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2010年12月3日 年金積立金管理運用独立行政法人の運営の在り方に関する検討会(第11回)の議事要旨

年金局総務課

○日時

平成22年12月3日(金)10:00〜12:00


○場所

厚生労働省 専用第21会議室


○出席者

【メンバー(敬称略)】

浅野幸弘 植田和男 (座長) 小幡績 久保田政一 竹詰仁
富田俊基 村上正人 山崎元 山崎養世

【総務省】

内山晃総務大臣政務官

【厚生労働省】

藤村修厚生労働副大臣

○議事

(1)藤村厚生労働副大臣ご挨拶
委員の皆様には御多忙の中、本検討会に御出席いただき感謝申し上げる。
本検討会においては、10月の議論再開時に御挨拶をさせていただいたが、その後、GPIFのガバナンスの在り方や運用目標の設定及び設定プロセスの在り方といった論点について、非常に熱心な御議論をいただいたとの報告を受けている。
本日からは2回にわたりとりまとめに向けた御議論をいただくとうかがっており、残り少ない時間の中ではあるが、とりまとめに向け、引き続き精力的な御議論をお願いしたい。

(2)内山総務大臣政務官ご挨拶
  お集まりいただき感謝申し上げる。国民の貴重な保険料をお預かりしているわけであり、しっかりと保全しながら、また、いかに活用していくか、大変相反する問題ではあるが、忌憚のない御意見を賜りたい。

(3)年金積立金管理運用独立行政法人の運営の在り方について
・本検討会でどのような成果を出すかを考えるに当たっては、年金積立金運用の歴史的な変遷や在り方等の原点に帰って再検討することが必要。もともと年金積立金は、日本の経済成長と雇用を伸ばす目的で財政投融資の枠組の中にあり、特殊法人や自治体に資金を供給してきたが、財投改革で財政投融資への預託が廃止された。経済成長と雇用に資するという目的が今後どのように担保されるのかというところを具体的なガバナンスと運用の在り方に落とし込んでいく必要。
・現在日本の成長戦略に公的年金積立金の資金は1円も入っていない。政府が一方で成長戦略のために様々なインフラや技術に対して投資をすると言っておきながら、公的年金制度がそれをどの程度担うのかという基本的な方針が全く定まっていないのが非常に大きな問題なのではないか。
・積立金の75%を長期国債、それも非常に金利の低いもので運用している。このように積立金が借金の穴埋めに入っているのをこれからどのように立て直すのか。
・年金制度は保険料を払った人に将来必ず給付をするという、国にとってはある意味負債の制度。不況で失業者が増え、こういう人たちが保険料を支払えなくなっていることを考えると、バランスシートで見ると破綻しているという意見がある。そういうところから運用をしっかり考える必要があるのではないか。
・運用目標の中に長期的な日本経済の成長等を明示的に入れるかどうかは大事であり、かつ微妙な論点。
・財投改革は、年金資金が特殊法人や自治体にほぼ自動的に流れ、受益者である国民の観点が全くなかったことを改革したものであり、これ自体は尊重すべき。しかし、成長戦略投資もインフラ投資もこの国に要らないというわけではない。世界的には、国家戦略ファンドや公的年金は投資対象の「見える化」をし、費用対効果が高く税収や雇用が増えるものに対し優先的に投資するということを行っている。
・他の国は、地域開発や鉄道インフラ、技術開発などを投資対象としたときに、その具体的な枠組が株式なのか、REITなのか、債券なのか、そしてそこに相手の政府の保証が入るのか等の金融のガバナンスを働かせ、かつ収益率を高めるということを現実に実行している。
・企業年金連合会ではプライベート・エクイティやプロジェクト・ファイナンスあるいはベンチャーキャピタル、保険会社であれば不動産地域開発に対する投資が一般的に行われているが、GPIFは投資資産を限定列挙としているため、それらの資産には1円も入れていない。財政が厳しいことが分かっているのであるから、世界で普通にやっている長期の成長型分散投資をするために投資対象を幅広くしていかないと、成長戦略に寄与しない。
・成長型分散投資は考え方としては賛成するが、実現性には疑問がある。あいまいな目標として、例えばただ単に「成長に資するように」などと記載されてガバナンスが改善されないのであれば反対だが、成長型分散投資についてその方向性を議論して出すということであれば良い。
・公的年金保険料は国が強制的に徴収したもの。かつて郵便貯金について国の信用でお金を集めていたときは、財投の融資先を国会で審議していた。その審議が不十分であったから財投改革につながったが、大事なことは、我々が議論している対象は、単に投資マネーを銀行や投資顧問会社に預けたものを運用していたというものではなしに、強制的に徴収されたものを運用しているということ。安全・確実に運用することが極めて重要。
・国は巨額の年金債務を負っており確実に給付する責務がある。国民の大切なお金である年金積立金の投資対象を勝手に拡大することは民主主義を空洞化させるもの。
・インフラで長期投資するのは、カナダなど諸外国では当たり前。
・日本の年間の国債のグロスの調達率は64%。借換債を入れれば年間160兆円を発行している。これは維持不能であり、発行消化できない。発行消化できなければ国債は暴落する。このような国債が運用対象として本当に安全な資産なのか。GPIFの使命は国債の大暴落にどう備えるかではないか。
・今の基本ポートフォリオについては、きちんとした政治プロセスの中で決まり、その中で国民負担が発生しないようにやっているということで、それについては間違っているとは言っていない。むしろ、このような財政状況だからこそ、これ以上将来の国民負担を生むような、つまりリスクを取って高いリターンを上げることについては慎重であるべきということ。
・リスクをどれだけ取っていいかは、GPIFではなく、国民が判断すること。そのリスクを運用に落とし込むときにどう決めるかという部分で、今までは国内債券に何%入れるかという形で来たが、それは時代の変化や経済状況で変わり得るもの。細かいアセットアロケーションを示して縛るのではなく、リスクをどれだけ取るかという概念やその水準を示し、GPIFはそのリスクの下でリターンの最大化を目指すべきではないか。資産を固定化することによってリスクが高まることもあり得る。
・一つの論点は、運用目標に成長についてのことは書かずに、今の目標のままで、ただ、その中でより良い結果を目指すために、インフラのような新たなアセットクラスを加えることが適当かどうかというもの。もう一つの論点は、インフラ投資をすることなどが日本の長期的成長に寄与するかもしれないので、多少のリターンを犠牲にする可能性はあるにしても取り入れるかどうか、つまり、目標の一つとして「成長」等の文言を入れるかどうか。これまでの話であれば、それは非常に危険だということだったと思う。中身は違うが、既に議論していることとして社会的責任投資があり、これについては中間とりまとめにもある程度のことが書いてあるはず。
・年金運用のリスクは何をリスクと考えるかで変わってくる。年金資金を全額国債で運用するという意見は、名目で損しなければいいという考えに立っているのではないかとの懸念がある。日本の年金制度は賦課方式が基本だが、将来、給付や保険料の徴収が経済的にマネージできないような大きな変動があったときに、運用というものはそれをある程度カバーするという役割を担っていると思う。その観点から、年金積立金をどう運用すべきかという視点も必要になってくるのではないか。
・アセットクラスをどうするかという議論が検討会の始まりではないのではないか。リーマン・ショックのときに機動的な運用をしたのか、しっかり検討したのか、理事長の判断はどうだったのかというのが検討会の議論の始まりだったと思う。細かい中身を議論するのは、検討会の役割とは違うと思う。
・年金積立金の運用の目標は、年金制度が将来に向かって維持し得るためのリターンを目標として、それをできるだけリスクを極小化する効率的なポートフォリオを考えて運用していくことだが、その中でどれだけ成長分野に投資するかはオール・オア・ナッシングの問題ではないと思う。そこで、成長分野投資をあらかじめ目標に入れるとすると、政策的・戦略的な投資を担う機関として、GPIFの位置付け自体が変わってくる。
・リスク管理や、将来的には流動性の確保が重要となってくる中で、それらを分析して成長分野への投資が効率的なポートフォリオに資するのであれば投資対象として入れればいいが、最初から目標に入れるのは少し違うのではないかと思う。
・日本は諸外国の中でも最も激しく高齢化が進んでおり、年金財政自体がこのままでは立ち行かない。4.1%という目標は非常に過大な数字だが、4.1%で回さないと年金制度が持たないくらい財政状況が厳しくなっている。
・4分の3が国債ということは、4分の3については自動的に毎年3.1%のロスが発生するということ。それに対する責任を誰が取るのかということもある。
・諸外国の年金基金がどのようなことをやっているのか、客観的な事実の把握、検証、そして我が国への適合可能性を考える必要。
・運用目標の話と運用対象の話が議論の周辺にあり、成長分野への投資を目標部分に入れるのはちょっと無理があるかと思う。
・インフラなどに投資対象を広げることには反対。今回の景気対策でも財投で成長分野へ随分投資し、更には日銀も変わった手法で資金供給を行っている。
・年金積立金の運用対象としては、流動性を確保できる資産で運用することが重要。
・自主運用でこれまでリターンがあったのは国債だけ。リスクを取れば高いリターンを取れるわけではない。年金積立金は国民の虎の子であることを念頭に置くべき。
・国民の年金を預かっているのであって、GPIFが暴走してリスクを取ることはあり得ず、リスクコントロールが必要であり、そのためのガバナンスの確立が必要という点で議論はほぼ一致していると思う。
・さらに、運用対象を完全に縛ってしまうという考えと、リスクコントロールをしっかり効かせて運用対象資産については別に議論することにすればよいという考えがあり、後者がうまくいくことが信じられれば、全員の認識は一致するだろう。
・年金資金の運用の目標に国民の成長に資するように、社会に資するようにということを入れるのはなじまないと思う。一定のリスクの中でできるだけ効率的な運用を行うことに資するのであれば、運用対象として新興国への投資、インフラ投資などを新たにアセットクラスとして設けることはいいと思う。
・かつての財投へ預託は全く相手をコントロール出来ずブラックボックスになっており、それは成長にどの程度寄与しているのかどうかも分からなかった。
・なぜ成長や雇用を生むことが必要かというのは、それがポートフォリオ全体にもプラスの影響を与えるというのが第一点。また、株式等への評価の手法と同じ手法で、投資対象をリスク・リターンで評価しなければならないというのが第二点。
・もう一点は、例えばデンマークでは国の年金の運用についてリスク別に表示しており、そのようにリスク自体の分散もした方がよいということ。80年代であれば株式、過去20年であれば国債が投資対象としてベストであったのは確かだが、今のファンダメンタルではどうか、金利が反転したときどうなるかという観点で、リスクの再評価を行うべき。
・リスクの観点から投資対象を見て、リスクを最小化するための分散化が必要。リスクの分散化は必然的にリターン対象の多様化につながる。
・新しいアセットクラスを検討するにはリターン・リスク、既存の資産との相関等を検討する必要があり、すぐに結論が出せるということではない。
・合議制というのは何についてのものなのかが曖昧なままなのではないか。積立金の運用の執行にはコストがかかっているので、それが運用業者に対して客観的に適切に行われているかどうかが重要であるのに、この検討会での議論は積極運用をするためのガバナンス強化に聞こえてしまう。
・大事なことは市場での運用による執行コストをどのように節約するか、基本ポートフォリオを執行するにあたってどのように客観性を担保しながら運用業者に発注しているか、そういうことについてのガバナンスの議論が必要。
・他に曖昧な点として、基本ポートフォリオを決める意思決定機関と業務執行機関の役割分担を明確にすることは議論してきたが、どこまで意思決定機関で決めて、業務執行機関は残りの何を決めるのかがはっきりしない。基本ポートフォリオを意思決定機関で決めることはいいと思うが、基本ポートフォリオが情勢に合わなくなってしまい変更する、あるいは、現実のポートフォリオがずれた場合に放置するのか、リバランスするのか、どのタイミングでリバランスするのかといったことを考えると、どこで線を引くかが難しい。
・「厚生労働大臣が目標となるリターンとリスクの考え方を示し、これに基づき基本ポートフォリオの策定は、GPIFが行う」という案があるが、このリスクでこのリターンというのを最初に大臣が示すことが具体的にどういう感じになるのかがもう一つ見えない気がする。
・民間の年金基金でもそうだが、たいていは最初に財務的な要請があって。これくらいの支給をする必要があり、取れる保険料はこのくらいということで、これくらいのリターンが必要と決まってくる。問題は、それがどの程度のリスクになるか、という現実性の検証。
・今回、4.1%という要請されるリターンが決まり、そしてそれが実行可能かどうかというGPIFのフィードバックの議論参加の体制が今はない。だから、まず例えば消費税をどの程度上げられるかということまで含めた一定の見通しを行い、それに必要とされるリターンを与え、それが実行可能かということをGPIFが厚生労働大臣との間で協議をすることが必要。
・リスクとリターンを具体的なポートフォリオの形で目標として与えないと、目標を与えられた側が目標を達成したかどうかの検証が出来ない。与えられたポートフォリオのパフォーマンスと実際に持っていたポートフォリオのパフォーマンスとの差で初めて目標を達成したかどうかを数量的に把握出来る。
・基本ポートフォリオからどの程度逸脱できるのか、例えばどういうアセットクラスで、どの程度の幅で、どれくらいの推定リスクでというようなことを決める余地はあるが、運用目標というのは、基本ポートフォリオと一緒に与えられなければならない。
・一定の目標に対して将来のリターン推計と各資産間のリスク分散を測定することこそ運用組織の根幹。政府が与えるべきはまず運用目標利回りであり、与えられたリターンに現実性があるかどうかの討議は当然するべきであるが、基本ポートフォリオの策定はGPIFという運用組織の根幹であり、そのために経済分析を行う。
・運用委員会の在り方として、非常勤でいいのか、月1回でいいのか。日本はOECDの加盟国でありながら、OECDのガイドラインに沿っていない。独法の枠をはめていることによって、ガバナンスの在り方に制約がかけられている。世界最大の年金積立金運用組織がOECDのガイドラインに沿っていないことは、厚労省とGPIFだけでなく、政府として議論していくべき。
・リスクとリターンのトレードオフを計算するにはポートフォリオを組むのが普通。ポートフォリオの策定はリスクとリターンを示すことと同時進行でないと行えない。
・年金財政の厳しさがGPIFの運用にしわ寄せされているというのが一つの現実。
・執行機関には専門性を持った人々を中心とし、理事会は執行機関に対する監視を行う。理事長が国会に呼びつけられたときにマーケット変動があり何も出来ないというわけにはいかないから、CIOやCEOに運用の専門家を置いて対応するべき。
・内部監視を行い、主務大臣や国会に対しても責任を果たせる監視機関を理事会の下に設置するべき。運用部門とは別だが、常に運用評価やコンプライアンス、法務等々を理事会に報告し、理事会がとりまとめて国会で報告できるという体制がよいのではないか。
・P.4の運用利回りの具体的な示し方について、現在の年金制度が賃金上昇率に連動しているため「賃金上昇率を一定程度上回る利回りの確保」とされているが、長期的に見れば年金制度の変更もあり得るので、「年金財政・制度に鑑みた目標を設定するべきであるが、市場の運用環境にも配慮すべき」といったイを中心としつつロも当然考えるというまとめ方は可能なのではないか。
・運用目標はあくまで賃金上昇率であり、その都度操作目標を与えるという考え方があると思う。
・今の制度を前提としつつ考えるべきであろう。新年金制度になったとしても賃金上昇率と関係なく給付が与えられるということは考えにくい。
・100年間の推計に当たって、コブ=ダグラス型の生産関数を想定してしか長期の見通しは作り得ないことから、一人当たりの生産性の上昇が実質賃金上昇率の伸び率となり、そこから物価を考慮すると、必然的に長期金利と賃金上昇率とが決まってしまう。100年を推計するのにあたって他に画期的な方法が見つかればいいが、今のままの推計方法であれば結局賃金上昇率と金利両方の数字が出てきてしまい、賃金と金利どちらに重きを置くかという議論となる。
・P.7でGPIFのガバナンスの在り方についての議論が集約されているが、運用委員が非常勤であることや、理事長の専管であることなどのGPIFの現在の問題を明記して欲しい。問題点が明記されていれば、意見が分かれていたとしても、大筋として外れていない改革の方向が見えてくる。
・P.9で、「成長分野等への投資」を運用対象として書くことは誤解を生んでしまう。ある特定の政権の成長戦略に資するために国民の年金積立金があるわけではない。一つのアセットクラスにピークがありそして下がることは一般的な現象であり、だからこそ一つのアセットクラスだけに投資してはいけないというのはポートフォリオ投資の基本。運用対象の分散化、リスクの分散化、リスク管理といった観点から、リスクに対するリターンが合理的であり、他の資産との関係でリスク減少効果がある投資対象がたまたま不動産やプロジェクト、技術開発であるというのが議論の建付である。国債への高いエクスポージャーや、少額の資金を長期のより流動性の低い手段への配分についても検討するべきではないか。
・成長分野が何かというのが分かっていれば反対しないが、成長分野を事前に見極めるのは難しいから意見を集約することはできないはず。成長分野への投資については両論併記とすべきではないか。
・現在の基本ポートフォリオの乖離許容幅は、少し離れたくらいでリバランスをしてはコストがかかってしまうのでこの幅の範囲内ならリバランスをしないという意味でしかない。リスクとリターンとセットで出てくるポートフォリオは厳密に守って運用しなければいけないものではなく、マーケットの変動に合わせて、リスクとリターンを外さない程度でどの程度裁量を効かせるか、そういう意味でのアローワンスを持たせるというように、基本ポートフォリオや乖離許容幅の考え方を変える必要があるのではないか。
・P.10の社会的責任投資について、修文をお願いしたい。「年金生活者の将来の生活基盤」とされているが「年金生活者の将来」のためだけにSRIを行うわけではないから、例えば「国民の生活基盤」や、もう少し限定する必要があれば「年金保険料拠出者の生活基盤」と修正が必要。
・年金資金の規模と投資対象市場の規模から運用を考えると、300兆円の時価総額がある上場企業群がどれだけ増殖するかのインパクトが大きいため、検討会の前半で触れられたコーポレートガバナンスに対する意見についても入れておくべきではないか。
・状況の変化などに合わせて対応していくために、上から与えられた基本ポートフォリオに対してある程度の許容幅を設けておく必要がある。
・運用自体は格段に難しくなる。
・ある程度の幅の中で裁量を効かすという権限には、どのような責任が伴うのか。
・責任を取るといっても、政治家でも民間企業の社長でも、誰でもせいぜい辞めるくらい。運用で責任を取るというのは、受託者責任、要するにベストを尽くすということ。辞めればいいのではなく、誰でも辞めるくらいしか責任の取りようがないから、そうならないようにベストを尽くすのが責任の取り方。
・責任の体制がまさにガバナンスのこと。目標の設定、人材の選定、情報公開について明定された基準がない今のGPIFの在り方が無責任。結果の責任ではなく、十分な討議と思考を重ねたかどうかのプロセスの責任が重要。
・責任感を持ってやっているかどうか。責任感を持って一生懸命やっていることを外から見られて責任感を持っていないとされるのは心外だが、外からの見られ方はガバナンスによって規定されるので、結果としても、外からの見え方としても、パフォーマンスの向上という意味においてもはっきり見えるように、ガバナンスの改善を議論している。
・受託者責任については、注意義務などの規定について、ERISA法を参考にしたような強い体系のルールがあってもいい。
・合議であるべきかどうかについては大きな問題ではなく、合議であろうがなかろうが、年金運用の意思決定に携わる人たちには専門家としての注意義務を負わされており、それをきちっと果たしていく必要があるのではないか。
・合議であるかないかという点は大きな違い。十分な議論を持って決定されたかどうかがプロセスの責任であり、複数の専門家が議論しその上で決定することによって、偏った結論にしないというのが重要ではないか。
・合議で運用の分野を意思決定するのはなかなか難しい。運用については十人十色の意見がある。最終的には最終権限を持った人が決めることになる。ただ、諮問機関である運用委員会と違う決定をするのであったら、それは理由を明確にしなければならないということではないか。
・誰かが最終的に決めるにしてもいろいろな意見の議論があってからでないと誰かが決めることはできない。専管か合議かは、各委員の意見を参考程度とするか意思決定に参加するかという大きな違いがある。株式会社でも最終的には社長が決定していると思うが、その前に取締役会で議論することが制度となっている。
・議論が積極運用的な方向に聞こえてしまう。基本ポートフォリオを弾力的に変える前に、リバランス効果が当然働くのであってそれに期待するべきであり、リターンがあるかもしれないが流動性の低い資産を買うことはリスクが高い。
・積極的な運用のためのガバナンスの議論ではなく、適切なリスクコントロールをし適切な運用をするためのガバナンスを検討するための議論である点については一致しているのではないか。具体的な投資対象については意見が分かれているところがあるが。
・日銀は総裁が決めているのではなく、多数決のときもあるし、全員一致で決めるときもある。
・運用の世界で多数決は難しいのではないか。
・なぜ日銀は多数決が出来て、運用は出来ないのか。例えば、運用受託機関をA社かB社どちらにするかなど、運用の世界においても多数決で決めることもあるのではないか。
・事の性質による。
・まさに事の性質によることであり、運用でも多数決で決めるべき事柄もあり得る。

以上


年金局総務課 企画調査係

TEL: 03−5253−1111(内線3358)

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