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2011年11月25日 第51回中央社会保険医療協議会保険医療材料専門部会議事録

○日時

平成23年11月25日(金)9:00〜10:21


○場所

厚生労働省講堂(2階)


○出席者

印南一路部会長 石津寿惠委員 関原健夫委員 森田朗委員
白川修二委員 花井圭子委員 北村光一委員 伊藤文郎委員
嘉山孝正委員 鈴木邦彦委員 堀憲郎委員 三浦洋嗣委員
森清一委員 昌子久仁子委員 田村誠委員
<事務局>
唐澤審議官 鈴木医療課長 迫井医療課企画官
屋敷保険医療企画調査室長 吉田薬剤管理官 鳥山歯科医療管理官 他

○議題

○ 外国価格参照制度について
○ イノベーションの評価について

○議事

○印南部会長
 ただいまより、第51回「保険医療材料専門部会」を開催いたします。
 まず、保険医療材料専門部会に所属する委員の変更がありましたので、御報告いたします。お手元の委員名簿をごらんください。10月22日付で中島委員が退任され、その後任として、同日付で花井圭子委員が発令されております。また、10月26日付で松村専門委員、松本専門委員が退任され、その後任として、10月27日付で昌子専門委員、田村専門委員が発令されております。
 それでは、新任の花井圭子委員、昌子専門委員、田村専門委員より、それぞれ一言ごあいさつをお願いしたいと思います。
○花井委員
 花井でございます。被保険者と患者の立場で議論に参加していきたいと考えております。どうぞ、よろしくお願いいたします。
○昌子専門委員
 昌子でございます。患者様に、よりよい医療を迅速に提供するということを目指して努力してまいりたいと思います。どうぞよろしくお願い申し上げます。
○田村専門委員
 田村でございます。誠心誠意努力いたしますので、よろしくお願いいたします。
○印南部会長
 次に、委員の出欠状況について御報告します。本日は、全員御出席いただいております。また、審議官は、公務により遅れる、保険局長は公務により欠席との連絡を受けております。
 それでは、議事に入りたいと思います。
 前回の材料部会において、材料制度改革の論点について整理を行いましたが、本日は、特に外国価格参照制度とイノベーションの評価について御議論いただきたいと思います。
 それでは、「外国価格参照制度について」を議題としたいと思いますが、まず、事務局より説明をお願いします。
 企画官、どうぞ。
○医療課企画官
 医療課企画官でございます。
 お手元に、材−1を御用意いただきたいと思います。部会長から今お話がありましたとおり、まず1点目に御議論いただきたい議題は、材−1、外国価格参照制度に関連する事項でございます。資料1ページ目の上の方に、論点を2つ四角で囲ってございます。これは、参考資料として、本日の材 参−1と参考の1という意味ですけれど、ここの資料の中にございます、今後の制度の検討に当たっての論点というものをまとめてございますが、そこからの抜粋でございます。2か所の該当箇所がございます。
 1つ目の上の四角でございますが、内外価格差についてというくだりでございます。(1)と題してございますが、まず1点目の論点といいますか、課題、項目は、新規機能区分の設定が必要な材料、これに関しまして、2行目、3行目辺りですが、外国価格参照制度の対象国、これは使用実態や価格が大きく異なる場合があるということで、これまで何度か御議論、御検討いただいております。オーストラリアの調査結果を踏まえた対象国の追加、これが1つ目の議論でございます。それから、より適切な外国価格平均の算出方法、これは3つ目の論点になりますが、こういったことを検討すべきではないかと考えております。
 2つ目の四角に抜粋がございますが、同じく内外価格差のくだりですが、先ほどは、新規機能区分でしたが、もう一つ、既存機能区分、これにつきましても外国価格の参照に伴う再算定の制度がございますので、これについて、やはり対象国の追加等、こういうことでございます。
 以上、3か所の該当個所がございますが、これをもう一度整理しているものが以下の1ページ目、1.からでございます。
 まず1.には2つございまして、(1)と(2)ですが、対象国に追加に関しましては、先ほど申し上げましたとおり、まず(1)新規医療材料の場合です。?に、これまでの検討の状況をまとめてございます。これは、今回の御議論をいただくまでの間、もう少しひもときますと、平成18年度からということですけれども、この内外価格差の是正に向けたこの制度の運用につきましては、外国価格の参照する対象国、これに関しまして、ここ数年来、御議論いただき、調査をしてきましたということをまとめてございます。まず、平成18年度につきましては、アジア地域の諸外国について調査をし、一定の整理をしております。それから、平成20年度につきましては、現在、対象国になっていない先進国について、やはり同様の調査、議論を行っております。そして、平成22年度改定前後、それから、それ以降、材料価格制度に関する調査ということで、今回、最終的なオーストラリアの候補が挙がっておりますが、オーストラリア、英、米、独、仏については改めて調査してきたということでございます。
 おめくりいただきまして、2ページ目でございます。?で現状をまとめてございます。すなわち、新規の医療材料でございますので、区分といたしましたC1、C2ということになりますけれども、このC1、C2、新規医療材料につきましては有用性を踏まえた評価を行っているということですけれども、近年におきましては、実際に、価格調整に至ったというものは1品目しかございません。それは、下の表にまとめてございます。
 1品目といいますのは、平成22年4月から平成23年8月の間に、1.5以上のところに1つございますが、これがそれに該当いたします。全体的な傾向を見ていただくために、参照値の平均値というものをとってございます。それが一番右側の列にまとめてございます。時系列で見ていただきますと、平成18年、20年、22年ということで、おおむね低下傾向にあると。現在、直近のものにつきましては1.0以下におさまっています。こういうことでございます。それから、おおむね半数程度のものが、この表でいきますと、平均値の参照値で1.0以上になっているということでございます。
 以上が現状でございますが、?で、対応の案ということで掲げてございます。これまでの議論を踏まえまして、基本的には、黒ポツを3つ書いてございますが、日本との類似性・相同性がある、それから、医療材料につきましても、輸出入、特に輸入の状況が類似をしている、価格設定の考え方についても、機能別分類的な考え方がある、それから、医療水準、生活水準等の社会的な状況が我が国と比較的近い。これらの3点から、オーストラリアを追加したらどうかということが対応案でございます。これが、1つ目の新規医療材料にかかる調査国・参照国の課題でございます。
 2点目ですが、2ページの(2)でございます。同様に、再算定につきまして検討いただきたいということでございますが、?のところで、これまでの実績を同じようにまとめてございます。既存品につきまして再算定ということになりますと、御案内のとおり、保険医療材料は非常に品目数も多くございますし、区分も多いということで、これをすべて行うというのは非現実的でございます。したがいまして、従来から、一定程度、ここに書いてございますとおり、効果的・効率的な再算定を行うということで、一定の考え方で区分を選出いたしまして、そこからさらに精査をして実際に再算定に至るというプロセスを踏んでおります。
 ちなみに、平成14年度改定から再算定制度を導入しておりますが、直近の3回の改定につきまして、下のように実績をまとめてございます。ちなみに、平成22年度改定につきましてはどういう考え方だったかといいますと、外国価格の下落率あるいは対象疾患等を勘案いたしまして区分を設定して再算定を実施したということでございます。
 おめくりいただきまして、3ページでございます。参考のところに書かせていただいているのは、これまで何度か資料でお示しをしたことがございますが、特定保険医療材料でいう代表的なPTCAカテーテル、冠動脈ステントにつきまして、国内・海外の平均価格の推移をお示しいたしております。
 ?の対応案でございますが、このグラフを見ていただいてもおわかりのとおり、あるいは、先ほど御説明しました経緯も御参照いただきながらですけれども、再算定の区分の選定につきましては、基本的にはやはりトレンドを見る必要があるということでございますので、2つ目の○のところの対応案ですが、これまで既に導入されているもので4か国を参照としているものは、基本的には4か国の参照でトレンドを合わせていただいたらどうかと。ただし、先ほど、新規医療材料のところの御検討でお話をしましたとおり、今後、もし、オーストラリアを追加していただけるのであれば、追加したものにつきましては、5か国追加した参照国で経時的変化をフォローしたらどうか、こういう整理でございます。
 最後に3点目でございますが、3ページの2.でございます。外国平均価格の算出方法でございます。?の現行の方法、これは英・米・独・仏を単純な相加平均、4で割ったものということでございます。?でございますが、次のページにグラフでお示しをしておりますけれども、実際問題、対象国間の価格差というのはそれなりにございます。そのばらつきというのは、そもそも機能別分類による価格設定においては、まず制度上の性質が大前提でございます。つまり、複数の製造メーカーさん、あるいは、銘柄が同一区分内に存在するという、そもそも制度上の前提がまずございます。それから、医療材料という分野は、医薬品と特に大きな相違がございますのは、少量多品目であるというようなこと。あるいは、それぞれの国におけます価格の取扱い等々さまざまな要因が影響していると考えられますけれども、実際問題として、4ページの参考1に掲げてございますとおり、最高価格と最低価格の比につきましては、それなりにばらつきがあるということでございます。
 それから、参考2のところにお示しをしておりますが、特に非常に乖離が大きいケースがあります。この中には幾つか、例えば、実際にこれは平成23年1月に保険適用いただきましたが、そのときに、導入時にも、これはかなり御指摘、御議論いただいたんですけれども、具体的な事例としまして、リジェネレックスポーラスヒップシステムというものがございました。比でいきますと、最高価格と最低価格が49倍ほどございましたが、実際には、最低値のフランスの価格設定につきまして、制度上、価格設定されているということで価格の登録をいただいていましたが、実際問題としては販売実績はなかったということでございましたので、この事例以降は、販売の実績・数量を勘案してこういった比較をすることにしております。こういった事例も含めまして、実情としてはさまざまな要因で大きな価格差が生じているということでございます。
 ?で対応案でございますが、前半で整理させていただいたように、今から御議論いただくわけですが、仮にオーストラリアを追加するといたしましたとしても、この価格の国ごとのばらつきにつきましては一定程度ございますので、オーストラリアを追加していただくとするならば、まずは実際に価格調整の運営をしてみて、その実績を踏まえた上で、今後、どういった形で、この外国平均価格の算出というものを考えていくのかというようなことでございます。
 2つ目の○でございますが、この運用に当たりまして、実際問題、どういう理由でこの価格差が生じているのか、そういったことにつきまして、個別の品目ごとにある程度情報を収集する必要がございます。そこで、現在、保険医療材料専門組織で実際の価格付けの議論を行っていただいておりますが、ここで必要に応じて、各国の販売数、価格設定の理由などにつきまして、個別にメーカーさんからヒアリングができるようなことを明確化して実際に運営させていただいたらどうかということでございます。
 1点目の課題につきまして、3点の論点を整理させていただきました。事務局からは以上でございます。
○印南部会長
 どうもありがとうございました。ただいまの説明を踏まえ、まず、「1.価格を参照する対象国の追加について」、次に「2.外国平均価格の算出方法について」、御議論を行いたいと思います。
 それでは、まず価格を参照する対象国の追加について、御質問等がございますでしょうか。
 鈴木委員、お願いします。
○鈴木委員
 オーストラリアの話は以前から出ておりますので、オーストラリアを追加するということは結構だと思います。
○印南部会長
 ありがとうございました。ほかにございませんでしょうか。
 嘉山委員、お願いします。
○嘉山委員
 そのオーストラリアですけれども、2ページの?のところに、対応案で、オーストラリアは医療保険制度、医療提体制について日本と類似性があるというふうに書いてありますが、これはどういうことをもって日本と類似性があるというふうにしているのか、ちょっと教えていただけますか。
○印南部会長
 事務局、お願いします。
○医療課企画官
 医療課企画官でございます。
 これは、昨年度、実際にオーストラリアに関します実態の調査を行って、以前の部会でも御報告をさせていただいているところでございますが、資料でいきますと、お手元のバインダーに8月24日の部会資料がございます。このときの後ろの方の資料に、8月24日の材−3という資料に、実際に調査をさせていただいたその結果を、このときも御報告をさせていただきましたけれども、まとめてございます。もちろん、そもそも国が違いますので、実際問題、制度の詳細は当然、全く同じことはあり得ません。それから、通貨も違います。さまざまな違いがある中で、ここに3つ書かせていただいたようなことですけれども、特に保険の償還制度、これはもちろん、ディテールにおきましては詳細が違う中で、日本で導入しております機能別分類に近いような形の償還の考え方がなされている。それから、繰り返しになりますが、特にオーストラリアにつきましては、医療材料については多くのものが輸入で調達されている。それから、医療の水準につきましては、これはさまざまな違いはもちろんあるにせよ、一応、我が国の保険医療の参考とするにふさわしい国であるという概念的な整理をさせていただいたところでございます。
○嘉山委員
 いいですか。
○印南部会長
 どうぞ。
○嘉山委員
 あのときも私は、これはアメリカ型じゃないかというふうに言ったんです。議事録を見ていただければわかると思います。なぜかというと、最後の価格の決定が、やはり民間保険会社がやっているんですね。もう一つは、ゲートコントローラーになっているような、一般医がゲートキーパーの機能を保っていると書いてあるので、いわゆるフリーアクセスではないんですよ、これ。ですから、8月24日の3ページから4ページにありますとおり、これはちょっと違うんじゃないかというふうに思うんですが、いかがですか。
○印南部会長
 企画官、お願いします。
○医療課企画官
 医療課企画官でございます。
 これがアメリカ型、これが欧州型というふうなクライテリアがなかなか難しいだろうなと思いますけれども、まず、もし保険制度上の違いで大きく考えていただくとするならば、少なくともオーストラリアは日本と同様に国民皆保険あるいは皆保障といいますか、医療提供に対する責任を政府が負って、全国民に対して両国とも保障しているという点ではアメリカと大きく異なっているものと思います。
 それから、提供者につきまして、民間・公的提供者それぞれございますけれども、今お話ししたような、大きな医療保障・社会保障の枠組みの中で、価格の設定も含めて償還制を制度化しているという点では、日本とオーストラリアは、その点では相同性があるというふうに考えております。
○印南部会長
 いいですか。
○嘉山委員
 ちょっとしつこいんですけれども、この国の制度は何型かというのは、やはり最後の律速をだれが決めているかなんですね。それで言いますと、この8月24日の資料の7ページの真ん中辺りに、「公定価格と給付価格」というものがあります。そこのところで、上の○が2つありますけれども、そのうちの○の上の方の3番のところで、民間医療保険会社が支払うべき給付額を決定しているというふうに僕にはここは読めるんですけれども、これはどういうふうに解釈していますか。
○印南部会長
 事務局、お願いします。
○医療課企画官
 医療課企画官でございます。
 7ページのちょうど真ん中の「公定価格と給付価格」というところでまとめてございます。これは、両方の○印を含めてお考えいただいた方がよろしかろうと思いますが、豪州の場合は、確かに、ファイナンシングについて言うと、民間の保険会社が担っている部分があるというのは事実でございます。ただし、2つ目の○のところに書いてございますが、基本的に、民間医療保険会社がファイナンシングを担っている場合においても、給付額については、保健高齢者大臣が決定する公定価格となっているという点で、その価格コントロール、給付につきましては、政府がきっちり介入しているということでございます。
○印南部会長
 よろしいですか。
○嘉山委員
 だから、日本と類似性があるということを強調しすぎているんじゃないかというふうに思ったので。私自身は、かなり違うんじゃないかと思っているんですね。なぜかというと、豪州はドクターフィーもありますし。ですから、大分違うと思うんですよ。公益委員の先生方にかえって聞きたいんです。
○印南部会長
 そういったら、アメリカもそうですし。ですから、もし、今の発言が質問であるということであればいいんですけれども、オーストラリアを外すべきだと言っているのですか。
○嘉山委員
 そうじゃないです。そこまでは言っていないです。私は、オーストラリアを入れるべきだと思っています。ただ、2ページのこの対応の案のところに、日本とすごく類似性があるということを強調しているような書き方をしているので、そういうような印象で、オーストラリアの値段が日本と似ているんだから同じでいいんだということの議論をこれからされては困るので、日本型ではないですよということをお話ししているんです。
○印南部会長
 わかりました。
 ほかにございませんか。
 それでは、第2の外国平均価格の算出方法について、御質問等、ございますでしょうか。
 鈴木委員、お願いします。
○鈴木委員
 これも、既存のものは既存の4か国で、新しいものは新しくオーストラリアも入れてというのは、妥当だと思います。
○印南部会長
 ありがとうございました。ほかにございませんでしょうか。
 よろしいでしょうか。
 企画官、どうぞ。
○医療課企画官
 確認をさせていただきますと、参照国の追加につきましては、新規のものと再算定がございますが、いずれもオーストラリアについては否定的な御意見はないという理解でよろしゅうございますでしょうか。
○印南部会長
 よろしいでしょうか。
(「はい」と声あり)
○印南部会長
 それでは、外国価格参照制度については、事務局案に基づき見直しを進める形でよろしいでしょうか。
(「はい」と声あり)
○印南部会長
 そういうことでよろしいですね。
 それでは、事務局から示された対応案に基づき、外国価格参照制度についての見直しを進めたいと思います。
 次に、外国価格参照制度に関連して、田村専門委員、昌子専門委員より資料が提出されておりますので、説明をお願いいたします。
○田村専門委員 
ありがとうございます。それでは、御説明させていただきます。
 これまで保険医療材料部会では、普通の経済活動でも為替の変動はあり、それは企業が多かれ少なかれ吸収するものであるという議論がありました。それは、御議論のとおりであると考えます。ただ、一方で、現在のように、実体経済を反映しない急速な為替変動が進みますと、現行の保険医療材料制度のもとでは、医療機器企業にとって好ましくない環境をもたらし、安定供給やデバイスギャップの問題に悪影響が及ぶ可能性も危惧いたします。どうして企業にとって好ましくない環境をもたらすか、また、2012年度改定において想定される為替の影響はどの程度のものか、お手元の資料に沿って簡潔に述べさせていただきます。
 資料をごらんください。この資料では、償還価格及び企業にかかるコストが為替の影響をどのように受けるかをわかりやすく示すために、幾つかの仮定を置いて図示したものです。まず左側の図、基本ケースというところにお示ししましたとおり、償還価格が1,000円で、コストもちょうど1,000円かかっている輸入製品があるとします。そのうち青色の部分、購入原価は400円で、その後、医療機器企業が医療機関にお届けし、その後も安全などに要する種々のコスト、ここでは国内でかかるコストを赤色の部分で600円と仮定いたします。
 真ん中の図に移ります。為替が10パーセント円高になり、再算定制度が適用されたとしますと、償還価格は1,000円から900円に引き下げになります。再算定制度がなぜ適用されるかと申しますと、現地通貨による外国価格が変わらなくても、円高により円換算の外国価格が見かけ上、10パーセントほど下がるからです。また、円高の影響を受け、輸入原価の青色の部分は400円から360円へと下がります。しかし、安全関連の費用や人件費など国内でかかるコストは為替の影響を受けません。したがいまして、償還価格は100円下がりますが、全体コストは40円しか下がりません。そのため、企業の収支を60円、すなわち6パーセント厳しくさせます。
 さらに円高になったケースを示ししましたものが一番右側の図です。為替が20パーセント円高になりますと、償還価格は1,000円から800円の引き下げになります。真ん中の図のときと同様、円高の影響を受け、輸入原価は400円から320円と下がりますが、国内でかかるコストは為替の影響を受けません。その結果、償還価格は200円下がりますが、コストは80円しか下がらず、企業の収支を120円、すなわち12パーセント厳しくさせます。
 このように、円高に伴う再算定による償還価格引き下げは、円高による輸入原価の下げ幅を超えて企業の市場環境を厳しくさせます。
 裏側のスライドをごらんください。これは、為替レートの推移を図示したものです。左側のグラフは、2008年度及び2010年度改定時に用いられた為替レート及び直近2年間の平均為替を用いるとした場合の2012年度改定の為替レートを示しています。2008年秋に起こりましたリーマンショック以降、急速な円高が進み、2010年度改定に用いられた為替レートは、2008年度改定時の為替に比べますと平均して約10パーセントの円高となっていました。しかし、次回2012年度改定の為替は、2010年度改定時に比べてさらに円高が進み、約20パーセントの円高になります。2010年度改定のときの為替の影響に比べて、ちょうど2倍のインパクトです。
 なお、2010年度改定の円高は、なぜ10パーセント程度でおさまったかを御説明するために、参考までにお示ししましたものが右側のグラフです。2008年秋からは急速に円高が進みましたが、2007年秋から2008年秋までの為替は比較的円安であり、その部分の為替を平均に含んでいたからだと思われます。
 以上の話をまとめさせていただきます。2012年度改定では、2010年度改定よりもさらに大きな為替の影響が想定され、それは、表側のスライドで申し上げましたとおり、相当程度企業の市場環境を厳しくさせます。そこで改めて為替の激変緩和、例えば為替の先導による償還価格引き下げについては一定割合を減じるなどの何らかの方策について御検討願えないかと申し上げる次第です。
 なお、本日は時間の関係上申し上げませんでしたが、円安になったときに価格が全く戻らない、償還価格が戻らないという問題もあり、これもいずれ御議論願えればと思います。従来の市場環境でも指摘されてきた医療機器業界にある種々の問題について、業界として努力し、少しでも前進させるためにも、為替の変動という、どうにもコントロールできない環境変化を緩和する方策について御検討願うものです。
 以上でございます。
○昌子専門委員
 私の方からも一言申し上げたいと思います。
 ただいま田村委員より、為替レートの変動に対する影響の説明をさせていただきました。国内企業も含めて各社ともよりよい医療機器を適正な価格で提供するためにコスト削減に努めております。また、この環境下、さらに努力を続けていきたいと思います。
 しかしながら、今回の急激な円高による対応にはそれ相応の時間もかかることを御配慮いただき、ぜひ、激変緩和の措置について御検討をお願いしたいと思います。
○印南部会長
 どうもありがとうございました。
 ただいまの御説明につき、御意見等ございましたら、お願いいたします。
 白川委員、お願いします。
○白川委員
 以前も申し上げたんですけれども、円高の問題は、医療材料の業界だけではないというふうに申し上げざるを得ないんです。この絵でいいますと、確かに、円高が10パーセントの場合、コストは40円しか下がらないけれども、価格は100円下がるというのはそのとおりだと思います。ただ、一般の企業がやっておりますのは、そういうときには、この赤い、国内でかかるコストを低減する努力を、普通、企業はするというふうに考えるのが普通ですけれども、それについては、これ以上は下がらないという御認識でしょうかということが一つ。
 もう一つは、国内産のものといいますか、輸入しない材料、これ自体も当然、カテゴリー別の価格設定ですから、当然、同じように100円下がるということになると思うんですけれども、そちらの方のコスト削減の努力というのは、どういうことになるのかと。輸入品と国内品で同じものがあるとかいうことは現実的には余りないと思いますけれども、そちらの方はどういうお考えなのかというのを伺いたいという質問でございます。
○印南部会長
 鈴木委員はこれに関連していますか。
○鈴木委員
 同じような質問です。
○印南部会長
 よろしいですか。
○鈴木委員
 はい。
○印南部会長
 それでは、専門委員の方から御回答をお願いします。
○田村専門委員
 例えば、今の円高10パーセントのケースで、収益が厳しくなる60円の部分は、もちろん何らかの形で国内でかかるコストで吸収することになると思います。先ほど裏側のスライドでお示ししましたとおり、前回の2010年度改定のときも、およそ10パーセントの円高で、まさに表側の真ん中と同じようなことが発生したと思われます。この場合は、輸入原価と国内でかかるコストは一応4対6という仮定で、この仮定も製品によっていろいろ異なると思いますが、この仮定どおりでいくとすると、6パーセント分は何らかの形で国内でかかるコストとして吸収したと思われます。今度も、なるべくであればそういう形で吸収したいと思いますが、急速に円高が進んで、次回改定ですと、6パーセントから12パーセント、かなり増えてしまうということで、ここについて何らかの激変緩和をお願いしたいということでございます。
 ちなみに、もう一つ付け加えさせていただきますと、このまま、今の円高水準がずっと続いた場合は、今回、激変緩和をしていただいても、多分、次々回改定あるいはその次の改定で、いずれにしても引き下がるということだろうと思います。ですから、それは、企業としては、再算定制度が今のような形で続く限りは企業として吸収しなければいけないコストだとは思いますが、今の為替変動が急速なので、ここを、少し激変緩和をお願いしたいというのが主旨でございます。
○印南部会長
 よろしいですか。
○昌子専門委員
 御質問、ありがとうございました。現在の機能区分制度の中では、国内で製造しているものも、同じように、例えば円高が10パーセントであるならば、1,000円のものは900円になります。それは、御指摘のとおりでございます。国内企業としましても、一般的に他の産業でも行われているコスト削減と同様に、削減に努めているということでございます。
○印南部会長
 今の御回答でよろしいでしょうか。
 白川委員、お願いします。
○白川委員
 確かに、輸入品と国内製造物との影響の度合いが、はっきり申し上げると差があるのかなというのが印象でございます。と申しますのは、確かに、輸入ものというのは、輸入原価は下がっておりますけれども、輸出元といいますか、海外はその分利益を得ているわけでございますから、連結で見れば、多分、損得はないというふうに考えるべきだと思いますが、国内のものはそうはいかないので、道連れとい言ったら大変申し訳ないですけれども、そういう事態にあるというのはわかります。
 ただ、何度も申し上げているとおり、これは日本国中が今そういう状況にあるわけで、それを考えてこれをどう判断するか。そういう環境を考えてどう判断するかということだと思いますので、今日、結論を出すという話ではなくて、検討するという取り扱いで、とりあえずは検討を続けるということかなというふうに思われます。
 以上でございます。
○印南部会長
 ありがとうございました。
 北村委員、お願いします。
○北村委員
 今、白川委員もおっしゃったとおり、もう日本中が現在の為替レートで大変な状況にあることは自明の理です。ですから、今の御説明の内容も、内容としてはよく理解できます。ただ、やはり、私たちも、こういう問題に対応したときに、何か改善対応策をお願いするときには、まず自分たちでこういう努力を最大限やってみました、それでもこういう状況です、そして、その状況下にこういう制度があるんですと。したがって、何とかそこでということであればいいのですが、自分たちの努力をまず最大限に行うところを見せていただかないと、議論にならないんじゃないのかなという感じがいたします。ですから、輸入品や輸出品、為替レート、内外価格差などさまざまな問題があると思いますが、その中で、企業努力あるいは業界努力の、今なさろうとしていることをもう少し別の資料か何かでおまとめいただいて、もう一度御説明していただけたらいかがかなと私は思います。
 以上です。
○印南部会長
 ありがとうございました。この点について、専門委員からございますか。
○田村専門委員
 基本的には、材料制度が整備されてから、90年代後半から現在にかけて、市場実勢価あるいは再算定に伴う価格引き下げがございまして、それが基本的には、私どもが卸さんを通じて医療現場にお届けする間に値段を引き下げて売っておりますので、その部分で価格競争し、コストを引き下げるということによって企業努力をしてきたというのが基本的な流れだと思います。
 今回のこの為替に関して、現在こういう状況で、どういうコストを削減するかということを、多分、各社はもう既に考え始めていると思いますが、それを業界として何か資料を出してもらえるかというのは、時間的なこともあるので、今ここでお約束することはちょっと難しいですが、何かしらの事例を集めることはできるかもしれません。
○印南部会長
 北村委員、お願いします。
○北村委員
 ちょうど今おっしゃったとおり、この赤い部分が、国際競争にさらされない医療業界の実情だと思うんですよ。だから、それだけにいろいろなコスト削減の難しさもあると思うんですけれども、何とかもう少しお考えいただいて、何か資料をまとめていただければと思います。
○印南部会長
 よろしいですか。
○田村専門委員
 はい。
○印南部会長
 ほかにございませんでしょうか。
 鈴木委員、お願いします。
○鈴木委員
 為替変動の今の円高は、企業にとっては非常に大変なことだとは思いますけれども、診療報酬を見ても、前回、2号側が出したものを見ても、バブル期にあんなに物価が上がったり、人件費が上がっても、診療報酬はほとんど上がらなかったというようなこともあるので、公定価格というのは、なかなかそういうものに迅速に対応しにくいものなのかなという気がいたします。我々の経営の状況については、医療経済実態調査あるいはその他もっと各医療機関の決算データなども公表されているわけですが、こういった議論をするのであれば、国内にかかるコストというのは、どうも、輸入原価400円で、国内価格600円で、最初から何かすごく国内でかかるコストが高いような気がするんですが、この内訳とか、この辺をもう少し詳しく教えていただいて、圧縮するような部分がないのかどうかももう少しオープンにしていただかないと、なかなかその先の議論が進みにくいのではないかと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。
○印南部会長
 今のことは、資料をもうちょっと提出してほしいという要望だというふうに受け取ってよろしいですね。
○鈴木委員
 はい。
○印南部会長
 ほかにございませんでしょうか。
 関原委員、お願いします。
○関原委員
 今日の資料は、小学生に算数を教える程度のものです。この例示だけ見れば大変ですが、この結果、例えば5年とか10年で医療機器業界の経営が本当に大変になってきたのか全く判らない。トヨタ自動車が2兆円儲けて、突然円高になって赤字になったとか、そういうことじゃないと、単に例示の図表を示して計算すればこれだけ収益が悪化しますというふうなことでは、僕はとても納得し難いのです。
 そういう意味で、今回の問題では、過去のトレンド、A社でも、B社でも、C社でも、平均でも、もちろん、財務ですから、余りディスクローズできないところがあるでしょうが、なるほど業界は大変なんだなという、企業として大変だということはわかるような話と、それから、今おっしゃったように、これはむしろ今後影響が出てくる問題です。数年前は相対的に逆に円安だったわけですから、この3月くらいからの急激な円高が続くとしたら企業の収益は今後こんなに影響を受けるというふうなことを堤出していただきたい。逆に、そうならなかったら、あなた方は何を言っていたのかということに将来なるでしょうから、その辺を含めて、やはり企業なり業界の具体的な財務数字をある程度示していただかないと、こういう算数のようなことで、そのとおりですと納得することにはならないと思います。だからその辺の資料を御用意いただけたらありがたいということです。
○印南部会長
 ほかにございませんでしょうか。
 森田委員、お願いします。
○森田委員
 この資料についての意見は、ほかの委員がおっしゃったことに全く異論はございませんけれども、ちょっと確認させていただきたいのは、先ほどから、激変緩和措置ということをおっしゃっていて、これは価格の再算定において急激な価格の変化が企業にとって大変大きな影響を与えるということだと思いますけれども、激変緩和措置ということは、原則としては下げることは認めるけれども、急速な乖離性については配慮していただきたいという、そういう御趣旨だと思います。その場合には、どれくらいの期間で、具体的にどのような形で緩和するということをお望みなのか、そこを少しお話しいただけますでしょうか。でないと、何となく、この制度そのものについての問題を指摘されているような気もいたしますので、お願いいたします。
○印南部会長
 田村委員、お願いいたします。
○田村専門委員
 幾つか選択肢はあると思います。今まで、例えば、為替の変動というのは、短期的にはいろいろ動くので、それを長期間で見る。長期間で見るということの方がより実体経済に即していると考えると、今、2年というものを4年間見ていただく。その4年間というのは、将来的にも、基本的には固定する。その4年間は、なぜ4年間なのかという理屈が必要かもしれませんが、円高局面であっても、円安局面であっても、4年間にした方が、どちらのインパクトも緩和できるという意味では、それも激変緩和の一つかもしれません。
 あるいは、為替変動、外国価格自体はほとんど変動がなくても、為替の変動によって再算定制度が適用されて、償還価格切り下げがなされるとしたら、その正味の為替変動部分について切り下げ幅を減ずるというようなことも考えられるかもしれません。まだいろいろな選択肢があると思いますが、ここでは、私どもは具体的なこれという提案をお持ちしてはいませんが、例えばそのようなものが考えられるのではないかと考えております。
○印南部会長
 よろしいでしょうか。
○森田委員
 激変緩和措置とおっしゃる以上、そこをもう少し具体的に御提案いただかないと、それ以上の議論が難しいかと思います。
○印南部会長
 ほかに。
 嘉山委員、お願いします。
○嘉山委員
 医療機材なので、普通の輸入品とは違い、国内でコストがかかるのは理解できるんですが、この表が本当に4対6ぐらいの比率だとすれば、やはり異常な量だと皆さんが思う。この12パーセントを出すために4対6にしたのかもわかりませんが、これだとやはり理解が得られないのではないかと思います。例えば、普通の輸入品だと、物にもよりますけれども、9対1あるいはせいぜい7対3だと思います。ほかの普通の輸入物品を見てみますと。もちろん、医療安全等々にかかるのはよくわかるんですが、それで皆さんが当然の意見を言われるんじゃないかと思うので、この辺の実態の情報を教えていただきたい。本当に4対6ですか。もしも、企業で12パーセント減るとすれば、僕も今、病院の収支に携わっていますが、完全につぶれます。
○印南部会長
 田村委員、お願いします。
○田村専門委員
 今回お示ししましたのは、あくまで、為替の影響を数字としてお見せするために4対6という仮定を置いたまでですので、これ以外のケースというのもいろいろあり得ると思います。
 ただ、3年ほど前にAMDDが三菱総研に委託した調査では、輸入原価というものには製造コストと海外での開発費用を含みますが、そういう輸入原価と、国内でのかかるコストは、大体これと似たような、4対6とか5対5ぐらいの関係にはなっております。それは、御案内のとおり、日本で先生方にお届けするまでに、先生方に対するいろいろな情報提供、場合によっては、承認条件として先生方にいろいろなセミナーなり講習をするということが条件付けられることもございますし、市販後安全調査のようなものもございますし、安全のためのコストというのは少なからず増えております。ということで、今、手元には詳細のデータがございませんが、この4対6とか5対5というのが、私どもが先生方のところ、あるいは、患者様にお届けするためにかかるコストとして余りに多すぎる数字だとは、私は考えておりません。
○印南部会長
 よろしいでしょうか。
○嘉山委員
 はい。
○印南部会長
 ほかに御意見、御質問等ございませんでしょうか。
 よろしいでしょうか。
 今の意見をまとめさせていただきますと、幾つか、もうちょっと情報が欲しいという御意見が多かったのと、それから、要望をはっきりさせてほしいということが森田委員から出ておりました。いずれにしろ、為替の変動に対して全く何もしないという意見は出ていないという理解ですが、それでよろしいですか。この場で、全く対応するべきではないということであれば、対応するかどうかも含めて。
○鈴木委員
 そうですね。ですから、ここで対応すると決めるということではないと思います。
○印南部会長
 わかりました。それでは、為替の変動に対する配慮については、本日の御意見を踏まえまして、対応を行うかどうかについて、当部会で改めて検討が可能となるよう、事務局においてもう一度整理していただきたいと思いますが、それでよろしいでしょうか。
(「はい」と声あり)
○印南部会長
 異議なしということで。それでは、事務局において、昨今の経済状況等を勘案した対応案について整理をしていただきたいと思います。
 次に、「イノベーションの評価について」を議題にしたいと思います。事務局より資料が提出されておりますので、説明をお願いします。
 企画官、どうぞ。
○医療課企画官
 医療課企画官でございます。
 お手元に資料材−2を御用意いただきたいと思います。2点目の本日の議題でございますが、イノベーションの評価に関する事項でございます。
 先ほどの資料と同様にまとめてございますが、材−2の1ページ、一番上の四角に囲ってございます。これは論点整理の中の関係する抜粋部分ですが、イノベーションの評価ということで、革新的な医療材料の早期実用化に対するインセンティブを高めるということで、「平成22年度に保険医療材料の制度改革を踏まえつつ」、これは何を意味するかといいますと、下の1.?のところに書いてございます改良加算の具体的な要件を平成22年に見直しております。後ほど簡単に紹介したいと思いますが、こういったことを踏まえつつ、より適切なイノベーションの評価方法ということを検討すべきじゃないかというのがまず1つ目です。
 それから、「また、」以降ですが、その際、機能区分を前提としつつ、デバイスラグやデバイスギャップの改善に向けて、評価の在り方を検討すべきではないかという部分でございます。
 1ページ目、まず1.でございますが、先ほど申し上げましたが、補正加算の要件について、現状がどうなっているかということを?でまとめてございます。制度のおさらいでございますが、お手元の材 参−3、参考資料の3でございますが、これに現行制度をまとめてございます。おめくりいただきまして、スライドの5ページ目、5番の「新規材料のルール 基本的なルール」というところでございます。一定の新規性・画期性等を評価いたします、あるいは、市場性を勘案して補正加算というのを行っておりますが、5つのカテゴリーの加算をそれぞれ行っております。そのうち下の「改良加算(1〜20%)」というところ、その具体的な要件をここに記載してございますが、この要件につきましては、実は、平成22年度改定の時に、やはりわかりにくい、あるいは、もう少し見直してほしいという業界の要望もございまして、材−2の1ページ目の※印のところに書いてございます、イ、ロ、ハ、ニ、ホ、これは参考資料のスライドと全く同じでございますが、ここのハとニとホにつきましては、平成22年度改定に修正をしております。特にホにつきましては、新規に全く新しく追加をいたしております。
 この改良加算の記載は何かといいますと、イは、わかりやすくいいますと、安全性に配慮した改良。ロは、環境に対する配慮に関する評価。ハにつきましては、低侵襲等に関する評価。ニにつきましては、小型軽量化、特に小児に対する適用を念頭に置いたものですが、こういった評価。ホにつきましては、安全性に関する評価。こういったことを具体的に明示して、評価項目としているということでございます。これがまず、材−2の1ページ目の?の制度の概要でございます。
 ?に、この補正加算等の評価が実際問題どういう形で実績として上がっているかというのが、この1ページの下の方の表でございます。これまでと同様、過去、直近、3回の改定に大体なぞって整理しておりますが、新規材料総数のところに書いてございますのは、C1、C2の新規材料にかかる部分でございます。概略つかんでいただきたいのは、この中で大きく類似機能区分の比較方式と原価計算方式、両方で価格を設定いたしますが、類似機能区分方式につきましては、実際問題、該当するのが、例えば平成22年4月から23年8月までですけれども、38の区分のうち補正加算が24適用になっています。同様に、その直近2回の改定につきまして、例えば16のうち12、6のうちの3というようなことでございますけれども、おおむね全般的に見ていただきますと、半数程度がイノベーションについて何らかの補正加算等の対応をしていると。原価計算方式につきましては、基本的にはコストの積上げで設定いたしておりますけれども、それですと、イノベーションの評価がなかなか難しいということで、平成20年に、営業利益率について特に上乗せをするという対応をしていまして、今のところ、該当品目は1品目でございますけれども、こういった実績がございます。
 めくっていただきまして、2ページ目でございますが、この補正加算等にかかる要件につきましての対応としまして、?にまとめてございます。1つ目の○でございますが、現状では、申請者によって示された資料をもとに保険医療材料専門組織において評価をしております。ただ、どのような場合にこの補正加算の対象となるのかという判断が難しいという指摘あるいは御要望が実際にございます。これは、こういった規定を実際に運用して使っていただくのは申請企業さんでございますので、企業さんの方が、わかりにくい、使いにくいというお話であれば、基本的に我々としては可能な限りの対応はしてもいいのかなというふうに考えておりまして、具体的には2つ目の○ですが、要件の中で、先ほど5つの要件をお示ししましたが、もう少し具体的に、例えばということで鍵括弧に書いていますが、客観的に示されるものの内容について、例えば「合併症の発生率」とか「耐久性の向上」といったことで、もう少し明示的に表現をしたらどうかというような対応をまず行ってみてはどうかというのが1つ目でございます。
 次に2つ目でございますが、2ページ目の2.でございます。デバイスラグ・デバイスギャップの改善を推進する観点ということでございますが、まず?、現状でございます。これはこれまで何度かお示しをした資料の中からの抜粋でございますけれども、我が国におきまして、ここにまとめさせていただいておりますが、上市までの期間が長いというようなことが指摘されているというのは、実態としてございます。米国との比較を例にまとめた資料、これは以前にもお出ししているものですが、グラフに書いてございます。黒ポツで2つ書いてございますが、このラグといわれるものには、実際問題、2つのものが混ざっているというのは従前から御指摘のとおりでございまして、1つ目の黒ポツに書いてございますが、米国との比較について言いますと、まず、そもそも薬事当局に申請をする時点でのギャップがあります。これがいわゆる申請ラグと呼ばれているものですが、平均で12か月程度。これはさまざまな品目が入ってございますので、正直申し上げまして、かなりばらつきがあるという前提で、参考までに見ていただければと思っておりますが、12か月程度。2つ目の黒ポツで、じゃ、実際に今度は審査当局が審査に要した時間との関係でギャップがどの程度あるのか。これは7か月程度ということでございます。
 グラフに書いてございますのが過去のトレンドでございまして、※印に書いてございますが、これは、くどく申し上げますのは、品目によってずいぶん差があります。それから、数字のとり方によっても差がありますので、あくまで参考ということで、日本は中央値、米国は平均値というようなことでございます。
 3ページでございますが、何が論点かといいますと、?として3つ掲げてございます。まず1つ目の○でございますが、基本的に、現在の機能別分類による価格の評価というのは堅持をすべきであるというのが私どもの理解でございます。これが1つ目の○です。
 それを押さえた上で、2つ目の○ですが、一方で、イノベーションの評価を適切に行い、臨床上の有用な医療機器について早期に保険市場に導入するということが求められていますという大前提が2つ目の○です。
 3つ目の○で、そうしますと、事実上、機能別分類の、ある種制度上の課題といわれておりますのが、それぞれの企業あるいは銘柄についてのさまざまなイノベーションを含めた努力について、なかなか評価に反映されにくいという指摘があるわけでございます。特にその一つとして、先ほど見ていただきましたようなデバイスラグあるいはデバイスギャップでの実態があると仮にした場合、保険上のイノベーションの評価というのは、必ずしも早く導入するということについてリンクがされていない。そういったことが、むしろ、制度的には改善の余地があるのではないのかという指摘もある、というのが3つ目の○でございます。
 そこで、?でございますが、以上のような問題意識から、迅速に保険収載された、かつ、有用性の高いものについて評価の在り方を見直したらどうかということでございまして、具体的には、2つ目の○ですが、a.b.c.と書いてございます。我が国と同等の審査体制のある国、例えば米国でございますが、承認期間が一定期間内である場合、有用性が高いというものについての限定ですが、それから、一定期間、例えば1年とか2年とか、そういった期間につきまして、有用性をより強く評価をするというようなことでございます。
 これをおめくりいただきまして、最後の4ページに、横の表になっていますが、概念図をお示ししております。今、御説明したことの繰り返しになるかもしれませんが、4ページの概念図は何かと申しますと、最初に、左側にございます「我が国と同等の審査体制のある国」、例えばアメリカで薬事の承認を得てから、我が国で承認申請に至るまでの期間、これがいわゆる申請ラグといわれているものですが、この期間が一定程度、現にあると。申請された後、承認審査にかかるプロセスの中には、審査当局が処理に要する時間もございますけれども、企業の方にデータの照会とか再提出を求めた場合に、企業が持っております処理時間というのがございます。行政当局、審査当局の話ではなくて、あくまで企業に係る時間ということで、申請までの期間と今お話しした期間を大体併せまして、a.というところにまとめてございますが、この期間をなるべく短くするというインセンティブを組み込んだらどうか。具体的に言いますと、横の、さらに右側の半分に書いてございますが、前提といたしましては、すべての材料についてなるべく早くという趣旨ではなくて、b.と書いてございます、新規の医療材料で一定のイノベーションの評価がなされているものについて、このa.という部分に書いてございます、より早く対応した場合には、さらに上乗せの重点的評価をしたらどうかと、こういう概念であるということでございます。
 3ページに戻っていただきまして、以上のような枠組みを検討したらどうかというのが、?の2つ目の○です。
 最後に、3つ目の○でございますが、今お示しをしたような概念の考え方、枠組みにつきましては、これまでの制度にはないものでございますので、仮にこういったことを御検討いただいてやってみようという話になったといたしましても、これはあくまで、試行的、暫定的な導入であり、もしそれを行った場合の影響なり、あるいは実績について、必要に応じて見直す等の引き続きの検討を行うという前提で対応を考えていただいたらどうかということでございます。
 事務局からは以上でございます。
○印南部会長
 どうもありがとうございました。ただいまの説明について、御質問等、ございますでしょうか。
 嘉山委員、お願いします。
○嘉山委員 まず、イノベーションの評価については、従来から、今お話しになったイ、ロ、ハ、ニ、ホは、ちょっと現場からずれているということを私はお話ししていましたので、これを入れていただけたのでこれでいいと思います。
 もう一つは、2ページの上の対応案のところで、「合併症の発生率の減少、耐久性の向上」というのは、サイエンフィティックに見るのはなかなか難しいので、ここは、これを出さなければだめだということになるといけませんので、「安全性」ということでいいんじゃないかと思うんですね。患者さんへの安全性。前は、医療従事者への安全性なんて、そんな機械はないんですよ。外科医は、自分がけがをするような機械は使いませんから。それで、患者さんへの安全性ということが全く抜けていたものですから、まずそれを入れること。それから、あとは、チューブ類ですと、耐性という問題、あるいは、コイルとかそういうものの耐性が問題になるので。
 もう一つ、要するに、病院で私がオーケーを出す場合に、目的・技術、つまり、手術のメスであれば、従来よりずっと切れると。要するに、目的・技術の機能が上がっている場合にはそれを評価する、買ってもいいですよということを言うんですが、この合併症の発生率、耐性だけではなくて、イノベートにはやはり機能が最終的に来るので。普通は、機械屋さんは皆さん、機能を最初に言ってくるんですけれども、やはり安全性、耐性が1番、2番です。最後が機能になるんですけれども、その機能が入っていないと、やはりイノベーションしたことにならないので、機能のイノベーションを入れていただきたいと思います。
 それから、これはちょっと材料部会長に感想だけお話ししたいんですが、こういうふうな、ちょっと何かやると、例えば新規材料で、4ページのところ、新しい機能分野、価格がつくとプラスアルファになると。先ほどの為替のこともそうですが、薬もそうですけれども、我々外科医も技術がどんどん上がっているんですよ。そういうものには、全く人には投入をされないで、こういうふうなことだったら、例えば、盲腸で、今から30年前は何パーセント亡くなっていたものが、今は手術では全然亡くならなくなったよと。同じような考えでやっていただけたら、勤務医は疲弊しないで済むのになという感じがしておりますが、企画官、どういうふうに感じられますか。
○印南部会長
 お答えをどうぞ。
○医療課企画官
 医療課企画官でございます。
 まず前段の、目的・機能に関するお話でございます。これは全く御指摘のとおりでございまして、先ほどの参−3の5ページのスライドに、幾つかの補正加算の項目がございますが、まず、そもそも、御指摘のとおり、イノベーションとはという、1丁目1番地、最初に、画期性加算のところに、新規の機序あるいは疾病・負傷の治療方法の改善ということがまず大前提で書いてございまして、このような加算の記載について、もう少し明確化するということを考えさせていただきたいと思っております。
 それから、後段は感想でよろしいということでございましょうか。これはそもそも保険医療材料部会の守備範囲では必ずしもないということでございますので、そうした御指摘を踏まえて、今後、中医協で御議論いただくのかなというふうに考えております。
 以上でございます。
○印南部会長
 よろしいですか。
 鈴木委員、お願いします。
○鈴木委員
 基本的には、補正加算の要件の表現の見直しとか、迅速に保険収載された有用性の高い新規材料に対する評価なども、こういう方向で行くことになるのかなと思いますが、何かちょっと早くすれば上がる、あるいは、ちょっと目新しいものができれば上がるというような話が続いて、結局、価格がどんどん上がっていくんじゃないか。さらに、今度は、前の話の価格変動まで入れてくれとなると、本当に、いわゆる医療材料の高価格という大本の問題が解決されないままずうっと行ってしまうのではないか。それで、つくっていらっしゃる企業さんの、あるいは、販売していらっしゃる会社の経営実態がわからないまま、そういうふうに加算していくということは、私は、全体としてはなかなか納得しにくい部分もあるので、特にここまで話をした上で前に戻るのも何ですが、為替変動ぐらいは吸収してほしいなというような気が逆にいたしましたので、申し添えたいと思います。
 以上です。
○印南部会長
 済みません、北村委員が先に挙がっていましたので、北村委員にお願いします。
○北村委員
 一言、意見ですけれども、この材−2の2ページの?の2つ目の○、補正加算の要件の表現を見直してわかりやすくするという御提案については、ぜひ進めていただきたいという意見でございます。
 と申しますのは、メーカーサイドの立場よりも、表現の見直しによってメーカーサイドが開発や投資の回収意欲が強くなって、新技術も開発されて、結果として、患者さんとか機械を使われる診療サイドの先生方が御納得できるようなことになって、メーカーサイドの補正加算の拡充につながるというふうな意味からも、ぜひこれを進めていただきたいという意見でございます。
○印南部会長
 ありがとうございました。
 白川委員、お願いします。
○白川委員
 最初の加算要件の追加といいますか、この件につきましては、私も賛成でございます。このところの、2年前に前回の改定で補正加算を大分見直しをし、申請が増えてきたということは非常に歓迎すべきことだというふうに考えておりますけれども、一方では、加算についての不服の申し出が最近ずいぶん増えているなという印象を持っておりまして、多分、要件がはっきりしないために、お互いに不満がたまるような状況であっては困りますので、条件を明示して開発意欲を促すというような方向から見て、これはぜひともやっていただきたいというふうに考えております。
 2つ目のデバイスギャップの解消ということで、デバイスギャップを改善しようということ自体は、もちろん、ここにいる者すべてそう願っているわけですけれども、私自身が、PMDAとメーカーさんといいますか、開発側との審査機関のやり取りの現状を承知していないので、ちょっと教えていただきたいんです。この書きぶりを見ると、あたかも、承認が遅れているのは製造側の責任が大きいような、要は、PMDAがいろいろな質問や調査を出して、その回答が遅いためにギャップが生まれているんだというふうな印象を受けるんですけれども、本当にそうなのかというのはよく理解できないことと、審査機関そのものの問題は、全く解消する必要がないことなのかというのが、私はよく理解できないので教えていただきたいという話。それから、患者側にとってみたら、行政努力でやるべき部分を材料価格に加算されるような理屈というのは、どうも私の考えでは合理性がないというふうに思うんです。要は、最初の質問の製造側の責任、努力、それから、審査機関側の努力、この辺について、現状を御説明いただきたいと思います。
○印南部会長
 企画官、お願いします。
○医療課企画官
 医療課企画官でございます。
 本日は、薬事承認の所管の担当も参加しておりますので、後ほど補足で御説明いただきたいと思っております。
 御指摘のとおり、この資料の4について、非常に簡便にまとめた関係で、例えば、どれくらいの時間のシェアがあるとか、実際にそれがどれぐらいの頻度であるのかについては、これはイメージでございまして、この図は逆にやや強調しすぎているきらいもありますので、後ほど、審査管理関係の担当から補足をしていただきたいと思っております。
 それと、この制度の今回の御提案の大前提といたしまして、当然、行政サイドが改善すべきところは、従来からの審査にかかる、あるいは、保険の収載も含めてですが、迅速化、効率化については、もとより努力をするという前提で考えているのは御指摘のとおりでございます。ただ、その一方で、企業サイドが一定程度努力をする余地のある部分について、今回、より早く市場に導入するという部分での評価が、基本的には十分ではなかったかなということで御提案をしておりますが、御指摘のとおり、それをそもそも保険の評価で、究極的には患者さんの負担を伴う形でやることについての是非についても当然御議論いただく論点になろうかと思っております。
 最後に1点、かなり細かい話で恐縮ですが、材−2のタイトルが、「制度」が「精度」となっているのはワープロミスでございますので、訂正させていただきます。
○印南部会長
 よろしいでしょうか。
 それでは、説明をお願いします。
○医薬食品局審査管理医療機器審査管理室長
 医薬食品局でございます。お時間にも限りがあるので簡単に御説明します。
 審査側の体制でございます。御指摘のとおりで、このデバイスラグの解消につきましては、もちろん、申請側のラグもありますけれども、審査側のラグというものもございます。私どもといたしましては、「医療機器の審査迅速化アクションプログラム」を平成20年に策定し、例えば審査員の増員、研修の充実ということ、具体的には、審査人員を5年間で35名から104名に増員するなど、審査体制の充実を図りながら、申請者側との密接な連携を保てるように、例えば、新医療機器、改良医療機器、後発医療機器の3トラック制を導入し、審査を焦点化した形で今、対応を進めているところでございます。そういうことで、もちろん、審査側のラグも、こういった形で解消する努力を、今、PMDAを中心に取り組んでいる状況でございます。
 以上です。
○印南部会長
 ありがとうございました。
 白川委員、お願いします。
○白川委員
 通常、企業の行動としては、申請をする以上は、せっかくいいビジネスのネタがあるわけですから、当然、早く上市をして、早く市場に出したいというのが普通の企業心理だと思うんですけれども、それをさらに売るというための加算という理屈が、どうも私には理解できないんです。せっかく専門委員の方がいらっしゃいますので、審査機関側からのいろいろな質問に対して迅速に対応できない理由か何か、そういったことがあるのかどうか、ちょっと現状を教えていただけますでしょうか。
○印南部会長
 昌子委員、ございませんか。
○昌子専門委員
 全体を俯瞰したコメントをするのが、私の立場ではなかなか難しいということを御理解いただきまして、申し上げますと、申請後あらかじめ想定していないデータの提出を求められるという場合があります。その場合にはその時点からデータ収集をすることになりますのでデータ収集のため、相応の時間がかかるということになります。ただ、現在は、事前面談とか相談システムが充実してまいりましたので、必要なデータを合意を得て進めていくということで、企業側の持ち時間は、そういう意味で短縮することができると考えております。
○印南部会長
 白川委員、どうぞ。
○白川委員
 現実はいろいろなケースがあると思われますけれども、申し上げたいのは、例えば、こういう加算を付けて本当に効果があるのかがよくわからない。先ほど来申し上げているとおり、企業心理としては、当然のことながら、一日も早い市場への投入を通常は期待しているわけで、それに向けての努力というのは普通どおりやっていると。これを、何か加算を付けたらそれが早まりますという理屈は、世の中、一般的には通じないんじゃないですかというのが私の意見ですが、これは、企業側としては、こうしてほしいという御希望がある話でしょうか。
○印南部会長
 専門委員の田村さん、お願いします。
○田村専門委員
 まず、全体としては、こういうものがあることについて賛同いたします。日本に対して、特に外国企業ですと、日本により多くの投資を呼び込むという意味で、日本のデバイスギャップ、デバイスラグの縮小に役立つようなインセンティブになると考えます。ただ、具体的な制度の設計次第でございまして、余りにハードルが高いと、企業は手が届かず、そこに進めないと思いますので、具体的な設計によると思います。
 今、外国からの投資という面を申し上げましたが、そうではなくて、一企業として考えた場合でも、仮に今3つの申請を出させていただいて、3つとも難しい質問が来ていて、どういうふうに資源配分しようかと社内で考えたときに、もしかすると、このインセンティブをいただける製品に、社内で、そちらに資源を振り向けるということはあるかもしれません。
 それは何を起こすかというと、今、この仕組みは、多分、有用性が高い医療材料ということで、日本の市場にはまだ余り存在していない、日本としてはかなり新しい医療機器に対して、インセンティブが付くということになると思います。そうすると、私ども会社の中で、そういうものにより資源を振り向ける。もしかすると、状況によって違いますが、ほかの製品の方が売上が上がるかもしれない。だけど、別に日本の医療機器としてはそんなに新しくないとすれば、このインセンティブは出ないかもしれない。そういう意味では、より日本の市場にとって新しくて望ましいものに、企業の利益とは直接関係のない方に資源を振り向けるという可能性はあるのかなと思います。
○印南部会長
 いかがでしょうか、納得なさいましたでしょうか。
○白川委員
 いや、納得はいっていないんです。要は、簡単に言うと、気持ちはわかるけれども、運用はどうするんですか、これによる効果がどれくらいあるんですかということが私には理解できないということです。ここに、枠組みとしては有用性が高い医療材料とか、一定期間その有用性を評価する云々と書かれていますけれども、これはどこが判断するのか、中医協で出すという話でしょうけれども、どういう運用をしていくのかということがよくわからない。
 それから、先ほど申し上げたとおり、これをやることによって本当にギャップが減るのか、ラグが短くなるのかという話。あるいは、インセンティブに本当になり得るのかというのが、どうも私にはよく理解ができない。
 これは意見でございます。質問ではありませんので、申し上げておきたいと思います。
○印南部会長
 企画官、お願いします。
○医療課企画官
 若干補足をさせていただきます。白川委員が御指摘の点あるいは御意見ということでございますけれども、私ども、これを御提案させていただく前提といたしまして、従来から、業界、企業のヒアリング等で繰り返し要望されている点は何かといいますと、やはり機能別分類というものの性質上、複数のブランド、あるいは、企業が異なる、類似の機能でございますけれども、本来、別の企業が上市をしている製品と併せて、複数のものを一つの価格で評価をするという形態をとっております。そうしますと、最初に機能区分を設定するために薬事の承認をし、かつ、保険上の取扱いを保険当局と協議をするというのは、一定程度やはりハードルが高いということでございます。
 ところが、その設定された区分にその後で参入する企業についてのハードルを考えますと、やはり先行してそういったものにチャレンジをする企業の方が努力といいますか、ワークロードとしては、より大きなものが要求されている。にもかかわらず、銘柄別の評価ではないというのは、企業の活動としてインセンティブを削がれるというふうな、従来からの御主張がございます。
 一方で、この御提案の前提として、我々は、機能別分類による価格の形成、市場競争による価格の評価については、基本的制度としては維持をしたいという前提ですが、その前提で、今のような企業の御主張、御要望、あるいは、現にギャップがあるという指摘にかんがみますと、これはある種例外的な取扱いになりますが、一定の有用性があって、かつ、早く上市をする努力をしている企業あるいは製品については、個別的に、指摘されております制度の課題をある種補完する形でこういうふうに対応したらどうかと、そういう御提案でございます。ですから、そこを我々としては、含めて御検討いただければという、そういう趣旨でございます。
○印南部会長
 よろしいでしょうか。ほかに御意見等ございませんでしょうか。
 それでは、イノベーション評価については、前半の補正加算の要件については、皆さんほぼ全員が賛成ということで、若干の修正の御意見はありましたけれども、それを取り入れながら事務局の方で出していただくと。後半の部分についても、今出ました意見を踏まえて、事務局の方で再度提案していただきまして、イノベーション評価について見直しを進めていきたいというふうに思います。
 いかがでしょうか。よろしいでしょうか。
(「はい」と声あり)
○印南部会長
 それでは、次回の日程について、事務局から何かありますでしょうか。
○医療課企画官
 医療課企画官でございます。
 次回、12月を予定しております。詳細が決まりましたら、また御連絡したいと思います。
○印南部会長
 それでは、本日の保険医療材料専門部会は、これにて閉会といたします。


(了)
<照会先>

厚生労働省保険局医療課企画法令第2係

代表: 03−5253−1111(内線3276)

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