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2011年5月31日 第3回児童養護施設等の社会的養護の課題に関する検討委員会 議事録

雇用均等・児童家庭局家庭福祉課

○日時

平成23年5月31日(火)17:30〜20:00


○場所

中央合同庁舎第5号館 厚生労働省専用第23会議室(19階)


○出席者

委員

柏女委員長
相澤委員
大塩委員
大島委員
木ノ内委員
高田委員
伊達委員
平田委員
藤井委員
武藤委員
渡井委員

事務局

小宮山厚生労働副大臣
高橋家庭福祉課長
竹林母子家庭等自立支援室長

○議題

・社会的養護の課題と将来像について

○配布資料

資料1社会的養護の課題と将来像(とりまとめ論点整理表)
資料2社会的養護の課題と将来像について
資料3里親等の委託率を大きく増加させた自治体における里親推進の取組事例
資料4施設長の研修義務化及び資格要件省令化について
資料5親子関係の再構築支援について
資料6社会的養護の現状について(参考資料)
資料7民法等の一部を改正する法律の概要(参考資料)
資料8自立援助ホームで生活した人たちの声(渡井委員提出資料)

○議事

○高橋家庭福祉課長
 定刻となりましたので、ただ今から「第3回児童養護施設等の社会的養護の課題に関する検討委員会」の開催をお願いしたいと思います。家庭福祉課長の高橋でございます。どうぞよろしくお願いいたします。委員の皆さま方におかれましては、夕方の遅い時間にもかかわらずご参集いただきまして、誠にありがとうございます。本日は委員11名皆さまのご出席をいただいております。
 委員の異動につきまして、ご紹介申し上げます。全国児童養護施設協議会の副会長をしておられました藤野委員が先般の役員改選で副会長を代わられたということで委員を辞任し、後任の副会長を委員に推薦したいとの申し出がございました。後任の委員は伊達直利委員でございます。児童養護施設「旭児童ホーム」の施設長をしておられます。ご紹介申し上げます。

○伊達委員
 よろしくお願いいたします。

○高橋家庭福祉課長
 それでは、議事に入りたいと思います。柏女委員長、どうぞよろしくお願いいたします。

○柏女委員長
 皆さま、こんばんは。お忙しい時期にお集まりいただきまして本当にありがとうございました。本日も2時間30分ございますので、議論を続けていきたいと思います。
 はじめに、事務局からお手元にお配りしております資料の確認をお願いします。

○高橋家庭福祉課長
 お手元の資料ですが、議事次第の後ろの資料1は「とりまとめ論点整理」ということで課題と将来像を議論しておりますけれども、最終的には今回と次回でとりまとめという形にしたいと思っていまして、その部分につきましての論点整理でございます。次の資料2は、それをパワーポイントの図にしたものです。これは前回までの「課題と将来像」を少しバージョンアップしております。資料3は「里親等委託率を大きく増加させた自治体における里親推進の取組事例」ということで、最近5年間での伸び率が高い自治体に、それぞれの取組事例を出していただいたものであります。資料4は「施設長の研修義務化及び資格要件省令化について」、資料5は「親子関係の再構築支援について」、資料6は毎回出ておりますけれども「社会的養護の現状について」という基礎資料でございます。資料7は先般、国会で成立いたしました「民法等の一部を改正する法律の概要」でございます。資料8は渡井委員からの提出資料でございます。その他に別綴じで横長の「質改善(機能強化)の具体的な方策について」という資料がありますけれども、本日ちょうど今の時間に子ども・子育て新システム検討会議の基本制度ワーキングチームがの会合が開かれておりますが、そこに提出されている資料でございます。資料は、以上でございます。

○柏女委員長
 ありがとうございました。皆さま、資料は大丈夫でしょうか。ありますでしょうか。
 それでは、これから進めていきたいと思います。この検討委員会は1月に発足いたしまして、社会的養護の課題について、短期的な課題や中長期的な課題について集中的に議論を行い、すぐにできるものはすぐに行うということで3月末までに検討し、4月から実施することにいたしました。今、議論しているのは中長期的な課題ということで、課題と将来像をまとめております。その議論を今日と次回で進めていく形になります。1月の第1回会合で各委員から発表いただいた論点を基に、第2回会合で議論を行ってきました。本日ご出席の多くの委員が併任されている4月の社会的養護専門委員会でも一度議論をしていただいております。その方向に沿って、事務局でとりまとめの論点整理の文案を作成して各委員にお送りし、各委員からご意見をいただいて文案を固める作業を鋭意進めてきました。私も逐一拝見しましたけれども、本当に多くの貴重なご意見をお寄せいただき、心より感謝申し上げます。
 本日は、それについてご議論いただきたいと思います。五つのパーツがありますけれども、それを2回に分けるということで、今日は1の「基本的考え方」、2「施設種別ごとの課題と将来像」、3「共通事項の課題と将来像」の三つについて議論いただくことにいたしまして、4「施設の人員配置の課題と将来像」と5「社会的養護の整備量の将来像」の二つについては次回に議論を進めていきたいと考えています。
 先ほど、高橋家庭福祉課長からも話がありましたように、子ども・子育て新システムの検討も最終局面という形になりますし、そういう意味では、子ども・子育て新システムに向けた財源確保の中で、この社会的養護の分野は、財源は確保されたけれども揚げる凧がないという話になってしまっては元も子もないので、今回と次回でしっかりとした凧を用意して高らかに揚げていきたいと思っておりますので、ぜひ皆さまのご協力をお願いいたします。
 それでは、分量がございますので、できれば項目ごとに進めていきたいと思います。1は「基本的考え方」ということで、理念もとても大切だと思いますので、時間の配分を事務局と相談いたしまして、1を大体30分ぐらい。そして、2を45分ぐらい。そして、3を30〜45分ぐらいでという大体の見当でやっていきたいと思います。ご協力をよろしくお願いいたします。
 それでは、1「基本的考え方」に入ります。事務局から、資料の説明をお願いいたします。

○高橋家庭福祉課長
 資料説明に先立ちまして、申し遅れましたけれども、本日、小宮山厚生労働副大臣は先ほど申し上げた子ども・子育て新システムのワーキングに出席しておりまして、大体それが19時過ぎに終わりますので、その後こちらに出席いたします。19時30分ぐらいに到着する予定です。
 それでは、資料1を説明させていただきます。表紙をおめくりいただきまして1「基本的考え方」でございます。まず、「社会的養護の理念と機能」ということで、社会的養護は、保護者のない児童や、保護者に監護させることが適当でない児童を、公的責任で社会的に養育し、保護することであるということです。理念といたしまして「社会全体で子どもを育む」「子どもの最善の利益のために」という言葉を押さえておきまして、三つの機能を持つということで、「養育機能」と「心理的ケア等の機能」それから、家庭支援・自立支援・アフターケア等を含めた「地域支援等の機能」という整理をしております。
 それから、「子どもの養育と」という書き出しで、子どもの養育は安全で安心して暮らすことのできる環境の中で大人との愛着関係を形成し、心身と社会性の発達を促すということを踏まえまして、社会的養護の基礎は養育でありますので、そこの位置付けを記載しております。?は「虐待等からの保護と回復」という点で、安全で信頼できる「おとなモデル」あるいは治療的ケアを行い虐待被害の影響を修復していく。また、?「世代間連鎖を防ぐために」ということで、虐待を受けた子どもが十分な支援を受けられないまま親となったときに、自分の子ども虐待する危険性があるという指摘もございます。そのような虐待の世代間連鎖あるいは「貧困の世代間連鎖」という言葉もございます。そのようなことがないようするのが社会的養護の役割であるということです。
 (3)は「社会的養護の基本的方向」です。?が「家庭的養護の推進」ということで、先ほどのような社会的養護の特質に鑑みて、家庭的養護(里親・ファミリーホーム)を優先して考える。その上で、施設養護(児童養護・施設乳児院等)も、できる限り家庭的な養育環境(小規模グループケア・グループホーム)の形態に変えていく必要があるということです。小規模グループケア・グループホームは家庭的な養育環境ということで、施設養護でありますが「家庭的養護の推進」の場合には、これも含めて用いるという言葉の整理をしています。?は「専門的ケアの充実」ということで、愛着の問題や心の傷を抱えていることが多い子どもに対して専門的な知識や技術を有するケアが必要であるということです。また、親子関係の再構築支援やDV被害を受けた母子の支援など、体制整備と支援技術の向上が必要である。また、?「自立支援の充実」ということで、社会的養護の下で育った子どもが社会へのスタートが切れるように自己肯定感を持てるように生活スキル、社会的スキルの獲得など基本的な力を育む。それから、?「家庭支援、地域支援の充実」という記載をしております。
 (4)は「市町村の子育て支援との連携」ということで、「要保護児童」「要支援児童」という言葉がございますけれども、地域での支援は市町村の役割ということで、子育て支援事業等の中での取組や要保護児童対策地域協議会の中での取組等がございますが、そのような中での取組と、児童相談所を中心とした取組は一連のものでございまして密接に連携しておりますので、そこのところの関係を保ちながらやっていく必要がある。このようなことでまとめております。以上でございます。

○柏女委員長
 ありがとうございました。それでは、この部分について。5ページの前半のところまでについて、ご意見がありましたら、ぜひお願いしたいと思います。どなたからでも、どうぞ。

○大塩委員
 3ページの(3)「社会的養護の基本的方向」の?「家庭的養護の推進」のところですけれども、ここでは家庭的養護の推進ということで四つにまとめてありますが、ここに究極の家庭的養護を支援している母子生活支援施設を入れていただきたいと思います。母子生活支援施設は家族支援を行っており、児童虐待防止の役割も担っておりますから、是非お願いいたします。

○柏女委員長
 ありがとうございました。いただいた意見を基に、さまざま検討していきたいと思います。一つ一つ回答していくやりとりをせずに、できるだけ多くのご意見を頂戴したいと思いますので、そのような形でお願いしたいと思います。

○伊達委員
 よろしくお願いいたします。「基本的考え方」というのは、かなり重要ではないかと認識しておりまして、これは皆さまのご努力でここまでおまとめになったと思いますけれども、考えてみましたら、平成7年から8年ぐらいに前の児童福祉法を切り換えるときに、「要保護児童」という捉え方について多くの議論がなされて、「要保護児童」という捉え方をしない方が良いのではないかという意見が出たことをご記憶の方もいらっしゃると思います。つまり、「要保護児童」というのは、戦後の特殊な子どもたちを限定に捉えるという意味合いが強いものですから、これを変えていくということを少し考えていただきたいと思います。そうしますと、ここに三つほど丸ポツが並んでいますが、この中で社会的養護は「社会全体で子どもを育む」という考え方と、「子どもの最善の利益のために」という考え方をその理念とするということが、まず最初にきてもよいのではないかと思います。
 それから、文言については少し私の方では書き足りないところがございますけれども、3番目の「すべての子どもや家庭のための子育て支援施策」という部分を2番目にもってきて、いわゆる対象の輪郭を規定する要保護児童に当たる「保護者のない児童や、保護者に監護させることが適当でない児童」に対する公的責任の部分は、3番目に並べた方がよろしいのではないかという意見を持っております。
 それから、その次の「社会的養護は、次の三つの機能を持つ」の中で、?の「地域支援等の機能」の中の親子再統合や自立支援、施設退所後のアフターケアというのは、施設に入所した当初から当然考えておかなければいけない一連のプロセスということになりますので、何かそのような「プロセスをきちんと確保するための機能」というようなニュアンスの表現がよろしいのではないかと思います。当然、ここには地域における子育て支援の部分も含まれてきますけれども、特に社会的養護の中では一連のスパンの長い援助をどう展開できるか、その機能を求めていく、確立していくという考え方が必要ではないかと思っております。とりあえず、以上です。

○柏女委員長
 今の関係で、質問です。後者の方のご意見ですが、?の「地域支援等の機能」のところで、最初の2行は一つにくくって長いスパンを援助していくということで、いわば縦の援助という感じですよね。「地域における子どもの養育と保護者への支援」は横の援助ですよね。これは同じところに入れるということで。

○伊達委員
 分けてもよいのかもしれません。ここのまとめ方を尊重するとすれば、要するに二つの。

○柏女委員長
 ここは、違うということですよね。ここには二つのことが書かれているではないかということで。最初の方も、とても大事だということをおっしゃった。わかりました。ありがとうございました。それらを含めて、これを3点にするか。あるいは分けて四つにするか。
そこはまた今後、検討していきたいと思います。

○大島委員
 自立援助ホームの大島です。今日の渡井委員からの資料8「自立援助ホームで生活した人たちの声」で、何か自立援助ホームの運営あるいは対応が不適切であるというような意見がたくさん書かれているのですが、これには耳を傾けなければいけませんけれども、まずこの会議の趣旨をどう理解されているのか。この場でこのような資料が出されるということが、少しわからない。
 それから、理念ということになりますけれども、学んでいただきたいのは、私たちは今までの社会的養護の施設と同じではないのです。生活そのものは丸抱えではないということで、自立を促していこうという施設ですから、措置費の中に生活費はほとんど含まれておりませんので、それは利用者から取るということです。これは制度的に言いましても、何度も申しますが、保護の対象であった児童が権利の主体になった制度なのだということで、私たちは非常にその点での理解をもって勉強してやっておりますけれども、他の施設と同じではない。例えばここに書いてありますように受診券も出ません。それから就職支度金も出ない。あるいは本人から徴収する。権利の主体ですから、児童養護施設の場合は親が受益者ということになって徴収金が認定されますけれども、自立援助ホームは本人に認定されるわけです。
 ですから、今、「要保護児童」という言葉が出ましたけれども、要保護性の薄い児童であるという理解の下にこの制度ができている。私たちは非常に良い制度ができたということで理解して誇りを持ってやっておりますので、その辺のところも理念ということでこのような文書を出されますと、何か少し趣旨が違うのではないかという感じがいたします。

○柏女委員長
 では、事務局からお願いします。

○高橋家庭福祉課長
 事前に十分ご説明しておりませんで、すみませんでした。これは利用者からのいろいろな声を聞くのは大事なことであるという文脈のことがございまして、たまたまそれらが自立援助ホームのことであったわけでございます。そのことを事前にお断りしておけばよかったのですが、自立援助ホームがどうだという趣旨ではなくて、子どもの権利擁護という文脈の中で利用ユーザーの声を聞こうという中での声を集めたものでございます。
 また、今おっしゃったような自立援助ホームにつきましての性質論ですね。こんなに自立度の高い子どものためのという制度設計がありながら、実際にはそうでない。とても苦労されているという位置付けの中でいろいろな課題もあるというようなことにつきまして、また2番目のパーツのところでも論じさせていただいておりますので、またご指摘いただければと思います。

○大島委員
 私どもも謙虚に耳は傾けさせていただきます。

○柏女委員長
 渡井委員、補足で何かありますか。

○渡井委員
 高橋家庭福祉課長に言っていただいたとおり、今回用意させていただいたペーパーは、自立援助ホームを批判するというのが趣旨ではなく、たまたま前回までの会合の中で自立援助ホームに対する意見が少なかったので、実際に自立援助ホームで暮らしていた方たちはどう思っているかということを多くの方に考えていただきたいと思って座談会を開催して声をまとめたのです。
 決して自立援助ホームのことを批判するというわけではなく、先ほど大島委員がおっしゃったとおり、本来的には、もともと自立度が高い方々が自立援助ホームで暮らしているはずですけれども、実際はもっと大人に甘えたい、愛されたい、大切にしてほしい。そういう状況が得られなければ、自立に向かえないという子どもたちがたくさん自立援助ホームで生活しているということも、もっと現状として踏まえる必要があると思って用意させていただいたもので、決して自立援助ホームの運営などを否定するという趣旨ではないということをご理解いただきたいということと、事前にこのようなものを用意するということを大島委員にお断りしなかったことについては、申し訳なかったです。
 それから、このペーパーについて、今、配っていただいてから気付いたことですけれども、上の方の「第16回座談会参加者一同」の「同」を間違えて書いてしまいました。直していただければ幸いです。このペーパーについては、以上です。

○柏女委員長
 では、また後ほど3の「子どもの権利擁護」のところで、内容については詳しい話をいただけるということで。
 大島委員、よろしいでしょうか。少し誤解があったようで、適切でなかったところもありますけれども、社会的養護の充実にかける思いは同じということで、よろしくお願いしたいと思います。
 他には、いかがでしょうか。

○藤井委員
 高橋家庭福祉課長を含む皆さま、まとめは大変だったと思います。本当にありがとうございます。
 2点ほど。1点は、2ページ目の「社会的養護の理念と機能」の部分ですが、そもそも「機能」という中身に入れた方が良いのか、「理念」に入れた方が良いのかよくわからないのですが、「要支援」「要保護」という文言がどうこうではなく、それだけの必要性やニーズがあるということを捉えるところです。そもそも、そこの問題がなければ「社会的養護」という枠組みそのものも存在する必要がないわけです。たった1人の子どもが、これだけの支援や保護が必要なのだと。そこをまず見極める必要があると思います。ですから、そういう部分を社会全体できちんと見ていきましょうというのが基本にある、最初のスタートラインではないかと思います。ですから、その部分を何とか、そういう子どもたちが現にいるという部分で、その事実をしっかりと文言にしていただけるとよいのではないかと思います。
 それから、もう1点です。今日は渡井委員がいらっしゃいますが、これは事前に意見もさせていただいたのですが、当事者の生きやすい社会といいますか、利用した方々が、戦後から始まって何千、何万人といるわけですよね。その方々が生きやすい社会をつくっていく。そういうアフターケアの流れですとか、彼らが社会の中でどのように生きていくのかということを考えたときの社会全体の雰囲気づくりといいますか、当事者が生きやすい社会づくり。そのような側面を入れておいた方が良いのではないかと思っております。

○柏女委員長
 事務局が書くのに、明確になるように少し補足的に質問したいのですが。そういう意味で伊達委員にも質問させていただいているのですけれど。
 それは社会論というか、社会はソーシャル・インクルージョンの視点から見ると、やはり切れ目に落ちてしまう子どもたちがいたり、どんな社会になったとしても、そういう子どもたちが出てくる。そういう人たちが生きやすい社会をつくっていくことが大事だという社会論にも最初の辺りで触れた方が良いという理解でよろしいのでしょうか。

○藤井委員
 そうですね。社会的養護の理念といいますと社会論も前提に置いておいた方が良いのではないかという感じがいたします。

○柏女委員長
 わかりました。ありがとうございます。

○木ノ内委員
 その社会論で、少し見えてきたところがあるのですけれど。やはり志的にいうと、家庭内暴力のようなものを全体として禁止していくような大きな流れもあるらしいですけれども、そういうことも一つ社会論的なところでうたって、それから虐待の問題等に入っていくということができればよいのではないかと思っています。

○柏女委員長
 それは高齢者虐待や障害者虐待もということですか。

○木ノ内委員
 いろいろな虐待が家庭の中で起こりますよね。

○柏女委員長
 イントラファミリアルというか、家庭の中のいろいろなタイプの虐待に。

○木ノ内委員
 そういったものの問題解決を図っていくということが社会論的にあるだろうと思います。その中の一つに虐待の問題もありますし、DVなどもあるかもしれませんけれども、そういう社会論に触れることがあれば、できれば家庭内暴力そのものにスポットをあてておくというのもありかなと思います。

○柏女委員長
 それは家族の構成員一人一人の人権尊重のような点と深くかかわってくるということですね。わかりました。そのような視点も検討させていただきます。他は、いかがでしょうか。

○相澤委員
 おそらく5ページの二つ目のポツに入っていると思いますけれども、連続した支援ということで、私はスモール・ステップが可能な支援体制をつくっていくことが非常に重要だということを申し述べさせていただいたのですが、それがこの文章の背景には入っていると思います。それをもう少しきちんと書いていただけるとありがたいというのが1点です。
 それから、そのような権利ということでいいますと、我々が子どもを変えていくというよりも、子ども自身が育っていくという文言に変えた方が良いと思いました。

○柏女委員長
 具体的には、どの辺りですか。

○相澤委員
 2ポツ目に「支援を受けながら保護者による養育を続けられる児童(要支援児童)に変えていく」を、子どもを権利の主体として「育っていく」などにした方が良いのではないかと思います。

○柏女委員長
 わかりました。ありがとうございます。その他、いかがでしょうか。

○武藤委員
 3ページの一番下に「専門的ケアの充実」という文言があるのですけれども、これについては現場でかかわっている者として「ケア」という言葉がどうなのかという意見が出ております。一般的には「ケア」でもよいと思いますが、1行目の「愛着の問題や心の傷を抱えていることが多い。適切な愛着関係に基づき他者に対する基本的信頼を獲得し」という文言からすると、「ケア」という言葉よりも、どちらかというと「養育」という言葉をしっかりと入れてほしいということが現場から意見として出されているので、どこかで検討していただければと思っています。以上です。

○柏女委員長
 3ページの一番下の「専門的ケア」を「専門的養育の充実」という形にするということですね。検討させていただきます。他には、いかがでしょうか。

○渡井委員
 4ページに?「自立支援の充実」とあって、ここが適切なのか、この後の自立支援の詳しいところに入るべきなのかを皆さまにご検討いただきたいのです。生い立ちの整理や親子関係の調整をしなければ自立支援に結びつかないということが、最初の理念の段階でも必要ではないかと思います。以上です。

○柏女委員長
 これをどこに入れていきますか。それこそ生い立ちの整理の視点はいろいろな研究でも実践でも行われていますけれども、ここでしょうか。どう考えたらよいか。子どもたちが自分の生い立ちに向き合っていくことはとても大切なことだと思いますので、どこかに入れ込めればと思っています。ありがとうございます。他には、いかがでしょうか。

○藤井委員
 この二つが専門的ケアの部分です。

○柏女委員長
 専門的なケア、専門的養育のところですか。他は、いかがでしょうか。
 それでは、また元に戻ることも当然あると思いますので、次に進んでいきたいと思います。
 私から、一つ補足ですけれども、この会議の前に、実は障害児の総合福祉部会があって、そこで障害児支援の基本的な考え方をやっていたのですけれども、そこで障害児の入所施設の議論を今日は長時間しました。この中の基本的な考え方とほぼ同じ視点で整理がなされています。そのような意味では、障害を持った子どもたちの入所についても平仄を合わせながら進めていけるという思いを強く持ちました。障害があろうとなかろうと、子どもは子どもですので、そのような意味では同じ観点を持って進んでいけるということを実感させていただきました。
 それでは、今のご意見を踏まえまして、事務局で再度整理をしていただければと思います。事務局にも一つお願いですが、ここで出された意見について、どこにどう落とし込んでいったらよいか、あるいは趣旨がわからないということがあったら聞いていただいて、明確化していければと思いますので、よろしくお願いします。
 それでは、次の2「各施設等種別ごとの課題と将来像」に入りたいと思います。事務局から資料の説明をお願いします。

○高橋家庭福祉課長
 5ページからでございます。各施設等種別ごと。まず、(1)の「児童養護施設」の関係です。?「小規模化と施設機能の地域分散化による家庭的養護の推進」ということで、中ほどの三つ目のポツでございます。施設の小規模化と施設機能の地域分散化を進めるということで、(a)(b)(c)三つの局面がございますけれども、一つは「本体施設のケア単位の小規模化」ということで、全施設を大舎制をなくして小規模グループケア化していく。二つ目の(b)は「本体施設の小規模化」ということで、本体施設は小さくしていくということで、大規模なものを地域分散化していく。45人が小規模施設加算の基準になっておりますので、これ以下にしていくのが一つの目安です。それから(c)としまして「施設によるファミリーホームの開設や支援、里親の支援」ということで、施設機能を地域に分散させ、施設を地域の社会的養護の拠点にしていくという点でございます。次のページでございますが、?「養育の機能を確保するための職員配置の充実」ということで、この小規模グループケア、小規模化を進めるためにも6:1などの人員配置は引き上げる必要があるということでございます。それから、個々のグループの孤立や密室化を防ぐためのスーパーバイザーやチーム責任者などの全体的・組織的な体制が必要である。?は小規模ケアとグループホーム、ファミリーホームの三つの違いを比較して論じているところでございます。「小規模グループケア」は建物本体内に幾つかのグループをつくるので、個々のホームが孤立化しない、施設全体で運営できるというメリットがある。二つ目の「地域小規模児童養護施設」は、町中の普通の民家を借りるということで、より家庭的な形態になる。「ファミリーホーム」につきましては、養育者の住居で行うということで、さらに家庭的な環境であるという点がございます。?が「本体施設の高機能化」ということで、53%が虐待を受けた子ども、23%が何らかの障害を有している子どもということで、心に傷を持った子どものために人員配置を増やすという点があります。三つ目のポツですが、心理療法担当職員、個別担当職員、ファミリーソーシャルワーカーに加えまして、里親支援担当職員、自立支援担当職員というローテーションに入らない職員を増やしまして、地域支援を行う必要があるということです。
 (2)「乳児院」でございますが、?「乳児院の役割」では、短期間の利用と長期間の利用という状況についての紹介です。?が「乳児院の専門的養育機能の充実」ということで、被虐待や病気の子ども、障害のある子どもが非常に増えているということで、このため基本的な人員配置の充実や専門職員の連携が必要であるということです。?は「養育単位の小規模化」ということで、乳児院は比較的施設自体の規模は小さいところが多いのですが、養育単位の小規模化が重要。乳児院で小規模グループケア4〜6人の単位を成り立たせるために、夜勤などの体制が必要。?が「乳児院の保護者支援機能、地域支援機能の充実」ということで、保護者にも精神疾患を持っておられる方などかかわりの難しい保護者も増えております。また、早期の家庭復帰が望めない場合には、里親への推進という点での乳児院による里親支援も大事であるということであります。この辺りは心理療法担当職員、家庭支援相談専門員、里親担当職員などを合わせまして、チームでの地域支援、保護者支援が重要であるという点を押さえております。
 (3)は「情緒障害児短期治療施設」で、情緒障害児短期治療施設の心理的問題を抱えた子どもに対する役割。虐待を受けた子どもが75%、広汎性発達障害の子どもが26%ということで、児童精神科を受診している子どもも4割を占めているということであります。?として「情緒障害児短期治療施設の設置推進」であります。現在37か所まで増えてまいりましたが、子ども・子育てビジョンでは平成26年度に47か所とする目標ということであります。人口の多い都道府県では複数設置も必要ですので、さらなる増設が必要。?「専門機能の一層の充実」。?「一時的な措置変更による短期入所機能」ということで、施設間の連携ということであります。児童養護施設や里親で一時的に不安定になった子どもを短期的に情緒障害児短期治療施設でケアして、落ち着きを取り戻したら元の施設に戻すというやり方も有意義である。?「通所機能の充実」。それから?「外来機能の充実」として、児童精神科の診療所の併設が効果的であるという点がございます。
 (4)「児童自立支援施設」でございます。従来の非行ケースへの対応はもとより、他の施設では対応が難しくなったケースの受け皿としての機能が広がっております。「枠のある生活」を基盤としながら、家庭的・福祉的なアプローチによりまして自立に向けた支援をする。少年法などの法的な特別な役割もありますので公立で行っているという点。?「専門的ケアの充実」という点では、同じく虐待や障害など特別なケアが必要なケースが増えているために人員配置でありますとか、心理療法担当職員が今は施設に1人でありますが、複数配置にすることが課題であります。?は「相談、通所、アフターケア機能」の充実です。
 (5)は「母子生活支援施設」でございます。DV被害者が54%を占めているということ。「入所者支援の充実」が重要でありまして、積極的な取組が行われている施設がある一方、従来型の住む場所の提供にとどまる施設も多い。特に公立施設において加算職員の配置が進んでいないわけですが、すべての施設で入所者支援機能を充実させていく必要がある。母親に対する支援、子どもに対する支援、虐待の防止、母子再統合の支援、アフターケアという点でございます。?としまして、施設の職員配置の強化と支援技術の普及向上ということで、このような入所者支援を行うためには人員配置が薄いわけでありますので、その強化でありますとか、取組の水準が高い施設の支援技術や支援事例を、これから取り組む施設に伝えて全体の力量を高めていく必要という点でございます。?といたしまして「広域利用の確保」。広域利用が行われている地域と比較的積極的ではない地域もございますので、円滑な広域利用の推進。それから、?「子どもの学習支援の充実」ということで、児童養護施設にあるような子どもの教育費を措置費で支援する仕組みがありませんので、今後は入学時の支度費や学習ボランティアなどの活用が必要である。また、?「児童相談所との連携」ということで、母子生活支援施設は福祉事務所での手続きになっております。福祉事務所のケースワークとの連携ということでありますが、児童虐待との関連もありますので、児童相談所との連携が重要である。
 (6)「里親及び里親支援機関」でございます。里親委託によります愛着関係の下での養育での効果等で、里親を優先して考えるべきであるという視点です。次のページでございますが、「里親委託ガイドライン」を策定いたしまして推進していること。?「里親委託率の引上げ」ということで、施設が9割で里親は1割という点につきまして、イギリス・イタリア・ドイツは6割・3割であるということを比べまして、わが国では施設養護に偏っております。しかしながら、これまで普及しない理由として、さまざま言われているわけでありますが、例えば新潟県では32.5%の里親委託率です。最近5年間で福岡市など6.9%から20%へと14%も5年間で伸ばした自治体もございます。児童相談所への専任の担当職員の設置や里親支援機関の充実、体験発表会あるいは市町村と連携した広報、NPOや市民活動を講じれば、日本でも3割以上の引上げは十分可能であるということ。好取組事例の普及などを推進する。それから、?「里親支援の充実」ということで、里親支援につきましての児童養護施設、乳児院あるいは地域の里親会、児童家庭支援センターからの支援などでございます。それから、個別の類型としまして?「新生児里親、親族里親、週末里親などの活用」という点がございます。
 (7)は「ファミリーホームの課題と将来像」です。?「大幅な整備促進」ということで、子ども・子育てビジョンでは、平成26年度までに140か所を整備することになっておりますけれども、家庭的養護の推進のためには、今後さらに大幅に増やしていく必要がある。また、ファミリーホームには類型といたしまして里親の中の大きいものから移行するもの。また、施設等の職員が独立して開設するものや児童養護施設を行う法人が開設するタイプが今後は増えていくのではないかということ。ファミリーホームにつきましても、養育者の研修の充実や借家によりホームを運営する場合の家賃補助が課題でございます。
 (8)「自立援助ホーム」でございます。自立援助ホームの役割そして整備の促進ということで、現在は73か所でございますが、子ども・子育てビジョンでは平成26年までに160か所となっております。?「多様な利用者への対応」ということであります。本来的には自立度の高い子どもにつきまして共同生活を行う住居を提供して行うという点で、人員配置や事業費が少なくなっております。しかしながら、一人での自活が困難であるために自立援助ホームを利用するということで、非常に虐待あるいは発達障害、精神科に通院している、高校中退した、あるいは家庭裁判所からの委託などさまざまな困難を抱えている児童を引き受けているという実態があるわけでありまして、本来的には児童養護施設で、より積極的な対応が必要なわけでございますが、当面は自立援助ホームの機能的にできる特性を生かした取組も重要であるという点。平成23年度から措置費の定員払化を行いまして運営の安定化を図ったところでございます。今後、さらに借家の家賃の補助の問題でありますとか、医療保険に加入していない児童につきましての医療費の問題、この辺りの運営費の充実を検討する必要がある。また、?「18歳以降、20歳以降のアフターケア」ということで、これは法律事項になるわけでございますが、20歳になっても自立が難しい利用者がいるわけでございまして、20歳以降の延長につきましての将来的な検討課題である点などを記載しております。
 (9)「児童家庭支援センター」でございます。?に整備推進ということで、平成26年度までに120か所の整備目標がございます。しかしながら、児童家庭支援センターは地域支援の拠点であるとともに、市町村や児童相談所との連携ということがありまして、将来的には児童養護施設や乳児院の標準装備化という点も必要ではないかという論点。?は「市町村との連携及び役割分担の明確化」ということでございます。次のページのポツです。子ども・子育て新システムで市町村の子育て支援を充実していくわけでございますが、一般的な子育て相談に近い部分は市町村や子育ての拠点事業に委ねながら、より専門性の高い部分を受け持つという役割を高めていく必要があるという点。また、?「里親支援機関としての役割」を本年4月の実施要綱改正でも定めたわけでありますが、県内でのそれぞれの支援者の役割。児童家庭支援センターが持つ役割分担、里親会や施設が持つ役割分担それぞれをその地域の中で決めていく必要がある点でございます。以上につきまして整理しております。
 後ろの方の資料もざっと紹介いたします。資料3をご覧いただきますと、里親推進ということで、今回このような事例集を出させていただきました。里親委託率を最近5年間で大幅に伸ばした自治体ということで、増加率順で並べさせていただいております。例えば静岡県や新潟県のように、この5年間で一部政令市が静岡市、浜松市、新潟市のようにできたところがありますが、そこは比較のために合わせた数字としております。それらのところでどのような方針をもって努力してきたか。あるいは、どのような取組を推進してきたか。そのどれが効果的であったか。里親委託率が伸びた要因は何かなどを各自治体からお出しいただいておりますので、取組事例として参考にということでございます。資料は以上でございます。

○柏女委員長
 ありがとうございました。それでは、この部分はそれぞれの施設事業種別ごとでございますので、ほぼ全員の方がご発言されるのではないかと思います。順番にいくのも何ですから、手を挙げていただいた順にしましょうか。
 私から一つだけ。資料3の里親推進の取組事例ですが、これは自治体の方へいっているのですか。

○高橋家庭福祉課長
 これは各自治体からお出しいただいて、最終的にこの場で出すということをご了解いただきました。

○柏女委員長
 ここが最初なのですね。

○高橋家庭福祉課長
 はい。ここでオープンして、同時に全県に資料として配らせていただきます。

○柏女委員長
 わかりました。厚生労働省の社会的養護のホームページにもアップしていただければと思います。
 それでは、何かございますでしょうか。では、武藤委員、大塩委員、高田委員の順で。

○武藤委員
 まず、「児童養護施設の課題と将来像」というところで5ページです。真ん中に「7割が大舎制で、定員100人を超えるような大規模施設もある」ということで、ここのところをどう対応するかということで(a)(b)(c)で書いています。私は前回の会議でも言ったのですけれども、大規模施設の施設分割という部分の推進も、国だけで進めるわけにはいかないと思いますが、各都道府県と国が一体となって、大きな施設ができれば分割して機能強化したいということであれば、それを推進するということも必要なのではないか。非常に歴史の古い施設が多いものですから、抜本的な対応をしなければこのような方向にいかないと思います。ぜひ分割したいというところがあれば、それを強化するというか、のっとっていくような方策の部分もよいのではないかと思います。改めてご提案したいと思います。
 もう1点は、すべて文章に入れなくてもよいのですが、次の6ページ目の上の方で、各小規模グループケア等に進めるということがあるのです。それから、地域小規模児童養護施設等もそうですが、地域に出す場合には建物確保、ハード的な部分の確保が必要なので、多くの施設の要望として東京都もやっているのですが、家賃補助をしっかり出してほしいということが要望としては出ております。小規模化・地域化を進めるということであれば、家賃補助の検討をぜひ、文章に載せるか載せないかは別として、厚生労働省として検討していただきたいというのが二つ目です。
 三つ目は、その真ん中辺りに小規模グループケアやグループホームを進めるというところで、スーパーバイザー的な役割が必要ということがあり、これも確かにそういうことなのです。これは東京都で行っているのですけれども、3か所以上のグループホームを持つということであれば「グループホーム支援員」という形で置いているのです。要は孤立化しないということで、何かがあったときに飛んで行って、そこを補助するということがないと、やっている方としても、いろいろな問題が噴き出したときに対応できない状況になりますので、このような方向を進めるということであれば、ぜひ東京でやっているグループホーム支援員という形で、グループホーム等を地域に出した場合の支援をするスタッフという部分を、すぐ来年にというわけにはいかないかもしれませんが、ぜひ長期的にあるとよいと思っています。
 併せて、日中に保護者会や親の調整も含めて担当職員が出かけることが多いのです。そうした場合に、多少問題を持っている子どもたちはそこにおいてそのまま行くわけにいかないものですから、東京都では「家事援助者」を入れているのです。家事援助者という部分についても非常に有効で、地域の子育て経験者に1日4〜5時間来ていただいて、担当職員が出かけたときや買い物に行っているときに、いてくれるという部分も非常に有効なので、ぜひ小規模化・地域化を進めるということであれば参考にしてもらいながら、国としても小規模化したところが大変でつぶれそうというのではなくて、小規模化したからこれだけ充実したのだという部分を想定しながら実施しなければいけないのではないかと思っています。以上です。

○柏女委員長
 貴重なご指摘・ご提言をありがとうございました。それでは大塩委員、お願いいたします。

○大塩委員
 2点ですけれども、何度も申し上げているので、申し上げにくいのですが。13ページの?「児童相談所との連携」のところです。3番目の黒丸ですが、「しかし、母子支援を通じた児童虐待の防止の側面や、発達障害などの障害のある子どもへの支援の必要もあることから、児童相談所との連携も重要である」とかなり踏み込んで書いていただいたのは大変感謝申し上げます。しかしもう一歩踏み込んでいただいて、虐待防止の観点からも要保護児童に至っては児童相談所からの入所も検討するということも入れていただきたいと思っております。費用の面では公立の施設の運営費と変わりません。児童相談所が入所の窓口になったとしても、国2分の1、都道府県2分の1ということで県立の施設と変わらない運営費ですから、ぜひ虐待防止の観点からも児童相談所からの入所も検討するという書き方をしていただきたいというのが1点。
 もう1点です。12ページに戻ります。一番上ですが、ここも思い切って書いていただいたところですが「多くの公立施設において加算職員の配置が進まず、低い最低基準による配置にとどまっており、母子への支援体制や支援内容に大きな公私間格差が生じている」というところです。実態調査をしますと、年々格差が広がっています。これは最低基準が低いということも一因です。どこの地域でも利用される母子があって、入所を希望されるということは、それなりの課題を抱えて入所されるということですから、「低い最低基準による配置」ということを大きな課題として、最低基準の大きな底上げを図っていただきたいということです。これが関連してきますのが?の黒ポツの3番目ですけれども「なお、DV被害を受けた母親や虐待を受けた子どもが、安全に安心して生活できるように、母子生活支援施設では、夜間の宿直体制をとり、安全管理を図る必要がある。措置費上、宿直手当や管理宿直専門員の配置、さらに、DV加害者からの保護等のため複数配置できる夜間警備体制強化加算の仕組みがあり、活用される必要がある」と書いていただいていますけれども、職員による宿直でさえできていない施設もあります。DV被害者や児童虐待の危険性のある母子を受けていると夜間管理職員は複数配置をしなければ、安全が守れないくらいですからこれがきちんと活用されるような仕組みを強力に進めていただかなければいけないと思っています。以上です。

○柏女委員長
 どうもありがとうございました。それでは高田委員、お願いいたします。

○高田委員
 よろしくお願いします。情緒障害児短期治療施設の部分の10ページの?「通所機能の充実」です。通所機能を情緒障害児短期治療施設が持っておりまして、学校教育も利用できるような施設もございます。二重措置の問題があるとはいえ、児童養護施設や里親・ファミリーホームを利用している子どもたちも利用できるような仕組みを整えていただくよう書き加えていただきたいと思います。以上です。

○柏女委員長
 大事な点です。ありがとうございました。その他は、伊達委員、平田委員、木ノ内委員ということでお願いいたします。

○伊達委員
 今の高田委員のご発言ともつながっておりますけれども、せっかく児童虐待に対して早期発見・早期対応ということをスローガンに掲げていながら、できるだけ早い時期に子どもたちに専門施設を使ってあげたい。まず専門施設を使う必要がある子どもたちは専門施設を経由して、その後に里親や児童養護施設が引っ付いて来る。今の高田委員のお話によれば、専門施設に入ったときから、里親あるいはその後の引受手の児童養護施設を決めておいてもよいかもしれません。そしてその二重措置にしながら、その間を相互にやり取りして、手厚くその子どもたちが地域の中に戻れるような仕組みを重層的につくっていくことが社会的養護の使命ではないかと思います。ぜひ、その入口を少しお示しいだだければと思います。

○柏女委員長
 どういうイメージですか。つまり、例えば情緒障害児短期治療施設に入所するときに、情緒障害児短期治療実践計画中で、情緒障害児短期治療施設は6か月で、その後、児童養護施設に措置変更することは、よくある話ですが、それをどこかに提出するわけですか。予約システムですか。

○伊達委員
 はい。最初から長さがある程度決まっているということであるならば、情緒障害児短期治療施設が終わって児童養護施設に移すということではなく、週末に児童養護施設に子どもが訪ねて来て、そこの体験をする。あるいは週末里親が子どもを引き受けて、その子どもに馴れていくというような仕組みの中から出発するような。状態像が良くないまま放置された子どもが多いですから、せっかく早期対応するなら、そういう仕組みも考えてほしいと思います。

○柏女委員長
 いわば、措置のセット型のようなものですね。

○伊達委員
 はい、そうです。

○柏女委員長
 可能かどうかはまた事務局でご検討いただければと思います。うまくいけば、とても大切な一つの方向につながっていくと思います。では平田委員、お願いいたします。

○平田委員
 7ページの「乳児院」の?の三つめの丸ポツに「一時保護」のことを書いていただきました。「社会的養護」では要保護の子どもという部分が目立ちがちですが、乳児院はそもそも家庭復帰率が高く、家族を補完的にお手伝いする予防的機能が中心にあることを60%近い家庭復帰率が示しています。里親さんや児童養護施設へ移行する子どもは30%弱で、そのうち25%が児童養護施設、あとは重症心身障害児施設や障害児施設に移行しています。
「一時保護機能」ですが、2歳未満の子どもだと児童相談所で対応できず直接乳児院に入ってきています。当然、子どもの状態を診断できず行政での入所時アセスメントは乳児院が負ってきたという経緯があります。それは入所要因が、親の養育能力の低下やネグレクト、借金などの保護者の訴えでカウントされてしまい、子どもの状態像が明確にならなかった弊害を生み、結局乳児院入所児の被虐待率が低かった原因でもあります。乳幼児の育ちを見立てていくことは重要ですが、乳児の育ちの課題は、この乳幼児期の成長とともに見えたりと見抜きづらい課題でもあります。今後、里親委託の推進など多様な生活の場所へ行く可能性あるとすれば、子どもの状態をきちんと見極める機能をどこが負っていくのか検討すべきだと思います。伊達委員がおっしゃったように、子どもに必要な機能を持つ機関を横断的に利用しながら育っていくことがベストだと思うので、この一時保護機能をきちんと行政でやれる形にするのか、もう一度整理が必要だろうと思います。
 もう1点は、施設規模の件です。施設規模についてはいつも違和感を感じます。8ページに「乳児院が定員30人以下で非常に小規模だ」と書かれていますが、私は定員30人が小規模というイメージはありません。児童養護施設の定員規模と横並びで論じられているように思います。そもそも乳児院の小規模化は、「養育単位の小規模化」です。それは大人と子どもの関係性を深めることを目的としています。大人1人に子ども4人を一つのモデルとして小規模グループケアの提案を続けてきていました。規模でものを計るのではなくて、機能に応じてその規模を検討していくべきであろうと思います。定員が100名近い乳児院は医療型乳児院もあります。病院的な機能を持つ乳児院が小規模化でその機能が継続できるのか検証する必要があると思いますので、基本は施設規模は、機能に応じた質を併せて検討していただくことが非常に大切なことではないかと思います。また、職員配置の拡充の手当として夜勤体制を2ユニットで1人との提案をいただいています。子どもの身守りではなく直接かかわるには難しい条件です。子どもに必要な人の手当をし養育していく将来像を描きたいと思います。これで終わらせていただきます。よろしくお願いします。
 

○柏女委員長
 ありがとうございました。今の7ページの「一時保護機能」ですが、「一時保護機能を担っている」ことを積極的に評価するのか、そうではなくて児童相談所でやれるようにせよという形のご提言なのか。そこは、どうなのですか。

○平田委員
 積極的にやった方が良いと思っています。

○柏女委員長
 そうすると、そのための専門職の配置その他のアセスメントが必要とか。

○平田委員
 それには、児童相談所、行政と子どもの状態を共通言語で話せるような方途が必要だと思っています。ペーパー上のチェックなり、乳児院が行った子どもの見立てが納得できるものであるようなものが必要だと思います。

○柏女委員長
 なるほど。そこは共通のツールの開発など、仕組みは工夫しなければいけないということですけれども、基本的には今の児童相談所の一時保護所でやるよりは、乳児院がそういう機能を委託を受けて担っていくという形が望ましいという感じですね。わかりました。ありがとうございました。
 では木ノ内委員、お願いします。

○木ノ内委員
 15ページの?のことでお話ししたいと思います。13ページから里親関係が続いています。?は「新生児里親、親族里親、週末里親などの活用」となっておりますが、それぞれが新生児里親は養育里親のある一部を強化しようということでしょうし、親族里親というのはまた別の種類ですし、週末里親は制度になっていない。何かここが非常に里親制度の今後の課題のような、その他のイメージなのかと思っているのですが。それで、言いたいことは1回目でも言っているのですが、一つ「親族里親」というのは、ここには親族が養育するのは当然という考えから、「親族里親」の活用は低調であると、すっと流れておりますけれども、実は扶養義務があるから当然だと、里親でなくてもよいという地域が非常に多いです。そういう意味では「親族里親」については地域間格差が非常に多いです。ですから、改めて家庭的養護が大事ではあるけれども、里親の絶対数そのものは、どこの国でも養育里親は少ないです。その中で「親族里親」が活用されるという流れになっております。韓国では「親族里親」ができたことによって施設養護から家庭的養護に大きく変わったということもありますので、この辺はどうなのか。もう少し踏み込んでいただいてもよいのではないかと思います。
 その中で、「親族里親」の中に3親等をここで祖父母ということと、もう一つは伯叔父母があると思います。伯叔父母の場合には1人は他人という場合があります。祖父母であれば肉親であり血のつながりがありますから「継子いじめ」はないですけれども、伯叔父母の場合は非常に危険な要素をはらんでいます。そうすると、ここは養育里親的ではないかと思ったりもします。同じ3親等でくくるといってもです。そのようなことが気になっています。
 それから、第1回でも申し上げたのですが、「親族里親」にもやはり手当てを出してほしい。そういうことをしないと、なかなか里親会の活動がしにくいということがありますので、ぜひこの辺をお願いしたいと思っています。
 それから2番目の「季節里親」、「週末里親」の部分ですけれども、これはここにも書いてありますように「機能強化促進費で施設入所児童家庭生活体験事業が制度化されており」ということですが、施設に事業費が付いているわけで、里親に付いているわけではありませんので、できれば施設と里親の両方に連携がとれる事業であってほしいと思います。里親と施設の共同事業になるような位置付けにしていただきたいと思います。
 それから、施設独自の取組の中で、今回新聞で見まして少し嫌な思いをしたのですが、あまり里親という言葉で、「週末里親」を気軽に使っていただきたくない。できることなら里親制度の中にきちんと「季節里親」「週末里親」を位置付けていただきたいと思います。この辺が児童養護施設との関係強化につながるでしょうし、ぜひ、もっと踏み込んだ形でお願いしたいと思います。以上です。

○柏女委員長
 ありがとうございました。15ページの?「新生児里親、親族里親、週末里親」をそれぞれ分けて、少し膨らませて、踏み込んでいく必要があるということですね。わかりました。ありがとうございました。
 他は、いかがでしょうか。藤井委員、それから渡井委員、お願いします。他の施設の応援でも結構です。

○藤井委員
 私のところは、児童家庭支援センターで、以前に比べてボリュームを大分アップしていただいたという感じで、ありがとうございます。中身的に注目すべきだと思っているのは「児童家庭支援センターの今後の整備推進」ということで「将来は児童養護施設や乳児院の標準装備としていく必要がある」という書き方になっています。この発想が児童家庭支援センターにとっては相当重要なところでございまして、今後「標準装備になる」という言い方の中に二つの側面があると思います。一つは児童家庭支援センターは第2種社会福祉事業として法的に位置付けられている事業ですけれども、「児童養護施設に標準装備」という発想でいくと、児童養護施設の方に吸収合併のような形で装備されていくのか、児童養護施設の機能の中に第1種の社会福祉事業にプラスして第2種をやりなさいというように持っていくのか。その辺の方針をつくっておかないと、将来構想をつくっていくときに、児童養護施設の役割や児童家庭支援センター独自の役割がごちゃ混ぜになってしまいそうな感じがします。その辺の書き方の問題でしょうか。私自身は、第2種の社会福祉事業としての位置付けを残しておくべきだと思っております。
 それから、各種別の項目を見ますと、地域支援の部門が大分充実した形で載せられているという感じで読み取れます。地域支援の機能を充実させるという意味では、各施設ともそれぞれの地域の中での役割を果たしていくという側面で一本の重要な柱として建てるべきではないかと思っています。つまり、どこかの機能の中の一部ではなく、施設自体が今後は地域支援の機能をきちんと持つべきだということが将来像として位置付けられていくべきではないかと思って読ませていただきました。
 それから、児童養護施設のページに関しまして、7ページですが、社会的養護施設のトップに児童養護施設が出てきまして、児童家庭センターが最後になり、順番の問題ではありますが、児童養護施設だけが「本体施設の高機能化」という項目が出てきます。これが「数の論理」なのか、よくわかりません。他の所の施設種別の中には「高機能化」という文字は一つもないのです。「専門的な機能」などという言い方はあるのですが、児童養護施設だけが「高機能化」を求められていると読んだ方がよいのか、どうなのか。中身を見ますと、「高機能化」という中身が少し違うような気がします。他の施設種別で書いてあるような「ケアの専門性の向上」というような中身に置き換えられるような形になっています。ですから、「高機能化」という言葉の使い方が児童養護施設だけに適応されなくてもよいのではないかという感じがします。その辺の意図が見えなかったという感じです。
 それから、単純な話ですが、かつての委員会で情緒障害児短期治療施設の名称についての検討がどこかであったような気がするのですが、いかにも名称から来るイメージが悪いという意見があったと思います。この機会ですから、将来像の中で情緒障害児短期治療施設の名称についても検討していく項目を入れてもよいのではないかと個人的には思っています。高田委員がいらっしゃいますので。

○柏女委員長
 その辺は、どうですか。ここの中に案を入れ込んでいってはどうでしょうか。そこは組織的に難しいのですか。

○高田委員
 全国情緒障害児短期治療施設協議会としては、投票で名称の候補はあげておりますので、是非お願いします。

○柏女委員長
 情緒障害児短期治療施設の名称等についても、どういう書きぶりにするかは別にして、事務局で検討していただけるとありがたいと思います。ありがとうございます。
 では渡井委員、お願いします。

○渡井委員
 先ほど木ノ内委員がおっしゃっていた「週末里親」に関連して、週末里親のみならずすべての施設種別にいえることですけれども、週末里親は東京都では「フレンドホーム」というのですが、「フレンドホーム」をされている方から子どもの情報が全くないことによって、例えば、つい最近けがをしたばっかりだったのに、けがのことも施設から伝わってなかったので恐かったということを聞いたことがあります。社会的養護を多くの方々に担っていただくようになることで、施設種別で里親だけでなく地域の方々に子どもの情報を伝えるべきことが増えてくる。そうすることによって、より子どもの福祉につながることが増えてくると思うので、ここの部分ではなくて、もしかしたら理念やこの後の項目かもしれないのですが、「必要に応じた子どもの情報提供」をどうするかということを検討する必要があるのではないかと思いました。
 もう一つは、18ページの児童家庭支援センターの二つ目の丸ポツで「継続的な支援が必要な児童と家庭について」の部分があるのですけれども、おそらく、どの児童も家庭も継続的な支援は必要だと思います。少し細かいことですが「継続的な支援が必要な」という前書きは要らないのではないかと思います。もしくは、継続的な支援が必要な児童や家庭というのを、きちんとこのような条件がそろったらそうだと考える指標や尺度が必要ではないかと思います。以上です。

○柏女委員長
 ありがとうございます。渡井委員がおっしゃったことと藤井委員がおっしゃった施設の地域支援が全部の施設種別の所に少しずつ出てきているので、それは必要であるということと、もう一つ、渡井委員がおっしゃっていたのは社会的養護の地域化のような話ですよね。私の知っている里親は、短期里親でも子どもが来ると必ず商店街に連れていって、「今度うちの子どもになったのですよ」と紹介すると、皆さんが声を掛けてくれて、知らない子どもがいても、「あの家の子どもだろう」というように社会的親が多くなっていって理解が広がっていくようなことがあるので、そういう地域化というのは大事だということですよね。その二つを3の「社会的養護の共通事項の課題と将来像」のところで、項目を起こしてはどうかと思いました。ご検討いただければありがたいと思います。
 それでは大島委員、お願いします。次に、相澤委員お願いします。

○大島委員
 16ページの一番下の「本来、対応が難しい児童は、児童養護施設で引き受けるべきであるが」という段落ですが、自立援助ホームは好んで難しい児童を引き受けているわけではないのですけれども、なぜか、そうなってしまいます。一つには、やはり治療や矯正指導が先でしょうというような子どもたちも入ってくる。私たちはそういう子どもの指導の専門性を持っていませんので、例えば、埼玉県でも情緒障害児短期治療施設ができて機能しておりますけれども、非常に難しい子どもが多いことはわかりますが、義務教育を終わっている子どもは入所の対象外です。施設もそうせざるを得ないのです。あるいは義務教育が終わったら出て行きなさい、解除だよというような運営をしている。それから全国の自立援助ホームの話を聞きますと、かなり非行傾向が強い子どもが入っている。これは少年院や家庭裁判所の補導委託という手当てをしているところはありますけれども、やはり今言ったように、全国の児童自立支援施設が、やはり義務教育を終わっていると入所の対象外にされて、児童相談所が持っていき所がないような、そういう所ばかりではないのでしょうけれども、そういうところで結局「自立援助ホームさん、頼むよ」と言われますと、何となく受けて、あとで苦労する。それから、働かない、家賃も入らない、生活費もないような状況も出てしまっているのです。何かそういうところで、児童自立支援施設にはもっと入所対象児の定数はあるわけですから、受け入れる努力をしていただくということ、それから情緒障害児短期治療施設はもっと整備をすることと、年長児の処遇もできるような体制をとっていただきたいと思います。

○柏女委員長
 ありがとうございます。その課題を投げかけられた相澤委員、お願いします。

○相澤委員
 そういう意味では、年長児童の自立支援についても児童自立支援施設としては取り組むという方向では考えております。ただ、実状としておっしゃるような施設があることは事実でございますので、その辺のことについて機能強化を図っていきたいと思います。専門的な機能の充実というようなところでは、虐待を受けた経験を持つ子どもが66%と書いてありますが、私どもの場合は特に性的虐待が3割を超えていますので、他の施設とは比べものにならない。そういう意味では、非常に難しい子どもが来ています。その辺の困難さがわかるように表現していただきたいと思います。
それから、先ほどの二重措置のことについては、その次の共通事項のところで見ましたけれども、24ページの「施設類型間の相互連携の強化」で、児童養護施設の一時的な引き受けとか、児童自立支援施設や情緒障害児短期治療施設で対応した子どもを児童養護施設で養護するということが書かれてありますので、施設間の連携強化については、逆に児童自立養護施設を退所した子どもは、なかなか児童養護施設で引き取っていただけないという問題も具体的にありますので、そういうことも含めて、3.社会的養護の共通事項の課題と将来像のところにきちんと書いていただきたいと思います。
 もう1点は、この将来像でいいますと、ファミリーホームを大幅に整備推進しますと、やはりファミリーホームの専門性というものがないと虐待を受けた子どもたちを受け入れたりするということは難しい。専門性が求められるわけでございまして、そういう意味では、「大幅な整備推進」の下の方に「養育者の研修の充実や、孤立化させない取り組みなど」と書かれていますけれども、これは?として起こした方が良いのではないかと思います。以上です。

○柏女委員長
 ありがとうございます。確かにファミリーホームの関係は、今回代表が入っていないということもあるので手薄になってしまっていますけれども、養育者の研修は本当に大事だと思います。
 それから、少し伺いたいのは、先ほど二重措置の話が出たのですが、二重措置だけではなく、施設間の相互連携のような話ですけれども、それは一つ、?で充実して書いた方が良いということですか。

○相澤委員
 そういうことです。

○柏女委員長
 では、またそのときに再整理をしたいと思います。では木ノ内委員、どうぞ。

○木ノ内委員
 先ほど柏女委員長から、他の団体を応援する発言もという話があったので。基本的には当事者および当事者団体といいますか、そういった人たちをぜひ大切にしていただきたいと思います。「基本的考え方」辺りに、「子どもの権利条約」でも当事者の声を聞くということをしているわけですから、子どもの権利擁護のようなところをきちんとうたってはどうかと思います。それから、当事者の声を常に大切にするという視点が「基本的考え方」の中に位置付けられてもよいのではないかと思います。

○柏女委員長
 大切なご指摘ではないかと思います。ありがとうございました。武藤委員、どうぞ。

○武藤委員
 自立援助ホームの中に入れるのかどうかは迷いがあるのですが、今、子どもシェルターということで、特に少年事件等を起こして、そこに弁護士がかかわりながら、行き場のない少年少女の駆け込み的な、一時保護的な居場所という部分が、今、全国各地にできつつあって、それに対する補助金制度が全くないと聞いております。自立援助ホームに入れるかどうかわかりませんけれども、自立援助ホームと一緒に経営をしているところも結構あるようなので、どこに入れるかは別として、子どもシェルターに関する、一定の職員を確保できるような補助制度についても検討する必要があるのではないかと思いますので、付け加えていただければと思います。以上です。

○柏女委員長
 それは、3番の新しい取組への対応というような項目で、子どもシェルターを取り入れていったり、先ほどの当事者の声ということで言えば当事者組織の育成とか、そういうものを、項目を立ててやった方がよいかもしれません。ありがとうございます。
 相澤委員に伺いたいのですけれども、児童自立支援施設のところで先ほど大島委員がおっしゃった、もう少し、中学校を出た子どもたちについて支援をしてほしいというところで、幾つかの施設では自立支援寮のようなものを持っている所があると思いますが、そういう一つの寮で、中にいろいろごちゃごちゃ入ってしまうと、学校に行く子どもとそうでない子どもがいて難しいというのはわかるのですが、そういう自立支援寮のようなものを持ってやっていく試みは大事な試みだと思います。そういうものを全国的に広げていくことはできないのですか。

○相澤委員
 そういう意味では、先ほど私が言った「スモール・ステップを踏む」という意味においては、自立支援寮はあった方が良いと思います。そういうものを、我々としては推進していきたいと考えております。あとは自治体レベルでどうお考えいただくかということだと思いますけれども、協議会としてはそういう方向で進めていきたいと思います。

○柏女委員長
 それは特に予算措置などは必要ないわけですか。つまり、それをここに書き込んでいくようなことは、工夫でやれるという話ですか。

○相澤委員
 基本的に寮をつくっていくということですので、その場合には、もちろん予算措置をしていただきたいと思います。

○柏女委員長
 わかりました。自立援助ホームとの連携の話がうまく進められないかと思って。また私も考えてみたいと思います。
 他に、いかがですか。

○伊達委員
 今の年齢の課題ですけれども、やはりどの種別の施設がどこまで持つか、どこまで耐えられるかといいますか、持ち続けられるかは非常に重要な課題だとは思いますけれども、それをさらに越えて、社会的養護というのは家庭で生活できない子どもに対して、どういう保障ができていくのかということで、種別に限らず、社会的養護としては普通の家庭で育つ子どもと遜色がない程度の、社会の責任としてのベースをつくっておこうではないかという発想を立てて、この措置年齢の上限をもっと緩和する、あるいは、こういうところにもう少し手厚く、新たな受入れ先をつくるとか、支援体制をつくるとか、何かそういう構想がもう少し盛り込まれてもよいのではないかという気がします。特に、年齢要件については少し考えておかないと、どうしても児童養護施設は18歳までということが、児童養護施設の人たちよりも児童相談所の人たちに強くあって、それ以上置いてくれないということがあるものですから、その辺ははっきりしておいた方が良いと思います。

○柏女委員長
 ありがとうございます。社会的養護の構想検討会のときには、そういう提言も出していたのですけれども、そこは割と自由に「こうあるべきだ」というものを語ったのですが、この報告はいわば2段ロケット、3段ロケット目というようなイメージがあるので、そこまで踏み込めてはいないと思いました。ありがとうございます。
 他に、いかがでしょうか。渡井委員どうぞ。

○渡井委員
 細かい話で、言葉の使い方ですけれども、相澤委員がおっしゃった大幅な整備推進の「整備」は、私は支援の質の向上などに整備という言葉を使い、量を増やすときは「拡充」という言葉を考えるのですけれども、整備という言葉が使われているところに拡充的なことが多いと思います。そうなると、どう使い分けをしたらよいかがわからなくなるので、支援の質を良くするものと量を増やすことの言葉の使い方を整理する必要があると思います。よろしくお願いします。

○柏女委員長
 貴重なご指摘です。これは何回も書き直しているうちに私もわからなくなってしまって。とても大事なことだと思います。ありがとうございました。
 その他に、いかがでしょうか。ないようでしたら私から。先ほど、ファミリーホームの話があったのですけれども、ファミリーホーム関係者があまりいらっしゃらないということで、意見としては16ページの「養育者の研修」のところはとても大事ですし、それから?の三つ目のポツですが「里親支援と同様の支援体制の構築が必要である」ということで、その上に例示が「孤立化されない取り組みなど」ということで挙がっていますけれども、それ以外にも里親支援のことはさまざま挙がっているので、幾つか挙げていただいて、里親支援と同様の支援体制をつくっていくことが必要だということを強調していただければと思います。
 そういう意味では、17ページの(9)の?の一番下でも、「里親支援を行うことが明記された」というのを、「里親・ファミリーホーム支援を行うことが明記された」というように、「里親・ファミリーホーム支援」をセットで書いていただくと良いかと思います。18ページの?にも「里親支援の役割が」ということですけれども、これも「里親・ファミリーホーム支援」という形で書いていただいた方が良いのではないかと思いました。細かいことですけれども、そう思いました。
 他は、いかがでしょうか。3に移ってもよろしいでしょうか。3は幾つか項目が増えましたので、細かい議論も必要ではないかと思います。それでは、そちらに移っていきたいと思います。論点整理案の3、「社会的養護の共通事項の課題と将来像」の議論に入りたいと思いますので、事務局から資料の説明をお願いいたします。

○高橋家庭福祉課長
 それでは、18ページでございます。3「社会的養護の共通事項の課題と将来像」の(1)「施設の運営の質の向上」ということで、?「施設運営指針の策定」です。社会的養護の施設には保育所保育指針に相当するようなものがないということもありますので、各施設の現場の中で、施設ごとの運営の質の差が非常に大きいという中で、今年度中に施設種別ごとに施設運営指針をつくるということです。それから、?に「施設運営の手引書」という言葉を書いてみましたけれども、その言葉のタイトルをどのようにしたらよいかというのはまたご意見をいただければと思いますが、「各施設類型ごとに、施設運営指針を掘り下げて、施設運営の考え方、必要な知識、実践的な技術や知恵などを編纂した手引書を作成する」と。これまでも各施設類型ごとにそういうものがあるわけですけれども、実際の中で言語化されていない知恵が多いので、そこをさらに盛り込みまして、そのようなものを充実して施設運営の質の向上につなげていくということです。また児童養護施設につきましては、施設職員の活動の指針となるような「ケア標準」、これも名称がこれでよいかどうかということはありますけれども、それを作成するという話を去年から課題として抱えておりまして、これにつきましても、まずは当面のものをつくりまして、現場にフィードバックしながら順次改定し、研究もしながら高めるということかと。このケア標準というのは、標準的に確一的なものをするということではなくて、個々の実践の場で使えるような自立支援計画を策定して取り組む中で築けるようなものという意味合いです。それから、?「第三者評価の義務実施」です。「第三者の目は、施設が課題に気づき、質の改善を図っていく上で重要」です。現在、社会福祉施設共通で行われている第三者評価ですが、児童養護施設で平成21年度の受審率は14%ということです。施設が任意で受ける仕組みですけれども、特に社会的養護の施設の場合には、子どもが施設を選べない措置制度でありますし、施設長による親権代行などの規定もございますので、質の向上の取り組みとして、「全ての設備に、3年に1回以上の第三者評価の受審と結果の公表を義務づける」ことが必要ではないか。またこの第三者評価につきましては、その評価基準あるいは評価機関の質の問題が課題としてございまして、これは社会的養護の施設の評価の件数を増やしていく中で力がついていく、つけていくという必要がある。
 それから(2)「施設職員の専門性の向上」です。?「施設長の資格要件及び研修の義務化」という論点でございます。施設長の資格要件の強化や研修義務化を図るべきという声がかねてからございます。今般、民法等の改正によりまして施設長の親権代行等につきまして規定が充実されたことから、施設長の資格要件の強化あるいは研修の義務化を行ってはどうかと。児童自立支援施設の施設長につきましては、児童福祉施設最低基準で資格要件が定められております。5年以上の従事経験、あるいは社会福祉士等というのがありますけれども、児童養護施設等につきましても、現在は昭和53年局長通知で、社会福祉主事資格あるいは児童福祉司資格を有するか、従事経験2年以上となっているわけですけれども、ここのところを、児童自立支援施設の資格要件なども参考にしながら検討としてはどうかということです。それから、?「施設の組織力の向上」ということで、平成21年に基幹的職員(スーパーバイザー)を1名置き、研修を行い、俸給格付の引上げを行ったわけですけれども、施設で1名ということではなくてその次の段階、ケアチームをまとめるチーム責任者といったものをまとめて作ってはどうかということです。「施設長→基幹的職員→チーム責任者→一般職員」という形で、組織全体が一体的な力を発揮し、また職員にとってはキャリアアップの仕組みとなり、質の向上や職員の定着確保に役立つのではないか。それから、?「職員研修の充実」ということで、それぞれの段階での研修を施設団体でも中心になって充実していく必要があるという点。
 それから(3)「親子関係の再構築支援の充実」ということで、再構築支援のためのさまざまな取組がありますけれども、コモンセンス・ペアレンティングやペアレントトレーニングの技術開発もさまざまございます。こういうものを活用しながら、また、その技術開発あるいは普及をしながら取り組んでいく必要があるという点です。?「施設による親子関係構築支援」では、ファミリーソーシャルワーカーが置かれたわけでありますし、心理療法担当職員も置かれているわけでございます。措置費の施設機能強化推進費で家族療法事業が平成18年度から適用開始し、対象を拡大しておりまして、平成21年度には110か所でやっております。そのようなものの積極的な活用あるいは取組技術の開発・普及というような点です。また、?「児童家庭支援センターによる親子関係再構築支援」という点です。
 それから、(4)「自立支援の充実」ですけれども、?「自立生活能力を高める養育」ということで、施設あるいは里親のいろいろな養育の中での取組。また?として、そのための仕組みとして「特別育成費、大学等進学支度費、就職支度費の増額」。?「措置延長や、自立援助ホームの活用」ということで、先ほども論点が出ておりましたけれども、18歳以降も措置延長を活用できる仕組みにつきましては利用が少ないので、これを一層活用すべきであるという点。また「児童養護施設の中には、高校に進学しなかったり、高校を中退すると、18歳前でも退所する」という運用をされている地域もあるということで、こういうことのないようにすべきであるということ。また自立援助ホームの活用という点でございます。それから、?「アフターケアの推進」ということで、平成16年の児童福祉法改正で、各施設は退所者に対する相談支援が定められておりまして、将来、困ったときの頼れる絆ということです。また、個別の話題としましては、身元保証人確保対策事業の充実という点も重要です。
 (5)「子どもの権利擁護」です。子どもが意見を言えるような仕組みとして、第三者委員ですとか、運営適正化委員会といった仕組みがあるわけですけども、この活用がなかなかしづらいという点。この活用方策という点。また、「子どもの権利ノート」の活用。それから、?「被措置児童虐待の防止」という対策。平成20年度から制度ができましたけれども、ここのところを徹底するということです。
 それから、(6)「施設体系の在り方、相互連携」につきましては?「施設類型の在り方について」、これは平成9年、平成16年の児童福祉法改正で見直しが行われ、また、平成20年児童福祉法改正でも行われたわけで、施設種別を越えた相互連携と?にありますが、相互連携の充実、積極的な運用が必要である点、それから?「地域における総合的な社会資源の整備」ということで、児童自立支援施設や情緒障害児短期治療施設のような治療的な施設、また児童養護施設や乳児院のような養育施設、またファミリーホームや里親のように地域の中での養育ということで、その3段階の中で総合的な整備が必要である。また、?「障害児と社会的養護」の関係で、「虐待を受けた児童など社会的養護を必要とする児童であっても、障害児の施設での専門的な対応が必要な場合は、障害児の施設に措置される」。「また、何らかの障害を持つ児童であっても、社会的養護の施設や里親での対応が可能な場合には、その範囲で」養育が行われるという事実関係を含めてあります。
 それから、資料4で「施設長の研修義務化及び資格要件省令化」につきまして、より詳細に整理しております。現行の施設長の資格要件は、昭和53年局長通知では、社会福祉主事任用資格を有する者、児童福祉司任用資格を有する者、それから児童福祉事業(本庁児童担当課を含む)に2年以上従事した者と、その他、全国社会福祉協議会で行っております施設長講習課程の修了者となっております。これは各施設全体で共通になっているわけですけれども、特別養護老人ホームですとか婦人保護施設などにつきましては、資格要件が省令に書いてあります。特別養護老人ホームは同じような社会福祉主事資格者とか社会福祉事業に2年以上ということが書いてあるわけですし、婦人保護施設では、社会福祉主事資格者とか社会福祉事業に3年以上というようなことが書いてあるわけです。そういう意味で、この際、最低基準に書いてはどうかという点です。
 次の2ページに「社会的養護の施設長の研修義務化と資格要件省令化の必要性」ということで、今般の法改正で施設長の役割が強化されたこと、また被虐待児の増加などでの質の向上と施設の役割の重要性ということです。
 3の「具体的内容」のところに、義務化する場合の案を掲げています。児童自立支援施設の基準がありますので、これを参考にしてはいかがかということですけれども、実務経験につきましては児童自立支援施設は5年と定めておりまして、これにつきましては質の高いものをということですが、特に家庭裁判所からの送致があるという位置付けもある中で5年としてあるわけでございます。この施設要件の定め方は、幅広い人材を集めるという要請と、より専門性の高いことの両方があるわけで、その中でバランスを取りながらどれぐらいがよいのか。実務経験も2年以上が良いのか3年以上が良いのか。現行の通知は2年となっておりますし、婦人保護施設などは3年となっております。その辺りを勘案してはいかがかということです。それから、施設長の研修につきましては、児童自立支援施設では施設長就任時となっておりますけれども、就任時のみならず、例えば2年に1回以上の研修ということで、各施設団体が行う施設長の全国大会に合わせて行うというようなことが考えられるのではないかという点です。次のページに、例えばということで省令化のイメージを載せております。これは省令化するとこの課題検討委員会でまとめていただければ、早急に省令化の手続を行う必要があると考えております。
 次の資料5は「親子関係の再構築支援について」ということで、先ほどとりまとめの論点整理の中にも入れた事項でございます。法律の親指導につきましての規定の整備ですとか、児童相談所あるいは児童福祉施設における保護者支援、また保護者支援プログラムの幾つかの事例などを載せています。
 それから、残りの資料でございますけれども、資料6は「社会的養護の現状について」ですので、ご覧いただきたいと思います。この中で新しく付け加えましたのは、25ページに里親支援機関事業の平成23年度の取組状況を掲載しています。
 それから、資料7は「民法等の一部を改正する法律の概要」でございます。5月27日に参議院で成立しまして、近日中に官報に掲載・公布予定です。このうち、最後の4ページ、「参考」で、特に施設・里親関係について掲載しております。里親委託中の児童に親権者がいない場合には、児童相談所長が親権を代行するという規定が設けられたこと。それから、施設長等が児童の監護等に関しその福祉のため必要な措置をとる場合には、親権者は不当な主張をしてはならないことが規定されておりまして、これらを含めました法律は公布の日から1年を超えない範囲内で政令で定める日から施行ということでございます。それから下の方の丸ですけれども、里親関係で養育里親の欠格要件。これは同居人が成年被後見人等の場合、例えば里親の家庭に里親の祖父がいて、成年後見人を付けていると養育里親の欠格事項に引っ掛かってしまうというような不都合がございましたので、そこのところを解消する改正を今回の改正の中に入れ込み、これは公布日施行となっています。
 それから、別綴じでお配りしました基本制度ワーキングチームの資料「質改善(機能強化)の具体的な方策について(案)」です。これは子ども・子育て新システムに合わせた質改善ということで、子ども園関係のことがたくさん出てくるのですが、社会的養護の部分につきましてもここに入れ込んでありまして、21ページから社会的養護につきましては、虐待等が増えているという事情で、22ページに「職員体制の充実」として、機能強化の例で被虐待児に対応するための職員の配置の充実、あるいは組織的なケア体制、里親支援、自立支援、あるいはDV等を受けた母子等への心のケアという課題を入れ込んでございます。その次のページに「資料3(追加資料)」と書かれているのは、本日のワーキングで追加配布された資料です。ここでは、財源を確保しながら、実施するということで、優先度の高いものからやっていくということで項目を並べてあります。社会的養護につきましては一番上の黒い四角の「社会的養護等の量的拡充」、それから一番下に「社会的養護の充実」ということで、これら全体で「(追加所要額)1兆円超」と書いてあります。このような整理がワーキングの方でされていますことを紹介しておきます。以上です。

○柏女委員長
 ありがとうございました。付属の資料の説明もいただきました。20時までの予定ですので、あと30分ほど議論ができるかと思いますので、ぜひご意見を頂戴できればと思います。どなたからでも結構です。では、渡井委員お願いします。

○渡井委員
 まず19ページの一つ目の丸ポツで「特に、児童養護施設については」というケア標準のことですけれども、児童養護施設のみの理由が不明確というか、各施設種別や里親家庭においてもケア標準があってもよいのではないかと思います。
 次に、同じく19ページの?に「第三者評価の義務実施」について書いてあるのですけれども、最後の丸ポツにでも「里親・ファミリーホーム・自立援助ホームにおいても同様の仕組みを検討、整備が必要」といった項目が必要ではないかと考えます。
 次に、22ページです。これは、もしかしたらケア標準などに盛り込めばよいかもしれないのですけれども、?の一つ目の丸ポツに「施設を退所した児童とその家庭の親支援を行う」と、児童家庭支援センターのことが触れられているのですが、必ず教えている施設もあるでしょうが教えていない施設もあるでしょうから、そういったことがきちんと、どこどこの施設で暮らしていた子どもはみんな教えてもらえるけれども、どこどこでは全く教えてもらえないという状況が起こらないような仕組みが必要ではないかと考えます。
 次に、23ページの?「措置延長や、自立援助ホームの活用」で、自立援助ホームに関してですけれども、三つ目の丸ポツに「自立援助ホームは、児童の自立した生活を支援する場として」と書かれています。既に自立度が高い児童が入所するところなのだということが伺えるのですけれども、16ページには、現状は児童養護施設で引き受けるべき子どもたちが生活していることにも触れられていて、ここに矛盾があると感じます。
 そこで、資料8として用意させていただいた「自立援助ホームで生活した人たちの声」を紹介させていただきたいと思います。これは決して自立援助ホームに対する非難というわけではなく、実際に暮らしていた子ども、先ほど高橋家庭福祉課長からユーザー視点という表現をいただきましたけれども、そういった観点でお聞きいただければと思います。このペーパーでは自立援助ホームで暮らしていた人たちに、困ったことや暮らしていて良かったこと、望むことの声を聞かせていただいて、まとめさせていただきました。例えば「困ったこと」の中では、母子手帳をなくされてしまい、そのことについて謝罪すらなかった、他に行く場がないことを職員が知っていながら、「出て行ってもらってもいいんだぞ」というような脅迫を受けたり、きちんと寮費を払って働いており、夜遅くなるので事前に夕食を用意しておいてと言っているにもかかわらず、食事を用意してもらえなかった。そういう状態が続いて夕食を食べないまま働きにいくのが日常的だったという声や、自らの意思確認が十分でないまま療育手帳を取得させられたという件に関しては、子どもにとって必要だからかもしれないのですけれども、もっと丁寧に子どもの意思を確認する必要があるのではないかと感じます。
 次のページに、「自立援助ホームでよかったこと」として、成人してから利用できたことが語られました。これは23ページに書かれている20歳以降の利用にもつながるかと思います。それから「自立援助ホームに望むこと」として、人生を左右するということをもっと考えてほしいという声が多く聞かれました。例えば(2)に資格取得や職業訓練などの情報を全く与えられなかったと書いてあります。「日向ぼっこ」にかかわっている方で自立援助ホームで暮らしている方に職業訓練を提案したことがあったのですけれども、自立援助ホームは働く場だから駄目だと寮長に言われたということで、働く場だからということが先行してしまって職業訓練を受けられない状況がある。職業訓練を受けたら、その間は収入がなくて寮費が払えないこともあると思います。そういう実情があることを知っていただきたいです。これはお時間のある方に読んでいただければと思いますけれども、自立援助ホームの拡充がなされる以前に、利用者や元利用者の声から実態を把握して、自立支援や権利擁護の質の向上を検討していただく必要があると思います。そうすることによって、自立度が高い児童は自立援助ホームには既にいないという実態が明らかになると思うので、その実情に合った自立援助ホームのあり方が整備されていく必要があると感じます。
 次です。少し長くなってしまうので申し訳ないのですけれども、同じく23ページの下の方に「子どもの権利擁護」について書かれています。「被措置児童虐待の防止」の最後に「徹底する」とありますが、それだけだと現状で本当に被措置児童等虐待の予防・防止が徹底できているか定かではないので、「そのための方策を児童、元児童また里親、職員の声を踏まえ検討する」といったような項目を付けていただいて、今後もどうやったら被措置児童等虐待がなくなるかということをきちんと検証していく必要性を盛り込んでいただきたいと思います。
 最後に、25ページの(c)です。「地域における総合的な社会資源の整備」で、先ほど柏女委員長から、これは?のところに必要ですというお話がありました。先ほど、「地域化」というお話があったのですけれども、繰り返しになりますが、その際の情報提供です。社会的養護の主たる担い手ではないけれども、例えば週末里親であったり、学習ボランティア団体であったり、遊びのボランティア団体等さまざまな所があると思いますけれども、そういった所との情報共有をどのようにしていくかということは、広くこの業界全体の課題として検討する必要があるかと思います。一つ実例をご紹介させていただくと、ある児童養護施設で学習ボランティアをしている方が、その子どもの学力が全くわからないまま指導をお願いされているそうです。成績すら開示してもらえなくて、どのような見立てをしたらよいかわからないという声を聞いたことがあります。子どもの個人情報をむやみやたらに第三者の方に伝えられないということはわかりますが、それによって生じてしまっている子どもへの不利益も考えていただいて、信頼の置ける人にはこれぐらいのことは伝えられるというコンセンサスというようなものが必要ではないかと思いました。以上です。

○柏女委員長
 貴重なご提言を幾つもいただきました。ありがとうございました。
 他は、いかがでしょうか。では、武藤委員、大塩委員でお願いいたします。

○武藤委員
 まず19ページの下のところの第三者評価ですけれども、私どもでは平成15年から毎年受けていますが、やはり3年に1回ということであれば効果的な測定にはなりにくいのではないかと思います。この制度が定着すれば3年に1回ということはあり得るかもしれませんが、せめて2年に1回ぐらいはやらないと、あまり効果が出ないのではないかということで、これは多少経験的なところもあるのですけれども、ぜひご検討いただければと思っております。東京都では利用者調査だけは毎年やろうというようなことで、多少予算の問題もあるわけですから少し中身を区切りながら、効果的な第三者評価の使い方がどうなのかということをもう少し研究してもよいぼではないかと思います。3年に1回ということがどのようなところで出てきているのかということも質問したいと思います。
 2点目です。児童福祉施設、社会的養護の施設の施設長の資格要件ですが、これは児童自立支援施設の施設長の資格要件を参考に資格要件を設けるということで、別紙のところでは2年か3年というご提案もありながら、表の中ではその施設と同じ職種の施設に3年以上というような表現と、他の児童福祉施設であればよいというところが少しはっきりしないと思いますので、これはまだ全国児童養護施設協議会として組織的に検討しているわけではありませんけれども、期間としては3年ぐらいの経験は児童養護施設でも必要なのではないかと個人的には思います。できれば、少し時間をいただければ組織的な検討もして最終的に意見を出していきたいと思っているところです。
 それから、次の21ページの上のところですが、研修が必要で、職員の数は増やすけれども、職員一人一人の力量をしっかりと高めることがとても大事だと思っております。ただし、研修だけでは人は育たないと思っております。やはり経験性なり、熟練というのでしょうか、そのような部分を併せての研修をしていかないと駄目なのではないか。この中に盛り込むかどうかは非常に難しい問題だと思いますけれども、実態的には今、現場の状況で国家公務員と連動しながら福祉職給料表等が下がっている状況で、民間施設は賃金がそもそも低い基準にありながら、それでも下がりつつあるということで、30代、40代ぐらいのこれからという職員が定着できないという賃金的な問題があります。ですから、研修も非常に重要ですけれども、それを担保する財政的基盤の部分についても併せて将来的に考えていかないと、現場が伴わないことになると思いますので、併せて民間給与改善費という形で職員が定着したらそれに合わせて給与が上がっていく制度があるのですけれども、それもまだまだ非常に現実的な部分として現実離れしているところがあると思います。改善の余地があると思いますので、研修と併せて職員が長く定着できるようなシステムを導入する必要があると思っております。
 それから、23ページに措置延長のことがあります。3行目に「18歳以降も、必要に応じて」という書き方をしています。この「必要に応じて」が現場に行くと捉え方が随分と違っていて、どなたかがおっしゃったように現実的には児童相談所ではこれは難しいということです。現場で必要だ、本人が必要だ、家族で必要だと思っても、それは無理ですということで、18歳で出なければいけないという現実があります。ですから、できれば「必要に応じて」という部分を今後ガイドライン作りなどもしながら、このような場合はよいということで統一しないと、出さないと次が入らないということなども含めて、そのような力学的な部分が作用しながら本当に必要なのにもかかわらず出してしまう現実があると思いますので、ここのところのガイドライン作りという部分についてはぜひ提案させていただきたいと思っております。
 次は、そのすぐ下ですけれども「自立生活能力がないまま退所させることのないようにすべきである」とありますが、これは考え方として全くそうだと思います。この会場にいる人たちは皆そう思うと思いますが、具体策がここに全然入っていないものですから、やはり将来的な部分を書くのであれば、このようなことが必要なのですということを現場の意見も聞いて反映させていただきたいと思っております。例えば、東京でいいますと「再チャレンジホーム制度」という部分で、一度学校が駄目になった子どもたちがもう一度再チャレンジできるような特別なホームをつくりながら、何回もチャレンジできるようなシステムを導入しています。例えばの話ですけれども、もっとたくさんあるのではないかと思いますので、ぜひ現場の意見も聞きながら、そこのところをもっと充実させることが必要なのではないかと思います。以上です。

○柏女委員長
 どうもありがとうございました。これもとても貴重なご意見をいただいたかと思います。
 他には、いかがでしょうか。大塩委員、どうぞ。

○大塩委員
 3点です。まず1点目は、19ページの?「第三者評価の義務実施」のところです。最後のポツの「評価機関による評価の質についても」というところがありますが、この評価機関については、やはり都道府県によって数や質にかなり格差がありますので、第三者評価機関が正当な評価ができるような仕組みをつくっていくことも大事なことだと思います。
 2点目は、23ページの?「アフターケアの推進」です。平成16年の児童福祉法改正でアフターケアが義務付けられましたが、そのアフターケアを実施する職員配置は全くなされないまま、業務だけが義務付けられています。これは次回の職員配置などにもかかわってくると思いますけれども、やはりきちんと職員を配置しなければ、よい仕事ができませんので、そこのところはきちんと次のところで考えていただきたいということです。
 3点目は、資料4の「施設長の研修義務化及び資格要件省令化について」です。この2ページの3の「具体的内容(案)」の上から3番目の丸ですが、「一方、施設長就任時のみならず、2年に1回以上の研修の義務化が考えられる」としてあります。「この研修は、厚生労働大臣が指定する団体(施設種別ごとの団体)が行うこととし、その団体が行う施設長の全国大会、研究協議会等に合わせて行うことが考えられる」と書いてあります。確かに研修はかなり必要だと思います。施設長によって施設の質が決まっていくこともありますので2年に1回でよいのかということです。それも全国大会や研究協議会に2年に1回参加すればよいということでは社会的養護を担う施設長が施設を運営していくには間に合いませんので、ここは「1年に1回は必ず受けるべき」というような義務化が必要ではないかと思います。以上です。

○柏女委員長
 ありがとうございました。
 その他に。では木ノ内委員、どうぞ。

○木ノ内委員
 先ほど、子どもの権利擁護についてお話ししましたけれども、23ページの(5)に出てくるわけですが、ここで課題と将来像ということで出てくるのはこれでよいかと思います。やはり基本的な考え方の中に、当事者の声を聞いて社会的養護が構築されるべきであるというような基本になることは前の方にびしっと書いていただきたいと思いました。これが一つです。
 それから、これは柏女委員長にお聞きしたいと思っているのですが、第三者評価のようなことがありまして、児童相談所のあり方はここでは触れないのでしょうけれども、時には乱暴な対応をされることもあるので、児童相談所についての議論はどこかでなされているのでしょうか。

○柏女委員長
 どうでしょうか。児童部会でしっかりとやった記憶はあるのですけれども、今は児童部会ではやっていないのでしょうか。

○高橋家庭福祉課長
 なかなか部会で取り上げたりというわけではないのですが、個別のテーマごとにやったり、あるいは児童相談所所長会で議論したりという取組になっております。

○柏女委員長
 今回、他の専門委員会の委員からも、一時保護所がいわば児童養護施設の基準を準用することになっていて、その部分をしっかりと議論できないかというような話もあったのですけれども、大事な課題だとは思っておりますが、なかなか縦割りの難しさのようなものもあるようで、そこまでしっかりと議論するまでには至っていないということです。今後の課題としては絶対に残しておかなければならないと思っております。どうもありがとうございます。
 本当にお忙しい中、先ほど話題に出ていた基本制度ワーキングを終えられてすぐにこちらにおいでいただいて、またすぐに20時からの取材等があるようです。その間、すぐにおいでいただいたことに感謝したいと思います。では、小宮山厚生労働副大臣より一言ご挨拶をお願いいたします。

○小宮山厚生労働副大臣
 皆さま本当にお忙しい中、熱心にご議論いただきましてありがとうございます。冒頭の回は最後まできちんといたのですけれども、その後は本当に震災対応と、それから今は社会保障と税の一体改革、特に社会保障は子どもたちのことをずっとやっているものですから、本当にここにずっといたいのはやまやまですけれども、今日は挨拶だけしかできずに申し訳ないと思っております。恐らく次が取りまとめの回となると思いますが、そこで多分財源も含めた具体的なお話もあるかと思いますので、今日も可能な限りと思っていたのですけれども、そのときには可能な限り参加させていただきたいと思います。
 今、柏女委員長からもお話しいただきましたように、とにかくすべての子どもたちをしっかりと社会が支えていくという子ども・子育て新システムの中で、とにかく震災対応に何十兆円も要るのだからという話もあったのですけれども、今やはり子どもたちのことなど社会保障をきちんとしなければ、何十年もかかる震災復興もできなくなりますという話も散々してまいりました。しっかりと社会保障改革の中にこの政権としては高齢者3経費だけではなく、そちらは効率化の余地がありますが、子どもは効率化の余地もない。それだけの財源もないということをずっと主張してまいりました。子ども・若者と全世代型に社会保障をするということが錦の御旗のようなものですから、その中でも0、1、2歳を中心にした待機児のこと、学童保育のこと、そして三つ目の柱として支援が必要な社会的養護などという形で今、挙げてやっておりますので、子ども・子育て新システムの中で2015年までに1兆円を超える財源。その1兆円ということが書けるかどうか、かなり厳しいせめぎ合いをいろいろと財務省としまして、そのような額が一応書けましたので、子ども・子育て新システムで考えていることが実現していけると考えております。震災の影響などもあって、テンポが多少遅れてしまうかもしれませんけれども、趣旨はしっかりと貫いていきたいと思っております。その中で、震災でもやはりそのような支援が必要な子どもたちのこと、社会的養護のことは本当に大きな課題だと思っておりますし、これは政治の中でも大きくしっかりとやらなければいけないテーマとして捉えておりますので、そうしたことも受けながら、しっかりと財源を確保して、皆さま方にご議論いただいていることが実現していけるようにするのが私の務めだと思っております。ここで社会保障と税の一体改革が終わるまで私は「子ども」「子ども」としか言わないからということで周りから多少ひんしゅくも買っておりますけれども、やはり誰かが子どもという旗を振って戦っていかなければいけないと思ってやっております。
 今日は本当に短時間で申し訳ありませんが、柏女委員長の下でまた活発にご議論いただいて、お取りまとめいただいたことの財源を確保して実施していくのが私どもの務めと思っておりますので、今後ともよろしくお願いいたします。次回は長くいられることを祈りつつ、本当に今日は申し訳ございません。これで失礼させていただきますが、一言挨拶させていただきました。ありがとうございます。

○柏女委員長
 ありがとうございました。本当にお忙しい時間においでいただきましてありがとうございました。しっかりとしたロケットは我々が作りますので、よろしくお願いいたします。

○小宮山厚生労働副大臣
 エンジンというか、エネルギーの方はしっかりと入手したいと思っておりますので、こちらも応援をよろしくお願いいたします。ありがとうございました。

○柏女委員長
 それでは、あと15分ほどありますので、追加のご意見をお願いできれば。伊達委員、お願いいたします。

○伊達委員
 ただ今の児童相談所の話に関係してくるのですけれども、冒頭に申し上げましたように、社会的養護をどのように運営していくかということがこの3の「社会的養護の共通事項の課題と将来像」で必要になろうかと思います。そのときに、従来はあまり問題にされなかった、いわゆるプロセスや時間軸などを一体誰がきちんとコントロールしていくかというと、以前だと児童相談所のソーシャルワークに私は期待を掛けていたのですが、今のところほとんど児童相談所のソーシャルワークができなくなってきているのではないかと思いますので、これを各施設がやるのか、あるいはそうではなく、もう少し地域ごとにこのような機能をきちんと持った所を創設していくのか。何らかの形でやはり各施設の運営の中にこの問題を落とし込むのではなく、やはり社会的養護を運営していくというコアな部分として何かそこに方策を立てていくべきだろうと思っております。そして、社会的養護はどうしても質を高くするのであれば、その分やはり裾を広げて、みんなでかかわっていくことをしないと質が高まりませんので、その部分がやはり落ちていたのだろうと思います。
 そして23ページの「施設類型の在り方、相互連携等」ということですけれども、結局この先、児童養護施設に何ができるか、里親に何ができるか、自立支援施設に何ができるか、情緒障害児短期治療施設に何ができるか。それぞれの種別が課題は抱えておりますけれども、その種別ごとにできることではなく、種別間を越えてみんなで連携しながら、一人一人の子どもたちのより良いきちんとしたプロセスを保障していく。そのような考え方の中で整理していくことができればありがたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。

○柏女委員長
 時間軸と、もう一つは社会資源の整備ということで空間軸ということも。両方ですね。

○伊達委員
 はい。

○柏女委員長
 なかなか社会的養護全体のということは難しいかもしれませんけれども、考えなければいけない大切な課題だと思います。ありがとうございます。
 他には、いかがでしょうか。では藤井委員、お願いいたします。

○藤井委員
 私は3点ほどです。まず1点は21ページです。(3)の「親子関係の再構築支援の充実」という項目があります。非常に細かいのですけれども、この(3)は恐らくアンダーラインが入る項目ですよね。アンダーラインが入るのですよね。
 少し言葉の問題ですけれども、「再構築」という言葉が今回初めて書面として出てきているように感じるのです。従来は「再統合」といわれてきたものが「再構築」という表現に変わっているのですけれども、どちらが今この時期で適切なのかということが私には判断が付かないのです。

○高橋家庭福祉課長
 これは最低基準の今回の施設種別ごとのところで、「親子関係の再構築を含む家庭環境の調整」という言葉で、「再統合」という言葉ではなく、こちらの方を今回は最低基準で入れたという経緯です。

○藤井委員
 では、他のいろいろな資料は「再統合」がまだ残っていますよね。では、そのような理解で。ありがとうございました。
 2点目は、先ほども発言させていただいたのですが、「地域支援機能の充実」の項目です。これは共通の課題と将来像の中でも1項目柱が必要ではないかということを感じます。

○柏女委員長
 それは入れることにしました。

○藤井委員
 よろしいですね。
 それから18、19ページの「施設運営の手引き書の作成、ケア標準の作成」という項目です。言い方はともかく、ケア標準をつくっていくといったときの標準となる中身が、検討委員会があって、そこでケアの標準はこのような形がよいのではないかという提案があるのだろうと思いますけれども、全体のコンセンサスを得るのに相当時間がかかるのかどうか、よくわからないのです。私は前にも発言させていただいたのですが、そもそもケアを標準化するときに、一番必要なのは本来の健全な子育てや、日本が示す子育ての標準ガイドラインのようなものがあるべきだと私は思っているのです。そのようなものがないと、逆に施設のケアの水準は判断する基準が見えてこないのです。ですから、ケアの標準書をつくったとしても、それは何を根拠に基準を示せるのかというところが少し不明確になると思います。ですから、標準化してつくってみたところで最終的にはその施設、その職員の判断に任せられるという中身になりがちではないかということを心配します。
 それから、ケアの標準ですから、この子どものニーズに対してこのようなケアという捉え方が基本にあるのかどうかです。老人関係でいうと介護サービスのような捉え方をしてしまった方がよいのか、もっと細やかに心理的にこのような言葉掛けが一番適切でぐらいのところまで落とし込むような標準をつくっていくのか。少しその辺のイメージが湧かないので、言葉だけにならなければよいということを心配いたします。
 それからニーズを発見して特定するということがどうしてもケアの標準の全体にあるものだと思います。今回は「ニーズを把握し」という文言を入れていただいたのですが、ニーズを把握するのも、どこがどのような形で認定して判断するのか。何を尺度にその必要性を判断するのかというところの形が何もないものですから、その部分も並行して明確にしていく作業が必要ではないかと感じました。以上です。

○柏女委員長
 ありがとうございます。藤井委員は社会的養護専門委員会の方でも、ニーズやアセスメントの試案なども出されていますので、この部分に強い思いをお持ちなのだということはよくわかります。ケア標準をここで作成するということで入れていくということであれば、次回にでも今、検討中のものについて少しご説明いただいた上で、このようなイメージならばやっていけそうだということも、ここで確認したらどうでしょうか。今、委員会もつくって、現場の委員方を中心に作業が進められておりますので、それを少し説明していただくということを短い時間で結構ですので次回にやっていただければありがたいと思います。よろしくお願いいたします。藤井委員はそれでよろしいでしょうか。

○藤井委員
 ありがとうございます。

○柏女委員長
 その他に、いかがでしょうか。では相澤委員、お願いいたします。

○相澤委員
 まず1点は、親子関係の再構築のところはプログラムの技術開発というようなことが書かれておりますけれども、実際にケアの質を向上するためには、やはりプログラムの技術開発というようなことが必要になってくると思います。研究費の確保など、ケアの質の向上のためのそのようなことが必要になってくるのではないかと思います。社会的養護関係の研究費はだんだん縮小されるような感じがあるので、それをもう少しきちんと確保するようなことも考えていただきたいというのが1点です。
 先ほどの第三者評価もそうですけれども、そこに「自己評価」と書いてありますが、やはり基本的には自分たちできちんと自分たちの運営を担保して確保していくことが重要ですので、自己評価を義務付けるのは、第三者評価を2年に1回というより、毎年自己評価をきちんと義務付けるぐらいのことは書いておいて、そのときにきちんと利用者のことを調査した上で自己評価をするということを入れた方がよいのではないかと思います。
 やはり当事者というか、当事者のOBの声を運営に反映することはとても大事だと思いますので、そういう意味では実際には評議員とか、何か運営に関するものに当事者の声が反映できるような対応やシステムを考えることも必要ではないかと思います。
 24ページの現行法では複数の施設類型の併設が可能であるということですけれども、例えば地域小規模の児童養護施設なども他の施設種別でも設置が可能になるようなシステムが将来的には必要ではないかと思いますので、そのようなことについても検討していただけるとありがたいと思います。

○柏女委員長
 ありがとうございます。少し補足ですけれども、今の「施設類型間の相互連携の強化」のところで、先ほどお話のあった二重措置というか、次の行き先をセットにした措置のあり方についても、ここで記入をご検討いただければと思います。
 だいぶ時間も押してまいりましたが、他にいかがでしょう。よろしいでしょうか。では渡井委員、お願いいたします。

○渡井委員
 2点あります。23ページの子どもの権利擁護について、先ほど木ノ内委員から冒頭に当事者の声を聞くということを盛り込んだらどうかというご発言をいただいて、よく考えれば、この権利擁護や先ほど私は被措置児童等虐待の防止のことのみに触れたのですけれども、権利擁護と虐待防止に関してはもっと膨らませる必要があるので、先ほどお伝えしたそのための方策をということは権利擁護と虐待防止の方策づくりのためにというような感じで独立させて、?でも、その前の?にしてもよいと思います。まずは児童、元児童および里親、職員からの聞き取りをするなど実態把握をすることを盛り込んでいただくと、より実効力のある、意味のある権利擁護の仕組みづくりにつながると考えます。
 もう1点が、23ページの?「アフターケアの推進」の二つ目のポツに「施設以外の者が行う退所児童等アフターケア事業を」と書かれていて、「日向ぼっこ」でもそれを受託しているのですけれども、以前の委員会でもお伝えしたように、基本的にはこういった事業がなくても、最終的に暮らしていた施設にアフターケアを頼めるようになるまで各施設の支援が充実することが必要だと考えています。そのようなことを考える際に、先ほど伊達委員が時間軸やプロセスなど児童相談所には頼めないので各施設や里親の中できちんと責任を持ってすることを考える必要があるということを話されて、もっともだと思いました。それは今、退所後支援をしている立場からも、私が児童養護施設で暮らしていた立場からも感じるのです。いろいろな施設種別で暮らしていて、結局誰に自分のことを相談したらよいのか。それはきちんと関係性ができていれば自然とわかることだと思いますが、どうしてもいろいろな子どもがいて、いろいろな職員がいる中で、それぞれの子どもに対してのアセスメント、プロセスなどを考える責任者が明らかになっていないと、結局はアフターケア事業が必要ないくらいの社会的養護の質の向上は見込まれないのではないかと考えました。以上です。

○柏女委員長
 ありがとうございます。その他、ございますでしょうか。武藤委員、どうぞ。

○武藤委員
 少し細かいことになると思います。21ページの一番上のところです。研修で各施設団体が中心になって新人から中堅、専門職員、幹部職員等を含めて、できれば入職前のインターンの研修も入れないと、意外と子どもが好きだからということで入ってきて、ミスマッチを起こすという部分も結構あって、実習等は多分やっていると思いますが、社会的養護の部分は何が必要で、どのような支援が必要かということが十分わからずに入ってきてしまう部分があって、インターン、入職前の研修も入れると効果的だと思いました。
 その下の真ん中辺りの「親子関係の再構築」のところで、「市町村の子育て支援事業と連携しながら」、これは退所後の支援ということになっているのですが、これもできれば有効にするためには退所前から市区町村の子育て支援とどう連携させるかということをしないと、大体退所後にやっても遅いということになると思いますので、細かいことかもしれませんが、重要だと思って発言しました。
 次の22ページの上に、いろいろな専門職を配置しながらということで、専門職は直接処遇のローテーションに加わらないということですが、これは原則だと思いますが、現実には人が足りずに組み込んでいるところがあるものですから、本来からするとこの考え方は非常に重要だと思いますので、次回になるかもしれませんが、ローテーションに組み込まなくてもきちんと現場が回る人員配置をしないと、結果的には今も若干あると思いますが、本来の専門職という部分が生きていないと思います。この表現はとても大事だと思いますので、一言発言させていただきました。以上です。

○柏女委員長
 ありがとうございました。木ノ内委員、お願いします。

○木ノ内委員
 先ほど、退所者への相談援助・アフターケアの話がありましたけれども、実は季節里親や週末里親は、第2、第3の実家機能を果たすことがあるのです。そのような部分もどこかで触れておければよいと思います。いわゆる週末里親、季節里親を使うことによって、そこが帰る家になるということがあると思います。

○柏女委員長
 週末里親を一つ起こして、そこに今のお話を入れていけばよいと思います。児童養護施設の職員は変わっても、週末里親はずっといるので、そこに帰るということですね。よく聞きますので、大事なことだと思います。ありがとうございます。
 その他にも、まだあるかと思いますが、時間もきておりますので、これ以外にもありましたら、ぜひ事務局にご意見をお寄せいただきたいと言いながら、私から一つだけ。すみません。
 最後の「障害児と社会的養護」のところですが、実は総合福祉部会で障害児の議論をしていて、障害児施設が例えば児童養護施設や乳児院などに障害をもった子どもたちが結構いるので、そこを巡回したり訪問したりしていく連携があったらいいねという意見が出ておりました。障害を持った子どもも児童養護施設や乳児院等で受け、それを支援していくような仕組みを、例えば肢体不自由児施設であればOT・PTがいますので、それが回って行ったりするようなことができるとよいということがありました。
 もう一つは、障害児の施設が児童家庭支援センターを設置して、そして児童家庭支援センターが障害児のファミリーホームを支援したり、障害児の専門里親を支援していくことも考えなければいけないという意見もあって、報告書の中にはそれも盛り込まれる予定になっていますので、そのような意味でいえば、25ページの?「障害児と社会的養護」のところは、障害児に関係の社会資源と社会的養護の社会資源がもう少し連携ができるようなことがあってもよいと思いました。
 以上で、3番についても終わらせていただきたいと思います。私の不手際で予定の時刻を5分過ぎてしまいました。今日はここまでにしたいと思います。各委員におかれましては、今も申し上げましたけれども、今日の議題についてさらにお気付きの点があれば、積極的に事務局へお寄せいただければと思います。皆さま方おわかりのように、今の事務局は非常に強力で、意見を吸い上げて工夫しながら入れてくださっていますので、ぜひお寄せいただければと思います。
 それでは今後の予定について事務局よりお願いいたします。

○高橋家庭福祉課長
 本日は大変遅い時間まで、ありがとうございました。今後につきましては、本日ご議論いただいていない項目4、5につきましては次回にご議論をいただく。また、本日ご意見をいただいた部分につきまして修正文を作成いたしまして、個別に各委員ともいただいたご趣旨の確認などをさせていただきながら作っていきたいと思っています。それをまたお送りいたしまして、ご意見などをいただきながら次回に改めてお出しさせていただき、取りまとめのご議論をいただきたいと思っております。
 次回は6月の後半を目途に日程調整をさせていただきたいと考えております。以上です。

○柏女委員長
 それでは、今日はこれにて終了いたします。日程については追って事務局からご連絡申し上げたいと思います。お忙しいところをありがとうございました。


(了)
<照会先>

雇用均等・児童家庭局家庭福祉課

措置費係: 03(5253)1111内線7888

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