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2011年5月26日 第2回 健康日本21評価作業チーム 議事録

健康局総務課生活習慣病対策室

○日時

平成23年5月26日(木)14時30分〜16時30分


○場所

中央合同庁舎第5号館 厚生労働省 専用第12会議室(12階)


○議事

(出席者)

構成員
  安藤 雄一(国立保健医療科学院生涯健康研究部地域保健システム研究分野 上席主任研究官)
  兼板 佳孝(日本大学医学部社会医学系公衆衛生学分野)
  鈴木 律朗(名古屋大学医学部。大学院医学系研究科 造血細胞移植情報管理学(日本造血細胞移植学会)寄付講座 准教授)
  田嶼 尚子(東京慈恵会医科大学 名誉教授)
  辻  一郎(東北大学大学院医学系研究科公衆衛生学分野 教授)
  津下 一代(あいち健康の森 健康科学総合センター長)
  西  信雄(国立健康・栄養研究所栄養疫学研究部 国民健康・栄養調査研究室長)
  樋口 進(久里浜アルコール症センター 院長)
  三浦 克之(滋賀医科大学社会医学講座公衆衛生学部門 教授)
  宮地 元彦(国立健康・栄養研究所 健康増進研究部長)
  山本 精一郎(国立がん研究センター がん対策情報センターがん情報提供研究部長)
  横山 徹爾(国立保健医療科学院 生涯健康研究部長)


厚生労働省  
 生活習慣病対策室
  野田室長
  河野栄養・食育指導官
  高城室長補佐
  後藤室長補佐

(議事録)

○高城室長補佐 お待たせいたして申し訳ございません。
 定刻となりましたので、本日まだ鈴木先生がいらっしゃっておりませんけれども、中身が非常
に盛りだくさんでございますので、ただいまから「第2回健康日本21評価作業チーム」を開催さ
せていただきます。
 まず、事務局より本日の委員の出席状況につきまして、御報告をさせていただきます。本日は
尾崎委員、古井委員より御欠席の連絡をいただいておりまして、14名中12名の御出席をいただく
予定にしております。
 なお、今年の4月1日より生活習慣病対策室長が宮嵜から野田広室長にかわりましたので簡単
にごあいさつをお願いいたします。
○野田室長 4月1日に着任いたしました野田でございます。何とぞよろしくお願いいたします。
 健康日本21につきましては、非常に大きな国家としての取組みでございます。25年度から新し
い形で進めていくということでございますが、いろんな意味で目標値を設けて、きちんとした評
価をするという点では、今回の運動が初めてではなかろうかということでございまして、ひとつ
慎重に御審議いただいて、次期のいいプランづくりに生かしていただければと考えております。
どうぞよろしくお願いいたします。
○高城室長補佐 本日でございますけれども、健康日本21の目標値に対する直近の実績値の現状、
それからその評価について御審議いただき、続きまして地方自治体ですとか団体の取組み状況の
アンケート調査表についての検討を行っていただきたいと存じます。
 それでは早速でございますけれども、ここからは辻座長の方に議事の進行をお願いしたいと存
じます。よろしくお願いいたします。
○辻座長 それではよろしくお願いいたします。
 最初に事務局から、配布資料の確認と本日の進め方について御説明をいただきます。
○高城室長補佐 座席表、皆様のお手元にございます議事次第のほかに資料1といたしまして大
変厚うございますけれども、「健康日本21の目標値に対する直近実績値に係るデータ評価シート
(案)」ということで本日付の資料。
 続きまして、資料2といたしまして、「指標の達成状況の評価に関する統計処理の考え方」と
いうことで、これは後ほど横山委員から御説明をいただこうと思います。
 資料3、「地方自治体、団体の取組状況調査票(案)」ということで、お手元に配らせていただ
いております。
 参考資料1でございますが、「健康日本21の評価作業の進め方について」というものでござい
ます。これにつきましては、本日は案ということでお配りしてしましましたけれども、第1回の
議論でおおむね了承されておりますので、この「案」は取れているものと了承しています。
 続きまして、参考資料2、「健康日本21代表項目一覧」は、健康日本21の中間評価を行った
際に、代表項目及び新規に取り入れた項目についての一覧表を資料としてつけさせていただいて
おります。
 更に皆様のお手元に御意見メモ用紙というのをつけさせていただきました。本日は議題という
か中身が多いんですけれども、時間が2時間ということで限られております。十分に御発言等い
ただけなかった御意見について記載していただいて、御提出をお願いできればという趣旨で置か
せていただいています。
 以上でございますけれども、不足しております資料等ございましたら、事務局までお申しつけ
いただきますようお願いいたしますが、いかがでございましょうか。
 それでは、撮影の方はこちらまでということで、続きまして、本日の評価作業チームの進め方
について、御説明させていただきたいと思います。
 まず、資料1にございます「健康日本21の目標値に対する直近実績値に係るデータ評価シート
(案)」でございますけれども、これは前回決めさせていただきました各御担当分野の委員の皆
様より、5分程度で状況を報告していただきたいと存じます。
 この表でございますけれども、傍聴席の方では色分けしておりませんけれども、皆様のお手元
のものにつきまして、事務局の方で整理をして記載したものは黒。委員から追加でコメントのあ
りましたものを青及び赤ということで、記載させていただいております。なお、青につきまして
は評価シートに対しまして、委員から追加すべきであるというような具体的な意見をもらったも
のを青としておりまして、赤の部分についてはコメント、いわゆる御意見、御助言としていただ
いたものということで、事務局の方で適宜分けさせていただきました。
 委員からのコメントにつきましては、各御担当委員と担当委員以外の委員からのコメントは分
けずに記載しておりますので、御説明をされる御担当の委員のコメント以外のその他の委員から
のコメントというものも、この評価シートの中には盛り込まれております。
 したがいまして、各御担当委員は自分の意見ではなくて、その他の委員から記載がございまし
て、それに対して回答できる御意見については、御回答をいただきつつ、それを含めて、5分の
範囲内で現在の状況を御報告いただきたいというふうに考えております。
 なお、今回事務局が黒で記載させていただいた部分、これにつきまして、いわゆる改善したの
かどうかという判断につきましては、機械的にベースライン値の数値のプラスマイナス5%を超
えているものを変化があったものとして、機械的に整理させていただいております。すなわちも
との値が100であった場合、その後の変化が95から105までの変化であれば、単位にかかわらず
変化なしというような方法で判断させていただいたものでございます。
 これにつきましては、後ほど横山委員の方から資料2で説明があると思いますけれども、もう
少ししっかりとデータ分析ができるものについては、してはどうかというコメントがございます
ので、今回皆様の資料の方で書かれている、改善しているとか改善していないとか、こういった
評価については、そうしたもろもろの議論も含めて、後ほど事務局の方で整理をさせていただき
たいと考えているところでございます。
 以上、9分野状況報告をいただいた後、各分野にて質疑応答を行いたいと考えております。そ
の前に本データ評価に関するコメントをいただいた際に、データ分析についてさまざまな御意見
をいただいております。これにつきまして、この場を借りて感謝申し上げます。それを踏まえま
して、横山委員に分析方法に関する御提案をいただく予定としております。同じことを何度も申
し上げて申し訳ございません。
 その後、それぞれの分野ごとに質疑応答を行っていただきます。すなわち1分野から9分野ま
で、5分ごとに説明をいただいた後、横山委員の方からデータ分析に関して、御説明をしていた
だき、その後、それぞれの分野について質疑応答を行うというようなスケジュールで考えており
ます。
 次に前回の御議論を踏まえ、資料3のとおり、地方自治体、団体の取組状況の調査票を修正さ
せていただいておりましたので、御確認をいただきたいというふうに考えております。
 事務局よりの説明は以上でございます。
○辻座長 ありがとうございました。それでは、これから議事に入りたいと思います。
 本日は事務局から説明がありましたように、まずは本日版のデータ評価シート(案)をもとに、
各御担当の委員の方から状況説明をお願いしたいと思います。時間は5分程度で非常に限られて
いますけれども、お願いいたします。
 最初に「1栄養・食生活分野」ということで、西先生、お願いいたします。
○西構成員 国立健康・栄養研究所の西でございます。国民健康・栄養調査を担当しております。
 栄養食生活の部分について御説明いたします。先ほど事務局から説明がありましたとおり、私
の意見以外のものも含まれておりますけれども、すべてかいつまんで御紹介するということで進
めさせていただきます。
 「栄養・食生活(案)」としまして、1ページ目のところですが、総括評価のところに4つ挙
がっております。
 栄養状態・栄養素・食物摂取については、児童・生徒及び40〜60歳代女性の肥満、食塩摂取量
には改善がみられたが、脂肪エネルギー比率や野菜の摂取量などについては改善がみられません
でした。
 2番目が、知識・態度・行動の変容についての記載です。
 3番目が環境づくりに関しまして、ヘルシーメニューの提供や学習・活動への参加についての
記述です。
 4つ目赤の字で出ていますのが、朝食を欠食する人の割合の変化についてです。
 その下にありますのが、「指標に関連した施策」ということで、食生活指針あるいは「食事バ
ランスガイド」、食育の推進、特定健診・特定保健指導、外食栄養成分表示の推進、栄養成分表
示の推進ということが挙げられております。
 次のページをめくっていただきまして、横向きになっております「目標項目:1.1適正体重を維
持している人の増加」のところをごらんください。ここでは目標値としまして4つ示されており
ますけれども、児童・生徒の肥満児の減少、20歳代女性のやせの者の減少、20〜60歳代男性の肥
満者、40〜60歳代女性の肥満者ということで、BMIに関しては女性の方がやせと肥満、それぞ
れ問題がありまして、男性の方は肥満の問題ということで、「(1)直近値に係るデータ分析」
ということで、ここにまとめが示されておりますが、児童・生徒の肥満児の割合は減少、20歳代
女性のやせの割合はほぼ横ばいです。
 20〜60歳代の男性肥満者の割合は増加しています。
 40〜60歳代女性の肥満者の割合は減少ということで、赤の字で(2)にありますが、平成18
年度までは、男性の肥満者がほぼ右肩上がりに増加していましたが、その後、横ばいに転じてい
ます。
 (4)のところにありますが、男性では目標値に達成していないので、更に対策の強化が必要
ということが記載されております。
 「1.2脂肪・エネルギー比率減少」です。目標値としましては、20〜40歳代25%以下というこ
とになっておりまして、直近の実績値が27.1%、少し上回っているということです。
 (1)直近値に係るデータ分析としましては、横ばいということになっています。
 (2)では、20歳代がますます増える傾向であるかなど、年代別の傾向はどうかと指摘されて
います。
 次に1.3をごらんいただけますでしょうか。食塩摂取量の減少です。目標値としましては、成
人1日10g未満ということで、直近の実績値平成21年の値が10.7gということで、わずかに上
回っているところです。
 (1)にありますけれども、傾向としては減少傾向です。女性では平成21年9.9gということ
になっています。
 (2)男女・年代別の傾向はどうかというところ。ここの資料には示されていないところです。
 (5)うす味を意識している人の割合が増加しているかどうかとか、そういった考察が必要で
はないかといったことが指摘されております。
 「1.4野菜摂取量の増加」ということで、目標値は成人350g以上です。直近の実績値としまし
ては、295gということで、傾向としては横ばいということが(1)に示されております。
 「1.5カルシウムに富む食品の摂取量の増加」です。牛乳・乳製品、豆類、緑黄色野菜というこ
とでそれぞれ示されておりますけれども。(1)牛乳・乳製品、豆類については減少です。緑黄
色野菜については横ばいということになっております。いずれも目標値は満たしていないという
ところです。
 「1.6自分の適正体重を認識し、体重コントロールを実践する人の割合の増加」ということで、
目標値男性15歳以上で90%以上、女性15歳以上で90%以上ということですが、直近の実績値で
はそこにまだ達しておりません。
 その他コメント(5)として、「40歳未満と以上に分けて分析をすべきではないか」というこ
とが指摘されています。
 「1.7朝食を欠食する人の減少」ということで、中学・高校生・男性20歳代、男性30歳代でそ
れぞれ目標値が示されておりますけれども、直近の実績値はいずれもまだ目標を達成していない
というところです。
 (1)のところは、中学・高校生は増加、つまり悪化しております。20歳代男性では横ばい、
30歳代男性では増加、悪化ということになっています。
 「1.8量・質ともに、きちんとした食事をする人の増加」ということで、20歳以上で70%以上
というのが目標値となっておりますが、(1)にありますように、増加しておりますけれども、
まだ65.7%で目標には達しておりません。
 「1.9外食や食品を購入する時に、栄養成分表示を参考にする人の増加」ということで、策定時
には目標値がなかったところですけれども、成人男性30%以上、成人女性55%以上ということで、
直近の実績値、女性の方ではかなり近い値までいっていますけれども、男性も女性も増加はして
おりますが、まだ目標値には達しておりません。
 コメントとしては「表示のある食品の種類、数などを把握することは可能か。表示の正しさを
認証する仕組みがあるか」というふうなことが指摘されております。
 「1.10自分の適正体重を維持することのできる食事量を理解する人の増加」ということで、目
標値が成人男性・女性ともに80%以上ということで、わずかに下回るような結果が直近の実績値
として示されております。傾向としまして、増加傾向にあります。
 その他コメントにありますが、「体重測定の習慣がある人も、大きな目で見ればこの範疇に入
ると考えられるのではないか」ということが指摘されております。
 「1.11自分の食生活に問題があると思う人のうち、食生活の改善意欲のある人の増加」という
ことで、成人男性・女性ともに80%以上という目標値ですが、直近の実績値はまだそこには達し
ておりません。その他コメントとしましては、「男性が食生活改善に意欲を持つようになったの
は大変意義深い」というふうに記載されております。
 「1.12ヘルシーメニューの提供の増加と利用の促進」ということで、これも策定時には目標値
がなかったものですが、25〜59歳につきまして男性、女性ともに50%以上が目標値です。直近の
実績値としまして、女性の方では目標を達成しております。
 その他コメントとして、「ヘルシーメニュー提供レストランについて情報を得ることができる
か」ということが記載されております。
 「1.13学習の場の増加と参加の促進」ということで、策定時には目標がなかったものですけれ
ども、成人男性10%以上、成人女性30%以上が目標値で、いずれもまだ達成していないというこ
とですが、成人男性・女性ともに増加しているところです。
 その他コメントにありますが、「市町村、病院、料理教室、TVなどの通信等、具体的な学習
の場の例示はできるか」という指摘です。
 「1.14学習や活動の実施グループの増加」は、策定時には目標値がなかったものですが、成人
男性が5%以上、成人女性が10%以上ということで、直近の実績値はまだ達成できておりません。
傾向としましては、成人男性・女性ともに改善ということになっております。
 その他コメントにありますが、「増えてきたといってもまだ少ない」ということです。
 最後は「1.15メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)を認知している国民の割合の増加」
ということで、中間評価時に追加されたものとして、成人80%以上ということで、直近の実績値、
平成21年食育の現状と意識に関する世論調査ということで、89.4%という数値が示されています。
 この栄養・食生活の分野では、1.15以外は、すべて策定時のベースライン値、中間評価、直近
の実績値ともに、国民健康・栄養調査のデータを使用しておりますので、信頼性の高い比較がで
きているのではないかと思います。ただ、国民健康・栄養調査の特徴として、食事については11
月の1日の調査であること、また協力率が、成人の若年男性などで比較的低いというふうなこと
がわかっておりますので、そのあたりがやや課題というふうに考えております。以上です。
○辻座長 ありがとうございました。
 今ので10分かかっていますので、手短にお願いします。それでは身体活動・運動分野の宮地先
生お願いします。
○宮地構成員 運動・身体活動を担当します国立健康・栄養研究所の宮地と申します。よろしく
お願いします。
 まず総括評価の方から説明をさせていただきたいと思います。前回の資料と比較して変わった
ところは青の部分で、「意識的に運動を心がけている人の割合、運動習慣者の割合は改善したが、
歩数は悪化した」ということに加えて、「活動的な人と不可発な人の二極化が考えられる」とい
うことをコメントしました。運動をやっているということは、それだけ運動に一生懸命取り組ん
でいる人が増えたということを意味していますが、運動と生活活動を含めた身体活動全体が、歩
数のデータとして減っているということですから、それは二極化になったのではないかと分析で
きるというコメントでございます。
 それから、「指標に関連した施策」について介護予防事業の中の特に一般高齢者対象施策、そ
れから特定高齢者対象施策の予防事業について追加して挙げさせていただいています。
 各項目別のシートの方に移っていただきますけれども、まず目標項目2.1でございます。意識
的に運動を心がけている人の増加ということで、成人男性63%以上、成人女性65%以上を目指し
ているところですけれども、直近の実績値は男性が58.7、女性が60.5ということです。このデー
タを見るときに、先ほどの栄養と違って注意しなければならないところがあります。それは策定
時のベースライン値の評価が、平成8年保健福祉動向調査というものを使っております。中間評
価と直近実績値は、国民健康・栄養調査のデータを使っています。すなわち、調査の対象や方法
が違いますので、これを単純に比較していいのかということをここで御議論いただいた後に、評
価に資することが必要ではないかと思っています。ただし、中間評価と比較すれば、男性も女性
も5%近く増えておりますので、増加をしているという評価にしております。
 次の「2.2日常生活における歩数の増加」、2.6は高齢者の歩数ですけれども、それについてで
す。15歳以上70歳未満は、男性で9,200歩を目標、女性は8,300歩以上を目標としています。高
齢者70歳以上に関しましては、男性が6,700歩以上、女性は5,900歩以上を目標としておりまし
た。これらは平成9年の国民健康・栄養調査時のベースラインの値にプラス1,000歩しましょう
という目標で、ほぼすべての世代にそういう目標をつくったわけですけれども、残念ながら、直
近のデータがどうなっているかというと、それぞれの世代で500〜1,000歩程度減っているという
データであります。
 これは国民健康・栄養調査の結果ですから、信頼できるデータで、減少傾向であることは、間
違いないという結果であります。この歩数のデータというのは、先ほども申し上げましたけれど
も、人が動くこと、身体活動全体の指標ですので、運動・身体活動分野の指標の中では最も重要
な指標ではないかなと認識しています。
 もう一つは、測定日数など若干問題がありますが、歩数計という主観に頼らない客観的な方法
を使っておりますので、この減少というのは重く受け止めるべきではないかと考えております。
 「2.3運動習慣者の増加」についてです。目標は男性が39%、女性が35%ですが、ベースライ
ンで28.6、24.6からそれぞれ32.2、27%ということで、3〜4%ずつ運動習慣者の割合は増えて
おります。これは増加と評価しております。
 「2.4外出について積極的な態度を持つ人の増加の割合」、特にこれは高齢者を対象にした調査
です。男性60歳以上70%、女性も70%を目標にし。80歳以上は男女とも56%を目標にしており
ますけれども、ベースラインは平成11年度の高齢者の日常生活に関する意識調査を使っておりま
すけれども、これも国民健康・栄養調査ではないので、客体や方法が違うということで問題があ
るだろう。しかし、中間評価から比べますと、すべての区分に関して増加している傾向があると
いうことで、これも増加という評価を私はしています。青字で書いてありますけれども、そのよ
うに修正させていただきました。
 80歳代は悪化しているというふうにコメントが、一番初めの総括文にも書いてありましたけれ
ども、これも変化なしかもしくは増加というふうに書きかえてもいいかなと思っております。
 次の「2.5何らかの地域活動を実施している者の増加」ということで、60歳以上男性58%、女
性は50%を目標にしておりますけれども、ベースラインを除いて中間評価の段階でそもそも66%
と61%。そして直近値が69%で中間の66%より増えておりますので、これは目標値を達成もしく
は改善している言っていいのではないかというふうに思います。
 最後の「2.7安全に歩行可能な高齢者の増加(開眼片足起立時間)」です。片足で目を開けた状
態で20秒立てるか否かということを調べていますけれども、立てる人の割合は74歳以下男性で
80%。75歳以上で60%、女性では74歳以下で75%、75歳以上で50%以上を目指していましたけ
れども、現状は男性の74歳以下が82.2、75歳以上が、50.4。女性の74歳未満が77で、女性の
75歳以上が44ですから、女性の75歳以上を除けば、おおむね目標を達成しています。女性高齢
者の片足立ち時間が目標に到達していないということで、女性に対する介入が必要かなというこ
とを示唆するデータとなっております。以上です。
○辻座長 ありがとうございました。次に、休養・こころの健康づくり分野、兼板委員、お願い
します。
○兼板構成員 休養・こころの健康づくりを担当しております日本大学医学部の兼板です。よろ
しくお願いします。
 それでは総括評価の黒字のところを確認させていただきますが、睡眠による休養を十分にとれ
ていない人の割合は目標を達成している。しかしながら、ストレスを感じた人の割合や睡眠の確
保のために睡眠補助品やアルコールを使う人の割合は増加している。自殺の数については大きな
変化は見られなかったということが、おおよそのまとめであります。
 ブルーのところと赤い字に関しましては、次以降に少し説明させていただきます。
 それぞれの項目に移ってまいりたいのですが、「3.1ストレスを感じた人の減少」という目標に
関しまして、策定時のベースラインが54.6%で、直近のデータが61.3%でした。委員の方から、
特にどの世代が数字が増えているか。これに言及してその世代の対策を考えるべきというコメン
トをいただきました。私の方で性別、10歳ごとの年齢階級別に見てみました。平成8年と平成20
年それぞれの調査データを見てみましたが、すべての年齢階級において、数字上は増えていると
いう状況が確認できまして、少なくとも改善しているという傾向はありませんでした。
 次に「3.2睡眠による休養を十分とれていない人の減少」についてですが、これは策定時のベー
スライン値が23.1%、直近のデータが18.4%でした。こちらの方は私の手元にありました平成21
年の国民健康・栄養調査と比較をしてみました。男女別の年齢階級で分けてみましたが、60歳代
では男女とも改善が見られませんでした。女性の50代でも改善は見られませんでした。それ以外
の年齢階級では、数字上はベースライン値を下回っているという結果が出ました。全体的には睡
眠による休養が十分とれていない人というのは、減っている傾向にあります。また、統計学的な
検討につきましては、今後の課題かなと思っております。
 続きまして、「3.3睡眠の確保のために睡眠補助品やアルコールを使うことのある人の減少」に
つきましては、少し問題がございます。まず質問の仕方が、ベースライン値と直近の方では、違
うということになります。もう一つ、目標が妥当であったかどうかということも、検討しなけれ
ばいけないことと考えています。例えば、一番下の記載は私のコメントですが、睡眠を確保する
ために睡眠補助品を使うことは、決して悪いことではないと言われています。睡眠がとれていな
い人に関しましては、睡眠薬等を使って睡眠を確保する。それによって日中の不都合を解消する。
あるいは身体的な合併症を改善するということもありますので、これに関しては、ちょっと私の
立場としては、目標の妥当性ということも一度考えなければいけないというふうに考えておりま
す。
 続きまして、「3.4自殺者の減少」ですが、これは策定時のベースライン値、あるいは直近のデ
ータも3万人を超えているというデータです。改善は見られていないという結果です。委員の方
からは、「性・年代別の自殺率、原因などの分析を考察に加えてはどうか。うつ病治療中の患者
数の変化、メンタルで休職中の人の人数等も合わせて検討すべきではないか」というコメントを
いただいています。以上です。
○辻座長 ありがとうございました。
 それでは、次はたばこ分野でけれども、尾?委員が本日御欠席ですので、事務局の方でかわり
にお願いいたします。
○高城室長補佐 それでは事務局の方から、御説明させていただきたいと思います。
 まず、1枚目の総括評価でございますけれども、「喫煙が及ぼす健康影響についての知識、未
成年者の喫煙、分煙の徹底については改善がみられた」と判断しています。「とくに妊娠、脳卒
中、心臓病とたばこの関係の理解が進んだ、行政機関だけでなく、医療機関や交通機関での分煙
対策が進んだ」というコメントをいただいております。
 そのほか「大学生の喫煙について今回は評価していないが、今後取り組む必要があるのではな
いか。禁煙治療実施者数の数も新たに把握するとよいのではないか」という評価をしております。
 たばこ分野の具体的な内容でございますけれども、「4.1喫煙が及ぼす健康影響についての十分
な知識の普及」ということで、喫煙が肺がん、喘息、気管支炎とこういったものと関係があると
いう知識を持っている方々の数でございます。ベースラインに比較しますと、いずれも直近の実
績値においては改善、増えているというところでございますけれども、例えば歯周病、胃潰瘍、
こういった分野は、伸びが十分とは言えないというものがある現状にございます。全体としては、
100%には達していないんですけれども、半数以上のもので改善が見られているので、全体では改
善したというふうに考えております。
 次に、「未成年者の喫煙をなくす」ということでございます。これにつきましては男性、女性
の中学校1年生で、高校3年生について調べているものでございます。目標値に向かって改善し
たという判断になりますが、目標値である0%にはまだ至っていないという状況でございます。
 次に、「4.3公共の場及び職場における分煙の徹底、効果の高い分煙に対する知識の普及」。分
煙をしている割合とか知っている人の割合ということで、公共の場、職場、それから効果の高い
分煙に関する知識の普及ということでございます。これらにつきましては、参考とできるデータ
が、例えば調査であったり研究であったりというところで、なかなか評価が難しいところがござ
います。また、効果の高い分煙に関する知識の普及については、直近の実績値について、該当す
るようなデータが、現在のところ見つけられておりませんので、バーとしております。
 また職場の部分につきましても、労働者健康状況調査というのがあるのでございますけれども、
中間評価と策定時のベースライン時に行った計算方法というのが、ちょっと追えませんので、か
わりに別の方法でトレンドを見ると、このような形になっているというものを括弧で書いており
ます。こうした中で、全体として見ると改善傾向にあるという評価をしております。
 次に目標項目「4.4禁煙支援プログラムの普及」ということで、これにつきましては、全国で
100%を目指しておりましてけれども、策定時のベースライン値に比べますと、増えてはおります
が、100%には、まだ半数にも至っていないというところでございます。
 最後に、たばこの分野でございます。「喫煙をやめたい人がやめる」ということで、なかなか
これにつきましても、具体的な目標値というのは設定しがたいのでございますけれども、指標と
しましては、喫煙率と禁煙希望者の割合ということを示しております。喫煙率、禁煙希望者の割
合につきましては、喫煙率は減少傾向にあり、禁煙希望者の割合は増えているということから、
相対的には喫煙をやめたい人がやめられる状況が少しずつ整っているのではないかということで、
改善と評価しております。
 なお、その他コメントといたしまして、喫煙率につきましては、ベースライン値のデータ、す
なわち平成10年当時のデータもございますので、参考に示してはどうかというコメントをいただ
いています。以上です。
○辻座長 ありがとうございました。それでは、アルコール分野について樋口先生、お願いしま
す。
○樋口構成員 久里浜アルコール症センター長の樋口と申します。よろしくお願いします。
 実は前回欠席しておりまして、少し状況がわからないところでお話し申し上げますので、とん
ちんかんなことがあるかもしれませんが、よろしくお願いします。
 アルコールは3つの目標値があるだけです。まず目標値の方から見ていきたいと思います。ま
ず、多量飲酒者の減少です。多量飲酒というのは、1日平均、純アルコールで60gを超えて飲酒
する人というふうに定義されています。策定時のベースライン値が男性が4.1で女性が0.3%だっ
たんですが、直近の実績値だと4.8%、0.4%で増えているということですが、前にもほかのとこ
ろの指標にもあったとおり、実は調査のやり方が違っていまして、直接比べるのが非常に難しい
ということがあります。
 中間評価と直近の実績値は同じ評価表を使っていますので、これは比べることができるかもし
れませんが、実は、これも60gというもので調べているわけではなくて、近似の値で調べていま
すので、この多量飲酒に関しては、非常に重要な指標ではあるんですけれども、数値がそのもの
を反映しているかどうかという議論があります。
 策定時のベースライン値と直近の実績値を比べるということについては、委員の先生方からま
た意見をいただいて、最終的な評価をするべきだと思います。
 下のコメントのところに、「アルコール依存症で治療を受けている、またはセルフヘルプグル
ープに参加している人の統計があるか」ということですけれども、これは、厚労省で行われてい
る患者調査とセルフヘルプグループの調査がありますので、これについて補足的にデータを出す
ことはできると思います。
 2番目が「未成年者の飲酒をなくす」ということですけれども、月に1日以上飲酒している人
の割合が指標になっています。これについてはほぼ同じ方法で平成8年、16年、20年と研究して
いますので、比較が可能だと思われます。これで見る限り、男女ともにかなり下がってきている
のでいい方向に向かっている。しかし、女性の下がり方が鈍いということで、これは私たちが別
に調査をしたものですと、若い女性が非常にお酒を飲む傾向が最近ありますので、それがこうい
う調査にも反映されている可能性があります。
 最後の3番目が「節度ある適度な飲酒の知識」ですけれども、節度ある適度な飲酒というのは、
中年の男性で顔の赤くならない方が1日平均20g程度の飲酒が、節度ある適度な飲酒であるとい
う知識を持っているかということなんですが、これについては国民健康・栄養調査で同じ調査票
を使って比べていますので、比較が可能だと思います。それで見る限り、若干増えているという
ことですが、最後のその他のコメントのところに、キャンペーン不足ということが書いてござい
ます。これとともにつけ加えないといけないのは、名前が適当かということです。非常に言いづ
らく覚えづらい名前ですので、もし次に平成25年ぐらいにこのような話がある場合には、名前も
もう少し魅力的でわかりやすいものに変えていくという努力が必要かと思います。
 最初のページの達成状況ですけれども、総括評価、多量飲酒については、わずかに増加してい
る。これは単に比べただけです。未成年者については低下している。節度ある適度な飲酒につい
ては、知識の普及がわずかに改善されたということです。以上です。ありがとうございました。
○辻座長 ありがとうございました。それでは、歯の健康分野、安藤委員、お願いします。
○安藤構成員 国立保健医療科学院の安藤でございます。
 6番、歯の健康なんですが、まず、歯の健康の目標値は数が多いんですけれども、大きく総括
評価が分かれています。幼児期のう蝕予防、成人期の歯周病予防、そして歯の喪失予防というふ
うに3つに大別されています。
 幼児期のう蝕予防を見ますと、全体的には改善して目標値を達成している項目も半分ぐらいあ
るんですけれども、おおむね改善傾向があり、中には目標値に達しているものもあるということ
でございます。それに関してさまざまな施策が、一番下に出ておりますけれども、これらのもの
がかなり効果があったということと、あとは一般の歯科医院での診療も予防ベースがじわじわと
普及しているようなことも、効を奏しているのではなかろうかというふうに思っております。
 それでは、個別の目標について入りたいと思いますます。6.1〜6.3までは、幼児のう蝕予防で
す。う蝕のない幼児の割合、このデータは全国の乳幼児歯科検診、3歳児検診の全データを使っ
ています。国の調査でも3歳児のう蝕は調べているんですけれども、人数が大変少ないので、こ
ちらを使った方がよろしいのではないかと考えています。着実にう蝕のない人の割合が、ベース
ライン時6割だったところが、現在、直近では75%、4人のうち3人は虫歯がないということで、
効果が上がってきております。このデータに関しては、国全体というよりも都道府県で活用して
かなり競争しておりますので、そういう意味では、目標を達成した都道府県は幾つというような
形でとらえるようにするという形もあっていいのではないかと。その方が参加意識が出るのでは
ないかと思っております。
 目標項目6.2フッ化物の歯面塗布ですが、こちらも改善傾向なんですが、3歳児ということで
年齢を絞っている関係で、データのばらつきが出ているかなというきらいがあるんですけれども、
もう少し幅広く年齢をとると、スムーズに増加しているという傾向が出ております。
 6.3間食回数を減らすということですが、ベースラインデータが国のデータがなかったので、あ
る論文からとってきたんですけれども、おおむね減少傾向にあると見て差し支えないだろうとい
う傾向が出ております。
 済みません。先ほど言い間違えました。目標項目6.5までう蝕予防でした。
 6.4は12歳児のう蝕で、文科省の学校保健統計調査なんですけれども、これもかなり減少して
きておりまして、ベースライン時に比べますと、1人平均の虫歯を経験した歯の数なんですが、
半分に減ってきております。この目標に関しては、各都道府県レベルできちんと教育委員会から
情報を得ているところと、得ていないで国のデータをそのまま使っているところとありまして、
現場で教育委員会とちゃんと連携がとれているか、とれていないかという点で見ると、大変重要
なことでございますので、こちらも都道府県に対してそういう動きを刺激するような目標設定を、
国の方でした方がよいのではないかと。現にデータがあるわけですので、それを使えるような仕
組みの方向に誘導するということが重要ではないかなと思っております。
 う蝕予防の最後ですが、フッ化物の配合歯磨剤の使用ですが、これはかなり増加してきており
ます。ただ、国民健康・栄養調査、前回行った16年の調査では、調査方法に問題がございました。
フッ化物が入っているということを知らないで使っている人がかなりいるわけなんですけれども、
その辺は最新の21年度調査では聞き方を変えましたので、このようにかなり増えているというよ
うな形になっています。別の調査で学童・生徒2万人ほどを調べた調査があるんですけれども、
9割の子供が使っているということがわかっておりますので、それを見ますと直近の値というの
は、かなり現状を反映しているのではないか。全国調査ですから当たり前ですので、というふう
に思っております。
 次に目標6.6からは成人の歯周病予防になります。個別的な歯口清掃指導、ブラッシング指導
を受ける人の割合というのは、徐々に増加しております。ちょっと質問の聞き方が若干違ってい
るところがあるんですけれども、増加と見てよろしいのではないかと思っております。
 次に6.7進行した歯周炎、歯周疾患の割合なんですが、これもベースラインデータ、始まった
当初は、国の方でもまだ集計結果が出ていなかったのではないかと思っておりますが、徐々に減
少しているというふうにとられる結果が出ております。
 次に、予防対策、歯間部清掃用器具、歯周疾患の予防に有効といわれている方法ですが、こち
らの方は、かなり実施者の割合が増えてきておりまして、目標達成が間近というようなところま
で増えてきております。
 6.9と10が抜けておりますが、これはたばこの方に入っております。先ほど説明がございまし
たが、歯周疾患に関して認知率がまだ低いということもありましたが、そういった関係で2つほ
ど抜けております。
 歯の損失に関して80歳で20本以上、60歳で24本以上、特に80歳20本以上というのは、8020
という80歳で20本以上残そうという歯科で行っているキャンペーンで使っている指標なんです
けれども、両方とも増加傾向が明瞭でございまして、目標値も達成したという状況でございます。
 6.12、13はその予防対策なんですが、定期的な歯石除去、歯面清掃を受ける人の割合というの
は、ベースラインデータが個別の市のデータなんですけれども、増加はしているということを示
すデータで、目標値の方は達成しています。
 最後、「6.13定期的な歯科検診の受診者の増加」ということなんですが、これは目標が30%と
いうことで直近のデータは増加してきております。ただ、歯科検診を歯科医院に受診したという
ことでとらえている方もいらっしゃれば、職域あるいは市町村等でやっているものとの区分がな
かなか質問ではわかりにくい面もございますので、そういったあたりの概念整理も必要かなと思
っています。以上です。
○辻座長 ありがとうございました。それでは次に糖尿病分野、田嶼先生、お願いします。
○田嶼構成員 慈恵医大の田嶼でございます。それでは、糖尿病について申し上げます。
 糖尿病における指標として大切なのは、1ページにありますように、健診の受診率がどうなっ
たか、受診後の事後指導はどうか。糖尿病の有病者数はどうなっているか。そして糖尿病科の患
者さんの治療の継続の割合はどうか。そして糖尿病の合併症の具合はどうなっているか。特に、
腎症と失明です。これについて数値目標が達成されたかどうかということを評価しなくてはいけ
ないということになります。
 それでは、1枚めくっていただきます。まず受診している人の数でありますけれども、これは
増加しているという評価になっています。しかし、ベースラインのデータは参考値でありまして、
これをどこまで評価し得るかということの検討が必要かと思います。また、コメントといたしま
しては、この数だけではなくて、受診をしているその内容も大切であるというコメントをちょう
だいしています。
 その次に受診後の事後指導の推進でございますけれども、これについては、糖尿病実態調査の
成績を使っておりますので、データの比較は可能であるということになります。また、ここにお
いても解析に当たっては、どのような指導範囲が含まれているのか。どのような集団の受診率が
増えているのかというような内容の評価があれば、より正しく詳しく評価ができるのではないか
ということであります。
 3番目の糖尿病の有病者についてであります。これは平成9年以来行われている糖尿病実態調
査の成績がございます。これは同じ方法で断面調査ではありますけれども、行われておりますの
で、これは比較し得るデータであります。それを見ますと、有病者数は増加傾向にはあるけれど
も、初期に設定した1,000万人という目標値よりは下回っている。したがって、目標値は達成し
ているという結果になっております。しかし、その内容をよく見てみますと、国民健康・栄養調
査に参加した方の年齢構成がどうなっているのかとか、そのようなことについての考察も必要で
はないか。つまり、データの解析においては、もう少し検討する余地があるのではないかという
御意見をちょうだいしているわけです。
 また、糖尿病有病者の治療の継続につきましては、これも国民健康・栄養調査のデータをすべ
て使っておりますので、評価し得るものであります。そして、治療の継続をする者が増加傾向に
あるという結果が得られました。コメントといたしましては、やはり幾ら継続、反対を見れば45%、
40数%はドロップアウトしているので、ドロップアウトしている人たちがコントロールが悪いと
いうことであれば、ちょっと具合が悪いのではないかということにもなるわけです。それが影響
しているのかどうなのか。
 次の合併症の状態を見ていただきますと、まず、腎症に関しましては、透析療法学会のデータ
を使っております。これは全国の先生方からちょうだいした貴重なデータの集積でありまして、
信頼に耐えるものです。ここで新規透析の導入者を確認する必要があるのではないかという御意
見をいただきましたが、私が理解する限り、これらは、糖尿病が理由で新規導入された糖尿病の
患者さんであります。したがいまして、これは比較し得ると思います。しかし、最近、診療の現
場では、より早くから導入するというふうなことがありますので、そういうことも影響している
かもしれません。したがって、この貴重なデータもより詳細に検討することによって、我が国の
実態がわかるのではないかと思われます。
 視力障害に関しては、失明者の数を見ています。ごらんいただきますように、7.8ですけれども、
ベースラインの値は、視力障害の疾病調査研究であります。そして直近の実績値は、社会福祉行
政業務報告であります。果たしてこれが比較し得るものかどうかということがあると思います。
したがいまして、合併症のところまでのデータはすべて目標達成したという評価ができるわけで
すけれども、最後になって肝心のハードエンドポイントの方が増えているという評価が出てしま
うというところに、多少矛盾といいますか、問題といいますか、そういうものをはらんでいるわ
けです。それがデータソースによるものなのかどうかというふうなことも考えなくてはいけない
だろうと思います。
 メタボリックシンドロームについては、ごらんのとおり中間評価はありませんし、ベースライ
ンのデータ、それから直近のデータも完全にコンペアできるようなものではありませんので、デ
ータの解析には慎重であるべきだろうと思います。以上でございます。
○辻座長 ありがとうございました。それでは、次に循環器分野、三浦委員、お願いいたします。
○三浦構成員 滋賀医科大学の三浦でございます。循環器分野を報告させていただきます。
 最初に、これは私の意見として事務局にはお伝えしたものの、資料には書いていないことです
が、循環器分野の目標の指標としては14ありまして、例えば栄養、運動、たばこなど先に出てき
たものは資料では省かれてきております。残った5つの指標についての評価ということになって
いますが、14の目標はどれも重要なものですので、総括評価としては14全ての指標による評価と
するべきだろうということを、最初に私の方から意見で出させていただきます。
 ここに載せてあります5つの指標の評価について、一つずつ見てまいりますと、まず、8.2カリ
ウム摂取の評価です。これは国民健康・栄養調査のデータにおいてほぼ横ばいということで、目
標に達していないということです。委員からの御意見で、食品ベースからの検討結果も併せて検
討すべきということを書いてあります。
 カリウムは、多くが野菜果物からの摂取ということになりますので、そういった面では野菜や
果物の摂取はほかの目標項目に挙げてありますので、そちらの評価で可能ではないかと思います。
 「8.5高血圧の改善」は目標値がもともとないのですが、中間評価のときに多分国民健康・栄養
調査の結果における血圧の平均値で評価をされたのだと思います。今回もそれで評価をしてあり
ます。一つ問題点としまして、この数値自体が、どうも国民健康・栄養調査の降圧剤服用者を除
いた対象の平均値になっていると思われます。やはり降圧剤服用者も含めた対象者全体の平均値
で評価をすべきだろうと考えています。
 一方、国民健康・栄養調査の対象者の年齢構成も、10年前より若干年齢が上がってきているよ
うですので、年齢を考慮して年齢階級別の平均値を見るなどが必要ではないかと思います。
 もう一つ、高血圧の有病率という見方ができますので、例えば血圧が140/90以上、あるいは服
薬中ということで有病率を見る評価も必要なのではないかと考えます。
 「8.7高脂血症の減少」ですが、これは目標値が当初決められているものです。全体としては、
ベースライン時よりは若干下がったという程度ですけれども、こちらのデータの出典が、私はは
っきり見つからなかったのですが、多分総コレステロール240以上だと思います。最近は、LD
Lコレステロール140に相当する総コレステロール220以上を用いることが多く、その基準で評
価した方がいいかもしれません。また、やはり年齢の影響を考慮した結果の評価が必要ではない
かと考えます。
 「8.10健康診断を受ける人の増加」ですけれども、こちらの方は各時点でのデータソースが若
干違っておりますので、その点を注意して評価する必要があると思います。
 最後の「8.11循環器病の減少」ですが、こちらも目標値自体は、もともと決められていないも
のですが、脳卒中の死亡率、虚血性心疾患の死亡率を用いて男女別の評価がされております。恐
らくこのデータは、粗死亡率だと思います。こちらも年齢調整死亡率で高齢化の影響を取り除い
た率を見る必要があるのではないかと考えております。
 死亡数として人数を見る場合、これはやはり人口の高齢化の影響を受けますので、達成状況に
ついては参考程度にとどめることが必要なのではないかと思います。
 ほか御意見として、脳卒中を原因とする要介護者の指標も加えたらどうかという御意見もあり
ました。以上です。
○辻座長 ありがとうございます。最後に、がん分野、山本先生、お願いします。
○山本構成員 国立がん研究センターの山本です。
 循環器のところと同じように、全体として7項目あります。栄養・食生活、たばこ、アルコー
ルのところで既に報告されているので、残り2つということになります。ちょっと事務局とやり
とりしている以降に気づいたりしたことがあったので、ここに必ずしも反映されていないことが
結構あってしまって申し訳ないんですけれども、口頭で説明させていただきます。
 めくっていただきまして、個別のところを見ていただきたいんですけれども、まず果物類を摂
取している者の増加ということで、これは国民健康・栄養調査をベースライン、中間評価、直近
実績と使っていて、目標の60%を超えているんですけれども、初めが30%で、今が60%で日本は
そんなに変わっているわけではないので、これは明らかに何かデータがちょっと違っているとい
うことで、私のわかる範囲で調べてみると、平成13年に成分表が4訂から5訂になったと。その
ときに果物については、133から156に増えて、何が増えたかというと輸入食品が追加されたのと、
あとジャムが砂糖類から果物の果実類に移ったということで、この項目が果物類をどれだけ食べ
ているかではなくて、果物類を摂取している者の増加なので、ちょっとどういうふうに集計され
たのかわからないんですけれども、0でない人が全部入っていると、ジャムを食べた人が全部入
るということになってしまうと。そこは再計算なり何なりをする必要があると思います。
 その際に考え方としては、もともとのベースライン値に対して目標値が設定されたと考えられ
るので、ベースライン値を変えるよりも、中間とか直近の方を前と同じような再計算をして、当
てはまっているかどうかを見る必要があるだろうというふうに思います。これは目標値を達成し
たかどうか、今の段階ではコメントすべきではないと思います。
 次にがん検診についてですけれども、これも先ほどの糖尿病、循環器と同じで、平成9年のベ
ースライン値では健康福祉関連サービス事業実態調査で、その後は、国民生活基礎調査になって
おります。ベースラインのところの質問をどういうふうに聞いているか、調べ切れなかった。サ
ンプリングは同じみたいなんですけれども、必ずしも同じような聞き方をしているかどうかわか
らないというふうなことがあります。
 同じだったとしてのことなんですけれど、国民生活基礎調査の値は、多分、実際よりも上に出
ているのではないかというふうに我々は考えています。目標設定自体もそうなっていたらいいの
かもしれませんけれども、そこを留意する必要があるということです。
 そこに書いてあることですけれども、がん対策推進基本計画では、受診率で目標設定をしてい
て50%ということになっているので、この値との整合性、これは恐らく50%以下の値を設定して
いると思うので、今後については、そこを考慮する必要があるということ、現在、正確な受診率
を計算できないような仕組みに世の中がなっているので、受診率を把握できるような仕組みも検
討すべきということになると思います。
 コメントで赤い字で書いてある、いただいたコメントと私が考えたことですけれども、まず、
受診率や要精検受診率あるいは感度といったもののプロセス指標をきっちりとらえるということ
と、アウトカム指標としての罹患率、死亡率との動きとも併せて検討していく必要があるという
ことで、この数字を信じると胃がん、肺がん、大腸がん、大腸がんはぎりぎりですけれども、目
標を達成しているものもあるので、全体としてはこの数字を信じる限りにおいては、目標値を達
成しているというふうに言っていいのではないかというふうなことになると思います。以上です
○辻座長 ありがとうございました。それでは、全体でディスカッションに入りたいと思います。
その前にデータ分析の方法につきまして、横山先生から御提案をお願いいたします。
○横山構成員 国立保健医療科学院の横山です。資料2をごらんください。「指標の作成状況の
評価に関する統計処理の考え方(案)」という資料です。これにつきまして、指標が目標に達し
たかどうかということを判定する際の、統計処理の原則についての提案をさせていただきたいと
思います。
 まず「目標値と評価年度の値との比較」に関しまして、事務局の方でとりあえず一律5%で変
化あり、なしというふうに機械的にやったということなんですが、当然これは指標によってその
基準というのは変える必要があるでしょうし、また、いずれも標本調査に基づいて評価していま
すので、標本誤差についても考慮する必要があるだろうということで、それらの考え方について
整理してみました。
 例えば食塩摂取量成人10g未満という目標ですが、10.7が直近値です。同じ10.7でも標本誤
差の大きさ、この場合は横の髭で書いてありますが、この大きさよって解釈が全然違うわけです。
例えばこの図のように、評価時の値が、同じ10.7でも誤差が十分に小さければ、少なくともかな
り目標に近づいているし、誤差が大きければ何とも言えないということになるわけです。
 実際の国民健康・栄養調査で、食塩摂取量の平均値の誤差はもっと小さいので、かなり誤差は
小さいと考えていいのですが、指標によって誤差の大きさというのはさまざまです。ですので、
それを考えて原則の評価区分の案というのを考えてみました。そこに書いてあるとおり、「悪化
した」「ほぼ不変」「改善した」「ほぼ達した」「より改善した」と5つを提案させていただき
ます。
 まず順番に「悪化した」はベースラインに比べて悪化しているで、統計学的検定を行って、片
側5%ぐらいでいいかなと思いますが、悪化している場合は、「悪化した」と。
 「ほぼ不変」に関しては、悪化でも改善でもないので、ちょっと飛ばして改善の方を見ます。
改善の場合はベースラインに比べて、まず有意に改善するということ。ただし、統計学的に有意
だったからといって、それが医学的に意味のある改善かというのはちょっと別問題です。例えば
食塩だったら誤差は非常に小さいので、13.5が13になっても、きっと有意差は出るんじゃないか
と思います。そうすると、単に有意差だけで「改善した」と呼ぶのはちょっとおかしいのではな
いかということで、予防医学的に意味のあるような改善の基準を設定してはどうかというふうに
思います。
 下の図で「改善判定基準」と、とりあえず勝手に名前をつけましたが、この線を超えたらある
程度改善したと考えていいのではないかという基準です。
 実際のデータには標本誤差がありますので、改善判定基準を超えたということを確かめるため
に、信頼区間の下限、横棒の右側の部分です。が、この改善の判定基準を超えていたら、これは
改善したというふうに分類したらどうかと思います。
 同様に考えまして、「目標値にほぼ達した」の考え方ですけれども、これも目標をほぼ達成し
たという許容基準を指標ごとに考えていただいて、それを目標達成許容基準と勝手に名前をつけ
ておりますけれども、例えば11g、11でいいのか、10.5の方がいいのかは別としまして、何らか
の値を決めてこれを超えていたら、目標にほぼ達したというような基準を設けて、かつ標本誤差
を考慮して、信頼区間の下限がこの基準を超えていたら、「目標にほぼ達した」と分類する。
 更により目標値よりも改善した場合は、目標値よりも片側検定で有意に改善方向にあると、こ
んな形で分類したらどうかというふうに提案させていただきます。
 一見ややこしそうに見えますが、よく読んでみるとそんなに複雑な話ではないかと思います。
 解釈の補助とするために、性・年齢階級別、及び年齢調整値についても同様に分析する必要が
あるのではないか。特に先ほど来、年齢調整の必要性について再三御発言がありますけれども、
例えば糖尿病は増えたけれども、年齢調整をしてみたら、その増え具合は実は半分ぐらいしかな
いとか、高血圧とか心疾患、総死亡率でいうと増えているけれども、年齢調整ではかなり下がっ
ているはずだとか。そういったことも含めて、年齢調整のデータ及び性・年齢階級別のデータと
いうのは、解釈のために必要だろうというふうに思います。
 裏にいってください。今のパターンは目標値と直近値との比較の場合でした。国民健康・栄養
調査の毎年のデータがある指標の場合は、3ポイントだけでなくて毎年のデータがありますので、
それに関しては、全体的なトレンドを見るために、こんな形の図にあらわしてトレンドを分析し
てみると、回帰分析をしてみるというのがいいのではと思います。これも年齢調整あり・なしの
両方を作成して比較するということです。
 これは、解釈のときに増加とか減少という表現を使いますけれども、そのときにこの全体のト
レンドを確認する必要があろうかというふうに思います。
 もう一つ最後にですが、健康日本21開始後のデータばかり見ていると、ちょっと見落とすとこ
ろもあるかと思いますので、解釈の補助とするために、2000年以前も含めて、2000年を屈曲点と
する折れ線回帰のようなもの、図のイメージです。
 この図は縦軸が指標の値です。2000年で折れ曲がるような回帰分析なんですけれども、これで
見てみると、その直前に比べて、健康日本21が始まった2001年以降の増加傾向は鈍化している
ということで、この場合はこの傾きが有意に変わったかどうかという分析が可能になります。
 以上が提案になります。あと、つけ加えることとして、先ほどt検定とかカイ2乗検定という
御発言がありましたけれども、健康・栄養調査の場合には、クラスター抽出になっておりまで、
通常のカイ2乗検定、t検定だと誤差を過小評価してしまいますので、これは、国立健康・栄養
研究所なりの方で適切な手法を用いて分析をする必要があると思います。以上です。
○辻座長 ありがとうございました。今、横山先生の方から統計処理の考え方ということで御提
案をいただきました。何か御質問のある方はいらっしゃいますか。
○津下構成員 各指標において誤差の問題とか性・年齢階級の問題とか、さまざまな問題が各分
野で出てきたので、解釈する中では信頼度の高いコメントを出していく必要がありますので、こ
ういう解析ができるといいかなと思うんですが、9分野70項目のうち、このような分析が可能な
項目がどのくらいあるのかということについて、先生はどういうふうにお考えでしょうか。
○横山構成員 この考え方については、基本的に国民健康・栄養調査に基づいているようなもの
について整理させていただきました。調査が違うので、そもそも比較可能性があるかという議論
は、これとは別の議論になってしまいます。ですので、全体の指標のうち、国民健康・栄養調査
で、経時的にちゃんと比較可能で把握できるものについての基本的な考え方だと思っていただい
ていいと思います。
○辻座長 どうぞ。
○高城室長補佐 御意見ありがとうございます。確かに私どもも5%ということで、こういう精
緻なものと比べると雑というか、ものでひとまず整理はさせていただいたんですけれども、確か
にこれから分野ごとにコメントをいただきながら、どこまでの分析が可能なのか。項目について、
事務局の方で整理をしまして、これについてはやるやらないみたいなところの最終的なやつをや
って、また委員の先生に見ていただいて、調整させていただこうかなと思います。
○西構成員 資料の記載の確認ですが、評価区分のところで示しておられる信頼区間のバーは、
右側を下限というふうに表現されているということでよろしいでしょうか。
○横山構成員 失礼しました。そうですね。下限、上限の表現が間違っています。右側を下限の
イメージをしていたので、実際、上限に御訂正ください。
○辻座長 よろしいでしょうか。
 それでは、このような形でかなり客観的なexplicitな基準のもとで改善、ほぼ改善、不変、そ
ういったことをきっちりした統一的な基準でしたいという大筋はお認めいただけるかと思います
が、それに合致しないものもデータとしてあります。先ほども御指摘がありました。そういった
ことについては、個別に指標別に担当委員と事務局で相談して評価していただくということでよ
ろしいでしょうか。
○樋口構成員 1ページの一番下のところの解釈、改善したとか悪化したとかという基準のとこ
ろですけれども、また新たに改善判定基準とか目標達成許容基準というのがここに書いてありま
すけれども、これは実際にどうやって決めていくのか。
 自分の場合に当てはめてみたときに、一体その数値はどういう数値なのかということを考える
と、少し難しい議論になってくるのではないかと思うんですけれども、そのあたりについていか
がでしょうか。
○横山構成員 基本的に各分野の専門委員の先生方にお考えいただくということだと思うのです
が、本当に目標ごとに決めるのが難しいものもあるかもしれないし、あるいはある程度大ざっぱ
に決められるようなものもあるかもしれない。ですので、まず専門分野の先生方に御意見を出し
ていただいて、委員の先生方でそれでどうかということを議論していただくという手順かなとい
うふうに思いますが、難しいでしょうか。
○三浦構成員 統計学的なこういった解析は、非常に重要だとは思うんですけれども、例えば信
頼区間が非常に狭いものであると、わずかな変化でも変化があると出ますし、非常に信頼区間が
幅広いものであれば、推定値自体が目標値以下になっても変化はないということにもなると思い
ます。しかしながら、例えば国民健康・栄養調査結果のように算出できるものについては、参考
に見ておく、しかしこれをもって最終判断はしないということをしておいた方がいいのではない
かと思います。
 もう一つは、国の統計のようなもので、統計学的処理には適さないようなものもあると思いま
すので、そういったものはしないという選択もあると思います。
○津下構成員 前回の会議のときに、目標値とベースライン値があって、それで25%、50%、目
標の半分ぐらいまで来たのはどうするとか、25%とか50%という考え方もあるのではないかとい
う話がありました。
 各分野の委員ごとでばらばらな評価基準になってしまうのも問題があるかと思いますので、そ
ういう形も考慮するか、先ほど、厚生労働省の原案であるように、少なくとも5%改善しなけれ
ば、いくら有意であっても改善したとは判定しないという両者を組み合わせた形での解釈が可能
かなというふうに思うんですけれども。
○横山構成員 50%、あるいは25%。そういう基準というのは、1つのやり方かと思います。50%
だったら、それを改善判定基準にするとか、25%を目標達成の許容基準にするとか、そういう難
しいものに関しては、そういう統一した基準でも構わない。そういうやり方もありじゃないかな
というふうに思います。
○田嶼構成員 糖尿病に関しては有病者もそうなんですけれども、有病率の判定というのがすご
く大切だと思います。糖尿病の実態調査は1997年から始まっておりまして、もう10年の蓄積が
あるわけです。あのデータを使うことができるんじゃないかと、私は思います。といいますのも、
昨年7月から糖尿病の有病率等の疫学的な指標としては、従来のOGTTによる診断ではなく、
HbA1c6.1%を用いるというふうに決定いたしました。したがって日本は厚労省は、世界のどこも
持っていないデータを持っていらっしゃるんです。これを有効利用しないことはない。是非、性・
年齢の調整をした上で、できれば世界人口との調整もした上でトレンドを出すことができれば、
これも大変すばらしいことになる。
 そのとき目標値の設定というのは、先ほど横山先生がお示しになった、折れ線回帰が、私は非
常に有効なのではないかと思うんですが、横山先生に教えていただきたいのですが。といいます
のは、データの蓄積がありますから、当然トレンドでいくとここまで来ると、そして何年にはこ
こまでいくとすれば、それに向かって50%リダクションとか、25%リダクションを目標にすると
いうふうに設定すると、実に明快な目標設定になるんじゃないかと、そのように思います。
○横山構成員 糖尿病の分析をするためには、ヘモグロビンA1cのデータがいつからございます
か。
○田嶼構成員 1997年から、5年ごとなんです。でもHbA1cのデータは、解析はしていらっしゃ
いませんけれど、持っていらっしゃると思うんです。したがって、連続的な点はあるんじゃない
かというふうに想像しております。
○横山構成員 試みることは可能だろうと思います。
○高城室長補佐 事務局からで申し訳ございません。
 今、私どもの原案で示している評価の段階というのは、横山委員からお示しがあったような5
段階というのではなくて、改善したのか、変わらないのか、悪くなっているのか。改善したもの
については、目標値に達したのか、達していないのか。このくらいでざっくりやらせてもらえれ
ばなというふうに思っているんですけれども。
 恐らく今、樋口委員から御指摘があったものというのは、目標値にほぼ達したのかどうかとい
うあたりを精緻に決めようと思うと、改善判定基準ですとか目標達成許容基準といったものを独
自に設定しないといけないということになるというふうに、私は理解いたしました。
 しかしながら、指標によって目標値に対して改善判定基準、目標達成許容基準なるものをどの
ぐらいの幅を持たせて設定するのかは、判定基準というか、担当分野の先生方に任せるというか、
そこの裁量によるということになると、非常に難しいのかなと思っております。そう考えると、
精緻にやる場合であっても、この改善判定基準とか目標達成許容基準という、丁寧にやればこう
いうものがあったらよろしいんでしょうけれども、これは統一的にやるのが難しいということで
あるならば、先生の評価区分の御提案の「悪化した」「ほぼ不変」というものと、「改善した」
「目標値にほぼ達した」というものを混ぜてしまえばいいのではないか。
 すなわち、目標値に沿って、ベースラインに比べて有意に5%悪化したものは「悪化した」。
改善というのが、ベースラインに比べて有意に片側5%に改善したというものを、この「かつ」
以下を少し省略させていただく。もう一つは、ちょっと乱暴ですけれども、目標値を達成したか
どうかというふうにすれば、この4パターンで分類できるかなと思いました。
 勿論、分野においては、こういう達成判定基準とか目標達成許容基準というしっかりとした考
え方があって、どうしてもこれでやってみたいと、そういっては御無礼ですけれど、そういうも
のについてはやっていいのではないかと思うんですけれども、おおむね皆さんのコンセンサスと
しては、こういう独自なものを達成できるのかどうなのか。明確に達成できないのであれば、今
言いましたように、「悪化した」「ほぼ不変」「改善した」については、「かつ」以下の部分を
除いて、そこから「目標値に達した」か「達していないか」ということで判断してはどうかなと
思ったんですけれども、いかがでございましょうか。
○横山構成員 まず、片側5%と書いてあるのは、ちょっと誤解があったみたいで、これは検定
の有意水準5%という意味です。もとの値の5%という意味ではありません。なので今の考え方
の場合には、5%がいいのか、それについては、また別途議論が必要かとは思います。
 ただ、もとの値に比べて5%改善した、悪化したと、何%以上改善した、悪化したと単純にそ
うやってしまうと、誤差の大きいものと小さいもので、その解釈は結構違うと思います。標本誤
差の大きいものは5%ぐらいというのは、ほとんど誤差のうちかもしれない。ですから、単純に
もとの値の5%ではなくて、何かの基準のもとの値の一標準誤差分とか、何か基準は別途考える
必要がある。
○高城室長補佐 その点は私も、済みません。乱暴に、値自体の5%ではなく、要するSDとい
うそういう考え方の5%と先生がお示ししていることはそのとおりでいいと思います。
○山本構成員 今、事務局の方が言われた整理ですけれども、5%で有意だったら改善にして、
目標値より有意に上だったら、上にしたらという意味ですよね。
○高城室長補佐 さようでございます。
○山本構成員 それは1つの考え方だと思うんですけれど、そうするとデータがないものについ
ては計算できなくなってしまうので、データのないものについてはこうする。データがあるもの
についてはこうするということになってしまっていいのかという気はします。ちょっと戻って、
判定基準とか許容基準を決めるというと、また新たな目標というか数値を決めるという話になっ
て、ちょっとこの会の趣旨とは違ってきてしまう。多分、その数字が一人歩きしたりすると思う
ので、決めるのであれば50%とか、そういうふうな決め方の方がいいのではないかと思います。
 結論としては、50%とかいうものを決めて、それ以上、推定値で超えているかみたいなことを
見るようにするか。あるいはデータがあるものに関しては、標準誤差も含めて評価するかという、
どちらかなと思います。
○津下構成員 標準誤差が大き過ぎる指標については、平均値は目標値を達成しているんだけれ
ども、標準誤差が大きいから、統計的には有意ではないというようなものもあるかもしれない。
目標値を達成した、達成していないというのは、健康日本21の一つの最初の考え方のフレームな
ので、やはりそれは尊重しつつも、コメントを書くときに目標値を達成しているようには見える
けれども、統計的には有意ではないので、というようなコメントを入れていくというような使い
方はいかがでしょうか。計画当初の考え方、中間評価とか今までやってきた大きな形まで変えて
しまう評価というのは、今からはちょっと難しいのではないか。
 ただ、最終評価ですから間違った判断をしてしまってはいけないので、こういう統計手法でし
っかりと確認をして、自信を持って言える数字なのか、またはこれはちょっとあやしいけれど傾
向としてそうなんじゃないかというような表現でやってはどうかと。合わせ技というか、これま
で目標値の達成というのも掲げてやってきたことなので、標準誤差の考え方は非常に統計的には
大事ですけれども、nのこともありますし、手法のこともありますので、両者を組み合わせると
よいと思うのですが。
○辻座長 時間も時間ですので、とりあえずの結論を出したいと思います。私としては先ほど高
城補佐が、おっしゃったみたいな「悪化した」「ほぼ不変」、2つ合わせて「改善した」。それ
と「目標値に達成した」というあたりを一つ大きな全体のものとする。
 ただ、目標値に達したときは、誤差の問題がありますから、少しその辺はそれぞれで御議論を
いただくということにして、それにはまり切れない数値としての問題があるものもありますので、
そこはまた個別に議論をしていただくとして、全体としては少しざっくりとはしているのかもし
れませんが、「悪化」「ほぼ不変」「改善」「到達」というあたりで全体を示していくのが、中
間評価から考えても、似たような感じになりますので、その辺で進めていきたいと思いますが、
いかがでしょうか。
○田嶼構成員 今の座長のお話と先ほどの津下先生の御意見に、私は全く賛成です。私は随分詳
しいことを言いましたけれども、まさに先生のおっしゃるように、最初2000年に設定した目標値
から外れる必要は全然ないと思います。そしてわかりやすい形でプレゼントする必要はあるけれ
ども、そのバックアップのデータはできるだけサイエンティフックなものを持っている必要があ
るのではないかということで、発言させていただきましたので、追加させていただきます。
○辻座長 ありがとうございます。
○樋口構成員 比較可能性がいいものとよくないものがあって、そのあたりの区分も最終評価の
中のどこかに入れておかないと、国民に誤った情報を発信する可能性がありますので、それも検
討しなければいけないと思います。
○辻座長 全くそのとおりだと思います。特にこのような目標をつくるときのつくり方が各分科
会で違っていた部分がありますので、いろんな違いがあると思います。そこを明確にすることで、
今度またよりよい目標設定に全体としてつながっていくと思いますので、そのようにお願いした
いと思います。
 それでは、この点についてはこのぐらいにいたしまして、本日のデータ評価シートについて、
質疑応答したいと思います。ちょっと時間が限られていますので、駆け足でいきますけれども、
順番に。
 まず1番の栄養・食生活分野について委員の方々から、御意見、御質問ありますでしょうか。
○津下構成員 欠食等の問題でジェネレーションを考慮することも必要じゃないかなと思うんで
す。今回30代の欠食が増えているという話で、10年前の20代の人が30代になったので30代の
欠食が増えている。だから年代ごとにこの10年間で比較したときに、平均値の10年間のトレン
ドというふうに見るだけでなく、ジェネレーションでの比較ということが大事かなということと。
 それから、栄養・食生活は大変項目が多いので、性・年代別に表にしていただいて、各年代で
何がよくなって何が悪くなったかということを一表にしていただくとわかりやすいんじゃないか
なというふうに思います。よろしくお願いします。
○西構成員 1点目のジェネレーションという御指摘ですけれども、分析の方は可能だと思いま
すので、検討してみたいと思います。
 2つ目のマトリックスも可能だと考えます。
○辻座長 結構世代によって、全然違っている動向がありますので、その辺を是非よろしくお願
いします。
 ちょっと時間がないので、次の身体活動運動分野について、何か御質問、御意見ございますで
しょうか。
 先生、活発な人と不活発な人の二極化というのは、まさに私もそうだと思うんですけれども、
分かれる要因というか、あるいは、逆に不活発な人にこれからどう働きかければいいのか、先生
のお考えはございますか。
○宮地構成員 それは永遠の課題でありまして、運動スポーツ科学のまさに今最も探究しなけれ
ばならないところだと思います。ここにこのようなコメントを青字で入れさせていただいており
ますけれども、基本的にこのことも、ある程度パックデータをきちんと分析してこういうふうに
言わないといけないというふうに思っております。例えば運動習慣がありと答えた30何%の人と
それ以外の70%の人で、歩数がどうトレンドが変わっているかというようなことを毎年見ていく
ということで、確かに二極化になっているということを言わないといけない。
 そういうのが見えてくると、運動習慣を推進すれば身体活動も増えるんだよねとか、あるいは
運動習慣を推進しなくても身体活動は増えるんだよねという理屈が背景に出てきて、だったらこ
ういうことをまず施策として重点的にやりましょうとなると思います。なので、まずこの評価の
中でそういう分析をやっていくことで、次のストラテジーにつなげていくという取組みができる
のではないかというふうに思います。
○辻座長 その辺是非お願いいたします。山本先生、何かありますか。
 よろしいでしょうか。それでは3番の休養・こころの健康づくりですけれども、委員の方々か
ら御意見御質問いただけますでしょうか。
○津下構成員 休養・こころの健康のところで、先ほど睡眠薬のことがあったんですけれど、こ
れは1次予防と2次予防の考え方で整理した方がいいのではないか。1次予防的には睡眠薬を使
わずによく眠れる人が増えるというのが一番いいことで、2次予防的にはそういう睡眠障害があ
った方が適切に対応できるということで、両方の指標が必要ではないかというふうに思いました。
○兼板構成員 ありがとうございます。そう思っております。ただ、今までの調査でそういうも
のはなかなか分けてとられていないという不備が、データ収集にありますので、特にベースライ
ン調査のときには睡眠薬もアルコールも一緒に聞いているんです。そういったことがあって、最
近の国民健康調査は分けて聞いているようになっているんですけれども、ちょっと扱いづらいと
いうのが実際のところでございます。
○津下構成員 これは最終的に自殺者の減少という指標もありながら、かなりほかの指標が粗い
というか。ですので、ほかのいろいろな調査とか研究成果を踏まえたコメントをしないと、スト
ーリーが見えない形になってしまうので、その辺の補足が随分必要かなというふうに思います。
○兼板構成員 はい。確かにかなりいろんなテーマを含んでいるんですけれども、4つの目標値
しか設定されておりませんし、ざっくりとした目標値の設定でありますので、御指摘のように、
うつのこととかメンタルヘルス、特に最近休職者も多いという報道もありますので、多面的に見
ていくべきだと思っています。少し検討してみたいと思います。
○辻座長 ありがとうございます。よろしいですか。
 それでは、駆け足で申し訳ないんですけれども、4つ目、たばこ分野についてはいかがでしょ
うか。
○三浦構成員 事前にお伝えした私の意見として資料には書いてありますが、喫煙率と禁煙希望
者の割合についてはベースライン値があると思いますので、これも記載して、そこからの変化を
評価すればいいのではないかと思います。
○津下構成員 この間に禁煙治療が保険適用になったという状況の変化もありますので、そこの
ところで禁煙者の動向がどうなったかということも見ていただければと思います。
 大学生の調査をすると、大学1年、2年、3年と、毎年喫煙率が高くなるというのが大学から
のデータでも出ています。そのあたり何かそういう調査で補完していただくとよいのでは。これ
は、これは中学生と高校生の喫煙になっておりますけれども、大学生も未成年者である可能性も
ありますので、その辺も補足していただければと思います。
○辻座長 諸外国に比べるとまだまだというところは勿論ありますけれども、この10年間を振り
返ってみて、やはりたばこ対策は非常に進んだ、かなり画期的な成功例の一つだったんじゃない
かなと思います。それは、ポピュレーションアプローチとしての分煙対策とかキャンペーンです
とかいろんなものがあり、条例があったり。そしてまた、ハイリスク戦略としての禁煙治療、そ
ういったものがうまくつながった。その結果として喫煙率もかなり下がってきたという、かなり
成功した部分であります。
 これはひとつ、どううまく成功できたのか。今後更にどうすればいいのかということを出して
いただけると、たばこ対策だけでなく、ほかの生活習慣病対策についても波及効果、あるいは学
べる教訓が出てくると思いますので、是非その辺お願いしたいと思います。
 それでは、アルコール分野ですが、いかがでしょうか。
○樋口構成員 最初の評価表を提出してから、少しつけ加えたいことがございますので、少し中
身が変わる可能性がありますので、それは是非御了承いただきたいと思います。
○辻座長 よろしいでしょうか。
 それでは、6の歯の健康分野ですが、いかがでしょうか。歯も大分改善しましたね。安藤先生、
何か御意見ございますか。先ほど言い足りなかったとか。
○安藤構成員 歯の健康では歯の数が非常に重視されていますが、実際のところ、食べものをち
ゃんとかめるかどうかが非常に重要です。今後の話になりますが、そういった機能的な面では、
例えば運動で開眼片足立ちといった評価も入ってきていますし、栄養との関連が非常に高いとい
う論文がいっぱい出ていますので、次につなげるという意味で、そのあたりも評価に入れた方が
いいのではないかと思っています。
○辻座長 ありがとうございました。
 それでは、糖尿病分野につきまして、何か御意見、御質問ありますでしょうか。
○三浦構成員 田嶼先生が既に言われていることなのですが、糖尿病有病者数がはっきり増えて
いるにもかかわらず、目標値が高いところの設定でしたので、目標を達成しているというような
コメントになってしまう点が、国民に対して誤ったメッセージとして伝わる可能性があります。
やはり有病率などで見ていく必要があると思います。多分はっきり増えていると思いますので、
そういった点に注意する必要があるのではないかと思います。
○田嶼構成員 ありがとうございます。そのようにさせていただきます。
 それともう一つ、透析の導入率と失明者について、もう少しデータがないものかということを、
担当の高城先生とも御相談しながらやってまいりたいと思います。よろしくお願いいたします。
○安藤構成員 糖尿病個別ということではなくて、がんの方もそうなんですが、人口が目標値に
なっていますよね。そうなってくると、人口の変動が相当影響してきます。特にこれから団塊の
世代がどの年齢群に入るかで、まるで変わってくると思います。そのあたりが考え方として、何
らかの考えがあって人口にされたんだと思うんですけれども、先ほどの評価でも言おうと思った
んですが、ある程度そろえておかないと、人口の変動で変わってしまう部分が見えなくなってく
る可能性があるのではないかなと、ちょっと思いました。以上です。
○田嶼構成員 直近の世界人口で調整するというのはどうですか。
○安藤構成員 例えば政策的にとらえて、これから高齢化するから本当に人数で、ずばり見た方
がいいのか。あるいは正確性を重視して割合で見た方がいいのかという立場がそれぞれあると思
います。そのあたり評価ということを考えると、両方が一緒で、議論するというのは、なかなか
難しい部分があるのではないかという、そういうことです。
○横山構成員 世界人口を使うと、世界との比較はしやすくなると思いますけれども、日本の現
状と調整した値がかけ離れてしまうのは、誤解を招くかと思いますので、現状に近いものを基準
にした方がいいのかなと思います。
○田嶼構成員 そうすると、今までも年齢別の層別化はしているわけですね。ですから、高齢化
社会の影響を除外できるような、あるいはその影響を勘案できるような表現の仕方をするという
ことになりますか。
○横山構成員 はい。日本の現状と余りかけ離れていない、例えば評価年を基準にして調整する
とか。あるいはベースラインの人口を基準にして調整するとか、その辺は解釈しやすい方にした
らいいと思います。
○津下構成員 標準化をしてしまうと、どこの年代が増えたとか、そういうことが逆に見えにく
くなるということもあります。ベースラインから増えたかどうかというのは、標準化で比較をす
るんだけれども、コメントのところでは、例えば50代の方々が増えたとか、そういう具体的なイ
メージが出る数字が出てくるといいかなと思います。
 もう一つ、たしかWHOが2030年に、将来の日本人の糖尿病が何人になるかといった予測値を
出したときに、2030年に890万人という数字があります。それと比べると、健康日本21の1,000
万人は多いなと当時思った記憶があるんですけれども、国際的に人口とか高齢化も考えて、2030
年に690万人から890万人に増えるだろうと言われていたよりも、目標値の設定の仕方もやや甘
いというか、増え過ぎたのかなという気がします。
○田嶼構成員 補足させていただきますけれど、WHOはいつもWHOの診断基準に沿って予測
した数値を出しているので、日本からはちゃんとしたデータが出ないから、計算できなくて困る
とよく言っているんです。したがって、そちらに提供できるような資料も今回は出せると思うし、
その上で、WHOが出している数字との比較も可能になってくるのではないかと思います。
 現在のところはIDFの数値は横に置いておいて、日本としての評価できる数値を出すという
ふうなことに集中するといいと思っています。
○山本構成員 人口か人数かという問題ですけれども、先ほどおっしゃったみたいに、人数と率
は意味が違いますね。調整すべきかどうかについても、そのテーマごとに違うはずなので、それ
ぞれ目標設定をしたときにそれらの考え方があったはずなので、それに合わせてやるべきだと思
います。
 糖尿病と循環器、がんのところで計算している国民生活基礎調査もサンプリング調査でそれ自
体は、そこからまた推定して人口を出しているんです。その辺も考慮しないと、推定したり戻し
たりとか、ちょっともとの数字だったらあったのにみたいなこともあり得ると思うので、そこは
考慮しないといけないと思います。
○辻座長 ありがとうございます。実際トータルの数で見ることでわかることと、年齢調整率で
わかることは全く違います。政策的なメッセージが全然違ってきますし、また、年齢階級別の動
向というのも、非常に重要です。ですから、大きくこの3つの出し方があると思うんですけれど
も、その中のどれを最も主要な指標にするかというのは、今、山本先生がおっしゃったみたいに、
10年前に各分科会で決めた部分がありますので、それは尊重して、残り2つのところについても、
可能な限りは、そういうデータを持ちながら分析、議論していただければと思います。どうぞよ
ろしくお願いいたします。
 次に8番の循環器分野はいかがでしょうか。
○津下構成員 高血圧の改善の数値が、服薬者を除くということを知らない人も結構いるんじゃ
ないかと思いますし、本当の意味で、高血圧がどうなっているのかということを知る意味では、
先ほど言われたように服薬者の割合とかそういうのも押さえる必要がある。評価自体は同じやり
方でやらないといけないと思いますけれども、その辺のところをきちんと押さえたコメントが必
要で、現在、高血圧の薬を70歳だと40%以上が飲んでいるというデータもあるので、その辺を無
視してはコメントが書けないのではないかと思っています。
○三浦構成員 おっしゃるとおりで、ここに書いてあるのは血圧の平均値です。しかもこれは服
薬者を除いた平均値が使ってあるようなのですが、やはり国民の実態を反映しておらず、やはり
有病率で見るのが第一で、血圧の平均値を使うとしても対象者全体の平均値を使う必要があるか
なと思います。
○辻座長 よろしいでしょうか。ほかにございますか。
 それでは、9のがんの分野について、御意見、御質問ありますか。
○山本構成員 さっきの果物なんですけれど、ちょっとどうしようもないんですけれども、西先
生って言っていいのかどうかわからないですけれども、ちょっと調べてもらったらできるもので
すか。
○西構成員 国民健康・栄養調査のデータについては、食品のデータというのが最近は登録され
ておりませんが、平成9年でしたら食品のデータがあるかもしれませんので、直近の値の方を以
前の基準で計算し直すよりは、策定時の方を計算し直すということならできるかもしれません。
○山本構成員 そうすると目標が変わってきますよね。60%というのは、その30に対してつくっ
たはずなので。
○西構成員 おっしゃるとおりです。
○山本構成員 もともと計算していただいたのは、数値が出ていたんですか。それとも事務局の
方で、何かから例えば0以上のものを持ってきたとか、そういうふうにされたんですか。
○高城室長補佐 すみません。事務局もその当初の目標値がどういう考え方か。
○山本構成員 その当初のではなくて、今回の食べている人の割合の方は、そういうデータ自体
があったのか。それとも0の人を除いてみたいなことにして、事務局の方で数値をつくったとい
うか計算されたのか、どっちだったのか。僕が見た感じでは、食べている人というのがあったん
ですか。ちょっとわからなかったので。
○栄養・食育指導官 おっしゃるとおり、0でない人を拾っているという形ですので、今、西先
生がおっしゃったように、データベースの状態が当時と変わっていますので、どこまでできるか
も含めてこちらで確認させていただきます。
○辻座長 その辺よろしくお願いいたします。ほかにございますか。よろしいですか。
 それでは、一応御意見をいただいたということにいたしますが、時間が限られていましたので、
多分皆さん気を使ってお話にならなかったんだと思います。そういう意味で、もし御意見がござ
いましたら、先生方の机の上に御意見シートが置いてありますので、それに御記入いただいて、
本日あるいは後でも結構ですから、事務局の方にお渡しいただければと思います。よろしくお願
いいたします。
 それでは、今回のこのデータ評価シートにつきましては、本日の議論も踏まえまして、各担当
委員の先生方並びに事務局で修正を行っていただきたいというふうに思います。どうぞよろしく
お願いいたします。
 続きまして、議題2として「地方自治体、団体の取組状況調査票(案)について」、事務局か
ら前回からの修正箇所について御報告をお願いします。
○高城室長補佐 皆様のお手元にあります資料3をごらんください。当初この会議の第1回のと
きにお示ししたものからかなり変えております。前回の会議では、施策の取組み状況のみチェッ
クするということでお示しさせていただいたんですけれども、取組み状況のみならず、関連した
指標、健康日本21に掲げられている指標について、目標が立てられているのだから、それについ
て改善したのかどうなのか。その関係がわかるような形で整理すべしというようなことで、一案
つくって皆様にお配りしたところでございます。
 こうしたところ、賛成というか改善されたという意見もあることながら、複数項目が入るよう
な指標についてもお示ししてしまったので、どのように判定したらよいかわからないですとか、
一方、こちらは独自に幾つかの自治体に御意見もサンプルで伺ったんですけれども、本日いろい
ろと御意見をいただきました改善の度合いというのを、先ほどのように5%でやっていいのか。
それともきちんとSDのような形で統計処理した方がいいのか、判断に非常に困るというような
御意見もいただいたりしております。また、分野ごとの項目もどのような考え方で調査の中に入
れ込んだのか。そのあたりもしっかり説明責任を果たすべしというような意見もいただいており
ます。また、全体的な意見として自由記載欄を設けてはどうかという意見もございました。
 こうしたことから、お手元の資料をめくっていただきますと、まず3の部分なんですけれども、
分野ごとの取組みについて、充実したのか、変わらないのか、縮小したのか、未実施なのか。こ
ういったところについては変更しておりませんけれども、実際に指標がどのように各自治体で制
定されているのかという部分につきましては、健康日本21の中間評価をやった際に、参考資料2
としておりますけれども、健康日本21の代表項目というものを示させていただいたところです。
こういったものについて、具体的に目標値、ベースライン値、直近値などを聞くような形に改編
いたしました。
 すなわち、改善具合の評価など、こういったところについては、全体の指標の評価と併せてこ
ちらの方で議論をしてどのような形で評価するのか決めていく。すなわち改善したかしないのか
というのは、都道府県のアンケート調査からは落としております。
 また、変更点としまして、健康増進計画が、健康増進法上策定が義務づけられております都道
府県等に絞って実施するものとして、市町村の方では、実際に健康増進計画をまだつくっていな
いとかそういうところもございましたので、除外したというところでございます。
 その他、団体用については特に変更してございません。
 あとは自由記載欄について設けるようにというようなお話がありましたので、ここについては
特にPRすべきところがあれば、こういったところに書いていただくということとできればなと
いうふうに思っております。
 細かい話ですけれど、アンケートの対象地域、今回の震災で津波によって被災した自治体もご
ざいますので、こうした自治体の対応状況、可能性といったものにらみながら判断をしていきた
いと思っております。一方で、被災地特有のニーズという健康増進上のニーズというものも把握
ができればありがたいというふうに、事務局としては考えております。
 以上、ざっとでございますけれども、変更点について御説明させていただきました。
○辻座長 ありがとうございました。それでは、委員の先生方から御意見をいただきたいと思い
ますが、いかがでしょうか。
○山本構成員 前回コメントしたように、直近値とかがとれるようになってよかったと思います。
市町村の方は確かないということだと思うんですけれども、今のこのままだと、みんな「充実し
た」とつけそうですよね。項目をさっきのと同じにするということは、どうですか。
○高城室長補佐 皆様にお配りしたものですか。
○山本構成員 県に尋ねるものと同じ項目にして、回答の方を「充実した」「変わらない」とい
うふうにしていくと、そのうちのどの取組みをしていたのかというのが、もうちょっと詳細にわ
かるのではないか。それだと答えられるんじゃないか。県で決めていることは、市町村でやれと
いう話だと思うので、それをどれをやりましたみたいな話がわかるのでいいのではないかとちょ
っと思いました。
○三浦構成員 私も今の山本先生の御意見に賛成で、市町村への質問は、項目立ては県のものと
同じにして、それで頑張っているかどうかということ、実際その対策を行っているかどうかとい
うことを聞く分には、細かい項目でもいいのではないかと思いました。
 一方、都道府県の方で直近値がなかなか出せないところもたくさんあるのではないかと思いま
すので、データがある部分だけ書いていただくことで良いと思います。
○津下構成員 直近値とかベースライン値も、実は各都道府県が独自調査をして立てたのではな
くて、国のものをそのまま使ってしまった自治体もあるかなと思います。その出所がどうなのか
というのも書いていただけるとよいのでは。ちょっと欄は多くなるんですけれども、県独自の調
査なのか、国民健康・栄養調査の県分みたいな形でやっていたりとか、それから県で独自調査を
やっているところもあるんですけれども、出所がどうかというのが気になります。割合、ベース
ライン値は、国の値そのまま持ってきたというところも確かあったように思います。その辺のこ
とがわかるといいかなと思いますが、いかがでしょうか。
○辻座長 それは書いてもらえばわかりますね。同じだとか。市町村もあるに越したことはない
と思うんですけれども、この10年間で起こった変化というのは、市町村合併が起こっていますよ
ね。ですから、ベースライン値がどこというところが結構あると思うんですけれども、その辺は
どうしましょうか。
○高城室長補佐 私が理解しておりましたのは、数については市町村には聞かずに、適正体重を
維持している人の増加ということについての取組みについて、充実したのか、変わらないのか、
縮小したという、こういったものを定性的に調べるという理解です。そういったものでなじまな
いものがもしあるようでしたら、こちらの方で手直しをしながら、定量的に聞くのではなく定性
的にというふうに理解しています。よろしいでしょうか。
○山本構成員 前回は市町村もとれたらと思ったんですけれども、確かにそのとおりなので、市
町村についてはなしということで、後で検討する単位としては県でやるということでいいと思う
んですけれども。
 先ほど先生がおっしゃったみたいに、この間出てきた議論として、それぞれ県でデータがない
んじゃないかとか大変じゃないかみたいな話があったときに、例えば国民健康・栄養調査とか、
こちらで県ごとの値が出せるようなものもあるんじゃないかという話があったので、そういうも
のについては埋めればいいということだと思います。ただ、県で独自により精度の高いものやっ
ている可能性があるので、基本的には県にまず聞いていただいて、先ほど御意見があったみたい
に、どういう調査で調べましたかみたいなことも併せて聞いて、それがないものについては国と
してとっている調査とかでわかるものについては、それを入れるというふうなことでどうでしょ
うか。
○高城室長補佐 それらについて、ちょっと検討させていただきます。
○安藤構成員 団体の調査なんですけれど、実に多様な団体があって、この調査項目を見ると、
役所の延長線上のような感がなきにしもあらずなんですが、そもそも目的が何なのかというあた
りに照らし合わせて、聞かれても困るような感じがしないでもないんですけれども。せっかくで
あれば、健康日本21に各団体のポリシーとしてどうかかわったとか、そういうようなあたりを聞
かれた方が。目標値を立てたとか立てなかったとか言われても困っちゃうというようなところも
あるんじゃないかと思うんですけれども、いかがでしょうか。
○高城室長補佐 団体につきましては、もっと非常にシンプルにしております。最後のページな
んですけれども、分野ごとに何か取組みを実施したかどうかのみ聞こうとしておりまして、目標
値とかそのあたりは特に聞く予定はございません。
○安藤構成員 ただ、名前からして、もう何をやるかというのがはっきりしているような団体も
ありますので、そういうところにあえてこういうのを調べて、一体何になるのかなという感じが
しないでもないので、恐らく自由記載を中心にやろうということかと思うんですけれども。
 目的が何なのかというのをお聞きしたいんです。都道府県とか市町村はよくわかるんですけれ
ども、団体からどういう結果が得られて、それをどういうふうに使おうかということなんですが。
○津下構成員 今、安藤委員も言われたように、健康日本21の運動をやることで、その団体の活
力というか、活性化につながったかとか、企業としてはそれが企業のイメージ向上につながった
かとか、そういう健康日本21の運動に参加したことで、その団体について何かメリットがあった
かどうかとか、そのあたりを聞きたいような気がするんですけれども。
○安藤構成員 例えば私の関連ですと、歯科医師会なんかですと、地方に行けば完全に意思決定
の中心になりますから、義務として参加してかなり中心的なかかわりをしていると思いますが、
そうじゃない業界団体に近いところもあれば、多様だと思うんです。
 ですから今、津下先生が言われたような聞き方をされた方が、むしろどういう連携を組んでい
ったらいいのかというヒントが出てくるのではないかなと思います。
○宮地構成員 そもそも論なんですけれど、この団体に対する調査というのは、健康日本21の取
組みに参加したり協賛したりする団体、健康日本21に協賛団体として登録されている団体があり
ますよね。それに対して調査をするということでよろしかったでしょうか。
○高城室長補佐 はい、そうですね。
○宮地構成員 なので、今の段階で名簿に上がっている団体が、実際に本当にどれくらい取り組
んだということを確認するという趣旨だと僕は理解しているので、この質問紙の内容でもそう大
きく問題はないかなと思います。自由記載のところで存分に書いていただければ、データは集ま
ってくると推察しますけれども、いかがでしょうか。
○高城室長補佐 それでしたら、こちらの団体様の次記載欄の方に、主にこういう観点から、今
津下委員から御指摘があったような点です。健康日本21に参加して、活性化につながったり、運
動の結果何かメリットがあったようなことがあれば、こちらに記載願いますということでやらせ
ていただきたいと思います。
○山本構成員 私も宮地先生と同じ意見で、項目は、全部市町村も都道府県も団体も同じにして、
実際団体とかに掛け声をかけても、ここはやりやすかったけれどもここは全然できていないとい
うことが後で評価できると思います。項目プラス先ほどの御意見をいろいろ書けるようにという
のがいいのではないかと思います。同じ意見です。
○津下構成員 市町村や団体に対して、県とかの行政からの働きかけは、十分ありましたかとい
う評価も必要かなと。受け手側が県の役割をどう認識しているかということについて確認するこ
ともあっていいかなというに思います。
 もう一つ、その他欄にどんなことを書いていただくか。取組みの内容を書いていただくことも
結構あると思うんですけれども、例えば独自の目標設定をしてやったと。目標値が、市町村独自
でいろいろ工夫したことについては拾えたら次の計画につながるのではないかなと思いますので、
そのあたりも例示として何か書いていただくと、書きやすいのではないかと思います。
○辻座長 よろしいでしょうか。今いろいろ御意見をいただきましたので、それを反映した形で
事務局といたしましては、できるだけ早く地方自治体、団体に対して、調査票を配布して調査を
始めてくださいということで、どうぞよろしくお願いいたします。
 続きまして、議題3「その他」でありますけれども、事務局から何かございますか。
○高城室長補佐 次回の日程につきましては、健康日本21の中で、例えば健康寿命の延伸ですと
か、壮年死亡の減少などが掲げられておりますので、これらに関するヒアリング並びに質疑応答
を中心に行う予定で考えております。日程につきましては調整をさせていただきまして、後日御
案内をさせていただこうと思います。よろしくお願いいたします。
○辻座長 それでは、時間が若干過ぎましたけれども、本日は以上で終了とさせていただきます。
どうもありがとうございました。


(了)
<照会先>

健康局総務課生活習慣病対策室
 室長補佐 高城
 電話番号 03-5253-1111(内線2348)

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