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2011年5月18日 第190回中央社会保険医療協議会総会議事録

○日時

平成23年5月18日(水)9:00〜13:10


○場所

厚生労働省専用第15、16会議室(12階)


○出席者

森田朗会長 印南一路委員 牛丸聡委員 小林麻理委員 関原健夫委員
西村万里子委員
小林剛委員 白川修二委員 中島圭子委員(代理 篠原) 花井十伍委員
田中伸一委員 伊藤文郎委員
安達秀樹委員 嘉山孝正委員 鈴木邦彦委員 西澤寛俊委員 邉見公雄委員
堀憲郎委員 三浦洋嗣委員
藤原忠彦専門委員 北村善明専門委員 坂本すが専門委員 佐藤田鶴子専門委員
<参考人>
田中滋診療報酬調査専門組織・医療機関のコスト調査分科会長
石井孝宜診療報酬調査専門組織・医療機関のコスト調査分科会委員
金子剛保険医療材料専門組織委員
<事務局>
外口保険局長 鈴木医療課長 迫井医療課企画官
屋敷保険医療企画調査室長 吉田薬剤管理官 鳥山歯科医療管理官 他

○議題

○ 診療報酬調査専門組織医療機関のコスト調査分科会からの報告について
○ 医療機器の保険適用について
○ 医療保険における革新的な医療技術の取扱いに関する考え方について(その8)
○ 精神医療について
○ その他

○議事

○森田会長
 おはようございます。
 ただいまから第190回「中央社会保険医療協議会 総会」を開催いたします。
 まず委員の選任について御報告いたします。
 勝村久司委員におかれましては、4月25日付で退任され、後任として4月26日付で花井十伍委員が発令されております。
 花井委員からは自らが公務員であり、高い倫理を保って行動する旨の宣誓をいただいております。
 それでは、花井委員より一言ごあいさつをお願いしたいと思います。よろしくお願いいたします。
○花井委員
 おはようございます。花井といいます。
 勝村委員の後任ということで、大役をお引き受けさせていただきました。
 私自身は患者の視点ということで、もともと先天性の血友病の患者で、ずっと医療サービスを受けてきたわけですけれども、80年代に血液製剤でHIVとC型肝炎に感染して、感染症の患者としてもいまだにやっております。当時かなりたくさんの人間が死んでいったんですけれども、幸い私は96年以降の薬のイノベーションに間に合って、明日がないと言われつつ、ここまで生きてこられたということで、そういう意味では医療の進歩のおかけでここにあるということなので、こういった場でそういう経験を生かせたらと思います。
 医療現場ということでは、HIV感染症の医療というのを90年代に行政と一緒につくり上げる過程で、どうしても理想的な医療をつくろうとすると、ほとんど研究費とかそういった保険医療の外でやらざるを得なかったという経験もあります。できれば国民、患者が喜ぶ医療が正しく評価されるようなことに少しでも尽力できたらと思います。
 よろしくお願いします。
○森田会長
 ありがとうございました。花井委員、どうぞよろしくお願いいたします。
 続きまして、委員の出欠状況について御報告申し上げます。
 本日は中島圭子委員と1号側の北村委員が御欠席されまして、中島委員の代理といたしまして、連合の篠原淳子生活福祉局長に御出席いただいております。よろしくお願いいたします。
 それでは、本日も議題が多いので、早速議事に入らせていただきます。
 まずは、医療機関のコスト調査分科会からの報告についてを議題といたします。
 本日は医療機関のコスト調査分科会の田中分科会長及び石井委員に御出席いただいております。
 それでは、田中分科会長より御説明をお願いいたします。よろしくお願いいたします。
○田中分科会長
 かしこまりました。
 資料は中医協総−1であります。私どもは冒頭に書いてございますように、昨年9月29日総会よりコスト調査分科会に対して基本診療料に係るコスト構造について、技術的な問題に関する意見をまとめるよう指示をちょうだいしました。
 ここで先に結論を申し上げます。コスト計算ができるか、できないかという問い合わせに近かったわけですが、世の中にはコスト計算ができるものとできないものがあります。1年間とか四半期という期間当たりの費用、エクスペンディチャーを何らかの単位に割り振っていったときにコストと呼びます。コスト計算がしやすいものは製品、サービスが極めて明確に定義できる場合です。目の前にあるものでいえば、マイクロホンのコスト計算はできます。あるいは1つの手術の行為を特定して、盲腸なら盲腸の手術の原価計算をせよと言われればできます。あるいは現在でも行われていますように、診療科目別とかDPC別のように定義がはっきりしたものについては、コスト計算は可能です。しかし、ある料金なり値段が対応するサービスや製品がはっきりしない場合のコスト計算は極めて難しい、あるいはできないと言う方が正しいと思います。
 比喩で申し上げますと、大学の入学金のコスト計算をせよと言われたら不可能です。なぜならば、入学金が何のサービスに対応しているかがわからないからです。大学なり高校、私立学校なり国公立でも同じですが、コストではなくて全体の費用を賄う一部の収入を言わば最後に決めていっているところがありまして、こういうもののコスト計算は事実上できません。なぜならば、繰り返しますが、入学金が対応するサービスとは何ぞやに関する定義がないからです。
 今のが結論であります。それをもう少し分けて説明してまいります。基本的に資料のとおりにまいります。
 私たちは診療科に共通する基本診療料を考察せよと言われましたが、基本診療料もさまざまに分けられます。初診料、再診料始めいろいろとありますが、差し当たり、入院基本料に焦点を絞って検討を行いました。その上で実際の実行可能性や技術的課題、また医療の分野におけるコスト調査の視点や手法について深く専門的に分析するため、隣に座っておられる石井先生を座長にワーキンググループ、これは日本を代表するプロたちの集まりをつくりまして、そこで3回の会合、またそれ以外にもさまざまなメール等のやりとりによって検討を行い、まとめ案を出していただきました。その案を基に私たち分科会で以下のとおり検討結果を整理いたしました。
 実際にコスト計算に入る前には、1ページ目の下にありますように、医療とは何かを踏まえないといけません。当然のことです。そのためには特に下に書いてあります1、2、3についてどう扱うかを整理する必要があります。これはコスト分科会が整理するというよりは、世の中が整理しなければならない課題であります。
 まず医療に対する政策的課題であります。保険制度をわかりやすくするための診療報酬点数の設定・改定を透明化する課題とか、一連の医療サービスの提供に着目した包括化を検証する課題等々、これらの課題を整理する必要があります。
 2番目に、診療報酬点数と実際原価との乖離が生じている場合、そもそも個別の一つひとつの行為に対応して報酬を決めていくのか、あるいは場合によっては世の中の一般市場がそうであるように、価格の多寡に応じて経営努力によって対応していくべきなのか、あるいはトータルな収入で経営を賄えればいいのであって、一つひとつの製品、細かいビジネスラインの収支ごとに価格を合わせるのがいいかなども考える必要があります。
 3番目は、そもそもコスト調査を活用するために、効率化の推進にどうつながるのかどうかも事前に決めておく必要があります。
 2ページにまいります。初めに「1.入院基本料に関するコスト調査の実行可能性」。特に先ほど申し上げました定義づけについて、最初の方で丁寧に述べてあります。
 原価計算とは、そもそも特定のサービスや製品を生み出すために、どれほどの原価を費やしたかを原価の要素、原価の部門、あるいは原価の負担者、どこでもいいのですけれども、それ別に分類したり測定したり集計したり、でき上がったものを分析するための手続、手法を呼びます。
 現在、我が国の医療分野では、原価調査は診療科目別、部門別、DPCの患者別、診断群分類別計算などは既に行われており、いずれも診療収益がはっきりしていますので、それに対応する原価・費用を対比して行われております。
 今回のテーマであります基本診療料のコスト把握とは、診療報酬点数に定めている基本診療料が想定する医療サービスのために投入された財・サービスの原価を把握する作業となるはずです。論理からいいますと、そうなります。
 そのためにはサービス内容の定義が明確でなくてはいけません。原価要素としてのコスト、人件費とか委託費とかさまざまな経費の測定、把握を行い、これを直課したり、今までの部門別計算もそうであるように、一次配賦、二次配賦、三次配賦と行っていって実施されます。そのためには、具体的な検討項目である入院基本料に含まれた内容を決めなくてはなりません。入院基本料ここにはいろいろなものが含まれています。医学的管理の部分が含まれているはずです。看護の部分が含まれています。それから、建物、室料に関する部分が含まれています。これらのサービス内容を明確にしなくてはなりません。
 そこで、入院基本料に関する原価計算を行うためには、入院基本料に含まれるサービス内容の具体的な定義づけが必要となります。
 その理由は、原価を算定しようとするサービス内容が明確に設定され、明確に設定されたものに応じた原価要素が識別されないといけないからです。
 サービス内容に対応する形で入院基本料収益と対応コストを定めない場合、そもそも収益によって回収すべき費用の説明が定まりません。残渣、いろいろと決めていった残りの部分という定義では何も計算できないことになります。
 そういう定義がないサービス内容に対して間接費を配賦できません。定義がはっきりすれば、間接費を賦課する理由ができるわけですが、先ほど言いました大学の入学金に間接費をいかに賦課するかの検討は、事実上不可能です。
 入院基本料については、ここのサービス内容の評価だけではなくて、病院ごとの機能や体制等の評価をめぐる医療上の必要性、あるいは今度は支払う方の保険財政の状況、トータルとしての保険医療機関の経営状況などを踏まえて、診療報酬改定において入院基本料に対応するよりは、今、言いました医療上の必要性、保険財政の状況、医療機関の経営に合わせて、言わばそのときどきの状況に応じて恣意的にといいますか、政治的にといいますか、分割されたり、統合されたり、改定されたり、設定されてきました。ある固まりとしてのこういう行為に対する料金ではなく、全体を調整する項目として入院基本料あるいは基本診療料は政治的、恣意的という言葉は悪いかもしれませんが、最後をまとめる材料として使われてきました。
 したがって、入院基本料あるいは基本診療料全体がそうかもしれませんが、その内容に関してだれにでも納得できる明確な表現によって、具体的な定義、これは何に対応しているかを説明することは不可能です。よって現時点において、入院基本料に対して直ちに適切かつ有効なコスト調査を現在あるデータを使って行うことは極めて難しいというのが私たちの結論であります。
 原価計算は、限られた医療資源を適正に配分する視点からは充実する必要があります。一方、そのための原価を取るための病院原価計算、あるいは病院の経営管理、病院の経営データは専門家の目から見ると、まだまだ日本全体の姿をとらえるような形で各医療機関から取れる状況にはなっていませんので、研究の進展も必要であります。
 勿論、入院基本料はこの部分に対応するのだとはっきり中医協総会で定義していただければ、それは一定の定義に基づいた期間、費用をかければ、原価計算はできます。
 以上、私が最初に申し上げましたように、原価計算というのは定義があればできる、定義がなければできないことの説明でありました。
 実際にワーキンググループとして、実務的に携わっていただきました石井先生から補足の説明をお願いいたします。
○石井分科会委員
 石井でございます。
 今、田中先生からお話がございました結論を私どもが出させていただきましたが、この報告書に関しましては、ワーキンググループの委員全員の一致した意見だということを最初に御了解をいただきたいと思います。異論があったという形のものではなくて、全員が同じ方向で意見を集約して、この報告書を作成させていただきました。
 原価計算は非常に重要な作業ではございますが、何々の原価を計算するという作業をするためには、対象となる部分の明確化がどうしても必要でありまして、その部分がはっきりとした形で明確化されていない場合には、全体としてかかっているコストを適切に切り分けて対応させることができないという結論でございます。現時点においては、残念ながら、技術的に納得性の高い計算結果を得ることはできないという結論を全員で出したわけであります。
 今、田中先生から御説明をいただいた部分は、まさに報告書の2ページの部分でありますが、それ以降の部分はもしきちっとした形で、本件でいえば、基本診療料の中の入院基本料に関する定義をいただいたとしても、その後、現実に原価の計算をしようとしたときに、いろいろと決めていかなければいけないこと、あるいは検討をして適正な方向性を出していかなければいけないような技術的な課題、そういったものを3ページ以降で具体的に明示をさせていただいております。報告書はコスト計算というわかりづらい領域について検討しておりますので、報告書の中身の構成を御理解いただくためにお話を申し上げると、3ページ以降は、今、申し上げたようなことのために記述をしております。したがいまして、本日の本来もともと私どもが与えられた検討をすべきとして投げかけられたところの問題に対する回答というのは、まさに2ページの部分だと御了解をいただければと思います。ただ、現実的にそういう作業をしろ、明確化をしたというところで、もし実施をしていくとしても、実はかなりたくさんの検討しなければいけないテーマがあるということでございます。以上のように報告書をまとめさせていただきました。
 中身、3ページ以降は非常に細かい議論になってまいりますので、御説明は基本的には省略させていただきますが、例えば1つ、3ページの真ん中の「(2)入院基本料に関するコスト計算実施上の検討課題」の中の2つ目のポツ辺りをごらんいただくと、入院基本料は3つの大きな構成要素になっていますが、入院環境に要する費用として、具体的に病室の減価償却とか清掃費とかいろんな費用がかかるわけですが、実はこの部分は室料差額という社会保険ではないタイプの収入によってコストが回収されたりする領域でもありまして、そうなってくると、単に社会保険だけではない自費部分のコストの切り分けもすべてしていかなければいけない。この辺りのところを全部一つひとつきれいに整理をしながら、コスト全体を切り分けていって、適切にコストが対応しているんですと言っていかなければ、全員が納得性のあるコストにならないということでありまして、入院基本料そのものが明確化をされたとしても、今のようなさまざまな議論を一つひとつ積み上げながら、問題点の解消をしながら、計算の適正性とか正確性を図っていかざるを得ないということになります。
 今まで部門別計算ですとか、患者別、診断群分類別の計算を何年もの時間をかけておやりいただいていますが、それぞれに切り分けの視点というのがあって、そのために技術的な作業をしてきていますが、もし今日御議論いただいている領域についてこれをやるとなると、当然追加的にさまざまな調査を別途行わなければいけないというのも事実であります。そういう意味では期間ですとか、あるいは対応する費用の問題もあるというのは御了解いただきたいと思います。
 次の4ページ辺りに書いてございますが、現実的に原価自体をどのタイプのもので考えるか。つまり標準原価的なもので考えるのか、現実にかかった実際原価というスタンスで考えるのか、あるいは切り分けをどうしてもしなければいけませんが、その際には残渣という形の考え方でいくのか、積み上げという考え方でいくのか、こういった個別の手法やよって立つべき原価そのものの定義論というものもきちんと明確化をしていかなければ、残念ながら計算はできないという話でございます。
 以上のような形で結論を出させていただきましたので、御議論いただければと思います。以上です。
○森田会長
 どうもありがとうございました。
 それでは、ただいまの御説明につきまして、御質問、御意見等がございましたら、御発言をいただきたいと思います。
 西澤委員、どうぞ。
○西澤委員
 ありがとうございました。
 コスト計算が非常に難しいというのは予想していたので、そのとおりだと思います。そこで、今、大前提、入院基本料が想定するサービス内容の提示がしっかりしていない。要するに入院基本料の中に何が入っているか明確でないということで、ちょっと驚いています。今までの歴史から見ますと、例えば昔から3基準というものがありました。看護、寝具、給食等とありまして、それから、医師の技術料等々があって、それがばらばらな点数だったのが、あるところで包括化されてきて現在に至ったと思っております。そういうことで、分解して過去にさかのぼればできるのではないかと思っておりました。
 今回、私たちが投げたときには、できれば入院基本料に何が入っているかということも少し議論していただけるのかと思ったですが、そこの議論は抜きにして、明確でないからという答えをいただいたと思っています。
 そういうことで、今後の考え方としては、そういう辺りが明確になればできるということですので、その手法については時間がかかるということなので、すぐにでも取り組んでいただきたいと思っていますし、また片方では、これは恐らくコスト調査分科会ではない、この総会なのか、基本問題小委なのか、新しい組織をつくるのかわかりませんが、やはり入院基本料の中に何が入っているかということを明確にすることは、私たち中医協委員に与えられた役割だと思っておりますので、その議論を片方でしていければと思っております。
 田中先生あるいは石井先生に聞きたいんですが、入院基本料がはっきりしていないということなんですが、例えば入院基本料等の基本診療料の在り方を検討するといったときには、その定義がはっきりしないのに在り方の検討というのは可能でしょうか。
○森田会長
 お答えいただけますか。田中先生、お願いします。
○田中分科会長
 在り方をはっきりしないまま検討はできないと思うのですが、例えば今、先生のおっしゃった入院基本料の中の看護の部分は、ほかのいろいろな診療行為別点数の中でも補てんされている部分がある。そうすると、先ほど出てきました残渣という言葉を使うのですが、診療行為別点数に含まれていない残りの費用は、看護代のうちどこについて入院基本料が対応するかは、今のデータからは識別が不可能です。それは何らかのこれこれの定義をすると総会なのか、基本問題小委なのかで決めていただかないと、コスト調査分科会は基本的に政策委員会ではなく、極めて技術的な会ですので、動けません。逆にこちらが定義を10個出して、定義ごとの計算をするというのは可能かもしれませんが、ものすごい費用がかかると思います。
○森田会長
 どうぞ。
○西澤委員
 ありがとうございました。
 私たちが今ここで議論しているのは、中医協の場ですから価格を決めるということで、例えば入院基本料には点数があり、今、看護基準等々で分けていますが、先ほどおっしゃったように、それ以外にもいろんなものが入っている。ここで議論するときに、やはりそういう根拠、何が入っているかわからないまま私たちが入院基本料を上げろとか、あるいは1号側から少し下げるべきだ、上げるべきでないという議論をやっているというのは、ある意味で不毛の議論のような気もするんですが、その辺りの印象はいかがでしょうか。
○森田会長
 田中分科会長、お願いします。
○田中分科会長
 そもそも分科会を超えて、先に経済学の視点から言えば、価格とはある行為の社会的な価値に対してついているのであって、原価を反映していることもあれば、反映していないこともあります。これが、さまざまな営利、非営利の組織が世間に対して提示する価格の決まり方だと思います。コストをどうするかは、経営管理上は絶対的に必要な考え方ですが、必ず価格がイコール原価に対応しているわけではないです。これは経済学的にいうと、第一だと思います。
 次に病院あるいは医療機関すべてを成り立たせるために、さまざまな行為別とかDPC別のプライスがあり、それ以外に、特に診療行為別、特掲診療料以外に病院を成り立たせるために、あとどのぐらいある、言わば残渣で決まっている部分があるので、本当は特掲診療料が先にある。残った部分の側から定義していく方法はなかなか難しい。そういう理解でよろしいでしょうか。
○森田会長
 西澤委員、どうぞ。
○西澤委員
 わかりました。ありがとうございます。
 もう一つ、今までコスト調査は、診療科ごとにたしか配賦しながらやっていましたね。例えば入院に関していいますと、ある科の入院料に関しては診療報酬でそこについている点数を全部積み上げて、片方ではそれに対するコストを配賦していたと思うんですが、ある科の入院料、例えば眼科なら眼科入院で見ますと、当然のことながら、そこには入院基本料とそれ以外の特掲診療料とに分けることができます。そうだとしたら、そこに配賦したものを2つに分けることは可能でしょうか。特掲診療料はある程度明確にできるということであれば、そこを外せば、残りは入院基本料ということになるんですが、そういうやり方というのはいかがでしょうか。
○森田会長
 お願いします。
○石井分科会委員
 報告書の4ページでございますけれども、比較的近いところかと思いますが、今の御議論は残渣でいくのか、積み上げでいくのかという議論になりますが、残渣方式をとるにしても、1つのコストを切り分けるという作業の客観的な合理性というものが必要になって、それをとることが非常に困難だという要素もありますから、差し引きをしていくという作業自体がもともと原価計算の基本的なテーマ、宿命的な問題です。配賦の合理性をとっていくことが非常に厳しいという話になってしまいます。患者別、診断群分類別というDPCの原価計算の場合は、1人の患者さんが入院して退院するまでのコストをある程度明確にする、対応する収入がはっきりしています。患者さんからいただいた診療報酬、あるいは社会保険に請求した診療報酬は明確ですから、ほかとの切り分けは全部完了しています。それに関わるコストというのをある程度明確に算定していくことはできるのですが、特掲診療料の一つひとつがすべて完璧に明確になっているかという話になると、さまざまなコストの積み上げの議論がありますから、切り分け作業自体がテーマとして非常に難しい。同じ場所に戻っていってしまう要素があります。
 もう一つ、今、田中先生がおっしゃった流れの中で、あるいは西澤先生もおっしゃっいましたが、診療報酬を決めるということとコストを計算するということがそのままつながっていくのかどうかという議論に関連して、報告書の4ページで記載している標準原価でいくのか、実際原価でいくのかという問題も絡んできます。
 具体的な例として、先程例に取りました入院基本料を構成するとされる室料部分の標準原価について、減価償却費の基となる建築コストは幾らにするのだという議論が必要となります。あるいは具体的な耐用年数をどうするのかという話にもなります。さらに、さまざまな施設・設備助成等があった場合どうするとか、固定資産税が課税されるケースとかからないケースがあるとか、こういう辺りのところで何をもって診療報酬と対応して、診療報酬そのものに影響を与えるような形でコストを明確化するのかということ自体も非常に難しいということになります。したがって、ダイレクトにコスト計算イコール診療報酬設定と結び付けること自体も現実には技術的な部分が解決されたとしても、難しい要素が出てきます。原価計算を現実に行う上では、標準原価と実際原価を具体的に定義をしていただかなければいけないけれども、現実の議論でいくと、標準原価の設定というのは非常に難しい。こういうものがさまざまにすべて積み上がってきて、どんどんデータの正確性に精度がなくなっていってしまうので、技術計算をする上でどうしても必要な前提としての明確化という作業を一つひとつしていただけないだろうかというのが、私ども専門家として申し上げざるを得ないということでございます。
○森田会長
 西澤委員、どうぞ。
○西澤委員
 ありがとうございます。
 非常に難しい。私たちもコスト計算をしたから、そのとおりに診療報酬を全部するという意見はもともとないんですが、少なくとも議論する上で何らかの根拠を持ってやらなければならない。私たちは常に言っていますが、ここで議論するときには、やはり何らかの根拠を基にして議論しようという姿勢になってきています。そういう中でコスト、それが実際原価なのか、あるいは標準原価なのかという問題もありますが、そこを含めて一度こういうことをしっかりやらないと、我々が議論する根拠がないような気がするんです。雲のような議論、入院基本料の議論をするにも、何が入っているかわからにないというつかみどころのないものを上げる、下げるという議論をやるのは、何か不毛のような気もします。そこには政治的な配慮、そのときの経済状況などいろんなものが入るのはわかるんですが、それにしても、何らかの根拠というのが必要ではないかと思っています。
 そういうことで、今そういう定義がはっきりしたら、ある程度のコスト調査はできる。その場合でもかなりいろんな問題はある。それを私たちは理解の上で、時間がかかろうとも、今後日本の診療報酬は根拠に基づいたもので、それから、国民の方々も納得できるものであるためにはコスト調査は必要だと思います。後ろの方に書いてあるように実際にやるときには、入院基本料の定義をはっきりすれば、それに基づいてこれぐらいの日数がかかるだろうとか書いてありますので、できればその方向で早く取り組んでいただければと思っています。
 もう一つ、これは事務局への要望ですが、入院基本料の定義がはっきりしないからできないというのであれば、その定義をはっきりさせるような議論を是非お願いしたい。そもそもこれをどうして私たち2号側が出したかというと、昨年の答申のときの別添で、再診料や外来管理加算、入院基本料の基本診療料の在り方についての検討をするということを書いております。在り方を検討するということは、当然定義がはっきりしないとできないということで、私たちはその定義をはっきりしていただきたい。逆にいうと、定義をはっきりするためには、コスト調査等々が必要ではないかということで提案したということでございますので、その辺りはくんでいただいて、今後議論する道立てをつくっていただければと思います。
 以上です。
○森田会長
 邉見委員、どうぞ。
○邉見委員
 診療所は外来を、病院は入院をということがずっと言われているわけです。だから、入院基本料をちゃんと決めて、入院を中心とした病院医療がやっていけるようにということで、入院基本料ということに我々病院団体はこだわっているというか、お願いしています。
 これを見てみますと、難しい問題に取り組んでいただいてありがとうございます。ただ、積み上げ方式というのはわかるんですが、残渣方式というのは何か情けない感じがして、入院基本料は残渣かというがっくりするような結論でもあるので、やはり積み上げ方式でやっていただきたいと思います。特に地方と都会とか、土地とか建物とか税金とかいろんなことがありますので、本当に難しいんですけれども、ただ、これをいつまでもブラックボックスでやっていたらいけないので、そんなにすぐにどうこうということはないですが、少しずつでも進めていって、どこかに5年とか、5,000万とか書かれていましたけれども、少しずつでもしていかないと、いつも特掲医療とか何加算という感じで、いわゆるホテルであったら、あいさつ加算とか、笑顔加算とかそんな感じと同じようなものばかりが付いてきているということではいかぬのではないか。室料とか入院基本料がつくのが本来的な医療ではないかと思いますので、事務局も含めて、我々も定義というのはなかなか難しいんですけれども、専門家がたくさんおられますので、是非そちらの方向でお願いしたいと思います。
○森田会長
 2号側が続いておりましたので、1号側の白川委員どうぞ。
○白川委員
 コスト調査分科会の結論は、言い方を変えますと、今の診療報酬の体系では個々の基本診療料についてコスト分析は技術的にもできないし、コストを決めるためには個々の場面でいろんな判断をしていかなければいけないし、時間もかかる。こういう結論だと読めると思うんですけれども、2号側の先生方は病院の経営者の方が多いものですから、病院経営という観点でコストということも考えていらっしゃるというのはよく理解できます。
 ただ、私は前から申し上げているとおり、今の診療報酬の体系の中で、特掲も含めて個々の項目についてそれぞれコストが幾らで、これが適正かどうかという議論をすること自体はほとんど不可能だと申し上げざるを得ないので、もしもこれをコスト調査分科会に更に投げて、更に検討しろと言われても、分科会の委員の先生方は困ってしまうと思うんです。
 私が申し上げたいのは、診療報酬体系全体はコストのやり方なのか、今の方式でやるのか、全然違う方式でやるのかという議論を総会なり基本小委でやらない限りは、コストと言ってもこれ以上進まないというのが私の感じでございますし、私は今の診療報酬の体系を全部変えるという作業を本当にやる気があるんですかということは以前申し上げましたし、確かに世の中に完璧なシステムはないと思いますけれども、過去いろんな工夫が積み重なって現在の体系になっているわけで、それを現代に合った、あるいは社会のニーズに合った形に修正していく努力が中医協に課せられていると私は感じておりますので、この議論をこれ以上やることは反対でございますし、診療報酬体系全体を変えるという議論は今の時点では必要ないと考えております。
 以上でございます。
○森田会長
 ありがとうございました。
 鈴木委員、どうぞ。
○鈴木委員
 基本診療料に関わるコスト調査に関しては、日本医師会でも診療所の先生方を中心にパイロットスタディをいたしましたが、結論としてはやはり困難であるということでございましたので、こういった結論が出たということは、それが裏づけられたということだと思っております。
 一方、同じような社会保険方式をとっているドイツとかフランスなどを見ますと、やはり何らかのコスト分析をしようという動きはあるようです。しかし、実際はそういうものが十分に行われないという現状もあるようですので、今後どうするかということですけれども、例えば同じような制度をとっているドイツとかフランス、フランスなども実際に調べてみますと、コスト分析等をやっているようですが、基になるデータというのは日本のもので、結局最後には係数をかけて、ドイツも同じなんですけれども、0.41とか、がくっと下げてしまったりして、全然そういうコストが反映されていないような形になっています。しかも、基のデータも不十分です。
 ですから、もしもう少し調べるというんでしたら、厚労省の方が出向していらっしゃるわけですから、同じような制度を採用している国の情報を調べていただいて、御報告いただいたら、とりあえずよろしいのではないかと思います。どの国でも多分悩んでいることだと思うんですけれども、私はいわゆる積み上げでどんどん上げていって、高い報酬を請求できるアメリカみたいなところ以外はやっていないというか、やられていないのが現状だと思いますので、更にそれは調べてみられたらよろしいかと思います。
○森田会長
 ほかにいかがでしょうか。嘉山委員、どうぞ。
○嘉山委員
 私も白川委員のおっしゃったように、今の診療報酬体系ではなかなか難しいと思います。
 まず第1番目にお尋ねしたいんですが、どういう体系であればコストの計算ができると田中先生はお考えですか。
 私もがんセンターの経営をこの1年間やってきまして、いろんな値段を決めなければいけない場面に遭遇したわけですが、やはりコストを事務方から出させて、それに医療は公定価格でやっているものですから、いわゆる先生がおっしゃったような社会的価値を付けて、例えばブランドだから、がんセンターだから高くするとか、そういうことはできないんです。だから、なるべく公定価格の中で決めざるを得ないので、現実にかかったものを中心になっているんですけれども、私も白川先生と同じだと思います。今の値段のつけ方では原価計算ができないと思いますが、どういうふうにシステムを変えればできるとお考えになりますか。
○森田会長
 田中分科会長、どうぞ。
○田中分科会長
 システム云々よりも、現行のシステムであっても、固まりの切り分け方だと思うのです。先ほど言いましたように、DPC別とか診療科目別は現行の診療報酬でも原価計算ができます。入院基本料、残渣は別に悪い意味ではないんですけれども、はっきりしないものの原価は難しいと言っているのであって、診療報酬の体系が何であれ、比較的切り分けがひと固まりとしてできるものについては、それが積み上げ方式の診療報酬であれ、包括払いであれできます。
○嘉山委員
 先生が入学金のことをお話になったんですが、私は定義さえしっかりすれば入学金の根拠はできると思います。例えばある有名大学だから、ブランドの値段をつけたんだということを考慮すれば、ある程度できるのではないかと思っております。なぜかというと、入学金というのは、業務内容でいうと、入学時に業務を事務方がするわけです。そこでコストが決まるわけですから、それに対して、例えばそのほかの授業料では取れないものをそこに入れるという定義をすれば、計算できるのではないか。例えば大学であれば、大学の建物を今後5年後に建て直す必要があるので、そういう資金を入学金に積み上げるなどの定義をきちっとすればできるのではないかと思います。
 特に医療の場合は、公定価格でやっているものですから、特別大きな利益を上げるべきではないと思っているんです。したがって、健全な経営をするということであれば、ブランドと社会的価値は全部イーブンでやるわけですから、価値はつけないで、そこのところにいわゆるキャピタルコストを入れていくという定義をすれば、入院基本料というのは計算できるのではないかと思うんですが、いかがでしょうか。
○森田会長
 田中分科会長、どうぞ。
○田中分科会長
 哲学としての医療の在り方は、私も賛成でございます。今、おっしゃった方式は、大学の授業料の方で賄っているコストは何かを全部計算していったら、やはり残渣なんです。大学の授業料では賄えなかった人件費や建物の減価償却を入学金で賄う、これは経営の手法としては十分にあります。したがって、入学金はこのぐらいいただかないと大学の経営は成り立たないという論理もそのとおりです。
 この考え方は、サービス、授業料の収入に対応した原価を割り振っていって、残りを入学金に割り当てる。結局全部の原価計算をした残りになります。だから、なかなか大変だという趣旨であります。入学金の側、すなわちここでいえば基本診療料の側からスタートする方法は、なかなか難しいという説明を先ほどからしております。
○森田会長
 この議論はなかなか難しいことになるかと思います。
 西澤委員、どうぞ。
○西澤委員
 田中先生、今、入学金と授業料が出たんですけれども、入院基本料というのは私たちから見ると柱で、授業料だと思うんです。授業料であるべきものが入学金とされたところはちょっとショックだったんですけれども、入院基本料が授業料だとすれば、それでもって経営できるような、基盤となるのはどうしても入院基本料だと思いますので、そこをしっかりすることが一番大事ではないかと思います。先生も診療報酬にお詳しいので、診療報酬全体の中で見て、入院基本料の位置づけというものが私が言っている授業料だというのは間違っているんでしょうか。
○森田会長
 田中分科会長、お願いします。
○田中分科会長
 大学の入学金よりは、日々の運営の基本的な収入です。そちらの理解の方がよろしいと思います。
 私が申し上げたのは、あくまで計算の難しさの比喩として言ったのであって、入院基本料が入学金に相当するとの意味ではありません。入学金のコスト計算をするのが難しいのと同じように、入院基本料という残渣で決まってくるものの計算は難しいとの意味であって、費目としての性質の差ではなく、計算方式上の位置づけであります。
 そういうことでよろしいでしょうか。
○森田会長
 安達委員、どうぞ。
○安達委員
 ありがとうございます。
 田中先生、これまでの経緯で、コスト分科会におきましては、主に入院基本料を取り上げての検討になるということを理解しておりましたので、先ほどの鈴木委員がおっしゃったのは、日本医師会の社会保険診療報酬検討委員会の中にあるプロジェクト委員会で、基本診療料の検討をするプロジェクト委員会というものがございました。実は私はそこの委員長でございますので、大体無理な結論になりつつあるというのは、主にコスト分科会の方では、今回対象にしていただけない診療所の方の再診料等の基本診療料のコスト計算というのはできるのかということでやっていた。診療所の方も今の御議論と似ているところが多々あるんですけれども、病院よりも診療所の方が中身が簡単ではあります。でも、やはり難しいという議論になりつつあります。
 来週、実はもう一回委員会をやります。私は以前から考えてきて、結局これは特掲も含めて、残りのいろんなものの診療報酬が決まっていて、残りを全部引いたときに医療関係としてどうなのかという考え方で計算するしか現状はないという気持ちでおりました。おりましたのが、このペーパーをいただいたら残渣と言われるので、これは何かの日本語訳なんでしょうけれども、もうちょっとまともな訳がないのかと思いますが、いわゆるそういう部分だろうと思いました。
 御意見を伺いたいのは、もう少し簡略な内容の診療所の部分については、今、4ページで提案していただいている検討方法中で、積み上げというよりは、好きではないですけれども、残渣方式の方が妥当だろうと思われますか。診療所の部分については、どちらがいいだろうとお考えになりますか。お考えがあれば、お聞かせいただきたいということでございます。
○森田会長
 田中分科会長、お願いします。
○田中分科会長
 今のことは分科会に与えられた責務を超えていると思うのですけれども、病院は勿論ですが、診療所が日本の医療提供体制を守るに値する収入をどうするかをめぐる議論と、その診療所なり医療機関の細かい収入別のコストを一つひとつ対応させる話は別な議論だと思います。
 前者についてはとても大切です。日本の医療提供体制をきちんと守っていく。診療所が、それぞれのきちんと機能している医療体制を守っていくことは哲学の問題であり、社会の価値の問題です。そこで、ここで議論になっているのだと思います。
 あとは、費用を切り分けていったときに、個別に一つひとつ対応させていく過程は、病院経営上あるいは診療所経営上必要ならばすべきであって、社会システムとして必ずコスト対応させることが資源の使い方として正しいかどうかはこちらで議論していただかないといけません。
 残渣がいい訳かどうかは石井先生に説明していただかないといけないと思います。
○石井分科会委員
 申し訳ありません。言葉じりから見ると、何だか余りものとか残りものというイメージがありますけれども、そうではなくて、基本診療料に対して特掲診療料の方がより内容が明確化をされているようなので、とりあえずそちらの計算をしておいて、総コストから特掲診療料に係るコストを引いた、残りの部分の残渣をもって入院基本料のコストとしますかというような意味合いで残渣という言葉を使っただけであります。
 4ページに書いてございますが、結果的には特掲診療料のサービス内容についての定義づけも再度もう一回きちんと明確化をしなければだめという説明をしておりまして、どちらにしても総コストの中での切り分け作業は非常に定義づけが重要だということを言っております。残渣の意味は価値の相対的に少ないものというような、あるいは余りものとか残りものという意味ではございません。差し引きをした結果の残渣部分を基本診療料のコストとしますという意味でございますので、よろしくご理解お願いいたします。
○森田会長
 ありがとうございました。
 小林委員、どうぞ。
○小林(麻)委員
 ありがとうございました。
 コスト計算については御報告のとおりだと思うんですが、議論でコストということを余りにリジットに考えてしまったために、こういう結果になったと私としては思っております。
 最初は効率的な医療経営をやっていて、それが診療報酬できちんとリカバリーされているのかというのが基本的な問題だったのではないかと思うんです。そうすると、経営の実態をコストという観点から明らかにしていくことが重要なんだろうと思います。ですから、入院基本料の性格づけ、定義づけというのは非常に大事だと思いますけれども、経営の実態を把握した上で、入院基本料がどのぐらい充てられることによって経営が成り立っているのかということが実証できれば、それは大変重要なことではないかと思います。そのときに、方法としては、コストの配賦ですとかコストの切り分けを余りリジットに行わずに、医療経営という固まりといいますか、事例研究のようなことを積み重ねることが重要だと思いました。
 1つは、安達委員が前に、平成18年以降のデータだったと思うんですけれども、マイナス改定になってから、損益分岐点比率が100%を超えているという調査をお示しになったことがありました。私の記憶なんですけれども、ありました。そのときに重要なことは、固定費の部分というものをどのぐらい管理するかということなんです。さっき出てきましたとおり、どのぐらいの設備投資をするかとか、そういうことは病院経営にとっては非常に重要なことになってきます。病院経営の内容は非常に固定費が重くて、それは管理不能なコストなんだとしてしまうと、支払い側にとっても極めて危機的な状況になります。ですから、効率的な病院経営をやっていくためには、固定費部分をいかに管理していくかという視点が必要で、損益分岐点分析をしたときに固定費の部分の管理はどうなっているのかということを調査するとか、フレキシブルに病院経営の全体的なコスト構造を明らかにするような方向で検討していただくと、診療報酬の算定のときに参考になるのではないかと思いました。
○森田会長
 ありがとうございます。
 もう開始から1時間近く経ちまして、石井分科会委員は10時に退席をされるということでございますので、この議論はこれぐらいにさせていただきたいと思います。経済学、会計学の議論をしていきますと、大変なことにもなりかねませんので、今後の進め方につきましては、コスト調査分科会にどのようなことをしていただくかということも含めまして、少し事務局と私の方で調整させていただいて、今後の問題についての対応の在り方を御提案させていただきたいと思いますけれども、よろしゅうございますか
(「異議なし」と声あり)
○森田会長
 それでは、この議題につきましては、この辺りにさせていただきたいと思います。
 本日の議論を踏まえまして、更に次回以降、議論を進めてまいりたいと思っております。
 田中分科会長、石井分科会委員におかれましては、長時間どうもありがとうございました。
(田中分科会長・石井分科会委員退室)
○森田会長
 それでは、本日はいろいろと重要議題もございますので、続けて進めていきたいと思います。
 次に「○ 医療機器の保険適用について」を議題といたします。
 保険医療材料専門組織の松本委員長の代理といたしまして、金子委員に御出席いただいておりますので、金子委員より御説明をお願いしたいと思います。金子委員、よろしくお願いいたします。
○金子委員
 それでは、御説明させていただきます。
 中医協総−2−1の資料をご覧いただきたいと思います。
 最初にございますのが、製品の一覧表でございます。今回の医療機器の保険適用は、C1(新機能)が1製品、C2(新機能・新技術)が1製品、合わせて2製品でございます。
 1製品目は、おめくりいただいて2ページ目、3ページ目のコンサルタCRT−Pでございます。
 「製品概要」をご覧ください。本品はトリプルチャンバのペースメーカーでございます。既存品と比較し、新しい機能が2つございます。1つ目は心房性の不整脈を自動的に検知し、少し早いレートでペーシングを行うことで、心房性不整脈を停止させる機能でございます。2つ目の機能は、ペースメーカーの本体とリードの間の電気抵抗値を測定する機能で、これにより心不全の増悪等を早期に予測できる可能性がございます。
 本品につきましては、112ペースメーカー、(7)トリプルチャンバを類似機能区分とし、新たな機能が付加された点を評価し、有用性加算5%を加算して160万円という価格設定をいたしました。外国平均価格との比は1.46となってございます。
 2製品目は4ページ目、5ページ目の冷凍手術器CryoHitでございます。
 「製品概要」をご覧ください。本品は小径腎悪性腫瘍に対し、ニードルに低温を発生させ、腫瘍を凍結・壊死させるための手術器の本体とニードルでございます。本品を用いることで、局所麻酔による経皮的な治療が可能となり、低侵襲な治療を行うことができます。
 本品については、本体材料とも技術との関係が一体であるため、特定保険医療材料として価格は設定せず、新規技術料において評価することといたしました。
 今回御説明いたします内容は、以上でございます。
○森田会長
 ありがとうございました。
 事務局から補足はございますか。お願いします。
○追井医療課企画官
 お手元の中医協総−2−2、一覧表がございます。これは定例で御報告をさせていただいておりますそのほかの区分に関する特定保険医療材料等の収載の関係でございます。詳細は省略をさせていただきます。
 事務局からは以上でございます。
○森田会長
 どうもありがとうございました。
 ただいまの御説明につきまして、何か御質問、御意見等がございましたら、お願いいたします。牛丸委員、どうぞ。
○牛丸委員
 前にもどなたかの委員が御質問になって、そのときにお答えになったかもしれません。また同じ質問かもしれませんので、そうだとすれば申し訳ありません。
 こちらの中医協総−2−1の1番目の方にいたしましょう。諸外国におけるリストプライスですが、今回はドイツもフランスもユーロということで、為替は同じです。ですから、為替レートの違いということはないんですが、価格が余りにも違いすぎる。これは前にもそういう事例があったと思いますけれども、一体どういうメカニズムになっているのか。最終的にこういう価格が決まりますと、保険料なりあるいは違った形での国民の負担になりますので、できる限り小さい方がいいわけですけれども、ルールに従って決めるわけですが、その基である外国価格の参照ということで、国によって何でこんなに違うのか、その辺のことがおわかりであれば説明をお願いいたします。
○金子委員
 御指摘の点につきましては、保険医療材料専門組織においても、企業に対して質問を行ってございます。その返答は、各国の医療制度や流通システム、事業運営に係るコストの違いによる影響という回答でございました。確かにフランスは特に低いのが何件かあって、目立つ点はおっしゃるとおりだと思います。
○牛丸委員
 これは全く同じ機械ですね。同じものが国が違うだけでこれだけ違う価格になる。これは提供している企業の経営戦略ということなんでしょうか。
○金子委員
 そのように理解しております。
○森田会長
 よろしいといいますか、納得していただかざるを得ないと思います。
 安達委員、どうぞ。
○安達委員
 私も全く同じ質問をしようと思っていました。前にも申し上げたことが確かにございます。
 今、少しだけ確認をしていただきたいとすれば、前にも申し上げましたけれども、日本円に比較して連合王国、イギリスあるいはドイツ、アメリカがこの価格に対して、フランスが約3分の1です。実際にこれでこの会社はフランスにこれを売っているんですかということが問題なんです。つまりフランスはこの価格を設定することで、この機器は実質上使わせない、安過ぎるからきませんと企業が言うからということで、政策的な意図もあってこういう決め方をするのかどうか。そこまで踏み込まないと、参照価格の議論は進まないということを前から申し上げているわけですが、我々が本当に知るべきなのは、この設定価格をしてフランスでこの企業は営業としてこの機器を販売しているのですか、償還価格でということが一番のポイントなんだと思うんですけれども、その辺の資料はお持ちなんでしょうか。
○森田会長
 金子委員あるいは事務局ですか。事務局からお答えください。
○追井医療課企画官
 医療課企画官でございます。
 御指摘のとおり、特に過去の特定保険医療材料の価格設定におきましても、フランスで極端に価格が低いという事例で御指摘をいただきました。そのときにも御説明させていただいて、似たような御説明になるかもしれませんけれども、現時点ではこれは申請されておりますメーカーさんの方が実際に調査をしたデータを今のところ記載させていただいております。ただ、そのときの議論で御指摘をいただきましたことを踏まえまして、我々といたしましては、今後この価格をメーカーさんの方から提供いただくに当たって、例えば実際にそれが販売された上での数値なのか、制度上可能であればということなんですが、我々の方で現在諸外国の調査もいたしておりますので、制度的な運用上の問題等でこういった価格の差が生じているのか、そこのところは今後の部会等の議論の中で御紹介しながら、一定程度整理をさせていただきたいと思っております。
 ですから、今の取扱いはあくまでメーカーの方から御提供いただいた価格をそのまま記載させていただいておりますけれども、その運用と実態については、もう少し補足の情報を得て、場合によっては取扱い見直しも含めて今後御検討いただきたいと考えております。
 事務局からは以上でございます。
○森田会長
 ほかにいかがでしょうか。嘉山委員、どうぞ。
○嘉山委員
 医学的なことでお聞きしたいんですが、中医協で議論する場合、高度先進医療の機械が出てくるときに、委員の先生方が理解しやすいように、例えば最初のペースメーカーに関しては、心不全の状態がわかるということで非常に先進的だということが私もわかるんですけれども、従来のペースメーカーと比べて、これがなければ患者さんにどのぐらい障害が起きていたのかというデータがあれば、つまり有用性ということで5%プラスしていますので、診療報酬に関連する情報を出した方がいいのではないかと思います。
 2番目のCryoHitですが、人間の体というのは血流があってラジエーターになっていますので、温度を下げるのは非常に難しいと思うんですが、これによって従来のオープンサージェリーと比べてエンドポイントがどのぐらい違うのかというデータがあると、皆さん非常に理解しやすいと思うので、その2つについての資料があれば教えていただきたいと思います。
○森田会長
 これも事務局お願いいたします。
○追井医療課企画官
 医療課企画官でございます。
 この2つの製品に関連します幾つかの臨床的なデータにつきましては、企業の方が薬事承認等で申請されたデータ等を主に、我々の方で調べた部分で御紹介できるだけ御紹介したいと思っております。
 まず1つ目の製品につきましては、今、嘉山委員が御指摘のそのもの、ずばりのデータということではないのかもしれませんけれども、例えば今回評価を受けた2つの機能、すなわち抗頻拍ペーシングの治療機能、胸郭の電気抵抗測定機能というものが、臨床上一体どういった意義があるのかということです。
 抗頻拍ペーシングの治療機能というのは、例えばどういう場合に期待されるかということですが、類似のペースメーカー埋め込み後、一応データとしましては、25%の事例につきまして、心房細動が発生するという報告がございます。心房細動が発症したという結果で、どういった臨床的な不利益といいますか、治療のその後の経過に影響を及ぼすかということですけれども、心房細動が発症しなかった患者さんと比較をいたしますと、心房細動が発症しなかった場合は、1年間の入院期間についていいますと、入院せずに済んだ患者さんの割合が大体10%少ない。10%程度そういった入院のリスクが低減されるということが期待されるということでございます。
 それから、抗頻拍ペーシングの治療機能は、類似の機器等でそういった治療が実際に行われた場合の効果でございますけれども、心房細動の停止につきましては、実際に57.1%の停止率であったという報告がございます。
 もう一点の機能、胸郭の電気抵抗測定でございますけれども、これもそのものずばりのデータというものは、残念ながら手元にはございませんでしたが、この機能が活用できた場合とできなかった場合とで、データ上入院のリスクはどの程度違うのかということですけれども、この機能を活用した場合には入院のリスクが9分の1程度に低減されることが期待できる。データ上は有意にそういったリスクの低減が期待できるというデータがございました。
 2点目ですが、冷凍の手術器に関するものでございますけれども、これは低侵襲の治療法であるということが期待されておりますので、基本的に在院日数に関していいますと、鏡視下手術は現行で平均12日程度ということですが、凍結治療でございますと3〜4日の在院日数ということですので、明らかに在院日数に関するQOL等の改善が期待できるということでございます。
 事務局からの補足のデータとしては、以上でございます。
○森田会長
 嘉山委員、どうぞ。
○嘉山委員
 今後も、今、事務局から御説明のあったようなことを付けた方が、委員の先生方は理解がしやすいと思います。私自身も物を買うときに、こういう機械を買うときに、従来の機械よりも更にベターで、値段が安いものでないとがんセンターには入れません。値段を安くしないと、高度先進医療はちょっとした工夫で、エンドポイントは変わらないのに、エンドポイントというのは、私まだ答えていないんですけれども、ショートステイだけではなくて、エンドポイントというのはサバイブです。生存時間がどのぐらい長くなったかというのが患者さんにとっては一番大事なことなので、そのことについての説明がないと、やはりいいか、悪いかのディスカッションはできないと思いますから、今後そういう情報を付けていただきたいと思います。
○森田会長
 西澤委員、どうぞ。
○西澤委員
 ちょっと細かい話ですけれども、まず2ページ目の諸外国との比較で、当然連合の方はポンドで、ドイツ、フランスはユーロになっているんですが、もう一つの4ページは連合もユーロになっているんです。しかも、これは連合、ドイツ、フランスが全く同じで、ユーロということで並んでおりますが、これは間違えではないでしょうか。
○森田会長
 事務局お願いいたします。
○追井医療課企画官
 医療課企画官でございます。
 御指摘のとおり、ここは何度か我々も事務的に確認をいたしまして、この製品についていいますと、連合国、つまりイギリスでもユーロ建てで販売をされているそうでございます。したがいまして、ここの表記についていうと、外貨、通貨に関しましては、ポンドではなくユーロ記載をさせていただいているということでございます。
○森田会長
 西澤委員、よろしいですか。
○西澤委員
 はい。
○森田会長
 ほかにいかがでしょうか。
 特に御意見がないようでしたら、冒頭に牛丸委員から御指摘がございましたけれども、外国の価格がベースになって判断するわけですので、例えば外国の価格でどこかが半分以下の場合にはなぜそうなのかとか、そういう意味での情報提供がないと、何回かこういう議論があったと思います。その辺も含めまして、事務局には御検討いただきたいと思います。
 特に御意見がないようです。したがいまして、本件につきましては、中医協として承認するということでよろしいですね。
(「異議なし」と声あり)
○森田会長
 ありがとうございました。それでは、今、御説明があったこの件につきましては、中医協として承認をしたいと思います。
 金子委員におかれましては、長時間にわたりまして、どうもありがとうございました。
(金子委員退室)
○森田会長
 それでは、次に「○ 医療保険における革新的な医療技術の取扱いに関する考え方について(その8)」を議論したいと思います。
 事務局より資料が提出されておりますので、事務局より御説明をお願いいたします。
○鈴木医療課長
 医療課長でございます。
 私から中医協総−3について御説明を申し上げます。
 今、会長からございましたけれども、医療保険における革新的な医療技術の取扱いに関する考え方は、過去7回議論をさせていただきました。メディカルイノベーションという関連でございます。本来であれば、年度内に過去議論していただいたことをまとめる予定でございましたけれども、中医協が開催されなかった等々の理由で少し遅れておりまして、申し訳ございません。今回8回目でございます。
 過去の議論におきましては、ここにまとめられているようことも含めて、基本的には医療の安全性に十分に配慮をしながら、ドラックラグ、デバイスラグの対応、日本発のそうした技術への支援ということについて、どういうふうに考えるか御議論をいただきました。
 中身を見ていただきますと、文章編で3ページまで書いてございますけれども、恐らく文章編よりはポンチ絵の方がわかりやすいと思いますので、4ページ以降をごらんいただきたいと思います。3点ございます。
 まず1点目でございますけれども、特に抗がん剤に係るものとして、これは中医協でも御議論が出ていましたが、いわゆる未承認薬検討会というものがございます。ここで開発について医療上の必要性が高いとされたものについて、基本的には開発要請を各企業にかけていただいて、これを既に御議論いただいた公知申請なり、もしくは新たに治験をしていただいて、最終的には薬事承認をしていただくということが本筋だと思います。ただし、それ以外のもの、例えば日本において該当する企業がないとか、手が挙がらない等々の理由によるものについては、後で申し述べます先進医療会議というものを経由いたしまして、先進医療を実施していただいて、ここで一定の質のデータのものが得られた場合には、薬事承認にそれを活用していただきたいということを考えております。
 下に1〜3まで書いてありますけれども、これをもう少しポンチ絵的にわかりやすくしたのが、資料の6ページ目でございます。左側が現在の姿、右側がこれから御承認いただければこういうことにしたいということでございます。
 何かと申し上げますと、現在、医療機関からの申請について3つの審査をしております。1つは技術としてどうか、適かということ。もう一つは、実施される機関で適か否か。更には実際に研究をしていただくプロトコールといいますけれども、実施計画がどうか。この3つの観点について議論をしていただいているわけですけれども、先ほど申し上げました未承認薬検討会で既に医療上の必要性が高いとされたものについては、技術としてはそこで認めましょう。更に実際に手が挙がる前に一定の実施可能な機関群というものを特定いたしましょう。そういうことになりますと、あと実際に審査をするのは実施計画のみということになります。
 戻って恐縮ですけれども、機関としてどういうところを考えているかということにつきましては、1ページにお戻りいただいて、一番下の○の下線部以下でございます。医療機関の施設属性と書いてありますが、臨床研究中核病院、ICH−GCPと書いてありますが、国際的な臨床試験の基準でございますけれども、そういうものを満たすような病院、あとは都道府県のがん診療連携拠点病院、特定機能病院等を現在のところイメージをしております。これはまず1点目でございます。
 2点目、また戻って恐縮ですけれども、7ページをご覧いただきたいと思います。これもポンチ絵が真ん中に描いてありますが、現在のところが左側、一部について今度新しく右側を導入してはどうかということでございます。
 中身は何かと申し上げますと、現在、先進医療を申請していただく際には、実際の実績というものが求められております。ここの部分については、保険の給付外の併用というものが認められておりませんので、実質上全額施設側の負担で実施をしていただいて、実績をつくっていただいた上で申請をしていただく、こういうシステムになっています。そのうち、幾つかの機関、ここでは例として挙げている臨床研究中核病院で実施していただいて、技術が安全であり、かつ有効であるということが一定程度確認できた場合には、実績づくりも含めて実際に保険外の併用療法をしていただくという仕組みを導入してはどうだろうか。つまり実績がない段階で申請をしていただくことも可能としてはどうか。これは全部ではございません。一定の安全かつ有効な技術で、臨床研究中核病院で実施されるものということです。
 下の方に薬の場合、それ以外の技術の場合を文章編で書いてございます。
 これが2点目でございます。
 3点目ですけれども、ページでいいますと、8ページをごらんいただきたいと思います。これもやはり左側が現在の体制、右側はこれから新しい審査体制をこういうふうに考えたらどうだろうというものです。これも一度御議論いただいておりますけれども、どういうふうになっているかというと、現在は明確に未承認薬、適応外薬等、薬事法上実際に認められていない技術を使う場合、2段階になっておりまして、高度医療評価会議というものをまず実施した上で、更に先進医療専門家会議を行います。これはいずれも後ろに名簿が載っておりますけれども、2段階で議論をした上で実際に審査を行う。それ以外のものは先進医療専門家会議1本で行うということでございます。
 新しい体制はこれを1つの会議にさせていただいて、通常の先進医療、それから、先ほどちょっと申し上げた抗がん剤に係る先進医療を分けた形でございますけれども、いずれにしろ2つに会議を分けるのではなくて、1つの会議で検討していただくということで、ある意味でいうと、会議の回数等々で節約ができるのではないかと思っております。
 以上、3点、既に7回目までに御議論をいただいていることですけれども、もう一度ポンチ絵等で示させていただきました。
 本日はおおむねこれに御了解をいただければ、あとは事務的な作業を進めさせていただきたいと思っております。
 以上です。
○森田会長
 どうもありがとうございました。
 ただいまの御説明について、御質問、御意見はございますか。嘉山委員、どうぞ。
○嘉山委員
 従来から患者さんの立場から私は発言させていただいていたんですが、かなりすっきりして、手数がかからないで薬の承認ができるのではないかと思いますので、これを進めていただきたいと思います。事務局が努力をされたというのは、かなり評価をできると思います。
 ただ、これとは別に何度か言っていた未承認薬・適応外薬検討会議は、今おっしゃらなかったんですけれども、夏にされるということを聞き及んでいるんですが、そのことについて事務局からお話いただきたいと思います。このことはこれで非常に進歩したと私は評価したいと思うんですが、そのことについても御説明願えますか。
○吉田薬剤管理官
 薬剤管理官でございます。
 後ほどの報告事項のときにまた御説明するつもりでございましたけれども、ただいま嘉山委員から御指摘がございました未承認薬検討会議でございますが、第1回目の公募の状況につきまして、第1ラウンドの評価が既に終わったという形になってございます。
 第2回目の公募の在り方につきましては、4月18日に行われました未承認薬検討会議におきまして、具体的な方法について検討がなされております。今回の第2回の要望の受付に当たりましては、第1回目と若干工夫したところは、学会との連携を十分にとって要望を受け付ける形をとろうということになってございまして、具体的な要望につきましては、学会との調整を終えた後、夏ごろを目途に公募を開始する形になっていると承知してございます。
○森田会長
 嘉山委員、どうぞ。
○嘉山委員
 どうもありがとうございました。
 かなり律速というか詰まっていると思うので、夏にやっていただけることは非常にありがたいことだと思っております。
 あと、元に戻りますが、従来の高度医療評価会議と先進医療専門家会議を合体させてといいますか、先進医療会議を新たにつくつて、今まで手間がかかっていたのを簡素化する。私は1つにした方がいいと従来から思っていたんですけれども、メンバー、ここの能書きが書いてありますが、具体的にはどういう方々をお考えですか。それによってまた時間がかかったりということも起こり得るのではないかと思います。具体的には現在のメンバーの名前が載っていますので、こういう方々でいいとは思うんですけれども、ほかに加えるようなメンバー、例えば職種、業務上こういう業務がわかっている人を入れますということがあれば教えていただきたいと思います。
○森田会長
 事務局お願いします。
○鈴木医療課長
 資料の3ページの一番下のところ、今、嘉山委員から能書きと御指摘を受けましたけれども、実際に当該会議では、各専門的知識は医学について必要だと思います。それ以外にも例えば生物統計、もしくは医療経済学等々必要な知識もありましょう。現在のメンバー、そうした観点も含めてメンバーを選定させていただきたいと思っております。
○嘉山委員
 あと、具体的な問題なんですが、開催は年に何回とか、そういうことも非常に大事なことになります。確かに2つの会議が一本化されたのはいいんですけれども、開催する回数が減ってしまえば何もなりませんので、計画としてはどのぐらいの頻度を考えていらっしゃいますか。
○森田会長
 事務局、お願いします。
○鈴木医療課長
 御指摘はごもっともだと思います。現在のところ、大体通算しますと、月1回程度実施をしております。事務局の準備等々もございますので、そのペースはできるだけ守りたいと思っております。
○森田会長
 小林委員、どうぞ。
○小林(剛)委員
 先進医療の評価、審査の効率化、重点化を図るというねらい、方向性についてはこれでいいと思いますが、例えば臨床研究中核病院あるいは外部機関への審査委託など、この資料だけでは具体的な選定基準やイメージをつかむことができないので、ちょっと判断が難しいと言わざるを得ません。
 先ほど課長から御説明がありましたが、臨床研究中核病院、ICH−GCP水準の臨床研究を実施とありますが、具体的な中身がわかりづらく、これから中身そのものについては詰めていく内容もあると思いますが、仕組みや概要がはっきりした段階で早目に情報提供していただけるように要望したいと思います。
 以上です。
○森田会長
 今のは要望ということでよろしいですか。特にお答えはよろしいですね。
○小林(剛)委員
 はい。
○森田会長
 安達委員、どうぞ。
○安達委員
 ありがとうございます。
 簡略化の方法について意見があるはわけではございません。
 4ページのポンチ絵になってもいいのかと思いますが、いずれにせよ手続をこういうふうに簡略化していっても、最終的には先進医療は保険外併用医療でやって、その結果を評価して、最終的に保険適用、給付対象にするか、しないかを決めるという手続です。保険給付対象にするかしないかを決める最終的な先進医療会議のところでの評価の厳密な基準、あるいはやり方に一定のルールというのが現在存在するのか、しないのか。存在するんだったら、どんなルールなんですかということは、これからの議論にとって非常に大切なことだと思うので、この際に事務局にお尋ねをしたいということでございます。
○森田会長
 事務局、お願いします。
○鈴木医療課長
 現在のところ、基本的には技術の有効性、安全性を中心に議論をしていただいていますし、ここですべてを決めるということではなくて、中医協本体で最終的には保険導入の可否を決めていただくということになっております。
○森田会長
 ということは、基準その他についてはまだということでしょうか。
○鈴木医療課長
 既に総会にもお出ししていると思いますが、評価の表というものがございますので、必要があれば次回またそれを提出させていただきたいと思います。
○安達委員
 ありがとうございます。
 かつて森田会長がまだ会長になられる前にも一度おっしゃったことがあると思います。私もある意味賛同の意見を申し上げたんですが、これからやはりそういう議論は大事だと思います。
 先ほどもおっしゃいましたが、有効性というのはいいんだけれども、その前の先進医療でも嘉山委員が具体的に御質問になっていますが、既存のこれまでの方法あるいは薬剤と比べての有意性ということも含めた議論を一定のルールの下で正確にやる必要があるのではないかと思います。それはまた総会に出てくればということかもしれませんけれども、そもそもあるべき現在の評価基準のやり方でいいのかどうかということそのものも、個々の事例だけではなくて、一度総会で議論していただく方がいいのではないかと思います。
○森田会長
 それは一応承っておくということでよろしゅうございますね。
○安達委員
 はい。
○森田会長
 わかりました。
 ほかにいかがでしょうか。花井委員、どうぞ。
○花井委員
 いわゆる抗がん剤を中心とする画期的な新薬が患者の元に早く届くようにという問題は、医薬の方でも相当問題となっていて、これまでいろいろな形で進めてきたわけなんですが、今、先生方の議論の中にあったように、評価の問題として、今回のスキームでいえば、先進医療会議で認められれば、ある程度患者側がお金を出して薬を買って、一部保険で実際の治療に使うことになると、薬事・食品衛生審議会で先ほど言った既存の医薬品とのアドバンテージであるとか、リスクの問題が評価されて、適正にいくのはいいんだけれども、そんなことをやっていては時間がかかるので、こういうラインを作るということだと思うんです。
 先ほどの会議の在り方について、基準もそうなんですが、一番よく問題になるのは利益相反という問題があります。薬事・食品衛生審議会においては、医薬品を扱う場合には医薬品メーカーとの利益相反については一定のルールを定めて、委員がそこで議論することになっていますので、そういった利益相反ルールということも先進医療会議等々で、どのように導入するかは別として、やはりそういう公正な手続をもって評価されているという部分をある程度前倒しにするのであれば、ここにも反映させていただきたい。そうしないと、薬食審を飛ばしているということですので、ある程度そこに公正性というものを担保するような制度にしていただきたいということをお願いしたいと思います。
○森田会長
 事務局、どうぞ。
○鈴木医療課長
 現状を申し上げますと、現在2つ会議ございますけれども、いずれも薬事・食品衛生審議会と同等の利益相反についての手続を定めておりまして、新しく一緒にする先進医療会議でも同等の定めをしたいと思っております。
○森田会長
 よろしいですか。
○花井委員
 結構でございます。ありがとうございます。
○森田会長
 ほかにございますか。西村委員、どうぞ。
○西村委員
 新しい形の先進医療になった場合、これも治験という形の範囲に入りますか。治験ですと、人数が限られたり、条件があって、受けたくても受けられないことがありますけれども、新しい形になった場合、望めば、お金を払えば受けられるようになるのか。そこをもうちょっと伺いたいです。
○森田会長
 事務局、どうぞ。
○鈴木医療課長
 審査管理課長にも来ていただいておりますので、もしかすると、薬事法上の定めをきちっと言っていただいた方がいいと思いますけれども、私どもの認識では、治験というのはあくまで薬事法で定めた手続でございまして、今回の先進医療が薬事法に当たるか、当たらないかと言われれば、それは当たらないということになります。
 ただ、先進医療の中身として、自由に患者さんが入ってこられるかというと、あくまで指定された技術、指定された医療機関が、指定されたプロトコールに則って大体の想定人数について実施されるということですので、そこが無制限ということではないと思います。
○森田会長
 よろしいでしょうか。
 安達委員が提起された問題は重要な問題かと思いますけれども、今回のこれとは少し別な話かと思いますので、この件につきましては、特に御質問がいないようですので、これで中医協として了承ということにしたいと思いますが、よろしいですか。
(「異議なし」と声あり)
○森田会長
 ありがとうございました。
 なお、私が公益委員のときに発言したことにつきまして、今、会長の立場でその発言に拘束されることはございませんので、お断りしておきます。
 それでは、続いて「○ 精神医療について」を議論したいと思います。
 事務局より資料が提出されておりますので、御説明をお願いいたします。
○鈴木医療課長
 医療課長でございます。
 私から中医協総−4−1、中医協総−4−2について説明をさせていただきたいと思います。中医協総−4−1が文章編、中医協総−4−2がパワーポイント編になっておりますが、中医協総−4−2の方が恐らくわかりやすいと思いますので、そちらを中心に説明させていただきたいと思います。
 今回は精神科の医療についてということですけれども、具体的には平成22年改定の検証の調査、これは22年に実施するものと、23年に実施するものがございました。このうち23年に実施するものというのは、ちょっと右下が見にくくなっておりますけれども、スライドでいいますと、2に書いてあります6本でございまして、精神入院医療というのは2つ目に当たります。今回ここについて議論をしていただくということでございます。
 スライド3でございますけれども、精神科医療等、これは精神科だけではなくて、神経内科なりその他の診療科も関わるということでございますが、大きく分けて今回の中身としては4つぐらいの別れるのではないかと思っております。
 後で詳しく御説明申し上げますけれども、1つは特に急性期の入院について、精神科の医療と身体的な医療を合併していた場合の対応の問題でございます。これは精神科に来る場合もありますし、救急の窓口に来る場合もあると思います。
 2つ目は、認知症の問題でございます。特に医療との関わりが強い初期の早期診断、鑑別診断の話と、BPSDと言われるような心理行動症状、神経症状というものについて、どう対応するかということでございます。
 3つ目がまさに今回の調査の中心にもなろうかと思いますけれども、精神療養病床で前回全体を少し引き下げた上で、GAFスコアというものの点が低いもののみ一定の加点をするという制度に変えましたけれども、その影響を見るということでございます。
 最後は地域移行ということで、地域移行についてもさまざまな診療報酬上の手だてもございますけれども、それについてどうなっているか。
 大体この4点ぐらいがあろうかと思います。簡単に申し上げます。
 まず全体の精神医療については、5、6、7のスライドにございますけれども、簡単には5をご覧いただきますと、今、大体30万強の方が精神科の病床に入院しておられますが、16年に出した精神科のビジョンでは、そのときから10年以降ぐらいでもし条件が整えば、7万人ぐらいについては実際に退院をしていただくということで、一番下に書いております。その際には、もちろん先進医療の改革、国民の方の理解、実際に地域でそういう方に生活していただく場合の支援というのが3本柱で必要ではないかということです。
 現実にはスライドで7のところです。後で申し上げますけれども、障害保健福祉部ではアウトリーチ、地域対策の支援の問題、認知症の問題、保護者制度と入院制度の問題等々を検討していく予定と聞いております。
 我々の中身としては、2以降でございます。2が先ほど一番最初に申し上げた身体合併症の問題でございます。
 スライドはちょっと飛びますが、10をごらんください。右下でございます。実際に精神科医療における身体合併症については、入院中でも約15%に特別な身体の管理を要する。それから、いわゆる一般の救急救命センターに来られる患者さんのうち、12.3%に精神医療の必要性がある。更には実際に身体、精神ともに入院水準の患者は人口10万対25ぐらいおられるということで、やはり合併というのは相当あるということであります。
 実際に精神科救急の入院料を算定しておられる病院というのは、スライド12にありますけれども、全国で約80施設ございます。
 そうした中で、スライドの14になりますけれども、前回の改定では特に30日以内の点数の引き上げをいたしましたし、身体合併症に対応する評価も引き上げをいたしました。スライドの14でございます。
 15も同様でございます。
 そうした中、スライドの16でございます。左側が一般の救急に自殺企図で来られたような場合の精神科医療の問題です。それから、右側は精神科の救急です。精神科の救急に来られて、何らかの身体的医療の対応が必要だった場合どうするかというところで、当然ながら連携を必要とするということですけれども、これは精神科を有するいわゆる総合病院でされることが1つ考えられるわけですが、総合病院精神科の病床はどうなっているかというのがスライド17です。
 これを見ていただくと、おわかりのように、施設数、病床数とも現在減っておりまして、こうしたところも含めて、最後のスライド18でございますけれども、実際に救急で精神患者を受け入れている、もしくは精神科の救急で身体の症状を持っている患者さんを受け入れておられるというところは、どういう連携の仕方をしておられるのか。受け入れの体制も含めて少し調査をさせていただいたらどうかというのが1点でございます。
 2点目、3、スライド19以降でございます。
 スライド20にありますように、介護の領域でも医療の領域でもいわゆる認知症の患者さんというのは年々増えているという現状にございます。
 その中でスライド22にございますけれども、認知症の場合には実際に中核症状ということで、例えば記憶や見当識、ここがどこで、自分はだれだということですが、そういうことがわからなくなるという中核症状のほかに、いわゆるBPSD、右側に四角で囲ってありますけれども、行動・心理症状というものが出てくる場合があります。これは例えば徘徊をするとか、幻覚が出るとか、そういう症状でございますけれども、これが介護の負担度とかなり関わっているということが後で出てまいります。
 スライド23でございますけれども、認知症に対しては、医療も介護もそれぞれ対応するということですが、特に医療においては2つ大きな対応のポイントがあると思います。1つは鑑別診断です。最初にこれは本当に認知症なのかということをしっかりと鑑別していただく。もう一つは、先ほど申し上げたBPSDが特に激しい場合、その対応を医療的に行う場合があろうかと思います。
 まず最初の鑑別診断でございますけれども、スライド24をご覧いただきますと、これは1つの医療機関の研究の結果でございます。これは認知症ではないかということで紹介状で外来に来られた患者さんのうち、実際に確定診断をした場合、中身がどうだったかということでございます。275名のうちアルツハイマー型が88、レビー小体型が34、1つ飛びまして、血管性認知症が18ということでございますけれども、この表から見る限り、明らかに認知症という確定診断が何らかの形でついているのは7割弱でございます。逆にいうと、3割強の方は認知症以外の疾患だった可能性があるということで、やはり鑑別の重要性というものがあろうかと思います。
 もう一つ、スライド25でございますけれども、これは縦軸に家族にお伺いした身体的、精神的、社会的、金銭的負担を88お伺いいたしまして、88満点で見ているわけです。介護負担度といわゆる先ほど申し上げたBPSD、行動・心理症状との関係を見ますと、かなり相関が見られる。つまりBPSDが多いと、家族の負担が非常に高いということでございます。
 こういうことも含めて、認知症対策としては、障害部の方で認知症疾患医療センターという事業をしておりまして、現在、全国で112か所ございます。
 認知症については、スライド27でございますけれども、専門診断の管理料であるとか、地域連携加算というのを新設いたしましたし、特に60日以内という早いものについては、前回加点をいたしました。
 今後の課題というのは、やはり先ほど申し上げたように、どのぐらい具体的にきちっと鑑別診断が行われて、中身はどうだったとか、また特にBPSDというものが非常に高度な場合、どのような対応がなされていたかというところを調べるべきではないかということが2点目でございます。
 3点目ですが、4以降ですけれども、精神療養病床というもので、実際に精神疾患の患者さんの数はスライド30にあるとおりです。
 実際に平均在院期間を見ますと、スライド31でございます。平成元年から20年ほどの間に約500日から300日に平均在院期間は減っております。
 長い方が入っておられる主なものとして、スライド32の緑の一番下を赤い丸で囲ってございますけれども、今、議論させていただこうとしている精神療養病棟というものがございまして、これは看護職員と補助者を合わせて15対1ということになっております。5割以上が看護職員ですので、おおむね看護職員が30対1程度ということになろうかと思います。
 中身を見ますと、スライド33になりますけれども、特に2番目の精神症状をご覧いただきますと、青のところの近い将来退院の見込みがないという非常に重度の方もおられれば、一番左にあるような現状でも状況さえ整えば退院が可能という方が混ざって入っておられるという状況でございました。
 スライド35になりますけれども、前回の改定では一律のお支払いだったものを、全体を少し引き下げさせていただいて、GAFスコアが低い場合のみ加点をするということにさせていただきました。今回は中医協の答申時の附帯決議でもありますように、重症度評価、GAFスコアの導入の影響についての現状を調べるということでございます。
 最後のところ「2 地域移行」でございます。
 スライド38をご覧いただきますと、真ん中に精神科の病院等と書いてありますが、左側の地域から入院になるべくいかないようにする手だて、これが先ほど申し上げたアウトリーチ事業です。
 それから、精神科の入院から地域に移っていく際に移行を支援するような事業も進めさせていただいておりますが、これは予算事業で障害部の方で実施をしております。
 私どもの診療報酬では、いわゆる精神科のデイ・ケアであるとか、訪問看護というものが外来以外に行われております。
 スライドでいきますと、実際にアウトリーチ事業のイメージは39に出ております。
 診療報酬上は40のところですけれども、特に○新と書いてありますが、両方を開始してから1年以内に行われるものについては、20なり50というものについて加点をしたということでございます。
 実際にデイ・ケアのプログラムでございますけれども、スライド42をご覧いただきますと、いろいろな疾患別に行われている、もしくは年代別に行われているもの、目的別に行われているものもあれば、そうでないものもあるということで、デイ・ケアの中身をしっかり見ていくべきではないかと考えております。これがデイ・ケアについてです。
 次のスライド43以降でございますけれども、これは訪問看護です。訪問看護の場合は病院、医療機関から行く場合と訪問看護ステーションから行く場合の両方がございますけれども、これはいずれも伸びているということです。
 特にどういうタイプが伸びているかというのが、スライド44です。これは訪問看護ステーションからということですけれども、青い部分は御自宅に伺う場合です。御自宅に伺う場合は非常に増えている。精神障害施設なり居住系施設で行くというのはあまり多くないということでございます。
 実際の訪問看護の効果ですが、スライド45です。これは若干バイアスもあろうかと思いますので、必ずしもこのとおりではないかもしれませんが、実際に訪問看護の開始の前と後、退院時、通院中に行った場合、行わなかった場合ということで、特に左側ですと、実際に訪問看護開始前後2年ずつ、365日×2ですけれども、その中での入院日数を見ますと、明らかに訪問看護を開始すると入院の日数が減っているということで、一定の効果はやはりあるのではないかということでございます。
 以降スライド46、47、48が実際にどういうケアを提供しているのか、本人がどういうケアを受けていると考えておられるのかというスライドが載っております。
 地域移行のまとめがスライド49にございまして、1つはデイ・ケアのところで、プログラム別にどういう状況になっているかということを把握をすべきではないかということが1つ。
 もう一つは、訪問看護の方で、むしろ私どもの調査というよりは、実際に老人保健健康増進等事業で調査をしていただいているので、その分析ということになろうかと思いますけれども、具体的に訪問看護の内容等々現状を把握すべきではないかということです。
 以上すべてを総括したスライドは50でございまして、大きく4点ございます。
 1つは、身体合併症を有する精神病の特に救急患者で、これは一般救急の場合と精神科救急の場合の両方がございます。
 認知症の場合には、特に鑑別診断、BPSDへの対応の観点。
 精神療養病棟については、先ほどのGAFスコア導入の影響検証。
 最後の地域移行については、デイ・ケアのプログラムの把握、訪問看護の内容の把握。
 以上の調査をさせていただく、もしくは既存調査の分析をさせていただくということでいかがでしょうかということでございます。
 以上です。
○森田会長
 ありがとうございました。
 ただいまの御説明について、御発言ございますか。牛丸委員、どうぞ。
○牛丸委員
 ただいま課長から精神科医療について、中医協総−4−2の資料に基づいての説明がありました。その中で検証についての言及がありましたので、検証部会長として一言申し上げておきます。
 これから委員の皆さんによって精神科医療についての御議論がなされるわけですけれども、2つ意味があると思います。
 1つは、次期改定に向けて精神科医療に関する議論ということで、これは間接的には検証に関係しますが、必ずしも検証に関わらなくて、もっと広くといいますか、精神科医療に関する改定に向けていろいろ御意見があるということで、そのための1つの議論だと思います。
 もう一つは、検証部会長として前回もお願いしたと思いますし、今日は後のその他でお話することになりますが、次の資料でいいますと、中医協総−5のところでまた改めてお話しますが、23年の検証で6つがあります。その中の精神入院医療における重症度評価等導入後の影響調査という資料、中医協総−5の6ページがあります。これが、今、御説明がありました中医協総−4−2の最初のところの2番目に載っているものです。そして、更に資料説明の最後の50ページのところに案というものが出ております。
 ですから、もう一つのこれからの議論のお願いは、次期改定に向けて皆様から精神科医療についての御議論をいただくとともに、それに向けて、もし今回行う検証に関して、どういうふうにやったらいいのかという調査票案につながる示唆、そういうこともここでもう一つ議論いただければ、検証部会としては大変ありがたい。ですから、これから御意見をいただくときには、検証に直接つながらないようなものと同時に検証につながる具体的なアドバイス、その両方を御議論いただければということで、特に検証部会長としては、検証につながること、1号委員、2号委員それぞれから有益なアドバイスをいただければありがたいということで、改めてお願い申し上げます。
 以上です。
○森田会長
 ありがとうございました。
 ただいまの御発言も踏まえて、いかがでございましょうか。鈴木委員、どうぞ。
○鈴木委員
 50ぺーじのところ、あるいは文章編の5ページに論点とありますが、こういうものが対応しているかと思うんですが、身体合併病を有する精神疾患患者の救急医療あるいは認知対策というのは、それでよろしいかと思います。
 精神療養病棟の調査の件ですが、前回GAFスコアというものを導入したわけですが、GAFスコアというものは重症者の評価というエビデンスはないので、試行的に導入をすべきである、試行的にとどめるべきであるという発言をし、そのようにするということになったと思います。その点を踏まえて、GAFスコアというものが妥当なものかどうか、それ自体の評価もしていただきたいと考えております。御専門の先生の話によりますと、それ以外の指標なども開発中ということもあるようですので、是非そういったものも含めた評価を進めながら、調査を進めていただきたいということが1つでございます。
 それから、地域移行に関してでございますが、これは大きな流れとして必要なことだと思います。その際、1つはデイ・ケアというものがあるわけですが、これは個別療法と集団療法というものがあると思うんですけれども、精神科の特性から考えても、個別療法だけではなくて集団療法も必要であると考えております。
 また、精神科の訪問看護も重要な役割を持つと思います。訪問看護全般がそうですが、あくまでも医師の指示の下で行うということが前提だと思いますし、一般の訪問看護では看護師のみでなく准看護師の訪問も認められております。是非精神科の方でも准看護師の訪問を認めるということで、デイ・ケアの集団療法、あるいは准看護師の訪問看護といったものを含めて、できるだけ広く在宅が進むような視点での調査をお願いしたいと思います。
○森田会長
 ありがとうございました。
 それは御要望として伺っておいてよろしいですか。
 事務局から何かございますか。よろしいですか。
 ほかにいかがでございましょうか。坂本専門委員、どうぞ。
○坂本専門委員
 50のスライドですけれども、これからの論点、検証についての案でございます。身体合併症を有する精神疾患患者の救急医療というところもよくわかりますが、実は一般病棟の中には一般病棟に精神疾患を発症して外科で手術をしているとか、そういう方が結構入院していると思います。早期に専門家が対応することによって、一般科のナースやドクターはとても安心できる状況もあるので、その実態を調べていただきたいと思います。
もう一つは、精神科病棟の中で、どのようなケアをしているかということです。例えばチーム医療で、どのようにしたら早く退院・社会復帰できるかということを目指して、介入をしている病院があります。どの病院もみんな同じことをやっているわけではないと思いますが、効果を出しているところもあると聞いておりますので、調査をしていただきたいと思います。
○森田会長
 それも御要望ということですね。
 事務局の方はよろしいでしょうか。
○鈴木医療課長
 今、2点御要望がございましたけれども、一般病棟に入ってしまった方々についての対応ということになると、今回の調査の枠から少しはみ出てしまう可能性があると思います。ただ、一般病棟もある総合病院のところで、精神症状も身体症状もある患者さんが来られた場合、その後の対応も含めてどうするかということであれば、検討は可能だと思います。
○森田会長
 坂本専門委員、どうぞ。
○坂本専門委員
 例えば、精神科のドクターやリエゾンナースなどの専門看護師、認定看護師が回診してくれると、一般病床の看護師は大変安心します。専門家が入り、どのようなことをすればいいか、対応していただくことにより、病棟の看護師にとって、夜間も含めた24時間体制で、それが指針になります。これは効果をあげていると伺っておりますし、私自身もそれを感じてきました。なかなか難しいかもわかりませんが、是非精神科病床だけの調査ではなくて、一般病床の調査もお願いしたいと思います。
○森田会長
 どうぞ。
○鈴木医療課長
 実施の仕方を少し工夫させていただきたいと思います。
○森田会長
 嘉山委員、どうぞ。
○嘉山委員
 認知症に関して要望なんですけれども、精神科医療に入っているんですが、今、認知症はほとんど神経内科と、最近非常にアドバンスした高度精神機能科というものがありまして、そこに大部分の認知症の患者が入っていると思います。精神科病棟とか精神科の病院だけではなくて、神経内科も一緒に調査しないと実態が出てこないと思いますので、よろしくお願いします。
○森田会長
 それは御要望として承っておきます。
 坂本専門委員、どうぞ。
○坂本専門委員
 認知症の患者さんのことですけれども、先生方は御存じだと思いますが、やむをえず、ナースステーションにお連れして、夜遅くまでそこで見守りを行っている患者さんが結構いらっしゃいます。そういう方は他の疾患と認知症を合併している方も多いわけです。だから、認知症の方にどのようなケアをしているか、ということを見ていただく調査が必要だと思います。
 それから、私はもう一つ、国内で、看護師や医師が一緒に、認知症の患者さんに対してシステムをつくってケアを提供しているところがあると伺っております。効果のあるケアを行っているところを抽出できるような、そして、それを診療報酬の中で何とか評価していくような調査をしていただければと思います。認知症の方が入院された場合に、ただ見守るしかなくてとても手がかかる、というのではなくて、どのような介入をすれば効果が出ているか、というケアのシステムづくりについても伺っておりますので、是非調査で見ていただきたいと思います。
○森田会長
 ありがとうございました。
 ほかにいかがでしょうか。
 これは結果の検証に係る調査を実施するということで、こういう方向、こういう内容で行いたいということでございますので、今、出ました御意見を反映した上で、具体的な内容については更に事務局の方で詰めていただきたいと思います。
 そういう前提でこの件はよろしいでしょうか。
(「異議なし」と声あり)
○森田会長
 ありがとうございました。
 それでは、時間も押しておりますので、次の議題に移りたいと思います。次は「○ その他」でございますけれども、まず平成23年度の検証調査の進め方につきまして、事務局から資料が提出されております。これにつきましては、先ほど既に御発言がございましたけれども、本資料について牛丸委員から御説明があるということでございますので、よろしくお願いいたします。
 どうぞ。
○鈴木委員
 その前にちょっとお話させていただきたいと思います。
 この後、検証の進め方あるいは医療経済実態調査の対応について議論されることになっておりますが、検証調査は診療報酬改定の結果を検証し次の改定につなげるもの、医療経済実態調査はまさしく改定のための実態把握です。
 そこで、議論に入る前に問題提起をさせていただきたいと思います。それは中医協として、今回の東日本大震災を踏まえ、診療報酬改定、ひいては被災地の医療再生のためにどのような対応をとるのかを明らかにしておく必要があるのではないかということです。
 先日、5月12日に厚生労働省から社会保障制度改革の方向性と具体策が発表されました。厚生労働省はあたかもこの大災害がなかったかのように、診療報酬、介護報酬改定に盛り込む課題を我々中医協の議論を踏まえず細々と挙げております。厚生労働省は東日本大震災を一旦総括したかのようなスタンスに見えますが、福島原発事故をとってみても、大震災はいまだ進行中なのです。今なお避難所等での生活を強いられ、通常の生活に戻れない方々への医療、健康を国を始め医療関係者は全力で支えていかなければなりません。
 私自身も茨城北部出身でありますが、震度6強の激しい揺れにより被災いたしました。余り報道はされておりませんが、茨城でも多くの中核病院を含む医療機関が損壊を受けております。また、日本医師会役員として、被災地に赴き、被害の惨状、避難所、医療現場などを目の当たりにしております。東日本大震災からの復興に向け、中医協としてどのようなスタンスで臨むのか共通理解が必要なのではないでしょうか。
 東日本大震災は千年に一度とも言われるほどの大災害であります。日本医師会の会員も11名が亡くなり、いまだに行方不明の先生が4名おられます。
 東日本大震災と名づけられたように、地震、津波、原発事故、特にチェルノブイリと並んで史上最悪の原発事故はまさしく人災でありますが、これは現在も進行中であり、日本経済を始め日本国民の生活に今後どれだけ悪影響を及ぼすかはかりしれません。
 海外では原発事故の方がはるかに大きく報道されております。我が国では事故から2か月以上経ってから、1号機のメルトダウンを認めるなど、情報が統制され、報道が抑制されているのではないかと考えられます。
 菅総理も原発事故による被災者を国策による被害者と認めたようですが、福島には飯舘村の方のように、これから避難を強いられようとしている方々も多数おられます。福島から県外に避難されている方は現在3万5,000人余りになりますが、行き先は岩手、宮城以外のすべての都道府県に及んでいるとのことです。
 厚生労働省も日本医師会を始めとする医療関係団体も今は全身全霊で被災者の支援と復興に当たるべきではないでしょうか。
 ところで、今回の医療経済実態調査の実施は、診療報酬改定の第一歩です。これだけの大震災が現在進行中にもかかわらず、何事もなかったかのように調査を始めてもよいものでしょうか。これだけ異常な事態になっている中で、診療報酬は我が国が世界に誇る平等な国民皆保険制度の中核であり、被災地も含めた我が国全体の体系の話です。それを何事もなかったかのように、総括もしないで行ってよいものでしょうか。この大震災について、中医協として総括を行うべきです。その確認、共通認識の下に議論を進めなければならないと考えております。
○森田会長
 ありがとうございました。
 この件はちょっと確認させていただきたいんですけれども、次の議題としましては、検証の在り方について、調査の進め方について議題としているわけでございまして、それについて進め方をどのようにすべきだという御発言、趣旨なのかということと、もう一つは今回の震災は大変大きいことですけれども、中医協で総括をという話でございますけれども、具体的に何をどのようにするべきであるという御趣旨なのか。御主張はわかりますし、私も同じような考え方を持たないわけではございませんけれども、この審議の場で何をどういうふうに議論するかということについて、もう少し具体的に御説明いただけますか。
○鈴木委員
 我々としては、現時点において検証調査、特に医療経済実態調査、薬価調査あるいは医療の材料調査、こういったことを行うことは無理があるということで、これを行うべきではないと考えております。
○森田会長
 総括というのは、そのことになるわけですか。
○鈴木委員
 是非それを踏まえて、中医協として、現在進行中の大災害に対して、今、避難者がなお増えている状況下でどのような対応をすべきなのか。何事もなかったようにこのまま議論を淡々と進めてよろしいのかどうか、是非それを総括していただきたいと思います。
○森田会長
 何事もなかったかどうかというのは認識の問題でございますので、これは皆さんに伺ってみないとわかりませんけれども、それに対して中医協の審議会の言わば権限の範囲内の中で何をすべきだと御主張されているのか、もう少し具体的におっしゃっていただかないと、これからの議論の進め方がはっきりしないと思います。
 どうぞ。
○安達委員
 特にマスコミの皆さんは、ある意味、失礼ながら下世話な関心がおありなのではないか。それは私が就任以来の問題であるかもしれません。私は紛れもなく日本医師会の会員でございます。しかしながら、日本医師会の執行部にいるわけではございません。
 先日の代議員会の議論も既に報道されたとおりでありますけれども、今、鈴木委員がおっしゃっている中医協として総括するべきことがあるのではないかということについて、中医協委員としての私の意見でございますが、医療経済実態調査は特に改定の一番の根本になる検討資料の1つで、大変重要な資料でございます。今回の検討方法の変更によって、改定を挟む前後1年ずつ、計2年間のデータで改定影響を見ましょうということになりました。これは大きな変更で、単月の偏りその他を是正することができます。更にある意味での簡略化を一部には導入するということも書いていただきました。より代表性の高いデータにしよう。これは改定影響を確認するという意味では必要な作業だと思います。
 震災があったから、混乱しているということになると、そこのところは議論が分かれますが、そのことについての調査対象は3月の最後の20日間でありまして、22年度データの365日のうちの20日間、およそ5%強でございますが、それがデータにどのように影響を与えるかということは、それを大きいと言うか、小さいと言うかは議論でございましょう。
 しかし、より重要なことは、これから中医協で審議をしていく我々が診療報酬の配分を議論していく、それは平成24年度以降の医療提供体制に対しての価格づけの言わば議論に最後はなります。それをむしろ震災後の23年度、今年の4月以降の1年間というのは、非常に大きく医療の経営実態は変わっているはずだと思っております。被災地は非常に数も減っているでしょうし、1点集中をしていて、そこは非常に上がっているかもしれない。と同時に被災地だけではなくて、特に東日本を中心に、関東地区も含めて多くの方が人口移動をしておられます。そういう方の診療というものが、21年、22年という平時のデータとは違う数字が当然出てくるはずだ。それを踏まえないで、24年度以降の診療報酬の価格づけの議論をするということでいいのかどうかということは、我々中医協委員としては考えなければならないことだろう。だから、むしろ23年度の分についても、24年度からの価格づけをするために、状況が大きく変わっていることの調査データというのは追加して必要になるのではないかと申し上げたいと思います。
○森田会長
 ありがとうございました。
 予定しておりました議題と違うといいますか、医療経済実態調査、その他の調査をどうするかというのは、その他の次の議題に入っておりましたけれども、議論が出ましたので、併せて御議論いただきたいと思います。
 ほかにいかがでしょうか。白川委員、どうぞ。
○白川委員
 正直申し上げて何が言いたいのか私は全く理解できないんですが、鈴木先生がおっしゃったとおり、被災地が大変、医療機関だけではなくて国民すべてがそこを支えようという気持ちでいろんなことをやっている。それは言われなくても皆さん同感ということだと思います。それと中医協の審議がどういうふうに絡むかというところが、私は理解できないのであります。被災地に対する配慮という観点で中医協の審議をある程度やりましょうというのはごもっともでございます。
 したがって、まだ御説明がありませんが、医療経済実態調査について被災地は対象から外しましょう、今それどころではないでしょうというのは私もそのとおりだと思いますし、そういう配慮をするということは必要だと思います。これは皆さん意見が一致すると思います。そのことと中医協でいろんな診療報酬の在り方、項目、配分について議論するということとの関わり合いがどうつながるのか、私には理解できないものですから、よろしければ、それが私どもにもわかるように御説明をいただきたいというお願いをまずしたいと思います。
○森田会長
 安達委員、どうぞ。
○安達委員
 多分、今の白川委員の御意見というのは、鈴木先生の御意見に対するものだと思います。私が後段で申し上げたことは、かなり意味の違うことを申し上げておりますが、それについてのコメントをいただかなかったので、先にそのことについての1号側の御意見を伺っていいですか。
○白川委員
 安達先生の御意見は、24年度の改定には、23年度、医療機関等が相当影響を受けているので、それを反映した、あるいはそれを考慮した改定が必要ではないかということだと思います。それはそのとおりだと私も申し上げました。配慮をしなければいけない点は配慮すべきだし、ここで議論すべきだと思います。
 ただ、それでどういう影響が表れているかという調査が必要ではないかというのは、確かに論としては正しいとは思いますが、現実的にそれが可能かというと、期間的な問題もあって相当難しいと私自身は感じております。
○安達委員
 済みません。その件はけりをつけたいと思います。私が申し上げているのは、白川委員がおっしゃられるような配慮だけでは済まないかもしれないという認識を持って申し上げている。つまり23年度が22年度とかなりの部分で変わるであろうということは、皆さんそう思います。問題は24年、25年の診療報酬の議論をしますけれども、変わったものが配慮だけで済むほど短期間でそれ以前に戻るかというと、我々の認識では多分戻らないのではないかと思っている。被災地の医療機関の分布にしても、何にしてもね。そういうことからすると、調査みたいなものがあった方がいいのではないかということを私は申し上げた。その議論はそういうことでございますということだけ補足をいたします。
○森田会長
 事務局から発言があるそうですので、どうぞ。
○鈴木医療課長
 事務的に安達委員に確認をさせていただきたいと思いますが、3月2日の中医協で、今回の医療経済実態調査のやり方として、21年度、22年度という年度比較に加えて、23年の6月分の単月をやるということで既に調査設計ができていますが、今、安達委員が御指摘になっているのは、23年6月を見るだけでは足りないという御趣旨でしょうか。
○安達委員
 端的に申し上げれば、そうです。従来の単月データというものの不備をいろいろ議論していただく中で、改定影響についても通年比較をしましょうと申し上げましたわけで、震災影響というのはもっと端的に動くのではないかと思っておりまして、一定の御配慮がこの提案の中に入っていることを評価はいたしますけれども、多分それでは不十分ではないかと感じている部分がございます。そういうことです。
○森田会長
 追加的に更にデータが要るかどうかという議論になるかと思います。
 鈴木委員、どうぞ。
○鈴木委員
 この資料を見ますと、被災地が5%ぐらいなので、それを除いてやればいいのではないかということでありますが、被災地は一応3県とおっしゃいますけれども、実際は私の地元である茨城も含めて広範囲に及ぶということ。それから、この被災地だけでも人口は5%ぐらいかもしれませんが、
面積的には我が国の10%以上を占める広大な地域であること。更に被害が原子力災害も含めて現在進行中であり、避難者がいまだに増え続けていること。そして、避難する方が全国のすべての都道府県にわたって避難をされていること。また、薬など日本医師会等を含めて支援の物資ということで流通が通常と違う状況で行われていること。あるいは受診が災害医療ということで、通常の保険医療ではない医療で行われていること。あるいは製薬企業等の工場の被災等により、医薬品の不足が全国的に起こっており、日本医師会と厚労省が一緒になって長期処方の自粛などを呼びかけていること等々、通常の状況ではない状況で、被害3県を除いても、前回と比較できる調査にはならないと私どもは考えております。
 それと、安達委員がおっしゃったように、24年度以降の改定ですから、23年度の大災害によってどのような影響がもたらされて、それがどのように診療報酬に反映する可能性があるのか、そういった実態を踏まえないで診療報酬の改定を行うということ、今回、通常ではない状況が行ったわけですから、やはり通常ではない対応をすべきではないかと考えておりますので、実調を予定どおり行うことは無理があると考えておりますし、一方では、23年度の大災害の変化による調査ということは行う必要があるのではないかと考えております。
○森田会長
 この実調はやめるべきだという御意見ですね。
 白川委員、先ほど御質問があったのはそれでよろしいでしょうか。
○白川委員
 質問に対する御回答は明確にいただきましたが、私どもは実調をやめろという御意見には全くくみいたしません。何度も申し上げているとおり、確かに被災地で調査をするということはいろいろ無理があるとは思っておりますけれども、この資料を見ますと、被災地は4%か5%ぐらいの医療機関が属するだろうということでございまして、それが別に軽微だと言っているつもりはないんですが、そういう配慮をしてでもいわゆる実調はやるべきだ。御存じのとおり、保険医療機関と保険者に対する調査でございますし、全国規模の調査でございますから、2年に一度きっちりやっていく。震災による影響というのがあれば、その結果を見た上で、その結果の中で議論をしていくということで、私は十分ではないか。何もやらないで、どういう結果が出るかわからないから調査をしませんという論法はおかしいと思っております。結果を見て、その中身について影響が出ているかどうかということを分析すればいいと逆に申し上げたいと思います。
○森田会長
 鈴木委員、どうぞ。
○鈴木委員
 そもそも被災地が3県だけであると限定されること自体が問題であって、大小はあっても全国に及んでいるし、原発の被害は全世界に及んでいると言っても過言ではないと思いますので、そういう3県という指摘は当たらないと思います。むしろ、今、行うべきことは、限られた厚労省の人員でありますから、これは大地震、大津波、まさに進行中、拡大中の原発被災者、これは国策による被害者ですから、この救済に全力を尽くすべきだと私は思います。
○森田会長
 事務局からお願いします。
○鈴木医療課長
 医療課長でございます。
 事実的な話で恐縮なんですけれども、今、既に議論が中医協総−7について進んでおります。今、中医協総−7について実際に鈴木委員からコメントがございましたので、中医協総−7を事務的に説明だけさせていただきます。
 基本方針の中で考慮するということで、参考1で3県の診療所、病院等の割合が書いてありますけれども、これは3県に属するものとしたらこのぐらいの割合と言っているだけでありまして、今回の配慮は3県しかしないと言っているわけではないということが1つです。
 具体的措置は2以下に書いてありますけれども、基本的には損害保険協会が認定しているような全損地域、郵便事業で郵便が届かないと言われているような地域、既に避難しておられるような地域についてはもう送りません。
 それから、それ以外の被災地域については、実際に抽出されたところに確認をさせていただいて、送っても大丈夫でしょうかということを確認させていただいた上で、大丈夫ですと言ったところだけに送るという配慮をさせていただいたらどうだろうというのが中医協総−7の趣旨でございます。
 事務的に説明させていただきました。
○森田会長
 ありがとうございます。
 補足させていただきますと、今は中医協総−7の方の議題に入っておりますけれども、これは調査をすべきか否かという議論です。先ほどの中医協総−5で牛丸委員に御発言を求めたのは、むしろ調査の進め方ですので、論理的にはするかしないかの方が先だという判断をしまして、こちらの方の議題も一緒に御議論いただいているということで。
 小林委員、どうぞ。
○小林(麻)委員
 調査をするかどうかということですけれども、調査をすべきだと私は思います。さまざまな要因というものは先ほど鈴木委員がおっしゃったことで、それを織り込みながら調査の結果を見ていくことがデータとして必要なんだろうと思います。ですから、6月単月だけでは足りないかもしれないという安達委員の御発言はそのとおりかもしれませんし、その点で工夫は必要かと思いますけれども、データがなく、中医協での議論をするということはできませんし、適切ではないと思います。鈴木委員がおっしゃったいろんな要因、それによって環境が変わったこととか、いろんなデータが必要になると思いますけれども、そういうデータを組み込みながら、実調の結果を見ていくことが中医協として必要なのではないかと思います。
○森田会長
 鈴木委員、どうぞ。
○鈴木委員
 ですから、そういった被害が全国規模になっている、あるいは全世界的にも影響を与えているような状況の中で、この調査をやること自体がどうなのか。震災の影響はわかっても、改定で比較できない資料をわざわざ困難な時期の中であえてやるということが、果たして、今、必要なのかということを是非問いたいと思います。
○森田会長
 ほかにいかがでしょうか。白川委員、どうぞ。
○白川委員
 確かに被災地だけではなくて、医療機関について全国に影響を与えているだろうというのは、そうだと思います。それは別に医療機関に限ったことではなくて、我々の日常生活、ビジネスの世界、すべて今回の大震災の影響を受けております。福島の原発がこれからもかなり長期にわたって、日本全体の生活、ビジネスに影響を与えるだろうということはごく当たり前といいますか、常識だと私も認識をしております。
 ただ、厳しい条件の中ではありますけれども、我々自身の生活、ビジネス、教育も含めて、そういったことを粛々とやっていくんだというのが私は日本国民としての責務であると思っております。なぜ医療機関だけ別なのか、私には理解できないと申し上げているわけで、今、医療機関がどういうことになっているのか、経営的にどうなのか、保険者がどうなのかということを調査しましょうというのが、医療経済実態調査ですから、それ自体が役に立たないとか、意味がないという発言は中医協に対する侮辱だと申し上げざるを得ません。
○森田会長
 どうぞ。
○鈴木委員
 今、必要なのは、被災地の支援に全力を挙げることだと思いますし、それに伴って調査をするのであれば、3月11日以降、国民皆保険制度の下で日本の保険診療にどのような影響が及ぼされているのか、それを調査するのがまず優先されるべきだと思います。
○森田会長
 ほかにいかがでしょうか。
 2号側の委員、いかがでしょうか。
 1号側はいかがですか。白川委員、どうぞ。
○白川委員
 水かけ論になって、何度も申し上げているとおり、被災地に対する復興が優先だというのは国民全体の願いだと思います。それと中医協で医療経済実態調査をやることとの相関関係が私は理解できないと何度も申し上げているんです。復興優先でやれ、政府もそのための補正予算を組め、調査によればそのために被災地でないところの負担が増えることも構わないという国民もたくさんいらっしゃるわけですから、復興優先でやれというのはおっしゃるとおりです。ただ、そのことと今回の調査をやめろということは、私には理解できないと何度も申し上げているわけです。
○森田会長
 どうぞ。
○鈴木委員
 日本医師会は、今回の大震災の被災者の支援に全力を注ぐべきだという観点から、診療報酬、介護報酬同時改定の延期を要請しております。それに伴って、実調がその改定の前提になるわけですが、我々は実調を行うことによって、被災者の支援が妨げられるようなことがあってはならないということで、これを行うべきではない。行う余裕があれば、それは被災者の支援に全力を尽くすべきだということで、もし調査をするのであれば、この震災以降の影響を調査すべきだと考えています。
 また、診療は今の診療報酬の下でできるわけですから、それは別に国民医療に対して影響を与えるものではないと思います。
○森田会長
 白川委員、どうぞ。
○白川委員
 要するに今の鈴木委員のお話は、診療報酬改定は来年の4月にやるべきではない。だから、それに必要なデータを取るための調査もやるべきではないという論法でございますか。そう理解してよろしゅうございますか。
○森田会長
 鈴木委員、どうぞ。
○鈴木委員
 日本医師会としてはそのような要請をしております。それに伴って、実調を行う理由がないということだと思います。それよりも今はもっとやらなければならないことがあるのではないかということを申し上げておるわけでございます。
○森田会長
 安達委員、どうぞ。
○安達委員
 微妙なことを厳しく議論しておられるので、鈴木委員も整理し切れておられないのではないかと思いますけれども、少なくとも私は日本医師会の会員として、この間の代議員会の経験も含めて申し上げますが、改定をやるべきでないということが先にあって、そのための1つの手法として、中医協の権限、作業内容である実調をやらないことを盾にして改定をやらないということを実現しよう、そういうことを日本医師会として考えるとしたら、これは大変恥ずかしい話だと思っております。あるべきでないと、会員として思っております。
 もう一つ申し上げれば、鈴木先生も含めて、日本医師会執行部の皆さんもそういう観点で物事を考えておられるとは私は思っておりませんので、改定延期が先にありきで、そのための技術論の1つとして中医協での医療経済実態調査を止めることで改定をやめさせよう、そんなことはあってはならないし、あり得ないということをまず申し上げておきたいと思います。
 事務局にお尋ねをいたしますけれども、中医協総−7までいってしまいましたが、要するに改定影響を見るための前後2年間調査ですね。その中で全国に影響があるのは20日間、それが大きいか、小さいかは議論だということは先ほど申し上げましたけれども、東北の部分をこういうふうにして、実際にこれは答えられる状況におありにならないでしょうから、調査対象からは外すわけです。あるいは送ってみても、無理だったら外すわけです。そうすると、東北、特に被災3県を中心とした部分についてのデータはほとんど欠落することになります。当然医療費の地域差、都道府県差というものが従来からあります。ここの部分の数字を取らないときに、全国の平準化に対する影響というのは何らかの算定をすることは可能なんでしょうか。
 例えば東北3県がかなり低いとすれば、これを取らなければ高くなる。逆に東北3県が全国平準よりもかなり高いとすれば、これを取らないことで全体はかなり低くなる。そういう影響が出るかと思いますけれども、それは措置ができると考えておられるんでしょうか。
○森田会長
 事務局お願いします。
○屋敷保険医療企画調査室長
 保険医療企画調査室長でございます。
 ただいまのお尋ねで、例えば東北地区6件で見たときに、医療経済実態調査の収支が全国と比較してどのような状況になっているのかということを見てみますと、医療経済実態調査は病院、診療所、一般、歯科、薬局の調査がございますが、例えば収支の率が全国より高いもの、低いもの、両方ございますし、また有効回答率といった点で東北が全国平均よりも全部高いといったことはなくて、高いもの、低いものがばらついている状況がありますので、収支の状況から見たときに、東北の地区が平常時において何らかの特徴があるということはございません。
 すなわち、そうなりますと、恐らく今回は有効回答率がこのエリアは落ちるということを想定しないといけないと思いますが、全国的に特に影響がある地区の有効回答率が落ちることによる影響というのは、平常時の状況から見た場合であればないのではないかと現時点では考えております。
○安達委員
 ありがとうございます。
 その確認をしたかったことと、もう一つ追補的に申し上げれば、こればかりやっているわけにいかないので、会長はちょっと困っておられるかしれませんが、最後に申し上げますけれども、これまでのばらつきがないとおっしゃるのは、言わば6月単月の調査のデータからの数字ですね。今回から通年2年間に変えるわけです。このデータによるばらつきがあるかないかは、何も根拠を持っておられない。そういうことは事実ですね。
○森田会長
 事務局、どうぞ。
○屋敷保険医療企画調査室長
 御指摘のとおりでございます。17回調査から年度調査が始まり、18回調査は複数年度調査という形で御審議をいただいたところでございます。23年6月の単月データという意味では、過去10回ぐらいにわたって比較が可能だと思いますが、年度データにつきましては、複数年度が存在するというのは初めてでございますので、そこの部分の評価、21年度分、22年度分、3月11日以降の20日間程度が一部含まれることになりますが、そこの部分についての評価というのは当然データが今ありませんので、申し上げることはできないということでございます。
○森田会長
 牛丸委員、どうぞ。
○牛丸委員
 先ほど鈴木委員がおっしゃったように、大震災が起こって多くの方々が被害を受けて、それに伴って地域の医療機関も被害を受けている。そういう地域、医療機関、被害を受けた方々に対して救済を含めていろいろなことをしなければならない。それはだれしも思っていることだと思います。厚生労働省もそうですし、中医協の委員方々全員がそういう共通認識を持っていらっしゃると思います。何とかしなければならない。ですから、その気持ちに関しては、鈴木委員と皆さんは同じだと思います。
 ただ、一方で、中医協の委員として思っているのは、ここ1〜2年、前の改定以降議論してきましたように、皆さん日本の医療をよくしたい。そのために幾つか問題がある。その問題を解消するために、診療報酬でどうしたらいいかという議論をしてきたわけです。その問題を解消するための診療報酬の改定ですので、やはり次期改定を何とかして、よりよくしていかなければならない。そのときには被災を受けた方々を全身全霊で見ていくということを忘れているわけではなく、それを一方で持ちながらも診療報酬の改定を何とかしなければならない。診療報酬の改定をするためには、当然エビデンスが重要であるからということで、医療経済実態調査及び検証部会が行う調査をやらなければいけないということです。
 前回の総会の最後に私が検証部会の会長としてお伺いしたように、やはり被害を受けたところを対象として調査をすると、そこは十分に調査できないだろう。だから、そこをどうしたらいいかという疑問を呈したわけです。それに対して、事務局から中医協総−7という資料が出てきた。医療経済実態調査に関してはこういうふうにする。ただ、これが説明されたときに、検証部会としては準ずるが、1つ疑問を言おうと思っていたのは、今まさに安達委員がおっしゃってくださったことで、そこの地域の人たちに対して調査をできないから除くというのはいたし方がないのですが、そうしたときに、それを除いたところで出てくる数字が、果たして全体を対象としたものと同じなのかどうか、バイアスがあるかどうか、ここはちゃんとしなければいけない。ですから、調査を始めるときはこれに準ずるけれども、実際にそれを分析していくときには、統計の専門家等を含めまして、そこのバイアス等をなるべく小さくしなければいけないだろう。ここを検討しなければいけない。その辺のことをお伺いしようと思っていたのです。まさにそれは安達委員から疑問が出たところです。
 もう1つ、医療経済実態調査の方に関しては、今日安達委員から6月だけでは十分ではないだろうという御意見が出ましたが、その辺は検討していただく必要があるかもしれません。いずれにせよ私個人、皆さんも同じでしょうけれども、中医協の委員としてよりよい医療を目指すためには、診療報酬の改定をしなければならない。そのためには前提としてエビデンスが必要である。ですから、そういう意味では、医療経済実態調査をやり、検証部会が調査をしなければならない。ただ、前から言っていますように、こういう事態ですから、そのまま簡単にやるというわけにはいかないだろう。そのときには気をつけてやりながら、出てきたデータも十分配慮しながらやる。この辺のことをやりながらやっていく。
 ただ、何度も言いますけれども、こういうことをやることは被災地域の方々のことを忘れているわけではなく、そのことに関しては全員が何とかしなければならない、全身全霊でそういうことを思っているということだと思います。
 検証部会長としては、これから本当は御報告しようと思っていたのですけれども、その点を注意しながら23年度調査の方を進めたい。お許しが得られれば、その説明をしたいと思います。
 以上です。
○森田会長
 ありがとうございました。
 鈴木委員、どうぞ。
○鈴木委員
 今の話は、診療報酬改定は2年に1回しなければならないという前提の話だと思うんですけれども、私たちが言っているのは、今の改定の問題点をそのままにしていいということは全然言っていません。むしろ我々にしてみたら、前回、前々回と急性期の大病院中心の改定だったわけですから、言いたいことがいっぱいあるわけです。それでもなお、今回の大震災の被害が余りにも大きく、かつ現在進行中なんです。こういう状況の中で、2年に1回ということをそのまま踏襲して実施していいのか。やらないと言っているのではなくて、今はそういうものを延期して、そして、状況の回復を待ってそういう調査を行ったらいいのではないかということを言っているわけです。ですから、皆さんと基本的な考え方は変わっていないと思います。ただ、それは今やらなければいけないのか、この混乱の時期にということを言っているわけでございます。
○森田会長
 藤原専門委員、どうぞ。
○藤原専門委員
 市町村側から見ますと、御案内のとおり、来年は介護と医療と同時改定という考え方があるわけです。最近は市町村予算の中で、医療福祉の関係の予算シェアが非常に大きくなってきております。将来どうあるべきかということもしっかり見極めなければいけないわけでありまして、改定後の2年間の医療の状況、介護の状況等をしっかり調査等をして、現実を見て、そして、将来どうあるべきかという指針を出してもらわなければ将来計画も立たないという状況であります。
 ですから、今、市町村は来年の同時改定に向けて、財政構造等も考えておりますが、少なからず、基本的な数値がなければ、将来計画も立たないような状況でありますので、マイナス改定になろうと、プラス改定になろうと、そういう実態をしっかりここで見極める必要があるのではないか。特に今回はダブル改定ということがありますので、市町村にとっては非常に重要な時期であると認識しております。できればそういう中で議論をお願いしたいと思います。
○森田会長
 鈴木委員、どうぞ。
○鈴木委員
 今の御意見ですが、診療報酬、介護報酬改定を延期したからといって、市町村の財政に影響を与えるということにはならないと思います。今のものを前提につくればいいわけですから、それは当たらないと思います。それから、我々としてもすべてのことを延期しろと言っているわけではない。不合理な部分や、例えば介護保険料などにあるようですが、そういった必要なことは行う必要があるだろうし、議論は大いに進めるべきだ。
 ただ、今この時期に通常どおりの2年に1回の定期的なというか、それは慣例であって、決まっているわけではないです。そういうものを今あえてやる時期なのかということを問いたいということでございます。
○森田会長
 白川委員、どうぞ。
○白川委員
 診療報酬改定の中止というか、先送りまで話が広がってしまいました。日本医師会がそういうことを決めて、会として決定して要請するんだというニュースは承知をしておりますので、1号側の委員で、今朝その件について話し合いをいたしました。
 1号側としての意見を簡単に申し上げますと、診療報酬改定は粛々とやるべきだというのが結論でございます。勿論これは政府が改定率も含めて決定すべき事項だということは承知をしておりますが、1号側としてはやるべきだ。理由は幾つかございますが、1つは大震災で大変なことはわかりますけれども、それ以外のことについては日本国民は粛々とやるべきだ。先ほど来申し上げているとおり、ビジネス、生活、みんなそうだと思いますけれども、節電ということは別にして通常どおりやるべきだというのが1つ根底にございます。
 それから、それ以外に、今、藤原専門委員もおっしゃったとおり、診療報酬と介護報酬の同時改定、6年に1回しかないということで、これをセットで介護も含めた報酬のやり方を見直していこうということがございます。特に介護報酬は3年に一度の改定ですから、日本医師会はこれもやめろとおっしゃっているようですけれども、私はこれ以上遅らせられないのではないかと思います。介護は専門家ではございませんが、そういう認識を持っております。
 それから、前回の改定でいろんな重点課題がございまして、例えば病院勤務医の負担軽減でありますとか、救急産科・小児科の強化でありますとか、そういった重点配分をやりましたけれども、これがうまくいっているかどうかという検証をしないでどうするんだという思いもございます。なおかつ、それで不足であれば、次回の改定でまた重点強化といったことに配慮していかなければいけない、この場で話し合っていかなければいけないと思っております。これは棚上げでいいんですかという話です。
 それから、2年に一度薬価改定がございますけれども、我々保険者、被保険者にとってみると、薬価の改定で当然負担が減るわけでございますので、これまでやめろというのはどういうことですか。私どもには理解できない。
 それから、新薬創出の加算制度、2年間の暫定ということでやっておりますけれども、これもドラックラグの解消ということで非常にいい制度だと思っておりますが、2年経ったら検証しようということになっておりますが、この検証もやらないということなんでしょうか。
 総じて申し上げると、日本医師会のおっしゃっている復興優先ということにしては、失うものが大き過ぎる。なぜ同時並行で復興と診療報酬の改定ができないのか、何回も申し上げているように、私には全く理解ができません。同時並行でやればいいのではないですか。失うものが大過ぎるというのが私どもの意見でございます。
○森田会長
 どうぞ。
○鈴木委員
 何回も言っていますように、改定をやらないということは言っていないんです。延期を要望しているわけです。ですから、これはやるんです。議論はするんです、続けるんです。ただ、今、エネルギーを最も注ぐべきものは大災害の復興支援ではないのかということです。厚労省のマンパワーを考えても限られているわけですから、我々医療人のマンパワーも限られているわけですから、今、必要とされることに最もエネルギーを注ぐべきだということであります。ですから、白川委員がおっしゃっていることは当たらないと思います。
○森田会長
 会長になって2回目の会議でこんな難しいことになって困惑しておりますけれども、ちょっと整理させていただきますと、改定を延期するかどうかというのはここで決める話ではないと認識しておりまして、それ自体はどういう形になるかは知りませんが、法律によりますと、大臣の諮問を受けてこちらは答申をするということで、大臣から具体的な御指示がない限りは今までどおり粛々と続けていくというのが現時点での中医協の在り方としか言いようがないのではないかと思います。この場で中医協としてそれをやらない、やるということは言えないだろうと思います。
 今、問題になっておりますのは、改定の是非というよりも、むしろその前提となります実調、その他の調査をするかどうかという議論ですので、改定の方がどうなるかということは今までの前提の下で、実調をやるべきではないのか、その調査に意味があるのか、ないのかというのが論点だと思っております。それにつきましては、私の理解で違っているかどうか知りませんけれども、牛丸委員、安達委員からも御発言があったところですが、整理をさせていただきますと、少なくとも今回の調査はこれまでの検証の部分であり、次期改定の資料となるものですけれども、現状の状況が調査をした時期と大きく変わっているというのは鈴木委員がおっしゃるとおりだと思います。ただ、そうはいいましても、改定をするという前提でやっている場合、データを全くなしに考えていくのか。あるいは安達委員もおっしゃりましたように、そのデータはデータとして取りながら、さらに追加的にといいましょうか、状況が変わった部分について何らかの形で補正をしていくのか。その辺が論点として絞られてくるのではないかと思っております。
 勿論一度厳密な調査をしたからといって、それによって今回の状況が必ずしも拘束されるものではないと思いますけれども、ただ、データなしで、その前のデータの前提でもって改定の議論をすること自体は議論の精度というものを非常に下げることになるのではないかという気がしまして、その辺は牛丸委員、小林委員から御指摘があったところではないかと思っております。
 そうした前提で、調査そのものについてどうするかということに絞ってこれから御発言をいただけるならば、御発言いただきたいと思いますし、最終的に今日これは決めなければ困るということだと思いますので、どういう決め方をするかということも考えなければいけませんけれども、その辺も含めて御発言いただければと思います。
 2号側の委員は、いつもと違ってと言ってはあれですけれども、沈黙が多いようですが、いかがですか。堀委員、お願いします。
○堀委員
 お聞きしておりまして、今回の調査については3月2日にこの場で要項が決まったわけですが、その後に震災が起きまして、今、お聞きしていると調査方法について、この震災を踏まえて被災県を外すといったような方法は出ておりますが、先ほど鈴木委員も御指摘のとおり、出てきたデータについて、今も被災現場を含めて各県に避難している方がいらっしゃるので、正常の診療が行われていない。つまり災害救助法の診療であったり、避難所に対する診療が行われているということで、決して平常データではないということは予想されます。それが今の議論では、出た後にそれを検証していこうという流れなんですが、それがどのぐらいの労力を要するのか。現時点で考えているようなことで補正ができるのかどうか。まだこれはわからないところがありますので、データについて具体的にどうやって考えていくかという議論が余りこの場で出ていないので、そこが1つ心配があります。
 データでいくと、この調査は1億5,000万かかる調査でありますので、鈴木委員のおっしゃるように、このときにこれだけの調査を平時の形でやっていいかという御指摘は私は理解できます。ですから、流れとしては、データとして出たものについてどうやっていくかということ、もし必要があったら、タイトなスケジュールでありますので、それなりの時間をかけて検証をして、議論をするという担保が1つほしいというのが私の意見であります。
○森田会長
 その点について、事務局お願いします。
○屋敷保険医療企画調査室長
 堀委員がおっしゃることはごもっともな点でありまして、本日の資料の中医協総−7の部分では、調査実施後の対応として、被災区域に所在する保険医療機関等のデータを除いた集計を別途行うなどの措置を講ずるという形で書いておりますが、その他にも当然やるべきことは多いだろうと思います。
 このような場合、統計事務の方ではどのような対応をされるのかということを参考までに御紹介をさせていただきますと、総務省の統計委員会という審議会がございます。そちらの方で4月の上旬に委員長談話が発表されておりまして、その中で特別な取扱いをするときには、どういう調査をするのかということを公表のときに合わせて明示するとか、被災地のデータの取扱いにつきましても、調査票が回収できなかったことがあったか、あるいは調査ができなかったことの集計値に及ぼす影響の定量的な目安を可能な範囲で明示するとか、そういう配慮を行うということが統計調査の事務の一般的なルールとしてあるのだろうと認識をしております。
 今回の医療経済実態調査につきましても、同様に今後の状況も見ながら、その辺に必要な配慮などはしていく必要があると考えております。また、そのときには調査実施小委などでも御議論いただかなければいけないと思います。
○森田会長
 堀委員、よろしいですか。
○堀委員
 今の御発言はわかりました。ただ、今、想定しないようなデータが出ることもありますし、改めて議論についてはしっかりとやっていただくことを求めたいと思います。
○森田会長
 ありがとうございました。
 それでは、ほかにいかがでしょうか。白川委員、どうぞ。
○白川委員
 私どもは、実調については回収率をいつも問題視させていただいておりまして、特に診療上関係の回収率が低い、しかも、各専門家別に見ると非常に偏っているといいますか、かなりデータサンプル数が少ない診療科があるということで、2号側の先生からもこのデータの確かさを指摘された過去もございます。
 今回心配しておりますのは、確かに震災の影響もありますし、日本医師会が実調はやめるべきだという御主張のようでございますから、妨害工作とは言いませんが、積極的に御協力いただけないということになれば、回収率が心配でございます。森田会長がおっしゃったとおり、診療報酬の改定を実施するかどうかは大臣の権限でございますから、実施するということで決まったら、是非とも2号側の先生方といいますか、日本医師会を含めてこの実態調査の回収率の向上に努力をしていただくように、この場をかりてお願いをいたします。
○森田会長
 安達委員、どうぞ。
○安達委員
 残念でございました。白川委員からそういう御発言が出ないようにと思って、先ほど私はそのことを申し上げました。日本医師会の矜持としてそういうことはございません。それが前提で私も会員の1人として物事を考え、物事を申し上げ、行動をしております。そのようなことはあり得ないわけでありますから、そういうことをおっしゃっていただけばいただくほど、不要な溝が1号と2号に広がるということで、私は大変大きな懸念をしてございます。それがゆえにそれを引き起こすような、今のような御発言がないようにと思って、先ほど私は申し上げた。そういうことを御理解いただいておきたいと思います。
 その上で事務局にもう一つお尋ねをいたします。中医協委員として我々が考えるべき題材なのではないかと思うんですが、どういうことにしろ、例えば24年度改定が行われて、その診療報酬改定ができ上がったときに、先ほども申し上げましたように、長期化をするんですが、被災3県の医療機関の立場、在り方、成り立ち、分布も含めて、従来の平時、震災以前とは全く変わった状態になっていくと思います。そのときにそれでも平準化した診療報酬でやれというのか、それとも被災地への対応というのは補助金の世界なので、診療報酬体系はそのままでいいのか。あるいは被災地特例みたいな診療報酬体系をつくる必要があるのか。そういうところまで踏み込まないと、次期改定をやるか、やらないかという議論は中医協の権限ではありませんけれども、中身についていえば中医協がやらなければならないことなので、そういう議論は必要なのではないかということを申し上げます。
 先ほど会長が限定しろとおっしゃいましたが、その限定の直前に改定をやるか、やらないかということの議論ということで白川委員の御発言がありましたので、一言だけ申し上げます。これは議論していただかなくて結構ですが、私の考え方だけ申し上げさせていただきます。中医協委員として、こういう改定の中身、細部に加わってきていて、あるいはそれまでにも私は日本医師会の社会保険診療報酬検討委員会で長い間これに関わってきていて、2年ごとに改定をしながら問題点を洗い出して、それを変更していく、改正していくやり方の一方で、それに対して規制が関わっているわけですから、今、大きな限界点が近づいてきているのではないかと思います。それは大病院と中小病院の問題でもあるし、病院と診療所の問題でもある。そういうところで、2年ごとに慣行として行われる改定について、たとえ震災がなくても一度立ち止まりませんかという意見はあってしかるべきだったと思っています。
 ただ、2年ごとに慣行でやってきた結果、それはなかなか言いにくい状況でありましたけれども、平時と違ういろんな条件が重なる今の時期に、今こそ一度立ち止まってみて、根本的な考え方、議論を積み上げる方が、そのための一番いい機会をいただいたと理解することもあるのではないかと思っております。そういう意味でいえば、改定を延期するということに私は必ずしも反対ではございません。ただし、それは中医協の権限ではございますので、中医協委員として申し上げることではないということで、今までここでは申し上げませんでした。そういうことでございます。
○森田会長
 大分時間が経ちました。
 初めての発言ですので、三浦委員、どうぞ。
○三浦委員
 私も委員として議論は粛々と続けていく必要があると考えております。その中で、今、調査に関する議論をしているということでありますので、それについて一言言わせていただきますが、先ほども安達委員からお話が合ったんですけれども、医薬品の流通状況については、平時と違う状況にある。特にメーカーの被災等によって医薬品が一部不足をしたり、あるいは処方の期間にかなり影響がある。これは全国的に出ております。ですから、東北何県とかそういうことだけでなくて、この調査が次回の改定にきちんと資するようなものであれば、それは必要であると思いますが、先ほどの費用とかそういうことも含めて考えるべきだと思います。ただ、冒頭申しましたように、議論は粛々と進めていってしかるべきだと考えております。
○森田会長
 ありがとうございました。
 嘉山委員、どうぞ。
○嘉山委員
 調査の進め方を議論しろということなので、調査の進め方なんですが、今、私は被災地医療支援協議会の事務局長をやっているものですから、どういう状況になっているか大体把握しているんですが、3県だけではないんです。例えば福島の住民は、近辺の県ではなくて滋賀県になって行っていたりします。ですから、私は粛々とやるべきだとは思うんですが、今までのやり方で内容をちょっと変えない限り、実態を表さない可能性があるという気がしています。ですから、会長からのフォーカスに答えるとすれば、進め方をもう一度再考しないと、いい診療報酬が決められないのではないか。それも多分長期戦になると考えています。
 今、2年、3年あるいは5年ぐらいを協議会では全国の医療支援を考えていますので、例えば今まで患者さんが500人しかいなかったところに700人来るとか、そういう実態があると思います。例えば山形でいいますと、大体7,000人が避難として流れ込んできているんです。ですから、3県だけではないので、鈴木委員がおっしゃったような気持ちはよくわかるんです。ただ、これは粛々と進めていかなければいけないと思います。
 だたし、そのときの方法論ですが、従来の方法論とは違った何かしら工夫をしないと実態が出てこないと思います。23年、24年の診療報酬を今の方法論で決めてしまうと、完璧でない、適切でない診療報酬の結果が出るのではないかと思って危惧しますので、その辺を進め方として考慮していただきたいと考えます。
○森田会長
 ありがとうございました。
 もう12時になろうとしておりますので、そろそろ議論を整理させていただきたいと思いますけれども、基本的に改定がどうなるかということについては、ここで判断する話ではございません。改定が1年延期ということで大臣が判断されるならば、それはそれときの対応だと思いますけれども、今までの場合ですと、現状におきましては、そうでないという前提で準備をしていかざるを得ないと思います。それに関して申し上げますと、もし改定をやるときに、実調の調査がないあるいは薬価の調査がないと、今度の改定の議論で統計的な精度というものが相当落ちることになりかねません。その意味では、今回の調査というのはある程度留意しながらですけれども、やらざるを得ないのではないか。今までの御議論を集約してみますと、そういう御意見が多かったように思っています。
 ただし、震災後大きく変わりましたし、その変化というものが長期的に及ぶことになりますと、そこから得られたデータそのものが、これから状況のベースとして適したものかということについてはわからないということになります。それについては補正の調査なり何なりをしなければいけないということになると思いますけれども、何が起こるかまだわからない状態です。その意味でいいますと、これまでと同じような形での厳密な議論をしていくということは難しいのかもしれません。
 しかしながら、少なくとも改定がどうなるかわからない現状においては、するという前提の下で中医協としては進める。そういう留保を付けて進めるということにならざるを得ないのではないかと私は理解しました。これは若干会長を離れて個人的な意見もありますけれども、いかがでしょうか。
 どうぞ。
○鈴木委員
 いろいろ前文が付いたとしても実調をやるということですね。私は延期を要請しているわけですから、それと意見は一致していないと思います。
 もしやるのであれば、今やるべきことは支援ですけれども、調査というんだったら、被災以降の実態を調査することが最優先されるべきだと思います。
○森田会長
 おっしゃるとおりというか、鈴木委員のお気持ちはよくわかりますし、被災後どうなっているか、そちらの方についての調査もしなければならないわけですけれども、その調査自体はかなりコストもかかるし、難しい問題であろうかと思います。
 その点につきましては、これからどうなるかわかりませんけれども、これも個人的な見解として述べさせていただきますと、やはり変化に応じてこれからはきめ細かく修正をしていかざるを得ないような状況になってくるのではないかと思っております。それがどうなるか、どういう形でやるかということについて、現段階では全く不透明だと思います。ただ、今までのところは改定があるという前提の下でそれなりの準備をしていく。しかし、それは今までと同じようなやり方でやるのではなくて、十分に今後の情報も取りながら反映して、そこはその都度対応していくということにせざるを得ないのではないかと思います。
○鈴木委員
 非常に漠然としてよくわからないと思うんですが、きめ細かく今後は修正していかなければならないということで御理解いただいているのでしたら、調査を含めてどのように今後進めていったらいいかを議論すべきだと思います。それが総括ということだと思いますが、その議論を是非していただきたいと思います。
○森田会長
 わかりました。御要望はわかりますけれども、私の考えとしましては、今、具体的に何をすべきかということ自体がまだ見えてこない状況だと思っています。ただ、この時点で、今、何を決めるかということを判断せざるを得ないということです。
○鈴木委員
 見えてこない中で、今までのことをただ同じにやればいいということは、非常時と言ってもいいこの時期には通用しないと思います。それをどうしたらいいか、調査をやるなら何をやったらいいのか、そういう議論をまずすべきだと思います。
○森田会長
 西澤委員、どうぞ。
○西澤委員
 日本医師会、それから、鈴木先生の言っていることよく理解できると思います。
 1つは、今、鈴木先生からするのであればという話もありましたし、今回の調査は前回の改定の検証だと思います。それは例えば昨年1年間等々では出ると思います。ただし、今年の6月の単月調査ではすぐに実態は出ない。
 そういう問題点を整理すると、まず目的としましては、前回の改定の検証のための調査をやっておく。その後で、今、日本医師会あるいは鈴木先生が言うような、今、起きている実態をどのようにしたら調査できるかということを至急もう一度議論して、場合によっては追加調査等々もする。そのように目的は若干違うのではないか。そういう違う2つのものをするということで、とりあえず今回はこれをやっておくということでいかがでしょうか。
○森田会長
 ありがとうございます。
 私は全く異論ございませんが、鈴木委員、いかがですか。
○鈴木委員
 私は意見が3つに分かれると思います。大震災が起きても今までどおり粛々、淡々とやるんだというのが1つと、今までの調査に今回の大震災の影響を加えたものをやるというのが2つ目、もう一つは、今の非常時にはいわゆる大震災の影響をまず調査し、それに対応するべきだ。私は3つに分かれると思います。
○森田会長
 私もそう思いますが、どういたしましょうか。これは多数決をとるという話でないと思います。
 嘉山委員、どうぞ。
○嘉山委員
 鈴木先生にお聞きしたいんですが、ただ、反対では物はなかなか進まないし、国民も納得をしないと思います。先生の一番の眼目は、被災地の医療を何とかしたい。先ほどからお聞きしていると、それが眼目のようなんですが、今度の第二次補正予算はどうなるかわかりませんけれども、そこでも被災地の医療に対してはかなりの補助をするということは決まっていますし、中医協の中でも被災地に対する手当、特別手当がどのぐらいできるかわかりませんが、それは十分に考慮しながら調査をして、医療費に反映させていくということではだめなんですか。
○森田会長
 鈴木委員、お答えください。
○鈴木委員
 勿論被災者支援は重要ですが、私が言いたいのは、今のこの状況下では、前の調査と比較できるようなデータが取れないのではないですかという意味で、実調を延期すべきだと言っているわけです。
○嘉山委員
 牛丸先生へのお願いは、今まで考えてきた調査方法でいいものと、被災によって変化して、引っかけなければいけないものを洗い出していただいて、我々の前に出していただいて、調査を方法を変えればいいのではないかと思いますが、いかがですか。
○森田会長
 安達委員、どうぞ。
○安達委員
 鈴木課長なのか、外口保険局長なのか、どちらにお聞きすればいいかわからないですけれども、鈴木先生が言っていることの中には、人的資源も財政的資源も含めて、そちらに傾注すべき時期ではないのかということをおっしゃっているわけです。つまり改定の影響のための前後2年間調査は、先ほど堀委員がおっしゃったように1億数千万かかります。調査課の皆さんもそれをやらなければならない。なおかつ先ほどから私が申し上げておりますように、皆さんもおっしゃるように、被災後の今年度のデータも絶対に要ります。プラス上乗せでそういう経費がかかり、人的資源も必要になる。それは予算的あるいは人的資源的に保険局として可能なのですか。日本医師会が傾注すべきと言っていることの中には、優先順位からいえば、後者、実調の関連でいえば23年度調査に全精力を予算的にも人的にも傾注して、そちらをやるべきなのではないか。両方やるだけの余裕なんてあるのかということも、多分鈴木先生の主張の中にはあるのではないかと思って、私は先ほどから伺っています。
 実際に担当される部局として、財政的、人的にはそれは可能なんですか。
○森田会長
 課長、お願いします。
○鈴木医療課長
 今までの御議論を踏まえて発言をさせていただきますと、基本的に震災の対応支援等に我が省も含めて全力を尽くすべきというのは当然のことでございます。ただし、その上で政府関係のすべての業務を震災だけに特化するということでは必ずしもなくて、必要なものはやらざるを得ないということだと思います。
 今、ここで議論されていますような調査の仕方、実際の調査結果に対する解釈なり分析の仕方について、一定の配慮が必要だということは当然だと思いますけれども、今、安達委員が直截的にお尋ねになった現段階の体制として、この調査が事務局としてできないのかという御下問に直接答えするとすれば、そういうことはないということだと思います。
○森田会長
 安達委員、よろしいですか。
○安達委員
 確認だけさせてください。財政的にも、人的にも両方ともやれます。今年度分について、実調的なものをやらなければいけないということでよろしいんですか。
○森田会長
 お答えください。
○鈴木医療課長
 医療課長ですが、おっしゃるとおりでございます。
○森田会長
 そういうことです。やれるということです。
 鈴木委員、どうぞ。
○鈴木委員
 もし被害、被災の状況が調査できるんだったら、是非それを優先してやってほしいと思いますし、私は地震や津波も勿論そうなんですけれども、現在、進行中の原子力災害に対する福島県を中心とした方々の不安、自分は見捨てられようとしているのではないかというような非常に厳しい状況の方々に対して、情報が届いていかない、対応が十分にされていない、こういう不条理な状況を何とかすること自体が、菅総理がいみじくも国策による被害者だとおっしゃったわけですから、この対応に厚生労働省は全力を挙げるべきだと思います。
 福島県の小中学校、高校の校庭で子どもさんたちは遊んでいいのか。政府は大丈夫だと言うけれども、涙を流して辞めた参与の方もいますね。そういう状況でどちらを信じるかといったら、非常に不安だと思います。そういう中で地域社会がどんどん壊れようとしているんです。みんな県外へ出たり、遠くへ避難したり、職場から離れたり、とにかくそういったことを見て見ぬ振りをしていいんですか。それを私は言いたいと思います。
○森田会長
 御主張はわかりました。
 いかがでしょうか。どういうふうにまとめましょうか。
 鈴木委員の御発言はもっともだと思いますし、そのこと自体を否定する方はどなたもいらっしゃらなかったと思います。ただ、今の時点で予定された実調をやるかどうかということについては、鈴木委員以外の方はやるべきということでした。消極的なニュアンスもありましたけれども、特段御反対はなかったように思うんですけれども、いかがでしょうか。
 鈴木委員、そういう状態ですので、中医協の過半数といいますか、圧倒的多数の総意としては、この実調はやるべきだということになります。
○鈴木委員
 それでは、是非多数決をとっていただきたいと思います。先ほど言いました3つの案があるわけです。それについて多数決をとっていただきたいと思います。
○森田会長
 どういたしましょうか。多数決をとるかどうかについてお諮りする必要があると思います。
 白川委員、どうぞ。
○白川委員
 鈴木先生もお立場があるんでしょうから、多勢に無勢というような形勢の中でも主張は曲げられない。御本人の意思もそうですし、組織としての意思もそういうことなんでしょうから、ここは割り切って多数決でやらざるを得ないのではないかと思います。
○森田会長
 西澤委員、どうぞ。
○西澤委員
 多数決はとるべきではないと思います。非常に微妙な問題で、調査をするか、しないかという単純な問題ではないと思います。恐らくしないという意見にも、かなり共通点もあります。それから、するべきだという中でも、かなり内容には差があります。そういう中で、これはイエスかノーかという問題ではないので、多数決はすべきではなくて、この場合はこの場の雰囲気を会長にお任せして、判断していただくのが一番いいと思います。
○森田会長
 雰囲気で私が決められるかどうかわかりませんが、三浦委員、どうぞ。
○三浦委員
 私も先ほど議論を粛々にしていくべきだと申し上げましたけれども、それはこういう議論を粛々とするべきだという話であります。先ほども申したとおり、実調のデータが次の改定に耐え得るような、反映されたようなデータが出るのかどうかというのは、慎重に考えるべきだと思います。先ほど申したとおり、これは全国規模で影響が大きく出てくるだろうと思っています。
○森田会長
 おっしゃるとおりだと思いますが、仮に改定をする場合、実調をやらないと全くデータがなしで改定をすることになるわけです。それとの比較において、おっしゃる点はそうだと思いますけれども、そことの比較の問題であるということは気になるところです。
○三浦委員
 今の時点で、今までと同じように6月単月のデータだけで判断するのがどうかは先ほどから意見があると思いますし、西澤委員がお話されたような方法もあるだろうと思います。ですから、今すぐこの場で、あと数分で決めるということではなくても、もうちょっと全体の方向性が決まってから決定してもいいのではないかと思います。
○森田会長
 確認したいんですけれども、実調をやるか、やらないかというのは、もっと時間をかけて議論する余裕というのはどれぐらいあるんですか。
○屋敷保険医療企画調査室長
 事務局でございますが、準備自体は進めてきております。特に6月のデータ、抽出されました保険医療機関等の方にお願いをするという関係上、調査票の送付はこれまでのスケジュール上は来週以降できるような形では準備をしておりますし、また、そのタイミングが回答率のアップといった点から必要であると考えております。
○森田会長
 それを延期するというか、中身を調整するという余裕はあるんですか。
○屋敷保険医療企画調査室長
 準備作業上はないと考えております。
○森田会長
 嘉山委員、どうぞ。
○嘉山委員
 いつも大体6月に発送しているはずなので、後ろの方で首を振ったからないと、今、言ったけれども、若い人がこうやってやったから、あなたはないと言ったけれども、これはそんな簡単な問題ではないので、会長、今日もう一回だけ牛丸先生に、今までの実調ではいかないのではないかという気がいたします。
○牛丸委員
 実調は私は管轄外です。
○嘉山委員
 済みません。これだけの被災が起きたわけですから、いわゆる今までの調査だけでは、22、23はきちんとは決まらないだろうというのが皆さんの共通認識だと思います。したがって、調査の仕方を変える。そうでないと、幾ら鈴木先生が改定をやらないといっても、大臣から諮問がきた場合にはそれに対する準備を我々はしなければいけないので、それは粛々と議論をすべきだと思います。
 今日、調査の進め方等々を決めないで、次回までに持ち越したらいいのではないかというのが我々の意見なんですが、いかがですか。
○森田会長
 時間的、スケジュールを考えて、いかがでしょうか。異例な事態が発生していますのであれですが、事務局の方はいかがですか。
○鈴木医療課長
 先ほど屋敷室長から申し上げましたように、一定の回答率を確保する、当然ながら今回、特に被災関係で医療機関側も大変でございますしょうから、一定の調査期間を差し上げるという観点からも、できるだけ早くということだと思います。
 そういう中で、次回までに延ばせるかということになると、事務局としてはかなり難しいということだと思います。ただ、嘉山先生のおっしゃっていることはそのとおりだと思います。つまり先ほどもちょっと申し上げましたけれども、実際に調査の方法なり解釈なりに今回の特別な事象を含めて、変更なり解釈の点で考慮すべきところがあるや、なしやということであれば、それはある。特に調査の仕方については、今日も既に中医協総−7で提出をしておりますけれども、3県に限らず、被災を受けたところについて、全損であったり、郵便が届かなかったり、もしくは避難しているところについては、実際上送らない。更にそれ以外の被災地域についても、実際に大丈夫ですかという配慮をさせていただいた上で送る。手法的にはそういうことになります。
 それから、当然ながら解釈の上では、先ほどからも何人かの委員の先生がおっしゃっておられましたけれども、この地域、これは郵便番号まで書いておられますので、市町村まで特定できます。この地域の特性はどうなんだということも必要であれば分析をすることができるということでございます。そういう配慮を今回は是非させていただきたいと思います。
○森田会長
 そういう意味でいいますと、十分な配慮をした上でですけれども、時間的にも今日の時点で決めざるを得ないということですが、鈴木委員、いかかでしょうか。
○鈴木委員
 そういう事務的な手続上から今日決めなければならないということ自体が、この大震災の状況を理解していないという証拠ではないでしょうか。何があっても淡々とやる、それが官僚組織なのかもしれませんが、私は民間人の1人して、被災者の1人として、そんな状況ではないでしょうと、何度聞かれても言わざるを得ません。
○森田会長
 いかがいたしましょうか。
 西澤委員は反対でしたけれども、ここは決めるということならば、何らかの方法で決めるか、先送りするという御意見が多ければ別ですけれども、それは技術的には非常に難しいということです。技術的に難しいということ自体が問題だという御意見もありました。
 嘉山委員、どうぞ。
○嘉山委員
 先送りというよりは、調査の進め方の内容を提示していただければ、私は粛々とやるべきだと基本的には思っているんですけれども、今のままの調査のやり方ではだめだというのは皆さんの共通認識なので、もう一回事務的に遅らせませんか。
 鈴木先生はかなりエモーショナルになっているので、しようがないところもあるとは思うんですけれども、実際に被災に遭えばエモーショナルにならざるを得ないと思います。ですけれども、粛々とやるべきことはやらなければいけないんですが、サイエンティフィックという言葉を使っていいのかどうかわかりませんが、事実として、今、医療が混乱しているので、調査の方法を変えることは必要だと思います。ですから、どういうふうに変えるかということを盛り込んだ議論をしてから、粛々と進めるようにないと、何も考慮していないと言われても仕方ないと思います。ですから、調査する方法論を変える、中身を提示していただければ、全員賛成になると思うんですが、いかがでしょうか。
○森田会長
 牛丸委員、どうぞ。
○牛丸委員
 事務局にももう一回確認したいのですが、中医協の総会は5月は1回しかありませんので、今日を逃すと6月になって、1か月先になるのです。ですから、作業自体が今日決めないと1か月全部遅れていく。最終的な調査をやったときの結果が出てくるのが、とにかく1か月遅れになる。それを承知の上で事務局にお伺いしたいのですが、こういう御意見があるので、1か月遅れでできるかどうかということをまずお聞きしたい。
 それから、実は今日進め方とともに前とどういう点を変えたかということを、時間がないので詳しいことは余りお話しませんが、それを説明しようと思っていたのです。22年度の場合にも、前の年と違って調査票をつくるときに、調査票ができたところで中医協の1号委員、2号委員に御意見をお伺いして、その意見を反映して変える。これは前はなかったんですけれども、そういうことを入れました。
 実はそれより更に今回は、調査票をつくる段階、もっと前でいろいろ意見を反映させようということを変えようということをお話して、この進め方が認められたら、それぞれの6つのものに関して調査票をつくるということを業者に依頼しますが、それと並行してそれぞれ御意見をちょうだいしたいということをお願いしようと思っていたのです。それは先ほどの精神医療のときにもそういうことを申し上げましたが、前回の病院勤務医の負担のときにも申し上げた。そういうことで反映させていく。
 今日お話が出ましたように、被災地のことを考えたときに、従来どおりできないということは私も重々承知しておりますし、先ほど申しましたように、経済実態調査は検証部会の管轄ではありませんが、この間お話を聞きましたように、実際に被災地に調査はできないだろう。それをどうするかということで、先ほど資料が提示されたわけです。それと同じように、こちらの調査に関しても、その調査をどうしなければいけないか、そういったときに準ずるということを言いましたが、今日の御意見の中では3県だけではない、もっと違う県も対象に考えなければいけないという御意見も出ましたし、安達委員がおっしゃったように、そこを抜いて分析をするときにどうするか、そこも考えなければいけないのです。
 それから、先ほど三浦委員から製薬に関してはかなの影響が出ている。例えば後発医療に関しては、当然そのことを考えなければいけないし、堀委員からも最終的なところをちゃんとやってほしい。嘉山委員からは、実際そこの調査をやっていろいろなことがある。
 そういうことも今日御意見を伺いましたので、今日の段階では調査票をつくるところで御意見があればということをお聞きしようと思ったのですが、それに加えて、鈴木委員を含めまして、こういう事態になったときにこの調査を行うためにはどういうふうに変えたらいいのかというアドバイスをいただくといいと思います。それを条件で、進めてよろしければありがたいのですけれども、これはだめだ、そういうことを含めてもう一回ゼロから考えてくれということであれば、事務局がOKならば1か月遅れにします。1か月遅れにしますと、とにかく全部作業が遅れますので、調査票を業者に頼むことはやりながらも、皆さんからこういう御意見を同時並行でいただければ、何とかそれを反映させていく。こういうことでいかがでしょうかという私の提案ですが、それでもだめだということであれば、事務局にどうでしょうかということになる。どちらかです。
○森田会長
 確認させていただきますけれども、今のは牛丸先生が担当されていらっしゃる検証部会の検証のお話ですね。
○牛丸委員
 そうです。
○森田会長
 それはまた議論があるかもしれません。
 事務局、どうぞ。
○鈴木医療課長
 今、調査というのは1つの固まりとして議論していただいているような気もしますが、実は調査は3つのグループに分かれておりますので、現状を事務的に申し上げたいと思います。
 1つは、医療経済実態調査で、これは3月2日の中医協で実施するということで、調査票も既に固まっております。ただ、実施の方法については、前回、牛丸委員から少し考慮をした方がいいのではないかということで、今回、中医協総−7を出させていただいています。これは現段階では、事務的には来週ぐらいに発送ということの手だてを考えております。
 もう一つは、22年改定の検討調査です。これは22年に実施するものと、23年に実施するものがございまして、23年に実施するものは先ほど精神も1本やりましたけれども、これは今、牛丸委員から発言していただいたように、できれば早目にこういう考慮をしたらいいのではないかということで議論をいただければ、これから固めますということです。
 今日、まだ議題に上ってきていないのは、薬価調査、材料調査の話なので、これを全部一緒くたに議論するというよりは、今、緊急に中医協の大方の御了承をいただきたいと考えているのは、特に実調です。既に調査票は決まっている。ただ、調査方法については、先ほど申し上げたような形で被災地等々について配慮をさせていただくことになった。
 もちろん具体的に分析の点において、先ほど安達委員からありましたような、例えば補正のやり方ですとか、データを得られなかった部分、もしくは変化をした部分についてどうとらえるのか。それから、もし必要であれば、私どもがやるか全体として厚生労働省としてやるかどうかは別として、追加の何かが必要かどうかというところは、議論し得るものだと思っております。
 この3つのグループに分かれているということを、事務的に申し上げたいと思います。
○森田会長
 牛丸委員の先ほどの発言に対する補足といいましょうか、具体的な状況はそういうことだということでございます。
 この場で無理に決定をするというのはまだ難しいと思いますし、始まってから3時間半経ちましたので、ここで10分ほど休憩ということでよろしいでしょうか。

(休  憩)

○森田会長
 お待たせいたしました。これからも長丁場が続くかと思ったものですから、たっぷり休憩をとっていただきましたけれども、これから再開をいたします。
 いろいろな方とお話もあったかと思いますけれども、先ほどの議論ですが、いかがでしょうか。どなたかございますか。関原委員、どうぞ。
○関原委員
 今日は随分議論がされたわけで、かなり論点もわかってきたわけですが、だからといって、先ほどの議論でもって調査を実施するということには至らないということなので、再度総会を開き、議論の機会を持ちたいということです。ただし、実際の調査のやり方、例えば先ほどから出ております配慮等、あるいは補足調査等いろんなことが議論に出ましたので、そういったことを次回までに皆様方でよく整理をしていただいて、あらかじめメール等でも御意見を寄せていただく。それらをベースに何とかまとめて、次に進むというようにしたいいと思いますが、いかがでございますか。
○森田会長
 今、御提案がございましたけれども、それは次回ということですか。
○関原委員
 次回までに意見を全部出していただいて、とにかく次の総会で再度議論をするということです。
○森田会長
 そういう御提案でございます。
 事務局、どうぞ。
○鈴木医療課長
 事務的には調査の実施の時期もございますので、事前にいろいろ御相談をさせていただいていた時期よりもできれば前倒しをして、もしかしたら議題はそれだけになってしまうかもしれませんけれども、1回させていただきたいと事務局としては考えております。
○森田会長
 といいますと、臨時で開催するということでね。その場合、お忙しい委員の方が多いものですから、定足数その他についても問題になるかと思いますけれども、それでも一応意見を集約するという形で開催をするということです。
 いかがでしょうか。
○嘉山委員
 全く問題ないと思います。そのとおりやっていただければと思います。
○森田会長
 鈴木委員もいかかですか。
○鈴木委員
 本日結論を出さないということで、次回に向けて、今日議論が出たようなことについて意見を事前に出し合って、協議すると理解いたします。
○森田会長
 関原委員、ちょっと確認させていただきたいんですけれども、次回はもう一回ゼロベースでするんですか。どういう形で議論をするんですか。そこがはっきりしませんと、また議論が紛糾しかねません。
○関原委員
 私がこれを決める立場ではありませんが、これだけ議論をしたわけですし、しかも、次の総会までにいろんな御意見を更に寄せていただくということがあるので、そんなに時間をかけて議論するということではなくて、現実的な一種のソリューションにもっていけばいいのではないかというのが私の提案です。
○森田会長
 わかりました。
 牛丸委員、どうぞ。
○牛丸委員
 今、関原委員が御提案の調査というのは、先ほど課長から3種類の調査があると言われましたけれども、それを全部含めてということでよろしいのでしょうか。
○関原委員
 基本的には経済実態調査の話でございます。検証の方は基本的には検証ですから、次の改定等に備えるということだと思います。
○森田会長
 鈴木委員、どうぞ。
○鈴木委員
 今の話だとだんだん変わってきてしまっているんですけれども、全部について次回の総会でということだと私は理解しておりましたが、違うんでしょうか。
○森田会長
 事務局、どうぞ。
○鈴木医療課長
 先ほどの説明の繰り返しですけれども、3つあるグループの調査のうちで実調だけは既に調査票も固まっていて、既に送る状態にあるということですから、先ほどの皆さん方の御発言も含めて、実際の方法なり解析の仕方について、今、関原委員からあったように御意見を聞きながら、次回にもう一回諮るということだと思います。
 それから、牛丸委員からもありました検証関係、特に23年度に実施する6項目については、実際にこれから調査票を確定するものもございますし、そういうものについては、先ほどの牛丸委員から御発言がありましたように、実際に調査票をつくる前に事前に意見をいただければありがたいということですので、それはそういう形で進めさせていただいたらどうかと思っております。
○森田会長
 そういうことですので、次回は今の御提案でいいますと、専ら今日議論になりました実調についてということでございますね。そういうことで、牛丸委員もよろしいでしょうか。
○牛丸委員
 そうしますと、検証部会関係のものに関しては、先ほど私が提案申し上げましたように、こういう事態でありますので、やり方がいろいろあるだろうということで、調査票の内容だけでなく、そういうことを含めてメール等でいろいろと事務局にお寄せいただきたい。それで調査票作成という作業に入らせていただきますが、それでよろしいでしょうか。
○鈴木委員
 ちょっと理解できません。最初の話では、実調と検証と薬価、医療材料の全部を再度次回までに意見を送って、その上で総会で協議するということだと私は理解しておりましたけれども、違いますか。
○森田会長
 事務局、どうぞ。
○鈴木医療課長
 何遍も申し訳ございません。調査は3グループに分かれておりまして、実調というのは恐縮ですけれども、3月に既に調査票も決まって、あとは送るだけの段階になっております。これは最低限、どういう分析なりの配慮の仕方をするかというのを緊急に決めないといけません。
 もう一つの今、牛丸委員からおっしゃったような検証のものについては、どういう調査の配慮をすべきかとか、調査票をすべきかということについて、通常であれば票ができてから各委員に御意見をお伺いするわけですけれども、それを前広に寄せていただきたいということです。調査票の確定は後の議論でございます。
 3番目の薬価調査、材料調査については、まだ議題としても挙がってきていないということです。勿論事前にこれについて御意見をいただければ、それはそれでいいですけれども、次回の臨時のところでそこを決めるということには恐らくならないだろうと思っております。
○森田会長
 ありがとうございました。
 要するに実調については、今日の議論を続けるということで御意見を寄せていただくし、6月初めに臨時で総会を開くということです。
 そして、それ以外の検証部会の方につきましては、これから詰めていく話ですけれども、それに関連して御意見を寄せていただくのも差し支えない。
 薬価と材料については、アジェンダにも全く出てきておりませんので、それは次回以降になるということです。
 そういうことで、臨時で開催するということについてよろしければ、具体的な日程、場所、その他につきましては、事務局の方で調整していただきますけれども、よろしいでしょうか。そういう御提案です。
(「異議なし」と声あり)
○森田会長
 それでは、そういうことにさせていただきます。
 本日はその他議題として、公知申請の適用外薬の話であるとか、未承認薬の話もございましたし、2号側から資料も提出されておりますけれども、かなりお疲れだと思いますので、これも緊急のものは特にないと思いますし、公知申請といいますか、未承認薬につきましては、先ほど一応薬剤管理官の方からお話がございましたので、今日はこれで終わりにさせていただきたいと思います。大変熱心な議論をいただきまして、ありがとうございました。
 最後になりますけれども、公益委員の小林委員は6月20日をもって任期満了となられます。今度の開催がいつになるかわかりませんけれども、6月上旬から海外出張を予定されているということでありまして、任期中の最後の中医協には御出席が難しいと承っております。そこで、そういう意味でいきますと、今回は最後の御出席となります。
 小林委員は中医協委員を3期お務めになりまして、会計学の専門家としての立場から中医協の審議に大変有益な御意見をいただくとともに、保険医療材料専門部会の部会長として御活躍いただきました。そういうことですので、これが最後ということで、小林委員から一言ごあいさつをいただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
○小林(麻)委員
 小林麻理でございます。3期務めさせていただきまして、ありがとうございました。
 今、臨時の総会があるかもしれないということで、またそのときにもお会いする機会があるかもしれないんですが、最後ということで、ごあいさつをさせていただきたいと思います。
 今日は久々に平成18年のマイナス改定のときの緊張感にあふれた議論をほうふつとさせるような、そういう非常に緊張感の議論でした。
 私は保険医療材料専門部会長を務めさせていただいておりまして、2年前に中医協でも医療連携でテーマになりました大腿骨頚部骨折をしまして、私の中に人工骨頭が入っているという状況になっております。
 それで、先ほど鈴木委員がたくさん御発言になったんですが、保険医療材料専門部会でも鈴木委員の御発言は非常に重要なものがありました。といいますのは、薬事法の規定を厳格に運用するということではなくて、やはり医療の現場では運用について柔軟に対応してもらわないと、効率的、効果的に医療が提供できないことがあるという御意見がございました。今、私がまとめましたけれども、おっしゃられたことがあります。ですから、非常に限られた財源の中で効率的な医療提供と効果的な医療が国民に提供されなければいけないので、その点では診療報酬の価格を幾らにするかということだけではなくて、どのようにつけていくかということと、ソフト的なところで現場が運用しやすいような仕組みをつくっていくということが非常に大事だということを痛感した次第であります。
 国民の最重要課題でありますので、これからも私はこの問題を考えていきたいと思いますし、皆様方の御熱心な審議と国民医療のために豊かな実りがありますように外から考えておりますので、今後ともどうぞよろしくお願いたします。(拍手)
○森田会長
 ありがとうございました。中医協として感謝を申し上げたいと思います。
 それでは、次回の日程ですけれども、先ほど申し上げましたように、事務局の方で調整していただきますので、そういうことだけをお伝えしておきます。
 どうぞ。
○嘉山委員
 小林先生、ありがとうございました。今日の先生の発言も非常に尊敬申し上げる発言だったと思います。
 2号側と専門委員でまとめました我が国の医療についての基本資料は、今日本当は発表する予定だったんですが、次回に回させていただきますので、事務局、準備をよろしくお願いします。
 以上です。
 会長、よろしくお願いします。
○森田会長
 ありがとうございました。そういうアナウンスでございます。
 それでは、お疲れ様でした。本日の総会はこれにて閉会いたします。


(了)
<照会先>

厚生労働省保険局医療課企画法令第1係

代表: 03−5253−1111(内線3288)

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