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2010年8月9日 介護職員等によるたんの吸引等の実施のための制度の在り方に関する検討会(第4回) 議事録

老健局振興課

○日時

平成22年8月9日(月)16:00〜18:00


○場所

厚生労働省 講堂
中央合同庁舎5号館低層棟(2階)
(住所:東京都千代田区霞が関1−2−2)


○議題

中間的な整理、試行事業の在り方

○議事

○川又振興課長 それでは、委員の皆様おそろいのようですので、定刻になりました。ただいまから、第4回「介護職員等によるたんの吸引等の実施のための制度の在り方に関する検討会」を開催いたします。
 本日の委員の出欠状況ですが、全員に御出席をいただいております。
 なお、事務局の方で人事異動がありましたので御紹介させていただきます。医政局長が大谷ですが、今日は遅れて到着の予定でございます。
 それから、障害福祉課長の土生でございます。振興課長から障害福祉課長でございます。
 なお、私は土生の後任で老健局振興課長を拝命いたしました川又と申しますので、よろしくお願いいたします。
 それでは、以後の議事進行は座長の方によろしくお願いいたします。
○大島座長 それでは、第4回の「介護職員等によるたんの吸引等の実施のための制度の在り方に関する検討会」を始めさせていただきたいと思います。
 今までに既に何度も確認させていただいていますように、とにかくできるだけ早く実現をするということが、この委員会に課せられた大きな役割使命ですので、今回の第4回目では今までの議論の1つのハードルを超えるという意味で具体的な施行のところまで進めさせていただければと思っております。よろしく御協力をお願いしたいと思います。
 今日も山井政務官が御出席ですので、最初にごあいさつをいただきたいと思います。
○山井厚生労働大臣政務官 皆さん、こんにちは。本当に暑い中、委員の先生方におかれましては第4回目の検討会にお集まりいただきまして、誠にありがとうございます。また大島座長におかれましては、まさに歴史的とも言える重要な検討会でとりまとめのリーダシップを執っていただきまして、誠にありがとうございます。
 本来ですと、長妻厚生労働大臣がごあいさつをさせていただくべきところですが、本日は長崎の原爆の日でありまして、現在、長崎に行っております関係で申し訳ございません。本当にこの検討会は急ピッチで困難な議論を一歩一歩前に進めていただいて、感謝をしております。
 前回の検討会の冒頭にもお話をさせていただきましたが、やはりこの種の議論は安全性というものをしっかりと確保するように努めねばならないという安全性の視点。それともう一つ、今、大島座長からもお話がありましたように可能な限りスピーディーに対応できるようにせねばならないという、安全性の議論とスピード感という一見矛盾するような部分をどうやって両立していくかということだというふうに思っております。
 特に考慮するべき点が3点ほどあるのではないかと考えております。1点目はこれまで違法性阻却論に基づく運用において実施できてきたことが、本格的な制度化によって実施できなくなるということがないように十分に配慮をしていく必要があるということです。
 そして、2点目は不特定多数の方にたんの吸引等を行う場合の一般的な研修と重度の障害者や難病の方々など、特定の方のみたんの吸引等を行う場合の研修を区別して考える必要があるということです。試行事業におきましても、この両方の研修を区別して取り扱う必要があると考えております。
 3点目は、来年1月から始まるであろう次期通常国会への法案提出を目指して、迅速に議論を進めていくために本日の議論を踏まえつつ、早急に試行事業を開始させていただきたいと考えております。試行事業につきましては、一般的な研修と特定の方のみを対象とする研修を区別して取り扱うとともに、慎重めの対応を行うという観点に立った上で、是非速やかに解消させていただきたいと考えております。来年の法改正というものが通常国会でできませんと、また1年ぐらい遅れてしまうわけでございます。そういう意味では、少し急ぎ過ぎではないかという声もあろうかとは思いますが、やはり一つひとつ、しかし、来年の通常国会では何としてもこの検討会で案がまとまるのであれば、法改正も視野に入れていきたいというふうに考えております。
 また、研修の在り方、看護との役割分担・連携の方法などの具体的な制度の在り方については、試行事業の実施状況を踏まえつつ、秋以降にこの検討会で引き続き議論をしたいと思っております。
 第1回のときにも申し上げましたが、介護職員の方々が一部の医療行為、たんの吸引などを行うことができる、またこの是非については歴史的に今まで賛否両論が闘わされてまいりました。そんな中で開かれておりますこの検討会というのは、言わば歴史的な検討の場であると思っております。歴史の歯車を安全に、しかし、着実に一歩前に進めるために歯車を何としても進めていきたいと思っております。
 ただ、私も実はこの検討会に出席をさせていただいて、改めて痛感しているのは、やはり高齢者の方々と障害者の方々、あるいは難病の方々というのは、似ている部分もあるけれども、かなり違う部分もあるなということを非常に痛感しております。
 具体的に申し上げますと、高齢者の方々、あるいは施設内の場合ですと介護職員の方がAさん、Bさん、Cさん、Dさんと多くの方々にこの行為をすることになるんではないか。ところが、難病の方や障害者の方々が今、行っておられる重度訪問介護などに関しては、もうほとんどAさんのたんの吸引しかしない。その代わりAさんにずっと付いてたんの吸引だけではなくて、すべてのトータルの御世話をしていく。もうAさんしかしない。あるいはBさんしかしない。やはりその場合には逆にAさんのためにトレーニングを積むことに非常に時間がかかるけれども、逆にBさんのときには、また別途Bさんについてトレーニングを積まねばならない。
 このように介護保険と障害者自立支援法のときにも議論がありましたが、高齢者の制度と障害者の制度というのは、似ていて一緒に議論ができる部分と似ているようだけれども、大きな違いがあって逆になかなか同じ土俵で議論ができない部分と両方があるなということを、私はこのたんの吸引の議論を通じても、改めて感じているところでございます。そういう中では本当に医療界の方々、看護界の方々、介護現場の方々、またそして難病の方や障害者の方々、御家族の方々、当事者の方々が一堂に会してこのような歴史的な議論を有効的に建設的にしてくださっているこの検討会というのは、本当に私は歴史に残る検討会になるというふうに敬意を表している次第でございます。
 本日もどうかよろしくお願いします。ありがとうございます。
(山井厚生労働大臣政務官退室)
○大島座長 ありがとうございました。
 政務官の最後のお話にもありましたように、今までの障害者あるいは難病、そして今回大きくクローズアップされている高齢者の問題等、いろいろ歴史的な経緯の中で、その都度その都度大変な状況に対してどう対応してきたのかということで現在があるわけですけれども、それを今、全体を見てみると整合性の問題だとか、矛盾点などが一挙に噴出してくるというようなことで、今まで3回の会議の中でもそういった点について議論をいただきましたが、十分にすっきりとしていると私自身も思っていません。では、どうするかという議論をし始めるとまたスタートに戻って大変なことになるわけでして、繰り返しますが、この委員会は今、現実に起こっている大きな問題に対してどう答えを出すのかということが優先されるということですので、この大変に矛盾している問題を放置することができないというような話であれば、別途違った場できちんとした議論をしていただくしかないだろうと私自身は思っています。
 ということで、前回までの議論のまとめと、今日できればそこまでたどり着きたいというふうに考えております試行事業の在り方に関する点について、事務局の方から説明をお願いしたいと思います。
○土生障害福祉課長 それでは、まず資料の確認をさせていただきたいと思います。封筒の中でございますが、議事次第、座席表に続きまして資料でございます。
 縦長の資料1。前回の御議論あるいは座長の御指示を踏まえて修正したものでございます。
 資料2、資料3は、基本的には前回提出した資料と同じものでございます。
 各委員から御提出いただいた資料が3点ございます。
 川崎委員御提出資料。
 橋本委員御提出資料。
 三室委員御提出資料。
 配付している資料は以上でございますので、遺漏がありましたら事務局までお申し付けいただければと存じます。もし、ないようでしたら説明に移らせていただきます。
 まず、資料1をごらんいただきたいと思います。前回の検討会に提出させていただきました「介護職員等によるたんの吸引等の実施のための制度の在り方についての今後の議論の進め方及び具体的方向」でございますが、先ほど申し上げましたとおり、前回の議論あるいは座長の御指示を踏まえて修正をしたものでございます。修正部分には点線のアンダーラインを付してございます。修正のポイントのみを簡潔に御説明をさせていただきたいと思います。
 まず「2 主として考慮すべき事項」というところをごらんいただければと思いますが、ただいま政務官からのあいさつにもございましたけれども、今、運用の下で行われていることができなくなるなど、そうした不利益が生じないように十分に配慮するということを「主として考慮すべき事項」の最初に明記をさせていただいております。
 それから「主として考慮すべき事項」の3つ目の丸でございますけれども、座長からの御助言もございまして、「安全性の確保については、医学や医療の観点からはもちろん、利用者の視点や社会的な観点からも納得できる仕組みによるものとする」という原則でございますが、その場合は教育研修の在り方についても、不特定多数の者を対象とする場合と特定の者を対象とする場合は、これと区別して取り扱うものとするということで記載をさせていただいております。
 2つ目の丸は若干の字句の修正ということでございます。
 次にその上の「基本的な考え方」でございますけれども、前回の座長の総括にもございましたが、「医行為に関する現行の基本的考え方の変更を行うような議論は、当検討会の役割ではなく、現行の在り方の中で、関連の閣議決定を踏まえ、年度内のできるだけ早い時期に結論を得る」ということでございます。
 前回、事務局において一定の整理をするようにという御指示がございました。その点につきましては、別紙という形で添付しております。あとで御説明をさせていただきます。
 次に2ページでございます。「対象とする範囲について」でございますけれども、(1)の「介護職員等が実施できる行為の範囲」につきましては、基本的な修正はございません。
 「(2)実施可能である介護職員等の範囲」でございます。前回の御議論を踏まえまして、訪問介護員、あるいは保育士さんを明記しているということでございます。
 「(3)実施可能である場所等の範囲」ということでございます。介護関連施設、代表的なものを列記しておりますけれども、養護老人ホーム、あるいは特定施設。そういったくくりもございますので、整理として「等」を付けさせていただいているということでございます。基本的な点は変わってございません。
 最後の丸でございますけれども「訪問看護事業所と連携・協働する場合を含む」ということを追加しております。
 3ページでございます。「2 安全確保措置について」の(1)について変更はございません。
 2の「(2)教育・研修の在り方について」ということでございます。下から2つ目の丸、先ほど「主として考慮すべき事項」のところでも書いてございますけれども、特定の者を対象とする場合は、不特定多数の者を対象とする場合と区別して取り扱う。教育・研修のところに更に入念的に記載をしているということでございます。
 また、従前どおり教育・研修については既存の教育・研修歴等を考慮するということは、前回御提出した資料のとおりでございます。
 「3 試行事業について」でございますが、そうした区別して取り扱うものとするという観点から前回お示しいたしました事務局でのたたき台の資料は不特定多数の者を対象とするということ、更に試行事業としてより慎重な対応が必要との観点というものでございますので、その点を本文に明記したものでございます。先ほどの政務官のあいさつにもございましたとおり、特定の者に対する研修については、これと区別して実施すべきというふうに考えてございます。
 いずれにいたしましても、具体的な制度、教育・研修の在り方などにつきましては試行事業の実施状況も踏まえ、更に検討を行う。更に御議論をいただくという位置づけでございます。一例を挙げますと、例えば、経管栄養について1日1回程度看護師が確認するということがございますけれども、試行事業の慎重サイドに立って行うということでございますのでそのような案としておりますが、そうした点についても試行事業の中で検証をいただきまして、安全な範囲でどこまで必要かどうかについて更にこの検討会で御議論をお願いしたいというふうに考えております。
 次に4ページ、5ページの別紙について御説明をさせていただきます。この別紙は前回の検討会で現時点での取扱いから見て、今回の案がどのような形になるのかということで、事務局でまず考え方を整理すべきというような御指摘がございましたので、あくまで今後の議論のために現行の取扱いを整理したものでございます。したがいまして、これにより何らかの新しい規制を行うといったものを意図したものではございませんし、今後検討中の具体案の御議論に資するために整理をしたもの、今後の方策を議論するために整理をしたものということでございます。いずれにしても、表題にございますとおり、「当検討会での議論のための中間的整理」という位置づけでございます。
 「1 現行の医事法制及び関連事項の取扱い」ということで、整理をしております。条文の引用は省略させていただきますけれども、その趣旨につきましてはこの検討会でも御指摘がございましたとおり、いわゆるにせ医者に対する警察的規制という観点から、抽象的な危険でも規制の理由に足るというものにされているということでございます。通知等で研修訓練等を示すことはありますけれども、これらはあくまで法的な制度ではないということでございます。
 これまでは、そうした医行為について国家資格等を設けることで医師の指示の下に行うことができるという対応をしてきたわけでございます。他方で当面のやむを得ず必要な措置(実質的違法性阻却)ということで、一部において一定の行為が認められてきたわけでございますけれども、こうした点については法的な不安定性あるいは業務としての位置づけ、施設について限定的であるというような課題が指摘されているということでございます。こうした課題を踏まえて、本検討会で具体的な対応を御議論いただいているわけでございます。
 5ページの「2 現在検討中の具体案の位置づけ」でございますけれども、現在、検討の具体案の対象となっておりますたんの吸引、経管栄養につきましては、現行の整理では、医行為に該当するというふうに厚生労働省としては解しているということでございます。
 その上で、これまでの違法性阻却論ではない法整備による対応とすることが適当であるという観点もございますけれども、基本的考え方等あるいはこの検討会でも御議論いただきましたとおり、必要な人に必要なサービスを安全にできるだけ広く提供するということ。教育・研修、医療職との適切な役割分担等の安全確保措置を徹底するということ。事業者の業務として実施するというようなことなど、現行の職員の不安や法的な不安定を解消する、さらには介護職員等の処遇改善に資する。こういったような観点から法整備による対応とすることが、適当ではないかということでございます。
 最後に資格制度かどうかということについて御議論があるわけでございますけれども、これまでは国家資格者等に限定する形で措置されてきたという経緯がございますが、そこに書いてございます小点。例えば、広く介護施設等を対象として行う。それから、御議論がありますように不特定多数の者と特定の者の教育・研修の在り方を区別して取り扱うということ。医療職との役割分担、連携等の下に行う、あるいは知識・技術の評価は、指導を行う医療職が行う。行為の実施について、原則として本人・家族の同意を要するとともに患者の状態、あるいは職員側の知識・技術レベル等を考慮して個別に医師が判断する。こういったような少なくとも従来の資格制度とは、相当異なる点もさまざまあると考えております。こうした点を考慮しつつ、当検討会において引き続き御議論をいただくべき課題というふうに考えております。
 資料2、3につきましては、位置づけは先ほど申し上げましたとおり不特定多数の者に対する、より慎重サイドに立った、あくまで試行事業という位置づけを明記したわけでございますけれども、資料の内容につきましては変更がございませんので、説明は省略させていただきます。
 事務局の説明は、以上でございます。
○大島座長 ありがとうございました。何か御質問等はございますか。
 白江構成員、どうぞ。
○白江構成員 先ほど、政務官のご挨拶の中で、特定と不特定多数のところを整理されておっしゃったのですが、本検討会では先ほどのような整理はまだ確認されていないのではないかと思います。今ほど事務局の御説明の中で何か所か出てきたのですが、それは先ほど政務官のお話のような内容といいますかイメージでよろしいのでしょうか。
○土生障害福祉課長 この検討会でも少なくとも教育・研修の在り方については、前回の議論でも不特定多数の者を対象とする場合、それから特定の者に限定する場合、これは異なることについて合理性があるのではないかといったような御議論を踏まえて、私どもの案として少なくとも教育・研修の在り方について違いがあるということには合理性があるのではないかということで、この案を御提案しているということでございます。また、この場で引き続き御議論をいただければというふうに考えております。
○平林構成員 よろしいですか。
○大島座長 平林構成員、どうぞ。
○平林構成員 今の点についての確認なんですが、先ほど政務官がおっしゃったように、特定の者を対象とする場合と一般の場合を別にするといった場合に、特定の場合には、例えばAさんに対しての吸引をするのに特定の教育と研修をする。Aさんではなくて、次にBさんに同じようなたんの吸引をするときには、また別途、教育・研修を改めてするという趣旨ですか。先ほどの政務官のお話はそんなふうに聞こえたんですが。
○土生障害福祉課長 制度としてどのように位置づけていくかということは、まだまだ事務局としても検討が必要だと思っておりますし、またこの検討会でも御議論をいただく必要があると考えております。理論的に考えますと同じことであれば、例えば省略をするということはあり得るんだろうというふうに考えておりまして、先ほどの資料の中でも既存の教育・研修歴等を考慮するということは、特定の場合であってもあり得るんだろうと思っております。
 現時点では、少なくとも教育・研修の在り方について区別して取り扱うということに合理性があるのではないかということでございまして、それ以上のことについてはまだまだ検討・議論が必要であるという理解でございます。
○大島座長 平林構成員、どうぞ。
○平林構成員 余りこだわるつもりはないんですが、と言いつつこだわっているんですけれども、制度ということを考えた場合、やはり私の理解はまだできていないと思います。制度である以上は、一定の線を引いて基本的には不特定多数の人を前提として教育をする。そして、それを実際に具体的な患者さんに対するケアをある介護職の方にお願いするときには、患者さんの個別性がありますから、その個別的なファクターをいろいろと考慮して、それこそ医師なり看護師が個別的な指導をして安全性を確保していくということは、制度として私はあり得ると思います。そして、そのことはお出しになりましたペーパーの5ページの一番下のところ、行為の実施については、患者の状態、職員側の知識・技術レベル等を考慮し、個別に医師が判断するものとするとあります。これはまさに今、私が申し上げた制度的に一定の基準を満たした者について、更に個別的に指導をして安全性を高めていくという運用の問題だと思います。そういうふうに考えると、制度としてあらかじめ2つを分けるというのは私には理解できていませんので、またあとで最終的にどういうふうにするかは意見を述べさせていただきたいと思います。
○大島座長 橋本構成員、どうぞ。
○橋本構成員(代理) 橋本でございます。代わりに説明をさせていただきます。
 前回に厚生労働省案が示されまして、それを持ち帰りまして検討いたしました。個別性の高い介護を必要とする者の代表として橋本が来ておりますけれども、似たような感じで、地域で重い障害を持って医療が必要な者たちが生活をしているわけで、前回に示されたモデル事業案50時間の研修を今、彼らの介護に関わっているヘルパーたちが実際に業務の中で研修を受けていくということが大変難しいという意見が出ました。
 それから、内閣府の方に障害者施策の改革推進会議というのがございまして、そちらの方にも相談しましたところ、やはりそのような研修事業が実際に制度として施行されてしまうと、現在地域で生活をしている人たちが実際に暮らしていけなくなるということになりまして、あちらでも要望書を提出する準備をしております。そのことで、もう一度施行事業に関しては標準的なものと分けて考えていただきたいというふうに橋本が申しております。
 要するにベーシックな研修とプラスαの部分がある。そこのα部分の研修を個別の研修と考えておりますと橋本が言っております。
 あとそれから、生活をしていく場所についても、施設と違い地域であるということを考えていただきたいと言っております。
○大島座長 よろしいですか。
○橋本構成員(代理)とりあえず、またあとで加えさせていただきます。
○大島座長 前回までの議論で確認されていることは、既に現実に行われている方たちにとって不利益になるようなことはないようにするということで確認されたと私は理解しております。ただ、どう具体的にするのかということについては、勿論、これからの話です。
 三上構成員、どうぞ。
○三上構成員 先ほどの土生課長の説明の中で、この会議の中で医行為の範囲を議論する場ではないというお話があったんですが、もともとの規制改革に関する閣議決定の中では5ページに書いてあるように「必要なサービスを安全に提供する観点から、広く介護施設等において解禁する方向で検討する」という前に医行為の範囲の明確化とかいうのも書いてあったように思うんですけれども、やはりそれをやらなければ実際の議論はできないんではないかと思います。
 それと説明に事務局がいろいろ書いていただいている中で、いろいろとおかしいなと感じることは、例えば4ページの1の4つ目の丸の「医事法制上は、医行為とそうでない行為の間に第三の行為類型が存在せず、安全性を確保するための教育・研修を義務付ける必要がある行為を『医行為でない行為』と整理することはできない」というところに注で局長通知のことが書いてあります。これはそうなんでしょうか。医行為でないものでも義務付けられたことは幾らでも世の中に存在すると思います。
 それと現行の違法性阻却論でかなり柔軟に行われている現在の状況で、今回のこの案では、国家資格ではないけれども、何らかの研修を義務付けるということで医師法17条を解除する要件とするということなんだと思うんですが、これはやはり資格要件ではないのでしょうか。解除するための資格要件であって、なおかつ、それはここに今まで書いてあるような看護師、准看護師あるいは救命救急士というような国家試験を通じて質を担保された国家資格ではない、もう少しルーズな国家資格をつくって医師法17条を解除してやろうというふうな形だと思うんですけれども、いずれにしろ17条を解除するための資格要件をつくるという方向で医行為の範囲を考えない、検討せずに医行為ということを前提に新しい資格をつくる、制度をつくるということになりますと、今まで違法性阻却でやっていたものがその資格を持たない者と持つ者が併存する状況の中で、持たない者がやれば違法であると違法性を阻却されないという逆読みがされる。
 ですから、私はそういうことがないためには、一旦、医行為から外すような議論をするべきではないかということをずっと申し上げてきたのですが、この会議が医行為の範囲を検討する場でないと事務局と座長が言われると、どうしても新しい資格をつくるという方向で議論せざるを得ない。前回までの議論でも、新しい資格要件をつくるということには多くの委員の先生がそうでない方がいいという意見を言っておられたと記憶しておりますが、そうではないのでしょうか。
○土生障害福祉課長 私の説明が非常に舌足らずで議論を混乱させて申し訳ございません。
 資料1の1ページの丸の3つ目でございますけれども、別紙は先ほども申し上げたつもりだったんですが、現時点ではどうなのかということを事務局で整理をしろという座長の御指示でございまして、現時点では別紙のとおりであるということだと私たちは思っております。引き続き議論を行うものとするとそこに明記をさせていただいておりまして、三上委員がおっしゃるようなことの議論を事務局として妨げるというつもりはございませんので、その点をきちっと説明しなかったことをおわび申し上げます。
 ただ、議論の御判断は座長にお任せをしたいと思っております。
○大島座長 今の問題に関連してということでよろしいですか。
 橋本構成員、どうぞ。
○橋本構成員(代理) 済みません、先ほどちゃんと言えなかったもので。
 シンプルに具体的に言えば、重度訪問介護研修事業は20時間の研修事業なんですけれども、医行為といいますか吸引だけなんですが、きちんと教えて実施できるようにしております。20時間の重度訪問研修の中で十分にやってまいりました。そのことはこれまでの資料で何度も提出させていただいていますので、20時間というと先生方には大変少ないように感じられるかもしれませんけれども、はっきり言いまして在宅現場ではそれが精一杯でございます。それ以上の時間を研修しろと言われると、施設に戻れと言われているように私たちには聞こえるんです。ですから、この枠組みの中で今まで7年間やってきた実績を認めていただいて、継続させていただいて、その中で安全にやってきたという自信がございますので、それを是非検証させていただきたいと皆は申しております。
○大島座長 議論が2つ錯綜していますので、それは承ったということで。
 医行為か医行為でないかという議論でほかに御意見はございますか。
 河原構成員、どうぞ。
○河原構成員 これも確認なんですけれども、前回出ていて私が失念していたら申し訳ないんですが、ちょっとわからないことがあったので。5ページの丸の印の2つ目。まず、これらの行為というのは、たんの吸引と胃ろうのことだったとは思いますが、これらの行為が医行為であることを前提にするというのは揺るがない。しかし、これまでの違法性阻却による対応はしなくて法整備による対応をすることが適当という意味がよくわからなかったのですけれども、この法整備の法とは一体何のことなのか。介護保険法のことなのか、また整備をするというのは具体的にどういうふうな工夫をすれば阻却をしないで、ましてや医行為のままできるのか。そのことがわかりましたら勉強のために教えていただきたいなと思います。
○大島座長 その可能性について幾つか選択肢があるようでしたら、それについてお話をいただけますか。
○土生障害福祉課長 まだ案を御議論いただいている最中ですので、あくまで可能性ということでイメージを持っていただくということなのかもしれませんけれども、例えば特別立法といいますか新法で、こうした研修のみならず幾つかの要素を満たす場合には、例えば保助看法の適応の一定の除外をするといったようなことを法律に書くということでございます。それがもし介護福祉士ということであれば、介護福祉法に書くというのも1つの選択肢だと思います。
 もう一つのポイントは業務として実施するということでございます。例えば現行の介護保険法の訪問介護は、医療サービスまで給付の範囲に含めるという規定にはなっておりませんので、業務として広げる場合には、そこのところの法整備をするということも必要になる可能性はあると思います。そういった意味で現時点ではどの法律のどこというところは当然案が決まっていませんから何とも申し上げにくいわけですが、そういう選択肢があるのかなという感じがしております。
○大島座長 三上委員が指摘されるように新しい国家資格をつくることをねらっているんだというだけの選択肢ではないと理解してよろしいですね。
 三上構成員、どうぞ。
○三上構成員 今の指摘ですが、行為が医行為であることを前提に法整備をする方向だというふうにここには書かれてあります。そして、なおかつ4ページの4つ目の丸のところには局長通知は法的制度ではないと書いてあります。私は法整備というのは今の法の解釈を運用によって変えることも法的な整備であるという前提でお話をしたいと思うのですけれども、それは違うのでしょうか。
○大島座長 いかがですか。
○土生障害福祉課長 言葉の定義ですので、ここで申し上げる法整備は、いわゆる国会で決めていただく法律の制定ないし改正ということですので法整備はそういう意味だと思いますけれども、先ほど申し上げましたとおり、運用面についてもこの検討会で御議論すべき事項があれば、今後も議論していただくということはあり得るんだろうと事務局としては思っております。
○三上構成員 今のよくわからないんですけれども、法律の専門家がおられると思うのですが、法律の解釈を整理するということは法的整備ということには当たらないんですか。ちょっとお伺いしたいのですけれども、平林委員いかがでしょうか。
○大島座長 平林構成員、どうぞ。お願いします。
○平林構成員 何で私が指名されるかよくわからないんですが、少なくとも通知で制度をつくるということは私はやはりできないだろうと思っています。例えば通知でもって研修を受けなさい、教育を受けなさいということを言ったとしても、それに法的な拘束力があるかというと、それはないだろうと思っています。
 また従前から三上委員は口腔内の吸引の咽頭の前までの吸引は医行為から外すべきだというようなことをよくおっしゃられますが、そのことがいいか悪いかを私は判断する能力が勿論ありません。医者でもありませんし、医療の専門家でもありませんので判断する能力はないのですが、仮にそれが医行為でないと決められますと、前回議論になりましたように結局だれがやっても法律的に見たら違法ではないということになるわけです。仮に通知でもって研修を受けた者でなければならないと言ったとしても、その拘束力はそこまでは及ばないとすると研修を受けないでやったとしても、少なくとも法律的に見ると違法ではないということにならざるを得ないと思います。
 そうならないためにきちんとした法律上の制度をつくっていくというのが、この検討会が設定された趣旨だろうと思っていますので、どういう法整備の仕方があるかということは私は私なりにいろいろと考えておりますけれども、今それを申し上げる時期ではないだろうと思いますので差し控えますが、とりあえずそういうことを考えております。
○大島座長 三上構成員、どうぞ。
○三上構成員 よくわかりました。そういうことになりますと、業として行うような介護サービス、例えば特別養護老人ホームに関する法というのがあるとすれば、その法律の中に研修を年何回すべきであるということを書き込むということは可能なのでしょうか。
○大島座長 かなり具体的な話に踏み込んでいます。
○土生障害福祉課長 例えば特別養護老人ホームという中で一定の職員の任用要件といいますか、そういったようなことを基本的には施設の基準、これは給付費分科会で御議論をいただくわけですけれども、そういった形で一定の職員に研修を義務付けるということはあり得ると思います。ただ、それは法律の委任規定があってその省令を給付費分科会の意見を聞いて定めるという規定があってできるということですので、あくまでもその法律の委任の範囲でそれが許されればということでございます。ただ、それは一般論でございますので、この制度がどういう制度であるべきかということはこれから御議論いただくべきことだろうと思っています。
○大島座長 ほかにいかがでしょうか。
 黒岩構成員、どうぞ。
○黒岩構成員 黒岩ですけれども、日本医師会はせっかくたんの吸引が医療行為ではないと決めればやってもいいではないかと言っているにもかかわらず、資料1の5ページの2にたんの吸引は医行為に該当すると解されると厚労省が医行為だと決めているわけですね。そうすると、医師会のせっかく現実的に対応していこうではないかという妥協策に対して封じ込めているということになりますね。医行為だと解しているのはだれか。一体どこのだれが決めたのかはっきりしてほしいです。
 医療行為というのはそもそも前から言っているように、かなりあいまいなところがありますね。心臓への電気ショックは救急救命士のときに大変話題になった除細動という行為はだれがどう見ても医療行為であったものが、今どうなっていますか。AEDという機械でその辺に置いてあるではないですか。それを扱う人は一体だれなんですか。だれでも扱えるんですね。つまり、医療行為というのはそういうものですね。しかも、何かこの間の報道によるとたんの吸引のチューブというものも新しい自動的な吸引の機械もできたという話もある。
 医療行為というのは、あいまいな部分もあるし時代とともにどんどん変化するということであるならば、今、我々がすべきことは一体何なのか。法律がえらいのではないと私は何回も言っていますけれども、法律、仕組みは後から考えればいいです。必要な人に必要なサービスを届けるためにどうすればいいか。医療行為ではないと決めればいい。そうしたらできる。そうしましょうよ。早くそう決めましょう。
○大島座長 いかがでしょう。
 橋本構成員、どうぞ。
○橋本構成員 橋本がこの検討会ではこの議論をしていても結論が出ないので、差し止めてくださいと言っています。
 それから4ページに書いてあることは、最初のパラグラフを抜けばあとは矛盾が多いと申しおります。だんだんずれているそうです。
○大島座長 島崎構成員、どうぞ。
○島崎構成員 もう何回も言っているので、余り申し上げるのはどうかと思いますけれども、どういう法律の組立てをすればいいかどうかというのは、これは前回も申し上げたとおり、ここでやるべき話ではない。それは後から考えればいい話だと思います。つまり、どういう実体をつくり出そうとしているのか、何が問題なのかということこそが重要だと思います。
 例えば、確かに口の中のたんの吸引が医行為であるかどうかいうのは、率直に申し上げれば解釈問題だとは思います。しかし、何が問題なのかと言えば、それをだれがいつでも勝手にやっていいということにしようとしているのかというと、少なくともそうではないわけですね。一定のコントロール、メディカルコントロールあるいはナースコントロールが及ばなくていいという議論の前提には立っていないですね。そこはそうですね、三上委員。
○三上構成員 そうです。
○島崎構成員 それから、それついて研修を受けなくてもやってよいという実態をつくり出そうとしているわけでもないですね。だとすれば、そういうことが必要な仕組みをどういうふうにしていけばいいのかということでしょう。問題は、そのときに医行為ではないという整理の仕方があるのかということですね。論理的に100%ないとは言えないかもしれませんけれども、これまでの医療法制の仕組み上はうまくなじまないということを再三申し上げているのです。
 言いたいことは、もしそこのところについて医行為をだれがやったってよいとか、いわゆる医療的ケアについてはメディカルコントロールを働かせることなく、介護職員が勝手にやればよいという実態をつくり出そうとしているわけではない。どういう条件が具備されれば、安全性が担保されるつつ過剰な規制をかけることなくできるのかということを試行してみることが重要だと思います。
○大島座長 三上委員、どうぞ。
○三上委員 安全性の確保ということを非常に強調するということになれば、恐らく医行為もできる有資格者でなければならないというところに行き着いていくのだろうと思いますので、今回も看護師、准看護師の下のもう一つの新しい医療的な有資格者をつくるということ、ある程度一定の研修や講習を受けた上で試験までするかどうかはわかりませんけれども、資格をつくるということになります。
 私は現在ここで検討しているのは現状としてそういう状況にないと。特養にしても在宅にしてもヘルパーの方は資格がないにもかかわらず、やらざるを得ない状況があってなおかつそれが比較的安全にできている、事故が余り起こっていない、リスクが非常に少ないんだということを前提にどうしようかという話をしているので、リスクがあるので安全のために研修をしなければならない、新しい資格をつくらなければならないという議論を進めていくのは、方向が違うのではないかと思います。ここの委員の方々は介護福祉士会とかいろんな方がいらっしゃいますけれども、新しい資格をつくることには前回の議論から賛成されていませんね。ということは、だれがやってもいいのだという言い方をされますけれども、私はだれがやってもいいのではなくて、だれがやってもいいわけではないけれども、業としてやる場合には研修をした方がよい、その研修の仕方はここで議論しましょうという話はしています。それは賛成をいたします。
 ところが、今の厚労省の案はやはり一定の資格要件をつくって17条を解除するという話なので、それは非常に現場が混乱するし違法性阻却でできなくなる部分が出るので、できる人が少なくなるのではないか、現状がより混乱するのではないかという議論をしているわけです。
○大島座長 島崎構成員、どうぞ。
○島崎構成員 なかなかわかりにくい議論かもしれませんけれども、違法性阻却論でやってきた実態がどういう状態にあるのかといえば、法的には不安定な状態なのです。これは、三上委員は御理解されていると思うのです。例えばホームヘルパーの方がたんの吸引を必要とされる方の家に行かれてたんの吸引をする行為というのがどういう行為かと言えば、これまでの違法性阻却論の議論の前提としては、それは医行為だけれどもあえて違法性は問わないという状態なわけです。では、その行為というのはホームヘルパーの業務としてやっているのかといえば、ホームヘルパーの業務ではない。それでは、一体どういう行為なのかと一口で言えば、個人が患者との関係で行う「ボランティア行為」です。したがって、事業者が研修を受けろと業務命令を発することはできないし、もし事故があれば、個人がその責任を負うという中途半端な状態になっている。そういう不安定な状態を解消して、きちんと行えるようにすることが重要だと思います。率直に申し上げれば50時間という研修の時間がいいかどうかということについては確かに議論があるかもしれません。もっと短くするべきだという議論というのはあり得ると思います。しかし、少なくとも現状の、非常に不安定な状態、後ろめたい気持ちで、なおかつ何かあればひょっとすると自分は責任をとらなくてはいけないという状態のままでは、実態問題としてたんの吸引は広がりません。そこのところを何とかしましょうということをここでは議論しているのだと私は理解しています。
○大島座長 ほかの方、いかがでしょう。
 中尾構成員、どうぞ。
○中尾構成員 なかなか法整備がどうのという難しいことはわかりませんけれども、私は在宅で現に援助を行っている者としては、やはり島崎構成員が言われたように不安は取り除けないわけなんですね。今、宙ぶらりんの形の個人契約でやっている、グレーゾーンでやっている。これを何とかしてヘルパーが安心して安全にできる体制に、また利用者さんにも安心していただく体制に持っていくというのが、この検討会の目的ではないかなと思うんですね。そうすると、やはり法整備の難しい部分もやはり付いては来るんですけれども、在宅で実際に援助をやっている私たちとしては、資格を求めているわけではない。ただ、きちんとした研修体制の下にやっていただければ、より私たちは安全で安心できる。50時間がいいのかどうかという点では、今は人員不足であったりとか現場が余りにも煩雑であったりという現時点の条件も考えると、難しい現状ではあります。
法的に不安定な部分を、安心できるようにする議論をもっとしていただきたい。是非その議論については、難しい理論は私もよく理解できないんですが、大いに検討していただきたいなと一ヘルパーとして思います。
○大島座長 ほかはいかがでしょう。
 内田構成員、どうぞ。
○内田構成員 日本介護福祉士会としても実際にたんの吸引等の行為をするに当たって、医療行為ではなくしてしまってということにするのがいいのかどうかというのは本当にわからないんですが、少なくともやはり医療というものが関わらなくなる可能性のあるだれでもできる行為といったようなことになるのは全然望まないです。少なくともやはり医師や看護師と連携があって十分な研修等もあって、なおかつバックアップしてくれるような体制があってということでやれることかと思っておりますので、法律的にどうなのかはわからないですけれども、ただし今の違法だが、違法ではないことに一応してあげますというのもこれまたやはり困ることです。だから、その辺は確かにすごく矛盾したことを申し上げていて、いつもこれは一体どうなんだろうとは思うんですけれども、何か先ほどの厚労省の方の御説明のように何かもっと別な解決策というのがあるんではないかというような気はします。
○大島座長 ほかにいかがでしょうか。ちょうど中間のところがないんです。医行為と医行為でないその中間の整理の仕方というのがないものですから、今まで医行為ではないと外されてきたものというのは、比較的日常生活の中で当たり前にやっている行為だとか、それに近いものとか、まずだれが見てもこれは安全だよというようなものについて外されてきているという傾向はあるんですけれども、そういう意味でいくと、経管栄養とか、たんの吸引というのは、医者である私の感覚から言ってもちょっと違うかなと。
更には介護の現場でインシュリンの注射とか導尿とかというのももう既に行われているわけですが、これからの技術移転の方向が介護職の方向にも当然進むだろうと考えたときに、今ここでされている議論というのは本当は相当深刻にきちんとされるべき議論だろうと私自身は思っています。どこまでを医行為として、技術移転したらすべて医行為でないというふうにすれば、これはすっきりして非常にわかりやすくていいんですが、本当にそれでいいのかなど、いろんな意味でのきちんとした議論は今までなかったんだろうと思います。
 太田先生、医者としていかがですか。
○太田構成員 余りにも格調高い議論の中で無神経な発言となります。口の中だけは医行為でないけれども、奥は医行為と現実問題として線が引けないんです。例えば背中とお尻の境目というのはわからないですね。人間の体で、口の中は大丈夫だけれども、奥はだめと言われても、どこからが奥か、これはなかなか難しい問題です。
口の中などを吸うのは医行為から外してしまっていいのではないかと理念的にはわかります。しかし、少し奥に入ればいろんな組織や器官があるわけですから、私は疑問に思います。
 もう一つは、ここの議論は介護職員によるたんの吸引等の「等」という言葉が入っていますね。そうすると、口の中だけは医行為から外れたとしても、次から次へとやってもらわなければいけない議論が出てくるわけです。座長がおっしゃられたようにインシュリンの注射もそうでしょうし。
今後、介護職にも医療的な行為が拡大されていく入口のところでして、大切なことは口の中の吸引だけの問題ではないんだと考えています。
○大島座長 ほかの方、いかがでしょうか。
 どうぞ。
○岩城構成員 現在、在宅で生活している者にとりますと、今回のことは本当にありがたいんです。私どもにしたら、そのことは確かに医行為であるかないかという前に、日常生活において欠くべからざる行為なのです。それでいて、現在の状況ではヘルパーさんなどでもやってくださっている方も現実にいらっしゃるわけです。そのとき私たちは好意や善意でやっていただいているわけです。ただし、それもする事業者としない事業者とあるわけです。そのときに私たちはやっていただくことに本当に感謝をしつつ、やってくださる人たちが常に不安を持っているというところに大変申し訳なさを感じているんです。
 ですから、せっかく今度このことが検討会ということで挙がってきたわけですから、本当に法的であるとか、難しいことはよくわからないんです。でも、どうか日常そういう生活をしている者たちが生活しやすい方向に行くようにしていただきたいんです。それでいて私たちも安全・安心という難しいこともまた要求するわけですが、その辺りで是非議論を進めていただきたいと思います。
○大島座長 どうぞ。
○橋本構成員(代理) これは当事者からの叫びだとしてお聞きください。「生活補助行為としてやってきています。何か文句はありますか。やらなければ死んでしまいます。」
 以上です。
○大島座長 どうぞ。
○島崎構成員 誤解があると思うのですけれども、こう考えるべきだと思うのです。勿論、医療行為であるか、医療行為でないかという線引きは難しいかもしれませんけれども、また、現実問題として個別判断ということになるかもしれませんけれども、昔はこれは医療行為、これは医療行為ではないという線引きは割合簡単にできたのだろうと思います。
 しかし、医療技術が進歩し、疾病構造が変わり高齢化が進んでいく、あるいは障害者の方が日常的に生活をされる。そういう中でそういう言葉を使うのが適切かどうかわかりませんけれども、日常的なケアなのだけれども、一定のメディカルコントロールがそこは必要だという領域・範疇が出てきた。そして、それが広がっているわけです。
 医療的ケアの本質は何かと言ったら、それは本質的にはケアです。しかし、そこはだれでもやってもよいのかといえば、一定のメディカルコントロールなり、一定の研修が必要な領域ではないか。その方が安全なのではないか。そういうことを今議論しているんだと思うのです。
 そうだとすると、確かにたんの吸引と経管栄養だけに必ずしも限定されるべきものではないかもしれない。そこは大島座長が前からおっしゃっているように、将来の議論の芽をつんではいけない。言いたいことは、第3の行為とかというと話がややこしくなるのでやめますけれども、そういう日常的なケアという類型ができ、それに対しては全く野放図にしてよいわけではない。本当の純然たる医行為と言うと言い過ぎかもしれませんけれども、それとはレベルは違うかもしれないが、一定のメディカルコントロール下に置いておく必要がある。その実態を詰めればよいのであって、その後、法制的にどういうふうに仕組むかどうかというのは厚生労働省のお役人に任せておけばよいのです。
○大島座長 どうぞ。
○三上構成員 橋本構成員の言われた生活援助行為としていいではないかという話と、今の話と、太田先生が言われた境がわかりにくいという話があるんですが、実際に境がわかりにくいんです。これは医行為の範囲もわかりにくいし、医行為の中でも看護師のやる診療の補助の範囲もおよそファジーな形になっているわけです。どこまでできるかという話はメディカルコントロールの中で決まっている。
診療の補助はここまでこの看護師さんにはできるであろうと医師が判断をすれば、それは診療の補助としてできるし、この方にはできないという判断をすればできないわけです。例えば切り傷、擦り傷、やけどの類であっても、これは普通一般の方が軟膏を適当に塗っておけばいい程度のものであれば医行為の範囲から外れますし、ドクターが見てちゃんと毎日ガーゼ交換しないというふうに医師が処置すべきものであるということであれば医行為の範囲に入るということなので、これは原則としてそれはメディカルコントロールの中で決まっている話だという解釈です。
ですから、原則は医行為でないかもしれない、生活援助行為かもしれないけれども、状態が非常に重症で不安定になってくれば、当然医師の治療が要るんだとか、看護師の手当てがいるんだとかということを判断されるわけですから、別に問題はないと思います。
 どうなんでしょうか。柔軟にちゃんと運用できるのではないかと思います。
○大島座長 ありがとうございます。1時間、実は今日はこの議論はもう既に前々回のときに相当やりました。十分に皆さんが得心しているとは勿論思わなかったんですが、それなりに議論がある中で、しかし、何とか早くこの問題を解決して、本当に必要としている方のところにできるだけきちんとした技術をどうやってお届けするかについては一致していますので、まずは医行為として考えるという点で合意が得られたんだろうと思っていましたが、どうも今日の議論を聞いているとなかなかそうはいかないと判断しましたので、もう一回とにかく言いたいことを言っていただこうということで1時間分をとりました。
 これ以上やってどうなのかというのはありますけれども、これはやればやるほど多分大変な議論になるだろうと思いますが、ここは私、座長にどれだけの権限があるのかというのは全く何も聞かずに座長をやっていますので、座長権限として何があるのかどうかわかりませんが、問題の中身については相当広く皆さん理解だけはされただろうと思います。
 ということで、次のステップとしては、当然、具体的な法整備の話が出てくるわけですが、それまでには試行の問題がありますし、そういった部分をクリアーしていかないとそこまでたどり着けないというシナリオになっています。とりあえずは試行の方向に持って行って、必要であればもう一回ぐらいは議論してもいいのかなと。
 しかし、どこまでやっても多分この問題の本質的なところで決着をつけようと思ったら、この委員会で決着をつけるのは非常に難しいのではないかなと個人的に思っていますし、そもそもこういった本質的な問題をここで議論して決着をつけるというような役割があるのかと考えると、どうもそういう理解をして私がここにいるような感じがしないものですから。というようなことで先へ進ませていただきたいと思いますが、それはあかんとあくまで言われる方がいれば。よろしいでしょうか。
 座長権限というと偉そうな言い方になってしまいますけれども、座長判断ということでよろしくお願いしたいと思います。ありがとうございます。ということで前へ進めさせていただきたいと思います。
 それでは、御意見、3人の方から提案がありますので、まず、川崎構成員、橋本構成員、三室構成員の順番に、時間が1時間と限られていますので、できるだけ簡潔に御報告をいただくということでよろしくお願いしたいと思います。
 まず最初に、川崎構成員の方からお願いします。
○川崎構成員 川崎でございます。昨年、施設におけるたんの吸引等のモデル事業で見ましたところから少しまとめてみました。一言で申し上げますと、やはり研修には十分な時間が必要だということです。介護の職員にとってどのぐらいの根拠となる知識を持っているかということは非常に大きな問題です。
 施設でやりますと、常時そこに看護師がいて、足らないところ補足しながらも、やはり大丈夫というまでに3か月かかっています。それを当てはめますと、今回の問題の中で一般の高齢者に訪問をする介護の職員、常時医療の看護師さんですとか、ドクターとのお話等ができない状況にあるとすれば、前提となる研修が非常に十分な時間がかかるのではないかということを御理解いただきたいと思ってこのようにまとめてみました。
 50時間という提示が検証できておりませんのでどうかということはありますけれども、施設でやった結果から見ますと、施設では14時間の研修とともに、3か月一緒にやるわけですが、それでも2か月は非常に不十分だということがわかりましたので、是非そこのところを皆さんも御理解をいただいたらいいかと思います。
 以上です。
○大島座長 ありがとうございました。
それでは、橋本構成員、どうぞ。
○橋本構成員(代理) 代わりに説明させていただきます。これは人工呼吸器を付けた親の会、バクバクの会の皆さんから寄せられた要望でございます。大変貴重な御意見、写真がございますので、後ほどよく先生方お読みくださいませ。
 今日は夏休みということもありまして、全国各地から呼吸器を付けた子どもたちがお母さんたちと一緒に参加されています。会が終わりましたら、こちらをぐるっと通って、是非会話を交わしてそれからお帰りになってくださいとおっしゃっています。自筆のお手紙などもお渡したいと言っております。
 子どもたちからの要求、要望なんですけれども、先ほどの資料1の2ページ、実施可能である介護職員等の範囲のところで前回申し上げるべきだったんですけれども、特別支援学校だけではなく、通常学級、学校に通っている人たちがかなりおられるので、そちらの方の教員も検討の方に入れていただきたいということ。特別支援学校のみならず、普通学校においてもできるようにしてほしいという要望がございます。
 先ほどフライングぎみに申し上げましたが、20時間の講習の中で実施してまいりましたので、是非それを試行事業の中に私たちのさくら会のモデル事業をさせていただきたいということと、厚労省の方からお示しいただきました実地研修の中で訪問看護の方々が1日1回経管のチェックをしないと経管の介助ができないということがございましたけれども、ここも毎日訪問看護を受けている人は極めて少ないので、実際にそうなってしまうと大変なことになりますので、この辺もモデル事業の中で検証させていただきたい、安全にできる方法はあると確信しておりますので、それは検証させていただきたいと考えております。
 モデル事業のアドバイザーに当事者を入れてくださいというふうに橋本が申しています。橋本もそうですけれども、岩城委員も入っていただけるといいのではないかと思っております。
○大島座長 以上ですか。よろしいですか。
○橋本構成員(代理) はい。
○大島座長 ありがとうございました。それでは、三室構成員、どうぞ。
○三室構成員 それでは、私の方は特別支援学校という立場で、不特定多数の者を対象とする場合の研修と、特定の者を対象とする場合には特別に取扱うものとするという提案をいただいていることについて、それを支持する立場で、特別支援学校でどのようにたんの吸引等の研修が進められているかということを報告させていただければと思っております。
 特別支援学校では、看護師を中心としながら教員が看護師と連携して実施しているという状況にあって、現在のところ、たんの吸引等での事故は起きておりません。この間、研修は50時間ということだったので、緊急に北海道から九州まで37校の学校長にアンケートをとりまして、50時間が果たして可能なのかということで意見を聞きました。
 多くの学校で実施が困難であり、教員がたんの吸引を実施できなくなるという回答を得ております。実際に研修として考えられる妥当な時間としては、10〜20時間が妥当ではないのかという意見が出ています。理由についてはそこに書いてありますので、時間を省略して読んでいただければと思っております。
 また、指導医、東京の場合は教員を指導する立場のドクターが各学校に来ているわけですが、その指導医からの意見を伺ったのですが、特別支援学校で教員が実施するたんの吸引は個別の研修を必要とするが、看護職員等が一般的業務の1つとして行うために必要とされる研修のレベルまでの義務づけはなくてよいと考える。具体的には、特定の個別の児童生徒に対してのみ実施している。対象となる児童生徒との関係性が確立していることを前提にしていること。看護師等の学校のスタッフがいる場で安全性が保たれているということが挙げられています。
 具体的な研修については、その次のページ、東京都の説明の後、東京都の研修があります。教員の場合は食べさせるとか、飲み込むとか、医療的ケア以外の研修もかなり行っていて、実質的には次にある医療的ケアに関する講座ということで、3時間かける4時間の12時間で研修を行っておりまして、また学校でも研修を行っていますので、20時間弱の研修を行っているということです。
 神奈川県、千葉県の資料もその後ろに付けました。このような時間で研修を行っております。介護職員等が一般的業務等を行うための研修と、特別支援学校の教員が看護師と連携して個別の児童生徒を対象とするための研修とは全く区別する必要がある。各都道府県で作成されている実施要綱に基づいて研修を行うというこれまでの方法でたんの吸引等が行われるということが今後も必要であるということを提案させていただきます。
○大島座長 ありがとうございました。何か御意見。
 どうぞ。
○桝田構成員 具体的なお話の中で、特定の者を対象とするという部分が今まで特別支援学校にしても特別養護老人ホームにしても、対象者が1つの状態像を持っている方に対してする研修方法というのを組み込んできている。
ですけれども、今回しようとする分というのは、言わば不特定多数の方に対象になった場合と、そこは具体的に示していただいて試行事業の方に持っていかないと、一般的な分、50時間の議論が出てくると思うんですけれども、その50時間が多い、少ないという問題と今、違法性の阻却でやっている、例えば研修が特別養護老人ホームの場合は14時間ですね。でも、14時間というのは限定した行為をするから14時間でOKですよと。でも、それが不特定多数云々になってくると、基礎的な知識も増やしていかなければいけないから50時間というふうになっていますので、やはり2方向という分をきっちり議論しなかったら、今までやっていたことができなくなるという、そこが一番皆さんの心配されているところだと思うんです。
 ですから、違法性の阻却をそのまま引きずっていって併用にするのか、それも1つのコースとしてきっちり認めるのかという部分を先に踏まえた方がいいのではないかと思っています。
○大島座長 ありがとうございます。今までいろんな研修のプログラムが個別性も含めてあったかと思うんですが、その全体の歴史的な推移だとか何かについてどなたかわかっていて話ができる方はいますか。
○土生障害福祉課長 第1回目の資料で説明したつもりだったんですけれども、今、桝田構成員からお話がございましたとおり、特別養護老人ホームにつきましてはこの4月から口腔内の吸引と胃瘻の一部ということで、既に研修が始まっておりまして、それが基本的に御紹介がありましたとおり、14時間というものが標準になっているということでございます。
 それ以外には厚生労働省といいますか、何か標準を示したものというのはないわけでございまして、特別支援学校も今も御紹介がございましたとおり、個別のお子さんを対象とするということで県別にも少し異なるといいますか、差があるという実情は第1回目に御報告されたとおりでございまして、それ以外の経緯というのはないものと考えております。
○大島座長 いかがでしょうか。考え方として、勿論、一般的な部分と特殊な部分があるということは基本的に押さえて、今まで特殊な状況でもってやってこられた方たち、これからも勿論そういう方たちが発生するわけですけれども、その方たちにとって不利益になるような状況はつくるべきではないということがまず基本的な考え方です。
 一般的な研修の在り方としては、基本研修と実地研修とを押さえていくということについても、前に確認されたことで、そういった構造で進めていくというようなことで、この点についての確認でよろしいですか。この点についてはいいですか。
 どうぞ。
○黒岩構成員 黒岩ですけれども、10時間だとか20時間だとか、100時間だとかと言われても我々はよくわからないんですけれども、しかし、一番大事なことは何かというと、安全にサービスを届けるということが必要ならば、時間を決めてもほとんど意味がないと思います。
 たんの吸引というのは恐らく技術だと思うんです。そうしたら、この人は大丈夫だという試験というか認定というか、そういうものがあった方がよほど我々は安心できると思うんです。既に違法性阻却という中で現場でやっていらっしゃる方もいらっしゃるという現実もあるし、そばでずってやってらっしゃる方も既にいるという。その人たちは恐らくもう既に相当な力量を持っていると思うんです。そうすれば、何時間勉強しなければいけないかということよりも、その技ができるかどうか。それをちゃんとした人が判断して、ドクターなりナースなりが判断して、あなたはできるといって、その認定さえ出せば、それは一層のメディカルコントロールの中に置くということにもなる。そうすると、50時間かけるというと、今、継続している人にとっては非常に大きなマイナスになる。でも、その技のチェックだけだったらばすぐにもできる。そういうふうに試験ということ、認定というシステムということをやるべきだと考えます。
○大島座長 どうぞ。
○橋本構成員(代理) 障害者の場合は、医療が必要になる前からヘルパーとして関わっている場合が非常に多いので、医療が必要になった段階で研修を受け始めることになります。前提が多分大きく違うと思います。そのヘルパーが通常の業務の中で関わりながら新たな技術を習得していくことで、例えばその間、実務ができなくなるとかということがあると、生活に差しさわりが出てくる。ヘルパーにとってもそれはマイナスですし、障害当事者にとっても自分のケアを一番知っている人がその研修のときに来なくなるということでは大変困りますので、そういう意味でできるだけ短時間でお願いしたいと申し上げます。
○大島座長 どうぞ。
○因構成員 この委員会で議論をするときに、特定の方と不特定な利用者を相手にする人と、分けて議論しなければいけないと思うんです。今日、厚生労働省の方から出された中に不特定と特定が出てきていると思うんです。今までたんの吸引をしておられた方は、ある意味特定ではないかなと思うんです。
特定、不特定の分け方はよくきちっと出ていませんでしたけれども、ただ、私どもヘルパーはある1軒の家にだけ行くわけではないんです。何人もの利用者がおられて、担当が変わったり何だりしながら、いろんな方に対応しなければいけない。そうだとすれば、やはりたくさんの技術や知識を持っていなければいけないので、まずはこの時間が多いか少ないかとかよりも、やってみてどれくらい研修時間が必要なのかというのを検証していけばいいわけで、せっかく厚生労働省が出されている50時間をまずやってみて、やってみた結果こんなに要らないよとか、足りないよとか、それをやっていけばいいのではないかなと思うんです。
 確かに1人の利用者さんに対しては10時間でもできるかもしれませんが、いろいろ状態の違う利用者さんがおられますので、そこに職業として関わる以上は、ある程度のことはしていくべきかと思います。
○大島座長 どうぞ。
○太田構成員 黒岩委員の御発言は極めて現実的なものだと思うんですけれども、技術だけでよいかというところは議論が要ると思います。というのは、車の運転のようなものではない。
特別支援学級でのたんの吸引等の研修についてのプログラムには、例えば東京都の場合はCO2値の知識などという、つまり二酸化炭素の知識とか、SpO値の知識なども学んでいるわけです。なぜ必要かというと、不測の事態、例えば偶発的な合併症を早期に発見するとか、万一、何かが起きたときにどう対応するのかとか、そういったところまでの知識や技術を求めているからだと思うのです。
 したがって、技術だけあればというわけでもない。50時間の研修時間が長いか短いか、今御意見が出たように、まず試行してみて、そして十分なのか不十分なのか判断しないと時間の妥当性については結論が出ないと思いました。
○大島座長 ほかにいかがでしょうか。
 どうぞ。
○齋藤構成員 私も太田構成員の意見に賛成です。川崎委員のペーパーにもございますように、介護施設の中でナースが常時いるという前提の中でも、介護職員の方が手技を修得するのにかなり時間も要したということでございます。ましてやこれから先、常時ナースがいるという環境でやっていくのではないのですから、介護職員はある程度の知識を身につけ、それなりの判断を求められていくということです。まずは50時間でやってみた上で評価をしながら、足していくのか、引いていくのかということを検証していけばよいと思います。
 研修を受ける人たち全員が一様に50時間でいいのか、あるいは20時間にするべきだという御意見もあります。重度障害者や、難病の方につきましては、いわゆるオンザジョブトレーニングの中で長い時間をかけてその人なりのケアのやり方を習得していきますから、そこの部分を研修の一部に読み替えるとかいろんな工夫ができるのではないかと考えています。
 体制の問題として、この図を見ていきますと、まずは指導看護師をきっちり研修して、次にその指導看護師の下で基本研修を行うということになっています。その研修の場所が介護療養型の医療施設もどうかということで提案されていますが、もしこういうところに範囲を広げていくのであれば、指導看護師がその指導に専念できるような体制をとるべきです。介護施設においてもそうだと思います。指導看護師がそこで指導している間、ほかの患者や利用者の方々のケアの質が落ちないように十分な代替え要員を確保するような補助金等々も対策を講じていただきたいと思っているところです。
 在宅で訪問看護が毎日来られないのではないかという御指摘が構成員の方からありました。これは現行制度で週3回までとか、介護保険の中で支給限度額の範囲というような状況で制限が決められているわけです。それならば、訪問看護を毎日利用できるように、私は制度の方を変えるべきなのではないかと思います。
○大島座長 ありがとうございました。
 どうぞ。
○橋本構成員(代理) 橋本は50時間どころではなく100時間以上の研修が必要ですと申しておりまして、個別性があるからといって短時間で済むと勘違いされては困ると言っております。50時間でもし研修するのでしたら、その内訳ということでは例えば座学は短くていい、知識だけでは介護ができないと申しております。研修の場所をできるだけ個人の自分のベッドサイドでやってほしいということが本音だと思います。
○大島座長 島崎構成員、どうぞ。
○島崎構成員 試行というと、そのままこれでいきましょうねというのが普通の試行だと思うんですけれども、この試行は本当に試行にしてほしいと思います。つまり、本当に50時間必要なのかどうかというのは先ほど黒岩委員からも御発言があったようにこれは正直言ってわかりません。あえて言えば、これまで例えば特別養護老人ホームのトライアルでどんなことがあったか、ヒヤリハットがどのぐらいあったか、あるいは、先ほど重度障害者の方に関する研修とかいろいろありますけれども、必ずしも整合性が取れているわけではないし、絶対何時間がいいというのはわからないのです。研修のプログラムとか見てみますと、必ずしもこれが本当に必要なのかなということも場合によってはあるかもしれませんので、むしろ例えば50時間でスタートして施行するにしても、これとこの科目はドッキングできるんではないかとか、あるいはここのところはもう少し短縮できるんではないかとか、むしろそういうことはきちんと評価した方がよいのではないかと思います。
 併せて言えば、例えば今までどちらかと言うと比較的あいまいにしてきた範囲の問題、もう一回蒸し返すつもりはないのですけれども、例えば経管栄養の準備行為が医行為かどうかというのも議論としてあるわけです。したがって、試行は必要な安全性の確保を図りながらやるということが目的であり、職種のバリアーを高くするためにやっているわけではありませんので、そういう意味から言えば、本当にこれが必要なのかどうなのかということも併せて検討した方がよいと思います。例えば、資料3の1ページ目の試行事業のところに、胃ろう、腸ろうの状態に問題がないことの確認は看護職員が1日1回行うものとするとあります。でも、本当は1日1回必要なのかどうなのかということも議論も恐らくあるんだろうと思います。例えば、1週間に数回でもいいかもしれませんし、そこは議論があるし、それが本当に必要なのかどうなのかということはトライアルの段階でよく検証された方がよいと思います。
○大島座長 ありがとうございます。ほかにいかがでしょう。
 川村構成員、どうぞ。
○川村構成員 先ほどから橋本さんが在宅でたんの吸引の行為をする方々には、在宅で覚えてほしいという御発言をされています。それはもっともだと思います。そういうことから考えましても、試行団体の一つに訪問看護事業所も入れていただきたいと希望します。訪問看護から始まって訪問介護の方と協力してサービスを提供している事業所という経路もたくさんありますので。今は例えば特養で働いていらっしゃる方が、数年後には在宅の方で働かれるかもしれません。そういう移動が可能なようにやはり訪問看護事業所からも試行に参加させていただけると良いと思います。 それから、それをする場合にはやはり今の訪問看護というのは非常に目いっぱいなところがございますので、それなりの指導体制についても御支援をいただきたいと思います。
 以上です。
○大島座長 ありがとうございました。何人かの委員の方から、言い方が難しいですが、とにかく行えではないんですけれども、研修というのか、もう具体的に動き始めて、その結果によってどうなのかということをトライ・アンド・エラーというんですか、やりながら考えていくということも重要ではないかと。ここで細部に至るまで、何時間が適切でどうだというようなことを徹底的に議論をしていても意味がないのではないか。厚労省案がどれほど根拠があってというようなことを言い出しても、これも随分議論がまた出てくるでしょうけれども、一応その案に従って動いて、動いた結果、修正すべきところは修正すればいいのではないかと。
ほかの例では、試行というと、そのまま実行みたいな格好になることが多いようですけれども、この場合にはそういったことは決してせずに、あくまで試行ということで、試行の結果、一度それを総括して、より適切な研修の在り方というのをもう一回きちんと検討するという場は設けた方がいいのではないかと。このような考え方が何人かの委員から出されましたけれども、この点については異論ありですか、どうぞ。
○橋本構成員(代理) ですから、何度も申し上げていますが、もう7年来の実績がございまして、重度訪問介護研修の20時間の中の追加研修部分7時間の中でやってきました。それを、、大変少なく感じられるかもしれませんけれども、それは座学でございまして、講義課程が終わった後が本当に非常に長い期間をかけてじっくりと在宅で実地研修をしていきます。一応重度訪問介護の資格を取れるところで20時間というところの中でやってきております。試行事業は2本立てでやっていただいて、是非検証していただきたいと申しております。
○大島座長 それは初めから何度も確認をしているつもりですけれども。よろしいですね。一緒に扱うということはないということは何度も確認しています。
○橋本構成員(代理) 50時間に統一してということではないということですね。
○大島座長 ありません。少なくとも今までのやり方で不利益を被るようなことがあってはならないということは、現在までの在り方というのを前提にした物事の考え方を個別の場合には踏襲するということ。
○橋本構成員(代理) これは非常に大事なことで、今日後ろにギャラリーがたくさん来ているんですけれども、全員20時間の重度訪問介護研修の中でヘルパーを育てて、自分で利用している方々ばかりです。
○大島座長 私は勿論そういう理解ですけれども、ほかの委員の方はよろしいですか。
○白江構成員 今の最後のところは非常に重要な確認だったので、今そのことを確認したいと思いました。まず、特定と不特定の場合に分けて考えるということ、あるいはこれまで実施してきた方の利益は守るということについては確認されたという整理についてです。あとは試行事業ですので、私も50時間は余りにも多過ぎると思っていますが、先ほど御提案があったように、当事者の方がアドバイザーのところに複数入る、そういう前提であれば、私は試行事業自体をやることについてはいいのかなと思いますけれども、その点はどうなのでしょうか。
○大島座長 その話はまだこれからの話になるかと思いますが、多分、当事者の方たちにとっては大変なことなので、私の頭の中では整理がついているという感じはするんですが、改めてもう一回皆さんの中で確認をしますが、特定の場合と特定でない場合というのは区別して考える、そして特定の今までやってきたやり方できちんと行われているということに対して不利益を被るというような在り方というのは考えないということについては、改めてこれはよろしいですね。
○平林構成員 私、少しよくわからないので教えていただきたいんですが、試行事業というのは悉皆的にやるんですか。それとも、どこか幾つかの施設なり、団体なりを選んで試行事業を試しにやってみるんですか。要するに、悉皆的にやるのであれば、今言ったような議論が出てくると思うんですが、そこら辺の確認をさせてください。
○大島座長 どうぞ。
○土生障害福祉課長 試行事業の基本的なイメージは、横長の資料でございまして、前回御説明したとおりでございますけれども、先生がおっしゃる悉皆的というのはどういうことかにもよりますけれども、この案で申し上げますと、多少少ない、あるいは多い場合もあるかもしれませんが、6団体程度で関係のある幾つかの施設、例えば実地研修というところを見ていただきますと、40か所程度ということでございますので、そういう意味では、程度ですから多少の上下はあろうかと思いますけれども、まさにモデルといいますか、やってみるといいますか、そういった範囲の試行事業を考えているところでございます。
○大島座長 よろしいですか。どうぞ。
○黒岩構成員 黒岩です。試行事業であるならば、この50時間にこだわらないことにすることを前提にすると、いろいろな可能性が見える方がと思うんですよね。だから、全部同じことをする必要はないと私は思います。
先ほどの私の発言に対してその後ないんですけれども、私は最後の試験というのが大事だと思っています。だから、寝ているひとが50時間を受けても意味がないわけであって、最後に試験をすればいいのではないですか。試験をする。実技の試験は当然、実技とともにペーパーの試験もあってもいいのではないですか。
それまでの時間というのは、例えば授業をどのように考えていらっしゃるのか、みんながわざわざ出てきて、教室でその授業を受けることだけではない、放送授業的なるものというか、インターネットを使ってもいいじゃないですか。つまり、自分が試験に合格するために、自分なりの時間を使って準備できるような、そういう道もつくっておく。そういうのをいろいろと試行事業の中で、モデル事業の中でやっていって、どれがいいのか、比較検討して決めるべきだと思います。
○大島座長 どうぞ。
○太田構成員 黒岩委員の発言は市民の共感を呼びやすいので、一言釘を刺しておかねばと思います。おっしゃることはよくわかるんですが、医学教育も看護教育もそうですけれども、教育のやり方、方法にはスタンダードがあります。座学をやって、OJTで現場で体験してという一つの流れがあって、どれぐらい理解できたのか、セルフチェックできる機能もそこに組み込まれています。試験までして、何点以上は合格とか、何点とれない人はだめとか、そういう場で技術を評価することはできません。
 あと一点、異なった場所での研修が、すでにイメージされています。安全という視点で考えたときに、どこで試行するかという環境によって、リスクのレベルが3つあります。ドクターとナースが常駐している老健や療養型、すぐ医者や看護婦がいる環境で学ぶ場合、ナースしかいない特養で学ぶ場合、ナースも医者もいない、例えば在宅とかグループホームで学ぶ場合、それぞれリスクのレベルが違います。そういったオプションも用意された中で試行しようとしているわけですから、どうぞそこを御理解いただきたいと思います。
○大島座長 どうぞ。
○黒岩構成員 黒岩ですけれども、橋本さん、今既にやっていらっしゃる方がいらっしゃるわけですよね。この方はどうするのですか。また20時間受けてもらうんですか。今はもうやれる能力を持っているのだったら、テストだけでもすぐいけるじゃないですか。そういう道もつくった方がいいという意味で言っているんです。
○桝田構成員 この資料2の評価?@、?Aという項目について、私の理解は、座学の部分の評価はどこまで必要なのかという、言わば教えた内容の理解度をここでテスト的なことをするのではないかなというふうな理解をしているんです。もう一つの評価?Aの方は、実技的な面でどこまでという、指導者がチェックをしていく。ここでは試行事業ですので、テストに受かった受からないという話ではなくて、ここの評価の部分でどの程度の知識を持っているのか、これがどの程度必要なのかという分析の部分をここに導入されて、必要性の部分とか、そこは試行の場合はそれを使われた方がいいのではないかと。
それで、現実問題、知識を持っている人は、例えばテストをして受かれば、それでオーケーという方法は当然出てくると思うんですよね。ある程度基礎知識をもう一度再教育する部分と、50時間のうちでも言わばハードルが高い、研修を受けずに試験を受けて通ったら、座学部分はクリアーしているわけですので、今回の試行事業でなくて、制度的に実施する場合はそういう道も当然考えられるだろうと思いますので、評価の?@、?Aあたりを少し有効に使われたらいいと思うんですけれども。
○大島座長 いかがでしょうか。
○中尾構成員 私の意味のとり方が違うのかなとちょっと思ってしまったんですが、評価されるということは、ヘルパーとしては結局受け身になりますよね。となると、一方的に評価されて、ヘルパー側からの考えや訴えというところはどこにいくんでしょうか。ヘルパーに不安がないか、ということを把握していただくことも必要です。
 ここは、確かに勉強をしていくんですけれども、先ほどから黒岩先生がおっしゃっているように、テストとか、それで合格しないと何という、それは一方的に評価を受けるわけですよね。でも、実際にやるのは私たちヘルパーなんですよね。そうしたら、ヘルパーの声も聞いてほしいんですよね。それが評価に値するかどうかというのは、私は今の段階ではわかりませんけれども、一方的に評価を受けるということについては、少し疑問を持ちました。
○大島座長 どうぞ。
○橋本構成員(代理) 反対のことを申し上げるかもしれませんけれども、歴史的に障害者の場合は当事者が評価をするというふうにしてここまできておりますので、橋本が今、評価の話でしたら当事者が評価をするというふうに言っております。
○大島座長 どうぞ。
○三上構成員 不特定の対象者を相手にする場合には、一般的な、平均的な評価というか、客観的な評価というのが当然必要だろうと思います。評価のない教育とか研修というのはあり得ないと思いますし、それを資格化するときにはやはり私は試験のようなものがなければ、資格化はできないんだろうと私は思います。でないと、一定の質の担保ができないし、個々の評価者が個人個人の評価の基準というか、主観で評価をして認定をするということは若干認めがたいなと思いますので、資格化しないということで評価をしていく。これは努力義務のような形ですけれども、研修の評価をするということは非常に大切なことだろうと思います。
○大島座長 どうぞ。
○内田構成員 特養のモデル事業のときも、やはり1か月目、2か月目、3か月目ということで、ちゃんとできたかできなかったかというのはやっているわけで、それがないと絶対にだめだと思うんですね。それは自己満足に終わってしまいますから、どんなテストをするかどうかというのはそれはまた別問題として、やはりできるできないということの評価をきちんとしてもらいながらやっていくということが大事なのではないかなと。
 先ほどから、単なるテクニックみたいなことで済むかのように、そういうお考えもあるのかもしれないですけれども、そうではないと思うんですね。やはりたんの吸引にしても、胃ろうの栄養注入にしても、当然リスクがあって、そのリスクをよく知っているということと、そういうことが何か起きたときに、自分はどうすればいいのということをやはり知っておくということでいけば、一定の時間の研修は絶対に必要だと思うんですね。それが、確かに50時間なのかどうかと言われると、私はよくはわかりませんけれども、少なくとも特養のときの14時間というのは短めだったという話はすごく聞いております。だから、そばに医療職がいるにもかかわらず、それでもやはり短めだったと感じているというのは、少し考えた方がいいのかなと思います。
○大島座長 どうぞ。
○桝田構成員 特養の場合の14時間、短めのお話が出ていますけれども、選んだ対象者というのは介護福祉士資格を持っている方が80%とか、実務経験5年以上とか、そのようなレベルの方を選んでいますので、そういう14時間でいけるのではないかという話で、全くすべての方を対象にするのであれば、当然時間というのは変わってきますので、その点、時間が短めというお話は補正しておきます。
○大島座長 ありがとうございます。どうぞ。
○岩城構成員 研修時間から外れますが、教育・研修に当たりまして、実施研修の場所につきましては可能な限り施設ということで、介護療養型医療施設でも実施が可能であるとされておりますが、重症心身障害児施設においても、現在特別支援学校の先生方の研修を実際にしております。ですから、是非この中に資料3の中に「医療機関を除く」とありますが、そうではなくて、今までやっている実績も見まして、重症心身障害児施設も加えていただきたいと思います。
○大島座長 その点についてはいかがですか。私は事情はよく知らないんですけれども。今までは外していたんですか。
○土生障害福祉課長 勿論、それぞれこの検討会で御議論いただくべきことでございますけれども、2つの議論がございまして、今、岩城委員が御指摘された介護療養型医療施設、3ページの真ん中に書いてございまして、「実地研修を行うことも可能とする」ということでございますので、もし今の御趣旨であれば、ここの点なのかなという感じで聞かせていただきました。重心は確かに医療であることは事実でございます。
○大島座長 どうぞ。
○島崎委員 手短に言いますと、先ほど言ったことと重なりますけれども、トライアルのところでは、黒岩委員がおっしゃるような、通信教育がいいかどうかは、それは先日も言われておりますけれども、一定の知識なり、技術なりが身についたかどうかということのチェックをどういうふうにするのか、その検証の仕方は非常に重要だと私は思います。
 それから、先ほどの議論、つまり個別性が強い場合とそうでない場合の議論とか、先ほど来、今やっていることができなくなってしまうというふうな議論に関して、1つだけ意見を申し上げると、試行の議論と、それから実際に例えば制度化という意味がいま一つわからないところがあるかもしれませんが、法律上措置をしたときに、今やっている人たちが、あるいはそういう行為を受けている人たちが困らないようにするためにどういうふうにするかどうかということは切り離して議論しないと、私はまずいと思います。
 つまり、今まで非常に中途半端な状態であったものを切り替えていくときには、必ず摩擦的な問題だとか、経過的な問題が生じざるを得ません。そのときに、今やっているそのことができなくなってしまうのは困るからといって、本来の在り方をゆがめるというのは、これは決して好ましいことではない。言いたいことは、トライアルはトライアルとして本当にどれぐらいやるのが過不足なくできるのかということの検証はしっかりしなければいけないが、そのことと現場で支障が生じないようにする、という議論は分けないとまずいということです。
○大島座長 いかがでしょうか。どうぞ。
○平林構成員 私が繰り返して申すまでもないんですが、今の島崎委員の発言はとても重要だと思いまして手を挙げさせていただきました。私が先ほど、悉皆的にトライアルをやるんですかと聞いたのは、そのことを確認するために申し上げたのです。実際に制度化するときには、今やっている方ができなくなるようになるということは避けなくてはならない。この点はは全員が一致していますので、そのための方策をどうすべきか。経過的な措置をどう講ずるのか、今やっている方をどう現在の制度に組み込んでいくのか等々、いろいろ考えなければならないと思いますが、トライアルのところに同じ問題を持ってこられると、少し議論が混乱してきますので、そこは区別すべきだろうと思います。
○大島座長 ありがとうございます。これは最後に議論しようと思ったんですが、橋本さんの方から自分もアドバイザーになりたいという希望があって、私は非常にウエルカムだと思っています。ということは、今のような話もそこの中で、しかも橋本さんは必ずしも自分たちに都合のいい、短くて勝手な研修を望んでいるわけではないんだということをはっきりと言明されていますので、そういった意味で、今までの御経験の中からどういう研修の在り方がいいのかというようなことについて、場合によっては、もう少しこういう点は厳しくやった方がいいという御意見が伺えるかもわかりませんので、そういった意味でアドバイザーに入っていただいて、そして個別であってもどういう研修がよりいいのかというのを制度として実現していくということと、今までやってきたこととは、仮に今までの既得権だけを守るという意味ではなくて、よりいいものをどうつくるのかという見地から参加していただくということで、是非参加をしていただきたいと思います。
 厚労省の方から提案された具体的な個別の内容については、もう既に前にも確認をしていまして、今日の議論の中にもいろいろ出てきていましたので、私は個別の一つ一つについて確認することをしなかったんですが、一つ、二つ気になることがあって、だれがどのように評価をするのかということについて、ある一定の思案なり、考えがあるなら、それを伺っておきたいということと、それから、これは医療施設の研修をどうするのかということで前にちょっと議論があったと思うんですけれども、この点についてもし御意見があれば、限定して認めるのか、基本的に認めないという方向でいくのかというようなことについて。
○桝田構成員 研修の公募の方に全国老施協として手を挙げたいと思っていますけれども、具体的な内容の問題点になってきますと、例えば気管カニューレをつけている方が特養に入所しているかというのは、すごくまれなんです。それから、経鼻の方の経管栄養もかなり少ないものですので、実習する場合にやはりそういう部分というのはどこかで補完せざるを得ない環境も、ほかの団体の方も多分起こってくると思うんですね。すべての分をここでできれば問題はないんですけれども、多分足りない部分はどこかで補っていただく、そういう医療施設の方にお願いせざるを得ないというのが実態として上がってくると思いますので、そこらの部分で考慮願いたいと思います。
○大島座長 どうぞ。
○齋藤構成員 これは前回も申し上げましたけれども、今の介護療養型医療施設では要介護の4、5が合わせて80%以上で、かつ、日常生活自立度が3以上で74%以上を占めています。これは平成19年の3月のデータでございますけれども、非常に重度化しているという状態であろうかと思います。それから、重度化の上に、さらに認知症の方も非常に多くそこに含まれております。研修は患者本人と家族の同意を得た上で行うのが当然の前提でございますので、そういうことから考えると、重度化した認知症の方などに研修の了解を得ていくのは非常に難しいのではないかと思います。これが、介護療養型医療施設で研修を行うことに反対する理由の1つございます。
 それから、やはり前回申し上げましたように、医療機関では中央配管が整備されており、そしていろいろな医療機器や物品が十分に準備されています。そういう整った環境の中で研修をしても、いざ在宅で吸引などを実施するときに、使う物品からして違ってくる。そして、更にそこでもう一度説明をしたりする必要が生じます。ですから、実際にその介護職員の方がケアを行うような施設、あるいは在宅で研修を行うべきではないかと思います。
 ただ、どうしても研修に必要なケースを確保できないという状況で、今回こういう医療施設が研修場所に少し入っているんだろうと思います。けれども、先ほども申し上げましたように、今重度化してケアが大変な中で、1人の指導看護師をそこに出すということであれば、ほかの方々へのケアの質の低下が起きないような体制で実施することを条件にしていただければと思います。
○大島座長 いかがでしょうか。よろしいでしょうか。
○因構成員 今は自由に意見を言っていい時間ですか。
○大島座長 もう、まとめにかかっているんですが。
○因構成員 では、カリキュラムのところで。50時間のカリキュラムですけれども、どこかに入っていると思うんですが、私も過去に言いましたけれども、故意ではないと思っていますので、例えばそのときの心身状況の把握をして、いつもと同じようなたんの引き方でいいのかとか、そういうことが要りますので、このカリキュラムの中のどこかにバイタルチェックとか、心身状況の把握とか、そういうものを入れていただきたい。どこかに入れられるだろうと思っていますので。
 それから、たんの吸引の必要な方というのはコミュニケーション障害が出ておられると思いますので、その辺の学習もどこかに入れていただきたい。基本的なところは入れていただきたいなと思っております。
 それから、安全管理とリスクマネジメントのところでしょうけれども、連携の在り方をきちっとマニュアルをつくるとありましたので、その辺もマニュアルの作成の基本的なところなども必要ではないかと思っています。
 あとは、機材の理解とか、そういうものも入れていただけたらと思います。要望です。
○大島座長 ありがとうございました。どうぞ。
○橋本構成員(代理) それは看護の仕事だと思います。
○大島座長 研修プログラムに入れろという話でしょう。だから、研修にそういったものも。
○因構成員 そうですね。入れろというよりも、できているものの中のどこかに多分当てはめていただけるのではないかということです。確認をしたかったんです。
○橋本構成員(代理) 補足で、バイタルチェックの方は看護の仕事であって、コミュニケーションの方は介護の仕事だと。
○大島座長 バイタルチェックを介護がやると言っているわけではないんですよね。
○因構成員 でも、それができなければ、たんの吸引にはつながらないと思うんですけれども。
○大島座長 だから、それが一体何なのかという知識は当然あるべきだと。バイタルサインを全部チェックして、何かをやるということを言っているわけではないんですね。
○因構成員 それで判断するということではないということですね。
○大島座長 ではないんですね。それもやる必要はないということを言っているわけではないんですよね。
○橋本構成員(代理) 多分、それで自己判断するようなヘルパーになると困るというふうに言っているのだと思います。
○因構成員 判断は医療です。
○橋本構成員(代理) 連携して、バイタルチェックはできても、それをちゃんと看護に報告するというところが大事だというふうに言っているので、多分同じ。
○大島座長 そんなことまでやると言っているわけではないんですよね。
○因構成員 同じ思いです。
○大島座長 ということで、具体的な細かいところまで議論し始めたら、なかなか尽きないと思うんですが、基本的に試行に移る、全体枠としては厚労省の提案、これは前にも個別については一つずつ確認をしてきた内容ではありますけれども、今日は更に幾つかいろいろな御意見をいただいて、修正案の代替を行っていくという方向で考えていく。
 そして、今日いろいろ提案が出された細かいことについては、検討会の中から、私、そして内田委員、太田委員、川崎委員、川村委員、そして橋本委員に参加をしていただいて、いわゆるアドバイザーの委員会のようなものをつくって、そこで詳細については検討していくという形で進めたいと思いますが、いかがでしょうか。それでよろしいでしょうか。
(「異議なし」と声あり)
○大島座長 ありがとうございました。
 それでは、第4回の委員会をこれで終わりたいと思います。


(了)
<照会先>

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