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2011年9月27日 厚生科学審議会疾病対策部会 第14回難病対策委員会

○日時

平成23年9月27日(火)10:00〜12:00


○議題

1.今後の難病対策について
2.その他

○議事

○荒木疾病対策課長補佐 それでは、定刻となりましたので、ただいまから「厚生科学審議会疾病対策部会第14回難病対策委員会」を開会いたします。
 委員の皆様におかれましては、お忙しい中をお集まりいただき、誠にありがとうございます。
 委員会開催に際しまして、外山健康局長よりごあいさつ申し上げます。
○外山健康局長 おはようございます。委員の皆様におかれましては、御多忙のところ、厚生科学審議会疾病対策部会難病対策委員会に御参集いただき、誠にありがとうございます。
 2週間前の9月13日に引き続き、今月は第2回目の委員会の開催であり、本当にお忙しい中御出席いただき、感謝申し上げます。
 本日は、昨日開催されました本委員会の上部組織であります疾病対策部会におきまして、難病対策の今後の在り方について議論がなされましたため、その概要等を御報告いたし、前回の委員会において、伊藤委員からお申し出いただいた難病患者の実態調査報告について御説明いただいた後に、御指摘をいただいた事項について、各都道府県に確認する等して情報を追加いたしましたため、御説明申し上げて、引き続き、今後の難病対策の在り方について御意見を賜りたいと思います。
 本日も、限られた時間の中で、議題は盛りだくさんでございますが、今後の難病対策の在り方について、率直かつ建設的な御意見を賜りたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
○荒木疾病対策課長補佐 本日の委員の出欠状況でございます。小幡委員、水田委員、広井委員、保坂委員、本田委員から欠席の御連絡をいただいております。
 それでは、以降の議事進行につきまして、金澤委員長にお願いいたしたいと思います。
○金澤委員長 どうもありがとうございました。局長からごあいさつをちょうだいいたしまして、その線に沿って進めたいと思います。最初に資料の確認を簡潔にお願いいたします。
○荒木疾病対策課長補佐 資料につきましては、議事次第、1枚ございますので、こちらの方に資料1〜4ということで、別紙1〜10と記載させていただいております。
 まず議事次第の後ろに座席図の1枚紙。
 資料1が1枚紙両面コピー。
 資料2が「難病患者等の日常生活と福祉ニーズ調査に関するアンケート調査」ということで分厚いものが1つ。
 資料3が「難病患者の実態把握の手法の開発」と題名に書いてあるものが1つ。
 資料4はプレゼンテーション資料のようになっているものが1つということで、別紙1〜10は一様になっております。
 更に追加で別紙5が1枚紙で配布させていただきました。少し間違いがございましたので別途配らせていただいております。
 更にベーチェット病臨床調査個人票(新規)と書いてあるものが一葉ございます。
 伊藤委員の方からいただきましたJPAの仲間という冊子が一部ということで、以上が資料になります。
 以上でございます。
○金澤委員長 どうもありがとうございました。足りないものについてはどうぞお申し出ください。
 それでは、今日の議事に入りたいと思いますが、今日の議事は実は大きく分けますと1つでありまして、今後の難治性疾患対策について検討するということであります。幾つか中は分かれておりますけれども、まずは先ほど局長の話にもございましたけれども、昨日26日にこの委員会の上部組織であります厚生科学審議会の疾病対策部会が開かれまして、いわゆる難病対策についての活発な議論をしていただきました。
 その部会から、この委員会、難病対策委員会に対しまして、専門的な観点からの検討の依頼がございましたので、これについて事務局から御報告をしていただこうと思います。
 どうぞ。
○荒木疾病対策課長補佐 それでは、資料1に沿ってということで御説明させていただきます。「平成23年度第1回厚生科学審議会疾病対策部会(平成23年9月26日開催)における議論概要及び難病対策委員会への検討指示事項」ということでございます。平成23年度第1回厚生科学審議会疾病対策部会においては、難病対策について次のような議論があったということでございます。
 1点目は、難病医療費助成制度については、毎年経費が増加しており、都道府県の超過負担の状態が問題となっていることから、制度の安定化を図る観点から見直しを検討するべきではないか。
 対象疾患の範囲については、必ずしも希少性の高い疾患だけが選定されているわけではなく、対象疾患の入れ替えもない。難病対策の4要件に照らし、再度精査する必要があるのではないか。
 現行の医療費助成制度は、福祉的な側面から見れば継続すべきなのかもしれないが、少なくとも研究面においては新規のケースは対象範囲を厳格に審査すべきではないか。
 難病医療費助成の制度については、福祉の側面と研究の側面があるが、その性格について再検討する必要があるのではないか。
 難病についての地域での医療・福祉・介護の支援体制について検討する必要があるのではないか。
 研究事業については、研究の成果を評価すべきではないか。
 障害者制度福祉法における難病の定義について、障がい者制度改革推進会議での議論も踏まえ、検討する必要があるのではないかというのが主な議論の項目になっております。
 裏のページでございますが、上記の議論を踏まえて、疾病対策部会の方から本委員会に対して、次の点を中心として具体的・専門的検討を行うようにということのお願いがございました。
 ?特定疾患治療研究事業、いわゆる医療費助成制度については、その福祉的側面について、経費の膨張・都道府県の超過負担の問題があり、更に対象疾患選定への不公平感もあることから、制度の安定性及び公平性について考えていく必要があるのではないか。また、研究事業としても十分に機能するよう、改善が必要なのではないかということでございます。
 ?原因究明、治療法開発を行っている難治性疾患克服研究事業等についても、5,000〜7,000疾患あるとも言われている希少疾患の中でごく一部しか研究していないこともあり、患者間に不公平感がある。今後どのような形で研究を進めていくか検討する必要があるのではないかという2つの課題を中心にということで課題が投げかけられております。
 説明は以上でございます。
○金澤委員長 ありがとうございました。先回のこの委員会でもほぼ類似の御意見があったかと理解しておりますけれども、ここで改めて上部委員会の方からこのようなお願いというか指示というか要請がございましたので、ここで改めて皆さん方からの御意見、御質問を少しいただいて次へ進めたいと思いますが、いかがでしょうか。
 伊藤委員、どうぞ。
○伊藤委員 この検討の課題については十分理解できるものだと思うんですが、とりわけ公平性ということについては、本当にそういうことを十分に考える必要があると思うんですけれども、ただ、この観点について制度の安定性ということが強調されているのは理解できないというか、私どもの患者団体としては、むしろ今の制度をそのまま安定的に継続するというよりも、もっと抜本的に難病対策を進めていく、難病の研究を進めていくにはどうしたらいいかという議論でいくのであれば、患者会もいろいろと研究者の方々や行政と一緒に考えていくことはできると思うんですけれども、この制度の安定性というのは強調されすぎではないかという気がいたします。
○金澤委員長 誤解ではないかな。どうぞ。
○外山健康局長 難病対策全体は更に拡大しているわけですけれども、ここで言う制度の安定性というのは、とりわけ特定疾患、治療研究事業の事業そのものが今までずっと地方の超過負担も大きくて、地方が放棄すれば制度そのものが破綻しかねないということにならないように、ちっと難病対策をやろうということでございます。
○伊藤委員 難病対策を継続する上でということですね。
○金澤委員長 難病対策、ここでは制度と表現しただけだと理解しているんです。
○伊藤委員 なるほど。
○金澤委員長 こういうものはサステナブルでないとね。そういう意味だと私も理解したんですが、どうですか。
 ほかにどうですか。福永委員、どうぞ。
○福永委員 結局、財源の問題に帰するかと思うんですけれども、ただ、全体として見れば、日本の医療費の中で考えると、例えば高齢者医療とか等々と比較すると、難病の負担というのはそれほど大きいものではないかという見方もできますし、ここにも書いてありますように、都道府県の負担というのは非常に大きくなると、財政的に厳しい県においては、いろんな問題でいろんなところにしわ寄せが逆に今度は行政以外のところに負担が来るということにもなっていますので、やはり財源的な部分は慎重に考えていかなければならないと思います。
 もう一つは、やはり臨床の現場でやっていると、みんな自分の病気がいろんな形で認定されてほしい、いろんな気持ちがあるわけですし、例えば病気の経過あるいは病状からして、何となく診療しながらこれで比較という意味で公平性という意味で矛盾を感じることもありますので、何らか今後必要になっていくのではないかなと思っています。
○金澤委員長 ありがとうございました。ほかにどうですか。
 本間委員、どうぞ。
○本間委員 この問題については、患者側としても、患者側もいろいろな立場があるのでなかなか一律的なことは申し上げられないんですが、ここに問題提起されている難病対策の4要件の問題とか、こういったものはある程度見直しすることには賛成です。例えばこれまでのような一律の助成という時代ではないということは私ども十分認識しておりまして、現行制度でいけば、所得制限を厳しくする、あるいは疾患レベル、この基準を1年ごとに見直すとか、全員が同じ病気だからといっても医療補助を受けるという時代ではないということは十分承知しておりますので、技術的にどうするか、これをこれから検討していきたいなと。患者会の意見もまとめられればとは考えております。
 以上です。
○金澤委員長 どうもありがとうございました。もう早速検討しなければいけないという意欲を示していただいたわけですが、そろそろ検討の一歩を踏み出したいと思いますが、よろしいですか。
 それでは、今、検討の一歩と言いましたが、その前提にいろいろなことがあろうかと思いますが、その1つに、前回のこの委員会で伊藤委員から難病患者さんの実態についてアンケート調査をやったので、その報告をしたいというお話をちょうだいしました。大事で貴重な結果の御報告ではないかと思いますし、また、今後の議論の上で非常に大事なものだと理解しますので、簡潔にお願いします。数分から10分以内でよろしく。
○伊藤委員 前回5分でと言われたので、10分いただきましたので少し。
○金澤委員長 適切にどうぞ。
○伊藤委員 お手元に資料2がお配りされていると思いますが、この報告について中身が膨大ですので、簡単に注目していただきたいページだけを申し上げたいと思います。
 1つは6ページの表にありますように、私どもの患者団体で行った調査だけでも67疾患の患者さんから回答をいただいているわけですから、今の特定疾患に指定されている患者さんだけを対象とした調査ではないということを申し上げておきたいと思います。ただ、希少疾患については回答件数が1件というのがありますので、これは検討しようのないところもありますが、まず疾患数について御注目をいただきたいと思います。
 8ページ、この難病対策の基礎となる疾患に注目されているわけですが、皆さんが悩んでおられるのはどういうことかというと、合併症があるとか2次障害があるとか、副作用による問題も抱えておりまして、必ずしも研究対象の疾患そのものだけの問題を抱えているわけではない。当然、先生方御存じのことだと思います。
 あとずっと飛びまして、20〜21ページ、ここでは現在利用している公費負担制度はどのようなものを利用しているかということについて聞きましたが、さまざまな制度があって、さまざまにふくそうしているけれども、何も使っていないという方、あるいは今後も利用の予定がないとかというのはありますので、特定疾患の事業だけ、これによる医療費助成だけ着目するのではなくて、他の制度とどう関わるのかということも今後検討の課題にしていただければと思います。
 41ページ、中身を是非読んでいただきたいんですが、就労問題について調査しております。この中でも患者さんがどういう就労状況にあるのかということを聞いていきます。これは過去と違いまして、主に就労しているというのが22.1%とかなり高くなっておりまして、今後病気を持ちながらも就労していくことができる社会というのが1つターゲットになるのではないかということで読んでいただければと思います。その後、勤務先でどういう配慮を受けているかとか、どういうことが問題であったかということも聞いておりますので、それも見ていただければと思います。
 次に50ページ、ここで本人の世帯の年収について聞いております。ここは医療費助成などもいろいろ問題になるかと思いますけれども、300万円以下というか、本人ですと200万以下。300万円以下でとにかく圧倒的に70%を超える方々が本人収入においては300万円以下。100万円未満あるいは0円というのがかなりの数になってくる。
 世帯の年収でもこれが400万円未満というのが多くなっております。このように患者さんあるいは患者を抱えた世帯の年収というのは低くなっているわけですけれども、これは先般発表されました保健科学院の調査は、首都圏を中心とした調査になっておりまして、世帯年収も本人年収もはっきりと100万円ずつ差が出てきているということがあります。しかし、首都圏は生活費が高いから100万円多くてもいいという話ではなくて、地方は地方なりにお金がかかるわけですから、この所得が非常に低い中で闘病しているという現実もまた無視することができない。これを難病対策でやるのかほかでやるのかということもあると思いますが、念頭に入れていただければありがたいと思います。
 年間の医療費や交通費あるいはサプリメントなどでどういうこと、あるいは代替医療でどういう負担をしているかということを聞いております。
 53ページ、病気になったことでどのように収入とか経済面で変化があったかということを聞いておりまして、大きく分けて、収入が減ったということと、次いで利用料や通院交通費が増えたというようなことが出ておりますので、そもそももともと低くなっている収入の中で更に利用料やさまざまなものが増えるということがこの中で明らかになっていると思います。特に通院交通費については54ページにもありますように、医療費に次いで高くなっておりまして、大きな問題かと思います。
 54ページ、そのような収入が減少し支出が多くなっていく中で、どのように生活費の節約をしているかということを聞きまして、一番多いのは衣服や家電製品、教育娯楽費を節約している。その次に水道や食費など、生活費を節約している。外出回数を減らすなど交通費を節約している。中には14.2%になっておりますが、通院回数を減らしたり薬代を節約しているというのがここで数字になって出ております。そういうことも念頭に入れて、今後、難病対策がどうあるべきかということの議論の参考にしていただければと思いまして、報告させていただきました。
 以上です。
○金澤委員長 どうもありがとうございました。一つひとつ御議論いただくということでよろしいでしょうか。御質問ございませんか。
 ごめんなさい、最初に伺うべきだったんですが、各患者さんの団体にお願いしてのアンケートですか。
○伊藤委員 患者団体を通してアンケートいたしました。患者団体に入っていない方々はこの中に入っていません。
○金澤委員長 潰瘍性大腸炎の方々などは28例と少ない。パーキンソンも少し少ないな。
○伊藤委員 これは実は非常に少ない予算と人数が少なかったために数を限定させてもらった。
○金澤委員長 わかりました。何かありますか。
 どうぞ。
○本間委員 これはいつやったんですか。
○伊藤委員 去年の12月に発送した調査です。実は10月に予算がついて12月に実施して3月には報告書というタイトなスケジュールだったので十分できなかったというところはあると思います。
○金澤委員長 回収率はどのぐらいだったんですか。
○伊藤委員 回収率は4ページで46%です。総回答数1,380人。配ったのは3,000しか配っていないので、もう少し10倍ぐらいやりたかったと思っているんですが。
○金澤委員長 そうですね。でも、参考にはなるんですね。
 葛原先生、どうぞ。
○葛原委員 今、拝聴して、勿論、これは患者の団体を対象とした日常生活と福祉ニーズの調査ということなんでしょうけれども、伊藤さんがおっしゃったのをお聞きすると、別にこれは難病でなくても、脳卒中に40代、50代に罹患したとか、若年性の認知症あるいは交通外傷の脳症の患者さんのニーズとそんなに変わらないような気がします。私の質問は、例えば比較があればの話ですが、先ほど私が言ったような難病指定でない病気と比べて難病独自の何か問題があるかどうかというのが1つです。
 もう一つは、難病というのは研究事業という形でやられているので、それについての患者さんの自覚がどのくらいあるのか。私ども医療の面で見ていると、福祉のことだけしか考えていなくて研究への協力というのは非常に薄い患者さんもいらっしゃるような気がするんですが、その2つについてもし調べていらっしゃったらお聞きしたいです。
○伊藤委員 これは実は新しい障害者福祉制度をつくるための参考ということで、福祉ニーズを調べてほしいという疾病対策課の方ではなくて障害福祉部の方の調査なので、そこのところまでは踏み込めなかったというのが実態だと思います。
 ただ、私どもはいずれ難病対策を変えていく上では大きな調査が必要であろうと思っておりまして、その予備調査としての位置づけという形で取り組ませていただいた。是非葛原先生おっしゃるような観点も含めた実態調査を難病対策を検討する中では実施していただきたいというお願いがこの中に込められているということです。
○金澤委員長 ありがとうございました。よろしいですか。
 実は患者さんの実態につきましては、類似の調査がございまして、難治性疾患克服研究事業の中の指定研究班の中で、保健医療科学院がおやりになりました調査です。難治性疾患患者の生活実態に関する調査報告でございますが、これについて事務局の方から。これはたしか去年のこの委員会でどのような項目について調査をすべきかということを議論していただいたと思います。それを思い出していただきながら聞きましょう。
 どうぞ。
○荒木疾病対策課長補佐 資料3に基づきまして御報告させていただきます。
 先ほど伊藤委員の方からも御案内がありましたけれども、こちらは首都圏が中心だというお話でございます。11ページに合計5,000部送らせていただいておりまして、特定疾患、希少疾患、それ以外の長期慢性疾患ということで、これもJPAを始め各患者団体の皆さんの御協力を得てアンケート調査をさせていただいたものでございます。
 それでは、戻っていただきまして、3ページ目から少し簡単に概略です。まず回収率で一番左上に書いておりますが、5,000部送りまして2,203件ということで回収率は44%という形になっております。研究結果の中で少しピックアップさせていただきますと、3ページの一番下に「I-3.患者生計中心者該当」がどの程度いらっしゃるかということで4ページに移りますが、難病患者本人が生計中心者である割合というのが全体で約40%であったということであります。
 「I-4.患者本人の収入有無」ということで、患者さん御本人の収入がある割合は全体で57%だったというデータも出ております。
 その下にまいりまして「?-1.発症してからの経過年数」。やはり長くかかってらっしゃる方は多くて、特定疾患では14年、その他の希少性疾患では25年というような若干の差異は認められますが、10年以上の長期にわたる闘病生活ということになっております。
 5ページ目、一番右の下の方でございます。これも世帯収入のお話、先ほどとの比較ももしかしたら可能かもしれませんが、世帯全体の収入の状況というのが疾患ごとあるいは全体ということで出ております。上位5%を除いたケースの表を見ていただきますと、特定疾患では458万ぐらい、全体でも450万程度が世帯収入。これは難病患者さん御本人及び所属される世帯の全体の収入としてはそのぐらいであるという状況でした。
 7ページ「D.考察」の部分に移らせていただきます。実際はもう少しデータの数を増やすとか分析が可能であればよかったんですけれども、一般世帯との比較可能性の確保ということで、今後調査項目を設定することに際しては、厳密な比較可能性確保の点から望ましいものが必要であろうということで、今後の課題という形で書かせていただいておりますので、一般世帯と比べてどうだという考察まではなされていないというのが現状でございます。
 それ以外に最後の9ページ「E.結論」でございます。今、申し上げましたように一般世帯との比較可能性の確保あるいは調査法に由来するバイアスの発生の配慮、偏りなく調査対象を選定する。これは患者団体の皆様に御協力を願ったわけなので、患者団体に所属されていない難病の患者さんあるいは希少性疾患の患者さんというのはなかなか拾いあげられていないということだと思われます。それ以外にもADLや身体機能分類などの情報を取得する必要性等々、今後の課題というのが結論としてされております。
 しかしながら、そのデータとして先ほど申し上げましたような就労の状況あるいは本人の世帯生計中心者という意味合いでは貴重なデータが得られたのかなと思っております。
 以上でございます。
○金澤委員長 ありがとうございました。さて、いかがでしょうか。回収率はほとんど同じぐらいで調査項目は少し違うんですけれども、どうでしょうか。
 これは個人のというよりも、団体の回答ということですか。個人の回答であるわけですか。
○荒木疾病対策課長補佐 個人の回答でございました。
○金澤委員長 わかりました。いかがでしょうか。どうぞ。
 これはあらかじめ皆さん方にお配りしていたのではないということは、今ごらんいただいているわけですね。
 葛原先生、どうぞ。
○葛原委員 まだよく目を通していないんですが、読んでらっしゃる方から説明を受けた方が早いと思うのでお尋ねします。これはいわゆる特定疾患以外の希少疾患と、糖尿病のような割合ありふれた病気まで入っているんですが、その間でかなり違いがありましたか。先ほど私が伊藤さんとお聞きしたのと同じような形で、こういう研究対象になっているような稀な病気ともう少しコモンディジーズというものとの間で大きな差はございましたか。
○金澤委員長 どうぞ。
○荒木疾病対策課長補佐 1つは4ページ目の左上でございますが、コモンディジーズとの比較というわけではないんですけれども、希少性疾患ですと本人が生計中心者となる割合は非常に少ないというのが多分n数は若干少ないですけれども、顕著に表れているのかなというデータがございます。
 あと世帯の収入、5ページ目の右下の方になります。こちらも上位5%を除いたケースですと、これも少しn数の方であるかもしれませんが、糖尿病腎疾患の患者さんが400万ぐらい、希少性疾患の方で550万ぐらい、全体として特定疾患を含めると450万ぐらいということで若干数値としては有意差があるかどうかはわからないんですけれども、データとしては出ております。その辺りが顕著なものと思われます。
○葛原委員 糖尿病の方が額は少ないんですか。
○金澤委員長 難しいですね。
 益子さん、どうぞ。
○益子委員 この平均値なんですけれども、上位5%を除いたとしても、結構高額者がいると平均値は引きずられてしまうではないですか。上位5%をカットしたとしてもどうなんでしょうかということもあるのではないかと思うので、最大というか数が一番多いところはどの辺りなのかというはわかりますか。
○荒木疾病対策課長補佐 手元にデータがございません。申し訳ございません。
○益子委員 もしかすると伊藤委員と同じで、本当は下の方に偏りがあるのかもしれないかなと思ったからです。
○金澤委員長 これはじっくり解説しないとなかなか読み切れないですけれども、さっと見たときに、現在離職者の方々の収入を伴う仕事をしたいと思うか、したいと思っていないか随分差があるので驚いているんですけれども、コモンディジーズの方々は余り就職したがらないのだけれども、希少疾患の方は随分意欲的に就職したいと思ってらっしゃるとはっきり差があるんだが、これは人数その他を含めて本当に差があるのかどうかも含めて、どういうふうに解釈したらいいのか。今後はもう少し解析の結果を教えていただきましょう。有意かどうかも含めてね。
 伊藤さん、どうぞ。
○伊藤委員 それは今までも言われていることですけれども、例えば糖尿病とか腎疾患では比較的高齢者層が多い。ですから、就労に関する問題が長期的にクリアーされていたりする方が多い。希少疾患の場合は、小さなお子さんが多くて、本人の世帯でいけばうんと少ないわけです。だけれども、収入が多いというは親の収入で見ているということもありますので、例えば収入200万の3人の中に1,000万の人が1人いると、益子先生もおっしゃったようにぐんと平均で見ると所得が上がっていくという矛盾がありますので、そこのところを考慮したものであればいいなとは思っております。
○金澤委員長 ありがとうございました。解析を進めていただきましょう。ほかに何か。
 それでは、後にフリーディスカッションの時間を十分とりたいと思いますので、難治性疾患対策についてという資料4を使った御説明に入りたいと思います。前回御指摘いただいた事項に関しまして、こういう難治性疾患対策についてというのを先回もお出ししたわけですけれども、それに皆さん方からの御意見を加えて、事務局で都道府県等に確認してもらったりして資料が追加されておりますので、これをもう一度説明してもらって、多分変更点について説明を受けるんだと思いますが、それに基づいてフリーのディスカッションをしたいと思います。よろしく。
○荒木疾病対策課長補佐 それでは、資料4と右肩に別紙1と振ってあります資料に基づきまして御説明申し上げます。
 1ページ、「特定疾患治療研究事業について」「海外の希少性疾患対策について」「難病相談・支援センターの現状について」ということで、大きく3つに分けて御説明申し上げたいと思います。
 それでは、まず、特定疾患治療研究事業についてでございます。前回あるいは部会での御議論もあった中で、対象疾患の選定についてということでの現状でございます。対象疾患が56疾患に限定されている。56疾患の中には、当初希少であったものの現在は患者数が多くなっているなど4要件、希少性、原因不明、効果的な治療法が未確立、生活面への長期にわたる支障、こういうものに当てはまらないものがあるということで、別紙1、2、3の辺りが参考でございます。
 別紙1につきましては、前回も出させていただいておりますが、平成21年末の受給者の数ということで、多いものから少ないものまであるというものでございますし、別紙2につきましては、対象疾患別の新規受給者数。これも前回同じものを出させていただいておりますが、1年間で新規に受給者証が交付される方は疾患によっては1万人を超えているものもあるということでございます。
 別紙3、字が小さくて見づらいかもしれません。これは当初は希少であったもののというところで、昭和47年から本事業が開始されまして、それぞれのポイントにおいてどういうような人数経緯がなされているのかというようなものでございます。例えば昭和49年度の件数ということで、ベーチェットが2,767人、SLEが4,810人ということで非常に少ない数であった。
 少し飛びますが平成9年ということで主な動向に書いてありますが、健康保険法の改正で1割から2割負担になり、10年5月から特定疾患の一部自己負担の導入がなされたんですが、その平成9年の段階において各疾患の患者数、例えばSLEですと4万4,000人、潰瘍性大腸炎ですと5万1,477人というような形、パーキンソンで4万5,799人というふうに、この当時はそういう数字であったということでございます。
 更に平成14年度のデータでございますが、主な動向の右に書いてありますが15年4月に健康保険法の改正で患者本人負担が2割から3割になった。そして15年10月に一律定額の患者負担というのを所得に応じた形で今の現行のA‐G区分を導入したという改正が15年10月に出されましたので、その前年度の14年度のデータでございますが、見ていただくとわかりますように数の増えている疾患もあるということになっております。
 18年度、これは潰瘍性大腸炎、パーキンソン病についての新規の認定をどうするかという議論がなされた場合のデータというのも18年度の部分として出ております。そして今年とのデータが一番右端になっているということになっています。こういうことで疾患が追加あるいはそれぞれ各議論がなされた際の疾患別の受給者数というのを横目で記載させていただいたのが別紙3という形になります。
 一方、130疾患の中にも4要件に当てはまるような疾患が含まれるということで、130疾患、臨床調査研究分野の130疾患の中で毎年特定疾患研究事業の対象疾患以外の疾患の患者数は大まかに研究班から出していただいた資料が別紙4に当たります。こちらも疾患毎にそれぞれでございまして、10人とか50人、8人というような疾患もあれば、数え方によっては159万人とか195万人というような形で非常に多い疾患、それぞれありますねということで、単純に計算しますと685万人ぐらい130疾患のうち56疾患の特定疾患の患者さんを除いていらっしゃるというようなデータもあります。
 そういう中に4要件に当てはまるようなものもあるのではないかということでございます。更に214疾患と申しまして平成21年度から難治性疾患克服研究事業が拡大しました際に設けられました研究奨励分野の中で、これは平成22年度の対象疾患の数ですが214疾患ございます。これは別表でお配りした1枚のものを見ていただくと、こちらの中においても21年度より研究を開始しておりまして、まだまだ23年度末の成果とりまとめを待つ必要があるんですが、この中にも疾患概念あるいは基準が未確定のものが多い一方、しっかり基準もできているようなものあれば、一部4要件に当てはまるものもあり得るということで、これは疾患名をつらつらと214書き連ねているものでございますが、こういう研究をさせていただいているというものでございます。
 一番下のポツですが、4要件のうち希少性については定量的な目安というのが例えば5万人以下というものがございます。それ以外の原因不明、治療法未確立あるいは長期にわたる生活の支障については国際的にも定性的な基準にとどまるということで、これが別紙6で横紙に日・米・欧における定義と規定でございます。日本では呼称としまして難病、米国ではRare Disease、希少疾患、欧州でもRare Diseaseという形で扱われております。
 日本の定義は先ほどの4要件といいまして、希少性、原因不明、治療法未確立と長期療養ということで、希少性の部分については患者数がおおむね5万人になる。
 米国につきましては、希少性というのが定義になっておりまして、患者数が20万人未満、有効な治療方法が未確立。
 欧州におきましては、希少性ということで患者数が1万人当たり5人以下、有効な治療方法が未確立、生活に重大な困難を及ぼす非常に重症な状態というような定義がなされております。
 それぞれの関連法規でございますが、日本におきましては難病対策要綱という要綱で実施させていただいております。それ以外にもオーファンドラッグという意味合いでは薬事法等の改正の中でオーファンドラッグの制度が定められております。
 米国におきましては希少疾患対策をRare Disease Actというのが2002年につくられておりますし、その前にOrphan Drug Actが1983年にある。
 欧州につきましては、欧州連合理事会勧告というのが2009年になされておりますし、欧州希少医薬品規制というものが1999年に出されているということでございます。これは昨年の難病対策委員会で出た資料をそのままほぼ使わせていただいております。
 注1のところでございますが、希少性を欧州定義に則った場合ということで、欧州定義が1万人に5人以下でございます。その場合に、例えば米国であれば1万人当たり7人未満になるし、日本であれば4人未満というような形になるというのを参考までに書かせていただいております。
 対象疾患の選定についての現状と追加資料の説明は以上でございます。
○金澤委員長 ありがとうございました。全体を説明してしまったらどうですか。
○荒木疾病対策課長補佐 わかりました。引き続き説明させていただきます。資料4の4ページ、特定疾患治療研究事業、対象者の認定についてということです。
 まず現状の確認でございますが、必ずしも専門医が診断するとは限らないため、診断・認定の精度にばらつきがある可能性もあるということ。
 2ポツ目でございますが、認定対象がある重症度以上に限定されている疾患では、重症と判定しやすくなる傾向はなかなか否定できないのではないかということで、参考が別紙7ということでございます。
 これは認定基準の中に疾患の重症度あるいは症状の程度あるいはポイントを加算するようなものがございまして、そういう疾患として別紙7に書いております。例えば劇症肝炎、パーキンソン、後縦靱帯骨化症、あるいは重症急性膵炎、網膜色素変性症、こういうものが疾患の診断名が付いたとしても、それにプラスαで重症度、副作用、症状の程度というのが認定基準の中で指定されているものでございます。
 次が前回御指摘もございました、都道府県間で人口比の受給率の差があるということでございます。これは先ほどの診断のお話も含めて、相対としてそうなる可能性もあるということでございますが、別紙8でございます。全国では大体10万人当たり5.4人という受給者数でございますが、少ないところでございますと山梨県が10万人当たり3.88、多いところでございますと長崎県が7.23という2つを比べると、2倍とまではいきませんけれども、ある程度の受給者数の格差がある、データとしての差があるということでございます。
 更に軽快者に対して交布されます特定疾患登録者証という制度がございます。これは1年に1回の更新の際に、対象疾患に特有の治療をしていないという場合につきましては、登録者証ということで交付いたしまして、再度悪化した、増悪場合には申請をしていただいて、審査が通ればまた受給者証という形になるんですけれども、これが年間5,000件強あるということで、別紙9でございます。
 これも都道府県別の数を書かせていただいております。21年度のデータでございますが、全体としても人口比は当然ありますが、都道府県としても差が少しあるのかなというデータでございます。更に都道府県の審査委員会の委員は必ずしも専門医とは限らず、件数が多いところもございまして、形式的な審査とならざるを得ない状況もあるのではないのかというのが対象者の認定に関わる現状でございます。
 次に、5ページ目、特定疾患治療研究事業、研究の側面についてどういう状況なのかという御説明でございます。
 1つは、収集されているデータは、記述疫学研究等には一定程度活用されるものの、治療研究としては必ずしも活用されていないということで、臨床調査個人票のデータの打ち込みを都道府県等にしていただきますが、医療費補助の台帳としては詳細過ぎるし、研究用データベースとしては精度が低く、かつ必要な情報が含まれていない可能性もあるということでございます。
 行政情報として、臨床調査個人表に必要なデータを検討する必要があるのではないか。
 これはいろいろ言われる問題でございますが、対象者の個別番号がないため、県の間を移動するとか、そういうことにおける重複もあり得るということでございます。
 更にデータが研究班に所属していらっしゃる方しか使えず独占状態となっていることもあるのではないのか。
 国際的な各疾患の診断基準が変更となったときもタイムリーな変更というのがなかなか日本全国に影響を及ぼしますので、そういう変更が難しい部分もあるのではないか。
 多数ある希少な難治性疾患について幅広く研究対象とするということを特定疾患治療研究事業の側面ですることは困難なのではないかということでございます。
 これに際しまして臨床調査個人票はどういうものなのかということで、別表で番号の1〜4番だけを抜粋して、ベーチェット病の新規、更新、多発性硬化症の新規、更新、重症筋無力症の新規、更新、SLEの新規、更新ということで、これだけの臨床調査個人票を1年に1回、新規申請は1回なんですけれども、更新の場合には更新用のものを1年に1回診断医というか、かかりつけの先生に書いていただくということで、こういうデータの登録をしていくということですが、このデータは一定程度活用されているという状況でございます。
 先に進めさせていただきまして、6ページ、?でございます。この特定疾患治療研究事業の運用及び都道府県の役割についてということで、そちらの現状でございます。まず都道府県の役割という観点でございますので、都道府県間の人口比の受給率に差があるということで、これは先ほどの資料、別紙8に戻りますが、若干差があるということでございます。
 更に軽快者に対して交付される特定疾患登録者証の交付数についても、都道府県ごとの格差が見られるということでございます。
 都道府県間で臨床調査個人票のデータ入力、先ほどの別紙で示しました臨床調査個人票のデータを入力していただくことが今回こちらの特定疾患治療研究事業の要件になっておりますが、こちらのデータ入力率にばらつきがあるということで、別紙10でございます。
 別紙10を御説明申し上げますと、まずデータ入力率と都道府県数というのがございます。データ入力率が100%以上というのは27都道府県ございます。逆に5%以下あるいは10%台あるいは20〜30%というのが少数ございます。
 なぜ100%以上になっているかといいますと、算出法が下に書いてありますように、平成21年度末の都道府県ごとの受給者証の所持者数を厚労省への送信済み件数で割ったものを分子にしたものでございまして、送信済みの件数の中には二重登録というか、同じ方を間違えたので打とうということで、二重登録した場合にはなかなかデータが同一人物とタグが付けられないもので、それが重複されているということで100%を超えているところも出ているということでございます。
 患者登録のための入力作業あるいは申請書類が十分整っていないということでの書類の補正、そして審査会を毎月1回開催するのかどうか、その審査会の開催等の手間ということで都道府県の負担が非常に大きいという現状もございます。
 更に、医療費助成というものにつきましては、要綱に基づきまして、認定された対象疾患及び当該疾患に付随して発現する傷病に対する医療に限られるというようなことが原則でございますが、その他の医療費全体を助成に含めている事例というのも毎年厚生労働省の方から監査が都道府県に入るんですが、その場合そういうような事例というのも多々見られるということであります。
 あとは障害者自立支援医療など、他の法令の規定により、国または地方公共団体の負担による医療に関する給付が行われるものを除くということを特定疾患治療研究事業は他法優先ということでしておりますが、実際は障害者手帳を所持されている方があっても、特定疾患治療研究事業の枠組みを用いている可能性があるというような現状にございます。
 以上が特定疾患治療研究事業について、前回御指摘いただいた事項についての少し回答も含めた補足の資料でございます。
○金澤委員長 これは一旦事務局からの説明を済ませてしまいたいと思うんです。次の海外の希少性疾患対策についてというのは、先ほどの別紙6以上に出るものがもしあれば追加で言ってもらって、むしろその次の難病相談・支援センターの現状についての方に重点を置いて説明してください。
○荒木疾病対策課長補佐 それでは、海外の希少性疾患対策について少しはしょってということで、8ページ目でございますが、米国における希少疾患対策の概要というのが書いております。これは先ほど申し述べました患者の定義あるいは特色としての法律のお話ということとともに、新しく2003年から希少疾患臨床研究ネットワークというものが開設されております。治療を目的とする臨床研究の推進ということがなされているところでございます。
 下の方に矢印のようなものが書いておりますが、フェーズ1として2003年から2009年のデータセンターの構築をし、現在、フェーズ2に入っておりますが、各コンソーシアムを用いて患者グループをパートナーとしてさまざまな協働と臨床研究を実施している状況でございます。
 次が9ページ目、EUにおける希少性疾患対策、定義と先ほどの法律的なものははしょりまして、括弧の下に書いておりますが、読みづらいですけれども、フランスでは公衆衛生施策に関する法律における重点領域の1つにされているというような。
 更にはEURORDISと呼ばれるような患者団体、NGOとの連携も図られているというような国際的な動きがあるということでございます。
 10ページ目、この米国とEUなんですけれども、国際共同研究をしようという動きがございます。国際共同研究イニシアティブの合意というのが大きく取り上げられましたが、2010年、今年の4月にイニシアティブ合意をされまして、米国ではNIHの下部組織であります希少疾患研究対策室、欧州では欧州の連合理事会、こちらが協働で難病対策について一緒にやっていきましょうというような国際的な動きがあるということでございます。
 国際については以上でございます。
 次が難病相談・支援センターの現状についてということで、これは前回御指摘をいただきまして、現状どうなっているかということで12ページ目でございます。これは各県にお伺いいたしまして、回収をすべてはできませんでしたが、47都道府県中41程度回収できております。暫定版ということで御容赦願いたいと思います。
 平成22年度の現状でございます。利用時間について、おおむね大体平日9〜4時が多い。土曜日の対応をされているところは、毎週ではなくて隔週の場合もありますが3割ぐらいが土曜日の対応をいただいておりますし、一応祝日あるいは夜間の対応というのも5%程度の相談支援センターの方で対応されているということでございます。
 まず収入と支出でございます。難病相談・支援センターとしての収入、これは県、国の補助金も含めますが、収入としましては、平均で大体700万、支出もそれに見合う700万が平均値という形になっております。
 (3)職員構成でございますが、こちらも処遇・待遇はどうなっているかという観点もございます。難病相談支援員あるいは日常生活等相談員、事務職員ということで常勤、非常勤に分けておりますが、常勤の職員でございますが、難病相談支援員でございますと平均で大体給与が250万程度、非常勤の方ですとその半分強ぐらいで140万〜150万ぐらいになっているというような傾向が見て取れます。
 職員数の数でございますが、ちょうど切りのいい数字になっておりまして、常勤が100人、非常勤が70人ということで、平均年齢を出しますと常勤の方が50歳、非常勤の方で53歳ということになっております。
 更に研修の参加が実際できているかということで、170名の方を対象にどういう研修に参加したことがあるのかということについて確認いたしたところ、国主催の研修会あるいは難病研究班の会議、全国難病センター研究大会というようなもの、あるいはその他の研修会といたしまして、各保健所の主催の難病医療相談講演会や地区の医師会が主催するような神経難病地域ケアシンポジウム、そういうところに参加されているという方がいらっしゃいます。中には研修実績がゼロというような県も少数ですが見られております。
 13ページでございます。これは自由記載をいただきました。難病対策を進めていく上で医療機関、患者団体及び行政等と連携していく際に、難病相談・支援センターでの工夫の方法ということで、右欄に同様なものを回答数として積み上げておりますが、例えば患者が利用している医療機関の医療相談室と連携する、患者団体が実施する医療講演会等の開催に協力するというようなものが多く見られております。
 更にその他でございますが、特定疾患治療研究事業の周知、どの程度どういう形で図られているかということでございますが、ホームページあるいはニユーズレターによる概要の掲載、周知、リーフレットを作成している、県内契約医療機関へのポスター配付をしているというような形での周知を図られているということでございます。
 難病患者等居宅生活支援事業、これは福祉の事業でございますが、こちらの周知状況についてですが、ホームページに掲載して周知しているということ以外にも、市町村の難病担当者を呼んで周知を依頼している等、各努力はされているという状況でございます。
 手短に以上でございます。
○金澤委員長 どうもありがとうございました。これは要するに先回の皆さん方からの御要望に応える形で今あるデータとしてお出ししているわけでありまして、何かこれに関連して、全体を通してというのは後で総合討論ということで御意見を伺いますので、この資料4について何か御質問、御意見はございますか。
 小池委員、どうぞ。
○小池委員 海外ということでヨーロッパとアメリカの難病、希少疾患の資料をいただいたんですが、我が国の難病対策で最大の問題というのは公費負担医療の部分なんです。こういう治療費というか医療費に対して何らかの助成とかをやっている国、アメリカとか欧州はそういうことに対して何か対策をとっているというものがあるのかどうかというのを教えていただきたいんです。
○金澤委員長 どうぞ。
○荒木疾病対策課長補佐 済みません。今回は資料を出せなかったんですけれども、これは昨年の対策委員会の方で国際的な状況を科学院の林院長からも御説明いただきました。その中で、例えば欧州においては難病という概念ではなくて、長期にわたり高額費用がかかる疾患を対象に医療費の支援をしているというようなものがございまして、特に欧州の中でも各保険制度が異なります。イギリスではすべて基本的なNHSで無料という話もございますし、例えばフランスにおいては日本と若干似た制度として、特定重症慢性疾患を指定しているというようなこと、フランスが一番日本に似ているものがあるというようなことは伺っております。あとは別に難病という疾患を指定せずに長期慢性の疾患というのは、例えば年間上限が決まっているとか、そういうものになっているようです。口頭で申し訳ありません。
○金澤委員長 よろしいでしょうか。
 山本委員、どうぞ。
○山本委員 特に研究の側面ということでデータベースというのは非常に重要になってくると思うんですが、今まで個人票というのを見ていただいてわかるとおり、これが何十年ときちっと一定の役割を果たしてきたのは間違いないんですけれども、残念ながらこれからの研究にこの個人票は耐えられないだろうと思うのは、書いている本人たちもわかっている問題で、それは患者さんが認定をされるか、されないかということに関わってくる書類に関しては、やはりここでも書いてあるとおり、重症と判定しやすくなるというのは当然で、医学的なデータがどうしても甘くなる、患者さんにとって有利なようになるというのは受け持ちの自然の心理であって、そこは否定できないわけです。
 今までは概数をつかむとかという意味で非常に役立ったんですが、これを基にこれから、難病を克服するデータとして使うには余りにも貧弱すぎるということで、患者さんを認定する、毎年公費を負担するということのデータと、患者さんの本当に今のリアルタイムの臨床情報というのをうまく分けて、リンクしない状態でなおかつ患者さんにとってメリットのある方向でデータを蓄積していかないと、恐らく医療従事者も含めて、患者さんも含めて労力だけ多くて有益なデータには今後ならないと思います。
 患者さんはこの個人票1枚をいただくだけにかなり苦労して来院されたりとかするわけです。そういうことも含めて、できたら抜本的な方向性の議論をしていただきたいと思います。
○金澤委員長 ありがとうございます。そこがポイントの1つですね。
 どうぞ。
○福永委員 今の意見に関してなんですけれども、これは去年もあったと思いますが、更新の時期がどうしても重なるものですから、恐らく事務局は煩雑にその方が便利というか効率的になるかもしれませんけれども、書く方の立場からすればその時期は非常に憂鬱なんです。非常に時間が限られる外来の中で書くというのは、更新の場合には前年度を踏襲するようなことが実は多いんです。だから、例えば誕生日ごとの月に変えるとか、もしそういうことだったら少し精度が上がるのではないかなとは思います。
 ついでに申し上げると、私は神経難病ということで特殊なのかもしれませんけれども、診断という面で、例えば患者さんを回診していると、5年、10年、20年経ってくると、ほとんど寝たきりの状態になったら、脳卒中で寝たきり、認知症で寝たきり、あるいは高齢だけで寝たきりになった人とパーキンソン病で寝たきりになった人というのは実際は判別がつかない人が多いんです。
 だから、今後恐らく高齢社会がどんどん進んでくると、もっと更新の条件とか難しくなってくるのではないかなと個人的には思うんです。
○金澤委員長 ありがとうございました。最初におっしゃった更新の時期の問題に関しては、最初から実は問題で、この間話をしていてやっと少しわかったんですけれども、前年度の収入をベースにして計算するということがどうしてもあるものだからそういうことになってしまうんだということを聞きまして、それはそうかもしれないけれども、それだったらそれなりの対応があるのではないかということを考えた次第で、不可能ではないと思うんです。その辺、課長はうんうんと言っていますけれども、是非努力をしてもらいたいなと思います。不可能ではないのではないかと思いますので。
 さて、この資料4についての御意見をと思っておりましたけれども、結局は総合討論の方に入っているように思いますので。
 どうぞ。
○葛原委員 1つ質問なんですが、この資料の10ページに、米国、EUを中心にした国際協同研究というのが書いてあります。多分、欧州連合の方で今年の春だと思うんですが日本に来られて、私は出ませんでしたが国立保健医療科学院、厚生省の方ぐらいでRare Diseaseをどうするかということについて意見交換をされたと思うんですが、それがどういうことになったかということについて、もしわかれば御報告していただければ。
○金澤委員長 では、金谷さん、どうぞ。
○金谷氏 保健医療科学院の金谷でございますが、当時、医師の方が来られまして、私どもとはどちらかというと先方から日本の、いわゆる希少疾患対策がどのような構造になっているのかというのをお聞きしたいと。なかなかそういうものを聞くチャンネルがなかったということで、私どもそちらの方の御説明をさせていただきまして、あとヨーロッパの方での取組みについて説明を受けたということで、細かく今後どうしていくかというのはまだ具体的には決まっておりませんで、定期的にミーティングを持った方がいいというところに落ち着いています。
○金澤委員長 課長からどうぞ。
○山本疾病対策課長 蛇足ながら付け加えますと、EUあるいは米国の方からは、まだアンダーグラウンドなんですけれども、こういう国際的な研究のネットワークに是非日本もきちっと入って協力できないかということでコンタクトパーソンとコンタクトしたいというようなメール等を非公式にいただいているので、今後の次のステップということが出てくるのかなと思います。
○金澤委員長 更に追加いたしますけれども、ちょうど私まだ学術会議の会長をやっていたものですから私のところに見えまして、じっくり話をしました。そのときに、今、山本課長が言われたようにコンタクトをこれからも続けていこうというのですが、その中身が実は患者登録のことなんです。これを何とかグローバルに統一したいと彼らは言うんです。これはなかなか難しい。日本の中でも難しいのでということで、残念ながらその場では即答できませんでした。そういう状況がございまして、これはなかなか難しい問題ではありました。
 どうぞ。
○葛原委員 今センターの武田先生などがやってらっしゃるような筋ジスのエクソン・スキッピングなどの治療というのも多分これの一環だと思うんです。外国を見ていると、日本と違って医療費が全く絡んでいないので、研究だけに特化しやすい。私どももこういうところでは偉そうなことを言っても、現場では患者さんの負担軽減のために、病気はできるだけ広く重く、もう治ったと思ってもずっと続けるというような形に現場ではなりかねないんです。それをやっていると絶対科学的にはきちっとはできないわけです。先ほどから山本先生あるいは福永先生もおっしゃっていますけれども、社会保障だとか福祉の面と診断とか治療とかというのをはっきり分けないと、絶対国際共同研究に乗れるような研究というのはできないです。それは医療費の構造が違うということがありますけれども、現状を続けている限りはいつまで経っても信用できる診断名とか重症度評価は絶対出てこない。患者登録するには、やはりそこら辺の意識改革を医療側とか患者側でやらない限りは、絶対ちゃんとした研究はできないと思います。
○金澤委員長 伊藤委員、どうぞ。
○伊藤委員 患者側もという話も出ましたので。私どもも同じようなことを考えております。特に研究という側面と医療費という面と福祉の面は、本来分かれてそれぞれの本筋のところがあるわけで、医療保険なり福祉の制度があるわけですから、そこの中でどう取り入れられるかというところが問題なんですが、ようやっとその機運ができてきたということは言えると思います。
 しかし、研究というのも本当に多くの患者が待ち望んでいることですから、そこで山本先生などがおっしゃったように、例えばデータの出しかたなどで患者登録のためのデータと研究のためのデータが混在しているのでとても面倒になっているという点は十分わかりますので、是非そういう点での研究も進めていただきたいと思います。
 あとはお伺いしたかったんですけれども、アメリカやヨーロッパのはここに書いていませんけれども、研究やそういうものにパートナーとして患者団体を入れるということの意味とか意義というのがもしも何かわかっていれば教えていただきたいということと、前回お願いしたデータが幾つか出てきているんですけれども、国内だけで言っても都道府県での登録患者の格差というのを疾病対策課としてどのように思っておられるかということ。難病相談支援センターでも非常に高額か正当なのか判断付きかねますけれども、そういう講習を経て専門家として相談に当たっている場合と、ほんのわずかな収入で100万も満たない金額でやっている人がいる。これは地域の中で患者さんの相談に当たる人として、ちゃんと正当にきちんと処遇されているのかどうか。正当な処遇がないと患者さんに対する親切、懇切丁寧な対応というのはまた難しくなると思いますので、そこのところもどう思っておられるのかというようなことをお伺いしたいと思います。
○金澤委員長 難しい質問もありますけれども、どうぞ。
○荒木疾病対策課長補佐 まず1点目、例えば米国においては先ほどの10ページのところでございますが、患者団体とのパートナーシップということで、研究申請には患者支援団体の関与が原則となっている。欧州についても、9ページに戻りますが、EURORDISの言うようなNGOの患者団体と連携を進めていくというようなお話も伺っております。
 ですので、こちらの重要性というのは当然我が国においても必要でございますし、前回少し御説明申し上げたかもしれませんが、まだ患者団体の育成と言ったら口はばったいのですけれども、より充実したものになるようにということでサポート事業というのも始めさせていただいております。そちらを有効活用して、行政あるいは医療界、患者団体が一体となって進めていくという方向は皆さん認められるのかなと思っております。直接の答えにはなっておりませんで、済みません。
 2点目、都道府県の需給の格差ということで、これは資料としましては別紙8でございます。先ほど簡単に申し述べました10万人当たりの数にした場合に、一番少ないところですと4を割るようなところもありますし、多いところですと6の後半から7ということで2倍弱の受給者数の違いがある。国としてどう考えるかという話でございましたが、まず1つは都道府県事業でございまして、都道府県が各自独自で審査会を持って、その中で審査をし、それでこういうふうに認定をされているということでございます。その中でいろいろと要因があると思われます。例えばそもそも診断をできる先生が少ないという話であったり、審査会の構成がどうであったりとか、そもそも本当に疫学的に患者数が少ないのかというようないろんな要因があると思いますが、2倍弱というのは少し大きいかなという気もいたします。
 もう一点、最後に、前回も御指摘いただきましたように相談・支援センターでなかなか処遇、待遇も含めて、あるいは就労環境が不安定な中で頑張っていらっしゃる人もいるのではないかということで、これは資料4の12ページの方に平均と最大と最小という形で書かせていただいております。
 本当は各難病相談支援センター、いろんな形態がございます。県が直営でやって保健所に付随しているようなところもあれば、各医療機関、大学病院等にお願いしているところ、難病患者団体の皆様に委託しているところといろいろございますので、それを少し分ければまたわかりやすかったんですけれども、とりあえずまず暫定としてつくらせていただきましたので、こういうデータとしてしか出ておりません。
 そこの御指摘の部分については、いろいろ形態がございますので、それぞれ事情があるかもしれませんので一概にそうだという話はこの場では言えないと思いますが、データとしてこういうデータを指し示していただいたということであります。
○金澤委員長 課長、どうぞ。
○山本疾病対策課長 また蛇足なんですけれども、伊藤さんの最初の質問で患者のパートナーシップをまだ短い時間ですけれども、言及させていただくと、1つのポイントは、希少性の難治性の疾患なので、患者さんが治療研究に参画していただかないと治療研究が進まないということで、当事者のネットワークなりグループが参画することが必須であるという考え方だと思うんです。
 そういう中で患者さんのネットワークがある意味でいい母体になって、治験なり治療研究の情報提供だったり、それに参画する患者さんに対する相談だったり、正しい理解を深めるということもやっているというようなことで、例えば難治性疾患の診断基準を作成する際にも、当事者の言葉としての症状、どういうふうに自覚したのかというようなことがきちっと診断基準に反映されるような形など、まさにパートナーシップというものが必須であるという考え方なんだろうと思います。
 ただ、1点申し上げなければいけないのは、患者団体の財政基盤を含めまして、いろいろな社会的背景は日本とアメリカあるいはEUとは異なりますので、全部同じにすべきとは言いづらいのかもしれません。ただ、そういう当事者の活動がますますアクティブになっていい研究に結び付いているというのがインターネット上とかを見せていただいても発展していると理解しています。
○金澤委員長 おっしゃるとおりだと思います。
 どうぞ。
○葛原委員 患者団体の日欧の差についての感想です。国立精神神経センターにヨーロッパのOrphan Netの方が来られて、活動全体の説明をされました。それによれば、こういう患者さんの登録とか研究費の補助というのは、政府は勿論なんですが、こういうNPO、患者さんの団体が物すごく大きな組織とお金を持って実施しています。ところが、日本は言い方が悪いけれども、こういう会も含めて厚生省の補助金に研究者と患者団体がぶら下がっているような形です。
 つまり、アメリカとかヨーロッパの患者団体は、物すごく大きなお金と患者さんの組織を持って、それが研究者とかいろんな患者さんに補助金を出しているという形です。ですから、ここに書いてあるようなパートナーというときも、私から聞いたヨーロッパのOrphan Netは、筋ジスとかALSのような、私たちが知っている稀少難病の100くらいを、患者さんの団体で遺伝子から名前から登録して、それを研究者などに配給している。日本で言う患者団体とは随分感じが違うと思いました。できれば日本の患者団体も是非そういう力を付けていただきたいと思います。
○金澤委員長 どうぞ。
○伊藤委員 私たちも是非そうしたいと思っています。力のない団体にも応援したいと思いますけれども、日本の患者団体は余りにもお金がなさすぎる。みんな研究に協力したい、いろんなことをやりたいわけですけれども、是非国も一緒になって、社会に対して団体育成というか、そういう社会貢献のキャンペーンなどを一緒にやっていただければ患者団体も頑張れると思いますので、是非それもよろしくお願いしたいと思います。
 もう一点、言うのを忘れたんですけれども、先ほどのデータの入力をきちんとやっている県とそうではない県があるというのは、すごいデータの信用性が変わってくると思うんですが、これはどのような状況で5%未満とかそういうのがあるんでしょうか。それは何か行政上も差し障りはないのかどうかお聞きしたいと思うんです。
○金澤委員長 どうですか。
○荒木疾病対策課長補佐 別紙10の臨床調査個人票のデータ入力率についての御質問ということで、実際にこれだけ差があって、そもそものデータとして日本全国のデータとしても使えないのではないか、あるいはまさに事業を実施する際に差し障りにならないのかというような率直な御質問だと思っております。
 まさに5%以下とか10%台というようなものにつきましては、受給者の数というのは当然都道府県から上がってきますので、その数は合っているんですが、各受給者の数に対して臨床調査個人票のデータが入っていないということは、これを疫学的に研究する際に、その県とかその地域の部分のデータが欠落することになりますので、当然データ解析においてはバイアスなり若干そういうものは出てくるんだろうということで差し障りもございますし、事業実施の観点から、臨床調査個人票のデータの入力というのを要綱上もお願いしているところでございますので、是非引き続き我々としても都道府県の方にお願いしていかないといけないのかなと思っております。
 なかなか言いづらいんですけれども、そういう状況でございます。
○金澤委員長 これを見ますと70%台以上というのと、以下というのでは随分ギャップがありますね。7つと残りというのは随分違うので、ある程度指導できるのではないかな。
 どうぞ。
○福永委員 その受給者数の県別を先ほどから見ていて思うんですが。
○金澤委員長 何ページですか。
○福永委員 10ページです。別紙8です。都道府県によって確かに差があるし、これが専門員の数によっていろいろと変わると思いますけれども、それ以外に思うのは、例えば東京とか都市部は比較的少ないんです。というのはどういうことかというと、元気なうちは都市部で、病気になったら、あるいは大きな病気、難治性のものを抱えたりすると、私が知っている人もたくさん地方、地元に帰っていくんです。そういう意味で働けるときには都市部で働いていて、病気になったら地方に帰ってというのは1つの大きな要因ではないかなと推察するんです。
 話は飛びますが、石原知事が九州に新幹線などいらぬとかいろいろとのたまわったときには、元気なうちは東京で働いていて病気になったらこちらが引き受けているんだからということも言いたいのですけれども、わかりませんけれどもね。
○金澤委員長 ありがとうございました。
○葛原委員 今のに関係して言うと、私が都立病院に勤務していた頃は、埼玉県よりも東京都の方が医療費の補助が多いのでみんな埼玉県から東京都に移住していました。だから、一概にはそうは言えないのではないか。都道府県ごとにお金持ちの県ほど医療費の補助が大きいから、みんな東京に埼玉とか千葉から移動していましたから、むしろ登録している入力が東京は少ないのではないですか。
○金澤委員長 分析はこれからということで。
 益子さん、どうぞ。
○益子委員 難病相談支援センターはいろんな在り様で持たれているからというような御説明でしたけれども、この表だけ見ると、職員の方の平均は50とか53歳で年収が200万台とか非常勤も100万台で、全然キャリアアップをする組織ではないように見えます。多分すごく若い人とリタイアした後の方がやってらっしゃって平均が50ぐらいになって年収がこのくらいになっているのかなというふうに想像する感じなんです。ということは、中抜けです。この組織を国は今後どういうふうに持っていかれるのかなと、中核としてとらえるんだとしたら、ここでキャリアアップできるような組織にしないと機能していかないのではないかなと感じましたので。
○金澤委員長 どうですか。
 局長、どうぞ。
○外山健康局長 こういう予算事業である程度全国津々浦々の水準を上げるためには、ほぼ10分の10に近いような予算を担保しない限り、格差というのは必ず出てくるわけですし、なかなかちゃんとした処遇でちゃんとした給与で処遇するということは不可能です。
 ですから、政策選択として、今の事業の中で比較的そういった格差が縮まるような形で何らかの事業を拡大するであるとか、できる限りそういった常勤職員の方々の処遇が改善するように補助金の額を増やすであるとかといった、1つの方向性については努力しているんですけれども、そういう政策でだめだというわけではありませんけれども、要するにこれが予算事業のある意味では限界だと思うんです。
 ですから、強制力を持って地方公共団体がきちっとある一定の水準のものを整備しなければいけないことを目指すのであれば、それを地方公共団体に強制力を持ってさせなければいけない。そうすると、それは法律の世界になるんだろうと思っています。
 しかし、それは特定疾患治療研究事業の話にも似ている話でありますけれども、今後の難病対策を推進する際に、果たして研究事業、医療費助成、こういった福祉関係のものを他の制度と比較したときにどの程度の手段で推進したらいいかというのはここで議論していただきながら、その提言を踏まえた上で国としても判断していく。こんな考え方でいまして、ですから、決まっていないんですけれども、どういうふうに考えるのかと言われると、はっきり言って予算事業ではある線までいくけれども、それは限界だ。しかし、予算事業で済ますという選択肢もあると思います。その辺の判断を正直言って考えあぐねておりますし、私どもだけの力でどうなるものでもないし、こういった委員会のお力あるいは党のお力、あるいは世論であるとか、いろいろなところを総合的に勘案しながらいいところに落ち着いていきたいと思っています。
○金澤委員長 ありがとうございました。割に追加の資料についての議論が主だったんですが、今の局長の話もありましたように、難病対策事業全体の中でのそれぞれの位置づけを考えながら、少しウェイトをどこかに置きながらこれから議論しなければいけないんだろうと思うんです。
 そういう意味で実は資料1の裏側をもう一度見ていただきたいんです。これは部会の方から話があった内容ではあるんですけれども、1と2は両方とも共通項は何かというと公平性というのがあるんですが、あるいは不公平感を解消ということがあるんですけれども、いわゆる制度の問題に関して本当に根本的に考えるべきだということが言われているわけでありまして、こういうことに関してそろそろ御意見をちょうだいしたいと思うんですが、どうでしょうか。
 もう既に幾つかは出ておりますけれども、後で事務局がまとめてくれると思いますが、どうでしょうか。たしか福永先生の方から福祉的な側面というのがどうしても入ってくるのは問題ではないか。葛原先生もそうおっしゃっておられたと思いますけれども、?の最初の辺りですが、こんなことに関してどうでしょうか。
 どうぞ。
○福永委員 例えば介護保険の認定等々はいろんなファクターを入れ込んでコンピュータで処理します。そうすると割と患者さんの公平性という意味から言うと、コンピュータが診断してくるわけではありません。だから、認定に関しては幾つかのいろんなファクターがありますので、もし可能ならばそういうことも利用していくことも必要ではないかと思います。
○金澤委員長 重症度の話ではないですか。
○福永委員 認定についてです。
○金澤委員長 ほかにいかがでしょうか。
 どうぞ。
○葛原委員 今の福永先生の方法では、福祉的な面は評価できるけれども診断の評価は困難だと思います。というのは、特定の疾患であると認定をするかどうかというのはコンピュータによる重症度ではなくて診断だと思うんです。ですから、やはりそこら辺はある程度分けないと。
 例えば、ヨーロッパのEUの人は、重症度は軽いのから、年齢は若いのまで、場合によっては個人情報保護ときちっとした上で未発症者まで診断しているのがあると言っていました。要するに診断をきちっとするというのでいえば、重症度は関係ないわけです。むしろ研究のためには軽くて新薬に反応するような人たちに協力していただく必要があります。我々自身も福祉面を重視すると、医者としてあるいは患者として、より広くより重く算定してという方に流れてしまうわけです。でも、それは決して研究の役には立たないということが再三指摘されています。、やはりそこら辺の区別をきちんとして、調査研究事業であるなら、今以上に研究だとかサーベイとかにきちっと協力していただく必要があると思います。診断というのはコンピュータによる足し算の算数ではなくて医者の腕だと思います。
○福永委員 そうですね。先生が言われればそういう気もいたします。
○金澤委員長 それで実はグレードですかと申し上げたのはそこなんです。
 どうぞ。
○山本委員 あと疾患によって大分様子が違うので、神経疾患のようにある1つの方向に向かうのと、例えば免疫が関係しているものは何か月単位で症状を戻してまた悪くなって戻して悪くなって、また違うそれによる副作用が出てくるというところが違うので、少し疾患ある同一ではなくていろんなものがあるということでどうするかということをまた考えていきたいと思います。
○金澤委員長 それはそのとおりですね。かなり根本的な問題なんですけれども、実は局長が前回お話いただいたときにそういうニュアンスがあったんだけれども、福祉的側面と研究的側面というのを切り離してしまうことに対する疑義が行政的にはあるようなお話をされていたんですが、非常に大事なポイントだと思うので、よろしかったらもう一度伺えますでしょうか。
○外山健康局長 結局今の制度は通常の社会保障、つまり社会保険、健康保険とかに上乗せして、難病という特性に着目して税による予算事業でこういう医療給付事業をやっているわけです。その周辺に福祉的事業が存在しているという形ですね。それを疾病の格差というか、5,000も7,000もあるわけですから、そういった疾病に無関係に、難病といえども、何かあった保険をかけていて国民が困らないようにする保険という概念、すなわち医療保険の方ですそ野を広げて救うことでよしとして、それと切り分けて研究なり別の事業が存在するというのも1つの選択肢というか、議論だと思います。 ただ、今のところはそういう立場に立っていなくて、今後どうなるかわかりませんけれども、社会保障と税の一体改革の中でも、難病は一般の健康保険とは別に別添の方でその他今後検討するという形になっていますので、少なくとも現段階では社会保険の方で全部カバーできるのではなくて、それに上乗せするような形の世界が必要なんだと思っていまして、そういった意味で難病の特性に着目した医療給付があるのではないかと思っております。
 そういった意味では、その他いろんな病気があるわけですけれども、やはり区別して考える必要があるのではないかと思っています。その辺が先生たちの議論を聞いていて、片方の医療費補助の方は簡略化していってだんだん通常の社会保障の方で取り扱っていって、研究は研究でその代わりもう少し深くやるやに議論が進んでおりますが、どういう方向にいくのかというのは注視しながら聞いていたんです。
○金澤委員長 なるほど。その辺かなり大事なところなんですが、益子さん、どうぞ。
○益子委員 私は川崎から参加しておりますが、川崎は今回の震災で呼吸器を付けてらっしゃる方の難病の患者さんの調査を開始したところです。そういうように、自治体でそれぞれ自治体の個性というか特性を生かして事業をそれぞれ今までも立ち上げていると思うんですけれども、そういう格差はあるかもしれないけれども、根本的なところで国の施策は難病のいろいろなもしかすると5,000も7,000ある疾患の患者さんに不公平感があってはまずいのではないかなと思うのです。地域でそれぞれ特色を出してやる事業はあってもいいのではないかと思うんですが、日本国民としてやはり難病だったら同じ扱いを受けられるような制度であるべきではないかと。
 今、既得権とかというようなことがあって患者さん同士で不公平感を感じているようなところは是正していく必要があるのではないかと思います。
○金澤委員長 どうぞ。
○外山健康局長 難病の中での不公平感というのは議論されているんですけれども、同じような病気で難病と言われないような難しい病気もあるんです。それとの関係をちゃんと区別するのかどうかも含めて議論してもらいたいと思います。
○金澤委員長 どうぞ。
○葛原委員 今日、後から資料として訂正で配られた別紙5の裏表の214疾患を選んだときに、私は新しい難病の100億円の研究テーマの委員として参画していました。私は前から申し上げていたことですが、難病の中にも力の強い難病と日陰の難病があって、日陰の難病というのは本当に日が当たらなかったんです。研究費も医療費も来なければ名前も知られていない。それらに何とか光を当てるべきだというのが私の持論で、病気に差別があってはならない。その点で別紙5にあった214疾患というのは、今まで本当に日が当たっていなかった病気の名前が初めて出てきた。非常に患者さんと研究者からは感謝されました。やはりこれは大事なことで、しかもEUのOrphan Netを対象としているのはまさにこういう病気です。患者団体が結束してこういう病気の登録をして遺伝子の登録をして、それの治療の研究とか診断の研究をしている人たちに提供しているんです。私は何万人もいるような難病が認定され、法律の定義から言えば当然入るべき本当に困っていて数が少ない難病がを外されているのは明らかに法の下の不公平だと思うんです。
 だから、私はこういうのも全部難病に含める。一人当たりの取り分が多少減っても、法律の定義から言えば5,000人以下、5万人以下だけでなく、数百人単位でしかいないような病気であっても是非取り上げていただきたい。214疾患の中にあるのは歌舞伎症候群だとかこの1年で遺伝子が決まったような病気もたくさんあるわけで、そういう稀少疾患が日本にあるかどうかと聞かれたときに、今すぐあるという返事ができるわけです。既存の病気だけではなくて、是非日の当らない本当に弱い病気も難病に入れていただきたいと思います。
○金澤委員長 ありがとうございました。
 伊藤さん、どうぞ。
○伊藤委員 100億円の話とか、日の当らない疾患についてのお話がありました。私どもも長い間患者会をやってきましてたくさんの相談に声を寄せられていて、それを取り上げていって、100億円の予算の獲得にも我々は最大限努力したと思います。あるいは100億が70億に下がったときも100億に戻すように頑張りましたし、80億に下がるときも頑張った。何とか今100億の予算獲得ということに患者団体は最大の努力をしているわけです。そういう意味では、今ある患者団体というのは自分の病気のことだけでやっているのではなくて、日本の難病対策をいかに発展させるか、あるいはどうやって予算を多く獲得するのかということで日夜奮闘しているわけです。国会請願というような形式的なことも含めてですけれども、さまざまな活動もしている。是非そういう点でも、患者団体はここでも頑張っているということは御理解いただきたいと思います。
 もう一点、既得権と言われるとずきんとくるんですが、今まであったものを権益のように守っているということでの既得権という言葉であればまずいなと思っているんですが、権益があるから守るのではなくて、これはまだ難病として取り上げるべき問題あるいはさまざまな困難があるから、根治療法がないために、山本先生もおっしゃったように疾患によってはよくなったり悪くなったり、よくなったと思ったらしばらく経ってからまた悪くなったりというものがある中では、これも難病の中なんだと、これは金澤先生もおっしゃったと思います。患者数の多い少ないではない。難病は難病なんだということで、それを外すということについては大いに疑念があるんです。
 ただ、いかにたくさんの予算を獲得し、たくさんの病気を研究対象にしていき、そういう点で先ほど安定性について若干言ったのは、安定性などということではなくて、もっとこの対策を欧米並みに日本は拡大していくんだ、これは日本の医療の発展に寄与するんだということでやっていかなければならないと思うんです。そういう意味で患者会もやっていますので、是非100億予算ついたのも、ひそかに我々は我々の努力が実ったと自負しているんですけれども、そういう活動も患者会はしているということを御理解いただきたいと思います。
 以上です。
○金澤委員長 わかりますけれども、難しいところですね。
 ほかにどうですか。小池さん、どうぞ。
○小池委員 ずっと議論を聞いていて、福祉と研究を分けるべきだと。ここは本当に制度のできたときからある意味で妥協としてできているので、今の制度設計の仕組みの中で公平性とかそういうのをやっていこうと思うと、もうなかなかうまくいかない。やはり制度設計として福祉の中でも福祉ニーズというのは基本的に生活のニーズなので、ヘルパーがいるとか、既に難病対策には入れていますけれども、同じようにそういうニーズのある人にサービスを提供する仕組みというのはすぐできると思うし、現に大体やっている。
 福祉ニーズと研究のためというのをごちゃ混ぜにしている公費負担医療のところが極めて説明しづらい。やはり論理的にきちっと説明できないから公平性とかという問題が出てくるんですけれども、これを今の仕組みの中で小手先でいろいろ理屈を付けてやると、言葉は悪いんですけれども、どうしても屁理屈のような形になってくる。公平性という点では、やはりアメリカとかヨーロッパみたいに原因がわかっているかどうかよりも、とにかくなかなか治らない難治性疾患の研究をどう進めていくかということの方がいいので、原因がわかっているかどうかで難病かどうかという振り分けをしていくというのも本当に理屈上合っていない。制度の設計をもう少し論理的にだれにでも納得できるような公平なものというようなにしないと、こちらの委員会にいただいた課題に応えていくためには、どこまで制度の大きな組み替えまでやるのかやらないのか、今の枠の中で多少なりとも予算が確保できるとかというところでとどめるのか。本当に制度設計まで変えていこうとすると、税と社会保障の一体改革の議論に関わってきます。
 その辺をどこまで我々も踏み込んで議論していっていいのかというところがわからないんです。
○金澤委員長 まさにおっしゃるとおりだと思います。しかし、根本的に議論しようとしますと、ここで議論する以外ないだろうと思いますので、私は事務局がどう言うかわかりませんけれども、やはり1つの可能性としては根本的な問題をきちんと議論すべきかと思いますし、そういう時期に来ているんだろうと思います。
 ですから、先ほど局長も1つの選択肢として考えることはやぶさかではないというようなお話もちょうだいしましたので、福祉的なものと研究的なものと分けてみたときにどうなるかという議論をすべきではないかと思っておりますが、皆さん、どうですか。
 では、山本先生からどうぞ。それから、伊藤さん。
○山本委員 研究は重要、患者さんの福祉は重要、支援は重要というのはあるんですけれども、末端で入力しているときは何が重要かというインセンティブがないと医師も患者さんも入力しないわけです。そのときに、今までは患者さんの個人票が申請が通るか通らないか、毎年それが更新されるかというのが最大のインセンティブであって、通っていただかないと困ってしまうし、患者さんもそれは困ってしまう。それで何とかそうしようというインセンティブが各医師に働いて、個人票が書かれていくんです。それの制度が破綻しつつあるということなんですが、そのときになるべく正確な患者さんの情報をインプットする必要がある。それで診断も含めて、そのときの症状も含めて、正確な情報がインプットできるような入力システムにする必要がある。それには患者さんにとってのメリットがないと継続しないんです。
 研究のためだといっても、実際に研究をする医師と実際に端末に入れる医師は必ずしも同じではありませんので、そう考えると、なるべく患者さんのリアルタイムのきちっとした情報が入力されて、それが患者さんのために役立つというのは、1つの例とすれば、この間の大震災のようなときに病院ごと流されて、患者さんの記録も全部流されたときに、この方が本当にステロイドを飲んでいたかどうかもわからない、御本人もわからないという状態で、もう今日にでもステロイドを飲んでいただかないといけないという情報がないわけです。
 そういうときに患者さんがカードかどうかわかりませんけれども、ある情報をキャリアして、個人情報は別にしてもその情報がすぐに次の医療機関で使えるという情報をいつもキャリアできるということが非常に重要だと思います。そうだとするならば、医師も患者さんも入力については協力すると思います。正確な診断をしていないと正確な情報が伝わりませんから、そこにはきちっとした診療ときちっとしたリアルタイムの情報が入ると思うんです。そういうふうなシステムを構築できれば、それは患者さんにとってもいいと思うし、入れる側にしてもやる気が出てくる。そういう面でそれだったら研究に使えると思うんです。そういう情報網と認定とは離して、そういうふうにセパレートすればシステム的にいくのかなという気もします。
○金澤委員長 ありがとうございます。個人的意見を申し上げて恐縮なんですが、やはり患者さんたちに対してメリットがあるということが非常に大事なことで、今のように研究とかと一体化して、極端に言うとこの制度が始まったころというのは本当に研究に協力をしてくださった謝金として出していたわけですから、そういう考え方は今はとても通用しにくくなっているのではないかと思いますので、今、山本先生が言われた、しかし、そこをセパレートしようとすると、どうしてもメリットが何かということになります。
 1つは医療費に関して何らかの全額負担、国費負担とか行政が負担ということから少しレベルは下がるかもしれませんけれども、何らかの負担が軽くなっていくことは当然1つあってしかるべきだと思うんですが、もう一つは今先生が言われた、自分のデータをいつも自分で持っているIT化の時代に、そんなのは当たり前だと思うんだけれども、しかし、それはきちっと実行すれば大変なメリットになると思うんです。
 もう一つは、追加で言いますと、これに登録していただきますと、この病気、その方の病気の現代的な情報に関して非常に容易に手に入る、教えていただける。この3つが多分メリットとしては考えられるのではないかと前々から思っているので、それを是非皆さん方の御意向で、それはメリットとして挙げていいのではないかということであれば是非挙げたいと思うんですけれども、何かほかにもあれば。
 どうぞ。
○伊藤委員 その議論について患者会が取り組んでいることで御紹介して、是非資料をお願いしたいと思うんです。資料1の中であります医療費の問題、福祉制度の問題があるんですが、今、患者団体で取り組んでいるのは、1つは医療費の助成制度も難病対策に求めていくと拡大には限界があるんですが、今の日本の社会保険での窓口3割負担だとか、高額療養費が8万100円以上というのは極めて高い金額ですので、本来は窓口負担がヨーロッパ並みに下がるということは期待するんですけれども、その前に行く1つの過程として、私たちは低所得者の高額医療費の助成限度額の大幅引き上げということをお願いしているわけです。この限度額がどのぐらいになるかということは問題ですし、また財源をどうするかという問題もあると思いますけれども、この額が下がることによって特に低所得の患者さんの負担が軽くなるのであれば、それは難病対策、特定疾患対策の中で医療費助成というのは考慮しなくてよくなるかもしれない。
 これは医療保険審議会で議論されていると思いますが、そこの経過がどういう議論になっているのかも知りたい。私どもはずっと陳情請願を上げております。福祉の面では、これも資料1の下にありますように、障害者福祉法でも難病を入れようと、難病も福祉の対象、ほかの身体障害と同じように福祉の対象にするという議論がある程度提言としてもまとまっているわけですけれども、それを難病対策の中でどう議論するかということもとても大事なことで、この2つあるいはもう一つ介護の問題も加わって、それはそちらの面できちんとケアされるということになれば、今の難病対策の予算も研究の方に大きくシフトしていくことは可能だと思うんです。
 ただ、山本先生おっしゃったことではっとしたんですけれども、診断のインセンティブあるいは患者のメリットというのがなければ、医療費もまあまあだし、福祉もまあまあとなると、難病というふうな診断をわざわざ付けてもらいに患者がいくかという問題もあって、そうすると研究としては対象者はうんと少なくなるわけですから、それをどうするかということは大きな問題で残ると思うんですけれども、是非ほかの部門で、今の福祉の方とか保険の方で議論されていることも是非御提供いただいて、一緒に併せて議論していくと何か見えてくるのではないかという気もいたします。お願いしたいと思うんですが、いかがでしょうか。
○金澤委員長 どうぞ。
○荒木疾病対策課長補佐 他制度との動きについては、前回も簡単には説明しております。その進捗状況、オンゴーイングでどうなっているかということにつきましては、また次回の委員会の中で御報告できればと思っております。
○金澤委員長 ほかに。どうぞ。
○葛原委員 今、伊藤さんがおっしゃったことと山本先生がおっしゃったことは、結局こういう制度が存続をせざるを得ない、ある程度福祉と一体化したような調査研究事業にならざるを得ないという日本的な背景もあるだろうと思います。
 実際に私などは昭和45年卒業からですから、神経内科の医者になったころからベーチェット病を皮切りに次々と神経難病が指定されて、このおかげで随分多くの患者さんが助かったし、我々もいろんな治療ができたという恩恵にもあずかっているわけです。今ほどまだ社会が裕福でなかった時代に、これがいかに大きな役割を持っていたかというのは身にしみて感じているわけですし、それを契機に患者さんの団体ができたり研究班ができたりと、非常に大きな組織化の役割を果たした。今では、だんだんと全体の福祉とか介護、医療がよくなってきた。
 もう一つは、研究という側面が何となく薄れてきてしまったというのが問題です。、ただ、ヨーロッパを見ると、患者さんを登録して研究にというのは、患者さんの団体がやっているわけです。なぜかというと、私が知っている限りでは、イギリス、フランス、ドイツ、スイス、北欧全部は、よほど贅沢を望まない限りは、医療費と介護費というのは自己負担がゼロなんです。だから、福祉のことを考えないところで研究の話を進めることができるわけです。日本の難病制度は、医療と介護の経済的な貧しさの反映でもあるわけです。だけれども、続けるしかないということでしたら、今よりも研究面の質をよくして、しかも福祉的なことも配慮しながら全体の公平性を担保するというような形で、当分は、やる。日本では、経済的メリットをなくしてしまうとインセンティブがなくなり、研究事業が雲散霧消しかねないというのが、今の日本の現状ではないかと思います。余りいい表現ではないけれども、福祉と経済的インセンティブをどこかで引っかけておかないと、医療費の心配は要らないヨーロッパのようなわけにはいかない。
○金澤委員長 どういうところに落とし所があるのかわかりにくい話だけれども、議論していいところで落とすしかないですね。ほかに御意見どうですか。
 病名を数年前までは1年に1つずつ対象の病気を増やしていったんです。こういうことは幸か不幸か恐らく無理だろうと思うんです。それに関しては、つまり病名指定ということに関しては根本的な問題になりますけれども、どう思われますか。かといって、今の56、130、214以外はだめというわけにもいかないでしょう。そこをどう考えられますか。
 伊藤さん、どうぞ。
○伊藤委員 私も難病対策を初めからずっと関わってきて見てきましたけれども、初めのころ、例えば脊髄小脳変性症とか、パーキンソン病という大きなくくりでした。どんどん研究が進んでいってこれは違うのではないか、あれは違うのではないかということでいろんな病名が出てきて分かれていくと、それはこの難病対策の中に入っている病名でないから特定疾患の対象にならないなどということが起きて、ではというので前通りパーキンソンはパーキンソンにしておくとか、脊髄小脳変性症でくくるとかという時代が少しありました。その後、そういう類似疾患も疾患群でまとめて1つの単位にしたということはあります。
 だから、研究が進めば病名が違うということで別な病名が付けば外れるというのはおかしな話ですので、もう少し疾患群的なくくりの中で研究に必要な疾患あるいは対象者、患者というのをいろいろと登録していくという方法もあっていいのではないかという気はします。
 そうすると、今の病名の中に入っていない人でも類縁疾患ということでかなり対象になってくるということもあるのではないか。ただ、先生方の研究にとってそれはどういうことなのかというのはわかりかねます。
○金澤委員長 勿論、ある程度の制限付だろうと思いますけれどもね。がんとか何かを全部含めるということになると話は別。
 どうぞ。
○山本委員 しかしながら、類縁疾患でもそれときちっとした患者さんのデータがあれば将来的にも必ず役に立つ貴重なデータになると思います。類縁疾患の中から新しい概念が出てくるかもしれないし、統合されるかもしれないということがあるので、これはまだまだわからない未知の疾患がまだたくさんあると考えれば、それは非常に貴重なデータになると思います。
○金澤委員長 ほかにどうですか。
 どうぞ。
○本間委員 先ほどの伊藤先生の話と多少ダブるところがあるんですが、研究は今後も必要だと思います。逆に言えば、研究に協力するという色合いを強くして、そのための補助はするということではないと、先ほどから話が出ていますけれども、既得権の問題がどうしても出てきますので、今までずっと補助されていた人はもうだめだといったらそれなりに抵抗感が大きいと思うんです。
 だから、そういう意味では研究の色合いを強く出すと同時に、先ほどから話が出ています社会福祉の分野での補助を厚くしていただければ、こちらの既得権というものを感じる度合いが減るのではないかという気がしたんです。というのは、例えばうちの団体の患者などは、仕事をしたい、要するに就労意欲は非常に高いんですけれども、見た目とかそういったもので就労は実際にできないわけです。企業の方も敬遠する。その辺のところを例えば障害者雇用比率をもう少し高めるような努力をしていただいて、就労する。仕事をして稼ぐ方が医療費補助を受けるよりもメリットがあるんだということになれば、今よりももっと受ける人が減る可能性が出てくるわけです。
 そういう意味では、医療費と福祉は別にした方がいいと思いますけれども、福祉方面での対策を手厚くしていただくことで、多少患者側のメリットというのはかなり出てくるのかなという気はいたします。
 以上です。
○金澤委員長 ありがとうございます。
 どうぞ。
○葛原委員 私も疾患の分類に対しては、今、伊藤さんがおっしゃったことに賛成です。免疫性の病気なども多分病名の移り変わりがあるし、神経系の病気も5年、10年見ているとやはり移り変わっていくんです。
 ですから、大きなくくりにすれば200などという病気の数にはならなくて、その下のサブ項目分類を設けるだけでよいと思います。研究的には細かい分類にきちっとしておいた方が役に立つと思います。余り患者数が大きくても治る病気に関してはやはり見直す必要がある。これを言うと大体あちこちからしかられるんですけれども、パーキンソンとか重症筋無力症は本当によく治る病気になりました。これはいいことだと思うので、難病を卒業する病気というのも出てきてほしいというのが現場の感覚です。
 重症度とは別に、治療方法がある病気も出ているんだということも認識する必要があります。ですから、医療費の補助と登録は、多少グレードは付けて考えていくといいのではないかと思います。
○金澤委員長 ありがとうございました。どうぞ。
○福永委員 今の葛原先生の意見に賛成なんですけれども、ただ、疾患によって例えばいわゆる薬とか含めて、治療費の要らない病気もありますね。逆に言うと、今度は高齢化して年を取ってくると合併症というのが非常にどこまで区切りにするのか難しいんですけれども、いろんな合併症、1つの疾患によってそこまで医療費の負担を含めるかどうかということも問題になるのではないかと思うんです。
○金澤委員長 今のお二方はどうも神経系の話なので、先生、最後に神経系以外をごらんになっていてどうですか。くくりということを言われましたが。
○山本委員 ですから、小さくいろんな疾患に分けたときにきちっとそれを診断するということも重要で、そうでなければ分ける必要はないわけですけれども、それが重要です。それ以外の疾患もいっぱいある。伊藤さん言われたように類縁疾患というのはあるわけで、そういうものとしてひとくくりにしなければいけないというものはあると思います。
 あとはまさしく治療とともに起こってくる副作用をどの辺までカバーするかということも含めて、疾患の重症度が変動するという疾患とかなり固定しながら移っていく疾患という、その辺を区別していただきたいということであります。
○金澤委員長 どうもありがとうございました。かなり共通の御意見もあるような感じを持ちました。事務局の方でそれをまとめてまた次回のときに議論のベースにしてくれるんだろうと思いますけれども、最初に局長からもお話がありましたように、部会での御意見を踏まえて今日いろいろ御意見をいただいたわけでございまして、また今日御発表いただいた調査の結果も踏まえて御議論いただいたわけであります。
 次回についてまたこのアドバンストの話をしていただくことになるかと思いますが、次回について事務局からどうぞ。
○荒木疾病対策課長補佐 本日いただきました御意見を踏まえまして、再び事務局の方で資料等を作成させていただきたいと思います。次回の委員会において先ほど御指摘ありましたように、他の施策の動きも含めて提示させていただきたいと思っております。
 次回の開催でございますが、10月19日の水曜日、午前10時からを予定しておりますので、是非よろしく御参加の方をお願いいたしたいと思います。
 以上でございます。
○金澤委員長 それでは、第14回を終わりにさせていただきます。どうもありがとうございました。


(了)
<照会先>

厚生労働省健康局疾病対策課
   tel 03−5253−1111
    (内線 2355・2356)
   fax 03−3593−6223

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