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2011年3月9日 第17回社会保障審議会医療部会議事録

○日時

平成23年3月9日(水)15:30〜18:00


○場所

厚生労働省議室(中央合同庁舎第5号館9階)


○議題

1.医療提供体制のあり方について
2.その他

○議事

○企画官 時間が参りましたので、ただいまより「第17回社会保障審議会医療部会」を開会いたします。委員の先生方におかれましては、ご多忙の中ご出席を賜りまして誠にありがとうございます。
 まず最初に、本日の出欠の状況について、ご報告を申し上げます。本日、代理の方にご出席を賜っておりますが、日野頌三委員からご欠席との連絡をいただいています。また、上田清司委員、大西秀人委員、小野精一委員、田中滋委員、辻本好子委員、樋口範雄委員、渡辺俊介委員からご欠席との連絡をいただいております。また、若干委員の方が遅れておられます。なお、水田委員と横倉委員からは若干遅れるという連絡を予めいただいております旨、お断り申し上げます。
 議事に入る前に、お手元にお配りしている資料の確認をします。議事次第、座席表、委員名簿、資料1、資料2、参考資料、参考資料の付属資料でカラーコピーのパンフレットが1つ、委員提出資料として西澤委員からご提出いただいた資料です。万一不足等がありましたら、お知らせいただければと思います。
 冒頭カメラ撮りは以上で終了をお願いいたします。事務局からは以上です。
○部会長(齋藤(英)) 議事を続けます。まず、委員欠席の際に代わりに出席される方の扱いについてですが、事前に事務局を通じて部会長の了解を得ること、及び当日の部会において承認を得ることにより、参考人として参加し発言をいただくことを認めることとしています。本日の会議について、日野頌三委員の代理として、社団法人日本医療法人協会副会長の加納繁照参考人のご出席をお認めいただきたいと思いますが、よろしいでしょうか。
                 (異議なし)
○部会長 ありがとうございました。それでは、議題に移りたいと思います。
 本日は前回に引き続きまして、医療提供体制のあり方について意見交換をしたいと思います。最初に、事務局から資料がいくつか示されていますので、説明を受けたいと思います。意見交換に時間をかけたいので、説明は簡潔にお願いします。
○企画官 お手元の資料に沿いまして、ご説明を申し上げます。資料1は横置きのパワーポイントの資料です。表紙をめくると、医療施設機能、病床機能を中心にということですが、昨年の10月以来、五度にわたりましていろいろご審議、ご議論をいただきました。医師確保、在宅医療等々ご議論を頂戴しましたが、この医療機能の部分をどう考えるかについて改めてご議論を深めていただきたく、この課題の設定をした次第です。
 右下の2頁から「病床の区分」です。今回は病床機能が中心ということですので、これは12月2日の審議会でお示ししたものと同じものですが、現行の医療法上の病床機能の定義です。精神、感染、結核、療養ということで、それぞれ患者について書いてあって、一般病床はいずれでもないものというような形で規定がされています。3頁からあとは、それらの病床ごとの人員配置や必置施設、そうした種類の病床を持つ病院にあって、整えていただく必要のある必置施設、あるいはその病床の床面積等の基準をまとめていますので、説明は割愛させていただきます。
 5、6頁は、医療施設別ないしは病床区分別の人員配置の標準、あるいはそれの変遷というものをまとめています。これも6、7頁当たりは以前12月にお示ししたものと同じです。8頁は一般病床といった包括的な概念ですが、こういったものについて診療報酬の中で機能分化というか、機能に分けての評価の例ということで、入院基本医療体系と特定入院医療関係の中から亜急性回復期リハ。回復期リハのほうは療養病床でも算定可能ですが、そういったものを代表として挙げていますので、お目通しをいただければと思います。
 9頁からは、こういった病床機能のあり方について、どのような改正の経緯あるいは議論があったのかというところを見繕わせていただきました。10頁も12月のときと同じですが、過去の改正経緯ということで、かつては精神、伝染、結核、その他の病床ということでしたが、その他の病床の中から平成4年の法改正で療養型病床群、長期にわたり療養を必要とされる患者さんに、療養を提供する病床の一群で制度化がされ、それが平成12年に、その他の病床の中にあった療養型病床群あるいは特例許可病棟と整理される形で、現行の一般病床と療養病床に機能分化が図られたということです。
 では、この平成12年改正前後に限定されてしまいますが、どのような提言ないしは審議会意見等があったかということをざっとまとめてみたものが11頁からです。11、12頁に掲げているのが、現行の類型になる以前、つまり平成12年改正前の議論の様子ですが、例えば12頁の上にあるような報告書の中では、当時の療養型病床群を含む概念であったところのその他病床について、急性期と慢性期に大きく2分をしてみてはどうだろうかというご意見もあって、医療審議会でのご審議の結果、急性期に対する病床としての一般病床と慢性期の患者さんが入院される療養病床という形で整理したらどうかということで、現行の一般病床と療養病床という類型に整理がされていたということです。13頁からは、その改正後の議論の様子ということでまとめています。
 平成14年の医療部会の意見書の中では、なお書きのところで抜粋の文章で恐縮ですが、13頁の下から2つ目のパラグラフで「機能分化については、急性期の患者にとっては望ましい方向である一方、亜急性期、慢性期の患者に係る病床の在り方は慎重に検討すべきという意見があった」など、そういった議論と結果がまとめられています。
 14、15頁は社会保障国民会議ですが、そちらの場ではもう少し病院病床の機能分化を進めたらどうかという形でいろいろな提言がされています。中間報告、中間まとめといったものを経て行われたシミュレーション、15、16頁にその基本的な考え方の部分から資料を抜粋してまいりましたが、一般病床の中でさらに機能分化をしてみて、資源の投入機能強化を図ったらどうだろうかということで、1つの方向というかシミュレーションの前提条件が提示されています。平成12年改正前では、その他の病床という括りの中を大きく急性期と慢性期とに2分する議論。平成12年改正からあとの国民会議議論等を見ますと、もともと一般病床と療養病床とに分化がされている。その上で、さらに一般病床の中の機能を考えてみたらどうだろうかという考え方から、大きく一般と療養の2つに分かれていることを前提に、さらにもう一方に一般病床の中での機能分化を考えたらどうかということで提起がなされていると理解できるかなと思っています。
 18頁は、これまでのご議論あるいは各種会議で指摘されていることなどから考えられることとして、医療提供体制の中での機能分担、役割分担等もどう考えるかといった問題、あるいは病床当たりのスタッフ数が国際比較とかで見て相対的に少ないと言われる中で、診療報酬政策等々もありまして、平均在院期間の短縮が進む。その一方で、インフォームドコンセントの実践がかなり定着してくる。さらには安全の確保、使いこなす機器・技術といったものも高度化してくるなどなど、医療機関あるいは個々のスタッフの方々への業務の負担というのは、かなり大きくなってきているということ。それと、急性期のみならず、そういったところから患者さんを受ける受け皿機能といったところであったり、在宅といったところでも一体的に整えていく必要があるのではないかといったような問題提起などがあったかと思います。
 今回提示している論点の中では、患者さんの病期、ニーズといったものに応じた医療資源投入のあり方や、さまざまな技術などが進展をしていること。さらに機能分担、役割の明確化といった観点から、一般病床についてある程度機能分化というものを考えてはどうだろうかということ。さらに、機能分化というのをより効率的というか効果的に進めるためには、どのような方策方法が考えられるかといったことを提示させていただいています。その際、従来はどちらかというと慢性期医療部分に着目をした機能の明確化という形で進めてまいりましたが、医療資源のより手厚い投入が必要な部分といったものへの機能強化であるとか、急性期医療や拠点病院と連携をして、地域の中で活動していくものを追い続けていくとか、そういった在り方等を1つの切り口として議論してみたらどうかということを提起させていただきます。
 19頁からあとは、A病院からD病院まで4つほど病院の事例を掲げています。なかなか病床単位での事例というのはありませんので、申し訳ありません、ある程度、機能を特化した病院単位での事例になりますが、急性期ということで地域の中で活動しておられる病院の連携の事例、前方連携で地域のかかりつけ医、あるいはほかの病院とどのように連携しているのか。定期的に顔を合わせるような関係を作っていたり、後方連携、自分の所を退院してリハを受けられる方と担当している病院とどのように連携するか。もう連携チームを作って、合同で会議をやったりパスを作ったりといったような取組みをやっている所が、ある程度事例を通して見取っていただけるかなと思いまして、あえて事例を付けました。一つひとつの事例については割愛をさせていただきますが、A、B、Cがどちらかというと急性期を中心にやっておられる病院の場合の連携をしていて、Dが回復期のリハを中心にやっておられる場合の連携の仕方なり、どういう機能を持っているのかというところをまとめました。
 24頁からはデータ編が中心になりますので、今回の説明は基本的に割愛をさせていただきたいと思います。
 資料2は、前回資料1-1で、昨年の12回から15回目までの4回分について、各委員の皆様方のご発言のポイントをコンパクトにまとめたものをお配りしてご議論をいただいたわけですが、こちらについて前回ご提示のあった視点などに付け加えてリバイスをしたものですので、参考までにお配りしておきます。参考資料のほうは、資料1に盛り込んだ各種提言の関係部分の抜粋と、最近取りまとめられた各種検討会の報告書ということで、看護教育関係で2点ありましたので、その報告書とパンフレットをご提供させていただいています。事務局からの説明は以上です。
○部会長 ありがとうございました。以上の説明、資料を踏まえて、医療提供体制のあり方について皆様からご意見を伺いたいと考えます。なお、資料を提出いただいている委員もいらっしゃいますが、ご指名は特にしませんので、補足等説明の必要な方は併せてご発言をいただければと思います。委員間の活発な意見交換をお願いできればと思いますので、お一人当たりのご発言はできる限り簡潔にお願いします。
 もう1つのお願いは毎回ですが、議論があちこちに飛ぶと混乱しますので、順番に1つずつのテーマで議論を進めたいと思いますので、ご協力をよろしくお願いします。いかがでしょうか。
○西澤委員 私から資料を提出していますので、これに基づいて説明させていただきます。いま事務局から説明のあった資料1の中の11頁等々で、いままで病床区分がどうされてきたか。その他病床というものが、どうして一般病床、療養病床になったかという説明、あるいは15頁には、社会保障国民会議の医療・介護費用のシミュレーションの中で、現在の一般病床をさらに急性期病床と亜急性期、回復病床に機能分化することも書かれています。このような流れの中、私たちが、病院団体がいま入院医療の機能区分をどう考えるかということで、いくつかのレポートがありますので説明させていただきます。
 まず私の提出資料ですが、私たち全日本病院協会で、「病院のあり方に関する報告書」というのを過去5回出しています。その中の2007年度版の提言で、下の図を見てわかりますとおり、現在、病床区分が一般病床と療養病床になっていますが、それをさらに病棟区分として考えました。上の文に書いてありますとおり、医療従事者不足が指摘されている現状、あるいは中小病院が非常に多い日本の医療提供体制の現状を踏まえると、医療安全と効率性確保の観点から、主に医療度に合わせた人的資源の集中化を図るべきだ。そのためには、病期別の機能分化が適当である。そして、私たち全日本病院協会は、一般病床と療養病床それぞれの医療提供内容を再検討し、地域特性も考慮した柔軟な病床運営を可能とする制度の再設計をすべきという考えに立ち、各病期別機能分化を重視した以下の提言を行う、ということでこれを出しています。
 見てわかりますとおり、現在の一般病床を、高度医療病棟、急性期病棟、地域一般病棟、そして療養病床に跨がって回復期リハ、療養病床の中に療養病棟と分けました。大きな考え方は、いまの社会保障国民会議のシミュレーションとほとんど同じような区分で、何が違うかというと「亜急性期・回復期」となっていたところを私たちは「地域一般病棟」という言葉を使っています。これはどういう役割かというと、右のほうに書いてありますとおり、まず、地域における軽度〜中等度の急性疾患患者の受入、急性期病棟からの亜急性期患者の受入、地域の在宅医療・介護保険施設等のネットワーク支援というのを機能として地域一般病棟を考えました。ですから、俗に言う亜急性期病床を中心として、さらに急性期の一部、在宅支援という機能と考えました。
 これは、実は日本の医療提供の歴史あるいは現状を考えますと、地域での中小病院の役割というのは、まさしくこの3つではないかなと整理しました。そして、この機能があるからこそ、すべてがうまく回っているのではないか。例えば大型の急性期病院があって、片方で療養病床しかなかった場合には、なかなかうまく連携も取れないということでここに入れました。また、あるいは急性期の例えばお年寄りで、肺炎等の急性疾患になったときに、すぐ高機能の病院に運ぶかというと、いままでは近くにあった、要するに自分たちの通える範囲内にある中小病院が担ってきたのではないかなということでは、一部こういう急性期の役割も果たすのではないかなということです。
 次の頁は、四病院団体協議会で提唱する地域一般病棟。地域一般病棟というのをいちばん最初に提言したのは四病協で、平成13年に提言しております。四病協の提言は全く同じですが、このようなイメージ図を作りました。地域一般病棟というのは、その上に書いてあるのは地域の基幹病院、救急救命センター、これは本当に高度な急性期をやっている所ですから、そういう所との連携で成る。また、私たちから行く所とか、片方では地域住民、在宅患者、医療療養病床(慢性期)、それと介護保険施設、こういうところの間に入っているのだろう、この間に入ってうまくいくということです。ですから線で見ますと、高度のほうからはポストアキュート、サブアキュートの患者さんを受け入れているということですし、地域からは軽度〜中等度の急性期患者も受け入れているということです。片方、その方々が良くなったら、また地域に戻っていくということです。片方では、この地域一般病棟では見切れない高度な急性期患者、救急患者等については、地域の基幹病院、救急救命センターとの連携の中で患者さんを送っていくというイメージです。
 3枚目は、平成20年12月に、日本病院団体協議会で「医療・介護提供体制および診療報酬体系のあり方について」という提言をしましたので、その一部を出しています。入院医療については、下記のような病棟単位で機能分化されることが望ましいということで、高度機能病棟、急性期病棟、地域一般病棟、回復期リハビリ病棟、慢性期病棟という提言をしています。
 どうして病棟かというのは、病院単位だとかなり大きくて、地域によっては1つの病院が1つの機能だけというのは難しいだろう。複数の機能を持たなければならないだろう。いろいろな地域や規模のことを考えると、病棟単位であるのが相応しいのではないかなということです。現在も、例えば亜急性期入院医療管理料については、すべての病院の中の病床単位、病棟単位で置かれていますので、こういうことでないとうまく回らないのかなということです。そういうことでは複数の病棟を持つ病院は、それぞれの地域における医療提供体制の整備状況等を踏まえて、さまざまな組み合わせを可能とするということで下に例を書いています。
 以上、私たち全日本病院協会、四病院団体協議会、日本病院団体協議会で提言した内容を説明しました。是非、議論の中でしていただければと思います。以上です。
○部会長 ありがとうございました。最初のテーマは、一般病床の機能分化ということで議論したいと思いますが、いかがでしょうか。
○横倉委員 この一般病床の定義についてですが、いま西澤委員から全日病及び四病協等々のお話がありました。日本医師会も病院会というのがあって、西澤委員とも平成12年から一緒に委員としておって、そのときから急性期の病棟区分をどうするかということをいろいろ議論をして、その中で地域一般病床というものの概念が必要ではないかという話をしてまいりました。日本全国を見ていくと、特に地域差が非常に大きい。各都道府県の中でも、県庁所在地やそれ以外の所との差で、連携を取るにも取れない地域もある。その中で、この急性期から療養にかける区分をどう考えていくかという中で、こういう話が出てきたと思います。そういうことで、一般病床の議論を是非していただきたいと思います。
 この議論は最終的に法律改正に基づいて、精神、感染症、結核、療養と、いま一般の区分がありますが、それに上乗せするような方向で行かれるのか、4疾病5事業等の地域医療計画等の中で位置づけられるのか、診療報酬上の機能区分として位置づけたほうがいいのかの方向性について、どういう方向性でお考えなのかということをご議論いただきたいと思います。
○部会長 そうですね。一般病床の機能分化が必要といっても、いま言われたようにいろいろなやり方があると思いますが、少し細かいことに入る前に、一般病床の機能分化自体について、ほかにご意見があれば伺いたいと思います。
○高智委員 資料の18頁の「病院・病床機能を巡る現状と課題」を基に意見を申し述べたいと思います。まず現状ですが、事務局からもご説明がありましたが、一般病床の意味するところは、非常に広範なものになりすぎているということです。例えば病床数にしても、実際、千差万別な感がいたします。病院の機能面も、ピンからキリまで多様です。高額医療機器類の類を重装備して対応しておられる病院もあれば、極めて軽装の病院もあります。中小病院から大病院まで、一般的な機能、役割を果たしている病院から高次機能病院まで包含して一般病院と、区分しているのが現状です。これは、極めて大雑把な区分と言わざるを得ません。こうした実態は、国民あるいは患者の目線から見ても大変わかりづらく、理解しにくいと思います。医療情報の適切な発信とその活用、その両面においても大きな問題をはらんでいると判断してよろしいのではないかと思っています。
 そこで、国民・患者が一般病院のイメージ、機能、役割、設置の趣旨等について共有の認識を持つことのできる考え方を新たに考案する必要があろうかと思います。資料も一定の方向性が伺えるものとはなっていますが、仮にと申し上げておきますが、一般病院について急性期病院といった区分を新たに設けたらどうでしょうか。ちょっとした工夫と判断によって、国民医療の確保における非常に大切な側面である、患者中心の医療にもつながるものと考えています。
 18頁のいちばん下に2つの論点が掲げられていますが、いずれも「あるべき姿へ」と導くガイドラインのようなものが包含されていると理解しています。これで良いということではありませんが、素材にして前段に申し上げた趣旨に則って、建設的なご議論を開始していただければありがたいと思います。
○尾形委員 資料1と西澤委員のご提出の資料に関して、1点コメントと2点質問をさせていただきます。
 まず資料1で、いま高智委員からも出た18頁の整理ですが、これはこれでよくできていると思いますが、ここで注意しなければいけないのは、「機能未分化」と「後方機能不足」が並べて書いてありますが、これらはたぶん一体かつ裏腹な問題だろうと思います。また、そういう問題だと捉えるべきだと思います。後方の受け皿がないから機能が未分化なのだ、あるいは機能が未分化だから、後方の受け皿が整備されないといったような、鶏が先か、卵が先かというような議論に陥らないようにする必要がある。これは同時に解決していく必要があると思います。その際、特にここに書いてあるような、在宅療養を支える機能が非常にキーになってくるのではないかなと思います。診療所あるいは訪問看護ステーション、さらに居住系サービスまでを含めて、ここのところをどう考えていくかが非常に重要なポイントかなと思います。これがコメントです。
 質問ですが、1点目は事務局に伺います。資料1の8頁には、「診療報酬における機能分化の例」ということで一般病床を区分しているものが出ていますし、10頁には医療法上の区分が出ています。先ほど横倉委員がおっしゃったこととも関連しますが、一般病床を区分していくことの議論をするときに、医療法を本当に改正するのか、それとも診療報酬で対応するのかは重要な論点になり得るだろうと思います。それで、事務局に伺いたいのは、医療法で線引きをするのか、診療報酬でいくのかについて、少なくともこれまではどういう基本的な考え方でやってきたのかを教えていただきたいということです。
 質問の2点目は、西澤委員の提出された資料は大変興味深く、参考になる資料だと思います。これも同じ質問ですが、この資料自体は、こういう区分というのを医療法改正で行うべきだとお考えなのか、それとも診療報酬での対応なのかということと、先ほど社会保障国民会議のシミュレーションをかなり下敷きにしたというようなお話がありましたが、社会保障国民会議のシミュレーションでは、ある程度類型ごとの在院日数や病床数が示されていますが、その辺について一般病床を区分していったときに、どの程度の病床数を考えておられるのか。何かその辺についてお考えがあれば伺いたいということです。その2点です。
○部会長 最初に、西澤委員からいまの点に答えられたらどうぞ。
○西澤委員 私たちがこの区分を考えたときには、1つは、医療法というか、提供体制としての区分と、それに対する診療報酬というのを提言しています。今回は医療部会ですので、診療報酬は外しました。
 それと、社会保障国民会議のイメージの中では、おそらくこれは亜急性期のところに入ると思いますが、私たちは、先ほど説明しましたように、亜急性期はその上の急性期の一部に入るのではないかなと思っています。シミュレーションの中では、たしか平均在院日数亜急性期は60日になっていたと思います。この地域一般病棟というのは若干広めにしていますので、各病院がその中のどこを持つかによって平均在院日数は変わってくるのではないかなと思っています。左にありますとおり、地域における軽度〜中等度の急性期というのであれば、やはり2週間から3週間だと思いますし、ポスト亜急棟の患者であれば1カ月から2カ月という方も、特にリハをする方も混じれば、すぐなるのではないかなと思っています。ということで、ここのところは非常にスパッと割り切れないなというのは私たちも思っていますが、スパッと割り切れないこういう機能があって初めてうまくいくのではないかなと思います。ここを分けてしまうと、なかなかやりづらい。例えば、この中で地域の軽度〜中等度の急性期だけの病院というイメージと、亜急性期の病院だけというイメージで分けてしまうと、なかなか地域でうまく連携も取れないのではないかなということです。以上です。
○部会長 小島委員は、関連してですか。
○小島委員 尾形委員の質問に事務局が答える前に、私も意見を。一般病床の機能区分については、基本的には社会保障国民会議が示しているような方向での急性期と、それ以外の亜急性期、名前を何と付けるかはありますが、いわば区分をして最適化する必要があるだろうと思います。社会保障国民会議には連合の代表も参加をして、医療提供差の在り方についても議論をしてきた経緯がありますので、そこで基本的に示されているような方向を目指すべきだろうと思います。それと、横倉委員が先ほど指摘された、これは医療法で区分を付けるか、あるいは診療報酬で付けるか、ここは大きな方向性を確認したわけですね。そこで何がいちばん医療法で区分を付けばいいのか、そこは現実的な対応として診療報酬上で区分を付けるかについては、次の段階で議論をしたほうがいいのではないかと思います。
○部会長 この件に関して、ほかに何かご意見はありませんか。
○齋藤(訓)委員 この一般病床の切り口については、現状だと、非常に短期間で退院していく病床も含まれれば、1カ月、あるいは90日を越えて入院している方もいるというデータは出ています。どの方も医療が必要で入院されている状況ですが、この一般病床というのは多様だということが示されています。それをわかりやすくしようということであれば、一般病床を再度どういう切り口で整理をするのかについては、当然議論が必要になってくると思います。一般病床を再度機能分化させることについては私も賛成をしている立場です。
○山本(信)委員 私も、ここに書いてある資料の18頁にあるような問題点というのは必要だと思っていますし、現在の議論が病床の機能までは区分を見直したり、機能分化を進めるということになるわけですからそこは賛成ですが、機能分化が進むには齋藤委員がおっしゃったように多様な患者さんが入っている中で、当然機能分化が進めば、そこに必要な要員も同時に変わってくるだろうと思うので、ここで単に病床を分けるというのももちろん大事なことですが、それに伴って人をどうするのか。例えば人が不足しているとか、人材が偏在しているのではないかといったようなことの解決策が、先ほど皆さんがおっしゃったように医療法で規定をするのか、診療報酬上で見るのかというのは、ここの議論ではないかもしれませんが、その財源は不可分にかかわるわけですから、そういった意味では配置も含めてチーム医療の議論が進む中で、どういう要員がどれだけ必要かといったようなことも是非念頭に置いた議論をしませんと、単に病床の中だけで終わってしまうような気がします。
 例えば20頁以降の実例を見ましても、さまざまな要員の数が違っているのは、おそらくそこに要する専門職の違いがあるだろうとありますので、もし一般病床を再分化し、見直すのであれば、そこにいる、私は部外者ですから薬のことしか申し上げませんが、そういったものの配置も含めて考えないと、分けてもあまり意味がないのではないかという気がしますので、そのような方向でのご議論をいただければと思います。
○邉見委員 西澤委員の地域一般病棟ですが、日本病院団体協議会でも取り上げて議論しました。もっといい名前がないのかという話もあったのですが、やはりこれしかなかったのです。3次医療圏や大都市のいろいろな病院がある、機能分化ができている所はいいですが、県境部にあるような医療圏の100床前後の病院、100床以下の病院というのは、ほとんどこれに当たります。すべてやっています。一時、急性期医療から亜急性期、あるいは帰れないような社会的入院ということもありますので、これは体制もそうですし、診療報酬も、先に法律をしないといけないとは思いますが、相互にやっていかないと、どちらかだけというわけにはいかないだろうと思います。
○部会長 事務局から。
○医政局総務課長 この医療提供体制の議論は、こちらの医療部会でしていただく前提として、前回までも申し上げていますが、ここでの成果というものを夏以降の診療報酬改定の基本方針の議論に反映させていくとか、制度改正にわたる事項については法律事項、制省令事項などがありますし、次期医療計画の改訂指針に反映させるものもあります。そういったさまざまな形で、ここでの議論を反映させていきたいというのが基本的な考え方だと思います。したがいまして、本日の資料の18頁に書いてありますが、この病床の機能分化の議論についても、まずは機能分化の方向性、機能分化の姿について是非ご議論いただきたいこと。そして、そういった機能分化をより効率的に進めるためにどういう方法があるか、ということも是非ご議論いただきたい。その際には、いま申し上げましたように診療報酬であるとか法改正、さまざまな制度改正、医療計画、いずれかというよりは、あるいはその組合せかもしれませんし、幅広い視点から是非ご議論賜ればと考えている次第です。
○部会長 関連して、いかがでしょうか。
○中川委員 先ほど尾形委員から指摘がありましたが、診療報酬の扱いをどうするかの議論が不可欠だと思います。医療部会であるからと、それを遠慮してはいけないと思います。いままで、例えば一般病床と療養病床に区分けしているということが、実は広い意味で非常に絶妙な着地点なのかなという気もします。
 西澤委員提出資料の一般病床の中に、高度医療から急性期、地域一般、回復リハというふうにあるわけですが、広い意味で一般病床という中で、診療報酬もこれに沿って例えば入院基本料の扱いも、それなりにその地域の医療機関に合わせたところを選択しているわけで、これをさらに地域一般病床として細かく区分することで、いったいどういうふうになるのか。医療部会は医療部会で、これはいいですねという合意ができて、中医協の中で診療報酬で手当してくださいとなると、そこで重大な方向性が決まってしまうわけです。ですから、ただ単に機能分化するのはいいことだということだけではなくて、どういうイメージなのか。例えば急性期病棟と高度機能医療病棟とどういう扱いなのか。
 社会保障国民会議のシミュレーションは、高度急性期にとてつもない医療資源を投入するという提案だと思います。いまの感じでいうと、あれを実現するためには、医療費財源というか診療報酬改定財源をああいう部分に人も財源も偏在してしまうということになると思います。そこを冷静にやらないと、ただイメージだけで理想を追い求めて、これはいいのだということではないと思いますので、事務局には、診療報酬はどういうふうにするイメージなのか、総論だけではなくて具体的な回答もしていただきながら議論を進めたいなと思います。
○部会長 まだ、具体的なところまでは当然。とにかく方向性が決まらないことには進まないと思います。
○近藤委員 先ほど山本委員からもお話がありましたが、一般病床の機能分化の問題を議論するときに、この資料の3、4頁にありますが、人的な基準というものも一体として十分議論しておかなければいけないと思います。いま、一般病床等におけるいろいろな問題として、チーム医療推進会議においてかなり議論が深まっていると聞いています。その中では、医科と歯科の連携のあり方というものも大きく取り上げられています。ここに書いてありますが、前にも発言させていただいて、いまは病院が8,000数百あるうち、一般病院における歯科がある所は2割ちょっと、精神科では2割に満たない状況になっています。一般病床、一般病棟においても歯科医師が必置されるような施設基準、例えば200:1とか300:1の形で、標準的な人員配置が行われるような施設基準が必要ではないか。
 従来から申し上げているように、現在、口腔ケアに対する一般病院等の関心が高まっていますので、歯科医師あるいは歯科衛生士等が専門的な知識を発揮することでいろいろな形で貢献できる。これは、医師不足等にも貢献できるというふうにお話をしました。いまの状況では歯科のない病院に歯科医師が配置されることはほとんどない状況ですので、是非人員の標準についても主に議論をしていただければと思います。
○山崎委員 いまの歯科医師の配置標準ですが、本日の資料の7頁に、歯科医師の入院患者と外来患者の「16:1」というのと、外来患者については「病院の実状に応じて必要と認められる数」という、非常に漠然とした表現になっています。法律の中に何人に1人というのが全然読み込まれていないのです。各都道府県が指導するときに、概ね20人と指導されますが、指導根拠となる法律が全然書いていないのに、概ね20人で指導をしているわけです。歯科を併設している病院が医療法違反だ、改善しろという監視の結果が来ます。
 あと、入院の16:1についても非常に変なのは、年間を通して平均に1人入院していても常勤を1人置けという指導になるわけです。16人入院していても1人、1人入院していても1人。病棟に配置してカウントしている1人のドクターというのは、外来診療のカウントには一切カウントされないのです。そういう現実があって、これは相当数の会員病院から、歯科の配置標準はおかしいのではないかという話と、ここにありますように、昭和31年に外来患者40人に1人というのが、病院の実状に応じて必要と認められる数に変わった経緯、その辺を事務局にも聞きたいと思います。何を根拠に概ね20人という指導を歯科を併設している病院側もされなければいけないのかというのをお聞きしたいと思います。
○部会長 これは歯科医師ですね。
○山崎委員 そうです。
○指導課長 昭和31年に改正された経緯は詳しく承知していませんので手元にありませんが、現状の取扱いについては調べてきましたのでご説明申し上げます。医療法の施行規則では、先ほど来ご説明していますように、歯科医師については、外来患者に関しては病院の実状に応じて必要と認められる数となっています。一方で、立入検査の要綱を医政局で示していまして、ここでも病院の実状に応じた必要数ということは当然前提としつつ、歯科医師1人1日当たり取扱い外来患者数が概ね20人という表現はあります。これは、平成7年以降20人という数字を示しているようですが、1つの参考値として平成5年の患者調査によりますと、1歯科診療所当たりの外来患者数が22人、歯科医師1人当たりですと18人という数字がありまして、参考値として20人というのを示したということではないかと思います。標準として20:1を用いるようにということを示しているわけではありません。あくまでそれを1つの参考としながら、各都道府県で必要と考えられる数、病院の実状に応じた必要数というのを判断してもらうことになっています。
○山崎委員 いまの話ですと、歯科医師20人の外来ですね。それと病院も、1人入院していても1人常勤を置け、それで外来のカウントには常勤は入りませんということでしていると、先ほど近藤委員がおっしゃったように、各病院に歯科医師を配置するということは実状無理なのです。いまでもこれはみんな各病院が地域サービス、患者さんのサービスのために歯科を併設してやっているわけでして、高齢者が増えてきて、合併症の患者が増えてきているので、難抜歯ですね、難しい抜歯などもどんどん開業医の先生が病院に紹介して、診療所ではもういまやらなくなっているわけですね、恐がってしまって。そういう実態があって、相当、病院の口腔外科を中心としたニーズは増えているのです。
 ところが、増えている一方で、こういうあまり根拠がないような計算で病院がいじめられていたならば、歯科というのは全然普及しないと思うのです。したがって、少なくとも、病院の実状に応じて必要な数というのが、患者の実態調査で20人と言っているけれども、これを改正前の40人に戻して欲しいというのが1点です。あと、平均入院患者が1人であっても、1人病棟に常勤を置けなどというのは、とんでもない話だと思うのですけれども、いかがでしょうか。
○近藤委員 いま確かに、お話のように病院歯科は全国で減る傾向にあります。実は、私の知っている精神科の病院でも、今度改築に当たって歯科をなくしました。院長さんにお話をお聞きしたら、やはり、不採算部門になっている。これが実態だと思いますね。ただ、病院歯科の中にもいろいろな歯科の病院はありますので、必ずしも難抜歯というような医療をやっているだけではない。病院の中で医科と連携し、口腔機能の改善のために医師の連携が十分行われているところも現実にあります。それから、先ほどの20:1の問題も、来院患者数が20人という程度であれば、という話がもとであるとすれば、調査によると現在はさらにそれよりは少なくなってきていることも事実です。
 ただ、私たちがお話申し上げているのは、例えば一般病棟の中で歯科専門職が医師の方と連携して果たすべき役割は小さくないと思っています。それは、1つの病棟の中に、ベッド数がどれだけかわかりませんが、必ず1人という話ではなくて、先ほどお話しましたように、200とか300:1で歯科医師を配置できないものだろうか。それによって、患者さん中心の医療に貢献することができると考えているということです。
○水田委員 今日は歯科のお話がたくさん出て、私はずっと主張してきたことなのでよかったなと思うのです。今日の読売新聞にも載っていたと思いますけれど、やはり口腔ケアというものが非常に注目を浴びるようになって、本当に、世間的な、社会的なニーズが少しずつ認められてきたのではないかと思うのです。ですけれども、法律的とか、いろいろな医療のことに関しては、昔のままで動いているのではないか。ですから、これは、全体的に興味、興味と言うと悪いけれど、やはりもう少し本当のことを調べていただく。どういうふうに動いているか、世の中の動きについて少し調査していただいて、そういうデータを見ながらきちんとしていく必要があるのではないか。それで、チーム医療の中では歯科の関係はものすごく大事なことだと思いますので、是非これを機会に、どんどん入っていくように、歯科医師会の方にもお願いしたい。どんどん来てくださいというような、言い方もしたいと思います。それから、医科との連携というものをもう少し大事にして、どんどんやっていったらよくなるのではないかなと思います。
○永井委員 病床をどう分けるかというときに、急性期、亜急性期、慢性という、ステージの分け方ですね、患者さんがどのステージにいるかという分け方と、やはりいまのお話にあるような密度ですね、医療がどのぐらいのマンパワー、密度が必要かという、こういった2つの切り口があると思うのです。もちろん密度が濃ければ必然的に急性期になっていくのでしょうけれども、それは結果であって、やはりまず、どのぐらいの密度の病棟がどのぐらい必要なのかという、算定、算出が必要なのではないかと思います。
○邉見委員 1つは、山崎委員と同じでちょっと質問です。入院が1人で1名、外来20人に1人といえば、例えば眼科とか耳鼻科だったら1人医長というのがいますね。歯科は必ず2人以上置かなくてはいけないということになりますね。うちは3人いたのですけれども、部長が、赤字が申し訳ないと言って辞めてしまったのです。いくら頑張っても黒字にはならないと、一生懸命やってくれていたのですが、申し訳ないから2人にします、その代り研修医を採ってくださいということで辞めました。歯科の診療報酬が非常に低い。いつ行ってもデンタルチェアは一杯なのに赤字がずっと出る。
 ただ、2次医療圏ごとに歯科中核病院になれという県の指導で、公立病院だということで、我々はもう赤字覚悟で、地域住民サービスのためにやっています。いま近藤委員がおっしゃいましたように、ほかのチーム医療の中、特に消化器外科の手術の後とか前後とか、肺炎の合併あるいは予防、口腔衛生とかいうことでどうにか。診療報酬以外のことで病院に貢献していただいています。やはりここのところは、診療報酬とぴっしりするのと、数が、ほかの眼科や耳鼻科よりも不利な数というのはおかしいのではないか。
○部会長 それは確認しましょう。事務局に伺いたいのですが、歯科の場合は1人診療科というのは駄目なのですか。医科の場合はいくらでもありますよね、眼科でも耳鼻科でも。
○医政局総務課長 医療法の施行規則の規定ですと、歯科についての診療科のみの診療科の病院とそれ以外の病院と分かれているのです。いま、それ以外の病院の話だと思いますけれども、そうしますと「歯科、矯正歯科、小児歯科及び歯科口腔外科の入院患者の数は16までは1とし、それ以上16又はその端数を増すごとに1を加える。さらに歯科、矯正歯科、小児歯科及び歯科口腔外科の外来患者について病院の実状に応じて必要と認められる数を加えた数」となっていますので、1プラスこの実状に応じた数字という考え方です。
○部会長 でも、それは、読み方によっては、1人でも外来が少なければ。
○企画官 実状の評価のしようによります。
○医政局総務課長 今日は十分に準備できていないのですけれども、運用の実態とか、少し調べてみませんと確かなことは。申し訳ございません。
○山崎委員 これでですね、国公立の病院で医療法基準を満たしていないということで返環命令が出てきた病院が出始めているのです。したがって、そういうことにも影響しますので、歯科の診療報酬というのは、先ほどもお話があったように、非常に安いので、そこでこういう法律でいじめられたならば、病院は歯科診療をするなということになってしまうのです。
○部会長 歯科関係ですか。
○加藤委員 いまの人数の問題です。山崎委員がいつもおっしゃいますが、外来の患者数、40対いくつ、またいまも歯科の数が出てきましたけれども、この数の話をしておりますと、それこそ数限りがない話になるので、別途ですね、別なワーキンググループのようなものを作っていただいて。この話はいくら進めても、ここでは無理だと思いますので、そのようなことをご提案します。
 もう1つ、よろしいですか。永井先生がおっしゃったことは非常に大賛成でありまして、切り口が、いわゆる急性期、慢性期、回復期という切り口もいいのですけれども、一番上の高度医療に関しては確かに重症度、軽症度ということは十分かかってきて、密度に関係してくることだと思うのです。むしろこの際は、永井先生のお話になったことをきっかけとして少し議論を進めていただきたいという気がします。
○部会長 ちょっとその前に、数のことで整理したいのです。ただ、いまの段階で、外来の40:1をやめるとかやめないかという議論は、やや早いのではないか。というのは、そもそも機能分化とか連携の観点から、病院と診療所の外来での役割分担というのはもっと大きい問題でして、これを十分議論していないので、その前に40:1とか、それを30:1にするとか、あるいは撤廃するという議論はちょっとまだ早いと思うのです、ワーキンググループを作るにしても。
 では、永井委員の言われた、いまの、病気の時期ではなくて、必要とするマンパワーでの分け方というのは、何かアイディアはありますか。
○永井委員 これはなかなか難しいと思うのですけれども、どのぐらい必要なのだということを、一度、シミュレーションなり、計算してみないといけないと思うのです。全部を積み上げたら完全にパンクしてしまうでしょうから、やはりそれは、そこに機能分担の話が出てくると思うのです。ですから、亜急性期だから手がかからないということでは必ずしもないわけですね、慢性期だからということもないですし、高度医療だから人手が必要ということも必ずしもないですね、特に先端医療の場合ですね。その辺の必要病床数ということを、もうちょっと地域ごとのシミュレーションをやってみる必要があるのではないか。これがいままで全くなかったように思うのですけれども、いかがでしょうか。
○部会長 当然、そのマンパワーといっても職種によって看護師さんが非常に必要な病気もあるし、医師が必要な病気もあるし、ほかの、薬剤師さんが必要な病気もあるし、様々ですよね。いままでに何かそれに類する、厚生科学研究とか、そういうものはないですか。尾形先生いかがですか、その辺は。
○尾形委員 いや、私もそんなに詳しいわけではないのですけれど、少なくとも社会保障国民会議のシミュレーションをしているときには、このぐらいの在院日数だったらこのぐらいの投入ということは、一応計算の中に入っているのではないかと思うので、その辺についてはまた事務局から説明していただいてもいいのではないかと思います。
○相澤委員 1つはですね、高度の医療病棟というのが、ある程度いま区分けされていると思うのです。それは診療報酬の中でICU病棟だとかSCU病棟だとか。今日の特殊診療設備の38頁以降のところに載っていなかったと思うのですが、HCUというのが、もう1つあると思うのです。それは、医師の配置も相当縛りがありますし、看護師の配置も、例えば患者さん3人に対して1人とか、4人に対して1人という配置をしていますので、かなり医療密度が高い病棟になっています。恐らく、それが何床ぐらいいまあって、どれだけ医療費を使っているのかというのは、たぶん大きな観点だと思うのです。
 ICUはかなりあちこちの病院に整備されてきているのですが、HCUに関しては実態がよくわからないのです。そういう、ある程度人員配置を厚くして、相当重症の人を診ている、そういうベッドがどれぐらい要るのかという具合に分けたその後が一般病床、という考え方を持つことができないのかな。一般病床をあまり細かく分けてしまうと、先ほど西澤先生がおっしゃったように、なかなかうまくそこで運用ができなくなってしまうと思うのです。だから、そういう高度の、非常に人員配置を厚くして診なければいけない病棟をまず区分けして、そのほかを一般病床で運用していくというのが、私は現実的な問題ではないかと思うのです。では、そういう病棟がどれぐらい必要かというのは、ちょっと私もわかりませんし、いま一つわからないのは、先ほど言いましたHCU病棟の実態というのが不明確になっていて、データもあまりないような気がするのです。その辺をお調べいただくことが1つ重要だと思います。
○山崎委員 ちょっと気になるのですが、先ほどの配置標準を検討する委員会が時期尚早という話なのですけれども、この話というのはもう少なくとも8年前ぐらいから始まって、いろいろな検討会で時期尚早、時期尚早といって、今回も時期尚早という話になりますと、では、どういう条件が揃えば検討を始めるということなのでしょうか。
○部会長 そうですね、例えば、40:1を30:1にするとすれば賛成する人は多いと思うのです。医療の質も医療安全も上がりますし、医師の過大な労働も軽減されますし。しかし、それを取っ払うというのは、やはり非常に抵抗が多いと思うのです。
○山崎委員 本日の資料の5頁の下に入っているのですが、耳鼻科と眼科は80:1なのです。だから、どうして耳鼻科と眼科は80:1で、そのほかの科が40:1なのかとか、そういう問題が全然もう矛盾だらけになっているのです、いま。あと、この問題と先ほど邉見先生がおっしゃった歯科のカウントの仕方は全然別問題だと思います。
○部会長 いま、特に病床機能、一般病床の機能分化について、議論を1時間以上しているのですけれども、そのほかで、後方連携といいますか、急性期だからやっていけないので、慢性期あるいは後方の連携、回復期の病床についての何かご意見はありませんでしょうか。
○永井委員 先ほどのHCUの議論の次にはここにくるわけです。HCUで一段落したあとに、どういうふうに一般病床へ誘導するか、ちょっと表現は悪いですけれども、そこのメカニズムがあまりないのです。それだけ現場で若いドクターが苦労しているわけですので、それをどうしたら流れを作れるかということの議論が必要だと思います。それは、医療費的な話なのか、制度的なことなのか、是非、ご議論いただきたいと思います。
○横倉委員 いまのHCUから一般病床、いわゆる急性期病床にしてもですね、そこを制度的に決めるというのがいいのかどうかを、一遍議論しておいたほうがいいと思います。これを制度で決めたほうがいいのか、それとも、それぞれの担当の医療職が協議しながら現場現場で決めていくのか、ということを議論しておかないと。制度でこれをカチカチに決めてしまうと、それこそ運用ができなくなるという落とし穴に陥る可能性がありますので。
○部会長 ほかに、いまのHCUから一般病床へのトランスファーは急性期病院の中の問題ですよね。急性期病院の外といいますか、出口からの問題はいかがでしょうか。なかなか医療連携が難しいと思うのですが。もっとも、1つのグループで全部やっておられるところはスムーズにいくと思うのですけれども、違う施設の場合は、いかがでしょうか。
○横倉委員 いまの、それぞれの地域地域でですね、急性期病院といわゆる回復期リハをお持ちの病院と、それと、在宅のいわゆる介護部門の方たちとの協議をしながら運用する地域が少しずつ増えてきています。その辺の実態を一遍お調べいただいて、どういうふうにして動かしていけばうまく回るのかというのは、一度ご協議をされておいたらいかがでしょうか。
○部会長 20頁から4つ、先ほどのA病院からD病院と、うまくいっていると思われる例が挙げてあると思うのですが、その辺をちょっと、野村さん、説明できますか。
○企画官 すみません、先ほどは時間の都合もありましたのでアウトラインだけ申し上げましたけれども。すべて、私が直接行ったというわけではありませんので、文字をなぞるような感じになってしまいますが、A病院、こちらは急性期で病床の規模が400床前後でやっておられるということです。まず、地域医療とは、ほかの前方連携、地域の地元のかかりつけ医の皆さん方との連携ということで、患者の方々にポスター等を用いてかかりつけ医の役割について普及啓発を図るというようなことであったりとか、あるいは、共同診療カードを作ってかかりつけ医さんとの連携を深めていく取組みをしたり、あるいは、診療所との間の情報のやり取りで各種工夫をしておられるというようなことを公表しています。それと、後方連携、つまり、自分のところを退院されてからということでは、定番ですけれども、連携パスをおやりになっているそうですが、その際の連携パスのための会議といったものを、会場を参画者が医療機関などを中心として持ち回りでやっていくという、顔の見える関係づくりと言いましょうか、そういったことに留意をしているということです。データ的なところは紹介を割愛させていただきます。
 B病院の事例も急性期でやっておられるところですが、前方連携という意味では、診断支援なども兼ねまして画像電送ネットワークなどを構築して地域医療機関の画像診断への支援などを行ったりしているということでもありますし、後方連携という意味では、ここを退院された患者さんを受けていただける病院から多職種の方が来られて、いろいろな情報の共有とかあるいは退院後、転院後の方針などについてのすり合わせを患者さんも含めてされていると聞いています。あと、こちらは地域医療支援病院としての活動ということになるので、おそらく次回以降、地域医療支援病院についてご議論いただくことになるのですが、その地域医療支援という切り口でいうならば、システムの研究会であったりとか、あるいは、連携実務者の会を開いて情報交換・共有をしていたりなどをして組んでおられるという報告を受けています。
 Cは、急性期医療ということですが、その中でも特に、救急などに特化をすることと、院内での啓発者はチーム医療に特に力を入れておられるという病院です。こちらは300床強という規模の病院です。特に急性期の機能ということで、急性期に特化をしてやっていく中で、特に地域のかかりつけ医の方との連携を1つのキーワードにして、かかりつけ医さんを紹介するような冊子であるとか、あるいは端末を設置して情報発信に努めているそうです。それで院内急性期病院としてのケアと言いましょうか治療のあり方としては、病棟に他職種の方々を配置していくということ、それと、早期からのリハビリの実施、そして栄養管理の徹底と言いましょうか栄養サポートの徹底ということで、こういったことをチーム医療の柱に据えて取り組んでおられると聞いています。
 D病院、23頁です。こちらは回復期リハの事例ということで、140床程度です。3つの回復期リハ病棟で運営しているということですが、前方の急性期を担う病院との連携という意味では、急性期病院のカンファレンスに出席をされるとか、あるいは入院の際のいろいろな事務の工夫をしておられるということです。さらには、退院に向けての調整ということでは、病棟の専従社会福祉士を中心としてカンファレンスを病棟の中で開いておられたり、退院時にも退院前に自宅であったりとか、あるいは老健施設に入られるのであれば入る老健施設を訪門して、そちらとカンファレンスを実施するなどを取り組んでいると聞いています。
 いただいた資料などを基にしていますので、ディテールとか方法論とかになると、もうちょっと突っ込んだところはあるのかもしれませんけれども、その辺は限界があることをお断りしておきます。
○部会長 多くのことは、いろいろな病院でやっていることですね。
○横倉委員 地域の取組みです。私は福岡なのですけれども、福岡市医師会で、脳卒中の連携パスをいま動かしています。これが急性期で10病院、回復期が約30病院、それと診療所、いわゆる在宅のカバーのためにということで。そういうことで連携して、大体、月間50〜60人の連携の登録をしていただいている状況がありますので、尾形先生、もしよければその辺を調べていただければ詳しいデータが出ると思いますので、お願いします。
○山崎委員 精神科の急性期の治療の場合というのは、隔離室を作るのですけれども、ICUと同じようなですね。この精神科の隔離室について、バックベッドを作らせてくれないのです。
○部会長 後方ベッドですね。
○山崎委員 ベッドに応じた後方ベッドをICUに作らせないのですけれども、これはすごくおかしいと思うのです。というのは、急性期の治療が済んで出そうと思ってもベッドがないのです。
○部会長 実際はどうされているわけですか。他所の病院に回すのですか。
○山崎委員 あくまで、結局、出られないか、ある程度空床を見越して、病院で用意はしておかないと駄目ということになってしまうわけです。
○尾形委員 せっかくお配りいただいたので、資料1の48頁を見ると、「入棟前(入室前)の居場所」ということで、同じ一般病床といっても、急性期のところとそれ以外の亜急性期あるいは回復リハでは最初のところが随分違う。いわゆる急性期のところは8割以上が在宅から入っている形になっているわけです。一方で50頁、今度は逆に、「退棟後(退室後)の居場所」というのを見ると、総じて言うと、これは、多少の違いがありますけれども、ほぼ7割以上が在宅に戻っておられるということですので、一般病床からその後どうするかというときには、やはり在宅のウェイトは非常に大きいのです。先ほど申し上げたとおりですが、在宅療養をどうするかということと急性期の機能は、裏腹の関係だということはもう明らかなのではないかと思います。
○部会長 ほかにいかがでしょうか。
○西澤委員 かなり医療の高度化とか、それから、国民の方々の意識も変わってきている中で、やはり私たち病院が医療を提供するときに、ある程度、自分の病院はこういう機能を持っていますということをアピールしないと、国民・患者さんの方々もわからないのではないかなと思います。そういうことで、機能分化というのはやはり必要だと思うのです。ただ、それをあまりきちきちにやってしまうと逆に動かなくなるので、先ほども私が提示しましたけれども、うちの協会では病棟単位で、一般病床では、4つぐらいに分けられるのではないか。これはかなり大まかだと思うのですが、大まかな区分というものを、ある程度置いておいて議論したほうがよろしいかと思います。
 さらに、先ほど言ったように、あまり細かくしてしまうと連携ができなくなってしまう。常に連携するためには、お互い、自分たちの病院がどんな機能を持っているか、あるいは連携先がどういう機能を持っているかがわからないと連携できない。その範囲内での機能分担は非常に必要だと思います。そういうことを含めて議論したほうがよろしいかと思います。
○近藤委員 ここにお示しいただいた4つの病院の中で、回復期リハビリ病院のD病院は、我々としては非常に注目すべき形になっている。それは、ご覧いただくとわかりますが、医師6人、薬剤師2人、看護師70人とあり、歯科医師のところだけは、登録歯科医師19人となっています。歯科衛生士は3人となっています。お話を伺ったところでは、オープンシステムということで、現地の歯科医師の方が定期的にこちらの病院を訪れて、在宅医療という形で医療を行っているということでした。その中で医科との連携が十分行われているのだということで、病院におけるチーム医療という中では非常にうまくいっている1つの端的な例ではないかと思います。そういう意味でお示しいただいたわけではないと思いますが、たまたま、このD病院を見ますと、療養病床143床の病院で、歯科医師19名が登録されているということですので、注目しているところです。
○部会長 ほかに、いかがでしょうか。60頁以降が「その他」で、外来のデータが少しありますけれども、ここで何か少し事務局で説明できますか。
○企画官 すみません、今日お付けしたデータが、病床機能ということで入院関係が中心でしたので、ちょっと外来の関係もお付けしたので、あまり説明は考えておりませんでした。
 60頁は、前回12月2日にもお出ししたものと同じだと思います。現在の患者調査の調査日、平成20年ですと10月の日付を忘れましたけれども、火・水・木という調査日で平日にやっているのですが、こちらの調査日における外来患者を総計すると700万人弱、それを一般診療所、病院、歯科と分けると400万人弱、170万人、130万人と、それぞれのシェアになるというデータです。
 61頁は、それぞれの病院あるいは特定機能病院、地域医療支援病院、一般病院、一般診療所に分けまして、それぞれ入院・外来の患者さんの数はどれぐらいいて、それが、紹介があって来ておられる方と紹介なく来ておられる方がどれぐらいのシェァになっているのかを棒グラフで示したものです。シェアを見ていただくためにお示ししたものです。右側が、患者の数を、調査日における入院患者の数と外来患者の数を比較しているわけですが、その外来のほうを、初診と再来を青で色分けしたものです。これも12月2日と同じ資料です。
 62頁から後は、病院全体としての従事者はここ10年ぐらいどう推移しているのかということと、その全体の数に伴って100床当たりで見た従事者、先ほど、密度というご指摘もありましたけれども、100床当たりの密度はどうなっているかという動きです。それと、医療監視の結果、何がしかの指摘があった場合なかった場合の比率の推移をまとめたものです。
 最後は、病院の外来患者さんについて、病床規模別の患者総数があります。それをデータで割ってみて、それを単純に1年365日、年間の総患者数になりますので、病院報告に基づく年間総患者数になりますので、それを1日当たりで単純に割ってみたところです。概ね、病床の規模に応じて外来患者さんの数が多くなっています。これも当然、医師1人当たりなどに直すと、またちょっと違った数字になるとは思いますけれども、そこまではデータの整理は間に合っていません。そういった形で外来患者さんの動きを中心にまとめたものです。
○部会長 ありがとうございました。いちばん最後の63頁を見ますと、外来患者数というのは病床数とほぼ同じですね、ちょっと多いぐらいですか。もっと多い病院もあるような気がするけれども、平均でしょうね、これは。
○企画官 これは単純に割った平均です。
○横倉委員 たぶん、特定機能病院とか地域医療支援病院の議論はまたいつか、次回されるわけですね。
○部会長 はい。
○横倉委員 確かに、大学病院がいま非常に外来集中が厳しいという話をときどき聞くのです。それがいわゆる勤務医の疲弊に非常に繋がっていることがありますので、特に、特定機能病院の外来のあり方については、しっかりとここで議論をしていただきたいと思っています。
○部会長 次回に出ると思います。
○齋藤(訓)委員 私も横倉委員の意見に賛成です。いま一様に「外来」といいましても、がんの患者さんだと非常に高度な治療を外来で行っていますので、どうしても通院期間が非常に長くなってくる。そうなってくると、通院期間をずっと支えていく、そういった看護の機能も強化していかないといけないのではないかと私は考えているのです。61頁の資料にもありますように、たとえ特定機能病院であっても、紹介状が特段なしに飛び込みで入って来られる方もまだまだあるような状況ですと、本当にいまのままでいいのだろうかということは1つあろうかと思います。外来にもかなりの負荷がかかってきている状況があるということと、大きい病院には紹介状を持って行くということで大病院への集中を少しずつ緩和しようという動きの中でも、まだまだこういう実態があるということになります。ですので、私は、入院の一般病床の機能分化もそうなのですが、これからの外来をどうするべきかについても是非議論をしていただきたいと思う1人です。
○山崎委員 特定機能病院の話ですが、外来の患者さんが集中するというのですけれども、特定機能病院を含めて国公立病院が独立行政法人化していって、補助金をどんどん年々カットしていって、その分を自分で稼げというような経済誘導をしておいて、しょうがなく大学病院も一生懸命、外来を集めている状態になってしまっているわけです。そこのところを全然論じないで、その話ばかりをするのは、私はすごく変だと思うのです。
○加藤委員 その議論もよくわかるのですけれども、必ずしも私はそうでもないのではないかと思う。要するに、患者さんの側の立場になってみたときに、なぜそれでは特定機能病院に2,000人も4,000人も行くのかということを、患者の立場で私たちは語らなければいけないと私は思います。私たちは医者が多いので、医者の立場でものを言ってしまいがちですけれども、なぜそれでは1日がかりで特定機能病院や大学病院や大きな病院に皆さんは行くのでしょうか。それは、ほかに行く場所がないからではないかということで、もっと真ん中に立つ病院が手を挙げて、質と量について、先ほども意見が出ましたけれども、こういう機能でやっておるのですよということを言っていただければ、自然に患者さんが行くようになるのではないか。それをいろいろな制度で振り分けて、これ以上来てはいけませんというような方向ではなくて、患者の目線に立って、なぜ行くのですかと。永井先生に是非お聞きしたいのですが、東大病院でも3,000人ぐらい来ていると思うのですね。それは別に呼んでいるのではないと思うのですが。
○永井委員 まず、1日かけて来る必要はないのです。いまはもう1人1枠で予約しますと、9時35分〜45分とかですね、極めて短時間で診療が行われる。それから、当日採血した結果が1時間で結果が出る。いろいろなことを考えると、患者さんにとってはたぶんかなり利便性がよくなっていると思います。ただ、押し寄せる患者さんに対して我々がどうしているかというと、結局は間隔をあけるということになるわけです。たくさんいらしても、2カ月に1度、3カ月に1度。そうすると、その間は近くでフォローしていただいて、ポイントだけ大学病院で診る。こういう体制ができてくれば、ある程度それは連携ということで、望ましい方向へ行くのではないかと思います。ですから、大学病院でたくさん外来があるのは怪しからんという話になるとちょっと筋が違うかなという気がします。
○加藤委員 全くそのとおりだと思うのです。先生がおっしゃるとおり、2カ月、3カ月に1遍でいいというのですが、患者の目線に立つと、やはり同じ大学病院に行きたいのです。なぜかというと、それを受け入れるというか。
○永井委員 でも、それは患者さんの状態によると思います。頻回においでいただく方と、それから、ある程度安定して、でもときどきチェックが必要な方と。まさにそこが連携のポイントではないかと思います
○西澤委員 私も国民の1人として、病気になったときに、できるだけ医療技術あるいは質のよいところに行きたいということで、まず真っ先に浮かぶのは大学病院です。そのとおりだと思います。でも、大学病院で外来が何千人来ていて、実際、特定機能を果しているのでしょうか。その辺りは考えていただきたいと思います。国民が希望するから、来たから、全部私たちは診るのだ、ではおかしいと思います。大学病院の外来で診ている患者さんたちが、大学の先生方から見て、本当に大学病院で診察が必要な人でしょうか。必要でなかったら、そこできちんと説明してですね、ほかの病院に、相応しい病院に紹介するのは当たり前ではないですか。やはり、大学が抱え込むことによって特定機能を果たしていないと思います。その辺りは大学の先生方によく考えていただきたいと思います。
○加藤委員 その件に関しては、西澤委員の意見に全く賛成です。
○高智委員 前々回辺りに申し上げたかと思いますけれども、東京の複数の大学医学部附属病院の朝の外来受診風景を見ていますと、本当に患者の波が押し寄せているように見えます。外国から来た方々を案内しても、こんな光景は見たことがない、世界稀に見る光景だということです。一方、私どもの立場からしますと、あまり何回も言いたくありませんけれども、やはり効率的な医療費の分配にどうしても着目して行かざるを得ない、そういう気持ちがあります。ですから、先ほど山崎委員がおっしゃいましたけれども、この国ではこの領域のことを論ずるには、もう少し背景事情あるいは前提をもとにお話しなければならない、確かにそうだと思います。その辺もきちんと議論した上で、皆さんと共に両面から考えていく必要があるのではないかと思っております。医療崩壊というよりも、私どもの言葉でいいますと、保険者崩壊、そういう方向に間違いなく向かっています。
○相澤委員 私は評判の悪い地域医療支援病院をやっています。患者さんをどんどん帰しているのですが、この病院に来たいという患者さんを他所に行ってもらうのは、ものすごいエネルギーが必要です。ものすごい時間が必要です。簡単に「そっちへ行ってください」と言って「はい」という患者さんはほとんどいません。なぜ、そこに移らなければいけないか、そうしたほうがいいのかということを、時間をかけて、医師が説明し看護師が説明し事務員が説明し、そしてその連携をやっている事務員が説明して、1回では駄目で、2回も3回も4回も説明してようやくそちらへ移っていただくというのが現状なのです。これを、正直、忙しい大学病院の先生方がやるのは、現実にすごく大変だと思う。それをやるのだったら、そこにたくさんの人員を配置しないと私は難しいような気がするのです。それが第1点です。
 第2点は、国民が非常に、そんなことを言うと怒られてしまうかもしれませんが、甘えの構造というか、自分の行きたい所にどんどん行けるという、そういう構造も現実にあると思うのです。それを何とか変えていくにはどうすればいいのかというのが第2点。
 医師会の先生方がいるので非常に申し訳ないのですが、患者さんに「あそこの医院に行ってくれ」というと、「あそこの医院の先生はね」という話にも、現実なるのです。そうすると、なかなかお帰りいただけない。そこも地域として、開業医の先生と病院がしっかりと勉強をして質を高めていく、そういうよい循環を作らないと。そこにどうやって国民、市民を巻き込んで、そこに文化と風土を作るか。日本はそういう文化と風土がないから、これを作るのは非常に大変なことだと思います。でも、いまのこの医療の現状を見ていると、それをやらないと駄目であって、それこそが機能分担と連携をするいちばんのことのように感じているのです。それをどうするかという議論を一方ではしないと駄目かと思うのです。
○横倉委員 先ほど福岡市の例をお話しましたけれども、そういう連携を作っていくことによって、お互いに理解が進む。もう1つはやはり、かかりつけ医を持ちましょうという運動を、日本医師会は平成1桁代からずっとやっておりまして、そういう、かかりつけ医を持っていただくと、病院を変えるときも、その先生だったら信頼して変えるよという話になっていくので、どうかして連携をうまく地域地域で作るような仕組みを考えていかなければいけない。これには病院の協力も要りますし、有床診療所、診療所の協力もすべてが要るかと思います。
○部会長 やはり、地域ごとでお互いに顔が見える間柄でないと、紹介も逆紹介も難しいですよね。
○海辺委員 なぜ国民が大きい病院に集中するかというと、結局その情報がないというところに大きなところがあって、結果に対しては自分で責任を取るしかないとなると、やはり大きいところのほうがまだ安心とか、あと、いまどきの若い方々、私なんかも含めて、車で大規模なショッピングセンターに乗りつけて買い物をするようなことに慣れている人間ですと、要するにこの頃お寿司屋さんも全部チェーン店になっていると思うのです。料金もわからないお寿司屋さんに入るのは怖いから、明朗会計で、誰でも行かれるようなお寿司屋さんに入っていくというようなところがあるかと思うのですね。
 私なんかはかかりつけ医があって、実家の近くに住んでいるから、それこそ母も祖父母も同じ先生がかかりつけの先生で、代が替わりましたが、やはりそちらにお世話になっています。私がいま住んでいる地域ですと、よそから入っていらした方ばかりになっていると、結局病院に対する情報がありませんから、開業されている先生もたくさんいらっしゃいますが、ある程度看板が大きい病院のほうに皆さん思考していかれるなというのが見ててわかるところがございます。その病院がどういう機能で、どういう患者さんを診ていて、自分の所ではどういう治療を行っているかというような情報がある程度公表されていなければ、皆が選んで行かないということは、いまの時代はあって、今後ますますその傾向は強まっていくと思うのです。
 何かアカンタビリティと申しますか、要するに説明責任みたいなものをあまり果たしていないから、ランドマーク的に、あそこならいいんじゃないかというところに何となく皆さん集中せざるを得ないという。そこを跨いで、来ちゃいけないと言って、シャットダウンしても、なかなか問題解決にはならないのではないかと感じます。以上です。
○部会長 まだちょっと時間がありますので、先回積み残したところがありまして、この資料2の主な議論・意見の整理したものの8頁以降ですが、在宅医療の論点が示してあります。したがって、最初に在宅について、そこの論点にあるような、次期医療計画に向けていろいろな数値目標、どう取り組むべきかとか、いま一部議論も始まっていると思いますが、そういうことのご意見を伺えたらと思います。そのあとは、医療計画があって、救急・周産期で、あとは14頁になると、広告もありますね。いかがでしょうか。
○邉見委員 積み残しで、先ほどのでいいですか、申し訳ないです。病診連携の件ですが、我々の地域では医師会と交互に病院と、2つ病院があるのですが、持ち回りでオープンカンファレンスをやって、顔の見える医療をやっております。新しい先生が病院に来れば、必ずその先生は自分のやっている専門の講演をしたり、できるだけ新しく開業した先生にも自分の専門の講演をやってもらったりして、それに市民も参加できるようになっております。ヘルパーの方とかいろいろな方もできるようになって、ちょっとサンドイッチか何か付けて、製薬会社にお願いしてやっています。
 ただ、オープンベッドも開放病床もみんなやっているのですが、内科系の方はいいのですが、手術をした方はなかなか手術をした所から離れたがらないのですね。これが、もういちばんの我々、地域医療支援病院紹介率、逆紹介率が取れないところです。それから、ない科目があるのですね、その地域に。診療所としてなってない所がある。そのようなこともありますので、これはものすごく地域によって違うと思います。どこでも皆頑張って、もしこれをちゃんとやるのであったら、医薬分業と同じように、病診分業という法律を作らないとできないと思う。
○部会長 いかがでしょうか。
○山崎委員 14頁の「広告・情報提供について」ですが、いま精神科で問題になっていますのは、いわゆる駅前のビルを借りて、診療内科の看板で精神科を開業する先生が非常に増えているということ。地域の医師会に入らないのですよ。入らないで、開業してしまう先生が増えてきているということです。1つは、精神科をきちんとトレーニングして開業してくれる先生は結構なのですが、精神科はその開業資金がかからないというか、テーブルと机だけで開業できますので、ほかの科のトレーニングしかやっていない先生が診療内科の看板出して、開業してしまう。医師会に入会すると、トレーニング歴を説明しなくてはならないから入らないのですよ。入らないで開業して、診療内科を開業する。患者さんは全然わからない。先ほどもあったように、その診療所の先生の研修歴の情報公開も全然ないわけですから、行って、結果として、うつ病が増悪してしまって自殺してしまうというケースが増えてきているのですね。したがって、そういうのを何とか防ぐような、この広告・情報提供のところの仕組みというのを、少なくとも精神科については作ってほしいと思います。
○部会長 ありがとうございました。
○尾形委員 同じ、情報開示のところです。先ほど海辺委員がおっしゃったこととも関連するのですが、やはり医療というのは非常に情報の非対称性が大きいサービスなので、そこのところのギャップをどう埋めていくかということが重要だと思います。少なくとも2つの方向があるのかなと思っております。1つは、情報の非対称性を埋めるためには代理人、エージェントと言っていますが、かかりつけ医なり、日常的なプライマリケアを担う部分のドクターの役割というのは非常に重要だと思います。そういう意味ではその辺は総合医の議論にもつながっていく話かと思います。これが1点です。
 もう1つは、やはり情報開示を進めていくという、先ほど海辺委員がおっしゃったとおりだと思うのです。第5次医療法改正である程度進んでいる部分もあると思いますが、まだ工夫あるいは努力の余地があると思います。例えば、アメリカですと、メディケアやメディケイドを担当しているCMSというところのホームページを見ますと、ホスピタルコンペアとかナーシング・ホーム・コンペアというような形で、一般の国民にわかるようにいろいろな情報を開示しています。例えば、ナーシング・ホーム・コンペアだと、1つ星から五つ星まで星をつけて、行政機関というか保険者が出しているぐらいです。もちろんこれをそのままの形で取り入れるということについてはいろいろ議論もあろうかと思いますが、やはりそういったところも参考にして、情報開示を進めていくことを考えていくべきではないかと思います。
○水田委員 その情報開示について非常に大事なことなのですが、それをどうオーソライズするかということがやはり大事ではないかと思うのです。例えば、新聞とか雑誌とかで、よい病院とか悪い病院、悪い病院というのはあまりないのですが、よい病院というふうにして、手術が何であるからよい病院だというふうなランキングがよく載りますね。そうすると、やはり一般の人はそれを見て、「あ、じゃ、そこに行こう」とか思ってしまうわけです。それが、ではどのぐらいの成績なのかとか、そういうところをきちんとしたものをしないと、何もならないので、これはやはり国としてきちんとしたその病院、あるいはその病気に対する広告といいますか、要するにデータをきちんと出す、インフォメーションを出すということ。いま大学につきましても文部省のほうで、インフォメーションを出すということがきちんと決められておりますので、やはり病院もそういうふうなことをしたほうがいいのではないかと思います。是非そういうことをやって、きちんとオーソライズしたものを出していただきたいと思います。
○部会長 いちばんほしい情報というのは、その結果ですよね、アウトカム。ただ、これも出し方で、非常に難しい手術ばかりやれば、同じ手術でも率は悪いですし、実際難しいですよね。その辺何かご意見ありましたら、どうぞ。
○横倉委員 結局それぞれの病院の評価の在り方だと思うのですね。それぞれやはり役割がだんだん明確になりつつあります。そうしたときに、その地域で医療資源としてどれだけのものがあるのか。特に、在宅医療のところも入れてですが、在宅医療に必要なのは在宅医療をバックアップする病院とか有床診療所が必ず必要になってくる。そうでないと、なかなか安心して在宅医療ができないという現状もある。また、急性期の病院であれば、いまお話があったような手術の評価をどうするかということで、難しい手術にトライすれば当然手術成功率が落ちてくる。しかしながらやらなきゃいけないということがある。そうなると、やはりそれぞれの医療機関の評価をどういう基準で評価して、公表していくかということが非常に大事かと思うのです。
 いま地域で、医療機関がどこに何をしているのかよくわからないという海辺さんの意見があったのですが、それぞれの都道府県でいま医療機関の機能は公表してあるのです。診療科から、その病院の医師の、どういう学会のキャリアがあるかというところぐらいまで公表してあるのですが、それが一般国民の目にまだ入っていないという実状もあろうかと思います。そういう中で、どういうふうにしてそれをみんなに知ってもらうかというのが非常に重要かなという思いがあるのです。
○加藤委員 ただいま評価という話が出ましたので、本日配付されております資料1の45頁を是非ご覧いただきたいのです。小児集中治療室というPICUがございます。この評価ですが、これは、Peadiatric Index of Mortality?、PIM?という、こういう評価をする指標があるそうです。その評価によりますと、入院された患者の実際に予測される死亡率が何パーセントと出てきます。実際に医療行為をやって、死亡した率、実死亡率が何パーセントと出てきます。
 例えば、私どものセンターでいきますと、2008年のデータですと、PICUに829人入院しておりまして、この予測される死亡率は829人の入院のうちの36人の4.3%、実際に治療して実死亡率が3.3%で27人。すなわち1年間で9人救えたと、こういう計算になるのだそうです。昨年度は、これが13人救えるということですので、このような、いわゆるPeadiatric Index of Mortality?、そういう指標があるそうなので、もしできれば、こういうような指標があるものについてのみでもよろしいので、そういうインデックスを出していただいて、実数を出していただくことによって絶対的な評価ができるのではないかと考えておりますので、できるジャンルのところからでもいいですから始めていただきたい。少なくとも私どもは、PICUに関してはこういうデータを持っていることをご公表しておきます。
 もう1点、同じ45頁、これは事務局にお尋ねします。秋田県で、すごくグラフが突出しておりますが、私どもが調べたところではこれは誤り。これはおそらくPeadiatricではなくて、ペリメータルを拾っているのではないかと思いますが、一度ご確認ください。これは秋田が1番と書かれておりますが、私どもが調べたところでは、秋田は全く正確なPICUはゼロです。
○永井委員 いま加藤委員がおっしゃったことは、全くそのとおりだと思うのですね。こうした医療制度を考えるときにもあらゆることががんじ絡めで、複雑型ですよね。ちょっと何か変えると、とんでもない方向に行ってしまいます。それから、制度で変えても、結局それはうまくいかないというのはこれまでのところ明らかなわけです。結局、患者さんが自立的に判断できる、あるいは医療機関同士で自立的に時間をかけて然るべきところに落ち着くためには、やはり加藤先生が言われた、臨床指標ということですね、構造もそうですし、プロセスとかアウトカムとかいろいろなものがありますが、まず、そういうものをきっちり出していって、それを見て社会が判断していくというような、そういう誘導をかけることが大事だと思います。
○部会長 やはり医療に関する情報が、ユーザーである国民から見てわかりにくいのは、健康なときは全く気にしなくて、その情報を求めないのですね。病気になって初めて、慌てて探すので、やはりそこが、どこのスーパーに行くと安いとか、どこのデパートでバーゲンやっているとか、日常の情報と決定的に違うところだと思います。私はかかりつけ医が非常に重要な役割を果たすと思うのです。やはりかかりつけ医がないと、そういうITでアクセスしてもなかなかその判断が難しいでしょうね。
○海辺委員 やはりそういうふうにかかりつけ医にアクセスすることに反対するわけでは決してないのですが、そのかかりつけ医の方々がどういう段階を経て開業をされているのか、何を専門に学んでいらっしゃったのかとか、そういうことが全くわからない状態で、いまアクセスしなくてはいけないようなところがありますので、まずそういうところも整理していただく。
 あと、結構私どものがんの患者会で、若い患者さんがかなり見落とされて悪化してしまったケースなんかがあったりしますと、要するに最初のアプローチのときに発見していただけていたら、命まで落とさなくても済んだのにというようなケースもあると、そういうクオリティというか、質に対してはやはりある程度の責任を持って質を精査していただくことをどこかが請け負ってくださらないと、なかなか機能しないのではないかと思いました。
 情報の開示に関しては、日本の場合、やはりいろいろな所でアウトカムのほうをバーンと出して審査するというのはいまは機能的に無理だと思うのです。ただ、京都大学のクオリティインジケータのホームページですと、乳がんの患者さんのガイドラインは、抗菌剤の投与を何日と定めています。それで病院がわーっと出ていて、ガイドラインを守っているとか、守っていないとか。そうすると、異常な日数を投与している病院が少数ですがあったりすると、やはり患者としてはこういう所は院内感染のリスクが高いのではないかとか、いろいろなことがわかる部分もありますので、情報開示という部分ではいろいろ難しいとは思うのですが、できるところから、きちんと機能を果たせるところからやっていただければ、そこからまたどんどん広がっていくかなと思うのです。
 だから、それを拝見したときに、相澤先生の相澤病院はちゃんと実名でいろいろなデータが出ていて、非常にきちんとガイドラインに沿った治療をされている。やはりそういうところをきちんとやっていらっしゃる病院こそが、患者が殺倒する病院になるのだと思うのです。それで相澤病院のような病院から、何かそういう名前もよくわからないような所に回されると、患者さんが行きたくないというのはやはりそれはそうだろうなと。だから、やはり私が太鼓判を押すから、この病院はいいんだと、もし相澤先生がおっしゃってくださったら、患者さんは「あ、わかりました。先生がそこまでおっしゃるなら私行きます」となるかもしれないですが、そこまでは先生も請け負えないだろうというところで、患者や家族が命にかかわると思っているようなところでは、自分たちが納得して責任をとっていくというところで、どういう情報が必要か、どういうサポートが必要かという観点から材料を揃えていかないと、なかなか機能しないのではないかと感じております。
○医政局総務課長 行政としての取組みの状況を若干ご説明したいと思います。尾形委員、横倉委員からも先ほどお話ございましたが、前回の医療法改正で、医療機能情報提供制度というものが創設されました。これは、すべての病院から一定の情報を都道府県が受け取りまして、この情報を整理して、都道府県のホームページにおいて情報提供をするというシステムです。現在までに情報提供が進んでおります。県によってだいぶレベルは違うのですが、一度ご覧いただければと思うわけです。
 もう1つは、アウトカムデータを含む臨床データの話です。平成22年度、今年度初めてですが、医療の質の評価・公表等推進事業を私どものほうで実施をしております。これは、医療の質の評価・公表を推進するという観点から、病院グループで臨床データを収集分析していただいて、臨床指標を用いて医療の質の評価をし、それを公表していただくことを試行的にやっていただく、それに対して助成をするという事業です。今年度は3つの病院グループに実施いただいており、現在まだ実施している段階で、公表に至っているところが1カ所あったかどうかというところです。この評価結果は今後出てまいりますので、そういったことも是非参考にしていただければと思います。
○西澤委員 質の問題というのは大事だと思いますし、アウトカムというのがやはりいちばん大事だとは言われてます。これは特定の疾患とかいろいろな機能においては多少のデータありますが、すべての疾患については難しい、ということでは、よく言われているストラクチャー、プロセス、アウトカムという言い方で、特にアウトカムを見るのは難しいけれども、おそらくよいアウトカムを出しているだろうということで、そのストラクチャーとかプロセスも大事だという話になっています。そういうことで、プロセスの大事さということを最近言われています。だとすれば、例えば機能評価ですね、日本医療機能評価機構があるので、そういうところの受審をすべての病院がして、そこの認証を得るとか、そういうことも1つの形かと思います。
 やはり相澤先生の病院は素晴らしいし、すべての病院が相澤先生のようになるように頑張るのは当然だと思いますが、いくら素晴らしいからといって、北海道から長野までは行けないということでは、やはりシステムとして、個々の病院が質を上げるということと、もう1つは、国全体でどう考えるかというのを分けて考えなくてはならないなと。ここでは、個々の病院の質の話、それも大事ですが、いまは国レベルでの医療提供体制をどうするかという話だと思います。そうしたときには、もう少しこのシステムという話をここですべきではないかと思います。やはり大事なのは、さっき言ったように、個々の病院の役割というのを片方で明確にして、きちっとした質の向上を図るということとか、それから情報を出すというのは、これは各医療機関の責任で、当たり前だと思うのです。やはり地域の医療計画を作るとかいうのは1つの病院ではできないということになったら、それはその地域で考える。あるいは、もっと大きく国でその支援をしていくことは大事だと思います。そういうことをここで協議すべきではないかなと思っています。
 やはりいま皆保険システムでやっているのですから、日本のどこにいてもあるレベル以上の医療を受けられる、国民は受ける権利があると思います。それに対して私たちはどうするか、それは議論をするべきだと思います。以上です。
○部会長 いまの議論の続きなのですが、国全体でそのシステムとしてどういうふうに基準を上げるかというのは、いままでは例えば施設基準というのはストラクチャーですよね、人員配置とかそういうことでやって、それプラスいろいろな呼吸ケアチームとかNSTは、ある意味でプロセスなので、そういうのを付加して診療報酬を上げていますね。だから方向としてはそういう方向で、本当はアウトカムで診療報酬がつくようになるといいのですが、そこまではそんなに簡単にはいかないですね。
○山本(信)委員 私も情報公開については賛成であります。特に、資料2の6頁にありますし、在宅もそうなのです。いまの議論がアウトカムをどう表すかという議論なのですが、最もアウトカムが出しにくいのが薬局なのです。どういうふうにしてアウトカム出したらいいか。そういうのが出しにくい中で、そのアウトカムの指標だけで医療機関を評価しろと言われてしまうと、大変難しい。とりわけ医薬品の情報というのは、検索をすることと情報提供することがほぼ同時に起きますので、最もそういった意味ではホームページを含めてその影響を受けやすい環境にあって、しかも、その情報の非対称性が問題になる中で、非対称性のままに情報が出ていくことになると、広報と広告の違いとか、その情報提供の在り方について、特に薬については誰も責任を持ってくれない。薬剤師が責任を取らざるを得ないわけですが、その後でもってどんな指標があるのかというのはそれはお前が考えろといえば、それまでなのでしょうけれど、なかなか考えにくい部分があるのですね。
 医療の中では、何人救えたということが出てくるのです。私どもが、たぶんきちんとした指導をすれば何人かの方を病気から救っているはずなのですが、そのことはなかなか指標としては出しにくいということなのです。もし、今後ともその情報公開なり、あるいは情報公表ということになるとすれば、見えない部分の情報をどう評価するのかという切り口というのがないと、在宅の中での皆さん方、患者さんの在り方が大変困ってしまうだろうと、私ども思っています。
 先ほど事務局のご説明があった中に、医療機関は情報機能公表制度があるよと。実は、薬局もございまして、どこの県もきちんと見れば、どんな機能を持っているかというのは見られるわけですから、是非そうした意味で、その情報を、質を上げていくときに患者さんがご覧になって、どこに行ったらどれほどいい情報が薬局から得られるのか、あるいは情報を提供できるのかといったことについても、やはり考えていただかないと、どこか忘れられているような気がするので、是非忘れないでください。
○加藤委員 山本委員のご意見に賛成でございます。しかし、いちばん大切なことはやはりチーム医療ということでして、チーム医療の中にまさに薬剤が入っております。これは陰に隠れているかもしれませんが、そういうこともすべて評価していただいた上の評価ですので、私どもは薬剤部がいなければ何もやっていけません。
 これは例を言いますと、麻酔科医も不足しております。麻酔科医というのは実際は、診療報酬上の点数は出しにくいのです。したがって、それもやはり陰に隠れた存在だけれども、そのチームワークの中では欠かせないメンバーですね。薬剤も全くそうでして、薬剤の先生方なくして医療は成り立たないということは当然で、それをひっくるめたチーム医療ということは大切だと私は思っております。
○邉見委員 付け加えておきますが、放射線科医と病理医も是非。この麻放病と申し上げてますが、この3つがやはり医師のための医師、病院のための医師、安全のための医師、医療安全のための医師だろうと思います。
 ほかのことでもよろしいでしょうか。情報公開ですけれども、皆さんもお読みになったかもわかりませんが、関西に廃院というか、理事長が捕まったような病院がありました。そこはほとんどの患者さんを心臓カテーテルという高度な医療ということに一応なっているわけですね、それをやって。もう8割から9割入院患者でやりますから、ランキングは上になりますね。そういうふうなものを誰もわからないはずはないのですけれども、NHKの報道班が本に書いて、『逸脱する病院医療』というので1冊の本になっています。3年間ぐらい追ってやっとわかるというのですね。それなら、医療の報道のプロが見てもわからないようなものすごいよい病院と、ものすごい悪い病院。よい病院はわかるかもわかりませんが、真ん中の病院は、本当はわからないと思うのですね。だから、この辺のところは、先ほど海辺委員が今中班のクイップですか、クリニカルインジケータのあれを言いましたが、医療の質の1つの取っかかりだろうと思います。
 私の病院も入っておりますけれども、ああいうふうなものを国策的に進めていかないと、仕方ないのではないかなと。あるいはDPCのデータを見ながら、DPCのこの病気ではこれぐらいの期間で治っていっているとか。折角DPCがあれだけたくさんの病院に入っているのですから、何かを使っていかないと、うまく情報はいかないのではないかなという感じです。ちょっと変な例を出しましたが、以上です。
○高智委員 情報に関係してですが、情報の非対称性です。これは、たとえで言いますと、医者と患者の関係は氷山みたいなものだと思っているわけです。医者が海面から上の氷の部分だしますと、患者は水面下。お互いに相手の状況がわからない。その溝をどのように埋めるかということ、長い間の課題ですが、遅々として進んでおりません。
 ですから、先ほど日本医師会代表の1人でいらっしゃる横倉先生からも、地域でやらなくてはいけないとのご発言がありましたが、そのとおりだと思います。地域医療協とか、既存のグラウンドを活用することによって合理的、効率的にできると思いますので、是非そういう方向でやっていただきたいと思います。
 それから横倉先生が度々おっしゃっておられますが、かかりつけ医の話でございます。お怒りになるかもしれませんけれども、単純にこのスペシャリストとしてのコンタクトパーソンという、それを超えた信頼の持てる関係をさらに深めて作っていかないといけないと私どもは考えております。しかしながら、それは片方だけの努力でできるものでは決してございませんので、相互に協力していく必要があると思います。
 私は度々申し上げておりますが、かかりつけ医という言葉ももちろん尊重させていただきますが、総合診療医という言葉を私どもの組織では使っております。それはスキルもアビリティも備えて、患者の振り分け、紹介、逆紹介に、臨機応変に対応できる医師が必要だと考えています。このスポットできちっとした判断ができる、そういうところまで外から見る患者さんご自身が判断できるような、医療の見える化が達成できれば、相当この状況は変わってくると思っております。
○部会長 いかがでしょうか。
○横倉委員 高智さんから総合診療医等々の話が出ました。私どもいろいろな生涯教育の中で、たぶん行先は一緒だと思うのです。国民へよりよい医療をどう提供できるかというのが、我々の役目である。これは花田会長がいつもおっしゃっているわけですので、そういう面では方向性は同じだと思っております。また、いろいろ議論しながら進めたいと思います。
○高智委員 ちょっと付け加えさせていただきます。最近よく言われていることだと思うのですが、団塊の世代が退職後、都会への通勤が遮断され、大都会で、特にアーバン地帯を中心に高齢化が急速に進んでいる。いままで通勤者だった団塊の世代が近郊のベッドタウンに留まっているわけです。終の住み処にする方も相当いらっしゃるでしょう。すると、やはりここで、地域医療はいままでどおりではどうしようもないという状況が来るわけでございます。先ほど出ました駅前精神科などの問題は各世代にわたって相当深く進行しているようですので、早いうちの手当てが是非とも必要だと思います。その辺も含めまして総合診療医の対応をよろしくお願いします。
○相澤委員 1つは、その情報を公開して、そして国民の人が選んでくれることによって医療の機能分化を図っていったり、連携をしていこうというのは、おそらくかなり時間のかかる話だと思うのです。どういう内容のものを公開するかという議論もしなければいけませんし、どういう知らせ方をするかということもしなければいけないのですね。
 私の認識では、いま日本はそんな悠長なことをやっていて本当にいいのだろうかという、切羽詰まった状況にあるのではないかという気がするのですね。そのときに、やはり国策として、例えば人口100万くらいにはどれくらいの、ICUのベッドが必要だとか、あるいはPICUだと、この間、小児の救急学会に行って話を聞いていたら、200万くらいに1カ所あればよくて、しかも、それはベッド数が少ないと死亡率が高いから、ある程度のベッド数、10床でしたか、12床でしたか、それ以上ないと死亡率が高いから駄目だというデータが出ている。そうだとすると、200万にそれくらいあればいいということですよね。たぶんそういう国策の在り方が、前の話に戻って申し訳ないのですが、その医療圏というのと国策というのがミスマッチを起こしていると思うのですよ。
 例えば、2次医療圏に1個救命センターを作るというような何か計画があって、新型救命救急センターを作るということになったと思うのです。この前の話に戻って申し訳ないのですが、ものすごく少ない人口のところで、そんなもの作ったらお金はどんどん出ていくばかりで、そして患者さんにはちっともいいことがないわけです。そういうおおよその人口当たりにどれくらい必要なのだという大枠をまずある程度示すことが国策に必要ではないか。一方で、それを押していくのが、こういう情報公開をしながら押していくという、もう1つの方策。そしてもう1つは、先ほどありましたように、それをどう診療報酬にやっていくのか。その3点で攻めていかなければいけない。
 でも、その大元になるのはやはり人口どれくらいに、本当にどれくらいのものが必要なのかという、それがおそらく先ほど言ったように、高度の急性期のところはある程度切り分けられるだろうと。それを切り分けておいて、一般病床のところをどうしていくのかということをやっていくべきではないかと思いますし、そこに情報公開がついてくれば、機能分化ができてくるのだろうという具合に、私は思うのです。是非これぐらいの人口にこれくらいのという大枠は示すべきではないかなという気がするのです。
○加藤委員 ただいまPICUの話が出ました。それから人口どのくらい当たりについてどの程度が必要かという話が出ましたので、私どもが集めました数を申し上げますと、大体人口1,000人当たり1.56人の患者がいるということになっておりまして、日本の小児の15歳未満の人口は約1,750万人です。ICUが必要な方々を同等のオーストラリア、ニュージーランド等と比較いたしますと、約2万7,000人いるという計算になります。その計算からいきますと、必要なPICUのベッドは677床という計算ができています。ところが、いま現在日本におきますPICUのベッド数は186床でして、これは当方の調査ですが、27%ということですので、いま数を示せとおっしゃいましたので、PICUに限りまして数を示させていただきました。
○部会長 いま救急医療体制の話題に移っていると思いますが、ほかにどうぞ。
○日野委員代理(加納参考人) PICUに関しましてはまだ足らないということなのですが、先ほど相澤先生がおっしゃったように、救命センターの数が本当にこれだけ必要なのかとか、そこがどういう機能をいま現在果たしているのか、もう一度検証をすべきかなと。そういう形でいちばん高度急性期というところの必要数は、やはり先ほどのPICUの数もそういう形で決められると同じように決めていただいて、あとはやはり前の次元で言いますとは、3次救急と2次救急の違いになってくるのですが、2次救急の問題点をもっとピックアップして、本来3次救へ流れている2次救の患者さんがどうやっていいのか、たぶんいまの救急の問題点だと私は思っています。
 これから、先ほどの在宅にしろ、高齢者社会において高齢者の救急をどうするか、在宅へ牽引したときにどうするかということも含めて、早く2次救の問題を検討しないことには、いまの2次救の患者さんがどんどん3次救へ流れて、3次救足りないわという理論は、ちょっとおかしいかなと前から思っているのですね。それから3次救の役割というのはやはり高次で、例えばこの前、脳卒中で妊産婦の方がいらっしゃるとか。これは2次救では受けられないから3次救が受ける仕事だとか、そういった形の、もっと限定的にすべきであります。本来の2次救のところにもっと重点的にいろいろな形での支援をお願いしたいかなというのが、前からの意見です。
○部会長 そろそろ時間が近づいてきましたが、全般を通じてまだご発言のない委員の方で、これだけは言いたいということがありましたらどうぞ。
○齋藤(訓)委員 発言してないわけではないのですが。いまPICUの話にも出て、ちょっと在宅医療で一言どうしても申し上げておきたいことがございます。ちらっと申し上げたのですが、在宅医療に関しては高齢者が非常にたくさん、それも医療ニーズを抱えて急性期から退院をする。いろいろな所から退院をして在宅に戻ってきているので、そこは介護保険もいろいろ使いながら頑張ろうということになるわけなのですが、いまやはりお子さんがNICUやPICUで濃厚な治療を終えて在宅で療養するといったときに、なかなかサービスがない状況です。とある地域では、介護保険のサービスに位置づけられております療養通所介護というサービスがあるのですが、障害を持ったお子さんや吸引とか経管栄養が必要なお子さんをお母さんたちがどうしてもそこに預けて、何とかみてもらいたいということで、介護保険に位置づいているサービスを使っているという実態が実はございます。
 そういうふうに考えていきますと、やはりそういうレスパイト等のサービスが全然ないので、それは増やしていかなければいけないわけなのですが、実際に介護保険サービスの中に位置づいていますと、医療の提供の場にはならないため、齟齬が生じてくるという状況があります。ですので、医療の提供の場として居宅等が含まれていますが、そこの解釈の部分が非常に問題になるのではないかなと感じております。
 結局そういうサービスはお母さんたちが100%自費で支払いをするか、もしくは訪問看護師や療養通所介護を行っている事業所がボランティアでやっているというような状況でございます。これは是非そういった齟齬のところも指摘をさせていただきたいと思います。
○部会長 今日のいちばん大きい議論の対象は、一般病床の機能分化だったのですが、方法論、あるいはどういう仕組みでやるのかについては、これからの検討も含めていろいろなご意見がありましたが、ニーズに応じた機能分化を考えること自体は必要だというのが、大勢ではなかったかと思われます。これからの見直し案の検討や費用推計のシミュレーションの中で、今日の議論も含めた検討をしてもらいたいと思います。
 最後に、事務局から連絡をお願いします。
○企画官 今日ご議論の中でいただきましたいくつかの確認事項等については確認を進めまして、また取れたものからご説明にあがりたいと思います。
先ほどのPICU秋田の件ですが、もう1回統計表も当たってはみますが、ほかのICU、MFICU等が診療報酬の施設基準に合致するものを書いてくださいと、統計の調査票のほうには書いてありますが、平成20年のこの調査のときには、小児集中治療室、PICUだけは診療報酬の基準とかを引かずに、小児重症患者を対象とする看護隊が独立している病床をいうというだけで、定性的な定義しかしてございません。診療報酬等々の連動がない形の定義になっておりますので、その辺の事実関係を踏まえながら、もう一度統計の原票というか、集計表とかも確認した上で、またご報告をさせていただきたいと思います。
 最後、事務連絡です。次回の医療部会については、今月30日、水曜日、同じく午後で14時30分からの開会の予定です。場所はこの5号館の17階の専用18・19・20会議室を予定しています。
○部会長 野村さん、この資料は何ですか。
○企画官 それは今日の参考資料の中に、最近まとまった検討会の資料ということで、看護研修、教育の関係で報告書をまとめております。それの新人研修のガイドラインということで、報告書とは別にこういうリーフレット形式も作っておりますので、併せて情報提供させていただきました。
○部会長 終わります。


(了)
<照会先>

医政局総務課

企画法令係: 2519

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