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2011年9月30日 第8回 麻しん対策推進会議 議事録

健康局結核感染症課

○日時

平成23年9月30日(金)10:00〜11:55


○場所

厚生労働省専用第23会議室


○議事

○飯野課長補佐 それでは、定刻となりましたので、これより「第8回麻しん対策推進会議」を開催いたします。
 本日は、御多用のところ御出席をいただき、誠にありがとうございます。
 本日は、衛藤構成員、荊尾構成員、金城構成員、佐藤恭信構成員、玉城構成員から欠席の連絡をいただいております。また、石井構成員から遅れる旨の連絡が入っております。
 自治体の取り組みについて御説明をしていただくため、京都市の伊藤医務担当部長、東京都の吉田感染症対策課長の2名に御出席をいただいております。
 それでは、開催に当たり、外山健康局長よりごあいさつを申し上げます。
○外山健康局長 おはようございます。
 委員の皆様及び参考人の皆様には、第8回目の麻しん対策推進会議に御参加いただきまして誠にありがとうございます。
 この麻しん対策につきましては、平成19年に策定されました麻しんに関する特定感染症の予防指針に基づきまして、平成24年度までに国内からの麻しん排除を達成することを目標に、平成20年にこの麻しん対策推進会議を設置し、その対策を進めているところでございます。
 麻しん排除の達成に向けましては、関係者皆様の御尽力のおかげで予防接種率が向上しておりまして、昨年度の第1期の予防接種率が95%を超えました。また、国内での患者数が減少いたしまして、輸入例を発端とする事例の割合が増していることも明らかになってきております。
 本日は、専門家の皆様や自治体からの御報告を基に、これまでの麻しん対策について評価をいただくとともに、今後、一層の対策を進めていくために皆様の貴重な御意見を賜りたいと考えております。
 よろしくお願いいたします。
○飯野課長補佐 カメラ撮りはここまでとさせていただきます。
 それでは、以後の議事の進行につきましては、加藤座長にお願いしたいと存じます。
 加藤座長、よろしくお願いいたします。
○加藤座長 おはようございます。
 それでは、議事を進めます。
 その前に、事務局から資料の確認をお願いいたします。
○飯野課長補佐 それでは、資料の確認をさせていただきます。
 第8回麻しん対策推進会議議事次第。
 麻しん対策推進会議構成員名簿。
 資料1、麻しん等の発生状況。
 資料2、平成22年度麻しん風しんの予防接種の実施状況について。
 資料3、平成22年度各都道府県における麻しん対策及び予防接種の状況。
 資料4−1、厚生労働省の取組について。
 資料4−2、文部科学省の取組について。
 資料5、京都市の麻しん対策について。
 資料6−1、麻しん排除に向けた積極的疫学調査ガイドライン。
 資料6−2、医師による麻しん届出ガイドライン。
 資料6−3、医療機関での麻疹対応ガイドライン。
 資料7−1、東京都における今春の麻しん対策について。
 資料7−2、麻しん排除へ向けての進展:わが国の流行ウイルス株の状況の変化、麻疹排除へ向けての国際的な動向。
 このほかに構成員の方々には市区町村別の接種率も別冊で置かせていただいております。
 以上でございます。
○加藤座長 ありがとうございました。
 資料の方はよろしゅうございましょうか。
 本日の麻しん対策推進会議は、先ほど局長からお話があったことを目的としておりますが、繰り返しますと、平成19年12月28日に策定されました「麻しんに関する特定感染症予防指針」に基づきまして、平成24年度までに麻しんを排除し、かつその後も排除状態を維持することを目標といたしまして、国、県、市区町村が実施している各種の施策についてその進捗状況を確認いたしまして、有効に機能しているかなどの評価を行いまして、今後の施策に反映させることを目的としておるところでございます。
 まず、本日は、事務局からの説明及び報告をまとめて行っていただきまして、それらを踏まえて委員の皆様には、現在の対策の進捗状況について御確認をしていただきまして、その上で御意見を伺うこととしております。活発な御議論をお願いいたします。
 それではまず、麻しん等の発生状況につきまして、国立感染研の情報センター、島田先生から御説明をお願いいたします。
○島田先生 国立感染症研究所麻しん対策技術支援チームの島田と申します。よろしくお願いいたします。
(PP)
 今日の発表の内容ですけれども、麻しんを中心に、最後に風しんのことも少し触れさせていただこうと思います。
(PP)
 これはこれまでも何度も御提示しているものですけれども、2008年以降、順調に報告数は減少しておりますが、今年の第15週から20週の間、これは4月から5月に当たりますが、この時期には、過去2年間を上回る報告数が認められておりました。
(PP)
 第21週以降は昨年と同程度の推移になりまして、36週現在では、昨年と同程度の累積報告数となっております。
(PP)
 ここからは都道府県別の人口100万当たりの麻しん報告数です。
 現在、我が国での排除の定義をどのような指標で表わすか議論されているところではありますが、この中では便宜的に都道府県別の報告数全体をその都道府県の人口で割って、100万人当たり1のラインを便宜的に排除の目安と表わしています。
 2009年から2010年、また2011年にかけて排除の目安を達成する都道府県が増えていることがわかると思います。
(PP)
 年齢別の接種歴別の麻しん累積報告数です。
 これも2009年以降、傾向は同様で、ゼロ歳、1歳が中心となっておりますが、20代から30代または40代の成人層も40%近くを占めているということも新たな課題と思われます。
(PP)
 検査診断方法別に見た病型別の麻しん報告数です。
 2010年11月以降、検査診断、ウイルス学的な検査診断がより積極的に実施されるようになりました。2011年、2010年では、検査診断全体の割合はそう変わりませんが、この検査診断の内訳を見ると44%がウイルス学的検査を実施されています。
(PP)
 その結果、これまで主に国内で流行が認められていた、主にこの4月、5月のときの流行の中心がD5以外ということもウイルス学的検査でわかるようになりました。
(PP)
 昨年との比較です。
 昨年は、10月以前はウイルス学的検査は今年のようには積極的には実施されていなかった影響だと思いますけれども、今年は国内感染例、いわゆる国外にも行っていなくて、国外例との接触もないという国内感染例の人たちの中でも、国外株と呼ばれるウイルスの型による感染と考えられる症例が17%認められていることがわかりました。
(PP)
 これがウイルスの型別の検出の報告数の推移を2006年から表わしているものです。
 以前、2006年から2008年までは、この赤い部分で示すD5が中心だったことがわかりますが、2010年5月を最後にこれ以降は、D5というのは検出されておりません。変わりに、今、海外株と呼ばれているD8、9またはD4というものが主に検出されております。
(PP)
 これ以降は、麻しんの発生届の内容のお話をしたいと思います。
 前回の麻しん対策推進会議で課題として上げたものの中に確実な麻しんの診断、適切な時期に採取された検体による検査診断がよりなされるべきという課題を上げさせていただきました。
 これに対応して、届出票の一部を変更していただき、今年の4月1日より発熱、発疹の発症日や検体採取日、抗体価の値などの情報をより得られるようにしております。
(PP)
 実際の届出票の変更点を資料の中にお示ししております。
(PP)
 その届出票の報告に基づいてウイルス学的検査が実施された症例において発熱日、発疹日、検体採取日の報告があったものについて検討したものがこのスライドです。
 ウイルス学的検査が実施された例が136例ありました。この中で発疹、発症日の記載があって、検体接種日の記載があったものが36例でした。その中で更に結果、ウイルス学的結果の記載があったものが31例でした。この31例の内訳を見ると、陽性例が17例、陰性例が14例でした。
 この陰性例がどうして報告例に残っているかというと、臨床診断例として、報告例として残した場合、またはPCRなどのウイルス学的検査は陰性だったんだけれども、IgMの抗体価が陽性だったために残すと判断されたもののために報告例として残っております。
(PP)
 ここからは風しんの発生状況を簡単に申し上げます。
(PP)
 2008年に風しんも麻しんと同じように全数報告調査になったのですが、今年は2008年以降、最多の報告数となっております。
(PP)
 地域別にも報告数が多いところが認められます。
(PP)
 これを性別、年齢群別に見ますと、成人層の男性で多くの症例が報告されていることがわかります。風しんそのものは麻しんと比べたら症状も軽く、御本人にとても重篤な状態をもたらすわけではないのですが、時折、妊娠をしている女性に風しんが罹患した場合に先天性風しん症候群が発生することが問題になることがあります。
(PP)
 駆け足でしたが、まとめと今後の課題です。
 麻しんについては、今年は4月、5月に首都圏を中心に昨年の同時期と上回る報告がありましたが、全体としては、人口100万当たりの発生数は、1を下回る自治体が増加しております。
 患者さんの内訳の中では、社会的な活動性の高い成人層が報告患者さん全体の約40%を占めています。これまで2回目の接種機会がなかったと思われるこれらの成人層への対策を今後考える必要があると思われました。
 ウイルス学的検査が昨年より積極的に実施されるようになった結果、これまでいわゆる国内株と言われていたものが1年以上検出されておらず、今年、型別された株はすべて海外に由来するものとわかりました。
 今後ですけれども、検査診断についての判断、例えば先ほどお示ししたように、ウイルス学的検査は陰性だけれども、IgMはこれぐらいの値だという場合の判断及びそれを届出対象とするのかの判断基準基準について整理して運用していく必要があると思われました。
 風しんについてですが、2008年以降最多の報告数であり、先天性風しん症候群発生のリスクが高まっていると思われました。
 以上です。
○加藤座長 どうもありがとうございました。
 続きまして、平成22年度麻しん風しん予防接種の実施状況につきまして事務局からお願いいたします。
○飯野課長補佐 資料2の平成22年度麻しん風しんの予防接種の実施状況について御説明いたします。
 2ページの第1期麻しん風しんワクチン接種状況になりますが、平成20年度の麻しん風しんのワクチン接種率はどちらも94.3%で、平成22年度は95.7%、1.4%の伸びとなっております。
 都道府県別の接種率は10ページの方にあります。
 3ページの第2期の接種状況になりますが、平成20年度の麻しん接種率が91.8%、風しんワクチン接種率が91.9%、平成22年度は92.2%で、麻しんが0.4%の伸び、風しんが0.3%の伸びとなっております。
 都道府県の接種率は11ページの方にあります。
 4ページの第3期の接種状況になりますが、平成20年度の麻しんのワクチン接種率は85.1%、風しんワクチンの接種率が85.2%、平成22年度は87.3%で、麻しんが2.2%、風しんが2.1%の伸びとなっております。
 なお、都道府県別の接種率は12ページの方にあります。
 5ページの第4期接種状況になりますが、平成20年度の麻しん風しんのワクチン接種率は、どちらも77.3%で、平成22年度は麻しん78.9%で1.6%の伸び、風しん79%で1.7%の伸びとなっております。
 都道府県別の接種率は13ページの方にあります。
 17ページ以降は政令指定都市、中核市、特例市、特別区の接種率となります。
 以上でございます。
○加藤座長 ありがとうございました。
 それでは、続きまして、平成22年度の都道府県における麻しん対策の取組状況評価につきまして、やはり事務局からお願いいたします。
○飯野課長補佐 資料3、平成22年度各都道府県における麻しん対策の状況等について御説明いたします。
 6月に各都道府県に対しまして調査を行い、まとめたものになります。
 1ページ目の1年間に都道府県レベルの「麻しん対策会議」あるいは同会議に準ずる組織の会議を何回開催しましたかの質問に対しまして、8府県で開催していませんでしたという回答をいただいております。
 2ページ目の上段、麻しん対策が事業化されていますかの質問に対しまして、13の道県で事業化されていませんでした。
 下段、所在するすべての市区町村で接種対象者への個別通知を実施していますかの質問に対しまして、7の道府県で36市町村で一部を含め実施していませんでした。
 3ページの上段になります。所在するすべての市区町村にそれぞれ予防接種台帳がありますかの質問に対しまして、7の道県の13市町で台帳がないとのことでした。
 下段、第1期から第4期までの定期接種対象者の接種費用は全額公費からの支出とされていますかの質問に対しまして、3市町が一部自己負担をお願いしているとのことでした。
 4ページの上段、第3期の接種で、「集団の場」を用いた接種を行った市区町村の数をお答えくださいとの質問に対しまして、6県においては全市町村が個別接種で行っていました。
 下段、第4期の接種で、「集団の場」を用いた接種を行った市区町村数の数をお答えくださいの質問に対しまして、12の府県においては全市町村が個別接種で行っていました。
 5ページの上段、すべての市区町村における接種率を速やかに把握できていますかの質問に対しまして、42道府県において把握できているとのことでした。
 5ページ下段、所在するすべての学校における接種率を速やかに把握できていますかの質問に対しまして、20府県において把握できているとのことでした。
 6ページ、7ページ、検査体制等の質問に対しては、全都道府県において対応がされているとのことでした。
 8ページにつきましては、東日本大震災で定期接種に困難を生じた市町村とその具体的な理由となります。
 簡単でございますが、以上でございます。
○加藤座長 ありがとうございました。
 では、続きまして、厚生労働省及び文部科学省の取り組みにつきまして、まず、厚生労働省からの御説明をお願いいたします。
○飯野課長補佐 資料4−1、厚生労働省の取り組みにつきまして御説明いたします。
 前回の麻しん対策推進会議以降の取り組みにつきまして御説明いたします。
 4、予防接種法施行令の一部を改正し、第4期の対象者に高校2年生相当を追加しております。
 内容としましては、3ページになりますが、麻しんの排除に係る国際的取り組みの状況を踏まえまして、海外の修学旅行や研修等に行く高校生による麻しんの海外への持ち出し、持ち込み等を防止するため、平成23年度におきまして、高校2年生相当の年齢の者についても麻しんの第4期の定期接種対象としたところであります。
 定期接種の予防接種におきましては、一般的に混合ワクチンを用いられていることから、風しんにつきましても同様の措置を講じております。
 施行は5月20日からとなっております。
 続きまして、6の(8)麻しん風しんの第2期から第4期の予防接種における未接種者に対する勧奨になりますが、内容としましては、4ページになります。
 3月10日付で各都道府県衛生主管部局長に対しまして、22年度の第2期から第4期の4月から12月の実施状況の調査結果を受けまして、教育関係部局との連携を密にして、積極的勧奨に取り組まれるようお願いしたところであります。
 別途、文部科学省の関係課長に対しましても、未接種者等への情報提供と接種勧奨の協力をお願いしたものであります。
 次に、(9)の夏休み期間を活用した接種の勧奨になりますが、内容としましては、11ページの7月12日付で各都道府県衛生主管部局長に対しまして、麻しん風しんの第3期、4期の予防接種の促進について市区町村に対しまして、夏休み期間の未接種者への接種勧奨を実施するよう指導をお願いしたものであります。
 併せて、文部科学省学校健康教育課長に対しまして、各都道府県教育委員会等を通じての積極的勧奨をお願いしたものであります。
 最後に、(10)平成22年度予防接種の実施状況調査の結果に基づく接種の勧奨になりますが、内容としましては、13ページの9月21日付で各都道府県衛生主管部局長に対しまして、麻しん風しんの第3期、4期の予防接種の促進について、8月5日公表の平成22年度の提起接種の麻しん風しん予防接種の実施状況の調査結果を踏まえ、第3期、4期の全国平均接種率が目標を大幅に下回っていることから、改めて市区町村に対しまして、再度の個別通知の徹底、電話による積極的勧奨等を実施していただくようお願いしたものであります。
 併せて、文部科学省学校健康教育課長に対しまして、各都道府県教育委員会部局と衛生主管部局との連携体制と学校機関等においての積極的勧奨が実施されるよう協力をお願いしたものであります。
 説明は以上でございます。
○加藤座長 ありがとうございました。
 引き続き、文部科学省から御説明をお願いいたします。
○有賀専門官 文部科学省学校健康教育課の有賀です。
 文部科学省の取り組みについて御説明させていただきます。
 前回のこの会議以降の取り組みとしてですけれども、まず、資料4−2の2ですが、麻しん風しん定期予防接種勧奨リーフレットの作成、送付及びタイアップポスターの作成の企画・協力でございます。
 2ページ、3ページ、4ページ、5ページ、6ページが該当の部分になるんですが、前回会議の中では、ドラマ「JIN」とのタイアップのリーフレットについて少しお話させていただいたかと思うんですけれども、こちらを実際に作成いたしまして、全国の中学1年生、高校3年生すべての生徒に配っております。
 また、同様にポスターも作成いたしまして、6ページになるんですけれども、こちらは実際は、感染症研究所の方の研究費で作成していただきまして、あとは日本医師会様にも御協力をいただきまして、学校及び厚生労働省の方からは保健所等、日本医師会からも医師会員の方々を通じて各地域にお配りいただき、掲示していただいているものになります。
 1ページ目の方に戻りまして、接種の促進に関する通知・事務連絡のところですけれども、(10)以降が前回会議以降の取り組みになるんですが、(10)(11)につきましては、厚生労働省の方から出された通知を受けて全国の教育委員会等に配付、注意喚起しているところでございます。
 (12)麻しん患者の増加についてというのは、厚生労働省の方から出された麻しん患者の増加への注意喚起ということを受けまして、こちらの時期がゴールデンウイークの前であるということから、更に子どもたちへの接種の勧奨を進めていただくようにということを一言加えた事務連絡として出させていただいております。
 (13)(14)については、同様に厚生労働省からの通知を受けて教育委員会等へ派出したものになります。
 (15)ですけれども、こちらは9月28日付で出した事務連絡になるんですが、まず、7ページをごらんください。「就学時の健康診断の実施について」というタイトルなんですけれども、特に1のところで予防接種の状況の確認及び予防接種を受けていない者に対する指導についてというところを少し強調して書いております。就学時健康診断に際には、必ず予防接種の接種状況を確認していただくということ。その確認に当たっては、当該幼児の母子健康手帳であるとか、予防接種済証の提示をしていただいたり、またそれらの該当部分の写しを提出することを保護者に求めることが有効であるということで事務連絡を出しております。
 済みません。9ページの資料ですけれども、こちらは8ページ、9ページを別添としてその通知に添付したものなんですが、実は9ページの就学時健康診断票が1段階古いものになっておりまして、こちらにつきましては、既に現在、麻しんと風しんについては1期、2期とどちらを受けてどちらを受けていないかと書けるようになっているものになっておりまして、これは既に全国の教育委員会に対しても訂正の通知を出しておりますので、後ほど資料としては差し替えさせていただきたいと思います。
 文部科学省のからは以上です。
○加藤座長 ありがとうございました。
 それでは、続きまして、自治体の取り組みについて、京都市、伊藤医務担当部長から御説明をお願いいたします。
○伊藤参考人 京都市の伊藤です。
 京都市の取り組みについて御報告いたします。
(PP)
 まず、目的ですけれども、1つは、第3期について集団接種方式によって接種率を向上するかどうかということと、1期、2期の接種率の向上と、もう一点は、麻しんの検査診断を徹底するというこの3点です。
(PP)
 平成20年からこの3期、4期が始まったのですが、個別接種と啓発によって行ったんですが、そのときの結果としましては、京都市が3期、4期が大体、全国平均並でした。なので、このままですと95%を達成できないということを実感しましたので、このまま個別接種だけでいいのかどうかということで、集団接種をどうにかできないかということを平成20年に検討しました。
(PP)
 集団接種を導入するに当たっては幾つかクリアしなければいけないことがありまして、1つは、京都市の場合は対象者が市立中学校だけでも在籍者が約1万人います。会場としましては、市立中学校で73あります。ざっと計算しますと、必要医師が延べ320人ぐらい必要です。集団接種をしました場合に個別接種と同等の制度管理ができるかどうかということ。それは、問診のときに保護者と対面できないということがあります。そういったことをいかにしてクリアするかということがありますので、そのためにはやはり医師会、教育委員会とのディスカッションが必要でした。
(PP)
 ということで、平成20年度の秋ぐらいからその動きを始めました。音頭をとったのは、保健福祉局の保健医療課がしまして、まず、教育委員会のカウンターパートが体育健康教育室で、そこに話を持って行きまして、そこから学校校長会に下しまして、そこで許可を得てから、各地区の中学校の校長先生に連絡しました。
 医師会については、医師会、学校医会、京都市の場合は市医会というのがありますので、そこにお願いをしまして、そこから各地区の医師会へ了解を得ました。
 一方、京都市としては、保健所、保健センターとしまして、改めてマニュアルをつくりまして、それで研修を行いました。それぞれの各地区の保健所が各地区の中学校、医師会と連携をするということで、秋ごろから準備を始めました。それで、多分これはできるだろうということで、4月から始めました。
(PP)
 まず1つが予診票ですけれども、これは親にあらかじめ記入してもらいますので、事前に学校からは配付をして、1週間前までに回収する。そこで学校がチェックをして不備があれば保護者に確認をするという手順を踏みました。
 そのときにどうしても確認しなければいけないのが、保護者の署名があるかないか、本人かどうかということの確認。初めて受ける子がいないかどうかということも、予診票にこれまで受けていない子については赤で囲むようにしました。例えばアルコール過敏があるかないかというようなこともチェックをする必要がありました。
(PP)
 こういったことを全部盛り込みまして、この通知に関しましては、20年度に勿論個別接種もしているわけですが、それにプラスをして、集団接種もできるようになりましたということを連絡しまして、学校を通じて日程を連絡しまして、あらかじめ予診票を送付しました。集団接種をしてからまた接種できなかった者についてはもう一度、個別勧奨を行うことにしました。それと、予防接種が済んだかどうか、ちゃんと接種しましたということの証明書を子どもに渡して、親に渡してくださいねということを確認しました。
 これは単に予防接種だけではなくて、1つの健康教育の一環として、待ち時間にDVDなどを使った中学生に対する健康教育の機会とするということも行いました。
(PP)
 その結果ですが、ざっとお話しますと、21年、22年で在籍者数が大体1万人ありまして、7,800から7,900について接種することができました。
(PP)
 細かいことですけれども、京都市の場合は行政区が11ありまして、人口が二十数万のところから数万のところがありまして、場所によっては1,000人近く接種するところもあれば、100人ぐらいのところもあります。そういったところで、かなり人口差があります。それぞれの各行政区の保健センターが取り組みました。
(PP)
 その結果ですけれども、22年度についてのまとめをお知らせします。
 全体の中で予診票を回収できなかったのは1%で、99%回収できました。その中で約85%が接種を希望しました。15、16%が接種を希望しなかったんです。接種を希望した中で5%が当日の診察によって接種しなかったんですが、全体として77%が接種をいたしました。
(PP)
 接種を希望しなかった理由ですが、67%は既に個別接種で受けてしまった人たち、あとこれから個別で受けますよという人が25%ありましたので、希望しなかった理由としては、ほとんどが個別接種をしますというのが約90%です。
(PP)
 数%の希望しなかった理由ですけれども、幾つかあります。その中でやはり不安であるとか、副反応が怖いということがその中の14%ぐらいあります。風しん麻しんどちらかに罹患してしまったが4%ぐらいありますので、この辺りは、もし個別接種であればクリアできた点かなと思います。医師に止められたという例が数%ということもあります。なので、この辺りが集団接種の限界かなという気がいたしました。こういったことをなくす啓発が必要かなと思っています。
(PP)
 副反応ですが、ほとんど重篤なものはありませんで、あったのは0.6%、0.2%ということで、ほとんど問題はありませんでした。
(PP)
 その結果ですけれども、1期、2期、3期、4期と分けます。3期の場合は、20年度で集団接種を導入しましたので、86.7か約10ポイント上がりまして、97.5、97.8%です。4期は手を付けなかったので70数%というところです。3期に予防接種、集団接種を入れたんですが、1期、2期についてもわずかずつ上がりまして、結局少しずつ上がってきまして、どちらも95%を超えています。ですので、3期が10%ほど上がったので、それにつられて1期、2期も上昇したという結果です。
(PP)
 1期、2期につきましては、集団接種がないのですが、京都市の場合は母子保健事業としまして、こんにちは赤ちゃん事業、乳健で全数把握をしていますので、そのときに予防接種に対する問診チェックと指導を行っています。
 2期につきましては、就学時検診と保育園でチェックをするということを行っていただきました。
(PP)
 もう一点は、この検査診断ですが、これは平成22年5月に京都市保健医療課から京都府医師会に対しまして検査の実施要項を送りました。その中には検体の採取方法、検体が何かということ、検体の保存方法、搬入方法、休みのときにどうするかということをリーフレットで医師会に対してお願いいたしました。その後、秋に厚生労働省、感染研からの通知が来ました。その前に医師会に対してこういった働きかけをしました。
(PP)
 その結果、そういったことを行う前は、22年度には2例届けがあったんですが、これはどうも見ていると、検査診断、臨床診断で成人例で疑わしいかなというものがありました。その後、数例の届出がありましたけれども、全例に対してPCRを行いました。IgMも陽性なんですが、これはすべて検体がPCR陰性で、その結果を踏まえて臨床の先生とディスカッションをしまして、これは結局、麻しんではないと判断をいたしまして全部取り下げました。
(PP)
 今年も同じような例が数例ほどありました。その結果、これは京都市です。20年が106であったのが、平成21年が4例、22年が2例、今年度は8月だけで届出としてはゼロです。海外からの持ち込み例も今のところありません。
(PP)
 ということですので、まとめとしましては、京都市としましては、平成21年度から3期に対して集団接種方式を導入しました。この集団接種方式を導入するにつきましては、やはり行政、保健センターと医師会、教育委員会、学校との連携、集団接種に関する極めて用意周到の万全な対策をとって改めておくことが必要であるかなと感じました。
 特に懸念された血管迷走神経反射などが多発するなどということは全くありませんでした。
 その結果、1期、2期、3期ともに接種率が95%に上昇しました。
 それともう一点は、麻しんの検査診断の徹底が極めて大事なことかなと思います。
(PP)
 最後に京都市の学校、市医会、京都府の委員会、行政保健センター、衛生研究所、こういったところの連携によるものであるということを御報告いたします。
 以上です。
○加藤座長 ありがとうございました。
 以上、麻しんの発生動向、そして予防接種の実施状況、厚生労働省並びに文部科学省の取り組み、京都市の取り組みについての御報告をいただきました。
 この報告をいただきました事項につきまして、今年度の取り組みについて委員の皆様から御意見がありましたら、または御質問がありましたらいただきたいと思いますので、御自由にどうぞ。挙手をお願いいたします。
 どうぞ。
○福田構成員 事務局の方にお伺いします。
 資料4−1で厚生労働省の取り組みをお示しいただいておりますけれども、その前の資料3のところに全国都道府県の麻しん対策と予防接種の状況のアンケート調査が出ていると思うんですが、この取り組みとこのアンケートの結果がうまく反映されていると思われるのか、それとも思われていないのか。例えば事業化されていない都道府県がまだたくさんある理由がどういうところにあるのか。アンケートの結果をどのように評価されているのか事務局の方にお伺いしたいんですが。
○加藤座長 事務局、アンケートをやりましたけれども、結果の評価との関係について御説明いただきたいという質問です。
○林課長補佐 十分なお答えになるかどうかわかりませんけれども、厚生労働省としては、各都道府県に呼びかけをさせていただいて、麻しん対策が進むように呼びかけ、働きかけ、そしてさまざまな分野で技術的な支援をさせていただいているところでございます。徹底をしていただくように今までから重ねてお願いをしてきているところでございます。
 資料3の方はそれを踏まえて、昨年度も出させていただいておりますけれども、麻しん対策の状況は徐々に向上してきているととらえております。それでもなお、さすがにこれはやっていてほしいというものができていない市町村がまだ少数あることは幾つかの調査項目から出ておりますし、そしてまた、更にやった方が望ましい取り組みが更に広がっていくべきことが見てとれるところもあると思います。引き続き、呼びかけ、働きかけを続けていくことでこういったよい取り組みが全国に広がっていくように努めていきたいと思っております。
○加藤座長 よろしいですか。
○福田構成員 ありがとうございます。
○加藤座長 例えば麻しん対策会議を開催している回数が多い県と少ない県との間で接種率に差があるとかないとか、そういうアウトカムは出ているんですか。
○林課長補佐 済みません。直ちにはお答えいたしかねますけれども、そういったことも含めてより分析をしながら今後に生かしていきたいと思っております。
○加藤座長 ほかに御意見ございますか。
 どうぞ。
○櫻山構成員 伊藤参考人に教えていただきたいんですが、非常に有意義な取り組みで、感心して伺っておりました。特に市立中学校で集団でやりましたら、全体として3期の接種率も向上したと。実は、東京都でも対策会議でよく集団のことが話題になります。後で発表がありますが、私どもの感染症対策課長も来ておりますが、東京都の場合、私立学校が中学校でも結構多いものですから問題になるので、京都の場合、詳しい数字はお持ちでないかもしれませんが、中学校での私立へ行っている方の率とか、その辺がおわかりになりますか。
○伊藤参考人 対象者でいきますと、京都市立で78%ぐらいです。残りが多分、私立だと思います。
○櫻山構成員 2割ぐらいは私立の学校へ通っていらっしゃる。
○伊藤参考人 そうです。ただ、管轄が違いますので、私どもは手は出せなかった状況です。
○櫻山構成員 ありがとうございます。
○加藤座長 ほかにいかがでしょうか。
 どうぞ。
○岡部構成員 コメントですけれども、島田さんから発表したように、わが国では接種率も向上して、かなりの麻疹患者数が少なくなってきて、いろいろなところでの努力の成果が出ていると思うんです。これは、最初の局長の御説明にもありましたように、感染症の特定予防指針が出たので、いろいろなところが公的に取り組めるようになったというのはすごく大きいことであったと思います。特定予防指針には、エイズ、STD、インフルエンザ、結核などがあります。いずれも病気としてなかなか難しくその成果が明確に出せない中で、はしかについてはその取り組みの成果が明らかに出ている、ということは大きく評価していいのではないかと思います。
○加藤座長 ほかに御意見ございますか。
○蒲生構成員 私はゼロ歳代のお子さんをお持ちの方がお読みになる雑誌の中で、大分啓蒙記事などもつくってきましたが、やはり京都の取り組みはすごいなと思いました。この場で集団接種をというお話を何度も差し上げても、いろいろな関係があって無理というお話ばかりでしたが、やればできるんだなと非常に関心して聞いておりました。
 そして一方で、少し気になったのは、風しんが増えている。特に20代、30代男性の風しんが増えているということでした。ちょうどこの年代は、奥様が妊娠される年代に当たりますので、今日の麻しん対策会議の第4期までの接種率を上げるというところとは全然別の問題になってくるのですけれども、20代、30代男性に対する風しんへの対策というのも今後必要になってくるのかなという感想を持ちました。
○加藤座長 ありがとうございました。
 ほかにいかがでしょうか。
 どうぞ。
○保坂構成員 どなたにお聞きすればいいのかわからないんですけれども、集団接種を京都は大変熱心に取り組んで成功されていると思うんですけれども、全国でどのぐらいのところが集団接種に既に取り組んでいるかというデータはありますでしょうか。集団接種は学校でですね。
○加藤座長 さっき資料にあった。
○保坂構成員 ありましたか。
○飯野課長補佐 資料3の4ページに。
○加藤座長 では、事務局で資料3の4をもうちょっと、今、保坂構成員から質問がありましたので、もう一回、お答えいただけますか。
○飯野課長補佐 済みません。資料の4ページの問いの6、7になりますが「集団の場」を用いた接種を行った市区町村数の数をお答えくださいということで回答をいただいているんですが、北海道、長野県は市町村が多いと思いますので、全体の何割ぐらいが行っているかというのはまだ分析ができておりませんので、そこは後ほど分析したいと思います。
○加藤座長 どうぞ。
○保坂構成員 やはり具体的に全国で何校ぐらいやっているのかというか、学校がどのぐらいあって、そのうちのどのぐらいがその集団接種に、地区別も大事ですけれども、全国的な傾向としてどうなのかということを是非、それとその生徒数も含めてですけれども、教えていただければ、また今後参考になると思います。
○加藤座長 ほかにいかがでしょうか。
 どうぞ。
○畑構成員 SSPE青空の会の畑と申します。
 京都市の取り組みは非常に感心して伺ったんですけれども、事務局は東京なんですけれども、横浜市に私は住んでおりまして、横浜の状況が常に、下位の方にいるもんですから気になって、昨日も横浜市の方に実は行ってきたんですけれども、集団接種に対してネガティブな意見といいますか、雰囲気を感じたんです。
 1つお伺いしたいのは、常にお金とか、費用的な負担が集団接種をすることによってどれぐらい厳しい状態というか、負担があるのかということを京都市の実績でお伺いしたいということ。あと安全対策が常にバリアとして皆さん言われるんですけれども、安全に対して周到な準備をされたということですけれども、特に現場の方で問題になるようなこと、副反応等はなかったということですが、接種自体における安全対策で親御さんの方から批判されるような事態がなかったのかということ、その辺りのところを2件ほど教えていただければと思います。
○加藤座長 集団接種を行うときの費用の問題と安全対策についてはいかがでしょうかという御質問ですが、京都から。
○伊藤参考人 費用につきましてはましては正確な数字が出せないんですが、集団接種はかなり費用としては安いです。というのは、個別接種をしますと、接種の先生に対する謝礼を含めると、集団接種にするとそれはかなり費用としては、京都市としてはかなり安く予算が余りました。
 副作用ですが、これは接種医が必ず30分残るということは当然です。あと、事前に消防局に連絡しまして、こういうことが起こりますよと万が一の場合に備えて消防局に連絡しておきました。それは全くなかったんですが。あとは、家に帰ってから親御さんなどが心配だというのは、多少は入られたところがありましたが、それは大体、電話相談でおさまっています。2期ですので、ほとんど80%が1回受けていますので、そういった副反応というのはもともとない予防接種かなと思います。
○加藤座長 よろしいですか。
 どうぞ。
○保坂構成員 個別のことになるんでお聞きしなかったんですけれども、京都市が集団接種をするときの設計といいますか、1時間に何人当たり接種医が接種することを設定したかとか、医師以外、接種医以外にどのぐらいの人員を割いたかとか、そういうことが1つ。今、費用が安く済んだというお話を聞いたのでお聞きするんですけれども、出動医に対してどのような報酬を払ったのかとか、例えば看護師さんをどこかからお願いしてくるとすれば、その報酬はどうだったのかということをお聞きしたいということ。
 集団接種の方が安く済むんだという間違った印象を与えるといけないと思って申し上げるんですけれども、それには学校現場の学校の先生とか、養護の先生とか、場所、その他すべて事務的なことは市の方でされるんでしょうし、そういうことを全部コスト計算すれば、恐らくは安くなっているということはないんじゃないかと思うので、たまたま現金としての支出が少なかったと受け取った方がいいんじゃないかということ。その点と人数のことなどをお願いします。
○加藤座長 集団接種をしたときの対策の人員についてということと、1人当たり大体、何名ぐらい一定の時間で接種をしたかということと、コストに関しては全体の支出についてはどうかという質問だと思います。
○伊藤参考人 接種につきましては、予防接種の手引きにありますように、たしかあれは決まっていますね。1時間当たり何人とそれを外さないように、決して集団接種だからといって急がないようにはしています。当然、予防接種法の手引きに基づいた。たしか2でしたか。1時間に。
○加藤座長 約2名で20人。
○伊藤参考人 そうです。それで計算しますと、大体120人を2時間でしますと、医師が3名、看護師が5名、事務方が3名、10人いるという勘定でしました。大体その割合です。医師、看護師というのは、市がお願いをして、パートというか、雇い上げるという形でそれで報酬を払っています。それは京都市の規定ですので、民間よりはかなり安い単価です。
 それでよろしいですか。
○保坂構成員 今、何人とおっしゃいましたか。
○伊藤参考人 120人の場合、医師が3名要ります。看護師が5人、事務方が3人という、大体その計算です。
○保坂構成員 看護師が何人ですか。
○伊藤参考人 看護師が5名。120人の場合です。
○保坂構成員 事務方が。
○伊藤参考人 3名。この計算で、それで併せてやっています。
○保坂構成員 2時間で120人の場合ですね。
○加藤座長 よろしいですか。
 ほかに御意見ございますか。
○岡部構成員 これは1つの提案ですけれども、島田さんの発表した中で都道府県別で人口100万人当たり麻疹患者が何人ぐらいになっているかというのがありました。この会が最初に持たれたころにディスカッションしたことだと思うんですけれども、5年間これをやっていて、一、ニの三、で一斉に日本中の麻疹がどんとなくなるわけではないので、都道府県別で麻疹排除の目標を達成しているところがぱらぱらとかなり出てくるのではないか。そうなったところには、各都道府県が独自に発表するか、あるいは委員会のようなところでこの自治体はかなり達成ができていますよということを大きくできれば宣言してもいいのではないか、ということが提案されたと思います。現在のところし、麻疹排除の一つの指標である人口100万人当たり麻疹患者報告1人以下ということを、もう既に24県が達成しているというのは大きなことだと思うので、うまくいっているころをどんどんエンカレッジして、結果としてよくなっているところをもっと持ち上げるという言い方はよくないですけれども、そこを明らかにしていった方がお互いの励みになるのではないかと思うので、できればそういう取り組みをやっていただければと思います。
○加藤座長 うまく達成ができた自治体の評価をしていただきたいということですね。
 ほかに御意見ございますでしょうか。
 よろしいですか。
 いろいろな御意見をいただきまして、大変ありがとうございました。
 それでは、次の議題でございます麻しん排除に向けての最近の動向と今後の取り組みに移ります。
 麻しん対策各種ガイドラインの改訂につきまして、国立感染研の麻しん対策技術支援チームの先生方から御説明をお願いいたします。
 まず、安井先生から。
○安井先生 技術支援チームの安井と申します。
 私の方からは、麻しん排除に向けた積極的疫学調査ガイドラインの改訂について御説明をさせていただきます。
 お手元の資料では1くくりになっていて、スライドとあと、調査票が全部で添付1のものが3ページ分、5ページ、6ページ、7ページが患者調査票と呼ばれるものです。
 その次にありますのが、麻しん症例行動調査用紙というものですけれども、8ページ、9ページ、10ページ、11ページで、感染源、だれと接触したか、発症後接触した方をピックアップして、その後、添付3、12ページ、13ページになりますけれども、接触者調査につなげるためのものというものがあって、そして最後に14ページは調査票ではありませんけれども、接触者の方に持って帰っていただいて、自身で健康チェックをしていただくものがあります。そして、その次に15ページからは本文となっております。
 ということで、疫学調査ガイドラインというのは2008年から作成させていただいておりますけれども、このたび3回目の改訂を行いましたので、概要について説明させていただきます。
(PP)
 疫学調査ガイドラインというのは、多くの保健所においてまだまだ当初使われていなくて、法的根拠も特にないのでなかなか、しかも多くの症例に対して使っていただくというのはなかなか難しかったんですけれども、昨今、非常に麻しん症例が減ってきているということ。
 そして、感染拡大防止のためには、多くの公衆衛生部局で行っていただくということが必要不可欠であるということと、そして最後に麻しんを我が国が排除するためには、これをすべての日本国内の保健所で使用していただく、それが必要であると思っています。
(PP)
 今回の改訂ですけれども、複数の自治体、具体的には大阪府と東京都ですが、そこの自治体の保健所の方々の意見を参考にして、調査票をできるだけコンパクトにしました。非常に長過ぎて使いにくいという話もありましたので、実際の調査現場ですぐに調査票に記入できることを目標とした改訂を行いました。
 そして、患者調査票です。最初の基本情報・臨床情報調査票というんですけれども、今まで4ページだったものを3ページとして、こちらにありますけれども、5ページ目というのは患者さんの基本情報について、6ページ目というのは臨床症状であったり、ワクチン接種歴、罹患歴などの臨床情報です。そして3ページ目は検査結果と分けて記入できるようにしています。
 行動調査票ですけれども、これが書きにくいという評判がすごく強かったんですが、患者さんの所属について8ページ目で聞いて、そして10ページ、11ページで行動調査を確認していただいて、その結果を9ページにリストアップしていただくと変えております。
 順番が逆になっていますけれども、10ページ、11ページというのは本来、実は1枚で裏表になっていて、1枚で使えるようにとしております。
(PP)
 ということで、最後のスライドですけれども、実は、現在、発生動向調査のNESIDシステムを改訂中ですけれども、そちらの方でもこの調査票の入力項目がNESIDシステムに反映できるようにということで、今、突貫作業で改訂をしていただいております。
 勿論この調査を使うことというのは法律で決まっているわけでもありませんし、各自治体が採用していただかないといけないんですけれども、最終的に麻しんがエリミネーション、排除されるときには、そのためには電子入力システムで情報共有を多くの自治体で行っていただいて、共同調査を行っていただくためにも必要ではないかということで今、構築しております。
 そして、今回、第3回を改訂しましたけれども、各自治体に使っていただく上において、またいろいろなコメント、修正依頼があればできるだけ修正を加えていきたいと考えております。
 以上です。
○加藤座長 ありがとうございました。
 続きまして、多田先生からお願いいたします。
○多田先生 こちらで説明させていただきます。
 それでは、医師による麻しん届出ガイドライン第三版について説明させていただきます。
 資料は6−2になります。
 医師の届出は、患者発生の探知となり、保健所等が感染拡大防止対策につながることは勿論、報告数や報告内容の解析から得られる情報は、地域のみならず国全体の麻しん対策、麻しん排除へ向けた必要な対策の立案の基となります。そのため、届出内容には漏れのないこと、また十分な質、正確性などが求められます。そのような内容の確保を目的にこのガイドラインを作成いたしました。
 配付資料の方ですけれども、今回は、2011年4月に変更された届出票に沿って2008年1月10日の第二版から改変いたしました。
 感染症法施行後の麻しんの届出は、それまで全国約3,000か所の小児科定点医療機関からの麻しん及び全国約470か所の基幹定点からの成人麻しん届出であったものが、御存じのとおり、全数届出となり、麻しんを診断したすべての医師に届出が義務づけられています。
 更に本年4月には、先ほど冒頭で島田も述べましたが、届出票が変更され、届出内容に発疹や発熱の出現日、検体の採取日、麻しんウイルスの遺伝子型など、あるいは国外感染が疑われた場合には渡航期間など、麻しんの確実な診断や麻しん排除の確認に必要な内容など、更に詳細な記載が求められるようになりました。
 まず、麻しんに限らないことですけれども、感染症の届出は、届出基準に合致する症例が届出対象となります。麻しんでは3つの症状と検査診断の有無から、3つのカテゴリーに分類して届出ていただくことになります。
 2ページ目ですけれども、保健所等が患者発生に伴い、感染拡大防止対策を迅速に実施するため、医師には診断後24時間以内の保健所への届出が求められています。
 3の記入方法では、届出票の項目順に求められる記入の仕方、どんな点に注意や注目して記載していただきたいかを要望を含めて記載いたしました。臨床診断にとどめず、できるだけ検査診断を行っていただきたいこと。
 3ページ目、届出後に合併症が出現した場合には、医師の届出は原則初回の1回ということには法律上なっていますけれども、更に追加報告していただきたいこと、臨床診断例であっても、その後の検査実施、その結果による病型変更や、当初麻しんと診断していたけれども、先ほど京都市さんの発表にもありましたが、その後の検査実施やその結果により麻しんではなかったと判断された場合には、最終判断を保健所に再度連絡していただきたいことなどについて言及いたしました。
 4ページ目、届出基準に規定されている各診断方法の注意点として、より的確な診断としていただくため、診断方法の各項目の進め方、判断する際の注意点を記載いたしました。ウイルス分離同定とPCR検査の実施を保健所に相談していただきたいこと。麻しんIgM抗体陽性による診断の場合の注意点などを盛り込みました。
 更に6ページの感染原因、感染経路、感染地域の項目です。これらは感染症対策に直結した項目となります。麻しんの潜伏期間を考慮して、感染源となった可能性のある人はいなかったか、どこで感染したと考えられるかを、是非問診等を徹底していただいて、できる限り情報収集していただきたいこと。更に集団発生の疑いはないか、感染を受けるリスク、周囲への感染を広げるリスクのある職業の方ではないかなどの有用な情報についても追加でできるだけ記載していただきたいことに触れております。
 以上です。
○加藤座長 ありがとうございました。
 続きまして、多屋先生からお願いいたします。
○多屋先生 国立感染症研究所感染症情報センターの多屋と申します。
 私の方からは医療機関での麻しん対応ガイドラインの第三版について簡単に御紹介したいと思います。
 2007年、2008年に麻しんが結構大きな流行をしましたときに第一版として作成したものを改訂したものです。
 要旨は、1ページにありますように、現在は恐らくここの部分になると思うんですが、平常時の対応というのが医療機関での麻しん対応には非常に大事なところになってきます。いわゆる医療機関で働いていらっしゃる方あるいはそちらで実習を受けていらっしゃる学生さんが麻しん予防の観点から、2回の麻しん含有ワクチンの接種歴を持っていらっしゃること、これをなるべく進めていきたいというのが1つ目としてあります。
 2つ目は、先ほどの多田先生の話にも重なりますが、院内で麻しんの患者さんが発生された場合の対応につきましては、速やかに臨床診断から検査診断へと移行していただくために保健所に御相談して、地方衛生研究所でウイルスを直接検出する検査診断をお願いしたいという点があります。外来でもし患者さんが発生した場合、病棟でもし麻しんの患者さんが発生した場合の対応については、具体的に詳しく各論の方に盛り込んでおります。
 今回、第三版で変わったところは、医療従事者あるいは医療で実習をされている方については、麻しんのワクチンの2回の接種歴をお願いしたいこと。平成2年4月5日以降に生まれた方は1期、2期、3期、4期という形で2回の接種歴がある方が今後、医療従事者になっていかれるものと思いますが、それ以上の方については、先ほどの風しん対策も考え合わせますと、麻しん風しん混合ワクチンでの接種は、麻しんのみならず風しんの成人男性への対応にもつながるのかと期待されるところです。
 ほかの点につきましては、今までと大きく変わっておりませんで、検査診断を昨年の秋、厚生労働省から課長通知が出されたこともありまして、麻しんと診断した場合は血液、尿、咽頭ぬぐい液の3点セットを保健所を通して地方衛生研究所の方でウイルスの直接検出をお願いしたいということが今回新たに盛り込まれた点です。
 現在、患者さんが少なくなっておりますが、海外からの輸入例は医療機関にとっては突然起こってくることだと思いますので、平常時の医療機関の従事者及び学生さんが対応を済ませていらっしゃるということが今はとても重要なのではないかなと考えています。
 以上です。
○加藤座長 ありがとうございました。
 続きまして、今年の春には輸入例による麻しんの患者の増加が見られましたが、最前線で対応されました自治体の取り組み方につきまして、東京都、吉田感染症対策課長から御説明をお願いいたします。
○吉田参考人 東京都感染症対策課長をしています吉田と申します。
 本日はこのような機会をいただきましてありがとうございました。
 私からはこの春に起きました東京都における麻しんの流行について御説明申し上げます。
(PP)
 まず、東京都ではずっと、我々の課と健康安全研究センターで毎週、当然のように発生動向については監視をしているわけですが、特に14週から15週について麻しんが微増あるいは15週については急増したといったことがすぐ把握できたという点がございます。
(PP)
 最終的に見てみますと、14から15週に立ち上がりまして、18週をピークとして多くの患者さんが出てきたというところが比較的早期にとらえられたというのが1つ要因としてはあるかと思っております。
(PP)
 流行の拡大でございますけれども、当初は、比較的特別区の南西部と申しまして、大体、新宿であるとか、世田谷であるとか、そういうところを中心に起こっていたんですが、それがどんどん拡大していって、都の区部あるいは町田、八王子等を含めて、多摩地区の方にも拡大をしていったということが見てとれるかと思います。
(PP)
 このときに、私どもとしては、昨年の7月から遺伝子検査を全例に行っておりましたが、3月の段階で既にD4が少し増えてきているというのを把握しておりました。その中で患者数も増えてきて、その割合としてもほとんどがD4であったということで、何らかの通常ではない動きが起こっているのではないかというのが1つ探知できたいというところがございます。
(PP)
 特に14週から15週にかけては、14週はフランスからの輸入例でございましたが、15週については前例がD4、16週についてもほとんどがD4であったということで、主に欧州で流行していたと言われているD4が国内に持ち込まれて、都内の一部で感染が拡大し、それが都全体に広がっていったというのが可能性として考えられたということでございます。
(PP)
 当然、発生後の対応ということが今回はメインでございましたが、3つの対策を都としてはとらせていただきました。
 1つは、手としては、麻しんの接種と情報を正確に、広範囲に流していくということしかなかったわけですが、まず、流行状況の早期探知と情報共有ということで、発動向は勿論でございますけれども、積極的疫学調査によって感染の広がりを正確に把握した上で対策を講じていくと。それが本当に果たして麻しんなのかどうなのかという確定診断を行っていくというのを1つ大事なポイントとして上げております。
 2つ目は、都民への注意喚起でございまして、東京都の場合、マスコミが鋭敏に反応してくれますので、いかにここを効果的に行うかというのが次の目的でございました。
 麻しんにつきましては、東京都は平成19年から2歳から18歳の定期接種以外の方に予防接種として助成を行う制度を都として設けておりますが、小学校6年がここは今回漏れていたんです。そこの部分を補完するという作業をこの間行っていたところでございます。
(PP)
 まず、早期探知・情報共有につきましては、先ほど申し上げましたように、衛生研究所と私ども感染症対策課で情報を随時探知しておりまして、発生動向が把握できたと。その内容としても、麻しんが実際に多いということと、D4が多いということがわかってきたということでございます。
 都全体でこれを共有する必要がやはりあるだろうということで、東京都が以前から実施しておりますインターネットベースの情報共有のK-netという手段がございまして、それを用いましてすべての保健所に情報共有することができたということでございます。これによって各保健所が積極的疫学調査に対応することができて、独自の啓発も行えたのではないかと推測されます。
(PP)
 先ほど一部申し上げましたが、平成22年7月からは麻しんのレファレンス事業といたしまして、麻しんの全検体をPCR検査を行っているというものでございますけれども、保健所が積極的に調査を依頼して、流行の把握ということでございますが、健康安全研究センターでは、検査を実施するだけではなくて、その発生状況を分析して、しかもすべての保健所に流す仕組みを当初からつくっていたということでございます。
(PP)
 実際にこれは2月に発信されたものでございますけれども、既にD4の記載がございますし、若干ではございますが、麻しんが出ていると。内訳としてはこういうことであるということで、こういう情報を検体を提供した保健所だけではなくて、すべての都の保健所全体が注目をしていたというのは背景として上げられるかと思っております。
(PP)
 次に、発生後でございますが、発生後はやはり検体の数も増えてまいりますし、実際にどういうキャラクターを持った方が患者だったかということが大変大事だということで、当初は我々の感染症対策課でこの情報をつくっておりました。そのうち衛生研究所でも同様の情報をつくって、更に充実したものができるようになったので、当初は2週間に一遍、我々のところでやっていたものを最終的には衛生研究所で統合いたしまして、4月14日から最終的には6月の終わりぐらいまで、最終的には10回を超える配信を行っております。これは主に保健所への情報提供という形で発信させていただいておりました。
(PP)
 発生後の対応の3つ目でございますが、都民への注意喚起ということでございますけれども、マスコミ、ホームページを活用した情報発信を今回は行わせていただいております。
 その中身といたしましては、当然のように定期予防接種の接種勧奨ということと、一般的な感染防護策でございましたが、この前にも国立感染研さんの方でもいろいろ情報発信もされていたということと、都全体で被災地の支援を行うという取り組みを行っていたことから、被災地のボランティアの方へも強力に注意喚起を行っていく必要があるのではないかということで、これも併せて発信をさせていただいていたところでございます。
 繰り返しになりますが、麻しんの任意接種予防対象者の拡大ということで、今回の流行では約半数が予防接種の対象者でございましたが、この方々を漏れなく接種が可能な状況にするということで拡大していたということがございます。
 ただ1つ、約半分を占めておりました20歳以上の方への対策としては啓発だけにとどまっていたというところが私どもとしては、ほかに手がなかったというところが今回、課題として残るところかと思っております。
 あと、医療安全課と申しまして、医療監視をやっている課と連携いたしまして、医療機関へも啓発を行い、医療機関内での院内感染を防止していただくという取り組みも発信しているところでございます。
(PP)
 これはお手元の資料がないかと思いますが、マスコミでもかなり大きく取り上げられておりますし、特にマスコミさんの中でもボランティアの方への対応ということで幾つかの新聞等にはボランティアの対応あるいはラジオ等でも何回もこれは報道されていたところでございます。
(PP)
 また、ホームページもマスコミ報道と同時に立ち上げておりますが、この中でもQ&Aを設けまして、かなりアクセス数は出ていたのではないかと思われます。
(PP)
 これが麻しんの流行が起こる前の対策でございますが、一応はそれなりの対策を行っておりまして、会議の設置であるとか、麻しん向上の取り組みとして各関係団体との連携あるいは迅速対応といった対応は既に行っているところでございますが、やはり日ごろからの保健所間の情報共有ということと、発生時にどのようにそれを予防接種であるとか、ほかの対策を講じていくかということが今回、非常に大事なのではないかと認識したところでございます。
 以上でございます。
○加藤座長 どうもありがとうございました。
 続きまして、麻しん排除に向けての国際的な動向につきまして、感染研の竹田先生からお願いいたします。
○竹田先生 よろしくお願いします。
 国立感染症研究所ウイルス第三部の竹田です。
 はしかウイルスの流行株の状況の変化と排除へ向けての国際的な動向について話をするように仰せつかりましたので、まとめてまいりました。
(PP)
 ワクチン接種率が上がっていきますとはしかの流行が起こらなくなってまいります。ワクチン接種がほとんど行われていないころは流行は毎年起こり、4、5年ごとに大規模な流行が起こります。同じ株の流行が全国的に発生し、長期に持続します。
 ワクチン接種が進んできますと、流行は毎年起こりますが、規模は小さくなり、比較的大きな流行が起こる感覚も長くなってまいります。そのころには同じ株の流行が全国的あるいは地域的に発生しますが、流行株の交代が起こることも生じてまいります。
 更にワクチン接種率が上昇してまいりますと、流行の規模は非常に小さくなり、短期間のうちに終息するようになります。さまざまな株による小さな流行が発生するようになると考えられます。
 更にワクチン接種率が上昇しますと、流行はもはや発生せず、はしかの伝播は起こりません。いわゆる排除の状態になります。そのときには、土着の株はもはや存在せず、輸入株による散発的な発生が起こることがあるという状況になると考えられます。
 私たちは今、最後2つに近い状況にあると思います。
(PP)
 はしかウイルスの遺伝子型について聞かれることがありますので、まとめてきました。
 はしかウイルスはインフルエンザウイルスなどのように、血清型に多様性はありません。単一の血清型であります。
 病原性などウイルス株ごとの性質もほぼ一様であります。すなわち、遺伝子型が異なっても麻しんウイルスの性質に違いはありません。
 遺伝子型は何かといいますと、ウイルスの遺伝子配列のわずかな違いからウイルス株を分類したもので、現在23種に分類されております。この解析は麻しんウイルスの流行経路を明らかにするために有用であります。ですが、遺伝子型を調べるためにはウイルスの遺伝子を検出する必要がありまして、咽頭ぬぐい液、血液などの臨床検体や分離されたウイルスが必要になってまいります。
(PP)
 既に排除に成功したオーストラリアの例を見ますと、このようにワクチン接種率が進むことによって流行が終息し、排除に至っておりますが、ワクチン接種率が少し上がってきたころからワクチン接種率が上昇するにつれて流行の規模も小さくなり、遺伝子型の交代も早く起こるようになってまいります。エリミネーション、排除の状況に至りますと、もはや流行株がトランスミッション、伝播することはなく、このように外国から入ってきた株の小さな発生だけが見られるようになってまいります。
(PP)
 同じくラテンアメリカ、アメリカでは流行が排除されておりますけれども、やはりこのようにウイルスの伝播は遮断された状況でありまして、1990年以降、海外からの輸入されたウイルス株による少数の流行のみが繰り返されている状況です。
(PP)
 これが我が国の流行株の変遷であります。1985年ごろまではC1、D3という株がはやっておりまして、1990年ごろD5に交代して、D5はその後、十数年流行が続きました。その間、このときのD3とは違うD3株が入ってまいりまして、5、6年流行しておりました。そのうちにこのD3が途絶えて、中国からと思われるH1株が入って来まして、それが2009年ごろまで続いておりました。
 ですので、我々の対策が始まったころD5、H1というものが日本の株と世界で認識されておりました。
(PP)
 既に、本日何度も話されましたように、ワクチン接種率が上昇し、流行がほとんど見られなくなりました。2010年以降、D5はもはや伝播が見られず、H1の流行も2008年以降は検出されておりません。ここに見られますように、疫学情報、ウイルス株の解析から推定するとこのように外国からの輸入株だけが我が国に流通しているような状況に変化いたしました。
(PP)
 先ほどの絵に足しますと、このように日本の株と言われていたD5、H1株はこのように遮断されて、このようにさまざまな外国の株が単発的に入ってくるという状況になっております。すなわち、私たちの今の状況というものは、少なくともこの状況、もしかすると既に排除の状況に至っているのではないかという状況に至っております。
(PP)
 これは世界のWHOが各地域ごとにはしか排除の目標年を表わしたものですけれども、日本を含む西太平洋地域は2012年が排除の目標年になっております。
(PP)
 麻しん排除とは何かということをWHOの方で定期、サーベランスの指標と目標値並びにモニタリングの手段についてまとめております。はしかの排除というのは、12か月以上にわたりその地域の流行株のように麻しんの伝播がないこと、その状態と定義しております。
 ですが、このことを証明するためには、質の高いサーベランスによってそれを証明する必要があるということ。そして更にサーベランスが十分に質の高いものであることを証明することを要件としております。このサーベランスの質の証明のためにこのように4つの柱、症例報告率、実験室検査による確認、麻疹ウイルスの検出、調査の適切さという4本柱が必要であるということ。更にこれらの検査は制度管理がなされた実験室でやる必要があると述べております。
(PP)
 この4本柱について簡単に説明しますと、この症例報告率というのは、国レベル並びに80%以上の都道府県において、年間10万人口当たり2例のはしか排除の例を報告する必要があるということ。
 実験室検査による確認については80%以上の麻しん疑い症例において、急性期の麻しんウイルス感染を検出するために適切な臨床検体が集められ、制度管理された実験室で検査が行われる必要があるということ。
 麻しんウイルスの検出に関しては集団発生のうちの80%以上で麻しんウイルスの検出に適切な臨床検体が回収され、またその検査が制度管理された実験室で行われなければならないということを言っております。
 更に調査の適切さとして、すべての麻しん疑い症例のうち、少なくとも80%以上で症例の届出後48時間以内に適切な調査が実施されなければならないと言っております。
(PP)
 これは2011年の夏、8月にWHOの西太平洋地域において技術顧問会議が開かれました。これは、その専門の専門委員によってWHOのワクチンに対する施策が適切に進展しているか、そしてその情報を基にさまざまな助言をWHOと各国へ示すものであります。
(PP)
 その技術顧問グループからの助言としましては、麻しん排除の達成状況を検証する委員会を立ち上げるべきであるということ。そして、国ごとに排除の進展状況が大きく異なるので、その委員会の役割として、排除達成の成否を検証することのみでなく、排除へ向けての活動の評価を含めること。麻しん排除の検証においてはさまざまな種類のエビデンスを考慮に入れることという助言を出しております。
 また、各国は流行実態を明らかにするため、サーベランスや症例調査の更なる向上を目指すこと。ウイルス学的検査のサンプル収集を含む。各症例の適切な分類をサポートするための専門家委員会を立ち上げるのもよいという助言を出しております。
(PP)
 これは最後のスライドですけれども、絵にまとめましたけれども、排除ができただろうということを私たちが実感したときにただそれだけではいけないので、1つ外の専門委員会がその状況を検証する必要があります。
 そのためには、排除というのはどういうものかという定義づけも必要ですし、その審議に当たる適切な審議に乗せるような項目を設定しておく必要があると思います。我が国独自のものでもいいとは思うんですが、やはりWHOの示しているものにある程度、沿ったものである必要があるかと思います。
 また、そのことは外部の外国やWHOにも評価を受けて、排除という宣言に至れるかと思います。
 以上です。
○加藤座長 どうもありがとうございました。
 さて、以上、御報告をいただきましたが、麻しんの予防接種率が向上することによりまして麻しんの患者が減少してきたことは事実です。しかし、一方で輸入例の占める割合が増加してきておりまして、今後はその対策を進めていく必要があろうかと思われます。我が国でも麻しんを排除し、かつその後も排除状態を維持することを目標に掲げておりまして4年目を迎えたところでございまして、平成24年度が最終年度となるわけですが、ただいま御説明いただきました麻しん排除の検証などの国際的な動向を踏まえまして、各関係者が麻しん対策を更に推進するための方策について御議論を進めるべきではなかろうかと考えております。今までの御討議、御意見などを含めまして、各委員からの御意見がございましたら、いただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
 どうぞ。
○小澤構成員 麻しんの報告数についてですけれども、地方衛生研究所全国協議会を代表して申し上げますと、地方衛生研究所の麻しんのPCR検査の結果を総合いたしますと、現在、麻しんの報告されている数の中に相当数の実際には麻しんでない症例が含まれていると、これは明らかであります。
 その適切な時期に捉えた3点セットの検体でPCR検査マイナスと出て、そうしたほぼ麻しんでないと思われる症例でも実際に麻しんの症例にカウントされているというものがある。例えば群馬県でいいますと、昨年と今年9例の報告例がありますが、そのうち少なくとも4例は麻しんでないことがほぼ確実であるということがあります。
 京都市の取り組みのように非常に小まめに届出を取り下げるように勧奨するということをやれば数は明らかに減ると思いますけれども、そういった症例がかなり多いということが事実だということは申し上げておかなければいけない。
 もう一つは、IgM検査には予想以上に偽陽性が多いということも判明いたしました。ですから、現行のIgM検査を根拠に麻しんであると診断をするということについてはかなり慎重になる必要があるということです。
 PCRマイナスという結果をお返しすることが麻しんの届出の取り下げの勧奨、それを進めることになるということで、これを是非今後進めていきたいと思うんですが、そこで麻しんの届出ガイドラインに今回、改訂をされましたけれども、麻しんの届出の取り下げについてという項目を別項目としてつくって、こういうときには取り下げた方がいいということがわかる改訂をしていただけるとこれが更に容易になるのではないかと思います。
 もう一つは、これは少し大きな話になるんですが、病原体検査についてですが、いわゆるウイルス性の感染症についてウイルスを直接的にPCRで証明するということが今や標準的な検査になってきております。
 つまり、過去には臨床症状をもって診断を行っていたと。その次の段階ではIgMを始めとするいわゆる抗体価検査を診断根拠としていたと。現在は、PCRでウイルスを証明することがウイルス性疾患の証明あるいは標準的な検査になりつつある。これは、一昨年の新型インフルエンザのときに一挙にそういった考え方が進んだのではないかと思います。
 そうしますと、要するに発疹性のウイルス性疾患、いわゆるラッシュアンドフィーバーという疾患の届出あるいはそのウイルスの病原体のサーベランスについて考え方あるいは制度的な変更が迫られているということではないかと思います。ですから、現状のサーベランスの仕組みについて、こういった直接的にウイルスを証明することが疾患の診断根拠として重要だよということをやはり盛り込む必要がある。
 つまり、病原体のサーベランスを推進するということですが、これによって国内のウイルス株をできるだけ確保して、いろいろな公衆衛生的な用途に使えるということで、非常にメリットも大きいということで、こういったことを将来的に考える必要があると考えます。
 以上です。
○加藤座長 ありがとうございました。
 相当数、臨床診断では間違っているということがあり得るということですが、相当数というと、大体、パーセント的にどうなんですか。
○小澤構成員 これは、今年度、地方衛生研究所が全体として全国で調査をかけようと思っているんですが、少なくともこの間、武田班という班会議で発表された内容を見ますと、恐らく2割から3割は麻しんでないものが麻しんとしてカウントされていると。少なく見積もってですね。場合によっては半数近いかもしれないという結果であります。実数としては全国調査をかけてみないとわかりませんが。
 ということで、麻しんを排除しているかどうかという根拠となる、その麻しんの報告数自体が恐らくかなり大きく見積もられているということがあるんじゃないかと。これはまず、確実にそういうことはあると私は考えております。
○加藤座長 ありがとうございました。
 この件に関して何か御意見ございますか。
 どうぞ。
○保坂構成員 今の御意見は大変よくわかったんですけれども、逆に臨床症状で届けないとすれば抜けてしまう可能性があるということで、臨床症状での届出を麻しんの数としてカウントするということに問題があるといいますか。普通、届けなければPCRまでやらないわけですよね。
○小澤構成員 そうですね。疑い症例でもPCRを受け付けております。
○保坂構成員 ですから、疑いということで出すべきだという御意見でしょうか。臨床的に疑われる症例については、例えばIgM抗体があがったとしても、それは麻しんという届出をしないで疑いといって届けるべきだという、そういうお考えでしょうか。
○加藤座長 いや、今の先生の御意見はそうではなくて、臨床的に麻しんと届けられていて、実際にPCRをかけるとそうではなかったということが出てきたのが20%から30%あるので。
○小澤構成員 証明はされていません。
○加藤座長 可能性があるという報告があるので、そういうことを考えたときに、最終的な段階に至ってはサーベランスの制度的な変更が必要ではないかと。したがって、保坂先生の意見と併せて考えてみると、そう上がってきたものの中でそうではなかったというものを取り下げるような制度システムはつくれませんかという御意見ですね。
○小澤構成員 そうです。
○加藤座長 ですから、保坂先生の御意見も正しくて、それを酌んだ上でのお話ですね。
○小澤構成員 はい。
○加藤座長 あと1年ちょっとしかないんですけれども、そういうことというのは可能ですか。
○林課長補佐 今の御提案は以前にPCRの検査診断を進めるということをここで御提言いただいて、そこで進めてきたということでようやくわかってきたという進歩の1つだと思うんですけれども、国際的に検証をするときに示す数と、届出という国内的な制度上の数が必ずしも一致してなくてはいけないとはとらえておりませんで、それぞれの基準があるということでございます。
 WHOの基準というのは、むしろ疑い例もたくさん届出ていただいて、竹田先生のプレゼンテーションの中にもありましたけれども、10万例当たりで2例ですので、日本でいうと2,500例届出ていただいて、その中で麻しんがないということを確かめていくべきだということが基準になっていたりするわけであります。
 そういう文脈からいくと、将来的なことはもっと検査の精度等、治験が加わってくればまた別かもわかりませんけれども、現時点で医師の届出を抑制しかねないメッセージであるとか、あるいは取り下げをあえて促すメッセージというのは、事務局としては今の時点では考えておりません。
○加藤座長 どうぞ。
○櫻山構成員 小澤構成員がおっしゃっているのは、あえて取り下げを促すということではないと思うんですが、実際に先ほど伊藤参考人の発表を伺いますと、かなり取り下げの例が多かったと思うんですが、どのような工夫をされているのかあるいはされていないのか、その辺を詳しく伺わせていただくと参考になると思うんですが。
○伊藤参考人 発生届を見ると、きちっと書いてある先生はむしろ少なくて、やはり空欄が多いんです。それはやはり保健所がきちんとコンタクトをとって、きちっと臨床症状を把握するということがとても大事かなと思います。
 あとは、割と早く保健所が動いて、検体を早くとって、早く検査をして、それをフィードバックして、では、この病気はどう考えるんですかという、保健所と臨床とのディスカッションがとても重要かなと、それを心がけているつもりです。
○櫻山構成員 そうすると、ガイドラインに項目を設けるということが必ずしも積極的に取り下げろということにはならないと思うので、1つの方法かなとは思いますけれども。
○岡部構成員 我々の頭の概念にあるはしかというのは、ある程度典型的な症状があって、熱が続いて発疹が出て、これをはしかで届けるか届けないかというのがこれまでの臨床的な診断でのはしかの届出だと思うんです。しかし、数がだんだん少なくなってきたり、あるいは厳密に検査をやってくると必ずしも典型的な症状ではないのにウイルスが検知されてみたり、あるいは血清抗体が上がってみたり、逆に間違いなくはしかだろうと思っていたのが意外にはしかではなくて、ほかの病気であるということがわかったり、これはいろいろな細かいことがわかってきた結果だと思うんですが、今の規定はすべて典型的なものについて典型的な検査というところに問題点が出てきていると思います。
 届出を1度していただいて、その検査をした結果が否定的だった場合、実はこういう検査だからそうではないんですよということを臨床の先生に申し上げても、いや、これは絶対はしかではないかという議論が実際の現場ではどうも起きているというのはよく聞かれる話です。ですから、取り下げというのは決して不名誉なことではなくて、今が違ってきているので、先ほどどなたかがおっしゃったように、こういう場合には今の規定でははしかとして考えられないんですということは出してもいいのではないかと思います。それによって精度は上がってくるだろうと思います。ただ、それを強制的にとか、そういうことになってくると感染症法の規定との関わり合いがあるので難しいと思うんですけれども、しかし、これは今、考えられるはしかではないんだということを、例えばガイドラインに書いておくとかということは必要であろうと思います。
 将来的には、私の考えですけれども、保健所の担当の方が臨床の医師にそれは違うでしょうというのは大体、現場でもめやすい話で、それをやはり数が少なくなってきたときには、こういう委員会の中の小グループの中でこれははしかとして届出を受けましょう、あるいは届出は不要でしょうかと決める様にしてはと思います。これは国際的に届けるか届けないかという意味ですけれども、そういう委員会というか、検討する会でこれがはしかかどうかというのを判断するということがだんだん必要になってくると思います。
○加藤座長 ありがとうございました。
 この件に関していかがですか。
○保坂構成員 今日、幾つか届出のガイドラインということで医療機関あるいは医師等の届けのガイドラインの改訂版をお示しいただきましたけれども、これはどのようにして配付されるといいますか、世間に認知されることになっているのか、それをお伺いしたいと思います。
○加藤座長 感染研。
○岡部構成員 今までのガイドラインや何かは情報センターのホームページに感染研のクレジットで出しています。その中には、結核感染症課監修あるいは文科省スポーツ体育局監修といったような形で、そういう意味では、先生のおっしゃるようなオーソライズされているものではないんです。
 ただし、情報センターとしてはもしこういう調査をする場合、あるいは診断に迷った場合はこういうガイドラインがありますよという提示をしているわけですが、先日の研究班会議あるいは保健所の方々の集まりのときにも、そういうところはどうしてもオーソライズしていないと動きにくいんだというご意見が自治体担当者からありました。特に積極的疫学調査とか、そういう場合には、ガイドラインではなくて、こういうものが国から示されているからということで動くのが保健所ですということを言われたので、なかなかそれを行政的に法律に基づいた相当細かいところまで修文しなければいけないので、それはかえってやりにくいと思うんですが、例えば委員会名でこういうガイドラインが出ているかとか、何らかの形で情報センター側としては、情報センターだけが勝手に出していますというのではない方が、現場といいますか、特に調査とか、情報の収集とか、担当される方がやりやすくなるのではないかと思います。
○保坂構成員 それも1つあるんですけれども、もう一つは、せっかくあってもこれが現場にどうやって伝わるんですかということでお聞きしているので。
○岡部構成員 それも現場の方が多くは情報センターのホームページを見て御存じの人が多いんですが、できればそういうものについてありますよというアナウンスを御案内のような形でもいいんですが、例えば国から具体的には結核感染症課とか、そういうところから案内していただくと、今、私がほとんどの人がと言ったのは、保健所とかそういうところであって、現場の本当の医師まで届いているかというと、なかなかそうはいかないので、その辺の、これはプロモーションの問題だと思うんですが、是非やっていただければと思います。
○加藤座長 よろしいですか。
○保坂構成員 医療機関はともかくとして、医師による届出のガイドラインは、本当は届出るときにすごく参考になると思うんですけれども、現場の医師は全然これを知らない人がほとんどではないかと思いますので、これを現場の診療している医師に届けるというか、こういうものがあるということを知らせるということを是非よろしくお願いしたいと思います。
○岡部構成員 医師会の医師などに持たせていただくとありがたい。
○林課長補佐 こういった場で御紹介して広く公開するということもその努力の1つでありますけれども、更に御指摘のような点について検討させていただきたいと思います。
 あと、安井先生の御発表の中で積極的疫学調査が根拠に基づいていないという御意見があるというお話が出ていたかと思いますけれども、これは感染症法上は15条に基づいて感染症の予防のために必要な調査として都道府県知事が行うものという位置づけと解釈されるものですので、そういう誤解があるということをおっしゃったにすぎないもので、ここの場の方は誤解なきようにお願いできればと思います。
○加藤座長 ほかに何か御意見ございますか。
○櫻山構成員 保坂構成員の意見に補足ですが、確かにすべての医師がこのガイドラインの存在をわかって周知するとしていれば一番いいのでしょうか、今の麻しんの頻度からいいますとなかなかそうもいかないだろうと。ただ、届出するということを承知していてくだされば、届出は大体、保健所へ出しますから保健所の方でこのガイドラインを説明して、合致していますかということは行われていると思います。
 それに関連してですけれども、先ほど私どもの吉田課長からも申し上げたのですが、これだけ減ってまいりますと、医療機関で院内感染で突然出るということがありますので、そういう意味では、医療機関での麻しん対応ガイドライン、先ほど多屋先生の方から御説明いただきましたけれども、これも非常に重要かなと思っています。
 今回、都内で発生した例に関しましても、ちょうど東日本大震災の後でございまして、実は、阪神・淡路大震災のときに避難所でインフルエンザが結構発生したものですから、東京からもかなり若い方がボランティアで行く、結構国際的に支援の人たちが入ってくるということで、随分それを危惧いたしました。1つはボランティアの方あるいは被災県に対する情報提供とともに、医療機関に対しても医療監視部署とともに注意喚起をしたところでございます。これからやはりそういうことを考えていかなければいけないのかなと思っております。
○加藤座長 ありがとうございました。
 ほかに御意見ございませんか。
 全体を通してで結構でございます。
○畑構成員 今日、京都市のお話を伺ったんですけれども、全体のデータを見せていただいて、やはり自治体間差といいますか、自治体の差というのが結構大きくて、岡部先生の御意見にあったように、いいところをもっと積極的に褒めるというか、出すということがあると思います。いい例を、いい自治体の京都市のような取り組みの例をほかの自治体にわかるような見える化といいますか、情報の伝達といいますか、そういうことを是非お願いしたいと思います。そうすることによって、私は横浜市ですけれども、横浜市辺りでの取り組みもよくなるのではないかなということを期待しております。
○加藤座長 ありがとうございました。
 どうぞ。
○岡部構成員 検査法の方ですけれども、遺伝子の検索のことで竹田先生も発表されていましたけれども、あえてもう一回の確認ですけれども、現在、遺伝子の変化が起きているウイルスが確かに日本では検出されていますけれども、竹田先生の発表の最初にあったように、それは抗原性その他に関係のあるものではないので、現行のワクチンで十分対応できるということで竹田先生、よろしいんですね。
 ただ、今、遺伝子検索をきちっとやっていくのは、そういう種類別もやることと同時に、将来的には変化していく可能性があるので、そういうものもきちっとフォローして、数少ないはしかの中でそういう変化が出てくるかということがウイルス検査の重要性だと思います。コメントです。
○加藤座長 ありがとうございます。
 ほかにいかがでしょうか。
○蒲生構成員 余談になりますが、最初の方の御発表の中に東日本大震災で津波によって医療機関がなくなってしまったゆえに予防接種ができない。これはMRだけではないと思うのですが、予防接種ができない、母子手帳が流されてしまっていて今までの状態がわからないという方がどれぐらいいらっしゃるのかということを把握して頂きたいと思いました。流されてしまった母子手帳というのは、二度と返ってこないので、あれは一生その子の予防接種や出産の状態を記録するものなので、お母様やお父様の記憶が新しいうちになるべく何の予防接種を打ったかというメモでも構わないので残していただく取り組みをしておかないと、将来、この地域の子どもたちの予防接種に関して弊害が出てくるのではないかなという危惧を持ちました。これは厚労省なのかどこなのかわかりませんが、母子健康手帳の紛失というところに、特に震災に対しての紛失、子どもたちへの予防接種をどうするかを早く考えていただきたいなと思います。
○加藤座長 ありがとうございました。
 御意見として伺っておくということでよろしいですか。
○林課長補佐 御質問の部分について市町村別にどういった診療所の機能が失われたといったことを省としては情報を持っておりますけれども、この場で持っておりませんのでお答えできないこと、申し訳ございません。その他の御意見については考えさせていただきたいと思います。
○加藤座長 ありがとうございました。
○保坂構成員 被災地すべての市町村の予防接種の状況の調査を厚労省でしていただいたので、厚労省は持っています。ほとんどのところが定期接種については再開しています。ですから、多分、今、蒲生構成員のおっしゃったような今までのことについてもほとんどのところではちゃんとやっています。ただ、どこか遠くに行った方とか、そういう方についてのカバーは必要かなと思いますが、予防接種については幸いなことに被災全市町村が既に、全部ではないけれども、開始できています。
○蒲生構成員 安心しました。ありがとうございます。
○加藤座長 ほかに御意見ございますか。
 よろしいですか。
 では、大体時間となりましたので、繰り返しになりますけれども、平成20年度より麻しん対策の推進を図るための措置を講じてきたところでございまして、今年度はその4年目に当たります。今回の会議におきましても、委員の皆様方より多数の意見をいただいたことによりまして、幾つかの課題が浮かび上がってきたと考えております。
 また、これまでの会議におきましても、都道府県や学校、医療機関等の関係者の方々から麻しん対策の取り組み状況の報告、課題などをいただいてきておるところでございます。
 今後、1年半の間において麻しん対策を更に推進することによりまして、平成24年度までにはしかの排除が達成できるように引き続き、関係者の取り組みを期待いたしたいと考えるということでとりまとめさせていただきたいと思います。
 どうもありがとうございました。
 最後に事務局から報告事項がございましたら、お願いいたします。
○飯野課長補佐 次回の会議でございますが、平成24年、来年の2月ごろの開催を予定しております。
 詳細につきましては、後日御連絡させていただきます。
○加藤座長 ありがとうございました。
 どうしても一言という方、いらっしゃいますか。
 よろしいですか。
 どうもありがとうございました。


(紹介先)
厚生労働省健康局結核感染症課
TEL:03-5253-1111(内線2383)
担当 予防接種係


(了)

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