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2010年12月20日 第11回再生医療における制度的枠組みに関する検討会 議事録

医薬食品局審査管理課

○日時

平成22年12月20日(月)15:00〜17:00


○場所

はあといん乃木坂「フルール」


○出席者

委員

永井座長、阿曽沼委員、伊藤委員、小澤委員、片倉委員、木村委員、鈴木委員
高杉委員、土屋委員、花井委員、早川委員、前川委員、毛利委員、森尾委員

オブザーバー

山本内閣府参事官、渡辺文部科学省研究振興局戦略官(中座後、山内文部科学省先端医科学研究企画官)
荒木経済産業省製造産業局生物化学産業課長、鹿野(独)医薬品医療機器総合機構生物係審査第二部長

行政庁出席者

間杉医薬食品局長、平山大臣官房審議官、成田審査管理課長、宇津企画官
國枝監視指導・麻薬対策課長、宿里監視指導室長、関野医療機器審査管理室長
福本経済課長、池田医療機器政策室長、高山医療機器政策室長補佐
谷再生医療推進室長、宮田高度医療専門官

○議題

1.開会
2.第10回主な議論のまとめ
3.確認申請の方向性について
4.報告書骨子案について
5.閉会

○議事

○宇津企画官
 定刻より少し早いようでございますが、委員の先生方は全てお揃いでございますので、
第11回再生医療における制度的枠組みに関する検討会を開催させていただきます。
 まず、委員の出欠でございます。欠席のご連絡をいただいておりますのは、稲垣委員、
神山委員、澤委員、武藤委員、大和委員でございます。
 オブザーバーにつきましては、医薬品医療機器総合機構三宅上席審議役の代理で、鹿野
生物系審査第二部長に出席いただいております。また内閣府の山本参事官は出席というこ
とでございますが、遅れていらっしゃるということでございます。
 続きまして、資料の確認をさせていただきます。
 本日お手元にお配りしている資料でございますが、議事次第、座席表、委員名簿、開催
要項、資料1といたしまして、前回第10回の主な議論のまとめ、資料2といたしまして、
確認申請の方向性について、資料3といたしまして、報告書骨子たたき台、それから資料
4で、委員のコメント、資料5としまして、今後のスケジュールということになっており
ます。
 また、参考資料としまして、議事次第に記載しております参考資料の1から8までを綴
じてお配りいたしております。
 不足がございましたら、事務局までお知らせください。
 よろしいでしょうか。
 なお、カメラ撮りはここまでとさせていただきます。報道関係の方、ご了承ください。
よろしくお願いいたします。
 それでは、以後の議事進行につきましては、座長の永井先生にお願いいたします。

○永井座長
 それでは、早速議事に入りたいと思います。
 今日は、お手元の議事次第に従いまして、まず前回の議論の主なまとめにつきまして事
務局よりご説明をいただきます。
 続いて、確認申請の方向性について意見を交換したいと思います。
 最後に、報告書骨子案につきまして意見交換を行うという予定になっております。
 事務局より補足をお願いいたします。

○宇津企画官
 ありがとうございます。
 前回の最後に座長より、委員から意見・コメント等があれば、事前に事務局に送ってく
ださいとの発言がございまして、事前に神山委員、鈴木委員、早川委員からコメントをい
ただいております。そのコメントにつきましては、資料4として配布させていただいてお
ります。こちらにつきましては、確認申請の方向性並びに報告書骨子案の説明の際に併せ
てご説明いたします。
 以上です。

○永井座長
 よろしいでしょうか。
 では最初に、第10回主な議論のまとめにつきまして事務局よりご説明をお願いいたしま
す。

○宇津企画官
 それでは、前回第10回の主な議論のまとめについてご説明いたします。お手元の資料1
をご覧下さい。
 まず(1)臨床研究・治験促進策についてでございます。1つ目の○でございますが、
出口を見据えて、迅速な開発、それから世界に打って出られるような製品の開発を目指す
ことが重要であるということ。
 2つ目の○でございますが、世界に先駆けて臨床試験を実施するということで、早期探
索的臨床試験段階の支援が重要であるということであります。その中で、例えば医師主導
治験の場合は、治験薬の製造等に対する費用の補助等の支援が重要であるということであ
ります。
 3つ目の○でございますが、これは治験・臨床研究の促進ということで、治験への患者
さんの参加を多くするためにはどうするのかという点、併せて被験者の人権・尊厳を守る
システムをどうすればよいかという議論が必要ではないかというご指摘でありました。
 続いて、(2)開発支援についてでございます。1つ目の○でございますが、希少疾病
用医薬品・医療機器の指定要件についてということであります。再生・細胞医療製品につ
いては、通常の医薬品と違いまして、第1相から第3相といった臨床開発のステージを明
確に分けることが難しい製品も見られるということで、このような製品については、第1
相から第3相といった画一的な取扱いはせず、柔軟な運用が必要ではないかということで
あります。
 続いて、丸の2でございます。ベンチャー企業支援についてということで、1つ目の○であ
りますが、創薬ベンチャーというのは、単に資金だけの問題ではなくて、その他の課題、
例えば事業化プロセスのデザインの話とか、知財の話、そういう点について十分な検討が
なされていないなどの課題が見られる。このような課題を踏まえて必要な取組を進めてい
くことが必要であろうという点であります。
 また、もう一つの○でございますが、将来的に事業として育ち、グローバルに展開して
いくようなものへの投資を行うことも求められるということでございます。
 続いて、(3)審査の考え方であります。これは、市販後対策等も含めて評価すべきと
いうご指摘等をまとめたものでございます。まず、承認ということについては、ベネフィ
ットがリスクを上回ると判断される場合に承認ということになります。その評価には、臨
床試験の成績というのは必須ですが、一方で大規模な臨床試験の実施が困難な場合もあり
ます。そのような場合は、日本において実施可能な臨床試験を行って、その結果や、海外
臨床試験成績その他の情報、市販後の安全対策や情報収集計画等を含めて、リスクアンド
ベネフィットをケースバイケースで総合的に評価してはどうかということでございました。
 裏面にいっていただきまして、(4)であります。確認申請についてということでご意
見をいただきましたのは、未知のリスク論にとらわれ過ぎないことが重要であるというこ
とでございました。
 続いて、(5)その他でございます。1つ目の○は、製品や対象疾患に関する専門家と
密接に連携をとりながら相談や審査を進めるべきであるというご指摘であります。
 最後の○でございますが、薬事戦略相談の中で、治験プロトコールの相談も行ってほし
いということでございました。
 以上が前回の主な議論のまとめでございます。

○永井座長
 ありがとうございました。
 それでは、ただ今の点につきまして、ご質問、ご意見がございましたらお願いいたしま
す。
 よろしいでしょうか。ございませんでしたら、また何かありましたら後ほどいただくこ
とにしまして、先へ進ませていただきたいと思います。
 続いて、確認申請の方向性についてでございます。説明を事務局からお願いいたします。

○宇津企画官
 それでは、確認申請の方向性についてということで、資料2をご覧下さい。。確認申請
については、この検討会でも何度かご議論をいただいてきておりますが、それらをまとめ
たものとして資料2でご説明いたします。
 まず、上のところで現状の説明をしております。確認申請は、治験に入る前に、細胞・
組織製品等につきまして、品質・安全性を中心とした確認を求めるという制度でございま
す。
 それで、左の点線の四角で囲ってあるところで、現状の問題点の主なものをお示しして
おります。
 1つ目の点でございますが、確認時点でデータの不足が指摘された場合、新たなデータ
取得に時間がかかって開発が遅延するということです。確認の時点というのは治験に入る
かなり近い段階でありますので、その時点でデータの不足が指摘された場合、そのデータ
取得に時間がかかってしまうということであります。
 2つ目の点としまして、確認後、治験に進んでいないものも見られるということで、な
かなか治験に進まないという現状もある。
 3点目でありますが、治験に早く入るためには、品質・安全性の議論と併せて、プロト
コールの議論も行ってほしいというご要望がございました。
 それで、右の四角でございます。欧米の制度と比較をしております。
 確認申請というのは欧米にない日本独自の制度であること。
 では欧米ではどのように対応しているかということでございますが、主に事前相談とい
う形で品質・安全性等の問題点を整理して、最終的には治験届が出されたときに対応する
ということであります。治験届の審査期間ということで、米国では30日、その他は主に90
日ということになっております。
 その下でございますが、確認申請の方向性ということで、案を2つ提示させていただい
ております。案1は、運用の見直しを行っていこうというもの、案2は、薬事戦略相談と
いう事前相談に振り替えていこうというものであります。
 まず案1、運用の見直しでありますが、確認申請自体は残したまま、その手続の合理化
・透明化を図っていってはどうかということでございます。その合理化・透明化の具体的
なものとしましては、現在、確認申請では部会審議が行われておりますけれども、その部
会審議の必要性について検討していくということ。あるいは、標準的事務処理期間という
ものが設定されておりませんので、確認申請についても、標準的事務処理期間というを設
定してはどうかということ。このような運用の見直しを行ってはどうかというのが、案1
でございます。
 続いて案2でございます。薬事戦略相談(事前の相談制度)に振り替えていくというこ
とであります。現在、確認申請というのは、先ほどの問題点のところでも触れましたが、
治験に入る直前で行われるということでございます。確認申請で確認する内容を、開発初
期の段階から、開発者と審査する規制当局との間で事前にすり合わせをし、必要なデータ
があれば、開発初期の段階から、そのデータの必要性の有無について確認しつつ、必要な
データをそろえていく、そういう薬事戦略相談というものに振り替えていってはどうかと
いうことであります。左下の四角で囲ってありますが、確認申請で行われている内容を前
倒しして行ってはどうかということであります。その前倒しをすることによって、開発の
早い段階から問題点の整理が可能になるということであります。一方で、仮にこのような
相談を受けずに治験に入ろうとして届出が出された場合どうするかということであります
が、この点については、問題があれば、薬事法第80条の2に基づいて、治験の開始を止
めるということでございます。
 これが確認申請の方向性ということでございます。
 確認申請の方向性について、本日ご欠席でありますが、神山委員からコメントをいただ
いております。資料4をご覧下さい。資料4は、A3の見開きで表になったものですが委
員のコメントをまとめてあります。左のところにナンバーが1から7まで振ってございま
すが、神山委員からいただいたものは、1番でございます。確認申請についてコメントを
いただいております。
 読み上げますと、まず左上のところからでございますが、1、法的根拠がなく、提出書
類等について誤解を招いている確認申請制度は廃止する。
 それから2点目でございますが、廃止した後、事前相談制度を拡充していくべきである。
 3点目でありますが、これは治験届のときの30日調査のことでありますけれども、仮に3
0日調査に支障が生じるような場合は、行政機関が保有する情報の公開に関する法律を参考
に、調査期間延長の条文を入れてはどうかという意見をいただいております。
 以上が事務局からの説明でございます。

○永井座長
 ありがとうございました。
 それでは、ただ今のご説明に対してご意見、ご質問をお願いいたします。
 薬事戦略相談というのは、今までで言うと、どういうシステムに対応するのでしょうか。

○宇津企画官
 今まではこのような相談はございませんでした。それで、相談の中身としましては、治
験に入る前までということで、広範囲にわたるわけですけれども、現在確認申請で行われ
ているような品質・安全性の相談も含めて行うことを考えています。治験に入る前、臨床
研究等の段階も含めて開発のかなり初期の段階から、開発者の方と相談ができるというこ
とで、内容は多岐にわたります。

○永井座長
 運用コストとか、マンパワーとか、そういう体制はできるのでしょうか。

○宇津企画官
 大変難しいご質問でございますけれども、今、予算要求をしている段階でございます。
この検討会でも、開発早期の段階から、開発者の方と規制当局の間で相談を行って、意見
調整をしていくということが重要だというご意見をいただいております。また、研究者の
方、それからベンチャー企業の方が受けやすい制度を考えてくださいというご指摘もいた
だいていますので、そのような方向の事業を考えております。

○永井座長
 では、早川先生。

○早川委員
 確認申請についてなんですけれども、私は実はこれに最初から関わっておりまして、も
ともと遺伝子医療とか細胞組織を使った医薬品については、これは非常に先端性があって
未知・未経験の部分が多いということで、ほかの医薬品の場合には、前回もご説明があっ
たように、治験に入る前に30日調査ということで済ませるわけですが、その2つのジャン
ルの先端性の高い医薬品については、特に、感染症のこともあるということで、慎重にや
ろうということで始まった制度でございます。それで、そのためのガイドラインづくりも
いたしましたし、実際に先ほどお話に出た機構で審査した後で、最初始まった当時は、そ
もそも専門調査会というのがあって、そこで審議をしていたんです。その後、制度が変わ
ってPMDAができて、それでPMDAで審査した後で部会で審議する、薬事・食品衛生
審議会ですか、といった流れで来たわけですけれども、今は、いろいろなことが分かって
きて、安全性上どういうことに注目すればいいかということについて言えば、例えば感染
性物質についてはこういうウイルスに着目すればいいと、非常に大きな明確なリスクに関
しては、対応できるような体制になっていると思います。
 それから、ガイドライン自体も、2年前ですか、自己、同種という形で、またそれも自
己に対する危険性、それから同種細胞を使ったときの危険性ということで再整備をいたし
まして、どういう点に留意すればいいかということは明確になってきているのです。本来
は治験に入っても差し支えないかということを審議するという趣旨であるということを新
しいガイドラインにも明確に書いてございまして、そういう目で、例えば薬事戦略相談で
処理するという方向をとれば、科学的にも、あるいは手続的にも、非常に合理的な方向に
なるのではないかと、ずっと関わってきた者としては感じております。
 ただ、これは強調しておきたいんですが、一個一個の製品あるいは対象になる疾病とい
うのは非常に専門的な先端的なものでございますので、ぜひ最初から、これはこの前も申
し上げましたけれども、専門家をきちんと入れて、PMDAというのは、ある意味では、
どのように薬事法的に物事を進めていけばいいか、あるいは、いろいろな会社あるいは申
請者からのデータを見ていますので、一般的な意味では審査の専門家です。ただ、一個一
個の特殊なケースについては、もちろんこれは必ずしも皆さんが専門家というわけではな
いので、専門家を入れれば鬼に金棒だと思いますので、そういう方向でここの戦略相談と
いうものを行っていただければ、合理的なのではないかなと思います。
 以上です。

○永井座長
 案1の運用の見直しというよりもむしろ薬事戦略相談を重視すべきということですね。
 小澤委員、どうぞ。

○小澤委員
 今の審査の初期の段階から専門家というのは、まさしく同意でございまして、そもそも
専門家はだれなのかというのは、再生医療学会からも提案があると思いますので、私も今
の早川委員の意見に賛成でございます。
 それで、まず確認をしたいのは、右下に参考というのがありまして、事務局に確認した
いのですが、これは多分、遺伝子治療薬を除くということでよろしいんですね。

○宇津企画官
 そのとおりです。

○小澤委員
 私の質問は、問題なのは、確認申請も重要なんですけれども、治験に入れるかどうかと
いうところが企業にとっては重要だと思います。さあ、8品目のうち、治験に入った品目
は何品目ですか。

○宇津企画官
 3品目と承知しております。

○小澤委員
 正解です。3つでよろしいと思います。なので、私が言いたいのは、確認申請を10年や
っていて3品目しか入れないというのは、問題だと思います。私が言いたいのは、案1で
はまるっきり新鮮味がない。大きな変更はないと思います。ここは根本的に治験にちゃん
と入れるようなシステムをつくってもらう。それは小手先ではなくて、大きく変えていた
だきたいなと思います。

○永井座長
 ありがとうございます。
 ほかに。毛利委員、どうぞ。

○毛利委員
 私も、いわゆるメーカー側といいますか、先ほど言ったベンチャー的な面も含めまして、
私どもも実際にやりましたところ、確認申請に入りましてからは比較的速かったんですけ
れども、それ以前で3年ぐらい、いろいろな検討・協議をさせていただきました。その中
では、当然私どもも未熟な部分もあったんですけれども、現時点では結構いろいろ分かっ
てきておりますし、多分そういった意味では進めることは可能かと思いますけれども、中
身的な議論をきちんとするということは賛成でございますが、従来の延長ではなかなか難
しいかなと思いますので、私も、こういった新しい薬事戦略相談等で、初期から、ある意
味では分かっている面ではPMDAさんのほうからアドバイス・指導ということも含めた、
いろいろな意味で包括的に促進といいますか、効率的なやり方を指導も含めて相談できれ
ばいいなと思います。これは言葉の問題がありますのであれですけれども、そういう早い
段階から具体的に協議させていただくのが、安全性も含めて十分検討できるのではないか
なと思います。

○永井座長
 ありがとうございました。
 そのほかご意見はございますでしょうか。

○鈴木委員
 僕もこの案2の薬事戦略相談に賛成なんですけれども、一つ、これは相談というレベル
にすると、ある意味では任意性が出てくる部分があると思うんです。申請と違いますから、
いわば半分強制力があるような強いものが望まれると思うので、相談という言葉だけでい
いのかなというのはちょっと疑問に思っての発言なのですけれども、この戦略相談はぜひ
受けなければいけないというような宣伝活動といいますか、そういう部分が必要だろうと
思うんですけれども、どんなものでしょうか。

○宇津企画官
 コメントをありがとうございます。私どもとしても、開発がスムーズにいくようにする
ため、それから問題点の洗い出しをできるだけ早期に漏れなく行うために、薬事戦略相談
というのを必ず受けていただくように、この制度ができれば、周知徹底を図っていきたい
と思っております。

○森尾委員
 医科歯科の森尾ですが、全く皆さんと同じ意見なんですけれども、確認申請の役割・使
命は終えたのかなと感じております。先ほどの永井先生からの質問に関係することなんで
すが、薬事戦略相談ということが始まりますと、予算的な措置とか体制の支援ということ
がすごく重要だと思いますので、これが今、予算を戦略相談事業ということで申請中とい
うことで、これが採択されるのが一番いいんだと思うんですが、もしそうでなかった場合、
これが形だけになると、かえって混乱を招いたりとか、そういう相談事業がスタックした
りとかという可能性があるのかなと思いますので、そのあたりのお考えをお聞かせいただ
ければと思います。

○宇津企画官
 今、予算要求を行っている段階ですので、予算的な措置や体制の支援、採択されなかっ
た場合についてはこの場では申し上げられないのですが、我々としては、薬事戦略相談事
業が盛り込まれるように最大限努力したいということでございます。

○片倉委員
 私も皆さんと同じように、相談という枠でいろいろ進めていただくのがいいんじゃない
かと。というのは、今の仕事でいろいろ対面助言の場に同席したりすることがあるんです
けれども、申請者側と審査側とでどうしても、議事録を残す公式の場といいますか、そう
いうところだと、なかなかコミュニケーションが十分とれるかどうかということも含めて、
難しい部分があるのではないか。薬事戦略相談の初期は、いろいろ本音ベースで何でも話
せるとか、前にもお願いしたんですけれども、いわゆる欧米でのコンサル的な指導という
内容というか、そういう意味を含めて薬事戦略相談という形で進めていただいて、そのも
のの相互理解ということと、機構側がお話しされる内容を申請者側が正確に把握できるか
どうかという確認をしないでいろいろ進めていくということは、箱を変えても何も実質は
変わらない。そこら辺の運用の仕方も含めて見直していただくということで実が上がって
いくのではないかと考えています。
 それと、事務局側でコメントされないので、一言だけ、誤解があるといけないのでお話
ししておきますと、小澤さんの言った資料2の参考について、8品目中治験に行ったのが
3品目ということがあるんですけれども、残り5品目中の3品目は、企業都合で治験に入
っていないということだと思います。これは調べれば分かることだと思いますが、誤解さ
れるといけないので、補足としてお話しさせていただきました。
 以上です。

○永井座長
 小澤委員。

○小澤委員
 誤解の内容をお話しいただいたほうがいいと思います。

○片倉委員
 企業のほうで治験に入らないということだけであって、いろいろな規制の枠の中で問題
があったということではないということです。

○永井座長
 伊藤委員、お願いします。

○伊藤委員
 福祉のほうを長くやっていると、専門の方々の間でごく当たり前に使われている言葉が
どうもちょっとなじめないというか、「相談」というのはどうしてもなじめないんです。
何かもっといい表現とか、いいものはないんでしょうか。福祉関係でいくと、「相談」と
いうのは、相談に来る人、受ける人ですけれども、来るのは自由で、受ければ相談を受け
ますみたいなのが多いんだと思うんです。かなり任意性が高い。先ほど鈴木先生もおっし
ゃっていましたけれども、ちょっとどうしたらいいか分からないんですけれども、こうい
うあいまいな「相談」というものでないほうが本当はふさわしいのではないかという気が
するんですけれども、どうなんでしょうかという、ちょっと分からなかったので、質問だ
けです。

○永井座長
 何かいい知恵はありますでしょうか。

○宇津企画官
 この「相談」という言葉でございますが、これは制度的には強制ということにはなって
いません。直接の参考にはならないかもしれませんが、今の制度でも、治験に入る前に、
「治験相談」ですとか、「相談」という言葉を使っておりますので、それをより前の段階
から行うということで、「相談」という言葉をこちらも使わせていただいたということで
す。

○永井座長
 阿曽沼委員。

○阿曽沼委員
 資料2のまとめをありがとうございます。私も、案2の薬事戦略相談という枠組みがで
きるのは非常に重要な事だと思いますが、従来業界の方々も医療関係者も一番問題だと指
摘している点は、その枠組み以前の問題として、相談を受ける精神、マインド、姿勢とか、
人材の質とか知見といった点です。その事が大きな課題だと皆さんがご指摘をされている
訳です。ですから、この薬事相談というのが、図では長く引っ張ってありますが、この薬
事戦略相談が確認申請よりも大きな壁になってしまうとか、もしくは更なるハードルがど
こかへ組み込まれていくことが絶対に無い様にしてほしい訳です。それから先ほどFDA
との比較がありましたが、FDAとPMDAの大きな違いは、FDAでは相談者に対して何と
かしてあげよう、前向きにサゼスチョン、コンサルテーションをしていく姿勢があり、共
に考えていくという姿勢が感じられると言われています。日本のPMDAの場合は、突っ返す
という態度が前面に出る事が多く、精神的なバリア、高いハードルというものを業界の方
々が潜在的に感じており、間違った認識かもしれませんが、品目数が少ないというのは、
はなっから相談行動そのものが抑制されてしまうということもあるのではないかと思いま
す。間口を広げて、ハードルを低くして、前向きにサゼスチョンをして、共に考えて、新
たな良い治療を推進していくという精神、一言で言えばイノベーションの精神というもの
を今まで以上に持って頂いて運用をしていただかないと本質的な課題解決にならないと思
います。更に早川先生がおっしゃったように、専門家が一体どのように選任されて、どの
ように運用されていくのか、そして専門家で議論されたことがどう透明性を担保してキチ
ンと客観的にチェックできる事が重要だと思います。そういった組閣・陣容も含めて、真
剣にご協議いただいて、運営をしていただきたいと切に願っております。

○永井座長
 名前についてはいかがですか。「相談」というのは、何か適切なほかの言葉があれば。

○前川委員
 案1と案2と、今、阿曽沼先生が言われたことと関連しますが、以前の確認申請という
のは、「治験」というものが頭にあって、それでなければPMDAは相談に余り乗らなか
った。治験を目指さないのであれば、最初から相談に乗らないと言う状況でした。これは
「治験」の審査、認可を行うのがPMDAの業務であるので、ある意味では仕方のないことだ
ったと思います。案2のほうで、例えば臨床研究であっても、できるだけ早期から相談に
乗る、あるいは教育をして育て上げようというイメージを私は期待いたします。したがっ
て、米国FDAでも、pre-INDとして係官が最初からかなりコミットしており、申請をどの
ようにしていったらいいのか、あたらしい医療の開発を育て上げるといったイメージがあ
るので、「薬事戦略相談」と言う言葉より、開発を支援して、あたらしい治療法を育て上
げるというようなイメージが少し入る言葉のほうが望ましいと思います。ただ、具体的に
日本語でどういう名前がいいかというのは、ちょっとまだアイデアはありません。

○宇津企画官
 ありがとうございます。
 阿曽沼委員からのご指摘について、1点目は、早期から専門家の意見をきくべきだとい
うことですが、これは、いろいろな場面でご指摘いただいておりますので、制度設計に当
たってはそのようなことを盛り込むように検討させていただきます。
 もう1点は、イノベーションの思想ということでございますが、これは、おっしゃるご
指摘はもっともでございますが、一方で、審査をする側という立場もございまして、一緒
に開発をするということはなかなか難しいということもご理解いただきたいと思います。
この戦略相談に当たっては、安全性・有効性・品質を確保するためにはどういうデータが
必要なのかという点を一緒に考えるということでご理解いただければと思います。

○永井座長
 よろしいですか。
 早川委員。

○早川委員
 これは皆さんご承知のことだと思うんですけれども、ICHという場があって、これは
バイオの製品に限らず、医薬品全体に対して、世界で国を超えて一日も早くいい医薬品を
患者さんの下へ届けましょうということでやっている行動というのか、アクションという
か、だと思うんです。その中で、実際に企業と行政が一緒になってガイドラインをつくっ
ていっているわけです。それは、一種のイノベーションをやっていかないと、いい薬はで
きない、あるいは促進できないというわけですか、そういう精神でやっているんだろうと
思うんです。ですから、その最後の最後のデシジョンメーキングのところで、これをやっ
ているのはガイドラインづくりですから、どういう点が満足できれば、どういうデータが
あれば評価できるかという話をしているわけで、そういう意味で、先ほどおっしゃった最
後のデシジョンメーキングのところで一緒になってやるわけにはもちろんいかないわけで
すけれども、その前にともに、例えば企業でしか分からないようないろいろな中身という
のはそれぞれの製品についてあるわけだし、逆に言えば、審査側でしか分からない、ほか
の企業からのいろいろな情報も含めて、そういうものを審査側は持っているわけで、そう
いうのを突き合わせて、癒着ということではなくて、ある製品をどうすれば前に進めてい
けるかというレベルの話までは、これはできるのではないかと。それから、ここに適切な
専門家が入れば、そのこともより可能になっていくのではないかと。私は、「相談」と書
いてあるけれども、「薬事戦略」と書いていますね。だから、薬事戦略という戦略に非常
に意味があって、これは相当前向きに、前に進めていきましょうという意気込みで薬事戦
略とつけられたのではないかと思うんですが、事務局としてはいかがでしょうか。

○宇津企画官
 ものを開発していくためには、横道にそれずに真っすぐ進んでいくというのが一番効率
的でありますので、そういう意味を込めて「戦略」という言葉をつけております。

○永井座長
 伊藤委員。

○伊藤委員
 すみません、ちょっとこだわるようですけれども、「薬事戦略相談」と、先生のお話も
よく分かりました。そういう点では「戦略相談」でもいいのかもしれませんけれども、こ
こでやられる中身がかなり生命とかいろいろなことに直接大きな影響を及ぼしかねないも
のなんです。特に「治験」と「治験」の間にある「相談」というのが問題かと。例えば、
ここのところでもう少し、本当にきちんと通過するのは、例えば仮承認みたいなものとか、
プレ審査とか、何かもうちょっと責任を持つ体制がよくて、一般の日本人というか、国民
の間では、「相談」というともっと軽いものだと思うんです。ここでそういう軽さがあっ
ていいのかなというのがちょっと疑問に思ったので、何度もすみません。

○花井委員
 2つほど質問があるんですが、この薬事戦略相談というスキームは、再生医療だけに関
したものかどうかということが1つ。
 それから、もしそうでないとすると、今はドラッグ・ラグというコンテクストで、こう
いったいわゆる開発段階から行政当局がある種のイノベーションを応援しなければこれは
埋まらないのだという議論の中で生じたものだとすると、申請する側は、大きなリソース
を持った企業とベンチャーでは全然違うわけで、そのでこぼこにどこまで対応するかとい
うことによってこの規模とリソースというのは相当違うものになると思うんです。それは
一体どの程度の人数、もしくは今回この議論をされているこの分野だけに関しては具体的
にどのぐらいの布陣を想定しているのかというのが1点。それからもう1点は、先ほどか
ら、専門家が介在することによってというところなのですが、資料1の一番下に、結局リ
スクベネフィット、つまりベネフィットがリスクを上回るものを判断して承認するんだと。
とすると、その最終ラインでリスクベネフィットはケースバイケース。つまり、本当に確
定するには、データはあればあるほどいいと。そうすると、僕ら薬害被害者からすれば、
何かあれば行政が責め立てられるのであれば、行政からすれば、これはデータは多ければ
多いほど安全なわけです。そういう視点でいけば、メーカー側から言えば、行政は保守的
になりやすい。イノベーションの精神と言葉で言うのは簡単だけれども、スタンスとして
基本的なスタンスがそこにある限りは、そこに相まみえない何かがあるんだと。
 私が言いたいことは、要はここのクライテリアについて、最終的には30日調査において
ここの基準に到達できるように、場合によっては、できの悪い子だったら手取り足取りと、
できの良いメーカーは速いかもしれない。そういうところを十分応援するといったところ
で、結局、治験段階で、どの段階でどういうデザインでするべきかということの判断とい
うのは、結局は医薬品のリスクベネフィットの中枢的な判断をここでせざるを得ないです
ね、現実には。このくらいのデザインでやらないとはこれは無理ですよということになる
わけだから。そうすると、そのときの専門性というのは一体どの領域を考えているのか。
つまり、私が言いたいのは、そのときの専門性はニッチであればあるほど、それを研究開
発している人たちが専門家であるとすれば、それは、ではどの程度のデータを要求される
かというのは、可能な量はこのくらいしか無理ですということは分かるかもしれないけれ
ども、ではそれをプロダクトとして最終的に出すまでにどの程度のいわゆるリスクベネフ
ィットを評価するデータが必要かということを確定できる専門家といったら一体どの領域
かというのはいつも疑問に思うんです。何が言いたいかというと、結局それは、行政が今
まではさじかげんで、行政がブラックボックスの中で確定していた問題だと思うんです。
だから、専門性というのが確定すれば専門家ということもあるかと思いますが、この辺の
透明性というか、どのような基準かとか、そういうことが整備されていかないと、欧米で
は、メーカーと一緒に決めていっているとか、決定プロセスが透明であるとか、いろいろ
あると思うんですけれども、そこがちょっと分からないと、言葉では、理屈としてはよく
分かるんですが、実際にやろうとしていることが、実体がちょっと分からないんです。だ
から、大きく質問は2つなんですけれども。

○永井座長
 まず、適用範囲のことですね。どこまでカバーするか。

○宇津企画官
 薬事戦略相談の対象範囲でございますが、これは再生・細胞医療に限らず、医薬品・医
療機器全般でございます。
 それで、戦略相談のテーブルに乗せるといいますか、対象としては全体ですが、その中
でどの分野を選定するかというのは、この制度の運用を担う懇談会というのを今予定して
おりまして、その懇談会の中で具体的には対象分野を決めるという流れを考えております。

○花井委員
 余り詰めてはないのかもしれませんが、一体どのくらいの人数がやってくれるのかによ
るんです。ざっとでいいのですけれども、予算として要求しているのであれば、全体で約
何人ぐらい人がそこにつくのかということは言えると思うんですけれども。

○成田審査管理課長
 23年度の予算要求ということで、いわゆる特別枠で要求させていただきました。薬事戦
略相談は初年度ということでございますので、今のところ、最初31名ということで要求さ
せていただきました。ただ、今、政府原案につきましては、もう今週中か来週の頭には決
定されると思いますけれども、「長寿社会実現のためのライフ・イノベーション」という
ことで、厚生労働省から出させていただいた特別枠の中で薬事戦略相談について出させて
いただいたんですけれども、C評価ということでございましたので、最終的にはかなり厳
しい評価になるのではないかと思っております。ただ、最終的に予算がまとまりませんと、
その規模というのはまとまらない状況でございます。
 それから、一つ先ほどのご議論の中で、今までPMDAがなかなか相談に乗っていなかった
といった話がございましたけれども、PMDAの独立行政法人としての建前上、かなり早期か
らの相談体制というのは、できないといいますか、PMDAにつきましては予算的に相談ある
いは審査手数料で賄っているところがございまして、早期からの相談というのはなかなか
できなかったという現状があったということはご理解いただきたいと思っております。

○永井座長
 それから、専門家がどのくらい入るのかとか、透明性はどうか、どういう体制で行うか、
その辺についてはいかがですか。

○花井委員
 2つ。ここで専門家に相談して、外部専門家をかなり入れるイメージなのか、もしくは
ここにかなりスペシャリストが集結するイメージなのか、どちらなんでしょうか。

○宇津企画官
 イメージとしては、外部専門家を考えています。当然、製品ごとに対象の疾患は異なり
ますし、疾患の重篤性も異なってきますので、その品目に合った外部専門家の協力も得な
がら、一方で外部専門家だけというわけではなくて、機構のメンバーが一緒になって、そ
の対象疾患の専門家と相談しながらということをイメージしております。

○阿曽沼委員
 実は私は花井委員と同じ質問をしたかったんですが、この薬事戦略相談そのものがこの
委員会の議論の中で出てきたので、私は、主に再生・細胞の制度的枠組みを変える上で、
この分野に限って薬事戦略相談を創設すると思ってずっと話を聞いていたのですが、そう
ではなくて、デバイス・ラグ、ドラッグ・ラグの解消を含めて、全体を網羅するような制
度になると、そしてこの前段階として懇談会があって、そこがレフリー委員会の役割を果
たすものだと今お聞ききしたんですが、そうなると、本当にスムーズに運用が出来るのか
という事が疑問になります。いかがでしょうか。
 それから、先ほど成田課長がおっしゃったように、PMDAは制度的にできなかったと
おっしゃいました。それはよく十分に理解した上で、こういった制度をつくるのであるな
らば、新たな枠組みや運用の仕組み創りが必要ではないかという趣旨で申し上げました。
 懇談会の位置づけや役割について、お話をもう少し詳しくお聞かせくださいませんか。

○宇津企画官
 懇談会についてということでございますが、具体的に懇談会というのは、この戦略相談
というのをどのようにやっていくかということを決めるもので、例えば、この検討会でも
ご指摘いただいた、相談の初期から専門家に入って頂くですとか、また本検討会でも種々
の意見をいただいていますので、そういう点を懇談会にお諮りして、具体的な運用を決め
ていくということですので、ここでご指摘いただいたものをその運用に生かすにあたって
の検討会という位置づけと考えていただければ結構でございます。

○永井座長
 懇談会を介することによって時間がかかり過ぎるということはないのでしょうか。

○宇津企画官
 懇談会は1品目1品目ということではなくて、制度の具体的な回し方をお諮りするとい
うことですので、1品目1品目その懇談会に諮って、その分時間がかかるということはご
ざいません。制度の運用を始める前の段階です。

○早川委員
 今この予算要求が多少必ずしも明るい出だしでもない部分もあるということで、例えば
予算要求がうまくいかなかった場合、そうすると案1に変えるのか。それとも、うまくい
かなくても、もうこの流れからすれば、何とかして薬事戦略相談的なセクションを何かの
形で設けて、それぞれのケースについての外部専門家にも加わっていただいて、PMDA
に相談して、後の流れ、30日調査云々というのは、昔からの薬の承認の流れですので、そ
こはそこで動いていくという、これは予算的に決まらない段階でもなおかつ私は、後ろの
ほうでさっきのような枠組みを何とか工夫してやってはどうかといったことを提案したい
と思います。

○宇津企画官
 今の段階では、事務局として最大限努力をしており、その方向で進めたいと思います。
仮に予算要求が通らなかった場合という話であれば、まだ次回検討会が予定されています
ので、そのときにまたご相談させていただければと思います。

○永井座長
 次回にはもうかなり陣容が分かってくるわけですね。それを見た上でさらに検討しても
いいように思うのですが。

○宇津企画官
 次回までには、予算規模等の内容については判明しております。

○永井座長
 少し具体的なイメージがわいてから結論を出したほうがよろしいかもしれません。大体
方向性はそういうことだと思うのですが。
 阿曽沼委員、どうぞ。

○阿曽沼委員
 すみません、しつこくして。懇談会は運用の回し方を考える云々といったご発言がちょ
っとあったように記憶するんですが、例えば、一つの例として、口腔粘膜から角膜をつく
ります、この治験の相談をしますといったときには、懇談会に一回かけて議論するんです
か、それとも薬事戦略相談に直接行くのでしょうか。

○宇津企画官
 薬事戦略相談に直接行くということでございます。

○高杉委員
 すみません、ちょっと基本的なことを聞きますが、資料2で案1、案2とあるんですけ
れども、もう案1はすっ飛ばして案2の話だけになっているんですが、これは案2で決ま
りなんでしょうか。

○永井座長
 今それを議論していまして、全体像が分かって、次回もう少し検討したほうがいいので
はないかという提案です。

○高杉委員
 そうですか。私は、日本医師会の高杉ですけれども、非常にまれな大変な病気を治療で
きる段階まで来たということで、さあどのようにいこうかという、これは枠組みの検討会
なんだろうと思いますから、大勢の人を対象にするものでは決してないということで、そ
れは花井委員にしっかりとご理解いただきたいと思います。
 もう一つ、これは大変な治療であるからきちんとしようという意気込みも分かりますし、
そのように仕組みをすると、あるいは開発が大変だから、その相談をしながらその審査が
早くおりるようにしようとする仕組みを考えていると理解しているんですが、どうも議論
がごっちゃになっていて、その辺はきちんと押さえてほしいなと、聞いていて思いました。

○永井座長
 小澤委員。

○小澤委員
 テクニカルな問題で、すみません、決して当社というわけではないんですが、例えば年
末年始から年度末にかけて確認申請を出そうとしている仲間がいます。どうしたらいいで
すか。ちょっと待っておいたほうがいいですか。

○宇津企画官
 非常にお答えしにくいのですが、ただ、薬事戦略相談に振り替えていくということです
ので振り替わるまでは出して頂くことになります。

○小澤委員
 薬事戦略相談は有料かもしれないですね。

○宇津企画官
 はい。

○小澤委員
 確認申請は無料ですね。

○宇津企画官
 はい。

○小澤委員
 その辺も練って頂ければ。

○永井座長
 案2の場合も、少し移行期間があると考えてよろしいですね。

○宇津企画官
 そうです。イメージとしては、確認申請を振り替えていくということですが、薬事戦略
相談というのは、開発初期の段階から治験に入るまでという長い期間がございますので、
どの時点で振り替えるのか、予算がついたらすぐ確認申請をなくすのか等、移行期間や振
り替えの適切な時期については検討させていただきたいと思います。

○永井座長
 そうしますと、ちょっと時間の関係がありますので、大体の方向は案2ですが、予算規
模等を見た上でどういう体制になるか、それを踏まえて、また今日のお話の論点も整理し
た上で、次回にさらに検討ということにさせていただきたいと思います。
 それでは、報告書骨子案に移りたいと思います。事務局よりご説明をお願いいたします。

○宇津企画官
 それでは、資料3でございます。検討会報告書骨子たたき台ということで、7ページほ
どの資料をお配りしております。
 この1枚目、表紙のところに目次が出ておりますが、この項目立てにつきましては、4
月の第7回の検討会で論点のたたき台というのをお示ししましたが、その項目に従って並
べております。1つ目が、有効性・安全性の評価、管理のあり方、2つ目が、質の高い製
品を迅速に開発する方策ということで、メニューを挙げております。
 それでは1枚おめくりいただいて、各項目について簡単にご説明をさせていただきます。
 1つ目の有効性・安全性の評価、管理のあり方でございます。○が3つございますが、
上の2つが、欧米の制度について述べております。3つ目の○につきましては、第8回、
6月の検討会で確認をさせていただきました。
 その確認事項を四角で囲ってございます。「再生・細胞医療製品の品質、安全性、有効
性を確認し、市販後の安全対策及び製造管理・品質管理を行う必要があることから、品目
毎に行政による承認及び安全対策が必要」ということで確認させていただきました。
 続いて、2.質の高い製品を迅速に開発する方策についてということで、丸の1が、開発初
期からのPMDAによる助言・相談制度の創設ということでございます。1つ目の○につ
きましては、欧米の制度でございます。2つ目の○につきましても、第8回の検討会にお
いて確認をさせていただきました。四角で囲っておりますが、このような制度が有用であ
るという点、 また2つ目の○、特に、研究者、ベンチャー企業が相談を受けやすい制度
を検討すべきということでございました。
 四角の下でございますが、こちらの確認事項を踏まえて予算要求をしているという点、
それから、関係する専門家に意見を求めるべきという点。
 それから、最後の○でございますが、治験のプロトコールの議論も併せて行うべきとい
う、この相談事業に対するご意見を記載しております。
 続いて、丸の2でございますが、確認申請のあり方。これは今回ご議論いただいております
ので、空欄にしてございます。
 丸の3臨床研究・治験促進策でございます。1つ目の○が、欧米の制度ということで、GC
Pが適用されているということ。
 2つ目が、日本の制度でございます。
 3つ目が、欧米の状況ということで、支援体制や研究費が充実してきたということを記
載しております。
 4つ目の○、5つ目の○は、臨床研究、治験の支援が重要であるという点でありまして、
再生・細胞医療製品は研究者主導で行われる場合が多いということで、医師主導治験を支
援していくということが重要であるということでございました。
 その次の○でございますが、これは21年度検討分でもご議論いただき、報告書に記載さ
れている内容でございますが、治験外の臨床研究は速やかに治験または高度医療に移行し、
高度医療は速やかに治験に移行することが望まれるということです。
 次の○は、文部科学省の新たな制度の予算要求等でございます。
 その次の○が、厚生労働省の予算要求の項目でございます。一番下から次の3ページに
かけてですが、「さらに」ということで、文部科学省、厚生労働省、経済産業省が、各省
が協働して実施する「再生医療の実現化ハイウェイ」を要求しており、臨床研究から治験
をシームレスに行っていくことを目指しているということでございます。
 次の○、「一方で」で始まりますが、この段落では、日本の臨床研究と治験という制度
でありますけれども、現時点ではその特色を生かして支援することが効果的であるという
指摘があったということでございます。
 次の○でございます。GCPについての段落でありますが、ガイドラインとしてはIC
H−GCPということで、ガイドラインは欧米と調和されたものを用いている。ただ、一
方で、運用面については各国でも違いがあるということでございます。日本においても、
その運用につきまして、今までもその見直し等を行ってきたけれども、今後とも治験の実
施状況を見つつ必要な改善を検討していくべきですということでございます。
 次の○でございますが、治験・臨床研究を活性化するために、治験に患者さんが参加し
やすくなるようにする方策ということで、一つは情報提供のツールを開発して運用してお
りますという点です。
 次の○でありますが、一方、被験者保護という観点では、インフォームドコンセントを
きちんと充実していくことが必要であるということであります。
 丸の4、審査の迅速化ということでございますが、(1)相談・審査の迅速化・質の向上と
いうことで、1つ目の○は、医薬品機構の体制の整備ということでございます。新たな相
談制度等を踏まえますと、さらに充実強化を図っていくことが必要ということであります。
 その次の○でございますが、一方、体制の整備だけではなく、人の教育、人材育成も重
要であるという点であります。FDAのプレゼンでは、審査官自身が研究を行っていると
いうこともございまして、関連学会へ積極的に参加しているということがございました。
 次の○でございますけれども、可能な限り審査官も現場のノウハウを理解すべきという
とこでございます。
 4ページ目に移っていただきます。次の○でございますが、再生・細胞医療製品の特色
として、医薬品と医療機器の境界領域の部分の製品も出てくる場合がございます。米国で
は、医療機器あるいは医薬品というか、バイオロジクスという分類に分けておりますけれ
ども、その分類を決定するコンビネーションプロダクト課という課がございまして、開発
初期の段階から、どちらに振り分けるかというのを決めている部署がございます。そのよ
うな部署で相談することによってその後の開発がしやすくなっているという話もございま
した。したがいまして、日本においてもそのような相談窓口を設置することも必要ではな
いかという点でございます。
 また次の○でございますが、この検討会でも審査機関の競争原理を導入してほしいとい
う意見が出されたということについて記載しております。
 続いて、(2)評価指針の明確化ということでございます。先端的な分野でございます
ので、それらの評価をしていくために、品質、安全性、有効性についての基準等を明確化
していくことが重要であるということであります。これまでも、自己とか同種あるいは次
世代医療機器評価指標といった評価ガイドラインをつくってまいりました。このようなガ
イドライン、評価指針の作成を進めていくことが必要であろうということでございます。
 続いて、(3)患者数が極めて少ない医薬品・医療機器の審査についての考え方でござ
います。
 1つ目の○では、米国でのHDEの制度についてまとめております。次のページにいっ
ていただきまして、5ページ目でございます。
 続いての○が、日本での取扱いということで、HDEという制度はないけれども、オー
ファン等につきましてリスクアンドベネフィットを総合的に見て行っているということで
書いてあります。そういうことを踏まえて四角の中に、患者数が極めて少ない医薬品・医
療機器の審査についての考え方というものを示しております。
 1つ目の○でありますけれども、承認というのは、ベネフィットがリスクを上回ると判
断される場合に承認される。その評価に当たって臨床試験成績というのは必須である。一
方で、患者数が少なくて大規模な臨床試験が実施困難な場合もあります。このような場合
は、日本において実施可能な臨床試験を行って、その結果や、海外臨床試験成績その他の
情報、あるいは市販後の追加の臨床試験とか市販後調査といった安全対策、追加のデータ
収集、そのようなものを総合的に判断して、リスクアンドベネフィットをケースバイケー
スで総合的に評価するということであります。
 次の○に「なお」ということで、これはケースバイケースということでありますので、
治験のプロトコールについては、個別に医薬品医療機器総合機構のほうで意見交換をして
確認することが必要であると。
 次の○が、市販後の対策としてはどのようなものがあるかということで、市販後臨床試
験や市販後調査、それから情報提供といったことが考えられるということを記載しており
ます。
 続いて、丸の5開発支援についてということであります。
 (1)希少疾病用医薬品・医療機器の指定要件の柔軟な運用ということで、1つ目、2
つ目の○は、希少疾病用医薬品・医療機器の制度の説明でございます。
 3つ目でございますけれども、再生・細胞医療製品については、医薬品のような第1相
から第3相といった臨床開発のステージを明確に分けることが難しい場合もあります。そ
のために、画一的な取扱いをせずに柔軟な運用が必要であるとしております。
 6ページ目にいっていただきまして、(2)ベンチャー企業支援ということであります。
 1つ目が、欧米との違いということで、日本の現状。
 それから、2つ目の○でございますが、産業革新機構の活動等を記載しております。
 3つ目の○ですが、ベンチャー企業支援として、将来的に事業として育ち、グローバル
に展開していくようなものへの投資を行うことも求められるということであります。
 続いて、丸の6その他必要な事項ということであります。
 (1)海外規制当局との連携ということで、この検討会でも米国、ドイツ、フランスか
ら専門家に来ていただきました。このような海外規制当局とも協調しつつ必要な手順等の
作成をしていくということであります。
 次の○でありますが、厚生労働省/PMDAは、米国FDA、EC/EMAなどと守秘
情報交換の協力を行っております。そのような守秘情報についても、欧米当局とやりとり
しながら審査、安全性情報の迅速な交換を進めていくべきということであります。
 続いて、(2)関係学会との連携ということであります。
 1つ目ですが、再生・細胞医療製品については開発初期の段階では研究者中心で進めら
れる場合が多いということで、医薬品機構の相談・審査を適切に進めるためには、開発の
状況等々について情報を共有していくことが重要であろうということで、関係学会と規制
当局との意見交換の場を設けることが有用ではないかという点であります。
 次の点でありますが、対象患者が少ない場合もありますし、それから専門家も限られて
いるという状況も考えられます。そういうことで、必要とされる専門家を確保するという
ことで、関係学会との連携も必要である、重要であるという点であります。
 最後のページであります。(3)その他ということで、承認取得がゴールではなく保険
収載までがパッケージであることを認識すべきということでありました。
 駆け足でありますが、検討会報告書の骨子たたき台ということであります。
 それで、資料4で、早川委員、それから鈴木委員からいただいたコメントを一覧表にし
ておりますので、資料4をご紹介させていただきます。
 上を見ていただきますと、意見、それから理由、対応となっております。意見が、各委
員から寄せられた意見で、理由は、その意見の理由が書かれているものをそれに対応する
形で載せております。また、一番右のカラムの対応というのは、事務局としてその意見に
対してどのように対応することを考えているかということで、表にしております。
 左の1から7まで意見がありますが、この1は、先ほど神山委員の意見ということでご
紹介させていただきました。2からまいります。
 事前相談から治験審査というところでありますが、これは専門家と密接に連携をとりな
がら進めていくべきだという点。鈴木委員からのコメントは、専門家を複数選んで対応す
べきだということでありました。一番右のところに行っていただきまして、事務局として
の対応ですけれども、骨子案の2の丸の1の助言・相談制度の創設というところで、委員から
のコメントということで、専門家に相談すべきということを反映させております。
 3番目のカラムでありますが、「治験前の」で始まるところであります。これは最後の
ところに書いてありますが、未知のリスク論にとらわれ過ぎないことが肝要であるという
ことでご指摘をいただいております。その対応案でありますけれども、これも、専門家と
協議しつつ対応すべきということで盛り込んでございます。
 4番目の点、情報を全て開示して患者さんの自己決定権の判断材料とすることが不可欠
ということで、これは患者さんへの情報提供という意味で、対応のところは、骨子案のと
ころでインフォームドコンセント等を記載しております。
 続いて5番目でございます。2つ○があって、「治験審査等」、それから「承認審査」
ということでございます。これは、臨床研究のデータを参考資料にできないかということ
で、一つは治験審査の段階、一つは承認審査の段階ということでご意見をいただいており
ます。それで対応のところを見ていただきますと、臨床研究で得られた結果についてとい
うことで、治験届の30日調査の際には使用可能であるということであります。再生・細胞
関係でありますと、ヒト幹の臨床研究ということと想定しております。続いて、承認申請
時の参考資料としては使用可能であるということです。一方でモニタリング実施など、デ
ータの信頼性等の観点から、評価資料としては、キーとなる評価ということでは使用でき
ないということであります。そこで3つ目の点でありますが、骨子案の2.丸3臨床研究・
治験促進策のところで、「治験外の臨床研究は、速やかに治験に移行することが望まれ
る」と記載しております。
 続いて6番目でございますが、市販後調査の徹底を前提とした承認を行ってはどうかと
いうご意見であります。これにつきましては、対応のところで、骨子案のところで、患者
数が極めて少ない医薬品・医療機器の審査についての考え方ということで、考え方を明記
しております。
 7番目でございます。必要事項のガイドライン化、Q&A化ということでございます。
この点については、骨子案のところでも、評価の指針の明確化というところで反映してお
ります。
 以上が委員から寄せられたコメントに対する対応でございます。

○永井座長
 ありがとうございます。
 そうしましたら、どこからでも結構でございますので、ご意見、ご質問をお願いしたい
と思います。伊藤委員、どうぞ。

○伊藤委員
 質問なんですけれども、4ページの(2)評価指針の明確化の上の段なんですけれども、
「相談審査の適正化のために、審査機関の競争原理を導入」ということなんですが、これ
はどういうことをイメージしておられるのでしょうか。

○宇津企画官
 これは私どもでどういう対応をイメージしているというわけではなく、この検討会で委
員からコメントが出され、その意見を記載しているということでございます。

○永井座長
 小澤委員。

○小澤委員
 私が意見を出しました。第2PMDAをつくりましょうという話をしました。ですので、
今回、審査のところで大きな改革をしてほしいなというのがありましたので、企業も切磋
琢磨、競争しています。同じように審査部門も競争されてはいかがでしょうか。私たちは、
別にお金云々ではない。本当に一緒にやれるとか、速くやってくれるところを選びたいな
というのが正直な思いとしてあります。PMDAの方がいらっしゃるので言いにくいんで
すけれども、これは企業側の私たち、それからほかの企業からの声も含めて、私が出しま
した。

○永井座長
 こういうのは、外国でも例があるのですか。

○宇津企画官
 審査機関については、医薬品等ではございません。例えば、医療機器の分野で、安全性
が高いクラスのものについて、第三者認証機関が複数ある場合はございますけれども、基
本的に規制当局は1つということになっております。

○永井座長
 前川委員。

○前川委員
 小澤先生の言っておられることはよく分かりますけれども、その第2PMDAをつくる
ということが実際的であるかどうかというところはいかがでしょうか。

○小澤委員
 民間も手を挙げてもらっていいのではないかなと思います。

○前川委員
 企業が審査や許認可もやるということでしょうか。

○小澤委員
 いや、民間が入ってよろしいのではないでしょうか。

○前川委員
 国のPMDAと民間のPMDAの2つが出来て、それで後者にも許認可の権限を与えるとい
うことでしょうか。

○小澤委員
 それは、国、厚生労働省が認可するかどうかだと思いますけれども、その審査部隊を。
そもそもPMDAさんは独法になっていらっしゃると思いますので、中間だと思いますが、
欧州では企業の審査部隊がありますので、よろしいのではないでしょうか。

○永井座長
 欧州の例というのはどういうものですか。

○小澤委員
 医療機器に関しましては、外部認証機関で全て終了と。

○宇津企画官
 欧州の制度を申し上げますと、医療機器に分類されるものは確かに第三者認証機関とい
うことで複数の認証機関はございますが、医薬品についてはEMAというところ、それか
ら各国の規制当局が一律に審査しております。再生・細胞医療製品につきましては、欧州
においてはEMAがATMPというものの中で一括して審査を行っているという状況でご
ざいます。

○小澤委員
 いろいろな運用の仕方があると思うんですけれども、精神論として、一緒にやろうとい
ったところが必要だと思うんです。ですから、別に欧州だけでなくてもいいです。アメリ
カのFDAさんは相性があるようなんです。そこに関しては、企業側がいろいろな作戦で、
違ったパートナーと組める、そんなものがあると聞いております。ちょっと本人の皆さん
を目の前にして言いにくいんですが、選択肢が企業に欲しい。選べないというのは非常に
厳しい。審査事業が独占でいいのかというのは、正直言って、企業からすると、よろしく
ないと思います。

○永井座長
 早川先生。

○早川委員
 これは、国民の健康を守るというのは、国の一番大事な役割の一つだと思うんです。で
すから、そういう意味では国が一本化してそれをやるべきだと私は思います。おっしゃっ
ているのは、審査の段階は競争して、そうするとその後に、どちらがいいかみたいなこと
を判断する機関がまた必要ですという話ですね、今の話だと。ですけれども、それは今の
日本ではそういう例は極めて非現実的だし、多分それはお分かりになった上でおっしゃっ
ているんだろうとは理解しますけれども、私は、これはそういうことではなくて、今のP
MDAというものを十分生かして、そこにもし足らざれば、それぞれの製品なりそれぞれ
の対象疾患に対する専門家のご意見を早期から取り入れてやっていくということで対応さ
れるのが、経済的にも科学的にも合理性があるのではないかと思いますけれども。

○小澤委員
 切りがない話なので、いいと思います。ただ、当社J−TECがこの再生医療の案件を
一番たくさん相談をかけているというところでは、それは生物系審査部の皆さんの負担も
大きいというのは、私はこの前主張したと思います。負担も考えると、別の審査部ではい
けないのかというのは、正直思います。
 続いて質問、よろしいでしょうか。

○永井座長
 はい、どうぞ。

○小澤委員
 たくさんあります。よろしいでしょうか。順番にいきましょう。
 まず最初に、この取りまとめに関しましては、事務局の方のご苦労は大変だったと思い
ます。一方で、ちょっと失礼な表現かもしれませんが、私の同業からは、2年間の議論は
これだけなのかといった声も聞かれます。大きなところでは、今日もありましたが、薬事
戦略相談の話は大きな成果になるかもしれませんが、そのほか、例えばもともとは企業と
病院がもうちょっと細胞委託加工のような話も今期あるはずだったんですが、そこまでい
けませんでした。基本的には薬事法でやれということだと思います。
 それで、この取りまとめを読んで、例えば欧州に出ていったセルシードさんが戻ってく
るかといえば、医療法でやられているテラさん、メディネットさんが「ふんふん」と言う
か、それから海外のコンペティターが国内市場に入ってきてくれるか。そのようなまとめ
ではないなというのが、私はちょっと残念だと思っています。
 それで、まず1番目、1のところでございます。基本的に海外ではというところで全て
薬事法関連に基づきと書いてございますが、そうではございませんでして、例外はたくさ
んございます。アメリカ、欧州においても、細胞治療は薬事法ではなくて、いわゆる日本
でいう医師法・医療法の下でやられて、しっかりと経済的に成果を挙げていらっしゃる企
業は、たくさんと言うと言い過ぎでしょうか、幾つかあります。私はちょっと年末のアメ
リカと欧州の再生医療の社長さんの会合へ行ってきました。その中でトレンドは2つ。一
つは、アメリカでも医療法の下で細胞治療をやりたい。これがビジネスになる。それから
もう一つはメディカル・ツーリズム。なので、全てが薬事法の網にかかっているわけでは
ないというのは、ここは私はちょっと現在の状況として訂正していただきたいなと思いま
す。
 それから真ん中辺、2番について。少しずつ分けていってよろしいですか。

○永井座長
 今の点ですけれども、そういう例は具体的にお示しになれますか。

○小澤委員
 個別の企業を挙げたほうがよろしいですか。

○永井座長
 医療法の下でのビジネスということになると思いますが。

○小澤委員
 もちろん、個別の企業を挙げてもいいなら、挙げますけれども。

○永井座長
 これはいかがですか。

○宇津企画官
 まず、欧米の制度ということでございますが、製品として製造行為を行っているものに
関しては、つまり企業が第三者でやっているものについては、全て薬事関係法規で規制さ
れます。病院内で行われる場合は、日本の医療行為の範囲という、それに類似な制度とい
うのは確かに欧州でもありますし、米国でも医療機関の中で行われているものはあります。
ただし、企業が第三者で細胞加工を行うものについては、FDAの承認が必要になってい
ます。また、州をまたぐようなものについてもFDAの承認が必要になっています。州内
で医療行為として完結する場合はFDAの管轄を受けなくていいという形にはなっている
かと思いますが、製品として第三者が関わる場合、それから州を越える場合というのは、
連邦政府の薬事関係法規の規制の対象になっていると理解しております。

○小澤委員
 正しいと思います。なので、ホスピタルプロダクツ、いわゆるサービスとして提供され
ている。患者さんも州をまたいで、患者が州を動く。十分な立派な医療サービスになって
いるようでございます。

○前川委員
 今の議論は非常によく分かるんですけれども、医療法といった場合、非常に幅が広くて、
医師の裁量権でいいとしますと、きちんとやっているところはそれで大丈夫だと思います
が、そうではなくて、これはかなり怪しいという「治療」を医師の裁量権で実施するとこ
ろまであります。医師の裁量権のもとでやれば良いとすると、このようなところも入って
くる可能性があります。実際に、例えばある観光地の観光もセットにしたような再生医療
を組もうといったところもあるわけで、そういうところで医師の裁量下、医療法でOKと言
ってしまうと、非常に幅が広いだけに、きちんとやっているところはそれでいいかも分か
りませんけれども、そうでないようなところが実際にありますから、その辺はちょっとい
かがかなと私は思っております。実際、美容再生からがん治療まで再生医療のツーリズム
と言うことが起こっていて、わが国では治験でなくても医師法のもとで医療行為が可能で
あることを利用して、外国のバイオベンチャー企業がわが国に病院を開設しております。
この「医療ツーリズム」については、ついこの間のCell stem cell誌やNature誌の論説で
倫理面を含めて厳しく批判されているところであります。また、今年の5月のNature Medi
cine誌に再生治療の規制は医薬品とは異なった側面を持っているが、たとえ自家細胞であ
ろうと再生医療に即したregulationが必要であるとの論説があります。

○永井座長
 阿曽沼委員。

○阿曽沼委員
 私も実は委員の一人としてプレゼンする時間を頂いて意見を述べたのですが、それがそ
れなりに内容に反映されているかなと思って見ておりましたら、余り反映されていないの
で、一言申し上げたいと思います。
 今回の委員会の発足と役割が制度的枠組みというものを従来の制度にかかわらず産学官
で検討しようという閣議決定を受けて設置されていると理解すると、この制度的枠組みを
考えるとか変えるとかということを考えると、それに呼応する対応項目がどこなのかとい
うのが明確ではないと思います。薬事法の運用について、ああしよう、こうしようという
議論があって、その議論そのものはある程度尽くされていて、現状の問題を解決する方向
にはなっていると理解もしますが、本来この委員会に与えられた、制度的枠組みを考え直
すということに対して、この委員会の今までの検討のプロセスや意見もしくは考え方とい
うものが先ずキチンと最初に書かれてないと、委員会として与えられた役割との整合性が
とれないのではないかと考えます。
 法律は、規範として存在していますが、この委員会で何回も申し上げておりますが、我
が国ではその時代時代の行政指導が当然優先されていますから、規範である法律と行政指
導というのは同じぐらい重要であると思います。私の意見としては、医療機関が再生・細
胞医療を実施する場合に、他の医療機関に培養を委託することが可能であるということが
前年度の検討で結論付けられました。ただ、先生がおっしゃるように、例えば医療機関に
おける施設認定はだれがするのかとか、技術者の認定をどうしていくのかは、医療法の枠
組みでやるにしても、患者さんが安心・安全を担保できるような透明性を持った施設運営
をどうしたらいいのかと点については、まだ課題として残っていると思います。
 もう一つ、私の提案の中では、現行の医療法第15条の2と医療法施行令第4条の7で、1
7年前に制定されたいわゆる政令8業務というものがありますが、9業務にして細胞培養加
工もこの中で運用することも出来るとしています。これは施行から17年たっています。17
年たった中で、検体検査から清掃、洗濯まで幅広い業務があるわけで、果たしてこの枠組
みもこのままでいいのかという議論も今なされていますが、その枠組みを拡大する事も考
えられます。細胞培養の委託が医療法の枠組みの中で、何故医療機関が医療機関にだけ外
注が限定されなければいけないのか。例えば、大学の医学部にどうして外注できないのか、
もしくはきちんと安全管理した企業にどうして外注できないのかという問題も、まだ実は
議論が残っていると思っています。
 ですから、医療法の中でできる範囲というものの拡大を制度的にどう考えるか。薬事法
における考え方をどのようにするのか。そういった議論の結論なり議論のプロセスがどこ
かで書かれるべきだと私は思います。

○永井座長
 事務局、どうぞ。

○宇津企画官
 コメントをいただきありがとうございます。まず制度的ということでございますけれど
も、これは、現行の法制度にとらわれることなくということで、現行の薬事法・医療法体
系にとらわれることなく、どのような制度が必要かということで、この4月から検討を始
めましたけれども、4月、6月の段階で、有効性・安全性の評価、管理のあり方というこ
とで、個別品目による承認審査・市販後対策というのが必要なのかどうか。仮に必要であ
れば、行政機関がやるのか、医療機関で完結するのがいいのかどうかという点を含めてご
議論いただいたと承知しております。その結果、6月の第8回の検討会において、1ペー
ジ目に示しましたように、承認審査、それから市販後安全対策については、個別品目ごと
に行政による承認及び安全対策は必要だということで確認いただいたと理解しております。
したがって、制度の個別承認が必要かどうか、国がやるべきかどうかという点については、
この検討会でもその6月までの時点で確認をいただいて、それ以降の話につきましては、
ではその制度の中でよりよい製品を早く開発するためにはどうするべきかという議論をし
ていただいたと理解しております。

○永井座長
 ちょうど夏ぐらいにその辺はかなり議論をして、やはり薬事法の下で行うべきではない
かということだったと思いますが、この点について、いかがですか。その辺の議論を少し
前文なりでまとめておく必要があるように思うのですが、いかがでしょうか。

○阿曽沼委員
 私は、薬事法でやるべきであるという結論を得たという認識は、委員の一人としては今
のところ全く持っておりません。何となく議論が進んできたという認識は持っております
が、そこについて委員会としての明確な回答というものが出ているとは認識しておりませ
んので、もしそういうことであれば、私が委員で提案した内容については、こうこうこう
いう理由で無理である、難しい、困難である、できないということが明確に議論されるな
り、事務局のほうから明文化されていくということが必要なのではないかとは思っており
ます。

○宇津企画官
 医療法に基づく委託ですとか、そういうことではなくて、品目ごとに国による承認及び
安全対策が必要ということで、ポイントはそういう点ではないかという趣旨で、これは骨
子でありますので記載しておりますが、座長がおっしゃるように、議論の経過についても
記載するということであれば、最終的な報告書においては記載したいと思います。

○阿曽沼委員
 医療法の下で個別の品目承認というのは当然薬事法の中で必要だということは、今まで
の歴史の中で主張そのものは理解いたしますが、医療法の下でやる場合は、品目承認は、
指図書そのものは医師がやるということでありますからその時点で品目承認がなされてい
るわけです。医療法における医療機関同士のやり取りと薬事法での医療機関と企業などと
のやり取りとの整合性、もしくは細胞培養の施設認定のあり方の整合性、安全性確保のあ
り方の整合性も、ある意味イコールフィッティングしていくということが必要なのではな
いかと私は主張しております。そこら辺も含めて議論をいただければと思います。例えば、
医療法の中で政令8業務の業務、例えば検体検査と細胞加工というものが同じだとは私は
申し上げませんが、医療行為に関わる医療の一環としての検査と同様に、医療行為に関わ
る医療の一環としての細胞培養加工というプロセス、それが医療法の中の政令8業務に加
えて9業務にするということが全く整合性がないのかどうかという判断もキチンとしてい
ただきたいと思いますし、2007年に、今日はご欠席である大和先生なり澤先生などが、
新しい自己細胞における立法、法律の枠組みが必要なのだとの認識から、その根拠と解決
策について論文を発表されていますが、私はそれに沿って議論を先般のプレゼンで委員と
して説明いたしましたが、それについてのこの委員会としての明確な回答なり結論がもし
いただければと思います。

○永井座長
 早川先生。

○早川委員
 私の理解では、我が国では、おっしゃったように、医療法があり、薬事法があり、それ
から、それでは再生医療はやっていけないのではないかという形での新しい提案としての、
名前は再生医療法なのか何だか分かりませんけれども、そういういろいろなことを俎上に
のせて議論しましょうということではあったのだろうと思うんです。ところが、第1年目
は、医療法の範囲のヒト幹等も含めた臨床研究という話の中での一つの結論が出されたの
だろうと思うんです、複数医療機関での問題が。第2年目は、確かに制度の枠を超えてと
書いてありますけれども、超えなければならないということはもちろん言っていないわけ
です。私の理解では、現実にスリートラックのやり方があって、医療法と薬事法という言
い方でツートラックかもしれませんけれども、それはそれとして、一応6月までの結論は、
薬事法でやるべきことは薬事法でやるんですねという結論はある意味では出ているのだろ
うと思うんです。全て医療法とか、全て薬事法という話ではもちろんない。それはよろし
いですか。そういう理解であると。
 ここで語っているのは、それを前提に置いて、薬事法の中で運用ないしは制度的なこと
を考えるとすれば、どういうことを考えていくのかということが書かれてあるんだろうと
私は理解しております。ただ、もともとのテーマとして、再生医療にふさわしいことのた
めに、現行にとらわれないんですけれども、結局は法制度が現実にあるので、その状態を
保ちつつ、一番肝心なことは、とらわれないことが目的ではなくて、臨床研究から実用化
へどうやって切れ目なく渡していくのかと。日本の実態としては、その両方があって、両
方とも推進しましょう、認めましょうという状況の中にあって、それをどうやってうまく
切れ目なくスムーズに移行していくかということにちょっと論点の焦点を当てたほうが、
私はいいのではないかという気はしております。

○阿曽沼委員
 先生のご意見はよく理解いたしました。そういうことであれば、例えば臨床研究のあり
方として、文科省さんがこの間プレゼンされたように、臨床研究におけるGCPの問題と
か、臨床研究のあり方の問題とかということを含めた議論がないと、そういう検討のプロ
セスがあって初めて結論的な議論が出てくるのだろうと思いますので、せっかくいろいろ
な議論があったので、そういうことを併記するなり、きちんと明らかにしておくことも必
要なのではないかなと思います。

○永井座長
 それは、1年目の議論もそこに入ってくるのだと思います。その全体を通して見たとき
に少し今回の位置づけが見えてくるのではないかと思いますが。
 前川委員、どうぞ。

○前川委員
 少し論点が変わるかもしれませんが、2ページ目の?Bの6つ目の○の3行目ぐらいに、
「治験外の臨床研究は速やかに治験または高度医療に移行し、高度医療は速やかに治験に
移行することが望まれる」と書いてあります。私はこれはこのとおりだと思いますし、今、
早川先生がおっしゃったシームレスなつなぎをうまくやっていく必要があるので、そこに
何とか、先ほどありました薬事戦略相談とか、この辺がうまくフィットしていくような、
ここのところの議論が必要かなと私は思っております。

○永井座長
 何かもう少しここに具体的に織り込んだほうがよろしいということでしょうか。

○前川委員
 そうですね。

○永井座長
 阿曽沼委員、どうぞ。

○阿曽沼委員
 私も、この6番目の○は大変重要な指摘だと思いました。この「高度医療評価会議によ
る第三者によるチェック」、これは第3項の先進医療という理解でよろしいですよね。第
3項の先進医療の高度医療評価制度と薬事戦略相談という流れ図の中で、高度医療評価に
一回かかったものも、もう一回この薬事戦略相談のレールに乗らなければならないのか、
それとは別に先進医療の枠組みで流れていくのかについての制度の整合性は、どのように
考えるのでしょうか。

○宇津企画官
 薬事戦略相談というのは、この分野のものしか受けつけないですとか、必ず受けなけれ
ばいけないということはありませんので、治験にその後入っていく場合、例えば高度医療
を経て治験に移行するということで、相談をしたいということであれば、それは活用でき
るということです。必ず受けなければならないということではございません。

○早川委員
 そこら辺をもう少しきめ細かく、例えば高度医療として認められたものというのは、多
分ヒト幹では、最初はヒト幹臨床研究をやってもいいかどうかという審査をやって、よろ
しいというゴーサインが出て、やって、その結果、見どころがあれば、さらに高度医療と
いう形で、技術的な意味での保険料の支払いも発生するといった形です。そこまで行った
臨床試験データがどのようにしてスムーズに薬事承認のデータに使えるのか、使えないの
か。そこら辺も、ただ一律解釈的にGCPですと切って捨てるのであれば、最初からこう
いう議論はしなくて、最初からGCPて全てやってくださいという話で終わりなんです。
だけれども、多分臨床研究というのはもう少しステップバイステップでやっていってとい
う部分があるので、しかし、そこで第三者機関の評価も受けて認められた医療行為、しか
も保険も支払われるような行為の結果のデータと治験データとの関係づけをどうするんで
すかということはもうちょっと議論してもいいのかなという気がしていますけれども。

○永井座長
 この辺の高度医療のデータの扱いというのはどのように考えているのですか。

○成田審査管理課長
 ちょっとご説明させていただきたいと思います。高度医療に関しましては、高度医療の
評価会議の結果指定されることになります。高度医療に関しましては、そもそもその目的
といたしまして、医薬品の実用化に資するための前段階の研究だと一応定義づけられると
思います。ですので、高度医療データのみでどうかというよりは、高度医療のデータを使
って治験にスムーズにつなげていただくというのが原則的な筋ではないかと思っておりま
す。そういう意味では、高度医療のデータをどう使うかというところで、薬事戦略相談は
今予算要求中でどのくらいつくかということもございますけれど、またそこは開発側の戦
略もあるかもしれませんけれども、当然ながら高度医療についても薬事戦略相談の対象に
なり得ると思っておりまして、ダイレクトに治験でも結構ですけれども、高度医療をやっ
た場合についても実用化に向けてそのデータをどのように使っていくのかといった仕組み
がうまくできればと考えております。

○阿曽沼委員
 基本的に、申請をする医療者もしくは企業が、保険収載をしていく治験に持っていくた
めのトリアージはどのようになるのだろうということを分かりやすくしておくといいと思
います。今、先進医療といっても、第2項にするのか、第3項にするのかと、医療の現場
がよく分からないでいることも散見されます。先進医療は医政局のマターで研発課のマタ
ーになりますが、治験になると、医薬食品局のマターになっています。しかし、実際に研
究して医療をやって、なおかつ治験に持っていくのは同じ先生方や企業でありますから、
そういった方々が制度の谷間の中で、自分たちが一番いい方法というのはどうなのかとい
うことが、きちんと分かり易く整理されていくべきと思います。今おっしゃったように、
例えば高度医療評価制度は、有償臨床研究という理解もあり、また合法的な混合診療とし
て理解されていますが、きちんと整理していただくことが必要だと思います。そして、し
っかりしたプロトコールによってきちんと高度医療評価制度の下で収集されたデータにつ
いては、GCPうんぬんに関係なく、薬事戦略相談を受けるとなれば、すぐ治験のレール
に持っていける道が開けるのかどうか、整理がきちんとされていないと、現場が混乱して
くると思います。ぜひご検討、ご議論いただければと思います。

○永井座長
 何かコメントをいただけますか。

○成田審査管理課長
 どうもありがとうございました。
 問題は、再生医療を本当に実用化するときに、どういうデータが必要かという全体枠が
あって、最初の段階ですけれども、それを高度医療でやるのであれば、どの位置づけにあ
るのかというのが明確にないと、医薬品の最終的なゴールというところがなかなか目に見
えてこないのではないかなと思います。ですから、今回薬事戦略相談というものができれ
ば、その中で高度医療のデータはどこの部分に位置するのかということを議論していけば、
シームレスにつながり得るのではないかと考えているところでございます。ですので、先
ほど申し上げましたように、ある一つのプロトコールのデータだけで必ずしも承認される
わけではございませんし、有効性・安全性・品質が確認されるわけではございませんので、
どういう目的でどういう試験をやっているのかという医薬品を承認するための申請パッケ
ージとしての位置づけの議論が必要なんだろうと思っております。ですので、繰り返しに
なりますけれども、高度医療のデータにつきましても、それはどういう位置づけでやられ
たのかというところが承認申請のときの位置づけになるのではないかと思っております。

○前川委員
 アカデミアにいる者としては、この高度医療あるいは高度医療評価制度は、非常に助か
ると言ったら語弊があるかもしれませんが、今の現状の日本のシステムでは「治験」のト
ラックに加えて、「高度評価医療制度」のシステムは臨床研究を治療法として育て上げて
ゆく上で、現時点では必要であると思います。ただ、しかし、これを今おっしゃっていた
ように、いかにして治験のほうにつなげるか、この高度医療評価のデータをどのようにし
て持っていくかということ、その辺りを一本化、pre-INDからINDと言った考え方で分かり
やすいような格好に将来的になっていけばなと、私はそのように思っていますし、阿曽沼
先生が言われるような格好になっていくべきであろうと思います。そしてPMDAもかたくな
に「治験」だけを対象にしているのではなくて、臨床研究のところからコミットしていた
だくようになればと思っております。ですから、そこに少し戦略相談とかが非常に潤滑油
のような格好になってうまくいってくれればなと、私は期待しておりますし、もし法改正
が必要であれば積極的に考えるべきだと思っています。

○永井座長
 よろしいでしょうか。土屋委員。

○土屋委員
 全体の議論の中で、結局、今までの制度あるいはそれに対する根強い不満というのか、
不信というのか、不信とまではないにしても、そこの薬事についていえば、そういったこ
とについて、本来こうあるべきということが実態としてなかなかないのではないかといっ
たことで、それが高いハードルになっているというイメージがあると思うんです。ですか
ら、一番大事なことは、企業も医療機関もPMDAも育っていくということが極めて重要
だと思いますので、そういったこと、要するにここに書かれていることの実効性をどう外
に対して示していくかということが重要なのではないかという気がするんです。そういっ
た中で、先ほどございましたけれども、こういう事例が、細かな事例でなくてもいいんで
すけれども、そういうアニュアル・レポートとか、そういうサマリーのレポートみたいな
ものがこれからずっと出されることによって、「そうか、制度がちゃんとこうなっている
のか」と。もちろんその前に制度についての広報といいますか周知というものがすごく大
事だと思いますが、必ずしも今、その辺が分からなくて、今の制度を十分に活用している
とは言えない部分があって、そこに誤解とか様々なことが起きていると思いますので、そ
ういったことを一度きちんと示すことが必要だということは、どこかに書いておいたほう
がいいのかなという気がいたします。

○永井座長
 その辺も含めた序文というのが必要ではないかと思いますね。
 小澤委員、どうぞ。

○小澤委員
 ありがとうございました。企業もPMDAも育つという案をさすがだなと思って拝聴さ
せていただきまして、ありがとうございます。
 そのとおりでありまして、関連してお話し申し上げますと、3ページからの丸4、どうし
も企業の立場というところで、企業からこの会に数社しか出ていないということで本当に
ここを言及せざるを得ないので、ちょっとお話しさせてください。
 しかし、一緒に育つという観点からいいますと、3番目のところです。「PMDAには
就業規則などの制限はあるが」といったところで、PMDAの皆さん、ぜひとも当社に来
てください。私が社長になってから一人も来ていないです。現場を見て審査をしていただ
きたい。この前J−TECで話をしました。どのぐらい受け入れたらいいだろうかと。1
年間来てください。いろいろなことが起こっています。数週間ではなくて、この再生医療
独特のものがありますので、企業活動をするにはどこが大変か、その辺を見ていただいて、
ともに育つというところ、これはFDAが積極的にやっているところでありますので、日
本もぜひともお願いしたい。
 関連するところでは、先ほどご指摘いただいた一番最後の競争原理というところプラス
コスト意識、これはやはり重要だと思います。日本の経済が今停滞している中で、皆さん
がスピード感を持って対応することをお願いしたいと思います。実際にどれだけお金がか
かっているか。それは独立採算でやられてみるとよく分かると思います。少しでも早目に、
それこそ患者様に早くお届けするというのが同じ目的であるならば、コスト意識を高める
というところもともに意識していきたいと思います。
 今の?Cについては以上でございます。

○鹿野生物系審査第二部長
 ご意見、ありがとうございます。
 PMDAとしては、いろいろ制約がございまして、個別の企業にPMDAから行くとい
うのは、ちょっと体制的に難しいところでございます。J−TECさんのほうには、恐ら
くGCPあるいはGMP調査等で何度か当方からも人員が行って様子を伺わさせていただ
いているかと思います。あと、一緒にものをつくっていく、積極的に対応していくという
姿勢は、我々もそのように対応していきたいと思っております。
 ちょっと先ほどのご意見があったところなんですが、我々としては、企業さんごとに対
応を変えているつもりは一切ございません。なるべくいろいろなデータをとる前に、早く
ご相談に来ていただきたいということは、個別の会社にお願いしているところでございま
す。ただ、会社さんによってはなかなか来ていただけなくて、また不足なデータで出して
こられて、それは駄目だという話になると、そこのハードルを下げてくれというのはなか
なか我々の立場ではお受けできません。いろいろな事情はございますけれども、いずれに
しても、早目にご相談いただいて、早目に何をしていくのがよいのかということで意見を
すり合わせていくということは、我々も今後積極的に対応していきたいと思います。

○小澤委員
 すみません、反論で申しわけないです。信頼性保証部の皆さんはいらっしゃってくれて
います。審査部の皆さんがお一人も当社にいらっしゃっていない。それを私は申し上げて
います。違いますか。

○鹿野生物系審査第二部長
 調査には審査部の人間も同行しております。

○小澤委員
 あれは、信頼性調査で、お一人同行されました。一人だけです。

○鹿野生物系審査第二部長
 審査の人間も、審査の立場で勉強させていただいているはずですが、個別の事例につい
てはこの場で議論させていただくことではないと思いますので、また必要がございました
ら、後日ご相談したいと思います。

○小澤委員
 1年間、ぜひとも来てください。

○毛利委員
 今、?Cでお話が出ましたので、私も非常に賛成する意見が多いわけなんですけれども、
特に四角で囲まれました「患者数が極めて少ない医薬品・医療機器の審査についての考え
方」でまとめていただいている部分については、私どもはこれをぜひ実行していただきた
いなと思います。今回の再生医療の分野というのは、極めてまれな患者さんというのは非
常に種類としてたくさんございますので、そういった意味では一つ一つがなかなか審査し
にくいというのも現状でございます。そういう中で、ここに書いていただいていますよう
に、リスクベネフィットを当然考えた上で、リスクを上回ってのということになります。
安全性については十分確認する必要はございますけれども、ケースバイケースで総合的に
評価する。これは非常に難しい判断かと思いますが、今言った、統計的にもなかなか評価
が難しいというところがありますので、こういったところを一歩踏み出すためにどうした
らいいかということで、ともに考えていただければなと思います。それから、ぜひ総合的
に評価するというのは、どこか盛りこんでいただきたい。これはぜひ強調させていただけ
ればと思います。担当官の方は非常にまじめでいらっしゃいまして、一つ一つの文言まで
きちんとそれを実行されるというのは優秀なんでございますけれども、なかなか半歩も前
に出られないといいますか、弾力的な運用に関してはなかなか難しいのかなと。この辺に
ついてはもう少し何とかしないと、今のまままでは閉塞的であって、かつ前には進めない
のではないかなという感を強くしております。

○永井座長
 阿曽沼委員。

○阿曽沼委員
 ちょっと論点を変えまして、5ページ、6ページのところに開発支援とベンチャー企業
支援というのがございますが、開発支援は重要だと思いますが、事業仕分けで医薬基盤研
究所の機能が縮小されるのではないかとの心配もあります。私はもっと体制を強化して企
業や医療現場を支援していくことが必要だと思っております。
 それからもう一点、医師主導治験の促進という面では、日本医師会の中に支援組織と仕
組みがあると思いますので、その予算の増額という事も非常に重要な視点ではないかなと
思います。医師主導治験、特にオーファンドラッグにおける研究推進では、医師会だけで
予算がとられているわけではなくて、行政からの予算投入枠があってこそ推進されている
のだろうと思いますから、それらを含めて、現状の課題、そして将来の方向についてきち
んと具体的に書き込んでおくことが重要なのではないかなと思います。
 それから6ページ目、ベンチャー企業の支援で、2番目の○に「参考」と書いてありま
すが、「多くの創薬ベンチャーは、単に資金だけの問題はなく」、いわゆる知的所有権云
々と、確かに産業革新機構の方が言っていましたけれども、そもそもこういうことを言う
事が産業革新機構の問題であると思っております。そもそも、もともと創薬ベンチャーは、
こういうことがなかなか難しいからこそ支援を求めているわけであって、その事をもって
支援ができないなどというのは全くもって問題外だと思います。何の為の産業革新機構な
のかと言いたいですね。産業革新機構にも、担うべき役割や問題の本質を考えて、今後の
運用についてももっともっと大胆に仕組みを活用できるような組織の変革を求めたいと思
います。こういったことも含めて、ベンチャー企業の支援について、本当に具体的にどう
書き込むのか。ただ、こうあるべきだと言っても、これを読んだ人はだれも喜ばないと思
いますので、少し具体的な議論が事務局を含めてあるべきと思っています。

○永井座長
 事務局、今の点はいかがですか。

○成田審査管理課長
 どうもありがとうございました。
 恐らく、PMDAということを考えますと、開発支援あるいはベンチャー支援というこ
とは直接的には行っておりません。今後も直接的な形としてはなかなか難しいのではなか
ろうかと思います。ただ、ベンチャーで開発していただくものが、希少疾病を対象とした
医薬品であるとか、医療上必要性が高くて、患者さんに非常に有益であるという観点で、
そういったものについてはいろいろな取扱い、審査の迅速化・体制整備等をさせていただ
いているところでございます。

○阿曽沼委員
 私はPMDAにそんなことをやれと言って質問したわけではないので、そのお答えは趣
旨を取り違えられたと思いますので、私はそういうことを言っているわけではありません。
PMDAがそれをやるわけではなくて、むしろ医師会の医師主導の治験に対する財源の確
保、それから医療基盤研究所におけるいわゆる基盤の支援の仕方、そしてベンチャー企業
の支援、全体的な議論を具体的にすべきではないかと申し上げました。

○宮田高度医療専門官
 医政局研究開発振興課でございます。今、阿曽沼委員のおっしゃっていた医師主導促進
策の件でございますけれども、日本医師会の枠組みだけではなくて、医師主導治験の支援
というものは、我々医政局研究開発振興課としましても非常に重要と考えております。今
回のたたき台のほうにも、例えば世界に先駆けて臨床試験を実施していただくという段階
で、医師主導治験におきましても、今回予算も要求してございますし、また疾病対策課の
難病の部署でもそういったことも考えていらっしゃると聞いておりますし、医師主導治験
の支援ということに関しましては、厚労省全体としてそこはやっていきたいと考えており
ます。
 また、ベンチャー企業のほうに関しましても、こちらも何とかしたいと研究開発振興課
は思っておりますけれども、こちらに関しましては厚生労働省だけでは難しい部分もござ
いますので、経済産業省と一緒に、連携して支援してまいりたいと考えております。
 以上でございます。

○宇津企画官
 どうもありがとうございます。
 それで、医師主導の治験の部分については、2ページ目の?B臨床研究・治験促進策の中
の5つ目に、「医師主導の治験の更なる活用が必要」ということで書いてあります。これ
をもう少し具体化するということ。
 それから、先ほどご指摘があったベンチャー企業支援については、経産省さんのほうと
も記載ぶりをちょっと相談させていただきたいと思います。

○永井座長
 小澤委員。

○小澤委員
 黙っていようかと思ったのですが、ベンチャー企業支援のところは、厚生労働省側とし
て何をするかというのも要ると思う。経産省さん頼みではなくて、詰まっているのは治験
のところであったり臨床研究のところであったりということですので、経産省とは別の話
で、ちょっとここは厚労省としてという話を一本入れていただきたいし、この取りまとめ
が産業革新機構だけに投げているというのはちょっと人ごとかなという気が、正直、私は
しました。
 今日はオブザーバーの方が発言をし始めているので、もし座長の許可が得られるならば
ちょっと聞いてみたいんですけれども、文科省さんとか、経産省さんとか、それこそ厚労
省さん、いろいろな政策があります。ハイウェイ構想であったり、たくさんあります。こ
れでもか、これでもかと。iPS、ESは本当に最近ようやく日の目が見えてきたなと思
っておりますけれども、依然としてデバイス・ラグがある。この前のNHKでもデバイス
・ラグの話がありました。J−TECはあれには答えませんでした。あれには出ていませ
ん。聞きたいのは、文科省さん、経産省さん、例えば厚労省さんの責任ある方から見て、
これでどのぐらいの再生医療の製品が出てくると思われるか。私はとても加速するという
気がしていなくて、もしよろしければコメントをいただけないでしょうか。

○宮田高度医療専門官
 医政局研究開発振興課でございます。
 まず、厚生労働省だけでは難しいというところで、ちょっとそれは余りにもということ
ではないかということでございますけれども、ベンチャー企業支援につきましては、我々
もかつてベンチャー企業を対象に相談事業ということを行っておりましたけれども、昨今
の事業仕分けで仕分けられたという経緯もありまして、そういうところはなかなか厚労省
だけでは難しい面もございますので、経済産業省さんと一緒にやりたいということでござ
います。
 さらに、こちらは再生医療推進室長もいらっしゃるので、そちらの話かもしれませんけ
れども、ほかにも再生医療実現化ハイウェイということで、そこは文部科学省、経済産業
省と3省で共同して、まさにやっていこうとしていますので、そこのところもぜひ期待し
ていただきたいと思っております。
 以上でございます。

○永井座長
 文部科学省よりいかがですか。

○小澤委員
 何年というところをコメントいただいてよろしいですか。ジェイスは10年かかりました。

○山内文部科学省先端医科学研究企画官
 何年というのはなかなか難しいと思いますが、以前、渡辺がご説明いたしました橋渡し
研究事業の中で、来年度までに少なくとも2件の医師主導治験を開始するという目標を立
てて運営しており、何とか実現の目処が立ちつつあるという状況です。これを引き続き、
本年度は加速ネットワークとして、ほかの特定機能病院等々と連携しながら進めていきた
いと考えており、その予算要求を行っているところです。

○荒木経済産業省製造産業局生物化学産業課長
 経済産業省でございます。
 新しい製品が一体何年で出てくるかというのは、どこから数えるかというのはいろいろ
あろうかと思いますけれども、私どもの立場から見ていると、確かに今、日本の中では、
非常に革新的な、これは再生医療だけではないと思いますけれども、技術というものが実
際に製品化されて世の中に出ていくまでに非常に長い時間がかかっている、これはもちろ
ん様々な理由があるかと思うんですけれども、というふうに私どもからは確かに見えます。
その原因というのは、確かに規制だけの問題ではないと思っておりますし、新しい技術が、
例えば大学あるいはベンチャーから生まれて、それは資金的な問題も含めて、先ほどちょ
っと革新機構のお話もございましたが、これにつきましては私どもの施策でございますけ
れども、現在、革新機構についても非常に皆様方、特にベンチャーの方々からいろいろな
不満があるということはよく伺っております。革新機構自身は非常に独立的な主体として、
私どもは、いろいろな案件に関しましては、その採択に関して、経済産業省が担当大臣と
して大臣の意見をつけるということはできることになっておりますけれども、それは基本
的には尊重されるということなんですが、その意見についても、最終的には革新機構が自
分で判断して、場合によってはもちろんその意見を受けなくても判断できるということに
なっているぐらい独立的な立場でございますので、非常に難しいところはあるんですけれ
ども、私どもとしても、バイオ分野での期待というのは高いので、特にベンチャーに対し
て、今埋められない部分についての溝を埋められるような仕事をしてほしいということは
常々申し上げております。
 ただ、先ほど来ちょっとご議論があったことを聞いていてつくづく感じるんですけれど
も、最新医療だけではなくて、恐らく医療分野に通じる議論をここの場ではしているよう
な気がしておりまして、様々な技術の最初のところから実際の市場へ出すところまでの間
にいろいろな隘路があって、それは再生医療に限らない部分も非常に多いのかなと思って
おります。ただ、再生医療がある意味で言うと非常に革新的な医療としてその先端を走っ
ているので、恐らくここでの議論というのがなされているのかなとは思っておりますので、
私どもとしては、多分ここの検討会に与えられたマンデートというのはどこまでの範囲か
というのはちょっと分かりませんけれども、ここで与えられたマンデート以外にも非常に
いろいろな課題があるのかなと思っておりますので、それにつきましては、私どももベン
チャー支援という観点からは、ぜひいろいろな形で各省庁さんとご協力してやっていきた
いとは思っております。

○永井座長
 まだ議論が続くかと思いますけれども、次回も検討いたしますので、いかがでしょうか。
何かお気づきの点については、また事前にコメント等をお寄せいただいて、事務局で整理
していただき、それを基にさらに次回議論を進めたいと思います。
 本日の議題は以上でございますが、事務局からの連絡をお願いいたします。

○宇津企画官
 どうもありがとうございます。
 ご議論いただいた大きな点は、序文的なところで検討会の経緯を記載する。それから、
制度については、いろいろな結論に至るまでの議論を記載する。また高度医療評価と治験
との関係、医師主導の治験について現状の課題や今後について具体的に書き込む等々のご
意見をいただいたかと思います。これらご意見いただいた点について、報告書案にまとめ
ていきたいと思っております。また先生方からコメントをいただければ幸いです。
 次回でございますが、来年2月18日を予定いたしております。場所等はまたご連絡させ
て頂きます。
 どうもありがとうございました。

○永井座長
 それでは、本日はこれで終了とさせていただきます。
 どうもありがとうございました。
(了)


(了)
<照会先>

医薬食品局審査管理課
企画官 宇津 (内線4223)

直通: 03−3595−2431

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