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2011年7月28日 第77回社会保障審議会介護給付費分科会議事録

○議事

23/7/28 第77回社会保障審議会介護給付費分科会議事録

1 日時及び場所 平成23年7月28日(木)
午後1時30分から午後4時30分
グランドアーク半蔵門 華の間(3階)
 
2 出席委員:池田、大島、大西、大森、勝田、木村、久保田、高智、木間、小林、齋藤(訓)、齋藤(秀)、佐藤、志賀(野口参考人)、篠原、武久、田中(滋)、田中(雅)、馬袋、福田、藤原、三上、村上、村川、山田 (敬称略)

○宇都宮老人保健課長 定刻になりましたので、第77回「社会保障審議会介護給付費分科会」を開催させていただきます。
 初めに、当分科会委員の任期満了に伴う委員の交代がございましたので御紹介いたします。
 まず、全国市長会介護保険対策特別委員会委員長、大西委員でございます。
 日本看護協会常任理事、齋藤委員でございます。
 千葉県国民健康保険団体連合会理事長の志賀委員でございますが、本日御欠席とのことで、代わりに野口参考人が参加されております。
 全国老人福祉施設協議会総務・組織委員長、村上委員でございます。
 なお、本日、久保田委員、藤原委員、武久委員は遅れて参加されるとの連絡がございました。
 以上より、本日は25名の委員に御出席いただいていますので、社会保障審議会介護給付費分科会として成立することを御報告いたします。
 また、本日は、ヒアリングを行うため、関係団体の方々にもお越しいただいておりますので、後ほど御紹介させていただきます。
 本日、大塚副大臣が出席してございますので、あいさつ及び発言がございます。お願いします。

○大塚副大臣 御紹介いただきました、副大臣をさせていただいております大塚耕平でございます。
 介護給付費分科会の委員の皆様方におかれましては、大森分科会長を始め、本当に大変な御尽力をいただいておりますことを改めて御礼申し上げさせていただきたいと思います。
 今回、先ほど事務方から説明をさせていただきましたように、任期切れの委員の方々が若干入れ替わった上での新たな体制がまたスタートいたします節目でございますので、今日はお邪魔をさせていただきました。
 同時に、介護報酬改定のいよいよ佳境をこれから迎えますので、診療報酬との同時改定ということもありますので、是非介護の現場の実情に即した改定に御尽力を賜りますよう、改めてお願いを申し上げたいと思います。
 その上で、省内でもいろいろ議論を尽くした上で、1つ御報告をさせていただきたいことがございます。
 この分科会で十分にこれからも御検討いただく上で、更に現場の実情をしっかりと把握させていただくという観点から、老健局長の下に介護報酬に関する関係団体懇談会というものを設けさせていただきたいと思っております。勿論、関係団体の皆様方には、当分科会のお立場からも、十分にヒアリングや調査をしていただいていると思いますが、十二分に意見を申し述べる機会がもっと欲しいという関係団体の皆様方のお声もございますので、改めて老健局長の下にそうした懇談会を設けさせていただきまして、そこで吸収した、また拝聴させていただいた意見や情報については、当分科会にしっかりと報告をさせていただくつもりでございますので、どうかよろしくお願い申し上げたいと思います。
 本当にいつもありがとうございます。

○宇都宮老人保健課長 なお、大塚副大臣は、政務のため後ほど退席させていただきますので、よろしくお願いいたします。
 では、以後の進行は、大森分科会長にお願いいたします。

○大森分科会長 お暑い中、御参集いただきましてありがとうございます。
 それでは、早速、議事に入らせていただきます。
 お手元にございますような議事次第になっております。
 皆さん方のお手元の議題のうち、3番目に「地方分権一括法の成立・公布に伴う基準省令改定について」がございます。一応私どもの分科会としては議論が尽きていることでございますけれども、改めて諮問・答申がございますものですから、本日答申の運びとさせていただければと思っています。
 それでは、これについての説明をお願いしましょう。

○高橋企画官 老健局の企画官でございます。よろしくお願いします。
 資料3−1に基づきまして、地方分権一括法の成立・公布に伴う厚生労働省令の改正案について御説明させていただきます。
 経緯について申し上げますと、平成21年12月に地方分権改革推進計画が閣議決定されまして、その中で国の基準の義務づけ、枠づけの見直しが行われ、国の基準については条例に委任することとなりました。
 その際、基準を地方公共団体の条例に委任する場合に、3つのカテゴリ、具体的には、(マル1)従うべき基準、(マル2)標準とするべき基準、(マル3)参酌すべき基準の3つの類型とすることとされたところでございます。
 (マル1)従うべき基準というのは、条例の内容を直接的に拘束する、必ず適合しなければならない基準とされております。
 (マル2)標準とするべき基準というのは、法令の標準を通常よるべき基準としつつ、合理的な理由がある範囲内で地域の実情に応じた標準と異ならないよう定めることが許容されるというものでございます。
 (マル3)参酌すべき基準というのは、地方自治体が十分参酌した結果としてであれば、地域の実情に応じて異なる内容を定めることができる、許容されるということにされているものでございます。
 1枚目のスライドの(マル1)〜(マル2)にございますように、介護サービスに係る基準につきましても整理を行いました結果、現行の各基準につきまして、(マル1)〜(マル3)のカテゴリ、類型に仕分けをさせていただいております。
 (マル1)では、従業者に係る基準及び員数、居室等の床面積等々につきまして、従うべき基準ということでございます。
 (マル2)のカテゴリでは、利用定員に関する基準。
 (マル3)のカテゴリでは、それ以外の設備及び運営に関する基準とさせていただいております。
 それぞれのサービス基準の整理の詳細につきましては、スライド2枚目と3枚目に記載されてございます。
 1枚目のスライドの下半分のところが、今回の諮問事項の2点目でございます。
 今回の厚生労働省令の改正と同時に、特別養護老人ホーム、介護老人福祉施設の居室定員についても、現行の「4人以下」から「1人」とする改正を行うこととしております。この改正は、昨年の介護給付費分科会で議論していただきました一部ユニット型施設の基準等に関するとりまとめ、恐縮ですが、スライド5、ページ数でいきますと3枚目の上のスライドです。右下に「5」と書かれているものの下半分に、平成22年9月21日「一部ユニット型施設の基準等に関するとりまとめ」とありますが、ここで「生活保護受給者も入所できるような実態となることを前提に『参酌すべき基準』と整理されている介護老人福祉施設の居室定員について、省令基準においては『1名』とするよう検討すべきである」ととりまとめていただいたところでございます。これを受けて今回整理させていただいたということでございます。
 スライド4、5は参考でございます。
 スライド6は、今回の諮問事項ということではございませんけれども、今後、地方公共団体が独自に基準を定められるということに関しまして、介護報酬でどのように考えていくべきかということの論点の整理でございます。スライド6におきましては、当時の山井政務官の御発言を引用させていただいておりますが「標準、参酌すべき基準の場合、国の基準を下回るサービスをするのであれば、サービス水準に応じた老人福祉の介護報酬等を設定する」という御発言をされております。
 今後、介護報酬の議論を進めるに当たりまして、検討を行う必要があるのではないかと考えておりますが、現時点において考えられるものとして、スライド7「地方分権一括法成立後の介護報酬の考え方(マル2)」で2点ございます。
 1つ目は、ユニット施設の定員でございます。現在は、おおむね「10人以下」とされておりますけれども、この定員の独自の基準が定められた場合にどう評価すべきかということでございます。
 2つ目は、介護保険施設の居室定員でございます。居室定員につきましては、現在、原則個室と4人以下の多床室で介護報酬を設定しておりますけれども、今後この居室定員基準が参酌基準となることによりまして、地域によっては居室定員5人以上が存在することが可能となるということでございます。
 このような施設に対して、介護報酬改定においてどのような評価を行っていくかということについて御議論をいただく必要があるのではないかということでございます。
 最後、スライド8は、今後の予定でございます。
 所定の手続に従って公布を行いまして、平成24年4月1日から施行することといたしております。
 説明は以上です。

○大森分科会長 どうもありがとうございました。
 本日は、居室定員を1名とするという省令改正についての諮問、答申ということでよろしいんですね。

○高橋企画官 はい。
 あと、スライドの1枚目にありますようなカテゴリの大枠については、もう既に固まっておりますけれども、それぞれ具体的なところをスライドの2枚目、3枚目に書いてあるように具体化させていただいておりますが、これにつきましても諮問させていただければと思います。

○大森分科会長 わかりました。
 以上のようなことでございますけれども、御意見等ございますでしょうか。
 三上委員、どうぞ。

○三上委員 スライドの2枚目の「従うべき基準とされた基準(諮問事項)」と書いた部分の「1.人員配置基準」の一番下の○ですが、具体的取扱方針とあります。サービス提供時の介護職員及び看護職員の配置ですが、ここには、訪問入浴介護だけが書かれているのですが、ほかにはないのかということ。これは一番上の○の「従業者及びその員数:全サービス」あるいは介護等についての「管理者:全サービス」と比べ、ここだけ訪問入浴だけになっておりますので、例えば訪問看護の2.5人以上という基準については、どこで読み込めるのかということについてひとつ聞きたい。
 3.の下から2つ目の○、主治の医師との関係ということで、指定訪問看護だけが書かれています。ほかにも医師との関係が必要なサービス、例えばリハビリ等があると思うんですけれども、そういったものが書き込まれていない理由についてどうなのか。もしそうであるにもかかわらず、従うべき基準に示されないということであれば、医師との関係が省令で担保されないということで、利用者の安全確保については非常に不安が生じるのではないかとは思いますし、その辺のところを御説明いただきたいし、これは諮問事項ですので、以前の被災地の1人開業の問題でも諮問が出て、ここでいろいろ議論をさせていただいたということなので、もし問題があるということであれば追加をしていただくなり、何なりしていただきたいと思います。

○大森分科会長 お答えできますか。

○宇都宮老人保健課長 老人保健課長でございます。
 まず、1つ目のお尋ねでございますけれども、具体的な取扱方針については、さまざまな議論を経て、利用者の人権に大きく影響を及ぼし得るサービスとして、訪問入浴介護に関する4サービスが取り上げられたものということでございます。
 2点目の主治の医師との関係ということでございますけれども、例えばリハビリテーションなどもございますが、これはそもそもそういった医師による指示に基づいて行われる医行為ということでございますので、当該項目に例えばそういった訪問リハビリテーションというサービスの記載がなくても、これは医療各法の規定に基づきまして医師の関与が必要という点におきましては担保されていると考えているところでございます。

○三上委員 そういう意味では、看護自体も医師との関係というのは本来はっきりしているわけで、特に訪問看護だけが書かれているというのは少しどうなのかと。すべて書いておくべきではないのかと思いますし、最初の方の問題では、ほかの訪問看護事業所の2.5人という要件については、どこに書き込まれていると読み込めるんでしょうか。そこを御説明いただけますか。

○宇都宮老人保健課長 まず、看護の関係につきましては、診療の補助という医師の指示に基づくもののほかに、療養上の世話ということもございますので、こちらについては医師との関係ということで、こちらに書かせていただいたということでございます。
 2.5人の話につきましては、1番目の人員配置基準の最初の○のところ「従業者及びその員数:全サービス」というものがございますが、こちらの中で読み取れるということでございます。

○三上委員 私にはわかりませんが、日看協なり、リハビリの団体の方々がこれでよければ構わないです。

○大森分科会長 日看協の方はいいかということですが。

○齋藤(訓)委員 これにつきましては、全サービスの従業者及び員数は省令で定める基準に従うこととされているものの中で読み取るということだったので、訪問看護事業所は当然2.5人で始める。被災地域等での基準緩和につきましては、期間限定付きでということだったので、訪問看護の人員配置基準は2.5人と理解をしているところでございます。

○大森委員長 そういう御理解でいいということでよろしいですか。
 ほかにございますか。
 村上委員、どうぞ。

○村上委員 スライド5についてでございます。
 「一部ユニット型施設の基準等に関するとりまとめ」のところでございますけれども、全国老施協としては、この省令につきましては、特別養護老人ホームの入所者の待機者の解消等から考えると、すべてを定員1名にするのは、参酌すべき基準であっても疑問であると思っています。全個室ユニット型に限った特養では、低所得者の入居を大きく制限することと考えられるからであります。
 一例といたしまして、第2段階の方が個室を利用した場合に、個室に伴う利用者の負担額あるいは社会福祉法人の減免制度を利用したとしても、年間に約10万円の差が出ます。そうすると、利用者、家族が多床室を希望するという実態が出てくるわけでございます。
 また、1人当たりの基準面積については、従うべき基準として担保しているわけでございますけれども、これはスライド1枚目の2つ目ですね。このことによって、利用者に必要な尊厳を踏まえた居住空間は確保していると考えています。
 これに基づいて、地域の状況や利用者の状況によって、個室を柔軟に運用するのが実施主体の裁量の範囲ではないかと考えております。それを定員1名と定めるのは、結果的に規制強化ではないかと思っておりまして、これに関しては時期尚早と考えております。
 以上です。

○大森分科会長 でも、私どもとしては、相当議論した上でこういう省令基準に変えようということで、基本的に言えば、これを受けて自治体側がどういうふうに条例を納めるかということは、その地域の住民の皆さん方に対する説明責任の話になりますと。国全体の政策は基本的に言えば変わりませんと。その方向で全体の措置を行いますということになっていますので、一応確認のために私が申し上げています。

○村上委員 私たちは、選択肢として個室ユニットを全く否定はいたしておりません。個室ユニットをすべて反対するのではないんですけれども、先ほどのように、低所得者の方々が入るということに関して、まだいささか課題があると考えているところです。

○大森分科会長 ほかにございますか。
 山田委員、どうぞ。

○山田委員 1点だけ教えていただきたいんですが、1ページ目の下の方です。「従うべき基準とされた基準(諮問事項)」の中で、居室面積基準に各サービスが書いてありますが、老人保健施設が落ちております。記載していない理由、あるいは今後の取扱いについて教えていただきたいと思います。

○宇都宮老人保健課長 老人保健課長でございます。
 そもそも老人保健施設については、この対象から外れてございますので、それで書かれていないということでございます。

○山田委員 ということは、今後、市町村の判断で居室面積を変えてもよろしいということですか。理解不足かもしれませんが、申し訳ないです。

○宇都宮老人保健課長 失礼いたしました。
 むしろ、この分権の対象ではないので、そもそも守らなければならないということでございます。

○山田委員 わかりました。何となく納得できたような、納得できないような。
 変な質問かもしれませんが、では、何でほかの施設、サービスはここに記載されているんでしょうか。

○高橋企画官 最初の御質問については、ここに書いてあるのは、条例に委任されているもののうち従うべき基準ということでありますけれども、老健施設の居室面積につきましては条例に委任することとされておらず、今までどおり国の基準でやるということになっているので、この中に入っていないということでございます。

○山田委員 わかりました。

○大森分科会長 分権改革の折衝をしたときに、省令はいろいろ決め方があるんですけれども、どれを条例の方に委任するかというやりとりをして、決着をつけて、ここに持ってきたものについてどうするか。それ以外のものについては、その対象の外にあります。
 三上委員、どうぞ。

○三上委員 今の話は少しややこしい感じがありますので、最初の私の質問について確認だけしておきますが、例えばリハビリについては、医師の指示が必ず要るということは当然なのでここに書いていない。看護については、療養上の世話という看護師だけの独占業務があるので、それも含めて医師の指示が要るんだということのためにそこに書いたという説明だったんですか。それでよろしいですか。

○宇都宮老人保健課長 療養上の世話は療養上の世話ですけれども、訪問看護については医師の指示に基づいて行われるということですので、その部分をこちらに書いているということです。

○三上委員 訪問リハは、当然医師の指示書が要るということになりますね。

○宇都宮老人保健課長 さようでございます。

○三上委員 わかりました。

○大森分科会長 武久委員、どうぞ。

○武久委員 今の山田先生の居室面積の部分ですけれども、逆に言うと、介護療養型施設が入っているということは、この地方分権で各地方公共団体が居室の面積を今現在であれば、例えば6.4m2とかいうのを変えることはできるという意味でしょうか。
 これは医政局というか、医療法の問題と絡むと思うんですけれども、介護保険法の下でと医療法の方があると思うので、ここでこういうふうに逆に書かれると、こちらの方は老健とは逆に書いてあるのでどうかなと思いました。

○宇都宮老人保健課長 ちょっと済みません。

○大森分科会長 お待ちしましょう。

○宇都宮老人保健課長 失礼しました。介護療養型医療施設の6.4は従うべき基準の方に入っているので、変えられないということです。こちらは従うべき基準です。先ほどの老健の話というのは、そもそも分権の対象にするかどうかで外れましたということでして、こちらの介護療養は、分権の議論の中には入りましたけれども、その上で、ではどれを従うべき基準とするか、どれを標準とするかという整理の中で、従うべき基準となったということですので、プロセスは違いますが、変えられないという結果については変わらないということでございます。

○武久委員 複雑ですね。

○大森分科会長 よろしゅうございましょうか。違うところで交渉して決着をつけたものが、細かいことまで私もわからないものだから今のようなことが起こるんですけれども、大きな分権の流れの中で決着がついている問題だと思います。それを受けて、今回省令の基準をどうするかということでお諮り申し上げることです。
よろしゅうございましょうか。

(「はい」と声あり)

○大森分科会長 それでは、諮問答申分をやります。
 村上委員、どうぞ。

○村上委員 今の特養の関係なんですけれども、介護保険法の中ではこのような考え方は出てくると思うんですが、老人福祉法の中での検討というのはどういうふうにされてきたのかということについてお伺いしたいと思います。

○大森分科会長 そうしましたら、そちらからお願いします。

○高橋企画官 老人福祉法につきましては、養護老人ホームと特別養護老人ホームについて同じような整理がされております。

○大森分科会長 もうちょっと言ってあげてください。

○高橋企画官 養護老人ホームと特別養護老人ホームについても、基準について条例に委任するものにつきまして、従うべき基準、標準とすべき基準、参酌すべき基準の3類型に仕分けをさせていただいております。

○大森分科会長 村上さん、よろしいですか。

○村上委員 はい。
 その基準の中では、1人当たり10.65m2以上ということで、1人当たりの面積が決められているということではないでしょうか。

○高橋企画官 失礼いたしました。
 居室面積等につきましては、今日お諮りしているものと同じように、養護老人ホーム、老人福祉法上の居室面積につきましても、従うべき基準ということで、今日お諮りしているものと同じ扱いとさせていただいております。10.65というのは、従うべき基準ということでございます。

○大森分科会長 よろしいですか。
 村上委員、どうぞ。

○村上委員 済みません。老人福祉法でいいますと、まさに低所得者の問題というのは大変大きく取り上げなければいけないということになりますので、ここの部分と今回の基準省令について、多少の乖離があるのではないかと思っているんです。そこの部分で老人福祉法との関係がどうなのかということをお聞きしたところでございます。

○大森分科会長 もう一度お願いします。

○高橋企画官 居室面積ですとか、こちらでも従うべき基準とされている従業者に係る基準等につきましては、サービスのスタンダードとして必要な基準でございますので、これにつきましては、条例に委任する場合であっても従うべき基準ということでさせていただいております。

○村上委員 先ほどちょっとお話しさせていただきました例ですけれども、第2段階で大体10万円、第3段階になるともっと負担増が出てきます。こういう方々に対して個室ユニットということになったときに、この方々についてどうするかということについては、しっかり考えなければいけないのかなと思っておりますので、ここのところの検討もお願いしたいと思います。

○大森分科会長 よろしいでしょうか。
 武久委員、どうぞ。

○武久委員 今のことに関連してよろしいですか。
 面積は10.65というのは前から決まっているんですよ。個室ユニットは13m2以上だったものを、全部個室も10.65と前のときに変えておりますので、10.65というのが不変的な基準になっていますから、ただ、1人部屋にするか、4人部屋にするか、5人部屋にするかを地方分権で決めるということですから、面積自身は前と一緒です。

○大森分科会長 よろしゅうございましょうか。お手元に諮問と報告が来て、こういうふうに報告するという案文になっております。
 この案文を読んでいただけますか。一応全部読んでもらいましょうか。

○高橋企画官 では、タイトルから。
「地域の自主性及び自立性を高めるための改革の推進を図るための関係法律の整備に関する法律の施行に伴う指摘居宅サービス等の事業の人員、設備及び運営に関する基準等の改正について(報告)
平成23年7月28日厚生労働省発老0728第1号をもって社会保障審議会に諮問のあった標記について、当分科会は審議の結果、諮問のとおり改正することを了承するとの結論を得たので報告する」。

○大森分科会長 こういう案文になっていますけれども、よろしゅうございましょうか。

(「はい」と声あり)

○大森分科会長 それでは、こういうことで私どもとしては答申するとさせていただきます。ありがとうございました。
 それでは、恐縮ですけれども、最初の議題に戻ります。今日は大きく2つございます。
 まず、資料の確認からいたしましょうか。

○宇都宮老人保健課長 それでは、資料の確認を事務局からさせていただきます。
 資料1「リハビリ・軽度者(予防給付)について」。
 資料2「福祉用具について」。
 資料3−1は、先ほど御議論いただきました地方分権関係の資料。
 資料3−2は「諮問書」。
 ヒアリング資料1は、日本リハビリテーション病院・施設協会からの資料。
 ヒアリング資料2は、リハビリ専門職の3団体からの資料。
 ヒアリング資料3は、その続きでございます。
 ヒアリング資料4は「第77回社会保障審議会介護給付費分科会における意見書」ということで、日本福祉用具・生活支援用具協会の資料。
 ヒアリング資料5は、日本福祉用具供給協会の資料。
 ヒアリング資料6−1は「柏市における取組について〜長寿社会のまちづくり〜」。
 ヒアリング資料6−2は、その別添資料集。
 ヒアリング資料6−3は「長寿社会のまちづくり〜柏市・東大・URの取組について〜」。
 その他、福田委員からの提出資料、池田委員からの提出資料がございます。
 そして、本日の新しい委員名簿がございます。
 その他、机上の方では、柏市保健福祉部の冊子もございます。
 以上でございます。不足等ございましたら、事務局の方にお申し付けください。

○大森分科会長 よろしいでしょうか。
 まず「リハビリ・軽度者(予防給付)について」を議論していただきますけれども、今日御出席の方々について、事務局から御紹介いただきます。

○宇都宮老人保健課長 本日は、日本リハビリテーション病院・施設協会の浜村明徳様、日本理学療法士協会の半田一登様、日本作業療法士協会の中村春基様、日本言語聴覚士協会の深浦順一様にお越しいただいております。

○大森分科会長 皆さん、お忙しい中ありがとうございます。よろしくお願いいたします。
 まず、事務局の方から、資料について説明していただいた後、お3人から御説明いただくことにいたします。
 では、お願いします。

○宇都宮老人保健課長 それでは、資料1をごらんいただきたいと思います。
 4ページ「リハビリテーションの役割分担」という図がございます。
 これは以前、医療、介護の連携のときにもお示しさせていただいたんですが、以前のときは医療から介護のつなぎ目のところについて御議論いただいたと思います。今回はその後の生活期の部分について御議論いただきたいということでございます。
 5ページは「介護保険制度におけるリハビリテーションの位置づけ」というものが書かれております。
 6ページは、その給付費の割合です。
 訪問リハビリテーションは0.3%、通所リハビリテーションは5.8%と非常に少ないということでございます。
 7ページは、リハビリテーション専門職の勤務状況でございます。
 2万9,918人、約3万人のリハビリテーション専門職が従事しているということで、その内訳の表がございます。
 8ページは、提供イメージです。
 9ページから、介護老人保健施設におけるリハビリテーションです。
 10ページに定義等が書いてございます。
 11ページは、老健施設におけるリハビリテーションの提供については、理学療法、作業療法、その他必要なリハビリテーションを計画的に行わなければならないとなってございまして、その下、矢印で書いております3つ目のポツでございますが「機能訓練は、入所者1人について、少なくとも週2回程度行うこととする」ということになってございます。
 12ページは、職種の配置についてでございます。
 13ページは、今、お話し申し上げました入所者1人について、少なくとも週2回ということですけれども、あくまでも計算の上でございますが、入所者全員に1回20分以上の個別リハを週2回行う場合に必要な人数に満たない施設というものが20%あるということが示されてございます。
 その一方で、これは医療の方でございますけれども、回復期リハビリテーション病棟の人員基準と同程度以上に手厚い配置をしている施設も7%ほどございました。
 14ページは、老健施設の併設事業所の状況ということで、訪問リハステーション、通所リハステーションのそれぞれパーセントが示されております。
 15ページは、通所リハビリテーションでございます。
 16ページは、その基準が書いてございます。
 17ページは、通所リハビリテーションの利用状況でございます。請求事業所数は近年横ばい傾向ということです。
 18ページは、個別リハ等の評価のイメージ図でございます。
 19ページは、通所リハビリテーションの所要時間についてです。こちらに示されておりますように、通所介護とほぼ同様、6時間以上〜8時間未満という提供時間、利用時間が8割以上を占めているという状況がございます。
 20ページは、通所リハビリテーションと通所介護における事業所毎の1年間の平均要介護度の変化をごらんいただきますと、改善しているところ、悪化しているところ、それぞればらつきが大きいというところが示されてございます。
 21ページは、同じデータにつきまして、今度は帯グラフにして示したものでございます。ごらんいただきますとわかりますように、通所リハビリテーションの方が通所介護と比べて改善しているもの、あるいは悪化していてもその度合いが少ないものの割合がやや大きいという傾向が出てございます。
 22ページは、通所リハビリテーション職種の配置についてでございます。
 23ページは、その配置について、これもあくまでも計算上でございますが、定員全員に1回20分以上の個別リハを行うとした場合に必要な人数に満たない施設が65%ほどあるということでございます。
 その下に※で小さく書いてございますが、従事者1人当たり1日18回個別リハビリテーションを提供した場合、常勤換算で18対1ということでございます。
 24ページは、現在こういった通所リハビリテーションの実態を把握するための調査を実施しているということでございます。
 25ページは、訪問リハビリテーションでございます。
 26ページに施設基準等が書いてございます。
 27ページは、リハビリテーションの利用状況がございますが、増加傾向で推移しているということでございます。
 28ページは、訪問リハビリテーションの1,000人当たりの事業所というのは、都道府県ごとに非常に差があるという状況でございます。
 29ページは、その他の介護保険サービスにおけるリハビリテーション・機能訓練についてでございます。
 30ページは、保険給付の状況についての一覧表がございます。
 31ページは、リハビリテーション関連サービス以外のサービスにおけるリハビリテーション専門職の配置等の評価について示されてございます。
 32ページは、地域包括ケア研究会報告書の中のリハビリテーション関連部分の抜粋。
 33ページは、社会保障審議会介護保険部会の関連部分の抜粋。
 34ページは、以上から「主な論点」としまして、1.リハビリテーションを包括的に提供できる地域のリハビリ拠点をどのように整備・推進していくのか。
 2.通所リハビリテーションにおいて提供サービスが通所介護と類似しているという指摘があるが、サービス提供の在り方についてどう考えるのか。
 3.訪問リハビリテーションの果たすべき役割についてどう考えるのか。また、リハビリテーション専門職の果たすべき役割や他職種との関わり方などについてどう考えるのか。
 4.論点1−3においてリハビリテーションの量とともに質をどのように担保すべきか。
 こういったものを論点として示させていただきました。
 35ページから、軽度者(予防給付)についてでございます。
 36ページは、介護予防導入の経緯ということで、特に軽度の認定者の大幅な増加から、こういったものの対策として導入されたということでございます。
 37ページは、導入時の予防給付に関する基本的な考え方として示されておりますが、一番下のところ「平成18年度からの新サービスについて、効果、効率性、普及・定着度合い等を把握し、より効果的なサービスの在り方について検討を行う」という報告がございました。
 38ページは、平成18年度の導入以前と以後を比較していただきますと、中重度者、軽度者それぞれの増加率について、導入後は増加の伸び率が若干減少していることがわかると思います。
 39ページは、ごらんいただくとおわかりになるように、要するに要介護別の受給者数と費用の伸び、やはり給付導入後は緩やかな伸びとなっているということでございます。
 40ページは、以上から、課題としまして「平成18年度以降、軽度の認定者数、サービスの受給者数、費用額はゆるやかな上昇に転じているものの、今後さらなる高齢化の進展とともに、再び増加率の上昇が見込まれるため、予防給付の効果を更に高めることが求められる」。
 予防給付の主な論点としまして「予防重視型システム導入時の基本的理念に立ち、比較的軽度のうちに、状態の改善を図るサービスの提供の在り方について検討すべきではないか」ということでございます。
 41ページは、予防給付のサービスの種類が示されてございます。
 42ページは、選択的サービス加算等について示されてございます。
 43ページは、事業所評価加算についてでございます。
 44ページは、介護予防通所介護・介護予防通所リハビリテーションにおける各種サービスの利用状況ということでございますけれども、運動器機能向上加算については、介護予防通所介護の方は45.1%の算定割合でございますが、介護予防通所リハの方では85.2%と高くなっているということ。
栄養改善、口腔機能向上については、どちらも低いという傾向があるということでございます。
45ページは、介護予防通所介護・介護予防通所リハビリテーションの利用状況です。どちらも算定件数の増加に伴いまして、運動器機能向上加算、アクティビティ実施加算の算定件数は増加していますが、栄養改善加算・口腔機能向上加算の算定が低調であるということでございます。
46ページは、アクティビティ実施加算について、こういう場合に算定できるということが書いてございますが、その効果について評価等を求める規定は定められていないということでございます。
47ページは、事業所評価加算の現状が示されてございます。
 48ページは、算定している場合と非算定の場合とで改善率、維持率、重度化の割合がこのように違っているということでございます。
 49ページは、財務省の予算執行調査の結果でございます。サンプル数が若干少ないということがございますが、一応こちらに示されてございますのは、主として身体介護を行っている者と生活援助を行っている者を比べますと、生活援助を行っている者の方が悪化率が高いという状況が見られたということでございます。
 50ページは、それぞれ行為区分別の利用者数、行為区分別の提供時間数ですが、生活援助の方が非常に多い傾向があるということでございます。
 51ページは、介護予防訪問介護の場合ですけれども、生活援助が93%で、その中でも掃除が64%を占めているという状況でございます。
 52ページは、要介護度別の訪問介護の利用状況ということで、軽度の場合の方が生活援助の割合が高くて、重度になると身体介護の割合が高いという傾向が見られます。ただ、これもサンプル数が非常に少ないということについては認識しておく必要があると思います。
 53ページ、以上から「主な論点」としまして、通所型介護予防サービスにおいて、重度化を防ぎ、生活機能向上の達成を実現している事業所を重点的に評価するべきではないか。
 訪問型介護予防サービスにおいて、利用者の能力を最大限に引き出す支援を行うため、リハビリ専門職と連携してアセスメントを行うなど、サービスの提供の在り方を検討すべきではないか。
 自立支援に資するようサービス提供がなされているか、モニタリングを行いながら、改善につながっているケアプランを重点的に評価するなど、介護予防ケアマネジメントの在り方を検討すべきではないかということでございます。
 以後は参考資料でございます。
 以上でございます。

○大森分科会長 ちょっと駆け足ですけれども、一応関係の資料の御説明です。
 では、早速ですけれども、3人からお話を伺います。
 大変恐縮ですが、いつも約10分でお願いしてございますので、よろしくお願いいたします。
 それでは、浜村さんからお願いします。

○浜村意見陳述人 日本リハビリテーション病院・協会と申します。よろしくお願い申し上げます。
 まず、1ページ目でございます。
 介護保険部会でのリハビリテーションに関する見直しのまとめは左側の方になってございます。時間がございませんので、簡単にしか申し上げませんが、一番上は、リハビリテーション前置の考え方に立って提供すべきであるということ。
 2番目は、質の向上が課題になるということ。
 3番目は、リハビリテーションを包括的に提供できる地域の拠点の整備が必要であるという意見が出されております。
 今回私どもは、リハビリテーションに係る今回の改定に関しまして、基本的な事項について、右の●で6つ挙げてみました。
 まず、医療と介護の連携を推進するための方策を考えたらどうかということ。
 生活期リハの充実により、介護度の悪化を予防し、在宅生活を継続するためのリハビリテーションの在り方を考えたらどうかということ。
 次に、通所リハの質の向上。
 訪問リハはまだ普及が少のうございますので、普及を推進し、質を向上する。
 チームアプローチを推進するという3項目です。
 最後に、地域リハの拠点を整備し、地域包括ケアの体制づくりに寄与するということで考えてみました。
 2ページ目でございます。
 これは全国の平均がまだ資料としてございませんので、全国の回復期リハビリテーション病棟連絡協議会というものがございまして、ここは毎年全国集計してございます。それで見ますと、医療保険でございますが、回復期のリハビリテーションは1週間辺りのリハ量が842分になります。
私の施設においては比較ができますので、以下は私の施設における比較でございますが、6月の1週間が1,100分。
以下、介護保険の領域になりますけれども、老人保健施設における短期集中が134分ぐらいです。
 短期集中と認知症の短期集中を併用して行っているものが210分ぐらい。
 以下、ずっと紹介してございますが、通所リハの方ですと85分の短期集中1。これは1か月未満の方です。2か月目までの方が大体50分ぐらい。訪問の場合は短期集中の1、2ともに90分ぐらいということで、少しといいますか、かなり医療保険との提供時間の差は認められるという状況でございます。
 3ページ目でございます。
 これは身体機能の回復を黒で書いてございますし、生活機能というのは少しいわゆる機能とは違う変化をとりますのでブルーで示しております。通常、医療保険の方では回復期でリハビリテーションは終了ということになるんですけれども、介護保険の当初は生活機能が向上したり、安定したりということが臨床的にはございますので、そのような絵になってございます。
 介護保険支給中の中途といいますか、いろいろなエピソードが起こります。そのときに生活機能が落ちます。そのことを図としては示しているんですが、今のところ、下の方に示しておりますが、介護保険の生活機能向上のためのリハビリテーション。中期においては生活機能維持のためのリハビリテーション。そして機能が落ちたときにそれを向上させるためのリハビリテーション。そんなものが介護保険のリハビリテーションの目的として整理できると思うんですが、最初の退院、退所直後のリハビリテーションですが、先ほどのデータで紹介いたしましたように、リハビリテーションの提供量というものも考えることができるといいかなと思います。
 落ち着いた段階でございますけれども、医療保険では現在、月13単位を保証しているわけですが、介護保険でなかなか、先ほどのデータで見ましても、その量が維持されておりません。ここに検討ができればいいなと考えるところです。
 それから、最も長期の在宅生活で起こってくることが生活機能の低下でございます。現在ここに有効なリハビリテーションの手段といいますか、すぐに関われるリハビリテーションがなかなかうまくとれない状況にございます。なるべく機能が低下したときに早く関わりたいわけですけれども、それができないで困っております。
 下の方に「短期集中的」と「的」を入れましたが、どうしてもこれは支給限度額の問題でなかなか対応が難しい状況がございます。ショートステイ、老健等のリハビリテーションも検討しながら、ここでもう少し早めに、適切に対応ができるようなことが課題になっているものと認識しているところでございます。
 4ページ目でございます。
 通所リハからいきたいと思うんですが、国際的にもいわゆる通所リハビリテーションというのは4つの機能があると言われております。
介護保険の通所リハビリテーションの医学的な管理とリハビリテーション。
閉じこもり予防と介護負担の軽減。ここでまとまるんだろうと思うんですが、通所介護の方が特に下の2つの機能、閉じこもり機能と介護負担の軽減が目的にされておりますし、通院リハが上の方の2つになると思うんですけれども、前回の短時間型の通所リハということで、医療保険の通院リハと似たような通所リハを創設いただいたところでございますが、なかなか普及が難しいということがございまして、そこら辺のことを考えてみました。
 5ページ目でございます。
 まず、このように機能が重複しておりますけれども、特に通所リハと通所介護は、基本的にベースは同じような機能を持っているのではないかと思いますし、長期的には機能の整理が必要だろうと考えております。多様なニーズにいろいろ工夫されている通所リハもございますので、そういうところは質の向上に向けた努力が行われているところは、報酬もそのようにしていただくといいのではないかと思いますし、通所リハでもサービスの内容が通所介護と同様であれば、これたまた通所介護とほとんどイコールということですので、それに近い報酬ということになるのではないかと考えます。
 短時間型の通所リハは、やはりリハビリテーションに特化した通所リハとして、もう少し提供時間等を考えたらどうであろうかと。そうすることによって、通院リハからの短時間通所リハへの移行が可能になるのではないかと考えます。
 通所リハの機能強化でございますが、通所リハの場合は医師が従事しているということが特徴でございますので、診察(評価)というものもこれから強化していく必要があるのではないかと考えますし、研修等もできればやった方がいいだろうと考えております。
 通所リハから訪問によるサービス、これは訪問リハというわけにはいきませんので、居宅療養管理指導等をうまく活用して、地域の利用者の生活支援をもう少しうまくやれるように、質の向上ができるように考えたらどうかなと考えます。
 6ページ、今度は訪問リハに移ります。
訪問リハは、このように4月分の比較をいたしますと、5年間で訪問リハも増えてはいるんですけれども、そんなにたくさん受給されている方はおられないところでございます。通所リハもそんなに増えておりません。
 老健の短期入所でございますけれども、ここもそんなに利用者は多くなくて、少し減っている傾向になっております。
 7ページ「訪問リハの普及を推進し、質の向上を目的に」ということでございます。
 なかなか訪問リハビリテーションというものがどこで行われているかということが明示されていないということもございますので、訪問リハビリテーションステーションの名称というものを今回新設したらどうであろうかと考えます。これはひとえに、訪問リハの実施事業所を利用者に明示することが目的でございます。
 以下、少し条件等を書いてございますけれども、このような限定の下に、訪問リハのステーションの名称を新設するということを検討していただければと思うところです。
 質の向上でございますけれども、どうしても実施結果と報告の流れがうまくいっておりませんので、かかりつけの医師に対して、訪問リハ実施計画書と実施報告書の月に1回の提出を義務付けてはどうかと考えます。
 在宅医療におけるチームアプローチを推進するために、やはり訪問リハと訪問看護というのは一体となって提供されることの方がより効果が高まると考えます。そういった意味では、訪問看護と訪問リハが同じ人に、例えば少なくとも訪問リハがメインであっても、訪問看護が月に1回ぐらい行われるような形がよろしいのではなかろうかと思います。
 最後に、包括ケアチーム。これからの話でございますけれども、リハビリテーションの評価と上限という機能を訪問リハ等にも持たせることがよろしいのではないかと考えます。
 8ページ目です。
 連携の話なんですけれども、こちらは私のところの通所リハの開始までの日数でございます。通所リハのところ、在宅から利用を申し込まれる方は、送迎とか利用日の調整等に時間を要しまして、1か月近くかかってございます。
訪問リハはもっとかかっておりまして、これはシステム上の問題が関係していると思うんですが、かかりつけの先生から指示をする私どもみたいな事業所の医者に提供書があって、そして処方してということになりますので、かかり過ぎかもしれませんが、うちの場合は1か月以上かかっています。こういうところをもう少しシステム上、見直してもいいかなという感じがいたします。これは入り口のところです。
 9ページは、私どもの老健で自宅復帰、自宅と書いてしまいましたが、在宅復帰者の地域連携でございます。
 退所前訪問加算、退所後訪問加算、退所時指導加算、情報提供加算、そして退所前連携加算というものが目的を違えてあるわけでございますけれども、退所前訪問が実施率としては6割ぐらいでうまくいっていないんですが、職員に聞きますと、リピーターの方もおられるので、どうしても退所後の訪問になってしまうということを申しております。
 その退所後の訪問なんですが、実は取得率を見ていただきますと、22年度で1件しか取得できていないんです。これは退所後に訪問して、お金をいただかなければいけないというシステムになっておりまして、利用者の皆さんから退所後にお金を取るのということをよく言われるそうで、そうなってきますともうサービスということになるので、ここがなかなかうまくいっていなくて、実施はしているんでございますが、取得できていないという数字になっています。
 退所時の指導加算とか情報提供というところは、いろいろ取れない方もおられますので、こんな実態になってございます。
 時間が少しオーバーしつつありますが、10ページ、連携のところでございます。
 実は、スライドの22ページを見ていただきますと、現在の医療保険の連携パスの状況が出てきます。北九州市の医師会の先生方に生活期の維持期の届けを出していただくことがなかなか難しゅうございまして、これは22年度末の資料なんですが、実はゼロという状況でございます。北九州は、連携パスがどのステージでも使えるようにしてございますが、実を言うと、この通しで使っていただくことを目的にしながら、実際はなかなかそういっていないというところが課題になってございます。
 そういった意味で、医療保険における連携パスというものが、どうしても手順が煩雑で難しいということがあるということを御理解いただければと思います。
 それから、今、言いましたように、連携というのはなかなか難しいしいところがあるわけですけれども、提案のところに、やはりリハ的な支援をケアマネージャーの方々と医師の先生方にやっていくようなことが地域包括ケアにとって非常にいいのではなかろうかと私どもは考えておりまして、そこでモデル事業を指していただきました。
 11ページ目でございます。
 ケアマネージャーがどうしてもリハビリテーションの活用が難しいとおっしゃるので、そこら辺を調べたんですが、ここに書いてあるとおり、850人から意見を伺っております。
 そこで23ページでございます。では、ケアマネージャーにリハ的な支援をするモデル事業をやってみました。簡単でございますが、ここに比較的良好な結果が得られております。こんなことをやっていくことによって、地域包括ケアシステムというものが少し進んでいくのではなかろうか。リハビリテーションの立場からの地域包括ケア推進のための1つの提案でございます。
 最後の資料、13ページ目でございます。
 これは医療と介護の提供像、将来の見通しを書いた絵を私が勝手にいじっていますから、間違いもあるかもしれません。
右側を特に見ていただきたいと思うんですが、やはりこのような包括ケアが行われて、これから2025年に向けての体制づくりが進むことを私どもは期待しております。その中で、やはりリハビリテーションの立場から支援ができる拠点みたいなもの。これはどういうところが候補になるかというと、やはり診療所の先生だと思いますし、老人保健施設、また、リハビリテーションを行っているようなところがケアマネージャーの支援をする、かかりつけ医の支援をしながら、地域づくりの施設として地域住民の方々への啓発活動というものをやっていくことによって、包括ケアの体制づくりが少しずつ進んでいくのではなかろうかということで、こういう案を提案させていただきました。
 以上で終わらせていただきます。どうもありがとうございました。

○大森分科会長 ありがとうございました。
 引き続きまして、半田さん、中村さんにお願いしますけれども、恐縮ですが、3団体をまとめる形になっておりますので、その上で御発言いただければと思います。よろしくお願いします。

○半田意見陳述人 3団体を代表しまして、日本理学療法士協会の半田と申します。私の方では、リハビリ提供量の拡大について、我々の視点から何点か指摘させていただきたいと思います。
 最初のスライドは、平成16年の高齢者リハ研での報告書です。一番下に「在宅におけるリハビリが十分でない」という指摘が平成16年にされました。
 3のスライドを見たときに、今日、在宅でのリハビリテーションというのは改善されたのかという視点から表をまとめてみましたときに、急性期あるいは回復期の在宅者のリハビリはなかなかうまくいっていないところもある。
 介護保険の方に聞きましても、通所はお預かり機能中心になっているのではないか。あるいは訪問リハについては絶対量が不足しているのではないかと感じております。
 4のスライドは、いろいろなところで出されている数字かもわかりませんけれども、確かに訪問リハの量は増えておりますが、全体の中におけるパーセンデージはまだ2〜3%でしかない。あるいは通所リハについては、それほどの伸びが見られないという状況が現在あると感じております。そういう意味からすると、在宅者のリハビリ提供量ということからすると、なかなか厳しいものがあるなと思っておるところであります。
 5のスライドは、これもこれまで使われてきた資料ですが、地域によって事業所数として6.7倍という非常に大きな乖離が見られている。受給者数で見た場合には、10倍以上の差が出ている。これは非常に大きな差が出ているなと。地域によって10倍以上の差があるということについてはいかがなものかと我々としては考えるところであります。
 6のスライドは、我々が中心になりまして、介護支援専門員の方々にアンケートをとらせていただきました。5,000枚のアンケートを送付しまして、1,388枚の回答を得た。その中で、上の方の棒グラフになりますけれども、必要者の適切な導入ができていますかという中で、40%ぐらいが適切に導入できている。
 右側になりますが、リハビリの重要性はいかがでしょうかというところでは、90%の回答が非常に重要であるという回答を得ております。
 その下になりますが、導入が適切にできていない理由は何かございますかという質問に対しまして「地域の訪問リハビリテーションのサービスが少ない(ない)から」というのが74.4%を占めておりました。ただ、私の方として非常に気になっておりますのは、今の棒の1つ上「医師は必要だと判断したが本人および家族が断ったから」というのも割と高い率で出ております。これにつきましては、今後更に調査を進めていきたいなと思っているところであります。
 右側の棒グラフになりますが、一番多いものは「訪問リハビリテーションのサービスが近くにある」。これが今後必要だと。この「近くにある」というのが私はキーワードかなと思っております。
 7のスライドは、我々が利用者の方々に質問を行ったところで、介護保険におけるリハビリテーションに対する患者さんの不満はどういうものかということで調査したものが左側であります。高い数字を出しているところは、中身とか質に関するようなことが書かれておりますけれども、どちらかというと、急性期における治してもらいたいというリハをいつまでも患者さん、利用者が希望される。それを生活のためのリハに切り替えがうまくいっていない、理解がなかなかされていない、そういうところに不満があるかと感じております。
 右の方になりますけれども、受入先がない等々、これは提供しているリハビリテーションのサービス量の問題かなと考えております。
 8のスライドは、これまでに語られてきたことを簡単にまとめたものであります。
 9のスライドですが、これらを背景としまして、私どもとしましては、リハビリ提供量拡大のための具体的な提案としまして、4つ提案させていただきたいと思っております。
 1.老健施設は、ある意味では回復期病棟と双璧の責任があるのではないかと私どもは思っております。
その責任を果たすためには、短期集中リハの機能強化。かなり増えている状況下にありますが、更にそれが必要であろうと思います。
 個別リハビリテーションの重点化による老健機能を更に強化する必要がある。
 訪問リハは現在1か月までですが、6か月まで延長したらどうかと考えております。
 2.訪問リハの事業所についてです。
 指示書体系の簡素化によって効率化する必要があるのではないか。先ほど浜村先生の話もありましたように、どうしてもそこに日にちがかかってしまう。この体制を何とか変える必要があるかなと思っております。
 もう一つ、訪問リハ事業所のステーション化による重点化。ステーション化ということについては、後ほど説明をさせていただきたいと思います。
 3.訪問看護ステーションについてです。
 これは事業名「訪問リハビリテーション」の明記と書きましたが、例えば内科の先生が開業されているときに、内科、小児科、放射線科とどういう中身をやっているかがわかるようになっている。急性期のドクターとお話をしますと、どの訪看ステーションがリハをやっているかがわからない。どこに紹介したらいいんだろうかということをよくおっしゃいますので、ここの訪看ステーションは訪問リハをやっていますよということがわかるように「見える化」をしたらどうだろうか。
 4.共同利用型の訪問リハビリステーションというものつくったらいかがでしょうか。この共同利用型というのは、開業医の先生、特に診療に必要な先生方に共同利用をしていただける訪問リハステーションというものがあった方がいいのではないかと考えております。
 10のスライドですが、共同利用型のステーションの理念としまして、先ほどちょっと論議があったところですけれども、我々は利用者の尊厳ある自立を目的として、医師の指示に基づいて訪問看護、訪問介護等々の一体的な連携の下にこのような事業を進めていく必要があると考えておるところであります。
 11のスライドですが、そう考える背景について、棒グラフで説明いたします。
 訪看ステーションに指示を出しているドクターは、約70%が1人診療所の先生方で、約30%が複数の医師がいらっしゃる診療所の方々から出ています。
 訪問リハ事業所については、全く逆の結果が出ております。
 12のスライドは、事業所における外部医師からの指示書なのか、所属している施設の指示書なのかということを区分けして見ております。こうやって見ますと、事業所の方はどうしても所属している医師からの指示書が圧倒的な数を占めているという現実が浮かび上がっております。
 13のスライドは、共同利用型訪問リハビリステーションの機能としては、このような5つを考えております。
 総じてお話しさせていただきますと、14のスライドを見ていただきたいと思います。
 真ん中に訪問リハステーションがあったら、上の方に診療所あるいは病院の医師から指示をいただきましてサービスを提供する。ただし、それは自宅の方々、高専賃あるいは有料老人ホーム等々に関して外付け機能としてやってみたらどうだろうか。それが基本的な体制でありますけれども、左右に出ていますように、もう一つの問題として、在宅の障害児あるいは障害者に対する支援も何らかの形で必要ではないか。
 それともう一つ、先ほども話がありましたように、高齢者の健康づくりということについての支援体制を連携していく。このようなものが機能として、あるいは現在抱えている幾つかの課題を可能にする1つのすべかなと思っております。
 時間がまいりましたので、ここら辺で説明を終わらせていただきます。どうもありがとうございました。

○大森分科会長 ありがとうございました。
 引き続き、中村さんお願いします。

○中村意見陳述人 日本作業療法士協会の中村と申します。よろしくお願いします。
 私の方からは、どちらかというと介護予防、地域支援事業についてのリハの質的なお話をさせていただきたいと思います。
先ほど宇都宮課長からありましたけれども「その有する能力に応じ自立した生活を営むことができる」ということが介護保険法の第1条でうたわれております。「自立した生活」というのを考えますと、その方が1日の中で有意義な時間を過ごすということだと思います。
1ページに書かせていただきましたが、先ほどの宇都宮課長のお話では、少し介護予防は好転しているということで、1つ目の○は、私の主観的な感じであります。先ほど言いましたように、日常生活の中でそれがどれだけ生かされているかということを改めて問い直しまして、介護予防事業、地域支援事業を実験的に介入してみました。
 2ページ、これは平成21年度にやった事業でございますが、通所リハにおきましては、先ほどの説明のようにアクティビティ、運動、口腔、栄養というプログラムが示されて、それを実施されておりますが、先ほど言いました自立した生活という観点に立ったときに、プログラムが余りなされていないのではないかということで、まず聞取り調査をしてみました。
 後ろの方にある資料2を見ていただきたいんですが、通所のリハの人にどういうことをここの通所リハで実施したいですか、困っていますかということを聞いてみましたら、歩行とか排泄の基本的ADLが15項目、料理、買い物などの手段的ADLが30項目、料理については17名の方が通所リハの聞取り調査で困っているんだということです。
 趣味・社会参加の項目は38種目ありまして、散歩、旅行、書道、その他こういうことが困っていらっしゃる方が実は通所リハに来ていらして、十分にそれに対処しているのだろうかということで、実験的に、具体的にそれに対処してやってみようかということをやってみました。
 3ページのスライドですが、介入群については、心身機能のADLをやりながら、具体的なIADLと書きましたが、これは料理、買い物、畑、トイレとありますが、実際のお家に伺ってやった事例です。訪問リハなんですが、こういうニーズがありますので、実際に行ってやってみました。そのときの結果です。
 非介入群というのは、従来の運動、口腔、栄養、アクティビティ、そういうプログラムをやっている事例でございます。
 4ページのスライドですが、一人ひとり1目標、5目標といろいろあるんですが、それぞれのプログラムについて主観的な評価で介入群と非介入群の実行度、満足度をとってみました。3か月間の効果です。
 介入群を見ましたら、約75%以上がすごく効果があったと認めていただいています。
 非介入群を見ましたら、約7%でございます。変化なしがほとんどということです。
 ですから、その人のやりたい活動に注目をして、それを通所リハでやったら非常に効果があるという結果です。
 これは老健式活動能力指標で見ましたら、介入群は約4割弱の方が介入して、悪化群は14%です。それに比べまして、非介入群は悪化群が30.3%。3か月の間にこれだけ変化が出ています。
 5ページのスライドです。母数が違うので統計的なことは言えないんですが、介入群42例、非介入群11例を1年後にフォローしてみました。点線が介入群です。右に上がって維持をしております。実線が非介入群で、右下がりで悪化しているということになります。
 後ろの資料6を見ていただきますと、要介護度で見た介入1年後の変化を示しております。ざっと見ていただきまして、介入群は右肩上がり、非介入群は重度化を少ししているということで、これは症例数が少ないですので、統計的に断言はできないのですが、どうやら1年後も効果があるのではないかと感じております。
 6ページのスライドです。87名に介入しましたので、1年後にアンケートをとってみました。1年後どういう状況ですかということです。
 実際に日常生活活動、料理ができるようになる、それが健康に寄与するということで取組んでいただきました。そういうことを意識して今でも取り組んでいるという方が40%ぐらいです。
 下2つ、1年後の体の評価と気持ちの評価ということを見てみますと、維持、改善が7割、8割であるということです。そういうことからしまして、通所リハビリステーションの実施するマネージメントの方法、実施の方法を変えたら、これだけ効果が上がるのではないかと確信をしております。
 提案1のところは、水色のところが従来の方法でございます。それにピンクの生活課題をしっかり把握して、それに実際アプローチする。そういうプログラムに変えたら効果があるのではないかという御提案です。そうするためには、20分では到底足りません。最低1時間は欲しい。調理をするのでも20分では到底できませんので、1時間は欲しいなというところがあります。
 実は通所リハなどはグループでやりますと非常に相乗効果がありまして、グループという形態でそういうことができたらいいなと考えております。
 それと実際に通所介護で基本的なことは、通所リハで基本的なことを把握して、実際に在宅に行ってそれを確認する。そこでまた問題点をピックアップして、通所リハで集中的に改善をする。そういう往復型といいますか、そういう体系になったら非常にやりやすい、効果があるのではないかと考えております。
 提案2です。この考え方を通所介護、訪問介護というところで実施してみました。
 資料10、11を参考にしていただきたいのですが、対照群と非対照群をとらえまして、19名の方に実際にヘルパーさんとケアマネさんと作業療法士が対象者の人に聞き取りをして、何がしたいかというのと、なぜできないか。できるようにするためにはどういうプログラムを立てたらいいか、どういう介護がいいかということを指導してみました。それで3か月間実施した結果が資料11にあります。そういう介入を示して、QOL手法でとりましたが、食事、趣味というところで確実に改善をしているという結果であります。
 ですから、通所介護、通所訪問、訪問介護等にリハビリ職が専門的な指導をしたら、確実に乖離の効果も上がると考えております。
 以上です。

○大森分科会長 ありがとうございました。
 1時半から始まって時間が過ぎているんですけれども、この問題について、一当たり皆さん方にディスカッションしていただいてから休憩をとりたいと思います。よろしくお願いいたします。
 では、どなたからでも結構です。
 佐藤委員、どうぞ。

○佐藤委員 半田先生にお伺いしたいんですが、先生からお示しがございました、必要にもかかわらずリハビリを受けていない理由というところに、窓口がわからないとか、情報がないとか、両方を合わせますと43%。また、だれに相談すればわからないというものも合わせますと72%というかなり高率でアクセス数の問題があるようにお見受けいたしました。
 実は、私ども歯科でも同様の問題を抱えておりまして、口腔機能向上サービスを先ほど資料でお示しいただきましたが、摂食嚥下機能とか、口腔衛生の状態の改善に有効であるというサービスにもかかわらず、また一方で、安全な食生活を営むために、栄養向上のためにも重要であると考えているにもかかわらず低位の状況にあります。
 一方で、その理由として、アクセスの問題を私どもも同様に考えておりまして、また、さまざまな理解不足等々もあるのも事実なわけですが、幸いこの給付費分科会では、大森分科会長が介護の連携のところで口腔ケアという用語を徹底していただきまして、今後広めるキーワードはできてきたと思っています。また、ケアマネージャーさんたちも資質向上に向けて努力はなさっているとか、そういう取組みはいただいている。大変ありがたい背景はあるのですが、一方でやはり体制的な問題というのが課題としてあるのではないかと常日ごろ考えておりますので、こういうアクセスの問題が70%を超えるような状況がある中で、先生はこれをどのようにお考えか教えていただければと思います。

○半田意見陳述人 やはりどうしても期待感としてはケアマネさんになるんですけれども、実はこの結果は、私どもは急性期からの流れにあるんだろうと思っております。というのが、急性期で入院された患者さんが退院して、自宅に帰る場合、回復期病棟に行かれる場合、あるいは老健に行かれる場合。そういう中で介護保険のことをどこまで教育できているのかなということについて、非常に疑問を感じております。
 特に急性期から在宅にまっすぐ帰る人たち。ここに対する教育がまずできていないのかなという感じはします。回復期から帰る方については、必ずそこは徹底してリハをやっていますので可能性は高いと思うんですが、そういうところは1つの問題点かなと思っております。

○大森分科会長 非常に大事な問題だと思います。
 勝田さん、どうぞ。

○勝田委員 今ほどの方に質問したいんですが、訪問介護におけるリハ職の関与というか、同時に一緒に行くということなんですね。
 地域包括ケア研究会の報告書では、ヘルパーさんに在宅における機能訓練方法を指導したりして徹底普及を図るということも述べられているんですけれども、例えば今20分では時間が足りないんだと。60分だという提案をされたんですが、24時間随時対応型の訪問のなるべく短時間でということと、そこでリハをやることの整合性というか、そんな短時間でやれるのかという疑問と、2人行かれたときの料金体系はどうなるのかということが、利用者としては不安になるんですけれども、そこをどのように考えておられますでしょうか。

○大森分科会長 この点はどうですか。

○中村意見陳述人 ありがとうございます。
 私どもは、ヘルパーさんとケアマネさんと一緒にやりましたが、家庭でリハビリテーションをやってもらおうということではありません。ヘルプのマネージメントの中にその結果を反映するということです。例えば調理ができないとなったときに、何ができないかということを分析して、ヘルパーの方法を一緒に検討するということです。
 ですから、私たちが普通言っているリハビリテーションをそこでやるという考え方は持っていません。といいますのは、すごく医学的な知識となぜできないかという分析というところが一番キーになりますので、そこのところ、マネージメントというところでリハは入ったらいいのではないかと思っております。

○勝田委員 そうしますと、今ほどのヘルパーさんの在宅における機能訓練方法を指導したりというのは、医学的な、専門的分野から考えると無理だということですか。

○中村意見陳述人 無理だと思います。ですから、ヘルプの仕方ですね。介助の仕方。
 見ていますと、過介護といいますか、ちょっと手を添えたらできるのに全部奪ってしまっているんですね。できる能力を使っていただいていない。そこのところはこうやったらできるんだということをマネージメントするということです。

○大森分科会長 木村先生、どうぞ。

○木村委員 浜村先生にお伺いしたいんですけれども、スライドの8ページに退院退所日から通所リハ、訪リハまでの日数が出ているんですが、この見方なんですが、入院していた人がどこにいる人がこの通リハ、訪リハを受けるようになって、この日数と見たときに、もう退院してしまってというか、入院は関係なく、在宅にいる人に対して通リハと訪リハが必要な場合に、22.5日、40日かかっていると見ればいいんですか。

○浜村意見陳述人 済みません。このデータは、一応在宅サービスの通所リハ、訪問リハを利用しないで在宅生活をされていたと。その方が手を挙げて。使いたいとおっしゃった時点の話を在宅の場合はカウントしながら整理しています。

○木村委員 そうすると、退院するときは、この病院とか老人保健施設の方でしっかりアセスメントして、この人たちに入れていくとなると、これだけ日数が少なくていいけれども、在宅にいて、いざこういうリハビリテーションが必要なるといったら、これだけ時間がかかってしまう。
 逆に言いますと、これを縮めるのに、でもこの人たちというのはどうなんでしょう。要介護認定を受けている人たちなんですか。

○浜村意見陳述人 そうですね。

○木村委員 受けていますか。

○浜村意見陳述人 受けていると思います。ちょっとデータを持ってきておりませんが、ほとんどいると思います。

○木村委員 これを縮めないと、もっと生活機能は落ちますよ。

○浜村意見陳述人 そうですね。これから見ると、やはり訪問リハのシステムが入り組んでいますので、そちらの時間がかかるというのが現場の一番の悩みのように思っています。

○木村委員 スムーズに入っていく仕組みに検討しなければいけないと思いましたので、質問しました。

○大森分科会長 山田委員、どうぞ。

○山田委員 今日は老人保健施設とリハビリテーションという題で資料が出ていましたので、それに関して1点御質問と、2点要望をしたいと思います。
 1つは、老人保健施設とリハビリテーションの資料14に、通所リハビリテーション事業所の割合が63%とあります。実は私のイメージからすると非常に少ない、実態と違うのではないかと思いまして、今、手元にある資料を調べてみました。
 介護サービス施設・事業所調査の介護老人保健施設表から引っ張り出されてきているデータみたいなんですが、実は逆に、同じ調査の居宅サービス・事業所調査表から引いてみますと、通所リハビリテーションをやっている老人保健施設の数というのは3,206ございます。ここには施設数2,170というデータです。そうすると、母数は3,463でとってあると思いますが、これでいきますと、居宅サービス・事業所調査表からした調査と介護老人保健施設表からした調査に乖離があるということで、是非ここは精査していただきたい。
 私たちの老人保健施設協会は、組織率91.1%ですが、実は今3,420施設、全数のデータを持っておりまして、そのうちに通所リハを実施している施設は96%、3,288というデータが持っています。そういう意味では、かなりデータの差が大きいので、統計上の差ではないと私は思いますので、是非ここはもう一回精査をしていただきたいと思います。
 それから、リハ職員の配置について、ただいま御説明がありましたように、基準上は資料11に書いてありますように、機能訓練は入所者1人について少なくとも週2回程度行うことということがあります。これはそのとおりでありまして、もう一つは人員基準で100人に対してリハ職員1人。
 私は決してこれでいいということを言っているわけではございませんが、最近よくデータ等が出されますのは、入所者全員に1回20分以上の個別リハを週2回。時間というのが出てきています。機能訓練は週2回と書いてあるだけで、時間の縛りは基準上はないと思います。
 ですので、資料13に書いてありますように、もし将来入所者全員に1回20分以上個別リハを週2回、このようにリハを充実させる方向性については、むしろ積極的に受け入れて自助努力したいと思いますが、そうなりますと、人員配置上PT、OT、STの方が100人に2.3人要るということになりますので、もしそこまで望むとすれば、人員基準上の見直しと、それに伴う人件費の評価というものを報酬上是非やっていただかないと、人件費というのは固定費としては非常に重きを持っていますので、是非そこはお願いしたいと思います。
 私は決してリハを充実させることを否定しているわけではございませんので、是非そういう裏付けをお願いしたいということでございます。
 もう一つ、訪問リハが非常に少ない16%ということでございますが、実は、今日のヒアリングの先生方からもお話がありましたように、老人保健施設の医師が訪問リハの指示を出せるのは、入所者が退所時に1回のみ。それも1月しか有効ではないということでありまして、是非ここはもう一回見直していただきまして、老健の医師が関与している利用者については、勿論主治医との連携の下でございますが、継続的に指示ができるというように算定要件を変更していただくと、むしろ自施設のリハ職員にきちんとした継続的訪問リハの指示ができるということになって、訪問リハは増えていく方向にいくと思いますし、これは在宅を支援している我々としては、非常に必要なことだと思っていますので、その辺の見直しを是非お願いしたいと思います。
 どちらにしましても、2025年に地域包括ケアが実現した暁には、我々老人保健施設はリハビリテーションを充実させて、在宅復帰、在宅支援拠点として機能したいと思いますし、できるならば地域包括ケアの中核施設として機能したいと思っていますので、是非そのスタートとしてこの辺の見直しと要望を受入れていただきたいと思います。お願いします。
 以上です。

○大森分科会長 あとの2点は、私どもがこれから検討すべきテーマですけれども、データの精査について御指摘がありました。それはどうでしょうか。

○宇都宮老人保健課長 手元にございませんので、またよく調べてお返事したいと思います。

○大森分科会長 今の関連で、どうぞ。

○池田委員 関連してデータも出しておりますので、それも見ていただきたいと思います。
 これまでの介護保険がリハビリ前置ということが法律に書かれているにもかかわらず、なおざりにされていたということは、私も非常に不幸なことだと思いまして、これからリハをきちんと位置づけていくということが極めて重要である、そういう立場でお話しをさせていただきたいと思います。
 実は余り知られていないことなんですけれども、要支援の方は今、認定者が減ってはいないんですが、伸びが横ばいになっています。しかし、そこだけ見てもだめなんです。それよりも、利用者の実態を見る必要がある。
 ちなみに、要支援1の方は大体60万人ぐらいいらっしゃいます。しかし、その中でサービスを利用していらっしゃる方は58%です。したがって、42%の方は認定を受けてもサービスは使っていらっしゃいません。
 要支援2の方ですと、利用率が64%ぐらいに上がりますから、大体3分の1の人は使っていない。しかも、実は要支援1、2レベルというのは、そもそも認定申請を出していない人がいっぱいいらっしゃるわけですよ。
 これは要支援の認定率ごとに自治体をグループに分け、それで分析すると、基本的には要支援レベルの方は2分の1の方が申請を出していらっしゃいません。ということは、簡単に言えば利用率は30%に満たないんですよ。一体これを保険給付の対象にすることがどうなのかということは別な問題だから、今日は議論いたしません。ですが、これだけ利用率が低いというのは何を意味しているのか。多分サービスは要らないんです。必要なサービスはきっとリハなんです。そこをどうやって組み立てていくかということが非常に重要なのでないかということです。
 老健局への苦情なんですけれども、資料1には「軽度者(介護予防)について」と書いてあります。何で要支援が軽度なんですか。要支援というのは、要介護に陥る恐れのある人という解釈でつくられたと思います。つまり、要介護ではないんです。したがって、軽度ではないんです。軽度は要介護1ないし2を言います。
 これは従来、虚弱高齢者と言われた世界でありまして、要支援を「軽度」と表現するのは誤解を招く恐れがあるので、そこは考えていただきたいと思います。これはちょっと別な問題でした。
 さて、私の方で「介護保険サービスと要介護度の改善について」という3枚物の簡単な資料を提出させていただきましたが、最初、下のグラフを見ていただきたいと思います。これは介護給付費実態調査によるものです。インターネットで公表されており、年報も出ております。したがって、データのあるところを全部並べてみました。1年間継続してサービスを受けた者の要介護状態がどう変化したのか。それを見てみました。これは悉皆調査です。
 申し訳ございませんが、リハの皆さんの話を聞いていると、サンプルが小さ過ぎて、こういうことが起きるよということはわかるんですが、全体の傾向があれでは全く読めないんです。それとは違って、これは悉皆調査でございますので、全部入っております。
 これを見ていただくと、下の赤は1年間継続した人のうち改善された人のパーセンデージです。一番上の灰色の部分は要介護度が悪化した人のパーセンデージで、真ん中の黄色が変わらなかった、要するに維持です。
 2005年と2006年を挟んで制度が変わっております。要介護1が要支援2に分類されたりしました。そこのところは当然ゆがみがあるんですけれども、2006年度以降を見てください。改善は全部下がっています。
 つまり、この時点で見る限りにおいて、介護予防は成功したとは言い難いということなんです。一部に、熱心にやっている自治体で改善している事例はありますし、事業者の中で改善している事例もございますが、トータルを見ると残念ながら改善されていないということなんです。
 ただし、実は悪化率もやや下がっています。簡単に言えば、維持が増えているんです。そういった意味では、成功していないという言い方は言い過ぎかも知れません。しかし、もう一つうまくいっていない。これはなぜなんだろうかということなんです。
 なぜなんだろうかというと、今日出された資料1でございますが、例えば51枚目のスライドを見ていただきますと、財務省がこういう調査をするというのもびっくりしたんですけれども、要支援の事例で何をやっているかというと、掃除が64%ですよ。ということは、これは冗談ではなくて聞いていただきたいのですが、要支援レベルの方は部屋を散らかす能力を持っていらっしゃるということです。そうでしょう。部屋を散らかす能力を持っていらっしゃるということは、片づける能力も持っていらっしゃる可能性は高いんです。それを結果的には、全部代行してサービスしていれば、悪くなるに決まっています。先ほどリハの方がおっしゃったとおり、そういう問題をホームヘルパーの方との共同作業によって、ホームヘルパーにきちんと理解してもらう。これは大変重要なことなんです。
 しかし、このままでは、こうすればよくなるよという話ではなくて、トータルにシステム的にどうするかということで、例えば先ほど言われた訪問リハビリステーションというものがありますね。非常に魅力的であります。後でどなたでも結構ですのでお聞きしたいんですが、あれは何人ぐらいのスタッフを置けばいいと思っていらっしゃるかということをひとつ教えていただきたい。
 それから、リハをやれば支給限度額にぶつかる可能性は当然ございますけれども、死ぬまでリハをやっているわけではないわけですね。そのリハの期間はどのぐらいなんですか。それが短期であるならば、期間を限定して支給限度額から外すという手もあります。その辺のお考えについても2つ目にお聞きしたいということです。
 さて、私の提出した資料の2つ目を見ていただきたいと思います。
 自治体の名前や特定の事業者の名前を出すのは望ましくないということは存じ上げておりますけれども、だれでも知っていることですから出しました。これはちょっと古いですが山口市が平成16年に調べたものなんですけれども、市内の通所リハと通所介護のすべての事業者について1年間継続的にサービスを利用した人の要介護度の変化を見たものです。要介護度が1上がれば+1点、1下がれば−1点、2上がれば+2点。それを総計して受給者数で割るというやり方をしております。資料1のスライド20がこれと対応するということなんですが、スライド20でも読めますけれども、もっとわかりやすいのは、実は事業者に大変なばらつきがあるということです。
 これはちょっと古いので、今は違うよと言われればそれまでなんですけれども、通所リハのばらつきはひど過ぎます。上の方は、多分まともにリハをやっていないんです。下の方の、例えばAとかSというのはまじめにリハをやっている。だから悪化度が低いんです。
 通所介護の方は、1つだけ極端に悪化しているものが飛び出していますが、それを除けばそう違いはないんです。一体これは何だろうか。
 しかも、一番下を見てください。夢のみずうみ村です。このデイサービスを知らない人はいないでしょう。ここはよくなっているんです。これとは別に、某民間の事業者からデータをもらって調べてみましたけれども、ちゃんとやっているところは確かによくなっている。
 このばらつきをこのまま放置しておいて、リハ重視で一定の介護報酬を付けたらどうなるかということは、皆さんすぐおわかりになると思います。グレシャムの法則が働くということです。悪貨は良貨を駆逐するということです。そこのところをどうやって事業者あるいは専門職として解決していくかということ。これも何か展望があれば、是非ともお聞かせ願いたいというのが3つ目の質問というか、意見であります。
 トータルに、最後に簡単に3つ書いておきましたけれども、最初の要介護度の変化をもう一回見ていただくとわかるんですが、要介護度というのは、悪化するだけではなくて、改善するんです。しかも、それは全要介護度において起き得ることなんです。例えば要介護度5が要介護度2になる事例というのは、そんなに珍しいものではありません。ほとんどの理由は簡単です。低栄養改善で治るんです。簡単に言えば、栄養失調で特養に入ってきた人間が、3か月まともに飯を食ったら元に戻るんです。
 ということで、どうも介護予防、リハというのは、軽度の方に傾き過ぎているので、全要介護度を展望して考えていかなければいけないのではないか。つまり、今、評価加算というのは要支援レベルのみなんですけれども、これは全要介護度に適用すべきではないかと思います。
 2つ目は、前に述べたように、介護予防は必ずしも成功しておりませんので、エビデンスのあるリハビリについては正しく介護報酬で評価する。では、エビデンスのあるリハビリというのは何ですかということを出さなければいけない。これは難しい問題ですね。これをどうやってつくっていくかということが大きな課題になると思います。
 もう一つ、これは一番重要なことなんですけれども、介護保険は不思議な制度で、要介護度を改善すると損するんです。減収になるわけです。介護報酬は要介護度が上がれば上がるほど高くなりますからね。そうしたらばどうなるかというと、間違いなく事業者は積極的に改善しようという気にはなりません。
 したがって、これは今日いらっしゃったゲストの皆さんではなくて、厚生労働省老健局の方への検討課題として受け止めていただきたいんですけれども、改善へのインセンティブを付けるような介護報酬の設定というのに知恵を出さなければならない。医療の世界ですと、治して当たり前ではないかと。成功報酬なんてとんでもないことだと。それは職業倫理の反する。これは介護保険ができる前の審議会で議論されて、私はそうだと納得したんですが、どうも介護や福祉の世界は違うようです。
 もちろん、よくなったら介護報酬を上げるというと変な形になります。評価加算で10%上げると言っているんだけれども、実は評価加算をなると、一旦はよくなるんですが、そこからはよくならないでしょう。それがだんだん加齢に伴って悪化していくわけですね。だから、この評価加算は1回しか効かないんです。
 そこのところを少し議論していただくということをお願いして、ちょっと長くなりましたけれども、私の資料の説明と意見に代えさせていただきます。

○大森分科会長 3委員から少し御質問のようなことがありました。もしよければお願いいただけますか。

○中村意見陳述人 訪問リハステーションの質問が2、3ありましたので、考え方を述べさせていただきたいと思います。
 まず、配置でどのぐらい数を考えているんだということですが、最低PT、OT、STが1人ずついる。それと管理者がいるということを考えますと、最低は4名。それがスタートラインと考えております。当然、その数だけではとても足りる数ではないと考えています。
 それと、どの期間ですかという御質問があったんですけれども、当然これは主治医との関係で決まる話ということを前提としてお話ししますと、やはり訪問リハにしても、目的、指向的なリハを提供しないと、老化に伴ってずっとやるとなってしまうと、それはちょっといかがなものだろうと思います。そういう意味では、ケアマネさんともども、どこに目的を置くのかという訪問リハを設定しない限り、変な無駄遣いになっていく可能性があるなと思っています。それは主治医あるいは担当のPT、OT、ケアマネさん、ここでちゃんとした話し合いができればなと思っております。
 以上です。

○大森分科会長 できればお3人に何か。
 浜村先生、どうぞ。

○浜村意見陳述人 通所リハと通所介護の問題ですが、私の資料4に少し機能を整理させていただいております。
 もしこういうことであるとするならば、やはり今、非常に通所リハで通所介護の機能と似たようなものがあると文書も書きましたが、このデータも先生のデータも似たようなことなのかなというふうにも理解ができるわけです。
 したがいまして、簡単ではないと思うんですけれども、基本的な機能が通所リハ、通所介護は一緒であれば、そこのところをまとめた形というのが理論的には整合性がとれるのかなと思います。そうしますと、健康管理とリハビリテーションの上乗せということになります。イギリスの場合、そういうことをもうやっているようで、やはりデイリハビリテーションみたいな考え方なんですが、それと短時間型の通所リハというのは割と似ているんです。だけれども、どうしてもこのリハビリテーション提供量の問題がございますので、それは検討する必要があるのではないかと思います。
 その提供量なんですけれども、これは協会を代表して申し上げるわけではなくて、個人的な意見だと御理解いただきたいと思うんですが、例えば退院、退所直後でしたら、長くかかっても3か月。臨床的には、1か月で大体この人は生活期に戻るとか、なかなか難しいなとか判断できるはずです。それを仕上げるのに2か月だと思うんです。そういった意味では、もうちょっと短くまとめ上げる私たちの力をつけていく課題があるだろうとは思っています。
 それから、落ち込んだときなんですが、これはなるべく早くということで、これは状態によりますので、量を決めるのは難しいんですが、短い方でしたら2週間ぐらいで少し量を多くして、1時間近くやった方がいいかもしれませんね。そういう方もおられると思います。ショートステイで、もし老人保健施設でやるという場合には、4週間ぐらいかかる人もいると思うんですが、そういう短期集中をもし別枠で加えるということができれば、特定しなければいけませんが、ある障害の状態の人には効果をもたらすことが可能であると思いますし、そういった意味で、維持期においても、ただリハビリテーションでずっとというのではなくて、導入のときと、維持のときと、もう一回引上げるときの3つぐらいに大きく分かれるので、そういうことに応じた対応というのが求められるのではなかろうかと考えています。
 以上です。

○大森分科会長 時間が押してきましたので、お2人ということで済みません。

○田中(雅)委員 済みません、どうしてもお願いしたいんです。

○大森分科会長 どうしてもですか。

○田中(雅)委員 はい。

○大森分科会長 では、あとお2人いますので、短くお願いします。

○田中(雅)委員 中村先生の資料は、私どもも大変興味深く拝見させていただきました。
 間違っていたら訂正いただきたいんですが、要するに利用者自身がどう暮らしたいかといった生活目標を明らかにするということと専門職との関わりというのは大変重要だということを実際のこういったモデル事業でグラフ化された、数値化されたと私は受け取っております。
 厚生労働省から示されました資料1の53番目になるんですが、そこの論点というところに「訪問型介護予防サービスにおいて、利用者の能力を最大限に引き出す支援を行うため、リハビリ専門職と連携してアセスメントを行うなど、サービスの提供の在り方を検討すべきではないか」と書かれております。
これは訪問介護に関わる介護職員とのことだろうとこの文章を理解しているんですが、そこで中村先生にお伺いしたいのは、大変サンプルも少ないし、事例としても少ないのかもしれませんが、先生の御提出された資料8と9に、基本的には通所リハにおいて週1回という形のサービスを利用されている利用者様ですが、実際週1回のリハビリテーションだけでは、生活改善に直接結びつくわけではないので、むしろ御本人自身が暮らしておられる生活の場面における支援といったものがあったと思います。勿論、御家族、インフォーマルの方々との関わりがあったと思うんですが、私がお聞きしたいのは、ヘルパーの関わりがどうであったかということも少しお聞かせいただければと思っております。

○大森分科会長 お願いしましょうか。

○中村意見陳述人 ヘルパーの介入の受給例をやったわけですが、そのときは初めにプランニングのところでヘルパーさんと御本人さんとヘルプの内容を一緒に検討したということです。
 同行訪問は、半数の10例ぐらいやりました。それはそういうことをやってくださいということでやってみました。同行訪問は効果がすごくあるということで、是非同行訪問のシステムを入れてほしいというアンケート結果をいただいております。
よろしいでしょうか。

○田中(雅)委員 今の私どもは同行訪問という言葉を、例えばサービス提供責任者がヘルパーと一緒に利用者様へどう支援するかということで同行することで使っておりますが、今、先生がおっしゃった同行訪問というのは、理学療法士の方が実際にヘルパーさんと一緒に利用者様のお宅を訪問して、実際の生活イメージがありますから、そこにおける具体的な手順等を事業者及びヘルパーと確認しながら行っていただくということでしょうか。

○中村意見陳述人 そうです。初めに集まっていただいて、聞き取りをやって、何をしたいかニーズを確認して、こういうふうにしましょうと作業療法士がプログラムに関与するわけです。それを実施してもらって、現場を見た指示ではありませんので、どうもうまくいかないとかが出てくるんです。実際見てくださいということですね。ですから、プログラムした内容はちゃんとできているかということを確認してほしいという御希望で、同行訪問ということです。

○田中(雅)委員 もう一点だけ。
 その際、介護職員、私どもの場合は介護福祉士ですが、やはり一定のリハビリ的な知識といいましょうか、人の機能とか、そういったものに対する知識を持つことが必要だと思いますか。

○中村意見陳述人 持っていらしたら、それはすごくいい効果が出ると思います。ただ、ヘルパーさん全体の質を上げるということになりますので、そこはそこでまた違ういろんな方策をとっていかなければいけないのではないかと思います。
 ただ、そういうことに必要な3時間の研修会をしまして、それについては体をどう見るか、生活をどう見るか、基本的にリハ的な考え方と介護ということは非常に好評でした。

○大森分科会長 では、木間さんいきましょう。

○木間委員 質問ではないのですけれども、主な論点についての意見もよろしいですか。

○大森分科会長 今、ヒアリングですから、この制度のことについお願いします。

○木間委員 では、質問ではないので発言できないですか。

○大森分科会長 また別の機会がありますので。

○木間委員 はい。

○大森分科会長 村川委員、どうぞ。

○村川委員 ただいまのお三方の参考人のレポートというのは、非常にレベルの高いといいますか、意味のある御発表ではなかったかと思います。
 コメントをさせていただいた上で、最後に質問いたします。
 先ほど半田参考人の最後の御発言にありましたような目標、指向性を持ったリハビリあるいは介護ケアの重要性ということは、極めて当然の大きな方向性であると思いますし、また、中村参考人から、特に具体的な3つほどの提案をいただいておりますが、例えば提案3に見られる地域包括支援センターの機能強化におけるリハビリテーションの専門職の配置促進といったような新しい観点も提示されておりますので、今後厚生労働省におかれましても、こうしたことも1つの視野に入れた機能強化ということが介護予防に資する側面があるのではないかという気もいたしております。
 その上で、最後の浜松先生にお伺いするわけでありますが、先ほども追加の御説明の中にございましたが、通所リハビリの質の向上、また更に訪問リハの普及や質の向上ということで幾つか御提案があります。その中でイギリスの例などもお出しいただいたわけでありますけれども、通所リハの御説明のスライドの5番でしょうか。短時間通所リハの提供時間を見直し、リハに特化した通所リハとしてはどうかという御提案でありますけれども、現行の介護保険、医療保険制度の中では、なかなか悩ましい点はありますが、より具体的にどういう展開になるべきなのか。あるいはもう一つ、スライドの7番で訪問リハビリステーションといった積極的な御提案もありまして、私も前向きに伺ったわけでありますけれども、御発言の最後にありました訪問リハビリ、通所リハビリを合わせた地域リハビリセンターのような機能を独立型の新しい事業所として、あるいはまた現存する介護老人保健施設のブランチのような展開なり、いろいろと発想も出てくるわけでございますが、いきなり全国制度ではないまでも、モデル事業的な展開も含めて、何か浜村先生がお考えのところがあれば、更に御説明いただければと思います。

○大森分科会長 お願いしましょう。

○浜村意見陳述人 まず、短時間型通所リハの提供時間のことをお尋ねいただいたと思います。もう少しというサービス提供量の話でございますけれども、これも人によって違うことは違うのでございますが、やはり今、20分等という感じの量になっておりますので、そこはもう少し増やしていくような形が望まれると思います。
 短時間通所リハで最初は量が確保されているんですが、3回を過ぎますと、その後が実は保証がないという形になっていきますので、そういった意味では、これは難しいのかもしれませんが、もう少し短時間の通所リハはリハビリテーションサービスに特化した形で整備ができて、提供量が増えればということで書かせていただきました。
 もう一つ、訪問リハにおける、在宅リハセンターの拠点の方から先にお答えしたいと思いますけれども、私が考えられるところとしては、特にかかりつけの先生で在宅療養支援診療所などをおやりになっている先生。しかも、通所リハがあったり、訪問リハがあったりするところは、まさしくこの機能が担えていくのではなかろうかということで、特別こういうものをやる。特にケアマネとか、ほかのかかりつけの先生の支援をやるという機能は新しく付加されますが、基本的にはそういうことが従来やられていれば、それでいいのではないかと思いますし、老健もその候補になると思います。それから、リハビリテーションの病院もそういう機能を持っていますので、そういうところからやっていくと、まだ数は少のうございますが、モデル事業でケアマネージャーの方々に御支援をいたしましたところ、非常に喜んでいただいた。後で資料がございますけれども、ケアプランが変わったりしておりますし、その結果どうなったかというところまで個別のフォローができておりませんが、こういうものが地域包括ケアの活性化につながっていくのではなかろうかと。
リハビリテーションの機能が地域包括ケアの中に組み込まれるということが1つと、それからこういうシステム化には、どうしても拠点といいますか、リーダーシップをとってくださる方がおられないとなかなか進みませんので、そういった意味で医師会の先生方等がリーダーシップをとっていただくといいなということで、機能としては在宅のリハの支援というものが1つのキーワードになるのではないかと考えているところです。
よろしいでしょうか。

○村川委員 ありがとうございました。

○大森分科会長 勝田さん、どうぞ。

○勝田委員 事務方に確認ですが、今ほど池田委員が、要支援1、2は軽度ではないんだという言い方をなさいました。実は今日提供されている資料でも、軽度者というのが要介護1までなのか。その次のページに行きますと、要支援と要介護ということで表が出されていますし、例えば2009年度の介護保険事業状況報告では、軽度というのは要介護2までを含むとなっております。今後論議を深めていくためにも、地域支援事業との関連もありますので、この「軽度」という考え方については、私どもは実際の要介護度と介護の大変さとは比例しないとは思っていますが、どのようにお考えなのか。資料を出されるときに「軽度」といってもばらばらの資料を出されます。そのことについて、どのようにお考えなのか。委員が同じイメージで討論していきたいと思うんです。お願いします。

○大森分科会長 課長さん、どうぞ。

○宇都宮老人保健課長 済みません、確かに御指摘のとおり、特に軽度者の定義については、過去の資料それぞれのときに要介護2が入っていたり、入っていなかったりとかそういうことがございます。この辺につきましては、今後整理させていただかなければいけないかなと思いますので、もしこういう整理がいいということがあれば、その辺の御意見も伺えればと思います。

○大森分科会長 先ほどのは、池田さんの御意見を述べられたということではないんですか。人と違う御意見があると。今日の資料は、従来の定義でお使いになっているという理解でいいんではないでしょうか。改めてそれでこれをどうするかということを議論するならば、その場で議論するということでよろしいのではないかと思います。
 福田委員が公務のことがありまして、御発言の御希望がちょっと長引いて恐縮ですが、休憩前にお願いしましょう。

○福田委員 恐れ入ります。お時間をいただきたいと思います。
 今回の議論のテーマとは若干外れますけれども、概算要求前に意見を述べる必要があると考えまして、介護職員の処遇改善について、全国知事会としての意見を申し上げたいと思います。資料は最後の方に1ペーパーでございますので、ごらんいただきたいと思います。
 介護職員の処遇改善につきましては、御承知のとおり、介護職員処遇改善交付金が今年度までの措置とされておりますことから、当分科会におきまして、私の代理の和田参考人から、早期の方針決定を求めますとともに、知事会としても検討してまいる旨、申し上げたところでございます。
 そのため、全国知事会といたしましては、24年度以降の介護職員の処遇改善につきまして、各都道府県にアンケートをし、まとめたところであります。
 まず1点目としまして、平成21年度介護報酬改定及び介護職員処遇改善交付金の効果と課題を十分に検証した上で、平成24年度介護報酬改定に当たっては、報酬改定による恒久的な処遇改善策を講じることが必要と考えます。
 アンケートにおきましては、報酬改定で対応すべきとの意見が過半数の24都道府県からありましたが、一方で、交付金制度を継続すべきとの意見も19ございました。しかし、その中にも、本来は報酬改定で対応すべきという意見が多くありました。また、交付金制度が一時的なものであるために、事業者の対応も一時的なものになっているとの指摘もあったところでございます。よって、全国知事会としては、報酬改定による対応が基本であるとの意見に至りました。
 2点目につきましては、報酬改定が確実に処遇改善につながることが担保されるよう、キャリアパスの定着や処遇改善状況を確認する仕組みの構築が必要であると考えます。具体的には、キャリアパスを要件とする報酬加算の検討、制度見直しが行われる情報公表制度の活用などが考えられます。併せて、急激な保険料の上昇と地方の負担増を招かないよう、今回の法改正で措置されました財政安定化基金の取崩以外にも、平成21年度の介護従事者処遇改善臨時特例交付金のような措置によって、国の財政責任を果たしていくことが必要だと考えます。
 3点目といたしましては、こうした措置が講じられない限りは、介護職員処遇改善交付金について支給対象を看護職員などにも拡大することや、毎年度必要とされております申請、承認手続を省略することなど、現行制度の課題となっている点を見直した上で、交付金制度を継続すべきものと考えております。
 全国知事会の意見はこのとおりでありますので、厚生労働省におかれましては、早急に方針を示されるよう、よろしくお願いを申し上げます。
 以上でございます。

○大森分科会長 それでは、ただいまから45分再開でトイレ休憩をいたします。

(休  憩)

○大森分科会長 それでは、再開させていただきます。よろしくお願いいたします。
休憩後は、福祉用具につきまして、今日はお2人をお招きしてございますので、まず事務局から、福祉用具についての説明を受けた上で、お2人からお話をいただきます。
 それでは、資料の説明をお願いします。

○宇都宮老人保健課長 その前に、まず本日来ていただいておりますお二方を御紹介させていただきたいと思います。
 日本福祉用具・生活支援用具協会の木村憲司様でございます。
 日本福祉用具供給協会の山下一平様でございます。

○川又振興課長 振興課長です。資料2「福祉用具について」ということで、福祉用具の概況につきまして、まず簡単に御説明させていただきます。
 1ページは、福祉用具の貸与と販売の種目の整理でございます。
 2ページは、福祉用具の範囲の考え方でございます。原則貸与ということでございますが、下にありますように、他人が使用したものを再利用することに心理的な抵抗感を伴うもの、入浴とか排泄用具等々につきましては、販売という形になっております。
 3ページは、福祉用具の保険給付は、年金約1,912億円となっております。
 右側には、1事業所当たりの請求事業所数と平均費用が書かれております。
 4ページは、保険給付の状況です。受給者の人数といたしましては、125万8,000人。受給者の要介護度別の内訳が左側で、それを費用で見ましたものが右側でございます。
 5ページは、福祉用具の種目別の利用割合でございます。円グラフと字が重なって読みにくくなっておりますが、青いところが車いす、緑のところが特殊寝台、紫のところが特殊寝台付属品ということで、車いすと特殊寝台及びその付属品で約7割を占めているという状況でございます。
 6、7ページは、福祉用具の種目別に1月当たりでございますけれども、給付費、1件当たりの費用ということで見たものでございますが、青い折れ線グラフが1件当たりの費用、いわゆる単価でございます。おおむね青いところを見ていただきますと、給付費は伸びておりますが、1件当たりの単価はおおむね右下がりということになっております。
 8ページは、福祉用具購入費の状況でございます。年間119億3,000万円ということです。
 右側の円グラフは、要介護度別の給付費の内訳でございます。
 9ページは、福祉用具専門相談員の状況ということで、福祉用具貸与事業所に従事する相談員の数でございます。左側がその人数の棒グラフ。平成17年度から若干下がってきておりまして、今、1万8,400人ぐらいです。その資格の内訳としては、ほぼ8割が40時間の講習を終了して、相談員の業務に就いているという状況でございます。
 10ページは、メンテナンスの実施状況でございます。貸与品目につきましては、左側のグラフの紫の部分ですが、約6割が訪問の都度実施されている。また、もう少し細かく見ますと右側のグラフですが、オレンジのところまでが6か月ということでございますので、おおむねレンタルの貸与種目については6か月に1回以上のメンテナンスがなされています。販売になりますと、ややその頻度は落ちるという状況です。
 11ページは、福祉用具の利用期間といたしましては、おおむね平均12か月、1年前後という状況になっております。種目を問わずそのような状況になっております。
 12ページは、福祉用具についてのこれまでの主な改正経緯を整理しております。
 13ページからは、この福祉用具に関しましては、分科会の宿題等も踏まえまして、福祉用具における保険給付の在り方に関する検討会というものを開催してきております。田中先生に座長をお願いしておりましたけれども、本日はその議論のまとめにつきまして、私の方から簡単に御報告させていただきます。
 14ページは、今年の5月19日に議論の整理ということで、3つの論点について議論の整理をしていただきました。
 論点1として、いわゆる外れ値への対応ということで、同一な製品であっても非常に高額な請求が行われているケースがあるという問題でございます。ここにつきましては、平成21年から国保連のシステムが解消いたしまして、給付費通知の中で値段が全体の平均と比べてどこにあるのかという位置がわかるような給付費通知ができるようになっております。現在516の保険者で発出されております。
ここの点につきましては、更に一層この給付費通知の取組みなどを通じまして、保険者などが給付の適正化のための取組みを行い、その情報を利用者やケアマネージャーなりが活用できるようにすることが提言をされております。
 また、その際、商品のコードの統一化の検討などもしてはどうかという指摘がございます。
 15ページは、論点の2つ目として、比較的安価な福祉用具、歩行補助杖等については、議論としては、貸与から販売への移行、あるいは貸与と販売の選択性を導入してはどうかという議論が行われました。この点につきましては、まずモニタリングとか、メンテナンス等の状況あるいは安全性の担保という観点から、もう少し調査、検証が必要ではないかということで、単に値段が安いからというだけで販売にしてしまうと、メンテナンスとか安全性がきちんと担保されるのかという辺りをもう少し検証していくこと。
 前提としては、専門職の関与と適切なアセスメント、マネージメントが担保される仕組みが併せて確立しなければ、安易に販売ということにはいかないのではないかという議論でございました。
 最後の論点3でございますけれども、専門職の関与と適切なマネージメントという点につきましては、個別援助計画の作成を指定基準において明確に位置づけてはどうかということでございます。今、訪問介護などケアプランとは別に、それぞれの事業者で具体的な計画が作成されておるわけでございますが、福祉用具の貸与については、そのような制度化がされていないということで、適切な選定、関係者と情報を共有する、あるいは継続的にモニタリングをするという上で、個別の援助計画をきちんと位置づけることが重要ではないかという指摘でございます。
 また併せて、相談員でありますとか、ケアマネージャーの研修会、カリキュラムの中でも福祉用具についての充実が必要ではないかという議論が行われました。
 以上でございます。

○大森分科会長 それでは、恐縮ですけれども、木村さんと山下さん、引き続きまして、約5分程度でお願いすると私の台本は書いてございまして、大変申し訳ないんですけれども、よろしくお願いいたします。
 では、木村さんからお願いします。

○木村意見陳述人 日本福祉用具・生活支援用具協会、略称JASPAと申しますが、会長の木村でございます。
 我々の協会は、介護保険で供給されております福祉用具の製造事業者の団体でありまして、製造事業者は約80社、そのほか個人会員の方も含めまして、120名ぐらいの規模の団体であります。
 JASPAは、利用者に役立つ福祉用具の供給に当たりまして、さまざまな活動を行っておりますが、特に近年は、安全な製品を開発する仕組みづくりや安全・安心に利用していただくための啓発活動に力を入れております。
 一部御紹介いたしますと、ハード面では、製品に対する安全性向上のための福祉用具のJIS規格原案作成であります。ソフト面では、福祉用具における重大事故の情報提供や注意喚起、再発防止のための情報提供等、ホームページ、印刷物等を通じて行っております。
 また、JASPAでは、3月11日に置きました東日本大震災の被災地に対しまして、老健局振興課に御協力をいただき、東北地方3県に会員から無償で提供のありましたシルバーカー、ポータブルトイレ、歩行補助器、杖等、18品目1万4,000点を救援物資として郵送させていただきました。被災された方々には高齢者の方が多数いらっしゃり、使い慣れた福祉用具をなくされ、不自由な生活を強いられていると推察しております。被災地では、杖1本がなかったために、どんどん歩行が困難になっていったという方のお話も聞きました。改めて福祉用具の重要性を認識するとともに、福祉用具が被災された方に役立つことを願わずにはいられません。
 それでは、次期の介護報酬の見直しに当たりまして、当協会の意見、要望を2点陳述させていただきます。
 1点目は、福祉用具における保険給付の在り方に関する検討会で報告されておりますように、財団法人テクノエイド協会が行いました利用実態調査におきまして、福祉用具が自立支援に有効であり、利用効果と利用者満足度もおおむね高いという結果が得られております。改定に当たりましては、このような福祉用具の有用性等を踏まえて議論をしていただきたいと考えております。
 もう一つは、福祉用具は法律上は消費生活用製品に含まれております。家庭用のガス湯沸かし器とか、子ども用のシュレッダーとかでいろいろ事故が重なった時期、平成19年消費生活用製品安全法という法律が改正されました。これによりまして、製造メーカーと製品の輸入業者は、自分が扱った製品における重大事故、すなわち死亡から全治30日以上の入院を伴った事故について、10日以内に速やかに消費者庁に報告するように義務付けられました。重大事故報告も公表されるように制度化されました。
 福祉用具につきましても重大事故が散見しておりますけれども、その原因は大きく2つに分かれおりまして、製品の設計に起因するもの、あるいは誤使用等、製品の使い方についてのことが原因で事故に至ったもの。この2つに大きく分けられるわけでございます。
 我々は製造メーカーですから、製品そのものの機能、設計につきまして、安全対策を万全に行っていくというのが第一の使命でありますので、今まで事故の起きましたいろいろな部位を検討いたしまして、JISマークの認証制度が行われる前の製品のスペックにつきまして、原案づくりに全面的に参画いたしました。平成20年5月からこういうJISマークが、目的付記型JISマークの付いた福祉用具が流通しております。
 また、消費者庁の発表によりますと、事故の原因が製品の設計に起因しているものは、統計上11.3%ということでありまして、そのほかはやはりソフト面といいますか、使われ方とか誤使用とか、そのようなことが原因であると位置づけられております。我々は、自社製品が十分に安全に御利用いただけるような注意事項とか、既に市場にあります製品に対する安全対策を補てんするようなパーツの供給ということも積極的にやっておりますので、そういう方面についての普及活動をやっております。これにつきましては、福祉用具の供給事業者の皆様、ケアマネージャーの皆様、福祉用具の流通に関わる皆様に絶大な御協力をいただいて、御利用者に少しでも安全が損なわれることのないようにということで活動をしております。
 以上がJASPAの意見でございます。
 最後に申し上げますけれども、当協会参加の事業者の経営は、介護保険の在りようと極めて密接な関連を持っております。平成18年度の制度変更によりましては、極めて大きな打撃を受けたところでございます。平成24年度介護報酬改定において、仮に福祉用具に関連する制度変更が行われるという場合には、十分な経過措置を講じまして、激変が生じないようにお願いしたいと思っております。
 JASPAは利用者の視点に立脚した利用者の自立促進と介護者の負担軽減に資する製品を開発し、安全・安心に御利用いただくことに日々注力してまいります。
 以上、JASPAとしての意見を申し上げました。ありがとうございました。

○大森分科会長 ありがとうございました。
 では、山下さん、どうぞ。

○山下意見陳述人 福祉用具の流通事業者団体、社団法人日本福祉用具供給協会の理事長をしておりますヤマシタコーポレーションの山下一平と申します。本日は、福祉用具対応事業者の立場を代表して、このような発言の機会をいただきまして、ありがとうございます。限られた時間の中で、私なりに精いっぱい、皆様の御理解が得られるようにお話をさせていただきたいと思います。大分会議も長引いておりますし、お疲れのところですが、できるだけわかりやすくお話したいと思います。
 今日は資料を提出させていただきました。給付費分科会あてに出させていただきましたが、これに目を通しながらお話を聞いていただければと思います。
 まず、常々私たち福祉用具事業者が感じているのは、残念なことに福祉用具レンタルサービスがポテンシャルの割には評価や認識が低いということです。勿論、さまざまな調査によって示されるように、利用した人たちやその利用人たちの介護を人たちの評価は高く、利用に対する満足度も高いわけです。そして、それはケアプランの45%に採用され、在宅サービスでも利用率トップクラスという数字に現れています。
 それにもかかわらず、なぜという思いが私たち福祉用具レンタル事業者にはあります。確かに思い当たる部分もあります。それは、もともと福祉用具自体一般社会にはなじみが薄い。障害者のものというイメージがあります。普段の日常生活には余り使われていない。しかも、福祉用具サービスの中でも新しい形のサービスである福祉用具レンタルが本格的に登場したのは、介護保険がスタートした2000年だったわけですから、他のサービスと比べて歴史は浅く、認識は低いのも仕方のないことかもしれないと思っております。
 人的サービスは、普段食事をしたり、いろんなサービスを受けることである程度推測ができますけれども、福祉用具サービスについては全く認識のないところに突然利用になるということですので、やむないのかなと思っております。
 しかしながら、皆さんも御承知のとおり、現在我が国の高齢化率は23%を超えました。2055年には40%になると言われております。そんな時代をとても人的サービスだけで乗り切れるとは到底思えません。今でさえ過酷な介護現場で、腰痛などで悩み、職場を離れる介護職が多いのです。家族の方を含め、福祉用具の利用による介護負担の軽減は、高齢化の進展とともにますます大きなテーマになってくるはずです。
勿論、他のサービスにない福祉用具利用の一番のポイントは、先ほどもJASPAの会長が申し上げたとおり、自立支援です。夜中、トイレに気兼ねしながら、人に連れて行ってもらう。それを歩行器や杖や手すりを使い、自分の力で行きたいときに行ける。福祉用具によって、以前当たり前にできた生活が戻ってくる。尊厳も守られ、本人にとっても、介護する人にとっても、こんなにうれしいサービスはないというのが、手前みそですが、私たち事業者や福祉用具の利用を経験された方々の思いなんです。
 そんな福祉用具レンタルサービスをより質の高いものにするために、是非皆様の御理解と御支援をお願いしたいと思う次第です。残念ながら、ここのところ私たちのサービスに関しては、質を高めにくい環境にあると言えます。御存じのように、介護保険サービスの中で唯一福祉用具のレンタル料は事業者が決めるフリー価格制になっております。保険者が今、適正化事業として、先ほども御案内がありましたとおり、利用者に周辺事業者の過誤情報を通知するサービスを始めておりますが、情報通知は非常に悪いことではないと思いますが、サービス内容が通知されないために、人生で初めて利用するサービスに質の違いを知る余地もなく、質が悪くても、ただ安い方へ誘導されてしまう可能性は否定できないと思います。
 福祉用具レンタルサービスと他の人的在宅サービスとの違いをどのようにお考えでしょうか。決定的に違うのは、人的サービスは必ず現場に行って何らかの業務、サービスを行わなければ料金は発生しませんが、極端な言い方をすれば、レンタルサービスは福祉用具を御利用者宅に届ければ、あとは家で寝ていても料金は発生するのです。つまり、手抜きにより、低コストで低料金が実現できるのです。本当にその福祉用具が御利用者に合った適当なものでないかもしれないのにです。費用そのものは低いけれども、無駄なお金が垂れ流しになってしまう可能性があります。
しかし、ようやく今、申し上げたような質の低下を心配していた私たちに明るい方向性が福祉用具における保険給付の在り方に関する検討会で示されました。それは「福祉用具個別援助計画書」作成義務化への流れです。ケアプランに基づき、個別のサービス計画書を作成する。介護保険の在宅サービスには、ほとんどのサービスに義務付けられていますが、なぜか訪問入浴と福祉用具貸与にはありませんでした。訪問入浴サービスには、医療的ニーズからサービスにいろいろなチェックが入りますが、福祉用具貸与には消毒等はありましたが、具体的には何もなかったんです。残念ながら、サービスとしての皆さんの認識が低かったのでしょう。しかし、このたび採用になった個別援助計画書は福祉用具貸与にこそ必要なものと考えます。数ある福祉用具の中からなぜそれが選ばれたのか。導入への根拠が書面で記されるわけですから、専門性のない福祉用具専門相談員はそこで振り落とされるでしょう。そして専用シートを利用して、定期的なモニタリングを実施し、御利用者の移り行く状態の変化に福祉用具を併せて変更し、また新たな個別援助計画書が作成されることになります。その書類は、他職種連携や保険者のサービス適正化にも役立つと思います。実際に福祉用具の専門職団体である全国福祉用具専門相談員協会のモニタリングシートを活用して、適正化に取り組んでいる自治体も出てきました。本来の適正化事業はこういうことではないでしょうか。福祉用具レンタルサービスが本来の効果を発揮し、来るべき超高齢化社会の救世主となるためにも、サービスシステムの高度化が不可欠であると信じております。
 最後に、誤解のないように申し上げておきたいのですが、福祉用具レンタルのみがオールマイティで、それがあればいいということではございません。私のお伝えしたかったのは、どんなにおいしくすばらしい料理でも、鍋やフライパンから直に手づかみで食べたら、それほどおいしくなくなります。おいしくいただくためには、やはりその料理にふさわしい器が必要であり、ナイフとフォークが必要であります。すばらしい人的サービスを料理に例えれば、まさに器は住宅であり、ナイフとフォークは福祉用具と言えるでしょう。そして、それは人的サービス、つまり料理ができる前にテーブルにセットされていなければなりません。まず環境整備が最初だと思います。そうすれば、質の高い人的サービスが再興に効果をもたらすことでしょう。
 どうも御清聴ありがとうございました。

○大森分科会長 ありがとうございました。
 それでは、しばらく御質問等があれば伺いましょうか。
 では、木村さん、最初にどうぞ。

○木村委員 山下さんに伺いたいんですけれども、個別援助計画の指定基準のことに関しては、私も検討会のメンバーでしたので承知しているつもりですが、現在レンタル事業所の中でこの個別援助計画を作成している実態を把握しているのかということと、その中でもししているのであれば、どれぐらいの率でこの個別援助計画が作成できるかということと、もししていないのであれば、逆に基準に入るんですから、24年4月には全事業所がこれができるようになるための研修計画等のお考えがあれば教えてほしいです。
 以上です。

○大森分科会長 お願いできますでしょうか。

○山下意見陳述人 今のところ、供給協会を通じて調査中です。実態はまだ明らかになっておりませんが、若干調査によっては時間のかかることになるかもしれません。
 全国でもう既に勉強会等々の機運がすごく高まっておりまして、福祉用具の専門職団体であったり、供給協会もこの間、運営委員会がありましたが、その席でも全国で是非そういう研修会をやってほしいという機運が出ておりましたので、会員、会員外問わず、そういった研修をやっていきたいと思っていますので、できれば、厚生労働省にも御協力をいただいて、そういう研修予算を出していただければと思っております。
 以上です。

○大森分科会長 勝田さん、どうぞ。

○勝田委員 やはり福祉用具を使うのは高齢者が特に多い。ひとり暮らしや老老の方々が多くて、特に認知症の場合などは車いすとベッドが一番たくさん使われていまして、6割以上が毎回説明をされているということですが、残念ながら、やはりベッドの隙間に首を挟んで亡くなる方とか、そういう事故が毎年起きています。
 ですから、福祉用具の相談員の方々の研修に、認知症のことについては入れていただいていると思うんですが、やはりひとり暮らしや老老の方々に対してどのようにわかりやすく説明するかということも十分に入れていただきたいと思います。これはお願いです。

○大森分科会長 どうぞ。

○山下意見陳述人 事業者によってはかなりばらつきがありますので、それはすごく大切なことだと思います。
 それと、利用に際して我々専門相談員がちゃんとした説明をしても、なかなかそこで御理解いただけないというケースもありますので、今まではケアマネージャーさんにかなり福祉用具の理解をお願いするという研修もやってきましたけれども、ヘルパーさんも含めて、介護家族の方も含めて、特にヘルパーさんを中心に御利用している場面に長い時間いらっしゃる方に福祉用具のことを少しわかっていただく。これによってリスク回避ができていくのではないかと考えております。

○大森分科会長 齋藤先生、どうぞ。

○齋藤(訓)委員 JASPAの方にお伺いした方がいいのか、事務局にお伺いした方がいいのかわからないんですが、本日厚生労働省が出しましたスライドの10ページ「メンテナンスの実施状況」につきまして教えていただきたいです。
 意見書にも、6か月ごとのメンテナンスに行くべきではないかということが要望として挙げられているんですけれども、貸与と販売を比べたときに、販売の方は種目によってはメンテナンスの実施率が5割ぐらいで、残りは全然メンテナンスがされていないという実態になっていると思われます。特にリフトのつり具とか、一度事故が起こってしまうと、本当に利用者さんの生命を脅かすような事故に発展してくるような状況を事前に食い止めていくのがメンテナンスだと思いますが、販売の方と貸与の方について、メンテナンスの義務というのは現在全くないんですか。それとも事業者の善意でやられているのでしょうか。ちょっと私勉強不足なので、教えていただきたいと思います。

○大森分科会長 山下さん、どうぞ。

○山下意見陳述人 これはメーカーさんというよりも、流通事業者の問題だと思いますけれども、いわゆる販売料金にはメンテナンス料は入っていないんです。メンテナンスをしているというのは、恐らくレンタルしていた商品に行ったついでにやっていらっしゃるということだと思います。ですから、その辺のコストを勘案して売るのか、あるいはレンタルにするのか。そういうことだと思います。
何もコストをかけないでこういったメンテナンスができるということは絶対にあり得ませんので、今は、販売の方は義務付けになっていないはずです。その割には、我々が思うと結構数字が上がっています。でも、それは多分レンタルに行ったついでに見てくれないかということで、見てあげているのかなと感じています。

○大森分科会長 事務方もそういう認識でよろしいですか。

○川又振興課長 基本的にはレンタルという意味は、メンテナンス等々が必要だということだと思います。
 販売の方は、つり具などは移動用リフトの方が貸与の対象になっておりますので、恐らくそちらのメンテナンスのときに一緒に見ていただくという形でカバーされているのではないかと思います。

○大森分科会長 木村さん、どうぞ。

○木村意見陳述人 先ほど勝田委員から、個別援助計画と事故の関連についてということで御発言がありましたので、メーカーとして事故を1件でもなくしたいという立場から、私どもも個別援助計画の実施については大変大きな希望を抱いております。
 どういうことかといいますと、消費者庁が事故の実態を発表するときに、勿論個人のプライバシーの問題がありますから、例えば何々県のある施設で何十代の女性とか、男性が何という会社の何というモデル番号のベッドによってこういうけがをされましたという発表があるんです。そこだけは具体名が出るんです。勿論消費者庁としては、同じ製品を持っている方に注意を喚起するというのが第一の御趣旨かと思いますけれども、やはり実態を知るということについては、余りにも情報量が少ないと。5W1Hがほとんどそろっていないというのが感想であります。
 やはり福祉用具が適切に御利用者の役に立っていただくためには、導入時のフィッティング、アセスメントが非常に大事だと思っています。その方の症状によってふさわしい福祉用具というのは幾らでもあるわけですから、それをきちんとフィッティングしていただくことが必要だし、そのときの御利用者の身体状況とか精神的な状況とか、認知症の状況とか、そういう具体的な状態像も記述できるわけです。そこに是非ケアマネージャーの方の署名、福祉用具専門相談員の方の署名ということがあれば、今は製品評価技術基盤機構とか、経済産業省の中にあります事故調査委員会等で事故の実態の調査をしておりますけれども、そのときに十分な、今以上の資料が提供できるということにおいて実行されるということであれば、そのデータの蓄積は極めて有効であろうと思います。我々がより安全な製品を開発していくメーカーにとっても、大変参考になる資料が蓄積されていくという点において、個別援助計画に期待をしております。

○大森分科会長 山下さんは何か御発言ございますか。

○山下意見陳述人 今の点で同じような意見なんですけれども、先ほど御指摘がありました実施率がどれぐらいあるかというお話の中で、この個別援助計画書というのは、本来あるべきだったと考えていまして、これは付加するというよりも、どちらかというとこれはなくてはならないものだと考えていますので、いわゆるサービスの質の向上のために安全性の担保は非常に大事ですので、是非これはそういった方向性で実態がどうあろうと、そういった方向に行くべきだと我々は考えています。

○大森分科会長 時間が押していまして、今日は絶対に3時間以上延ばさないという覚悟でありますので、あとお1人。
では、山田さんで、一応また議論する機会を設けますので。

○山田委員 済みません。今日わざわざおいでいただきましたので、供給協会の山下さんにお伺いしたいんですが、要望書の3ページの「3.福祉用具制度への要望」の中で「(3)病院・施設の利用者への福祉用具貸与の適用」というのがございます。これについて、恐らくこういうことだろうと思うんですが、実は私たち老人保健施設は、在宅復帰を目指していまして、そのためには外出とか、外泊とか、ある意味で老人がお帰りになる居場所の確保というのは、非常に重要な在宅復帰のポイントだと思っております。
 ただ、その際に今現場として非常に困りますのは、なるべく施設にある福祉用具をお貸しして、試しの外出、外泊をしていただくということにしていますが、特にベッドですね。それから、在宅に合った歩行補助具等がなかなか施設のものと合わないし、ベッドに至りましては重たいものですから、それを運搬するというのは非常に困っております。
 そういう意味で、そういうときにこのような施設への福祉用具の貸与というという制度を適用できないかと。居宅サービスですが、そういう趣旨であれば是非応援したいと思うんですが、そういうことでございますでしょうか。

○大森分科会長 どうぞ。

○山下意見陳述人 厚生労働省にお願いする話だと思うんですけれども、前々からそういったお話は出ていまして、外付けサービスで福祉用具を利用していくと。今、施設も用具は用意されていますが、やはり在宅での用具も本当に多くなっています。日進月歩で、介護保険がスタートしてからよくなっていますので、そういった流れの中で、是非そういう外付けみたいな形で福祉用具が使えるようにしていただければと我々も考えております。

○山田委員 ありがとうございました。

○大森分科会長 大変有益な情報をいただきました。御礼を申し上げます。ありがとうございました。
 それでは、今日のヒアリングは以上でございますけれども、あとその他でお2人御発言いただく方がございます。
 お1人は、皆様方のお手元に柏市についての取組みがございます。これは地域包括ケアシステムの構築ということを目指していく上で参考になるような情報ではないかと思います。市長会の皆さん方の正式な代表としてお見えではございませんけれども、事務局の方々も御支援だそうですので、私どもとしては伺っておきたいと。
 ただし、時間がございませんので、資料は拝見しますから、恐縮ですけれども、要点だけに限って御発言いただきます。よろしくお願いします。

○秋山意見陳述人 千葉県柏市市長の秋山と申します。今日は機会をちょうだいしまして、ありがとうございます。
 今、分科会長から要点だけということでしたので、縦書きの説明資料、これはもともと5分ぐらいかけてお話ししようと思ったのですが、もう要点だけということですので飛ばしまして、今、柏市が抱えている問題は、これは柏市に限らず、高度成長期に人口が伸びた都市特有の問題ですから、これから絶対数として75歳以上の高齢者の方が大変増える。その中で手厚い介護を必要とされる高齢者が圧倒的に増える。この手厚い介護を必要とされる方に我々がどういうふうに自治体として向き合っていくのか。地域包括ケアシステムをどう構築していくか。そういったところで自治体としても行っていますし、今、東京大学とURさん、そして柏市の豊四季台というところで1つの実証モデル実験を行うプロジェクトが進んでおります。
 柏市全体の考え方に基づいて、そこに豊四季台プロジェクトがあるんですが、柏市全体のお話は今日時間もありませんので、そこは飛ばしまして、まずこの豊四季台のプロジェクトで今何をやっているかといった部分の御説明をさせていただきます。
 縦書きの資料の4ページ「3.豊四季台地域のプロジェクト」というところで「1.地域包括ケアシステムの具体化」ということで、この中で手厚い介護を必要とされる方に対して介護サービスを充実させるということで、今までいろいろなところで言われています介護のいろんなことをやられる専門職、そして医療との連携の大事さがあるんですが、その中でも柏市が今、1つ取り組んでいるものが、医療サービスを提供される方が非常に少ないというところで、それはどうしてなんだろうということでいろいろなヒアリングをする中では、24時間の在宅医療体制構築による肉体的・精神的な負担が非常に大きいのではないかということに対してドクターからの恐れですね。あるいは外来診療を既に行っている先生に対して時間的に難しいのではないか。あるいは在宅医療は今までのノウハウでできるかもしれないけれども、当然自分の得意、不得意があったときに、いろんな症例を見なければいけないときにどこまでできるんだろうかという不安。あるいは実際のところ、在宅医療は点数が高いというけれどもどうなんだろうかと。そういった不安がある先生に対して、医師会と協力をして、通常の外来をやられている先生が在宅医療に進出して、地域包括ケアシステムの中心を担っていただくような仕組み、入り口を今つくろうという形でやっています。
 1つは、24時間対応に対するバックアップということで、通常1人の先生が在宅医療診療所を起こすときは、全部24時間1人でやるということではとても無理だということで、その先生とそれをサポートする副主治医の先生をチームで運営できるような形を行政と医師会が主導になって、そういったチームをつくるように地域の先生方を募集して、そういった対応を行っていくということをやっております。
 また、在宅医療は基本的には病院のように検査をする機械はございませんから、いわゆる総合医療が必要で、それに対するノウハウは当然先生はお持ちですが、実際はどうなのかといったことを一つひとつ在宅医療を経験されている先生を通して研修するようなプログラムは、今、走らせていただいております。
 それ以外にも、やはり介護チームとの連携は大変重要ですので、そのときにはやはり顔なじみであること、あるいはそれぞれのいろいろな方の得意、不得意を知ることということが大事なので、そういった方が集まれる、相談できるといった拠点を構築して、よりコミュニケーションができて、医療、介護の連携が深まるような形でやっております。それ以外にもいろいろなことをやっておりますのが豊四季台プロジェクトの1つです。
 それ以外に「2.生きがい就労の創成」ということで、元気な高齢者はたくさんいらっしゃいますので、そういった方の生きがいを就労するために、善意の事故犠牲のボランティアではない形で、いろんな地域に貢献するような事業者さんと雇用計画を結びまして、地域の労働力として貢献する。勿論お金的には大した金額にはいかないんですが、ただ、ボランティアと違って、地域に貢献するという形で就労しながら生きがいを持っていただく。そういったプロジェクトも今、併せて走らせていただいております。
 ということで、5分ぐらいですが、会長よろしいでしょうか。

○大森分科会長 大都市はごらんのとおり、これから非常に大事な地域ですので、頑張って全国のモデルのようなことをやっていただければと思っております。
 恐縮でございました。ありがとうございました。
 最後に、三上さんから御発言があると伺っています。

○三上委員 済みません。7月22日に「介護職員等によるたんの吸引等の実施のための制度の在り方に関する検討会」が終了したんですけれども、法律が決まって、最終的に研修等の中身については省令で決めるということだったんですが、終わり方の中で少しあいまいな部分があったので、今日振興課長が来られていますので、介護給付費分科会の中でお答えいただけたらと思います。
 1つは、ケアマネジメントをきちんとするという前提の下に制度設計をするのか、きちんとできていないということを前提に制度設計をするのかということで、たんの吸引等の範囲等についても変わってまいりますので、その辺のお考えについて伺いたいということ。
 それと、介護福祉士の試験の後に実地研修を行うわけですが、その認定についてどのような形でするのかということで、検討会では福祉人材確保対策室長の方から国の責任において確認するという御返答があったんですが、どのような形で質を担保するのか。また、介護福祉士の認定とその他の介護職員における実地研修の後の認定に違いがあるのかどうかについて、今日でなくても結構なんですが、お答えいただけたらと思っております。

○大森分科会長 もう時間がありませんので、次回に答えていただくということでよろしいですか。今日何かお答えになりますか。
 20秒でお願いします。

○川又振興課長 前者については、今回の範囲については、これまで運用の中で行われてきた違法性阻却という中で行われてきた部分を制度化するという考え方で行為の範囲というものは検討会の中でも議論があったと認識しております。
 後者については、介護福祉士の実地研修後の認定、介護福祉士は国家資格でございますので、しかるべき手続できちんと明確にわかるような、記録に残るような、あるいは判定ができるような仕組みを工夫したいと考えているところでございます。ほかの研修組の実地研修と基本的には同じように判断をされるという仕組みにしてまいりたいと思います。

○大森分科会長 口頭ですので、大事なことを含んでいるように思いますので、簡単な文書でも次回以降に出していただければ、それでいいですね。

○三上委員 はい。

○大森分科会長 それでは、次回についてのアナウンスメントがあればお願いします。

○宇都宮老人保健課長 次回については、日程が決まり次第、御連絡させていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。

○大森分科会長 それでは、本日は以上でございます。
 長時間ありがとうございました。引き続きよろしくお願いいたします。


(了)

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