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2010年12月13日 介護職員等によるたんの吸引等の実施のための制度の在り方に関する検討会(第6回) 議事録

老健局振興課

○日時

平成22年12月13日(月)16:00〜18:00


○場所

厚生労働省専用第18会議室
(住所:東京都千代田区霞が関1−2−2 合同庁舎5号館17階)


○議題

「介護職員等によるたんの吸引等の実施のための制度の在り方について」中間まとめ(案)について

○議事

○川又振興課長 それでは、定刻になりました。委員の皆様おそろいですので、ただいまから第6回「介護職員等によるたんの吸引等の実施のための制度の在り方に関する検討会」を開催したいと思います。
 委員の出欠状況でございますけれども、黒岩委員におかれましては御欠席との連絡を受けております。齊藤委員におかれましては本日代理といたしまして、日本看護協会専務理事の菊池玲子様に御出席をいただいておりますので、御紹介をさせていただきます。なお、中尾委員におかれましては30分ほど早く退室されるとお伺いをしているところでございます。
 それでは、大島座長よろしくお願いいたします。
○大島座長 それでは、早速議事に入らせていただきたいと思います。議題にもありますように、介護職員等によるたんの吸引等の実施のための制度の在り方についての中間まとめということで、今日は御議論をお願いしたいと思います。前回までの議論を踏まえまして事務局において資料の修正を行った上で、介護職員等によるたんの吸引等の実施のための制度の在り方について、中間まとめ(案)として提出されていますので、今日はそれに基づいた議論をお願いしたいと思います。
 前回までも何度もくどくどと申し上げていますように、この問題は総理までもが表に向けてはっきりと言明されていますように、非常に緊急性の高い問題であって、今までいろいろ議論がありましたけれども、それなりに相当な議論が行われてきたと理解をしておりますので、今日は最初の予定どおり今回で何とか中間まとめの結論を出したいと考えておりますので、是非とも委員の先生方、よろしく御協力をお願い申し上げたいと思います。
 それでは、まず最初に事務局から説明をお願いします。
○川又振興課長 それでは、中間まとめの資料に沿いまして御説明いたします。素案の段階で事前に委員の皆様方には一度お目通しをいただき、皆様方に事前にいただいたコメントを基に若干修正をさせていただいておりますので、御留意いただければと思います。ポイントとなるところに重点を置きまして説明させていただきます。
 「1 はじめに」は今回の検討の趣旨の説明でございます。当面のやむを得ない措置としてやっている現状、実質的違法性阻却に基づいて現在行われておりますけれども、3つ目の○にありますように、利用者と介護職員等の双方にとって安心できる仕組みということで検討しております。最後の4つ目の○にありますように、現在試行事業を実施しておりまして、その結果についての評価と検証は更に行うということを記述しております。
 「2 これまでの経緯」でございます。これまでの取扱いといたしまして、現在通知で実施しております違法性阻却の通知を、2ページにかけてでございますけれども、実質に違法性阻却とされるとの解釈によって容認されてきたということで、現在までに提出されております4つの通知項目を記載しております。
 2ページ目の真ん中からは最近の動きでございます。1つ目の○は「新成長戦略」、閣議決定であります。
 2つ目の○は「規制・制度改革に係る対処方針」ということで、これも6月に閣議決定をされておりまして、平成22年度中に検討・結論を出すことが決定されているところでございます。
 3つ目の○は「障害者制度改革の推進のための基本的な方向について」、こちらも閣議決定でございまして、22年度内に結論を得るとされているところであります。
 最後の○が「介護・看護人材の確保と活用について」ということで、9月26日に総理から指示があり、法整備の検討を早急に進めることという指示があったという御紹介でございます。
 3ページ、「本検討会における検討」ということで、1つ目の○は今年7月から検討して試行事業をしているということ。
 2つ目の○は第5回、前回の検討会におきまして、「今後の介護人材養成の在り方検討会」の御意見を踏まえて議論が行われたということでございます。
 関係審議会の動きといたしまして、社会保障審議会介護保険部会が11月30日にまとめられた意見の抜粋をしております。「今後、さらに医療ニーズが高い者が増加すると見込まれることや、より安全なケアを実施するため、たんの吸引等を介護福祉士や一定の研修を修了した介護職員等が行えるよう、介護保険制度の改正と併せて法整備を行うべきである」との意見が出されているところでございます。
 「3 基本的な考え方」でございます。これまでの議論の中で何回も確認されてきた点を整理しております。
 制度の在り方といたしまして、1つ目の○は必要な人に必要なサービスを安全かつ速やかに提供すること。
 2つ目の○は、現在の違法性阻却に伴う介護職員等の不安や法的な不安定を解消する。
 3つ目の○は、その際には不利益な変更が生じないよう十分に配慮することが必要である。
 4つ目の○は、将来的な拡大の可能性も視野に入れる。「ただし」ということで追加をしておりますが、その際には関係者を含めた議論を経て判断することが必要であるという点を付記いたしております。
 5番目の○で医学や医療の観点からは勿論、利用者の視点や社会的な観点からも納得できる仕組み。
 最後の○でございますが、不特定多数の者を対象とする場合と、特定の者を対象とする場合は区別して取り扱う。後者につきましては特定の利用者ごとに行う実地研修を重視した研修体系を設けるなど配慮、という形で具体的に書いております。
 なお書きにつきましては、医療と介護の連携あるいは介護職員の処遇改善の在り方など、関連する事項については所管の審議会等での議論が必要とのことでございます。
 「医事法制との関係」でございます。1つ目の○でございますけれども、今回の検討に当たっては医行為に関する現行の法規制・法解釈について、その基本的な考え方の変更を行うような議論は本検討会の役割を超えるものであり、また、可能な限り速やかに結論を得る必要があるとの認識の下に、本検討会の議論においては現時点における医事法制上の整理を前提として、議論を進めることとした。
 2つ目でございますが、なお、この点については口腔内(咽頭の手前)のたんの吸引など一定の行為については、ある程度の研修を受ければ技術的には医師、看護師等でなくても実施できると考えられることを考慮し、こうした一定の行為については「医行為ではない行為」と整理した上で、研修を行うような仕組みとする方が現実的なのではないかという意見があった。
 3つ目でございますけれども、一方、安全性の確保という観点からは医療的なコントロールの下に行われることが重要であるほか、医事法制上は安全性を確保するための教育・研修を義務づける必要がある行為を「医行為ではない行為」と整理することはできないのではないかとの意見があった。
 4つ目の○でございますが、こうした状況を踏まえると現時点において現行の取扱いを変更することは困難であるが、今後の課題として試行事業の検証結果等も踏まえ、対応を検討することが必要である、という整理にしております。
 「4 介護職員等によるたんの吸引等の実施のための制度の骨子」でございますが、介護職員等によるたんの吸引等の制度の骨子は【別添】ということで、これは7ページ以下で追って説明をいたします。【別添】のとおりであり、この骨子を踏まえて「社会福祉士及び介護福祉法」など、関連の法令上の位置づけを整理するとしております。
 一方、新たな資格として位置づけることには慎重であるべきとの強い反対意見があった。
 最後の○でございますが、必要な経過措置を設けると記述をしております。
 5ページ、「医師・看護職員との連携等」ということでございます。1つ目の○は医師・看護職員との適切な連携・協働が必要であるということを述べております。
 2つ目の○でございますが、「ただし」といたしまして、介護福祉士や研修を受けた介護職員等が実施することは、安全性の観点から問題があるとの意見があった。
 3つ目の○ですけれども、この点については実際の介護現場等における利用者の状態、利用者の置かれた環境によっては、介護職員等が実施することに適さない場合もあることから、実際に介護職員等が実施可能かどうか等について、あらかじめ医師が判断し、看護職員との具体的な連携の下に実施することが必要。
 4つ目の○でございますが、具体的に医師・看護職員と介護職員等との適切な連携・協働の在り方等々につきましては、試行事業の結果を踏まえて更に検討といたしております。特に居宅におきましては施設と異なり、医療関係者が周囲に少ないこと等を踏まえ、居宅における医師・訪問看護と訪問介護等との連携・協働については、積極的に促進される仕組みが必要といたしております。
 最後のなお書きですが、保健所についても必要に応じ医師・訪問看護と訪問介護等との連携を支援することが必要との意見があったということで、意見を記載いたしております。
 「医療機関の取扱い」でございます。1つ目の○ですが、今回の制度化の趣旨が介護現場等におけるたんの吸引等のニーズに対し、看護職員のみでは十分なケアが実施できないという現実の課題に対応した措置であることから、所定の看護職員が配置されているなど、介護職員によるたんの吸引等を積極的に認める必要はないとの考え方に基づき、実地研修を除き対象外と位置づけたところである。
 2つ目ですが、しかしながら、介護療養型医療施設等の医療機関については、医療面においてはより安全な場所と考えられることから、対象から除外すべきではないとの意見があった。これに対して医療機関は治療の場であり、患者の状態なども安定していないなど課題も多いことから、対象とすべきではないとの意見があった。
 最後の○ですが、この問題については医療・介護の在り方に関する根本的な論点を含むものであり、別途検討する必要があると考えられ、今後の検討課題とすることが適当であると整理をいたしております。
 6ページ「5 教育・研修の在り方」。教育・研修カリキュラム等の1つ目の○でございますが、この検討会の中でも50時間という講義については研修時間が長過ぎるのではないか。あるいは働きながら研修を受講できるような柔軟な仕組みが必要ではないかとの意見があったところでございますけれども、これらにつきましては今後、試行事業の結果等を踏まえて更に検討といたしております。
 2つ目の○はいわゆる特定の者に対する研修でございますが、ALS等の重度障害者の介護や施設、特別支援学校等における教職員などについては、利用者とのコミュニケーションなど、利用者と介護職員等との個別的な関係性がより重視されることから、これらの特定の利用者ごとに行う実地研修を重視した研修体系を設けるなど、教育・研修の体系には複数の類型を設けることとし、その具体的内容についても試行事業の結果等を踏まえて更に検討する必要があるとしております。
 「6 試行事業の検証」ということで、これらの教育研修あるいは医師・看護職員と介護職員との連携の在り方、安全確保措置等については、試行事業の検証結果を踏まえて引き続き検討ということを記載いたしております。
 7ページ以下は先ほど別添としておりました制度の骨子でございますが、この部分につきましては基本的には前回の資料を基にこれまでの議論の連続性を考えまして、前回の資料を基に整理をいたしております。
 「1 介護職員等によるたんの吸引等の実施」でございますが、行為の範囲はたんの吸引、経管栄養ということでございます。基本的には前回の整理と同様でございますが、4つ目の○に将来的な拡大の可能性も視野に入れた仕組みとする。ただし、その際には関係者を含めた議論を経て判断ということで、本文と同様のただし書きを追加いたしております。
 「2 たんの吸引等を実施できる介護職員等の範囲」でございます。(1)は介護福祉士ということで前回御議論をいただきましたが、業務としてたんの吸引等を行うこと、カリキュラムに内容を追加するという点。
 (2)は介護福祉士以外の介護職員等ということで、この場合は一定の条件下でたんの吸引等の行為を行うことができ、具体的には研修を修了した者が一定の条件の下でたんの吸引等ができるということでございます。
 「3 たんの吸引等に関する教育・研修」でございますが(1)、(2)とも前回の整理と基本的には同様でございます。(1)は教育・研修を行う機関を特定ということで、ここは都道府県への登録を念頭に置いて今、検討をしているところでございます。
 (2)教育・研修の内容は基本的には前回と同様でございますが、教育・研修の中の下から2つ目の○のところ、いわゆる特定の者に対する研修のところは本文の方に合わせて具体的に記述をいたしております。内容は先ほど本文の方でごらんいただいたものと同様でございます。
 「4 たんの吸引等の実施の条件」でございます。8ページから9ページの方にまいりまして、ここは医師・看護職員と介護職員等の適切な連携・協働ということでございます。9ページの上から2行目の「特に」というところで、本文にもございましたように居宅については、特に医師・訪問看護と訪問介護との連携・協働が積極的に促進される仕組みが必要という点を付記いたしております。
 次の○でございますけれども、一定の基準を満たす施設、事業所等を特定するということで、こちらも都道府県への登録を念頭に置いてございますが、その例といたしまして掲げております。介護関係施設の中に通所介護と短期入所生活介護を前回の論点を踏まえて追加をいたしております。在宅は重度訪問介護の後に移動中や外出先を含むという括弧書きを追加いたしております。
 2つ目の○です。医療機関の取扱いでございますけれども、前回は対象外とするというところで終わっておりましたが、本文の方にもありましたけれども、※印で「なお、この問題については、医療・介護の在り方に関する根本的な論点を含むものであり、別途、検討する必要があると考えられ、今後の検討課題とすることが適当である」という記述を追加いたしております。
 次の○と一番下の○は前回同様でございます。
 「5 制度の実施時期等」でございます。ここも基本的には前回同様でございますが、1つ目の○にありますように介護保険制度等の見直しの時期も踏まえ、平成24年度の実施を目指す。ただし、介護福祉士の位置づけについては、介護福祉士養成課程の体制整備や新カリキュラムでの養成期間等を踏まえた実施時期とする。
 最後の○は、現在一定の条件下にたんの吸引等を実施している者が、新たな制度の下でも実施できるよう、必要な経過措置を設けるということでございます。
 以上です。
○大島座長 ありがとうございました。非常に広範な内容にわたっての説明でしたが、前回までの議論で相当部分詰めたお話をまとめていただいていますので、恐らく皆さんよく御理解いただけているだろうと思います。
 ということで幾つか追加部分がありましたけれども、全体としては前回までのところの議論に尽くされているということで、今日は全体を通して何か御意見があれば御自由に意見をいただきたいと思います。いかがでしょうか。白江委員、どうぞ。
○白江委員 1点まず質問です。教育・研修の内容のところで特定の利用者ごとに行う実地研修を重視した研修体系を設ける等の研修に関してですが、その中で前回までなかったALS等の重度障害者の「施設」という表現が入っている点についてですけれども、これは施設においても特定の方ごとにというか、特定の者を対象とする場合の研修が行えるという理解でよろしいでしょうか。
○大島座長 何ページですか。
○白江委員 骨子では8ページになっておりますし、中間まとめ(案)では6ページに書かれています。
○川又振興課長 具体的に教育・研修の中身については試行事業等を通じて詳細を詰めることになりますけれども、こういう特定の者を考慮した言わば実地研修重視型の研修がふさわしい者については、そのような形で実施することも視野に入っていると考えております。
○大島座長 よろしいですか。岩城委員、どうぞ。
○岩城委員 皆様の御努力によりまして、私どもの期待する方向でおまとめいただいたような気がしております。ありがとうございます。そのような中で本日皆様のお手元に要望書として出させていただいておりますので、ちょっとごらんくださいませ。
 本日は今、御説明いただきましたまとめの5ページにございます医療機関の取扱いというところで、このたびは医療機関の取扱いが対象外、今後の検討課題となっております。これにつきまして現場からの強い要望がありますので、今後できる限り早期に検討を行っていただきますようにお願いいたします。
 要望書の冒頭だけちょっと読ませていただきます。その前に1点訂正箇所がございます。医療機関の要望の中に○で3点ほど事案が挙がっております。その2つ目の上から5行目「緊急に痰が必要な場合など」の部分に「吸引」というのが抜けておりますので、そこを御訂正いただきたいと思います。
 それでは、要望書の冒頭読ませていただきます。医療機関の取扱いについては今般の制度化に当たっては対象外とされ、今後の検討課題とされたところです。今日、福祉施設であり医療機関である重症心身障害児施設の多くが、超重症・準超重症児者のケアに力を入れており、今後、超重症・準超重症児者の短期入所、長期入所の受け入れの拡大が求められることから、医療職との連携の下、保育士や指導員が一部医療行為を行わざるを得ない場面が発生するものと考えられます。現場からは以下のような事案が報告されており、医療機関の取扱いについて重症心身障害児施設の現状を十分考慮していただき、できる限り早期に検討を行っていただきますよう、要望いたします。
 あとは時間の関係もございますので、ごらんいただけたらと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
○大島座長 ありがとうございました。いかがでしょうか。河原委員、どうぞ。
○河原委員 まとめということで基本的にはこういった感じでよろしいのではないかと思います。確認なんですが、例えば中間まとめ(案)3ページの下から3つ目の○なんですけれども「その際には、関係者を含めた議論を経て判断することが必要である」という文章なんですが、これはこのとおりでいいんですけれども、私ども現場の方からたん、胃ろう以外のいろんなことについてはっきりしてほしいという要望、これもこの会の冒頭でも言いましたが、そういったことを指しているかと思うんですが、そういった議論がいつごろスタートをするのか。イメージがありましたら教えていただきたいというのが1つです。
 一番最後の9ページでございますけれども、導入に際しては平成24年度の実施を目指すと書いてございますが、これは24年度中ということでしょうか、それとも24年度の4月1日からスタートを目指すということでしょうか。こういったこともはっきりさせて、教えてやりたいものですから、確認できましたらよろしくお願いいたします。
○大島座長 事務局いかがでしょう。
○川又振興課長 前半の方ですけれども、対象の拡大については今のところいつということでは申し上げられないと思います。というのは今まさにたんの吸引と経管栄養という形で制度を立ち上げようということでございますので、その実施状況なども見て、それで関係者の御意見を踏まえて、対象を拡大するときには議論をいただくことになろうと思います。
 2点目の実施時期については24年度ということでございますので、ちょっと今の段階で4月なのか10月なのかは申し上げられませんが、基本的には早く施行できれば施行した方がよろしいかと思います。24年4月あるいは10月になるのか、その辺は準備時期や法律がいつ通るかとか、いろんな状況があろうかと思いますが、基本的には24年度には実施をしたい、できるだけ早く実施をしたいということでございます。
○大島座長 よろしいですか。
○河原委員 わかりました。ありがとうございました。
○大島座長 ほかにいかがでしょうか。橋本委員、どうぞ。
○橋本委員(代理) これでよろしいと思いますが、確認だけ2つさせてください。1つは6ページの教育・研修の教育研修の在り方の2つ目の○と、同様に骨子8ページの教育・研修の内容の下から2番目の○に関してなんですけれども、介護保険制度における訪問介護等の従業者も、この中でALS等の重度障害者や施設特別支援学校などの教員は実施ということなんですが、当然介護保険絡みで入っているヘルパーさんもおられますし、自立支援法や各自治体の制度などございまして、それで入っているホームヘルパーさんもおられますので、そういう方々についても特定の者の研修を行うことも、特に否定するものではないということだと解釈してよろしいんですねということを、お聞きしたいというのが1つ。
 もう一つは指導者講習のところなんですけれども、8ページ3「(1)たんの吸引等に関する教育・研修を行う機関」ということで「研修の内容や指導を行う者に関する基準を設定し」ということなんですが、考えてみますとお医者さんや看護師さんというのは皆さん当たり前にたんの吸引、胃ろうの栄養は、医療行為としてできるものをもともとやっているわけですので、これはどのお医者さんでもどの看護師さんでも講習の指導者でいいと解釈してよろしいんですね。その2つだけ確認をしたいと思いました。
○大島座長 いかがでしょうか。
○川又振興課長 1点目でございますけれども、研修体系の詳細は今後の検討課題でございますが、先ほどもございましたように特定の利用者ごとに行う実地研修を重視した研修、これらがふさわしいという場合にはそのような介護保険のヘルパーという形でもあり得るのではないかと考えております。
 2点目の指導者の件でございますけれども、確かに自ら行う技術とか知識という面では医師、看護師ということでよろしいのかもしれませんが、今回は指導者ということで介護職員への教え方でありますとか、テキストの活用方法でありますとか、どういうふうに実地研修を行うか。そういう指導的な面もございますので、そういう手続を確認するようなことは最低限必要なのかなということで思っておりますけれども、いずれにせよ試行事業の結果も踏まえ、そのような論点があれば議論をいただいてよろしいのかなと思っております。
○大島座長 白江委員、どうぞ。
○白江委員 おおむねのところで反対ということではありませんが、この骨子案が出た場合に、今の議論のまとめではあるのですが、非常に大きな危惧といいますか、心配をされている方々がいらっしゃいます。
例えば先ほど介護職員等が実施できる行為の範囲については今後更に検討していくということなんですが、このたん吸引や経管栄養以外の行為も実際に行われていることは周知の事実といいますか、あります。例えば摘便といったことです。しかし、たんの吸引と経管栄養に行為が限定されたかたちで法制化されることでその他の行為に対する規制が強くならないのか、できなくなってしまうのではないかとの不安があります。
一方、介護職員等の範囲としてここに列記されていますが、「等」というのはどこまでの範囲が含まれるのかという心配があります。例えば普通学校の先生などはここには書いていないんです。保育士とありながら、この前も言いましたけれども、実施できる場所として保育園が入っていない。このように実施可能な場所なども含めて、現場においてかなり困惑といいますか、混乱が生じないかなという心配もありますので、この辺の整理の仕方、書き方についてはかなり注意をしていただき、実際にやっておられる方々ができなくなるようなことがないような配慮をお願いします。これは利用者にとってかなり不利益になるわけですので、そういった点は十分気をつけていかなければいけないと思っておりますので、是非その辺は事務局でも御検討いただければと思います。
○大島座長 内田委員、どうぞ。
○内田委員 今回のおまとめは、私としてはよいのではないかと思えるものなんですが、1つ介護職員、介護福祉士あるいは介護職員にたんの吸引を行わせる事業所の責任といったものも、本当はもっと入れていただきたかったなと思うんです。別にこれは介護福祉士がやったことに対して全然責任を負いたくないとか、そんなことを申し上げているわけではなく、やったことに対して責任が出てくるのは当たり前のことなんですけれども、ただ、どのような指示系統みたいなものがあるのかとか、あるいはたんの吸引を介護職員にさせるという全体にことについて誰が責任を持つのか、責任の所在はどこにあるのかといったことが不明確なまま、どんどん介護職員に医療行為をさせるといったことになってまいりますと、非常に不安を感じてしまいますので、その辺をもっときちんと事業所にするようにといったようなことがあるとよかったかなということが1つ。
やはり事業所として確かに基本研修等を受けたとしても、その後ずっと継続的に自分のところで教育をしていくという義務はあると思うんです。そういうようなことも、別にここにきっぱりそう載らなくてもいいんですけれども、そういうこともあると思うんです。ですから、それが御利用者の安全を守っていくということでもあるんですが、介護福祉士等の安全を守るということでもあると思いますので、その辺があればなと思いました。
○大島座長 いかがですか。確かにこの問題については極めて具体的な言葉で語られたことはなかったと思います。今までの状態が非常に危ないということについては声高にいろいろ言われましたけれども、では危ない状態を解消した後どういう状況になるのかということについて、その枠組みは何となく恐らく皆さん了解しているんでしょうけれども、こうだという具体的なイメージが語られたことはなかったと思います。事務局の方で何かこの点について。
○川又振興課長 1つは今の状態が実質的に違法性がないという形で、本来やってはいけない部分を研修しながらやって、違法性阻却という解釈の上でやっているわけでございますけれども、今回制度化するという意味は、ヘルパーさんなどが自分のところの業務として行えることになりますので、その辺の責任でありますとか事故が起こったときにどうするか。それは介護の業務として何か事故が起こった場合と同じように考えていくべきだろう。介護においてもいろんな事故など責任はあるわけでして、今回そこは介護の業務として実施する形になりますので、同様な整理になっていくのではないかと考えております。
○大島座長 三上委員、どうぞ。
○三上委員 今の解釈は少し違うと思うんですけれども、医行為につきましては医師法17条に規定されていて、それが保助看法31条とかその他の法律によって一部解除されているわけですが、包括指示であれ個別指示であれ、基本的には医行為の最終責任は医師にある。解除された部分については、その上の総括指示をした医師にあるということになりますから、介護の中での介護者の責任とは若干、医行為である限りは違ってくると私は思っています。
 それはそれとして事務局に聞きたいんですけれども、昨日の朝刊に今日の話の内容が出ておりまして、介護での医療行為を法で内容規定するということで発表されており、社会福祉士法及び介護福祉士法で介護福祉士の業務に位置づけることが出ているんですけれども、プレス発表されたかどうかを少し伺いたいんですが、もう既にされているのであればここで議論をすることも余り意味がなくなることになりますので、それがどういう形で出たのかということをまずお伺いしたいと思います。
 それと、個別に今日の中間まとめについて意見を申し上げますが、まず2ページ4)の「特別養護老人ホームにおけるたんの吸引等の取扱いについて」という通知の取扱いについてはどうなのか。ここで書かれているのは特養における医療的行為のうち、鼻腔内のたん吸引や経鼻、経管栄養などに比べて、医療関係者等の連携・協働の中では相対的に危険性の低い、かつ、介護職員が夜間に行われる頻度が高い口腔内、咽頭手前までのたんの吸引や胃ろうによる経管栄養ということについて、17時間の研修をした看護職が介護職に14時間教えたらその場合は違法性を阻却していきましょう、安全にできるのではないですかということで通知が出されているものですが、ここの部分と今回の50時間の試行事業との関係についてどうなのか。
 もう一つ、2ページの一番下のところの総理指示の中で、法整備の検討を早急に進めるという法整備という言葉が出ておりますし、3ページの上から3つ目の○の介護保険部会でも、介護保険制度の改正と併せて法整備を行うということで、たんの吸引等を介護職が行えるようにする。この法整備の文言については、当初介護保険部会では法的措置という言葉だったんですが、これを法整備という日本語に変えていただいた経緯がございます。その心は1つは今回のように新しい法律をつくる、あるいは法律改正をするのか、その場合には法的措置という形になるのではないか。法整備については法の解釈を変えるということでも法整備の中に入るのか。どのような形で法整備という言葉をとらえたらいいのかということをまず聞きたいと思います。
 先ほどから出ております3ページの下から3つ目、将来的な拡大の可能性を視野に入れた仕組みということですが、この前に書いてある制度化ということも法改正あるいは新法の創設を意味しているのか、法解釈もその中に入るのかということを伺いたいし、将来的な拡大というのも新しい業務独占資格を更につくっていくのかどうかという言葉なのか、あるいは私が前から申し上げていました医行為でない範囲を拡大し、介護職員ができる範囲を拡大していくという意味にも取れるのかということを、少し聞きたいと思います。
 4ページ、医事法制との関係ですけれども、最初の○の2行目、その基本的な考え方の変更を行うような議論は、本検討会の役割を超えるものであるということですが、これは新しい法律をつくるとか、医行為をできる新しい資格をつくるということの方が、あるいは介護福祉士に医行為をさせようという業務独占資格を与えるという方が根本的な、基本的な考え方の変更となるのではないか。解釈通知を出すことの方が、基本的な考え方の変更というよりは具体的な一部変更ということではないのかなと思いますし、その後の可能な限り速やかに結論を得るというためにも、新しい法律をつくるよりは解釈通知の方が早く済むのではないか。早急に現状を解決できるのではないかと思います。
 医事法制の4つ目の○ですけれども、その上の○の「医行為ではない行為」と整理することはできないという意見を受けて、現行の取扱いを変更することは困難であるということが書いてありますが、これはなぜなのか。今まで私も平成17年の医政局長通知、平成14年あるいは平成16年の看護課長通知を例に挙げて、こういったことができるのではないかという質問をいたしましたけれども、取扱いの変更をすることができないということはどういうことなのかということを、今まで御説明いただいたことはございません。
 ちなみに御説明をいたしますと、14年と16年の助産師に関する内診に関する看護課長通知は、14年には内診で子宮口の開大や分娩進行の状況把握及び正常範囲からの逸脱の有無を判断することは助産行為かどうかということで、これは助産行為。その次に16年には分娩の進行だけを把握するだけで、正常範囲からの逸脱の有無を判断しないのならばどうか、それでも助産行為かと言ったら助産行為だということを看護課長通知として出された。このことによって実態としては一般の産科クリニックで、ベテラン看護師が内診で子宮口の計測等をしていたわけですけれども、分娩の進行状況をドクターに報告するという仕事をしておりました。それができなくなったということで、看護師の業務が縮小したということがございます。
 17年の医政局長通知では、これはこの部分については医行為でないという範囲を表明したということで、ここは逆に解除してきたわけです。この2つのやり方が通知であって、失敗したのは実態として行われているものを独占業務の中に含めることによって、看護師のできる範囲を少なくした。今回もこれを医行為のままするのか、実態を認めて医行為でないとするのかということについては、医行為のままで新たな業務独占資格の中にはめ込むということについては、白江委員が言われたように、今までやっていた方ができなくなる可能性があることを私は考えます。
 書きぶりについてもなんですが、4ページ4の1つ目の○には「『社会福祉士及び介護福祉士法』など関連の法令上の位置づけを整理することが必要である」と言い切ってあり、2つ目に「新たな資格と位置付けるのは慎重であるべきとの強い反対意見があった」と後の方に書いてありますし、5ページの医療機関の扱いについても、1つ目の○には医療機関の扱いについては実地研修を除き対象外と位置づけたところであると言い切り、2つ目に、しかしながら医療機関は医療面において安全と考えられることから、対象から除外すべきでないという意見があった。ですから最初の方に事務局がねらっている方向を書いて、2つ目にこういう意見もあったという2つ書いてあるんですけれども、この書きぶりについて少しどうなのか。ここの医療機関の取扱いについては逆に医療機関でさせる方がいい、医療機関でもできる方がいいという意見の方が圧倒的に多かったと記憶しておりますが、こういう順番の書き方というのはいかがなものかと思います。
 以上です。
○大島座長 随分幾つかの質問と指摘がありましたけれども、事務局の方で1つずつ答えをいただけますか。
○川又振興課長 初めに、先ほどの内田委員との関連で、これまでの介護業務と同じになると申し上げましたが、勿論、医師の指示なり看護師との連携、看護職員との連携という部分がございますので、そこの部分はこれまでとは違ったところが出てくると考えております。
 それから、昨日、読売新聞だと思いますけれども、2面に記事が出ておりましたけれども、私どもの方でプレス等に発表した事実はございません。記者の取材の中で、記事を書かれたんだと思います。
 次が2ページの特別養護老人ホームの現在の通知の取扱いでございますけれども、こちらにおきましても、違法性阻却という形での通知でございますので、この新しい制度がきちんと施行されたときには、違法性阻却という扱いは、こちらの制度の方に切り替えられる。ただし、現在、違法性阻却の通知の下で行っているものが、行えないようなことがないようにということで経過措置という形では措置をしたいと考えております。
 総理指示、それから介護保険部会にございました、「法整備」という言葉でございますけれども、私どもとしては、今、違法性阻却という不安定な状況にあるものをきちんと適法にできるようにするということで考えておりまして、「法整備」は法的に法律を改正して、きちんとできるように位置づけるということを、まず、考えるべきだろうと。
○大島座長 ちなみに法的措置と法的整備というのは、どう違うのかということについて、ちょっと説明していただけますか。
○三上委員 解釈通知を出すことも法整備の中に入るんですかということを聞いたんです。ですから、医政局長通知なり、そういったことでも法の解釈をどうするかということも法整備の中に入りますかということを聞いているんです。そういうつもりで介護保険部会では法整備というものに改めていただいたという経緯があるんですけれども。
○川又振興課長 言葉の使い方として、「法整備」と言えば、主体となるのは法律を改正してということになるのではないかと思います。
 ただ、「法整備」自体に定義があるわけではございませんので、そのような法改正と、当然それに伴う法解釈というのも含めてということだと思います。
 介護保険部会の方で「法整備」という形で修正いたしましたのは、総理の指示がそうなっていたということもあって、そちらの表現にさせていただいたということでございます。
○三上委員 今ので違うのは、総理の意見がこうなっていたというのではなくて、このときは、最初、法的措置ということが出ていたので、こちらの方からこれを法整備に変えてくれと言ったので変わったんです。最初の素案のときには、法的措置という形になっていました。そのはずですね。
○川又振興課長 はい。我々としては「法整備」ということで法律改正をということで考えているところでございます。
○三上委員 わかりました。法律改正を考えておられるのはよくわかるんですが、解釈でも、法律解釈の違いの通知を出すということでも介護職員の方が、いわゆる違法性阻却ではなくて、合法的にこういうことができるということでもいいわけですね。法整備という範囲に入りますね。
○川又振興課長 そこは「法整備」という定義があるわけではないので、いわゆる、今、違法状態である方が違法ではない形でできるようにすると、法律改正等によりまして、そのような形にするということで受け取っております。勿論、法改正以外に解釈ということも含めて、「法整備」という言葉の使い方はあろうかと思いますけれども。
○三上委員 わかりました。
○川又振興課長 それから、3ページのところの、同じ話でございますね。「制度化」ということでございますけれども、私どもといたしましては、今回提案させていただいておりますように法律を改正してという形で実施するということを「制度化」ということでとらえております。
○大島座長 新しい独占資格を次々とつくっていくんではないかというような趣旨の質問だったような感じがするんです。その点については、いかがですか。
○川又振興課長 そこは、できる行為、今回はたんの吸引と経管栄養ということでございますけれども、そのできる行為を拡大していくということでございまして、それぞれごとに新しい資格を新たに創出していくということではないと考えております。実施できる行為を拡大していくという意味です。
○三上委員 今のは、介護福祉士法の中に、介護福祉士の独占するべき業務をどんどん増やしていくということですか。そういう意味で言われたんですね。
○川又振興課長 そういうことでございます。ただ、今回はたんの吸引と経管栄養ということでございまして、拡大については今後必要があれば、また議論をいただいてということになると思います。
 4ページの医事法制との関係で、医行為の基本的な考え方の変更ということでございますけれども、これまでの4本の通知がございましたけれども、いずれの取扱いにおいてもたんの吸引、経管栄養等は医行為という前提の下で違法性阻却についての要件を決めるという構成を取っております。
これまでのこうした取扱いを踏まえて、その解釈なり、前提を今回は踏襲した上で、措置を考えていくということでございまして、そこの変更をするということであると、またそこについてのきちんとした議論等々が必要になろうということでございます。そうした意味で4ページの医事法制との関係というところの4つ目の○におきましても、現時点において、これは22年度内に検討、結論を出せという閣議決定の下で、できるだけ急いでやろうという一方での要請もございますので、現時点においては、この取扱いを変更することは困難ということでございますけれども、勿論、今後のいろんな議論なり、技術の進歩なり、本制度の実施状況等々を踏まえての対応というところまで否定するわけではないということだろうと考えております。
 今の「困難」というところ、現時点において、現行の取扱いを変更することは「困難」ということでございますけれども、今、申し上げましたように、22年度内に一定の結論を出すという時間的な制約の中で、これまでの取扱いというものを急に変更するということではなくて、これまでの取扱いの前提を踏まえてやった方がよろしいだろうということで、すぐに今の前提を変えるということは困難という意味でございまして、勿論、将来的な議論を閉ざすものではございません。
 今やっている方ができなくなるというのは、いわゆる現場が混乱するんではないかという御意見でございますけれども、現在の状態の方が法的には不安定なわけでございまして、現在は違法だということを承知しながら、それを言わば前提として研修をしたりして認めているわけですけれども、このような状態は利用者あるいは介護する側、双方にとってよろしくないだろうというのが、この議論の前提であっただろうと思います。ですから、そこを1つはきちんとするということ。
 あと、あくまでも今回の制度化というのは、取り締まりを目的としたものとして制度化するということではなくて、介護職員が適法な、違法ではない状態で、きちんとした教育研修を受けて、これらの行為が実施できるためにはどうしたらいいか。そういう底上げし、安全、ひいては利用者の尊厳のための制度をつくろうということでの制度化でございますので、あくまでもこれができたからといって、取り締まりのために、あえてそこを活用するのということではなくて、どうしたら安全、確実にできるかということでの、そういう趣旨であるということを我々としては確認をしておく必要があるのかなと思います。
 勿論、形式的に見れば、違法云々ということになるわけですけれども、現在の状態を放置するよりはよろしいのではないかということでございます。
○大島座長 よろしいですか。三上委員は全然納得していないような感じですが。その前に、内田委員の方から出された点に関して、三上委員の方から非常にクリアーに医者の責任だということを言われましたけれども、この点に関していかがですか、よろしいですか。いろんな行為すべてが現場でどういうふうに対応するのかということと、法律ではどうなるのというような話とでは、相当いろんな場面があって、一つひとつについて全部説明するというのは非常に難しいと思います。
 ただ、基本的には医療行為というのは、医師が判断するということが基本になっていますから、それは個別的にこれがいいとか、悪いというような言い方もあるでしょうし、あるいは全体としてどうなのかを見ていくという見方も勿論あるでしょうけれども、その構造というのは基本的には変わらないと。
 ただ、それでも具体的な個別の中で、お互いがきちんと信頼し合って、どういう連携体制を取っているかということということも、やはり基本ですから、それをはるかに逸脱して、勝手にやったとか、そういうような場合でも、すべて医療行為だから医者の責任だというようなことでは、相当乱暴な話になりますので、その辺はよく御了解の上ですね。
 どうぞ。
○川村委員 2点について意見を申します。行為の実施についてですが、現実的なところでは、現場での体験からでは、御本人や御家族がどのようにお考えなのかということもはっきり伺って行っていくことも必要になります。そこで、違法性阻却で使われた同意書が必要ではないかと考えます。それから、御指摘がありましたような連携体制ですが、情報とか、役割の分担といったようなものがうまく行われるためには、調整役が必要だと考えます。介護保険の場合には、ケアマネージャー、介護支援専門員がおられますけれども、医療保険とか、その他ではそういう役割の方がいらっしゃいませんので、これを法律の中で書き込むのか、それとも、通知なりで決めていかれるのかというのは、私はよくわかりませんけれども、制度に乗せていただく必要があると思います。同意書とケアをマネージする、円滑に支援が協働されるという点を保障する調整役を定めておく、そういうところで責任の問題というのもそれぞれ適切なところに落ちるのではないかと思います。
○大島座長 因委員、どうぞ。
○因委員 今までは事業所が業務としてやっていなかったホームヘルパーの場合ですけれども、ヘルパーが利用者の方と同意書を取ってやっていたわけです。これからは、業務としてするということになったときに、ヘルパーだけではなく、事業所も不安を感じているというのを、この間、幾つか聞きました。事故が起きたとき事業所の責任はどうなるのだと。事業所に責任が生じるようであれば、今後できないというような事業所も聞いておりますので、その辺りをどうすればいいんだろうというのは、ちょっと悩むところです。
 それで、お尋ねしますが、9ページの1つ目の○ですが、介護職員などにたんの吸引等を行わせることができるものとして、一定の基準を満たす施設や事業所を特定するとありますが、これは特定して、要するにここの事業所だったらやっていいですよということになるんでしょうか。もし、なるとすれば、そのときの責任は指定した方にも出てくるんでしょうか。指定というか、特定というか、まず、それを1つお尋ねしたいと思います。
○大島座長 いかがでしょうか。
○川又振興課長 今回のスキームにおきましては、この行為を実施する事業所とか施設等を、特定と書いてありますけれども、今、念頭に置いて検討しておりますのは、都道府県の方に登録をしてもらおうということでございまして、これは手を挙げていただいて登録をするわけです。その際の一定の基準として、きちんと医師、看護職員等との連携が取れるのかどうかとか、安全確保の措置が取れているのかどうかとか、そのような基準をクリアーしたものを登録するということを考えております。
○大島座長 責任という観点から見たときには、どうなるんですか。
○川又振興課長 登録でございますので、一定の基準が満たされれば、拒否することはできないわけですので、直ちに県の責任になるのかというところだと思います。本当は基準が満たしていないのに、登録を認めてしまったとか、どの程度県の方に過失等々があるのかにもよるのではないかと思います。
○大島座長 確認しますけれども、やって何か起こったときに、すべて責任ということに関しては、ゼロにしてくれなければ、こんなことはやらないと、そんなことを言っているわけではないですね。
○因委員 いや、言っている事業所もあります。
○大島座長 そうですか。普通はちょっと理解できない。
○因委員 ですから、そういうことがないように、どうぞよろしくお願いいたします。ヘルパーの方は、頑張って研修を受けて安全にやっていこうという方向で、ここの委員会はまとまっているんですが、事業主の方は責任が取れないという言い方もしている方が結構あります。
○大島座長 一般常識として、どんなことでもある行為に関わるということは。
○因委員 私もそう思います。
○大島座長 それは、一般常識の大前提として受け入れた上で、どこまでとか、どういう内容という話になれば、それは極めてよくわかる話ですけれども。
 よろしいでしょうか。それでは、平林委員。
○平林委員 いささか時期を失してしまって、少し話を逆戻りさせてしまって申し訳ないんですが、責任の問題について、先ほど来、三上委員、川村委員、そして因委員といろいろと御発言があったわけですが、基本的に三上先生と川村先生の意見に、私は賛成です。
 ただ、もう一つ補足的に申し上げておきたいと思いますのは、確かに最終的にこれが医行為であるということを前提とする限り、医師が責任を取るということは明らかな道理なわけですが、ただ、現実問題として、先ほど川村先生がコーディネーターの役割が必要だというふうにおっしゃいましたが、恐らく、その役割を果たすのは、ここにあります看護職員の役割だろうと思うんです。
ですから、例えば5ページの3つ目の○ですが、介護職員が実施できるたんの吸引と、実施できないたんの吸引があるので、それをきちんと区別して、仕分けをして、できるものを介護職員にお願いし、できないものは医療職がやるということの判断をだれがきちんとやるのかということが、私はやはり安全性を確保するという意味で一番重要だと思うんです。
 そのときに、では、四六時中ずっと医師が全部その判断ができるかというと無理ではないか。そうすると、たとえば、あらかじめ医師が判断をして、この間のチーム医療の検討会の報告書にあるような意味の包括的指示を看護師に与えて、そして、看護師がその指示に基づいて具体的には判断をして全体をコーディネートしていくというようなことが(これを法律に書き込む必要は、私は必ずしもないと思うんですが)、介護職員が行うたんの吸引を安全に行うというためには、とても重要なのではないかと思い、その点を1つ申し上げておきたいと思いました。
 もう1つ、責任についてですが、今、申し上げましたのは、どのようにして安全なたんの吸引を行うかということについての責任の問題ですが、今度は悪い結果が起きてしまった後の責任をどう取るのかということについてです。この点については、先ほど座長がおっしゃられたように、ある行為をする以上は、それに基づく一定の基準に基づいた行為をしなければならないわけですから、そこに過失があれば、その過失があった行為者が責任を取るということは当然だと思います。また、事業者も使用者としての責任を負うことは当然ですが、そういう者にたんの吸引をさせていて気づかずにいた事業所は、固有の責任を負わなければならないということになります。乱暴な議論であるということを承知で申し上げれば、それが嫌だったらたんの吸引を引き受けなければいいわけです。それで回っていくかどうかということは、また、問題があろうかと思いますが、ここで申し上げたかったことは、やはり事業所もそういうたんの吸引を引き受ける以上は、事業所としての監督責任というんでしょうか、たんの吸引をするヘルパーさんの技量を一定程度に保つということについての責任を、私はやはり負うべきなんだろうと思っております。
○大島座長 ありがとうございました。法律家は、本当に冷たい言い方をしますので、これに関して、どうぞ。
○橋本委員(代理) 平林先生は、優しいお気持ちで、そういうふうに1番目のことについておっしゃっていただいたんですけれども、実は、看護が、つまりナースが関与しない生活形態というのがいっぱいありまして、つまり、文言の中に看護を必ずその間に入れるという形を取ると、逆に動きづらくなるような場合もありますので、そこは外していただいた方がいいと思います。
○平林委員 私が申し上げたのは、必ず看護が入らなければいけないということを申し上げているのではなくて、看護が入って、医師と看護とが連携をしてという状況の下においてはという前提の下でお話をしました。正直申し上げて、すべての在宅医療が川島先生のような方だけによって運用されているとは、私は認識しておりませんので、看護がどうしても入らざるを得ないし、入って有効な役割を果たさなければいけないこともあると思いますので、そのときの事柄として申し上げました。
○橋本委員(代理) そういうときということですね。
○平林委員 勿論、そういう意味で、必ずという意味ではございません。
○大島座長 どうぞ。
○三上委員 先ほどの振興課長の答弁の中で、現行の取扱い変更をすることは、困難な理由ということが、よくわからなかったんですけれども、私は以前から言っておりますように、平成17年の医政局通知は、非常に平林委員からは筋が悪いと言われていますが、私はこれは非常に筋がいいというか、現場に即した、非常に筋のいいというか、やりやすい、いい通知が出ているんだと思います。
 ここに書かれているのは、ある行為が医行為であるか、否かについては、個々の行為の実態に応じて個別具体的に判断すると、これは在宅の現場でもみんなおっしゃっていますけれども、チーム医療の中でも川越委員がこういう発表をされましたけれども、現場において、個別に考えるんだと、当然介護職ができる範囲の、今、医行為とされている部分の喀痰吸引なりもございますし、介護職ではだめだと、看護職でなければだめなんだという部分もあると、これについては、当然そこで医師が判断をするということが前提となっているわけで、この通知の中にもそういうことが書き込まれてあるんですが、一般的に大丈夫な軽いすり傷であるとか、切り傷については、まあいいですよということが、これは医行為というか、医師法17条、保助看法31条の規制の対象の必要がないんではないですかということを書かれています。
 ただ、その中でも状態が不安定であれば、医行為の範囲に入ることもあるということで、それは個別の判断によってされるんだということが書かれているわけで、ですから、基本的には喀痰吸引にしろ、介護職ができるものについては医行為ではなくて、看護職でなければやってはいけないものについては医行為なんだという考え方の方がすっきりすることであって、それを解釈通知で出すというのが、一番速やかにこの問題を解決できるし、現場でも全く混乱をしないんではないかということを申し上げているわけです。これは、新たな独占資格のような、介護福祉士法の中に業務独占の部分を入れるということについては、恐らく本当に大きな混乱が起こるということで、後々非常に後悔することになるんではないかということをずっと申し上げております。
○大島座長 いかがでしょうか。どうぞ。
○中尾委員 私たちが在宅で考えているたんの吸引とか、胃ろうに関しましては、今、先生方がおっしゃったような、何か話がすごく重大なことのようになっていますけれども、より安全で、本当に、看護職ではなく、介護職でもできること、技術としては簡単でこれだったら大丈夫というところですよね。勿論、介護保険制度と障害の方で中には看護職が入られていないというところもあったりしますので、三上先生からは医師の責任の下にやればいいんだというような力強いお言葉をいただいて、すっかり安心した次第なんですけれども、私たちが在宅においてやる行為としては、より安全で、やはり利用者さんにも安心していただく行為でないと、やはり責任問題とか、限られた独占業務になってしまうんではないかと懸念します。
 私が、今、考えている在宅で、在宅の私たちヘルパー、介護福祉士を持っている者がやっていく上では、これで任せても大丈夫とされた部分でしか関われないなと、皆さんの意見を聞きながら、今、つくづく思いました。そういった安全にできる部分での医行為を整理して、きちんと認めていただきたいと思いました。
○大島座長 いかがでしょう。非常に激しい、ゼロでなければなんていう話が出てくると、話がぐちゃぐちゃになりそうな感じがするんですけれども、どうぞ。
○内田委員 ゼロでなければというのは、いかがなものかと思いますが、先ほど、私が申し上げたように、やはり自分のやったことに対しての責任は、やはり自分にあるというのは、当然のことだと思いますので、それまで逃れようとは思っておりませんので、それで、先ほど三上先生がおっしゃった介護福祉士に今後させるというようなことについては、やはり何か後々後悔することになるんではないかというようなお話なんですけれども、その辺、後悔することになるかどうかというのはわからないのですけれども、でも、私は今回おまとめいただいた、例えば4ページのところで、やはり医事法制との関係というところの最後の○のところにありますように、やはり何かしらの研修やら、教育やらというものが必要なものを、要するに医行為ではない行為としてしまうのは、やはり不安全というふうにいまだに思っておりますので、これはこのまとめの中にあるようなことでよろしいのではないかと思っております。
 これは、生活の場の中で、介護福祉士がたんの吸引をするとか、あるいは経管栄養の栄養注入するというのは、看護職員がいないから、だからその肩代わりとしてというふうに考えれば、非常にとらえ方としてマイナスな感じになるんですけれども、そうではないとらえ方というのもやはりあると思っております。
 それは、やはりそういう生活の場で、たんの吸引が必要であっても、あるいは経管栄養であっても、やはり生活というものに視点を置いて、介護福祉士がたんの吸引をするということは、それなりの意義というのか、それがあるような気がするんです。
 そういう中で、勿論、そうなる方ばかりがいるわけではないですけれども、例えばたんの吸引の回数を減らすことが、例えばこういう環境をつくったらできるんではないかとか、あるいは胃ろうではなくて、口腔摂取がまたできるような可能性はないかという視点もあるような気がしますので、決して介護福祉士がやることがまずいというような感じは、私は持っていないんです。ただ、安全というものはすごく確保するような方向で考えていかなければならないと思いますけれども。
○三上委員 ちょっと誤解されているかもしれませんが、私は介護福祉士の業務が拡大していることについては、別に反対しているわけではありません。業務独占資格として、その業務独占範囲をどんどん増やしていくということについて問題にしているわけで、例えば、今、喀痰吸引だけですが、今後、導尿でありますとか、静脈注射でありますとか、さまざまに必要性のあるものが新たな業務独占資格として法律に書き込む可能性がある。
 今までは、医師法17条を解除するための法律というのは、非常に厳格で、17時間とか50時間とか、そんな簡単な研修で医行為を解除することありません。こんなことをまず最初にやれば、これが突破口になって幾つもできるという形になるので、私は後々後悔するんではないかということを申し上げました。
 それから、責任の問題ですが、基本的には、先ほど座長が言われたように、それぞれやった行為については、個々に責任があるわけですけれども、大きな問題は医師法に違反するかどうかということで、医行為を資格のない人がやったことに対するペナルティーというのは、当然資格取り消しとか、非常に重たいペナルティーが課せられます。
 今、例えば普通にできる範囲で、介護のことで介護事業所が事故が起こった場合には、民事の中で損害賠償とか、そういったもののペナルティーはあるわけですけれども、医師法違反という、いわゆる取消しになるような重たいペナルティーは付かないわけで、そこの部分は安心された方がいいと思うんです。
 1つは、資格を持って、医行為のできる資格でやるのか。あるいは医行為でない行為として、資格のない方がやると、どちらかでやるかということです。
 私の方は、医行為でないという形にしてやる方がいいのではないかということを申し上げている。ただ、その医行為でないかどうかについても、当然医師の判断があって、ここの17年の医政局長通知にもあるように、それは判断をされた上で、これは大丈夫か、大丈夫ではないかという判断の上で、医行為から外しているということなので、それはそれでいいのではないかと、私は考えております。
○大島座長 どうぞ。
○内田委員 例えば導尿であるとか何とかということで、その拡大をしていく、確かに今後拡大というふうに、今回のまとめの中にもありますので、それは何かしらあると思いますし、現に、やはり介護福祉士等ができなくて、かえって御利用者が困っているということもありますので、その拡大はあると思うんですけれども、それが全くむやみやたらと拡大されるなどというふうには、私は思っておりませんし、ここにもあるとおり、十分検討がなされて、それで安全に行えるようにというようなことだとしたら、確かに私どももむやみと拡大されるのは困りますけれども、だけれども、それが生活支援の一環ととらえられるようなものであれば、それはやはり現在ニーズとしてあるのであれば、検討していただいてということにはなるかと思いますけれども。
○大島座長 いかがでしょうか。前にこの医行為が医行為から外すか外さないかという議論を随分時間をかけてやりまして、そのときに、最初に17年の通知ですか、あそこに出ていたのが、つめ切りとか、あるいは軽い傷とか、そういったものをいわゆる判断によって医行為から外すというような、ある意味でちょっとファジーな通知が出ていて、それと比較して、このたんと、経管栄養も同じように医行為から外してもいいのかという話になったときに、それはやはりちょっと違うんではないかと、多くの方が拒否感を示した。そこに何か非常に明解な理屈があるのかどうかということになると、それはなんとなく違うというような感じで三上委員の提案に余り乗らなかったというような状況があったんではないかなというのが、私の理解なんですが、いかがでしょう。
 どうぞ。
○太田委員 在宅で、障害やさまざまな疾患とともに、暮らしている人たちの視点から見れば、家族がやっているレベルのことを、介護職等に委ねてもよいのではないかという議論だと思うんです。
 厳密につめ切りが医行為か、耳掃除が医行為なのかと、話を難しくするのではなく、漠然としていますが、素人の家族がやっている程度のことを何とかやってもらわないと現場が回らないよということだと、私は理解しています。
○大島座長 何か非常に意味深なお話が出てきましたが、いかがでしょうか。
 どうぞ。
○島崎委員 もう何回も三上委員とはこの場でもやっていますので、もう一回その議論を改めて行うつもりはないのですけれども、先ほど来聞いていて、現場サイドの方が非常に消極的なような気がして不安になったので、あえて申し上げさせていただきたいと思います。
 この議論は何かというと、前にも申し上げているのですけれども、医学が進歩する中で、その本質はケアなんだけれども、一定の医療的なコントロールの下に置かなければいけないという類型がいろいろ出てきており、そういうニーズが現実に、在宅であれ、施設であれば、あるいは各地の学校であれ、いろんなところで出てきているのだと思います。
 それに対して、耳かきは医行為ではないとした17年通知で出されたような、これは医行為ではないというふうな整理とは違う行為類型、つまり、一定のメディカルコントロールは置かなければいけないが、手術のように明らかに医師なりが行わなければいけないものとは違う類型が出てきており、それを安全性にも留意しながら、その一方で必要性ということもあり、その調和点をどこに見出すかということが、この検討会のミッションだったと思います。
 その上で申し上げれば、例えば三上委員がかねてからおっしゃっている、例えば口の中のたんの吸引が本当に医行為なのかどうかということについては、私も率直に言えば、それについては議論があると思いますが、例えば鼻腔内であるとか、気管支のカニューレ内の吸引はどうかという問題がある。これに関連して言えば、それはこれまで違法性阻却論であったにせよ、一定のいろんな積み重ねの上でやってきた。それでは、現実にそのことによって現場で事故が頻発しているかと、勿論ヒヤリ・ハットまでなかったというつもりはありませんけれども、死亡事故であるとか、重篤な後遺症が残る事故が多発しているかというと、そこではそうではない。そういう実態も踏まえながら、なおかつ今回、改めてそこのところについて、検証を行いながら積み重ねてきたのです。こういう事実を踏まえて議論したいと思います。
 あえてもう一つ申し上げれば、今の違法性阻却論の下でやっている状態というのは、これは何回も申し上げますけれども、一種の便法で、したがって、ヘルパーが個人で責任を負うような形になってしまっているわけです。実を言うと、特別養護老人ホームについても、実を言うと、同じような形になっていて、ぎりぎり言えば、それはボランティア行為でやっているのと同じような形になっているわけです。これは、明らかに在り方としておかしいし、広がりを持たないのは当然なわけです。
 それに対して、勿論、実際に当然のことながら、今回のスキームを実行することになれば、事業所としても一定の責任を負うということは当然だし、それからメディカルコントロールの下に置くということであれば、それは、医師であれ、看護師であれ、それが一定の責任を分担するということになると思います。勿論、個別に事故が起きたときに、では、だれにどれだけの責任があるのかということについては、個々を具体的に判断しなければいけないにしても、一切リスクフリーになるというふうな認識だと、これは全然先に進まないと思います。
 更に言えば、今回、先ほど内田さんがおっしゃったように、一方では、この法律を施行していく段階では、今までの既存との関係がありますので、その間に、一定の摩擦的な問題がいろいろ起きてしまう。例えば私が一番懸念しているのは、この法律が施行され、通知が出されていく形の中で、反対解釈をされてしまって、これ以外にはもうできなくなったから、一切うちは受け入れませんとか、こういう行為ができませんということが広がることについては、それは正直申し上げて、私も強い懸念をいたしております。
 したがって、その辺りの取扱いも含めて、そこは事務局の方にもよくお考えいただきたいと思いますけれども、申し上げたいことは、これまで全く白紙の上ではない。これまで積み重ねてきたのです。一方でそれが限界がある、将来へ向けて、こういうことが必要になってくる、勿論それは三上委員がおっしゃるように、どんどん事務局が勝手に広げていいということを申し上げたわけではありません。一つひとつやっぱりそこは丁寧につぶしていかなければいけないことだろうと思いますけれども、そういう文脈の中で是非お考えいただきたいと思います。
○大島座長 いかがでしょうか。どうぞ。
○三上委員 島崎委員の御発見はごもっともであります。私が医行為から外せと言った最初のときは、特養の看護と介護の連携の問題では、口腔内だけでした。そして、特養以外は拡げないという前提でした。特養以外にも拡げるんではないかという話が出たので、特養以外は考えていないという事務局の御発言がございました。覚えておられると思いますけれども、それで、私が申し上げているのは、基本的には口腔内、それから気管チューブでも見える範囲のものについては安全なので大丈夫なのではないか。あるいは見えない部分のチューブを超えた気管支の中までの喀痰吸引であるとか、見えないところの鼻腔内というのは、当然メディカルコントロール下でなければならないし、介護職員がやるべき範囲を超えている可能性は十分高いと私は考えておりますので、当然、医行為から外すという話は、すべて外すと言っているわけではないわけですから、当然それを外すか、外さないか、どこまでが安全かというのは、個別判断ということで、それぞれのかかりつけの医師なりが判断をするということを前提にやっていただきたいということを申し上げています。
○大島座長 どうぞ。
○島崎委員 特養の議論として、私も詳細には覚えておりませんし、そのときのことを蒸し返してもしようがないのかもしれませんが、あのときにもいろいろな議論があったのは事実であり、確かに三上委員がおっしゃるような議論もあったかもしれません。ただ一方では、これまで例えば在宅では、必ずしも口腔内に限定しなかった鼻腔でありますとか気管支のカニューレのところまで広げてきたのに、なぜ今回特別養護老人ホームの場合にここまで狭く限定するのだという議論もあったのもまた事実だったと思います。したがって、そのときのことを根拠におっしゃることについては、私も委員の一人としておりましたのであえて申し上げさせていただきたいと思います。
○大島座長 いかがでしょうか。
 どうぞ。
○三上委員 振興課長が解釈通知を出すことができないとずっとおっしゃっているんですけれども、それはどうしてできないのか、困難なのかということをもう一度明確に説明していただけないでしょうか。
○大島座長 どうぞ。
○川又振興課長 1つは、これまで積み上げられてきた解釈を変更するのは、年度内という区切られた期間の中で結論を出すのが、一つは難しいのではないかということ。
 さらに、今回の対象となっている行為が、のどの手前の口腔内だけではなくて、気管カニューレあるいは経管栄養といった部分もございますので、それらのすべての対象、今、運用で認められている対象すべてを今回の検討の対象にするということで、これまで議論してきておりますので、それらすべてを医行為から外すことによって解決することができるならば、そういうこともあり得るとは思うんですけれども、三上先生のお話によっても気管カニューレ内とかについては、これは医行為だということは共通認識だと思いますので、それらのことを考えると医行為から外すというのは、逆に言えば外せるところしかできないということになってしまいますので、今回の議論の前提と矛盾する部分があるのではないかと思います。
○大島座長 いかがでしょうか。
 どうぞ。
○三上委員 外せるところしかできないというのは当然で、外せないところはやはり医療職がやるべきだというのが前提です。もともとリスクが少なくて、家族でもできることなので、これを介護職員ができないのはおかしいんではないかという発想だったのに、今はリスクの高いこともやれるという形にしようという発言だったのではないかと。当然、リスクの少ないものだからやれるんだという話が前提なんですから、今は限定された部分しかできないということで、リスクの高い医行為の部分と、本当の医行為の部分で判断されたら、50時間程度の研修でやることは、やはり困るんではないかと思いますけれども、いかがでしょうか。
○大島座長 いかがでしょうか。随分前の議論に少しずつ戻ってきているような感じがいたしますが、今日はこの辺りできっともめるんだろうという予測をしておりましたが、いかがでしょうか。
○平林委員 余り私がしゃべらない方がいいのかもしれませんが、沈黙に耐えられなくてしゃべり出しますが、そうすると三上先生の御意見ですと、咽頭の手前までの吸引だけを認めると、それ以外は認めない、それでいいんだという御意見でしょうか。
○三上委員 違います。これは基本的には絶対的に医行為でない部分というのは当然書き込めるわけですけれども、それ以外のファジーな部分については現場の判断だということです。当然、障害者の場合とか在宅の場合で、ある程度踏み込んだベテランの方がやれる範囲があって、それは現場で判断することになっています。これは当然資格があってできることについても、例えば医師免許であるとか、看護師免許があるからといって何でもできるわけではなくて、それは当然ある一定の研修を積んだ、修練を積んだ上でできると判断されてできるわけですから、チームのところでも、いわゆる看護職の包括的指示の範囲をどんどん拡げて、個別によって大分できる範囲が違うんですが、それは現場によって修練の期間あるいは成熟度によって現場で判断されているということですので、絶対だれがやっても明らかに医行為でない部分はありますけれども、グレーの部分がございますから、それは現場の判断に任されると。
 在宅で、障害者の場合でも個別にこの方なら大丈夫と、当然主治医なり先輩のヘルパーさんなりが付いて何度か実習をされて、大丈夫と判断されたときに一人で一本立ちして任されることになると思いますので、当然個別判断というのはあると思いますが、ファジーな部分は当然あります。
○大島座長 どうぞ。
○平林委員 ですから、そのファジーな部分についての研修は必要なわけですね。当然。そうすると、あるときは医行為ではないし、あるときは医行為だということになるわけですね。その平成17年の通知と同じ考え方に立っていらっしゃるようなんですが、そのこと自体が、私はやはりおかしいと思うわけです。医行為であるかどうかということは、抽象的な危険があれば医行為だと考えていて、それが医師法17条の趣旨からそういう解釈がされているんだということは前に発言させていただいたので、これ以上繰り返しませんが、そのことを前提とすると、やはりそれは医行為になって、医行為である以上は、ある程度の、先生おっしゃるように医師とか看護師が業務独占していますので、それを外していかなければならないという措置が必要になってくるわけで、そのことは通知でそれができるというわけにはならないだろうと私は理解しています。そこはもう根本的な出発点が違いますので、これ以上議論してもかみ合いませんから、もうこれ以上は申し上げませんが、そこが一番の問題点だろうと思います。
○大島座長 いかがでしょうか。
○三上委員 私は、在宅とか特養でされている現場の意見を聞いていただきたいと思うんですが、資格をつくることに反対の方はすごく多いと私は認識しておりますけれども。
○大島座長 いかがでしょうか。
 どうぞ。
○因委員 資格をつくるという認識がないんですが、基本的には介護福祉士がするのがいいのではないか。ただ、介護福祉士が今、十分、数がいませんので、経過的にヘルパーの資格でも満たせるんではないか、経過的にと言っているだけで、新たな資格とは思ってないんですけれども。
○大島座長 そこの部分については、今まで厳密に議論がされてないんですね。全体の議論の中で、多くの方は、私も含めてですけれども、新しい資格というよりは、介護福祉士の業務拡大という意味合いで、業務独占を介護福祉士に入れるということで、そのこと自体が新しい資格であるという三上委員の理解とは違っていたのかなという感じで受け止めていたのではないかと。
○三上委員 それは法律の専門家に聞いていただいた方がいいんではないですか。
○大島座長 どうぞ。
○平林委員 何を答えればいいのかなんですが、私の意見としては、先ほど来、内田委員とか因委員がおっしゃっているように、介護福祉士がたんの吸引をするというのは、介護行為をしていくプロセスの中で、よりよい生活活動を援助するための一つのツールとして、たんの吸引をしなければいけない場合があるんだという認識の中で、そこに位置づけてたんの吸引ができるようにする。それが結果として、在宅とか施設で療養を続けている方々のQOLを高めることになるんだという理解でいます。
 しかし、たんの吸引自体は、どこまでのたんの吸引を認めるかにもよりますけれども、仮に口・鼻腔内、それからカニューレの中までとし、加えて経管栄養ということになりますと、それは従来は医行為と言われていましたので、それは法律を改正して、医師のコントロールの下に行われなければいけないということになりましょう。その意味で、介護福祉士の位置づけが、従来、医師とは関係ないところに位置していた介護職が、部分的に医師のコントロールの下に入ってくるという、ある意味においては新しい制度の在り方がここで模索されているんだと思っております。
○三上委員 質問は、これが業務独占資格、いわゆる新しい業務独占の免許に当たるのかどうかということを今、聞いているんです。
○平林委員 それは、どういう形の法律をつくるのかによると思うんですが、少し細かな話になりますが、介護職がたんの吸引なり経管栄養なりを行うことを業務として認められ、それが医師の指示の下に行われなければならないということになると、おそらく法律的な在り方としては、保助看法31条1項及び32条で看護師及び准看護師に業務独占されている診療の補助として行われることになると思います。したがって、具体的には、それらの規定にかかわらず医師の指示に基づいて行われる診療の補助を、介護福祉士が業として行うことができる、という形で条文をつくっていかざるを得ないのかなと思います。ほかに条文のつくり方があれば、また検討すべきだろうと思いますが、今、一つ考えられるのは、そういう形だと思います。
 そうすると、直接的ではないんですが、医師の指示に基づいて保助看法31条第1項及び32条の規定にかかわらず、たんの吸引等を診療の補助として、かつそれを業として行うことができるということになりますので、間接的な業務独占ということにはなると思います。
○三上委員 今、業務独占ということをおっしゃった。ということは、先ほど島崎委員がおっしゃったように、逆読みをされて、それ以外の方ができないということになる。ということは、できる方の範囲が狭くなるということになりますから、これはやはり問題ではないかということを申し上げたいと思います。
○大島座長 いかがでしょうか。
 どうぞ。
○平林委員 必ずしもそうはならないわけで、従来、違法性阻却の枠の中で研修をされていた方が、何時間のどういう実地研修をするか、それをどのように法律の中に盛り込んでゆくかは、試行の結果を見て改めて検討していかなければならないと思いますが、これらの方々は、その枠組みの中に乗っかっていただければいいわけです。先ほど来お話がありますように、従来やってこられた方々ができなくならないようにするために、どのような経過的な措置の中でどのように追認していくかが当面考えられなければならないと思います。そうすれば、三上委員が御懸念されるようなことにはならないと思います。
○大島座長 どうぞ。
○三上委員 これは結局は、いわゆる介護福祉士でそういう研修を受けられたら資格が持てる。いわゆる独占資格になると。それ以外の方についても、実質的違法性阻却でいけるということですね。やはり研修を受けないと、実質的にも違法性は阻却されないんですか。
○平林委員 介護福祉士法が改正されて制度化され、その枠の中で何らかの形で先ほど申し上げたような問題の解決が図られるなら、実質的違法性の考え方はもう通用しないと思います。
○大島座長 どうぞ。
○島崎委員 資格という言葉については、議論が若干あるかもしれませんけれども、例えば今回、たんの吸引師という別に新たな資格とか、経管栄養師という資格をつくるわけではない。勿論そのようなことは十分御承知の上でおっしゃっているのだと思いますが、ただし、今まで医療職でなければできない、まさに業務独占というのはそういう意味ですけれども、つまりたんの吸引であるとか経管栄養に関する措置というのが医行為であるとしたときに、それを医療職以外の人ができるようにするという意味では、業務独占に穴を開けるわけです。そういう面から言えば、新たな資格をつくるかどうかというのは、言葉の使い方の問題だろうと思います。そこはよろしいですか。
○三上委員 医療職以外が医行為をやるということはあり得なくて、今回やっていることは介護福祉士法に書くということは、介護福祉士を医療職に入れるということにほかならないのではないですか。
○島崎委員 例えば違う例で言えば、救急救命士は医療職だという位置づけでしょうか。三上委員の議論で言えば、そういうことですね。ただし、救急救命士は医療職だと皆さん思っていますか。繰り返しになりますけれども、業務独占というのは医療職以外の者はやってはいけない。だから、そこに穴を開ける、介護職の人もできるようにする、だからこそ法律改正が必要だということになります。そのときに、介護福祉士の人が、今は介護福祉士だけに限定していますけれども、介護福祉士の人が医療職の一部になったという言い方をする必要は全然ないのではないでしょうか。
○三上委員 それは介護の現場の方に医療をやると。だから、医療を。
○島崎委員 おっしゃるとおりで、それが医療行為だという前提で進んでいる以上、それは介護福祉士の人が医療行為の一部をできるようにするという法律改正をするということになるのは当然だろうと思います。ただし、そのときにそこの医行為というのが、例えば手術であるとか、そこまでやるということを言っているわけではなくて、これまで違法性阻却論の中で積み重ねてきて、一定の実績を持っていること、なおかつ、それについて一定の研修を受け、いろんな義務づけをした上でやれば安全ではないか。つまり安全性と必要性の接点が見出せる範疇ではないかということを、ずっとここまで議論してきたということだと思います。
○三上委員 そうです。当然、研修をすることに反対しているわけではなくて、必要だと思っていますが、先ほど言ったように資格という形になって、それも業務独占だと言われると、それ以外の方ができないということは、島崎委員もおっしゃっていたように、そういうことになるわけでしょう。
○島崎委員 だから、さっきのところに書いてあるように、そこは法律のつくり方として、とりあえず介護福祉士を念頭に置きながらにするけれども、現実にそれ以外の介護職員についても経過措置を設けるとは書いてありますね。
○三上委員 書きぶりによって、実質的違法性阻却を認めていくんですね。介護福祉士以外の。
○大島座長 ちょっとお待ちください。今日の予定があと20分ですので、最大50分までの議論にします。
 どうぞ。
○因委員 もう別の話題に入っていいんですか。今の話ですか。
○大島座長 今の話ですね。
 どうぞ。
○桝田委員 三上先生がおっしゃるのが一番すっきりする形なんですけれども、ただ問題点が残るのは、やはり現場から見ていくと、その対象者になる利用者の方は、状態変化が常につきまとう、そうすると医師の指示によって、今日は医療行為になる、今日は普通の日常生活の行為になるという動きがどうしても中で発生してしまいます。
 やはり常に医師の指示をいただかなければしていけない行為になってくるので、すぐに今、医療行為から外してしまうのは非常に難しくなるのではないかと。やはり医師、看護師、それから介護の研修を受けた者の連携の中で行う以上、どうしてもグレーゾーン、かぶさった部分として残さざるを得ない。それは日常変化がつきまとう行為ですので、それによって当分の間これで試行されて、モデル事業も終わって、実際の現場に移っていって、本当の意味で何年か経って、もう問題ないものは、例えば口腔内の吸引についてはだれがやっても大丈夫ではないかという形になったときに、順番に医行為から外していく部分を導入していただけたらと思うんです。
 今そこで余りぴしゃっと決めていくことによって、現場が動きづらくなる実態が生まれてくると思いますので、その辺はよろしくお願いいたします。
○大島座長 どうぞ。
○三上委員 今のすべて医師の指示かどうかということについては、当然、包括的指示の中で看護職が判断することだって当然あるわけで、最初は医師が当然診ていますけれども、その後は看護職が毎日診る形になっておりますので、当然医師の判断を仰ぐべきかどうか、あるいは病院に移すべきなのか、ここでそのまま介護職がやっていいのかどうかという判断は、当然その都度看護職がやっている、介護職ではなくて看護職がやっている状態だと思っています。
○大島座長 因委員、ほかの問題で議論しておかなければいけないという提案ですか。
 ちょっと言ってください。
○因委員 では今の関連で言うと、まず医師の指示の下にとか、医療のコントロールの中で介護をするというのは、介護の独自性から考えるとちょっと違和感を感じますので、そうではない仕組みをつくっていただきたい。これは希望です。いろいろ御異論あるでしょうから。
 それで、4ページの上から3〜4行目ですが、ちょっと意味がよくわからないので教えていただきたいのですけれども、これは医療提供体制や介護サービスの在り方がいろいろ書いてあって、介護職員の処遇改善の在り方などは、所管の審議会等での議論が必要であると書かれていますが、この意味は、どういう意味なんでしょうか。先ほどの特定が登録であるような、ちょっと行政的で意味がよくわからないのですが。
○大島座長 とりあえず。
○川又振興課長 この点については、この検討会で直接議論する話ではなくて、それぞれの、例えば介護報酬を議論する場等々がございますので、そちらの方で議論していただくという意味でございます。
○大島座長 どうぞ。
○因委員 是非お願いをしたいのですが、この委員会ではこう考える、例えばこのことによって介護職員の処遇改善をするべきだとか、そういうことを委員会として書くことは難しいでしょうか。
○大島座長 いかがでしょうか。
○因委員 当然、審議会になると思うんです。でも、委員会としてこう考えるということを付記してほしいと思うんです。
○島崎委員 それはもうこの検討会の所掌の範囲外だと思います。ここの議論は、最初に黒岩委員からあったように、たんの吸引を安全、かつ、迅速にどういうふうにデリバリーすればいいのかという議論だったと思います。勿論、あえて申し上げれば、その中でこれだけこれまでとは違う業務内容が付加されるので、それに伴う処遇改善という話は、論理的には全くないとは言えませんけれども、それを言い出すと、これもあれも、ほかに言わなければいけないことがいろいろ出てきてしまうと思います。したがって、今回は全く処遇改善の在り方について一言も触れてないならともかく、それについてこの検討会の所掌範囲を超えるという前提の下で、所管の検討会の議論が必要だと書いてあるわけですから、そこに委ねるというのがこの検討会の在り方だと思います。
○大島座長 ほかに議論しておかなければいけないことがあれば、よろしいですか。
 最後、どうぞ。
○三上委員 議論しましたけれども、結局は試行事業をやるということが決まっていますから、その試行事業の結果をちゃんと検証して、どのような扱いにすればいいのかということを決めるということが、正しい筋ではないかと思います。やはり問題が起こるとか、ヒヤリ・ハットは、特養のモデル事業でもありましたけれども、あれも本当にきちっと検証されたかどうかわからないし、報告がちゃんとされたかどうかもわからないという太田委員からの報告もありましたけれども、今回の試行事業については、もっときちっとした形で検証して、結果を出せばいいのではないかと思います。
○大島座長 ありがとうございます。
 どうぞ。
○太田委員 蒸し返すようで恐縮ですけれども、厚生労働省から出された医療提供の場所によって、どんな医療が提供されているかという速報値を見ますと、例えば喀痰の吸引だけで見ると、在宅で7.6%、老人福祉施設で4.4%、介護老人保健施設で2.4%ですね。この数字が何を物語っているかというと、専門職の全くいない在宅で7.6%の人は吸引がないと生活できない。とにかくこの現実ですね。この現実を何とかしてほしいという願いが強いということです。
○大島座長 どうぞ。
○白江委員 今、三上委員がおっしゃった試行事業の検証を本当にしっかりやっていかなければいけないと思っています。三上委員とはちょっと立場が違いますけれども、私は、基本研修の講義50時間というのは長過ぎると強く感じています。実際に今回の試行事業において基本研修をやっていく中で、講師として協力いただいた医師、看護師また、参加した介護職員もみんな同じようなことを言っているわけです。勿論、立場が変われば考え方も変わるかもしれませんが、そういった意味でも検証をしっかりとするべきであると思います。それから、特定・不特定のところは、まだ私なりにすっきりしないところがあります。随分書きぶりが変わってきたので、この骨子案についてはこれでいいかと思いますけれども、この点の整理も含めて是非検証をしっかりとこの検討会でもやることになるのだろうと思うのですが、やっていく必要があるだろうと思います。
○大島座長 ありがとうございます。ちょうど岡本政務官が到着されましたので、政務官の方から一言ごあいさつをいただきたいと思います。
○岡本厚生労働大臣政務官 遅くなりまして申し訳ありません。厚生労働大臣政務官の岡本でございます。座って話させていただきます。
 本日は、第6回「介護職員等によるたんの吸引等の実施のための制度の在り方に関する検討会」ということで、委員の皆様方にはそれぞれお忙しい中お集まりをいただきまして、積極的な御議論をしていただいていると承知しております。
 本検討会につきましては、7月5日に第1回が開催されたと承知しておりまして、以来、集中的に御議論を重ねていただいておりまして、本年10月からは試行事業もスタートすることができました。勿論この実施状況の検証というのは十分にしていかなければならないところでありますけれども、たんの吸引等に関する課題に取り組むさまざま角度からの皆様方からの御議論は、大変重要なものであろうと思っています。介護が必要になっても、地域で安心して暮らしていくことができる社会を実現していくためには、介護福祉士、ホームヘルパーの方々などのたんの吸引等が実施できるようにすることが必要ではないかと私自身も感じていますし、本年9月には菅総理からたんの吸引等を実施できるよう法整備の検討を早急に進めるようにという御指示も出ているところでありまして、本日の御議論も踏まえつつ、たんの吸引等を必要とする方々に、安全、かつ、速やかに必要なサービスが提供できるよう法整備を進めていきたいというのが厚生労働省としての基本的な立ち位置であります。
 今後、先ほどからお話があります試行事業の実施状況の検証、今、研修の時間の話も出ておりましたけれども、具体的な在り方、更には介護職や医師、看護職、こういった皆さんとの連携、これも別途また検討してまいりますけれども、安全確保措置など、年明け以降も引き続き議論とするべきものがあるところでありますが、本検討会におきまして各委員のお力添えをいただき、今後ともしっかりした案をつくっていきたい。
 本日は中間まとめだと承知しておりますので、今後とも御尽力をお願いしたいということをお願いして、私からのごあいさつとさせていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。
○大島座長 ありがとうございました。
 あと時間が10分残っています。どうぞ。
○橋本委員(代理) 非常に大枠の話になったので、言い出しにくかったんですが、中間まとめの文言等についての話でよろしゅうございますか。
○大島座長 どうぞ。
○橋本委員(代理) 橋本委員の方から9ページのところですが、上から3行目のところで「居宅における医師・訪問看護と訪問介護等」、ここで特に介護保険はまた別口ですが、自立支援法だけ使う人たちもいっぱいおられますね。つまり介護保険の年齢層に達しない方々もいっぱいおられますので、ここには地域の保健所もかなり深く関与しますので、それを名前として入れていただけるとありがたいということが一つございます。
 それから、同じところで、その下の○のところですけれども「対象となる施設、事業所等の例」としまして、例がいろいろ書いてありますが、ここに保育所、幼稚園、一般学校等もよろしいんですねということだけ確認させていただきたいと思いましたので、よろしくお願いします。
○大島座長 ありがとうございました。
 ほかに、どうぞ。
○内田委員 介護福祉士法の中に入るのか、それとも解釈通知ということで、平成17年のような形で出されるのか、それはどうなのか私には法律的なことはわかりませんけれども、ただ、決して仮に介護福祉士法の中に定められたとしても、医師や看護師の意見も聞かず、本当に勝手にやってしまうということはあり得ないわけで、やはり連携とか、勿論指示ということかどうかわかりませんけれども、でも必要ならばそういう指示で動くということですので、その辺は結局、介護福祉士法の中に入れようが、解釈通知のようなものにしようが、同じのような気はしなくもないんですけれども、ですから、勝手にやるなんていうことは絶対にないと。連携があってのことだということが一つ。
 それから、仮にこのたんの吸引等をするからといって、介護福祉士が医療職ということで位置づけられることはあり得ないと思うんです。やはり介護福祉士というのは二十数年前に、大変たくさんの方の御尽力によって、やはり介護、生活というものの視点が必要だからということで生まれたものですから、ですから、それは決して医療とは連携しても医療職の中に入ってしまうことにすることが、今後、介護を必要とするような方々がたくさん出られる中で、それがいいことかどうかということも考えれば、全然そんなことにはなり得ないのではないかと、私は信じております。
○大島座長 ありがとうございます。
 最後に何かよろしいですか。今、内田委員がおっしゃられたように、時代が変われば中身も当然変わってくるので、要請される内容もそれに合わせて制度をどうしていくのかということは当然必要なことであるということについては、多分どなたも十分に了解していることだろうと思います。
 今日、本当に激しい議論が最後に行われまして、これでまとまるのか心配になりましたが、それぞれの方が十分に納得しきったという感じがないということを前提にした上で、法の整備の話になり、医療行為から外すか外さないかという今までさんざん議論したところに、また舞い戻ってきて、どちらが本当にいいんだという本質論に近い議論がなされましたけれども、やっているうちに、確かに論理的には正しいのかもわからないけれども、現場からは随分離れた議論になってしまって、法律って一体何なのかというような、これは私が感じていたことだけかどうかわかりませんが、どうもそんな方向に行きかねない危惧があるということを感じました。これは何があっても最初のこの会議の目的ですね。
 とにかく現場で今もう既に非常に危険な状況が起こっている。これを何とか解決しなければいけないという要請度は物すごく高くなっているというのが最初のスタートでした。実際の当事者になる介護職からいくと、こんな状況では危なくてしようがないと言っていたのが、改めて制度改革という形で出てくると、では今度は新たな制度の中でもまた悪いことばかりが頭の中に浮かんできて、心配で心配でしようがないという状況がいろいろと出されてきました。しかし、今日の議論でもそうですけれども、全体としては医療職・介護職全体、もっと言えば国全体でどう守っていくのかということで、勿論、責任問題は非常に大変な問題ですが、とにかく総力を挙げて新しい制度をつくっていこうということでコンセンサスは得られたと理解しています。
 この会議をスタートしたときに、とにかく早急に結論を出さなければいけないということで、時間が限られているということが最初にありました。したがって、とにかく途中で空中分解させないということと、それから、いつもこういった委員会では結論を先送りするということがよくありますけれども、それだけはもう絶対にしないつもりで、この委員会の議事をまとめようと考えてきました。その点では委員の皆さんの御協力が得られて、予定通り、中間まとめを出せるということで、本当に感謝を申し上げたいと思います。
 医行為かどうかという問題については、最後の最後までもめたことですけれども、私の考え方を少しだけお話しさせていただきたいと思います。どんな技術でもそうですけれども、医療行為だとか医療技術というのも、とにかくどんどん進歩します。進歩すれば当然その当事者である医師にとっては業務の範囲が拡大を続けるわけです。そういった状況に対して、今までどういう対応の仕方をしてきたかというと、新たに専門資格職をつくっていくという方法が1つです。それから、技術をすることによって、ある職種の業務を拡大していくというやり方でやってきたのが1つです。もう一つ、17年の話がいつも出てきますが、医行為から外すという選択肢があります。恐らく、この3つのやり方で今まで新しい医療技術が出てきたときに、医師の業務や負担を軽減するように対応してきたと思います。
 したがって、三上委員のずっと主張してきた医行為から外すという考え方は、極めて真っ当かどうかは別にして、一つの選択肢としては間違いなくあると思います。しかし、全体として、この議論が出てきたときに、爪切りとか簡単な行為を引き合いに出すわけではありませんけれども、そういったものとたんの吸引や、あるいは経管栄養とはどうも違うという感じで、医行為から外すということに抵抗があるというか、全体としてはその考え方には乗り切れないというような、多くの方からの賛同が得られなかったと理解しています。
 したがって、この件に関しては、相当慎重な議論を必要とすると考えました。そのためには、時間が足らない、これが一番大きな理由です。そして、具体的な行為について、それを医行為から外すかどうかという話になると、これは相当な医学的判断が必要だろうと思います。
 医学的な判断が必要であるということになると、この委員会のメンバーの構成で、それが妥当なのかどうかということについても、私は疑問を持ちました。
 ということを総合的に考えて、今日も本当に激しい議論をいただきましたけれども、今回は医行為を外すかどうかということは、付記事項として述べさせていただくことにとどめて話を進めていただくということで、中間まとめとさせていただきたいと思います。
 以上でちょうど6時になりました。本当に先生方の御協力について感謝を申し上げて、この第6回を終わりたいと思います。どうもありがとうございました。
○川又振興課長 ありがとうございました。次回の日程につきましては、追って御連絡させていただきます。どうもありがとうございました。


(了)
<照会先>

老健局振興課人材研修係

代表: 03−5253−1111
内線: 3936

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