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2011年3月2日 第7回チーム医療推進方策検討ワーキンググループ 議事録

医政局医事課

○日時

平成23年3月2日(水)


○場所

厚生労働省専用第23会議室(19階)


○議題

(1)チーム医療推進のための基本的な考え方と実践的事例集(案)について
(2)チーム医療の評価方法について(素案)
(3)その他

○議事

○石井補佐 定刻となりましたので、ただいまより「第7回チーム医療推進方策検討ワーキンググループ」を開催いたします。委員の皆様方におかれましては、年度末のお忙しい中をお集りいただきまして誠にありがとうございます。本日、出席予定でした岡本委員から急遽急用のためご欠席、徳田委員、高本委員から少し遅れるとの連絡をいただいています。
 最初に、配付資料の確認をさせていただきます。お手元の資料です。議事次第、座席表、資料1としまして左肩にホチキス留めしてあります「チーム医療推進のための基本的な考え方と実践的事例集(案)」、資料2「チーム医療の評価方法について(素案)」、資料3「小沼委員ヒアリング資料」、資料4「小沼委員提出資料」、資料5「川島委員提出資料」、資料6「柏木委員提出資料」、資料7「取出委員提出資料」です。落丁等がございましたら事務局までお申し付けください。カメラ撮りはここまでとさせていただきます。
 以後の進行を、山口座長、どうぞよろしくお願いします。
○山口座長 本日はお忙しい中をお集りいただきましてありがとうございました。それでは一番最初に、小沼委員からご発表いただきます。その後に、今後のガイドラインの取りまとめに向けて、前回までの議論の整理についてご議論をいただきたいと思います。その後、来年度実施予定のチーム医療実証事業に向けて、前回もご検討いただきましたけれども、チーム医療の評価方法についてご議論をいただきたいと思っています。
 それでは最初に、小沼委員からご発表をお願いいたします。
○小沼委員 おはようございます。貴重な時間を少々拝借してお話申し上げたいと思います。お手元の資料ですと資料3の2つ目のスライドからです。私は、いまご紹介いただきましたように、済生会向島病院に勤務する臨床検査技師の小沼です。臨床検査技師の立場からお話を申し上げます。
 検査技師と一言で申しましても、記載のとおり、検査技師には臨床検査技師と衛生検査技師があります。衛生検査技師は、既に誕生することはなく、医療の現場で働いているのは殆どが臨床検査技師です。この二つの名称ではできる業務の範囲が多少違っております。臨床検査技師の場合には、生体、いわゆる生理検査ができるということです。患者さんの体に触れることができる。それから、検査のために必要な採血ができるというのが臨床検査技師となっています。衛生検査技師は、前からある職種ですけれど、検体検査、主に体から排泄された血液とか尿とか糞便、それから皮膚だとか、そういう体の一部を分析するような作業をしています。この衛生検査技師が行っているような検体検査とか、あるいは公衆衛生に関するものは開放業務となっており、特別の資格を有しない、どなたがおやりになられても法的には問題がないとなっています。
 3つ目のスライドです。臨床検査技師と衛生検査技師の業務範囲概念です。お手元の資料のほうが見やすいと思いますが、医師のみが許されている医行為があり、その一部に診療の補助行為として、看護師が独占業務で診療の補助行為を行っているわけです。その診療の補助行為の一部、検査の部分だけを臨床検査技師が担うことができると解釈をしているわけであります。衛生検査技師はもちろんこの医行為の枠の中に全く入ることができず、無資格者であれば当然のことです。ですから、ともすると看護師の業務範囲が少し広がると、臨床検査技師の業務範囲も広がっていくのではないかと取られる一面もあるかと思います。そういうわけで、我々としてみれば臨床検査技師の立場から見ますと、看護師の診療の補助行為の一部を頂戴して担っているというところからはじまってきたわけです。現在、医療が進歩しますと、なかなか看護師さんの業務内容が繁多でありますので、看護師さんができる業務の範囲も限られてくると思います。このようなわけで臨床検査技師の活躍する場が増えてきたことになるわけです。
 実際には次の4枚目のスライドですが、チーム医療の類型化です。これは、岩手医大の諏訪部先生からいただいた表です。ご承知のとおり、いま現在ここでお話されていることというのは、一番最後の「機能的チーム」というもののあり方について議論をしているところだと思います。実際、この機能的チームについて議論をしていく中で、5枚目のスライドにありますが、「チーム医療とは医療環境モデルの一つ」だと解釈させていただきますと、従来型とは大きく違う点があると思うのです。チーム医療型の場合には、他職種が対等に連携して分担していく。一例を挙げますと今でこそ臨床検査技師による採血は多くの施設で行われています。私どもの施設では、昭和57、58年頃から、病棟採血に当たり、現在では病棟も外来もすべてを臨床検査技師が採血をしているわけですが、それをスタートする段階に至るに当たって、病棟に出掛けて行くときに、やはり患者の理解と、患者からの理解という相互理解が必要であるのと同時に、そこに行きますと他職種の方々がいろいろな業務を行っています。そうすると、他職種を理解することと他職種から臨床検査技師が理解を受けなくてはいけないという、相互の理解が必要であろうと思っています。
 続いて「チーム医療の事例」です。これは最後のほうに事例資料を皆様のお手元にたくさん出してありますが、そこからまとめますと、臨床検査技師も、ご存知の通り、感染制御、栄養サポート、糖尿病療養指導だとか、知っているだけのも以外にも、私が知らないものまでたくさん参画しているのだなというのがよくわかるわけです。このとおり、既にご発表があった中の事例にもあったとおりの、チーム医療に参画しているところです。チーム医療に参画していますと、どうしても自分たちの持っている身分とか法律以外に、その狭間的な業務が入ってくると思うのです。
 狭間的な業務が入ってくる中で、7枚目に示しますように、「臨床検査技師に許されている医療行為」というものがありまして、これは省令で定められている16項目、心電図から始まり、心音図、筋電図と記載されていますが、この16項目と検査のために必要な採血、これのみが臨床検査技師に許されている医療行為であります。※が付いているものは、一定の制限下の業務ということで、心電図ですと体表誘導に限るとか、眼底写真ですと散瞳薬を用いないなど、そのように特別な範疇のみに許されている医療行為で、この中では臨床検査技師が大いに活躍していただいて結構だということであります。しかし、この狭間の検査についてはグレーゾーンといわれている問題が数多くあり、これは日本臨床衛生検査技師会という臨床検査技師の職能団体に問合せがくる内容と一致しています。「こういう検査をやるようにと医師から言われたのだけれどもいかがなものだろうか」と問合せがきます。それはほとんどがクロあるいあはクロに近い行為であります。クロに近い状態でありますから、それはやってはならないと判断せざるを得ないものがあるわけです。
 その判断の材料として、8枚目のスライドに掲げてありますように、「侵襲性の概念」を持っておりまして、1番から5番までのようなことは、これは臨床検査技師であれどもやってはならないよということで、この辺を踏まえて業務に当たっているわけです。
 この中でどの程度がグレーゾーンになるかについては、9枚目のスライドに記載してまいりました。これは、「一考を要するグレーゾーン」と少し謙虚に書きましたけれども、お考えいただきたいグレーゾーンです。今回私がまとめてまいりまして今日の日付でご報告申し上げますけれども、やはり、検体検査の部門であれば、当然、臨床検査技師であれば、その検査材料の採取に至るまではある一定の範囲で危険性や侵襲性がなければ、やってもよいのではないだろうかということです。インフルエンザの抗原検出用の鼻腔拭い液のように検出精度の担保が必要であったり、季節的に多忙を要する検体採取。あるいは細菌培養各種の材料、すなわち咽頭・褥瘡・静脈血、血液培養の採血です。動脈採血はもちろんいけません。それから、菌や寄生虫を目的とする検体の皮膚の一部の採取。皮膚といってもメスで切るわけではなくて、剥がれてきている皮膚の一部を採取して検査を行うということです。
 スライド中に表記してある2番ですと、検査を目的とする投薬になりますが、投薬という言葉が、薬剤師さんからすれば非常に誤解を受けやすい言葉だと思いますけれども、現実には薬剤師さんが処方したお薬を飲んでいただくという表現を使って、患者さんが自らその場で予め出されている医師の指示の下に飲んでいただくという表現を使って我々は対応をしているわけであります。OGTT、ブドウ糖負荷試験の甘いジュースですね、それから、尿素呼気試験のヘリコバクター・ピロリの検査、その他検査薬吸入のベネトリン負荷試験とか、カプトプリル内服。それから、眼底カメラ撮影時の散瞳薬の点眼。これはやってはいけないのですけれど、実際に調べてみますと、病院によって臨床検査技師がやっているところもあるようであります。小児脳波・心電図検査時の睡眠導入のトルクロリールの内服だとか、こういったものも検査を目的とする投薬としては狭間な内容ではないかと思っています。こういうことを行う場合でも、十分に諸施設の中で医師、看護師等に理解を求め、確実な安全性を担保してやらないと非常に危険ではないだろうかということもあります。
 スライドに表記してある3番の、治療を目的とする処置です。あまり聞かない話かもしれませんが、予め作成されているマニュアルを用いて、低血糖時にブドウ糖を内服させる、あるいは、自己血輸血目的の採血の一部を担う。これは一部を担うということで、採血そのものをするわけではないと私は思っています。
スライドに表記してある4の生体情報収集等では、ここに掲げてあるような血圧・脈拍などのバイタルチェック、膝蓋腱反射、足底タッチテストの3つぐらいの検査の項目について、場合によって担っているところであります。
 そのほか、お手元に資料として提出してあるものがあります。なかにはかなりきわどい話になりますと資料として提出するのに病院名や個人名を出すことを嫌がりますので、限られたものしかありません。以上で私の報告を終わらせていただきます。ありがとうございました。
○山口座長 ありがとうございました。ただいまの小沼委員のご発表につきまして、何かご意見等ございますでしょうか。
 最後にお示しいただいた、「一考を要するグレーゾーン」というもので、例えば眼底カメラの撮影前の散瞳薬の点眼などは、点眼をしなければ眼底カメラの撮影ができないことを考えれば、やはり問題なのでしょうか。
○小沼委員 検診のように流れ作業で行う場合と、視野の中央部の場合には散瞳薬を使わずに撮っているケースもあります。そういうものは、臨床検査の技師としてやってよいということになっているのですけれど、視野全体を撮影したい場合や、その後に医師による診察がある場合などは、医師の指示により散瞳薬を用いてしっかり散瞳してから撮影しないといけないのでしょうね。
○山口座長 なかなかいろいろと難しい領域があるのですね。ほかに何かご意見はございますでしょうか。後ろのほうにたくさん事例の資料もご提供いただいていると思いますので、また何かありましたら、小沼委員にご質問等をしていただくということにいたします。
 引き続いて、資料1、かなりまとめていただきました、「チーム医療推進のための基本的な考え方と実践的事例集(案)」につきまして議論をしたいと思います。それでは事務局から資料の説明をよろしくお願いします。
○石井補佐 資料1をご覧ください。一度、皆様のお手元にお送りしてからまた追加のご意見をいただきまして、それを反映させていただきましたので、変更点を中心にできるだけ手短かに説明させていただきます。
 まず表紙です。いままで仮称として「ガイドライン」と呼んでいましたけれども、やはりガイドラインという言葉は医療の現場では捉え方が少し違うのではないかというご意見もいただきましたので、このように、「チーム医療推進のための基本的な考え方と実践的事例集」というタイトルとしてはどうかということで表紙に書いています。
 次のページに「目次」をこの度付けました。基本的な構成は、これまで毎回の会議に出しておりました、資料1「前回までの議論の整理」に基づきまして、それに加えて、「はじめに」という巻頭言のようなものと、「終わりに」ということで今後に向けた提言の部分、それから次の、実践的事例集ということで、委員の皆様からご提供いただきました具体的な事例集を巻末に追加したものです。実は、いただきましたご意見や資料の中で、直前にいただいたものでまだ反映が間に合っていないもの等がありますので、その点についてはご容赦いただくとともに、次回までにまた追加でご意見をいただきたい、あるいは本日ご意見をいただきたいと考えていますので、どうぞよろしくお願いいたします。
 1頁目です。「はじめに」を巻頭言として追加したものです。これはチーム医療が最近実践されている状況と、それから、昨年度から厚労省として検討会を立ち上げて検討を続けていることと、この検討会が立ち上げられるまでの経緯を書かせていただいています。一番最後の文章のところに、今般、チーム医療を推進するための方策について取りまとめを行ったので、医療関係者がチーム医療を推進していく上で参考とすることを期待したいということで、ガイドラインというような何か規制をかけるものではなくて、現場の方々に参考としていただきたいものであるという位置付けを書いています。
 1.「チーム医療を推進するための基本的な考え方」以降につきましては、これまでの資料1の内容につきまして、前回のご議論、それから追加でいただいたご意見を踏まえまして修正したものです。上から2つ目の○ですが、「連携」という言葉を同じチームの中で使うのはちょっと違和感があるというご意見をいただきましたので、「協働」という言葉に記載を修正しています。それから、チーム医療を推進するための目的としまして、効率的な医療サービスという観点について追加のご意見がありましたので、このように加えさせていただきました。上から4つ目の○ですが、こちらは前回の議論の中で、1つの業務について特定の職種の者だけがやるのではない業務も当然あるだろうということについての認識を共有するべきだというご意見をいただきましたので、このように○の文章を追加しています。
 2頁目です。前回、電子カルテ等による情報共有のあり方について様々なご意見がありました。最終的に一致したご意見ではない部分もありましたけれども、電子カルテによる情報共有に当たりましては、職種毎の記載内容をどのように共有するかあるいは、各職種にどこまでの内容についての記載権限を与えるか、他の医療機関を含めた共有方法など、ルールを決めておく必要はあるだろうということは一致した見解ではないかと聞いていて思いましたので、このような記載を追加したものです。その2つ下の○の部分です。「歯科医師」という文言の追加や、その下の、「個別具体的な指示のみならず」「包括的指示」ということで、ご意見を踏まえた修正を行っています。それから、事例のところにも追加のご意見を踏まえて追加の修正をしました。
 同じ2頁の下の部分、2.「急性期・救急医療の場面におけるチーム医療」です。まず1つ目の○ですが、救急の受入れの話についてもご発言がありましたので、急性期・救急医療におけるチーム医療について、病院内だけではないという趣旨でこのような記載を追加したものです。その下の、最後の○ですけれども、「専門部隊型のチーム」ですとかあるいは「病棟配属型のチーム」というお話をこれまでいろいろといただいてきていましたが、趣旨が明確になるように少し文章を修文したものです。
 3頁目に入ります。最初の2つの○も同様で、これまでいただいていました病棟配属型チームと専門部隊型チームの関係につきまして、少しその趣旨がわかるように修正したものです。同じく3頁の例3)のところは、委員のご意見を踏まえながら少し文章の趣旨を修正したものです。改行がずれていまして恐縮です。一番下のところですが、例5)としまして、救急救命センターにおける社会福祉士の取組ということで事例の追加をしたものです。
 4頁目です。3.「回復期・慢性期医療の場面におけるチーム医療」のところです。これは前回の議論の中でご意見をいただきました、リハビリスタッフの定義を最初に出てくるところに書いてほしいということでしたので、このように書かせていただいています。その下の3つ目の○のところですが、回復期の医療につきましては、どこまで障害が改善するかとか、あるいは最終的にどのような障害を抱えて生活を再建するかについて、短期間で検討・解決する必要があるため、患者・家族が正確に状況を把握することが難しいので、経済的ですとか家庭環境を十分に把握して患者・家族からの相談に対応することによって円滑な家庭復帰につながることが期待されるということ、これは追加のご意見でいただきましたので、このように追加させていただきました。同じ頁の例3)です。医療療養病床におけるチーム医療ということで追加をいただいています。
 申し遅れましたけれども、本文中に出てくる例につきましては、巻末に載せている事例集ですが、委員からいただいているものについては原則として加えていくこととして、例示の最後に参照ページを付け加えさせていただいています。
 5頁目は4.「在宅医療の場面におけるチーム医療」です。上から4つ目の○のところですが、これはもともと含んでいる趣旨であろうかとは思いますけれども、訪問歯科診療、訪問服薬指導等を明示したものです。その1つ下の○ですが、医療機器についての追加の意見をいただきましたので、それにつきまして追加したものです。その頁の下の例2)ですが、前回いただきました資料等を踏まえてこのように「退院支援調整チーム」ということで追加させていただいています。
 6頁につきましては、事例の追加と修正をさせていただいています。例3-2)としまして、病院薬剤師と薬局薬剤師の連携。それから、例4)は、事例の一部文言の修正。例5)につきましては、前回事例をご発表いただきましたものを踏まえて追加したものです。例6)は在宅療養支援診療所における社会福祉士の活用ということで、追加でいただきました事例を基に追記したものです。
 続きまして5.「医科・歯科の連携」のところです。7頁の真ん中、下から3つ目の○ですが、これは前回の会議の中で、栗原委員からのご指摘を踏まえまして少し表現を修正したところです。
 8頁の6.「特定の診療領域等におけるチーム医療」につきましては、せん妄対策チーム・子どもの入院支援チーム・周術期におけるチーム医療につきまして追加したものです。
 それから9頁に続きますが、外来化学療法におけるチーム医療、医療安全に関するチーム医療ということで、事例の追加をさせていただいています。9頁の2つ目の○ですが、こちらも追加の意見を踏まえまして職種の内容について追記をさせていただいています。その下の○のところは、精神科領域につきまして課題であります長期入院患者の地域移行等に関し、医師や看護師、精神保健福祉士等のチームによる取組の推進が必要であるということで、これも追加のご意見をいただきましたので記載させていただきました。10頁です。上の部分ですが、例2)としまして、周産期における虐待予防チームにつきまして追加の意見がありましたので、このように記載させていただきました。
 その下の、7.「医療スタッフの業務の効率化・業務負担の軽減」ですが、1つ目の○につきましては、これまでの議論の趣旨を踏まえまして表現を追加させていただきました。その下の、例2)ですが、これにつきましては文言の修正をさせていただきました。その下の例3)のところですが、社会福祉士の病棟配置における患者・家族支援の取組ということで追加の事例をいただきましたので、このような記載を追加したものです。
 最後に11頁、「終わりに」ですが、これは最後にこのワーキンググループ自体を今回で終わるというわけではありませんけれども、とりあえず、この実践的な事例集というものをまとめていただくに当たりまして、今後の提言等に関する内容についてこの部分にまとめて書かせていただきました。
 まず1つ目の○ですが、本検討会では、医療現場で活躍する委員によりチーム医療を推進するための具体的方策について実践事例の提示を含めて検討を重ねて、本報告書を取りまとめたところであるが、これは現時点で考えられるチーム医療の一例を示したものであるということで、これは冒頭と同じような内容ですけれども、位置付けを書いてあります。2つ目の○としまして、今後、医学ですとか医療技術の進歩、また教育環境の変化に伴いまして、医療関係職種に求められる能力ですとか専門性といったものが変化してくることを念頭に置き、業務範囲について、今日もいろいろとご指摘いただきましたが、関係法令等の見直しを含めて検討する必要があるということです。3つ目は、医療現場でチーム医療を実践するためには医療関係職種を十分に配置できるだけの医療機関等の経営的な基盤が必要でありまして、各医療機関においてはその状況に応じた取組を行うとともに、診療報酬等における評価を行うことも重要である旨を記載しております。最後の○ですが、さらに本報告書の提言内容を医療現場で具体的に検証し、その成果を評価し、チーム医療の更なる推進方策につながることを期待したいということで、これは来年度に向けての記載として加えさせていただきました。
 本文はここまででして、13頁以降は実践的事例集で、基本的には委員の方々からいただいたものに、タイトルを若干付けさせていただきました。それ以外の内容につきましては、ごく軽微な修正等は行っておりますが、ちょっとまだ事務局のチェックが十分に追いついていない部分がありまして、一部誤植等がまだ残っているかとは思いますけれども、次回以降に向けて事務局でも精査をさせていただきますが、提出された委員を中心に精査していただければと考えています。早口になりましたけれども、事務局からは以上です。
○山口座長 ありがとうございました。これまでのご議論をおまとめいただきまして、ガイドラインというような言葉で来ておりましたが、その一歩手前というような感じなのかなと思います。これまでの議論を「チーム医療推進のための基本的な考え方と実践的事例集」という形でおまとめいただいたと思います。このワーキンググループの最終的なまとめとしてはこういう形で進めさせていただこうかと思いますが、このことも含めてご議論をいただきたいと思います。また事例集の追加をいろいろいただきましたので、ご説明をお願いできる委員の先生にはご説明いただきたいと思いますが、時間が限られておりますので、是非手短かにお願いしたいと思います。よろしくお願いします。
 まず、資料1のまとめを、こういう形で今回のワーキンググループのこれまでのご議論をまとめることについても含めて、個別の事例でも事案でも結構ですが、ご議論ございますか。
○三上委員 「チーム医療を推進するための基本的な考え方」のところでは、医師や看護師等の許容量を超えた医学的な視点ということで、「看護師等」という言葉になっているのですが、あとのほうの、医師、看護師、臨床検査技師とかそういったものが付いている場合には、准看護師というのが全く出てこないのが少し気になるのです。准看護師は、医師あるいは歯科医師の指示のもとで医行為、診療の補助ができるということなので、チーム医療の中では非常に重要な役割を果たしているのではないかと思うのですが、全く文言が出てこず、看護師だけしか書かれていないというのは少しどうなのかなと思います。訂正がもしできるのであれば、「看護職員」なり、あるいは新たに「准看護師」というのを付け加えていただくほうが、准看護師の皆さんにはいいのではないかと思いますが、いかがでしょうか。
○山口座長 いままで准看護師について名前が出てこなかったとは思うのですが、では市川委員どうぞ。
○市川委員 准看護師に関しましては、いまこのチーム医療の中の職種の中では、看護の中の1つの構造的なものですから、そこにあえて准看護師、看護師を両方入れる必要は私はないかと思います。法的にも、看護師の指示のもとでということになりますから、そうすれば看護補助者なり何とかということがありますので、大きくはこれだけのいろいろな職種の中で考えていくので、私はその必要はないかなと思います。
○三上委員 普通こういう法文を作るときには、看護師、准看護師といったものを合わせる場合には「看護職員」と書く、そうでないものについては特定する。看護師なら「看護師」、准看護師なら「准看護師」と書くというふうに、いままで厚生労働省の間ではそういう打合せになっていたと思うのですが。いまの「看護師」だけで、すべて看護師の指示のもとでやるので同じなのだというのは、少し文章上どうなのでしょうか。
○山口座長 なかなか難しい議論かと思いますけれども。
○近森委員 実際問題、チーム医療を推進するための基本的な考え方ですので、ここに医師、看護師、准看護師なんて入れると、非常にバランスが悪いですよね、はっきり言って。だから、医師、看護師等でいいのではないでしょうか。
○三上委員 ここはいいのです。あとのほうで医師、看護師、臨床検査技師とか言語聴覚士とか、いろいろな職種が入ってくる中で入っていないので、どうですかと。普通の場合は「看護職員」と書くのではないかというふうに、厚生労働省のほうに伺いたいのです。
○近森委員 看護師でいいと思いますけども、ここは。
○三上委員 一般的には、看護師と准看護師というのは区別してないのですが、この文章、こういう正式な文章を作るときには、看護師と准看護師とが明らかにわかるように。ですから看護師というのは看護師だけで、准看護師は含まれないというふうな考え方だと、いままで厚生労働省から説明は受けておったのです。一般的には先生のおっしゃるように、看護師で准看護師も含んでいるイメージがあるのですが、正式な文章になりますと、少し違うのではないかと思っています。
○山口座長 では厚労省の方から。
○村田医事課長 確かに、法律とか政令、省令といった法令の文章ですと、それは当然厳格な用語の使い方がございますので、いま三上委員がおっしゃったとおり区別はしてございます。ただ一方で、この報告書自体は、そういう意味では一般の医療関係者も含めてご覧いただく文章です。その中では、いまお話がございましたとおり、「看護師等」の中に当然准看護師の方も入っていると、排除はしていないということは、大体明確になっているかと思っております。そういう意味では、その法編纂の使い方とこうした文書の使い方でそれほど齟齬はないかと事務的には考えております。
○三上委員 いまの議論は議事録に残していただいて、この看護師のところに准看護師も含んでいるのだということを議事録にきちっと残していただいた上で、この文章であったら別に構わないと思います。
○山口座長 議事録にはそのことを残すということで、ご意見をいただきました。これは、似たようなことは先ほどご説明ありましたが、臨床検査技師と衛生検査技師でもあるような話でしょう。臨床検査技師ということであればよろしいのかなとは思いますけども。
○小沼委員 臨床検査技師と衛生検査技師に関しては、これは「臨床検査技師」で結構です。それから、これはよその団体さんのことを申しあげますと、例えば、昔、エックス線技師、これが廃止されて「診療放射線技師」一本化になったと。同じようなケースだと思っていますので、「臨床検査技師」一本で結構です。
○山口座長 ほかに何かご意見ありますか。向井委員、どうぞ。
○向井委員 すみません、2頁のチーム医療の教育というところで、うちの大学ですが、「医学部、歯学部、薬学部等」と書いてありますが、「等」を「保健医療学部」と、4学部なものですから。その保健医療学部に看護学科と理学療法学科、作業療法学科がありますが、その学部の保健医療学部だけでも何とか「等」の代わりに入れていただけないかと、お願いいたします。
○山口座長 ほかにご意見ありますか。
○中村委員 1頁目のチーム医療の1つ目の○ですが、ここの書きぶりを利用者主体というところを前提にして、「患者の社会的・心理的な観点及び生活にも配慮した医療が求められている」ことを頭にして、利用者主体ということを前提としてチーム医療があるんだというふうな書きぶりにしたら、いかがでしょう、ご提案です。
○山口座長 はじめのところですか。
○中村委員 はい。1.「チーム医療を推進するための基本的な考え方」の1つ目の○ですが、これを患者様の医療の改善というところがまず前提だと思いますので、「患者の社会的・心理的な観点及び生活に配慮した医療が求められる」を頭にもってきて、中に「我が国においた」という、利用者様ということ、「患者様」というのを前にもってきたほうがいいのではないかと考えますが、いかがでしょう。表現がうまくなくて、何のための医療かといいますと、やはり利用者様、患者様が主体ですので、患者さんの主張を改善するんだということを前にもってきて、そのためのチーム医療はどうあるかというふうな書きぶりのほうがいいのではないかと考える次第です。事務局で検討していただけましたら。
○山口座長 前も後ろもあまり大きな変わりはないように思いますが。では、事務局で検討していただくということで。ほかに何かご意見ありますか。
○市川委員 7.「医療スタッフの業務の効率化・業務負担の軽減」の11頁の最後に、医療クラークの導入のことを触れております。これまで私も発言しなかったのですけれど、もっと大事な、いわゆる病棟と外来のクラーク業務という辺りについてです。この医療クラークというのは医師の業務軽減だけですが、実際には電子化されていようがいまいが、かなりデータ管理は、外来でのいろいろなまず受付から始まることと、それから非常に膨大な電話の対応業務、あるいは病棟においても電話対応であるとか、それから平均在院日数が短くなってきて、入院・退院が10名、15名という患者さんのその対応。データをきちんとコンピュータに入れるとか、退院したとか、あるいは転科・転棟とか。ですから、いわゆるクラーク業務の重要性というのもこの中に入れる必要があるのではないかと思いますが、いかがでしょうか。
 医師だけではなくて、患者さんからいろいろな証明書等の書類なんかの申請等もあります。これらは本当に1人では対応できないくらいの、たぶん病棟においてもそういう状況というのはたくさんあるのだろうと思います。いわゆるチーム医療の中の事務職の中のクラーク業務という意味合いですが、そこはどの職種1つをとっても非常に重要なところを担っているのではないかと思います。
○鈴木委員 いまの市川委員のお話、大変賛同するところです。非常に複雑に、専門分化した病院という組織を円滑に回していくためには、やはりそれをつなぐ役割というか、冒頭にも出てました情報共有とか、コミュニケーションの問題だとかそういうことも含めて、いまのような形の事務部門をどう活かして配置するかというのは大変重要なテーマになると思います。
 具体的に言うと、いま各病院で委員会活動というのが非常に熱心に取り組まれています。看護師の方とかドクターが、委員会のための準備とか委員会の記録を残すために、非常に膨大な時間を取られ、時間外になったりしているという状況があるのです。やはりそういったものは、ある意味ではスペシャリストとしての事務部門がコーディネートする、準備をするというような役割というのが、これからもっともっと検討されてもいいのかなという気がします。
 ただ、そのときちょっと引っ掛かるのは、いわゆるクラークという名称そのものがややお手伝いさん的で、主体性を持って仕事をする名称としては、いまみたいな力添えみたいなことを位置づけていただけるのであれば、もう少し我々も、プライドを持った名称というか、役割というのを明らかにしてもいいのかなという気がしています。
 医師負担軽減でスタートしていますが、現場はあれがどんどんいま進化して、役割、手術室なんかは特に、手術室のマネジメントをする事務部門の有用性というのはかなり明確になってきているので、是非そういった面もこれをきっかけにして明らかになってくるとよろしいかと思います。
○山口座長 確かに11頁に書かれているのは、医師の勤務環境改善という、何か医師だけのようにされていますが、もう非常に広い範囲で事務クラークの役割が広がっていることは間違いないでしょうから、書き加えていただく、広めていただくという話かと思います。
○遠藤委員 別にいまの意見を否定するわけではないのですが、いまの話を整理すると、ここは「医療クラーク導入」と書いてあるのがちょっと言葉足らずではないかと思っています。あとの事例集においては、いわゆる医師事務作業補助者として、これが正確な、今回診療報酬でも認められる名称ですのでこの言葉に代えてはどうかと。事務の役割というのは、クラークもそうですけれども、チーム医療の中では非常に大きな意味があるということは当然です。それはそれとして、そういう項目を設けてやっていけばいいのではないかと思います。医療クラークというのはあんまりこう広げすぎてしまうと、いまの診療報酬の場合に決まりがありますので、そこはしっかりしておかないといけないでしょう。当然拡大していくとか、看護の補助やいろいろな補助をすることも認めますよということになれば、それはそれで結構だと思いますけれど、現在ではある程度限られた中で、この医師事務作業補助者というのがいるのだということを一応きちんと守って言葉としては使ったほうがいいのではないかなと思います。
○山口座長 現在は、診療報酬上の事務クラークの位置づけとしてはそういうことだということですね。
○遠藤委員 はい。
○山口座長 しかし、もっと広げるという考え方もあり得る話かなという感じがします。
○遠藤委員 はい。
○山口座長 それからもう1つは、事務職の役割が事務クラークだけの話ではないので、事務職のチーム医療における役割をもっと広く、クラークだけではない話でもう少し書き込めたらいいのかなと。なかなかそういう形で事務職が出てくるのは少ないのかなという感じがしています。ほかに何か。
○松阪委員 9頁ですが、6.の大立ての中に、医療安全に関するチーム医療ということで、山形大学医学部の事例集ということで記載がされているのですが、医療安全という大きな1つの別立ての項として、薬品管理が医療安全のためにやはり必要なことだろうと思います。医療機器の安全管理というのも1つの医療安全という面でも言えることと思います。できれば、8番とか7番といったところに、「医療安全によるチーム医療」という項目を別立てにしていただくのはどうかと考えております。いかがでしょう。
○山口座長 医療安全にかかわるものを大きな項目に立てて、すべての職種のものをやるわけですか。
○松阪委員 すべてのうち放射線技師さんとか検査技師さんが、要するに現場で使っている医療機器の管理というのが医療安全の中では欠かせないことでしょうし、お薬の管理というのも1つ非常に大事なことだろうと思います。いま実際にやられていることだと思うのです。ここに書かれている事例集というのは、特化した新たなところだけの問題だけではなくて、いまやっていることもやはり事例集として出していっていいのではないかというふうに考えるのですが。
○山口座長 いや、基本的には新しいボーダーライン的なものを是非取り上げていきたいとは思っています。既にやっていることを遡ってすべてをやり出すと、すごく範囲が広まるのではないでしょうか。
○松阪委員 1つ、医療機器に関して言いますと、医療機器管理チームというのがありますね。それと、医療機器選定チームというのも。その中に、選定チームの中には医療チームの方も入っていただいたりして、トータル的なライフサイクルで機器というのも見たりしますので、そういう面でのチーム医療というのをご紹介させていただけたらと思います。意味が違いますか。
○山口座長 既にある程度例えば動いているものを、既に現場の中で診療、あるいは診療システムの一部になっているのを、確かにチームには違いないのだけれども、いまそこを取り上げて、そこから説き起こす話になると、相当話が広くなるので、できれば新しいものに向けて、それほど広がっているわけでもないし、あるいはボーダーラインであったりというところをメインに議論が進んできたと思っています。その辺は各病院によって理解の仕方がだいぶ違いますでしょうけれども。医療安全はどこの項目でも出てきますし、おそらくすべての職種の人が絡んでいる話なのです。これも医療安全に対するチーム医療、一言だけで終わらされてしまうと、医療安全としてもこの程度ですかという話になってしまうので、確かにもの足りない感じではあるのですけれども。テーマが大きいのかなという感じはしますけれども、どうでしょう、ほかにご意見はありますか
○三上委員 1頁の下から2つ目の○の「チームアプローチを実践するためには、様々な業務について特定の職種に実施を限定するのではなく、臨機応変に対応する」と書いてあり、非常によい文章だと思います。これを受けて11頁の「終わりに」の2つ目の○に、「業務範囲について関係法令等の見直しを含め」と書いてあるのですが、もう少し具体的に「独占業務の範囲について規制緩和の方向で関係法令等の見直しを含めて検討する」ぐらい踏み込んで書いていただくほうが、理念がよく出るのではないかと思います。
○山口座長 ありがとうございました。より見直しの内容を具体的に挙げていただくという話はよろしいのかと思います。
○森田委員 いまの医療安全の話ですが、転倒対策ということを回復期のところで書かせていただいています。確かに転倒・転落は医療安全の大きな項目なのですが、今回の話の流れの中では、回復期リハにおいて転倒というものにはいろいろな側面があります。前回のとき資料を出させていただきましたが、運動機能や認知機能や環境要因やさまざまな要因が転倒に絡むために、回復期ではさまざま職種が関わることが必要だとして事例を出したのです。医療安全よりは、回復期のところにあるほうがしっくりするかなというふうに私は考えました。
○須貝委員 話が少し戻ります。先ほど事務的なところの記述が少し乏しいという中で事務局とはちょっと話していたのですが、診療情報管理の管理士の記述がないということで、事例を少し入れることでいま調整中ではあるのですが。是非、「診療情報管理士を配置することが望ましい」という記述を1頁目のいちばん最後のところでは少し重すぎるし合わないのかもしれませんが、その辺りか、急性期医療の2頁目から3頁目なのか、事務の機能といっしょに診療情報管理の機能という形で捉えていただいても情報管理の部分だけそういうふうにしていただいても結構ですので、事例を踏まえて。「診療情報管理士」という言葉がないと、そちらにつながらないと思います。是非その一文をお願いしたいと思います。
○山口座長 おそらくDPCも含めて、いまいろいろなデータベースで、病院からいろいろ情報提供を求められているところもありますから、そういう意味では、診療情報管理士を是非、その名前がどこかに出てくるか、あるいはもう少し具体的なチーム医療として何か提案をいただけるとよろしいかと思います。
○須貝委員 はい、がん登録とか何か情報の監査、記録の監査とか、データを使って何か委員会活動を支えているとかいうようなことを少し載せさせていただきたいと思います。
○徳田委員 2度ほどお休みさせていただきましたので、議論を蒸し返すようだったら大変申し訳ないのですが、何点かお話させてください。まず1頁目なのですが、2つ目の段落で、チーム医療を推進するための基本的な考え方の2つ目ですが、キーワードが3つありまして、コミュニケーション、情報の共有化、チームマネジメントなのですが、この順序はこれでよろしいのかどうか。基本的にこういうところでは情報の共有化がいちばん最初ではないかということが第1点です。
 2つ目は、その次の段落で、下から2行目ですが、「ファシリテーターを中心に他職種を尊重した議論」という文章があります。この「尊重した」という言葉が第1行目にあることと、それからファシリテーターの話は、これは会議の持ち方に関する記述でありまして、本質的な話ではないので、できればこのファシリテーターから議論をするところまでを外して、「認識することが重要である」と縮めてはいかがかと思います。
 続きまして、これはご議論を願いたいと思っているところなのですが、2頁目の上から2つ目の段落です。「患者もチーム医療の一員という視点も重要であり」ということなのですが、内容的にはよくわかる話であります。チーム医療の説明のときに、皆様方、私もそうでしたが、チームが周りにあって中心に患者という位置づけで実施をされていたと思うのです。したがいまして、例えば文章的にチームの中心に患者が存在する、あるいはいるという視点が重要でありという言葉のほうがよろしいのかなと思うわけです。その理由は、チーム医療の一員というふうにそのまま文章をとってしまいますと、カンファレンスが大事ですというような言葉がありますので、それではカンファレンスにも患者さんが入るのかと、こんなふうになったり、あるいは何か問題が起こったときに、患者さんがその中に入っていたときに責任転嫁の問題が起きやしないかというようなことを危惧いたしますので、その点です。
 それから1.の下から2つ目の段落です。急性期、回復期云々のところで、「チーム医療のあり方はそれぞれ異なるものであり」という文章があります。私は、チーム医療のあり方そのものは、いまの基本的なあり方の話にあるように、変わらないのだと思います。変わるのは、実際にチーム医療を具体的にやる活動ないしは取組が違うのだと思うので、その辺りはこの表現でよろしいのかどうか。
 その延長上にあるとすれば、この2.以降ですね。急性期・救急医療、あるいはこういう分け方を全部されているのですが、このままでいいのかどうか。いろいろ中の一つひとつは申し上げませんが、見ますと、急性期だけではなくて全体に絡んでいるお話も実はたくさんあるのですね。それを無理やりいくつかに分けているようにも見えるものですから、その辺りはいかがかと思います。取りあえずそのところまでお話申し上げました。
○山口座長 非常に重要なご指摘をいただいたと思いますけれども、まず、チーム医療を推進するための2つ目のところで、情報の共有が1番かというのは、そうかなという感じはしますけれども。
○栗原委員 私が提示した中にありましたので、少しご説明させていただきます。情報の共有化の前に、専門職同士がコミュニケーションをちゃんと交わせる環境というのは非常に重要です。いまあまりにも細分化されているために、専門職同士のコミュニケーションがうまくないという環境下に置かれているという状況ですから、順番をこういうふうにしたというのが1点です。
 それからファシリテーターの話は、確かにそうだというふうに思いますが、ただ、この会議の運営、いわゆる非常に重要なカンファレンスとかそういうものの会議の運営方法は、誰も教育を受けていないというところがございます。ですので、もしよろしければ、どこかに教育について触れられたところがありますので、そこら辺で、「カンファレンスとファシリテーション」という項目を入れていただければ、すんなりいくのではないかと感じました。
 すみません、もう1つありましたね。チーム医療の各ステージによってあり様が違うというのを私がプレゼンテーションしたと思いますが、本質的なものの考え方は、確かに徳田委員が言われるように、同じ考え方だと思います。あり様というよりは形ですね、表現形としては随分、急性期と回復期、あるいは急性期と維持期というステージで分けたときには、全然違うと私は思いますが、いかがなものでしょうか。
 いわゆる臓器別に専門的に特化した、例えば心臓血管外科のあり様のチームと、それを取り囲んでサポートするようなチームのあり様とは随分と違うような気がいたします。いかがなものでしょうか。
○徳田委員 おっしゃるとおりなのです。実際にはそこは活動の話であって、あり方といえば、そこはやはり基本的なものの考え方だと思うので、そこは共通だというふうにあえて言ったほうがいいのではないか。
○栗原委員 あり方という言葉そのものの問題かもしれません。そこは日本語を少し考えていただければ。
○山口座長 いちばん最初の基本的な考え方というところに、それぞれ異なるというふうな表現で書くかどうかということは考えてもいいのでしょうか。ただ、実際に提示する形としてはいろいろなステージに分けて、より具体的にしたほうが、当然皆さんのイメージも描きやすいでしょうし、より具体的な各事例についても取組の仕方が具体的な形で提示されるので、実際にその後の表示はよろしいのかなと思います。基本的な考え方として、基本的なところは共通であるというのは、それはそれでよろしいのでしょうか。どういう表現にするかです。
○栗原委員 それにつけてなのですが、ずっと見て、しかも事例集の流れを見ますと、例えばの話、専門部隊型チーム医療、これは課題ごとのイメージだと思いますが、それと病棟配属型のチーム医療というのは、形が違いますね。それが全部混在してしまっているというのが、事例集の中では典型例として見られまして、いまどんどん課題ごとに話がいっているような気がいたします。そういった意味では、やはり基本というものをちゃんと集約していただいて、あとは課題というふうな流れを、少なくとも事例集の中では表示しないと、これでは混沌が生まれるのではないかと心配しています。
○近森委員 いま、チーム医療について検討しているのですが、各職種から出ているチーム医療の考え方自体が非常にばらばらで、分類されていません。概念的にも混在しておりまして、皆さんの発言を羅列しているような感じになっています。いろいろ考え方もあると思いますし、各病院の風土だとか、各職種の数だとか質だとか、いろいろ各病院ごとに違いますので、こういうふうに書いてあっても仕方ないと思うのですが、ある程度分類して、それからあるべき姿に向かっていくというような形で考えたほうがわかりやすいのではないかなと思って、私が少しまとめてみました。
 最初にワーキングで発表いたしましたが、チーム医療の理解を促すために各職種の重なりからチーム医療を分類いたしました。最初は、「もたれ合い型」というもので、ちょっと聞き慣れない言葉ですが、重なりが大きいタイプで、重なった部分で各職種がすり合わせをして、情報を共有するタイプです。すり合わせして情報を共有しますので、チーム医療の質は非常に高いのですが、カンファレンスとかそういうものをしなければいけないので、時間的・空間的にかなり無理があります。そういうところで、患者さんの処理能力には限りがあるという特徴があります。「もたれ合い型」というのは、すり合わせをして質は高いけれども、処理能力は限りがあるというタイプです。
 次は、「レゴ型」という、レゴブロックという玩具からきた名前です。レゴブロックは1カ所に接点があるように、重なりの小さいタイプで、情報交換のみで情報を共有するタイプです。電子カルテを利用して情報交換で情報を共有するタイプで、業務の標準化で質を保ちます。非常に効率がいいので、病棟でのルーティン業務など、多くの患者さんを処理できるタイプになります。
 もう1つの分類の仕方としては、チームの作り方です。チームの作り方で分類すると、専門性の高い多職種が必要に応じて集まってチームを形成する、専門部隊型のチーム医療。多職種が必要に応じて集まってきて、チームを作る専門部隊型ですね。それから医療現場の病棟などに配属された多職種がチームを形成する、いわゆる病棟配属型があります。つまり、各職種の重なりでもたれ合い型とレゴ型があって、チームの作り方で専門部隊型と病棟配属型があります。こういう概念を入れないと、非常に多彩なチーム医療が説明できないのです。
 現在の医療の状況から考えて、あるべきチーム医療の姿は次のようになるのではないかと思います。急性期医療におきましては、それらの根幹部分、いわゆる根本治療を行う部分ですが、これは患者数が限られますし、高い質が求められますので、専門部隊型でもたれ合い型のチーム医療が現在も行われております。例えば、手術室とかカテ室とか、そういう中核業務に対応しています。急性期医療の場合は、医師・看護師は中核業務で非常に多忙ですので、周辺部分のNSTとかリハビリ、医療安全もそうですし、感染症対策もそうですが、数多くの患者さんに効率良く対応するためには、病棟配属型で、レゴ型のチーム医療が非常に効果的です。病棟配属で、薬剤師とか看護助手、ソーシャルワーカーを病棟配属させて、そこで電子カルテを情報交換の場にして情報共有しながら、できるだけ業務を標準化してやるようにすれば、非常に効率的になります。数多くの患者さんが処理できますので、必要な患者さんに必要なときに十分なチーム医療が提供できます。
 ただ、業務の標準化で質を保っていますので、例えば病態が難しい事例とか、ターミナルな状態で高い判断力が求められるとか、そういう場合は専門部隊型でもたれ合い型のチーム医療がサポートして、介入する必要もあるのではないかと思っております。ほとんどの事例は病棟配属型のレゴ型によって対応して、例外的な事例については、専門部隊型で解決したらどうかなと、そんな感じがしております。
 回復期の病棟においては栗原先生が何回も提示されましたように、やはり患者さんの生活が主になりますし、個別の対応が求められます。ということで、かなり質が求められますので病棟配属型であっても、カンファレンスですり合わせをするもたれ合い型のチーム医療が必要になると思います。
 在宅のほうでは、川越先生がおっしゃいましたように、非常に時間的・空間的に距離が大きくて、すり合わせやカンファレンスが困難です。だから、専門部隊型のレゴ型により、電子カルテを利用して情報共有するというチーム医療が効果的ではないかなと思います。
 原則としては急性期から在宅にかけても、電子カルテによる情報共有が必須ではないか、そういうように思います。
 チーム医療というのは非常に多彩ですし、医療の場面、場面によって、その経過とともにチーム医療の形自体は変わっていくものではないかと思います。やはり患者さんのために、必要な患者さんに必要なときに十分なチーム医療を提供するというような、そういうチーム医療のあり方だとか目的というのは同じだと思います。そういう患者さんのためにチーム医療を提供する、ステージごとにいちばん良いチーム医療のあるべき姿というものをある程度共通認識として持っていれば、かなり理解しやすいのではないかと、そういうことで発言させていただきました。
○山口座長 レゴブロックというのは何ですか。
○近森委員 レゴブロックというのは組み立てる玩具です、さっとこうはめる。この接点だけで情報を交換していますね。それで情報共有している。
○山口座長 そういうのがレゴブロックですか。
○近森委員 重なりが少ないです。
○山口座長 もたれ合いも、もうちょっと先生、ゴロのいい言葉は。
○近森委員 そうですね。昔はすり合わせ型、インテグレート型と言っていました。すり合わせ型というのでしたね、1990年ぐらい。レゴ型はモジュラー型といって組合せ型とも言います。
○森田委員 いまの近森委員のお話は、大変わかりやすくて、すっと理解ができたのですが、例えば総合実施計画書という書式を回して、それぞれが埋めて、出来上がりましたとしている医療機関と、きちんと時間をとってカンファレンスをして、そこで集約された意見で作るところがあります。いまおっしゃられたように、回復期ではカンファレンスをして共通の理解をしないとやはり意味がなくて、みんなで埋めて1つ出来ましたと言っても、駄目なのです。もたれ合いという言葉ではないほうがいいと思うのですが、そういう部分が必要です。また、違うところでは、わーっとみんなで埋めて、それで電子カルテで情報を共有してということで進めていくべきステージもあるとすごく思います。
 回復期では、私はやはりカンファレンスを評価してほしい、点数化しないかなと思っているのですけれど。そこはやはりその書式をどう使うかということをきちんとそれぞれの所で、いちばん効率的な使い方をするということの整理が大事なのかというように思いました。
○近森委員 回復期の場合は、患者さんに個別対応しないといけませんので、1人ひとりの患者さんに対するチームアプローチのレベルがかなり高いのです。だから、各職種が書類に書いていくのではなくて、やはりすり合わせをしてやらないといけませんから、病棟配属でもたれ合い型をあるべき姿としてやっていかないといけないと思うのです。
○取出委員 私も近森委員のお話で、最初のときからこのお話を聞いていたのですが、もたれ合い型かレゴブロック型かと、専門部隊型か病棟配属型かというこの組合せを、このガイドラインにどう活かすかということを考えながら聞いていたのです。とりあえず、事例集をみんながもう一度きちっと持ち帰って、この事例はどの組合せなのかということの記載を入れると、この委員会に出ていない方たちがこれを読んだときに、こういう活動をしてみたいなというふうに思ったときに、ああ、これはもたれ合い型の専門部隊型なのだというふうに、共通の言葉でそれを語れるというのがいいのではないかとすごく思ったのです。
 やはり言葉としては、もたれ合い型というと、何かあまりプラスのイメージが持てないまま、ずっといままで聞いていたのですが、そういう意味だったのかというように思いましたので、何か少し洗練された言葉を何とか提案できたらと思いました。
○近森委員 そういうチーム医療の分類に適当な言葉がないのですね。だから、製造部門だとか、経済的なところからちょっといただいてきて、発言させていただきました。だからレゴとか、もたれ合いというのは、こういう厚労省の出す文章には不適当だと思います。委員の方が考え方を整理する、自分の置かれているチーム医療のスタンスはどこだというような位置づけだとか、理解にとっては非常にわかりやすいので、お話しました。病棟配属だとか、専門部隊型とか、その程度でやったほうが、私はいいのではないかなという感じがします。
○取出委員 ただ、今回非常に重要だったのは、この重なりが大きい小さいによって、効率的に情報化をしなくてはいけない部隊と、ものすごく重なり合って、しっかり話合いをしなくてはいけない部隊があるんだということが、新しかったと思うのです。言葉を整理してこれを何とか活かしたいとすごく感じました。
○川越委員 近森委員から在宅のほうもエールをいただきましたので、発言したいと思います。それは、いまの話の中で私も非常に感じたことですけれども、同じ病院といっても、どの場所にいるのか、どういう性格の病院なのかということで、チームのあり方というものがかなり違ってきます。そういう格好でやっていかなくてはいけないところが、よくわかったわけです。在宅は、そういう点から言うと、皆様にとってイメージが湧きづらいかと思います。その意味では、まだ発展途上にあるところで、最初からチームを前面に出していくということは、あまり良くないと私は思っています。
 とはいえ、実は在宅というのは、チームということではもう形が出来上がってしまっているのです・それはレゴ型、もたれ合い型という言葉と同じように表現すると、現在やられている在宅におけるチームアプローチは「寄せ集め型」と申し上げています。患者さんが在宅を始めるときに、いろいろな専門職が初めて顔を合わせて、そこでチームが出来るという。病院では考えづらいですけれども、在宅では実際そういう格好で進んでおります。それは決して一概に悪いとは言えないのですが、かなり時間があって余裕があるといいますか、医療のほうも福祉のほうも、時間的に余裕があるタイプの患者さんにはそういう形が非常に有効で良いのではないかと思います。
 ただ、私が専門にしています緩和ケアというのは、対象となる患者さんが、長期のケアになる患者さんとはもう違うのですね。つまり、私たちが対象としている末期がんの患者さんは在宅で平均2カ月で亡くなります。中央値で言うともっと短いのですけれども。ところが、非癌の方は平均で終了するまで5年ですね。それから平均年齢も15歳以上の開きがあるのです。それを1つの在宅という括りでやろうとしているから、どうしたってほころびというのは現在出てきていますね。ですから、そういう寄せ集め型のチームでは、末期がん患者のように短い期間で終わって、しかも年齢的にはどちらかというと若い方を対象とするのには無理がある。では、どうしたらいいかというと、寄せ集めではなくて、「一体型」のチームを地域に、先生がまさにおっしゃっていた、専門のチームを地域に展開していって、速かな対応をしなくてはいけないと私自身は考えております。
 ご承知のように、在宅はもう環境としては非常に悪くなっております。家族の介護力を本当に期待できない。1人暮らしの方や老々介護で、しかも、短い期間で亡くなる方には、寄せ集め型のチームではもう対応できなくなっています。医療的にもかなり高度なことを要求されます。非癌の方は痛みで苦しむということはあまりないわけですよね。ですから、やはり在宅についてこれからはそういう対象患者の整理を国としてはしていただきたいと。そうしないと、新しい時代に対応できないと考えています。
○取出委員 話が在宅の話に戻る、それてしまうのですが、今回これを読み直しまして、回復期、慢性期というような括りと、在宅という括りがあったのですが、回復期、慢性期のところは回復期の話ばかりになってしまっている。在宅のところはどちらかというと、いま先生がおっしゃられた緩和医療のところに少し特化されている印象があります。もっとたくさんの病気を持ちながら生活をしている外来のところとか、あるいは在宅に戻れなくて医療療養などで継続しなければいけない重度の方の事例が、ここに集まっている委員の所属の病院の問題もあって、少なかったなと思います。ちょっと事例を入れたりと。特に足りなかったのが外来かなと思いす。
 ここには狭山クリニックという名前が出てしまったのですが、いま狭山クリニックの病院内の了解が得られないので、名前を消していただきたいという事情があって、次回までに何とか了解を得て、提出したいと思うのです。外来もおそらくレゴブロック型の病棟配属型がよろしいのではないかと思うのですそういうようなタイプが必要な外来クリニックと、専門部隊型でレゴブロック型の外来クリニックでいいところと、2種類あるのではないかと、話を聞いていて思いました。どういう外来、あるいはどういう対象疾患の方にはどういうタイプのチームが効率的だというようなことを考えていけるといいのではないかと思いまして、事例を少し出してみたらどうかと考えております。
○徳田委員 いまのことに追加なのですが、このワーキンググループの仕事というのは、基本的にチーム医療を広範に普及させるという底上げの話だと思うのです。ということになりますと、先ほども話し合ったり、かなり高級な話が続いていたりするわけですが、まだまだ入口にある施設に対して、底上げという観点で何かをするとすれば、いまのお話の延長で、もっとたくさん事例があってほしいし、もっと簡単なと言ったら言い方が悪いかもしれませんが、入口にいる方々も使えるような事例をたくさん集めるということがものすごく大事だと思うのです。後ほど、その評価のところで話をしたかったのですが、この評価だと松竹梅のいちばん高級な評価になる。ではなくて、もっと竹に近いような評価も必要だということと同様の話をさせていただこうと思っていましたので、いまの話を引き継ぐとすればもっと事例をたくさん集めてほしいというのが私の希望です。
○森田委員 本当に私も共感しました。何回か前の資料で出したのですが、事例のときに成功事例ではなく、失敗事例も複数書かせていただきました。失敗事例から学ぶことのほうが実は多くて、どこがいけなかったのかという反省をすることがすごく重要なのです。確かにきれいな事例がいま集まりすぎていて、ここが駄目だったからこういうことになってしまったという事例を集めることも、もしかすると必要なのではないかと感じております。
○田口委員 仕組みを作るというところで、私はいろいろな取組をしてきているのですが、やはり先ほどからの意見のように、まず、チーム医療のあり方というところの基本を前提にして、そして意識をどのように持たせるかというところをやはり押さえていただきたいと思います。それには教育の問題も、養成期のときからチーム医療について教育をされているという事例もありましたし、実際に就労してからの教育というのもあるかと思うのです。ですので、あり方があって、教育があって、そしてさらに先ほどから言われているような形態のモデルというか、それの事例を少し出していただく。そういう基本的な考え方と、それから自分たちがそうやって育ってきて、形も考えて、ではどうするかというところで、このたくさん出ている事例を参考にして、こういうやり方であればできるんだということの提言、提案をしていただけると、実現していけるのかなと考えています。
○取出委員 先ほど、患者さんを中心に入れるかを輪に入れるかという議論が重要で、難しいので後回しになっているのだと思うのですが、このワーキンググループで、初めて患者さん、輪に入れてみないかという提案が今日ご欠席の高本委員からあったかなと、思います。これも、従来型で、輪に入れないと決めてしまうのではなく、患者さんも随分病気によっては変化をしてきていて、自ら調べて自分で治療を選びたいと思っている方がたくさんいるのです。どちらかに決めることは私たちが決めることではないので、2つのタイプ、患者さんをまだ中心に置くしかないタイプのチーム医療と、輪の中にしっかり入れてできるチーム医療と、2つ事例を集めていくというのがあってもいいのではないかと思いました。
○岡本委員 いまの件なのですけど、もちろん具体的なやり方としてはそういうことでいいのだと思いますが、医療というものを考えると、我々は医療を提供する側ですし、患者さんは受ける側なのですね。その違いをやはりきちっと考えていかないと、原則的なところが、実際と原則論をきちっとしないといけないのではないかと私は思います。中心に置くのは構わないけれども、輪の中に患者さんが入るのは異質だろうと。原則論からいって違うのではないかということで、ご議論いただきたいと思います。
○近森委員 チーム医療は何なのだというところだと思います。チーム医療は業務の分業と協業で、いわゆる広い意味の業務のマネジメントです。そういうことですから、患者さんのことを考えて、患者さんのためにチーム医療をするのはいいのだけれども、患者さんをそのカンファレンスの中に入れるというのは、やはりおかしいと思います。専門職が患者さんから専門的な立場で情報を聞き出して、患者さんのニーズを聞き出して、それをカンファレンスに出すわけですから。先ほどお話がありましたように、患者さんを具体的には入れないほうがいいと思います。
○山口座長 実際に患者がチームに参加した事例は、何か具体的に示すことはできますか。
○中村委員 私は、リハビリテーションの中でカンファレンスは日常的に行われていると思います。私の勤めていた病院は、利用者の方を入れてカンファレンスをやっておりました。それは選択していただくものもあるし、提供するのはこちら側の言い分で、患者も一緒に入っていたら、選択をしたいというところがあります。決まったものを提供しても選択ができないので、いろいろな可能性をそこで提示して、選択してもらうと。そういう意味では、提供するというのはよくわかるのですが、結果としてカンファレンスの中に利用者が入って治療を進めたほうが、はるかに効率が良いと感覚的に思っています。
○山口座長 利用者というのは、医療を受ける人ですか。
○中村委員 受ける人です。患者も含めてカンファレンスで、そのようにやってきましたので。そうすると、効果があるなと感じています。
○山口座長 それはチーム医療ですか。
○中村座長 そうですね。チームの一員として患者が入るという感じです。カンファレンスの中に入るか入らないかという話がありましたので、その中に利用者の方も一緒に入れてやって、非常に効果があるなと感じています。
○森田委員 患者の能力とか状態とか、非常に意欲を持たれている方の場合に、何らかの決定とかディスカッションの途中に加わっていただいたほうが、より良い医療が提供できるということがあるので、それはそういう形を選択するということであって、私は近森先生や徳田先生の意見に近いのですが、提供する側と受ける側という関係は絶対崩せないと。ただ、その形の中で自分で決めたい方にちゃんと入ってもらって、より良い医療になるような形をきちんと構築できるシステムを作るということではないかと思います。
○近森委員 リハビリというのは、自主選択なのです。実際に患者にリハビリを提供しているという立場ですので、医師と同じような感じです。先生方が治療法を提示して、どういう治療を選ばれますかという意味合いの中での患者の参加ではないかなと思うのです。
○栗原委員 話の内容の次元が違う気がするのですが、根本的な医療というのは、サービスを提供する側と、極端に言えば買う側です。一般商取引と若干違うのは、絶対性がないことだというのはよく言われている話で、保証はできないという関係があります。それが前提ですから。あとは運用の問題として、情報をできるだけ提供しようというやり方の話なので、それはそれで矛盾はしないと思うのです。基本的には、中心として関わろうというそれ自体が成り立っていないわけですから。患者を中心としたチームとして関わろうということを成り立たせようという議論なので、徳田先生がおっしゃったのは、文書の一部に患者もチームの一員だと書いてあるのです。そこが引っかかるということですね。
○徳田委員 はい、そこを議論していただきたかったのです。
○山口座長 「チーム医療の一員」、日本語をどう変えればいいのでしょうか。
○柏木委員 特に精神科領域なので、その辺は厳しく分けているのですが、「カンファレンス」というのは医療職というか、福祉職も含めてのカンファレンスとして、患者さんやご家族と一緒にやるのは「ケア会議」といった形で、私の病院では分けて使っています。チーム医療というのは、少なくとも義務と権限を有する人たちが入るべきだと考えていて、そこに患者さんやご家族を入れるのは、少し違うと感じています。特に精神科の場合は、いろいろな能力、いろいろな状態の人がいらっしゃるので、それを初めからチーム医療の一員という形で巻き込むこと自体に、リスク的なものを感じています。患者を主体にしたチーム、患者のQOLを重視した、生活の質を重んじた医療と、患者をチーム医療のメンバーにすることは、少し違うような気がしています。
○遠藤委員 少し難しい話になっているのですが、いわゆる医業独占ということからすると、そういうことがテーマの中に関わってくるので、提供者側のチーム医療ということで検討したほうがいいと思うのです。ただ、治療は決して医業者だけがやっているわけではなくて、自己注射とか自分でやっている、あるいは家族がやっている医療行為もあるわけです。これは時に応じてチームに取り入れてやらないといけない。ただ、基本は医療提供者側として、医業としてどういうチームを作っていったらいいのかをやっているわけなので、時には患者あるいは家族をチームに巻き込んでやると効果が出ると、そういう話ではないかと思います。
○山口座長 医療を提供する側のチーム医療ということで、それはそれで患者からいろいろな情報を得、患者の希望を聞き、チーム医療を遂行するのに必要な情報についていろいろ参加してもらうとしても、医療を提供する側にまわるわけでないことは間違いないと思います。そういうものをチーム医療の一員かと言われると、それはそうではないでしょう。医療の提供を受ける側だろうと思います。
○取出委員 私も、いまの議論に基本的には賛同しました。ただ、先ほどの「あり方」ということがありましたが、言葉の使い方はすごく重要で、たくさんの学会発表や教科書に家族をチームの輪の中に入れたり、実際にそういう発表が行われている中で、「チームの一員に入れる」というのと「チーム医療の一員に入れる」というのとで、考え方の質が違うことがいまの議論でよくわかりました。そこを整理して、輪の中に入れないからと言って、別に患者さんたちを蔑ろにしているわけではないことが伝わるような定義の仕方を考えて、意思統一をして、今回のガイドラインが出るといいかなと思います。患者の多くは自分たちが輪の中に入りたいと言っていて、私たちが言っている意味とは全然違う意味でおっしゃっている可能性があるので、そのことを忘れずに文章を作ることが必要なのかなと思いました。
○中村委員 皆さんのお話を聞いて、よくわかりました。ただ、先ほど取出委員がおっしゃったように、少しこの実例集の中に構造的なものをしっかり明記していただいたらいいのかなと思いました。
○玉城委員 介護保険という制度がありますが、あれはすでに患者中心、患者の自立、「利用者」という言葉を使っていますが、利用者がサービスを選択するという原則の下で、いわゆる利用者中心の介護が出来上がっています。ケアプランを作って、利用者に見せて、契約を結んで、サービスを作って、サービスを提供している間も、患者を中に入れてカンファレンスをしながら、軌道修正しながら最終目標に向かっていくということをやっているのです。医療の現場に介護の観念を持ってくると、みんなかなり戸惑うという意識はあるのですが、時代の流れとして、介護の3つの原則は医療の中に徐々に入ってくるのではないかという意識があります。中村先生のリハビリテーションは介護に非常に近いところなので、おそらく患者を中に入れて、カンファレンスをやって評価しているのだろうと思うのです。介護の世界を知らない人が多い感じなので、実際に世の中は患者中心で、少しずつ動いてきております。
○川越委員 皆さんの思いというか、考えていることは同じではないかと思うのです。要は、良いケアを患者、利用者に提供するということで一致していると思います。
 いくつか言いたいことがあるのですが、1つはいまおっしゃった、福祉の世界は患者の意見を聞いて、それに沿ったケアが行われているということ、それはそのとおりなのですが、実際は問題が生じることがあります。医療の側から言えば、あんなまどろっこしいことをされたらかなわないというのは、先ほど言ったこととも関連しているのです。やるな、という意味ではないのです。時間の余裕がある状況なら非常に大事だし、やらなければいけないと思いますが、実際は例えば手術をするときに患者や家族の方の意見を「どうしますか」と聞きますが、そういう時間がない状況のこともあります。テンポがあって、福祉とは医療、特に急性期医療のテンポは違うというのをまず申し上げたいと思います。私は社会福祉法人の病院長をやっていたことがあるのですが、そこで福祉の施設長との会議に行ったときに、テンポが全然合わないので本当にいらいらしたことがあるのです。それが1つです。
 いま、病院では退院時のカンファレンスが行われて、厚労省もそれにインセンティブをつけてバックアップしてくださっているのですが、あれはチームの中に患者・家族を入れるのかというと、必ずしもそういう見方をしなくてもいいのではないかという気がするのです。患者・家族を見据えなければいけない、これは言葉だけではなくて、実質的にサービスの中に患者・家族の気持ちを反映するような形でやらなければいけないことは間違いないわけです。そういう意味で、患者・家族を交えた退院時カンファレンスは非常に意味があります。しかし、そのときはあれをチームだという意識で捉えるかもしれませんが、いつもカンファレンスの中に患者・家族がいるというやり方は、普通はしない。必要に応じて意見を聞いて、それをケアの中に反映する形が普通ですので、そこは混在しないほうがいいと思います。ですから、チーム医療の中に患者・家族を入れるのは少し行きすぎだろうと思います。
○栗原委員 回復期リハビリ病棟では、退院前のカンファレンスには家族や本人が入っているので、誤解のないように、先ほどの定義です。チームのメンバーとしてはあり得るけれど、「チーム医療」という表現は違うということです。また、川越先生がおっしゃったことで困ったなと思ったのは、介護保険と福祉は違います。
○川越委員 そうですね。
○栗原委員 言葉の定義の問題で大事なところなので、明確な形にしていただかないといけないと思います。
○玉城委員 医療の分野でも、チーム医療のスタートは患者と家族を入れて、チームが全員顔を見せて、治療の最終目標をちゃんとインフォームド・コンセントして、こういう形でやるというところから入っていって、軌道修正しながら、患者とコミュニケーションを取りながらやっていくものだと思います。だから、いちばん最初に患者がありで、患者に納得いくまでチーム全体で説明をして、これから最終目標に向かって一緒に頑張っていきましょうという形になりますので、大原則ですが、かなり専門的な医療に関しても、なるべく患者の立場でわかる限り説明していくということは、大病院では組織的な問題でなかなかできないでしょうけれど、地域医療の小さな診療所リハビリではかなりやっております。
○山口座長 患者との関係を、どこまでを「チーム医療」という言葉で包括するかという話だろうと思いますが、ここで検討しているのは、医療を提供する場面において、医療を提供する側でのチーム医療と話を区切らないといけないかと思います。それ以外の所で、患者に参加いただくのは何の問題もないのではないかと思うのです。
○石井補佐 いまの皆様の趣旨をよく踏まえて、非常に難しい宿題ですが、少し表現を修正したいと思います。
 先ほどの議論の中で、事務局から確認させていただきたいのですが、事例を増やしましょうというご発言があって、もちろん事務局には異論はありませんが、資料がすでに50頁を超えております。充実する分には問題はないかと思いますが、一般的にあまり分厚くしてしまうと、見た人が読む気をなくすということもあろうかと思います。それも1つの考え方で、とにかく良いものだったら読んでくれるだろうということで、どこまでも厚くしてかまわないのではないかという考え方もあろうかと思いますので、ここは委員の皆様のご意見を伺いたいと思います。
 また、先ほど事例集についてご指摘いただきましたが、順番については本文中に出てくる順番に並べております。通常、巻末参照とする場合にはそれが自然かと思いまして、そのような構成にしておりますが、分類別にするべきではないかというご意見もありましたので、それも含めてどちらがよろしいか、ご意見をいただければと思います。
○小川委員 事例集の問題については、私はきちんと分類すべきだと思うのです。目的があっての事例ですので、そういう意味で、目的に応じた分類をすることが必要だろうと思います。
 また、事例のタイトルの中に個別の職種の名前が出てくるというのは、少し表現の仕方が違うのではないかという気がしています。例えば、「実践的事例集」の2つ目に「薬剤師病棟配置の取組例」とありますが、本文を見ると病棟における薬品の安全管理とか、手術室における薬剤に関する情報の管理を目的としてという義務がありますので、そういう意味では、こういう目的のためにこういうチームを作ったという趣旨の書き方のほうがいいのではないかと思っております。
 事例集はすでに50頁を超えているということで、先ほどから発言の機会を探していたのですが、教育に関して事例がないのです。卒前教育、卒後教育とありますが、卒前もそうですが、卒後に関しては、それぞれの医療機関の中でどういう教育をされているのかという事例が必要だと思うのです。そういう意味では、もっとそういった部分の事例を集めていただきたいと思っております。
 先ほどの資料の2頁の上から4つ目の○ですが、「チーム医療を展開する中で、医師、歯科医師が個別具体的な指示のみならず、個々の医療従事者の能力等を勘案して『包括的指示』も積極的かつ柔軟に活用することも重要」という記載があります。問題と思われる表現としては、「個々の医療従事者の能力等を勘案して」というのは、どのように解釈すべきなのか疑問を感じています。その辺りを明確にする意味でも、教育についてはもう少し議論が必要かなと思っております。
○山口座長 教育の事例というのは、どこで出していただければよろしいですか。
○小川委員 2頁の5つ目です。「チームの質を向上させるためには、卒然・卒後の教育が重要であり」という部分です。「縦の教育と横の教育」という表現がなされていて、例としてチーム医療の教育で昭和大学が挙がっていますが、先ほど保険医療枠も含めてというお話がありましたが、それぞれの医師枠の壁を越えて相互の情報共有をしましょうという趣旨です。学校の中でやるのは、これは教育の場面ですので、比較的可能だと思いますが、卒後の中でチームを組んでいくときに、意外に臨床場面にいてもそれぞれの職種のことを知らないとか、今日の冒頭の小沼先生のお話でもありましたように、臨床検査技師と衛生検査技師は職域まで違うことについて、私も恥ずかしながら今日初めて知った次第です。そういう意味で、我々は臨床衛生検査技師だと思っていたわけですが、少なくとも私はそう思っていたのですが、そうではないという線引きを、今日遅まきながら知ったような状態です。検査技師がおられる、放射線技師がおられる、その職務の内容について大まかなことは知っていますが、本当にその職種について知っているのかというと、知らないことが多いということがありますので、チームを組んでいくためには、再三ここで話が出ているように、それぞれの専門性、職域をきちんと相互に認識した上で、尊重し合いながら、それぞれの能力を高め合いつつ協同していくということが根本にあると思うのです。それをしていくためには、卒後におけるチームを構成していくための教育手法や卒前の教育手法についての議論が必要なのではないかと思ったものですから、申し上げたわけです。
○山口座長 小沼委員からたくさん事例をいただきましたが、どうでしょうか。特別な発言はありますか。
○小沼委員 事例集については、たくさん出したので、のちほどお目通しいただければと思います。個々の事例は、おそらくいままで出てきた事例とさほど変わらない事例があるのではないかと思います。
○山口座長 もしよろしければ、いちばんうまくいった事例か、あるいは非常に教訓的なものを選んでいただいて、それを載せるという格好がよろしいかと思います。
○小沼委員 事務局と相談させていただきたいと思いますが、中にカラーのグラフが載ったものがあります。これは京都府立医科大学から提出されたたもので、実際にICTのチームで、これによって採算性がよくなったというか、実際に経費が削減されたといったことも載っております。また、いちばん最後に掲げてあります当院の事例で、これはチーム医療の中でも救急受入れの事例です。救急受入れの事例の中では、実際に救急受入れのチームを作って、それによって今まで半分以上お断りしていた救急患者に対し、お断り率が25%以上減ったということもありますので、そういう事例は特筆すべきものではないかと思っております。
○山口座長 それは事務局と相談させていただきます。
○原口委員 先ほど、小川委員から卒後教育というお話がありましたが、本来ならば、今日我々が放射線技師会でやっている調査を含めてお示しできればよかったのですが、施設再調査があまり少ないということで間に合わなかったのです。先ほど、小沼委員からグレーゾーンということがありましたが、我々としてはそういったグレーゾーンの業務が認められれば、卒後教育でそれを公にできるわけです。いまのそういう業務をやっていいかどうかわからない段階で、それを公にすることははばかられるので、それが認められれば公にできて、そういった意味で質が上がっていくということがありますので、今後グレーゾーンについて、私が再三言っているように法律の縛りが緩和されれば、必然的にチーム医療の中でできる業務がそういった形で割り当てられれば、教育の質が上がっていくのではないかと考えております。
○小川委員 グレーゾーンの問題は、確かにあると思うのです。ただ、そこに入っていくと、その本質の部分であるチーム医療、近森委員が発言されたような分業と協業という形が崩れる可能性が出てくるということもありますので、そういう意味ではグレーゾーンの相互補完的なエリアとして捉えたいと私は思っています。そういう意味では、あまり明確に線を引いてしまうのは問題だろうと、個人的には思っています。ですから、グレーゾーンに関する議論は別の場面でやったらいいと思いますので、先生の言われたこととは全く一致していないということではありません。
○栗原委員 いろいろな専門の職種のネーミングが出ているのですが、私の所もそうで、全国でも多いのですが、「介護福祉士」というのは福祉の人たちなのです。社会福祉士もそうです。教育のプロセスなのです。これが、領域によって違いますが、だんだん医療人として我々もウェルカムし出してきているのです。そういったときに1つの提言として、一部法律も変えてという中にフォーカスされるのかもしれませんが、もう一つの教育の視点というか、拡大した専門職をより充実させていく意味では、何がしかのものが要るのかなという気がしています。立場上は、いま混在している状況があるということです。
○市川委員 先ほどの事務局の事例集の件ですが、NSTとか感染対策チーム等は、すでに多くの所が実施されていますので、なるべくそういうことは1チームだけで、チーム医療を推進することに関しては、革新的というか、新しく取り組んでいる事例を紹介する中で、いまのグレーゾーンの問題やいろいろな職種の問題も含めて、これらに取り組む上で参考になるような事例にするためには、あまり重ならないようなところを事務局で整理していただいたほうが、報告書を活用する側にとってもいちばん良い形になるのではないかと思います。
○森田委員 小川委員からご発言があった中の、就職した後の医療施設側での教育に関して、私が勤務する輝生会では、臨床とは全く別な教育するためだけの教育研修局の職員を置いて取り組んでいて、非常に難しい課題を抱え、経営的な問題もある中で、日々非常に苦しみながらやっています。これは非常に重要な取組みだと思いますので、もし可能であれば、早急に医療現場における教育研修の取組みをまとめさせていただきたいというのが1点です。
 また、年度内の目標はどこまでなのかということを事務局にお伺いしたいのですが、これだけ議論が未整理な部分があって、チーム医療とは何かの定義とか分類という議論が、ようやく今日深まってきたという3月の時点で、年度内にどこまで完成するのか、これはもう少し継続して深めていくことが必要ではないかという気もしましたので、その辺りについて伺いたいと思います。
○村田医持課長 これは、いま委員からもお話がありましたが、当初私どもがワーキンググループをお願いしたときの感覚としては、年度内に取りまとめをいただいて、そういうことも踏まえて来年度は予算でお願いしておりますが、チーム医療についての実証・検証事業をお願いするということでした。一方で、3月31日から年度が変わったから、すぐに何かということではありませんので、そういう意味ではご議論を引き続きしていただいて、良いものを作っていただくことも必要かと思っております。折角ここまで積み上げてきたので、なるべく早い形で取りまとめていただければということもありますが、それが別に年度内でという絶対的な要件ではないと理解しております。
○山口座長 いろいろなチーム医療が、この場で、この議論だけできれいに仕分けができるとは思いませんので、むしろいろいろな見方や考え方があることを広く知ってもらうことも、このワーキンググループの1つの仕事であっていいのではないかと思います。ただ、同じような事例がたくさん並んでいるものについては、少し整理して、こうすると非常にうまくいくという事例に集約させて、チャレンジングなものについては広く皆さんに検討していただくという意味合いも含めて、事例集として提示していくことができればいいのかなと思います。
○取出委員 先ほどの小川委員のご発言の中で、1つの職種の名称が出ている事例はどうかというご意見があったのですが、近森委員の病棟配属型のチームを推進していこうということになると、管理栄養士、薬剤師、ソーシャルワーカーが配属されている救急の病棟を探すのは大変苦労があります。ばらばらに探すしか方法がなかったということもあり、一部の事例を載せる意味として、本文に即した、この本文の意味合いはこういう事例なのですよと、タイアップするという意味合いで、いくつかはそういう事例も必要なのではないかと思います。すべてを何々の目的のチームということになると、それは専門部隊チームばかりの事例集になってしまいそうな気がして、そこは実態に合わせて検討したいと思います。
○向井委員 そういったチームの新たな取組みとか、これからということからすると、24頁と26頁にあるような、栗原先生の長崎リハと、長崎の医師会・歯科医師会等のチームで、いわゆる地域と病院がどうやったらチームがうまく組めるかという内容は、是非、新たなチームではないかと思いますので、市川委員がおっしゃったように、新たな所を中心にというのではなくて、このような取組を事例として残していくのはどうかなと思います。
○山口座長 見方によって、新しい運営・運用を含めているという話はいくらもあると思いますので、いろいろな見方から取り上げるべき、あるいは見習うべきものがあれば、取り上げていければいいのだろうと思います。
○土屋委員 先ほど小川委員からありましたが、15頁の例で、チーム医療の中で薬剤師はチーム医療としているのですが、いままでは薬剤部の中にいたということで、それが病棟にいることが大事なのだという実例としてこれを挙げております。ここは、医政局長通知でも活用が十分足りないと言われるものに対する方策としてのものでもありますので、そういう意味でこのようにしてあるということです。
○小川委員 おっしゃることはわかっているつもりです。ただ、病棟配置にする目的が、狙いがあります。その狙いを前に出したほうがいいのではないかというお話です。
○山口座長 いろいろ議論を盛り上げていただきまして、ありがとうございました。時間が限られていますので、もう一つのテーマにゆきたいと思います。次年度にこの中のいくつかを試行的に行うことが決まっておりますが、その場合に、行った試行的な事業の中でそれぞれのチーム医療の成果をどう評価していくかが非常に大きな問題です。前回もご議論いただきましたが、なかなか難しいというご議論もありましたし、個々のチーム医療に応じて評価方法を考慮しなければいけないのではないかという、いろいろなご意見もいただいたかと思います。事務局でそれについておまとめいただきましたので、それについてご説明をいただいて、それからご議論をいただきたいと思います。事務局から説明をお願いします。
○石井補佐 資料2「チーム医療の評価方法について(素案)」をご覧ください。前回評価の方法についてご議論いただいた内容を取りまとめたもので、これを叩き台にご議論いただければと思います。
 まず、「基本的な考え方」として、前回の議論を振り返りますと、チーム医療の最終的な評価については、患者満足度が重要でしょうけれど、客観的・定量的に評価するのは難しいということが挙げられました。昨年度の「チーム医療推進について」の報告書においては、医療・生活の質の向上や負担軽減、医療安全の向上が挙げられておりました。
 前回のご議論の中にあったのは、個別のチーム医療の評価については、実施するチーム医療の内容によって当然評価すべき内容が異なるということもあるでしょうし、チーム医療の取組以外の要素についても評価項目に影響を及ぼすことから、一律に評価項目を設定していくことは難しいであろうということがありました。ただ、前回の議論の中で、基本的な考え方として、いくつかの評価の視点のお話や評価方法といったものについて、いろいろご意見をいただきましたので、これについて評価の視点と評価方法を示して、個別のチーム医療の評価項目についてはそれぞれの具体的な取組の内容に応じて設定してはどうであろうかということで、簡単に考え方をまとめました。
 2つ目ですが、「評価の視点」です。これは前回ご議論いただいた中でご発言のあった内容ですが、チーム医療の評価について以下の4つの視点を考慮してはどうかということで、1つ目は医療の質、2つ目は経済的視点、3つ目は患者の視点、4つ目は職員の視点ということです。
 「評価方法」については、それぞれアウトカム評価、プロセス評価、ストラクチャー評価で、客観的・定量的なアウトカム評価が望ましいところですが、アウトカム評価のみでは評価困難な内容も多いことから、プロセス評価、ストラクチャー評価も併用することとしてはどうかということです。
 裏になりますが、「具体的な評価項目の例」で、関係する委員にもご協力をいただいて、例えばNSTというチーム医療を評価する場合に、その4つの視点と3つの評価方法を組み合わせてみたらどうかということで、当てはめるとこのようなことがあるのではないかと、こういったものを考えてみました。実際に当てはめると、必ずしもすべての評価の視点と評価方法にきれいに一致する項目が得られるわけではないであろうということや、実際に取組を進めるにあたって事前に評価可能な部分、ストラクチャー評価の部分はチーム医療の取組をやる段階である程度評価可能かと思いますが、プロセス、アウトカムをやったあと、実施後の評価になろうかと思います。
 NSTの場合は、ここに挙げているのは比較的客観的な評価指標、数値で評価できる内容を中心に挙げることができますが、中にはそういったものが必ずしも難しいものもあろうかと思いますので、こういったものを参考に評価方法についてご議論いただければと考えております。また、事例集の中にこういった考え方を盛り込むべきかどうかというお話もありましたので、それについても併せてご議論いただければと思います。以上です。
○山口座長 ありがとうございました。評価方法について難しいところをおまとめいただきましたが、このような評価方法に関する部分も、最終的なまとめの中に盛り込んでいくか、あるいは各事例についてこういう評価の視点を、何がいいかという推奨の評価の視点を入れることができるのかどうかは難しいことかなという感じがしますが、評価方法についてご議論をいただきたいと思います。いかがでしょうか。
○徳田委員 事務局に伺いますが、実証事業の予算はどのくらいあるのですか。
○村田医事課長 いまお願いしていますが、平成23年度予算案で3億6,000万です。ただし、チーム医療実証事業と、もう1つ今日ご案内のとおり、もう一方のワーキンググループで看護業務の拡大に関するものがありますので、それと併せて3億6,000万円を予算案ということでお願いしております。
○徳田委員 具体的には何施設ぐらいやれそうですか。
○村田医事課長 先ほど申し上げた看護業務の部分が50カ所、こちらのチーム医療についてが40カ所ですが、これはあくまで予算上の積算ですが、そのように出しております。
○徳田委員 途中でお話したのですが、今回のNSTの項目がこのように上がってきて、かなりきちんとやられている所ではこういうことができるだろうと思いますが、松竹梅の高いレベルだろうと思います。それが1点です。
 また、評価の方法は病院の機能評価のところで、いわゆる機構がやっている認定作業と、もう1つはISOが大きなものの2つだと思うのです。その違いは何かというと、機構のほうはある標準の点数の設定がなされていて、それより上かどうかの判定です。一方、ISOは非常に自由度が高くて、それぞれの施設の目標は必ずしもベンチ・マークできないと。その中でいろいろと評価するわけです。ですから、私は両方あってほしいと思っているのです。かっちりやっている所はこういう標準的なものでやれるわけですし、そこでどうなのかというのが1つ。
 もう1つ、本当にまだ入り口のところでは、自分の所でこういう取組をしていきたい、あるいはこういう取組が始まったのだけれど、もう1ランクやってみたいと。その中で、こういう評価を自分たちで考えてやってみたらどうかということを、うまくいかなかったことも含めて出てくるように思いますので、その両方を組めないかというのが提案です。
○山口座長 総論としてはよろしいのではないかと思いますが、実際に各論でどうするかというと、難しい部分もあるのかなと思いますが、ほかにご意見はございますか。
○近森委員 NSTを例に取って、評価項目を非常に詳しく挙げてくださっていてすごいなと思うのですが、NSTなどはあくまでもサポート部隊です。だから、患者の状態や根幹部分の根本治療を確実にするかどうかというところで、栄養サポートとかリハビリは全然成績が変わってきます。高齢化が進んでくると、本当に状態が悪くなりますし、アウトカムは出しにくいです。全部見ましたが、アウトカムが非常に出しにくくて、アウトカムはほとんど患者の状態や年齢、根本治療が迅速・確実になされたかどうかによってかなり左右されますので、きれいなデータは出にくいのではないかと思います。
 また、ストラクチャーとプロセスは出せると思いますが、これは全病院的にやらないと結果が出ません。ある意味、チーム医療は必要な患者に必要なときに十分なチーム医療を提供することがいちばん大事ですので、ストラクチャーとかプロセスというのは全病院的に実施して、必要な患者に全部栄養サポートをすることによって出てくるのではないかと思います。だから、なかなか大変ですね。例えば、1年のトライアルと言っても、とても人を集められませんし、教育もできないです。ある程度やっていた所が伸ばすぐらいかなと思います。
○山口座長 その辺りの試行事業のイメージはどうなのでしょうか。ものによって、全病院的に取り組めるものもありますし、テーマによるということもあるでしょうし。
○村田医事課長 これも、いま来年度の予算で検討している途中ですが、むしろ少し先生方からもご援護いただければと思いますが、想定しているのは先ほど申し上げた40カ所程度です。いま、いくつか分野があって、その分野ごとにいくつかお願いをすると。当然、病院や医療機関にお願いする話ですので、公募して医療機関から手を挙げていただくと。その場合に、どういう要件でどういう評価項目をお願いするかが問題で、その評価項目については、いま徳田先生からもお話がありましたように、こちらでこういう評価項目でと決め打ちをするのは難しいだろうと。むしろ、こういうことを参考としてお示ししていただいた上で、うちの病院ではこういうチームについてこういう評価項目を考えて、こういう形でやろうとしているということを出していただいて、それを見ていただいて選ぶ形になるのかなということを想定しています。
 もう1つは、先ほど申し上げた、これも予算の額を申し上げますと、割ると出てきますが、おそらく1施設当たり400万程度です。それで全部カバーするのは到底無理な話ですので、いま座長からもお話がありましたように、ある程度下地ができてやってみようというところ、あるいはこの機会にもともとやろうと思っていた所に手を挙げていただくのかなと、事務局としては考えております。この辺りは、是非ご意見をいただければ幸いです。
○山口座長 お話を伺うと、評価方法もそれぞれのテーマとお引き受けいただく病院でご検討いただいて、それなりに目標を決めてやっていただくことになるのでしょうか。一律にできそうな話ではないように思います。
○徳田委員 やり方ということで言いますと、私どもの治療でいまこんな話が進んでいると、試しに出してみてくれないかというやり方はあるように思いますので、参考までに。
○山口座長 だから、0からスタートして、0から3までやる所と5から8へ向けてやる所と、いろいろなレベルがあると思いますので、それはすべていいのではないかという方向でいくのがよろしいかと思います。
○川越委員 こういう議論のときいつも問題になっているのは、我々がどこを目指しているのかということです。我々がチーム医療のより質が高いものを求めるということであれば、先ほど徳田先生の言葉ですと松竹梅の松のところを目標として、このようにやったらできるのだというものを示すようなデータのほうがいいのではないかと。現状はこうだからこれしかできない、0から3にいくというよりも、0から3を通り越して、5から8にいくところを目指してやっていくほうがいいのではないかと考えております。
 いま在宅のほうで、私たちのチームでやっているものを真似しろと言っても難しいかもわかりません。しかし、いまいろいろな所でやっているやり方をそのまま持ってきたら、チーム医療は現状でこれしかできないということで終わってしまうのではないかと危惧しておりますので、その辺りの議論はしっかり深めていただきたいと思います。
○徳田委員 次回はいつ開催の予定でしょうか。
○石井補佐 次回は、再来週の16日を予定しております。
○徳田委員 2週間では集められないので、少し時間をいただければ、協会の会員にこういう取組をしているので、例えばアプライするとすれば、ここではアプライするのかなという話は出せないことはないと思います。
○石井補佐 それについては年度内でなくても、年度を越えても十分です。いま予算案のご審議の最中ですので、その点については、この会議はこの年度の報告書を取りまとめて終わりとはもともと考えておりませんので、来年度以降もよろしくお願いしたいと思います。
○鈴木委員 40病院を想定されているというお話ですが、この議論を聞いていても、非常に広範にいろいろな機能を持っている医療機関がたくさんあるのです。その40を薄く広くやってしまうと、上がってきたものがそこから何を訴えようとしているのかが見えなくなってしまうのではないかと危惧しています。かと言って、例えばいまDPCを導入している病院は、最近ではベースのデータを共有するものをかなりがっちり持っているので、そこにフォーカスをして、そこからピックアップして出てきたものとチーム医療の成果を評価する視点は、わりと取組がしやすいのかなと。だけど、それをやってしまうと、先ほど徳田先生がおっしゃったように、本来我々はボトムアップを図るべき役割があるのかなということで、ボトムアップという意味では逆に機能評価を受けている病院で、機能評価でかなりチーム医療の出来・不出来が明確になっているものですから、そういったものをベースにして、逆に比較的規模の小さな、あまり十分に進んでいないような病院をピックアップして分析をしてあげると、何が足りないのか、どういう方策が功を奏するのかが見えてくるのではないかと思うのです。
 そうすると、精神科はどうするとか、栗原先生の病院みたいな所はどのようにやるのだとか、いろいろ矛盾が出てくるのですが、できればその辺りの覚悟を、数少ない予算ですので、厚労省の皆様もここの切り口をフォーカスしていただけると、面白いものが上がってくるかなという思いもあります。
○村田医事課長 大変難しい宿題をいただいて、これは基本的にはお話のとおりかと思います。40カ所に限定されますが、一方ではチーム医療はものすごい幅が広いものですので、総括網羅的にというのは実際に効果が難しいだろうと。そうすると、ある程度対象を絞って、どういう項目に対象を絞ろうかとなると、今回ご議論をお願いしている、あるいは実証検証をお願いしようというのは、チーム医療を推進することです。そういう意味では、あまり特殊な事例、あそこの病院は特別だという所にお願いしても、一般の病院からするとそうではなくて、自分の医療機関も少し参考にすれば、ここまで効果があるということがある程度見えると思うのです。ですから、いくつか効果や推進する上で効果的な分野、対象を選んでいただくと。
 もう1つは、先ほど申し上げたことと関係するのですが、推進していく上で問題点があるような所を検証していただくことも、問題点を取り除く意味で、その問題がどういうところにあるのかを検証していただくという意味もあります。限られた対象数になりますなんて、そこも是非ご議論いただいて、例えばこういう分野だったら非常に良い実証・検証をしていただけるのではないかということがあると思いますので、その点も含めて是非ご助言をいただければと思っております。
○川越委員 これは公募の形を取るのですか、あるいは選んで。
○村田医事課長 先ほど申し上げましたように、400万の予算でかなりいろいろなことをお願いしなければいけませんので、医療機関から手を挙げていただいて、その中から選んでお願いする形になるかと思います。
○川島委員 いま出ましたように、ゼロからやるのは難しいと思いますが、すでにやっている所がさらにというほうが出にくいのではないかと思います。また、鈴木先生の所でDPCの話が出ていましたが、数字としては非常に出やすいと思います。しかし、DPCとNSTとの違いがはっきり出るのかどうかも難しい点ではないでしょうか。
○村田医事課長 おっしゃるとおりです。そういう意味では、そうかと言って、全く新からということは現実的には難しいと。むしろ先ほど徳田先生からもお話がありましたように、病院団体を初め、関係の方々からもこういう病院がいいのではないかという情報を提供いただいて、併せて選考を考えていくのが実際の作業になろうかと思います。
○川島委員 いま出たように、ゼロからやるのは難しいと思うのです。すでにやっている所がさらにというほうが出にくいのではないかと思うのです。また、鈴木先生の所のDPCの話が出ていましたが、数字としては非常に出やすいと思います。そことNSTとの違いがはっきり出るのかどうかが難しいのではないかと思います。
○田口委員 評価について非常に悩むのですが、いま実際に国内の医療機関で、チーム医療をやっているという自覚を持っている所はどのぐらいあるかは調べられているのでしょうか。チーム医療の推進となると、中身は評価に値しないのですが、病院がどのぐらいの意識を持っているかということが、まず把握したいことです。実際にこの報告書が出て、取り入れてやってみましたという所で、何年か経ってからチーム医療に取り組むようになったと。そうすると、それが全国的に広がっていくのではないかと思うので、1つひとつの個々の病院の質の評価というのもありますが、全国的にどういう質が高まったかを評価していく必要があるのかなと。チーム医療の推進が広がっていくと、スタッフの質も高まっているはずだと思うのです。それが患者・家族にとって最良の医療を提供する日本の医療みたいなところにつながっていくのかなと思うので、最初のベースのデータが何かほしいなと思います。実際に手を挙げていただく40カ所は、試行的にモデルとしてやっていただくのはいいかと思いますが、チーム医療が全国的に広がっていく、推進されているという評価がほしいと感じます。
○村田医事課長 データの話ですが、これはまさにチーム医療の定義そのものに関するもので、チーム医療という考えがそれぞれ違いますので、チーム医療をやっている病院が何病院ということは正式なデータとして上がっているわけではありません。例えば、診療報酬で評価されているいくつかのチームがありますが、そういうものに手を挙げている病院はいくつあるという数字はありますが、一般的にチーム医療をどんな病院がやっているというデータがあるわけではありません。
 確かにお話のとおり、究極の目標としては、全国でどういう形でチーム医療が底上げされたかを把握することは必要かと思いますが、先ほどのような問題点があるので、直ちに全部把握できるものではありません。来年実証事業をお願いしようという目的は、そういうマクロの底上げもありますが、個別の病院や医療機関の中で、全国的に推進する上で参考になるようなデータ、あるいは問題点の検証をお願いしたらいいのではないかと。そういう意味では、いまお話がありましたが、ある程度既存のデータ等が収集できている病院でやっていただければ、そういうものと比較していただくというのは、ある手法かなと思っております。
○原口委員 基本的なところをお聞きしたいのですが、検証実験ということで、何を検証するかは決まっているのですか。何を検証してもらうのかという項目について。手を挙げてはいるのですが、チーム医療をやっている所が手を挙げて、チーム医療の事例集を集めるのか、こちらでこういったことを検証してほしいので、それをやっていただくという検証してほしい項目は、この会から出すわけですか。
○山口座長 ここで事例集を載せた報告書が出ますから、それを踏まえて、例えばうちはこのチーム医療を来年やってみます、という話になるのではないかと思います。
○原口委員 こちらからこういったことを検証してほしいと言うのではなくて、チーム医療をやっている所に手を挙げてもらって、事例集みたいなものを集めて。
○山口座長 事例集を集める作業はいまやっていますから、それが終わったあとに、その事例集の中から、このチーム医療をうちも取り入れてやってみようというトライアルをやるという感じです。
○原口委員 わかりました。
○取出委員 先ほどDPCの病院がという話があったのですが、私も可能だったらどこかで集中して、来年度はとりあえずというのは賛成です。これは私の偏見かもしれませんが、いま急性期の病院がいちばんチーム医療で苦労されているのではないかという印象があります。忙しいし、患者数も多くて、ベッドは減らさなければいけないし、在院日数は短いということで、私は急性期の病院にターゲットを絞って、手を挙げてもらってもいいのかなという印象があります。
○近森委員 先ほどの田口委員のお話ですが、「チーム医療」と言うからわかりにくいのです。業務の分業と協業だと認識すれば、分業と協業というのは広い意味のマネジメントです。病院同士の分業と協業は、地域医療連携です。病棟の分業と協業は、いわゆる病棟連携です。ICUに重症の患者を入れて、HCUには重介護の患者を入れて、落ち着いたら一般病棟に移していくという、病棟のマネジメントです。チーム医療も業務の分業と協業のマネジメントなのです。そういうマネジメントをすることによって効率が良くなりますから、当然利益が出て、人を雇うようになります。だから、100床当たりの人数を見れば、その病院がちゃんとチーム医療をしているか、マネジメントをしているかどうかが認識できます。
 例えば、急性期の病院で100床当たり100人だったら、ほとんど必要な医師、看護師の定数で終わっています。公立病院などは大体120人ぐらいですし、150〜160人ぐらいになってくると、だいぶチーム医療がなされていると実感できてきます。200人になってくると、かなり効果が出てきます。厚労省も、これからの急性期病院は100床当たり200〜250人ぐらいのスタッフを擁した病院になってもらいたいという方向性だと思います。それをするためにはチーム医療をしないといけないし、病院としてマネジメントしていかないといけないということだと思うのです。だから、100床当たりのスタッフ数を見れば、この病院はちゃんとチーム医療をしているか、マネジメントしているかどうかがある程度認識できるのです。
○松阪委員 ここに出ている、いま革新的に行われているチーム医療というか、先進的なチーム医療というのがあるので、それがターゲットになると思うのですが、40施設をすべての事例集に当てはめるというか、手を挙げてきた施設がどれだけあるかというnの数は、1施設でもそれは可能だということでしょうか。この事例に対しては2〜3施設ほしいとか、そういう考え方なのか、1施設でもかまわないという考え方でいくのかどうでしょうか。
○村田医事課長 この辺りも少しご議論いただければと思いますが、事務局で想定していたのはデータを検証していく、比較をしていくということからすると、複数の医療機関にお願いすることが原則なのかなと思っております。
○松阪委員 そうしますと、ある程度事例集から絞り込むことも必要になると思いますが。
○村田医事課長 これも先ほどの繰り返しになりますが、40施設をどう割り振るか。その中で、折角これだけご議論いただいて、急性期もあれば、在宅との連携もあれば、医科・歯科間の連携もあるということでご議論いただいておりますので、そういったご議論を踏まえながら、先ほど申し上げたどういう医療機関にお願いすれば効果的な検証ができるのかといったことを考えていく必要があるかと思っております。
○鈴木委員 いろいろお話を聞いていると、非常に関心が湧いてきて、こういう切り口で実証をやっていただければみたいなことが思い浮かぶのです。先ほど、機能別でどうかというお話をしましたが、近森先生のお話や在宅のお話などを伺うと、地域の医療機能連携、分担というか、そういった視点で、いわゆるエリアで超急性期を試行しているDPCの導入病院からそれを受けて、亜急性期から回復期リハ、または療養型へずっと下りていくというか、分担して、連携をして、患者に対応されているエリアでチーム医療がどう機能しているかみたいな切り口で、連続性を見られるような実証も可能であれば、本当にチーム医療が機能していれば、その地域で病・病連携、病・診連携が効果を発揮するのではないかということが、もしこれで見られるのであれば、非常に興味が深いかなという気がしました。高知などはいかがですか。
○近森委員 難しいですね。
○取出委員 3年後ぐらいには是非そういうこともと思いますが、いま、ここでの議論では、まず自分の病院の中でのチームがどうかを見てから連携の話という議論もあったような気がします。でも、目標を目指していくというのは本当にすばらしいと思いました。
○村田医事課長 確かに、地域全体での観点は大事だと思いますが、一方で予算上の制約等諸々ありますので、地域全体で医療機関の連携をどう考えるとか、そこまで大きな話になると対応し切れない。ただ、ご議論いただいた中でも、在宅の関係とかいくつかの分野については、1つの医療機関だけではなくて、連携をしながらチームとしてということもあります。ですから、私どもは予算を積算して要求する中では、こうしたご議論を踏まえて、そういった連携の形態も対象にし得るような形では予算要求しております。もちろん、お金の限界はありますが、そういう連携も念頭に置きながらお願いをできるような形にはなっております。
○鈴木委員 補足しますと、もしかしたら少し大げさに聞こえてしまったかもしれませんが、いまDPC病院から見ると、自分たちの機能をしっかり守っていくためには、受け渡せる医療機関が存在しないことには、DPC病院の機能をしっかり全うすることはあり得ないのです。そういう意味では、回復期や亜急性期の病院がどういうチーム医療の実態になっているかを浮上させたいというか、ピックアップして見てみたいところがあるので、地域全体を包括して評価するのは何年も先の話だと思いますが、1つの医療機能の分担する、いまの1つの枠組みの中で考えていくときは、それぞれの持っている役割、機能の中でどういうチーム医療が実践されているかは、横つながりはしなくていいけれど、この地域だったらどうかみたいなことを1個1個ピックアップしたものをつなげるぐらいでも、十分今後の参考になるのかなという気はしています。あまり大きな話では、確かに無理だと思います。
○須貝委員 関連しているようで関連していないかもしれませんが、私の病院の中でイメージすると、いまの視点の中で、疾病を1つ捉えてというのであれば糖尿病を捉えておりますが、その患者の栄養関係のチームがどう動いているか。変な話、フットケアがどう動いているか、合併症はどのような管理をしているか、その中でデータはどう管理されているかといったことで、一貫して1つの疾患を捉えて、それが地域の連携とどう結びつくかという、シームレスなという話もありますが、そういったところに視点を当てていただけると、病院の機能のイメージもチーム医療と結びつくのではないかと思います。
○中村委員 是非、急性期、回復期、在宅という中に、精神科という軸も入れていただきたいと思います。すでに精神科もスーパー救急ができて、急性期、回復期、維持期という考え方で治療構造が変わっておりますので、そういうところも考慮願いたいと思います。
○近森委員 このチーム医療のワーキンググループができたのは、高齢化が進展してきていることと、医療が高度化してきて、MEなどが活躍する場が出てきたというように、世の中が大きく変わってきているわけです。折角試行されるわけですから、急性期で高齢者が増加したときに役に立つチーム医療、それはどういうものかというと、リハビリテーションと栄養サポートです。それと転院などに効果があるソーシャルワーカーなどのチーム医療。回復期リハはある程度診療報酬上システムとしてチーム医療が確立されていますので、急性期の病棟配属型のチーム医療を中心にして、在宅の受け皿をどうやって作っていくかという方向性で、病院を決めていったらどうかと思うのです。
○山口座長 大きなテーマであることは間違いないと思いますが、ステージも急性期から在宅までシームレスにということなのでしょうけれど、実際に実証事業をやろうとすると、それぞれの所で1つずつテーマを決めていかなければいけない。しかも、そのステージがあり、領域がこれだけ広くあって、地域があり、都市がありという中で、40という数をやると、どうしてもばらばらにならざるを得ないだろうという感じがしますので、それほどまとまった系統立った形にできるのかなと。もう一度元に帰って、チーム医療を広く日本の中で広めていくことがこのWGの目標であるとすると、あまり狭い領域に絞ってしまうと、その領域については非常にまとまった形が出るような格好になるかもしれませんが、最初の目指すところからは少し違う方向へ行ってしまうかなと。なかなか難しいのでしょうけれど、それも含めて、いろいろ実際に応募をいただいた段階でご検討いただくのかなと思います。今日は時間が参りましたので、この辺りで終わりにしたいと思います。
 チーム医療の評価方法については、個別の話は難しいと思いますが、1つの総論的なガイドとして、今日おまとめいただいたものを報告書の最後に付ける形でよろしいでしょうか。個々のチーム医療の事例については、それぞれ評価方法をご検討いただかなければいけないわけですから、評価方法の1つのガイドとして載せさせていただくということでよろしいでしょうか。
(了承)
○川越委員 一言お願いなのですが、事例集の中に在宅緩和ケア専門チームが入っていないのです。私の怠慢で遅れてしまったのですが、今日、明日に出しますので、委員の先生方に目を通していただいて、是非加えていただくことをお願いしたいと思います。よろしくお願いします。
○中村委員 もう少し事例が必要だと思ったら、提出してよろしいのでしょうか。先ほど提案があったのですが、事例を増やすかどうか。
○石井補佐 最後の連絡のときに申し上げようと思っていましたが、結構です。ただ、今回でもおわかりいただいたように、あまり直前にいただくとこちらの作業等が間に合わないという事情もあります。できれば今週中にいただけると大変助かりますので、ご配慮いただければと思います。
○山口座長 是非よろしくお願いします。
 それでは、時間が参りましたので、今日のご議論はここまでということで、次回の日程について事務局からお願いします。
○石井補佐 次回は、3月16日(水)の午前10時からを予定しております。また事前に資料を修正したものをお送りしたいと思いますので、委員の先生方におかれましては、追加の意見等はできれば今週中にいただければと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
○山口座長 それでは、どうもありがとうございました。


(了)
<照会先>

医政局医事課

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