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2011年10月19日 第200回中央社会保険医療協議会総会議事録

○日時

平成23年10月19日(水)9:00〜11:33


○場所

厚生労働省講堂(2階)


○出席者

森田朗会長 印南一路委員 
牛丸聡委員 関原健夫委員 西村万里子委員
小林剛委員 白川修二委員 中島圭子委員
花井十伍委員 北村光一委員 田中伸一委員
安達秀樹委員 嘉山孝正委員 鈴木邦彦委員 西澤寛俊委員
逸見公雄委員(代 原澤) 堀憲郎委員 三浦洋嗣委員
北村善明専門委員 福井トシ子専門委員 佐藤田鶴子専門委員
<事務局>
外口保険局長 鈴木医療課長 迫井医療課企画官
屋敷保険医療企画調査室長 吉田薬剤管理官 鳥山歯科医療管理官 他

○議題

○ DPCにおける高額な新規の医薬品等への対応について
○ 救急・周産期医療について
○ その他

○議事

○森田会長
 おはようございます。定刻になりましたので、ただいまより第200回「中央社会保険医療協議会総会」を開催いたします。
 まず、委員の出席状況について御報告いたします。本日は石津委員、伊藤委員、藤原専門委員が御欠席です。また、邉見委員の代理で全国公私病院連盟の原澤茂さんがお見えになっております。よろしくお願いいたします。唐澤審議官は公務のため、遅れて出席されます。
 それでは、議事に入りますが、まず「DPCにおける高額な新規の医薬品等への対応について」を議題としたいと思います。事務局より資料が提出されておりますので、報告をお願いいたします。どうぞ。
○迫井医療課企画官
 医療課企画官でございます。お手元の総−1、1枚紙横表をごらんいただきたいと思います。これはおおむね定例で御承認をいただいている案件でございますが、DPCにおける高額な新規の医薬品等につきまして、今回9月26日に効能追加をされました薬剤献血ヴィノグロブリン、アバスチン点滴静注用、この2つにつきまして表に整理させていただきましたような診断群分類に関しましては、先般御承認いただきました条件に合致をいたしますので、出来高算定で対応させていただきたいという趣旨でございます。
 事務局からは以上でございます。
○森田会長
 ありがとうございました。
 ただいまの御説明につきまして、御意見、御質問等ございますでしょうか。嘉山委員、どうぞ。
○嘉山委員
 ちょっと教えていただきたいのですが、この2つはこれで私もいいと思います。こういう手続をとる方法をもう一度改めてなのですけれども、というのは脳卒中の薬剤でエダラボンというものがあるのですが、それがDPCに入っていて、現場では包括から外してほしいという意見がありますものですから、どんな手続をとったらいいのか教えていただきたい。
○森田会長
 事務局、どうぞ。
○迫井医療課企画官
 医療課企画官でございます。
 嘉山委員が御指摘の医薬品に関しまして、DPCの取扱いの変更の要望をするには、どういうふうに手続あるいは手順をとるのかということだろうと思います。今回御説明させいただきましたものは効能の追加ではございますが、新規に保険適用になる年おおむね4回収載されます新薬あるいは今回のような項の追加、その場合に診断群分類が既に設定されております点数の水準からして、統計のデータ等を用いまして判定をしているものです。
 一方、嘉山委員が御指摘の既にDPCの中で定額報酬の評価をされていて、新規に薬事の承認を得たとかそういうことではなくて、現場の御要望としてという話だと思います。これにつきましては改定時に診断群分類を見直す作業の中で、臨床現場の実態とか、勿論データ分析も含めてですが、そこで御指摘をいただくことになっております。その際、多岐にわたる診療分野でございますので、診断群分類の見直しの専門家、有識者に御相談をしながらという作業になっておりまして、具体的には次の24年改定に向けた作業を今、進めてございます。
○嘉山委員
 それでは、具体的には学会等々からどこへ申し込めばいいんですか。
○迫井医療課企画官
 学会からさまざまな形で診療報酬改定に係る御要望をいただいておりますので、勿論個別のこの制度とか、今、御指摘のようにDPCのこの部分についてという、絞っていただいた形でお持ちいただいても構いませんし、包括的に医療課の方にお持ちいただく形でも構いませんし、いずれにしても現場の御意見の1つとして、改定に向けた作業の中で対応させていただきたいと考えております。
○嘉山委員
 ということは、この専門の委員会等々ではなくて、医療課の方に直接でよろしいのですね。
○迫井医療課企画官
 御指摘のとおり、現在は中医協事務局の医療課にお持ちいただければと思っております。なお、その点につきましてはいろんな御指摘がありますので、今後、診断群分類見直しの検討の在り方についても、改めて整理をしてもう一度御報告したいと思っております。
○森田会長
 よろしいですか。ほかにいかがでしょうか。
 特に他に御質問もないようでしたら、本件につきましては中医協として承認するということでよろしいでしょうか。
(「異議なし」と声あり)
○森田会長
 御異議はないようですので、それでは、説明のありました件につきましては、中医協として承認したいと思います。
 次に「救急・周産期医療について」を議題としたいと思います。事務局より資料が提出されておりますので、報告をお願いいたします。
○鈴木医療課長
 医療課長でございます。私の方から中医協総−2に基づいて説明をさせていただきたいと思います。これは各論議論シリーズその2でございまして、前回は外来管理加算、地域医療貢献加算、明細書等について御検討いただきました。今回は今、会長からもございましたが、救急・周産期医療でございます。スライド番号が書いてございますので、スライド番号に沿って御説明をいたします。
 まず救急医療についてです。1枚おめくりいただきましてスライド3は救急医療体制の体系図ということで、初期の救急、二次救急、救命救急センターといわれる三次救急という3段階になっております。救命救急センターは現在244箇所となっております。
 実際に各段階の救急体制の箇所数等を、年次ごとに推移を見たのがスライド4でございます。二次救急が減っているという御指摘もございましたが、実際の数からいたしますと19年が底で、それ以降は次第に増えておりますし、カバーしている地区数も21年が底ですけれども、次第に復している状況にございます。
 スライド5は救急の搬送の件数を見たものでございます。ずっと右肩上がりで上っておりましたけれども、平成18年ごろ、一部の自治体等でこのままでは対応できないということで、一定の件数を少なくするような措置を一部導入したことにより、少し横に寝ております。その後、また平成22年に若干増えている状況でございます。
そのうち平成21年までの状況を見たのがスライド6です。どの年齢層の救急搬送が増えているのかというのを年齢ごとに見ておりますけれども、若干の推移の差がございますが、一番目立ちますのが一番下の青いところ、これが高齢者の搬送でございますけれども、平成15年が41.4%ですが、平成21年が49.3%ということで、高齢者が増えているのが大きな原因であるということがいえるかと思います。
スライド7は前回、北村委員から救急の搬送等と地域医療貢献加算との関係がどうなっているのかという御質問がございましたので、これは各県を左側の方が実際に地域医療貢献加算を算定している割合が高い県、それから右側に下がっているという順番で、今、縦軸を何でとっているかといいますと、実際に75歳以上の人口1万人当たりの救急搬送件数を見ております。
ごらんいただきますと右の方が若干高いという状況になっておりますので、これを統計的に分析いたしますとスライド8ですけれども、縦軸に75歳以上の人口1万人当たりの救急車出動件数、横軸に地域医療貢献加算算定割合を見ますと、余り強くありませんが、一定の逆相関があることになっています。
スライド9は、先ほど年齢別に高齢者の方が特に搬送が増えているという分析がございましたが、平成11年と平成21年を比較しまして、それぞれの年齢層で軽度、中等度、重度と見た場合に、どの程度、どの年齢層で一番増えているかというものを分析したものでございます。これをごらんいただきますと成人、小児は重度はむしろ減ってございますけれども、高齢者は特に中等度、軽症のところが非常に増えてございます。一定程度高齢者の人口は増えておりますが、高齢者の人口増を勘案しても高齢者の軽度、中度が非常に増えていることがわかります。
それを年次推移で追いましたのがスライド10でございます。これは高齢者の搬送の全体像の中で、搬送件数自身も増えておりますけれども、どの程度が一番増えているかという推移を追ったものでございますが、基本的には一番下の軽症というところが33%から36.5%ということで、非常に増えていることになります。
スライド11は、三次救急といわれます救命救急センター等の搬送事例の推移ということで、基本的には救命救急センターの搬送の伸びというのが17.8%ということで、非常に増えてございます。
スライド12は、ベッドが満床であるという理由で受け入れられなかった事例がどのくらいあるかというところを見ますと、救命救急センター、三次救急で約3割となります。
1つ飛ばしまして、先ほど高齢者の救急搬送が増えているというお話をいたしましたけれども、では具体的にどういう原因で増えているのかというのを見たのがスライド14でございます。高齢者自身も増えておりますので、どの疾患も若干増え傾向にはございますが、その中で特に増えが著しい2倍以上になっているというのが肺炎でございます。それから、大腿骨の頸部骨折。この2つが非常に伸び率が大きいことがわかります。
もう一枚おめくりいただきまして、実際に先ほど一部の自治体で搬送をスムーズにするような仕掛けを一部導入しているというお話をいたしましたけれども、平成21年10月施行で一定の救急搬送についての、特に事前に搬送先となる医療機関のリストをつくっておいた上で、どこの医療機関でも収容できない場合に、ラストリゾートとして収容する場合の医療機関のルールを定めることになっております。
これは医政局の所管でございますけれども、スライド16は三次救急といわれます救命救急センターについては、補助制度がございます。
以上のような救急の概略、特に高齢者で軽度の方の搬送が増えていて、原因としては肺炎、大腿骨等の頸部骨折等が多いという状況でございます。
スライド17以降は、前回の診療報酬で救急に関わるような案件について、さまざまな加点なり新規に項目を設定したりということをしていただきました。そうしたものの特に検証調査を中心に事後どうなったかというのを少し整理したものでございます。さまざまな報酬がございますけれども、番号を1から振ってございますが、この番号に沿って御説明をさせていただきたいと思います。
スライド18は救急医療の管理加算でございますけれども、おおむねこの管理加算も含めて算定の箇所数が増えているということと、1箇所当たりの算定回数が増えているということが、両方ともいえるところが多いというのが特徴でございます。この救急医療管理加算についても算定の届出ありが増えているということと、実際の1箇所当たりの、特に二次、三次の箇所数が増えている。二次は12%弱増えていることになります。
スライド19はハイケアユニットの入院医療管理料。これについても施設数も増えておりますが、実際に1箇所当たりの算定件数というのは若干減っています。
スライド20、3救命救急入院料についてですけれども、これは届出施設数はほぼ横ばいもしくは若干減っておりますが、特に充実段階Aを満たす割合が78.1%から91.4%に増えてございます。
スライド21は4特定集中医療管理料。これも算定の届出医療機関数が増えているということと、1箇所当たりの算定回数が増えている、3割近く増えております。
救急搬送診療料、いわゆるドクターカーですけれども、これは加点をいたしましたが、実際に件数はほとんど変わらないということでございますので、ドクターカーを増やす要因というのは、必ずしも報酬の増減だけではなかなか難しいということになろうと思います。
スライド23以降、前回の改定があって実際に従事者の関係がどうなったかというものを見たものでございます。
スライド23は救急医療に従事する1施設当たりの医師、看護師数がどうなったかというところで、青いところが増えた、赤いところが維持、緑のところが減少となっております。いずれも増えたというところが多いことがわかります。
スライド24は新規採用の医師、看護師の予定はどうなのかというところでございますけれども、青いところが同様に増えた、赤いところは変化ない、緑は減らす予定ということでございますので、これは一次、二次、三次いずれの段階においても、圧倒的に増やすというところが多いことになると思います。
退院調整の状況はスライド25でございます。これは退院の支援部署の従事者数というのも5.7人から6.3人に増えておりますし、退院調整をするような加算の算定患者の割合、人数というのも1施設当たり8.6人から16.8人と2倍近くに増えているということで、一定の効果があったのではないかと考えています。
救急搬送患者の地域連携紹介加算。これは算定しておられるところが4割弱ぐらいですけれども、連携の機関数が10施設未満は左側でございます。10施設以上と連携しているのが右側ですが、特に赤く点線で囲ったところを見ていただくと、連携施設が多いほど転院患者が多いというところが一定程度伺われますけれども、全体の緊急入院の患者数の数から見ると、まだまだ4%前後ということで余り多くないことがございます。
最後に後方病床の受入状況でございますが、左側が療養病棟、右側が有床診でございます。病院から来た方がどのぐらいになっているかということでございますけれども、療養病棟で16%程度の増、有床診で9%程度の増でございますので、一定程度後方の病院には移行をしていただいているという状況が伺われます。
ただし、相対的に見たのがスライド28でございますが、平成22年度診療報酬改定による影響として救急医療が充実できたかということをお伺いいたしますと、充実できたとお答えになるのが約3分の1ということでございますので、まだ一定程度課題も少し残っておるかなというところでございます。
次に、救急医療におけるトリアージについてお話をさせていただきたいと思います。スライド29以降でございます。
スライド30にトリアージの全体像が書いてございますけれども、基本的にはウォークインという形で救急センター受付に来られた方を中心にトリアージをいたします。救急車から来る方は、基本的には直ちに診療という方がほとんどだということになります。こういう前提でお話をお聞きいただければと思います。
実際にその患者さんたちを、トリアージということでどういうふうに分けるかというのがスライド31でございますが、これはトリアージをした方の観察によって直ちに診る蘇生、15分以内に診る緊急、1時間以内に診る準緊急、2時間以内に診る非緊急という大体の区分けでいきましょうということになっております。
スライド32、スライド33は、前回平成22年にトリアージ制度を診療報酬で小児について導入する前の状況でございます。これは国立成育医療センターにおいて、左側の円グラフのところがトリアージで先ほど申し上げた蘇生、緊急、準緊急、非緊急がどのぐらいの割合だったかということです。これは救急車ではなくウォークインでございますので、蘇生や緊急というのは非常に少ないということになっております。ただし、その後の入院率を見ますと、これはそれぞれのカテゴリにおいてCPTASというカナダのトロントの小児病院がつくりましたシステムの基準がございますけれども、その予測入院率と比べてほとんど差異がない、その予測の範囲内にほぼおさまっている、というのが前回の改定前の状況でございました。
また、改定前の状況として、実際にどのような評価を受けていたかというのが、スライド33でございますけれども、実際に妥当な判断であるとされた方が95%でございまして、支持は非常に多かったことが伺われます。
スライド34以降は導入後の状況が中心でございます。
まずトリアージの実施状況をごらんいただきますと、1980年代にはトリアージを導入している病院というのは非常に少なかったのですけれども、次第に増えてまいりまして、特に2010年に診療報酬上導入して以降、爆発的に増えている状況でございます。実施しておられるのは半数ぐらいが医師、看護師さんがかかわっておられるのが94%ぐらいとなっております。
スライド35、トリアージの対象年齢でございますけれども、トリアージ導入医療機関が今、大体2割4分ぐらいということでございますが、青いところ、対象年齢を限定していないところが85%ございますので、一旦導入すると、小児だけということではなくて、全年齢について導入しておられるということが伺われます。
実際に導入されているトリアージの評価を検証調査で見てみますと、これも小児の保護者からいただいた評価でございますけれども、8割強が賛成、19%程度がどちらともいえないということで、反対は0.6%となっております。
賛成の内訳はスライド37に書いてございます。
この検証調査でございませんけれども、トリアージの質に関する何か知見がないかということで探させていただいたのが、筑波のメディカルセンターについてのデータでございます。特に38の真ん中の?に書いてありますけれども、質としてはアンダートリアージ、これは緊急等々の上のところが少なくなってしまう。オーバートリアージというのはむしろ上の方が多くなり過ぎるというもので、どちらに傾いてもよろしくないということでございます。
具体的に導入していただいております筑波メディカルセンターではどうかというのを見たのがスライド39でございます。実際にトリアージの区分割合というのは左に書いてございます。ウォークインを対象としておりますので、緊急というのはn=2ということで少ないですけれども、それぞれの入院率をパーセンテージで見ていただきますと、n=2という少ないところを除くとCTASの範囲内におさまってございます。
実際にトリアージの患者さんがどのぐらい窓口で待たれたかという、待ち時間を緊急度ごとに見たのがスライド40の右側でございます。緊急で約5分、準緊急で26分、やや緊急で35分、非緊急で43分ということで、緊急度が高いほど早く診られていることになりますし、全体の待ち時間を見ていただくと、左下のところでございますけれども、心筋梗塞の患者さんで心カテ室の入室までの時間をはかったところ、事後検証前では120分であるところが、検証後は97分ということで、23分ぐらい短縮してございます。
最後のまとめ41のところでございますけれども、恐らく3点ほどあろうかと思います。
1点は冒頭申し上げましたが、特に近年、高齢者の方の軽度、中度の入院搬送というのが増えている、特に肺炎等が多いということでございますので、こういう方が救命救急センターに集中をしてしまいますと、本当に緊急の方をなかなか診られないという場合もございます。そういう方を最も適したところで診ていただくという仕掛けは何か工夫が必要ではないかということで、こういう路線で少し検討をということであれば、我々の方で考えをめぐらせてみたいと思っております。
2つ目は、さまざまな検証調査等によって新設していただいたり、加算を付けていただいたものについて、届出医療機関数であるとか算定回数が増えておりますけれども、どちらかというと退院調整、医療連携に若干の工夫の余地がまだ残っているのかなというところでございますので、ここはまた医療連携や退院調整と併せて少し検討させていただければと思います。
3つ目はトリアージでございますけれども、これは前回データがあるものが小児ということで、小児に限定しておりましたが、一旦導入すると85%の医療機関が全年齢層について実施しているということでもありますし、全体の待ち時間というのが合理化されるということでございますので、年齢を広げるということについてどのように考えるかということでございます。
以上が救急でございます。
2つ目の課題として周産期がスライド42以降でございます。
スライド43は先ほどの救急と同様に、今回新設をした報酬、増点をした報酬を書いてございまして、説明番号を?から振ってございます。それぞれスライド44以降ございますが、これもおおむね先ほどの救急と同じように、実際に届出医療機関数が増え、算定件数も増えているというのがおおむねの傾向でございます。
例えば1のハイリスク分娩管理加算、妊娠管理加算でございますけれども、算定箇所数も増え、1箇所当たりの回数も増えていることになります。
スライド45は妊産婦の緊急搬送入院加算。これも届出の割合が増え、かつ、1箇所当たりの算定が増えていることになります。
同様に3新生児特定集中治療室の施設数、算定件数についても箇所数が増え、箇所当たりが増えてございます。
ただし、スライド47の新生児集中治療室管理料は算定のNICUの数は約9%程度増えてはいますけれども、算定の1件当たりの件数というのは同じぐらいの割合で減っておりますので、これは全国的にもしかするとニーズが一定程度あって、箇所数が増えたことによって1箇所当たりが減ったということになるかもしれません。一定程度の負担の軽減にはつながっているかもしれないというデータでございます。
スライド48は、NICUから一旦退院した場合も再算定可能としたのですけれども、その割合というのが16.4人中0.3人ということでございます。
スライド49、新生児の治療回復室でございますが、同様に届出の割合が増え、1箇所当たりの箇所数、件数が増えたということでございます。
スライド50以降、周産期等々の関係で長期入院児というものが課題になっておりますので、それをごらんいただこうと思います。
長期入院児というのは1年以上継続して入院している例でございまして、ほかに転棟できない、退院もできないということになりますと、NICUがそういう方でいっぱいになってしまって、なかなか新しい方が入れない状況になります。その方たちのNICU1,000床当たりの発生数または実際の具体的な全体の数をごらんいただきますと、2006年ぐらいがピークだったのですけれども、その後、順次減っていることがわかります。
スライド51は2009年と2010年の比較ですが、左側がNICU、右側がGCUでございますので、それぞれちょっと割合は違いますが、特に右側のGCUについては4%程度から3%程度ということで、1年以上の長期入院児というのが割合としては減っている状況にあることがおわかりいただけると思います。
ただし、実際になかなか退院できない理由を見てみますと、これは長期の人工換気の患者さんに限定したものでございますけれども、症状が安定せずというのが24%ですが、右側をごらんいただきますと家族の受入れがなかなかうまくいかない、家族の希望がない、もしくは家庭環境でなかなか退院できないというところが半分ぐらいあるということで、こういうところをどのように在宅なり転院の環境を整えていくのかというところが、一定の課題になるかと思います。
それの関係で更に分析をいたしますと、スライド53ですけれども、先ほど1年を超えた長期の滞在児の話をいたしましたが、中間程度といいますか、90〜120日もしくは121日以上というところをごらんいただきますと、これは加算ありとなしで分析していますけれども、加算があってもなくてもほとんど変わらないということでございまして、一定程度、中期程度の方がおられるということで、ここも1つの課題になろうかと思います。
もう一つの課題はスライド54、スライド55でございます。
スライド54は新生児特定集中治療室から、その病院内にある小児病棟への受入状況を見ますと、実際に超重症児もしくは準重症児についてかなりの程度、3割なり4割、病院内の集中治療室から小児病棟への転棟というのは、スムーズに増えているところが伺われますけれども、救急病院から後方病院へ転院という形で集中治療室を出られる患者さんの受入れを平成21年と平成22年で比較をいたしますと、ほとんど変わらないという状況でございますので、病院内でICU的なものから病棟に変わるところは比較的スムーズですけれども、転院なり退院というところにまだ一定の課題を残しているところが課題ではないかと思います。こういうところは先ほどの救急と一緒でございますけれども、医療連携、退院調整と併せて、こちらとしてもさまざまな議論を提供させていただければと思っております。
以上でございます。
○森田会長
 ありがとうございました。
 ただいまの御説明につきまして、御質問等ございましたらお願いいたします。安達委員、どうぞ。
○安達委員
 スライド8は、地域医療貢献加算と救急車の出動件数に緩い逆相関があるということのデータなのですね。そのお隣のスライド10の中で、高齢者の軽症が伸びているということですから、地域医療貢献加算をしっかりとっていれば、もっと減るのではないかということを我々としても期待したい。
そういうことになると、スライド14は最後にお触れになりましたけれども、70歳以上の疾患別救急搬送全体をお示しになっているので、軽症例だけを選んでいるわけではないと思います。肺炎を例にとられましたが、肺炎もピンからキリまでありますので、重症肺炎もあるということは思うのですけれども、もし今データがあるなら教えていただきたいし、ないとすればそういうデータをとることが有用なのではないかと思う点をお尋ねいたしますが、高齢者の軽症での搬送が多いと言われる軽症の中身は、多いのは具体的にはどういうものがあるのでしょうかということが1点。
 もう一つは、軽症で搬送を要請される高齢者が、高齢者夫妻だけの独居の状態なのか、御子息等の家族が同居しておられるかしておられないか、そのことで差があるのかどうか。この2点はデータがあれば教えていただきたいですし、なければ今後とるべき大事なデータの1つではないかということを申し上げたいと思いますので、質問と指摘と両方になると思いますけれども。
○森田会長
 関連して北村委員、どうぞ。
○北村(光)委員
 前回資料の提示をお願いしたところ、このような形できちんとした資料を出していただきまして、どうもありがとうございました。
 7ページの資料と5ページの資料、確かにこれは年齢差が片方は75歳以上、片方は恐らく年齢制限はないのかなと思いますが、でも全体の傾向としては8ページのように、一定の逆相関が確実に見えます。地域貢献の視点から、今後も是非前向きに取り組んでいただければ、救急搬送の軽減にもつながるのではないでしょうか。
○鈴木医療課長
 安達委員から、高齢者の軽症の搬送の中身がわかるのかという御質問がございました。先ほど説明を省いてしまったのですが、スライド14で実は全国的な統計がございません。ということで、これは長崎地区(長崎市・時津・長与町)のデータをお借りしてきたものでございまして、今日は医政局の指導課長も来ておられますので、もし必要であれば補足していただきたいと思いますが、我々の把握している限りでは、申し訳ないのですけれども、軽症者の搬送の中身はなかなかわからないということです。
というのも、おおむねのデータは救急側でとっておりますので、病院側でどういう診断になったかまでは把握していないところが多いのです。ですからそこを連携するというのは1つの課題だとは理解しておりますけれども、現在のところなかなかデータが見られないという状況ではないかと思います。
○森田会長
 安達委員、よろしいですか。
○安達委員
 それ以上、今、データがないので、今後とっていただければと思います。
 もう一つ申し上げましたように、同居の若年家族がいるかいないかということも、我々現場の経験から言いますと多分大きな違いが出るはずなので、それもとられたらいいと思います。
 10について言えば、それは御説明のとおりなのでしょうけれども、少なくとも色分けをして軽症、中等症、重症としておられるわけですから、軽症という判断基準は何だったのかというふうに御質問を変えてもいいのですが、それが何だったのか。具体的な中身がもっとわかれば確かにもっとやりやすい、我々は議論しやすいということを申し上げます。
○鈴木医療課長
 スライド9、スライド10の軽度、中等度、重度の色分けの定義でございますけれども、中度が入院、重度がICU入室、軽度が帰っていいというところでございます。疾病の中身まではわからないということでございます。
○森田会長
 安達委員、よろしいですか。それでは、嘉山委員、どうぞ。
○嘉山委員
 関連なのですが、北村先生おっしゃったように7ページの各県でかなり違うのは原因があると思うのです。患者さんにとっても救急の出動が減った方がいいわけで、これは独居率もありましたけれども、地区の文化というのもあるのです。町というか隣近所でともに生きているとか、そういうことが事務局がリベラル・アーツをやっていれば、そういうファクターを入れて調べれば、私はそういう部分が大きいと思うのです。こういう呼ぶ呼ばないは。それを今後お願いしたい。
 もう一つ、今の関連なのですが、長崎の14ページの救急で70歳以上で肺炎を呼ぶというのは、私がイメージすると、私も救急部長を6年やっていましたから、肺炎という診断で来るというのはかなり重症なのです。
例えば呼吸困難が起きたりとか、普通の高熱等々では来ませんので、家族が見てこれはちょっと大変だなと思うから、それで胸の写真を撮ってみたら肺炎だったというのが多いので、この肺炎の、とっていないと思うのですけれども、要するにこれからどういうふうに診療報酬で振り分けていくかをここの場はやるわけですから、重症度、要するに生還したのか、生きたのか、それともそのまま亡くなったのか、大往生の最後の最後の場面で呼んでいるのかということを、後の脳卒中と脳梗塞と狭心症と書いてあります。これはデータがあります。救急に運ばれた人の中で何%が重症で、何%が軽症かというのがあるのですけれども、肺炎というのは非常に多岐にわたるのです。例えば脳卒中をやっていて肺炎を起こしても最終的に肺炎という診断になりますね。あるいは外科にかかっていて具合が悪くなって肺炎になっても肺炎になるのです。ですから、そういう意味で肺炎の中身を一緒にデータをとらないと、こんなに多いのですから長崎の1つの例とはいえ、この中身をもう少しとっていただきたいなと思うのですが、それはデータはないですね。
○森田会長
 事務局、どうぞ。
○鈴木医療課長
 先ほど安達委員にもお答えいたのですけれども、残念ながら全国的なデータもないですし、これは要は救急からとっているというよりは、救急協議会のようなところで入った先の最終診断をかけ戻して、70歳以上でどう分布しているかというところが、長崎地区に特化して分析していただいた資料なのです。
要は、中身を分析するのはこれから少し総務省とも御相談をしなければいけない部分があるかもしれませんが、1つは軽症度、中度が非常に増えているという中で、疾病分類として何が増えているのかを見たときに、やはり肺炎なり大腿骨頸部骨折が増えているという事実から、何を読み取るかということだと思います。勿論、肺炎の中に非常に厳しい例があるというのは、先生方おっしゃるとおりです。
○嘉山委員
 というのは、日本のWHOの唯一のBランクが呼吸器疾患になっているのです。そのほかは全部Aランクなのですけれども、だからこの辺に何か、この後がかなり死亡されているのかなという、ここに原因があるのかなという気がしたものですからお聞きしたのですが、今後どうしても調べていただきたいと思うのです。
○森田会長
 鈴木委員、どうぞ。
○鈴木委員
 先ほどの8ページの逆相関ということですけれども、地域医療貢献加算が低い方の県にはかなり都市部も多いので、独居が多いとか、かかりつけ医いない方が多いとか、そういう状況もあるかと思うので、逆相関がはっきりあるというところまで言い切れるかどうかですが、やはり医師会の対応が都道府県によって違いまして、それもかなりあって、先生方の協力が必要かなと思いました。
 17番の診療報酬の図式の中の後方病院というところの、前回新しく3つの加算がついたのですが、この状況が資料の中には余り触れられていないような気がするのですけれども、26ページ?に対応する受入加算がどうなのか、あるいは療養病棟、有床診療所に対しての加算があったわけですが、救急・在宅等支援療養病床初期加算あるいは有床診療所の一般病床初期加算、この辺の状況がどうなったのかというのを教えていただけますでしょうか。
○森田会長
 事務局、どうぞ。
○鈴木医療課長
 御質問を正確に理解しているかやや不確定ですけれども、退院調整なり後方の関係ということであると、スライドでいうと25〜27になると思います。
 25は先ほども御説明いたしましたが、退院調整に当たる職員も増えて退院調整加算をとる人たちも増えている。これは1施設当たりです。
 26は救急搬送患者の地域連携紹介加算ということで、約3割8分ぐらいとっておられますけれども、実際に10施設未満と10施設以上の連携の具合によって、若干連携施設が10施設以上である方が、他病院の転院患者が3.8%ですので多いように見えますけれども、全体の三百数十人ということからすると、まだちょっと人数が少ないという状況になります。
 最後におっしゃっていただいた療養病棟なり有床診への転院なりということを、そちら側から見るしかないので、そちら側で見た場合に病院から来ている人たちがどうかということで見ますと、療養病棟で16%程度、診療所で9%程度増えていることになります。
○鈴木委員
 それは加算をとった病院でですか。わかりました。
 それと、医療連携と退院調整という話ですけれども、そういったものが一部まだ十分に進んでいないところがあるということなのですが、前回の改定が急性期の大病院中心だということもあったので、多分、医療というのは急性期の大病院だけでは成り立ちませんから、その次の受入先のところがどのぐらい充実できるかというところが大きな課題だと思います。恐らく在宅まで含めて、更に介護の連携とか、まさに今度の改定のテーマに関わるところがどのぐらい充実されるかによって、そこが進むかどうかということが決まってくると思いますので、是非そういった視点でこれからも議論を進めていただければと思います。
○森田会長
 わかりました。
それでは、嘉山委員、どうぞ。
○嘉山委員
 先ほどは安達先生と北村先生の関連だったのですけれども、今、全部お話になったので、ほかのことを質問させていただきます。
 救急医療全体このデータを拝見しますと、数年前に救急医療センターが崩壊したときと比べると、かなりよくなっていると思います。数字で言いますと12ページの平成20年の救急のいわゆる産科・周産期、傷病者の搬送事案はダイレクトには回らないで、いろんな病院を回ってしまったという。ちょうど平成20年というのは都立墨東病院の産科の患者さんの受入れが不適切だったという事例があった年です。この年から厚労省にしても消防隊にしても、かなり工夫をされたのでこれだけ減って、いい結果だと思います。
 1つは、これはどういうふうなことを救急隊にしろ各病院がやったので、あのとき舛添さんが委員会をつくって、どうしたらいいかということをITを使ったら解決するのか、それとも人間のコミュニケーションでやるのかというので、いろんな議論はされたはずなのです。これがどういう原因だったのか。20年と現在で、いろんなお金をつけたからということもあるのでしょうけれども、そのほかの要因もデータがあったら教えていただきたいし、もしとっていないならばIT化を進めたのか、そのお金を使って何をやったのかというのを調べてほしいと思います。
 19ページのハイケアユニットなのですが、これは患者さんの目線から見ると、手術が終わった直後にICUほどではないけれども、全身麻酔がかかって病棟に上がると準夜帯になりますから、準夜、深夜帯になると看護師さんの数が減る。そういう中にあってまだ全身麻酔がかかっているわけです。とろとろとしている状態です。このときにHCU、つまりハイケアユニットで看護師さんの数が多いところに入れるということは、患者さんにとっては非常に安全なのです。この制度が入って来たとき私は大賛成したのです。
 もう一つは、これによって病棟の夜勤の看護師さんの労働環境が非常に改善したわけです。はらはらどきどきしないで診ることができるわけですから、そういう意味でハイケアユニットはいいのですが、この基準なのですけれども、この基準に合わないというか、本当はハイケアユニットに入れたいのに基準に合わないというところがあるので、この基準の見直しは現場から上がっていませんか。
○森田会長
 事務局、お願いします。
○鈴木医療課長
 2つあったと思いますが、スライド12でベッド満床を理由に受入れに至らなかった事例のところで、特に周産期のところで減っているところについて、嘉山委員からその理由は何かということでございます。
 これはもしかしたら指導課長にお答えいただいた方がいいかもしれませんが、これは医政局の方の周産期の受入事業等々で減っているということが、特に例の「たらい回し」事件以降、進んできたということではないかと思います。
○嘉山委員
 たらい回しという言葉はやめていただきたい。
○鈴木医療課長
 失礼しました。事案以降、減っているということではないかと思います。
 2点目は済みません。もう少しわかるようにいっていただくと助かります。
○嘉山委員
 HCUの算定基準に条件があるわけです。それを見直した方がいいのではないかという声が現場から上がっているので、それはお考えになっていませんか。
○鈴木医療課長
 担当に今、確認をしましたところ、現在のところ受入基準について見直しをしてほしいという学会の要望等は、現在のところ上がってきていない状況でございます。
○嘉山委員
 今後議論させていただきますので、準備をお願いします。
 次は、全部の総括のところの28で、今回の平成22年度の診療報酬改定によって救急医療の充実度はどうなったかという、これは満足度ですが、充実していないというのが34%前後あります。これはまだまだ私は足りないと思っています。もっと患者さんのために十分にできるような状態では、救急はまだなっていないと思うのです。そのことを認識しなければいけないと思いますが、事務局のお考えを聞きたい。
 もう一つは、十分にできたという病院と、まだまだ十分にできていないという病院は、何をディスクリミネートしたのか。つまり区別したのか。自分たちはまだ十分できていないと思う。それは看護師さんの数なのか、ハードの面なのか、医者が足りないからなのか、その辺の満足度の差の内容をもしあれば教えていただきたいと思います。
 3番目は、今、鈴木先生がおっしゃったように三次救急がだけでなくて、二次救急の患者の数が減っているのです。だけれども、三次救急はかなり負担が来ている。ですから二次救急の方にも救急医療管理加算等を従来よりも足さないと、そういうことで三次救急の患者が増えているのではないかと思いますので、最近三次救急の病気が増えているというデーはありませんから、そちらの方に行っているというのは多分、診療報酬改定でそういう患者さんの動きになっているのだろう、あるいは病院側がそういう動きをしているのだろうと思いますので、二次救急の病院にも加算を付け加える必要があるのではないかと思いますが、そこはいかがお考えでしょうか。
 4番目は、病院は加算をとっているときに紹介加算というものと受入加算というのがありますけれども、両方はとれないのです。例えば都立墨東病院であれば、都立墨東がどちらを出しているかわかりませんけれども、受入加算だけなのかわかりません。あるいは紹介加算だけを出しているのかどうか知りませんが、あのときも墨東病院では脳外科はいたのです。ただ、連絡が産婦人科から行かなかっただけで受け入れられないということで救急車で回ってしまったのですけれども、両方をやっているのです。例えば都立墨東も受け入れることもあるし、自分のところが満杯であればどこかの病院に紹介することもあるので、医療現場がそうなので、その両方の加算をやった方がいいと思うのですが、いかがでしょうか。
 以上です。
○森田会長
 関連して牛丸委員、どうぞ。
○牛丸委員
 今、嘉山委員から幾つか御質問がありましたけれども、その2番目のスライド28の診療報酬改定による救急医療の充実状況について関連ということで、補足と意見を述べさせていただきます。
 基本的な今回の診療報酬の効果としては、私も同じです。つまり、効果はある程度あった。しかし、それだけでなくほかの病院がまだ不十分だということでした。ただ、この出し方が検証部会と違うもので、そこを補足しておきます。
 28ページのスライドでは33.9%が充実、改善することができた。66.3%ができなかったという区分けになっておりますが、調査をした結果、検証部会の評価がありまして、それを読ませていただきますと、改定による救急医療の充実についての自己評価については約半数が無回答であるが、回答のあった医療機関では充実できたとの回答が約2割と、充実できなかったとする評価の半分にとどまっている。
つまり、どういうことかといいますと、100%のうち充実したという回答は19%であった。充実、改善することはできなかったというのは37%であり、43.9%が無回答であった。ここに載せられている数字というのは、充実したと充実しなかったを100%として33.9と66.3にしたということで、無回答が消えておりますので、回答に関しては無回答が半数近くあったということは補足しておきます。
ただ、それでも19というのが小さいかどうかというと、検証部会としては決して小さくはない。19はそれなりの効果があった。ただ、37という充実しなかったの半分ぐらいしかいっていない。そこはどうしてかということで、検証部会としてはその理由として診療報酬のさらなる充実は勿論であるが、医師や看護師などの人材不足を挙げている医療機関が多く、診療報酬の改定だけでは救急医療の充実には十分ではないことは伺え、併せて医者や看護師などの人材確保についての施策も必要であると考えられる。つまり、診療報酬の今回の改正はそれなりに効果があったけれども、これだけでは十分ではないだろう。それ以外のこともやってほしいということを検証部会としては申し上げました。
 ですから今、嘉山委員から御指摘があったところと共通することがあると思います。事務局も同じような考え方だと思いますけれども、ただ、数字の出し方として違っていたので、その点を補足しておきました。
 以上です。
○森田会長
 事務局、今の点も含めてどうぞ。
○鈴木医療課長
 嘉山委員から何点かございました。
 まず一番最初は今、牛丸委員からもございましたけれども、スライド28の充実ができた、もしくは充実することができなかった等々問題でございます。
 まず、なぜかということについては下に自由記載欄がございまして、上の方が充実できた理由、下の方ができなかった理由を書いてございます。勿論、網羅的ではございませんけれども、大きく考えますと上の方のできた理由としては今回の点数の加算を増やしたり、もしくは要件を緩和したりということで基準が算定できたというところが大きい。翻って下の方のできなかった理由というのは、医師の確保、看護師の人材不足、スタッフを常時整備することは難しい等々の、いわば人の要件というのがなかなか多いということでございますので、今、牛丸委員からございましたように、診療報酬の充実というのも一定程度必要ですけれども、それだけでは解決できない問題があったということだと思います。ただし、先ほども申し上げましたが、後方病院への転送なり、さまざまにもう少し考えるべきところはあるということで、これからも救急等については充実をしていくことが必要ではないかというのが、事務局の見解でございます。
 二次救急についての御質問がございました。スライド18をごらんいただければと思いますが、救急医療の管理加算でございます。これは救急のレベルごとに実際に点数がどうなったかというのを記しておりまして、二次救急ですと件数が1医療機関当たり約12%伸びております。かつ、二次救急ですと、この取得が96%ぐらいに及んでおりますので、ある意味でここの加算の増点というのが、二次救急についてもかなり影響しているという状況ではないかと思います。
 最後に、紹介加算と受入加算が両方とれないということについて、これは要望として上がっておりますので、通常のルートに従いまして、我々の方としても、エビデンスに基づいてきちんと議論させていただきたいと思っております。
 以上です。
○森田会長
 今の点ですけれども、嘉山委員、よろしいですか。では、北村委員、どうぞ。
○北村(光)委員
 18〜28ページ全体を見て意見を申し上げさせていただきたいのは、この資料の言わんとしているところは一定の評価ができる、一定の成果があったということに尽きるのだろうと思いますが、確かにこの資料をずっと見させていただくと後方病床、転院調整あるいは救命医療加算の二次、三次への効果などが非常に出ていると思いまして、二次、三次と一次との分化が進んで、二次、三次間の連携と、更に地域間の搬送連携が非常によく進んでいるので、そういう意味では一定の成果と読めるのだろうと思います。
 ここで若干心配なのは、私は18ページの資料で一次救急の算定件数がぐっと減っております。このときにn=4なのです。
もう一つ、24ページの資料で医師、看護職員の採用予定数で一次救急で看護師さんが非常に多く、二次、三次よりも採用の予定がある。ただ、このときもnが大変少ないのはなぜでしょうか。
 以上です。
○森田会長
 事務局、お願いいたします。
○鈴木医療課長
 これも診療報酬上と医療提供体制としてどうかということがございますので、必要に応じて指導課長に補足していただければと思いますが、まずスライド18なりスライド24で一次救急のnが少ない。特に片方は4で片方は3になっていたりして、これは4機関のうち1医療機関については、増やす予定についてお答えいただけなかったということですけれども、基本的には救急医療管理加算というのが2次救急以上を念頭に設定しておりますので、そういう意味では連携をしているところだけ一部調査をしたということで、全部に一次救急について調査をしたわけではないということでございますが、特に一番最初のところに書いてございましたけれども、在宅当番医制等も含めて一次救急というのがある意味で言うと、それほど重症でない患者さんにとって夜間や休日でもアクセスができるという点では、非常に重要だと思っておりますので、これから3つのピラミッドというのはきちんと維持していて、必要以上に上に負荷がかかることがないようにという意味では、非常に一次、二次も重要だと思っております。
○北村(光)委員
 20ページの資料で、届出医療機関数が21年221から22年208。下から2行目には21年に比べ増加している。これはどちらかが間違っていると思うので、事務局ちょっと教えていただきたい。
○鈴木医療課長
 今、担当から聞きましたが、スライド20の上の方の届出医療機関数が増加しているというのは、減少しているの間違いでございますので、文章の記載間違いだということです。上の方の数字が正しいということでございます。
○森田会長
 下の注が間違っているということですね。わかりました。
 それでは、西澤委員、どうぞ。
○西澤委員
 まず1つ質問ですが、7番目のスライドですが、これは75歳以上人口1万人当たりの救急車出動ですが、件数が何千件ということですが、これは高齢者75歳以上の人口1万人に対しての高齢者の救急車出動だと解釈したのですが、それにしては件数が多過ぎますが、どういうことでしょうか。
○森田会長
 事務局、お願いします。
○鈴木医療課長
 これは確かに御指摘のとおり、実際の救急車の出動件数全体をいっておりますので、ここの分母、分子関係をどうするかというのは、課題があるかもしれません。
○森田会長
 どうぞ。
○西澤委員
 であれば、ちょっとこのデータはおかしい。要するに75歳以上人口1万人当たりだが、救急車の出動は全年齢ということになると、データとして問題があると思います。まずこれは1つの指摘です。
 もう一つ、9ページ等々で確かに高齢者の軽度、中等度が多くなっていますが、10年前から比べると高齢者というのは65歳以上ですが、後期高齢者の数が大幅に伸びていることを考えると、その内容 をどう考えるかということもあると思います。中等度の場合は入院ということなので、やはり入院が必要だということは救急車を呼ぶ必要性があるということだと思います。
 こういうデータはどのように読むか非常に大事で、今は救急の議論をしていますが、救急体制をどうするか以前の問題として救急車を呼ばない、要するにもっと在宅医療等々を充実とかいうことで、高齢者の救急車の出動を減らすということもあると思うので、こういうデータは今回の救急の議論の時だけではなくて、在宅医療のところ、場合によっては介護を含めた地域包括ケアとか、そういう中でもこういうデータを出しながら議論した方がいいのかなと思いました。
 以上です。
○森田会長
 今のは御要望、御意見ということでよろしいですね。
 鈴木委員、どうぞ。
○鈴木委員
 トリアージのところですけれども、小児についてだけ加算がついているわけですが、実際は全年齢についてやられているところが多いというデータが出ていたわけですけれども、評価について小児の保護者ですが、37番で見ると緊急度の高い場合にすぐ診てもらえるということが勿論一番多いわけですけれども、それ以外に診療前に医師、看護師と話せることによる安心感あるいは病状を判断する上での教育、知識に役立つとか、そういったトリアージそのもの以外の効果もあるような評価となっているので、これは小児だけでない場合も同じようなことが言えるのかなと思うので、どうするのかということであれば実際既にほとんど全年齢でやられているので、全年齢でということでよろしいのかなと思いました。
○森田会長
 ありがとうございました。
 花井委員、どうぞ。
○花井委員
 スライド12の件なのですが、産科・周産期、傷病者搬送でかなり改善しているということで、これはいいことなのですけれども、しかしながら、改善していると言いつつ、まだ365件はある。重症以上であれば2,800件で増加しているということで、これは何とか減らしたいということだと思うのですが、これを減らすに当たって今回いろいろな仕組みを22年度改定で盛り込んで、どのくらい効いたかということを考える上で、例えばスライド25以降の退院調整なり、緊急搬送患者の地域連携が進んで、ある程度ベッドが空くという効果が効くのか、もしくはそもそもいわゆる受入機関自体の充実がまだ不足していて、そういうものが進んでもオーバーフローする状態なのかが、この12の中で中身としてわからないので、どのような資料が適切かはすぐ思いつかないのですが、受入れできない医療機関の中で、ある程度ベッドを空けることができれば受け入れられる率とか、どこを充実したら数が減るのかというところをもう少しわかるような資料があれば、今後議論でどこを強化するかということがわかると思うのですけれども、そういう資料がありますでしょうか。
○森田会長
 事務局、お願いします。
○鈴木医療課長
 今、御質問のところはまさにこの救急のところの要点でして、基本的に診療報酬でできることと、医療提供体制として考えるべきことと両方あって、車の両輪として動かないと救急制度の改善につながらないと思います。
 診療報酬制度でできることは、例えば後方の受入れをスムーズにするような点数体系であるとか、本当に大変なところにきちんとその分のお支払いをするということですけれども、実際の箇所数自体を人の雇用も含めて増やすということになると、診療報酬だけではなかなかできないということでございますので、もし今あれば指導課長にお答えいただければと思いますが、そういう関係の資料について今後何らかの形で提供すべきだということがあるかどうかも含めて、検討させていただきたいと思っております。
○花井委員
 ありがとうございます。
 ということは、例えば12の受入れに至らなかった中で、後方医療機関が充実してある程度受け入れてくれれば、受け入れられたのにという例がどれだけあるかみたいなことがわかれば、ちょっといいかなというふうに思いました。
○西村委員
 今のに関連して受け入れられなかった場合なのですけれども、自分の経験も踏まえてなのですが、大病院などでかかりつけをしていると大体受け入れてもらえて、そういうものがない場合にはなかなか救急で受け入れてもらえないと言われていて、私も子どもがいるのですけれども、そういう救急のある大病院に日ごろからかかるということにもなっているのですが、受け入れられなかったというのはそういう事情というのもあるのでしょうか。
○森田会長
 事務局、どうぞ。
○鈴木医療課長
 西村委員御指摘の事例があるかどうか、なかなかわからないと思うのですけれども、基本的に大きな病院になればなるほど救急に担当しておられる方と、実際に各科で診療しておられる方は必ずしも一緒ではないということでございますので、基本的には救急の受入れの可否というのは病床が空いているかどうかということや、実際の受入体制ができるかということを中心に、もしくは搬送される患者さんの状況に応じて判断をされることだと思います。
○森田会長
 かなり時間が経っておりますが、どうぞ。
○嘉山委員
 あのときの舛添委員会の委員だったものですから、今のお答えをしたいのですが、あと花井委員の瞬間風速が吹いたら無理なのです。どんな体制をつくっても絶対これはゼロにはできません。ですから、一番最終的な命綱は今、西村委員がおっしゃったようなヒューマン・トゥ・ヒューマンのリレーションシップで、例えば手術中だけれども、あと20〜30分で終わるから来てもいいよということもできるのです。状況はみんな各病院で違うので、数で言えば医療体制のキャパシティは決まっているわけですから、先ほど言ったようにばっと台風でそれ以上来たときには、そのときに話し合われたのは、例えば東京であれば埼玉県を使うとか、そういうネットワークを拡大していこうというのが結論でした。そういう地道な努力をやるしか、これはなかなか難しい問題だと思います。
 新生児のトリアージのことが出たので、これについてお聞きしたいのですけれども、これは非常にいいということなのですが、新生児は1か月以内、乳児が1歳以下、幼児が4〜5、小児が15歳以下ですが、日本の場合には新生児の死亡率が世界一低くて世界最高です。ただ、その後の乳幼児というところが世界でちょっと落ちるのです。悪くはないのですけれども、世界一ではないのです。こういうふうなことをやっていて、今回の試みでは非常にいいという結果のようですが、そこまで影響を与えていますかというのが1つ。
 もう一つはNICUの施設基準に関してなのですけれども、この充実をやっていたときちょうど私は大学にいたものですから、非常に大変だったのです。ここだけ専属で小児科の医者を振り分けるというのは、地方国立大学では大変な思いをしたのですが、それでも一応整えることは整えたのですけれども、まだ十分に動いていないところがあるのですが、施設基準を見直すのはかなり厳しかったのです。5人常勤でいなければいけないとか、その辺の見直しを私はした方がいいと思っているのですが、そのお考えを事務局にお聞きしたいと思います。
 53ページの集中治療室から退院の経過なのですけれども、これはかなりよくなっていることはよくなっているのですが、このときに残ってしまうという患者さんが何人かいるのですけれども、その場合の原因としてこの表だけではわからないので、もしデータがあったら教えていただきたいのですけれども、残ってしまう原因として、医学的なことでNICUならNICUに入っていなければならないのか、あるいは御家族のエモーショナルの、これは満足度に通じるわけですが、ここでないと怖いとか。でもメディカル的には、サイエンティフィックにはもう出てもいいという状態なのか、家族の希望なのか、その比率を前から知りたいと思っていたのですけれども、そのデータは持っていますか。
○鈴木医療課長
 何点かございました。
 まず我が国における幼児の死亡とトリアージとの関係ですけれども、基本的にはトリアージ自身が死亡率を直接減少させること自体を大きな目標にしているというよりは、むしろ待ち時間の緊急度に応じた合理化なり全体の短縮化を目的としておりますし、先ほども申し上げましたけれども、救急搬送には基本的に適用しないでウォークインで来られた方を適用しているということですので、直接最終的なアウトカムとしての死亡率と連動しているというデータは現在のところ、我々が把握している限りではないということでございます。
 2番目のNICUの基準でございますけれども、もともと委員御指摘のように5人常時いるということでかなり厳しいということでございます。前回改定時に2というものをつくりまして、5人常時いなくてもいいというものをつくりましたので、そういう意味では一部救済されていると思います。
 最後の御質問は私がよく把握していないのかもしれませんが、スライド52にありますように、これは長期の人工換気患者だけなので、全体ではないので、申し訳ありません。全体のデータがあるかといわれると、人工換気については半分ぐらいが家族の受入れの問題とか希望の問題、家庭環境の問題だということになりますので、これを全体に不偏化できるかというのは若干議論のあるところだと思いますけれども、やはり関係からすると症状が不安定というよりは、むしろそちらの方が要因が大きいということになります。
○嘉山委員
 中医協で扱うとしたら、診療報酬をどういうふうに重点的に、あるいは無駄なところは省くということでしょうから、もし今後やるとしたら今のファクターを含んだことと、つまりメディカルなのかエモーショナルなのかということを含んだことと、もう一つは疾患を調べてほしいのです。神経系の疾患なのか循環器系なのか。というのは、将来回復していくのか、そのままメンテナンスをするのか、マネージをするだけなのかというのはこれで大きく違いますから、それによって診療報酬のつけ方を変えた方がいいと思っていますので、そこを調べていただきたい。今後のことで結構です。
○森田会長
 御要望として伺っておきます。
 福井専門委員、どうぞ。
○福井専門委員
 ただいまの、NICUから在宅医療への移行の阻害要因という52番のスライドについてです。医療部会でも委員が発言されていましたが、実態としては、在宅へ移行が可能な病状であっても、両親の仕事に支障をきたすとか、医療依存度が高いまま帰ってもらわざるを得ないので、家で看るのに家族も非常に不安がある等の事情があります。従いまして、諸事情を考慮して在宅に移行するとなると、1年ぐらい時間がかかります。
NICUから在宅医療を推進するための、退院調整加算がありますが、今、病院の中では、成人の退院調整を担当する部署に退院調整室があって、そこの看護師なりワーカーなりがNICUから退院するこどもの退院調整もしています。先に述べたような状況があって、NICUに入院している患児の御両親の心理的な状態を理解した上で退院調整をするところまでには、なかなか持っていけないという実状があります。退院調整機能をどこに置くかということは別にしても、NICUで生まれた赤ちゃんと御両親に対して、心理的な状態も含めて諸事情を理解している人が退院調整をできるような体制に持っていくことが、NICUから在宅へ推進するための1つの解決策になるのではないかと思います。
 もう一つですけれども、先ほど鈴木委員からもお話がありましたが、小児のトリアージで、ウォークインで入ってきた方たちへの効果がある程度出ていますので、また、成人に対しても85%は既に行われているということですから、対象範囲を成人にも拡大すれば、患者さんが待たされていらいらしたり、医療に対する不信を持ったりということが少しは解消できると思いますので、是非範囲を拡大してはどうかと思いました。
 さらにもう一つ、スライドの44ページで、ハイリスク分娩管理加算と妊娠管理加算の推移が述べられておりますけれども、これは産科医の勤務負担軽減についての計画も併せて提出することが要件に定められた加算だと理解していますが、この結果だけですと産科医の負担軽減ができているかどうかはわかりにくいかなと思いました。現実としては、分娩施設が減っている分、多少でも産科医がいて医療資源が整っている施設にお産が集まってしまっています。その分、当直の回数が増えたり、外来の診療が非常に大変だという周産期の先生方の声を聞きますので、産科医の負担軽減に関してはこのデータも踏まえた上で、もう一度検討していくことが必要ではないかと思います。
 以上です。
○森田会長
 ありがとうございました。
 かなり時間が経っておりますけれども、これくらいにしたいと思いますが、関原委員、どうぞ。
○関原委員
 9ページなのですけれども、先ほどからこの議論で救急はさらなる充実、医療スタッフを増やすなり設備を増やすという必要性は共通なのですが、同時にこの表を見ますと軽症の人が圧倒的に多くて、これが伸びているわけです。だから軽症の人の中で別に行かなくてもいいという人を減らすということで、自動的に充実するわけです。
 前回の改定の際に、救急車を呼んだときにお金をとるということで相当議論があって、結局見合わせたわけですけれども、中医協で片一方でこれを今回充実ということを検討すると同時に、軽症者を減らす。そこら辺りをもう少し突っ込んで検討して、セットでもって充実するというふうに考えた方がいいのではないかと思います。
○森田会長
 ありがとうございました。
 鈴木委員、簡潔にお願いします。
○鈴木委員
 今後の地域医療連携あるいは急性期病院の救急の負荷を減らすといったことを考えていく上で、先ほど西村委員の発言があってちょっと気になったのですけれども、いざというときに診てもらうために、日ごろから大病院に通っているのだということはあってはいけないというか、そのために軽い方があえて大病院にずっと通い続けるということはあってはいけない。だから大病院に通っていればいつでも診てもらえる、ほかの人は断られるということもあってはいけない。そこはきっちりしていかないと、これからの地域医療の機能分化と連携が全く進まない大きな要因になってしまうと思うので、そこは是非逆に厳しくしていただかないと、多分進まないと思います。よろしくお願いします。
○森田会長
 ありがとうございました。
 いずれにしましても本日の議論を踏まえて、更に具体的な検討を進める。今日はそのための議論だと思っております。
 私の方で整理させていただきますと、今日の御議論を伺っていて思いましたのは、いわゆる診療報酬によって変えられる部分と、医療提供体制そのものの問題である部分と、更に申し上げますと、一部は患者さんも含めて家族の方の意識であるとか、エモーショナルな要素が作用している部分もあろうかと思っております。
その辺につきまして少しある現象が起こるときに、結果がよかった場合も悪かった場合もそうですけれども、何がファクターとして効いているのかというのを少し整理して、場合によりましては資料の方も整理して出していただいた方が、これから議論を効率的に進めていくことができると思います。中医協はあくまでも診療報酬をどのようにするか議論する場ですので、医療提供体制が大きな原因のものについては、それは別なところできちんとした形で対応していただく必要があると思っております。
 それに関連して一言申し上げておきますと、28ページで先ほど牛丸委員が指摘されたところですけれども、43%はどちらでもないという回答だということですが、これは推測しますところ、診療報酬の改定によって改善されたかされなかったかということだと、されたされないのどちらかの回答になりますけれども、それ以外の要因で問題がある人は回答しなかったという可能性もあると思いますので、その辺につきましてその方たちが診療報酬の影響をどう見ているかというのは、わからないと思います。したがって、その19%というのが診療報酬の影響についてのプラスの評価なのか、評価としてはわかるのですけれども、全体としてどういう状況かということになりますと、20%という数字が大きいか小さいかについてはかなり解釈が分かれるところかもしれません。そういう意味で言いますと今日いろいろ出ました御意見を反映した上で、また資料をつくっていただいて、それをベースに議論していただきたいと思っております。
 そういうことで、この件につきましてはよろしいですね。この件に係る質疑はこの辺りにさせていただきまして、先ほど申し上げましたように今日の議論を踏まえて、次期改定に向けてより具体的な検討を進めてまいりたいと思っております。
 それでは、一応、本日のアジェンダに出ております議題は以上ですけれども、事務局からその他として資料が出ておりますので、御説明をお願いいたします。
○迫井医療課企画官
 総−3をごらんいただきたいと思います。先進医療に係ります年間の実績報告をさせていただいております。これは先般、施設承認の関係の件数を同様に実績報告をまとめてさせていただいております。同じような整理で年に一度御報告をしておるのですが、さまざまな震災等の対応もございまして集計が遅れておりまして、通例ですともう少し早く御報告をさせていただくところだったのですが、今回御報告をさせていただいたということです。
 1枚目に21年7月1日から22年6月30日、昨年にかかる部分でございますけれども、実績報告ということでございます。通常、技術の数、実施されております医療機関、患者さんの数、保険外併用療養費、すなわち保険が給付をする部分と先進医療費を患者さんに負担していただく部分、こういったものの全体の集計値を御報告させていただいております。
 1枚目が今お話しましたとおり、21年7月1日から6月30日までの実績分。
 おめくりいただきまして、これも従来、通常だとこういう形でトレンドを見ていただくという意味で、おおよそ過去の部分につきまして、年度別に1年ごとにこういった数字を集計して、御報告させていただいている数字を並べて記載しております。
ただ、御留意いただきたいのは、毎回これを出しますと必ず御質問があるのですけれども、例えば患者さんの数とか金額につきましてかなり変動がございます。同様に全体の数の割合でございますが、一番右側の列の数字がかなり変動しております。こういった数字を出すことの善し悪しの問題はあるのですが、従来こういった数字をお示ししている関係で、急にお示しするのをやめるわけにもいかないものですから、こういう形で示させていただいております。特に診療報酬改定時に保険外併用療養費の幾つかは実際に保険導入されるケースがございます。その実施技術の対象の数によりまして随分変動したりしますので、こういった数字が出ているということでございます。
 3ページ以降に、今回御報告します1年分につきまして、個別医療技術の内訳を御報告させていただいております。
 3〜5ページが薬事承認に関わらない、いわゆる第2項と言われております先進医療技術に係るもの。これは合計で87技術ございまして、6ページは薬事承認要件に係るもの、いわゆる第3項の高度医療に係るもので、23件の技術につきましてそれぞれ内訳を示させていただいているものでございます。
これらにつきましては今回、実績報告ということで件数だけの御報告をするためにまとめております。以前から何度か御指摘もいただいておりまして、実際に今度の診療報酬改定におきまして、現在保険外併用療養で行っております評価療養につきまして、幾つか保険導入の議論があろうと思います。その際にはきちんと技術名だけではなくて技術の中身でございますとか、いろんな御評価につきましてお示しをして、御議論いただく予定になっております。それはおおむね改定の作業の中で、1月ぐらいだろうと思いますけれども、御相談いたすことになっておりますので、今回そういったものの資料を付けておりませんことはお断りをさせていただいております。
 事務局からは以上でございます。
○森田会長
 続いて、歯科用貴金属の告示価格について、お願いいたします。
○鳥山歯科医療管理官
 中医協総−4をごらんください。前々回、堀委員からお尋ねのございました歯科用貴金属の告示価格の改定に伴う歯科医療費への影響についてでございますけれども、平成21年度及び22年度におきましては、3度の歯科用貴金属の価格の改定を行っております。これに伴う歯科医療費への推計影響率でございますが、この資料でお示しをしたとおりでございます。
 以上でございます。
○森田会長
 ただいまの2件は報告ということでございまして、また先進医療の在り方その他の問題点について、改めて議論をするということでございますので、この件についてはよろしいですか。堀委員、簡潔にお願いします。
○堀委員
 ありがとうございました。資料総−4でなかなか出にくかった資料が速やかに出ましたので、お礼を申し上げます。
要望になりますが、前回の中医協総会で調査課長の方からはこのデータ、材料見直しについては調査課としては把握をしておられないということだったので、こういったデータが出るのであれば、できるだけ随時改定があるたびに調査課に御提供いただいて、結構大きな数字になっていますので、例えばメディアスの中でそういったパラのことが反映できるような資料ができないか、御検討いただきたいというのが要望の1点であります。
 2点目の要望、こちらが大事なのですけれども、ごらんのとおり22年は4月にパラジウムの材料の引き下げが0.1あって、10月に逆に0.9上がったということで、年間の医療費ベースでならしますと0.4%ぐらいの上げがあったということなので、前回の総会での御説明では改定率と比較するのは1日当たり医療費の伸びでもって比較することなので、そうであると歯科の場合は22年度が1.8%とお示しがありました。この中の改定と関係のない材料の上げが0.4あったとすれば、ざくっと計算すれば歯科の伸びは改定に関わるものは1.4となりますので、改定率+2.09%と比べて約0.6%下回っているという計算になろうかと思いますので、ここから先は御要望になりますが、当初の財源貼り付けの根拠となった推計と実際の動きがどうして乖離があったか。
今、申し上げたことのほかにいろんな要素があると思いますので、そこをちょっと御検討いただいて、かなり細かくなる可能性があるので平場での御呈示までは求めませんが、是非そこを確認いただいて、教えていただきたい。要はそれを次の改定で生かしていただいて、それを踏まえたより精度が高い推計と、財源貼り付けについて対応をお願いしたいという要望をしておきます。
 以上です。
○森田会長
 御要望ということで承ります。
 嘉山委員、簡潔にお願いします。
○嘉山委員
 先進医療を申し込んでいて、やっていないところが結構あるのですけれども、この理由を教えていただきたい。なぜかというと、この先進医療を申し込めるところというのは、やったことがある施設だと伺っていたので、そういう理解だったので、それなのに一番最初は平成11年に申し込んでいて、それもゼロというところがありますが、この理由を教えていただきたい。
○迫井医療課企画官
 幾つか確かに御指摘のように件数の報告がないものがございます。勿論、理由についてはさまざまあり得るのですけれども、例えば対象とされる患者さんあるいは疾患が比較的頻度が低い希少疾患に類するような場合につきましては、1年間の報告でございまして累積ではございませんので、場合によってはゼロになることがあり得ます。
 あるいは技術を最初に承認を申請されてから、当初は行われたのですけれども、実際その後、患者さんの変動もございますが、技術の推移によりまして今は実質的に行われていないものが、正直申し上げまして幾つかあります。それにつきましては、今度御相談いたします見直しの際にそういった整理をいたしますし、その後、先進医療専門家会議でそういったものを継続するかどうかも含めて、当然見直しの対象になるということでございます。
○森田会長
 ということでございますので、どうもありがとうございました。
 牛丸委員、どうぞ。
○牛丸委員
 時間がないので、お答えは今日でなくても結構ですけれども、1つ質問させていただきます。
 診療報酬を考える上で国民医療費の上昇というのは非常に重要なものであります。先日、これは10月16日の日経新聞の3面に、国民医療費の上昇の寄与度、何が寄与しているかという記事が出ました。一番は高齢化ということを考えるのですけれども、この記事によりますと、高齢化以上に技術高度化がより大きな寄与をしている。これが本当なのかどうか。これまでの国民医療費の上昇に関して、技術高度化というのは高齢化以上に寄与しているのかどうか、その辺について正式に厚生労働省の方でもし数字があればお答えいただきたい。今日でなくても結構です。
○森田会長
 それでは、お願いいたします。
○村山調査課長
 新聞の記事の内容につきましては、平成22年度の概算要求につきまして、伸び率の内訳として高齢化について約1.5%増えるという記述と、残りは技術高度化、医療の高度化等が2%程度ということが書かれていて、将来的に人口の高齢化のところについてある程度安定してくれば、技術高度化等が大きな要因になってくる。そのような趣旨の記述だったかと思います。
 それにつきまして私どもの方も、人口の高齢化につきましては将来人口推計等でも書いてあるとおり事実ですので、22年度の概算医療費につきまして私ども特に内訳を計算しているわけではございませんが、平成21年度につきましては計算しておりまして、高齢化の影響は1.5%、残りのところが2%程度ということになるので、そのまま22年度のところに高齢化分だけ当てはめれば、残りは2%程度となるだろうということでございます。
 人口の高齢化の影響につきましては、高齢化の人口が安定すると割合が小さくなるので、医療の高度化等々の影響があるとすれば、委員の御指摘のようなウェートになってくるものと思います。
○牛丸委員
 ちょっと聞きにくかったのですが、結局高齢化以上に技術革新の方が寄与しているということですか。
○村山調査課長
 少なくとも22年度につきましては1.2%程度ということで、医療高度化の方が大きいというのが事実でございます。先につきましては人口の高齢化について落ち着くので、高度化等がそのまま続けばそちらの方がウェートが大きくなる。
○森田会長
 ありがとうございました。
 それでは、本日はこれぐらいにしたいと思いますが、次回の日程等につきまして事務局からお願いいたします。
○鈴木医療課長
 次回はまた10月下旬に開催したいと思いますので、よろしくお願いいたします。
○森田会長
 それでは、本日の総会はこれにて閉会といたします。どうもありがとうございました。


(了)
<照会先>

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