ホーム > 政策について > 審議会・研究会等 > 障害保健福祉部が実施する検討会等 > 新たな地域精神保健医療体制の構築に向けた検討チーム > 第13回新たな地域精神保健医療体制の構築に向けた検討チーム議事録




2010年11月25日 第13回新たな地域精神保健医療体制の構築に向けた検討チーム議事録

社会・援護局障害保健福祉部精神・障害保健課

○日時

平成22年11月25日(木) 18:00〜20:00


○場所

厚生労働省 省議室(9階)


○出席者

岡崎構成員、河崎構成員、佐久間構成員、田尾構成員、高木構成員、中島構成員、長野構成員、
西田構成員、野澤構成員、野村構成員、広田構成員、福田構成員、堀江構成員

○議題

(1) 認知症と精神科医療に関する議論の経過報告について
(2) 保護者制度・入院制度について
(3) 意見交換

○議事

○福田精神・障害保健課長 それでは、定刻となりましたので、ただいまより、第13回「新たな地域精神保健医療体制の構築に向けた検討チーム」を開催いたします。
 本日も、構成員の皆様方におかれましては、大変御多忙中のところ御参集いただきまして、誠にありがとうございます。御礼申し上げます。
 また、本日の構成員の出欠状況でございますが、新垣構成員、小川構成員から御欠席との御連絡をいただいております。
 それでは、早速ですが、議事に入らせていただきたいと思います。本日は、大きく2つの議題を用意させていただいております。議題の(1)といたしまして、議事次第にもございますように、「認知症と精神科医療に関する議論の経過報告について」、議題の(2)といたしまして、「保護者制度・入院制度について」御議論いただく予定となってございます。
 まず、議題の(1)「認知症と精神科医療に関する議論の経過報告について」でございます。これは、10月21日の検討チームの際に、構成員の皆様方から、第2ラウンドで現在行われている認知症に関する議論についてもその経過をきちっと報告してほしいという御意見がございまして、それを踏まえたものでございます。
 第2ラウンドの方は、先週の11月18日まで、今のところ議論が進んでおりますので、その11月18日時点での議論、そのために用意いたしました資料ということで、そこまでのものを今日御報告させていただければと思っています。第2ラウンドにおきます認知症と精神科医療に関する検討状況について御報告をさせていただきたいと思います。
 それでは、事務局の方から御説明よろしくお願いいたします。

○中谷課長補佐 それでは、事務局から御説明させていただきます。資料1−1から幾つか資料がございますので、順に御説明させていただきます。
 なお、この認知症の議論につきましては、現在まで全8回行われております。認知症の患者様の実態、あるいは追加調査結果、また構成員の皆様からのヒアリングを踏まえて論点案の提示といった流れで検討させていただいております。
 それでは、まず資料1−1、「精神病床における認知症入院患者の状況について」をご覧ください。こちらは、検討のまず最初に、精神病床における認知症入院患者の状況について説明させていただいた資料です。かいつまんで御説明させていただきます。
おめくりいただいて、右下のスライド番号で言いますと4ページ目をご覧ください。まず、精神病床に入院している認知症入院患者というところですが、認知症を主傷病名とする入院患者については、平成20年の患者調査で約7.5万人、この棒グラフの一番下でございます。このうち精神病床に入院していますのが、一番左側の濃い色になります68%、約7割ということで、5.1万人あまりということでございます。
 次に、スライドの5番目ですが、一方、精神病床全体の数は約35万床ということで横ばいであります。
 スライドの6ページ目ですが、一方、精神病床に入院する統合失調症の入院患者数については、徐々に減少している傾向がございまして、平成20年の推計値では19万人となっておりますが、真ん中辺りの平成29年では16万人ということで、約10年で3万人あまり減少するとの推計もあるところでございます。
 続きまして、おめくりいただいて、スライド番号の9番、「高齢者の増加と認知症疾患患者」をご覧ください。こちらは認知症の患者の推計値ということですが、左側は平成14年に厚生労働省で推計したものですが、このときの推計で、2015年には250万人というのが全体の推計になっております。
 ちなみに、現在、2010年の推計では約200万人ということですので、5年で50万人ぐらい増加するという、その後も増加するという推計。
 一方、現在、医療機関にかかっていらっしゃる認知症の患者数ですが、右側の棒グラフでありまして、平成20年の患者調査で、入院、外来合わせまして38万人という数であります。そのうちアルツハイマー病が、上の色が薄い部分ですが、こちらが近年増えているという傾向があります。
 続きまして、入院患者の状況ですが、12枚目のグラフをご覧ください。「精神病床の利用状況に関する調査」という厚生労働科学研究で行った調査から認知症の入院患者について病棟別の入院状況を調べたもので、12番目のスライドによりますと、約4割がいわゆる認知症疾患治療病棟と言われる種類の病棟に、また36%が、一番下の絵になりますが、精神一般病棟という、いわゆる出来高の病棟に入院していると、この2つの病棟に入院している数が多いということが出ています。
 続きまして、17番のスライドをご覧ください。「精神病床の認知症入院患者における身体合併症の状況」ですが、同じ調査で調べたところ、3,376の有効回答数について見ると、特別な管理、これは入院治療が必要な程度の管理を要する身体合併症を持つ人の割合が24.9%、真ん中が日常的な管理、これは外来通院が適当な程度の身体合併症を有する認知症患者が40.9%、一番下が「ない」ということですが、このうち入院治療が必要な程度の合併症の内訳を見たのが17番のスライドの右側ですが、上から順に見ますと、循環器疾患、内分泌・代謝疾患、神経疾患、呼吸器疾患といったようなものが多く出ているということであります。
 続きまして、21番目のスライドをご覧ください。先ほど御紹介した病棟についてですが、こちらは平成21年の7月のデータですが、左側の特定入院料というのが、精神病床のうち、いわゆる包括入院料をやっている病棟ですが、こちらが約15万床ありまして、真ん中辺りに認知症病棟入院料3万1,290床とありますが、先ほどの認知症入院患者が多く入院していました認知症治療病棟というカテゴリーがここになりまして、病床の数として、こちらは3万床あまりあるという状況になっています。真ん中の精神病棟入院基本料というところが18万床あまりありまして、これが出来高の精神の病棟という形になっております。こちらの病床につきまして御説明があります。
 次、26番のスライドをご覧ください。認知症を受け入れる施設として、認知症疾患医療センター運営事業というものを平成20年から整備させていただいておりまして、こちらは身体検査、画像診断、総合的な評価が可能な病院で、また身体合併症にも対応できるということ、あるいは地域との連携を強化しているというところで指定させていただいておりますが、整備状況について、28番のスライドをご覧ください。
 平成20年度では14か所となっていますが、平成21年では66か所、平成22年、今年ですが、今日現在までで95か所に増えておりまして、29道府県の7指定都市という状況でありまして、150か所を目標にしておりますこの認知症疾患医療センターですが、整備が進められているところとなっております。
 続きまして、31番目のスライドをご覧ください。認知症の入院患者さんの入退院の状況ですが、31番のスライドでは、入院前の場所について見ると、家庭、御自宅が62%となっておりますが、32番のスライドで退院後の行き先を見ますと、御家庭というのが38%で、入院、その他の病院というのが、真ん中辺りの棒グラフが1,400人で、多いのが、一番上が死亡・不明等、1,500人となっております。真ん中ぐらいに多いカテゴリーとしては、上から3つ目、4つ目の介護老人福祉施設、介護老人保健施設といったものがございます。
 33番目のスライドをご覧ください。これは先ほど病棟種類別の入院状況をお示しした精神病床の利用状況に関する調査からの抜粋ですが、調査日から6か月後までに退院した患者数、608人について、どこに退院したかということを調べたものですが、死亡退院と他の病院への転入院という形が上から2つ目、3つ目で多く出ておりまして、一番下の家族と同居というところが90人ということで、患者調査と似たような傾向が示されたというところです。
 次に、スライドの34番目以降は、介護施設に対する調査であります。こちらにつきまして、まず35番目のスライドをご覧ください。これは精神科病院から退院後6か月以内に入所した認知症患者の状況ということですが、介護老人保健施設、介護老人福祉施設、養護老人ホーム、認知症グループホームの4種類の施設について、どういう状況にあるか調べたものですが、「精神科医による診察の状況」というのは「なし」というところが多くなっていますが、例えば服薬の状況、その下の症状というところでは、左から3つ目の「コミュニケーションがとりづらい」が高く出ておったり、右側の「幻覚や妄想」というところが少し高目に出ておるというのが認知症の場合の特徴かと思います。
 36番のスライドですが、「精神科病院からの認知症の退院患者の過去1年間のトラブル」ということで、こちらについては、丸でお示しした、大声や徘徊、幻覚や妄想、他の入所者への暴力といったところが高く出ておるという状況であります。このような受け入れ側の受け取り方があるということであります。
 39番のスライドをご覧ください。「認知症による精神病床入院患者の退院可能性と理由」ですが、先ほどの精神病床利用状況に関する調査で、調査項目としては、1が「現在の状態でも、居住先・支援が整えば退院は可能」、2が「状態の改善が見込まれるので、居住先・支援などを新たに用意しなくても近い将来には退院が可能になる」、3が「状態の改善が見込まれるので、居住先・支援が整えば近い将来には可能になる」。4が「状態の改善が見込まれず、居住先・支援を整えても近い将来の退院の可能性はない」というこの4項目について3,458人からの回答を見ますと、4の「退院の可能性はない」という方が39.3%いらっしゃって、このうちの理由が、セルフケア能力の問題、迷惑行動を起こす可能性等々が挙がっております。こちらのセルフケア能力の問題というのが、医療の問題なのか、介護の問題なのか、どういったことでクリアーできる内容なのかがよくわからないということもあって、この後、追加調査をかけさせていただいております。
あと、44番以降は、介護保険サービスの制度の御説明になっていますので、割愛させていただきます。
 続きまして、資料1−2−1をご覧ください。今、御説明した部分を、医療の状況、あるいは患者の状態像がどうなのかというところを少し詳しく見るために緊急に追加調査を行いました。調査の概要は、計9病院の10個の病棟で行いまして、対象患者としては、計454人の認知症の患者さんのデータをアンケート方式でとったものです。調査票についてはこちらにつけておりますので、適宜ご覧いただければと思います。
 こちらの追加調査の結果ですが、資料1−2−2をご覧ください。「精神病床における認知症入院患者に関する調査」ということでまとめさせていただいています。おめくりいただいて、スライド番号で2番目のスライドで、全体の454人の病棟種類別の構成ですが、認知症治療病棟というところが301人で最も多くなっております。
 こちらについて、まず6番目のスライド、縦長のスライドをご覧ください。454人のデータについて、精神症状の状態がどうかということを頻度で見ております。一番左の黒いところがほぼ毎日、次の色が週に2〜3回、次の色が週に1回、次の色が月に1〜2回、一番右側の色が薄いところがそれ以下、月1回未満ということになりますが、それぞれ出ているところのパーセントを見ると、色が濃いところ、頻度が多いというところが真ん中辺りの、意思の疎通困難ですとか、不眠、大声、徘徊といったところ、下の方ですが、被害妄想、物盗られ妄想、あるいは幻覚といったところが少し色の濃い部分が多く出ていて、これらの症状がこの程度の頻度で出ているというのがわかった次第です。
 続きまして、11番目のスライドをご覧ください。また、これらの454人のデータでは、先ほどの特別な管理を要する身体合併症があるかという身体合併症の状況を見ると、特別な管理を要する方が26%、日常的な管理を要する方が61%、ない方が13%で、9割近くは身体合併症があるという状況のデータとして出ております。
 また、医療の状況ですが、14番目をご覧ください。これは調査日、調査をしたその日におけるどのような医療行為がされているかということですが、「行っていない」という方が44%ですが、薬物療法を行っている方が43%で最も多かったです。また、「その他」の項目で見ると、上から3つ目の胃ろう・経管栄養管理ですとか、点滴、喀たん吸引などが項目としては挙がっておりました。
 続きまして、15番目のスライドですが、認知症の入院患者について、過去1か月間の他科受診、精神科以外を受診した回数を見ましたが、全体451人のうち「有り」と答えた方が20%。20%のうち診療科別に見てみますと、内科が最も多く、その次が皮膚科ということの診療科が出ております。
 続きまして、退院可能性については27番目のスライドをご覧ください。先ほどの居住先・支援が整った場合の条件等についての項目は、同じ項目を質問いたしました。この454名の調査では、4つ目の「退院の可能性はない」という方が62%で、先ほどの調査よりは少し多く出ているところであります。
 退院可能性や、どのようなサービスが必要かというところも幾つか項目を聞いておりますが、34番目のスライドですが、こちらは、施設の順番待ちを実際にしているかという項目も聞いておりまして、特養や老健について多くの項目が出ておりますが、待ち時間が、半分ぐらいが1年以上であるということですとか、順番待ちをしていない方も3分の2いらっしゃって、その理由は、35番目のスライドですが、「治療すべき症状が改善していない」という方が多いといったようなデータも得られております。
 続きまして、資料1−2−3については入院期間別のクロス集計を行ったものであります。全体的に入院期間が早い方の方が、ADLについてはそんなに低くはないですが、抵抗が非常に強いといったような内容が少し出ておりました。
 続きまして、資料1−3−1をご覧ください。以上のようなデータと構成員の方々からの御意見を踏まえまして、横長の資料になりますが、前回の検討チームの方で「認知症と精神科医療に関する議論のとりまとめに向けた骨子(案)」ということで議論させていただきました。こちらは、最終的に中間とりまとめに向けて認識を共有すべき「基本的な考え方」として(案)を提示したものです。
 認知症患者に対する精神科医療の役割について、以下の点を「基本的な考え方」とすべきであるということで、1から8まで整理させていただきました。まず1は、認知症の方への支援に当たって、御本人の思いを重視し、残された力を最大限生かしていけるような支援をする。2、認知症の早期から専門医による正確な鑑別診断を受けることができるよう体制の整備を目指す。3が、入院を前提と考えるのではなく、できる限り入院をせずに生活を継続できるような支援も含め、地域での生活を支えるための精神科医療とする。その際、アウトリーチや外来機能の充実を図り、本人だけではなく、家族や介護事業者も含めて支援していく。4、周辺症状や身体合併症で入院が必要となる場合にはできる限り短期間の入院での退院を目指す。また、そのような医療を提供できる体制の整備を目指す。5、入院医療を要さないと判断される患者が地域の生活の場で暮らせるようにするため、認知症患者を地域で受け入れていくためのシステムづくりを進める。6、このため、退院支援・地域連携クリティカルパスの開発、導入を通じて、入院時から退院後の生活への道筋を明らかにする取り組みを進める。7、症状が改善しないため入院が必要な方に対して、適切な医療を提供する。8、地域の中で、精神科医療の観点から後方支援的な機能を果たす。この大きな「基本的な考え方」について御議論をいただいているところです。
 こちらを踏まえまして、資料1−3−2、資料1−3−3ですが、1−3−2のような形で「中間とりまとめ」をまとめていく調整をさせていただいています。資料1−3−3は、既に構成員からの意見を踏まえてまとめた論点(案)に対する意見という形で、こちらの意見と先ほどの「基本的な考え方」を踏まえて、まとめ案を12月中に整理するという予定でやっております。
 報告は以上になります。ありがとうございました。

○福田精神・障害保健課長 どうもありがとうございました。大変大部なものを一度に御説明させていただいたところであります。
 現時点でどういう状況かと申しますと、最後、横長でお示ししましたけれども、資料1−3−1、「認知症と精神科医療に関する議論のとりまとめに向けた骨子(案)」を11月18日の検討チームで御議論いただいて、これについても、文言とか位置づけとかでかなり御意見が出ております。ただ、その部分は、出た御意見をまだ反映させていないと。18日のところで、今までの追加調査も含めたデータ、そして構成員の方々からのいろいろな御意見、そういったものを踏まえまして、基本的な考え方(案)をまとめたというところについて、このまとめ方でよろしいかどうかということについて特に集中的に御議論いただき、そういった御議論を踏まえまして、資料1−3−2になりますけれども、中間まとめ骨子(案)というところの肉づけを今後していくと、そういう段階にあるということでございます。
 ということで、大変大部な内容でございましたけれども、これまでの事務局の説明につきまして、御意見、また御質問を構成員の皆様方からお願いいたしたいと思います。また、この中で、第2ラウンドに入っていらっしゃる構成員の方とそうでない方がいらっしゃいますけれども、補足的なものも含めて、入っていらっしゃる方々の御発言も歓迎いたしますし、入っていらっしゃらない方については、勿論、初歩的な疑問も含めまして御意見を賜ればと思いますので、よろしくお願いいたします。
 田尾構成員、お願いします。

○田尾構成員 あまりにも膨大だったので、ちゃんと見てこなかったので、今の説明だけしか伺ってないのですけれども、1−3−1を見ると、要するに認知症はできるだけ在宅で支えていこうと。本当に急性期のそういう治療が必要なときだけ、精神科も含めた入院の医療で対応していくと。「地域で受け入れていくためのシステムづくりを進める」とありますね。前回の議論のときには、介護保険の方たちもいらしたと伺っていますけれども、そのシステムづくりについての御議論とか御提案とか、ここにも老人施設の待機待ちとかがかなりあるというようなデータが出ていましたけれども、その辺についてはどのような見通しといいますか、意見といいますか、将来的な展望があるようになっているのでしょうか。

○福田精神・障害保健課長 ありがとうございます。では、事務局の方でお願いします。

○中谷課長補佐 ありがとうございます。前回の議論で、まさにどういうシステムづくりを進めるのかと。もう少し、介護保険サービスなりを想定しているのであれば、その点がわかるようなことを書いていくべきではないかといったような御意見をいただいておりまして、その御意見を踏まえて、ここも修正するような調整をさせていただければと思っているところです。

○福田精神・障害保健課長 実際に介護保険等で提供されているサービス量の問題と、それがそもそもうまく医療サービスと連携、お互いが知り合った上で前に進もうとしているのかどうかとか、そういったことも実態調査の中で追加的な調査を踏まえていろいろと検討チームの中では議論がされていて、既存のものも、とにかくせっかくいろいろつくっているものも必ずしも十分に使われてないのではないかということから、更には追加的にやっていかなければいけない量的な問題もあるだろうというような議論が今されているというところでございます。
 そちらの部分については、老健局も事務局の一員として入っていただいていますので、老健局の方が聞き取りながら、最終的な報告書をつくっていく段階の中で、また委員の先生方の御意見も踏まえながら肉づけをしていく、そういう形になっていくということでございます。その他。
 河崎構成員、お願いします。

○河崎構成員 第2ラウンドに参加させていただいておりますので、これまでもかなりいろんな論議が深まってきているかなという印象を持っているのですが、今日改めて事前にこの資料を全部いただいて、これまでの、特に昨年の9月にとりまとめられました例のあり方検討会の「精神保健医療福祉の更なる改革に向けて」という報告書も今日の資料に、認知症の部分がついているかと思うのですが、そこに、平成22年度までのものとして、「現在行われている有病率等の調査を早急に進め、その結果等に基づき、精神病床や介護保険施設等の入院・入所機能のあり方とその必要量等や」云々という最終的な部分がございますが、この辺りの進捗と今回のこのラウンドのまとめとはどういう関係になっていくのか、事務局の方で御説明願えればと思うのですが。

○福田精神・障害保健課長 事務局、よろしくお願いします。

○中谷課長補佐 まず1点目のデータにつきましては、今、老健局の方で調査分析を進めているところで、データがいつごろ発表になるかは、今、分析中ということで、もう少し時間がかかると聞いております。このとりまとめについては、その点については12月までには間に合わないということでありますので、中間とりまとめということで一旦まとめさせていただいて、その後に出てくるデータ等も踏まえて、また具体的な議論のための再開をさせていただければと思っております。

○福田精神・障害保健課長 河崎構成員。

○河崎構成員 その際には、老健局の今後の認知症に対する考え方の部分、そして、ここは障害保健福祉部での検討だと思っておりますけれども、その辺りがやはり統合されて、国としての認知症対策のようなものがしっかりとした形で、来年度辺りに提示されてくるというスケジュールで考えておいていいのかどうかですが。

○本後課長補佐 今、並行で介護保険部会の方でも、これは主に第5期の介護保険事業計画の間にどういうことをやっていくかということで、かなり認知症対策についても力を入れて検討が進められていると聞いています。
 この検討に関しては、やはり在宅、地域でどうやって暮らしていくかということをベースにし、かつ、御本人の意向を踏まえながらという介護保険の中での原則をずっと維持しながら検討が進められていると。今、御議論いただいている検討チームの中での御議論は、とりわけ精神科医療というところの関係で、医療がその中でどのようにかかわっていくのか、認知症の方の暮らし、とりわけ在宅で暮らしていくという中で医療がどのようにかかわっていくのかというところを主に議論いただいているということになっております。全体としては、老健局にも検討チームの議論には参加いただいておりますので、そこは認知症全体の施策と、ここで御議論いただいております認知症と精神科医療という関係についても整合性のとれた形で検討が進められていくと考えております。

○福田精神・障害保健課長 よろしいでしょうか。
ありがとうございます。その他御意見ございますでしょうか。
岡崎構成員、お願いします。

○岡崎構成員 第2ラウンドの議論を踏まえてよくまとめられていると思いました。触れられてはいるのですが、もう少し具体化していただければと思っていますのは、認知症の場合に、介護者の問題、非常に大きいと思うのですね。それで、介護者の方々は各地で自主的な組織をつくっておられて、お互いに援助し合いながら、介護の過酷な実情を何とか乗り切ろうとしてやっておられるわけでありまして、その中では、それが発展して、柴田構成員から何回か詳しくお話がありましたけれども、小規模・多機能と呼ばれるような形を生み出したりという、相互扶助から少し施設的なものへ移行するような過渡的な形態かもしれませんけれども、小規模・多機能の居宅支援をもう少しはっきり支援するということを強調すべきではないかなと思います。
 そこが強化されますと、その後の医療にも至る介護、医療といったものが効率化といいますか、焦点も明確になって、資源も効率的に活用できるのではないかと思っております。

○福田精神・障害保健課長 ありがとうございます。その他。
佐久間構成員、お願いします。

○佐久間構成員 私、第2ラウンド出てないのですが、認知症の問題は常に地域の中で、現状で見ていますと、やはり介護保険と医療とのつながりがまずなかなかうまくいかないということが大きいと思うのですね。それは入院病床だけではなくて、精神科認知症のデイケアについても、一般のケアマネージャーさんがどんなときにどのように必要でというところになると、在宅での支援を考えたときに、いわゆる通所機能とかデイケアでの治療的な機能が高まれば、あとは介護者の立場からすれば、働けるだけの日中の通所とかそういうものがあれば、かなり介護者にとっての介護力の支援になるのではないかということは非常に感じます。
 だから、今のシステムがあるもので対応を考えたときどうだとか、地域でサポートするときどうだというのが今の議論なのですが、むしろ、もう少しサービスのあり方をどう変えればどのように変わり得るのだというところは是非議論もしていくべきところではないかなというのが1つです。
 それから、現実に医療と介護という面でのつなぎとしての振り分けというか、認知症疾患医療センターとかは重要な役割かと思いますが、そのシステムとして描いているというのは非常に重要なのではないかと思うのですが、例えば、資料にもありますが、福島県ですと、福島県に問い合わせても、そういうの、つくる予定ありませんよと言われる現状があるわけです。だから、まだ整備されてない県では、認知症の厚労省で例えば描いたシステムがあまり地域に伝わってはいなくて、いや、それは地域包括でやるからいいのですという答えが実際返ってくるのです。県の方から。そうすると、それは現状では地域包括でできることと全く違う機能だと想定されていると思うのですが、実際全国的にどのようにシステムをつくっていくときにそういう機能をきちんと普及できるのかというのは、私としては、例えば自分が住んでいる場所では非常に不安、そういうところではなかなか、ここで議論されても、現場ではそれが実施されないという現状は正直あると思います。
 それで、私自身が見ていて、例えば通所介護と通所リハと、それから認知症のデイケアとの機能の違いというところでの振り分けも、一般の相談を受けるケアマネージャーさんは、基本的にはその制度が縦割りなので、結果的にあまり医療としての認知症デイケアの活用なんかは進んでないので、入院も外来も含めて、その辺の整合性をきちんとつくっていくことは必要なのではないかと思っています。

○福田精神・障害保健課長 ありがとうございます。その他御意見ございますでしょうか。
 高木構成員、お願いします。

○高木構成員 第2ラウンドの方の議論の中で、御本人の思いを重視するのところで、確かに認知症の場合、これは非常に極端に問題になるところだと思うのですね。それであるからこそ、ここは一番御本人の思いを伝えられないということが認知症の前提でありますから、ここでこそ、私は、国のパレンス・パトリエ機能、国の保護権限といいますか、保護者権限ですね。今回の話ともつながると思いますけれども、国がどう保護者権限を発揮するかということが一番大切になるところだと思うのですね。それは、本人の思いに反して国が保護権限を発する場合に、国がいかにそれに見合った治療と保護を提供することができるかというところが一番厚生労働省にとって問われるところではないかと私は思っております。その考え方抜きにして、認知症の思いを大切にするとか、あるいはそれは無駄だとか、無理だとか、難しいとか、そういう議論を繰り返してもしようがないところだと思うのですね。それと、もう少しそういうことを具体化していくためには、もう一つは、認知症というのは国民のメンタルヘルスの問題として、今後一番大変なところだと思うのですね。
 かくいう私も、母親がもう言語も崩壊していますアルツハイマーですけれども、BPSDと皆さんおっしゃるのを見ていると、私は、特別なやり方だと思いますけれども、24時間介護を私費を使ってやっていますので、BPSDの激しいのが出ても、入院なしでやっていけておるのですね。薬もなしです。経過を見ますと、BPSDというのは、ある種の知能崩壊に対する本人の反応として、ある時期で必ずおさまる。レビー小体病とか、そうとは言えないものもありますけれども、ケアをきちんとしていけば、ある種の反応としておさまっていくものという見解を持っておりますので、そういうことも含めて、国民に対して誰もがかかり得るものとして、知識を与えるとともに、私は、やはり国民としてどのような保護を受けたいのか、認知症になったときに自分はどのようにしてほしいのかという一種のリビングウィル運動ですね。そういうものを厚生労働省が率先してやっていくことが必要ではないかと思っております。それが本人の思いを尊重するか、あるいはそれが不可能なものかどうかという、そういうとりとめのない議論を乗り越える一つの手立てではないかと思っております。

○福田精神・障害保健課長 ありがとうございます。この点、確かに第2ラウンドでかなり議論になっているところでございますので、大変貴重な示唆をいただいていると思います。その他。
 野村構成員、お願いします。

○野村構成員 高木先生のおっしゃったことは全くそのとおりと思いまして、本人の思いと言ったときに、認知症の方がどれだけ意思表示ができるか。周りが勝手に解釈して、私が恐れているのは、社会に迷惑がかかる行為をする人は社会から遠ざけておいて、それで一件落着にしよう、もしかすると、入院がずっと続いてしまって、そこで亡くなってしまうということもやむを得ないではないかという考え方が定着していくのが非常に恐ろしいと思いまして、やはり一人の普通の人として考えた場合に、幸福感とか、生きがいとか、そういったものを大事にする、誰がそれを本人にかわって守ってあげるのであろうかというときに、今の高木先生の御指摘は全くそのとおりだなと私は思います。社会が迷惑を受けないようにという考え方ではなくて、残った人生を御本人がどのように幸せを感じて一生を全うできるか、このことを中心にやはり国が責任を持って考えていくべきではないかと、今、思いましたので、発言しました。
 以上です。

○福田精神・障害保健課長 ありがとうございます。その他御意見ございますでしょうか。
 福田構成員、お願いします。

○福田構成員 とりまとめのことについてちょっと確認をお願いしたいのですけれども、この第2ラウンドは、認知症のことに焦点を絞って議論をしたということで、それがこの「基本的な考え方」というところにまとまっていると思うのですけれども、これを拝見しますと、当然、認知症に特徴的といいますか、認知症ならではの項目もありますけれども、これは多くは第1ラウンドでも検討したような、精神疾患一般に共通するような面も多いかと思うのですね。ですので、第1ラウンドについては、今のところとりまとめは行われていませんけれども、このとりまとめを行うに当たっては、実際の医療の現場、福祉の現場、保健の現場では、認知症とそれ以外の疾患と分けて別々なシステムというのをつくるのは恐らく現実的ではないでしょうから、実際的なサービスの提供においてはそれが混じり合った形になろうかと思います。
 ですから、このとりまとめにおいても、認知症のことだけをとりまとめるということではなくて、第1ラウンドのことも含めた精神疾患一般といいますか、その中で、認知症にはこういった個別性があるというような形のとりまとめ方になるだろうと思っておるわけですけれども、そういった理解でよろしいでしょうか。

○本後課長補佐 とりまとめにつきましては、認知症、この第2ラウンドの中で御議論いただいておるメンバーの中でのとりまとめという形では一応そういうとりまとめをさせていただきたいとは思っております。そういう意味で言いますと、先ほど御説明させていただいた「基本的な考え方」、あるいは、資料1−3−2に「中間とりまとめ骨子(案)」ということでついておりますが、第2ラウンドの中で、認知症と精神科医療ということに関してはその中でまとめをしたいと考えております。精神保健医療全体の中でどのようにそれを位置づけていくかということに関してはこれからの議論かなと思っております。

○福田精神・障害保健課長 広田構成員。

○広田構成員 2010年の今週の月曜日、非常に画期的な日でして、22年前の3月1日に打たれた医療ミスの注射が、センター長のイワナミ先生という先生が共同通信の記者の前で、不適切な医療だったと、御迷惑をおかけしましたということできちんとしたお話があったのですね。私は、御迷惑をおかけしましたという過去形ではなくて、御迷惑をおかけさせられてですよ。これからも、その医療ミスの注射のおかげで薬を飲み続けなければならない被害者として、この間いろんな人にお会いしていますが、本当に認知症を精神医療にどんどん連れてきていいのだろうかという話ですね。
 現在の精神疾患もきちんと治療できない精神科医と日本の精神医療の現状の中で、認知症がどんどん精神病床の空いたところに入ってくるのではないかということで、いろんな人に、この認知症の検討会に出ていると言ったときに話をされるのです。私自身も危惧していますし、私の医療ミスは、何よりもかによりも、母の愚痴を聞いた精神科医が、当時の主治医が、私の治療をしないで、私がおはようございますと言ってノックをして明るく入っていったら、「たまに薬を飲み忘れることがあるんじゃない」ということで看護婦に指示を出して注射を打たれたという、こういう医療ミスなのですね。
 さっきも高木先生がお母様のお話をされていたけれど、確かに、認知症の方で御本人の意思がないときもあります。でも、人によって、私のようなおもしろい人があらわれると、時として意思表示をされることがいっぱいあるのですね。ですから、精神科医療の中で、本人不在の治療が行われている現状の中で、認知症もまた本人がわからないのだということを何人の人が判定するのか、私はわかりませんけれど、それはとても危険で、全ての道がローマに通ずるように、認知症を精神医療に持ってくるのは、私は、日本の精神医療の現状として時期尚早だし、多くの関係者が危惧しているということで、これ以上のことはまた次回まとめるのでしょうからそこでお話ししたいと思いますが、是非そのようなことのないようにね。
 私は今日の午前中の横浜市の自立支援協議会でも話をしましたし、ここでもお話ししていますが、なるべくだったら国民が精神医療に行かないでいいような状態にしたい。行ったならば、私のような精神医療の被害者を出したくないと。だから、ある意味では、私の生活はこのようなところに来て命をかけて発言し、たたかれもしますけれども、そういうことなのですね。だから、そこに行ったことにより、行くまでよりも幸せな生活が本人または家族や関係者があるのかということなのです。そこに行ったことにより、周りはよくなったけれども本人は違うということがたくさんあるでしょう。現在の精神疾患でも。
 そのような被害者を出さないことが一番大事で、何か精神医療に持っていったら、周りも家族もほっとしたし、病院も潤うという話も、電話でかかってきていますから、そういうことでは困って、是非、何かもっと町の中で、村の中で、地域の中で安心して暮らせるような手立てを決めることが国の責務であって、今日、朝田先生はおいでになっていませんが、私がお話ししたら、半分は広田委員の言っていることが当たっていると。半分当たっているということは半分当たってないのでしょうけれども、世界一の認知症の治療なのですかと伺ったら、そうではないと。世界中、認知症はおくれていると。おくれている中で精神医療に持ってくることに対して、私は、国民の一員として反対だし、精神医療の被害者として危惧を感じているということです。それがどこに当たるかは、またゆっくりこれを読ませていただいて、次回も発言したいと思いますが、以上です。

○福田精神・障害保健課長 ありがとうございます。中島構成員、お願いします。

○中島構成員 ちょっと細かいことをお尋ねして申し訳ないですが、この追加の調査ですね。精神病床の認知症入院患者の調査の概要の中で、対象病院として、地域性を考慮して9病院を対象としたとありますが、この9病院というものの設立主体はどうなっているかということを1つお尋ねしたいということ。
 また、御説明の中で、入院して間がないときは、わりあい介護への抵抗とか治療への抵抗というものが大きくて、そのうち自立度が落ちていくというお話があったと思うのですけれども、このクロス集計を見てみますと、多少そういう傾向はあるのですが、全般として、入院していてもあまり症状は変わってないのではないかというのがむしろ率直な印象でして、これで果たして認知症治療と呼べるのかということが1つ大変気になった点でございますので、ちょっと最初の点から教えていただきたい。

○福田精神・障害保健課長 事務局からお願いします。

○中谷課長補佐 9病院については、全て民間病院ということになっております。
 また、2点目のクロス集計は、2種類、精神症状に関してはとっておりまして、1つ目が、資料1−2−2で言いますと、後ろから3枚目辺りですか、37番と38番の縦長のスライドが横に並んでおるのがまず1つ目のクロスで、右側の37番の方、問24で1、2、3のいずれかの回答をした人と問8のクロス集計で、この問24と言いますのは、「居住先・支援が整えば退院可能」という方についてのものです。左側、スライドの38番で言いますと、問24で4の回答をした人と問8のクロス集計ということで、こちらは、問24で「居住先・支援が整っても退院の可能性はない」と答えた方について精神症状の出現頻度を見たものという集計でございます。
 ただ、我々としては、これを評価するのは、また御意見を伺ってということかと思いますが、以上でございます。

○福田精神・障害保健課長 よろしいですか。
 中島構成員。

○中島構成員 あまり深く追求いたしませんが、いろんなチームをつくるときには、その設立母体等を勘案してつくられれば、調査についても満遍なくできるのではないかということを一言申し上げておきます。
 それからもう一つは、高木先生が非常に大切なことを言われまして、御本人の思いというのは、これは本人が判断できるうちに意思表示しておかなければ、その思いというのは周りの勝手な類推にすぎないということになるわけですから、リビングウィルというのがありましたけれども、これはほとんど法的拘束力もなくて、もっときちんとしたものを考えて法律の中に取り込んでいくぐらいの形でやらないとうまくいかないのではないか。認知症だけにかかわらず、歳をとって回復の見込みがないというときに、なお胃ろうを設置されたり、様々な医療行為が行われるというような、医療全体の問題ですから、この医療全体の終末期医療というものを検討されている医政局でしたかが今やっておられると思いますので、そこへ、この認知症の問題も是非入れていただいて御検討いただけたら大変助かると思います。

○福田精神・障害保健課長 ありがとうございます。

○中谷課長補佐 医政局の方が、ちょうどこれから報告書をまとめるということでしたので、今の御意見、伝えさせていただきたいと思います。

○福田精神・障害保健課長 そろそろ次の方の議題に入りたいところですが、せっかくの機会ですので、どうしてもという方がございましたら御意見をいただければと思いますが。
 野澤構成員、お願いします。

○野澤構成員 この基本的な考え方を見ますとどれももっともなことで、このとおりやっていってほしいなと思うのですけれども、やはり具体的なタイムスケジュールだとか数字だとかがないと、本当にできるのかなという気がするわけですね。今、介護保険の12年度改革についていろいろ詰めてやられていますけれども、あれを見ても、どのサービスを削っていくのかみたいな議論、で、負担をどうやって増やしていくのかみたいな物すごい世知辛い議論をされていて、とてもではないけれども、こういうものを12年度の介護保険の改革でどのぐらいできていくのかなと非常に心もとない感じがするですね。
 そうすると、結果的に精神病床に入っていく認知症の方というのは多分増えていくと思うのですよ。幾らこういう理念を打ち出しても、これが実現されないで、しかも精神科の病棟に入っていく認知症の方をどうやって制限していくのかとか、あるいはいわゆる社会的な入院の人をどうやって出していくのか、その手立てがないと、結果的にはやはり増えていくだろうと、これは容易に予想がつくと思いますね。そのどうするのかというのがもう少しやはり議論というか、具体的な踏み込み方が必要ではないのかなと私は思います。
 それと、先ほどから議論になっている本人の思い。これは医学的なアプローチとか、あるいは文学的な解釈も必要ですけれども、私は、決定的に欠けているのは法律的なアプローチだと思うのですね。判断能力にハンデのある人がどういう医療を受けるのかというのは、家族が決めることはできないのですね。他の人も勝手に決めることはできなくて、いわゆる法律行為ですから、このときに何が必要なのかというと、成年後見制度、成年後見人だと思うのですね。
 今の成年後見の現状を見ると、後見人の受け手がないものですから、7割ぐらいが家族が受けています。そうすると、もろに利害相反になるわけですね。特に認知症の介護している家族なんかが後見人になってしまったら、これはもう全く本人の思いどころか、家族の思いでその本人がどういう治療を受けるのかと決めてしまうわけで、ここはやはり根本的に変えていかなければいけなくて、ただし、専門職の後見人、例えば弁護士だとか司法書士だとかいうと、やはりお金がかかるのですね。日本の場合には、ドイツの世話人法と違って申請主義なので、お金もかかる。弁護士なんて、月に3万とか5万とかとられてしまう。しかも、財産管理は得意かもしれないけれども、いわゆる身上看護ですね。本人がどういう生活しているのか、どういう福祉サービスを受けているのか、どういう医療を受けるのかというのを決めることに関しては、こういう人でなくて、もっと別の後見人が必要で。この辺の議論が私は全く欠けているのではないかなと思います。
 自立支援法の改正を審議会のときにも、私、後見制度というのは個別給付にできないものかと話したことがあるのですけれども、きちんと判断能力にハンデある人の生活を支えていくためには、後見人制度を使えるものにしていく必要があって、特に認知症のお年寄りとか、知的な障害を持った人たちの場合には、ここが一番これから大事なところで。今、いろんな取り組みが現場レベルでされています。市民後見人だとか、法人後見だとか、後見人をつけて、後見監督人をつけたりとか、都内でもそうですし、大阪市なんか、非常に先進的な市民後見と専門職とのバックアップでやったりしていますので、何かそういう議論も必要ではないかなと、今、感じました。

○福田精神・障害保健課長 ありがとうございます。河崎構成員。

○河崎構成員 今、野澤委員のおっしゃられたいわゆる成年後見制度の問題も非常に重要なところだろうと思うのですね。特に現状の成年後見制度というのは、医療行為に対しては何ら権限を持っていないと。例えばインフルエンザの予防接種、それさえも成年後見制度の方がそれを了解するということは、今、法的には多分だめという形になっています。ですから、いわゆる医療行為を誰が認知症の方に対して、例えば先ほどおっしゃった胃ろうの造設とかいうようなときにどうするのかとかいう部分は何ら解決されていないという問題を、是非これはどこかでやはりしっかりとやっていただかないと、この問題は非常に医療現場では大きな問題かなと思います。
 それと、先ほど広田構成員がおっしゃられたお話ですが、少なくとも第2ラウンドのディスカッションの中で、精神病床に認知症の方たちに入っていただいて、そこで治療するような方向性を推進するような話というのは一切なかったと思います。少なくとも今回のとりまとめの骨子案を見ていただいても、認知症の方に対して精神科医療がどういう形でかかわるのが一番適切なのかという骨子案だと認識しておりますので、その辺りは、今回のこの第2ラウンドの中でのディスカッションでは、やはり必要なときに精神科医療を提供するということでは全構成員が一致した認識は持っているのかなと思っております。

○福田精神・障害保健課長 ありがとうございます。恐縮ですけれども、そろそろ次の議題の方に移らせていただければと思っております。
 続きまして議題の(2)でございますが、「保護者制度・入院制度について」でございます。保護者制度、入院制度の検討体制につきまして、前回、10月21日のときに構成員の皆様方からいただいた御意見を踏まえまして、私ども、政務まで上げまして調整をさせていただきました。本日は、その調整をさせていただいた検討体制の御説明をまずさせていただきたいと思います。その後、皆様方から、保護者制度、それから入院制度につきましての認識、課題について御意見をお聞かせいただければと考えております。後半の1時間はそのような形で進めさせていただければと思っております。
 それでは、まず検討体制について、前回、大変いろいろな御意見をいただきましたので、そういった点を踏まえまして事務局から説明をお願いいたしたいと思います。よろしくお願いします。

○本後課長補佐 検討体制についての御説明をさせていただきます。前回、10月21日のときには、体制について、精査が必ずしも十分でないような資料をお出しすることになってしまいまして、申し訳ありませんでした。先ほど課長からもお話ございましたけれども、皆様からの御意見をいただきながら、また、政務にも相談をして、改めて検討の体制についてこういった形でということを、今、考えておりますので、それを御報告させていただきたいと思います。
 まず、資料2−2をご覧いただければと思います。繰り返しになりますが、この検討の趣旨という形をまず説明させていただきます。今年の6月、障害者制度改革推進会議等の御議論を踏まえまして、今後の障害者制度改革全体についての進め方について閣議決定をいたしました。構成員の皆様には机上配付資料ということで、「障害者制度改革の推進のための基本的な方向性について」という横紙を配付させていただいていると思います。労働、教育、交通アクセス、情報、コミュニケーション、そういったところに至るまで様々閣議決定をしているわけでありますが、医療に関しましてもその一つとして閣議決定をいたしております。
医療の中では、その一つとして、ここに書いてございます「精神障害者に対する強制入院、強制医療介入等について、いわゆる『保護者制度』の見直し等も含め、その在り方を検討し、平成24年内を目途にその結論を得る」ということでお約束をしておりますので、平成24年内を目途にその結論を得るということを目指して検討を進めるということがまず1点でございます。
 検討の論点といたしましては、この下に書いてございます保護者制度のあり方、それから入院制度のあり方、この2点でございます。これを平成24年内を目途に結論を得るという目標に向かって検討するということでございます。
 第3ラウンドの検討の体制でございますけれども、検討については、この第1ラウンドのメンバーの皆様に引き続きお願いしたいと考えております。保護者制度、あるいは入院制度のあり方というテーマの性格上もありますし、また、当事者の方、もっと加わっていただくべきではないかという御意見もありましたことから、第1ラウンドのメンバーの皆様に加えまして、この下にありますピアスピーカーという形で当事者の方お二人に加わっていただき、更に、法律等アドバイザーという形で4名の学識の方に加わっていただく。こういった15名+2+4ということで21名の体制で第3ラウンドの検討をお願いしたいと思っております。
 また、保護者制度、入院制度、これは大変複雑でございます。多方面に関係を有する課題もありますことから、議論いただくに当たりましては、事務局のみで資料、あるいは論点、準備するのは限界があると思っております。皆様にしっかりと御議論いただけるような資料をつくっていくために、作業チームを設置いたしまして、事務局としての準備のお手伝いをしていただきたいと考えております。
 作業チームは、あくまで議論をしていただくべき論点を整理するという性格で位置づけるものでございますので、方向性、あるいは方針、そういったところにつきましては、第3ラウンドのメンバーである皆様方にお願いしたいと考えております。
 「検討の進め方」というところでございます。平成24年内を目途に結論を得ることを目指すということがまず全体のスケジュールでございます。当面は、来年夏を目途にいたしまして、まず保護者制度について検討を行うこととしたいと考えております。
 保護者制度については、法律上、8項目、義務ないし権利の規定がございます。その規定ごとに、当該義務の対象となる方はどのような方になるのか、どのような場面、どのような行為まで適用になるのか、そういったことを法制的な観点も含めて検討いたしまして、その上で、実質的に法的意義が見出せないような規定につきましては、あるいは削除する、義務としては、存置する必要がある場合には、代替手段はないかということについて検討する。そういった形で、規定について修正、削除することはできるかどうかということを検討していく必要があるのではないかと考えております。
 入院制度のあり方につきましては、保護者の議論、来年夏までということで、一回りした後、ある程度の方向をいただいた後に、来年の夏以降御検討いただこうと思っております。入院制度のあり方につきましては、法律論を踏まえた議論が必要な保護者の議論と比較いたしますと、実際の入院のあり方をどうしていくのか、地域の精神保健医療をどうしていくのか、そういった点に大きくかかわりますので、精神科医療、精神保健医療、福祉全体のあり方を含めた広範な御議論をいただくという形になろうかと考えております。
 全体のスケジュール、こんな形で考えておりますけれども、来年の夏までということで言いますと、保護者の制度についての進め方ということで言いますと、ある程度論点が整理できるまでは作業チームの中で2〜3回開催した後、検討チーム、第3ラウンドの皆様に御検討いただくというこちになろうかと思います。
 ただ、方向性をとりまとめる、あるいは方針を出していただくという段階になりましたら、この検討チームを集中して開催させていただくということになろうかと考えております。作業チームの検討の状況につきましては、第3ラウンドの構成員の皆様には、その都度資料も含めましてお伝えをし御説明をしたいと考えております。
 なお、検討チーム、作業チームとも、議論は公開で行いたいと考えております。
 本日は、この後、皆様から、保護者制度・入院制度について御議論をいただくことになっておりますけれども、いただいた御意見につきましては、作業チームの方にこういった御意見だということを御報告した上で、これを踏まえた上で作業チームの検討が進められるようにしたいと考えております。
 検討の体制についての説明は以上でございます。

○福田精神・障害保健課長 ありがとうございます。それでは、ただいまの事務局からの説明に対しまして、御質問、御意見ございましたらお願いします。
 堀江構成員、お願いします。

○堀江構成員 10月21日の議論が随分生かしてあるなと思いました。それで、僕は3点言いたいことがあるのですが、保護者制度を見直すという、配付された資料を見てみましたが、やはりそろそろ決着を、結論を出してほしいということだろうと思いますので、回数を増やしてでも何しろまとめ上げるという、そこははっきりさせておいていただきたいというのが1つです。
 それから2番目に、保護者制度の議論に当然次回から入るのでしょうけれども、その前に、地域生活を中心に、要は地域生活がきちっとしていれば、保護者制度についても随分扱い方が違ってくるわけですから、この地域生活を中心にということで6月までの検討チームがあったと思うのです。そして、地域生活支援の相談支援事業とか包括的サービスとか、いろいろな類型も含めて出されたと思っているのです。あれを、全国で一律になどとは言いませんけれども、具体的にやはり来年度からできる体制を是非実践していってほしい。いわば地域の中が具体的にそういう受け入れられる体制ができつつあるなという、そういうことがあって初めて保護者制度をどうしようかというのがリアリティを持ってくると思いますので、具体的な政策化に一歩踏み出したい。そのことはあってこその議論だと思います。それが2点目です。
 それから3点目ですが、実は私、4日ばかり前にケアラー連盟のフォーラムをやりました。NHKで、ちょうど夜9時のニュースで出たものですから反応も大きかったのです。ここでどういうことを言いたいかといいますと、ケアラーが、いわば介護者が、家族など無償の介護者が一体日本でどのぐらいいるかという調査をしているのです。全国5地域で実施しているのですが、驚くことに、70%ぐらいの回収率です。その回収率も実は分析する必要があるわけで後で述べます。
 その中で、4世帯に1世帯はケアラーであることがわかりました。いわば日常的にいつも要介護者のことを心配している、その人たちが4世帯に1世帯いる。国の調査では10%程度というのが今までのデータですが、そうではない、4世帯に1世帯だという数が出てきます。僕は当然だと思っています。岡崎先生たちがおやりになった思春期精神病体験だって、6人に1人、思春期に精神病体験者が出ている。一生涯の間に4人に1人は精神疾患を患う。そういう状態だけではなくて、このケアラー調査は、長期ひきこもりの人たちとか、他の2障害、認知症など深刻な人たちの経験者も入っていますので、大体4世帯に1世帯ある、と回答されたのは実感にあっていると思います。
 そうすると、その人たちに対するケアを地域で支援をしていくのかというのは、これからケアラーの非常に関心あるところですが、ここで6月にやった議論と全く同じ問題が出てくる。地域の中で、どのような保健的な意味というか、予防というか、ケアをする人たちを助ける、または要介護者を助ける、支援する、そういう仕組みができているかということが最大のポイントになってきます。そこでどういう相談をしているかというと、やはり経済的な困難だとかいろんな問題が噴き出している。ところが現実には地域には社会的支援がないので、行き着くところ介護自殺だとか、介護心中だとか、介護殺人だとかいうことが出ているわけですね。
 そうしますと、従来は医療機関や生活保護課だとか司法だとかがやってきた権限を、今度は地域の人たち=地域センターがやれるか、やるかということが問題になる。包括支援センターでもいい、地域精神保健センターでもいいのですけれども、何らかのセンターには、今後はやはり権限と正確な情報、新鮮な情報を常に与えるということ、この2つはどうしても必要になります。医療機関にポンと委託すればいい、民間のNPOに委託すればそれで形が成り立つなどというものではなくて、そこが責任を持って運営するということですから、当然、権限とか情報とかいうものをセンターに出さなければならない。これは従来行政執行権限の範囲です。今後は市民との協働で行うのですから、行政と市民とのジョイントを重視して考えていただかないと困る。そういうことを是非これからの施策のときに考えてほしい。ちょっと長くてごめんなさい。
 この調査をやってみましたらば、5か所のうち3か所は70%台の回収率です。2か所は20%台の回収率です。2か所は、NPOとか民間の人たち、善意の人たちがやったのです。そうしましたらば、2割しか回収されないのです。それはそれだけ行政に対する信頼感というのか、回収率の高いところは社会福祉協議会や自治会が一生懸命になってやってくれましたから、そういうところは7割台の回収率になっている。いわばプライバシーの非常にデリケートな問題を含んでいるだけに、行政の役割に対する信用というのは極めて重要です。単に民間に委託するのではなく行政とのジョイントをこれからは考えないと、ポンと渡せばいい、そういうやり方は僕は絶対反対です。そういうことも含めて、保護者制度をこれから考えていく背景のところを何とかきちっと固めておいていただきたい。両にらみで僕は参加したいと思います。

○福田精神・障害保健課長 ありがとうございました。3点あったうちの1点、2点は進め方の話で、1点はそのとおりだと思いますし、2点の部分は、まさに6月の議論を踏まえて特別枠で、今、要求し、財務省との協議も一生懸命我々やっているというところでありますので、今、構成員の御指摘あったような形で23年度進めながら考えていくことができればいいなということを強く、我々も努力して実現するようにしていきたいと考えています。
 それから3番目の点については、どちらかというとこれからの、後ほどの議論の方に係るものかなと思いましたけれども、勿論、重要な点としてこれから考えていきたいと考えているところでございますけれども、特に進め方の部分について、まず結論を得た上で内容の話にいきたいと思いますので、御意見につきましては、進め方についての御注文、御意見ということに限らせていただきたいと思いますが、その他。
 福田構成員、お願いします。

○福田構成員 進め方について1つ確認しておきたいと思うのですけれども、趣旨のところに、四角で囲って閣議決定が書いてありますね。そこには「保護者制度の見直し等も含め」と書いてあるわけです。その下の論点のところに、(1)として「保護者に課せられた義務の法的意義とあり方」と書いてあります。これは私の読み方の問題はあるかもしれませんけれども、論点の書き方は、場合によっては、保護者制度の大枠は変えないで、その中で保護者に課せられた義務の法的意義とあり方を検討していくというふうにも私は読めるような気がするのですね。それは閣議決定の趣旨とは違うだろうと。閣議決定は、保護者制度の見直しをするというのでありますから、ですから、その点は、保護者制度の大枠は維持したままで、その中の義務の法的な意義とあり方を検討するだけではないのだということをちょっと確認していただければと思うのですね。
 といいますのは、私自身は、勿論、法律の専門家ではありませんが、保護者制度というのは、法体系のかなり基本的なところにかかわる問題だろうと思っています。つまり、法体系といいますのは、各国民が基本的にはそれなりの合理的な判断ができるということを前提にしているわけですけれども、一部、精神障害を持ったような場合には一時的にそれができなくなる。そういった場合に保護者という制度が必要になる。あるいは、さっき、野澤構成員、あるいは河崎構成員からありましたけれども、医療的な処置についても、財産的な処置についても、御本人の意思をどなたかが代行することが必要になってくるという意味では、法体系の基本にかかわる部分、つまり、精神のごく一部のものではないと思っているのですね。
 そういった意味で、この保護者制度についても、そういった法体系の基本に立ち返って根本的な議論をするというのでないと正しい結論が得られないと思っておるものですから、その点、閣議決定の趣旨に沿った論点になっているかどうかということをちょっと確認させていただきたいのですけれども。

○福田精神・障害保健課長 ありがとうございます。事務局の方、お願いします。

○本後課長補佐 今の御指摘はそのとおりだと思います。閣議決定の方向性の保護者制度の見直しをどのように進めていくかというときに、福田構成員おっしゃるとおり、精神保健福祉法の中に保護者に関する規定が全体8項目、細かいのまで入れるともうプラス1〜2項目ありますけれども、そういったところが非常にいろいろなところに規定をされている。その規定がどういう方を対象に、どういう場面で、どういう効果を持ってその規定が生きているのか、それを一つひとつやはり検証していくということが、結果的には法体系全体を踏まえて保護者のあり方をどう考えていくのかという検討につながっていくのだろうと思っております。
 ですので、この閣議決定を踏まえた検討の進め方として、ここの「検討の進め方」の丸の2つ目に書いてございますような検討の進め方をしたいと考えているところでございます。

○福田構成員 もう一度確認しますけれども、例えば誰が保護者の役割を果たすかということも含めた議論であるということでよろしいですね。保護者はもう既存の制度のままでということではなくてということで。

○本後課長補佐 冒頭にも少し触れましたけれども、例えば実質的にこの規定がなくても、実際の現場でその義務を誰かが行うことができる、あるいは民法の世界で行うことができる、そういうことであれば、その規定というのは規定する必要はないのではないか。あるいは、他の、その義務を誰かがやらないと法的には少し崩れてしまうというところであれば、それを保護者という形ではなく、あるいは成年後見人ということもあるかもしれませんし、様々、代替手段、どういった手段があるのかということも検討していくことが必要であろうと思っています。

○福田精神・障害保健課長 よろしいでしょうか。
 中島構成員。

○中島構成員 お気持ちはよくわかるのですが、順番にやっていこうということですけれども、やはり強制入院のあり方というものと保護者制度のあり方というのは切り離せないのですね。だから、独立して保護者制度についてだけ議論を行って、その後、入院制度のあり方へ進もうというのはちょっと無駄、議論の上では無駄が多いと思います。むしろ精神障害者に対する強制入院、強制医療介入等についてと、この強制医療介入のところを第二段で検討すべきだと僕は思うのです。
 この強制医療介入の問題というのは今までほとんど議論されてこなくて出てきた問題ですが、特に医療側にとっては極めて大きな問題でございます。ですから、この問題を片づけずに次に進めないのであれば、8月までに強制入院と医療保護制度について検討を終えて、次の段階で強制医療介入、つまり、本人が望まないと言った医療をすることができるかどうか、どういう場合にできるのか、やるとしたらどういう手続を踏むべきか、このことは新たにつくらなければいけない問題なのですから、時間を考えると、僕はそういう設定にした方がうまくいくのではないかと思いますが、いかがでしょうか。

○福田精神・障害保健課長 事務局、いかがでしょう。

○本後課長補佐 保護者と入院制度のところにつきましては、中島構成員のおっしゃるとおりの部分がありまして、入院制度のことと保護者の仕組み、切っても切り離せない規定というのは確かにございます。一番大きなところで言えば、医療保護入院の同意をするというところは、そこはまさに入院制度と大きくかかわることですし、医療を受けさせる義務ということも規定されておりますので、まさに医療と切っても切り離せない部分はあろうかと思います。
 ただ、その一方で、財産の管理を適切にするという義務もございましたり、措置入院の後に引き受け先をどうするかという議論もありますので、そういったところは実際、財産の適切な管理というのをどのようにしていくかというところはまた議論の余地はあるのかなと思っています。
 入院制度というところに関して関連が深いということになりましたら、保護者制度の話と入院制度をやはり併せて検討していくということになっていくのだろうと思っています。ですので、8月までの間に入院制度について全く議論しないということではなくて、そこはクロスオーバーしていくところはあるのではないかと考えております。

○福田精神・障害保健課長 中島構成員、お願いします。

○中島構成員 例えば医療保護入院はもう廃止しようということになれば、それに関連した保護者制度というものについては議論する必要がなくなるわけですよ。何かとっかかりやすいところからとっかかろうと見えていけないのですけれども、もうちょっと大胆に踏み込んで、政権がかわればかわったで、また出直しすればいいのだから、頑張ってやってくださいよ。

○福田精神・障害保健課長 ありがとうございます。実際これは表裏一体だと思いますので、一応法律をどうするかというところが、今、内閣府の議論の中でも重要なポイントでありますので、そういう意味で、それを支えているというか、根っこになっている保護者の部分について、そこを一つひとつ当たりながら、実際その中で入院の関係というようなことが出てきたら、当然それに携わっている方々の御意見、またヒアリングなどもさせていただいて、そこで、ある意味では併せて議論するという形になろうかと思っています。
 それから、中島構成員も参加いただいたあり方検討会の中でも、当面の次の課題として、家族の同意による入院制度のあり方とか、医療保護入院への同意も含めた保護者制度のあり方についてというところは次の検討すべき課題として提案されておりますので、そういった文脈で表裏一体というところも御示唆いただいたとおりと思いますので、踏まえながらやっていきたいと。ここに書いてあるのは、これは一つの進め方なので、本当にこのとおりで、これ以外のことは議論しないというわけでは勿論ございません。この議論でも常にいろんな広がりがあるということでございますので、いただいた御示唆を踏まえまして膨らませた議論をきちんとやっていきたいと思っておりますので、よろしくお願いします。その他ございますでしょうか。
 野村構成員、お願いします。

○野村構成員 家族の立場から申しますと、家族が一番困っているのは親亡き後なのですね。あとは、ひきこもり、それから急性症状が発症したときの大混乱。この3つが一番困っている問題だと思っております。そして、これはさっき堀江構成員からお話がありましたように、来年度から予算がつけば、こころの総合支援チームがもし充実した働きができるようになればかなり解決していくと思うのですね。法律がたとえ現在のままでも、かなり家族の負担は減ります。
 例えばひきこもりも、訪問してくれて、きちんとケースマネジメントもやってくれて、急性症状の訴えがあったらすぐに来てくれて対応してくれるとか、移送制度もきちっと機能するようになるとか、それから、本人をきちんとチームで支援してくれていれば、親が亡くなっても慌てないで本人を支援できるということで、随分これは軽減することは確かですので、来年度のこころの総合支援チームは、形だけではなくて、ちゃんと機能するように、今からきちんとかかわりを強めていって、責任を持ってこれを発展させるようにしていかなければならんだろうということが1点。
 それから次に、やはり家族の責任の問題で、医療保護入院のときに、まず、同居している場合には家族が訴えなければならんと。本人はそのままにしていてほしいのだけれども、家族は訴えをする。そして、そこに医療保護入院に決まったときの同意をしなければいけないという2つの問題があるのですね。訴えも、既にもう同意をしたと同じような、本人は見方をすると思います。うちの子が大変なんですといった状態で、受診させたいのですと、本人がそれを拒否した場合に、家族はやはり、場合によっては恨まれるのですね。どうして強制的に入院させるような方向におれを持っていったのだということになるので、これをどうしたらいいかという問題がとても大きな問題です。
 さっき、野澤構成員から、成年後見制度はとても大事な問題であるというお話があって、全く私もそのとおりと思いまして、現在の成年後見制度は家族にとっては本当に役に立ちません。親亡き後についても、ほとんどの人が成年後見制度に期待しておりません。これをどうしたらいいのか。さっき、認知症の問題で、誰が御本人の人権の代弁をするのかというときに、やはり家族ではないだろうという問題が出てきたのですね。これは医療保護入院でも全く同じでありまして、家族が、自分が困るから訴えて、自分が困るから入院させてしまう。あとは、強制入院で、措置入院のときなんか、受け取りたくないという方もいっぱいいるということで、これはやはり家族が直接かかわる問題ではないのではないか。やはり後見人とか、家族から離れた第三者が判断すべき問題ではないかと私は考えますので、その辺をこれからどう議論していくのかということも本当に重要な問題だと思っております。
 その点だけ、今、申し上げておきます。ありがとうございます。

○福田精神・障害保健課長 ありがとうございます。進め方ということを中心にお願いしたいと思いますが。
 では、広田構成員、お願いします。

○広田構成員 進め方で、ピアスピーカーという方が2人おいでになるということで、私、当事者で出ていますけれど、これはとても喜ばしいことで、どういう形で発言が担保されて、保障されて、安心してできるかということで、御協力もしたいと思いますけれど、今、野村さんがちょっとおっしゃった、一言だけ意見です。親亡き後と家族は騒ぐけれど、親が亡くなった後、自殺した例を、私、聞いたことありません。家族の中で自殺したりという。昨日も、ある作業所、旧作業所の地域連絡員をしていますが、3人入院されたと。何か社会資源に問題があるでしょうからという質問が出たから、それは家族と同居されているのではないですかと言ったら、見事に3人されているのですね。これは、中島構成員とか田尾構成員とか長野構成員と御一緒に入った前回の検討会で、いわゆる世帯分離のお金を生活保護に将来使うということで、社会福祉協議会で借りてやるということなのですよ。
 私もいろんな家庭内暴力を起こした本人から意見聞いていますけれど、何度も言いますけれども、暴れさせられているのですよ。圧倒的多くは。だから、抱え込まずに、医者も、私を抱え込むどころか、背負って注射まで打ったのですけれど、母親の愚痴を聞いて打ったのですね。だから、家族が抱え込まないで、早い段階で世帯分離してというのが、私は精神医療サバイバーとコンシューマーなのです。
 だから、親亡き後と、私、呼ばれて、必ず言います。安心して死んでくださいと。いいのですか。どうぞと言うのですけれども、私、本当に、母が亡くなったときに、御遺体に向かってほっとしたわと言わざるを得ない状況で、内閣府で、本当に、母が生きていること、すなわち生活のしづらさであり、母との同居、すなわち生活のしづらさだったと言うのですけれど、本当によく考えていただきたいのは、精神障害者の子どもとしか同居できない親がいるのですよ。
 そのようなところで窒息されそうになって、ある意味では犯罪に走り、触法精神障害者を引き受けている施設の人に聞きましたけれど、傷害致死で親を刺してしまったと。だけれども、本人は自殺したいという思いにかられてしまっている。そういう意味で、不幸なことも含めて、回避するには早い段階で世帯分離という手続をとらないと、いつまでも、もうやめてもらいたいわけですよ。高齢の親を、親亡き後、親亡き後と言うのは。それ自体が偏見をまき散らしていると。今、あなたが意見をおっしゃったから、こちらからは、進め方と言われたのですけれど、これは全国どこでも、親亡き後の講演でいつも言っています。安心して死んでくださいと。そういうことです。

○福田精神・障害保健課長 ありがとうございます。済みません。それに対するやりとりはまた後でということで。まだ時間ありますので。申し訳ないです。
 長野構成員、お願いいたします。

○長野構成員 進め方のところで、まず前提として、意見としては、保護者制度はやはり絶対見直すべきだと。条文を改めて見ていくと、治療を受けさせること、そもそも受けさせない、受けない権利をも保障しなければいけないと思うし、御本人、治療を受けるも受けないもやはり権利保障されなければいけないし、そもそも医師の指示に従うというところであったりとか、入院に同意をするとか、本人の意とは反することばかりになっていて、根本的にやはり見直さなければいけないという前提のもとで、法律の検証とか様々なことをなされなければいけないと思うのですね。
 ただ、とても恥ずかしいのですけれども、私自身も、保護者制度、医療保護入院というのは、医者になったとき、当たり前のものだと思っていて、パターナリズムの中で当たり前にずっと現場でやってきて、ダウンサイジングから地域にと思いながらも、ずっとパターナリズムで、これは当たり前だと思って、実は問題意識をちゃんと持てたのはあり方検討会のおかげ。あり方検討会のときに初めて、保護者制度に矛盾があるのだと感じました。
 それから2年間、いろいろ現場で考えてくるのですが、さっき堀江構成員がおっしゃった、地域がちゃんとすれば、この保護者制度に対する、医療保護入院に対する考え方が変わってくるととても強く思っていて、最近、入退院も、医療保護入院もほとんどなくなってきて、保護者制度を使うことがわずかになってきたのですね。現場で。そうしてくると、保護者制度をどうやるかということはとても前向きに、ありとあらゆることを議論ができると思うのですけれども、その地域であったりとか、今の医療が入院中心から本当に地域に移ってから制度のことをやらないと、代替の強制入院の制度がドカッとできるだけの話になってしまう可能性があって、やはりその地域でちゃんとお支えをするということと入院制度のことはセットだと思うのですね。
 なので、中島先生おっしゃったように、確かに切り離せないことですけれども、議論を全部一緒にしてしまうと、実際、日本の今の入院のことを、ただ強制入院が、大きな別の制度がドカッとできてしまうだけの議論になるような気もしていて、8月までにというのはとても無理だとは思いますけれども、そこの医療保護入院とか保護者制度に対して、地域の医療が変わってくると、御本人とのかかわり方が変わってくると考え方が変わってきたというところで、議論は慎重に進めたいと思いました。

○福田精神・障害保健課長 ありがとうございます。その他御意見ございますでしょうか。
 佐久間構成員。

○佐久間構成員 私、全く、今の流れと全然違う話をするかもしれませんが、地域で治療していこうというときに一番大事なのは、家族の方とかケアラーがその治療チームの一員となってやるというのが一番重要なことだと思っているのですね。ただ、家族の方がどうサポートできるかというその治療チームが必要ということだと思うのですね。ただ、ここで議論するのは、そういうことも、いろんなアンケートでも、今のままでいいという方も勿論いらっしゃるし、実際に保護者としてきちんと治療を受けさせて、きちんとその後の協力をしていきたいという御家族もきっといらっしゃるので、多分、全く否定するのではなくて、選択ができるということなのかなと僕は理解していたのですが、そういうところで、勿論、入院に関しての義務とかそういうものは別として、保護者の位置づけというのは、僕は、いわゆる精神障害者の方の治療とか、地域生活の中で極めて重要な役割をきちんと、それをサポートしていくというのが重要なことなのではないかと思うのですが、基本的な考え方としてはそれが違うのかどうかというところでお伺いしたいと思ったのです。この会議の流れとしてですね。

○福田精神・障害保健課長 いかがですか。

○本後課長補佐 今のお尋ねの趣旨を正しく理解できているかどうかということもありますけれども、私自身、理解できてないところがあるかもしれませんが、治療をすると、規定としては医療を受けさせる義務ということがあったり、あとは診断のときに適切に協力していくということがあったり、そういった義務が規定されています。それで、やはり検討していくときには、それが医療の実際にやっていただいている現場の中でどういう意味を持っているのか、どういう意義づけがなされているのかということをよく検討しながら、その規定の意味を考えていくということは必要なことだろうと思っていますので、そこをやはり一つひとつ丁寧にやっていきたいなと考えているところでございます。

○佐久間構成員 要するに、法的にきちんとそこの部分の義務といろんな問題点をどうするかが一番重要なここの議論なのでしょうが、あまりそちらに、本来の治療と家族関係とかそういうものが最も大事なところで、それが責任とか義務とかいう形ではなくて、いかにそれをきちんと、地域での生活を考えるとそれも裏表なのですが、そこでのサポートというのが家族に対してもしっかりなされることが一番大事なことなのではないか。本来、そういう中で、御家族が病気のこともきちんと理解していくことをしていけば、かなり治療というか、それは短期の入院治療でも通院治療でもそうですけれども、それはむしろ協力して、効率的な、効果的な治療チームというものがつくり上げられると僕は思っていて、だから、そういう中で、済みません。多分これは議論がずれていると思いますが、御家族の義務という考え方と、それから本来の御本人にとっての御家族の大切さというか、そういうところの両面は見失わないで議論していくべきかなと、何か印象として私はそう思っています。

○福田精神・障害保健課長 まさに保護者制度の持つ難しさのところが今のお話にもあったのかなと思います。
 堀江構成員。

○堀江構成員 一言だけ。おっしゃっていた中で、どうも聞いた感じですが、臨床場面というのか、診察室の中から家族を見、当事者を見ているのではないかなあという気がした。私たちが地域でと言うときには、当然、臨床場面の専門家も必要でしょう。それから家族がいろんな情報を得て支援を受け、方向性を見つけるということも必要でしょう。併せて地域の保健機能みたいなもの、または学校の教育機能のような問題とか、そういうところをちゃんと手を打っていくということと3つそろえてやっていかなければ、地域というものは心の健康の問題に関心がいかないのですね。地域の問題というのは非常に軽んじられてきていたものだから、学校教育でも全然教わってこなかったとかそういうことになっているわけで、そこの地域の仕組みというものをつくっていきましょうねと、それが政策として重要でしょうということを僕は言いたかった。

○佐久間構成員 それはそのとおりだと思います。

○福田精神・障害保健課長 ありがとうございます。進め方の議論と中身の議論は、先ほどの中島先生の話ではないですけれども、なかなか切り分けられないので、大筋また構成員の方々と相談をしながら勿論進めていきたいと思っておりますので、基本的なところは、今日、各構成員の皆さんからいただいたことを踏まえながら進めさせていただくということで御了解いただければありがたいかと思います。
 続きまして、意見にわたる部分や考え方について、やはりこういったことを忘れては困るというようなことを御意見としていただきたいと思うのですけれども、前回、お手元のところで、この保護者制度、入院制度という形で一連の説明を10月21日の際させていただいておりますので、一部、御欠席だった構成員の方もいらっしゃいますけれども、こういった資料なども踏まえまして引き続き御意見を賜ればと思いますので、よろしくお願いいたします。
 高木構成員、お願いします。

○高木構成員 今までの議論に入っていたと思いますけれども、議論を聞いていて1つどうしても押さえておいていただきたいことと、これを今後法律の専門家がいるところで作業グループで議論されるわけですから、是非ちょっと検討していただきたいのですけれども、保護者制度について一番これまで難関になっているのは、民法との関連だということなのですよ。実際、議論されたわけではないでしょうけれども、精神保健法の詳解ですね。あれに医療保護入院のことを民法上の契約であると書いてあるということは、それが恐らく厚生労働省の公式的な見解に近いものだろうと思うのですけれども、ここのところに私は非常に疑問を持っておりまして、これが保護者制度を強制入院の制度と結びつけたままで解決つかなくしている点だろうと思うのです。
 といいますのは、ちょっと説明しますと、強制入院というのはやはり、私人による人身拘束です。精神保健法の歴史というのは、それまでは私人による拘束が許されてきていた。ポリスパワーによる拘束か、医者であれば誰でも拘束できるか。それを防ぐために精神保健法ができたわけですね。そのときに指定医ができたわけです。指定医の持つ意味というのは、これはこれまでポリスパワーしかなかったものにパレンス・パトリエ機能、国の権限、国の保護権限が加わったということで、人身を拘束するには、このポリスパワーとパレンス・パトリエと、それから緊急避難、本来この3つしかないはずなのですね。
 ですから、これで本来ならばきちんと強制医療が担保されたはずのところが、そこにもう一つ、いつまでも家族の同意、保護者の同意というのが残ってしまった。これは非常におかしなことだと思うのですけれども、なぜそれが担保として残ったかというのは、それまで、家族というのは精神障害者の味方であると、精神障害者の利益を代表するものであると日本の家制度に基づいた考え方があったと思うのですね。それと、一挙にパレンス・パトリエ機能だけにしてしまうと、国の責任が回避できない。その2つがあったと思うのですけれども、その家族の方は、今、家族制度は非常に変化してしまいました。
 家族制度自体が崩壊しただけではなくて、長期入院の中で家族が疲弊しているというのがありますし、それを考えれば、疲弊した家族が社会的入院をそのまま継続させている状態を、今、保護者制度が保障してしまっている。つまり、国が家族を罪人にさせているわけです、極端な話を言えば。そういう私人による拘束の保障ということをこの精神保健法が残しているのは、私、おかしいのではないかと。その意味では、成年後見制度のことがこの保護者の中に入っているけれども、成年後見制度も民法上のことですから、強制入院とは切り離すべき話なのですね。
 私のこれまでの知識では、強制入院に対してポリスパワーとパレンス・パトリエ機能でやってない国というのは、私、ないと思うのですよ。この辺は西田先生なりに今後調べてもらわないといかんと思うのですけれども、ここが非常に問題で、なぜ民法との関係が強制入院の中に残っているのかということをきちんと議論していただきたいなと。それで、またこちらに知らせていただきたいなと思っております。

○福田精神・障害保健課長 ありがとうございます。
 西田構成員、お願いします。

○西田構成員 先ほど、進め方のところで少し言いそびれてしまったので、そこも1点だけお伺いしたいのですけれども、まず、今、高木先生やいろいろな先生方からのお話、ありましたけれども、保護者制度の各論、各項目について検討していくということも勿論重要ですが、例えば他の海外の状況はどのようになっていて、日本でなぜこういう特有の保護者制度というものが残っているのかということと対比して検討していく必要があると思いますし、そういったところが、この保護者制度、入院制度については検討の前提になっている、内閣府の推進会議の方でも恐らく議論されてくるところだと思うのですけれども、そういった意味で、各論的な現行の保護者制度についての検討とともに、各国との比較等をして、マクロでどのような体制を考えていくべきなのかという議論が必要だと思います。そういった資料を、推進会議の方にも出されるのだと思いますけれども、こちらの方の検討にも是非出していただいて、議論を検討していただきたいと思います。
 もう一つは、今、申し上げたように、内閣府推進会議の方でも、今、医療部会の方でいろんな議論がされていると聞いておりますけれども、そういったところでこういった保護者制度についての議論も恐らく、精神保健福祉法をどうすべきかというところの議論と絡んでかなり議論されてくるところだと思いますが、そこの議論とこの検討チームにおける議論というものがどういったところでリンクしてくるのか、かみ合ってくるのか、その辺、相互に生かし合うような形にしていくべきだと思うのですけれども、その辺の現状の関係性についてお教えいただけばありがたいと思います。

○福田精神・障害保健課長 ありがとうございます。では事務局の方でお願いします。

○本後課長補佐 今、御指摘ございましたとおり、障害者制度改革推進会議の方でも、その下に総合福祉部会という部会がありますけれども、その推進会議と総合福祉部会両方、合同チームということで、医療、これは河崎構成員、広田構成員にも加わっていただく形になっておりますが、精神医療について検討が進められているところでございます。一応全体、医療だけではなくて、他の分野も検討が進められておりまして、障害者基本法の中で、どういう規定にしていくか、あるいはどういう位置づけをしていくか、そういったところを主に検討されていると認識しております。
 我々としては、当然、政府の中の推進会議、あるいは総合福祉部会ですので、そういった議論も踏まえながら、ただ、閣議決定といたしましては、平成24年を目途に結論を得るということで、今、政府としてお約束しておりますので、その推進会議の議論も踏まえながら、我々としては閣議決定に従って検討を進めていくという形にしているところでございます。
 まだ、いずれにしても推進会議の結論が出るという段階ではないと考えていますので、そういった御議論も踏まえながらと考えております。

○西田構成員 あと、この進め方についてのもう一つ大きな前提として、先ほどからたくさん御意見出ておりますけれども、保護者制度や入院制度を考えていくときには、どういう地域のサービス、どういう支援体制があって、どういう法律が必要になってくるのかと。これは非常に平行する話だと思いますので、その辺、どういう方向で大きいビジョンを持って、その中で各論的なことを進めていくのかというところを見ていかないと非常に難しいと思っております。
 例えばイギリスなんかも保護者制度のようなものは残っていて、ただ、義務は全部なくて、権利が全部残っているわけですね。権利の中で、強制的に入院されるときには、家族に是非知らせてほしいと、家族も関与したいという話が出てくるわけです。ですから、それはもう地域できちんと対応すると、しかも保護者の権限でなくて、公的な権限できちんと入院をするというサービスが整っていったときには、そのように保護者の感覚も変わってくるという状況があると思いますので、その辺、どのような地域での支援システムをこれからサービスとして考えていくのかという議論とも一体になってくるので、第1ラウンドの議論、是非実現するような方向に進めながら保護者制度のあり方を議論してほしいと思います。

○福田精神・障害保健課長 ありがとうございます。
 田尾構成員、お願いします。

○田尾構成員 もう終わりの時間ですね。保護者制度、最初に堀江さんおっしゃったように、本当にもうここで決めたいと思いますね。この会議だけでは無理でしょうけれども、今回の議論で、保護者の制度をなくすという方向であるべきだと思っていますけれども、そういうことをきちんと決めたいと思っていますし、その意味で、議論の進め方進め方とおっしゃるにもかかわらず、いろんな話が皆さんの思いの中で噴出してくるのだと思うのですね。先ほど西田さんもおっしゃっていましたけれども、私、前の検討会のときにも、海外はどうなっているのだと、資料出してもらえないかとお願いしたと思うのですけれども、そのときにはきちんとした資料なかったのですが、もうできているのですよね。

○福田精神・障害保健課長 実は海外の制度というのは非常に難しくて、ですので、一応、今、研究費を使って関係の先生方に収集をしていただいておりますので、当然、先ほども西田構成員からお話ありましたけれども、どのぐらい完璧なものになるかというところはありますけれども、いずれにしても、海外の状況、わかる範囲でお示しした上で議論は進めていきたいと考えております。そこのところはそういう形で、今、準備を進めておりますので、よろしくお願いできればと思います。

○田尾構成員 高木先生がおっしゃるように、強制入院というのは、何ですか。警察と。

○高木構成員 まずポリスパワー、警察権力、治安権力です。これはいろんな意見はあるけれども、やはり精神医療の中に組み込まれてしまっていて、これをすぐにどうこうするわけにはいかない。

○田尾構成員 それと。

○高木構成員 パレンス・パトリエ機能と言いまして、これは国が保護者機能を果たすということなのです。どちらにしても、人身拘束は公的なものがすると。これは近代社会以降は本当は当たり前なのですが、そこに私人である民法の規定が強制入院の中に入ってきている。それがおかしいのではないかというのが私の見解です。

○田尾構成員 ほとんどがそのはずなのですね。他の諸外国はね。

○高木構成員 そのはずです。私の狭い見解では。

○田尾構成員 だとしたら、そういう方向で収斂されていく。ただ、日本の文化とか歴史とか、随分前から保護者が全部入院の拘束力を持つように、これは資料を見るとなっていますからね。それをどのように我々が消化していけるのかというのはわかりませんけれども、保護者制度の1から8というのを読みましたけれども、わざわざ本当に法律に規定する必要があるのかなと私なんか思ってしまいますね。だって、罰則規定ないわけですね。当然、家族が、つまり、私、いつも思うのですけれども、精神保健福祉法とか、精神だけいつも別で、なぜ医療法の中に入らないかと言われると、強制入院があるから医療法の中に入らないのだと言われるのですね。それこそ、精神科特例措置か何かで医療法の中に突っ込むことできないのかと思うのですけれども。他の病気だって、家族は家族たると思えば家族の義務は果たすし、こんな人と家族でありたいと思わなければ家族の義務は果たさないわけですね。精神科だって同じだと思うのですよ。自分が家族で、この人のためにやるべきことをとことんやりたいと思えば、入院の財産管理だってしますし、何だってしますし、そうでない人は、かかわり持ちたくないという人は持たないのですね。実行しないです。だから、医保の選任だって受けないと言われれば主張どおりになっていくわけですね。
 それが、家族の家族たる立場を説明するときに、6番の、医保の同意の入院以外は法律をもって説明しませんね、普通は。普通は、御家族だから荷物持ってきてくださいとかなんとか、他の医療と同じだと思うのですよ。医保の同意だけはどうしても、扶養義務者の書類書いてくれとか、家裁へ行ってくれとかいうのがあるので法律上の説明になりますけれども、それはこれから話し合うこととして、あり方検を通してずっと見ているのですけれども、広田さんと他の家族との間にある確執を見ていると、私、やはりこの法律、悪いと思うのですよ。法律の悪影響というか、負の遺産が本人と家族との間に何か特殊なあつれきとか利害関係を残してしまうのではないかなと思うのですね。ですから、是非それは今回でもっとすっきりする形にしたいなと強く望みますので、是非よろしくお願いします。

○福田精神・障害保健課長 ありがとうございます。野村構成員、先ほどちょっと遮ってしまいましたので、もしあれでしたら。

○野村構成員 ありがとうございます。広田さんがおっしゃったことは全くそのとおりと私も思いますね。なるべく親から離れて、住まいもちゃんと提供されて、生活するお金も親からもらわんでも、治療費もちゃんと与えられて暮らすのは当然です。それで、私が申し上げたいのは、それでもなおかつ、親が亡くなった後、自殺する方がいらっしゃるという事実は申し上げたいのです。パーセントは低いかもしれませんけれども。
 それから、私が今、相談をお受けしている50代の女性の方はお母さんと二人暮らしだったのですが、お母さんが認知症で入院してしまって、もう90過ぎなのですね。だんだん悪くなって亡くなりそうで、御本人も自殺したいという気持ちがとても強いとおっしゃっています。今、クリニックに当然通っていますけれども、そういう方もいらっしゃるということは、これは申し上げたいと。それだけです。

○福田精神・障害保健課長 ありがとうございます。
では、河崎構成員、お願いします。

○河崎構成員 もう時間もないのですが、先ほど中島先生がちょっとお話にも出してられましたけれども、強制医療介入、閣議決定の中でこの言葉を使っていますが、何をイメージして、どういうことを言っているのかというのは実はよくわからないと私は思っています。実はこの閣議決定は、これに関しては2行ほどしか書いていませんが、閣議決定のもとになったのが推進会議から出た「第一次意見」だと思っておりますけれども、「第一次意見」の中には、ここに関する内容は少し詳しくは書いているのですね。そこで書いているのは、精神障害者に対する措置入院、医療保護入院、裁判所の決定による入院、それと強制医療介入等となっていまして、ここでの強制医療介入というのは、中島先生が多分イメージされているような、例えば通院に関しても強制的にそういう拘束力を持つような形のことをイメージしているのか、あるいは移送制度のようなものをこのような形で表現されているのか。少なくとも推進会議と閣議決定というレベルでは、医療関係者が誰も入っていませんから、ここでの言葉の使い方がどういうイメージなのかというのはよくわからないのではないかとは思っています。

○福田精神・障害保健課長 ありがとうございます。大体予定された時間にまいりましたけれども、その他、御意見いただけますでしょうか。
 西田構成員、お願いします。

○西田構成員 高木先生、どうぞ先に。非常に事務的なことなので。

○福田精神・障害保健課長 それでは、高木構成員。

○高木構成員 済みません。作業グループで検討していただきたい課題に、もう一つだけ簡単に申し上げますと、先ほどから、なぜ保護者制度がなくならないのかという田尾さんの見解、意見でしたけれども、これは、保護者制度が精神福祉保健法に規定される対象者全員に網を広げているもので、なおかつ、それが強制入院にしているものですから、強制入院の必要な方と必要になったときの方と、そうでない精神障害者の方がその一つの法律の中でまとまって、つながるのですね。そのためにどうしても崩せない。
 ですから、精神保健福祉法の持つ、例えば一般病床への入院禁止というような、ああいう差別的な規定を完全に消してしまって、精神保健福祉法を例えば強制入院に関する法律と純化していけば、他の精神障害者一般については医療法で十分対応できるようになるわけですから、そのような方向が、これから目指していく中で、保護者制度それ自体が、もうそうなったら自然に解消してしまう問題だと思うのですね。
 それと、強制入院に関してもう一つ大事なのが同意能力の問題ですが、これもよく法律家の方は、小学校何年以上とか何歳以下とか非常に固定的に考えておられることが多くて、それをもとに議論されるのですけれども、我々からすると、広田さんが、認知症の方も、いろんな交流の中で、非常にクリアーになる、同意能力が生まれるということをおっしゃったように、臨床の中では非常に変わりやすいものなのですね。ですから、例えば受ける治療そのものの侵襲性とか、有効性とか、それからそれに対してその人がイエスと答えるのかノーと答えるのかとか、そういう非常に複雑な要因のもとで、同意能力というのは状況に応じて変わるものとして考えないといけないものだということを、それも含めて今後のワーキンググループの中で議論していただけたらと思っております。

○福田精神・障害保健課長 ありがとうございます。その他。
西田構成員、お願いします。

○西田構成員 済みません。事務的なことですけれども、今後の進め方に関しては、こういった議論が、まず事務局で整理していただいて、御意見が出たということで作業チームにおりるわけですね。その作業チームの議論をどういうタイミングでこちらの方に情報提供されるのか。かなり煮詰まった段階で整理されて、こういう方針で議論が進んでいきますという目次ができて上がってくるのか、その辺ちょっと具体的な。

○福田精神・障害保健課長 そこは事務局で冒頭説明したとおりですけれども、要するに、作業チームをやったらば、その状況については、併せてこの検討メンバーのところにもフィードバックをして、御意見をいただくと。なので、何回か進んだらばその場でまとめて、まとまったものを提示するという形ではなくて、進捗状況は都度御説明させていただいた上で、また御意見をいただいて、それをまたワーキングチームの方にフィードバックする、そういう進め方を、今、考えております。
 あと、時間の関係もありますので簡潔にお願いしたいと思いますが、佐久間構成員。

○佐久間構成員 済みません。質問ですけれども、強制入院制度についての議論をするというときに、これは今もあるのですが、医療観察法の入院と、例えば措置入院と医療保護入院、これトータルに全部、多分そうではないと思いますが、そういうことまで見直すというところがあるのでしょうか。

○本後課長補佐 今回の御議論は、精神保健福祉法という範疇の中で検討を進めたいと考えております。

○福田精神・障害保健課長 その他御意見ございますでしょうか。
 それでは、予定の時間も過ぎておりますので、大変貴重な御意見をいただきまして、ありがとうございました。御意見も踏まえまして作業チームの方で論点を整理させていただき、その状況も逐次報告させていただきながら、今後検討を進めてまいりたいと思います。
 次回の開催日時等につきましては、追って御連絡を差し上げたいと思います。
 本日も、大変お忙しい中、長時間にわたりどうもありがとうございました。以上をもって終了いたしたいと思います。どうもお疲れさまでございました。


(了)
<照会先>

社会・援護局障害保健福祉部
精神・障害保健課企画法令係

電話: 03-5253-1111(3055)

ホーム > 政策について > 審議会・研究会等 > 障害保健福祉部が実施する検討会等 > 新たな地域精神保健医療体制の構築に向けた検討チーム > 第13回新たな地域精神保健医療体制の構築に向けた検討チーム議事録

ページの先頭へ戻る