ホーム > 政策について > 審議会・研究会等 > 中央社会保険医療協議会(中央社会保険医療協議会診療報酬調査専門組織(慢性期入院評価分科会)) > 平成23年度第3回慢性期入院医療の包括評価調査分科会 議事録




2011年6月17日 平成23年度第3回慢性期入院医療の包括評価調査分科会 議事録

○日時

平成23年6月17日(金)13:00〜14:55


○場所

中央合同庁舎5号館 専用第22会議室(18F)


○出席者

【委員】
池上直己分科会長 高木安雄分科会長代理 猪口雄二委員 大塚宣夫委員
佐柳進委員 椎名正樹委員 武久洋三委員 三上裕司委員
【事務局】
井内課長補佐 他

○議題

1 認知症患者の評価について
2 医療の質の検証について
3 その他

○議事

13:00開会

○池上分科会長 
 それでは、定刻となりましたので、ただいまより平成23年度第3回「診療報酬調査専門
組織 慢性期入院医療の包括評価調査分科会」を開催させていただきます。
 本日の委員の出席状況につきましては、酒井委員より御欠席の御連絡をいただいておりま
す。
 また、猪口委員より、10分ほど遅れられるということでございます。
 高木分科会長代理は、御連絡いただいていませんが、御出席とのことでございますので、
始めさせていただくことにいたします。
 それでは、本日の議事と資料の確認について、事務局からお願いいたします。

○坂上主査
 事務局でございます。それでは、議事と資料の説明をさせていただきます。
 本日の議事につきましては、1枚目の議事次第をご覧いただければと思います。
 議題は3つご用意しておりまして、まず、1番目に「認知症患者の評価について」という
ことで御議論いただきまして、その次に「医療の質の検証について」について御議論いただ
きます。3のその他については、前回、宿題をいただきました事項について御説明させてい
ただきたいと思います。
 資料につきましては、議事次第の後ろに座席表、委員の先生方の御一覧、その次に少し厚
い縦紙の慢−1−1ということで「認知症に関する検討状況について」という資料がござい
ます。
 慢−1−2「認知症患者の状況」。
 慢−2「療養病棟で提供されている医療の質に関する状況」。
 慢−3−1「横断調査の追加分析結果」。
 慢−3−2「慢性期調査と療養病棟入院基本料の経緯」。
 慢−参考につきましては、過去に御提出させていただいた資料ですが、慢性期分科会への
総会からの付託事項と進め方について参考として付させていただいております。
 以上です。

○池上分科会長
 ありがとうございました。それでは、議事に入らせていただきます。
 まず「認知症患者の評価について」を議題とさせていただきます。
 本日は、障害保健福祉部精神・障害保健課の中谷補佐にお越しいただいておりますので、
資料説明をお願いいたします。

○中谷精神・障害保健課長補佐
 精神・障害保健課の中谷でございます。資料慢−1−1「認知症に関する検討状況につい
て」という資料で御説明させていただきます。
 ただいま、この障害部の精神・障害保健課では、認知症の入院患者さんがかなり精神科の
病院にも入院をしているものですので、その認知症の方をどのように受けとめていくかとい
うことに関しての検討を行っておりまして、それについて少し御紹介をさせていただければ
と思います。
 2番、精神病床入院患者全体の状況、疾病別の内訳をお示ししております。平成8年から
平成20年まで年次推移の棒グラフですが、真ん中辺りにあります18万人余りのところ、
統合失調症の入院患者というのは徐々に減ってきておりまして、一方、その下のところに赤
い枠がありますが、アルツハイマー病や血管性等の認知症の方の入院患者が増えているとい
う状況がありまして、全体として30万人余りの入院患者が精神病床に入院している状況で
す。
 3ページをご覧ください。
 この精神病床以外も含めまして、認知症を主傷病とする入院患者を病床種類別で見ますと、
平成20年、一番下の棒グラフのところですが、精神病床が濃い青の部分で5.1万人という
ことで約7割が精神病床に入院されているという状況にあります。
 そこで4番のスライドですが、当課では、認知症疾患医療センター運営事業という事業を
平成20年から行っております。これは、真ん中辺りにありますが、認知症疾患医療センタ
ーというものの基準を設けて指定をしまして、地域の認知症の医療を提供するということで
進めております。
 センターの要件としましては、その真ん中辺りの黄色の部分ですが、まず、情報センター
ということで、認知症に関する普及啓発、研修会を行ったり、相談窓口を設けて住民からの
相談に対応する機能。
 また、専門医療の提供ということでは、詳細な鑑別診断を行うことや、精神症状への対応
を行うことなどがございます。
 また、地域連携機能ということで、顔の見える連携体制を構築するということで、地域の
介護や医療に関わる事業者の方あるいは住民の方への研修会などを行ったり、常勤専従の連
携担当者を1名以上配置することにしておりまして、その方が介護サービス、右側の部分で
すが、地域包括支援センターなどと情報交換を担当しまして、認知症の方に医療だけではな
くて介護サービスも併せてきちんと提供できるような連携を行うこと。あるいは認知症のサ
ポート医ですとか、地域のかかりつけの医師等とも連携をしまして、認知症に関するサービ
スを各事業者と連携して提供できるような体制を持つものとしてセンターを指定しており
ます。
 また、2種類ございまして、地域型というものと基幹型というものがあります。基幹型と
言われるセンターでは、身体疾患を合併している方の急性期の入院治療を行える体制を持っ
ているということで、空所を確保したものを基幹型として指定をしております。
 次の5番のスライドをご覧ください。
 現在の指定状況ですが、平成20年度、1年間で14か所から徐々に増えてまいりまして、
22年度末で98か所、直近では6月1日現在で113か所、33道府県、7指定都市で指定を
されております。
 受入れ状況ですが、平成21年度の66か所の実績では外来患者が11万人、診断件数が1
万2,000、入院が4,000、相談件数が1万9,810件といったような状況になっておりまして、
6番のスライドですが、全国の状況ですが、こちらの日本地図にありますように、整備予定
のものも含めますと、こちらの42ということで、まだ整備予定内、もしくは検討中という
ところが5件あるという状況でございます。
 次のページは、現在、指定されている113か所の一覧ということであります。
 9番目のスライドですが、こうした状況にある中で、当課としては、新たな地域精神保健
医療体制の構築に向けた検討チームを置きまして、昨年の9月から認知症と精神科医療とい
うことで議論をさせていただいております。三上委員にもこちらの検討チームの委員をして
いただいております。
 昨年の9月から検討を開始しまして、12月に中間とりまとめをまとめております。
 10番のスライドをご覧ください。
 こちらは現状をまとめたものですが、参考資料の15番目をご覧ください。こちらの検討
に当たって、精神病床における認知症入院患者に関する調査概要というものでございます。
 この議論の過程で、精神病床に入院している認知症の方というのが、一体どういう状況に
あって、どういう医療が提供されているのかという点について、議論に供するために調査を
するべしということになりまして、昨年の9月27日〜10月4日にかけて10の病棟を対象
にアンケート方式で調査を行いました。調査対象の病棟師長が適宜担当医や精神保健福祉士
などと相談をして回答するというアンケート方式で行っておりまして、対象が454人の認
知症患者の方で、内訳は16番のスライドになっておりまして、多くは認知症治療病棟1と
言われる届出をしている病棟がほとんどになります。
 17番目、18番目をご覧ください。
 認知症の454人の方の診断の内訳ですが、半分強がアルツハイマー、次に多い3分の1
くらいが脳血管性認知症というような内訳でした。平均年齢は78.3歳、女性が少し多いと、
平均在院日数がかなり長い方もいらっしゃって、944.3日となっているのですが、中央値を
取ると、大体1年ぐらいという状況でございます。
 次の19番をご覧ください。
 その入院されている方、要介護認定を受けられているかどうかという一覧ですが、4分の
1の方が申請なし、25%ということでした。
 また、日常生活自立度で見ますと、Mの方が3分の1、IVの方が3分の1ということで、
3分の2はかなり重い状況あるいは専門医療が必要な状況ということでございました。
 20番のスライドですが、調査時点から過去1か月間の精神症状の頻度を尋ねたものであ
ります。これは複数選択できるということなのですが、一番濃い色がほぼ毎日ある症状で、
徐々に少なくなっていくのですが、濃い部分が多いところで見ますと、真ん中辺りにありま
すが、意思の疎通困難、不眠、大声、徘徊といった症状のほか、少し下の方にありますが、
被害妄想、物盗られ妄想、幻覚といったような精神症状なども見られているという状況でご
ざいました。
 21番以降のスライドですが、こちらはADLの状況について、身体能力としてできるはず
のADLと、実際、認知症の方は介護に対して抵抗などなされる方もいるので、そういう抵
抗を踏まえた実際のADLということを両方答えていただきましたところ、すべての項目で、
当然ですが、抵抗を踏まえた実際のADLの方が重いということになっております。
 23番目のスライド、特に委員からの意見があって追加した入浴と衣服の着脱の項目です
が、かなり入浴や衣服の着脱というところは、実際のADLが重く出てくるということでご
ざいました。
 25番のスライドですが、合併症がどのくらいあるかということを質問したもので、特別
な管理、入院治療が適当な程度を要する身体疾患を合併している方が26%。日常的な管理、
外来通院が適当な程度の身体疾患を合併している患者さんが61%ということで、9割近く
が何らかの身体疾患を合併しているという状況でありました。
 26番ですが、この特別な管理が必要な方の疾患の内訳ですが、高血圧や脳血管疾患、肺
炎といったものが見られました。
 27番のスライドですが、この通院治療が必要な程度の診断疾患に関しては、同じように
高血圧のほか、心疾患といったものも見られました。
 28番、このような方に対して、どのような医療行為が行われているかという項目ですが、
薬物治療、薬物療法というところが43.8%で最も多く、それ以外には、上から3つ目の胃
瘻・経管栄養の管理ですとか、喀痰吸引といったものが見られております。
 次に29番のスライドですが、特に精神科病院なりで受けるときに、他科受診があるとな
かなか難しいといったような御指摘があったので、その他科受診をどのくらいやっているか
という状況を見たものが29番のスライドです。
 451の回答のうち、他科受診があるという方は20%でございました。何科を受診してい
るかというのを見たのが、その棒グラフですが、内科が最も多くて、その次が皮膚科といっ
たようなものが挙がっておりました。
 次に30番のスライドですが、実際にどのような薬物を投与しているかということを尋ね
た問でありますが、全体のうちで抗精神病薬が約半分ぐらい、その他の向精神薬は、例えば
抗不安薬や睡眠薬などですが、それも半分ぐらい。
 上から4つ目の抗認知症薬については、かなり少ない件数が出ておりました。
 31番のスライド、よく精神科では薬剤の種類数が多いといったような指摘もありました
ので、薬剤の種類数を尋ねたところ、抗精神病薬以外の向精神薬、半分以上は1種類という
ことでございました。
 次に32番のスライドですが、入院前の状況ということで、自宅にいたのか、医療機関に
いたのかあるいは介護施設にいたのかということですが、最も多いのが自宅ということで
47%、その次が医療機関で34%、あと、介護系の施設ということが18%という状況で、半
分ぐらいの方が自宅からの入院ということでありました。
 33番のスライドですが、入院直前に介護サービスなりを受けていたのかどうかというこ
とを尋ねたところ、真ん中辺りに多く出ていますのが、通院、医療ないしは、下から6番目、
5番目ぐらいの家族等の支援ということで、上の方にあります訪問介護等の訪問サービスは
余り受けている方が多くなかったという状況が出てまいりました。
 34番、入院の理由ですが、7割以上の方が精神症状や異常行動が顕著となり、在宅や介
護施設での対応ができなくなったためということを選択されております。
 35番のスライドですが、この方に居住先や支援が整った場合、退院の可能性があるかど
うかということを尋ねていますが、退院の可能性はないという方が62.3%ありました。現
在の状態でもあるいは近い将来でも退院可能という方は30数%という状況でありまして、
36番目のスライドですが、その可能性があると回答した方のうち、退院できるとした場合
に、どのような場所が適切ですかと尋ねたところ、特養や老健というところの回答が多く見
られたということでございました。
 実際にそういう選択肢しかその地域にないという場合もありますので、このような結果と
なっておりました。
 37番の最後のスライドですが、可能性がないと回答した6割の方の可能性がない理由に
ついて尋ねております。
 自傷行為・自殺企図の可能性、他害行為、大声を出す可能性及びそれ以外の迷惑行為とい
うところが半分近くありますが、それともう一つ大きいのが7番の項目で、精神症状などを
伴うために入院による身体合併症のケアが必要というところが4割近く出ておりまして、そ
の症状による抵抗でケアがうまくできないといったようなことも入院が必要になってしま
う理由として少し出てきたという調査でありました。
 11番のスライドに戻っていただけますでしょうか。
 以上のような状況を踏まえまして、今後、認知症と精神科医療をどのように考えていくか
ということを検討チームでは議論をさせていただいて、11番のような中間とりまとめをま
とめさせていただきました。
 基本的な考え方としましては、御本人の思いを尊重し、残された力を最大限生かしていけ
るような支援とすることを前提として、その上で認知症患者に対する精神科医療の役割とし
ては、以下の点を基本的な考え方とすべきであるということで、丸1番〜丸7番を挙げさせ
ていただいています。
 丸1としては、早期から正確な診断ができる体制整備。
 丸2としては、入院を前提と考えるのではなく、地域での生活を支えるための精神科医療
とする。
 また、丸3番、BPSDや身体疾患の合併により入院が必要となる場合には、速やかな症状
軽減を目指して退院を促進するといった点。
 丸4として、症状の面から見て、退院可能と判断される方が地域の生活の場で暮らせるよ
うにするため、認知症の方の生活を支える介護保険サービスを始めとする必要なサービスの
包括的、継続的な提供、地域で受け入れていくためのシステムづくりを進めるという点。
 丸5番としては、退院支援地域連携クリニカルパスの開発、導入を通じて、その道筋を明
らかにする取組みを進める。
 丸6番、症状が改善しないために入院継続が必要な方に対して、療養環境に配慮した適切
な医療を提供する。
 丸7番、地域の中で精神科の専門医療機関として、介護や福祉との連携、地域住民への啓
発活動に積極的な機能を果たすといった基本的な考え方7項目をまとめさせていただいて
おります。
 具体的な内訳は12番のスライドにあるとおりです。
 13番のスライドですが、現在、5月からこの検討チームを再開させていただいておりま
して、先ほどの7項目の基本的な考え方を更に具体化するための検討をさせていただいてお
りまして、検討項目としては、認知症疾患医療センターについて、センターに求められる機
能と整備目標。現在、150か所を目標に整備を進めておりますが、150か所で足りるのか、
あるいは地域によって本当に必要な機能は何だろうかといったようなことを議論したいと
思っております。
 また、2番目として、認知症の連携パスということで、地域連携パスの推進、これも調査
をしまして、1割ぐらいの施設で連携パスができているのですが、これがどのくらい推進で
きるのか、どうすればできるのかといった点を議論していきたいと思っております。
 また、丸3番は、精神科医療を更にどういうところが必要なのか、重要なのかといった点。
 丸4番として、医療提供体制の在り方ということで、認知症の方をどれくらい受け入れる
かといったことも踏まえて、精神病床としてどのような目標値を持てばいいのかといった点
について今後議論をしていきたいということで考えております。
 説明は、以上です。
 
○池上分科会長
 ありがとうございました。では、関連していますので、引き続き事務局より資料の説明を
お願いします。

○坂上主査
 事務局でございます。少し補足説明をさせていただきますので、まず、最後の資料の慢−
参考の2ページ目をご覧いただければと思います。
 これは、中医協の総会からこの慢性期分科会への付託を受けた事項になりますが、(3)
ということで、認知症患者の状態像に応じた評価の在り方についての検証ということで付託
されておりますので、前々回から御議論いただいているところですけれども、それに伴いま
して、現在、省内での認知症対策の現状がどうなっているかということで、精神・障害保健
課の方から御説明をいただきました。今、御説明していただいた内容も踏まえて御議論いた
だければという趣旨で御説明いただいたものです。御説明が遅くなって申し訳ございません。
 続きまして、資料の慢−1−2の「認知症患者の状況」という資料をご覧いただければと
思います。
 前回、横断調査で認知症患者の状況がどうなっているのだという御指摘をいただきました
ので、集計をさせていただきました。
 2枚目のスライドをご覧ください。
 横断調査で高齢者の日常生活自立度の状況を調査しておりまして、療養病棟での分布がど
うなっているかというのをグラフにまとめさせていただいております。
 ご覧いただきますと、自立からMまでグラフにしておりますが、赤の点線で囲んでいま
す青のところがIVになりまして、オレンジのところがMになっております。
 医療療養病棟の20対1ではIVが38.6%、Mが9.4%、25対1の医療療養病棟において
は、IVが34.0%、Mが7.3%という分布になっております。
 その下のグラフになりますが、日常生活自立度とADLのクロス集計をさせていただきま
した自立度で重いIVとMについてのADLの分布がどうなっているかというのをグラフに
まとめたものでございますが、左側が療養病棟20対1の病棟について、右側が25対1の
病棟についてです。
 3本のグラフがありますが、一番上が認知症自立度のIVの方についてですが、これは、
IVの方につきましては、87.6%がADL区分3になっておりまして、11.4%の方がADL区
分2、0.9%の方がADL区分1となっております。
 Mの方につきましては、91.0%がADL区分3、8.5%の方がADL区分2、0.5%の方が
ADL区分1となっておりまして、IVとMを合わせますと、88.3%の方がADL区分3、
10.9%の方がADL区分2、0.8%の方がADL区分1となっております。
 25対1の方も見方は同じでして、IVの方については、82.1%がADL区分3、16.0%の
方がADL区分2、1.9%の方がADL区分1、Mの方については88.5%がADL区分3、10.3%
の方が医療区分2、1.2%の方がADL区分1、IVとMを合わせますと、83.2%の方がADL
区分3、15.0%の方がADL区分2、1.8%の方がADL区分1というような状況になってお
りまして、ほとんどの方がADL区分3に分類されているというような状況でございます。
 以下のスライドにつきましては、日常生活自立度ですとか、ADL区分の分類についてま
とめてございます。
 最後の5枚目のスライドは、これも御参考になんですけれども、過去に付いておりました
認知機能障害加算の経緯ということで、過去のタイムスタディーで差が見られないというこ
とで、20年改定で廃止になったということをまとめさせていただいております。
 その後ろのエクセルの表につきましては、グラフにさせていただいたものの元データとな
りますので、御参考にご覧いただければと思います。
 以上です。
 
○池上分科会長
 ありがとうございました。では、ただいま説明いただいた内容について、御質問、御意見
等ございますでしょうか。
 どうぞ。

○武久委員
 中谷さんのおっしゃっていただいた中にありますように、介護抵抗というか、そういう面
から見ると、要するに介護に対する抵抗が認知症の方はあるということが明らかになってお
りますので、これはCPSの、今、坂上さんがおっしゃった認知症の5点の点数が20年のと
きになくなったということの根拠に、1分間タイムスタディーで差がなかったとおっしゃい
ましたけれども、これは、やはり差があるように思うのですけれども、1分間タイムスタデ
ィーがすべてではないけれども、1分間タイムスタディーに頼って、この認知症の点数の5
点がなくなったと。私はこの認知症の点数の5点は、あのときは多分10点か20点くらい
に上がるのではないかというふうに予想していたのですけれども、1分間タイムスタディー
で大して差がないということで、バサッと切られたと。このときの経緯は、私もよくわかり
ませんが、そういうことから考えると、このようにはっきりしたデータが出ている以上、で
は1分間タイムスタディーをして、もし、今度も時間が関係なかったとなった場合に、担当
課はどういうふうなことをお考えなのかということと、会長は、どういうふうにお考えにな
るかということを、ちょっとお聞きしたいと思います。

○坂上主査
 事務局でございます。今、武久委員から御指摘がありました、経緯につきましては、これ
にまとめさせていただいた通りで、この分科会でタイムスタディー調査を実施していただい
て、こういう内容で御報告をいただいておりますので、こういう形で中医協の基本問題小委
の方に御報告いただいているという経緯がございます。
 もし、今後、認知症がやはり手がかかるということで御指摘がありましたら、今後、タイ
ムスタディーも再度やるべきだというような御意見がありましたら、それも踏まえて、この
分科会の御議論次第ですけれども、そういう方向でまとめていただければ、事務局といたし
ましても、今後の実施についても検討させていただきたいと思っております。

○武久委員
 だから、その調査では手間がかかると出ているのですね。今、中谷さんのおっしゃったの
には出ているわけですから、それで1分間タイムスタディーして、もし、差がなかったとき
にどうなさるのですかということを聞いているわけです。

○坂上主査
 改めてタイムスタディーをした場合に、認知症患者のケア時間に差がなかった場合ですか。

○武久委員
 そうです。

○井内補佐
 今、いただきましたように、まず、前回からタイムスタディーの実施自体がいろいろなこ
とに配慮しなければいけないと、非常に実施が難しいのだと、その評価というのもさまざま
な観点からか慎重にしなければいけないという御議論をしていただいているものだという
認識でございます。
 実際、どういった調査がやられるかということと、そこでどういった結果が出るかという
のを、やる前から、やった方を優先するのですよとか、その出る結果にもよるでしょうし、
やり方にもよると思いますので、それは、まず、今回お話しさせていただいているデータの
結果は、これはこれでまた1つのデータ、また、もし、この慢性期分科会の中で、もしくは
今後そういったタイムスタディーをやるというようなことであれば、そのやり方等を含めて、
結果を見た上でまた御議論だと思っておりますので、今からどちらを必ず優先すると言うの
はちょっと難しいかなと思います。

○武久委員
 だから、CPSが付いた段階では、認知症の方は手間がかかるだろうと、当時の医療課の
方は考えて5点を付けたのだろうと思います。そのときに、1分間タイムスタディーをした
かどうか、私はちょっとわかりませんが、その次の改定のときに、1分間タイムスタディー
をして、これは差がないから取り消したのだというふうに、1分間タイムスタディーに依存
しているわけですよ、すべてがね、そういう考え方でいいのですかということを言っている
だけです。

○池上分科会長
 では、私への御質問もあったので、まず、事実関係を申し上げますと、最初5点の加算が
付いたのは、これは1分間タイムスタディーを踏まえての結果であります。ですから、そこ
に5点を付けたけれども、再度タイムスタディーを行った結果、差が見られなかったので加
算はなくなったという経緯であります。これは事実として申し上げます。
 それから、私は、たしか前々回に精神科の先生からヒアリングを行った際に、現在の認知
症高齢者の日常生活自立度の分類の仕方は見直すべきではないかということを、たしかどな
たかがおっしゃいました。その見直さなければいけない理由は、ここにおいて日常生活の自
立度という観点から見ておりまして、これは、ある意味ではBPSDなどの問題行動という
よりも、むしろ認知症が末期においては寝た切りになって、そうした状態は、以前はIVあ
るいはMに分類しなかったが、途中から当時の厚生省の見解を入れて、寝た切りになった
認知症の、いわゆる疾患としての末期の状態を精神症状の有無とは関係なく、IVないしM
に分類するようになったので、これでは認知症固有のBPSDあるいはケアに対する抵抗を
正しく反映できないから、この分類を見直すべきというお話があったと記憶しております。
間違っていたら、申し訳ございません。
 こうした観点から、まず、中谷様に私から今度御質問する立場で、日常生活自立度のこの
分類をどのように認識して使われたのでしょうか、そして、寝た切りであった場合には、ど
こに分類されるのでしょうか。あるいは意識も余り働かなくても、かつて認知症という診断
が付いてあれば、それはIVないしMに分類されるのでしょうか。お答えいただけますか。

○中谷精神・障害保健課長補佐
 ます、このアンケート調査のやり方としては、その患者さんの現在の状態について病棟師
長の判断で付けていただくということにしておりますので、かつての状態というわけではご
ざいませんでした。
 
○池上分科会長
 すみません、私が伺っているのは、かつて認知症であったということに引っ張られて、現
在も認知症という診断が付いていれば、IVないしMになるわけですねということを確認し
たわけです。1回認知症の診断が付いていれば、現在、BPSDあるいは精神症状がなくても、
これは認知症という診断が付くということですね。
 それで、この自立度を今後は見直すべきということをヒアリングにおいて精神科医の先生
がおっしゃったけれども、これについては、どういう見解でございますか。

○中谷精神・障害保健課長補佐
 すみません、日常生活自立度について、当課はこの見直しをするという所管にはございま
せんので、特に、我が課の中では、そのような問題意識は今のところは持っておらなかった
次第で、特に必要ないという意味ではなくて、そのことについては、知らなかったというこ
とでございます。
 
○池上分科会長
 どうぞ。

○佐柳委員
 少し教えていただきたいことなのですけれども、今の資料の22ページ辺りです。認知症
になることによって、それだけ手間暇がかかるということのお話ですけれども、これで結果
としては、ADLが重くなるというか、クラスが高くなっているということですね。という
ことは、もともとADLが高いところでランクづけはされていくということで理解していい
のですかね。
 したがって、認知症独特のもので、今、加算するか、しないかという議論だと思うのです
けれども、加算する要素というのが、新たに何か加わるのかどうか、当然手間暇がかかるか
ら、その分だけ高く評価されているのではないかと思うのですけれども、この辺、そう理解
していいのか、ちょっと違っているのか。

○坂上主査
 事務局でございます。先生がおっしゃられますように、認知症ですと、ケアの手間がかか
りますのでADL区分が高くなる。認知症だからというわけではないのですけれども、ケア
の手間がかかるという意味においては、ADL区分が高くなりますので、その点については
評価がなされているのではないかと考えております。

○?木分科会長代理
 分科会長の言うように、ケアに要する時間には、認知症による手間と一般的な介助の手間
が入ってしまう。そこから、認知症の部分だけを引っ張り出すのは非常に難しい。寝た切り
になったら、問題行動による手間は起きないわけです。認知症に特化したケアをピックアッ
プするのはすごく難しく、食事介助を例にとると、認知症に伴う手間・時間の長さはどうピ
ックアップできますかということで、そんなにクリアではない。だから、この見直しをきち
んとやらないとおかしい。

○池上分科会長
 それに関連しまして、横断調査では、特別養護老人ホームは対象に入っておりますでしょ
うか。

○坂上主査
 特養についても調査しております。

○池上分科会長
 私は、その調査であるかは覚えていませんけれども、多くの調査は、特別養護老人ホーム
の入所されている方々の7割から8割は認知症があるという結果が出ております。それが特
別養護老人ホームでケアできている理由は、大きな精神症状が出ていないからでありまして、
認知症というのは、あくまで認知能力に関して見られる重症度の分類であって、BPSDの、
つまり精神症状に起因するケアの大変さの分類ではないということを、先ほど確認したかっ
たわけです。それを高木先生から補足していただきました。

○三上委員
 今のはちょっと違うと思うのですけれども、今まで介護の世界で言っている日常生活自立
度につきましては、基本的には認知機能の程度という形での分類ではなくて、手間のかかり
具合ということですから、認知機能はまた別の評価になっているはずです。

○池上分科会長
 いや、これは認知ということで、たしか横断調査では見ているのではなかったですか、あ
るいはほかの調査でも認知症の有病率という形で特別養護老人ホームの方を評価しますと、
7割から8割がそのような診断として付けられるという結果のことを申し上げているわけ
です。

○三上委員
 診断の問題ですか。

○池上分科会長
 ここで問題としているのは、認知症としての診断の問題です。

○武久委員
 認知症という意味は、どうして認知症になったかわからないけれども、要するに認知をす
ると、物事わかっているということと、介護抵抗とか、全然違うわけですね。問題は寝た切
りになったら、高木先生がおっしゃったように、認知の困ったことはなくなるというけれど
も、寝た切りでも手を突っ張ってオムツを替えさせないとか、全身で抵抗なさる方はたくさ
んいらっしゃいますよ。そういうことで不意に骨折をしたり、いろいろ皮下出血をしたりし
て、家族の方から苦情が出たり、非常に現場では多いです。これは特養も老健も当然医療の
現場でもあります。
 だから、それが寝た切りになったら認知症が問題なくなるという意識は、私は臨床家とし
て全くわかりません。

○?木分科会長代理
 認知症のウエートが寝た切りになれば、軽い人たちと比べて徘徊や問題行動などの手間が
弱くなるという意味であり、認知症は無視していいということではありません。そう理解さ
れたのであれば、訂正させていただきます。

○池上分科会長
 認知症というのは、あくまで認知能力に基づいて診断して、それに基づいて軽症から重症
を評価するわけです。
 今、先生がおっしゃっているケアの抵抗というのは、認知能力とは直接関連しません問題
であって、それは認知症の診断の程度ではなく、BPSDという問題行動の評価尺度に基づい
て評価するべきであって、認知能力についての重症、軽症で評価するべきではないと考えま
す。

○武久委員
 私は、そうは思わないのですけれども、要するに認知症の日常生活の中に、I、II、III、
IV、Mとありますけれども、たしかIV、Mの定義の中に、認知能力だけだったでしょうか。
当然のことながら、BPSDというのは、いきなりぽんと出てくるのではなく、背景に認知症
があったり、また、妄想とか、そういうことも背景にある場合もあるし、単独で出てくる場
合もあります。
 いずれにしろ、認知症という名前の付け方がおかしいので、痴呆と言えば、それは問題行
動も含めた全体としての認知能力も含めた、異常行動も含めた指標ですけれども、認知症と
なってからどうかと思いますが、痴呆性老人のADLというのは、クライテリアは変わって
おりませんので、あれからいうと、認知することだけが評価されているというふうに考えて
いいのでしょうか。

○井内補佐
 すみません、ちょっとお答えになっているかどうかわからないのですが、医療区分の中で、
今、御議論いただいているような認知症に特有のというか、認知症に併せて出てくるような
症状が評価されているかということで、まず、医療区分IIのところにせん妄、うつ状態、
暴行が毎日見られる状態というような項目があって、まず、それがあれば医療区分IIとい
うことに評価がされる。
 ADLの方も援助が必要かどうかというような評価をした上で、ADLの区分が決まってお
りますので、それのクロスで点数が付いているということで、認知症いかんにかかわらず、
いわゆる手間がかかること、もしくはせん妄、うつ状態、暴行等が毎日見られるということ
については、今の区分の中で、個別に評価がされて見られているということなのかなと思っ
ております。

○武久委員
 慢−1−2の資料の3枚目のスライドに右側に明らかに、今、会長がおっしゃった、認知
能力とは別の、大声、奇声をあげる、火の不始末、不潔行為、性的異常行動、それからやた
らに物を口に入れるとか、せん妄とか、ここにちゃんと書いてありますね。だから、認知症
高齢者の日常生活自立度というのは、認知能力、例えばミカンをミカンとして認知するとい
うことだけではないということは明らかではないですか。

○池上分科会長
 23年4月13日に行われたヒアリングで、遠藤先生から御説明いただいた慢−2−2とい
うのがあります。
 その中のスライド番号にして14の上に、認知機能の障害に伴う行動心理症状評価表とい
うのがあります。そのときの遠藤先生の御説明では、これに変えていきたいということをお
っしゃって、まだ、これは定着していないけれども、ここの方に変えていきたいと。
 その理由として、現在の認知症、高齢者の日常生活自立度では、確かに武久先生が御指摘
の精神症状ということが書いてございますが、これがなくても認知症の末期においては、IV
かMに分類するように厚生労働省から通知があったので、それに従って分類するようにな
ったということを御指摘されたと、私は記憶しております。

○武久委員
 ちょっとわからないですね。これは、遠藤先生の個人的な研究者としての御意見であって、
現在、一般的に流通しているのは、認知症高齢者の日常生活自立度でありますし、あらゆる
精神科医療もこれを基に考えられているところであります。一研究者、一御発言をもって普
遍化するということ自身は、私としては、今の現段階ではちょっとおかしいのではないかと
思いますし、また、今の認知症高齢者の日常生活自立度の中に見られる症状、行動の例とい
うのがはっきり書いてあるわけですから、こういうのが見られたらIVとかMですよと、III
ですよということは明らかに明示されておりまして、これは大体の方が認識していると思っ
ております。

○池上分科会長
 どうぞ。

○大塚委員
 確かに、今の御議論の中で、認知機能の障害の程度と、問題行動の発現の頻度、これは必
ずしもパラレルではないと思いますけれども、やはりいろいろな問題行動の基本に認知機能
の低下、これがかなり大きな要因になっていることだけは確かだろうと、現場の医師として
は思います。
 
○池上分科会長
 では、これについては、厚生労働省あるいは当時の厚生省としてこの判断基準に対して、
どのような見解を述べたかということの事実関係を確認していただかないと。ここでどうと
いっても、ちょっと水かけ論になりますので、事実関係を確認した上で、改めて検討したい
と存じます。
 どうぞ。

○?木分科会長代理
 先ほどの痴呆疾患センターの説明で、厚労省全体でこの認知症の議論をすると、最初にか
かりつけ医、そして認知症のサポート医、それから基幹型医療機関の話があるわけです。現
場のファーストアクセスの医師、そして鑑別診断のときちんとつながるようにしておかない
とおかしい。認知症の議論はばらばらであり、ここでは慢性期医療の中で認知症の議論をし
ており、認知症の診断とサービス提供について、要介護の生活支援とかもあるわけで、それ
を包括的なサービス体制をつくらないと、現場は不安が続くだけだと思います。

○三上委員
 今の件は、昨日の介護給付分科会でも大森座長の方が別個に認知症に限っては検討会を立
ち上げた方がいいのではないかという提案をされています。
 それと、今、認知症については老健の方でされているのですけれども、確定診断の流れに
ついては、認知症疾患医療センターを150か所以上つくるということと、それにつなぐた
めのサポート医の養成と、そしてサポート医によるかかりつけ医の認知症対応力向上研修を
やっていくということで、適切な診断と適切なサービスが受けられるような流れをつくると
いう、一応、形としては、ここにあるようにできているわけです。
 ただ、評価が全くされていないので、ここにある仕組みのサポート医とかかかりつけ医の
講習を受けた場合の評価とか、こういったものは全くされていないというのが、これがうま
く動かない大きな理由で、地域によってはうまくこういう機能をしているところがあるので
すけれども、それが報酬上ではなくて、自治体等がすごく積極的に参加されているところは、
補助金なり何なりで後押ししているところは、割とこういうシステムが動くという形だと思
います。

○?木分科会長代理
 認知症疾患センターの一覧を見ていると、都道府県で非常にばらつきがある。これは基本
的に行政のリーダーシップの問題なのか、現場にやる気がない問題なのか、その辺はいかが
ですか。

○中谷精神・障害保健課長補佐
 いろんなパターンがあると思いますが、リーダーシップの方ではないかと、私個人的には
思っております。当課としては、各自治体にまだ整備されていないところには、特にきちん
と整備をしてほしいというお願いはしているのですが、やはり県の中でも財務等との協議も
あるので。

○池上分科会長
 すみません、私は、中谷さんの説明していただいた調査について確認したいのですけれど
も、スライド番号の3番目で、認知症疾患を主傷病名とする入院患者の病床別割合、これを
合計しますと、7万人ちょっとですね。それで100万人以上認知症の方がおられる中で、
わずか7%と、この現状をどうとらえておられるか。これは、逆に精神障害であるという病
名が付いているから、この精神病床にいるというふうに考えられるのではないかと、認知症
の有病率からすると、7万人にとどまり、その3分の2が精神病床という現状は、少なくと
も認知症の重症度という観点からすると、残りがすべて軽症であるとは考えられないと思い
ます。

○椎名委員
 関連していいですか。

○池上分科会長
 どうぞ。

○椎名委員
 この調査の対象が10病棟ということですけれども、これは例えば地域性では、大都市の
10病棟なのか、地方にある病棟なのか、あるいはこの調査の結果について代表性のある結
果として精神・障害保健課はとらえているのかどうかを聞かせていただきたいと思います。

○中谷精神・障害保健課長補佐
 それでは、まず、先に椎名委員の御質問からなのですが、地域については、東京、九州、
四国、東北といろんな地域からピックアップをしておりますが、代表性があるデータかどう
かという点では、Nも454ですし、そこまで代表性があるものとしては考えてはおりませ
ん。
 ただ、実際どんな状況になっているのかということを一部でも知られればということで調
べたものでございます。
 あと、スライドの3番目は患者調査のデータなので、これは患者調査で、機械的に主傷病
名とするものが挙がってきているだけなので、私がこの程度かどうかという判断はつきかね
るということでございます。
 
○池上分科会長
 ありがとうございました。どうぞ。

○大塚委員
 この中谷さんの御報告の中に使われている実態調査といいますか、10病棟を対象にした
ものは、あくまでも参考資料だろうと思います。というのは、スライドの11の基本的な考
え方の3番目に、BPSDや身体疾患の合併により入院が必要となる場合には、速やかに症状
の軽減を目指し、退院を促進する。また、そのような医療を提供できる体制の整備を目指す
と書いてありますけれども、資料によると、入院に至った理由というのは、精神症状や異常
行動が著明になったというのが大半です。一方、なぜ退院できないか、となると、それに加
えて、いろいろな身体疾患もあってなかなか退院できない、調査からはそういうところが見
えてくるわけですね。しかしながら、流れからすると、前にまとめてあるのは、こういう人
を退院促進しようと書いてあるわけでしょう、だから、何となくこの調査はあくまでも参考
というか、1つの資料だという理解の方がわかりやすいのではないかと思います。

○池上分科会長
 この認知症の問題は、ほかに御質問はありますでしょうか。どうぞ。

○猪口委員
 どうも全体的な考え方が見えないのですね。実は、我々日本病院団体協議会というところ
で、精神病院協会の方もいらっしゃって、慢性期医療協会の方もいらっしゃって、全くかみ
合わずに、いつもけんか別れになります。それは、精神病院から見ると、認知症は精神疾患
であって、我々が診るのだと言い切るのです。ところが、現場を見ると、先ほどもっと認知
症の数は何十万、百万もいるはずなのが、ここにいるのはたかだか7万ではないかという話
になると、在宅で一般の内科医が診ている認知症とか、それから特養、それかグループホー
ムなんて大体認知症の人しかいないわけで、そういうところを横断的に、多分同じスケール
で見ないと、これはわからない話なのだと思います。
 会議の中で結論が出ないなんていうことまであって、どうも我々の手でも負えないという
のがこの問題です。
 それで、前回、私がお出ししたのは、全日病と日慢協で同じスケールで急性期から介護施
設まで見たら、どこでも認知症は手がかかっていましたというデータをお出ししたのです。
 ですから、もう少し、認知症はとにかく精神疾患かもしれないけれども、では、どこの部
分が精神疾患として対応するのか、全部なんてとても見切れないはずなので、そのほかは、
どういう施設で、どういうふうにやるか、こういうコンセンサスをもう少しつくってから、
アウトラインを決めてから進んでいかないと、私は、この話は進まないのではないかという
ような気がしています。個人的な見解です。

○武久委員
 前回、猪口委員が全日病の認知症の結果を出していただきましたけれども、あれにもすべ
てのところで手間がかかっているというのが出ていますね。今、中谷さんがお示しいただい
たのにもそうなっていますね。
 CPSが付く前に1分間タイムスタディーをして、差があったから付けたと。次のときに
1分間タイムスタディーをして差がなかったから無くしたと。1分間タイムスタディーが現
場の医師の死活権を左右するわけですね。そういう手法でいいのでしょうか。あっさり付け
て、あっさり無くす、それでデータから見ると、明らかに認知症は手間がかかっていると。
そう言うと、認知ということと異常行動と分けて、今、話されましたけれども、一般的な普
通の臨床医も国民の理解もそういうものは一緒であって認知症の日常生活が成り立ってい
ると。普通に見れば、認知症の重い人は手間がかかる。なのに、前にやったときは差が出た
けれども、今度は差が出なかった、たまたまではないですかと。選んだ病院が悪かったので
はないですかというふうに言われる可能性すらあるわけですね。そういう不確かなものにす
べてを依存していいのでしょうかということが少し疑問です。担当の方、どうでしょうか。

○井内補佐
 不確かなものかどうかというか、そのときには最善を尽くしたスタディーを行って、その
データに基づいて考えると、実際、何かに基づいて考えなければいけないという中で、その
ときどきの判断でそういう形になっているというふうに理解をしております。
 先ほども宿題いただきましたけれども、まず、日常生活自立度のIVとMのところの定義、
今までの整理はどうなっているかというのをきちんと確認をした上でお示しするというこ
とはさせていただきたいと思います。
 それから、再三御指摘いただいているのですが、我々といたしましても、介護の方、医療
の方、医療でも慢性期の方、精神の方ということで、いろいろなところで認知症が検討され
ていますので、それができるだけばらばらにならないよう、お互いどこで何がされているの
かというようなことが情報交換は少なくともされるようにということで、今日、精神・障害
保健課に来ていただいているという趣旨でもございます。いろいろ御意見等いただければ、
我々の方も今後の進め方の方について、また御相談させていただきたいと思っております。

○三上委員
 認知症の方があらゆる施設、あらゆる病院におられて手間がかかるというのは事実ですが、
ここに出てきた精神病床との関わりについては限定されておりまして、BPSDと身体合併症
の方だけということです。この方々が長期になる理由としては、先ほどあったように、症状
がよくならない場合、当然そうですけれども、条件が整わないと、一旦特養からお引き受け
して、あるいは在宅から来られても、そこが全然介護できないような状態であったりとか、
特養が空いていなかったりとか、さまざまなことがあります。ですから、長期化するという
ことです。
 BPSDなんかは波がありますので、それが治まれば速やかに、在宅なり施設なり介護施設
なりに戻られるというのが基本だと思いますし、本来、認知症の問題は、介護の世界が主体
で、医療の世界は付随したものであると、ですから、両方合体した場合に精神病床の出番が
あるのだということで、それが大体5%から7%ぐらいが果たすべき役割がその程度だろう
と、そういう考え方だと私は認識しています。
 ただ、先ほどから5点の加算が付いたり、消えたりというのがあるのですけれども、確か
に認知症に対する評価については、これは介護の世界でも全くきちんと評価されていなくて、
以前からかなりアバウトな評価で、形のはっきりした評価ができていないというのは事実な
ので、それはこの医療の方でも加算を付けるとか、付けないという話になれば、先ほど言っ
た、タイムスタディーもありますけれども、タイムスタディーの中には見守りとか、そうい
ったことに対する評価は一部されていますが、なかなかしっかりされていないことがありま
すので、その辺のところがタイムスタディーの限界ということかもしれないということです。

○池上分科会長
 ありがとうございました。
 認知症は事実関係を確認しないと進まないと思いますので、この議題はよろしいですか。
 では、中谷さん、どうもありがとうございました。
 続きまして、2番目の医療の質の検証について、事務局より説明をお願いします。

○坂上主査
 事務局でございます。慢−2の「療養病棟で提供されている医療の質に関する状況」につ
いて御説明させていただきたいと思います。
 前回の分科会でも御指摘がありました医療の質に関して、横断調査でまとめられるものに
ついてまとめさせていただいた資料でございます。
 集計は2点、?医療区分・ADL区分に係る評価票の分析と?クオリティー・インジケー
ター、QIの算出をさせていただいております。
 慢−2の資料の2ページ目をご覧いただければと思います。
 これは、前々回も御提出させていただいた資料をちょっと改編させていただいたものです
けれども、医療区分・ADL区分に係る評価票の分析をさせていただいております。
 横断調査におきまして、医療区分・ADL区分に係る評価票と患者特性調査の調査票、と
もに提出のあった患者さんについて集計させていただいております。
 まず、医療区分の患者数分布ですけれども、左側に20対1病棟、右側に25対1病棟を
並べさせていただいておりまして、青いところが評価票の部分、黄色の部分が患者特性調査
の結果になっております。
 比較しますと、評価票に基づき医療区分の分布を見たものと、患者特性調査の調査票に基
づいて、医療区分の分類をしたものについては、ほぼ同じような結果が得られているのかな
と考えております。
 次に、中段の評価項目該当数別件数の状況ということでございますが、これも見方は同様
でございまして、左側に20対1病棟、右側に25対1病棟、青いものが評価票についての
結果、黄色のものが患者特性調査の調査票の結果になります。
 一番上に、該当1項目のみの患者数、2段目に該当2項目以上の患者数、3段目に該当項
目なしの患者の分布を示させていただいております。
 まず、20対1病棟の評価票で、1項目のみに該当する患者ですけれども、これは53%、
これが患者特性調査におきましては43%、2項目以上に該当する患者数につきましては、
青い評価票の部分につきましては35%、黄色の部分の患者特性調査については44%という
ふうになっております。
 これを25対1病棟で見てみますと、1項目のみ該当する患者の割合が43%、患者特性調
査票では38%。2項目以上に該当する患者の割合が評価票では20%、患者特性調査の調査
票では26%というふうになっておりまして、おおむね10%くらいの差があるかと思います
が、下段に過去の20年度調査で同様の分析を行った結果を示させていただいておりますが、
このとき両者は20%ちょっと差があったのですけれども、今回、その差が大分縮まってい
るのではないかなと考えております。
 続きまして、3ページ目をご覧いただければと思います。
 これも評価票と患者特性調査の調査票の集計でございますが、医療区分評価項目の該当状
況ということで、これも見方としましては、左側に20対1、25対1、青いところが評価票、
黄色の部分が患者特性調査票の調査票になりますが、それぞれ医療区分3、とか2の患者に
おきまして、どれだけ医療区分採用項目についてチェックがあったかというのを見ておりま
して、一番下をご覧いただければと思うのですけれども、患者1人当たりどれくらいのチェ
ック項目があったかというのを比較しております。
 20対1病棟の評価票においては、患者1人当たり医療区分採用項目が1.6個のチェック
があった。黄色の部分の患者特性調査の調査票につきましては1.9個のチェックがあった、
そういう見方をしていただければと思いますが、これも患者1人当たりの医療区分採用項目
の評価状況を平均で見ておりますが、余り差はないのかなと考えております。
 以上が評価票の分析になります。
 続きまして、4ページをご覧いただければと思います。
 これは、過去この分科会でも算出いただいておりますQI、クオリティー・インジケータ
ーの算出を行ったものでございます。
 見方としましては、一番上に全療養病棟について集計をしております。QIの項目につき
ましては、上から身体抑制、留置カテーテル、尿路感染症、褥瘡の患者について項目を並べ
させております。
 前後して恐縮ですが、QIの算出方法につきましては、最後の6ページをご覧いただけれ
ばと思います。
 身体抑制につきまして、分母を全患者としまして、分子を身体抑制している患者としてお
ります。留置カテーテルにつきましても、分母は全患者で、膀胱カテーテルを留置、または
導尿をしている患者を分子にしております。
 尿路感染症につきましても、分母は全患者、分子につきましては、尿路感染の治療を実施
している患者というふうに算出しております。
 褥瘡につきましては、分母は、これも全患者、分子につきましては、第2度以上の褥瘡ま
たは2か所以上褥瘡があり、かつ、その褥瘡に対する治療を実施している患者として集計さ
せていただいております。
 4ページに戻っていただいて、濃い四角囲みの平均値というところをご覧いただければと
思います。
 身体抑制の患者につきましては、それが11.4%、留置カテーテルにつきましては、13.0%、
尿路感染症につきましては、2.6%、褥瘡については7.1%となっております。
 これは、左側の列につきましては、病院数、分母の患者数、右側の列は標準偏差、最小値、
最大値、25%分位点、75%分位点、+2SD、はずれ病院数というふうに並べさせていただ
いておりまして、一番右側は、+2SDから外れた病院についての割合を掲載させていただ
いております。
 それは、上段が療養病棟全体の数でございまして、中段が20対1の医療療養病棟の集計
になりますが、これも見方としては同様に身体抑制については12.1%、留置カテーテルに
ついては14.2%、尿路感染症については3.2%、褥瘡については7.5%とご覧いただければ
と思います。
 一番下段が25対1病棟についてまとめさせていただいておりまして、見方は同様になり
ます。
 次の5ページ目につきましては、一番上段の青い表につきましては、平成18年度・20
年度の患者特性調査に参加していただいた25病院のうち、今回も調査に参加していただい
た20の病院についてデータを算出させていただいております。
 留意点としましては、過去の調査と今回の調査では調査方法やQIの定義に若干の違いが
ございまして、単純比較はできないのですけれども、御参考ということで掲載させていただ
いております。
 褥瘡につきましては、ちょっと過去の調査から算出できませんでしたので、身体抑制、留
置カテーテル、尿路感染症という形で掲載させていただいております。
 これも見方は同様でございまして、過去18年度、20年度と、今回も調査に御協力をいた
だいた20病院について集計をしておりまして、身体抑制については、12.3%、留置カテー
テルについては13.4%、尿路感染症については、6.0%となっております。
 下の参考の2つにつきましては、20年度と18年度の報告書にもまとめていただいた表を
掲載させておりますが、これにつきましては、18年度、20年度共通で回答していただいて
おります25病院について、同様の集計を掲載させていただいております。
 以上です。
 
○池上分科会長
 ありがとうございました。これについて、御質問はございますか。
 椎名委員から順にお願いします。

○椎名委員
 前々回の分科会でこの部分のQIは出されていますが、今回、出されている数値は差があ
るのですけれども、これはどんな原因で数値が変わっているのか教えていただきたいと思い
ます。

○坂上主査
 平均値ですが、4月の集計につきましては、分母を全患者、分子を身体抑制の患者という
ことで、単純に平均をしているのですけれども、今回のQIにつきましては、過去の分科会
での算出方法にならって、病棟ごとの平均を算出しておりますので、若干差が出ているのか
と思います。

○椎名委員
 それから、最後の5ページの欄外に、今回の調査と過去の調査では調査方法やQIの定義
に違いがあると書いてあるのですけれども、これは具体的にどんなところが違っているのか、
教えていただきたいと思います。

○坂上主査
 事務局でございます。
 それにつきまして、まず、調査の仕方についてなんですけれども、18年度、20年度につ
きましては、大体同じような調査票を用いて調査をさせていただいているのですけれども、
今回、調査をした横断調査につきましては、施設横断的に調査をするという観点から、回収
率も上げるというような趣旨もあるのですけれども、調査票をかなり簡素化しましたので、
過去の調査と比べて取っている項目と取っていない項目というのがあって、若干の差が出て
いるというのがございます。
 例えば過去の調査につきましては、褥瘡については、ハイリスクですとか、ローリスクの
方とか、ADLの変化を御算出いただいているのですけれども、今回の調査では調査票を簡
素化しましたので、その辺りが取れていないので、若干差が出ているのかなと考えておりま
す。

○椎名委員
 もう一つ、QIの定義というのに何か違いがあるのですか。

○坂上主査
 QIの定義につきましては、身体抑制につきましては、今回は評価票に基づきまして、四
肢体幹部の抑制、ベッド柵で囲む、介護着の着用、車椅子、椅子から立ち上がれないように
する、ミトンの着用、自分の意思で開けることのできない居室等への隔離という、これが1
個でもあれば、身体抑制の患者としていますが、過去の調査につきましては、ミトンの着用、
自分の意思で開けることができない居室等への隔離というのが調査できておりませんので、
これの二つが入っていない集計になります。

○椎名委員
 では、項目が増えたということですね。明確化して、なおかつチェック項目が増えたとい
うわけですね。

○坂上主査
 そうなります。

○椎名委員
 そうしますと、調査方法で、今、挙げられたお答えが褥瘡というわけで、今回、褥瘡の部
分は集計されていないわけですね。あと、身体抑制に関して、今、お答えがあったような項
目が増えたり、明確化がされたと、その程度の違いなのですね。

○坂上主査
 はい。

○椎名委員
 そうしますと、その辺を踏まえて、5ページのQIの平均値ですけれども、今回の調査と、
平成20年度調査を比較してみますと、いずれもこの3項目に関しては低下していると言え
るのではないかと思いますが、いかがでしょうか。

○坂上主査
 事務局としましては、今、御説明しましたとおり、単純比較はできないと考えておるので
すけれども、それでも大体の傾向としては改善傾向が見られるのではないかなと考えており
ます。

○椎名委員
 それと併せて、いわゆるはずれ値病院、2SDを超える病院だと思うのですけれども、こ
れも同様に今回調査と平成20年度調査を比べますと、単純比較はできないけれども、減っ
ていると言えるのではないかと思いますが、どうでしょうか。

○坂上主査
 御指摘のとおりだと考えております。

○椎名委員
 ありがとうございました。

○池上分科会長
 どうぞ。

○武久委員
 これは、皆さんも御存じのように、医療区分というのは、医療区分2、3の項目が1つあ
っても医療区分2ですし、5つあっても医療区分2だと。そういうことに、慣れてきた病院
の現場としては、どれか1つに付ければいいという頭があるわけです。そういう見方をして
きている。
 患者調査というのは、それぞれ項目があって、どれに該当しますかと言われると、それは
当然たくさん付けるから、坂上主査も余り差がないと言いながら、やはり患者調査の方がち
ょっとずつ多いですね。特に20年度のは大きい差ですね。22年度はすべてを一応書くこと
となったということが、この差が縮まったという効果であると思うのですけれども、いずれ
にしろ、このことを考えても、○を全部付けて書くこと自体も事務としては非常に手間がか
かります。看護の現場にも、当然手間がかかります。当然医療の現場の人は手がかかります。
 前回のときに、たしか会長がおっしゃったのですけれども、慢性期医療なので、医療必要
度がどんどん増しても、慢性期医療はセットなので余り差がないだろうというようなことを
おっしゃったのですが、この分科会で慢性期医療を実際やっておられるのは大塚委員と私の
ところが大体主体だと思うのですけれども、猪口委員も佐柳委員も、三上委員も臨床の現場
で現実にやっているわけですよ。臨床の現場というのは全部個別ですから、セットなんてい
うことは考えられないのです。慢性期医療をセットと考えているのでしたら、急性期医療で
受ける医療はきちんとやるけれども、慢性期医療はセットだと、このようなこと我々現場で
考えたことないですよ。介護と医療は違いますね。一人として同じ血液検査の値はないです。
すべてに個別に対応しております。一生懸命、命を救うために現場の医師は頑張っているの
です。この辺のところも含めて、先ほど言いましたように、1分間タイムスタディーはいろ
いろな人のレベル、受け入れた病院のレベル、いろいろな変数がたくさんあって、その変数
の上に乗った値がフィックスしたものだというような理論誘導は、私個人としてはできない。
そこのところは会長としてどうお考えになっているかということと、担当課としては、どう
考えているか、ちょっとお聞かせ願いたい。

○池上分科会長
 まず、三上委員からの御質問を、どうぞ。
 
○三上委員
 今の武久委員の御指摘は、非常に大切なところで、もともとこれは医療区分自体が報酬を
頭に置いてつくったものではないと。ですから、医療区分2の項目がたくさんあった場合に、
どういう報酬にするかと、報酬の一番高いところに行くのかというのでは、想定されていな
くて、医療区分2という該当項目はこういうものだと決めたのだと、私は以前のときに分科
会長がおっしゃったと思います。
 それと、別に、QIの方の褥瘡ですが、この褥瘡の中で、いわゆる新規に発生した褥瘡と、
入院時にもともと褥瘡をもって入ってこられたというものの数の比率ですね。どういうふう
に評価されているのかと。QIということであれば、新規に発生するということで評価する
方がいいのではないかと思うのですが、我々の療養病床にもせっかく褥瘡の方がいらっしゃ
らなくなっても、特養とか在宅で悪くなってこられて、褥瘡をもって来られる方は結構いら
っしゃるので、その辺のところは区別されているのでしょうか。

○坂上主査
 まず、三上先生の御質問についてですけれども、今回、褥瘡が現在あるかないかというこ
としか聞いておりませんで、発生が入院前か入院してからかというところまでは、申し訳ご
ざいませんが調査できておりません。

○池上分科会長
 武久委員からの御質問に対しては、いかがですか。

○井内補佐
 今、複数項目付いているものとの考え方、個別の評価の仕方への担当課としての考え方と
いうことで御質問をいただきましたが、我々としては、武久委員御指摘のとおり、現場で一
番頑張っておられる方に効率がよく、より適切な評価ということで、この委員会の中でも考
えていただいているという認識でございます。
 その中で、ただ、何をどう評価するのか、どういうものを見るのかというのは、いずれの
中でも、現場で個別すべてが見える範囲ではないので、やはりどういったデータを信用する
のか、エビデンスを見るのかということで、それが絶対正しいデータというのをやはり出す
のは難しいという中で、試行錯誤しながら、今まで過去の方たちも含めて努力をしながらや
ってきているという認識をしております。
 今後につきましても、我々といたしましては、何らかの、難しい解析を、そのままデータ
として鵜呑みにするのではなくて、参考としてとらえる、もしくは違った解析も試みる等々、
その時々でいろいろな方法というのはあるのだと思いますけれども、やはりどういった形で
評価するのかというのには、やはりデータが重要な位置づけになってくるという認識ではお
ります。

○池上分科会長
 私にも見解を求められたので、お答えしますと、私は、個人個人、ケアが一律になってい
るということは一言も申し上げていませんで、1つの項目をチェックすると、もう一つの項
目も同時にチェックされる可能性が高い組み合わせがあるということを申し上げて、その場
合には、1つ該当すれば、もう一つも8割方該当するという関係がある組み合わせがあると
いうふうに認識して、そういうことであるから、1つの場合も2つの場合もケア時間は変わ
らなかったというふうに認識しています。
 したがって、2つあった場合の両者の包含関係ということを改めて分析すれば、ある程度
の回答は得られると思いますので、今後の課題としたいと存じます。
 ちょっと時間が迫っておりますので、私から1つだけQIについてお願いがありまして、
これは、単純には比較できないまでも、ここにある身体抑制、留置カテーテル、尿路感染症
については99%比較できる形になっていると思いますので、そうであるなら、椎名委員か
らの御指摘に対して回答をいただきましたけれども、上は25病院で下は25病院、今回参
加した20病院と同じ20病院同士を比較したものを次回に提出していただきたいと存じま
す。といいますのは、この中に含まれていない5病院の結果によってQIが大きく変わると
いう可能性を否定できないので、同じ20病院同士を比較した表を再度提出していただけれ
ばと存じます。
 
○坂上主査
 御指摘がありましたので、やれるかどうかも含めて集計してみたいと思います。

○池上分科会長
 ありがとうございました。どうぞ。

○佐柳委員
 QIのデータですけれども、先ほど数値が相当よくなっているというのは、本当に見事に
よくなっているなという感じはするのですけれども、一律によくなっているのではなくて、
留置カテーテルはほとんど変わっていない。カテーテルを留置しているけれども、尿路感染
症は落ちているという数値ですね。そういう意味では、よくケアしているという数値ではな
いかなと思うのですけれども、それと身体抑制は半分ぐらいになっていますか、激減してい
る、これも非常にケアとしては優れた移行ではないかなと思いますけれども、留置カテーテ
ルの問題は、余り変わっていないという認識は持っていかなければいけないのかなという気
がいたします。

○池上分科会長
 ちょっと追加的に発言をさせていただきますと、これはもともと提示を求めたのは大塚委
員から非常に重症化して十分なケアが行われていない可能性が高まったので、そうすると、
被害を被るのは患者でありますので、それを直接的にはかることはできないので、このQI
を通じて悪化しているかどうかを確認したかったわけでございますが、結果的には、佐柳委
員から御指摘のあったように、おおむね改善しているという結果が出ておりますことは、ひ
とまず、ここのデータで見る限りは安心できるのではないかと。

○佐柳委員
 1点だけ、はずれ値の話ですけれども、これも全体で改善しているということでしょうけ
れども、それも母数が大きくなるから、当然はずれ値というか、その値も大きくなるのだと
思いますけれども、身体抑制が100%とか、留置カテーテルが九十何%とか、こういう施設
も現にまだあるのかなという気もちょっとしまして、もう少し個別に施設は見ていく必要が
あるのではないかという気がします。

○池上分科会長
 ありがとうございました。そのために、こうした指標を考案した次第でございます。
 それでは、時間の関係で、質の検証については、これでよろしいでしょうか。
 それでは、3番目の議題で、最後にその他について、事務局より説明をお願いします。

○坂上主査
 事務局でございます。その他については、前回、御指摘をいただきました事項について資
料を作成させていただきましたので、御説明させていただこうと思います。
 資料は、横紙の慢−3−1というのをご覧いただければと思います。
 これは、前回、横断調査の分析で、一般病棟の救急の機能について集計させていただいて、
緊急入院患者0人の患者についての病院の特性を集計させていただきましたが、前回、更に
1から9人を追加したらどうなるのかという御指摘をいただきましたので、9人以下の病院
についても集計をさせていただきました。
 1ページめくっていただいて、表をご覧いただければと思います。
 一般病棟において、1か月間の緊急入院患者が9人以下の病院について集計させていただ
いております。
 まず、1番の患者特性についてですけれども、医療区分・ADL区分の状況をまとめさせ
ていただいております。
 まず、灰色部分については一般病院の病院全体でございまして、左から13対1病棟、15
対1病棟、右側は割合ということで集計させていただいております。
 一番上の四角で囲んでいるところが医療区分3の合計で、真ん中の四角でくくっていると
ころが医療区分2の合計、一番下が医療区分1の合計になります。
 青色の部分が前回御提示させていただきました緊急入院患者が0人の病院のところでご
ざいます。黄色の部分が今回新たに集計させていただきました1か月間の緊急入院患者数が
1から9人の病院について集計をさせていただいております。オレンジの部分につきまして
は、0人と1から9人の病院を合計して、0人から9人の病院についての特性を比較させて
いただいております。
 医療区分の分布を見ていただきますと、全体の分布につきましては、若干の差はあるので
すけれども、大きな傾向としては、余り変わりがないのかなと考えております。
 続きまして、所在地の級地別分布ということで集計させていただいております。
 これも見方は同様でございまして、灰色部分が病院全体、青色が前回御提示させていただ
きました0人の病院の特性、黄色の部分が今回新たに集計した1から9人の病院の特性、オ
レンジ部分が0人と1から9人を合わせたところというふうになっております。
 これも上から1級地、2級地というふうにまとめさせていただいておりますが、これも詳
細は割愛させていただきますが、全体的な傾向としては、前回、御提示させていただきまし
た0人の病院の特性と余り変わらないのかなと考えております。
 続きまして、次のページの施設規模の分布についてですけれども、これも同様でございま
して、新たに黄色の部分について、1から9人の病院の特性について集計させていただいて
おります。
 前回、0人の病院につきましては、若干小規模病院が多いのかなという分析結果が出てお
りましたが、今回も若干差はあるものの、小規模病院が若干多いのかなという傾向が出てお
りまして、全体的な傾向としては、余り変わらないのかなと考えております。
 続きまして、最後に在院90日越えの患者割合についてですけれども、これも黄色の部分
で新たに緊急入院患者が1から9人の病院について集計させていただいております。これも
詳細は割愛させていただきますが、全体的な傾向としては、前回と余り変わりないのかなと
考えております。
 続きまして、縦紙の慢−3−2をご覧いただければと思います。
 これは、過去の整理だけですけれども、前回、過去の慢性期調査とその改定の経緯をまと
めるようにという御指摘がありましたので、過去の調査と改定の経緯についてまとめた資料
でございます。
 過去の整理ですので、簡単に御説明させていただきますが、2枚目のスライドを見ていた
だきますと、過去の慢性期調査におけるコスト調査、レセプト調査の概要ということで、施
設規模ですとか、回答数についてまとめさせていただいております。
 過去の報告書にまとめられている内容ですので、御存知かと思いますが、3枚目のスライ
ドにつきましては、コスト調査の、平成18年度と20年度の概要。
 スライド4につきましては、平成20年度、18年度のレセプト調査の概要を載せさせてい
ただいております。
 5、6枚目につきましては、過去の医療経済実態調査の結果ということで療養病棟を有す
る病院と療養病棟を有しない病院を比較させていただいております。
 最後のスライドは、療養病棟入院基本料の改定の経緯ということで、18年改定で医療区
分・ADL区分の評価が導入されまして、現在に至って、22年改定では、20対1と25対1、
9区分になりました経緯を掲載させていただいております。
 以上です。
 
○池上分科会長
 ありがとうございました。ただいま説明いただいた内容について、御質問、御意見等はご
ざいますでしょうか。
 どうぞ。

○武久委員
 救急を受けているか、受けていないかということでは、要するに外来と入院の患者さんの、
結構比例しないというか、そういうことがわかったと思うのですけれども、私は、元日本療
養病床協会、3年前から日本慢性期医療協会の会長をさせていただいておりますけれども、
一般病床、療養病床という分け方、特に13対1、15対1というのが今クローズアップされ
ていますけれども、一般病床、療養病床ということと、急性期病床、慢性期病床というのは
全く関係ない話であって、私は全日病の会長の先生も、いろいろな雑誌とかいろいろな所で、
急性期は10対1までだと、はっきりおっしゃっていますし、私は、13対1、15対1は慢
性期医療の仲間だというふうに思っていますし、仲間意識が非常に強いわけですけれども、
ポストアキュートを13対1、15対1、医療療養で見ていくという方向に反対はないわけで
すけれども、そうした場合に、これはよく見ると、90日以上の入院患者が30%以上いると
ころは、いずれのところも全体でもそうですが、30%あるのですね。だから、この13対1、
15対1の病棟を持っているところの3割は、90日以上の入院患者が3割ぐらいおるという
ことが、これから見えるわけですね。大体90日自身が、私は既に慢性期病床だと思います
よ。だから、1か月以上入院しているということは、当然慢性期病床ですね。今度の6月の
初めに出た将来の予想図にしても、地域一般病床というのが出たのは私は評価するのですけ
れども、これはあくまでも私が評価するのは、6.4平米と療養病床と同じハードであれば評
価する。その4.3平米と8人部屋まで含めて、ここの地域一般病床に、言い方は悪いけれど
も逃げ込むというのは、私はおかしいと思っていますから、基本的にそうであれば、一般病
床と療養病床のハードは全く一緒になると、ハードが全く一緒であれば、あとは医師と看護
師の数と、あとは病気の問題ですね。急性期か回復期か慢性期か、それだけの判断基準にな
りますから、ここのところは非常にはっきりしてくることでありますけれども、私は、3か
月以上経った入院患者が特定患者になって、その除外規定があるということ自身は、相当前、
10年ぐらい前の判断です。今は、一般病床の13対1、15対1も含めて、平均在院日数が
短くなっていますから、既に3か月という基準自身もおかしいのではないかと、1か月以上
入院している人がいる場合には、こういうふうな調査をしたら、がらっとまた変わってくる
のではないかと思います。
 それで、今度、高度急性期病床が15、16日の平均在院日数と、これは10年経っても、
ほんの前ですから、一般急性期病院が9日、地域一般病床が19から20日となっていまし
たけれども、これはこういう状態をそのまま放置しておくと、それはクリアできないのでは
ないですか。ということは、医政局が出したことと、保険局が出したことのディスクレパン
シーがあるのではないかと、ちょっとずれているのではないかというふうに思うのですけれ
ども、医政局が出した方向に多分保険局の方もついていくというと、言い方は悪いですけれ
ども、両輪だろうと思うのですけれども、その辺のところも含めて、この結果から言うと、
私は特定除外の人がたくさんいる病院は少ないと見るべきか、思ったより多いと見るべきか
というと、やはり慢性期患者が13対1、15対1にあるので、是非日本慢性期医療協会に入
っていただきたいと、そういうことでございます。

○池上分科会長
 ほかに御意見、コメントございますでしょうか。
 では、これは確認のための再集計ということでございまして、確認した結果、大きな差は
なかったということを御提示いただいたので、特に追加のことはコメントとしては余りない
ように印象を受けました。
 では、この追加、その他についてのコメントはよろしいでしょうか。

(「はい」と声あり)

○池上分科会長
 ありがとうございました。それでは、ほぼ意見が出そろったようですので、本日の議論を
踏まえ、次回以降、必要な資料については、事務局より適宜提供いただきたいと思いますが、
よろしいでしょうか。

(「はい」と声あり)

○池上分科会長
 ありがとうございました。それでは、そのようにさせていただきます。
 それでは、本日の分科会は以上としたいと思います。次回の予定について、事務局から説
明をお願いします。

○坂上主査
 事務局でございます。次回は7月1日を予定しております。詳細は追って御連絡させてい
ただきたいと思います。ありがとうございました。

○池上分科会長
 それでは、本日の分科会を終了させていただきます。お忙しい中、ありがとうございまし
た。

14:55閉会




(了)

厚生労働省保険局医療課包括医療推進係

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