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2011年6月22日 第47回中央社会保険医療協議会保険医療材料専門部会議事録

○日時

平成23年6月22日(水)11:17~11:47


○場所

全国都市会館第1会議室(3階)


○出席者

印南一路部会長 石津寿惠委員 関原健夫委員 森田朗委員
白川修二委員 中島圭子委員 北村光一委員 伊藤文郎委員
嘉山孝正委員 鈴木邦彦委員 堀憲郎委員 三浦洋嗣委員
松村啓史委員 松本晃委員 森清一委員
<事務局>
外口保険局長 鈴木医療課長 迫井医療課企画官
屋敷保険医療企画調査室長 吉田薬剤管理官 鳥山歯科医療管理官 他

○議題

○ 部会長の選挙について
○ 平成24年度保険医療材料制度改革に向けた今後の予定について(案)
○ 特定保険医療材料価格調査について
○ 特定保険医療材料の保険償還価格算定の基準について
  (専門委員からの意見)

○議事

○迫井医療課企画官
 それでは、皆様おそろいですので、議事を始めさせていただきます。
 去る4月20日の中医協総会において、保険医療材料専門部会に属する公益委員が変更されましたため、部会長が選出されるまで私が代わって司会進行を行わせていただくということでよろしいでしょうか。
(「異議なし」と声あり)
○迫井医療課企画官
 ありがとうございます。
 それでは、新しい部会長の選任までの議事進行につきましては、私の方で務めさせていただきます。
 ただいまより第47回「保険医療材料専門部会」を開催いたします。保険医療材料専門部会に属する委員の変更がございましたので、御報告をさせていただきます。お手元の委員名簿をごらんください。
 3月31日付で渡辺委員、遠藤委員、6月21日付で小林委員がそれぞれ退任をされ、その後任といたしまして4月1日付でそれぞれ堀委員、印南委員、本日付で石津委員が発令されております。
 それでは、保険医療材料専門部会新任委員より、それぞれ一言ごあいさつをお願いしたいと思います。まず堀委員、お願いをいたします。
○堀委員
 日本歯科医師会常務理事の堀と申します。よろしくお願いいたします。
○迫井医療課企画官
 次に、印南委員、よろしくお願いいたします。
○印南委員
 慶應義塾大学総合政策学部の印南と申します。よろしくお願いいたします。
○迫井医療課企画官
 次に、石津委員、よろしくお願いいたします。
○石津委員
 明治大学経営学部の石津でございます。よろしくお願いいたします。
○迫井医療課企画官
 ありがとうございました。
 次に、委員の出欠状況について御報告をさせていただきます。本日は全員の委員の方がお見えになっております。
 それでは、議事に入らせていただきます。本日はまず部会長の選挙を行います。社会保険医療協議会令第1条第6項の規定によりまして、部会に部会長を置き、当該部会に属する公益を代表する委員のうちから、当該部会に属する委員が選挙することとされております。
 部会長につきましては総会の例によれば、1号側及び2号側の御意見を伺った上で御賛同があれば決めていくということになっております。保険医療材料専門部会の部会長につきましても、このような方法で取り行いたいと考えておりますが、よろしいでしょうか。
(「異議なし」と声あり)
○迫井医療課企画官
 ありがとうございます。では、そのように進めさせていただきます。
 では、まず1号側の委員から御推薦をいただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○白川委員
 1号側といたしましては、印南委員を部会長に推薦申し上げたいと思います。
○迫井医療課企画官
 ありがとうございました。
 続きまして、2号側委員、いかがでございましょうか。
○嘉山委員
 2号側としても印南先生にお願いしたいと思います。先生の御専門がミクロ経済と、医療経済学もおやりになっているんですが、一番大事なのは決定論学のようなこともおやりになっているので、公益側として最も大事なことですので、よろしくお願いしたいと思います。
○迫井医療課企画官
 ありがとうございました。
 1号側、2号側とも印南委員を御推薦いただきましたが、印南委員に部会長をお願いするということでよろしいでしょうか。
(「異議なし」と声あり)
○迫井医療課企画官
 ありがとうございます。それでは、印南委員に部会長をお願いいたします。印南部会長より一言ごあいさつをお願いいたします。
○印南部会長
 部会長を拝命いたしました印南でございます。
微力ながら最善を尽くしたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
以上です。
○迫井医療課企画官
 ありがとうございました。
 それでは、今後の議事を印南部会長にお願い申し上げます。どうぞよろしくお願いいたします。
○印南部会長
 それでは、早速でございますけれども、議題に入らせていただきます。平成24年度保険医療材料制度改革に向けた今後の予定について、事務局より資料が提出されておりますので、御議論いただきたいと思います。まず、事務局の方から御説明願います。
○迫井医療課企画官
 お手元の材-1-1、材-1-2を一括して御説明させていただきます。
 材-1-1「平成24年度保険医療材料制度改革に向けた今後の予定について(案)」でございます。これは22年、昨年末以来から当面、向こう1年程度でございますけれども、今後の作業スケジュールにつきまして、改定年のこの時期におおむねこの部会でスケジュールをお示しさせていただいております。本日6月22日、平成23年でございますので、真ん中より少し上の辺りにございますが、以降、4月から9月、11月、1月に向けての作業スケジュールをお示しさせていただいているところでございます。このスケジュールで進めさせていただきたいと、御確認をいただければと思っております。これが材-1-1でございます。
 続きまして、材-1-2でございます。これは今お示しをしましたスケジュールにのっとりまして御検討を進めていただくことになりますけれども、その具体的な中身につきましてこれも御確認を込めましてお示しをしております。
 材-1-2は1枚紙でございますが、基本的には前回22年改定の後、部会を最初に開きましたとき、具体的に申しますと22年7月28日でございますが、お手元の参考資料、材-参-1、7月28日にお示しをした資料に、おおむねこれと同じような内容のものがまとまっております。お手元にございますでしょうか。保険医療材料制度に係る今後の検討の進め方という当時の参考資料でございますが、この資料の4ページに示した今後の検討の進め方(案)を御了解いただきましたので、この内容を基本的には確認させていただいております。
 1点異なりますのは、この時点以降、総会で特に御議論がありました、具体的に申し上げますと、本日の資料の材-1-2の一番下の方に下線で書かせていただいておりますが、総会でさまざまな御議論の中で技術の評価やイノベーションの評価におきましては、費用対効果の観点を導入することについて検討するような御指摘、具体的には例えば昨年11月10日の総会での御議論等でございますが、こういった御指摘がございましたので、このことも含めてきちんと整理をいたしまして、今後こういった検討課題で、御議論を進めさせていただきたいという趣旨でございます。
 以上、簡単でございますが、事務局からの資料説明でございます。
○印南部会長
 どうもありがとうございました。ただいまの御説明について何か質問、御意見等ございましたらお願いします。よろしいでしょうか。
 それでは、質問等がないようでしたら、平成24年度の保険医療制度の改革は示された予定を基に、調査結果などを踏まえ議論を進めていきたいと思います。
 続きまして、特定保険医療材料価格調査について議論をしたいと思います。事務局より資料が提出されておりますので、説明よろしくお願いします。
○池田医政局医療機器政策室長
 医政局の医療機器政策室長でございますが、中医協の材-2の資料に基づいて御説明をさせていただきます。「平成23年度に実施する特定医療保険材料価格調査(本調査)について(案)」ということで、趣旨につきましてはそこに書いてございますとおり、特定保険医療材料についての実勢価格調査ということで、販売価格及び購入価格を調査するということでございます。
 調査期間につきましては、特定保険医療材料は個々の製品の販売数が必ずしも多くないということで、一定期間を想定しております。前回の例ですと5月から9月までの5か月間を対象とします。ただし、取引量の多いダイアライザー等につきましては1か月分の取引のみを対象とするということでございます。
 調査の対象及び客体ですが、販売サイドについては全数を調査。購入サイドにつきましては病院、一般診療所、歯科診療所、歯科技工所、保険薬局の中から、そこにお示ししておりますような抽出率で抽出した客体を対象として調査をいたします。
調査事項につきましては販売価格、購入価格、数量等を調査させていただきたいと思います。
2ページ、今回の大震災の影響による調査票配布時等の配慮でございますが、他の調査と同じように(1)?~?に示しているところにつきましては、調査票の発送は行わないということ。それ以外につきましても(2)でございますが、特定被災区域に所在するものに対しては、調査協力の了承を得た上で調査を実施するということ。その上で(3)にございますように、被災区域に所在する調査客体からのデータを除いた集計を別途行うなどの措置を、必要に応じて行うという形で配慮をさせていただきたいと思います。
参考1には被災3県の調査客体数、参考2には業務分担。薬価調査と同じように厚生労働省で全損地域等除外の客体名簿を作成し、都道府県で連絡等を行うという形で調査を進めたいと思っております。
3ページには参考として前回調査の結果を付けさせていただいております。
以上です。
○印南部会長
 ありがとうございました。この点につきまして御意見、質問等ございましたらお願いします。鈴木委員、どうぞ。
○鈴木委員
 先ほどの薬価部会で安達委員からのお話がありましたように、保険医療材料価格調査においても、医療経済実態調査の検討の際にしてきた同様の問題点もありますので、先ほどお話はありましたが、その結果が出た際には次回の改定に使えるかどうかなどの評価分析等を行う配慮が必要であると思います。
 保険医療材料価格調査も薬価調査と同様に中医協マターではありませんので、保険医療材料価格調査の位置づけとして調査の実施自体が改定の実施に直結するものではないということを確認したいと思いますが、それでよろしいでしょうか。
○印南部会長
 企画官、どうぞ。
○迫井医療課企画官
 医療課企画官でございます。御質問は本日の議論が保険医療材料価格調査に限定した議論で、次回改定の議論とは直結をしないということの確認の御質問だと思いますが、そのとおりでございます。
○印南部会長
 ほかに質問、御意見等ございませんでしょうか。よろしいですか。
 それでは、示された予定を基に、こちらも手続を進めさせていただきたいと思います。
 次に、特定保険医療材料の保険償還価格算定の基準について、保険医療材料専門組織より意見を伺いましたので、今回、専門委員より資料を提出されております。御説明をお願いいたします。
○松村専門委員
 専門委員の松村です。中医協の材-3をごらんいただきたいと思います。これは昨年12月15日の保険医療材料専門部会において提案のありました、特定保険医療材料の保険償還価格算定の基準等に関する意見について、専門委員の立場から意見を述べたいと思います。
 まず、全体的な話ですが、諸外国の医療提供体制などを十分調査の上、安定供給など日本の実態を踏まえた議論を重ねることが重要であると考えています。すなわちアップル・トゥ・アップルの議論が必要だと思います。
 また、改定においてはイノベーションの推進、特にデバイスギャップ、デバイスラグの縮小という医療機器の喫緊の課題解決に反することがないように配慮をいただきたいと思っております。
 具体的に提案のあった項目ごとにお答えしたいと思います。
 「1.イノベーションの評価について」は再整理することは賛成でございます。ただ、イノベーションの評価について1つ課題があります。それは何かと言いますと在宅医療機器です。特定保険医療材料はイノベーションを評価する材料加算が設定されましたが、在宅医療機器などの指導管理料の材料加算として評価されている在宅医療用機器材料は対象外となっております。今後ますます在宅医療が重要になってくることから考えても、在宅の機器についてもイノベーションの評価を検討すべきかと考えています。特にこれについては日本の企業もいろいろと工夫しておりますので、是非検討いただければと思います。
 次に「2.市販後の評価の見直しについて」です。これは市販後の一定期間が経過した後に材料価格を再評価してはどうかということですけれども、基本的な問題で特定保険医療材料は医薬品の銘柄別と違いまして、同一区分内に複数の製品が存在する。これは以前から私が申し上げていることですが、これが一番ベーシックな問題でして、特定保険医療材料は約30万品目以上あります。それが今、機能区分の枠は732しかないんです。30万品目が732の枠にあること自体が既に限界だと考えております。この点を踏まえて慎重な検討が必要だと思っております。
 次は「3.外国価格参照制度について」です。これについては特に異論はございませんが、1つだけ懸念される点は、国内でしか販売されていない品目についても医療環境の異なる国の販売価格を参照すること自体、現行の医療区分制度を取り扱っている限りではなじまないのではないかと懸念しております。
 最後に「4.特定保険医療材料の考え方について」です。評価区分を明確化するという本提案には賛成です。その明確化に当たっては現状を踏まえて、平成5年度の中医協建議の基本理念を踏襲していただきたいということです。
 繰り返しになりますが、現行の機能区分制度のままではそろそろ限界だと思っています。薬のようにすぐにすべてを銘柄別にすることは難しいと思われますが、少し枠を広げて大くくりの製品別ということにするなどの検討を、現行制度のいい面を維持しつつ、改善を進めていく時期に来ているものではないかと考えております。
 私からは以上です。
○印南部会長
 ありがとうございました。
 続きまして、松本専門委員からお願いします。
○松本専門委員
 松本です。平成24年度の改定の議論を進めるに当たり、特定保険医療材料を取り巻く問題を専門委員として私なりに整理してみました。資料は中医協材-4でございます。
 大きく分けまして3つに分類してみました。第一はそれなりに改善されましたが、いまだに対立が続いている分野です。
 これには、2つございます。1つ目は内外価格差です。内外価格差は随分縮小されました。しかし、その結果として安定供給、デバイスギャップ、流通問題、産業育成などに影響を及ぼしつつあります。
 2つ目はデバイスラグです。これは審査側の努力で大きく改善されました。あくまでも私見ですが、デバイスラグは申請側の申請書類の質に、より問題があると言えます。質の高い申請書類、データは承認の促進を促しますし、審査側の手間を省きます。
 次に、資料の左下のいまだに解決されていない問題です。最初はモノと技術の分離です。モノと技術は分離し、モノ代に比べ相対的に低い技術料のアップが望まれます。
 次に、医療機器産業の育成です。これも叫ばれて久しいのですが、これだけの高度先端技術を持つ我が国において、世界に通用する医療機器がもっと多く開発されてもよいのではないでしょうか。
 イノベーションの適切な評価は、内外価格差と併せて今後議論されていくと期待しております。
 同じく資料の右下でございますが、近年顕在化した新たな問題です。
安定供給問題は当部会でも議論された深刻な問題です。デバイスギャップは最大の問題と認識しております。既に日本に根を降ろしている大企業はともかく、中小企業や今から進出しようという企業の意欲が先細りになっています。結果、イノベーションが患者に届かない、また、ジャパンパッシングという現象が起こりつつあります。
最後に、流通の問題です。流通は償還価格低下で経営に大きな影響を受けてきました。今般の東日本大震災の際、行政の適切な指導の下に流通業者の方々がメーカーとともに日夜努力された結果、大きなトラブルは回避することはできました。その御尽力に敬意を表すとともに、改めてその存在意義を確認しましたが、多くの流通業者が青息吐息の経営状態であることも事実です。
以上、これらの問題はお互いに深く関連しており、1つの問題のみに注力することなく、数次方程式を解かなければなりません。そのための議論が今後ともなされていくことを切に希望いたします。
以上です。
○印南部会長
 ありがとうございました。
 ただいまの御説明に関して御意見、御質問等ありましたら。鈴木委員からお願いします。
○鈴木委員
 お話いただいたことは理解したいと思いますけれども、右下の赤いところの?流通業者の弱体化で再編進まずというのは、先ほどの薬のところでも同じような話があったかもしれませんが、漠然と青息吐息と言われてもなかなかそれだけでは説得力が弱いかと思いますので、具体的にデータというか数字を出して言っていただかないと、どこまでが問題なのか、弱体化したら再編が進むのではないかという気もするんですけれども、ちょっとわからないのですが、そこら辺をもう少し御説明いただければと思います。
○印南部会長
 ありがとうございます。松本専門委員、お願いします。
○松本専門委員
 次回以降でそういう御意見に対しては、流通なり私たちの方から御説明をさせていただきますが、薬品で進んだほど医療材料は再編は全く進んでおりません。これは薬品の場合はどなたがリーダーシップをとってやられたのか正確にはわかりませんが、医療材料の場合はそういうことが実際は起こっていない。
 一方、これもデータで示した方がいいと思いますので、これは次回以降でデータを示していこうと思いますが、事実、医療機器の材料をやっておられるいわゆる卸、ディーラーさんは、今ほとんど赤字か黒字かのすれすれのところが大変多いと聞いています。それは鈴木先生のおっしゃるようにデータで示さないとわからないというのは、事実だと思います。
 以上です。
○印南部会長
 ありがとうございました。嘉山委員、お願いします。
○嘉山委員
 まず、松村専門委員にお聞きしたいんですけれども、昨年12月の専門部会で松本先生に約束はしていただいたんですが、イノベーションの評価の際の内容は具体性を持たないといけないと思うんです。在宅の機器まで広げるのは私も賛成します。つまりそんな差別することないと思うんです。イノベーションということは医療器具全般にやるべきだと思うんですけれども、一番は医療安全だと思います。医療人の目線だとか技術者の目線ではだめで、それを受ける患者さんが一番ベネフィットを受けるのは医療安全なんです。ですから、私は病院長経験を含めて10年以上管理職をやっているので、いろんな科からいろんな機械を買ってくれということが来ますので、こういうものは工夫されました。
一番トップのプライオリティは医療安全です。その次が先進性です。最後は稼働率、どのぐらい使われているのかという、この3つの順番をきちんとイノベーションという概念の中に明記しておかないと、その都度ダブルスタンダードになったり、どことは言いませんけれども、思惑で決定される。今度委員長は決定権の権威ですから、その辺出ないと思いますけれども、やはりその辺は明記された方がいいと思うんです。今WHOも医療の上において一番メインはセーフティだということを、明確にレコメンデーションの一番に挙げていますから、このイノベーションの概念の中にも患者さんへの医療安全というのを第一に、具体性を持たしていただきたいと思います。
 松本専門委員にお聞きしたいんですが、今、鈴木委員もおっしゃったように、この辺の問題が具体的に起きたということも私自身もたくさん具体的な事例は存じ上げております。ただ、そのときに何が問題になったかというと、今の薬事法とかそういう法律が余りにもリジットなので、そこが問題だったのではないかと思います。
今度の大震災で保険局が外口局長以下、非常な勢いで制度的なものを震災用に変えていただいたので、機械だけではなくてお薬も非常に現場が患者さんのために動けるようなことをやっていただけたんです。ですから、ただ単に機械に対するお金を積まないからということではなくて、法的な問題もあるので、それは国民的な合意が必要です。リスクをどういうふうに考えるか。
機械というのは特につくりながら動くんです。お薬は動物実験から始まってファースト・イン・ヒューマン、フェーズ1から始まってある程度のデータは出るんですけれども、機械というのは使っていくうちにまた直していくということがありますから、当然多少のリスクは残るんですけれども、その辺の法律が余りにもリジットなのではないかと私は思っていて、今メディカルイノベーションのメンバーなので、そこを浮き彫りにしてきちんと解決していけば、こういう問題は一つひとつ解決できるのではないかと思うですが、その辺はいかがでしょうか。
○印南部会長
 松本専門委員、お願いします。
○松本専門委員
 嘉山先生の御意見に100%同意します。事実いろんな意味で行政の方も制度なり何なり法律を緩和していただいています。だからだんだんやりやすくなっていることは事実だと思いますが、より一層やっていただきましたら患者さんも診療側も、製造業者も販売業者も、皆さん助かると思います。全く同感です。
○印南部会長
 嘉山委員、どうぞ。
○嘉山委員
 あとは卸問屋さんの、特に機械に対する卸問屋さんの日本の制度は、私は世界一ではないかと思っているんです。これはある海外からの力で何とかそこを省けということになりますと、安全が置き去りにされた形で、ただ価格だけで医療機器を扱うような社会になると、我々医療人としても患者さんを守れないということが起こりかねますので、私自身は流通業者の弱体化と言っても、やはり企業ですから努力はしなければいけないと思うんですけれども、その辺は材料費を考える場合には考慮しなければいけないということは、私も賛成します。
○印南部会長
 松村専門委員、お願いします。
○松村専門委員
 嘉山先生の冒頭の御指摘のイノベーション加算については、全くおっしゃるとおりだと思います。特にここで大事なのはエビデンスと見える化といいますか、トランスペアレンシーだと思います。これも業界も承認側も何が評価されて、何がどう加算されたかというのを相互で認識しないと、医療機器のイノベーションは進まないと思いますので、全く先生のおっしゃるとおり安全性を第一にして、そこのエビデンスとトランスペアレンシーを進めていきたいと思っています。
○印南部会長
 ほかに御意見、御質問等ございませんでしょうか。よろしいですか。
 それでは、第1回目の提案ということで、今、出ました御意見等を酌んで次回以降の資料作成等をお願いしたいと思います。
 これで一応議題は終了したんですが、次回の日程について事務局の方から。
○迫井医療課企画官
 次回の日程についてはまだ未定でございますので、わかり次第、御連絡させていただきます。
○印南部会長
 ありがとうございました。
 それでは、本日の保険医療材料専門部会はこれにて閉会といたします。ありがとうございました。


(了)
<照会先>

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代表: 03-5253-1111(内線3276)

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