報の精査、拡充が必要になるかと思います。
それから、2「・」目ですが、一読してわかるような啓発用資料を提供していくことも考えられますし、それから、医薬品そのものの情報とか、それから、所蔵資料の名称や著者名を検索できるような情報を提供しているところもあるということでございます。どういう情報を、どう提供していくかということでございます。
それから、7ページになりますが、仕組みに「資料の散逸防止、アクセス向上機能」を求める場合、実は、そもそもどこにどういう資料があるのかというのは十分把握できておりません。そのうち、どのような資料について散逸防止を図ったり、アクセス向上を図る必要があるのかということも、余りきちんと整理されておりませんので、これは各団体の御意見をいただければと思っております。
(参考事例)として、前回、大平さんにはばたきライブラリーの所蔵資料を御紹介いただきましたが、下の※にありますが、非公開扱いの資料もあるということでございました。こういう資料についてもどういう扱いをしていくかについて御意見をいただければと思います。
それから、?として「資料・情報の収集・加工」についても幾つか御意見をいただきました。1「・」目のように、薬害だけでも膨大な資料があって、その整理していく作業も非常に大変だというような御意見、それから、資料を集めること自体についてもノウハウが必要だと。それから、3「・」目ですが、研究用の一次資料も重要ですが、それを教育用に加工していくこと、それから、一次資料としても、そのインデックスをつけていくような作業が必要という御意見をいただいております。これらの作業内容もともかくですが、だれとどういうふうに連携してやっていくかということについても、御意見をいただければと思っております。
次、8ページ、「実施形態」になります。
これは、第7回検討会の意見では、大きくは施設かウェブかという話もあったのですけれども、1「・」目のように、要は、実物に触れたり、体験できるような形態でやることが望ましいという意見が多くあったところが印象的でございました。それ以外は、施設・ウェブどちらでもよい、あるいはどっちもあった方がいいというような御意見が多かったかと思うのですけれども、(論点)としては、何でもかんでもというわけにもいかないところもありますので、どういう形態に重点を置いていくことが望ましいかというところについても少し御意見をいただければと思っております。
※として、短期的には、最も望ましいかどうかというところではなくて、取り組みやすいところからやっていくことも考えられるのではないかということを問題提起させていただいております。
それから、(2)として、多く意見が出た「体験・実感の場」の提供は、いわゆる資料館という形ではなくても取り込める部分があるのではないかということで少し提案させていただいております。点線の中の(参考事例)をごらんいただきたいと思います。まず、1「・」目として、これはディペックス・ジャパンという団体が、インターネットで「健康と病の語り」ということで、乳がんと前立腺がんの方の体験談を収録して、インターネットでそれを見られるようになっていると。同じ苦しみを持っている方がそれを参考にできるというような取組をされております。それから、「平和祈念展示資料館」では、「語り部」の小学校派遣をやっています。資料館の取組ではあるのですけれども、別に資料館がなくてもできる。次は、「長崎原爆死没者追悼平和祈念館」のインターネットの情報から持ってきたのですけれども、ピースネットと言って、インターネット会議の施設が必要ではありますが、要は、インターネット会議を通じてこの平和祈念館にいらっしゃる被爆体験者の方と小学校の学童の方が対話をしたり、お話を聴いたりできるという取組をされているケースがある。それから、「昭和館」という戦時中の労苦を後世に伝える資料館ですが、ここでは、貸出キットと言って、戦時中の生活に関するグラフィックパネルとか、召集令状のような実物資料とか、証言DVDをセットで貸し出して、学校の授業で使えるという取組をやっている。それから、ハンセン病資料館については、年報等を見ますと、小学生向けガイダンスDVDのようなものを資料館としてつくって貸し出すという取組をしている。「薬の適正使用協議会」では、くすり教育に関する模型補助教材の貸出が紹介されているということでございます。こういう取組をやっていくことも考えられるのではないかということで、紹介させていただきました。
それから、9ページ目です。「運営主体・運営方法等」についてございます。
これは、前回そんなにきちんと意見交換ができなかったのですけれども、恒常的に続けられる仕組みが大事というような御意見を幾つかいただいたところでございます。
(論点)としては、まず、1点目は、国と製薬企業、あるいは被害者団体、その他の医薬品関係者が、この仕組みに対してどのようにかかわるべきかについてもう少し御意見をいただければと思っております。前回検討会でも、なかなか国が全面的にというのが非常に難しいという話もさせていただいたところではございますけれども、それぞれの関係者が主体的にかかわっていく仕組みを考えていけないかということで、もう少し御意見をいただければと思っております。
点線の中に、国立ハンセン病資料館が、これは参考になるかはわかりませんが、この資料館自体は国営ですけれども、懇談会あるいは検討会をいろいろ立ち上げて、関係者がいろいろ意見を出し合いながら運営をしていくという仕組みをつくっております。
それから、(2)として、仕組みを長期的に維持していくために、どのような配慮・工夫をしていくべきかについて、アイデアがあれば御意見をいただければと思っております。
事務局からは、以上でございます。
〇衛藤座長 ありがとうございました。
 後ほど、論点の項目別のディスカッションはする予定ですけれども、まず、ここまでの説明自体についての御質問がもしあればお受けしたいと思いますが、いかがでしょうか。
 それでは、論点の項目別の意見交換に移らせていただいてよろしいでしょうか。
 それぞれの論点に対する御意見は勿論のことですけれども、論点そのものについても、変更あるいは追加という観点でもし御意見があればいただきたいと思います。
 では、一つずつ進めていきたいと思います。
 まず、資料1の1ページ目をごらんください。
 「1 仕組みの必要性、理念」について、論点が3つ掲げてございます。(1)(2)(3)について、「仕組みの必要性、理念」に関しての御意見をまずいただきたいと思いますが、よろしくお願いいたします。
 (1)は御意見をいただいているところかもしれませんが、「薬害に関する資料収集・公開等の仕組み」を設ける必要性・合理性に関して、より深くといいますか、具体的にこういったことではどうかというような御意見をいただけたらということだと思います。
 手嶋委員、お願いいたします。
〇手嶋委員 薬害の研究の資料館を設立するに当たって、薬害肝炎の原告団・弁護団からの今までの要請として、私もその一員としてお話ししたいと思います。今、ハンセン病資料館も、今日、HIVのはばたきライブラリーも視察させていただきまして。ハンセン病資料館は結構体制が整っていて、中身も充実されていて、学芸委員の方もしっかりおられて、大変すばらしいところだったと思います。私たち肝炎の原告団として、私たち肝炎だけではなく、薬害のいろいろさまざまな資料とか、そういう今までためておいてきたものを見て、そして、聞いて、それに討論していくことは、薬害研究の資料館を設立していく上ではとても重要なことだと思うのです。
 なぜ重要かというと、はっきり言って、私は一被害者にすぎないのですが、皆さんよく考えてくださったらわかると思うのですが、そういう薬害の資料とかは、地下2階、3階とか、書庫とか、そういうところに放り込んでおくようなものではないと。また、データ化して、ウェブ上にぼんと載せておいたらいいというものでもない。ただそれだけのものにすることには私はちょっと反対。なぜ薬害が発生して、私たち被害者が出てきたか。薬害だけで終わらず、今日、花井氏も肺出血で緊急入院して、どうしても薬害の資料館は、薬害を今後発生させないためにも、そのためにも研究していく。そういう資料館をつくっていただきたい。それを是非私に言ってくれと連絡がありました。
 私たちの薬害でも、結局、その責任はあいまいにして、時間だけが過ぎていって、何十年かたっていって、その当時の人たちは、もうその責任は問わずに、私ははっきり言って根底から許してはいない。その人たちがおったおかげで、私も子供も感染したし、そういう過ちをまた繰り返してはならない。そのためにも、今後、薬害の研究は必要だろうと思います。そういうことに、もう研究しなくていいとか真っ向から反対するような方はおられないと思う。
肝炎の原告が、この10月25日に1人肝臓がんで亡くなりました。55歳。その方は大阪で学校の先生をしていました。学校の先生をしていて、8月まで、お盆とか、普通にバーベキューとかそういうのには出ていらしたのですが、その後入院されて、私たちも訃報を知ったのはごく最近です。25日に亡くなられて、後から新聞社の記者の人たちにも言ってあったそうです。未来の子供たちに、またこういう薬害を繰り返しさせてはならない。そういうことを願っていますということをおっしゃってあったのです。学校の先生だったのですね。まさか、私もその方がそんなに早く亡くなるとは思わなかった。元気で、しっかりふっくらしていたし。
私としては、薬害の資料館は、ただ資料を置いておくためだけではなく、薬害が今後二度と発生することがないように、そのためにも薬害の研究、資料館としてつくっていただきたいと思います。この検討会の優秀な学識経験者の方々が一緒に私たち被害者とともに、志を同じくして、そういう設立を願っていただきたいと思っております。よろしくお願いします。
〇衛藤座長 ありがとうございました。
 ほかにはいかがですか。
〇栗原委員 最終提言(抜粋)がありますけれども、「薬害研究資料館」という表現で提言が作成されています。ハンセンの方の資料館は「国立ハンセン病資料館」となっていますが、最終提言でのこの表現は、教育的な展示の部分だけではないと。研究機能をしっかりと位置づけてほしいという、そういう意図のあらわれだろうと理解しています。
 今の論点の1ですが、そこの2番目に、「過去に起きた薬害の事実を学び、次世代に向けて再発防止に役立てること」これが多数意見として出てきたと。これはこのとおりだと私も思います。だけれども、今日のこの論点(案)を拝見していますと、いかに見せるかというその辺りが中心であって、研究機能の部分が軽いな、ほとんど見られないというのが実感です。
 例えば私はMMR事件の当事者ではありませんが、当事者の方々に深くかかわってきたわけです。訴訟で明らかになる事実は、当事者の利害の範囲です。だから、決して、平成元年(1989年)から平成5年4月で、当面接種見合せになったこのワクチンをめぐる事実経過が、その訴訟の場で、法廷ですべてが検証されているかというと、そうではないのです。いまだに未解明のわからない部分がいっぱい残っています。そういう中でも、時間とともに、国に残っている資料も廃棄されているものも多分たくさんあるのだろうと思います。
そういったことで、教育的な機能・展示、いかに体験的に実感をもって何かを伝えるかというその取組は深い研究に裏打ちされているもので、もともと教育と研究は表裏一体だと思います。そういう点で研究機能についての議論がもっと必要なのではないかと思います。今日見学させていただいたはばたきライブラリー、はばたきの取組でも、厚生労働科学研究の分担研究もおありだそうで、自前の研究業務もされていると伺っています。そこら辺でもう少し議論が要るのではないかなと思います。
とりあえず、以上です。
〇衛藤座長 ありがとうございました。研究機能という点に関しての御意見だと思います。
 大平委員どうぞ。
〇大平委員 今日皆さんに来ていただいて、狭いのですけれども、私どものライブラリーを見ていただきました。そこでもちょっと説明をしたのですけれども、私たちは、展示、それから、記念という形でのメモリアル的な資料館は否定的です。先ほど、栗原委員からも御指摘していただいたように、研究機能はとても重要に考えていまして。それよりも、まず、被害者自身がこういった被害を受けて、その生きざまといいますか、どういうふうに生きていくかということを解明、過去のものと将来的な問題をテーマに解決していくことのレールの上にこの私ども資料館は据え置いてありまして。そこに被害者の命、そして、健康を守り通すというその信念が、あそこの私たちの資料の根幹にあります。
 ですから、被害者が亡くなってしまって、そして、そこで被害者の遺品を並べることについての問題は、教育的な効果はあるのかもしれませんけれども、私たち当時者としては、そこをもっと乗り越えた形で、薬害の問題を二度と起こさないのは、被害者を殺さない、命を奪わない、そういう保証をきちんと仕立てていく背景がなければ、本当の研究、それから、資料館的な意味合いは私たちはないだろうと理解して、それで事業を進めていっているところがあります。
 それから、ここにあります研究というテーマも大切ですけれども、研究の中には、被害者をどういうふうに命、そして、健康を守りながら、ながらえていくかという、そういうことの生命、ライフラインみたいな形をきちんと徹底できるような研究をしてこそ、薬害再発の一つの大きなテーマになっていくのではないかなと考えています。
〇衛藤座長 ありがとうございます。
〇栗原委員 先ほどの補足をさせてください。
 MMRの事件を引き合いに出して、未解明部分が多いのですと申し上げましたけれども、きちんと検証というところまで行き着かれたのは唯一肝炎事件だけです。HIV事件のときは、NIRAの報告書ができ上がったわけですが、近年、あれは公式な扱いをされてみたいなこともあったようです。だから、大方、各事件の被害者にとって、恐らく多かれ少なかれ疑問な、グレーな部分をいっぱい残した状態でここまで来ている部分があるのだろうと思うのが1点と。
 それから、その研究は教育に反映される部分と、それから、施策に反映されるものと、そこを期待すべきだろうと思います。文字通り、次世代に向けて再発防止に役立てることですから、そういう意味合いで研究機能は不可欠である。事をせいて展示云々という方向に議論が進み、具体化に取り組む、そこは慎重に、研究機能の見方についての議論が不可欠であると思います。
 以上です。
〇衛藤座長 ありがとうございます。
 理念の大変大切なところだと思います。
〇高橋(浩之)委員 1番のものに限定されるかどうかわからないのですが、これまで、ハンセン病資料館とはばたきライブラリーを見学させていただいて、ここでやろうとしていることは、本当に大変なこと、物すごく複雑で大変なことだというのを改めて認識しました。
 その中で、資料館に求められているものはさまざまな機能があって、私がとりあえず思うのは、資料の収集、保存、公開、さらに、それを利用したような調査・研究みたいな領域。それから、それが勿論バックにはあるわけですが、薬害の再発防止のための啓発的なことだと思うのです。その2つに分けられるというわけではないのですけれども、両方とも勿論関連しています。
 私は健康教育が専門なので、特に啓発の方に関心もありますし、知識もあるので、そういう面からちょっと意見を申し述べさせていただきます。啓発という、再発を防ごうという点でいくと、ちょっと焦点が絞れていないというか、もうちょっと絞っていかなければいけないのではないかという認識を今持っています。教育は大体そうですけれども、全体の底上げといいますか、薬害に関して、日本国民全体に対して意識を持ってもらうというアプローチは勿論あって、それに関しては、前回というか、今配布されている中学生向けの教材で、勿論もっとさらによくしていく余地はあると思うのですけれど、全体に対して薬害を知ってもらって考えてもらうことはスタートしていると思うのです。
 もう一つ大事なのは、ホットな部分というか、全体に対して底上げしても、薬害の問題が解決というか再発しないかというと、必ずしもそうではなくて、すごく関係している人、関係者といいますか、恐らく薬学研究者あるいは医療関係、行政、製薬会社とか、その他ホットな部分で、その辺りの意識が変わらなければ、中学生が幾ら勉強してもなかなかという部分もあると思います。
 そう考えると、資料館の形と直接リンクするかどうかわからないのですけれど、そういう方たちが、例えば製薬会社の新入社員が研修の一環として資料館を訪れる、あるいはサイトで勉強するとか、あるいは、医学教育の中で使えるとか、そういうような、もうちょっとターゲットを絞ってホットな部分に働きかけるようなことを考えていいのではないか。
その場合に、この検討会、特に被害者の皆様がどういうことを知ってほしいのか、どういうことを考えてほしいのかということをもっと明確に多分する必要があると思うし、逆に、幾らこちらが訴えても、資料館に来てくれない、あるいはサイトを見てくれないということだとしようがないので、そういう人たちがどういうものを求めているかとか、どういうものだったら利用できるのかということについても考えれば、先ほどお話しした啓発とか、再発防止に関しては、もっと具体的なものが見えるのではないかと思っています。ちょっとそれてしまったかもしれないのですけれど。
〇衛藤座長 ありがとうございました。
〇大平委員 今、高橋(浩之)委員からお話がありました、専門家とかそういう方たちに、ライブラリーとかそういう資料館を活用してもらう。そういう意味合いで、私どもでは、国立国際医療研究センターにありますエイズ治療研究開発センターがありまして、そこに年4回ぐらい研修生が、全国の医師、看護師の方とか、ケースワーカーとか、歯科医師とか、そういう方たちが来られるのです。そういう方たちの1週間コースの教育のコースの中に、私どもの資料館へ来ていただいて、私たちの薬害エイズの問題、そして、裁判の和解からHIVの医療体制ができた経緯とか、そういうものを直接お話する機会をいただいています。そこで、皆さんほとんどそういう経緯は知らないので、初めてこういう形でHIVの医療体制ができているのですねということで、感想文もいただいたりしまして、大体常時10人以上の方たちに来ていただいてお話する機会を得ています。
 ですから、本当に医療スタッフとか、それから、薬剤師さんも来られますし、そういう方たちに知っていただくことも、資料館を活用するには、そういった生きた情報の提供が大事だと思います。
〇衛藤座長 ありがとうございました。
 既に、どういった方に利用していただくかという2の方の議論に入っていると思いますが、論点をそちらの方に移しながら、仕組みの必要性を中心的に御意見をいただければと思います。よろしくお願いします。
〇矢倉委員 今、高橋(浩之)先生のお話に共通な思いを持っています。要するに、需要と供給のバランスです。つまり、求めているものと、それから、こういうふうにしたい、しなきゃいけないんだよという、薬害を起こした側の取組のバランスです。そういったものが非常にアンバランスで、例えば薬害を防止しましょうという運動をだれがやっているのですかと。そして、国民全体のものに、薬害を起こしてはいけないのだよということをだれが訴えているのですかと。その責任はだれにあるのですかとか、そこら辺をはっきりしていかないと、ただこういうものをつくりましょう、これを薬害防止のために役立てましょうと、そういうふうな話であれば余り意味がないといいますかね。先ほどお話がありましたように、行政始め製薬企業、いろいろな方たちが、自分たちのせいで薬害を起こしてしまったという、そういう内容のものがきちんとみんなに提示された上で、それを今実は被害者が一生懸命になって薬害を防止しましょうと言っているのです、しんどい思いをしながら、悪い体を引きずって。なぜ、侵された体を引きずって私たちがそういう運動をしなければならないか。そういうことから考えてみると、需要と供給のバランスをどういうふうにつくっていくかということが非常に大事なのではないか私は思います。
 ちょっと余り具体性はないのですが、当然私たち被害者はたくさんの薬害被害者を知っています、見てきています。死んだ方もたくさんおりますから、二度と薬害を起こしたらあかんと、そうは思うのですけれども、それは被害者だけが言う言葉なのか、そういうものが国民の中に浸透していくためには、被害者の訴えは確かにインパクトはありますけれども、それほど強いものではないと思うのです。そういう観点から考えると、薬害を起こした原因、それにかかわった人たち、行政も製薬企業もそうですが、そういった人たちの薬害防止に関する取組がやはり弱過ぎるのではないか。そこら辺もきちんとしていかないと、幾らこういうものをつくってほしい、こういう形であるべきだと訴えても、なかなかそこら辺がうまくいかないのではないかなという気がします。
 以上です。
〇衛藤座長 ありがとうございました。
 そのほか、いかがでしょうか。
〇栗原委員 忘れないうちにお話しさせてください。先ほどはちょっと観念的なことを言いましたが、今度は一つ具体的なことです。例えば2番の(1)の?、教材等を契機にという、そこに関連して、教育・研究の場という、実は、年明けぐらいに、私の居住地、身近なところで、中学3年生に向けてあの教材を使ってみたいと。今一生懸命プランをつくっている社会科の教員がおりまして。3時間ぐらいの扱いを考えたいということで、ワークシートなども既に案を示してくれているのです。そして、さらに今年度は2月ぐらいの予定で、その後、3年ぐらい取組を継続してみたいと。できれば、広範囲に研究会で公開をして、厚生労働省の後援も得たいなということも言っていました。そんなことが今進行しています。この研究資料館の取組の一つとして、授業実践が集約されて、そこで社会科の教員が相互に議論するような場、そういう機能も欲しいなということを思っています。
 以上です。
〇衛藤座長 ありがとうございました。
〇河野委員 私、今、被害者の皆さんのお話を聞いていて、その思いを伝える仕組みとか、記録を残すとか、それを記憶にして残しておくとかというのは、資料館とか、今日はばたきライブラリーへ行かせていただいて、非常に重要だなと。そこへ行くことによって自分がそこに気づくことがありますので。ですから、今、栗原委員がおっしゃったように、皆さんがつくった教材などを活用して先生方が教える。そうすると、子供に対する教育は、保護者に今度広がっていきますし、学校において薬害を勉強しましたら、当然、その学校の周りの地域にもそういった薬害教育は広がっていくと思うのです。ですから、ああいったものを一つとらえて、契機にして、教育者に対してどう教えるかというようなことの指導もしてやっていくと、薬害について関心を持って、皆さんのそういった思いがどんどん伝わっていくのではないかなと僕は思うのです。
〇衛藤座長 ありがとうございました。
 そのほかはいかがですか。
 それでは、3の「既存の仕組みとの関係」で、既に、情報提供、資料保管等をしていらっしゃる団体との役割分担等にかかわることで御意見がございましたら、お願いいたします。
〇栗原委員 先ほどの私の居住地での社会科の先生との接触の話をしましたけれども、結構複数の方が集まっている場に、私ともう一人と出向いて、いろいろ意見交換をしたのです。その中で、授業をする上で映像が欲しいということをおっしゃいました。今のこの項目で言いますと、私は法律的な理解が余りないので無謀かもしれませんが、放送局が持っている報道に使った映像、その他、番組もあると思います。それをストレートに使えるかどうかは慎重な検討は要りますけれども、何か教育目的のために使うということで、そういった放送局などに対してお願いをして、映像を提供いただくような、そういうことは考えられないのかなと思っています。それが1つです。
〇衛藤座長 これはお調べをいただくということでよろしいですか。NHKアーカイブスとかああいうものから使えないかということだと思います。
 
 3に関しては、ほかにはいかがですか。
 もし、なければ4の方に移りましょうか。「対象となる資料・情報」でございます。
〇高橋(寛)委員 私もまだ十分理解してないのですけれども、議論はこのペースで最後まで行ってもいいのですけれども、もしかすれば、持っている資料の性格、それから、それを受け取る側の対象というので、本当はもっと細分化した議論が今後必要になるのではないかというのをちょっと感じていまして。ここで総論で幾らやっていっても、また、何か細かい議論をしなければいけないのではないかという気がちょっとしていまして、そのことをお話ししたかったというだけです。
〇衛藤座長 一応枠組を示させていただいて、その中で、もう既に今日は新しい論点もいろいろ出てきていると思いますので、どんどん議論は枝葉に進んでいけば、それはそれでいいのではないかと思いますが、限られた時間で効率よく話を進めていくための一応の手がかりとして示させていただいたということでございます。何かこの点が不足しているとか、細分化とおっしゃいましたけれども、例えばどういうことを懸念されておっしゃったのか、もしよろしければ高橋(寛)委員におっしゃっていただけますか。
〇高橋(寛)委員 別に反対はしてないのですけれども、恐らく、小学校、中学校、子供たちが受け取るとすれば、文字だったら簡単な方がいいし、触れたりとか、それは表現の話ですけれども、ベースにあるのは過去の資料、事実、そういうものをきちんとした上で、それは加工した情報を見せていくという手段が必要ですし、それから、大人の方の医療関係者、それから、研究者の方は文献とか論文とか、そういう過去の裁判の資料等をきちんと把握した上で今後何をすべきかという、起こるメカニズムの研究もあるでしょうし、それから、その後の起こった事件の解決といいますか、その辺の研究というところが多分あるのではないかと思いまして。
〇衛藤座長 ありがとうございます。
〇矢倉委員 私、先ほど行政が余りうれしくないような発言をちょっとしたのですが、今回、副読本がつくられたことは非常に画期的なことではないかと思っております。ただ、これが本当に学校で有効に活用されているかどうか、これを厚労省はきちんと検証していくべきだと思うのです。それが先ほど栗原さんが、自分たちで社会科の研究会に先生たちを呼んだというような、そういう自主的なこともあるのですが、つくっただけで、学校へ送って、生徒数だけ配った、ただそれでは全体のものにはなっていかないだろうと。そこにはどういう取組が必要なのか。先生方に対して、どういう指導が必要なのか。そこら辺りも教育に普及させていく責任があると思っていますので、そういうことなども具体的にやっていただけたらなと思っています。
〇大平委員 少し戻ってしまって恐縮ですけれども、こうした多くのいろいろの薬害被害者の被害の固まりとしての薬害資料館、研究も含めてそういうのをつくるとしましたら、かなり客観的な見方ができるような形の内容もないといけないのではないかと思うのです。私たち個々のそれぞれの資料の集め方とか、それから、資料館とかそういうのは、自分たちの怒りとかいろいろなものがかなり渦巻いているところで、今日来ていただいたのですけれども、あそこは今日大至急きれいにしたというところもあるのですけれども、みんなの思いが詰まったところで、それはそれぞれの当事者の思いはまた違う思いがあると思うのです。ですから、本当に社会的に多くの人たちがそこに来ていただいて、薬害の問題とか、それから、再発防止の問題、研究のテーマとして取り組んでいくとしたら、かなり公として皆さんが来やすい環境とかそういうものもある程度は整備されていないと、被害者の怒りの固まりの資料館なんだなというような形で受けとめられてしまうと、教育的な問題として本当に適切なのかどうかというところは、私どもの方ではいろいろと議論をしました。
 ですから、既存の仕組みとの関係は、私どもの考え方としては、自分たちの資料館、ライブラリーは、それぞれで保持しながらも、それを公の資料館としてどういうふうな活用に協力していけるかどうかをきちんと考えながらやっていかないといけないのではないかなと思います。今、私たちのところも、公に見ていただきたいというところで取り組んでいるのは、製薬会社の人にも自由に来てもらったり、それから、医療者にも来てもらったり、いろいろな関係者の人に来てもらう。それはどんな立場の人でもウェルカムみたいな形で来ていただいて、敵対的な話という形ではなくて、そこでいろいろな会話が成立できるような形を今なるべくとるようにしています。
 ですから、表と裏という形はあるかもしれませんけれども、そういうような機能として、本当に恒久的にこれを維持していくとしたら、そういったかなり社会化された形で運営していかないと、受入態勢としてはできていかないのではないということで、それをどういうふうにするかは、多分専門家の先生たちのいろいろな御意見も伺いながら進めていくのがベストかなと思います。
〇衛藤座長 ありがとうございました。冒頭で、客観的な見方ができるような内容が必要であって、それを保証できるような社会化されたものが必要だと。そういうものであってほしいという御意見だったと思います。そのためにはどうしたらいいかということが、恐らくそういう議論になってくると思います。
 いかがでしょうか。
〇望月委員 なかなか難しくて、実は私もハンセン病資料館は見学をさせていただけたのですが、本日のはばたきの方はちょっと見学をさせていただけなくて、どうも、ハンセン病資料館とはばたきの方ではちょっと様子が違うような印象を、今日のお話の中からも持ったのです。どちらかというと展示をしながら、病気について、その中での社会的ないろいろな差別も含めた、そういう歴史を学んでいくというタイプと、それから、資料を中心にして、そこでいろいろな調査もできる形で問題を認識していくタイプと2つあったような感じを受けています。
今日先ほどから出ている御意見ですと、両方の機能が今回のこの資料館では必要なのではないかというお話が多かったように思ったのですが、私は、公開する前の段階のところを今いろいろ考えていました。つまり、薬害に関する資料の収集です。それをどう使っていくかというところで、公開という形がどういう形がいいのかというのがあると思うのですが、薬害に関する資料の収集を考えたときに、何をどこまで収集していくのだろうかということも公開と関係してきます。今、大平さんの御意見の中で私と似た考えをお持ちなのかなと思ったのは、私は、今までの議論の中で、資料館に設置する資料は被害者の方々がお集めになられた資料というイメージをすごく強く持っていたのですが、それだけではない範囲まで含めてすべて集める必要があるのではないか、その中からいろいろな研究もしていけるのかなと思いました。この薬害に関する資料収集をどう集めていくかというのが、この仕組みが何を目指すかというところに非常にかかわってくるのかなと思いました。
私の意見としては、広い範囲から収集することを考えていただいて、実は私が医療現場で働いている時代に、今現在問題となっているいろいろな薬害、C型肝炎の薬害も、HIVのことも、医療現場にいるときにその兆しから、それが最終的にどういう決着を迎えるかというところをずっと見ることができてきました。ですけれども、将来そうした経験者がいなくなったとき、医療現場に立つ人たちにそれを将来どういう形で残していけるのかというところが大切だろうと思いました。情報が散逸しないというところを、私、前に意見で申し上げたのですが、収集をして、貴重な資料をきちんと保管をしていくことをした上で、どう公開していくかというところを考えた方がいいのかなと、個人的な意見ですが、ちょっと思いました。
〇衛藤座長 資料を集めるという部分での考え方等に関しての御意見だと思いますが、大事な視点だと思います。
〇倉田委員 今の望月委員の資料の収集について伺いたいのです。被害者団体の方の実際の患者さんたちのそういうもの以外といいますと、医療機関の何かそういうものですか。どういうものをおっしゃっているのか教えてください。
〇望月委員 どこまでどういう情報が残っているのかわからないのが1つと、個人の情報みたいなところは多分集められないだろうというのがあると思うのですね。例えば、多分これは被害者の方々も収集されていると思うのですけれども、製薬企業とか行政が、どの時点でどういう情報を発信したのか。それがどういう会議体で議論されて、どういうふうに行政指導がされていったのか、そういった資料とかを多分集められているとは思うのですが、そういうのとかが本当に正確な形で収集できるのかなとかですね。
 あとは、いわゆる研究論文として発表になっているものです。いろいろなジャーナルに出ているようなもの、あるいは、もしかしたら厚生労働科学研究等の研究班で発信されているけれども、眠ってしまっているものとかです。すみません。私、すぐにそのぐらいしか今は浮かばないのですけれども、あと、学会とかで発表になったものが必ずしもうまく収集できていない場合もあると思うのです。そういうたぐいのものも集められるのでしたら集められたらいいのかなとは思います。
〇倉田委員 今伺ったことは、とても大変だな、難しそうだなと素人は思ってしまうのですが、それは例えば学生さんたちを動員してそういうのを集めさせるとかという方法も考えられるのですか。
〇望月委員 教育の一環という意味では、そういうこともできる可能性があるかなとは思います。ただ、いろいろなカリキュラムがあるでしょうから、なかなかすぐにそこに着手できるかどうかというのはわからないところもあるかとは思います。
〇倉田委員 今日、はばたきライブラリーに伺ったときに、大平さんが集めたものを保管しておき、また、どういうふうに公開するかというところが大変難しいというお話を伺ったのですけれども、そういうふうに考えますと、いろいろな方の手を借りながら未来に向けてという研究という要素は非常に大きくなっていきますし、それは必要ではないかと思います。
〇河野委員 今日、はばたきライブラリーにお邪魔させていただいて思ったのですけれども、たくさんのいろいろな資料をお集めになっていて、もし、そういう資料館ができたとき、これは何割ぐらい資料館の方に持っていくことができますかというようなお話をちょっと質問させていただいたら、思い入れが強くて、やっぱりこれは置いておきたいというようなものも結構おありになるということであれば、そういったものをPDFか何かに落として、別な形で資料館に保管するしかないのかなと。ですから、もし1万冊のものがあったとしたら、皆さん思い入れがあるものだから、外に出したくない、出すのであれば、何か別のものにかえてという形の方が皆さん出しやすいのかなと思いまして。ですから、そういう手段をとらないと、各団体の皆さんから集めるにしても、なかなかそういった資料が集まってこないのではないかなという危惧と申しますか、心配をちょっとした感が今日の訪問でございました。
〇衛藤座長 原資料は持ち出せないかもしれないということと、情報としてどういうふうに活用するかということをあわせて考える必要があるということだと思います。
 なかなか難しい内容の議論に入ってきたと思いますけれども、それはいろいろなことに関連していて、資料館の機能とか、何を発信するのかとかいうようなこととすごくかかわってきていると思います。
〇望月委員 先ほど、参考資料について、栗原さんの方で言及してくださってふと気づいた点が1つありまして。参考資料1の「(1)基本的な考え方」の上の3行です。薬害肝炎の検証検討会で、「薬害」の定義について、「医薬品関連の健康被害について関係者の法的責任にかかわらず、再発防止のためにできる限り幅広く取り扱うという認識の下、「薬害」という言葉をとらえている。」という文章に先ほど気づいてしまいまして。今回、それで、先ほど、医薬品教育との関連という話になったのかなとちょっと思ったので、これは行政の方に教えていただきたいのですが、私とか花井さんは、医薬品教育と薬害教育は違って、薬害は、薬そのものよりも、むしろ社会的な問題の要因の方が強いと思ってきていたのです。「医薬品関連の健康被害」といった場合に、どの範囲を指してこの薬害と考えていらっしゃるのか、ここの検討会ではそれはどうとらえたらいいのかというところについて教えていただけたらと思います。
〇衛藤座長 これは事務局の方からお答えいただきたいと思います。
〇鳥井医薬品副作用被害対策室長 必ずしも厳密にそこは定義をしているわけではなく、とりあえずの定義としては、薬害肝炎事件の検討委員会の定義を使うのが一番早いことですので、それでよろしいかとは思っているのですが、そこは御議論の余地はあるかとは思います。
〇衛藤座長 望月委員、それを受けてどうお考えになりますか。
〇望月委員 私は、薬害教育と医薬品教育は分けていただきたいと思っていまして。できれば、先ほど栗原さんが、今、薬害について社会科の先生方と一緒にどういうふうにしたらいいかというのを検討されているということだったのですけれども、その薬害の教育をスタートする時点では、医薬品に関する教育が終わっている、その上で、医薬品とは何ぞやを知った上で、薬害はそういうものとどこが違うのだろうかと学んでいってもらえるように授業の時間割配分を組んでいただきたいなと思います。ちょっと話がそれてしまって、申しわけないのですが、区別をした方がいいという考えです。
〇倉田委員 すみません、確認です。もう既に中学校で薬害教育をする前のベースとして、小学校で医薬品の教育は、既にもう済んでいるから、わかっているということでしょうか。
〇衛藤座長 小学校では、医薬品教育はしてないです。
〇倉田委員 やってないのですか。
〇衛藤座長 はい。
〇倉田委員 でも、医薬品の教育は、もう既に適正使用とかそういうことはベースとしてはわかっているものだという上に薬害。
〇望月委員 そういう意味ではなく、これから授業を組んでいただくときに、そういうふうに組んでいただきたいという私の希望です。授業の組み方がどういうふうにされるのかはわからない状態です。それは栗原さんが具体的に御存知かもしれないのですけれど。
〇倉田委員 ベースとして、医薬品の教育は絶対必要で、その上に薬害の教育は乗るものだと私は思っているのですが、いかがですか。
〇河野委員 現状を御紹介しますと、今、高校では、医薬品の正しい使い方の授業が行われていまして、その内容が中学校に今度下りてきまして、それが来年度から義務教育化されます。そして、その分、今度高校生の方はもうちょっとバージョンアップした形で、医薬品ができるまでとか、仕組みとか、そういったもっと広い範囲のことを、薬事法の問題とかというのを高校生は勉強するようになっていまして。小学校では、一つのカリキュラムの中には医薬品の正しい使い方は今現在では入ってないです。
〇望月委員 ちょっと補足させていただいていいですか。
 今回、私たちが作成した薬害の教材は、中学生相当を意識して作成したことになっていたかと思うのです。ですので、恐らく中学で使っていただくのだと私は想定した上で、中学でお薬の教育が来年の4月からスタートするのですけれども、それを教育する学年と、薬害を公民等で教育していただく学年がどういうふうな関係にあるかはわからないところがあったので、希望として、最初にお薬教育が終わっていて、その上でというふうになっていただけるといいなということです。
〇衛藤座長 中学校の保健体育で教える医薬品を教える時期と、公民で昨年度作成した資料を使って薬害に関して学ぶタイミングはどうなっていたかということは、高橋浩之委員は御存知ですか。
〇高橋(浩之)委員 学習指導要領での医薬品の扱いですか。どう変わったかということですね。
〇衛藤座長 はい。要するに、医薬品を学んでから薬害を学ぶというふうになっていたかどうかです。
〇高橋(浩之)委員 そういう意味では、今までの高校の学習指導要領の保健においては、保健の中で初めて医薬品が出てくるということで、医薬品の正しい使用の仕方を学んでいたのですが、大体自主的にどの教科書も、副作用と薬害は違うとは思うのですけれど、薬の負の面みたいなものについても扱っていることが多かった。薬害を扱っている教科書も幾つかありました。
 今回は、中学校では、正しく使用するというのが下りてきて、かわりに高校では、薬がしっかりとした管理のもとにいろいろな手順を踏んでつくられているとか、または、薬害にかかわるような被害の問題、例えば副作用などにしても、わかっている副作用とわからない副作用があるなどということがたしか入ったと思うのですけれども、薬というものの負の側面というか、つくった段階ではわからないようなものもあることも高校では学ぶ。高校の保健は、社会的な面に結構広がる。中学校は個人ですけれど、高校では、もっと社会とのつながりを学ぶことを意図されているので、今言ったような内容になっています。
〇衛藤座長 ということだそうです。
 それでは、一応今4の辺りまで来ていて、これはいろいろ関連があるので、いろいろなところに話が関連して発展して構わないと思いますけれども、一応レジュメに従っていきますと、資料1の5の「実施形態」は、施設、場所、またはウェブのいずれの形態に重点を置くことが望ましいかとか、体験とか実感の提供に関してどういうことが考えられるかということだと思うのですけれども、このことに関連して御意見をいただければと思いますが、いかがでしょうか。
 今日、今までの間には、ウェブだけということはあり得ないという観点の御発言をいただいたと思いますが、施設の意味合いとか、ウェブの意味合いとか、両方をお考えいただきまして、さらに御発言をいただければと思います。
 では、大平委員、実際にされる立場からお願いします。
〇大平委員 実施形態としての利用者のことを考えると、かなりアクセスの悪いところにあっては、なかなか利用の価値はないのではないかなとは思いますので、例えば東京で言いますと、やはり都心につくらないと、いろいろな被害者たちの動きもあると思いますけれども、その方たちが集まったり、また、いろいろなところから見学に来ていただくこととかそういうのも考えると、そういう場所はおのずと考えられていくのではないかなと思います。
 ただ、ここでどういうふろしきを広げて議論していいのかというところが実際のところはっきりしてないところで、大きなふろしきを広げていろいろと言ってよろしければ、都心。例えば現在、医薬品機構などがありますね。ああいうところとセットにしてしまうとかそういうことも考えて、実質的に行政と、それから、例えばそういう監視機構とか、救済機構とか、そういうところと兼ね合ったところで設置されることによって、逆にインパクトが、行政側、それから、また、いろいろな製薬企業にも波及するのではないかと思いますので、そういう活用の方法は、私見ですけれども、そういうところに入った方が恒久的な運営として成り立っていくのではないかと考えています。これは、そういう公の場所として認知していくことが、信頼性と今後の運営に役立つのではないかということで、ハンセン病資料館を見学させていただいたときに、あそこでも、運営の人手の問題とか、人件費の問題とか、いろいろなことが、これは6番の運営方法に入ってしまうのですけれども、そこで懸念がいろいろ表明されましたので、実際に国立と言っても、なかなか運営は厳しいのだということも感じられました。
 ですから、逆に、企業とか、PMDAとか、ああいうところと一緒になって、どういう形で資料館ができるのかというのを中に取り込んでしまうことの方が逆に薬害再発防止にもつながるのかなということも考えまして、ダイレクトに霞が関に入っていくことも必要なのではないかと考えました。
〇衛藤座長 ありがとうございます。5と6の両方にかかわってのお話だと思います。
 ほかの委員の方々はいかがでしょうか。
〇手嶋委員 私も、ハンセン病資料館はお伺いさせていただきましたが、都心から結構離れていて、ちょっと不自由だなとは思いました。薬害研究資料館をつくるとしたら、やはり厚労省に近い方がいいのではないかと半分思っております。旧薬害の方たちが常時来られるのは、厚労省の方たちにとってはマイナスかもしれないけれども、是非、薬害の撲滅として、二度と薬害を起こさないことを碑にも誓ってありますので、是非、その近くにつくってほしいと思っています。
 ちょっと飛びましたけど、いろいろな資料とか情報で、私たちもこういうものを置きたいとか、そういう基本的な考えは医薬品の方で話し合って、花井さんも今日は出てきていませんけれども、大きいものを置きたいと前から言っておりましたので、皆さんも是非厚労省近くで国の用地があれば、そちらの方にお願いしたいと思います。
〇衛藤座長 ありがとうございました。
 ほかにはいかがですか。
 6番の「運営主体・運営方法等」も含めて、御議論をしていただきたいと思います。
〇栗原委員 先ほどの大平さんのお話に近いようなことを実は昔考えたことがあるのです。PMDAで最近やっておられないのですが、2回か3回ぐらい取り組んだでしょうか、国民フォーラムがありまして。薬が我々の暮らしに果たしてきた役割とか、重要さとか、そういう部分がどちらかというと多かったのですが、そこに被害者も登場して少し討論があったりという催しが東京とか大阪で2回あるいは3回ぐらいありました。
先ほどの大平さんがおっしゃったお話につながりますが、薬害を陰の部分としたら、陽の部分もあわせて見る・学ぶ、そういった場面であると、なおのこと薬害は薬そのもののせいではない、人がおこすものだなということがひょっとしたら鮮明になるかなと思ったり、あるいは、企業の関与、そして、製薬企業関係者の研修の場であったり。実は、かつて製薬企業におられた方が、私のところに、企業関係者の研修の場でもあってほしいなという御意見などもお一人いただいているのですが、そんな辺りを。今まで黙っていたのは、ここは薬害研究資料館に関する議論なのでどうかなと思いながらおったのですが、先ほどの大平さんの話に触発されてお話ししました。以上です。
〇衛藤座長 ありがとうございます。
〇大平委員 ちょっと年押しですが。
〇衛藤座長 はい、大平委員どうぞ。
〇大平委員 私たちとしては、PMDA(案)が一番ふさわしいのではないかというのは、あそこで医薬品の審査、それから、安全性の問題とか、また、救済の問題も取り組んでいる一つの大きな機構で、私たちのあの問題から逃げられない存在だと思うのです。ですから、あそこできちんと私たちのいろいろな行く末とかそういうのも見ていただきながら、これからの薬害再発防止に理念的に取り組んでいただく。それはあそこの責任だと思っているのです。これは、私個人の意見です。
 一番行政に近いですし、運営としても、製薬会社も関係している。そういうことも含めてPMDAで、あそこの中の一部を借りて、まずは発足してみることは大事かなと思います。
〇栗原委員 わかりました。ただ、立地としてはどうなのでしょう。PMDAは、今あそこのビルに借家で入っているわけですね。その組織の永続性の問題がどうなのかということもありますが、立地としては、願わくば国有地にぼんとというのが望ましいだろうと思います。考え方としては先ほど申し上げました。
〇大平委員 一緒に動くのがいいのではないでしょうか。
〇衛藤座長 ほかにはいかがでしょうか。
〇牧野調整官 ちょっと話が戻るようですけれども、要は、この仕組みがどういう機能を求めていくべきかというところについて、もう少し御意見をいただければと思うのです。今までのお話を聞いていますと、研究機能も非常に重要だという話が本日ございまして。そのための資料を集めたりとか、また、今、研修とか、フォーラムとか、そういうような機能も重要だというお話をいただいたかと思うのですけれども、そういうものを中心に資料館を考えていくことでいいのか。それができてから、要は、啓発、子供向け教育がついてくるというような、そういう理解でよろしいのでしょうか。その辺りをもう少しいただかないと、その辺りの中核の部分が決まらないと、その先、なかなか話が具体化してこないこともあるので、もう少しいただければと思います。
〇栗原委員 今のお話で誤解があるようですが、機構がおやりになった国民フォーラムのようなものをやったらいいと申し上げたのではないのです。薬の陰の部分と陽の部分の両面をとらえた取組でしたと、そう申し上げただけです。
〇衛藤座長 本日の資料1の4ページに、2番の「仕組みが有するべき機能」に関して、もう少し具体的な御意見をたくさんいただきたいというのが事務局からの希望で、一応議論としては出てきていますが、まだ十分ではないということだと思います。
〇高橋(浩之)委員 私だけ狭いところに入り込んでいるのかもしれないのですけれど、今のお話で思うのは、今、手元に我々がつくった「薬害って何だろう?」というパンフレットがあるのですけれど、この6ページに「学習のポイント」として、「国、製薬会社、医療従事者は何をすべきだったのか考えてみよう」と書いてあるのです。こういうことを考えるのは子供の学習にとっていいことですし、また、これを学んだ子供たちが将来こういうことにかかわっていくことがあるから、とてもいいことだとは思うのです。しかし、何をすべきかと考えたのは、子供に考えさせるのではなく、国、製薬会社、医療従事者が、本人が考えないで子供に考えさせてどうするのかと私は正直言って思う。
 勿論、被害者の方々は本当に言葉にならないすごい苦しみを負っているわけですけれども、行政でも製薬会社でも、起こさずに済んだら、起こさなかったらよかったなというのは絶対あるのだと思うのです。私が関心があるのは、起きてしまったことだけれども、もしこういうことを知っていたならば、何とか違う道を選べる可能性が高かったのではないかということはあるのではないか。もしないのだったら、やっても意味がないですね。それは薬害の歴史とか事実かもしれないし、あるいは被害者の本当の苦しみとかそういう姿かもしれないし。あるいは、薬害事件が起こった場合に、社会からどのような責任追及とか批判があるかとか、そういうことかもしれないし、そこが一体何が大事だろうということなしに、再発を防止しようというところでは、私の感覚では、本当にそこに届くのかなというイメージがあって、だから、最初にも申し上げたように、製薬会社にせよ、医療関係者とか、そういう学生などにしても、利用しやすいような、また、是非知ってほしいものを内容として、あるいは形態として用意するという発想が私は欲しいような気がするのです。
 メッセージがないと、勿論資料自体が物を語るのですけれど、たくさんの人がそんなにどんどん来てくれるわけでもないし、明確なメッセージを特定の人たちに伝えることを考えないと効率はなかなか上がらないのではないか。私はそういうふうに考えるのです。例えば望月先生に、学生さんに是非学ばせたいような資料館、あるいはバーチャル資料館でも、こういうものがあれば、学生が薬学を学んでいく中で薬害について知るべきことを知れるとか、考えるべきことを考えられるとか、感じるべきことを感じるというふうな発想というのか、例えばそういうことです。今は薬学教育の話でしたが、ほかの行政でも何でも当てはまると思うのです。
 以上です。
〇望月委員 まさに、私が先ほどどんな情報を集めたらいいのかというところでお話ししたことは、それに多分つながっていく部分があるのだと思うのです。これが薬害と言っていいかどうかは、私もまだ薬害の定義がよくわかっていないところがあるのですが、例えばイレッサというお薬が間質性肺炎という重篤な副作用が非常に広がってしまったという、この薬そのものの性質というか、審査のプロセスの中でがいろいろなデータをもとに効果や安全について議論されるわけですが、そういうデータそのもの、あるいは審査のプロセスでどんな議論があったかというような資料、それから、さらに、それが市販後に副作用がモニタリングされていく中で、いつの時点でどんな情報が発信されてきていたのか、そういうものを一つひとつたどることと、それから、それ以外の社会的に、あの薬が発売されるに当たって、さまざまな社会的な報道等があったと思うのですけれども、鳴り物入りで出てきた薬ですので、それがどんなふうに処方行動に影響を与えたかどうか。こういったものを一連の調査をして分析をするということができるような資料の使い方が、同じことを繰り返さないために望まれます。「なぜそれが起こったのか」は、先ほど検証できているものがなかなかないというお話をされていたのですが、それをたどれるような形の情報をいろいろな角度から集める必要があって、それはもしかしたら、既に薬害の団体の方々がお持ちなのかもしれないのですが、これは、私がよく理解していないところですが、そういう意味でいろいろな方面からの情報を集めていくことが多分そのことにつながるのではないかなと思っています。
〇衛藤座長 いかがでしょう。かなり根幹にかかわる議論だと思いますけれども、それが可能となるためには、また、どういうような仕組みがあればいいかとか、だれがそれをするのかというようなさまざまなことにかかわってくることだと思います。
〇高橋(寛)委員 さっきから悶々としているのですけれども、1の仕組みの必要性、理念の皆さんがほぼ合意という再発防止に役立つことというその下に、「では、何をするの」というのが多分本当はあって、それを実現するための一つの方法として資料館という位置づけがあるのではないかと思うのです。皆さんはちゃんと議論しているのでしょうけれども、私の中では、どうも、その方法論だけに偏っていて、再発防止に、この後、例えば子供たちには何をするのか、研究者には何をするのか、製薬メーカーには何を期待するのかという部分の議論をもっとされた方がいいのではないかなとずっと思っているのです。それぞれ対象によって、求めるもの、それから、求める資料、それから、アウトプットの出し方は多分違うと思うのです。それを資料館一本ということで議論されているようなところが、私としては悶々としたので、時間もないのですけれども、1の理念の下に幾つかの項目があるといいのではないでしょうか。
〇衛藤座長 もう少しその点を詰めていきましょうか。
〇高橋(浩之)委員 今、高橋委員がおっしゃったのはもっともだと思ったのです。いきなり全部というのも難しいので、先ほどおっしゃったかと思うのですけれど、どんな対象に、どんなねらいでやり得るかということをちょっと整理してみて、ここでとりあえずやることとか、優先順位みたいなものを考えるという手もあるのかなと今思いました。
〇衛藤座長 そうすると、どういう対象にというのに今一つ焦点が当てられましたけれども、これに関しては、いろいろの委員の方々から御意見をいただきたいと思います。
〇栗原委員 先ほどの大学の高橋先生のいろいろな事件それぞれについて、あのときだれだれがこうすればよかった、避けられたというそれがあるのかないのかというお話とか、望月先生のイレッサを例にとられた今のお話を伺って、例えば教材をつくるときに、各事件のアウトラインの共通理解のための議論などはなかったわけですね。それはやむを得ない問題でもあったのですが、そういう点でこの資料館を議論する際の大前提として、その事実をどうとらえるのかという検証なり研究なりのそこで相当悩まないとだめな問題だろうと思いました。
 以上です。
〇衛藤座長 時間はあと10分ぐらいしかないのですけれども、いかがでしょう。
〇手嶋委員 今日は、とても真摯に一生懸命議論をしていただいて、本当に有り難かったと思っています。話も、内容がよくわかりましたし、薬害研究資料館の理念をということで厚労省側の方から言われていますから、私としては一被害者として、私も自分がまさかフィブリノゲンでC型肝炎に、ウイルスに感染するまで、HIVのこともわからない、HCVと言われても、その並べているアルファベットの意味すらわからなかった。自分についての問題だから、これは必死になっていろいろインターネットやら何やらで調べてみて、年代から言って、私はBPLを使っている。そうしたら、BPLというのはβ-プロピオラクトン、これ相当な発がん性物質。私としてはこれを除去してもらいたい、治してもらいたい。そういうのも厚労省さん側に言いたいですよ。でも、まだ難しい。いろいろ研究はしていってほしい。人の命を助けるためには、私の命も助けてほしいのですけれども、まだまだ薬害で、肝炎だけではありません。旧薬害がありますから。スモンでも、本当に苦しんでいる人はまだまだいっぱいいます。歩くのさえ。この間メールで見ましたけど、本当に原因すらわからないうちに出てくるとか、人前で恥ずかしい思いをしていくというか、そういう方たちもおられる。だから、私たち旧薬害にとっては、まだまだ研究は必要なのです。私たちのそういう疾病は、ただ肝炎ウイルスにかかった、スモンにかかった、サリドマイドにかかったというだけでなく、そのおかげでいろいろな弊害が私たちの体の中に出ている。そういうことも研究していただきたい。なぜなら、私たちの命を助けていただきたい、永らえさせていただきたい。私たちそんなもので死ぬつもりで生まれてきているわけではない。
 今日は、一生懸命議論をしていただいて、本当にありがとうございました。薬害の研究の資料館設立を目指して、私も一生懸命自分が出てこれるだけ出てきたいと思っております。よろしくお願いします。
〇衛藤座長 ありがとうございました。
 資料をもとに、項目ごとにする中で、いろいろあっちへ行ったりこっちへ行ったりしながら、最後のところでは、これを伝えるメインメッセージをどうするのかというところに来ています。その点に関しては、実は昨年度資料をつくったときにも、あんまりきちんと協議されてなかったという話もあったかと思います。その部分は、恐らくかなり議論をしないと明確にならない部分があるように感じますけれども、今後どうしましょうか。これは、いろいろ資料館のことを議論していって、最終的にメインメッセージのそもそも薬害はどういうことでどうして起こってという事実をどういうふうにとらえて、それを踏まえて、だれに何をどういうふうに伝えていくのかというような話だと、そういうことに最終的に今日の最後の方で、そういう点に集約していったように感じます。今後これをどういうふうに進めていきましょうかということで、大変悩ましいところはありますけれども、その点に関して、もう少し御助言なり御意見をいただけたら有り難いです。
〇高橋(寛)委員 もう一つは、資料館をいつまでにつくらなければいけないというそういうものがなければ、恐らく議論の中で、今できるものという、つまり、資料館というベースがなくても多分同じことをやっていけるような方法は今相当議論されていると思うのです。ですので、できることからやっていくという考え方もあると思います。ただ、その資料館が皆さんの中で、建物があって物があるというイメージなのかがまだよくわからないのです。
〇衛藤座長 それも含めて今日はいろいろ御議論いただきたかったということで、それぞれ多分お一人ずつその辺のイメージは異なる可能性もあるかと思います。明確にはなってないということです。
〇大平委員 事務当局から、どういう目的とか理念とかということを整理した方がいいという話ですけれども、そこはなかなか絞り切れないと思うのです。1つは資料収集の目的、そして、それを教育と研究にどういうふうに反映させるか。それは多分共通に認識されている問題だと思うのです。ですから、資料館的なところでどういうふうに展開するのかどうかというところは、これからも議論がまだ十分必要だと思うのです。ただ、せっかくの提言を全く形骸化してしまうことについては反対で、どういう形で資料館的な構想が実現していくのかどうかということで、そういう準備段階みたいなことをある程度やってみることも必要なのではないか。
 先ほど、名前を出してしまって恐縮だったのですけれども、PMDAみたいなところで、そういう構想を準備段階として何か考えて話し合っていくことで、それが本当に効果的な資料研究センターみたいな形になるのか、結局は、それはなかなか実現は難しいということで、もうちょっとほかのことを考えましょうということになるのか、それはあると思うのですけれども、ただ、このまま眠らせてしまうのではなく、せっかくの提案について、それを準備としてどういう形ができるのかということを進めていくことは一つ大事なのではないかと思います。
そうしませんと、これまでのサリドマイドとか、スモンとか、そういった薬害の人たちの実際の生きている方たちが高齢化を迎えていく中で、そういう資料館ができた時点で、結局は、それは過去のものになってしまうという形では、私たちとしては許せないなと思いますので、そこを散逸する恐れがある資料とかそういうのも、ある程度公的な問題としてきちんと保管していく義務は薬害の問題としてはあるのではないかと思いますので、それを当面すぐに大きな器とかという話にはならないと思いますけれども、それの準備段階としての何か対策は早急にしないと、結局はだんだん期間のスパンが限られているので、それを是非考えていただきたいと思っています。
〇衛藤座長 ありがとうございました。
 大平委員にある程度まとめていただいたようになりますけれども、いろいろ原理的な議論と、それから、こういう形で資料館をつくるという議論が進む中で、言葉としては余りよくないかもしれませんけれども、できるところからやって、少し試行錯誤的なことをしながら進めていくという両方の提案があって、それを両立させながらやっていくという方向になるのではないかと思うのですけれども、今日のところは、一応皆様から御意見をいただいたことをもとに、また、もう一歩前進させていただきたいと思っております。
 議事録はまとめていただいて、次に、また、皆さんから御意見をいただく機会を設けて行くという方向にしたいと思いますので、今日のところは、時間がまいりましたので、次の日程等について事務局から御案内をお願いします。
〇牧野調整官 次回の日程ですけれども、恐らく年明け以降になると思いますけれども、まだ決まっておりませんので、また、追って調整させていただきます。
〇衛藤座長 ありがとうございました。
 それでは、本日の検討会は、これで終了したいと思います。いろいろと御意見をいただきまして、ありがとうございました。引き続き、また、よろしくお願いいたします。


(了)
<連絡先>

厚生労働省医薬食品局総務課
医薬品副作用被害対策室
TEL 03-5253-1111(内線2718)

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