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2011年2月15日 第2回児童養護施設等の社会的養護の課題に関する検討委員会 議事録

雇用均等・児童家庭局家庭福祉課

○日時

平成23年2月15日(火)18:00〜20:30


○場所

中央合同庁舎5号館 厚生労働省専用第12会議室(12階)


○出席者

委員

柏女委員長
大塩委員
大島委員
木ノ内委員
高田委員
平田委員
藤井委員
藤野委員
武藤委員
渡井委員

事務局

小宮山厚生労働副大臣
高橋家庭福祉課長
竹林母子家庭等自立支援室長

○議題

(1)社会的養護に係る児童福祉施設最低基準の当面の見直し案について
(2)社会的養護の充実のために早急に実施する事項について
(3)社会的養護の課題と将来像について
(4)里親委託ガイドライン案について

○配布資料

資料1−1社会的養護に係る児童福祉施設最低基準の当面の見直し案の概要
資料1−2社会的養護に係る児童福祉施設最低基準の当面の見直し案(改正案のイメージ)
資料1−3最低基準と措置費における職員配置基準との比較
資料1−4居室面積・定員の分布
資料1−5職員配置及び居室面積基準の改正経緯等
資料1−6住生活基本計画における居住面積水準
資料2社会的養護の充実のために早急に実施する事項について
資料3−1社会的養護の課題と将来像についての論点
資料3−2相澤委員提出資料
資料3−3大塩委員提出資料
資料4−1里親委託ガイドライン案の概要
資料4−2里親委託ガイドライン案
資料5社会的養護の現状について(参考資料)

○議事

○高橋家庭福祉課長
 ほぼ定刻となりましたので、ただ今から「第2回児童養護施設等の社会的養護の課題に関する検討委員会」を開催させていただきます。家庭福祉課長の高橋でございます。
 委員の皆さま方におかれましては、夕方の遅い時間にもかかわらず、ご参集いただきまして厚く御礼申し上げます。本日は委員11名全員のご出席をいただいております。ありがとうございます。
 それでは、議事にお入りいただきたいと思います。柏女委員長、どうぞよろしくお願いいたします。

○柏女委員長
 皆さま、こんばんは。遅い時間にお集まりいただきまして、本当にありがとうございました。この検討会は非常に大きく注目されております。まさに時機を得た検討会だと思います。ぜひ、ご協力をよろしくお願いいたしたいと思います。
 前回の議論を受けて今回に至るまで、それぞれの委員のところで精力的に文言等を詰めていただいたりして本当にありがとうございました。寝る時間もなかったのではないかと想像してしまうのですけれども、事務局から随時、個別に送っていただくのですが、本当にたくさんの意見がきていて、大変だったのではないかと思います。私も幾つも意見を提供させていただいたので事務局が一番大変だったのかもしれません。感謝申し上げたいと思います。
 今日は20時30分まで時間がございますので、できれば今日は延長しないようにしていきたいと思っておりますので、ぜひご協力をいただきながら進めていきたいと思います。
 まず事務局から、お手元にお配りしております資料の確認をお願いしたいと思います。

○高橋家庭福祉課長
 お手元の資料でございますが、議事次第の次に配布資料一覧がございます。その下の資料1-1が最低基準の見直し案の概要、資料1-2としまして最低基準の見直し文案の具体的な改正文案がございます。資料1-3〜1-6は、前回お出しした資料と同じものでございますが最低基準関係の参考資料でございます。資料2は「社会的養護の充実のために早急に実施する事項について」ということで、前回お出しした実施要綱改正などのポイントの項目がありましたけれども、あれよりも数を増やして今回はお出ししております。資料3-1は「社会的養護の課題と将来像についての論点」ということで、これは前回お一人10分ずつプレゼンテーションしていただきましたけれども、そこでお出しいただいたポイントを簡単に事務局で整理させていただきました。本日の議論に供するためのものでございます。また、資料3-2は前回欠席されました相澤委員の資料で、前回と同じものですが出させていただいております。資料3-3は大塩委員から補足資料ということで3-3と「参考」というものがざいます。資料4-1は「里親委託ガイドライン案の概要」、資料4-2がガイドライン案の文章編でございます。資料5が「社会的養護の現状について」という参考資料でございます。その他に、封筒の中には「第1回社会的養護における『育ち』『育て』を考える研究発表会」があります。これは相澤委員から提供いただいたものでございます。以上です。

○柏女委員長
 ありがとうございます。皆さま、資料はございますか。よろしいでしょうか。
 今日は、大きく四つの議題がございますが、先ほどご紹介がありました相澤委員のペーパーと大塩委員の補足資料につきましては、この議題(3)のところで最初にご報告いただくような形にしたいと思います。
 それでは議題(1)から順に進めていきたいと思います。皆さま方にも連絡があったかと思いますが、次回はここで決まったことを、できれば社会的養護専門委員会に上げたいと考えておりますので、この(1)(2)(4)の三つの議題については、本日いろいろなご意見をいただいて、事務局で修正していただいたものを専門委員会へ上げるという形にさせていただき、(3)についてはこれからも議論を続けていかなければならないものですので、(1)(2)(4)については、できればここで一定の方向性を確認したいと思いますので、ご協力をよろしくお願いします。
 それでは、まず議題(1)の「社会的養護に係る児童福祉施設最低基準の当面の見直し案について」、前回第1回のご意見を踏まえて、委員の皆さま方からご意見を頂戴しながら、事務局で具体的な見直し案の整理をしていただいていますので、事務局から資料の説明をお願いしたいと思います。よろしくお願いします。

○高橋家庭福祉課長
 まず、資料1-1の「概要」で簡単にご説明いたします。資料1-1の1ページは、前回お出しした資料と同じでございまして、措置費の配置基準で、予算上は付いていながら未だ最低基準に盛り込まれていなかった事項を最低基準化することによりまして、家庭支援専門相談員や個別対応職員などについては設置の義務付けをするというような効果のある部分でございます。
 2ページの「施設設置基準の見直し案」も前回と数字は同じでございますが、居室面積の下限が児童養護施設1人3.3?u、畳2畳以上となっていましたものを4.95?u、3畳以上に直すものでございます。これにつきましては、現存の施設につきましては「なお、従前の例による」ということで経過措置を設けまして、交付日以降に新築・改築・全面改築する居室に適用するような経過措置を設けたいと思っております。
 次の3ページも、同じく居室定員の上限でございます。児童養護施設の15人以下を4人以下に改める等でございますが、これも同様な経過措置を設けたいと思っております。設備基準で相談室等につきましても、実質上ほとんどの施設にありますので問題はないと思いますけれども、同様な施行日にしたいと思っております。
 今回、新しくさせていただきますのは次のページからで、前回のときに最低基準の理念的規定について、文章が古いので直す事項を考えさせていただいておりましたが、その具体的な内容を文案として本日はお出ししております。乳児院から書いておりますけれども、例えば乳児院につきましては真ん中が現行最低基準でございますが、「養育の内容」という規定で「乳児」ということで乳児だけのことを書いておりますが、実際には乳児院には乳児・幼児がおりますので、左側の改正案には「乳幼児の心身及び社会性の健全な発達」と、もう少し内容に深みのある表現にしてあります。例えば第2項では「授乳やおむつ交換」と、かなり物理的な表現になっておりますが、もう少し広がりのある言葉に直してあります。
 母子生活支援施設につきましても、「生活指導」という言葉でございますが、母子生活支援施設という法律に名称が変わりましたので、行う業務の内容も「生活支援」と、また「母子を共に入所させる施設の特性を生かす」等の表現や「親子関係の再構築等」というような、より内容を表す表現にしております。
 次のページは児童養護施設でございますが、現行最低基準は「生活指導及び家庭環境の調整」と「職業指導」だけが出ているわけでございますが、左側の「改正案のイメージ」では、まず「児童養護施設における養護は」という書きぶりを一つ設けました。養護は「児童に対して安定した生活環境を整える」、「生活指導、学習及び職業に関する指導並びに家庭環境の調整を行いつつ児童を養育する」というような基本的なものを置きまして、その上で、生活指導等を定義するような形にしております。現行最低基準の45条は、職業指導、しかもこれはどちらかというと職業訓練的なものでございまして、条文も「営利を目的とせず」とか「収入を適切に処分する」というような規定でありまして、昔の木工や機械などの職業訓練的なイメージですが、実際には今、ほとんどこれを行っている施設はありません。左側の改正案は、むしろ学習や職業に関する指導、就職指導やキャリアガイダンス的な性質のものを行うというのが今の内容でございますので、そのような内容に。「児童がその適性、能力等に応じた学習及び職業選択を行うことができるよう適切な相談、助言、情報の提供を行う」と直しております。
 次のページの情緒障害児短期治療施設につきましては、今の条文にはあまり手を加えるところはないわけですが、例えば第2項で情緒障害児短期治療施設の長は「児童の保護者に児童の性質及び能力を説明する」という古めかしい言葉ですので、「児童の状態」や「親子関係の再構築」という新しい言葉に置き換えております。
 児童自立支援施設も同様でございます。
 7ページの「その他」ですけれども、全般的に用語の整理、母子生活支援施設の「授産場」は現在設置されていませんので削除するとか、関係機関との連携先で、学校や児童相談所には必ず連携が必要ですので、その辺りの規定の整理。それから、児童福祉施設の児童指導員や児童自立支援専門員の任用資格の規定の中に社会学や心理学はあるのですが、肝心の「社会福祉学」が入っていませんでしたので追加するなど、このような規定の改正を盛り込んでおります。資料1-2が、その具体的な文案でございます。委員の先生方には事前に見ていただいたものでございます。簡単な説明ですが、以上でございます。

○柏女委員長
 ありがとうございます。委員の方々には、も原案をご検討いただいたことを心から感謝申し上げます。先ほど、時間配分のことを申し上げなかったのですが、、議題(1)(2)(4)については説明を含めて30分ぐらいを目途にして、そして議題(3)については1時間ほどの時間をとりたいと思っておりますので、15〜20分ぐらい、これについてのご意見がございましたらお願いしたいと思います。どなたからでも、どうぞ。
 武藤委員、どうぞ。

○武藤委員
 前回はインフルエンザに罹りまして、欠席して申し訳ありません。
 一つは、先ほど児童養護施設等の職業指導のところで、今の時代にマッチしないので、職業指導という部分については基本的には削除しながら、生活指導」や学習指導に統一するというようなことで、主旨は非常に理解できます。ただし、現実に今の児童養護施設等には虐待を受けて入ってくる子どもたちがとても多くて、なかなか自立できない子どもたちがいます。私も実は施設長になる前は職業指導員でしたけれども、アルバイトもできないし学校へも行けないというような子どもたちには、近隣の、ここでいいますと児童養護施設外の事業場に委託して働くことの訓練のようなことをやっていたのです、時代は変わっても、やり方は大分変わってくると思いますがそういう子どもたちに対して「働くということは、こういうことだよ」ということを意味付けることは必要ではないかと考えていますので、できれば第45条の中の4項の文面を少し変えて、入れておいていただいた方が良いのではないかという考え方であります。文面については、ぜひ事務局と連絡をとりながら考えたいと思っています。

○柏女委員長
 わかりました。現行最低基準の第45条第4項の趣旨を新しい第45条の第4項に入れるということですね。

○武藤委員
 はい。そうです。

○柏女委員長
 わかりました。現実的には、どれぐらい全国で行われているのですか。

○武藤委員
 東京都で今、3、4人います。全国的な統計は今、持ち合わせていませんが、多分10人前後はいるのではないかと思います。

○柏女委員長
 わかりました。では、実態も踏まえていただいて、事務局と武藤委員で調整していただければと思います。ありがとうございました。
 他に、いかがでしょうか。平田委員、どうぞ。

○平田委員
 第21条の「職員」のところですが、乳児院の個別対応職員については定員20名以下は「置かないことができる」ということになっています。資料1-3の個別対応職員の現在の欄を見ていただくとわかるのですが、現在は定員ラインではなく、対象児童が8名以上いる施設が申請できるようになっています。最初は10名以上だったのが今年度8名と緩和していただいたのです。この最低基準に「20名以下は置かないことができる」となった場合に配置促進の妨げになる危惧があります。方向性の確認をしたいのですが、ひとつは国としては全施設に配置する方向性であること。ふたつは予算枠上、定員ラインを設けなければならないという理解でよいでしょうか。また、現状定員20名以下でも個別対応職員を既に配置していただいている県がありますので、それが継続して配置できるよう都道府県への説明等をしていただきたいとの2点についてお願いします。

○柏女委員長
 では事務局から、お願いします。

○高橋家庭福祉課長
 ご指摘の個別対応職員でございますけれども、これまでは順次、対象施設の定員規模や対象児童数などを拡大してきたわけですが、最後に乳児院のここだけがまだ来年度予算では残っていた部分であります。今後は全施設化を図っていきたいということですが、とりあえず現時点で予算の範囲内でできる見直しをまずはすぐやる。将来的なものはまた第2弾で考えるという段階の中で、どこかで線引きをしなければいけないというときに、個別対応が必要な子どもが8人以上という今の措置費の基準をそのまま持ってこようとすると「個別対応が必要な」というのは、すべての子どもが必要なので、なかなか予算上の定義には書けるのですが、省令などの定義には書きにくいので、オーソドックスに「定員で20人」と引いて、20人以上の施設でも現在は置いていない所も結構ございます。そこについては逆に義務化で、大きい所は今まで置いていなくても置いてもらう。20人より小さくても措置費の予算上はそのような個別対応が必要な子どもが8人以上で1人加算できる仕組みがまだ残っていますので、それは最低基準がこうなったからといって、やめるということではなくて、しっかりやっていくような性格付けであることは、はっきりと自治体にも説明してまいりたいと思います。

○平田委員
 ありがとうございます。

○柏女委員長
 よろしいですか。
 他に、いかがでしょうか。相澤委員、どうぞ。

○相澤委員
 児童自立支援施設でございますが、第45条の職業指導の規定を準用するということで、要するに児童養護施設の規定を準用することになるわけですけれども、児童自立支援施設の場合は、職業指導というか作業指導といった方がよいかもしれませんけれども、学習指導と作業指導と生活指導を三本柱ということで、特にまだ中学校を卒業した段階で就職自立するような子どももいますので、ただ単に職業選択というだけではなくて、もう少し勤労に対する態度を育てるとか、そういう内容も考えていただけるとありがたいと思っております。

○柏女委員長
 それは児童自立支援施設のその部分は第84条ですよね。そこに個別に加えた方がよいということですか。それとも、児童養護施設のものを準用するという本体の方にそれを入れた方がよいということですか。

○相澤委員
 どちらでもよいのですけれども、児童養護施設の方がそういう内容はノーだということであれば、別に児童自立支援施設に設けた方がよいと思います。

○柏女委員長
 藤野委員、どうぞ。

○藤野委員
 その辺は、例えば情緒障害児短期治療施設でも最低基準の設備の中に工作室などが入っているのです。実際に作業療法士を置いたり、いろいろな形で対応している部分があって、情緒障害児短期治療施設でもやはりそういう部分はあるのではないかと思います。それで、私は職業指導に関しては、先ほど武藤委員も言いましたけれども、どちらかといえば今はリービングケア的な自立に向けての訓練ということになるのではないかと思います。その辺は児童自立支援施設と情緒障害児短期治療施設、養護の部分もそうですし、それから自立援助ホームでは、まさにそこが大きな課題で、今後は検討していただきたい。

○柏女委員長
 施設や設備にはねてしまうような文言だと、児童養護施設と児童自立支援施設、情緒障害児短期治療施設の施設設備基準等が、今お話があったような、はねてしまうようなことだと書きぶりは分けないといけない話になるのだろうと思いますが、私は今すぐにはわからないのですが、そこはどうなっていますか。
 もし、今わからなければ、後で調整していただくという感じにしていただきたいと思いますが。

○高橋家庭福祉課長
 今いろいろとご指摘いただいた各委員それぞれのニュアンスが少しずつ違いますので、どのようなものが書けるか、それぞれ施設類型ごとに施設整備費の中身が違ったりしていますので、そこのところを整理して考えた上で各委員と調整したいと思います。

○柏女委員長
 わかりました。そうしていただけますか。横にはねてしまったりすると、大きな影響を、いわば自治体をさらに縛ってしまう形にもなりかねないので、そこは調整していただければと思います。ありがとうございます。
 他には、いかがでしょうか。
 前回も私から質問させていただいて、事務局からは全体を通して作業していくという話がありましたけれども、ここだけを現代的にしても、つまり児童養護施設や他の施設にかかわってくる総則の部分もリニューアルしていくことが大事だろうと思います。もしかしたら、これからそのような作業も進めていくかもしれませんので、そのときにまたご意見などもいただければと思います。
 武藤委員、どうぞ。関連してでしょうか。

○武藤委員
 総則のところも今、意見を言ってよいのでしょうか。

○柏女委員長
 どうしましょうか。よろしいですか。では、総則についても、それほどたくさんの時間はとれませんけれども、あればぜひ出してください。

○武藤委員
 一つだけですが、19ページの「衛生管理等」の第10条の3項ということで、これは児童養護施設も入るのですけれども「児童福祉施設においては、1週間に2回以上入浴させ」とありますが、これはもう時代錯誤ではないかと思っています。通常は毎日風呂に入るわけですから。これは入浴介護等のイメージで考えているのかもしれないですけれども、子どもたちは通常はほぼ毎日入浴しているわけですから、このようなことを今の時代に謳うことはいかがなものかと思いますので、この際、ご考慮いただければと思います。

○柏女委員長
 その件で、事務局どうぞお願いします。

○高橋家庭福祉課長
 ご指摘のようなポイントが総則のところにも幾つかあるのではないかと思います。今日は社会的養護の部分だけの文案調整ということでお出ししていますけれども、資料1-2の後ろの方の数ページは「総則」で、これは社会的養護の施設の他に障害児の施設など全体に係るものでございますので、障害部局とも意見交換しながら直せるところ、おかしなところはできるだけ急いで直す。今回一緒に直せるように検討はしていきたいと思っております。その辺りはまた文案を作りまして個別にご相談申し上げます。

○柏女委員長
 ありがとうございました。とても大切なご指摘でした。

○相澤委員
 「総則」ということで、やはり最低基準の目的の規定も、少なくとも子どもの「生きる」「育つ」「守られる」「参加する」という四つの権利が確保できるような規定ぶりに改正すべきであると考えます。

○柏女委員長
 「生きる」「育つ」「守られる」「参加する」という四つの視点を総則の中に入れるべきだという貴重なご指摘をありがとうございます。
 他には、いかがでしょうか。よろしいでしょうか。これについては、恐らく作業が社会的養護だけではありませんので、それ以外のところも含めた上で検討されるのではないかと思いますが、その原案等はまたこの検討会でご提示いただけますか。

○高橋家庭福祉課長
 はい。検討会のメンバーには個別にご相談した上で、日程的には、この検討会の委員がほとんどメンバーに入っています社会的養護専門委員会の場で改めてまたご議論できるようなスケジュールになると思いますので、そのときには間に合うように、総則部分につきましても文案調整させていただいて、と思っております。

○柏女委員長
 わかりました。そのようなことで、よろしいでしょうか。ありがとうございます。
 それでは、これについては以上のとおりで、後は微修正を事務局と委員間でさせていただきたいと思います。
 続きまして、議題(2)に入りたいと思います。議題(2)は「社会的養護の充実のために早急に実施する事項について」ということで、これも前回さまざまなご意見あるいは前回以降もさまざまなご意見をメール等で事務局へ頂戴したところですけれども、これについて、事務局から説明をお願いしたいと思います。

○高橋家庭福祉課長
 資料2でございます。「社会的養護の充実のために早急に実現する事項」で、できるものはスピード感をもって行うということで議論させていただいております。前回お出ししたもの以降に、いろいろなご提案等もありましたので、だいぶ項目を増やして整理しております。
 1の「実施要綱の改正」関係で、4月から実施する実施要綱を、現行予算の範囲内でいろいろな要件緩和などをして推進していこうというものでございます。(1)の「小規模グループケアの推進」につきましては、定員要件の弾力化、児童養護では原則6人と小規模グループケアでは要件が固まっておりますが、これを6〜8人に。このように弾力化する。またグループ数の要件の緩和につきましては、現在原則1施設小規模グループケアは2か所まで加算するとなっております。都道府県に1施設は3グループまで指定可能となっておりますが、実質施設全部をオールユニットにしているような所も可能になりますように6グループまで指定できるように拡張したいと思います。ただ、その場合には全体の施設の小規模化、地域分散化という考えの下で推進していただけるように、そのような計画をおつくりいただいて、本体施設をすべて小規模グループケア化する。ファミリーホームを二つつくるとか、本体定員を小規模なものにするという計画です。計画でございますので、実施時期につきましてはそれぞれのご事情があろうかと思いますが、そのようなことを推進していただくという旗を掲げていただく施設には要件緩和するということで、多少政策的な誘導も加えました案としております。
 また、管理宿直等職員の配置の要件緩和でございますが、本来はすべての所に配分したいところですが、とりあえず現状の予算の範囲内ということで優先度の高い3か所以上行うところに追加。また、事務手続きについては毎年度指定するということは不要といたしまして簡素化するなどでございます。
 続いて、小規模施設につきましても同様でございます。児童家庭支援センターによる里親等支援などは前回もお出ししておりましたが、今回新規に加えたものとしまして、前回の第1回の議論の中で自立援助ホームにつきまして、非常に経営が不安定になるというご指摘がございました。自立援助ホームの措置費ですが、以前は定員に基づいて払っていたのを平成21年度から現在員に合わせて措置費の事務費を配るという仕組みに変えました。そのため自立援助ホームの性質上、子どもが自立していくことを助けるわけでございますから、年度途中でもどんどん自立していくということで、非常に入所率の変動が大きいということで、事務費の収入額が月によって非常に変動する。経営的に非常に不安定であるということでございますので、これにつきましては4月より定員に基づく計算方法に改めるということをやりたいと思っています。また、ファミリーホームでございますが、ファミリーホームは基本的には里親の大きいものでありますから、定員という概念よりは実際にいる子どもという概念が馴染むわけでございますが、設置当初、数か月の間は定員どおり入らないということで、最初の立ち上げが厳しいというご意見がありまして、最初の立ち上げ時に安定的にスタートできるように6か月間は定員払いとすることに改めたいと思っています。
 また、自立支援のための身元保証人確保事業、就職のときの身元保証やアパートを借りるときの連帯保証の制度でございますけれども、平成19年から始めまして3年間ということでやっていました。3年の保証契約の期間がきてしまいますので、実際は例えば大学ですと3年ではなくて4年間ですので4年間できるようなことに直しておく必要があります。それが3年経って迫られておりますので、そこのところの連帯保証期間の延長の問題や保証の申込期間です。現在は施設を退所して半年以内しか申し込みができないのですが、半年以降に事情が変わったりしても新規で申し込みができるように緩和する。そのようなことの対応をしたいと思っています。
 また、当面急ぐものとして「里親ガイドラインの策定」。これは4月に実施できるように3月中に施行できるようにしたいと思っています。最低基準それから各施設種別ごとの運営指針、保育所運営指針のようなそれぞれのごとの施設の指針を、最低基準よりもさらに踏み込んで書くような指針につきましての作業を来年度早々に開始いたしまして、作成したいと思っています。以上でございます。

○柏女委員長
 ありがとうございます。現行制度の運用を改善することによって、子どもたちの福祉につなげられないかということで、委員の皆さま方からお知恵を頂戴いたしまして、かなりのものを拾い上げることができました。これについて、またご意見を頂戴できればと思います。では藤野委員、お願いします。

○藤野委員
 この部分については、特に小規模化の推進事業ということで、迅速に対応していただいて、とてもうれしいです。例えば鳥取県では養護施設5施設のうち3施設はすべて小規模グループホームをやっていますので、合計7か所増えることになるのです。それにプラス情緒障害児短期治療施設もホーム制でやっていますので、これも2か所増える。そうすると、合計9か所増えることになると思っています。ただし、そこにファミリーホームを1ホームにつき2か所ということになると、これは2×9=18ホームもつくらなければいけないのかということになって、私はファミリーホームや里親を推進するという旗は良いと思いますし、例えば私どもも来年度は里親支援機関を設けてそのような推進をしたいとは思っていますけれども、その辺は現実に個所数を目標に掲げるというのはどうなのかというのが一つです。
 それから、副大臣も来られましたのでぜひ聞いていただきたいと思いますが、今事務局は随分苦労して、この辺の作業を進められて非常に敬服しているのですけれども、ただ、財源を増やさずに、これをやるのは限界があるのです。例えば小規模化を進める場合に、密室化したりということをしないためにスーパーバイズの職員が必ず要るのです。大体2ホームに1人くらいは要ると思います。特に里親を強化することからいえば、そういうスーパーバイズの機能を確保しないと里親は本当につぶれると思います。そのような意味では、それは財源を伴った作業をしない限り進まないわけで、その辺では財源確保をいつごろしてもらえるのか。あるいは、その辺のことをぜひ副大臣、何とかしていただきたい。そこがないと、事務局も魔法使いではありませんから、これ以上は進まないと思います。
 それから、マスコミの方もおられるので。マスコミではタイガーマスクのおかげで最低基準は3:1になりましたという報道になっているのですが、実際には財源問題が片付かないと一つも進まないわけで、その辺のところはいかがなのか。よろしくお願いいたします。

○小宮山厚生労働副大臣
 今日は会議が重なって冒頭から出席できなくて申し訳ありませんでした。今のご指摘ですけれども、本当に事務局もタイガーマスクをきっかけに絶対に行政もできることがあるはずだからと相当私の方で強く要請もいたしましてアクセルも踏んでもらい、このように4月から省令改正でできるものと、次の来年の概算要求でやるものと、さらにその先のものと、いろいろ最初に申し上げたように段階に分けて今ご提示しています。財源のことにつきましては、ご承知のように社会保障と税の一体改革というのを社会保障制度の改革は厚生労働省の中で4月までにまとめ、それから税制を併せて6月までに出すことになっておりますけれども、その中に今回この政権としては年金・医療・介護だけではなくて、子ども・子育て支援や若者支援を入れることを昨年の12月に閣議決定していますので、それが大きな違いだと思っています。子育て支援を入れるというと、今は新しい子どもの現物サービスというのでしょうか、サービス給付のための新しいシステムをつくろうということで、内閣府で私も厚生労働省から行き文部科学省からも来て、今新しいシステムをつくろうとしていまして、その中にこの児童養護施設などの社会的養護もしっかり入れるというプランをしております。ですから、そのような意味で社会保障と税の一体改革の中で、皆さまに担っていただいている部分についても財源を確保したい。今、本当に縦割りでただでさえ子どもへの予算はこの国はずっと少ないのですけれども、それをばらばらにやっているのを「子どもの勘定」という形で一体化したいということで、今、大きな改革をしようとしていまして、その改革で確保する財源の中にこの社会的養護のことも入れたいと考えていますので財源はしっかりと確保したいと考えております。
 ですから、新しいシステムを動かし始めるのが平成25年度でございますので、来年の概算要求で平成24年度の分は可能な限りいろいろ無駄を省いたりした中から出してくる。ただ、平成25年度からは新しいシステムの中で子どものこともしっかりと社会保障を、未来への投資という形でやっていきたいというのが今の政権の中での考え方でございまして、その中で子ども・子育て支援は私が責任をもってやっておりますし、やっていきたいと思っていますので、ぜひ皆さまのご支援をお願いしたいと思います。以上です。

○柏女委員長
 ありがとうございます。では、高橋家庭福祉課長。

○高橋家庭福祉課長
 最初の方でございましたファミリーホームの条件の件でございます。実際のところ、短期的な課題としては難しいだろうと思っております。全体の社会的養護の長いスパンでものを見たときに、施設の定員、現在先生の地元の鳥取でも80人定員の所もあると思いますが、そのような所も40人以下くらいに小さくなってもらって、3万人くらい全国で社会的養護の児童養護施設があるわけですけれども、里親委託率を今の10%を欧米並みに30〜40%に上げていこうとすると、相当里親やファミリーホームにシフトしていかなければいけない。それなりに時間がかかる課題だと思っています。時間がかかる課題ではあるけれども、それはぜひ目指していかなければいけない課題だろうと思っています。仮に5,000人分くらいファミリーホームをつくろうとすれば1,000か所くらいつくらなければいけないわけで、一時施設を二つずつつくっていかないと全体に勘定が合わないのですが、おっしゃるように地域によっては逆に過剰感が出てくることがあるかもしれません。そのような意味で、そこのところは杓子定規にならないような書き方のようなもののご相談はしたいと思っております。それぞれの地域事情を反映して、県が判断できるようなことが要ると思っております。

○柏女委員長
 よろしいでしょうか。どうぞ。

○藤野委員
 例えばファミリーホームにしても4人くらいで、とにかく5〜6人というのは多すぎます。例えば実子を一緒に育てることを考えたら、その辺はもっと下げる必要があると思います。それは小規模グループケアについても同じようなことがいえるわけで、あるいは地域小規模児童養護施設についても同じようなことがいえるわけです。その辺は柔軟性を持たせて、実施の段階では必要だと思いますし、それから実際には先ほどの財源問題があって進まないのだろうと思いますけれども、例えば今3人の職員で7、8名の子どもを小規模でみようと思えば、実際には皆2日に1回くらい泊まっているのです。これは完全に労働基準法違反ですし、そのようになってしまうのです。そうでなかったら住み込み断続勤務でやっているところも、住み込み断続勤務だからといって2名で回している。これは住み込んでいるわけです。ところがそこでは住み込みという格好でいえば独身でないと駄目ですから、そうすると20代くらいの職員がそこでやっている。勤続年数が非常に短い。そのような実態があるわけですから、その辺でいえば、全国児童養護施設協議会の試算では労働基準法を守ってきちんとやろうと思ったら4.8:6の人員は必要だと試算しておりますけれども、その辺も含めてぜひ今後の課題としてお願いしたいと思います。

○柏女委員長
 今、たくさんのご意見をいただきました。副大臣のお話にもありましたように、この作業というのは当面この4月を目指してやるもの、それから平成24年度の予算に反映させるもの、そして新システムの施行に向けてという3段ロケットの形で進んでいかなければならないと思います。今、藤野委員から縷々あった課題は、その2段目あるいは3段目のロケットのところでぜひ議論していきたいと思いますし、そこでは例えば宿直のあり方とか、どうやれば基準をクリアできる配置になるのか。そうしたことも併せて議論していければと思いますが、方向感として家庭的養護を進めていくことについては、今の段階ではご了解いただけるのではないかと思っているのですが、よろしいでしょうか。
 その中で、どのような進め方をしていくかについては三つ目の議題のところがありますので、そこでたくさんのご意見を頂戴できればと思います。
 なお、今、副大臣からもお話がございましたが、この時間の前に、実は障害児の支援についてどうするかということで厚生労働省の講堂で13時から17時まで議論が行われておりました。そこでも障害を持った子どもたちの社会的養護をどうしていったらよいのか。そこの財源の問題をどうしていくのかといった議論も行われておりましたので、ここでの議論が障害を持った子どもたちの社会的養護にも大きく影響を与えていくということもぜひ頭の隅に置いた上で議論していただければと思います。
 他に、ございますでしょうか。藤井委員、お願いいたします。

○藤井委員
 この間の事務局の働き、本当にありがとうございます。早急に実施する事項について、藤野委員からもお話がありましたが、ファミリーホームを増やしていこうという目標はわかるのですが、政策誘導的に地域小規模とグループケアとファミリーホーム、大きい施設、私どもも94名の定員ですから規模的には大きいのですけれども、基本的に小舎制という形をとっていますから、一ユニットが大きくても9名という単位なのです。ですから、定員が大きいから駄目だという発想でいくと判断が違うのではないかと感じます。それとファミリーホーム自体を増やしていくことが目的であれば、施設の設置条件と合わせる必要があるかどうかです。小規模グループケアを一つ増やすごとに、将来的にファミリーホームの設置を計画するところまでお話としてはわかるのですけれども、現実的にファミリーホームの実態からいうと、現在も里親ではないけれども現場の経験を持つ人が里親のような形で借家を借りて、そこで生活するスタイルをとる。ですから、主担当になる方は養育者という呼び方になります。しかし、現実的に施設がそれを設置するとなると、いわゆる養育者といえども職員としての位置付けになります。ですから、里親と施設の中間という形になるのかもしれませんけれども、里親とは違う。ファミリーホーム自体を現実的に施設が運営するといったときのイメージがいまひとつ湧かないのです。そこを少しイメージづくりができれば話は進むのではないかと思います。例えば地域小規模児童養護施設は一つ設置するたびに定員を6名増やさなければならないという規定があります。その発想でいくと、ファミリーホームを設置する場合は定員の枠に入れて計算できるのかどうかです。その辺の具体的なところをもう少し詰めないと、現実的に考えたときに、それをできますという施設が果たしてあるのかどうか。現実的なところでご検討いただいた方がよろしいと思います。

○柏女委員長
 今のご意見について、事務局お願いいたします。

○高橋家庭福祉課長
 今の点は、資料2の地域小規模のところの要件緩和からの議論ですけれども、資料2の1ページの(2)「地域小規模児童養護施設の推進」の?@に「設置要件の弾力化等」と簡単に書いていますが、今までの運用はご指摘にあったように既存の定員に追加してつくらなければいけないという条件だったのです。従って、つくりにくかったということで、今回はそこのところを地域小規模施設につきましても追加してつくらなければいけないという条件を外します。施設の定員というのは本体の本園の定員、分園のようにグループホームをやっていたり、地域小規模施設をやったり、全体で定員と数えたり、あるいは本体だけを定員と数えたり、いろいろな数え方で若干混乱しているところがありまして、そこのところを整理して混乱がないように実施要綱を直すとか、そのような文面は工夫していきたいと思っております。

○柏女委員長
 今回の当面のものと、もう一つファミリーホームの運営形態等についてあらためて議論するというのは次の中長期のところでやっていかなければいけないと思います。
 他には、いかがでしょうか。武藤委員、どうぞお願いいたします。

○武藤委員
 (1)の「小規模グループケアの推進」の?B管理宿直等職員の配置の要件緩和のことですけれども、先ほど藤野委員が言われたのは小規模化すると労働条件も非常に大変で、抜本的な体制整備が必要だということですが、当面の課題として宿直の回数などが非常に多くなってきていて、私どもでも今、全職員のバーンアウト調査をしたら、私どもは六つのグループホームと三つの小規模グループケアで九つの小規模ケアを今やっているのですけれども、20代の職員が疲れきってバーンアウトしそうです。子どもたちは小規模になればなるほど、さまざまなことを出すわけです。集団で管理していることがなくなるものですから、虐待を受けたいろいろな傷の部分をたくさん出します。それに対応する職員を保護するというのですか、その体制整備を十分しなければいけないと思っています。下手をすると月に8〜10回くらいは泊まっているのですが、そうすると1、2年はやれても、3、4年くらいになると疲れきって辞めたいという職員も出てきているわけです。小規模化することについては、子どもたちは生活しやすくなりますけれども、職員にとっては非常に精神的にも疲れきってしまうという現象がありますので、ぜひ管理宿直を、せめて当面実施できる事項というところであって、緩和要件のところで3か所以上というのを設けずに、1か所でも2か所でもやっていれば管理宿直を置くということを、せめてそれくらいの予算は組めないのかと思っていますので、ぜひご検討いただきたいと思っているところです。以上です。

○柏女委員長
 強いご要望がございましたので、事務局から、何かございますか。

○高橋家庭福祉課長
 これもかねてからの懸案の件でございまして、小規模化すると宿直の配置やローテーションが非常に厳しいということでございます。実は来年度予算で今、国会に出して審議中の予算の中での管理宿直の配置の数、予算上の計数としての数はあまり多くはありません。まさにこれは来年度予算要求内のタマで、第2段階では急いでやらなければいけない課題だと思っております。当座まず第1段階のすぐにできるものとしては、今の予算に積んであるものの配り方として、少なくとも3か所以上小規模グループケアをやるような所は恐らく大変なはずなので、来年度はここに優先的に配るようなことをせめてやろう。その上で、これをすべての実施個所に1か所でもやればできるような部分については、次の予算要求の緊急の課題だと認識しています。

○柏女委員長
 ありがとうございます。平田委員、どうぞ。

○平田委員
 乳児院の場合は、24時間職員配置で夜勤をする施設であるという特徴があります。また、設備面でも年齢によって適応するものが違うという特徴があります。年齢が0歳だとおむつ仕様でベッド上の生活であれば「便所」という設備があっても使用しません。乳児院の小規模グループケアは設備要件というよりは養育単位を小さくすることで子どものケアを厚くすることを目的にずっと進めてまいりましたので、設備要件等の書きぶりを検討していただきたいとの要望を出しています。事務局も随分検討してくださっていますが、子どものケアを丁寧にしていて赤ちゃんの育ちを、24時間対応するのは難しく多様な形で実施しています。8時間日中を厚くする形、障害児の治療的ケア、事務職などの全職員が参加して当直勤務を入れての24時間体制だったり、さまざまなパターンを用いながら子どものケアをより良くするために知恵を出し合っているところだということを含めて進めていただければありがたいと思います。

○柏女委員長
 ありがとうございます。他は、どうでしょうか。渡井委員、どうぞ。

○渡井委員
 話が戻ってしまうようで申し訳ないのですが。不勉強で申し訳ないのですが、管理宿直などの職員の話ですけれども、そういった泊まりのための職員ということですよね。そういった方が月にどれぐらい宿直されるかはわからないのですが、私自身もグループホームで生活していたことがあって、児童養護施設では夜の時間が大事だとよくいわれていますが、子どもたちがいろいろなことを吐き出せたりする時間帯は夜なので、夜の時間に夜だけのこの字面を見ると「管理」というのが付いていて、いろいろな知識があったり経験がおありなのかもしれないのですけれども、本当にそういった質を持った職員が入るのかどうかが懸念されるので、夜だけの職員が来てくれたところで子どもたちは施設内ネグレクトのような環境に置かれてしまうのではないかと懸念されるので、一概に小規模化による職員さんたちのバーンアウトも懸念されるのですが、子どもたちが安らげる場所であったり悩みであったり、これまで負ってきたことがケアされる環境が担保されるのかどうかも、あらためてもう一度検討していただく必要があるのではないかと感じます。

○柏女委員長
 ありがとうございます。夜勤と管理宿直との組み合わせの問題ですね。その組み合わせをいかに子どもたちの声に応えられるような体制につくっていくか。その組み合わせの問題だろうと思うので、ぜひこの議論は詰めて、いろいろな想定をしながらやっていくことが必要だろうと思います。ありがとうございます。
 大島委員、自立援助ホームやファミリーホームの運営の安定化でかなり大きな改正が考えられていますが、これについては何かご意見がありますか。

○大島委員
 大変ありがとうございます。私どもは今、新設の施設がかなり増えてきておりますので、ゼロからのスタートということで随分苦労してきているのです。それが今回は定員に基づく払い方ということで、養護施設並みに私たちの活動もやっと一部認めていただけたのではないかと思っています。ただ、自立援助ホームは設立の基盤がみんな違うのです。例えば大きな児童養護施設の一機能としてのホームもありますし、現在は全体で全国71か所になっていますが、NPO法人の数が増えたのです。そうすると、非常に基盤がないのです。それで、職員についても社会保険にも入れないような状態で、それから入所時の難しさもあります。大体どこでも定数6が多いですから、そうすると職員が2.5です。月の半分は泊まっている。12、3回は当たり前。その中で、やはり子どもが荒れていたり、あるいは非常に難しい子どもが出ておりますので、夜勤に近いような状態です。私たちも勉強会をやろうということでいろいろ計画はするのですけれども、肝心な職員が会議に出ている時間がないということで、なかなか全体での形の資質の向上はできない。少し余裕のある運営ということで少なくとも社会保険に加入するとか、宿直回数を減らすときには人が必要ですしお金も必要になってくるのです。
 設立については第2種社会福祉事業ということで、私どもはそんなに大きな規制を受けずにやっていける良さを持っているということはあるのです。例えば衛生管理の問題などでも、この前の全国大会でも話が出ましたけれども、普通の家庭であれば、夕食に残り物が出たら翌朝食べる。あるいはカレーが残ったら翌日温めて食べた方がおいしいというようなことが、養護施設の給食という考え方ではできないということです。私たちはそういうことも踏まえながら、第2種社会福祉事業ということで、お金の面では小さなものでしかないということがありますけれども、いろいろ応援をしていただいて養護施設と同じような職員体制や職員の資質向上など、いろいろな形でできるような下地をつくっていただきたいと思っております。ありがとうございました。

○柏女委員長
 ありがとうございます。第3の課題に移りたいと思います。

○藤野委員
 何回も申し訳ありません。自立援助ホームに関しては、前回も言いましたように大赤字の部分でつぶれそうですので、ぜひ定員払いでお願いしたいと思いますけれども、その場合に、今、例えば1人当たり20万円の人払いで、6名定員で1,200万円です。それでやりなさいということになっています。実際にはそんなもので出来るわけがないわけで、その意味で言うと、例えば、地域小規模児童養護施設が大体1,500万円近くですから、せめてそれぐらい。プラス自立援助ホームというのは社会内処遇で、むしろ出てからが勝負ですので、それにプラス、リービングケア的な、あるいはアフターケア的な、フリーで動ける職員を付けるぐらいの体制をつくっていただきたいと思っていますので、よろしくお願いします。

○柏女委員長
 2段ロケット部分ですね。ありがとうございます。今、たくさんのご意見を頂戴しましたけれども、早急に実施する1段目のロケットとしての、4月から実施する実施要綱の改正等については、幾つかご意見も頂戴しておりますので、そのご意見も勘案の上、さらに事務局で詰めていただいて、また場合によっては委員とも調整いただいた上で、着実に実施していただきたいと思います。よろしいでしょうか。ありがとうございます。
 それでは、三つ目の課題です。この部分については、いわば2段目、3段目ということになりますけれども、「社会的養護の課題と将来像について」の議論に入っていきたいとと思います。これについて、事務局より資料の説明をお願いしたいと思います。よろしくお願いいたします。

○高橋家庭福祉課長
 お手元の資料3-1でございます。前回、各委員からお出しいただいた資料やご発言の内容から、全体的な課題と将来像を簡単にまとめてみました。これを今後の議論の中で深めていけたらと思っています。表紙をおめくりいただきまして2ページの(1)は「社会的養護の理念」です。理念をしっかりとまとめていく必要があると思っております。今回は最低基準で若干、各施設の理念を書きましたけれども、さらに施設ごとの指針などで「子どもの最善の利益のために」ということを敷延していくようなものを含めていく必要があると思っております。
 次の3ページですが、今までは社会的養護についての図柄を考えるときに、どうしても下の方の施設の部分、あるいは里親の部分もあるのですが、家庭から引き離して社会の責任で養護する部分を社会的養護といっているわけですけれども、全体像を議論するに当たりましては、その手前の、家庭の中にさまざまな生活のしづらさを抱える家庭に対して支援をする。「要支援児童」と法律上は定義されておりますけれども、その部分の市町村の虐待防止ネットワークや市町村の子育て支援事業の中で、虐待予防や子育て支援を行っていく、「子ども・子育て支援システム」との連動を図りながら、市町村との連携という図柄が大事だろうと思っております。
 それから次のページですが、各施設等種別ごとに簡単なトピックを整理しています。4ページの「児童養護施設」につきましては、前回も出ておりますけれども、大きな施設、ケア単位の大きなものを本体施設は小規模化しつつ、非常に難しい子どもも多いですから、高機能化を図っていく、あるいは地域支援のための人員配置や高機能化を図り、ファミリーホームや里親を増やしていくような、地域分散、地域展開、施設の高機能化を図っていくということ。その関係が5ページ、6ページです。
 7ページが「乳児院」でございます。乳児院につきましては前回の平田委員の資料にもありましたけれども「言葉で意思表示できず一人では生活できない乳幼児の生命を守り、発達を保障する」という大事な使命です。被虐待児・病虚弱児・障害児が非常に増えているということでございまして、非常に専門的な機能を今後高めていく必要があります。一方で、子育て支援機能、育児相談、ショートステイといった機能の充実が必要ということがポイントだろうと思います。
 次のページは「情緒障害児短期治療施設」です。情緒障害児短期治療施設につきましては、虐待経験の影響やさまざまな心理的不調をきたしている、あるいは情緒行動上の問題を抱える児童に対する心理治療を行うということで、比較的短期間、短期間といいましても平均在園期間は2年4か月ですが、治療し、家庭復帰や統合を進める。今後の課題としましては、まずは数を増やす必要がある。その上で、児童養護施設等と連動して短期入所できるレスパイトやアセスメント機能、あるいは外来の診療所を併設し、児童精神科との連携を図っていくなど、そのような課題があろうかと思います。?Cで「情短施設の名称」問題を掲げておりますけれども、情緒障害児短期治療施設という名称につきましては、もう少し良い名称に変えられる機会があればという議論がかねてよりございます。
 次の9ページですが「児童自立支援施設」につきましては、非行問題を中心とする施設として行ってきておりますけれども、平成9年の児童福祉法改正で、非行ケースはもとより、さまざまな処遇の難しい子どもが対象として増えてきております。もともと児童自立支援施設は夫婦小舎制という伝統の中で発達してきたこともあり、小規模ケアを1世紀以上推進してきた背景があるわけです。ますます被虐待経験・発達障害・行動障害的な特別なケアの必要性もありますので、そういう意味で下の方にありますように、心理的ケアの要員やアフターケア、また学校教育との関係、全施設での実施が可能なようにしていくような体制が課題だと思っております。
 次の10ページは「母子生活支援施設」です。母子生活支援施設は、当初は生活に困窮する母子家庭に住む場所を提供する機能でしたが、近年ではDV被害者や虐待等の課題を抱える母子を一緒に生活する中で支援するという機能です。母親に対する支援、子どもに対する支援、また母子一体で生活できるという、社会的養護の中では唯一のジャンルですので、その中での親子関係の再構築や、さまざまな支援をするような体制をしっかりとつけていくことが大事です。施設の中での格差、そこまでしっかりやろうとしている施設と、どちらかというと従来型の部屋貸し的なところにとどまっている所がありますが、基本的にはすべての施設がそのような支援機能を持っていくべきというのが課題であろうと思います。
 次の11ページは「自立援助ホーム」です。先ほど大島委員からもありましたように、自立援助ホームはそれぞれさまざまな特色を持ちながら、日々の実践を行ってきているということで、実際にそれぞれ、さまざまな子どもに対するケアを行っているということです。まず、「子ども・子育てビジョン」では160か所を整備ということで進めているわけです。将来的な課題としては、20歳に達してもなかなか自立が難しい方へのアフターケアなどにどう取り組んでいくかということも課題かと思います。
 次の12ページが「里親委託の推進」ということで、里親支援機関事業を2年前にスタートしておりますが、まだまだ不十分でございます。そこの取り組みを強化しながら、里親を支える体制を児童家庭支援センター、里親会、児童養護施設、乳児院等をはじめ、さまざまなチャンネルで支援していくことが必要だと思います。
 次の13ページは「ファミリーホーム」でございます。これは平成21年度に創設されたばかりで、現在は既存の里親の大きなものが転換しているということで104か所になっていますが、今後は児童養護施設等の職員が独立したり、あるいは施設の法人が開設するようなタイプも増える必要があろうと思っております。そこのところは、先ほどそのようなところの運営イメージという議論もありました。そういうものを詰めていく必要があるかと思います。
 次の14ページ以降は共通課題ですが、施設の運営の質の向上を高めるようなことが大事だと思います。前回の委員のご発言の中でも、施設ごとに取り組みが非常に進んでいる所と古めの所とでは、やはり大きな開きがある。どこの施設に入ったかによって、子どもの幸せ度が変わるということではいけませんので、そこのところの質の向上が大事だと思っております。そのために、まず施設種別ごとの養育指針、保育所保育指針というものがございますけれども、そういうのものが今ございませんので、そのような理念を詰めるものを来年度、4月から早速、柱立ての議論をしまして、検討チームをつくりましてぜひつくりたい。また、児童養護施設につきましては、養育の標準のようなものをつくろうという作業を、実は今年度はその準備段階をやっております。これを来年度はより深めていくこともやっていきたい。その上で、今度は自己点検や第三者評価のところを詰めて施設全体の底上げを図っていきたいという論点です。
 次の15ページは「施設職員の専門性の向上」という点です。平成21年度より基幹的職員を配置するというようなことで、予算上の人件費の改善や研修事業などをやっております。また、それ以外の全体の施設職員の研修システムは、それぞれ施設団体で研修制度を持っておりますけれども、そこのところの取り組みが大事かと思っております。
 次の16ページは「自立支援の充実」ということでございます。まずは、児童養護施設等におきまして、退所するまでに自立生活に役立つような知識・経験を得られるような養育をすべての施設で行っていけるようにしていくことが大事ですが、予算面でも支度費の増額がまだ少ないという議論がございます。また、民間の奨学金の情報が行き渡っていないというところ、そういうものを整理して施設に提供できるようなことや、18歳の高校卒業の年度末ですぐに退所ということでなくて、援助が必要な場合には措置延長できる法律上の制度がございます。そこのところの活用や自立援助ホームの活用などが課題かと思っております。
 次の17ページは「施設類型間のネットワーク」という議論です。それぞれの施設種別ごとに体制があるわけでございますが、そこのところの相互の連動があろうかと思います。児童養護施設で一時的に不安定になった場合に、児童自立支援施設や情緒障害児短期治療施設で一時的にケアしてまた戻らせるようにしていくというようなことも必要かと思っております。
 次の18ページでございますけれども、前回、各委員から人員配置の問題でご提言がありました。それを一覧表に整理しています。現状の人員配置で、児童養護施設は例えば小学生以上は6対1、乳児院では0・1歳児が1.7対1、等ですけれども、ここにつきましては児童養護施設の6対1を3対1に、乳児院の1.7対1を1対1にというようなご提案をいただいています。確かに児童養護施設は数字は6対1でございますけれども、交替勤務ですので15人の職員で1人の子どもを見られるかというようなことでございます。そこのところの改善課題を整理させていただきました。下の方の母子生活支援施設につきましても、施設に常時1人しかいないような状態ではさまざまな支援ができないという声だったと思います。
 次の19ページにありますように、委員からのご提案の中で、退所後の自立支援あるいは里親ファミリーホームの支援など、それぞれの専門職員の配置などについても課題であるというご指摘です。
 それから20ページは、今後の「社会的養護の整備量のイメージについての論点」です。社会的養護の児童の全体数そのものは、子ども・子育てビジョンで1割増えるという設定をしておりますが、その後、将来人口推計では18歳未満人口の1割が10年ぐらいで減るという推計がございます。「施設数等」につきましては、これも子ども・子育てビジョンで、例えば児童養護施設は610か所に増やすことなどを計上しております。今後は施設というよりは、施設のサイズは小さくなりますけれども施設数は維持していく必要があるのではないかということで整理しております。下の「里親等委託率」ですけれども、10.8%という現状で、子ども・子育てビジョンでは16%へということがございますが、欧米並みとなりますと3割〜7割と。こういうことに、どう引き上げていくかということも具体的なプランとして今後は詰めていく必要があると思います。事務局からは以上です。

○柏女委員長
 ありがとうございました。今の資料は、すべて右上のところに「未定稿」と書かれておりますように、今後、皆さま方のご意見により暫時充実させていくということで未定稿とさせていただいております。それでは、意見交換をしたいと思います。
 まず、前回ご欠席で資料のみ提出していただいておりました相澤委員、それから補足資料を出していただいております大塩委員から順次ご発言いただいて、その後、自由に意見交換という形で進めていきたいと思います。時間としては、20時ぐらいまでを予定したいと思います。それではよろしくお願いいたします。

○相澤委員
 前回は出席できずに大変失礼いたしました。それでは私が提出した資料3-2に基づきまして、ポイントのみを発言させていただきたいと思います。まず一つ目として、3ページの児童自立支援施設の制度的な体制強化です。まず、先ほど課長から説明していただきました「児童福祉施設最低基準の見直し」です。児童自立支援専門員、約840名、児童生活支援員約300名が配置されておりまして、現状では概ね児童2人に1人以上の職員が配置されております。こうした職員配置がなければ、より一層問題性のある複雑多様化の傾向が進む入所児童やその家族のニーズに対応するためには、やはり最低基準、直接職員配置基準は、児童2人につき1人以上に改正することが必要だと考えております。
 また、2ページの表1で示しましたとおり、被虐待経験のある児童が65.9%、不明を除くと70.9%も入所しております。特に他の児童福祉施設と比較して、突出して多いのが性的虐待であり、32.1%の子どもが性的虐待を受けています。特に性的虐待については、他の虐待に比して、子どもに深刻な精神的な問題や行動上の問題を生じさせるリスクが高く、早急かつ適切なケア・治療が必要です。また、ADHDやアスペルガーといった発達障害などの特別な支援、配慮を必要とする子どもも増加しておりますし、さらには児童養護施設や情緒障害児短期治療施設などに不適応を起こした児童の入所も増加しています。従いまして、心理治療を担当する職員の配置が必要不可欠で、児童自立支援施設におきましても、情緒障害児短期治療施設と同様に、概ね児童10人に1人以上の配置基準を設ける必要があると考えております。さらに、設備基準においても、情緒障害児短期治療施設と同じような観察室や相談室、心理検査室などの設置が必要であると考えております。
 「学校教育の導入・実施について」ですけれども、現在15施設が未実施でございまして、児童自立支援施設にあって学校教育が実施遂行できるように、厚生労働省は関係省庁と協議していただければと考えています。
 それから「児童自立支援施設の機能強化」ですけれども、児童自立支援施設の将来構想については、「児童自立支援施設のあり方に関する専門委員会」報告書におきまして、非行などの行動上の問題のある子ども、支援の難しい子ども等に対して総合的な対応ができるセンター施設として運営していくことが望まれると提言されております。例えば、他の施設や里親で不適応状態になった子どもに対する通所による相談・支援あるいは一次保護的な利用によるサポートを行うといった機能強化を図ることが求められておりまして、そのためには、里親が保育所の利用が制度上認められている場合と同様に、児童養護施設の入所児童がセンター機能を有した児童自立支援施設への通所が可能になる二重措置が認められるような制度に改善する必要があり、制度改正について検討してもらいたいと思います。さらには、児童自立支援施設の公設民営化の対応が必要であり、厚生労働省において移行する際の指針・基準を策定していただきたい。
 二つ目は「社会的養護の課題とその対策」ですけれども、これからの社会的養護については、基本的には広義の社会的養護(地域における在宅ケア・支援)を基本に据えつつ、狭義の社会的養護(里親や施設等における特別なケア・支援)が協働・連携しながら、社会的養護を必要としている子どもやその家庭をケア・支援するための体制強化や拡充を図ることが必要だと考えております。そのためには、6ページの図1のように、地域における「スモールステップができる子ども家庭支援システムの構築」が必要だと思います。現在は、どちらかというと施設退所後はハイステップというシステムになっていると考えております。従いまして、心理治療的デイケア事業の創設など家庭支援対策の拡充を行うことが重要だと考えます。また、施設の「補完的機能を活用するような事業を展開することも必要でありまして、具体的に言いますと、身体的疾患や精神的な障害があり、毎日連続して養育ができない保護者など、その保護者の状況によって子どもを毎週数日間施設で預かるといった子育て家庭の養育を補完するような家庭養育補完事業を制度化することが必要ではないか。児童虐待など子どもの問題は、家庭の構造的な問題として理解して対応することが必要であり、社会的養護を必要とする子どもを対象に支援するのでなく、家庭を対象にして包括的な支援が可能になるようなシステムを構築することが必要ではないか。これは古いのですけれども、平成5年7月に厚生省に設置された「子どもの未来21プラン研究会」がまとめた報告書の中で、「児童家庭施策は従来の枠組みを広げ、教育、労働、住宅等他分野の施策との連携を強化するとともに、その実施体制は、老人、身体障害者にかかる施策と整合性も勘案しつつ、住民に最も身近な地域(市町村)を基盤として総合的・計画的な推進が図られるようにしていくことが必要である」と提言されております。高齢者と児童が一緒に生活するグループホームがあってもよいですし、高齢者が乳児院に行って読み聞かせをすることは、介護予防事業として位置付けられるでしょうし、子育て支援事業にもなる。また、家庭内での介護問題が発生すれば、子どもが一緒に生活していれば子育て支援が必要だろうと。このように、これからは子どもや家庭のニーズに対応した支援を展開するためには、「家庭」という単位を支援の対象の中心に据え、市町村を基盤にし、他の分野や領域の制度や施策を有効活用できる「スモールステップによる包括的な支援システム」の構築を行うべきだと考えています。
 「地域分散化の推進」ですけれども、児童養護施設などに措置されることになると家庭という個人的な居場所と学校という社会的な居場所の両方をなくすことになるわけで、8ページの図2で示したように、地域小規模児童養護施設やファミリーホームなどが各市町村に1か所ずつ配置されていれば、あるいは里親家庭があれば、家庭という居場所がなくなっても、子どもは措置された施設や里親から、引き続き学校に通学することは可能であり、学校という居場所は確保できます。子どもの生活圏の中に1か所ずつ保護してケアできるグループホームや里親などが配置されていることが望ましい。従って、単に配置数を増加させるというだけの目標値を掲げるのではなく、市町村単位に1か所というような子どもの生活圏に配慮しつつ、子どものニーズに対応可能になる目標値を立てて地域分散化を推進することが大切だと考えています。
 それから「社会的養護関係職員の国家資格化」ですが、福祉は人なりと。やはり専門性を持った職員を確保するためには、任用資格から国家資格にする必要があると考えます。従いまして、例えば児童福祉司、児童指導員、児童自立支援専門員などを統合して、例えば児童福祉師といった国家資格を創設することによって、医師の資格が治療の質を担保するのと同様に、ケアの質の担保が可能になると考えております。また、施設長が施設運営に及ぼす影響は多大であり、体質的な問題を抱えている施設を改善の方向に変えていくためにも、児童自立支援施設長以外の施設長の資格要件についても、専門性が確保できるよう最低基準に規定すべきであると考えます。
 それから「地域小規模児童養護施設などの施設分園型グループホームの種類と運営の拡充」ですけれども、現在、地域小規模施設は小規模養護だけですが、子どもの多様なニーズあるいは保護者のニーズなどに対応するためには、その種類を増やすべきか、あるいは受け入れる対象を拡大し、そのスタッフや設備などに応じて対象可能な子どもや保護者を受け入れてケア・支援できる施設とすべきと考えています。もう一つは、地域小規模施設の設置・運営の拡充です。現在、小規模養護は児童養護施設だけが設置・運営できるようになっていますが、それを拡充して、他の児童福祉施設においても設置、運営ができるようにすべきであり、このような多種多様なグループホームを設置・運営できるようになれば、法人・施設に対してインセンティブを与えることになり、子どもの権利擁護を念頭に据えて運営している意欲のある法人・施設は多種のホームの設置・運営に乗り出し、施設の機能強化・拡充が図られる。この機能拡充が進めば、やがては現在ある施設種別が再編成されていくことになると推察できるということです。もう一つ検討すべきは、ファミリーホームの拡充でございます。財政面など、あるいは小規模施設を簡単には増やすことができない以上、さまざまな子どものニーズに対応できる受け皿を増やすとすれば、私はプロ的なファミリーホームの拡充を果たすことが必要だと考えます。なお、このようなファミリーホームを含むグループホームの設置を進める上で配慮しておかなければならない点は、グループホームの設置と併せてグループホームをバックアップする体制です。本体施設がバックアップするための専門的な機能などを整備しておくことが必要不可欠であると考えます。
 それから「年長児童の自立支援対策の拡充」ですけれども、退所後の年長児童の支援施策については決して十分とはいえません。このため、財源の問題はありますが、今ある資源を統合し有効活用するために、相談機能、シェルター機能、生活支援機能、就労支援機能、経済的支援機能、コーディネート機能などをもった総合的な青少年(15歳〜30歳程度)の自立を支援する、例えば「青少年自立支援センター」のようなものを都道府県に1か所設置して、施設を退所した青年長児童が個々の青少年の状況により支援が展開されるようなものをつくったらいかがかと。例えば、勤労青少年福祉法に位置づけられている全国に約500か所ある勤労青少年ホームなどを活用して、一定の条件を満たした施設を選定して整備を行い、機能を付与して事業を実施るようなことはできないか。
 それから、「アフターケア機能の充実・強化について」ですけれども、施設はもちろんのこと、各関係機関とも人的資源が乏しく有効に機能していないのが現状です。従って、例えば今の主任児童委員数は概ね2万人ですが、将来的には2倍の4万人程度まで主任児童委員を拡充し、地域のサポートシステムを確立するための一翼を担ってはどうかと。
 「家庭的養護の拡充について」でございますが、家庭的養護において推進すべきは、やはりファミリーホームであり、地域分散化を図りながら設置数を増やすべきです。もう一つが、里親の専門職化であり、職業化です。専門里親として一定の養育実績のある人
や施設職員として一定の勤務経験のある人などで、指定された研修を受けた方をプロの里
親として認定し、問題を抱えている子どもの養育に携わつてもらうという新たな里親の制
度化です。また、社会的養護を利用する家庭の半数は、ひとり親家庭であることを考えると、子どもの養育と生計維持の両面を抱えているひとり親家庭の支援策として、あるいは育児不安や育児ストレスなどを抱えている家庭への支援策として、昼間里親や週末里親などについても事業化して拡充していくことも大切です。
 それから「施設における夜間の職員体制の充実」ですけれども、先ほど渡井委員が言われたように、家庭生活であれば夜は一家団らんの時間であり、情緒を安定させるなど心が癒される時間であり、子どもが職員とのふれあいを一層求めている時間帯です。すなわち支援の効果が期待できる時間帯です。従って、夜間における職員配置の拡充などによリケア・支援体制の充実・強化が必要不可欠であると考えます。
 最後に、社会的養護のあり方に関する制度的な検討は継続的に行われているところですが、一方で、より深い問題性を抱えた入所児童の増加などの実態を踏まえて、実践現場でのケアの質の向上が求められておりまして、より効果的なケアのあり方について検討していくことが喫緊の課題であるにもかかわらず、これまではケア論については十分に議論されてきませんでした。この点について、ケアの標準化を含めて早急に検討しなければならない課題だと思います。従いまして、少しでも現場でのケアの質の向上に役立つことができないかと考えまして、社会的養護の下で暮らすすべての子どものつながりのある、健やかな「育ち」「育て」を目指して、各関係団体が十分に連携の下、ケアの質の強化を図るための継続的な検討を実施していく場として、社会的養護関係者からの社会的養護における育てを考える研究会を平成22年1月に国立武蔵野学院に設置しました。平成22年度においては本日の配布資料にありますように、社会的養護の下で暮らす、すべての子どものつながりのある健やかな「育ち」「育て」を目指して、ケアの支援と質の向上を図るために子どものライフヒストリーを記録する「育てノート」を作成することをテーマに取り組んできました。これは未定稿ですけれども、このノートを紹介するとともに、つながりのある「育ち」「育て」について考えるシンポジウムをチラシのとおり、国立武蔵野学院で開催しますので、参加していただければ幸いです。長くなりましたけれども、以上です。

○柏女委員長
 はい、ありがとうございました。児童自立支援施設のみならず、社会的養護も包括的にご意見を頂戴しました。大塩委員にいきたいのですが、少しお待ちいただいて、小宮山厚生労働副大臣は時間の都合がありますので、コメントを頂戴できればと思います。

○小宮山厚生労働副大臣
 すみません。私も前回のように全部聞いていたいのですけれども、幾つものことが重なっておりまして、今回は1時間しかいられないことは申し訳ありません。ただ、いただいているペーパーはしっかりと読ませていただきますし、高橋家庭福祉課長が全部承りますので、先ほどおっしゃったように、しっかりと財源も確保しながら、とにかく4月からできるものをすぐにやる。その先についても、しっかりと子どものための財源を取って、本当にあふれるような皆さまの思いを少しでも実現することに最大限力を尽くすことをお約束したいと思います。

○大塩委員
 困ります。本当に困ります。

○柏女委員長
 では、一言だけお時間の許す限りで。

○大塩委員
 申し訳ございません。本当にここにお出でいただいているだけでもありがたいのですけれども、ずっと1番の議題の中で、1と2につきましては、私はじっと我慢していました。小宮山厚生労働副大臣がおっしゃってくださったように、今アクセルを踏んで早急に取り組む課題という1と2につきましては、母子生活支援施設は一言も載ってこないのです。課長や室長は大変ご配慮してくださったのですけれども、母子生活支援施設は公私間格差や施設間格差が激しくて、職員配置の幅がものすごく開いてしまっている。そして最低基準がものすごく低いので、加算職員などを配置していない施設は宿直職員も置けないような状況が起こっています。最低基準を喫緊で改正していただいて、どこの母子生活支援施設でも、先ほど相澤委員からもありましたけれども、適切な親子支援ができるような施設にしていきたいと思っておりますので、ぜひ財源の確保をよろしくお願いいたします。本当に財源の確保をどうぞよろしくお願いいたします。

○小宮山厚生労働副大臣
 もちろん財源を確保したいのですけれども、今までこのように借金が多くなった国の中から、どうやってお金を出してくるかということを必死にやっておりますけれども、今の仕組みの中だと本当にわずかしかできない。私の地元にも母子生活支援施設がありまして、お邪魔もしてお話も伺っているので、おっしゃることはよくわかります。本当にしなければならないことが山のようにあることは、よくよく存じております。先ほど申し上げたように平成25年度から新しい仕組みとして、子ども用の予算は新しくつくりたいと思っているので、先ほどから柏女委員長にも言っていただいているように、すぐにできること、来年にやること、そして平成25年度からさらに充実させてやることを、こちらも一生懸命にやりますので、ぜひ皆さまからも応援していただかないと、声の大きいところにいくということが今まで子どもを後回しにしてきたのだと私もずっと思っておりますので、ぜひ力を合わせて可能な限りのことをしていきたいと思います。本日はすみません。19時からやっている所にこれから行かなければならないので、申し訳ございませんが、よろしくお願いいたします。

○柏女委員長
 ありがとうございました。私の時間配分が十分でなく、大塩委員にはご迷惑をお掛けしました。申し訳ございませんでした。大塩委員、追加で、ありますか。

○大塩委員
 申し訳ございません。取り乱しまして、失礼いたしました。先ほども申し上げましたけれども、早急にアクセルを踏んでやっていく課題の中には母子生活支援施設は入り込むことができませんでした。職員配置の1人たりとも配置していただくことができませんでした。それは何度も申し上げておりますけれども、やはり母子生活支援施設への入所の窓口が市町村になっていることがかなり大きいと思います。市町村であるということは、財源の4分の1は市町村から施設に入ってくるということですから、財源確保の面におきましても、職員配置におきましても、非常に施設間格差が出てきてしまっておりますので、この施設間格差を平成25年度には、ぜひ平らにしていただきたいということがまず1点です。
 本日の資料としまして、資料3-3を提出させていただいておりますが、これは先ほど高橋家庭福祉課長からご説明いただきました中にも入っておりますので、これは後回しにしたいと思います。
 まず皆さまに、資料3-3の参考資料であるA3の「母子生活支援施設A園の1日の支援例」をご覧いただきたいと思います。このように母子生活支援施設A園では宿直職員を配置しながら、朝6時から23時まで母子の支援をしています。皆さまにここでお願いですけれども、この少年指導員1から母子支援員1、母子支援員2、少年指導員2のところの半分のところでラインを引いていただきたいと思います。2枚目にもラインを引いていただきたいと思います。実はこのラインが現在の最低基準で配置されている職員の数です。現在、配置されている職員だけでやろうと思えば左半分の少年指導員2までです。そしてあと配置されているのが施設長と調理員です。この6人で365日24時間宿直体制を組んで支援をしなければならないということが最低基準の低さを物語っています。本日この資料を提出させていただきましたのは、母子生活支援施設は母親と子どものケアをするのですけれども、どのようなケアをしているのか、外から見ていてはわからないということを私もよく聞きますので、A園の標準的なケアといいますか、A園で普通に行われているケアを載せてみました。しかしながら、ここに載せてあるA園のケアだけでは、まだまだ足りない実態がありますので、ぜひ少年指導員2で区切られた最低基準をせめてこの2倍の右半分をプラスした母子支援員3までは最低ラインとして、どの地方の母子生活支援施設にも配置していただきたいということが主なお願いです。
 それでは時間の関係もありますので手短に申し上げたいと思いますが、資料3-3に戻っていただきたいと思います。具体的には母子生活支援施設についてのプレゼンテーションは前回させていただきましたので省きます。
 「母子生活支援施設職員配置基準の拡充」ですけれども、母子指導員を母子支援員としていただいて、定員10世帯未満で1人、定員10世帯で2人、定員10世帯以上は5世帯増えるごとに1人を加えていただく。
 そして(2)の「少年指導員および保育士」ですけれども、主として子どもの支援を行う少年指導員・保育士を、母子支援員と同じ配置にしていただきたい。そして少年指導員・保育士の比率に関しては該当する施設の子どもの年齢によって枠組みを流動的にさせていただきたいということを、まずもってお願いしたいと思います。
 2ページ目の(3)の「被虐待児個別対応職員」ですけれども、これは被虐待児個別対応職員の最低基準による配置の必要性ということで、被虐待児は本当に増えております。このA園におきましても被虐待児は78%ですから、被虐待児個別対応職員は必置にしていただきたいということです。
 そして(4)の「心理療法担当職員」も、対象児童10人以上について1人、対象児童が10人増えるごとに非常勤職員0.5人を加えていただきたい。これが職員配置についてのお願いです。
 最後に、ある利用者の言葉です。「ここに来なければ殺されていたか、自分が夫を殺していたか、あるいは親子心中をしていたかもしれない。こんなに平和な日が来るとは思いもよらなかった」と。これは利用者が入所されて数か月後におっしゃった言葉です。母子生活支援施設は命を守る仕事をしていますので、ぜひ税が投入された折には、きちんと職員配置を手厚くしていただきたいということをお願いして終わらせていただきます。

○柏女委員長
 ありがとうございました。お二人にご意見の開陳、そして補足的にご意見を頂戴しました。他の方からもご意見を頂戴できればと思います。いかがでしょうか。渡井委員、どうぞ。

○渡井委員
 たくさんありますが、ページ順に沿っていくと、11ページの自立援助ホームに関してです。先ほどの早急に実施する事項についての中でも自立援助ホームの運営の安定化のことが入っていたのですけれども、運営の安定化がまず子どもたちの援助のために必要だと思います。そもそも自立援助ホームの援助の質の充実もかなり高めていく必要があるのではないかと感じています。私自身も学生自体に7か月ですけれども自立援助ホームで働かせていただいたことがありまして、子どもたちへの援助もきちんとなされているのですけれども、少し乱暴な表現をすると、とりあえず住む場所があって、子どもが寮費を支払って、働かされていると言っては失礼ですけれども、まだ働くという意識にも。そもそも傷が癒えていなかったり、自分の存在が肯定できていなかったりする子どもたちもいるので、働かされている状態がある中で、そもそも子どもが寮費を支払わなければいけないというやり方に矛盾というか、自立援助ホームの運営の難しさがあるのではないかと思います。今後は自立援助ホームを160か所に整備していく方針のようですけれども、実際に自立援助ホームを設置する場所によっては働く場所の確保が難しいというか、高校生の年齢ぐらいの子どもがアルバイトをするような場所、そのような事業所がない地域もあるかと思います。そのような所でどのように働いて、どうやって寮費を納めるのかは課題で今後整備していく中で難しさになると思います。そもそも自分の命さえ肯定できていない子どもたちが働いて寮費を支払わなければならないことに矛盾というか、同じ措置の下で、片や児童養護施設や児童自立支援施設などでは寮費など支払わずに生活もできていますし、一方の自立援助ホームではどうして寮費を支払わなければならないのか。これはもともと児童福祉施設のような事業として始まっていないという経緯から寮費を納めることが今も続いていると思いますけれども、第2種社会福祉事業になっているわけですから、そういった寮費を納めるあり方自体に見直しが必要なのではないかということが自立援助ホームに対しての1点目です。
 2点目は、アフターケアの大切さが議論の中で出てきているのですけれども、やはり第一には入所中措置されている間に、子どもたちが退所後も幸せになれること、ひいては国力になれることを目指した入所中の支援が必要かと思いますけれども、現状の自立援助ホームによっては高卒資格認定試験を取るためにボランティアを募ったり、基金を募ったりして専門学校へ進学させている自立援助ホームもありますけれども、そのような所は数が少なくて、大体は1年で50万円ぐらいを貯めて退所させる。させると言ったら乱暴ですけれども、そういった所が多いのではないかと肌感覚では感じているのです。そのような援助だと、どうしても退所後の支援が必要になってくるので、そもそも退所後の支援も見据えた援助程度しかできていない現状があるかと思いますが、せめて子どもたちがまず生きていてよいと、自分自身の存在を認めることができることと、そして生きていこうと思えた上で働こうと。そのためには現状では難しいから高卒資格を取ったり、職業訓練を受けたりということまで、きちんと援助がなされないと160か所に増えたとしても、結局きちんとした援助がなされないのではないかと感じています。以上が自立援助ホームに関してです。
 次に、14ページの「社会的養護の共通事項の課題と将来像」に関してです。第三者評価の推進を将来的に検討していくということなので、まだじっくりと見ているわけではないのですけれども、恐らく社会福祉共通で行われている第三者評価は、施設に対してというようなものかと思いますので、里親家庭やグループホームやファミリーホームにどうやって第三者評価を入れていくのかということを、じっくりと権利擁護の部分は権利擁護だけで、こういった検討委員会やワーキングチーム的なものを作って検討していく必要があるのではないかと感じています。既存の施設への第三者評価のようなあり方は家庭的養護が推進されていく中でそぐわなくなっていくのをどのように合わせていくかも検討の必要があると感じています。
 次に、15ページの「施設職員の専門性の向上」ですけれども、こちらも他のページと比べるとまだ書かれている字が少ないということがあって、これも一つの委員会なりワーキングチームなどを作って専門性の向上を。相澤委員のお話の中にもあったように、国家資格化するなど、国家資格までいかなかったとしても教員養成レベル程度にきちんと児童指導員の任用資格の中にある社会学部、心理学部、教育学部、社会福祉学部の中ではきちんと社会的養護に関するカリキュラムを入れるなり、それだけではなく関係する学校の教員養成の段階でも社会的養護のことをカリキュラムに入れる。そのようにして社会的養護の啓発と同時に援助者を増やしていく取組も必要かと感じています。私も現時点で提案できることがまだ少ないのですけれども、こちらももっとより深めていく必要性を感じています。
 次に16ページの自立支援に関してです。早急に実施する事項の中で、自立支援というか、職業支援的なことをどうやって文言に入れるかについて議論がなされていたと思いますけれども、武藤委員がおっしゃっていたように、必要に応じて職場開拓を行う。中学校などで職場体験をされるようになってから、施設でもそのようなことを積極的にされている所があって、そういう施設で暮らしている子どもとかかわることもあるのですけれども、職場体験ができていることによって、退所後の進路が明確になったりするので、やはり現状でできていない施設もあると思いますけれども、それが果たしている効果は大きいのではないかと思います。今の改定も踏まえて、そういったことをきちんと行える専任の、武藤委員がされていた職業指導員でしたか、そういった役職を配置することが必要だったり、高校生年齢の子どもはアルバイトをするなど、中学生でも職業体験をすることが入所中に必要ではないかと感じます。
 最後に、19ページに施設の機能強化などを図るためにということが書かれていますが、加算職員の話ではないのですけれども、この紙の中では触れられていないことで必要だと思うことですが、先ほどからどのように財源を確保するかという話がされていると思いますけれども、今、タイガーマスク現象のおかげで、このような状況になったということはありがたいと思う反面、このようなことがなかったら、ずっとこのままだったのではないかと思うと、とても悲しいので、たまたまこのようなことがあったからというわけではなく、きちんとこのような現状があって、こんなにも社会にとってもマイナスなのだということを発信できるようにするには、やはり追跡調査を行って、今までの養護だとこのような現状になっているということをきちんとデータでわかるようにする。そうしないと財源を確保するというか税金を使っているので、多くの国民に理解してもらうのは難しいと思いますので、きちんと追跡調査をしてこれまでなされた措置がどうだったのかということ。措置や援助の効果測定というか、検証がなされる必要があると感じています。いろいろと考えていることはあるのですけれども、とりあえずは以上です。

○柏女委員長
 ありがとうございました。とても大切なご指摘を頂戴したかと思います。特に自立支援のところは、それこそ今、渡井委員がおっしゃったようなフォローアップ調査が十分にされていないことがあって、エビデンスが出しにくいということがあるのですけれども、やはりこれは研究的にも取り組んでいくことがとても大事なことではないかと思っております。
 それから、自立支援では、例えば私が職員をしている石川県では、ジョブコーチに児童養護施設の一人一人の子どもに面接してもらって職業意識を高めていく。職場体験を含めてやっているのですけれども、そのような先駆的なさまざまな取組もあると思いますので、各自治体に自立支援関係をご紹介いただいて集めていただくと、いろいろな取組が見えてくるのではないかと思いました。ありがとうございました。
 他に。高田委員、木ノ内委員、大島委員ということで、大島委員は一度話されているので、すみませんがこの順でお願いしたいと思います。時間もかなり押していますので、手短にお願いできればと思います。

○高田委員
 前回は所用で来られなくて、辻委員代理にお任せしましたが、辻委員代理の方が話がうまいと思いますけれど。小さな話からですが、情緒障害児短期治療施設に関して、先ほど職業訓練の話が藤野委員から出たのですけれども、私個人としては、情緒障害児短期治療施設は治療に特化して、早く児童養護施設にお返しする、里親に帰っていただく、もちろん家庭に戻っていただくことを目指す以上、最低基準のところにそこまで書き込む必要はないと考えています。ただ、この職業に関しては本当に大切なことで、皆さんは進学率を問題にされていますが、やはり一般のご家庭の子どものように、大学を出て例えばサービス業に就くということになかなか向かない人たちが多くいるのはご存じのことだと思います。やはり、ニート関係の施策など、労働関係のいろいろな施策がありますので、そことリンクするような形にすれば幾つも手があるのではないかと思います。この間たまたま横浜市の施設長会に中小企業と児童養護施設の子どもたちの就職を結び付けるようなことを起業したいという方(永岡鉄平氏「児童養護施設退所予定者への就労支援事業」(第1回社会起業プランコンテスト(内閣府地域社会雇用創造事業)グランプリ)がいらっしゃったのですが、そのようにアイデアを持っている方もいらっしゃるので、そういうところをうまく開拓してやっていただければと思います。
 それから、この話し合いで私がとても気になっていたのは、子どもの養育の質を高めていくという話はよいのですけれども、実際に今はとても難しい子どもたちがたくさんいる。情緒障害児短期治療施設設置目標は47か所ですけれども、それではとても足りない数の難しい子どもがいる。そうすると、家庭的養護という名の下でそれをやっていけば、それで全部解決するのかというと、それは難しいと思います。どうも小規模化に傾いているところが多いのですけれども、本当の支援になるためにはどのようなことが必要なのかという議論をどこか別の所でもやっていただきたいと思っています。これも同じことですけれども、職員の専門性の向上ということが書かれているのですけれども、まず職員の専門性が向上するためには勤続年数が長くなければ無理です。3年ぐらいで辞めるのに専門家とはなかなかいえない。では、職員が長く勤められるような勤務構造をつくるにはどうしたらよいかという議論があると思います。はっきり申し上げると、どうもこの児童福祉の世界は一生児童福祉の世界で生きていく構造にはなってない。その辺をうまくやれないものかという議論をどこかでしていかないと、専門性、専門性と言うだけ、研修、研修と言っているだけではなかなか無理ではないかと思っています。

○柏女委員長
 ありがとうございます。では木ノ内委員、お願いいたします。

○木ノ内委員
 社会的養護の将来をにらんで議論できるのは大変うれしいのですが、中身を見ていくとどうしても要保護児童の人数の問題、あるいは子どもの養育の受け皿の議論などが中心になってしまうのですけれども、将来を描くということであれば、子どもの権利条約や子どもの権利擁護という視点をぜひ中に入れていただきたいと思っております。例えば子どもの権利条約で大切なことは、意見表明権といいますか、子どもに聞くといったこと、あるいは暮らしている地域から切り離さないこと。先ほどから入り始めていますけれども、そういったことをきちんと入れていただいて、社会的養護の理念としてつくっていくのであれば、子どもの立場からもきちんと権利擁護の意識を持った仕組みをつくっていただけないかと思っております。

○柏女委員長
 ありがとうございます。20ページ以降に、それこそ権利擁護の視点、あるいは社会的養護のサービス供給体制の視点を入れていくというか、増やしていく。つまり20ページではなく、21ページ、22ページを作っていくというご提言であると思います。私もそのとおりだと思いますし、相澤委員もおっしゃっていたように、それこそ市町村を中心とした体制をつくり上げていくことについて、どのように考えるかといった論点の整理も必要かと思います。関連してですか。

○相澤委員
 一言よろしいですか。関連で。被措置児童虐待というようなことも含めて、やはり子どもの権利擁護をきちんとやっていくということでは、第三者の評価も大事ですけれども、例えば権利擁護委員会を施設に設置するなど、そういうことも将来像としてきちんと考えていくべき視点だと思います。

○柏女委員長
 ありがとうございます。では大島委員、お願いいたします。順番が後になって申し訳ありません。

○大島委員
 渡井委員から自立援助ホームのあり方について、いろいろとお教えいただきまして本当にありがとうございます。それから、やはり制度の中で権利条約のお話が出ておりますけれども、自立援助ホームは本人申請ということで、今までの児童福祉が児童は保護の対象なのだという見方から、権利の主体だという制度になったことに私どもはプライドを持って事業を実施しております。自立援助ホームは、社会に出た後で行き詰まったときの止まり木のような形でスタートしておりました。ですから、権利の主体であるとともに、子どもとホーム長の契約のような形です。その契約の内容に、やはり生活費の一部は負担していただきますということが入ってきています。ただ、今回措置になりましたので、事務費が付きますが生活費も出ております。生活費が養護施設で4万7,000円程度出ていると思いますが、その中の1万円が認定されている。要するに食費や高熱水費という本人に掛かるものは自分で負担することになります。そして社会人として扱いますから、職員と生徒は当然対等だということです。その中で働きながら、何もない子どもですから生活費が払えない子どもも出てきますよね。当然私どもは定数によって年度当初に予算化しますけれども、ホーム便りにも書きましたけれども、今年だけ見ても子どもから入る150万円ほどのお金が今のところ30万円程度しか入っていないのが現実です。これでよいのか。それは運営そのものを逼迫させることになりますから。それだけ難しい子どもたちが入ってきているのだ。ただ、約束なのだから払えということで払えなかったら出て行きなさいということも、ホームレスになるのをわかっていて出すわけにもいかないという現実がありますので、その辺のところはどのように考えていったらよいのかというのは、協議会に入っているホーム長たちの意見の中でもいろいろな点が出てきています。自覚を持たせるということが自立の第一歩ということで、児童相談所からは、この子どもは働けないと思いますという形でも入ってきている。他の社会的養護の措置と違いまして受診券が出ませんから、国民健康保険に入ってそれが自立の第一歩ということになりますけれども、保険料も生じてきますし、本人申請ですから本人が受益者ということになりますから、児童相談所の措置について一定の徴収金の認定も生じるケースが出てくるということです。その辺のところをどのように調整していくかは大きな課題だろうと思います。確かにおっしゃるとおりです。要するに自立援助ホームの生活の質の充実ということは職員にかかってくると思いますので、その辺のところは私どもも十分勉強していきたいと思っています。

○柏女委員長
 ありがとうございます。かなり時間も押しておりますので、ご意見はペーパーで出していただくことにしたいと思いますが、ぜひこの場でということがございましたら、手短にお願いしたいと思います。
 武藤委員と藤野委員は別々のご意見ですか。では、お願いしたいと思います。

○武藤委員
 ページ数でいうと4ページ、5ページの社会的養護の今後の方向性で、児童養護施設の将来像ということでこのような図を書きながら進めていくことに関して、基本的には児童養護施設の側として賛成を持ちながらケア単位の小規模化を進めていきたいと思っているところです。ただ、進め方については先ほどから何回か言っているように、小規模化については相当職員の専門性や質・量ともに確保しながらやるということが、下の方に課題ということで挙げられていますけれども、私のところも小規模化し地域分散化で今やっていますけれども、それだけの人と金と建物が必要なのだということをしっかり位置付けながら進めていただきたいと思っています。小規模化すれば高機能化という部分は必然的に出てくると思います。東京でいいますと専門機能強化型児童養護施設という形で、精神科医や治療担当の職員を増やしながら専門的なアプローチという部分も同時並行的にやらないと小規模化という部分についてもうまくいかないのではないかと思っております。
 2点目は、小規模化するに当たって、施設の分割で進めているところもあるわけで、100人定員以上の施設が20も30もあるという現状の中で、できればその中の高機能化にするための方法の一つとして幾つか先行してやっているところもありますから、ぜひ施設の分割案というところも研究材料にして、そのような形で予算が伴う部分もあるわけですから、将来的に大きな施設が分割するためにどのようなことが必要なのかも研究材料にしていくことが必要なのではないかと思いました。
 あとは大体言っていただいたのですが、特に15ページのところに「施設職員の専門性の向上」というところがありますけれども、基幹的職員の配置というところで、今は補助金的に出している部分もあるのですが、できれば基幹的職員はスーパーバイザーという形でしっかりと1名位置付けて、より高機能化や専門的なアプローチのできる児童養護施設を目指すということであれば、スーパーバイザー的な位置付けをしっかりしてもらわないと、中身が伴わないということになってしまうのではないかと思います。
 もう1点、17ページに「施設類型間のネットワーク」ということで、相互連携のところは今触れていますけれども、もう少し社会的養護の施設が地域でどうネットワークを組んでいくのかを相澤委員からいろいろな将来的な試算もいただいたのですけれども、具体的にどのような地域ネットワークを組んでいくのか。この1ページのところには大雑把に書いてありますけれども、そういうところも示しながら、そこに予算をどれだけ入れるのかということも研究材料にしていきたいと思っていますので、今後の論議の中でぜひ入れていただければと思います。以上です。

○柏女委員長
 ありがとうございます。今の施設類型間のネットワークということでいえば、障害児関係の入所施設もあるわけで、そこは障害児の支援のためのノウハウを持っていますので、児童養護施設にも20%障害を持った子どもたちがいるということですので、そのような意味では障害関係の施設のノウハウを借りるといったような連携も考えられると思いますので、そこは幅を広げていただくとよいと思いました。
 それから、分割は本当に大事なことだと思いますし、施設の規模の分割にインセンティブが働くようなものということも少し検討していく必要があると思いました。ありがとうございました。
 では藤野委員、短くお願いいたします。

○藤野委員
 私は「子どもの人権」ということからいうと、今社会的養護に来ている子どもたちは今現に、人権侵害状況にあるということから出発すべきだと思います。そのことからしても、小規模化については、ぜひとも必要なことだと思います。とにかく保護・収容というようなことから、養育ということに切り替える必要があると思います。それから高機能化、専門性の強化ということは特に今の状況からは本当に必要だと思います。地域の拠点、児童福祉の拠点として、社会的養護の地域展開ということが絶対必要なことだと思います。地域と家族への支援が必要です。負の世代間連鎖をここで何とか断ち切るという機能を持つべきだと思います。もう一つは、先ほど障害の話もありましたが、私は今縦割りで、例えば障害の分野とセットするという場合、我々の施設でもそうですけれども、障害の制度なり何なり使えるものがあるのに、社会的養護の施設や里親では使っていない。例えば先ほど二重措置の話がありましたけれども、施設の子どもたち、障害を持った子どもが障害児通園施設に通えないというのはおかしな話で、その辺のことがあると思います。それと若者サポートステーション事業などの労働関係です。旧労働省の関係の事業と我々の仕事は重なる部分があって、ここも連携が必要だと思います。

○柏女委員長
 ありがとうございます。まだまだ工夫次第で、さまざまな使われていないネットワークを張り巡らせていくことができるというご意見だったと思います。それはまた2段ロケットの2段目で検討していきたいと思います。まだまだご意見があるのではないかと思います。では藤野委員、短くお願いします。

○藤井委員
 申し訳ございません。各種別の課題と将来像というのを全部当面の課題から始まって網羅されていると思いますが、残念ながら児童家庭支援センターの部分がなかったのです。ですから、その部分を加えていただければと思いました。お願いでございます。

○柏女委員長
 どうも申し訳ありませんでした。確かに私も見落としておりました。それは、ぜひお願いしたいと思います。
 それでは今日のご意見を踏まえて、また今日は時間の関係で言えなかったことは早急に事務局にペーパーでお送りいただいて、それを生かした上で、この資料を修正していただいて、3月に開かれる社会保障審議会児童部会の社会的養護専門委員会に出して議論をしたいと思います。その上で、引き続きこの検討委員会で具体的な議論、取りまとめを進めていきたい。つまりこの部分については、社会的養護専門委員会と連携を取りながら進めていくということで、ご了解を賜りたいと思います。よろしゅうございますか。ありがとうございます。
 それでは、四つ目の議題です。「里親委託ガイドライン案について」の議論に入りたいと思います。事務局から資料の説明をお願いしたいと思います。

○高橋家庭福祉課長
 資料4-1にガイドライン案の概要、資料4-2にガイドライン案の本文を載せております。資料4-1の概要の方で簡単に紹介いたします。前回、ガイドライン案の本文をお出しして以降、都道府県にも意見照会などをして、各委員からもお出しいただいた意見もありまして、だいぶ文章を直しております。概要のところで申し上げますと、「里親委託の意義」につきましては、家庭的養護の重要性や社会的養護の担い手としての多様な子どもに対応できるような多様な里親の開拓が大事であるという点です。
 「里親委託優先の原則」につきましては、あらためて家庭的養護の意義として、家庭で養育することによって安心感、自己肯定感、基本的信頼感が育める。また、家庭生活を体験して将来のモデルとすることができる。また、さまざまな生活技術を獲得できるというような点で里親委託を優先して検討すべきであるということを押さえつつ、実際には量的に十分な里親の確保は難しいわけですし、またさまざまな課題を抱える子どもに対応できるような専門里親などの確保も難しいわけでありますので、そのような意味で施設養護の役割も大きく、共に質の充実が大事であるというのがポイントです。
 また「里親委託する子ども」につきましては、保護者の養育の可能性の有無や年齢などに限定せず、すべての子どもが検討の対象とされるべきではないかということで押さえております。実際にはさまざまな特別な支援を必要とする子どもがありますから、そのような場合には専門里親などが確保できる場合にということになってくるでしょうし、施設での専門的なケアが望ましい場合、あるいは保護者が里親に反対しているということがある場合、あるいは保護者への対応が難しい場合、実際に里親で不調になっている場合などで施設での役割があるということを押さえています。
 それから「保護者の理解」ということで、これまでとかく里親につきましては、養子縁組希望里親のようなイメージが強い点もあるわけでございますが、養育里親ということでの役割、あるいは子どもとの面会の関係など、そういうところの位置付けや理解が大事であるということです。
 次のところは里親委託のポイントをそれぞれの類型ごとに整理しております。また6番目では認定、7番では里親への支援。里親支援につきましてはさまざまな項目がありますが、まだまだ不十分でございます。8番として「子どもの権利擁護」ということで、「子どもの権利ノート」を配ることをやっておりますが、まだまだこのところのしっかりした内容・体制づくりも大事だと思います。被措置児童等虐待対応ガイドラインについての里親の問題を防ぐような取組も大事であると思っています。また、里親制度の普及と支援、市町村やNPO法人などとの協力ということもあろうかと思っております。概要には全部を載せておりませんが、ガイドラインの本文をご覧いただきますと、障害の里親との関連ですとか、最後の16ページの一番上に項目を加えておりますけれども、実際に「社会的養護を必要とする障害のある子どもの支援」ということがございますが、里親の委託児童の中でも障害の子どもがおります。障害関係の施設等に通園するという仕組みは実際に今でもございます。活用が知られていないという点もあろうかと思いますが、このようなところの連携も大事なポイントとして今回は追加させていただいております。以上です。

○柏女委員長
 どうもありがとうございました。里親委託ガイドライン案については、都道府県の児童相談所の業務と直結してくる関係で、自治体にも意見を聴取しておりますが、さまざまなご意見を頂戴して、こちらの赤字修正版を見ていただきますと、委員の意見と自治体の意見を踏まえた修正が行われております。ただ、このガイドライン案について自治体で温度差はあるものの、概ねこの方向で承認、というかご意見を頂戴しているということで、抜本的にこれでは駄目だというご意見はなかったと伺っております。
 何かご意見がありますでしょうか。木ノ内委員、お願いいたします。

○木ノ内委員
 それほど大きな指摘ではないのですけれども、ガイドラインが大変充実してきたと思っているのですが、三つほど確認というか、一つは3ページの「施設入所が長期化している子どもの措置変更」のところで、加わった分ですが、施設に配置されている家庭支援専門相談員等は、児童相談所と連携して、里親委託の推進を行う。この辺のところで連携ということが、委託あるいは措置というのは児童相談所の権限の範囲でやっていただけないのか。この連携というのがいかにもお互いに権限を持っているようにとられないようにしていただきたいというのが一つ。
 もう一つは、専門里親に関連することですけれども、特別な支援を必要とする子どもということになっているわけですけれども、必ずしもこれが明確ではないのです。そのために専門里親への委託が進まないという状況がありまして、ここも何とか現実に被虐待児童などは養育里親の中に非常に多くいるわけですけれども、そのようなこととは別に、この子どもなら専門里親へという、これはガイドラインの中では難しいかもしれませんけれども、専門里親をもっと活用した仕組みになるように努力願えないのかということが一つ。
 後半の里親への支援との関連でいうと、これまで養子縁組について踏み込んで、子どもの安定・安心という意味ではとても大事だということで、養子縁組を進めるような形になっているわけですけれども、これはとても難しいのですけれども、養子縁組後の家庭の支援、これは実は一般家庭と同じと考えがちですけれども、要保護児童を養子縁組するとさまざまな問題が起きて、それは里親家庭と同じような状況なのです。ここをどのようにうまく取り込んでいただけるのか。そのような感じがしております。この三つを。失礼しました。

○柏女委員長
 ありがとうございます。養子縁組が成立した後の支援について、私もいろいろ聞いているのですが、それはこの中で書いていくことは可能ですか。養子縁組のガイドラインをつくっていかなければいけないということはあるのですが、それはどうですか。

○高橋家庭福祉課長
 今までですと、養子縁組をするとまず里親でなくなるので里親会から抜けてしまうということがあります。里親会の中のネットワークに入っていれば、引き続きそのような所での集まりや、いろいろな情報や相談があると思います。そのようなかかわり合いの中での何か書き方があるかどうかご相談したいと思います。

○柏女委員長
 木ノ内委員の方でも、養子縁組が成立した後の支援について幾つかの課題があると私も聞いていますので、少し整理していただけると、この後の議論に生きるのではないかと思います。このガイドラインに生かせなくても、この次の議論に生かせると思いますので、お願いしたいと思います。
 他に、いかがでしょうか。相澤委員、お願いします。

○相澤委員
 後半の部分で自立支援計画は、定期的な家庭訪問等でと14ページでは書かれているのです。ところが8ページの里親の委託のところに、里親は、児童相談所があらかじめ里親などの意見を聞いて作成する自立支援計画に従って、当該委託児童を養育しなければならないという規定が最低基準ありますので、児童相談所が自立支援計画を分かりやすく説明して、養育してもらうような文言が必要ではないかと思います。

○柏女委員長
 ありがとうございます。ご検討いただければと思います。他は、いかがでしょうか。よろしいでしょうか。この件も含めてですけれども、今日は四つの議題に基づいて議論をしましたけれども、それぞれの議題について、さらに今後、お気づきの点があるのではないか、お帰りのときにでも気が付いたりすることがあると思いますので、それについてはぜひ事務局の方に出していただければと思います。それを踏まえて進めていきたいと考えておりますので、ぜひご協力をお願いしたいと思います。
 私から入念的に1点ですが、里親委託ガイドラインは、いわば児童相談所の運営指針に今後は直結していく話になると思いますが、里親委託ガイドラインを改正した上で、その次に児童相談所運営指針も同じ局長通知ですので、改正するということになるのでしょうか。そこだけ教えていただけますか。そうしていただければ、という感じですが。

○高橋家庭福祉課長
 関係するところで直さなければいけないところがあれば、直すことがあるかもしれません。まだそこは精査しておりませんので、またよく見た上で。

○柏女委員長
 わかりました。児童相談所の職員は児童相談所の運営指針を見て仕事をしていますので、ぜひそこも含めていければと思っています。
 では、全体を通じて何かご意見がありますでしょうか。よろしいでしょうか。
 皆さま方のご協力によりまして、今日は2時間半で終えることができそうです。予定の時刻となりましたので、今日はここまでにしたいと思います。またぜひご意見も事務局にお寄せいただければと思います。それでは事務局にマイクを移したいと思います。よろしくお願いいたします。

○高橋家庭福祉課長
 本日は大変遅い時間まで、ありがとうございました。今後につきましては、先ほど柏女委員長からもありましたように、本日いただきました皆さま方からのご意見を踏まえながら、最低基準の当面の見直し、4月から実施する実施要綱の改正や里親ガイドラインなどの準備を進めていきたいと思っています。また、社会的養護の課題と将来像について、細かいところを詰めていく課題がたくさんあると思います。今日もたくさんヒントをいただきましたので、そこのところを検討して、またご議論いただきたいと思っております。
 本検討委員会は社会的養護専門委員会と連動して議論を進めることになっておりますので、本日ご議論いただいた最低基準の課題などにつきまして、若干今日のご意見を踏まえた修正をした上で、3月中旬の社会的養護専門委員会でご議論いただいた後、早期に省令改正の手続きなどに入っていきたいと思っています。
 次回の本検討委員会でございますけれども、3月は社会的養護専門委員会でより拡大したメンバーでご議論いただく。本検討委員会は、それまでにいろいろ準備を積み重ねまして、4月の前半ぐらいを目途に今後の日程調整をさせていただきたいと思っておりますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。

○柏女委員長
 今、今後の予定についてございましたけれども、何かございますでしょうか。よろしいでしょうか。
 私から1点ですけれども、先ほど小宮山副大臣から、2段ロケット・3段ロケットの話がありまして、この検討会が今後どのような形で、急きょ発足したので、先の見通しがないままに、とにかくやれることはやろうということで発足したことはよくわかるのですけれども、今後は社会的養護専門委員会などがどのようなスケジュールで進んでいくのかという、簡単な行程表でもよいのですけれども、それを次回は年度が変わりますので、そのときにでも出していただければありがたいと思いますが、よろしいでしょうか。よろしくお願いいたします。
 それでは今日はこれで終了いたします。各委員におかれましては、大変お忙しい中をお集まりいただきまして、ありがとうございました。お疲れさまでした。


(了)
<照会先>

雇用均等・児童家庭局家庭福祉課

措置費係: 03(5253)1111内線7888

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