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2011年6月3日 第191回中央社会保険医療協議会総会議事録

○日時

平成23年6月3日(水)9:00〜10:07


○場所

厚生労働省専用第18〜20会議室(17階)


○出席者

森田朗会長 印南一路委員 小林麻理委員
関原健夫委員 西村万里子委員
小林剛委員 白川修二委員 中島圭子委員(代理 篠原) 花井十伍委員
北村光一委員 田中伸一委員 伊藤文郎委員
安達秀樹委員 嘉山孝正委員 鈴木邦彦委員 西澤寛俊委員
堀憲郎委員 三浦洋嗣委員
北村善明専門委員 坂本すが専門委員 佐藤田鶴子専門委員
<事務局>
外口保険局長 鈴木医療課長 迫井医療課企画官
屋敷保険医療企画調査室長 吉田薬剤管理官 鳥山歯科医療管理官 他

○議題

○ 医療経済実態調査等について
○ 歯科診療について
○ その他

○議事

○森田会長
 皆様おはようございます。それでは、ただいまより第191回「中央社会保険医療協議会 総会」を開催いたします。
 まず委員の出席状況について御報告いたします。本日は牛丸委員、中島委員、邉見委員、藤原専門委員が御欠席であり、中島委員の代理として、連合の篠原淳子生活福祉局長に御出席いただいております。
 西村委員、北村専門委員は少し遅れてこられるということですので、開会させていただきます。
 それでは、議事に入らせていただきます。
 まずは前回に引き続きまして「○ 医療経済実態調査等について」を議題といたします。
 事務局より資料が提出されておりますので、事務局より御説明をお願いいたします。
○屋敷保険医療企画調査室長
 保険医療企画調査室長でございます。
 本日の議題でございます「○ 医療経済実態調査等について」でございます。
 昨年の秋以降、第18回調査に向けた準備を進めてまいりまして、3月2日の総会におきまして、その実施について決定がされたということでございます。
 その後、3月11日に東日本大震災の発生という事態がございましたので、それに伴う必要な配慮につきまして、5月18日の前回の総会で御審議をいただいたということでございます。
 これらの御議論の中を通じまして、資料の説明に入ります前に、医療経済実態調査につきましての考え方なりを少し整理をしてお話をさせていただきたいと思います。
 前回の議論におきまして、中医協におきます診療報酬改定についてという議論も一部ございましたが、これにつきましては、厚生労働大臣からの諮問に対しまして、答申を行うことにより実施をするものでございます。
 それと医療経済実態調査の関係ということでございますが、まず調査自体は診療報酬改定の基礎資料とするために行うものでございます。しかしながら、今回の調査につきましては、東日本大震災の発生に伴いまして、通常どおりに実施をし、取り扱って行くということではなく、当然その取扱いは従来の調査とは異なるものであるということでございます。また、医療経済実態調査を行うということは、診療報酬改定の関係からいいますと、診療報酬改定を行うことを決定するものでもないということでございます。
 あと、医療経済実態調査のほかにも関係の各種調査がございます。例えば薬価調査でありますとか、特定保険医療材料調査でございますが、この調査につきましては、今後また中医協においてその都度議題とし御議論を行っていただくものでございます。
 一方、既に進んでおりますものといたしまして、検証部会に関します検証調査でございます。こちらの調査は、中医協の公益委員が行うものでございますが、薬価調査、材料調査とは位置づけが違っておるということでございます。
 また、医療経済実態調査の本体の性格でございますが、こちらの方は総務省の承認統計でございますので、既に承認をいただいておるということでございます。したがいまして、調査項目の追加などはできないというものでございます。ただし、統計一般の話と共通いたしますが、震災等の影響の把握は集計あるいは分析の工夫、配慮といったこと、これは医療経済実態調査そのものに対します工夫といったものでございますが、そのほかの調査を活用して行っていくことも当然必要だということでございます。
 本日は6月3日でございます。医療経済実態調査の調査月が6月であるということで、既に調査開始期間が経過しておるということでございますので、本日その実施につきまして、決定をいただきたいというのが事務局の考えでございます。
 引き続きまして、資料の御説明をさせていただきたいと思います。
 中医協総−1−1から中医協総−1−5まで、あるいは参考資料−1から参考資料−3までを事務局から用意させていていただいております。
 まず中医協総−1−1でございますが「診療報酬改定に係る主要調査の状況について」です。調査主体が中央社会保険医療協議会であるものにつきまして、現在の進行状況をまとめたものでございます。
 医療経済実態調査につきましては、2年に一度の調査でございますので、平成22年度はその準備期間であるということでございまして、平成23年、今回の調査の実施につきましては了承済みである。調査対象期間としては23年6月分の単月データ、あるいは平成21年度、22年度分の複数年度分のデータの御記入に御協力いただくということでございます。5月18日に引き続きまして、本日、調査実施の是非について御議論いただくということでございます。
 また、検証調査につきましては、平成22年度実施分が5本、速報までが実施済みであり、本報告に向けた準備を進めておるということでございます。平成23年度分としましても、現在、調査票の作成の作業を開始しております。また、これは前回牛丸部会長から御発言がございましたが、各委員にも調査設計等をごらんいただく形で御協力をお願いするということで、進めてさせていただいているものでございます。
 続きまして、中医協総−1−2でございます。医療経済実態調査につきまして、今回の東日本大震災の影響をかんがみ、その実施上でどのような対応ができるのかという案でございます。調査でございますから、データを集めていく。その中で、いろんな影響が発生をしておるだろうということでございまして、まず平成22年度改定の影響を把握するということ、これはもともとのことかと思いますが、今回は何より東日本大震災の影響があるのだろうということでございます。その影響を2つの場面に分けてみて、更に調査を進める上での3つのステージで、それぞれどのような工夫あるいは配慮ができるのかということで表にまとめたものでございます。
 調査上配布時の配慮、今の段階でございます。こちらは前回も御説明を一部させていただいておりますが、調査票を配布しない地域、例えば損害保険の全損区域といった地域、あるいは郵便物の配達困難地域、原子力災害に伴います避難区域等といったところにつきましては、抽出はしているけれども、最初から調査票は配布しないという地域でございます。
 一方、災害救助法が適用されておる地域というのはかなり広くございますので、こちらの地域に所在する保険医療機関等に対しましては、個別確認の上、調査依頼を行うということでございます。
 こちらが配布時の配慮でございます。
 引き続きまして、配布をさせていだたいた後の配慮でございます。調査票を御記入いただくに当たりましての配慮でございますが、今回の第18回医療経済実態調査から調査票に自由記載欄を設けるということで御決定をいただいております。こちらの自由記載欄を活用いたしまして、東日本大震災の影響を把握するための記入依頼をさせていただくという形でございます。
 資料でいきますと、中医協総−1−4でございます。従前でありますと、依頼書、記入要領、調査票本体を封筒の中に封入封緘をいたしまして、発送しておるということでございますが、それに追加をいたしまして、中医協総−1−4のような形で東日本大震災の影響を是非御記載いただきますようお願いしますという形で依頼をさせていただくという案でございます。
 夏以降に入りますと、集計・分析のタイミングに入ってまいります。その際の配慮といたしましては、震災の影響に配慮した適切な集計を行うべきだと思います。方法といたしましては、配慮地域、これは配布時の配慮の地域でございますが、それを除く全国集計を行う。あるいは配慮地域を含んだ形での全国集計を行う。また、配慮地域につきましては、有効回答率が低くなることが予想されますので、それらのデータ補正をした形で仮に集計をしてみると、どのようなデータが出るのかといった集計を行うということが考えられるものでございます。
 あと、東日本大震災の影響につきましては、これらの集計方法に加えまして、ほかの各種データの活用を考えていくことと、私どもの行政的な調査の中で工夫ができるときがございますので、それを行っていこうということでございます。
 例えばメディアスデータにつきまして、時系列分析を行ってみる。
 あるいは施設基準の届出状況の報告において、その状況把握を行うということでございます。こちらの方は、毎年いわゆる7/1定例報告という形で各医療機関に対しまして、厚生局から調査のお願いをしておるものでございます。今回でありますと、やはり報告が難しいというお申し出あると思いますし、今回の東日本大震災に伴いまして、オーバーベッドでありますとか、被災地へ職員を派遣することによる人員不足で施設基準を満たすことができなくなるという事態が発生をしていらっしゃるんだろうと思います。これらに対しまして、私どもの事務連絡で特例措置を講じさせていただいておるところでございますので、それらの活用状況なども把握をすると、どのような影響が被災地あるいは全国で発生しているのかという把握が可能であろうかと考えております。
 また、各種調査を活用した状況把握でございますが、私どもの厚労省の関係にいきましても、医療施設動態調査、病院報告等、各都道府県あるいは月別のデータを得られるものがございます。あるいは収入面、支出面といった面からは、毎月勤労統計調査でありますとか、被災自治体で実施をされます調査も今後ある可能性がございます。それらの各種調査というものをできるだけ幅広く集めて、医療経済実態調査のデータを併せながら御議論、分析をいただかなければいけないと考えておるところでございます。
 以上が配慮の対応の枠組みでございます。
 御参考でございますが、中医協総−1−5でございます。今後のスケジュールの御紹介でございます。
 5月の段階で総務省の承認をいただいております。
 それで、本日6月3日に入っておるということでございますが、調査の実施につきまして御承認いただきましたら、速やかに調査票の発送に入りたい。あるいは調査協力依頼を行っていくということでございます。
 回答期限につきましては、7月末という形で、8月、9月に調査票の不備、照会、集計、分析という形を積み重ねまして、有効回答率のアップをはかっていく作業を続けまして、調査実施小委員会あるいは総会での審議、御報告を10月の段階で行うということでございます。
 ちなみに、前回の実績でいきますと、第17回の報告が行われましたのは、10月末であったということでございます。
 参考資料−1と参考資料−2、参考資料−3でございますが、参考資料−1は、現在把握をしております被災地の病院、診療機能の状況といったようなもの。
 参考資料−2は、省内、省外を含めまして、各種統計調査が行われております。こちらの方でそれぞれどのような災害の発生に伴います配慮事項、変更事項があるかということを調べさせていただいたものでございます。提出期限の猶予あるいは変更事項なし、また被災地のデータは除くといったような変更事項を各種講じておられるという状況がございます。
 参考資料−3は介護事業経営実態調査でございます。こちらの方は、調査時期が平成23年4月ということでございますが、実施がされておるということでございます。
 事務局からの資料説明は以上でございます。よろしくお願いいたします。
○森田会長
 どうもありがとうございました。
 それでは、質疑をお願いいたしたいと思いますが、どなたか御発言はございますか。鈴木委員、お願いいたします。
○鈴木委員
 前回は大災害の復興支援に全力を挙げて取り組むべきとの主張をさせていただきました。
 本日は資料を提出させていただいておりますので、併せて意見を申し述べたいと思います。
 まず1ページをごらんください。5月24日付で、原中日本医師会長名で森田会長あてに提出させていただきました「東日本大震災被災地視察のお願い」という文書でございます。
 趣旨は日本の医療を担う中医協の先生方と震災復興にかける思いを共有し、それが日本の医療再生につながればと考え、是非中医協の委員の方々に被災者の方や被災地の医療関係者の話を聞いていただき、被災地の実態を理解していただきたいというお願いです。被災地では避難生活が長期化し、多くの方が心身の不調を訴えておられます。福島第一原子力発電所の問題は全く解決しておらず、災害は現在進行中であります。
 森田会長には特段の御配慮をお願いし、委員の先生方に是非被災地の視察をお願いしたいと思います。
 2ページをごらんください。「医療経済実態調査の問題点について」ということで、書かせていただきました。
 3月に承認された今回の調査内容では、平成23年3月11日から3月31日のデータが正確に捕捉できません。
 具体的には被災地の調査が困難であり、また被災地の医療機関などに負担がかかります。医薬品メーカーの工場などの被災により、医薬品や医療材料の流通も混乱しております。更に被災地以外の地域でも、処方期間の調整を依頼しており、通常の処方環境にありません。
 このようなことから、このままでは東日本大震災の影響を含めた日本の医療の実態は把握できないと考えます。
 3ページの図1をごらんください。予定では平成22年4月1日の改定を挟んだ2年間のデータを調査することになっております。通常であれば、平成23年度の実態は平成22年度のデータと近似しているとして、平成24年度の診療報酬改定に反映されますが、平成23年度は東日本大震災の影響が全国に波及し、前年までとは状況が激変すると推察されます。
 具体的には、医療機関が休止または診療を縮小したり、医師や看護師が移動したりすることが予想されます。その結果、施設基準などにも影響を与えます。患者さんも移動したり、受診を差し控えたりするなど受療行動の変化も予測されます。
 今回は平成23年6月単月調査も予定されておりますが、6月単月調査は日本医師会がかねてより主張しておりますように、6月に発生しない費用は年間発生額を推計して記入することになり、特に小規模な診療所などでは推計が困難であることから、費用が小さく、逆に収支差額が大きく出やすいなどの問題点があり、前回調査から年間データを見ることになった経緯があります。そのため6月単月調査だけでは不十分です。
 3ページの表1以降に、実際どのような変化が起きているかデータを掲載いたしました。支払基金において、3月、4月診療分の診療報酬請求支払状況が公表されておりますが、被災地のレセプト受付件数は概算請求にする医療機関があったり、建物が流されて請求できない医療機関があったりと、大震災によるさまざまな影響により、前年度に比べて大幅に減少しております。
 3ページ表1の支払基金が受け付けた3月診療分について見ると、受付件数の前年同月比は宮城県で−25.7%、福島県で−22.7%と激減しております。
 4ページの表2は4月診療分についてですが、前年同月比は宮城県で−10.2%、福島県で−8.5%と依然として深刻な事態となっております。
 その下の表3は、被災に係るレセプトの提出状況について東日本大震災と平成7年の阪神・淡路大震災を比較したものですが、阪神・淡路大震災では、震災後2か月で一部負担金等の支払猶予措置が適用されたレセプトは3万4,000件余りでしたが、今回の東日本大震災では同じく4月、5月の震災後2か月だけで17万5,000件にも上っており、いかに東日本大震災の影響が甚大であるかがわかります。
 5ページの表4をごらんください。東日本大震災の影響は全国的にも波及しております。支払基金のデータによると、一部負担金猶予の申請は3月診療分だけで、宮城県1億4,000万円、福島県1億2,000万円、岩手県が1億円に上っているほか、全国すべての都道府県から申請があり、被災された方々が日本全国に避難されていることを示しております。
 これまでお示ししてきたデータは、支払基金のデータのみです。今回の被災地では国保の方が圧倒的に多いことを考えますと、国保連合会のデータも含めれば、被災地の状況は更に深刻であり、全国的な影響は更に甚大になることが想像できます。
 以上、医療経済実態調査の問題点について申し述べましたが、ただいまの屋敷企画調査室長の御説明により、医療経済実態調査の位置づけとして、調査の実施自体が改定の実施に直結するものではないということは理解いたしました。また、今回の調査は3月の中医協で了承され、既に総務省の承認を得ており、調査票の変更などは難しい状況にあることも理解いたしました。
 しかしながら、今回の調査には、先ほど述べましたように、さまざまな調査上の問題点がありますので、調査に当たって幾つか要望をさせていただきます。
 まずは調査結果が出た際に、次回改定に使えるかどうかなどの評価、分析等を行うことです。
 第二に、今後平成23年4月以降の被災地を含めた日本の医療の実態を把握するためには、どのような調査が考えられ、また実際に行うことができるかなどを検討していくことをお願いしたいと思います。例えば6月単月ではなく、一定期間の幅をもった調査を追加調査として実施できるかなどです。
 第三に、厚生労働省で行っている既存の各種月次調査である医療施設動態調査や最近の医療費の動向、いわゆるメディアスなどを発表する際に、大震災の影響について考察を加え、中医協にも是非報告していただきたいと思います。更に厚生労働省に限りませんが、今後大震災に関連した調査が行われた場合も是非中医協に報告していただくように要望いたします。
 以上です。
○森田会長
 ありがとうございました。
 ただいまの御発言ですけれども、まず私の方にお手紙をいただきまして、ありがとうございました。
 また、医療経済実態調査につきましては、今、御要望が3点ございましたけれども、そうしたことを十分考慮の上で実態調査を行うということについては御了承されたものと考えさせていただきます。
 どうもありがとうございました。
 その他の方で御発言はございますか。安達委員、どうぞ。
○安達委員
 今の鈴木委員の御発言にある意味補足してという形になりますが、今日示していただいた中医協総−1−2等々で幾つか確認をさせていただきたいと思います。論点は23年度の影響というものがどうやったら正確に取れるのかということで、今、可能な限りのデータの取り方をここに例示していただいていますので、それについて少し具体的な御質問をさせていただきたいと思います。
 まずは中医協総−1−2で、自由記載欄に震災影響を把握するための欄を設けるということでございます。その上の21年、22年、23年6月単月ということになっていますが、それらについてはいわゆる被災地域にはもともと配布をしない。回答が可能かどうかわかりにくい地域については、できますかということを聞いてみる。そういうことを前回もおっしゃっていて、それがここに書いてあります。自由記載欄があったとしても、被災地域は何も書かないわけですが、それが被災の状況把握になるのかどうか。つまり被災地域からの人口移動などによって診療動向が変わったところは書けますが、肝心の被災地域の実情と意見というのはどうやって取るのかということが1点でございます。
 それから、これはお願いでございますが、右側にメディアスデータによる時系列分析と書いてあって、これは大変大切なことだと思います。可能だろうと思うんですが、時系列的でかつ都道府県別にしないと、先ほどの厚労省からのデータにもありますが、移動された先が皆さん違いますので、そこでの非被災地域の受診動向というのは都道府県別に違うだろうと思いますから、そういうことをお願いしたいということであります。
 最後にそれと関連していいますと、参考資料−2で、人口動態あるいは医療施設動態調査は提出期限の猶予等ということに震災によって変更されておりますけれども、この提出期限は一体いつまで猶予されて、いつごろにこの数字が取れるのか。これも、今、申し上げたような観点からすると、必要なデータなのではないかと思いますが、それについて何かめどが立っていれば教えていただければと思います。
 以上でございます。
○森田会長
 ありがとうございました。
 3点につきまして、事務局からお願いいたします。
○屋敷保険医療企画調査室長
 まず1点目は、自由記載欄について実際に配布がされないところもありますし、また返送がされないときに影響が把握できないのではないかという御質問であるかと思います。この点につきましては、震災前の自由記載欄を設けるときにも安達委員から御指摘があった点でございますが、確かにもともと配布しない地域からは当然戻ってこないことになりますが、返送していただくところが少しで増えるように努力をさせていただきながら、その中の記載なども丁寧に拾い上げていくことによりまして、影響の把握に努めていきたいと考えております。
 2点目はメディアスデータの都道府県別、時系列別という御指摘でございます。こちらの方はどのような影響が出ているのかを把握していくために必要なことと考えております。そのような形でデータの方は取り扱っていく必要があろうと考えております。
 3点目は、その他の厚生労働省の医療施設動態調査等の提出期限の猶予の状況でございます。こちらの方はそれぞれの調査におきまして、いつまでというところはさまざまであろうかと思いますが、3月以降の月次データにつきまして、そろそろ出てくるところもありますし、また夏以降になるところもございます。3か月後に出てきておりますデータもありますし、5か月後に出てきているデータもございます。
 また、夏以降、実際に医療経済実態調査のデータを集計、分析、審議をいただくときに、どのような猶予の状況であったかというところも丁寧に見ていきながら、資料の作成、御議論に供したいと考えております。
 以上でございます。
○森田会長
 安達委員、よろしいでしょうか。
○安達委員
 別にごちゃごちゃと文句をつけるつもりは全くございませんが、人口動態調査等々が夏以降にずれ込むとすれば、それとの関連で23年度の影響は6月単月調査でいいのかという整合性が問われるということなのではないかと思います。
 それから、自由記載欄について、被災地の意見が入りにくいというのは、確かにこういう配り方をしなければいけないのでそうなんですけれども、いわゆる日医会長から森田会長への要望もございますけれども、1号側の皆様方の状況はまだよく把握しておりませんが、2号側は当然医療関係でございますので、直接行った者は我々の委員の中にもたくさんおります。あるいは行かなくても都道府県で全体の派遣を把握していて、逐次その報告を受けながら、全体状況がわかっている立場の者もおりますけれども、例えばそれは代表としてどなたかが被災県に行っていただいて、そこでヒアリング等々をしていただいて、一体どのぐらいの患者数がその地域から他府県で移動しておられるのかとか、そういう状況を把握していただくことも1つの方法ではないかということを申し上げます。
 もう一点だけ申し上げますが、改定影響を見るときの通年データの22年の最後の3週間分は、何もなかったものに比べれば、当然ある程度変わるんですが、これに対する補正というようなことは、事務局としては何かできるとお考えになっていらっしゃいますか。それだけ確認させてください。
○森田会長
 事務局、お願いします。
○屋敷保険医療企画調査室長
 医療経済実態調査自体は、いわゆる発生主義という形で御記入をいただいておるということでございますので、23年3月分のデータというのは、23年3月の診療の状況がデータとして記載される。22年度分の一部ということでございます。1か月分のデータでございますので、どのような影響という形で出てくるか今のところはわかりませんが、当然御指摘の視点を見まして、データがどのように動いているのかの把握に努めたいと考えております。
○安達委員
 すみません。前半の件にはお答えをいただいていないように思います。人口動態調査等が8月以降にずれ込むとすれば、6月の単月調査でいいですかという話です。
○森田会長
 お願いします。
○屋敷保険医療企画調査室長
 失礼いたしました。
 各種調査につきまして、年に一遍何月という形でデータを例年お取りになっているものもございますし、月次でデータを取られておるものもございます。
 注目をしていきたいのは、月次でデータを取られております調査につきまして、3月のデータ以降どのように動いたのかとか、あるいは対前年度でどのような動きになっているのかということを把握するのが主眼でございます。ただ、月次データの提出期限が猶予されますと、例えば例年でありますと、3月データは7月に集計、公表されるものが8月、9月、2か月ぐらい遅れるとか、そういう影響が恐らく今後あると思います。それは各種統計調査で、公表の段階でどのような措置をとっておられるのかということが併せて発表されておりますので、そういうところを丁寧に見ながら、例えば具体的に秋の段階では何月分のデータが間に合ったかという形で丁寧に見ていきたいと考えております。
○安達委員
 すみません。これでごちゃごちゃ言うつもりはないんですけれども、よくわからなかったので確認だけさせてください。
 今のお話だと、人口動態調査というのは、例えば22年3月分の報告を受けて、23年6月に集計すべきところを、報告等々が遅れるだろうから後ろへずらすとおっしゃったんですか。
○森田会長
 事務局、お願いします。
○屋敷保険医療企画調査室長
 提出期限の猶予といいますと、調査に御協力いただく方の提出の締め切りが少し遅れても構いませんということだと思います。
○安達委員
 それはいいんですが、調査対象は22年3月分のことなんですかということをお伺いしたいんです。
○屋敷保険医療企画調査室長
 それぞれの調査で毎月行っておるものものございますし、各年の何月という形で行っているものもございます。人口動態調査は毎月の調査か、あるいは年に一遍何月のデータかというところは失念しておりますけれども、それぞれ調査月があれば、それに対しまして集計のタイミングがあるということでございます。集計も今回遅れる可能性があると思いますので、通常の調査のときのスケジュールと今回の東日本大震災による調査上の配慮によりますスケジュールの変化といったものを丁寧に見ながら、データの収集に努めたいと考えております。
○安達委員
 皆様方おわかりになりましたか。私はよくわからないんですが、要するに人口動態調査の対象の期間というのはいつなんですか。いつの期間が対象になっているんですかということを端的にお伺いすればいいと思います。
○森田会長
 事務局、お願いいたします。
○屋敷保険医療企画調査室長
 失礼いたしました。
 人口動態調査でございますが、毎月のデータを収集しておる調査でございます。
○安達委員
 通常なら6月が回答期限ということですか。
○屋敷保険医療企画調査室長
 失礼いたしました。
 人口動態調査ですが、毎月データをいただいているものでございます。提出期限でございますが、翌々月の5日といった形で、毎月データを取得しておるものでございます。
○森田会長
 調査対象の月は変わらないけれども、提出期限が遅れることによって、今年は少し事情が違うという御趣旨です。よろしゅうございますか。
○安達委員
 わかりました。
 鈴木委員もおっしゃいましたけれども、前回の議論でも6月の単月調査で23年度分の経営状況を見ようという御提案だったと思います。
 まず1つは、6月というのは多分時期的には早いのではないかと思います。発災して、一時的に親戚等へ避難をされたんですけれども、最終的な落ち着き先は別のところへという形で、まだ皆さん方が動いておられるところだろうと思いますので、そういう意味では6月というのは余り適切な時期とは思えないという意見を申し上げました。
 ただし、震災影響を実調的データが表すのか、メディアスの時系列的都道府県別の方が全体としては評価しやすいのかは別の議論で、必ずしも実調的データだけが要るとも思いませんし、もし実調的にやるなら6月でない方がいいのでないかと私は思います。
○森田会長
 事務局よろしいですか。
 安達委員、そういう御意見ということで承っておいてよろしいですね。
○安達委員
 はい。
○森田会長
 ほかにいかがでしょうか。白川委員、どうぞ。
○白川委員
 安達先生がおっしゃるとおり、実調ですべてわかるかというと、特に今回の評価は難しいとおっしゃる意見は私も同感でございます。要は被災地の実態をなるべく正確に掴みたいんですけれども、そうすると負担がかかる。今はそれどころではないということで、調査対象から外す。今回の提案はそうなっているわけでございます。
 それから、鈴木先生が御主張のとおり、被災地の状況が全国の医療提供施設にどういうふうに影響を与えたかを読み取るのは、はっきり言って相当難しい話ですし、これは6月だろうと7月だろうと8月だろうと、単月で読み取るのは相当難しいと私も思っております。
 したがって、今回こういう非常事態でございますので、完璧な調査というのは難しいとは思いますけれども、ただ、この調査をやらないことによって失うものが大き過ぎるというのが私どもの意見でございます。スケジュール的にぎりぎりの状況になっておりますので、私どもとしては震災の被災地に十分配慮しながら、今できる範囲で調査をやる。それから、安達先生が御主張のとおり、それ以外のいろいろなデータも比較しながら、影響度を評価の段階でまた議論させていただくという手順を今の段階では踏まざるを得ないというのが私ども1号側の意見でございます。
 ○森田会長
 ありがとうございました。
 それについて、2号側から御発言ございますか。安達委員、どうぞ。
○安達委員
 もともとこの議論に異議を最初に提出された鈴木委員が、今の御意見で一定の理解を示しておられます。
 私どもがかねてから申し上げましたとおり、日本医師会そのものは改定の延期を主張しておりますけれども、これは中医協のマターではない。それは森田会長が前回締めくくられたとおりで、そのことと実調とを連動させて、例えば実調を人質にとって改定をやるべきでないということはあるべきではないし、あってはならないと理解しております。
 鈴木委員が一定の御理解を示されて、問題提起も併せてされた。それに対して白川委員からも評価の段階でいろいろ議論しようという前向きな御意見をいただいているわけでございます。私ども2号側としても、この調査はやっていただくべきであろうと考えます。
○森田会長
 ありがとうございました。
 ほかに御発言ございますか。
 それでは、この件につきまして、かなり慎重に審議をしてまいりましたので、会長といたしまして、御議論いただいた内容を少し整理させていただいて、決めさせていただきたいと思います。
 今回は東日本大震災の発生という未曽有の状況にかんがみまして、十分に意を用いて調査を行い、大震災の影響を十分に把握できるような評価、分析を行わなければならないという問題意識、問題提議だったと考えております。
 前回から御議論いただきましたけれども、本日の鈴木委員の発言、また安達委員の発言にもございましたように、大震災の影響を把握するための措置について引き続き検討を要するものについては、調査実施小委員会等において検討すると同時に、さまざまなデータを集めて、それを検討して、影響について評価をすることにいたしまして、中医協としては、医療経済実態調査を行うということを承認する。そういうことになろうかと思いますけれども、それでよろしゅうございますね。
(「異議なし」と声あり)
○森田会長
 ありがとうございました。
 また、冒頭、鈴木委員から御提案のございました現地にお伺いして、現地の状況を見てくるという件でございますけれども、私自身もこの御提案は真摯に受け止めさせていただきたいと思っておりますし、1号側、2号側の委員の方とも御相談しながら、中医協としても前向きに検討してまいりたいと思いますけれども、これについても御異論ございませんね。
(「異議なし」と声あり)
○森田会長
 ありがとうございました。
 それでは、ただいまの件につきましては、中医協として、そのような形で決定をしたいと思います。
 それでは、次の議題に入らせていただきます。「○ 歯科診療について」を議題といたします。
 事務局及び佐藤専門委員より資料が提出されておりますので、続けて御説明をお願いいたします。よろしくお願いします。
○鳥山歯科医療管理官
 歯科医療管理官でございます。
 本日は歯科医療に関連いたしまして、資料を3点御用意させていただいております。中医協総−2−1、中医協総−2−2、この2点が事務局で御用意をさせていただいた資料でございます。もう一点、佐藤専門委員からも資料を御提出いただいております。
 それでは、私からは中医協総−2−2に基づいて御説明をさせていただきます。
 恐れ入ります。資料の表紙を1枚おめくりいただきまして、3番をごらんください。グラフが2つ並んでおりますけれども、左側のグラフは年齢別の人口の推移と将来推計、右側は年齢別の歯科診療所の患者数の推移でございます。歯科診療所の患者総数はおおむね横ばいでございますけれども、グラフでいいますと、オレンジや赤の部分でございます高齢者の患者が増加しております。
 次に同じページの下の4番をごらんください。このグラフは年齢階級別の1人平均現在歯数、歯の数の推移でございます。
 ブルーの囲みの部分をごらんいただきたいんですけれども、これは70歳から74歳の年齢階級についての結果でございまして、白いグラフは昭和62年当時でございます。この当時、平均約10本であったものが、青のグラフをごらんいただきますと、平成17年の結果でございますが、15本へと残存歯数が増加をしているというグラフでございます。
 1枚おめくりいただきまして、7番をごらんください。こちらの青のグラフは12歳児の1人平均のむし歯の数の年次推移でございまして、グラフの左端が平成元年、右端は平成22年でございます。平成22年の結果を見ますと、平成元年に比べて約7割減少している。子どもの虫歯が非常に減っているというグラフでございます。
 同じページの8番でございますが、これは最近10年間の歯科医療費のグラフでございまして、総額自体はおおむね横ばい傾向でございます。ただし、グラフのオレンジの部分が65歳以上の歯科医療費、また赤の部分は75歳以上の歯科医療費でございまして、このように高齢者の歯科医療費の割合が増加しております。
 1枚おめくりいただきまして、11番と12番をごらんください。11番と12番は歯科点数表の構成でございます。基本的な構成は医科点数表と共通でございますけれども、12番の下から3つ目にあります歯冠修復及び欠損補綴、更にその下にあります歯科矯正、この2つは歯科点数表独自のものでございます。
 次に13番と14番をごらんいただきたいと思います。ここに歯科診療の代表的な例を幾つか写真でお示ししております。詳細は割愛をさせていただきます。
 1枚おめくりいただきまして、15番から20番までが、前回平成22年度の歯科診療報酬改定の概要でございます。
 まず15番でございますけれども、在宅歯科医療の充実について、例えば歯科訪問診療料の評価体系の簡素化、あるいは2点目にございます歯科衛生士などが行う指導の引き上げを行っております。
 次のページの17番をごらんください。また、前回の改定では在宅歯科医療や障害者歯科医療の後方支援病院の拡充を図るため、施設基準の要件の緩和あるいは該当病院の再診料の引き上げを行っております。
 なお、在宅・障害者歯科医療については、今年度、中医協の結果検証に係る特別調査を実施予定でございます。
 下の18番をごらんください。生活の質に配慮した歯科医療として、一番上にございます小児義歯の適応範囲の拡大というところにアンダーラインが引いてありますけれども、これは先天的に永久歯がない患者さんに対するものです。小児義歯の保険適応の範囲を従来は疾患を特定しておりましたけれども、22年度の改定においては、特に疾患の特定はせずに患者さんの適応範囲を拡大しております。
 また、一番下にございます破損した有床義歯を預かり、2日以内に修理を行った場合の評価、入れ歯の修理の関係でございますけれども、これについては、昨年度の結果検証の特別調査の項目となっております。
 1枚おめくりいただきまして、19番をごらんください。こちらには歯科固有の技術の評価として、例えばう蝕の治療でありますとか歯周病の治療、こういった技術の評価の改定内容をお示ししております。
 また、同じページの20番でございますけれども、こちらには点数の包括化などを行った項目の代表例を幾つかお示ししております。
 21番をごらんください。在宅歯科医療の関連でございます。既に2月の中医協総会におきまして、在宅歯科医療に関連した資料をお示ししておりますが、本日はその際の資料も一部修正をしてお出ししております。
 1枚おめくりいただきまして、23番をごらんください。在宅歯科医療の対象となりますのは、この図の左側にありますとおり、大きく分けて3通りございます。
 1つ目は、居宅・居宅系施設で、常時寝たきりの方。
 2つ目は、歯科の標榜がない病院の入院患者。
 3つめは、介護保険施設に入所する通院が困難な患者でございます。
 このような患者さんに対して、在宅歯科医療を実施した場合には、歯科訪問診療料と齲蝕治療や義歯の治療などの費用を算定する取扱いとなっております。
 ページが変わりまして、25番をごらんください。障害者の歯科医療についてでございます。高齢者が増加するということは、障害を持つ方が増えるということにもなりますが、現在、歯科診療報酬では脳性麻痺などで身体の不随運動がある方など、歯科診療が著しく困難な場合に初・再診料や特掲診療料の加算点数など、障害者歯科診療の評価を行っておるところでございます。
 1枚おめくりください。27番をごらんください。高齢患者の増加は歯科外来診療におけるリスクの増大にもつながることから、平成20年度の改定におきまして、安全で安心な歯科医療の環境を整備した歯科医療機関に対して、初診料の歯科外来診療環境体制加算というものを設けております。
 下の28番になりますけれども、この加算につきましては、平成21年度の結果検証に係る特別調査が実施されておりまして、患者さんの側からも一定の評価をいただいておるところでございます。
 次に29番と30番をごらんいただきたいと思います。今、申し上げました在宅の歯科医療のみならず、歯科医師などが広くチーム医療や医療連携に関与することの重要性が昨今指摘されております。
 29番の図は、昭和大学病院において胸部心臓血管外科の患者に対しまして、感染性心内膜炎や誤嚥性肺炎などの合併症予防のための口腔ケアの実施例でございます。
 また、下の30番でございますが、こちらは国立がん研究センターと日本歯科医師会の連携によるがん治療の支持療法としての口腔ケアの取組み例でございます。
 1枚おめくりください。31番になりますが、こちらは最近保険収載された歯科の医療技術の例でございます。
 31番の下の写真でございますが、これは舌接触補助床というものでございます。これは脳血管障害などで舌の動きが悪い患者の上あごに義歯のような装置を装着いたしまして、舌の動きを補助することにより食べ物の飲み込みをしやすくするための装置でございます。
 また、下の32番でございますけれども、写真が2つ並んでおりまして、これは最近導入された歯科の先進医療でございます。
 上の写真は、あごの動きや咀嚼能力を定量的に検査する先進技術でございます。
 下の写真は、歯冠補綴物、むし歯などを削って被せるものでございますけれども、歯冠補綴物をコンピュータを利用して設計、作製する先進技術でございます。
 恐れ入ります。次の33番をごらんください。歯科医療で用いられるCTについて若干説明をさせていただきます。
 33番の右側の写真が実際の歯科用のCTの画像でございます。現在、歯科用のCTが歯科の診療報酬上どういう取扱いなのかということでございますが、それを34番の2つ目の○と3つ目の○にお示しをしております。現在、歯科点数表には歯科用CTに該当する項目がございませんで、適応症を限定した上で、医科点数表の項目を準用して算定する取扱いとなっております。次回改定の際に、歯科診療報酬の項目として位置づけるよう御要望もいただいているところでございます。
 1枚おめくりください。35番でございますが、歯科用の貴金属につきましては、その素材である金やパラジウムなどの市場価格の変動に対応するため、材料が告示価格の±5%を超える変動があった場合には、改定時以外に6か月ごとに改定するということを中医協の方で既にお認めをいただいているところでございます。
 最後に36番になりますけれども、今、申し上げたことを総括して、ここに5点整理させていただいております。
 1点目は、人口の高齢化に伴い歯科の受診患者も高齢化しており、また、高齢者の残存歯数が増加していること。
 2点目は、患者の高齢化に対応し、在宅や障害者歯科医療について重点的に評価してきたこと。
 3点目は、安全で安心できる歯科医療の環境整備を評価してきたこと。
 4点目は、周術期の口腔ケアなど、歯科医師が医療連携やチーム医療にどのように関わっていくかが新たな課題であること。
 最後は、舌接触補助床など新たな技術の保険導入を行ってきたこと。
 以上でございます。
○森田会長
 ありがとうございました。
 それでは、佐藤専門委員、続けてお願いいたします。
○佐藤専門委員
 ただいま解説されました我が国の歯科受診者の動向の変化に伴いまして、大学病院側ではなく一般の歯科医院での診療内容や対応に、以前と比べまして変化が見られるようになりました。
 現在、歯科と言われますと、歯科インプラントや美しくあるための審美歯科を始め歯列矯正などが脚光を浴びております。しかし、先ほどの解説のように、高齢患者が増加の一途をたどるとともに、今までの種々な要因により、高齢者でも御自分の歯が残っているありがたい時代になってきております。ということは、当然のことながら、高齢者のむし歯や歯周病の治療の必然性が生じてきていることになります。つまり現在も、在宅診療の問題ばかりでなく、今後ますます世の中の歯科医院を受診する患者さんは高齢者ばかりになっていくと言っても過言ではないでしょうか。すべての高齢者患者さんを病院歯科や歯科大学病院にお任せするわけでもありません。
 その上、御存じのように、参考のために配付させていただきましたが、これは某歯科医療雑誌に連載されたものの一部でございますが、おのおのの高齢者歯科患者さんは数例お示ししたような高齢者に多い基礎疾患を抱えておられます。
 このような患者さんの1本の歯を治療するに当たりましても、口を開けにくかったり、歯科処置のためにある時間開口状態を保ちにくい患者さん、また舌の不随運動のために歯科治療上危険が生じやすい、また観点は違いますが、認知症のため症状判断が出にくいなど、これらはいずれの医療機関でも悩まされることかもしれませんが、歯科におきましては、それ以上の治療者側にとってのリスクを伴う場合もございまして、細心の注意や努力を要する対応が迫られております。その上、病態特有の注意事項を勘案しての歯科処置や服用中の薬との副作用や相互作用を考慮する必要がございます。
 一方、患者さん御自身も、歯以外にも身体的な不安を抱えて受診されているため、相互が連携をとりながら、安心・安全な歯科治療を受けられるように講じていくことが今まで以上に必要とされてまいります。
 さらにこれらの患者さんは、ほとんど基礎疾患に対する主治医がおられますので、この先生方と密接な連携をとりながら、より困難な歯科治療をスムーズに実施できる必要がございます。
 患者さんにとって安心して歯科治療が受けられる体制が、診療場所は同一場所ではございませんが、患者さんと歯科医師、患者主治医との3者が一体となった診療が存在するのが現在の我が国の歯科診療の実態であり、今後さらにそのような症例が増加していくものと予想されます。
 以上でございます。
○森田会長
 どうもありがとうございました。
 それでは、ただいまの御説明につきまして、質問等がございましたら、お願いします。堀委員、どうぞ。
○堀委員
 歯科の資料につきましては、2月の中医協で厚労省から一度御提出がありまして、今回は新しい委員の先生方も増えたということで、改めて総論的なお話をすると理解をいたしております。
 歯科の話でございますので、私からも3〜4点補足のコメントをしたいと思います。
 ただいまのスライドの4番目におきましては、残存歯、すなわち残った歯の数が近年増えてきているという内容になっております。また、7ページにはう蝕の数が最近ずっと減少してきているという説明になっておりますが、簡単にいいますと、健康度が増進しているというデータでございますが、この背景には日常の臨床現場でかかりつけの歯科医師の先生方が常に啓発的な助言、指導を行ってきている成果であろうと思っておりますし、またそういった指導、助言というものを評価してきた施策の大きな成果だろうと理解しております。
 最近こういった指導と管理ということから、指導の評価というものが少し変わってきていると懸念しておりますが、スライドにあるような結果等を踏まえまして、今後とも臨床現場で行われている指導、助言というものは、従来以上にしっかりと評価をしていただきたい、そういう施策を堅持していただきたいと思っております。
 14ページと21ページに在宅歯科医療の写真が出ておりますが、在宅で歯科がどういうことをやっているのかというのは、余りイメージがないのではないかと思います。ここに写真が出てきておりますので、イメージをお願いしたいんですが、歯科医療は基本的に注水下で電気エンジンあるいはタービン等を使っての微細な切削行為がございます。それから、観血処置、すなわち出血を伴う処置が通常的に行われているという特性がございます。
 在宅ではここの写真にあるとおり、照明がかなり不十分な環境で、また頭部の安定がなかなか得られないような環境で、そこに電気機器を設置していくということで、この設置を含めて、時間、労力、ストレスというものがかなり伴うというのが在宅における歯科医療の特徴であると認識いたしております。
 そういったことをこの写真をごらんいただきまして、少しイメージを持っていただければということでございます。
 24ページに歯科訪問診療ということで記載がございますが、この中で1点、最近の懸念がございまして、そこに歯科の場合は常時寝たきりの状態等という文言で規定がございます。最近全般に通知の文言を厳格に運用するという流れがございますが、基本的にこれは通院困難な状態に対して、訪問診療を行うという趣旨であるということは間違いないところでありますので、常時寝たきりということを厳格に運用されますと、現場で円滑な在宅歯科医療が提供できないという方向も懸念されますので、もし必要があれば、今後この文言についても工夫をしていただきたいということを思っております。
 最後になりますが、30ページに国立がんセンターとの連携事業ということで御説明がありました。これは日本歯科医師会の事業として紹介されましたので、補足をいたします。
 現在、この事業につきましては、がんセンターに連携窓口を設置していただいておりまして、ここに受診した患者さんがこの事業に該当いたしますが、1月31日から5月9日までの間に受診の総数は125名となっております。
 また、歯科医師側は、一定の研修を受けた歯科医師がこの連携事業に登録いたしまして、対応いたしますが、現在6月2日時点で、このセンターの近隣の1都4県の中で945名がこれに登録をいたしております。今後これ以外の地域に対しましても、拡大してまいりたいと思っておりますし、またがんに限らず、ほかの疾患についても必要な医療連携を推進してまいりたいと思います。御理解をお願いしたいと思います。
 以上です。
○森田会長
 ありがとうございました。
 これについて、更に御発言はいかがでしょうか。ございませんか。
 それでは、特に御発言、御質問等もないようですので、本件に係る質疑はこれくらいにしたいと思います。
 今日予定したおりましたアジェンダは以上でございます。
○堀委員
 会長、よろしいですか。
○森田会長
 失礼しました。堀委員、どうぞ。
○堀委員
 終了ということで、参考資料がありましたので、一言補足をいたします。
 震災に関わる医療関係者の派遣状況というものがございまして、1点だけ歯科から補足させていただきますが、歯科固有の使命ということで、発災当初から身元確認作業に従事をしてまいりました。まだ公式なデータは出ておりませんが、発災当初から現在まで延べ2,329名の歯科医師が身元確認作業に従事をいたしております。現時点でおよそ1万5,000体の御遺体に対しまして、歯科所見の採取を行っております。
 現在、まだ部分的データでありますが、福島県の相馬署管内におきまして、22.8%の御遺体の身元確認が歯科所見によって行われているという数字を把握いたしました。
 現時点でもまだこの作業を続いておりまして、発災からの期間を考えますと、大変難しい状況になっておりますが、関係方面等の御尽力に改めて感謝をしつつ、御報告をいたします。
 以上です。
○森田会長
 失礼いたしました。ありがとうございました。
 それでは、そろそろしめくくりに入りたいと思います。
 前回の総会で一足早く退任のごあいさつをしていただいた小林委員でございますけれども、今回御出席されまして、これが本当に最後の御出席となります。ごあいさつはいただきましたので、御礼だけ申し上げます。本当にありがとうございました。中医協として感謝を申し上げたいと思います。
 また、坂本専門委員は本日6月3日をもって専門委員を退任されるということでございます。そのため、同じく今回が最後の御出席となります。坂本専門委員は中医協専門委員を2期お務めになられ、看護の専門家としての立場から中医協の審議に大変有益な御意見をいただきました。
 それでは、坂本専門委員から一言ごあいさつをいただけますでしょうか。お願いします。
○坂本専門委員
 3年間、どうもありがとうございました。
 初めて中医協に入らせていただきましたが、それぞれの立場と、制約等がある中でも、患者さんが一番望ましい医療とは何かについて、大変活発な議論がなされてきたと思います。私もその中に参加させていただき、意見を出させていただきましたことを、深く感謝申し上げます。
 皆さんの御健勝をお祈りしつつ、中医協はこれからも、患者さんの視点を大切に維持していただければと思っております。
 長い間、本当にありがとうございました。(拍手)
○森田会長
 本当にありがとうございました。中医協として感謝を申し上げます。
 それでは、今日は臨時ということもございまして、これ以外のアジェンダは用意しておりません。
 それでは、次回の日程等につきまして、事務局からお願いいたします。
○鈴木医療課長
 次回は6月下旬を予定しております。具体的な日程、議事等は、追って御相談を申し上げます。
 以上です。
○森田会長
 ありがとうございました。
 それでは、異例に短い総会でございましたけれども、本日の総会はこれにて閉会といたします。どうもありがとうございました。


(了)
<照会先>

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代表: 03−5253−1111(内線3288)

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