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2010年12月17日 第1回 医療計画の見直し等に関する検討会

医政局指導課

○日時

平成22年12月17日(金)10:00〜12:00


○場所

航空会館501・502会議室


○出席者

委員

武藤座長
伊藤委員
尾形委員
神野委員
福井参考人(齋藤委員代理出席)
末永委員
鈴木委員
池主委員
中沢委員
長瀬委員
伏見委員
椎名参考人(布施委員代理出席)
山本委員
吉田委員

○議題

1.座長の選出
2.検討の進め方について
3.医療計画制度の現状と課題について
4.その他

○配布資料

資料1開催要綱
資料2医療計画の概要について
資料3基準病床数制度について
資料44疾病5事業について
資料5参考資料

○議事

○猿田室長 ただいまから「第1回医療計画の見直し等に関する検討会」を開催いたします。委員の皆様方には、大変お忙しい中、遠方よりご出席いただきまして、誠にありがとうございます。私は、医政局指導課医師確保等地域医療対策室の猿田でございます。座長が選出されるまでの間、進行を務めさせていただきますので、よろしくお願いいたします。
 まず、開催に当たり、医政局長よりご挨拶申し上げます。

○大谷医政局長 おはようございます。医政局長の大谷でございます。本日は年末の大変ご多様のところ、「医療計画の見直し等に関する検討会」にご出席いただきまして、誠にありがとうございます。5年振りの開会ということでございますけれども、この検討会の開会目的は、改めて申し上げるまでもないことでありますが、平成25年度から開始される新たな医療計画に向けて、委員の皆様にご議論いただこうという趣旨のものでございます。
 平成18年の第五次医療法改正に際しましては、いわゆる4疾病5事業ごとに、それぞれの医療機能の分化・連携を推進し、切れ目のない医療の提供を行うため、都道府県が医療計画を策定するために必要となる指針などについて、ご議論を賜りました。今後、人口減少と高齢化のさらなる進展や疾病構造の変化に対応した地域医療の確保に向けまして、都道府県が新たに計画を策定するに当たって求められることは何か、といったことについてご議論をいただく必要があると考えております。
 委員の皆様方については、新しいメンバーの方が多いというふうに拝察いたしますけれども、ご自由な立場で地域医療の実情を踏まえて、ご意見、検討を賜れればと思います。また、それぞれのご専門の立場から、あるいは役目の中で、どうしても指摘していただきたいことについては、またおっしゃっていただければ、できるだけ今後のいろいろな検討に活かしていきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。

○猿田室長 続いて、委員の皆様を50音順にご紹介させていただきます。伊藤伸一委員です。尾形裕也委員です。神野正博委員です。齋藤訓子委員は本日はご欠席で、代理として日本看護協会の福井理事がご出席です。末永裕之委員です。鈴木邦彦委員です。池主憲夫委員です。中沢明紀委員です。長瀬輝誼委員です。伏見清秀委員です。布施光彦委員はご欠席で、代理として健康保険組合連合会の椎名参与がご出席です。武藤正樹委員です。山本信夫委員です。吉田茂昭委員です。以上、14名の委員の皆様に参加をお願いしております。
 続いて、事務局職員をご紹介いたします。唐澤大臣官房審議官です。松尾大臣官房参事官です。岩渕医政局総務課長です。野村医政局総務課企画官です。新村指導課長です。山本医政局政策医療課在宅医療推進室長です。
 なお、カメラ撮りは以上とさせていただきますので、これからの撮影はご遠慮願います。
 次に、本検討会の座長の選出をお願いいたします。選出方法については、委員の互選によりたいと思います。どなたか、座長のご推薦をされる方はございませんでしょうか。

○尾形委員 この分野に高い識見をお持ちの武藤委員に、座長をお願いしてはいかがかと思います。

○猿田室長 ただいま尾形委員から、武藤委員を座長にとのご発言がございましたが、いかがでしょうか。

(異議なし)

○猿田室長 委員の皆様のご賛同を得ましたので、武藤委員に本検討会の座長をお願いしたいと思います。武藤委員、座長席にお移りいただきたいと思います。以後の進行は座長にお願いいたします。

○武藤座長 ご指名によりまして、座長を拝命しました武藤でございます。先ほど大谷局長からもお話があったように、平成25年度の新たな地域医療計画に向けて、この会は社会保障審議会の医療部会の下に行っていくということであります。是非とも、皆様方委員のご協力を得て、よりよい作成指針へ向けてのいろいろな考え方をこの場で出していただければと思います。
 議事に移ります。今回のこの委員会は恒例により、厚生労働省のホームページに議事録が記載されます。もちろん、事前に委員の皆様方にチェックをしていただくことになりますが、そのことをご了解していただきたいと思います。
 事務局から資料の確認をお願いします。

○猿田室長 資料の確認をさせていただきます。議事次第、座席表がございます。資料1「『医療計画の見直し等に関する検討会』の設置について」、資料2「医療計画の概要について」、資料3「基準病床数制度について」、資料4「4疾病5事業について」、資料5「参考資料」です。本日はこの参考資料はご説明いたしませんが、中に1から5があります。資料5-1が「医療法(抜粋)」、資料5-2が「医療提供体制の確保に関する基本方針」というもので、大臣告示です。資料5-3は医政局長通知で、「医療計画作成指針」です。資料5-4が指導課長通知で、医療体制の構築指針と呼ばれるものです。資料5-5は「がん対策推進基本計画」です。資料の不足等がございましたら、事務局までお知らせください。
 続いて、資料の説明をさせていただきます。資料1「『医療計画の見直し等に関する検討会』の設置について」です。まず1「趣旨」です。本検討会は現在の医療計画の課題等について検討を行い、新医療計画をより実効性の高いものにすることを目的に開催するものです。2「主な検討内容」は、課長通知の「医療体制の構築に係る指針」に示された、4疾病5事業に係る医療機能の見直し、医療計画の達成状況を把握するための指標の在り方、医療計画策定のためのデータ集積・分析等の在り方などです。具体的には、先ほどの資料5-3、資料5-4の2つの指針について、本検討会でご検討いただくというものです。
 2頁目は委員名簿。3頁目は「医療計画見直しのスケジュール(案)」です。上の矢印ですが、社会保障審議会医療部会のスケジュールです。10月から医療体制の現状等についてご審議いただいておりますが、来たる12月22日の医療部会において、医療計画についてはご検討いただくこととなっています。医療部会では、医療計画の法律、省令、告示といった部分について、ご審議いただいているところでございますが、来年の医療部会のご審議において、次期医療計画について一定の方向性が示された後に、それを受けまして、次の矢印が本検討会のスケジュールになりますが、次期医療計画の2つの指針の内容について、本検討会でご審議いただきまして、平成23年度中に新しい指針を都道府県に提示したいと考えております。
 いちばん下の矢印が、都道府県のスケジュールとなります。新しい指針を受けて、平成24年度に都道府県では、調査、分析、評価等を行った上で、新しい医療計画を策定し、平成25年4月から新しい医療計画をスタートしていただくこととなっています。以上がスケジュールの案となっております。
 次に、資料2「医療計画の概要について」です。1頁の「医療計画制度について」です。「趣旨」として、各都道府県が大臣の定める基本指針に即し、かつ地域の実情に応じ、都道府県の医療提供体制の確保を図るために策定するものです。2つ目、3つ目の○以降ですが、医療計画は従前からある基準病床制度による病床数の管理、4疾病5事業の医療提供体制を構築することにより、切れ目のない「地域完結型医療」を構築することについて、都道府県が計画するものです。最後の○ですが、地域の実情に応じた目標値を設定し、PDCAサイクルの政策循環を実施するというものです。
 「記載事項」については、4疾病5事業の医療連携体制、在宅医療、医療従事者の確保、医療安全、基準病床制度に使える二次医療圏、三次医療圏の設定、基準病床数の算定等となっています。
 2頁の「地域完結型医療の実現」ですが、4疾病5事業について、急性期、回復期、在宅療養に至るまで、切れ目のない医療連携体制を構築することにより、地域完結型医療の実現を目指すものです。矢印の先の○ですが、計画には医療機関の具体的な名称、医療機能を記載し、住民や患者にわかりやすく情報提供することにより、これを実現しようとするものです。
 3頁の「医療計画の基本指針等について」ですが、都道府県が医療計画を策定するに当たり必要となる方針、指針が3つあります。それは二重囲み線となっている大臣告示の「基本方針」、局長通知の「医療計画作成指針」です。いちばん下の四角い囲みは「疾病又は事業ごとの医療体制について」と書いてありますが、これが課長通知の医療体制構築指針となっています。
 1つ目の二重囲みの「基本方針」ですが、全体は資料5に付いています。どのようなことが書いてあるかというと、医療計画制度の中で、4疾病5事業の医療体制を構築することにより、国、都道府県は国民に対し良質かつ効率的な医療を提供するという基本方針などが書かれています。ほかにもいろいろ細かく書かれていまして、4疾病5事業については二次医療圏ごとの計画ではなく、地域の実情に応じた計画を策定すること、他の国等から出ている計画等も配慮して定めるようにといった基本方針が書かれています。
 2つ目の二重囲みは局長通知の「医療計画作成指針」です。こちらは医療計画の作成の手続きとして、医師会等の関係団体、市町村、医療審議会等の意見を聞いて作成すること。記載事項としては、具体的にどうすればいいのかといったことが書いてあります。また、4疾病5事業については、従来の二次医療圏にこだわらず、地域の実情に応じて弾力的に作成するようにといったことが指針として書かれています。
 いちばん下が課長通知の医療体制の構築指針です。いわゆる4疾病5事業のそれぞれについて、具体的な医療体制の構築の方法として必要となる医療機能、医療圏の設定、数値目標、評価の仕方など、詳しく書かれています。内容については、後ほどご説明いたします。以上の3つの文書のうちの下の2つの指針について、本検討会でご議論いただくというものです。
 4頁の「医療圏について」です。都道府県は計画の中で、病院の病床、診療所の病床の整備を図る地域的単位として二次医療圏、三次医療圏を定めることとなっています。左の青い部分ですが、三次医療圏は現在52医療圏ということで、北海道のみ6つの医療圏となっていまして、基本的な考え方としては、都道府県の区域を単位として設定されています。下の特殊な医療を提供する医療圏として設定されるものです。
 右のオレンジの二次医療圏が349ございます。医療圏の基本的な考え方としては、一体の区域として病院等における入院に係る医療を提供することが相当である単位として設定されています。下にポツが3つありますが、地理的条件等の自然的条件、日常生活の需要の充足状況、交通事情等の社会的条件を考慮して設定し、一般の入院に係る医療を提供する区分として、基本的には基準病床制度に用いることとする医療圏となっています。
 5頁では、「規模別にみた二次医療圏」を順にご覧いただきたいと思います。二次医療圏間の人口格差はおよそ100倍ございまして、250万の大阪市、2万4,000の徳島県の医療圏などがございます。特に棒グラフの左のほうを見ていただきますと、3万未満、6万未満といった二次医療圏があります。大変ばらつきが多い状況がわかります。2つ目の○は、二次医療圏間の面積の格差もおよそ100倍あります。100平方キロメートル未満という医療圏も11ある状況です。
 6頁です。「人口10万人当たり病院数、人口1,000人当たり病院病床数」です。これについても、二次医療圏間で大変ばらつきがありまして、多い所と少ない所があることが示されています。7頁の「人口10万人当たり診療所数」「人口10万人当たりの従事医師数」を示していますが、非常に多い所と少ない所があることがわかります。
 8頁の「医療機器設置台数」です。これは人口等で補正はしていませんが、同様に多い所、少ない所があることがわかります。
 9頁は、「規模別にみた二次医療圏ごとの流出患者割合」です。左の棒グラフですが、3万未満の医療圏は5つありますが、そのうちの約3分の2が流出患者となっています。右の棒グラフですが、医療圏として100平方キロメートル未満の所については、およそ50%が流出患者となっていることがわかります。これを見て、人口の少ない所、面積の少ない医療圏については、その中で医療が完結しないことが窺われます。
 10頁は、「医療法の改正の主な経緯について」です。ご案内のとおり、昭和23年に医療法が制定されました。このときは、戦後の医療機関の量的な整備が急務とされる中、医療水準の確保を図るために、病院等に施設基準が整備されたものです。その後、昭和60年になりまして第一次医療法改正がありまして、医療計画については二次医療圏ごとに必要病床数を設定するという、いわゆる医療計画制度が導入されています。
 その下の平成9年の三次の改正におきまして、医療計画制度の充実ということで、二次医療圏ごとに、下に書いてある内容の記載をすることになっています。具体的には、地域医療支援病院、療養型病床群の整備目標、医療関係施設間の機能分担、業務連携といったことを記載することになっています。平成12年の第四次改正のときには、医療計画については右にありますように、基準病床数の名称の変更、算定式の変更などが行われています。平成18年の第五次改正におきましては、医療計画については4疾病5事業、このときに初めて4疾病5事業について、医療連携体制を位置づけるといった題名が入ってきています。同様に、このときに基準病床数制度の算定式の変更なども行われています。
 資料3「基準病床数制度について」です。1頁です。基準病床数制度の「目的」は、病床の整備について、過剰地域から非過剰地域へ誘導することを通じ、病床の地域的な偏在、全国的に一定水準以上を確保しようとするものです。
 「仕組み」としては、基準病床数を算定式に基づき、全国統一の算定式により算定し、既存病床数が基準病床数を超える地域、いわゆる過剰地域では公的医療機関等の開設・増床を許可しないことができるとなっています。
 一方、「病床数の算定に関する例外措置」もありまして、いちばん下のマル1、マル2ですが、救急、がん、治験など、さらなる整備が必要となる一定の病床については、過剰地域であっても、整備することができる特例の制度が設定されております。またマル2ですが、一般住民に対する医療が行われないものについては、既存病床数に算定しないといった病床数の補正なども行われています。
 2頁、「基準病床数制度について」です。左の青のところですが、「基準病床数」については、一般病床、療養病床は、ここに示す算定式によって算定されています。2つ目の○で、ただし都道府県は流出患者と流入患者の差の3分の1を限定として、基準病床数を加算すること。下の○ですが、急激な人口の増加が認められるなどの事情があるときは、大臣に協議の上、基準病床数に算定できるというのがこの制度です。
 3頁の具体的な特例病床の「概要」についてです。さらなる整備が必要となる一定の病床については、ここに示すマル1からマル13のものについては、過剰地域であっても大臣の同意を得た数を基準病床数に加えて、病院の開設・増床を行うことができるようになっています。
 4頁、「職域病院等の病床数の補正」です。ここに示す医療機関等について、これらの病床を既存病床数に算定する際は補正を行うことができるとなっています。
 5頁は「基準病床数制度の算定式の変遷」ということで、第一次医療法改正以前、改正後、第四次医療法改正のときの算定式、それから現在に至る算定式をお示ししています。
 6頁です。基準病床数制度を取り入れる以前、以後の病床数の推移についてお示ししています。昭和30年から昭和60年にかけて、右肩上がりで病床数が増加してきていますが、昭和61年に基準病床数制度が導入され、平成5年の120万床をピークに、120万床で推移する状況になっています。
 7頁は「一般病床数及び療養病床数の推移」です。先ほどのグラフの内容を解析してみますと、10万人当たりの病床数は、上位10道県、下位10道県を比較しても、いずれも減少しているのですが、右の表で、平成5年を1として見ると、上位10道県については下がっており、下位10道県については上がっているということで、制度の目的は果たされていることがわかります。
 8頁は「基準病床数に対する病床数の推移」です。上位10道県、下位10道県ではなく、全体的にどうなのかということが書かれています。基準病床数に対する病床数が120%を上回る道県については、徐々にですが下がる傾向を示し、基準病床数に満たない道県については、徐々に上がっていく傾向があります。
 資料4で、「4疾病5事業について」説明させていただきます。4疾病5事業については医療計画に明示し、医療連携体制を構築するものとして、ここにある4疾病5事業がございます。「4疾病」については、省令で規定されていまして、がん、脳卒中、急性心筋梗塞、糖尿病です。「考え方」としては、以下の3つの○のとおりです。右のオレンジのほうですが、「5事業」として、これについては法律で規定されていまして、救急医療、災害医療、へき地医療、周産期医療、小児医療となっています。以上のものが、現在の4疾病5事業となっています。
 2頁以降に、先ほどの二次医療圏との関係について示していまして、「4疾病5事業の圏域の設定について(マル1)」ということです。疾病の状況を見ると、この内容については課長通知、いわゆる医療体制の構築指針に書かれています。「がん」については専門的な診療を行う医療機関における集学的治療の実施状況を勘案し、従来の二次医療圏にこだわらずに、地域の実情に応じて弾力的に設定してくださいとしています。「脳卒中」についても、発症後3時間以内の脳硬塞における血栓溶解療法の有効性が確認されている現状に鑑みて、それらの恩恵を住民ができる限り公平に享受できるよう、従来の二次医療圏にこだわらず、メディカルコントロール体制の下、実施されている搬送体制の状況等、地域の医療資源等の実情に応じて、弾力的に設定してくださいとしています。「急性心筋梗塞」についても同様の記載です。「糖尿病」についても、従来の二次医療圏にこだわらず、医療資源の実情に応じて設定してくださいと書いております。
 3頁の「4疾病5事業の医療圏の設定について(マル2)」です。「救急医療」の3行目、救急救命医療については、一定のアクセス時間内に当該医療機関に搬送できるように医療圏を設定することが望ましい。「災害時における医療」については、都道府県全体を圏域として考えてください。「周産期医療」「小児医療」についても、先ほどの疾病と同様に、従来の二次医療圏にこだわらず設定してくださいということが書かれています。しかしながら、委員の皆様もご案内のとおり、多くの都道府県では、基本的に二次医療圏をベースに計画が作成されている現状があります。
 4頁は「がん対策推進基本計画における考え方」です。健康局から出ているものですが、がん対策推進基本計画には緩和ケアとして二次医療圏に1カ所整備してください。医療機関の整備については、拠点病院を二次医療圏に概ね1カ所を整備してください。相談支援センターも二次医療圏に1カ所程度ということで書いてありましたり、感染症法に基づく第二種感染症指定医療機関も二次医療圏ごとに原則で1カ所といった、医療計画とは別の計画については、二次医療圏ごとにといったようなことが記載されています。
 5頁です。4疾病5事業の医療計画にはそれぞれ指標を設定することになっています。「ストラクチャ、プロセス、アウトカム指標の盛り込み状況及び実例」について。かつて厚生科学研究費で行われたものの一部抜粋ですが、多い県、少ない県と、ご覧のとおりの状況となっています。
 6頁は「疾病・事業ごとの医療体制(イメージ図)」です。これについては資料5-4の課長通知の医療体制構築指針、4疾病5事業の記述について、ポンチ絵で示したものです。最初に7頁の「がんの医療体制」ということで、左下の「予防」、赤で示している早期発見、中程に書いてある治療、緩和ケア、在宅療養支援まで、一連の医療が必要ですということを踏まえて、8頁の医療計画では、予防、専門診療、標準的診療、療養支援となっています。それぞれについて、どのような機能を医療計画に書かなければならないのか、どのような目標を書いていただくのか。療養機関の例としては、どのようなものが該当するのか。求められるもの、医療連携についてはどういったものなのか。いちばん下には、指標というものはどのようなものがあるのか、具体例を示しながら、医療計画にも書いていただけるようにということで、この指針等は構成されています。
 9頁は「脳卒中の医療体制」です。これについても左の下に「発生予防」ということで、脳卒中の発生予防、基本的には高血圧のコントロールをしましょうと。左上に「発症」とありますが、急性期、特に緑囲いの「救急医療」では、1時間以内に専門の医療機関でTPA等の治療をするの合わせて、治療とともに急性期のリハビリテーションも始めましょうと。右のほうには、慢性期のリハビリテーション、維持期、在宅医療に続く一連の医療連携が必要ですと。
 10頁は、これらの医療を構築するために、医療計画では「予防」から「維持期」に対して、それぞれ先ほどと同様、「機能」から「指標」まで、具体的には医療計画にこのようなことを記載してくださいということが指針に書いてございます。以後、11、12頁には心筋梗塞について、13、14頁は糖尿病について、15、16頁は救急医療について、17、18頁は災害医療について、19、20頁はへき地医療体制について、21、22頁は周産期医療について、23、24頁は小児医療の体制について、ポンチ絵等に書かれているようなことが、基本的には指針として書かれています。4疾病5事業の指針の内容については、次回以降、テーマ別に委員の皆様にご検討をお願いしたいと思っています。
 資料5は「参考資料」です。本日はご説明いたしませんけれども、医療計画に関連する法律、基本方針、2つの指針などを付けています。必要に応じでご参照いただきたいと思います。事務局からの説明は以上です。

○武藤座長 ここからは委員の皆様方に、現状の医療計画に関する論点あるいは次の医療計画作成に向けての問題点等を、ご議論いただきたいと思います。この会は社会保障審議会医療部会の作業部会的な役割ですので、12月22日はまだ医療部会が開かれていないものですからそれに向けて、今日の会はそれぞれの立場からご自由な問題意識をお出ししていただければいいと思います。

○神野委員 確認も含めて発言します。4疾病5事業というのは、先ほどのご説明で省令、法律で定められているということで、二次医療圏にこだわらずということでした。そうすると、例えばこれがこの検討会で4疾病6事業がいいとか、5疾病7事業がいいという話はない話で、4疾病5事業が前提であるということで考えなさいということですか。

○武藤座長 基本的には、方針に関しては医療部会での検討項目だと思います。ただ、それに対するご意見などはどうでしょうか。

○新村指導課長 いまの点以外にも、医療部会とこの検討会との関係、役割分担については、ご質問があるかもしれませんので、先にご説明させていただきます。
 先ほど座長からお話がありましたように、医療部会で22日に医療計画について一旦議論いただきますが、もちろん来年以降も医療部会でもいろいろな検討がなされると思います。医療部会は正式な審議会の部会ですので、例えば法律事項のようなものは、当然医療部会できちんと議論いただかなければいけないと思います。それはそれで部会の中でまた議論があると思います。ただ、こちらの検討会の中でも、例えば4疾病に追加するものがある、5事業に追加するべきものがあるというご意見は出てくるかもしれませんし、それはご自由に出していただいて結構かと思います。ただ、それをここだけで決められないという意味でございまして、そういう法律事項にかかわるものや全体の制度にかかわるものは、医療部会で議論をいただく必要があるということです。
 片や医療部会の中でも、技術的な検討が必要なことについて議論が出るかもしれません。ただ、それは医療部会というのはほかの事項もたくさん議論をしますので、医療計画の技術的な事項については、こちらの検討会に降ろしていただいて、こちらでご検討いただくといったようなキャッチボールがあってもよろしいかと思っています。

○神野委員 そういうことを前提にしまして、いま4疾病5事業自体が医療圏にこだわらずにやらなければいけないような状況になっているということだと思います。先ほど資料にありましたように、二次医療圏では非常に大きな格差があります。今日の新聞に、選挙区の1票の格差が大きいという話がありまして、同じように医療圏そのものがこれでいいのかといった問題意識が必要であるし、医療圏そのものの見直しも、もしかしたらこれは医療部会のほうかもしれませんが、きちんと定義する必要があるのかなという気がいたします。
 問題意識として、1つは今後介護との関係、特に脳卒中。4疾病のところを見ますと、救急医療から後ろのほうは介護となってくるのだと思います。そうすると、医療計画だけでいいのか、介護計画というのはないのかもしれませんが、そういった関連はとても大事になってくるのかなと思います。
 2つ目の問題意識としては、そうすると4疾病5事業が二次医療圏を離れていってしまうとするならば、いま病床数の規制が二次医療圏の大きな役割だと思うのですが、これは規制改革のほうでも出ているかもしれませんが、例えば今後病院の持続可能性をきちんとやっていく上では、M&Aあるいは企業再生といったものが入ったときの病床のやり取りができないような状況になっていることは、1つ大きな問題なのかなと思います。これから、公も私も経営的に大変苦しいところがたくさん出てくると思いますので、その中での病床の譲渡というか、合併も含めてのやり取りというものは、問題意識として上げさせていただきたいと思います。

○武藤座長 そうですね。確かに、地域における病院の再編、ネットワーク化も大きな課題だと思います。

○末永委員 病床過剰地域から非過剰地域への誘導ということが書かれていますが、過剰地域における規制については、当然効果があるわけですが、誘導については、いままで行ってきて効果があったと言えるわけでしょうか。

○武藤座長 基準病床を定めて、その誘導効果があったかどうかですね。事務局からどうでしょうか。

○猿田室長 先ほどの2つのポンチ絵をお示ししたものについては、効果があるのではないかということでお示ししたものです。

○末永委員 要するに、ある都道府県の中でも、中心的な市は当然過剰地域になるわけです。ところが、そうでない辺鄙な所についての医療を、これからどう確保していくかということも含めて、お尋ねしたわけです。要するに、そのような誘導効果だけで、辺鄙な所になりつつある地域の医療が守られるかどうかということも含めて、いまお尋ねしたわけです。

○武藤座長 そうですね。病床の過剰、過少、それを平準化できるかということですかね。

○鈴木委員 私は前回の計画策定のときは県の地域医療担当で、県の会議に出させていただきました。二次医療圏にこだわらずということだったのですが、1つは、がんの場合は、がん対策推進基本計画というのはすべての医療圏でということが書いてありまして、そこだけはかなり二次医療圏にこだわったような気がしました。脳卒中も地元の県では現実を無視して医療圏を設定しようとしたので、実際の病院の先生方に緊急に患者の分布のデータを出してもらって、その医療圏を独立させることはできないということを提案したことを思い出しました。今度の計画も、全部「二次医療圏にこだわらず」と書いてありますので、地域の実情に応じて、地元の都道府県医師会と協議をしながら、患者さんの流れを無視した形ではない、現実に合ったような形での医療圏を設定していく必要があるのではないかと考えています。

○武藤座長 がん対策では、確かに二次医療圏単位ということで、こちらの医療計画では二次医療圏にこだわらないとなっています。その辺の整合性の問題もございますね。その辺は、何かご意見はございますか。

○猿田室長 同じ平成19年の6月と7月に、こちらの指針と向こうの基本計画が出ていまして、当時どうして1カ月差で2つのものが出てきたのかは、当時の者に聞いてもわからないところなのですが。基本的にはここの検討会の中で先生方のご意見をいただいて、他の計画でそちらにお願いしたほうがいいものについては、がんの基本計画に従うようにするとか、いくつかのオプションはございますので、次回以降、4疾病5事業はそれぞれテーマごとに、内容についてご相談させていただきたいと思っています。
 具体的な進め方については、座長とこれからご相談しながら、どの順番で、どのテーマごとにやっていくのかは、来年以降に検討させていただきたいと思っています。

○吉田委員 いまのがんの件ですが、がんの均てん化を二次医療圏ごとに縛り込んでいたために、かなり現場で不都合が起こっているのは事実です。均てん化ということと、集約化がうまくいっていないのです。均てん化は情報が均てんすればいいのであって、どこへ行ったらいいかをみんなが知っていればいいわけです。しかし、医療の質について、国立がんセンター並の施設を二次医療圏ごとに整備するというのは現実的ではありません。
 例えば放射線治療とか、要するに設備投資がかなりかかるもの、専門医がいないとできないものについては、どうしても集約化せざるを得なくなります。そのときに二次医療圏にこだわらずに集約化する方向性を認めながら、同時に、情報については二次医療圏の中で、ビシビシ均てん化を図っていく、というような考え方が必要なのだろうと思っています。

○武藤座長 確かに吉田委員がおっしゃるように、がん種によってもステージによってもだいぶ診療圏が変わりますよね。ほかにございますか。

○池主委員 歯科医師会です。前回のこの検討会の段階で、平成18年のときには我々は参加していないということもありますが、現状において4疾病5事業については、我々歯科医師会はほとんど開業医の集団ですから、病院と開業医の役割分担が明確にできていないところがありまして、地域に展開している歯科医師の集団がこのような大きな図式の中に、どのような形で機能的に適応していくかということが最大の課題ということです。現状においては、都道府県レベルで、疾患に対応する議論の中に歯科関連分野が入れるような努力はしているということです。
 いま医師会の先生等もおっしゃっていたように、図式にこだわって明確にがっちりと進んでしまうと、我々のようにこれからいろいろな場面で、例えばがんとの関係を最近言われ始めて、がんの手術前に口腔ケアが必要だということがいろいろなところで起こり始めてはいるのですが、そこがうまく組織図に入れないという具体的な問題がありますので、これから従来あるものを基本にしながら柔軟に考えていただくということが、私たちにとって大きな課題ではないかと思います。

○武藤座長 いま池主委員がおっしゃったように、歯科連携は我々は非常に重要だと思っています。がんもそうですが、在宅、介護施設で、歯科の先生方の働きは大変重要だと思っています。

○山本委員 前回の議論のときに、二次医療圏という概念と併せて、生活医療圏をどうするかという議論があったように記憶しているのですが。二次医療圏とも少し異なり、もう少し幅広な、実際に患者が生活されている範囲を考えてというようなご意見があって。先ほど来の二次医療圏にがっちりと決め込むなというのは、そうした議論がたしかあったと思っているのですが、あの議論はどこへ行ってしまったのかお聞きしたいと思います。
 もう1つは、前回も参加させていただいておりましたけれども、薬剤に関する視点が希薄なのではないかという気がします。本検討会の目的が冒頭にありますように、地域に切れ目ない医療連携体制を作る、そのためにやるべきことをやるのだという視点に立ち、その上で基本方針を示して、それに基づいて都道府県が動いていくと、その基本方針並びに今回策定されるであろう指針の中に、薬の「く」の字や、薬局の「や」の字も出てきませんと、そこは都道府県では全くケアをしていただけないという形になります。
 今日、提示された資料は以前の資料でしたので、まだまだ状況が違っておりましたが、例えばがんを例に挙げれば、最近のがんの治療は外来で通院して薬を使う場合が多くなっていますので、その薬を一体誰が供給するのか、地域に戻って誰がケアをするのかという観点からすると、やはり薬の視点が足りないと思います。なんでもかんでも我々に何かさせろというわけではなくて、必要な項目として意識しておかないと、在宅と入院との関係の中で、入院の場合には薬剤師も医師も、それぞれ揃っているわけですが、在宅はそうではないケースもあります。薬物治療がいままでと違って、かなり重要な役割を果たすようになった。しかも、医療ニーズが多様化していて、そうした環境に合わせた体制が要るのではないかと考えます。
 例えば資料4の4疾病5事業のところもそうです。がんのところに緩和ケアが大事だということが4頁で謳われていますが、一体在宅はどうするのかという視点が全く欠けていますし、7頁の絵にも、在宅医療を支援していく中で、いまではかなり医療用麻薬を大量に使うはずですから、そうした医療用麻薬の提供体制を誰が組むのかというところも、なかなか連携体制に入ってきません。
 別の委員会のほうでは、チームを組んで医療機関の中でも地域でも、チーム医療が大事だという議論が進み、それぞれの専門性を発揮しろということが提言されているわけですので、これから進められる基本方針は医療部会がやるにしても、少なくとも指針はこの段階で進むはずですので、是非今後の議論として医療の中で薬物医療なり、薬という視点が抜けてしまうと、十分な体制が取れないのではないか。そういった意味で、先ほど来出ていた病床の数というのは、もともとの医療法の性格上しようがないと思いますし、それは大切なことだと私も思うので、そのことについては、是非検討していただきたいと思いますが、いざ地域を考えると、地域にある医療のソースというか、ヒューマンリソースをどうするのかとなれば、当然診療所もそうですし、訪問看護もそうです。その中には、薬局も薬剤師もいるわけですから、そういった統計数字なども出した上で、一体どのような体制が組めるかを考えませんと、先ほど医療機関の格差があるというお話がありましたが、まさに薬に関しては、そこら中格差だらけになってしまいます。その辺りも含めて、切れ目のない医療提供体制という観点ならば、そうしたことについてもここでは十分にご検討いただいて、指針を示していただきたいと思います。

○武藤座長 まさに保険医療提供施設機関としての、保険薬局の役割も、医療提供体制の一翼を担うということは重要なことだと思います。

○布施委員(代理椎名参与) いくつか教えていただきたいことがございます。前回の検討会では、ワーキンググループ等を設置して、かなり精力的な議論がされたと思います。諸外国の例、あるいはいろいろな住民、患者の視点ということがありました。そういう中で、まずお尋ねしたいことは、住民、患者の視点の重視、これは医療計画制度の見直しの1つの大きな柱だったと思います。それが、平成20年度に全国の都道府県で医療計画がこのような考え方で見直された中で、具体的にそれがどう活かされたのか、活かされていないのか。
 つまり、従前医療計画というのは、第一次医療法改正以来、5年ごとに見直しをしてきたわけです。得てして、行政あるいは医療関係者等、そういった専門家集団レベルである程度決めてやってきました。その辺の反省を踏まえて、住民、患者にとって身近な、住民、患者に理解される医療計画を作っていこうと。そういう考えで今回の制度改革があって、医療計画ができたはずなのですが、そのとおり47都道府県で行われているのかどうかが知りたいのです。
 医療計画策定の段階から、住民、患者がかかわっていく。当然、医療関係者や行政と住民、患者では、情報の格差があるわけです。それをどうやって克服していくかとか、具体的にかなりその辺を議論されていて、当時私はいい方向だと思っていました。
 私たち保険者、健保連は患者中心の医療を進めていこう、保険者サイドからどのようなことができるかと、いろいろとやってきているわけです。医療計画の手続き的なことや見直しは患者中心の医療につながる方向性が私は望ましいと思いまして、それがどう活かされたのか、活かされていないのかがまず知りたいところです。
 もう1つは、4疾病5事業、さらに数値目標あるいは指標を具体的に入れ込んだ医療計画ができたが、そういった数値目標を入れて作りっ放しになっていないのか。策定されて3年ぐらい経つので、それを実際に動かしてみて、検証してみて、具体的にPDCAサイクルをきちんと回して、実効性を上げているかどうか。そういった検証をやった結果を踏まえて、次回の医療計画の見直しにつながっていくと思うのです。ですから、4疾病5事業の数値目標と、PDCAサイクルの動かし方、その辺はどのようになっているのか。その辺の資料を事務局に示してもらい、それからどう見直していくかという議論が始まるのではないかと思います。

○武藤座長 おっしゃるとおりです。住民、患者の意見を計画に反映させる、せっかく数値目標を置いたのだからそれを評価して、それを次の改正に結び付けるという形でしょうかね。これは次回以降、そうした調査事業についての結果等も共有しながら考えていきたいと思います。

○長瀬委員 4疾病5事業には入っていないのですが、いま精神科の問題はとても大きくなっています。精神科疾患が増えているということです。5年前に比べても相当増えていまして、10年前に比べたらもっと増えています。10年前は200万ぐらいだったのですが、1.5倍でいま300万を超えています。特に感情障害、うつ病です。もちろん国がうつ病対策をしていますし、自殺の問題もあります。自殺も10年以上3万人を超えていますし、このように精神科疾患がかなりのウエイトを占めてきております。
 次に精神科病院の問題ですが、精神科病院はいま病床が34万床ぐらいあるのですが、高齢者が多いのです。国は退院促進をということですが、高齢者の行き所がないのです。受け皿の不足の問題があります。これは国民の高齢者人口の増大とも結びついていまして、今後、高齢者の方々の認知症も相当に増え、この点も課題と思っています。
 それから精神科疾患を持っている人の合併症のことですが、具体的にいうと、精神科病院に入院していて骨折などをしてもなかなか一般病院で引受けてもらえない。今これが大きな問題になっています。また、これは極端な例ですが、患者さん本人が同意すればよいのですが、病識がなくて同意しない場合は手術をしてもらえないこともあります。また、精神科救急ですが、地域の精神科病院が輪番制でやっているのが殆んどです。そして日本の精神科病院の約90%が民間です。民間病院が輪番制でやっているのが現状であります。それがなかなかうまく回らないところがありますので、そのあたりも問題であると思います。

○武藤座長 まさに精神疾患をどうするか、この4疾患を5疾患にするのといった議論になっていくと思います。そのほか何かあればお願いいたします。

○伏見委員 3点あります。1点目は椎名代理委員が指摘されたように、前回の第五次の医療計画は4疾病5事業とか、地域住民にわかりやすい具体性のある、例えば専門医療の医療機関を明記するようなところまで踏み込んだ、非常に画期的なものだったと思うのです。それが具体的にどのように実現されているかを評価せずに次のを考えても、結局お題目を唱えるだけで、実効性がないものをまた作ってしまうことになると思います。やはり、前回のものの評価というのは、大事なのではないかと思います。
 2点目ですが、都道府県が具体性のある計画を作る上では、実情を反映するきちんとした客観的なデータが必要だと思うのですが、それにはどのようなデータが必要なのか、あるいは都道府県によって利用可能なのかどうか。例えば、いままでは主に患者調査などのデータを使っていたと思いますが、今回は医療機能の調査などをやっていると思います。最近はDPC病院などのデータはどんどん公表されており、医療の透明化はどんどん進んでいるので、利用可能なデータをきちんと使って、客観性のある、かつ具体性のある計画を反映するということをどうしているのか、あるいはどのようにすべきかといった検討が必要になるのではないかと思います。
 3点目は病床についてです。第五次のときも基準病床についてはかなりいろいろ議論があったと思いますが、特に先ほどのDPCも関係しますが、一般病床の中には急性期を担っている医療機関から、亜急性期、慢性期を担う医療機関もあるなど、非常に多様になってきているわけです。そのような中で一律の基準病床を設定することで、逆に医療機関の機能分化などを阻害しているのではないかということも考えられますので、基準病床の設定のあり方についてはもう一度検討する必要があるのではないかと考えております。

○武藤座長 3つの点ですが、まず既存の医療計画を評価することがあります。いま言われたことで、患者動向がなかなか把握できないのです。患者調査等はやっていますが、これだけDPCデータが普及しましたし、レセプトのオンライン化が進みますから、この間のそういった技術進歩と言いますか、変化をつかまえたような形の患者動向調査も必要だと思います。それから、一般病床の中のことについてご指摘がありました。次に、尾形委員にお願いいたします。

○尾形委員 今日は必ず一言話すようにということなので、一般的なコメントを2点お話したいと思います。1つはすでに椎名代理委員、伏見委員からもご指摘があったことですが、前回の改正に多少かかわった者としては、資料2の最初の「医療計画制度について」に書いてあるように、PDCAサイクルを導入したことが非常に大きなポイントだろうと思っております。私はこれを「はじめの一歩」と言っていたのですが、先ほど来議論が出ているように、完全なものではないにしても、一応定量的な目標を立てて、その実施状況を見て、特にチェック、アクトあるいはアクションの部分をきちんとしていくことが重要な中身だったのだろうと思うのです。そのような意味で、ここでの議論もすでに話が出ているように、チェック、アクションのところについての検証をしていくことから是非始めていただきたいと思います。
 「はじめの一歩」と言った意味は、当時はその時点において利用可能ないろいろなデータ等を基にやっていたわけで、その後のさまざまな状況の変化、それこそDPCの普及や電子レセプト等いろいろな状況変化を踏まえて、さらに改善できるところはないのかといった議論は是非ここでやっていただきたいと思います。以上が1点目です。
 2点目ですが、先ほどお話があったように、前回ワーキンググループを作って議論したのですが、そのときに大きなもう1つのポイントとしては、病床規制についてどう考えるかということでした。当時、規制改革の大きな流れがあったわけですが、病床規制はもう廃止すべきではないかという強い議論もあった中で、結論としては当面維持するということになったと思います。ワーキンググループの報告書をよく読んでいただくと、将来的には廃止もあり得るが、そのための前提条件がまだ満たされていないのではないかという整理であったと思います。いくつかの前提条件はまだ満たされていないということだったのですが、その議論をしてからすでに5年、6年経っていますので、結論は別にして、いずれにしてもいまの時点でその状況をどう考えるかというところは、やはり議論が必要ではないかと思います。

○武藤座長 尾形委員は前回のワーキンググループのときの座長もされていたので、まさにPDCAサイクルのチェック、アクションのところを評価するべきと。同じように、DPC、レセプト情報を活用すべきということ。私もワーキンググループの報告書を読ませていただきましたが、確かに病床規制については非常に大きな議論になっていました。そうしたこともこの場で議論できればというご意見でした。次は中沢委員からお願いいたします。

○中沢委員 全国衛生部長会から出ているということがありますので、計画を策定した当事者として少しお話したいと思います。この計画策定に当たっては、先ほど住民の声を聞いているかということがありましたが、保健医療計画を策定するための推進会議というものを持っていまして、医療を提供する立場にある者、医療を受ける立場にある者、学識経験者、行政の大きく4区分でメンバーが構成されており、その中でこの計画を策定しました。そのような意味では医療を受ける側として、例えばNPO神奈川県消費者の会連絡会の方や社会福祉協議会の方々の意見も取り入れながら、この計画を策定しました。また、当然のことながら、パブリックコメント等もやっておりますし、議会にもしっかりお諮りしております。
 また、PDCAサイクルに関しては、前回の指針の中ではしっかり評価をし、次の計画に反映させることになっておりますが、ちょうど今年が中間年となります。そのような意味では推進会議の中でも、不十分ながらも、いま中間評価をしています。5年間の数値目標に対してどのぐらいまで達成しているかというところは、ある意味わかりやすく評価ができるような形になっていると思います。進行管理については前回の指針に基づいてやっていますので、それなりに進んでいるかなと考えております。
 もう1点、4疾病5事業の件について、神奈川県はへき地がないので4疾病4事業という形でやっているのですが、これと二次医療圏の圏域を分けるというところで、今回の指針にもしっかり書いてあるわけですが、圏域を設定するということが市町村なり、地元の医師会なり、また行政単位、保健所単位等々を考えると、そう簡単にはいかなかったというのが現状です。ほかの県も大体は二次医療圏を踏襲している計画が多いと思うのですが、残念ながら、前回の計画の中では、例えばがんならばがんの医療圏を作るとか、糖尿病ならば糖尿病の医療圏を作るといった形にはなっていないという現状があります。この辺も、県民目線に立って作っていかなければいけないことだと思います。
 最後に、再三病床規制の話が出ておりますが、全国衛生部長会や知事会等でもお話していると思うのですが、例えば特例病床に関してはなかなか厳しいというか、知事の裁量をもう少し認めてもらえないかという話も確かに出ております。これについては検討する場が社会福祉審議会の医療部会ですので、そちらでしっかり議論していただきたいと考えておりますが、地方の意見ということでこの場で一言述べさせていただきました。

○武藤座長 患者の意見ということでよくやるのは、協議会への患者さん参加と、アンケートやタウンミーティングなどもやっている所があります。5年間の数値目標を設定すると、やはり評価しやすいと言いますか、そういうことは確かにありますでしょうか。

○中沢委員 特に、4疾病5事業についてどのような指標を取ったかというところですが、予防から早期発見からという形になると、いわゆる健康増進計画といいますか、私どもの場合は「神奈川健康プラン21」というのがあるのですが、その辺のものとかなりかぶるということがあります。医療に関しては、クリティカルパスを各二次医療圏ごとに整備しようという目標を立てていったのですが、それも保健福祉事務所が中心となって、地域の医師会や医療機関、市町村といま作っているところですが、それがどこまで出来てきたかということが1つ評価になったかなと。

○武藤座長 確かに、目標値は健康増進計画とかなりダブるところもあるということですね。それから病床規制の問題、病床に対する都道府県の権限強化と言いますか、これはよく出る話です。もう1つ、都道府県の作成担当者にお聞きしますと、作成指針の出てくるのが遅いと。実際にはそこから都道府県の独自調査をかけたり、患者、住民の意見を反映するなど、タイムスケジュール的に結構大変という意見もあるのですが、実情はそうでしょうか。

○中沢委員 確かに指針が、今回はかなりドラスティックに変わったので、それに対応するにはちょっと時間がなかったということです。4疾病5事業に関しては規定されたもので、医療機関名はしっかり明示しておりますが、圏域まではなかなかいじれなかったということがありました。

○武藤座長 見直しの最初でしたからね。次は福井理事、お願いいたします。

○齋藤委員(代理福井理事) 5事業の中の周産期医療のところで、3つほどお願いいたします。この周産期医療の体制を決められたときには、分娩の集約化ということを考えて作られたのだと思います。分娩のリスク分けをローリスク、地域周産期、総合周産期になっていますが、この5年の間に現実的に何が起きているかと言うと、ローリスクを診てくれる診療所が少なくなっていって、総合周産期のハイリスクのところにローリスクが入ってきているので、分娩件数は集約化できていますが、マンパワーが足りなくなって質は落ちているということが1つあります。
 また、いま大学病院にNICUが3床ぐらいずつ作られているという現状があるのですが、3床であっても、NICUを見ていく新生児未熟児のドクターやナースの育成には時間がかかるので、このやり方が集約化とリスク分けに馴染むのかどうかを、もう一度検討する必要があるのではないでしょうか。また、NICUを分散させて作っても、そこから退院できない赤ちゃんたちが増えていくと、療養、養育支援の体制が整っていないので、また滞ってしまい、堂々巡りになるのではないかという気がするのです。療養や養育支援の体制をどうするかということを、早急に検討する必要があると思います。
 3つ目ですが、この策定が行われたあとに、脳血管疾患や循環器疾患といった妊婦の偶発合併症によって、母体を救命できなかったという事案が発生し、そのときの周産期の救急医療体制が単独で行われてきたことへの見直しが必要だということがありました。一般救急と周産期救急を融合させたITを活用したようなやり方でも、また一般救急に組み入れたようなやり方でもということで検討されてきているのですが、一般救急と周産期の救急体制は二次医療圏等といった、圏域などと言っている場合ではない状態になってしまっているので、このことは是非今後の医療体制の中に位置づけて、考えていただきたいと思います。また、分娩施設が足りなくなると、妊婦さんたちが近くでお産ができないという現状があって、それをやむなしとするならば、妊婦さんたちへの普及啓発と言いますか、教育的な活動をしていかないと、もう立ち行かないところまで来ているのだろうと思うのです。これはデータに基づいた発言ではないのですが、実態を踏まえていただき、是非、策定をお願いしたいと思います。

○武藤座長 周産期医療ですね。地域にお産の場が減っていますし、周産期救急の問題は大きいです。次は伊藤委員からお願いいたします。

○伊藤委員 医療法人協会の担当として発言させていただきます。医療計画の中で、地域の多くを担っている、地域医療のほとんどを担っていると言っていい民間病院、特に中小の民間病院の機能の問題です。一般病院と療養型と2つに分けられた計画の中で、病床を整備するという形になっています。3年、4年先に、先ほどDPCの話が出ましたが、一般病院の中でDPCが急性期を担う病院という位置づけをされたときに、おそらくDPCではない地域一般病院といわれているような病院の機能を、どのような形で計画の中に盛り込むのか。それぞれの機能に応じた適正な病床数というのはあると思っておりまして、その中で民間病院の生きていく道というのが示されるのだろうと思っております。そのような中で、病院機能、病床機能というものをもう少し明確に表わす必要が今後出てきたときに、それをどのような形で計画の中に反映させていくのかということを伺いたいのが1点です。
 また、先ほど発言がありましたが、医療圏と福祉圏との整合性の中で、実は医療圏に大変な矛盾が生じていると。神野委員が言われたように、これを新たに介護圏という名前で何らか新しい圏域というものの計画をしなければ、いま起こっている矛盾がおそらく拡大してくるのではないか。この点をどのようにお考えかお尋ねいたします。

○武藤座長 今日は問題意識を共有するということで、伊藤委員から地域一般病院、中小病院の役割、特に介護福祉圏などのお話がありましたが、救急医療圏も二次医療圏とはだいぶ違いますから、そのような問題もあります。次は鈴木委員からお願いいたします。

○鈴木委員 メンバーの構成を見ていてちょっと気になったのですが、病院団体の四病協全員がお出になっていますし、地域の基幹病院の先生も出席されています。それに対して医師会からは私1人だけという感じなので、病院に機能を割り振って終わりみたいなことで済まされたら、それは問題だと思います。前回の計画は地元の県で関わりましたが、その間に地方では高齢化が非常に進み、過疎化も進み、医療だけではもう支えられないような状況になっておりますので、やはり医療と介護の連携、あるいは先ほど伊藤先生も言われたように、民間中小病院、有床診療所、診療所といったところの機能を総動員して、既存資源の活用で乗り切っていかなければならないと思うのです。ここで介護の分野まで話がいかないのであれば、そのような場とつながるような計画にしておかないと、超高齢社会は医療だけではもう支え切れない。そのような視点を是非確認して、取り組んでいただきたいと思います。

○武藤座長 かかりつけ医の診療所、有床診の問題もご指摘がありました。

○吉田委員 診療所の問題ですが、今のかかりつけ医というような一般総合的な診療所のほかに、内視鏡治療や化学療法など非常に優秀な機能を発揮している診療所もあります。例えば、このようなところを高次機能診療所とか地域の診療機能の中できちんと評価してあげて、地域の医療計画を作っていくときの1つの核にしてあげられると、逆に中核病院の負担が減って、医療システムがスムースにいくこともあるのではないかと思うのです。診療所は診療所で一括りではなくて、診療所の中にもいくつかの機能分担というのを考えてやったらいいのではないかとかねがね思っておりますので、その辺りのことについてもよろしくお願いいたします。

○武藤座長 まさにご指摘のとおりです。特に最近は元気な有床診療所、機能特化した診療所が出てきましたからね。一当たり大体ご意見をいただいたと思いますが、そのほか追加のご意見があればお願いいたします。

○神野委員 全日本病院協会という立場と、もう1つ、能登半島にある私の病院は、おそらくこの中ではいちばん田舎の病院だと思うのですが、医療圏を含めて急速に二次医療圏が崩壊しているというか、4疾病5事業のどれ1つとして満足に完結できない医療圏というのが地方では出てきているというのも現状です。このような計画を作るときに、どうしても機能分担とか役割分担という話を盛り込んでしまうのだと思うのですが、やはり、どこかで集約化といった議論も、あえて逃げることなくすべきかなと思います。そうしないと、いろいろな機能がある病院が、医者もいない、患者もいない中でいくつも出来てもしようがないという思いがあります。地方を代表して一言申し上げました。

○武藤座長 地方代表ですね。

○吉田委員 神奈川県では4疾病4事業と言われてしまい、へき地医療は置いていかれたなと思っていたのですが、私は青森ですので申し上げますが、へき地は大変な惨状にあります。先ほど齋藤委員から紹介がありましたが、母子の医療も完全に壊れています。私が心配するのは、医療計画に綺麗事を書いてしまって、それが出来ればいいですが、実際に現場に持っていったら、やはりこれは無理だと。参謀本部の言っていることは、あまりにも机上の空論ではないかみたいなことを言われてしまうのがいちばん怖いので、原則は原則としても、ある程度の応用問題をやっていかないと、たぶん駄目なのだろうと思います。
 青森の場合は6つの医療圏がありますが、実際に動いているのは弘前、青森、八戸の3カ所しかないので、結局集約化せざるを得ないのです。そのようなこともあまり雁字搦めに縛りつけると、地方は動きようがなくなると思うので、少しゆったりとした形の計画というのも認めていただければと思います。

○武藤委員 地域における施設集約、再編の話も大きな課題であると思います。次は山本委員からお願いいたします。

○山本委員 少し泣き言を言わせてください。皆様方にとって今の話は医政局の担当の中ですべて完了されているので、多少の濃淡はあっても、たぶん事務方の方でコントロールができると思うのですが、唯一、薬剤師という私の仕事は他の局にありますので、ついつい忘れられてしまって。医療部会のほうでもお願いしてあるのですが、今後さまざまな議論が始まるときに、当然医薬食品局なり、保険局なりと関係するわけですから、そうした部局の方々がこの場にいらっしゃるなり、あるいは情報をそちらから取るなりして、それぞれの局でもつデータも合わせてこちらに提供していただければと思っております。
 まさに地域で仕事をする上では、私どもも多少お役に立てると思っておりますので、その実態数がどこにもない状態で議論されても、いささか困ってしまいます。所管する局が違うことはよく分かっておりますが、医療は別に局間でやるものではなく全体の国民目線ですので、そのような意味では必要な情報なり何なりを是非取っていただいて、必要なときには担当局からも人が来るような体制をとっていただければありがたいと思います。

○武藤座長 事務局へのお願いということですね。確かに、現在、薬局は全国に5万3,000軒でしたでしょうか、巨大な地域医療を担う一翼を持っているというわけです。そのほか何かあればお願いいたします。

○布施委員(代理椎名参与) いま山本委員から検討会の進め方について要望がありましたが、私からもこの検討会の今後の進め方について、いくつかお願いしたいことがあります。先ほど来、出ているように、この5年間でいろいろ状況の変化があって、例えばデータなどに関してはDPCデータ、あるいはレセプト情報といった辺りの活用を、この検討会で積極的に取り入れていただきたいというのが1点目です。
 もう1つは、他の審議会や検討会の議論や成果も、状況に応じてどんどん取り込んでいただきたいということです。例えば、「がん対策推進計画」というのがありますが、これについても、いま計画の見直しの議論ががん対策推進協議会で始まっているわけです。そういったものときちんとした連携をとってもらいたい、前回は少しちぐはぐで連携がうまくいっていない点がありましたが、そういった点です。
 3番目は今のと関連する話ですが、例えば中医協の議論、やはり診療報酬制度と医療計画とのリンクといった点を、是非積極的に考えていただきたいと思うのです。以上3点をお願いいたします。

○武藤座長 さまざまなデータのこの検討会への提供と、中医協については、前回も地域医療計画と診療報酬のリンクが図られて、さらに誘導策がかかったということもありますので、是非ともお願いしたいと思います。ほかにございますか。

○池主委員 先ほどの椎名委員のご意見と関連するかもしれませんが、いま一般の国民、市民は何を望んでいるか。医療ということが標榜されるこの検討会では、当然医療中心に物事が考えられるのでしょうが、介護と医療は、受ける側からすると区別がつかないけれども、制度的な特質からいくと、全く違う部分もたくさんあるということです。私は介護の給付の分科会にも出ておりますが、そういったほかの流れのものと同一の論理になっている部分もあり、その辺の整合性をどこかで調整しながら進めていただくことが、必要ではないかと思いますし、それが国民のためになる論議に近いのではないかという感じがします。

○武藤座長 医療と介護の連携を重視するということですね。いま今後の会の進め方も含めて提案がありましたが、そのほかこの5年間にいろいろな変化もありましたが、そうしたことを踏まえた議論も大事になってくると思います。いま出てこなかったのは、医療人材の確保あるいは資質の向上、あとはチーム医療でしょうか、そういった問題点がありますが、これについては何かご意見がありますか。

○吉田委員 その辺については、この検討会がどの辺まで立ち入っていいかという、実は難しい問題がありますよね。例えば、いま医師に代わって看護師がどれぐらい仕事を増やせるかとか、看護助手の任務はどのようにしたらいいか、あるいは技師にどのようなことをさせたらいいかなどといった検討は、別のところでやっています。そのようなものを使って、チーム医療をどのように構築していくか、医師の足りないところをそういう人たちのパワーでどのように補っていくかなどといったことまでここで議論するかどうかが分からないのですが。

○武藤座長 この検討会は地域医療計画の作成、指針と言いますか、そちらですが、医療計画の中には医療人材の話は出てきます。

○吉田委員 書いてありますが、それは皆さんで一緒にやりましょうみたいな話になっていて、実際にこの業務は誰々の責任においてやるとか、そうなっていないのです。ただ、皆さん連携してやってくださいという形で曖昧に書いてあるのです。

○武藤座長 あとは地域医療協議会で検討しましょうとか。

○吉田委員 例えば、病院に来ている医療秘書みたいな人がいますが、そのような人たちを上手に使ってこういった情報を作ったらいいのではないか、というような話にはどうもならないようですね。

○武藤座長 どうなのでしょうか。

○新村指導課長 医療人材といっても、いろいろな側面や取り上げ方があると思うのです。例えば医師に限って言えば、先日、全国の病院の協力を得て必要医師数の実態調査を行いました。これは二次医療圏別のデータなどもありますから、最近得られるようになったデータの解析といったこととの関連から言っても、そのようなものを地域別にここでお示しすることもありますし、各県が医療計画を作る際にそのようなものを活用して、地域での医師の確保をどう進めていくかということを考えるといったことは、1つ新しい要素としてあると思います。ただ、医師以外については、そのようなデータがあるかどうかという問題があります。吉田先生が言われたように、チーム医療のような話は別の検討会でやっておりますので、そこは少し違う観点かなと思います。

○武藤座長 医師の観点に関しては、ここでデータも提示していただけると思います。

○神野委員 隣に検討会の尾形座長がいらっしゃるので何なのですが、看護のほうは「第七次看護職員需給見通しに関する検討会」で、看護職員需給見通しがおそらく今月出てくるのです。私も伏見委員もご一緒させていただいたのですが、医療提供体制と非常にリンクしてくる話であって、これが大変問題があって、5年後に99.7か8%を需給するという話なのですが、こちらのほうの医療提供体制が決まらないまま見通しをするというのは、大変難しかったのかなと。もう委員会は終わっておりますが、そのような印象を持っておりました。これから提供体制をきちんと提示することで、需給見通しというのはまた変わってくるべきだと思いますし、向こうの委員会でもPDCAを回してくださいというお願いをしておりますので、看護課にはそのような対応をしていただけるのではないかと思っております。

○武藤座長 確かに、医療計画が人材計画などといったことに先行して上がってこないと、計画の立てようがないですね。そのほか何かあればお願いいたします。

○鈴木委員 医師に関しては厚生労働省の調査があり、医学部の定員を増加させることで対応することになっておりますし、介護は介護でいろいろな支援策がある中で、看護に関して看護協会は大学を増やしたいといったような方針ばかりで、何か別の視点で考えているような気がするのです。しかし、やはり看護師の増加を図る必要があると思います。いま非常に不景気の中で、安定した資格を持った職業に就きたいという人たちが、私どものところを見てもたくさんいるのです。介護に大卒の方が殺到するような状況の中で、いま看護師を増やすために看護学校や大学の定員を増やすといった形で、転職あるいは再就職支援も含めて人材を確保することが必要ではないかと思うのです。
 と言いますのは、集約化によって、集約される側から集約するほうに移ればいいみたいな話もあるのですが、高齢社会ではそうはいかないのです。地域で支える、在宅で支える、あるいは介護分野でも人手はますます必要になるわけです。医師は確保できても看護師が確保できなくて、病床が開けられないというところが地域にたくさんあると思います。ここで話し合うものかどうか知りませんが、いま人材確保という話が出たので、そういった視点も是非検討していただきたいと思います。

○武藤座長 いろいろな問題意識の共有ということでいいと思います。

○山本委員 先ほど課長から、医師のことはここでという話があったように聞こえたのですが。

○新村指導課長 データは。

○山本委員 もちろんです。例えばチーム医療であったり、何人どこどこでというところまでの細かな数字は要らないと思うのですが、少なくとも国は指針として参酌標準なり何なりを都道府県に示すわけですから、そうであるならば、確かに医師の責任は大変重いと思っておりますし、そこが大事だと思いますが、一体どのようなスタッフがいなければいけないとか、このような規模ならばこういうものが要るなどと、およその標準のようなものをここでは示す必要があるのではないかという気がしています。そういった意味から、データは医師数を集めているというのではなくて、ほかのものもきちんと集めてここに提示していただかないと、先ほどの鈴木先生が言われたように、看護師が足りているのか足りていないのかという議論も含めて見えなくなってしまうと思うので、そこはあまりこだわらずに、是非ご提示いただければありがたいと思います。

○新村指導課長 若干言葉足らずでしたが、例えば医師・歯科医師・薬剤師調査もありますし、手元にある看護職員のデータも二次医療圏別に集計したり、解析したりすることができれば、それをお出しするということはもちろんあると思います。先ほど申し上げたのは、医療機関が不足していると思っている医師数調査がこの前行われたので、それはただ医師に限られているということを申し上げました。

○武藤座長 この議論はこれぐらいにいたしまして、ほかに何かあればお願いいたします。

○末永委員 主な検討内容のところに、医療計画の達成状況を把握するための指標の在り方があります。チェックするにもそのような指標が必要だと思うのですが、どのような指標を取るかということが非常に難しいのです。例えば救急医療であれば、5回以上断られた人のパーセンテージといったことで取れるかもしれませんが、4疾病5事業の中で、どんな指標を取るとあとでチェックしやすいかということも検討する必要があると思います。

○武藤座長 現場の立場ではいかがでしょうか。すでに指標を取って集めている立場で、中沢委員からお願いいたします。

○中沢委員 先生がおっしゃるように、確かに何を指標にするかは大きな課題だと思います。それもアウトプット、アウトカムという形で考えたときに、たぶん、きれいな形には出ない。ただ、どのような体制を整えたかというところまではいくかもしれないですが、その結果どうなっているかというところまでは、指標としてなかなか出しにくかったということがあって、そこでとどまっている場合があります。本来的には計画を立てるときに効果を含めた形での指標を出していかなければいけないだろうと思いますが、現場としてはその辺が非常に悩ましいところです。

○武藤座長 私ども医政局の事業として、各都道府県の指標を集めて検討したという経緯もありますので、次回以降にお示しできると思います。

○吉田委員 先ほど椎名先生がおっしゃったのは、医療計画を作るときに、例えば出題した問題自身にも不適当問題があったのではないか。つまり、出した医療計画の作成指針に、これは要らなかったとか、これはやり過ぎだったなどといった評価も要るのだろうということだと思うのですが、その辺は各自治体に聞くのですか。

○武藤座長 それはどうでしょうか。今後の進め方ではないかと思います。

○猿田室長 まだ打合せ段階ですが、今後は中沢先生から神奈川県をはじめとする自治体の状況などを伺っていきたいと思います。資料4の5頁をご覧いただくと、各県の指標はこんな程度ということでお示ししてありますが、上位の県で作成に至ってどうなのか。
 ただいま委員の皆様から、世の中の医療問題はすべて医療計画で解決するような壮大なご意見をいただきましたが、たぶんこの検討会で扱えることは、具体的には局長通知の指針、課長通知の指針でどのように書いていくかというところで、基本的には都道府県が今後の医療計画にどうやって書いていくか。それからPDCAサイクルのことについても、より効率的な目標の設定、評価の仕方を具体的にどのように書いていくかという書き方を示すのがこの指針ですので、今日指摘された問題は、正直言ってあまり拾えないのではないかなと思っております。
 20年と21年についてデータを集めている県があるかどうか、また平成20年、21年の計画について、神奈川県のように評価している県があれば、そのデータはお知らせしますが、何分、5年経ったと言いましても、事実上は20年、21年のデータがあるかどうかですから、最初の計画が走り出してまだ中間というのが現在の状況だということです。
 いただいた意見で恐縮ですが、ワーキングのほうには参加されていなかったのですが、実は前回の検討会に歯科医師会の代表の方がいらっしゃっておりまして、前回の検討会とワーキングと、今回の検討会とは役割が随分違っております。前回の所掌と少し違いますので、その点はまた整理させていただきたいと思っております。
 それから参考までに局長通知ということでは、資料5-3の9頁、通知の頁ですと8頁に在宅医療の記載があります。在宅医療については、地域においてどのような診療所、病院、看護ステーション、薬局などがあるのかといったことを、わかりやすく医療計画には記載してくださいと。通知の9頁の6「医療従事者の確保」ということでは、「地域医療対策協議会」というもので医師の確保。10頁には「各種職種の現状及び目標」ということで医師、歯科医師、薬剤師、看護師、その他職員として、ご覧のとおりの管理栄養士まで、マル6として介護サービス従事者等の現状と目標も医療計画に書くようにということが実際の作成指針にはあります。
 資料5-3の11頁、通知の12、13頁では「その他医療を提供する体制の確保に関し必要な事項」として、(1)の精神保健医療対策では(マル1)精神科医療に係る各医療提供施設の役割。(マル2)精神科救急医療。先ほど非常に大事だというご意見のあった(マル3)うつ病対策。(マル4)精神障害者の退院の促進に関する取組。(マル5)心身喪失等の状態で重大な他害行為を行った者の医療及び観察等に関する法律に関する取組。13頁の下の(7)では歯科保健医療対策として、都道府県の取組と相談等の連絡先。(9)医薬品の適正使用対策では都道府県の取組、相談等の連絡先、治験の実施状況や医薬品提供体制について医療計画に追加し、必要と認める場合は書いてくださいということがあります。
 薬事政策、医療政策のすべてというわけにはいかないのですが、県の医療政策、医療計画の中で、都道府県の医療計画の書きぶりとして、この辺の分野はどうやって書いてくださいということは、このような通知や今後出す指針の中でお示しできると。つまり、ここに追加することができますし、具体的には今後出す課長通知に合わせて4疾病5事業のことだけでなく、この辺のことも書き込んでいくことによって、都道府県の医療計画がより実効性のあるものにできるかもしれません。
 いずれにせよ、20年に始まってまだ2年ですから、いくつかの県に聞いても、途中で成果とか何かと言われても出せるものはないというのがかなりあって、今日ご意見のあったもので出せるものは、来年以降テーマに応じてデータをお示ししていきたいと思いますが、データにないものについてはなかなか厳しいかなと思います。また、厚生労働科学研究等では、本日ご出席の委員の中に医療計画についてはいくつか研究されている先生がいらっしゃいますので、次回以降、是非とも研究の成果等をお示しいただきながら進めていきたいと考えております。

○武藤座長 もう1点追加ですが、この5年の間で疾病構造が随分変わってきましたし、いろいろな疾患に関するガイドラインもだいぶ更新されてきておりますので、4疾患5事業に関連した専門学会の意見を聴取することも大事ではないかと思います。是非、こちらもよろしくお願いいたします。次に、唐澤審議官からお願いいたします。

○唐澤大臣官房審議官 今日は医療計画について大変活発なご意見をいただきまして、ありがとうございます。皆様ご存じのように、日本は民間の医療機関が多いという提供体制にあるため、医療計画そのものは誘導的な計画にならざるを得ず、強権的な性格はあり得ないわけです。その上で各地域の医療、介護まで視野に入れた提供体制をどう作っていくかということは、いま非常に重要な時期に差し掛かっていると思いますので、今日出たいろいろなご議論を幅広にしていただきながら、何をまとめるかは先ほど猿田から話がありましたが、視点は幅広に議論していただければと思います。
 あと2つだけ申し上げますと、先ほど座長からもお話がありましたが、この5年間でかなり変化があったと思います。これは数字で示せるかどうかは分かりません。例えばDPCの対象病院は、90万床の一般病床のうち、すでに半分を超えてしまっておりまして、ものすごく急速に増えてきているということがあります。また、在宅療養についても、5年前は非常に先駆的な人たちが実施しているという状況だったのですが、この5年の間にかなり広がっており、在宅療養支援のための医科の診療所の全国組織といったものもきちんと立ち上がってきておりますし、医科だけではなく歯科、在宅療養支援の薬局についても全国連絡会ができておりますから、やはり5年前とはかなり変わっている部分があると思うのです。そのようなものを踏まえて、今のこの時期での医療提供体制について、東京と青森とではかなり違うと思いますから、共通性ばかり議論していいのかということもあると思います。これはそれぞれの地域の個性ある医療計画というものをどう考えるかということで、なかなか難しいのですが、そのような視点も重要ではないかと思っております。
 3つ目は、連携のお話がありまして、医療だけでなく、介護も重要というのはそのとおりだと思います。計画自体は医療計画もありますし、介護保険の事業計画もありますし、そのほかにもいろいろな計画があるのですが、そういった連携を考えていくということも非常に重要ですので、必要であればと言いますか、この検討会にも他局の参加も求めてご議論をいただければと思っております。

○武藤座長 新村課長をはじめ、その他課長、企画官の皆様からはよろしいですか。今後の進め方については、また別途ということでしょうか。

○猿田室長 先ほど申し上げましたとおり、今後は座長とご相談しながら論点を整理しまして、テーマごとにご議論いただきたいと考えております。次回以降の開催については、別途日程を調整しまして、事務局からご連絡させていただきます。

○武藤座長 少し早いですが、以上で第1回の医療計画見直し等に関する検討会を終了いたします。平成25年から始まる地域医療計画に向けての指針の作成をとりまとめていく作業について、委員の皆様方のご協力をよろしくお願いいたします。どうもありがとうございました。


(了)
<照会先>

医政局指導課

計画係: 03-5253-1111(2557)

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