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2011年10月26日 第202回中央社会保険医療協議会総会議事録

○日時

平成23年10月26日(水)10:10〜12:08


○場所

厚生労働省専用第18〜20会議室(17階)


○出席者

森田朗会長 印南一路委員 石津寿惠委員
牛丸聡委員 関原健夫委員 西村万里子委員
小林剛委員 白川修二委員 花井圭子委員
花井十五委員 北村光一委員 田中伸一委員 伊藤文郎委員
安達秀樹委員 嘉山孝正委員 鈴木邦彦委員 西澤寛俊委員
逸見公雄委員 堀憲郎委員 三浦洋嗣委員
北村善明専門委員 福井トシ子専門委員 佐藤田鶴子専門委員
保険医療材料専門組織松本純夫委員長
<事務局>
外口保険局長 唐澤審議官 鈴木医療課長 迫井医療課企画官
屋敷保険医療企画調査室長 吉田薬剤管理官 鳥山歯科医療管理官 他

○議事

○森田会長
 おはようございます。それでは、ただいまより「第202回中央社会保険医療協議会総会」を開催いたします。
 まず最初に、委員の出席状況について御報告いたします。本日は、藤原専門委員が御欠席です。
 また、保険局長と審議官は公務のため、遅れて出席されるということでございます。
 なお、中島圭子委員におかれましては、10月22日付で退任され、後任として、同日付で花井圭子委員が発令されております。花井圭子委員からは、自らが公務員であり、高い倫理を保って行動する旨の宣誓をいただいております。
 花井圭子委員より一言ごあいさつをお願いいたします。
○花井(圭)委員
 花井と申します。どうぞよろしくお願いいたします。
○森田会長
 花井圭子委員の属する部会につきましては、社会保険医療協議会令第1条第2項の規定により、小委員会については中央社会保険医療協議会議事規則第13条第2項の規定により、双方とも、中医協の承認を経て、会長が指名することとされています。
 中島委員の後任として発令された花井委員には、これまでの中島委員の役割を引き継ぎ、「診療報酬基本問題小委員会」「調査実施小委員会」「薬価専門部会」及び「保険医療材料専門部会」に所属していただければと思いますが、いかがでございましょうか。
(「異議なし」と声あり)
○森田会長
 それでは、社会保険協議会令及び同規則に基づきまして、中医協として承認し、会長である私が指名することとしたいと思いますが、それでよろしいですね。
(「異議なし」と声あり)
○森田会長
 ありがとうございました。それでは、そのように決し、指名させていただきますので、よろしくお願いします。
 それでは、早速ですが、議事に入らせていただきます。
 初めに「がん対策、生活習慣病対策、感染症対策について」を議題としたいと思います。アジェンダと順番が違っているかもしれませんが、これを最初の議題にさせていただきたいと思います。事務局より資料が提出されておりますので、御報告をお願いいたします。どうぞ。
○鈴木医療課長
 医療課長でございます。
 私から、中医協総−4、少し厚い資料でございますけれども、こちらに基づいて御説明をさせていただきたいと思います。今、会長からございましたけれども、これは、がん、生活習慣病、感染症の3つについての資料でございます。
 まず最初は「がん対策について」でございます。
 スライド2にありますように、これは患者調査ですけれども、入院・外来とも1日に受診された方の数は今、このようになっておりまして、推計ですと、ほぼ150万人程度の方が罹患しておられることになります。男女ともの一生涯における罹患リスクは、男性で54%、女性で40%強となっております。
 スライドの3、次のページでございますが、現在受けておられる治療の割合を拝見いたしますと、化学療法が8割、手術療法が7割ですけれども、放射線の療法が大体3割程度になっております。3割ということについては、後でまた少し申し上げます。
 現在、診療報酬上どうなっているかということが、入院・外来・在宅について、主な点数がスライド4にございます。
 また、22年改定の主な項目については、スライド5でございます。
 DPC制度においては、スライド6でございますけれども、「機能評価係数?」の中で「地域医療係数」というものがございまして、そのうちの?と?、がん地域連携の部分と地域がん登録の部分が評価をされております。
 具体的に、スライド7をごらんいただきますと、ポツが2つございますけれども、上段の「がん地域連携」はDPCの対象病院中の割合ですけれども、22年には1,390分の257ということで、18.5%ですが、22年9月には1,449分の487ということで、33.6%に上がっております。
 また「地域がん登録」は、2000年冒頭ぐらいには47県中31県だったんですけれども、今は1県を除き、すべての県で導入されているということになります。
 今日、御議論いただくのがスライド8でございますけれども、がん対策としては、そもそもの技術論としての手術や放射線治療や化学療法のそれぞれの技術的中身がございますけれども、これは医療技術評価分科会で今、検討されておりますので、その後、また御相談申し上げます。
 今日、御相談申し上げたいのは、医療提供体制としてのがん対策で、2つございまして、放射線治療の場合の外来放射線治療時の診察頻度の問題が1つ。それから、特に緩和ケアの提供体制の確立についてが2つ目でございます。
 最初の放射線治療についてですが、スライド10に20年改定、22年改定のポイントがございます。IMRTと言われる強度変調放射線治療を導入したり、その対象の拡大をしたりということでございます。
 スライド11でございますが、これが放射線治療の管理料のレセプト件数を見ております。20年のときには伸びておりますが、その後、若干伸び悩みという現状でございます。
 先ほどほぼ3割と申し上げた、がんの患者さんのうち、放射線治療を受けておられる患者さんの割合を国際比較したのがスライド12でございます。諸外国でありますと、大体5割から6割5分ぐらい放射線治療を受けておられるんですけれども、日本だと3割ぐらいということで、低くなっているということです。
 過去の経緯を見たのがスライド13でして、1995年を1とした場合に、新しい患者さんが2.5倍ぐらいになっています。それから、緑の点線で示されておりますリニアックという直線加速器の導入件数も2倍ぐらい。また、施設の平均患者数も1.8倍ぐらいになっておりますけれども、担当しておられる常勤の放射線治療医の数は1.3倍ぐらいにとどまっております。
 その結果ということで、スライド14でございますけれども、95年から、放射線治療医1人当たりの患者数を拝見いたしますと、約2倍強になって、最近、もう限界だということだと思いますが、伸び悩んでいるという現状でございます。
 また、スライド15にあるように、放射線治療の検査の待ち時間ですけれども、全体、それから、下のグラフは大学附属病院ですけれども、「2週間以内」以上待っているという割合が、大学病院で、黄色いところ以上ですので4割ぐらい、それから、普通の病院でも2割ぐらいとなっています。
 現在の放射線治療の流れをごらんいただくのがスライド16です。現在、放射線治療を受ける毎回ごとに必ず診察をすることになっております。
 そのために、スライド17にありますように、医師が黄色、看護師が赤、放射線技師が青でございますけれども、医師の場合には、病棟業務やカンファレンスや、さまざまな業務と合わせて、相当いろいろな動きをせざるを得ないという現状になっております。
 放射線治療学会の会員の方にアンケートをしたのがスライド18でございますけれども、毎日の診察は必要ないと思われる患者がおられるかということでありますと、99%の方がそういう患者がおられるとお答えになっております。逆に、毎日必ず診察が必要と思われる患者がいるというのが76%、いないというのが24%で、これはどちらもおられるということになろうかと思います。
 スライド19ですけれども、基本的に放射線治療医の望ましい診察頻度が右側でございます。毎日というのも6%おられますけれども、週1回というのが69%ぐらいでございます。
 諸外国においてはどうかというと、ほとんどの国が週1回の診察となっているということです。
 効果とともに非常に大事なのは放射線の安全性でございまして、スライド21にありますように、放射線の副作用を見ますと、早期の場合には炎症性の変化が多いです。長期にわたりますと瘢痕というようなことになっております。
 特に急性期を見たのがスライド22でございます。ちょっと山が高いように見えますけれども、下の方のグレードというところをごらんいただくと、1が軽度でございますので、早期に出る場合があるけれども、非常に軽度だということになります。
 次をおめくりいただきまして、スライド23ですけれども、直腸や尿路の晩期の副作用。これは40月、それから、60月ぐらいでプラトーに達するということになります。
 こうしたことに対して、QA、品質保証のガイドラインが既にできておりまして、物理・技術的には、正しい位置に照射されているか、また、量が妥当かどうかということを確認、点検する。臨床的には適応になっているかどうか、計画をきちっとつくる、評価をするということがクオリティーアシュアランスに載っているということです。
 スライド25は、今回の御提案でございますけれども、放射線治療は非常に対象者が増えていますけれども、なかなか治療医の数が増えていないこともあって、少しアンバランスになっていて、待ち時間も長くなっている。ただし、安全性を第一に考えなければいけないということですので、2つに分けて考えてはどうか。患者の状態として、全身状態が良好で、副作用がないか、極めて軽症な方については、必ずしも毎回診察するわけではないけれども、四角の中に囲まれたようなことを実施した上で包括的な診察をしてはどうかということです。
 これは、放射線治療医師が1名以上勤務している、医師だけではなくて看護師、放射線技師等のチームによりカンファレンスを必ず実施している、ガイドライン等を遵守した上で、十分な患者さんへの説明と同意をする、チームにより毎回必ず観察して医師に報告、記録をする、週1回以上、定期的に医師が診察する、病変時・急変時などには迅速な対応をすることを義務づけた上で、こうしたことをオプションとして設けるというのはいかがだろうか。勿論、現行のとおり、毎回診察というパターンも残しておいて、これは医師の選択及び患者さんの同意に応じて変更可能ということにしてはどうかということでございます。
 その際のポンチ絵がスライド26でございます。
 その際、どういう動きになるかというと、スライド27にあるように、先ほどとは少し違って、医師の場合には、毎回診察というところの業務負担が軽減できるのではないか。これによって患者さんの扱える数も増えてくるのではないかと思われます。
 繰り返しますが、安全性に十分配慮した上で、こうした包括的な診察、指示、計画をどのように考えるかというのが1点目でございます。
 2点目は、緩和ケアでございます。
 スライド30にあるように、がんの患者さんは、先ほど申し上げましたように、脳卒中を抜いて、今、1番でございます。
 緩和ケアについては、これはWHO等もおっしゃっておられますが、スライド31にあるように、痛み等の身体的苦痛を取り除く、それから、精神的な苦痛に対処する等々の目的を有しております。
 がん患者さんに外来で専門緩和ケアをした場合の効果がスライド32でございます。左側が外国の例、右側が日本の例ですけれども、早期から緩和ケアを導入いたしますと、生存日数において有為な差、効果があるということになります。
 しかしながら、スライド33にありますように、医療用の麻薬の使用量を見ますと、100万人の1日当たりの使用量ですけれども、日本は非常に少ないという現状にあります。
 また、諸外国と緩和ケアの提供体制を比較します。これはがん患者さんの死亡者数を分母に、分子にはさまざまな緩和ケアを受けておられる方の数を取ります。そうしますと、日本では大体、3分の1〜4分の1程度ということになります。特に、提供の方法、外来であったり、チームであったり、病棟であったりというすべてにおいて、イギリスに比較して非常に少ないということがわかっております。
 スライド35、次のページですけれども、これは在宅医療に関する国民の方のニーズということで、点線なり、赤で囲ってあるところが在宅で面倒見てほしいというところですが、もう一つの見方、特に、下の終末期の療養場所に関する希望の中で、赤と紫です。下のレセントがちょっと見にくいですけれども、なるべく早く緩和ケア病棟に入院したいというのが赤です。それから、紫は、基本的には自宅にいて、必要になれば緩和ケア病棟に入院したいということで、いずれも緩和ケア関係で、合わせて5割弱ぐらいになっております。
 これは別の調査ですけれども、スライド36で、希望するみとりの場所は、緩和ケア病棟というのが47%となっておりますので、国民のニーズとしては非常に高いということになっております。
 ただし、アンケートいたしますと、スライド37にありますように、3つ下線が引いてありますけれども、一番下、自分の受けている「緩和ケア」に満足しているというのが13%ですが、一番上の末期だけを対象とすると思っていたというのが4割、それから、2番目の痛みだけに対応すると思っていたのが約2割ということで、先ほどから申し上げておりますけれども、早期から行う、もしくは体だけではなくて、精神のケアもするということからすると、もう少し御理解を賜った方がいいんではないかということです。
 がん対策推進協議会における緩和ケアの諸問題としては、やはり早期から実施するのだ、地域における提供体制を確立した方がいいという御結論になっております。
 現在の診療報酬上の評価はスライド39でございまして、さまざまな提供方法がございます。1つは、入院ですと、一般病棟で出来高で提供する場合。届出が必要な場合は括弧内に入っておりまして、前段が病院、後段が診療所という数になっております。それから、緩和ケア病棟。これは包括になって、病院のみですけれども、220余りということです。あとは外来で提供する方法、それから、在宅で提供する方法となります。
 我々としては、外来、在宅も推進をしていきたいと思っておりますし、緩和ケア病棟の中身を見たのがスライド40でございます。これは大きく分けて2つサービスの提供の仕方があると思います。1つは、ホスピス、みとりの場として活用するということで、大部分が今、こういう活用の仕方だと思います。もう一つは、緩和ケアの中で、在宅への移行を支援して、ある状態になったら戻っていただくということも踏まえる。あとは患者・家族等に教育をするというサービスの提供の仕方で、こちらを少し強化をさせていただいたらどうだろうと思っております。
 緩和ケア病棟の入院期間等を見ますと、スライド41ですけれども、右側です。これは患者さんの状態によりますので、最短が12日ぐらい、最長が112日ぐらいということで、かなり幅があります。ただし、現在の使い方を拝見いたしますと、左側のグラフですが、死亡退院が8割5分強となっております。先ほどの例でいいますと、ほとんど最後のみとりの場として活用されているということです。
 現在の待ち期間を見ますと、スライド42ですけれども、これは66の緩和ケア病棟について聞き取りをいたしました。待ち期間が縦軸になっていますが、2週間以上待っているというのが約35%で、ある意味で言うと、すべての使い方が死亡時までということになっているので、非常に待ち時間が長くなっているということになるかと思います。
 また、外来における、もしくはチームで行うような患者指導の効果をごらんいただきます。スライド43ですけれども、赤で囲ったところをごらんいただきますと、医療用麻薬の処方量というのは、外来できちっと患者さんに教育しても変わりませんけれども、実際に患者がお使いになる量、下の方の使用量と書いてあるところです。これはきちっと患者にお使いいただけるようになって、疼痛が改善するということがわかっております。
 また、看護師が行う患者の指導の効果ということで、44の右側でございますけれども、事前と事後を比べますと、事後ですと、9割近く生活に支障のない鎮痛がもたらされることになっております。
 こういうことで、がんの緩和ケア病棟の使い方について、もう少し行ったり来たりというタイプを増やし、在宅も推進してはどうかというのが1つの論点。
 もう一つは、スライド45、46でございますけれども、原則的には医療用麻薬というのは処方日数の制限がかかっておりまして、新薬でなくても14日となっております。ただし、一部の製品については30日までということで、現在でも、内服であれ、注射であれ、外用であれ、されているということです。現在、類似のさまざまな薬が出てきております。私どもとしては、30日に既になっているものと類似のものについては14日でなくて30日の処方制限とすることをお認めいただいてはどうだろうと思っております。これが2つ目の論点でございます。
 以上ががんでございます。
 それをまとめたのがスライド47でございますが、重複でございますので、省かせていただきます。
 次は、生活習慣病、スライド60です。
 61以降でございますけれども、これは先生方、御存じのことですけれども、生活習慣病というのは、生活習慣がその発症や進行に関与するということで、大きくは、がん、脳卒中、虚血性心疾患、糖尿病等でございます。
 現在の死亡されている方の死因の中でそういったものがどのぐらい占めるかがスライド62ですけれども、約6割となっております。
 スライド63は、これはいろいろ議論もございますけれども、メタボリックシンドロームとの関係が一定程度言われておりまして、やはり50、60、70というところにピークがあるということでございます。
 発症から、境界域になって、実際に生活習慣病になり、更に重症化、合併症が生じるというのがスライド64でございます。
 療養計画をきちっとつくっていただいて、生活習慣病の管理をするということで、我々がやっておりますが、その計画書が65に載っております。
 本日は特に糖尿病についてお話をさせていただこうかと思います。スライド67以降でございます。
 スライド67は、糖尿病の強く疑われる方が?、?が可能性が否定できない方で、合わせたものが合計になっておりますけれども、年々増えているという状況でございます。
 スライド68は、左側の強く疑われる方の中で、治療の状況がどうなっているかということでございます。緑のところがほとんど治療を受けたことがないという、いわば治療をきちっと受けていただかないといけない方ですけれども、こういう方は実は少しずつ減ってはおります。減ってはおりますが、まだ4割弱ぐらい残っているという状況でございます。
 全体の糖尿病の対策がスライド69でございます。
 診療報酬上は、スライド70にあるような、さまざまな手だてを現在はしておるというところでございます。
 スライド71をごらんいただきますと、特に糖尿病と、最後の透析の導入についてごらんいただいております。実際に透析の患者数は非常に増えておりまして、右肩上がりに上っております。透析を導入された患者さんの中の原疾患、何が原因で透析をすることになったかというのをごらんいただいたのが、このグラフでございます。青いところが糸球体腎炎というような腎臓の病気で、これは割合としては右肩下がりに下がっている。どんどん上がっているのが糖尿病性の腎症で、現在は43%強、糖尿病性腎症になっています。それから、最初と最後でそもそも人数が違いますので、実数で何倍ぐらいになっているかを書いておりますが、糸球体腎炎が大体1.2倍ですけれども、糖尿病性の腎症が1953年と比較すると、現在9倍になっているということで、非常な勢いで増えていることがわかります。
 次の2つのスライドはデータホライゾンからお借りしてきたものですけれども、総人口の中で予備軍になって糖尿病になられて、きちっと管理できないと、最終的に透析もしくは失明ということになってしまう。
 少し見方を変えたのがスライド73でございますけれども、大体、1万5,000人ぐらい早期の腎症が出たうちで、この場合は医療費が年間5万円ぐらいでございますけれども、状況が悪くなればなるほど年間費用は上がっていきまして、最後の透析のところですと、年間500万円ぐらいかかることになりますので、この途中の段階でいかにしっかりとつなぎとめるかというところが大事だということになります。
 そういうつなぎとめる努力として、スライド74以降でございますけれども、通常の治療をした場合と、そういうところをしっかりと治療した場合、この場合を青で書いてございます。重点支援群と書いてありますが、その場合、どのぐらい違いが出るかを幾つか見ております。最初のところは、しっかりと指導すると薬が減る、薬を減らしても構わなくなるという方の割合が重点指導の方が多いというのがスライド74でございます。
 それから、スライド75は、同じような話でございますけれども、実際に行動変容がもたらされている。例えば、左上が運動、右上が食事、左下がお酒でございますけれども、いずれにしても青の重点指導の方がしっかりとして効果が出ているということが言えます。
 それから、実際の医療費でございます。スライド76ですが、左側が重点支援群、右側が通常支援群ですが、もともとの医療費は変わらなかったんですけれども、重点支援群の場合には医療費が上がっていないということになりますので、先ほどの話とも関係いたしますけれども、しっかりと指導して、つなぎとめることが大事だということが、さまざまな観点からも言えると思います。
 また、多職種でこうしたことをしていただくことの効果を77、78で見ております。特に78をごらんいただきますと、BMIという、これは身長と体重との関係でございます。それから、糖尿病になりますと高くなりますヘモグロビンA1c、それから、総コレステロール、中性脂肪、HDLは善玉ですので、LDLという悪玉の方等々、いずれも有為な差で、多職でしっかり指導した方が低くなることがわかっております。
 こういうことで、糖尿病、特に透析に行っていただかないように、しっかりとつなぎとめるために、特に多職種チーム等で指導していただくことについて、一段の推進を図ってはいかがだろうかというのが論点でございます。
 また、たばこ対策がスライド80でございます。
 これは現在の喫煙の状況ですが、まずスライド82をごらんいただいた方がいいかもしれません。左側です。男性喫煙の年次推移で、これは右肩下がりにずっと下がっているということです。ただし、右側をごらんいただくと、男女比ですけれども、欧州の国に比べると男女の差が日本や中国等々は非常に大きいことがわかります。
 また、中学生、高校生、これは法律的には喫煙できないわけですけれども、喫煙率を拝見いたしますと、スライド81にお戻りいただいて、右側ですけれども、ここは年々下がってきていることがわかります。
 それから、スライド83、84、85でございますけれども、これは先生方御存じのとおりで、喫煙をすると、さまざまな病気のリスクが高くなるということでございます。これは米国においても言われているということです。
 そこで、スライド86にありますように、これは平成22年2月の健康局長通知ですけれども、公共の場においては原則として全面禁煙となっております。
 そうした中で、病院の状況はどうかというのを見たのがスライド87でございます。病院の場合には、屋内全面禁煙が64%程度、分煙が35%、対策なしが0.5%です。これは平成20年の調査です。
 そうした中で、がんに関係する、がん診療連携拠点病院における状況はどうかというところを2つの統計で見ていただきます。1つは、厚生労働省の中のがん対策推進室の調べですけれども、実際に敷地内が禁煙になっているのが約8割、それから、施設内が禁煙になっているのが約2割弱、それから、分煙になっているところが2%程度になっております。
 それから、スライド89は、国立がん研究センターにお調べいただいたものです。ほぼ近い数字になっていますが、敷地内で喫煙ができないというのが8割弱、病棟内は禁煙というのが6.5%、それから、緩和ケア病棟内での喫煙可能というのが16%ぐらいだということで、緩和ケアについてはやはり一定の配慮が必要ではないかという状況が考えられます。
 したがいまして、スライド90の論点のところにありますけれども、そもそも呼吸器疾患患者に対するケア、もしくはお子さんに対するケア、それから、生活習慣病に対するケアをしておられるような病院については、緩和ケア病棟については少し配慮が必要だと思いますけれども、屋内の全面禁煙を原則としてはいかがと思っております。
 以上で2つ終わりまして、最後の感染症対策でございます。ここでは特に結核について御議論をいただこうと思っております。
 結核については、スライド92にありますように、これはログスケールになっておりますけれども、人口10万単位で右肩下がりに罹患率が下がっている。524だったものが、今は19ぐらいになっているということでございますが、各国と比べますと、まだ日本は中蔓延国ということになります。
 実際の1日平均患者数の動きがスライド93にあります。
 スライド94の結核病床の中の病床利用率を見ますと、今、3割7分程度で、非常に稼働率が低くなっていて、これは恐らく、有しておられる病院にとっては経営としてかなり苦しいことになろうかと思います。
 実際に医療費がスライド95に載っております。現在では医療費の0.09%程度ということであります。
 結核病棟の評価はスライド96に載っております。
 平成22年改定のときに、スライド97でございますけれども、先ほどの非常に低い病棟の病床利用率がございましたので、今までは結核病棟はすべて単独で持っていなければいけないことになっておりましたけれども、現在ではユニット化ということで、看護単位は一般病床と共通化してもいいという制度にいたしました。
 この結果、ユニット化がどの程度活用されているかを見たのがスライド98でございます。特に左側の結核病床というところをごらんいただきますと、病床としてユニット化しているというのが既に62.4%ということで、この制度はかなり幅広く活用されていることがわかるかと思います。
 ただし、よいことばかりではございませんで、スライド99以降ですけれども、感染症の場合、どうしても菌自体に薬に対する耐性が出てきてしまうという問題がございます。特に結核の場合には、多剤耐性結核と申し上げまして、いろいろな薬に耐性が出てしまうことが問題です。日本の場合、諸外国と比べて、新規患者の中で多剤耐性結核の割合は低い方ですけれども、再発の患者さんの中の割合は必ずしもそうではないということになります。
 それから、治療の成功率をごらんいただきますと、これは新規患者さんであろうと、再発の患者さんであろうと低いという状況になっております。
 この原因の1つとして考えられるのが、次のスライド101以降でございますけれども、DOTSというものがございます。これは日本語では、少しわかりにくいんですけれども、直接監視下短期化学療法と申し上げまして、薬をお飲みいただくところを直接見ながら薬を飲んでいただくという療法で、薬の飲み忘れなり、やめてしまうことがないということです。特に結核の患者さんには、貧しい方や、住所がわからない方等が多いので、こういう療法が有効だということが世界的に言われております。
 では、どのくらい有効かを見たのがスライド102です。左側はちょっと見にくいんですけれども、大阪市のDOTSの取組みで、治療成功例が、DOTSがないと70%ぐらいですが、DOTSがあると96%となります。
 例2は新宿区の取組みですけれども、これはホームレスの方、外国人の方、一般の方、すべてですけれども、治療の途中で脱落してしまう方が濃い青で載っておりますけれども、その方の割合が少なくなっているということがあります。
 また、先ほど申し上げた多剤耐性、これは見にくいですが、スライド102の右下ですけれども、MDRと書いてあります。これが多剤耐性です。DOTSをしないと、大体16%ぐらいですが、DOTSを導入すると0.2%ぐらいに劇的に減るという状況になっております。
 更に次のページをおめくりいただいて、スライド103は、その他の有効性ですけれども、DOTSを施行する方が、入院期間、治療期間、ともに短かった。左側が入院期間、右側が治療期間でございます。
 また、ニューヨーク市でも、実際に服薬しているかということで、成功例が55%だったものが、導入後、85%まで上昇したということで、非常に効果はあるということです。
 DOTSがどのくらい行われているかというと、スライド105でございます。左側の上をごらんいただきますと、病院に入院しておられる場合には9割近く実施しておられますけれども、外来になりますとかなり難しいということで、5割以下に下がってまいりますので、ここにおける課題は、院内でしっかり、どのぐらい支援と教育ができるかということと、外来においてどのぐらい体制づくりができるか、この2点ではないかと思います。
 特に外来の場合には、外来の医療機関、訪問看護、薬局、保健所の保健師等々、さまざまな方が絡んでくることになります。こうしたことも含めて、特に外来ベースでのDOTSをどのように普及させていくか、それを推進すべきではないかということが1つ目の論点でございます。
 2つ目の結核の論点は、退院基準と平均在院日数でございます。
 スライド109をごらんいただきますと、大体、今、70日前後の入院期間になっております。
 その分布を見たのがスライド110ですけれども、左側に一方性がある反面、右側の方が少し長くなっております。
 どういう基準になっているかを見たのがスライド111です。これは、退院させなければならない基準を上に書いておりまして、退院させることができる基準を3つ、下に書いてあります。させなければならない2つの基準は、?か?のいずれかを満たした場合には、させなければならないとなっています。下の退院させることができる基準というのは、???のいずれも満たした場合に退院させることができるとなっております。
 下のスライド112をごらんいただきますと、看護基準と在院日数の関係を見ますと、13対1までは60日より短くなっていますけれども、15対1以上になると100日ということで、非常に長くなっています。
 その理由が、1個お戻りいただきまして、スライド111の一番下に書いてございます。7対1から13対1までは、上記の退院させることができる基準を満たした日以降というのが、特別入院基本料ということで、ある意味で言うと下がるということでございます。ところが、15対1、18対1についてはこの導入がないので、対象外となっております。だから下がらないことになっておると考えられますので、ここのところを同様に適用することについて、どう考えるかということが論点となります。
 また、結核も含めた陰圧室というのがスライド113です。
 現在、陰圧室加算を設けております。ただし、この陰圧室というのは明確な定義が存在しない。
 次のスライド115をごらんいただきますと、陰圧室はあるけれども、圧の状態を毎日は点検していないという医療機関が68%ございますので、こういうところについては、陰圧室の加算を取っておられるところについては、きちっと陰圧室の状態を毎日確認をしていただくことが大事なのではないかと思います。
 最後でございますけれども、合併症についてでございます。
 スライド117をごらんいただきますと、これは人口10万単位の結核の年間罹患率で、青いところが1955年、赤いところが2008年でございまして、患者さんの年齢分布から見ますと、1955年には若い方の病気だった。現在の姿を見ますと、ほとんどが高齢者でございます。高齢者の場合、再発が多いですので、若いときに感染した方が、今、継続してということもあろうかと思います。ただし、スケールをごらんいただきますと、左と右で10倍異なりますので、相当高さが異なっていることになります。
 当然ですけれども、高齢者になりますと合併症が多いということで、スライド118の左側をごらんいただきますと、特に、先ほど申し上げたような糖尿病、それから、肝疾患、悪性腫瘍が多いということになります。
 次に、スライド119、120をごらんいただきますと、先ほど申し上げたような陰圧室でございますけれども、陰圧室を持つ医療機関で、さまざまな治療に適応できないという医療機関は都道府県としてどうか。これは数が少ないほどいいということでございます。結核だけの陰圧室を見ると、青いところになりますので、さまざまな病気について、陰圧室を持つ医療機関はなかなか対応できないということになっております。
 特にそれを見たのがスライド120でございます。これは、さまざまな身体的な疾患について、診療実績があるところが黄色、不十分かもしれないけれども、何とか対応しているところが赤、診療体制はある、しかし、まだ実績はないというところが緑ですので、ここまでが何とか対応できるところですけれども、紫の他院に紹介、もしくは受け入れを断るという青がございますので、こういうところが出ないように、いかにスムーズに身体的疾患にも対応できるような体制を考えていくかというようなカルテが必要ではなかろうかと思います。
 ちょっと長くなりましたが、事務局からは以上でございます。
○森田会長
 ありがとうございました。
 さまざまな論点に及ぶかと思いますけれども、ただいまの御説明につきまして、御質問、御発言ありましたら、どうぞ。嘉山委員、どうぞ。
○嘉山委員
 まず、全般的な感想を述べさせていただきますと、事務局がかなり要点をとらえているデータを用意していただけたので、議論しやすい感じがします。
 まず、がんの方なんですけれども、皆さん、放射線がこんなに少ないと思われてびっくりされていると思うんです。例えば、3ページのスライドですが、欧米ですと、大体5割を超えて、6割か7割なんですね。日本は、東京でも5割を超えていません。一番少ない地域では十何%という感じなんですね。
 これはなぜかといいますと、歴史的に日本のがん医療は外科医が中心でやってまいりました。これはいい、悪いは別です。その代わり、外科医の腕は世界でも有数です。それにのっとって、教育的な問題も含めて、放射線治療専門医が育ってこなかったというのが歴史的な流れなんですね。それは現在でも、国立がん研究センター、当方の中でも、やはり外科医が中心気味であるということはあります。それがこういう現状になっているんですね。
 ずっと見ていきますと、確かに放射線に対する最近の施策が、例えば、文部科学省が今から4年前にがんプロフェッショナルプログラムというのを全国に網を張りました。ただ、大学院教育だったものですから、やっと卒業生が出るんです。まだがん治療専門医は出ていないんです。これから増えてくるだろう。現実はまだ全然足りないということです。文部科学省は、がんプロフェッショナルに関しては継続すると言ってくれたので、各大学には放射線治療の専門医をつくるという教育制度が残っています。
 ただ、一つ、問題は、放射線というのはもともとレントゲンが発見して医療に入ってきたわけですけれども、放射線診断が、診断学が中心だったわけです。後半から治療にそれを使うようになったわけですけれども、大学によっては、日本で一番名高い、迫井君の出た学校も放射線治療学講座というのがないんです。そこがないと、ほかはまねしないので、なかなか困るんです。そういうようなことで、これは総合的な対策が必要だと思っています。ただし、放射線治療学会がかなり頑張ってやっております。
 それから、もう一つは、放射線の副作用がすごく減ったんです。IMITなどというのは、コンピュータで、点で放射線治療ができるようになりました。ですから、外科医よりもだんだんと放射線が増えてくるのは当たり前のことなんです。私も外科医ですけれども、メスよりは点で機械的にきちっとやった方が正しいわけですから。
 論点がいろいろありますけれども、現在、今、言ったような状態ですから、何が困っているかというと、非常に事務局はまとめてくれていいんですけれども、現時点で放射線科の医者が毎日診る必要があるかどうかというのをスライド18で調べていただきましたが、がんの患者さんは、放射線治療に入った場合に、何も放射線科の医者だけが診ているわけではないんです。臓器別で、例えば、私は専門が脳腫瘍、脳のがんですけれども、脳外科の医者は毎日診ています。放射線の医者は1週間に1回ぐらい診て、画像でどうかということで、治療計画を立てるわけですから、ここに書いてあるように毎日診ないとならないという基準は外さないと、現状から合わなくなっている。
 例えば、地方に行きますと、後で緩和のことで地方のすごいことをお話ししますけれども、専門医というのは取るまでに年限がかかるわけです。ですから、現実としては、その人がその地域を全部回らなければいけないんです。そうすると、毎日全員を診るわけにいかない。現に、エビデンスとしても、18ページにあるように、全患者を診る必要もない。勿論、診なければいけない患者さんはいますから、診なければいけないんですけれども、すべての患者を診なければいけないということは外してほしい。現場からはかなり乖離していると思うので、論点として挙げてありますので、それをお話ししたいと思います。
 あと、常勤医を置かなければいけないというのも、今の話で、まだ大学院もやっと出たぐらいなので。山形での私の試みなんですが、治療の計画は、専門医と、そうでない方では、やはり専門医の方が専門的なので、きちっとしているんです。それは検証したことがあるんです。放射線治療専門医よりも多分、ライナックの数の方が日本は多いんではないかと思う。ライナックというのは放射線治療の機械ですけれども、機械の方が多いんではないかというぐらいに機械はあります。その機械を有効的に使うんであれば、常勤医でなくて、ITでやれれば、何かしらのインセンティブを出すということを事務局にお考えになっていただければと思うんです。これは問題提起として受け止めていただいても結構ですが、現場としては大事なことなんです。八戸市民病院と山形大学はITで交流もしていますので、常勤医でなくてもいいと、外していただきたいと思うんです。
 あと、何回か私、お話ししているんですけれども、前の遠藤会長のときには、森田先生もいらしたので覚えていらっしゃると思うんですが、がん登録に関して、今のところ、何もインセンティブかないんです。がん登録する事務も、若い医者も、がん登録された患者にもフィードバックが返ってきていない。がん登録を得意としている学者だけが使っているだけで、だれもベネフィットがない。これはなぜかというと、がん登録が100%できれば、次のお薬がどういうのが必要で、どういうふうな戦略が必要で、何歳でワクチンを打ったらいいとかいう戦略が立てられるんです。それもリアルタイムで立てられる。韓国などは100%やっているわけです。勿論、IT化にも結びつけます。ですから、その辺をまず中医協で、がん登録の突破口を、先ほど、全県ができるようになったとおっしゃいましたが、最後の県はどこの県か、問題がある県なので言いませんけれども、やっと首長が始めてくれたんです。ただし、都道府県はそういう体制は取っていても、まだがん登録できているのはがん患者の3割なんです。いまだに7割の人はどうなっているのかわからないんです。ですから、がん登録を100%に持っていかなければなりませんので、そういうことに関して、今日でなくていいですから、何かしら事務局で取り上げていただきたい。前にもお話ししていますので、よろしくお願いします。
 それから、緩和なんですが、緩和に関して、私も外科医でがんを扱っていますから、恥ずかしいことなんですけれども、先ほど鈴木課長がおっしゃったように、WHOは1990年ですから、今から20年以上前にリコメンデーションを出しているんです。がんの患者さんは、痛みがあると、それだけで萎縮する。そうすると、全身のもともと持っていた免疫力が落ちる。これはエビデンスがあるんです。ナチュラル・キラー・セルという、N系活性という、がんを免疫で食べてしまうものなんですけれども、痛いとそれが減ってしまうんです。
 日本ではホスピスといって、マスメディアも間違ってしまったんではないかと思うんですが、一部の医者が間違ったと思うんですけれども、末期で痛みを取ればいいんだという考えが非常に強いんです。1990年、今から20年以上前にWHOは、初期からやりなさい、つまり、ちょっとでも痛くなったら、急性期の治療中でもいいから、痛くなったらすぐに痛みを取ってあげなさいということをリコメンデーションしていたんですが、日本の社会はそういうのをなかなか、麻薬というと、何となくリレクティブな態度があったので、それが普及しなかったということでないかと思います。これは我々が反省しなければいけないところです。ですから、緩和医療というのはスタートからやる。昔は末期だったんです。もうやることがなかったから緩和だと、そういう時代ではないんです。それを今日、強調したい。
 論点の方に移りますが、さっきのモルフィンの30日は大賛成です。私は実は60日でもいいと思っているんですが、そこまでいくととんでもない使い方がある可能性があると思われたので30日にしているんだと思いますが、事務局が提案になったように、今までの15日ではなくて、30日に延ばす案に何とかしていただけたらと思います。
 ここで1つ緩和のことについてお話しさせていただきますと、いつも日本医師会代表の鈴木先生が地方のことをおっしゃるんですが、緩和医療に関して、東北のがんネットワークのことを、東京の方が御存じないと思うのでお知らせします。私が日本で最初に大学にがんセンターをつくったのが今から7年前ですけれども、そこからずっと始めたんですけれども、さっきのモルフィンの量が、事務局からも報告がありましたが、人口当たりですけれども、がん患者に対して日本で一番使っているのが秋田県です。2番目が北海道、3番が山形県、4番が福島県、5番が青森県、6番が岩手県。地方都市ではあるけれども、人口がいて、ちゃんとしているという宮城県が17位です。ですから、白川先生、地方でも、少ない医者でも、頑張って、こういう緩和医療をやっている。ですから、私がいつも言っているように、外形基準ではなくて、医療業務で評価してほしい。ですから、東北地方の方は、まだ十分ではないんですが、少なくとも東京はもっとずっと使っていませんから、緩和の医療は進んでいるということを1つ御理解願いたい。
 でも、問題があって、患者さんはなかなか言いにくいんです。なぜ緩和医療ができなかったかという原因を調べたら、患者さんは痛みがあっても医者に言えないということがあるんです。したがって、医者の方から言った場合には、何かしら診療報酬が出ればと思います。それは医者の仕事ではないかと言われればそれまでなんですが、当面、進めるためには、ちょっとあったらいいなと思います。ただし、私はこれは医者の義務だと思っているので余り強くは言わないんですけれども、何しろ患者さんが言ってくれない。言ってくれないと医者の方もわからないんですね。ですから、聞かなければならない。こういうことになっていますので、それが現実です。これはいい、悪いではなくて、エビデンスなので、事務局はこのことを頭に入れておいていただきたいと思います。
 それから、最後です。開業の先生から、がんではないかと、日本の開業の診断力は世界一ですから。その場合、まさか標本を取って、がんだという確定診断をするわけにはいかないんです。おなかを触ってみて、これは胃がんではないかと、その場合、勿論、疑いとしか出せないわけです。がんの疑いだとなると、現時点では給付がないんです。がんでないと、今は診療報酬はつかないようになっています。そうすると、開業の先生方がせっかくがんを発見しても、それが何も反映されないことになるので、そこは事務局として今後、お考えいただきたいと思うんです。日本の医療がなぜ早期発見されているかというと、開業の先生たちが非常な早期に発見されているからなんです。そこは御理解願いたいと思います。
 以上です。
○森田会長
 ありがとうございました。
 邉見委員、どうぞ。
○邉見委員
 がん以外でもよろしいですね。
○森田会長
 今の事務局の報告についてであれば。
○邉見委員
 スライド71、73をお目通しいただきたいと思うんですが、糖尿病と透析について、先ほど詳しく課長からお話がありました。今、29万人、年末患者数、透析されております。導入が3万7,000人ぐらいで、死亡が2万8,000人ということで、毎年1万人ずつぐらい増えているわけですね。
 右側の73のスライドを見ますと、医療費が500万円/人/年ということで、これを掛け合わせますと、年間1兆5,000億円の医療費になっているわけです。前回の改定でも、内保連、内科系学会保険医連合会というところから、主に糖尿病学会と腎臓病学会と代謝栄養学会と3つから、これよりも分厚い内保連のデータをいただきました。余り分厚過ぎるので、よく読まないので、上位10ぐらいだけ言ってくださいと、特に私はそのとき外科の手術のことで一生懸命だったものですから、別に内科の方を手を抜くわけではないけれども、まとめてくださいと言ったら、これはやはり上位5つぐらいの中へ来ていました。
 これはなぜかというと、次のページにありますように、他職種で共同して行う患者指導の効果ですか、スライド77、78とか。これは、医師、看護師、薬剤師、あるいは保健師、栄養士、糖尿病療養指導士というのがおりまして、これはどの職種でも、医師以外でも取れるわけです。そういうチームがありまして、糖尿病患者で腎臓が徐々にやられてくる、微量アルブミンというものが出てくるわけですけれども、そうして糸球体腎炎になって、最終的には透析になるわけですが、その初めの微量アルブミンが出てきたりしたときに手を打つ。糖とかカロリーだけでなく、腎臓の食事を取る。だから、二重に難しいんです。糖尿病の食事を食べながら、腎臓の食事を取らなければいけない。そういうことをやると、医療費も非常に下がりますし、チーム医療に関して、いろんな意味でインセンティブがつくことではないか。そういうことで、これはいいことではないかとコメントしたいと思います。
○森田会長
 ありがとうございました。
 それでは、小林委員、どうぞ。
○小林委員
 今の邉見先生の関連で、糖尿病についてですが、スライド73は広島県の呉市の例として、糖尿病に関わるステージ別医療費と介入効果の調査が挙げられております。私ども保険者としても、加入者のQOLの向上を目的として、保健師等による特定保健指導を初め、健診データと医療費データを活用し、糖尿病の未治療者に対して、早期治療、生活習慣病改善を勧奨する活動に取り組んでおります。重症化予防によって、個々人のQOLに寄与するだけでなく、中長期的に見て医療費の適正化につながるということで期待もしております。
 今、邉見先生からお話がありましたし、また、スライド78にもありますが、多職種が連携した取組みが想定以上に効果を上げているという話も聞いております。スライド79の論点に挙げております方向で、是非、国として、生活指導や医学管理が効果的に行われるような施策を強力に推進していただきたいと思います。よろしくお願いしたいと思います。
 それから、スライド70には糖尿病の指導管理に関する主な診療報酬の点数が示されておりますが、これらがそれぞれどの程度利用されているのかがわかる資料を御用意いただけたらと思いますので、これもよろしくお願いしたいと思います。
 以上です。
○森田会長
 ありがとうございました。
 どうぞ、北村委員。
○北村(光)委員
 看取りとか、終末期に大変関心がありますので 、緩和ケアについて教えていただきたいと思います。この資料で、現状の状況はよくわかりました。在宅療養の中で緩和ケアがどのような形でこれから進んでいこうとしているのでしょうか。
 例えば、35、36の図などを見させていただくと、患者は在宅医療を希望するのですが、本当に痛みを伴う半年ぐらいの末期になると、8割近い方が病院に戻りたいとか、病院に入りたいという形になっています。在宅療養の中で本当の緩和ケアが進むというのが望ましいと思いますが、お医者さんから看護師、薬剤師、あるいは地域全体の病院との連携とか、システムなどをこれからどのように作り上げていこうとされているかがよく見て取れないので、もう一度その辺を検討していただいて、全体像を御提案いただければと思います。
 以上です。
○森田会長
 関連してでございますか。
○佐藤専門委員
 糖尿病に関して。
○森田会長
 では、今の緩和ケアに関して。嘉山委員、どうぞ。
○嘉山委員
 確かに患者さんは自宅でというのはかなり希望者が多いんですが、急変というか、最後の段階になると御家族が非常に心配されて、電話をかけて、結局はまた病院に戻る。ですから、最期は2〜3日で亡くなる方が多いんですね。現実にどのくらい緩和のことをやっているかといいますと、今のような状態ですから、病院に戻ってしまいますから、専ら主治医及び担当看護師が大体60%です。主治医ではなくて、それ以外の痛みの治療の専門医、看護師が加わっていたと、それが13%。あと、薬剤師ほか、専門家がチームを組んで加わっていたのが28%ということで、先生おっしゃることであれば、チームのスタッフを育てていかなければならないということが今後の課題だと思います。
○森田会長
 事務局、北村委員へのお答えをよろしいですか。お願いします。
○鈴木医療課長
 嘉山委員におっしゃっていただいたとおりで、やはりチームでしっかり支えるということも大事だと思います。それから、先ほど私の御説明の中にもありましたけれども、ホスピスに入ったら入ったきりということだけではなくて、そういうタイプもあってもいいと思うんですけれども、一旦ホスピスに入っていただいた上で在宅療養環境を整えて、また帰られて、また何かがあったら戻られるという行ったり来たりタイプも増やしながらやっていくということで、そういうシステムをどう考えるかということが今後の課題だと思います。
○森田会長
 そういう方向でということです。
 どうぞ。
○白川委員
 嘉山先生の御意見もごもっともだと思うんですけれども、北村委員が申し上げているのは、例えば、病院と診療所で連携をして緩和ケアを、通常のものは診療所にお任せするような、そういう仕組みもあり得るのではないかという御指摘だというふうに私は聞いたんですが、それについては事務局はどういうふうにお考えでしょうか。
○森田会長
 それでは、事務局、お願いします。
○鈴木医療課長
 まさに御指摘のとおりで、例えば、在宅療養支援診療所なり、在宅療養支援病院というところも含めた上で、病院と診療所が在宅療養を支える上でどう連携を組んでいくかというところも我々の推進のポイントになろうかと思います。
○森田会長
 白川委員、よろしいですか。
○白川委員
 はい。
○森田会長
 関連してですか。では、簡潔にお願いいたします。関原委員、どうぞ。
○関原委員
 今の在宅の話です。現実は割方シンプルで、殆どの患者は在宅で受けたい、地域の在宅の診療所の先生がちゃんとフォローしてくれればです。在診の先生は週に1回とか2回来て、看護師は毎日回ってくれるので大丈夫。ところが、いざ困ったときに、在宅に有床のところが非常に少ないから、そこが不安で困るわけなんですね。それは逆に言うと、東京とか、人口の多いところは、マーケットが多いから、そういう診療所はつくれるんだけれども、毎日回るということは、ある距離の範囲に患者さんがいる、マーケットサイズがないといけないというので、大都会ではそういうことで、有床で在宅の診療所を充実していくことはできると思うんです。
 一方、嘉山先生の病院は、国立がんセンター中央病院は緩和病棟はないんです。従ってそういう在宅診療所と連携がすごくよくて、あなたはここに住んだら、ここがありますと、ぱっと紹介してくれます。ところが、そういうことができていない拠点病院も結構多いわけです。そういう意味で、病院の体制も相当違っている。
 それに関連して、42ページの緩和病棟入院までの平均待機時間という表がありますが、私はこれはもっと深刻であると思います。実は、待機期間というのは、まず一般の消化器なり、呼吸器の先生ががんをフォローしておられて、本当にもう術がないから緩和の先生に診てもらってくださいとなる。もっと早くから緩和の先生に診てほしいんだけれども、緩和病棟や緩和専門医が少ないから、緩和の先生のところに行くまでに時間が非常にかかっているわけです。緩和の先生が診て、緩和病棟に入院の必要であると診断してから入院まで待っている時間がこの話であって、実は、緩和ケアに入れない人はものすごく多いわけです。これを見ると、全体としては35%ぐらいかと思うんですが、私は実際は何倍も多いと思うんです。そういう意味で、今回提案されているように、初期からの緩和ケアと考えたら、相当の充実をしない限り、トータルとしては実現できないと思います。
○森田会長
 ありがとうございました。
 簡潔にお願いします。
○嘉山委員
 今、先生、いいことをおっしゃっていただいた。私も今、思いついたんですが、遊軍でいいと思うんです。遊軍というのは、自分のベッドを持たなくてもね。例えば、消化器系がんで入院していて、緩和をやりに行く。それは1つの例がありまして、褥瘡です。褥瘡は、褥瘡ベッドなどはないんです。褥瘡病棟もないので、チームをつくって、外科病棟とか、肺外科病棟とかに行っているんです。そういうシステムを事務局に何とかつくっていただければと思うんです。要するに、褥瘡チームがあれば云々というのが診療報酬にあったので、緩和病棟は持てないまでも、緩和チーム。先生、がんセンターは、中央病院にはないんですが、柏には緩和病棟があります。中央はどうしているかというと、そのチームを回しているんです。ですから、病棟はないんですけれども、そういうことでインセンティブを出せれば一番いいので、そういう制度を考えていただければと思います。
○森田会長
 先ほど手を挙げていらした佐藤専門委員、お願いします。
○佐藤専門委員
 緩和病棟の話ではなくて、生活習慣病の糖尿病について、歯科から追加させていただきたいと思います。現在、皆様御存じかと思いますが、糖尿病の方で、腎症から網膜症、神経障害、大血管障害、小血管障害に次ぎまして6番目の合併症が歯周病と挙げられています。歯周病は慢性感染症でありまして、易感染性、感染しやすい状況の糖尿病とは密接な関連があるとわかってまいりまして、今後、歯科といたしましても、歯周病治療とか、それから、77番の他職種連携のところでありますように、医学管理上の問題で注意を向けていかなければならないというのが現状でございます。ということから、診療報酬上での3の考慮も今後行っていかなければならない追加ポイントではないかと思いましたので、意見を言わせていただきました。
○森田会長
 ありがとうございます。それは承っておくということでよろしいですね。
 それでは、北村専門委員。
○北村(善)専門委員
 放射線療法について、先ほど嘉山先生から現状についてお話ししていただきました。現在、管理料が増えていない理由については、常勤の専門医がいないところが多いというのが大きな原因だと思っています。先ほど言ったように、専門医の不足ということで、今、800施設ぐらいの放射線治療の施設がありまして、地域中核病院でも非常勤でほとんど入っているのが現状だと思っております。その中で、提案のあった週1回の診察の件は、大きな前提があっての、そういうものをやっていかなくてはならないということで、多職種で行っているチーム医療、現在、看護協会についても、がん療法の認定看護師が輩出されてきておりますし、放射線技師も専門放射線技師が1,000人以上輩出しているという中で、更に事務局とか、いろんな意味でチーム医療を行って、更に先ほど言ったように、主治医が必ずおりますので、その連携を取った上での週に1回の診察。毎日診察しなければならないということもありますけれども、そのような方法がないのかどうかを検討していただきたいということでございます。
 それから、糖尿病の件で、チーム医療を行った効果がかなり上がっているということで、患者指導を行う場合の評価をしていただきたい。その中で、医師、看護師、薬剤師、管理栄養士等が関わっておりますので、是非、そこら辺の評価をお願いしたいということでございます。
 以上です。
○森田会長
 ありがとうございました。
 それでは、鈴木委員、どうぞ。
○鈴木委員
 幾つか論点がありますので、お話しさせていただきますが、放射線科の外来の治療における診察の問題ですけれども、週1回でいいという方もいれば、毎日必要だという方もいらっしゃるので、主治医の先生が患者さんを見て、毎日か週1回ではなく、その間も選べるような形がいいのではないか。毎日ではない場合には、それに関する評価も含めてということになると思います。
 それから、緩和ケアに関しては、先ほどから話が出たように、これから在宅医療とか在宅ケアとかが進んでまいりますから、そういうものに対応した形で緩和ケア病棟も変わっていくのかなということです。ただ、入院でずっといたいという方もいらっしゃいますから、どちらでも選べるような形がよろしいのではないかと思います。
 それから、糖尿病に関しましては、重点的な医学管理は必要だと思うんですが、糖尿病の患者は結構軽い方も多いし、真面目な方も多いし、そういう方に余り重点的にやると、過剰な部分もあるかと思いますので、一定の重症度で分ける必要があると思います。結核の方ではないですけれども、目が見えなくなるとか、症状が出るまで、ほとんど通院しない方もいらっしゃる。そういう人は大体、失明したり、透析になったりするんですが、そういうことを地域で防ぐ取組みも本当は必要だと思います。
 それから、喫煙ですけれども、今、日本医療機能評価機構の受審の要件では敷地内全面禁煙ということになりますので、屋内ですから、一定の緩和ケア病棟などに配慮すれば、私はいいのではないかと、喫煙の先生には申し訳ございませんが、思います。
 それから、結核に関しては、日本は今まで格差が少ない社会で、こういったことが余り注目されなかったかもしれませんが、いよいよこういうものも必要になってきたのかなという気がいたします。
 それと、退院基準の規定のない病棟なんですが、15対1、18対1ということで、どういう地域にあるのか、もしかしたら、非常に僻地みたいなところにある病棟なのかもしれないな、地域性なども配慮が必要なのかな、一律にはどうなのかなという気がいたしました。
 以上でございます。
○森田会長
 ありがとうございました。
 この後の議題であります医療機器の保険適応で来ていただいております松本委員長のお時間の都合もございますので、なるべく簡潔にお願いしたいと思います。
 花井委員。
○花井(十)委員
 結核なんですけれども、中医協のアジェンダとして基本的なことを、事務局に質問でもあるんですけれども、感染症対策というと、いわゆる感染症法がありますね。結核ということになると、今は第2類感染症ということで規定されていて、通常1次予防というのは税金行われていると思います。診療報酬に関係するのは2次予防以降であって、2次予防がグレーがかってきて、保健所が税金でやるのか、診療報酬でやるのかというところで、結核対策というのは、まず、感染症予防法におけるストラタジーの中で、どこを中医協マターでやっていくかということが位置づけられないと、勿論、感染症予防法には医療と予防の両輪という基本原則が書いてあるわけですけれども、お金とか、だれがそれをするかということは非常にあいまいなところで、対策が遅れるというのは結核もHIVも一緒だと思うんです。
 特に結核に関しましては、DOTSが有効だというデータが出ているんですけれども、結核は明らかに西高東低です。そうすると、大阪にいる者からすれば危機感が強い訳です。結核に罹患すると、保健所から飲んでいますかと電話がかかってくるわけですけれども、こういうのは全く無意味であって、通常、対象の患者さんの生活の様子によって、例に取れば、私みたいな患者は最初の段階でチーム医療で覚悟を決めるように懇々と言われることによって治療が完治する場合もあれば、かなりやる場合もある。これは公衆衛生上の対策であって、その中で一体、診療報酬をどこで見るかということは、ある程度整理されて提案されないと、感染症の場合は、何でもかんでも診療報酬という話ではないと思うんです。
 今回の話は多分、頭出しだと思うんですけれども、今後、病床の件も、今日は時間がないので意見は言いませんが、いわゆる感染症対策ということで、ストラタジーと、それが中医協診療報酬マターになるという整理を、ある程度、感染症予防法のコンテクストの中で整理して、診療報酬ではここだということにしてほしいのと、それから、今、言いましたけれども、地域差があるのだから、感染症対策は疫学を基にしないと効果的にならないので、全体としては中程度だと言っているんですけれども、関西に住んでいる者からすると危機的な感じなんです。そういう温度差があるので、そういうことも考慮していただきたいと思います。
 以上です。
○森田会長
 事務局、これについて、どうぞ。
○鈴木医療課長
 医療課長でございます。
 今日は結核感染症課にも来ていただいておりますので、もしかしたら、そちらの方からも補足していただいた方がよろしいかと思いますけれども、基本的に花井委員のおっしゃるように、我々は、入院にしろ、外来にしろ、医療機関の中で、例えば、指導なり治療で起こることについては診療報酬で決めていただくということです。未受診者の方に受診するように勧奨する等々については、例えば、保健所なり、保険者なり、そういうところできっちりやっていただくというのが筋だと思っております。いわば車の両輪としてうまく連携をしながらやっていくというのが基本ではないかと思います。
○森田会長
 何か補足がございますか。
○健康局新型インフルエンザ対策推進室長
 感染症法に基づきまして、結核に関する特定感染症予防指針というものを定めております。その中で、DOTSにつきましては、しっかり推進していこうということで、一番のポイントは、医療機関でやられていることと、あと、地域の保健の取組みの中でやられていることをちゃんと連携を図っていこうということで、地域連携体制を強化していこうということでございます。病院と保健所等でやられている取組みがばらばらではなくて、しっかりと連携が図られた中でやっていこうということで、今日の資料の中でも、107ページにありますように、しっかりと入院中から退院後のことも見据えて取り組んでいくような体制が組めていけたらと考えております。
○森田会長
 花井委員。
○花井(十)委員
 了解しました。ただ、実態としては、感染症対策というのは自治体単位で定められているという法律の体系になっています。そうすると、今、自治体の予算が厳しいわけです。そこが厳しくなって下がってきた部分を、ある程度、医療側が補うという実態にもなりかねない状況が現実としてあるわけで、自治体が税金でやる部分はちゃんとやっていただくことが前提なんだけれども、それは必ずしもそうなっていないという実態がございますので、そこを改善していただくことは必要かと思います。
○森田会長
 中医協の所管の範囲を超えた調整が必要だということだと思いますけれども、問題は理解しました。
 それでは、まだ御発言がない方を優先したいと思います。
○嘉山委員
 ちょっと時間がないので。
○森田会長
 わかりました。簡潔にお願いします。
○嘉山委員
 個別のことになるんですが、すごく重要なことなので。放射線治療医が少ないんですが、線量分布等々を決めるのに、放射線物理士が非常に重要なんです。従来の診療報酬の中には、放射線技師の方が放射線物理の試験を通っても、その後の位置づけが余り明確にはないんです。ちょこっと書いてあるんですけれども、そこら辺の明確さを、今日はキックオフミーティングでしょうから、今後、提出していただきたいと思います。今日は、私が最初にずっと言ったことの質問を会長が遮ったので、反応はもらっていないんですけれども、この次にいただきたいと思います。
○森田会長
 では、邉見委員、どうぞ。
○邉見委員
 先ほどの嘉山先生の緩和ケアの遊軍隊をつくって、チームというんですけれども、あれは点数、腫瘍精神科医がいなくても、精神科医がいれば、緩和チーム加算というのをもらえますね。先ほど事務局が答えるかなと思っていたんです。
○森田会長
 どうぞ、事務局。
○鈴木医療課長
 医療課長でございます。
 先ほどの嘉山委員の御質問の中で、いわば遊軍的にという話がございました。邉見委員がおっしゃったように、スライドで言うと39でございますけれども、入院のところが上に2つありますが、下の包括のところは確かに包括のところでしか取れませんけれども、上にあるように一般病棟に入院している場合も、例えば、精神科医の方に関わっていただいて、緩和ケアを診療した場合とか、がん疼痛の緩和の指導管理料とは別に取れます。そういう意味で、包括だけではなくて、一般病棟でも取れる。まさに邉見委員の御指摘のとおりでございます。
○森田会長
 それでは、西澤委員、どうぞ。
○西澤委員
 たばこ対策の件ですが、90番目のスライドでございます。鈴木先生が全面的に方向性としてはいいのではないかということですが、私も賛成です。ただ、ちょっと配慮しなければならないのが何点かあると思っています。
 1つは、高齢者、特に認知症を持っている高齢者等が入院した場合というのがあります。片方で介護保険施設ということで、そちらの方には縛りをかけないとすれば、今、病院の中に、医療の一般病床から医療療養、それと介護療養も併設しているところがあると思います。そういう病院の扱いはどうするのかという問題もありますので、これは同時改定ですので、老健局との意見交換もしてからの方がいいのではないかと思っています。
 それから、上のデータは全部、病院ですけれども、論点を見ると、指導管理というのは病院だけではなくて、診療所、そして入院だけでなく外来の点数もということだと解釈します。そういうことであれば、この件は原則的にはいいと思いますが、診療所までとなれば、いろんな面での配慮も必要だと思いますし、例えば、ビル診などの問題をどうするかという問題も出てくるのではないかと思います。その辺りは今後の論点にしていただければと思います。基本的にはいい方向だと思います。
 それから、しっかり対応していないところに対しては取れないというか、マイナスの評価ですが、プラス評価として、先ほど鈴木委員からも発言がありましたが、日本医療機能評価機構の認定を受ければ、その病院はすべて敷地内禁煙ということですので、認定を受けていれば、 しっかりたばこ対策をしているということなので、その病院に対するプラス評価もあると思います。そのことも検討していただければと思います。
 以上です。
○森田会長
 ありがとうございました。
 それでは、三浦委員、どうぞ。
○三浦委員
 糖尿病の治療における多職種連携についてでありますけれども、スライド74、77に関連するんですが、薬物療法における病院薬剤師等の積極的な活用をすることによって、その結果として薬剤量も減ったり、あるいは生活習慣の改善にもつながるということでありますので、多職種共同の患者指導の評価をお願いしたいということ。
 それから、感染症対策でありますが、スライド106の結核患者に対する入院中の包括的な服薬支援、院内DOTSでありますけれども、先ほど花井委員からもお話がありましたけれども、結核患者の服薬を続ける、とても重要なことは、しっかりと認識をしていただくことが大切だということもありますので、やはり薬剤師を含む多職種連携による包括的な支援、患者指導が必要であるということで、そこのところの評価もよろしくお願いしたいと考えております。
 以上です。
○森田会長
 それでは、堀委員、どうぞ。
○堀委員
 歯科の方の関わりを幾つかコメントしたいと思うんですが、まず、がん対策ですが、7月の診療側、我々の委員からの御説明の中にあったとおり、周術期の口腔ケアでは合併症が、特に頭頸部がんの合併症が減るということはお示ししたとおりですが、そういったエビデンスが出てくることがございます。それから、9月に、がん対策推進協議会からの御提言の中で、放射線治療と化学療法を行った場合の呼吸器系の疾患と口腔の合併症のリスクの軽減ということで、口腔ケアのことがうたわれております。そういったことの歯科の関わりが最近随分出てきているということが1点ありまして、今、嘉山先生の国立がんセンターと日本歯科医師会では連携事業を進めておりまして、取組みを推進しております。これは6月に厚労省から御説明があったとおりですが、そういったことを踏まえまして、これから総合的にがん対策を進める中で、歯科医療の果たす役割をまた御議論していただければと思っております。
 それから、糖尿病については、今、佐藤専門委員からお話があったようなことが1つと、もう一つ、これも7月に診療側からの説明でお示ししたとおり、歯周病治療によって、ヘモグロビンA1c等のファクターが改善するというデータもお示しをしているところであります。そういったことを含めて、今、日本糖尿病協会との連携の中で、具体的には研修を受けて登録をして、どんな対応ができるかということで進めているところがあって、これも厚労省から御説明があった中で示されておりますので、今後の歯科医療の1つの大きな役割として位置づけておりますので、同じく今後の改定に向けての議論の中で検討をお願いしたいと思っております。
 それから、たばこについてなんですが、これも随分長く話があった中で、歯科の治療のときに喫煙されている動かぬ証拠が出てくるというのは、最初のコンタクトが出てくるところもありまして、何らかの役割を果たせないかなと思っております。また、喫煙が歯周病の悪化につながることは明らかなエビデンスであるということで、この取組みの評価も今後は検討するべきだろうと思っております。
 以上3点、歯科からの意見として申し上げます。以上です。
○森田会長
 それでは、安達委員、どうぞ。
○安達委員
 たくさんありましたけれども、1点だけ申し上げますが、その前に、喫煙の話は、西澤先生がお話しになったような条件は考えた上でということは必要なんだろうと思いますけれども、何か鈴木委員に御配慮いただいたような気もしますが、私は勿論、全面賛成でございます。医師として、医療機関として、アルコールと違って喫煙が身体にいい影響を及ぼすというのは基本的にはないので、医療機関の在り方としては当然こうあるべきだろうという点はそのとおりだと思います。
 申し上げたいのは、39ページの緩和ケアに関することであります。先ほどから御指摘あるように、在宅でもやりたい、あるいは緩和ケアの入院をしておられて、在宅へ帰ってこられてという双方向性の動きが日本では少ないという御指摘があるんですが、1つは、個人の診療所も、在宅支援診療所も、緩和ケアに関するノウハウをきっちりと学んでいるところが極めて少ないという状況がある。特に緩和ケアで、早くから始めるほど延命効果はあるというデータは確実に出ているんです。特に、痛みを取っておけばいいというだけの話ではなくて、スピリチュアルなケアというところはものすごく大事だと思います。
 かつて、慶応大学経済学部の金子勝先生が突然そのことに興味を示されまして、私の同級生で、姫路で在宅支援診療所をやっているところを取材されたことがあります。NHKが教育テレビで何回にもわたって放映されたことがあるんです。この間の懇話会ではないですけれども、医師だけではなくて、看護師も、ヘルパーも、みんなで一生懸命勉強して学んで、そして緩和ケアを引き受ける。そうすると、正直言うと、患者の表情が変わる。それから、お話し方も変わるということです。私は同級生として彼からいろんなことを教わりましたけれども、そういうことを在宅支援診療所も、社会的なニーズがある中で言えば、きちっと検証しなければなりませんし、そういうノウハウを身につけなければなりません。これは気持ちの問題だけでは済まない技術の問題はあると思います。
 そういうことで言えば、例えば、カウンセリング料などというのを1回高い点数にして5回、初回だけなどということを言わずに、例えば、下げてもいいと思うんですが、緩和ケアを在宅でやる方が、その状態によりますから、何か月続くかわからないんですけれども、例えば、月に1回にして分割にするとか、そういうような形のインセンティブをつける方が正しいのではないか。麻薬の処方や鎮痛剤の打ち方についての加点がありますけれども、これは純然たる医療の技術だけの問題であって、緩和ケアにはそれ以外のノウハウがたくさんあるということで、それを広げるというインセンティブを診療報酬の中にはつけた方が、より実態に合うのではないのかなと、そういうことを申し上げておきます。
○森田会長
 ありがとうございました。
 このテーマについて、そろそろ終わりにしたいと思いますが、では、あとお2人、簡潔にお願いします。福井専門委員からどうぞ。
○福井専門委員
 2つお願いします。1つは、糖尿病についてですが、糖尿病が悪化してきて腎機能が悪くなってきたときに、例えば、腎臓教室などで教育をすることによって、腎機能を急激に悪化させず、進行を緩やかに進行を抑えていくことができるという実績を持っている病院などもありますので、是非、糖尿病に対する専門職の指導の効果を検証していただきたいと思います。
 それから、スライド73で、腎臓病から透析に至る確率が示されていますけれども、透析には血液透析と腹膜透析があります。これらの療法選択に関して充分な検証がなされていないように思います。腹膜透析の方が安価で、低侵襲だということもわかっていますので、腹膜透析をもっと推進すべきではないかと、看護側から見ていても感じます。
 それから、もう一つ、スライド97ですが、22年度の診療報酬改定で、小規模な結核病棟については、一般病床ユニット化してもいいとされておりますが、これはつまり、一般病床の看護師と結核病床の看護師が同じ看護師ということになりますので、どういうマネージメントの仕方をしているのかということに非常に関心があります。もしユニット化を推進していくならば、陰圧室は欠かせないものですので、フィルター交換や、圧の管理等、徹底していく仕組みは是非、必要だと思います。
 以上です。
○森田会長
 伊藤委員、どうぞ。
○伊藤委員
 私は糖尿病の方で少しお話をさせていただきたいと思っております。スライド77の生活習慣の改善でありますが、これは別に糖尿病の方だけではなくて、一般市民の方、国民の方がすべて健康でいていただくのが一番いいわけでありまして、各自治体、保険者が、先般、関口委員もおっしゃられましたけれども、糖尿病の重症化を防いでいくことを中心としまして、一番手っ取り早いという形で、こうした生活習慣の改善を行っていきたいと思っております。お陰様で、こうしたことに積極的に取り組む自治体が増えてまいりました。その先にあります透析へ移行、心疾患、脳血管疾患等々、こうしたことを防いでいく1つの要因になっていけばいいことであります。先ほど鈴木委員もおっしゃられましたが、本来、人間が生きていくためのものでありますので、導線的な役割としては、一過性としてもいいものはあると思いますけれども、ここに特にインセンティブを払い、こちらだけに移行してしまうということになりますと、本来、私どもは医療費の抑制ですとか、もう一つは、医療者の負担軽減、これは遠くから注射を打っているようでありますけれども、一番いい方法になっていくのではないかということであります。先ほど小林委員もおっしゃられましたが、保険者の方もそうしたところの指導を一生懸命やっていくという姿勢がこれから非常に大事になってくると思っております。今の一過性に糖尿病に関する外来加算等々について、診療報酬上で見ていただけるということについては非常にありがたいと思っておりますが、あくまで健康でおるということが一番大事だと思っております。
 以上であります。
○森田会長
 ありがとうございました。
 このテーマについてはこれくらいにさせていただきたいと思います。本日、事務局で提出されました資料については、何か所かで論点として整理されておりますけれども、おおむね、それについての異なった御意見はなかったと理解しております。特に緩和ケア等に関しましては、補足的に調べて検討する必要があるという御意見はございましたけれども、これはまた、それぞれについて、後ほど詳しく議論をするときに資料等も提出していただいて、議論いただきたいと思います。それでは、この件につきましては、これくらいにさせていただきます。
 続きまして、また少しアジェンダの順番が変わりますけれども、先ほど申し上げました松本専門委員長の御都合等もございますので、次に「医療機器の保険適用について」を議題としたいと思います。本日は、今、申し上げました保険医療材料専門組織の松本委員長にお越しいただいておりますので、松本委員長より御説明をお願いいたします。
○保険医療材料専門組織 松本委員長
 会長、御配慮ありがとうございます。
 中医協総−2−1の資料をごらんください。今回の医療機器の保険適用は、C1が1製品、C2が1製品、合わせて2製品です。
 まず、1製品目は、2ページ目のSensi Term食道モニタリングシステムです。製品概要をごらんください。本品は、経皮的心筋焼灼術を行う際に、心臓ペーシング及びマッピングを行う機能に加え、食道の温度をモニターすることができる製品です。経皮的心筋焼灼術を行う際には、食道温度をモニターしながら行うことで、食道穿孔や潰瘍などの合併症が減少するとされており、本機を用いることで、手技がより安全に行えると考えます。
 価格につきましては、既存の体外式カテーテル電極である114、体外式ペースメーカー用カテーテル電極(2)心臓電気生理学的検査機能付加型?標準型を杭時機能区分としました。
 本製品は、温度変化に対する反応性が高い温度センサーを複数内臓したことにより、本製品のみでより広範囲の食道温をより鋭敏に測定することが可能となった点を評価し、有用性加算5%を加算して8万8,000円といたしました。外国平均価格との比は1.11です。
 2製品目は、5ページ目のウォールフレックス大腸用ステントです。製品概要をごらんください。本品は、悪性腫瘍による大腸閉塞に対して、術前もしくは外科的治療が困難な患者の閉塞症状の解除や姑息的治療のために用いるステントです。既存品として胃十二指腸の閉塞に用いるステントが存在していましたが、本品は下部消化管に用いるものとして新たに開発されたものです。既存品と同様、消化管に用いるステントであるという点から、既存区分の名称と定義を変更し、本品と同一区分とすることにいたしました。
 価格につきましては、既存区分である157胃十二指腸用ステントセットについて、区分の名称と定義を変更することとし、価格は既存区分のまま25万8,000円という価格設定をいたしました。外国平均価格との比は1.48となっております。
 以上です。
○森田会長
 ありがとうございます。
 それでは、事務局から補足をお願いします。どうぞ。
○迫井医療課企画官 
 総−2−2に横表がございます。これは定例で御報告をいたしております、10月1日から既存の報酬、あるいは既存の機能区分に該当いたします保険適用を開始いたしました製品でございます。説明につきましては省略をさせていただきます。
 以上でございます。
○森田会長
 どうもありがとうございました。
 それでは、ただいまの御説明について、御質問等ございますでしょうか。どうぞ、伊藤委員。
○伊藤委員
 詰まらぬことかもしれませんが、8万1,900円に5%加算をしますと8万8,000円にはならないわけでありますけれども、これは何か理由があるんでしょうか。5%ではない加算だと思いますが、8万6,000円程度になると思うんですが、8万8,000円とされたのは何かなということです。
○森田会長
 これについては、事務局で御説明いただけますか。どうぞ。
○迫井医療課企画官
 医療課企画官でございます。
 この加算を実際にどういう形で計算して償還価格を決定するのかというのは、実は単純に1.05倍するのではなくて、お示しはしておりませんが、必要があれば次回お示しをしますけれども、補正加算率をログ等の関数を使いまして算定をすることになっております。したがいまして、見かけ上1.05倍になっていないのはおっしゃるとおりなんですが、従来から用いております評価式の中に5%という数字を使って計算をしていると、こういうことでございます。必要がございましたら、次回以降、この計算方式につきましては、お示しをすることは可能でございます。
○森田会長
 これは是非、次回、計算方式について資料を提出していただいて、御説明をお願いしたいと思います。伊藤委員、よろしゅうございますね。
 ほかにいかがでしょうか。特にないようでございますので、それでは、本件については、中医協として承認するということでよろしいですね。
(「異議なし」と声あり)
○森田会長
 ありがとうございました。それでは、今、説明のありました件につきましては、中医協として承認することにしたいと思います。
 松本委員長におかれましては、大変長くお待たせいたしまして申し訳ございませんでした。ありがとうございました。
 それでは、アジェンダに戻りまして、次に「先進医療専門家会議の検討結果の報告について」を議題としたいと思います。事務局より資料が提出されておりますので、御説明をお願いいたします。
○迫井医療課企画官
 医療課企画官でございます。
 それでは、総−1をごらんいただきながら、先進医療専門家会議におきまして、先般承認をいただきました技術、合計3件につきまして御報告をさせていただきます。
 まず、総−1の1ページ目にございます横表でございますが、2つの技術がございます。これは、いわゆる第2項、薬事承認・未承認事項の関わらない技術に係る評価療養を承認いただいたものでございます。
 まず1つ目が、樹状細胞及び腫瘍抗原ペプチドを用いたがんワクチン療法で、その適用拡大でございまして、今回適用拡大が、肝臓がん(転移性含む)、膵臓がん、胆道がんでございます。
 技術の詳細につきましては、同じ資料の5ページをめくっていただきまして、簡単なポンチ絵で御説明資料を添付させていただいております。この技術は、中ほどに書いてございますけれども、樹状細胞に人工抗原ペプチドや自己のがん抗原ペプチドを用いてワクチンを作成しまして、いわゆるがんのペプチドワクチン等で用いられております治療を行うということでございます。
 技術の概要につきまして、真ん中辺に書いてございますけれども、末梢血単核細胞を白血球成分採取装置により採取いたしましてということで、具体的にこういうふうなプロセスでもってワクチンを製造するということでございます。
 今回のこの技術につきましては、冒頭申し上げましたとおり、既に一定程度行われておりますものの適用を拡大するということでございますので、基本的には、評価といたしまして、3ページにございますが、適という判断をいただいております。
 4ページに、従来から用いております施設要件に関しまして再度確認をいたしまして、下線で書いてございますが、一部診療科につきまして、改めて、腫瘍内科、あるいはがん薬物療法専門医等、付加、修正をさせていただいておりますけれども、基本的に従来どおりの考え方で承認をいただいたというものでございます。
 6ページ以降に有効性、安全性等に関します幾つかの論文につきましてお示しをすることとしておりまして、6ページ、7ページ、8ページ辺りに具体的なリンパ球の比率変化でございますとか、効果につきます論文等を示させていただいております。説明の詳細につきましては省略をさせていただきたいと思っております。
 以上が1点目でございまして、次に、2点目の技術でございますが、1ページ目の横表でございますが、自家嗅粘膜移植による損傷脊髄機能の再生治療という技術でございます。
 これは、13ページに写真つきの概要の説明がございます。脊髄損傷で完全運動麻痺の患者につきましては、リハビリテーション以外に治療法はございません。将来的には、技術の更なる革新に伴います再生医療等も期待されておりますが、現時点では少なくとも実用に供されております技術はないということでございます。
 この技術自体は、リスボンにございます国立エガス・モニツ病院で実施されております技術に関しまして、大阪大学で一定の治験といいますか、研究等が行われる中で、こういった有用性が認められるということで、今回申請というものです。
 13ページのポンチ絵にもう一回戻りますと、臭覚の粘膜というのは再生機能を担っているということでございまして、神経の、例えば、軸索伸長因子とか、伸長するというような環境要因の条件を満たすということで、一定程度の実績がございまして、有用性が示されている。例えば、下の「期待される効果」というところに幾つかまとめてございますが、完全両下肢運動麻痺の脊髄損傷の慢性期の患者に対しまして、例えば、体幹支持能力の向上でございますとか、学術的なスコアの改善等が見られると、こういうことでございます。
 全体的な評価といたしましては10ページにまとめていただいております。件数としては決して多くございませんけれども、基本的には妥当であるということで、適という判断をいただいております。
 それに基づきまして、11ページ、施設要件につきましては、脳神経外科、整形外科等の当該疾患に係る診療科に加えまして、耳鼻科でございますとか、あるいはリハビリテーション、病理、それから、膀胱脊髄反射等の問題もございますので、泌尿器科といった複数の診療科によります集学的な治療を行うと、こういった要件が設定されております。
 以上のようなことで、14ページには論文等も添付させていただいておりますけれども、基本的には適という御判断をいただきましたので、評価療養に導入されたということでございます。
 もう一点ございます。これは薬事承認、未承認が係ります、いわゆる第3項の先進医療、高度医療に係るものでございまして、技術名といたしましては、15ページの横表でございますけれども、軟骨無形成症等骨系統疾患に伴う低身長症例および下肢長不等症例に対する培養骨髄細胞移植の併用による骨延長術というものでございます。
 これも34ページ、35ページにポンチ絵及びロードマップを少しごらんいただきながら簡単に御説明させていただきますと、軟骨無形成症などの低身長を伴う疾患に対しまして骨延長を行うということは、治療法としてはある程度確立されておりますけれども、その効果をより促進をするために、34ページにございますような骨髄液を培養いたしまして、それをもう一度戻して行いますと、19ページの「効果」にまとめてございますけれども、通常ですと一定程度の骨延長に要する期間が大幅に短縮をされる。Healing Iindexという数字で評価いたしますと、31日/?、あるいは37日/?というものが、6.7日/?程度に短縮するといったような治療効果が大きく高められるということでございます。
 この技術につきまして、高度医療評価会議で御評価をいたしまして、資料としては19ページ以降に添付されております。内容の説明は省略をさせていただきますけれども、こういった高度医療評価会議におけます、さまざまな御評価をいただきまして、技術的には適という判断をいただいております。
 18ページで、先進医療専門会議におきましても同様に適という判断をいただいておりますので、今回、この技術を含めまして3件、評価療養の枠組みで、今後、先進医療として実施をさせていただきたいということでございます。
 事務局からは以上でございます。
○森田会長
 ありがとうございました。
 ただいまの御説明につきまして、何か御質問等ございましたら、御発言をお願いいたします。特によろしいでしょうか。御質問等ないようですので、本件に係る質疑はこの辺りとしたいと思います。これは報告事項でございます。どうもありがとうございました。
 次に「臨床検査の保険適用について」を議題といたします。事務局より資料が提出されておりますので、お願いいたします。
○迫井医療課企画官
 医療課企画官でございます。
 総−3、横表をごらんいただきたいと思います。今回、臨床検査の保険適用につきまして御審議いただきまして、御承認をいただきたいと思っております。
 検査、測定項目につきましては、ここにございますが、肺炎球菌細胞壁抗原(定性)でございます。イムノクロマト法ということで、これは適用の拡大に当たるものでございます。測定の目的はここに書いてございますが、中耳炎、あるいは上咽頭に係る肺炎球菌の感染に関する診断に用いる検査でございます。
 裏面の概要を見ていただきたいと思いますが、これは以前、肺炎及び上軌道炎に関します肺炎球菌の細胞壁莢膜抗原という検査法に関しまして、既にお認めいただいております。今回、特定しようとしております感染症の部位が、特に中耳炎、あるいは副鼻腔炎に適するような形で製品を少し改良したもので、同じような考え方で行う検査につきましても御承認をいただきたいという趣旨です。
 下半分に、これは培養検査でございますが、既存技術との比較につきまして言いますと、陰性一致率、陽性一致率とも一定程度有効の数字を見せておりまして、この検査を用いますと、図に書いてございますような手続を経れば、時間的に15分程度で検査結果を得られますので、臨床的には診療手順等に関します有用性が高いと、こういうことでございます。
 元の表に戻っていただきまして、点数でございますけれども、参照といたしました点数は、尿中の肺炎球菌莢膜抗原という同じような考え方の点数設定210点を準用させていただきたいと、こういうことでございます。
 事務局からは以上でございます。
○森田会長
 ありがとうございました。
 ただいまの説明につきまして、御意見、御質問等ございますでしょうか。よろしいですか。それでは、御質問等ないようですので、本件につきましては、中医協として承認することにしたいと思いますけれども、よろしゅうございますね。
(「異議なし」と声あり)
○森田会長
 それでは、ただいま御説明のありました件につきましては、中医協として承認したいと思います。
 最後に、事務局から「その他」として幾つかの資料が提出されておりますので、お願いいたします。
 初めに、23年度検証結果速報版の報告について、お願いいたします。どうぞ。
○屋敷保険医療企画調査室長
 保険医療企画調整室長でございます。
 資料の総−5−1から総−5−5まで、ちょっと厚いですが、5点の資料を用意しております。こちらは検証調査の平成23年度実施分6本のうち5本でございます。前回総会におきましては、後発医薬品の使用状況調査につきましてデータがまとまりましたので、提出をさせていただいております。本日は「病院勤務医の負担軽減状況調査」、5−2が「精神入院医療におきます重症度評価導入後の影響調査」、5−3が「回復期リハビリテーションにおける質の評価、がん患者リハビリテーション創設など、リハビリテーション見直しの影響調査」、5−4が「在宅医療の実施状況と医療介護の連携状況の調査」、5−5が「在宅歯科医療及び障害者歯科医療の実施状況調査」、それぞれ結果概要という形でデータがまとまりましたので、提出をさせていただきたいと思います。
 こちらにつきましては、現段階で速報という形でございます。また、この後、検証部会によります評価を受けて、コメントがつくといった形の段取りを踏んでまいるわけでございますが、それには時間を要するということもございますので、本日は検証部会からのデータがまとまったという報告でございます。また後ほど個別の診療報酬の改定の議論を行う際には、事務局から、こちらのデータも使用しながらという形での活用をさせていただくことが予定されておりますので、よろしくお願いしたいと思います。内容につきましては、非常に大部にわたるものでございますので、後ほどごらんをいただければと思いますので、よろしくお願いいたします。
○森田会長
 ありがとうございました。
 それでは、1つ御報告でございますけれども、今月の21日に中医協と介護給付費分科会との打ち合わせを行いました。中医協からは、支払側から伊藤委員、白川委員、診療側から安達委員、西澤委員、それと私が参加いたしました。この打ち合わせ会では、認知症、訪問看護、みとりへの対応等につきまして意見を交換することができました。この意見交換会の概要などにつきましては、後日、改めて中医協に御報告し、御議論いただく予定でおります。
 それでは、最後になりますが、本日をもって任期が満了となります邉見委員からごあいさつを一言お願いしたいと思います。邉見委員は平成17年9月から委員を務められておりまして、本日が最後の御出席となります。それでは、邉見委員、よろしくお願いいたします。
○邉見委員
 貴重な時間をちょうだいいたしまして恐縮でございます。今、森田会長からお話がありましたように、私、平成17年の小泉郵政選挙の後で、中医協の見直しというのを阪大の総長の岸本忠三先生が座長でやられまして、団体推薦はないということで、病院から、個人的ではないんですけれども、そういう打診がございました。
 市長に相談すると、国からお声がかかるのは300年ぶりだと。ただ、江戸へ行って幸せに戻った人は余りいないよと、半分冗談とも本音とも言えないような返事をいただきましたけれども、病院にとっては、週3回外来をやっていましたし、手術もいっぱいやっていましたので、少しは外来もやって、手術もたまにはやってくれと言われましたけれども、ドア・ツー・ドアで片道5時間ですから、何かあったときに患者さんに迷惑かけますから、手術はすっぱりやめました。
 そういうことで、第3次小泉内閣の尾辻さんから任命をいただきました。本格的な政権交代もあったりしまして、首相は今の野田さんで7人目です。厚労大臣も、舛添さんが3期、長妻さんが2期やったんですが、今の小宮山さんでやはり7人目です。だから、6年というのは長いかなと思います。
 その6年間で私のスタンスは、霞が関や銀座、六本木の視点でなく、地方の視点、特に中小病院や有床診療所の視点を忘れないようにということで、いつも新幹線で往復しておりました。
 もう一つは、今はもう違うかもわかりませんが、6年前、当時の日本医師会が弱かった病院医療、力を入れてこなかったところですが、入院医療、チーム医療、あるいは産科、小児科、周産期、あるいは救急医療とか外科手術、そのようなハイリスクローリターンのところを中心に言わせていただきました。それから、MSWとか、臨床工学士の代表でもあると、私は医師だけの代表ではないと思って発言してまいりました。
 それから、もう一つは、日本の医療のトップランナーの一角を占める大学病院の委員がここにいないというのはまずいのではないかと思って、ずっとお願いをしてまいりましたら、嘉山先生という、10人分ぐらいの方が入られたので、これはまたよかったかなと思っております。
 それから、私が一番したかったことは、手術の施設基準。食道がんだったら10例やらないと、その施設は3割カットになるんです。私はそれが決まった瞬間、外科学会を脱退しました。私の手術が、例えば、大きな病院の研修医の7割しか手術料がもらえないというのはどうしても納得できなかったので、やめたら、大勢の人が後に続くかと思ったら、だれもやめなくて、私だけでした。外科学会からも会費納めろとも言わないし、講演に来てくれと言われますので、行っていますけれども、やっと外科学会も最近わかって、外保連が一生懸命頑張って、「日本から外科医がいなくなることを憂い行動する会」を民間の財界の人たちも一緒に頑張ってくれています。ただ、この間の手術の点数は、学会のやっているような専門医にばかりつきまして、胃がん、大腸がん、乳がん、肺がんというのは、普通のものは持ち出しになっておりますので、次回、是非お願いいたしたい。
 最後にもう一つお願いがあるのは、348の2次医療圏がみんな一律では、日本の医療はしんどいかな、地域特性をちょっとお考えいただきたいなというのが私の最後の心残りなところでございます。「3年先のけいこ」というのが相撲界ではありますが、私は6年前から大体アホの一つ覚えみたいに同じようなことしか言ってまいりませんでした。公益側の先生や、1号側の皆さん方には非常に腹立たしい言動もあったかもわかりませんけれども、お許しいただきたいと思います。
 それから、私の後の委員、どなたが選ばれるかわかりませんが、来たら、またよろしくお願いいたします。
 それから、私はこれは非常にいい会だと思いますので、今の雰囲気で、医療を提供する者、受ける者、両方の人たちが少しでもハッピーになれるような制度構築、診療報酬制度に向けて、皆さん方が熟議を重ねていただけるようにお願いいたします。
 最後になりましたが、私、1年間、ちょっと体調を崩しておりまして、2号側の勉強会を欠席いたしましたり、事務局には、井内さん初め、資料説明等で大変御迷惑をおかけしました。この場をかりてお詫び申し上げます。
 6年間、長い間、どうもありがとうございました。(拍手)
○森田会長
 本当にどうもありがとうございました。中医協を代表して感謝の言葉を申し上げたいと思います。ありがとうございました。
 それでは、次回の日程等につきまして、事務局からお願いいたします。
○鈴木医療課長
 次回は11月の上旬を予定しております。議事等はまた御相談申し上げます。
○森田会長
 ありがとうございました。
 これで本日用意した議題はすべて終了いたしましたので、総会はこれにて閉会といたします。どうもありがとうございました。


(了)
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代表: 03−5253−1111(内線3288)

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